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平成18年第297回定例会(第4号 7月 5日)




平成18年第297回定例会(第4号 7月 5日)





第297回愛媛県議会定例会会議録  第4号


平成18年7月5日(水曜日)


 
〇出席議員 47名


   1番  楠 橋 康 弘


   3番  大 沢 五 夫


   4番  豊 田 康 志


   5番  笹 岡 博 之


   6番  鈴 木 俊 広


   7番  徳 永 繁 樹


   8番  高 山 康 人


   9番  泉   圭 一


  10番  欠     番


  11番  欠     番


  12番  阿 部 悦 子


  13番  欠     番


  14番  佐々木   泉


  15番  住 田 省 三


  16番  菅   良 二


  17番  渡 部   浩


  18番  白 石   徹


  19番  戒 能 潤之介


  20番  赤 松 泰 伸


  21番  欠     番


  22番  欠     番


  23番  井 上 和 久


  24番  栗 林 新 吾


  25番  村 上   要


  26番  高 橋 克 麿


  27番  本 宮   勇


  28番  黒 川 洋 介


  29番  河 野 忠 康


  30番  明 比 昭 治


  31番  猪 野 武 典


  32番  田 中 多佳子


  33番  篠 原   実


  34番  成 見 憲 治


  35番  藤 田 光 男


  36番  笹 田 徳三郎


  37番  寺 井   修


  38番  西 原 進 平


  39番  竹 田 祥 一


  40番  岡 田 志 朗


  41番  薬師寺 信 義


  42番  仲 田 中 一


  43番  帽 子 敏 信


  44番  横 田 弘 之


  45番  土 居 一 豊


  46番  欠     番


  47番  欠     番


  48番  清 家 俊 蔵


  49番  中 畑 保 一


  50番  森 高 康 行


  51番  柳 澤 正 三


  52番  山 本 敏 孝


  53番  谷 本 永 年


  54番  玉 井 実 雄


  55番  池 田 忠 幸


  ――――――――――


〇欠席議員 1名


   2番  豊 島 美 知


  ――――――――――


〇欠  員 2名


  ――――――――――


〇出席理事者


  知事         加 戸 守 行


  副知事        吉野内 直 光


  出納長        永 野 英 詞


  公営企業管理者    和 氣 政 次


  総務部長       讀谷山 洋 司


  企画情報部長     藤 岡   澄


  県民環境部長     三 好 大三郎


  保健福祉部長     濱 上 邦 子


  経済労働部長     上 甲 啓 二


  農林水産部長     高 浜 壮一郎


  土木部長       清 水   裕


  公営企業管理局長   相 原 博 昭


  教育委員会委員    山 口 千 穂


  教育委員会委員教育長 野 本 俊 二


  選挙管理委員会委員  松 友 勝 俊


  人事委員会委員    青 野   正


  公安委員会委員    木 綱 俊 三


  警察本部長      粟 野 友 介


  監査委員       壺 内 紘 光


  監査事務局長     河 野 恒 樹


    ――――――――――


〇出席事務局職員


  事務局長          丹生谷 光 嘉


  事務局次長総務課長事務取扱 北 川 一 徳


  参事議事調査課長      菅   宜 登


  参事政務調査室長      森 川 保 男


  副参事総務課長補佐     門 田 正 文


  副参事議事調査課長補佐   橋 本 千 鶴


    ――――――――――


〇本日の会議に付した事件


 定第72号議案ないし定第96号議案


    ――――――――――


     午前10時 開議


○(篠原実議長) ただいまから、本日の会議を開きます。


 本日の会議録署名者に岡田志朗議員、高橋克麿議員を指名いたします。


    ―――――――――――――――――


○(篠原実議長) これから、定第72号議案平成18年度愛媛県一般会計補正予算ないし定第96号議案を一括議題とし、質疑を行います。


○(田中多佳子議員) 議長


○(篠原実議長) 田中多佳子議員


   〔田中多佳子議員登壇〕


○(田中多佳子議員)(拍手)おはようございます。


 自由民主党、田中多佳子でございます。


 出生率の低下が嘆かれている中、厚生労働省は先日、平成17年の人口動態統計で、1人の日本人女性が一生に産む子供の平均数である合計特殊出生率を過去最低であった前年の1.29をさらに下回る1.25だったことを発表しました。これは平成13年以降5連続の過去最低の更新であり、さらにその中で、国内に住む日本人の出生数が死亡数を下回る自然減の状態に、明治32年の調査以来初めてなったと報告されております。


 本県においても、17年の合計特殊出生率は、1.30と全国平均を上回るものの、前年の1.33を下回り減少傾向にあります。今まさに、少子高齢社会、人口減少社会が現実のものとなってきました。このまま人口が減少し続ければ、国家の存亡にもかかわってきます。


 厚生労働省は、晩婚化と結婚しても子供をなかなか産まない晩産化が響いたと分析しているようですが、私は、今の社会で女性が子供を産み育てる環境が、以前にも増して厳しい状況にあることが根本にあると考えています。


 次代を担う子供たちが予想を上回るペースで減少することは、年金を初めとする社会保障制度や社会資本の整備のあり方など、根底から見直す必要性を生じさせ、また、社会や経済に大きな影響をもたらします。そうしたことからも、子育てにかかる経済的負担の軽減、子育て支援サービスの充実、働き方の見直し、未婚化、晩婚化への対応など、あらゆる分野での施策を効果的に組み合わせて少子化対策を着実に実施していく必要があると思います。


 子供は国の宝です。社会の宝です。少子化に歯どめをかけるため、県行政としてどのようなことに取り組むべきか、私なりの考えに立って、少子化対策を中心に質問をさせていただきますので、関係理事者の理解のある温かい答弁をよろしくお願いします。


 まず初めは、子育てしやすい環境づくりについてお伺いします。


 先般、内閣府が少子化社会に関する国際意識調査の結果を公表いたしました。この調査は、日本と韓国、アメリカ、フランス、スウェーデンの5カ国の20歳から49歳までの男女に対し、結婚や出産、育児などに関する意識や実態について、昨年10月から12月にかけて調査を行ったものですが、その結果を見て、特に気になりましたのが、あなたの国は子供を産み育てやすい国だと思うかという問いに対する答えでした。我が国では、半数を超える50.3%の人が否定的な考えを示していたのに対し、アメリカでは78.2%、フランスでは68.0%の人が肯定的な意見を持ち、スウェーデンに至っては、ほぼ全員の97.7%の人が、自分の国は子供を産み育てやすい国だと答えていたのです。


 その理由については、調査では明らかにされていませんでしたが、同じ調査の中で、子育て経験者に対して、子育てに当たって利用した制度を聞いたところ、我が国では、幼稚園が39.1%で最も高かったのに対し、仕事との両立を図る上で不可欠な制度である保育所が29.4%、産前・産後休業制度が18.6%、育児休業制度が9.6%と低い値にとどまっている一方で、スウェーデンでは、育児休業制度が94.7%、保育所が84.2%、父親休暇制度が77.6%、産前・産後休暇が68.4%に上るなど際立った違いが見られました。このことから見て、スウェーデンでは、出産後も働き続けることを前提に社会システムができ上がっていることが伺われます。実際のところ、スウェーデンは、出生率を回復させた国として世界中の注目を集めています。


 もとより、出産後も働き続けられることだけをもって子育てしやすい社会というわけではありませんし、ことしの5月に国の少子化社会対策推進専門委員会が行った報告にあるとおり、若い世代が子供を産み育て、子育ての喜びを感じながら働き続けることができるためには、地域や家庭に対する多様な子育て支援サービスの充実、働き方の見直しと両立支援策の推進、経済的支援の充実など、さまざまな施策を可能な限り具体化することが必要であり、国を初め自治体、企業、地域など社会全体が取り組んでいく必要があると思います。だからこそ子育てを親だけの責任とするのではなく、社会の重要な責務として、現在子育て中の人やこれから子供を出産する人たちにとって、子供を産み育てやすい国だと思えるような社会環境を整えていくことが急務であり、それによって出生率も回復するのではないかと思います。


 そこで、お伺いします。


 県では、子供を安心して産み育てることのできる環境づくりにどのように取り組んでいくのか、お聞かせください。


 次に、子育てにかかる経済的負担の軽減についてお伺いします。


 平成15年に実施された愛媛県政に関する世論調査でも、子育てにかかる経済的負担の軽減については要望の強い項目であり、本県では、乳幼児医療費助成制度などの施策が実施されていますが、今回の人口動態統計で、全国で唯一合計特殊出生率が前年を上回っている福井県では、本年度から、第3子以降の妊婦健診と3歳までの保育料、就学前までの医療費を無料とするふくい三人っ子応援プロジェクトを創設するなど、それぞれの自治体で独自の取り組みや対策の検討がなされているようです。厳しい財政状況の中ではありますが、本県においても、若い子育て世代の経済的負担が少しでも軽くなり、安心して子育てできるよう願っています。


 本県が平成17年3月に策定したえひめ・未来・子育てプランにありますように、私は、次世代育成支援に際しては、生まれた子供やその家庭等に対する支援はもちろんのこと、いろいろな段階での支援を充実させていくことが必要ではないかと思います。その意味において、経済的負担を伴う妊婦健診や不妊に悩む夫婦の不妊治療に対する支援も重要であると思います。


 特に、妊婦健診については、妊娠の経過が順調であることを確認するとともに、お産のリスクや胎児の異常を早期に発見するために大切なものですが、医療保険が適用されず負担が大きいことから、受診を手控える妊婦も少なくないと聞いております。私の経験からしても、特に異常がなければ、お金を払ってまで定期健診を受ける必要もないだろうと考えてしまうのです。幸いにも私は、元気に2人の子供を産み育てましたが、安全安心にお産をしていただくためにも、現在市町が実施している妊婦健診の助成制度の拡充を検討する必要があると考えます。こうした取り組みが、元気な子供の出生につながり、ひいては元気な愛媛の源になると思います。


 そこで、お伺いいたします。


 妊婦健診について、全国及び県内市町の助成状況はどうでしょうか。また、県として、助成制度の拡充等についてどのように考えているのか、お聞かせください。


 一方、子供を持ちたいと願っているにもかかわらず、子供に恵まれない夫婦に対する不妊治療についても、医療保険が適用されず高額の治療費がかかるため、治療を断念せざるを得ない夫婦もいらっしゃると聞いております。不妊治療に対しては、それに要する費用の一部を平成16年度から助成されており、本年度からは、助成対象期間を通算で2年から5年間に延長されるなど、制度の充実に努められていますが、より一層の支援拡充に努める必要があると考えます。


 そこで、お伺いいたします。


 特定不妊治療費助成事業が開始されてから2年が経過していますが、この助成事業についてどのように考えているのか。また、その結果を踏まえて、県では今後、不妊で悩む方々への支援はどのように取り組んでいるのか、お聞かせください。


 次に、児童虐待の防止についてお伺いいたします。


 児童福祉法第1条は、「すべて国民は、児童が心身ともに健やかに生まれ、且つ、育成されるよう努めなければならない。」また、「すべて児童は、ひとしくその生活を保障され、愛護されなければならない。」と規定されていますが、児童虐待は、子供の発育障害や発達遅滞、情緒面や行動面の問題、さらには虐待の世代間連鎖などを引き起こすこともあるなど、子供の一生涯、さらにその子供へと世代を超えて大きな影を落とすものです。


 また、虐待により死亡する事例が、確認されているだけでも全国で毎年50件程度発生していることは、何とも悲しく、残念な限りです。


 ことし3月に厚生労働省の専門委員会が、平成16年に児童虐待により死亡した53事例についての検証結果を発表していますが、報告によると、死亡した児童のうち、ゼロ歳児が41.4%と最も多く、3歳児以下が77.6%を占めるなど低年齢児に集中しており、また、加害者の半数余りが母親で、その母親の状態として、育児不安によるものが32.1%と最も多い状況となっています。本県でも、6月28日付の愛媛新聞で、昨年度の児童虐待相談件数が、317件と過去最高だった昨年度と同様、依然憂慮すべき状況であることが報じられています。


 児童虐待の要因はさまざまでありますが、核家族化し、身近に相談できる人もないまま子育てに1人で悩んでいる母親の状況や外部との接触が少ないことによる発見のおくれなどが相まって、事態を深刻化させているのではないかと思います。


 現在、児童虐待に対する対策として、児童相談所の体制強化のほか、市町での相談窓口の設置やネットワークづくりなどさまざまな対策が講じられていますが、児童虐待の可能性が高い要因を持っている養育者を早期に把握し、育児支援を継続的に手厚く行うことにより、児童虐待の発生予防を図ることも重要であると思います。このためには、妊娠中から、母子健康手帳の交付や母親学級などで家族とかかわる機会が多く、また、乳幼児健診や新生児訪問などの保健活動を通じて母子と直接接することができ、身近に育児相談等に応じることができる市町の母子保健事業の役割が重要であると思います。


 そこで、お伺いいたします。


 市町が実施している児童虐待発生予防等に向けたこれら母子保健事業への取り組みはどのような状況か。また、県は、このような取り組みに対してどのように支援しているのか、お聞かせください。


 次に、子育てしながら働く女性への支援対策についてお伺いします。


 少子化に歯どめがかからない状況が続いている背景の一つには、子育て世代における仕事と育児の両立に対する負担感が大きいことが言われています。特に、女性労働者につきましては、仕事を続けることと子供を産み育てることとの二者択一を迫られる結果、第1子の出産に伴い7割近くの方が退職しているというのが現状です。


 しかし、平成16年内閣府が行いました男女共同参画社会に関する世論調査によりますと、子供ができてもずっと職業を続ける方がよいとする割合が41.9%で最も高く、続いて、子供ができたら職業をやめ大きくなったら再び職業を持つのがよいが37.0%、子供ができるまで職業を持つ方がよいが9.1%となっています。また、年を追うごとに、子供ができてもずっと職業を続ける方がよいと考える方の割合が徐々に高まってきています。


 私は、子育てしてきた母親としての経験もあります。今申し上げました調査の数値にもあらわれていますが、私が思うには、まさに、子供ができても働きたいという意欲を持ちながら、それができないことが多いということです。また、そういった声もよく耳にします。女性のやる気や能力を生かす場が、出産や子育てという人生のポイントで閉ざされ、そして、再チャレンジする機会さえ奪われてしまうという実態が現に存在しております。もちろんすべての女性が子育てをしながら働きたいと思うわけではありません。子育てに専念したい方もおられます。しかし、みずから働きたいという意欲のある方を見捨てることは、社会にとっても大きな損失であると思います。


 私は、このような女性のニーズにこたえ、少子化に歯どめをかけていくためには、まず第1に、出産された女性労働者が、仕事をやめることなく安心して子育てに専念することができるよう育児休業制度の普及徹底を図っていくことが大切であると考えます。さらに、子供が1歳になって育児休業期間が終了してからも、子育てをしながら就労を継続できる環境を整えていくことが不可欠であると思います。


 そこで、お伺いいたします。


 県内の働く女性の育児休業の取得状況はどのようになっているのでしょうか。また、仕事と子育ての両立支援に関する企業への啓発活動と子育てをしながら働く女性への支援はどうなっているのか、お聞かせください。


 次に、学校における食育の推進についてお伺いします。


 近年、子供たちの間には、一人で食べる孤食、食べる量が少ない小食、自分の好きなものをおのおのが食べる個食、スパゲティやパンなどの粉を使った主食を好んで食べる粉食、固定されたものばかりを食べる固食の5つの「こ食」が広がってきていると言われています。


 また、先般、東京の公立小学校で、家で与えられた食事はコンビニのおにぎりや菓子パンで栄養に偏りが見られた児童に対して、見かねた校長がこっそり牛乳を飲ませていたとの報道がありました。最近の文部科学省の調査でも、4%の児童が朝食を全く食べておらず、約2割の子供が朝食を時々食べていないとの結果が報告されています。


 これらは、ライフスタイルの変化や核家族化の進展などで、家族で食卓を囲んで食事をとる機会が減り、きちっとしたしつけが行われなくなったことなどさまざまな要因が背景になっていると思われますが、特に、子供たちにとって、健全な食生活が健康で豊かな人間性をはぐくむ最も重要な基礎となるものです。食生活が乱れると、体の育ちが不十分であり、体力が落ち、脳の発達にも影響し、意欲や集中力なども低下してくると言われています。


 このようなことから、国におきましては昨年6月、食育を推進することを喫緊の課題として、食育に関する基本理念を定める食育基本法を制定し、本年3月31日には、政府の食育推進会議において、食育推進基本計画が決定されました。今後は、平成22年度までに、朝食をとらない小学生をゼロにするとの目標を盛り込んだこの基本計画に基づき、国民運動として、食育の推進に向けた施策が総合的かつ計画的に推進されていくことになります。


 もとより食育は、まず第1に、家庭において保護者が取り組むべきものであります。しかし、これからは、家庭ばかりでなく家庭や学校、地域が一体となって食育に取り組んでいくことが大変重要になってくると思います。


 そこで、お伺いします。


 特に学校は、給食などを通じ子供たちに対して、栄養や食事のとり方など基本的な知識を身につけさせる上で大変重要な役割を担うと考えられますが、今後、学校における食育の推進にどのように取り組んでいかれるのか、お聞かせください。


