議事ロックス -地方議会議事録検索-


愛媛県 愛媛県

平成18年第298回定例会(第3号 9月22日)




平成18年第298回定例会(第3号 9月22日)





第298回愛媛県議会定例会会議録  第3号


平成18年9月22日(金曜日)


 
〇出席議員 47名


   1番  楠 橋 康 弘


   3番  大 沢 五 夫


   4番  豊 田 康 志


   5番  笹 岡 博 之


   6番  鈴 木 俊 広


   7番  徳 永 繁 樹


   8番  高 山 康 人


   9番  泉   圭 一


  10番  欠     番


  11番  欠     番


  12番  阿 部 悦 子


  13番  欠     番


  14番  佐々木   泉


  15番  住 田 省 三


  16番  菅   良 二


  17番  渡 部   浩


  18番  白 石   徹


  19番  戒 能 潤之介


  20番  赤 松 泰 伸


  21番  欠     番


  22番  欠     番


  23番  井 上 和 久


  24番  栗 林 新 吾


  25番  村 上   要


  26番  高 橋 克 麿


  27番  本 宮   勇


  28番  黒 川 洋 介


  29番  河 野 忠 康


  30番  明 比 昭 治


  31番  猪 野 武 典


  32番  田 中 多佳子


  33番  篠 原   実


  34番  成 見 憲 治


  35番  藤 田 光 男


  36番  笹 田 徳三郎


  37番  寺 井   修


  38番  西 原 進 平


  39番  竹 田 祥 一


  40番  岡 田 志 朗


  41番  薬師寺 信 義


  42番  仲 田 中 一


  43番  帽 子 敏 信


  44番  横 田 弘 之


  45番  土 居 一 豊


  46番  欠     番


  47番  欠     番


  48番  清 家 俊 蔵


  49番  中 畑 保 一


  50番  森 高 康 行


  51番  柳 澤 正 三


  52番  山 本 敏 孝


  53番  谷 本 永 年


  54番  玉 井 実 雄


  55番  池 田 忠 幸


  ――――――――――


〇欠席議員 1名


   2番  豊 島 美 知


  ――――――――――


〇欠  員 2名


  ――――――――――


〇出席理事者


  知事         加 戸 守 行


  副知事        吉野内 直 光


  出納長        永 野 英 詞


  公営企業管理者    和 氣 政 次


  総務部長       讀谷山 洋 司


  企画情報部長     藤 岡   澄


  県民環境部長     三 好 大三郎


  保健福祉部長     濱 上 邦 子


  経済労働部長     上 甲 啓 二


  農林水産部長     高 浜 壮一郎


  土木部長       清 水   裕


  公営企業管理局長   相 原 博 昭


  教育委員会委員    山 口 千 穂


  教育委員会委員教育長 野 本 俊 二


  人事委員会委員    青 野   正


  公安委員会委員長   吉 村 典 子


  警察本部長      種 谷 良 二


  監査委員       壺 内 紘 光


  監査事務局長     河 野 恒 樹


    ――――――――――


〇出席事務局職員


  事務局長          丹生谷 光 嘉


  事務局次長総務課長事務取扱 北 川 一 徳


  参事議事調査課長      菅   宜 登


  参事政務調査室長      森 川 保 男


  副参事総務課長補佐     門 田 正 文


  副参事議事調査課長補佐   橋 本 千 鶴


    ――――――――――


〇本日の会議に付した事件


  定第100号議案ないし定第113号議案


    ―――――――――――――――――


     午前10時30分 開議


○(篠原実議長) ただいまから、本日の会議を開きます。


 本日の会議録署名者に西原進平議員、成見憲治議員を指名いたします。


    ―――――――――――――――――


○(篠原実議長) これから、定第100号議案平成18年度愛媛県一般会計補正予算ないし定第113号議案を一括議題として、質疑を行います。


○(村上要議員) 議長


○(篠原実議長) 村上要議員


   〔村上要議員登壇〕


○(村上要議員)(拍手)質問に先立ち、このたび秋篠宮家悠仁様の誕生を心からお祝い申し上げますとともに、健やかに成長されますよう、心よりお祈りを申し上げます。


 それでは、社会民主党を代表して質問いたします。


 まず、伊方原発3号機プルサーマル導入計画についてお尋ねいたします。


 一昨年5月、四国電力が導入の意思を表明し事前協議を申し入れて以降、今日まで県民の大きな関心事になるとともに、多くの議論が闘わされてきました。いや過去形ではなく、今まさに県民の関心を呼び、真剣な論議が展開されているところであります。


 この間、県は、どちらかといえば、国策としてのプルサーマル計画を容認する発言が目立っていますが、一方で、ニュートラルな立場で、地元や環境安全管理委員会、県議会での論戦を踏まえ、国への申請を認めるかどうか総合的に判断する、また、安全性の確保と県民理解を前提に判断すると述べられています。


 今、プルサーマル計画に対し、論点が幾つか明らかにされるとともに、我が党の基本的態度については、昨日の本会議で知事答弁でも紹介いただきましたが、私はここでは、知事が事前協議に対して了解する前提として発言されている安全性の確保と県民理解の問題についてお尋ねをいたします。


 まず、県民の理解が得られているかどうかの問題であります。


 この点については、県民の理解を得ようとの立場から、計画を推進する国、経済産業省などが、6月に伊方町で公開討論会を開催したのに加え、私たちが要求しました推進派と慎重・反対両派の専門家を招いての県主催の公開討論会が開かれ、県民に判断機会を提供いただいたことは評価したいと思います。また、討論会参加者にアンケートを求め、その結果が公表されていますが、設問自体に疑問の声があるとともに、受けとめ方がそれぞれあり、論議の内容も含め、これで150万県民すべての声とすることには、いささか無理があるように思いますし、討論会終了後に知事自身が、もう少し個々の具体的な安全性の議論があればなおよかったと感想を述べられているように、完全消化ができたものとは、私には考えられません。


 公開討論会における論議からもわかるように、専門家、識者の間においてもプルサーマル計画への見解が二分され、マスコミアンケートによれば、県内自治体首長の過半数が賛意を示しているものの、多くの首長が、安全性の確保が前提と強調されてもおります。


 また、伊方原発近隣自治体である鬼北町議会では、6月議会において許可の再検討を国に求める意見書を全会一致で可決し、八幡浜市議会は、9月議会において、国・県及び事業者の説明責任を求め、市民に対する安心・安全の確保のための8項目が未解決であり、現状ではプルサーマル計画導入は容認しがたいとの決議を全会一致で可決しています。


 愛媛県原子力環境安全管理委員会が先日12日、国の安全審査を妥当としたこともあり、県は、秋ごろに了解への決断を考えておられるように伝えられていますが、安全協定という壁により、事業者と直接協議することができない近隣自治体、また、情報が少ない県内自治体への説明がいまだ不十分で、人数的にも内容的にも県民の十分な理解が得られていないと思われる現状において、急いで判断する必要はどこにあるのでしょうか。スケジュールありきではなく、前提としている安全性の確保と県民理解に万策を尽くし、慎重の上にも慎重であってほしいと願うものであります。


 そこで、お尋ねします。


 知事が言われる県民の理解について、現状をどのように認識し、今後どう対応されようとしているのでしょうか。鬼北町議会や八幡浜市議会から意見が出され、県との話し合いもなされていると伺っていますが、このような状況に対する考えを含め、所見をお聞かせください。


 次に、安全性の確保についてであります。


 安全性についても識者の議論は対立しています。素人である私が、技術論、科学論を述べる立場にはありませんが、県民の立場、目線で数点お尋ねいたします。


 まず第1点は、原子力政策推進のあり方についてであります。


 原子炉安全専門審査会第110部会において、ベルギーにおいて高燃焼度ウラン燃料とMOX燃料を同時に使用した実績が確認されたためとする理由により、部会において配布した参考資料が訂正されておりますが、入手した情報資料の提出については、四国電力が米国のNACインターナショナル社への調査委託により入手した情報であり、調査委託契約上、その内容について公開できない旨の説明を受けているとの原子力安全・保安院の回答であります。原子力の開発に当たっては、自主、民主、公開をうたっている原子力基本法に照らしても到底納得できるものではなく、国の姿勢が問われるとともに、情報が開示されないこのような現状では、県民の理解が得られるとは考えません。先日、市民団体の皆さんが四国電力に申し入れた際に、併用実績があるのは、ベルギーのチワンジュ原発及びドール原発であると、四国電力は答えています。


 私はこれまでも、環境保健福祉委員会において、併用実績についての具体的なデータ開示への努力を求めていますが、国に対して開示を求める働きかけの状況はどうなのでしょうか。また、今後どのような対応を考えておられるのでしょうか、あわせてお聞かせ願いたいのであります。


 2点目は、原発と耐震性の問題であります。


 県は、耐震性問題は、プルサーマル計画とは直接関係ないとの考えのようでありますが、1995年の阪神・淡路大震災では、地下16mの岩盤において約850ガルを観測し、昨年8月の宮城県沖地震では、東北電力女川原発で限界地震の基準地震動を超える揺れを記録するなど、従来の常識と学説を覆す想定を超える地震の揺れを目の当たりにしている県民が、プルサーマルを導入しようとする原発そのものの耐震性に疑問を持ち不安感を抱くのは、ごく自然なことと言えるのではないでしょうか。例えが適切でないかもしれませんが、成人した子供が結婚し同居を考えて住宅を増築しようとするとき、耐震診断をしないでおいて増築のスペースが確保できるのか、同居しても日常生活に支障が生じないかと思案しているようなものではないでしょうか。率直な県民の声であります。


 特に、伊方沖海底活断層をめぐっては、指摘された当初から、地震研究者と四国電力、県当局との間において見解が異なっているように思われます。


 私は、阪神・淡路大震災を教訓に、以降4回本会議でこの問題を取り上げ、活断層調査を求めてまいりました。原子力安全委員会が原発耐震指針を改定し、新しい指針に基づき活断層などの精査が行われようとしているときに、この結果を待たずに急ぐ必要と根拠はどこにあるのでしょうか。原発耐震指針の改定を受け、県民に安全を担保する意味からも、県がかかわり、伊方沖海底活断層調査などに当たるお考えはないのでしょうか。県民の目線に立つという県政がこたえないということはいかがなものでしょうか。御所見をお聞かせ願いたいのであります。


 安全性の確保について、このほかにも技術的な諸問題が指摘されていますが、県は、安全性確保の具体的な条件をどのように考えており、国や四国電力に対してどのような点を働きかけていくのでしょうか。県におかれては、これまでに起こった全国各地での原発トラブルなどを受け、四国電力原子力本部の愛媛県への移転を求めておられる経過もあります。この点を含め、県の考えをお示し願いたいのであります。


 次に、地方財政に関する諸問題についてお尋ねします。


 北海道夕張市が、財政破綻となり財政再建団体の指定を申請する見通しとなった、いわゆる夕張ショックを受け、自治体財政の悪化と将来を危惧する声が高まっています。また、地方財政白書によりますと、2004年度の普通会計ベースで実質収支が赤字となっている市町村は25に上り、都道府県では大阪府が赤字団体ということであります。


 地方自治体の歳出規模は国を大きく上回る一方で、租税収入・地方税は国税の7割程度にとどまっているなど、地方財政は恒常的な財源不足の状況にあります。現行の地方財政制度は、国から地方への財源移転並びに財源平準化を通じて地域間の所得再分配の役割を果たしている一方で、国庫支出金による政策誘導や配分上の非効率が指摘されるとともに、国、地方ともに財政危機にあることから、財源と権限をできるだけ住民に身近な地方自治体にゆだねようと、今三位一体改革が推し進められています。


 ところが、総務省が自治体の財政健全度の指標として新たに採用する実質公債費比率の試算値によりますと、地方債の発行に都道府県の許可が必要となる18%を超える市町村が全国では406、愛媛においては3市町となっています。


