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平成17年第295回定例会(第4号12月 6日)




平成17年第295回定例会(第4号12月 6日)





平成17年12月6日(火曜日)


 
〇出席議員 50名


  1番 楠 橋 康 弘


  2番 豊 島 美 知


  3番 大 沢 五 夫


  4番 豊 田 康 志


  5番 笹 岡 博 之


  6番 鈴 木 俊 広


  7番 徳 永 繁 樹


  8番 高 山 康 人


  9番 泉   圭 一


  10番 欠     番


  11番 欠     番


  12番 阿 部 悦 子


  13番 今 井 久 代


  14番 佐々木   泉


  15番 住 田 省 三


  16番 菅   良 二


  17番 渡 部   浩


  18番 白 石   徹


  19番 戒 能 潤之介


  20番 赤 松 泰 伸


  21番 本 宮   勇


  22番 欠     番


  23番 井 上 和 久


  24番 栗 林 新 吾


  25番 村 上   要


  26番 高 橋 克 麿


  27番 河 野 忠 康


  28番 黒 川 洋 介


  29番 明 比 昭 治


  30番 猪 野 武 典


  31番 田 中 多佳子


  32番 竹 田 祥 一


  33番 森 高 康 行


  34番 成 見 憲 治


  35番 藤 田 光 男


  36番 笹 田 徳三郎


  37番 薬師寺 信 義


  38番 帽 子 敏 信


  39番 岡 田 志 朗


  40番 西 原 進 平


  41番 寺 井   修


  42番 仲 田 中 一


  43番 清 家 俊 蔵


  44番 横 田 弘 之


  45番 土 居 一 豊


  46番 欠     番


  47番 欠     番


  48番 柳 澤 正 三


  49番 中 畑 保 一


  50番 篠 原   実


  51番 高 門 清 彦


  52番 山 本 敏 孝


  53番 谷 本 永 年


  54番 玉 井 実 雄


  55番 池 田 忠 幸


  ――――――――――


〇欠席議員 なし


  ――――――――――


〇欠  員 なし


  ――――――――――


〇出席理事者


  知事         加 戸 守 行


  副知事        吉野内 直 光


  出納長        永 野 英 詞


  公営企業管理者    和 氣 政 次


  総務部長       讀谷山 洋 司


  企画情報部長     夏 井 幹 夫


  県民環境部長     石 川 勝 行


  保健福祉部長     藤 岡   澄


  経済労働部長     高 浜 壮一郎


  農林水産部長     喜 安   晃


  土木部長       大 内 忠 臣


  公営企業管理局長   相 原 博 昭


  教育委員会委員    和 田 和 子


  教育委員会委員教育長 野 本 俊 二


  人事委員会委員    青 野   正


  公安委員会委員長   吉 村 典 子


  警察本部長      粟 野 友 介


  監査委員       壺 内 紘 光


  監査事務局長     河 野 恒 樹


  ――――――――――


〇出席事務局職員


  事務局長          丹生谷 光 嘉


  事務局次長総務課長事務取扱 北 川 一 ?


  参事議事調査課長      菅   宜 登


  参事政務調査室長      篠 崎 泰 男


  副参事総務課長補佐     川 口 和 男


  副参事議事調査課長補佐   玉 井 省 三


  ――――――――――


〇本日の会議に付した事件


  定第151号議案ないし定第154号議案、定第156号議案ないし定第194号議案


    ――――――――――――――――


     午前10時 開議


○(森高康行議長) ただいまから、本日の会議を開きます。


 本日の会議録署名者に岡田志朗議員、高橋克麿議員を指名いたします。


    ――――――――――――――――


○(森高康行議長) これから、定第151号議案平成17年度愛媛県一般会計補正予算ないし定第154号議案及び定第156号議案ないし定第194号議案を一括議題とし、質疑を行います。


○(住田省三議員) 議長


○(森高康行議長) 住田省三議員


   〔住田省三議員登壇〕


○(住田省三議員)(拍手)おはようございます。自由民主党の住田省三でございます。


 今回は、前置きが少し長くなりますが、(笑声)最後まで御清聴のほど、よろしくお願い申し上げます。


 まず、サッカーで愛媛FCが初優勝をし、念願のJ2昇格が決まりましたことに、心よりお喜びを申し上げますとともに、愛媛の元気創造のため、来年のさらなる活躍を期待します。


 最近よく耳にする言葉に、ヒマラヤ連峰に抱かれた仏教国であるブータン王国が、国づくりの目標に掲げているGNH・国民総幸福という言葉があります。Hはハッピネス、幸福を意味します。これは国民総生産・GNPをもじって導入されたものと言われています。


 ブータンは、九州ほどの国土に約73万人が住み、8割が農業を営んでおり、伝統文化や自然を大切にしています。国民1人当たり所得は660ドル、約7万円余りという愛媛と比べものにならない貧しい国です。立憲君主制の国家で民主主義もなく、民族衣装を着ることが義務づけられており、電気普及率も3割、テレビが解禁されたのも1999年からであり、映画も満足に見られません。しかし、国民皆が老人を敬っているから老人問題がそもそも存在しません。熱心な仏教徒だから犯罪も少なく、何よりも国民のほとんどが今の状況に満足し、現体制を支持しています。国民のほとんどは、私たちの王様はお金よりも幸せの量の方が大事だと言っていますと、国王の存在を誇らしげに語ります。


 世界のいろいろな現実を知ってしまった私たちから見れば、こんな国家で満足するのだろうかという疑問もわくのですが、ならば私たちが、それに変わるすばらしいシステムを与えあげられるかというと、これも疑問です。本当は彼らに学ばなければならないのかもしれません。


 私たちは県政を担っています。その目的は県民の幸せではないでしょうか。その手段方法は、議会会派や議員によって違うでしょうが、目的は一緒であると思います。


 幸せ、幸福とは何でしょう。


 先ほどのブータンの話ではありませんが、それが、例えば外部から見ればおかしい状態であっても、そこに住んでいる住民が納得し満足していればそれでよいのです。なぜなら、大げさに言えば、人間の本当の幸福とは何かという命題に人類はまだ答えを導き出さずにいるからです。人間の欲には切りがありません。幾ら経済的に恵まれていても自分自身が足ることを知らなければ幸せは来ないのかもしれません。


 ある人は、自分で歩けてトイレに行けて働けることが幸せだと言っています。働くとは、はた、周りを楽にすることだと言っています。人はともに生きる動物であり、一人では生きていけません。だから、ともに家族や地域や友人とともに生きて支え合って喜びや痛みを分かち合います。そういう人と人のつながりや人と自然とのつながりこそが幸せのもとではないでしょうか。


 とにかく、私たちは、まだ幸福の真理を知りません。ならば、私たちは、地方の時代と言われながら三位一体の改革など厳しい状況にある中で、私たちは私たちなりに、国のお仕着せではなく、愛媛県民による愛媛県民の幸せの形を模索しようではありませんか。


 これは冗談ですが、道州制が言われている今、本県はやめて伊予の国として独立してもいいのです。このような大胆な発想で県政を見詰め直すことも必要ではないでしょうか。


 まず、財政問題についてお尋ねします。


 現在、県財政は、今までの質問者の話にもありましたが危機的な状況であり、来年度は320億円の財源不足が見込まれ、県は、18年度から21年度の4年間で実施する職員削減、給与の減額、大規模事業の凍結、延期、事務事業の選択と集中による徹底的な見直しなどを柱とした財政構造改革基本方針を発表しました。


 先ほど話しましたが、県民の幸せには、経済的なものと精神的なものがあります。憲法25条にある健康で文化的な生活を営むため経済的な最低限の保障はしなければなりませんが、大事なのは、本来日本にあったお互いが支え助け合い、思いやる共助の精神です。


 先日、松前史談会の研修で久万高原町の迎西渠を訪れました。久万川上流のかたい安山岩の岩盤を掘削しつくられた用水路です。今でも下流の田畑を潤しています。この水路は、久万町村の商家山田屋の山之内彦左衛門が、水資源に乏しい農家の生活苦を見かねて私財を投じて掘ったものです。このため、山田屋は没落し家系も途絶えています。我が松前町にも同じように飢饉のとき皆のために麦種を食べず餓死した義農作兵衛がいます。


 この水路を見学したとき、新渡戸稲造の武士道の中心は惻隠だという言葉を思い出しました。他人が困っているのを見て見ぬふりして通り過ぎるのは卑怯だ。日本人は優しい心を持っているが忘れてしまったものがある。武士の心だ。命を捨てる覚悟で事に対処することと、自分の利益より周辺の人の利益を優先する自己犠牲の両方を考えるべきであるとの話です。私もこのとき先人の心に触れることができ、そのとおりだと思いました。県政で加戸知事が唱えている県民が支え合い助け合う愛と心のネットワークを、昔はこのように当たり前に行っていたのです。


 この厳しい状況の中、加戸知事はリーダーシップをとり、県議会とともに県民の幸せを実現しなければなりません。


 組織論の中に、リーダーがオオカミで部下が100匹の羊である場合と、リーダーが羊で部下が100匹のオオカミである場合、どちらのチームが強いかという例題があります。どちらが強いと思いますか。リーダーがオオカミの方が強いと言われています。会社を見ましても優れたリーダーがいるところは繁栄していますが、間違った人間がリーダーになった場合は、優秀な社員がいても会社は倒産してしまいます。


 また、リーダーの大きな役割は何でしょう。その一つに動機づけがあります。別の言い方をすると、モチベーションとやる気を部下に持たせることと言われています。そして、県民にも、この厳しい現状の中でともに協力して自活する動機づけをしなければなりません。そのことが、結果的にはNPOやボランティア団体の増加や充実強化につながるものと思います。


 そこで、お伺いします。


 1つ目は、知事は県財政の厳しい中、どのような個人的理念、ポリシーを持って職員の意識改革を行い、県民の理解を得ていくのか、御所見をお聞かせください。


 2つ目は、事業は人なりと言われるように、よく人を育て生かす組織は繁栄するが、人を育てず浪費する組織は没落します。県職員の人材育成にどう取り組んでいくのか、お聞かせください。


 3つ目に、厳しい財政状況の中、予算措置を伴わずとも職員の創意工夫や提案によって実施できることもあると思います。予算をかけない施策や事業いわゆるゼロ予算事業の具体化に取り組むべきだと思いますが、どのようにお考えですか。


 4つ目に、県は、財政構造改革基本方針で大規模事業の凍結、延期を表明していますが、大規模施設計画の中にあるJR松山駅付近連続立体交差事業に伴う車両貨物基地移転について、JR四国、JR貨物と県は協議を重ね、おおむね合意に至ったと聞いています。9月議会では、平成29年開催の国体に間に合わすためには、基地移転問題を本年12月までに解決し、「平成19年度中に都市計画決定の手続を行い、事業に着手することが必要」との答弁がありましたが、現在、移転計画はどのように推移し、今後のスケジュールはどのようになっているか、お聞きします。


 次に、先ほども触れましたが、県財政は非常に厳しくなっており、こういうときこそ愛と心のネットワークでこの危機を切り抜けなければなりません。


 例えば、昨年は10もの台風が日本列島を吹き抜けました。ことしも台風14号が被害をもたらしました。その結果、多くの河川の河床が土砂で埋まり、復旧に多大の費用を投入しましたが、いまだ残っている部分もあります。そのため12月補正予算も災害対策経費が多くを占めていますが、現在も治水対策上危険な箇所から河床を掘削しており、河川の清掃美化まで予算が回らないのが現状です。


 しかし、予算がないからといって草ぼうぼうの荒れたままでは放置できません。洪水が出た場合、被害拡大につながりかねません。こういうときこそ県民のボランティアの力を結集して、公共土木施設愛護事業である愛リバー制度を生かして河川を守らなければなりません。この制度は、河川の一定区間の清掃美化活動を自発的に行っていただくボランティア団体等を愛護サポーターとして募集するもので、愛護サポーターとして認定された団体の清掃美化活動に対して、県や地元市町が協力して支援します。10月末現在、19市町の65の河川で108団体が登録して愛リバー制度に取り組んでいます。この取り組みは、地域住民と行政とのパートナーシップを基本に、美しい地域環境をつくり出していこうとする取り組みです。


 何もかも行政に頼る時代は終わったのです。県民にできることは県民みずからの力で地域を守らなければならない時代になったのです。


 ほかにも社会のさまざまな場面で、行政が手厚く対応できないことを、NPOが営利を目的とせず、福祉や環境、まちづくりなど幅広い問題に取り組んで活動しています。例えば、DVカウセリング、ニート支援、命の電話相談などさまざまなものがあります。内閣府の世論調査では、NPO活動は79.7%が大切だと評価する一方で、参加は7%にすぎません。寄附についても70.5%の人が何らかの寄附をしたことがありますが、NPOに対する寄附は4%です。この数字にあらわれているように運営も苦しいのが実情です。


 そこで、お伺いします。


 今後も、愛と心のネットワークを充実拡大していくためには、NPOやボランティアの活動を支援し活発化させることが重要と考えますが、どのような方策をお考えですか。


 次に、災害対策についてお尋ねします。


 先月、震災10年・全国都道府県議会議員野球大会があり、試合の方は残念ながら健闘むなしく熊本県に負けてしまいましたが、開会式で、「生命を守る防災対策のポイント」という題名で兵庫県立西宮病院名誉院長鵜飼卓氏の記念講演があり、そこで実際に震災時医療に携わった生の声を聞くことができました。


 今、日本列島はどこで災害が発生してもおかしくなく、6,433名のとうとい生命を奪った阪神・淡路大震災から10年11カ月が経過しましたが、その間にも鳥取県西部地震、芸予地震、宮城県北部地震、新潟県中越地震など各地で発生して相当な被害をもたらしました。また、昨年は台風が相次ぎ、洪水や土砂崩れなどの被害をもたらしました。世界に目を転じても、各国で大地震が相次ぎ、アメリカでは大ハリケーンが3回襲来しています。


 これら災害に対応するためには、地域での防災力の強化が重要なことは明白であります。私も以前に自主防災組織率の向上や地元北黒田海岸の防波堤の改修、長尾谷川の治水対策等について質問しましたが、その後、県当局と町役場の協力のもと、防災に真摯に取り組んでいただいていますことに心より敬意と感謝を申し上げます。


 私たちは、地震がどこでも起こることを知っていますが、自分自身が被災者になるとは思っていません。それを証明するものとして、地震があった場合、家具の倒壊で多くの人が亡くなっていますが、タンスなど家具を固定しているでしょうか。防災の第一歩は、まず、自分自身が防災を意識してできることを実践することではないでしょうか。心から意識しなければ本当の防災にはならないと反省しましたが、私だけでしょうか。


 鵜飼先生の話では、災害時の医療の目的とするところは、平常時なら助かるかもしれないと思われる死をゼロにすることであり、震災時の教訓として、災害拠点病院の設置や災害医療の教育はもちろんですが、傷病者のトリアージすなわち傷病の緊急度と重圧度により治療優先度を決めることと情報交換、そして、ヘリコプター搬送の普及とDMAT・専門の訓練を受けた医師、看護師、救急救命士等の災害派遣医療チームの整備が必要であるとのことでした。災害派遣医療チームについては、2004年8月に東京で発足し、現在13病院の協力があるそうです。厚生労働省は、全国に200チーム結成を目指しています。


 また、学校の体育館や公民館など限られた公共施設での避難生活は、1週間以上の長期にわたると避難生活者のストレスが高まり、心筋梗塞、脳梗塞、持病の悪化などの健康障害が発生します。殊に高齢者においてその傾向は顕著であります。中越地震では、車内避難生活によるエコノミークラス症候群で3人が死亡しており、余裕ある避難生活で避けられる死をなくさなければなりません。例えば、近隣観光地やホテルはしばらく閑古鳥になります。避難所としての利用も検討すべきであります。


 それと兵庫県では、平成17年9月より、我が家の再建をみんなで支え合う全国で初めての、次なる災害に備えた相互扶助の住宅再建共済制度をスタートさせ、年額5,000円の負担額で自宅を再建、購入した場合、600万円の給付金を支給する制度を条例で設置しました。


 そこで、お伺いします。


 1つ目は、震災時の教訓として、災害派遣医療チームの整備が必要で国も200チームを目指しているが、県としてはどのように対応するお考えですか。


 2つ目は、昨年の災害時、一時整備の都合で県のヘリコプターが使用できないときがありました。今後、災害時の被災者の避難や緊急処置を要する患者の輸送または物資の支援活動などを迅速に行うためには、へリコプターの活用が重要になると思われますが、県としてヘリコプターによる支援体制をどのようにお考えですか。


 3つ目は、兵庫県が始めた相互扶助の住宅再建共済制度を今後導入検討するお考えはありますか。


 次に、昨年7月より厚生労働省は、心臓停止患者に使う医療機器自動体外式除細動器・AEDの一般使用を解禁しました。皆様も医師が心臓停止患者の胸に機器を当てて電気ショックを与えているシーンを見かけたことがあると思います。これを小型にして自動化したのがAEDです。


 今まで医師以外では救急救命士や客室乗務員しか使用が認められていなかったが、一般の人も使用ができるようになりました。昨年は県も予算がなく県内公共施設への設置はありませんでしたが、愛知万博では約100台のAEDが配備され、利用した4人全員が助かりました。


 心臓麻痺はボールが胸に当たっても起こると言われています。1分おくれるごとに回復率が10%ずつ減ると言われていますが、身近に装置があっても使える人がいなくて子供が学校で亡くなった例もあります。心室細動の治療法は電気的除細動しかないと言っても過言ではなく、早い処置が重要となります。本来は人口の20%以上が講習を受けるべきですが1%程度しか受けていません。20%の人が使用方法を知っていると有効になると言われています。


 それと設置台数ですが、アメリカでは30万台の設置がありますが、日本では、公共施設はもちろん人の集まるところは企業任せで設置台数はまだまだです。


 そこで、お伺いします。


 新たな救命手段として県民にもAED使用の発想が求められますが、機器の配備と使用法の普及をどのように進めるおつもりか、お聞かせください。


 次に、農業の振興についてお尋ねします。


 本県の農業産出額は、昭和59年の2,108億円をピークに平成16年には1,336億円と、この20年間で772億円も減少しました。この間に何があったのでしょう。オレンジ、牛肉などの農産物の自由化がありました。今、WTO農業交渉が関税削減を中心に進められていますが、どう決着がつこうが、自由化が進み農業のグローバル化がさらに進むことに間違いはありません。また、最近10年間は、デフレ経済と長期不況による農産物価格低迷と消費不振が拍車をかけました。


