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平成19年第301回定例会(第2号 3月 2日)




平成19年第301回定例会(第2号 3月 2日)





第301回愛媛県議会定例会会議録  第2号


平成19年3月2日(金曜日)


 
〇出席議員 46名


  1番  欠     番


  2番  豊 島 美 知


  3番  大 沢 五 夫


  4番  豊 田 康 志


  5番  笹 岡 博 之


  6番  鈴 木 俊 広


  7番  徳 永 繁 樹


  8番  高 山 康 人


  9番  泉   圭 一


  10番  欠     番


  11番  欠     番


  12番  阿 部 悦 子


  13番  欠     番


  14番  佐々木   泉


  15番  住 田 省 三


  16番  菅   良 二


  17番  渡 部   浩


  18番  白 石   徹


  19番  戒 能 潤之介


  20番  赤 松 泰 伸


  21番  欠     番


  22番  欠     番


  23番  井 上 和 久


  24番  栗 林 新 吾


  25番  村 上   要


  26番  高 橋 克 麿


  27番  本 宮   勇


  28番  黒 川 洋 介


  29番  河 野 忠 康


  30番  明 比 昭 治


  31番  猪 野 武 典


  32番  田 中 多佳子


  33番  篠 原   実


  34番  成 見 憲 治


  36番  笹 田 徳三郎


  37番  寺 井   修


  38番  西 原 進 平


  39番  竹 田 祥 一


  40番  岡 田 志 朗


  41番  薬師寺 信 義


  42番  仲 田 中 一


  43番  帽 子 敏 信


  44番  横 田 弘 之


  45番  土 居 一 豊


  46番  欠     番


  47番  欠     番


  48番  清 家 俊 蔵


  49番  中 畑 保 一


  50番  森 高 康 行


  51番  柳 澤 正 三


  52番  山 本 敏 孝


  53番  谷 本 永 年


  54番  玉 井 実 雄


  55番  池 田 忠 幸


  ――――――――――


〇欠席議員 1名


  35番  藤 田 光 男


  ――――――――――


〇欠  員 3名


  ――――――――――


〇出席理事者


 知事            加 戸 守 行


 副知事           吉野内 直 光


 知事補佐官         永 野 英 詞


 公営企業管理者       和 氣 政 次


 総務部長          讀谷山 洋 司


 企画情報部長        藤 岡   澄


 県民環境部長        三 好 大三郎


 保健福祉部長        濱 上 邦 子


 経済労働部長        上 甲 啓 二


 農林水産部長        高 浜 壮一郎


 土木部長          清 水   裕


 公営企業管理局長      相 原 博 昭


 教育委員会委員長      井 関 和 彦


 教育委員会委員教育長    野 本 俊 二


 人事委員会委員       木 村 スズコ


 公安委員会委員       高 井   實


 警察本部長         種 谷 良 二


 監査委員          壺 内 紘 光


 監査事務局長        河 野 恒 樹


  ――――――――――


〇出席事務局職員


 事務局長          丹生谷 光 嘉


 事務局次長総務課長事務取扱 北 川 一 徳


 参事議事調査課長      菅   宜 登


 参事政務調査室長      森 川 保 男


 副参事総務課長補佐     門 田 正 文


 副参事議事調査課長補佐   橋 本 千 鶴


  ――――――――――


〇本日の会議に付した事件


 定第2号議案ないし定第67号議案





     午前10時30分 開議


○(篠原実議長) ただいまから、本日の会議を開きます。


 本日の会議録署名者に横田弘之議員、成見憲治議員を指名いたします。


    ―――――――――――――――――


○(篠原実議長) これから、定第2号議案平成19年度愛媛県一般会計予算ないし定第67号議案を一括議題として、質疑を行います。


○(中畑保一議員) 議長


○(篠原実議長) 中畑保一議員


〔中畑保一議員登壇〕


○(中畑保一議員)(拍手)自民党を代表して、質問をいたします。


 少し早口になると思いますけれども、お許しをいただきたいと思います。


 まずは、加戸知事、3期目当選おめでとうございます。


 知事は、今回もしがらみとは無縁の、実にすがすがしい理想的な選挙を戦い抜かれました。17日間、県内各地をくまなく遊説され、県民に対して、バラ色の夢は語れませんと率直に本音を語り、また、多くの県民の声に真剣に耳を傾けてこられました。


 今回の選挙を通じ、知事として、また一回り大きな年輪を刻まれたのではないかと思います。結果として、県内すべての市町で過半数の票を獲得され、投票総数約33万票、県民の圧倒的な支持を得たことは、これまで加戸県政を支え、選挙戦をサポートしてきた我々自民党にとっても、実にうれしいことであります。


 しかし一方で、2人の対立候補の得票数は18万票余りに達し、投票総数の35.6%を占め、もちろんこれらすべてが加戸県政に対する批判票とは言いませんが、県政に対する不満も読み取れるのではあります。


 あえて申し上げる必要はないかと思いますが、知事には圧勝に気を緩めることなく、厳しい現実を真摯に受けとめ、今後の県政運営に臨んでいただきたいと願うものであります。


 そこで、まず初めに、選挙結果も踏まえ、3期目に臨む知事の決意はどうか、お聞かせ願いたいのであります。


 続いて、知事が今回の選挙について掲げられました「輝くふるさと愛媛づくり」についてお伺いをいたします。


 知事は、さきの12月議会で、我が党の薬師寺議員の質問に対し、「近年、日本人が失いつつある他者への思いやりや誇り、モラル、品格をとうとぶ精神といったすばらしい心を愛するふるさと愛媛で大切にしたい」と答弁されました。私は、全くもって同感であり、残念ながら、長幼の序とか義理、人情、恩義という言葉そのものが今は死語になりつつあるように思われます。常に目上を敬い、人としての正しい道を歩み、情けや思いやりの心を持ち、受けた恩に報いていくという、本来当たり前のことが当たり前とならない世の中になりつつあるように思えてなりません。


 今の厳しい時代、経済至上主義のもとでは、効率や豊かさだけを追い求め、少々人の道に外れようが、自分が一番大事とばかり筋を通さず、上手に世渡りすることばかりを覚え、人生を一度も挫折をすることなしに、常に順風満帆で生きていければ、それはそれで最高でしょうが、そのことで礼節や公徳といった大切な心を失いつつあるように思います。それゆえに、心が輝くふるさとづくりを目指されようとする知事に、大きな期待を寄せるところであります。


 そこで今回、知事が「輝くふるさと愛媛づくり」を掲げたねらいと目指すところは何か、お聞かせ願いたいのであります。


 次に、財政問題についてお伺いをいたします。


 安倍総理は、所信表明演説の中で、「活力とチャンスと優しさに満ちあふれ、自律の精神を大事にする、世界に開かれた『美しい国、日本』を目指す」方針を掲げられましたが、「地方の活力なくして国の活力はない」との言葉どおり、我が国経済が活況を呈するためには、地域経済の支えが必要であります。


 しかしながら、我が国の財政は、平成19年度末には国と地方を合わせた長期債務残高773兆円に上り、対GDP比148%に達すると見込まれるなど、昨年度に比べて多少改善はいたしましたが、先進国の中で最悪の水準となっており、依然として極めて厳しい状況にあります。


 また、政府においては、経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006の中で、今後、5年間で歳出削減を計画的に実施をし、平成23年度に国と地方の基礎的財政収支を確実に黒字化すべく、歳出・歳入一体改革に取り組んでいくことといたしております。


 小泉総理時代に進められた三位一体の改革では、地方の財政自立のための改革を期待をいたしておりましたが、国から地方へ3兆円の税源移譲が実現された一方、5兆円もの地方交付税が削減されました。今後も、国と地方間のバランスのとれた財政再建の実現の名のもとに、これ以上の地方歳出の抑制と地方交付税の削減が進められると、地方財政は危機的事態に陥り、地方が担っている医療、福祉、教育などの県民に身近な行政サービスの実施に大きな影響を与えることになると考えます。


 特に、本県の場合、平成16年度当初予算編成終盤において、三位一体改革の影響が予想を上回る270億円にも達したため、基金繰り入れの増額等を行い対応いたしましたが、その後の県財政の状況は御案内のとおりであり、投資的経費の抑制はもとより、臨時的とはいえ職員の給与カットを行うなど、危機的財政状況となったのであります。再度このような事態が起これば、本県が財政再建準用団体となることはもはや避けられないと思うのであります。


 そこで、県民の安全で安心な生活を最低限確保するためには、地方税財源の充実強化を国に対し強く働きかける必要があると考えますが、知事の所見をお聞かせ願いたいのであります。


 また、こうした現状を考えますと、本県におきましても事務事業の徹底した見直しなど、知事が不退転の決意で取り組んでおられる財政構造改革を今後とも着実に進めていかなければならないと思っておりますし、県政最大の責任与党として、全力で支えていく所存であります。


 加えて、知事の公約である伸びるところをとことん伸ばす、弱っている地域や人をみんなで支えるという、2つの指針の実現にも努めなければなりません。ともに力を合わせて、子供やお年寄りの笑顔があふれ、県民みんなの心が光り輝くふるさと愛媛づくりに取り組んでいきたいと思っております。


 そこで、平成19年度当初予算は骨格予算と聞き及んでおりますが、県政改革の総仕上げを行う初年度として、どのような思いを込めて編成をされたのか、お聞かせ願いたいのであります。


 次に、市町への権限移譲についてお伺いをいたします。


 昨年12月、臨時国会において地方分権改革推進法が成立をいたしました。今後、この法律に基づいて地方分権推進計画が策定されるとのことであり、具体的にどのように地方分権が進められていくのか。地方行政にかかわる者として、大いに期待を持って見守っていきたいと思っております。


 地方分権型の社会づくりにおいては、住民に最も身近な基礎自治体として、今までにも増して市町村の役割が大きくなってまいりますし、地域の実情や住民のニーズに沿った行政を進めるためには、その基盤強化を図っていくことが必要であります。しかしながら、県内市町の状況を見ますと、多くの市町において、合併により行財政基盤の拡大は図られましたが、地方分権の受け皿となる基礎自治体としての基盤強化に向けた取り組みは、十二分に行われていないのが現状であります。


 こうした中、県におかれましては、昨年の9月、愛媛県権限移譲推進指針を策定され、指針に基づいて、ことし1月に権限移譲具体化プログラムを策定されたとのことであり、今後は、このプログラムに沿って、計画的に県の権限が移譲され、市町の行財政基盤が強化されていくものと期待をしているところであります。しかし、市町も合併後日も浅く、また、厳しい行財政改革が求められている中で、円滑な権限移譲を進めていくためには、県の積極的な支援が不可欠であると思うのであります。


 そこで、市町への権限移譲の進捗状況はどうか。また、市町が権限事務を円滑に遂行していくため、県はどのような対策を講じていくのか、お聞かせ願いたいのであります。


 次に、雇用対策についてお伺いをいたします。


 我が国は戦後、終身雇用制と年功序列制のもとで、勤勉な労働者の忠誠心と高度な技術力を背景に、目覚ましい経済成長を遂げました。しかしながら、このような日本型雇用システムは、バブル崩壊後に続く長期の景気低迷や経済のグローバル化の進展により一変をし、企業の多くは生き残りをかけ、設備投資はもとより人件費などの固定費を削減せざるを得ない状態に追い込まれ、リストラや新卒者の採用抑制など大胆なコスト削減に取り組んできたことは、御承知のとおりであります。


 また、税収の伸びや高齢化に伴う社会保障関係費の増大などにより、財政運営の見直しを迫られた国や自治体では、公共投資の大幅な削減を余儀なくされ、これまで建設業が果たしてきた雇用の受け皿としての役割も低下をいたしました。


 とりわけ南予地域は深刻な状況でありますが、こうした時代変革のうねりを受け、若者や障害者、建設業等からの離職者の中には、なかなか職につくことができない方も見受けられます。特に、若者たちの雇用環境が改善されているとはいえ厳しく、フリーター、パート社員や派遣社員の形で働く者が多く、非正規職員の増加は、今日の社会に暗い影を落としております。


