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平成19年第303回定例会(第5号 6月27日)




平成19年第303回定例会(第5号 6月27日)





第303回愛媛県議会定例会会議録  第5号


平成19年6月27日(水曜日)


 
〇出席議員 47名


  1番  木 村   誉


  2番  石 川   稔


  3番  野 口   仁


  4番  玉 井 敏 久


  5番  横 山 博 幸


  6番  菅   秀二郎


  7番  福 羅 浩 一


  8番  三 宅 浩 正


  9番  青 野   勝


  10番  欠     番


  11番  欠     番


  12番  豊 田 康 志


  13番  笹 岡 博 之


  14番  豊 島 美 知


  15番  西 田 洋 一


  16番  中 田   廣


  17番  大 西   渡


  18番  梶 谷 大 治


  19番  鈴 木 俊 広


  20番  徳 永 繁 樹


  21番  高 山 康 人


  22番  欠     番


  23番  阿 部 悦 子


  24番  欠     番


  25番  佐々木   泉


  26番  菅   良 二


  27番  戒 能 潤之介


  28番  泉   圭 一


  29番  住 田 省 三


  30番  毛 利 修 三


  31番  渡 部   浩


  32番  白 石   徹


  33番  横 田 弘 之


  34番  欠     番


  35番  欠     番


  36番  明 比 昭 治


  37番  薬師寺 信 義


  38番  赤 松 泰 伸


  39番  本 宮   勇


  40番  河 野 忠 康


  41番  田 中 多佳子


  42番  竹 田 祥 一


  43番  岡 田 志 朗


  44番  寺 井   修


  45番  土 居 一 豊


  46番  欠     番


  47番  村 上   要


  48番  森 高 康 行


  49番  清 家 俊 蔵


  50番  西 原 進 平


  51番  帽 子 敏 信


  52番  篠 原   実


  53番  中 畑 保 一


  54番  山 本 敏 孝


  55番  欠     番


  ――――――――――


〇欠席議員 なし


  ――――――――――


〇欠  員 なし


  ――――――――――


〇出席理事者


 知事            加 戸 守 行


 副知事           吉野内 直 光


 知事補佐官         永 野 英 詞


 公営企業管理者       和 氣 政 次


 総務部長          讀谷山 洋 司


 企画情報部長        藤 岡   澄


 県民環境部長        三 好 大三郎


 保健福祉部長        濱 上 邦 子


 経済労働部長        上 甲 啓 二


 農林水産部長        高 浜 壮一郎


 土木部長          清 水   裕


 教育委員会委員       砂 田 政 輝


 教育委員会委員教育長    野 本 俊 二


 人事委員会委員長      稲 瀬 道 和


 人事委員会委員       池 田 公 英


 公安委員会委員       高 井   實


 警察本部長         種 谷 良 二


 監査委員          白 石 友 一


 監査事務局長        河 野 恒 樹


  ――――――――――


〇出席事務局職員


 事務局長          佐 伯 滿 孝


 事務局次長総務課長事務取扱 渡 部 素 臣


 参事議事調査課長      本 田 和 良


 政務調査室長        杉 本   譲


 副参事総務課長補佐     門 田 正 文


 副参事議事調査課長補佐   橋 本 千 鶴


  ――――――――――


〇本日の会議に付した事件


 定第72号議案ないし定第91号議案





     午前10時 開議


○(西原進平副議長) ただいまから、本日の会議を開きます。


 本日の会議録署名者に渡部浩議員、泉圭一議員を指名いたします。


    ―――――――――――――――――


○(西原進平副議長) これから、定第72号議案平成19年度愛媛県一般会計補正予算ないし定第91号議案を一括議題として質疑を行います。


○(本宮勇議員) 議長


○(西原進平副議長) 本宮勇議員


〔本宮勇議員登壇〕


○(本宮勇議員)(拍手)おはようございます。


 自由民主党の本宮勇でございます。


 これまでの今治市に加えて、旧越智郡15カ町村を含めた今治市越智郡選挙区から選出をしていただき、再び登壇できますことに感謝しながら、質問に入らせていただきます。


 まず最初に、アウトソーシングの推進についてお伺いをいたします。


 御案内のとおり、アウトソーシングとは、専門的能力やノウハウを持った企業に業務外注することとされており、民間においては、効率化やコスト削減等につながるだけでなく、コアビジネスに経営資源を集中することが可能になることから、経営戦略の一環として幅広く活用をされております。


 行政におきましても、アウトソーシングといいますと業務の外部委託を指すことが多かったようですが、近年では、行政運営の一層の高度化、効率化が強く要請されていることなどを背景といたしまして、アウトソーシングをより幅広い概念でとらえ、行政の関与の度合いや民間の裁量の幅等に違いや特徴を設けたさまざまな新しい手法が考案、採用されるようになってきております。


 こうした状況の中、県におかれましては、これまでも効率的で質の高いサービスを提供するため、民間委託等アウトソーシングを推進しており、さらに平成18年3月に策定されました愛媛県構造改革プランの中で行財政改革の大きな柱の一つに位置づけられたことから、より多様化、高度化する県民ニーズに対して、最も効果的なサービスの担い手となり得るのはだれかという視点から、県と民間の役割分担のあり方を見直し、民間活力の積極的な活用を図ることを基本理念とする愛媛県アウトソーシング・ガイドラインを本年3月に策定され、業務委託はもちろん、指定管理者制度やPFIなど新しいアウトソーシング手法の活用に努められております。


 その結果、えひめこどもの城では、入園者数が対前年比116.7%となるなど、指定管理者制度が導入された26施設で、民間の知恵と工夫を生かした施設運営に大きな効果を上げております。また、PFI手法につきましても、県立中央病院の建てかえが進められているところであり、その意欲的かつ積極的な取り組みに対し、深く敬意を表するところであります。


 一方、御案内のとおり国では、地方自治体の公共サービス改革を促進するため、PFI、構造改革特区、指定管理者制度の導入に続き、昨年7月には、競争の導入による公共サービスの改革に関する法律いわゆる公共サービス改革法が施行され、官民競争入札を行う市場化テストが制度化されました。この市場化テストは、国や地方公共団体が、みずから実施する公共サービスに関して、民間が担うことができるものは民間にゆだねるとの観点からこれを見直し、民間事業者の創意と工夫を反映させることで公共サービスの質の向上及び経費の削減を図るというものであり、制度自体は大変意義深いものと考えます。


 しかしながら、お聞きしたところでは、和歌山県が県庁別館の管理運営業務を新たな施設整備に伴って官民競争入札を行うなど、適用事例はこれまで数件にとどまっているとのことであります。


 私は、アウトソーシングは、県民サービスの向上や行政運営の効率化だけでなく、民間における新たな事業機会の創出や地域雇用の拡大など経済の活性化等に大きな効果が期待できるものと考えており、今後とも、より積極的にアウトソーシングが推進されることを強く願うものであります。また、そのためには、それぞれの地域が主体性を持ち、地域の実情に合った手法をとることが極めて重要であると考えております。


 そこで、お伺いをいたします。


 本県においては、愛媛県アウトソーシングガイドラインを策定し、愛媛県版協働化テストなど県独自の検討を行うとの新聞報道等があり、その成果に期待をしているところでありますが、県は今後、アウトソーシングの推進にどのように取り組んでいくのかお伺いをいたします。


 次に、愛媛地方税滞納整理機構についてお伺いをいたします。


 市町村税及び個人県民税の滞納整理を行う愛媛地方税滞納整理機構は、昨年4月1日に県内全20市町が参加する一部事務組合として発足いたしましたが、先日ある雑誌に、この愛媛地方税滞納整理機構の取り組みが大きく取り上げられておりました。


 「地方税なんか払えるか、不払い列島ニッポンの実態」というテーマの記事でありまして、その記事の冒頭に、納税交渉の現場や捜索に入ったときの様子などが紹介されており、滞納者のおどしや恫喝の中で、毅然として税の徴収業務に取り組んでいる機構職員の姿が描かれておりました。


 今、地方税だけでなく学校の給食費や保育料、さらには公共料金などの支払い業務がないがしろにされ、滞納や不払いが全国的に深刻化している中、まじめに支払っている人がばかを見ないよう、厳しい姿勢で税の徴収に取り組んでおられる愛媛地方税滞納整理機構やその職員の方々の活動は、私も県民の一人として大変心強く感じた次第であります。


 また、本年度からは、国税である所得税から地方税である個人住民税への大幅な税源移譲が行われ、6月から個人住民税の納税がスタートしております。この税源移譲された個人住民税は、県民税と市町村民税を合わせて市町が徴収することになっており、市町においてその取りこぼしがあった場合には、市町や県の貴重な自主財源をみずからの責任で減らしていってしまうことになります。厳しい財政状況が続く地方自治体にとって、税収確保は最大の課題でありますが、今回の税源移譲により、市町の徴収能力の向上を図る愛媛地方税滞納整理機構の果たす役割はますます重要になってくると思うのであります。


 そこで、お伺いをいたします。


 設立後1年を経過した愛媛地方税滞納整理機構の活動成果と今後の取り組みについてお伺いをいたします。


 次に、平成17年9月議会でも質問させていただいた認知症高齢者及びその家族への支援についてお伺いをいたします。


 認知症高齢者の方は、物忘れや判断力の低下などのために多くの不安を抱えて生活されており、この不安、不快な状態が続くとさまざまな症状が誘発されるほか、日常生活動作の障害や体調不良にもつながります。また、御家族は、認知症の症状に戸惑い、周囲への気兼ねも重なって、その対応が身体面だけでなく精神面でも大きな負担となるなど、認知症への対応は本人や御家族にとって大きな問題となっております。


 県では、これまで認知症高齢者及びその家族への支援として、認知症高齢者グループホームの整備や認知症介護技術の向上を目指した研修などに取り組まれてきておりますが、今後は、地域の住民が認知症についての正しい知識を持ち対処すべき方法などを理解した上で、地域ぐるみで認知症高齢者を見守り、支え合うことが必要であると思うのであります。


 日々の暮らしの中で、認知症高齢者の方々のその人らしい生活にとって重要なことが見逃されていないか、安全が脅かされていないか、身体面、医療面はもちろんのこと、毎日の生活の何げないところでその人にとっての危険がその人を脅かしていないかなどに注意し、地域での見守りをしていかなければならないと思います。


 認知症は、だれにでも起こり得る脳の病気によるもので、85歳以上では4人に1人の割合でその症状があると言われております。また、団塊の世代が65歳を迎える2015年には、全国で認知症高齢者が250万人にも達するという推計もあり、認知症への対応は、本人やその家族だけの問題ではなく、地域社会全体で支えることが必要になると思われます。


 このため、今後は、認知症で判断能力が衰え介護が必要となった場合でも、地域住民との交流により個人の尊厳が保持され、認知症高齢者とその家族が安心して暮らしていける体制の整備が重要になってくると思うのであります。


 そこで、お伺いをいたします。


 認知症高齢者とその家族を地域全体で支える体制の整備に向けて、県としてどのように取り組んでいくのかお伺いをいたします。


 次に、地域経済の活性化についてお伺いをいたします。


 我が国の多くの自治体が、企業誘致による豊かで活力のある地域づくりを目指して、首長みずからが誘致に奔走したり100億円を超える奨励金を交付するなど、自治体間の誘致競争は加熱する一方であります。


 三重県と亀山市は、合計135億円を交付しシャープの液晶工場を誘致しましたが、その亀山工場では、平成18年10月現在、総雇用者数がシャープと関連企業40社を合わせて約7,200人で、県の法人関係税収入も17年度までの3年間の累計で実に143億円に達したとのことであり、操業開始からの短期間で生じた経済効果の大きさと新たな雇用が次々と生み出されていくことに、大変驚いた次第であります。


 現在、日本の経済は回復基調にあると言われておりますが、早くから企業誘致に取り組み、液晶関連産業の集積を図った三重県や自動車関連産業の集積が進む九州などは、地方にありながらも経済活動が活発に行われ、非常に景気が好調と伺っております。


 一方で、地理的条件などの悪い北海道や四国では、自動車産業などの地域のリーディング産業となる企業の集積が進まず、景気回復の動きは弱く、地域間の景気格差が顕在化しているように思います。


 地域の活力を生み出すためには、地域の産業基盤を強化していくことが最も大切であり、新たな企業の誘致や地元企業の工場拡張を図っていくことは、直接的な投資効果だけでなく雇用拡大や税収の増加をもたらすなど、地域経済のカンフル剤として地域活性化に大きな役割を果たすものと確信をしております。


 こうした状況を踏まえ、安倍内閣では「地域の活力なくして国の活力なし」という方針のもと、地域活性化を最重要課題としてさまざまな施策に取り組んでおり、今通常国会にも、地方自治体が行う企業誘致を支援し、地域間格差の是正を図ることを目的とした企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律、通称企業立地促進法を提出し、制定されたことは非常に心強く、本県の企業誘致活動にも追い風になるものと期待をしております。


 私の地元今治地域の主要産業の一つである造船産業は、かつては非常に厳しい時代を経験してまいりましたが、現在、中国などとの貿易の拡大などを背景に、世界的な造船需要が高まり、手持ち受注量も3年程度を確保するなど活況を呈しております。今治市でも、今治海事都市構想を策定し造船業や海運業のさらなる振興に取り組むとともに、市と都市再生機構が一体となって今治新都市への企業誘致を推進しているところであり、ぜひ当今治地域においても企業立地促進法に基づく取り組みをお願いするところであります。


 そこで、お伺いをいたします。


 企業立地促進法の具体的な中身と、この法律に基づき県としてどのような取り組みを進めていくのかお伺いをいたします。


 次に、県職員のメンタルヘルス対策についてお伺いをいたします。


 ことしの5月、厚生労働省が発表した脳・心臓疾患及び精神障害に係る労災補償状況によりますと、民間企業に勤務する労働者では、仕事上のストレスによるうつ病などで精神障害になり、平成18年度に労災認定を受けた者が前年度比1.6倍の205人と過去最多となるなど、近年急増している状況であります。


 一方、全国の地方公務員では、財団法人地方公務員安全衛生推進協会の調査によりますと、市町村職員も含めた全地方公務員のうち、精神疾患により長期休業に至った者は、平成15年度が4,694人で全職員数の0.6%、16年度が5,535人で0.7%、17年度が6,345人で0.8%と増加の一途をたどっております。


 また、厚生労働省の別の調査においても、仕事や職業生活に強い不安、ストレスを感じると回答した労働者が約6割にも上るなど、まさにストレスに支配された労働者の実態が浮き彫りになっているのであります。


 この心の病は、最悪の場合、自殺という重大な結果に至ることもあり、本人、家族はもとより県にとっても県民への行政サービスの低下を招くなど、極めて重要な課題であると思うのであります。このようなことから、私も日ごろからこのいわゆるメンタルヘルス対策に重大な関心を寄せており、昨年の9月議会において、教職員の休職状況と対応策について質問させていただき、休職者が38人と全休職者数の5割近くを占めるとの答弁があり、その数の多さに驚いた次第であります。


 現在、県職員におかれましては、行財政改革の実現という厳しい環境の中、一丸となって行政ニーズにこたえるべく努力されており、私は県民の一人としてその姿勢に深く感謝をする一方、職員の一部からは、仕事に対する強い不安や悩み、ストレスを訴える声もあると聞いており、その実態がどのようになっているのか非常に心配しているところであります。


 また、平成12年3月のいわゆる電通事件の最高裁判決で、従業員の自殺を長時間労働により発症したうつ病が原因と認め、企業の安全配慮義務違反を認めたことから、メンタルヘルス対策に対する事業者の責任が明確に位置づけされたところであります。この判決は極めて大きな意義があり、同年8月には、旧労働省労働基準局長通達として初めて職場における心の健康保持増進を目的とした指針が示され、また、メンタルヘルス、過重労働対策として、医師の面接指導を義務づけるなどの労働安全衛生法の一部改正が行われ、さらに平成18年3月には、メンタルヘルス対策の実施方法を具体的に定め、それぞれの事業所が積極的に取り組むための新しい「労働者の心の健康の保持増進のための指針」が厚生労働省から出されるなど、メンタルヘルス問題が重視される時代となっているのであります。