 また一方で、自治の確立を目指すとともに財政危機からの脱却などを目的に市町村合併が進んでいます。ところが、合併により特別職や議員、さらには職員を減らすことができ、歳出減につながるものと予測していたにもかかわらず、交付税などが抑制され歳入不足の事態を余儀なくされるとともに、合併の影響による住民サービスの低下など、悲鳴の声が県内市町から聞こえてきます。


 そこで、お尋ねいたします。


 経常収支比率、実質収支比率、公債費比率などの主要財政指標から見て、三位一体改革の影響による県内市町の財政の現状はどうなっているのか、お聞かせ願いたいのであります。


 私は、基本として三位一体改革は必要であり、現状においては、国、地方を問わず、財政規模がある程度縮小することはやむを得ないとは思っていますし、このことによって住民が自治を見直す好機になればと願うものではありますが、国と地方の関係において、権限と財源が適切に移譲されているとは到底思えません。地方から自治を確立する反旗をもっと強く振るべきではないかと考えるのでありますが、義務教育費国庫負担問題で奮闘いただいた加戸知事は、三位一体改革の成果をどのように評価し、現状をどのように認識しておられるのでしょうか、お聞かせ願いたいのであります。


 また、県では、財政構造改革基本方針を策定され、職員の給与カットを含め、歳入歳出両面であらゆる手立てを講じて財政再建準用団体への転落の危機を回避することを最優先に取り組んでいるところでありますが、私は、職員の給与カットが景気への悪循環となってはいないか、職員のモチベーション低下などを招いているのではないかと危惧いたしております。この基本方針においては、平成17年度以降減収を見込んでおられますが、景気の回復など、策定当時とは状況の変化も見られます。


 財政状況の推移によっては、できるだけ早く解消していただきたいと考えるのでありますが、今後の見通しについて、御見解をお聞かせ願いたいのであります。


 以上の地方財政の質問に関連して、本年2月議会に続いてとなりますが、一言要望を申し上げたいと思います。


 県では、財政構造改革への取り組みの一環として、大規模事業の取り扱いを見直されていますが、その中にあっても、知事は、新しい繊維産業試験場の用地については、議会の同意を得て購入したいとの意思を表明されています。今後も厳しい財政状況であることは百も承知しておりますけれども、今治地域の振興の観点から、地元の議員として適切な対応を重ねて要望するものであります。


 次に、人材の育成についてお尋ねします。


 県においては、県民すべての参加と協力のもとに、住むことを誇りに思えるような魅力あるふるさと愛媛づくりを進めたいとの思いを込めて、平成12年に第5次愛媛県長期計画を策定し、諸施策に取り組んでこられました。しかし、少子高齢化の急速な進行、地方分権や構造改革など急激な環境変化と財政悪化に見舞われ、現実を直視した新たな展開が求められています。


 このような認識のもと、今年度から5年間にわたる県政運営の行動指針としての後期実施計画を策定し、優先的、重点的に取り組む施策を中期ビジョンとしてまとめ、具体的に事業展開されています。目標すべてが重要であることは論を待ちませんが、計画でも重点目標の第一に掲げられているように、人材の育成は優先的に取り組む課題であると考えるのであります。


 なお、計画では、項目分類上、人材育成の分野では教育関係を中心とし別項で産業の育成を掲げられていますが、社会構造や産業構造が激しく変化する今日、産業の再生、創出と人材育成の一体的取り組みは不可欠であると考え、具体的に質問、提案をさせていただきます。


 まず第1点は、中長期的な人材育成計画の必要性についてであります。


 全国的にも愛媛県においても景気は回復傾向にあり、本県の有効求人倍率を見ても、本年7月で0.89となっており、新規学卒者の就職もかなり改善していると言われています。愛媛労働局においても、景気情勢判断として、雇用失業情勢は一部に厳しさが残るものの改善に広がりが見られるとしており、今までの県や関係機関の努力が実ったものと一定の評価をしています。


 その一方で、今までは企業が採用抑制、人件費カットによりコスト減を前面に押し出していたが、こうした状況は薄れ、むしろ有用な人材をコストをかけて求める時代、いわゆる雇用環境が分岐点に差しかかっているのではないかと言われております。


 地域、企業で必要な人材はそれぞれ異なると思いますが、例えば、ものづくり産業を多く抱える東予地域などでは、技能者を多く確保したいという大手企業が、中小企業の技術者を中途で多く採用する動きが現実としてあり、技術者を大手に奪われた中小企業は、技術者不足に悩むという事態になっていると聞いております。


 私は、愛媛県の未来を考えるとき、やはりものづくりを中心とした人材の育成を一層図っていくことが、人の定着にもつながり、また、さまざまな技術、産業の発展にもつながっていくものと考えるのであります。


 ものづくり人材の育成は短期的に達成できるものではなく、企業が独自にすべきこと、行政がすべきことなどについて中長期的にプランを組んで取り組むことが求められているのではないでしょうか。そうしなければ有用な人材の継続的な育成は不可能であり、県として中長期的な人材育成計画を策定し、ものづくりを中心とした人材立県に向けた取り組みを進めていただきたいと考えるのであります。御所見をお聞かせください。


 2点目は、技能のすばらしさの県民への周知についてであります。


 昨今、2007年問題が各方面で取り上げられておりますが、団塊世代の大量離職と若者のものづくり離れが同時に進んでいるという状況にあることから、この問題は一過性のものではなく、2007年以降も問題になると考えられます。


 県では、こうしたことへの対応を積極的に行う予定と伺ってはいますが、むしろ問題なのは、技能継承やものづくり離れと言葉で言いながら、根本的には、技術者の持つ技能とそのすばらしさについて、一般の方々がどういうものなのかを知らない、知らされていないということではないかと考えるのであります。それぞれの技術者の持つ技能を客観的にはかれる物差しが県民に周知され、ものづくりが評価される状況になっていれば、おのずと2007年問題なども解消されていくのではないでしょうか。


 ところで、こうした技能を公証する唯一の制度として、国家検定である技能検定制度があります。旋盤、造園、左官、フラワー装飾など本当に幅広い分野において、1級から3級までの技能検定が行われ、合格者には技能士という称号が与えられています。愛媛県においても、県の支援のもと、愛媛県職業能力開発協会において実施されており、毎年、高校生からスペシャリストと言われるベテラン経験者まで多くの方々が受験していると聞いております。また、この技能検定は、全都道府県で行われているものであることから、客観的に、県のものづくり技能に対する熱心さ、力の入れようが示されるものであると考えられます。


 毎年予算が一律に削減されていると聞く中で、県におかれては、経済界における将来のスペシャリストを育成するための施策に取り組まれると伺ってもいます。少しでも多くの技術者が技能検定資格を取得できるよう、県として今後どのように取り組んでいかれるのか、お聞かせください。


 3点目に、タオル産業における人材育成への支援についてお尋ねします。


 この夏、甲子園で繰り広げられました高校野球大会において今治西高校が健闘し、県民を感動させてくれました。選手の皆さんに大きな拍手を送ります。また、見事初優勝に輝いた早稲田実業のハンカチ王子斎藤投手の青いハンカチが全国的な話題となり、日本選抜チームへと広がったことでさらに加熱しているようであり、産地今治においても現在大きな話題となっています。


 御案内のように今治地域においては、造船と並んでタオル産業が大変重要な産業であり、このタオル産業の活性化が、今治のみならず、ひいては愛媛の活性化につながるものと考え、再生へと意欲的な取り組みが展開されています。中国産タオルの輸入など内外の厳しい環境の中、頑張っておられる地元企業の皆さんにお聞きしますと、新商品の開発、ブランドの確立などと並んで商品に付加価値をつけるための技術者の育成が不可欠である。技術者といっても単純にタオル織機を操作するにとどまらず、織機や関連する電気機器類のメンテナンスなどに加え、デザイン力を備えるなど、さまざまなことができるゼネラリストが必要であると考えておられ、タオル業界としても2007年問題への対応とあわせ、こうした人材育成にも積極的に取り組む意向であると伺っています。


 今後、さらに必要となる人材育成に向け、県として、タオル業界と連携して研究、調査を行うとともに、今治高等技術専門校などの機能強化ともあわせ、積極的に取り組んでいただきたいと考えるのであります。御所見をお聞かせください。


 次に、地球温暖化、温室効果ガス排出問題についてお尋ねします。


 人に会えば暑いなあがまくら言葉となる、ことしは本当に暑い夏でした。県内でも大洲市で体温を超える37.7度と今年の県内最高気温を記録し、松山市では37日連続の真夏日となるなど、異常気象、地球温暖化の影響を肌で感じることとなったのではないでしょうか。


 地球温暖化によって、生態系の変化が生じるとともに、海面上昇による被害、ハリケーンなどの異常気象の多発と干ばつ、豪雨による被害などなど、さまざまな影響が懸念されています。地球温暖化は、環境問題の大きな課題の一つであり、地球規模で、また、それぞれの地域で真剣に取り組まなければならない課題となっています。


 こうした背景から、1997年12月京都議定書が採択され、そして2005年2月、ロシアの批准によってようやく議定書が発効することとなり、温室効果ガスの排出削減目標を定め、世界各国でさまざまな取り組みが行われています。我が国では、世界全体の約4.9%の温室効果ガスを排出しており、第1次約束期間の2008年から2013年度までに基準年である1990年度比で6%削減する義務を課せられています。


 ところが2004年度における国内の温室効果ガスの排出量は、速報値で13億5,500万tとなっており、基準年に比較して逆に8%の増加となり、特に商業、事務所などの業務その他部門や冷暖房、家電、自家用自動車などの家庭部門での増加が著しい状況にあります。一方、愛媛県においても、愛媛県地球温暖化防止指針を策定し、2010年度において1990年度比で6%の削減を目標として取り組んでおられますが、2003年度排出量の概算推計値では20%と大幅に増加し、特に家庭などの民生部門で著しいと聞いております。


 地球温暖化対策は、県民の意識改革やライフスタイルの転換が求められるところであり、その意味からも温暖化への取り組みについて普及、啓発、指導を行うという行政の率先行動が強く求められていると考えるのであります。例えば具体的な取り組みの一つとして、アイドリングストップ運動が展開されています。福井県では6月、12月を強化月間と定めるなど、多くの県で同様の取り組みがなされています。また、本県でもノーマイカー通勤デーを設定し、自治体職員を初め企業や県民に呼びかけています。初回が本日9月22日となっておりまして、実は私も久しぶりにバスと電車で県庁までやってまいりました。


 私は、本県でのこのような取り組みを歓迎するとともに、公共交通の整備、充実やパークアンドライドなどの諸施策の展開とあわせ、県内各層で地球温暖化対策への取り組みが今後さらに前進することを強く願うものであります。


 そこで、お尋ねいたします。


 本県での温室効果ガス排出量削減への取り組み状況及び今後の方針について、県の事務事業における取り組みも含め、お聞かせ願いたいのであります。


 最後に、知事の3選出馬表明に関し、政治姿勢についてお尋ねいたします。


 「愛媛を変えよう、1月3日えひめは変わる」を合言葉に、開かれた県政の実現を目指した8年前の知事選挙。私ども社会民主党も元気えひめの会の仲間とともに全力で戦った当時の思いが、今なお鮮明に浮かんできます。


 先輩の皆さんが戦後の愛媛県政を語るとき、県議時代には影の知事と言われ、本県の公選知事としては3人目となった知事と、我が党の湯山勇氏との対立を軸に県政が展開され、今日もなおその歴史が引き継がれていることを切々と私に話してくれます。


 私たち社民党は、8年前の5月に開催した愛媛県連合定期大会において、当時の県政を、議会軽視で独善的、生活、教育、福祉を切り捨て、大型開発優先でゼネコン奉仕、県内自治体からは権力県政との批判渦巻くとともに、県職員の創意性も圧迫されているなどと批判し、4選を許すなとの方針を確認し取り組んでいました。そして9月15日、良識ある県民の熱意にこたえ立候補を決意された加戸守行氏と私たち社民党笹田代表の間において、県民の県民による県民のための県政を実現するため、憲法の精神を基本とし県民の知る権利を尊重した公正公平な開かれた県政を目指すとの政策協定を結び、ともに全力を尽くすことを約束したのであります。また、具体的選挙戦に当たっては、我が党全国連合の推薦を得るとともに幹部の来援を得るなど、加戸知事の誕生に一翼を担うことができたと考えております。