 次に、広報活動についてお伺いします。


 少子高齢化の急速な進行、市町村合併を契機とする地方分権のさらなる進展、三位一体改革の影響により県財政の悪化など、社会経済情勢が大きく変化する中で、県では、今後の県政運営の指針となる第五次愛媛県長期計画の後期実施計画を策定され、選択と集中により、限られた行財政資源を県民が真に必要とする施策に優先的、重点的に配分するとともに、県民やNPOなどの団体の積極的な県政運営の参画により、県民との連携と協働を一層強化する方針を打ち出されています。


 私は、このような大きな変革の時代において、本県の将来を展望する長期計画を着実に実行し、県民一人一人が生きがいを感じ、安心して暮らせるふるさと愛媛づくりを実現することが重要であると考えますが、厳しい財政状況のもとで事業の選択と集中を図っていく中で、県民サービスの低下を招かないためには、県民との協働により行政サービスを維持していく必要があると考えます。


 このためには、県においては、これまでよりさらに一歩進んで、よりきめ細やかな視点で県の施策や事業などの県政情報を県民に周知し、県民の県政に対する理解を一層深めることにより、県民の積極的な県政参加を促すことが重要だと思います。


 具体的には、県が実施する事業や行事などについても、県民それぞれがその内容を十分把握した上で、これは知っておけば済むもの、これは自分に直接関係があるもの、これは自分も参加しなければならないもの、あるいは積極的に協力したいものというように、みずから取捨選択できることが可能になるようなわかりやすい県政広報に取り組むことが必要であります。


 県では、これまでも、県の主要施策や県民生活に直結する事業などについては、広報紙やテレビ、ラジオなど多様な広報手段を通じて県民に周知するとともに、県庁のホームページの充実やインターネットを活用した動画情報の発信などの広報媒体の高度化に対応した広報活動にも取り組まれ、厳しい財政状況を踏まえると、大幅な歳出増を伴う広報事業の拡充は困難と察しますが、このような状況下にあってこそ、職員が知恵を絞って、県民が真に求めている的確な県政情報をタイムリーに、かつわかりやすい形で県民にお知らせするよう取り組んでいただきたいと思います。


 そこで、お伺いします。


 今後の県政運営に対する県民の理解と協力を得るため、県民にわかりやすい広報活動の推進に県はどのように取り組まれているのか、お聞かせください。


 最後に、地元問題について質問させていただきます。


 県管理港湾である高浜港は、明治39年9月に開港し、ことしで100周年を迎えますが、地元では、この開港100周年をお祝いしたいとの機運が高まり、地元自治会などの代表者が準備会を立ち上げ、鋭意準備を進めています。


 100周年記念事業の開催は、海の玄関口とも言える松山港観光ターミナルのアピールや多くの県民が港湾や海運に親しむ機会にもつながると思います。また、松山市は、現在、夏目漱石の小説「坊っちゃん」発表百年記念事業を実施しており、この小説の中で出てくるターナー島も高浜港開港に大きなかかわりを持っています。松山市の記念事業と合わせて高浜港の開港記念事業が盛大に開催されれば、高浜地区の活性化になると思います。財政状況が厳しい中ではありますが、高浜開港100周年記念事業の実施に向けた、港湾管理者である県にぜひとも協力をお願いしたいと思っていますが、いかがでしょうか、県の考えをお聞かせください。


 以上で質問を終わらせていただきます。


 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(篠原実議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(篠原実議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 田中議員の質問に答弁いたします。


 少子化対策として、県は、子供を安心して産み育てることのできる環境づくりにどのように取り組んでいるのかとのお尋ねでございました。


 若い世代にとりましては、経済的な負担の大きさを初め、家庭と仕事の両立の難しさや育児の不安などから、子供を産み育てることについての経済的、心理的負担感は強いものがございまして、子供を安心して産み育てることができますよう、子育て中の家庭を行政や地域や職場など社会全体で支えていくことが必要であると考えております。


 このため、愛媛県では、昨年3月に策定したえひめ・未来・子育てプランに基づき、保育サービスの充実はもとより、育児についての相談支援や男性の育児休業取得の促進などに取り組みますとともに、本年3月に策定した県長期計画の後期実施計画において、子供の健全育成と子育て支援の充実を優先施策に位置づけ、本年度の重点事業として、企業とNPOの協働による地域の子育て力アップのための事業などを実施することといたしております。


 また、国に対しましては、平成19年度の重要要望におきまして、子育て家庭の経済的負担の軽減と次世代育成支援対策に係る企業の取り組み強化の促進について提案したところでございますが、先月取りまとめられました新しい少子化対策を見てみますと、児童手当制度における乳幼児加算の創設や子育て支援に取り組む企業への優遇策の検討など、県の要望を反映した内容が盛り込まれておりまして、これらが実現するよう引き続き働きかけますとともに、今後とも、子供を安心して産み育てることのできる環境づくりに努めていきたいと考えております。


 田中議員は、御質問の中で、子供は社会の宝とおっしゃいました。古くは万葉の時代に、山上憶良が「銀も 金も玉も 何せむに 優れる宝 子にしかめやも」とうたっております。子供は愛媛の宝、その精神で取り組んでまいりたいと思います。


 次に、高浜開港100周年記念事業の実施に向け、港湾管理者である県に協力してほしいがどうかとのお尋ねでございました。


 お話の高浜港は、明治39年9月の開港以来、大正10年には別府・大阪航路、さらに、昭和42年には大型客船やフェリーに対応した新埠頭が建設され、阪神、中国、九州を結ぶ海の玄関口として栄えてまいりました。


 この高浜港が、ことし9月に100周年を迎えることができますのは、地元の方々の温かい御支援のおかげであり、地元が率先して100周年記念行事の準備を進めているとお聞きし、大変ありがたいことと思っております。


 県といたしましても、海の玄関口である高浜港を県内外にアピールできますことや多くの県民に港や船舶に親しむ機会を提供できますこと、港や地域の活性化につながることなどから、地元の要望も踏まえながら開港記念行事に協力したいと考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(藤岡澄企画情報部長) 議長


○(篠原実議長) 藤岡企画情報部長


   〔藤岡澄企画情報部長登壇〕


○(藤岡澄企画情報部長) 田中議員にお答えをいたします。


 今後の県政運営に対する県民の理解と協力を得るため、わかりやすい広報活動の推進にどのように取り組んでいるのかとのお尋ねでございました。


 今後の県政運営を進めるに当たりましては、お話のように、選択と集中及び連携と協働の理念のもと、県行政に対する県民の理解と協力を得ることが重要であり、県の施策や事業の内容を県民にわかりやすくタイムリーに周知することが、これまで以上に求められていると認識しています。


 このため、広報事業におきましては、今年度、全戸配布の広報紙であります県民だより「さわやか愛媛」のデザインや内容を一新いたしますとともに、インターネットを活用したメールマガジンの配信を開始したところであります。また、パブリシティ活動を通じた県政広報におきましても、報道機関に対する記者発表を積極的に実施することとしたところであります。


 さらに、ゼロ予算事業として今年度から実施しております県政出前講座では、県民や団体の求めに応じて職員を派遣し、保健、福祉、環境などの県民生活にかかわりの深い分野について県の施策を直接説明することといたしておりまして、これらの取り組みを通じて、職員の創意と工夫により、わかりやすくかつ効果的な広報活動の実施に努め、県民本位の開かれた県政の推進を図ってまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(濱上邦子保健福祉部長) 議長


○(篠原実議長) 濱上保健福祉部長


   〔濱上邦子保健福祉部長登壇〕


○(濱上邦子保健福祉部長) 田中議員にお答えをいたします。


 少子化対策につきまして、3問御質問をいただきました。


 まず、妊婦健診について、全国及び県内市町の助成状況はどうか。また、県は、助成制度の拡充等についてどのように考えているのかとのお尋ねでした。


 妊婦健診につきましては、一般的に、出産まで14回程度の受診が必要とされておりますが、このうち、妊娠前期と後期の各1回、計2回分については、国の実施要綱に基づき、市町が助成しているところでございます。


 現在のところ本県では、独自の助成制度は設けておりませんが、全国的には、7県で無料または少額の自己負担で受診できる回数をふやすなど、独自に助成制度を設けております。


 県といたしましても、妊婦健診の負担軽減は、子育て支援対策として大変有効であるというふうに考えておりますが、基本的には、国の社会保障給付の枠組みの中で実施すべきと考えておりまして、これまで知事会等を通じて、国に対し、妊婦健診の助成拡大または医療保険適用を提言してきたところでございます。


 なお、先般まとめられました国の新しい少子化対策の中で、妊娠中の健診費用の負担軽減が掲げられており、今後、国において早急に予算化等の対応が図られるよう、さらに国に対して働きかけてまいりたいと考えております。


 次に、特定不妊治療費助成事業についてどう取り組んでいくのかとのお尋ねでございました。


 特定不妊治療費の助成については、松山市分を含めまして、制度発足時の平成16年度は178名、17年度は192名と増加してきております。


 この助成制度は、不妊治療に対する理解を促進させるとともに、高額な治療費を要することなどから不妊治療を受けることに逡巡している夫婦の経済的負担の緩和の一助になっているものと考えております。


 さらに、四国中央市、西条市が、治療に要した費用のうち5万円を限度に助成する制度を創設するなど、市町独自の取り組みを促すなどの効果もあったと認識しているところでございます。


 県といたしましては、今後とも不妊専門相談の充実はもとより、相談の多い不妊の原因や治療方法などについて、県のホームページに掲載するなど積極的に情報提供するとともに、助成制度の拡充につきましては、これまでも国に対し要望してきておりますが、先ほど申し上げました国の新しい少子化対策の中でも、不妊治療の公的助成の拡大が掲げられておりますので、合わせて、今後、さらに国に対し働きかけてまいりたいと考えております。


 最後に、市町が実施している児童虐待発生予防等に向けた母子保健事業への取り組みはどうか。また、県は、このような取り組みに対してどのように支援しているのかとのお尋ねでございました。


 母子保健事業は、母性の尊重と乳幼児の健康の保持を目的としておりますが、議員御指摘のとおり、児童虐待の発生予防や早期発見のためにも極めて重要な事業であると認識しております。


 本県の母子保健事業のうち、母子健康手帳の交付、出生後の新生児訪問、乳幼児健診、育児相談については全市町が、また、出産前の両親学級や妊婦訪問についても大部分の市町が実施しておりまして、これらの事業を通じて児童虐待の発生予防等に努めているところでございます。


 県では、これらの事業の効果的な実施を支援するため、育児不安の解消や虐待防止に有効とされております新たな育児学級講座をモデル的に実施いたしますとともに、過重な育児負担のある養育者の早期発見のための手法や支援方法をまとめた冊子の作成、配布、中央講師による研修会の開催など、母子保健に直接携わる保健師等の資質の向上や情報提供に努めておりまして、今後ともこうした取り組みを通じ、市町における児童虐待の発生予防や早期発見の取り組みを支援してまいりたいというふうに考えております。


 以上でございます。


○(上甲啓二経済労働部長) 議長


○(篠原実議長) 上甲経済労働部長


   〔上甲啓二経済労働部長登壇〕


○(上甲啓二経済労働部長) 田中議員にお答えします。


 少子化対策について、県内の働く女性の育児休業の取得状況はどうか。また、仕事と子育ての両立支援に関する企業への啓発活動と子育てをしながら働く女性への支援はどうなっているのかとのお尋ねでございますが、県内の民間事業所で働く女性の育児休業の取得率は、県が平成17年に行った調査では73%となっておりまして、国が平成16年に行った全国調査と比べて2.4ポイント上回っておりますものの、国の子ども・子育て応援プランの目標である80%を下回っております。


 このため、県におきましては、働く女性が、出産、育児に伴い退職することなく仕事を続けることができるよう、県内事業主向けのセミナーの開催等によりまして、育児休業制度や子供の看護休暇制度の普及、定着に努めますとともに、フレックスタイム制等の柔軟な働き方の導入により、従業員の子育てを積極的に支援する企業の育成に取り組んでいるところでございます。


 また、急な残業や出張等の際に子供の送迎や一時預かりを実施するファミリー・サポート・センターを設置、運営する市町に対しまして、経費の助成や職員の研修を実施しておりまして、現在までに、6市町においてセンターが開設され、活発な活動が展開されているところでございます。


 今後とも県内事業主に対しまして意識改革を促す啓発活動やファミリー・サポート・センターを設置していない市町への設置の働きかけなど、働く女性が仕事と育児を両立できる環境づくりに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(野本俊二教育長) 議長


○(篠原実議長) 野本教育長


   〔野本俊二教育長登壇〕


○(野本俊二教育長) 田中議員にお答えをさしていただきます。


 今後、学校における食育の推進にどのように取り組んでいくのかというお尋ねでございました。


 食育につきましては、子供の食生活の乱れや望ましい食習慣のあり方が社会問題としてクローズアップされてきている現在、議員御指摘のとおり、家庭はもとよりでございますが、今や学校におきましても、積極的に取り組むべき重要課題であると認識をいたしております。


 このため、本県では、既に今治市と愛南町におきまして、学校、家庭、地域が連携協力して食育を行うモデル事業を行っておりますし、また、今年度からは、内子町におきまして、学校給食に地場産物を活用するための調査研究事業も開始したところでございます。


 さらに、これからの学校における食育を推進するための中核的なリーダーといたしまして、新たに16名の栄養教諭を思い切って採用いたしまして、県内15の学校に配置したところでございますけれども、これらの栄養教諭は、食育月間の6月中に、県内5つの小中学校におきまして公開授業を行うなど、現在、学校給食を生きた教材として活用しながら、主に家庭科や保健体育、学級活動などの時間の中で、直接教室で子供たちに食に関する指導を行っておりますほか、学校全体の食に関する指導計画の策定や他の教職員を対象にいたしました校内研修などにも取り組んでいるところでございます。


 今後は、これらモデル事業の成果や栄養教諭の実践的な取り組みなどを有効に活用いたしまして、まずは学校教育の中で、知育、徳育、体育に加えまして食育をしっかりと位置づけて、栄養教諭や学校栄養職員を核とした学校全体での取り組み体制を整えますとともに、さらに、ことしの夏8月には、文部科学省との共催によりまして、食育に関するシンポジウムを開催することとしておりまして、広く県民にも子供に対する食育の大切さをアピールするなど、保護者や地域も巻き込んで、学校、家庭、地域が一体となった食育への取り組みを進めていきたいと考えておるところでございます。


 以上でございます。


○(篠原実議長) 暫時休憩いたします。


     午前10時47分 休憩


  ―――――――――――――――――


     午前11時2分 再開


○(篠原実議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(阿部悦子議員) 議長


○(篠原実議長) 阿部悦子議員


   〔阿部悦子議員登壇〕


○(阿部悦子議員)(拍手)おはようございます。


 伊方原発へのプルサーマル導入の問題について質問します。


 先般伊方町で行われた国のシンポジウムの中でも、プルサーマルの論点は、必要性と安全性であると言われました。


 しかし論点は、もう2つあります。1つは、県民の安全を保障するのはだれか。もう1つはだれが導入を決めるのかです。このように原発政策について、制度面の議論が過去30年間なされてきませんでした。この過去のボタンのかけ違いに、今、一たん手当てをしておく必要があります。


 お尋ねします。


 原子力行政において、県民の安全を保障するのはだれか。そして、だれがプルサーマル導入を決めるのか。導入に当たっては、単にそのときの首長の判断ではなく、県民の意思を反映させるために住民投票を行い、県民の同意が必要ではありませんか。


 安全に関しては、西日本で地震が多発していること、南海、東南海地震が近づいていること、加えて、中央構造線活断層が伊方沖にあり、活動期にあることなどを考慮しなければなりません。また、国が原発の耐震指針の見直しを行っている最中でもあります。県民の多くは、原発震災を恐れています。


 そこで、原発の耐震性の見直し評価をプルサーマルの導入許可に先駆けて行うべきです。


 その理由の1つは、先日佐々木議員が指摘されましたように、プルサーマルはそもそも経済的ではないことが知られているからです。プルサーマルの導入で、四国電力は、MOX燃料製造等の新たな経済的負担を担うことになります。ですから、そのプルサーマルの導入を決定する前にこそ、もう1つ追加的な費用が係る可能性のある耐震性の見直し評価を四電に行わさせるべきです。


 伊方の3基の原発についても、浜岡原発で行われているような1,000ガルの地震に耐える規模の耐震補強工事を実施するのかどうか。あるいは耐震補強は不可能として廃炉とさせる必要があるのかといった判断は、電力会社の経営にとってはまことに重大な判断であるはずです。電力会社がプルサーマルの費用負担を決定してしまった後では、もう追加負担に耐えられないという経営判断を行う可能性もあります。経済的な負担に耐えられず、耐震補強を必要ないと結論づけたり、ささいな手直しで済ませるごまかしを行う可能性もあります。


 また、県は、県民の安全に責任を持っていることから、耐震性見直し評価を電力会社のみにゆだねるべきではありません。


 電力会社が財政的に担える費用負担の観点から、プルサーマルの導入の是非を判断する前に、県は、耐震性の見直し評価を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。