 そこで、お伺いをいたします。


 精神疾患による県職員の休業状況等はどうか。また、それらの職員を含めたメンタルヘルス対策にどのように取り組んでいくのかお伺いをいたします。


 最後に、警察問題について2点お伺いをいたします。


 まず初めに、違法駐車取り締まりの民間委託についてであります。


 昨年6月、違法駐車取り締まりの民間委託制度を盛り込んだ改正道路交通法が施行され、駐車禁止場所で車をとめ車両を離れた場合、駐車時間の長短にかかわらず違反という厳しい取り締まりが行われるようになりました。この道路交通法改正の背景には、都市部を中心に蔓延する違法駐車の常態化があると思われます。


 違法駐車は、交通渋滞を引き起こすだけでなく、他の車の進路を妨害したり見通しを損ねたりして、年間約8,500件の人身事故を誘発しているとも言われております。また、緊急時の消防車、救急車の通行やごみ収集作業の妨害など多くの問題をも引き起こしております。


 一方、違法駐車を取り締まるべき警察も、犯罪や事故の対応に追われ、道路を占拠する車両の取り締まりに人手を割けなくなっていることも事実であります。このことから、駐車違反対応業務の効率化及び強化を図るため、法改正により違法駐車の取り締まり業務を民間に委託することができるようになりました。


 これにより、これまで駐車違反の取り締まりに割いていた警察官を犯罪の取り締まりなどに回すことが可能となり、治安の向上にもつながることから、違法駐車問題を抱える三大都市圏や県庁所在地の警察署など全警察署の2割強に当たる270署が民間に委託し、各警察署が公表しております民間の駐車監視員が担当する路線や時間帯を定めたガイドラインにより取り締まり活動を行っております。本県では、松山東署が導入するとともに、松山市内中心部が監視の最重点区域となっていると聞いております。


 この民間委託制度がスタートして1年が経過しましたが、群馬県太田市では繁華街の夜間違法駐車が激減したとか、滋賀県では放置車両が減り見通しがよくなったことにより、10カ月間で人身事故件数が前年と比べ、最重点路線で31件から19件に、重点路線では180件から133件に減少したなどのマスコミ報道がなされております。


 また一方で、違法駐車取り締まりの民間委託制度が始まったことによる取り締まり強化により、運輸業界や地元商店街などから悲鳴が上がっているのも事実であります。警察庁では、規制の解除や緩和など、きめ細かな運用を行うよう都道府県警察に指示していると聞いておりますが、交通環境の変化に合わせて常に見直していくことも重要ではないかと思うのであります。


 そこで、お伺いをいたします。


 民間委託は、警察官の駐車取り締まり以外の分野へのシフトにおいて、具体的にどのような変化や改善があったのか。また、違法駐車の取り締まりが強化されて1年が経過しましたが、本県における取り締まりの状況及びその成果はどのようになっているのかお伺いをいたします。


 さらに、身体障害者や福祉関係車両などに対しては、必要に応じて駐車禁止場所でも駐車できるよう一定の配慮が必要と思われますが、その対応についてもお伺いをいたします。


 2点目は、銃の恐ろしさを改めて思い知らされた愛知県長久手町でのけん銃使用の立てこもり事件に関連した質問をさせていただきます。


 ここ数年前まで、日本は世界一安全な国と言われておりました。ところが最近のテレビや新聞報道を見ておりますと、信じられないような凶悪事件や事故が連日のように起きており、世界一安全な国だと言われたこと自体、信じがたい状況になっているように思えてなりません。


 ことし4月以降においても、長崎市長銃撃事件、東京都町田市で起きた暴力団員による立てこもり発砲事件、国民をテレビ画面にくぎづけにした長久手町の人質立てこもり事件とけん銃を使用した凶悪事件が相次いで発生しており、安全で安心であるべき住民の生活が脅かされている現状にあります。


 特に、長久手町で起きた人質立てこもり事件は、元暴力団組員の犯人が自宅からけん銃を乱射し、地域住民は一歩も外に出ることができない異常な事態となった上、110番通報で駆けつけた警察官が負傷したほか、SATと呼ばれる特殊部隊の若い隊員が射殺されるという痛ましく許すことのできない事件でありました。多くの国民は、この事件の早期解決を願いながら見守っていたと思いますが、解決するまでの悲劇的な展開に歯がゆく感じた人も多かったのではないかと思っております。現場の状況がわからないこともあり、軽々に言うことはできませんが、もっと早く解決する方法もあったように思われてなりません。


 また、3つの事件に共通するのは、暴力団関係者の犯行であり、けん銃を使用しているということであります。警察庁の発表によりますと、けん銃は国内で推計約5万丁が違法に保管されているとのことであり、本県においても、けん銃を使用した同様の事件がいつ起きてもおかしくない状況にあると思います。このため、長久手町の事件を教訓とし、事件の早期解決に向けての警察の初動体制や装備が適切であったのか、改めて検証する必要があると思われます。


 そこで、お伺いをいたします。


 本県において長久手町と同じ事件が発生した場合、迅速かつ適切に対応できるような精鋭部隊があり、日常的に訓練などを行っているのでしょうか。また、この事件で最初に現場に駆けつけた交番の警察官は、防弾チョッキを着用していなかったそうですが、本県の交番には防弾チョッキを備えているのでしょうか。こうした事件が発生した場合における装備などは十分に整備されているのかについてもあわせてお伺いをいたします。


 以上で質問を終わらせていただきます。


 どうもありがとうございました。(拍手)


○(西原進平副議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(西原進平副議長) 加戸知事


〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 本宮議員の質問に答弁いたします。


 認知症高齢者とその家族を地域全体で支える体制整備に向けてどう取り組んでいくのかとのお尋ねでございました。


 本格的な高齢社会の到来が見込まれます中、高齢者も社会を構成する重要な一員として、生きがいを持って安心して暮らせる社会づくりを推進することが重要となっております。このような観点から、本宮議員お話のありましたとおり、たとえ高齢者が認知症で介護が必要となった場合でも、高齢者やその家族を地域全体で支えることができる体制を整備することが大切であると認識いたしております。


 このため、地域包括支援センターが核となって、認知症への対応を行うマンパワーや拠点などの地域資源のネットワーク化を図り、相互に連携しながら有効な支援を行う体制を構築することといたしております。


 また、高齢者全般を対象に、ボランティアや地域住民が一体となり、閉じこもり防止のためのウオーキング運動や地域の交流活動を実施し、住民が相互に支え合う地域づくりを推進することといたしております。


 これらのモデル事業を県内全体の活動に発展させることにより、愛と心のネットワークづくりを一層推進し、認知症高齢者が尊厳を保持して、住みなれた地域で生き生きと暮らせる社会づくりに取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、企業立地促進法の具体的な中身と、この法律に基づき県としてどのような取り組みを進めていくのかとのお尋ねでございました。


 本県では、地域の雇用創出や経済活性化に即効性を有する企業誘致を県政の重要課題に位置づけ、これまで優遇制度の拡充や誘致体制の強化を図り、市町とも連携しながら誘致活動に取り組んできておりますが、地理的ハンディなどから苦戦しているところでありまして、今回、地域の取り組みを支援する企業立地促進法が制定されたことは、県としても大変ありがたく思っているところであります。


 この企業立地促進法に基づき、地域の強みや特性を生かした個性ある産業集積の形成と活性化を図るための支援策を国が講じることになり、具体的には、新規立地の企業等への特別償却制度の適用や工場立地法の緑地規制緩和などの支援措置に加えまして、立地企業への地方税の減免等を行う自治体に対する交付税措置などが行われることになっております。


 これらの支援措置を受けますためには、県と市町が対象業種や区域などを定めた基本計画を策定し、経済産業大臣の同意を得る必要がありますことから、今後、市町や商工団体等の参加を得て愛媛県地域産業活性化協議会を組織し、この協議会の中で関係者の意見を十分聞いて、可能な限り幅広い業種や地域が対象となるような計画を策定してまいりたいと考えております。


 なお、今治市を中心に集積している造船などの海事関連産業は、本県の主要産業でありまして、今後も、設備投資が計画され多くの雇用増も期待できますことから、今治市とも協議し、この計画の中に盛り込めるよう努力してまいりたいと考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(西原進平副議長) 讀谷山総務部長


〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 本宮議員にお答えいたします。


 まず、県は今後、アウトソーシングの推進にどう取り組んでいくのかとのお尋ねでございますけれども、県では、個々の業務ごとの民間委託に限らず、指定管理者制度やPFIなど含めまして、いわゆるアウトソーシングを幅広く積極的に推進してきているところでありますが、本宮議員お話のとおり本年3月、愛媛県アウトソーシング・ガイドラインを新たに作成したところでございます。


 このガイドラインでは、愛媛県構造改革プランに掲げます協働自治の理念を踏まえまして、県と民間との役割分担のあり方を見直して、民間でできる分野は民間にという考え方を基本に、事務事業の見直しの手順や考えられるアウトソーシングの選択肢、留意事項などを盛り込んでおりまして、民間活力のより積極的な活用を図ることとしております。


 具体的には、指定管理者制度の導入や複数の施設の共通業務を一括契約する群管理委託、総務系業務改革の一環としての新旅費システムなどの新たな形のアウトソーシングを既に実施しておりますことに加えまして、今後は、行政側だけの判断でアウトソーシング項目を決めずに、広くNPOや民間企業など県民から提案等を受けまして、県民と行政が双方向のやりとりを行いながらアウトソーシングを進める愛媛県版協働化テストを行いますとともに、四国4県共同によるアウトソーシングの検討、県立中央病院のPFI手法による建てかえに取り組むなど、より一層のアウトソーシングに努めてまいりたいと考えております。


 次に、設立後1年を経過した愛媛地方税滞納整理機構の活動成果と今後の取り組みはどうかとのお尋ねでございますが、愛媛地方税滞納整理機構は、市町単独では処理が難しい滞納案件を引き受けまして、差し押さえ等の徹底した滞納処分を行いまして、税の公平性の確保や県内納税環境の整備を図ることを目的としまして、本宮議員御指摘のとおり、昨年4月に発足をしたところでございます。


 機構設立後の成果としましては、市町からの引き受けが840件、滞納税額にしまして約14億9,400万円でありましたのに対しまして、本税で4億500万円、延滞金で1億800万円など合計5億1,400万円を徴収しまして、当初目標の4億円を上回る実績を上げておりまして、引受額に対する徴収率も27.1%となっております。


 また、各市町が行いました機構への移管の予告催告書の送付によりまして、機構移管前にいわば駆け込み的に納付が行われるなどの動きもありまして、こうした間接的な効果約12億5,000万円と合わせまして、実質的な機構の設立効果額は約17億6,000万円となっておりまして、大きな成果が上がっているものと考えているところでございます。


 今後、国からの税源移譲により、県及び市町では住民税の比率が増し、その整理を担う機構の役割もますます重要となりますことから、機構では、引き続き大多数の納期内納税者の目線に立ちまして、徹底した滞納整理を行い、いわゆる逃げ得やごね得を許さないことを基本姿勢といたしました徴収強化に努めますとともに、研修やコンサルティング業務等による市町の徴収能力向上も図ることとしておりますが、県としましても、市町とともに機構と連携しまして税収の確保に取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、精神疾患による県職員の休業状況等はどうか。また、それらの職員を含めたメンタルヘルス対策にどのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございますけれども、県職員における平成18年度のいわゆる精神疾患で30日以上の長期休業者の数は45名でございまして、全休業者108名の4割を超えておりますとともに、平成17年度までの5カ年平均の35名に比べましてもかなり多い状況になっているところでございます。


 また、精神面の不調等による県庁内の健康相談室への相談者数を見てみましても、平成18年度が161名と平成17年度の58名と比較しましても2.8倍となっておりまして、延べ相談件数につきましても、平成18年度が1,034件に上りまして、平成17年度の542件の約2倍に増加しているところでございます。


 県では、こうした問題に対処するため、平成18年度に愛媛県職員こころの健康づくり指針を策定いたしまして、これまで以上に精神疾患の未然防止から早期発見、対処、そして復職支援に至るまで、総合的、体系的に取り組んでいるところでございます。


 中でも、長期休業者の円滑な職場復帰が最も重要でありますことから、職場復帰支援システムを構築いたしまして、産業保健スタッフ等によるきめ細かなケア等を行っておりまして、初年度の18年度は、システム利用者27名のうち18名が何とか職場復帰を果たすことができるなど、効果を発揮しているところでございます。


 県といたしましては、心の健康問題はだれにでも起こり得るのではないかとの認識のもと、今後とも指針に基づき、組織を挙げてメンタルヘルス対策に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。


 以上でございます。


○(種谷良二警察本部長) 議長


○(西原進平副議長) 種谷警察本部長


〔種谷良二警察本部長登壇〕


○(種谷良二警察本部長) 本宮議員にお答えいたします。


 初めに、違法駐車取り締まりの民間委託により、警察官の駐車取り締まり以外の分野へのシフトにおいて、具体的にどのような変化や改善があったのかとのお尋ねでございます。


 県警では、松山東署で民間委託を実施しておりまして、これに伴いまして、平成18年春の定期異動において、東警察署の駐車違反取り締まりを行う部門の警察官2人を刑事部門等へ振りかえ、また、交通巡視員1人を警察本部に配置がえをし、放置違反金に関する事務に当たらせるなどの組織体制の見直しを行ったところでございます。


 こうした中、平成18年中における松山東警察署の治安水準は、刑法犯認知件数が前年比27.4%減少し、犯罪の検挙率は8.4ポイント向上しております。とりわけ民間委託開始前後の1年間を比較いたしますと、ひったくりや車上ねらいを初めとする街頭犯罪の認知件数が40.5%も減少するなど、指数治安の面では大幅に向上したところでありまして、街頭犯罪・侵入犯罪等総合対策を推進していることに加えまして、制度導入による警察力のシフトも同署の治安水準を高める一因となっているものと考えております。


 今後も、業務全般の合理化はもとより、アウトソーシングの積極的な導入を図り、治安水準の向上に向けた警察官等の適正な配置に努めてまいる所存でございます。


 次に、違法駐車の取り締まりが強化されて1年が経過したが、本県における取り締まりの状況及びその成果はどうかとのお尋ねでございます。


 平成18年6月に新たな駐車対策法制が施行され、1年が経過したところでありますが、民間委託による放置車両確認事務も円滑に実施されておりまして、適切かつ効果的に機能しているものと考えております。


 昨年6月から本年5月末までの1年間の放置車両確認標章の取りつけ件数は、県内で1万408件、前年同期間の取り締まり件数と比較いたしましてプラス5,526件ということで、大幅に増加しております。特に、民間委託をしている松山東警察署は、県下全体の3分に2に当たります6,877件の標章取りつけがございまして、そのうち駐車監視員による確認件数は、約半数の3,754件でございます。


 また、松山市内中心部の駐車の実態につきましては、新法施行前と施行後に実施をいたしました県警ヘリコプターによる重点区域の瞬間駐車台数調査及び車両による重点区域内の実走調査で、いずれも約半数の減少を確認しておるところでございます。また、110番による駐車苦情件数も1年間で約20%減少しておるところでございます。


 今後も、都市部を中心に良好な駐車秩序を確立するため、駐車違反に対する取り締まりを強化し、安全で安心して暮らせるまちづくりに取り組んでいく所存でございます。


 次に、身体障害者や福祉関係車両等に対しては、必要に応じて駐車禁止場所でも駐車できるよう一定の配慮が必要と思うがどうかとのお尋ねでございます。


 本県では、愛媛県道路交通規則を一部改正いたしまして、本年6月1日から施行しているところでございますが、今回の改正で、駐車禁止規制の除外措置に関し身体障害者の方々等に配慮した点は、次の2点でございます。


 まず第1点目でございますが、除外標章の交付方法を、使用される車両に対して交付する方法から、障害者の方御本人に対して交付する方法に変更し、障害者の方がタクシー等を使用する場合も除外標章を使用することができるようにいたしました。


 第2点目でありますが、対象となる障害者の方の範囲につきまして、対象となる手帳の種類を追加いたしましたほか、あらかじめ定めた障害の等級基準に至らない障害者の方につきましても個別に審査して対応するなど、幅広い障害者の方々を対象といたしたところでございます。また、駐車禁止規制からの除外措置を受けることができない障害者の方や要介護者の方につきましては、駐車禁止除外車両として新たに追加されました患者輸送車や車いす移動車の利用等、必要に応じまして警察署長の駐車許可により対応することができるようにいたしたところでございます。