 そして今、政府は小さくて効率的な政府を目指し、農業についても新たな食料・農業・農村基本計画が決定され、平成19年産から導入される品目横断的経営安定対策については、中山間地は緩和されるものの、今まですべての農業者に出していた補助金を、認定農業者4ha以上や一定の要件を満たす集落営農組織20ha以上を担い手として位置づけ集中化することとしています。この経営安定対策の対象として、面積ベースで5から6割程度の集積が見込まれるのではないかと農林水産大臣もコメントしています。


 農業の再生はできるのでしょうか。愛媛の農業はどうなるのでしょうか。今、農家の多くは兼業農家です。米を例にとれば、休日に機械を使って農業をし、給料で農機具を買って米をつくっているのです。企業会計でいえば完全な赤字です。


 今後、新たな構造改革で要件に合わない農家には補助金が出なくなります。このことによって兼業農家は米づくりをやめて農地は担い手に集積するでしょうか。確かに今の世代は、以前と考え方がシビアになって赤字で苦労してまで農業はしないという人もいます。一方で、農地を貸したいと思ってもつくってくれる人がなかなかいないのも現実です。私も本当にやる気のある担い手に、借地であれ農地が集積され、十分採算のとれる大規模農業が経営できればよいと思います。


 しかし一方で、もともと赤字でつくっているのだから補助金が出ようと出まいと関係ないという人もいます。


 農業には厳しい時代ですが、分子生物学者の渡辺格慶応大教授は言っています。産業社会が繁栄を極め物質文明が爛熟を極めた時代は、間もなく終わろうとしている。21世紀は、物質文明から生命文明へと移行していくことが歴史的必然だと思える。その生命文明の時代に主役として登板するのは、紛れもなく農業、農民である。これまで風雪に耐え守り続けてきた土と生命を次世代へ継ぎ、来るべき生命文明の守護神として十分に底力を発揮すべきときが近づいています。今、どん底の時代のようでありますが、新しい農業、農業者の活動が愛媛でもふえつつあります。


 先日も認定農業者と愛媛農業を考える懇談会に参加しました。皆さん厳しい中にも情熱と夢を持っていました。農業は未来を信じる人にしかできない仕事です。また、農は国の基ということで、11月23日の勤労感謝の日に皇居で新嘗祭が行われましたが、松前町徳丸の八束彰氏が栽培した新米が献穀されました。松前町は農業の町でもあります。


 そこで、お伺いします。


 1つ目に、厳しい財政状況の中、希望を持って農業を発展させていくために、今後、何に重点を置くべきとお考えですか。


 2つ目に、担い手への農地の集積を図るためには、農家が安心して貸せる環境づくりと受け手となる担い手づくりが必要と思うが、どのような対策をお考えですか。


 最後に、経済問題についてお尋ねします。


 主要企業の冬のボーナスがバブル期以来の高い伸びとなりそうです。日経新聞社の調査では、全産業1人当たり支給額は3年連続の増加で、伸び率は15年ぶりに5%を超え5.35%増の81万9,638円と過去最高になっていますが、一方で、いよぎん地域経済研究センターの調査では、県内のボーナス平均は35万5,000円で2年ぶりにマイナス2%となっています。この差は一体何でしょう。


 確かに、内閣府が先月発表したことし7−9月期の国民総生産・GDPは、年率換算で実質1.7%成長であり、4四半期連続のプラス成長になっていますし、四国経済連合会がまとめた7−9月期の景気動向調査で、景気回復と回答した企業が11ポイント増の46%で2期連続の改善となりました。


 雇用面も最近の失業率は低下傾向にあり、有効求人倍率は上がって雇用環境は好転しています。国内での新工場建設についても6割の企業が計画を立てようとしていますが、一方で、コスト高とともに技術伝承、人材確保が生産現場の課題として浮上してきています。


 地元松前町でも、加戸知事初め関係部局のおかげで東レ愛媛工場の増設が決まり、現在建設中です。また、大型ショッピングセンターの大規模開発に現在取り組んでいます。


 しかし、景気回復というものの、我々県民には実感が乏しく景気がよくなっている感じがしません。


 そこで、お伺いします。


 1つ目は、県内の経済情勢をどのように認識していますか。


 2つ目は、2007年問題に伴う技術伝承、人材確保のためにどのような対策をお考えですか。


 3つ目は、国は中心市街地の活性化のため、まちづくり三法の抜本的な見直しに着手していますが、県としては見直しに対してどのような御所見をお持ちですか。


 最後に、惻隠の情をお持ちの加戸知事がリーダーシップを発揮し、県理事者の皆様が県民の幸せのため今後とも御活躍されますことを祈念申し上げ、質問を終わります。


 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(森高康行議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(森高康行議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 住田議員の質問に答弁いたします。


 まず、愛媛FCがJリーグ入りを昨日果たしましたことにつきまして、議員各位ともども同慶の至りと喜び合いたいと存じます。


 財政問題に関する質問ございました。


 知事は財政の厳しい中、どのような個人的理念、ポリシーを持って職員の意識改革を行い、県民の理解を得ていくのかとのお尋ねでございました。


 私は、知事就任以来、県民の県民による県民のための県政を推進いたします一方、入るを量りて出ずるを制すを基本に、歳入と歳出の均衡を図る財政運営を肝に銘じて心がけてきたところでございます。


 中期財政見通しでは、今後4年間で1,579億円の財源不足が見込まれますため、財政破綻の回避へ向けて、持続可能な財政構造への転換を図ることを目標に、財政構造改革基本方針を策定し、抜本的な改革に取り組む所存でもあります。


 このため、職員には、県民の幸せと元気な愛媛を未来に引き継ぐため、この未曾有の危機を、中国北宋の范仲淹が岳陽楼記で述べております天下の憂いに先んじて憂い、天下の楽しみに後れて楽しむと、いわゆる先憂後楽の精神で乗り切ることを期待いたしますとともに、県民の皆様には、お互いが支え合い助け合う共助の精神を発揮されることを念願いたしております。


 私は、座右の銘でもあります、孟子が述べ、また、新渡戸稲造博士が名著「武士道」の中でも強調されております「惻隠の心」を行動判断基準として、職員とともに全庁一丸となって改革の道を邁進し、未来の愛媛県民にGNH、住田議員のおっしゃる指数が高められますよう、それを目指す方向で所存でございますので、議員各位の御理解と御協力を切にお願い申し上げます。


 次に、職員の人材育成にどう取り組んでいくのかとのお尋ねでございました。


 今から100年以上前、先ほど述べました新渡戸稲造博士は、貧しい家庭の子供たちのために、無料で学べる夜間学校を札幌に設置されまして、そこで子供たちに対して、本当の学問は書物を読むだけではなく実行して初めて身につくということ、リンカーンの言葉にもあります「何人にも悪意を抱かず、すべての人に慈愛をもって」応接することを旨とすることなどを基本姿勢とする教育を実践されました。


 私は、本県の職員についても同様に、実行する、行動する職員、県民に対して慈愛を持って接することのできる職員であってほしいと思っておりますし、そのためには、県民の目線に立って行動することのできる人材、公務員は全体の奉仕者であるという自覚、高い使命感と倫理観を持った人材を育成することが何よりも重要であると考えております。


 そのため、県の未来を担う若手職員に対しましては、国の省庁や国際関係機関等への派遣研修を行っておりますほか、将来の道州制への移行も見据えて、他県との人事交流についても積極的に実施しているところでございます。


 また、組織力の向上と職場の活性化を図りますため、現在、職員の研修体系の抜本的な見直しを行っておりまして、来年度からは、今まで以上に、みずからが主体的に参加し、より高度な専門知識を身につけることのできるような研修へと比重を移すことといたしております。


 厳しい財政状況の中で、人材育成のために投資する経費についても聖域なき見直しの対象とし、予算的には他県に比べ低い水準にまで落ち込んできておりますけれども、職員には財政構造改革が最優先課題との認識に立ち、みずから自発的に自己研さんに取り組むことなどもお願いしつつ、私としては、県民の目線に立ち、しかも、経営感覚を持ってみずから考え行動するような自律実行型の職員を一人でも多く輩出したいと考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(吉野内直光副知事) 議長


○(森高康行議長) 吉野内副知事


   〔吉野内直光副知事登壇〕


○(吉野内直光副知事) 住田議員にお答えします。


 私の方からは、農業の振興についてのうちの、厳しい財政状況の中、希望を持って農業を発展させていくために、今後、何に重点を置くべきと考えているのかとの点について答弁します。


 本県では、御案内のとおり、県土の約7割を中山間地域が占めるという非常に厳しい条件の中で、かんきつを初めとする多彩な農業が展開されてきたところでありまして、今後とも、農業が豊かで安定した県民生活を支える土台として健全な発展を図っていかなければならないと、このように考えております。


 これまで、農業者のみならず、すべての県民が一体となって、魅力と活力に満ちた農業農村をともにつくり上げていくことを目指した新農業ビジョン、これに基づきまして諸施策の推進に努めてきたところでございますが、農家の高齢化や耕作放棄地の増大、農業のグローバル化の進展など、農業を取り巻く環境が大きく変化しております。これに対応しまして、本県農業の再構築を図っていくためには、さらなる効率的、効果的な施策を推進していく必要があると考えております。


 このため、今後、特に、認定農業者や集落営農の組織化、法人化といった意欲ある担い手の確保、育成、これを最重点課題に位置づけますとともに、地域の特色に応じた競争力のある個性化産地の形成、愛媛ブランドの確立や地産地消の推進による県産農産物の消費拡大、そして、中山間地域等直接支払制度の活用やグリーンツーリズムの推進による農村の振興、これらを重点的に推進したいと考えております。


 今後とも、市町、農業団体等関係機関が一体となりまして、これらの施策を着実に推進し、競争力のある産地づくりにより、生産農家が意欲と希望を持って農業に取り組めるように努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(夏井幹夫企画情報部長) 議長


○(森高康行議長) 夏井企画情報部長


   〔夏井幹夫企画情報部長登壇〕


○(夏井幹夫企画情報部長) 住田議員にお答えをいたします。


 財政問題についての御質問のうち、ゼロ予算事業の具体化に取り組むべきと思うがどうかとのお尋ねがございました。


 お話のありましたとおり、ゼロ予算事業は、厳しい財政状況にあって、必ずしも予算措置にこだわらず、専ら職員の知恵やマンパワーにより、既存の資源の活用や県民や団体等との連携、協力のもと、身近な行政課題に対応しようとするものでありまして、県民に目線を合わせた県政運営といった職員の意識改革の観点からも、積極的に取り組む必要があると考えております。


 このゼロ予算事業につきましては、既に、愛ロード、愛リバーなど、本県独自の取り組みを行っているところでありますが、新たに本年度の職員提案のテーマの一つとしてゼロ予算のアイデアを募集いたしましたところ、職員の知識、経験や県有施設の有効活用を図る事業など、さまざまな提案が寄せられまして、現在、各部局において事業化の検討を進めているところでございます。


 さらに一層のアイデアの掘り起こしを図りますため、新たに、若手職員から成るゼロ予算事業推進プロジェクトチームを立ち上げ、部局横断的な検討を進めているところでありまして、ゼロ予算を財政危機を乗り切る有効な手段の一つとして位置づけまして、全庁的な取り組みを強化したいと考えております。


 以上でございます。


○(石川勝行県民環境部長) 議長


○(森高康行議長) 石川県民環境部長


   〔石川勝行県民環境部長登壇〕


○(石川勝行県民環境部長) 住田議員にお答えいたします。


 愛と心のネットワークを充実拡大するには、NPOやボランティアの活動を支援し、活発化させることが重要と考えるが、どのような方策を考えているのかとのお尋ねでございました。


 愛と心のネットワークづくりは、NPOやボランティアなどの県民同士による助け合い支え合いの活動を、さまざまな分野で県下全域に広めていこうとするものでございます。


 このためNPOに対しましては、これまで活動拠点としての県NPO支援センターの運営、低廉な貸事務所の提供、モデル事業への補助金、NPO法人に対する県税の優遇措置等の支援を行ってまいりましたところ、県内のNPO法人数は180を超え、着実に増加してきているところでございます。


 また、昨年11月に県下全市町にボランティア相談窓口を設置いたしますとともに、愛媛ボランティアネットをリニューアルし、ボランティアに参加したい人とボランティアを必要とする人とのマッチングを進めてまいりました。


 さらに今年度は、7月16日から9月末までサマーボランティア・キャンペーンを実施し、市町の相談窓口と連携して、学校や各種団体、民間企業等に広くボランティア活動への参加を呼びかけました結果、幅広い年齢層で延べ約1万7,000人の方々の参加を得たところでございます。


 県といたしましては、来年度も引き続きキャンペーンを実施したいとしておりますとともに、NPOとの協働の一層の促進、ボランティアに関する学習機会の拡大、活動のための設備や備品提供の仕組みづくりなどにつきまして今後検討を進め、その活動の活性化を図ってまいりたいと考えております。


 次に、災害対策について、ヘリコプターによる支援体制をどのように考えているのかとのお尋ねでございました。


 災害時におけるヘリコプターの活用につきましては、四国4県による相互応援協定や消防庁の調整に基づく広域的な応援のほか、必要に応じ自衛隊へ派遣を要請するなど、災害状況に応じた支援体制が整備されております。


 これにより、住田議員御指摘のとおり、昨年の台風災害時には、本県の消防防災ヘリが航空法の規定に基づく定期検査で出動できなかった期間につきましても、香川県や広島県など他県からの応援により、被災者の救助や緊急物資等の搬送等を実施いたしましたほか、本年5月に大三島山林火災では、自衛隊ヘリも加えて迅速な消火活動が行われたところでございます。


 県といたしましては、災害時において迅速かつ効果的な対策をとる上で、ヘリコプターの活用は極めて重要であると考えており、今後とも、近隣県や自衛隊と緊密に連携しながら、現行のヘリコプターによる支援体制の充実に努めてまいりたいと考えております。


 次に、相互扶助の住宅再建共済制度を今後導入検討する考えはないかとの御質問でございました。


 被災者にとりましては、住宅再建は最大の課題でありまして、現在、国と都道府県が資金を拠出する公的支援として被災者生活再建支援制度が運用されておりますが、この制度は、住宅本体の建築や補修経費が対象外となっております。


 これに対して、住田議員お話の兵庫県の被災者住宅再建共済制度は、住民の相互扶助の精神に基づいて創設されたものでありまして、給付金を住宅の建築や補修経費に充当できますことから、被災者の生活基盤の早期回復や被災地域全体の再生に一定の効果が期待されるところでございます。


 しかし、大規模な災害が発生した場合、加入率によっては給付が困難になるケースも想定されますことから、県といたしましては、全国規模での運用が必要であると考えておりまして、今後、兵庫県の運用状況や全国知事会の議論等を見きわめながら対応を検討してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(藤岡澄保健福祉部長) 議長


○(森高康行議長) 藤岡保健福祉部長


   〔藤岡澄保健福祉部長登壇〕


○(藤岡澄保健福祉部長) 住田議員にお答えをいたします。


 災害対策のうち、災害派遣医療チームの整備にどのように対応する考えかとのお尋ねでございました。


 災害派遣医療チーム・DMATは、災害発生後48時間以内に活動できる機動性を備え、かつ災害医療の専門的なトレーニングを受けた医療チームでありまして、厚生労働省では、全国にお話のように200チームを整備し、災害発生直後に被災地に派遣できる体制を整備することとしております。


 本県におきましても、こうした国の方針を受け、今年度、本県の災害基幹拠点病院であります県立中央病院にDMATを設置し、災害時用の医療資機材や通信機器を配備するとともに、関係職員を厚生労働省の主催するDMAT研修会に派遣し、体制整備を行ったところであります。さらに、県総合防災訓練や原子力防災訓練にも、この県立中央病院のDMATを参加させるなど、防災ヘリによる救急搬送を組み込んだ災害医療体制の整備にも取り組んでいるところです。


 今後は、他の災害拠点病院についても、国のDMAT研修への参加を促進するなど、災害の急性期に機動的に活動し得る医療チームの確保に努めてまいりたいと考えております。


 次に、AEDの配備と使用方法の普及をどのように進めていくのかとのお尋ねでございました。


 お話のとおりAED・自動体外式除細動器は、心臓突然死を防ぐために効果的な手段であり、また、救命率を上げるには発症後一刻も早い処置が必要でありますことから、県としても、医療機関や消防関係機関はもとより多くの県民の利用する公共施設、集客施設等への機器配備、一般県民への使用方法の普及が重要と考えております。


 このため県では、このたび県庁舎、県民文化会館、松山観光港ターミナル等、13の県施設にAEDを設置するとともに、県職員を対象に使用方法の講習を実施したところであります。県の調査では、現在、医療機関や消防、スポーツ施設、集客施設等で県内に約280台のAEDが設置されておりまして、今後とも市町、民間等の施設設置者に配備を働きかけたいと考えております。


 また、一般県民を対象としたAED講習につきましては、市町の消防本部等に積極的な取り組みを呼びかけてきた結果、今年度は、10月末までに約500回の講習が開催され、1万500人余りが受講しております。こうした動きが今後さらに拡大するよう、県としても、消防等の関係機関と連携をとりつつ、AEDについての広報活動や各種機会をとらえての働きかけに努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(高浜壮一郎経済労働部長) 議長


○(森高康行議長) 高浜経済労働部長


   〔高浜壮一郎経済労働部長登壇〕


○(高浜壮一郎経済労働部長) 住田議員にお答えします。


 経済問題について3点ございました。


 まず、県内の経済情勢をどのように認識しているのかとのお尋ねでした。


 最近の県内経済を見ますと、企業の生産活動は高水準にあり、設備投資も拡大しておりますほか雇用環境も改善が続いているなど、回復基調にはありますものの、一方で、所得水準は全国平均より低位にあり、個人消費も一進一退の動きで推移するなど、全体として、回復に向けた足取りはいま一つ力強さに欠けている状況であると認識をしております。


 また、製造業主体の東予地域に比べて、農林水産業主体の南予の有効求人倍率は依然厳しさが残るなど、地域間で格差が存在しておりますほか、産業間におきましても、中国やアメリカなどの需要に支えられ活況を呈している業種がある反面で、原材料の高騰が収益を圧迫している業種もあるなど、景気回復の状況には格差が見受けられております。


