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平成17年第295回定例会(第3号12月 5日)




平成17年第295回定例会(第3号12月 5日)





平成17年12月5日(月曜日)


 
〇出席議員 50名


  1番 楠 橋 康 弘


  2番 豊 島 美 知


  3番 大 沢 五 夫


  4番 豊 田 康 志


  5番 笹 岡 博 之


  6番 鈴 木 俊 広


  7番 徳 永 繁 樹


  8番 高 山 康 人


  9番 泉   圭 一


  10番 欠     番


  11番 欠     番


  12番 阿 部 悦 子


  13番 今 井 久 代


  14番 佐々木   泉


  15番 住 田 省 三


  16番 菅   良 二


  17番 渡 部   浩


  18番 白 石   徹


  19番 戒 能 潤之介


  20番 赤 松 泰 伸


  21番 本 宮   勇


  22番 欠     番


  23番 井 上 和 久


  24番 栗 林 新 吾


  25番 村 上   要


  26番 高 橋 克 麿


  27番 河 野 忠 康


  28番 黒 川 洋 介


  29番 明 比 昭 治


  30番 猪 野 武 典


  31番 田 中 多佳子


  32番 竹 田 祥 一


  33番 森 高 康 行


  34番 成 見 憲 治


  35番 藤 田 光 男


  36番 笹 田 徳三郎


  37番 薬師寺 信 義


  38番 帽 子 敏 信


  39番 岡 田 志 朗


  40番 西 原 進 平


  41番 寺 井   修


  42番 仲 田 中 一


  43番 清 家 俊 蔵


  44番 横 田 弘 之


  45番 土 居 一 豊


  46番 欠     番


  47番 欠     番


  48番 柳 澤 正 三


  49番 中 畑 保 一


  50番 篠 原   実


  51番 高 門 清 彦


  52番 山 本 敏 孝


  53番 谷 本 永 年


  54番 玉 井 実 雄


  55番 池 田 忠 幸


  ――――――――――


〇欠席議員 なし


  ――――――――――


〇欠  員 なし


  ――――――――――


〇出席理事者


  知事         加 戸 守 行


  副知事        吉野内 直 光


  出納長        永 野 英 詞


  公営企業管理者    和 氣 政 次


  総務部長       讀谷山 洋 司


  企画情報部長     夏 井 幹 夫


  県民環境部長     石 川 勝 行


  保健福祉部長     藤 岡   澄


  経済労働部長     高 浜 壮一郎


  農林水産部長     喜 安   晃


  土木部長       大 内 忠 臣


  公営企業管理局長   相 原 博 昭


  教育委員会委員    砂 田 政 輝


  教育委員会委員教育長 野 本 俊 二


  人事委員会委員長   稲 瀬 道 和


  公安委員会委員長   吉 村 典 子


  警察本部長      粟 野 友 介


  監査委員       壺 内 紘 光


  監査事務局長     河 野 恒 樹


  ――――――――――


〇出席事務局職員


  事務局長          丹生谷 光 嘉


  事務局次長総務課長事務取扱 北 川 一 ?


  参事議事調査課長      菅   宜 登


  参事政務調査室長      篠 崎 泰 男


  副参事総務課長補佐     川 口 和 男


  副参事議事調査課長補佐   玉 井 省 三


  ――――――――――


〇本日の会議に付した事件


 定第193号議案及び定第194号議案


 定第151号議案ないし定第154号議案、定第156号議案ないし定第192号議案


    ――――――――――――――――


    午前10時 開議


○(森高康行議長) ただいまから、本日の会議を開きます。


 本日の会議録署名者に寺井修議員、栗林新吾議員を指名いたします。


    ――――――――――――――――


○(森高康行議長) お諮りいたします。


 知事から、定第193号議案平成17年度愛媛県一般会計補正予算及び定第194号議案が提出されましたので、日程を変更追加して、一括上程付議することに異議ありませんか。


   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕


○(森高康行議長) 異議ないものと認め、そのとおり決定いたします。


 知事の説明を求めます。


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) ただいま上程されました追加議案について説明申し上げます。


 国道378号三瓶バイパスにつきましては、平成13年度から鋭意整備に努めているところでありますが、その主要工事である朝立トンネル建設について、今回、地元の要望にこたえて早期完成を図ることとし、工事の一括契約に必要な9億2,200万円の債務負担行為の補正を行いますとともに、あわせて工事の請負契約の締結について御審議いただくことといたしましたので、適切な議決を賜りますよう、お願い申し上げます。


    ――――――――――――――――


○(森高康行議長) これから、定第151号議案平成17年度愛媛県一般会計補正予算ないし定第154号議案及び定第156号議案ないし定第194号議案を一括議題とし、質疑を行います。


○(仲田中一議員) 議長


○(森高康行議長) 仲田中一議員


   〔仲田中一議員登壇〕


○(仲田中一議員)(拍手)自由民主党の仲田中一です。


 今年も、あわただしく新しい年、丙戌の年を迎えようとしております。火災の多いのは困りますが、丙にふさわしくカァーっと燃えたぎる年であってほしいものと思いつつ、この7年余りを振り返ってみますと、県政をカァーっと燃えさせて、今新しい愛媛が誕生しつつあるのかなと思っております。


 加戸知事は、さきに、本年度中に知事を続投するかどうかを含めて判断したいとの考えを述べられておられます。県民の大多数が、加戸知事がさらに続けられることを期待しておりますことを申し添え、質問に入ります。


 まず、財政問題について質問をいたします。


 本年10月に発表されました県政の中期財政見通しによりますと、平成18年度320億円、21年度までの4年間で1,579億円の財源不足が見込まれております。これは、昨年の平成17年度から20年度までの見通し1,510億円に比べまして69億円の増加となっております。


 この原因については、いろいろの要因が考えられますが、私なりに分析してみますと、第1は、平成16年度当初予算編成の終盤における三位一体改革に伴う国による一方的な地方交付税等の削減が、今なお大きく影響しているのではないかと思っております。


 第2に、歳入において、県税収入が平成15年度を底に緩やかな回復を示しておりますが、飛躍的な伸びを期待することは難しく、一方で、地方財政計画において、中期的に抑制の方針が示されておる地方交付税等が減少する見込みであるということであります。


 第3は、従来から構造的に悪化要因であった歳出の義務的経費の増が相変わらず続くということであります。国の景気対策に連動した過去の公共事業等の実施に伴う公債費の累増が、平成20年度にピークを迎えると見込まれております。また、社会保障関係経費も毎年度20億円程度の規模で増加をする見込みとなっております。加えて退職者が増加するため人件費も増加するなど、本県の財政状況は極めて厳しいことが理解できるのであります。


 さらに、竹中総務大臣が小さな政府担当大臣を標榜していることもあり、再度、平成16年度のような状況となると、財源対策基金が枯渇している本県の財政状況を勘案すれば、国の管理下に置かれ、県内経済や県民生活に多大の影響を及ぼす財政再建準用団体に転落する非常事態になると思うのであります。


 そこで、知事は、これまでの取り組みからさらに踏み込んだ歳入歳出両面にわたる徹底した見直しを行う必要があるとして、財政構造改革基本方針案を取りまとめられ、財政構造の抜本的改革に不退転の決意で臨まれているということであり、このことに対して敬意を表しますとともに、財政再建準用団体に転落の危機を回避し、早期に財政構造の抜本的改革を実現されることを念願するものであります。


 また、県におかれましては、この基本方針に沿った18年度当初予算編成のポイントを同時に示されましたが、投資的経費、維持管理費、一般行政指導経費等について大幅な削減をする一方、県民サービスの急激な低下を避けますために、臨時的措置として全職員の給与の減額に踏み込む決断をされました。厳しい行財政運営を求められているのは、何も愛媛県だけではなく、全国的に見ても多くの自治体で事業費や人件費のカットに踏み込まざるを得ない状況でありまして、私にも事態の深刻さは理解できます。


 しかしながら、県長期計画後期実施計画の具体化を図り、愛媛の元気創造を目指していくためには、徹底した事務事業の見直しは当然でありますが、景気、雇用対策を初めとし、県民ニーズを踏まえた優先度の高い事業に果敢に取り組まなければならないと思うのであります。


 今、県民の関心が最も高い問題は、大規模事業の見直しがどうなるのか。また、今後、どの分野に県予算が重点投資されるのかでありまして、県民への説明責任を十分果たしながら、知事初め職員が全庁一丸となってこの難局に取り組むことが一番重要であると考えております。


 そこで、お伺いいたします。


 第1点は、今回発表されました中期財政見通しをどのように受けとめて、財政構造改革をどのように進めていかれるおつもりなのかということであります。


 第2点目は、改革初年度である平成18年度当初予算編成はどのように取り組んでいかれるのか、お聞かせ願いたいのであります。


 次に、地方局再編問題について質問をいたします。


 この問題は、さきの議会でもいろいろと議論をされ、また、先般、東・中・南予でそれぞれ開催されたトップミーティングの席でも、知事と圏域首長との間で積極的な意見交換がなされたとお聞きしております。


 その中で、特に注目を集めているテーマは、3局体制になった場合の所管区域の問題と、統合後の新しい地方局の設置場所の問題であります。


 知事は、年度内には結論を出すと明言されておりますが、南予で開催されたトップミーティングでのこれらの問題についての議論の様子をお聞きしますと、新地方局の設置場所については、宇和島か八幡浜かの結論を出すまでには、いまだ至っていないとのこと。また、所管区域の問題については、中予地方局への編入を希望する大洲市と内子町に対して、周辺の市や町からは、ぜひ南予にとどまってほしいとのラブコールがあり、それに呼応するかのように知事から、南予から離脱しないように頑張ってほしいとの発言もあったとのことであります。


 私は、これらの問題は、単に所管区域の設置場所だけを綱引きしても解決する問題ではないと思います。肝心なことは、新しい地方局にどれだけの機能を持たせるのか。また、地方局のなくなるところにどれだけの機能を残すのかということをある程度整理した上で、総合的に議論する必要があると思うのであります。


 具体例を挙げますと、若干手前みそになりますが、仮に新地方局が宇和島となっても、八幡浜には住民サービス機能や現場対応機能が相当部分残るものと想定されます。その場合も、もし大洲市が中予地方局管轄であったなら、大洲市民は、県税窓口や保健所サービスを受けるとしても、八幡浜でなく松山まで出かけていかなければならなくなるかもしれません。そういう意味で、所管区域や設置場所について県民に意見を求める際には、新地方局が担う機能や旧地方局となるところに残すべき機能が重要なポイントになるように思うのであります。


 そこで、お伺いいたします。


 南予地方局の所管区域と設置場所について、現時点での知事のお考えはどうなのか。また、今後の議論を深めるためにも、旧地方局に残すべき機能について、その骨格部分だけでもお示しいただけたらと思います。


 次に、県から市町への権限移譲についてお伺いいたします。


 本県においては、市町村合併が全国でもトップレベルで進展し、70あった市町村が本年8月には20市町となりましたが、県内の市町は、合併に伴う事務の調整や市町の規模拡大による新たな事務の増加など、市町村合併という大きな関門の突破に大変な努力とエネルギーを使ったため、住民サービスなどの執行体制の整備が必ずしも十分ではないところが少なからずあると聞いております。


 しかしながら、合併により規模や能力が強化された市町が、自主性、自立性を持って行財政運営を行っていくためには、住民に身近な行政を市町が独自の判断で総合的に実施できる体制の整備が喫緊の課題でありまして、このためには、県から市町への権限移譲は当然のことと考えるのであります。


 県では、権限移譲について、昨年策定した地方分権型行政システム構築に向けた権限移譲推進指針に基づき、市町の意向を尊重し市町の希望により移譲に係る協議を進めていく方式により実施しているわけでありますが、合併後の混乱の中にある市町に対し、県として、市町の意向を踏まえつつ、円滑なる権限移譲に向けた方策がぜひとも必要であると考えるのであります。先般実施されましたえひめトップミーティングにおいても、各市町長と権限移譲に係る意見交換がなされたやに聞いております。一方では、市町の側から見ると、合併後の行財政運営において、人的、財政的な点で不安を感じており、実情に合った形での移譲がなされることに強い関心を持っていると思われるのであります。