 続きまして、本県で長久手町と同じ事件が発生した場合、迅速かつ適切に対応できる精鋭部隊があり、日常的に訓練などを行っているのかとのお尋ねでございます。


 人質立てこもり事件は、人質の生命や身体に対し危害を加えることで不法な要求を実現しようとする悪質で卑劣な犯罪であります。人質の生命に対する危険が切迫した状況下において、あらゆる困難を排除し、人質の迅速な安全救出を図ることは警察に与えられた最大の使命でありまして、そのためには制圧部隊の編成と実践的な訓練を継続することが重要でございます。


 こうした事件に対応するため、本県では、事件発生と同時に事件発生地を管轄する警察署に派遣する人質立てこもり事件突入制圧部隊を設置いたしておりまして、刑事部、警備部及び警察署に所属する警察官の中から、気力、体力、射撃技術等にすぐれた適任者を指名しておるところでございます。


 人質立てこもり事件突入制圧部隊につきましては、平素から装備資機材の取り扱い要領についての習熟訓練や個々の体力練成のほか、解体予定の建物や警察学校の模擬家屋等を利用しての実際の現場を想定した突入制圧訓練などの実践的な訓練を重ねておるところでございます。


 なお、現在、長久手町の事件を踏まえまして、対応マニュアルの練り直しを図っているところでございます。


 最後に、本県の交番には防弾チョッキを備えているのかとのお尋ねでございます。


 現在、県警が保有している防弾チョッキは一千数百着でございます。けん銃使用事件が発生した場合に、第一次的に現場臨場することが予想されます警察署の捜査員やパトカー乗務員等に1人1着ずつ配備しておるところでございます。交番や駐在所の勤務員につきましても、当務員1人1着ずつ配備しておりますが、その他の警察官はおおむね3人に1着の配備にとどまっておるところでございます。


 防弾盾や防弾ヘルメット等の防弾装備は、人質の救出や犯人の制圧などに当たる部隊を重点に配備しているものの、警察署や交番等にはほとんど配備できておらないのが現状でございます。


 こうした現状から、全体として銃器対策のための装備品の整備はまだ十分な状況とは言えず、県警では、今後、けん銃を使用した事件に的確に対応できますよう、計画的に増強整備に努めてまいる所存でございます。


 以上でございます。


○(西原進平副議長) 暫時休憩いたします。


     午前10時50分 休憩


  ―――――――――――――――


     午前11時5分 再開


○(西原進平副議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(木村誉議員) 議長


○(西原進平副議長) 木村誉議員


〔木村誉議員登壇〕


○(木村誉議員)(拍手)皆さん、おはようございます。


 公明党・新政クラブの木村誉でございます。


 私は1年生でありますので、加戸知事初め理事者の皆様、先輩議員の皆様を前にいささか気おくれの感がいたしますが、多くの県民の皆様なかんずく庶民の皆様の心と目線に立って、そのお役に立つことが県政発展につながるものと確信し、そうした思いを持って働いてまいることをまず最初にお誓い申し上げたいと思います。


 「苟に日に新たに、日日に新たに、又日に新たなり」とは、有名な「大学」の一節でありますが、この金言は、昨年、私が退社をする際、勤めていた企業の創業者であり会長である稲垣正夫氏からいただいたはなむけの言葉であります。政治の道を精進して進みなさいという励ましでありました。私は、なかなか政治の光が当たりにくい方々、いろんな分野における弱者の方々、そうした方々にきちんと光を当て、そして報われる愛媛にしていくとともに、さらに将来にわたって我が愛媛が発展し、明るいものになるよう精進してまいりたい、このような決意で質問に移らせていただきます。


 最初に、社会的ひきこもり問題についてお伺いをいたします。


 私たちの身近に、このような方はいらっしゃいませんでしょうか。もう40歳にもなるのに、仕事もせずに自宅でぶらぶらしている。隣の家は年がら年じゅう、しかも夜中じゅう電気がついていて、まるで昼と夜が逆転したような生活だ。たまに大きなどなり声や物音が聞こえてくる。家庭内暴力で母親がいつも疲れ切っている。実はこれ県内に実際にあるお話で、社会的ひきこもり問題を抱える御家庭の苦悩の一場面なのであります。


 正直に申しまして、私はこの問題の深刻な事態について最近まで知らなかったのでありますが、ことし3月、ある御婦人が私を訪ね、その叫びにも似た苦しい心情を訴えられて初めて知るところとなったわけでございます。その際、埼玉新聞社発行の「ルポひきこもり」を手渡され、その日のうちにこれを一読いたしました。社会的ひきこもりの当事者と親との長年にわたる壮絶なかっとう、格闘と心身ともに崩壊寸前の苦悩の様子がありありと描かれ、その振り絞るような魂の叫びに私は涙を禁じ得ませんでした。愛と心のネットワークを力強く推進する加戸県政だからこそ、ぜひこうした苦しみの実態に光を当て、適切にして実行可能な対応を強く望むものであります。


 さて、ひきこもりという語彙について、厚生労働省のひきこもり対応ガイドラインを参照いたしますと、「近年まで、「ひきこもり」といえば、統合失調症などの精神疾患のために、なかなか社会参加が出来ない人」のことを指しておったわけでありますが、そうではない、つまり狭義の精神疾患を有するために生じるのではないひきこもり状態を名づけて社会的ひきこもりとし、その概念の違いを区別しておるそうでございます。


 また、その「社会的ひきこもり」につきまして、医学博士の斎藤環先生の定義によりますと、「20代後半までに問題化し、6ヶ月以上、自宅に引きこもって社会参加をしない状態が持続しており、ほかの精神障害がその第一の原因とはかんがえにくいもの」とあります。つまり社会的ひきこもりは、精神の障害ではなく心の問題なのであります。


 この社会的ひきこもりの特徴は、問題が起こってから治療機関に相談に訪れるまでの期間が長く、また、回復までの期間が非常に長いということであります。親御さんが世間体を気にして家庭内でこの問題を処理しようとすること、当事者本人も治療に出ることを拒むことなどから、どうしても治療機関に相談に訪れるまでの期間が長くならざるを得ないのであります。長い方ですと、30年以上という例もございます。そうしたことを考えますと、その長きにわたる親御さんの心理的、肉体的あるいは経済的な御負担はいかばかりか、特に本人とのあつれき、夫の無理解、世間の白い目と言われる三重苦としてのしかかる母親の負担が言語に絶するものであることは容易に推察されるわけであります。そうした親御さんと当事者本人の心の痛みというものに寄り添いながら、質問に移りたいと思います。


 初めに、県内の社会的ひきこもりの実態についてお伺いいたします。


 現在、県内の社会的ひきこもり人口はどのくらいとお考えでしょうか。また、その年齢、性別などのデモグラフィック分布や東・中・南予の居住地域ごとの偏在性あるいは期間の長短といった具体的な実態についてお聞かせ願いたいと思います。


 もし余りよくわからないということでありましたら、問題解決の第一歩としまして、県内の社会的ひきこもり実態調査が急務であると考えますが、いかがでしょうか。その調査方法と調査期限のめどをあわせて御提示いただけると幸いでございます。


 続いて、県内の社会的ひきこもり家族の御要望の一部を御紹介させていただきたいと思います。


 社会的ひきこもりで悩む親御さんの全国ネットワーク組織として、全国ひきこもりKHJ親の会という団体があります。愛媛でも、その支部が本年2月に立ち上がりました。KHJ愛媛県こまどりの会との名称で、現在約60家族、80名という構成規模でございます。


 私は、この間、その定例会に2度ほど参加させていただき、また、個別に代表者、事務局の方々から、さまざまな行政への要望を伺ったわけであります。その中で、社会的ひきこもりの子息を持つ親御さんがまず初めに望むものは、行政の受け皿ということでございました。我が子がひきこもりを始めた際の親御さんの共通体験は、どこに相談すればよいかがわからないということでありました。県におきましては、その相談窓口は児童相談所であり、保健所であり、心と体の健康センターであるわけですが、これが利用者にとっては非常にわかりにくいということであります。


 そこで、お伺いいたします。


 社会的ひきこもりに関する受け皿はこちらですといった行政におけるワンストップ窓口の設置と、県民への周知徹底を御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。各市町ごとの設置が理想ですが、いずれにしましても、その窓口への御相談者のお申し出により、しかるべき行政サービスの紹介や、民間医療機関の情報やKHJ愛媛県こまどりの会のような当事者グループ、NPO団体などへのアクセスに便宜が図られれば、社会的ひきこもりの初期段階対応としてこれほど強いことはないのであります。ぜひ御検討をいただきたいと思いますので、御所見をお伺いいたします。


 次に、社会的ひきこもり当事者の家族が要望する行政の対応インフラを、ハード、ソフト、ネットワークという3つの観点から順番に挙げさせていただきます。


 まず、ハードの面におきましては、公的施設の利活用に便宜が図れないかということであります。と申しますのも、民間施設では、その使用料が負担となり、ひきこもり家族間の自助活動が経済的な理由において多大に制限を強いられるのであります。よりスムーズに進むよう、活動拠点として公的施設の無料あるいは優遇利活用の便宜は図れないでしょうか。


 次に、ソフトの面におきましては、やはり人材の確保ということが一番強い要望として挙げられます。親御さんのお話によりますと、県内では、まだまだ社会的ひきこもり専門の医師、臨床心理士、保健師、訪問サポーターといった人材は多くないようであります。したがいまして、こうしたひきこもり対応が十分可能な専門スキルを持った人材の確保と育成についての御所見をお聞かせいただければと思います。


 そして、ネットワークの面におきましては、県と市町の間、各市町と当事者家族の間における連携の強化が極めて重要と感じております。なぜならば社会的ひきこもり家族は、その家族内においても当事者と家族が分断され、さらに社会からも分断され、全く孤立しているという状況だからであります。広げていえば、それにプラスして医療機関、地域団体、学校とも適宜連携を整え、県を挙げて、地域を挙げての体制づくりといったものが真に望まれるものと考えますが、現時点でどのような連携体制がとられているか、あるいは今後、どのような体制を目指そうとされるのか、御所見をお聞かせください。


 続きまして、社会的ひきこもり当事者の初期段階から回復段階までの経過に即して見てみたいと思います。


 まず、その初期段階におきましては、先ほど申し上げましたワンストップ相談窓口において、本人の状況をしっかり受けとめる体制づくりということが非常に重要でありますし、進行期におきましては、やはり専門スキルを持つ医療スタッフや施設と適切な治療というものが何といっても必要なわけでございます。


 ところが社会的ひきこもりの場合は、注射をして投薬をして終わりといった一般的な治療とは異なり、カウンセリング、つまり対話の中身と質こそが治療という性格上、どうしても1回当たりの時間が長くなるわけであります。加えて、回復までの期間が何年にもわたるため、その間の経済的負担が重くのしかかってまいります。年金生活に入った親御さんの場合では、費用が賄えず治療が受けられないという事態も現実問題としてはあるわけでございます。


 したがいまして、この進行期におきましては、医療機関あるいは専門スキルを持つ社会的ひきこもり専門の医療部門を公的に整備していくことが急務であり、経済的な負担の軽減といった措置も同時に必要であると考えますが、この点につきまして御所見をお聞かせ願います。


 そして、最終段階の回復期におきましては、やはり当事者の自立を支援するためのサポートが必要と考えられます。現在、心と体の健康センターにおいて、社会的ひきこもり当事者や家族の座談会や交流会なども実施されておりますが、ひきこもりからの旅立ちをサポートするためには、これらの事業をさらに発展、拡充していくことが不可欠と考えます。


 そこで、お伺いいたします。


 社会的ひきこもり当事者の自立を支援するために、県として、今後、どのような取り組みを行っていくのか、現時点でのお考えをお聞かせいただければと思います。


 以上、当事者の症状の段階ごとに必要とされる行政サポートについて要望を上げさせていただきました。着実に、漸進的に、そして適切な対策を強く念願するものであります。


 私は、この社会的ひきこもりに関しまして、当事者を含む家族個々が解決できる領域をはるかに超え、社会問題であると認識しております。そして、現代社会や地域社会が青少年を通して生み出した一つの社会現象というふうに理解するならば、これは行政がリーダーシップをとりながら地域社会全体で取り組まなければならないものであると考えるのであります。多面的にして着実な行政対応インフラの整備により、県内に潜在するであろうこの問題で苦しまれている方々を顕在化させ、それに対するしかるべき治療が進み、克服が進んでいくよう粘り強く取り組んでいただきたいのであります。


 愛知県では、「21世紀あいち福祉ビジョン」の中で、本年度よりひきこもり対策費が予算化され、その取り組みが飛躍的な前進を始めたようでございます。我が愛媛におきましても、大変厳しい財政状況の中ではありますが、でき得るべき最大の対応を切にお願いするものでございます。社会的ひきこもり当事者とその家族が、一刻も早くもとの笑顔を取り戻せるよう心より強く念願し、次の質問に移らせていただきたいと思います。


 障害者の就労支援についてお尋ねをいたします。


 御承知のとおり、一昨年10月31日に障害者自立支援法が成立をいたしました。私は、本日は同法における障害者の就労支援、障害者がもっと働ける社会にという項目に着目し、幾つかお尋ねをしたいと思っております。


 さて、本年3月末現在における県内の障害者の実態について県のデータを拝見しましたところ、身体障害者の方が7万5,329人、知的障害者の方が9,621人、精神障害者の方が1万9,525人、合計10万4,475人という実態でございました。10万人を超えるこの数字は、県人口の約7%を占めるものであり、決して少なくないこの方々に行政はきちんと光を当てられているのか、絶えざる検証を怠ってはならないのであります。


 先日、私は、障害者施設にかかわる方々との懇談会に参加させていただきました。そこでお伺いした切実なる御要望の幾つかを御紹介させていただき、障害者の就労環境の改善アプローチとしていささかの切り口になればとの思いで述べさせていただきます。


 県内では、フリーターなどの若年雇用対策としての愛媛県若年者就職支援センター、通称ジョブカフェ・愛workが、その導入から3年を迎えようとしているわけでありますが、着実に一定の成果を上げておることは喜ばしいことであります。


 しかしながら、このジョブカフェ・愛workは、どちらかといいますと健常者を念頭に置いたものであるということも事実でございます。ジョブカフェ・愛workがあるビルの4階に車いすで訪れたけれど、従業員用のエレベーターを使わなければ上がることさえできなかった方々の悔しくつらい思いを考えたときに、私は障害者専用のジョブカフェというべき機能が必要であるというふうに考えるわけでございます。


 つまり、障害者福祉に関する幅広い知識を持ち、何よりも障害者の気持ちに立ったサービススキルを身につけた、そういうスタッフによる障害者専用の就職相談施設でございます。現在、それに近い機能として、社会福祉法人愛媛県社会福祉事業団によりますえひめ障害者就業・生活支援センターと、社会福祉法人来島会によります障害者就業・生活支援センターあみの2拠点があるわけでありますが、今後、質的にも面的にもさらなる拡充が望まれます。


 そこで、お伺いいたします。


 障害者の就労ということに関しまして、現在までに県がどのように取り組んできたか。また、今後、どのような方向で、何を重点的に取り組まれようとされるのか、具体的な展望をお聞かせください。


 次に、障害者の法定雇用について触れたいと思います。


 障害者の雇用の促進等に関する法律によりますと、民間企業は1.8%、特殊法人は2.1%、地方公共団体は2.1%、都道府県等の教育委員会は2.0%と、それぞれに法定雇用率が適用され、その遵守が義務づけられております。


 一方、その法定雇用率達成企業割合に目を移しますと、県内の最新データでは、今から30年前、すなわち昭和52年から60%強で安定的に推移していた法定雇用率達成企業割合が、平成11年を機に低下を始め、最近5年間はいずれも50%前後の低水準で推移していることがうかがえます。それほどバブル崩壊後の企業を取り巻く雇用環境は厳しいという一つの証左と言えますが、他方で私は、障害者雇用未達成企業に対するペナルティー付与が納付金、つまり罰金を支払うという形で行われていることも一つの要因と考えております。


 現在の障害者雇用納付金制度は、法定雇用未達成企業から、法定水準に満たない部分を人数換算した上で、1人当たり月額5万円という金額を徴収し、その一部を達成企業に調整金、報奨金として支給し、残りを障害者を雇い入れるための事業主やその作業施設の準備等に助成金として支給する仕組みで、それ自体は合理的だと思われます。


