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平成18年第296回定例会(第2号 3月 2日)




平成18年第296回定例会(第2号 3月 2日)





第296回愛媛県議会定例会会議録  第2号


平成18年3月2日(木曜日)


 
〇出席議員 49名


   1番  楠 橋 康 弘


   2番  豊 島 美 知


   3番  大 沢 五 夫


   4番  豊 田 康 志


   5番  笹 岡 博 之


   6番  鈴 木 俊 広


   7番  徳 永 繁 樹


   8番  高 山 康 人


   9番  泉   圭 一


  10番  欠     番


  11番  欠     番


  12番  阿 部 悦 子


  14番  佐々木   泉


  15番  住 田 省 三


  16番  菅   良 二


  17番  渡 部   浩


  18番  白 石   徹


  19番  戒 能 潤之介


  20番  赤 松 泰 伸


  21番  本 宮   勇


  22番  欠     番


  23番  井 上 和 久


  24番  栗 林 新 吾


  25番  村 上   要


  26番  高 橋 克 麿


  27番  河 野 忠 康


  28番  黒 川 洋 介


  29番  明 比 昭 治


  30番  猪 野 武 典


  31番  田 中 多佳子


  32番  竹 田 祥 一


  33番  森 高 康 行


  34番  成 見 憲 治


  35番  藤 田 光 男


  36番  笹 田 徳三郎


  37番  薬師寺 信 義


  38番  帽 子 敏 信


  39番  岡 田 志 朗


  40番  西 原 進 平


  41番  寺 井   修


  42番  仲 田 中 一


  43番  清 家 俊 蔵


  44番  横 田 弘 之


  45番  土 居 一 豊


  46番  欠     番


  47番  欠     番


  48番  柳 澤 正 三


  49番  中 畑 保 一


  50番  篠 原   実


  51番  高 門 清 彦


  52番  山 本 敏 孝


  53番  谷 本 永 年


  54番  玉 井 実 雄


  55番  池 田 忠 幸


  ――――――――――


〇欠席議員 1名


  13番  今 井 久 代


  ――――――――――


〇欠  員 なし


  ――――――――――


〇出席理事者


  知 事           加 戸 守 行


  副知事           吉野内 直 光


  出納長           永 野 英 詞


  公営企業管理者       和 氣 政 次


  総務部長          讀谷山 洋 司


  企画情報部長        夏 井 幹 夫


  県民環境部長        石 川 勝 行


  保健福祉部長        藤 岡   澄


  経済労働部長        高 浜 壮一郎


  農林水産部長        喜 安   晃


  土木部長          大 内 忠 臣


  公営企業管理局長      相 原 博 昭


  教育委員会委員       和 田 和 子


  教育委員会委員教育長    野 本 俊 二


  人事委員会委員       青 野   正


  公安委員会委員長      吉 村 典 子


  警察本部長         粟 野 友 介


  監査委員          壺 内 紘 光


  監査事務局長        河 野 恒 樹


    ――――――――――


〇出席事務局職員


  事務局長          丹生谷 光 嘉


  事務局次長総務課長事務取扱 北 川 一 ?


  参事議事調査課長      菅   宜 登


  参事政務調査室長副参事   篠 崎 泰 男


  総務課長補佐副参事     川 口 和 男


  議事調査課長補佐      玉 井 省 三


    ――――――――――


〇本日の会議に付した事件


 定第1号議案ないし定第69号議案


    ―――――――――――――――――


     午前10時30分 開議


○(森高康行議長) ただいまから、本日の会議を開きます。


 本日の会議録署名者に高門清彦議員、笹田徳三郎議員を指名いたします。


    ―――――――――――――――――


○(森高康行議長) これから、定第1号議案平成18年度愛媛県一般会計予算ないし定第69号議案を一括議題とし、審議を進めます。


 なお、関係議案に対する人事委員会の意見は、お手元に配付のとおりであります。


    ―――――――――――――――――


○(森高康行議長) これから、質疑を行います。


○(中畑保一議員) 議長


○(森高康行議長) 中畑保一議員


   〔中畑保一議員登壇〕


○(中畑保一議員)(拍手)議員とはいえ普通の人間であり、もちろん完全でもなく、時に間違いを犯します。そんなとき、間違っていたとわかればいち早く自分の非を認め、反省すべきは反省し謝るべきで、それをあれこれ言い、とるべき行動を起こさず長引かせれば、その分だけ傷口を広げることになり、立ち直るのにかなりの時間が必要になってしまう。昨今のマスコミ報道を見ていて感じております。


 このことで、今般の通常国会において、与党自民党が耐震偽装問題を含む4点セットで窮地に陥っていたかと思えば、民主党議員の取り上げたメール問題で立場は逆転、一変し、民主党の存亡の危機となり、健全野党として頑張ってほしいと願う国民の多くから、信頼が失われようといたしております。


 火のないところに煙は立たぬと言われますが、残念ながら今回のことは、根がなくても花が咲くの部類だと感じます。


 三日見ぬ間の桜というように、両党の立場の変化、世の移り変わりの早さにただ驚いています。


 目を本県に転ずれば、全国有数の健全財政を誇っていた愛媛県も、他県同様、三位一体の改革の影響により大変な財源不足に陥っております。そのため知事は、多少なりとも県民の痛みを伴う財政健全化に乗り出しました。そのことは、多くの人に決して喜ばれることではありませんが、財政再建のためには、たとえ人に嫌われようとも、知事としてやらなければならないことであると私も思料しております。


 己の行く道は間違ってはいない。むろん苦険道であるから、ときどきへたばることがある。けれども己は歩兵のごとく歩む。その意気込みで乗り切ってほしいと願います。ただし、ただ人は情けあれ、朝顔の花の上なる露の世に。この気持ちをいつも忘れないでほしいとも願います。


 それでは、質問に入ります。


 まず、財政問題についてお尋ねします。


 これまでの我が国の財政は、戦後30年間に経済の復興と高度成長を成し遂げる中で、高度成長による税収の拡大を前提としたさまざまな財政資源の配分の仕組みが設けられてきましたが、その後、経済社会の構造変化が進展し、これまでの財政のあり方が不可能となって既に久しいところであります。


 このような状況のもと、18年度末には、国と地方の長期債務残高が775兆円に上ると見込まれ、国の財政状況は先進国の中で最悪の水準となっております。3年に及んだ三位一体改革の第一ラウンドは、必ずしも地方が望む形でないにしても、何とか政治的決着を見たのでありますが、国、地方ともに歳出削減が求められる厳しい財政状況のもとでは、地方交付税制度改革が今後の焦点になることは明らかでありまして、今後も地方交付税の縮減などにより、全体で地方の歳入が減収になることは考えておかなければなりません。


 元内閣官房副長官の石原信雄氏が、去る2月、松山市で行われた講演の中で、三位一体の改革で地方分権の推進が期待される一方、地方の自己責任で歳出削減を図ろうとするねらいがあると指摘されておりました。私は、地方は、ささやかな自由を得る一方で大きな負担を背負い込むことになりかねないかと危惧をいたしておりますが、真に地方の自立を目指して、地方が財政健全化に取り組むことは当然であると考えております。


 まさに、今加戸知事が、今後4年間で財政再建準用団体に転落の危機を回避するとともに、基金の繰り入れに依存しない持続可能な財政構造への転換を図るため、財政構造改革基本方針を掲げ、財政構造の抜本的改革に不退転の決意で取り組んでおられるのは、時宜を得たものであり、このことに対して敬意を表するものであります。


 しかし一方で、私は、財政構造改革は、県民が萎縮するだけになってはいけないとも思っておりまして、県民の皆さんが、愛媛の未来に夢と希望が少しでも持てるものでなければならないと思うのであります。


 確かに景気は回復基調ではありますが、都市と地方、大企業と中小企業といった格差が解消したわけではなく、特に本県においては、産業構造から来る南予地域の落ち込みや国、地方挙げての公共事業抑制に伴う建設産業の疲弊にも十二分に対応しなければならないと考えるのであります。


 知事は、財政構造改革基本方針に沿った18年度当初予算編成についての具体的取り組みを示され、事務事業の徹底した見直しや投資的経費などについて大幅な削減をする一方、県民サービスの急激な低下を避けるために、臨時的措置として全職員の給与の減額に踏み込む決断をされました。具体的取り組み内容が大変厳しいものであるだけに、私も実現できたのか危惧しておりますが、まず第1点は、財政構造改革の初年度の取り組み状況はどうであったのか、お聞かせを願いたいのであります。


 また、18年度の予算編成に当たっては、県長期計画後期実施計画の具体化を図り、愛媛の元気創造を目指していくため、さきに申し上げました南予地域の活性化対策や建設産業の再生を初めとする県民ニーズを踏まえた優先度の高い事業に積極的に取り組まなければならないことも大変重要であると考えておりますが、2点目は、18年度当初予算をどのように総括しておられるのか、知事の御所見をお伺いしたいのであります。


 次に、行政改革についてお伺いをします。


 小泉内閣は、改革なくして成長なし、地方にできることは地方にとの基本理念のもと、一貫して構造改革に全力で取り組み、規制緩和や郵政民営化、不良債権の処理による民間主導の景気回復など、着実にその成果が上がっているところであります。一部に改革の光と影についての議論もあるようでございますが、さまざまな分野の構造改革が推進される中で、特に、行政改革については、不断に取り組むべき課題であり、引き続き構造改革の重要な柱として強力に推進していく必要があると考えております。


 この通常国会におきまして、小泉首相は、改革を続行し簡素で効率的な政府を実現するとして、行政改革推進法案の早期成立や財政構造改革案を6月にまとめるなど、行財政改革断行への決意を表明したところであります。今後、官から民へ、国から地方への流れが一層加速されるものであり、地方においても行政改革に全力を上げて取り組む必要があると思っておりますが、構造改革が避けて通れない道であるならば、受け身でこれに対応するのではなく、改革を先取りすることこそ重要であると考えております。


 既に県では、国の構造改革の進展や厳しい財政状況、地方分権の進展、県民ニーズの多様化、高度化など、県を取り巻く環境の急激な変化に的確に対応するため、県の構造改革の羅針盤となる新たな行政改革大綱の策定に取り組んでおられますが、私は、真に県民の求める施策を展開するための行政改革を行うことが必要でないかと思うのであります。


 新たな行政改革大綱は3月末には策定されると聞いておりますが、今後、この大綱に基づき、行政改革にどのように取り組んでいかれるのか、お聞かせをいただきたいのであります。


 次に、県長期計画の後期実施計画についてお伺いをいたします。


 本県の最上位計画として位置づけられる長期計画は、国の全国総合開発計画に呼応する形でこれまで五次にわたって策定されてまいりました。この間、本県では、国土の均衡ある発展を基本理念とする全国総合開発計画の手法や構想を取り入れながら、その時代時代における県勢の発展、飛躍に貢献してきたところであります。


 しかしながら、低成長、人口減少時代への移行や国、地方を通じた財政状況の悪化などにより、他県では、長期計画等に盛り込んだ大規模公共事業が延期や中止されるケースが増加するなど、近年、計画の存在意義や実効性そのものが問われている状況にあります。もとより県政運営においては、長期的な視点でのビジョンを持つことが重要であり、たとえ短期的には非常に厳しい環境にあっても、創意工夫により、将来を見据えた取り組みを決して絶やすことなく着実に進めていく必要があります。


 そのような観点から、後期実施計画においては、総花的であった前期実施計画とは異なり、厳しい財政的な制約の中で、県長期計画の基本理念である共に創ろう誇れる愛媛の実現に向け、必要性や緊急性の観点から、施策、事業の選択と集中を図るとともに、その内容も従来の開発や量的拡大を主体とした計画から、これまで知事が提唱し取り組んできた等身大の県政や愛媛資源の活用の理念のもと、成熟社会型の計画へと転換を図る必要があると考えるのであります。


 今回の計画では、県政が直面する課題への対応や将来の発展の礎となる施策を優先的、重点的に取り組む優先施策として位置づけ、行財政資源の重点的な配分を行うとのことであり、非常に心強く感じておりますが、後期実施計画を踏まえ、今後の県政運営をどう進めていくのか、知事の御所見を伺いたいのであります。


 また、この計画を本当に実効性あらしめるためには、広く県民に周知を図り、理解と協力をいただく必要があると思うのでありますが、どう取り組むのかお聞かせを願いたいのであります。


