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平成18年第297回定例会(第3号 7月 4日)




平成18年第297回定例会(第3号 7月 4日)





第297回愛媛県議会定例会会議録  第3号


平成18年7月4日(火曜日)


 
〇出席議員 48名


   1番  楠 橋 康 弘


   2番  豊 島 美 知


   3番  大 沢 五 夫


   4番  豊 田 康 志


   5番  笹 岡 博 之


   6番  鈴 木 俊 広


   7番  徳 永 繁 樹


   8番  高 山 康 人


   9番  泉   圭 一


  10番  欠     番


  11番  欠     番


  12番  阿 部 悦 子


  13番  欠     番


  14番  佐々木   泉


  15番  住 田 省 三


  16番  菅   良 二


  17番  渡 部   浩


  18番  白 石   徹


  19番  戒 能 潤之介


  20番  赤 松 泰 伸


  21番  欠     番


  22番  欠     番


  23番  井 上 和 久


  24番  栗 林 新 吾


  25番  村 上   要


  26番  高 橋 克 麿


  27番  本 宮   勇


  28番  黒 川 洋 介


  29番  河 野 忠 康


  30番  明 比 昭 治


  31番  猪 野 武 典


  32番  田 中 多佳子


  33番  篠 原   実


  34番  成 見 憲 治


  35番  藤 田 光 男


  36番  笹 田 徳三郎


  37番  寺 井   修


  38番  西 原 進 平


  39番  竹 田 祥 一


  40番  岡 田 志 朗


  41番  薬師寺 信 義


  42番  仲 田 中 一


  43番  帽 子 敏 信


  44番  横 田 弘 之


  45番  土 居 一 豊


  46番  欠     番


  47番  欠     番


  48番  清 家 俊 蔵


  49番  中 畑 保 一


  50番  森 高 康 行


  51番  柳 澤 正 三


  52番  山 本 敏 孝


  53番  谷 本 永 年


  54番  玉 井 実 雄


  55番  池 田 忠 幸


  ――――――――――


〇欠席議員 なし


  ――――――――――


〇欠  員 2名


  ――――――――――


〇出席理事者


  知事         加 戸 守 行


  副知事        吉野内 直 光


  出納長        永 野 英 詞


  公営企業管理者    和 氣 政 次


  総務部長       讀谷山 洋 司


  企画情報部長     藤 岡   澄


  県民環境部長     三 好 大三郎


  保健福祉部長     濱 上 邦 子


  経済労働部長     上 甲 啓 二


  農林水産部長     高 浜 壮一郎


  土木部長       清 水   裕


  公営企業管理局長   相 原 博 昭


  教育委員会委員    和 田 和 子


  教育委員会委員教育長 野 本 俊 二


  人事委員会委員長   稲 瀬 道 和


  公安委員会委員長   吉 村 典 子


  警察本部長      粟 野 友 介


  監査委員       壺 内 紘 光


  監査事務局長     河 野 恒 樹


    ――――――――――


〇出席事務局職員


  事務局長          丹生谷 光 嘉


  事務局次長総務課長事務取扱 北 川 一 徳


  参事議事調査課長      菅   宜 登


  参事政務調査室長      森 川 保 男


  副参事総務課長補佐     門 田 正 文


  副参事議事調査課長補佐   橋 本 千 鶴


    ――――――――――


〇本日の会議に付した事件


 定第72号議案ないし定第96号議案


    ――――――――――


     午前10時 開議


○(篠原実議長) ただいまから、本日の会議を開きます。


 本日の会議録署名者に薬師寺信義議員、村上要議員を指名いたします。


    ―――――――――――――――――


○(篠原実議長) これから、定第72号議案平成18年度愛媛県一般会計補正予算ないし定第96号議案を一括議題とし、質疑を行います。


○(竹田祥一議員) 議長


○(篠原実議長) 竹田祥一議員


  〔竹田祥一議員登壇〕


○(竹田祥一議員)(拍手)おはようございます。


 自由民主党の竹田祥一でございます。


 久しぶりの登壇でございますが、一生懸命相務めたいと思いますので、よろしく御清聴のほどをお願い申し上げます。


 さて、戦後日本は、焦土の中から右肩上がりの経済成長を続けてまいりましたが、この驚異的な経済成長を世界は日本の奇跡と称しましたが、決して奇跡などではなかったと私は確信をしております。


 種をまかなければ花が咲かないのと同じで、長い歴史を擁してはぐくんできた伝統の精神文化や美意識の種が、外国文明の刺激を受けて開花したにすぎないと思うのであります。現に、幕末に日本を訪れたペリー米提督は、日本人が礼儀正しくまじめなことと研究心が極めて旺盛なことに驚き、やがて太平洋の主要な国家になるだろうと書き残しております。


 しかし、今、敗戦を経験した私は、日本の将来が大変気にかかっております。敗戦ショックと価値観の否定とで精神的支柱を喪失した当時の日本人は、連合国が持ち込んだ権利と義務をあいまいにした民主主義や教育制度をもろ手を挙げて歓迎をいたしました。あれから半世紀余、経済は繁栄し物質的には確かに豊かにはなりましたが、その反面、かじ取りを誤った弊害が次々と明らかになりつつあります。毎日繰り返される親子間での殺人事件などの凶悪犯罪、高級官僚による談合事件、マンション耐震偽装、ライブドア事件、村上ファンド事件等々、すべてが利己主義と金銭至上主義の延長線上にあり、かつて日本人が誇りにした規律、安全、品性、心、節操、人情など遠い昔のことで、子供の一人歩きもできない怖い国になってしまいました。


 昨日笹田県議が、質問の前にいみじくも言われていた、とっくに死語と化していた「もったいない」の日本語が、今、新たなキーワードになろうとしています。


 結局、本当の豊かさとは、仏教で言う「吾唯足知」ということかもしれません。日本が昔から持ってきたよき価値観、美点をもう一度見直したい、こうした思いを込めて、本日の質問をさせていただきます。


 まず最初に、伊方3号機におけるプルサーマル計画についてお尋ねをいたします。


 四国電力が、伊方3号機で導入を進めているプルサーマル計画については、本年3月28日に国の原子炉設置変更許可があり、いよいよ県及び伊方町が、安全協定に基づく事前了解願に対し最終的な判断を行うべき段階に入ってまいりました。


 このプルサーマル計画については、原子力の専門家の間でも賛否両論があり、県内においても一部団体による反対運動が進められておりますが、その主たる争点は、去る6月4日に伊方町で開催されたプルサーマルシンポジウムでも明らかにされたとおり、核燃料サイクル政策そのものの必要性、妥当性とMOX燃料を使用することによる原子炉の安全性の問題であると思うのであります。


 しかし、争点の一つである核燃料サイクル政策については、昨年10月に策定された新しい原子力政策大綱の検討過程において評価が行われ、核燃料サイクル政策を引き続き堅持するとともに、その有効利用に向けて、当面、軽水炉によるMOX燃料使用いわゆるプルサーマルを着実に推進することが、改めて原子力政策大綱に明記されたことは、御承知のとおりであります。


 また、伊方3号機へのプルサーマル導入については、原子力安全・保安院での1次審査に加え、原子力安全委員会による2次審査を行うなど厳正な審査の結果、十分な安全性を確認したと聞いており、今後も国の責任において確かな安全保障と規制、指導が行われるものと考えております。


 近年、原油価格が高騰し、県内経済や県民生活に影響があらわれ始めておりますように、エネルギー資源の乏しい我が国においては、将来にわたるエネルギーの安定供給に向けて、エネルギー自給率の向上を図ることが喫緊の課題となっております。


 現在、各電力会社のプルサーマル計画については、九州電力の玄海原発や中国電力の島根原発、中部電力の浜岡原発で導入に向けた手続が進められていると聞いております。県では、これまで、四国電力伊方3号機のプルサーマル計画について、住民の理解と安全の確保を前提として慎重に段階を踏んで判断をしたいと表明されており、判断の時期については、知事が6月21日の会見で、地元伊方町の意向や県議会の動向等を踏まえ、秋ごろ表明する見通しを示されました。私も、特に、立地地域の住民の立場に立って慎重に判断すべき問題であり、県民の意見等を総合的に勘案して、的確に判断されることを期待するものであります。


 そこで、伊方3号機のプルサーマル計画について、現時点で県としてどのように考えられているのか。また、国の許可後約3カ月が経過するが、これまで県としてどのような取り組みを行い、今後、最終判断に向けてどう対応していくお考えなのか、お伺いをしたいのであります。


 次に、知的財産戦略についてお伺いをいたします。


 我が国の経済は、ようやく負の遺産から脱却しつつあり、地方においても早く実感できればと強く願っているところでありますが、その中で、私は、競争力の源泉が変化してきたと感じるのであります。


 第1に、技術革新・イノベーションが果たす役割の重要性が増大している点であります。少子高齢化の進展に伴い労働人口が減少し、国境を越えて生産拠点の最適立地が進み、知識経済の重要性が高まる中で、経済成長のかぎを握るのは、まさにイノベーションによる高付加価値化と生産性の向上であると思います。


 もう1つは、コンテンツやブランドといった広い意味での知的財産が国や地域としての魅力を高めている点であります。隣国韓国の韓流映画やドラマが日本においてブームになったことしかり、我が国のアニメやゲームソフトが海外で高い評価を受け、日本のイメージアップにつながっていることもしかりであります。


 このような状況を踏まえ、政府は、魅力ある日本実現のため、知的財産基本法を平成15年3月に施行し、科学技術や文化などの幅広い分野において知的財産を有効に活用しようとしております。


 一方、知的財産の重要性が増すにつれ、これをめぐる争いもふえております。青色発光ダイオードの特許権譲渡訴訟のような特許権の取り扱いを初め、企業間の特許侵害を争う訴訟、偽ブランド品の摘発、また、農作物の分野においても、我が国で開発された品種が海外で無断で栽培、輸入されたり、海外での商標登録により、農産物の輸出に支障が出るなどの事例も見られるようになっております。


 本県は、タオルや製紙といった全国を代表する地場産業やミカンを初めとした全国に誇れる農産物を有しております。折しも、この4月から地域団体商標制度が導入をされ、本県でも「西宇和みかん」など、地域名プラス商品名からなる商標の登録申請が幾つか出ていると聞いており、地域活性化のためには、商標権も含め、県内産業を支える幅広い知的財産の保護、活用が重要であると考えます。


 そのような中で、県においては、本年度中に、知的財産に関する県としての統一的な方針を作成するとのことであり、去る5月23日には第1回の会議が開催されたとのことであります。


 そこで、お伺いをいたします。


 県としては、知的財産戦略を策定することにより、どのような効果を期待しているのか。また、そのためにどのような内容の戦略を策定しようとしているのか、お伺いしたいのであります。


 次に、産業国際化施策について質問をいたします。


 去る5月29日、輸入の促進及び対内投資事業の円滑化に関する臨時措置法いわゆるFAZ法が期限切れとなりましたことは、御承知のことと思います。


 平成5年3月に全国に先駆けてFAZ計画の承認を受けてから今日まで、愛媛エフ・エー・ゼット株式会社を推進母体とし、県内の国際経済交流の促進や総合的な貿易基盤の整備を大きな柱とする愛媛FAZ構想のもと、愛媛国際貿易センターいわゆるアイテムえひめや愛媛国際物流ターミナル・アイロット、また、松山港へのアクセス道路の整備、検疫等の体制整備、海外との経済交流協定の締結等、ハード、ソフト両面においてさまざまな施策が実施されてまいりました。


 また、FAZ構想に取り組んだ13年の間に、国際定期便の就航や高速道路の延長など県内の経済環境も大きく変化し、県内企業の中には、海外市場を相手に業績を伸ばす企業も増加をしております。松山港で扱うコンテナ貨物取扱量の増加や国際商取引の拡大等を見ましても、FAZ構想の取り組みが、本県の貿易や国際経済交流に大きな成果をもたらしたことは言うまでもありません。


 しかし、FAZ構想の推進母体として中心的役割を担ってきた愛媛エフ・エー・ゼット株式会社の経営は、知事が5月の記者会見でも発言されておりましたように、収益の向上といった面で今後も苦しいことが予想されており、FAZ法の期限切れにより、一層の努力を要する難しい局面へと突入したともいえます。


 また、FAZ法が廃止となりましても、既に整備した施設等を有効に生かしながら、県内の産業国際化に向けて引き続き対応が必要であることにはかわりないものと考えます。


 先般、学識経験者等で構成する愛媛FAZ推進協議会から、松山港を核とした産業国際化施策の今後の方向性に関する検討結果報告書が提出をされました。産業国際化施策の今後の方向性等の検証がなされていると思います。


 そこで、お伺いをいたします。


 県として、13年間にわたる愛媛FAZ構想の成果をどのように評価しているのか。また、これまでの実績や現在の本県の状況にかんがみ、今後の産業国際化施策をどのように展開していくのか、御所見をお聞かせください。


 次に、地域材利用の観点から、特に県民を対象とした地域材利用木造住宅利子補給金交付制度についてお尋ねをいたします。


 県では、平成13年を森林そ生元年として、同年度には公共施設等木材利用推進方針を定め、県や市町の公共施設や土木事業等への県産材の利用促進に積極的に取り組まれ、県武道館や木質化された校舎、その他多くの木造建築物や木質で整備された施設を利用する機会が多くなってまいりました。


 一方、自分が住まう住宅を木造にしたいという県民に対しては、昭和62年度より県産材を利用した木造住宅に対する利子補給を行っておりますが、近年利用が低迷しております。この制度は、もともと住宅金融公庫融資を対象としたものでありますが、公庫が直接融資を縮小する中で、民間金融機関から借り入れた場合も対象とすることにしたのでありますが、住宅性能評価を受けることが条件とされました。この評価を単独で受けようとすると、利子補給額に近い費用がかかるため、思ったほど実績が上がらなかったものと思われます。


 県は、県産材のさらなる利用を促進するため、えひめ夢提案制度による規制緩和要望も受け、18年1月から建築確認済みの書類があれば本制度を利用できるよう制度を改正されました。この制度改正が、県産材のさらなる利用を進める起爆剤となってほしいと切に願っておりますが、そのためには、少しでも多くの県民にこの制度のことを知ってもらい利用してもらわなくてはなりません。


 2月議会において黒川議員が、木造木質化の促進について、県産材を使用した木造住宅の普及にどう取り組んでいくのかと質問しました際に、土木部長から、本制度の周知を図り、県産材を使用した木造住宅の普及に努めていくとの前向きな答弁がございました。県内で着工された戸建て住宅は約5,500戸、そのうち木造の在来工法によるものは約7割で、年間約4,000戸との答弁でございましたが、戸建て住宅の割合が減っているというのであれば、なおさら本制度改正を広く周知し、少しでも利用者をふやしていただきたいと思うのであります。


 そこで、お伺いをいたします。


 今回の改正の周知状況と改正前後での利用件数の推移をお答えください。


 次に、子供たちの基本的な生活習慣の育成についてお尋ねいたします。


 最近の子供たちは基本的な生活習慣が身についていないということがよく言われています。そして、それは各種統計にも顕著にあられております。ある学校現場の先生の話によりますと、親が朝食をつくってくれなかったり、夕食もインスタント食品を手渡されているような子が、かなりの数いるとのことであります。また、朝、親が寝ていたり、夜更かしが当然のようになっているような家庭も多々あるとのことであり、このような現場からの声を耳にいたしますとき、私は、子供たちにとって一番大切な家庭における教育力の衰えの深刻さを改めて感じる次第であります。


 今、教育の世界においては、学力のことがよくクローズアップされておりますが、私は、学力云々の前に、子供たちに日常生活にかかわる生活習慣をしっかりと身につけさせていくことが、学力はもとより将来にわたって力強く生きていく力そのものを育てることにもつながっていくものと確信をしております。現に国立教育政策研究所などの調査によりますと、毎日朝食をとる子供ほどペーパーテストの得点が高い。また、お手伝いをする子供ほど道徳観、正義感が身についているなどの結果が出ており、幼少期からの習慣づけは、彼らの心身のさまざまな面に大きな影響があることは明らかであります。


 また、そのように考えてみますと、今言われているすぐ切れる子供、何事にも無気力、無関心な子供などの増加、さらには、多発している青少年の凶悪事件などの問題さえも、幼いころからの生活習慣づけやしつけのあり方と深い関係があるように思えてなりません。


 私は、このような現状を見ますと、非常に単純なことではありますが、早く寝て、早く起き、朝御飯をしっかりととるという、人間の基本的生活習慣を子供たちにしっかりと身につけさせることは、極めて大切であると思うのであります。


 そのような中、文部科学省が、最近「早寝早起き朝ごはん」という運動を展開をされているやに聞き及んでおりますが、これはまさに時宜を得た取り組みであり、大変心強く、保護者にこういう基本的なしつけに対する意識が広がっていくことこそが、本当に子供を育てることにつながっていくと思うのであります。