 しかし、法定雇用率達成企業割合の低迷状況を考えたとき、この障害者雇用納付金制度は、障害者の仕事の種類と機会をふやすことにつながっていないように感じます。今、障害者の方々に求められているのは就労機会の創出であり、その視点に立てば、未達成のペナルティーを金銭で支払うのではなく、仕事の発注ということで置きかえられないかと私は考えるのであります。つまり、ある法定雇用率未達成企業が、本来10万円のペナルティーを支払うのであれば、金銭ではなく10万円分の障害者の労働価値を購入するという考えであります。


 例えばの話ですが、障害者が授産施設等で制作した生活用具、アクセサリー、農作物など、障害者の労働産物であるところの商品がおさめられたカタログを県が作成し企業等に配布を行う。そして、未達成企業は、その中から10万円分を商品として購入する。それはそのまま障害者への仕事の発注となるというアイデアでございます。そこには、より魅力ある商品の開発という授産施設側の競争力向上という副次的な触発効果も期待されますし、何より障害者自身の能力開発につながり、労働の喜びにつながる可能性が大いに期待されるわけであります。


 むろんこの障害者雇用納付金制度そのものは国の専権領域に属するわけですが、県におかれましては、ぜひこういった現場の声やアイデアを国に対してしっかりアピール願いたいと考えるのであります。法定雇用率達成が目的ではなくて、一人でも多くの障害者の方々に働く機会と環境を提供し、サポートするという本来の障害者就労支援の原点に立ち返り、ぜひよろしくお願いいたします。


 さて、就労機会を広げた今までになかった事例を1つ紹介いたします。それは、神戸市の社会福祉法人プロップ・ステーションと、同じく神戸市の通販企業であります株式会社フェリシモのタイアッププロジェクトであるチャレンジド・クリエイティブ・プロジェクトであります。


 障害者就労といいますと、ややもすると、その制度やシステム、また、施設などのハードの整備や拡充といった点に意識が奪われがちでありますが、そのことに加えて、障害者の持つ能力や才能を埋もれたままにしておくのはもったいないという、支援する健常者側の感性が大事なのではないか、この事例はそういうことを示唆してくれるのであります。


 すなわちこの試みは、行政、授産施設、プランナー、メーカー、アーチスト等をプロップ・ステーションがつなぐ形で、障害者を含むチーム制作でオリジナルの商品を開発し、販売するというものであります。特定企業の下請でもない、メーカー製品の補助作業でもない、ユニバーサル社会を希求する各社とスタッフのパートナーシップによって、障害者自身の感性を商品化するところにこのプロジェクトの肝要がうかがえます。障害者の感性、能力、才能、そしてそういったものを真ん中に立てて全く新しいビジネスを構築したのであります。そして、障害者就労に大きく資する結果をもたらすことになりました。現在、同プロジェクトに参加する授産施設、作業所は50カ所、協力メーカーは6社、そして6つの自治体に広がり、発展を見せているようでございます。ちなみに四国のトップを切って、宇和島市の障害者労働センター・結が、よもぎ入浴剤を商品化し、かなりの人気を博しているようでございます。


 そこで、お伺いいたします。


 本県におきましても、法定雇用率の達成のみならず、障害者就労のさらなる拡大に資する有益な事例や有利な制度情報などを障害者及び県民に対してわかりやすく積極的にPRすべきであると考えますが、いかがでしょうか。今後の普及啓発についての県のお考えをお示しください。


 以上障害者の就労支援ということに焦点を当ててお伺いいたしました。


 障害者が当たり前に働けるユニバーサルな社会の実現、それは3期目を迎えた加戸県政がその柱の一つに掲げる「弱っている地域や人を、みんなで支える」という施策にまさに合致し、そのスローガンである「輝くふるさと愛媛づくり」の理想的実像の一つであることを確信いたします。


 最後に、新人ゆえの拙文を多々御指導くださいました先輩議員の皆様、理事者の皆様に心より感謝申し上げますとともに、冒頭に申し上げました「日に新たなり」の決意で県民の皆様のために精進してまいりますことを改めてお誓いし、私の質問を終わらせていただきます。


 御清聴まことにありがとうございました。(拍手)


○(西原進平副議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(西原進平副議長) 加戸知事


〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 県議会本会議に初登壇されました木村議員の質問に答弁いたします。


 社会的ひきこもりに関しまして、たくさんの御質問ございましたが、7問目、社会的ひきこもり当事者の自立を支援するために、県として、今後、どのような取り組みを行っていくのかとのお尋ねがございました。


 社会的ひきこもりの問題は、木村議員お話がございましたように、当事者を含む御家族の個人的な問題にとどまらず、社会的な問題であると認識いたしておりまして、当事者本人が、再び就学あるいは就労し社会に参加できるよう支援体制を整備し、地域全体で対策に取り組むことが重要と考えております。


 このため、県では、心と体の健康センター、保健所、児童相談所において、御本人や御家族からのさまざまな相談に対応いたしますほか、当事者の集いと親の集いの開催や関係者への研修会を実施するなど、社会的ひきこもりを含むひきこもり当事者の自立支援に向けた取り組みを行っております。また、一般県民を対象に講演会を開催するなど、ひきこもりについての啓発も行っております。


 今後とも、県民がひきこもりについての理解を深めるための講演会等を開催するほか、センター等の相談窓口について、県民への周知及び相談対応の充実に努めますとともに、ひきこもり当事者の自立支援に向けた集い及び研修会の充実を図ることとしておりまして、市町、医療機関等の関係機関と連携協力しながら、ひきこもり対策を総合的に推進してまいりたいと思っております。


 次に、障害者の就労支援につきまして、障害者の就労に関して、現在まで県はどのように取り組んできたのか。また、今後、どのような方向で何を重点的に取り組むのかとのお尋ねでございました。


 働く意欲と能力を持つ障害者の方々の雇用を促進するためには、職業能力開発の充実や能力と適性に応じた就業機会を確保することが重要であると認識いたしております。


 このため、県では、授産施設や高等技術専門校等における障害の対応に応じた訓練を行いますとともに、就労の場を確保するため、企業への雇用の働きかけや県庁内における障害者インターンシップの受け入れ、身体障害者を対象とした公立学校教員や臨時職員の採用試験の実施、障害者を積極的に雇用している企業に対する物品調達や工事の競争入札等参加資格での優遇措置などに取り組んできたところでございます。


 また、平成19年度から、新たに障害者委託訓練等の受け入れ企業の開拓や就職後のアフターフォローなどを行う求人開拓員を東・中・南予に各1名配置いたしましたほか、企業の一層の受け入れを促しますため、障害者の雇用を義務づけられていない従業員55人以下の中小企業に対しまして、障害者を新たに雇用した場合や雇用を拡大した場合には、法人事業税あるいは個人事業税を軽減する制度を創設したところでございます。


 今後は、木村議員のお話にありました障害者就業・生活支援センターについても、障害福祉計画の中で県内6障害保健福祉圏域ごとに各1カ所ずつ設置することを目標に掲げておりますことから、関係機関と連携し、その実現に努め、障害者の立場に立った職業能力の開発と就労の場の確保を重点に、各種施策に取り組んでまいりたいと考えております。


 なお、木村議員、県議就任間もないわけでございますが、御存じなければと思って紹介申し上げたいことがございます。


 すぐ近くの県立美術館萬翠荘の敷地内に小規模作業所あいが軽食喫茶を営んでおりまして、そこには知的障害者6、7人がかいがいしく働いております。昼食をとられる場合に時折御利用いただきまして、メニューは、じゃこ天うどん、カレーライス、焼きそば等豊富でございますが、私のおすすめのメニューはカツ丼でございまして、デザートにところてんを召し上がっていただくと、気分もすっきりしゃっきりすると思います。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(濱上邦子保健福祉部長) 議長


○(西原進平副議長) 濱上保健福祉部長


〔濱上邦子保健福祉部長登壇〕


○(濱上邦子保健福祉部長) 木村議員にお答えをいたします。


 社会的ひきこもりに関しまして、まず、県内の社会的ひきこもり人口などの具体的な実態はどうかというお尋ねでございました。


 いわゆる社会的ひきこもりの実態につきましては、プライバシー等の問題から、対象者の把握が非常に困難でありまして、全国で41万世帯にひきこもり状態にある人がいるという厚生労働省の推計はありますが、県内における社会的ひきこもり人口など、具体的な実態は把握できていないところでございます。


 社会的ひきこもりの対策を推進するに当たり、実態を把握する必要性は認識しておりますが、プライバシーの問題や調査方法などさまざまな課題がありますことから、他県の動向も勘案しながら、どのような実態把握が可能なのか、今後、検討してまいりたいと考えております。


 次に、社会的ひきこもりに関する受け皿として、行政のワンストップ窓口の設置と県民への周知を検討してほしいがどうかとのお尋ねがございました。


 社会的ひきこもりを含むひきこもりの相談窓口といたしましては、心と体の健康センターと保健所において、保健師及び精神科医による相談面接を実施いたしますほか、児童相談所で不登校の問題について相談に応じているところでございます。


 ひきこもり支援は、まずは、御家族の相談から始まりますことから、現在、センターがひきこもりにお悩みの御家族等のためのワンストップ相談窓口としての役割を担っております。そのため、ホームぺージやリーフレットを活用して、ひきこもり等に関する相談窓口を広く県民に周知しているところでございます。


 今後、ひきこもりに関する情報が一目でわかるよう、各相談窓口のほか、医療、保健等の関係機関や親の会、NPOなどに関する情報を、ホームぺージにより県民に一元的に提供することについても検討してまいりたいと考えております。


 次に、社会的ひきこもり家族間の自助活動の拠点として、公的施設の無料または優遇利活用に便宜が図れないかとのお尋ねがございました。


 厚生労働省のひきこもり対応ガイドラインでは、家族支援が最も重要であるとされておりまして、家族同士が悩みを打ち明けたり心をいやせる家族間の交流の場所が必要であると考えております。公的施設の活用についてでございますが、公的施設は、その設置者が独自に使用料を設定しておりまして、一律に無料または優遇利活用の扱いは難しいと考えておりますが、県有施設の中には無料または減免規定の適用が可能な施設もございます。なお、愛媛ボランティアネットでは、こうした自助団体等の活動支援のため、県内の公共施設の貸し館情報を提供しているところでございます。


 次に、社会的ひきこもり対応の専門スキルを持った人材の確保と育成についてどのように考えているのかとのお尋ねがございました。


 社会的ひきこもりを含むひきこもりに対しましては、心と体の健康センターがひきこもり支援のいわば中核として、精神科医、専門の臨床心理士、保健師により相談、面接に当たりますとともに、保健所では、地域における第一線の身近な相談機関として保健師による相談、面接に当たっているところでございます。


 相談に当たる職員には、ひきこもりに関する複雑、多様な相談内容に対応できる知識やカウンセリング能力が必要でありますことから、職員の資質の向上の取り組みが不可欠であると考えております。このため、今後とも、相談に当たっているセンターや保健所、市町の職員及び医療や学校関係者等を対象に、研修等により資質の向上を図り、相談などの支援に適切に対応してまいりたいと考えております。


 次に、社会的ひきこもり対策のネットワークについて、現時点でどのような連携体制がとられているのか。また、今後、どのような体制を目指すのかとのお尋ねですが、社会的ひきこもり当事者やその家族を支援するためには、木村議員お話のように、県、市町、医療機関、学校等が連携を密にして、地域を挙げた体制づくりが必要でございます。


 心と体の健康センターでは、親の集いや他県の親の会との交流会の開催により、親同士の連携を図っておりますほか、保健所や関係機関からのひきこもり相談に応じるとともに、希望に応じて専門医療機関を紹介するなど、個別相談を通じた関係機関との連携に努めているところでございます。


 今後は、これまでの相談を通じた連携を強化いたしますとともに、そのネットワークをさらに広げ、行政担当者、精神科医、ケースワーカー、臨床心理士等のメンバーから成るネットワークの構築についても検討してまいりたいと考えております。


 最後に、社会的ひきこもり専門の医療部門等を公的に整備していくことが急務であり、経済的負担の軽減などの措置も必要であると考えるがどうかとのお尋ねがございました。


 ひきこもりの原因はさまざまでありますことから、心理的、医療的側面などからケアをする必要があります。心と体の健康センターにおいては、精神保健に関する相談指導のほか診療行為も行っておりまして、ひきこもりについて、心理、医療の両面から対応しているところでございます。センターでは、精神科医、保健師、心理判定員と多様な職種の人材を配置するとともに、さらに本年度は保健師を2名増員するなど体制を強化したところでありますが、これは社会的ひきこもりへの対応にも資するものでございます。


 また、経済的負担の軽減に関し、診療に係る自己負担分の減免につきましては、現下の厳しい財政状況等もあり困難であると考えておりますが、センターにおいては、各種相談や継続的なカウンセリングを無料で実施しているところでございます。


 以上でございます。


○(上甲啓二経済労働部長) 議長


○(西原進平副議長) 上甲経済労働部長


〔上甲啓二経済労働部長登壇〕


○(上甲啓二経済労働部長) 木村議員にお答えいたします。


 障害者の就労支援の(2)の法定雇用率の達成のみならず、障害者就労の拡大に資する制度や事例などを障害者及び県民に対して積極的にPRすべきと考えるがどうかとのお尋ねでございますが、県ではこれまで、障害者の雇用について、より一層の理解を求め障害者の雇用の促進と安定を図りますため、愛媛労働局や関係団体と連携して、毎年街頭キャンペーンを実施し雇用促進を呼びかけますとともに、障害者雇用フェスタの開催によります障害者雇用に関する講演や優良企業の表彰、障害者スポーツ大会などイベントの場での授産施設等で作成した製品の販売、高等技術専門校の訓練生を雇用している企業名を掲載したポスターの作成掲示など、各種啓発事業等の実施に努めてきたところでございます。


 また、社団法人愛媛高齢・障害者雇用支援協会や愛媛県社会就労センター協議会等の関係団体においても、インターネットで利用できる障害者雇用事例の検索サービスを実施しておりますほか、イベントやショッピングセンターでの製品販売、カタログ作成などによる製品の紹介、販売を行うなど、障害者のものづくり技術の向上や就労の支援につながる各種事業を行っているところでございます。


 今後は、国の機関や関係団体とも連携いたしまして、それぞれの広報紙やホームぺージなどさまざまな広報手段を活用しまして、御指摘のような効果的事例や県の障害者雇用の促進のための減税制度など各種制度を周知することによりまして、障害者就労の促進に努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(西原進平副議長) 休憩いたします。


 午後1時から再開いたします。


     午前11時47分 休憩


  ―――――――――――――――


     午後1時 再開


○(横田弘之議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(菅良二議員) 議長


○(横田弘之議長) 菅良二議員


〔菅良二議員登壇〕


○(菅良二議員)(拍手)自由民主党の菅良二です。


 4年前、県政に参画を許され、初質問の機会を与えていただいたとき、特に教育問題、それと災害対応についてお尋ねをいたしました。本日、改めて東南海地震や予期せぬ災害等の対応、すなわち危機管理体制の充実、強化についてお伺いします。


 異国情緒あふれる国際観光都市神戸が、わずか数十秒の揺れで破壊され、一瞬にして瓦れきのまちとなったあの阪神・淡路大震災からはや12年。また、県内で死者1名、重軽傷者75名を出した芸予地震から6年が経過し、災害意識が薄れつつあると言われる中で、本年3月には震度6強の能登半島地震が、また、4月には震度5強の三重県中部地震が発生するなど、改めて大地震の驚異を思い起こさずにはいられません。


 一方、平成16年に本県を襲った一連の台風災害や翌年平成17年のハリケーン・カトリーナ災害など、世界的にも大規模な風水害が多発し、甚大な被害をもたらしています。


 先般発表されました国の防災白書を見ましても、地球温暖化の影響で集中豪雨が多発するなど、災害発生のリスクは過去にないレベルに達していると強調しているのであります。


 私たちを取り巻くリスクは、このような地震や風水害などの自然災害だけではありません。2年前のJR福知山線脱線事故では、107名のとうとい命が犠牲となりました。一歩間違えば大惨事を招きかねなかった、ことし3月の高知空港でのボンバルディア機胴体着陸事故などは、本県でも起こり得る事態なのであります。さらに、記憶に新しい昨年の北朝鮮による弾道ミサイル発射や核実験に加え、先月25日と今月7日には地対艦ミサイルが日本海などに発射されたほか、先般、北朝鮮からの不審船が青森県に漂着しました。乗っていたのは脱北者4名であり、工作員などの不審者ではなかった模様ですが、我が国にいつ何どき不審者が潜入し、テロ行為が発生したとしても不思議ではないという不安を覚えたのは私だけではないと思うのであります。


