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平成18年第298回定例会(第4号 9月25日)




平成18年第298回定例会(第4号 9月25日)





第298回愛媛県議会定例会会議録  第4号


平成18年9月25日(月曜日)


 
〇出席議員 45名


   1番  楠 橋 康 弘


   3番  大 沢 五 夫


   4番  豊 田 康 志


   5番  笹 岡 博 之


   6番  鈴 木 俊 広


   7番  徳 永 繁 樹


   8番  高 山 康 人


   9番  泉   圭 一


  10番  欠     番


  11番  欠     番


  12番  阿 部 悦 子


  13番  欠     番


  14番  佐々木   泉


  15番  住 田 省 三


  16番  菅   良 二


  17番  渡 部   浩


  18番  白 石   徹


  19番  戒 能 潤之介


  20番  赤 松 泰 伸


  21番  欠     番


  22番  欠     番


  23番  井 上 和 久


  24番  栗 林 新 吾


  25番  村 上   要


  26番  高 橋 克 麿


  27番  本 宮   勇


  28番  黒 川 洋 介


  29番  河 野 忠 康


  30番  明 比 昭 治


  31番  猪 野 武 典


  32番  田 中 多佳子


  33番  篠 原   実


  36番  笹 田 徳三郎


  37番  寺 井   修


  38番  西 原 進 平


  39番  竹 田 祥 一


  40番  岡 田 志 朗


  41番  薬師寺 信 義


  42番  仲 田 中 一


  43番  帽 子 敏 信


  44番  横 田 弘 之


  45番  土 居 一 豊


  46番  欠     番


  47番  欠     番


  48番  清 家 俊 蔵


  49番  中 畑 保 一


  50番  森 高 康 行


  51番  柳 澤 正 三


  52番  山 本 敏 孝


  53番  谷 本 永 年


  54番  玉 井 実 雄


  55番  池 田 忠 幸


  ――――――――――


〇欠席議員 3名


   2番  豊 島 美 知


  34番  成 見 憲 治


  35番  藤 田 光 男


  ――――――――――


〇欠  員 2名


  ――――――――――


〇出席理事者


  知事         加 戸 守 行


  副知事        吉野内 直 光


  出納長        永 野 英 詞


  公営企業管理者    和 氣 政 次


  総務部長       讀谷山 洋 司


  企画情報部長     藤 岡   澄


  県民環境部長     三 好 大三郎


  保健福祉部長     濱 上 邦 子


  経済労働部長     上 甲 啓 二


  農林水産部長     高 浜 壮一郎


  土木部長       清 水   裕


  公営企業管理局長   相 原 博 昭


  教育委員会委員    砂 田 政 輝


  教育委員会委員教育長 野 本 俊 二


  人事委員会委員    木 村 スズコ


  公安委員会委員    木 綱 俊 三


  警察本部長      種 谷 良 二


  監査委員       白 石 友 一


  監査事務局長     河 野 恒 樹


    ――――――――――


〇出席事務局職員


  事務局長          丹生谷 光 嘉


  事務局次長総務課長事務取扱 北 川 一 徳


  参事議事調査課長      菅   宜 登


  参事政務調査室長      森 川 保 男


  副参事総務課長補佐     門 田 正 文


  副参事議事調査課長補佐   橋 本 千 鶴


    ――――――――――


〇本日の会議に付した事件


  定第100号議案ないし定第113号議案


    ―――――――――――――――――


     午前10時 開議


○(篠原実議長) ただいまから、本日の会議を開きます。


 本日の会議録署名者に薬師寺信義議員、栗林新吾議員を指名いたします。


    ―――――――――――――――――


○(篠原実議長) これから、定第100号議案平成18年度愛媛県一般会計補正予算ないし定第113号議案を一括議題として、質疑を行います。


○(仲田中一議員) 議長


○(篠原実議長) 仲田中一議員


   〔仲田中一議員登壇〕


○(仲田中一議員)(拍手)おはようございます。


 自民党の仲田中一です。


 今、宇和島市では「白石貞一郎君を救う会」を中心に、海外で同氏の肝臓移植を行うための募金運動が静かに行われておるようです。自民党県議団の控室にも募金箱が置かれてあります。愛媛県議会の皆様方の心温まる御協力に感謝をいたしております。


 臓器の移植技術は進んではおりますが、残念ながら日本国内での移植は困難な状況にあります。若い一人の男性の命を救い、本人の生き続けていきたいという思いに報いてやりたく、県民の皆様方の御支援を心よりお願いを申し上げ、私の質問に入らせていただきます。


 まず、3期目を目指す決断をされた加戸知事の現在のお気持ちに関してお伺いいたします。


 知事は、平成11年1月、愛媛を変えたいとの熱い思いを持って知事に就任され、以来8年近くにわたって、本当に昼夜を分かたず休みもほとんどとらずに、愛媛県のために懸命に取り組んでおられます。このことは県民の多くが認めるところであり、この知事の御努力により、8年前と比べて愛媛は着実に変わってきていることを実感しています。


 加戸県政1期目に当たって、高度情報化や森林蘇生、環境保全、そして何よりも文化・スポーツの分野において、全国レベルに追いつくための抜本的な対策を次々打ち出されました。また、2期目に当たっては、愛媛の元気創造というスローガンのもと、人づくり、暮らしづくり、基盤づくりの3本柱による政策を展開、そして、今や加戸知事の代名詞ともなっている愛と心のネットワークづくりを提唱されてきたのであります。


 本年7月、愛媛新聞が実施したアンケート調査の結果が報道されておりました。県内の市長、町長に対し愛媛県政の評価を求めた調査ですが、皆さん御案内のとおり、20人の首長のうち未回答は2人で、残り18人のうち17人が加戸知事を支持するものでありました。この結果は、私が日々の議員活動の中で実感している加戸知事に対する評価、すなわちこれまで加戸知事の進めてこられた県政改革、明るくさわやかで活力ある愛媛づくりに対する取り組みを県民の大多数が高く評価しているということとぴったり符合しております。


 こうした実績を踏まえ、知事は3期目に名乗りを上げられたわけですが、一方で、地方財政を取り巻く環境はいよいよ厳しく、健全財政を誇ってきた本県においても、今年度から財政構造改革に取り組まざるを得なくなっております。


 知事は、3期目を目指すに当たり、財政状況さえ許すなら、新たに打ち出したいこと、取り組みたいことが山のようにあるに違いありません。しかし、県政のかじ取りを任されている現職知事としては、今の財政状況を踏まえると、無責任にあれもやります、これもやりますとは言えないのが実情であろうと推察いたします。その意味で、財政構造改革の推進こそが知事3期目の最大の課題であるとも言えましょう。この財政構造改革は、県民にも相当の痛みを伴うものでありますが、県民の加戸知事への熱い強い信頼をベースに、公平で公正な県政を進めるならば、必ずや大多数の県民に理解、協力してもらえるものと確信しています。


 さて、今後、財政構造改革を進めていく中で、ともすると予算削減、事業縮小、給与カットといった暗い話ばっかりが前面に出てしまい、将来の愛媛づくり、愛媛を元気にするような施策が打ち出しにくい状況となり、その結果、愛媛に元気がなくなっていくことを何よりも心配しています。


 幸いにして県は、今年度から、お金を余りかけず、若手県職員の知恵をフルに活用し元気な愛媛をつくり上げるための取り組みとして、えひめ元気づくりプロジェクトをスタートさせました。8月1日には、具体的な検討テーマとして10項目が発表され、現在、新しい施策の検討や来年度の予算化に向けての作業が急ピッチで進められているとお聞きしております。


 私は、この取り組みが、恐らく3期目の加戸県政において重要なかぎを握ってくるものと思いますし、また、将来の愛媛発展のための布石となる施策が打ち出されるものと非常に注目するとともに期待をしております。


 そこで、お伺いいたします。


 まず1点目として、知事は、これまで8年間近く、それこそ身を粉にして取り組まれてきた県政を振り返ってどう総括されておられるのか、お聞かせください。あわせて、思い出に残る出来事、胸を張れる出来事、あるいはこれは失敗だったと反省されている出来事などがございましたら、御披露いただければと思います。


 また2点目として、冒頭に申し上げましたアンケート調査の結果のように、県民から高い評価、強い信頼を寄せられているということに対し、知事自身どのような感想をお持ちでしょうか。率直なお気持ちをお聞かせください。


 さらに、3点目として、若手職員によるえひめ元気づくりプロジェクトに知事はどのような期待を持っておられるのか、お聞かせください。また、現時点での検討状況や提案された面白いアイデアや画期的な施策について、可能な範囲でお聞かせいただければと思います。


 次に、南予地域活性化に関して2点お尋ねします。


 県では、加戸知事の強いイニシアティブのもと、南予地域の活性化を県政の最重要課題として位置づけられ、本年4月に南予地域活性化特別対策本部を設置し、地元の活性化に向けた取り組みを支援する体制を整えられたところであり、非常に心強く感じています。


 御案内のとおり、南予地域では、高齢化や人口減少の急速な進展を初め、基幹産業である農林水産業の低迷、製造業の域外流出などさまざまな構造的課題を抱えています。これらの諸課題は、ある意味、中山間地域や島嶼部を抱えている国内の多くの地域に共通するものですが、非常に厳しい環境や条件にあるにもかかわらず、みずからの力で困難な道を切り開き、実を結んでいる実例が見受けられます。


 例えば、高知県馬路村の「ゆずの森構想」や徳島県上勝町の「いろどり事業」などが有名でありますし、最近では、四万十川中流域での「じゅうみん株式会社・四万十ドラマ」の活動なども知られるようになっています。これらは、いずれも行政依存ではなく地域のすぐれたリーダーのもと、住民、団体などが地域経営の主体としての自覚を持ち、将来ビジョンを共有した上で、その実現に向け一体となって取り組んでいる点に大きな特徴があります。


 今回の南予地域活性化の取り組みでは、まずは、地域活性化懇話会等において、地元住民や団体みずからが具体的な方策を検討し、共通目標を設定することを出発点にされているとのことであり、地元の主体的な取り組みが大きな成果を上げることを強く期待していますが、南予地域の再生を図るためには、地元の取り組みに呼応して、県を初め国や関係機関等が的確な支援を行うことが何よりも重要であります。卵がふ化する際に、ひなと親鳥が殻を同時につつき合う様子を「そっ啄同時」と申しますが、地元の取り組みが大きく育つためにも、県の適切な支援を心からお願いするものであります。


 そこで、お伺いします。


 現在、南予の各市町では、地域の活性化に向けてどのような取り組みを検討しているのか。また、県では、これらに対しどのような考えのもと支援を行っていくのか、お聞かせ願いたいのであります。


 さて、南予活性化のための具体的な施策としては、ぜひとも農林水産業へのてこ入れや新たな産業起こしに取り組んでいただきたいと思いますが、これに加え、私は、交流人口の増加によって地域の活性化を図る観光産業の振興に全力を上げて取り組んでほしいと願うのであります。なぜなら交流は、知恵と物の移動により地域に付加価値を生み出すきっかけをもたらすものであり、観光産業は、交通や運輸、農林水産業など幅広いすそ野を持つ総合産業として雇用創出や所得増加など大きな経済波及効果が期待できるからであります。


 南予地域には、豊かな自然、温暖な気候、おいしい空気、自慢できる海、山、川の幸、全国に誇れる温かい人情があります。特に、南予各地に残る町並みや村並みなどのたたずまいには、現代人が求めるいやしを感じられます。生活や文化の香りが漂うたたずまいは、地域の人々の理解と努力によって継承されるものでありますが、昨今、宇和島地域では、村並みの中で、古い民家を生活の利便性を高めた上で再生しようという動きが出てきています。これは、地域に根差した生活、文化に新たな息吹を吹き込み発展させる興味ある取り組みであり、地域の誇りであるとともに、いやしを求める都市住民などに力強く情報発信できる南予の地域資源であると考えます。全国で観光振興が叫ばれる中、勝ち残るためには、競争相手や観光客を納得させる魅力が必要であり、そのためには、地域みずからが本物を提供するという視点が大切であると考えます。


