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愛媛県 松山市

平成28年 9月定例会 09月09日−03号




平成28年 9月定例会 − 09月09日−03号







平成28年 9月定例会



                 平成28年

          松山市議会第3回定例会会議録 第3号

             平成28年9月9日(金曜日)

             ─────────────

 議事日程 第3号

   9月9日(金曜日)午前10時開議

日程第1

 会議録署名議員の指名

日程第2

 認定第1号 平成27年度松山市一般・特別会計決算の認定について

 認定第2号 平成27年度松山市公営企業会計剰余金の処分及び決算の認定について

 議案第93号 平成28年度松山市一般会計補正予算(第2号)

 議案第94号 平成28年度松山市競輪事業特別会計補正予算(第1号)

 議案第95号 平成28年度松山市介護保険事業特別会計補正予算(第1号)

 議案第96号 平成28年度松山市道後温泉事業特別会計補正予算(第1号)

 議案第97号 松山市市税賦課徴収条例等の一部改正について

 議案第98号 松山市地域再生法に基づく認定事業者に対する固定資産税の不均一課税に関する条例の制定について

 議案第99号 松山市里島定住促進施設条例の一部改正について

 議案第100号 松山市母子生活支援施設条例の一部改正について

 議案第101号 松山市道後温泉事業施設の設置及び管理に関する条例の一部改正について

 議案第102号 工事請負契約の締結について(小栗団地・小栗寮耐震補強及び内外部改造その他工事)

 議案第103号 財産の取得について(梯子付消防自動車)

 議案第104号 旧慣による市有財産の使用廃止について

 議案第105号 市道路線の認定について

 (代表質問)

   ────────────────

 本日の会議に付した事件

日程第1

 会議録署名議員の指名

日程第2

 認定第1号〜第2号、議案第93号〜第105号

   ────────────────

 出席議員(43名)

  1番  池 田 美 恵

  2番  白 石 勇 二

  3番  本 田 精 志

  4番  岡   雄 也

  5番  川 本 健 太

  6番  岡 田 教 人

  7番  上 田 貞 人

  8番  杉 村 千 栄

  9番  中 村 嘉 孝

  10番  太 田 幸 伸

  11番  山 瀬 忠 吉

  12番  長 野 昌 子

  13番  清 水 尚 美

  14番  吉 冨 健 一

  15番  大 塚 啓 史

  16番  大 木 健太郎

  17番  向 田 将 央

  18番  松 本 博 和

  19番  角 田 敏 郎

  20番  小 崎 愛 子

  21番  武 田 浩 一

  22番  上 杉 昌 弘

  23番  梶 原 時 義

  24番  武 井 多佳子

  25番  渡 部   昭

  26番  友 近   正

  27番  大 亀 泰 彦

  28番  雲 峰 広 行

  29番  渡 部 克 彦

  30番  若 江   進

  31番  菅   泰 晴

  32番  栗 原 久 子

  33番  原   俊 司

  34番  猪 野 由紀久

  35番  丹生谷 利 和

  36番  寺 井 克 之

  37番  森 岡   功

  38番  宇 野   浩

  39番  池 本 俊 英

  40番  田 坂 信 一

  41番  土井田   学

  42番  清 水 宣 郎

  43番  白 石 研 策

   ────────────────

 欠席議員(0名)

   ────────────────

 事務局出席職員職氏名

  事務局長     西 山 秀 樹

  事務局次長    渡 部 俊 明

  総務課長     野 村 博 昭

  議事調査課長   山 内   充

  議事調査課主幹  宮 内 俊 輔

  議事調査課副主幹 高 橋 秀 忠

   ────────────────

 説明のため出席した者の職氏名

  市長       野 志 克 仁

  副市長      梅 岡 伸一郎

  副市長      西 泉 彰 雄

  総務部長     大 町 一 郎

  理財部長     片 山 雅 央

  総合政策部長   山 崎 裕 史

  総合政策部坂の上の雲まちづくり担当部長

           中 富 宣 行

  国体推進局長   池 田 和 広

  総合政策部危機管理・水資源担当部長

           井 手 清 史

  理財部副部長   黒 川 泰 雅

  財政課長     大 木 隆 史

  市民部長     唐 崎 秀 樹

  保健福祉部長   矢 野 一 郎

  保健福祉部社会福祉担当部長

           西 市 裕 二

  保健福祉部子ども・子育て担当部長

           黒 瀬 純 一

  環境部長     大 野 彰 久

  都市整備部長   青 木 禎 郎

  都市整備部開発・建築担当部長

           隅 田 完 二

  下水道部長    柳 原   卓

  産業経済部長   平 野 陽一郎

  産業経済部道後温泉活性化担当部長

           大 崎 修 一

  産業経済部農林水産担当部長

           中 田 忠 徳

  消防局長     芳 野 浩 三

  教育長      山 本 昭 弘

  教育委員会事務局長前 田 昌 一

  教育委員会委員長 金 本 房 夫

  会計管理者    片 本 悦 央

  公営企業管理者  平 岡 公 明

  公営企業局管理部長竹 田 正 明

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       午前10時0分開議



○雲峰広行議長 これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配付の日程第3号のとおりであります。

   ────────────────



○雲峰広行議長 まず、日程第1、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員は、会議規則第86条の規定により、議長において8番杉村議員及び9番中村議員を指名いたします。

   ────────────────



○雲峰広行議長 次に、日程第2、認定第1号、第2号及び議案第93号ないし第105号の15件を一括議題とし、上程議案に対する質疑とあわせ、代表質問を行います。

 この際、申し上げます。各議員の発言は、申し合わせの発言時間内においてお願いいたします。

 次に、傍聴人の皆様に申し上げます。傍聴される皆様は、傍聴席で拍手、その他の方法により賛成、反対の表明をしないよう御注意願います。それほか騒ぎ立てないようお願いいたします。

 それでは、通告者の発言を順次許可します。まず、大塚議員。

 〔大塚啓史議員登壇〕



◆大塚啓史議員 おはようございます。公明党議員団の大塚啓史でございます。初めて代表質問させていただきます。市長を初め、関係理事者の皆様には明快な御答弁をよろしくお願いいたします。

 まず最初に、財政問題についてお伺いいたします。先般公表されました平成27年度の財政事情の公表資料を見ますと、本市の平成27年度一般会計は、歳入総額が昨年度から約42億円増の約1,901億円、歳出総額についても昨年度から約47億7,000万円増の約1,846億円で、過去最大規模となっています。また、当該年度に所属すべき収入と支出の実質的な差額を示す実質収支は、58年連続して黒字を維持しておりますが、平成27年度と平成26年度の実質収支の差し引き額から実質的な黒字要素や赤字要素を考慮して算出する実質単年度収支については、2年連続で赤字となっています。このことで直ちに本市の財政運営が行き詰まることはないかと思われますが、中長期的な展望のもと、持続可能な財政運営を行っていく必要があると思います。このような中、平成28年度の地方財政計画では、危機対応モードから平時モードへの切りかえを進めるため、別枠加算が廃止され、歳出特別枠も減額されました。しかし、高齢者支援などの地方の重点課題に対応するための経費が新たに計上されるほか、地方創生や社会保障の充実に係る経費などを引き続き計上することにより、地方が安定的な財政運営を行うために必要となる一般財源総額を景気回復による地方税の増収等を見込むことで、前年度を0.1兆円上回る61.7兆円が確保されております。しかしながら、地方では、いまだに景気回復の実感に乏しく、本市でも国が見込むほどの市税収入の伸びが期待できるのか不透明な中で、社会保障関係経費の増加など、財政需要の増大が避けられないことからより一層厳しい財政状況を強いられることが危惧されます。

 そこでまず、お伺いする1点目は、主要な一般財源である市税、地方交付税及び臨時財政対策債の平成28年度の収入額を現時点においてどのように見込んでいるのか、お伺いいたします。

 次に、市債の活用についてであります。地方公共団体の歳出は、市債以外の歳入をもって賄うことが原則ですが、建設事業など将来の住民にも経費を分担してもらうことが望ましい場合あるいは災害など臨時的に多額な出費の必要がある場合には、市債を事業費の財源とすることができます。平成28年度地方財政計画の概要の中で、国が示した平成27年度末の地方の借入金残高は、199兆円程度となっており、全国の自治体で市債が財源の一つとして重要な位置を占めています。しかしながら、財源不足を市債で賄い続け、多額の借り入れが積み重なると、財政の硬直化を招くだけでなく、将来子どもたちに多くの負担を強いることとなります。一方、平成27年度の本市の財政事情の公表を見てみますと、市全体の市債残高は、10年連続で減少を続けており、前年度末と比較し、約30億円の減となっております。本市における健全な財政運営は堅持されているものと推測されます。しかし、現在、市債残高に見る市民1人当たりの借入金は、約63万円に上っており、今後より一層の縮減努力が必要であると思います。また、一方では、今後少子高齢化や施設の老朽化が進むなど財政運営がさらに厳しさを増す中で、事業費に対する財源確保が重要となってきます。そこで、2点目に、市債の活用に関して市債残高の状況と今後の見込みについてお伺いいたします。

 3点目は、基金の現状と今後の活用についてであります。基金は財源の年度間調整や実質単年度収支の赤字解消など、将来の財政負担に備える長期的な視野に立った計画的な財政運営を行う上で有効であると考えられており、平成27年度の財政事情の公表資料を見ますと、本市でも財政の健全な運営のための財政調整基金、市債の償還や市債の適正な管理に必要な財源を確保するための減債基金、消防施設整備等に充てるための消防基金、地球に優しい都市政策・環境政策等の必要な財源を確保するための21世紀松山創造基金、教育の諸施策の推進のためののびのび教育推進基金などの積立基金や土地開発基金などの定額運用基金も合わせますと、平成27年度末で約548億円を保有している状況であります。しかし、平成26年度末と平成27年度末の現在高を比較いたしますと、約22億円の減と積立額より取り崩し額が多くなっています。今後も公共施設の耐震化や老朽化更新、経済の不況などによる大幅な税収減や大規模災害等への備え、さらには緊急的な支出増加の対応のために計画的な積み立てや取り崩しを行う必要があると思いますが、基金の現状と今後の活用についてお伺いいたします。

 次に、中小企業支援についてお伺いいたします。今日、経済の国際化による企業間の競争の激化、国内の少子高齢化による人口減少社会の到来等、中小企業を取り巻く経済的社会環境は大きく変化しております。このような時代において、中小企業が多様で活力ある発展をしていくために、みずからの創意工夫により、その機動性及び地域性を発揮し、経営の安定化を図るとともに、新たな事業展開を取り組んでいく必要があります。本市の中小企業は、市内事業所の9割以上を占め、雇用の7割以上を創出しております。地域経済の活性化や良好な地域社会の構築には必要不可欠であり、行政としても中小企業を支援していくことが必要であります。そのような中、本市では、中小企業の経営の安定及び設備の近代化による必要な資金を円滑にし、中小企業の振興を図ることを目的とした中小企業資金融資制度を設けて資金の支援を行っています。

 そこでまず1点目に、本市の中小企業資金融資制度の過去3年間の貸付件数と融資実行額、そして債務残高の推移についてお伺いいたします。また、前年と比較し、増減の要因についてもお示しください。

 次に、本市では、平成26年度には消費税増税対策とした消費税対策資金融資利子補給制度、平成27年度には景気の底上げ策とした景気対策資金融資利子補給金制度の創設を行い、これまで経済の状況に応じた本市独自の融資制度に取り組んでいます。また、他の自治体の取り組みとしては、大阪府や大分県で中小企業の多様な資金需要に応えられる新たな融資制度があります。それは、地元の金融機関と自治体が連携して、それぞれの金融機関が特徴を生かした融資メニューを独自に開発し、目標額を設定、そして中小企業の新たなビジネスや事業拡大に必要な資金を融資する金融機関提案型の融資制度です。この制度により、中小企業の前向きな投資需要を引き出し、地域経済の活性化につなげることを目標としており、さらに金融機関が中小企業に資金を貸し付けるだけでなく、必要に応じて金融機関の持つ独自のノウハウや創意工夫を生かした経営支援も行っています。そこで、2点目に、本市においても中小企業が成長・発展していくためにも、新たな融資制度に取り組んでいく必要があると思いますが、御所見をお伺いいたします。

 次に、知的財産マッチングについてお伺いいたします。知的財産とは、特許権、意匠権、商標権など、発明や創作によって生み出されたもので、財産として保護する権利であります。大企業は、その知的財産を多数所有していますが、事業の見直し等で不要になるなど活用していない知的財産が多くあるようです。特許庁によると、平成27年に国内で登録されている特許は約146万件で、うち71万件前後が未利用になっています。その未利用の特許の中には、中小企業から見れば、新製品の開発に役立ったり事業化が望める技術やアイデアが含まれております。そして、中小企業が使用許可を得て活用できるようになれば、製品の技術開発に手間を省けることができ、新たなビジネスのチャンスが生まれるかもしれません。そのことにより、大企業にとっても特許使用料を得られるメリットもあります。また、中小企業は、人手や情報が限られており、大企業の未利用特許を探すのは難しいところもあります。そこで、本市で中小企業が興味や関心を持ちそうな知的財産の特許を大企業から中小企業へ紹介する場を提供する知的財産マッチングを行ってはどうかと思いますが、御所見をお伺いいたします。