 なお、先行きにつきましては、高どまりの続く原油価格が、国内の企業収益や個人消費などはもとより、海外の経済情勢や貿易なども含め各般にわたって影響を及ぼすことが予想されますことから、今後とも原油市況と内外経済の情勢を慎重に見きわめていく必要があると考えております。


 次に、2007年問題に伴う技術伝承、人材確保のためにどのような対策を考えているのかとのお尋ねでした。


 団塊の世代の大量退職に伴います影響は、特に、専門技術を要するものづくりの生産現場において懸念されておりまして、若年者のものづくり離れが進む中、すぐれた技術、技能を継承する人材の確保、育成が大きな課題となっております。


 これまで県では、技術、技能の継承を図りますために、地場産業を担う人材を育成する公共職業訓練を初め、民間企業が行う職業訓練への助成や技能検定、技能競技大会への参加支援などに取り組んできたところでございます。


 また、とりわけ本県の基幹産業について、造船業に対しては、造船技術センターに運営経費を助成して技能工の育成支援に努めておりますほか、製紙業に対しては、県紙パルプ工業会を支援して、今年度、国の競争的資金を獲得したところでありまして、紙パ工業会では、四国地域の産学官と連携して実証講義を行いながら研修プログラムを開発し、製造現場の高度中核人材を育成することとしております。


 県としましては、本県地場産業の技術力の継承、向上が図られますよう、今後とも公共職業訓練や技能振興施策等を推進して、2007年問題に適切に対処してまいりたいと考えております。


 次に、国は、中心市街地の活性化のためまちづくり三法の抜本的な見直しに着手しているが、県の所見はどうかとのお尋ねでした。


 まちづくり三法の見直しは、現在、国の審議会で検討をされておりまして、先般取りまとめられた中間報告では、人口減少社会に向けてコンパクトでにぎわいあふれるまちづくりを目指すとしまして、具体的には、1つには、都市計画制度の見直しによる市街化調整区域における大規模開発の規制強化、それと、商業施設のみならず多様な都市機能、これは行政とか医療とか教育などの施設でありますが、それの中心市街地への集積、こうしたことなどに取り組む必要がある旨、報告がされております。


 県内では、松山市など8市2町の13地区が中心市街地活性化基本計画を策定をして、行政、民間が一体となって市街地の元気回復に取り組んでおりますが、大型店の郊外立地が進む一方で、商店街の空き店舗が増加するなど、中心市街地の活性化は依然として厳しい状況にあると認識をしております。


 今回の見直し案につきましては、現況と将来を見据えた広域的、総合的なタウンマネジメントすなわちまちづくりを目指す点は評価ができますが、郊外開発の規制強化につきましては、大型商業施設等の立地を地域開発の一環として取り組んでいる事例もあり、地域の実情に応じた柔軟なまちづくりが展開できる仕組みとなることが重要と考えます。


 今後、国においては、審議会の最終報告を踏まえ、早ければ次期通常国会に関係法令の改正案を提出することとのことでありまして、県としましては、国の動きを見きわめて適切に対処してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(喜安晃農林水産部長) 議長


○(森高康行議長) 喜安農林水産部長


   〔喜安晃農林水産部長登壇〕


○(喜安晃農林水産部長) 住田議員にお答えをいたします。


 農業の振興について、担い手への農地の集積を図るためには、農家が安心して貸せる環境づくりと受け手となる担い手づくりが必要と思うが、どのような対策を考えているのかとのお尋ねでございます。


 担い手への農地集積につきましては、農業経営基盤強化促進法に基づき、市町や県担い手育成公社等の公的機関があっせん者となり、安心して農地の貸し借りや売買等ができる制度として定着をしておるところでございます。


 しかしながら、農地の集積が十分に進んでいないことから、県におきましては、農地所有に対する農家の意識改革を進め、農地の流動化を促すため市町が行う農地の出し手と受け手の情報を公開し、受け手を募集する仕組みづくりへの助成や農地集積を行う担い手への奨励金交付等を実施して、農家が農地を安心して貸し出せる環境づくりに努めているところでございます。


 また、平成19年度から導入されます品目横断的経営安定対策の対象となる担い手として、認定農業者や兼業農家も参加できる集落営農組織の確保、育成が急務であり、県及び市町に設置しております担い手育成総合支援協議会が中心となって、認定農業者を志向する農家への経営改善計画の作成支援や集落検討会の開催等を行い、農地の集積を図りながら農業経営の基盤強化に努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(大内忠臣土木部長) 議長


○(森高康行議長) 大内土木部長


   〔大内忠臣土木部長登壇〕


○(大内忠臣土木部長) 住田議員にお答えをいたします。


 財政問題について、JR松山駅の車両貨物基地移転計画はどのように推移し、今後のスケジュールはどのようになっているのかとのお尋ねがございました。


 基地面積の縮小を含む基地移転計画につきましては、JR四国、JR貨物等の関係者の協力を得て検討を進めてきたところであり、その最終的な協議を行いますため、JR松山駅付近鉄道高架推進協議会を今月の22日に開催することとしております。


 平成29年の国体開催までに事業を完成させるためには、この協議会におきまして基地の移転が最終決定され、平成19年度に都市計画決定、事業着手する必要がございます。


 しかしながら、例えば、駅西口南江戸線整備事業を初めとする周辺整備において、松山市など関係市町との役割分担や住民との合意形成、また、財源の確保など残された課題は山積しておりますが、これらの課題の解決を図り、平成19年度の事業着手に向け取り組んでまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(森高康行議長) 暫時休憩いたします。


     午前11時1分 休憩


    ――――――――――――


     午前11時16分 再開


○(森高康行議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(豊田康志議員) 議長


○(森高康行議長) 豊田康志議員


   〔豊田康志議員登壇〕


○(豊田康志議員)(拍手)新政クラブの豊田でございます。


 我が国の借金は、今年度末には、国債及び借入金並びに政府保証債務合わせますと780兆円を超えるそうでございます。単純計算いたしますと、生まれたばかりの赤ん坊から年金暮らしの高齢者まで、すべての国民1人当たり実に610万円を超える借金をしている計算になるわけでございまして、さらに、県、市、町の借金が加わりますと、想像することさえ恐ろしい金額の負債を次の世代へと引き継いでいかなければならない現状でございます。


 また一方、大阪市など各地の自治体では、やみ年金、退職金、カラ残業など、次々と過剰な職員優遇問題が表面化し、さらには、自治体が多額の出資をしている外郭団体の破綻も続いております。


 国、地方とも借金まみれ、財政が危機的な状況であるという極めて厳しい現状の中で、一体私たちの血税を、何にどのように使っているのか、国民から疑問や不信の厳しい声が上がるのは当然のことであろうと感じておるのでございます。


 このような中、去る9月11日の衆議院選挙におきまして、自由民主党と公明党と合わせました政府与党が歴史に残る大勝利をおさめたことは、極めて記憶に新しいところでございますが、選挙戦を通じまして、郵政民営化に代表されます行財政改革を断行しなければならない、公務員を減らさなければならない、そして、民間にできることは民間にという極めて強い負託を国民から受けたのではないかという、一地方議員としてその責任の重みを痛感いたした次第でございます。


 私は、ことしに入り、衆議院選挙前に次々と出された新地方行革指針、骨太方針2005など、政府の改革に対する極めて強い意思表示が国民に受け入れられ、政府与党が大勝利をおさめた伏線ではなかったのかとの分析をいたしておるのでございます。


 ことし3月末に総務省が出しました新地方行革指針におきまして、地方自治体の公務員定数を過去5年の削減率4.6%減以上に純減させるという極めて具体的な目標が挙げられ、各自治体におきましては、今後5年間の定員削減などの具体的目標数値を盛り込んだ集中改革プランを作成し、公表するよう求められました。続いて、経済財政諮問会議が6月に原案として示した来年度の予算編成方針骨太方針2005におきましては、新地方行革指針で各自治体に策定を求めている集中改革プランの内容を、国が地方に財源補償する範囲と規模を示す地方財政計画の抑制と、地方交付税改革のベースとして今後策定する中期地方財政ビジョンに反映させるという考え方が盛り込まれ、三位一体の改革の確実な実現とともに、まさに徹底した地方行革の実施が打ち出された格好となりました。このような政府の改革に対する断固たる姿勢が、国民の共感を得、大勝利へと導いたのではないかと考えるのでございます。


 振り返ってみますれば、私たち地方自治体にとりまして、いよいよ地方分権時代の幕開けであると国民から限りない期待をされ、地方分権を推進するために、実に475本もの法律改正を一括形式で行い、平成12年4月に施行されました、いわゆる地方分権一括法から、時はや既に5年目を迎えているわけでございます。


 地方分権とは、国が敷いてくれたレールの上を進むのではなく、地方自治体みずからが、みずからの不断の努力によって進んでいくべき道を決定し、そして、県民に対し、その全責任を背負っていかなければならないということでございます。


 財政が極めて危機的な状況であることが判明した今日、私たちは不退転の決意で責任を持って行財政改革に邁進していかなければならないという強い決意から、当該地方分権一括法制定に至る趣旨、原点に立ち返り、質問に入らさしていただきます。


 まず、平成14年3月に策定されました行政システム改革大綱の検証、成果等についてでございますが、最小のコストで最大の県民満足を提供する地域経営体としての体質の改善、強化を改革の目標に設定されました行政システム改革大綱が、ことし最終年度となっており、総仕上げの大きな節目を迎えております。


 具体的な成果の検証、また、三位一体の改革による歳入減、未曾有の自然災害による歳出増等の要因により、果たせなかった計画、また、次期に持ち越さなければならない計画等があると思われますが、現時点におきましての県民に特筆しておくべき検証、具体的な成果等につきましてお伺いをいたします。


 次に、極めて密接に関連いたしますが、総務省がことし3月、実に8年ぶりに出した地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針、いわゆる新地方行革指針についてでございますが、この指針は、私たち地方公共団体に対し、新たな行政改革大綱の策定、または従来の行政改革大綱の見直しを求め、平成17年度からおおむね21年度までの具体的な取り組みを明示した計画、例えば、事務、事業の再編、整理、廃止、統合、民間委託等の推進、定員管理の適正化等々いわゆる集中改革プランを今年度中に公表することとされております。この集中改革プランの策定状況、公表時期及び公表の具体的方法につきまして、お伺いいたします。


 また、あわせまして、新地方行革指針では、県においては、みずからの公表にとどまらず、県内の市町から提出された集中改革プランについて、必要に応じて助言、また、わかりやすく公表するよう求められております。市町の財政状況に応じまして、県としての助言、関与の度合いも変わってくるであろうと思われますが、また、公表に関しましても、住民によりわかりやすく、より比較可能な情報公開を検討されていると思いますが、具体的な方法及び基本姿勢につきまして、御所見をお伺いいたします。


 さらに、現在、策定している新しい行政改革大綱と、この新指針で公表が求められている集中改革プランとの関係、また、先日マスコミで大きく取り上げられ、県民に危機的な財政状況を示しました財政構造改革基本方針案との関係につきまして、関連性、整合性等をお伺いいたします。


 次に、民間委託等の推進でございますが、平成15年9月、改正地方自治法の施行により指定管理者制度が導入されました。


 従来の管理委託の制度では、公共施設の管理者は、第三セクターや公社など自治体の出資団体に限られておりましたが、新しい制度では、民間やNPO法人にも委託できるようになったことが特徴となっており、民間のノウハウや競争原理を導入することにより、施設の利用時間延長や料金値下げなどの県民に対するサービス向上とコスト削減が大きく期待されております。


 しかしながら、全国の実態を見ておりますと、外郭団体などが指定管理者に横滑りしたケースが目立ったり、公募制をとりながら事業所を特定の地域に限定したりしており、とりあえず現状維持でいこうという気風があるようにも思われます。


 本県におきましては、既にマスコミでもこどもの城施設の次年度からの指定管理者決定が報道されたり、県ホームページにおきましては、20を超える公共施設の公募が終わったことが県民に周知され、選定された次年度からの指定管理者が今議会の議案として提案されておりますが、選定結果を見てみますと、これまでの外郭団体等のいわゆる横滑りがやはり目立っていると思うのでございますが、今回の指定管理者の選定結果をどのように評価されているのか、御所見をお伺いいたします。


 また、指定管理者制度の導入も一手段ではございますが、県直営や県の外郭団体が行っている業務を網羅的に洗い出し、小泉総理が熱弁を振るっているように、民間にできるものは民間にを基本に、官で行わなければならない場合であっても、それを公務員みずからが直接行わなければならないのかという尺度を基準に、全事業をスクラップ・アンド・ビルドの視点で精査し直し、民間への開放あるいはアウトソーシング、外部委託をより積極的に追求する姿勢を県民に明確に示さなければならないと考えております。


 中期財政見通しによりますと、本県財政は、財政破綻の危機的な状況に陥っているとのことでございますが、今後、民間開放、外部委託をどのように進めていこうとしているのか、お伺いをいたします。


 次に、地方局の統廃合問題とワンストップサービスについてでございますが、県の財政見通しは財政再建準用団体へ転落という事態も起こり得る危機的な状況であるとの報道を受け、現在、県民が身近な問題の一つとして着目しておりますことは、地方局の統廃合問題であると認識をいたしております。


 現在、地方局に勤務する県職員数は約2,200名にも上り、施設の維持管理経費に関しましては、1年間の光熱水費だけでも約1億円もの莫大な経費が、毎年、固定費として支出されております。


 高度情報化の急激な進展によりまして、コンピューター上でのメール、画像のやりとり等と自治体間におきましても詳細な打ち合わせができる環境が整っている上、市町村合併によりまして、県内の市町数は激減し、さらには、県から市町への権限移譲も加速していく状況でございます。


 当該問題に関しましては、既に市町村アンケートを実施したことは承知しておりますが、幾ら地方分権一括法の施行により国、県、市町村の関係が対等になったとはいえ、やはり市町村は県に対し、また、県は国に対し、気を使っているのは否めない事実であろうと思うのであります。


 県政の重要な方向性を決定する上で、また、より客観的な評価を得る上で最も重視しなければならないのは、県民の尺度、県民の視点でございます。私は、地方局を直接訪れる県民の方々へのサービス、例えば、パスポート申請、交付でありますとか、納税証明書でありますとか、住民サービスの後退さえなければ、年間膨大な維持管理経費等が不可欠である地方局の存在は不要であると考えております。


 県の財政状況が県民に周知された現時点におきまして、県民一人一人にアンケート調査を実施すれば、結果はおのずと導かれることでございますが、当該問題に関する県民の意思をどのように把握、分析され、その結果をどのように具体的に生かそうとしていこうと考えているのか、お伺いをいたします。


 また、現在、全国の市町村におかれまして、住民サービスの向上を図るため、各種窓口の一本化といういわゆるワンストップサービスに積極的な取り組みを行っております。住民生活に最も身近な市町への期待、要望はふえる一方であり、その一つ一つのニーズに対し、真摯に対応する市、町職員の苦労は並大抵ではないと思われますが、この住民の利便性を第一に考えたワンストップサービスを、市町レベル、一自治体だけのサービスとしてとらえるのではなく、一自治体の枠を超え、連携して積極的に取り組むべき重要課題であると考えております。


 県といたしましても、権限移譲推進指針におきまして、市町への権限移譲につきましては、住民に身近な行政は住民に身近な市町が行うことを基本に積極的に権限移譲に取り組んでいるとのことでございますが、まさに住民の立場に立てば、権限移譲されない事業におきましても、例えば、パスポートの申請、発行、県道の維持管理相談、河川、海岸の維持管理相談等、市、町庁舎内に場所を借り受け、関連する市町の部署と密に連携を図りながら住民サービスに徹するという、いわゆるワンストップサービスが実施されれば、地方局の維持管理経費削減の視点から、また、住民の利便性向上の視点からも、多くの県民に賛同していただけるものと確信をいたしておるのでございます。


 私は、これからの時代は、旧態依然の県、市の縦割りを打ち砕き、真にそこに住む住民の立場に立ったサービスを心がける施策を講じるべき時代であると確信をいたしておりまして、一概にすべての市町というわけにはまいりませんが、ぜひとも県、市町と連携したワンストップサービスの実現に向け積極的な検討をお願いしたいと考えておりますが、御所見をお伺いいたします。


 次に、歳出削減とともに、車の両輪関係であります歳入確保に力点を置かなければならないとの考えから、滞納整理機構についてお伺いをいたします。


 今年度より準備が進められております滞納整理機構は、市町単独では徴収困難な案件を1カ所に集め、効果、効率的に滞納整理を行うもので、全市町参加のもと18年4月より設立されると伺っておりますが、まず、今年度の具体的な取り組み状況、また、次年度、設立以降の具体的な目標、期待される効果の想定につきましてお伺いをいたします。


 また、静岡県におきましては、県民の利便性向上と賦課徴収業務の効率化、高度化を可能とするため、県とすべての市町村が参加する地方税一元化構想なるものが提案されております。静岡県では、人口規模では我が県の倍以上でございますが、参考までに、税務担当職員総数は、県、市町村合計で700人前後の削減、電算システムの運用経費につきましても、年間15億円程度の縮減可能、さらに、徴収額アップ320億円程度、合わせて年間400億円程度の効果が見込まれると試算、想定されております。


 我が県の機構は、滞納整理に特化したものとして当初発足するわけでございますが、今後の機構のあり方として、徴税一元化も視野に入れ積極的に検討していくべき課題であろうかと考えておりますが、御所見をお伺いいたします。


 次に、県営住宅についてでございますが、先日、比較的大規模の県営住宅に知人を訪ねました。初めての場所でもありましたし、同じような建物が並んでいることや夜間でもございましたので、知人のところに行き着くのに随分時間がかかってしまいました。暗いため近くまで行きませんと住棟番号の表示が見えませんので、結局、知人に迎えに来てもらいました。知人に聞いたところ、訪ねてきた人が夜間でも見えるように住棟番号の表示に照明をつけてもらいたいとの声をよく耳にするとのことでございました。


 調べてみましたところ、京都市の市営住宅では発光ダイオードいわゆるLEDを使用した住棟番号を取りつけているとのことでございます。まず、新築住宅に導入し、新築以外の団地でも表示がわかりにくい住棟につきましては、計画的な外壁改修工事にあわせ、LEDを使った住棟番号に取りかえる計画であると伺っております。LEDであれば、ランニングコストや耐久性が従来の蛍光灯や電球等を使用するのに比べまして格段にすぐれておりますことから導入しているという経緯のようでございます。