 そこで、お伺いいたします。


 市町への権限移譲について、県は、今後どのような方針を進めていくのか。また、市町の実態に応じた移譲を行うために、県はどのような工夫をしていくのか、お聞かせ願いたいのであります。


 次に、水産物の流通に関してお伺いいたします。


 南予の基幹産業であります水産業は、アコヤ貝のへい死問題や養殖ハマチ等の価格低迷など、近年、非常に苦しい状態が続いております。


 しかし、こうした中で明るい話題もございます。


 まず1つは、養殖ハマチの疾病防除に有効なワクチンが開発され、生存率向上に大きく役立っているというものであります。これは、県や国、大学が連携して開発されたワクチンで、イリドウイルス病、レンサ球菌症、ビブリオ病に効果を発揮するというものであります。生存率の向上は、生産性の向上、生産コストの低減など、養殖ハマチの生産に好環境をもたらすものと期待をしております。


 もう1つの明るい話題は、新たな養殖魚であるマハタに有効な魚病ワクチンが開発され、高級魚マハタの安定生産にめどが立ったというものであります。こちらも県と大学、企業による共同研究の成果であります。


 こうした話題を耳にすると、県の水産試験場の役割の大きさ、大切さを再認識するのでありますが、一方、行政のスリム化が叫ばれている中にあっては、今後、試験研究機関といえども聖域ではなくなることを危惧しております。


 その中で私は、今後、県の限られた予算を一次産品の流通問題にも重点的に投入すべきではないかと考えております。県は、既にえひめブランドの確立など、市場を意識した流通対策を実施されておりますが、新鮮でおいしいものを食べたいという消費者ニーズは、景気が悪くても衰えるものではありません。それどころか、安い代替品がはんらんする時代だからこそ新鮮でおいしい本物が売れる時代なのであります。


 こうした中で、以前から、活魚の輸送技術の一つとして、魚を針麻酔のような手法で冬眠状態にして、魚を余り傷めずに消費地まで運搬するといった技術が普及しつつあるということを聞きました。また、先般はテレビで、千葉県の会社が新しい冷凍保存技術を開発して食品分野の流通に革命を起こしているという特集が放送されていました。従来の食品は、皆さん御存じのとおり、冷凍にすると組織細胞の中の水分が凍るときに組織そのものが破壊されて、どうしても味が落ちてしまうのであります。この技術は、食品に磁場をかけて食品内部の水の分子を振動させながら冷凍するということで、食品の組織破壊を防ぎながら均一に冷凍することができるという画期的なものだそうです。私は詳しい原理まではわかりませんでしたが、細胞が破壊されず細胞が生きた状態に近いため、冷凍しても品質が劣化しないというものであり、冷凍食品だから味が落ちるという今までの固定観念を根底から覆す新技術であり、一次産業の復興に大いに役立つものになるかもしれないと感じたのであります。


 このことが本当に愛媛県の一次産業の流通分野で救世主になり得るかどうかは定かではありませんが、少なくともこうした新しい技術の導入について、県が主体となってチャレンジしてみる価値はあるのではないでしょうか。味の落ちない冷凍県産品も、これまた立派な愛媛のブランドになり得ると思います。


 そこで、お伺いします。


 県において取り組まれてきた水産物の流通対策で何が効果があり、今後どのように取り組んでいくのか。また、このような流通革命をもたらすかもしれない新技術について、試験的に導入する考えはないのか、お聞かせください。


 次に、南予地域の観光振興についてお伺いいたします。


 近年、観光は、21世紀のリーディング産業として注目されており、農林水産業を初め幅広い産業への経済波及効果が高く、雇用創出効果も大きいことから、今後ますますの発展が期待されるところであります。


 このような中で最近では、滋賀県長浜市や長野県小布施町の例のように、そこに暮らす住民のまちづくりに対する夢や地域への愛着心に立脚した積極的な観光まちづくり活動を核として、観光客の誘致に成功し新しい観光ブランドとして定着しつつある例が数多く見られます。このことは、国民の求める最近の観光が、団体旅行から個人・小グループへ、そして、名所旧跡を見て回るだけの観光から、そこに行かなければ味わえないユニークな体験や地域の住民との触れ合いの中で、さまざまなことを考え学ぶといった旅を楽しむ観光へと変化をしてきていることを物語っていると思うのであります。


 幸い南予地域は、風情ある町並みの景観や豊かな自然、歴史、文化資源に恵まれているほか、農林水産物の宝庫でもあります。加えて、まちづくりの推進役である地域住民の文化意識も高く、観光産業が発展可能な要素をふんだんに兼ね備えているのであります。


 昨年実施した町並博は、これらの多様な資源を生かし地域住民活動を主体として行ったものであり、現在も町並博を盛り上げた住民活動グループが体験型観光サービスを継続実施しているほか、新たな観光ビジネスを創出しようとする取り組みも生まれてきており、町並博の開催は大成功であったと考えられます。


 私の地元宇和島市でも、地元の代表的な地域資源を活用した取り組みが始まりました。


 1つは、じゃこ天の全国的知名度アップと宇和島地域への誘客促進に取り組むもので、宇和島蒲鉾協同組合とアサヒビールが協力して、PRポスターや食べ歩きマップを作成するほか、広報宣伝媒体の活用やイベントでの共同販促など、協力支援体制を整えるというものであります。


 2つ目は、真珠の核入れから取り出しまでを体験する真珠のオーナーを観光資源とするものであり、これまでどちらかというと生産を重視していた地域の中で、地域外の人々との交流や本物体験を提供するため、真珠養殖業者が開始したものでありまして、いずれもここでしか味わえない地域資源をうまく活用し、時代のニーズをも反映した取り組みとして、地域の観光の柱となってくれることと期待しております。


 私は、自分の町の資源や人材を生かし、価値を創造し、多種多様な手段、方法で多くの人々を地域外から呼び込み、外部の知恵やお金をいただく中で、自分たちの町の魅力を磨き、そして、さらなる人を呼び込むという好循環をつくり上げ、交流を通じた経済の活性化が低迷する南予地域の未来を開くものと確信いたしております。こうしたことから、観光を切り口とした住民主導による観光まちづくりを積極的に進め、南予地域を道後、しまなみ海道地域に続く観光ブランドに育て上げていくことが重要であろうと考えております。


 町並博終了後1年が経過しましたが、南予地域を訪れる観光客数の動向はどうなっているのか。また、南予地域の観光ブランド確立に向け、現在どのように取り組み、また、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。


 次に、愛媛国体についてお伺いします。


 昭和21年、まだ戦災のつめ跡の残る中で始まった国民体育大会は、今年の岡山大会で60回となりましたが、この間、スポーツの普及、振興にとどまらず、人々に夢や希望を与え、地域を活性化する国内最大のイベントとして定着し、大きな役割を果たしてまいりました。本県においても、戦後間もない昭和28年の四国国体を県民一丸となって成功させたことは、50数年を経た現在も輝かしく生き続けているところであります。


 しかし、その後、愛媛に国体がめぐってくることはなく、寂しい思いをしておりましたが、スポーツ立県を提唱されている加戸知事のもと、急速に愛媛国体の誘致が具体化し、県議会としても2度にわたる誘致決議を行い、昨年7月に、平成29年の第72回国体を本県単独で開催することについて内々定を受けたところであります。実に64年ぶりの快挙となるわけであります。去る11月21日には、県内各界の代表者が集まり、推進母体になる県国体準備委員会も設立され、本格的な準備体制がいよいよスタートいたしました。財政状況が極めて厳しい中での船出でありますが、あの昭和28年の苦しい時代にあってもなし遂げた国体を、現在の我々ができないはずはないという決意を持って、すべての県民が総参加できる国体を目指すべきと思うのであります。


 ところで、今年の岡山国体における本県の成績でありますが、天皇杯35位、皇后杯29位と昨年に比べ少し順位を落としております。まことに残念な結果と言わざるを得ません。企業スポーツの衰退や少子化に伴う競技人口の伸び悩みなど、原因はさまざまあろうかとは思いますが、レスリングの松本、柔道の棟田、ボートの武田など世界クラスの選手も数多く育っており、育成指導をきちっとすれば29年の愛媛国体で活躍できる選手が必ず育つと確信しております。そのためにも、今後12年間という期間をむだにすることなく、官民一体となって競技力の向上に取り組むことが重要であります。私は、やはりジュニア期から計画的かつ科学的なトレーニングを行うこと、優秀な指導者の確保が不可欠であると思うのであります。


 そこで、例えば、教員を採用するに当たっては、スポーツ特別選考枠などを設けて人材を確保したり、県や市町、さらには民間企業の採用に当たっても、スポーツ指導者を優先するなどの工夫も一つの方法ではないかと考えるところであります。


 一方、各競技種目の団体においても、それぞれ指導者を確保したり、ジュニア選手の育成、強化等に取り組まれているようでありますが、決して十分と言える状態ではなく、今後さまざまな支援策が必要ではないかと思うのであります。


 こうした中で、競技力向上対策など、国体の準備に充当する資金を確保するため、民間企業や県民の方々からの寄附金を原資とした国民体育大会開催基金の設置が本議会に提案されておりますことは、まことに時宜を得たものであり、関係の方々の御努力に心からの敬意を表したいと思います。これからは、各競技種目をどこでどのように開くのか、施設はどうするのか、選手の育成をどのように行うのかなど多くの課題があると思いますが、愛媛国体が夢と感動あふれる実り多い大会となるよう、また、本県の競技力を飛躍的に高めていくために、国体準備委員会の設立を受けて、今後、国体の開催準備にどのように取り組んでいくのか、お伺いいたしたいのであります。


 最後に、連日報道で取り上げられているマンション等の耐震強度偽造問題についてお伺いいたします。


 首都圏を中心に40棟を超えるマンション、ホテルが強度不足とされ、新築マンションの解体や住民の退去、ホテルの休業など、建築物の安全性、さらには建築確認制度そのものの信頼性が揺らぐ事態となっております。この発端は、姉歯建築設計事務所が偽造した構造計算書により建築確認が申請され、建築確認を行った機関においても十分に審査されずに建築確認がおりてしまったと見られることにあるようであります。


 建築物は、人々が安全で快適に生活していく上でかけがえのない拠点であります。建築物の安全性については、大地震にも耐えられることは言うまでもなく、その安全性を確保するためのチェック体制についても十分に整備され機能していくことが重要であります。


 本県でも、今回の問題のようなことが起こりはしないかと懸念しておりまして、県民の不安を払拭するためにもお尋ねをいたします。


 今回の問題の当事者とされる姉歯建築設計事務所が構造計算に関与した建築物は、県内において確認されているのか。また、建築確認を行っている県や市、民間の機関における審査は適正に行われているのか、県の調査状況や対応についてお答え願います。


 終わりに、私の地元九島架橋問題についてであります。


 離島振興計画書の中に、九島島民の悲願とも言うべき九島架橋について文章化していただきましたこと感謝し、一日も早い架橋実現を期待しております。


 また、県警の捜査費問題につきましては、平成13年度の捜査費執行に係る県警予算執行調査委員会の調査結果を、県民の代表である常任委員会の場で報告するとのことでありますが、その内容が県民の不信を払拭し得るものであること。そして、一日も早く本来の責務である県民の安全安心な生活の推進に全力で取り組めることを強く望み、私の質問を終わります。


 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(森高康行議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(森高康行議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 仲田議員の質問に答弁いたします。


 財政問題に関しての御質問がございました。


 まず、中期財政見通しをどのように受けとめ、財政構造改革をどう進めていくのかとのお尋ねでございました。


 仲田議員お話のございましたように、今回見直しました中期財政見通しでは、平成18年度から21年度までの4年間で1,579億円の財源不足が生じておりますが、これは平成16年度当初予算編成終盤において、270億円もの地方交付税等の削減というダメージを受けたことがその主な原因ではございます。


 今後も、地方交付税の減少が見込まれるなど歳入増加は期待できない一方におきまして、歳出面では、公債費や社会保障関係経費の累増に、退職者の増による人件費も加わり、義務的な経費がさらに増大する見込みでありまして、財源対策基金もほぼ枯渇状態となっていることから、財政破綻の危機的状況に陥っていると認識いたしております。


 このため、今後4年間で財政再建準用団体に転落の危機を回避いたしますとともに、基金の繰り入れに依存しない持続可能な財政構造への転換を図ることを目標に財政構造改革基本方針を策定し、抜本的な改革に取り組むこととした次第であります。


