議事ロックス -地方議会議事録検索-


愛媛県 愛媛県

平成19年第301回定例会(第4号 3月 6日)




平成19年第301回定例会(第4号 3月 6日)





第301回愛媛県議会定例会会議録  第4号


平成19年3月6日(火曜日)


 
〇出席議員 47名


  1番  欠     番


  2番  豊 島 美 知


  3番  大 沢 五 夫


  4番  豊 田 康 志


  5番  笹 岡 博 之


  6番  鈴 木 俊 広


  7番  徳 永 繁 樹


  8番  高 山 康 人


  9番  泉   圭 一


  10番  欠     番


  11番  欠     番


  12番  阿 部 悦 子


  13番  欠     番


  14番  佐々木   泉


  15番  住 田 省 三


  16番  菅   良 二


  17番  渡 部   浩


  18番  白 石   徹


  19番  戒 能 潤之介


  20番  赤 松 泰 伸


  21番  欠     番


  22番  欠     番


  23番  井 上 和 久


  24番  栗 林 新 吾


  25番  村 上   要


  26番  高 橋 克 麿


  27番  本 宮   勇


  28番  黒 川 洋 介


  29番  河 野 忠 康


  30番  明 比 昭 治


  31番  猪 野 武 典


  32番  田 中 多佳子


  33番  篠 原   実


  34番  成 見 憲 治


  35番  藤 田 光 男


  36番  笹 田 徳三郎


  37番  寺 井   修


  38番  西 原 進 平


  39番  竹 田 祥 一


  40番  岡 田 志 朗


  41番  薬師寺 信 義


  42番  仲 田 中 一


  43番  帽 子 敏 信


  44番  横 田 弘 之


  45番  土 居 一 豊


  46番  欠     番


  47番  欠     番


  48番  清 家 俊 蔵


  49番  中 畑 保 一


  50番  森 高 康 行


  51番  柳 澤 正 三


  52番  山 本 敏 孝


  53番  谷 本 永 年


  54番  玉 井 実 雄


  55番  池 田 忠 幸


  ――――――――――


〇欠席議員 なし


  ――――――――――


〇欠  員 3名


  ――――――――――


〇出席理事者


 知事            加 戸 守 行


 副知事           吉野内 直 光


 知事補佐官         永 野 英 詞


 公営企業管理者       和 氣 政 次


 総務部長          讀谷山 洋 司


 企画情報部長        藤 岡   澄


 県民環境部長        三 好 大三郎


 保健福祉部長        濱 上 邦 子


 経済労働部長        上 甲 啓 二


 農林水産部長        高 浜 壮一郎


 土木部長          清 水   裕


 公営企業管理局長      相 原 博 昭


 教育委員会委員       山 口 千 穂


 教育委員会委員教育長    野 本 俊 二


 選挙管理委員会委員     松 友 勝 俊


 人事委員会委員       池 田 公 英


 公安委員会委員       木 綱 俊 三


 警察本部長         種 谷 良 二


 監査委員          白 石 友 一


 監査事務局長        河 野 恒 樹


  ――――――――――


〇出席事務局職員


 事務局長          丹生谷 光 嘉


 事務局次長総務課長事務取扱 北 川 一 徳


 参事議事調査課長      菅   宜 登


 参事政務調査室長      森 川 保 男


 副参事総務課長補佐     門 田 正 文


 副参事議事調査課長補佐   橋 本 千 鶴


  ――――――――――


〇本日の会議に付した事件


 定第2号議案ないし定第67号議案





     午前10時 開議


○(篠原実議長) ただいまから、本日の会議を開きます。


 本日の会議録署名者に岡田志朗議員、栗林新吾議員を指名いたします。


    ―――――――――――――――――


○(篠原実議長) これから、定第2号議案平成19年度愛媛県一般会計予算ないし定第67号議案を一括議題として、質疑を行います。


○(玉井実雄議員) 議長


○(篠原実議長) 玉井実雄議員


〔玉井実雄議員登壇〕


○(玉井実雄議員)(拍手)今議会を最後に6期24年間の県議生活を終える決断をいたしました私にとりまして、今回最後の登壇の機会を与えていただいた我が党同僚議員の皆さんに対し、心から感謝申し上げる次第でございます。


 思えば、私の議員生活の歴史は、まさに愛媛県政の激動の歴史でもございました。昭和58年の初当選以来24年の間、微力ながら本県における基幹産業であります農業を中心として、県政の発展に全力で取り組んでまいりました。この間、白石、伊賀、加戸の3代の知事に御指導、御交誼を受けまして、数え切れぬもろもろの出来事が走馬灯のごとく脳裏を駆けめぐってまいりますが、名実ともに開かれた加戸県政の今日の姿を見るとき、隔世の感を禁じ得ないのであります。


 非常に厳しい財政状況の中での船出となった第3期加戸県政ですが、今後、財政構造改革を着実に推進し、輝くふるさと愛媛づくりに全力で取り組んでいただきますことを期待いたしまして、質問に移らせていただきます。


 まず、公の施設の見直しについてお尋ねします。


 市町村合併の推進や道州制導入に関する議論、また、現下の厳しい県の財政状況を背景に、本来県が果たすべき役割は何か、将来担うべき役割は何かといった観点から、県がこれまで実施してきた事業を初め、各般にわたる検証、見直しが極めて重要となっており、前例やこれまでの経緯にとらわれることなく、思い切った改革が求められております。


 中でも、住民の福祉を増進する目的を持ってその利用に供する施設と定義されております、いわゆる公の施設については、本県においても、保健所や児童相談所など法律上県が設置する義務を負う施設のほか、保健福祉や文化、スポーツ、医療など、これまで幅広い分野にわたり、それぞれが県民生活の向上に大きく貢献してまいりました。


 それらの施設の中には、指定管理者制度を導入し、施設の運営管理について新たなサービスの提供や経費の削減など一定の効果が見られるものもありますが、一方では、現在も県が直営で運営している施設については、企業のような利益追求をベースとしたものではないことなどを要因に、厳しい県財政の中にあっても、毎年かなりの経費が投入されていることも事実であり、そのあり方が強く問われております。


 そういった状況を受け、県においても、一昨年、公認会計士を初めとする民間委員を含めた公の施設のあり方検討部会を設置し、施設のあり方についてその必要性や有効性の観点などから見直し、今後の方向性を示していくことを目的として、保健福祉や文化など、県が直営で運営している21の施設について、利用者は納税者からの視点も含めた検討を行っておられます。そして、先般、健康増進センター、さつき寮、心身障害者歯科診療車の3施設について、他の施設に先行して廃止や存続といった方向性が示されたところであります。


 今後は、残る18施設の方向性が示されることになるわけですが、これらの施設の中には、県民の医療を担う県立病院や文化の振興などに大きな役割を果たす博物館などが含まれております。私は、採算性や効率性にこだわることなく、将来的にもその施設機能の維持向上を図っていかなければならないものも存在することに一定の理解を示すものでありますが、反面で、当面する県政運営の最大の課題は危機的な財政状況の建て直しであり、より一層の選択と集中が厳しく求められることは、広く県民の理解を得ているところでもありまして、その判断は非常に難しいものと考えております。


 そういった意味で、公の施設が本来の目的とする住民の福祉の向上や公共性、公益性という面に配慮しつつ効率性の面をどう実現していくのか、私を初め多くの県民が強い関心と期待を持って公の施設のあり方検討部会における検討を見守っているところであります。


 そこで、お伺いします。


 県におきましては、今年度中にはその方向性を固めたいとの考えが示されておりますが、改めてその検討状況と方向性が示される時期についてお聞かせ願いたいのであります。


 次に、愛と心のネットワークづくりの大きな柱でありますボランティア活動の推進についてお尋ねします。


 県では、知事が県政の重要課題として推進しておられる愛と心のネットワークづくりの一環として、平成17年度からボランティア・キャンペーンを実施し、多くの県民が参加していると伺っております。


 平成17年の県の世論調査によりますと、ボランティア活動に参加したいという人は82.7%にも上っており、ボランティア・キャンペーンは、こういった県民の気持ちにこたえた事業と言えるのではないかと高く評価をしております。


 ところで、いよいよことしからは2007年問題と言われております、いわゆる団塊の世代の定年が始まりますが、2007年からの3年間に全国で約700万人の団塊の世代が定年を迎え、日本経済や企業経営に大きな影響を及ぼすとも言われております。


 一方、定年退職された方々は、自分の住んでいる地域で過ごす時間が多くなり、そのため、自由になる時間がふえてくるわけですが、昨年、読売新聞が行った団塊の世代の全国アンケートによりますと、現在、ボランティア活動に参加している人は15%にすぎませんが、今後、参加したいという人は61%に上っております。また、参加する場合、仕事や趣味など自分の経験を生かしたいという人が73%となっているとのことであります。


 昨年夏のキャンペーンでは、参加者のうち50歳以上の方の占める割合が約38%と伺っておりますが、こういった方々に引き続きボランティア活動の場を提供することは、極めて有意義なことであると考えております。今後も、そういった団塊の世代にも積極的にボランティア活動への参加を呼びかけ、安定的なボランティア活動層として定着を図ってはどうかと考えるのであります。


 団塊の世代が現役時代に働いて身につけたノウハウをボランティア活動の中で発揮していただくことにより、県が推進する助け合い、支え合いの地域社会づくりに貢献いただくとともに、団塊の世代の方々自身の生きがいづくりにもつながるわけですから、まさに一石二鳥ではないかと思うのであります。


 そこで、お伺いいたします。


 ボランティア活動について、団塊の世代を含むあらゆる世代の県民への浸透及びその定着を図るため、今後どのように取り組んでいかれるのか、お尋ねいたします。


 次に、がん医療体制の整備についてお尋ねします。


 がんは、今や我が国の死亡原因の第1位を占め、3人に1人ががんにより命を失っております。さらに、研究者の推計では、生涯においてがんになるリスクは、男性で46.3%、女性で34.8%というデータも算出されており、がんは、まさに国民の生命や健康に対する重大な脅威となっているのであります。


 がんの克服に向けては、行政及び医療関係者ともに長年にわたり医療機関の整備や医療技術の開発、がん検診の充実など、さまざまな取り組みを重ね、一定の成果をおさめてきましたが、がん医療の現状を見ますと、引き続き一層の取り組みが必要ではないかと考えます。


 現在、継続的にがん医療を受けている患者は128万人と言われておりますが、患者団体等が取りまとめた意見によりますと、全国どこでも同じレベルのがん治療を受けることができる体制づくり、納得して医療を受けられるよう正しい情報の提供、患者や家族の心のケアへの対応など、患者が身近な地域で主体的に病気に立ち向かうことができる条件整備が強く求められております。


 また、民間研究機関の調査結果では、医師の説明や治療方針に納得できず、複数の医療機関を転々と受診するがん患者、いわゆるがん難民が68万人、患者全体の半数余りを占めるというデータも示されており、私たちは、がん患者のその家族の切実な思いを受けとめ、納得できる医療体制の整備に向けて早急に取り組んでいかねばなりません。


 こうした中で、昨年6月にはがん対策基本法が成立し、この4月から施行される運びとなりました。がん対策基本法は、予防、検診、治療等と多岐にわたるがん対策を総合的に、かつ計画的に推進することを目標に掲げ、そのうち医療については、がん医療の地域間格差の是正、患者本人の意向が尊重される医療提供体制の整備という基本理念にのっとり、国、都道府県がそれぞれに医療従事者の育成や医療機関の整備、患者の療養生活の質向上、情報提供体制の整備等に取り組むことを求めております。


 本県の現状を見ますと、昨年4月に、がん専門病院である四国がんセンターが改築し、機能の拡充が図られたほか、県立病院においても、PET−CTを初め高度医療機器の整備や医療従事者の資質向上など、がん診療体制の強化に取り組んでおられ、まことに心強く思っております。


 しかしながら、本県でもがんによる死亡は増加を続け、平成18年には約4,200人に達しております。さらに高齢化の進展に伴い、がんの罹患の増加が懸念される中で、県内で最新の医療を受けられる医療体制づくりや患者の視点に立った医療提供に向けて積極的な取り組みが必要であると考えます。


 そこで、お伺いいたします。


 県は、がん医療体制の整備についてどのような取り組みを行っていくのか、お伺いしたいのであります。


 次に、若者の格差問題についてお尋ねします。


 都市部では景気拡大と言っているのに対し、本県のような地方においては、いまだその実感がなく、生活保護世帯数の増加、貯蓄残高ゼロ世帯数の増加などにあらわれているように、生活実感としては、都市と地方、大企業と中小企業などの間で格差が広がっていることが指摘されています。


 今国会の施政方針演説において安倍首相は、勝ち組と負け組が固定化せず、働き方、学び方、暮らし方が多様で複線化している社会、すなわちチャンスにあふれ、だれでも何度でもチャレンジできるよう再チャレンジ支援策を推進することを改めて強調し、とりわけフリーターやニートと呼ばれる若者を初め、女性や高齢者の積極的な雇用の促進に重点を置くこととされております。


 最も憂うべきことは、若年層において上昇志向が希薄になり、フリーターや通学もせず働いてもいないニートと呼ばれる若者が、親の所得や資産を依存して生活する期間が長期化することにより、格差が固定化することであります。


 フリーターやニートの自立支援に関しては、能力開発の実施や地域一体となった若者の職業的自立の支援策の充実が重要であると考えますが、本県においてどのように取り組んでいかれるのかお伺いします。


 次に、教育問題についてお尋ねします。


 昨年12月の臨時国会におきまして、教育基本法改正法が成立し、我が国の教育改革に新たな第一歩を踏み出しました。個人の価値を尊重しつつ、その能力を伸ばし、志ある国民を育て、品性ある国民による品格ある国家社会をつくるために教育が重要であることは、いつの時代も変わりはありません。


 しかしながら、我が国の教育をめぐる状況は、科学技術の進歩、情報化、国際化、少子高齢化などにより大きく変化し、さまざまな課題が生じており、特に最近では、いじめによる自殺や少年犯罪の凶悪化、低年齢化が問題になっておりまして、連日のように新聞やテレビによって非常にショッキングで痛ましい事件が発生、報道されているところであります。


 この背景としては、子供たちの規範意識の低下、家庭や地域の教育力の低下といった問題が指摘されておりますが、このことは公共の精神や自立の精神、自分たちが生まれ育った地域の国に対する愛着や愛情、道徳心といった価値観をおろそかにしてきたゆえんではないかと思うのであります。


 また、最近の学校教育においては、学力低下、いじめや不登校、校内暴力、学級崩壊、指導力不足の教員など極めて深刻な状況も見受けられますが、中でも今日の学校は、いじめや校内暴力のない安心して勉強できる学校であってほしいといった保護者の切実な願いにきちんとこたえているとは言えない。公教育の機能不全と言っても過言ではなく、昨今の状況は、学校の安全性すら揺るがしかねないのが現状であります。


 このような状況の中、国においては、昨年10月に内閣に教育再生会議を設置し、21世紀の日本にふさわしい教育体制の構築、教育の再生を図っていくため、教育の基本にさかのぼった改革の推進に取り組んでいるところであります。


 先般、1月24日の第一次報告では、公教育再生の第一歩として、義務教育を中心に、初等中等教育に関する基礎学力、規範意識などを当面の課題として争点を絞り、学校はもとより教育委員会、家庭、地域社会、企業等が緊密に連携しながら、政府も一体となって社会総がかりで取り組む方策について提言がなされました。その提言の一つとして、暴力など反社会的行動を繰り返す子供に対する毅然たる指導、静かに学習できる環境の構築が挙げられ、具体的には、学校の指導や懲戒についての昭和20年代の体罰の範囲等についてなど関連する通知等を本年度中に見直し、周知徹底の上、来年度新学期から各学校で取り組めるようにするとされているところであります。


 そこで、お伺いいたします。


 県教委としては、安心して学べる規律ある学習環境の構築のためにどのように取り組まれるのか、お聞かせ願いたいのであります。


 最後に、農業問題についてお伺いいたします。


 私は、地域農業に携わる者の一人として、長年にわたって我が国の農政の移り変わりを見守ってまいりました。


 思い起こせば、本県への大きい影響が平成3年の牛肉・オレンジの輸入自由化、平成4年のオレンジ果汁の自由化、さらに平成5年には、我が県だけでなく日本全土に影響を与えたガット・ウルグアイ・ラウンド合意による米の輸入受け入れなど、国際化が急速に進む一方、平成11年には農業基本法から食料・農業、農村基本法への転換が行われ、食料自給率の向上と農業、農村の持続的な発展を図るための基本計画が策定されました。