 とりわけ非正規雇用の若者は、身分が不安定で所得も低く、結果として結婚へのハードルが高くなり、少子化を一層進展させることも懸念をされております。


 このため、国においては、昨年暮れに再チャレンジ支援総合プランを発表をいたし、平成19年度予算に努力が報われる公正な社会の構築を目指した各種施策を計上をいたしております。また、昨年4月には障害者雇用促進法の改正をし、働くことを希望する障害者の就業の機会を拡大をするとともに、10月には障害者自立支援法が全面施行され、総合的な自立支援システムをスタートをさせました。


 知事におかれましては、今回の選挙で、雇用対策を本県の最重要課題に位置づけておられますが、今後、雇用対策にどのように取り組んでいかれるのか、以下の3点についてお伺いをいたします。


 まず、若者の雇用対策であります。


 「企業は人なり」という言葉がございますが、企業のみにとどまらず、地域にとっても人づくりが最も大切なことは申すまでもありません。若年者の育成と雇用対策にどう取り組まれるのか。


 さらに次に、障害者の雇用対策であります。


 県下全域に障害者雇用の輪を広げていくためには、受け皿としての企業が前向きに対処することが最も重要であります。障害者の雇用促進のために、どのように取り組んでいくのか。


 最後は、南予の雇用対策であります。


 県内の雇用情勢は、全体として改善が進んでいるものの、南予は景気回復の波が届かず、依然として厳しい状況が続いております。農林水産業や建設業が低迷をし、働く場所が減少する中、南予地域の雇用創出と就職支援にどのように取り組んでいかれるのか、お聞かせを願いたいのであります。


 次に、南予地域の活性化対策の取り組みについてお伺いをいたします。


 御案内のとおり、今日、我が国社会における格差の拡大は、非常に大きな社会問題として、今通常国会においても、その是非に向けた取り組みが重要な政治課題として取り上げられているところであります。


 とりわけ南予地域においては、大都市圏はもとより、県内他地域との間で経済活力、所得、雇用、人口流出など、さまざまな分野で格差が拡大する状況にあり、極めて深刻な地域間格差の問題として、その是正に向けて県や地元市町、地域の団体、住民等が総力を挙げて取り組むことが求められております。


 このような中、県では南予地域の活性化に向け、これまで、基盤となる高速道路の整備を初め、農林水産品のブランド化や地場産品を原材料とする食品関連産業の育成、地域密着型ビジネスの創出、コールセンター等の企業誘致、観光まちづくりの推進などに取り組まれ、着実な成果を上げられており、非常にうれしく、また、大変に心強く感じているところであります。


 しかしながら、複数の構造的な要因により生じている南予地域の格差是正は、県や国などの支援のみでなし得るものではなく、地元みずからが地域のあるべき将来像を描き、その実現に向け主体的な取り組みを進めていくことが不可欠であることは言うまでもありません。その意味で、県が昨年4月に設置した南予地域活性化特別対策本部の活動は、地元市町や団体等による主体的な取り組みへの支援を主眼とされており、活性化に向けた内発的な取り組みを南予地域に根づかせるため、今後とも積極的な役割を担っていただきたいと強く念願する次第であります。


 そこで、南予地域活性化特別対策本部を設置して1年が経過をいたそうといたしておりますが、地元市町の取り組みを含め、これまでの活動をどのように総括をされるのか。また、第3期県政のスローガンである「輝くふるさと愛媛づくり」に向け、知事選での公約の中で改めて南予地域振興を目指した総合対策の推進を掲げておられますが、今後、どのような方針のもと南予地域の活性化に取り組まれるのか、あわせてお聞かせ願いたいのであります。


 次に、建設産業の再生支援についてお伺いをいたします。


 建設産業は、地域雇用や地域活力の維持はもとより、災害発生時の復旧対応など、県民の安心・安全を守る面からも大きな役割を担っている本県の重要な産業でありますが、近年の公共投資の大幅な削減などにより、厳しい経営環境にさらされております。


 平成18年における本県の建設業者の倒産状況を調べてみますと、件数で約42%、債務総額で約32%と、いずれも全産業で最も高い割合を占めております。また、全国平均と比較いたしましても非常に高い数値となるなど、本県の建設産業は依然として危機的な状況が続いております。地域の雇用や経済の担い手である建設業者の急激な淘汰は、地域社会の崩壊にもつながりかねず、何としてもその影響を最小限にとめるための対策を講じなければならないと切に感ずるのであります。


 国、県などの厳しい財政状況からは、今後とも大幅な建設投資の増加は望めない中で、建設産業が再生を果たすためには行政に頼るだけでなく、建設業者が本気で経営改善や新分野進出などの経営革新に取り組むことも必要であります。


 このような中で、県におかれましては、昨年度末に建設産業再生支援アクションプログラムを策定をし、本年度から建設産業の再生に向けた施策として、総合相談窓口の設置や各種研修会の開催、また、助成事業、融資制度の創出などによる資金面での支援や建設業離職者の円滑な再就職に向けた支援などを実施をされており、県のこれらの取り組みに対しましては、高く評価をいたしております。


 しかしながら一方で、建設産業が再生をされ、地域を守り地域を支える役割を十分に果たしていくためには、県が主体となった現在の支援体制を、より地域に密着をしたものに拡充をし、市町や地元経済団体などを巻き込んだ地域ぐるみの体制とすることも必要ではないかと思うのであります。市町や地元経済団体にとっても、建設産業が元気を取り戻し再生を果たすことは喫緊の課題であり、県がこれまで培ってきたノウハウと市町などが持つ地域に密着をした情報が、新たな建設産業再生への可能性を開くことも期待できるのではないかと考えます。


 そこで、建設産業の危機的状況を打開をしていくために、今後、どのような支援策を講じていくのか、お聞かせを願いたいのであります。


 次に、農業問題についてお伺いをいたします。


 御案内のとおり、本県農業は、平地に比べ生産条件が不利な中山間地域が県土の7割以上を占める中にあって、先人たちが知恵と工夫を凝らし、その礎を築き上げ、地域を支え本県を支えてまいりました。


 しかしながら、本県の農業者の状況を見ますと、平成7年から17年の10カ年で、その数は8万5,000人から6万4,000人とおよそ4分の3に減少し、また、65歳以上が占める高齢化率も45%から60%に上昇するなど急激な減少と高齢化が進み、このため、集落機能の低下が大きな課題となっております。こうした状況が続くと、農業生産の基盤である水路やため池、農道など農業用施設の適切な保全・管理活動の継続が困難となるばかりでなく、洪水防止や水源涵養を初め豊かな自然環境、美しい景観など、県民全体が享受できる多面的な機能さえも失われる状況に陥ってしまうのではないかと大変憂慮いたしております。


 一方、近年、大きくクローズアップされている消費者の安心・安全な農作物への関心の高まりや農薬規制を初めとした環境への配慮について、これまでも県におかれましては、生産者の顔が見えるトレーサビリティーの普及や減農薬栽培の推進など、さまざまな取り組みを行ってこられましたが、今後は、これらの活動をより一層高め、個々の取り組みから地域全体へと拡大を図りながら、消費者の信頼をかち取る必要があるのではないかと考えております。


 先般、知事におかれましては、本県農林水産業の実情を十分理解をされ、直ちに取り組むべき課題として、その振興に向けた強い姿勢を示していただきました。農業・農村の育成を案じ、将来にわたり維持発展が図られることを願う者の一人として、大変心強く感じているところであります。


 このたび県におかれましては、生産基盤が急速に弱体化をし、切迫をした状況に陥っている農村において、地域住民全体で下支えをする仕組みづくりを進めていくとともに、消費者の理解や販売促進に大きく寄与する環境保全型農業推進を目的とした農地・水・環境保全向上対策を当初予算に計上していただきました。極めて厳しい財政状況の中、迅速かつ積極的な対応に対しまして、感謝を申し上げる次第であります。


 そこで、県では、農地・水・環境保全向上対策にどのように取り組んでいかれるのか、お聞かせを願いたいのであります。


 次に、防災対策についてお伺いをいたします。


 県内に甚大な被害をもたらした昭和南海地震からちょうど60年目の節目を迎えた今、私たちは、大地震の驚異を改めて思い起こさなければなりません。今後、30年以内に50%の確率で起きる南海地震は、県の調査ではマグニチュード8.4、県内で死者3,000人、負傷者4万7,000人、建物損壊29万棟と身震いをしそうな被害想定が示されているのであります。


 災害は進化すると言われますが、昭和南海地震の終戦直後に比べ、高層ビルや住宅が密集をし家具や電化製品に囲まれた私たちの便利な営みは、地震による家屋倒壊や家具の転倒による被害を増幅をさせ、また、助けが必要となる高齢者が増加をするなど、隣近所のつながりの衰退は助け合いの力を失い、その結果、未曽有の被害を招くことは明白であります。


 私たちは、地震の発生を防ぐことはできませんが、日ごろの備えや近隣との交流に気を配ることで、とうとい命を守り、被害を軽減させることができるのであります。


 我が自民党が提案をした愛媛県防災対策基本条例は、多くの会派の御賛同をいただき、さきの12月議会で制定をされました。この条例は、行政による防災対策の充実を図るとともに、県民の自助と共助の活動を促し、相互に補完をしながら、災害に強い地域社会づくりを進めるものであり、条例を実践することで大幅な被害の軽減が期待されるのであります。


 京都大学巨大災害研究センターの林教授は、南海地震の発生は2035年の前後10年と推定され、もし、私たちが幸運にも大地震を経験をしなくても、今の小中学生は必ず遭遇をする。大災害時の救援は、自助7割、共助2割、公助1割であり、一人一人が知恵を身につけ、力を合わせて、次の世代の命と生活の安全を守る責任があると指摘をいたしておられます。


 条例にうたわれている責務や役割を行政はもとより、一人でも多くの県民が、家庭で地域で実践をし、防災対策に取り組んでこそ初めて地域の防災力が備わり、多くのとうとい命が失われなくて済むのではないかと思うのであります。


 そこで、南海地震等等の大規模災害に備えるためには、県防災対策基本条例の趣旨や内容を広く県民に訴え、災害のリスクを明確に認識していただき、それぞれの立場で実践を促すことが急がれますが、県では条例の普及啓発にどのように取り組んでいくのか、お聞かせ願いたいのであります。


 とりわけ災害時に迅速な行動をとりにくい高齢者や障害者、いわゆる災害弱者の方々に対する普及啓発が肝要であります。どのように取り組んでいくのか、あわせてお聞かせ願いたいのであります。


 関連をして、県警における災害対策についてお伺いをいたします。


 県警では、各防災機関の中で多数の執行力を有する機関として重要な役割を担っておられますが、現在どのような災害対策を講じているのか。また、今後、どのような対策に取り組んでいくのか、お聞かせを願いたいのであります。


 次に、今般、国が打ち出した障害者自立支援法の円滑な運用のための特別対策についてお伺いをいたします。


 障害者自立支援法は、障害者施策の3障害一元化、利用者本位のサービス体系への再編、就労支援の抜本的強化などを柱として、障害者であっても普通に地域で暮らすこと、このことを目標に掲げており、これまでの施設などで生涯にわたって保護を受けるという福祉観を大きく転換するものであります。


 しかしながら、利用者からは、同時に導入された利用者負担において、所得や資産の状況に応じた軽減措置はあるものの、在宅の場合、一定の収入がある家族と同居していることが多く、軽減の適用が少ない。授産施設など工賃収入のある利用者について、工賃より利用料が大きい。障害児のいる世帯は若年世帯が多く、在宅施設を問わず、家庭の負担感が大きいなどの声を聞きます。


 また、事業者や施設からは、報酬の算定基礎が月単位から日払いとなった結果、減収が大きく運営しがたいなどの声を聞いており、障害者やその家族、事業者に戸惑いや、さまざまな不満の声があるのも事実であります。