 このように、危機事案が大規模化、多様化する中で、国や自治体に求められている第一の使命は、いつ何どき起こるかわからない危機事案に迅速、的確に対処し、住民の生命、身体及び財産を守るための備えをあらかじめ講じておくことだと思います。


 県におかれては、平成16年に危機管理を専管する危機管理室を新設し、自衛隊での豊富な災害対応経験や専門的知識を持つ危機管理監を配置するとともに、さらに本年4月からは防災局を設置するなど、危機管理体制の強化に積極的に取り組まれており、私は非常に心強く感じております。


 危機管理の要諦は、一言で言えば危機の予防回避にあると私は思っております。中国の易経には「安くして危うきを忘れず」と言われておりますが、平穏無事のときこそ万一の危機を忘れず、油断してはならないのであって、災害や危機事案の発生に関心が高まっている今こそ、危機管理体制のさらなる充実、強化が求められていると思います。危機管理の鉄則として「最悪に備えよ」と言われます。県民のとうとい命と暮らしを守るためには、平素からの備えを幾らしてもし過ぎることはないのであります。


 そこで、お伺いいたします。


 大地震などの自然災害はもとより、大規模事故やテロなどの危機事案発生に備えて、県においては、危機管理体制の充実、強化にどう取り組んでいるのかお聞かせ願います。


 次に、しまなみ海道の振興について何点かお尋ねします。


 しまなみ海道は、先人の大変な御労苦と御尽力により、平成11年5月に中四国を結ぶ大動脈として開通いたしました。そして、芸予諸島は言うに及ばず、尾道、今治両市にとって大いなる変革のきっかけをつくり出しました。瀬戸田、因島、向島は尾道市となり、3島5町は今治市との合併を選択しました。まさに、しまなみ海道が平成の大合併の縁結びの神となったと言っても過言ではありません。


 どの地域にあっても、その時々の理事者、議会、住民が知恵を絞り、汗を流して、おらがまちの発展につなげるよう、全力でまちづくり、村おこしを進めてまいりました。瀬戸田が平山美術館とベルカントホールなら、上浦は書の殿堂三島記念館、花いっぱいの向島のランには吉海のバラ公園、因島の水運業には宮窪の水軍資料館、海運・造船のまち伯方、いにしえより本物の魅力、国宝の島大三島、それぞれ特色を出し、競い合いながら、おのおのオンリーワンを目指してまいりました。


 ところが御承知のとおり、国の財政危機により、市町村合併は、地方分権、地方の自立の名のもとに一瀉千里の道を突き進んでまいりました。新今治市も例外たり得ません。ずうたいは、やたらに大きくなりました。しかし、小早船のような俊敏さ、何よりも地域にかける情熱の濃度が薄くなりつつあるように思われます。わずかに旧町を単位とした観光協会、商工会が命脈を保っていますが、商工会も御多分に漏れず合併を重ねていき、厳しさは募るばかりです。


 しかし、今、大切なことは、前向きの向上心です。情熱です。しまなみ地域の景観のすばらしさは、他には見ることのできない宝物です。さらに、特徴ある歴史、文化、各種観光関連施設等が集積しています。そして、既にグリーン・ツーリズムへの取り組みやウオーキング、サイクリングなどの体験型観光のアイテムを有するなど、地域の活性化に活用すべき地域資源が多く存在しています。


 また、近年の観光は、いかに効率よく回遊できるかを目的としたものから、ゆっくり、じっくり見て歩く観光あるいは体験のある旅に大きくシフトしつつあります。同時に、団塊の世代の大量退職による市場拡大が見込まれています。そして、昨年4月のしまなみ海道全線開通により、一層交流が活発化しつつありますが、さらに平成21年5月には開通10周年を迎えることとなり、しまなみ地域の振興対策に取り組む絶好のタイミングが到来いたしました。


 そこで、お伺いします。


 県では、沈滞傾向にある南予地域において、町並博をきっかけに、住民が主体となった観光まちづくりの手法による振興施策を展開しましたが、しまなみ海道の地域資源こそ観光まちづくりの手法による地域振興がふさわしく、今治、尾道両市及び広島県と緊密に連携して取り組むべきだと考えますが、県のお考えをお聞かせください。


 次に、しまなみ海道全線開通後の通行料金についてお尋ねします。


 昨年4月、しまなみ海道は全線開通しました。今治から一番遠い私の住む大三島から今治市役所まで35分、県庁まで90分足らずで行けるようになりました。随分早くなったものです。


 早くなっただけではありません。毎年5月は霧が深いのです。冬は、瀬戸内といえども海が荒れます。船の時代、欠航に泣かされました。当時のことを思えば、とても便利になりました。本当にありがたいことです。


 ぜいたくを言える義理ではありませんが、今回の選挙戦を通じ、3島5町の住民から一様に言われたことは、「通行料金を何とかしてほしい」との一言です。実際、大三島から今治まで、現在の特別割引料金を利用して往復5,400円です。合併して、今治に行き来する機会が格段にふえました。住民ひとしく厳しさを痛感しています。せめて既設の高速道路で実施している通勤割引、夜間割引の適用を、しまなみ海道でも早くに実現してほしいと願っています。新市民にとって、しまなみ海道は他に選択の余地のない生活道であります。県及び国の善処を望みます。


 そこで、お伺いします。


 地元住民の利便性向上を図るため、しまなみ海道の通行料金引き下げに対する現在の取り組みと今後の見通しをお聞かせください。


 次に、今治小松自動車道早期整備についてお尋ねします。


 今治小松自動車道は、平成13年7月の今治湯ノ浦インターから伊予小松インターチェンジ間の第?期施行区間完成後、残る第?期施行区間である今治インターから今治湯ノ浦インターチェンジ間についても、関係機関の御努力により平成13年度に事業化され、15年度より、順次集団調印等による用地買収が行われ、事業が進んでいます。


 今治小松自動車道は、四国4県を結ぶ陸の8の字ルートと瀬戸内3橋で本州と四国を結ぶ海の8の字ルートとを接続する重要な位置にあり、中四国の高速交通ネットワークの一翼を担う重要な幹線ルートであります。もとより、道路はつながってこそ、その効果を発揮するものであります。既存の高速道路を生かすためにも、道路特定財源を一般財源化することなく、道路整備事業並びに通行料金の低減化に充当し、早期に整備を推進する必要があります。


 一方、当初から毅然とした態度で一貫して早期整備に協力を惜しまなかった地権者の現在の御心痛は、察するに余りあるものがございます。予算不足により事業の進捗がおくれ、生活設計さえも大幅な変更を余儀なくされている多くの地権者のためにも、そして何よりも、さきに述べました2つの8の字ルートの完結に向け、明るい方向性をできるだけ早く指し示していただきたいと願っています。


 そこで、お伺いします。


 今治小松自動車道整備の進捗状況及び今後の見通しはどうかお聞かせください。


 次に、急激に過疎化が進む中山間地域について質問いたします。


 県におかれては、景気回復の波が届かず、過疎化の進む南予地域の活性化を積極的に進められております。私は、南予地域の活性化に全力で取り組む県の方針の成功をともどもに祈ってまいりました。なぜなら南予の抱える諸問題は、県下全域の中山間地域の共通課題であり、南予の成功事例が、やがては全県的な地域振興につながってくると信じていたからです。


 しかしながら、島嶼部、山間部の急激な荒廃、過疎化の現状は極めて深刻であります。待ったなしの状況にあります。JAの大合併に端を発し、市町村の合併、そしてきわめつきは、郵政の民営化の方向づけにより、どの支所も事業所も合理化の名のもと整理統合が進み、とりわけ若手職員の流出は地域にとって大きな問題を投げかけています。それぞれの地域にあって雇用の確保と地域の活力に貢献してきた建設関係の不振も、過疎化に拍車をかけてしまいました。消防団員の確保、冠婚葬祭のスタッフ不足、そして何よりも保育園児や小中高の児童生徒の絶対数が急速に減少してまいりました。


 5月の青空に悠然と泳ぐコイも、見ることが少なくなりました。その数少ないこいのぼりを発見したので思わず声をかけました。「息子さん通勤にしたの」と聞きますと、御主人が、「いや、今治のアパートが庭がないので実家で泳がせといてほしい、土曜日には皆で帰ると言うもんじゃけん、こうしてその日を楽しみに毎日上げとんのよ」との答えが返ってきました。


 11年前の町長選のとき、私は町内くまなく歩きました。汗だくの11日間でした。しかし、このたびは随分空き家がふえ、あいさつ回りの所要日数は半減しました。背中に冷たいものを感じるほどでした。近い将来、集落が維持できなくなる、いわゆる限界集落という言葉を現実的なものとして感じました。この現実は、ひとり大三島にとどまらず、県全体の大きな問題ではないでしょうか。


 今、小泉構造改革台風の吹き戻しが、列島を完膚なきまでに吹き荒れています。もとより小泉改革を否定するものではありません。国、地方合わせて1,000兆円に迫る借金を抱え込み、流れを変えなかったら日本は沈没する、国民のだれもがそのことを自覚していたからこそ小泉さんを支持してまいりました。しかし、この改革の副作用は強烈でした。今、地方は、とりわけ中山間地域は大変な状況になっています。構造改革の名のもとに、中山間地域をこのまま切り捨ててしまってよいのでしょうか。格差の一言で片づけてはならないこの重要な課題に、行政と地域は一体となり取り組まなければなりません。


 視点を変えて話を続けます。


 太平洋戦争末期、日本の大都市も中小都市も、ほとんどの都市が米軍の空襲にさらされました。そして終戦。焼夷弾で家を失った都市住民、さらには外地から着のみ着のままで帰国した大勢の引き揚げ者を、そのときどこが受け入れたでしょう。緑豊かな田舎、すなわち中山間地域こそ、その役割をしっかり受けとめ担ってきたはずです。その土壌は、まさに母なるふるさとが原点であったはずです。そのふるさとを、当時は、銃後の妻や両親を初め地域の人たちが田畑や山林をしっかりと守ってきました。ですから、あの大勢の路頭に迷った人たちを何とか受け入れることができたのです。


 しかし今日、このまま中山間地域の荒廃、過疎化がどんどん進行し、そして阪神・淡路大震災を上回る大災害が発生したとき、都市機能とりわけライフラインを失った都市住民を一体どこが受け入れることができるでしょう。人の住まない、モウソウダケが畳を突き破ったような荒れ果てた家では、一日たりとも避難生活を送ることはできません。


 私は、今こそ中山間地域の重要性を再認識し、農業、林業を安心して営める環境づくりを積極的に支援することで、急激に進行する荒廃、過疎化が食いとめられることを願っております。


 そこで、お伺いします。


 中山間地域における農林業対策に具体的にどのように取り組むのかお聞かせください。


 次に、合併市町村周辺地域振興補助金についてお尋ねします。


 平成の大合併は、さまざまな課題を抱えながらも、いずれの市町も未来に向かって夢と希望を持てる一つの方向性をたどろうとしています。しかし、周辺地域にあっては、明るい話題よりも伝わってくる話は、切実な問題が多くなっているようです。


 このため、県におかれては、平成の大合併により本庁舎が置かれなくなり周辺となった旧市町村地域が、合併後も地域の活力を維持し、さらに新たな魅力を身につけていけるよう、周辺地域の振興を目的として、地域づくり活動を支援する周辺地域振興補助金制度を設けていただきました。合併後も、さまざまなイベント等に触れることができたことで、地域住民に安堵の表情が見えました。同時に、新市、新町の一体感を醸成する触媒の役割をこの制度にはっきりと見ることができました。


 しかしながら、この制度は平成17年度から3年間の期間限定となっています。すなわち本年度で終わってしまいます。むしろこれからが周辺地域にとって最も大切なときです。地域の活力を維持し、さらに一体感を強固にしていくためには、財政の厳しさは十分承知していますが、選択と集中のとっておきの集中に入れていただく配慮と、周辺地域に対する惜しみなき愛を注いでいただきますようお願い申し上げます。


 そこで、お伺いします。


 合併市町村周辺地域振興補助金の存続及び今後の周辺地域振興に対する御所見をお聞かせください。


 昨年12月2日、3日の2日間にわたって、本県にとって20年ぶりの第58回全国人権・同和教育研究大会が、愛媛県武道館及び県民文化会館をメーン会場として開催されました。全国から約2万人の参加をいただいたと聞いております。


 しかもその翌日12月4日に、このたびの研究大会の成果と課題あるいは展望について確かめ合い、同和教育を基軸とした人権教育を継承、発展させていくため、総括学習会を新たに行いました。行き届いた計画に敬服いたしました。


 さて、私にとっての人権・同和教育との本格的な出会いは、小学校のPTA時代、およそ30年前になります。私どもの小学校が、文部省同和教育研究指定校となり、PもTも、そして主役の児童も、あらゆる機会をとらえて全校挙げて同和教育に取り組みました。基本テーマは、「相手の身になって考えよう」でした。


 当時の同和教育といえば、差別をなくそう、差別をしてはいけないが基本パターンだったと思います。そんなとき「相手の身になって考えよう」は、新たな視点に立った切り口でした。


 研究会の閉会に当たり、謝辞を述べる日ごろ雄弁家の木村三千人校長が、言葉を詰まらせながら、明治、大正時代は言うに及ばず、遠く江戸の昔から続いてきたいわれなき差別をこの研究会を契機に払拭させたい。御参会の一人一人が同和問題を真に理解し、差別の芽を根絶しようと呼びかけました。30年余の年月を超えて、今も全身全霊で語りかけていた木村校長の姿が私の脳裏に焼きついています。


 その後、小中高の先生方、保育士を含めた教職員、そして地区の皆さんが定期的に集まり、討議する場として水曜会を結成し、毎年、人権発表会を行うようになりました。発表会には、老若男女多くの町民が参加しますが、年々工夫を凝らし、少しでも理解を深めるために演じられた人権劇は、就職差別や結婚差別等に関するセリフが決してオブラートに包まれることなく、リアルにダイレクトにどんどん飛び出し、聴衆の我々が「え、そこまで言っていいの」と冷やりとするほどのやりとりです。演じる彼らは、人権の大切さを訴えるため真剣そのものです。8年前、私にも出演依頼が来ました。町のトップが同和問題の重要性を認識し、町民にアピールしてほしいとのことです。もちろん快諾しました。ただし、セリフはできるだけ短くとのリクエストは出しましたが。


 彼らは、極めて積極的に、しかも斬新なアイデアを次々演劇の中に取り入れていきます。地域にしっかり溶け込もうと努力します。そんな人たちと、シビアではあるが充実のひとときを過ごすことができました。愛媛県下指折りの人権・同和教育を、町ぐるみ実践していると自負していました。しかし、時にとんでもない落とし穴が待っています。私の町でも例外ではありませんでした。日々研さん努力しなければなりません。もちろん合併した今も、我が町の人権・同和教育は水曜会を中心に脈々と続いています。


 話は変わりますが、私が、いつも地域にとって最高学府である高校の存立を教育長に事あるごとにぜひ残してほしいとお願いするのは、一つには、このとき受けた高校教師の印象が強くあるからかもしれません。


 さて、今回の全国大会では、さまざまな方が発表されています。基調提案の後、宇和島市人権教育協議会のメンバーにより特別報告がありました。空襲で寺に運んだ家財道具が本堂もろとも焼夷弾の直撃を受け、物も心も焼き尽くされてしまったが、部落差別だけは焼かれずに残ったとの報告は心に突き刺さります。326ページに及ぶ報告資料集の中身の一つ一つは大変貴重です。今、いじめの問題、ハンセン病に対する、また、外国人に対する、障害者に対する問題等々、社会に潜むさまざまな事柄を私たちは謙虚に受けとめ、改めて「相手の身になって考えよう」との言葉をかみしめ、諸問題の解決に最善を尽くさなければなりません。