 また、平成17年3月にはその基本計画が新たなものに改定され、これまでの農政が一変されるなど、我々農業関係者は幾たびとなく大きな変革の波にもまれ、その都度、あすの農業、農村のためにという思いで懸命な対応を図ってまいりました。しかし、そのような思いにもかかわらず、農業を取り巻く状況は依然として厳しく、年を追うごとに高齢化や過疎化に拍車がかかり、出口を見出すまでには至っておりません。


 さらに追い打ちをかけるように、近年は異常気象による災害が多発しており、平成16年には相次ぐ台風の襲来による被害、17年には南予地域を中心とするかんきつの寒風、雪害、18年には私の地元である中予地区におけるカキのひょう被害と、毎年のように大きな打撃を受けております。


 おかげさまで、こうした被害に対しましては、知事の御英断で樹勢回復や生産者が当面必要な資金への支援など迅速な対応をしていただきますとともに、多くの方々がボランティア活動や共同購入などに参加していただき、物心両面から支えていただいたことに対し、被災農家になりかわりまして、改めて心より感謝申し上げる次第でございます。


 このように、農業生産は自然の恵みを享受する一方で、時には自然の猛威とも闘わなければなりません。特に本県は、四国西南暖地という自然条件のもとで、果樹や野菜など主力とする多様な農業を展開していることから、それぞれの地域に応じた適地適作を旨とし、競争力ある産地を形成していく必要があります。


 しかしながら、その活力の源ともいうべき生産者の所得面については、依然として他産業より低位にあり、農家の意欲向上や次代を担う新規就農者の育成確保への影響が懸念されている状況にあります。


 幸い知事におかれては「愛媛産には、愛がある。」の言葉どおり、愛媛の農業に深い愛情を持って臨み、農業振興を第3期加戸県政の最重要課題の一つに掲げていただいていることは、まことに心強い限りであります。


 そこで、お伺いいたします。


 今後、愛媛農業を支え、その振興を図っていくためには、地域の声に十分耳を傾け、生産者団体などの連携を密にし、産地の生き残りをかけたさまざまな活動をいかに支援していくかが大きなかぎを握っているものと考えておりますが、産地振興に向けてどのように取り組んでいかれるのか、御所見をお伺いしたいと思います。


 また、私どもは、農産物の品質においては他県の産地に負けない自信を持っておりますが、新しい産地が次々と進出してくる中で、その評価をいただく消費者に対するPRなど、販売面においてこれまでの産地としての地位に安閑としていたところがあったのではないかと自省しているところであります。


 幸いにも県におかれては、農業関係団体のみならず商工団体、流通関係団体、消費者団体など県内の主要団体の参画を得て、えひめ愛フード推進機構を設立し、会長である知事みずからがセールスマンとなって本県農産物のブランド化と販売促進に取り組んでおられ、大いに期待しているところであります。


 愛あるブランドの確立と販売促進に向け、どのように取り組んでいくのか、お伺いしたいのであります。


 以上で私の質問を終わりますが、24年間の議員生活は決して平たんなものではありませんでしたが、こうして大過なく議員生活を全うすることができましたのも、ひとえに理事者を初め先輩・同僚議員各位の御指導と県民の皆様の御支援のたまものでございまして、心から厚くお礼を申し上げ、愛媛県政のさらなる発展を祈念いたしまして、質問を終わらせていただきます。


 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(篠原実議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(篠原実議長) 加戸知事


〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 玉井議員の質問に答弁いたします。


 ボランティア活動について、団塊の世代を含むあらゆる世代の県民への浸透及びその定着を図るため、今後どのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございました。


 愛媛県では、平成17年度からボランティア活動を県民運動として定着させるため、広く県民、企業に参加を呼びかけ、ボランティア・キャンペーンに取り組んでいるところでございます。平成17年度は延べ約1万7,000人、今年度は夏冬合わせて約3万4,000人の県民の参加が得られました。本年度につきましては、参加者の年齢別構成比を見ますと、10代で23%、20代で10%、30代で12%、40代で15%、50代で17%、そして60歳以上で23%と、あらゆる世代の参加が得られてきていると考えております。


 中でも、玉井議員御指摘のございました団塊の世代につきましては、ボランティア活動の潜在的パワーとして注目しているところでありまして、今年度からこの層を主なターゲットとして、人生いきいきボランティア講座を実施いたしております。この講座には、参加予定数600人に対しまして1,470人もの参加があり、確かな手ごたえを実感いたしております。本講座については、来年度においても退職予定者を要する企業との連携を深め、強化したいと考えております。


 さらに、来年度は特技や技術を持ちながらも、従来の一般的なボランティア活動の枠の中では能力を発揮し切れなかった人々を対象として、一芸ボランティアの登録制度を発足させ、ボランティア活動に参加する人の輪を広げていきたいと考えております。


 このように、ボランティア・キャンペーンを主軸として多様な事業を総合的に実施し、ボランティア活動の県民への浸透を図り、愛と心のネットワークづくりを推進してまいりたいと考えております。


 次に、本県農業を支え、その振興を図っていくため、産地振興に向けてどのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございました。


 玉井議員御指摘のとおり、農業、農村を取り巻く状況は極めて厳しいものがございますが、県民が将来にわたって豊かな食生活を享受し、活力ある農村社会の維持や美しい環境を保全してまいりますためには、本県農業の再生が不可欠であることから、私は、輝くふるさと愛媛づくりを進めるに当たり、農業の振興に特に力を注いでまいりたいと考えております。


 そのためには、県内各地で地域特性を生かした個性的な産地が形成され、収益性の高い競争力のある農業が展開されることが重要であると考えておりまして、このため、平成17年度に生産者や市町、団体と県が一体となって産地振興に取り組む体制を構築いたしますとともに、各産地がみずから策定した産地振興方針に基づいて、生産から流通、販売に至るさまざまな対策を講じているところでございます。


 さらに、これを実効あるものにするため、新品種、新技術の導入や環境保全型農業を促進するなど、産地としてのステップアップを目指す人々への支援や愛あるブランドの確立による戦略的な販売促進などの対策に全力を上げて取り組んでまいりたいと考えております。


 今後とも、こうした産地振興対策を通じて、生産者が自信と意欲を持って農業に取り組むとともに、総意と工夫を発揮して、全国に誇れる産地として発展してまいりますよう積極的に支援し、玉井議員の思いに対しまして、愛媛農業の活性化につなげてまいりたいと考えております。


 玉井議員の6期24年を締めくくる最後の質問に答えさせていただきました。玉井議員のお人柄と、名の示すとおりの実のある御質問に接することができなくなるのは大変残念でございますが、これからも農業を中心としたさまざまな先輩としての御指導、御助言を賜れば幸いでございます。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(篠原実議長) 讀谷山総務部長


〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 玉井議員にお答えいたします。


 公の施設の見直しについて、現在の検討状況とその方向性が示される時期はどうかとのお尋ねでございますけれども、県では、公の施設の見直しを行政改革の重要課題に位置づけておりますが、昨年度設置いたしました公の施設のあり方検討部会におきまして、県直営の21の施設を対象に、そのあり方を検討しているところでありまして、玉井議員お話のとおり、昨年末には健康増進センターなど3つの施設につきまして先行して見直し案を提示し、パブリックコメント等の手続を経まして、先般、県として施設の方向性を決定したところでございます。


 現在、残りの18の施設につきまして、見直し案作成に向け、同部会の民間委員の意見の集約を鋭意図っている段階にございますけれども、施設の必要性、市町または民間への譲渡や指定管理者制度等の導入の可能性などのほか、人員や運営の見直し、維持管理経費の削減など、施設の効率的な運営方策についてもいろいろな意見が出されます中、詳細な検討が行われているところでございます。


 今後のスケジュールにつきましては、このように多くの対象施設について玉井議員お話の公共性と効率性の観点も含めまして、さまざまな観点から検討が行われておりますことに加えまして、施設によりましては、委員間の意見に大きな幅があるものもありますほか、各施設の経費削減に向けた取り組みの分析や、さらなる効率化策の提示などにつきましても踏み込んだ検討が行われておりますため、当初予想いたしました以上に時間を要しているところでございまして、最終的な部会としての見直し案の提示は来年度の早い時期になるのではないかと考えられるところでございます。


 以上でございます。


○(濱上邦子保健福祉部長) 議長


○(篠原実議長) 濱上保健福祉部長


〔濱上邦子保健福祉部長登壇〕


○(濱上邦子保健福祉部長) 玉井議員にお答えをいたします。


 がん医療体制の整備について、どのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございました。


 がん医療の地域間格差を是正し、患者の視点に立った質の高い医療提供体制を実現するには、地域のがん診療の拠点となる病院が牽引役となって、地域全体のがん医療水準の引き上げを行うことが効果的であると考えております。


 このため、本県では、がん診療連携拠点病院の整備に積極的に取り組んでいるところでございまして、この1月には四国がんセンターが県の拠点病院に、県立中央病院、愛媛大学医学部附属病院、松山赤十字病院、済生会今治病院の4病院が地域の拠点病院として新たに国の指定を受け、指定済みの住友別子病院と市立宇和島病院を合わせた7病院で県内全域をカバーする体制を整備したところでございます。


 拠点病院におきましては、今後、地域の病院、診療所と機能を分担し、相互に連携を図りながら、最新の治療や緩和ケアなど専門的ながん医療の提供はもとより、患者及び家族に対する情報提供や相談支援、医療従事者の研修等を行いまして、適切な医療提供体制を整備していくこととしております。


 県といたしましても、これら拠点病院の取り組みや医療連携体制の整備を積極的に支援いたしますとともに、来年度は、医療も含めた総合的ながん対策推進計画を策定することとしており、本県におけるがん対策を着実に推進してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(上甲啓二経済労働部長) 議長


○(篠原実議長) 上甲経済労働部長


〔上甲啓二経済労働部長登壇〕


○(上甲啓二経済労働部長) 玉井議員にお答えいたします。


 フリーターやニートの自立支援にどのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございますが、バブルの崩壊によりまして景気が低迷しておりました、いわゆる就職氷河期に就職時期を迎えた若者を中心に、その後も正規雇用につかず、フリーターやニートと呼ばれる状態に陥っている人たちが見られ、こうした状況を放置いたしますと、少子化の一層の進展や地域活力の低下につながるおそれがあるため、個々の若者の特性に応じた支援が必要であると考えております。


 このため、若者が正規社員として働けるよう高等技術専門校おいて、企業実習を通じて実践的な技能を身につけるデュアルシステム訓練を実施いたしますとともに、ジョブカフェ愛workにおいてかかりつけの職業相談や就業体験、コミュニケーション力の向上のためのセミナーなどきめ細かなサービスを行いますほか、ニートの状況にある若者に対しては、えひめ若者サポートステーションにおいて就業のための具体的行動を促す個別相談や集団で問題解決手法を検討するワークショップなどにより、就職の支援に努めているところでございます。


 さらに、若者のフリーター、ニート化の防止のため、19年度からは産業界、教育界、保護者で構成するえひめ若年人材育成推進機構が中心となって、子供の独立心をはぐくむ家庭教育の充実、在学中からの職業意識の醸成や地域産業への理解促進を初めとするキャリア教育の強化などに努め、地域社会と一体となって若者の職業的自立を支援し、雇用格差の解消に取り組んでまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(高浜壮一郎農林水産部長) 議長


○(篠原実議長) 高浜農林水産部長


〔高浜壮一郎農林水産部長登壇〕


○(高浜壮一郎農林水産部長) 玉井議員にお答えします。


 農業問題について、愛あるブランドの確立と販売促進に向け、どのように取り組んでいくのかとのお尋ねでした。


 ブランドの確立には、消費者に愛され、評価されることが何より大事であるという考えを基本に置きまして、全農えひめなど関係団体と設立をいたしましたえひめ愛フード推進機構において、「愛媛産には、愛がある。」を基本コンセプトとして、産品への愛、人と環境への愛、そしてふるさとへの愛、この3つの愛を持つ産品を愛あるブランドに認定し、全国に打ち出していくことといたしております。


 これまでに温州ミカンなどの本県を代表とする産品や媛っこ地鶏といった県が開発した新品種など、合計24品目52の産品をブランド認定いたしますとともに、県内外で商談会や販売促進イベントを積極的に展開しておりまして、去る2月の23日には、京都市場でのトップセールスや今回初めて大消費地であります京都市内の大型量販店で開催いたしました本県産品フェアにおきまして、知事が先頭に立ってPRを実施をしてきたところでございます。


 これまでの販売促進活動を通じまして、今後ますます愛あるブランドの認知度の向上と付加価値を高めますとともに、より有利販売が期待をされます加工品のブランド化も進め、農林水産物と合わせて販売促進に取り組む必要があると考えております。


 このため、東京、大阪など大消費地での販売促進活動をさらに積極的に展開いたしますとともに、新たに加工品のガイドラインを作成し、かんきつジュースなど本県を代表する加工品のブランド化を図るなど、愛あるブランドの確立と販売促進に全力を上げて取り組みまして、農家所得の向上につなげていかなければならないと強く思っておるところでございます。


 以上であります。


○(野本俊二教育長) 議長


○(篠原実議長) 野本教育長


〔野本俊二教育長登壇〕


○(野本俊二教育長) 玉井議員にお答えをさせていただきます。


 教育問題に関連いたしまして、安心して学べる規律ある学習環境の構築にどのように取り組んでいくのかというお尋ねでございました。


 いじめや校内暴力などの問題行動が相次ぎ、児童生徒が安心して学べる学習環境が損なわれているといたしまして、お話のように、教育再生会議の提言を受け、文部科学省からことしの2月1日付で、全国の都道府県教育長あてに、問題を起こす児童生徒に対し毅然とした指導を行うことを求めるよう通知がございました。


 その主な内容といたしましては、生徒指導に当たりましては、積極的に教育相談やカウンセリングなどを行う一方、いじめや暴力行為などに関する決まりや対応の基準を明確化し、全教職員が一致協力して対処すること。市町の教育委員会は、児童生徒が継続的な指導にもかかわらず問題行動を繰り返す場合には、必要な教育的措置を講じた上で、出席停止の措置をとることをためらわず検討すること。肉体的苦痛を与える体罰というものは認められないけれども、体罰に当たらない懲戒の考え方を取りまとめますとともに、他の児童生徒のために妨害を排除する場合には、教室から退去させることも差し支えないことなどが改めて示されておりまして、これまで昭和23年の法務庁見解がよりどころになっていたものを、今日的視点を踏まえまして新たに文部科学省からそのよりどころが明示されましたことは、学校や教員が共通認識を持って指導に当たることができる意味で評価をいたしております。


 県教育委員会といたしましては、他の児童生徒が安心して学べる学校づくりのためにも、各学校がこの文部科学省通知に沿いまして、十分な教育的配慮を行った上で、毅然とした生徒指導を行うことが必要と認識をしておりまして、このことについて、市町教育委員会や学校を指導、助言していきたいと考えております。


 さらに、学校だけでは対応できにくい暴力行為などの問題につきましては、ケースに応じまして県警本部との連携のもと、えひめ児童生徒を守り育てるサポート制度を活用いたしましたり、専門家による学校トラブルサポートチームの派遣などの支援を行ってまいりたいと思っております。


 以上でございます。


○(篠原実議長) 暫時休憩いたします。


     午前10時49分 休憩


  ―――――――――――――――――


     午前11時3分 再開


○(篠原実議長) 再開いたします。


  質疑を続けます。


○(村上要議員) 議長


○(篠原実議長) 村上要議員


〔村上要議員登壇〕


○(村上要議員)(拍手)社会民主党の立場から、県政の諸課題について質問いたします。


 諸事情から予定が変更となり急遽の質問に立ちますこと、また、昨年度に続きまして今年も3回目の登壇になりますことから、内容の薄いものになりますことをお許しを願いたいと思います。(発言する者あり)


 さて、加戸県政におかれましては、県民の負託を受け3期目の県政を担当されますこと、私の立場からも心からお祝い申し上げますとともに、現下の厳しい財政事情の中で何かと御苦労多きことと存じますが、引き続き県民の目線で、特に社会的に弱い立場にある皆さんの目線で御活躍くださいますよう期待を申し上げます。