 次に、NPO法人の融資についてお伺いいたします。地域貢献に取り組むNPO法人がふえる中、中小企業信用保険法の改正により、平成27年10月から信用保証制度をNPO法人も利用できるようになりました。今までNPOの活動の資金を支えているのは、活動の収益のほか、寄附や行政からの補助金でした。しかし、思うように寄附が集まらなかったりするため、NPOの資金調達は常に不安定な状態にあり、またNPOに対する理解が進んでおらず、民間金融機関から融資が受けづらいのが実情でしたが、今回の法改正により、NPO法人も信用保証協会に申し込みができ、資金が今まで以上に借りやすくなりました。現在、全国でNPO法人は5万法人を超えており、その活動は、子育て支援や福祉、介護、観光振興、被災地復興など多岐にわたり、現在では行政や民間と協力する法人もあり、社会的使命や役割は増す一方であります。また、最近では、現役を引退した高齢者や障がい者、そして子育てをしながら働く女性などの活躍の場としても注目されています。今後、NPOの活躍の場は広がっており、必要となる資金もふえると思われます。

 そこで、お伺いいたします。他の自治体では、信用保証協会を利用した市の融資制度にNPO法人が追加され、融資制度の利用が可能となっています。本市のNPO法人への融資の必要性をどのように認識しているのか、また今後どのように取り組むのか、お伺いいたします。

 次に、中学校の部活動についてお伺いいたします。学校の目指す理想像の一つに、文武両道という言葉があります。特に、心身ともに大きく成長する中学生にとって、学問である「文」、部活動を中心とした「武」は、バランスのとれた成長に欠かせないものと思います。そして、中学校時代の思い出を聞かれたときに、部活動を挙げる人は多くいると思います。そして、その思い出は、何歳になっても同級生や先生の顔と一緒に思い出され、また卒業生が何年たっても指導者を慕って交流を続けるという話はよくあることです。平成24年度からの中学校の新学習指導要領には、部活動と教育課程との関連が初めて明記され、中学校における教育の中で部活動は大きな役割を果たしていると示されています。そして、部活動は、学校教育の一環であり、生徒の協調性、自主性、責任感などを育成し、さらには仲間や教員と密接に触れ合い、共感的な人間関係を形成する場として大きな意義があると思います。しかし、全国的に少子化による部員数や教員数の減少、教師の多忙化、指導者の高齢化や専門的な技術指導不足、生徒のニーズや保護者の要望などの対応など、課題も多くなっているのが現状であります。

 そこでまず1点目に、本市の中学校の部活動の加入の現状と課題及び今後の方向性についてお伺いいたします。

 次に、近年では、全国的な生徒数の減少に伴い、生徒が希望する運動部活動が維持できない、あるいは自分の通う中学校に希望する部活動が存在しないといった状況が起きています。こうした傾向は、今後ますますふえていくと予想されます。本市でも現実に部員不足によって複数校による合同チームで大会に参加しているようであります。そこで、2点目に、本市での複数校による合同チームの編成状況と今後の方向性についてお伺いいたします。

 3点目は、静岡県磐田市では、中学校に希望する部活がない市内の中学生に、公営の磐田スポーツ部活を設置しました。これは、陸上競技部のない中学校3校を対象に、そしてラグビー部では、市内全中学校を対象にした学校運動部活動の枠を超えた部活動であります。そこで、本市においても、部活動に取り組む学校が少ない種目について、静岡県磐田市のような公営による部活動を実施する考えはないか、お伺いいたします。

 4点目に、部活動として防災部を設置してはどうかであります。東京都荒川区では、昨年4月より、全中学校に防災部を設置して、将来の地域防災の担い手となる若者の育成の取り組みを始めています。この中学校の防災部は、10校合わせて約300人が入部しており、主な活動としては、消防署や消防団の協力のもとで、月に一、二回程度、火災現場で消火に使用する軽可搬ポンプ、D級ポンプの操作や救命訓練などを行っています。夏休み中には防災部の生徒の代表20名が、岩手県釜石市の被災地を訪問し、地元の防災訓練にも参加します。そして、市立釜石東中学校と体験学習会を通し交流を深めています。さらに、防災の知識を身につけるため、ジュニア防災検定の受検も進めていく計画とありました。そこで、お伺いいたします。生徒が、自分たちのまちは自分たちで守るという郷土愛を持ち、防災意識を向上させていくためにも、本市においても中学校で防災部の設置を提案いたしますが、御所見をお伺いいたします。

 5点目に、部活動の休養日についてお伺いいたします。今、中学校の部活動に休養日を設けるかどうか議論を呼んでいます。平日だけでなく、夏休みや休日も練習や試合が組まれるケースが少なくないことから、過密な活動が睡眠や学習時間の不足、家族とのコミュニケーションの低下をもたらすなど、問題点が生徒や保護者、そして教員などにあるようです。それを裏づけるように、日本の教員の業務負担は、国際比較でも重くなっています。国際教員指導環境調査によると、参加加盟国34カ国の教員の平均勤務時間は、週38時間ですが、日本の中学校教員の勤務時間は、週54時間で、加盟国の中でも最も長くなっています。また、部活動などの課外指導については、加盟国平均は2時間ですが、日本は7時間以上で3.5倍にもなっています。これでは授業の準備がおくれたり、健康上の支障が出るのも当然だと思います。そこで、お伺いいたします。教員の業務負担の軽減のみならず、生徒の健全な成長を促す観点からも、部活動の休養日は必要であると考えますが、理事者の御所見をお伺いいたします。

 次に、CSR、いわゆる企業の社会的責任についてお伺いいたします。まず、CSRとは、企業が利益を追求するだけでなく、従業員や消費者、地域社会といった企業活動にかかわる全ての利害関係者に対して果たすべき責任のことです。CSRの代表なものとしては、納税や法令遵守といった当たり前のことから安心・安全な商品やサービスの提供、人権の尊重、公正な事業活動の推進、環境の取り組み、地域課題の取り組みなど多岐にわたります。20世紀半ばから欧米で議論され始め、日本では経済産業省が企業と社会がともに持続的に発展するための新たな経営戦略としてのCSRの概念を形づくり、2010年には国際標準化機構、ISOによってCSRの準国際規格とも言うべきISO26000が発行されています。しかし、企業によって大切にすべき利害関係者は異なっています。だからこそ企業がCSRを推進する際には、自社の特徴を把握した上で、優先すべき課題を選定し、適切なCSR活動が求められていることであります。本市においても、CSR活動に取り組む企業が増加しており、これからますます民間企業におけるCSR活動が大切になると思います。

 そこでまず1点目に、CSR活動の必要性について、また本市企業の現状についてお伺いいたします。

 次に、CSR活動で注目されるのが、地元企業と地方自治体、市民らが一体となって進める地方版CSRの取り組みであります。横浜市では、地域性を加味した一定基準を満たした企業を横浜型地域貢献企業として認定する制度があります。認定された企業は、認定証やマークを使用するなど、CSR応援サイトで情報発信、中小企業の融資制度を利用し、低金利の融資を受けることができます。この制度は、平成19年度からスタートしており、地域貢献の視点で雇用や環境など、事業活動に取り組んでいる企業の成長・発展を支援することで地域を活性化することを目指しています。そこで、2点目に、本市においても、CSR活動に取り組む企業を認定し、支援する制度を創設してはどうか、御所見をお伺いいたします。

 次に、北海道釧路市では、自治体で全国初である自治体版CSRの釧路市職員の社会・環境等活動(CSR)推進指針を策定しております。釧路市職員のCSR通信も発行しております。そして、市職員が果たすべき社会責任を再確認し、市民に信頼される市役所を目的とし、公的活動ばかりでなく、私的活動において信頼される職員の活動を促しています。さらに、釧路市版CSRでは、7つの項目を掲げ、公的活動、私的活動における行動指針を定め、地域・職場及び家庭の日常におけるCSRの浸透及び定着に努めています。中でも私的活動における社会活動への関与としては、地域活動、福祉支援活動、まちおこし活動、清掃美化活動、災害被災地支援活動、国際奉仕活動、その他の社会活動の取り組みなどが具体的に挙げられています。そして、指針の最後に、これを機会に、釧路版CSRの取り組みが公私のさまざまな分野においてより一層活発なものになっていくことを期待すると結ばれています。そこで、お伺いする3点目に、今後活力ある地域づくりを推進する上で、本市職員の地域に密着したCSR活動の取り組みについてどのようにお考えなのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、一番町一丁目地区の再開発についてお伺いいたします。昨年、中心市街地に7年間の空白期間を経て、再開発ビル、アエル松山が誕生しました。市長が「地域経済活性化の起爆剤」と述べられたとおり、アエル松山の完成や一番町交差点周辺の道路景観整備、アーケードのリニューアルなど、官民が連携した取り組みによって、かつての待ち合わせ場所としてのにぎわいが戻りつつあると実感しています。また、これまでの本市の景観まちづくりに対する取り組みが評価され、本年5月にはロープウエー街・大街道周辺地区が平成28年度の都市景観大賞において、四国初となる国土交通大臣賞を受賞したと伺いました。民間、市、そして国の協力、また尽力の成果であり、全国に誇れる新たな宝がふえたことを市民の一人として非常にうれしく思います。そのような中、アエル松山の完成によって、大街道の歩行者通行量は、対前年比で約3割増加したと伺いましたが、ただその効果は、エリアが限定されており、銀天街や松山市駅など、その周辺にまでまだまだ波及していないことから、今後はアエル効果を連鎖的につなげ、点から線へ、さらには線から面へと中心市街地活性化の取り組みを継続していくことが重要だと思います。そして、このような中、今議会において、一番町一丁目地区の再開発に関する予算190万円が上程されています。この場所は、国道11号と八坂通りの交差点の北東で、国際ホテル松山の本館と南館などがあるエリアと伺っています。そして、今回の予算は、地元の再開発検討組織に対する活動支援とのことですが、まずは地元地権者の機運が高まっていくことが不可欠だと思います。

 そこでまず、お伺いする1点目は、地元の再開発検討組織について、組織の構成とこれまでどのような活動を行ってきたのか、お伺いいたします。

 次に、2点目に、今回の予算を活用し、地元組織はどのような検討を行う予定なのか、お伺いいたします。

 最後に、このエリアは、松山城にも近く、また道後温泉に向かう路面電車の車窓からも見えるなど、本市の観光振興の観点からも非常にポテンシャルの高い場所であることや、市内最大の商業エリアである大街道にも近いことから、アエル松山に続き地域経済の活性化が期待されるところです。その一方で、再開発は、事業の着手から完成まで長期化することや、途中で中止となるケースもあると伺っています。その理由としては、昨今のオリンピック需要の影響等による建設コストの増加や参入する企業やテナント等の社会経済状況の変化、また地権者の合意形成が進まないなど、事業が具体化しないという話も聞いていますが、野志市長が掲げる、市民目線で現地・現場を大切にしながら、きめ細かな対応をお願いしたいと思います。本市も平成22年以降、人口減少が始まっており、持続可能な地域社会を構築するためには、本年1月に策定された「松山創生人口100年ビジョン」及び「松山創生人口100年ビジョン先駆け戦略」に基づき、暮らしと経済を守るためのまちづくりの推進が必要であり、その実現には中心市街地で民間再開発事業をさらに活性化させる必要があると思います。そこで、3点目に、今回の再開発の動きに対し、どのようなまちづくりを期待するのか、理事者の御所見をお伺いいたします。

 最後に、高齢化社会について数点お伺いいたします。昨年の国勢調査の速報値のデータによりますと、日本の65歳以上の人口は3,342万2,000人で、人口に占める割合は26.7%です。これは、前回、平成22年の国勢調査に比べ3.7ポイント高く、大正9年の調査開始以来、初めて25%を上回り、4人に1人が高齢者になったことがわかります。今後も高齢化率は高くなる見込みで、国の推計によると、2025年には30%を超え、2040年には36.1%になり、高齢者人口は2042年にピークを迎え、その後、減少に転じますが、高齢化率はさらに上昇し、2060年には39.9%と4割に上る見通しであります。また、昨年の日本人の平均寿命は、女性が87.05歳、男性が80.79歳となり、ともに過去最高を更新しています。そして、平均寿命に対し、健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間を健康寿命といいますが、日本人の健康寿命は、平均寿命より男性で約9年、女性で約12年短くなっています。これは、支援や介護を必要とする期間が9年から12年もあるということです。そのような中で、今後高齢者がいつまでも元気に過ごし、健康寿命を延ばすことが重要になってきます。そして、健康寿命を延ばし、平均寿命との差を小さくすることは、本人の生活の質の低下を防ぐだけでなく、医療費や介護費用などを減らすことにもつながります。そして、健康寿命を延ばすには、適切な食事と適度な運動を心がけることが大切であります。