 幸いに県では、現在、南予地域一帯において、観光につながる地域資源の掘り起こしや観光に携わる住民グループの育成支援を行い、地域住民による観光まちづくりの機運醸成に取り組んでいます。ぜひとも着実な成果をおさめていただきたいと思います。


 また、御案内のとおり、来年度以降は、いわゆる団塊の世代の退職者が大量に発生いたしますが、これにより観光に対する消費が大きく伸びることも予想されます。


 私は、このような機会をとらえ、現在進めている観光まちづくりを一層促進し、これらを生かした観光産業の振興に地元が主体性を持って取り組んでいくべきであり、自然環境、生活、文化、産業等すべてにわたって南予地域が持っている多彩な魅力を全国に発信し、南予に対するイメージや知名度を高め、交流人口の増大を図ることが、南予地域の活力の向上や経済の活性化のための一番の近道ではないかと考えます。


 そこで、お伺いします。


 南予地域の観光振興を図るため、今後どのように取り組んでいかれるのか、お聞かせ願いたいのであります。


 次に、本県、特に南予の特産であるミカンについてであります。


 本年7月31日、宇和島市吉田町の果樹試験場南予分場においてみかん研究所の起工式がとり行われました。愛媛のミカン農家の期待を一身に集める施設であり、来年4月のオープンが待たれるところであります。また、施設の充実に伴って研究体制の一層の充実を期待しているところであります。幸い南予分場では、職員が一体となってかんきつ栽培の研究指導に情熱を持って取り組んでおられ、農家からの信頼も絶大ということであります。今後、多くのミカン農家がみかん研究所に集まって、かんきつ栽培についての新しい技術の指導、研修を受け、産地の活性化を図られるものと確信しています。


 ただ1点だけ気になっていますのが、新たに建設される研究所の脇にある古い研修施設であります。財政難の折から、既存の施設をできるだけ活用するという趣旨は十分理解しています。しかし、みかん研究所において、農家の人たちが最も頻繁に利用する施設は、実はこの研修施設ではないかと思いますので、立派な研究所本館に隣接する施設として、本体施設に見劣りしない程度に、外観も内装もリニューアルをしていただきますことを強く期待するものであります。


 また、みかん研究所という名称についてでありますが、現在は仮称ということになっております。後ほど申し上げますが、これからは、いわゆるミカンに頼るのではなく、高級果実として全国に通用するようなさまざまなかんきつ類の開発、普及を進める必要があります。名は体をあらわすとも申しますが、新しい施設の名称は、「かんきつ研究所」といったものの方がいいのか、また、全国にも名が通り、温かで庶民的な雰囲気のある「みかん」という言葉を用いて「みかん研究所」とする方がいいのか、私も地元住民の一人としていろいろと思いをめぐらしています。どうか県におかれましては、十分に検討をいただき、愛媛のかんきつ、ミカンの研究拠点として、全国に名立たる施設となるような名称をつけられますよう、重ねて期待するものであります。


 さて、新しいかんきつ品種の導入に関してお伺いします。


 私は、常々ミカン農家が衰退している最大の原因は、日本人のかんきつ消費量の大幅な減少にあり、この消費を回復する手立てはもうないのかなと少し悲観的な考えを持っていたのですが、最近、これが南予のミカン農家復活の救世主かもしれないと思えるような話を聞きました。それは、南予分場が中心となって栽培普及を進めているイタリア・シチリア島特産の「タロッコ」という赤い身のオレンジであります。


 落ち込んでしまった日本のかんきつ消費を伸ばすためには、従来の品種にとらわれず、消費者の嗜好やライフスタイルの変化に応じた新品種の生産が必要であります。例えば、高級果実の分野に目を向けて、朝食用のフレッシュジュースやカットフルーツとしての需要を伸ばすことが重要でありますが、それに最適なかんきつが「タロッコ」であるというのであります。


 現にJA宇和青果では、その将来性に目をつけて数年前から導入し、産地化に向けて着々と体制を整えているということであります。幸か不幸か地球温暖化現象の影響で、南予地域の年間平均気温も以前より1度ほど上昇しており、南予は気候的にもさまざまなフルーツ栽培に最適な状況になりつつあるということです。現在の「せとか」や「マンゴー」といった高級果実に次ぐ有望品種の開発や普及に大いに期待が寄せられるところであります。


 そこで、お伺いします。


 今申し上げました「タロッコ」や甘くて平らなことから名前がつけられたという「甘平」というかんきつなど新しい品種がありますが、県では、現在どのような新品種の開発に取り組まれ、普及啓発をどのように行っているのか、お聞かせをください。また、今後の取り組み方針についてもあわせてお答えください。


 さらに、「タロッコ」や「甘平」などの新しいかんきつについては、産地としてある程度のめどが立った時点で、えひめ愛フード推進機構のブランドとして認定を受け、販売促進に取り組んでいく必要があると考えますが、今後のブランド戦略としてかんきつの新品種のブランド化をどのように進めていくのか、お考えをお聞かせください。


 次に、本県における自殺対策の取り組みについてお伺いします。


 厚生労働省の人口動態統計によれば、我が国の自殺による死亡者数は2万人程度で推移していましたが、平成9年に2万3,494人、10年に3万1,755人と急増し、その後も3万人前後で推移しております。しかも自殺未遂者については、自殺者の10倍はいるのではないかと言われております。


 自殺者の状況を見ますと、男性の自殺者が女性の約2倍と多く、特に50歳から59歳の男性で著しく増加をしております。この原因としては、バブル崩壊後の長期にわたるデフレの結果として、倒産やリストラによる失業、収入の減少、過労や競争激化、事業不振等があるとされております。また最近では、企業の中高年のリストラが進み、企業に残った若者の負担がふえ、過労の上の自殺者が目立っていると言われております。


 本県においても、ほぼ全国と同様な傾向にあり、250人程度で推移していたものが、平成9年に302人、10年には395人と急激にふえ、平成17年も371人と高い水準にあります。


 自殺に至る多くのケースでは、何らかのストレスの結果うつ状態になり、本人が病識のないまま症状がひどくなってみずから死に至ると言われており、国民の約15人に1人がうつ病にかかった経験があるにもかかわらず、その4分の3は医療を受けていないという調査結果も報告をされております。


 自殺は本人だけの問題ではなく、家族や周囲への大きな悲しみとともに、残された家族には経済的、精神的な負担などさまざまな困難をもたらします。また、働き盛りの世代の自殺者の増加は、日本の社会にとっての経済的損失もはかり知れないものがあります。これ以上不幸な人々をふやさないため、自殺対策には積極的に取り組む必要があると思うのであります。


 御案内のとおり、本年の6月15日に自殺対策基本法が国会で成立いたしました。そして、この法律では、自殺対策に関する基本理念として、自殺の背景には「様々な要因があることを踏まえ、社会的な取組として実施」すること、「単に精神保健的観点からのみならず、自殺の実態に即して実施」すること、「自殺の事前予防、事後対応の各段階に応じた効果的な施策として実施」すること、「国、地方公共団体、医療機関、事業主、学校、民間団体等の密接な連携の下に実施」することとされております。「地方公共団体は、国と協力しつつ、当該地域の状況に応じた自殺対策を策定し、実施する責務を有する」と規定されております。この各種対策の中でも、私は、自殺を予防する対策が特に重要であると考えます。


 そこで、お伺いいたします。


 県では昨年度、県民健康づくり計画「健康実現えひめ2010」の中間評価を行い、今後5年間で自殺者の数を300人に減らす目標を立てられており、ぜひとも早期に達成してほしいと念願するところでありますが、今後、本県における自殺予防対策の取り組みをどう進めていくのか、お聞かせください。


 次に、空き交番対策の推進状況についてお伺いします。


 本年7月末までの本県における刑法犯認知件数は、1万992件と前年の同時期に比較し1,703件、率にして13.4%減少し、逆に検挙率は37.4%と前年に比較して2.1ポイント上昇してはいるものの、近年、全国各地で発生している幼い子供が被害者となる痛ましい凶悪犯罪の発生や県民の身近で発生する重要犯罪の多発など、県民が肌で感じる、いわゆる体感治安は、依然として改善されていない状況にあります。


 こういった厳しい治安状況の中で、県民としては、交番は平素から地域に密着してパトロールや事件・事故への対応を行い、いざというときに、そこに駆け込めば警察官が助けてくれる、あるいは困り事や相談事があるときに訪ねていけば、警察官が親身になって話を聞いてくれ、的確なアドバイスを与えてくれるという頼もしい存在であってほしいと願っているものと考えます。


 しかし、交番に警察官がいない空き交番が県内にも相当数存在するということが、6月9日付の愛媛新聞などでも報道されています。新聞記事によりますと、県内の交番55カ所のうち約18%に当たる10カ所が空き交番であり、来年春までにはすべて解消する予定で対策を推進中とのことでありました。また、記事には、具体的な空き交番対策について、交番などの統廃合や他部門からの異動で人員を確保するとコメントされていましたが、空き交番を解消するために、事件・事故が少ないとはいえ、交番や駐在所自体を廃止してしまうことは、地域の治安維持という観点からは本末転倒にならないのかとの疑問もあります。交番等がなくなってしまう地域の住民からは、当然、交番等の統廃合によって地域の治安が悪くなるのではないか、何かあったとき警察の対応がおくれるのではないかとの不安が生じるのではないかと思われます。また、空き交番対策のために他部門の人員を削減するということになれば、さきに述べた交番などの統合廃止と同様に、警察全体としての執行力のバランスが悪化し、結果として治安の悪化につながるのではないかと危惧する声もあります。


 警察官全体の人員確保については、国の政策によってこの数年間で相当数の増員が行われており、県警でも応分の増員があったと聞いていますが、人員の確保は業務に重大な影響を及ぼす重要な要素であり、特に、今日の警察部内においては、厳しい治安情勢をかんがみ、人員が余っているという部門はないのではないかと考えております。


 県民にとって、常に交番に警察官がいてほしいという要望とパトロールを強化してほしいという要望の相反する2つの要望の両方が同時に満たされて初めて安心につながるものであり、このような厳しい条件の中で、実際問題として、来年春まで、来春までに空き交番を完全に解消できるのかという疑問が生じているところであります。


 そこで、警察本部長にお伺いします。


 1点目は、警察において認識している空き交番の定義とはどのようなもので、その現状はどうなのか。また、どのような方針で空き交番の解消を推進するのか。治安を確保し住民の不安を解消するために、具体的にどのような方策をとるのかについてもあわせてお答えください。


 2点目は、交番における警察官の常駐とパトロールの実施という2つの相反する県民の要望をどのようにして実現していくのか、お聞かせください。


 以上で私の質問を終わります。


 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(篠原実議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(篠原実議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 仲田議員の質問に答弁いたします。


 知事の政治姿勢に関して幾つかのお尋ねがございました。


 まず、知事は、これまでの8年間をどう総括しているのかとのお尋ねでございました。


 我が国社会が大きな変革期にあります中、この8年間の県政運営は、率直に申し上げて非常に困難で厳しいかじ取りであったと認識いたしております。しかし、愛媛を変えたいという私自身の強い思いと、県民や議員各位の温かい御支援を糧として、明るくさわやかで活力ある愛媛の実現に向け、全力で取り組んできたところでございます。


 これまでの取り組みを振り返ってみますと、まず、県政改革につきましては、職員の意識改革を初め、情報公開や県民との対話の実践、社会の実態に合わない規制や制度の見直し、女性の登用等に一貫して取り組んできたところでありまして、この流れを決して後戻りさせることのないよう、今後とも、職員一丸となって、県民の目線に立った開かれた県政の実現に向け取り組んでまいりたいと考えております。