 そこで、教育長にお尋ねをいたします。


 本県では、この「早寝早起き朝ごはん」などの子供の基本的生活習慣の育成にどのように取り組んでいくお考えか、お聞かせいただきたいのであります。


 最後に、先般、がんのため御逝去されました今井議員の御冥福を心からお祈りいたしまして、がんの治療対策について質問をさしていただきます。


 厚生労働省が先月発表いたしました人口動態統計では、平成17年の全国のがん死亡者数は32万5,885人、実に3人に1人ががんで死亡していると言われており、がん対策は極めて重要なものであります。


 去る6月16日に、がん対策の一層の充実を図ることを目的としましたがん対策基本法が参議院本会議で可決、成立をいたしました。国、地方公共団体などの責務を明らかにし、がん検診受診率を向上させるとともに、全国どこでも同水準のがん治療を受けられるよう、専門医や医療従事者の育成、診断や治療法の研究促進に取り組むなどの内容となっており、来年4月施行とのことで、その効果を期待しているところであります。


 本県でもこの春から、高度先進医療の導入により信頼性の高い医療を提供し、がんの早期発見、早期治療及び愛媛大学との連携強化等により、地域医療への貢献を目的として、県立中央病院に陽電子放射断層撮影装置いわゆるPET―CTが導入をされました。PET検査に対する県民の関心は高く、ドック等の利用も多いとのことで、PETがんドックの受診者数は、検診を開始した4月3日から6月20日までの間に、198人、1日平均に直しますと3.7人と伺っております。


 PET検査では、予期せぬところに生じた転移や再発を早期に発見できるほか、放射線治療や化学療法の効果判定を従来よりも早い時期に診断することが可能であるため、次の段階の治療方針を早く決めることができる場合もあると聞いております。


 しかし、早期にがんを発見できるとはいえ、がんの告知を受けた患者さんの動揺、苦悩はいかばかりかと思います。せめて安心して治療を受けられるよう、医療機関や医療関係者の方々には、万全の対応をしていただきたいと強く願っております。


 がん研究は日々進歩しており、がんの種類や進行状況等に合わせてさまざまな治療方法があると伺っております。また、先端技術の開発も目覚ましく、例えば、兵庫県立粒子線医療センターのように、粒子線治療を行える公立施設もございます。粒子線治療は放射線治療の一種で、同センターでは、前立腺がんや肝臓がん、肺がん等の治療を行っているとのことであります。消化器系のがんには不向きであったり、転移がんは対応できない等、すべてのがんが治療対象となるわけではありませんが、外科手術のような痛みはなく、臓器の機能を温存できるなど高い治療効果が期待できるほか、粒子線の性質を利用し、正常な組織への影響を抑えたままで、がん病巣のみの照射で威力が最大になるよう調整できるため、従来の放射線治療よりも副作用が軽くて済むなど、患者の身体への負担は従来の治療法よりも少ないのだそうであります。全国でまだ6施設しかなく、本県の患者さんが気軽に受けられるものではないかもしれませんが、治療の選択肢の一つとして有効なものではないかと考えます。


 このようにさまざまな治療法がある中で、どのような治療を受けるかを決めるのは患者さん自身でありますが、納得のいく選択をするためには、適切な治療法の提案や助言が不可欠であります。治療法をどれだけ提案できるか、患者さんの不安や疑問にどれだけ答えられるか、医療機関や医療関係者の力量が問われる時代であると思います。


 しかし、医療関係者や患者さんの声を聞いておりますと、現場の医師は多忙を極めており、果たして十分な技術や知識等を得る機会があるのか大変危惧をしております。技術や知識の習得がままならず、患者さんに提案できる治療法が限られてしまいますと、そのことに不安を感じた患者さんが、情報や治療を求めて医療機関を渡り歩く、いわゆるがん難民がふえることになります。わらにもすがるような思いで治療法を捜し求めたあげく、効果の怪しい方法を試すような例もあると聞き及んでおります。このような状況は少しでもなくしたいと切に願うものであります。


 そこで、お伺いをいたします。


 PET―CTを導入したことにより、県立病院に対し、これまで以上にがんの早期発見や治療に対する県民の期待が高まる中、県立病院として、医師のがん治療に関する技術や知識の習得、向上にどう取り組んでいるのか、お聞かせください。


 最後になりましたが、先般、加戸知事におかれましては、県立中央病院で2日間にわたりドックに入られて、今まで以上、今まで初めてのようなすばらしい数値であったということを聞きまして、県民の皆さん方大変喜んでおいでると思いますが、知事の政治姿勢、当選以来県民の目線に合わされまして、愛と心のネットワークのもと、県民の幸せを今まで構築をされてきたわけでございます。


 県下各地でいろんな団体等で、今、再出馬のラブコールが起こっておりますが、私も松蔭小学校で、たまたま知事の1年後輩でございますが、私は4月29日、昭和10年の4月29日の生まれでございますので、知事と半年ほど若くはございますが、知事の気力、そうして、これからの県政に対する思いを考えますと、ぜひ続いてですね、県民のために愛と心のネットワークを広げるために、先ほど少し古い言葉が出ましたが、これも古いかもわかりませんが、この中には、若い方々余り御存じないかもわかりませんが、「滅私奉公」という言葉がございますが、これは愛と心のネットワークと私は相通じるところがあるかと思います。そういう意味でですね、ぜひこれから自分の人生、私もそうでございますが、いろいろと考えますが、どうか勇躍3期に挑戦をされ頑張っていただきたい。それが私、一つの男子の本懐にも通じるのではないかと思いますので、あえて質問の中で触れさしていただきました。


 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(篠原実議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(篠原実議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 竹田議員の質問に答弁いたします。


 まず、伊方3号機のプルサーマル計画について、これまで県としてどのような取り組みを行い、今後、最終判断に向けてどう対応していくのかとのお尋ねでございました。


 伊方3号機のプルサーマル計画は、使用済み核燃料中のプルトニウムを回収し再利用するものであり、エネルギー自給率がわずか4%と低率にとどまっている我が国が、将来にわたりエネルギーを安定供給していく一つの方策として、あくまでも安全確保と県民理解が前提ではございますが、基本的には現実的かつ妥当なものであると認識いたしております。


 また、伊方3号機への導入については、3月28日に、経済産業大臣から四国電力に対し原子炉設置変更許可があり、原子力政策の主体であり安全規制の権限と責任を持つ国により、個別炉としての安全性が確認されたところでありますが、あわせて県といたしましても、専門家の協力をいただきながら、県民の目線に立って、安全性の検討を行う必要があると考えております。


 このため、国の設置変更許可を受けて、まずは4月26日に伊方原子力発電所環境安全管理委員会技術専門部会を開催し、国の安全審査結果について専門的、技術的な観点からの検討を開始するとともに、5月12日には、県議会での議論の参考としていただくため、議員全員の皆さんを対象に、国から直接安全審査結果の説明を受ける機会も提供させていただいたところでございます。


 今後は、7月23日に県主催の公開討論会を開催して、より広く県民の理解促進と意見の把握に努め、その意見等を踏まえながら、技術専門部会としての安全性の評価をいただきますとともに、伊方原子力発電所環境安全管理委員会の審議や当県議会での議論、地元伊方町の意向などを総合的に勘案して、県民の理解と安全性の確保を基本に、誤りのない判断をしなければならないと考えております。


 次に、知的財産戦略を策定することにより、どのような効果を期待しているのか。また、どのような内容の戦略を策定しようとしているのかとのお尋ねでございました。


 本県は、高度な技術力を有する中小企業の集積や、紙、タオルといった特徴的な地場産業の存在、恵まれた気候風土を生かした多様な農林水産業などを有しており、その高度化や高付加価値化を一層推進するためには、産学官の連携のもと、知的財産を活用して、地域産業の競争力強化を図ることが極めて重要な課題であると認識いたしております。


 このため、従来、県の各部局が個別に実施してまいりました知的財産に関する施策を統一的、戦略的に推進いたしますとともに、県民や産業界の知的財産に関する主体的な取り組みを促進することをねらいとして、今般、愛媛県知的財産戦略を策定することといたしました。


 当戦略では、本県の産業構造の特性を踏まえ、特許権等の産業財産権のほか、種苗法に基づく育成者権や地域団体商標を含めた地域ブランドなど、幅広い範囲の知的財産を取り扱うこととし、その創造、保護、活用の各段階における取り組みの方向性と企業、大学、県民などの役割を明確にしていく考えでございます。


 今回の戦略の策定、推進を通じて、知的財産の重要性についての意識啓発を図りますとともに、新たな産業の創出や既存産業の高度化、県産品の差別化などを一層推進し、愛媛の元気創造につなげていきたいと考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(吉野内直光副知事) 議長


○(篠原実議長) 吉野内副知事


   〔吉野内直光副知事登壇〕


○(吉野内直光副知事) 竹田議員にお答えします。


 私の方からは、愛媛FAZ構想の成果をどのように評価しているのか。また、今後の産業国際化施策をどのように展開していくのかとの点についてお答えいたします。


 本県では、県内産業の国際展開を支援いたしますため、全国に先駆けまして、愛媛FAZ構想を策定し、松山港地域における国際物流基盤の整備、国際定期貨物航路の誘致、さらに国際見本市の開催、また経済交流ミッション派遣などに取り組んできたところでございます。


 この結果、松山港は、松山−上海便など7航路週11便を有しておりまして、四国最大の年間約4万本のコンテナ貨物を取り扱う貿易港に成長しました。そして、貿易額も平成5年当時の約3倍の1,740億円、これは17年の数値でございますが、に増加いたしましたほか、延べ28回に及ぶ国際見本市での商談額が約105億円に達するなど、本県産業の国際化の推進に寄与したものと考えております。


 しかしながら、本県産業が今後も活力を維持し発展していきますためには、中国を筆頭に急速に拡大する東アジア周辺諸国との経済交流を一層深めていくことが不可欠でございます。


 このため、県としましては、愛媛FAZ推進協議会からの報告も踏まえまして、産業国際化の推進主体であります愛媛エフ・エー・ゼット株式会社の経営改善に努めますとともに、物流ネットワークの充実、強化に向けた松山港水深13m岸壁の早期完成、そして、ジェトロ・愛媛産業国際化センター、これでのワンストップ相談や販路開拓、さらには、海外見本市、現地商談会参加への支援等によりまして、積極的にこれらに取り組み、経済のグローバル化に対応した国際化施策をさらに推進してまいりたい、このように考えております。


 以上でございます。


○(和氣政次公営企業管理者) 議長


○(篠原実議長) 和氣公営企業管理者


   〔和氣政次公営企業管理者登壇〕


○(和氣政次公営企業管理者) 竹田議員にお答えいたします。


 県立病院として、医師のがん治療に関する技術や知識の習得、向上にどう取り組んでいるのかとの御質問でございました。


 県立病院におきましては、入院患者のうち、がん患者が2割を超えるなど、がん治療は特に重要な分野であると考えておりまして、その治療には、日本癌治療学会や日本外科学会などにおいて、高度な知識や技量、経験を持った医師として認められた認定医、専門医が中心となって当たっております。


 今後も増加が予想されるがん患者について、医師の診療体制を強化するため、認定医、専門医の資格取得に対する支援を行うとともに、医師の国内留学制度を創設した平成14年度以降、6名の医師をがん専門医療機関である病院や国立がんセンターに1カ月から数カ月間留学させ、最先端の知識、技術を習得させているところでございます。


 また、日常の診療活動におきましても、治療方法等を検討、協議する症例検討会の実施や、指導医による研修医、専攻医に対する指導等を通して、若手、中堅医師を中心に育成に努めているところであり、今後とも、患者さんに納得していただける医療が提供できるよう、がん治療を支える医師の資質向上に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(清水裕土木部長) 議長


○(篠原実議長) 清水土木部長


   〔清水裕土木部長登壇〕


○(清水裕土木部長) 竹田議員にお答えします。


 地域材利用木造住宅利子補給金交付制度改正の周知状況と、改正前後での利用件数の推移はどうかとのお尋ねでした。


 竹田議員御指摘のとおり、本制度については、県産材のさらなる利用促進を図るため、本年1月に大幅に条件緩和を行ったところであり、改正した制度の内容については、県及び市町発行の広報誌や県ホームページへ掲載するとともに、申し込みの窓口となる金融機関や建築関係各団体へパンフレット等を送付し周知を図るなど、県民へのPRに努めております。


 改正前後での本制度の利用件数につきましては、改正前の昨年4月から12月までの9カ月間で27件であったのに対し、改正後の本年1月から3月までの3カ月間で27件に達しており、月当たり3倍の利用者があり、条件緩和の効果があらわれてきたものと考えております。


 さらに、平成18年度は、4月17件、5月19件と増加傾向にあり、県といたしましては、今後とも本制度の周知を進め、県産材を利用した木造住宅の普及に努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(野本俊二教育長) 議長


○(篠原実議長) 野本教育長


   〔野本俊二教育長登壇〕


○(野本俊二教育長) 竹田議員にお答えをさしていただきます。


 教育問題として、子供の基本的生活習慣の育成にどのように取り組んでいくのかというお尋ねでございました。


 子供たちが健やかに成長いたしまして、人として生きていくために大切な基本的生活習慣を身につけさせることは重要なことでございまして、これまでも学校におきましては、生活科、道徳などの授業の中で、朝一人で起きる、あいさつができる、時間を守るなどの生活習慣を身につけさせることの大切さを子供たちに教えますとともに、家庭の保護者に対しましても、家庭教育手帳の配布や講座の開催などを行ってきたところでございます。


 さらに今年度からは、食習慣の面では、栄養教諭を16名採用いたしまして、授業を通して、これまで以上に食に関する指導に力を入れておりますし、お話にもございました「早寝早起き朝ごはん」運動につきましても、このスローガンを掲げました啓発用チラシを作成いたしまして、小学校4年生の全家庭に配布いたしますとともに、私自身も会議や総会で、市町教育長や県PTA連合会に対しまして、それぞれの地域や学校におきまして、この運動に重点的に取り組んでもらうよう要請をいたしまして、御賛同をいただいているところでございます。


 したがいまして、今後、市町教育委員会やPTAとの連携を強めまして、上の句は、全国的な運動としての「早寝早起き朝ごはん」といたしまして、さらにその下に下の句として、それぞれが、例えば「帰っておさらいお手伝い」といった文言をつけ加えてもらいまして「早寝早起き朝ごはん 帰っておさらいお手伝い」といったスローガンのもと、押しつけではなくて、自主的なものとして、家庭、学校、地域が一緒になった運動を展開してもらいまして、子供たちの基本的生活習慣の育成に積極的に取り組んでまいりたいと思っております。


 以上でございます。


○(篠原実議長) 暫時休憩いたします。


     午前10時46分 休憩


  ―――――――――――――――――


     午前11時2分 再開


○(篠原実議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(笹岡博之議員) 議長


○(篠原実議長) 笹岡博之議員


   〔笹岡博之議員登壇〕


○(笹岡博之議員)(拍手)今朝のメディアは、サッカー日本代表中田選手の現役引退で持ち切りでありました。


 ドイツで開催されているワールドカップの熱戦が全世界を魅了しております。福西選手の健闘かなわず、日本は予選リーグで敗退してしまいましたが、世界のトッププレーヤーの妙技には目を奪われます。しかしそれ以上に、勝負にかけた執念や闘志、一瞬の油断が敗北につながったり、逆に、最後まであきらめないところに勝利が転がり込んだりと、技術を超えたところに大きな感動を覚えております。


 難題、課題がありましても、最後まであきらめないところに勝利の栄冠が輝くことを信じまして、質問に入ります。


 最初に、行政改革の関係でお伺いします。


 ファシリティマネジメントの導入について質問いたします。


 本県が策定した行政システム改革大綱によりますと、ファシリティマネジメントとは、企業、団体等が、事業活動を展開するためにみずから使用する施設、設備等、これがファシリティということですけども、を経営的観点から総合的に企画、管理、活用する民間の経営管理手法と説明されております。実際、日本を代表する企業の多くにファシリティマネジメントは導入され、大きなコスト削減になっているようです。


 行政では、三重県が北川知事のときに導入し大きな成果があったことを三重県のホームページでも紹介しております。また、東京都でもこの制度が導入されています。東京都の場合、本県でも導入し大きな成果が期待されるESCO事業も連動させてファシリティマネジメントを行っております。