 そこでまず、高齢者の健全な食生活を実践できる力を育む食育について質問いたします。年をとるにつれ、次第に食欲が減退し、小食になっていくため、高齢者の中にはカロリーや栄養が足りていない人がふえています。それに加えて、一汁一菜のような粗食が健康食だと思っている人が多いようですが、それは大きな間違いで、小食で、しかも粗食だと必要な栄養素が十分にとれず、低栄養状態になってしまいます。高齢者は、それでなくてもたんぱく質やミネラルの吸収力が下がっているので、このような食生活では低栄養の状態に拍車がかかります。そこで、健康寿命を維持し、延ばすためには、食生活は大切であり、高齢者の食育を考えていく必要があると思います。そして、食育は、高齢者に関係なく、生きる上の基本であって、さまざまな経験を通じて、食に関する知識と食の選択する力を習得し、健全な食生活を実践できる力を育むことを目指しています。松山市においても、食育基本法に基づき、平成18年12月、松山市食育推進会議条例を制定、平成20年2月には、松山市食育推進計画を策定し、5年間にわたり関係機関や団体と連携し、食育の推進に取り組み、現在、前回の計画を見直した第2次松山市食育推進計画を実施中であります。

 そこでまず1点目に、本市の高齢者の食育についての取り組み状況及び必要性の認識についてお伺いいたします。

 2点目に、食育アドバイザーについてお伺いいたします。北九州市では、75歳以上の独居高齢者の自宅に食育アドバイザーを派遣し、食生活の改善を指導する事業を行っています。同事業では、市内で食育の普及に取り組むボランティアの食生活改善推進員に高齢者の食に関する研修を受けてもらい、約800人を食育アドバイザーに認定しました。そのアドバイザーが高齢者宅を訪問し、日常の食生活の栄養バランスをチェックし、不足する栄養素を簡単に補える食材や調理法を助言します。訪問は1人当たり年3回以上実施し、体重の推移など経過観測を行い、希望に応じて自宅台所で調理指導も行っています。そこで、お伺いいたします。本市でも高齢者を訪問し、食生活改善などのアドバイスを継続的に行う取り組みを実施してはどうか、御所見をお伺いいたします。

 3点目に、高齢者が低栄養を予防し、要介護状態への防止や遅延を図り、高齢になっても元気で生き生きとした暮らしを目的に、そしてひとり暮らしの男性でも気軽につくれるようなメニューを中心に、バランスのよい食事ができ、また旬の食材を取り入れたレシピ集を作成し配布してはどうか、お伺いいたします。

 4点目に、今後ますます超高齢化社会を迎え、現状に即した具体的な支援・対策を行うための高齢者の食生活の実態調査を実施、検討してはどうか、御所見をお伺いいたします。

 次に、高齢者の健康スポーツについてお伺いいたします。高齢者の健康志向の高まりにより、シニアスポーツ大会も数多く開催されるようになりました。かつては、高齢になれば、体が動かなくなるのは仕方がないという考え方が一般でしたが、超高齢化が進行する中で、積極的に体を動かすことで、健康を維持できると考える人がふえてきています。そして、年齢を重ねても、スポーツをすることで病気を未然に防ぎ、ストレスの解消につながるなど、健康増進につながるメリットがあります。また、スポーツを通じて多くの人と交流できるため、孤立を防ぐこともできます。このように、高齢者のスポーツ活動は、健康寿命の伸長を促す上で大切な役割を果たしています。

 そこでお伺いいたします。高齢者のスポーツ活動の推進を通じた健康づくりを目指し、高齢者がスポーツを楽しみ、元気で健康な生活が送れるために本市はどのような取り組みを行っているのか、お伺いいたします。

 次に、高齢者のスポーツコンシェルジュについてお伺いいたします。静岡県島田市では、市やその周辺自治体で、高齢者のスポーツや合宿、大会などを行いたいというシニア世代を対象に、宿泊場所や練習場の予約、対戦相手の手配などを一括して市が請け負うシニアスポーツコンシェルジュという事業を行っています。それは、5人以上のグループで申し込みができ、観光スポットや郷土料理の提供をしており、申し込みや相談にかかる必要は無料となっています。そこで、本市においても、高齢者の健康増進、地域のにぎわい及び経済効果につながるシニアスポーツコンシェルジュを設置してはどうか、御所見をお伺いいたします。

 次に、終活についてお伺いいたします。終活とは、残りの人生をどのように生きていきたいかという望みを形にして、人生の終わりに向けて前向きに準備することで、今をよりよく生きていくための活動です。世界一の長寿国である日本において、核家族化が進み、また経済的にも年金生活ではなかなか厳しい時代、自分の終えんに不安を感じる人が多くなったことは事実です。同時に、仕事が忙しい我が子や孫に負担をかけたくないと思っている人も多くいらっしゃいます。そんな不安を解消するために生まれてきたのがエンディングノートです。自分が亡くなった後、相続の問題、保険金、お葬式、お墓はどうするのか、人それぞれさまざまな不安を抱えています。自分らしい最高のエンディングを迎えるために、まず自分のこれまでの人生を見詰め、これからの残りの人生をどのように生きていきたいかを描くエンディングノートは、残された家族への思いやりの一つかもしれません。エンディングノート自体には、法的拘束力はありませんが、家族に自分の思いを伝える一つのツールだと思います。書店での売り上げも年々増加しており、あわせて法的効果のある遺言書や任意後見契約など一緒に作成すれば安心感を増します。

 そこでまず1点目に、本市の終活についての認識と松山版エンディングノートを作成してはどうかと思いますが、御所見をお伺いいたします。

 先日、エンディングノートに着目し、市政に取り入れた神奈川県横須賀市を視察してまいりました。横須賀市では、ひとり暮らしで収入の少ない高齢者を対象に、生前に葬儀などの契約をしてもらうエンディングプラン・サポート事業を始めました。現在、横須賀市内には、1万人を超えるひとり暮らしの高齢者がおり、年々増加傾向にあります。そして、身元がわかっていながら引き取り手のない御遺体が年間約50体に上っているそうです。昨年、横須賀市でひとり暮らしだった男性が亡くなりました。そして、遺書には、私死亡のとき、15万円しかありませんが、火葬、無縁仏にしてもらえませんか。私を引き取る人がいませんと書かれていました。そこには、鉛筆で何度も何度も書き直した形跡があったそうです。70代後半のこの男性は、一人きりで、誰にも見取られず旅立たれたのです。苦しい生活の中で、この15万円だけは手につけず、最後まで守り通したのです。しかし、その銀行に預けられた15万円は、たとえ遺書があっても相続人以外におろすことができないのが現実です。結局、この男性は、公費でだびに付されたのです。市の担当者は、生前の意思がかなわない人を少しでも減らしたいと語っていました。この事業は、原則として、独居で、月収16万円以下、預貯金が100万円以下程度の高齢者が対象で、生前に市内の葬儀会社と葬儀、また場合によっては納骨まで契約を結んでもらい、その費用を葬儀会社に預けることで、もし亡くなったときに故人の希望の葬儀を上げていただく仕組みになっています。そして、行政は、その契約がきちんと履行されているか、年に1回確認するだけです。そこで、お伺いいたします。今後、超高齢化、核家族化がますます進む中、そして年々ふえ続ける孤独死の問題解決のために、横須賀市のようなエンディングプラン・サポート事業を取り組んではどうか、お伺いいたします。

 以上で、私の代表質問を終わります。御清聴ありがとうございました。



○雲峰広行議長 これより答弁を求めます。野志市長。

 〔野志克仁市長登壇〕



◎野志克仁市長 大塚議員に、私からはNPO法人の融資と高齢者社会についてのうち、高齢者健康スポーツの取り組みについてお答えします。

 まず、NPO法人への融資の認識と今後の取り組みについては、近年、住民の価値観やニーズが多様化し、子育てや福祉、地域づくりなどの分野でさまざまな社会的課題がふえており、このような状況の中で、利益の追求よりも社会的課題を重視するNPO法人が注目されています。NPO法人は、会費や寄附などを活動資金としているものの、初動期の安定的な事業運営などには融資での資金調達も重要であると認識しています。本市ではこれまで市の登録NPOが行う社会貢献活動へ必要な資金の一部を助成するなど、NPO活動を支援してきました。また、今年度からNPO法人向けの融資に関する個別相談や関連セミナーの開催を初め、愛媛県や日本政策金融公庫の融資制度の紹介などに取り組んでいます。今後、本市独自の融資制度の導入については、金融機関などとも協議を重ねながら、ほかの団体の状態も参考に検討していきたいと考えております。

 次に、高齢者健康スポーツの取り組みについてですが、高齢者のスポーツは、体力や健康の維持・増進に有効であり、さまざまな人との交流や地域コミュニケーションの機会が得られるため、社会参加の促進につながるほか、高齢者の生き生きとした生活の支えになると認識しています。本市では、松山市スポーツ推進計画に基づき、高齢者を含む誰もが生涯にわたってスポーツを楽しめるよう、年齢や体力に応じたスポーツに参加する機会の提供に努めています。具体的な取り組みとして、今年度の松山市民グラウンド・ゴルフ大会では、参加者315名のうち、約9割が65歳以上であるなど、多くの高齢者がスポーツで汗を流し相互に交流しています。また、高齢者が積極的にスポーツに親しみ、健康保持増進などを目的に市内の高齢クラブ会員などを対象に、松山市高齢クラブ連合会が実施するグラウンド・ゴルフ大会、ゲートボール大会、スポーツ大会などの運営を補助するなど開催を支援しています。今後も高齢者がスポーツに親しみ、体力や健康の維持・増進ができるよう、環境の整備に取り組んでいきたいと考えております。

 そのほかの質問につきましては、関係理事者からお答えいたしますので、よろしくお願いをいたします。



○雲峰広行議長 梅岡副市長。

 〔梅岡伸一郎副市長登壇〕



◎梅岡伸一郎副市長 大塚議員に、一番町一丁目地区の再開発事業についてお答えいたします。

 まず、地元の再開発検討組織についてですが、本地区は、観光・商業・ビジネスの結節点に位置している一方で、青空駐車場を初めとする土地の低利用や建物の老朽化が進むなど、そのポテンシャルが十分に活かされていない現状がございます。そこで、昨年、再開発の研究や調査検討を目的に、地区内の個人や法人など地権者総数9名のうち5名で構成される一番町一丁目・歩行町一丁目地区共同化事業検討会が発足いたしました。これまでの活動といたしましては、5回にわたり検討会を開催し、地区の課題についての認識の共有を図るとともに、再開発事業の仕組みや他都市の事例について調査研究を重ねているところでございます。こうした中、再開発に向けた機運が高まり、先般本市に対しまして、基本調査に対する予算措置の要望がなされたものでございます。

 次に、今回の予算で、今後地元組織が行う検討についてですが、再開発の事業化に向け、引き続き検討会の中で都市計画に必要な手続や施設建築物のプラン及び事業スケジュール、また資金計画等のより具体的な調査・検討を行うとともに、地権者や周辺関係者との合意形成を進める予定と伺っています。

 最後に、まちづくりへの期待についてですが、昨年のアエル松山オープンによって、大街道では歩行者通行量の増加や地価の上昇など、地域経済の活性化に効果があらわれました。一番町一丁目地区でも、再開発を中心とした老朽建物の更新等によって、魅力ある商業施設や都心居住機能の充実が図られ、まちなかに不足している緑やオープンスペース、また立地条件を生かした新たな観光機能などが創出されることになれば、中心市街地の活性化、ひいては議員御指摘の地方創生につながるものと期待をしております。今後も引き続き本市が目指す「歩いて暮らせるコンパクトなまち」の実現に向け、官民が連携・協働しながら、安全・安心でにぎわいと潤いが生まれるまちづくりを進めていきたいと考えております。以上でございます。



○雲峰広行議長 片山理財部長。

 〔片山雅央理財部長登壇〕



◎片山雅央理財部長 大塚議員に、財政についてお答えします。

 1点目のまず平成28年度の市税の収入見込みについてですが、納税義務者の増などに伴う個人市民税の増収などが見込まれるものの、法人市民税について、国の税制改正より法人税割の税率が引き下げられたことなどに伴う減収が見込まれることから、現時点では対前年度比約5億1,000万円、0.8%減の約670億5,000万円を見込んでいます。次に、地方交付税についてですが、先般、国が普通交付税大綱を決定し、本市の普通交付税額は、対前年度比11億8,831万円、5.6%減の199億4,130万1,000円となり、特別交付税を合わせた地方交付税総額は約216億円を見込んでいます。なお、普通交付税の減額要因といたしましては、地方消費税交付金の増加や納税義務者数の増及び給与取得の伸びによる市民税所得割の増加などにより、基準財政収入額が増額算定となる一方、平成28年度から導入されたトップランナー方式による算定及び平成27年度から合併算定替の特例措置が段階的に縮減されていることなどにより、基準財政需要額が減となったことが要因であると考えております。次に、臨時財政対策債についてですが、基準財政収入額の増などにより、普通交付税算定上の財源不足額が減となったことで、対前年度比9億9,438万3,000円、11.9%減の73億4,476万9,000円となっております。