 それでは、質問に入ります。


 まず、地方分権改革についてお尋ねいたします。


 昨年12月に2007年度の地方財政対策が、また、先月には地方財政計画がまとまり、来年度の地方財政の見通しと財源保障の内容が明らかとなりました。


 地方財政対策をめぐって、財務省が地方税の増収見通しにより財源不足が解消し、地方交付税の法定率分、国税5税の一定割合に余剰が生じているとして、法定率を引き下げて国の財政赤字に充てようとするのに対し、総務省は、交付税制度維持の立場から、社会保障費の増加傾向や公債費の高どまり、交付税特別会計借り入れの地方返済分などが残っていることから、法定率引き下げに反対するという激しい攻防であったと聞いています。


 結果、交付税の法定率を維持する一方で、引き続き地方歳出の圧縮を続け、同時に、繰り延べられていた交付税特別会計借り入れの償還開始、高率の公的資金地方債の繰り上げ償還を認めるなど、交付税制度の堅持と地方財政健全化をセットにしたものとなりました。


 交付税法定率が堅持されたことは、地方にとっては安堵ではありますが、依然として地方財政規模の縮減傾向は変わらず、地方財政改革は引き続き重要課題となっています。


 全国的には、地方税収の伸びや歳入構造の改善など財政の状況が、程度の差はあれ好転していると言われていますが、本県においては依然厳しい状況が続くものと認識しています。


 こうした中、昨年、地方分権改革推進法が成立し、第二期地方分権改革がスタートいたしました。地方分権を進める上で、法制度における国の地方に対する関与を緩和する、いわゆる規律密度の緩和が求められる一方、国においては、新たな地方財政制度や分権改革の議論を展開させようとしており、法令にかわり各種基準によって地方を縛る基準密度の強化が懸念されています。


 第二次分権を初めとする改革を前に、今、住民、議会、行政それぞれがこれからの地方の姿を描くこと、国の財政再建に寄与するために小さな自治体となるのか、それとも、住民の生活にとって意義あるほどよい自治体となるのかという岐路に立っていると考えるのであります。また、残念ながら、現状においては国主導で地方の財政が議論され、財源保障枠が圧縮される中で、改めて地方の標準的行政とは何か、地方にとって、また、住民にとってのナショナルスタンダードとしての財政水準とは何かが問われています。地方による地方のための地方分権のあり方を積極的に発信し、国と対等に交渉することが求められていると考えるのであります。


 そこで、お尋ねいたします。


 知事は、第二期地方分権改革にどのような期待をし、今後、この改革にどのように取り組んでいかれるのか御所見をお聞かせ願いたいのであります。


 次に、造船・海運業の振興と人材育成についてお伺いします。


 日本の国土面積はおよそ37万平方キロメートルであり、アメリカの約25分の1でありながら、国土の約3分の2が森林であり、人口に比べて農地が少ない。言いかえるなら、生きるために必要な豊かな食料を国内生産のみで賄える状況にはありません。また、世界で1位、2位を争う鉄の生産国でありながら、原料である鉄鉱石はほぼ100%輸入に頼っているように、経済活動に必要な諸資源を海外に頼らざるを得ない現状にあります。こうしたことからも、大量輸送が可能な海運が、島国日本の経済発展において重要な役割を果たしてきたことは言うまでもありません。


 歴史を振り返ってみますと、長い間続いた鎖国が解かれ、また、明治に入って日本は近代化への道を歩み始め、その過程で次々と優秀な船を建造し、世界第3位にまで規模を拡大していったのであります。ところが第二次世界大戦によって2,500隻余りの船を失い、日本の商船は壊滅的な打撃を受け、残された外交貨物船はごくわずか、客船に至っては、現在横浜港に保存されている氷川丸ただ1隻だったということのようであります。


 しかし、やはり島国日本において産業、経済を再生するには船の建造が不可欠であり、昭和22年より外交貨物船を中心に計画的に建造が進められ、現在では保有船腹量で世界1位、トン数で第12位の規模となっています。


 ところで、これらの船を建造したり運航するのは人であります。御承知のとおり、船の建造量において世界第4位、日本では第1位の造船会社が本県にあります。また、船舶は船主と呼ばれる個人事業者が所有し、海運会社に貸し運航している現状にあり、船主は世界各地に存在していますが、日本の愛媛今治市の船主たちは愛媛船主として世界的に有名であると紹介されております。


 加えて、この船を動かす船員さんが当然必要であることは言うまでもありません。船長や航海士、機関長や機関士などになるには専門学校で学び、卒業し、試験に合格することが必要となります。我が国においては、外国航路の船長、機関長になるには2つの商船大学と5つの商船高等専門学校で学ぶ道が、国内航路の船に乗るなら海員学校、海上技術学校で学ぶ道があります。


 運航、機関の両面で技術の応用と革新が急速に進み、より少ない人数で効率的な運航が可能となり、かつては大型タンカーなどの貨物船には1隻当たり30ないし40人の乗組員が普通でありましたが、現在ではわずか11名での運航も可能となっております。また、一方で、税金の負担などが軽く、賃金の安い外国人船員を雇うことで運航費用を下げることができる便宜置籍船のあり方も課題となっています。


 こうした中、内航船員は過去10年間で約40%減少、年齢構成のピークは50歳を超えるとともに、50歳を超える船員は全体の32.6%に及び、若年船員の不足が深刻な問題となっています。海員学校を卒業しても、船に乗ってくれないなどの批判の声もありますが、さきに述べましたように、我が国の産業、経済、暮らしにとって船と海運はなくてはならない重要な存在であります。関係の皆さんを中心に論議、検討が進められていますが、造船・海運県であります本県としても、積極的な対策を講じることが必要と考えるのであります。


 そこで、本県の造船・海運業の現状と課題をどのように認識されているのでしょうか、御所見をお聞かせ願いたいのであります。


 また、現在心配されています独立行政法人国立高等専門学校機構弓削商船高等専門学校の存廃についてお伺いいたします。


 同校の歴史は古く、明治34年、弓削村・岩城村組合立弓削海員学校として歩みを初め、幾多の変遷を経ながらも、船舶職員の養成を通じて、海運業を初め関連産業に人材を輩出し、その発展に大きく寄与してきました。ところが近年の社会経済情勢の変化の中にあって、学校の統廃合問題、具体的には、瀬戸内海にある弓削、広島、大島の商船高専3校の今後のあり方を検討せざるを得ない状況と伺っているのであります。


 学校が立地する上島町を含め周辺地域では、海事都市としての取り組みを推進しているところでもあり、船員養成への要望は極めて高いものがあると考えております。また、この問題は、高専機構や学校、また、当該地域のみならず本県にとりましても、重要な問題と考えるのであります。


 そこで、お尋ねいたします。


 弓削商船高等専門学校の統合再編について、見通しはどうなのでしょうか。また、県としてこの問題にどのように対応していかれるのか、お聞かせ願いたいのであります。


 次に、さまざまな格差の中でも特に大きな問題になっています雇用の格差についてお伺いします。


 雇用の格差が生じている大きな要因は、非正規労働者の増加であると言われています。その非正規労働者において、若者に多いのがフリーターですが、特に最近注目されているのが、その周辺部において増加している、働いておらず、通学もしておらず、職業訓練などにも行っていない若者たち、ニートと呼ばれる若者の存在であります。


 内閣府が平成17年に実施した青少年の就労に関する研究調査によりますと、平成14年時点でニートの数が全国で85万人、本県で1万500人と推計されています。これは本県の15歳から34歳の若者全体の約3%で、全国ワースト5位とのことであります。


 このようなニートと言われる若者の多くは、いわば就職氷河期と言われた不況下で、企業の採用手控えと人材の峻別により学生生活から職業生活へスムーズに移行することができなかった若者たちであります。また、これらの若者は、ともすると働く意欲がない怠惰な若者と見られがちでありますが、その中には、就職活動の失敗や職場での人間関係のつまずきなどにより、自己の職業能力に対する自信を喪失したり、社会とのつながりを失っていった者も数多くいると言われています。


 私は、このようなニート問題について、その当事者である若者本人の自己責任に期するだけで解決するものではなく、社会全体で解決に向け取り組んでいかなければならない課題であると思っています。


 また、ニートの中には、機会があれば働きたいという気持ちがあっても、何から始めればいいのかわからず足踏みをし、メンタルな面での支援を必要とする若者もいるため、就職させることを第一義的な目標とした従来の雇用支援策のみでは効果的な対処が望めないところにも、この問題の難しさがあるように思われます。


 このような中、県におかれては、ニート支援のための総合窓口となる地域若者サポートステーションの設置にいち早く取り組み、昨年8月、松山市内にえひめ若者サポートステーションを開設されたことは時宜を得たものであり、まことに心強い限りであります。


 そこで、お尋ねいたします。


 えひめ若者サポートステーションにおけるこれまでの支援実績と、ニートの状況にある若者の職業的自立支援に向けた県の取り組みはどのようになっているのか、お聞かせ願いたいのであります。


 これに関連して、中高年の雇用・就職問題についてお伺いします。


 企業の倒産、リストラによる中高年の失業が増大し、中高年ニートという言葉も使われるようになっています。子育て世代の離職、失業も深刻な課題であり、対策が求められております。


 一方で、例えば求人広告を見てみますと、何歳から何歳までの方という表記がなされていますが、働く意欲と能力があれば、年齢は関係ないのではという声があります。中高年の雇用対策について、どのような取り組みをなされているのでしょうか、あわせてお聞かせ願いたいのであります。


 次に、高齢者の介護対策についてお伺いします。


 平成12年4月にスタートした介護保険制度が、間もなく7年を経過しようとしています。確かにさまざまなサービスは格段に充実してきました。しかし、一方では、今なお介護疲れから介護を放棄し死に至らしめたとか、介護に疲れたと寝たきりの高齢者を殺害するといった大変痛ましい事件が後を絶ちません。このようなことを考えますと、社会全体で支えるという介護保険の理念は本当に生かされているのでしょうか。我々は本当に安心して老後を送ることのできる社会に住んでいるのでしょうか。時として疑問に思わざるを得ないのであります。


 介護保険では、今年度から持続可能な制度とするための抜本的な見直しが行われ、介護給付費を極力抑制するとともに、要介護状態になることを可能な限り防止しようという趣旨から予防重視型への転換が図られるなど、さまざまな取り組みが進められています。これはこれで私としては評価はいたしますし、異論を差し挟むつもりはありません。ただここで忘れてはならないことは、幾ら手を尽くしても、何らかの支援や介護が必要とされる認知症や寝たきりの高齢者などが、これからも確実にふえていくという現実であります。


 これからいよいよ私を含め団塊の世代が高齢者の仲間入りをして、高齢化のピークを迎えることとなります。このまま高齢化が進みますと、現在の在宅や施設のサービスではとてもカバーできない数の要介護の高齢者を抱える社会が確実に到来すると思わなくてはなりません。


 フランスのある哲学者は、現役でなくなったメンバーをどう処遇するかによって、社会はその真の相貌をさらけ出すと言っておりますが、この介護の問題に的確に対応することこそが、21世紀の我が国の極めて大きな課題であると思うのであります。


 認知症や寝たきりの高齢者をどのように社会がしっかりと支えていけばよいのか、国民全体で真剣に議論し、改めて問い直していかなければならない大変重要な時期にあると思います。


 そこで、お尋ねします。


 介護保険制度は、介護の社会化と言いながら、実は民間の参入により利益優先の介護の市場化だけが推し進められ、その結果、我々の老後が単に商品として扱われているのではないかという危惧の念を持つのでありますが、現行の介護保険制度についてどう考えておられるのでしょうか。また、今後の高齢者の介護対策にどう取り組んでいかれようとしているのでしょうか、あわせてお聞かせ願いたいのであります。


 次に、医師不足問題についてお伺いいたします。


 医者が足りない、近年この切実な声はますます大きくなり、深刻化しています。記憶に新しい象徴的な事例としては、昨年10月、奈良県の妊婦が、救急搬送先の病院をたらい回しにされた挙げ句死亡するという痛ましい事件がありました。また、島根県の隠岐島では、半年間、産婦人科医がいなくなり、60人の女性が本州にわたって出産するという事態に陥ったことが報道されています。


 頼るべき医師が身近にいなくなる、公立病院において診療科が減っていくなど、医療制度の見直しが進む一方で、安心とはほど遠い現実があります。特に、過疎地域の医療体制は深刻な状況にあります。


 とりわけ産婦人科、小児科、麻酔科の医師不足は、子供が減って採算が合わない、労働環境が悪い、訴訟リスクが高いことなどが原因で、かなり以前から問題になっておりましたが、2004年4月に始まった新臨床研修制度が現在の医師不足をさらに後押ししています。この制度導入によって、若い医師たちは医局に縛られず、より魅力のある病院を研修先として自由に選べるようにはなりましたが、そのこと自体評価する声もありますが、一方で、大学は人手不足に陥り派遣先から医師を引き揚げざるを得なくなりました。その結果、地方の医療が疲弊するという構造になっていると考えるのであります。


 医師不足を打開する対策としては、臨床研修に僻地医療従事を一定期間義務づけるとか、開業の要件などに一定期間僻地医療や周産期医療、救急救命などの従事を加える、さらに産婦人科、小児科、麻酔科などの診療報酬を引き上げるなどの制度面での改善のほか、女性医師が働きやすい環境の整備や定年医師の地方定住と活用など、ベテラン医師の確保対策などが考えられます。しかし、これまでの国の対応は、医療費の増大を避けることしか考えておらず、生ぬるいの一言であると言わざるを得ません。


 あるテレビの特番に出ていた厚生労働省の幹部は、自分たちが推し進めた制度改革のせいでこれほど大きな社会問題になっているにもかかわらず、本気で事態を解決しようとする意欲が全く感じられませんでした。今、大臣の発言が大きな政治問題となっていますが、もう厚生労働省には医療政策は任せられないと憤りすら覚える現状であります。


 そこで、お尋ねをいたします。


 県内の医師不足の実情をどう認識しておられるのでしょうか。また、本県における医師不足解消に向け、どのような対応が効果的であると考えておられるのでしょうか、お聞かせ願いたいのであります。


 あわせて、看護師不足についてお伺いします。


 昨年の診療報酬改定に伴い、全国で看護師募集が急増し、中小の医療機関における看護師不足が懸念されています。本県でも、県立病院においてさえ1回目の募集では定員に満たず、やむを得ず再募集をしたとの報道を目にいたしました。医師に加え看護師も不足すれば、県民が安心できる医療を受けられるはずがなく、地域医療は危機的状況に陥るのではないかと懸念するものであります。


 県内の看護師の充足状況はどうなのでしょうか。また、看護師の確保対策として、どのような対策を講じておられるのでしょうか、お尋ねをいたします。


 最後に、暮らしの安全に関してお伺いいたします。


 福岡県で昨年8月、飲酒運転の車に追突され、何の落ち度もない幼児3人の命が奪われた悲惨な事故は今なお記憶に新しい出来事であります。このような悲惨な事故は減少したとはいえ、全国で毎日のように発生し、昨年中に全国で6,352人、本県では101人のとうとい命が失われています。また、交通事故の負傷者数は、本県で見てみますと、何と1万3,000人を超過しています。県警察ではこのような悲惨な交通事故を一件でも少なくするために、取り締まりを初め交通安全教育や交通安全施設の整備など各種の事故防止に向け日夜懸命に取り組まれており、私は県民の一人として深く感謝しているところであります。


 ところが最近、地域の役員さんが子供の通学路にある危険な交差点への信号機の設置を要望するため警察署にお願いに行ったところ、警察署の担当の方から、信号機を設置する予算が少なく、要望箇所に設置することは当分の間無理ですと言われたとの相談がありました。多くの県民の皆様が信号機の整備を切望されているにもかかわらず、要望箇所への設置が当分の間困難である現状に非常に驚いています。


 過去の県議会警察経済委員会においても同様の質疑がなされていることも承知いたしておりますが、多発する交通事故を防止する上において、私は、信号機の整備が大変重要であると考えています。


 過去の例を出して恐縮でありますが、私の地元今治市におきまして、平成11年及び平成16年に、主要な道路が開通するのに際し、信号機の設置を要望していたにもかかわらず設置されないままの開通となり、それぞれの開通直後に死亡事故などが発生し、その後、信号機が設置されたというつらい経験があります。


 確かに県の財政状況が厳しく、歳出削減に知恵を絞られていることは承知しておりますが、県民の安全、安心にかかわる交通信号機の設置に関して現状がどうなっているのでしょうか、大変心配であります。交通事故防止に対する県民の要望がぜひともかなえられるよう強く願い、そこで、警察本部長にお尋ねをいたします。