 そこで、お伺いいたします。


 このたびの全国人権・同和教育研究大会を終えて、今後の人権・同和教育をどのように推し進めていくのか、教育長の見解をお尋ねします。


 最後に、最近の社会保険庁が投げかけたさまざまな問題について、私見を述べさせていただきます。


 現役を引き、60を過ぎたら老後を支障なく過ごすことができるようとの国の方針のもと、年金制度が確立したかに見えました。しかし、制度が発足した当時と現在では、かなりの乖離が生じ、年金制度そのものの持続性が疑問視されています。このような状態となった要因の一つに、日本人の平均寿命が医療と生活レベルの向上により格段に伸び、世界有数の長寿国となったこと、このため、現役世代が受給者を支えていくシステムに無理が生じたことが挙げられます。


 しかし、さらに大きな要因として申し上げておきたいことがあります。日本経済の急激な成長とともに年金積立金は増加しましたが、将来に備えておくべき大切な積立金を、グリーンピアを初めとした無謀とも言える投資に充てるなど、誤解を恐れずに言うならば、今現在報道されているさまざまな問題も含め、社会保険庁の無責任な体質、さらには職員の職務怠慢がもたらした事態であると考えています。


 ただこのたびのたび重なる不祥事により、目先の対応に右往左往し、根幹をなす大切な課題がどこかに追いやられ、先延ばしとなり、しばらく手のつかない状態になることを私は恐れます。


 国政の場にある人は言うに及ばず、地方とはいえ私たち政治に携わる者、言論を発する人たち、そしてもちろん主役の国民も含め、現在、そして今後、何をすべきかを真剣に論議しなければなりません。国民のだれもが安心して過ごせる社会を目指し、与党、野党を問わず良識ある政治の力を結集し発揮しなければなりません。


 私たちの抱えた問題を後世の国民に押しつけてはいけません。今日の長寿社会に大きく貢献した医療を初め介護、年金等を充実していくためには、この際、福祉を目的とした税制の見直しにも一歩踏み込む勇気を提言し、質問を終わります。


 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(横田弘之議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(横田弘之議長) 加戸知事


〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 菅議員の質問に答弁いたします。


 まず、県では危機管理体制の充実、強化にどう取り組んでいるのかとのお尋ねがございました。


 自然災害のみならず、テロや感染症など危機事案が大規模、多様化いたします中では、起こり得るさまざまな危機を想定した愛媛県としての対応の基本的枠組みをあらかじめ定めておくことが極めて重要でもあります。このため、平成17年1月、愛媛県危機管理計画を定め、現在、地震、大規模テロ、原子力災害、健康危機などに対処する60の計画やマニュアルを整備し、事案発生に備えているところでございます。


 また、組織体制につきましては、菅議員お話のございましたように、本年4月から危機管理を専門に担当する防災局を設置するとともに、第1別館3階の庁内災害対策室を拡充したほか、初期・初動対応に万全を期するため、職員による夜間休日の24時間当直体制をスタートさせるなど、大幅に危機管理体制を強化いたしました。


 さらに、危機発生時における情報伝達については、職員への緊急メール配信システムや全国瞬時警報システムを整備しましたほか、当6月補正予算におきましては、地上系防災通信システムを画像やデータ通信が可能なものに整備して高度化する費用を計上しているところでございます。


 なお、南海地震等を想定した災害対策本部運営訓練のほか、本年11月には、松山市内で大規模なテロを想定した国民保護実動訓練を行うことといたしておりまして、危機対応訓練も積極的に実施することにより、危機対処能力の向上、危機管理体制の一層の充実強化に取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、しまなみ地域の振興につきまして、今治、尾道両市及び広島県と緊密に連携して、住民が主体となった観光まちづくりの手法によるしまなみ地域の振興に取り組むべきと考えるがどうかとのお尋ねでございました。


 観光まちづくりは、自然景観や農林水産物など地域資源を生かしてまちづくりを行うことにより、住民みずからが誇りを持ち、来訪者にも魅力のある活力あふれるまちが実現すれば、結果として観光に訪れる人が増加し、地域が活性化するという考え方に基づいておりまして、地域活性化の手法としては極めて有効であると認識いたしております。


 しまなみ海道地域では、既に住民グループの手により、宮窪での潮流体験や岩城島でのレモン懐石づくりなど、観光資源となり得る体験メニューが数多く生まれ育っておりまして、県では、今治市のしまなみグリーン・ツーリズム体験ツアーや上島町のレモン等特産品の販売促進キャンペーンなど、当地域の魅力を全国に発信する取り組みに対して、観光ブランド創造事業による支援を行ってきているところでございます。


 今後、さらに来訪者にとって満足度の高い観光まちづくりを進めていきますためには、南予地域で開催した町並博2004のノウハウを生かして、既にある体験メニューの磨き上げや団塊の世代などに好まれる体験メニューの開発などが必要でありますほか、尾道市などの観光資源とのネットワーク化を図ることが重要であると考えております。


 このため、平成21年のしまなみ海道開通10周年に向けて、広島県とも連携し、観光ブランド創造事業や瀬戸内しまなみ海道振興協議会の各種事業を活用しながら、住民主体の観光まちづくりを支援し、しまなみ海道地域の振興を図ってまいりたいと考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(横田弘之議長) 讀谷山総務部長


〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 菅議員にお答えいたします。


 合併市町周辺地域振興補助金の存続及び今後の周辺地域振興に対する所見を問うとのお尋ねでございますけれども、県では、市町村合併に伴い本庁舎が廃止されましたいわゆる周辺地域の振興を目的といたしまして、平成17年度から、合併市町周辺地域振興補助金といたしまして毎年度3億円の予算を確保いたしまして、市町や民間団体が行います地域づくり活動への支援を行ってきたところでございます。


 これまでに、観光、交流の拠点となる施設や地域特産品の加工販売施設の整備、地域資源を生かしたイベントの開催、伝統芸能の保存伝承活動等を支援してまいりましたけれども、これによりまして、周辺地域の活力の維持と新たな魅力の創造等に一定の貢献を果たしてきたものと認識しているところでございます。


 この補助金につきましては、周辺地域の活性化のきっかけとなるよう3年間限りの制度として創設したものでございまして、現在の極めて厳しい財政状況におきましては、この補助金を来年度以降も継続いたしますことはなかなか難しいものと考えているところでございます。


 なお、申し上げるまでもございませんけれども、市町村合併はゴールではなくて、新たな地域づくりのスタートでありますこと、そして、そうした観点からも周辺地域を初めとする地域振興が非常に重要であるということを県としましても認識しておりまして、市町及び地域住民みずからが取り組まれます各地域の個性を生かした地域づくりが積極的に推進されまして、合併後の新しい市町が一体的に発展するよう、今後とも、県としましてもそれぞれの地域の実情把握に努めながら、さまざまな形でできる限りの支援をきめ細かく行ってまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと思っております。


 以上でございます。


○(高浜壮一郎農林水産部長) 議長


○(横田弘之議長) 高浜農林水産部長


〔高浜壮一郎農林水産部長登壇〕


○(高浜壮一郎農林水産部長) 菅議員にお答えします。


 中山間地域における農林業対策に具体的にどのように取り組むのかとのお尋ねでした。


 お話のとおり中山間地域、大変厳しい状況にありますが、本県の中山間地域は県土の7割以上を占め、その中に広大な森林、農地や数多くの集落を抱えておりますことから、この地域の活性化がなされてこそ、真に豊かな県土が形成されると認識をいたしております。


 このため、県におきましては、中山間地域の振興策として、都市部との所得格差や生活環境格差の是正を目指しまして、中山間地域総合整備事業でありますとか、森林整備事業などによりまして、農林業の生産基盤や農山村の生活環境の整備及び農林産物の生産振興を図ってきているところでございます。


 さらに、これらの施策に加えまして、中山間地域が、食糧生産の場だけでなく、空気の浄化や水源涵養、洪水の防止などの多面的機能を持っており、国土の保全を図る上からも極めて重要な地域でありますことから、中山間地域等直接支払制度や森林整備地域活動支援制度を活用し、耕作放棄の防止や森林整備活動を支援することによりまして、中山間地域の多面的機能の維持に努めているところでもございます。


 今後とも、中山間地域の基幹産業であります農林業の振興を図りますために、市町や関係団体等と綿密に連携し、担い手の育成、森林や棚田を初めとする農地の保全、県産材の利用促進などを推進いたしますほか、都市住民との交流を促進するグリーン・ツーリズム推進事業なども積極的に推進し、日本人の心のふるさと、安らぎの原点であります中山間地域の農林業と農山村の振興を支援してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(清水裕土木部長) 議長


○(横田弘之議長) 清水土木部長


〔清水裕土木部長登壇〕


○(清水裕土木部長) 菅議員にお答えいたします。


 しまなみ海道地域の振興について、2点お尋ねがございました。


 まず、地元住民の利便性向上を図るため、しまなみ海道の通行料金引き下げに対する現在の取り組みと今後の見通しはどうかとのお尋ねでした。


 しまなみ海道の通行料金は、地域活性化等の観点から、さらなる引き下げが必要と考えておりますが、基本料金からの引き下げは地元の追加負担によるとされ、極めて厳しい状況にありましたことから、県では、これまで企画割引等、弾力的な料金制度の導入を求めてきたところであります。


 国では、既存高速ネットワークの効率的活用等の観点から、道路特定財源を用いて、平成20年度以降、高速道路料金引き下げなど新たな措置を講ずるとしたところであり、今年度、国、高速会社、地方の適切な負担のもとに社会実験が実施されることとなったところであります。


 県におきましては、しまなみ海道を含む本州四国連絡道路についても、料金引き下げの突破口として社会実験が実施されるよう国等に強く要望してまいりましたところ、物流の効率化と観光振興の観点から社会実験が検討されることとなり、今後の料金引き下げにつながるものと期待しております。


 このため、県といたしましては、社会実験に必要な経費を6月補正予算に計上しているところであり、平成20年度以降、道路特定財源による本州四国連絡道路の料金引き下げが実現するよう、関係府県市との連携を図りながら、国等に対し積極的に働きかけてまいりたいと考えております。


 次に、今治小松自動車道整備の進捗状況及び今後の見通しはどうかとのお尋ねでした。


 今治小松自動車道第2期施行区間であります今治インターチェンジから今治湯ノ浦インターチェンジ間10.3?のうち、仮称ではございますが今治朝倉インターチェンジから今治湯ノ浦インターチェンジ間の6.3?につきましては、現在、用地買収が進められ、面積比で約84%の進捗率となっており、平成20年度までに用地買収を完了させ、引き続き工事に着手できるよう、現在、最終的な設計作業が進められていると聞いております。


 残る今治インターチェンジから仮称今治朝倉インターチェンジ間の4?につきましては、用地買収が未着手であり、国土交通省では、この区間を含めた全区間につきまして、平成20年代半ばの暫定供用を目指すとしておりますが、公共事業費が削減されておる現状におきましては、非常に厳しい状況ではないかと県では考えております。


 今治小松自動車道は、菅議員お話にもございましたように、瀬戸内しまなみ海道と松山自動車道を結び、高速ネットワークを形成する極めて重要な路線であり、また、早期整備を望む地元の方々の不安解消のためにも、県といたしましては、早期整備が図られるよう、今後とも国に対し、あらゆる機会を通じ強く要望してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(野本俊二教育長) 議長


○(横田弘之議長) 野本教育長


〔野本俊二教育長登壇〕


○(野本俊二教育長) 菅議員にお答えさせていただきます。


 全国人権・同和教育研究大会を終えて、今後の人権・同和教育をどのように推し進めていくのかというお尋ねでございました。


 「部落差別の現実から深く学び、生活を高め、未来を保障する教育を確立しよう」、これをスローガンといたしまして開催した昨年12月の第58回全国人権・同和教育研究大会では、お話にもございましたように、宇和島市の特別報告のほか、31もの会場で135項目の報告や討議が活発に行われました。その主な成果といたしましては、行政、教育、団体が一体となり、県民総ぐるみで取り組んでいる愛媛県の人権・同和教育が全国的に評価をされたこと、展示や交流を通じまして、世代を超えた人権・同和教育の広がりが見られたこと、一人一人の子供と向き合うという人権・同和教育の原点が再確認されたことなどを挙げることができるのではないかと考えておりまして、大変有意義な大会になりました。


 県教育委員会といたしましては、引き続きまして同和問題の解決を重要な基軸としながら、これまで培ってまいりましたその実績や視点を広く人権問題全般の解決に役立てることを基本にいたしまして、愛媛県人権・同和教育協議会との密接な連携のもとで、昨年の全国大会の成果を、ことし、3年ぶりに開催いたします愛媛県人権・同和教育研究大会に引き継いでいきたいと考えております。


 具体的には、合併後の市町における意識の向上と取り組みの強化、学校や地域の実態を踏まえた学習活動の充実、企画立案能力にすぐれた指導者の育成などに取り組みますとともに、特に今、社会問題となっておりますいじめを重要な人権問題としてとらえまして、新たに専任の担当者を配置するなど、その解決に力を入れていきたいと考えております。


 また、お話にもございましたように相手の身になって考える、そうすることができるような、考えることができるような人間づくりは、この人権・同和教育の根幹に据えるべきものと認識をしておりまして、今後の取り組みの中に生かしながら、学校と地域が一体となった取り組みを進めてまいりたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。


 以上でございます。


○(横田弘之議長) 暫時休憩いたします。


     午後1時48分 休憩


  ―――――――――――――――


     午後2時2分 再開


○(横田弘之議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(鈴木俊広議員) 議長


○(横田弘之議長) 鈴木俊広議員


〔鈴木俊広議員登壇〕


○(鈴木俊広議員)(拍手)自由民主党の鈴木俊広でございます。


 本日最後の質問をいたしますので、どうかよろしくお願いいたしたいと思います。


 最近読んだ本の中に、森信三先生の「人生二度なし―悔いなく生きるために」があります。その中に、人は何のために生きるのか、この人生の根本問題について考えてみるに、それをもし一言で言うとしたら、結局各自が持って生まれた素質、天分を発揮し、それを実現することを通して、世のため、人のために尽くすほかないと思いますと書かれていました。


 私自身、できる限りの素質、天分を発揮して、世のため、人のために尽くすよう自問自答もしながら努力を重ねてきたつもりでありますが、改めて振り返ってみますと、もう少しの努力や知恵の発揮、粘り強い交渉などが可能ではなかったかと考えさせる点もございます。2期目を迎え、この点を踏まえてしっかりと取り組んでいきたいと思います。


 厳しい財政下にあって、輝くふるさと愛媛づくり実現に向けた道のりは御苦労も多いと思いますが、もう少しという気持ちで、常に前向きな御検討を続けていただきたいと願いつつ、質問に入らせていただきます。


 まず最初に、障害者福祉の今後の取り組みについてお伺いいたします。


 我が国の障害者福祉の動向については、平成14年度まで行政主導で福祉サービスが決定される措置制度で行われてきましたが、社会福祉の仕組みの老朽化など多くの問題点が表面化してきたことにより、平成15年度から平成17年度に、利用者が事業を選べる支援費制度が導入されましたが、この制度もまた、障害種別間の格差発生やサービス水準の地域間格差、そして何よりも在宅サービスの予算の増加に伴い国の財源不足が一段と増したことから、平成18年度より、障害者がその能力や適性に応じ自立した日常生活や社会生活を営むことができるよう必要な支援を行うことにより、障害の有無にかかわらず、人々が相互に人格と個性を尊重し安心して暮らすことができる地域社会の実現として、障害者自立支援法制度が始まりました。


 本県においても、昭和57年に心身障害者福祉対策長期指針、平成7年及び平成17年に愛媛県障害者計画を策定し、障害保健福祉の諸施策の基本的な取り組み方向を示すとともに、平成10年及び平成15年に策定した愛媛県障害者施策重点実施計画(県版障害者プラン)において、重点的に実施すべき事業の具体的な整備目標を定め、障害保健福祉施策の推進に努めてこられましたが、国の法改正により、障害者自立支援法の趣旨に沿って、すべての人がともに暮らし、支え合う共生社会の実現を目指し、障害者の身近な地域での暮らしを支援する障害福祉サービスや相談支援、地域生活支援事業を提供する体制を計画的に整備する愛媛県障害福祉計画を策定されました。