 2点目の市債残高の状況と今後の見込みについてですが、市債発行につきましては、これまで健全な財政運営へのガイドラインを基本に、世代間負担の公平性を保ちつつ市債発行を極力抑制することで、特別会計、企業会計を合わせた松山市全体の市債残高の縮小に努めているところです。市全体の市債残高を見ますと、国の財源不足により、地方交付税の振りかえである臨時財政対策債の残高が増となる中、借入抑制や繰上償還などの取り組みにより、平成27年度末には約3,251億円と平成17年度のピーク時と比べ約440億円、約12%の縮減を図っています。次に、今後の見込みについてですが、市債は市政運営上、資金調達の一方策として必要なものではありますが、市債に過度に依存した財政運営は、必要以上に将来負担を増大させることになります。今後も市債発行は、健全な財政運営へのガイドラインを遵守する中で、元利償還金に対して地方交付税措置がある有利な市債の活用に努め、中長期の展望を見据えつつ、市債残高の縮減に努めてまいりたいと考えております。

 3点目の基金の現況と今後の活用についてですが、基金については、長期的な視点に立って計画的に財政運営を行う上で重要な意味を持つものと位置づけております。平成27年度は、減債基金に13億2,000万円、21世紀松山創造基金に5億2,000万円、観光開発等産業活性化基金に5億円などを積み立てた一方、公共施設の耐震化や子育て・教育の充実に向けた環境整備、えひめ国体開催準備などに充当するため、財政調整基金を27億円、小・中学校の耐震化、東中校区小中連携校整備、余土中学校移転整備に充当するため、のびのび教育推進基金を23億円取り崩したことなどにより、平成27年度末の基金現在高は、前年度と比較して約23億円減少いたしております。こうした基金の活用により、財政調整基金現在高の標準財政規模に対する割合である財政調整基金比率は10%以上を確保するというガイドラインの目標数値はクリアしておりますが、前年度と比較して18.5%から17.1%と1.4ポイント下がりました。次に、今後の活用についてですが、えひめ国体の開催や道後温泉本館改修を控えているほか、市有施設の老朽更新や大規模災害に備えた防災・減災対策など財政需要の増大が見込まれます。今後も可能な限り基金残高の確保に努めつつ、財政負担の軽減や平準化を図ることにより、持続可能な財政運営に努めてまいります。以上でございます。



○雲峰広行議長 山崎総合政策部長。

 〔山崎裕史総合政策部長登壇〕



◎山崎裕史総合政策部長 大塚議員に、高齢者社会についてのうち、高齢者のスポーツコンシェルジュの創設についてお答えします。

 スポーツ大会や合宿の誘致は、交流人口の拡大はもちろん、地域経済の活性化やまちのにぎわい創出につながることから、その役割は重要であると認識しています。そこで、本市では、スポーティングシティまつやま推進事業で、情報発信ウエブサイトを立ち上げ、市内のスポーツ施設や宿泊施設の紹介のほか、大会や各チームの活動情報を発信するなど、スポーツ大会や合宿の誘致に努めています。そうした中、高齢者のスポーツ大会では、来年度全国各地から40チーム以上が参加する全国シニアソフトボール大会の誘致も決定したところであり、現在主催者と会場など具体的な支援について協議を進めているところです。このように、一定規模の条件を満たした大会などは、個々の要望や状況に応じた対応を行っていますが、高齢者、少人数に特化したスポーツコンシェルジュについては、宿泊や交通手段の手配、対戦相手のマッチングに加え、観光案内、医療・救護体制などを一括して取り扱う必要があることから、他市の事例も参考にしながら、また関係部局や団体とも連携し調査・研究したいと考えています。以上です。



○雲峰広行議長 唐崎市民部長。

 〔唐崎秀樹市民部長登壇〕



◎唐崎秀樹市民部長 大塚議員に、CSRの推進についてのうち、本市職員の地域に密着したCSR活動の取り組みについてお答えします。

 市職員が1人の住民として地域活動などに参画することは、地域への貢献はもちろん、全体の奉仕者として社会的責任を果たすという観点からも意義が大きいと考えています。特に、地域活動の担い手不足が深刻化する中、近年地域が抱える課題は、複雑多様化しており、活力ある地域づくりを推進するためには、市職員が地域活動に積極的に参画し、みずからのまちづくりの知識や経験を活かすことが、以前にも増して求められています。そこで、本市では、これまで行ってきた地域のまちづくりについて学ぶ職員研修や市民活動体験研修に加え、昨年実施した地域活動への参加に関する職員アンケートの結果をもとに、地域のまちづくりを有志職員がサポートするボランティアスタッフ制度の見直しを行ったほか、地域活動に取り組む職員の情報を職員間で共有することで、さらなる意識啓発を図っているところです。今後もより多くの職員が、市職員としての社会的責任を果たせるよう、引き続き地域に密着したさまざまな活動に参画しやすい環境づくりに努めたいと考えています。以上でございます。



○雲峰広行議長 矢野保健福祉部長。

 〔矢野一郎保健福祉部長登壇〕



◎矢野一郎保健福祉部長 大塚議員に、高齢者社会についてのうち、高齢者の食育についてお答えします。

 まず、高齢者の食育についての取り組み状況及び必要性の認識についてですが、本市としましては、一人一人が生きがいを持って健康な日常生活を送るために、子どもから成人、高齢者に至るまでのライフステージに応じた食育の取り組みが重要であると考えており、高齢期は特に誤嚥予防のための口腔機能の維持・向上や小食・栄養の偏りなどから起こる低栄養の防止などが今後より一層重要になると認識しています。そこで、第2次松山市食育推進計画に基づき、高齢者を対象とした食に関する出前講座や個々の食生活の実態に応じた栄養相談を実施しており、平成27年度には約500人の方に高齢期の食についての知識の普及や食生活の改善指導を行っています。また、毎年度介護老人保健施設、老人福祉施設などの職員約100人を対象に、施設利用者の栄養改善を目的とした講習会も開催しているところでございます。

 次に、高齢者宅を訪問し、食生活改善などのアドバイスを継続的に行う取り組みについてですが、本市では、食生活改善推進員が、さまざまな地域活動の場で多くの高齢者に食育の普及啓発をしていますが、高齢者宅への訪問活動については、先進事例の効果などを検証するなど、調査研究していきたいと考えています。

 次に、高齢者向けのレシピ集の作成や配布についてですが、本市では、高齢者やひとり暮らしの方向けのレシピ集や旬の食材を活用したレシピ集を作成し、高齢者を対象とした健康教育や栄養相談などの機会に配布するとともに、食生活改善推進員が各地域で活用しています。今後は、高齢者の低栄養防止や地産地消などにも対応したレシピ集に見直し、広く配布、活用したいと考えています。

 最後に、高齢者の食生活の実態調査についてですが、本市では、今年度、第2次松山市食育推進計画の最終評価の基礎資料とするため、食育に関する市民意識調査を実施しているところであり、今後年代別の集計・分析などにより、高齢者の食生活の現状を把握するとともに、食に関する課題やその対策を次期計画に盛り込みたいと考えています。以上でございます。



○雲峰広行議長 西市社会福祉担当部長。

 〔西市裕二社会福祉担当部長登壇〕



◎西市裕二社会福祉担当部長 大塚議員に、高齢者社会についてのうち、終活についてお答えいたします。

 まず、終活についての本市の認識についてですが、核家族化が進み、少子高齢化社会の中では、経済的にもなかなか厳しい事態となってくることから、御自分の終えんに不安を感じる方も多いと思います。このような社会状況の中、御自分が望む終えんを迎えるため、また死を迎えた後に周囲の人が困らないようにするための準備を終活と考えており、そうすることで御自身のこれまでの人生を見詰め直し、やり残したことを前向きに準備することが今をよりよく生きていくものにつながると認識しています。次に、松山版エンディングノートの作成についてですが、エンディングノートは、自立した自分らしい終末期を迎える準備という目的だけではなく、これまでの人生を振り返り、人生の記録や遺族などに伝えたい内容を記入するというものです。その内容は、介護・看護についての希望や延命治療など臓器提供の意思表示、葬儀などについての希望、大切な人へのメッセージなどいろいろな項目があることから、先進地の状況を踏まえ、研究していきたいと考えています。

 次に、エンディングプラン・サポート事業についてですが、横須賀市の取り組みは、ひとり暮らしで収入も少ない高齢者に、生前に葬儀の契約をしていただく事業で、死後遺体の引き取り先がなく、御自身が望む葬儀もできない人を救うことを目的としたものです。今後、ますます核家族化が進む現代では、御自身が死亡した後、どうしてほしいのかなど、生前に意思を伝えておくことが死後への不安の解消にもつながると思いますので、先進地の状況を調査研究していきたいと考えております。以上でございます。



○雲峰広行議長 平野産業経済部長。

 〔平野陽一郎産業経済部長登壇〕



◎平野陽一郎産業経済部長 大塚議員に、中小企業支援及びCSRの推進のうち、職員の活動を除く部分についてお答えします。

 まず、中小企業資金融資制度の貸付件数・金額と債務残高についてですが、平成25年度は、件数が1,241件、金額が約43億円で、債務残高は約112億円、26年度は、件数が2,076件、金額が約69億円で、債務残高が約109億円、27年度は、件数が1,584件、金額が約51億円で、債務残高が約113億円です。また、対前年度の増減要因ですが、平成26年度は、消費増税に伴う消費の落ち込みから、資金繰りに苦慮する事業所がふえ、資金需要が高まったことや本市が利子補給制度を設けたことで、新規の借り入れや借りかえが起こったため、大幅な貸付増につながったと考えています。また、27年度は、前年度に多くの事業者が制度を利用したため、資金需要が一段落し、前年度に比べ利用が減少したものと思われます。

 次に、新たな融資制度についてですが、本市では、これまで低利融資や利子補給など、中小企業の資金需要に応えてきました。今後も既存制度の活用を初め、金融機関や信用保証協会など関係機関とも意見交換をしながら、新たな融資制度について検討していきたいと考えています。

 次に、知的財産ビジネスマッチングについてですが、知的財産を有効に活用していくことは、事業の拡大や転換に役立つものと考えています。現在、知的財産に係る相談に対しては、愛媛県のスゴ技データをもとに、知財ビジネスマッチングサイトを開設している愛媛県発明協会を紹介しています。今後は、他都市の状況も参考に、引き続き発明協会と連携しながら支援していきたいと考えています。

 続いて、CSR活動の推進のうち、まずCSR活動の必要性と現状についてですが、CSR活動は、企業価値の向上や競争強化を通した経済発展に加え、活力ある豊かな地域社会の実現にも役立つことから、本市の発展のためには必要であると考えています。また、本市企業の現状ですが、松山商工会議所では、平成21年度から24年度にかけて、市内企業に対してCSR活動の普及拡大と意識改革に取り組みました。本市としても、市民生活に重要な子育てや防災、環境などの分野で協力事業者の普及拡大に取り組むことにより、現在は市内企業に社会的貢献活動が広がりを見せていると考えています。

 次に、CSR企業を認定し、支援制度を創設することについてですが、市内企業の自主的な取り組みで、CSR活動が広がりを見せているところであり、新たな認定や支援制度の創設については、今後市内企業の声も聞きながら、他市の取り組み状況を参考に調査研究していきたいと考えています。以上でございます。



○雲峰広行議長 山本教育長。

 〔山本昭弘教育長登壇〕



◎山本昭弘教育長 大塚議員に、中学校の部活動についてお答えします。

 まず、部活動の加入の現状と課題及び今後の方向性についてですが、運動部と文化部を合わせた加入率を年次比較してみると、平成23年度は84.2%、今年度では85.7%となり、ほぼ横ばいで推移しているものの、部員数は生徒数の減少に伴い、5年間で約400人減少し、今年度1万630人となっています。こうした部員数の減少は、団体競技のチーム編成を困難にするだけでなく、部活動の数そのものの減少にもつながり、生徒が選択する部活動が限られるなどの課題を生じさせます。本市としては、こうした課題に対応するため、まずは今の加入水準の維持・向上を図ることを目指し、外部指導者の派遣制度の充実やチーム編成が困難な場合の柔軟な対応など、効果的な手法について検討したいと考えています。

 次に、複数校による合同チームについてですが、市の中学校体育連盟の規程では、サッカー、軟式野球など7つの団体競技を対象に、各学校で運動部として活動しながらも、部員が少なく、単独チームが組めない学校に合同チームの編成を認め、大会参加の門戸を開いています。こうした取り組みにより、市の中学総体では、昨年度ラグビーなど4つの競技に延べ21校による6つの合同チームが、そして今年度は、ソフトボールに6校による2チームが合同で出場しています。今後は、さらなる参加機会の拡充を目指し、合同チームの対象となる競技をふやすなど、市中学校体育連盟等への関係機関へ働きかけていきたいと考えています。