 国においては、障害者自立支援法の理念を踏まえ、このような障害者の戸惑いや、さまざま不満の声にこたえていくため、18年度から20年度までの3カ年で、緊急的・経過的な特別対策を実施すると聞いております。


 そこで、お伺いをいたしたいと思います。


 障害者自立支援法の円滑な運用を目的とした国の特別対策とはどのようなものなのか。また、県として、国の特別対策にどのように対応するのか、お聞かせ願いたいのであります。


 最後に、県内の犯罪情勢と治安対策についてお伺いをいたします。


 報道によりますと、平成18年中の全国の犯罪情勢は、刑法犯の認知件数が4年連続して減少をし、検挙率も5年連続上昇するなど、安全・安心に係る数値は上昇をいたしております。


 しかしながら、子供が被害者となる凶悪でかつ社会を震撼させる事件や近親者間での殺人事件などが相次いで発生しているほか、来日した外国人が暴力団と結託をし、不法行為を行うといった事案も見受けられております。加えて、内閣府が昨年1月から3月にかけて実施をした社会意識に関する世論調査によりますと、悪い方向に向かっている分野として治安を挙げる者の割合が38.3%と、依然として第1位を占めております。


 県内においても、昨年1月に宇和島市吉田町で発生をした殺人死体遺棄事件を初め、殺人、強盗などの凶悪事件や窃盗事件、さらには振り込め詐欺などが依然として多発をいたしております。これらの状況を見ますと、県民が安全でかつ安心して生活のできる社会になるまでには、まだまだ道が厳しいのではないかと感じているところであります。


 このような中で、県警では、昨年から総力を挙げて、県内の治安再生に向けた各種対策に取り組んでおられることでありました。犯罪に強い安全な社会が実現をされますよう大いに期待をいたしております。


 そこで、平成18年中の県内における犯罪情勢はどうか。また、犯罪情勢を踏まえて、今後、どのような対策を進めていくのか、お聞かせ願いたいのであります。


 以上で代表質問を終わりたいと思います。


 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(篠原実議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(篠原実議長) 加戸知事


〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 自民党を代表しての中畑議員の質問に答弁いたします。


 冒頭、選挙結果を踏まえ、3期目に臨む知事の決意はどうかとのお尋ねがございました。


 お答え申し上げます前に、今回の知事選挙に当たりまして、中畑議員を初め多数の議員の皆様方の御協力、御支援をちょうだいいたしましたことを、この場所からではございますが、厚く御礼申し上げたいと存じます。


 選挙後しばらくたってからの新聞に、松山市在住の方からの投稿記事が掲載されておりました。知事選も終わり、変わらぬ愛媛に喜んだらいいのか、悲しんだらいいのか、微妙な気がするといたしまして、宮崎県知事選挙と対比させながら、波風立たずにいった方がいいのか、変革をもたらしたらいいのか、どちらがよかったのか、結果がいずれ出てくるであろう。後の祭りにならないように、加戸知事には頑張ってもらわなければならないというような内容のものでございました。


 今回の選挙で、私を御支持いただいた県民の中には、この投稿者のような現状に不安を抱き、変化に引かれながら、それでも加戸守行に任せてみようと1票を投じられた方も少なくないものと思っております。それだけに、私を信頼し、私の政策を信任して、愛媛のかじ取りをゆだねていただいた県民一人一人の負託と期待に、誠心誠意、全身全霊を傾けてこたえることが私の責務と認識いたしております。と同時に、今回は支持していただけなかった県民の方々の思いも、この身にしっかり受けとめながら、公平公正で民主的な県政を実現してまいりたいと考えております。


 司馬遼太郎の著書「竜馬がゆく」の中に、「一たん志を抱けば、この志に向かって事が進捗するような手段のみをとり、いやしくも弱気を発してはいけない。たとえその目的が成就できなくても、その目的への道中で死ぬべきだ」という龍馬の言葉があります。


 私は、私が愛するふるさとで、県民の県民による県民のための県政を根づかせたいとの思いを胸に、2期8年にわたり県政改革に邁進してまいりました。そして、今回の選挙で、バラ色の夢は語らず、厳しい状況を歯を食いしばって乗り切れば未来は開けると訴えてまいりました。みずから選んだ財政構造改革の歩みをとめることなく、県政改革を加速し、そのうねりを県全体に波及させることが私に課せられた使命であると、身も心も引き締まる思いでございます。


 その総仕上げに全力を傾注し、県政の諸課題に敢然と立ち向かい、県民の心が輝くふるさと愛媛づくりに向けて、みずから旗を振り突き進んでいく覚悟でございます。議員各位並びに147万県民の御理解、御協力を心からお願いしたいと存じております。


 次に、「輝くふるさと愛媛づくり」を掲げたねらいと目指すところは何かとのお尋ねでございました。


 私が座右の銘といたしております言葉は、惻隠の心でありまして、人の悲しみや不幸を哀れみ、痛ましく思う心を常に大切にしてまいりました。「惻隠の心は仁の端なり」と述べた孟子が生きておりました時代と比べ、今日では社会のありようも異なりますが、弱き者を思いやる惻隠の情が人々の心に広がり、輝きを放っていけば、世の中は今よりずっと住みやすくなる、私はそう信じております。


 そのことを政治信条として、私は、県民が互いに助け合い支え合う愛と心のネットワークづくりを提唱し、在宅介護研修センターの設置や愛リバー・愛ビーチ・愛ロード制度の推進、ボランティアキャンペーンの展開など、さまざまな施策を実施してまいりました。


 今回の選挙戦で「輝くふるさと愛媛づくり」を掲げましたのは、子供やお年寄りの笑顔があふれ、県民の優しい心が光り輝く愛媛の姿に一歩でも近づきたいとの思いを県民の皆様に理解していただき、理念を共有し、ともに歩んでいただきたいと願ったからでもあります。


 今から108年前の明治32年、新渡戸稲造博士は、欧米人に日本人の精神を理解してもらうべく、みずから英文で書きおろした著書「武士道」の中で、「愛、寛容、他者への情愛、哀れみの心、すなわち仁は、常に至高の徳として、人間の魂がもつあらゆる性質の中で、もっとも気高きもの」と論じております。日本人が脈々と受け継いでまいりましたこの気高き心を、現代の愛媛の地で再び輝かせたいと私は心から願っております。


 そして、高齢者の介護や子育て支援、自主防災、環境美化、障害者雇用、学校教育など、さまざまな分野において困っている人に隣近所や地域が手を差し伸べ、企業や団体が率先して支援していただけたらならば、私の目指す「輝くふるさと愛媛」の実現も、決して難しいことではないと信じております。


 次に、財政問題に関しまして、地方税財源の充実強化を国に対し強く働きかける必要があると思うがどうかとのお尋ねでございました。


 三位一体の改革では、全国ベースで約3兆円の税源移譲が行われましたものの、地方交付税及び臨時財政対策債の総額は、この3年間で約5.1兆円削減され、本県でも平成16年度当初予算編成において、地方交付税等が270億円も減少するなど、非常に大きな影響を受け、このことが直接の原因となって、本県財政は今日のような危機的状況に陥ったものでありまして、大いに不満の残る改革であったと言わざるを得ません。


 また、その後については、いわゆる骨太の方針2006において、今後、5年間で国と地方が歩調を合わせて歳出削減を行いつつ、地方交付税など地方の一般財源の所要総額を確保するとされておりますが、国においては、平成19年度政府予算案編成の際にも地方交付税削減の主張がなされるなど、今後の動向は決して楽観できる状況ではないと思料いたしております。


 このため、今後とも、みずから歳入歳出両面にわたる改革努力を続けることはもとより、政府・与党に対しても、あらゆる機会をとらえて地方財政の運営に必要な地方交付税の税額の確保や、交付税制度の見直しに当たり適切な制度設計を行うことなど、地方税財源の充実強化を強く要望してまいる所存でありますので、議員各位の御支援、御協力を賜りたいと考えております。


 次に、当初予算にどのような思いを込めたのかとのお尋ねがございました。


 今回の当初予算については、知事選挙後日も浅く、4月には県議会議員選挙を控えておりますことから、原則として骨格的予算にとどめたところでございますが、中期財政見通しにおいて見込まれた多額の財源不足に対応するため、2年目となる財政構造改革の取り組みを着実に進め、歳入歳出両面の徹底した見直しを行いますとともに、残り少ない基金の活用や職員の臨時的給与カットの継続などにより財源の捻出を図ったぎりぎりの予算編成とならざるを得ませんでした。


 こうした極めて厳しい状況ではありますが、政策の選択と集中を行い、県民ニーズに即した施策への財源の重点的・効果的配分に努め、特に若年者の雇用対策や農林水産業の振興、南予地域の活性化など、急ぐべき重要課題について予算化を図ったところでございます。


 具体的には、愛workを核とした若年者への総合的な就職支援、建設産業の再生支援と離職者の再就職支援、本年4月に開所するみかん研究所での新品種開発や愛あるブランドの育成と農林水産物の販売促進、観光まちづくりや移住促進型観光の推進、県民総参加によるボランティア活動の活性化やNPOとの協働事業の拡充、子ども療育センター開設による障害児の総合支援体制の確立や保健・福祉関係の総合的な相談機関の整備、愛媛教育の再生と文化・スポーツの振興など、できる限りの対応をしたところであります。


 これらは、なべて申し上げれば、愛媛県の中において、現時点で弱っているところ、困っている地域、あるいはさまざまな悩みを抱えている分野への手当てを優先させたという考え方でまとめることができるのかなと思っております。


 また、懸案でありました工業用水道事業会計への一般会計からの貸し付けの問題につきましては、一般会計が逼迫した状況でありますことから、平成19年度は平成18年度までのような一般会計からの貸し付けは行わず、公営企業管理局内における資金調達として、電気事業会計からの借り入れや土地造成事業の附帯事業化によります資金活用を行うほか、一時借入金の限度額を設定した上で、経営改善努力を続けることといたしたところであります。


 今後も厳しい財政状況が続くと見込まれますが、愛と心に満ちあふれた輝くふるさと愛媛を県民の皆様と一緒に築き上げてまいりますため、これからの4年間、全身全霊をささげてまいる所存であり、御理解と御協力を願いたいと存じます。


 次に、権限移譲の関係でありまして、市町への権限移譲の進捗状況はどうか。また、市町が移譲事務を円滑に執行していくため、県はどのように対策を講じていくのかとのお尋ねがございました。


 市町への権限移譲は、地方分権型社会の構築のために大変重要でありますことから、昨年4月、県・市町権限移譲検討協議会を設置し、そこでの協議を踏まえ、新たな愛媛県権限移譲推進指針を策定した後、本年1月に市町ごとの移譲事務と移譲時期を取りまとめた権限移譲具体化プログラムを策定いたしました。


 具体的な移譲事務の協議に当たりましては、市町において厳しい行財政改革に取り組む中、積極的な姿勢で検討され、プログラムでは37パッケージ、705事務を新たに移譲する予定となっております。このうち、平成19年度は7パッケージ、49事務を移譲し、数の違いはありますものの、20市町すべてにおいて新たな権限移譲を行うこととなっております。


 また、権限移譲に当たっての支援措置としては、事務処理に要する経費として、これまで権限移譲事務と市町交付金を交付しておりますほか、市町の要望に応じて県職員の派遣や職員の研修等を行っておりますが、平成19年度当初予算においては、厳しい財政状況の中ではございますけれども、これまでの措置に加え、新たな事務の移譲により初年度に生ずる経費に対しても交付金で支援いたしますほか、指針掲載の事務で移譲済みのものについても、加算金を交付することにより市町への財政的支援を強化したいと考えております。


 今回の取り組みにより、さらなる権限移譲に向けた着実な歩みを踏み出すことができたと考えておりますが、今後とも、基礎自治体である市町の行政基盤の強化に向け、各市町とも十分協議を行いながら、プログラムを定期的に見直し、より多くの権限移譲が行えるよう努めてまいりたいと考えております。