 新しい県政誕生後、マスコミを初め周囲の皆さんから、社民党は与党だからとの声をたびたびいただきました。確かに私たちも加わり仲間とともに誕生させた知事でありますが、私ども社民党は、自治体議会における理事者と議会との関係について、つまり知事・県政と議会・政党とのかかわり方については、何度も本議場において考えを述べるとともに、具体的な政策の評価に当たっては、終始一貫して是々非々の態度で臨んできたところであります。また、私たちは小会派ではありますが、理事者との関係や議会改革において、塩梅、あんばいとも言いますが、塩梅としての任務を果たすべく取り組んできたところであります。


 この間、加戸県政においては、個別政策としての政府の防衛政策への協力、歴史教科書採択の問題、市町村合併への対応などで、我が党の政策と相入れない部分があり、議場内外で厳しく指摘してきたところであります。また、8年前に加戸知事が決意し目指した改革への取り組みが足踏み状態になったどころか、もとに戻りつつあるのではないかと指摘する声も一部で聞かれますが、閉鎖的な県政から開かれた県政に向け、職員の意識改革とともに情報公開にも取り組み、全国市民オンブズマン連絡会議の都道府県ランキングによっても、旧県政の時代には失格であったものが平成13年度には1位に順位を上げているなど、基本的には県民の目線に立った県政改革が進んできたと評価しているものであります。


 いよいよ加戸知事誕生から8年、2期目最後の年を迎えて加戸知事の去就が注目されていたところでありますが、昨日、この議場において次期知事選挙への出馬を表明されるとともに、引き続き県政改革及び元気えひめの創造に取り組む決意を明らかにされました。加戸知事とともに県政改革に取り組んできた私ども社民党として、知事の思いと、この間の経緯を尊重いたしますとともに、熟慮の上決断されましたことに敬意を表するものであります。知事の新たな決意と決断を真摯に受けとめ、私どもも早期に態度を明らかにして、県民の皆さんと一緒に県民の県民による県民のための県政実現を基本に、愛媛の改革と元気えひめの創造に向け、任務を果たしてまいりたく思っております。


 そこで、改めてお聞きいたします。


 知事は、就任以降の取り組みをどのように評価され、現状をどのように認識されているのでしょうか。また、次期県政の課題についてどのように考えておられるのでしょうか、お聞かせ願いたいのであります。


 逼迫する自治体財政の現状、少子高齢社会と格差拡大が進行し、価値観の変化への対応と自治の確立が求められている今日において、県民参加のもと、住みよい郷土愛媛づくりが推進されますよう、私どもも努力することを誓って、質問を終わらせていただきます。


 ありがとうございました。(拍手)


○(篠原実議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(篠原実議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 社民党を代表しての村上議員の質問に答弁いたします。


 まず、プルサーマル導入計画に関しまして、県民の理解について現状をどのように認識し、今後どう対応しようとしているのかとのお尋ねでございました。


 伊方3号機プルサーマル計画に対する県民の理解については、昨日、西原議員にお答えしたところでございますが、これまで国及び県主催の公開討論会等を開催し、県民の理解促進に努めてきたところであります。県の公開討論会におきましては、1,800人を超える県民の皆様に参加をいただき、参加者のアンケートにおいても、約6割の方が、必要性や安全性について理解が深まったと回答するなど、プルサーマルそのものへの賛否は別といたしまして、県民の理解は着実に深まっていると考えております。


 また、公開討論会の開催に当たりましては、県内の全市町に対して直接案内し、首長や職員、議員の参加を依頼するとともに、討論会の状況を収録したビデオ等を配布するなど、自治体に対する理解促進にも努めてきたところであります。


 しかしながら、公開討論会におきましては、プルサーマルに反対する立場からもさまざまな意見がありましたほか、村上議員が代表をされております社会民主党を初めといたしまして、各種団体によります慎重意見、反対意見、反対運動等、さらには御指摘のような鬼北町議会や八幡浜市議会の動きがあることも十分に承知いたしております。いずれも地域住民や県民の安心安全を守る立場からの取り組みであると理解させていただいております。


 このため県としては、今後さらに、地元伊方町での検討状況や本県議会での議論等を十分に見きわめますとともに、市や町からの申し入れがあれば誠意を持って協議を行いたいと考えておりまして、もとよりスケジュールありきではございませんで、安全性の確保と県民理解を前提に、プルサーマルが県民に賛同されるものかどうかを慎重に判断してまいりたいと考えております。


 次に、地方財政に関しまして、知事は三位一体改革の成果をどのように評価し、現状をどのように認識しているのかとのお尋ねがございました。


 三位一体の改革は、財政の面から、地方の自主性、自立性を高め、国、地方を通じた行財政の効率化にも資することが本来の目的と理解しておりまして、その方向性は高く評価しておりますが、これまでの改革を見てみますと、国から地方へ3兆円の税源移譲を実現いたしましたものの、言葉は悪うございますが、数字合わせという形でありまして、地方の裁量の拡大に結びつくものが少なく、理念や哲学がないまま数字合わせに終始した不十分なものであったと言わざるを得ません。中でも、憲法上の国の責務である義務教育について、国庫負担金の負担率が中央教育審議会で現行制度維持の答申がなされたにもかかわらず、2分の1から3分の1へ引き下げられましたことは極めて遺憾に思うところでありまして、小泉政権におきます施策の中にありましても、見識を欠いた措置ではなかったかと懸念いたしてもおります。


 また、平成16年度の地方交付税等の大幅削減は、本県財政に大きなダメージを与え、これが最大の要因となりまして今日の危機的な財政状況に陥ったものと認識いたしております。


 私としましては、今後とも歳入歳出両面にわたる徹底した見直しにより、持続可能な財政構造への転換に全庁一丸となって取り組みますとともに、国に対しましても、国と地方の役割分担を明確にした上で、地方が主体的に行財政運営を行うことができるよう、地方分権推進に係る法整備や権限、財源の移譲等を強く求めてまいりたいと思っております。


 最後に、知事は就任以降の取り組みをどのように評価し、現状をどのように認識しているのか。また、次期県政の課題についてどのように考えているのかとのお尋ねでございました。


 この2期8年を振り返りますと、まず何よりも県民の県民による県民のための県政を基本に、公正公平で開かれた県政を目指して、職員の意識改革を初め、県審議会への女性の登用、職員による政策提案制度の導入などの内なる改革と「こんにちは!知事です」等による県民との対話、市町村への権限移譲や規制緩和、NPO、県民等との連携、協働の促進などを通じた、いわば外なる改革との2つの視点から、県政改革に積極的に取り組んできたところでございます。


 その結果、内なる改革については、若手職員からの積極的な政策提案、県政出前講座等のゼロ予算事業の推進、一昨年の台風災害やサマーボランティア・キャンペーン時における職員のボランティア活動の活発化など、徐々にではありますが着実に成果があらわれておりまして、各方面からも県庁は変わったとの評価をいただいていることをうれしく思っている次第でもございます。


 一方、外なる改革についても、国の構造改革特区への積極的な提案やえひめ夢提案制度等の利活用、愛と心のネットワークづくりによる支え合い、助け合いの精神の普及、定着など、地域の活性化やまちづくりに対する主体的な取り組みが進んでおりまして、市町や県民の意識、行動にも喜ばしい変化を感じているところでございます。


 次期県政において県民の負託を得られるものでありますならば、引き続き県政改革に不退転の決意で臨む覚悟でありまして、財政構造改革の着実な推進が最重要の課題となる中で、選択と集中の精神で効率的な県政運営に努めますとともに、真の分権型社会の実現に向け、権限移譲等による市町の行政基盤の強化や道州制導入に向けた機運醸成などに取り組みたいと考えております。また、市町を初め県民やNPO、団体等との連携、協働のもと、さまざまな政策課題にもしっかりきめ細かく対応していきたいと思ってもおります。


 村上議員の質問の中で、8年前を振り返ってのお話もございました。この壇上をかりて、当時の力強い御協力に心から感謝申し上げますとともに、3期目の問題に関しましては、いろいろと微妙なお立場もあろうかと存じますが、基本的に気持ちの通った知事と政党との関係であればと願ってもおります。


 その他の問題に関しましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(吉野内直光副知事) 議長


○(篠原実議長) 吉野内副知事


   〔吉野内直光副知事登壇〕


○(吉野内直光副知事) 村上議員の代表質問にお答えします。


 私の方からは、プルサーマル導入計画についてのうちの、(4)安全性確保の具体的な条件をどのように考え国や四国電力に対してどのような点を働きかけていくのかとの点についてお答えいたします。


 伊方3号機のプルサーマル計画につきましては、原子炉工学等の専門家で構成します伊方原子力発電所環境安全管理委員会の技術専門部会の審議におきまして、安全面での課題として、燃料の健全性、原子炉の制御性、地震への対応など9項目の具体的な論点を抽出し、それぞれの論点について安全性は確保されるとの確認をいただいたところでございます。


 しかしながら、専門部会で確認されましたこの安全性を担保いたしますためには、安全管理委員会の付帯意見でも指摘されておりますとおり、プルサーマルの具体的な導入に当たって、MOX燃料の製造、輸送から原子炉への装荷、運転に至る全過程で、厳格な審査、確認を行うなど、徹底した品質保証と安全管理に努めますとともに、新しい耐震設計指針に対しましても速やかな対応を進めることが前提条件であると考えております。もし事前了解を行う場合におきましては、国や四国電力に対しまして、これらの履行に万全を期するとともに、県民への情報公開と十分な説明を行うよう強く働きかけたいと考えております。


 また、四国電力原子力本部の県内への移転でございますが、平成16年の台風災害におきましては、愛媛−香川間、これが鉄道も道路も交通が完全に遮断されました。そして、美浜3号機事故の再発防止対策として、関西電力が福井県美浜町に原子力事業本部を移転したこと、これらを契機としまして、伊方発電所の運転管理における現地に根差した意思決定、そして異常時対応の迅速化と現地責任体制の構築、さらに立地地域住民の安心感と信頼感の向上、これらを図りますため、平成17年6月に、県から四国電力に要請を行ったところでございます。


 この要請に対しまして、新たに原子力本部副本部長など3人の役員が県内に配置されましたが、これは県の要請とは大きくかけ離れております。県としましては、四国で唯一原子力発電所の立地する本県に原子力本部を移転するのは、ごく自然なことであると思っております。今後とも継続して粘り強く要請したいと考えております。


 以上でございます。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(篠原実議長) 讀谷山総務部長


   〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 村上議員にお答えいたします。


 財政問題につきまして、主要財政指標から見て、三位一体改革の影響による県内市町の財政の現状はどうかとのお尋ねでございますけれども、県内の市町におきましては、少子高齢化に伴う扶助費でございますとか、過去の景気対策に係る公債費の増加等に加えまして、平成16年度、地方交付税等が合計で約140億円もの大幅な減額となりましたことから、各市町とも財政調整基金の取り崩し等により、歳入不足を穴埋めする大変厳しい財政状況に陥ったところであります。


 こうした状況は、平成16年度決算における主な財政指標にもあらわれておりまして、県内平均で経常収支比率が前年度より3.7ポイント増の88.9%になり、また、実質収支比率が0.2ポイント減の6.9%に、また、公債費比率が1.1ポイント増の15.9%と悪化するなど、財政の硬直化が一層進んでいる状況であります。


 また、公債費に公営企業の元利償還金への繰り出し等を反映させました新たな指標でございます実質公債費比率につきましても、議員御指摘のとおり、3団体が地方債の発行に県の許可が必要な18%を超える見込みでございます。


 このため市町におきましては、職員数の削減や給与の抑制、民間委託の推進や補助金の整理合理化等の歳出削減を進めます一方、税の徴収や使用料手数料の見直し等による歳入確保に努めておるところでございまして、県としましては、個々の団体の状況に応じまして、きめ細かく助言してまいる考えでございます。