 次に、公営による部活動についてですが、磐田スポーツ部活は、磐田市が運営するスポーツクラブで、今年度は陸上競技とラグビーでの活動機会を提供し、経験豊富な指導者のもと、生徒の競技力の向上にもつながると期待されています。したがいまして、公営による部活動の設置については、今後生徒や保護者、学校関係者のニーズを踏まえ、関係部局と研究していきたいと考えています。

 次に、防災部の設置についてですが、荒川区では、区の防災面での課題に対し、区立中学校の自主的な取り組みをきっかけに、区内の全中学校に防災部を設置することになったと聞いています。一方、本市では、授業の一環として、中学生が地区の防災訓練に参加し、避難所開設や避難者の誘導・名簿の作成や炊き出しなどについて体験的な活動を行っている学校もあります。また、課外活動として、地域の独居老人宅を訪問し、火災予防を呼びかけたりする活動や地域の自主防災組織が実施する防災訓練への参加を呼びかけたりする学校もあります。部活動は、本来、生徒の自主的、自発的な参加により行われる活動であり、一律に防災部を設置することは難しいと考えますが、本市としても荒川区の取り組みは、児童・生徒の防災意識の高揚に大きく寄与するものであることから、今後調査研究していきたいと考えています。

 最後に、部活動の休養日についてですが、各中学校では、部活動の実施に当たり、試験中や年末年始などを除き、何らかの形で活動をしない日を設けています。しかしながら、校内で休みの曜日まで統一し、休養日を設定している学校は3校にとどまっています。生徒がより充実した学校生活を送るためには、部活動以外の経験も大切であることから、部活動の実施形態や休養日・活動時間を適切に設定する必要があると認識しています。したがいまして、今後は、文部科学省が策定するガイドラインの動向を注視しながら、部活動の休養日の設定について検討していきたいと考えています。以上でございます。



○雲峰広行議長 以上で、答弁は終わりました。

 以上で、大塚議員の代表質問を終わります。

 ただいまから午後1時まで休憩いたします。

       午前11時19分休憩

   ────────────────

       午後1時0分再開



○雲峰広行議長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 代表質問を続行いたします。中村議員。

 〔中村嘉孝議員登壇〕



◆中村嘉孝議員 フォーラム松山の中村嘉孝です。プロ野球セントラルリーグ、広島カープが優勝目前となりました。秋季キャンプを誘致している東京ヤクルトスワローズとの兼ね合いもあり、本市の話題としては不適当かもしれませんが、広島との交流人口拡大につながり得る点、そして25年、四半世紀というセリーグで最も優勝から遠ざかっているチームの優勝である点からお許しいただきたいと思います。四半世紀前と言えば、私はイケメンとは主張しませんが、もう少し違ったスリムな体型の青年、広島で仕事をしており、カープの試合結果だけでなく、仕事中の試合経過も連日気にしながら、おらがカープの優勝をみんなで祝いました。今は、まさか次の優勝まで四半世紀も待たされるとは思ってもみませんでした。今は、次の優勝まで生きていられるのだろうかと心配をしております。カープ球団の創設は、1949(昭和24)年、カープの歴史は、広島の廃墟からの復興の歴史でもあります。初期の球団経営は厳しく、一種の市民ファンドと言える、たる募金で経営を支えた時代もありました。スポーツは、プレーする者だけでなく、見る者、応援する者、支える者にも大きな感動やあすへの活力を与えることもできると思います。平和公園近くの旧市民球場から、広島駅近くに2009(平成21)年に移転したマツダスタジアムは、ユニバーサルデザインの3世代が楽しめるスタジアムとして、ホームゲームは連日大盛況です。スタジアムで声援を送るカープ女子には、神々しささえ感じます。愛媛マンダリンパイレーツや松山フェニックス、マドンナ松山や愛媛FC、愛媛オレンジバイキングスなど、我がまちの地域とスポーツのつながり方の一つのお手本だと思います。リオデジャネイロのオリンピックやパラリンピックを見てもそうですが、こうしてスポーツに一喜一憂できるのも、戦後70年を超え、平和な社会が続くからこそ、平和ってありがたいな、次の世代に戦争・暴力、差別や貧困ではなく、平和をつないでいかなければならないなと改めて思いつつ、質問に入らせていただきます。市長を初め、理事者の皆さんの明快なる御答弁をお願いをいたします。

 まず、財政に関連して2点お尋ねします。7月の参議院議員選挙の結果を受け、第3次安倍改造内閣が発足しました。8月末には来年度の政府予算の概算要求が締め切られ、一般会計の総額は101兆円台となり、3年連続の100兆円超えとなりました。アベノミクスでGDP600兆円を目指すと言えど、消費増税を先送りした上、景気停滞で税収増も見込めない中、財政健全化への道は遠のくばかりです。査定作業はこれからですが、ツケが地方に回され、命や暮らしにかかわる予算の削減に向けられるのなら納得いきません。今年度予算における地方財政については、前年度とほぼ同程度の一般財源総額が確保されたものの、経済財政諮問会議が社会保障費と地方財政を歳出削減の2大ターゲットとしていることは変わりありません。諮問会議のもとに設置された制度・地方行財政ワーキンググループでは、窓口業務の民間委託モデル、自治体の選定まで進めており、今後、公的サービスの産業化を進めることによる歳出削減を中心とした地方財政健全化の圧力がさらに増すことが危惧されます。一方、消費増税の先送りで、社会保障財源確保が不透明になっています。このような状況から、新年度の地方財政は、厳しい状況が予想され、これまで以上に歳出削減圧力が高まることが危惧されます。総務省の概算要求では、新年度の地方交付税は、入り口ベースでは前年度比4.7%増となっているものの、地方に交付する出口ベースでは、前年度繰越金が約1兆2,644億円減となることなどから、4.4%減の7,174億円のマイナスとされており、来年度の地方財政の充実・強化が必要となります。

 そこでまず、質問の第1として、今年度税収見込みについてお尋ねします。本年度最終の税収をどれくらいと見込んでいるのか、主要税目別にお伺いいたします。

 質問の第2は、来年度の予算編成に臨む基本方針についてです。市民に近く、現地・現場を大切にし、すぐ行動をスローガンに、そして幸せ実感をキーワードに市長の2期目も折り返しを過ぎようとしています。公約実現に地方を取り巻く厳しい環境の中、来年度の予算編成にどのような姿勢で臨むのか、お聞かせください。

 次に、子どもや高齢者を社会で支える仕組みを守る観点から1点ずつお尋ねします。

 まず、子どもの貧困問題に関連してお尋ねします。日本の子ども6人のうち1人が貧困状態にあると言われ、日本は子どもの貧困問題に関し、OECD加盟国の中でも深刻な状況にある国の一つです。8月18日のNHKニュースに、経済事情から50万円の学資が出せず、専門学校進学を諦めたひとり親世帯の女子高生が、実名、顔出しで取り上げられました。ニュース映像、ネットやSNS情報などから、彼女は進学を諦めても1,000円のランチを食べている、好きなアーティストのライブを何度も見に行っているなど本当は貧困ではないのではないかと現職国会議員の指摘を初め、ネットでバッシングが起こっています。この動きに対し、貧困問題の研究者や活動家から、相対的貧困に対する認識不足だとか当事者への中傷に抗議するといった声が相次いでいます。肉体や生命の維持で精いっぱいの極限状況を絶対的貧困と呼び、社会ごとにある程度共通化された普通の暮らしができていなければ、その人を相対的貧困と呼びます。貧困の現場で活動する藤田孝典さんは、今回バッシングに加わる人は、支援されるべき貧困を絶対的貧困と考え、貧しい者は貧しくしていろという懲罰的態度を無自覚的に相手にぶつけているのではないかと指摘しています。格差や貧困が拡大すれば、差別や偏見も広がると指摘する研究者もいます。憲法第25条は、全て国民は健康で文化的な生活を営む権利を有するとうたっており、憲法の理念を生かし、相対的貧困の解消を目指していくべきだと考えます。子どもの貧困問題解決は、将来の社会的コスト負担を軽減し、税収増に寄与することもあることから、未来への投資だという見方もあります。子どもの貧困対策といっても、経済的支援、就労支援、生活支援、教育支援、推進体制の構築など多方面にわたり、本市でも例えばひとり親世帯への支援など数多くの事業を行っています。事業目的が貧困対策でなくても、子どもの貧困対策に有用な事業も多くあります。また、全庁的な体制で取り組みを進めているともお聞きしています。

 そこで、質問の第1として、改めて子どもの貧困問題に対する本市の見解と貧困対策として取り組んでいる特徴的な事業についてお伺いいたします。

 2014(平成26)年6月に子どもの貧困対策の推進に関する法律が施行、続いて8月に子どもの貧困対策に関する大綱が示され、子どもの貧困対策の計画化が進み始めました。現状では財源の問題もあり、政策をある程度選択、集中し、中長期にわたり継続的に対策を打たねばなりません。その際、地域の現場の実態を把握した上での対策の充実が求められています。公益財団法人あすのばの調査によると、調査した中核市45市中、子ども・子育て支援計画などの計画を策定あるいは策定予定の中核市が10市あり、中でも秋田市や奈良市では、子どもの貧困対策単独で計画を策定しようとしています。本県では、えひめ・未来・子育てプランの中で、子どもの貧困対策を取り上げていますが、継続的で効果的な対策を行うためにも、市レベルでも貧困対策単独での計画化、そのための実態調査が必要ではないでしょうか。そこで、質問の第2として、子どもの貧困対策に関する計画策定を視野に入れた実態調査を行う考えはないか、お示しください。

 次に、子どもの貧困対策に有効と考えられる行政の側からと住民の側からの2つの取り組みを取り上げます。まず、子どもの医療費軽減化に向けた取り組みについてお尋ねします。子どもが病気になったとき、経済的理由から医療機関の受診抑制が行われてはならず、子どもの健康格差をなくすためにも、子どもの医療費無料化の拡充が求められています。県から本市への支援割合増加を求めるとともに、本来的には中学卒業、やがては高校卒業まで医療費助成制度を国の制度として早急に整備することが望まれます。そこで、質問の第3として、本市における子どもの医療費助成を今後さらに計画的に拡大すべきと考えますが、御所見をお尋ねします。

 この項最後の質問として、3月議会で本田議員も取り上げました子ども食堂についてお尋ねします。地域の大人が子どもに無料や安価に食事を提供する取り組みである子ども食堂は、朝日新聞の記事によると、5月末時点で少なくとも全国に319カ所、ことしに入って開設が急増しているとのことです。本市においても、本年2月に青少年センター、4月からは定期的に清水ふれあいセンターで子ども食堂が開かれています。問題を抱えた子どもたちの孤立化を防ぎ、人と人とがつながり、何らかの出番がある居場所として子ども食堂が機能するようになれば、この子どもの健康を守るだけでなく、まちづくりの一つの拠点となる可能性もあります。こうした子ども食堂の運営は、NPOや民間団体、個人などが行う場合が多いものの、安定的財源をどう確保するのか、学校や地域とのつながり、支援を必要とする子どもたちにどう伝えるのかなどの課題があり、行政の持つノウハウやネットワークを活用した支援方法もあるのではないか、子どもの貧困を克服する事業として、子ども食堂支援は有効ではないかと考えます。子ども食堂を開きたいという市民の声もあります。滋賀県では、今年度からモデル事業として、フォーラムの開催、食堂準備講座や交流学習会の開催、手引書の作成、立ち上げ助成など、子ども食堂を育む事業を始めています。また、今月末からは、子ども食堂の活動を紹介し、裾野を広げるための全国的な取り組み、広がれ、子ども食堂の輪!全国ツアー、と銘打った全国的な取り組みが展開されようともしています。そこで、この項最後の質問として、本市での子ども食堂開設に向けた支援を拡充していくべきではないかと考えますが、御所見をお尋ねいたします。

 次に、介護保険制度改革に関連して数点お尋ねいたします。

 まず、予防給付の見直しについてお尋ねします。一昨年6月に医療・介護総合確保法が成立、それに伴い、昨年4月から改正介護保険法が施行されました。改正の柱の一つに、予防給付の見直しがあり、要支援1、2の介護予防事業が来年4月までにそれまでの介護給付から介護予防・日常生活支援総合事業として市町村事業に移行することとされています。この新しい総合事業には、統一的な運営基準がなく、ボランティアや無資格者がサービス提供できるようになることにより、サービスの質や量が維持できるのかあるいは介護業界の労働条件引き下げにつながるのではないかと不安視する声があります。要支援者への予防的な給付にかかっていた経費は、介護保険給付費全体の約5%にすぎず、長期的に見れば、サービスの低下から要支援者の重度化が進み、介護保険給付費の増大につながるのではないかという懸念、一方で、要介護認定が厳格化するのではないかと懸念する声もあります。いずれにしても、完全移行の来年4月までおよそ半年となりました。完全移行に関して、利用者への周知が十分できているのか、気になるところでもあります。そこで、質問の第1として、要支援1、2の予防給付の見直しについて市町村事業移行に向けた準備状況と課題及び利用者への周知をどのように行っているのか、お尋ねします。