 この計画は、第1期計画期間として平成18年度から平成20年度までの3カ年とし、平成20年度末までにこの計画について必要な見直しを行い、平成21年度から平成23年度までの3カ年を計画期間とする第2期計画を策定する予定と聞いております。


 また、国の障害者自立支援法円滑施行特別対策に伴い、障害者自立支援法の円滑な運用を図るため、障害者自立支援対策臨時特例金を活用し、事業者に対する激変緩和措置及び新たなサービスの移行等のための緊急的な経過措置として障害者自立支援緊急対策事業費が今議会に提出されており、このようなことから、県として共生社会の実現に向けて本気で取り組んでいる姿が酌み取ることができますし、愛媛県障害福祉計画の基本的な考え方や計画、目標値の設定など、達成に向けての取り組み、そして点検、検証と評価できる計画を作成していると感じるのであります。


 私は、最近、障害者の方々や障害福祉関係者と議論をする機会をつくらさせていただいております。その中から、いろいろな現実の問題点が見えてきました。


 少し紹介いたしますと、障害者自立支援法については、3障害の福祉窓口の統一と申しますものの、現状では総合的にサービスを提供できる事業所が少なく、特に身体、知的に対応できても、精神は専門の研修を積んだ精神保健福祉士などの設置が必要なため、受け入れやサービスの提供ができない事業所がある。


 また、利用者負担金の変更に伴い、負担上限額、所得層に応じて4段階はあるものの、移動支援や日常生活用具給付事業などが法定サービス事業から地域生活支援事業に移されたため、両者の負担が必要となったとか、サービス事業者の報酬単価の引き下げや、これまでの月額算定から日額算定になり、利用者にとっては便利になったが、反面、事業者にとっては大幅な減収につながり、ほとんどの事業者が財政難に陥っています。


 次に、障害福祉サービスについては、身体障害者においては、地方になるほど短期入所や更生施設などの資源が乏しい。また、知的障害者においては、就労問題も含め将来設計につながる支援策が見えないし、親亡き後の心配が非常に強い。そして、精神障害者においては、支援体制的には一番おくれており、手帳を持つメリットさえ見出しがたい状況であるなどであります。


 これは、あくまでも表層の課題です。障害者の問題は奥深く、幅が広いと強く感じたのであります。このような問題点の解決、また、愛媛県障害福祉計画の完全実行には、避けて通れないのが財源の確保であります。本県の厳しい財政の中では大変難しいと思うのであります。


 そこで、お伺いいたします。


 愛媛県障害福祉計画の推進状況についてお聞かせください。


 続きまして、障害者は人口のほぼ5%と言われております。障害者にとって住みよい町は、健常者にとっても住みよい町であります。また、私たち自身、もしくは家族もまた、子孫も、いついかなる障害をその身にまとうかはだれにもわかりません。ある意味で、そうした場合の保険といった公的な性格として、障害福祉税といった法定外目的税を創設し財源確保に充てることが、輝くふるさと愛媛づくりにも一翼を担うことになると思うのですが、御所見をお聞かせください。


 次に、障害の中でも、法のはざまにあると言われております発達障害についてであります。


 発達障害については、その定義においても広汎性という文字があるように漠然としたものがあり、障害者数についても正確な統計資料がない状況であります。また、障害者としての認識も、いまだ社会的に認知し切れておらず、障害の発見や適切な対応のおくれ、さらには誤解や偏見に至るケースも存在しております。いまだ医学的にも専門家が少なく、発達障害を診断してくれる医師の数は全国で200名ほどと聞いており、実際、日本児童青年精神医学会が認定している医師も、昨年4月現在ではありますが、わずかに123名となっております。残念ながら、名前を伏せているのかもしれませんが、公表されているこれらの医師の中には、四国の方はおいでません。


 発達障害は、他の病気同様に早期発見、早期支援が重要であります。支援がおくれますと、ひきこもりや不登校など二次障害につながる可能性もあり、次代を担う子供を大切にし、二次障害につなげない努力は、発達障害を有する者の社会生活への適用を図るためにも重要なことであります。


 そこで、お伺いいたします。


 発達障害者支援法が施行され、はや2年を経過しておりますが、同法の中核的な位置を占める発達障害者支援センターも全国で50カ所ほどとなりました。もちろん本県においても、4月1日より愛媛県発達障害者支援センターを立ち上げ、発達障害がある方とその家族などを支援するため努力をいただいておりますが、開設して間もないのではありますが、計画どおりにスタートしたのかどうか。また、支援センターには小児神経科医師、臨床心理士、養護学校教諭免許所持者などといった有資格者を擁しておられますが、業務の中にあります就労支援に関しましては、どのような支援を今後お考えかお聞かせください。


 次に、本県の道路整備と長期未着手都市計画道路についてお伺いいたします。


 我が国の競争力、成長力の確保や地域の活性化のため、必要な道路整備を計画的に進めることは、引き続き重要な課題であります。しかしながら、我が国の財政は極めて厳しい状況にあり、国民負担の最少化のため、歳出削減を徹底し、ゼロベースで見直すことが必要となっておりますことから、昨年12月に道路特定財源の見直しに関する具体策が閣議決定されました。


 これは、道路整備に対するニーズを踏まえ、その必要性を具体的に精査し、引き続き重点化、効率化を進めつつ、真に必要な道路整備は計画的に進めることとし、平成19年中に、今後の具体的な道路整備の姿を示した中期的な計画を作成し、特に地域間格差への対応や生活者重視の視点を踏まえつつ、地方の活性化や自立に必要な地域の基幹道路の整備や渋滞解消のためのバイパス整備、高速道路や高次医療施設への広域的なアクセスの強化など、地域の自主性にも配慮しながら適切な措置をすることとなっております。


 このことを受け、本県においても、この中期的な計画に盛り込まれるよう、愛媛の道路7つの提案が示されるなど、国、県、市町が一体となった真に必要な道路整備を進められているようですが、財政構造改革におきましては、集中と選択が望まれる手法であり、その成果に期待するところであります。


 そこで、地域の活性化や防災機能の向上に大きくかかわる本県の道路整備について、今後、どのように取り組まれるのかお聞かせください。


 次に、道路計画が都市計画決定されると、その予定地は建築制限等の法律上の制限を受け、用地の確保と事業の促進が図られます。


 しかしながら、今から半世紀も前に都市計画決定された都市計画道路の整備が進まず、市街地の円滑な交通が確保されていない状況が全国的にも多く見られ、これらの未整備の都市計画道路が長期未着手都市計画道路と呼ばれております。それにつきましては、国の社会資本整備審議会で、人口が減少し、コンパクトな市街地形成が求められるなどの社会経済情勢の変化を踏まえ、将来の都市像とそれに至る都市整備の道筋を大きく見直される中で、早期の道路網の見直しの検討を行うことが必要であり、この結果に応じて、速やかに都市計画道路の追加、廃止、変更等を実施すべきであると取りまとめられております。


 事業着手に至らない理由はさまざまだと思われますが、地権者からすれば建築制限を受け続けるだけであり、訴訟に至るケースもあると聞き及んでおります。これらのことを総合的、将来的に判断し、道路整備を計画すると同様に、時代にそぐわない計画や実現性に乏しい計画があるのならば、見直しを進めるべきでないかと考えるのであります。


 そこで、お伺いいたします。


 本県では、11市4町において357路線約731?の都市計画道路があるとお聞きしますが、そのうち未着手のまま30年以上経過している道路はどれほどあるのでしょうか。また、長期未着手都市計画道路について、どのようなお考えを持たれ、どう取り組んでいくのか、あわせてお聞かせ願いたいのであります。


 次に、建設業者の必要性についてお伺いいたします。


 「県議、〇〇建設やめたんやな」、「ほうな、僕はまだ聞いてないで」、「どうもやめたみたいなで。その前は〇〇組もやめたらしいで。うちも、もう7月以降仕事ないわな」。先日、建設業者の息子さんとの会話であります。こういう会話は、県内のあちらこちらで出ていると思います。


 一世を風靡した建設業界は、今では風前のともしびで、多くが廃業の危機にさらされています。これは、国の三位一体の改革の影響などにより、県財政がかつてない厳しい状況に陥り、各分野での予算の縮小も余儀なくされ、とりわけ土木費は大幅な減になり、当然、公共工事の縮小、削減に至ったのであります。


 対策としては、県におかれては、今日まで、愛媛県建設産業再生支援インフォメーションセンターの開設や助成金制度、また、建設業離職者対策事業の推進等、救済措置に御尽力いただいておりますことは十分に理解をいたしております。しかしながら、新分野進出においても、数年来の売上減による資金力の不足や専門的技術取得のための時間不足など、一朝一夕にはいかないのが現状であります。


 雇用面で見てみますと、松山圏や一部の工業生産地域を除く地域、特に南予地域においては、地元建設業界に頼っていた面が大きく、まだまだ他産業での求人は少なく、地域の住民の生活基盤が失われるおそれが大きいと思うのであります。


 また、あの忘れられない、忘れてはならない甚大な被害をもたらした平成16年の台風災害であります。あのとき、地元の建設業者の方々が、自分の家の心配も顧みず、ボランティアで河川、土砂崩れの場所へ建設機械を出して、復興に全力で取り組んでいただきました。このことは、現場に駆けつけた方なら、胸が痛いほど建設業界の方々のありがたさがわかったと思うのであります。


 その後、愛媛県と愛媛県建設業協会とで大規模災害時における応急対策業務に関する協定を結び、県内で災害があれば、すぐにでも行動する準備をしていただいております。しかしながら、今のままのこの状態で推移すると、1年、2年で地元建設業者が次々と廃業に追い込まれ、例えば1小学校区に1社も建設業者がいなくなったり、また、建設業者が経営不振のため重機やオペレーターを手放したりしなければならない状態になったら、災害時の不安がぬぐえないのでないかと危惧するのであります。


 そこで、お伺いいたします。


 私は、建設業界の経営は営利活動でありますので、個々に経営活動、企業努力をすることが基本であるし、県が財政構造改革を断行しているときであることも十分承知しております。しかし、今のままではあすはないと思うのです。県は、建設業者をどのように評価し、今後、どのように考えているのかお聞かせください。


 また、県は、今年度より大幅に一般競争入札の対象拡大を展開しております。全国知事会の指針策定を受けての公正な競争を求める入札制度の改善策で評価はできますが、入札参加資格のうち、本店所在地要件の範囲が広過ぎるのではないかと思うのであります。


 一般的な土木工事は、ほとんどの場合、現場周辺住民には大なり小なり迷惑をかけます。住民の感情や工事のスムーズな施工のためには、市町内業者の方が融和がとれやすいと思われます。また、機材や関連諸物品に関しても、市町内での消費につながるものと考えられますので、今回改正した一般競争入札における本店所在地要件についてのお考えをお聞かせください。


 関連して、昨年12月議会において、大規模災害からより多くの生命、財産を守るため、愛媛県防災対策基本条例が可決され、自助、共助、公助の理念を県民の方々に理解と実行をしていただく、また、各市町で自主防災組織の結成が進んでおり、平成19年6月1日現在、県内自主防災組織数1,889、組織率69.2%で、全国平均を上回ってきております。


 そこで、現在の自主防災組織は人力と小道具による活動であるため、各地区の建設業者の方々と連携を図ることによって、より実効性のある活動ができるのではないかと考えますが、県のお考えをお聞かせください。


 次に、地産地消の推進についてお伺いいたします。


 近年、地産地消という言葉をあらゆるところで目にしたり耳にしたりしますが、よくよく考えますと、戦後間もないころは、家の周りやその地域で生産されたものをその地域で消費するのが当たり前のことであったと思いますし、自然が育てた時期のもの、しゅんを消費するのが当然であり、これが地産地消の原点ではなかろうかと思うのであります。


 では、なぜ近年になって、あえて地産地消がクローズアップされてきたかと考えますと、日本経済が戦後急速に復興を果たし、高度経済成長を続けてきたことにより、人は都会に流れ、産業の分化、進展等社会構造が劇的に変化する中で、食と農をめぐる状況も変化が生じ、地方は生産地として生産拡大を進め、消費は都市に一極集中する構図ができ上がり、生産と消費のバランスが保たれていたときはよかったのですが、農産物の輸入自由化による安価な輸入農産物の急速な増大、労働形態や家族構成の変貌による加工食品の増大、外食産業の躍進等、食生活も大きく変化して、気がつけば生産者と消費者の距離が物理的にも心理的にも遠ざかり、生産者の顔が消費者に見えなくなり、相互の関係が希薄になってしまいました。


 このような中、地産地消が言われ始めたのは、BSE問題、無登録農薬の使用問題、鳥インフルエンザ、食品偽装表示問題等を背景に、食品の安心安全、食生活の乱れによる生活習慣病の増加などにより、食と農の重要性、必要性に気づき始めた結果だと思うのであります。


 本県でも、平成14年2月に愛媛の農林水産物統一キャッチフレーズ「愛媛産には、愛がある。」を制定するとともに、平成15年12月には地産地消・愛あるサポーター制度を創設し、さらには、平成17年6月に、えひめ愛フード推進機構において、毎月第4金・土・日曜日を「えひめ地産地消の日」に制定するなど、地産地消の推進に全力を挙げていただいておりますことに高く評価するところであります。


 地産地消のさらなる推進が、本県農林水産業の活性化、地域発展、食育の充実による情操性の向上、そして地域の伝統文化を重んじる新しい社会構造ができ上がるものと確信する次第であります。


 そこで、お伺いいたします。


 公的機関や集客施設において、愛媛産のものを積極的に取り扱い、県民へ訴えていくことも必要と思いますが、中でも行政とのかかわりが深い学校給食や公的施設、病院、市町施設での地元産の使用状況と今後の取り組みについてお聞かせください。


 また、県内には内子の「からり」や今治の「さいさいきて屋」などの農産物直売所がありますが、農産物直売所の現状と今後の県の取り組みについてお聞かせください。


 最後に、教育問題についてお伺いいたします。


 昨年12月15日に新しい教育基本法が臨時国会において成立し、12月22日に公布、施行されました。60年ぶりの改正であります。


 私は、近年の科学技術の進歩、情報化、国際化、少子高齢化や子供たちの心の状態を考えると、もう少し早く改正してもよかったのではないかと思うほどであります。


 この教育基本法は、国民一人一人が豊かな人生を実現し、我が国が一層の発展を遂げ、国際社会の平和と発展に貢献できるよう、これまでの教育基本法の普遍的な理念は大切にしながら、今日求められる教育の目的や理念を、教育の実施に関する基本を定めるとともに、国及び地方公共団体の責務を明らかにし、教育振興基本計画を定めることなどについて規定したとあります。


 また、知・徳・体の調和がとれ、生涯にわたって自己実現を目指す自立した人間、公共の精神をとうとび、国家社会の形成に主体的に参画する国民、我が国の伝統と文化を基盤として国際社会を生きる日本人の育成を目指すとあります。


 そして、最初の取り組みといたしまして、学校教育法、教育職員免許法及び教育公務員特例法、地方教育行政の組織及び運営に関する法律、この教育3法が今月20日に可決されました。このような法律や人々の心すべてが実現すれば、どこにも負けない美しい国日本になると確信するのであります。


 しかしながら、教育は国家百年の計とも言われておりますように、一足飛びにできるものではないと考えます。具体策を確実に、着実に進めていかなければならないし、何といっても学校、家庭、地域の三者が、それぞれの役割と責任を自覚し、お互いの信頼と連携協力が基本だと思います。今回、この三者のうち学校について考えると、何といいましても教員の指導力、愛情が大きく左右してくると思います。


 以前、小豆島に行く機会があり、そこで壺井栄原作の教師大石先生と12人の教え子たちとの長きにわたる温かい交流を描いた「二十四の瞳」の映画村を訪ねたとき、この一角に、「教師は生徒を愛し、生徒は教師を慕う」の石碑が目に焼きつきました。これこそ教育の原点であり、教師のあるべき姿だと感銘いたしました。愛媛の教員の方々全員がこの心を持っていただき、子供たちに接してほしいと祈るばかりでございます。


 そこで、教員採用についてお伺いいたします。


 大学を出て、すぐ教壇に立ったものの、教師に求められる資質、能力を十分に発揮できない人、能力、意欲はあるけれども試験に合格せず教員になれない人など、教員に向いている、いないを1回の採用試験で判断することは難しいと思います。