 改革に向け歳出面では、直接的に削減の対象としてまいりませんでした人件費等の減額も含め、これまでになく厳しい方針で取り組みます一方、広範な視点から歳入確保の取り組みを強化し、強力に財政構造を改革する所存でございます。


 次に、平成18年度当初予算編成にどのように取り組んでいくのかとの御質問でございました。


 改革初年度となります平成18年度当初予算の編成に当たりましては、中期財政見通しで320億円の財源不足が見込まれておりますため、財政構造改革基本方針に沿い、歳入歳出全般にわたる改革を行う所存でございます。


 具体的な取り組みとして、歳出の削減では、県の公的関与の必要性について、すべての事務事業をゼロベースから見直しますとともに、行政評価と連動した新しい予算編成システムを導入し、優先度、重要度、緊急度の高い施策への選択と集中を徹底いたしますほか、県単独補助金等の見直し、公共事業などの投資的経費のさらなる削減、大規模事業等の凍結や期間延長等を検討する考えでございます。


 なお、愛媛の元気創造に向け、優先的、重点的に推進する必要がある新規施策につきましては、特別枠を確保する方針でございます。


 また、指定管理者制度の導入や総務系業務の徹底した見直しにより、内部管理経費等を削減いたしますとともに、計画的な人員削減や全職員を対象にした臨時的給与の減額を組合等と協議しながら実施し、総人件費の抑制を図るなど行政のスリム化、効率化を進める所存であります。


 歳入対策としては、滞納額の縮減等による県税収入の確保対策はもとより、県有財産の計画的売却を進めますとともに、広告料収入等新たな収入源の確保に努める方針でございます。


 今後は、この未曾有の危機的財政状況に対処するため、全庁一丸となり改革の道を邁進する所存でありますので、議員各位の御理解と御協力を切にお願い申し上げます。


 次に、地方局関係の問題といたしまして、南予地方局の所管区域と設置場所について、現時点での知事の考えはどうか。また、再編後の旧地方局に残すべき機能について、その骨格部分だけでも示してほしいとのお尋ねでございました。


 南予で開催いたしましたトップミーティングでは、予想はしておりましたものの、新しい地方局の設置場所につきましては、南予の各首長ともそれぞれ地元の地方局を存続してほしいとの意見が多く出されました。


 また、新地方局の所管区域につきましても、大方の首長が現在の東・中・南予の地域割どおりの管轄を支持いたしましたものの、大洲市と内子町は中予への編入を希望するとの意見が出されたところでございます。


 私は、南予地方局の所管区域については、これまで南予が一体として取り組んでまいりました防災対策や観光振興、さらには南予用水事業に代表される南予の基幹産業である農林水産業振興など政策面や事業推進の観点からも、また、南予経済の停滞が著しい今こそ、管内の市町が一致団結して南予地域の振興に当たるという意味からも、現在の東・中・南予の地域割どおりの管轄がよいのではないかと考えております。


 一方、地方局の設置場所につきましては、現在のところ典型的な総論賛成各論反対の図式となっておりまして、引き続き熟慮してまいる所存でございますが、仲田議員御指摘のとおり、設置場所を考える場合には、あわせて旧地方局にどのような機能を残すのかなどをより具体的に検討していく必要があると考えております。


 この問題につきましては、今後、県議会での議論や県民へのパブリックコメントなどを通じて固めていくこととなりますが、私としては、現時点では少なくとも、納税証明や窓口収納、申請書の受付や旅券発行などの県民への直接的なサービス提供機能、災害や感染症等への緊急対応機能、さらには、現場対応が必要な保健所や土木事務所、農林水産普及部門などの事業実施部門につきましては、その規模等を考慮した上で、旧地方局所在地となるところへも残す必要があるのではないかと考えております。


 市町への権限移譲に関しまして、今後どのような方針で進めていくのかとのお尋ねでございました。


 地方分権の真価を発揮いたしますためには、住民に密着した行政はできる限り市町が主体となって推進することが望ましいわけでありまして、これからの市町は、いわば分権時代の主役として、みずからの判断と責任において地域課題に的確に対応していくことが必要でございます。県としましては、市町が地域の特性を生かしたまちづくりに自主的、主体的に取り組めますよう自己決定権の拡充や住民の利便性の向上につながる事務権限は、できる限り市町に移譲したいと考えております。


 先般開催しましたトップミーティングにおきましても、権限移譲は、意見交換の大きな柱となりましたが、合併した市町を中心に、権限移譲に対する問題意識は大変高いものがございまして、住民サービスの向上という観点から権限移譲は重要であるという認識に立って、県と市町が権限移譲について協議する場を新たに設け、具体的に検討していくことを確認したところでございます。


 今後、権限移譲を推進するに当たりましては、県と市町の共通理解を基本に、新たに設置する協議の場におきまして、県と市町の双方が率直な意見を出し合いながら検討を行い、市町における自治の一層の充実や住民サービスの向上につながる実効ある権限移譲を推進いたしますとともに、移譲に伴い必要となる人的、財政的支援に努めてまいりたいと考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(吉野内直光副知事) 議長


○(森高康行議長) 吉野内副知事


   〔吉野内直光副知事登壇〕


○(吉野内直光副知事) 仲田議員にお答えします。


 町並博終了後の南予地域の観光客数の動向はどうか。また、南予地域の観光ブランド確立に向け、現在と今後の取り組みはどうかとの点でございましたが、ことしは、町並博の反動や愛知万博の影響もございまして、南予地域の主要観光施設への入り込み客数でございますが、これはちょうど10月末現在で前年の92.2%に減少しております。なお、これを一昨年と比較してみますと、八幡浜・大洲圏域は104.5%と増加し、これは町並博の開催効果が見受けられますが、宇和島圏域は90.1%と減少しておりまして、この圏域への誘客促進が大きな課題となっております。


 このため、県におきましては、宇和島圏域の住民座談会などに対しまして、観光まちづくりの専門家を重点的に派遣し、観光資源の発掘と住民活動のグループの育成に努めているところでございます。


 また、南予地域の市町などと結成しました旅南予協議会これにおきましても、大手旅行会社や航空会社、さらにはJRなどを対象にしましてプロモーションツアーを実施し、宇和島市遊子の段畑や南レク施設、それから観光闘牛など南予の観光資源や石垣積み体験などユニークな体験メニューを紹介しまして、積極的に旅行商品に取り入れるよう働きかけますとともに、よりよい商品づくりのために専門家の助言もいただいたところであります。


 さらに、四国観光立県推進協議会が協賛しまして、今月から始まりました航空会社の「誘遊四国」キャンペーンこれに合わせまして、宇和島蒲鉾協同組合など地元関係団体、民間企業と協働で、飲料会社等とタイアップして宇和島真珠オーナー制度でございますとか、あるいは宇和島じゃこ天など、宇和島地域の観光資源を全国に向け広報宣伝し、誘客促進を図っていくこととしております。


 今後、県としましては、町並博で培った手法を生かし、引き続き魅力ある体験型観光資源の発掘や住民活動グループの育成に努めていくとともに、地元の観光資源を積極的に売り出すための組織づくりの支援、さらには、これら観光資源の一層の広報宣伝に取り組み、南予地域の観光ブランドの確立に努めていきたいと考えております。


 いずれにしましても観光は、あるいは経済、地域の活性化は、その地域の地元の住民の方々の熱意とやる気と知恵でございます。そして接客等、心からの接客であろうと思います。


 仲田議員にもよろしく御支援、御指導をお願い申し上げます。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(森高康行議長) 讀谷山総務部長


   〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 仲田議員にお答えいたします。


 市町への権限移譲につきまして、実態に応じた移譲を行うためにどのような工夫をしていくかとのお尋ねでございますけれども、県の権限の市町への移譲につきましては、これまで個別の事務権限の移譲に加えまして、一貫した行政サービス提供が可能となりますように、福祉あるいは生活環境などといいました特定分野別にパッケージにまとめまして、包括的に移譲する方式で権限移譲を進めてきておりまして、現在78の法令等885項目を移譲してきておりまして、他県以上に進んでいるところではございますけれども、今後さらなる権限移譲が必要であると考えております。


 このため、市町と協議をしながら権限移譲を推進するために、県と市町の間で新たな協議の場を設置することとしておりまして、この協議におきましては、中核市、一般市、そして町ごとに部会を設けることとしておりまして、市町の規模や特性に応じた権限移譲とそれに伴う人的、財政的支援のあり方などを含めまして、具体化に向けた検討を行うこととしております。


 その後、この協議の場での検討内容を踏まえまして具体的な移譲プログラムを作成することにしておりまして、これらの作業を通じまして、市町が地域の実情に合った施策の企画、実施や、住民に身近な業務の総合的な提供が可能となりますよう積極的な市町への権限移譲に取り組んでまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(喜安晃農林水産部長) 議長


○(森高康行議長) 喜安農林水産部長


   〔喜安晃農林水産部長登壇〕


○(喜安晃農林水産部長) 仲田議員にお答えをいたします。


 県の水産物流通対策の効果と今後の取り組みはどうか。また、新しい冷凍保存技術などを試験的に導入する考えはないかとのお尋ねでございます。


 県では、これまで、競争力のある産地づくりのため、水産物の販売促進、販路開拓などを展開してきておりまして、中でも県漁連の名古屋市場における本県養殖ハマチの高値取引や宇和島漁協の漁業者グループが取り組んでおります伊達あじなどが産地ブランドとして評価を得るなど、一定の成果が得られたと考えております。


 さらに、今後、水産物の流通対策を進めるため、本年6月に設立いたしましたえひめ愛フード推進機構が主体となり、ブランド化の推進やブランド水産物の販路拡大などを展開いたしますとともに、関係団体と連携して、販売促進や販路開拓に積極的に取り組んでみたいと考えております。


 なお、お話にもございました民間企業等が開発をいたしました冷凍保存技術等につきましては、特許権の問題もございまして県が直接導入することは難しいと考えておりますが、水産物の流通対策は重要な課題でありますことから、今後、県漁連等とも十分協議しながら、検討してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(大内忠臣土木部長) 議長


○(森高康行議長) 大内土木部長


   〔大内忠臣土木部長登壇〕


○(大内忠臣土木部長) 仲田議員にお答えいたします。


 姉歯建築設計事務所が関与した建築物は県内にあるのか。また、建築確認の審査は適正に行われているのかとのお尋ねがございました。


 まず、建築確認を行っています県と松山市、今治市、新居浜市及び民間確認検査機関におきまして、現在書類が保存されております平成15年以降の建築確認図書約4,000棟分を調査いたしましたところ、姉歯建築設計事務所が構造計算に関与した建築物は確認されていないところであります。


 また、県と3市におきましては、構造計算が複雑となります20mを超える中高層建築物を、さらに、県指定の民間の確認検査機関であります株式会社愛媛建築住宅センターにおきましては、4階以上の建物につきまして、合計約200棟をそれぞれ構造計算書と設計図の照合を行っております。その結果、不適切な部分がないことを確認したところでございます。


 また、県には指導監督権限のない国土交通省指定の民間確認検査機関につきましても、同様に20mを超える中高層建築物に対する調査を依頼しているところであります。


 県といたしましては、建築関係団体とも連携して相談窓口を設置いたしますとともに、民間確認検査機関への立ち入り調査を行うなど指導監督を強化することとしております。また、国土交通省におきましては、今回の問題を受け建築確認制度の見直し等の検討に着手したところであり、その結果も受けて適切に対処してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(野本俊二教育長) 議長


○(森高康行議長) 野本教育長


   〔野本俊二教育長登壇〕


○(野本俊二教育長) 仲田議員にお答えをさしていただきます。


 国体準備委員会の設立を受けて、今後、国体準備にどう取り組むのかというお尋ねでございます。


 先日発足いたしました国体準備委員会には、県内各層各界の多くの代表者の方の御参加をいただきまして、愛媛国体に向けました開催方針などが決定され、本格的な準備がスタートいたしましたことを感謝いたしているところでございます。


 今後は、この準備委員会が推進母体となりまして、下部組織としての専門委員会におきまして、会場地の選定、競技施設の整備、県と市町、さらには体育団体との業務分担や経費負担などの基本方針を策定いたしまして、これに沿って、それぞれの分野において作業を進めることとなっているところでございます。