 次に、県内の経済情勢についてお尋ねをいたします。


 ことし発表された政府の経済見通しによりますと、18年度の名目経済成長率はプラス2.0%となり、14年2月から緩やかな景気回復を続けてきた日本経済は、今後も引き続き堅調な足取りをたどるとの見方を示しております。


 県内におきましても、昨年12月、日銀松山支店は、IT関連の生産や個人消費の持ち直しが進み、16年秋以降続いていた回復の踊り場を脱却したと宣言しておりますが、愛媛大学と県中小企業家同友会が県内の中小零細企業を対象に実施をしました景気状況調査では、昨年に比べ、売り上げは低下したほか採算も横ばいのままという企業も多く、景気回復の波にいまだ乗り切れていないのが現状であるとの報告もあります。


 生産がふえても価格競争が熾烈で利幅が薄いとか、例年に比べお歳暮などの客単価が約3割落ちているなどの声も耳にしており、実際には景気回復を手探りしているのが実態ではないかと思えるのであります。


 確かに県内経済も全国動向に徐々に引っ張られていることは、県税収入にも一部あらわれてはおりますが、県民感情としては、景気回復の実感に乏しい状況にあるほか原油高などの不安材料もあり、私は、県内経済の現状と先行きに強い関心と懸念を抱いているのでありまして、県内経済の現状について、知事の御所見を伺いたいのであります。


 次に、南予地域の経済活性化についてお尋ねをいたします。


 今議会の議案説明において、加戸知事から南予地域の振興に最重点で取り組む旨の発言がありましたことは、南予から選出された県議会議員の一人として大変心強く感じているところであります。


 さて、有識者からは、愛媛には、かんきつ類や養殖魚、真珠など農林水産物で市場占有率全国1位、2位を争う特産品があり、全国レベルの観光資源もある。こういった強みを積極的に活用することで活性化できるのではないかとよく言われます。この言葉は、そのまま南予地域に当てはまることですが、頼みのかんきつ類は、消費者のミカン離れや産地間競争の激化などにより価格が低迷し、そこへ毎年のように台風災害や昨年末には雪害も追い打ちをかけている状況であります。養殖魚につきましても、ハマチやマダイに生産が集中し、サーモンなど安い外国産にも押されて価格が低迷し採算の確保が難しく、かんきつ類も同様でありますが、従事者の高齢化や後継者不足などに悩まされております。


 また、農林水産業と並んでこれまで南予地域の経済を支えてきた建設業につきましても、公共投資の削減等による急激な市場縮小に直面し、人員も限界まで減らして何とか踏ん張っているのが実情であり、製造業につきましては、せっかく誘致した企業が、生産、物流コストの面から、閉鎖、撤退する動きを引きとめることもままならない厳しい状況にあります。


 さらに、南予地域は、人口動態から見ましても収縮をいたしております。17年国勢調査の速報によりますと、南予地域の人口は、12年調査時の32万1,461人から、実数で1万9,547人、割合で6.0%減少しておりますが、県全体の人口減少が2万5,268人1.7%であることを考えれば大変深刻な数字であります。南予地域が陥っているこのような深刻な事態を打開をしていくためには、私は、まずは、地元自身があらゆる関係者の知恵と行動力を結集し、地域経済の活性化に向けて今すぐ行動に移していくしかないと考えております。


 地元では、宇和島市で、航空会社、飲料会社と宇和島蒲鉾協同組合がタイアップをしたじゃこ天の全国ブランド化の試み、愛南町では、町と漁協がスクラムを組み、タイや干物を大手居酒屋チェーンに供給するなどの全国発信の取り組みが始まっております。また、県内金融機関などの目も南予に注がれ始めており、中小企業基盤整備機構主催・伊予銀行後援などによる地域ブランドフォーラムの愛南町での開催なども行われているところであります。


 危機的状況の中で、地元ではようやく新しい次の時代への発展を手探りし始めたところであり、このような今こそ、県がより一層のリーダーシップを発揮し、これを大きな動きへと発展をさせていくことをお願いをする次第でありますが、南予地域の経済活性化に向けて、今後どのように取り組んでいくのか、知事の御所見をお聞かせ願いたいのであります。


 次に、建設投資の減少に伴う建設産業の支援についてお伺いをいたします。


 県内の建設産業は、約7,000の許可業者がおり、本県の就業者の約11%、総生産額の約7%を占めるなど、地域の雇用の受け皿として、また、地域活力を維持する上で欠くことのできない本県の基幹産業であります。特に、近年、県内で多発した災害発生時には、二次災害のおそれがある中、昼夜を問わずいち早く現場に駆けつけ生活道路や河川護岸の復旧を行うなど、地域を守り、安全で安心して暮らせる地域づくりのためにはなくてはならない存在であります。


 しかしながら、社会経済情勢の変化や国、地方公共団体を取り巻く財政悪化により、公共投資は大幅な減少が続いており、本県土木部の公共投資額においても、17年度はピークであった7年度の4割程度、18年度はさらに落ち込む見込みであり、今や建設産業は、冬の時代を通り越し氷河期に入っていると言っても過言ではありません。


 私のところには、コスト削減は限界、今後も受注減少が続けば廃業するしかないとか、廃業したくても負債や転職先のない従業員のことを考えると廃業できないなど、業界関係者からの切実な声が寄せられており、特に、公共事業への依存度が高い南予地域を中心とした中山間地域においては、他の地域に比べ就業者や総生産額に占める建設産業の割合が高く、現金収入や雇用の場を支えている建設産業の崩壊は地域社会の崩壊につながりかねず、地域の過疎化に直結をする深刻な問題となっております。


 現下の厳しい財政状況から見て、建設投資の大幅な回復が期待できない中、建設産業が地域の基幹産業として再生をするためには、建設業者みずからが、経営力、技術力の向上のみならず、企業間の合併や新分野進出、さらには建設産業からの業種転換などの厳しい決断を一刻も早くしなければならない時期に来ているのではないかと思うのであります。


 これら建設業者の再生に向けた取り組みを促進をするためには、県内建設産業の逼迫した実情をいま一度再認識していただき、県の積極的な支援が必要不可欠でありますが、建設投資の大幅な減少により危機的状況にある本県の建設産業に対し、今後どのような支援策を講じようとしているのか、お聞かせ願いたいのであります。


 次に、さきの寒風・雪害対策についてお尋ねをいたします。


 昨年12月の初めから数回にわたり、南予地域を中心として例年にない早い時期に記録的な大雪に見舞われ、出荷を目前に控えていたかんきつなどに多大な被害を受けたところであります。今回の寒害は、16年の相次ぐ台風被害を乗り越え、ミカンの改植や市場評価のあるおいしい完熟ミカンの生産などに取り組みながら、産地の再生や農家経営の立て直しをスタートをさせた矢先の気象災害であります。被災された農家においては、2年続けて農業収入の減少となることから、経営の運転資金や生活費への影響のみならず、生産意欲の減退も懸念されるなど、その影響は被害額以上のものではないかと危惧するものであります。


 これまで愛媛ミカンを築き上げてきた農家や産地が衰弱することは、ミカン王国愛媛を土台から揺るがすものであり、深刻な事態であると思うのであります。


 こうした中、ことし1月、農業団体から知事に対して、樹勢回復対策、低利の経営、生活資金のための利子補給及び農業共済金の早期支払いなどの緊急的な支援の要請が行われました。その際、知事は、今回の雪害により農家の意欲がそがれることを懸念をしている、樹勢回復や生活資金など要望の趣旨に沿って早急に対応をしたいと支援に前向きな姿勢を示されましたが、知事の発言は、被災をした農家にとって大変に心強い声になったと感謝するところであります。


 もとより突発的に発生をする気象災害に対し、迅速かつ適切に対応することは、行政の果たす役割の一つであると考えるものでありますが、今回の寒風・雪害によるかんきつ被害に対してどのような支援策を考えておられるのか、お伺いをいたします。


 次に、僻地医療の確保対策についてお伺いをいたします。


 本県では、山間部や離島を多く抱えていることから、これらのいわゆる僻地においても、人々が健やかで安心をして暮らせるよう、地域の医療提供体制の充実が重要な課題となっております。とりわけ僻地における医師の確保が全国的にも深刻な問題となっており、本県においても、県全体では、16年12月末現在で、人口10万人当たりの医師の数は約224人と全国平均の201人を上回っているものの、医師が都市部に集中し、僻地では不足している状況と相なっており、多くの僻地診療所において、1人の医師が複数の診療所を兼務せざるを得ない状況と聞いております。


 一般的に、僻地に勤務することについて、医師には診療所に常にいなければならないという心理的圧力があることや、新しい高度な医療技術が習得できないなどの問題があるためと言われておりまして、これらの問題をすべて払拭することは極めて困難であり、それゆえ僻地における医師の確保は非常に難しいと察します。


 しかしながら、今後ますます高齢化が進行する中、県民が、どこに住んでいてもひとしく医療の提供を受けられるよう、できる限りの対策が必要ではないかと思うのであります。


 このような中にあって、県では、今議会に僻地における医師確保のための奨学金制度の創設を提案されており、まことに時宜を得たものと大いに期待をいたしておりますが、この奨学金制度創設の考え方を含め、今後、僻地医療の確保にどのように取り組んでいくのか、お聞かせ願いたいのであります。


 次に、防災対策についてお伺いをいたします。


 横倒しになった高速道路、瓦れきと化したビル群、燃えさかる家々、そして、6,400名を超える犠牲者、これは11年前、私たちの目をテレビにくぎづけにした阪神・淡路大震災の惨状であります。


 先般、私は、環境・災害対策特別委員会の一員として東京都の立川防災館を視察をさせていただきました。その折に、阪神大震災の震度7の揺れを見させていただきましたが、犠牲者の8割が住宅の倒壊によるものであったと言われるとおり、家具は倒れ、ガラスは飛散し、家族の生命や財産を守るはずの家が、一瞬にして凶器に変わる恐ろしさを身にしみて感じた次第であります。


 一方、震災から11年が経過し被災者の85%が震災体験の風化を感じており、文字どおり一昔前の出来事になりつつあるという憂慮すべき報道もなされております。


 ことし1月に兵庫県が行った「1.17ひょうご安全の日宣言」にはこんな一節があります。


  人々は「大災害はわが街では起こらない」といまだに考えている


  災害を「ひとごと」と考えてはいけない


  災害に対し、私たちは備えなければならない


 被災地が発したまことに重い言葉であります。


 近い将来、本県も間違いなく南海地震の洗礼を受けるでしょうが、私たちは、被害をゼロにすることはできないまでも、過去の災害の教訓を生かして軽減することは十分できるはずであります。そのためには、行政によるインフラの整備や防災体制の強化はもちろんでありますが、県民一人一人が、災害を自分自身のこととして受けとめ、地域の防災活動への参加、住宅の耐震化や家具の固定など、それぞれの立場でしっかりとした備えをしていくことが何よりも重要になってくると思うのであります。


 県では、昨年末、県地域防災計画を改訂されたと伺っておりますが、これを踏まえ、今後、南海地震等の大規模災害対策にどのように取り組んでいくのか、お聞かせを願いたいのであります。


 次に、空き交番対策について質問をいたします。


 昨年の本県における刑法犯認知件数は、2万2,167件と一昨年に比べて約10%減少したものの、強盗、強制わいせつ等の重要犯罪は、逆に約19%増加をしていると聞いております。快適で安全安心な地域社会をつくってほしいとの県民の声をよく耳にいたしますが、私は、人の一生で一番大事なことは何かというと、それは安心であると思っております。一日の安心にはかえがたしと言いますように、多くの県民は、安心できる社会を望んでいるのでありまして、それゆえに、警察には、パトロール等の街頭活動を強化してほしいと思う反面、一方では、警察官には常に交番にいてほしいという相反する要望が強いのも事実であります。


 県警におかれましては、現場執行力の強化の観点から、昨年度組織再編を行い、16署、56交番体制となっております。また、警察官は、この7年間で176名増員し、さらに平成18年度は、警察官30人の増員内示があったと聞いております。


 しかしながら、県下56交番中、空き交番と呼ばれているものが21カ所あるとのことでありまして、私は、警察官が交番にいないため、県民の被害がさらに拡大するなどの不安や不都合が生じているのではないかと懸念をしているのであります。地域における治安情勢の変化、道路網の延伸、県民の居住実態の変化などにより、警察の取り扱う事象は多く、一人でも多くの警察官を現場に出すことが求められていることとは思いますが、今の状況で、本当に愛媛の県民のいざというときの安全を確保できるのか心配をいたしているところであります。