 一方、政策面では、新たに策定した県長期計画のもと、1期目においては、新武道館の整備や県民オペラの開催などの文化・スポーツの振興、全国に比べおくれていた高度情報化の推進、環境先進県づくり等に取り組んだところでありますが、とりわけ森林蘇生の取り組みにおいては、水源の森林づくりや森林環境税の導入などにより、今日、県民参加のもと、全国にも誇れる森づくりが推進されていると感じているところであります。


 また、2期目におきましては、新たに愛媛の元気創造を提唱し、その中心施策となる愛と心のネットワークづくりの推進に尽力しました結果、現在では、介護福祉を初め県民生活のさまざまな分野で、徐々にではございますが普及、定着が図られていることを喜ばしく感じております。


 一方、地域振興や産業振興、雇用対策面では、えひめ町並博2004の開催、コールセンターの誘致や農林水産物のブランド化、愛workの開設などに果敢に取り組み一定の成果は上げましたものの、南予地域を初めとした地域経済の明確な浮揚にまでは至らなかったことは大変残念であり、これからの大きな課題であるとも考えております。


 さらに、地方分権改革の観点からは、私自身が旗振り役として取り組みました市町村合併が全国トップクラスの水準で実現したところでありまして、今後、新しい市町には、住民主体のまちづくりに向けた真摯な取り組みを期待いたしますとともに、県としても、真の分権型社会を見据え、道州制の実現に向け、引き続き四国4県の連携強化に取り組む必要があると考えております。


 現下の最重要課題は、危機的状況にある財政構造改革でありますが、その中でも閉塞感に陥ることなく、県民の皆様とともに愛媛の元気創造に向けた新しい芽を育てながら、引き続き県政改革に取り組みますとともに、県長期計画・後期実施計画のもと、効率、効果的な政策運営に全力で取り組む所存でありますので、議員各位の御支援、御協力をお願い申し上げたいと思っております。


 次に、県民から高い評価、強い信頼を寄せられていることに対して、知事の感想はどうかとのお尋ねでございました。


 議員御指摘の新聞アンケート調査では、県内17首長から支持をいただいておりまして、これが本音の評価であるかどうかは判然とはいたしませんけれども、額面どおりに大変ありがたいと受けとめてもおります。このことは、私が就任以来提唱しております県政改革や、現在、最重要課題として取り組んでおります財政構造改革について評価していただいたものでありまして、御協力いただいております県議会並びに支えていただいております多くの県民に対して感謝申し上げたいと存じます。


 かつて墨子が「安居なきに非ざるなり、我に安心無きなり」と述べ、進んで困難に立ち向かいましたように、県財政が厳しい中にありましても、本県が抱えるさまざまな課題に正面から正直に向き合い、県民の負託に可能な限りこたえてまいりたいと思っております。


 えひめ元気づくりプロジェクトについて、知事はどのような期待をしているのかとのお尋ねがございました。


 少子高齢化や人口減少、財政収支の悪化など本県を取り巻く社会経済情勢が大きく変化し、今後、地方分権が本格的に進展していきます中で、本県の発展を図りますためには、職員の政策立案能力の向上が極めて重要であると考え、今回、従来からの職員提案制度を大幅に改変し、若手職員を対象としたえひめ元気づくりプロジェクトを創設したものでございます。


 初回となる今年度は、長期計画・後期実施計画の優先施策の推進及び喫緊の課題である南予地域活性化をテーマに提案募集を行いましたところ、地方局職員を中心に199件もの提案があり、このうち、お話のございました10テーマを選定し、具体的な検討を進めますために、本庁及び地方局にプロジェクトチームを設置いたしましたが、特に地方局の意欲的な取り組みに対しては、現地即決、現地完結型の地方局再編に向けて大きな手ごたえを感じているところでございます。


 各プロジェクトチームの具体的な検討内容は、11月上旬に私が直接若手職員からプレゼンテーションを受け採択案件を決定することといたしておりますが、現在、本庁では、団塊の世代の移住促進や次世代育成支援などが、また地方局では、西条・新居浜祭り等の地域資源を生かしたツーリズムやじゃこ天等の特産品を活用した地域情報の発信等の検討が進んでおると聞いておりまして、大変楽しみにしているところでございます。


 なお、厳しい財政状況にはございますが、採用事業に関しましては予算化を検討いたしますとともに、すぐれた提案を行いました団体や個人に対しては表彰や勤勉手当の加算なども行うこととしておりまして、これにより、若手職員の斬新な発想やユニークなアイデアのもと、愛媛の元気創造に結びつく新たな施策が生まれてくることを強く期待いたしております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(吉野内直光副知事) 議長


○(篠原実議長) 吉野内副知事


   〔吉野内直光副知事登壇〕


○(吉野内直光副知事) 仲田議員にお答えします。


 私の方からは、南予地域の活性化についてのうち、南予の各市町では、地域活性化に向けてどのような取り組みを検討しているのか。また、県では、どのような考えのもと支援を行っていくのかとの点につきましてお答えいたします。


 各市町におきましては、8月末までに、商工・観光団体や農林水産団体あるいはまちづくり関係者などで構成します地域活性化懇話会などを立ち上げました。そして現在、地域の特性やニーズを踏まえた地元の主体的な取り組みについて、具体的な検討、協議が進められているところであります。南予地域活性化の前提となる地元の機運醸成や下地づくりが徐々に整いつつあるところでございます。


 現時点の検討状況を見てみますと、多くの市町が、地域で新たに開発した農林水産物や加工食品を核とした地域産品のブランド化、豊かな自然や観光資源を活用したツーリズムの推進による交流拡大などに取り組むこととしておりますほか、一部の市町におきましては、団塊の世代やスポーツ合宿の誘致あるいは住民参加の環境保全などを通じたまちづくりなどに取り組む事例も見受けられますなど、それぞれ地域の将来を見据えた独自の検討がなされていると感じております。


 県では、こうした地元の主体的な取り組みを念頭に置きまして、厳しい財政状況の中ではありますが、選択と集中を基本に、来年度は、既存の施策や事業での優先的な採択や、あるいは新規施策を検討しますほか、規制緩和や広報面での支援あるいは人的支援など、あらゆる政策ツールを活用し、その実現に向け支援を行いたいと考えております。


 なお、愛媛大学におきましても、8月上旬に学内横断的な支援組織として南予地域活性化対策協議会を、また、農学部内には南予地域活性化推進本部、これを立ち上げていただいたところであります。今後、愛媛大学との連携、協働等支援の輪を広げることによりまして、南予地域が自立し持続的な発展を遂げることができる環境の醸成に努めてまいりたいと考えております。


 いずれにしましても、南予地域が活性化しなければ元気愛媛はなし得ないと考えておりますので、皆さんの御支援、御理解をお願いいたします。


○(濱上邦子保健福祉部長) 議長


○(篠原実議長) 濱上保健福祉部長


   〔濱上邦子保健福祉部長登壇〕


○(濱上邦子保健福祉部長) 仲田議員にお答えをいたします。


 今後、本県における自殺予防対策の取り組みをどう進めていくのかとのお尋ねがございました。


 自殺予防対策として大切なことは、まず第1に、自殺やうつ病の問題を正面からとらえ、自殺者が多い事実とその対策が必要であるという共通認識を県民に持ってもらうことでございます。あわせて、本人や家族等がストレスやうつ症状を早期に発見し治療に結びつけるため、正しい理解と気づきを促すこと、地域や職場で適切に相談できる体制を整えることが重要であると考えております。


 このため、リーフレット等を作成して関係機関に配布し、心の健康問題の普及・啓発を図りますほか、相談体制の充実のため、相談に当たる保健所、市町の職員や企業、学校、行政等の担当者への研修を実施することとしております。


 また、今回、愛媛いのちの電話や精神保健福祉協会などの関係機関・団体を構成メンバーとする自殺予防対策連絡協議会を設置して、各関係機関・団体の担うべき役割を明確にし、連携体制を強化いたしますとともに、総合的な自殺対策の取り組みについても検討してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(上甲啓二経済労働部長) 議長


○(篠原実議長) 上甲経済労働部長


   〔上甲啓二経済労働部長登壇〕


○(上甲啓二経済労働部長) 仲田議員にお答えします。


 南予地域の活性化につきまして、南予地域の観光振興を図るため、今後どのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございますが、南予地域の活性化を図るためには、住民の方々が主体となって地域資源の発掘や磨き上げを行い、多くの人々が訪れる観光まちづくりを推進する必要があると考えております。


 このため、町並博の終了後も観光まちづくりの専門家を派遣しまして、住民グループの育成支援や体験プログラムの磨き上げを続けておりまして、現在93の体験プログラムが実施され、そのうち、西予市の明治の授業体験など12のプログラムが地域密着型旅行エージェントのツアー商品として販売されております。


 また、本年6月から観光マネージャーを南予地域に派遣・常駐させておりまして、新たな観光資源の開発や地域密着型旅行エージェントの育成支援などに努めておりまして、内子町の女性グループが制作する草木染めストールが松山空港内の店舗で販売されるなど、徐々にではありますが成果が上がってきていると思っております。


 さらに、団塊の世代を初め、田舎暮らしに関心のある都市生活者を南予地域に呼び込むため、今年度から新たに移住促進型観光推進事業に取り組んでおりまして、各市町に対応窓口の設置を働きかけますとともに、9月から県のホームページに移住情報発信サイトを開設しまして、11月以降に移住体験モニターツアーを実施することとしております。


 今後とも、これら施策の効果的な実施に努めまして、全国に誇れる南予地域の観光まちづくりに取り組んでまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(高浜壮一郎農林水産部長) 議長


○(篠原実議長) 高浜農林水産部長


   〔高浜壮一郎農林水産部長登壇〕


○(高浜壮一郎農林水産部長) 仲田議員にお答えします。


 新しいかんきつ品種の導入について、2点ございました。


 まず、現在、どのような新品種の開発に取り組み、普及啓発をどのように行っているのか。また、今後の取り組み方針はどうかとのお尋ねでした。


 県の果樹試験場では、消費者ニーズに合った品質のすぐれた新品種として、最近「ひめのか」や「紅まどんな」「甘平」などを開発し、糖度が高く食べやすいかんきつとの評価を得ているところでございます。


 これらの新品種につきましては、果樹試験場が開催をいたします公開セミナーや研究成果発表会での特性の紹介、それから、ホームページへの掲載、普及現場と連携した現地試験などを行いますとともに、本年5月に策定をいたしました果樹農業振興計画に生産目標面積を設定をいたしまして、苗木助成などにより改植を行いながら、積極的に産地化を推進していくことにいたしております。また、お話の「タロッコ」につきましては、南予分場が中心となって、宇和青果と協力しながら、栽培、貯蔵技術の確立に取り組んでいるところでございます。


 さらに、「ブラッドオレンジ」や「シークワーシャー」などは、生活習慣病の予防に効果のある機能性成分を多く含んでおりますことから、愛媛大学や工業技術センター、全農えひめなど産学官が連携をして、これらを利用した新品種の育成、栽培技術の確立、加工利用技術の開発を行う共同研究に新たに取り組むことにいたしております。


 今後とも、来年4月に開所をいたしますみかん研究所に温州ミカンに関する栽培、育種研究機能を集約するなど、本県オリジナル品種の開発や産地化に積極的に取り組んでまいりたいと思っております。


 なお、お話の研修施設につきましては、来場者が利用しやすいように、来年度リニューアル工事を行うことにいたしております。


 次に、今後のブランド戦略として、かんきつの新品種のブランド化をどのように進めていくのかとのお尋ねでした。


 県では、消費者が買いたいと思うような産品を生産、販売する、いわゆるマーケットインの発想を徹底していく、このことを基本に農林水産物のブランド化に取り組んでおりまして、県内外の消費者から抜群の知名度を得ておりますかんきつ類については、お話のような新しい品種も愛媛を代表するリーディングブランドに育てていきたいと考えております。