 雇用対策に関しまして、若年者の育成と雇用対策にどう取り組むのかとのお尋ねがございました。


 中畑議員お話がございましたように、若者をめぐる雇用環境は大きく変化しておりまして、企業は経済のグローバル化に伴うコスト競争の激化に対応して、採用に当たっては正規雇用から非正規雇用へシフトするとともに、一段と即戦力となる人材を求める傾向にございます。


 一方、若者の中には職業人としての基礎能力を備えていない者がふえておりますなど、若年者の労働市場は双方に課題を抱えており、雇用情勢の改善を図るためには、需要と供給両面の対策が必要でございます。このため、県におきましては、既存の大手製造業等の事業拡大の支援や情報関連企業等の誘致促進、さらには新事業の創出などにより、雇用の受け皿づくりに努めるとともに、県内企業に対しては、私の名前で正規雇用の増大を要請しているところでございます。


 また、企業の求める即戦力の人材を要請するため、高等技術専門校において未就職卒業者やフリーターなどの若者を対象に、企業実習を通じて実践的な技能を身につけるデュアルシステム訓練を実施いたしますとともに、ジョブカフェ愛workにおいて、かかりつけの職業相談や就業体験、コミュニケーション力向上のためのセミナーなど、きめ細やかなサービスを行っているところでございます。


 今後は、これらの取り組みに加えて、昨年7月に県が主導して設立しました愛媛若年人材育成推進機構が中心となって、子供の自立を促す家庭教育の充実、在学中からの地域産業への理解促進などキャリア教育の強化、企業の採用、育成能力の向上などに取り組むこととしておりまして、今後とも、地域が一体となって愛媛の未来を担う若者を育成し、雇用情勢の改善と地域経済の活性化に努めてまいりたいと考えております。


 これに関連して、障害者の雇用促進のためにどのように取り組んでいくのかとのお尋ねがございました。


 働く意欲と能力を持つ障害者の雇用を促進し、自立を支援するためには、障害者の方々に対する職業訓練や職業相談の実施等に加え、雇用の場の確保が重要であると認識いたしております。


 このため、県では、高等技術専門校において知的・身体・精神障害者に対する職業訓練に取り組んでおりますほか、平成19年度からは、介護実務訓練の新設や企業に委託して行う実践的な訓練の定員の増員など、職業訓練の内容と定員を拡充いたしますとともに、障害者の受け入れ企業の開拓や就職後も相談等のアフターフォローなどを行う求人開拓員を新たに配置することといたしております。


 また、障害者の企業への受け入れを促進いたしますため、愛媛労働局と連携して、「高齢・障害者雇用フェスタinえひめ」の開催や、雇用要請文の県内事業者への送付により啓発に努めているところでございますが、企業の一層の受け入れを促しますため、障害者の雇用を義務づけられていない従業員55人以下の中小企業に対しまして、障害者を新たに雇用した場合や雇用を拡大した場合に、法人事業税または個人事業税を軽減する制度を盛り込んだ障害者雇用促進のための県税の特別措置に関する条例を今議会に提案したところでございます。


 今後とも、これら施策の円滑な実施に努め、障害者の雇用の拡大を図り、障害を持つ方々が誇りと生きがいを持って暮らすことができる共生愛媛づくりに努めてまいりたいと考えております。


 最後に、南予地域の雇用創出と就職支援にどのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございました。


 南予の雇用情勢は、農林水産業における山地間競争の激化や担い手不足、電気や自動車関連事業所などの撤退、公共投資の大幅削減による建設業の不振などなどにより、平成18年の有効求人倍率が平均して0.66倍で、前年より0.03ポイント改善いたしましたものの、県平均の0.89倍を大きく下回るなど、依然として厳しい状況にございます。


 このため、雇用創出については、地理的ハンディ等もある南予地域でも立地が比較的容易なコールセンターなどの企業誘致に努めておりますほか、南予の豊かな農林水産資源などを生かしたフード産業の育成や地域密着型ビジネス等の創業への支援、町並博の成果を継承した観光まちづくりなどによる観光産業の振興、建設業の新分野進出支援などに取り組んでおります。


 また、就職支援に関しましては、引き続き相談員の配置による建設業離職者の再就職支援や、国の地域提案型雇用促進事業を活用したセミナー等の開催による求職者の能力開発に努めますほか、平成19年度から宇和島高等技術専門校において、南予で求人ニーズの高い訪問介護員の養成に取り組むこととしたところでございます。


 今後とも、これらの雇用創出や就職支援の取り組みを一体的に進め、南予地域の活性化や雇用情勢の改善に努めてまいりたいと考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(吉野内直光副知事) 議長


○(篠原実議長) 吉野内副知事


〔吉野内直光副知事登壇〕


○(吉野内直光副知事) 中畑議員にお答えします。


 私の方からは、南予の活性化問題と防災対策、この2点についてお答えいたします。


 まず、地元市町の取り組みを含め、南予地域活性化特別対策本部のこれまでの活動をどう総括し、今後、どのような方針のもと南予地域の活性化に取り組むのかとの点でございますが、中畑議員御指摘のとおりでございまして、南予が地域活力を回復し持続的な発展を遂げていきますためには、まずは、地元市町みずからが確固とした将来ビジョンを描き、その実現に向け、地元住民とともに考え行動することが重要でございます。


 県におきましては、地元市町におけるこのような主体的な取り組みの機運醸成とその具体化に向け、最大限の支援を行うことを基本理念としまして、昨年4月に南予地域活性化特別対策本部を立ち上げたところでございます。


 この1年、南予の各市町におきましては、県の取り組みに呼応する形で、新たな特産品の開発や体験・交流型のツーリズムの推進、環境保全の推進による地域ブランドの確立など、地域資源を生かした新たな取り組みが生まれつつありまして、大変心強く感じております。


 しかしながら、その大半はいまだ緒についたばかりの状況にございまして、今後、現地対策本部が核となりまして、早期にその具体化が図られるよう、しっかりと支援を行っていく必要があると考えております。


 また、今後は、各市町の取り組みの効果をさらに高めるため、南レク施設を活用したスポーツ合宿の誘致など、複数の市町による広域連携事業に対する支援の検討、宇和島真珠のブランド化や岩松町並み保存会によるどぶろくの製造販売など、えひめ元気づくりプロジェクトやえひめ夢提案制度を活用した各種取り組みの具体化、農学部を中心として南予地域の活性化に精力的に取り組んでおります愛媛大学との連携強化、地域の雇用創出や中小企業、農林水産業の振興など、地域活性化に資する国の新規施策の積極的な導入活用などを図ることによりまして、支援体制の一層の拡充に努めたいと考えております。


 南予地域の活力なくして県全体の発展はなし得ない。この考えのもと、今後とも、南予地域の振興、活性化に全力を傾注する所存でございますので、引き続き議員各位の御理解、御協力をお願い申し上げたいと思います。


 なお、私自身も、機会があれば南予に出向いてまいりたいと思っておりまして、2月の22日にその機会に恵まれまして、宇和島の水産試験場で行われました認定漁業士の認定証の授与式に参加させていただきました。いろいろ26歳から43歳、17名の方が1年間の研修を受けておられまして、それが仕上がって認定証を交付させていただいたんでございますが、その後、懇親会でいろいろお話を伺いますと、非常に力強いお話を伺いました。ある漁業士の、経営されておる方でございますけれども、マグロの養殖を始めたいとか、かなり大きな夢を語っていただきまして、大変心強く感じたところでございます。


 次に、防災対策基本条例の普及啓発にどのように取り組んでいくのかとの点でございます。


 南海地震等の大規模災害に備えるためには、行政による防災対策はもとより、県民自身による自助・共助の活動の活性化が求められております中で、昨年12月議会におきまして、住民の代表たる議員の皆様の提案により、自助・共助・公助の連携を基本理念とする県防災対策基本条例が制定されましたことは、まことに心強く感じているところでございます。


 このため、まずは条例の趣旨、内容を関係機関、県民に周知することが急務と考えまして、施行後直ちに庁内関係部局、市町、消防等により構成される防災対策協議会を開催し説明しましたほか、県ホームページやテレビ・ラジオの広報番組等により県民への周知を図りますとともに、昨日、3月1日でございますが、全戸配布によります県広報紙「さわやか愛媛」でも第1面全面を使いまして、条例を紹介する特集記事を掲載するなど、普及に努めているところでございます。


 さらに、今回上程いたしております2月補正予算におきましては、啓発用リーフレットの作成をお願いいたしておりまして、今後はこれを各種防災セミナーやキャンペーン等の場で活用し、県民すべての間に浸透させていくことによりまして、県民個々の災害に対する備えや自主防災組織の強化を図りながら、条例に定める責務や役割を実践する県民運動を展開して、災害に強い愛媛をつくり上げてまいりたいと考えております。


 なお、特に高齢者や障害者の方などに対しましては、条例の点字版、音声版の作成、高齢者向けセミナー等での説明、手話によるテレビ広報番組での周知などにより啓発に努めますとともに、ホームヘルパーや民生委員、自主防災組織等を通じまして、一人一人に対しましてもきめ細かな周知を図り、万全を期してまいりたい、このように考えております。


 以上でございます。


○(濱上邦子保健福祉部長) 議長


○(篠原実議長) 濱上保健福祉部長


〔濱上邦子保健福祉部長登壇〕


○(濱上邦子保健福祉部長) 中畑議員にお答えをいたします。


 障害者自立支援法の円滑な運用を目的とした国の特別対策とはどのようなものか。また、県として、国の特別対策にどのように対応するのかとのお尋ねでございました。


 障害者自立支援法は、3障害の一元化や障害者の地域生活への移行推進のほか、就労支援の強化など、障害福祉対策として積極的に取り組まなければならない方向性が示された反面、抜本的な制度の改革であり、しかもその改革の速度が速かったことから、御指摘のようないろいろな戸惑いが生じたことも事実でございます。


 このため、国におきましては、都道府県や関係団体からの強い要望を受けて、利用者の立場に立ったさらなる軽減措置を中心とした特別対策を実施することとなったもので、その内容は、負担感の大きい通所・在宅の障害者や障害児世帯を対象に、定率負担の月額上限額を4分の1まで引き下げるなどの利用者負担のさらなる軽減、事業者に対する激変緩和措置、新制度へ移行できない小規模作業所等への緊急的な経過措置、これら3本柱からなる改善策でございまして、平成20年度までの3カ年で、総額1,200億円をかけ各種事業を実施しようとするものでございます。


 これを受けまして、県では国の交付金を原資とする愛媛県障害者自立支援対策臨時特例基金を造成し、緊急に実施する必要がある事業につきましては年度内に着手したいと考えております。また、事業者に対する激変緩和措置などの事業につきましては、今後、市町の要望等を把握の上的確に実施していくほか、利用者負担の軽減措置につきましても平成19年度から実施することとしておりまして、これら特別対策事業の適正な執行により、障害者自立支援法の円滑な施行に努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(高浜壮一郎農林水産部長) 議長


○(篠原実議長) 高浜農林水産部長


〔高浜壮一郎農林水産部長登壇〕


○(高浜壮一郎農林水産部長) 中畑議員にお答えします。


 県では、農地・水・環境保全向上対策にどのように取り組んでいくのかとのお尋ねでした。


 平成19年度から本格導入をされます農地・水・環境保全向上対策につきましては、愛媛農業を守り育てるために極めて有効と考えられますことから、これまで国に対し、重要要望の機会などを通しまして、面積要件の緩和や農薬などの削減要件の緩和、地方財政措置の適用を働きかけてきました結果、要望はほぼ認められ、より多くの地域で取り組める条件が整ったところでございます。


 県では、中山間地域等直接支払制度の対象地域も含めまして、県下全域で本対策への参加を呼びかけておりまして、現時点で400を超える活動組織の設立が見込まれております。今後、市町や農業団体などと連携をして、3月末を目途に活動組織が取り組みます計画作成への支援や、さらに多くの地域で活動組織を設立するための啓発活動を行うことにいたしております。