 本県の県営住宅につきましても、住棟番号の表示が夜間でもわかりやすいように、表示を発光ダイオード等にしたり何らかの照明をつけるなどしていただきたいと思うのでありますが、御所見をお伺いいたします。


 最後に、生活安全条例制定に向けての検討状況についてでございますが、最近の世相は極めて物騒でございます。


 おれおれ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺、総称いたしまして振り込め詐欺と呼ぶそうでございますが、愛媛県におきまして、ことし1月から10月までの振り込め詐欺の被害件数は320件、被害額は約2億7,500万円という被害状況でございまして、そのほかにも悪質リフォーム業者等が横行したり目まぐるしく移り変わっていく犯罪動向やその対処方法等、県民一人一人が日々しっかりと情報収集し、対処の仕方等も日ごろからしっかりと勉強しておかなければ、県民だれしもが犯罪被害者になってしまうという大変ゆゆしき現状でございます。


 警察法第2条におきまして、警察としての職務職責が規定されております。同条文には、警察の職務というものが例示されており、その職務の一つが、捜査等とともに防犯に関することであるとうたわれております。全国的に通り魔事件や不審者の増加等、治安の悪化を受けまして、県内におきましても自主防犯活動も活発化しておりますが、法にうたわれた職務職責を真摯に受けとめ、団体からの要請を待ってから初めて行動を起こすのではなく、警察側から積極的に連携を図り、みずから一緒にパトロールをしたり、また、幼稚園、保育園、小中学校等、毎週1回程度は交番、駐在所の警察官が立ち寄ったり、全園、全学校において防犯教室開催を働きかけるなど、日ごろから情報交換を密に図り、より積極的な防犯啓発活動を展開すべきであると考えております。


 昨年の議会質問におきましては、県下全域、各市、町の共通課題であります住民生活の安全確保のために先進他県のように生活安全条例を制定すべきであるとの質問に対し、積極的な検討をするとの回答をいただいたところでございます。


 子供をねらった犯罪の増加などを背景に、ことしに入りましてからも、全国で10の道県が当該条例を制定し、全国で27道府県が制定、そして、新たに5県が制定予定であると伺っております。


 社会環境は急激に変化しており、政策の一歩のおくれは、県民にとりまして取り返しがつかないおくれになると言われている時代でございます。今日まで1年間をかけて検討してこられた経過、また、今後、条例制定に向けましてのより具体的な方向性等について、再度お伺いをいたします。


 また、あわせまして、県民への犯罪情報の提供、防犯啓発についてでございますが、今年度より総務室に広報県民課が新設され、ホームページを一新するなど、日々積極的に情報提供をしていこうという姿勢が見て感じとれます。特に、西条警察署のホームページはすばらしく、まさに地元住民に知っておいてほしい情報が満載されていると思うのでありますが、その情報を一体何人の西条市民が見てくれているのか。また、他署の情報提供はどうなっているのか等が今後の課題であると感じております。


 警察として、住民に最も知っておいてほしいこと、また、知らせるべきことは、住民生活により身近に発生している犯罪状況であり、その対処方法であります。日々急激に移り変わっていく犯罪動向等をタイムリーに地元住民に周知するとともに、各署における積極的な防犯教室の開催等により、地域住民を犯罪から積極的に守っていかなければならないと強く感じております。


 例えば、市町と連携強化を図り、市町ホームページからもリンクを張ってもらうとか、市政だよりに掲載依頼するとか、今後、より多くの地域住民に防犯情報が浸透していくような方法をどのように考えているのか。また、地域ごとの犯罪状況の特徴、傾向等を分析し、地元住民に対し防犯教室開催を呼びかけるなど、より積極的な防犯啓発が不可欠であると考えておりますが、地域住民への積極的な防犯啓発に関しましての今後の取り組み方法等について、御所見をお伺いをいたします。


 以上るる申し上げましたが、本県の極めて危機的な財政状況が県民に示されました中で、一県民の立場に立って御質問をさしていただきました。極めて厳しいかじ取りを余儀なくされておりますが、県民世論が最大の県政の方向性を示す道しるべでございます。県民にわかりやすい明確な御答弁、よろしくお願いを申し上げます。(拍手)


○(森高康行議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(森高康行議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 豊田議員の質問に答弁いたします。


 行政システム改革大綱の現時点における検証、具体的成果等はどうかとのお尋ねでございました。


 県では、これまで行政改革大綱を策定し、行財政全般にわたる改革に積極的に取り組んでおりまして、現在の行政システム改革大綱では、事務事業の見直しや職員数の削減などによる行政コストの削減に加えて、仕事の進め方や県民へのサービス提供の仕方などの行政システムそのものの見直しを行いますとともに、改革を推進するため、具体的な取り組みについてのスケジュールを明らかにし、数値目標を可能な限り示しております。


 これまでの取り組みの結果、数値目標に掲げました事項については、一般行政部門職員の削減、県出資法人の統廃合、審議会等における女性委員の登用率、電子申請システムの整備など、おおむね達成できましたほか、数値目標を掲げていない事項につきましても、本庁及び地方機関の再編整備、行政評価を活用した事務事業の見直しや予算編成システムの改善、指定管理者制度の導入や旅費など総務系業務改革、愛と心のネットワーク推進のためのNPO、ボランティアへの支援など着実に達成できているものと認識いたしております。


 取り巻く環境は、危機的な財政状況など急激に変化いたしておりまして、これまでの改革にとどまらず、新たな行政改革を行うことが必要でありますことから、現大綱の最終年度として、さらに目標達成に努めますとともに、これまでの行政改革を検証し、成果を踏まえながら、新たな行政改革大綱を策定してまいりたいと考えております。


 次に、今回の指定管理者の選定結果をどのように評価しているのかとのお尋ねでございました。


 公の施設への指定管理者制度の導入につきましては、平成18年4月から、県民文化会館など25施設で導入する予定でありまして、このほど指定管理候補者の選定がすべて終了したところでございます。


 その選定結果を見ますと、20施設において現在の受託団体を選定し、新たに民間事業者を選定したのは5施設にとどまりましたが、これは、すべての施設で公募を実施いたしましたものの、福祉施設など特殊なノウハウ等が必要な施設が多かったこと、そして、厳しい財政事情を踏まえ、委託料上限額を抑制したことなどにより、15施設が現在の受託団体のみの応募であったということなど、民間事業者からの応募が少なかったことによるものと考えております。


 しかしながら、この制度導入によりまして、経費面では現時点で約5億円、約2割の経費削減効果が見込めますとともに、新たに民間事業者が選定されました施設は、民間事業者の能力やノウハウを生かし、県民サービスの向上と効率的な運営が期待できますほか、現在の受託団体が選定された施設も、応募に当たりまして、みずからの業務内容や運営方法等の見直し等を行っておりまして、より一層の県民サービスの向上と効率的運営が可能であると考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(吉野内直光副知事) 議長


○(森高康行議長) 吉野内副知事


   〔吉野内直光副知事登壇〕


○(吉野内直光副知事) 豊田議員にお答えします。


 地方局の統廃合問題等についてのうちの、地方局の統廃合問題に関する県民の意思をどのように把握、分析し、その結果をどのように具体的に生かしていこうと考えているのかとの点についてお答えします。


 地方局の再編に当たりましては、市町村や県民の意向を把握することが大切でございますことから、これまで学識経験者や市町村代表者等で構成します行政改革・地方分権推進委員会これにおきまして、県民の立場からの幅広い議論をお願いしますとともに、昨年4月から5月にかけまして、市町村アンケートやパブリックコメントなどを通じて広く県民の意見を伺ったところでございます。


 これらの意見集約を行います中で、地方局を廃止し業務ごとに単独事務所を配置するいわゆる本庁直轄方式についても検討を行った経緯はございます。しかしながら、細長い県土を有する本県にとりまして、地方局制度は、所管地域の一体的発展を図るための拠点として、地域実態に応じた適時適切な事業執行、局内調整による部局横断的な行政執行、さらには、緊急、災害時の速やかな現場対応などの面におきまして、個々の単独事務所による縦割り行政よりもすぐれた点があることなどから、廃止ではなく3局体制への再編統合を選択したものでございます。


 また、地方局におきましては、旅券発行や納税証明といった地方局を直接訪れる県民の方々へのサービス以外にも、例えば、食品衛生や生活保護、廃棄物対策といった保健、福祉分野の事務、土地改良事業や農林水産普及指導などの農林水産分野の事務、さらには、消防防災対策や感染症対策、そして、災害復旧事業などの災害時等の危機管理に関する事務など多岐にわたる行政サービスを行っております。仮に地方局を廃止しましても、相応の職員を配置しましたそれぞれの事務を行う地方事務所が各地区ごとに必要になる、これらのことについても御理解をいただきたいと思います。


 20年4月の地方局再編に向けまして、現在、トップミーティングでの各首長との意見交換や県議会での議論、さらには、知事への提言ポストやメールなどを通じまして県民の意見把握に努めているところでございますが、さらに今後、地方局の再編案が固まった段階では、改めてパブリックコメントを実施するなど、県民の意見をしっかり把握、分析し、その結果を地方局の再編に生かしていきたいと、このように考えております。


 以上でございます。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(森高康行議長) 讀谷山総務部長


   〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 豊田議員にお答えいたします。


 まず、集中改革プランの策定状況、公表の時期及び具体的方法につきましてのお尋ねでございますけれども、いわゆる国の新地方行革指針によりまして、策定、公表が求められております集中改革プランは、地方公共団体に対し、より一層積極的な行政改革の取り組みを推進するという観点から、事務事業の再編、整理、民間委託等の推進、定員管理の適正化などにつきまして、平成21年度までの具体的な取り組みをわかりやすく公表することが求められているところでございます。


 県では、現在、新たな行政改革大綱を策定中でありますが、新たな大綱は、まさに現在策定が求められております集中改革プランとしても策定するものでありまして、個別の改革項目ごとに、できるだけ具体的な取り組み内容、スケジュール等を示すよう、現在策定を行っているところであります。


 現在、大綱の素案の作成中ではございますが、今後引き続き、県議会を初め民間有識者等で構成されます行政改革・地方分権推進委員会やパブリックコメントによる県民の意見を反映させながら、最終案を来年3月を目標に策定し、公表したいと考えているところでございます。


 また、公表の方法につきましては、県のホームページでありますとか、広報、報道機関等を通じまして、県民にわかりやすい形で公表したいと考えております。


 次に、市町の集中改革プランに対する県の助言や公表などの具体的方法及び基本姿勢はどうかとのお尋ねでございますが、市町の集中改革プランの取り組みにつきましては、国の新地方行革指針を踏まえ、可能な限り目標を数値化することや具体的な指標を用いることなどによりまして、住民にわかりやすく、ほかの団体との比較が可能な形により、今年度中に策定、公表されますよう助言に努めているところであります。


 具体的には、去る7月に、市町の担当者を対象としまして、プランに盛り込むべき内容あるいは策定、公表までのスケジュールに関し説明会を開催いたしますとともに、プランの策定には、何よりもトップのリーダーシップが欠かせないわけでございますので、10月には、市長、町長に対しましても直接要請をしてきたところでございます。


 10月末現在で、8月に合併いたしました宇和島市を除いた19の市町が今年度中にプランの策定、公表を行う予定となっておりまして、今後、県としましては、県民が市町の取り組みに対する理解を深めることができますよう、市町に対し、例えば、公表に当たっての統一的な様式を提供するなどの支援を行いますとともに、その取り組みの進捗状況やプランの内容等を県のホームページ等も活用しながら公表していく考えでございます。


 次に、新しい行政改革大綱と集中改革プランや財政構造改革基本方針案との関連性、整合性等はどうかとのお尋ねでございますが、新たな行政改革大綱の素案におきましては、県民との新たな協働関係の構築を目指すべき姿として掲げまして、県民サービス改革、パートナーシップ改革、組織改革、そして、財政構造改革の4つの改革に取り組むこととしております。これらの行政改革の推進に当たりましては、具体的取り組み等を示した実行計画もあわせて策定する考えでおりますけれども、今ほど御答弁申し上げましたとおり、新たな大綱の内容は、国の指針において集中改革プランの内容として示されております事項を盛り込むものでございます。


 また、新たな大綱におきまして、今ほど申し上げました4つの改革のうちの財政構造改革の部分につきましては、基本的には、去る10月31日に発表いたしました財政構造改革基本方針を包含したものとする考えでございます。


 次に、今後、民間開放、外部委託をどのように進めていこうとしているのかとのお尋ねでございますが、県の厳しい財政状況や多様化、高度化する県民ニーズに対応しつつ、簡素で効率的な行政運営を行いますためには、県と民間との役割分担を見直し、議員お話のように民間でできることは民間にとの考えを基本に、民間活力の積極的、効果的な導入を図る必要があると考えております。


 このため、これまで積極的に外部委託等の推進に努めてきておりまして、平成16年度実績で455の業務の外部委託を行っておりますとともに、指定管理者制度の導入などにも積極的に取り組んでいるところであります。


 また、現在、県の業務全般を対象に外部委託等の可能性について総点検を行っておりまして、その結果等をもとに、県民との協働の視点も重視しました効果的な外部委託等を推進するためのいわゆるアウトソーシング・ガイドラインを来年度中に策定したいと考えておりますほか、指定管理者制度の適正な運用などに努めまして、外部委託などのさらなる推進に努めてまいる考えであります。


 次に、県、市町が連携したワンストップサービスの実現に向け、積極的に検討してほしいがどうかとのお尋ねでございますが、基本的な考えといたしまして、住民に身近な市町村において住民生活に直接関連するサービスを提供するということが望ましいと考えられますことから、まずは、来年度に設置を検討しております権限移譲検討協議会を設けまして、この協議の場を通じまして、県の権限、業務をできるだけ市町に移譲していく考えでございます。


 また、ワンストップサービスに限らず、広く住民サービス向上の観点から、ITを活用した各種サービスなども検討するほか、法令等の規制を緩和する国の構造改革特区あるいは本県独自のえひめ夢提案制度などを活用する中で、議員お話のワンストップという観点からも、県民サービスの向上の取り組みを行っていく必要があると考えておりまして、例えば、現在、軽自動車税と自動車税の両方を一緒に市、町の窓口において収納することについて検討を行っているところでございます。


 なお、御提案のような市町の庁舎内に場所を借り受けまして、県と市町が連携してワンストップサービスを行うことにつきましては、事務によっては可能なケースもあるかもしれませんけれども、責任の所在の問題でございますとか、あるいは物理的なスペースの問題などに至りますまで、組織や権限、他機関との関係など含め、検討すべき点もまた多いと考えられますことから、今後研究してまいりたいと考えております。


 次に、愛媛地方税滞納整理機構につきまして、今年度の具体的な取り組み状況、次年度以降の具体的目標や期待される効果はどうかとお尋ねでございますけれども、愛媛地方税滞納整理機構につきましては、これまで市町と協議を重ねてまいりまして、組織や業務の内容などを決定するなどの設立準備を進めてきたところでありますが、それぞれの市町におかれましては、12月議会において議決を得た上で、県に対し設立許可申請を行う予定でございます。


 また、設立準備と併行いたしまして、来年度、機構で実施する滞納整理や研修、コンサルティングにつきまして、実施計画を策定するなどの具体的な準備も現在行っているところでございます。


 次年度以降の各年度における機構の設立効果といたしましては、おおむねでございますけれども、機構が直接徴収することにより見込まれるいわゆる直接効果額を約2億円、移管予告催告などによりますいわゆる間接効果としまして約7億4,000万円、合計約9億4,000万円と試算しておりますほか、数字にあらわれない効果といたしまして、税の公平性の確保あるいは納税環境の整備に寄与するものと期待しているところでございます。


 次に、今後の機構のあり方につきまして、徴税一元化も視野に入れて積極的に検討すべきと思うがどうかとのお尋ねでございますけれども、お話の静岡県の地方税一元化構想は、徴税コストの縮減や住民の利便性向上などの観点から、静岡県とすべての市町村が参加する地方自治法上の広域連合として、平成20年代初頭の設置を想定しまして、現在、静岡県において検討されているとのことでございますけれども、一方で、静岡県では、現行の地方自治法あるいは地方税法等に照らし、幾つか課題もあるとしているところでございます。


 しかしながら、議員御指摘のとおり、徴税コストの削減あるいは県と市町が協働して税収確保を図ることは重要でございますので、先ほどお答えしましたとおり、本県におきましても、全国的には余り例はありませんけれども、例えば、軽自動車税と自動車税の一元的収納について検討を進めるなどの取り組みも行っていきますとともに、県と市町の連携のあり方につきまして、静岡県の状況も見ながら、今後とも検討してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(大内忠臣土木部長) 議長


○(森高康行議長) 大内土木部長


   〔大内忠臣土木部長登壇〕


○(大内忠臣土木部長) 豊田議員にお答えいたします。


 県営住宅の棟番号表示に夜間でもわかるような照明等をつけてほしいがどうかとのお尋ねがございました。


 現在、県営住宅におきましては棟番号への照明等の設置は行っていませんが、夜間の来訪者にも棟の位置がわかるよう、大規模団地の案内表示を工夫するなどの対応について、団地自治会と協議を行ってまいりたいと考えております。


 なお、京都市における発光ダイオードを使用した棟番号表示につきましては、本体価格が1カ所で100数十万円となりますことや、入居者の共益費の負担増など検討すべき課題も多いことから、対応は難しいものと考えております。


 以上でございます。


○(粟野友介警察本部長) 議長


○(森高康行議長) 粟野警察本部長


   〔粟野友介警察本部長登壇〕


○(粟野友介警察本部長) 豊田議員にお答えいたします。


 初めに、生活安全条例制定に向けた検討状況はどうかとのお尋ねでございます。


 平成15年12月の犯罪対策閣僚会議において、犯罪に強い社会の実現のための行動計画が策定され、安全で安心なまちづくりの実現のため、各都道府県において生活安全条例が制定されているところであります。


 御質問の中にもありましたように、本年に入りまして10の道県が生活安全条例を制定しており、既に制定されている都道府県を含めると、27の都道府県が制定しているところであります。


 各都道府県条例の内容はさまざまでありますが、基本理念、県の責務、県民、事業者の役割、自主防犯活動の促進、児童生徒の安全確保、住宅の防犯性の向上などが規定されております。大阪府では、条例に基づき、各地区でまちづくり推進協議会が結成されるなど、オール大阪府民活動を展開し大きな成果が上がっていると聞いているところであります。


 本県においても条例が制定されれば、地域住民、自治体、警察がより緊密に連携しながら、地域の安全対策を効果的に推進することがより可能になるものと考えているところであります。