 こうしたサービス削減の流れの中で、国は地域包括ケアシステムの構築を進めています。医療・介護・予防・住まい・生活支援が一体的に提供され、いつまでも住みなれた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるという理念はすばらしいものの、現状では理念にほど遠く、国は責任を放棄し、自助や共助を強調し、医療や介護、病院・施設から地域・在宅へという流れをより費用抑制という視点からつくり出すことが狙いとなっているような気がします。この地域包括ケアシステムでは、医療、介護、地域の連携が大切になりますが、医療計画は県、介護計画は市が策定主体となっており、しっかりとした協議とともに、整合性のある連携が求められます。本市でも、次期介護保険事業計画の策定作業を来年度には行う予定で、県の地域医療構想や次期地域保健医療計画との整合性が問われるところです。そこで、質問の第2として、次期介護保険事業計画策定に当たり、県の次期保健医療計画との整合性をどのようにとり、地域包括ケアシステムの充実を図ろうとしているのか、お尋ねいたします。

 さて、地域包括ケアを充実させるためにも、介護現場の労働力をどう確保するのかは大きな問題です。今の多くの介護の現場の労働者は、過重労働、必ずしも高くない報酬のもと、人手不足は深刻で、職員の献身的努力により、何とか持ちこたえている現場も多いのではないでしょうか。人手不足で施設の閉鎖、事業所の撤退が相次げば、家族の介護負担は増大が懸念されます。政府が唱える介護離職ゼロを目指すのなら、介護現場の離職ゼロも進めねばなりません。今議会の補正予算には、介護従事者の負担軽減につながる介護ロボット等を導入する介護サービス事業所に対し補助を行うとして介護ロボット等導入支援事業2,551万1,000円が計上されています。そこで、質問の第3として、対象施設、事業所の選定を含めた介護ロボット等導入支援事業の概要及び導入後の事業効果をどのように確認しようとお考えなのか、お尋ねいたします。

 超高齢社会を迎え、ふえ続ける社会給付費をどうやって削減しようかとばかりに7月から社会保障審議会介護保険部会は次期介護保険制度の見直しに向け、年末までの予定で軽度者への支援のあり方、福祉用具・住宅改修、介護保険料の負担対象拡大などについて本格的な議論を始めました。議論では、今回の要支援者に続き、要介護1、2の生活援助サービスの市町村事業への移行、軽度者向けの福祉用具貸与・住宅改修やサービスの利用者負担の引き上げなどが議論され、早ければ来年の通常国会で法改正案が提出されると報道されています。介護保険の持続可能性の視点、介護3以上の人のサービス重点化を強調しながら給付費を抑制、一方で利用者負担が増大し、さらなる軽度者あるいは所得の低い方々切りが進むのではないかと懸念されます。安心していつまでもこのまちで暮らしていけるということが、地方創生の鍵の一つではないかという点からも審議会の動向が気になるところです。そこで、この項最後の質問として、こうしたサービス抑制、負担増などの国の動きに対し、本市としてどのような感想を持ち、対応していこうとお考えなのか、お示しください。

 次に、インバウンド観光を初め、観光振興に関連して数点お尋ねします。政府観光局の統計によれば、7月の訪日外国人観光客数は、229万6,500人と単月としては最高を記録、とりわけ中国や香港からの訪日客増加が目立つそうです。観光ルートの形成とともに、海外からの定期航空路線就航が、海外からの旅行客呼び込みに一定の効果を及ぼします。

 そこでまず、松山空港発着の海外航空路線の関係で2点お尋ねします。アシアナ航空は、週3往復運航していた松山ソウル線を9月27日から運休すると発表しました。一方で、アシアナ航空ソウル日本路線のうち、高松、静岡、広島、米子、富山の5路線を傘下のLCCエアソウルに移管し、山口宇部、長崎に新規路線を就航させることも発表しています。松山線運休の理由として、4月の熊本地震以降の搭乗率低迷を上げ、再開時期は未定とのことです。折りしも8月の松山まつりには、姉妹都市平澤の市長さんを初め、10名の皆さんが松山を訪れ交流を図りました。路線運休は、インバウンドだけでなく、ビジネスや草の根交流、ソウルをハブとして海外に飛び立つ旅行者、いわゆるアウトバウンドにも影響は大きいと考えられます。早期の路線再開を願うばかりです。そこで、昨日の池本議員の質問とも重なりますが、質問の第1として、ソウル線運休により本市にどのような影響が出ると認識しているのか、また路線復活に向けどのような取り組みを行っていくのか、お尋ねいたします。

 ソウル線運休に伴い、松山からの海外定期便は、上海線を残すのみとなりました。上海線の搭乗率のデータを見せていただくと、国内全体では中国からの旅行者増にもかかわらず、直近4年間の搭乗率は40%台と決して芳しいものではありません。本議会の補正予算には、ひとまず年度内の就航便の着陸料、航行援助施設利用料助成として373万円が計上されていますが、台北便のチャーター実績積み上げによる定期便化とともに、上海路線も維持するためのさらなる努力が必要ではないかと考えます。そこで、質問の第2として、上海線維持に向けた支援をどのように行っていくのか、お尋ねいたします。

 次に、インバウンド向けに限りませんが、観光客にわかりやすいピクトグラム、いわゆる案内用の図記号の活用に関してお尋ねします。ピクトグラムとは、言葉によらない、目で見るだけで案内を可能とする絵による案内標識です。1964年、前回の東京オリンピックを迎える際、デザイナー勝美勝さんの呼びかけで、当時第一線で活躍していた11人のデザイナーが、今の赤坂離宮に集まり、家紋の伝統を利用し、外国人観光客にも一目でわかるものをつくろうとトイレや食堂など39種類のピクトグラムを完成させました。このピクトグラムの著作権を放棄したため、世界中に広まったそうです。その後、国内ではJIS記号化され、現在では約140種類の図記号が規定されているそうです。案内標識を多言語化するのも海外旅行者には便利ですが、大きなピクトグラムを使って一目でわかる仕掛けが効果的な場所、それから効果的なケースがあるように思います。例えば、見知らぬまちを歩く旅行者にとって、まちの情報を得るため観光案内所は必要かつ真っ先に訪れたい場所ではないでしょうか。ターミナルや観光スポットに一目で案内所とわかるピクトグラムは大変便利です。市内にも随分ピクトグラムの表示がありますが、来年の国体を迎えるに当たっても、インバウンド観光客のおもてなしのためにも、ピクトグラムの活用をより進めるべきと考えます。そこで、質問の第3として、本市におけるピクトグラムの整備についてどう考えているのか、お尋ねいたします。

 次に、インバウンドの司令塔ともなり得る日本版DMOに関連してお尋ねいたします。DMOとは、デスティネーションマネジメント、またはマーケティングオーガニゼーションの略で、いわば科学的アプローチを導入した観光地経営を行う組織を指します。観光庁は昨年12月からDMO候補法人登録制度を始め、8月末までに101法人が登録を行いました。候補法人に登録されれば、最新情報の提供や人材育成に関する支援、補助金などが安くなります。DMOには、単独の市町村内のみを観光地域として活動する地域DMO、複数の自治体をまたぎ観光地域として活動する地域連携DMO、複数の都道府県にまたがって観光地域として活動する広域連携DMOの3つのタイプがあり、広域連携DMOの一つとして、ことし4月から愛媛、香川、徳島、山口、広島、岡山、兵庫の7県が連携して、せとうち観光推進機構が発足しました。各県が連携し、民間事業者とともに瀬戸内のブランド化を進めようとしています。一方で、本市では、「瀬戸内・松山」構想の推進を図る中で、瀬戸内海の魅力を引き出しながら瀬戸内を周遊するルート定着、ブランド化に向けた取り組みを強化するとともに、瀬戸内をまたいだ広域での官民連携による瀬戸内・松山ツーリズム推進会議を立ち上げ、国の広域観光周遊ルートとしての推奨や周遊きっぷの実現などさまざまな成果を得てきています。そこで質問の第4として、せとうち観光推進機構設立に対する本市の認識、同機構との連携、また地域タイプや地域連携タイプなど、新たなDMO候補法人化に対するお考えをお聞きいたします。

 さて、こうした地域が連携した取り組みから、私も神戸で告知ポスターを見ましたが、ことし7月から9月にかけて、JR西日本とJR四国により愛媛、香川、広島、岡山を中心とする瀬戸内海沿岸エリアを対象としたせとうちキャンペーンが実施され、新たな旅行商品もつくられているとお聞きしています。こうしたキャンペーンが、地域のブランド化、観光客の呼び込みに寄与するものは大きいと考えます。また、来年春には四国DCによって全国各地のJRから一斉送客キャンペーンが展開されるともお聞きしています。そこで、質問の第5として、今回のせとうちキャンペーンの意義をどのように考えているのか、またせとうちキャンペーンの成果を四国DCにどのように生かしていこうとお考えなのか、お尋ねいたします。

 次に、防災・減災対策に関連して数点お尋ねいたします。先日の台風10号は、岩手、北海道地方に甚大な被害をもたらしています。亡くなられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被災された方々にお見舞い申し上げます。とりわけ岩手県岩泉町のグループホームでは、避難できずに9名の方が犠牲になるという痛ましい被害の報道を耳にし、改めて災害に弱い立場に寄り添う支援の重要性を再認識することとなりました。こうした施設では、いざ避難というときに、ある程度の人手がないと安全な避難ができません。避難所に行ったとしても、ほかの避難者に迷惑をかけるのではないか、トイレなど設備面は大丈夫なのか、介護用品等物資はあるのだろうかと避難に二の足を踏むといった声もこれまでの災害時の経験から聞こえてきます。福祉施設からの避難の際には、施設ごとの避難計画、日ごろからの訓練も大切になります。とはいえ、福祉の専門家である施設の職員が、必ずしも防災の専門家とは限らず、個別に策定すべきである避難計画を含む災害への対応や訓練への支援の仕組みも必要ではないかと考えます。

 そこで、質問の第1として、本市福祉施設における避難計画の策定や訓練の現状と本市の支援体制はどうなっているのか、お伺いいたします。

 こうした入居者だけでなく、大災害で避難所で避難生活を送らざるを得ない際には、介護が必要なお年寄り、障がい者、妊産婦、乳幼児、アレルギー等の慢性疾患を抱える方、外国人など避難時に配慮が必要な方々、いわゆる要配慮者の人数やニーズなどを把握することが重要になります。災害時には、避難所で避難者名簿、いわゆる避難者カードが作成されますが、カードの記載項目、要配慮者に対する情報は、自治体によってばらばらのようです。国は、避難所に関するガイドラインを発表していますが、その中では、避難者一人一人に氏名、生年月日、住所、支援の必要性の有無などを記帳してもらい、避難者名簿を作成することが望ましいと記しているのみです。具体的支援につながる情報が得られるよう、工夫が必要で、広域災害への対応を想定した場合、カード情報の共通化も検討する余地があると考えます。そこで質問の第2として、本市の避難者名簿に必要な支援を把握できる項目の記載内容がどうなっているのか、また本市周辺市町など近隣地域と記載内容の共通化が図られているのかどうか、お尋ねいたします。

 災害時に配慮を必要とする方々を支援する仕組みは、日常的に醸成していくことが大切です。石井地区においては、3年ほど前から市と協定を結び、石井地区内の避難行動要支援者名簿の提供を受けるとともに、配慮の必要な方々に対し、日常時から実効性のある支え合いのモデル的な取り組みを行っています。質問の第3として、石井地区のモデル的な取り組みに対する評価並びにその成果を今後どう活用していこうとしているのか、お示しください。

 さて、私は先月、神戸市で阪神・淡路大震災のときに行政の最前線で活躍された方から復旧・復興に向けての経験や思いをお聞きし、震災後21年たっても復興はまだまだ道半ば、残された傷があるものだというふうに気づかされました。同時に、海外からの観光客にも人気という防災・減災のテーマパークのような人と防災未来センターも訪れました。震災の経験や教訓、防災や減災への知識が、子どもたちにもわかりやすく伝わる工夫が満載のセンターの展示に感心するとともに、災害の経験を伝え、学び、生きる力を育むことにもなる防災教育の重要性を改めて考えさせられました。本市においては、防災士の養成に力を入れ、全国一の防災士を誇っており、教育現場でも防災士が続々誕生しているとお聞きしています。同時に、例えば海岸部では高潮や津波、山間部では土砂崩れや浸水などへの備えが大切であり、地域の特性を踏まえた防災教育の実現が求められています。また、自主防災組織など地域の取り組みとの連携、発達段階に応じた防災教育の実践、大学と連携したカリキュラム、教材開発なども視野に入れてみてはどうかと考えます。そこで、この項最後の質問として、本市小・中学校における防災教育の取り組み状況はどうなっているのか、お尋ねいたします。