 次に、給与カットの今後の見通しについて見解を問うとのお尋ねですけれども、いわゆる給与カットにつきましては、昨年10月の中期財政見通しにおきまして、平成18年度からの4年間で1,579億円もの財源不足が見込まれるなど、極めて厳しい状況にありますことから、歳入歳出全般にわたる全庁挙げた財政構造改革の取り組みの中で、職員の理解と協力のもと4年間の臨時的措置として実施しているものであります。


 現在、中期財政見通しの見直し作業を進めておりますが、議員お話のとおり、景気回復等による県税収入の増加は見込まれますものの、地方交付税につきましては、例えば、先月末の国の概算要求ベースでマイナス2.5%になっておりますなど、さらなる削減が懸念されますほか、歳出面でも公債費や社会保障関係経費等の増高が見込まれているところであります。


 このため、今後も厳しい状況が続くと考えておりますが、給与カットは、あくまでも緊急避難的な措置として実施しておりますことから、現時点では、6月議会で笹田議員にお答えしましたように、当初計画の範囲内で終了させたいとの姿勢で臨んでいるところであります。


 以上でございます。


○(三好大三郎県民環境部長) 議長


○(篠原実議長) 三好県民環境部長


   〔三好大三郎県民環境部長登壇〕


○(三好大三郎県民環境部長) 村上議員にお答えします。


 プルサーマル導入の計画についてのうち、国に対し併用実績開示を求める働きかけの状況はどうか。また、今後どのような対応を考えているのかという御質問でございました。


 御指摘の高燃焼度ウラン燃料とMOX燃料の併用実績につきましては、原子力安全委員会の専門審査会における審議の場で報告されたものでございまして、ベルギーの2カ所の原子力発電所で実施されたプルサーマルにおきまして、伊方3号機の計画と同等もしくはそれ以上の燃焼度の実績があるというものでございます。このことは、村上議員の御要請もあり、国に対しては、再三具体的データの開示を求めてきたところでございます。


 これに対しまして国では、海外における併用実績は直接的な評価項目ではなく、審査の参考との位置づけである。調査委託契約における秘密保持との関係もあることから、国としては公開できない旨の回答を得ているところでございます。


 県といたしましては、高燃焼度燃料とMOX燃料の併用問題につきましては、伊方原子力発電所環境安全管理委員会技術専門部会におきまして、論点の一つに掲げて厳正に審議し、国の安全審査結果は妥当との意見をまとめていただいてはおります。しかし、議員からのかねての御要請でございまして、引き続き国に対して申し入れを行いたいと考えております。


 次に、原発耐震指針の改定を受け、安全を担保する意味からも、県がかかわり、伊方沖海底活断層調査などに当たる考えはないかとの御質問にお答えします。


 伊方沖海底活断層につきましては、これまで、伊方発電所の建設時における四電の、四国電力の調査はもちろんのことでございますけれど、平成2、3年度及び平成7年度には高知大学、平成12、13年度には産業技術総合研究所、さらに、平成14年度には地震調査研究推進本部による調査が行われておりまして、結果が公表されております。これに対しまして、四国電力におきましては、その都度、伊方原子力発電所の耐震性を再評価しておりまして、安全性を確認し、国はこれを認めてきております。


 また、耐震設計指針につきましては、去る9月の19日に改訂され、翌20日に国から四国電力に対して新指針による再評価の指示がございました。四国電力におきましては、既に平成16年から敷地前面海域の詳細な調査を開始しておりまして、その結果を再評価に反映させる予定と聞いております。そういうことから、県としては調査する考えはないので、御理解を賜りたいと思います。


 なお、この再評価につきましては、県といたしましても四国電力から報告を求め、国にも確認結果等の説明を求めるなどして、適切に対応してまいりたいと考えております。


 続きまして、本県での温室効果ガス排出量削減への取り組み状況及び今後の方針を問うという御質問にお答えします。


 県では、平成14年3月に地球温暖化防止指針を策定いたしまして、平成22年度の県内の温室効果ガスの排出量を平成2年度比で6%削減するということを目標としておりましたが、平成16年度に15年度の排出量を推計いたしましたところ、議員お話のとおり、特に民生部門、と申しますのは、家庭とかオフィスビルですけれど、におきまして、2年度比で約28%増と大幅に増加していることが判明いたしました。


 このため新たに、NPO法人を地球温暖化防止活動推進センターに指定して民間主体の啓発活動を充実する。また、地域活動家を温暖化防止活動推進員に委嘱して地域での情報提供や相談、指導に当たらせる。それから、四国4県連携によりクールビズや省エネ家電の普及を図るなどの民生部門における排出量削減対策を強化いたしました。また、これとともに一方では、二酸化炭素を増加させないバイオマスエネルギープロジェクトなど、バイオマス資源の利用促進にも取り組んでいるところでございます。


 以上が県全体としての取り組みですが、一方、県自体の取り組みといたしましては、平成13年に地球温暖化防止実行計画を策定して、平成14年には本庁舎を対象にISO14001の認証を取得いたしました。その中で、職員の日常的なエコオフィス活動やESCO事業の導入による電気・水道使用量等の削減、コピー用紙使用量や廃棄物排出量の削減など、きめ細かい取り組みを推進してきました。この結果、平成17年度の二酸化炭素排出量は、11年度比で、目標としていた6.2%を上回る6.8%の削減を達成いたしました。


 今後とも、民生部門における排出削減対策を一層推進するとともに、国の排出量報告・公表制度と連携した産業部門対策、アイドリングストップの促進等による交通部門対策、さらに、森林環境税等を活用した二酸化炭素の吸収源対策など、各部門での取り組みを促進するほか、県みずからも本年3月に実行計画を改定いたしまして、二酸化炭素排出量を平成22年度に、平成16年度比で10%以上削減することを目標としておりまして、これらのことによりまして温室効果ガスを削減し、地球温暖化防止指針の目標達成に努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(上甲啓二経済労働部長) 議長


○(篠原実議長) 上甲経済労働部長


   〔上甲啓二経済労働部長登壇〕


○(上甲啓二経済労働部長) 村上議員にお答えいたします。


 人材の育成につきまして、3点ございますが、まず最初に、中長期的な人材育成計画を策定し、ものづくりを中心とした人材立県に向けた取り組みを進めてほしいが所見を問うにお答えします。


 経済のグローバル化の進展あるいは人口減少社会の到来、団塊の世代の大量退職など、企業をめぐる環境が新たな局面を迎える中にありまして、地域や産業の活性化を図っていくためには、高い質を持つ人材を計画的に確保、育成していくことが重要課題であると認識しております。


 国におきましても、こうした状況の変化を受けまして、本年7月に、産業競争力の維持、向上に不可欠な現場力の強化や円滑な技能継承等を盛り込んだ職業能力開発基本計画を定めたところでありまして、各都道府県においては、この基本計画を踏まえた5カ年計画の策定が求められているところでございます。


 これを受け、県としましては、現在、ものづくりを中心とした地域産業の中核を担う人材の育成と円滑な技能継承への支援、離職者や特別な配慮が必要となる障害者等の就職促進を大きな柱とするえひめ人材育成計画・第8次愛媛県職業能力開発計画ともなるものでございますけれども、この策定作業を行っているところであります。


 今後、パブリック・コメントや愛媛県職業能力開発審議会の審議を経た上で11月を目途に策定し、この計画をもとに、本県の将来を担う人材の育成に向けた取り組みを充実強化してまいりたいと考えております。


 次に、少しでも多くの技術者が技能検定資格を取得できるよう、県は、今後どのように取り組むのかについてでございますが、技能検定は、働く方々の持つ技能のレベルを一定の基準により学科と実技で検定しまして、これを公証する国家検定制度でありまして、その試験の実施は知事の委任により県職業能力開発協会が行っているところでございます。


 本県では、17年度では約60の職種の検定を実施しておりまして、1,962名が受検し、合格者は774名となっております。昭和34年の制度発足以来、約3万人の技能士が誕生しております。


 県内のものづくり現場では、この資格を受注や作業を行う条件としている業界もありまして、企業の従業員の技能、技術の向上や製品等に対する信頼の確保に大きな貢献を果たしているものと考えております。


 県におきましては、技能検定を適正に実施するため、人件費等の補助を県職業能力開発協会に行いますとともに、技能検定資格の習得意欲を高めるため、実技試験で特に成績が優秀な者への知事賞を授与しておりますほか、今年度から熟練技能者を工業高校等に派遣し、技能検定の受検を勧奨する事業や若年技能者の技能五輪への参加を援助する事業に取り組んでおりまして、今後とも、こうした取り組みを通じまして、技能検定制度の普及促進に努めてまいりたいと考えております。


 最後に、タオル産業における人材育成への支援について所見を問うについてでございますが、今治高等技術専門校におきましては、今治地域の代表的な産業でありますタオル産業の振興支援を図るため、これまでも関連する訓練科目を設定し人材の育成を行ってきたところでございますが、今年度からは、管理的業務にも対応できる多能工の養成に向けて繊維系科目を再編いたしますとともに、即戦力となり得る技術者を養成する日本版デュアルシステム訓練を新設したところでございます。


 さらに県としましては、幅広い知識と技能をあわせ持つ中核的な人材の育成を図っていただきたいというタオル業界からの要望を受けまして、雇用・能力開発機構愛媛センターへ働きかけを行った結果、本年8月より、同センターが主催する人材高度化研究会に今治高等技術専門校と繊維産業試験場から職員が参画しまして、タオル産業の特性に応じた人材の把握、育成のための調査、研究が開始されたところでございます。


 この研究会では、業界の企業に対してアンケート調査を実施し、抱える課題等を把握、分析の上、人材育成のための教育訓練コースの開発を行いますことから、県としては、研究会の結果に基づき、今治高等技術専門校における訓練内容の高度化や在職者のための訓練コースの充実を図るなど、人材育成に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(篠原実議長) 休憩いたします。


 午後1時から再開いたします。


     午前11時35分 休憩


  ―――――――――――――――――


     午後1時 再開


○(篠原実議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(井上和久議員) 議長


○(篠原実議長) 井上和久議員


   〔井上和久議員登壇〕


○(井上和久議員)(拍手)公明党の井上でございます。


 公明党・新政クラブを代表いたしまして、上程議案並びに県政の当面する課題につきまして質問をいたします。知事初め関係理事者の御答弁をよろしくお願いいたします。


 なお、質問に先立ちまして、皇位継承3位悠仁親王の誕生をお祝い申し上げ、健やかなる御成長を祈る次第でございます。


 質問の第1は、知事の政治姿勢についてお尋ねをいたします。


 知事は、1999年・平成11年の1月3日に現職を破って初当選をされました。自来今日まで、愛と心のネットワークを初め、開かれた県政を目指してこられました。


 この2期8年間は、国においては赤字国債から逃れられない課題として重く国民を覆ってまいりました。また、これと軌を一にして、我が地方自治体、県、市町村においても大変な状況であることを住民自体に認識を持たせる時期がやってきたのであります。構造改革とか、あるいは改革なくして発展なしなど、小泉首相の登場とともに、この改革の言葉がおのおの茶の間にも躍りました。これを裏づけるものとして、民でできることは民で、地方のことは地方でとの単純明快な表現で注目を集め高い支持率を得ました。県内においては、予想だにもしなかったえひめ丸事故や芸予地震、台風災害など人知を超えた出来事がありました。


 知事はこれらに対して、常に率先して事に当たられ、考えられる範囲におけるベストの対応をなされたと思います。また、知事のリーダーシップが問われます市町村合併においても、本県は全国トップの成果を上げられました。ただ三位一体改革など県財政に直接響く施策も進められ、本県の歴史と伝統を誇る知事公舎を売却しなければならないなど、財政逼迫は待ったなしでやってまいりました。同時に、県民生活をうかがい知る一大要件とも言うべき県民所得は、全国下位に低迷をいたしております。