 直近では、北海道が本年どおりファシリティマネジメントを開始いたしました。北海道の担当者に話を聞くと、道所有の建築物を計画的に維持管理するファシリティマネジメントを導入することにより、試算では、平成15年度までに建設された建築物等について、従来の平均である35年目に建てかえた場合と、計画的な修繕により法定耐用年数を超える60年間使用する場合を比べると、今後60年間で約7,700億円の削減効果が期待できるとのことであります。制度導入に当たり、北海道の場合、総務部内にファシリティマネジメントグループを置き、機構改革により建設土木関係の部から異動により担当についてもらったとのことでした。建築物や設備の情報をデータベース化し、ファシリティマネジメントグループにコールセンター機能を持たせ、建築物や施設の保全相談を行っているとのことです。


 既に本県でも、平成14年度から17年度の行政改革の具体的な取り組み方向を示した行政システム改革大綱において、公共施設のランニングコストの削減の項で、ファシリティマネジメントの導入検討が掲げられており、導入によってどのような効果が見込まれるのか、また、導入に当たってどのような課題をクリアする必要があるのかなど、検討がなされてきたものと考えます。私は、行政サービスの向上を図るため、コスト削減を図る手法として大いに期待しているところであります。


 ここで、お伺いいたします。


 本県においても、財政状況が極めて厳しい中、経費節減の手法として、ファシリティマネジメントの導入は非常に有効なものであると考えます。ぜひ導入を積極的に図ってもらいたいと思いますが、導入による効果や課題等を踏まえ、基本的な考えをお聞かせください。


 関連いたしまして、公共土木施設維持管理システムの構築について質問いたします。


 本年3月策定の愛媛県構造改革プランの内部管理経費の削減の項に、指定管理者制度の導入とあわせ、公共土木施設維持管理システムの構築があります。愛媛県構造改革プランによると、公共土木施設維持管理システムとは、「計画的な点検により施設のデータを整備し、的確に健全度評価と劣化予測を行った上で、維持管理手法(予防保全・事後保全・観察保全)の選定・管理水準を設定し、ライフサイクルコストを踏まえた補修工法・時期・経費を算定し、最適な維持管理の投資計画を立案するもの。」となっております。


 ここで、お伺いいたします。


 公共土木施設の維持管理の投資計画の立案に当たっては、経費節減効果の算定等も必要になるものと考えますが、公共土木施設維持管理システムの構築に向けての現在の取り組み状況と今後の取り組み方針はどうか、お聞きします。


 次に、災害対策、とりわけ地震災害の対策について質問いたします。


 6月12日の早朝、強い揺れを感じ、飛び起きた方も多かったと思います。震源は九州ということでしたが、本県でも学校の校舎などの建物被害が多く報告されました。東南海・南海地震の発生が危惧されている中で、地震対策の必要性を多くの県民が改めて確認したのではないでしょうか。


 昨年度に県内9市が実施した木造住宅耐震診断補助事業の結果が公表されました。受診戸数195戸のうち、震度6程度の大地震で「倒壊しない」が2戸、「一応倒壊しない」が15戸と、耐震性があると判定された住宅は、全体の8.7%でした。これに対し「一部に耐震力不足が見られる」が97戸で49.7%と半数近くあり、「倒壊の可能性がある」が73戸で37.4%、「倒壊の可能性が高い」が8戸で4.1%と、耐震性に大きな問題があると指摘された住宅も4割を超えたとのことです。


 この結果を見ると、診断を受けた住宅のうち、耐震性に不安のある住宅は9割を超えているという状況です。


 南海地震をマグニチュード8.4とした場合の県の被害想定は、死者数2,987人、負傷者数4万7,011人とされておりますが、こうした人的被害が、ほとんど建物の倒壊によるとされていることから、できることから速やかに対策を講じる必要があります。


 先日、横浜市に視察に行ってまいりました。横浜市は、阪神・淡路大震災を機に、平成7年10月より木造住宅の耐震診断に積極的に取り組み、さらに平成11年よりは、木造の個人住宅の耐震改修工事費用の一部を市が補助する制度を導入しております。市の住宅計画課によりますと、木造住宅の耐震診断は、木造住宅耐震診断士派遣制度という制度名で、耐震基準が強化された昭和56年の建築基準法改正以前に建てられた木造住宅の耐震診断を希望する市民に、市が認定した木造住宅耐震診断士を派遣し、無料で診断を行うというものです。


 対象となる住宅は、市で20万戸強あり、昨年度までに8%強に当たる1万7,000戸余りが診断を受けているとのことでありました。診断を受けた住宅のうち「危険」が44%、「やや危険」が33%と、8割が耐震性に不安があるとの結果が出ているとのことです。


 耐震診断で危険と判定された住宅所有者うち、耐震補強工事が経済的な理由等でできない人に対してどうするかとの議論の中から生まれたのが、横浜市木造住宅耐震改修促進事業であります。これが木造の個人住宅の耐震改修工事費用の一部を市が補助するという制度であります。この制度には、昨年度までに1,073戸の申請があり、676戸が補助を受け、工事が完了しているとのことでありました。昨年までの補助金額の平均は、1戸当たり320万円とかなり高額となっています。本年からは、金額を半分程度に抑え、改修予定戸数をふやしていこうというようにしているようです。


 横浜市ほどの金額ではありませんが、静岡県も同様の制度を導入していると聞いております。


 折しも改正耐震改修促進法が本年1月に施行されました。改正前の耐震改修促進法は、阪神・淡路大震災を機に平成7年に施行され、昭和56年の新耐震基準以前の建築物について積極的に耐震診断や改修を進めることを目的に制定されました。


 しかしながら近年、新潟県中越地震や福岡県西方沖地震など、大きな地震が頻繁に発生している状況に加え、東海、東南海、南海地震、首都直下地震などが心配されており、地震対策は焦眉の急を要する事業となっております。


 国土交通省では、今回の改正において、今後10年間で、住宅100万戸、また、学校や百貨店、病院、集会場、事務所、高齢者施設、その他多数の人が利用する建築物など特定建築物3万棟の改修、建てかえを進めるとしています。


 耐震診断については、10年間で、住宅150万戸から200万戸、特定建築物は約5万棟などとしており、現在の75%の耐震化率を90%まで引き上げるとの数値目標を盛り込んだ基本方針となっております。さらに目標達成には、現在より2倍から3倍のペースで改修、建てかえを進める必要があるとしており、そのために、今回の改正では、耐震改修の努力義務のある建物の範囲を拡大し、診断や改修については、自治体による指示や立ち入り検査ができるとしております。そして、これに従わない場合は、所有者名を公表できるようにするなど、制度の充実を図るとともに、建築所有者が耐震診断、耐震化を進めるための支援策を拡充し、行政と民間が一体となって耐震化に取り組むことを求めています。


 ここで、お伺いいたします。


 1つには、改正耐震改修促進法では、計画的な耐震化を推進するために、国が策定した基本方針をもとに、都道府県が耐震診断、改修の具体的な目標や地域の実情に応じた耐震改修促進計画を作成することを義務づけております。本県における目標や耐震改修促進計画の検討状況を、基礎となる数値も示しながらお聞かせください。


 2つ目は、住宅等の耐震改修を行った際、上限20万円の所得税の特別控除と固定資産税の減額措置があると聞いております。ただこれを受けるにも、改正耐震改修促進法に基づく県の耐震改修促進計画策定が条件となっていると言いますが、本県が既に策定している愛媛県既存建築物耐震改修促進計画で、県民は上記のメリットは受けられるのか、お聞かせください。


 3つ目は、住宅等の耐震改修を推進し、県民が安価で安心できる耐震補強工事を行うことができるようにするため、具体的にどのような方策を検討されているのか、お聞かせください。


 次に、災害対策のうち、災害時要援護者対策について質問いたします。


 昨年の9月議会で、難病患者に対する災害対策について質問いたしました。その際、県から、地震災害時における医療救護活動マニュアルの作成を行っているとの回答がありました。その内容としては、災害時における医療、保健、福祉の関係機関やボランティア団体の活動手順とともに在宅療養患者自身の行動手順についても示したいとのことでありました。


 先日、内部障害者の福祉に取り組むNPOの方から話を聞く機会がありました。皆さん非常に意識が高く、感心をいたしました。その中で提案があったのが、災害時における在宅療養患者への対応を協議するため、行政、医療機関、NPOやボランティア団体、患者とその家族、医療機器メーカーもしくは業界団体等も参加した協議会的なものやシンポジウムの開催を図ったらどうかとの提案がありました。その後、人工呼吸器や在宅酸素療法に関する機器のメーカーの方とも話をする機会がありましたが、そういう協議会があれば、ぜひ協力をしたいとの意向でありました。


 ここで、お伺いをいたします。


 1つは、地震災害時における医療救護活動マニュアルの作成状況についてお答えください。あわせて、その具体的内容についてもお聞かせください。


 2つ目は、災害時における在宅療養患者への対応を協議するため、行政、医療機関、NPOやボランティア団体、患者とその家族、医療機器メーカーもしくは業界団体等も参加した協議会的なものやシンポジウムの開催を図ったらどうかとの提案については、県の後期実施計画の大きな柱である県民、NPO等との連携、協働を一層強化するとの趣旨に合致するすばらしいものだと思います。御見解をお聞かせください。


 続きまして、内部障害者に対する理解と支援について質問いたします。


 内部障害とは、心臓機能、腎臓機能、呼吸器機能、膀胱または直腸機能、小腸機能、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能の6つの機能障害を総称したものであります。2001年の厚生労働省の調べでは、18歳以上で85万人の内部障害者がいらっしゃるとのことです。実は、身体障害者の4人に1人は内部障害者であります。内部障害者は、定期的な通院や安静が必要な方も多く、デスクワークであっても、長時間続くと症状の悪化を引き起こすなどの場合もあり、日常生活は大きく制限されていると言えます。しかしながら、外見は健常者と同じように見える人も多く、社会的な認知は進んでいないのが現状のようであります。


 例えば、ある内部障害者の方は、電車の優先座席に座っていると白い目で見られるとか、車いす用の駐車スペースに車をとめたら警備員に注意をされ移動させられたなど、周囲の無理解に心理的な負担も重なっているとのことでありました。


 こうした状況の中、内部障害を理解してもらいたいとの思いから、「ハート・プラス」マークというものが考案をされました。これは内部障害を持つ当事者団体ハート・プラスの会が作成したものであり、青色をベースに白色で人間を浮き出し、中央に赤いハートとプラスをデザインしてあります。身体内部をあらわすハートに思いやりの心を加えるという意味のプラスだとのことです。昨年開催された愛知万博の会場内でも掲示されておりましたので、見かけた方も多いと思います。現在、携帯用のこのマークを内部障害者本人に配付するとともに、マークの啓発運動に力を入れる自治体が全国的にふえつつあります。


 ここで、お伺いをいたします。


 1つは、本県における身体障害者の人数と、そのうち内部障害者が何人いらっしゃるか、お答えください。


 2つ目は、さわやか愛媛や県のホームページにて、「ハート・プラス」マークを紹介し、県民に広く啓発普及していただきたいと提案いたしますが、御見解をお聞かせください。


 3つ目に、県関係施設の駐車場に、内部障害者の方が安心して車をとめられるよう、車いすマークとあわせて「ハート・プラス」マークの表示をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか、見解をお聞きします。


 続きまして、大野ヶ原での風力発電の計画についてお伺いをいたします。


 6月23日の金曜日、大前前県議から、息せき切って電話がありました。「新聞見たか。大変なことになりよるな」との第一声。私が、「源氏ケ駄馬のことですか」と返すと、「そうよ、そのことよ」と大前さん。そこから、四国カルストに対しての熱い思いが語られました。井上議員とともに何度も現地調査に行ったことも再び話がありました。


 一昨年夏、大前さんの案内で、四国カルストを見学、国道33号線から国道440号線を経由し、地芳峠から姫鶴平、五段高原、高知県側の天狗高原で折り返し、歩きながらの話は、さながら授業を受けているようで懐かしい思いがしました。大前さんは、ルーペほかの観察用具持参で、熱心に、四国カルストがいかに貴重で後世に伝えるべきものかを語られ、夏の青い空と白い雲を背景に別世界にいるような感じでありました。


 その1週間後、我が子3人と同じルートを回り、帰りは源氏ケ駄馬を見学し、大野ヶ原から肱川沿いに下り、大洲から松山へというコースで帰ってまいりました。子供たちも、雲に覆われたり姿をあらわしたりの変幻自在の四国カルストに幻想的な思いを持ったようでありました。


 報道によりますと、県外業者が源氏ケ駄馬にて風力発電を計画しているとのことであります。風力発電自体は、自然エネルギーを利用した地球環境に優しい発電方法として大いに賛成であります。ただ貴重なカルスト地形の景観が失われるとともに、送電施設も含めた設置により、カルスト自体も破壊されることを思うと、この計画が実施されることは、観光資源を傷つけ後世に憂いを残すことになると考えます。


 この計画地は、県立自然公園普通地域内であり、開発行為は届け出制となっているとのことでありますが、県としては、このような計画に対しては、どういう対応をされるのか、お聞かせください。


 続きまして、障害児教育について質問いたします。


 今治養護学校新居浜分校が開校して3カ月が経過いたしました。東予東部地区においては、児童福祉施設内に設置された分校しかなかったということもあり、保護者初め関係者は、おおむね歓迎の意を表しております。先日の新聞報道によりますと、地元自治会などの地域も新居浜分校をバックアップする様子が伝えられておりました。転入学の問い合わせも多くあると報じられております。


 しかしながら、新居浜分校に開校しているのは、小・中学部であります。東予で知的障害のある生徒を受け入れる高等部は、今治養護学校ということになっております。東予東部地区から今治養護学校の高等部に学ぶ生徒の多くは、寄宿舎に入っています。生徒たちは、原則は、土日は家庭で過ごすこととなっていると聞いておりますが、多くの保護者の皆さんは、金曜の夕方に今治に迎えに行き、月曜の朝に子供さんを送るという形をとっております。生徒、保護者の要望により、日曜の夕方よりは寄宿舎に預かってもらえるとは聞いておりますが、特に、スクールバスが新居浜までしか来ないため、毎週2回の往復は、四国中央市の保護者にとっては大変であると思います。障害の程度によっては、四国中央市からの生徒でJR等の公共交通機関を使用し単独で移動する生徒もいるようですが、特に、女生徒の場合には、単独移動に対し保護者の不安が伴うこともよく理解できます。


 四国中央市では、観音寺市にある香川西部養護学校の高等部に通うため、子供が小・中学部時代から香川県側に引っ越すようなケースもよくあるようです。


 教育長にお伺いします。


 1つ目は、東予東部地区に養護学校の高等部設置を求める声は多くあります。このことに対しどういう考えをお持ちか、お聞きします。


 2つ目は、今治養護学校高等部の寄宿舎について、四国中央市から来ている生徒の金曜、月曜の送迎は、多くの保護者が自家用車等で行っております。多少の通学援助が出ることはありがたいですが、スクールバスが新居浜から今治の間にしかない現状を改善してほしいとの声も多くあります。四国中央市からの保護者の送迎の負担を軽減するため、対策を講じてほしいと思いますが、御見解をお伺いします。


 最後に、6月1日の改正道路交通法施行を受け、放置駐車車両の確認事務について民間委託が導入され、短時間駐車の取り締まりが強化されました。


 6月1日の朝、勝山交差点から県庁までの間を車で通りましたが、路上駐車の車が1台もなく、全く違った景色に見えるとともに、交通の流れもスムーズで快適に通行できました。交通渋滞や事故を招く違法駐車の対策としては、事前の関心も高かったことも含めて実効性のある対策であったと高く評価するものであります。


 ただ郵便局の車に対しては駐車規制の除外車両としての特例を認め、民間の業者に対してはこのような特例を認めないなどの運用は、納得できないとの声が多々あることも事実です。また、運送業者や配送業者にとっては、短時間でも、駐車違反摘発を受ける可能性があるということで、今まで1人で行っていた業務を2人で行うなどの大きな負担になっているという実態もあります。


 岩手県などでは、県公安委員会管理の駐車場の時間外開放や駐車禁止区域の見直しを行い、本年度中に大幅な緩和をするとも聞いております。


 ここで、お伺いをいたします。


 1つは、県下の駐車違反取り締まり状況についてお聞きします。


 本年6月1日に放置駐車違反取り締まりに係る改正道路交通法が施行されましたが、本年1月以降の放置駐車違反取り締まり件数の月別推移はどのようになっているのか。また、6月1日から、松山東署管内で、民間の駐車監視員による放置駐車車両の確認業務が開始されておりますが、この駐車監視員による放置駐車違反車両の確認件数と警告・指導件数も合わせてお答えください。


 2つ目は、法改正の趣旨は尊重するものでありますが、業務上の貨物の積みおろし作業の車両については、経済活動の停滞を招かないように、一定の配慮も必要だと思いますが、どのようにお考えでしょうか、今後の対応策も含めお聞かせください。


 以上で私の質問を終わります。


 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(篠原実議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(篠原実議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 笹岡議員に答弁いたします。