 このため、本県で育成をしました新しい品種につきましては、積極的に品種登録を行いまして、県内の種苗業者と栽培を県内に限定する契約を結んで、権利の保護や優良種苗の生産、品種特性の保持などに努めております。さらに、JAなどと連携しながら、栽培マニュアルの作成や研修会の開催などによる生産指導を通じまして、優秀な栽培農家の育成や高品質栽培の定着を推進するなど、特色のある産地化を図っていくことにいたしております。


 この産地化のめどが立てば、お話の新品種も積極的にえひめ愛フード推進機構のブランド認定を受けてもらいたいと考えておりまして、認定品目につきましては、さまざまな販売促進活動を展開することによりまして、新しいかんきつブランドが有する商品価値や将来性などを県内外に広く打ち出し、新たな愛あるブランドとして認知され定着をするように努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(種谷良二警察本部長) 議長


○(篠原実議長) 種谷警察本部長


   〔種谷良二警察本部長登壇〕


○(種谷良二警察本部長) 仲田議員にお答えいたします。


 初めに、空き交番の定義とはどのようなもので、現状はどうか。また、どのような方針で空き交番を解消していくのかとのお尋ねでございます。


 まず、空き交番の定義についてでございます。原則として1当務の交番勤務員が2人に満たない交番で、勤務員の所外活動に伴って必然的に不在が常態化する交番のことでございます。現時点では、全55交番のうち10交番が空き交番に該当しているところでございます。


 空き交番の解消につきましては、国におきましても、総理の所信表明の中で触れられているところでありまして、県警といたしましても、最重要課題として、平成19年春までに空き交番の完全解消を目指しているところでございます。基本的な方針といたしましては、交番・駐在所の統廃合を含む適正な人員配置の見直しや交番・駐在所勤務員の増員などを柱に、現在、各種の対策を計画的に推進中でございます。


 具体的には、交番等の統廃合につきましては、人口、事件などの発生状況、道路交通環境の変化などに応じて、長期的視点で警察署管内全体の治安情勢を検討し、効果的かつ効率的な配置を行っております。また、統合先の交番等やパトカー勤務員を増員いたしまして実質的な体制向上を図るとともに、パトカーによる警ら、駐留警戒を強化するなどして、地域住民の不安感の除去に努めておるところでございます。


 さらに、空き交番の解消に必要な人員につきましては、各部門の一律削減によって確保する予定でございますけれども、削減とあわせまして業務の見直し、効率化、合理化を推進し、警察全体の執行力が低下しないよう取り計らうこととしてございます。


 次に、交番における警察官の常駐とパトロールの実施という2つの相反する県民の要望をどのように実現していくのかとのお尋ねでございます。


 県民の皆様の交番への常駐とパトロールの強化の相反する2つの要望をどう実現していくかにつきましては、できる限りこれらの御要望にともにこたえられるよう、勤務員の時間差による運用や立番等の見せる警戒活動の実施あるいはパトカーの交番での駐留警戒や前進待機、交番相談員の効果的活用などの各種施策を推進することとしてございます。特に、交番相談員につきましては、全国的にもその活動可能領域を徐々に広げるなど、さまざまな場面で活躍をしております。特に、パトロールなどによって一時的に不在となる交番の解消と街頭活動の強化の両立に非常に効果的かつ効率的な施策であります。今後も、交番相談員の増員と配置交番の拡充を図っていく方針でございます。


 県警では、地域警察を中心とした精強な第一線警察の構築を目指しまして、警察官の現場執行力の向上や意識改革を図るなどの諸対策を推進いたしまして、県民に密着して警察活動を行っております地域警察の強化を図ることにより、県民の皆様の信頼を確保し、安全安心のまちづくりに努めてまいる所存でございます。


 以上でございます。


○(篠原実議長) 暫時休憩いたします。


     午前10時57分 休憩


   ―――――――――――――――――


     午前11時10分 再開


○(篠原実議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(高橋克麿議員) 議長


○(篠原実議長) 高橋克麿議員


   〔高橋克麿議員登壇〕


○(高橋克麿議員)(拍手)社会民主党の高橋でございます。


 理事者の皆様の温かい御答弁をお願いいたしまして、質問に入ります。


 まず初めに、伊方原子力発電所のプルサーマル問題についてであります。


 この問題については、これまで3回にわたり本議場で質問してまいったほか、さきの代表質問においても村上議員が質問したところですが、愛媛の将来に禍根を残すことのないよう、県の慎重かつ適切な対応を強く求めるものであります。


 御承知のとおり、伊方3号機のプルサーマル計画は、本年3月28日経済産業大臣から許可がなされました。いよいよプルサーマル導入の可否は、地元伊方町と愛媛県の最終判断にかかってきたわけであります。加戸知事はこれまで、伊方3号機のプルサーマル計画については、県民の理解と安全性の確保を前提に年内には判断すると明言しておられます。


 しかしながら私は、現時点においても、経済性や危険性、また、県民理解の不足などさまざまな問題が払拭し切れておらず、プルサーマルの導入に大きな不安を抱いております。中でも、私が最も不安に思っているのは、地震との関係についてであります。


 先般の新聞報道に「原発設置へ、地震に甘い電力会社、15断層を過小評価」という見出しの記事がございました。伊方発電所でも、沖合5kmには全長360kmにわたる我が国最大級の中央構造線系活断層が存在しております。この活断層は、これまで約2000年ごとに活動しており、今後もいつ活動してもおかしくない状況にあると聞いております。加えてこの活断層による地震の規模は、マグニチュード8以上と推定されており、伊方発電所に与える影響について、高知大学の岡村教授は、兵庫県南部地震や中越地震などの新しい知見から、1,000ガル程度の揺れも想定すべきであると指摘しているのであります。このような状況下でプルサーマルが導入されれば、伊方発電所の危険性がさらに増大するのではないかとの危惧を抱くのは当然であります。


 ところが、伊方3号機のプルサーマル計画に係る原子炉設置変更許可申請書では、耐震安全性への影響について全く触れられておらず、国の審査対象ともなっていないのであります。また、去る7月23日に開催された公開討論会においても、地震は論点とされず、パネリストに地震の専門家を追加するようにとの私たちの要求も聞き入れられなかったため、耐震安全性の議論は不完全燃焼のまま放棄されたとの感が否めないのであります。


 伊方3号機の耐震安全性について、国や四国電力においては、耐震設計審査指針に基づき適切に評価して安全性を確認しており、中央構造線系活断層に起因する地震に対しても、限界地震動473ガルで十分であるとしております。しかしながら、この現行の審査指針は、昭和56年に策定されたものであり、本年3月の金沢地裁による志賀2号機運転差し止め判決では、指針策定後に発生した兵庫県南部地震等の新しい知見が全く反映されておらず、直下型地震の規模が小さ過ぎることや地震動を想定する手法に妥当性がないなどの問題点が指摘されたのであります。


 また、この審査指針については、原子力安全委員会みずからも不備を認め大幅な改定作業を進めてきており、今月19日に新指針が決定されたところであります。このように、原子力発電所の耐震安全性評価のよりどころとなってきた審査指針のあり方が改めて問われ、国民の地震に対する不安が高まっている中にあっては、私は、まずは新しく策定された指針に基づき、伊方3号機の耐震安全性の再評価を厳格に実施し、この点が認識された後に、改めてプルサーマル導入の可否を慎重に検討すべきではないかと思うのであります。


 そこで、お伺いします。


 県は、伊方3号機のプルサーマル導入と耐震安全性の問題について、どのように考えているのか。新しい耐震設計審査指針による再評価後にプルサーマル導入について判断すべきとの主張に対する考え方を含めて、お聞かせ願いたいのであります。


 次に、少子化対策についてお伺いします。


 先般発表されました厚生労働省の人口動態統計の速報値によりますと、今年上半期の出生数が、上半期としては6年ぶりに増加に転じたということでありまして、この傾向が続けば、平成18年の出生率は6年ぶりに上昇する可能性があると報じられておりました。景気の回復や雇用の改善がその要因と見られているようですが、これで少子化に歯どめがかかったかというと、それはいささか早計のようであります。そもそも昨年は出生数自体が少なく、そこから若干持ち直しただけのことで、中長期的に見て増加に転じたと見ることはできないということが一般的な見方でありまして、識者からは、少子化の流れを変えるには、生涯に持つ子の数をふやそうという若い世代の意識の変化がなければならないという指摘がなされておりました。


 ただ今年子供が生まれた夫婦に対して行われたアンケート調査に関する報道によりますと、その意識にも変化の兆しがあらわれているようでありまして、秋篠宮家でのお子様の御誕生にもあやかりまして、第二次ベビーブームに生まれた世代が出産期にある今こそ、出生率回復を軌道に乗せる重要な時期ではないかと思うのであります。


 このような中、国では、今年6月に新しい少子化対策を取りまとめるとともに、先日出された19年度予算の概算要求では、少子化対策関連予算として、前年度比で約10.4%増という積極姿勢を見せておりますが、先ごろ公表された厚生労働白書においても、少子化の流れを変えるため、職場優先風土の変革や仕事と生活の調和を掲げ、その実現には企業が求める働かせ方の見直しが不可欠であると強調しておりました。


 また、昨年、全国で唯一出生率が上昇した福井県は、その少子化対策に対する積極的な取り組みで全国的な注目を浴びており、保育サービスの充実を初めとした子育て環境の整備や多子世帯に対する経済的負担の軽減、子育てに熱心な企業に対する顕彰や優遇措置、さらには結婚対策に至るまで、さまざまな施策が積極的に展開されております。福井県は、もともと繊維産業が盛んで、その担い手として女性の就業率が高く、共稼ぎ率は全国1位であり、従来から子育てを行政が支えるニーズは高かったと思うのですが、今回の出生率の増加は、県の積極的な姿勢が子育てを応援するという強いメッセージとして子育て世代に伝わった結果ではないかと私は思うのであります。


 本県でも既にさまざまな施策が行われており、福井県の施策を取り入れればよいというものでもありませんが、少子化の流れを変えることができると思われるこの重要な時期に、県としても、子育て世代に対する強いメッセージを発信していただきたいと思うのであります。


 そこで、お伺いします。


 県は、今後、少子化対策にどのように取り組んでいくのか、お聞かせ願いたいのであります。


 次に、団塊の世代の就業対策についてお伺いをいたします。


 終戦直後の昭和22年から24年の3年間に生まれた人たちは、およそ800万人にも上り、他の世代と比べて人口が際立って多く、作家で経済企画庁長官を務めた堺屋太一氏がその著書で、この世代を「団塊の世代」と名づけたのは御案内のとおりでございます。この団塊の世代は、高度経済成長の真っ最中に中学校を卒業し、ちょうど人手不足の時代であったため金の卵と呼ばれ、産業界からは大変重宝されました。就職してからは、企業に忠誠を誓いまじめに働く一方、労働組合活動にも積極的に取り組み、春闘などを通じ賃金のベースアップやボーナスのアップをかち取り、クーラーやカラーテレビ、自家用車のいわゆる3Cなどの耐久消費財を購入し、生活の質の向上を図ってきました。人口が多いがゆえのポスト不足やリストラ圧力に苦しみながらも、戦後日本の1期生として時代を切り開き、よきにつけあしきにつけ常に戦後60年の話題の中心であり続けました。その人生は、まさに日本の戦後史に符合するものであります。


 このように団塊の世代は、たゆまぬ努力により、磨き上げた高度な技能により、製造業などの生産現場を長く支える一方で、さまざまなものやサービスを大量に消費することにより経済を発展させてまいりました。


 しかしながら、これまで社会のあらゆる分野で我が国を支えてきた団塊の世代は、来年以降、順次定年を迎えることとなります。退職を機に、旅行などの趣味、娯楽等への支出を増加させ、国内消費を押し上げたり、大量の退職により若年者の厳しい雇用環境が緩和されるなどのプラス面が期待される一方、医療や年金等の社会保障制度の破綻や働き手の不足、技能伝承の途絶などのマイナス面が生じる、いわゆる2007年問題が懸念されております。