 県内における交通信号機の設置数はどのように推移しているのでしょうか。また、県下全体で交通信号機の設置要望はどれくらいあり、要望に対する県警察の取り組み方針はどうなのか、お尋ねをいたします。


 また、一方、福岡県の事故の例を受け、国土交通省においては、歩道つき橋梁上の防護さくの設置のあり方について直轄国道を対象として実態調査を行い、基準より弱い防護さくが全国で416カ所あったとの結果を発表するとともに、対策の考え方を現在検討しているようであります。そして、歩道つき橋梁上の防護さく設置の課題を防護柵設置基準に示された原則として車両用防護さくを設置する区間などに基づき、路外を含む道路及び交通の状況を踏まえ、道路管理者が総合的に判断するという原則に即した運用の徹底が必要である。さらに、二次被害の対象となる路外の施設、縁石の高さ、歩道幅員、延長などの橋梁の構造、気象条件、交通量などを勘案し、優先度の高いものから車両用防護さく設置などの転落防止のための対策を講じるべきではないかとしております。


 県管理道路における歩道つき橋梁防護さくの点検の現状と対策についてお聞かせ願いたいのであります。


 県民の暮らしの安全へ一層向かいますことを願い、以上で私の質問を終わります。


 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(篠原実議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(篠原実議長) 加戸知事


〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 村上議員の質問に答弁いたします。


 まず、知事は第二期地方分権改革にどのような期待をし、今後、この改革にどのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございました。


 21世紀の我が国を活力あるものとしてまいりますためには、国に大きく依存しておりました地方行政の仕組みを、地方の実情に合った施策展開が可能となる地方分権型に転換し、地方がみずからの責任のもと、住民に必要なサービスを効率的、効果的に提供し、地域の個性を生かしたまちづくりを主体的に行える体制を整備することが不可欠であると考えております。


 これまでの地方分権改革を見てみますと、平成7年の地方分権推進法に基づく分権改革では、財政面での改革は行われておりませんで、機関委任事務の廃止などが中心であったものであります。また、平成14年から取り組まれた財政面の分権改革としての、いわゆる三位一体改革も極めて不十分であったと考えておりまして、第二期分権改革に当たりましては、国と地方の役割分担の見直し、国から地方への権限及び税財源のさらなる移譲、国と地方の二重行政の解消による行政の簡素化などの改革が一体的に進められることを強く期待いたしております。


 今後、地方分権改革推進法に基づき、改革を総合的、計画的に推進していくための地方分権改革推進計画が作成されることになっておりますが、全国知事会など地方六団体では、地方分権改革推進本部を設置して、分権改革の具体的方策について検討を行うこととしております。愛媛県としても、真の地方分権型社会の実現に向けた改革がなされるよう、全国知事会等とともに国に働きかけるなど、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


 しかし、この道のりは中央対地方のかなり強い対立の中で難航することが予想されますだけに、地方の力がまたこの局面で問われることになろうかと思ってもおります。


 次に、雇用の格差に関しまして、えひめ若者サポートステーションにおける支援実績と、ニートの状況にある若者の職業的自立支援に向けた県の取り組みはどうなっているのかとのお尋ねでございました。


 県におきましては、いわゆるニートの状況にある若者の就労を促進し自立へと導きますため、平成18年度にえひめ若者サポート事業を創設し、国の競争的資金を獲得の上、昨年8月、ニート支援の総合窓口となるえひめ若者サポートステーションを設置したところであります。


 また、ニートの支援には関係者のみならず行政、教育関係者、企業等が一体となって取り組む必要がありますことから、えひめ若者サポート会議を設置し、支援のあり方の検討などを行いますとともに、講演会の開催やホームページ等により県民に対し、ニートに対する理解の促進を図ってきているところでございます。


 これらの取り組みの結果、えひめ若者サポートステーションには、開所以来1月末までの6カ月間で延べ923人が訪れておりまして、これら来所した若者に対し、個々の状況に応じて就業意欲を喚起し具体的な行動を促すきめ細かいアドバイスや基本的なコミュニケーション能力等を養うアサーショントレーニング、ワークショップ等の自立支援プログラムを実施することにより、これまでに30人の方が就職いたしております。


 県では、今後ともニートへの効果的な支援をさらに進めますため、本年2月にニートの状況にある若者への支援とニートにならない、させないための取り組みを柱といたしました愛媛若者サポートブランを策定したところでありまして、同プランに基づき、サポートステーションの機能強化や職業訓練を初めとした就労支援策の充実を図り、一人でも多くの若者が生き生きとした人生を送っていけるよう努力してまいりたいと考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(藤岡澄企画情報部長) 議長


○(篠原実議長) 藤岡企画情報部長


〔藤岡澄企画情報部長登壇〕


○(藤岡澄企画情報部長) 村上議員にお答えをいたします。


 造船・海運業の振興に関連しまして、弓削商船高等専門学校の統合再編についての見通しはどうか。また、県としてこの問題にどのように対応していくのかとのお尋ねでございました。


 昨年9月、全国55校の高等専門学校の運営母体であります独立行政法人国立高等専門学校機構、いわゆる高専機構が、15歳人口の減少などの社会状況を踏まえまして、全国の高専について、学科の5%程度の削減と学士資格を取得できる専攻科の拡充等の方針を打ち出すとともに、弓削、広島、大島の瀬戸内3校の商船高専など近隣に位置する学校に対しては、統合と学科再編について検討を進めるよう要請があったと聞いております。


 これを受け、弓削商船など関係3校では、先月、将来計画検討委員会を設置し、今後、3校のあるべき姿を検討していくこととしておりますが、高専機構が、3校の各キャンパスは残した上で、各校における本科定員を削減し、専攻科定員を増加させたいとの考えを持っておりまして、廃止を前提とした問題ではないことから、弓削商船としては、当面はこの検討状況を見守ってほしいとの意向を示しております。


 このため、県としては、当面静観せざるを得ないと考えておりますが、一方で、同校が造船業や海運業など本県の主要な地場産業を支える人材育成や研究の一大拠点として極めて重要な役割を担う機関でありますことから、今後の3校の動勢や検討状況を注視いたしますとともに、地元上島町及び海事都市構想を推進しております今治市とも緊密に連携しながら、同校が地域にとって望ましい形で機能強化が図られるよう適時適切に対応してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(濱上邦子保健福祉部長) 議長


○(篠原実議長) 濱上保健福祉部長


〔濱上邦子保健福祉部長登壇〕


○(濱上邦子保健福祉部長) 村上議員にお答えをいたします。


 現行の介護保険制度についてどう考えているのか。また、今後の高齢者の介護対策にどう取り組むのかとのお尋ねでございました。


 介護保険制度は、利用者本位の制度としてみずからの選択に基づくサービス利用が可能となり、多様な民間事業者の参入が図られたこともあって、サービス基盤の整備が進み利用者が増加するなど、高齢期の生活を支える制度として定着しつつありますが、その一方で、高齢者の自立を支え、尊厳を保持する質の高い介護サービスの提供が大きな課題であると認識いたしております。


 このため、県では、高齢者保健福祉計画に基づき、健康で元気な高齢者がふえる地域社会づくりを目指して介護予防や健康づくりを推進いたしますとともに、介護従事者の研修や介護サービス情報の公表等により、真に必要なサービスの提供や高齢者一人一人の尊厳を支えるケアの質の向上に積極的に取り組んでいるところでございます。


 また、高齢者が住みなれた家庭や地域で安心して生活していくためには、介護保険など公的なサービスだけでなく、地域の助け合い、支え合いも重要となりますことから、在宅介護研修センターでの介護ボランティアの養成や地域包括支援センターを核としたネットワークの構築などを通じて、地域全体で高齢者を支える体制づくりを進めてまいりたいと考えております。


 次に、医師・看護師不足問題のうち、まず、県内の医師不足をどう認識し、その解消に向けどのような対応が効果的と考えているのかとのお尋ねでございますが、議員お話のとおり、平成16年度からの臨床研修の義務化により、愛媛大学のほかほとんどの大学においても十分な医師確保ができず、従来のような地域の医療機関等へ医師派遣ができなくなったため、僻地診療所だけでなく市町立病院等においても医師不足が生じていること、また、県内で分娩を取り扱っている医療機関や産科医師の数が減少傾向にあることなど、地域医療を確保する上で深刻な状況であると認識いたしております。


 県におきましては、自治医科大学卒業生の僻地医療機関への配置や今年度創設いたしました僻地医療医師確保奨学金制度等により、僻地の医師不足の解消に努めているところでございますが、医師配置までに年数を要することや大幅な増加を見込めないことなどから、ドクターバンク事業の創設を検討いたしますとともに、平成19年度に設置する愛媛県保健医療対策協議会におきまして、地域の医師確保対策のほか、当面の方策として小児科、産科の集約化、重点化による既存の医療資源の有効活用などについて検討を行いまして、本県の実情に応じた効果的な医師確保対策を打ち出していきたいと考えております。


 次に、県内の看護師の充足状況はどうか。また、看護師の確保対策としてどのようなことを行っているのかとのお尋ねがございました。


 平成17年12月に策定いたしました愛媛県看護職員需給見通しでは、平成18年末で看護職員需要数1万8,775人、供給数1万8,555人で、223人の不足を見込んでおりましたが、議員お話のとおり、平成18年4月の診療報酬改定を受け、県内でもハローワークの登録求人数は前年の約1.2倍に、県立看護師学校養成所の新卒者に対する求人数は前年の約1.6倍にふえるなど、さらに不足の状況が進んでいると思っております。


 しかしながら、診療報酬につきましては、厚生労働省において看護必要度に応じた配置基準の見直しが検討される予定でありまして、現在のような需給のアンバランスは徐々に改善されてくるのではないかと考えております。


 県といたしましては、看護職員の確保が安心な医療の提供にとって重要であると考えておりまして、今後とも国や医療現場の動向を注視いたしますとともに、看護師等養成所の運営費補助や新設校に対する施設整備費補助等による新卒者の確保、院内保育所の運営費補助や各種研修事業等による離職の防止、ナースセンター事業を中心とした潜在看護職員の再就業の促進など、多方面から確保対策に取り組んでまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(上甲啓二経済労働部長) 議長


○(篠原実議長) 上甲経済労働部長


〔上甲啓二経済労働部長登壇〕


○(上甲啓二経済労働部長) 村上議員にお答えいたします。


 まず最初に、造船・海運業の振興と人材育成についてのうち、本県の造船・海運業の現状と課題をどのように認識しているのかとのお尋ねでございますが、現在、海運業界におきましては、成長著しい中国向けを中心とした海上荷動きの増大を背景にいたしまして、国内でも物資の流通が活発でありますことから、船腹需給が逼迫し、用船料の改善も進んでおります。また、造船業界も世界的な造船需要の増大によりまして、外航船を建造する企業を中心に、手持ちの受注残量を3年程度確保し、フル操業の状態を続けております。


 しかし、一方で、これらの業界は、団塊の世代の一斉退職が始まる中で、熟練工や船員の高齢化に加え、厳しい労働環境を背景に、若年技術者、船員の確保が困難な状況が続いておりまして、昨年度の船員法改正に伴い、最小定員が義務づけられ、船員の増加が必要となったことも相まって、人員の確保や技能者の育成が喫緊の課題であり、さらに、中小海運事業者にあっては、老朽化した船舶更新の必要性から、一層のコスト負担の増加が懸念されているところでございます。


 このため、県におきましては、退職した熟練工の活用や今治地域造船技術センターなどにおける若年技能者の育成、内航海運船員等に対する講習会の開催など人材の育成・確保に努めますとともに、若年船員の養成や中小海運事業者のグループ化等に取り組む国土交通省も連携しまして、これら業界の体質強化と活性化を支援してまいりたいと考えております。


 次に、雇用の格差についてのうち、中高年の雇用対策にどのように取り組んでいるのかとのお尋ねについてでございますが、企業倒産やリストラにより離職した中高年の方々の多くは世帯主で、子育てや住宅ローンなどの大きな経済的負担を抱える中、職を失うことは、生活や家庭に多大な影響を与えますことから、年齢などを問わない就業機会の拡大や再就職に有利な資格等の取得、過去に培ってきた経験、能力、人脈を生かした創業などへの支援が必要であると考えております。


 このため、県におきましては、高等技術専門校で中高年でも就職に結びつきやすい介護ヘルパーや溶接、配管などの短期間の職業訓練を実施いたしますとともに、松山地域に国の地域求職活動援助事業を導入いたしまして、中高年を対象とした求人求職情報の提供、企業合同面接会の開催などに取り組み早期就職を支援しておりますほか、えひめ産業振興財団では、新たに事業を起こそうとする方を対象に経営、技術、販売等の専門家が支援を行っているところでございます。


 また、国におきましては、昨年12月に策定した再チャレンジプラン総合支援プランを受けまして、平成19年度予算に中高年求職者の就職支援に必要な経費を盛り込み、ハローワークに配置する再チャレンジプランナーによる再就職支援などを行うこととしておりますほか、今国会に、求人の年齢制限禁止などを盛り込んだ改正雇用対策法を提出しているところでございます。


 今後とも、国と県との役割分担を図りながら、中高年の方々が意欲と能力ある限り、年齢にかかわりなく働き続けられる社会づくりに努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(清水裕土木部長) 議長


○(篠原実議長) 清水土木部長


〔清水裕土木部長登壇〕


○(清水裕土木部長) 村上議員にお答えいたします。


 暮らしの安全に関しまして、県管理道路における歩道つき橋梁防護さくの点検の現状と対策の方向はどうかとのお尋ねでございました。


 昨年8月、福岡市の海の中道大橋でRV車が追突され、海に転落した事故を受けまして、県では直ちに県管理道路における歩道つき橋梁の防護さく設置状況について点検いたしました。歩道つき橋梁は470橋ございまして、このうち約60%の274橋につきましては車両用の防護さくを設置し、事故現場と同様の歩道の外側に車の転落防止を目的としない歩行者用・自転車用の防護さくを設置している橋梁は約40%の196橋であり、点検の結果、特段の問題はございませんでした。


 この196橋につきましては、見通しがよい直線部など歩道に乗り上げることが想定されにくいことなど、国土交通省が定めた防護柵設置基準に基づき、歩行者、自転車用の防護さくを設置しているところでございます。


 国土交通省では、今回の事故を受けまして、昨年9月に車両用防護柵設置に関する検討委員会を設置し、今年度末を目途に橋梁上の防護さくの設置のあり方を検討しております。その中では、転落車両による第三者への二次被害の防止や転落車両の被害の大きさに着目した対応方策等について、議論が進められているところであります。


 今後、県といたしましては、この検討結果を踏まえまして、国とも十分協議をしながら、安全性の向上に向け的確な対応に努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(種谷良二警察本部長) 議長


○(篠原実議長) 種谷警察本部長


〔種谷良二警察本部長登壇〕


○(種谷良二警察本部長) 村上議員にお答えいたします。


 県下で交通信号機の設置要望がどれくらいあり、その要望に対する県警の取り組み方針はどうかとのお尋ねでございます。


 交通信号機の設置につきましては、地域の住民の方々から常時60カ所から100カ所程度の交差点に設置してほしいとの要望がございます。県警では、こうした要望を受けた場合には、すべての場所において交通量、交通流、交差点の形状、交通関与者の実態等の現地調査を実施してきているところでございます。


 過去5年間における交通信号機の設置状況を御説明いたしますと、平成13年度に国の補正予算でNTT株の売却益を活用した無利子貸付金を得まして、平成14年度に押しボタン信号機を中心に45基を、また、県単独予算により15基を、合計60基を設置いたしました。しかし、その後は、財政状況厳しき折から交通信号機の設置数は年々減少してきておりまして、平成18年度は、国庫補助によるあんしん歩行エリア内の2基を含む11基の設置となっております。特に、平成16年以降につきましては、年間十数基程度の設置となっておりまして、地域住民の方々の御要望におこたえすることがなかなか難しい状況となってきておるところでございます。


 現時点におきまして、75カ所の交通信号機の設置要望がございますけれども、交差点における交通事故防止と交通の安全と円滑を図る上におきまして、交通信号機は極めて有効な交通安全施設であるところでありまして、19年度には、限られた予算の中で必要性の高い場所から順次設置していく所存でございます。


 以上でございます。


○(村上要議員) 議長


○(篠原実議長) 村上議員


〔村上要議員登壇〕


○(村上要議員) 再質問をしたいと思います。


 答弁丁寧であったんですけれども、最後の警察本部長の答弁、質問項目6「暮らしの安全について」のうち(1)交通信号機の設置についてであります。


 私、信号機の設置要望数はどれぐらいあり、要望に対する県警の取り組み方針はどうかというお尋ねをいたしまして、5年間程度の60カ所ないし100カ所の要望があると説明いただいて、平成18年は11基となっておるということ、そして、平成19年度につきましては75カ所の要望がある。限られた予算でありということがありました。