 多岐にわたります質問の中で、内部障害者に関する質問にお答えします。


 さわやか愛媛や県のホームページにおいて「ハート・プラス」マークを紹介し、県民に広く普及啓発してはどうかとのお尋ねでございました。


 県民一人一人が障害や障害者について理解を深め、障害のある人もない人も、共に暮らし支え合う共生社会の実現を図りますため、障害者についての正しい認識の普及は、極めて重要であると思います。中でも、お話のございました内部障害者は、外見上、障害の有無がわかりにくい見えない障害でありますことから、周囲の誤解が生じないよう、内部障害者や「ハート・プラス」マークに対する社会的な認知をさらに高める必要があると考えております。


 このため、笹岡議員のせっかくの御提案でございますので、そのお考えをちょうだいし、さわやか愛媛や県のホームページなどを活用して、「ハート・プラス」マークを初めとする障害者に関するマークの普及啓発を図り、内部障害など障害者に対する県民の理解と障害者の社会参加の促進に努めてまいる所存でございます。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(篠原実議長) 讀谷山総務部長


   〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 笹岡議員にお答えいたします。


 ファシリティマネジメントにつきまして、その導入についてどのように考えているかとのお尋ねですけれども、議員御指摘のとおり、県有施設等の管理運営コストの最小化や施設効用の最大化を中長期的に図りますファシリティマネジメントにつきましては、施設、設備の長寿命化、維持管理経費や改修経費等の縮減、スペースの有効活用等施設資産の最適化などが図られ、経費節減にも大きな効果が期待できると考えられるところであります。


 このため、本県におきましては、県財政が逼迫する中、公共施設の維持管理や運営経費の節減も重要な課題となっておりますことから、ファシリティマネジメントの観点も含め、民間活力を導入しながらコスト削減を図るべく、これまでもESCO事業やPFI事業の導入、維持管理業務等のアウトソーシングの推進などに関し、必要な取り組みを行ってきているところでございます。


 今後、本県においてファシリティマネジメントを本格的に導入することとなりますと、施設、設備等の長寿命化のための改修や詳細データの管理等に多額の経費がかかることも想定されますため、当面直ちに本格的に導入することは難しいと考えておりますが、現下の厳しい財政状況を踏まえ、公の施設のあり方の見直しなど県有施設等の存廃も含めた検討を行います中で、施設等の中長期的なトータルコスト縮減というファシリティマネジメントの観点からも、必要な対応を検討してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(三好大三郎県民環境部長) 議長


○(篠原実議長) 三好県民環境部長


   〔三好大三郎県民環境部長登壇〕


○(三好大三郎県民環境部長) 笹岡議員の大野ケ原における風力発電計画に対して、県はどのように対応するのかという御質問にお答えします。


 四国カルストの大野ケ原におきまして、県外のコンサルタント会社が風力発電施設の設置を計画しておりますが、簡単な青写真が示されただけで詳細な計画書の提示はございません。構想の段階と受けとめております。


 計画地は、四国カルスト県立自然公園の普通地域の中にございますが、同社の構想によりますと、高さ100mに及ぶ20基もの風車を設置することになっておりまして、このことは、付随する送電鉄塔、取りつけ道路と合わせますと、大規模に地形を改変して自然環境に大きな影響を及ぼすとともに、貴重なカルスト地形を破壊するおそれがあります。また、草原性の植物とか鳥類などの生態系への影響も懸念されるところでございます。


 地元の西予市は、一部住民の中には推進の声がございますが、計画予定地が何度も変更されるなど計画の熟度が低いこと、環境への配慮にも疑問があるということから、現在は動向を見きわめている状況であると聞いております。


 県としては、今後、具体的な協議あるいは条例の規定による届け出がなされた場合には、事業の公益性、地元の意見などを考慮するとともに、自然環境、景観保持の観点から慎重に判断してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(濱上邦子保健福祉部長) 議長


○(篠原実議長) 濱上保健福祉部長


   〔濱上邦子保健福祉部長登壇〕


○(濱上邦子保健福祉部長) 笹岡議員にお答えいたします。


 まず、災害時要援護者対策について、地震災害時における医療救護活動マニュアルの作成状況とその具体的内容はどうかとのお尋ねでございました。


 議員お話の地震災害時における医療救護活動マニュアルにつきましては、医療救護活動要領として、本年5月に各市町、消防機関、医療関係団体等に配布いたしますとともに、多くの方に活用していただけるよう県のホームページにも掲載したところでございます。


 この要領には、災害時の情報収集伝達や医療機関、救護所の活動、患者の搬送等について、行政や医療機関、団体等の具体的な活動手順や連絡方法を記載しております。この中で、在宅療養患者の支援につきましては、保健所や市町の保健師が中心となって、自主防災組織や災害ボランティア等とも連携をとりつつ、要支援者の実態把握や受診先、医薬品等の確保、健康状態の管理指導、通院や日常生活の介助、医療機関、福祉施設等への入所などについて、必要な支援を行うこととしております。


 なお、在宅療養患者の行動手順につきましては、今年度、患者や家族の方が災害時にとるべき行動を記載した防災カードを作成する予定でありまして、それらの中で具体的に示してまいりたいと考えております。


 次に、災害時における在宅療養患者への対応を協議するため、協議会やシンポジウムを開催することについて見解はどうかとのお尋ねでございました。


 議員御指摘のとおり、災害時における在宅療養患者を支援するためには、医療や行政だけでなく、患者御自身や家族、NPOやボランティア団体などと連携、協働することが、極めて重要なことであると認識いたしております。


 このため本県においては、現在、在宅療養患者のうち、災害時において特に医療依存度が高く、自力で避難が困難な難病患者等について、各保健所に設置しております難病地域ケア対策連絡協議会等で、患者の状態把握やパンフレットの作成、配布など、災害時の支援方法を検討しているところでございます。


 お尋ねの協議会やシンポジウムにつきましては、先ほどの難病地域ケア対策連絡協議会等の場に、NPOやボランティア団体、医療機器メーカーなど関係者の参加を要請することによって、同じ機能を持たせることができると考えられますので、そこで支援方法の具体的な意見を伺うとともに、患者一人一人に適した個別の防災プラン作成の支援を行うことで、よりきめ細やかな災害支援体制の充実強化を図ってまいりたいと考えております。


 次に、内部障害者に関しまして、身体障害者とそのうちの内部障害者は、県内にそれぞれどのくらいいるのかとのお尋ねがございました。


 本県におけます平成18年3月31日現在の身体障害者手帳交付者数は7万3,550人で、そのうち内部障害者は1万9,305人となっておりまして、全国と同様、本県でも約4人に1人の方が内部障害者となっております。


 最後に、県関係施設の駐車場に車いすマークとあわせて「ハート・プラス」マークの表示をしてもらいたいがどうかとのお尋ねでございました。


 障害者に関するマークには、「ハート・プラス」マークのほか、視覚障害者や聴覚障害者に関するマークなど、さまざまなマークがありまして、それぞれの目的に応じて使用がなされているところでございます。


 駐車場につきましては、車いす使用者が乗降する際に一定のスペースが必要とされますことから、障害者のための国際シンボルマーク、いわゆる車いすマークを表示しておりますが、このマークは、車いす使用者を初め、広く障害者用の駐車場所として定着しているところでございます。


 このため、県関係施設につきましても、引き続き車いすマークを障害者用の駐車場の表示として使用することにしたいと考えておりますが、来庁者の自動車に「ハート・プラス」マークなど障害者に関するマークの表示があれば駐車ができるよう、周知徹底を図りたいと考えております。


 以上でございます。


○(清水裕土木部長) 議長


○(篠原実議長) 清水土木部長


   〔清水裕土木部長登壇〕


○(清水裕土木部長) 笹岡議員にお答えいたします。


 ファシリティマネジメントについて、公共土木施設維持管理システムの構築について、現在の取り組み状況と今後の取り組み方針はどうかとのお尋ねでした。


 公共土木施設維持管理システムは、重大な損傷が発生した後に対処する従来の対症療法的な維持管理手法を、重大な損傷が発生する前に計画的に対処する維持管理手法に改めるものでございます。このことにより、施設を延命化し、ライフサイクルコストの縮減や重大な損傷が発生したときに生じる社会的損失の低減を図るもので、平成16年度からシステムの構築を進めております。


 平成17年度までに、点検方法や健全度評価手法等の基本方針の策定や、特に重要度の高い橋梁及びダムについて、計画的な維持管理を行うための具体的な手法を示したガイドラインを策定したところでございます。


 また、本年度から、これら施設の点検によるデータ収集を開始し、このデータに基づき維持管理投資計画を策定することとしており、この過程で、従来の手法に対する削減効果も明らかになるものと考えております。


 平成19年度以降は、橋梁、ダムについての効果を見きわめた上で、水門やトンネル等そのほかの公共土木施設についてもシステムの構築を進めてまいりたいと考えております。


 次に、地震災害対策につきまして、3点お尋ねがございました。


 まず、本県における耐震診断、改修の目標や耐震改修促進計画の検討状況はどうかとのお尋ねでございました。


 本県における昭和56年以前に建設された耐震改修促進法に基づく特定建築物は、平成9年時点で、約2,300棟であり、そのうち平成16年度末時点の調査では、建てかえや除却されたものが約100棟ございました。残り約2,200棟のうち、耐震診断を実施したものが約330棟で、そのうち耐震性が確認されたものは約30棟ございました。診断の結果、改修等が必要とされた約300棟のうち、耐震改修が実施されたものが約100棟で、未実施のものが約200棟となっており、耐震診断や耐震改修はなかなか進んでおらず、県といたしましては、継続して、建築物の所有者への法律の周知と耐震診断等の実施を呼びかけております。


 笹岡議員お尋ねの耐震改修促進計画の策定につきましては、現在、学校、病院、庁舎等の特定建築物の最新状況の把握を各市町に依頼するとともに、庁内関係部局とも連携し、用途ごとの耐震化率の目標値設定などについて検討を進めているところでございます。


 今後、県といたしましては、防災担当部局を中心に、今年度策定予定の南海地震の被害軽減に向けた県の行動計画とも整合性を図りながら、今年度中の耐震改修促進計画策定に向け、取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、既に策定済みの愛媛県既存建築物耐震改修促進計画により、住宅等の耐震改修時における所得税特別控除等のメリットは受けられるのかとのお尋ねでした。


 固定資産税の減額措置につきましては、耐震改修促進法に基づく計画の有無にかかわらず、要件を満たす耐震改修を行った場合には、市町に対し、証明書を添付して申告すれば適用されることとなっております。


 一方、所得税の特別控除につきましては、改正耐震改修促進法に基づく耐震改修促進計画の策定以外にも、地方公共団体が任意に定めた耐震改修に関する計画の策定などで適用可能ですが、いずれにいたしましても、対象が補助を受けて行った耐震改修に限定されているため、本県内では、現在のところ適用されていない状況でございます。


 県といたしましては、昨年全市町に対して、愛媛県建築物耐震改修促進連絡協議会への参加を呼びかけ、耐震診断事業の早期実施を働きかけた結果、本年度は全市町で実施することとなっております。さらに、耐震改修につきましても、市町による補助事業の実施を促すため、市町に対する技術支援等に努めてまいりたいと考えております。


 最後に、住宅等の耐震改修を推進し、県民が、安価で安心できる耐震補強工事を行うことができるようにするため、具体的にどのような方策を検討しているのかとのお尋ねでした。


 住宅等の耐震化については、市町や建築主が主体的に取り組むべき課題であると考えております。県といたしましては、市町への技術支援等と合わせて建築主への情報提供や意識啓発が重要と考えております。


 県は、本年5月から住宅の耐震改修等を促進するため、県の定めた要件を満たす事業者の紹介や、金利優遇措置が得られる金融機関を紹介する住宅リフォーム支援事業を新たに設けるなど、支援に努めているところでございます。


 今後、県といたしましては、耐震改修を円滑かつ効率的に実施できる技術的なマニュアルの策定や耐震改修に関する最新情報を県民へ提供するなど、県民が、安価で安心して耐震改修を実施できる環境を整備してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(野本俊二教育長) 議長


○(篠原実議長) 野本教育長


   〔野本俊二教育長登壇〕


○(野本俊二教育長) 笹岡議員の障害児教育の問題についてお答えをさしていただきます。


 東予東部地区に養護学校の高等部を設置することについて、どのように考えているのかというお尋ねでございます。


 今治養護学校新居浜分校は、保健所建物の有効利用という制約がある中で、せめて義務教育の小中学生の間は、できるだけ寄宿舎よりも親元から通学できることが望ましいし、また、その通学の負担を少しでも軽くしたいという思いから積極的に設置を進めまして、通学バスも運行いたしまして、本年4月に開校したばかりでございます。


 今後、この分校は、小中学生の生徒数の増加も予測されておりますし、現状ではスペース的な余裕もありませんし、また何よりも、当面は、現在の学校の基礎づくりと運営を軌道に乗せることに全力で取り組んでまいりたいと考えております。


 したがいまして、高校生は、これまでどおり今治養護学校本校への通学または寄宿舎利用になるわけですけれども、希望者は全員受け入れ可能ということでございますので、県教育委員会といたしましては、新たな高等部設置の御提案につきましては、将来的課題として受けとめてまいりたいと考えております。


 次に、今治養護学校高等部への生徒の送迎につきまして、四国中央市から送迎する保護者の負担を軽くするための対策を講じてほしいがどうかというお尋ねでございました。


 スクールバスの運行は、毎日の子供たちの負担を考えますと短いほどいいわけでございますが、片道1時間30分程度が限界でございますので、四国中央市から今治までは無理がございますし、そのために寄宿舎が用意されているわけでございますけれども、お話のように、その寄宿舎の生徒の送迎の御苦労のほどもお察ししているところでございます。


 しかしながら、週末を家族とともに一緒に過ごすことは、子供たちにとりまして、心身の健やかな発達のためにも大切なことでございまして、県教育委員会といたしましても、特殊教育就学奨励費によりまして、ガソリン代など帰省費の全額または半額の補助を行っておりますし、また、家庭の御事情などで週末に帰省できない場合には学校で預かるなど、できる限り柔軟に対応を行いまして、負担の軽減に努めておりますので、引き続き保護者などの御協力をお願いしたいと思っております。


 なお、本県でも、県境の学校におきましては、一部広島県や高知県から生徒を受け入れているわけでございますけれども、香川県も協力をしていただいておりますので、子供たちの負担を軽くするために、やむを得ないような場合には、次善の策として、そういう選択があってもよいのではないかと考えております。


 以上でございます。


○(粟野友介警察本部長) 議長


○(篠原実議長) 粟野警察本部長


   〔粟野友介警察本部長登壇〕


○(粟野友介警察本部長) 笹岡議員にお答えいたします。


 初めに、本年1月以降の放置駐車違反取り締まり件数の月別推移はどうか。また、松山東署管内での駐車監視員による放置駐車車両の確認件数と警告・指導件数はどうかとのお尋ねでございます。


 本年1月から5月末までの放置駐車違反取り締まり件数は、1月が335件、2月が410件、3月が305件、4月が267件、5月が263件の合計1,580件でありまして、昨年に比べ880件減少しております。


 改正道路交通法施行後の6月中の放置駐車車両の確認件数は576件であり、昨年同月の検挙件数に比べ145件、プラス33.6%増加をしております。松山東所管内での駐車監視員による6月中の放置駐車車両の確認件数は150件であり、確認作業中に運転者が車両に戻り、警告・指導とした件数は145件となっております。


 次に、業務上の貨物積みおろし作業の車両については、経済活動の停滞を招かないよう一定の配慮も必要と思うがどうかとのお尋ねでございます。


 道路交通法第2条第1項第18号では、貨物の積みおろしのための停止で5分を超えない時間内のものであって、運転者が車両を離れない場合につきましては、駐車の定義から除外をしております。すなわち駐車違反とならないわけであります。これ以外の理由により、継続的に停止する車両等であって、運転者がその車両を離れ、直ちに運転することのできない状態にあるものにつきましては、すべての車両について公平に取り締まっているところであります。


 なお、集配、配達車両の場合は、運転者が近くにいる可能性が高いと認められることから、運転者の有無を確認するなど、慎重に対応しているところであります。


 また、平成16年1月から本年5月までの間、荷さばき場の設置など、県内の駐車規制の見直しを集中的に実施してきたところであります。


 宅配業者の車両につきまして、交通規制の対象から除外することは駐車秩序の維持の観点から困難でありますが、今後も交通の実態を踏まえつつ、必要がある場合には、駐車規制の見直しに取り組んでまいる所存であります。