 交番は、県民の安全と安心のよりどころであります。空き交番をなくすことにより、県民が安全を実感できる体感治安の向上を図る必要があると思いますが、本部長の忌憚のない見解をお示しをください。


 最後に、県警の捜査費問題について質問をいたします。


 今議会が開会をいたしました2月24日、県警は記者会見を行い、愛媛県警察予算執行調査委員会による調査結果を公表をいたしました。その内容は、10年度から16年度における国費捜査費及び県費捜査報償費の執行の一部に問題執行の存在を認め、昨年12月に公表している13年度分の問題執行を含め、執行件数で1,852件分、執行額にして利息等を含め約550万円を国及び県に返還するというものであります。


 一昨年5月末の問題発覚以降、県警が2年近くの年月を費やして調査を行った結果、公金である捜査費の使途において多くの問題執行が認められたことは、納税者である県民を代表しての立場から、極めて遺憾であると言わざるを得ません。これらの問題執行については、調査の結果いずれも警察活動に伴うもので、捜査員が私的に流用した事実やいわゆるプール金として組織で運用された事実は認められなかったとのことであり、一連の捜査費問題については、今回の結果報告により一応の区切りがついたものと考えておりますが、県民の中には、釈然としないとの声があることもこれまた事実であります。


 この問題が過去のものとはいえ、県警内の大半の所属で発生したことで、県警に対する県民の信頼が大きく損なわれたことは極めて重大なことで、今後、県警が、県民の声を真摯に受けとめ再発防止にどのように取り組むか関心を持っておりますが、今回の調査結果及び今後の展望について、本部長の見解を求めます。


 改めて申し上げるまでもなく、県警の最大の責務は、治安の維持すなわち県民の安全と安心の確保にあります。県警として、一日も早く県民の信頼回復につながるよう、県警本部長を中心として愛媛県警の皆さんが、県民の安全安心のために全力を上げていただくことを強く望み、質問を終わります。(拍手)


○(森高康行議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(森高康行議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 自民党を代表しての中畑議員の質問に答弁いたします。


 財政問題に関し、まず、財政構造改革初年度の取り組み状況はどうかとのお尋ねでございました。


 中畑議員御指摘のとおり、今回の予算編成におきましては、財政再建準用団体に転落する危機を回避いたしますとともに、持続可能な財政構造への転換を図ることを目標とする財政構造改革の初年度といたしまして、歳出面では、行政のスリム化、効率化や事務事業の徹底した見直しを行いますとともに、投資的経費、大規模事業、県単独補助金の見直しや特別職の給与の削減、職員の臨時的給与の減額に取り組んだところでございます。


 歳入面では、税収の確保、県有財産の計画的売却、広告料の導入など広範な視点からの対策を強化するなど、財政構造改革基本方針に掲げました歳入歳出両面の対策は、ほぼ目標どおり達成したと考えております。


 しかしながら、最終的な財源不足額は、地方交付税の減少などによりまして、中期財政見通しから56億円悪化して376億円となりましたことから、基金繰り入れによる対応をせざるを得ない状況にございます。このため、執行削減努力等により基金の取り崩しを極力圧縮し、着実に積み立てを行いますとともに、持続可能な財政構造への転換を図るため、全庁一丸となって改革の道を邁進する所存でございます。


 次に、平成18年度当初予算をどう総括しているのかとのお尋ねでございました。


 平成18年度当初予算は、財政構造改革の初年度として、事務事業の徹底した見直しを行いますとともに、広範な歳入確保対策を実施するほか、基金の繰り入れや職員の臨時的給与の減額を行うなどによりまして、財源の捻出を図ったぎりぎりの予算編成であると認識いたしております。


 こうした厳しい財政状況ではございますが、特に、経済格差が懸念される南予地域の活性化や厳しい状況にある建設産業の再生と離職者支援対策に重点を置きながら、第五次長期計画後期実施計画の具体化を図りますため、優先的、重点的に推進する必要のある新規施策にえひめの元気創造枠を活用して、43事業5億1,000万円を計上したところでございます。


 また、南海地震等の大規模災害への対応など防災対策に取り組みますとともに、愛と心のネットワークを全県的に進めますため、ボランティアキャンペーンの夏、冬2回への拡大や入門講座など県民総参加によるボランティア活動を活性化いたしますほか、平成29年の愛媛国体開催に向け、競技力向上対策を進める所存でございます。


 大規模施設の整備といたしましては、県立学校の耐震化に重点を置いた改築・改修、子ども療育センターは平成19年4月の開設に向け整備、みかん研究所も付属施設の整備は1年延期いたしますが、平成19年4月開所に向け本館等を整備、県立中央病院のPET−CTセンターを3月6日に運用開始するなど、愛媛の元気創造に向け、できる限りの対応をしたところでございます。


 なお、厳しい財政状況の中で、行政サービスを向上させるため、職員の知恵と工夫により、県民ニーズにきめ細かく対応するゼロ予算事業や、引き続きえひめ夢提案制度などを活用して、市町や民間のアイデアを生かした県独自の規制緩和を進める所存でございます。


 今後は、より厳しい財政状況が続くと見込まれますことから、職員の意識改革を一層推進し、職員すべてが、県民の目線に立った政策の選択と集中を行うことにより、県民の幸せと本県未来の発展のために全力を尽くす覚悟であり、議員各位の御理解と御協力を切にお願い申し上げたいと思っております。


 次に、今後、新たな行政改革大綱に基づき、行政改革にどのように取り組んでいくのかとの質問でございました。


 私は、知事就任以来、県民の県民による県民のための県政を県政運営の基本姿勢に位置づけ、真の県民に目線を合わせた県政を実現するため、一貫して県政改革に取り組んでまいりました。その結果、職員の意識や行動、さらには、制度や組織体質の改善もかなり進んできたと感じております。


 しかしながら、危機的な財政状況や地方分権の進展など変化の激しい時代にありましては、県民視点での県政改革をさらにスピードアップしていかなければならないと考えておりまして、特に、県財政の危機的な状況を乗り越え、真に県民の求める施策を展開するため、職員とは先憂後楽の精神で、また、県民の皆様とは愛と心のネットワークの精神で、ともに愛媛の元気創造に取り組む必要があると考えております。


 このような考え方のもとに、現在策定中の新たな行政改革大綱におきましては、県を取り巻く時代環境の大きな変化を踏まえ、県行政内部の改革のみにとどまらず、県のあり方自体の見直しを行い、地方分権時代にふさわしい新たな行政システムの構築を目指すことといたしております。


 すなわち、今回の行政改革におきましては、お話のありました官から民へ、国から地方へなどの流れを踏まえながら、県民に目線を合わせた行政運営をさらに推進する県民サービス改革、県民や市町、NPO等との連携、協働を進めるパートナーシップ改革、県のあり方や役割の見直しに対応した組織改革、さらに、財政危機克服のため持続可能な財政構造への転換を図る財政構造改革、この4つの改革を力強く進めてまいる所存でございます。


 また、改革の推進に当たりましては、進捗状況等を県民にわかりやすく公表してまいりますとともに、新たな課題の発生等に応じて改訂を行っていくことも必要と考えておりまして、県民や県議会の御理解を得ながら改革を進めてまいりたいと存じております。


 次に、後期実施計画を踏まえ、今後の県政運営をどう進めていくのかとのお尋ねでございました。


 県政の推進に当たりましては、県民の安全安心の確保といった今日的な課題に的確に対応しつつ、愛媛の未来を考え、本県の自然や伝統の継承や人材育成等の課題にもしっかり対処することが大切であると考えておりまして、後期実施計画におきましても、雇用対策や産業振興、少子高齢化対策などの喫緊の重要課題とともに、青少年の健全育成、環境対策、文化・スポーツの振興などの将来課題を優先施策として位置づけ、厳しい財政状況にあっても、行財政資源の優先的な配分を行うこととしたところでございます。


 中国の史書である十八史略に「時務を識る者は俊傑に在り」とございます。「時務」時代の任務、すなわち現在の社会状況を見渡す目と、将来を見抜く洞察力を持っているものは、「俊傑」俊才、英傑の俊傑でありますが、すなわち賢者であるという意味でございます。


 今後の県政運営に当たりましては、県組織が全体として賢者の目と洞察力を持ち、愛媛の元気創造の芽をしっかりと伸ばしますため、優先施策の推進に取り組むことが県民の負託にこたえることになるものと考えております。


 また、人口減少が進み、経済、財政規模の縮小が余儀なくされます中、今後の県政運営におきましては、これまで以上に県民等の主体的な参画が不可欠となっておりまして、後期実施計画は、単に県組織の計画としてだけでなく、愛と心のネットワークの精神にも通じる県民や市町、団体等の協働、連携のための共通目標として活用していただきたいと考えており、さらに、このことが、地域が自立を図り、持続可能性を確保することのできる真の分権型社会の実現につながるものと確信しているところでございます。


 なお、後期実施計画は、最初の4年間が財政構造改革の推進期間と重なるなど、非常に厳しい逆風の中での船出となりますが、県民や議員各位の御支援、御協力を賜りながら、本計画を羅針盤として、嵐の中でも県民の希望の灯を消すことなく、しっかりと県政運営のかじ取りを行ってまいりたいと考えております。


 県内経済情勢について知事の所見を問うとのお尋ねでございました。


 昨年8月、政府と日銀は、景気の踊り場を脱却したと宣言いたしましたが、それから4カ月おくれて、本県経済は、昨年12月に踊り場を脱却し、現在、企業の生産活動や設備投資に弾みがつき、個人所得や消費は一進一退の状況にありますものの、雇用環境にも明るい動きが広がっており、全体としては緩やかな回復基調をたどっていると認識いたしております。


 しかし、回復の動きを見てみますと、産業あるいは業種間で格差が生じており、一般機械、造船、非鉄金属など輸出関連産業は好調であります一方、地場産業であるタオル、縫製や第一次産業などは低迷が続いております。


 さらに、こうした産業あるいは業種間の格差が影響して、地域間で回復の格差が生じており、雇用情勢を示す有効求人倍率を見てみますと、本年1月時点で、東予地域が1.41倍であるのに対しまして、中予は0.81倍、さらに南予は0.75倍と、地域間で大きな開きが生じております。この地域間格差は、東予には地元の経済、雇用への波及力の大きい製造業が集中しておりまして、中・南予は、製造業の立地に乏しいという本県の産業構造に起因しておりますほか、これまで景気浮揚策の一役を担っておりました公共投資の減少が影響を及ぼしていると考えております。


 また、景気回復と言われながら、実感に乏しい別の要因としては、好調な企業でも依然人件費を抑制する傾向にあること、雇用者数は増加しておりますものの、雇用形態が正社員から派遣職員、パート等へ切りかわり、所得の増加に結びついていないこと、このため消費に伸びが見られないことがあると考えております。


 県では、来年度当初予算におきまして、選択と集中の精神のもと、こうした格差是正のための施策に重点を置き、特に、南予地域の経済活性化や高速道路等の産業基盤整備、農林水産業の重点支援、産業の高度化、高付加価値化、雇用対策などに意を配し、さらなる景気の回復、雇用の確保、拡大に取り組んでまいりたいと考えております。


 南予地域の経済活性化に向けて、今後どのように取り組んでいくのかとのお尋ねがございました。


 南予地域は、基幹産業である農林水産業の落ち込み、大手企業の撤退等による製造業の衰退、それに伴う雇用の伸び悩みと人口の域外流出など、極めて憂慮すべき状態にありまして、経済再生のためには、物流基盤としての高速道路の南予延伸、農林水産業主体の地域特性を生かした産業の競争力の強化が最優先課題であると認識し、これまでも取り組んできたところでございます。


 さらに今回の平成18年度当初予算におきましては、既存の施策に加え、南予地域の特性を強化する経済活性化策に一層のウエートを置き、厳しい財政状況の中でも、農林水産物や加工品の高付加価値化に向けて、みかん研究所の整備、水産試験場の機器の充実、養殖真珠の越し物への切りかえのための資金融資、地場の食品製造業による研究開発や試作品開発の支援などを行いますほか、団塊の世代などを含む都市住民の移住促進を図る体験観光の実施などに取り組むこととしたところでございます。