 そこで、お伺いをいたします。


 この2期8年間を知事御自身はどのようにとらえておられるのか、あえて点数をつけるとすれば何点ぐらいだと自己評価されておられるのか、角度を変えての御所見をお聞かせください。


 次に、第3次加戸県政についてお尋ねをします。


 もちろんこれは当選されたらということでありますが、ホップ・ステップ・ジャンプで言いますと、ジャンプしたわけであります。あとは見事な着地を願う次第であります。


 さて、さきの通常国会で地方自治法の一部が改正をされました。今回の改正は、第28次地方制度調査会の答申を踏まえて行われたもので、その多くは、来年4月1日から施行されることとなっております。


 改正の柱は、?地方の自主性、自律性の拡大を図るための措置、?議会制度の見直し、?中核市制度の見直しであります。柱は3本でありますが、中には、1888年すなわち明治21年の市町村制度の創設以来使われてまいりました助役の名称を副市長、副町長に変え、出納長、収入役を廃止し、従来の三役を二役に変更するなど、かなりのドラスティックな変革が盛り込まれております。


 これについて当時竹中大臣の答弁では、各地方公共団体において、みずからの判断によって適切なトップマネジメント体制が構築できることをねらったものであると述べておられます。また、この改正の中で、納税についてクレジットカードによる納付を認める、すなわち指定代理納付を定め納税を進めるもので、だれを代理納付者に指定するかなど重要な作業が求められるのであります。その他、監査機能の充実を図るという観点から、識見を有する者から選任する監査委員の定数を増加することができるなど、ざっと見渡してみましても重大な変革でありますが、これにどのように対処をされるのか。また、市町に対してどのように助言をされるのか、お伺いをいたします。


 次に、午前中の質問と若干ダブりますが、お願いをいたしたいと思います。財政問題でございます。


 夕張ショックという言葉が飛び交っております。メロンで有名な市でありますが、去る6月20日、自治体の倒産に当たります財政再建準用団体への移行を発表しました。


 そこで、全国的に厳しい財政状況の中で、具体的にお伺いをいたします。


 まず、本県の標準財政規模は、15年度が全国30位から16年度は29位となっております。また、3年間の平均数値で示される財政力の強弱を示す財政力指数は、0.32089で全国30位となっております。ちなみに1位は東京都で、1,059余で唯一1を超えております。最低は島根県の0.203余となっているのであります。


 その他、公債費比率、起債制限比率、経常収支比率等、普通会計における状況がいろいろと示されておりますが、これらの数値を踏まえて、現状認識と今後の対応の方向をどのように考えているのか、お伺いをいたします。


 なお、政府の骨太の方針2006に盛り込まれました新型交付税について、県におけるこれが影響についてどのように予測をされているのか、あわせてお尋ねをいたします。


 また、県下20市町においては、それぞれ指標にばらつきが見られ、大変な状況のところもあります。例えば、財政の硬直性を示す公債費負担比率では、15%が警戒ライン、20%が危険ライン、こうされておりますが、危険ラインを超えているのが1市4町、将来の住民負担をあらわす公債費比率は20%を超えると赤信号、こう言われておりますが、県下2市において20%を超えております。また、財政力指数では、四国中央市の0.772をトップに上島町の0.155が20位、あと0.1台が2町、0.2台は1市3町となっております。このように数字で見る限り、危険、赤信号と分類されるところがかなり見られるわけでありますが、県当局として、これらの市町に対してどのような助言をされているか、対策と取り組みについてお伺いをいたします。


 次に、「寄付による投票条例」について、その導入を提言をするものであります。


 この「寄付による投票条例」という聞きなれない言葉でありますが、これは寄付市場創造協会の会長であります渡辺清先生が提唱する新しい地方行政の取り組むべき事業の一環であると考えます。概要を申し上げますと、各自治体がそれぞれ複数の政策メニューを提示した上で、その政策メニューに対して寄附金を個人や団体から募り、寄附金を財源にして政策を具体化する事業を執行するものであります。


 我が国の過去の寄附の状況は、総務省の年報によりますと、県、市町村への寄附は1990年が1,920億円でしたが、だんだんと下がって2002年では1,030億円まで下がっております。しかしながら、ある一定の位置づけはあるものと考えられます。現に、この寄附条例を導入した自治体が2005年度時点で北海道、長野県、岡山県などで10市町村で取り組まれており、金額にして4,790万円余が集まっております。もちろんこれらは税の控除対象でありますが、この制度の効果について、渡辺先生は次のように話しておられます。


 その1は、寄附者の政策ニーズが反映されるということであります。市民の政策ニーズを寄附の金額で計量化して把握することができる。同時に、寄附に応じた事業化により政策ニーズを反映した事業に直結させることができる。政策ニーズのない事業には寄附が集まらないものと予想され、いわゆるむだな公共事業が排除できるものと思われる。


 次に、寄附が第2の財源になります。すなわち自治体の地方税ではない寄附という第2の財源の涵養につながり、自主財源が拡充される。


 第3として、寄附は民間版の地方交付税に当たる。都市住民が、愛郷心などからふるさとの自治体に寄附をすることが想定をされ、都会から地方への新たなお金の流れが期待できる。その役割は第2の地方交付税であり、民間版の地方交付税と呼べるかもしれない。


 その他、市民の自治意識の醸成につながる。市民が寄附をしようとした場合に、どの政策メニューにするか思案熟慮を迫られることとなります。すなわちその際に、みずからのまちづくりに何が必要かをみずからで考える機会となり、自治意識の醸成に役立つものと思われる。


 そして、何よりもこの事業には失敗というものがありません。寄附がなければできないというだけでありまして、初期投資も何もないわけですから、だたその政策が住民から支持されなかったというだけのことであります。住民参加という地方自治の本旨に基づく施策であると考えます。ぜひとも前向きの取り組みを提言するものでありますが、御所見をお伺いいたします。


 次に、国民病と言われておりますがん対策についてお尋ねをいたします。


 今や我が国では、病死の3分の1が、がんによるものであります。その比重はますます高くなっております。私どももこのことを重視をいたしまして、対がん10カ年戦略の推進や、さきの通常国会において、がん対策基本法の成立にも微力を尽くしてきたところであります。特に、この基本法の策定に当たって、日本で今立ちおくれているがん医療の分野として、まず、放射線治療の普及、第2に緩和ケアの充実、そして、がん登録の必要性を強く訴えてきたところであります。


 まず、このうち、がん登録につきましては、個人のプライバシーの保護などさまざまな意見から、これは見送られました。ただし地域がん登録は、既に本県を初め34道府県1市で実施されております。がん登録が正確に実施されますと、有効な治療法とか取り組みの戦略をつくり上げる上から極めて有効であると言われております。


 具体的に本県におけるがん登録の概要によりますと、平成17年で53施設2,239件となっております。一方で、平成15年にがんにかかった人の数は6,515人、罹患率で比較すると、全国の推計値よりも男女とも高いのであります。腫瘍部位別では、男性で胃、肺、肝臓で49.3%、女性は胃、乳房、肺、子宮で50.8%を占めております。また、死亡数は4,081人で、人口10万人当たりの率で見てみますと、男性353.6人、女性199.5人といずれも全国値を上回っております。もっともこれは、高齢化率が高いということにも原因をしておると考えられます。


 以下、数点についてお尋ねをいたします。


 まず、この登録届け出を各病院の機関にお願いをしてありますが、実施要領の規定によりまして、届け出に対する謝礼が1件200円と決まっておりますが、正確な情報を得る上からも1件200円は少し安価にすぎないかと思いますが、御所見をお伺いします。


 また、この報告は義務づけがなされておりませんが、この点についてもお伺いをいたします。


 また、島根県では、国のがん対策基本法を受けて、県独自の項目を盛り込んだがん対策推進条例が可決される見通しと報道されておりますが、全国平均を上回る患者を抱える本県として、一次・二次予防対策の推進として、例えばPET受診者の費用の一部を助成を図るなど、早期発見に努めるべきではないでしょうか。


 また、総合的ながん対策について、県独自の条例化の検討を図られてはと考えますが、御所見をお伺いをいたします。


 次に、小児科、産科、婦人科を中心に医師不足が話題となっております。


 現状を踏まえ、厚労省等で新医師確保総合対策をまとめました。幸いにも本県においては、10万人当たりの医師数も223.9と全国18位をキープしております。看護職員においては全国11位と上位を占めております。そうした中にあって、県内では、医師数なかんずく小児・産科において地域格差が見られます。例えば、小児科において、16年度で、10万人当たり大洲・八幡浜圏は6.5人に対して松山は13.9を示しております。この地域間の格差是正にどう取り組まれるのか。


 さきの議会で、県は、愛媛大学医学部入学定員における地域枠の拡大を働きかけるなどの取り組みを行うと答弁をされました。そして、そのとおり、県におかれては、へき地医療医師確保奨学金制度を推進されております。この制度によりますと、通常、助成して10年目には僻地医療に貢献してもらう医師が誕生するわけであります。仄聞するところでは、募集人員2名に対して、応募者が1名のため追加募集を行っているとのことでありますが、この制度は大変有意義ですばらしい制度だと思いますが、なぜ応募がなかったのか、これを精査されることは、本県の今後における医師確保の参考となるものだと思います。御所見をお伺いをいたします。


 なお、医療行政に関連をいたしまして、ドクターヘリについてであります。


 現在、本県には、えひめ21と呼ばれております消防防災ヘリコプターが運航されております。平成8年度より開始され、火災、救助救急などに活躍をされ、県民を守る活動を展開されております。全国的にも45都道府県70機が配備されております。ただ防災とドクターヘリでは配備主旨が違う上、機能あるいは扱い方も変わってまいります。1分1秒を争う救急医療の切り札と言われるドクターヘリの配備を図るべきだと考えます。国においても平成13年度から、ドクターヘリ導入促進事業をスタートさせており、現在、9道県10機が動いております。秋の国会では、全国配備のための法制化を目指し成立が見込まれております。


 医師の不足や偏在が叫ばれている今こそ、ドクターヘリの配備が求められていると考えますが、御所見をお伺いいたします。


 次に、防災対策につきまして、アンケートに従いながらお尋ねをいたします。


 私たち公明党県本部は、この夏7月1日から1カ月をかけて、地震防災に関する意識調査を実施をいたしました。何よりも駿河湾から四国沖で、東南海・南海地震が発生する確率は、今後30年以内に50ないし60%と予想されております。この地震調査研究推進本部算定の発表というものは、人口に膾炙され常識化されております。ただそれが自分自身の身近なものとしてとらえられ対策を講じているのかということを、被災者の反省の中から、また、各機関の調査結果などから疑問視する声が出てまいりました。そこで、防災の日を前にして、全県下約60万世帯の1%をやろうということになりまして、800人で6,000サンプル余を集め、集計をいたしました。


 まず、今後予想される大地震を不安に思うことはあるか、この問いでは、いつも思う35%、時々思う58%と、93%の人が不安感を抱いているのであります。この傾向は高齢化するほど高く、松山よりも宇和島、新居浜の方が比率が高い。次に、自分の近くの避難所の場所を知っておりますか、これでは、知っているが70%と極めて高い率を示しております。次に、地震に対してふだんの備えをしていますか、この問いでは、しているが23%、76%が備えをしていないと答えているのであります。先ほどの不安を感じている人が93%もいながら備えをしていないのが76%、不思議な結果と言えるのであります。ただここでも高齢層ほど備えをしている人が多い。そこで、備えをしている人にどんな備えをしているか、これを問いました。1番は、避難経路や避難場所の確認、2番、寝室の安全化、火災対策へと続きます。貴重品の持ち出し準備が4番目となっております。


 そこで、お伺いをいたします。


 いざのときに何をすべきか、どのような行動をとるのかについて、あるいは持ち出し袋には何を入れておくべきかなど、具体的な情報をしっかりと伝える必要があると思いますが、今日までの取り組みについてお伺いをいたします。


 また、ここでは備蓄が問題となりますが、現時点でのスーパーや流通業界との協定はどの程度進んでいるのでしょうか。また、いざのときどのように活用されるのでしょうか、計画についてお伺いをいたします。