 私の質問の仕方が少しまずかったのかもわかりませんが、今要望が現実にある中で、平成19年度についても75カ所あるが、推移の経過の中で、平成19年度はどれぐらい設置ができるのかできないのかも含めてですね、丁寧な答弁をいただきたかったと思いますし、予算が見ればわかるわけですけれども、いわゆる交通信号機予算1カ所つけるのに、それぞれ金額が異なりますから、そのことについて私どもが十分把握できにくい現状にあるだけに、この予算について県警本部として、県民の安全保障のためにどの程度ですね、熱意を持って予算を獲得し予算を執行していこうとされておるのか、そういう熱意も含めて答弁をいただければ、県民の皆さんが納得をし、安心して暮らせる県民生活になるのではないか、こういう期待も込めて質問したつもりでありますので、もう少し丁寧な答弁をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。


○(篠原実議長) 理事者の答弁を求めます。


○(種谷良二警察本部長) 議長


○(篠原実議長) 種谷警察本部長


〔種谷良二警察本部長登壇〕


○(種谷良二警察本部長) 村上議員の再質問に丁寧にお答えさせていただきたいと思います。(笑声)


 議員御指摘のとおり、信号機の有効性については、私も前職、交通規制課長だったものですから、大変よく認識をしておりまして、信号機を1基交差点に設置しますと、その場所での交通事故は70数%減少するという具体的な数字も出ておるところでございます。


 そのようなことから、信号機の有効性等について財政当局にもきちんと説明をさせていただいておりまして、19年度は財政当局の御理解も得まして、国庫補助を得て行う交通安全施設等整備事業費3億1,689万4,000円のうち、あんしん歩行エリアに信号機5基の新設経費1,902万8,000円がついてございます。国庫補助で新設できるのは一応あんしん歩行エリア内という形になっておりますので、国庫補助分5基を今回の予算に計上させていただいております。それから、県単独交通安全施設事業費の1億4,972万6,000円のうち、新設道路ですとか交差点改良に伴う安全対策といたしまして、信号機9基の新設経費で3,801万6,000円を計上させていただいております。そういうことで、信号機合計14基、5,704万4,000円を今議会に上程させていただいているところでございます。


 以上でございます。


○(篠原実議長) 暫時休憩いたします。


 午後1時から再開いたします。


     午後0時2分 休憩


  ―――――――――――――――――


     午後1時 再開


○(帽子敏信副議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(豊田康志議員) 議長


○(帽子敏信副議長) 豊田康志議員


〔豊田康志議員登壇〕


○(豊田康志議員)(拍手)公明党・新政クラブの豊田でございます。


 このたびの選挙であったか県政の実現、コンパクトな県政をつくり、輝くふるさと愛媛づくりを公約され見事当選されました加戸知事に敬意をあらわしますとともに、元気創造に立ちはだかっている壁を突き破るために、財政構造改革の断行並びに選択と集中で真に効果的で効率的な施策の展開に先頭に立っていただき、輝くふるさと愛媛の実現にその手腕をいかんなく発揮していただきたいと大いに期待いたしております。


 早いもので、私も県議会議員に就任してから4年が過ぎようとしています。無我夢中ではありましたが、県議会議員として県政与党の一員として県政の推進に全力で邁進してまいりました。その成果はと問われますと、じくじたる思いを持っておりますが、この気持ちを忘れずに、今後ますます県政の推進に励んでまいる所存でございますので、同僚議員を初め先輩議員の皆様方の御指導をよろしくお願いするものであります。


 さて、県議会議員の1期生として、質問も今回で6回目となります。これまでの質問では、県民の常識や満足度を真の基準、尺度として、行政として説明責任を果たす情報提供のあり方、住民や他の自治体との連携強化と協調といった点に主眼を置いて、質問してまいりました。極めて限られた財源の中で行政改革を断行するためには、県民がお客様であるという顧客志向の徹底、生活志向など、民間企業の視点の導入を図った上で、徹底した情報提供により県民の理解を得ることや県民との情報の共有こそが最も重要であるとの意をますます強くいたしております。


 知事は、今回の選挙で、本県は19年度からの3年間で1,100億円もの財源不足が見込まれる危機的な状況にあるとして、財政構造改革を当面の最重要課題に挙げ、これまで以上に県政改革を加速することを公約され、県民も傷みを伴う財政構造改革の必要性に一定の理解をしたものと思われます。


 今回の質問は、知事が公約されました財政構造改革、未来に向けた選択と集中の伸びるところをとことん伸ばす、弱っている地域や人をみんなで支えるとは具体的にどのようなものを指し、今後4年間で愛媛県をどのような方向に導かれようとしているのかを中心にお伺いいたしますので、県民の皆様が納得できるような御答弁を期待して、質問に入ります。


 まず、質問の第1は、財政構造改革についてであります。


 昨年6月の夕張市の財政再建準用団体への移行表明は、自治体関係者だけではなく、国民にも大きな衝撃を与えました。自治体が倒産するはずはないとの思い込みと、行政のプロに対する過大な評価が見事に打ち砕かれたわけであります。


 報道等によりますと、税金や手数料などが引き上げられ住民の負担が増す一方で、病院や小中学校など住民サービスの低下が避けられない再建計画を今後実行するとのことであり、財政再建準用団体とはこれほど大変な目に遭うのか、そこへ転落しかねないという愛媛県は、本当に大丈夫なのかと心配になった方も多いのではないかと思います。


 夕張市の住民にとって、今回の財政破綻はまさに寝耳に水であったわけですが、観光事業への税金の投入や負債の実態などは、予算・決算として議会及び住民に示され、それを承認したわけでありまして、酷な言い方かもしれませんが、結果責任はとらなければなりません。しかし、結果責任という以上は、事前にその意思決定のために必要な情報が、議会はもとより住民に対し正確にわかりやすく提示されていることは必然のことであり、そうでなければ、結果責任について住民の納得も得られないのも当然のことであります。夕張市の場合は、真に住民の視点に立った情報提供がなされていたのだろうか、甚だ疑問に思います。


 よく言われますように、官庁の財務情報は投資などのフロー情報が主で、負債や資産などのストック情報が不十分であり、専門家でないとわかりにくいと指摘され、バランスシートなど民間流の県民になじみの深い会計制度を導入することが求められております。


 昨年国が策定した地方行革新指針においても、都道府県は3年後までに貸借対照表、行政コスト計算書などを整備するよう要請されているところでもあります。本県では既にバランスシート等の整備に取り組まれ、ホームページなどで公開されているところですが、これらの財務諸表を議会や住民による意思決定の材料としてわかりやすく、かつ自治体経営に効果的に活用していただきたいと考えます。


 さて、古来、財政再建の要諦は、入るを量って出ずるを制すことにあるとされております。これは、中国五経の一つ礼記にある言葉ですが、本県においても財政状況が危機的な状況にある現時点においてこそ、入るを量って出るを制すことを改めて考えることが必要ではないでしょうか。つまり個人の家計と同じで、収入を確定した上で収入の範囲内で支出を考えるという、我々にとっては至極当然な考え方であります。


 昨年10月の中期財政見通しにおいて、19年度の財源不足額は344億円と見込まれておりましたが、当初予算においては歳出歳入両面にわたる徹底した見直しを行い、骨格予算ではありますが、前年度比96.5%で編成されております。


 骨格予算とはいえ、19年度の年間の県税を初めとする歳入見込みを厳格に見積もった上で提案されたものと考えます。中でも、国においては税収が大幅に伸びたということですが、本県の経済状況はまだまだ厳しく、県税収入の見積もりには御苦労されたことと存じます。本県経済の行き先も見通した上で来年度の県税収入を見込まれたと考えますが、どのような見通しを持っておられるのかお尋ねいたします。


 また、県税とあわせて本県の一般財源の柱となる交付税については、算定の簡素化、透明性の確保などを理由に、面積や人口など客観的な指標をもとに算定を行う新型交付税が導入されたとのことであります。面積が狭いあるいは人口が少ないなどの県においては、その導入により減額されたとも聞いておりますが、本来、交付税は全国どこでも一定のサービスが受けられるように交付されるもので、各県ごとの特別な事情等を踏まえて配分されるべきものと考えておりますが、新型交付税導入により本県への影響はどうだったのかお尋ねをします。


 さらに、税収等が低迷する中で、全国的にも新たな収入源を求めてさまざまな取り組みが進められております。特に、平成12年の地方分権一括法で認められた法定外目的税については、既に東京都の宿泊税や産業廃棄物の最終処分場への搬入に対し課税すると言われる産業廃棄物税は、昨年末現在において26道府県1市で導入されており、本県でも、18年9月議会に議決した資源循環促進税条例に基づく資源循環促進税が総務大臣の同意を得られ、本年4月から施行されることになりました。さらに、本県では県有財産の売却、県ホームページへのバナー広告の掲載やパンフレット等への広告掲載など、県の財産を活用した収入確保対策などに積極的に取り組んでおられます。


 そこでお伺いいたしますが、県有財産の売却や広告料収入といった新しい収入確保対策の具体的な取り組み事例と収入見込みについてお示しください。


 財政構造改革を推進していくためには、収入の確保対策とあわせて県庁のスリム化が当然のこととして求められます。スリム化の方法として知事は、地方局の再編、試験研究機関の抜本的な見直し、5年間で総定員の6.5%削減などを挙げられております。これらは、県民、県職員双方とも相当な影響があることは明らかでありますが、スリム化に具体的にどのように取り組まれていこうとされているのかお示しください。


 財政構造改革問題として、財政構造改革を真に実行するためには、特別会計や公営企業会計についても一般会計と同じ目線で対応する必要があることは当然のことであり、質問の第2として、西条工水の経営健全化についてお尋ねします。


 県は、これまで東予新産業都市や愛媛テクノポリス構想の指定など、一貫して新居浜・西条地域における産業の振興に取り組んでこられました。このため、臨海部を埋め立て土地を造成するとともに、高速道路や港湾など交通基盤の整備やダムを建設し、産業の糧となる水資源の確保に努めてこられました。その結果、旧西条市には、現在では日立製作所と事業統合し株式会社ルネサステクノロジーとなっていますが、旧三菱電機やアサヒビールが、旧東予市には日新製鋼がそれぞれ進出するとともに、新居浜市の住友グループなど既存の企業の産業活動が支えられるなど、新居浜・西条地域は多大な恩恵を受けてまいりました。


 一方、西条工水の経営に目を転じますと現時点での契約水量は日量約5万6,000立米程度と、当初計画の22万9,000立米の24%程度の需要にとどまっており、赤字が続く厳しい経営状況となっております。戦後50年を経て、重厚長大型の水を大量に消費する産業から、軽薄短小型の水の消費が少ない産業へ大きく転換し、今後、水の需要が飛躍的に伸びることを予想することは困難な状況となっております。


 このまま水が売れず経営改善の見込みが立たなければ、最終的には売水単価を上げる以外に選択肢はないものと思われ、将来にわたり安価な水の供給が保障されなければ、当地域の産業に大きな影を落とし、結果として市民生活にもその影響が及ぶことは必至であります。


 財政構造改革に県民全体で取り組まなければならない中、県は19年度当初予算において、従来の一般会計からの貸し付けを行わず、企業会計内でのやりとりと、一時借入金での対応という調整をされましたが、西条工水の経営がさらに悪化し、万が一倒産の状態に立ち至れば、その影響は新居浜・西条地域のみならず県財政にとっても致命的なものになることは容易に想像できます。


 そこでお伺いいたしますが、経営健全化を図るため、今後どのような対応を考えているのかお聞かせいただきたいのであります。


 質問の第3は、あったか県政を展開するため、未来に向けた選択と集中についてであります。


 知事は、効果的で効率的な施策を展開するため、「伸びるところをとことん伸ばす」一方で、「弱っている地域や人をみんなで支える」という2つの視点を基本とされています。あれもこれもではなく、あれかこれかという選択と集中が必要であるとの考えには全面的に賛意をあらわすものであります。


 直面している県政の重要課題に関する選択と集中については、一昨年10月に、平成18年度から22年度までの第五次愛媛県長期計画の後期実施計画の実施に当たり、長期計画で示されている81の施策の中から、県民アンケートや県及び市町職員からの意識調査、さらには、関連指標の現行水準のデータをもとに必要性、妥当性、緊急性、有効性、優先性の5つの基準で評価して、優先される33施策が決定されております。また、今回の当初予算は骨格予算ということで、3期目を迎えられた加戸知事のとことん伸ばすところは6月補正予算での肉づけにゆだねられたものとは思いますが、南予地域の活性化など、その一部は当初予算にも盛り込まれております。


 県職員の給与カットを実施し大規模施設の新規着工原則停止など、徹底した歳出削減を図る一方で、財源が限られる中で知事が愛媛県をこうリードしていくとの方向性をお示ししていただくことは、この難局を乗り切るために今必要な我慢であると県民が納得することにつながります。これらのことを踏まえまして、伸びるところをとことん伸ばす施策として優先されるべき33の施策は当初予算においてどのように反映されているのかお伺いをいたします。


 ところで、安倍総理が就任直後の9月29日に行った所信表明演説で、新たな日本が目指すべきは努力した人が報われ、勝ち組と負け組が固定化せず、働き方、学び方、暮らし方が多様で複線化している社会、すなわちチャンスにあふれ、だれでも再チャレンジが可能な社会ですと述べられています。安倍総理が挙げる施策の一つである再チャレンジであります。


 この再チャレンジに必要な施策、再チャレンジ支援策については、平成18年12月25日の「多様な機会のある社会」推進会議においてプランが示されております。それによりますと、フリーター、ニート、子育て中の女性、障害者、高齢者といったさまざまな状況にある人々が就業、企業、学習、居住等に関し何かを実現できるようになるための障害を取り除く、もしくは選択肢を多様化しようとするものであり、チャレンジしようとする個人への支援が中心ですが、最初のチャレンジや新たなチャレンジに係る支援策も含まれるようであります。


 この再チャレンジ支援では、第1に、フリーターの常用雇用化やニートの職業的自立の促進や事業に失敗した人などを再チャレンジできるようにする長期デフレ等による就職難、経済的困窮からの再チャレンジ。第2に、子育て、長期の離職、心身の障害、保護者の経済環境、配偶者からの暴力、犯罪被害等、さまざまな事情、困難を抱える人が就労や学習に容易にチャレンジできるようにする機会の均等化。第3として、人生の各段階における働き方、学び方、暮らし方について選択肢を多様化するため、高齢者、団塊世代の活躍の場や社会人の学び直しの機会の拡大、農林漁業への就業支援を初めとするUJIターンへの支援や二地域居住への支援等を推進する複線型社会の実現の3つを重点項目として推進されることになっております。


 この再チャレンジの考え方は、まさに知事が提唱されている弱っている人をみんなで支える視点と軌を一にするものではないかと思っています。県版の再チャレンジ支援総合プランをぜひつくっていただき、県内での雇用創出や格差是正を図っていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。


 さらに、弱っている地域や人をみんなで支えるためには、えひめ夢提案制度の活用が非常に有効な方法ではないかと考えています。


 えひめ夢提案制度は、国の規制緩和に呼応して県独自の規制緩和に取り組み、地域の活性化を図るため、平成17年度から募集が開始されています。これまでの成果を見てみますと、新たに制度改正などを行ったものとしては、規制緩和で4構想が、手続の簡素化で5構想、各種支援で1つの構想が認められ、17年度には3件が、18年度には7件が実現しておるようであります。これまでは規制緩和という制度創設時の考え方が非常に強いものになっているようでありますが、この考え方を少し拡大し、規制がないものでも障害となっているものに対しては、この制度により障害が除去できるのではないかと考えられます。


 そこで、これまで夢提案制度をどのように県民に周知されてきたのか、どのような提案があり、その提案が実現できなかった理由は何であったのかと、これまでの夢提案制度の実施状況と今後の取り組みについて教えてください。


 ところで、平成18年12月1日に閣議決定された平成19年度予算編成の基本方針では、我が国の景気は回復を続けているとの認識のもと、日本経済の潜在成長力を高めるための改革に大胆に取り組むことが示された上で、地方の活力なくして国の活力はない。活気に満ちた日本経済は、元気な地域経済に支えられて実現する。また、魅力ある地方に生まれ変わるよう自由に独自の施策を展開するやる気のある地方に対して、頑張る地方支援プログラムを実施するとの方針が示されています。