 また、企業の誘致につきましては、南予は他地域に比べ地理的条件に大きなハンディがありますところから、具体的案件に即しながら、立地優遇措置の拡充も検討しつつ、地元市町と協同して力を入れていく所存でございます。


 南予地域の経済を活性化いたしますためには、県、地元市町のみならず、地元及び県内の産業界、金融機関、大学などの総力を結集する必要があると考えておりまして、中畑議員のお話にもございました地元関係者の再生への取り組みや県内経済人の南予への働きかけについては大いに期待しているところでございますが、県としても、今後、部局横断的な南予振興の庁内体制を構築して、これらの動きをバックアップするとともに、南予地域の経済活性化に全庁一丸となり取り組んでまいりたいと考えております。


 危機的状況にある本県の建設産業に対し、今後どのような支援策を講じるのかとのお尋ねでございました。


 建設産業は、立ちおくれております本県の社会資本整備の担い手でありますのみならず、地域の基幹産業として多くの就業機会を提供し、雇用の維持、確保や地域の活性化に重要な役割を果たしますとともに、災害ボランティアなど活動を通じて、安全、安心な地域社会づくりに大きく貢献しております。


 中畑議員のお話にございましたとおり、近年、建設投資は大幅な縮小傾向にあり、国、県において、財政健全化に向けた取り組みを進めている中にありましては、公共投資の増加は見込めない状況でございますなど、非常に厳しい状況にある建設産業の現状を思いますとき、まことに断腸の思いがいたします。


 県におきましては、建設産業の危機的状況を脱却し、再生を図りますため、昨年度、建設産業再生支援セミナーを開催し、経営革新に関する意識啓発に努めましたほか、本年度は、庁内関係部局で組織する建設産業再生支援協議会を立ち上げ、技術力、経営基盤の強化、経営の多角化、新分野進出などに向けた支援プログラムの作成に取り組んでいるところでございます。


 厳しい県の財政環境ではございますが、平成18年度当初予算においては、総額8億2,000万円の関連予算を新規計上いたしまして、建設業者に対しては、経営基盤強化や新分野進出などの取り組みを支援いたしますため、専門相談員を配置し、情報提供等を行うインフォメーションセンターの設置、経営戦略や新分野展開に関する研修会の実施、経営革新の取り組みを資金面から支援するための助成事業や低利の融資制度の創設などを新たに実施することといたしております。


 また、建設業離職者に対しては、円滑な再就職を支援するため、職業相談や求人開拓の実施、転職支援セミナーの開催、農林業への就業へ向けた職業訓練の実施などを行うことといたしております。


 今後とも建設業界や関係機関とも連携し、総合的な支援策を講じ、建設産業の再生を図ることにより地域活力の維持に努めてまいりたいと考えております。


 最後に、今後、僻地医療の確保にどのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございました。


 お話のとおり、山間部、離島を多く抱える本県におきましては、僻地における医師の確保は切実な問題でございまして、これまで自治医科大学における医師の養成や僻地診療所への代診医師派遣などの対策を講じますとともに、国に対しても、県の最重要要望といたしまして、医師確保対策の具体的提案を行ってきたところでもございます。


 しかしながら、医師の都市志向や専門医志向、さらには、臨床研修制度が義務化された影響もございまして、僻地を初めとする地域の医師確保は依然厳しい状況にございますため、愛媛大学の全面的な協力も得まして、今回、新たに本県独自の取り組みとして、医学生奨学金制度を創設することといたしたわけでございます。この制度は、医学生を対象に、原則として大学3年生から初期臨床研修までの6年間、奨学金を貸与するかわりに、将来一定期間、県内の僻地診療所等に勤務してもらいますもので、僻地医療に意欲のある学生にぜひ活用していただきたいと考えております。


 今後は、自治医科大学制度に加え、この奨学金により、本県の僻地医療を担う強い使命感を持った人材を養成してまいりますとともに、さらなる医師確保対策の検討も進め、県内出身者入学枠の導入などの取り組みを進めております地元愛媛大学医学部とも緊密に連携して、総合的な僻地医療の確保対策に取り組んでまいりたいと考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(吉野内直光副知事) 議長


○(森高康行議長) 吉野内副知事


   〔吉野内直光副知事登壇〕


○(吉野内直光副知事) 中畑議員の代表質問にお答えします。


 私の方からは、かんきつ被害の問題、そして、大規模災害対策、この2点についてお答えいたします。


 まず、被害の問題でございますが、今回の雪害等による被害は南予地域のかんきつ類に集中しておりまして、その被害の状況につきましては、時間が経過するに従って、果実の腐敗や樹勢の低下が拡大している状況にございます。このため、果実の選別など予措保管技術、この予措保管技術と申しますのは、ちょっと言葉難しゅうございますけれども、ミカンを取り入れてすぐ出荷することなく、ある程度貯蔵しておきまして、そして、ミカンの皮、果皮を乾かしまして、それによりまして腐敗防止あるいは浮き皮防止、そしてまた、そのほかの効果として、味がまろやかになるというような効果がある貯蔵方法でございます。これをやっていただくこと、そして、土づくり等の栽培管理技術、これの徹底を引き続き指導しているところでございます。


 今回の被害でございますが、御案内のとおり、かんきつ被害で約15億円を超えております。議員のお話にもございましたように、一昨年の台風災害を受けまして、経営再建に力を尽くしておられましたかんきつ農家の皆さんの生産意欲をそぐほどの打撃を与えたものと認識いたしております。


 御案内のとおり、農業は天候に左右されるという宿命がございますが、議員も言われましたとおり、気象災害に対しましては、農家自身の皆さんが農業共済制度に加入して経営安定を図ることがまず基本であるというふうには考えております。このため、既に加入しておられます農家に対しましては、共済金の早期支払いが行われるよう、県の農業共済組合連合会やJAに対しまして事務処理の短縮を指導しますとともに、国に対しましても、早期支払いや災害に即応できる共済制度の充実について強く要望してまいりたいと思っております。


 さらに、今回の災害が連続して発生しているものでございます。県におきましては、農家の生産意欲を向上させるために、被害により樹勢が低下しているかんきつ園地に対しましては、樹勢回復のための資材購入費を助成いたしますとともに、被災農家への金融支援対策としまして、農家経営の運転資金や生活資金を目的に借り入れる農業経営維持安定資金に対しまして、県、市町及び農協系統団体が協調して利子補給を行いまして、被災農家の借入金利をゼロとするこれまでにない新たな施策を講じることとしたところでございます。被災農家の皆様におかれましては、一日も早く経営の安定に向けた取り組みを行っていただきたいと考えております。


 次に、県地域防災計画の改訂を踏まえ、今後、南海地震等の大規模災害対策にどのように取り組んでいくのかとの点でございます。


 御指摘のございましたように、南海地震等の大規模災害時の被害軽減を図りますためには、家庭や地域における防災対策が極めて重要でございます。このことから、昨年末に改訂しました県地域防災計画におきましては、特に、減災目標の設定や災害への備えを実践する県民運動の展開などを明記したところでございます。


 これを受けまして、県では、来年度新たに、南海地震による死者、負傷者数、家屋の耐震化率などの減災目標と具体的な対応策等を盛り込んだアクションプランを策定いたしますほか、災害対策本部の機能強化のための図上訓練の実施、さらには、県民みずからの取り組みとして、家屋の耐震化や家具の転倒防止策等を推進する減災キャンペーンなどを実施することといたしております。


 今後は、これらの施策に加えまして、現在、市町とともに進めております孤立地区対策や災害時要援護者対策これらのほか、自主防災組織の育成支援、国や他県との広域連携を一層推進することによりまして、南海地震等の大規模災害に備えた県民総ぐるみの防災対策を展開してまいりたい、このように考えております。


 以上でございます。


○(夏井幹夫企画情報部長) 議長


○(森高康行議長) 夏井企画情報部長


   〔夏井幹夫企画情報部長登壇〕


○(夏井幹夫企画情報部長) 中畑議員にお答えをいたします。


 後期実施計画をどのようにして県民に周知を図り、理解と協力を得るのかとのお尋ねでございました。


 後期実施計画では、県財政が厳しさを増す中にありましても、産業振興や防災対策、食の安全安心の確保、文化・スポーツの振興等、県政が直面する課題にしっかりと対応するため、初めて33の優先施策を選定したところでございますが、財政構造改革の推進等により行政サービスの低下が避けられない中で、これらの施策の円滑な推進を図りますためには、県民等との協働、連携が不可欠となっております。


 このため計画策定においては、今後5年間の県政運営の方向性を示す中期ビジョンと毎年度の重点的な取り組みを示す重点プログラムにおいて、県民等に期待することを具体的に示すこととしておりまして、これに基づき、県民を初め市町、団体、企業等との協働、連携の取り組みを積極的に進めてまいりたいと考えております。


 なお、計画策定後は、県のホームページ上での公開はもとより、地方局単位で県民や地元市町、団体等を対象とした説明会を開催し、計画策定の趣旨や内容についての説明を行いますほか、県内の各界各層の求めに応じ出前講座を積極的に実施するなど、あらゆる機会を通じて県民等への周知、PRに努めることとしております。


 さらに、計画推進についての県民等の理解、関心を高める観点から、県政運営の成果が客観的に評価できるよう、優先施策や重点事業には可能な限り成果指標と目標値を設定することとしておりまして、指標の達成状況を毎年度評価し公表することにより、県民への説明責任を十分果たしてまいりたいと考えてございますので、議員皆様におかれましても、今後とも本計画の推進に御理解と御支援を賜りますようお願いをいたします。


 以上でございます。


○(粟野友介警察本部長) 議長


○(森高康行議長) 粟野警察本部長


   〔粟野友介警察本部長登壇〕


○(粟野友介警察本部長) 中畑議員にお答えいたします。


 初めに、空き交番をなくすことにより、県民の体感治安の向上を図る必要があると思うがどうかとのお尋ねでございます。


 交番に勤務する警察官が、警ら、巡回連絡及び事件、事故などの所外活動に従事し不在がちとなる交番の不在対策の一環として、交番相談員を配置しております。交番相談員は、地域住民から寄せられる常時交番にいてほしいという要望と、パトロールを強化してほしいという相反する要望にこたえようとするもので、空き交番解消のための有効な制度であると考えております。


 危険水域にある犯罪情勢に対する治安対策として平成16年度から交番相談員の増員が図られているところでありまして、平成17年4月には、全国で4,222人の交番相談員が配置されております。


 本県の交番相談員は、56交番に対して14人が配置されているものの、配置率は25%にとどまっております。徳島県の27交番32人、率にして118.5%、香川県の39交番に36人、率にして92.3%、高知県の16交番に19人、率にして118.8%と比較いたしましても、他県の水準には達していないところであります。


 県警察といたしましては、今後とも交番相談員の増員に努めてまいるとともに、交番相談員の2交番担当制を実施するなど効率的な運用を図り、空き交番の解消に努めてまいる所存であります。


 次に、県警察予算執行調査委員会の調査結果及び今後の展望について、本部長の見解を問うとのお尋ねでございます。


 県警察では、愛媛県警察予算執行調査委員会において、平成10年度から平成16年度までの捜査費執行総数15万8,390件について、個々の執行実態及び執行手続を調査した結果、捜査費として本来執行し得ない使途に執行されている事案が68件、捜査費として本来執行し得る使途に執行されているとの心証は得られたものの、捜査費の執行手続に問題があると認められる事案が1,784件の合計1,852件、金額にして435万5,438円が判明したところであります。


 県議会の場において、このような調査結果を報告しなければならないことにつきまして、まことに遺憾であり、県議会並びに県民の皆様に深くおわびを申し上げる次第であります。


 県警察といたしましては、これまでの返還額に加え、今回判明いたしました額及び利息などを含め、国及び県に返還するとともに、関係者に対しては、責任の所在を明確にした上で適切に対処することとしているところであります。


 さらに、これまでに判明した不適正な経理事案を踏まえまして、今後、さらに会計監査の強化や職員に対する指導、教養を徹底するなど、再発防止策を講じることにより、同種の問題の絶無を期す所存であります。


 また、県下の治安情勢が厳しさを増していることは県警察といたしましても十分に認識しているところであります。これまで以上に街頭犯罪や侵入犯罪などに対する総合対策を積極的に推進して、犯罪抑止及び事件検挙に全力で取り組むとともに、県内におきましても、多発傾向にあるスキミングによるカード犯罪や暴力団などの組織犯罪に対する取り締まりを強力に推進していくなど、警察本来の業務である治安維持の万全に向けた諸活動に邁進していくことで、一刻も早く県民の信頼確保に努めてまいる所存であります。