 お話のとおり、特に、この競技力の向上対策というものは、できるだけ早く着手することが求められておりまして、このためにも、企業や県民などからの寄附金を財源にいたしまして国体に向けた基金を設け、この財源を有効に活用しながら、県体協などと十分連携を図り、当面はジュニアを中心といたしました競技力の効果的な向上対策に力を入れて取り組んでいきたいと考えております。


 また、選手の育成には優秀な指導者が不可欠でございます。県教育委員会では、教員採用に当たりまして、今後12年間で150人程度の全国大会出場経験者の確保を目標といたしておりますし、さらに、先行県の例を参考にいたしまして新たな対応策を検討していきたいというふうに考えておりますが、教員のほかに、やはり県、市町、各種団体、民間企業にも有力な選手やスポーツ指導者の確保について同様の全県的な取り組みを要請していくことが必要ではないかと考えております。


 このほかにも、今後、厳しい財政状況の中ではございますが、準備委員会が中心となって、競技種目ごとの会場地の早期選定、これは18年度には、まず一次内定といたしまして、できるだけ多くの競技種目を決定していきたいというふうに思っております。また、施設整備や交通アクセスなどの条件整備、県民の機運醸成などを計画的に進めまして、身の丈に合った手づくりの愛媛らしさあふれる国体の実現に向けまして、積極的に取り組んでまいりたいと思っておりますので、御支援をよろしくお願い申し上げます。


 以上でございます。


○(森高康行議長) 暫時休憩いたします。


     午前10時53分 休憩


    ――――――――――――


     午前11時8分 再開


○(森高康行議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(成見憲治議員) 議長


○(森高康行議長) 成見憲治議員


   〔成見憲治議員登壇〕


○(成見憲治議員)(拍手)民主党の立場から質問をいたしますので、よろしくお願いいたします。


 質問に先立ちまして、日ごろの不摂生から、しばらく入院をいたしましたところ、議員各位におかれましては、議員親睦会を通しまして、激励やらお見舞いを賜りました。また、知事初め県関係の皆様からも同様の御厚情を賜りました。おかげさまで元気に復職できましたので、御報告をいたしますとともに、賜りました御厚情に対して、心から御礼申し上げます。本当にありがとうございました。


 さて、本年も間もなく終わろうとしております。


 紀宮様の御結婚やオリンピックでの日本選手の活動、それからサッカー愛媛FCのJFL初優勝のように明るいニュースもありましたが、世界各地での災害やら、財政の行き詰まりから来る医療、福祉など住民負担増、反対に年金の引き下げ、高い失業率、ゼロ金利の続行、相変わらずの景気の停滞、犯罪の多発など、社会不安が一層ふえている現状を見るとき、国民、県民に対し、夢と安心を与える国政、県政の推進を求めたいと思うのでございます。


 そこで、質問の第1は、健全な県財政の確保についてであります。


 その1は、愛媛県における中長期的な歳入、歳出の見通しはどうか。また、歳出の具体的抑制策はどのように考えているか、お伺いをいたします。


 今、国も地方もかつてない借金を抱え、ともに厳しい財政事情にあり、抜本的改革が極めて困難な事態となっておるのであります。個人や企業で言えば、まさに破綻に近い状態であります。財政の健全化に向けて本気で取り組まざるを得ない異常事態ではないかと思うのでございます。


 地方の予算は国の影響をまともに受けますので、大きい限界があることは承知しておりますが、現時点における見通しをお伺いしたいのでございます。


 その2は、県有施設の指定管理者制度についてでございます。


 県の施設もたくさんありますが、金利ゼロの時代になり、基金の利ざやで運営資金を引き出すやり方は、事実上望めなくなりました。この際、民間活力を活用し、節約と効率化を進めるため、指定管理者制度により県有施設の管理をすることとなりました。聞きなれない言葉であり、具体的にどのようにされようとしているのか、この際、お伺いしたいと思います。


 その1は、愛媛県における指定管理者制度の導入状況はどうなっているのか。また、県の財政への貢献度はどのようになるのでしょうか、お伺いをいたします。


 その2は、指定管理者制度の導入に当たっては、県政の透明性確保の立場から、情報公開を徹底していただきたいが、どのように取り組んでいるのかお伺いいたします。指定管理者にも県と同様の透明性の確保が求められていると思うからでございます。


 その3は、道路特定財源の一般化についてであります。


 道路特定財源の一般化の動きが急速に高まっておりますが、道路整備のおくれている本県にとりましては、逆に道路整備の予算枠が削られて、ますます道路整備がおくれるのではないかと心配をいたしております。当分の間、一般財源化はしない方が愛媛では得策ではないかと思うのであります。この財源を一般化した場合、本県への影響はどうなるでしょうか、お伺いいたします。


 その4は、愛媛地方税滞納整理機構についてお伺いをいたします。


 税金や保険料の滞納が昨今問題になっており、特に、税金の滞納は深刻であります。県、市町で協力して地方税の滞納をなくすため協力することは極めて大切な施策であると考えます。


 この際、県民に協力いただくためにも、県民へ十分に周知する必要がありますが、同滞納整理機構の設立目的や手続など、概要はどのようになっているのか。また、県は、同機構に対してどのような支援を考えているか、あわせてお伺いをいたします。


 その5は、財政健全化の大きな柱になっている人件費の抑制についてお伺いをいたします。


 県の財政問題に絡んで、人件費の抑制が避けられない状況が進んでおります。既に知事初め県幹部の皆様、県議会議員などは給与や報酬の削減が行われておりますが、いよいよ県職員にも拡大されようと機運が高まっております。県の人勧を超えて給与削減をすることは最大避けていただきたいのであります。長野県では、職員組合と2晩にわたる徹夜の交渉で、一定期間給与削減をすることを労使が合意をいたしております。


 愛媛県は、給与水準が低いばかりでなく、人口比でも職員数が少ない県であり、職員への負担に既に大きいものがあります。その上に給与水準を下げることは、職員の意欲減退を招くおそれがあります。職員は、既に随分貢献しており、できるだけ職員へのしわ寄せは少なくなるよう配慮をしていただきたいのであります。


 やむを得ず人件費の抑制が避けられない場合には、職員の意欲減退にならないよう、事前に職員の代表と十分話し合っていただきたいが、県はどのようにお考えになっておるのか、お伺いいたします。


 大きい質問の2であります。


 昨年6月に成立いたしました国民保護法に関連して、地方が取り組まなければならない国民保護計画等についてお伺いをいたします。


 この法律については、与野党が対立し、国民を保護するという法というよりも国民を統制する法ではないかなどと国会は紛糾をいたしました。


 そこで、質問いたします。


 まず1つは、有事体系の全体像並びに国民の保護に関する基本方針及び計画等はどうなっているのか、国民保護の概要についてお伺いをいたします。


 その2は、各県がそれぞれに国民保護計画を立案しなければなりませんが、愛媛県の特徴はどんなところか。また、本計画は県民に十分に周知しなければならないが、どのようにしているのか、あわせてお伺いをいたします。


 その3は、本県は原発立地県であり、既に3基が稼働いたしております。また、ダムも多数立地されており、武力攻撃や毒物などが流されると重大な事態が考えられます。武力攻撃事態等へどのように対応しているのか、この際、お伺いをいたします。


 大きい質問3。


 昨今大きい問題になっている、先ほども質問がありましたが、建築物に対する耐震強度偽造問題についてであります。


 鉄筋コンクリート構造物を初め、建築確認の正常な機能発揮、耐震性について、鉄筋の不足を中心として不祥事が連日報道されているが、設計、建築確認、施行管理などにおいて十分に検査機能が発揮されず、ほとんど見落とされ不法な工事が完成してしまったのであります。不正発覚後、ホテルの営業停止やマンションの強制退去など多くの善良な市民が犠牲になっていることは、他山の石として重大な関心を持つ必要があると思うのであります。移転を強制される入居者は、ローンの返済は毎月やってくるし、将来の補償は不確定であるし、さぞかし不安のことであろうと拝察し、関係者の責任は極めて重大であります。


 そこで、質問をいたします。


 その1、このたびの耐震強度偽造という不祥事に対し、その原因はどこにあると思われますか。マスコミ報道による情報に限定されているという問題はありますが、幾つもの検査機関がありながら事前に1件も発覚しなかったことは、今の今日のような検査体制でいいのかどうか再検討されるべきではないかとも思うのであります。


 2番目は、松山市や今治市では、一部点検され、幸いに不正は見つからなかったようでありますが、本県は、行政上は十分に対応しているとのお考えでしょうか。本当に検査体制は大丈夫なのかどうか。もし再検討によって改善すべきところがあるとするならば、どの部分を改めるべきか、お考えをお伺いいたします。


 次は、木造の県武道館についてお伺いいたします。


 県内産の木材を使って武道館は、県民の誇りであり、その威容は立派であり神聖なものさえ感じました。喜んだのもつかの間で、内部告発によって重要な支柱のアンカーボルトが正しく施工されていないとの訴えがあり、調査の結果、粗雑工事が発見されたのであります。その後、補修工事が行われましたが、本当に耐震の効果があるかどうか、やはり心配するものであります。


 このたびの県武道館建設の粗雑工事は、一体なぜ起こったのか、その原因はどこにあると考えられるのか、補修工事は耐震上問題はないのか、あわせてお伺いをいたします。


 大きい質問の4は、松山の水資源問題についてであります。


 県都松山市の水不足は深刻であり、県政の重要な課題であり、早急な検討が求められておることは御承知のとおりであります。


 県が出している資料によると、日量22万9,000tの、これは黒瀬ダムでございますが、供給能力に対し、近い将来を見通しても7万6,000tくらいしか需要が見込めないとなっております。このままでは、工業用水事業として成り立たない深刻な事態になるのであります。


 しかし、ダムの利水については歴史的に大きく変遷があり、黒瀬ダム建設当時と今日とでは河川に対する住民意識が大きく変化し、特に河川を取り巻く地域住民のために河川は利用されるべきであるとの意識が高まり、当時は不特定な住民に流量を補償すべきと考え、不特定利水容量と呼んで渇水期に用水量をわずかばかり補償したのであります。その後、住民運動が高まり、山鳥坂ダムの時代では河川正常流量と呼び名を改め、水量を大きく補償しているのであります。今では、行政も住民意識も大きく変化をし、住民側に有利に河川行政が変化してきているのでございます。分水を考えますと、当時の計画が現在にそのまま適用できるかどうかは大きな疑問があるのであります。


 特に、先ほどの正常流量の確保が求められておりまして、そのことが分水の障害になるおそれがあり、最初から正しい資料を示すことは極めて重要であります。


 もし分水するにしても、今日の河川行政の変化の中で、当時の計画でそのまま西条市側が分水を納得するとは到底思えません。恐らく今日的計算による正常流量を確保するよう西条市側が要求してくるものと思われるのであります。


 そこで質問いたしますが、1つは、黒瀬ダムからの分水可能水量の予測については、新たに加茂川の河川正常流量を確保した場合、どれだけ分水が可能であるかを示すべきではないかと考えます。今のままの資料で話が進んで、後で分水量が足りないというような事態にでもなれば、これは大変大きな問題でありまして、何とぞ慎重にしていただきたいのでございます。


 2番目は、松山市では、19件に及ぶさまざまなケースについて検討がなされ、結果的に黒瀬ダムからの分水と海水の淡水化の2つが有力な手段として絞られてきたのであります。最も有力なものとして、今なお工業用水の販売先が決まらず、かつ見通しも厳しい黒瀬ダムからの分水に絞られたと聞いております。松山市の水問題は、県だけでもできないし、松山市だけでも解決できないわけでありまして、両者が話し合って進めなければならない重要な課題であります。松山市から相談を受ければ、関係者の仲介の労をとり、一日も早い解決が望まれるのであります。


 松山市のこの水源問題について、県は、市からどこまで相談を受けておられるのでしょうか。現在の状況をお聞かせいただきたいのであります。


 質問の5は、県警の不正経理問題について、重ねてお伺いをいたします。


 県警の不正経理問題につきましては、県民の厳しい批判がありまして、テレビ愛媛による本年6月の世論調査でも、1つは、大洲警察署以外の他の警察署でもあったと思うかという問いに対し、あったと思うというのが85.3%。2番目に、不正流用はないという県警の説明に対してあなたは納得したかという問いに対し、納得していないというのが86.7%。3つ目は、この事件は個人的な不正行為によるものか組織的なものでしょうかという問いに対して、これは組織的と思うというのが85.3%。4番目に、今、県警に何を望まれますかと、資料をすべて開示して第三者による調査を受け入れるべきだと望まれる方が40.1%となっており、県民は無言の批判をしているのであります。