 この意味から、南予地域の活性化を県政の重要目標とされ重点的に支援することについては十分理解できるものでありますが、元気な地域経済を実現させるためには、疲弊している中心市街地の活性化も大きな課題であると考えております。


 豊かで活力ある地域経済社会を実現する上で、さまざまな都市機能が集積した中心市街地は、快適で利便性の高い生活空間であると同時に、人、物、情報などが活発に交流する場として重要な役割を担ってきましたが、地方都市を中心に中心市街地の空洞化が深刻化しております。空き店舗が増加し、シャッター通りとさえ言われるほど衰退した商店街は、その象徴と言えるのではないでしょうか。


 ただこうした現状は、何も今に始まったものではなく、随分前から問題視されてきました。平成10年には改正都市計画法、中心市街地活性化法、大規模小売店舗立地法の3つの法律、いわゆるまちづくり三法を制定し、全国各地でさまざまな対策が講じられてきましたが、法施行後数年を経過した時点でも十分な効果があったとは言えない状況でありました。


 私の地元新居浜市においても、平成11年度に策定した中心市街地活性化基本計画に基づき、新居浜駅周辺の道路網整備や電線類の地中化を初め、商店街のアーケード、街路灯整備といったハード事業に加え、中心市街地での各種イベントの開催といったソフト事業にも取り組んできたところでありますが、商店街の空き店舗の増加を含め、中心市街地の衰退に歯どめがかかっておらず、かつてのにぎわいを回復するような大きな効果は残念ながら見られておりません。


 このため、国では、このまちづくり三法を昨年改正し、今後のまちづくりの基本方向としてコンパクトシティの実現を挙げ、人口減少、超高齢化社会を迎えた我が国においては、中心市街地に集積している既存のストックを有効に活用しながら、コンパクトで持続性のあるまちづくりを進めるべきであるという考えによるものであります。


 改正法による対象は、大きな2つの面からアプローチがなされておりまして、一つは、都市計画法による規制を強化し郊外開発を抑制する。これにより、まちの拡大に歯どめをかけること、いわばブレーキとなるものであります。もう一つは、中心市街地の活性化策に対して重点的に支援を実施する。これにより、多くの人やさまざまな都市機能を中心部へ集める。いわばアクセルとなるものであります。新しいまちづくり三法の効果を発揮させるためには、この二つが両輪となって一体的に機能させることが不可欠であります。都市計画法に関しては既に9月議会で論議がありましたので、今回は中心市街地の活性化対策についてお伺いいたします。


 中心市街地のにぎわい回復は、規制緩和によるまちのコンパクト化だけでは実現しません。郊外開発を抑制することに加え、中心部への都市機能誘導策を講じながら、人々を引きつける魅力を高め、多くの人々が集い交流する中心市街地を形成しなければ、コンパクトシティは単に規模の小さいまちでしかないのであります。


 昨年10月、会計検査院が中心市街地活性化プロジェクトの実施状況に関する検査結果を国会に報告しました。法改正後の報告とはなりましたが、旧法による取り組みの問題点や課題をさまざまな角度から詳細に分析した報告内容となっております。


 概要を申し上げますと、策定した活性化基本計画の内容について住民の意向が把握されていない。記載された事業の実施時期が不明確で、また、その効果としての目標が盛り込まれていないなどの問題点を挙げ、さらに、住民合意を得ないまま計画に記載したものを中心に、予定どおり進んでいない事業計画が多く、実施できた事業も、その効果は十分と言えないなどの指摘がなされております。


 こうした旧制度の結果を踏まえて、今回の改正法では市町が策定する基本計画について、新たに国の認定制度が創設され、その認定基準もかなり厳しいものと聞いております。また、旧計画が商業機能の充実、いわば商店街の振興に偏りがちがあったという反省があって、新たな計画には街中居住の推進や福利厚生施設の整備も含めた具体的な計画の記載が求められており、その範囲は極めて広範な分野にまたがるものであり、策定にはかなりの作業と時間が必要と思われますが、先日2月8日には全国のトップを切って富山市、青森市の計画が認定されたほか、本年度中の申請に向けて、作業中の地区も複数あるようであります。本県においても、まずは取り組みの前提となる基本計画の策定に積極的に取り組み、それに基づく効果的な対策を講じていただきたいと願うものであります。


 そこで、2点お伺いいたします。


 まず、1点目は、県内の市町において、旧法に基づく中心市街地の活性化にどのように取り組み、その効果はどうであったのかお教えください。


 2点目として、県内市町での新たな中心市街地の活性化に向けた取り組みはどのような状況になっているのか。先般、松山市が新たな基本計画の策定に着手する方針を明らかにしましたが、他地域の状況も含めお聞かせください。また、それを踏まえて、県として今後、中心市街地の活性化にどのような方向で取り組むお考えなのか、御所見をお伺いします。


 以上、るる申し上げましたが、理事者の明快な答弁をよろしくお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。


 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(帽子敏信副議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(帽子敏信副議長) 加戸知事


〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 豊田議員の質問に答弁いたします。


 まず、財政構造改革を推進する上で、県庁のスリム化に具体的にどのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございました。


 豊田議員のお話ございましたように、県庁組織のスリム化は、さまざまな方面に相当な影響を及ぼすことも懸念されるわけでございますが、財政構造改革を進める上で避けては通れないものと認識をいたしております。


 このため、県では、昨年3月に愛媛県構造改革プランを策定し、県の役割の見直しに対応した組織の構築を基本目標に掲げまして、地方機関の再編整備や試験研究機関の見直しによる定員管理の適正化などに取り組んでいるところでございます。


 具体的には、現在の5つの地方局を平成20年4月に3局体制に再編統合し組織のスリム化を図りますとともに、現地即決、現地完結に主眼を置いた思い切った機能権限の強化を進めることといたしております。


 また、試験研究機関につきましては、社会環境等の変化に対応して整理統合し、より効果的かつ効率的な試験研究体制に移行する必要があると考えておりまして、現在、学識経験者等で構成する愛媛県科学技術振興会議の御意見を踏まえ、見直し作業を鋭意進めているところでございます。


 こうした組織改革に加え、事務事業の省力化やアウトソーシングの推進、さらには市町への権限移譲等を積極的に進め、今年度から5年間で、教育部門や警察部門も含む総定員を1,500人削減する大幅な定員削減に取り組んでいるところでございます。


 今後ともスリムで強靱な県庁組織を目指して、公約に掲げた県庁シェイプアップ改革を着実に推進してまいりたいと考えております。


 次に、当初予算において優先施策はどのように反映されているのかとのお尋ねでございました。


 愛媛県長期計画の後期実施計画において選定しました33の優先施策は、第3期県政で提唱した輝くふるさと愛媛づくりに向け、政策の選択と集中を図る上で重要な判断基準となるものでありまして、今回の選挙公約に掲げた「ほっと愛媛政策」においても、この優先施策を中心に特に重点的に推進する取り組みをより具体的にわかりやすく記載したところでございます。


 今回の当初予算に計上された優先施策関連事業のうち、豊田議員からお話のありました「伸びるところをとことん伸ばす」視点から、主要なものを後期実施計画の重点目標別に御紹介いたしますと、愛媛の現在と未来を担う人生の育成に向けましては、愛媛国体を見据えたジュニアや指導者の育成や高校生の基礎学力向上策、そして再生と創出によるたくましい産業の育成に向けましては、企業誘致を初め、南予の地域資源を活用したフード産業の育成や観光産業の振興、みかん研究所を核としたかんきつ産業の振興、愛あるブランドの育成や販売拡大、将来性が期待されるバイオ産業の創出などの事業費を計上したところであります。


 なお、優先施策関連事業の全体像につきましては、6月県会の後に作成する平成19年版重点プログラムにより県民に公表することといたしておりまして、厳しい行財政運営を強いられる中、今後とも後期実施計画を基本指針として、県民の理解や協力を得ながら効率的、効果的な県政の推進に努めてまいりたいと考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(和氣政次公営企業管理者) 議長


○(帽子敏信副議長) 和氣公営企業管理者


〔和氣政次公営企業管理者登壇〕


○(和氣政次公営企業管理者) 豊田議員にお答えいたします。


 西条工水の経営健全化を図るため、今後どのような対応を考えているのかとのお尋ねでございました。


 豊田議員お話のとおり、県の財政状況が非常に厳しいことから、西条工水の経営健全化は喫緊の課題でありますので、新居浜市や西条市の両市長等をメンバーとする西条地区工業用水利用促進協議会において、実現可能な経営改善方策や工業用水の有効活用方策について協議しているところでございます。


 この協議の中で、新居浜市からは、需要見込みについて回答がありましたが、西条市からは、現時点で結論は出ていない旨の回答にとどまっております。


 これを踏まえまして、県といたしましては、新居浜地区及び壬生川地区の地区別給水量に係る利用見込みから、日量約6万tの余剰水量があることを示したところでございます。


 今後は、この日量約6万tの余剰水について活用方策を検討するとともに、西条市における水の活用見込みについても回答を促し、それらをもとに経営改善の見通しを立てたいと考えております。


 なお、西条工水は地域の産業活動を支える重要な基盤でありますことから、企業立地のためにも事業の存続を図っていく方法を模索しておりますものの、経営改善の見通しが立たなければ、議員御指摘のように料金改定の検討も行わざるを得ないと考えておりまして、引き続き西条市に対して積極的な対応を要請し、経営改善方策の策定に努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(帽子敏信副議長) 讀谷山総務部長


〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 豊田議員にお答えいたします。


 財政構造改革に関する御質問のうち、まず、来年度の県税収入に対しどのような見通しを持っているのか。また、新型交付税導入による本県への影響はどうだったのかとのお尋ねでございますけれども、平成19年度当初予算における県税収入につきましては、全体で1,598億円と見込まれるところでありますが、これは18年度当初予算に比べまして275億円、20.8%の増となっておりまして、また、18年度2月補正後予算に比べますと239億円、17.6%の増を見込んでいるところでございます。


 この増収の主な要因といたしましては、18年度2月補正後予算と比較しました場合、三位一体改革による税源移譲や定率減税の廃止によりまして、個人県民税が161億円、76.7%増加することが挙げられるわけでございますけれども、また、企業の業績につきましても、業種間や地域間には格差が見受けられますものの、収益が持ち直してきていることなどによりまして、法人関係税でも78億円、16.1%の増加を見込んでいるところでございます。


 また、平成19年度から導入される予定の新型交付税の本県への影響額についてですけれども、現時点で総務省から示されております試算方法を、仮に平成18年度分の基準財政需要額の算定に当てはめました場合は、約4億円ほどの減と試算されるところでありますが、新型交付税を含む平成19年度の交付税額につきましては、現在まだ補正係数等の具体的な算定方法が示されておりませんので、実際の影響額は今のところまだ不明でございます。


 次に、県有財産の売却や広告料収入などの新しい収入確保対策の具体的な取り組み事例と収入見込みはどうかとのお尋ねでございますけれども、財政構造改革を進めます上では、歳入歳出両面にわたる対策強化が必要であると認識しておりまして、歳入面では税収の確保、県有財産の計画的売却、広告料の導入など、広範な視点から取り組みを進めているところでございます。


 特に、議員お話の県有財産の売却につきましては、自主財源確保対策として重要でありますことから、県有財産の計画的な処分業務を担当する専属の係を設置いたしますとともに、県のホームページに売却対象地の一覧や入札情報を掲載いたしますなど売却促進に向けたさまざまな手段を講じているところでございます。


 この結果、遊休県有地の売却実績は、平成17年度で18億4,600万円、平成18年度で17億8,500万円となっておりまして、今後とも市場動向を踏まえながら、順次計画的な県有財産の売却を進めてまいりたいと考えております。


 また、広告事業につきましては、平成18年度から全庁的に導入に取り組みました結果、2月末時点で「さわやか愛媛」を初め7件でございまして、約810万円の収入見込みがありまして、今後、新たに公用車への広告を導入するなど、19年度におきましては10件の実施を見込んでいるところでございます。今後、ネーミングライツ売却の検討なども含め、さらに取り組みを拡大していきたいと考えているところでございます。


 以上でございます。


○(藤岡澄企画情報部長) 議長


○(帽子敏信副議長) 藤岡企画情報部長


〔藤岡澄企画情報部長登壇〕


○(藤岡澄企画情報部長) 豊田議員にお答えをいたします。


 あったか県政の展開のうち、まず、雇用創出や経済格差是正等を図るため、県版の再チャレンジ支援総合プランを作成してほしいがどうかとのお尋ねでございます。


 本県におきましても、極めて厳しい環境にあります若年者雇用を初め、子育て助成や障害者等の就労・就業支援、長期不振に悩む建設業の再生などが県政の重要課題となっておりまして、このような困っている人や弱っている地域が幅広い選択肢や機会を与えられ、何度もチャレンジできる社会の実現を目指すという安倍総理の取り組みに大きな期待を寄せております。


 そのようなことから、平成19年度の当初予算におきましても、愛ワークを核とした若年者雇用対策や子供や女性、障害者のためのワンストップの相談機関である総合保健福祉センターの開設、建設業の経営革新や新分野進出に対する支援等に重点的に取り組みますこととしておりまして、今後さらに国が示す新たな支援策の導入も積極的に検討し、再チャレンジ可能な社会環境の整備を図りたいと考えています。


 また、再チャレンジ支援に当たっては、行政だけではなく企業、NPO、学校、地域等の積極的な取り組みやさまざまな社会意識、慣行の見直しが不可欠でありまして、県民を初め各界各層の支援をいただかなければなりません。そのような意味で、県の個別支援施策に加え、企業、団体等の役割を取りまとめ、県民の方々にわかりやすくお示しすることは、県内における再チャレンジの取り組みを促進し、すそ野を広げていく上で有意義であると考えており、豊田議員から御提案いただいた点も踏まえ、今後検討を行ってまいりたいと考えております。


 次に、夢提案制度をどのように県民に周知してきたのか。また、これまでの夢提案制度の実施状況と今後の取り組み方針をどう考えているのかとのお尋ねでした。


 えひめ夢提案制度は、提案者みずからが地域の活性化に取り組むことを前提として、県の権限に関する規制緩和や新たな財政措置を伴わない各種支援を行おうとするものでありまして、平成17年度の制度創設以来、国の構造改革特区制度などとあわせ広く県民を対象に、夢提案フォーラムや出前相談会を開催するなどして、その周知を図ってきたところです。


 この結果、今年度までの計4回の提案募集に対して、県の権限に関するものとして41の構想が提案され、このうち、今年度上半期までに工場新増設時の緑地設置義務の緩和や県立養護学校の体育館やグラウンドの開放など、御質問にもありました10の構想が条例などの制度改正により実現しておりまして、下半期においても、去る2月16日にえひめ夢特区第1号として認定をしました「“牛鬼の里うわじま”どぶろく特区」へのプロジェクトチームによる支援など、3つの構想が実現しております。また、制度改正まで行わなくとも、農家レストランを開設する際の事業用の調理場と家庭用台所との兼用のように、現行制度の弾力的運用で対応できたものを含めますと、既に5割近くが実現しておりまして、残るものについても提案者の取り組みが具体化しないなどの理由により、現在のところ実現には至っておりませんが、引き続き協議、検討を進めているところです。


 えひめ夢提案制度は、財政状況がますます厳しくなる中で、地域活性化に向けた有効な政策手段の一つとなるもので、お話のとおり、弱っている地域や人をみんなで支えるためにも、積極的に活用を図る必要がありますことから、今後、より利用しやすい制度となるよう運用や周知の方法を見直し、頑張る市町や県民の皆様のさまざまな取り組みを一層支援していきたいと考えております。


 以上でございます。


○(上甲啓二経済労働部長) 議長


○(帽子敏信副議長) 上甲経済労働部長


〔上甲啓二経済労働部長登壇〕


○(上甲啓二経済労働部長) 豊田議員にお答えいたします。


 まず最初に、中心市街地の活性化対策についてのうち、県内の市町では旧法に基づく中心市街地の活性化にどのように取り組み、その効果はどうであったのかとのお尋ねについてでございますが、中心市街地の活性化を目的に平成10年に制定された旧法に基づき、県内では8市2町13地区が、市街地の整備改善と商業の活性化を一体的に推進するための幅広い事業を盛り込んだ基本計画を策定し、松山ロープウェイ街景観整備のほか、各地で商店街のアーケード改修や空き店舗を活用したコミュニティ施設の運営など、ハード、ソフト両面からの対策を実施してきたところでございます。