 以上でございます。


○(森高康行議長) 休憩いたします。


 午後1時から再開いたします。


     午前11時42分 休憩


    ―――――――――――――――――


     午後1時 再開


○(森高康行議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(成見憲治議員) 議長


○(森高康行議長) 成見憲治議員


   〔成見憲治議員登壇〕


○(成見憲治議員)(拍手)私は、民主党県議団を代表して質問いたしますので、知事初め関係理事者の誠意ある答弁を求めたいと存じます。


 毎晩遅くまで鑑賞しました国民の期待を集めた冬のイタリー・トリノのオリンピックも終わりまして、やっとゆっくりした夜を迎えておるわけでございますが、特に、フィギアスケートで荒川静香選手の金メダルが1個に終わりまして、実際は期待外れで、実に残念だったなという感想を持っております。前回ソルトレークシティ、それから前々回の1998年の長野オリンピックの金5つでございましたが、これには遠く及ばなかったことに対しまして、大きく期待外れであったし、この間、世界の水準が大きく伸びていることを見せつけられた次第でございます。


 しかし、けなげに頑張ったカーリングは、敗れはしましたけれども、あのスロービデオを見るようなおもしろい競技は、日本じゅうにカーリングファンを多く生み出し、オリンピックを茶の間に持ち込んでくれた功績は大きいと思っております。


 一方、このこととは対照的に国内では、長期不況による国及び自治体の財源不足や官制談合、耐震偽装問題、警察の不正経理問題、雇用不安や青少年犠牲の犯罪、大雪の被害、年金の引き下げや医療費引き上げ、増税圧力などなど、社会不安や政治不信ばかりが目立つきょうこのごろでございまして、県議会を含め政治の責任は極めて大きいと実感をしておる次第でございます。


 そこで、質問をいたします。


 その1は、平成18年度予算についてであります。


 長期不況によって、国、県を問わず大変な財政危機に陥っており、国民総ぐるみの自覚と取り組みが求められる重大な事態を迎えていると考えるのであります。


 県の当初予算も知事公舎を初めとする県有施設の売却や県関係職員の給与削減など身を削りながら、また、県民にも予算削減など無理をお願いする予算を組まざるを得ない状況だと思います。とにかく県民に理解と協力を得なければなりませんので、県の説明責任だけは果たされますよう強く要望しておきたいと思います。


 そこで、質問の(1)は、今日の財源不足の主な原因は何であるのか。また、そのためにどのような対策をとられたのか、お伺いしたいのであります。


 県は、昨年秋、中期財政見通しの320億円の財源不足に対応するため、構造改革元年として歳入歳出の徹底した見直しを取り組んでおられますが、地方交付税等の減少や退職手当などの義務的経費の増加によって財源不足額がさらに56億円ふえ、合わせて376億円に拡大するなどさらに厳しくなり、平成14年度以来5年連続のマイナス予算となっているのであります。


 予算編成に当たって、歳入確保対策、事務事業の削減、臨時的給与削減措置、それから財政調整基金の取り崩しなどさまざまに工夫されておるところでありますが、具体的に大まかな金額を含め、御説明をいただきたいのであります。


 質問(2)は、厳しい予算について、一般県民の関係者に対する説明はどのようにされるのか、お伺いをいたします。


 予算の都合で補助金や給与などを削減する場合は、当事者にとっては重大な問題であり、その事情や今後の取り扱い方、見通しなどについて関係者の理解を求めることは極めて大事なことであります。


 たまたま県職員の給与削減については、知事みずからeメールをもって県職員個人個人に対し説明されたと聞いておりますが、職員の意欲を減退させないためにも極めて大事なことであり、敬意を表したいと思います。しかし、個人個人は、その要望をメールで返信することは困難でありますので、関係の職員団体と十分話し合いをされるよう強く要望しておきたいと思います。


 質問の(3)は、ゼロ予算事業の考え方とその主な事業はどのようなものか、御説明いただきたいのであります。


 財源が厳しいことから、お金をかけないで事業をすることは、やり方によってはおもしろいアイデアであると思うのであります。今回、新規16事業を含め82事業が施策化されておりますが、その考え方と事業内容についてお伺いしたいのであります。


 質問の大きい2は、耐震偽造問題についてでございます。


 今回の耐震偽造問題は、今日の建築行政のあり方に大きな問題を投げかけたと思うのであります。本県にとりましては、直接の被害は今のところないのかもしれませんが、全国の検査の実態を見るとき、本県でも十分起こり得る可能性は考えられ、国交省とも十分協議し、今後発生しないよう万全を期していただきたいと思うのであります。


 そこで、質問の(1)は、今回の事件を通じて、国、県は、再発防止策についてどのように検討されているのか、お伺いをいたします。


 今回の事件は、公的機関及び民間の検査機関においても耐震偽造の違反を発見できず、建築完成後に問題が発覚し重大な損害が発生している問題であります。


 この責任は、当然発注者側にはありますけれども、検査した機関にも一定の責任があり、一部では、検査体制の不備が原因で不良物件を買わされたとして、国や県に損害賠償を請求する訴訟も起こっておるのでございます。このような事件が繰り返されたのでは、行政の信頼は全く失われてしまいますので、再発防止策を真剣に検討していただきたいのであります。


 質問の(2)は、県内の鉄筋コンクリートの構造物について、特に、これは4階以上の建物について耐震強度の点検が必要ではないかと考えるのでありますが、お考えをお伺いしたいのであります。


 耐震強度診断は、特に、建築基準法を厳しくした1981年より前の建築物の点検が求められていると思うのであります。阪神大震災でもこの種建物が被害が大きく、このことがはっきり指摘されておるのであります。もし診断の結果、鉄筋が不足して強度不足などの問題がある場合は、どのように補強すればよいのか、助成措置を含め検討が必要ではないかと思うのであります。


 報道によりますと、国では、この1981年の建築基準法改正前の建物に対し、1つは、自治体などの耐震診断を受けているかどうか、2つ目は、その場合、震度はどのくらいまで耐え得るのかなどの説明を義務づける旨の方針を固めたとのことでありますが、本県の所見をあわせてお伺いしたいのであります。


 大きい3は、公正な公共事業の実施についてお伺いいたします。


 政治の重要な仕事のうち、公共事業の実施は極めて重要なものであります。今日のように財政が厳しくなればなるほど、公正に実施しなければ行政や政治の信頼を失ってしまうからであります。県も真剣に取り組んでおられますけれども、さらに改善できないのか、真剣な検討を求めたいと存じます。


 腐敗政治の諸悪の根源は、入札の指名制度にあるのではないかと思います。指名獲得のためにわいろや贈り物が後を絶たない、ひいては、行政が曲げられているのではないかというような風評は後を絶たないのであります。


 全国では、長野県を初め、原則一般競争入札とし、例外として特別な場合についてのみ指名競争入札を取り入れている自治体が、まだ少数派ではございますけれども、徐々にふえてきていると聞いておるのであります。


 今回の防衛施設庁の談合事件や伊方町長の収賄事件など、毎日のごとく不祥事が報道されており、今こそ根本的な腐敗防止策をつくらないと、政治の信頼は取り戻せないのではないかと心配をしているものであります。


 そこで、質問(1)は、公共事業は原則一般競争入札にするよう検討すべきではないかと思いますが、県のお考えをお伺いいたします。


 今日、電子入札制度もできる時代になってきておりまして、やろうと思えば原則一般競争入札にすることは可能と考えます。行政や政治の信頼回復のためにも、また、資格のある県民に公正な入札機会を与えるためにも、利権に無縁な県政をつくるためにも、ぜひ検討していただきたいのでございます。


 質問の(2)は、公共事業の入札に当たって、総合評価落札方式を検討してはどうかということであります。


 現在までの入札は工事価格が主で、品質は関係なく入札金額の低い業者が落札をしてまいりました。これで果たして工事の本当の品質が保障されるのかどうか、そういう問題を抱えるのであります。せっかく地域におきまして建設業者が社会的に貢献をされておる例が多いわけでありますが、何らかの形で落札を有利にできないものかと思うのであります。


 特に、災害復旧に対する協力や地域のボランティア活動、また、技術研究、労災防止の実績、労働者福祉の実績などの業者側の努力も評価し、今のような落札が入札価格だけで決まるやり方を改めていただきたいのであります。


 質問の(3)は、工事の入札予定価格の事前公表について、県は今後どのようにされるのか、お伺いをしたいのであります。


 数年前から公共事業の入札予定価格を事前に入札参加者に公表しておるところでありますが、その効果には甚だ疑問があると思っております。予定価格を事前に公開していた自治体の中でも、そのことに疑問を持ったところは、今日では非公開にしているところも見受けられるのでございます。


 県は、この事前公表方式をどのように評価し、今後どうされようとしているのか、お伺いをしたいと思います。


 質問の(4)は、県は、公共事業の公正な実施にどのように取り組まれるのか、お考えをお伺いいたします。


 今回、防衛施設庁の幹部による談合事件が発覚し、大きな問題になっておるところでございます。特に、過去20年以上にわたりまして天下りの官僚を中心に官制談合が繰り返されていると報道されており、これは甚だ問題であります。しかし、天下りも全部が悪いのではなく、民間業者の技術水準引き上げや行政手続を円滑にするためには役立っている部分もございます。本県も天下りとまではいかないまでも、土木部職員のOBを業者に派遣し活用しているところでございますが、県民の誤解を招かないよう注意が求められていると思うのであります。


 現在、OBの活用については、どのように考え配置しているのか、現状と今後の考え方についてお伺いをしたいのであります。


 大きい問題の4は、愛媛県警の不正経理問題についてであります。


 愛媛県警の不正経理問題は、現職の警官が内部告発をしてから丸1年がたってまいりました。この間、同様の問題が全国でも発生し、警察の正常化に向けて各地で大変な努力が払われていると思います。


 しかし、捜査上の秘密ということで、監査委員による監査も大事な部分は黒塗りにされ、疑わしいが確証が得られず、違法、不当というような疑いがあっても不適切とされ、結果的には、監査制度の限界と県警による捜査上の支障が大きく監査の壁となっておるのであります。県民から見ると、疑われているのは県警そのものでありまして、その警察の内部調査で、不適切なものはあったが違法や私的流用はなかったと言われましても、直ちに納得がいくものではないのでございます。


 このたび1998年度から2004年度にかけて、この全捜査費の執行状況を調査した愛媛県警が、新たに不適正支出が272万円あったなどを中心とする報告を去る2月24日に行ったのであります。


 一方、高知県の監査委員は、2月22日に、よく似た期間、2000年度から2004年度にわたる捜査報償費等についての特別報告をまとめ、発表をされたところであります。橋本知事は、場合によっては、監査委員に改めて不正支出額の確定を求めた上で、返還請求を含め、今後の県警の対応を見て決めたいと決意を述べております。


 そこで、質問の(1)は、今回の調査は最終報告なのでしょうか。また、これで県民が納得すると思われているのかどうか、お考えをお伺いをいたします。


 今回の調査報告は、捜査費等不正問題調査の最終報告と新聞に報道されておるところでありますが、実際にそのように考えておられるのかどうか、この際、お伺いをいたします。


 その(2)は、監査のあり方についてお伺いいたします。


 今回の捜査費等内部監査に対して、県警は、身内に甘い対応ではないのかとか、外部監査で再調査をやるべきだとか、最前線の捜査員の不手際だけを取り上げ問題を矮小化しているのではないか、これでは信用できないといった県民の不信の声が多く報道されているのであります。これらは県民の正直な声ではないかと私も思うのであります。


 高知では、聞き取り調査で県警会計課の立ち会いは一切なく、1対1、捜査員とこの会計監査の方の1対1で捜査員の証言がしやすい環境に十分配慮し、その後も固有名詞などが表面化しないよう十分配慮したので、愛媛に比べてさらに突っ込んだ正直な情報が聴取できたものと思われるのであります。


 そこで質問をいたしますが、まず1つは、監査委員には、弁護士や公認会計士など第三者を含む体制とすべきではないかと思うが、どう考えられておるかお伺いをいたします。


 2番目は、2番目というかイは、高知県の監査などを参考として、監査のあり方を工夫し、再度、平成13年度分の監査を検討していただきたいが、お考えをお伺いいたします。


 ウは、前回は書類の非開示率が極めて大きかったので不十分な特別監査しかできなかったわけでありますが、県警は、非開示率を再検討し、非開示率をぎりぎりまで少なくしていただきたい。監査委員の監査に協力してほしいが、県警本部長の見解をお伺いしたいのであります。