 県としましては、効果的に本対策を実施して、地域共同の保全活動や環境に優しい営農活動が実践できる組織づくりに努め、農村環境の保全、農村コミュニティの再生による地域の活性化を積極的に推進してまいりたいと考えております。


 以上であります。


○(清水裕土木部長) 議長


○(篠原実議長) 清水土木部長


〔清水裕土木部長登壇〕


○(清水裕土木部長) 中畑議員にお答えいたします。


 建設産業の危機的状況を打開していくため、今後、どのような支援策を講じていくのかとのお尋ねでした。


 中畑議員お話のとおり、建設産業は、雇用の維持確保や災害など緊急時の対応を含めた安全・安心な地域づくりに大きく貢献しておりますが、建設投資の大幅な縮小に伴い、非常に厳しい経営環境に置かれていることは十分認識しております。


 このため、県では、18年度から建設産業再生支援アクションプログラムに基づき、建設産業再生支援インフォメーションセンターの設置と専門相談員の配置による各種情報提供、県外の専門家や実践家による経営戦略や新分野進出に関する研修会の開催、経営革新の取り組みを資金面から支援する助成事業や融資制度の創設などの支援事業をスタートしたところでございます。


 さらに、19年度当初予算におきましては、中畑議員からも御提案のありました地域に密着した支援体制を構築し、経営基盤の強化や新分野進出の取り組みの着手につながるような、より具体的な支援を行うため、市町や地元経済団体などをメンバーとした検討会議、建設業者のニーズを把握するためのアンケート調査、ビジネスプランの作成指導などの実践型研修などを新たに実施することとしております。


 また、18年度から実施しております各種支援事業のうち、建設産業を対象とした融資制度の融資枠を19年度から拡大するなど、厳しい県の財政環境ではございますが、総額9億8,000万円、対前年度1億6,000万円増の関連予算を計上し、建設業者の経営基盤の強化や新分野進出などの取り組みを支援することとしております。


 県といたしましては、今後とも建設産業の再生に向けた各種施策を効果的に実施し、地域経済の活性化や雇用の安定化につなげてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(種谷良二警察本部長) 議長


○(篠原実議長) 種谷警察本部長


〔種谷良二警察本部長登壇〕


○(種谷良二警察本部長) 中畑議員にお答えいたします。


 初めに、県警では、現在どのような災害対策を講じているのか。また、今後、どのような対策に取り組んでいくのかとのお尋ねでございます。


 県警では、災害発生時の人的被害防止を最重点課題といたしまして、早期に警備体制を確立できるよう、愛媛県警察災害警備実施基礎計画や愛媛県警察地震災害警備実施計画を策定するとともに、関係機関との情報交換や自衛隊などとの各種協定を締結しているほか、災害危険箇所の把握や被災現場を想定した各種訓練を行っているところでございます。


 次に、体制面についてでございますが、県警には災害警備の専門部隊であります広域緊急援助隊を配備しております。現在、警備部隊、交通部隊、刑事部隊等、計54人が中心となりまして訓練を実施しており、既に実際の災害現場にも出動しておるところでございます。


 また、今春、本部警備課に災害対策補佐として警部1名を専任配置し、体制強化を行うとともに、県内において震度5弱以上の地震が発生した場合には、県警の全職員が自主参集し、所要の体制をとることといたしておるところでございます。


 さらに、装備面では、既に広域研究援助隊には所要の装備が配備されているものの、各警察署が保有する災害装備はいまだ不十分であるため、平成16年度から6カ年計画で全警察署、交番、駐在所に災害装備を収納した災害救助用ツールセットを配備中のところでございます。


 今後とも、各種実践的訓練を反復継続することによりまして、対処能力向上を図るほか、装備の充実、防災関係機関とのさらなる連携強化など、迅速かつ的確な災害警備活動を行うための各種対策を継続して推進いたしまして、災害発生時における県民の皆様の期待にこたえてまいる所存でございます。


 次に、平成18年中の県内における犯罪情勢はどうか。また、犯罪情勢を踏まえて、今後どのような対策を進めていくのかとのお尋ねでございます。


 本県の犯罪情勢は、平成15年に戦後最悪を記録した刑法犯認知件数が平成16年以降、3年連続減少をいたしまして、昨年は10年ぶりに1万9,001件と2万件を割り、検挙率につきましても42%で、平成7年以来11年ぶりに40%台に回復したところでございます。特に、凶悪犯罪に移行するおそれの高い侵入窃盗等の重要窃盗犯につきましては、検挙率が87.1%と全国第6位でありまして、警察官1人当たりの検挙件数、検挙人員がともに全国第1位となっております。さらに、重要犯罪につきましても、検挙率が87.3%と全国第5位と高水準を維持しているところでございます。


 しかしながら、振り込め詐欺のほか、街頭における強盗等の県民の皆様が不安に感じる犯罪が多発しているなど、体感治安の回復にはいまだ至っていないものと認識しておるところでございます。


 そこで、県警といたしましては、本年も安全・安心を肌で感じる21世紀の愛媛づくりの基本方針に基づきまして、街頭犯罪等総合抑止対策を初めとして捜査支援システムや各種資機材の有効活用や、DNA型鑑定など科学捜査力の積極的な活用など、治安回復に資する各種施策を強力に推進することによりまして、県民の皆様の体感治安の向上に努めてまいる所存でございます。


 また、かつて世界一と言われた治安水準を回復するには、ひとり県警のみでは全うできません。防犯ボランティア団体の方々を初めとする県民の皆様方の積極的な協力が必要であるというふうに考えておるところでございます。


 このため、県内137台の青色回転灯装備車、いわゆる通称青パトですとか、県警のシンボルキャラクターであります「まもるくん」のステッカー等を貼付したまもるくんの車約1万台を活用した見せる防犯活動、あるいは県内362団体の防犯ボランティア団体による児童生徒の登下校時を中心とした見守り活動などの自主防犯活動を積極的に支援するなど、県民総ぐるみでの取り組みを推進し、防犯と検挙の両輪による犯罪防止に努めてまいる所存でございます。


 特に、シンボルキャラクターの「まもるくん」につきましては、昨日誕生いたしました双子の兄弟「安ちゃん・心ちゃん」と3人合わせてまもると安心ということで、犯罪を許さないまちづくりのネットワークのシンボルといたしまして、普及定着させてまいりたいというふうに考えておるところでございます。


 以上でございます。


○(篠原実議長) 休憩いたします。


 午後1時から再開いたします。


     午前11時50分 休憩


  ―――――――――――――――――


     午後0時59分 再開


○(篠原実議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(笹田徳三郎議員) 議長


○(篠原実議長) 笹田徳三郎議員


〔笹田徳三郎議員登壇〕


○(笹田徳三郎議員)(拍手)私は、社会民主党を代表して、当面する県政課題について、提案を交えて質問をいたします。


 何よりもまず、加戸知事におかれましては、第3期の御当選、心から祝福をいたします。


 質問の最初は、第3期加戸県政のスタートに当たって、知事の基本姿勢についてお伺いいたします。


 さきの知事選挙は、投票率にこそ戦後最低の43.12%となりましたが、加戸知事はすべての市町で1位の得票であって、立派な勝利であったと言えましょう。県民は、私心のない清潔な人柄と2期8年の実績やリーダーシップを評価し、県政のかじ取り役を三たび加戸知事に託したのであります。


 これからの4年間は、極めて厳しい県政運営が予想されます。だれが知事になっても財政難が手かせ足かせになりバラ色の夢はほど遠く、イバラの道がその前途に広がっていると思うのでありますが、この難局を乗り切ることができるリーダーは、加戸知事であると県民は判断したのであります。


 思い返してみますと、8年前、私ども社民党は、加戸県政誕生に向けて旗色を鮮明にし、熱い思いを持って戦い抜いたのでございます。それは、加戸知事こそが愛媛に新しい風を起こす人物だと確信したからなのでございます。


 以来、我が党は加戸県政を支持し、今日まで是は是、非は非の立場で県政を支えてまいりました。時には教科書問題、プルサーマルの導入などについて意見や立場を異にすることもありますが、私どもは、何よりも権力的、閉鎖的、理事者優先と言われたこれまでの県政を、風通しのよい開放的な県民参加型の県政に転換された実績を高く評価しております。まさに、県民の県民による県民のための県政が着々と花を開いていることを思うのでございます。


 ところで昨年は、全国的に知事をめぐる不名誉な事件が続発いたしました。いわゆる多選批判の声が巻き起こりましたが、加戸知事は、4期目を明快に否定されて3期目のスタートを切られました。


 私は、一概に3期12年を多選と決めつけることには疑問を持っております。加戸知事におかれましても、これまでと同様に、みずからを厳しく律し、県民の期待にしっかりこたえられるものと固く信じておりますが、お許しをいただき、あえて申し上げておきたいことがございます。


 その一つは、知事はこの8年間、県政のあらゆる分野に精通されるようになったがゆえにの懸念でございます。すなわち、知事に物申す職員が少なくなったり、県民よりも知事の方に目が向いてしまう。さらには、知事に耳ざわりのよい情報しか入らなくなるといったことになりはしないかとの心配がございます。あえて指摘させていただきました。


 もう一つは、職員の心を大切にされ、気さくな人情家で、だれとでも気軽にお話をされます加戸知事ですので、多くの知人、友人、支援者がいらっしゃるでございましょう。しかしながら、みずからの利害のために偏った情報を流したり、知事との関係を利用しようとする向きもいないとは限りません。加戸知事におかれましては、これまでと同様、できるだけ現場に顔を出されて御自身の目で真実を確認し、多くの県民の生の声を聞かれた上で、県政の推進に当たられるよう願うものであります。


 さて、加戸知事は、義務教育費国庫負担制度をなし崩しにしようとした政府の圧力に対して、昨年の全国知事会議において、国民教育の発展を願う立場から、確固とした態度で、制度の維持を強く訴えられました。実に力強い思いでもございました。


 しかし一方、プルサーマル問題や先日の放射性廃棄物の最終処分場誘致問題についての発言の一部に見られたように、ともすると国政に軸足を置いているのではとの批判も見られるのであります。どうか今まで以上に、内にも外にも細心の注意を払い、職員の力を結集して、輝くふるさと愛媛づくりに全力を投じていただきたくお願い申し上げたいのであります。


 これからの4年間は、加戸知事にとって、財政構造改革の貫徹という大きな重い使命が待ち受けております。その遂行に当たっては、県民はもとより議員や市町、団体からも、これまで以上に不平不満、要求の声も出てくるでございましょう。しかし、愛媛の未来のために、やり遂げていただきたい、そのことを心から願うものであります。


 そこで、お伺いします。


 3期目の県政運営に当たり、過去2期8年を振り返って、どのように自己評価されているのか、お尋ねしたいのであります。


 そこで、そしてその評価の上に立って、3期目の基本的な政治姿勢、心構えについて、決意のほどをお示し願いたいのであります。


 次に、財政問題についてお尋ねいたします。


 今議会に提案されております第3期加戸県政最初の予算となります平成19年度の一般会計当初予算は、加戸知事がまさにがけっ縁と称されておりますように、対前年度比3.5%減の5,974億円で、6年連続のマイナス予算となっております。過去最大の平成13年度当初予算額が7,124億円でございましたので、わずか6年ほどの間に、額にして1,150億円の減額になったことになります。


 今議会に提案されている予算は、先ほども話がありましたように骨格予算であり、県議会議員選挙後の6月補正で新規政策予算を肉づけされますが、それにしても前年度を下回ることは確実視されております。さりとて、この予算ですら、本来は禁じ手であるはずの県職員の給与カットや県有財産の売却、全国最低クラスと言われている基金のさらなる取り崩し、特例的な行政改革推進債や退職手当債の発行など、あらゆる手だてを講じて、ようやく編成されたとのことを伺っております。


 いろいろと御苦労されたことに対しましては敬意を表するものですが、しかし、私が心配しますのは、県予算の削減が県民生活にも響き、大きな痛みを伴うのではないかということであります。