 県におきましても、こうした取り組みを総合的に支援するため、庁内関係部局等で構成する中心市街地活性化推進会議を設置いたしますとともに、県独自の補助制度として、頑張る商店街支援事業を創設するなど、計画に盛り込まれた各種事業の円滑な実施を支援してきたところでございます。しかしながら、旧法に基づく取り組みは、お話の会計検査院の国会報告にもありますように、本県でも関係者の合意が得られなかったことなどを理由に、計画されていた626事業のうち6割を超える388事業が未実施となっておりますほか、実施された事業の効果につきましても、昨年の松山市中心部の通行量は大街道で増加しましたものの、銀天街では減少に転じておりますとともに、17年度の県内商店街で空き店舗率が減少したのは、149商店街のうち36商店街にとどまるなど効果は限定的でありまして、全体としては商店街の活性化が実現したとは言えない状況であると認識をいたしております。


 次に、新たな中心市街地の活性化に向けた取り組みについて県内市町の状況はどうか。また、県として今後の方針はどうかとのお尋ねについてでございますが、県内市町の取り組み状況は、豊田議員のお話にもありましたとおり、松山市が既に新しい中心市街地活性化基本計画の策定方針を明らかにし、現在、庁内のワーキングチームで計画に対する事業項目の検討などを進めるとともに、地域の合意形成と計画の総合調整をするために、商工会議所やまちづくり団体など多様な主体が参画して設置する中心市街地活性化協議会の立ち上げに向けて関係者との協議を行っているところでございます。


 また、松山市以外につきましては、10の市町では、現時点で計画策定の予定がなく、残る9の市町においては、策定に向けた検討が行われているところでございますが、ほとんどの市町では、国の厳しい認定基準を満たすための検討課題が多いこともありまして、具体的な策定段階には至っていない状況でございます。


 そのような中にありまして、西条市など一部の市町では19年度当初予算案に関連経費を盛り込み、今後現況調査を行うなど検討を本格化させるところもありますことから、県といたしましては、改正されたまちづくり三法に基づく市町の新たな取り組みを支援するため、去る2月21日に庁内関係部局の課長などによる中心市街地活性化推進会議を開催し、支援体制を整えたところでございます。


 今後とも、この推進会議を中心にいたしまして、県独自の補助制度でございます商店街パワーアップ支援事業も活用しながら、市町の中心市街地活性化に向けた取り組みを支援してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(帽子敏信副議長) 暫時休憩いたします。


     午後1時51分 休憩


  ―――――――――――――――――


     午後2時5分 再開


○(帽子敏信副議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(赤松泰伸議員) 議長


○(帽子敏信副議長) 赤松泰伸議員


〔赤松泰伸議員登壇〕


○(赤松泰伸議員)(拍手)本日最後の質問となりました。


 加戸知事は、見事3選されましたが、私も、私自身の3期目の県議選に立候補を予定いたしておりますので、この質問がこの議場での最後の質問にならないよう決意を新たに登壇させていただいております。


 さて、我が国は戦後62年がたちました。この62年の時の経過とともに、日本は、日本人から日本人らしさがなくなっていった歴史だったのかもしれません。


 ジャーナリストの櫻井よしこさんは、「気高く、強く、美しくあれ」の著書の中で、以前の日本人には明らかに節度と慎ましさがあった。恥を不名誉とし、みずからを律することで品格を守った。責任ある立場である人ほど、私益よりも公益の優先を忘れてはならないことを心に刻んだ。良心に恥じることや卑怯な振る舞いをしないこと、両親や祖父母、年長者を敬うこと、幼い者を慈しみ守ってやることに加えて、自然の恵みに感謝することなど、美徳とされる価値観が多くあった。しかし、戦後の日本人はこうした価値観を古いものとして捨て去ってきたのではないか。それは、志の欠如にほかならないと述べられております。


 戦後62年という長いようで短い時間の中で、一挙に豊かさを実感しつつ、何よりも大切なものを忘れ去ってきたのかもしれません。


 安倍総理が掲げる教育基本法改正、そして憲法改正は、このあたりにも思いがあるのだろうなと思いを馳せていたとき、少し時間はたちましたが、示唆を与えてくれる文章に接しました。


 愛媛新聞平成17年9月27日の現論「選挙の真の敗者は?改革一色見えぬ保守」と題して、京都大学大学院の佐伯啓思教授が、一昨年の小泉自民党圧勝の衆議院選挙について書かれた文章です。


 佐伯教授は、あの選挙で本当に破れたのは民主党などの野党勢力ではない。小泉改革の本質は、思想的次元でいえば自由主義と言われるもので、個人主義や自己責任、競争原理や市場原理の重視はすべて自由主義の原則である。それに対して、本来の保守政党が依拠する保守主義は、急激な社会秩序の変化を嫌い、家族や地域、さまざまな組織、伝統的文化や生活様式を重視する。したがって、自由主義と保守主義は基本的に対立する局面を持っている。普通、伝統や習慣にずぶずぶになった保守主義があって、それを打ち倒すために自由主義が出てきたと一般的には考えられているが、歴史的にはそうではない。逆に、自由主義が出てきて、それに対する危機感として保守主義が生み出されたのであった。こうした経緯を踏まえていれば、小泉自民党は明らかに自由主義政党ということになる。


 従来の自民党は保守主義にスタンスを置きつつ、よい面、悪い面を含めて両者の混合体であったが、小泉自民党は保守主義の側面を一掃し、改革という名の演出のもと、最も革新的な自由主義政党として選挙に圧勝した。したがって、真の敗者は本来保守主義を目指すべき自民党そのものであったと言える。その結果として、すべてが改革一色となった政治状況の中で、保守が見えなくなってしまったところに今日の政治の閉塞があるというものです。いかがでしょうか。


 私は、日本国という国柄が自由主義経済、金銭市場主義的色合いが濃くなり、前回の質問でも述べましたように、アメリカ合衆国の51番目の州と化し、アメリカ合衆国星条旗の星の片隅に梅干しのような日の丸をつけられるような状態にあると思えてなりません。


 安倍政権が発足し、教育基本法改正や憲法改正を掲げられている点は、まさに保守路線への転換と私は受けとめております。


 今日の政治の閉塞が、改革一色で保守の姿が見えないところに要因があるという佐伯教授の指摘のように、私は、改革という名の自由主義への偏り過ぎを見直すべき時期だと思います。


 そこで、お伺いいたします。


 日本の文化、伝統等をもう一度心静かに振り返ってみる大切な時期だと思いますが、知事の所感をお聞かせいただきたいのであります。


 続いて、選挙に関連した質問に移ります。


 まず、県議会議員についてであります。


 先般、篠原議長のお計らいで、第300回愛媛県議会記念講演会が開催され、「地方分権改革と議会制度の改正」と題した全国都道府県議会議長会襲田正徳事務総長のお話を拝聴させていただきました。市町と議会のあり方、議員の身分、議員像等についてお話をいただいた中で、改めて県議会議員とは何か調べてみることにしました。


 すると、辞書では、県議会を構成する議員、県の住民から選挙され、任期は4年とだけあります。議員の地位と職務という解説では、1、議員は住民より選挙され、住民の代表者として地方行政に参与。2、このため、議員は、一般職の常勤の職員とは異なり非常勤の特別職の公務員であり、地方公務員法は適用されない。3、議会の権限がそのまま議員の権限ではないが、議員の意思の多数が議会の意思となる。4、議員の使命は、住民の福祉の増進とありました。つまり、理事者と対等の立場にある議会の構成員ということになりますが、少しわかりにくい気がいたします。


 私は、県議とは一言で言うと、地域の代表者であり、代弁者であり、理事者の政策を監視するチェック者であり県民の声を反映した政策を実現させるための理事者への意見具申者、提案者であると思っています。理事者の最高責任者として選任された知事の対極に、地域から選ばれた県議によって構成される議会があります。知事は、全県民によって1人選ばれ、その職責ははっきりしています。それに対し、県民には県議の役割がはっきり見えにくいのが現状かもしれません。


 折しも、4月統一地方選から知事選、市町長選など首長の候補者がマニフェストを配布できるようにする改正公職選挙法が2月21日に可決成立いたしました。本県知事選は既に終わっておりますので、法改正の効果がたちまち春の選挙にあらわれるというわけではないかもしれませんが、マニフェストにより候補者の政治姿勢や具体的な政策がはっきりとわかりやすく示されることになりますので、有権者には、知事の行おうとすることはよくわかるけれども、県議は何をするのかよくわからないといったことがより一層浮き彫りになるのではないかと思います。


 議会と理事者はよく車の両輪に例えられますが、議会の対極にある知事から見て、県議の役割が見えにくいと私は思いますが、県議の役割とはどのようなものか、知事の見解をお聞かせいただければと存じます。


 選挙に関しての質問の2つ目は、選挙の投票率についてであります。


 今回の知事選挙の投票率は、事前のマスコミ等の予想では40%を切るのではないかとの報道もあり危惧いたしておりましたが、43.12%という結果であり、前回よりも1.1ポイント下がり、県知事選挙では最低の投票率でありました。特に郡部では6.7%減と、市部が0.4%しか下がっていないのと比べ大幅な低下となっております。


 もとより投票率に直結するのは立候補者の顔ぶれや立候補者の政策等も大きな要因でありますが、前回知事選では東予市長、伊予市議会議員、砥部町議会議員、内子町議会議員選挙が知事選挙と同日施行されたのに対し、今回は知事選のみであったことが投票率低下の最大の原因と思われますが、また一方、今回は宇和島市、八幡浜市、今治市などで投票所数がかなり減少しており、そのことも投票率低下の一因ではなかったかと感じております。


 私の地元、宇和島市津島町では、4年前の29カ所から21カ所となっております。田舎には高齢者が多く、投票所が遠くなって、投票に行きたくても交通手段がなく、やむなく棄権した有権者もいらしたそうであります。


 県選挙管理委員会では、今回、若い世代を中心とした、これまで選挙に関心を持たなかった世代をメーンターゲットにして、本県出身のタレント友近さんを起用したテレビ、ラジオの啓発コマーシャルを採用するなど新しい試みも見られ、投票率アップにかける県選挙管理委員会の意気込みも感じました。一方で、各市町での投票所入場券の様式及び発送方法が各選挙人単位のはがき発送、1世帯ごとに切り取り使用するはがきの発送等違いがあることや各市町でのポスター掲示板の基準等の違いもあり、効果的とは言えないのではないでしょうか。


 今後も、財政状況が厳しいのはやまやま理解しておりますが、1票の重みを忘れることなく効果的な啓発を進めていただくことをお願いいたします。


 言うまでもなく、4月には県議選挙を初めとした統一地方選挙、7月には参議院選挙と続きます。県や市町の選挙事務に携わる方々の御苦労は大変であろうと思います。その大変さと努力が投票率アップという目に見える形で出てくることを大いに期待いたしております。


 そこで、今回の知事選挙投票率をどのように総括され、今後の選挙において投票率アップのため市町選挙管理委員会にどのように助言される予定なのか、投票所数、投票入場券の発送方法等の件も含め、選挙管理委員会の御見解をお伺いいたします。


 次に、南予地域の再生についてお伺いいたします。


 輝くふるさと愛媛づくりに全力で挑戦するとの強い思いを高らかに掲げ、第3期加戸県政のスタートを切られた加戸知事の南予振興にかける熱い思いを、南予に生まれ南予に育てられ、南予再生を目指している私はもとより、多くの南予の人たちに改めてしっかりとしたメッセージをお伝えいただきたいとの願いを込めて質問いたします。


 南予再生に向けての県の取り組み体制は、現在、御案内のようにしっかりと整備され、昨年9月議会においても、仲田議員の質問に対し、南予地域活性化特別対策本部長の吉野内副知事から、地元の主体的な取り組みを念頭に置き、厳しい財政状況ではあるが、選択と集中を基本に来年度は既存の施策や事業での優先的な採択、新規施策の検討、規制緩和や広報面での支援、人的支援など、あらゆる政策ツールを活用し、その実現に向け支援を行いたいとの心強い答弁をいただいているところであります。


 あとは地元に対する県当局の支援策が地元のやる気にマッチし、地元の知恵と工夫が生かされた取り組みとして地元に根づき、魅力ある南予に生まれ変わっていく大きな柱となっていくことを期待するものでありますが、南予地域の置かれた状況や取り巻く環境は大きく変化しており、私は、地元の取り組みに対する支援だけでなく、南予活性化の目指すところを改めてお示しいただき、その実現に向けて県が主体となったプロジェクトを期待するものであります。


 これまで南予レクリエーション都市整備事業やアグリトピア構想、マリノベーション構想などの各種産業開発プロジェクトはいずれも南予再生を目指し、その時々の時代背景や将来ビジョンをもとに県が主体となって取り組んでいただき、南予再生の取り組みが実感されたのであります。


 加戸県政においても、県が主体となった各種施策が展開され、近くでは新しい形の町並博覧会の開催や、この4月には待望のみかん研究所もオープンいたします。地元住民にとっても大変ありがたく、感謝の念でいっぱいでありますが、今後、中長期的視点から、みかん研究所等に続く県が主体となったプロジェクトが私は必要と考えます。


 南予活性化に向けて既に県、市町それぞれ創意工夫してさまざまな取り組みが始まっておりますが、5年先、10年先の南予の目指すべき姿を見失いますと、せっかくの取り組みも散発的なものとなるかもしれず、将来ビジョンや構想のもとに実施すれば得られるであろう相乗効果が減じ、いたずらに疲弊するおそれもあります。


 地域経済の再生は全国的にも課題でありますが、我が自民党の安倍総理は、9月の所信表明演説で、地方の活力なくして国の活力はありません。やる気のある地方が、自由に独自に施策を展開し魅力ある地方に生まれ変わるよう、必要となる体制整備を含め地方分権を進めます。知恵と工夫にあふれた地方の実現に向け支援も行いますと述べられております。


 また、1月の通常国会における施政方針演説の中でも、魅力ある地方の創出に向けて、地方のやる気、知恵と工夫を引き出すには、地方に住むニーズを一番よくわかっている地方が、みずから考え実行できる体制づくりが必要とした上で、各種の支援策を展開していくことをうたっております。


 さきにも申し上げましたように、南予活性化に向けての県の取り組み体制は既に整っております。南予のあるべき姿をしかと見据えながら、その実現に向けて国と県と地元がタイアップした施策を行えば、国の支援を引き出すこともあるいは可能かもしれません。


 そこで、お伺いいたします。


 県も市町も厳しい財政状況であり、南予活性化には苦難が伴いますが、だからこそ県と市町が願うものが同床異夢にならないよう、改めて県の目指しておられます南予のあるべき姿をお示しいただき、地元にやる気と元気をお与えいただきたいのであります。


 財政構造改革期間中であり、いろいろな制約があることは十分承知しておりますし、今回の予算は骨格予算とお聞きしておりますので、可能な範囲でお聞かせ願いたいのであります。


 次に、県職員の士気向上とレベルアップ、また、戦力化と活用についてお伺いいたします。


 皆さん御承知のとおり、本県財政は、公債費や社会保障関係経費の負担増に加え、国の三位一体改革による地方交付税等の削減の影響を受け、19年度も300億円を超える巨額の財政不足が見込まれるなど、厳しい財政運営を強いられております。一方、少子高齢化や核家族化が進み、個人の価値観や生き方が大きく変化する中で、公共サービスに対する県民のニーズは多種多様化、拡大してきており、県が担うべき行政サービスは質、量ともに増加してきております。


 こうした中、県におかれましては、昨年3月に平成21年度までの新たな行政改革の方向を示す愛媛県構造改革プランを策定され、誇れる愛媛の創造に向けて県のあり方自体を見直すとともに、県行政内部の改革、改善を進めておられます。この改革の中には、事務事業の大幅な見直しはもとより、県職員数の削減や職員給与の臨時的カットなど、行政経費の一層の削減といった職員みずからの痛みを伴う改革にも着手されていることに対し、頭の下がる思いを抱いております。こうした職員の痛みを伴う改革は、当然、職員の家庭生活へ大きな影響を与えることはもちろん、仕事に対するやる気や向上心が失われ、組織自体の士気低下や閉塞感を招かないかと懸念をいたしているところであります。


 中国の古いことわざに、「青山を残してあれば、薪無きを怕れず」という言葉があります。青々とした木が生い茂る山を残していれば、たく薪がないことなど心配する必要がない。土台となるものさえしっかり残っていれば、一時が苦しくとも、やがては望むようにうまくいくものだという意味ですが、私は、県組織においても同様であるべきだと考えております。