 そこで、質問の1は、県警においては、捜査報償費の不正分として、疑問は残りながらも県費分については返還されました。国費分については不明であります。


 北海道新聞によりますと、去る11月北海道警について、国費の捜査費分約6億6,000万円、道費捜査報償費及び旅費、食糧費、交際費で約3億500万円が国、道に返還されたと報道されております。愛媛県警におきましても、国費の捜査費、県費の旅費、食糧費、交際費等についても解明すべきと思いますが、県警のお考えをお伺いいたします。


 既に調査中とすれば、現段階ではどうなっているのでしょうか。また、いつごろをめどに調査をしていくのか、あわせてお伺いをいたします。


 質問の2は、去る11月30日の愛媛新聞によると、県監査委員が、執行事実に疑義があると指摘した2001年度の捜査報償費35件以外にも不適正な支出があると県警は認めていると報道し、2001年度に捜査員が捜査報償費を使いやすくする捜査諸雑費が導入されてシステムが変わったので、場合によっては、2002年度、2003年度についても調査の必要性が出てくるとしているというふうな報道がされております。


 新たに見つかった不適正支出の内容はどんなものか。また、02、03年度に調査を拡大することを検討しているのかどうか、お考えをお伺いいたします。


 3つ目は、衆議院内閣委員会の本県調査に対し県公安委員長は、仙波巡査部長の実名告発は内部告発とは認識していないとマスコミに述べられております。法律用語はともかくといたしまして、貴重な内部の御意見に対し、公安委員長としての姿勢が問われる深刻な問題と考えます。


 仙波巡査部長の一連の告発を公安委員長としてどのように受けとめておられるのか、公安委員長のお考えをお伺いいたします。


 質問の4は、このたび警察庁は、全国の警察本部に対し、保存期間の延長を指示していた会計文書について、保存延長を解除する旨の通達を北海道と愛媛県を除いて出したと聞いているのであります。保存期間は原則5年とされておりますが、不正経理捜査のさなかであることなどから、北海道と愛媛が除外されたことはやむを得ないものと考えます。


 本県においては、不正経理の疑義が大きく残っており、会計文書の保存期間をしばらく延長すべきと思いますが、どう考えられますか。仮に警察庁から保存期間延長を解除する通達等があったとしても、疑義がなくなりこの問題が一件落着するまでは、関係書類を保存していただきたいと思いますが、愛媛県警のお考えをお伺いする次第であります。


 以上で質問を終わります。


 長らく県議会を休ましていただいて、大変御迷惑をおかけしました。これから誠心誠意努力してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。


 以上で終わります。


 ありがとうございました(拍手)


○(森高康行議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(森高康行議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) すっかり元気を取り戻されました成見議員に、何よりとお喜び申し上げます。


 ただいまの成見議員の質問に答弁いたします。


 県財政の確保に関しまして、中期的な歳入歳出の見通しはどうか。また、歳出の具体的抑制方策をどう考えているかとのお尋ねでございました。


 中期財政見通しでは、今後4年間で1,579億円の財源不足が生じておりますが、これは地方交付税等の減少が見込まれるなど歳入の増加が期待できない一方におきまして、歳出面では、公債費や社会保障関係経費など構造的悪化要因である義務的な経費がさらに増大する見込みであり、基金もほぼ枯渇状況となっていることから、財政破綻の危機的状況に陥っていると認識しているところでございます。


 このため、本県が、財政再建準用団体に転落する危機を回避するとともに、基金の繰り入れに依存しない持続可能な財政構造への転換を図ることを目標といたしまして、財政構造改革基本方針を策定し、抜本的な改革に取り組む決意であります。


 具体的な歳出削減方策としましては、県の公的関与の必要性などについて、すべての事務事業をゼロベースから見直しますとともに、行政評価と連動した新しい予算編成システムを導入し、選択と集中を徹底いたしますほか、県単独補助金、投資的経費、大規模事業等の見直しを行う方針でございます。また、計画的な人員削減や全職員を対象にした臨時的給与の減額を組合等と協議しながら実施をし、総人件費の抑制を図るなど行政のスリム化、効率化を進める所存でございます。


 次に、指定管理者制度の導入状況はどうなっているのか。また、財政への貢献度はどのようになるのかとのお尋ねでございました。


 指定管理者制度につきましては、ガイドラインを作成するなどにより、制度の導入を進めてきておりまして、これまで在宅介護研修センターを皮切りに、この制度を導入しましたほか、現在、外郭団体等に管理委託しております33施設のうち、民間譲渡や廃止等を行う施設を除いた25施設についてこの制度を導入することとし、このほどすべての施設について指定管理候補者の選定を終えたところでございます。


 この制度導入による県財政の効果といたしましては、指定管理者の候補者の公募に当たりまして、事業者の効率的運営を求めて委託料の上限額を抑制いたしました結果、25施設全体の委託料上限額と今年度の県の負担額との差は約5億円、全体としまして約2割となっておりまして、かなりの経費削減となっているところでございます。


 また、来年4月からの施設管理開始後も、施設の管理運営業務の実施状況や県民の利用状況などを把握、検証しながら、県民サービスの向上と効率運営という制度導入の趣旨が徹底されるよう努めてまいりたいと考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(森高康行議長) 讀谷山総務部長


   〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 成見議員にお答えいたします。


 まず、愛媛地方税滞納整理機構の概要と県の支援についてでございますけれども、愛媛地方税滞納整理機構は、県内すべての市町を構成団体とします地方自治法に基づく一部事務組合としてつくられる予定でありまして、個々の市町単独では処理できない困難案件等を整理することにより、市町村税や個人県民税の滞納額を縮減しますとともに、研修やコンサルティングを通じまして、市町の徴収能力の向上を図り、県内全体の納税環境を整備することなどを目的としております。


 設立手続としましては、地方自治法に基づき、各市町議会におきまして、規約を定めて一部事務組合を設立する旨の議決を得るほか、構成団体となる全市町で協議書を作成しまして、来年1月には県に対して設立許可申請が行われる予定でございます。


 県としましては、全国3例目となりますこのような先進的な取り組みに対しまして、十分な実績が上げられますよう専門職員を3名を派遣する予定にしておりますほか、円滑な運営を支援してまいる所存であります。


 次に、人件費の抑制に当たっての職員との話し合いについてのお尋ねですけれども、職員給与の減額による人件費の抑制は、職員の生活や士気への影響も勘案しまして、万策尽きた後の最後の手段とのスタンスで取り組んでまいったところでございますけれども、本県の中期的な財政見通しを踏まえますと、財政再建準用団体の転落という非常事態を回避するための臨時的な対策として、もはや踏み込まざるを得ない状況となったところであります。


 この給与の減額の実施におきましては、職員の理解と協力が不可欠であると認識しておりまして、このため、10月末の財政構造改革基本方針の公表時におきまして、知事から職員全員に対しまして、県民の幸せと本県の未来の発展のためには職員の踏ん張りが必要な局面であり、本県の財政の自存自衛のためにも、給与の臨時的な減額について職員の理解と協力を願いたいとの特段の要請を行ったところであり、また、その後、本庁及び各地方局の職員に対しまして、財政状況等の説明を行ってきているところであります。


 なお、これから、職員組合に対しまして給与の減額の必要性について理解を求めました上で、18年度における減額措置の内容を協議していくこととなりますが、この組合との協議を通じまして、職員の意見や要望を踏まえながら、理解と協力が得られる内容となるよう努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(石川勝行県民環境部長) 議長


○(森高康行議長) 石川県民環境部長


   〔石川勝行県民環境部長登壇〕


○(石川勝行県民環境部長) 成見議員にお答えいたします。


 指定管理者制度について、指定管理者制度の導入に当たって情報公開にどう取り組むのかとのお尋ねでございました。


 指定管理者は、公の施設の管理に関して県の業務を代行いたしますことから、民間事業者でありましても、施設の管理に関して県民に説明責任を負うことが必要であると考えております。


 このため、指定管理者に対し、県に準じて公の施設の管理に関する情報公開を行う努力義務を課すこととし、今議会に情報公開条例の改正案を提出しているところでございます。


 また、情報公開制度の導入のための具体的な措置として、県との基本協定の中に情報公開に関する規定を盛り込むほか、指定管理者に対する説明会の開催や指定管理者が情報公開規程を制定する際の参考となるよう、県の制度に準じたモデル規程を示すことなどによりまして、円滑な制度導入を図りたいと考えております。


 次に、国民保護計画について、国民保護の概要はどうかとのお尋ねでございました。


 我が国に対する外部からの武力攻撃に対処するため、平成15年6月に成立した武力攻撃事態対処法に基づき、昨年6月、有事関連7法案が成立し、自衛隊法などによる侵害排除のための措置に合わせて、国民保護法による住民の避難、救援、武力攻撃災害への対処など、被害最小化のための措置が実施されることとなりました。


 このため、国におきましては、本年3月、国民の保護に関する基本指針を策定し、現在、この指針に基づき、関係省庁や都道府県のほか公益的事業を全国に展開している指定公共機関では、それぞれ国民保護計画や業務計画を策定しておるところでございます。本県でも、県国民保護協議会の場で計画内容を審議していただきまして、今年度末にも計画を決定することとしております。


 また、来年度には、市町や県内をエリアとする指定地方公共機関が計画を策定し、総合的な国民保護措置の実施体制が整いますことから、県としては、国や市町のほか関係機関とも連携の上、その実効性の確保に努めてまいりたいと考えております。


 次に、県計画の特徴はどうか。また、県民への周知をどう考えているのかとのお尋ねでございました。


 本県の国民保護計画では、県内で起こり得る事態として、弾道ミサイルやゲリラ、特殊部隊による攻撃などを想定の上、事態ごとに使用される兵器が与える被害の留意点を明らかにし、現場での応急措置を明記するほか、半島や離島などの地域特性を踏まえた避難方法を定めることとしております。


 また、伊方発電所の安全確保対策や災害時要援護者対策については、特に留意する必要がありますことから、項目を別立てとしたことなどが大きな特徴でありまして、できるだけ県民の皆様にもわかりやすい内容にしたいと考えております。


 国民保護措置を円滑に実施する上で、県民の皆様の理解と協力が不可欠でありますことから、県では、現在、ホームページや県政広報番組のほか、市町ごとで開催している防災講座の場などを通じまして、国民保護の仕組みに対する理解促進に努めておりますが、今後は、本計画に基づき、武力攻撃事態に際して県民のとるべき行動や留意点などにつきましても積極的に周知してまいりたいと考えております。


 最後に、武力攻撃事態等への対応はどうかとのお尋ねでございました。


 有事の際、県内で武力攻撃を受ける可能性の高い伊方発電所や石油コンビナート等の生活関連施設の安全確保対策は極めて重要であると考えておりまして、本計画では、生活関連施設の管理者に対しまして、安全確保に必要な情報を随時提供いたしますほか、警備の強化や防護施設の改善を求めることとしておりますが、特に伊方発電所につきましては、緊急の必要がある場合、知事の判断により原子炉の停止を要請することとしております。


 また、お話のダムにつきましては、施設の破壊や毒物混入なども考えられますことから、国からの要請を受けて、既にダム管理者に対し、巡回警備や監視カメラによる監視体制の強化などを内容とする安全確保の留意点を通知し、警戒を呼びかけたところであり、今後とも、警察、海上保安部など関係機関と連携の上、周辺地域に重大な影響を及ぼす生活関連施設への武力攻撃事態等を中心に、安全確保対策に万全を期してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(大内忠臣土木部長) 議長


○(森高康行議長) 大内土木部長


   〔大内忠臣土木部長登壇〕


○(大内忠臣土木部長) 成見議員にお答えいたします。


 まず、県財政の確保についての中で、道路特定財源の一般財源化による本県への影響はどうかとのお尋ねがございました。


 本県の道路整備状況は、平成16年4月1日現在、改良率で68.5%となっておりまして、全国順位で42位と大きくおくれている状況でございます。


 このため県では、限られた財源のもとで効率的な道路整備を行いますため、平成15年にえひめ道ビジョンを策定し、緊急輸送路や合併支援道路などを重点的、計画的に整備してきたところであります。