 県警察といたしましても、地域団体、職域団体などと連携して、県民の皆さんの防犯意識を高めていく努力をしていくとともに、県民総ぐるみで防犯活動が展開できるよう、先進県の条例制定の成果や効果的な施策を分析し、本県の実情に沿う内容の充実した県条例の制定について、知事部局とともに検討してまいりたいと考えております。


 次に、地域住民への積極的な防犯啓発に向けた今後の取り組み方法などはどうかとのお尋ねでございます。


 危機的状況にある本県の治安水準を向上させるためには、どういう犯罪がいつどこでどのように発生しているかという犯罪情報を県民の皆様に速やかに提供するとともに、犯罪被害に遭わないための方策を広く広報することが重要であります。


 県警察では、県内の主要な事件、事故の発生検挙状況について速やかにマスコミ報道するとともに、本年6月28日には、本県警察のホームページに事件事故速報コーナーを新設したほか、携帯電話用サイトの開設、メールマガジンの配信を計画しているところであります。


 県内各地域の犯罪情報につきましては、各署において、各種会議、犯罪発生マップ、交番、駐在所の広報紙などにより、地域住民に積極的に情報発信しているほか、県、市町の広報紙などについても、身近な事件、事故の発生状況とその対処方法などについて随時掲載を依頼しているところであります。


 そのほか、小中学校における不審者侵入時の対応訓練や薬物乱用防止教室の開催、スクールガードによる学校への助言、指導、公民館などにおける移動交番の開設などの防犯啓発活動を鋭意実施しているところであります。今後も、積極的にこの種事業を実施してまいりたいと考えているところでございます。


 以上でございます。


○(森高康行議長) 休憩いたします。


 午後1時から再開いたします。


     午後0時6分 休憩


    ――――――――――――


     午後1時 再開


○(森高康行議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(佐々木泉議員) 議長


○(森高康行議長) 佐々木泉議員


   〔佐々木泉議員登壇〕


○(佐々木泉議員)(拍手)私の質問の第1は、えひめ丸事件についてです。


 2001年2月10日、宇和島水産高校の実習生ら9人の命を奪ったこの悲惨な事件から間もなく5年になろうとしています。二度と繰り返してはならず、事件の記憶を風化させてはなりません。


 10月20日にアメリカの運輸安全委員会が最終報告書を出しましたが、事故の原因として、潜水艦グリーンビル内のコミュニケーションの欠如や民間人を乗せたことで安全が損なわれたなどを指摘しました。しかしながら、肝心の再発防止策は何もなく、失望と批判が広がりました。


 事故以来、県民が求めたのは、急浮上訓練をやめること、実習海域での潜水艦の航行に慎重を期すこと、ソナー音波探知機を正しく使うことなどでした。愛媛県議会も、事故直後の2月26日と3月16日の2度にわたって決議を上げ、世界の潜水艦保有国に実効ある対策と事故根絶を呼びかけています。


 ところが事件から5年にもなろうという今日、いまだに民間人を乗せるのはやめたのか、緊急浮上は中止したのか、依然として続いているのではないか、アクティブ・ソナーを使うようになったのか、実習海域での潜水艦の規制はどうなったのか、これらの事故防止策をアメリカに対して毅然と求める必要があります。加戸知事のお考えをお尋ねします。


 知事は、10月の記者会見で、米政府ないし海軍から、安全委員会とは別個の形での何らかのお悔やみや弔意があるのが通常の社会儀礼だ、反省なり遺憾の意の表明が文書であるんだろうと述べていますが、そのような表明が米側からありましたか。今後も求めていきますか。


 記者会見で加戸知事は、沈没したえひめ丸の構造の問題について、安全委員会が、いかなる船であっても不可避のもので、基準を変更する必要はないとしたことを紹介しています。


 しかし、沈没したえひめ丸の構造は、生徒の居住区や食堂が喫水線より下にあるなど、漁獲量確保の犠牲になっており、ふだんの訓練でも甲板まで所定の時間内に退避することが困難であった。また、トイレやエアコンの欠陥なども指摘されています。そして何よりも、新えひめ丸が、二層甲板の構造となり全居住区が上部に設けられ、万一のとき海水が入っても大丈夫なように部屋の扉はすべて内開きにし、食堂などの出入口は2カ所にするなど、幾つもの改善が図られたこと自体が、旧えひめ丸の欠陥を示しているではありませんか。


 それに安全委員会は、えひめ丸そのものを調べたわけではなく、見たのはえひめ丸のパンフレットと、ホノルルに寄港していた同様の船を参考に見たというのですが、参考に見た船が実習船なのか漁船なのかも判然としません。このように、報告書の記述は信憑性を欠きますが、知事はあくまでも沈没したえひめ丸の構造に問題はなかったと考えますか。


 さて、ここに改めて一つの法律問題が出てまいりました。それは、えひめ丸及び実習生の法的な位置づけについてです。


 県教委に聞くと、えひめ丸は、日本の法令では第三種漁船だが、ソーラス条約の規定では貨物船だとのことです。しかし、実習生は貨物船員ではありません。一体何なのだということです。


 そこで、ソーラス条約を見てみると、船長、乗組員など船舶の業務に雇用され従事する者以外を旅客としています。したがって実習生は、法的には旅客なのです。さらに、船員以外の乗客定員が12人以上の船は旅客船であるとしていますから、我々の常識に反して、えひめ丸は旅客船であるというのがソーラス条約の示すところです。我が国の船舶安全法第8条も、12人を超える旅客定員を有する船舶を旅客船としています。そうすると、実習生定員45人のえひめ丸は旅客船としての基準を満たす必要がある。県教委が言うところの貨物船の基準では、ソーラス条約をクリアできないということです。


 アメリカの場合ですと、商業漁船に対する連邦規則によって、運賃を払わず乗組作業で賃金を得ている者が乗組員。それ以外の者が旅客です。実習生は、賃金を得ていませんし授業料を払っているんですから、当然旅客ということになります。さらに、連邦最高裁の判例になると、船員とは、専ら船で働いていることが必要としており、生徒だけでなく教員も旅客であるということになります。


 えひめ丸を貨物船として位置づけ、実習生や教員をプロの船員同様に扱い、それで貨物船の基準を満たしているからいいというのでは、真に生徒たちの生命の安全を守ることにはなりません。


 そこで、お尋ねしますが、ソーラス条約で、旅客船と貨物船の構造上の基準の違いはどうなっていますか、お答えください。


 また、現在、生徒の指導に当たっている乗組員の教育現場にそぐわない漁獲手当の廃止、マグロなどの売り上げを見込んだ運営予算の改善など、以前から指摘されていた問題について、解決を図る考えはないか、お答えください。


 運輸安全委員会報告書は、いまだに日本語訳がなく、遺族、家族を初め県民が調査結果を吟味できません。関係者には、県が日本語訳をして直ちに届けるべきであったと考えますが、いかがですか。そのような計画はないのか、お答えください。


 第2に、伊方原発のプルサーマルについて尋ねます。


 県民の安全にとって重大なこの問題で、県は、県民の立場に立ち、県独自の見識を持って是非を判断し、県民の疑問に答える義務があります。ところが県の責任ある対応は、皆無と言わなくてはなりません。


 振り返れば昨年5月、四国電力が事前協議を申し入れたとき、県は四電の思惑どおりプルサーマルが認可される筋書きの予定表をつくって配るという大失態をやらかしました。また、昨年11月には、四国電力の許可申請書に目を通してもいなかったなど、国や電力会社任せの姿勢をとってきました。


 去る9月議会では、今井久代議員が、原発の地震への耐震性について、国にお任せではなく本県独自の見識を持つよう質問したのに対し、国が安全確保すべきだという、まさにお任せ答弁を行いました。


 県民の疑問に答える討論会、シンポジウムの開催も国任せで、他県との違いが歴然としています。玄海原発を抱える佐賀県では、既に公開討論会を九電が2月に、国が10月に開きましたが、佐賀県知事は、安全性について理解が深まったとは言いがたいとして、県主催の討論会を12月25日に予定しています。募集定員も、伊方町で開いた国の講演会250人に対して、佐賀県の討論会は600人となっています。県民の多くはプルサーマルについて不安を抱いています。だからこそ反対署名が県内外を含め前後12万人を超えて集まりました。愛媛弁護士会もプルサーマル反対を決議しています。


 こうした多くの不安、疑問、批判に県は答えていないではありませんか。そうは思いませんか。答弁を求めます。


 これまで県に質問して返ってきた答弁は、国や四国電力の見解と何ら違いません。プルサーマルは必要だ、各国に実施経験がある、地球温暖化防止のために必要だなどなど。違うところがあるんですか。どこが違うんですか。例を挙げて説明していただきたい。


 福島県では、県独自の調査研究を行って判断しています。プルサーマルなど核燃料サイクル政策については、現段階で必要不可欠かと問題を投げかけ、使用済みMOX燃料の処理が明確でないと批判しています。原発は二酸化炭素を出さないから環境に優しいという電力業界のたわ言に対しても、福島県は、原発が放射性廃棄物を排出し、万が一の事故のとき環境に重大な影響を与えるのに、二酸化炭素の排出が少ない点のみを強調するのは妥当かと疑問を呈し、国際的な議論で、原子力は二酸化炭素削減の手法としては認められないことになったとずばり結論しています。


 先ごろ福島県を訪ねてみてわかったのですが、福島県と福島県議会は、プルサーマル白紙撤回なんです。凍結ではないんです。つまり計画が一時的にとまっているというのではなくて、なしになっている。今度プルサーマルをやろうとしたら、手続の一からやり直さなければならない。そういうことです。


 このように全国で最初にプルサーマルを承認した福島県が、現在ではそれを白紙撤回して、プルサーマルだけでなく、国の原子力長期計画、大綱にも正面から批判を行っています。


 さて、伊方原発のプルサーマル計画については、国の原子力安全保安院が一次審査で計画を承認しました。これについて、県はどのような見解ですか。


 私は、この審査は実にいいかげんなものだ、審査の名に値しないものだと考えています。審査といっても紙の上だけで、一例を申しますと、今、伊方原発では、高燃焼度燃料というて、燃焼度の高いウラン燃料を既に使っております。従来よりよく燃える燃料ですから原子炉への負担も大きく危険なので、私どもは反対しました。


 今度もしプルサーマルをやるようなことになれば、この高燃焼度燃料とプルサーマルを一緒にやるという日本全国はもちろん世界的にも初めてのことになると思いますが、そうなんですか、いかがですか。


 初めてのことをやるんですから、紙の上の審査だけで済ませていいはずがない。実験に実験を重ねて安全性を実証しなければなりません。そういうことが一次審査で当然指摘されるべきですが、どうなっていますか、お示しください。


 四国電力の申請書によると、MOX燃料は、当社の使用済み燃料を再処理したプルトニウムを使うとのことである。ところが、イギリス、フランスの再処理工場は、四国電力のものだけを処理しているわけではないから、よそのとまざる可能性があります。ところが、まざったからといってそれを検証することもできない。もしそうだとすると、それだけで申請を却下する理由となり、一次審査のいい加減さを証明することになるので、しっかりお答えいただきたい。


 次に、伊方原発でプルサーマルを実施した結果、使用済みMOX燃料はどこで処分するのか。六ヶ所村で再処理するめどは立っていないし、伊方発電所に保管するとしても、ふえ続ける使用済みMOX燃料は、500年もの間冷却し続けねばならない厄介なものです。テロや地震の危険も増大する。この使用済みMOX燃料をどのように扱うのか、答弁を求めます。


 また、原発運転の結果発生する膨大な高レベル放射性廃棄物をどこに保管するのか。現在、処分場を募集していますが、どこも応募いたしません。


 1988年に動力炉・核燃料開発事業団が選定した四国西部地域の処分場調査というのが、先ごろ公表されまして、本県今治市の山中に3カ所、南予と高知の県境付近の8カ所が適正地区として選ばれています。中でも菊間と大西、越智郡と北条、玉川と東予の境目が最適地とされています。こんなことでは困ります。


 県として、処分地公募をやめるよう国に働きかけるとともに、旧候補地が処分場とならないよう強力に主張する考えはありませんか。


 結論として、やはりこれだけ危険なプルサーマル計画は断念する以外にないと思います。プルサーマル中止を求める声に対して県はどう答えるか、答弁を求めます。


 質問の第3は、ダム問題です。


 まず、西条市黒瀬ダムの工業用水を転用して松山に送ろうという構想ですが、これは幾重にも間違ったやり方と考えます。


 10年後に松山で4万8,000tの水が不足するというんですが、これは真夏の1日、最高に水を使う日の不足量であり、年がら年じゅう4万8,000t足りないというわけではありません。


 次に、この不足は工夫次第で解決できます。


 松山市の上水道は、1日の供給能力が19万t、実際に使うのが15万t台ですから、差し引き4万tの余裕がある。また、市工業用水の給水能力は13万t、使うのが約7万t、差し引き6万tの余裕です。上水道、工業用水合わせて実に10万tの余裕がある。黒瀬ダムからとってこようという4万8,000tの倍以上の水が松山にはあるのです。さらに、将来の人口予測でも、旧松山市の人口は10年後、2015年の約49万人をピークに下がり始め、20年後の2025年には現在よりも少ない48万人強である。人口のピーク時でも水は大丈夫なんですから、そのあとはずっと大丈夫。


 黒瀬ダムの水を頼るより、松山の水を活用するのが先だということ、これはだれの目にも明らかです。それでも県は、黒瀬の水に固執し、事実上、事実上ですよ、松山へ送水しようというのか、明確にお答えください。


 昨日の答弁のように、まだ考えていないという肩透かし答弁ではだめです。加戸知事も6月の記者会見で、松山の水問題は、淡水化か黒瀬の水を想定していると述べておられるし、今議会最終日に、水資源特別委員会からの黒瀬の水活用の提言が予定されていて、それを踏まえて動き出すと想定されているんですから、正直に答えてください。


 さて、もう1つのダム問題、山鳥坂ダムについてです。


 これは、中予分水を最大の目的として計画された事業であり、本来、分水中止の時点で廃止されるべきダムでした。その上、治水ダムとしても問題だらけです。


 肱川の実態に詳しい研究者の前田益見さんによると、大洲市肱川橋の水位が3m前後で肱川本流からの浸水があり、その水量は毎秒1,000tとのことです。しかし、東大洲では毎秒3,100tの洪水にも耐えられるので、肱川全地域がこの3,100tまで引き上げられれば水害を免れるとして、その方策は、河道の土砂などを取り除いて本来の断面積を回復すること、すなわちしゅんせつなどによる河道の維持管理、整斉です。あわせて、鹿野川ダムの操作規則を改善すること、西大洲などの堤防整備を東大洲並みにすることなどを提唱しています。こうした対策で3,100tの洪水にも耐えられるし、鹿野川ダムの洪水調節力も大幅にアップできる。結果として山鳥坂ダムは不要だと結論をしています。


 この提案は、私はもっともだと考えますが、県はどう見ますか。採用しないのであれば、その理由を具体的に述べていただきたい。


 さて、国土交通省から山鳥坂ダムのアセスメントの方法書案が示され、住民から寄せられた意見が公表されました。そのほとんど全部がダム建設に反対の立場で、クマタカなど希少生物の生態環境を守れと主張しています。これを踏まえて県知事が意見書を提出することになりますが、当然のこととして、住民の意見を反映していただけると存じます。私自身も、現地で鳥類の観察と保護に携わっている方からお話を伺いました。国土交通省のやり方は、ダム予定地からクマタカなどを追い払う悪どい仕打ちだとの訴えを聞いております。


 知事は、意見書提出に向けてどのような考え方で望むのか、御説明ください。


 質問の第4は、県警幹部の裏金事件にかかわる問題です。


 先ごろ2001年度の警察の調査の結果、不適切な会計処理が大量に発見され、02年、03年度についても調査の必要があるとのことでした。これは私たちが指摘してきたとおりです。


 そして、今からは、警察の内部調査にとどまらず、警察外部からの調査が必要です。現段階は、いわば犯人が自白した状態と私は受けとめています。犯罪捜査を犯人に任せるほどばかなことはないので、ここからは、県監査委員なり県議会の100条委員会に調査を任せるべきです。


 そこで尋ねますが、1点目、今回明るみに出た2001年度の大量の不正経理は何件で総額幾らか。また、代表的な事例はどのようなものか、明らかにされたい。


 昨日の答弁では、今週金曜日に開かれる警察経済委員会で報告できるよう鋭意努力中とのことですが、本当はもう調査は終わっているんでしょう。3日後に報告できるめどがあるなら、きょう概要だけでも報告できるはずだ。報告すべきです。


 ところで、昨日本部長は、捜査費以外の調査はしない、旅費などは具体的な事実を指摘された疑惑がないと答弁しました。疑惑がないと調べないという姿勢自体が問題と思うけれども、あなたはテレビを見ないんですか。


 例えば、ことし4月25日のテレビ愛媛には、県警の元警察官が登場して証言していますよ。この方が言うには、活動日誌を書きかえるよう指示され、行ってない出張を行ったように書きかえた。日帰り出張は、特に離島部が多い警察署ではかなり盛んではないかと思うと証言しています。昨日の答弁は取り消して、まず、離島部の多い警察からでも調査したらどうですか。


 2点目、2001年度分で今回大量の不正経理が発見されたとなると、改めて、これまでの監査は何だったのかということになります。内部監査に欠陥があったということを認めるのか、お答えください。


 3点目に、愛媛県警幹部の裏金事件は、10月26日の国会でも大問題になり、漆間巌警察庁長官は、衆院内閣委員会の答弁で、公費の支出に関してにせ領収書をつくることは絶対にあってはならないと指示していると答えています。また、会計検査院の検査だけでなく、県の監査委員の監査についても、基本的に特別な事情がなければマスキングしないで会計書類を出すよう指示していると答弁しています。これらの指示が県警に届いておりますか、お答えください。


 4点目、2001年分については、これまで2回にわたって不正経理が明らかにされ、県警幹部有志が個人的に県に当該額を返還したが、今回もそうするつもりですか。


 5点目、過去2回の返還に際し、不正はないが金返すとやゆされ批判されたように、不正使用がなければ返還の必要はないのではないか、見解を尋ねます。


 6点目、2002年度、2003年度について調査が必要と考える根拠は何か、明らかにされたい。


 7点目、県警本部長は、これまでの調査で明るみに出た不正経理について、会計処理は不適切だが、私的流用がなかったので不正ではなかったと言ってきたが、今回もそのような予断で2002、2003年度分を調査しようというのか。調査の基本姿勢を明らかにされたい。