 就職してから定年までの労働時間と定年後80歳までの20年間の自由時間は、約10万時間でほぼ同じと言われております。退職後は、仕事から一切離れて趣味やボランティア活動などに没頭したいという人もおられると思いますが、これまでのビジネスの経験や培った技能を生かせる職場に再就職し、たとえ給料は安くても、次の世代のために役立ちたい、自分を育ててくれた社会や企業に恩返ししたいという人もたくさんおられるのではないでしょうか。さらに、我が国は既に人口減少社会に入ったと言われており、近い将来、国内市場の縮小や労働力の減少が避けられない中、今後も経済の持続的発展を可能とするためには、貴重な資産とも言うべき団塊の世代の活躍が不可欠だと思うのであります。


 そこで、お伺いいたします。


 県では、今後、増加が見込まれる団塊世代の退職後の就業対策にどのように取り組んでいくのか、お聞かせください。


 次に、私の地元新居浜市の長年の懸案である国道11号新居浜バイパスの整備についてであります。


 新居浜市には、経済、物流の根幹をなす幹線道路が3本あります。1本目は四国縦貫自動車道、2本目は国道11号、3本目は主要地方道壬生川新居浜野田線であります。


 このうち、四国縦貫自動車道については、本市のみならず四国の大動脈として整備されており、壬生川新居浜野田線についても、市内ではほぼ4車線改良が完成し、ボトルネックであった平形橋については、県の御尽力により架けかえ工事を行い平成18年度末の供用予定と伺っております。そして、大きく貢献するものと期待しておるのであります。


 一方、国道11号については、新居浜市街地において、四国縦貫自動車道供用後も従前とほぼ同じである1日当たり約2万3,000台の交通量があり、特に朝夕のラッシュ時には、西之端交差点を初め各所で渋滞が発生し、物流、通勤及び救急活動の社会経済活動に大きな支障が生じています。


 このような慢性的な渋滞の緩和はもとより、新居浜インターチェンジや新居浜港などの物流拠点との連絡強化を図ることにより、物流効率化に資する交通体系の根幹をなす幹線道路として、国道11号新居浜バイパスは昭和62年度から事業に着手され、平成4年度の東田地区の暫定供用に始まり、平成17年には、東田地区も含め寿地区に至る1.9kmについて4車線供用が行われたところであります。現在、新居浜市内の景気は製造業を中心として好調であり、この状況を維持しさらなる発展を遂げるためにも、国道11号新居浜バイパスの一日も早い全線供用が望まれております。


 一方、国においては、これらの道路整備の財源である道路特定財源について、一般財源化を前提とした議論がなされており、また、一部の新聞記事では、地方の道路整備不要論まで報道されておりますが、新居浜市を初め、おくれている地方の道路整備は、まだまだ必要であると考えております。近年における公共事業費の削減、とりわけ道路整備関係予算は年々減少し、今後とも厳しさを増すものと考えられますが、私は、国道11号新居浜バイパスなど真に必要な道路は、このような状況のもとでも着実に進めていく必要があると考えます。


 そこで、お伺いします。


 国道11号新居浜バイパスの整備について、今後どのように取り組んでいくのか、お聞かせ願いたいのであります。


 次に、小中一貫教育の取り組みについてお尋ねいたします。


 義務教育は、次世代を担う子供たちの育成と、一人一人の子供が一生を幸せに生きるための土台をつくるという2つの目的を持つものでありますが、我が国においては、戦後から現在に至るまで、小学校を6年間、中学校を3年間とする「6・3制」が維持されてまいりました。この「6・3制」は、今やごく当たり前の制度として定着をしております。


 一方で、小学校から中学校への橋渡しの難しさも指摘されているところであり、子供たちが中学校進学時のさまざまな環境の変化に対応できず、学習面や精神面でつまずくこと、いわゆる中1ギャップの解消が昨今の大きな課題となっているところであります。


 改めて申し上げるまでもなく、中学校では、小学校とは異なり教科ごとに先生が入れかわる上、英語が新たな教科として加わり、また、各教科の学習内容も難しくなるなど学習環境が大きく変化いたします。また、子供たちが身体的にも精神的にもまだまだ不安定で、先輩や友人との関係などさまざまな悩みを抱え、これらのことが中学1年生の不登校を急増させる要因となっているとも言われております。当然、中学校の側も、小学校と連携を図りながら子供たちの不安解消に努めておられることと思いますが、小学校からスムーズに中学校生活になじめるよう、これまで以上に密接な連携が求められていると思うのであります。


 また、現在、県内では、少子化や過疎化等で児童生徒数が減少し、大洲市などでは、教育効果、学校経営の効率化などの点から学校の統廃合を検討していると伺っております。余りにも少人数では集団の中でさまざまな経験を得ることができにくく、子供たちの健やかな成長を考えると学校の統廃合もやむを得ないのではないかと考えます。しかし、地域としては、今まであった学校がなくなることはとても寂しいことであり、何とかして地域の学校を存続させたいという思いも理解できるものであります。


 このような中、先日新聞紙上に、四国中央市新宮地区に小中一貫校を開設し、国に小中一貫教育特区を申請し、一貫校ならではの継続性を重視したきめ細かい教育を実践する旨の記事が出ておりました。少子化や過疎化等で児童生徒数が減少し県内で小規模校がふえる中、義務教育段階における社会性の育成や集団による学習活動を効果的に進めるためにも、ただ統廃合を進めるだけではなく、このような小中一貫教育を実施し地域の学校として盛り立てていくことは、一つの新たな方向を示すものではないかと私は考えております。また、英語の充実などで特色ある教育を目指したいとも報道されており、このような新たな取り組みに対して大きな期待を寄せているところであります。


 一方、小学校英語教育については、専門家の間でも賛否両論が出ているのが現状であり、学校現場では戸惑いもあるのではないかと思われます。ある専門家は、小学校英語はゼロからのスタートであり、小学校で英語を必修化するのであれば、十分な予算をつけ、しっかりとした教員の配置、研修、教材開発が必須となるという意見も述べておられます。四国中央市での小中一貫校は、小学校英語教育を本格的に始めようとしているわけでありますが、今後の状況を慎重に見守っていくとともに、県教育委員会においても適切な指導や支援を行う必要があるのではないかと考えております。


 また、新聞報道によると、統合後は新宮中学校の校舎を使う予定とありますが、私の知る範囲では、中学校の校舎で小学生が一緒に学ぶという例は全国的に見てもないのではないかと思われ、学校現場においても、安全面について、施設、設備など心配はないのかという声も聞かれます。今後の市教委の対応についても、見守っていく必要があるのではないかと考えております。


 そこで、お伺いします。


 県内の小中一貫教育への取り組みの現状と四国中央市の事例を含めて、県教育委員会としてのお考えをお示し願いたいのであります。


 最後に、県警本部のウィニーによる情報流出問題についてお伺いいたします。


 今年3月、県警本部捜査第一課の警部が、自宅のパソコンから捜査資料を流出させるという事件が生じたのは、まだ皆様の記憶に新しいところではないかと思います。ファイル共有ソフトであるウィニーがインストールされていた自宅パソコンで、警察業務に関連して作成、収集したファイルを取り扱ったため、その後、このパソコンに感染した暴露ウィルスにより、これらのファイルをインターネット上に流出させたというものであります。この中には捜査協力者への謝礼交付に関する文書も含まれていたため、謝礼を受領した捜査協力者として記載されていた方々のプライバシー等に対して重大な懸念が生じたものであります。


 県警としても、再発防止に向け、ハード・ソフトの両面から対策を講じていると伺っておりますが、中でも公費整備のパソコンが一部の職員にしか配分されていないため、多くの職員に個人所有パソコンを公務で使用することを承認せざるを得ないという現状が、徹底したセキュリティ対策を講じることを困難にしているとお考えのようであります。確かにこのような状況は肯定されるべきものとは思われませんし、IT化が進んだ現在、パソコンなどの情報機器を活用しなければ適切かつ効率的に警察業務を遂行することはできないと考えられます。


 しかしながら、ハード面の不備を問う前に、私は、そもそも県警職員の情報に対する認識や姿勢に問題があったのであり、このことこそが、今回生じた情報流出問題の本質ではないかと考えるのであります。


 インターネット上に大量の警察情報が流出した原因も、ウィニーなどのファイル共有ソフトの使用を控えるという県警内部の規程に違反したことや、本来厳重な管理が求められる捜査情報等を庁舎外に持ち出し、これを流出させた場合には、関係者の名誉やプライバシーの侵害のみならず、県警に対する県民の信頼失墜という危機的な事態を生じさせるという意識が欠如していたことが根本的な原因ではないかと思われます。この点に関して、抜本的な職員の意識改革を行わなければ、失われた県民の信頼を回復することは到底できないのではないかと大変憂慮をしているところであります。


 そこで、お伺いします。


 今回の事件により失われた県民の信頼回復にどのように取り組むのか、本部長の所見をお聞かせ願いたいのであります。


 以上で私の質問を終わります。


 大変お聞き苦しかったとは思いましたが、御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(篠原実議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(篠原実議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 高橋議員の質問に答弁いたします。


 まず、伊方3号機のプルサーマル導入と耐震安全性の問題について、どのように考えているのかとのお尋ねでございました。


 高橋議員が御指摘されましたとおり、国におきましては、プルサーマル計画は、原子力発電所の耐震安全性への影響を与えるものではないとして、安全審査の対象とはしておりません。しかし、伊方原子力発電所環境安全管理委員会におきましては、耐震安全性の重要性にかんがみ、地震への対応を特に論点として取り上げ審議したところでございます。


 その結果、プルサーマルを導入しても、耐震性にかかわる原子炉施設の構造や設備などは変更しないこと、MOX燃料はウラン燃料と基本的な構造が同一であること、中性子照射量の増加を考慮してもMOX燃料による原子炉の強度への影響はウラン燃料とほとんど変わりはないことなどから、伊方3号機の耐震性に直接影響しないとの意見が取りまとめられたところでございます。


 一方、伊方発電所自体の耐震安全性に関しましては、9月22日に村上議員の質問に答弁いたしましたとおり、発電所建設以降に明らかになりました伊方沖海底活断層等の調査結果や最新の地震学、地震工学等の知見を踏まえて、逐次、四国電力が再評価を行い、これを国が確認しておりまして、耐震安全性は確保されているものと考えております。


 なお、原子力発電所の耐震設計の基準となる耐震設計指針自体が、9月19日に改訂されましたが、議員お話の新しい耐震設計指針による再評価はプルサーマル導入の判断より前にすべきとのお考えにつきましては、環境安全管理委員会では、新耐震設計指針による耐震安全性の再評価について、MOX燃料を装荷する時期より前に実施すべきであるとの意見を取りまとめておりまして、四国電力におきましても、早急に再評価を行うこととしておりますので、その意味では、高橋議員がお話ございました趣旨は達成されるのではないかと考えてもおります。


 次に、今後少子化対策にどのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございました。


 少子化に歯どめをかけるためには、だれもが安心して夢を持って子供を産み育てることができますよう、地域や企業、行政等が一体となって子育てを支援する社会づくりを進めていく必要があると考えております。


 このため県では、平成17年3月に、平成21年度までを前期計画期間としたえひめ・未来・子育てプランを策定し、保育サービスの充実を初め、将来、子供を産み育てる若者の自立支援や男性を含めた働き方の見直しなど、多様な少子化対策に計画的に取り組んでいるところでございまして、プランにおいて定めた85項目の数値目標のうち、平成17年度末時点において46項目で改善されてきており、今後も目標達成のため、さまざまな施策を展開していくことといたしております。


 さらに、本年度新たに、次世代育成支援対策をテーマに若手職員からなるプロジェクトチームを設置し、新たな施策を検討しておりますほか、公募の県民を含む若者と知事によるえひめ次世代協働ミーティングを設置し、今年度は少子化対策をテーマに意見交換を行うことにしております。