 国の地震に関する委員会の委員もしておられます高知大学の岡村眞教授は、国の地震調査研究本部が、中央構造線の西側3分の1が一体となって動く可能性を指摘しており、そのときには、少なくともマグニチュード8の地震が起こり得ることを認定していると言われています。さらに岡村教授は、そのような巨大地震が起これば、伊方原発における現在の473ガルといった設計加速度を簡単に超えるのは確実であることが近年わかってきたと言われます。


 それは、10年ほど前から、ようやく地下に設置することとなった強震計という観測機械によって地下の岩盤の上での観測が可能になったことによります。マグニチュード7クラスの阪神大震災や中越地震、仙台沖地震でさえも、地下の岩盤上で800ガルを超える計測データが出ています。ですから、473ガルしかない伊方原発が、マグニチュード8という阪神大震災の30倍も大きい地震に耐えることは、まず不可能だということです。


 そこで、せっかく県主催の公開討論会を行うのに、専門家の岡村教授をパネラーにお呼びするべきと考えますが、いかがですか。地震の問題を議論に入れないのは、岡村先生に反論できる推進側の地震の専門家はいないということでしょうか。


 今のところ、県主催のシンポジウムに岡村教授をお呼びしていないようですが、間に合わないようでしたら、県が岡村先生の意見を聴取する場を別途設定するおつもりはありませんか。


 また、国から地震調査研究推進本部の担当者を招くおつもりはありませんか。


 さらに、原発震災の可能性と対策について、県が独自の検討委員会を設定するおつもりはありませんか。


 知事は、予定されている県主催の公開討論会に御自身で立ち会われるべきではないかと思いますが、いかがですか。


 さて、エネルギー問題といえば、ここ2年近く、じりじりと原油の価格が上がり続けて倍増しており、水産業や運輸業を初めとして、県民生活に圧迫を与え始めています。


 これに関連して、昨年から米国や欧州で活発になっているピークオイル説について、県はどのような見解を持っていますか。


 ピークオイル説というのは、世界の原油生産量が近い将来、山を越して減り始めるということです。その一方で、世界のエネルギー需要は右肩上がりのままですから、需用と供給のギャップが急速に広がり、その結果、価格が天井知らずに高騰し続け、供給も不安定になると考えられます。これは原油埋蔵量の半分を採掘した時点から始まるとされていますが、そのピーク以降は、資源開発に係る費用と労力がふえ、努力しても供給をふやせません。


 昨年、ブッシュ政権のエネルギーアドバイザーマシュー・シモンズは、サウジアラビアの公式埋蔵量データが水増しされていることを詳細に指摘し、2010年までにはピークオイルが到来するという説を強調しました。


 そこで、米国のサンフランシスコ市やポートランド市議会では、この春、今の石油高騰をピークオイルの印であるとして、緊急事態対処計画を策定するよう決議を挙げています。


 これまでも愛媛県で行われてきた県防災計画等と同様に、このピークが2010年までに到来するという最悪のケースを現実的なリスクとして評価し、地域社会に与える悪影響を分析して緊急事態対応計画を立てるべきでしょう。実際に世界には、自治体自身でピークが来た際に、廃止縮小する事業を峻別し新たな体制づくりを行うということをし始めている地域があります。


 愛媛県では、そのような緊急事態対応計画を準備されるお考えはありませんか。


 石油業界の楽観派でも、2030年までにはピークが来ると認めていますので、やがてはずっと続く価格高騰により、多くの部門ではエネルギーを石油に頼れなくなることが想定されます。つまり長期的に見れば、私たちは、化石燃料抜きでやっていく社会に移行しなければなりません。


 プルサーマルを初め原発がピークオイルに対応する技術になることはあり得ません。なぜなら原発は電力しか生産しませんが、電力は石油の代替品とはならないからです。特に代替品がないことが懸念される自動車交通及び物流用燃料の代替としては期待できません。つまり10年先、20年先のエネルギーを考えるとき、脱石油社会を目指す方向で、愛媛県の行う事業のすべてを見直すことが重要だということです。この対策は、たまたま地球温暖化対策にもなるため、ぜひ進めるべきです。


 使われなくなる航空路線や高速道路のための予算は、もはや正当化できません。鉄道や船舶路線を廃止するようなことは悔いを残します。物流においても、長距離トラックに依存するシステムは廃れ、まさに地産地消型の物流システムへの回帰が起こるでしょう。都市計画においても、スプロール化を促進するバイパス事業をやめることです。中心市街地の歩いて暮らせる商店街をシャッター通りに変えていくことが、脱石油社会を迎える未来の都市計画として妥当でしょうか。高層マンションの乱立は、将来歩いて住宅へたどり着けないマンション難民をふやすことになります。


 愛媛県の各種長期計画において、この従来の車社会指向型の公共事業から、脱石油型、自動車に依存しないで済む都市への転換を図る方向で見直しをされる必要があると思いますが、いかがでしょうか。


 石油に依存する社会、車や数多くの石油製品に囲まれた現代社会は、おのずと大量の廃棄物を排出しています。廃棄物問題は、私たちの社会の病理を映し出し、私たちの社会を根底から問うものであります。


 そこで、今治市における2つの廃棄物問題についてお尋ねします。


 初めに、桜井の一般廃棄物処分場問題について。


 昨年11月、今治市が処分場直下の地下水を検査した結果、環境基準の5,400倍の水銀など有害な重金属類が検出されました。しかし、市は、処分場との因果関係ははっきりせず、他の要因も考えられるとして、積極的な対応を避けてきました。事実、この処分場周辺には、違法で有害であると思われる産業廃棄物の放置などが散見され、多数の汚染源による総合的な環境汚染が懸念されます。


 県に対しては、当処分場及び周辺の地下水汚染の実態調査を独自に行うよう求めます。また、それら汚染の実態と要因、地下水による海洋汚染について、周辺の産廃も含めて早急に検証すべきではありませんか。


 この処分場直下の沖浦の浜での海水浴に問題はないのか、お尋ねします。


 また、ここで養護学校や桜井小学校の生徒らが清掃活動をしています。教育委員会は、この場所での学校行事について問題はないとお考えですか。


 また、この桜井の沖浦地区には、3基の焼却施設があります。これら施設が適正に設置されていると県は認識しているようですが根拠は何か。それら煙突を備えた施設の炉内容積や焼却物が何であり、焼却灰の処理状況や許可の有無、定められた看板設置の有無などはどうなっているのか。さらに、廃棄物処理及び再生利用に関する許可、その規模と許可条件、残土処理などの届けはどうなのか、あわせてお答えください。


 当地区には、地下水や大気などの複合汚染によると思われるぜんそくや手足のしびれを訴える住民が少なくなく、がんや腫瘍などの症状等を持つ人もおり、重篤な健康被害が進行している可能性があります。よって処分場周辺の住民の健康被害に関して、県による調査が必要であると思いますが、いかがでしょうか。


 こうした中、今治市は、現在、80億円を投入して当処分場に遮水壁をつくるための調査をしています。しかし、地質学者で長野大学の関口鉄夫氏は、当処分場の底には遮水工となるべき岩盤はなく、処分場直下の地質は花崗岩の強風化地帯であり、汚染水は地下から海へと流出していると指摘しています。この今治市の遮水工事について、県はどのような見解か。また、環境省の見解と指導はどうか伺います。


 一方、県は、20年に及ぶ行政上の不作為により汚染の広がりと深刻さをもたらしたことは否めません。事態の緊急性と重大性にかんがみ、抜本的な汚染防止と被害者の救済をするべきだと考えますが、いかがですか。特に、沖浦地区の3基の焼却施設に対して、措置命令などの対策をとるお考えはありませんか。


 私は、当処分場を含めた愛媛県の廃棄物行政の抜本的見直しが必要だと考えます。具体的には、桜井処分場の約40万tの廃棄物を無害化して、原状回復を行うべきです。また、県内の小型焼却施設の実態調査と実効性のある汚染対策を行うべきではありませんか。さらに、産廃、一廃にかかわらず、発生抑制についての計画を市町と協議の上、新たに策定すべきです。そのための検討を第三者機関をつくって進めていただきたいがどうか、お尋ねします。


 廃棄物問題の2つ目、吉海のスラグ問題についてお尋ねします。


 昨年11月末、吉海町津倉にある塩田跡地が5万5,000tの鉄鋼スラグにより埋め立てられ、浸出水の中から、pH12を超える強アルカリと水銀や鉛、砒素などの環境基準を超える重金属類が検出されました。


 ことし4月、住民の撤去を求める嘆願書が出され、6月には、県主催の説明会で業者が事業計画の変更を発表、撤去の方針が住民に伝えられました。


 初めに、国内での鉄鋼スラグの排出量と、そのうち愛媛県内に搬入される量は幾らなのか、過去10年間の推移をお尋ねします。


 また、県内に搬入される鉄鋼スラグの排出者ごとの内訳量と過去10年間の運用実績を伺います。


 さらに、県内各地に野積みされているスラグを県はどのように認識しているのか。また、今回吉海に運び込まれたスラグの燃焼材はどのようなもので、それはどのような割合で使われているのか伺います。


 今回のスラグは、環境基準を超える重金属類を溶出し、特別管理型廃棄物に相当するアルカリ性の廃水を出しています。また、検査結果からして、構造物の基盤等に使用できるものではなく、保管の仕方からもスラグが再利用される意思が全く見られず、明らかな特別管理廃棄物の違法な埋め立てに当たります。廃棄物処理法に抵触しないとか、スラグは安全であるとした県の見解をお聞かせください。


 廃棄物の判断については、平成17年8月12日の環境省行政処分の指針についてという通知が出ており、物の性状、排出状況、通常の取扱い形態、取引価値の有無、占有者の意思など、各種要素により総合的に判断するようにという警告があります。それぞれの所見につき、総合的判断を伺います。


 県は昨年、業者と協議し、スラグを有価物と認め、受け入れを承認しています。判断の根拠となった有償性の証明を求めます。


 県は、吉海のスラグを廃棄物と認定し、廃棄物処理法に基づいてみずからの責任をも明確にし、適正な処分及び指導を行うべきではありませんか。


 ことし2月7日の環境・災害対策特別委員会では、当問題について、法や条例に触れないとし、県としてこの問題には対応したくないともとれるような答弁をしました。事実5月17日の第1回住民説明会で、県は、撤去以外の仲介をさせてほしい、あくまで撤去というのであれば裁判をするしかないと住民に圧力的な発言を行いました。それが6月14日の県主催の第2回説明会で業者が撤去方針を発表、そして、ついに6月27日に県は、住民の撤去という要望にこたえて一貫して業者との仲介をしてきたと、住民集会で事実と異なる発言をしました。明らかに県はその方針を変えたのですが、それはいかなる認識の変化によるものであったのか伺います。


 県は当初、再三の住民の訴えに対して、検査をしても問題はなかったと繰り返し述べ、この問題を放置してきました。このように県が違法な事態を見過ごしたことで健康被害が発生、拡大したのではないか、行政の不作為が厳しく問われます。


 一方住民は、岡山大学大学院医学博士の津田教授の指導のもと疫学健康調査を実施しており、同教授からは、スラグと健康被害との因果関係は明らかとの知見を得ています。


 県は、スラグ排出業者の神戸製鋼及び日新製鋼の排出者責任を厳しく問うべきです。特に、神戸製鋼は、これまでの約30年間、ばい煙データの改ざんや排出汚染水のデータの欠落などで、現在国から指導を受けています。このように神戸製鋼は、企業倫理や法令遵守よりも企業利益を優先しており、その会社のスラグが今回問題になっているのです。県民が被害を受けたことについて、県は、神戸製鋼や日新製鋼にどのように対処するのか伺います。


 吉海にスラグを持ち込んだ業者は、鉄鋼スラグはグリーン購入法による特定調達品であると言ってきましたが、これに誤りはありませんか。


 また、愛媛県が優良リサイクル品として認定しているスラグ製品は、どのような場所でどのくらい使われているのか、お尋ねします。


 環境によいと県がお墨つきを与えたスラグが環境を著しく汚染し、健康被害すら発生させることがわかりました。今後、このような製品の認定の取り消しも視野に入れて、すべてのスラグやスラグ製品に関して、徹底的に調査した上で対処するべきであると思いますが、お伺いいたします。


 吉海では、みずからの非を認めた業者によって、これからスラグの撤去が始まろうとしています。県は、環境先進県をうたい、もとより県民から環境行政を負託されていますが、これまでこの問題で、県はまるで第三者のように振る舞い、多くの住民を失望させてきました。知事は、このことを踏まえて、今後どのように信頼回復を図るおつもりか、お尋ねいたします。


 議員特権の見直しについてお尋ねします。


 格差社会が広がり、県財政が破綻する中、多くの県民が生活の困難を訴えています。これらの責任は、我々議員や行政にこそあるとの観点から質問いたします。


 議員年金や議員活動に役に立っているとも思えない海外視察、収支報告に証拠書類の添付が要らない政務調査費、議会出席のたびの費用弁償など、議員特権と称される支出には、県民からむだな公金支出と批判されているものがあります。(発言する者あり)


 議員みずから議会費の厳しい見直しを行うのは言うべきではありませんが、知事は、予算執行者の立場から・・・お静かにお願いいたします。お静かに。(発言する者あり)ヤナギ議員お静かにお願いいたします。


 むだな公金支出と批判されているものがあります。議員みずから議会費の厳しい見直しを行うべきは言うまでもありませんが、知事は、予算執行者の立場から議員特権の問題をどう認識しておられますか。抜本的見直しを進める考えはありませんか。


 政務調査費は、議員の調査研究に資するために交付される使途の制限された補助金であります。したがって、収支報告書には、その使途についての証拠書類を添付することは当たり前です。しかし議会は、現在、A41枚の簡単な収支報告書で済ませています。


 知事は、政務調査費の交付権者として、また、補助金の使途監督責任者として、このような現状をどのように評価されますか。


 仄聞するところによりますと、知事は、去る6月27日のスポーツ振興議員連盟の席上、同席した議員に対して、愛媛FCのチケットを政務調査費を使って購入してほしいと発言されたとのことですが、それは事実ですか。事実とすれば、知事は、スポーツ観戦が政務調査費に相当し、公費を使ってもよいとお考えなのか伺います。


 選挙公報について伺います。


 自治体選挙の公報は、言うまでもなく、有権者が候補者を選ぶ際のほとんど唯一の情報誌であり、県民主体の健全な選挙のあり方から言っても、非常に重要なものであることは論を待ちません。


 市町村合併に伴い選挙区が再編され、市民の県議選への戸惑いや情報不足から来る選挙への無関心など、有権者の投票行動が今まで以上に低調になる懸念もあります。投票率の向上を図り、民主的な選挙の実現のために、選挙公報の発行は不可欠であると考えます。


 昨年のデータでは、全国で約7割の都道府県で既に議会議員選挙の公報が発行されています。四国では発行していないのは愛媛県だけであることは、大変不名誉なことです。来年の選挙から公報の発行を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。


 以上です。(拍手)


○(篠原実議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(篠原実議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 阿部議員の質問に答弁いたします。


 プルサーマル導入に関しまして、県主催の公開討論会について、知事はみずから討論会に立ち会うべきではないかとのお尋ねがございました。


 6月21日の記者会見でも申し上げましたように、当日は、私も主催者として出席して、冒頭会場の皆さんに開催の趣旨等を説明申し上げますとともに、推進、慎重両派の専門家の議論や参加いただいた県民の皆様の質問、意見等を会場で十分に拝聴したいと考えております。


 次に、知事は、スポーツ観戦も政務調査の一環と考えるのかとのお尋ねがございました。


 御指摘のございました私の発言の趣旨は、県議会スポーツ振興議員連盟の祝賀会という和やかな席におきまして、スポーツ振興や地域の活性化の観点から、どうか連盟所属の議員の皆様にも、県の施設であり多額の改修費を投じた砥部のスタジアムに足を運んで、県が筆頭株主でございます愛媛FCの成績向上を祈って応援し、また、サポーターである愛媛県民の気持ちを肌で感じていただきたいとの熱い思いを述べたものでございまして、単なるスポーツ観戦が政務調査の対象になるとは考えておりません。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(篠原実議長) 讀谷山総務部長


   〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 阿部議員にお答えいたします。


 まず、議員特権の抜本的見直しを進める考えはないかとのお尋ねですけれども、議員年金制度と費用弁償につきましては、法令等により定められているものでございます。また、海外視察につきましては、海外の行政、文化、経済状況などに関する知識等を習得するものであり、議案の審査など議会活動に生かされているものと理解しております。


 危機的な財政状況の中では、基本的には、あらゆる経費について、いわば聖域なき改革が必要と認識しておりますが、議会に関する問題につきましては、まずは議会において御協議いただく問題ではないかと考えているところでございます。


 次に、政務調査費収支報告書に領収書等の証拠書類の添付が義務づけられていない現状をどのように評価するかとのお尋ねですけれども、政務調査費に係る収支報告書につきましては、条例上領収書の写し等証拠書類の添付は義務づけられていないところでありますが、調査研究等の議員活動上の問題でありますことから、評価については申し上げる立場にございませんので、この旨御理解願いたいと考えております。


 以上でございます。


○(三好大三郎県民環境部長) 議長


○(篠原実議長) 三好県民環境部長


   〔三好大三郎県民環境部長登壇〕


○(三好大三郎県民環境部長) 阿部議員にお答えします。


 原子力行政において県民の安全を保障するのはだれか。また、だれがプルサーマル導入を決めるのかという御質問です。


 原子力行政におきましては、国が安全規制に係る一元的な権限を持っておりますことから、原子力利用における住民の安全保障についても、国が最終的な責任を負うものであります。