 最後に、原子力災害への備え、避難受け入れ計画に関連し、数点お尋ねいたします。8月12日、四国電力は、伊方原発3号機の再稼働を行いました。電気は足りているのに、なぜ今再稼働を急ぐのか、中央構造線を目の前にし、揺れへの備えは大丈夫なのか、規制委員会の議論では、廃炉後の制御棒など高レベルの廃棄物は、電力会社が地中70メートルより深いところに300年から400年間管理をし、国が引き続き10万年間掘削を制限するというが、本当にきちんとこの計画を実施することができるのか、極めて不透明な中での再稼働です。ちなみに、400年の長さを考えるために、今から400年前を考えると、大坂夏の陣が終わった翌年です。そして、徳川家康が亡くなった時代だそうです。300年前といっても、8代将軍徳川吉宗の享保の改革の時代、10万年前となると、現代人ホモサピエンスがアフリカ大陸からようやく世界各地に移動を始めた時代だそうです。再稼働前の7月19日、県は広域避難計画の3度目の修正を行いました。引き続き原発サイトより半島先端部、西側住民の避難など、検討すべき課題が多く、実効性のある計画なのか極めて疑問に思うところであります。そうした中、本市は、原発から5キロから30キロ圏、いわゆるUPZ圏の八幡浜市、大洲市から避難住民を受け入れる予定となっており、その避難受け入れ計画を策定中とお聞きしています。

 そこで、質問の第1として、この八幡浜市、大洲市からの避難受け入れ計画策定がどこまで進んでいるのか、計画公表の見通しについてお尋ねいたします。

 避難計画、避難受け入れ計画が策定されても、実際、訓練を行うことなしにその実効性をはかることはできません。連絡体制の構築、問題点の共通化のためにも、ある程度の規模で計画に沿った避難訓練を行う必要があるかと考えます。そこで、質問の第2として、計画策定後、計画に応じた訓練をいつごろ行う予定なのか、お尋ねいたします。

 こうした避難計画、避難受け入れ計画策定に当たっては、財政面も含め、国の支援が一定はあるものとはお聞きをしております。しかし、該当自治体に計画策定は委ねられている現状です。国際原子力機関IAEAの安全対策、5層の深層防護の考え方では、その4層、5層目に立地審査指針や避難計画を密接にリンクさせています。米国の原子力行政では、避難計画は州や地方政府が策定し、FEMA(米連邦緊急事態管理庁)が審査することになっており、その上でNRC(米原子力規制委員会)が、事業所内の緊急時対策との整合性を確認して、ようやく運転許可を出す仕組みになっています。例えば、先日民放でドキュメンタリーが放映されていましたが、ニューヨーク州ロングアイランドに建設されたシェアハム原発では、避難上の問題から、一度も運転することなく、原発が廃炉になっています。計画の妥当性については、自治体に丸投げするのではなく、第三者の専門家を交えた検証の仕組み、審査の仕組みが日本にも必要ではないでしょうか。住民の命や財産を守ることが、地方自治には求められています。避難計画も再稼働の前提条件にすべきではないでしょうか。そこで、この項最後の質問として、今後策定される避難受け入れ計画に関しても、計画の妥当性を避難計画全体とともに国が審査すべきではないかと考えますが、御所見をお聞かせください。

 以上で、代表質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。



○雲峰広行議長 これより答弁を求めます。野志市長。

 〔野志克仁市長登壇〕



◎野志克仁市長 中村議員に、私からは観光振興に関連してのうち、ピクトグラムの整備、日本版DMOとせとうちキャンペーンについてお答えします。

 まず、ピクトグラムの整備については、ピクトグラムは、目で見るだけで案内を可能にし、トイレや非常口の位置をあらわしたり、立ち入り、駐車、撮影を規制したりするなど、さまざまな種類の図記号が私たちの日常生活に定着しています。また、言葉の通じない外国人観光客の不安を解消し、さらに円滑に移動しやすくする有効な手段です。今後の本市の対応は、現在国では委員会を立ち上げ、東京オリンピック・パラリンピックへ向けて国際規格との整合や図記号の追加などを審議されていますので、動向を注視しながら検討していきます。

 次に、日本版DMOについては、せとうち観光推進機構は、中国や四国、さらには関西エリアにまたがるこれまでにない枠組みの組織体制を確立し、世界に通じる瀬戸内ブランドの実現や7つの県にわたるエリア全体への交流人口の拡大を目指すものです。また、国の定める広域観光周遊ルートを定着していくための推進母体としても注目されています。本市では、この組織は、「瀬戸内・松山」構想をさらに進めるための連携パートナーの一つと考えており、今後も戦略や重点施策を共有しながら、本市の役割を果たしてまいります。

 また、新たなDMO候補法人化は、重要な課題であると認識していますが、国の示すDMOの類型は、地域型、地域連携型、広域連携型の3つの類型があり、仮に地域連携型を選択した場合でも、連携中枢都市圏の3市3町の枠組みや広島エリアと一体になった枠組みなど、さまざまな考え方があります。今後、全国の先行事例や専門家の意見なども参考にしながら、より機能的なDMO候補法人の設立に向けて調査研究をしてまいります。

 最後に、せとうちキャンペーンについては、本市のこれまでの取り組みやトップセールスが評価され、JR西日本とJR四国が共同して、初めて瀬戸内エリアをターゲットにした全国的な送客キャンペーンを展開するもので、その取り組みの意義として、新たな周遊きっぷや瀬戸内を周遊する旅行商品が造成されたことなどが上げられます。具体的には、これまでの松山・広島割引きっぷに加え、広島・愛媛、岡山・香川、それぞれのルートに新幹線や在来線、船舶、路線バスなどを4日間格安で自由に乗りおりできる切符が誕生しました。また、光のおもてなしin松山城が、広島市と連携したモデル的な取り組みとしてメーンイベントに採用され、関西、北陸、九州などのJRの駅や車内、大手旅行会社のパンフレットなどを通じて、広く松山の魅力が発信されました。いよいよ来年の春には念願の四国DCが開催されます。今回の取り組みの成果や旅行市場での反響などを十分に検証し、またえひめ国体・全国障がい者スポーツ大会の開催、子規・漱石生誕150年、春のお城まつりが50年の節目を迎えるなど、2017年の話題を活かしながら、四国DCへ向けた準備をしっかりと進めてまいります。

 そのほかの質問につきましては、関係理事者からお答えいたしますので、よろしくお願いをいたします。



○雲峰広行議長 西泉副市長。

 〔西泉彰雄副市長登壇〕



◎西泉彰雄副市長 中村議員に、財政に関連してについてお答えします。

 まず、今年度の税収見込みについてですが、主な税目としては、個人市民税が、納税義務者の増加などに伴い、前年度と比べ約4億6,000万円増の約239億8,000万円、固定資産税が、家屋の新増築等に伴い、約1億5,000万円増の約306億3,000万円を見込んでいます。一方で、法人市民税が、国の税制改正による法人税割の税率引き下げの影響などに伴い、約9億7,000万円減の約59億4,000万円にとどまると見込んでいます。また、その他の4税目については、税制改正による軽自動車税の税率引き上げに伴う増収が見込まれるものの、喫煙者数の減少による市たばこ税の減収等により約1億4,000万円減の約65億円を見込んでおり、市税全体では、現時点で約5億1,000万円減の約670億5,000万円を見込んでいます。なお、市税に国からの譲与税と県からの交付金を含めた本市の地方税及び地方譲与税全体についても減収が見込まれます。さらに、一般財源である普通交付税と臨時財政対策債についても、前年度と比べ合わせて約22億円の減額となっていることから、今年度の本市の財政運営は、大変厳しいものになっています。

 次に、来年度の予算編成に臨む姿勢についてですが、歳入面から見れば、国が地方税収全体に見込むほどの市税収入の伸びを期待できない中で、税制改正による法人税率の引き下げや地方交付税の算定方法見直しに伴う影響などが見込まれており、財源確保について予断を許さない状況です。一方、歳出面では、高齢化の進展に伴う医療・福祉・介護関係経費に加え、公共施設の耐震化や老朽化に伴う更新事業などの財政需要の増加が避けられません。さらに、多様化する市民ニーズの中で、地方創生の推進などの新たな行政需要に対応する必要があることから、平成29年度は、より一層厳しい財政運営を強いられることが想定されます。しかしながら、財政環境が厳しさを増す中にあっても、市長公約の実現、さらには総合計画の推進に向けて限られた財源と人員を最大限に活用し、計画的に諸施策の実施を図る必要があると考えています。そのため将来世代の負担の抑制や財政負担の平準化を図るための各種基金の有効活用を初め、債権管理の徹底や受益者負担の適正化などにより新たな財源の確保に努めつつ、事業遂行に必要な国支出金などの確保が適切に行われるよう、全国市長会を通じ要望していきたいと考えています。加えて、企業誘致や観光戦略などの将来的な税収の増加につながる地域産業の活性化に取り組むなど、歳入確保に努めいくことで、来年度の予算編成においても、持続可能な財政運営を引き続き堅持していきたいと考えています。以上でございます。



○雲峰広行議長 井手危機管理・水資源担当部長。

 〔井手清史危機管理・水資源担当部長登壇〕



◎井手清史危機管理・水資源担当部長 中村議員に、防災・減災対策のうち、避難者名簿について及び原子力防災についてお答えします。

 まず、避難者名簿の記載内容についてですが、東日本大震災や熊本地震を初めとする過去の大災害では、一般の避難者のみならず、多くの災害時要配慮者も被災し、避難を余儀なくされました。しかし、避難所での生活は、必ずしも要配慮者のニーズに沿ったものではなく、他の避難者との関係や必要な物資・支援・環境が整わないなどの問題から、一旦は避難所へ身を寄せながらも、被災した自宅へ戻り、不自由な生活を強いられることも少なくありませんでした。本市では、松山市避難所運営管理マニュアルに避難者に対する支援や留意すべき事項、運営上必要とされる様式などを掲載していて、特に避難者名簿を物資の調達や必要な人材の手配を初めとするさまざまな支援の基本となる重要なものと位置づけています。避難者名簿は、世帯単位で作成しますが、それぞれの氏名・年齢のほか、配慮が必要かどうかを問う項目や生活上注意してほしいことなどの特記事項を詳しく記入できる欄を設けています。また、避難者名簿の記載内容の共通化は、現時点では図られていませんが、本市では避難者名簿とは別に、障がい者等の配慮を必要とする人が支援を受けやすくする目的で、愛媛県が県内統一的なデザインで作成した、ふだんから携帯しておくヘルプカードを導入し、災害時だけではなく、ふだん支援が必要なときにも活用していただけるよう、周知・啓発に努めていますので、他の市や町のヘルプカードの普及状況などを見ながら、共通化についても研究していきたいと考えています。いずれにしても、要配慮者の情報は、他の地域からのボランティアや医療・介護の専門職などの支援者に迅速かつ適切に対応してもらうための情報源にもなるため、今後も関係部局と連携して、必要な情報を的確に把握し、災害時要配慮者の支援の充実を図っていきたいと考えています。

 次に、原子力防災についてお答えします。

 まず、避難受け入れ計画の策定状況と計画公表の見通しについてですが、受け入れ計画の策定に当たっては、昨年4月に県が開催した広域避難検討会の中で、広域避難対策の充実に向けた取り組みとして、避難住民の円滑な受け入れや地域コミュニティの維持を目的に、避難先市町が提示した受け入れ可能施設へ行政区単位で避難元住民の割り当てを行うことなどが示されたことから、愛媛県及び八幡浜・大洲両市と随時協議を行ってきました。そのような中、ことし7月に両市ともに割り当て作業を終えたことを受け、これまで検討してきた避難者受け入れに関する事項について、県及び両市とすり合わせをしながら、具体的検討を重ね、おおむね素案の作成を終えたところです。今後は、県及び両市へ意見照会を行い、いただいた意見等を反映させた後、速やかに計画として取りまとめ、公表することとしています。

 次に、計画策定後の訓練の実施についてですが、ことしの秋ごろに県が予定している原子力防災訓練において、本市が策定する受け入れ計画に基づいた訓練を行い、避難経由所での受け入れ手順や避難所等の開設・運営、またそれに伴う職員の事務要領などを検証していきたいと考えています。

 次に、受け入れ計画の妥当性を避難計画全体とともに国が審査することについてですが、原子力災害に関する避難計画は、関係法令などに基づき、地域の実情に応じて都道府県や避難元市町村が策定するものと定められています。また、受け入れ計画は、県地域防災計画に基づき、受け入れ先の自治体が策定することとされており、県広域避難計画や避難元市町の住民避難計画と整合を図るとともに、県及び両市の意見を十分に踏まえた上で策定することで、より実効性のある計画につながるものと認識しています。したがって、県や避難元市町が策定する避難計画については、本市が所見を申し上げる立場にはありませんが、本市の受け入れ計画においては、専門性よりも地域の実情に精通していることが重要であると思われ、国の審査までは要しないと考えています。本市としましては、今後も国の制度・方針に従い、県及び両市と連携を図りながら、避難住民の受け入れ態勢を初めとした原子力防災の充実・強化に努めていきたいと考えています。以上でございます。