 県としては、これらを通じて出されました意見、提案や国の予算動向なども踏まえながら、子育てを担う世代に対するメッセージ性の高い施策を積極的に実施してまいりたいと考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(上甲啓二経済労働部長) 議長


○(篠原実議長) 上甲経済労働部長


   〔上甲啓二経済労働部長登壇〕


○(上甲啓二経済労働部長) 高橋議員にお答えします。


 今後増加が見込まれる団塊世代の退職後の就業対策にどのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございますが、団塊の世代には高度な技術や幅広い経験を有している人材が豊富でありますことから、次世代への技能の伝承や地域経済の活性化のために引き続き活躍していただくことが重要であると認識しております。


 このため国におきましては、団塊の世代の方々が定年退職後も意欲と能力に応じて働くことができるよう、愛媛高齢・障害者雇用支援協会に設置しております高齢期雇用就業支援センターや新居浜、今治に設置しております高年齢者職業相談室において職業相談や職業紹介を行っておりますほか、県でも、今年度新たに設置した熟練技能者人材バンクにすぐれた技能を持ちながら第一線を退いた方々を登録し、企業等の要請により登録者の中から適任者を派遣する制度を創設したところでございます。


 また、県外の団塊世代のU・Iターンを促進するため、ものづくり企業の集積する東予地域におきましては、西条市の協同組合愛媛臨海団地が、今年度国が創設した団塊世代などの活用を図る事業を導入しまして、企業が必要とする人材の確保に着手しておりますほか、県がジョブカフェ愛workに併設しているふるさと愛媛Uターンセンターに専任のアドバイザーを置き、退職後ふるさとで就職を希望する人たちなどへの情報提供や各種相談を行っております。


 さらに、農林業の分野でも、今年度から、えひめ団塊の世代等就農支援事業を創設いたしまして、農業・農村体験イベントや就農フォーラム、就農相談会等を開催いたしますとともに、県立農業大学校や林業技術センターに職業訓練コースを新設しまして、農林業への就業を支援しているところでございます。


 今後とも、これらの取り組みと合わせまして、事業主に対しまして、ことし4月に施行された定年の引き上げ等を義務づける改正高年齢者雇用安定法の周知にも努めるなど、団塊の世代の就業対策に取り組んでまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(清水裕土木部長) 議長


○(篠原実議長) 清水土木部長


   〔清水裕土木部長登壇〕


○(清水裕土木部長) 高橋議員にお答えいたします。


 国道11号新居浜バイパスの整備について、今後どのように取り組んでいくのかとのお尋ねでした。


 国道11号新居浜バイパスは、国土交通省直轄事業として昭和62年度から事業に着手し、事業区間9.3kmのうち、これまでバイパス中央部の国領川を挟む1.9kmが供用されております。残り7.4kmにつきましては、現在、全区間で事業展開をしており、具体的には、四国中央市側の2.3kmでは調査設計を、また西条市側5.1kmでは調査設計と用地買収が順次進められており、平成20年代半ばの暫定供用を目指しているとのことであります。


 高橋議員の御指摘のとおり、現在、道路を取り巻く環境は非常に厳しい状況になっており、特に、国道11号新居浜バイパスなどの道路整備に使われております道路特定財源につきましては、年内を目途に一般財源化などの議論が進められておりますが、この動向いかんによっては、全国に比べおくれている本県の道路整備全般に影響を及ぼすのではないかと危惧しているところでございます。


 県といたしましては、国道11号新居浜バイパスが、新居浜都市圏の慢性的な交通渋滞を解消し、物流の円滑化や交通の安全の確保に大きく寄与する重要な事業と認識しており、引き続き国に対し、早期整備を働きかけてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(野本俊二教育長) 議長


○(篠原実議長) 野本教育長


   〔野本俊二教育長登壇〕


○(野本俊二教育長) 高橋議員にお答えをさしていただきます。


 県内の小中一貫教育への取り組みの現状と四国中央市の事例を含め、県教育委員会としての考えを問うというお尋ねでございました。


 まず、県内の小中一貫教育の現状については、松山市が、現行制度の枠内で、平成15年度から日浦小・中学校、平成17年度からは泊・由良両小学校と興居島中学校において、小中学校の一貫した教育実践を行っているところでございます。その内容は、小学5年から教科ごとに教員が変わる教科担任制というものを導入したり、小学校の授業を週1回ないし2回程度中学校で行ったり、学校行事を合同で実施したりするなど、小中が連携しながら、相互理解を深める教育活動を行っているところでございます。


 お話の四国中央市では、松山市のような制度の枠内での連携型ではなくて、平成19年度から、2つの小学校と1つの中学校を統合いたしまして新たな小中一貫校を開設するために、国に教育特区を申請するとしておりまして、小中9年間を通しまして、コミュニケーション科の新設や小学5年からの英語教育の導入など、弾力的なカリキュラム編成によりまして、小中の継続性を重視した特色ある教育実践で、山間部の学校を活性化させる考えであると聞いております。


 お話のように、特に本県におきましては、過疎地域などの小規模校の統合や再編がこれからの大きな課題になることが予想される中で、四国中央市教育委員会が、今回のように新しい手法に積極的に挑戦されまして、小規模校の教育の充実を図ろうとすることは大変結構なことでございまして、県教育委員会といたしましても、一つのモデルとしてこの取り組みを支援していきたいと考えております。


 なお、お話にもございました小学校への英語教育の導入や施設、設備の安全性に関する問題につきましても、市の計画内容をよく聞いて必要な協力をしてまいりたいと思っております。


 以上です。


○(種谷良二警察本部長) 議長


○(篠原実議長) 種谷警察本部長


   〔種谷良二警察本部長登壇〕


○(種谷良二警察本部長) 高橋議員にお答えいたします。


 ウィニーによる情報流出によって失われた県民の信頼回復にどのように取り組むのか所見を問うとのお尋ねでございます。


 今回の情報流出事案の発生により、県警において、情報セキュリティ対策がソフト面、ハード面、両面において不十分であることが明らかになりましたことから、再発防止に向けまして、第1に、個人所有パソコン等の点検調査等の実施、第2に、職員の意識改革の徹底、第3に、情報セキュリティに係る内部規程や指導監督体制の見直しの実施、第4に、ハード面での対策の実施、第5に、再発防止に向けたインフラ整備の推進に取り組んでいるところでございます。


 議員御指摘の職員の意識改革につきましては、県警といたしましても非常に重要な課題であるととらえておりまして、既に情報セキュリティ教養推進委員会を設置いたしまして、情報流出がもたらす事案の重大性でありますとか、情報管理の原則を定めた情報セキュリティ5則などを職員一人一人に徹底させるため、あらゆる機会をとらえて各種教養を反復実施しておるところでございます。また、9月1日には、情報管理の指導教養を徹底することなどを目的といたしました情報セキュリティ係を本部情報管理課内に新設しているところでございます。


 県警では、こうした再発防止の取り組みにより、二度と情報流出事案が発生することのないようにするとともに、警察として本来行うべき犯罪対策でありますとか、県民の皆様の安全と安心を確保する警察活動に取り組むことで治安責任を全うし、県警に対する県民の信頼を回復してまいる所存でございます。


 なお、県警では、多くの職員が業務において私有パソコンを使用せざるを得ない状況にございます。そのことが徹底した情報セキュリティ対策を図れにくくしているというのは事実でございまして、今回の情報流出の背景の一つになったとも考えておるところでございます。このため現在、県当局と私有パソコンを一掃できるよう協議中でございます。


 以上でございます。


○(篠原実議長) 休憩いたします。


 午後1時から再開いたします。


     午前11時55分 休憩


  ―――――――――――――――――


     午後1時 再開


○(帽子敏信副議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(赤松泰伸議員) 議長


○(帽子敏信副議長) 赤松泰伸議員


   〔赤松泰伸議員登壇〕


○(赤松泰伸議員)(拍手)早速質問に入ります。


 去る9月の2日、安倍、麻生、谷垣、お三人の総理候補のこの国のあり方等についての考えをお聞きする我が党四国ブロック大会が開催されました。その中で、小泉政権でやり残したことの喫緊の課題はとの質問に、三人とも教育基本法改正など教育問題を挙げられておりました。


 そこでまず、知事の教育に関する思いをお聞かせいただきたいのであります。


 私は、最近「国家の品格」の著者である藤原正彦氏の「この国のけじめ」という本をめくっておりまして、大変感銘を覚える言葉にめぐり会いました。「日本は守るに足る国家と言えるのか」の項の中に、


  国益とは一体何であろうか。通常、国益とは安全と繁栄と考えられているようである。正しい。外交、経済、防衛、治安、福祉、食糧、エネルギーなどすべてがこの二つに集約されるからである。そこで国益、すなわちこの二つの確保こそすべてに優先する最重要事項と考える人が多い。誤りである。もしそうなら話は簡単である。アメリカの五十一番目の州となるのが最善であり、アメリカの属国となるのが次善である。


  国益を求めること以上に重要なことがある。国益を守るに足る国家を作ることである。安全と繁栄はそのような国家を支える手段に過ぎない。主客の転倒がしばしばなされるのは残念である。独立国としての誇りを捨てたり、正邪をわきまえずに利を求めたり、というような下品で醜い日本となったりしたら、それは国益を守るに足る国家ではない。世界史から消え地上から亡んでも惜しむべきものではない。


そして、その最後に


  大東亜戦争で日本の敗色が濃厚になった昭和18年、大正末期から昭和初めにかけて駐日大使を務めたフランスの詩人ポール・クローデルは、パリの夜会で詩人のポール・ヴァレリーにこう語った。「日本は貧しい。しかし、高貴だ。地上に決して亡んでほしくない民族をただ一つあげるとすれば、それは日本人だ」


  まずは日本に独立不羈と品格を取り戻すことである。国益とはこれを守るものである。


というものです。


 次に、「義務教育は地方分権になじまず」という項に続いています。そこには、


  義務教育の地方分権は誤りである。文科省の教育政策が信頼できないという気持ちはわかるが、地方自治体の教育委員会がより信頼できるわけではない。各都道府県がそれぞれの考えで教育をしたら国は瓦解してしまう。国語と算数を軸に、この国の文化、伝統、情緒、道徳を教え、祖国愛を育むべき義務教育は、地方分権になじまない。義務教育は国防や外交と並び中央集権以外にありえない。


そして、


  最近、教育が数合わせの対象になっている。


  教育とは、政治や経済の諸事情から超越すべきものである。人々がボロをまとい、ひもじい思いをしようと、子供たちだけには素晴らしい教育を与える、というのが誇り高い国家の覚悟と思う。


と結ばれております。私も、まさにそのとおりであると思うのであります。


 奇しくも今から25年前の昭和56年9月の2日、内外情勢調査会で、当時の白石春樹知事が「教育諸考」というテーマで講演をされています。この冊子であります。少し長くなりますが、その一部を紹介さしていただきます。「戦後の教育」という項で、


  戦争に負けて一番よかったことは何かと申しますと、それは民主主義を得て、そして皆さんの努力で今日このように豊かになったということでございます。


  豊かになったということ、これは大変なことでございます。人類の歴史は貧困からの脱却の記録である、絶対的な貧しさからどのように逃れていくかという苦闘の積み重ねであると思っています。


  それが今、私たちは豊かになった。そして、食べるのに困るという絶対的な貧乏はなくなりました。このようなすばらしい成果を、戦争で負けたということで私たちは得たのですから、大変幸せでございます。


  しかしながら、このように経済がよくなり、生活の情勢はよくなりはしたものの、教育の面は戦後どうであったでしょうか。このことをわれわれは、今よく考えてみなければならないと思うのでございます。


  戦後の教育が戦前よりも悪くなったとは言い切れないかもしれませんが、戦前の教育よりも戦後の教育が混乱したということだけは、はっきり言えると思います。


時間の都合で全文御紹介できず略させていただきますが、


  教育は、知育、徳育、体育と言われておりますが、戦後の教育は知育中心となってきました。頭で覚えるよりも先に、体で覚えるという日本の教育の伝統を全部変えて、すべてを頭でという知識中心の教育になってきたのであります。