 なお、訪問看護等、特定の用務や条件を備えている車両につきましては、警察署長による駐車許可で対応しているところでございます。


 以上でございます。


○(篠原実議長) 休憩いたします。


 午後1時から再開いたします。


     午前11時58分 休憩


  ―――――――――――――――――


     午後1時 再開


○(帽子敏信副議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(佐々木泉議員) 議長


○(帽子敏信副議長) 佐々木泉議員


   〔佐々木泉議員登壇〕


○(佐々木泉議員)(拍手)格差社会、貧困の拡大などの言葉が示すとおり、耐えがたい苦しみが国民を襲っています。今ほど悪政から県民を守る県政が求められているときはありません。この点、加戸県政はどうなのか、判断材料ともなる問題からお尋ねします。


 所得税、住民税、国保料、介護保険料の総値上がりで県民が悲鳴を上げています。特に高齢者が怒っています。私の知っている方は、非課税のひとり暮らしでしたが、いきなり所得税1万2,100円、住民税5,400円となり、連動して介護保険料はランクが2つ上がって、3万5,650円だったのが7万7,550円へと2倍以上になりました。国保料も値上げされ、その結果、4つの税金保険料の年間合計で見ますと、5年前4万400円、昨年10万5,570円、ことし17万2,050円。この方の収入は年金月額10万円ちょっと。余りにひどすぎます。昨年の10倍の負担になった人もいらっしゃるそうです。


 このような増税の影響について、知事は大変だと思っているのか、それとも大したことないと考えておいでなのか。大変と思っておいでなら、よく実情を把握して、相談に乗り、実際に負担を軽くすることが必要です。


 そこでお尋ねしますが、まず、県内の年金生活者のうち、昨年まで住民税無税で、今年6月から新たに住民税を課税される人は何人か。また、定率減税縮減によって増税となった人は何人か。課税の影響をどう予測しているか。お答えください。


 なお、昨日、私ども日本共産党は、高齢者への大増税を直ちに中止するよう政府に申し入れております。


 さて、4月からは、障害者自立支援法が施行され、1割の定率負担と食費などの自己負担で、ほとんどの障害者が生活できにくくなっています。


 昨日の答弁で、県は施設などの聞き取りをしたようですが、障害者本人の生の声を聞いて県として手を打つべきではないですか。県内の影響はどうか、その実態を調査してはどうですか。


 あわせて、今年度、難病患者団体や被爆者団体への補助金が大幅に減らされ、団体の運営に支障が出ており、むごい仕打ちとの批判があります。これらの団体は、本来、県などが行うべき相談活動や難病対策実現の活動、原爆被害への国家補償の要請、毎年の原爆犠牲者慰霊祭などを進めており、当然の補助を削られたのではたまりません。補助金支給額減額の実態はどうか、また復活を求めるがどうか、お答えください。


 県内には、このように県民福祉の向上のために手弁当で頑張っているたくさんの団体があります。先日、私はシベリア抑留犠牲者の慰霊祭に出席いたしましたが、関係者の御苦労は並大抵ではありません。しかし、これは生き残ったものの務めとして、また、後世に語り継ぐ使命として頑張るのだとのお話でした。


 7月11日から17日まで、県美術館でシベリア抑留展も開催されます。80歳を超える皆さんが強制労働の補償を切実に求めておいでです。戦争の犠牲となった人々のことを忘れることなく、国にも対策を求める必要がありますが、県内のシベリア強制抑留者の労働に対する補償のために、県としてどのような取り組みをしていくのか、お答えください。


 次に、10月からの県内郵便局のうち26局が集配業務をやめ窓口業務だけの無集配局となることから、サービス低下が心配されています。そもそも郵便局は、地域のかけがえのない情報、金融の窓口というだけでなく、外務職員による貯金・保険の集金、高齢者への声かけ、励ましメッセージのお届け、生活用品の配達や出したい郵便物を直接取りに伺うなどのひまわりサービス、災害時の情報収集と情報提供、救援物資の配達から仮設住宅の訪問など、大地震や水害のたびに活躍が伝えられるのを初め、行政と提携しての廃棄物不法投棄の見回りなど、地域づくりの大きな役割を担っています。地域の隅々まで熟知している郵便職員の存在は、特に過疎地域では頼りになります。その過疎地域で、郵便局が窓口業務だけになるというのは、大問題です。


 もっとも愛媛県自体が、保健所統合で新居浜、大洲、丹原、伊予、久万、宇和、野村、御荘などの保健所と支所を廃止し、警察署の統廃合や市町村合併などを進め、地方局も5局から3局に減らそうとしているのですから、住民サービスの低下は人ごとではありません。


 それはともかく、県内の集配郵便局の維持にどんな努力をしてきたのか。また、今後の対策はどうか。お答えください。


 次に、本県の上空を覆う米軍専管空域いわゆる岩国エリアが米軍基地再編に伴って拡大されようとしています。日米の合意によると、厚木基地の空母艦載機59機を岩国に移し、既に配備されている米軍機57機ともども岩国から出撃して世界各地に殴り込みをかけるというのです。そうなると、例えば、高知沖を通る空母に向けて岩国を飛び立つ、あるいは空母から岩国に帰還する艦載機は本県上空を次々と通過します。厚木では、初めの1機が飛び立ってから最後の1機が移動し終わるまで約2時間かかっておるそうですが、そんなことになれば、米軍に握られている松山空港の進入管制権を日本に取り返すことはますます困難になり、松山空港の離着陸に、いちいちアメリカのお伺いを立てるという情けない状態の解消は遠のいてしまいます。


 日米合意によると、これに伴って、岩国エリアの調整をすると明記されています。調整とは何か。我が党の問い合わせに対して、防衛庁、外務省は、米軍管制空域を広げることもあり得ると答えています。


 そこでお尋ねしますが、米軍基地再編に伴う岩国エリア拡大のおそれをどう把握しているか、松山空港進入管制返還にどう努力しているか、お答えください。


 第2の質問は、プルサーマル計画の中止についてです。


 御存じのとおり、四国電力は、2010年から伊方原子力発電所3号機で、プルトニウムを含むMOX燃料を使ってプルサーマルを始める予定で、これを国が許可いたしました。


 しかしこれには、大きな疑問と不安が寄せられています。特に、相次いで異常が発見される老朽原発を抱える伊方で、しかも日本最大の活断層である中央構造線が原発の目の前の海底を不気味に走り、マグニチュード8以上の地震発生のおそれが強い伊方で、そんな計画を進めていいのかという問題です。四国電力は、地震とプルサーマルは別問題だと逃げていますが、どう見てもだれが考えても、地震のおそれの強い原発で、今以上に危険なプルサーマルをやっていいのかというのは、大問題です。まず大切なのは地震対策であって、それ抜きにプルサーマルどころではないだろう、これが多くの人の実感です。


 佐賀大学の豊島耕一教授は、世界の地震発生状況を比較して、1970年から30年間に発生したマグニチュード5以上の地震は、アメリカで322回、フランスで2回、イギリスで0回、ドイツ2回だが、日本では何と3,954回も発生した。すなわちプルサーマルは、地震のほとんど起こらない地域で実施されており、アメリカは地震の多い西海岸には原発をほとんど建設していない、これらの国と日本を同列に扱ってはならないと警告しています。


 また、伊方原発のプルサーマルを国が許可した翌週には、金沢地方裁判所で原発運転差し止めの画期的な判決がありましたが、その中で、石川県志賀原発の事故による放射能が熊本まで飛んでいくことが認定されました。約700kmも離れた石川県から熊本県まで有害な放射能が飛んでいくほどですから、伊方で万一のことが起これば、県内全域は言うに及ばず、四国はもちろん中国、九州、関西どころか首都東京にも、韓国の首都ソウルにも放射能が飛ぶ。そういう原発でプルサーマルをやってよいのか、これが、原発に賛成の人も反対の人も大変心配しています。


 7月23日には県主催のシンポジウムが開かれますが、地震学者が招かれておりません。1回だけのシンポジウムに終わらせず、引き続き地震とプルサーマルをテーマにしたシンポジウムを開くよう要望しておきます。


 さて、質問に入りますが、まず、学者の間でも見解が対立する伊方原発のプルサーマルの安全性について、独自の検討能力のない県は、何をもって判断するのか、お答えください。


 加戸知事は、伊方町の動向と県議会の議論を見て判断すると言うが、県議会のこれまでの議論の中で、積極的にプルサーマルをどんどん進めてくれという意見は県議会にはありません。その上、現在県議会には、地元伊方の県議がおりません。このこと一つとっても、来年の県議選後の議論を待つ必要があると言えます。


 さらに、県自身に、安全性について科学的かつ慎重に検討する見識が必要ではないか。県には環境安全管理委員会の技術専門部会があるからいいとおっしゃいますが、福島県のように、県自身が自信を持って判断できるようになるための専門機関を持つ必要があるのではないか。


 次に、プルサーマルの国際的経験について、ベルギーで高燃焼度燃料とMOX燃料の併用実績があるという明確な根拠をお示しいただきたい。


 これは、MOX燃料と同時に、よく燃えるウラン燃料を一緒に燃やすという世界でも例のないことを伊方で初めてやろうというので、昨年12月議会で私が、そんなことをやった国はあるのかと質問したところ、当時の県民環境部長は、ベルギーで許可されていると答えました。私は納得できず、許可されたというが実施されたのかと環境保健福祉委員会で尋ねたのですが、わからないから国に問い合わせるということでした。ことし2月6日の委員会で、もうわかったろうと思って質問すると、今国に問い合わせ中であるという。さらに1カ月後の3月9日の委員会になって、やっとベルギーで実施したという答弁をもらったが、私がさらに詳しく内容を尋ねたら、そこまでの確認はできていないということでありました。


 ところが、後でわかったところでは、国は、既に昨年10月段階で、ベルギーでは許可はしたが実績はないという結論を出していたのです。そのことが国の資料に書いてあります。しかし、この結論が、ことし2月17日に突然訂正される。そこにはこう書いてある。「四国電力の委託に基づきNACインターナショナルを通じて入手された情報」つまり四電の調べで実績もあったということになった。しかしその内容は公表されていない。


 我が党の問い合わせに対して、原子力安全保安院は次のように回答しています。「本件については四国電力が調査委託により入手した情報であり、契約上、その内容について公開できない旨の説明を受けています」世界でもやったことのない複雑なやり方でプルサーマルをやろうとしているということについて、国が調べてもわからなかったことを四電が調べたらわかった。しかし中身は公表できない。これでは四電を信じるしかないが、知事も同じですか。


 それから、プルサーマルは本当に資源の節約になるのか。経済性はどうなのかという問題です。不思議なのは、使用済みMOX燃料の処理のめどさえ立っておらず、費用が算出できるはずがないのに、四電が経費上の問題はないとしていることです。プルサーマルによる経費について、MOX燃料製造コスト、使用済みMOX燃料の処理費用、導入に伴う原発改造費用、被害予測の拡大に伴う損害保険料の増大などを含めた総額を示してください。もっと言えば、プルサーマルを事前了解すると10億円、実施すると50億円、占めて60億円の核燃料サイクル交付金が県財政に転がり込むというわけですが、これも本来は、プルサーマルのコストとして考えるべきお金です。


 プルサーマルは、エネルギー自給率を引き上げる方策だと四国電力も言うし、知事もおっしゃる。けったいなことを言うなと思います。なぜ輸入ウラン燃料を燃やして、そこから生まれるプルトニウムを燃やすと自給率が上がるのか。電力会社は、プルトニウムは国産に準じる準国産エネルギーだと言う。何でプルトニウムが準国産ですか。今問題になっているように、池や湖で外来のブラックバスやブルーギルの繁殖が問題になっていますが、あれも日本でふえたら準国産魚ですか。そういうでたらめには知事が見識を持って対処していただきたい。経済的にも到底引き合わないこんな計画を中止するよう重ねて求めて、次に移ります。


 県警幹部の裏金事件について、加戸知事にお尋ねします。


 粟野県警本部長からは、これまでたくさんの貴重な答弁をいただいております。いわく「本人名義以外の領収書を使用することが許されるという法的根拠はございませんが、使用してはならないという法的根拠もございません」。いわく「捜査員が電話帳から抽出した氏名を領収書に用いる場合もあったと承知しております」。いわく「他人名義の領収書をつくる際、印鑑はだれが用意するのか。それにつきましては、協力者のものであると承知しております」。まだまだありますが、公安委員の県議会答弁は警察職員が原案を書くという公安委員長の答弁とともに、全国に例を見ない御答弁で、警察行政の一端を浮き彫りにしていただきました。


 きょうは、加戸知事にお尋ねします。


 この間、県警幹部の不正を告発した仙波敏郎巡査部長への見せしめ配転について、人事委員会が理路整然とした画期的な判断を下し、その結果、仙波氏はもとの職場へ帰ることができ、県警本部の誤りがはっきりしました。それに先立つ2月県議会では、全会一致で県警における捜査費の厳正な使用を求める決議が採択され、県警に対して「心からの反省」を求め、「県民の新たな疑念を呼び起こさない誠実な対応」を要請しました。


 ところが、これをあざ笑うかのような今回の捜査資料流出事件です。県警捜査員のパソコンからウィニーで捜査資料が流出したわけですが、この流出資料は、裏金づくりの決定的証拠といってよいと思います。


 ある事件について、協力者から重要証言を得て現金謝礼を支払ったと言う。ところが、その協力者は謝礼をもらっていないと言う。では、支払ったはずの謝礼はどこに行ったのか。裏金に回ったのではないか。この流れを徹底的に洗えば、愛媛県警察幹部による裏金づくりの徹底解明が可能になる決定的証拠です。


 ところが県警は、流出資料は正式文書ではなく、担当した警察職員の私的なメモであるとのごまかしをしている。県警の調査報告が出る1週間前に発売された週刊朝日によると、愛媛県警の現職X氏の衝撃告白として、「愛媛県警ただいま隠蔽工作で大忙し」「ウィニーの件が発覚してから、県警本部の別室に会計課の人間が詰めて、日々、帳尻合わせに励んでいます」「言い訳ができなくなったため、流出した書類は単なる下書きに過ぎず、実際にはカネは動いていなかったことにするために、帳簿の数字を書き換える隠蔽工作をしているのです」「どうやらこれが県警が落としどころと考えているシナリオらしい」と報じていました。そして、まさにそのとおりになりました。


 県警本部のこんな総力を挙げての隠ぺい工作を放置するわけにはいきません。これを確かめるには、知事御自身が関係書類に当たるしかないと考えますが、知事は流出資料と本物の捜査報告書の違いを確認しましたか、確認する気はありますか。


 また、県警本部は流出資料に名前の出た人々は、名前をかりただけで、謝礼を払った本当の協力者は別にいるというのです。しかし、名前をかりただけだという人の中には、確かに自分はそういう証言をした。内容は合っている。供述はほぼ正確。聞き込みには来た。名前が漏れたことは遺憾。対応したのは奥さん。警察は来たなど、全く無関係な人からの名前だけかりてきたのではなく、逆にかなりの人が捜査に協力しており、しかも現金ではないものの謝礼として菓子箱や飲食の提供を受けた方も4人おり、県警本部が言うように、名前をかりてきただけというので済ますのには無理があります。


 この件での監査委員の調査では、氏名や住所が合っているか、謝礼を受け取ったかなどは調べていますが、捜査報告書に書かれているような証言をしたかどうか調べたのか。また、監査委員自身が、前回の特別監査の結果で、監査を実効あるものにするためには、協力者等に対する調査が必要不可欠と指摘いたしましたが、今回初めて、その協力者の住所氏名が明らかになり、実効ある監査が可能となっているわけですから、知事は、情報提供者への調査などによって捜査費の流れをつかむために、監査委員の特別監査を求めるべきであると考えますが、いかがですか。


 最後は、知事御自身のことについてお尋ねします。


 まず、知事は、宮城県知事、大阪市長などのように、退職金を辞退、廃止するべきではないか。おととい当選した滋賀県知事も退職金返上を公約しています。


 一般県民は、退職金をもらう人で生涯に1度であり、自営業者、農林漁家、主婦などは、退職金に一生縁がありません。加戸知事は、もう既に、文部省退職のときに退職金を受け取った上、複数の天下り先でももらい、第1期県政の終わりに知事としての退職金を受け取っており、何度もらえば済むんだと批判する人もいます。ここはすっぱり知事退職金をやめるように決断されることをお勧めいたします。


 今度引き下げたとしても3,800万円。質問の冒頭で述べましたような月10万円の年金で暮らす人からも税金を集めて、そこから4年ごとに知事の退職金を出すということにやりきれない思いがいたしますので、どうぞお願いいたします。


 最後に、知事が会長を務める県人権対策協議会、県人権教育協議会が、財団法人県白鳳社に貸し付けをしているのは事実か、お答えください。


 この2つの協議会には県の補助金が支出されており、その団体がほかの団体に巨額の貸し付けを行うとすれば、補助金支出の趣旨にそぐわず、また、貸し付けが焦げつくようなことになれば、補助金が焦げつきの穴埋めに使われることになり、いずれにしても問題が多いと考えます。


 以上です。(拍手)