 次は、住宅の耐震診断の希望を問うものでありまして、耐震診断を実施したいと考えている、この方が20%、補助があればやりたい、これが57%と約8割の人が耐震診断をしたいと希望をしているわけで、公的な後押しを待っている実態が見られるのであります。かつて我が党の笹岡議員が、この耐震改修促進計画の状況についてお尋ねをしたことがありましたが、対応のおくれが見られたところであります。


 次の問いであります。


 耐震補強工事をしたいと思うか思わないのか、この問いでは、補助があればしたい、こう挙げた人が61%と半数を大きく上回っております。国においても補強工事を鋭意進めようとしておりますが、本県市町においては国の制度の利用がゼロであると仄聞をいたします。


 また国では、今年度から、耐震改修促進税制を創設しておりますが、まずは、各自治体がそれぞれに耐震改修補助制度が整備をされていることが前提条件となっているのであります。阪神大震災では、犠牲者の死因の8割までが家屋倒壊による圧死であったことからも、この診断と改修というのは、県民の生命そのものを守る重大な事業であると考えます。


 8月の調査時点で補助制度の実施は、静岡、兵庫両県の100%の実施率をトップに進められておりますが、本県は、県名すらも上がってきておりません。耐震診断、補強工事における県、市町の取り組みについて現状と見通しをお伺いをいたします。


 なお、アンケートでは、耐震強化について、県や市町に要望することは何か、これを問いました。1番が耐震診断費用の無料化、第2に耐震改修工事の費用の補助を挙げております。


 次は、自主防災組織に関連する設問でありましたが、自主防災組織の設置が推進されていることをよく知っている8%、少し知っている36%、全く知らない53%で、この結果を裏づけるごとく、自主防災活動訓練に参加したことがありますか、参加したことがない77%と、自主防災に対する認識、取り組み姿勢が極めて弱いのであります。さきの防災の日の訓練などは、全国においても本県においても、内容、PRとも成功していると考えられておりますが、自分の家庭の自分のこととしてとらえられてないのではないか、防災の日に限らず、身近な単位で地域に合った訓練を実施すべきではないでしょうか。


 自主防災組織率向上の取り組みと現状についてお伺いをいたします。


 また、なぜ参加したことがなかったのか、この理由では、活動に関する情報がないからが49%とトップであったことを申し添えます。


 次に、自殺予防対策についてお尋ねをいたします。


 私は、平成12年の3月、267回定例会で自殺防止対策について質問をいたしました。いわく、交通事故の3倍の死者が出ているのだから自殺防止県民総ぐるみ運動があってもよいのではという提言でありました。当時の高橋弘保健福祉部長は、「民間、行政が一体となった自殺防止対策に取り組みたい」と答弁をされ、自来6年半が経過した今日、対策事業費が上程審議されますことに感激を感じておるものであります。


 状況としては、警察庁のまとめによると、8年連続3万人を超え、本県においても、平成10年以来連続400人を超えております。特に、最近気になるのが自殺者の低年齢化であります。昨年の統計でも全国で、学生、生徒が9.8%増の861人と報告をされております。角度は違いますが、殺傷事件の低年齢化も顕著であります。文部科学省も自殺を防ぐ教育の研究会を立ち上げ、自分と他人の命の重みを伝える教育、これに取り組むということであります。


 そこで、教育長にお尋ねをいたします。


 先ごろの今治市における中学生の痛ましい事件がありました。新聞の投稿にも教育委員会のアカウンタビリティーを問うと思うものがございました。また、今回、実施が予定されております自殺予防対策連絡協議会においても、教育委員会は重要な位置を占めるもの、このように思いますが、教育長の事件に対する御認識と今後の取り組みについてお尋ねをいたします。


 国において、6月15日、議員立法として自殺対策基本法が成立をいたしました。基本理念には、自殺が多様化かつ複合的な原因及び背景を有するものであることを踏まえ、単に、精神保健的観点からのみならず、自殺の実態に即して実施されるようしなければならないとうたっております。


 また、基本法の中には3段階の概念が盛り込まれております。第1のプリベンションと言われる自殺要因を除去するということです。第2にインターベンションすなわち今まさに起きつつある危険な行動、これを阻止する。第3にポストベンションということで、不幸にして自殺が起きてしまったときに残された人々をケアすること。これら3点について実現しようとするならば、多くの機関や多くの人々が心して連携し取り組まねばなりません。例えば、フィンランドのように10年をかけて30%の自殺減少を見たように、長期にわたるものでもあります。


 そこで、お伺いをいたします。


 自殺予防対策について、計画概要と成果見通しをお聞きいたします。


 次に、警察関係についてお尋ねをいたします。昨日来の重複を避けてお伺いをいたします。


 毎年7月は、青少年の非行問題に取り組む全国強調月間であり、全国で種々の行事が行われました。スローガンとして「地域の力で子どもをはぐくむ」を掲げ、家庭、学校はもとより社会全体の責務で健全育成をというものであります。


 報告によりますと、2005年の刑法犯少年の検挙人数は12万3,715人で、人口比で見ると14万人検挙のあった99年よりも多くなっており、人口1,000人当たりの検挙人数15.9人は、成人者の約6.4倍になっているのであります。昨年は、特に、中学生や高校生の殺人、放火など重大な犯罪が多発をいたしました。


 ことしに入っても、東京の中学2年生が自宅に放火し生後2カ月の妹が焼死、父親と義母が重症を負った事件や、奈良県の高校1年生が自宅に放火し親子3人が焼死した事件など、やるせない事件が連続をいたしております。社会全体で地域の力で青少年の育成をというテーマが迫ってまいります。


 そこで、お伺いをいたします。


 警察本部における強調月間の取り組み、目標と結果、また、それから見た例年との特徴等についてお聞かせください。


 また、18年度上期は、検挙補導人員は過去10年で最も少ないが、触法少年の割合は22.3%で過去10年で最高となっております。その理由、原因をどこにあると考えておられるのか、お聞かせください。


 次に、2000年に少年法の改正がなされ、2001年の4月から施行されております。改正の概要は、少年法の理念を堅持しつつ少年犯罪の凶悪化への対応を図ったものでありました。そして今年2月、閣議決定をし継続審議となってしまいましたけれども、新たな少年法の改正案について、その改正趣旨と警察の役割変化について、何をこれはねらったものであったのか、お聞かせをいただきたいと思います。


 次に、留置センターの設置についてお尋ねをいたします。


 御案内のとおり、本県には、16署126室、収容基準定数248人という留置施設があります。被留置者1人当たりの平均留置日数は、平成8年が15.8日から平成17年には28.3日と大幅に延びております。


 国においては、被疑者の増大から、刑務所、拘置所という法務省所管の施設で賄い切れない分を留置場にそのままにしておく、いわゆる代用監獄と呼ばれておるのが実態なのであります。これが実に、2004年の例でも98.3%に上っているのであります。


 今回、これに法的な根拠を持たせる改正がなされたのであります。このことは、一部で冤罪の温床となっているという指摘もあり、政府も警察の捜査部門と留置部門の分離を明記し、留置業務に従事する警官が被留置者の犯罪捜査に従事できないよう配慮することなどが含まれております。


 また、明年6月を目途に施行されようとしております刑事収容施設法では、第三者による留置施設視察委員会を全国の警察に新設し意見を述べるようにするものなど、透明性の高い民主的な留置業務の確立を目指すものであります。


 以上、申し述べました実態を前提として、全国的に留置センターの設置が進められております。現在のところ15都道府県で24場の留置管理センターが稼働しております。特に中予4署では、それぞれの署が満員になることも多く、また、同一事案での複数の者は別々のところに留置する必要もあり、この移送にも人手、時間とも大変な労力がかかっているのではないでしょうか。留置センターは、こうした問題の解決からも有効だと思いますが、御所見をお伺いいたします。


 また、本県所在の刑務所も満杯との話を聞くわけでありますが、国に対して新増設の要望を出されては、このように考えますが、いかがでしょうか。


 以上、御所見をお伺いいたしまして、質問を終わります。


 ありがとうございました。(拍手)


○(篠原実議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(篠原実議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 公明党・新政クラブを代表しての井上議員の質問に答弁いたします。


 まず、知事は2期8年間をどのようにとらえ、点数は何点ぐらいと自己評価しているのかとのお尋ねでございました。


 私は、旧弊を打破し自由闊達で風通しのよい県政への転換なくして、ふるさと愛媛の発展はないとの信念のもと、平成11年に知事選に初出馬し、以後、県民の県民による県民のための県政の推進を常に念頭に置きながら、県政運営に当たってきたところでございます。


 その観点から、これまでの県政改革の取り組みを振り返りますと、目線を県民に合わせるという職員の意識改革や知事への提言メール、「こんにちは!知事です」など開かれた県政の推進に取り組みました結果、近年、県は以前より風通しがよくなった、明るくなったとの評価をいただくようになっておりまして、県民の負託にこたえられる県政の実現が着実に図られていると考えております。


 政策面では、全国的にも立ちおくれておりました高度情報化の推進のほか、愛と心のネットワークづくり、県民参加による森林蘇生の取り組み、道路の1.5車線的整備、さらには、微生物を活用した水質浄化、ダイオキシン類の削減対策など、私自身のアイデアも含め、本県独自の手法や技術を用いた施策を積極的に展開するとともに、市町村合併の推進や将来の道州制への移行を見据えた四国4県連携などにも取り組んできたところでございます。


 一方、喫緊の課題でありました雇用の安定や産業振興につきましては、農林水産業の振興や企業誘致、新産業の創出などに鋭意取り組みましたものの、地場産業や中小企業が熾烈な地域間競争や産業空洞化の波にさらされる中、十分な成果を得るには至らなかったことは非常に残念であると感じてもおります。


 また、8年間には、えひめ丸事故や芸予地震、相次ぐ台風災害など悲しい出来事がございましたが、その都度、県民の皆さんとともに私なりに最善の努力をしてきたものと自負はいたしております。


 井上議員お話のございました点数評価につきましては、県民の皆様方が、これらを総合的に勘案され適切に判断されるべきものと考えておりますので御理解を願いたいと存じます。


 次に、地方自治法の一部改正への対応は、県にとって重大な変革となるが、どのように対処するのか。また、市町における対応についてはどのように助言するのかとのお尋ねでございました。


 今回の地方自治法改正は、三位一体改革による地方分権の推進、権限や税財源の移譲など、国と地方の役割を大きく見直し、地方公共団体の自主性、自律性の拡大等を図る観点から、各般の制度改革が行われたものと認識いたしております。


 まず、出納長制度につきましては、平成19年4月1日から廃止され、一般職の会計管理者を置くこととなりますが、その後のトップマネジメント体制につきましては、制度改正の趣旨を踏まえつつ、県政を円滑に推進するための知事の補佐機能として、しっかりとした特別職体制を構築する必要があると考えております。


 次に、税など公金のクレジットカードによる納付につきましては、県財政が極めて厳しい折から、あらゆる方法で県税等の収入アップに取り組む必要がありまして、その手段の一つとして、クレジットカードによる納付は有効であると考えられます。しかし一方では、カード利用手数料など新たなコストが発生することにもなりますため、今後、費用対効果の面で県にとってメリットがあるかどうかを総合的に見きわめてまいりたいと考えております。


 また、監査機能を充実するために監査委員の定数を増加させることにつきましては、今後も現体制で監査の実効性や独立性、公平性を十分に確保できるのかどうか見きわめますとともに、事務局機能の充実や包括外部監査との連携など、監査制度全体をにらみながらその必要性を積極的に検討しなければならないと考えております。


 なお、市町への対応につきましては、既に本県では、全国でもトップクラスの市町村合併が行われておりまして、行政の効率化と機能強化への取り組みが進んでおります。収入役は置かないなど特別職体制のスリム化への動きも出ておりますことから、今後とも、今回の法改正の趣旨、目的を十分に周知いたしますとともに、各市町の実情に応じた改革がなされ、地方分権の担い手としての体制が一層整備されるよう適切な助言を行ってまいりたいと考えております。