 8点目、同じく裏金づくりの疑惑が持たれている鉄道警察隊の警乗手当の問題で、県警はなぜ資料を提出しないのか。国会で問題になったように、1999年の列車警乗に約50万円も支払われたことになっている疑惑です。実際に払ったというなら、その隊員はだれで、勤務表はどうなっていたかを明らかにすべきではありませんか。


 9点目、仙波巡査部長が現在ほとんど仕事を与えられないという深刻な実態が国会でも問題となり、漆間長官は、「仙波部長が本当に仕事がなくて困っているのであれば、自分から求めてもっと仕事をさせてくださいよと言えばどんどん仕事をさせると思います。」と答弁しています。県警本部長は、このとおりに対応しますか、お答えください。


 以上です。


 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(森高康行議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(森高康行議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 佐々木議員の質問に答弁いたします。


 えひめ丸事故に関しまして、緊急浮上訓練中止を初めとする事故防止策を求める考えはあるかとのお尋ねでございました。


 NTSB・米国家運輸安全委員会の最終報告書では、既に米海軍によって安全確認の手順を厳しくしたり、民間人の体験搭乗時のマニュアルを見直すなどの再発防止に向けた改善措置がとられていますことから、今回、それ以上の措置を勧告する理由は認められないとしております。


 県としては、佐々木議員お話のございました緊急浮上訓練の中止を求める考えはございませんが、えひめ丸を初め全国の水産高校実習船が現在も同じ海域で実習を続けており、あのような事故を二度と繰り返さないためにも、このNTSBの最終報告書を今後の潜水艦の航行や訓練に対する大きな警鐘として、米海軍が実施中の改善措置のさらなる徹底を図るなど、再発防止に向けて万全を期するよう、改めて要請したいと考えております。


 次に、知事は沈没したえひめ丸の構造に問題はなかったと考えるかとのお尋ねでございました。


 沈没したえひめ丸は、生徒居室の一部や食堂が喫水線より下にありましたが、これは船全体の構造を総合的に検討された結果でありまして、また、建造当時、全国の大型実習船33隻のうち22隻はえひめ丸と同じ一層甲板船であるなど、当時の実習船としてはごく標準的なもので、すべての検査にも合格しており、特に構造上の問題はなかったと認識いたしております。


 ちなみに今回のNTSBの最終報告書におきましても、えひめ丸の設計は現代の船の設計の標準的なものであり、えひめ丸がこうむった損傷は、設計に使用された基準をはるかに超えており、その損傷のシナリオは余りにも異常で大規模なので、この規模の船の防水設計の基準を修正するのは非現実的であるので、国際基準を再検討したり改訂したりする理由にはならないとも述べております。


 御指摘のありました新しいえひめ丸建造時の改良は、新しい技術や事故の教訓などを踏まえ、より一層安全性を高め、快適性や利便性を向上させるために改良されたものでありまして、新しい船をつくる以上、当然なすべきことをなしたと考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(石川勝行県民環境部長) 議長


○(森高康行議長) 石川県民環境部長


   〔石川勝行県民環境部長登壇〕


○(石川勝行県民環境部長) 佐々木議員にお答えいたします。


 伊方原発のプルサーマルについて、県は県民の不安、疑問、批判に答えていないと思うがどうかとのお尋ねでございました。


 プルサーマルに係る一義的な説明責任は、実施主体である四国電力及びエネルギー・原子力政策を所管する国にあると考えておりまして、県の要請により、これまでも四国電力主催の説明会や経済産業省主催のエネルギー講演会が開催されたところであります。


 また、県におきましても、伊方原子力発電所環境安全管理委員会等の議論をすべてオープンにし、県民への公開のもとで議論を進めるとともに、プルサーマル反対の申し入れに対しましても、その都度真摯に回答してきたところでございまして、御指摘のような県民の不安、疑問、批判に答えていないとは考えておりません。


 なお、国に対しましては、慎重な立場の人々も参加する公開討論会の開催を重ねて要請しているところでございます。


 次に、プルサーマル問題で、県の答弁は、国や四国電力の見解とどこが違うのか。例を挙げて説明されたいとの御質問でございました。


 プルサーマルについてのこれまでの議論は、伊方発電所に係る個別具体的な問題ではなく、プルサーマルに関する基本的な必要性や安全性に関するものでありまして、県としては、国の原子力政策は、安全確保と国民の理解が前提ではありますが、基本的に現実的かつ妥当なものと認識していること。また、基本的安全性については、伊方原子力発電所環境安全管理委員会から、国において安全設計が可能であることが確認されているとの審議結果報告がありましたことから、それを受けまして答弁を行ってきたもので、結果といたしまして、同じ見解となっているところでございます。


 次に、原子力安全保安院の一次審査結論に対する県の見解はどうかとのお尋ねでございました。


 原子力安全保安院の一次審査結果につきましては、10月26日開催の伊方原子力発電所環境安全管理委員会において国から説明を受けたところでありますが、県としての評価につきましては、国の二次審査の結果を待って検討することといたしております。


 なお、お話の高燃焼度燃料とMOX燃料の併用につきましては、既にベルギーにおいてステップ2と同等の燃焼度のウラン燃料との併用が許可されており、国の一次審査では、実証試験は行われていないものの、制御棒や硼素の効きがわずかに低下する、燃料間の出力の差が大きくなりやすい等の影響はありますが、MOX燃料の特性を適正に考慮した評価を行い、炉心の安全性を確認したと聞いております。


 次に、MOX燃料に四国電力以外のプルトニウムが混入するおそれはないのか。また、混入しても検証する方法がないのではないかとの御質問でございました。


 四国電力の申請書にありますプルトニウム取得計画の記載は、MOX燃料の製造に必要なプルトニウムの量が計画的に確保できるかどうかを説明したものであり、御指摘のとおり、現実の再処理工程では、他の原発の使用済み燃料が混入することは避けられないと考えております。


 このため、同じ申請書中の原子炉施設の安全設計に関する説明書におきましては、伊方以外のプルトニウムが混入することを前提に安全性の評価を行うとともに、国の一次審査におきましても、このことを踏まえ、安全性を審査、確認したと聞いております。


 次に、伊方原発でプルサーマルから排出される使用済みMOX燃料はどこで処分するのかとのお尋ねでございました。


 本年10月に策定されました原子力政策大綱では、使用済みMOX燃料は、再処理を基本方針としておりまして、その再処理のための施設につきましては、建設、操業が、六ヶ所再処理工場の操業終了に十分間に合う時期までに結論を得ることができるよう、2010年ごろから検討をされることとなっております。


 次に、高レベル放射性廃棄物の処分地公募をやめるよう国に働きかけるとともに、県内の旧候補地が処分場とならないよう強力に主張するよう考えてはどうかという御質問でございました。


 高レベル放射性廃棄物の処分につきましては、我が国が原子力発電を利用していく上で最重要課題の一つでございます。また、その事業は極めて長期にわたり、地元の理解と協力が必要不可欠でございますことから、公募方式により処分地選定が進められているものでありまして、県として国にやめるよう働きかけることは考えておりません。


 また、旧動燃が処分地適正地区を取りまとめた報告書につきましては、これまでにも再三、原子力発電環境整備機構や経済産業省に対し、今後の処分候補地の選定に当たって使用されることはないことを確認済みでありますので、改めて主張する必要はないと考えております。


 次に、プルサーマル中止を求める声に対して県はどう答えるのかとの質問でございました。


 伊方原発のプルサーマル計画につきましては、去る10月24日に、県の集計では総数6万9,413名、県内分としては、本県人口の約1.1%に当たります1万6,429名の方から中止を求める署名が提出されたところでありまして、このような反対意見があることは、真摯に受けとめているところでございます。


 このため、県といたしましては、四国電力の事前了解願に対しまして、県民の声を反映した誤りのない最終判断を下すことができるよう、引き続き四国電力や国に対して、慎重な立場の人も参加する公開討論会の開催等を強く要請し、県民がプルサーマル計画の是非を主体的に判断できる環境づくりに努めてまいりたいと考えております。


 最後に、山鳥坂ダム建設について、国土交通省の山鳥坂ダムアセスメント方法書について、知事の意見書提出に向けてどのような考えで臨むのかという御質問でございました。


 ダム建設につきましては、その立地や規模、構造などから、一般的に動植物、生態系の保全に十分配慮する必要があると考えております。


 このため、山鳥坂ダムの環境影響評価の審査に当たりましては、猛禽類の専門家など動植物や生態系に見識を有する3名の方を県環境影響評価審査会の専門委員として追加委嘱し、審査体制を強化したところでございまして、審査会委員による現地調査を実施いたしますとともに、住民の意見や関係する大洲市長及び西予市長の意見などを十分に踏まえて、ダム事業による環境影響が極力回避、低減され、環境保全に万全が期されるよう厳正に審査をしていただき、その結果を踏まえて、環境保全の見地からの意見を述べたいと考えております。


 以上でございます。


○(大内忠臣土木部長) 議長


○(森高康行議長) 大内土木部長


   〔大内忠臣土木部長登壇〕


○(大内忠臣土木部長) 佐々木議員にお答えいたします。


 黒瀬ダムからの松山送水と山鳥坂ダム建設について、2点御質問がございました。


 まず、県は黒瀬ダムの水を松山へ送水する計画を積極的に進める考えなのかとのお尋ねですが、県都松山市の水問題は重要な課題であると認識しておりますが、その水源を何に求めるかは、水道事業者であります松山市が、まずその意思を明らかにすべきであると考えております。現時点におきましては、松山市の意思決定を見守りたいと考えております。


 次に、肱川の治水対策は、山鳥坂ダムではなく河道整備で進めるべきではないかとの質問がありました。


 昨年5月に策定いたしました肱川水系河川整備計画は、戦後最大規模の洪水5,000m3毎秒に対応することを目指しており、新たな山鳥坂ダムの建設と鹿野川ダムの改造及び野村ダムにより毎秒1,100tをカットするとともに、肱川橋付近で毎秒3,900tの流下能力を確保するため堤防の整備を実施することとしており、西大洲や菅田地区で着手したところであります。


 お話の毎秒3,100tに耐えられる河道整備や鹿野川ダムの操作規則の改正のみでは根本的な肱川の治水対策にはならないものと考えており、山鳥坂ダムの建設や鹿野川ダムの改造が不可欠であります。


 鹿野川ダムの操作規則の改正につきましては、下流の堤防整備の進捗状況や鹿野川ダムの改造による洪水調節容量の増加にあわせて再検討すべきものと考えております。


 なお、大規模な河床掘削につきましては、河川環境への影響等解決すべき課題も多いと考えられますことから、当面は、治水上、支障の認められる土砂の堆積箇所があればその対応を検討してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(野本俊二教育長) 議長


○(森高康行議長) 野本教育長


   〔野本俊二教育長登壇〕


○(野本俊二教育長) 佐々木議員にお答えをさしていただきます。


 えひめ丸に関しまして、米海軍ないし米政府から、安全委員会とは別個の形でお悔やみや弔意の表明があったか、今後も求めていくのかというお尋ねでございました。


 御案内のように、えひめ丸事故の発生以来、これまで、ブッシュ大統領やブレア太平洋軍司令官、ファーゴ太平洋艦隊司令官、ベーカー駐日大使などから、再三にわたりまして謝罪や弔意の表明がありましたほか、多くの米国政府や軍関係者が宇和島水産高校にも訪れ、慰霊をしているところでございます。


 今回、NTSBの調査報告書が本県に届けられた際にも、来県いたしました大阪・神戸米国総領事館のフィリップ・M・カミングス領事から、米国を代表して謝罪の言葉がございましたし、その後11月4日には、改めて、J・トーマス・シーファー駐日米国大使から、知事あての親書によりまして、事故に対する謝罪と哀悼の意の表明があったところでございます。


 このようなことから、県といたしましては、さらに謝罪などを求めていくことは考えておりません。


 次に、ソーラス条約で、旅客船と貨物船の構造上の基準の違いはどうなっているのかというお尋ねでございました。


 ソーラス条約上の旅客船と貨物船の構造上の違いは、船首の隔壁や船尾の隔壁、そして、二重底の位置や長さなどに認められるわけでございますけれども、えひめ丸が、御指摘のような旅客船でないことは、ソーラス条約に基づきまして、国が発給いたしましたえひめ丸の安全構造証書で貨物船として明記されていることで明らかでございます。


 また、御指摘がありました生徒は旅客とは解されておりませんで、資格を問わず、乗船して船舶の業務に従事する者と解されております。


 次に、えひめ丸乗組員の漁獲手当の廃止、マグロなどの売り上げを見込んだ運営予算の改善など、以前から指摘された問題について解決を図る考えはないかというお尋ねでございました。


 実習船乗組員に対しましては、これまで漁獲高に一定の率を乗じました金額を特殊勤務手当といたしまして支給してきたところでございますけれども、新しいえひめ丸となりましてから、操業日数や手当の総額も5年前と比べて大幅に減るなど、操業実態が変わってきておりますので、他県の状況も参考にして、その必要性も含め見直しを考えているところでございます。


 また、水産実習船の実習により得られる収入につきましては、予算上、漁獲物売り払い代金を運営費の特定財源として見込んでいるわけでございますけれども、不足いたしましても一般財源を充てて措置しており、実習そのものには何ら支障は生じていないので、特にこれを改めるという考えはございません。


 県がNTSB報告書の日本語訳をして、遺族など関係者に届けるべきではなかったか。また、そのような計画はないのかというお尋ねでございます。


 NTSBによる今回の調査報告書は、事故発生以来4年余りに及ぶ調査の最終報告でございますし、専門用語も多いということもございまして、米国側が責任を持って正式な日本語訳を作成すべきであると考えております。


 このため、県では、10月20日に写しを受け取った際に日本語訳の作成を要請いたしまして、現在、作成中というふうに聞いておりますので、その日本語訳の報告書を希望される御遺族等関係者にはお届けする予定にしております。


 以上でございます。


○(粟野友介警察本部長) 議長


○(森高康行議長) 粟野警察本部長


   〔粟野友介警察本部長登壇〕


○(粟野友介警察本部長) 佐々木議員にお答えいたします。


 初めに、今回明るみに出た2001年度の大量の不正経理の件数、総額、代表的事例はどのようなものかとのお尋ねでございます。


 昨日、成見議員にもお答えしたとおり、現在、平成13年度の捜査費について、国費分も含めてすべての執行を対象に調査を進めているところであり、常任委員会の場で御報告できるよう鋭意努力しているところでございます。


 なお、本日も聞き取り調査を行っているところであります。


 次に、2001年度分の内部監査に欠陥があったことを認めるのかとのお尋ねでございます。


 従前は、書面監査を中心として行われていたところでありますが、必ずしも十分でないということもあったことから、監査の実効を高めるため、平成16年度以降、監査体制の強化を図るとともに、捜査費を執行した捜査員からの聞き取りを実施するなど、監査のさらなる充実強化を図ったところであります。


 次に、警察庁からにせ領収書とマスキングについての指示は届いているかとのお尋ねでございます。


 平成16年度から、捜査協力者から領収書を徴取する場合には、本人名義による領収書に限りこれを徴取し、本人名義以外の名義による領収書については、これを徴取しないこととし、別途捜査費の支払い事実を証明するための書類を作成するという警察庁からの指示については、既に承知をしているところであります。


 また、監査委員による監査や会計検査院による検査においては、特段の支障がない限りすべての内容を提示することとし、捜査上の支障から特に秘匿を要する場合には、個別に検討するよう警察庁から指示があり、本県警察においてもそのような運用を行っているところであります。


 次に、今回の不正経理についても、県警幹部有志が個人的に県に当該額を返還するのかとのお尋ねでございます。


 現在、平成13年度の捜査費について、国費分も含めてすべての執行を対象に調査を進めているところであり、まず、その調査結果を報告するため、鋭意準備を進めていることを御理解いただきたいと存じます。


 また、返還の必要性などにつきましては、調査結果を踏まえて判断してまいりたいと存じます。


 次に、不正使用がなければ返還の必要はないのではないかとのお尋ねでございます。


 これまでに県に返還したもののうち、大洲警察署における事案につきましては、にせ領収書を用いて事実と異なる会計書類が作成されていたものの、捜査費として執行し得る使途に執行されていたことが認められましたが、監査委員の心証を得られず損害額として判断されたことを重く受けとめ、自主返還したものであります。


 また、本年6月30日に御報告したとおり、特別監査で指摘を受けた5事案14件分につきましては、捜査費として本来執行し得ない使途に執行しており、返還すべき不適正な予算執行と認められたことから、返還したものであります。


 次に、2002年度分、2003年度分について調査が必要と考える根拠は何かとのお尋ねでございます。


 繰り返しになりますが、現在、平成13年度の捜査費について、国費分も含めてすべての執行を対象に調査を進めているところであります。まず、その調査結果を報告するため、鋭意準備を進めていることについて御理解をいただきたいと存じます。


 また、平成14年度、平成15年度における捜査費執行に対する調査については、平成13年度の調査結果を踏まえて判断してまいりたいと存じます。


 次に、2002年度分、2003年度分調査の基本姿勢を明らかにされたいとのお尋ねでございます。


 先般の9月定例県議会において今井議員にお答えしたとおり、県警察としては、これまでも予断を持って調査をしてきたことはなく、その点は御理解いただきたいと存じます。


 平成13年度の捜査費については、国費分も含めすべての執行を対象に調査を進めてまいりましたが、その結果については、常任委員会の場で御報告できるよう鋭意努力しているところでございます。


 次に、裏金づくりの疑惑が持たれている鉄道警察隊の警乗手当の関係資料を提出すべきではないかとのお尋ねでございます。


 お尋ねの勤務表については、当時の勤務日誌などが現存しておりませず、確認のしようがないところでございます。


 また、隊員の氏名については、警察業務上も個人のプライバシーの上でも、差し控えさしていただきたいと存じます。


 次に、仙波巡査部長が仕事を求めれば、県警本部長は仕事をさせるのかとのお尋ねでございます。


 現在は、新デジタルシステムへの更新事務、非常通報装置の設置、運用、携帯無線機の管理、運用などの業務のほか、110番通報件数の増加により負担が重くなっている通信指令業務にも従事させているところでございますが、本人の勤務実態を踏まえ、他の課員の支援を受けながら、これらの業務をこなしているところであります。