○(帽子敏信副議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(帽子敏信副議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 佐々木議員の質問に答弁いたします。


 まず、ウィニーによる県警捜査資料流出事件で、知事は、流出資料と本物の捜査報告書の違いを確認したか。また、確認する気はあるかとのお尋ねでございました。


 警察予算の執行につきましては、知事の権限に属する事務を警察本部長に補助執行させておりまして、警察において責任を持って適正な執行をすべきだと考えております。


 今回の県警の捜査資料流出問題の究明には、100名を超える警察職員が、3カ月余りにわたる期間をかけたと聞いておりまして、調査結果報告は、それなりに重く受けとめたいと考えておりますので、私自身が直接書類を確認する考えはございません。


 次に、知事は、情報提供者への調査などによって捜査費の流れをつかむために監査委員の特別監査を求めるべきと考えるがどうかとのお尋ねでございました。


 さきに流出資料の事実を証する書面として住民監査請求が提起され、監査委員は、その監査の中で、情報提供者とされる21名について既に文書及び一部面談による調査を実施いたしております。


 また、流出資料と支出証拠書類の両方を精査し、さらに、関係者からの聞き取り調査を実施した上で、違法または不当な執行があったとまでは断定することはできないと結論づけているところでございまして、現在までの状況では、改めて特別監査を請求する必要はないと考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(帽子敏信副議長) 讀谷山総務部長


   〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 佐々木議員にお答えいたします。


 まず、県内の年金生活者のうち、昨年まで住民税無税で、ことし6月から新たに住民税を課税される人は何人か。また、定率減税縮減によって増税となった人は何人か。課税の影響をどう予測しているかとのお尋ねでございましたが、少子高齢化が進展する中、現役世代の活力を維持し、世代間及び高齢者間の公平を図る観点から、低所得者に対する適切な配慮を行いつつ、高齢者にも担税力に応じた負担を求めるとの趣旨で、平成16、そして17年度の税制改正によりまして、老年者控除の廃止を初めといたします優遇措置が縮減され、今年度から施行されますとともに、経済状況の好転により定率減税が縮減されたところであります。


 制度上、住民税は市町が課税しておりまして、現時点では、まだその詳細な報告が来ておりませんため、これらの改正により影響のある方の人数等は把握できておりませんが、広い範囲で影響があるものと考えられるところでございます。


 各人ごとの影響額につきましては、年金収入や世帯構成などによって異なりますけれども、年金生活を営む夫婦世帯で、夫の年金収入が標準的な200万円程度の場合は改正後も非課税、また、250万円の年金収入であれば2万5,000円程度が新たに課税、また、300万円の年金収入であれば3万7,000円程度の増税となっているところであります。


 次に、知事の退職手当に関しまして、知事は、退職金を辞退、廃止するべきではないかとのお尋ねですが、退職手当の廃止につきましては、昨日、森高議員にお答えしましたとおり、厳しい財政状況や現時点での他県の状況等から、その算出率を100分の70から100分の60へ引き下げ、全国的な水準に比べて低くすることが適当と判断し、今議会に条例改正案を提案しているところであり、御理解を賜りたいと考えております。


 なお、知事が退職手当を辞退することは、債権の放棄による県への寄附に当たりますことから、公職の候補者等の選挙区内への寄附を禁じました公職選挙法に抵触するところであります。


 以上でございます。


○(藤岡澄企画情報部長) 議長


○(帽子敏信副議長) 藤岡企画情報部長


   〔藤岡澄企画情報部長登壇〕


○(藤岡澄企画情報部長) 佐々木議員にお答えをいたします。


 まず、県内の集配郵便局の維持にどんな努力をしてきたのか。また、今後の対策はどうかとのお尋ねでございました。


 本県における郵便ネットワークの再編につきましては、これまで日本郵政公社四国支社に対して、地域住民へのサービス低下の懸念を伝え、同社からは、一定の水準は確保できると聞いているところであります。


 山間僻地を多く抱える本県にとって、県内各地に設置された郵便局は重要な役割を担っておりまして、今回の再編に伴い、地域住民に大きな影響が及ぶ事態とならないよう、今後の動向を十分見きわめながら、適切に対応したいと考えております。


 次に、米軍基地再編に伴う岩国エリア拡大のおそれをどう把握しているか。松山空港進入管制返還にどう努力しているかとのお尋ねでございます。


 日米両政府が合意した在日米軍再編案におきましては、岩国進入管制空域について、お話にもありましたが、米軍、自衛隊及び民間航空機の訓練及び運用上の所要を安全に満たすよう、日米合同委員会を通じて調整されると示されておりまして、今後の同委員会の協議の推移を注視してまいりたいと考えております。


 また、管制空域の返還につきましては、本来、日本政府が外交・安全保障問題として最善の方策をとるべきものではありますが、日本国内における空域の管制は、日本側で一元化して行うことが最も望ましいことから、県では、これまでも国土交通省に対してその返還を求めてきておりまして、本年6月にも、地元松山市とともに改めて要望をしたところでございます。


 今後も、全国知事会や米軍基地等の所在する関係県で構成する渉外知事会とも連携し、返還を強く申し入れていくこととしております。


 以上でございます。


○(三好大三郎県民環境部長) 議長


○(帽子敏信副議長) 三好県民環境部長


   〔三好大三郎県民環境部長登壇〕


○(三好大三郎県民環境部長) 佐々木議員にお答えします。


 学者の間でも見解が対立する伊方原発のプルサーマルの安全性について、独自の検討能力のない県は何をもって判断するのかとの御質問でした。


 県では、伊方原子力発電所環境安全管理委員会技術専門部会を設置して、原子炉工学や核燃料工学などを専門とする学識者で構成しておりまして、ここで科学的、技術的な観点から、国の安全審査結果の妥当性を慎重に検討することとしております。


 次に、プルサーマルの国際的経験について、ベルギーで高燃焼度燃料とMOX燃料の併用実績があるとする明確な根拠を示せとの御質問でございました。


 ベルギーにおける併用の事例につきましては、本年2月17日に開催された伊方3号機のプルサーマル計画を審査する原子力安全委員会、原子炉安全専門審査会第110部会の第8回会合におきまして、原子力安全・保安院から、伊方3号機の計画と同等またはそれ以上の高燃焼度ウラン燃料とMOX燃料の燃焼実績があることが確認されたと報告されておりまして、このことは、原子力安全委員会のホームページに公開されております。


 次に、プルサーマルによる経費について、MOX燃料製造コスト、使用済みMOX燃料の処理費用、導入に伴う原発改造費用、被害予測の拡大に伴う損害保険料の増大などを含めた総額を示せとの御質問でございました。


 伊方3号機のプルサーマル導入による経費の総額については、国の原子炉設置変更許可の審査対象でなく、また、四国電力の経営情報に属する事項でもございまして、県は承知しておりません。


 なお、四国電力におきましては、これまでさまざまな場で、プルサーマルの導入により増加する経費については、経営努力により電気料金に影響させないように努める旨を表明しておるところでございます。


 次に、知事が会長を務める県人権対策協議会、県人権教育協議会が、財団法人県白鳳社に貸し付けをしているのは事実かとのお尋ねでございました。


 このことにつきましては、財団法人愛媛県白鳳社に対する公益法人検査におきまして事実を確認しております。


 なお、県による両協議会への補助につきましては、両団体とも、同和問題を初めとする人権課題の解決に取り組んでいる団体でございまして、活動の公益性、重要性を考えて、各種会議や地域活動指導などの活動経費を補助しております。使途も関係書類により適正に執行されていることを確認しております。


 以上でございます。


○(濱上邦子保健福祉部長) 議長


○(帽子敏信副議長) 濱上保健福祉部長


   〔濱上邦子保健福祉部長登壇〕


○(濱上邦子保健福祉部長) 佐々木議員にお答えいたします。


 県民を守る県政に関しまして、3点御質問がございました。


 まず、障害者自立支援法施行による県内の影響はどうか。その実態を調査してはどうかとのお尋ねでございました。


 昨日、豊島議員にもお答えいたしましたように、障害者自立支援法の影響について関係者にお聞きしていたところ、従来に比べ負担感が増加したとの意見があるほか、利用者負担の増加を理由に、福祉施設利用者約2,800名のうち12名の方が施設を退所されたとの報告を受けております。


 また、お話の実態調査につきましては、機会あるごとに関係者等から意見を伺うなど状況の把握に努めており、改めて調査を行うことは考えていないところでございます。


 次に、難病患者団体や被爆者団体への補助金支給額減額の実態はどうか。復活を求めるがどうかとのお尋ねがございました。


 平成18年度における団体補助としては、難病等患者団体連絡協議会へは90万円、原爆被害者の会へは15万円を補助しておりますが、いずれも前年度の半額となっております。


 県といたしましては、厳しい財政状況の中で、団体補助金のあり方について総合的に検討した結果でありまして、各団体にも十分説明を行い、一定の御理解をいただいていると認識しているところでございます。


 団体補助の復活は難しいと考えておりますが、これら団体の活動の必要性も十分認識しており、今後の効果的な支援方法について検討してまいりたいと考えております。


 最後に、県内のシベリア強制抑留者の労働に対する補償のために、どのような取り組みをしていくのかとのお尋ねがございました。


 終戦直後、強制的にシベリアに抑留され、飢えと寒さと病の中で厳しい労働を強いられた日本人は60万人を超え、うち6万人余りの方々が命を落とされたと言われております。亡くなられた方の中には、愛媛県人が1,000人以上おられたと伺っており、実に悲惨な心痛む出来事であったと認識いたしております。


 お話のシベリア強制抑留者の労働に対する補償については、県レベルの問題ではなく国として取り組むべき問題であり、厚生労働省を初め関係省庁の動向を見守ってまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(佐々木泉議員) 議長


○(帽子敏信副議長) 佐々木泉議員


   〔佐々木泉議員登壇〕


○(帽子敏信副議長) 初めに、再質問の項目番号を全部述べてください。


○(佐々木泉議員) 3の1、2、それと4です。


 私は、知事に対して、警察が調べたんではうまく調べれないだろうということで、知事みずから調べる必要があるんじゃないかと、こういうふうに申し上げた次第です。


 警察の不正問題は全国でいろいろ問題になりましたが、北海道にしても宮城にしても高知にしても、それぞれ首長の意気込み、熱意というものが、その解明に大きく左右しているというのは、これは言われていることであります。愛媛もですね、知事が、そのせっかく出た資料を見てどうかという、この資料そのものから漂ってくるものもかぎながらですね、ぜひその解明の決意を固めていただきたいと思います。


 前の光センサーのときには、私はもやもやしたのは嫌いと、すっきりしたいというふうにおっしゃったわけですから、そのもやもやを晴らすためにもやっていただきたいと思います。


 ところで、さっき知事がおっしゃった中で、3の1にかかわる問題ですけれども、予算の執行は警察に任せておると、だから適正にやられておると言ったわけですけれども、おっしゃったわけですけれども、事実、適正にやられておったかどうかが問題になっているわけですから、そこは警察任せにせずに知事みずから取り組んでいただきたい。


 それから、もう1つ言われてましたのが、大勢の人数で、警察が時間をかけて調べたんだから信じたいということなんですが、まさにその大勢でやっていたこと自体が事実解明のことではなくて、隠ぺい工作だったと指摘をされているわけですよ。たくさん時間を投入して、人を投入してやればやるほど隠ぺいが完成していくというのではね、(発言する者あり)まったく警察もむだじゃないですか。


 今指摘されているような隠ぺい工作ということに対して、そうではないんだというためには、やはり警察から、外部から調べることが必要だというふうに思います。


 4番の知事の退職金の問題ですが、これは知事御自身の退職金の問題なんですから、知事がお答えになっていただけるものだと思っておりました。


 寄附せよというようなことを私は主張をしているのではありません。その辞退をするべく廃止の手続をとろうというのは、やっぱり条例として提案をしていただかなければなりません。


 先ほど、団体補助金が半分に削られたと、被爆者団体には去年まで30万円がことし15万円、それから難病団体には、幾つかありますけれども、1つの団体で言えば10万円が5万円になったというような話があるわけですからね、そういう中での本当に効率的にむだなく、もったいないという気持ちでやるんだったら、まず知事が退職金を返上をすると、その後は、寄附行為にならないように条例などをきちっと整備をしていただくということで、知事自身がお答えをいただきたいと思います。


 総務部長の答弁でしたら、私、結構です。要りません。


 以上です。(拍手)(発言する者あり)


○(帽子敏信副議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(帽子敏信副議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 佐々木議員の再質問に答弁いたします。


 私自身が、この問題に関して調査すべきとのお尋ねでございました。


 先ほど答弁申し上げましたように、警察予算の執行は警察本部長に補助執行をさせております。そのことに関しての執行状態に関する監査を監査委員が行いました。


 今回のケースにつきましても、それぞれ流出資料と、それから具体的な個々の捜査報告書との都合、その他を監査していただいた結果として、違法、不当な執行はあったとは断定できないという結論を出されているわけでございますから、私が監査委員と同様なことを調査したとしても、同様な結果になるだろうと想定をいたしております。となるとあとは、捜査協力者に私自身が直接面談して、あなたもらったんですかどうかということをする以外に方法はないと思いますが、そのことまで要求されているんだろうと思いますけれども、私の方でそのようなことをする必要性を今感じていないということを答弁しているわけでございますから、具体的な行動として、抽象的に知事みずからが乗り出せとおっしゃられても、対応の方法がないと私は思いますし、また、今回の捜査報告書は、警察本部長の責任において作成されております。仮にこれが事実でないとするならば、警察本部長のまさに職務上の生命を失うということの発言をされているに等しいと私は思いますし、私は、警察本部長を信頼したいと考えてもおります。


 次に、退職金に関してのお話がございました。


 退職金のことについては、過去の歴史的な経緯その他全国的な傾向、何が理由であるかはわかりません。ただ私自身は、個人として、高過ぎるという意識は常に持ち続けてまいりました。


 事柄は、47県の中で、それぞれの置かれた各県の状況あるいは県民世論、その他等を考えて、どの程度の支給率が適当であるかという判断をその状況に応じて下すべきだと考えておりますし、そういった点で今回は、少なくとも、以前の古くからの経緯から言いますれば、100分の85から80、75、70、60という形での道行きはともかくとして、下げる、引き下げる方向での対応を考えているという、現時点での評価、そのことが妥当であるかどうかは、県議会において十分御議論をいただきたいと思ってもおりますし、県議会の方で退職手当の引き下げ率を100分の50、100分の40、100分の30と下げることは当然可能でもございます。


 ただ退職金を支給しないということを選挙公約に掲げて当選された宮城県知事あるいは恐らく今度の滋賀県知事もそうなるのかもしれませんが、それ以外の45県の知事がいらっしゃいます。なぜ愛媛は退職金ゼロであって、ほかの県は100分の80、70が許されるのかという、そういった点の全国的な突出した取り扱いをすることが、格好はいいでしょうけれども、それが本当に公正妥当なものなのかどうか。愛媛県に関しては、知事は退職金には値しない仕事しかしていなかったという評価を議会がなさるとするならば、それはあり得ると思います。


○(佐々木泉議員) 議長


○(帽子敏信副議長) 佐々木泉議員


   〔佐々木泉議員登壇〕


○(佐々木泉議員) 3の2について、端的にお伺いします。


 私は、監査の結果ですね、監査の報告書の中にも必要な情報開示が得られなかったということがありますので、もう知事が出るしかないだろうと。具体的には、報告書を読むということを言うておりますので、ぜひそれをやっていただくところから手始めに、手をつけていただきたいということを重ねて質問をしたいと思います。(発言する者あり)


 質問をしているんです。


○(帽子敏信副議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(帽子敏信副議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 佐々木議員の再々質問に答弁いたします。


 具体的な捜査報償費支出の根拠となりました各捜査員の捜査報告書、個々の報告書を見ることについての質問だったと理解いたします。


 監査委員において、既にそれは監査の段階で確認をしているわけでございますから、私が改めて同様な行為をすることに何の意味があるのか私には理解できませんし、自分の目で見たということを、この場において次の機会に報告申し上げればそれで決着することなのかどうか、私には理解がいたしかねます。


○(帽子敏信副議長) 暫時休憩いたします。


     午後1時49分 休憩


  ―――――――――――――――――


     午後2時4分 再開


○(帽子敏信副議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(鈴木俊広議員) 議長


○(帽子敏信副議長) 鈴木俊広議員


   〔鈴木俊広議員登壇〕


○(鈴木俊広議員)(拍手)自由民主党の鈴木俊広でございます。


 本日のトリの質問をさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。


 先月より、日本列島、また、世界中がワールドカップ・ドイツ大会一色に染まり、国民の期待を一身に受けて、ジーコジャパン23名が全力を尽くし戦ったのでありますが、残念ながら予選突破することができない結果となりました。しかし、我が愛媛にとっては、新居浜出身の福西選手が代表として活躍されたことは誇りであると思います。平成29年の国体開催に向けて、子供たちに夢と希望を与えていただいたと感じました。今回の悔しい結果を4年後の南アフリカ大会にぶつけていただき、1勝、2勝と勝ち星を積み重ねられることと、できるならば我が愛媛FCから代表選手が選ばれますことを期待するところであります。