  「焼け野の雉子(きぎす)、夜の鶴」という有名な諺があります。これは、子を思う母親の本当に深い切なる愛を教えているのでございます。今の理屈を言う子供からすれば、このような子供のためにどんな犠牲もいとわないという最高の親の愛情も、愚かな愛、盲目の愛というように批判するかもしれません。


  しかしながら、この親の愛情こそ一番大きな家庭生活のしつけのもとである、そしてその親の愛情に報いるため親に孝行をする、これこそ人間が万物の霊長であると言われるゆえんであると、思うのであります。


  動物は必ず子供を育てるためには、一生懸命になります。しかし、巣立ちをした子は、決して親に孝行をいたしません。親孝行は、人間だけのものであります。


  親の愛情とそれに対する子の愛情、これがすなわち「孝は百行の本(もと)」であります。親の愛情に報いようとする子の愛情が、すべての愛情へと広がって参るのでございます。お世話になった人に対して恩返しをするという「報恩の心」が生まれ、お互いの社会生活の中に義理を果たしていこうとします。また、お互いの心を推し量り、助け合いをしていこうという「惻隠の情」も生まれるようになっていくのでございます。


ちなみに私の父も83歳、母は79歳になり元気でいてくれています。私は相も変わらず心配ばかりかけていますが、同じ屋根の下に私たち夫婦と孫たちと同居できていることが、唯一の親孝行かなと思ったりしていますが、余談はさておき、講演の紹介を続けます。


  人間ということについて考えてみたいと思います。


  外国語には「人(ひと)」という意味を表す言葉はいくつもございます。日本語には「人(ひと)」という言葉と「人間」という言葉がありますが、「人」のことを「人間」というのは、日本独特の言い方なのであります。


  なぜ「人間」と言うかでありますが、「人間」とは、人と人との間ということでありましょう。


  「松に古今の色なし、竹に上下の節あり」という有名な禅の言葉があります。日本人は、「間」ということを非常に大事にします。


  辞典によりますと、「世」世の中の世は、竹の節と節の間をいう「節(よ)」節と書いて「よ」と読むそうですが、と同じ語源の言葉とあります。世の中を「世間」とも言いますが、この「間」を大切にするのが日本文化であります。気がつかないと「間抜け」と言われます。人と人との間のおつきあい、つながりを大切にする、喜びや悲しみをお互いに担い、分かち合って生きていく、その姿をする社会人としての人がすなわち人間でございます。


  このように考えていきますと、「人」ではなく「人間」をつくるということが、日本精神を構成していく基本となることに気がつくのであります。そして、その根本は、すなわち子を思う親の愛情と、それに対して親を思う子の愛情であり、そこから発露し次第に拡大した愛情ということになると思うのでございます。


  この日本人の心を表現したのが、本居宣長のあの有名な歌「敷島の大和心を人問はば 朝日に匂ふ山桜花」であります。日本人の精神を大和心としてこの和歌で表明し、そして清楚優雅、ゆかしさというものをうたっていると思うのであります。


  それがどうでしょうか、今は。大和魂といいますと、もう軍国主義のコチコチのように言われ、大和魂という言葉は、言ってはならない禁句にさえなってきたのでございます。


  私たちは、戦争というみじめな惨禍の中をくぐり抜けてきて、今にしてようやく、本当に浄化された大和魂、大和心とはっきり言える時代に正に向かおうとしていることを感じるのであります。


  先ほど申し上げましたように、日本の伝統ある教育は、頭に教える前に、体に教えて身につけさせるという教育でありました。


  体に教えるということは、社会生活のルール、人倫の道を教えていくことが最初であるということです。


  身繕いをせず佐久間象山の門をたたいて教えを請うた吉田松陰に対し、象山は「学を修めんとする者は、まず道を学べ」と言って追い返しました。松陰は、そこで翻然として悟るところがあり、改めて非礼をわびて象山の門下生となったのであります。


  このように、昔は、学問をするよりも先にまず人間の道、人倫の道を教える、知るということが重視されたのでございました。


  日本の価値観は、真、善、美でありますが、これらをまず体に分からせて、それから頭に仕込んでいくということであったと思うのであります。


以上長くなりましたが、白石元知事の講演から引用させていただきました。


 昨今、親が子を、あるいは子が親を手にかけるという痛ましい事件が続発しております。子を思う親の愛情、親を思う子の愛情はどうなっているのか、人間の道、人倫の道を諭す教育はどうなっているのか、義務教育は正しい方向に向かっているのか、暗たんたる気持ちになるのは、私だけではないと思うのであります。


 そこで、文科省出身である加戸知事にお伺いします。


 教育、特に義務教育に対する知事の思いはどうか。義務教育は中央集権であるべきとの主張に対する思いはどうか。また、親子の愛情、人間の道、人倫の道を教えることを重視すべきとの考え方に対する思いはどうかを含めて、幅広い教育に関する思いをお聞かせ願いたいのであります。


 先ほど「この国のけじめ」の本の「日本は守るに足る国家と言えるのか」の一節を御紹介いたしましたが、主客転倒がしばしばなされるのは残念であるという節の続きに、主客転倒にとどまらず、客が主を損なうこともしばしば起きる。例えば経済繁栄を第一に考え農作物輸入を完全自由化し、相対的に不利な農業を捨て他の産業に力を注げば、経済効率は高まり米や肉の価格も半分になるだろう。一方で農家の大半はつぶれ、日本の田園は荒廃するだろう。


 これは美しい自然の喪失であり、ひいては「もののあわれ」など日本人の有するたぐいまれな美的感受性の喪失につながる。この感受性は我が国の誇る文学、詩歌を初めとするほとんどの文学、伝統の源泉でもある。美しい自然や情緒、高い道徳、文化、伝統などは国家の品格である。繁栄追求が国家の品格を著しく傷つけてしまうのであるとあります。


 昨年9月議会の質問の中でも述べましたが、戦後61年、田舎生まれの田舎育ちから田舎生まれの都会育ち、そして、都会生まれの都会育ちへと変遷し、今、日本じゅうから田舎がなくなろうとしているように思えてなりません。日本の田舎が崩壊したとき、日本は日本でなくなっていると私は思います。また同時に、白石元知事の「人類は絶対的貧困からの脱却の歴史」ではありませんが、何よりも人類が必要なものは、水と食糧とエネルギーの確保だと思います。


 そこで、相も変わらず、農林水産業の課題について、3点質問させていただきます。


 1996年、世界食糧サミットは、2015年までに世界8億人の栄養不足人口を半減させるとの目標を掲げました。ほぼ10年が経過した今、この目標の実現は極めて難しい情勢にあるようです。


 FAO・国連食糧農業機関によりますと、世界の飢餓人口はふえ続けています。飢餓は食糧そのものの不足が原因ではなく、経済格差によるものが原因であると言われています。ところが今後は、食糧そのものが不足するおそれがあり、2015年の世界人口は72億人と現在より7億人増加し、食糧消費量も当然増加します。とりわけアジア地域を初めとする発展途上国では、経済発展とともに畜産物の消費が伸びると予測されています。しかし、例えば、豚肉1キロを生産するためには、穀物・トウモロコシ換算で7キロ、牛肉1キロには穀物11キロが必要とされ、つまり畜産物の消費がふえるということは、穀物消費が急増することを意味し、その穀物生産のためには、大量の水が必要となりますが、穀物生産は、農地自体の砂漠化等により限界に近づいていると言われています。つまり極論すれば、穀物生産は水の確保につながります。


 こうした状況の中、我が国では、昨年3月に新たな食料・農業・農村基本計画が策定、公表されたところでありますが、この中で国は、農業の担い手の確保、育成等とともに、食料自給率の向上を国を挙げて取り組む重点目標に掲げました。特に食料自給率の向上に大きな役割を果たすと期待されている畜産分野では、飼料の自給率を現状の23%から35%に引き上げるとともに、粗飼料自給率については、100%の完全自給を目指すという大きな目標が掲げられることとなりました。


 このような状況の中で、昨年5月、国では、農林水産副大臣をトップとする飼料自給率向上戦略会議を立ち上げ、都道府県レベルでも飼料増産行動会議を設置し、関係者が一丸となり、飼料増産のための取り組みが進められているとお聞きしております。


 一方、酪農や肉用牛生産の現状に目を向けますと、最近では、輸入飼料の便宜性等から、穀類のみならず稲わらなどの粗飼料まで、その多くを輸入飼料に依存するようになっております。その稲わらが、輸入先の中国において、昨年5月、牛の伝染病であります口蹄疫が発生したため、輸入停止措置が講じられており、畜産農家は、稲わらにかわる粗飼料の確保に苦労していると聞いており、長引きますと本県の肉用牛経営にも大きな影響があるのではないかと心配しております。


 私は、このような粗飼料の安定供給、さらには、飼料給与を通した畜産物の安全安心の確保の観点からも、自給飼料の生産拡大を図ることが極めて重要であると考えております。


 しかし、本県の畜産農家においては、高齢化に伴う労働力不足や新たな投資への不安あるいは飼料作物用地の利用集積、団地化のおくれ等から粗飼料生産の拡大は、容易には進まないのではないかと心配をいたしております。


 そこで、お伺いをいたします。


 自給飼料の生産拡大を図るには、今後、畜産農家はもとより、関係機関・団体が一体となって積極的な取り組みを行うことが重要なことであると考えますが、本県での自給飼料生産の現状と生産拡大に向けた取り組みは、どのようになっているのか、お聞かせください。


 ただいま穀物生産の現状について述べましたが、さらに深刻なのは水産資源と言われています。


 世界の魚介類の生産量は、平成15年では1億3,300万t、うち養殖が4,200万tと言われています。FAOによれば、中国を除いた平成2年以降の世界漁獲量は9,000万t前後で横ばい、あるいは若干の減少傾向にあり、水産資源は既に頭打ちとなっている可能性があると言われ、このままでは枯渇する漁場がふえる一方ではないかと心配されております。


 そこで、本県の魚類養殖についてお伺いいたします。


 平成16年の本県漁業生産額は、2年連続で1,000億円を割り込む953億円となりました。その内訳は、漁船漁業が356億円、養殖業が597億円で、このうちタイ類養殖233億円、ブリ類養殖207億円、真珠養殖は49億円と魚類養殖が重要な地位を占めております。


 一方、本県漁業生産額が過去最高の1,640億円を記録した平成3年と比較すると、平成16年は687億円も減少しており、その内訳は、漁船漁業が251億円、養殖業が436億円の減少で、このうち真珠養殖266億円、母貝養殖100億円、ブリ類養殖は114億円の減少、タイ類養殖が74億円の増加となっております。真珠養殖と母貝養殖で366億円も減少した一方で、魚類養殖はブリ類の減少をタイ類の増加でカバーして、40億円の減少にとどまった結果、近年では、魚類養殖のウエートが非常に高くなっているのであります。


 しかしながら、その魚類養殖も、ハマチは平成13年末、マダイは平成14年末に価格が暴落して以降、生産原価を割り込むような魚価低迷が何年も続いた結果、養殖漁家のみならず、漁協の経営も急激に悪化してきたのであります。旧宇和島市内7漁協も魚類養殖が主体ですが、長引く魚価の低迷等により、平成17年度の決算では貸倒引当金の積み増しが必要となり、各組合ともに大幅な赤字を計上したのであります。


 このように魚価が低迷した背景としては、長引く景気の低迷、水産物の消費の減退、輸入水産物との競合、量販店主導の価格形成など、社会経済的また構造的な要因が大きいと思われますが、中でも、量販店主導の価格形成については、従来の卸売市場を中心とした流通機構が機能しなくなったことを意味しており、何らかの抜本的な流通販売対策を講じなければ、このままでは魚類養殖に未来はないと言わざるを得ないのであります。