 こうした中、本県における道路特定財源の道路整備予算に占める割合は年々増加しており、平成16年度におきましては、県内の国、県、市町で実施した道路事業費約1,450億円のうち約870億円、率にいたしまして60%近くを道路特定財源が占めており、その重要性は一段と増しているところであります。


 しかしながら、本県の財政状況が悪化する中、いわば頼みの綱となっております道路特定財源の一般財源化等により、地方の道路整備予算が削減されることとなりましたならば、本県の道路整備はますますおくれるものと危惧しており、道路特定財源につきましては、一般財源化することなく道路整備のための財源として確保し、地方の道路整備の充実を図ることができますよう、市町とも連携をとりながら関係機関に働きかけてまいりたいと考えております。


 次に、耐震強度偽造に関しまして、3点御質問がありました。


 まず、耐震強度偽造の不祥事が発生した原因をどう考えるかとのことですが、今回の事件が発生いたしました原因につきましては、国土交通省においても詳細は発表されていないところでありますが、国土交通省が行った民間確認検査機関への立ち入り調査結果によりますと、建築物の構造審査において、計算プログラムについては不正行為を想定せず、入力チェック等を除く計算過程の詳細な審査が実質的に行われていなかったとのことでありまして、これが一因となっているものと考えられます。


 また、本県の行政上は十分対応していると考えているのかとのことですが、今回の問題を受けまして、県下の特定行政庁及び民間の確認検査機関におきまして、構造計算書や設計図書で照合を行うなどの審査方法を確認したところ、不備は見当たらなかったところでございます。


 また、先ほど仲田議員に答弁いたしましたとおり、建築確認を行っております県、市及び県指定の民間確認検査機関におきまして構造審査の再チェックを行ったところ、現時点では、問題のある建築物は確認されておりませんが、今後は、相談窓口の設置や民間確認検査機関への指導監督の強化を行ってまいりたいと考えております。


 さらに、県武道館の粗雑工事の原因をどう考え、補修工事は耐震上問題なくできたのかとのお尋ねもございました。


 武道館の粗雑工事につきましては、建築工事業者が未承認の古い誤施工図に基づきアンカーボルトを施工し、かつ監理事務所も設計図及び承認済みの正しい施工図を携帯せず検査を行ったため粗雑工事を見逃したことと、建築工事業者が県への事前協議を行わなかったことなど施工管理体制、検査体制上の問題があり起こったものと考えております。


 なお、修補工事につきましては、当初の構造計算と現地調査で判明いたしましたアンカーボルトの状況を大学教授などで構成する構造審査委員会に諮り、当初設計どおりの震度6強の地震に耐えられるよう修補工法を決定いたしました。さらに、施工に当たりましては、県の監督員を常駐させ施工監理を徹底するとともに、検査におきましても、アンカーボルトの長さを超音波で全数確認するなど万全を期したところでございます。


 また、水資源対策について御質問がございました。


 まず、黒瀬ダムの分水可能水量の予測については、新たに河川正常流量を確保した場合にどれだけ可能かを検討すべきではないかとのお尋ねがございましたが、県におきましては、議員が御指摘されるような分水可能水量は予測しておらず、水資源対策特別委員会に提出いたしました資料は、最新のデータに基づいて、黒瀬ダムにおける工業用水の安定的な供給可能量と当面の確実性の高い需要量を明らかにしたものであります。


 なお、加茂川総合開発事業による黒瀬ダムの工業用水の給水量につきましては、貯留制限流量や確保流量を設定いたしまして、地下水への影響や既得農業用水の確保を考慮し算定したものとなっております。


 今後、この工業用水を上水道など他の用途に転用しようとする場合には、新たに取水を希望する者が、地元西条市や下流の水利権者などとの協議に際しまして、河川環境への影響も含めて総合的に取水可能な水量を検討することになると考えているところでございます。


 最後に、松山市の水源問題について、県は市からどこまで相談を受けているのかとの質問がございました。


 現在まで松山市から水源問題について具体的な相談は受けておりませんが、松山市がこの問題について適切に判断できるよう、市の求めに応じまして、県が所有しております、例えばダムに係る流量データや取水実績などの情報やデータの提供を行ってきたところでございます。


 今後とも、松山市の協力要請に対しましては、必要な対応を行ってまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(吉村典子公安委員会委員長) 議長


○(森高康行議長) 吉村公安委員会委員長


   〔吉村典子公安委員会委員長登壇〕


○(吉村典子公安委員会委員長) 成見議員にお答えいたします。


 仙波巡査部長の一連の告発を公安委員長としてどのように受けとめているかとのお尋ねでございます。


 議員御指摘の一連の告発とは、仙波巡査部長が本年1月20日に行った記者会見の内容が報じられたものと承知いたしております。


 仙波巡査部長の記者会見の内容をめぐりましては、一部裁判になっており、詳細につきましては差し控えさせていただきますが、このことは、現職警察官の発言であったことから、その事実の有無について県警察が既に設置していた調査班の体制を強化するなどして調査したところでございます。


 具体的には、県警察が、仙波巡査部長に対する聞き取り調査や仙波巡査部長の発言として報道された内容について、当時の関係者からの聞き取り調査、また、関係する文書の確認を行ったところでありまして、仙波巡査部長が主張するような事実は確認されなかったとの報告を受けたところでございます。


 公安委員会といたしましては、この事実調査について、県警察から逐次報告を受け、適時指導、督励をするなどして県警察を厳正に管理してきたものであり、県警察の報告を了としたものでございます。


 県警察では、この調査結果を本年6月10日に県民の皆様に対して公表いたしております。


 以上でございます。


○(粟野友介警察本部長) 議長


○(森高康行議長) 粟野警察本部長


   〔粟野友介警察本部長登壇〕


○(粟野友介警察本部長) 成見議員にお答えをいたします。


 初めに、国費の捜査費、県費の旅費、食糧費、交際費についても解明すべきと思うがどうか。既に調査中とすれば現段階ではどうなっているのか。また、いつをめどに調査をしているのかとのお尋ねでございます。


 現在、平成13年度の捜査費について、国費分も含めてすべての執行を対象に調査を進めているところでありまして、常任委員会の場で御報告できるよう、鋭意努力しているところでございます。


 なお、具体的事実を指摘した旅費などの疑惑がない現時点においては、捜査費以外に調査する考えはないところでございます。


 次に、捜査費について、新たに見つかった不適正支出の内容はどうか。また、02年度、03年度にも調査を拡大することを検討しているのかとのお尋ねでございます。


 繰り返しになりますが、平成13年度の捜査費につきましては、国費分を含めてすべての執行を対象に捜査を進めているところでありまして、その結果につきましては、常任委員会の場で御報告できるよう、現在、鋭意努力をしているところでございます。


 議員御指摘の平成14年度、平成15年度における捜査費執行に対する調査につきましては、平成13年度の調査結果を踏まえて判断してまいりたいと存じております。


 次に、会計文書の保存期間をしばらく延長すべきと思うがどうかとのお尋ねでございます。


 先般、警察庁から会計文書の保存に関する通達を受理したところであります。愛媛県警察につきましては、平成16年度の警察庁による監査が実施されておらず、通常の保管期間への取り扱いから除かれているところであります。したがいまして、現在保存しております関係文書につきましては、当面継続して保存してまいる所存であります。


 以上でございます。


○(成見憲治議員) 議長


○(森高康行議長) 成見議員


   〔成見憲治議員登壇〕


○(森高康行議長) 初めに再質問の項目番号を全部述べてください。


○(成見憲治議員) 再質問をお許しいただきたいと思います。


 大きい3項目目、耐震強度偽造についてという項目の(3)番。


 県武道館の粗雑工事の原因をどう考え…というとこの質問でございますが、正直言いまして、私もダムを設計したり監督したりした経験がございますが、こういう重要な工事の場合はですね、今からコンクリを打とうというときには、その先に、打つ前の状態を詳しく調べて、写真を撮ったり検証をして、その上で、よし打ってよろしいぞということで、鉄筋を組み立てたり鉄骨を組み立てて施工をしておるのでございます。


 したがって、もうできたときにはコンクリでいっぱいになって見えませんけれども、その前に写真を撮っているから間違いなく構造物は信頼できるわけでありますが、今回私が不思議に思うのは、大事な柱のアンカーボルトがどうなっておるかわからぬ、だからいろんな科学的な捜査で見つかったわけですけれども、それにしましても、そのコンクリを打つ前にですね、やっぱり写真を撮ったり検査したりしておれば、間違いなく予定どおり入っておりましたよということで、あと見なくてもですね、十分信頼できるのでありますが、そこのとこが、なぜその後から内部告発があってわかったわけですけれども、ちょっと監督の立場としてはまずいんじゃないかと思うんですが、その辺の粗雑工事の原因についての回答が、私としては余り納得できなかった。


 したがって、もう一度その私が今疑問に思っている点を踏まえて、その原因をどう考えるかということについてお答えをいただきたいと思います。


 あとは、疑問はありますけれども、貴重な時間でありますので、また別の機会に譲りたいと思います。


 どうぞよろしくお願いします。


○(森高康行議長) 理事者の答弁を求めます。


○(大内忠臣土木部長) 議長


○(森高康行議長) 大内土木部長


   〔大内忠臣土木部長登壇〕


○(大内忠臣土木部長) 成見議員の再質問にお答えをいたします。


 県武道館の粗雑工事の原因でございます。


 確かに議員おっしゃられるように、ダム工事等におきましては、職員が監督官となりそれぞれの工事段階において確認をして施工を進めているところでございます。


 建築工事におきましては、職員数も限られていること、また、そういった設計につきまして詳しい事務所があるということから、施工監督につきましても、その設計会社等にその監督を外注していて、職員が一時的に立ち会うような状況になっているところでございます。


 今回の場合、そういった施工監督を行う事務所が、先ほど申したように、十分な検査を行わずに見逃しておったこと、さらには、その業者との打ち合わせが十分にできていなかったことが原因であったということで、先ほど申したとおり、施工管理体制さらには検査体制上、県としても問題があったというふうに考えております。


 以上でございます。


○(森高康行議長) 休憩いたします。


 午後1時から再開いたします。


     午後0時2分 休憩


    ――――――――――――


     午後1時 再開


○(清家俊蔵副議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(村上要議員) 議長


○(清家俊蔵副議長) 村上要議員


   〔村上要議員登壇〕


○(村上要議員)(拍手)時計の針が1分動くごとに28人、3分ではこの議場にいる人数に相当する子供たちが、世界では今、毎日4万人、1年間に1,500万人の子供が食に飢え死んでおります。


 一方、食糧輸入大国である我が国は、2,150万tの食糧を食べずに捨て、残飯大国となっております。この食糧は、途上国における5,000万人分の食糧に相当する量に当たります。


 地球の資源を我が物のように独占し浪費を繰り返す先進諸国、飢餓と貧困、人種差別と人権侵害に苦しむ開発途上国、命を授かった一人の人間として、胸に手を当て、今日まで私たちが物差しとしてきた尺度と価値観、視点を原点から見詰め直さなければならないと求められていると思うのであります。


 私も議員として議席を与えていただいて15年、本会議での質問は、今回がちょうど30回目になります。その割には内容が薄いものであるかもしれませんが、自分自身にも言い聞かせつつ質問をいたしますので、よろしくお願いいたします。


 まず最初は、農林水産業についてであります。


 冒頭申し上げましたように、飽食の国日本でありますが、現在、我が国では、農林漁業従事者の高齢化と後継者不足、農山漁村における集落機能の低下、耕作放棄地の増大など課題が山積し、農林水産業の危機が指摘されています。


 こうした状況の中、農業問題について政府は、審議会の答申を受け、本年3月25日、食料自給率は基本としてカロリーベースで5割以上を目指す、意欲と能力のある担い手の育成、確保と農地の利用集積、耕作放棄地の発生防止の強化などを内容とする食料・農業・農村基本計画を閣議決定しました。また、経営安定対策などの具体的担い手要件が10月末までに決定され、法改正が必要なものは、次の通常国会に法案提出が予定されています。