 本人に対しては、個々具体的に上司が業務指示を行っており、十分な仕事があると認識をしております。


 以上でございます。


○(佐々木泉議員) 議長


○(森高康行議長) 佐々木議員


   〔佐々木泉議員登壇〕


○(森高康行議長) 初めに再質問の項目番号を全部述べてください。


○(佐々木泉議員) 再質問は、4の1、2、3、8です。


 まず、2001年度の、報道によると大量の不正経理が出た。こういうふうにテレビなどで報道されたわけですね。それが、どんだけの件数があって、総額が何ぼで、どういう事例があるのか、これは県民の関心の一番大きなところです。ですから県議会でも、そのことをしっかりと県警に明らかにしていただかなきゃいけない。金曜日の警察経済委員会で公表できるように鋭意努力をしている、今聴取もしてるんだと言いますけど、大勢はわかっているわけでしょう。そしたら、もう率直にここで、どのくらいあったのか、どう感じているのか言うのが県警本部長たる使命ではないですか。もう一度回答を求めます。


 次に、私が聞いたのは、2001年度分の内部監査に欠陥があったことを認めるかと言うたんですね。あなたは、認めるか認めないか、どっちかで答えなければならないでしょう。これまで以上にさらにやっている、そういう答えでは答えになっていません。


 これまで見てみますと、報道や、また監査委員会の調べによって、2001年度に、これまではそういう不正経理もなかったという結論で監査を終わっていたわけでしょう。それが出てきたわけです。しかも、前回の議会で今井議員が県警みずからの努力で疑惑が明らかになったことは一度もないじゃないかと、こうさんざん言うて、あなたは、答弁不能になって後で追加答弁をやった。そういう問題ですよ。


 今度は、初めて、県警みずからの手で不正経理がありましたと。それは、いかに今井議員の追及が薬になったかということだと思うけれども、それは一定評価したいが、やっぱりもっと率直になって、それを答えられたい。一体、2001年度のこれまでの監査に欠陥があったのかなかったのか。あった、なかったと、どちらかでお答えください。


 次に、警察庁からにせ領収書とマスキングについての指示は届いているかと、こういうふうに聞いたわけですが、届いていることはわかりました。


 しかし、その届いているうちの最初の方ですね、にせ領収書はつくることは絶対にあってはならないという指示をしたんだというのが警察庁の漆間長官の言葉です。ですから、それをぜひお答えください。


 最後は、鉄道警察隊の資料を出さない。プライバシー、どこがプライバシーなのかをちゃんと説明して、出さないなら出さないとおっしゃってください。


 以上、終わります。


○(森高康行議長) 理事者の答弁を求めます。


○(粟野友介警察本部長) 議長


○(森高康行議長) 粟野警察本部長


   〔粟野友介警察本部長登壇〕


○(粟野友介警察本部長) 佐々木議員の再質問にお答えをいたします。


 2001年度の、報道によるとということですが、不正経理の件数、総額、代表事例等、さらに回答を求めるというお話でございました。


 先ほど述べましたが、現在、県警察としては、常任委員会の場で報告できるように、まさに最終的な段階に入っているところであります。現時点で、殊さら予断を与えかねない、また、誤った内容になりかねない部分的な報告については、差し控えさしていただきたいと考えております。


 次に、2001年度分の内部監査に欠陥があったことを認めるのかということのお尋ねで、再度のお尋ねであります。


 2001年度当時書面監査を行っておりました。それは、当時としては合理的、効率的なやり方であったと思いますが、大洲署での事実と異なる会計書類が作成されていた事実あるいは特別監査後の調査で不適正な執行が判明した事実、そうしたことから、書面監査にさらに上乗せした形で体制を強化し、さらに、監査手法も聞き取り監査という形の監査手法を取り入れた。書面監査は、現在でも基本として実施をしているものでございます。


 3番目の、にせ領収書についてのお話でございますが、これについては、答弁等これまでの議会、国会議論、会議等々で承知をしているところでございます。


 8番目の、再度その警乗手当の関係資料を提出すべきではないかとのお尋ねについてであります。


 まず、先ほど述べましたように、警察官個々の氏名を明らかにすることは、警察業務上も個人のプライバシーの上でも問題があるということにプラスして、さらに現在、訴訟を提起されておりまして、現実に、訴訟での争点の一つにもこの点がなっているところから、申し上げることができないものと考えているところでございます。


 以上であります。


○(佐々木泉議員) 議長


○(森高康行議長) 佐々木議員


   〔佐々木泉議員登壇〕


○(森高康行議長) 初めに再々質問の項目番号を全部述べてください。


○(佐々木泉議員) 4の1番と4の2番です。


 本部長は予断を招きかねないから発表しないと、それさえなければ発表できるという言いぶりですよね。うまく説明すればいいわけで、予断を持たないからどうぞ発表してください。


 4の2、欠陥があったか、なかったか、はっきり答えてください。


 以上です。


○(森高康行議長) 理事者の答弁を求めます。


○(粟野友介警察本部長) 議長


○(森高康行議長) 粟野警察本部長


   〔粟野友介警察本部長登壇〕


○(粟野友介警察本部長) 佐々木議員の再々質問にお答えをいたします。


 今回の調査につきましては、公安委員会の管理のもと、また、御指導のもと調査を進めて、その都度報告をしてきたところでございます。したがいまして、調査結果について、公安委員会の御了解を得た上で報告すべきものと考えております。


 現時点で、公安委員会の了解を得ていない状況ですので、報告することは差し控えさしていただきたいと考えております。


 次に、2001年度の内部監査に欠陥があったことを認めるのかどうかということですが、先ほど言いましたように、結果的に不適正な執行なりが判明してきたので、その当時の監査手法等に不十分な点があったということは、我々も認めておるところでございます。


 ただその捜査手法そのものは、現実に今も基盤として使いながら、さらに補充した監査を行っているという意味ですので、御理解を賜りたいと思います。


 以上でございます。


○(森高康行議長) 暫時休憩いたします。


     午後1時57分 休憩


    ――――――――――――


     午後2時13分 再開


○(森高康行議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(白石徹議員) 議長


○(森高康行議長) 白石徹議員


   〔白石徹議員登壇〕


○(白石徹議員)(拍手)自由民主党の白石でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。


 前段なしで早速質問に入らさしていただきます。


 まず、県民生活の利便性の向上や地域経済の活性化にとって不可欠な道路整備についてお伺いをいたします。


 県の財政状況悪化とともに、公共事業に対する風当たりが日に日に強くなっております。しかし、私は、道路ほど地域に元気を与えるものはないのではないかと思っています。


 御案内のとおり、平成16年に西予市まで高速道路が開通したところでありますが、この開通に時期を同じくして日本イベント大賞などを受賞し、全国から高い評価を得たえひめ町並博は、期間中における県内外からの集客数が約174万人、経済波及効果は約87億円とも言われ、高速道路の地域活性化に果たした効果がいかに大きいかを私たちに示してくれました。


 また、松山市内と空港を連絡する新松山空港道路や松山観光港を連絡する松山港新高浜トンネルは、その整備による時間短縮だけではなく、道路沿いには、あっという間に商業施設等が集積し、新しいにぎわいの場の創出に大いに貢献しております。


 さらに、県内各地で整備が進められている道の駅につきましては、農林水産品の販売などを通じ、農家などの所得の向上と、生きがいづくりでも役に立っており、内子町の「からり」は、約年間44万人の来訪者でにぎわっているとも聞いております。


 こういった地域活性化等に大きな役割を持つ道路でありますが、本県の状況を見てみますと、高速道路については、平成17年4月1日現在、約170?が供用され、ようやく宇和島までの輪郭が見え始めてきたところであり、これからが南予延伸に向けての正念場となっており、また、都市部における交通渋滞対策、合併後の市町の間の連携強化、さらには、災害時における緊急輸送路の確保など、高速道路と一体的な県内高速交通ネットワークの整備が、引き続き重要課題となっております。


 こうした中、県においては、財政が逼迫する中、平成15年に策定した重要化、効率化を柱とするえひめ道ビジョンのもと、限られた予算の中で、工夫を凝らしながら懸命に道路整備を進められております。


 ところが、最近、政府では、この道路整備のよりどころとなっていた道路特定財源を一般財源化する検討が進んでおります。その理由として、道路特定財源が余っているという論調になっていますが、本当に道路整備が十分できているのか、または、国の財政削減いわゆるシーリングの結果、財源が余っているように見えているだけなのか、このことが重要であり、少なくとも本県のような地方においては、道路整備が十分ということには決してなっておりません。


 そもそも道路特定財源は、おくれている道路整備のため昭和29年に導入されたもので、揮発油税や自動車重量税など8種類合わせて5兆8,000億円近い収入があり、本県の道路整備費用もかなりの額がこの道路特定財源で担われていると聞いております。これらが、現在、使途自由な一般財源化が検討されているとのことであります。


 行財政改革の一環として、これらの特定財源の見直し等については、私どもが申すまでもなく大変重要なことと理解しておりますが、問題は、このことにより、必要な事業までが切り捨てられてしまうおそれがあることではないでしょうか。先ほど申しましたように、本県は、まだまだ道路整備が必要であります。


 そこで、お伺いいたします。


 本県の道路整備における道路特定財源の位置づけはどうなっているのでしょうか。また、道路特定財源の一般財源化について、どのように受けとめ、どのように影響するのか、お聞かせ願いたいのであります。


 次に、地域振興を目指した地域ブランド戦略についてお伺いいたします。


 先日、宇和島市内などのかまぼこ製造業者でつくる宇和島蒲鉾協同組合が、全国にじゃこ天をPRしようと、ポスターや市内の販売店を紹介したじゃこ天マップを作成し、羽田空港やJRの駅などに展示する予定であると発表いたしました。また、同組合では、ホームページの作成や歴史をまとめたじゃこ天の本の作成協力、そして、じゃこ天大使の任命など、7月からプロジェクトを始動し、将来的には、鹿児島のさつま揚げのように全国的に通用するブランド力を高めていきたいと話していました。私も、ぜひ全国ブランドまでじゃこ天が成長することを期待しております。


 今まさに、ブランド戦略なくして地域の活性化が語れないと地域ブランド戦略に取り組む地域が急増しています。


 我が県でも、「愛媛産には、愛がある。」というすばらしいキャッチコピーを発信しました。このキャッチコピーには、愛媛ブランドのコンセプトとして、だれにも受け入れられてもらえる。また、多くの人々の心をとらえる力があると思います。そして、このスローガンが浸透していくにつれて、愛媛産への意識も高まっていき、人々の消費行動につながっていくのだと思います。


 しかしながら、現時点では、この「愛媛産には、愛がある。」を十分生かし切れていないのが実情ではないでしょうか。「愛媛産には、愛がある。」をスローガンに、それぞれの地域が明確な地域ブランド戦略を持ち、地域ならではの特徴や魅力を込めて消費者や顧客からの評価を高めていき、ひいては地域全体のイメージを向上させていかなければなりません。


 しかしながら、地域ブランドとは、商品に地域名をつけて売ること、地域名のついたヒット商品をつくることなどと考え違いをしている人も少なくありません。これらは、単に地名を使った販売戦略でしかありません。


 地域ブランドがそもそも注目され始めたきっかけの一つに、BSE問題があります。


 問題解決の過程で、食肉問屋やスーパーが牛肉の産地を偽って販売していた事実が明らかになり、農林水産省では、牛肉に関して、生産情報を消費者に伝えることを義務づけました。さらに現在では、他の食品への拡大も進められています。また、トレーサビリティーシステムの導入を進めている地域もふえてきました。それらはすべて消費者保護、言いかえれば消費者の安全を保証することで、商品の評価を高めようとする考えからであります。


 実は、地域ブランドの取り組みには、もう一つの理由があると考えることができます。それは、平成の大合併であります。合併で新たに誕生する市町にとって、地域イメージがどのように向上していくのか、その結果として、その地域の活性化がどのように進展していくのか、地域の将来がかかった最重要課題であります。つまり地域ブランドの取り組みは、地域活性化を促す切り札ともいえ、単なる販売戦略にとどまらず、地域振興を目指した明確な地域ブランド戦略を確立しておかなければならないと思います。


 しかも施策の推進には、地域ブランドとしての商品のみならず、食品加工業や商業、さらには、観光も巻き込んだ地域の総合的な活性化対策として発展していくことが望まれます。その観点からすれば、地域ブランド戦略の推進母体は、経済に軸足を置いた組織がよりよい展開を生み出すものと思います。


 先ほどの宇和島蒲鉾協同組合の例だけではなく、今治市のタオル業界でも、安い外国産タオルに押されて衰退気味であった産業を活性化しようと、独自の素材を使った良質なタオル製品をアメリカ最大規模の見本市であるニューヨーク・ホーム・テキスタイル・ショーに出展したり、平成15年からは、銀座にアンテナショップをオープンさせ、客の生の声を聞いて製造過程に反映しようとするなど、新たなブランド戦略を模索し、消費者のニーズにマッチした商品を地域のブランドとして発信する努力を続け、地域の活性化へつなげようとしております。


 京阪神市場での食料供給地である徳島県では、「オンリーワン徳島」をスローガンに、徳島の個性ある県産農林水産物で地域再生を図ろうと、そのブランド化に乗り出しています。しかも徳島ブランド戦略では、具体的な数値目標を掲げて推進しております。


 本県としても、商談会を開催したり、香川・愛媛せとうち旬彩館において、県産品の販売だけでなく郷土料理を提供したり週がわりの物産等のPRイベントを開くなど、首都圏でのPRを行っているほか、えひめ愛フード推進機構が、県内農林水産物などの台湾テスト輸出を決定するなど、さまざまな手法で前向きに取り組んでいただいております。


 地域ブランド戦略を確立する上で、地域産業の現状把握のみならず、市場、顧客ニーズの調査、異業種間の連携の可能性など、総合的な視野に立った検討が必要と思うのでありますが、これまでの地域ブランド戦略の推進状況と、今後、地域振興を目指したブランド戦略をどのように展開されていかれるのか、お聞かせください。


 「愛媛産には、愛がある。」を単なるかけ声にしてしまわないために、ブランド戦略を進める上で全体を管理していく組織が必要と思います。


 特に、幾つかの地域のブランドを組み合わせながら、シナジー効果を生み出していくためにも、その役割を県が担っていくべきだと思いますが、次に、地域振興を推進するという視点で、ブランド戦略を進めるための地方局の組織のあり方について質問をさしていただきます。


 先日の行政改革特別委員会でも、地方局再編について多くの議論がなされました。旧地方局に残すべき機能、新地方局が担う機能、また、所管区域の決定や設置場所もこれから議論を重ねながら決定されていくことと思います。


 合併後の正念場を迎えた各地域は、新しくできた市町の枠組みの中で、かけがえのない地域資源を掘り起こし、それをもとに地域再生を強く推進していかなければなりません。


 私は、地方局の担う役割は、まさに地域再生の黒子に徹するところにあるのではないかと思うのです。合併後、新市町建設計画を実施していかなければならない10年。その10年を、県として、それぞれの地域の活性化推進を徹底的にフォローしていくことに特化してもいいのではないかと考えます。それが、必死の思いで合併を進めてきた地域に対する県の真摯な姿勢と言えるのではないでしょうか。


 地方局が各地域の活性化の推進を力強くフォローしていくためには、地方局の機能を高度化していかなければならないと思います。そのために、地方局の総合行政化を推進し、地方局を地域振興局と位置づけ、中央官庁でいえば内閣府のように政策ごとに政策統括官を設置し、その部署の目的、機能を明確にした組織づくりが必要だと考えます。また、目的を明確にした組織づくりによって、さらに地方局自体も活発化すると思います。人材も、農林、福祉、経済、教育、企画、土木すべての部署より出向者を得て、地方局に政策ごとに地域活性化へ向けてのまちづくり集団を結成していく、そのような組織づくりが、これから新たなまちづくりを進めていこうとする市町にとっては有効なものとなるでしょうし、地方局をコーディネーターとして互いに連携し合える関係が築きやすいと思います。


 県民サービス窓口や土木や保健など、現行部分は当然そのまま必要ではありますが、それ以外をその地域に即した対応のできる組織として、政策テーマを推進していく主体となる地域振興局として機能を強化した地方局組織を望みますが、地方局再編に伴う地方局の組織のあり方を今後どのように考えていかれるのか、お聞かせください。


 次に、財政難の時代における県の試験研究機関のあり方についてお伺いいたします。


 県は、10月31日に財政構造改革基本方針案を公表されました。


 この問題につきましては、今議会でも既に議論がなされているところでありますが、その内容は、財政再建準用団体への転落を回避するために、すべての事務事業の見直しや県単独補助金の削減、大規模事業の凍結や延期、さらには、県職員の給与カットにまで手をつけざるを得ないという非常に厳しいものであります。


 こうした状況に陥った最大の要因は、三位一体改革の名のもとに地方交付税が削減されたこと、国の経済対策におつき合いをした結果、借金が膨らんだこと、かつて整備した箱物建設費の返済が本格化してきたことなどだと思われますが、いずれにしても大変な事態であります。


 万一、財政再建準用団体に転落した場合は、財政破綻により行政運営が完全に国の管理下に置かれ、建設事業などの公共事業は大幅縮小、単独補助事業は原則停止、職員の大幅な削減や定期昇給の先延ばしといった厳しい措置がとられることとなります。仮に、今回、県がそういう事態にでもなれば、必要最低限の事業しか認められなくなることから、多様な県民ニーズにこたえることはほとんど不可能になる、県という自治体が脳死状態になると言っても過言ではないと思います。


 そうした意味で、今回の県の財政構造改革基本方針は、県民にも、また、県職員にも非常に厳しい内容ではありますが、知事の任期があと1年という微妙な時期に、この基本方針をあえて打ち出されたことは、知事にとっても苦渋の決断であったかもしれません。しかしながら、県政を預かる最高責任者としての英断であったと思いますし、このことは将来、必ずや評価されるものと信じております。


 さて、今後、この財政構造改革の方針に沿って、18年度予算の編成作業が進められることと思いますが、そうした中で私は、今後、本県において、緊急かつ切迫した予算だけで予算枠がいっぱいになり、県の試験研究にまで予算が回らなくなるのではないかということを危惧しております。確かに試験研究というものは、緊急時には不要なものと位置づけられるのかもしれませんが、こうした分野への投資を怠っては、将来の愛媛の発展は望めません。