 一方、住民の安全を担う原発立地自治体といたしましては、事業主体である原子力事業者と安全協定を締結することにより、原子力発電所の安全を確認し、住民の安全に万全を期しているところでございます。


 また、今回のプルサーマルの導入につきましては、事業主体である四国電力による導入の意思決定、法律に基づく国の許可、安全協定に基づく県及び伊方町の了解によってなされるものであると考えております。


 なお、県としての判断は、公開討論会での県民の意見を初め、伊方原子力発電所環境安全管理委員会での審議や県民の代表である県議会、地元住民を代表する伊方町の意向等を総合的に勘案して行いたいと考えておりまして、住民投票を実施する考えはございません。


 次、2番目のプルサーマル導入の是非の判断より先に耐震安全性を評価せよという御質問です。


 伊方発電所の耐震安全性につきましては、建設時はもとより、その後の岡村高知大学教授の伊方沖海底活断層の活動性等に関する指摘や地震調査研究推進本部から報告のあった中央構造線断層帯全長360kmが同時に活動する可能性などの新しい知見に対しても、その都度、四国電力による耐震安全性評価がなされ、それを国が適切であると確認しております。


 また、プルサーマルを導入しても、原子炉の構造等に変更はなく、燃料の形状や重量等にもほとんど変更はないため、原子力発電所の耐震安全性には、直接は影響がないとされております。


 さらに、近々、地震学や耐震工学の最新の知見を踏まえ、国の耐震設計審査指針が改定される予定でございますので、改定後は、速やかに四国電力に伊方原子力発電所の耐震安全性の再評価を実施させ、国での審査や県での確認も行うこととしております。


 したがいまして、県としては、現在の論議の焦点は、伊方3号機にMOX燃料を導入することの是非にあると認識しておりまして、耐震安全性は、プルサーマル導入のいかんを問わず、原子力発電所自体の問題として検討すべき課題であると考えております。このため、県としては、まずは、焦点のMOX燃料導入の必要性、安全性につきまして議論を深めることが先決であると考えております。


 次に、3番目、県主催の公開討論会に岡村教授をパネラーとして呼べという御質問です。(笑声)


 そもそもプルサーマルの必要性や安全性自体につきましても多様な論点がございます。県主催の公開討論会は、これらを一つ一つ賛成、反対の立場から県民の前に明らかにして、県民の理解を深めることが先決であると考えておりまして、推進派、慎重派いずれの立場でございましても、地震や耐震安全性の専門家をパネラーとして招請することは当初から予定しておりません。


 なお、国のシンポジウムの状況から、耐震安全性についての質問、意見も予想されます。そのことから、オブザーバーとして国に、事業者として四国電力に出席を求め、適切に回答できるよう配慮しております。


 その次、4番目、岡村教授や国の地震研担当者からの意見聴取と検討委員会の設置をせよという質問です。


 伊方原子力発電所の耐震安全性につきましては、さきにお答えしたとおり、建設後の新しい知見に対しても、その都度、適切な評価がなされ、国において耐震安全性が確認されており、また、国の耐震設計審査指針改定後、四国電力に速やかに再評価を実施させ、国での審査や県での確認も行いたいと考えておりますので、現時点では、岡村教授等からの意見聴取や県独自の検討委員会設置の考えはございません。


 次は、今治市の一般廃棄物最終処分場問題に移ります。


 まず、第1問目の最終処分場及び周辺での県による地下水汚染調査をせよという御質問ですけれども、この最終処分場が地下水汚染の原因でないと十分には証明できておりませんので、県としては、当該処分場の設置管理者たる市が実態調査をすべきであると考えております。引き続き市に対し、必要と認めれば、海水浴など海域への影響も含め、適切に対応するよう助言していきたいと考えております。


 なお、お話にございましたこの処分場周辺に違法で有害であると思われる産廃が放置されているというような事実は、私どもは承知しておりません。


 次、1問飛ばしまして、3番目なんですけれど、沖浦地区の焼却施設の適正設置根拠は何かという御質問でございました。


 これは少し長くなるんですけれど、お話の焼却施設というのは、沖浦地区の産業廃棄物処分業者などの事業場にございます物を燃やす機能を有する3基の施設のことを指すと思います。このうち1基は、木くず等の焼却施設でございますけれど、残りの2基は、汚泥等の乾燥施設と土砂の乾燥施設でございまして、廃棄物を焼却している施設ではございません。


 木くず等の焼却施設は、炉内容積4.4立米、焼却物は木くず、紙くず、繊維くずでございまして、焼却灰は最終処分場に埋め立てをしまして、ダイオキシン法による設置の届け出がなされ、看板も設置されております。他の2施設は、法規制の対象外のものでございますので、内容の詳細は承知しておりません。


 これらの施設につきましては、いずれも廃棄物処理法の許可が必要な施設ではございませんけれど、毎年の事業者、廃棄物事業者の立入検査に際し、施設が適正に維持管理されていることを確認しておりまして、最近も実施した立入検査でも適正な状態でございました。


 なお、この地区に、これらの3施設以外で煙突を備えた施設があるかどうかは把握しておりません。


 また、この地区のそのほかの廃棄物処理施設といたしましては、汚泥の脱水施設、これは廃棄物処理法の許可施設で処理能力1日当たり272立米のほか、設置時には許可不要でございましたがれき類等の破砕施設が2基、安定型最終処分場1施設、管理型最終処分場1施設がございます。さらに、土石堆積場が3カ所、面積が600平米と1,000平米と1,200平米ですけれど、3カ所がありまして、いずれも大気汚染防止法等による設置の届け出がなされております。


 続きまして、周辺の住民の健康調査の御質問でございます。


 4番ですけれど、県としては、健康被害の実態を承知しておりませんけれど、市に対して、健康被害の訴えがあるのであれば早急に実態調査を行うとともに、適切な対応をとるよう助言しているところでございます。


 次の質問でございまして、市が計画中の処分場遮へい工事への見解の質問です。


 この工事は、処分場の浸出水が外部へ流出している可能性があるため行うものでございますけれど、これまでの調査で、市による調査で、処分場の真下、直下の、すぐ下の地質は花崗岩の強風化帯でございます。ただし、さらにその下に水を通さない岩盤があることがわかっております。このことから県としては、この岩盤まで届く遮水壁を設置すれば、遮水効果が期待できると考えております。


 また、環境省も、この処分場については、遮水が不十分、不適正な施設であり、早急に適正化を図る必要があると考えており、市が適切な対応をとるよう求めております。


 次の質問でございます。


 複合汚染の防止対策と被害者救済に関する御質問でございました。


 当該処分場周辺において地下水の汚染が生じているということは承知しておりますけれど、大気汚染等も含む複合汚染ということは承知しておりません。


 また、地下水の汚染による健康被害者がございましたら、さきに答弁申し上げたとおり、市が主体的に対応すべきであると考えております。


 なお、当該処分場周辺の焼却施設等は、適正に維持管理されておりまして、これらに対して措置命令を出す考えはございません。


 したがって、県の20年に及ぶ不作為の責任云々の御指摘でございますけれど、そのようには認識しておりません。


 次の質問でございます。


 アの方ですけれど、処分場の廃棄物の無害化と原状回復の御質問でございました。


 この処分場につきましては、さきに答弁いたしましたとおり、現在市において処分場の遮水工事を計画しておりまして、その結果を踏まえ、同市の処分場でもございますので、市が適切に判断すべき問題であると考えております。


 次の質問でございます。


 県内の小型焼却施設の実態調査と実効性ある汚染対策の御質問でございました。


 小型焼却施設につきましては、県において、処分業の許可申請の際に、構造、焼却の方法、焼却物、焼却灰の処理などを審査するとともに、毎年の処分業者に対する立入検査に際しまして、維持管理の状況を確認しておりますほか、ダイオキシン法の対象施設にありましては、設置者から毎年ダイオキシン濃度の測定結果の報告を受けるなどして、適正処理が行われているかどうか監視しております。


 なお、県内のダイオキシン法の対象となる小型焼却施設は、現在138基ございます。


 その次の質問でございます。


 産廃、一廃を問わず、発生抑制の計画を策定せよという御質問でした。


 県では、既に本年3月、平成18年度から22年度までを計画期間といたします愛媛県廃棄物処理計画を策定しておりまして、ここで平成22年度を目標とする一般廃棄物及び産業廃棄物の減量化目標を設定しております。また、この策定に当たりましては、各市町からも意見を聴取した上で、愛媛県の環境審議会へも諮問して答申を得ているところでございます。


 その次、今治市吉海の鉄鋼スラグ問題に移ります。


 まず第1問目の国内でのスラグの排出量と県内への搬入量の御質問です。


 国内での鉄鋼スラグの排出量は承知しておりませんけれど、利用量につきましては、鉄鋼スラグ協会の資料によりますと、全国では、最近10年間は、年約3,500万tから4,000万tの間で変動しております。平成17年度の実績では、4,064万tになっております。


 鉄鋼スラグは、セメント原料など多岐にわたる用途に利用されておりまして、県内でも公共土木工事等で現在約5万立米が利用されておりますが、県内への搬入量及びその推移については把握をしておりません。


 その次の質問に移ります。


 県内搬入スラグの内訳等の質問が、その次の質問でございました。


 県内に搬入される鉄鋼スラグのメーカーごとの量及び運用実績、運用と言いますか使用量は、把握しておりません。


 また、今治市吉海町の鉄鋼スラグにつきましてですけれど、これは、神戸製鋼所及び日新製鋼から購入された高炉スラグと製鋼スラグでございまして、購入量は、神戸製鋼から2万t、日新製鋼から3万5,000tであると聞いております。


 県内には、このほか松山市、西条市、新居浜市にスラグ置き場がございまして、土木資材として保管されていると認識しております。


 なお、銑鉄の製造工程では、鉄鉱石のほか燃焼材と言われましたが、副原料のことだと思うんですけれど、燃焼材として、副原料としてコークス、石灰石が用いられ、粗鋼、粗い鋼ですね、粗鋼の製鋼工程では、副原料として生石灰、合金鉄、鉄鋼石、蛍石等が用いられると聞いております。その使用割合については、承知しておりません。


 次の質問でございます。


 吉海に搬入されたスラグが廃棄物処理法に抵触しない理由でございます。


 これは、県が吉海町に搬入されたスラグを廃棄物ではないと判断しました理由は、議員の御質問中に、廃棄物該当性の判断基準を示した環境省の通知の文言がございます。その通知に即して申し上げますれば、スラグは、鉄鋼メーカー及び県の検査で土壌環境基準を満足する性状を有しておりました。排出に当たって、鉄鋼メーカーにより適切な保管、品質管理がなされておりました。製品としての市場も形成されております。売買契約書により事業者が現に有償で購入している事実を確認しております。事業者において、埋め立て資材あるいは販売用資材とする意思が明確に、廃棄物をそのまま処理したものではないという意味です。埋立資材あるいは販売用資材とする意思が明確に認められたことから、有価物と認め、そのように判断をいたしました。


 その次の質問。


 吉海スラグの受け入れ根拠の御質問だったと思うんですけれど、県では、昨年9月、鉄鋼スラグによる土地造成計画を知りまして、直ちに事業者から事情聴取を行っております。その際、事業者からは、スラグは路盤の安定力にすぐれ、軟弱地盤の造成材として適しており、また、埋立面積が広いので山土では早期造成が困難である、埋め立てに使用するスラグは、鉄鋼メーカーから有償で購入する、メーカーが行ったスラグの溶出試験では土壌の環境基準を満たしているという説明がございました。


 このため、説明のとおりであらば、スラグの特性を活用して埋め立てるものであり、スラグは有価物と認められるので、廃棄物処理法は適用されない旨を説明したものでございます。


 その次の質問ですけれど、吉海スラグに対する処分及び指導を行うべきではないかということでございます。


 このスラグにつきましては、さきにお答えしましたとおり、廃棄物処理法で規定する廃棄物ではございませんことから、同法に基づく処分、指導を行うことはできません。


 しかしながら、県が、事業者に対して環境保全措置を求める交渉の過程において、県の適正な処分、指導という御質問に対してお答えしておるものですから、少し長くなりますけれど、この埋立地の地下に水を通さない地層があり、鉄鋼スラグそのものは廃棄物ではございませんけれど、この埋立地では、たまった雨水が鉄鋼スラグにより高アルカリ化し、さらに、それが原因となって鉄鋼スラグから弗素などが溶出している可能性があることが判明いたしました。そのため、県としては、事業者に対して抜本的な対策をとるよう求めた結果、事業者が、地形的条件が鉄鋼スラグを使用する場所として適さなかったことを認めて、計画を変更して鉄鋼スラグを移動することになったものでございます。


 今後は、住民、事業者、県、市で構成する検討委員会で、鉄鋼スラグを早期かつ安全に移動し、原状回復するための具体的な方策を協議することとしておりますので、これに従って早急に解決を図っていきたいと考えております。


 その次の質問です。


 県はいかなる認識の変化ということで、認識の変化と方針の変更に対する御質問でございました。


 さきに、これまでもお答え申しましたように、法による規制はないものの、計画が判明した時点から一貫して、地域住民の生活環境保全の見地から、県では、事業者に対し適切な措置をとるよう要請してきておりまして、方針を変更した事実はございません。


 なお、お話の今年2月7日の環境・災害対策特別委員会での議員の印象につきましては、当方は、そのような趣旨で発言したものではないと考えております。


 その次の質問。


 県の不作為の認識の有無ということでございます。


 住民から、健康被害について訴えがあるのは承知しておりますけれど、鉄鋼スラグによる埋め立てとの因果関係につきましては、専門家による調査や検証が必要であると考えております。


 なお、健康診断につきましては、近く事業者が住民の健康診断を行う予定でございます。


 県の不作為との御指摘につきましては、さきに答弁しましたとおり、県は法規制のない中で、一貫して住民の生活環境保全の見地から、事業者に対し適切な措置をとるように要請してきておりまして、この御指摘は当たっていないと考えております。


 その次、排出業者の責任についてでございます。


 今回の問題は、鉄鋼スラグそのものの性状の問題ではございませんので、鉄鋼スラグの販売業者による埋立場所の選定や工法などに不適切な面があったため生じたもので、鉄鋼メーカーに責任はないと考えております。


 その次の質問です。


 スラグのグリーン購入法等該当の有無の御質問です。


 鉄鋼スラグは、国においては、グリーン購入法に基づき定められました環境物品等の調達の推進に関する基本方針におきまして、盛土材や地盤改良材等の公共工事資材用の特定調達品目に指定されております。そして、環境負荷の低減に資する公共工事を実施する観点から、国の各機関や独立行政法人が重点的に調達を推進すべきものとされております。


 なお、県が優良リサイクル製品として認定しております鉄鋼スラグ製品は、アスファルト舗装補修材でございまして、道路や駐車場などで使用されております。17年度には約220t販売されており、認定取り消しが必要な問題が生じておるとは聞いておりません。


 1番最後の質問になります。


 県は今回の事件についてということで、今後の県のとるべき責任を御質問されておりました。


 さきに何度もお答え申し上げましたとおり、県は、法規制の届かない中、今回の鉄鋼スラグによる埋立計画が判明した時点から一貫して、地域住民の生活環境保全の見地から、事業者に対し適切な措置をとるよう要請してきております。その結果、事業者は、この場所が鉄鋼スラグで土地造成するには不適切な場所であったということを認めることになりまして、住民から嘆願のあったとおり計画を中止し、原状回復をすることとなったものでございます。


 また、今後も、地元住民、事業者、行政で構成する委員会で、迅速にスラグが移動されますよう、環境行政を県民から負託された県として、引き続き責任を果たしてまいる考えでございます。


 以上でございます。


○(上甲啓二経済労働部長) 議長


○(篠原実議長) 上甲経済労働部長


   〔上甲啓二経済労働部長登壇〕


○(上甲啓二経済労働部長) 阿部議員にお答えします。


 ピークオイル説について、県はどのような見解を持っているのかというお尋ねでございますが、お話のピークオイル説のピークの時期につきましては、さまざまな見方がございまして、IEA・国際エネルギー機関は、悲観的なケースで2015年前後、楽観的なケースでは2035年前後、標準的なケースでは2030年前後といった見方を示しております。


 ピークの時期のいずれが妥当かは別にしまして、日本は、一次エネルギー供給の約50%を石油に依存しておりまして、世界的に原油の需要量が増大する中で、需給が逼迫し価格が高騰することは、県民生活や産業経済活動に及ぼす影響が大きいわけですから、国や地方が、それぞれの役割分担のもと、将来を見据えた省エネルギー対策やエネルギー源の多様化などの取り組みを積極的に進めていくことが重要と認識しております。


 次に、ピークオイル時代の到来に備え、緊急事態対応計画を策定するつもりはないかとのお尋ねですが、国におきましては、石油需要量の増大、原油価格の高騰など、世界の厳しいエネルギー情勢に対処するため、本年5月、新・国家エネルギー戦略をまとめておりまして、これによりますと、今後2030年までに、省エネルギーにより30%エネルギー効率を改善する。エネルギーの石油依存度を40%を下回る水準にする。運輸部門における石油依存度を80%程度とするなど、さまざまなエネルギー政策に取り組むこととしております。