 ピーク時の3分の1程度に落ち込んだ投資的経費を初め市町、団体への補助金の廃止、県事業の廃止や縮小、そして健康増進センターなどの公共施設の廃止など、間違いなく県民サービスが低下していくことは否めないのであります。


 身の丈に合った県政を進めるための財政構造改革は、私ども社民党も理解をしておりますが、社会的弱者への支援など、弱い者の立場に光を当てる姿勢だけは失っていただきたくないのであります。知事の強力なリーダーシップをここで期待申し上げたいのであります。


 そこで、お伺いします。


 財政構造改革のしわ寄せが社会的弱者に及ぶことのないようにするということが非常に大切であると考えておりますが、御所見をお聞かせ願いたいのであります。


 言うまでもなく、3期目の加戸県政の最大の使命は、選挙戦でも訴えられたように、当面する財政構造改革をどう達成するかであります。一方で、平成21年度までの財政構造改革期間を乗り越えれば、愛媛県は本当に大丈夫なのかとの県民の率直な声があるのも事実であります。


 さらに、知事の公約には、山鳥坂ダムやJR松山駅高架周辺整備の大型プロジェクトに加え、愛媛国体の開催も挙げられております。これら大型プロジェクトを推進することについて、本当に大丈夫なのかと県民からの心配の声が聞こえてくるのであります。また、既にここまで毎年行われてきましたシーリングによる大幅なカットにより、これ以上の既定経費の削減には限界があると指摘する県職員の切実な声があることも事実でございます。歳出カットは限界に近づき、一方、歳入は、地方交付税の削減や底をついている基金の現状からして、見通しは大変厳しいものがあります。


 そこで、お伺いします。


 当面する最大の懸案である財政問題について、財政構造改革後の県財政の展望を踏まえ、今後、4年間の予算編成や財政運営に関する決意とお考えをお示し願いたいのであります。


 次に、我が国で現在生じておりますさまざまな格差問題についてお尋ねをいたします。


 昨年、NHKが7月23日と12月10日の2回にわたって、ワーキング・プアの問題を取り上げました。1回目は「働いても働いても豊かになれない」、2回目は「努力すれば抜け出せますか」とのタイトルでございました。


 私は、住まいも持てず、十分に食べることもできない、働く貧困層の厳しい現実に大きな衝撃を受けたのであります。番組で取り上げられました人々は、働く意思があります。また、朝から番まで汗を流して働いているのです。世界でトップレベルの豊かな社会、経済大国日本と言われながら、なぜこのような事態が生じるのでございましょうか。


 今、我が国では、このような雇用や所得の格差だけでなく、大都市圏と地方の格差、地方の中のさらにまた地域間の格差とさまざまな分野で格差が生まれております。小泉前首相は国会で、「格差はどこの社会にもある。格差が出ることは決して悪いことではない」と格差を肯定するような発言を繰り返されました。しかし、格差の解消こそ、政治が取り組むべき最大の課題ではないでしょうか。


 今、再び広がりつつある東・中予、南予の格差を初め所得、雇用、医療、福祉、教育などさまざまな格差を解消してこそ、加戸知事の3期目の公約である輝くふるさと愛媛づくりが実現するのではないかと考えます。


 そこで、お尋ねいたします。


 加戸知事は、さまざまな格差をどうとらえ、格差のない均衡のとれた愛媛づくりにどのように取り組んでいかれるのか、お聞かせ願いたいのであります。


 次に、談合防止対策についてお伺いをします。


 昨年は、10月に福島県、11月に和歌山県、12月に宮崎県と3人の知事が相次いで逮捕されるという異常な事態となりました。いずれも県発注の公共工事に絡む官製談合で、ほぼ同じ構図でありました。疑惑がささやかれた段階では、みんながみずからの潔白を繰り返しておられました。


 この一連の不祥事は、3県のみならず地方自治全体への信頼を大きく失墜させました。第2期地方分権改革が正念場を迎えるこの時期に、不祥事対策にエネルギーを割かれるのは、地方にとって大変なマイナスとなります。地方が自浄能力を示さなければ、やっぱり霞が関に任せようということになりかねません。こうなれば政府の思うつぼなのでございます。


 全国知事会においては、立て続けのこの不祥事を受けて、指名競争入札の原則廃止などを柱とする談合の防止入札制度の改革に関する指針を決定するとともに、あわせて不正の根絶宣言を採択されました。ちなみに、この宣言は、当初の案では根絶ではなく訣別でした。これに対して、加戸知事が訣別という言葉は、なれ親しんだ者と惜別する印象を与えると疑義を唱えられ根絶になったのでございます。たった二文字でございますけれども、政策上極めて大きな意味があります。この根絶宣言につきましては、共鳴された知事が署名し、知事会としての決意をアピールされると聞いております。全都道府県、全地方自治体に、二度とこのような不祥事を起こすことのないよう、今度こそ本気で談合防止に取り組まねばならないと思います。


 そこで、お伺いします。


 本県においては、これまでも入札制度の見直しなどに随時取り組んでこられたのでございますが、談合防止のために、入札制度の改革をどのように進めていかれるのか、お聞かせ願いたいのであります。


 また、談合防止策として、入札制度の改革に取り組むべきことは論をまちません。私は、官製談合を防止するためには、入札制度改革とあわせて、不正を行わない、行わせないための環境整備も必要ではないかと思います。


 全国知事会の指針においては、コンプライアンスの徹底、内部通報制度の整備、職員の再就職制限とOB等からの働きかけ防止などが報告されておりますが、談合を根本的に防止するため、このような入札制度改革以外の対策についてどのようにお考えなのか、御所見を承りたいのであります。


 次に、雇用延長についてお伺いします。


 1947年から1749年に生まれた、いわゆる団塊の世代の退職ラッシュがいよいよ始まります。昔と違い人生80年の今日では、60過ぎは、まだまだ若く元気で十分働ける年代であります。しかも定年を迎えても、働く意欲のある人がほとんどなのです。


 そのような中、昨年4月から、改正高年齢者雇用安定法が施行され、平成25年度・2013年度までに、順次65歳までの雇用延長が企業に義務づけられたのであります。これにより企業は、定年の廃止、定年延長、継続雇用のいずれかを選択するということになります。この改正は、団塊の世代の退職や少子化に伴う労働力の人口減少が見込まれるため、高齢者を労働力として活用するとともに、厚生年金の支給開始年齢の引き上げによる年金空白期間の解消を目指すものであります。


 したがって、労働者にとっての意義は非常に大きいものがございますが、企業にとっては人件費の負担増となり、新規採用の抑制や若年層の賃金引き下げなどの弊害が出るとの懸念の声もあります。既に一部の企業では、パート従業員も含め、社員の定年を賃金変更などの条件なしの無条件に60歳から65歳までに引き上げたり、社員の定年制を廃止するなど、積極的に雇用延長に踏み切るところも出てきています。しかしながら、一方で、継続雇用さえ実施していない企業もあると聞きます。


 そこで、お伺いします。


 県内企業の雇用延長の状況はどうなのか。また、県として、この問題にどのように取り組んでいかれるのか、お聞かせ願いたいのであります。


 また、民間企業に範を示し制度の必要性を広く周知するためにも、公務員である県職員についても、再任用だけではなく、定年年齢を65歳に引き上げることも、選択肢の重要な一つだと思いますが、御所見をお伺いしたいのであります。


 次に、障害児教育についてお伺いいたします。


 学校教育法は、LD、ADHD、高機能自閉症を含めて、障害のある児童生徒一人一人に対し、適切な教育的支援を行う特別支援教育を推進するための改正がなされました。本年4月1日から実施でございます。


 この改正の主な内容は、1つは、現在の盲・聾・養護学校の制度を弾力化して、設置者の判断により、複数の障害に対応した教育を行うことができる特別支援学校の制度に転換することであります。2つ目は、この盲・聾・養護学校が地域の特別支援教育のセンター的機能を果たすこと。3つ目は、小中学校の通常の学級に在籍するLD、ADHDなどを含む障害のある子供たちに対する適切な教育を行うことが新たに規定されたことであります。


 県内の盲・聾・養護学校については、昨年4月に特別支援教育を先取りする形で、第一養護学校と第二養護学校が統合され、県下で初めて肢体不自由児と病弱の複数の障害に対応する学校として、しげのぶ特別支援学校がスタートしたのでございます。また、新居浜保健所施設の、保健所跡ですね、有効活用し、東予地域にとって長年の懸案であった今治養護学校新居浜分校も開校し、好評を得ているとのことでございます。


 さらに、本年4月には、しげのぶ特別養護学校の隣接地に、総合的な地域療育の拠点施設となる仮称ですけれども、子ども療育センターが開設されることになっております。保健、医療、福祉と連携を図った教育の一層の充実が図られるものと大きな期待を寄せております。


 近年、障害児教育に対する県及び県教育委員会の積極的な取り組みに、私は敬意を表するものであります。しかしながら、この4月からスタートする特別支援学校や小中学校において特別支援教育の充実を図るために、さまざまな課題があると思います。


 特別支援学校において障害児に応じた適切な教育を行うには、今まで以上に専門性の確保が求められていると思います。また、特定の教員のみでなく、すべての教員や保護者、地域の方々がLD、ADHDなどを含め、障害のある児童生徒を正しく理解し協力し合うことが、何よりも大切であると考えております。


 そこで、お伺いします。


 特別支援教育を今後どのように進めていかれるのか、県教育委員会としてのお考えをお聞かせ願いたいのであります。


 次に、教育再生会議の第一次報告についてであります。


 安倍内閣が立ち上げました教育再生会議は、首相の意向を受けて、第一次報告として7つの提案、4つの緊急対応を取りまとめました。


 私は、率直に申し上げて、その内容は教育の現場や実態からかけ離れたものであって、このままでは学校現場や地方の教育行政に混乱を招きかねないと心配しておるものであります。


 何点か問題点を指摘いたしますと、第1に、教育再生会議のあり方と取りまとめまでの手続、討議、運営に大きな欠陥があることを指摘したいのであります。すなわち、この会議のメンバーは17名の編成になっています。そのお一人お一人については、人格、識見のすぐれた方々でしょうが、審議時間はわずか30時間程度と聞いています。しかも、非公開での論議でした。また、そこには直接教育を担当する教職員、保護者の視点が十分に入っておりません。教育は、国家百年の計と言われます。それがこのような、何かしら偏った構成によって審議され報告されていいのか、それは大いに疑問を呈したいのであります。私は、大いに疑問を呈したいのであります。教育が国民全体に責任を負ってなされるものであるならば、オープンな論議が大前提でなければならないと思います。


 また、報告内容にも問題があります。いじめの対応について、けさもテレビでやっておりましたが、報告では、いじめた側の出席停止を行うことができるということでございます。確かに学校教育法によりますと、出席停止は認められています。しかし、私の考えでは、それはいじめを想定したものではないと思います。


 また、いじめの問題は、場合によっては被害者が加害者に、これもけさやっておりましたが、加害者が被害者になる関係さえ見られ、加害、被害の判断は簡単に、しかも安易にできるものではありません。私は、むしろ教育現場で、子供たちは時にけんかをしながら、いじめ、じゃれ合いながら人間性を学び、そして高めるものだと確信しています。いたずらに被害者、加害者の判断をせず、けんかやじゃれ合いの中から、気長に、慎重に、教師と子供同士の信頼関係を築き、心のきずなをしっかりとつくり上げることこそが、重要な教育的解決でありましょう。したがって、いじめの加害者に安易に出席停止などというのは、まさに非教育的であると言わざるを得ないのであります。


 さらに、出席停止は、学習指導要録、学籍簿です、これ。記録されます。進路にも悪影響を及ぼしてはならないなと心配をいたします。


 この出席停止について、県教育委員会はどのようにお考えか、お聞かせ願いたいのであります。


 次に、報告の一つに、教員免許の更新制を採用し、指導力不足教員、不適格教員にはやめてもらうということについてであります。


 古い出来事で恐縮でございますが、昭和30年ごろより勤務評定制度の是非をめぐって、この愛媛で行政と教育現場で激しい争いがありましたことは、御承知のとおりでございます。当時、吉野内副知事が県教育委員会の担当職員として活躍されておりました。私もその渦中の一人でございます。