 今回の試合を振り返ったとき、私は、稲盛和夫氏の言葉をふと思い出しました。子供のころの苦労とか厳しい災難というのは、人間をつくってくれるのではないかという気がします。それに比べて、今みたいに豊かで、子供をチョウよ花よと持ち上げて苦労させないというのは、本当は幸せじゃないのかもしれないという言葉です。なぜなら、体の奥底からわき出るエネルギーや強靭なる精神力、勝負への厳しさ等、人間としての奥深い根底の物の見方、考え方が原因であるのではないかと思うからです。このことは、今の世相にもあらわれて、混迷する社会につながっているように感じてなりません。これから一人一人が、この物の見方や考え方を変えていくことが、明日の活力ある県、地域づくりになると感じたのであります。


 それでは、質問に入らせていただきます。


 愛と心のネットワークの推進についてお伺いいたします。


 加戸知事が、県民の絶大なる支持を受けて平成11年1月28日に知事に就任されて以来、愛媛の元気創造のため大規模な県政改革を断行しておりますことは、大変ありがたく力強く感じると同時に、県民が支持するところであります。


 平成12年3月に、県民すべての参加と協力のもとに、住むことを誇りに思えるような魅力あるふるさとづくりを進めたいとの思いを込めて、第五次愛媛県長期計画を策定され、具体策として、平成13年度から平成17年度の5年間に、県民の県民による県民のための県政の推進を基本姿勢として、躍動、共生、快適、活力、交流の5つを基本政策とした前期実施計画を策定され、実現に向けたさまざまな施策事業を展開してこられました。


 一方で、近年の少子高齢化の急速な進行や市町村合併に伴う地方分権のさらなる進展、地場産業の再生、若年者の雇用問題、食や防犯、防災等の安全安心の確保、環境問題等々、本県が直面する課題は多岐にわたっており、また、国の三位一体の改革により、県財政も今後4年間で約1,600億円の財源不足が見込まれている中、今後の県政運営においては、行財政のスリム化や効率化が強く求められているのであります。


 このため、県民ニーズを踏まえつつ、選択と集中のもと、行財政資源を優先的、重点的に配分するとともに、県民や市町並びにNPO等との協働連携をより一層進めていく必要があることから、後期実施計画を策定、実現に向けて取り組まれておられるところでありますが、その中でも、知事が就任以来、県民の一人一人が生活に生きがいを感じ、安心して暮らすことができる社会の実現のため、県民同士の助け合い支え合いの活動の輪を広げる愛と心のネットワークづくりを終始一貫して行ってこられています。このことは、高齢者、障害者に対する支援、子育てのサポート、環境対策等あらゆるテーマや分野で必要不可欠であります。時代を読み、時代を先取りした政策であると同時に、これから日本全体に波及させなくては、明日の日本もないと強く感じるところであります。


 なぜなら今、人々の心は、水分のない乾き切った心になっていると感じずにいられません。親が子を、子が親を、そして、子供同士が命を奪い合う、また、苦しいことは避け、楽な方へ楽な方へと自己中心的になり、おかしな世の中、いや狂っている世の中とさえ感じるのであります。これは、日本人が古来からはぐくみ育ててきた情とおかげさまでという気持ちが忘れ去られた結果ではないでしょうか。情とは心、おかげさまでは感謝の気持ちであります。このようなことから、今まで以上に愛と心のネットワークの推進が必要だと思っております。


 そこで、お伺いいたします。


 現在までの愛と心のネットワークの広がりについて、どのような認識と評価をされているのか、お聞かせください。


 また、私は、県民の方々に愛と心のネットワークを知っていますかと尋ねると、大変残念ですが、聞いたことはあるが内容まではとの返答が多数であります。


 そこで、現在、家庭の日を制定していると思いますが、これに集約するような形で、一人でも多くの県民にわかっていただくために、愛と心の日を、えひめの日を月に1日制定してはどうかと思います。この日は、忙しくてもできる限り家族全員で食卓を囲み、県内で生産された作物、商品を意識的に食べたり購入したりする、また、小中学校の空き教室を使い、地域のお年寄りと子供たちの交流の日とするとかなどなど、いろいろな知恵を出し、市町や各種団体と連携をとっていくことで、県民に広く愛と心のネットワークの理念が伝わると思うのですが、いかがでしょうか。


 次に、県から市町への権限移譲に関してお伺いいたします。


 平成12年4月、機関委任事務制度の廃止等を内容とする地方分権一括法が施行され、県、市町の役割分担の方向性が示され、個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現のため、住民に身近な行政は住民に身近な市町ができるだけ担い、地域の実情に応じて、総合的かつきめ細やかな施策を展開することが強く求められていると思っております。


 県におかれましても、平成16年1月に地方分権型行政システム構築に向けた権限移譲推進指針が制定され、市町への権限移譲が積極的に取り組まれていると思いますが、本県は市町村合併により20の市町になり、今まで以上に自治体としての行政体制の整備を強力に推進するためにも、また、現下の厳しい財政状況、県民のさらなる利便性の向上の上にも、県から市町への積極的な権限移譲が重要であると考えます。


 そこで、2点お伺いいたします。


 1点目は、地方分権型行政システム構築に向けた権限移譲推進指針の推進期間が、平成16年度から3年間になっており、本年度が最終年度でありますが、現在の権限移譲の進捗状況と同時に、指針の中にある財政的支援並びに人的支援の現状についてお聞かせください。


 2点目は、各市町から要望の多い旅券事務についてであります。


 旅券法の改正に伴い、旅券事務が市町に移譲できるようになりましたので、県民の利便性を考え、市町に移譲してはどうかと思うのであります。旅券の申請には戸籍謄本・抄本が必要であり、県民は、まず市町で戸籍謄本等を取得し、それから県の旅券窓口へ申請に行かねばなりません。身近にある市町の窓口で旅券事務が行われていれば1カ所で申請できることとなり、また、交付のときも遠いところまで行く必要がなくなり、ワンストップサービスができることになります。


 広島県では、既に本年4月から、市町としては全国で初めて三次市で旅券事務を開始しております。広島県としては、分権改革推進計画の一環であり、順次他の市町にも移譲を進め、来年度中に全市町での実施を目指していると聞いております。


 県から市町への権限移譲につきましては、財源、人員、市町の受け入れ体制等の問題もあるかと思いますが、本県の旅券事務の市町への移譲についての方針等、その考えをお聞かせください。


 次に、地域経済の活性化に関してお伺いいたします。


 我が国は、明治以来中央集権型行政システムで進んでまいりましたが、平成12年4月に、先ほど申し上げました国と地方が対等、協力の関係になる新しい行政システム、地方分権一括法が施行され、また、三位一体改革が着実に進み、分権型社会が到来する今日であります。


 しかし、私は、三位一体改革は、地方を切り捨て、国の借金を地方へつけ回しているのではと強い憤りを感じます。なぜなら三位のうち、国庫補助負担金の廃止、縮減と地方交付税の見直しの2点については活発な議論がなされている一方で、地方にとって一番大切な税源移譲については、まともな議論がなされていない点であります。今後は、今まで以上に、しっかりと地方の声を国に届けなければと思うのであります。


 しかしながら、我が国は法治国家であります。決まったことには従わなければなりませんから、文句を言っても県民は豊かで幸せな暮らしができるわけではありません。となれば、県として自主財源を確保し、収入をふやすしかありません。その最たるものが、地域経済の活性化、発展であると考えております。


 その促進を図る観点から、2点お伺いいたします。


 まず1点は、企業誘致の推進についてであります。


 県では、本年度当初予算において、企業誘致推進費265万円、企業立地促進事業費6億8,267万円を計上し、これに伴う各事業を展開しており、また、東予インダストリアルパークに進出する企業に対する特別支援やベンチャー企業、情報通信関連企業に対する支援、税制優遇措置、融資制度等、優遇制度を創設して積極的に企業誘致を展開されておりますことは評価をしておりますが、他県においても同等の優遇措置、また、東北では土地を無償提供のところもあり、現実的にはなかなか難しいと考えざるを得ないと思います。


 そこで、本県には各地生産物の特色があります。その生産物をその場で加工し、販売する流れをつくり、その加工を食品であれば食品メーカーに来ていただき、生産、加工、流通、販売の流れをつくるのも一つの方法でないかと思います。また、行政と地場産業が連携して地場産業に関連する企業を誘致すれば、来る企業にもメリットがあり、地場産業にとっても今後の発展が期待できると思うのであります。このように、今後は、より具体的に、より地域の特色を生かした企業誘致が重要になると考えます。


 そこで、お伺いいたします。


 企業誘致施策を打ち出してからの企業誘致の実績状況とそれに伴う雇用効果並びに今後の取り組みについてお聞かせください。


 2点目は、国際定期航空路線についてであります。


 本県は、多様な国際交流や経済交流の推進、国際観光の振興のため、ソウル便、上海便と国際定期航空路線を就航しております中で、韓国経済・観光交流推進事業並びに中国人旅行者誘致促進事業や国際観光テーマ地区推進事業など、各施策を打ち出しております。このことにより順調に国際交流が推進されると理解をしているところでありますが、この分野をさらに拡大、充実させることが、本県経済にも多大の貢献が期待されるものと思われます。


 近年において、特に韓流ブームに乗り、韓国との交流が活発化しております。JR九州の資料によりますと、福岡−釜山間の空路、高速船の利用者が、平成10年には約40万人でありましたが、その後増加をして、14年には約69万人、SARSが流行した15年でも約65万人が利用しております。ちなみに釜山市は、韓国第2の都市で人口約376万人であり、地理的に見ても首都ソウルから一番距離のある都市であり、韓国の代表的な国際貿易港でもありながら、歴史の深い寺院などもあり観光客に人気も高く、ソウルとはまた違った魅力ある都市だと思います。また、日本から韓国への航空路線は、西日本で見ても、ソウル便が、松山空港以外に大阪関空、米子、岡山、広島、高松、福岡、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄と実に13路線もありますが、釜山便については、大阪関空、福岡の2路線しかありません。このようなことをかんがみても、本県として釜山便を開設することが、経済の活力と発展、国際観光の発展のため必ずや寄与すると思われます。


 しかし、現下の厳しい財政状況において、新規路線の開設には多額の経費を要することもありますし、ソウル便も苦戦している中で、私は、ソウル便を釜山経由にするということも実現のための一つの方法でないかと考えております。


 そこで、お伺いいたします。


 県として釜山便開設をどのように考えておられるのか、お聞かせいただきたいのであります。


 次に、地元課題であります地域医療体制の整備と充実についてお伺いいたします。


 近年、ライフスタイルの変化や少子高齢化の進行など、医療を取り巻く環境が大きく変化する中で、地域住民の視点に立った質の高い医療提供体制の構築が求められております。このため、地域においては、かかりつけ医の普及を初め病院、診療所、民間医療機関、公的医療機関それぞれの機能分担と連携体制の構築など、限られた医療資源を有効に活用し、最大限の効果を達成し得る地域医療体制づくりに向けて、日々取り組みを重ねているところです。


 しかしながら、今回の医療制度改革の国会審議でも論議の的となった医師不足は、こうした地道な努力を積み重ねている地域に対し、大きな不安の影を投げかけております。地方の医師不足とりわけ産科、小児科の医師不足は極めて深刻であり、このままでは、地方の医療は崩壊しかねません。医師不足対策は、まさに今、国や自治体が真剣に取り組まなければならない時期に来ていると思うのであります。


 こうした中、四国中央市におきましても、特に、産婦人科を標榜している医療機関が市内に1カ所しかなく、設置危機に対する市民の方々の声も日増しに大きくなり、大変な事態となっており、悩みも深刻さを増しております。


 四国中央市の出産状況は、平成17年度実績では、全体で756人の方が出産、そのうち市内での出産は424人であり全体の56%で、ほかの人は市外、県外で出産をしている実情であります。また、過去3年間で3件の産婦人科医院が閉鎖された状況であり、地域住民にとって、安心して子供を産み育てられる環境には厳しいものがあると思います。そして、少子化対策の上からも、周産期医療、小児科へとつながる医療体制が不十分なことは、大変重大な問題と考えます。また、小児科の医師不足についても同市も同じであり、医師確保に向け地元医師会とも協議を断続的に行っておりますが、大変困難な状況にあります。


 そこで、お伺いいたします。


 四国中央市における産科、小児科医師の確保並びに施設整備について、どのようなお考えを持たれ、どう取り組んでいただけるのか、お聞かせ願いたいのであります。


 次に、農業問題の品目横断的経営安定対策についてお伺いいたします。


 我が国の農業は、農業従事者の減少、高齢化、耕作放棄地の増大など農業、農村が危機的状況にある中で、平成17年3月に閣議決定された新たな食料・農業・農村基本計画において、重要施策の一つとして、平成19年産から品目横断的経営安定対策を導入することが明記されております。この対策は、いわば価格政策から所得政策への転換という平成11年7月に制定された食料・農業・農村基本法で示された政策方向を具体化されたものであり、去る6月21日には農業の担い手に対する経営安定のための交付金の交付に関する法律が公布され、今年の秋より加入手続が開始されると伺っています。


 品目横断的経営安定対策では、これまでの全農家対象から意欲と能力のある担い手へと転換され、一定の要件を満たす認定農業者か、もしくは集落営農組織に参画しなければ国の農業支援を受けることができないことになっています。


 国においては、地域農業を担う担い手を中心とした食料の安定供給とあわせ、国土、自然環境の保全に重要な役割を果たす農地の多面的機能の維持を図る集落営農の共同組織が必要と考えておるところであり、県内でも耕作放棄地が増加する中、昔の助け合い精神の中で農業経営が進んでいく方策がとれればと思っております。


 しかし、この対策の対象となるためには経営規模要件があり、集落営農の場合には、基本原則20haとなっておりますが、本県では規模拡大が困難な地域が多く、特例基準を適用する20ha以下の地域がほとんどであります。


 また、その主な要件としては、地域の農用地の3分の2以上の利用集積の目標を定める。代表者、構成員、総会、農用地や農業機械等の利用、管理に関する事項等を定めた組織の規約を作成する。集落営農組織の口座を設けて、農産物の販売名義を集落営農組織として販売収入をその口座に入金する経理の一元化。組織の主たる従事者について農業所得の目標を定める。5年以内に農業生産法人化の計画を持つこと等の要件があり、自給的農家が、菜園、飯米として農地を耕作したり、また、兼業化の中で不耕作としているところが多い本県の現状をかんがみれば、現実には集落営農の取り組みにも難しい一面があるのではないかと思います。


 そこで、お伺いいたします。


 要件を満たさない小規模農家等が品目横断的経営安定対策に参加できるよう、県ではどのような取り組みを行っているのか、お尋ねします。


 2点目は、品目横断的経営安定対策は、すべての農産物を対象とするものではなく、担い手を中心とする農業構造の改革がおくれている品目、諸外国との生産条件の格差がある品目、複数の作物を組み合わせた営農が行われるといった観点から、土地利用型農業の米、麦、大豆、てん菜、でん粉原料用バレイショの5品目が対象となっており、これ以外の野菜、果樹、畜産などの品目は対象となっていないと認識しております。本県は地域により特産物が異なります。ちなみに私の地元の宇摩地方は、里芋の産地であり、201haが栽培されており、今後においても里芋の産地の維持が重要と考えております。


 このような状況のもとで、今後、野菜、果樹、畜産など品目横断的経営安定対策の対象品目とならない農産物について、どのような施策が講じられているのでしょうか。今後の施策についてお尋ねいたします。


 最後に、学校の施設、設備についてお伺いいたします。


 本年6月7日に、新潟県五泉市の小学校において、防火シャッターに児童が挟まれる痛ましい事故が発生しましたが、この報道を聞いて、私の脳裏に記憶がよみがえりました。10数年前、当時小学校のPTAの役員をしていたころ学校で信じられないような事故が起こり、そのことで緊急理事会が開かれ、事故についての原因や対策について議論をいたしました。その結果、PTAで、校内の遊具を初め子供の目線に立って危険と思われる箇所の一斉総点検をいたしました。ふだん安全と思っていたところが、腐食や破損によって傷んでいるところを多く発見し、その箇所について使用禁止にしたり、PTAでできるところは修理を行ったり、できないところは教育委員会にお願いに行ったりしたことを思い出したのであります。