 それから、質問の(3)は、改めて監査し、捜査報償費や捜査費の支出について理解ができるまでは、平成18年度の予算を凍結し、正常な監査ができるよう県警に求めていただきたいのでありますが、お考えをお伺いいたします。


 県は、予算の執行については、県民が納得するよう厳正に執行しなければならないことは当然であります。県警の予算執行で納得いかないものについては改めて監査し、平成18年度の予算を凍結するくらいの責任を果たしていただきたいのであります。


 さて、質問の(4)は、県警は、再発防止策としてどのような点を検討されているのか、この際、お伺いをいたします。


 この種事案が再発することは到底許されないと思うのでありますし、再発防止策が強く求められていると思いますが、具体的にどうされようとしているのか、お伺いをいたします。


 大きい質問の5は、子育て支援についてお伺いをいたします。


 昨年の国勢調査で、日本の総人口が、初めて赤ちゃんの誕生よりも亡くなる国民の方が多くなるという、人口逆転の厳しい現実が生じております。本県におきましても、150万県民が現実には147万県民に減少しており、いまや日本は深刻な人口問題を抱えるに至ったのであります。本県の活性化にとっても重要な問題でありますので、そこで若干質問をいたします。


 その(1)は、仕事と家庭を男女で両立させる子育て支援にどう取り組むのかという問題であります。


 日本では、子育てについては女性の役割は大きく、特に大きな負担にもなっているのであります。大事なことは、子育てにおいて男性の協力が欠かせない現実がございます。しかし、一部の男性を除いて、これは私も含みますけれども、ほとんどの男性は協力的ではなく、大きい社会問題になっているのでございます。


 夫婦から生まれる子供の数、特に、合計特殊出生率というのは、1952年が3.5人でございます。1972年が2.2人に減って以降、2003年には1.29人となっており、今もそのことが続いておるのであります。


 また、初婚年齢は、1950年ごろが男子は25.9歳、女性は23.0歳から、2004年には男子は29.6歳、女子は27.8歳となって、男女ともに約4歳年齢が上昇しているのであります。


 質問の(2)は、以上の晩婚、これはいずれも晩婚化でございますが、以上の晩婚は、少子化に直接つながっておると思うのでありますが、晩婚化対策にはどのように考えておるか、お伺いをいたします。


 それから、質問の(3)は、育児休業制度の利用促進にどう取り組むのかという問題であります。


 育児休業制度があってもとりにくい雰囲気があり、女性の多くが出産を前にやむを得ず退職している例が多くあります。社会が、子供を産むのか会社をやめるのかという過酷な選択を迫ったため、結婚や出産が先延ばしされ、少子化を一層加速したと考えられるのでございます。


 育児休業制度の利用については、行政が音頭をとらないとなかなか前進しないのではないかと心配するのでありますが、育児休業制度の利用促進についての県のお考えをお伺いいたします。


 その(4)は、県の公共事業の入札に際して、子育て支援に取り組む企業を優遇する制度はできないものかということであります。


 前問でも触れましたように、育児休業制度は、一部の事業所を除いてなかなか進んでいないのが現状でございます。制度の普及のために、子育て支援に取り組む企業を優遇する制度を新設してはどうかと思うのであります。公共事業の入札に際し、子育て支援に取り組む企業を優遇すると同制度の普及に大いに役立つのではないかと思うからであります。


 それから質問の最後6は、若者の雇用対策についてお伺いいたします。


 学校を卒業しても仕事をせず、職探しもせず、アルバイトもせず、働く意欲もないなどと言われておるニートと呼ばれる若者が最近急増しているのであります。このままでは、将来重大な社会問題になることは明らかであります。今のうちに問題を掘り起こし、手を打たなければ取り返しがつかないことになるのではないかと心配をいたしております。


 そこで、質問の(1)は、県はこのようなニート対策をどのように進めようとしているのでしょうか。教育や福祉とも連携して、働くことの意義などについて実践教育に取り組んでいただきたいわけでありますが、お考えをお伺いいたします。


 その(2)は、若者は、専門家などによる労働教育や労働相談窓口が必要ではないかと思うのでありますが、県はどう考えているのでしょうか、お伺いいたします。


 若い学卒者は、就職して3年後には、大卒で35%、高卒では50%がおやめになるというデータが出ておりまして、これは深刻な問題であります。若い人について、現実の労働者や労働法の専門家などによる生きた労働教育が必要ではないかと考えます。また、現実の若い労働者にとっての気安い労働相談窓口にも役立つと思われます。新しいニート族を出さないためにも、労働団体などとも協議して、十分対応していただきたいと思うのであります。


 以上で私の質問を終わります。


 御清聴大変ありがとうございました。(拍手)


○(森高康行議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(森高康行議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 民主党を代表しての成見議員の質問に答弁いたします。


 平成18年度当初予算編成について、幾つかの御質問ございましたが、まず、財源不足の主な原因は何か。また、どのような対策を行ったのかとのお尋ねでございました。


 昨年10月時点での中期財政見通しにおきましては、平成18年度に320億円の財源不足が生ずると想定をいたしておりました。その主な原因は、平成16年度当初予算編成終盤におきまして、三位一体改革に伴う地方交付税や臨時財政対策債の削減などが当初予想を大きく上回る270億円にも達するダメージを受けたことであると認識をいたしております。


 このため、18年度当初予算におきましては、財政構造改革元年として、滞納整理の強化等による県税収入の確保や県有財産の市場動向を踏まえた計画的売却を進めるとともに、広告料の導入や行政改革推進債の活用など広範な視点からの歳入確保対策を実施いたしました。


 歳出面では、事務事業の削減対策として、県単独補助金を含むすべての事務事業をゼロベースから見直しますとともに、大規模事業等投資的経費の見直しを行い、選択と集中を徹底いたしました。また、特別職の給与のさらなる削減や全職員を対象とした臨時的な給与の減額を行うことなどによりまして財源の捻出を図り、基本方針に掲げました対策はほぼ達成したものと考えております。


 しかしながら、地方交付税等が減少する一方におきまして、退職手当や社会保障関係経費など義務的経費が増加いたしましたため、最終的な財源不足額は376億円となりまして、財源不足額は56億円拡大したわけでございますので、財政調整基金等の取り崩しによりまして対処せざるを得ないというのが実情でございます。


 次に、ゼロ予算事業の考え方とその主な事業はどのようなものかとのお尋ねでございました。


 予算がなくても、県民の方々の参加や協力が得られるなら予算事業に負けない成果を上げることができる。これがゼロ予算事業の考え方でもございます。このことは、私が提唱しております愛と心のネットワークにも通じるものでございまして、厳しい財政状況のもとで、少しでも県民サービスを低下させることなく、持続可能な県政運営を続けていきますためには、欠くことのできない施策であると考えております。


 今回発表いたしました82の事業は、予算措置を伴わないものに限定いたしましたが、いずれも既存の資産や機能を有効活用し、職員の創意工夫のもと、県民等のニーズに対応したきめ細かい行政サービスを提供するものでありまして、具体的には、職員による出前講座や地方局のロビーや県立学校のグラウンドの一般開放などがございます。また、それ以外にも、愛リバー、愛ロード、愛ビーチあるいはサマー・ボランティア・キャンペーンなど、若干の経費は伴いますものの、県民等の支援、協力のもと大きな効果をもたらす事業にも積極的に取り組みたいと考えております。


 なお、これらの取り組みは、予算がなくても仕事はできるという行政の意識改革を促すものでもございまして、今後とも、地方機関を含む県庁各部局が、それぞれの業務の特性や内容に応じた新たな取り組みを検討するとともに、県民やNPO等からも積極的な提案をいただきたいと考えておりまして、議員各位におかれましても、このような県の取り組みについて広く県民に周知していただきますよう、御支援、御協力をお願いしたいと思っております。


 次に、子育て支援に関しまして、少子化対策の一つとして晩婚化対策に今後どのように取り組むのかとのお尋ねでございました。


 少子化の主たる原因として挙げられております晩婚化については、結婚の必要性を感じないとか結婚できるだけの経済力がない、さらには、適当な相手にめぐり会わないことなどによる結婚の先送り現象があると言われております。


 このため、晩婚化対策につながる取り組みといたしましては、保育所などにおいて小中学生や高校生が乳幼児と触れ合う機会の提供でありますとか、若者が意欲を持って就業し、経済的にも自立できるようにするための就職支援などを実施しておりまして、さらに、平成18年度からは、農村と都市の青年が、農村での作業体験やホームステイなどを通じて、独身男女の交流を支援する出会いの場づくりにも取り組むことといたしております。


 この問題は、個人の意識、考え方などが大きく左右いたしますため、これといった決め手の対策はなかなか見出せないのが現状でございますけれども、今後とも、こうしたさまざまな取り組みを進めることによりまして、若い人たちが自立し、結婚して家庭を持ち、子供を生み育てることに喜びを感じることができる社会を目指していきたいと考えております。


 ちなみに私には3人の娘がおりますけれども、1人が大変晩婚でございまして、2人のきょうだいが結婚したのを見て、何と言いますか、焦りを覚えていたようでございますが、35歳にしてやっと結婚し、36歳で長男、38歳で次女を産んで働きながら頑張っている状況でもございます。そういった点では、何かそういった周りの刺激というのは、つまり2人の妹が先に結婚したという状況、また、子育てをしている状況を見ながら、自分もという形で目覚めたという点もあろうかとも思います。


 いずれにしても要素はさまざまでございますから、ありとあらゆる対策を講じて晩婚化に取り組みたいと思っております。


 次に、若年者の雇用対策について、ニート対策をどのように進めようとしているのかとのお尋ねでございました。


 いわゆるニートと呼ばれる若者は、意欲のない若者と見られがちでございますが、その中には、就職活動の失敗や職場での人間関係のつまずきなどにより、自己の職業能力に対する自信を喪失したり社会とのつながりを失っていった者も多いと言われております。これらの若者を就労へ導きますためには、ニートに対する県民の理解を深めますとともに、相談を重視しつつ個々人の状況に応じた支援を行っていく必要がございまして、お話がありましたように教育や福祉の分野との連携も不可欠と考えております。


 このため県といたしましては、来年度、愛媛若者サポート事業を創設いたしまして、行政や企業関係者のみならず、教育関係者や若者を支援する有識者等も含めた対策会議を立ち上げ、現状と対策を検討し、全県的な見地から支援プランを策定いたしますとともに、このプランの県民への周知に努め、ニート対策への理解の促進を図ることといたしております。


 また、国の委託事業を活用いたしまして、ニート支援の総合窓口として地域若者サポートステーションを設置し、ここでニートの若者たちやその保護者への相談支援活動を開始いたしますとともに、教育機関や保健福祉機関等の関係機関をネットワーク化し、ニートに対する支援策及び若者のニート化防止策を講じてまいりたいと考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(森高康行議長) 傍聴人に申し上げます。


 規則にありますように、携帯電話等の取り扱いについては十分御注意を願いたいと思います。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(森高康行議長) 讀谷山総務部長


   〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 成見議員にお答えいたします。


 まず、当初予算編成につきまして、一般県民の関係者に対する説明はどのようにするのかとのお尋ねでございますけれども、本県の財政は、いまだかつて経験したことのない極めて厳しい状況にありますことから、18年度当初予算は、財政構造改革の初年度といたしまして、県単独補助金の見直しなど歳入歳出全般にわたる徹底した見直しを行いますとともに、臨時的な対策として職員給与の減額に踏み切り、財源を捻出しているところであります。


 議員お話のとおり、一部の行政サービスが低下し、市町、団体や県民の皆様に影響が及ぶことが考えられますため、理解と協力が何よりも重要と考えております。


 このため、各種説明会や行革タウンミーティングあるいは訪問等を通じまして、市町や経済団体等に対し、本県の危機的な財政状況や財政構造改革基本方針を説明し理解と協力を求めますとともに、職員や組合に対しまして、臨時的給与の減額をせざるを得ない財政状況を説明してきているところでございます。


 また、県民の皆様に対しましては、さわやか愛媛などさまざまな広報媒体を活用しますとともに、個々の事業につきましては、各部局において、主体的に市町や団体に対する補助金等の削減の考え方を適宜説明してきているところでありますが、ぜひとも御理解と御協力を賜りたいと念願しているところでございます。