 このようなことから、本県としましても、先ほど申し上げましたように、国のエネルギー政策に基づき、国との役割分担のもと地域での取り組みを推進していくこととしておりまして、今の段階では、緊急事態対応計画を策定するつもりはございません。また、廃止縮小する事業を峻別したり、新たな体制づくりを行う考えもございません。


 以上でございます。


○(清水裕土木部長) 議長


○(篠原実議長) 清水土木部長


   〔清水裕土木部長登壇〕


○(清水裕土木部長) 阿部議員にお答えいたします。


 脱石油型、車に依存しない都市づくりへの転換を図る方向で、公共事業のあり方を見直すつもりはないかとのお尋ねでした。


 車につきましては、ハイブリッド車やエタノール車の開発など、石油の使用量を減少させる技術開発が進んでおります。


 現在の社会は、物流、救命救急及び人の移動など数多くの分野において、依然として自動車を必要としており、今後とも、このような社会のニーズを踏まえ、適切な公共事業の推進に努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(野本俊二教育長) 議長


○(篠原実議長) 野本教育長


   〔野本俊二教育長登壇〕


○(野本俊二教育長) 阿部議員にお答えいたします。


 問3の2でございますけれども、最終処分場問題に関連をいたしまして、生徒による年1回程度の清掃活動にまで問題があるとすれば変更すべきでございますけれども、地元愛護班や学校が今治市教育委員会を通じまして市に確認したところ、清掃に行っても影響はないとのことであったと聞いております。


 以上です。


○(松友勝俊選挙管理委員会委員) 議長


○(篠原実議長) 松友選挙管理委員会委員


   〔松友勝俊選挙管理委員会委員登壇〕


○(松友勝俊選挙管理委員会委員) 県議会議員選挙における選挙公報の発行に関します阿部議員の御質問にお答えいたします。


 県議会議員選挙の選挙公報につきましては、国政選挙などに比べまして短い選挙期間中に市町村を通じて県内の全世帯に配布することが困難であることなどから、これまで発行していなかったところでございます。


 来年度に予定されております県議会議員選挙におきましては、市町村数が70から20になったこと、さらに、選挙区数が23から13に減少する予定であることなど状況の変化を踏まえまして、配布主体となる市町に期限内配布の可否について確認いたしましたところ、合併後の旧町村地域への各世帯配布に時間を要することなどの理由によりまして、幾つかの団体からは、対応困難との回答があったところでございます。


 こうした市町の対応の可否のほか、そもそも選挙制度にかかわる問題もありますことから、県議会各党各会派の御議論も踏まえながら、その方向性について検討をしてまいりたいと考えているところでございます。


 以上でございます。


○(阿部悦子議員) 議長


○(篠原実議長) 阿部議員


   〔阿部悦子議員登壇〕


○(篠原実議長) 最初に、すべて項目を述べてくださいね。


○(阿部悦子議員) たくさんございます。1の1、1の5を一括で質問します。それから3番ですね、の問いかけ、それから3の3、3の6、4の3、4の10(発言する者あり)はい。(発言する者あり)わかりました。


 これ時間に入っていませんよね。(発言する者あり)


 はい。もう一度言います。


 たくさんあります。1の1と1の5を一括質問します。それから3番の問いかけについてのお答えがありましたので質問します。3の3、3の6、4の3、4の10、5の3と時間の限り質問したいと思います。


 プルサーマルに関しまして、知事は、お立ち会いになると言われましたが、しかし、その安全性の責任は国が持つと、そして、今まで、るる国策であると、そして、妥当かつ現実的という、きのうのお話もありました。


 知事は、立ち会うに当たって、これは一種のセレモニーであって、アリバイづくりではないかというふうに疑われます。どういうおつもりで、この県の説明会にお出になりますか伺います。(発言する者あり)


 3番ですが、産業廃棄物が問題ではないということをおっしゃいました。しかし、今治養護学校の駐車場とその下の池には、医療廃棄物などの産業廃棄物が埋まっていることは、地元ならばだれでも知っていることです。ですから、産業廃棄物に関して、県が関与するべきだと思います。


 3の3ですが、県は、炉内容積を今まで実測してきましたか。実測していないと思います。周辺から見てですね、このくらいであろうと思われたというお答えをいただいております。


 また、これらの炉の煙突からは、たびたび黒煙が上がって臭いことから、廃棄物を燃やしているのではないかと、この3基の焼却炉について地元の人たちは大変深く疑っています。県はこれを確認していますか。


 3の6、環境省は、このように平成17年の指導で言っています。知事は、生活環境上、支障またはそのおそれがあるときは、除去防止に努めなければならず、これを怠ることは違法であるとしています。この違法に当たりませんか。市にばかり責任を押しつけず、県の環境行政が機能することを望みます。


 4の3、平成17年2月のやはり国の指導で、飛散、流出、悪臭の発生など生活環境保全上の支障が発生したとき、または環境基準を超えるときは、廃棄物であるという指導がなされています。ですから、吉海のスラグは、やはり廃棄物以外の何ものでもないということがはっきりいたします。ですから県は、廃棄物処理法に従って、処理をするべきであると私は考えております。御答弁願います。


 4の10です。県が信頼回復をぜひしていただきたいと思っております。その御答弁をいただきました。原状回復をすると、それを見届けるということですが、県が責任を持ってこの原状回復を見届けるべきであると思いますが、改めて、その御決意を伺いたいと思います。


 最後に5の3です。


 知事は、愛媛FCのチケットを政務調査費で買うようにお勧めになられたということに関してですね、愛媛FCに関しては、県が大きく関与していることであって、ただのスポーツ観戦ではないとおっしゃいました。けれども、私は、この知事の発言は、議員活動を非常に軽く見られているのではないか。やはりスポーツ観戦です。スポーツ観戦に対してお金を出せと、政務調査費を使えなどという、そういうような金銭感覚の持ち主が、これ以上知事を続けることは(笑声)破綻の進む県財政の立て直しや県警疑惑の解明は望めないと思いますので(発言する者あり)引退されることをお勧めしたいと思いますが、いかがでしょうか。(発言する者あり)


○(篠原実議長) 答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(篠原実議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 阿部議員の再質問に答弁いたします。


 公開討論会の立ち会いが、アリバイづくりではないかとのお尋ねでございました。


 今までにも答弁いたしておりましたこの基本的な方向についての現実的かつ妥当ではないかという考え方と、今回のプルサーマル伊方3号機への設置に関しましては、まさに、その具体的な事例に即しての安全性の確保と、それから県民の意向と、この2つをベースとして、私なりの判断をするということを申し上げてまいりました。その具体的な心証が得られるかどうか、納得性があるものかどうかは、いうなれば確認するという大きな役割を持った公開討論会での出席と私は認識いたしております。


 次に、愛媛FCの件に関しまして、金銭感覚を疑うというお話ございましたが、私の申し上げたかったのは、愛媛FCに関心を持っていただきたい、このことが、県民が寄せる期待、その気持ちが大きく愛媛県を活性化することでもあるという、スポーツ振興を祈っていらっしゃる議員の皆様方にお願いしたのでありまして、議員連に属していない議員の方々、阿部議員にお願いしているわけではございません。(発言する者あり)


 そんな趣旨で、ただその政務調査費で可能かどうかというのは、これは議会の方で御議論いただく話でございまして、知事が使途を決めるわけではありません。(傍聴席にて発言する者あり)(発言する者あり)


○(篠原実議長) 静かにしてください。


○(加戸守行知事) あらゆる場所での発言一つ一つが、公的な発言と軽い表現あるいは若干ユーモラスな発言等々いろんな使い方ございますが、すべてを全部公的な発言として、揚げ足をとっての御質問いただくことは、大変残念に思っております。(発言する者あり)


○(三好大三郎県民環境部長) 議長


○(篠原実議長) 三好県民環境部長


   〔三好大三郎県民環境部長登壇〕


○(三好大三郎県民環境部長) 阿部議員の再質問に答弁いたします。


 第1番目は、今治市の一般廃棄物最終処分場の冒頭のお話なんだろうと思います。


 産廃が埋まっていると、結構うわさがあるぞというお話を伺いました。うわさがあるのかもしれませんけれど、私たちはその事実は承知しておりません。そのようにお答えをしております。


 そして、3番の(3)ですかね、炉は廃棄物を燃やしていないか、それは確認できとるのかという御質問だったと思いますけれど、それは、申し上げましたとおり、廃棄物処理法の許可が必要な施設ではないですけれど、毎年、事業者が立入検査におきましてチェックをしておると既にお答えをしたつもりでございます。


 それから3の6だったと思うんですけれど、今治市にだけ責任を押しつけるなという趣旨の御質問だったと思うんですけれど、何分一番冒頭申し上げましたように、今治の一般廃棄物処分場から原因が出ていないということが完全には証明し切れてないものですから、基本的には、やはりそこのところを目されている今治市が、地下水汚染等の問題につきましてございますれば、それについては対処すべきだろうと考えまして、そのように申し上げております。押しつけておるわけではなしに、市の対応がまずは基本なんだろうがということを申し上げております。


 それから、スラグは廃棄物だろうがというふうに御質問だったんですけれど、基本的には、質問、問4の3に対するお答えで、私としては回答をしておると思いますが、環境省の5項目に照らしましても、スラグは廃棄物、スラグと言いますか、基本的にスラグは廃棄物ではないと思います。


 だけど、ここの受ける問題は、置き場あるいはその工法において誤りがあったというふうに考えております。事実、議員の質問に対するお答えしましたとおり、スラグそのものは、かなりなトン数、全国的にも流通をしております。


 それから、最後、決意表明をしろというお話だったと思います。


 確かに申し上げたとおりでございまして、今後とも県民のと言いますか、地域住民の健康と安全を守る県として、設置されました委員会、地元の市あるいは地元の住民とで構成する委員会で、きっちりと始末をしていきたいと考えております。


 以上です。


○(阿部悦子議員) 議長


○(篠原実議長) 阿部議員


   〔阿部悦子議員登壇〕


○(篠原実議長) 項目をゆっくりしゃべってね。はっきりとわかるように。


○(阿部悦子議員) わかりました。(発言する者あり)2分あります。


 1の5、それから4の3、4の10です。そして5の3。もう一度伺います。


 知事は県の説明会に御出席になるということは、大変ありがたいことだと思います。今までですね、さまざまな知事の御発言から、とても白紙でそのパネルディスカッションに臨まれるというふうには、県民はなかなか見ておりません。(発言する者あり)ぜひ白紙の状態で臨むというふうに言っていただきたいと思います。国策であるというふうにもお答えいただいておりますので。


 それから4の3です。設置場所と工法が問題であったと、スラグに関して言っておられます。しかし、その浸出水から、強アルカリ性の浸出水、それから水銀や鉛や砒素が出ておるわけですから、設置場所や工法が問題であったというのは言い逃れです。これは産業廃棄物であると、飛散、流出、悪臭の発生等で生活環境保全に支障が出て、住民の皆さんは病気になって痛んでいるのです。そのことは、岡山大学の津田先生によって証明されているのです。ですから、これは廃棄物です。そのように考えますので、お答えください。


 4の10ですが、知事は、それでは、文化とかですね、演劇とか音楽とかで、県民が・・・


○(篠原実議長) 時間がきました。終了してください。


○(阿部悦子議員) 一言言ってもいけませんか。


○(篠原実議長) いけません。


 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(篠原実議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 阿部議員の再々質問に答弁いたします。


 公開討論会の件に関しまして、知事は白紙の状態で参加してほしい旨のお尋ねでございました。


 繰り返しになりますが、基本的な国策としてのエネルギー政策、それをベースとしての国の許可あるいは事業者の取り組みといった方向性が一つございます。そういった基本的な方向についての私は現実的妥当という評価をいたしております点では、白紙ではございません。


 ただ今回の討論会での安全性に関します専門家の推進、慎重両派の御議論は、まさに白紙で聞かせていただきたいと思いますし、かつ県民の素朴な疑問あるいはそれに対する答え等も白紙の状態で聞かせていただきたいと考えております。


○(三好大三郎県民環境部長) 議長


○(篠原実議長) 三好県民環境部長


   〔三好大三郎県民環境部長登壇〕


○(三好大三郎県民環境部長) 阿部議員の再々質問にお答えします。


 4の3だったと思いますけれど、吉海に運び込まれたスラグは廃棄物だろうがという再度の御質問でございました。


 これについては、本質問ないしは再質問のときにもお答えしておりまして、阿部議員の見解と私たちの見解は違うようでございます。


 以上でございます。


○(篠原実議長) 休憩いたします。


 午後1時15分、15分から再開いたします。


     午後0時13分 休憩


  ―――――――――――――――――


     午後1時15分 再開


○(篠原実議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(菅良二議員) 議長


○(篠原実議長) 菅良二議員


   〔菅良二議員登壇〕


○(菅良二議員)(拍手)自由民主党の菅良二であります。


 私どもの少年時代、赤胴鈴之助、そして、学生時代は「あしたのジョー」がアニメ界のスーパースターでありました。とりわけジョーのひたむきな向上心、あすに向かって精進する姿、そして、いよいよフィナーレ、ホセ・メンドーサとの世界タイトル戦、死力を尽し激闘の果て最終ゴング、髪の毛はもとより身も心も真っ白に燃え尽きるその姿と、このたびのワールドカップブラジル戦終了後、ピッチに倒れ込み仰向けのヒデの姿が、40年の時空を超え二重写しとなりました。ベースボールのイチロー、サッカーのヒデ、日本が誇り得る若者たちに心からの感謝のメッセージを送りたいと思います。


 若者の話を続けます。いつの時代も悩める若者は後を断ちません。しかし、最近報道される事件の数々は、悲しさの一言では表現できない重たいものがあり、胸が押しつぶされる思いがいたします。


 月刊誌愛媛ジャーナル、石浜典夫さんのシリーズものに「なにわの坊ちゃん松山日記」があります。その中で、ほっと心を洗われる若者の記事を目にしました。


 四国お遍路ちょっとしたブームになっているのでしょうか、特に若い世代が目立つという書き出しの中、三坂峠を下った坂本屋での出来事です。平成16年7月、暑い日差しの中、汗まみれの若者が三坂峠を下ってきました。遍路姿にギターを抱えています。お接待のおばあちゃんは彼を招き入れ、冷たい麦茶とあり合わせの食べ物でねぎらいました。若者がほとんどいない里山だけに、息子か孫に接するようにお接待したのでしょう。若者は感激して、お礼のかわりに歌を聞いてくださいと申し出ました。おばあちゃんは、ひとりで聞くのはもったいないと近所の家々に声をかけ、時ならぬミニコンサートが坂本屋で開かれたのです。若者は、それでは私のおやじの歌を歌いますと、何曲かギターの伴奏で歌い、次の目的地の浄瑠璃寺へ去って行きました。このとき納め札を残していました。河島翔馬22歳、ギターの修行中とありました。おやじとは、48歳の若さで急逝したあの河島英五であります。


 翔馬君、四国八十八カ所を歩き遍路でもう一度自分を見詰め直し、いつか父を超えたいとの思いだったのでしょうか。平成17年6月、スポーツ紙の芸能欄に、河島英五の長男翔馬大阪で初ライブデビューと大見出しの記事が出たそうです。遍路で体験した試練を乗り越え、いつか父を超える男になってほしい。門外漢の私もこの記事を読み、声援を送りたくなりました。


 四国遍路にはさまざまな動機、さまざまな人間模様が織りなしています。暑さ寒さ風雪の中、厳しい試練もありますが、同時に四国の人の温かさにも触れることのできる旅でもあります。翔馬君に限らず、若者が、そしてすべてのお遍路が、日本人として心豊かで、この体験を通じ一皮も二皮もむけてほしい、大きく大きく育ってほしいと願いながら質問に入ります。


 まず初めに、道州制についてお尋ねいたします。


 現行の都道府県制度のままでは、市町村合併の進展等の影響、都道府県を超える広域行政課題の増加、そして、地方分権改革の確かな担い手の必要といった社会経済情勢の変化に対応できるのかが懸念されています。広域自治体改革は、国の役割を本来果たすべきものに重点化して、内政は広く地方公共団体が担うことを基本とする新しい政府像の確立を目指すものであり、その具体策としては道州制の導入がふさわしいと考えられます。


 現在、最終の取りまとめ作業を行っている全国知事会の道州制特別委員会の報告書案によりますと、真の分権型社会を構築するためには、都道府県制度では限界があるとした上で、国と地方の役割分担の明確化や中央省庁の解体再編も含めた見直しに向け、道州制の導入が必要と明記されています。


 また、地方自治体の体制としては、道州と市町村の2層制とし、道州は市町村と役割を分担して広域行政を担うものと位置づけられています。道州制導入に伴い、これまで都道府県が担ってきた事務は可能な限り市町村に移管し、国の事務についても、国本来の役割以外のものは税財源も含め道州に移管する。道州制への移行は、原則として全国一斉にするが一部地域での試行も可能とし、これらを実現するため、国と地方が一体となった検討機関を設置し、中央政府のあり方や自治体の条例制定権の拡充、強化などについて議論することを求めています。