 勤務評定制度は、本来、教員の資質を高める目的のものでございます。しかし、かつての愛媛県教は、教職員の専門性及び人格を高めるものではなく、よい教員、悪い教員に区分し、時に人事や給与で差別をし、教員の目を子供から遠ざける弊害が指摘されました。その結果、物言わぬ教師、事なかれ主義、評定する者に対するへつらいなどが蔓延し、直接・間接的に教育と子供の心を傷つけたと思っています。いたずらに管理体制を強めて、教師に不自由や不安感を与えることは、指導力不足を解消することにはなりません。むしろ大切なのは、教師がみずからの力不足はみずからが発見し自己申告をすること、それをもとに本人、学校長、教育委員会の協議により善処の方策を講じること、そして、自主的な研修を含め、研修の機会を保障することであろうと、今なお信じております。神奈川にもその例があります。


 県教育委員会としては現在、指導力不足教員の認定を行っていると思いますが、その実情はどうなっているのか、お尋ねしたいのでございます。


 3つ目に、報告では、学力が低下しているため、ゆとり教育の見直しをする。そこで、授業時間を10%ふやすということについてであります。


 時間を10%ふやしたり、ゆとり教育、すなわち総合学習や体験学習などをなくすことがあれば、それは学力向上に結びつくものかどうか疑問です。すなわち、人間力、生きる力をつけることになるのかどうか、私は大きな疑問を呈したい。ちなみに、フィンランドの学校は、制度も授業時間もほぼ日本と同じでございます。にもかかわらず学力は世界一であります。ここでは20人学級に向かっています。


 そこで、今重要なことは、現場教職員が求めている30名以下20名の学級編制を実現することでございます。本県では現在、小中学校においてどのような学級編制を行っているのか、今後の対応も含めてお聞かせ願いたいのであります。


 以上、るる申し上げましたが、要するにこの第一次報告は直ちに実行に移すようなことはせず、もっと保護者や教育委員会を交え、学校現場や地域で十分論議をし、時間をかけて、真の愛媛教育、地域教育の発展の方向を見出していただきたく強く要望をいたしておきます。


 質問は以上で終わりますが、お許しをいただいて、一言ごあいさつさせていただきます。


 私は、同僚の高橋克麿議員とともに、この期をもって引退することになりました。高橋議員とは同じ教員の出身で、ともに活動した間柄です。


 質問の中にも触れさせていただきましたが、かつて愛媛の勤務評定問題、続く愛媛の学力テスト問題について、県教育委員会と私どもの主張が異なり、全国に例を見ない県民をも巻き込んだ争いがありました。しかし、お互いの粘り強い真摯な話し合いによりまして、県教育委員会と和解し、4件の裁判を取り下げ、不利益部分の回復もなされました。その上で、双方が愛媛教育の発展に努力するとのアピールを発表させていただきました。


 いま一つ、私どもは、教育基本法の示す教育をこの愛媛で発展させねばならないという立場から、特に知事選挙にも関心を持ちました。結果は、連戦連敗の積み重ねでございました。しかし、1999年、政党・政派を超えて志を等しくする者が相集い、心と力を合わせて、加戸守行県政の誕生を実現しました。私にとって、この2つは深い印象に残るものでございます。


 この間、働く仲間を初め、教職員の仲間と県民の皆さんに御指導を賜りました。また、特に愛媛県議会に議席を得た18年間は、知事を初め県職員の皆さん、そして県議会の先輩、同僚の皆さんに限りない御指導を賜りました。同時に、マスコミの皆さんには特にお世話になりました。心から感謝を申し上げます。


 いよいよ県議選が戦われます。立候補を予定されている皆さんには必ず勝利していただき、県政発展のため御活躍を賜りますよう祈念申し上げます。


 ありがとうございました。(拍手)


○(篠原実議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(篠原実議長) 加戸知事


〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 社民党を代表しての笹田議員の質問に答弁いたします。


 まず、県政運営に当たり、過去2期8年の自己評価とその評価を踏まえた3期目の基本的な政治姿勢、心構えはどうかとのお尋ねでございました。


 この8年間を振り返ってみますと、県民の県民による県民のための県政のもと、目線を県民に合わせるという職員の意識改革を初め「こんにちは!知事です」等による県民との対話の実践、県審議会、委員会での女性登用など、知事就任当初から県政改革の柱として取り組んでまいりました項目については、おおむね着実な成果が得られていると考えております。


 また、2期目の中心施策として取り組みました愛と心のネットワークにつきましては、多くの県民の参加を得たボランティアキャンペーンを初め、さまざまな分野で定着しつつあることをうれしく、また、心強く感じておりまして、今後のさらなる発展、拡大のための基礎固めはできたものと思ってもおります。


 一方、三位一体の改革に伴う交付税の大幅削減等により、県財政は急激に悪化し、その結果、本年度から県民に我慢や痛みを強いる財政構造改革に取り組まざるを得なくなりましたことは、まことに痛恨のきわみでもございます。しかしながら、この改革の推進と県財政の健全化こそが、私に与えられた最大の使命と肝に銘じ、これからの4年間、みずから先頭に立ち、我が信ずる道にベストを尽くしてまいる所存であります。


 笹田議員が御心配なさっておりますように、昨年は全国で、多選によるおごりや選挙のしがらみなどに起因する各県知事の不祥事が続き、世間の指弾を受けておりますが、私自身に関しましては、これまでの人生において、みずから顧みて、心に恥ずるところはなかりしかとの自問、そしてその精神で行動してまいりましたし、これからも日々の行動規範であり続けることに変わりはございません。


 今後も、事柄の正邪に関する自問と自戒を怠らず、県民や職員の意見に真摯に耳を傾け、県民の信頼と協力をいただきながら、愛媛のため、県民のため、職員ともども一丸となって、この難局を乗り切ってまいりたいと考えております。


 次に、財政構造改革のしわ寄せが社会的弱者に及ばないようにすることが非常に大切であると考えるがどうかとのお尋ねでございました。


 本県財政は、平成19年度からの3年間で1,100億円もの財源不足額が生ずる見込みとなっておりまして、このままでは財政再建準用団体に転落しかねない、まさに危機的な状況にあると認識いたしてもおります。


 財政再建準用団体への転落を回避するとともに、持続可能な等身大の県政を実現するためには、施策の選択と集中を図り、財源の重点的かつ効率的な配分を行うなど、着実に財政構造改革を進めていく必要があり、その結果として、県民の皆様方にはサービスの低下など、ある程度の痛みを分かち合っていただかざるを得ないものと考えております。


 しかしながら、高齢者や障害者など社会的弱者については、選択と集中を行うに当たりまして配慮することが肝要であり、また、行政による支援に限らず、県民がお互いに助け合い支え合いの輪を広げていけるような、困っている人に優しいあったか県政を展開していくことが必要であると考えておりまして、改革のしわ寄せが社会的弱者に極力及ぶことがないよう、十分意を用いてまいりたいと考えております。


 次に、財政構造改革後の県財政の展望を踏まえ、今後4年間の予算編成や財政運営に関する決意と考えはどうかとのお尋ねでございました。


 平成19年度当初予算編成におきましては、歳入歳出全般にわたる徹底した見直しを財政構造改革基本方針どおりに行い、その結果、県債計上額や県債依存率は減少させておりますが、引き続く地方交付税の減等による財源不足額の拡大等の中、笹田議員御指摘ございましたように、今後も歳入の増加は期待できない一方において、歳出カットも限界に近づいておりまして、県財政のかじ取りは非常に厳しい困難な状況にあると思っております。


 しかしながら、子供や孫の世代に重い負担を残すことなく、愛媛の未来の発展に向けた道筋をつけてまいりますためには、財政構造改革は避けては通れない道であると認識いたしております。


 現時点において、国の基本方針2007や第2期地方分権改革の動向が不透明でありますことから、平成21年度までの財政構造改革後を展望するだけの条件を持ち合わせておりませんが、いずれにしても、財政構造改革後の展望を確かなものにするためにも、私は不退転の決意でこの改革を断行してまいる所存でございます。


 次に、さまざまな格差をどうとらえ、格差のない均衡のとれた愛媛づくりにどのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございました。


 今日、我が国社会のさまざまな分野で格差の存在が指摘されておりますが、その背景には、少子化による人口減少社会の到来、東アジア地域の台頭による経済情勢の変化、明治以来続いてきた中央集権による行政の制度疲労など、社会経済の大変動があるものと認識いたしております。


 このような社会の変動期におきましては、変化に対応できない人や地域が生ずるものでありまして、県民生活や地域社会の安定、安心を確保する上で、今日ほど弱っている地域や人をみんなで支える姿勢が求められている時代はないと考えております。


 このため、第3期加戸県政におきましては、厳しい環境にある若年者の雇用対策と疲弊する農林水産業の再生に最優先で取り組みますとともに、地域活力の低下が著しい南予地域の底上げに全力を傾注したいと考えております。


 また、県内における格差は経済分野だけではなく、福祉や医療の面でも生じておりまして、子ども療育センターや福祉や総合相談機関の開設、県立中央病院の建てかえに取り組みますほか、ドクターバンク創設の検討も行うこととしておりますけれども、笹田議員御指摘のございました格差のない均衡のとれた愛媛づくりのためには、何よりも県民の間に助け合い支え合いの輪を広げ、あったか県政を展開していくことが重要であると考えておりまして、愛と心のネットワークの普及定着がそのかぎを握っていると確信いたしております。


 これまでの8年間、是々非々の立場で県政与党の一角を占められました社民党の長老議員としての私に対しますさまざまなこれまでの御指導、御助言に心から感謝申し上げますとともに、このたび県政壇上をお去りになることになられましても、今後とも高橋議員ともども、愛媛県政の行方を温かく見守っていただければ幸いに存じます。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(篠原実議長) 讀谷山総務部長


〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 笹田議員にお答えいたします。


 雇用延長に関しまして、民間企業に範を示し制度の必要性を広く周知するため、再任用ではなく、県職員の定年を65歳に引き上げることも選択肢の一つだと思うがどうかとのお尋ねでございましたけれども、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の改正によりまして、御指摘のとおり、民間の雇用主には定年の引き上げか、継続雇用制度の導入か、または定年の定めの廃止のいずれかを義務づけられたところでございますけれども、公務員につきましてはこの適用が除外されておりまして、これにかわる再任用制度が導入されているところでございます。


 この再任用制度につきましては、公的年金の支給開始年齢の引き上げに伴い導入されたものでございまして、本県では平成13年3月に職員の再任用に関する条例を制定しまして、13年度末の退職者から適用しているところでございます。


 民間企業に範を示すべきとの笹田議員の御指摘は、高齢者雇用対策の必要性を民間に浸透させる上で有効であるとの御趣旨であると拝察いたしておりますが、地方公務員の定年は、地方公務員法によりまして国家公務員に準ずるよう規定されておりますので、本県独自で定年年齢の引き上げを行うことはできませんことから、現時点では再任用制度の活用を基本とする必要がありますことを御理解いただきたいと思います。


 なお、昨年度の人事院勧告におきまして、定年引き上げを含め、今後の60歳代前半の本格的な雇用のあり方についても検討を進めるとの報告がなされておりますことから、今後とも、法改正等の動向を注視しながら適切に対応してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(上甲啓二経済労働部長) 議長


○(篠原実議長) 上甲経済労働部長


〔上甲啓二経済労働部長登壇〕


○(上甲啓二経済労働部長) 笹田議員にお答えいたします。


 県内企業の雇用延長の状況はどうか。また、県として、どのように取り組むのかとのお尋ねでございますが、少子高齢化の進展によりまして、労働人口の減少や年金、医療費などの社会保障経費の増大が懸念される現状にありましては、高齢者一人一人がその意欲と能力に応じて、これまで培ってこられた豊かな知識と経験を生かし、社会の担い手として活躍することのできる雇用環境の整備が必要であると考えております。