 ここで、2005年農林業センサス概数値などから愛媛農業の現状を見詰めたいと思います。


 国全体の食料自給率は、ここ10年ほど40%で推移していますが、愛媛県では、2004年度において、台風などの影響を受け3%ダウンの38%となっています。販売農家の経営耕地面積は、3万7,418haで2000年に比べ13.5%減少しており、全国の減少率7.9%を大きく上回っています。耕作放棄地面積は9,618haとなっており、県におかれては、2001年に県、市町村及び関係団体などで構成する耕作放棄地対策推進班を設置され、その対象に取り組んでおられますが、増加率は全国の12.3%を上回る14.6%となっております。また、農家数は、統計のある1904年・明治37年から1955年・昭和30年の間は、若干増減しながらも14万戸を維持、後、減少傾向をたどり、1980年には10万戸を切り、2005年には農業経営体が3万8,682と、2000年に比べて14.1%も減少する現状となっています。


 さらに農家の年齢を見てみますと、1947年には40歳以下が72.3%、61歳以上が10.3%であったものが、2000年では60歳以上が41.6%にも上っており、中でも、70歳以上の方が農家の年齢別世帯員の4分の1を占める状況にあり、高齢化が顕著になっています。


 これらデータは、日本の農業を守る政府の取り組みにあわせ、愛媛の農業をどのように進めていくのか、県民すべての課題として取り組む必要があることを明快に示しています。


 また国は、経営安定対策など、各種施策を担い手に集中的、重点的に実施するとしています。そして、対象を認定農業者と集落営農組織としていますが、私は、自給率の向上や食料の安定供給のためには、兼業農家を含む農業者のすべてが耕作意欲を維持できることが必要と考えるのであります。担い手に一定の要件を設定するにしても、硬直的で高いハードルを設けるのではなく、意欲を持つ農業者が施策の対象となれる用件を設定すべきと考えるのであります。


 さらに、集落営農についても一定の要件を設けることとなりますが、地域の条件に見合った多様な農業の展開を可能なものとして位置づけるとともに、諸条件から集落営農組織を立ち上げられない地域の意欲ある農業者に対する対策も必要と考えるのであります。


 そこで、お尋ねします。


 第1点は、愛媛農業の現状と今後の目標、取り組みの基本方策について御説明願いたいのであります。


 2点目は、耕作放棄地の増大に対し、平成13年度以降の取り組みの状況及び今後の課題と対応について御所見をお聞かせ願いたいのであります。


 3点目として、就農者の高齢化への対応及び新規就農者の確保に向けどのように取り組んでおられるのか、お聞かせください。


 4点目として、担い手の育成について県内の取り組みの現状を、私が先ほど述べました所見への見解も含め、お聞かせ願いたいのであります。


 次に、森林問題についてお尋ねします。


 日本は国土の67%、約2,500万haを森林が占める森林国でもあります。この豊富な森林資源を活用して日本の木造建築が発展してきたことは、御案内のとおりであります。そして、戦後営々と行われた造林活動により、現在でも森林面積の41%、約1,000万haが人工林という森林国であります。その人工林の多くは、まだ間伐などの手入れが必要な生育途上の森林であります。手が入ってない一部の森林で崩落などの災害が発生していますが、森林の持つ保水力、洪水や土砂災害防止の機能が働いてきたことは、既に認識されてきました。


 一方で、かつて昭和30年代の初期には、ヒノキの丸太材価が1m3当たり9,000円という高値で売れるなど森林が山村の生活を支えていたのでありますが、昭和30年代には木材が自由化され、高度経済成長で労働力が都市へと流れ、山村は一気に過疎化と高齢化が進み、働き手が少ないことや、長年かけて育てた木々を伐採しても市場価格の低迷でコスト割れとなるなどによって手がつけられないままとなり、森林の荒廃が危惧されています。森林の持つ公益的機能を考えれば、山村の問題にとどまらず、下流域を含めすべての人々の問題であります。


 県におかれましては、平成13年を森林そ生元年と位置づけ、県下の主要流域において水源の森林づくり推進モデル事業に、また今年度から、県民の理解を得て森林環境税を創設し、各種施策に取り組まれています。時宜を得た取り組みとして評価いたしますとともに、さらに実効あるものとしていただきますよう期待するものであります。


 そこで、お尋ねします。


 取り組んでこられました水源の森林づくり推進モデル事業の進捗状況並びに森林環境税の活用状況を御説明ください。あわせて森林整備の今後の課題についても御所見をお聞かせ願いたいのであります。


 次に、林業の再生と輸入材に関してお尋ねします。


 世界森林白書によりますと、現在地球上には、陸地面積の30%に当たる38億7,000万haの森林がありますが、熱帯地域を中心に今なお減少しており、1990年以降の10年間に日本の国土の2.5倍に当たる森林が消失したとも報告しています。世界的な森林の減少については日本にも大きな関係があります。それは、我が国が世界第3位の木材輸入国であり消費大国であるということなのです。日本の1年間の木材需要量は約9,000万m3ですが、このうち約80%を外材、つまり輸入に頼っている状況にあります。


 ところでWWF・世界自然保護基金によると、輸入木材のうち20%は違法伐採された木材であると言われています。この木材の量は、我が国の国産材の供給量に匹敵するほどの量であるとともに、違法伐採された木材は一段と安い価格で取引され、国内林業、林産業に多大の悪影響を及ぼすと言われています。


 そこで、お尋ねします。


 県におかれても、違法や破壊的伐採による原生林破壊の問題を認識されているところではありましょうが、公共事業を含め、県内において違法伐採の輸入木材が使用されているかどうか把握されているのでしょうか。県産材利用推進とともに、輸入材利用に対する方針、違法に産出された製品に対する対策の確立が必要と考えますが、いかがでしょうか。


 この問題は国際経済の問題であり、困難な点があるようにも伺っていますが、一方的に入ってくるのではなく輸入する側があるということですから、調達先の森林管理状況が把握可能な森林認証を受けた材の輸入など、国に対しても具体的対策を講じるよう求めることが必要と考えるのであります。御所見をお聞かせください。


 次に、水産業についてお尋ねします。


 四方を海に囲まれた我が国において、水産物は、昔から国民の重要な食料であり、そのほとんどを自給していました。そして、本県は全国第5位の海岸線を持ち、津々浦々に点在する漁港の数においても全国3位、漁業経営体の数では4位、海面漁業生産額においても第3位であるように水産県であります。


 しかし、水産業を取り巻く近年の状況は、漁場環境の悪化や安価な魚介類の輸入増大のほか、漁家経営と就業者の減少など、改革すべき課題に直面しています。


 こうした中、県におかれては平成12年12月に第三次愛媛県水産振興基本計画水産えひめ振興ビジョンを策定され行政及び漁業関係者などが一体となって取り組むこととされ、計画の主要指標として漁業経営体数、就業者数、中核的漁業経営体などの目標を設定をされています。


 生産額の目標も掲げ取り組まれてきましたが、進捗状況について、中間点を迎えた今日どのようになっているのでしょうか。また、今日の数値が目標を達していない場合には、その原因についても御説明願いたいのであります。


 加えて、水産研究への対応についてお尋ねします。


 昨年秋、世界で初めて完全養殖マグロの出荷が話題となりましたが、資源の枯渇も相まって、天然資源の維持、増大とともに養殖技術の革新が期待されます。また、大学側の門戸がさらに開放されたこともあり、産業界、大学などの研究機関との連携も活発化しています。本県における試験研究の現状と課題についてどのように認識されているのでしょうか、お伺いいたします。


 関連して、漁場環境の健全化、海底ごみの回収についてお尋ねします。


 今年2月議会におきまして、台風などによる海ごみの早期の処理などを求めましたところ、県におかれては、早速国に対する18年度重点要望として挙げられるなど対応いただいていますことに感謝申し上げます。今議会では、海底ごみの回収、処理について具体的に提案し、取り組みを進めていただくよう求めたいと思います。


 魚つき林を初め、山は海の恋人ということで、漁業者の皆さんは、山の環境を守るため植林を含めて協力されています。ところが、台風などの襲来によって、その恋人のところや町中からたくさんの友が吹きだまりのように押しかけ、愛を告白する漁業者を悩ませている現状にあります。海底ごみの処理については、現在、漁場廃棄物回収事業として取り組まれていますが、台風などの場合や日常の集中した回収作業などは、十分な対応が困難であります。


 さきの議会において、漁業団体とも協議しながら検討課題としたいとの答弁を得ていますが、例えば岡山県寄島町において、県、町、漁協が連携し、ごみを仮置きするごみステーションと水洗いする水道設備を整備し、ごみは行政で処分するというモデル事業に平成16年度から取り組まれています。これら他県の例を参考に対策を講じていただきたく思います。お考えをお聞かせください。


 次は、環境問題の観点から、グリーン購入の取り組みについてお尋ねします。


 県におかれましては、さわやかな環境先進県づくりを目指し、廃棄物の減量とリサイクル化や適正処理、循環を基調とした生活様式や経済活動を定着させることなどを一層推進するため、今年3月に第二次えひめ循環型社会推進計画を策定されました。


 今私たちが暮らしている便利で豊かな社会は、大量生産、大量消費、大量廃棄型の社会で、地球温暖化や資源の枯渇、廃棄物の増大といった環境問題をもたらしています。このような社会を見直すため、不要なものは買わない、環境に配慮した製品を優先して購入するというグリーン購入に取り組むことが、環境に配慮した市場を拡大し、持続的発展が可能な社会を築いていくことになります。


 環境省の平成17年における地方公共団体アンケートによりますと、「全庁で組織的に取り組んでいる」との回答が、都道府県、政令市においては100%であるのに対し、区や市においては55.2%、町村においては14.3%と低い割合で横ばいとなっており、調達方針の作成もおくれている状況にあります。


 そこで、お尋ねします。


 県内自治体における取り組みの現状と今後の対応並びに県においては既にグリーン購入推進方針を策定するとともに重点対象物品を選定されるなど、具体的に取り組まれていますが、指定品目数及び調達率などはどのようになっているのでしょうか、お尋ねをいたします。


 次は、県民生活の安全、安心に関する問題についてであります。


 今私たちの日常の生活においてさまざまな不安が渦巻いています。


 例えば、社会的に不安を抱いている問題として感染症、特に新興感染症があります。AIDS・後天性免疫不全症候群や、一昨年問題となったSARS・重症急性呼吸器症候群など、加えて今、感染し多数の死者が出るおそれがあると指摘される高病原性鳥インフルエンザの変異による新型インフルエンザの発生が懸念されています。


 高病原性鳥インフルエンザについては、2003年12月の感染確定から一たん終結宣言を出したベトナム、タイなどで再発するとともに、中国を初めヨーロッパやアフリカにも感染が拡大し、11月24日までに5カ国で131人が感染、68人の死亡例が報告され、WHO・世界保健機構では、制圧には少なくとも数年はかかる、ことしの冬には多くの国で感染が拡大することを予期すべきだと警告、感染爆発を懸念しています。また、人間への大流行を防ぐため、強化すべき課題として、人間への感染の監視、ワクチン開発などを挙げています。特に、我が国において不安視されているウィルスの変異による新型インフルエンザが発生した場合の人から人への感染の拡大防止について真剣な取り組みが求められています。


 県におかれては、感染対策のため庁内連絡会議を設置し、発生、流行段階に応じてとるべき対応をまとめる行動計画策定に取り組まれています。今後は、県民への一層の意識啓発、罹患者が多発した場合の診療体制の確立とともに、抗インフルエンザウイルス薬タミフルの備蓄が課題と考えられます。


 新型インフルエンザに対する取り組みの現状と今後の課題について御説明願いたいのであります。


 各地で大地震の発生が相次ぎ、また、近い将来にも発生が予測されるなど地震対策に関心が寄せられている中、地震対策への信頼を根本から裏切った耐震強度偽造が社会問題となっています。


 当初、国土交通省が偽造物件として発表したのは首都圏の21件でしたが、現在、13都府県で50棟に近いものが発覚し、日に日に広がりを見せています。


 今回の問題は、責任の所在が網の目のように絡まっているようで、当の建築士はもちろん設計業者、偽造を見逃した確認検査機関、建築会社などが損害賠償請求の対象になると言われ、建築確認を行う行政の監督責任も問われると考えるのであります。規制緩和で建築基準法が改正されていたようですが、収益拡大のため低コストを目指して、ややもすれば安全を犠牲にする風潮はなかったのでしょうか。偽造問題を対岸の火事ではないと疑心暗鬼になっている県民も少なくないのではと案ずるのであります。