 財政問題について、本県の財政指標の数値を踏まえた現状認識と今後の対応の方向をどう考えているのかとのお尋ねでございました。


 井上議員のお話ございましたように、本県の平成16年度における標準財政規模は全国29位、財政力指数は30位でございますが、一方において、公債費比率は15位、起債制限比率は第2位、経常収支比率は第7位となっておりまして、これら財政の健全性を示す指標は比較的上位に位置いたしております。しかしながら、これらの財政指標は、これまでの財政運営の結果を反映してはおりますものの、財源対策基金等の状況や将来にわたる財源不足の状況を示しているわけではありません。また、各指標とも近年急激に悪化しており、財政の硬直化が急速に進んできていると深刻に認識いたしております。


 県財政は、中期財政見通しによりますと、今後も多額の財源不足が生ずる見込みでありまして、さらに財源対策に活用可能な基金もほぼ枯渇状態にありますことから、まさに危機的状況にあると認識いたしております。このため、昨年財政構造改革基本方針を策定したところでありまして、今後とも、歳入歳出両面にわたる徹底した見直しや各種財政指標の状況を踏まえた財政運営により、持続可能な財政構造への転換に不退転の決意で取り組んでまいりたいと考えております。


 なお、新型交付税につきましては、現在総務省において、その具体的な内容について検討中と聞いておりますが、仮に人口、面積だけで算定するといった極端な簡素化を行うこととなりますと、本県を初め人口の比較的少ない県等は大幅に交付税が削減されることになりまして、基本的な行政サービスにも多大な支障が生じかねないということから、地域間で差異のある自然的、社会的条件を十分勘案し、財源保障機能と財源調整機能が十分確保されるよう、適切な制度設計を行うことを強く要望しているところであります。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(篠原実議長) 讀谷山総務部長


   〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 井上議員にお答えいたします。


 まず、財政問題につきまして、県内市町の財政指標の状況を踏まえ、どのような助言をしているのかとのお尋ねですけれども、県内市町の財政状況につきましては、平成16年度の地方交付税の大幅な削減や過去の景気対策に係る公債費の増加等によりまして大変厳しいものになっておりまして、議員御指摘のとおり、特に一部の市町におきましては、財政指標上、より注意を要する状況に至っているところであります。


 このため、県では、すべての市町に対し、中長期財政計画の策定を要請しておりますほか、特に、歳出に占める公債費の割合が高い団体に対しましては、公債費負担適正化計画の策定を求め、繰り上げ償還の実施や計画的な地方債の発行等による財政健全化の取り組みを助言しているところであります。


 また、昨今の夕張市における会計間の貸借の事例にもかんがみまして、普通会計のみならず、公営企業会計や地方公社等の状況を含めた全体の財政状況を的確に把握し、総合的な行財政運営の健全化に努めるよう助言も行っているところであります。


 今後、地方財政を取り巻く環境は、これまで以上に厳しさを増すことが予想されますことから、市町に対しまして、個々の財政構造の細かな分析により、的確に課題を把握し、原因に応じた対策を適切に行うよう、きめ細かく助言していく考えであります。


 次に、「寄付による投票条例」の導入について、どのように考えているかとのお尋ねでございますが、「寄付による投票条例」とは、自治体が提示した複数の政策メニューに対して、住民等がその中から政策を選んで寄附を行い、その寄附金を財源として政策を実現する仕組みのことでありまして、寄附によって政策を選ぶことが選挙の投票に似ているということから寄附による投票と言われているものと聞き及んでいるところでございます。


 この仕組みは、議員お話のとおり、住民等の考えがより直接的に自治体の事業実施等に反映されますことや、自治体にとって新たな財源の拡充が図れますことなどから注目されているところであります。


 本県では、愛媛県構造改革プランにおきまして、県民との協働自治の実現を掲げ新しい自治の形を目指しておりますことから、こうした取り組みには関心を寄せているところでありますが、仮にこうした条例の制定を検討する場合には、例えば、議会の議決権等との関係でございますとか、税に加えて寄附を募ることが住民にどう受けとめられるのかという点、また、特定の者の多額寄附による政策誘導の可能性をどう考えるべきなのかなどといった幾つかの検討を要すべき事項がありますため、当面直ちに導入することは難しいと考えておりますが、既に導入している自治体の状況などを踏まえながら、本県にとってよりよい協働自治の形とはどういうものか、議員御指摘の点も踏まえまして研究してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(三好大三郎県民環境部長) 議長


○(篠原実議長) 三好県民環境部長


   〔三好大三郎県民環境部長登壇〕


○(三好大三郎県民環境部長) 井上議員にお答えします。


 防災対策について、3点ございます。


 まず、地震防災に関する具体的な情報提供について、これまでの取り組みはどうかという御質問でございます。


 大地震による被害を最小限度に抑えるためには、行政による対策はもとより、県民一人一人にみずからの身はみずからで守るという自助の意識の浸透を図る必要があると考えております。具体的対策としては、お話のとおり、家具の固定、食料等非常持出品の準備、避難場所や避難経路の確認など、県民に具体的情報を伝えることが何よりも重要でございます。


 このため県では、住民を対象といたしまして防災意識啓発講座を各市町で実施するとともに、テレビ、ラジオなどの広報番組やホームページ、メールマガジン、パンフレットなど、あらゆる手段を用いまして県民に具体的な防災情報を発信しているところでございます。


 特に、今年度からは、県の広報紙「さわやか愛媛」に防災ワンポイント情報を毎月連載いたしまして災害時の備えなどを県内全世帯に呼びかけております。また、このほか、今後、デパートやホームセンターなど県民が集まる大型店で、防災グッズの展示や地震体験コーナーを設置して、家屋の耐震化や家具の転倒防止などを広く県民に呼びかけることとしております。


 続きまして、備蓄の問題について、スーパーや流通業界との協定はどの程度進んでいるのか。また、いざのときの活用方法についての計画はどうかという御質問にお答えします。


 南海地震等の大規模災害が発生した場合、緊急物資の確保等につきましては、行政の対応だけでは無論限界がございますので、本県では、これまでに、物資の調達、交通・輸送、医療救護など7つの分野で37の企業、団体と応援協定を締結しております。


 このうち、被災直後から調達が必要となる食料、飲料水、生活必需品等につきましては、現在、スーパー等の大規模小売店やコンビニ、飲料メーカーなど13の企業や団体と協定を締結しており、先月もパンの製造業者、飲料メーカーの2社と調印式を行ったところでございます。協定の実効性の確保につきましては、協定で、物資の要請や運搬の方法、費用負担などについて、あらかじめ細かく取り決めておりますほか、毎年、調達可能数量も確認しておりまして、実際に災害が発生したときに協定が円滑に機能するように努めておるところでございます。


 今後とも、防災に関するさまざまな分野で民間の協力が得られるよう努めますとともに、災害発生時の応急対策を一義的に担う市町に対しましても、民間との協力体制を構築するよう働きかけてまいりたいと考えております。


 続きまして、自主防災組織率向上のための取り組みと現状はどうかという御質問にお答えします。


 災害時には、初期消火や救助活動などにおきまして、近隣との助け合い、いわゆる共助が果たす役割が極めて大きいところでございます。このため、本県では、自主防災組織の育成、強化のため、市町に対しましては、組織の結成に必要な資機材の整備、リーダー研修、避難訓練などの活動経費を助成しております。また、県民に対しましても、活動マニュアルや啓発パンフレットの作成配布、防災講座の開催などによりまして、直接働きかけているところでございます。


 この結果、本県の自主防災組織率は、本年9月1日現在で54.5%になりまして、この2年間で倍増しております。倍増しておりますものの全国平均の64.5%を下回っております。お話のとおり、まだまだ認知度も低いと考えておりまして、今後一層、県民の防災意識の喚起と自主防災組織の結成促進に力を入れていくことが必要であると考えております。


 なお、災害時に自主防災組織が迅速かつ円滑に機能するためには、身近な単位で地域に合った防災訓練を実施することが不可欠でございますので、県におきましては、自主防災組織の活動マニュアルの中で、定期的な訓練の実施や住民への周知、訓練日程に配慮して休日・夜間など多くの住民が参加できるようにすることなどについて要請しているところでございます。


 以上でございます。


○(濱上邦子保健福祉部長) 議長


○(篠原実議長) 濱上保健福祉部長


   〔濱上邦子保健福祉部長登壇〕


○(濱上邦子保健福祉部長) 井上議員にお答えをいたします。


 がん対策につきまして、3問御質問がございました。


 まず、がん登録の届け出に対する謝礼が1件200円とされていることについて、どう考えているのかとのお尋ねでございました。


 地域がん登録は、34道府県1市で実施されておりまして、本県では、県医師会と協議し1件につき200円としておりますが、全国的には100円から525円まで金額に幅がありますほか、謝金を支払わないところも13道県1市ございます。


 県は、医師会とともに、医療機関に対し届け出の推進を図ってまいりましたが、届け出件数が伸びていない状況にございます。これは医療機関に登録事業の意義が十分浸透していないためでありまして、謝金を増額しても届け出件数増にはつながらないと考えられるところでございます。


 なお、届け出の義務づけにつきましては、患者のプライバシー保護に対する国民の理解が十分得られていないとの理由で、がん対策基本法でも見送られた経緯もあり、現段階では難しいと考えているところでございます。


 県としては、医師会や主要病院関係者で構成する愛媛県生活習慣病予防協議会がん登録部会を通じて、集計解析した結果を医療機関へ還元することにより、引き続き医療機関に対し、地域がん登録に対する理解と協力を求めてまいりたいと考えております。


 次に、がんの予防対策の推進のため、受診者に対する一部補助を図るなど早期発見に努めるべきではないかとのお尋ねがございました。


 議員御指摘のとおり、がん予防対策には、がんの早期発見が不可欠でありまして、そのためには検診が重要であるというふうに認識いたしております。がん検診は、かつては老人保健事業の健康診査の項目として、国と県が市町に助成しておりましたが、平成10年度から地方交付税で財源措置されることとなったため、現在は助成していないところでございます。


 市町で実施しているがん検診の種類及び方法につきましては、国が定める指針に基づいており、県内のすべての市町でも指針が示す内容で検診が行われているところでございます。


 また、指針を超える検診については、既に大半の市町で実施されるなど、基本的には市町の判断で取り組んでおりまして、県としては助成することは考えていないところですが、がん予防対策の推進のためには、まずは現行のがん検診の受診率向上を図ることが急務でありまして、市町と連携して、がん検診受診等の啓発活動に取り組んでまいりたいというふうに考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。


 次に、総合的ながん対策に関する県独自の条例化を検討してはどうかとのお尋ねでございました。


 がん対策は、その内容が予防、検診、治療など多岐にわたり、かつ国、市町、医療機関など広範な関係者との緊密な連携が不可欠でありますことから、がん対策を総合的かつ計画的に推進するには、地域の特性に応じた推進方策や関係機関の責務等を明示することが必要であると考えております。


 ことし6月に成立したがん対策基本法においては、その基本理念や関係者の責務、基本的施策等が明記されており、都道府県は、これに基づき、自主的かつ主体的にがん医療の提供の状況等を反映したがん対策推進計画を策定することとなっております。


 議員お話のとおり、がん対策は本県の重要課題であると認識しておりまして、今後、本県でも、国の方針に基づき本県の特性に応じた計画を策定し、総合的ながん対策を着実に推進していくことが重要であると考えております。条例化につきましては、今後、他県の動向等を勘案しながら検討してまいりたいと考えているところでございます。


 次に、医師不足問題に関して2つ御質問がございました。


 まず、小児科、産科の医師数の地域間格差の是正にどう取り組むのかとのお尋ねがございました。


 議員御指摘のように、小児科、産科の医師数は、県内の医療圏ごとに見てみますと、松山及び新居浜・西条圏域とそれ以外の圏域との間には格差があり、これは、地域医療を確保する上で深刻な問題と認識いたしております。