 このため、国と県が役割を分担しまして、企業に対しまして改正高齢法に定められた責務を果たし、希望する高齢者が継続して働ける制度を導入するよう指導、啓発に努めているところでございます。この結果、18年の6月現在で、県内の従業員51人以上の915社のうち773社、84.5%が、現在義務づけられております62歳以上の雇用確保措置を、定年の引き上げや継続雇用制度等により導入しております。しかし、導入していない企業が142社ありますほか、25年度までに導入を義務づけられております65歳以上の措置を前倒しして導入している企業は577社の63.1%と、全国平均をわずかに下回っている状況でございます。


 今後も、労働局とも連携いたしまして、毎年実施しております「高齢・障害者雇用フェスタinえひめ」において、事業主、事業主団体を対象とする雇用管理セミナーの実施し、さらには高齢者雇用に積極的な企業に対する知事表彰を行うことなどによりまして、高齢者の雇用延長の重要性を啓発いたしますほか、県のホームページ等により、法改正の趣旨や概要、国の各種助成措置の周知を図り、希望する高齢者が働き続けることが可能な制度を県内企業が早期に導入するよう取り組んでまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(清水裕土木部長) 議長


○(篠原実議長) 清水土木部長


〔清水裕土木部長登壇〕


○(清水裕土木部長) 笹田議員にお答えいたします。


 談合防止について2点お尋ねがございました。


 まず、談合防止のために入札制度の改革をどのように進めていくのかとのお尋ねでした。


 県の入札・契約制度につきましては、競争性、透明性、客観性の確保を念頭に種々の工夫を重ねてまいりましたが、今回、全国知事会での都道府県の公共調達改革に関する指針の採択を受けまして、先般開催した愛媛県建設業審議会で一般競争入札の拡大、総合評価落札方式の拡充、談合等不正行為に対するペナルティの強化など、おおむね指針に沿った内容の答申が得られましたことから、19年度から新たな改善策を実施することとしております。


 特に、競争性、透明性を高めることが談合防止のために有効な方策であると言われておりますため、現在、設計金額1億円以上の一般土木、建築工事などで行っております一般競争入札につきましては、19年度から、土木工事の場合に格付A・B等級業者が対象となります設計金額3,000万円以上に、さらに20年度からは、同じく土木工事の場合に格付A等級からC等級業者までが対象となります800万円以上に、全部局の全工事にまで拡大することとしております。


 また、価格だけではなく、技術力も評価して落札者を決定する総合評価落札方式を18年度は土木部発注工事で一部試行したところでございますが、談合防止にも効果があると言われておりますことから、19年度には、土木部の出先機関発注の工事においても試行することといたしております。


 さらに、県工事等において、入札談合などの違法・不正行為を行った場合の入札参加資格停止期間を6カ月以上から12カ月以上にするとともに、工事請負契約約款に定める違約金の額を契約金額の10%から20%に引き上げるなど、談合防止に向けたペナルティの強化も図ることとしております。


 県といたしましては、これら改善項目の適正な執行を図るとともに、新制度の運用状況を見きわめながら、引き続き入札・契約制度の改善に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、入札制度改革以外の対策についてはどのように考えているのかとのお尋ねでございました。


 昨年、全国で相次いだ官製談合事件は、自治体のトップによる非常に悪質な事実であり、笹田議員御指摘のとおり、地方自治体全体への信頼を揺るがしかねない大きな問題であるとの認識のもと、全国知事会で急遽、根絶宣言や公共調達改革指針の採択に至ったものであります。


 採択された指針では、談合をできにくくすることを前提に、一般競争入札の拡大など入札制度自体の改革とともに、官製談合を根絶するため、コンプライアンスの徹底、内部通報制度の整備、職員の再就職制限等OBからの働きかけ防止といった対策が示されております。


 このうち、コンプライアンスの徹底につきましては、公務員として当然のことであり、従来から副知事通知等あらゆる機会をとらえ、綱紀の保持及び服務規律の確保を呼びかけてきたところでございますが、引き続き職場研修等を通じて、関係職員に一層の徹底を図っていきたいと考えております。


 また、内部通報制度に関しましても、公益通報者保護法の施行とあわせ、昨年4月に職員からの通報窓口が人事課に設けられたところでありますが、官製談合防止法も近々公益通報の対象法律となる見込みでありますので、今後、実効性と運用状況を見ながら、見直しの必要があれば検討してまいりたいと考えております。


 さらに、職員の再就職の制限等につきましては、県工事の大部分を所管いたします土木部では、従来から民間企業への再就職をあっせんしておらず、自己開拓により再就職する場合でも、職業選択の自由も考慮しつつ、退職後一定期間の就職の自粛や県に対する営業活動の自粛などを要請しているところでございます。


 いずれにいたしましても、本県では官製談合事件は発生しておりませんが、国の法改正等の動向を見きわめながら、今後とも多様な発生防止策を検討してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(野本俊二教育長) 議長


○(篠原実議長) 野本教育長


〔野本俊二教育長登壇〕


○(野本俊二教育長) 笹田議員の代表質問にお答えをさせていただきます。


 まず、特別支援教育を今後どのように進めていくのかというお尋ねでございました。


 ことしの4月から特別支援教育制度がスタートいたしますことから、県教育委員会ではこれに適切に対処するために、お話にもございましたような3つの柱を中心といたしまして、現在その準備に取り組んでいるところでございます。


 まず、1つ目の柱でございます現在の盲・聾・養護学校をどのような障害種を対象とする特別支援学校にしていくかということにつきましては、これまでどおり単一の障害種とすることも、また、新たな形として複数の障害種とすることも、弾力化が可能となりましたので、現在、県立学校再編整備計画検討委員会におきまして今後の方向性を検討しておりまして、その報告を踏まえまして、19年度中には教育の専門性も重視して総合的に判断していきたいと考えております。


 次に、現在の盲・聾・養護学校が地域の特別支援教育のセンター的機能を求められるようになったということにつきましては、その役割を果たしますために、学校に新たに相談支援窓口を開設いたしますことやセンター的機能の役割を担う教員を支援するために、非常勤講師14名を増員配置すること計画するなどいたしまして、地域の小中学校を支援することといたしております。


 また、3つ目は、この小中学校において、お話のように、通常学級に在籍する、いわゆる普通の一般の学級に在籍するLD、ADHDなどの児童生徒に対する教育を行うということが新たに規定をされました。そして、今後は、障害のある児童生徒に対する教育がこれまでの特殊学級に加えまして通級による指導、さらには通常学級での指導と、すべての教育の場で行われるようなことになったわけでございまして、このことが学校現場におきましては大変大きな変革でございます。


 そこで、県教育委員会では、これまで3年間ですべての小中学校に各1名ずつ配置できますように要請してまいりました特別支援教育コーディネーター、これは教員でございますけれども、このコーディネーターを中心といたしまして、各学校ごとに学校の中に特別支援教育校内委員会というものを設置いたしまして、全教職員の共通理解のもとに学校全体で支援する体制を整備いたしますとともに、新たにLD、ADHDなどの専門家でございます医師、大学教授や巡回相談員などを学校に派遣いたしまして、教育活動を支援する事業をスタートさせますほか、御指摘にもございましたように、通常の学級の教職員や保護者への理解、啓発にも力を入れる計画でございます。


 このほか、大学院での専修課程に教員を派遣いたしまして、より専門性の高い教員を養成するなど、今後とも、このような施策を総合的に推進することによりまして、市町教育委員会の連携のもと、特別支援教育への移行に積極的に取り組んでまいりたいと思っております。


 続きまして、教育再生に関しまして、まず、いじめの加害者に対する出席停止につきまして、どのように考えているかというお尋ねでございました。


 お話のように、教育再生会議の第一次報告におきましては、いじめなど反社会的な行動をとる児童生徒に対する出席停止を提言しているわけでございますが、この出席停止は懲戒行為ではなくて、学校の秩序を維持し、他の児童生徒の教育を受ける権利を保障するためにとられる措置でございまして、学校の継続的な指導にもかかわらず、悪質ないじめや暴力行為を執拗に繰り返す、そういうふうな場合などに限りまして十分な教育的配慮のもとで行う措置であるというふうに私どもは認識をいたしております。


 お話のように、児童生徒は、時にはけんかあるいはトラブルを経験しながら成長するものでございまして、問題行動があった場合にも、常に教育的配慮をもって指導することは当然のことでございますが、なお、その上で今、悪質ないじめなどのためにみずからがかけがえのない命を断つ児童生徒がいるという、この現実を重く受けとめまして、やむを得ない場合には毅然と出席停止の措置をとることも必要だと思っております。


 したがいまして、今後とも、まずはそのような事態にならないように、各学校において児童生徒の自発的な、あるいは自治的な集団づくりを進めるなど、問題行動の未然防止に努めますとともに、全教員が一体となってさまざまな悩みを受けとめ、積極的に教育相談やカウンセリングに当たるなど、温かい人間関係と信頼関係の中で、児童生徒のよりよい成長を図ることができる学校づくりを支援してまいりたいと思っております。


 続きまして、指導力不足教員の認定の状況、実情はどうかというお尋ねでございます。


 この指導力不足教員などの申請や認定につきましては、指導力不足等教員の取扱いに関する規則に従いまして、平成15年度から行っております。


 この制度は、子供たちに対する学習指導を適切に行えない教員などに対しまして、まず学校内で十分指導した上で、さらに特別な研修が必要と判断した場合に認定の申請を行うものでございまして、医師や有識者など6名で構成する審査委員会での審査結果に基づきまして、県教育委員会が認定をしているわけでございますが、当然その過程では、本人も意見を申し出る機会を与えているところでございます。


 過去3年間に認定をいたしました指導力不足等教員は、18名でございました。その認定後の状況でございますが、学校復帰できた者、学校復帰ができた先生は4名、自己都合により退職した者が7名、現在研修中の者が5名、そういう状況になっております。また、認定後にはきめ細かな個別研修や共通研修を実施いたしまして、学校復帰を目指した指導に当たっているところでございます。


 また、お話にもございましたように、現在進められております教員免許更新制度が導入されますと、更新修了認定が不可の者の免許は失効するということになるようでございますけれども、この更新制度と現在行っております指導力不足教員の認定制度、これを具体的にどのように運用していくかということにつきましてはまだ未確定でございまして、今後の動向を見守って対処していきたいと思っております。


 次に、本県では、小中学校においてどのような学級編制を行っているのかというお尋ねでございます。


 小中学校の学級編制は、いわゆる義務標準法に基づいて行っておりまして、原則40人となっているわけでございますが、平成13年度から各県の教育委員会の判断で、40人を下回る学級編制が可能となりました。仮に30人学級を県下全体で実施したといたしますと、新たに約1,300人程度の教員を確保しなければなりませんので、現実的には非常に難しいわけでございまして、このために、現在の制度の中で教員の加配や総額裁量制の運用によりまして、まず35人学級を実現し、きめ細かな指導を進めていきたいと考えております。


 具体的には、13年度に初めて、小学校では1学年100人を超える学校の小学1年生、そして中学校では1学年200人を超える中学の中学1年生、いわゆる大規模校の小学1年生と中学1年生で35人学級をスタートさせました。そして、今年度では現在、小学校は4年生まで、中学校は全学年において実現したところでございます。


 来年度からは、これを小学5年生にも拡大するということを予定をしておりまして、引き続き県財政が厳しい状況の中でございますので、国からの教員加配制度を活用するなど工夫をいたしまして、ぜひ6年生まで導入を進めまして、義務教育9年間を35人学級編制にしていきたいというふうに思っております。


 以上でございます。


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○(篠原実議長) 以上で本日の日程を終了いたしました。


 明3日及び4日は、休日のため休会いたします。


 5日は、午前10時30分から本会議を開きます。


 日程は、全議案に対する審議の続行であります。


 本日は、これをもって散会いたします。


     午後2時5分 散会