 これを少しでも解決し、より適性が高く人間的にも能力的にもすぐれた教員を採用するためには、思い切った方法が必要かもしれません。例えば、初年度は一定のルールによって選ばれた人を全員講師として受け入れ、2年目に現場の校長先生などの意見を踏まえ、教員の試験をして、正規の教員の採用を決定するというぐあいに、採用候補者の適性をじっくり見きわめるといった方法も考えられますが、教育委員会は、すぐれた教員の採用についてどうお考えになられているのかお聞かせください。


 以上で私の質問は終了いたしますが、最後に一言申し上げます。


 本県の教員は、1万1,483名の正規教員と1,038名の期限つき講師によって担われています。正規教員による教育機会の拡大に向け、御尽力をお願いしたいと思うのであります。


 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(横田弘之議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(横田弘之議長) 加戸知事


〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 鈴木議員の質問に答弁いたします。


 本県の道路整備について、今後、どのように取り組むのかとのお尋ねでございました。


 本県では、高速交通ネットワークなど県土を支える道路も身近な生活道路も、それぞれ真に必要な道路と考えておりますが、国道、県道の改良率は、平成17年4月現在で69.3%でありまして、全国平均の82.2%に比べ大幅におくれている現状にございます。


 現在、国におきましては、中期的な道路計画の年内策定に向け、広く国民に対し、今後の道路政策のあり方に関する意見を把握するためのアンケート調査等を進めておりますが、この計画は、次期社会資本整備重点計画や国土形成計画との整合を図りながら策定されるものと聞いておりまして、今後の道路整備の指針となる重要な計画であると認識いたしております。


 本県としては、厳しい財政状況下にはございますが、地域活性化に必要な四国8の字ルートや東南海・南海地震への対策としての緊急輸送道路の整備、さらには中山間地域の生活維持に不可欠な1.5車線的整備などのハード対策を初め、四国4県共通の課題である本四道路料金引き下げなどのソフト対策を愛媛の道路7つの提案として中期的な道路計画に盛り込まれるよう提言したところでありまして、今後、本県の真に必要な道路の整備が着実に進められますよう、道路特定財源の確保を強く求めてまいりたいと考えております。


 次に、地産地消の推進に関しまして、公的施設等における地元産の使用状況と今後の取り組みはどうかとのお尋ねでございました。


 昨年、県が実施した調査結果によりますと、県や市町の庁舎内食堂のメニューや保育所、幼稚園、病院など公的施設での給食における県内産食材の使用状況は、食材の数だけでとらえますと44.1%となっております。また、平成17年の国の調査によりますと、本県の学校給食における県内産食材の使用率は、全国平均より約7ポイント高い30.5%でありまして、毎年1月の愛媛の食材を活用した学校給食週間における啓発活動を初め、地域食材や郷土料理の学校給食への導入促進等に教育委員会と連携して取り組んでいるところでございます。


 今後とも、地産地消の一層の推進を図るには、県や市町の施設が先導的に率先して取り組む必要があると考えており、今年度から、県単独の地産地消総合推進支援事業の対象に、従来の学校給食に加え、保育所、病院等の公的施設で提供される給食等も追加したところであります。


 また、県庁や県議会の食堂でも、使用する米を県の農業試験場が開発育成した「愛のゆめ」とするとともに、毎月第4金曜日の地産地消の日に加え、本年4月からは県庁食堂で毎日県産品を使用した愛ランチの提供を始めたところでありまして、公的施設での積極的な取り組みにより、地産地消を県内に広げてまいりたいと考えております。


 なお、鈴木議員御出身の四国中央市におきましても、平成17年12月に「『食育』に根ざした『地産地消』を推進する都市宣言」を行っておりまして、一昨年、私も参加させていただきました田植え式など、学校給食米を中心とした地産地消に積極的に取り組まれておりまして、大変心強く感じております。


 鈴木議員におかれましても、地域における地産地消の推進に引き続き御協力願いたいと存じます。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(三好大三郎県民環境部長) 議長


○(横田弘之議長) 三好県民環境部長


〔三好大三郎県民環境部長登壇〕


○(三好大三郎県民環境部長) 鈴木議員にお答えします。


 建設業界の今後についての第3問目、より実効性ある活動が行えるよう、自主防災組織と建設業者との連携を図ってはどうかという御質問でした。


 地域の防災力を高めますためには、行政、県民、自主防災組織のほか、地域の事業者とも相互に連携協力する必要がございます。特に建設業は、障害物の除去などの応急対策におきまして極めて重要な役割を果たします。このため、県や市町におきましては、社団法人愛媛県建設業協会などと応急復旧に関する協定を締結し、連携を強化しておるところでございます。


 議員お話のとおり、自主防災組織の活動におきましても、建設業者の資機材や労力の提供などによりまして実践力の強化が図られますことから、県におきましては、自主防災組織に対しまして、重機等を保有する事業者や建設従事者などを地域の防災資源として平時から把握し、連携を密にして、協力体制を構築するように要請しております。事業者に対しましても、地域の防災訓練等に積極的に参加するように呼びかけておりまして、一部の地域では、クレーン作業車を活用した避難訓練など、自主防災組織と地元業者が連携した防災活動が行われております。


 今後とも、応急対策、輸送、物資の調達など、あらゆる分野で民間と自主防災組織の連携協力を促進しながら、地域が一体となった防災対策に取り組んでまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(濱上邦子保健福祉部長) 議長


○(横田弘之議長) 濱上保健福祉部長


〔濱上邦子保健福祉部長登壇〕


○(濱上邦子保健福祉部長) 鈴木議員にお答えいたします。


 障害者福祉に関しまして、3問御質問がございました。


 まず、県障害福祉計画の推進状況はどうかとのお尋ねでございます。


 県障害福祉計画は、鈴木議員お話のように、障害福祉サービスや地域生活支援事業等の提供体制を計画的に整備するため、平成18年度から平成20年度までの3カ年間を第1期計画期間として策定したものでございます。


 この計画では、平成23年度において、福祉施設に入所している障害者の約7%が地域生活に移行する、福祉施設利用者の一般企業等への就職を4倍に拡大するなどを目標値に掲げ、障害福祉サービスや地域生活支援事業の拡充に取り組むこととしております。


 計画の推進状況につきましては、市町が実施する障害福祉サービスは、現在、市町が昨年度の実施状況を取りまとめている段階でございまして、現時点においては把握しておりませんが、県が実施いたします地域生活支援事業につきましては、平成18年度から相談支援従事者研修事業等に取り組みますとともに、平成19年度には発達障害者支援センターを設置するなど、着実に推進しているところでございます。


 今後とも、この計画の目標達成に向けて、市町や関係団体等と連携し、障害福祉サービス等の提供体制の計画的な整備を進めまして、障害者が地域で安心して暮らせる共生社会の実現に向け、取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、障害福祉のための法定外目的税を創設してはどうかとのお尋ねでございました。


 平成15年度の新たな支援費制度の導入によるサービス利用者の増加などに伴い、障害者関係予算は年々増大していることから、このための安定的な財源を確保するため、障害者のみにとどまらず、健常者を含め県民全体で広くその費用を負担するという視点は重要であるというふうに考えております。


 しかしながら、障害者自立支援法では、サービス水準の地域間格差の解消を目指しておりまして、障害福祉サービスの提供及びそれに伴う負担は全国的な統一的水準で行われていくこと、現に障害福祉サービスを利用している障害者等に対して、利用者負担の軽減等の施策を進める一方で、新たに負担を課すことになることなどから、本県の県民のみに特別な負担を新たに求めることは、実際にはなかなか難しいのではないのかと考えております。


 県といたしましては、厳しい財政状況の中ではございますが、今後とも障害者のための各種事業を効率的に実施することにより、限られた財源の中で、サービスの量と質の確保を図り、お互いに助け合い、支え合う、県民だれもが住みよい愛媛づくりに取り組んでまいりたいと考えております。


 最後に、県発達障害者支援センターは計画どおりスタートしたのか。また、就労支援はどう考えているのかとのお尋ねがございました。


 発達障害者支援センターは、この4月に開設した子ども療育センター内に設置し、国の基準に基づく臨床心理士や養護学校教員免許所持者など専任職員を配置いたしまして、相談等各種支援や市町及び関係機関に対する普及啓発、研修など、発達障害児(者)や家族等に対する総合的な支援を行っておりまして、順調にスタートを切ったと考えております。


 センターの行う主たる支援活動である相談について見てみますと、開設後2カ月間の相談件数は延べ127件で、乳幼児から小学生までの発達障害児に関する相談が全体の8割を占めております。その内容は、学校生活に関するものが47%と最も多く、次いで家庭生活に関するものが22%となっているところでございます。


 また、就労支援につきましては、相談内容に応じて、ハローワークや愛媛障害者職業センターなどの専門機関を紹介いたしますとともに、これら関係機関とのネットワーク化を構築するほか、事業主や本人、家族への就労に関する研修会の開催、啓発用冊子の配布等を通じて、発達障害者の就労支援に努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(高浜壮一郎農林水産部長) 議長


○(横田弘之議長) 高浜農林水産部長


〔高浜壮一郎農林水産部長登壇〕


○(高浜壮一郎農林水産部長) 鈴木議員にお答えします。


 農産物直売所の現状と今後の県の取り組みはどうかとのお尋ねでした。


 県内では、昭和50年代の後半から、各地で女性や高齢の農業者が中心となった農産物や加工品の直売活動が行われておりましたが、平成に入りますと、第三セクターなどが運営をします内子町の「からり」や西予市の「どんぶり館」のような複合的な直売施設も増加をしてまいりました。また、最近では、年間売上額が13億円近い西条市の「周ちゃん広場」でありますとか、ことし4月にオープンいたしました国内最大級の売り場面積を有しております今治市の「さいさいきて屋」など、JAが運営をする大型の直売所も登場しまして、現在、このような常設の農産物直売施設は県内に120カ所、曜日指定の定期市が70カ所で開催されておりまして、地場流通の拡大、農家所得の向上、消費者との交流などに大きく貢献をいたしております。


 県では、このような直売活動を推進いたしますため、消費者のニーズに合わせた豊富な品ぞろえ、それから、安全安心の農産物、付加価値の高い商品づくりなど、生産や加工販売に係る助言に努めますほか、直売所を核とした地産地消の推進やグリーン・ツーリズムの拡充を図りますとともに、直売所と起業農業者などのネットワークを構築することにより、食と農の新しいアグリビジネスが創出されるよう支援してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(清水裕土木部長) 議長


○(横田弘之議長) 清水土木部長


〔清水裕土木部長登壇〕


○(清水裕土木部長) 鈴木議員にお答えいたします。


 まず、本県の道路整備と長期未着手都市計画道路につきまして、30年以上未着手の都市計画道路はどれだけあるのか。また、長期未着手都市計画道路について、どのような考え方を持ち、見直しについてどのように取り組んでいくのかとのお尋ねでした。


 鈴木議員お話にありましたように、本県の都市計画道路は357路線、約731キロであり、このうち未着手のまま都市計画決定から30年以上経過している道路は56路線で全体の15.7%、延長は約44?で全体の6.0%となっております。


 都市計画道路は、都市の根幹的施設で、長期的な視点から必要性が位置づけられたものであります。しかしながら、近年、少子高齢化や人口減少に対応してコンパクトな市街地の形成が求められるなど、都市を取り巻く情勢はかつてない変化を見せており、一部の路線におきましては、その必要性自体に変化が生じつつありますことから、道路網計画全体の見直しの中で再評価が必要であると考えております。


 このため、本県では、平成14年度から、道路の都市計画案を作成する市町に対し、説明会の開催等を通じて早期見直しに向けた取り組みを進めており、既に6市において見直し作業に着手しているところであります。


 今年度は、市町での見直し作業がさらに進むよう、県において、その指針となる見直しガイドラインを作成することとしており、今後とも良好な市街地形成や快適な都市交通確保の観点から、地域の実情に即した道路計画の見直しが進展するよう取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、建設業界の今後について、2点お尋ねがございました。


 1点目は、建設業者をどのように評価し、今後、どう考えているのかとのお尋ねでした。


 建設産業は、社会資本整備の担い手として重要な役割を果たしており、特に地元建設業者は、雇用の維持確保はもとより、鈴木議員お話のございましたように、台風災害などにおける献身的な取り組みや公共施設の日常的な維持管理などを通じ、地域における安全、安心の確保に欠かせないものと認識しております。


 しかしながら、公共投資の大幅な増加が見込めない中、従来のように公共投資に依存したままでは建設産業が立ち行かなくなり、厳しい経営環境に直面していることを懸念しております。


 これまでも建設業界からは厳しい現実を訴える声も多く寄せられておりますが、地域の建設産業が再生するためには、鈴木議員お話のとおり、建設業者がみずから考え、活路を見出すことが重要であると考えております。


 県におきましては、そうした意欲のある建設業者を支援するため、建設産業再生支援アクションプログラムに基づき、平成18年度から、情報提供事業や融資制度など経営革新等の取り組みに対する各種支援事業をスタートさせ、平成19年度は、より実践的な経営講座の開催や融資枠の拡大など、さらに充実した支援を行うこととしております。


 2点目は、今回改正した一般競争入札における本店所在地要件についての考え方はどうかとのお尋ねでございました。


 県では、全国知事会での都道府県の公共調達改革に関する指針を受け、これまで設計金額1億円以上の工事で行ってまいりました一般競争入札につきまして、平成19年度からは、土木工事の場合に格付A・B等級業者が対象となる3,000万円以上の工事に、さらに平成20年度からは、C等級業者以上が対象となる800万円以上の工事にまで対象を拡大することとしたところでございます。


 鈴木議員お話のとおり、地元業者は災害発生時の緊急出動等の地域貢献の面での役割も大きく、一般競争入札の拡大に当たっては、地域産業の育成にも配慮しつつ競争性の確保を図る必要がありますことから、全国知事会の指針で示されました応札可能者が20から30社以上となるよう、原則として地方局管内の地元業者を対象に入札参加資格を設定したところでございます。


 また、価格だけでなく、業者の技術力等も評価する総合評価落札方式を順次拡大することといたしておりまして、工事箇所を熟知した同一市町の地元業者につきましては本店の所在地要件を加点要素とするなど、今後とも、意欲のある地元業者へ配慮した適切な条件設定に努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(野本俊二教育長) 議長


○(横田弘之議長) 野本教育長


〔野本俊二教育長登壇〕


○(野本俊二教育長) 鈴木議員にお答えさせていただきます。


 すぐれた教員の採用についてどう考えているのかというお尋ねでございました。


 教員の資質向上が強く求められている中で、教員の採用につきましては、人物重視の採用、特に児童生徒に対する愛情と教育に対する使命感にあふれた人物や多様な経験を有する人材の採用を心がけまして、採用方法の改善に努めております。


 具体的には、昨年度から、スポーツや芸術文化活動などの優秀者に加点する制度を導入いたしましたが、今年度は、これらに加えまして、臨床心理士の資格や特別支援教育の免許状を有する者に加点を行うこととしたり、また、場面指導や集団討論、個人面接におきまして、じっくりと多面的にその人物の適性や意欲を見きわめたり、また、ボランティア活動や民間企業での経験なども積極的に評価いたしまして、視野の広い人材を確保することといたしております。


 お話にもございました、まずは講師として採用し、その中から1年後に試験をして正式任用する方法につきましては、地方公務員法上、臨時的な任用は、正式任用に際して、いかなる優先権をも与えるものではないという法律上の制約がございますことから、そのままの形での実現は困難でございます。しかし、現状におきましても、採用後の1年間は条件つき任用期間として研修に努めさせまして、その期間の実績を校長が評価して、正式任用の可否を判断しているところでございます。


 実はこれから、大量退職、大量採用を余儀なくされている都市部のあおりを受けまして、各県とも優秀な教員の獲得競争が非常に厳しくなってくる、そういう状況になってまいりますので、今後とも、県教育委員会といたしましては、採用選考試験の改善を進めまして、すぐれた人材を確保することに力を入れますとともに、いろんな研修を充実させまして、教員の資質能力の向上に努めてまいりたいと、そういうふうに思っております。


 以上でございます。


    ―――――――――――――――――


○(横田弘之議長) 以上で本日の日程を終了いたしました。


 明28日は、午前10時から本会議を開きます。


 日程は、全議案に対する審議の続行であります。


 本日は、これをもって散会いたします。


     午後2時56分 散会