 このため本県では、医師確保に向けて愛媛大学医学部における地域枠の設置など各種施策を進める一方、国に対し、小児科、産科を希望する医師がふえる条件整備をするよう全国知事会とも連携して働きかけてきたところでございます。その結果、8月末に国が取りまとめた新医師確保総合対策では、小児救急医療制度の整備や産科について無過失補償制度の検討が盛り込まれるなど、医師不足解消に向けての前向きな取り組みが進められることとなったところでございます。


 今後は、小児科、産科医師の十分な確保が困難な中で、地域において必要な医療の確保を図るには、限られた医療資源の有効活用が不可欠でありまして、関係機関の意見を十分に伺いながら、医療の集約化、重点化について早急に検討する必要があると考えております。


 次に、へき地医療医師確保奨学金制度の応募結果についての所見はどうかとのお尋ねでございました。


 へき地医療医師確保奨学金制度の応募者が少なかったことにつきましては、この制度が初年度にあることに加え、全般的に専門医志向、都市志向がある中で、僻地医療を真剣に考える学生が少ないこと、僻地勤務へのイメージが描けず自分の将来への不安があることなどが主な原因ではないかと考えております。


 このため、今後の募集に際しましては、地元愛媛大学学生の意識調査や僻地勤務期間中の生活イメージについての具体的な説明方法、地域枠入学生に対する奨学金制度の活用方策について、同大学と十分協議、連携するとともに、県外の本県出身大学生に対しては、出身高校を通じて周知するなど、奨学金貸与生の確保に努めてまいりたいと考えております。


 次に、ドクターヘリの配備についてどのように考えているのかとのお尋ねがございました。


 ドクターヘリ事業は、医療機器を装備したヘリコプターに医師が同乗し、搬送中に救命医療を行う事業でありまして、救命率の向上や後遺症の軽減に大きな成果が期待されているところでございます。


 本県におきましては、消防防災ヘリコプターに医師が同乗し、救急患者を搬送する体制が既に構築されておりますほか、四国4県がそれぞれ消防防災ヘリコプターを所有しており、相互応援協定に基づき、必要があればいつでも出動する体制が整備されているところでございます。


 医師の不足や偏在が見られる状況下で県民の安全安心を守るためには、救急搬送の充実が必要でありますが、これまでの運航実績から見て、緊急を要する患者の搬送需要には、現在の体制でおおむね対応できていると考えておりまして、専用のドクターヘリの導入には多額の経費を要することもあり、まずは既存のヘリコプターの有効活用を図ってまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。


 最後に、自殺防止対策のうち、自殺予防対策についての計画概要とその成果見通しはどうかとのお尋ねがございました。


 自殺予防対策は、中長期的な視点からの対策が必要であり、本年度は、自殺予防対策の基盤を構築するため、新たに設置する自殺予防対策連絡協議会を通じたネットワークの整備、心の健康についての正しい理解の普及、啓発、それから地域や職場で相談に当たる職員等の資質向上のための研修などを実施することとしておりまして、来年度以降も継続して取り組んでまいりたいと考えております。


 また、県では、昨年度、県民健康づくり計画健康実現えひめ2010の中間評価を行い、最終目標年である平成22年度までに自殺者の数を年間300人に減らすという目標を立てておりまして、関係機関と連携、協力しながら目標達成に向けて努力してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(清水裕土木部長) 議長


○(篠原実議長) 清水土木部長


   〔清水裕土木部長登壇〕


○(清水裕土木部長) 井上議員にお答えいたします。


 防災対策について、耐震診断、補強工事における県及び市町の取り組みについての現状と見通しはどうかとのお尋ねでした。


 住宅の耐震化は、市町や建築主が主体的に取り組むべき課題と考えております。県といたしましては、耐震診断につきまして、市町の取り組みを円滑に促進させるため、平成16年度に診断マニュアルの策定や木造住宅耐震診断講習会による技術者の養成、さらには耐震診断事務所の登録などに努めてきたところであります。


 また、昨年11月には、全市町に愛媛県建築物耐震改修促進連絡協議会への参加を呼びかけ、耐震診断への取り組みを積極的に働きかけた結果、昨年度9市であったものが、本年度からはすべての市町で診断補助事業に取り組むこととなりました。


 耐震改修につきましては、市町への技術支援とあわせて建築主への情報提供や意識啓発が重要であることから、本年5月より住宅リフォーム支援事業として、信頼できる建設業者と金利優遇措置を受けられる金融機関に関する情報提供を行い、耐震改修の促進に努めているところであります。


 今後は、さらに、市町による改修補助事業の実施を促し、耐震改修が円滑かつ効率的に実施できるよう、技術マニュアルの策定や最新情報の提供など実施環境の整備に努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(野本俊二教育長) 議長


○(篠原実議長) 野本教育長


   〔野本俊二教育長登壇〕


○(野本俊二教育長) 井上議員にお答えをさしていただきます。


 自殺防止対策につきまして、今治市の中学生の事件に対する認識と今後の取り組みはどうかという御質問でございました。


 本県では、過去にも同様の事件が起きておりまして、これまでいじめ根絶に向けましたさまざまな取り組みを行ってきたにもかかわらず、再びこのような痛ましい事件が発生いたしましたことは、まことに残念でございますし、つらく思っておりますし、大きな衝撃を受けると同時に、改めて、いじめを根絶するための取り組みを一段と強化していかなければならないと痛感しているところでございます。


 今回の事件を受けまして、直ちに各学校に対しましては、もう一度徹底した実態の把握、そして、子供たちが相談しやすい体制の再点検などを行うよう指示いたしますとともに、県内全域で臨時校長会を開催いたしまして、校長のリーダーシップにより、早期発見や学校ぐるみでの指導体制の見直しなど最重点として、いじめの根絶に向け取り組んでもらうようさらなる意識徹底を図ったところでございますし、また、県PTA連合会も緊急アピールを発表いたしまして、保護者の立場からの真剣な取り組みを呼びかけてもらったところでございます。


 今後は、各学校に配置しておりますスクールカウンセラーなど心の専門家による相談支援の充実、そして、児童生徒をまもり育てる連絡会などを活用いたしました学校と地域、関係機関との連携強化に危機意識を持って取り組みますとともに、お話にもございましたように、予定されております自殺予防対策連絡協議会に県教育委員会といたしましても積極的に参画いたしまして、児童生徒への有効な手立てを検討してまいりたいと思っております。


 以上でございます。


○(種谷良二警察本部長) 議長


○(篠原実議長) 種谷警察本部長


   〔種谷良二警察本部長登壇〕


○(種谷良二警察本部長) 井上議員にお答えいたします。


 初めに、警察問題に関する御質問のうち、まず、警察本部における強調月間の取り組み、目標と結果や例年から見た特徴等はどうかとのお尋ねでございます。


 7月の青少年の非行問題に取り組む全国強調月間におきましては、地域ぐるみによる非行防止活動の推進を目標に、県、市町、関係機関、団体とともに、非行防止協議会の開催や高校生らによる社会参加活動あるいはパレードなどの広報啓発活動を集中的に実施したところでございます。


 本年の特徴といたしましては、子供の安全に対する関心の高まりを受け、児童生徒を凶悪犯罪から守るための活動が活性化したことが挙げられます。


 特に、昨年来、県全体で取り組んでいる児童生徒を守り育てる日における児童生徒の登下校の見守り活動が県内一斉に7月5日に実施されました。この活動に参加された県民の皆様は約4万9,000人に及び、昨年の約3万3,000人を大幅に上回ったものと承知しており、地域ぐるみによる子供の安全対策の定着化がうかがえるところでございます。


 県警におきましては、これら強調月間の成果を踏まえ、引き続き県、市町、関係機関、団体との連携を深め、地域社会全体による非行防止対策に取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。


 次に、触法少年の割合が高くなっている理由や原因はどうかとのお尋ねでございます。


 平成18年上半期の刑法の罪を犯した少年の検挙補導人員は629人と、平成9年以降、過去10年間で最小でございます。このうち14歳未満の触法少年の補導人員は140人で、数的には減少しているものの、全体に占める割合は22.3%と、過去10年で最高となっております。


 平成18年上半期の触法少年の割合が過去最高となった理由は、14歳以上の刑法犯少年が10年で2分の1近く減少したのに対し、触法少年はほぼ横ばい状態であったため、その割合が相対的に上昇したことによるものでございます。その原因を一つに絞ることは困難でございますけれども、12歳、13歳の少年による万引き、自転車盗などの初発型非行が触法少年全体の過半数を占めていることから、思春期初期と呼ばれる難しい年代の子供たちの非行に歯どめがかかっていない状態がうかがわれるものでございます。


 今後とも、非行の低年齢化に歯どめをかけるため、これまで以上に、教育機関、自治体、ボランティア、地域住民の皆様と連携して、年齢の低い少年が犯しやすい初発型非行の防止対策を推進してまいりたいと考えておるところでございます。


 次に、新たな少年法改正案の改正趣旨は何か。また、この改正は、警察の役割変化について何をねらったものなのかとのお尋ねでございます。


 少年法等の一部を改正する法律案は、近年、少年人口に占める刑法犯の検挙人員の割合が増加し、強盗などの凶悪犯の検挙人員が高水準で推移している上、触法少年による凶悪重大な事件も発生するなどの深刻な非行情勢に適切に対処するとともに、国選付添人制度を整備するため、少年法、少年院法及び犯罪者予防更正法などを改正し、所要の法整備を行おうとするものでございます。現在、国会において継続審議中のものであると承知しております。


 少年法改正案につきましては、触法少年の事件について警察官に任意調査及び押収等の強制調査などの手続や、虞犯少年の事件について警察官による任意調査の手続をそれぞれ整備するなど、警察による調査手続について所要の法整備がなされるものと承知しております。


 これらの改正につきましては、触法少年等に係る事件の事実解明を徹底し、触法少年等により適切な処遇を行う観点から、調査の充実を図ることなど、少年の自立更正の観点から意義があるものと認識いたしておりまして、今後の国会での審議の動向を見守ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。


 次に、留置センターの設置に関する御質問のうち、まず、留置センターの設置についてどう考えているのかとのお尋ねでございます。


 本県の留置場の収容状況につきましては、平成17年中の収容実人員は1,784人、同延べ人員は5万478人、被留置人1人当たりの平均留置日数は28.3日となっております。これを10年前の平成8年と比較いたしますと、収容実人員はほぼ同数であるのに対しまして、同延べ人員及び平均留置日数は約1.8倍となっております。また、本年は8月末現在で、収容実人員は1,151人、同延べ人員は3万127人、平均留置日数は26.2日と、昨年並みで推移しているところでございます。この被留置者の収容数は、各種犯罪の検挙が多い中予地区での警察署における収容率が高くなっており、松山東、松山西、松山南、伊予の4警察署で県下のほぼ半数を占めております。


 大規模警察署では、被留置者が一時的に留置場の収容能力の限界を超えてしまう状況にあり、この場合は、他の警察署に委託留置するなど、現有施設を効率的かつ弾力的に運用しているところでございます。


 今後も、現有施設の有効活用を推進することとしておりますけれども、今後の犯罪情勢や被留置者の収容情勢を見ながら、恒常的に留置場の収容能力の限界を超える状況が認められるということであれば、関係機関の御理解を得て、十分な収容能力を有する留置センターの整備を検討する必要があるというふうに考えております。


 次に、国に対して、刑務所の新増設を要望してはどうかとのお尋ねでございます。


 刑務所の新増設につきましては、被収容受刑者の増加に伴い、法務省において計画的に進めているものと承知しております。


 なお、本県警察におきましては、警察捜査の終了した被留置者の拘置所移監はスムーズになされております。しかしながら、今後の情勢によりましては、刑務所の新増設について国へ要望することも検討してまいりたいというふうに存じております。


 以上でございます。


    ―――――――――――――――――


○(篠原実議長) 以上で本日の日程を終了いたしました。


 明23日及び24日は、休日のため休会いたします。


 25日は、午前10時から本会議を開きます。


 日程は、全議案に対する審議の続行であります。


 本日は、これをもって散会いたします。


     午後2時15分 散会