 次に、県警の捜査費に関し、監査委員は、弁護士や公認会計士など第三者を含む体制とすべきではないかとのお尋ねでございますが、地方自治法では、都道府県の監査委員の定数は4人と定められており、県の財務等に関し識見を有する者及び県議会議員から選任することとされておりますが、本県では、県民を代表する県議会議員から2名、学識経験を有する識見者から2名の委員を選任しているところであります。


 監査委員には、県の財務及び行政に関する高度の知識、経験に基づく監査とともに、お話のように第三者の専門的立場からの監査が求められますことから、現在、識見者としての委員には、県の行財政に通じた職員経験者と金融の専門家である銀行役員経験者を委員に選任し、監査の実効性と独立性の確保を図っているところであります。


 今後とも、監査委員の選任におきましては、監査の独立性、公正性が確保されるよう、監査委員として最もふさわしい方を議会の同意をいただき選任するよう努めてまいりたいと考えております。


 次に、改めて監査をし、理解できるまでは平成18年度の予算を凍結してはどうかとのお尋ねですが、このたびの県警の調査報告は、かなり踏み込んだ内容の調査であったと受けとめており、改めて監査を要求する状況にはないと考えております。


 また、17年度の捜査報償費の執行は、出納事務局の支払審査や監査事務局の監査において、特段の指摘はない状況と聞いており、会計経理の透明性は一定の確保が図られ、適正な執行がなされていると考えております。


 18年度の捜査報償費の要求に際しましては、執行について会計経理の透明性を確保するとともに、客観的な考え方に基づく県民から納得が得られる適正額とするよう求めてきたところでありますが、国から県に交付される捜査費相当見込み額の要求があり、要求内容について検討した結果、客観的なものであると同時に同規模県の平均額程度でありますことから適正執行を前提に要求額を認めたものでありまして、御理解いただきたいと考えております。


 なお、予算の執行の凍結は、県民の安全安心を確保するための警察の捜査活動に支障を来すおそれがありますことから、問題があると認識しております。


 以上でございます。


○(高浜壮一郎経済労働部長) 議長


○(森高康行議長) 高浜経済労働部長


   〔高浜壮一郎経済労働部長登壇〕


○(高浜壮一郎経済労働部長) 成見議員にお答えします。


 子育て支援について、仕事と家庭を男女で両立させる子育て支援にどう取り組むのかとのお尋ねでした。


 男性の子育てへの参加を促し、女性の負担を軽減するためには、従来の企業風土を変えて、労働者が仕事と家庭を両立でき、安心して働ける企業環境の整備を促進をするとともに、子育てに対する男性を初めとした社会全体の意識改革を図っていくことが必要であると考えております。


 このため、県におきましては、愛媛労働局と連携をして、民間事業主を集め、仕事と家庭の両立支援への取り組みを促すセミナーの開催でありますとか、男性の育児休業取得促進のため、男性従業員に育児休業を付与した企業への助成などによりまして、仕事と家庭が両立できる環境の整備に努めているところでございます。


 また、男性も参加をして積極的に子育て支援活動を行う団体に対して活動費を助成をいたしますとともに、そうした団体間の協働活動を支援してネットワーク化を進めることなどによりまして、男性と女性が互いに協力し合いながら子育てを行う機運の醸成にも努めているところでございます。


 今後とも、男女がともに子育てに参加できる環境の整備と機運の醸成が進みますよう、愛媛労働局を初めとした関係機関と連携しつつ、これらの取り組みを積極的に進めてまいりたいと存じております。


 次に、育児休業制度の利用促進にどう取り組むのかとのお尋ねでした。


 我が国は、他の国を上回るスピードで少子高齢化が進んでおりますが、本県におきましても、今後、少子高齢化の進む中で、企業がその求める人材を確保するためには、仕事のみならず家庭生活にも配慮した取り組みによって、企業の魅力を高めていくことが必要になると考えております。こうした魅力づくりの一つが、男性も含め、希望する者すべてが安心して育児休業を取得できるようにすることであると考えられますが、そのためには、何よりも、各企業において休業を取得しやすい雰囲気づくりを進めていただくことが不可欠であります。


 このため、県におきましては、先ほどもお答えをいたしましたが、愛媛労働局と連携をして、民間事業主の理解促進と意識改革を促すセミナーの開催や男性の育児休業取得促進に積極的に取り組む企業への助成制度の創設などによりまして、育児休業制度の普及徹底を図っているところでありまして、今後とも、その必要性を粘り強く働きかけ、育児休業の取得促進に努めてまいりたいと存じます。


 次に、若年者の雇用対策について、専門家等による労働教育や労働相談窓口が必要と思うがどうかとのお尋ねでした。


 就職後間もない若者が、早期に離職する例が多いことは憂慮すべき事態であると認識をしておりますし、労使間トラブルの未然の防止のためにも、適切な労働教育、労働相談を行っていくことが必要であると考えております。


 このため、県におきましては、若手労働者の職業意識の醸成や職場定着を図りますため、キャリアカウンセラーや地域の経営者などを講師に勤労青年リーダー研修を実施をいたしますとともに、労働法規や労働条件の基礎知識などにつきましては、広報誌やホームページなどを通じて、労使双方に対して周知啓発を行っているところでございます。


 また、労働相談につきましては、県下の各地方局商工労政課に中小企業労働相談所を設けて労働相談に応じておりますほか、松山には、弁護士資格を持つ特別相談員を配置をして専門的な相談にも対応をしておりまして、若年者も気軽に利用できるよう、こうした対応者の教育にも努めているところでございます。


 県としては、これらの取り組みについて、労使の代表から構成をされます愛媛県地域労使就職支援機構や労働団体を初めとした関係団体とも今後十分に協議しながら、適切に進めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(大内忠臣土木部長) 議長


○(森高康行議長) 大内土木部長


   〔大内忠臣土木部長登壇〕


○(大内忠臣土木部長) 成見議員の質問にお答えいたします。


 初めに耐震偽装についての御質問ですが、まず、国、県合わせて再発防止策は今どのように検討されているのかとのお尋ねがありました。


 県といたしましては、今回のような大臣認定プログラムにおける構造計算書の偽装やその審査ミス等の再発防止のためには、建築確認時における構造審査のチェック体制を強化し、あわせて民間確認検査機関に対する指導監督を強化すべきであると考えており、このため構造審査担当者をふやしますとともに、定期的な民間確認検査機関への立入検査を実施することとしております。


 また、国におきましても、今回の事件を受け、構造計算の第三者機関でのチェックや多数の者が利用する構造物に対する中間検査の義務づけなどの制度の見直しを行うこととしております。このことから、県といたしましても、制度改正の内容を踏まえまして適切に対応してまいりたいと考えております。


 また、県内の4階以上の鉄筋コンクリートの建物について、耐震強度の点検が必要ではないかと考えるがどうかとのことですが、県及び特定行政庁であります松山市、今治市、新居浜市におきましては、阪神・淡路大震災を契機にいたしまして、建築物の耐震化を進めますため、平成9年度に愛媛県既存建築物耐震改修促進計画を策定し、その中で、3階以上で多数の者が利用する特定建築物の把握を行っております。その後、県といたしましては、平成11年度及び16年度に民間の建物所有者に対しまして耐震診断、耐震改修の実施状況の調査を行いますとともに、これにあわせて耐震改修の具体例や融資制度の紹介等の耐震化の指導を実施してきたところであります。


 なお、民間建築物の耐震化に対する助成につきましては、各市町におきまして、公共建築物を含めて、耐震化の必要性、優先度を勘案し、市町の耐震改修促進計画に位置づけることとなっており、県といたしましては、これら市町の計画実施に当たりまして適切な指導、助言を行ってまいりたいと考えております。


 また、国では、宅地建物取引業法施行規則の一部改正を検討中であり、その内容は、昭和56年6月1日以前に新築された建物の取引に当たり、その建物が、建築物の耐震改修の促進に関する法律に基づいて耐震診断を行っている場合には、その診断結果について宅建業者が建物購入者等へ説明することを義務づける内容となっておりまして、県といたしましては、改正規則の施行に当たり、関係団体等に対し周知徹底を行ってまいりたいと考えております。


 次に、公正な公共事業の実施について、幾つかの質問がございました。


 まず、原則として一般競争入札とするよう検討すべきではないかとのお尋ねですが、一般競争入札は、入札参加資格を満たす者はすべて入札に参加できますため、競争性が高く、業者選定過程の透明性、客観性が高いとされております反面、不良、不適格業者が落札した場合には、工事の品質低下をもたらすおそれがあること、資格審査のため発注に要する期間が長く、資格の確認に係る事務負担が大きいことなどの問題がございます。


 このため、県では、入札参加資格における工事成績点の導入や施工能力を事前に審査する施工計画審査型一般競争入札、また、最低価格入札者から資格審査を行う入札後審査型一般競争入札の試行などに取り組み、一般競争入札の対象工事を順次拡大してきたところであります。


 なお、入札後審査型一般競争入札につきましては、平成15年7月から、設計金額2億円以上10億円未満の一般土木、建築工事を、また、16年7月からは、1億円以上の一般土木・建築工事並びに2億円以上の特殊工事を対象として試行しているところであります。


 今後とも、これらの試行状況を見きわめながら、より競争性、透明性、客観性の高い公正な入札・契約制度の改善に取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、総合評価落札方式の導入を検討してはどうかとのことですが、総合評価落札方式は、応札価格に加えまして、入札企業の技術力や技術提案などの内容を評価し、価格と技術力の両面で総合的な評価を行い落札者を決定する入札契約方式でありまして、平成17年4月1日に施行された公共工事の品質確保の促進に関する法律でも、国や地方公共団体に対してこの総合評価落札方式の導入が求められているところであります。


 本県におきましても、18年度からの導入を目指して取り組んでおり、現在、技術評価点のウエートづけ、評価過程の透明性の確保、評価体制の整備等について鋭意検討を行っているところであります。


 なお、災害復旧や地域におけるボランティア活動、労働者福祉等の評価につきましては、建設業者の等級別格付において既に加点要素として配慮しているところでありますが、総合評価落札方式における評価項目としても、その採用の是非について検討してまいりたいと考えております。


 また、予定価格の事前公表について、県は今後どのようにするのかとのお尋ねですが、本県では、公平で公正な入札を促進するため、平成13年度から14年度にかけて予定価格の事前公表の試行を行いました結果、より透明性が高まりますとともに、落札率は低下傾向にあるなど競争性も高まったと考えられますことから、15年7月から、予定価格の事前公表をすべての工事と工事に関する調査、測量、設計業務に拡大して本格実施しているところであります。


 実施に当たりましては、業者の見積もり努力が損なわれないよう入札時に工事費内訳書の提出を求めますとともに、指名業者の事前公表を事後公表に切りかえるなど、談合等の不正行為に対する施策もあわせて行っているところであります。


 今後とも、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の趣旨にのっとり、公平で公正な入札・契約制度を目指して取り組んでまいりたいと考えております。


 さらには、県は、公正な公共事業の実施にどう取り組んでいるのかとの質問がございました。


 質問の中で、土木部退職者の民間事業所への派遣、活用についての御指摘がありましたが、土木部では、退職者が民間企業へ再就職する際のあっせん等は一切行っていないことを御承知おきいただきたいと思います。


 そこで、現役職員としての対応でございますが、県では、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律に基づき、公平で公正な入札、契約の執行に当たっておりますとともに、一般競争入札の拡大や入札監視委員会の設置など、競争性、透明性、客観性の高い入札・契約制度の改善に取り組んできたところであります。


 また、入札談合等関与行為の排除及び防止に関する法律、いわゆる官製談合防止法でございますけれども、これが施行された平成15年度及び昨年度に、公正取引委員会の職員を講師として招き、発注担当者を対象に研修会を開催いたしましたほか、土木部の技術職員に対しましては、毎年研修会を開催し、法律の趣旨を徹底しているところであります。


 さらに、工事の執行におきましても、愛媛県土木工事共通仕様書や工事監督技術マニュアルなどの指針に基づき監督や検査を行うなど、適正に取り組んでいるところであります。


 今後とも、公共事業の公平、公正な執行に努めてまいりたいと考えております。


 最後に、子育て支援につきまして、県の公共事業の入札に際し、子育て支援に取り組む企業を優遇する制度を新設してはどうかとのお尋ねがございました。


 県におきましては、県工事の入札参加を希望する建設業者につきまして、2年に1回、経営状況、完成工事高等を評価し、4段階の等級に格付を行っておりますが、平成17年、18年度の格付に当たりましては、既に、障害者雇用や災害ボランティアなどを新たな評価項目としております。子育て支援につきましても、その必要性や効果などについて、今後検討していきたいと考えております。