 地元新居浜にも数多くの中小企業がありますが、ほとんどの企業は経営基盤が弱く、自前で試験研究機器を整備したり研究員を確保したりすることは困難であり、企業の方々からも、県や市の試験研究機関、新居浜高専や愛媛大学に非常にお世話になっているという声が寄せられております。こうした声をお聞きすると、県の試験研究機関の役割の大きさ、大切さを再認識するのですが、一方、行政のスリム化が叫ばれている中にあっては、試験研究といえども聖域ではないこともまた事実であります。予算がどんどんと削られる中で、今や試験研究機関の施設の維持管理費が試験研究費を上回っているといった事態も生じてきているという話も聞きます。


 また、本県では、試験研究機関が全部で15機関ありますが、香川県は既に5機関、徳島県に至っては3機関に集約されているという話も聞きます。


 そこで、お伺いをいたします。


 今後、他県のように、試験研究機関を見直して集約化、効率化し、捻出した費用を試験研究費に投資するといった考えはないのか、お聞かせください。


 次に、指定管理者制度の導入についてお伺いいたします。


 先般、県では、県内25施設において指定管理者制度を導入することを発表しました。また、指定管理候補者の選定もすべて終了し、来春4月からは、既に平成16年4月より導入済みの在宅介護研修センターに加えて、26施設でこの制度を実施することとなります。


 今回の選定では、20施設が現在の受託団体を選定し、新たに民間事業者を選定したのは5施設にとどまりました。民間事業者からの応募自体が少なかったことが大きな要因でありますが、選定された管理者の業態は多様であります。これまでの管理者とかわったものでは、当然、株式会社もあれば組合連合会もありますし、コンソーシアムや社団によるコラボレーションも見られます。また経費面でも、今年度の県の負担額との差で約5億円ありますから、県財政面にも効果があると考えられます。


 新たな事業主体の形態がこれからも期待できると思いますし、いろいろなアイデア、提案等によって施設の活性化が図れるものと思います。まだまだ指定管理者制度の導入から日も浅く、地方公共団体も全体としては試行段階にあり、運用事例も多くない現状では、確かな手ごたえのあった選定であったと評価しております。民間への管理委託によるサービスの低下はあってはならないことです。また、公共の施設である以上、効率的で安定した経営が求められますし、信頼感や安心感、中立性が求められているのです。


 指定管理者制度のもう一つの重要なねらいは、地域の振興と活性化です。地域の活性化なくして地方財政の回復はありません。これまで各種の財政再建施策が模索されてきましたが、最も有効と考えられてきた公共投資でさえ、今や地方公共団体は積極的に行えない状況です。


 さらに、少子高齢化に伴う地域人材の有効活用と雇用の創出の問題があります。


 2007年から団塊の世代のリタイヤが始まり、仕事のない元気な中高年が続出することになりますが、彼らの能力を生かす場が必要となります。一方、若者の労働意識の多様化により、フリーターの増加やニートの存在などの問題もあります。このような背景から、単にコストダウン、サービスの向上だけでなくて、地域経済の発展、雇用の創出、地域住民の能力の活用につなげていかなければならないと考えます。


 この指定管理者制度は、平成18年9月までに、各地方自治体が、条例によって公の施設について指定管理者による管理とするか、それとも直営にするかを定めなければなりません。その検討段階において、広く住民にサービスを提供する住民利用施設とされる公の施設が本当に必要なのか、その管理運営の制度として、これが適切なものなのかどうかを再確認しなければならないでしょうし、個々の施設の性格に即して、自治体の役割や責任をどのように考えるのか、住民サービスを確保していると言える実態が保障できるのかなど、いわば行政の役割が適切に遂行されているかが問われていくのだと思います。


 その一方では、現実に地域社会において、さまざまな住民活動が活発になり、災害復旧、福祉、教育、環境など、従来は公共サービスとされてきた分野でも実績を上げるなど、NPOや地域住民が、新しい公共を担う活動を展開し始めました。こうした住民活動の活性化と新しい公共への注目は、従来型の地縁団体をベースとしたコミュニティ再生への関心も喚起しております。こうした動向に対応した地方自治体の動きといたしまして、全国的に住民と行政の協働が幅広く推進されています。今や多くの自治体で、協働を最も重要な政策課題として取り上げられているのです。私は、指定管理者制度の導入に関しても、協働推進という視点で評価していく必要があるのではないかと思います。


 そこで、お伺いいたします。


 まず、これまでの指定管理者選定の基準をどのような観点を重視して進めてきたのか。また、今後、管理者に何を求めていくのか。さらには、どのような評価指標を設けるのか。


 最後に、今後、指定管理者制度の導入を検討していく施設は、どの程度、どのようなものを考えておられるのか、お聞かせください。


 最後に、障害者の方々への就労支援についてお伺いいたします。


 私は、これまで障害者の雇用の場の拡大と研修の拠点としてのバリアフリーテレワークセンターの設置や就労支援のためのセンターの設置を求めた質問など、就労支援に関する質問を何度かいたしました。障害者自立支援法成立の今、改めてお聞かせ願いたいと思います。


 最近の本県の雇用情勢は、有効求人倍率が27カ月連続で前年同月を上回るなど、全般的には改善が進んでいますが、若年者や障害者、地域では南予地域などは、いまだ厳しい状況が続いております。


 このうち、若年者対策と南予対策については、これまでにも本会議で何度か取り上げられておりますが、障害を持つ方々に対する雇用対策も大変重要な課題であります。


 本県の障害者の法定雇用率の達成状況は、平成16年6月1日現在で、雇用率は1.52%と全国平均の1.46%を上回っているものの、法定雇用率の1.8%は下回っており、また、法定雇用率未達成企業の割合も50.4%と全国平均の58.3%よりは低いものの、なお高率で推移しているなど、障害者の雇用状況は決していいとは言えない現状にあります。


 こういった中、さきの国会において障害者自立支援法が成立しました。この法律では、第1に、これまで身体障害、知的障害、精神障害といった障害の種類ごとに異なる法律に基づいて提供されてきた福祉サービス等について、共通の制度のもとで一元的に提供する仕組みを創設すること。第2に、将来にわたり制度を維持するため、利用者に原則1割の負担を求めること。第3として、働く意欲と能力を有する障害者が自立した社会生活を営むことができるよう行政として支援することを柱としております。


 近年の障害者政策のキーワードは、福祉から就労であります。従来の福祉サービスの充実に加え、障害者が自身の持つ能力を十分に発揮できる就労環境の構築が重要であります。具体的には、企業側に障害者雇用の意義や必要性を啓発し、受け入れ企業数を少しでもふやすとともに、障害者自身には、職業能力を高めることにより、自信を持って働いていただくことが重要であり、そのためにも、就労に結びつく障害者の職業訓練の充実が行政に対して強く求められていると思うのであります。


 そこで、お伺いをいたします。


 県は、障害を持つ方々に対する就労に向けた職業能力向上のための支援体制の整備にどのように取り組んでいかれるのか。また、今後どう取り組んでいかれるのか、お聞かせ願いたいのであります。


 結びになりますが、4年前、聴覚障害者の男の子が小学校に入学をいたしました。普通学校ではとても無理だと言われ、入学をあきらめなければならない時期もありました。保護者とその周りの人々の努力と熱意によって、何とか入学にこぎつけることができました。


 入学してからしばらくして、同級生の子供たちは、その子とコミュニケーションをとろうと、進んで手話を習いました。現在は、同級生全員が手話ができるのです。学校の半数ぐらいの生徒が手話ができます。その子のおかげで学校が変わった、とってもいい学校なんですよと、ある保護者が誇らしげに私に語ってくれました。


 その経験を通して子供たちは、お互いが人を思いやる心、優しさの心を自然に身につけたのでありましょう。また、その子の存在が、優しさという心の連鎖を生み、彼がいたからこそ、より深いきずなができたのだと思います。それは、まさに愛と心のネットワークそのものであろうと思います。


 愛と心のネットワークが、愛媛県至るところで展開され、そして、優しさあふれる県にこれからもなっていきますよう切に願い、質問を閉じさせていただきます。


 ありがとうございました。(拍手)


○(森高康行議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(森高康行議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 白石議員の質問に答弁いたします。


 本県の道路整備における道路特定財源の位置づけはどうか。また、道路特定財源の一般財源化についてどのように受けとめ、どう影響するのかとのお尋ねでございました。


 道路は、地域の活性化を図りますとともに、県民の安全安心を支える最も基本的な社会基盤であり、本県のように多様な交通手段を持たない地方におきましては、道路整備に対する県民ニーズも依然として高く、その役割は極めて大きいものと考えております。


 道路特定財源は、こうした道路整備を道路利用者みずからが負担する、いわゆる受益者負担の原則に基づく制度でありまして、本県における道路整備予算に占める割合は年々増加しておりまして、平成16年度には約60%と大きなウエートを占めております。


 こうした中、国において、特定財源の見直しが検討されておりまして、その要因としては、本四公団債務のうち、国負担分の償還が終われば財源に大きな余剰が生じるとされておりますが、地方におきましては、高速道路を初め、まだまだ道路整備は十分とは言えない状況にございます。


 本県におきましても、国直轄事業によります高速道路の南予延伸や料金問題、さらには、国体を見据えた松山インターから空港までの道路整備など、残された課題も多いため、道路特定財源につきましては、道路整備のための財源として確保し、地方の道路整備、特に愛媛県における道路整備の充実が図られますよう、引き続き国へ強く訴えてまいりたいと考えております。


 次に、地方局再編に伴う地方局の組織のあり方を今後どのように考えていくのかとのお尋ねがございました。


 地方局の再編に当たりましては、単に5つの地方局を3局に整理統合するだけではなく、再編を契機に、組織や人員の集約化を図り、新地方局の機能、権限を強化することにより、広域的で専門的な行政遂行能力を備えた地域づくりの核となる組織へと進化させていく必要があると考えております。


 また、このことについては、昨年4月に実施しました市町村アンケートでも、多くの市町村から地方局の権限不足が指摘される一方で、将来方向として、より高度で専門的な課題にも対応可能な中核機関としての機能強化を求める意見が過半数を上回るなど、地方局の機能強化に期待が寄せられているところでもありまして、また、全国的に見ても、厳しい財政状況の中で、総合出先機関を統合し機能強化する方向で再編を行っているところが多い状況にございます。


 現在、本庁から地方局への大幅な権限委譲を行いますため、庁内各部等において、1,000項目を超える委譲可能事務を抽出したところでありまして、今後は、市町に対する二重行政に関する実態調査の結果などを踏まえて、市町から要望の強かった二重行政の解消に努めますとともに、思い切った地方局の権限強化により、広域化する地方局の地域課題に総合的かつ機動的に対応できる体制を構築したいと考えております。


 新しい地方局の組織や機能につきましては、平成20年4月の再編時までに段階的に検討を進めていくこととしておりまして、白石議員お話のございました地方局の機能の大幅な強化や地域振興を担う新しい組織の設置などについても、今後、新地方局が担う機能や旧地方局に残すべき機能について、県議会におきます議論や県民の意見を踏まえながら、調整作業を進める中で検討してまいりたいと考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(森高康行議長) 讀谷山総務部長


   〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 白石議員にお答えします。


 指定管理者選定に当たり、どのような観点を重視して進めてきたのか。また、今後、指定管理者に何を求め、どのような評価指標を設けるのかとのお尋ねでございますが、公の施設の指定管理者につきましては、公の施設の管理を適正かつ確実に行うとともに、設置の目的を最も効果的かつ効率的に達成することができる団体を選定することが必要であると考えております。


 このため、指定管理者の候補者の選定に当たりましては、すべての施設で公募を実施しまして、施設の利便性あるいは管理運営の効率性、応募者の経営の安定性などの観点から総合的に検討を行い、最も適切な管理を行うことができる団体を候補者として選定したところであります。


 来年4月からの施設管理開始後におきましても、指定管理者には、選定に当たって重視しましたこのような観点を踏まえていただき、民間のノウハウ等の活用による一層のコスト削減と県民サービスの向上を求めてまいりたいと考えておりますとともに、議員お話の地域振興や県民との協働の視点も加味した取り組みによりまして、施設の効用を最大限に発揮させるという積極的な効果も期待しているところでございます。


 また、県としましても、施設の管理運営が適切に行われますよう、管理運営業務の実施状況や利用状況などを把握、検証し、制度の趣旨が確保されるような評価の指標や評価の基準につきまして、今後検討してまいりたいと考えております。


 次に、今後、どのような施設で指定管理者制度の導入を検討するのかとのお尋ねでございますが、議員お話のように、外郭団体等に管理委託を行っております公の施設につきましては、法令上3年の経過措置期間内に指定管理者制度導入の検討が必要でありましたことから、現在のところ、外郭団体等に管理委託しております施設について、まず、制度を導入することとしたものであります。


 一方、本年3月に総務省から通知のありました、いわゆる新地方行革指針におきましては、直営施設も含め、すべての公の施設のあり方について見直しを行うことが求められておりますことから、民間の有識者と部局長で構成する公の施設のあり方検討部会を今年度中に設置いたしまして、まず、直営施設について幅広い観点から施設のあり方を見直すことにしているところでございます。


 この検討におきましては、それぞれの施設ごとに県の関与の必要性、存続すべきか廃止すべきか。また、存続する場合には管理主体をどうするかなどについて見直しを行うことになりますが、県よりも民間事業者等が管理した方が施設の設置目的を効率的、効果的に達成できると認められる場合には、指定管理者制度の導入を検討することになるものと考えております。


 以上でございます。


○(夏井幹夫企画情報部長) 議長


○(森高康行議長) 夏井企画情報部長


   〔夏井幹夫企画情報部長登壇〕


○(夏井幹夫企画情報部長) 白石議員にお答えをいたします。


 今後、試験研究機関を大幅に見直して集約化、効率化し、捻出した費用を試験研究費に投資する考えはないかとのお尋ねでございます。


 本県の試験研究機関は、保健・環境、工業、農林水産、土木の各分野ごとに特色ある15の組織がありまして、これまで県民の保健衛生の向上や地域産業の振興に大きな役割を果たしてまいりましたが、現在の厳しい財政状況と近年の分野横断的な試験研究課題の増加や技術革新の速さを考えますと、今後、より効率的かつ機動的な体制にしていく必要があると認識をしております。


 そこで、今年度から、企画情報部を中心に試験研究機関を所管する各部局で、各機関が抱える課題の抽出とそれを踏まえた組織の見直しに取りかかっているところでございまして、平成20年4月を目途に再編ができますよう検討を進めたいと考えております。


 検討に当たりましては、学識経験者等で構成する科学技術振興会議の御意見もいただきながら、試験研究機関を取り巻く環境変化や民間、大学などとの連携、役割分担などに留意しますとともに、お話のありました試験研究費を効果的に投資できる柔軟な体制の検討にも取り組んでいきたいと考えております。


 もとよりそれぞれの試験研究機関には、各地域の特性に応じて整備をされてきた歴史があり、地域において果たしている役割を十分に踏まえながら、県民や産業界が必要とする試験研究をより効果的、効率的に推進できる体制の整備を目指してまいりたいと存じます。


 以上でございます。


○(高浜壮一郎経済労働部長) 議長


○(森高康行議長) 高浜経済労働部長


   〔高浜壮一郎経済労働部長登壇〕


○(高浜壮一郎経済労働部長) 白石議員にお答えします。


 これまでの地域ブランド戦略の推進状況はどうか。また、今後、地域振興を目指したブランド戦略をどのように展開するのかとのお尋ねでした。


 消費の多様化、高度化が進んでおります中で、県経済の持続的な活性化を図りますためには、地域発の産品・サービスと地域イメージについて、一体的にブランド化に取り組み、他地域との差別化を図る戦略が重要になっていると認識をしております。


 このため、県では、現在まず、産品の地域ブランド化につきましては、愛媛の酒「え」や、今治タオル「ふわり」など地場産業の統一ブランドの形成の支援、それから「愛媛産には、愛がある。」のキャッチフレーズのもとでのえひめ愛フード推進機構によります県産農林水産物等のブランド化と販売拡大などに取り組んでおりますし、地域イメージのブランド化につきましては、えひめ町並博の開催による南予地域全体のイメージアップなどに努めているところでございます。


 また、商標法が改正をされまして、来年4月から、地域名と商品名を組み合わせた商標の登録が可能になりましたことから、先般11月に地域ブランドセミナーを開催をいたしまして、県内の自治体、商工団体、農業団体など、このことに関心を持つ多数の方々の参加をいただきまして、地域ブランドを確立するための戦略のあり方などについて周知を図ったところでございます。


 県としては、今後も、地域ブランド戦略を一層推進しながら、地域の産品と地域イメージの差別化を図り地域経済の活性化を図ってまいりたいと考えております。


 次に、障害者に対する就労に向けた職業能力向上のための支援体制の整備にどう取り組んでいるのか。また、今後の取り組みはどうかとのお尋ねでした。


 これまでは、軽度な身体障害者などにつきましては、高等技術専門校におきまして一般の方々と同じコースで受け入れてきておりましたが、障害者を対象とした本格的な職業訓練は実施しておらず、知的障害者や程度の重い身体障害者の職業訓練希望者につきましては、近県の障害者職業能力開発施設に紹介をしてきておりました。


 こうした状況を踏まえまして、昨年度、県内における障害者の方々の職業訓練機会を確保いたしますために、一つには、知的障害者を対象に、スーパーマーケットの商品管理業務や基礎的なパソコン操作などに関する1年間の訓練、それから、車いす利用などの身体障害者を対象に、松山地区のNPO法人へ委託し、OA処理に関する3カ月の訓練、このような訓練を開始したところでございます。


 また、今年度からは、新たに、精神障害者を対象に、愛媛県精神障害者福祉会連合会に委託をいたしまして、食品加工・厨房サービスと販売実務に関する2年間の訓練を開始いたしますとともに、身体、知的、精神障害者すべてを対象に、企業等に委託して、作業実習を中心とした3カ月の実践的な訓練も開始をいたしました。障害者全般にわたる本格的な職業訓練を行える体制を整えたところでございます。


 これらの訓練は、まだ緒についたばかりでございますが、例えば、知的障害者の訓練につきましては、訓練終了後には9名全員が就職するなど、着実な成果を上げているところでありまして、県といたしましては、今後とも、関係機関と連携をして施策を充実し、障害者の就労への道を拡大してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


    ――――――――――――――――


○(森高康行議長) 以上で本日の日程を終了いたしました。


 明7日は、午前10時から本会議を開きます。


 日程は、全議案に対する審議の続行であります。


 本日は、これをもって散会いたします。


     午後3時 散会