 一方、反対意見が根強くあることも考慮し、まずは現行の都道府県に権限移譲すべきだなど道州制導入に慎重な意見があることも付記しています。


 ところで、四国においては、昨年6月7日の四国知事会議において加戸知事より道州制研究会の設置が提案され、3カ月後の9月には四国4県道州制研究会を設置し、検討が進められていると聞いております。私は、道州制が実現した場合、四国州は全国で一番小さな州となることから、果たして地域間競争に耐えることができるのか、そして、力強い政策提言は可能なのかとの危惧の念を持っていますが、実現可能な選択肢としては、中四国州にしっかり目を向けながらも、当面、四国は一つの方向を探るべきではないかと考えています。


 加戸知事は県下市町村の合併について、意欲的に当時の市町村長に語りかけ、その実現に向け努力され、本県は現在20の市町に集約されました。今、立ちどまって振り返ったとき、加戸知事にとって市町村合併は、国の形を見直す序曲であったのではないかと思います。すなわち国と地方の役割分担の明確化、そのためには、都道府県にかえて道州を置き、道州と市町に強い権限、地方自治の充実強化を図る。究極の目的は地方分権の確立にあったのではないかと思考しますが、いかがでしょう。


 現在、国も地方自治体も危機的な財政状況にあります。とりわけ地方交付税依存度の高い四国4県は末期症状にあります。しかし、こういったときだからこそ、見えを張ることなく本音の議論ができるのではないでしょうか。


 加戸知事が以前から市町村合併を論じる例え話に、ヘリコプターが各県に2機ずつ合計8機も必要なのかとの話をされていました。同じたぐいの話をします。不幸な事故の中から新しい水産実習船えひめ丸が建造されました。4県それぞれに老朽船を含め水産実習船を保有することは、人件費等維持管理が大変だと思います。1隻に集約できないのか、いやもっと言えば、各県とも定員に満たない水産高校は四国に1つでいいのではないでしょうか。


 また、大型の箱物施設、博物館や動物園等、四国は一つの視点から見直すべきであり、地方局の再編論議も本県だけの視点で見るのではなく、四国全体として地方局の役割、組織の配置を考えるべきではないかと思います。大規模災害時の対応、水資源、国際交流、農林水産業の問題など、道州制実現までに可能な分野は一日も早く整理統合を推進し、充実すべきは集中し、効率的、効果的な政策を4県心を合わせ精力的に模索すべきと思いますが、いかがでしょう。


 知事は、道州制導入についてどのように考えているのか、改めてお聞かせください。


 次に、災害時における医療救護体制についてお尋ねします。


 我が国は、地震、台風、豪雨等の極めて多種の自然災害が発生しやすい状況にあり、私たちは、災害から住民の生命と財産を守るため、これまで防災体制の整備や国土保全、情報伝達手段の充実などさまざまな努力を重ねてきました。しかしながら、平成16年の甚大な台風災害や新潟中越地震、平成18年の豪雪など、全国のさまざまな地域で多数の被災者が発生しております。


 本県においても、16年の一連の台風災害で26名もの生命が失われたことは記憶に新しく、こうしたとうとい犠牲をむだにしないためにも、行政はもとより、民間企業、団体、住民の一人一人が、常にみずからの問題として防災を意識し、災害に対する備えを実践していくことが肝要と痛感いたします。特に、本県は、今後50年以内に南海地震が発生する確率は80から90%と推定されており、その被害は、愛媛県地震被害想定調査によりますと、阪神・淡路大震災に匹敵する惨状が予測されています。


 我が国の災害医療体制は、阪神・淡路大震災を機に抜本的な見直しが行われました。震災の教訓として、行政機関の被災や通信の混乱による情報収集活動のおくれ、搬送機能や交通機能の混乱による患者搬送への支障、ライフラインの被災による医療機関の機能低下等の問題点が指摘され、その対策として、災害拠点病院や広域災害、救急医療情報システム等の整備、さらに近年では、災害派遣医療チーム・DMATの設置など、さまざまな取り組みが行われてきたのであります。


 しかし、震災から10年余りが経過した今、近年頻発する災害を顧みるにつれ、現実の大規模災害時に果たしてこれらが十分に機能し得るのか、すなわち災害医療体制のハード面の整備についてはかなり充足してきたものの、それらを円滑に機能させるための運用体制や関係機関相互の連携といったソフト面の整備は、まだ立ちおくれているのではないかという懸念を禁じ得ないのであります。


 大規模災害時の限られた医療資源の中で、医療機関そのものが被災し十分な医療を提供できない、あるいは医療機能を上回る患者が集中してしまうために、適切な医療が行われたならば救えたであろう命が失われるという事態、いわゆる避けられる死をゼロにするためには、災害拠点病院など個々の医療機能の強化に加え、行政、医療、消防機関等の連携体制や広域的な支援体制の構築が不可欠であります。すなわち不測の事態においても、被災情報の収集や搬送先の調整、医療資源や搬送手段の確保など数多くの業務を迅速かつ的確に実施できるよう、日ごろから関係機関の間で連携を密にし、役割分担や活動手順等の明確化、共有化を進めておくとともに、被災地のみでは必要な医療を確保できない場合に、速やかに被災地外から人的、物的支援が得られるよう、あらかじめそのルールを定めておく必要があると思います。


 そこで、お伺いいたします。


 災害時の医療救護については多くの課題が指摘されるところですが、県においては、災害に備えた医療機能の整備や関係機関の連携の強化にどのように取り組んでいくのか、考えをお聞かせください。


 次に、県立中央病院の建てかえについてお伺いいたします。


 県立中央病院は、御承知のとおり、昭和49年に現在地に移転新築し、その後、昭和56年に救命救急センターを、平成2年に周産期センターをそれぞれ開設し、松山圏域はもとより県下の基幹病院として、一般医療に加え三次救急、周産期等の高度・特殊医療や骨髄移植等の先駆的医療にも積極的に取り組んでこられました。


 しかし、本院は、築後31年を経過し構造的な老朽化に加え、その後の診療機能の拡大や患者数の増加のほか、県立病院に求められる機能の高度化等により、機能的にも一部限界に達しているとのことであります。


 そこで、県では、平成15年度に県立病院機能・あり方庁内検討委員会を設置され、建てかえの必要性、機能と規模、建てかえ場所、整備の方向性などの基本的な考え方を内容とする基本構想を策定されました。平成16年度には、その基本構想をもとに、新病院が持つべき診療機能、施設整備及び医療機器等の整備計画、事業収支計画等を内容とする基本計画を策定されました。さらに、平成17年度には、PFI導入可能性調査を実施され、その結果、民間の資金とノウハウを活用することにより、事業コストの削減や質の高いサービスの提供が期待できるとされているPFI手法の有効性が確認できたため、今年度からPFI法に基づく手続に着手し、先般、新病院建設に向けた実施方針を公表し、事業者に対する説明会も実施されたと聞いております。


 そこで、お伺いをいたします。


 新病院建設に当たって、目指すべき方向性はどうか、改めて熱き思いの一端をお聞かせください。


 病院は必要なときに役に立つ存在でなければならない、これは聖路加国際病院の名誉院長、日野原重明先生の言葉であります。先生は、東京大空襲時、あの悲惨な状況の中で病院としての機能が果たせなかった無念さから、どんな状況にあっても十分な治療が施せる病院をつくらなければならないと考え、平成4年、聖路加国際病院の大規模リニューアルを実施されました。建設にあっては、待合室や廊下をできるだけ広く確保し、その待合室や廊下に加え病院付属のチャペルにも酸素吸入器と吸引器用の配管を設置し、大規模災害などの非常事態が生じても対応できる工夫を行いました。そんな事態はそうそう起きるものではない、余分な経費は抑えるべきだという反対意見もありましたが、病院は大規模災害などが発生したときこそ役に立つべきだという信念を貫かれました。


 平成7年のあの忌まわしい地下鉄サリン事件が発生した際には、聖路加国際病院は外来をすべて中止し、チャペル、廊下などを開放して被害患者を受け入れました。酸素吸入器や吸引器が至るところで使えたので、既に呼吸がとまっている人、意識を失っている人たちなど640人の被害者患者全員を受け入れ、大病院がなすべき災害時の救命救急医療の使命を果たすことができました。


 申すまでもなく聖路加国際病院は民間病院であります。翻って我らが愛すべき県立中央病院は、県民の最も信頼度の高い公立病院であります。だからこそ、だからこそ、いざというとき真に役に立つ病院でなければなりません。


 そこで、お伺いいたします。


 新しい県立中央病院では、大規模災害時の対応をどのように考えているのか、お聞かせください。


 上島架橋整備計画のうち、岩城橋の着工見込みについてお尋ねをいたします。


 去る3月23日上島町佐島漁港において、佐島生名島間を結ぶ一般県道岩城弓削線生名橋の安全祈願祭及び起工式が挙行され、加戸知事、大内当時の土木部長、門田今治地方局長、上村上島町長はもとより上島架橋に御尽力をいただきました元衆議院議員西田司先生など約80名が参列し、厳かに神事がとり行われました。神事終了後には、弓削高校のトーンチャイムグループによる「栄光の架橋」が演奏され、上島架橋に対する夢と希望を参列者に伝えてくれました。


 起工式に移り加戸知事のごあいさつは感動的でした。7年前の島民の切なる願いを冷え切った手と手でしっかり受けとめ、今日を迎えるまでの高いハードル、さまざまな御労苦をさり気なくお話する中で、ともすれば忘れがちの県北末端の離島住民に思いをはせていただく慈しみの心は、まさに慈父観音そのものでありました。熱きものがこみ上げてまいりました。本当にありがとうございました。そして、御理解いただきました本議会の皆様方、改めてお礼申し上げます。


 いよいよ工事に着手いたしました。無事故、無災害で供用開始の日が来ることをひたすら祈る次第であります。


 どの合併市町であれ、一体感の醸成は喫緊の課題であります。とりわけ離島同士の合併では、それぞれの島民性から、その住民意識に微妙なギャップが生じております。当然のことながら、その解消が急務であります。平成8年に弓削大橋が開通し、弓削本島と佐島の連帯感はあっと言う間に実現しました。弓削中学校の新築工事中には廃校となった旧佐島小学校で急場をしのぐことができました。生名橋の完成は、やがて上島町の小中学校の統廃合も選択肢に入りますし、ごみ、し尿等さまざまな機関の一体化が加速的に進むだけでなく、住民意識の中に存在する旧町村の厚くて高い壁も急速に解消されてくると思われます。


 合併の最大のメリットは、効率のよい行政システムを構築することができることであります。そのためには、弓削、生名、岩城を文字どおりかけ橋で結ぶことが新生上島町にとって最重要課題であり、そのためにも岩城橋の一日も早い着工が待たれます。


 そこで、お伺いをいたします。


 財政構造改革の荒波の中で厳しい状況にあることは百も承知しておりますが、上島町の宿願であります上島架橋岩城橋の整備について、今後どのように取り組んでいくのか、お聞かせください。


 最後に、四国電力の原子力本部の移転問題について、昨年に引き続き質問いたします。


 昨年9月議会において、住友別子銅山と足尾銅山の公害問題に対する取り組みの違い、すなわち地域住民の生活を守る姿勢の違いについて言及しましたが、企業の存立基盤は国民、県民の厚い信頼がベースになければなりません。とりわけ原子力という途方もないパワーを有するエネルギー源は、地域の理解と協力がなければとても成り立たないものであります。また、万一の事態が発生したときには、いち早く迅速な決断、行動のとれる体制が不可欠であります。


 単刀直入に申し上げます。


 万一のとき、四国電力幹部は最前線で命がけの指揮をとらなければ、県民は、とりわけ八西地域住民は絶対納得しないと思います。かつて日本海海戦の主人公東郷平八郎は、危険を顧みず、旗艦「三笠」の最前線の艦上に立ち指揮をとり、部下の全幅の信頼をかち得、知将秋山真之参謀とともに、あの恐るべきバルティック艦隊を撃破しました。


 伊方原発の信頼性、貢献度は、県民の多くが認めるところではありますが、東南海地震等、大規模災害の発生時、みずから安全な場所に身を置き、遠隔操作で危機を乗り切ろうとする考えが四電幹部にあるとしたら、県民のだれが共感を覚えるでしょう。万一のとき、四電幹部は、地域住民と運命をともにし、必死で対策に当たることの覚悟が必要であり、文字どおり命がけで県民の生命財産を守らなければなりません。それがなければ、次なるステップには進むことはできません。


 県は、原子力本部移転についてどのように考え、今後、四電にどう対応するのか、改めてお聞かせください。


 昨年の秋、ある町の敬老会に御案内をいただき、出席いたしました。型どおりの表彰式等の式典が終わり、最後に受賞者の代表が謝辞を申し述べました。それをお聞かせいただき、今時の世の中にもちゃんと物の見える人がいるんだと感心しました。


 その方曰く、一昔前の年寄りは、隠居をすると小遣いにも大変不自由したものだ。何年に1度の日帰りや1泊のささやかな旅行にも息子に気兼ねしながら小遣いをもらい、人並みのつき合いも大変だった。ところが今の御時世、おかげなことで年寄り同士のつき合いだけでなく、孫の入学祝どころか修学旅行の小遣いまで逆に出してやれるありがたい世の中になった。しかし時折、こんなこといつまで続けることができるのだろうかと心配になることがある。国も懐ぐあいがどうも大変らしい。我々自身もっとしっかりせんと孫やひ孫の時代、この国は、はてさてどうなるものやらと気になって仕方がないきょうこのごろであるといった内容でした。高齢者の中にも、心ある人はちゃんとお考えになっておられる。こうした人が多数を占める社会になれば、この国は再びよみがえることができる。


 知事提唱の愛と心のネットワークづくりは、愛媛県だけでなく国全体で取り組むナショナルブランドにしなければ、いやそうなってほしいと強く感じたことを申し述べ、質問を終わります。


 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(篠原実議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(篠原実議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 菅議員の質問に答弁いたします。


 まず、知事は道州制導入についてどのように考えているのかとのお尋ねでございました。


 道州制に関しましては、第1に、21世紀の我が国において活力ある社会づくりを進めてまいりますためには、既に制度疲労を起こしております現在の中央集権型の行政運営を地方分権型にすることが不可欠でございます。また、第2に、国、地方を通じて極めて厳しい財政状況の中、国民の信頼を得るためには、行政のスリム化、効率化は喫緊の課題でございます。これらの大きな2つの理由から、道州制は早期に導入すべき課題であると考えておりまして、その第1段階として四国州を形成し、将来的には中四国州を目指すというのが私のかねてからの持論でもございます。


 これからの時代は、さまざまな分野での地域間競争ということを考えましたときに、確かに四国州は、全国で1番小さい単位の州になります。そういった点を考えたときに、中四国州があるべき姿ではないかと考えられますけれども、現実問題として、これまで培われてまいりましたそれぞれの地域での社会、経済、文化あるいは今までの伝統、住民感情そういった点を勘案いたしますと、四国州としてならば当面まとまりやすい、そんなことで第1段階としての四国州というのが、私の考えでもございます。


 こういった認識のもと、四国におきましても、道州制に関する議論を喚起するため、昨年度の四国知事会議におきまして道州制研究会の設置を提案し、現在も4県の若手職員の議論を中心に、四国州を念頭に置いた検討が進められております。


 また、これと併行して、菅議員御指摘のございましたように、道州制実現前であっても、効率的、効果的な行政施策の展開を図る必要がございますことから、これまでも観光、防災、環境など各分野で4県連携施策を実施してきたところでございますが、今年度は、さらに県有施設等の広域連携に関する検討にも取り組むこととしておりまして、四国州へ向けての基礎固めが、少しずつではあるが着実に進展していると感じております。


 今後とも、四国4県道州制研究会での検討内容等も踏まえながら、4県連携の取り組みをさらに充実させ、まずは、四国州の実現を目指し、その機運醸成や環境づくりに努めたいと考えております。


 次に、上島架橋岩城橋の整備について、今後どのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございました。


 上島架橋に関しましては、菅議員が御指摘なされましたとおり、県におきましても、離島同士が合併した上島町の行政のスリム化、効率化はもとより、住民意識の一体化や生活の利便性向上、地域の活性化のためには、既に完成しております弓削大橋や現在整備中の生名橋に加え、岩城橋も含めた3橋の完成が不可欠と考えております。


 しかしながら、県としては、現在、財政構造改革期間中でございまして、非常に厳しい財政状況にありますことから、当面は、生名橋の早期完成に向けて全力で取り組むことといたしております。


 お尋ねのございました岩城橋の整備につきましては、現時点では財政構造改革期間中の事業着手は難しいと考えておりますが、財政構造改革期間後の着手に向けて、今後の財政状況や生名橋の進捗状況等を十分見きわめながら検討してまいりたいと思っております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(吉野内直光副知事) 議長


○(篠原実議長) 吉野内副知事


   〔吉野内直光副知事登壇〕


○(吉野内直光副知事) 菅議員にお答えします。


 私の方からは、原子力本部移転についてどのように考え、今後どう対応するのかとの点についてお答えします。


 四国電力の原子力本部の県内移転要請につきましては、四国で唯一の原発立地県として当然のことであります。また、年間発電量の約4割を伊方原子力発電所に依存している四国電力にとりましても、将来にわたり安定したエネルギー供給事業を展開していく上では、立地地域の住民との信頼関係を築いていくため不可欠のことであると考えております。