 一方このような状況の中で、ことしの3月末ごろからマダイの浜値が急激に上昇を始め、5月末には活魚でキロ950円になりました。その背景としては、ことし1月ごろから韓国への輸出が大幅に伸びたことがあり、それに伴い、国内では品薄感から値上がりしたものであります。また、ハマチも5月上旬ごろから上昇しており、長らく低迷していた養殖魚の価格もここに来てようやく動き始めたように思われます。


 マダイの輸出増加は、従来、中国から韓国に輸出していたマダイに医薬品の残留問題が発生したため、その代替として日本が受注したもので、一時的な価格上昇という見方もあります。しかし、その一方で、ことし5月に開催された漁業経済学会の第53回大会シンポジウムでは、これまで輸入大国日本が中心であった水産物の貿易が、最近では、日本、中国、韓国の3国を軸にして活発化しており、日本のみならず東アジアで巨大な水産物の消費流通圏が形成されつつあるとの報告がなされているように、韓国や中国の経済発展に伴う水産物貿易の構造変化が背景となって、水産物の価格は将来的に上昇する傾向にあると考えられます。さらに、BSEや鳥インフルエンザの影響により、世界的に魚が見直しされるなど、取り巻く環境も変化を見せ始めていることから、今後は、輸出も含めた養殖魚の総合的な流通販売対策が必要であり、その対策は、来年4月に合併予定の旧宇和島市内7漁協による合併新漁協・うわじま漁協の命運を握るものであるとともに、魚類養殖が重要な地位を占めている南予地域の経済活性化のかぎを握ると思うのであります。


 そこで、お伺いをいたします。


 養殖魚の価格維持を図り、南予地域の経済の活性化を図るため、県は今後、養殖魚の流通販売について、どのような対策を講じていかれるのか、お聞かせ願いたいのであります。


 次に、今後のみかん研究所(仮称)の運営方針についてお尋ねいたします。


 御案内のとおり、みかん研究所は、本県の基幹農作物である温州ミカンに関する新品種の育成や高品質安定生産技術の開発、南予地域の急傾斜地に適合した省力、軽労働化技術の開発等を行うことを目的として、ミカン産地の真ん中に育種研究機能を集約し整備を進めているものであります。


 加戸知事にも出席していただいて、去る7月31日に本館の起工式が無事行われ、来年4月の開設に向けて、また一歩前進したことを大変喜ばしく感じている次第であります。


 現在、みかん研究所の名前には仮称が付されたままですが、正式な名前が決まるころには、その名に恥じない立派な運営方針が示されるものと確信しており、かんきつ産業全体に、また、南予地域全体に元気を起こす中核施設として、着実な整備が進むことを期待しています。


 みかん研究所の整備は、まさに最終段階を迎えたわけでありますが、より機能的な試験研究体制を構築するためには、試験圃場や施設などハード面の充実はもちろん大切なことでありますが、その器以上に中身の充実が求められており、今後、果樹試験場本場との再編整備を含めた試験研究体制の整備を図るとともに、消費者のニーズに合ったミカン生産の試験研究の充実を図ることが重要であると思います。


 そこで、お伺いをいたします。


 本県の県旗は、県の花であるミカンの花を図案化したものですが、その県旗にふさわしい施設になるよう、みかん研究所の運営方針についてどのように考えているのか、お聞かせ願います。


 最後に、先ほども申し上げましたが、私は人間の生存にとって欠かせないものは、水、食糧、エネルギーの3つであると考えています。このうちエネルギーについても、アジア諸国を中心とした発展途上国の人口増加と経済成長によって、今後、需要の大幅な増加が懸念されており、我が国にとって、エネルギーの安全保障の確立が、何よりも増して重要な課題となっております。


 7月23日に県が開催したプルサーマル公開討論会に、私も参加しておりましたが、ここではプルサーマルの安全性、必要性について賛否両論が闘わされていたのであります。


 私は、伊方3号機のプルサーマル計画の安全性については、国の原子力安全・保安院及び原子力安全委員会において、国の最高権威の専門家が、厳正かつ慎重に二重の安全審査を行い、さらに、県においても、伊方原子力発電所環境安全管理委員会技術専門部会において、国の安全審査の妥当性について審議、確認されたものであることから、これらの手続で安全性は十分確認されたと信じざるを得ないし、信じるしかないと思っているのであります。


 エネルギー問題については、長期的な観点から政策を推進していく必要があり、原子力の長期的、安定的利用と核燃料サイクル、プルサーマルの安全、着実な推進が不可欠であると思いますので、伊方3号機のプルサーマル計画については、今後とも、国及び県において、各段階で適切な安全面での確認を行いながら進めるべきであるとの所感を申し述べ、以上で私の質問を終わります。


 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(帽子敏信副議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(帽子敏信副議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 赤松議員の質問に答弁いたします。


 義務教育に対する知事の思いはどうかとのお尋ねでございました。


 今を去ること2,600年前、中国の春秋時代に、斉の桓公に仕えた名宰相と称されております管仲の言葉をまとめたと伝えられる管子という書物がございます。その中で、「一年の計は穀を樹うるに如くはなし、十年の計は木を樹うるに如くはなし、終身の計は人を樹うるに如くはなし」という言葉がございます。


 教育は国家百年の大計という言葉の語源は定かじゃございませんが、中国は、当時、人間の人生を100年と考えておりましたから、終身の計は百年の計と読みかえられると思いますが、いずれにいたしましても、人間の一生をかけて計画する事柄ならば、人間を育てることだという意味でもございますし、これが私の好きな言葉でもございましたから、以前から、文部省在職中いろんな講演でも使わせていただいた言葉でもあります。いつの時代、どこの国におきましても、教育は国家百年の計であり、国家存立の重大な基盤でもございます。


 国においても、特に義務教育は子供たち一人一人の人格形成の基礎でありまして、国家社会の形成者たる国民としての必要な資質を身につけるために不可欠なものとの認識のもと、憲法が要請する国の責務として、機会均等、水準確保、無償制など義務教育の根幹を保障すべきものとしておりますが、私も義務教育は、最終的には国の責任のもとで行われるべきと考えております。この考え方は、1948年に国連総会で採択されました世界人権宣言あるいはそれを受けての国連の人権規約等々におきましても、初等教育をいずれの締約国においてもこれを義務的なものとし、かつ無償とするという基本を定めていることからも明らかだと思ってもおります。


 こういった義務教育のために、国は明確な義務教育の戦略を立て目標を設定し、それに必要な人的、特に財政的基盤を整備しながら、教育の具体的な実施面では、可能な限り地方や学校の権限と責任を拡大し、創意工夫を生かした分権を進めるのが望ましく、また、この教育の結果につきましては、国がしっかりと責任を持って検証していくということも重要であると認識いたしております。


 また、人倫の道を教えることを重視すべきということに関しましては、私はかねてより、教育の目的は、明治5年の学制発布の際、学制発布の趣旨を「身を修め智を開き才芸を長ずる」とされておりますように、智を開く前にまず身を修める、すなわち人としてのあり方を教えることが大切であり、知育、徳育、体育という言葉がよく使われておりますけれども、その中で、やはり徳育が最優先されるべきものと考えております。お話の佐久間象山が「学を修めんとするものは、まず道を学べ」と言われた考えと思いは同じでございます。


 現在、社会が急激に変化いたします中で、教育基本法の改正が進められようとしておりますが、その政府案におきましても、豊かな情操と道徳心を培うことや、公共の精神を重んずること、日本の伝統や文化を尊重する理念などが盛り込まれようとしておりますことは、教育の究極の目的である人格の完成を目指す上で評価されるべきと考えておりまして、今後の動向を関心を持って見守りたいと思っております。


 その他の農業関係の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(高浜壮一郎農林水産部長) 議長


○(帽子敏信副議長) 高浜農林水産部長


   〔高浜壮一郎農林水産部長登壇〕


○(高浜壮一郎農林水産部長) 赤松議員にお答えします。


 まず、本県での自給飼料生産の現状と生産拡大に向けた取り組みはどのようになっているのかとのお尋ねでした。


 平成17年度の自給飼料生産は、総生産量約1万6,800t、そのうち稲わらは約2,400tでして、県全体での飼料自給率は23.1%と全国平均25%をやや下回っている現状にございます。


 お話のとおり、自給飼料の生産拡大は、食料自給率の向上に寄与をいたしますとともに、酪農及び肉用牛経営の安定生産などを進める上からも極めて重要でありますので、昨年8月に農業団体、市町、集落営農組織などで構成をいたします愛媛県飼料増産行動会議を設置をいたしまして、飼料作物等の作付拡大、それから、県内産稲わらの利用拡大、そうして、遊休農地を利用した牛の放牧の推進などを重点的に進め、自給飼料の生産拡大に取り組んでいるところでございます。


 この結果、畜産農家においては、作業の省力化ができて高品質な発酵粗飼料が調製可能な最新の機械を導入するなど、新しい機械化体系による飼料作物の増産に取り組みますとともに、耕種農家においては、飼料用稲の作付の拡大や稲わら収集グループの設立などを進めておりまして、これらを支援、指導することにより、自給飼料の生産拡大と安全安心な畜産物の供給に努めてまいりたいと考えております。


 次に、養殖魚の価格維持を図るため、養殖魚の流通販売にどのような対策を講じていくのかとのお尋ねでした。


 本県の魚類養殖業が、今後とも全国一の地位を維持するためには、国際競争力のある売れる養殖魚、加工品づくりを促進をいたしますとともに、生産地の流通、販売力強化に取り組むことが重要であると考えております。


 このため、消費者ニーズの多様化に対応した加工品の開発支援でありますとか、生産者の顔が見える安心で高品質なマダイ、ハマチなど愛媛を代表する養殖魚のブランド化、それから、海外市場も視野に入れたマハタ、クエなど新しい養殖魚の現場への普及とその販路開拓、そうして、南予地域で進んでおります漁協合併を生かして、生産者団体による流通販売体制の整備、拡充など、産地の価格形成力の強化に取り組んで養殖魚の価格向上を図ってまいりたいと思っております。


 また、お話もございました経済成長の著しいアジア諸国は有望な市場と考えておりまして、今年度、えひめ愛フード推進機構では、大きな購買力を持っております中国の北京市と上海市、それから、台湾の台北市において流通実態調査や商談会などを実施をいたしまして、消費動向の把握と販路の開拓に努めることにいたしております。


 さらに今後は、愛フード推進機構やジェトロなどが主催をいたします物産展や商談会への出展につきましても、これまでの流通販売業者主体から漁協、生産者組織にも広げ、輸出への足がかりとなるよう努めるなど、流通販売対策の強化に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


 最後に、みかん研究所の運営方針についてどのように考えているのかとのお尋ねでした。


 お話のとおりみかん研究所につきましては、消費者ニーズに沿った新品種の育成や高品質生産技術の開発などを行うことを目的に、平成19年4月の開所を目指して準備を進めているところでございます。


 みかん研究所の研究目標といたしましては、特に温州ミカンを中心とした新品種の開発と健全な種苗の供給、光センサー選果や温暖化などに対応した高品質生産技術の開発に力を入れますとともに、南予地域の急傾斜地に対応した軽労働化技術や環境保全型栽培技術の体系化などの分野にも重点を置いて試験研究を進めたいと考えております。


 また、開所後速やかに新品種開発などに取り組みますため、組織体制をさらに拡充をいたしますとともに、現場ニーズに即した試験研究や的確、迅速な生産現場への技術移転、生産者や指導者の技術の高度化を図るための研修機能の充実などを図りながら、生産者から親しまれ、南予地域の活性化とかんきつ産業全体の振興に寄与する中核施設として、運営をしてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


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○(帽子敏信副議長) 以上で本日の日程を終了いたしました。


 明26日は、午前10時から本会議を開きます。


 日程は、全議案に対する審議の続行であります。


 本日は、これをもって散会いたします。


     午後1時43分 散会