 しかしながら、個々の工事における入札参加資格において企業の子育て支援を優遇評価することにつきましては、企業の技術力に直接関係がないなどの指摘もございますことから、国や他県の動向等を参考にしながら慎重に検討してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(粟野友介警察本部長) 議長


○(森高康行議長) 粟野警察本部長


   〔粟野友介警察本部長登壇〕


○(粟野友介警察本部長) 成見議員にお答えをいたします。


 初めに、今回の調査が最終報告なのか。また、これで県民は納得すると思うのかとのお尋ねでございます。


 先般公表いたしましたとおり、愛媛県警察予算執行調査委員会において、平成10年度から平成16年度までの全捜査費について調査した結果、一部において不適正な執行が認められたことは、まことに遺憾であります。


 県警といたしましては、県民の皆様の納得が得られるよう厳正な調査を尽くし、調査結果を2月24日の記者会見により御報告したところであります。判明した問題執行についての返還手続を速やかに実施するとともに、関係者に対しては、責任の所在を明確にした上で、適切に対処することとしているところであります。


 今後は、最終の調査結果を踏まえ、この種問題の再発防止をさらに徹底し、捜査費の執行内容や手続にいささかの疑念も生じさせないようにするため、捜査費経理に係る意識改革を推進し捜査費執行の適正に万全を期することにより、県民の信頼を回復してまいる所存であります。


 また、調査結果につきましては、各警察署協議会において各委員に対してお示しするとともに、県警のホームページに掲載するなどして周知することで、県民の皆様の御理解を得るべく努めているところであります。


 次に、書類の非開示率を極力少なくして、再度の監査に協力すべきではないかとのお尋ねでございます。


 県監査委員による監査におきましては、特段の支障がない限り内容を提示することとし、捜査上の支障から特に秘匿を要する場合には、個別に検討しているところであります。平成13年度に係る県監査委員の特別監査におきましては、捜査協力者への直接の聞き取りについて、今後の捜査に支障を及ぼすおそれがあるため応ずることができないとの県警察の要請を御理解いただけなかったために、やむを得ず氏名等の一部についてマスキングを行ったものであります。


 なお、平成17年度に係る県監査委員の定期監査におきましては、捜査上特段の支障が生ずるか否かを検討した上で、おおむねマスキングを施すことなく開示しているところであります。


 次に、県警は、再発防止策として今どのようなことを検討しているのかとのお尋ねでございます。


 今回の調査で判明した問題の再発防止を徹底し、捜査費の執行内容や手続にいささかの疑念も生じさせないようにするためには、県警部内における捜査費経理に係る意識改革を推進し、捜査・会計一体の原則を第一線の捜査費執行の現場に定着させることが必要不可欠であると考えます。


 したがいまして、今後は、現在行っている捜査費執行に係る効果的な指導、教養や事後監査のための諸方策を着実に推進していくことに加えまして、本部会計課に警察官2人体制の指導・教養係を新設し、捜査費の執行など会計経理に関する指導・教養体制を充実するとともに、同係と第一線の執行者をホットラインで結ぶ会計経理相談窓口を設け、現場における捜査費執行ニーズを十分に把握しながら、適正かつ効果的な捜査費の執行を図る。また、本部次長及び警察署副署長をそれぞれ本部内各所属及び各警察署に対する捜査費アドバイザーに指定し、各所属の執行者に対する個別教養や個々の捜査費執行に係るきめ細やかな指導を実施させる。また、本部会計課による各所属に対する定期監査において、各部門の幹部などを監査体制に組み入れることなどにより、執行者や幹部などに対する聞き取りの充実を図るとともに、監査手法として、物品購入事実の確認などを目的とする店舗調査を取り入れるなど、定期監査の充実、強化を図る。また、月ごとの各所属に対する諸雑費を執行保留分を上乗せして配分するとともに、各所属の幹部による個々の執行の事後確認を徹底させることにより、第一線の幹部が各執行者の執行実態を踏まえ、捜査に資するために必要な諸雑費を適正かつ機動的に追加交付できるようにする。また、第一線の執行者が、捜査活動で繁忙な中で的確に執行の適否を判断できるように、執行者などからの要望を踏まえつつ、執行基準を簡易、明確化するとともに、捜査員のための捜査費経理のマニュアルなどを充実するなどして、執行者に対する効果的な周知、徹底を図るなどの改善方策を実施することとしているところでございます。


 以上でございます。


○(壺内紘光監査委員) 議長


○(森高康行議長) 壺内監査委員


   〔壺内紘光監査委員登壇〕


○(壺内紘光監査委員) 成見議員にお答えを申し上げます。


 県警の監査に関連をいたしまして、監査のあり方を工夫し、再度、平成13年度分の監査を検討してほしいがどうかという御質問でございました。


 平成13年度分の捜査報償費に係る特別監査につきましては、捜査上の秘密保持等を理由に、支出証拠書類の全面開示などの監査委員の要求が受け入れられない状況の中ではございましたが、捜査報償費を執行した全捜査員に個別の文書調査を行いますとともに、捜査報償費執行額の約46%を執行した136名の捜査員から聞き取り調査を行い、店舗調査についても、すべての支出証拠書類の内容と領収書等を照合した上で、執行に疑義のある事案につきまして確認調査を行っておりまして、監査の手法として可能な限り工夫をしたと考えております。


 この特別監査の指摘を受けまして実施された警察本部の調査の結果、不適切な支出が多々あったことはまことに残念でございますが、県警が県民に対する説明責任を果たすことを目指して、多数の人員と時間を投入して調査された結果と受けとめております。


 したがいまして、平成13年度分の捜査報償費の執行については、特に監査を必要とするような新しい状況が生じない限り、再度の監査を実施することは考えておりません。


 以上でございます。


○(成見憲治議員) 議長


○(森高康行議長) 成見議員


   〔成見憲治議員登壇〕


○(森高康行議長) 初めに再質問の項目番号を全部述べてから質問を行ってください。


○(成見憲治議員) 代表質問でありますので辛抱はしておるんですけれども、3つばかり再質問をさしていただきたいと思います。


 質問項目4番目、県警の不正経理問題についての項で、(2)のイとウ、それから同じ4番目の(3)というところについて再質問をさしていただきたいと思います。


 イにつきましては、今、監査委員からおおむね説明がございまして、私も承知しておるとおりでございますが、もしマスキングという黒塗りの書類を見て、その後、県警自身の内部調査と比べたら、それでもなお不備なことがあったとはおっしゃいましたけれども、もしマスキングが、もう非常に多いんですから、今、平成17年度のマスキングは非常に少ないですよ、せめて平成17年度ぐらいまでにしていただければ、もっと監査はうまくいったんじゃないか、いくだろうと、こう想像するわけでございますが、そういうことを県警本部長が決断をしてもらわないとこれはできないんですけれども、もし県警の方において、もう時間もたってるから捜査上の支障も少ないから、じゃあマスキングは外しましょうということでやってくれたら、監査はおもしろい、おもしろいと言うたら語弊がありますが、もっと詳しくできるんではないかと思いますので、そういう仮定ではありますが、そのことについてお答えをいただきたい。


 2番目に、県警本部長から、平成13年度特別監査について確かにマスキングはあったと、あったけれども、17年度にはほとんどないようにしておるんだとおっしゃっている。捜査上の秘密という場合には、新しいほど問題があるんですね、古いのは調査も何も済んで事件が解決しているわけですから、その古い方の話、平成13年度のことを言っておるんだから、今ならもう外してもいいですよということがあるんじゃないかと思うんですけれども、その非開示率が他県に比べても極端に本県が多い、だから高知県と愛媛県と比べても監査の結果が全然違うということを考えるとですね、全部とまでは言いませんが、平成13年度だけでもですね、特別監査を議会の決定の延長上やってもらったんですから、それを非開示率を極力少なくするように努力してもらいたいのでありますが、今なおそれができないのかどうかを聞きたい。


 それから、総務部長さんから、これは(3)。


 この平成18年、つまり今年度の予算について、もう少し厳格に審査してくださいという私の要求に対しまして、予算を削るということは県民の安全上問題があるんだと、それはもうごもっともでございます。ですから、私も、安全をさて置いてまではせいとは言いませんが、ただうのみにするのもいかぬのじゃないのですかと、監査委員が見ても見せてくれない、要求は出てくる、それを100%認めるというようなことでは、予算の適正な執行とは私は言いにくいのじゃないかと、そうなればですね、やはりもう少しですね、もちろん捜査ということは必要なことではありますが、もう少し県警本部のおっしゃる、要求されることをうのみにしないで、監査と県の財政の適正な執行という立場から、もう少し突っ込んで、もっと開示しろというようなことを言っていただいてもいいのではないかと、私は、県民の代表としてはそう思うのでありますが、その点について、やっぱりできないのか、もう一度総務部長の御答弁をお願いしたいと思います。


 以上でございます。(拍手)


○(森高康行議長) 理事者の答弁を求めます。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(森高康行議長) 讀谷山総務部長


   〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 成見議員の再質問にお答えいたします。


 18年度の予算の執行に関しまして、もう少し執行の適正さを確認して対応すべきではないかという御質問だというふうに解させていただきましてお答えをさしていただきますけれども、18年度の当初予算計上に当たりましては、会計経理の透明性を確保するとともに、客観的な考え方に基づく県民から納得が得られる額とする必要があるということで求めてきたところでございますけれども、17年度の執行に関しまして、出納事務局の支払審査において、1月から証拠書類等も含めた審査が行われていると、また、監査事務局の監査においても、原則マスキングのない状況の中で行われ、特段の指摘がない状況だというふうに聞いておりまして、また、計上額につきましても、国から交付される捜査費相当見込み額の要求があったということで、客観的なものであるというふうに考えておりますので、予算の要求を認めたところであり、凍結をするということではない形で、適正な執行が前提でございますけれども、対応をしていく必要があるというふうに考えておるところでございます。


 以上でございます。


○(粟野友介警察本部長) 議長


○(森高康行議長) 粟野警察本部長


   〔粟野友介警察本部長登壇〕


○(粟野友介警察本部長) 成見議員の再質問にお答えをいたします。


 再度、平成13年度の監査を受けるとしたら、非開示率を低くして対応できるのではないかという趣旨の御質問と理解をいたしました。


 監査の実施については、監査委員などの判断によりますのでコメントする立場にはございません。


 監査を受監する考え方につきましては、先ほども申し上げましたけれども、特段の支障がない限り内容を提示することとし、捜査上の支障から特に秘匿を要する場合に個別に検討しているところであります。


 平成13年度につきましては、先ほども説明いたしましたが、捜査協力者への直接の聞き取りについて行うというお話でありましたので、やむを得ずマスキングを一部行ったところでありまして、他県などにおきましても、捜査協力者に直接の聞き取りを行ったという事例は承知をしていないわけですけれども、そういうことがあったので13年度については開示率が低かったというふうに考えているところでございます。基本的な考え方は、先ほど述べましたように、特段の支障がない限り内容を提示して、捜査上の支障から特に秘匿を要する場合に個別に検討するというスタンスでありますので、御理解を賜りたいと思います。


 以上です。


○(壺内紘光監査委員) 議長


○(森高康行議長) 壺内監査委員


   〔壺内紘光監査委員登壇〕


○(壺内紘光監査委員) 成見議員の再質問にお答えいたします。


 質問の要旨は、もしマスキングがなければもっとしっかりした監査ができたんじゃないかという趣旨だったと思うんですが、成見議員いみじくもお話のように仮定の問題でございますので、何ともこの辺につきましては答えようがないのでございますが、先ほども申しましたように、平成13年度の特別監査は、与えられた条件と時間と人員の中で、監査委員としては、精いっぱいの工夫を尽くしたというふうに考えておりますので、御理解をお願いいたします。


    ―――――――――――――――――


○(森高康行議長) 以上で本日の日程を終了いたしました。


 明3日は、午前10時30分から本会議を開きます。


 日程は、全議案に対する審議の続行であります。


 本日は、これをもって散会いたします。


     午後2時17分 散会