 このため、2月議会で高門前議員にもお答えしましたとおり、県と四国電力の間で、本部移転問題を初め、伊方発電所の管理体制全般につきまして協議する場を設けたところであります。この中で本部移転を強力に要請しているところであります。


 県としましては、同本部の移転は、現地に根差した意思決定や異常時の迅速な対応が可能な体制の構築、さらには、原発立地に対する地域住民の安心感、信頼感を向上させるため、ぜひとも実現したいと考えております。1号機の高経年化や武力攻撃事態等における国民保護への対応など、新たな安全対策上の課題もございますので、今後とも継続して粘り強く要請してまいりたいと考えております。


 なお、この本部移転につきましては、16年12月議会における高門議員の御質問を皮切りに、17年2月議会では黒川議員から、また、6月議会では横田議員から、さらに9月議会では菅議員から、そして、ことしの2月議会では高門議員から再度御質問ございました。これまで5回の御質問を、県民の代表でございます議員の方々からいただいたわけでございます。


 伊方で原子力発電所を稼働さしている四国電力としましては、これを重く受けとめ、誠意を持って真剣に本部移転を検討すべき問題であろうと考えております。


 以上でございます。


○(和氣政次公営企業管理者) 議長


○(篠原実議長) 和氣公営企業管理者


   〔和氣政次公営企業管理者登壇〕


○(和氣政次公営企業管理者) 菅議員にお答えいたします。


 県立中央病院の建てかえについて、2点の御質問がございました。


 まず、新病院建設に当たって目指すべき方向性はどうかとのお尋ねでございます。


 お話のとおり、県立中央病院は、一般医療はもとより、救急医療や高度・特殊医療、先駆的医療に加えまして、災害時医療や僻地医療支援などの政策医療も担うなど、県下の基幹病院としての役割を果たしておりますので、建てかえに当たりましては、ますますニーズが高まるがん医療や循環器医療等の高度専門医療、総合診療部門の充実を初め、広範囲熱傷、急性中毒等の特殊疾病患者も受け入れ可能な救命救急センターの高度化や総合周産期母子医療センターを核とした産科から新生児、小児医療を包含した成育医療の充実など、診療機能の強化を図ることとしております。


 このため、臓器・疾患群別に、高度専門医療を効率的、効果的に提供する診療科間のユニット制の採用など体制面の強化を図るとともに、救命救急機能、周産期機能の新本院への集約、個室的多床室やユニバーサルデザインの採用などアメニティへの配慮、さらには、次の御質問で詳しく答弁をいたしますけども、災害基幹拠点病院としての機能の強化など施設面での充実を図り、全国屈指の自治体立病院として県民に期待される病院づくりに努めたいと考えております。


 次に、新病院では、大規模災害時の対応をどのように考えているのかとの御質問でございました。


 県立中央病院は、県下で唯一災害基幹拠点病院の指定を受けておりますほか、二次被ばく医療機関の指定も受けるとともに、化学災害対策救急医療設備の整備や災害派遣医療チーム・DMATの配備なども行っておりまして、災害発生時における県民の救命医療に大きな役割を果たしております。


 このため、新病院におきましても、大規模地震発生時にも高度な診療機能が確保できるよう免震構造を採用するとともに、災害時に多数の患者の受け入れができるよう、菅議員御紹介されました聖路加国際病院のように、外来待合ホールやリハビリ室、講堂等への医療用酸素の配管を行いますほか、緊急患者受け入れのための屋上ヘリポートの整備、食料、救急材料及び簡易ベッド等の備蓄倉庫の設置などについて万全を期し、災害基幹拠点病院としての機能充実を図ることとしております。


 また、災害発生時には、積極的に情報収集に努め、院内での医療救助活動はもちろんでございますが、被災地支援のため、災害派遣医療チーム・DMATや救護班を派遣するなど、関係機関と連携、協力により、医療救助活動を総合的に展開していきたいと考えております。


 以上でございます。


○(濱上邦子保健福祉部長) 議長


○(篠原実議長) 濱上保健福祉部長


   〔濱上邦子保健福祉部長登壇〕


○(濱上邦子保健福祉部長) 菅議員にお答えいたします。


 本県では、災害時において必要な医療を確保するため、愛媛県地域防災計画において医療救護活動の基本方針を定めますとともに、医療関係団体との協定の締結を初め、災害拠点病院の指定、医薬品の備蓄、広域災害・救急医療情報システムの導入など、災害医療体制の整備を進めてきたところでございます。


 しかし、議員御指摘のとおり、災害医療体制を実効性あるものとするには、医療機能の整備や関係機関の連携が不可欠でございますことから、平成17年度には、医師会、災害拠点病院、消防機関等による災害医療連絡会を開催いたしまして、具体的な活動手順や連絡方法等を記載した医療救護活動要領を作成したところでございます。この要領は、災害拠点病院のみでなく、地域の医療機関も組み込んだ活動の流れを記載しておりまして、今後、関係者による訓練の実施等を通じて、災害時の連携に係る意識をさらに深め、不測の事態にも迅速に対応できるよう関係機関の緊密な関係を築いていきたいと考えております。


 また、広域的な支援体制の構築に向けましては、県立中央病院に設置いたしました災害派遣医療チーム・DMATを活用した全国的な相互支援体制の整備などに取り組むこととしておりまして、今後とも着実に対応を進めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(篠原実議長) 暫時休憩いたします。


     午後1時58分 休憩


  ―――――――――――――――――


     午後2時12分 再開


○(篠原実議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(横田弘之議員) 議長


○(篠原実議長) 横田弘之議員


   〔横田弘之議員登壇〕


○(横田弘之議員)(拍手)本日未明、(発言する者あり)未明ですね、北朝鮮がミサイルを発射いたしました。幸い被害がありませんでしたけれども、全くもって無法行為であります。許しがたいものであります。本当に遺憾に思います。


 現在、我々を取り巻く環境は、内外ともに大変厳しい時代でありますけれども、この中で、この時代を一体どうやって切り抜けていくのか、愛媛県民の安全と安心を確保し、そして、この厳しい時代に愛媛県の未来を正しく導いていくために、私どもは全力を挙げなければなりません。県政の重点項目について絞って質問いたしますので、理事者の力強い御答弁をお願い申し上げたいと思います。


 かつて私は、10年前2期生のときに、1、2期生の仲間とともに、自費でロシア、東ヨーロッパを視察いたしました。ちょうどソ連が崩壊して、東西冷戦に終止符が打たれて間もないゴルバチョフ大統領の時代でありました。モスクワは、電気不足で夜は暗く、がらくた同然の中古車が走っていて、町は何となくうす汚れている感じがしましたが、初夏という季節からか、市民の顔は皆明るいものでありました。モスクワ一番の民族料理店で食べた夕食は塩辛いものでありましたが、50ドルでした。当時、モスクワ市民の1カ月の給料が50ドルということでありました。ロシアはもちろん東ヨーロッパ諸国も新しい時代へ必死の努力を開始したところでありました。


 東西対立が終えんして、東側が安い労働力で自由社会圏に参画してきたら、従来の日本のやり方は通用しなくなるだろうなと肌で実感いたしました。時代は間違いなく大きく変化するとの思いが、その後の平成会結成へとつながり、これが愛媛県政へ新しい波を起こしたことは間違いないと確信いたします。


 戦後日本の繁栄は、占領下における吉田首相の日米単独講和、すなわちサンフランシスコ平和条約の締結と岸内閣の日米安保条約の改定によるところが大きいと思います。その時々、時代の大きな節目に、時の為政者、トップの先見性と決断は、国家と国民の将来を左右するものであります。


 ところがその後、平和と繁栄の中で、経済一流、政治二流と言われ経済が優先し、バブルの処理を後に譲り、失われた十年と言われるように、適切な手が打たれないまま国債の発行を重ね巨大な借金を国民に負担させてしまいました。今や国、地方合わせて1,000兆円を超える借金は国民1人当たり800万円に達し、先進国の中でも突出しており、返済の目途も立たない状態で破滅の道を歩むのかと言われるありさまであります。少子高齢化、産業構造の変化とも相まって、もはや従来の財政運営、行政システムでは、どうにもならないと言われるわけであります。


 このときに小泉総理が登場し聖域なき構造改革を断行したことは、その功罪はいろいろ論議があり評価は後世にゆだねるにしても、時代が求める必然性であったことは間違いないと思います。地方分権を推進し市町村合併を進めることは、新しい時代を地方の特色ある活力に期待するという新たな国家づくりの構想として当然のことであります。


 しかし、この構想の実現のためには、地方がその特色を十分生かせるための条件、特に、財政的裏づけが不可欠であります。三位一体による処置は正しく実行されねばなりませんが、補助金、地方交付税の削減にかわる税源の移譲がいま一つ十分でなく、従来よりも厳しい財政運営を強いられている自治体があることは、特に問題であります。


 我が県でも、今年度より4年間で1,600億円の財源不足が見込まれ、18年度当初予算は、一般、特別、企業会計を合わせ6,963億円で前年度比237億円の減であり、ピークであった13年度の約8,000億円より大幅に落ち込んでおります。今年度予算は、各部局が主体となって補助金見直しや事業の縮小等をしたほか、知事を初め職員の臨時的な給与カットなどで62億円を削減するなど、厳しい予算編成になりました。今年度は何とかやり繰りできましたが、来年度からを考えると、一体愛媛県の将来はどうなるのか心配でなりません。


 このように極めて厳しい財政運営を強いられることとなった三位一体改革による地方交付税の抑制や税源移譲の現状について、知事の率直な感想をお聞かせいただきたいと思うものであります。


 また政府は、GDP前年比2.3%増ということで、いざなぎ景気を超えるものとして景気の回復をうたっておりますが、我が県の産業に目を向けますと、造船、製紙など、順調に業績を上げている産業もありますが、基幹産業として大きな柱であります農林水産業は、どれも大変厳しい状況にあり、もう一つの基幹産業である建設業は、工事量の大幅な減少で存亡の危機に直面しております。公共事業の減少と道路など県単独事業の激減は死活問題であり、雇用の面から言っても、県の将来に重大な影響を与えるものと推測されます。


 一体、年間400億円もの財源不足が、なぜ突然起きたのか。三位一体の実施から、財政力の弱い地方自治体へのしわ寄せがあるとすれば、地方分権による特色ある地方づくりのうたい文句の陰に、地域格差の拡大、地方切り捨てにつながるものがあるのではないかと危惧いたします。むだを排し地方が自立するためにも、行財政改革は必要不可欠でありますが、その過程における急激な変化によって、自治体や地方の産業、そして何よりも、地方に住む人々が打撃を受けることのないよう、国において何らかの方策、すなわちソフトランディングのための激変緩和措置が講じられるべきであると思います。


 しかし、去る5月21日に、有識者らで組織する新しい日本をつくる国民会議が公表した地方の行財政改革に関する国会議員、知事、市長らを対象としたアンケート結果では、地方交付税の総額を維持すべきだとする回答が、知事、市長とも80%を超えたのに対し、国会議員では39%にとどまっておりました。地方の厳しい現状が、国会議員の方々に十分に理解されていないことに驚きと歯がゆさを覚えますとともに、今後の地方行財政改革の行方を心配するものであります。


 私ども県民を代表する議会として意見書を提出するなど、この事態を乗り越えるための官民挙げての意思表明が必要かと思われます。


 知事は、新しい日本をつくる国民会議のアンケート結果における地方交付税に対する国会議員の認識をどのように受けとめ、今後どう対処していくのか、お考えを聞かせていただきたいのであります。


 次に、県営西条地区工業用水道事業の経営改善についてお伺いいたします。


 この事業は、愛媛県が東予新産業都市の指定を受けて、西条市及び新居浜市を含む東予地域の工業化を推進するために、昭和48年に西条市に建設された黒瀬ダムの水を工業用水として提供する事業であり、昭和59年に給水が開始されております。


 事業の推進に当たっては、地元の新居浜市や西条市とも協議しながら進められ、計画給水量22万9,000tについても、地元の要望などに基づいて設定されたと聞いております。そして、給水開始以来、関係者の御努力により給水量は徐々に増加しており、主要な産業基盤として地域の工業化を推進し、特に、西条地域においては工業出荷額が増大するなど、大いに貢献してきたところであります。


 しかしながら、産業構造の変化により、大量の水を使う工場は誘致できなくなり、現在の契約給水量は約5万6,000tと計画給水量の実に24%にとどまっているのであります。したがって、当然ながら当初想定していた収入は確保できず、平成3年度からは、一般会計からの借り入れで収入不足を埋め合わせて事業を継続しており、現在の借入累計額は145億円余りとなっており、放置できない膨大な額に上っております。


 一方、県の一般会計は、さきに質問いたしましたように大変厳しい財政運営を強いられているわけでありまして、西条地区工業用水道事業に対し実施している年10億円余りの貸し出しをこれからも同様に継続していくことは無理ではないかと思われます。そうであるならば、県公営企業管理局としても経営改善に努め、一般会計からの借入額を少なくする努力を進めるべきだと考えます。


 これまでも収入確保のため、工業用水の需要拡大を目指して、先般、公営企業管理者が、西条、新居浜両市の関係者に要請されるなど、いろいろと努力されていることは十分承知してはおりますが、緊急に売り先を開拓することが必要と思います。松山市から転用の申し込みもあります。


 今後、西条地区工業用水道事業の経営改善の見込みはどうなるのか、お聞かせください。


 さて、かつてない極めて厳しい財政状況ではありますが、県民に夢と希望を与える施策を展開する責務があります。そこで、県政重要課題の一つであります南予地域の活性化についてお伺いをいたします。


 私自身宇和島に生まれ育ったこともあって、南予に対する愛着と誇りは、人には負けない強烈なものを持っており、南予こそ本県の宝物であると確信しております。南予には多くの豊かな自然が残っており、気候も温暖で、そこには温和な人々が暮らし、全国に誇れる温かい人情があります。現代社会とりわけ大都市に住む人々が失いつつある貴重な宝があります。


 かつて江戸末期、明治維新という近代日本の黎明期、薩長土肥と並んで新生日本をリードした伊達宇和島藩や大洲藩の栄光と誇りは、多数の人材輩出と文化度の高さを見事に開花させました。その後、南予は、時代に即した施策と実行力ある人々により、個性的な農林水産業や地場産業が大いに興隆し、社会経済や教育分野の各般にわたり、県内において、県都松山をしのぐ確たる地位を占めるなど、言わば豊饒の地でありました。


 しかしながら、大都市圏から遠隔地にあるという地理的ハンディキャップに加え、高度経済成長の終えん以降、産業構造の変化、地域間競争の激化等が急速に進む中で、農林水産業の不振や相次ぐ企業の撤退により、かつての活力や求心力を失い、過疎化、衰退の一途をたどっております。例えば、所得の面では、県平均とは約30万円、最も高い宇摩圏域とでは約80万円もの格差が生じており、また、雇用の面でも、この5月の有効求人倍率が0.54倍と東予地域の1.11倍を大きく下回る状況にあり、東予や中予との地域格差は、許容すべき域を超え深刻な状況に陥っております。


 南予の人々の気質は、昔から言われているように、おおようでのんびり、おっとりと構えるところがあり、現在の厳しい状況下では悪い方向に働いているという指摘もありますが、こうした厳しい指摘を重く受けとめ、今こそ一人一人が現状を直視し、みずからが問題意識を持って、持ち前の粘り強さで主体的に行動を起こすことが求められていると思います。


 もちろん地元の企業、団体や住民の力だけでは当然限界があり、行政の支援は不可欠であります。国、地方ともに現下の厳しい財政状況からすれば、かつてのような大型の公共事業や手厚い補助金の投入など、行政主導によるカンフル剤のような即効性のあるてこ入れ策はとれませんが、地味であっても、将来を見据えた、いわば漢方薬的療法による支援をぜひ行うべきだと考えます。既に県においては、南予活性化のための特別対策本部を設置し、総合的な取り組みを始められたと聞いておりますが、まことに時宜を得た取り組みであり、大変心強く思っております。


 これは私の持論でありますが、少なくとも地域政策においては、単なる効率性や経済至上主義、市場原理主義のみに基づくものであってはならないと考えます。国の国土計画の思想では、国土の均衡ある発展から地域の個性ある発展へと軸足を移したと公言しながら、日本経済を牽引する東京や大都市圏に集中投資する一方、地方に対しては、財政難や自立の名のもとに、地元任せで放置し、ナショナルミニマムさえ放棄することがまかり通っている感がありますが、国土、県土の均衡ある発展と地域の個性ある発展とは、決して対立する概念ではなく、相互補完の関係としてとらえるべきものだと考えます。


 南予の無限の可能性を大切にすることがあって初めて県政の未来があると考えるべきで、国土計画の今の考え方をそのまま県政の舞台で踏襲すれば、県内の地域間格差はますます拡大し、南予地域が生き残る道は閉ざされ、地域そのものが破綻、崩壊するのではないかと心配しております。幸い南予には、豊かな自然とこれまで長年にわたってはぐくみ、積み上げてきた確かな産業や文化、そして、マンパワーという土台があります。行政と地元の民間、団体が唇歯輔車の関係となって、地域の特性をうまく活用し再構築すれば、南予の再生、復興は間違いなく成功すると確信しております。場合によっては、地元以外の民間の活力、例えば、世界の後進地域の開発にたけている商社や大手企業の知恵やノウハウを積極的に導入することも有効であると考えます。