○雲峰広行議長 矢野保健福祉部長。

 〔矢野一郎保健福祉部長登壇〕



◎矢野一郎保健福祉部長 中村議員に、介護保険制度改革に関連してについてお答えします。

 まず、要支援1、2の予防給付の見直しについてですが、本市では、利用者のサービス選択の幅を広げるため、介護予防サービスのうち、訪問介護・通所介護の現行制度からの移行だけではなく、新たに緩和した基準による訪問型サービス、通所型サービスの導入を検討しています。そこで、本年5月に事業者に対し、本市の考え方を示すとともに、意見交換会やアンケートの実施など現場の声を聞きながら準備を進めていますが、新たなサービスを導入した場合に、事業者がどの程度参入していただけるか、またいかに利用者の混乱を招くことなく制度を円滑に移行していくかが課題であると認識しています。今後は、事業者・ケアマネジャーへの説明会や民生委員・地区社会福祉協議会など地域の関係者などへの説明を通して、利用者へのわかりやすい制度の周知に取り組んでいきたいと考えています。

 次に、介護保険事業計画と県の地域保健医療計画との整合性についてですが、地域包括ケアシステムの充実には、特に医療と介護の連携が重要になってくることから、次期介護保険事業計画の策定に当たっては、県との情報交換などにより、整合性の確保に努めていきたいと考えています。

 次に、介護ロボット等導入支援事業につきましては、介護ロボット等の導入が従事者の負担軽減や業務の効率化につながることから、市内の全介護サービス事業所のうち、申請のあった29法人、29事業所に対し、国の補助金を活用して支援をすることとしたものです。

 また、導入後の事業効果につきましては、事業所を訪問し、従事者に対してヒアリングを行うとともに、今後3年間提出されます事業報告書により、その効果を確認することとしています。

 最後に、国の動きに対する本市の感想等についてですが、介護保険の制度設計は、社会保障制度の一つとして国が責任を持って行うべきと考えており、現在、団塊の世代が75歳以上となる平成37年を見据え、持続可能な制度となるよう、必要な議論がなされているものと認識しています。このような中、次期制度改正に関しましては、これまでも全国市長会を通じまして、国に対し給付と負担のバランスや国と地方の負担のあり方について検討を行うことなどを提言してきたところですけれども、今後も国の議論の内容を注視し、必要に応じて要望等を行っていきたいと考えています。以上でございます。



○雲峰広行議長 西市社会福祉担当部長。

 〔西市裕二社会福祉担当部長登壇〕



◎西市裕二社会福祉担当部長 中村議員に、防災・減災対策についてのうち、福祉施設における避難計画及び石井地区の要配慮者に対するモデル事業についてお答えします。

 まず、避難計画の策定や訓練の現状についてですが、松山市では、福祉施設・事業所を指定・認可する際に、条例で国の基準に上乗せし、福祉施設・事業所が地震、風水害などの想定される災害種別ごとに利用者の安全確保のための体制や避難の方法等を定めた事業所防災計画の策定を義務づけています。本年7月現在で、本市に指定・認可権限のある計910カ所の福祉施設・事業所は、全て事業所防災計画を策定し、定期的に避難訓練を実施しています。一方、平成25年7月に水防法が一部改正され、洪水浸水想定区域内の福祉施設を初めとした病院、診療所などの要配慮者利用施設の所有者、または管理者は、洪水浸水対策に特化した避難確保計画の作成や訓練を実施し、市町村へ報告を行うことに努めることと定められましたが、法では努力義務であることから、計画を策定しているのは一部の要配慮者利用施設にとどまっています。

 そこで、支援体制についてですが、これまでも消防法に基づく消防計画の提出が必要な福祉施設などには、適時適切な指導・助言を行うとともに、要請があれば消防・避難訓練に担当職員が立ち会うなどの支援を行ってきました。今回の岩手県岩泉町の災害により、要配慮者利用施設の所有者・管理者の洪水浸水に対する関心も高まったものと認識しており、今後は今年度に国が修正した重信川・石手川の洪水浸水想定区域内の対象施設に対し、水防法に基づく避難確保計画の策定を積極的に促すとともに、福祉施設などからの要請に応じて、施設の水防研修会に担当職員を派遣するなどの支援を行っていきたいと考えています。

 次に、石井地区の要配慮者に対するモデル事業の評価についてですが、松山市では、東日本大震災の甚大な被害を教訓として、災害発生時には高齢者や障がい者などの避難行動要支援者を可能な限り円滑に支援するため、平成25年10月に石井地区まちづくり協議会に対してモデル的に災害時支援に役立てるための避難行動要支援者名簿を提供いたしました。石井地区では、この名簿提供にあわせて、まちづくり協議会が発行するまちづくり通信などを活用し、避難行動要支援者支援について地区全体に周知・啓発したほか、地区独自の要支援者名簿を作成するなど、日常的に支援体制の充実を図ってきました。また、こうした取り組みを行うことで、本市の避難行動要支援者支援制度の登録者率は、平成25年度から26年度にかけて、市内全体では3.1ポイント増の34.9%であったのに対し、石井地区では10.9ポイント増の60.7%と他の地区と比較して大幅に上昇するという副次的な効果も見られました。こうしたことから、石井地区でのモデル的な取り組みは、市民の災害に対する意識の醸成や本市の避難行動要支援者支援制度の周知・啓発につながったものと評価しております。

 次に、成果を今後どのように活用するかについてですが、平成28年7月には、新たに避難行動要支援者の個人情報の適正管理に関する条件を満たすことができた三津浜地区まちづくり協議会にも名簿の提供を開始したところであり、今後も石井地区の好事例を踏まえ、市内の各地区でも避難行動要支援者支援が充実するよう、地域の支援団体となるまちづくり協議会や自主防災組織にさまざまな機会を通じて名簿の取得を促していきたいと考えています。以上でございます。



○雲峰広行議長 黒瀬子ども・子育て担当部長。

 〔黒瀬純一子ども・子育て担当部長登壇〕



◎黒瀬純一子ども・子育て担当部長 中村議員に、子どもの貧困問題についてお答えします。

 まず、本市の見解と特徴的な事業についてですが、貧困問題は、子どもの心身に大きな影響を及ぼすだけでなく、世代を超えた連鎖も心配され、国と地方自治体との相互連携のもと、教育、福祉などの行政と家庭、地域が一体となった取り組みが重要と考えています。そこで、本市では、家庭や地域との連携を図りながら、貧困対策を総合的に推進するため、関係課で構成する庁内連絡会を設置し、情報の共有や連携体制の強化に努めています。そうした中、平成28年度から、就労している低所得世帯への支援として、児童クラブ利用料の助成を開始したほか、ひとり親家庭の保護者への就労支援として、専門的な資格取得時の給付金の支給期間を国の基準より1年間延長するなど、新たな事業に取り組んでいます。

 次に、実態調査については、本市では、国が示した施策推進のための指標に加え、平成27年8月に実施した松山市ひとり親世帯実態調査や小・中学校での要保護・準要保護認定率などを参考に、市独自の実態把握を行い、各種施策に反映させているところであり、本市の実態に応じた子どもの貧困対策に取り組んでいきます。

 次に、子ども医療費助成の拡大についてですが、この制度は、本来、育児の根幹にかかわるサービスであり、国が全国一律の制度として、財源確保も含め実施すべきものと考えていますが、実際には都道府県や市町村ごとで助成内容は異なっているのが現状です。また、市の財政状況が厳しい中、例えば県内でも制度の拡充が進みつつある小学1年生から中学3年生までの通院費の無料化を実施しようとする場合、直近の試算では毎年約7億円の財源が必要となります。御承知のとおり、松山市の乳幼児医療助成に対する県補助金は、昨年度に補助率が5分の1から4分の1に引き上げられましたが、県内他市町と比べ半分に抑えられているため、財源を確保する上で大きなマイナス要因となっています。子ども医療費助成は、子どもの健全育成や福祉向上のため、重要かつ必要な制度であると認識しておりますので、住む地域や自治体の財政力によって制度に差異が生じないよう、今後も全国市長会などを通じて、国に対して強く訴えていくとともに、県に対しては、県内他市町並みの補助率になるよう、粘り強く要望を重ねつつ、自主財源も含めた財源の確保にも努めながら検討していきたいと考えています。

 最後に、子ども食堂開設に向けた支援の拡充についてですが、子ども食堂は、地域のボランティアやNPOなどが運営していることから、本市では、子どもたちを地域で支え合う運営団体の自主的な活動を尊重しながら側面的支援を行っています。具体的には、庁内関係課の連携を密にし、公共施設の利用に関する情報提供や支援が必要な子どもへの周知方法の助言などを行っているところであり、今後他の自治体の事例なども参考に、調査研究していきたいと考えています。以上でございます。



○雲峰広行議長 青木都市整備部長。

 〔青木禎郎都市整備部長登壇〕



◎青木禎郎都市整備部長 中村議員に、観光振興に関連してのうち、ソウル線運休について及び上海線維持に向けた支援についてお答えいたします。

 まず、ソウル線運休の影響等についてですが、松山ソウル線は、県、市、関係機関が連携し、チャーター便の実績などを積み就航することになった松山空港初の国際定期路線です。今回の運休は、本市や県内自治体の国際交流、地域経済の発展などに影響を及ぼすとともに、これまで順調に推移してきた本市への外国人観光客が減少するなど、本市の経済に与える影響は少なくないと考えています。

 そこで、路線再開に向けた取り組みとしては、情報を入手すると同時に、国内の関連会社に問い合わせを行うほか、格安航空会社、いわゆるLCCの参入も視野に入れ、直接韓国の航空会社を訪問し、再開を望む多くの市民の声があることを伝えるとともに、友好都市である平澤市との交流を説明するなど、運航再開を強く要望してまいりました。引き続き、あらゆる機会を捉えて、市街地まで約30分という松山空港の魅力をアピールし、積極的に働きかけていきたいと考えています。

 次に、上海線の支援についてですが、近年、LCCの参入で競争が激しくなり、採算性の悪い地方の国際定期路線では、減便や撤退という事態を回避するため、航空会社に対する一層の支援が求められるようになってまいりました。そうした中、国際定期路線の維持継続については、これまでも県と連携して、チケットカウンターなどの空港ビルの施設使用料に対する支援を行ってまいりましたが、今回の補正で新たに着陸料や飛行機が離着陸する際に必要な無線や管制施設などの利用料の支援を行うことにしています。今後においても、費用対効果などを検証しながら、松山空港利用促進協議会の事務局を務める県とともに積極的な支援に取り組んでいきたいと考えています。以上でございます。



○雲峰広行議長 山本教育長。

 〔山本昭弘教育長登壇〕



◎山本昭弘教育長 中村議員に、防災・減災対策についてのうち、小・中学校における防災教育の取り組みについてお答えします。

 本市では、平成27年度末現在で243名の教員が防災士の資格を取得しており、各学校に配置された防災士は、地域の特性を踏まえた学校の安全体制づくりや防災教育の推進的な役割を果たしています。各小・中学校では、発達段階に応じて、児童・生徒の防災意識を高めるために、社会科や理科、総合的な学習の時間を中心に自然の恵みと災害が起こる仕組みやその対策について具体的に学ぶとともに、安全に関する必要な知識を習得し、適切な意思決定を行うための力を育んでいます。また、地域の実態に応じて、地震などの自然災害や火災などを想定した避難訓練を実施しています。訓練では、シューターを使った避難や地震体験車の活用による疑似体験、消火器を使った消火訓練、消防署員の指導講話など、防災に関する実践的な能力や態度を養っています。さらに、地区の自主防災組織や保護者の協力を得て防災キャンプを実施し、愛媛大学の指導のもと、児童が防災マップ作成に取り組んだり、愛媛大学が開発した火災延焼シミュレーターの教材を活用し、とるべき具体的な安全対策について実践的に学んだりしている学校もあります。今後もこれらの防災教育の取り組みを一層充実し、児童・生徒の防災意識を高めていきたいと思います。以上でございます。



○雲峰広行議長 以上で、答弁は終わりました。

 以上で、中村議員の代表質問を終わります。

 これで、代表質問は終わりました。

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○雲峰広行議長 以上で、日程は全て終了いたしました。

 明日9月10日及び11日は、市の休日により休会、9月12日は定刻から会議を開きます。

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○雲峰広行議長 本日は、これをもちまして散会いたします。

       午後2時17分散会



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    地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。





                      松山市議会 議  長  雲 峰 広 行



                            議  員  杉 村 千 栄



                            議  員  中 村 嘉 孝