 学校は、子供たちが1日の大半を過ごす学習の場であり、集団生活の場でもあります。また、地域のコミュニケーションや生涯学習活動の拠点であり、近年特に重要視されております非常災害時の緊急避難場所に指定されている場所でもあります。このようなことから、子供たちを初め利用するすべての人にとって、学校施設は、常に安全で快適なものでなければならないと考えるのであります。


 学校の施設を健全な状態に保つためには、維持管理や施設、設備の不具合を早急に発見して処置することであります。このことは、私が経験したように、学校、PTA、地域が、お互い連携をとり協力し合って実行することが、安全で快適な学校施設の維持につながります。何よりもその連携が、教育の3要素であります知育、徳育、体育に直結して、すばらしい人づくりができると思うのであります。


 そこで、2点お伺いいたします。


 1点目は、この事故の2年前の平成16年6月にも埼玉県において同様の事故が発生し、文部科学省から危険防止の通達が出されております。このような状況を踏まえ、本県において、学校の施設、設備の安全対策にどのように取り組んでいるのか、お聞かせ願いたいのであります。


 2点目は、南海地震を初め大規模地震が予測される中、本県では、県立学校の耐震化率が36.4%と全国でも低位置にとまっております。生徒の安全確保や住民の緊急避難場所の機能確保の上でも、早急な対応が必要と考えます。財政は大変厳しい折ではありますが、今後の県立学校校舎等の耐震化対策の取り組みについてお聞かせください。


 以上で、質問を終わらせていただきます。


 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(帽子敏信副議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(帽子敏信副議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 鈴木議員の質問に答弁いたします。


 まず、現在までの愛と心のネットワークの広がりについて、どのような認識と評価をしているのかとのお尋ねでございました。


 愛と心のネットワークづくりは、以前の日本であればどこにでもありました地域の中で助け合い支え合う共助のシステムを再構築しようとするものでございまして、県では平成15年以降、ボランティア活動の振興、NPO活動の支援、環境保全、高齢者福祉、子育て支援、防災等々多様な分野で、愛と心のネットワークづくりの県民への浸透に取り組んできたところでございます。


 中でも、平成16年4月に開所しました在宅介護研修センターにおきましては、これまでに、介護ボランティア研修を188回実施して、介護ボランティアを延べ約9,000人養成いたしております。また、県が管理する河川、海岸、道路の一定区間を自発的な清掃ボランティアにゆだねる愛リバー・愛ビーチ・愛ロード制度におきましては、本年5月末で215団体、約1万5,000人が常時活動しているなどの実績を上げてきております。


 さらに、愛と心のネットワークの基本となる県民一人一人のボランティア活動の振興につきましては、県下全市町においてボランティア活動の相談窓口を開設願い、ボランティア活動のマッチングを進めますとともに、昨年7月から9月までサマーボランティア・キャンペーン2005を実施して、延べ約1万7,000人の県民の参加を得たところでございます。


 愛と心のネットワーク自体は、「もったいない」ほど有名ではありませんが、また、県内におきます認知度につきましても十分ではございませんけれども、サマーボランティア・キャンペーンへの参加者数等を見ても、助け合い支え合いの意識は、県内に着実に浸透していると認識しているところでございまして、今後とも県民の認知度が一層高まるよう、さらに努力してまいりたいと考えております。


 次に、企業誘致施策を打ち出してからの企業誘致状況とそれに伴う雇用効果並びに今後の取り組みはどうかとのお尋ねでございました。


 企業誘致は、地域活性化や雇用の創出、税収の確保を図る上で最も有効な方策の一つでありまして、県では、企業に対する優遇措置の拡充強化や東京事務所、大阪事務所の企業誘致体制の強化を図りましたほか、市町に対し優遇制度の拡充等を強く働きかけるなど、積極的に誘致活動を展開してまいったところでございます。


 その結果として、優遇措置を拡充強化した平成13年度以降で見ますと、活魚のフィーレ加工や魚箱製造、紙加工などの地場産業関連企業も含めまして36社の企業が立地し、約363億円の設備投資が行われましたほか、新たに約2,750人の雇用の場が創出されたところでございます。


 今後、地域間の誘致競争はますます激しくなることが予想されますことから、市町や県内に立地している企業とも連携し、成長著しい大手企業の関連企業はもとより、豊かな農林水産資源を活用する食品加工業などの地場産業関連企業や若者、女性の雇用につながる情報通信関連企業など、本県の特性や強みを生かした企業誘致に努め、地域の活力向上を図ってまいりたいと考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(帽子敏信副議長) 讀谷山総務部長


   〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 鈴木議員にお答えいたします。


 まず、県から市町への権限移譲につきまして、その進捗状況と財政的、人的支援の現状はどうかとのお尋ねですが、本県では、従来から、県から市町への権限移譲を積極的に推進してきておりまして、平成16年度からは、議員お話の権限移譲推進指針に基づきまして、市町の希望に応じまして一連の事務を包括移譲しますいわゆるパッケージ方式の導入などにも取り組んできておりまして、18年4月現在で、権限移譲事務は76法令、項目にしまして875項目で、全国でも上位の実績を挙げているところであります。


 しかしながら、地方分権のさらなる進展、市町村合併の進捗による自治能力の向上など、県と市町を取り巻く環境の変化を踏まえまして、さらなる権限移譲の推進が必要でありますことから、森高議員にお答えしましたとおり、本年4月に県・市町権限移譲検討協議会を設置いたしまして、現在、市町へのさらなる権限移譲の推進に向け具体的な検討を行っているところであります。


 また、権限移譲に当たりましては、市町において移譲事務が円滑かつ適切に実施されますよう、手数料を徴収するもの及び別途財源措置されるもの等を除きまして、交付金を平成17年度は約9,000万円県から交付しておりますほか、市町からの要望に応じまして、県職員の派遣及び市町職員の県への研修受け入れなどの支援措置も行っているところでありますが、この支援措置につきましても、協議会で協議を行い、円滑な権限移譲に努めてまいりたいと考えております。


 次に、旅券事務の市町への移譲についてどう考えているのかとのお尋ねですけれども、県民の海外渡航者数が毎年約10万人に達し、旅券の申請から受け取りまでの手続は、県民に身近なものになっておりますことから、県では、これまでも、パスポート窓口を地方局等へ拡充するなど、県民がより取得しやすい体制の整備に努めてきているところでございます。


 議員お話の旅券事務の市町への権限移譲につきましては、旅券法の改正により本年3月から可能になったことを受けまして、市町から要望が出されておりますけれども、県としましても、県民の利便性向上の観点から、申請受付、そして交付事務につきましては、移譲可能事務として各市町へ提示することを考えているところでございます。


 今後は、県・市町権限移譲検討協議会におきまして、関係部局間で連絡調整を図りながら、旅券事務を市町へ権限移譲するに当たり検討課題となります市町の窓口や人員などの事務処理体制、県と市町の役割分担と連絡体制の確保、経費の分担方法、移譲時期等につきまして、関係省庁の意見も参考にして市町との具体的な協議を進めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(藤岡澄企画情報部長) 議長


○(帽子敏信副議長) 藤岡企画情報部長


   〔藤岡澄企画情報部長登壇〕


○(藤岡澄企画情報部長) 鈴木議員にお答えをいたします。


 地域経済の活性化のうち、県として釜山便開設をどのように考えているのかとのお尋ねでございます。


 21世紀はアジアの時代とも言われており、本県企業のビジネス展開や観光産業の振興、多様な国際交流の推進のためには、韓国や中国との国際定期航空路線の果たす役割は非常に大きいと考えております。


 このため、本県では平成7年にソウル線を、平成16年には上海線を誘致し、松山空港は、現在、四国で唯一2つの国際定期便を有する国際空港となっています。


 お話のありました釜山につきましては、数年前から四国中央市と釜山市の市民団体が相互訪問やホームステイ事業を実施されているほか、松山港との間で国際定期貨物航路が週4便運航されるなど、一定の人的、物的な交流は存在いたしますが、新規の航空路線開設に至るまでには、経済や文化面でのなお一層の交流促進が必要と思われます。


 また、釜山経由の航空便につきましては、既にソウル−釜山間の国内航空便数が非常に多く、ソウル経由での利便性が確保されているところでありまして、当面はソウル便の維持に全力を挙げることが第一と考えておりますので、御理解をお願いしたいと思っております。


 以上でございます。


○(三好大三郎県民環境部長) 議長


○(帽子敏信副議長) 三好県民環境部長


   〔三好大三郎県民環境部長登壇〕


○(三好大三郎県民環境部長) 鈴木議員にお答えします。


 愛と心の日を制定してはどうかという御質問でございました。


 愛と心のネットワークの中心となりますボランティア関係の記念日といたしましては、既に、1月17日の防災とボランティアの日、10月15日のたすけあいの日、12月5日の国際ボランティア・デーや12月1日から7日までのボランティア・ウィークもございます。


 また、毎月の家庭の日は、家族が集い、家庭生活について率直に話し合い反省することで、愛情と信頼で結ばれた人間関係をはぐくむということを趣旨として、多くの都道府県で制定されている記念日でございまして、助け合い支え合いの愛と心のネットワークの趣旨とは、直ちには結びつかない部分もございます。


 このため、家庭の日に合わせて愛と心の日を制定することは、愛と心のネットワークづくりを多くの県民にわかっていただくため、各分野における事業展開に加えまして、特定の日を定めて集中的に意識を醸成するという点では極めて興味ある御提案ではございますけれど、今後の検討課題とさせていただきたいと考えております。


○(濱上邦子保健福祉部長) 議長


○(帽子敏信副議長) 濱上保健福祉部長


   〔濱上邦子保健福祉部長登壇〕


○(濱上邦子保健福祉部長) 鈴木議員にお答えいたします。


 四国中央市における産科、小児科の医師確保及び施設整備について、どのように考え、どう取り組んでいくのかとのお尋ねでございました。


 議員お話のとおり、四国中央市の産科医の数は、県内他地域と比べても少なく厳しい状況にあることは十分認識しておりますが、近年の産科、小児科の医師不足は地域医療にとって深刻な問題となっておりまして、全県的に取り組む必要があると考えております。


 このため、本県では、産科、小児科を含めた医師確保を重要課題と位置づけまして、愛媛大学医学部の入学定員に地域枠を設置していただくなど各種施策を進めているところでございます。さらに、県単独の取り組みでは限界があることから、国に対し、産科、小児科の診療単価の引き上げや無過失補償制度の整備など、少しでも産科、小児科を希望する医師がふえる条件整備をするよう全国知事会とも連携して強力に働きかけを行っているところでございます。


 また、施設整備につきましても、四国中央市における医療施設の開設等は現実的には難しい状況にありますことから、限られた医療資源の中で必要な医療を確保できるよう、産科、小児科医療の集約化、重点化も視野に入れて医療体制を構築することを考えていく必要があり、その中で医師確保も含めた体制の整備に取り組んでまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(高浜壮一郎農林水産部長) 議長


○(帽子敏信副議長) 高浜農林水産部長


   〔高浜壮一郎農林水産部長登壇〕


○(高浜壮一郎農林水産部長) 鈴木議員にお答えします。


 品目横断的経営安定対策について2点ございました。


 まず、要件を満たさない小規模農家などが品目横断的経営安定対策に参加できるよう、どのような取り組みを行っているのかとのお尋ねでした。


 平成19年産から導入をされます品目横断的経営安定対策への取り組みにおきましては、所得や面積緩和などの特例措置を活用するその一方で、小規模農家でも参加できる集落営農などの担い手組織の整備を進めておりまして、とりわけ影響が大きい麦・大豆については、すべての農家が新たな対策の対象となるよう働きかけを行っております。


 特に、集落営農の組織化が困難な地域におきましては、JAが経理や設立事務を請け負い、管内に点在をする小規模農家を組織化した農業生産法人いわゆるJAサポート法人の設立を推進しているところでございます。


 これらの担い手組織は、現時点で、JAサポート法人など法人格を持つ組織が34と、集落営農などの任意組織22、この計56組織の設立が見込まれておりまして、これに個人の認定農業者を合わせますと、17年産麦・大豆の出荷農家のおおむね8割から9割をカバーできる見通しとなっております。


 今後は、作付の意思が明らかでない農家に対して、関係機関、団体と連携して、担い手組織への加入を働きかけますとともに、経過措置のある米につきましても、こうした組織の整備を通じて、新たな対策への参加を働きかけてまいりたいと考えております。


 次に、品目横断的経営安定対策の対象品目とならない農産物について、どのような施策が講じられるのかとのお尋ねでした。


 国では、品目横断的経営安定対策の対象品目とならない野菜、果樹、畜産などについては、比較的専業化が進んでいることから、引き続き品目別の諸対策を進めることとしております。


 その詳細、まだ明らかではありませんが、実施に当たっての基本的な考え方については、まず野菜は、担い手を中心に競争力の高い生産供給体制の確立を目指す産地に対して、生産、流通や価格安定対策について重点的に支援をする。果樹については、産地づくりを目的に担い手が行う品種転換や園地整備等に対する新たな支援策を講ずる。畜産のうち、加工原料乳や肉用牛繁殖経営は現行どおりとするが、構造改革が進んでいる肉用牛肥育や養豚経営は、担い手に重点化するなど、担い手支援を中心とした施策が検討されていると聞いているところでございます。


 県としましては、施策の具体的な内容が明らかになります8月の概算要求へ向けて、小規模な園地整備対策など、本県の実情に沿った施策となるように要望しているところでありまして、今後とも国の動向を的確に把握しながら、新たな施策が円滑に推進できるよう努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(野本俊二教育長) 議長


○(帽子敏信副議長) 野本教育長


   〔野本俊二教育長登壇〕


○(野本俊二教育長) 鈴木議員にお答えをさしていただきます。


 学校の施設、設備の安全対策にどのように取り組んでいくのかというお尋ねでございました。


 県教育委員会といたしましては、平成14年に学校安全の手引を作成いたしまして、県下の公立学校に配付したところでございまして、各学校におきましては、この手引に基づいて、授業や清掃時におけます日常的な安全確認を行うことに加えて、毎月1回、教室、体育館、運動場、遊具などについて、管理責任者の教職員がおりますので、その教職員が破損や腐食状況等をチェックシートにより点検をいたしまして、また、場合によっては専門家の協力も得て、日ごろから施設、設備の安全対策の徹底を図るよう要請しているところでございます。


 御指摘の平成16年の埼玉県所沢市の防火シャッター事故の際には、文部科学省からの連絡を受けまして、直ちに県教委からも適切な安全対策を求める文書を送付いたしましたけれども、今回の新潟県の同様の事故を受けまして、改めて6月12日付で、防火シャッターなどの危険性を子供たちに繰り返し認識させることや定期点検時には児童生徒の安全確保について十分留意するように、市町教育委員会などに通知したところでございます。


 今後とも、教職員を対象に毎年行っております総合危機管理等研修会などの機会を通じまして、繰り返し安全点検や安全管理をさらに徹底するよう指導いたしますとともに、児童生徒を参加させた点検あるいは保護者にも点検、補修の協力を求める取り組みを積極的に推進いたしまして、関係者が一体となって、安全で安心な学校づくりに取り組んでまいりたいと思っております。


 次に、今後の県立学校校舎等の耐震化対策の取り組みはどうかというお尋ねでございました。


 この問題は頭の痛い問題でございまして、県教育委員会といたしましては、この県立学校校舎等の耐震化対策を当面する最優先課題として取り組んでいきたいと思っております。


 これまでに平成13年度から17年度までの5年間に、約130億円を投入いたしました。そして、計画的に18棟の新改築や18棟の耐震補強工事を行ったほか、82棟に対しまして耐震化予備調査や耐震診断を行ってきたところでございます。


 しかしながら、御指摘のとおり耐震化率は、全国的には依然として下から2番目の46位にとどまっているのが現状でございます。極めて厳しい財政状況の中ではございますけれども、今年度からは、校舎整備関係の予算を確実に確保すべきとの認識のもとに、前年度並みの約18億円の財源を確保できたところでございます。


 これによりまして、今年度は、優先度の高い3棟の新改築、そして、7棟の耐震補強工事のほか、48棟の耐震化予備調査を行うこととしておりまして、今後でございますが、今後は、限られた予算の中でのやりくりといたしまして、校舎等整備の重点を改築よりも1棟当たりの工事費の安い耐震補強工事にシフトさせまして、これは、改築が大体1棟当たり4億から5億円かかるわけですけども、耐震補強工事ですと1億円程度でできるということもございまして、当面の措置といたしまして、できるだけ耐震補強棟数をふやしていくことによりまして、耐震化率の向上に努めていきたいと考えております。


 以上でございます。


    ―――――――――――――――――


○(帽子敏信副議長) 以上で本日の日程を終了いたしました。


 明5日は、午前10時から本会議を開きます。


 日程は、全議案に対する審議の続行であります。


 本日は、これをもって散会いたします。


     午後2時57分 散会