 言うまでもなく南予活性化の道のりは決して平坦ではなく、一朝一夕にはいかないでしょうが、南予の活性化を抜きにして愛媛の将来はないということをぜひ御理解の上、県の一層の御支援をお願いするものであります。


 県は、南予の現状をどのように認識しておられるのか。また、南予対策の中核となる南予地域活性化特別対策本部とは、どのような機能、役割を果たし、今後、対策本部を通じて、南予地域の活性化に具体的にどう取り組むのか、お聞かせいただきたいのであります。


 次に、懸案のJR松山駅付近の連続立体交差事業についてお伺いいたします。


 松山駅周辺は、南北に走る鉄道により市街地が東西に分断され、駅周辺の踏切では頻繁に渋滞が発生している状況であります。また、松山駅には、東側にしか駅前広場がなく、駅の西側の住民にとりましては、目の前の駅を利用するために、わざわざ踏切を渡って遠回りしなければならず不便を強いられています。さらに、この東西を結ぶ道路は狭い上に、歩行者や自転車が多く非常に危険な状況となっております。県庁所在地である松山の顔とも言うべき松山駅が、このような状況のままでよいのでしょうか。


 この現状を改善するためには、鉄道を高架にすることにより東西の交通分断を解消し、さらには、駅の西側にも駅前広場を設置して、利用者にとって便利で人に優しい駅を一刻も早く整備していただきたいと願っております。


 現在、国では、社会問題化している開かずの踏切などの対策として、連続立体交差事業を重点的に整備していく方針と聞いており、JR松山駅の連続立体交差事業についても、今こそこのような国の支援を追い風にして、事業化を図るよいチャンスではないかと思うのであります。この事業は、交通渋滞の抜本的対策を図る事業であり、8カ所の踏切を一挙に除去することにより、通過時間の短縮はもとより都市交通の円滑化と事故の防止に大きく寄与するほか、踏切遮断による二酸化炭素排出量の削減など、環境面での効果も期待できる事業であります。


 しかしながら、駅西口と松山環状線を結び、さらに路面電車の延伸計画がある駅西口南江戸線の施行主体をめぐり、県と松山市の協議が難航し暗礁に乗り上げていると聞き及んでおります。愛媛県民であり松山市民でもある私としましては、甚だ残念でなりません。


 この駅西口南江戸線については、前回の2月県議会で寺井議員が取り上げ、県からは、基本的には松山市が施行するのが妥当ではないかとの見解が示されておりますが、松山市は、県による施行を強く希望しており、このままではいつまでたっても解決できないのではないかと懸念しております。連続立体交差事業と土地区画整理事業、関連する街路事業は一体不可分であり、この3つの事業を一体的に実施することによって、まちづくりに大きな事業効果が発現できるものであり、このためにも、県と市がお互いに胸襟を開いて共通の目標に向かって取り組むことが最も肝要ではないかと考えます。


 私どもは、県、市ともに財政状況が厳しいことは十分に承知しております。しかしながら、中国、四国地方の県庁所在地において、鉄道高架事業や駅周辺整備事業のいずれにも着手していないのは、松山市と山口市だけと言われる中で、松山駅の鉄道高架事業は多くの県民が待ち望む重要な事業であり、また、松山市のまちづくりにとっても起爆剤となる事業でありますので、コスト縮減等により少しでも財政負担の軽減が図られるよう工夫しながら、県都の発展につながるこの一大プロジェクトを成功へと導いていただきたいと願っております。


 そのためにも、今こそ知事の英断を期待するものであります。本事業着手のかぎを握る駅西口南江戸線の施行を含め、県と松山市の役割分担をどうするのか。また、事業推進に向けてどのように取り組まれるのか、知事の御所見をお聞かせ願いたいのであります。


 最後に、本県は、現在厳しい財政状況の中で、各種の重要課題を解決しなければならないという状況にあります。このようなかつてない非常事態においては、県民一体となって対処するしかありませんが、特に、リーダーである知事の存在は、今までとは比較にならない重要性を帯びてきます。まじめにやればだれでもいいというときと違って、この歴史的節目に知事として先頭に立てるのは、先見性、識見にすぐれていることはもちろん、勇気と決断、実行力があり、その上、県民に痛みを強要して、なお信頼の得られる人でなければなりません。


 いろいろ優秀な人材はおられると思いますが、2期8年の間、知事を務められ、この突然の変化を身をもって体験しておられる加戸知事以外にこの難局に対処できる人はいないと考えます。我が自民党県連大会での出馬要請決議もあり、全面的に支持をして、この難局をともに乗り切りたいと考えます。去る6月半ば人間ドックに入られ、検査の結果、極めて健康とのことであり大変うれしく思っております。


 「義を見てせざるは勇なきなり」と申します。この歴史的な難局に、敢然として県民の先頭に立っていただきたいと念願しますが、知事の御決意を聞かせていただきたいのであります。


 以上をもって質問を終わります。


 大変御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(篠原実議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(篠原実議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 横田議員の質問に答弁いたします。


 三位一体改革に関し、地方交付税の抑制や税源移譲の現状について、知事の率直な感想はどうかとのお尋ねがございました。


 三位一体の改革は、国庫補助負担金、税源配分、地方交付税を一体的に見直すことにより、財政の面から地方の自主性、自立性を高めますとともに、国、地方を通じた行財政の効率化にも資することが本来の目的であると理解いたしております。


 しかしながら、これまでの1期改革では、国から地方へ3兆円の税源移譲を実現いたしましたが、地方の裁量の拡大に結びつくものが少なく、理念や哲学がないまま数字合わせに終始した不十分なものと言わざるを得ません。中でも、憲法上の国の責務である義務教育について、国庫負担金の負担率が中央教育審議会で現行制度維持の答申がなされたにもかかわらず、3分の1に引き下げられましたことは、極めて遺憾に思ってもおります。


 地方交付税についても、特に、平成16年度の大幅削減により、本県財政は危機的状況に陥るなど、今回の三位一体改革は、大いに不満の残る結果となっております。さらに、その後の地方交付税に関する政府・与党内の議論では、例えば、財政・経済一体改革会議の素案において、交付税率の引き下げにつながりかねない表現が盛り込まれておりましたなど、極めて遺憾な状況だと考えておりました。


 あさっての7月7日に行われます経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006、いわゆる骨太の方針が決まる予定でございますが、その原案におきまして、やや気になる表現も残っております。それは、一般財源の総額は確保するという表現はございますけれども、かなりいろいろ修飾語がついておりまして、言うなれば、地方の財政状況、国の一般会計の状況、これまでの間の地方交付税の取り扱い等々の状況を考え適切に対処する、それを受けて総額の確保でございますから、絶対的な総額の確保ではなくて、国が苦しければ切ることも適切な対処の一つですよと、読もうと思ったら読めますし、そういった懸念の残る形で、不安を抱えたままの状態でいるというのが正直なところではございます。


 つきましては、財政構造改革基本方針等に基づき、行財政改革にこれからも不退転の決意で取り組みますとともに、国に対しましては、地方交付税制度の本質や地方の実情を踏まえた改革がなされるよう強く訴えてまいりたいと思っております。


 次に、アンケート結果における地方交付税に対する国会議員の認識をどのように受けとめ、今後どう対処していくのかとのお尋ねでございました。


 横田議員お話がございましたように、新しい日本をつくる国民会議の実施したアンケート結果では、地方交付税の総額を維持すべきとの回答が、知事、市長とも80%を超えたのに対しまして、衆・参両院の国会議員は38.8%にとどまっており、地方の厳しい現状が、国会議員に十分理解されていないのは残念なことではございます。


 しかし、考えてみますと、今回の取り組みは、2011年度におきますプライマリーバランスの実現のための方策の議論でございますから、その中で、地方交付税等を含む歳出カットが大きければ増税幅は小さくなるし、歳出カットを小さくすれば増税幅が大きくなるという、言うなれば、はかりのような状況の中で、国会議員としての判断は求められた場合には、ある程度歳出カットを厳しくしてでも増税幅を抑えるべきだという考え方を持つ国会議員が多数を占めるのは、それなりに理解できないこともないかなという感じはいたします。事柄は、そのことが結果として地方財政の運営にどのような影響を与えるかということでございますから、やはりその持っていき方、手法の問題もこれからあろうかと思います。


 いずれにいたしましても、今後も、公債費や社会保障関係経費の累増する状況の中で、退職者の増による人件費も加わり、義務的な経費がさらに増大する見込みでありますので、地方のあるべき行政水準を確保できるよう地方交付税など必要な一般財源の総額を確保することが何よりも肝要だと思ってもおります。


 このため、去る6月8日、9日に、県選出国会議員を初め政府・与党に対しまして、職員の給与カットや投資的経費の削減状況など、県の厳しい行財政改革の現状説明を行い、地方交付税総額の確保について要望を行いましたが、今後とも、あらゆる機会をとらえて、地方の厳しい現状等について理解を求めてまいる所存でございますので、県会議員各位のさらなる御協力と御支援をちょうだいしたいと思ってもおります。


 次に、JR松山駅付近の連続立体交差事業について、県と松山市の役割分担をどうするのか。また、事業推進に向けてどのように取り組むのかとのお尋ねがございました。


 鉄道高架事業を円滑に推進いたしますためには、関係各機関との相互の理解や連携を深め、松山市が実施する土地区画整理事業及び街路事業等を含め役割分担を明確にすることが不可欠と考えておりますが、御指摘の役割分担については、県と市との間のお互いの考え方に隔たりがあり調整が難航しておりました。


 このような状況の中、松山市から鉄道高架事業の円滑な推進に向け、駅西口における路面電車の延伸事業を分担するなど前向きな姿勢が示されてまいりました。このため、かねてから要請のありました駅西口南江戸線につきましては、市が整備すべきとの見解もありましたが、駅周辺のまちづくりはもとより松山駅西口と松山空港や松山港を連絡する重要な幹線道路となりますことから、愛媛県みずから整備する方向で考えることといたしたいと思っております。


 鉄道高架事業は、松山市のまちづくりや県都としてのイメージアップにも大きく寄与しますことから、今後、県としては、JR四国、JR貨物、松山市はもとより基地の移転先となる伊予市や松前町とも緊密な連携を図りながら、平成19年度の都市計画決定に向けて取り組んでまいりたいと思っております。


 次に、知事選に関します知事の決意を聞きたいとのお話がございました。


 ことし3月、県政最大与党であります自民党県連大会での次期知事選への出馬要請決議につきましては、大変私にとって光栄なことであり、重く受けとめてまいったところでもございます。


 先月中旬の人間ドックでは異常が見つからなかったことも踏まえまして、現在、今後これから4年半の間、体力、気力、知力を持ち続けられるのかどうか、県政を担うべき者が私であるべきか、それともほかに若くて実行力のある候補が考えられるのか、自問自答を繰り返しますとともに、先ほど午前中、阿部議員の再質問の中で知事不適任との発言もちょうだいしましたし、その他さまざまな判断材料も含めまして熟慮を重ねているところでもございます。


 現在までには、まだ心の中の結論には至っておりませんが、今後、しかるべき時期に進退を明らかにしてまいりたいと考えておりますので、本日のところはこの答弁で御理解をいただきたいと存じます。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(吉野内直光副知事) 議長


○(篠原実議長) 吉野内副知事


   〔吉野内直光副知事登壇〕


○(吉野内直光副知事) 横田議員にお答えします。


 私の方からは、南予地域の活性化について、南予の現状をどのように認識しているのかとの点についてお答えいたします。


 近年におけます南予地域は、急速な人口減少に象徴されますように地域活力の低下が著しく、その背景には、基幹産業であります農林水産業における産地間競争の激化、経済のグローバル化による製造業の域外流出、公共事業の大幅削減による建設業の不振など、複数の構造的要因がありまして、極めて憂慮すべき状況にあると認識いたしております。


 また一方で、南予地域では、先人の知恵と努力で培われました高い文化や独自の産業が存在しますとともに、住民の方々の地域活動や助け合いも盛んでございまして、お金では買えない豊かさを享受しております。この豊かさがあるため、南予の人々は、みずからの地域の実情に対する認識が不足しているとも言われております。これら地域の豊かさを支える資源を活用しまして、新たに産業の振興や住民福祉の向上に結びつけることが南予地域の再生のために喫緊の課題であります。


 そのためには、地元住民の方々の奮起を期待することはもとよりでありますが、横田議員御指摘のように、外部の人材を投入し、新たな発想の創出や地域に眠る宝の再発見につなげていくことが重要であると思っております。このため現在、地域密着型のビジネスシーズ発掘のため、コーディネーターの設置や南予地域観光マネージャーの派遣等に取り組んでいるところでありますが、今後はさらに、定年退職が迫る団塊の世代にも目を向けまして、その誘致を総合的に進めることも必要ではないかと考えております。


 いずれにしましても、本県の将来を考えました場合、南予の地域の活力なくして県全体の持続的発展はなし得ないとの認識でございます。県としましても、南予地域の活性化に向けまして全力で取り組む所存でございますので、今後とも、議員各位の御理解、御協力を賜りたいと思っております。よろしくお願い申し上げます。


○(和氣政次公営企業管理者) 議長


○(篠原実議長) 和氣公営企業管理者


   〔和氣政次公営企業管理者登壇〕


○(和氣政次公営企業管理者) 横田議員にお答えいたします。


 今後、西条地区工業用水道事業の経営改善の見通しはどうなるのかとのお尋ねでございました。


 西条地区工業用水道事業につきましては、新居浜市や西条市とともに、毎年、受水企業を戸別訪問するなど契約給水量の拡大に取り組むとともに、人員削減や高金利企業債の借りかえを行うなど費用の節減に努めておりますが、横田議員お話のとおり、契約給水量が当初計画の4分の1程度にとどまっておりますので厳しい経営を強いられておりまして、抜本的な経営改善が必要と考えております。


 このため、去る4月27日に新居浜市や西条市の両市長等をメンバーとする西条地区工業用水利用促進協議会を開催をいたしまして、工業用水の将来の需要見込みや地域内の農業用水や上水等への活用の可能性、また、その他、地域の水資源として将来的に確保しておきたい水量について検討をお願いし、その後、事務的な詰めを行うため、幹事会を2回開催したところでございます。


 現段階では、残念ながら具体的な方策を見出すには至っておりませんが、この事業は、これまで両市とともに推進してきた経緯もございますので、経営改善に当たっても、地元市として協力いただく責任があると考えておりますことから、今後、関係部局との連携を深めるとともに、両市に積極的な対応を要請しながら、来年度当初予算編成が始まる今秋、ことしの秋でございますが、これを目途に経営改善方策が策定できるよう努力してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(藤岡澄企画情報部長) 議長


○(篠原実議長) 藤岡企画情報部長


   〔藤岡澄企画情報部長登壇〕


○(藤岡澄企画情報部長) 横田議員にお答えをいたします。


 南予地域の活性化のうち、南予地域活性化特別対策本部はどのような機能、役割を果たし、今後、具体的にどう取り組んでいくのかとのお尋ねでございました。


 今回設置いたしました南予地域活性化特別対策本部は、地元市町や団体、住民等による地域活性化に向けた主体的な取り組みに対する支援を主要な任務としておりまして、現在、現地対策本部を通じて、その受け皿となる地域活性化懇話会の設置を各市町に働きかけているところでございます。


 今後、おのおのの市町で議論が進み、取り組み方針が具体化した段階におきまして、まずは、現地対策本部が選択と集中の観点から支援施策を企画立案するとともに、本庁対策本部においては、その具体化を図るための予算化の検討を行うほか、国や関係機関に対する要望や特区、地域再生制度を活用した規制緩和や制度の見直しにも積極的に取り組むこととしております。


 さらに、南予地域の活性化に向けては、若手職員の柔軟な発想やアイデアを生かすため、本年度創設をいたしましたえひめ元気づくりプロジェクトの活用や農学部を中心とした愛媛大学との連携のほか、現地対策本部を中心に、市町等へのきめ細やかなアドバイスや情報提供を行うなど、あらゆる政策手段を活用したいと考えております。


 なお、南予地域の再生には、5年後、10年後を見据えた地道で息の長い取り組みが必要と考えており、対策本部を中心に、各市町の主体的取り組みを通じ、たとえ小粒でも地域の将来につながる成果を少しでも多く生み出すことによりまして、南予地域全体の底上げを図ってまいりたいと考えております。


 以上でございます。


    ―――――――――――――――――


○(篠原実議長) 以上で質疑を終局し、全議案をお手元に配付の委員会付託議案一覧表のとおり、また、請願につきましては、お手元に配付の文書表のとおり各委員会に付託いたします。


 各委員会は、明6日及び7日の2日間に付託議案及び請願について審査の上、11日の本会議で各委員長から、その経過と結果を報告願うことにいたします。


    ―――――――――――――――――


○(篠原実議長) 以上で本日の日程を終了いたしました。


 明6日及び7日は、委員会が開かれますので、本会議はありません。


 8日及び9日は休日のため、10日は議案調査のため、休会いたします。


 11日は、本会議を開きます。


 日程は、全議案及び請願の審議であります。


 本日は、これをもって散会いたします。


     午後2時59分 散会