 今は財政状況が厳しいときですが、青山となる人づくりをしっかりと進め、将来の愛媛県政を支え得る優秀な人材や意欲ある人材を確保、養成していくことが今後の県行政にとっても大変重要なことだと感じているのであります。


 県では、今年度から職員のアイデアを施策に結びつけていくえひめ元気づくりプロジェクトを立ち上げられ、県政の重要課題や南予活性化対策について、若手職員の斬新な考えや発想をもとに施策化を検討する取り組みを始められましたが、これも職員の士気の向上を図る手法の一つとして非常に有効な手段ではないかと感心しております。しかし、職員にアイデアを出せ、出せと言っても、民間や他県の先進的な取り組みを知る機会やさまざまな研修に参加する機会が少なければ、これまでのお役所的な考え方や発想から脱却し、今までの固定観念を打ち破るような斬新なアイデアも思いつきませんし、なかなかよいものが出てこないのではないかと思っております。


 職員の能力開発を行うためには、常日ごろからさまざまなジャンルの研修機会を設けるなど、職員への投資を行い、個々の職員に不足する能力を補ったり、より高度な能力を身につけさせるとともに、国や他県、民間の取り組みや発想などを体験する機会を設け、常日ごろから企画力や発想力を養成するなど、職員一人一人が自己研さんに励んでいく必要があるのではないかと考えております。


 そこで、お伺いいたします。


 職員に対する外部への研修制度など、職員に対してどのような研修を行い、職員の能力向上やレベルアップを図っているのかお聞かせ願います。


 また、行財政改革の推進と県民福祉の向上、地域経済の活性化等は、本来、相反する事柄でもあると言えると思います。


 財源が厳しい中で、輝くふるさと愛媛づくりを行うためには、優秀な県職員の人材活用が不可欠であると考えます。企業でも役所でも委員会を減らすために、その委員会を減らすための委員会をつくるなど、とかく管理部門の肥大化が懸念されます。行財政改革を行うためには、職員の資質向上と人材の適正配置が肝要と考えますが、直接市町や県民と接する機会の多い部門へ厚く配置し、市町への指導や市町と一体となったまちおこしや産業おこし、インフラ整備に取り組んでいただきたいと思いますが、御所見をお聞かせください。


 最後に、留置施設視察委員会の設置についてお伺いいたします。


 本県には16警察署に留置施設がありますが、年間多くの被疑者が収容され、特に中央4署の留置施設の収容率が高いと伺っており、その留置業務に県警は大変な労力がかかっているものと考えます。


 この留置施設について、昨年6月にマスコミ報道で警察の留置視察に関係する記事が掲載されておりました。その内容は、容疑者や被告人など判決が確定していない未決者の処遇改善を目的に、刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律、いわゆる刑事収容施設法が成立したというものでありました。その中で特に目を引いたのは、都道府県の公安委員会が任命する留置施設視察委員会を全国の警察本部に置いて、容疑者らとの面接を通じて処遇について警察に意見を述べられる制度が新設されたというものであります。


 この法律は、昨年6月8日に公布されたものであり、長年の懸案であった留置施設に関する法整備が行われ、本年6月に施行予定であるとも伺っております。この法律について被収容者の権利が依然としてあいまいであるとか、代用監獄が自白強要や冤罪の温床になることに変わりないなどの批判もあるように聞いておりますが、私は、今回新設される留置施設視察委員会制度は透明性の高い民主的な留置業務を目指しているものと考えております。


 そこで、お伺いいたします。


 留置施設視察委員会の設置趣旨と概要はどうか。また、同委員会の設置に向けた県警の取り組みはどうかお聞かせください。


 以上で私の質問を終わります。


 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(帽子敏信副議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(帽子敏信副議長) 加戸知事


〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 赤松議員の質問に答弁いたします。


 まず、日本の文化・伝統等をもう一度心静かに振り返ってみる大切な時期と思うが、知事の所感はどうかとのお尋ねでございました。


 戦後、我が国は、日本国民特有の勤勉さを最大限に発揮し、世界に類を見ないスピードで目覚ましい経済発展を遂げ、物資的には極めて豊かな生活を享受してきたと思っております。しかし、その一方で、お金がすべてという社会的風潮を生み、モラルのない営利最優先の企業活動や社会的弱者をねらった詐欺行為などが横行いたしますとともに、義、仁、礼など倫理的道徳観の欠如が、親が子を殺し、あるいは子が親をあやめる凄惨な事件、いじめによる児童生徒の自殺、お年寄りの孤独死などを招いておりまして、こうした報道に接するたび、私も今の日本の現状に大いに危機感を覚えております。


 日本人が見た日本人だけではなく、かつて日本に長期間滞在した外国人が見た日本人観というのは大きく参考になると思います。


 室町時代末期に来日しましたスペインの宣教師フランシスコ・ザビエルは、当時の日本人のことを、金銭よりも名誉を重んずると表しております。明治時代の初頭来日しましたアメリカの文化人類学者エドワード・モースは、日本人のことに関して、我々欧米人が重荷に思っている道徳心に関して日本人は生まれながらに善徳や品性を持ち合わせているように見えると言っております。また、大正の末期に駐日大使として滞在しましたフランスの文化人ポール・クローゼルが、日本人は貧しい、しかし、高貴だとも言っております。


 私たちを取り巻く環境が刻々と変化する中で、日本人としてのアイデンティティを守っていくことは大切なことだと私は考えておりまして、長い歴史の中で培われてきた我が国固有の伝統や文化、公共心や道徳心といったかつての日本にあった精神文化をいま一度振り返り、家庭や地域社会の中で互いに助け合い支え合う共助の仕組みづくりに今後も全力で取り組んでまいりたいと思っております。


 このことを忠告した言葉としては、大正時代に日本を訪れたアインシュタイン博士が、日本人に、文化や伝統を大切にする心、これを失わないでほしいと注文をつけているところでもあります。


 次に、県会議員の役割とはどのようなものか、知事の見解を問うとのお尋ねでございました。


 知事が選挙で選ばれるようになったのは戦後のことでありますけれども、愛媛県議会議員は明治10年に第1回の特設県会が設置されて以来130年間、県民の代表として選出されておりまして、その歴史と伝統に対しましては知事の立場からも改めて今までの県会議員すべてを含め敬意を表し上げたいと思います。


 そもそも地方公共団体におきましては、議事機関としての議会と執行機関としての長が、それぞれ住民の負託を受け、独立して対等な立場で相互に牽制し、均衡と調和を図りながら適切な行政運営を行うものとされております。このため、議会は議決権のほか監視権や意見表明権など広範な権限を有しておりますけれども、昨今の自治体トップの不祥事や財政破綻問題に対するチェック機能の強化、地方分権の進展に伴う企画立案能力の向上などが期待されます中で、議会を構成する議員各位には、これらの権限や機能を存分に発揮され、県民の声や地域の声を県政に十分反映させていただきたいと考えております。


 なお、現在、道州制の問題が議論されておりますが、この道州制の中でのトップである道州知事の選任方法につきまして、従来の都道府県知事と同様な形での住民の直接選挙による方法と道州議会の議員の中から、国の場合のように、その道州知事を選任する2つの考え方が今議論されておるわけでございまして、その後者を想定いたしましたときには、また、おのずから道州議会の議員の立場は大きく異なってくるのかなという感じはいたします。


 赤松議員が今回の質問が最後の質問にならないことを希望されましたが、私も最後の質問に決してならないことを祈念いたしております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(吉野内直光副知事) 議長


○(帽子敏信副議長) 吉野内副知事


〔吉野内直光副知事登壇〕


○(吉野内直光副知事) 赤松議員にお答えします。


 県の目指している南予のあるべき姿とはどのようなものかとの点でございますが、南予地域の振興につきましては、戦後、県政が一貫して進めてきた重要課題でございまして、これまで戦後の復興期の四国西南特定地域開発、これは河川の総合開発あるいは重要港湾、道路などハード整備でございました。また、高度成長期に着手しました赤松議員御指摘の南予レクリエーション都市開発などいろいろ開発がなされましたが、その後のオイルショックでありますとか高度経済成長から安定成長に移行、いろいろな急激な社会経済情勢の変化によりまして、それなりの成果はありましたが、期待したほどの効果が得られなかったというのは御承知のとおりだと思います。


 私も南楽園で7号公園、松軒山へ2月中旬に行ってまいりました。ジャンボスライダーとか展望台とか、それから美しい梅林もありました。人がほとんど来ておりませんで、非常に寂しい思いをして帰った記憶がございます。


 一方、今後の南予地域の活性化に向けまして、大きなヒントになりましたのが、えひめ町並博2004でございます。期間中に県内人口を上回る174万人訪れまして、民間の推計で87億円もの経済波及効果をもたらしました。その成功の大きな要因は、箱ものに頼らず、地元市町や地域住民が主体となって多大な自主イベントに取り組み、これに県の後方支援や全体調整がうまく機能した結果であると考えております。


 このような反省点や町並博での成功を踏まえまして、赤松議員御指摘の南予地域活性化特別対策本部におきましては、これまでの国や県主導による地域開発の手法や発想を転換しまして、活動の軸足をあくまで南予の市町や住民、団体に置きつつ、県はこれらの地元の主体的な取り組みへの支援に徹することを基本理念として取り組みを進めることとしたものであります。


 かつて近代日本が黎明期を迎えました幕末から明治、その後の興隆期へ至る大正から昭和にかけまして、社会経済や教育、文化等の各般にわたりまして幾多の人材を輩出してきました南予地域は、野に遺賢ありの言葉のとおり、今なお人材の宝庫でありますとともに、豊かな自然や温暖な気候風土のもと、金銭価値では図れない快適な生活環境や温かい人情が残る豊穣の地であると考えております。


 地域住民みずからがこうした地域資源を生かした新たな活性化への取り組みにチャレンジするとともに、地域間で競い合い、南予全体の浮揚に結びつけることこそが地域の持続的、自律的な発展に向けた南予のあるべき姿であると考えております。


 厳しい財政状況にございましても、県では高速道路の延伸など基盤整備を図りながら、地元の主体的な取り組みをしっかり支えていく所存でございます。


 赤松議員を初め議員各位には格段の御理解を賜りますようお願い申し上げます。


 以上でございます。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(帽子敏信副議長) 讀谷山総務部長


〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 赤松議員にお答えいたします。


 職員の士気向上と活用に関しまして、まず、職員に対してどのような研修を行い、職員の能力向上やレベルアップを図っているのかとのお尋ねでございますけれども、地方分権が進展し、道州制への移行なども議論されます中で、10年先、20年先を見据えた人づくりは、本県にとりまして非常に重要であると考えているところでございます。


 このため、これまで研修所において実施してきました階層別中心の研修を大幅に見直しまして、今年度から新たに個々の職員のレベルや目標とする職位に応じまして、伸ばすべき能力や不足する知識、技能を主体的に身につけさせるステージアップ研修を導入したところでございます。


 また、職員の視野の拡大を図り、政策形成能力やコスト意識、経営感覚を養いますため、国や他県、民間企業等への派遣研修を積極的に実施しておりますけれども、来年度からは道州制を見据えまして、四国各県との職員交流をさらに拡大させますほか、情報職の資質向上を図りますため、新たに民間の情報関連企業のシステム開発部門へも職員を派遣することといたしております。


 今後とも、県民の目線に立ち、経営感覚を持ってみずから考え行動する自律実行型職員の育成を目標といたしまして、いわば職員への投資を積極的に行い、議員お話の青山を大切にしていくということで最少の人員で最大の行政効果を上げていきますよう、職員の意識改革やレベルアップに努めてまいりたいと考えております。


 次に、職員を直接市町や県民と接する機会の多い部門へ厚く配置し、市町への指導や市町と一体となったまちおこしや産業おこし、インフラ整備に取り組んでほしいがどうかとのお尋ねですけれども、限られた人員の中で十分な行政効果を上げていきますためには、適材適所の職員配置を前提に、いわゆる管理部門ばかりでなく、市町や県民と接する機会の多い事業部門にもバランスよく人材を配置する必要があると考えているところでございます。


 このため、南予活性化や産業創出、ブランド戦略、長寿対策や子育て支援、若年者の雇用対策など、緊急性が高く、市町や県民とともに施策を推進する必要があります部門には、庁内公募制度も活用いたしまして、やる気のある職員や能力、経験のある職員を重点的に配置するよう努めておりますほか、管理部門と事業部門との間で積極的に配置がえを行うなど、職員に幅広い業務を経験させているところであります。


 今後とも、有能な職員を行政需要の高い部門に重点的に配置いたしますとともに、特に平成20年度の地方局再編を機に、本庁と地方局との人事交流をさらに推進いたしまして、市町への的確な助言やみずから地域政策の企画立案ができる新しい地方局の核となる人材の育成登用にも努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(松友勝俊選挙管理委員会委員) 議長


○(帽子敏信副議長) 松友選挙管理委員会委員


〔松友勝俊選挙管理委員会委員登壇〕


○(松友勝俊選挙管理委員会委員) 赤松議員にお答えいたします。


 今回の知事選挙の投票率をどのように総括し、今後の選挙において投票率アップのため市町選挙管理委員会にどのように助言する予定なのかとのお尋ねでございましたが、今回の知事選挙におきましては、これまで余り選挙に関心を持っていないと言われる若年層をメーンターゲットとして、幅広い年齢層に投票を呼びかけましたが、投票率が過去最低の43.12%に終わったことはまことに残念な結果でありました。


 しかし、詳細に分析しますと、投票率低下が懸念されました都市部の松山市、今治市、新居浜市など6つの市町では前回投票率を上回ったこと、また、御指摘のとおり、前回は伊予市、砥部町など4つの市町で首長や議員の同日選挙があり、全県の投票率を約2%押し上げたと推計されることなどを考慮しますと、啓発の効果はあらわれていたのではないかと感じております。


 今後の県議会議員選挙、参議院議員選挙などに向けての対応に関しまして、まず、投票所につきましては、市町村合併を契機に、投票管理事務所の合理化を図るため統合したところもあったと思われますが、投票率を左右する要因の一つであると考えられ、選挙人の利便も設置の判断材料とするよう市町に周知しますとともに、投票所入場券につきましても、選挙人に対する日時、場所等の周知方法として有効でありますため、市町住民の実情に合った様式や発送にするなど工夫を加えるよう助言したいと考えております。


 県、市町とも厳しい財政状況の中、啓発予算の伸びは見込めないところでございまして、期日前投票や不在者投票制度のさらなる周知、効果的な啓発や投票環境の整備、平常時の啓発活動による政治意識の向上などを行い、投票率の低落傾向に歯どめがかかるよう努めてまいりたいと考えております。


 以上、よろしくお願いします。


○(種谷良二警察本部長) 議長


○(帽子敏信副議長) 種谷警察本部長


〔種谷良二警察本部長登壇〕


○(種谷良二警察本部長) 赤松議員にお答えいたします。


 留置施設視察委員会の設置趣旨と概要はどうか。また、同委員会の設置に向けた県警の取り組みはどうかとのお尋ねでございます。


 平成18年6月8日に公布されました刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律が間もなく施行される予定でございます。同法の制定が実現いたしましたのは、留置施設に対する信頼の高まりが大きな力となったものであると理解しております。


 同法におきましては、留置施設運営の透明性を高め、被留置者の適正な処遇を確保するために留置施設を視察し、その運営に関して意見を述べる部外の第三者からなる留置施設視察委員会を全国の警察本部に設置することが義務づけられております。


 県警では、この法律の公布を受けまして、職員に対してその内容の周知を図るとともに、法律の施行までに留置に関する訓令や例規等の諸規定を整備することとしているところでございます。


 また、今回提案をしております条例案が可決されれば、公安委員会による規則の制定や視察委員の選考等が行われ、それらを受けて留置施設視察委員会による留置施設に対する視察が行われることになります。


 県警といたしましては、同法の施行に伴い、留置施設視察委員会による視察を含めた新たな制度の趣旨を十分に認識し、被留置者事故や不適正事案の絶無に向けた指導教養をさらに徹底する等、従来にも増して適正な留置業務の推進に努めてまいる所存でございます。


 以上でございます。


    ―――――――――――――――――


○(帽子敏信副議長) 以上で本日の日程を終了いたしました。


 明7日は、午前10時から本会議を開きます。


 日程は、全議案に対する審議の続行であります。


 本日は、これをもって散会いたします。


     午後2時52分 散会