 本県においても、武道館建設をめぐって管理責任が問われる問題が最近ありました。要は、購入者や県民が安心できる再発防止を求めること、民間への委託と責任のあり方とともに、最後のよりどころとしての行政の責務が問われるのではないでしょうか。愛媛に耐震偽造はあり得ないと言えるのか、建築確認と耐震を含む基準確認のシステムと審査のあり方はどうなのかが問題であると考えます。


 また、設計書の偽造にとどまらず、施工段階での手抜きについても過去に問題となっています。全国約870の工務店などで構成する日本木造住宅耐震補強事業者協同組合が3年間に診断した約5万3,000件のうち75%に耐震性に不安があり、倒壊または大破壊の危険があるという住宅が全体の53%も占めるとの結果が報告されています。耐震基準改正以前の建物もあるとしても、県民の安全、安心との視点に立てば放置できない深刻な課題であると思うのであります。


 耐震偽造問題とともに耐震診断の促進への対応について御説明願うとともに、御所見をお聞かせ願いたいのであります。


 次は、危機的な財政状況下での選択と集中のあり方についてであります。


 県では、中期財政見通しにおいて巨額の財源不足が生じると見込み、現実の問題として、財政を具体的にどう改革、再建するのかという課題に直面しています。予算編成や執行が事実上国の管理下に置かれ、公共事業の大幅縮小や県単独の建設事業の原則停止、教育、医療、福祉などの分野は、国の基準を上回る事業が困難となる財政再建準用団体に転落することは避けねばならず、県は、2006年度から4年間をかけ財政構造改革に取り組むとの考えを示されています。


 また、何より構造改革を実現するためには、県民及び職員の理解を得ることが不可欠であり、取り組みに関する情報の共有化とともに、理解促進のための努力を要請しておきたいと考えます。


 さて現在、18年度予算の編成に向け作業を進められているところとは存じますが、私は、限られた財源の中にあっては、選択と集中を図るべき事業が厳しく問われてくると思います。


 今県政に求められている重要課題として、防災対策や雇用促進の取り組みにはぜひ意を用いるべきではないかと考えるものであり、そうした観点からお尋ねいたします。


 まずは、防災対策であります。


 さきに会計検査院が地震への備えを18道県へ調査したところ、海岸の護岸、堤防の約8割が耐震性の調査がなされていなかったということでありました。近い将来、南海、東南海地震の発生が予測され津波や高潮被害が想定される中で、海岸における防災対策は何よりも求められているものと考えるのであります。本県の調査実施率は10%未満と指摘されていますが、現状と課題、今後の取り組みについて伺いたいのであります。


 次は、雇用問題であります。


 現在、国においては景気回復の兆しが伝えられ雇用も回復しつつあるとされていますが、本県においては大部分においてまだ実感となっていません。


 県では、愛workの開設など若者の雇用にも力を入れていただいていますが、フリーターやニートの問題とあわせ、技術者不足や雇用のミスマッチ対策が求められています。


 そうした中、県高等技術専門校では、それぞれの地域ニーズなども勘案した運営がなされています。その結果、卒業生の就職にも大きな成果を上げていると聞き及んでいます。求職者に対する専門校の定員は少ないかもしれませんが、今日の雇用状況を考えるとき一層の充実が求められていると考えるのであり、検討の中に加えていただきたいと思うのであります。


 県高等技術専門校の現状と今後のあり方について御所見を伺います。


 質問の最後は、地方局再編についてであります。


 「市町村、県というものがいわゆる自治法に基づく自治体であって、」「税などの問題で一々市町村と県と直接ではいろいろ市町村に迷惑をかけるという点からむしろあった方がよいということが地方事務所の存在の唯一の根拠であります。」


 「地方事務所というものが」「地方民の便宜の為に置くのでありますから、」「県民の方にも…ことに町村事務当局の地方事務所と密接な精神的なつながりのない限り絶対これはいかないのでありますから、」「置いてもらわなければという考えがあればこれは存続の意義があるわけです。」少し長い引用となりましたが、これは昭和23年の県議会における当時の青木知事の答弁であります。


 地方局と地方事務所、また、当時と経済、政治情勢及び交通事情などが異なっていることは言わずもがなですが、戦後復興の乏しき時代と財政的破綻の危機に直面していることとともに、この時代も今も県民が主人公であること、市町村との密接で精神的にもつながりが必要だとする考えは共通するものであり、なおかつ現在においても大切にされなければならない観点と考えるのであります。


 現在、地方局の再編問題について、昨年11月に公表した基本方針、検討すべき事項についてヒアリングも含め作業が進行しています。これらの中で多くの意見が出されていますが、冒頭に紹介しました青木知事の答弁の中に「完全な自治体として新しい自治法が町村の自治制を認めた以上」云々ともありますように、住民に直結する市町に最大限の権限委譲を行うことが第一義でありましょう。その上で、統合後の新地方局に現地即決、現地完結に主眼を置いた機能、権限の思い切った強化を具体的に示すことが求められていると考えるのであります。


 今後、場所と機能の大枠を並行して検討していくとの考えが示されていますが、県民の目線で理解と納得が得られるような対応を求めたいと思います。また、新地方局の所管区域につきましても、電子申請の拡大を進めること及び合理的な対応が可能な限り追求されるべきと考えるのであります。ヒアリングを初め各種の意見、提言を受け、地方局再編をどのように進めようとされているのか、御所見をお聞かせください。


 なお、終わりに、県警捜査費不正問題についてであります。


 この件につきましては、発覚以降、毎議会において一日も早い解明を求め質疑がなされるとともに、2度にわたり議会決議を行ってきたところであります。現在、警察本部において調査が行われ、9日の常任委員会までに報告したいとの考えが示されていますが、一刻も早い全容解明と解決を求める県民の声は一層強まっています。


 警察本部の誠実、精力的な取り組みを求め、質問を終わります。


 ありがとうございました。(拍手)


○(清家俊蔵副議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(清家俊蔵副議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 村上議員の質問に答弁いたします。


 愛媛農業の現状と今後の目標、取り組みの基本方策について説明願いたいとのことでございました。


 県では、平成22年を目標年次とする新農業ビジョンにおきまして、農業構造や農業生産など具体的な数値を定め諸施策の展開に努めておりますが、認定農業者の確保など一部順調な推移も見られますものの、農業産出額が目標の2,000億円に対しまして、平成16年実績では、はるかに目標を下回る1,336億円となっております。


 この要因としては、これまで本県農業を支えてまいりました農業者の高齢化や担い手の減少、輸入農産物の増加や産地間競争の激化に伴う農産物価格の低迷などが挙げられるところでございまして、今後は、さらに本県農業の実態をつぶさに分析した上で、こうした厳しい状況を打開するための効果的な施策の展開を図らなければならないと考えております。


 このため、現在、学識経験者、生産者、農業団体等で構成する新農業ビジョン推進懇談会からの御意見をいただきながら、その進捗状況や今後の取り組みについて点検しているところでありまして、これまでの検討結果では、地域農業を支える施策として、意欲ある認定農業者の育成や集落営農の組織化、法人化の推進が一つ。戦略的農業の展開を図る施策として、競争力のある個性化産地の形成や地産地消の推進、食の安全安心の確保が一つ。新たな農業展開を支援する施策として、農地や農業用施設の保全、整備、試験研究機関の機能強化が一つ。定住、交流環境を整備するための施策として、グリーンツーリズムによる農村の活性化が一つ。などなどに重点的に取り組むべきであるとの方向が示されているところでございます。


 今後、県といたしましては、こうした検討も踏まえまして、本県農業の抱える諸課題を解決していくための施策を推進し、本県農業の再構築を図り、県民とともに魅力と活力に満ちた農業、農村の実現に努めてまいりたいと考えております。


 次に、水源の森林づくり推進モデル事業の進捗状況並びに森林環境税の活用状況を説明願いたい。また、森林整備の今後の課題についての所見を伺いたいとのことでございました。


 私は、森林の重要性から、平成13年を森林そ生元年と位置づけ、水源の森林づくりを初め木材利用の促進など諸施策に取り組んでまいりました。特に、水源の森林づくり推進モデル事業は、県下の3つの主要な流域で着手しており、平成13年度から5カ年計画で実施してまいりました肱川流域は、今年度末でほぼ計画どおりの整備ができる見込みとなっております。また、平成14年度から開始しております重信川流域は、現在までに71%、平成15年度から実施しております蒼社川流域は、現在までに49%の進捗状況となっておりまして、計画的に保水機能の高い森林造成が進んでいるものと理解いたしております。


 森林環境税につきましては、森林環境の保全と森林と共生する文化を創造することをねらいに活用することといたしておりまして、今年度は、県民が森林の意義を認識する契機として、11月11日にえひめ山の日の集いを開催いたしますとともに、集落防災や源流の森の整備、保全を進めますほか、公共的施設の内装の木質化や県民が企画、立案、実施する公募事業などに取り組んでおります。


 このうち公募事業につきましては、当初見込みを大きく上回る多数の応募の中から42件を採択し、県下各地で県民みずからが参加して行う間伐や竹林整備、森林体験等幅広い森林づくり活動が展開していくものと期待しております。


 今後の森林整備につきましては、森林の環境資源としての役割を重視しながら、健全な姿で次世代に引き継ぐため、造林や治山事業など各種事業を適切に組み合わせ、森林の整備保全を積極的に推進いたしますほか、木材が有効に利用促進されることによりまして持続的な森林管理が行えるシステムを構築することが課題であると考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(吉野内直光副知事) 議長


○(清家俊蔵副議長) 吉野内副知事


   〔吉野内直光副知事登壇〕


○(吉野内直光副知事) 村上議員にお答えします。


 地方局関係でございますが、各種の意見、提言を受け、地方局再編をどのように進めようとしているのかとの点でございます。


 地方局の再編に当たりましては、これまで学識経験者や市町村代表者などで構成します行政改革・地方分権推進委員会ここにおきまして幅広く議論をしていただきますとともに、市町村アンケートやパブリックコメントこれらを行いながら、基本方針をまとめてきたところでございます。


 また、本年6月から8月にかけましても、地方局の所管区域や設置場所、必要な機能等に関する市町アンケートやヒアリングを行いますとともに、この秋には、県内3カ所でトップミーティングを開催し、知事が直接、各首長から率直な意見を伺ったところでございます。


 地方局再編を進めます上で、村上議員御指摘のとおり、住民に身近な事務はできる限り市町で処理できることが望ましいといった観点も踏まえまして、県と市町の役割分担について整理しますとともに、引き続き県が行う事務につきましては、本庁と地方局のどちらで担うことが適当かにつきまして、いわゆる二重行政の解消、こういった点も視点に含めまして、地方局に思い切った事務、権限の委譲を行う方向で検討をしていく必要があると考えております。


 したがいまして、地方局の再編につきましては、新地方局の所管区域や設置場所に限らず、今ほど申し上げました点も含めまして、総合的な見地から検討を行っていく所存でございまして、今後、県議会での議論や県民へのパブリックコメントなどを通じまして、県民の目線に立って、地方局制度見直しについて全体像を固めていきたいと、このように考えております。


 以上でございます。


○(石川勝行県民環境部長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 石川県民環境部長


   〔石川勝行県民環境部長登壇〕


○(石川勝行県民環境部長) 村上議員にお答えいたします。


 グリーン購入について、県内自治体における取り組みの現状と今後の対応並びに県における指定品目数及び調達率などはどのようになっているのかとのお尋ねでございました。


 県内自治体におけるグリーン購入の取り組み状況につきましては、4市2町がグリーン購入推進方針を策定しておりますほか、2市3町においても独自の方針は策定しておりませんが、グリーン購入法の趣旨に基づく物品調達に努めるなど、半数以上の自治体が環境に配慮した商品やサービスの購入に取り組んでおりまして、残る5市4町のうち1市については、来年度から推進方針を策定して取り組む予定と聞いております。


 県といたしましては、グリーン購入は、資源リサイクルの促進や循環型社会形成の有効な方策の一つでありますことから、市町に対しましては、引き続き県の推進方針の周知など情報提供と啓発に努め、行政が率先して取り組むよう普及を図りたいと考えております。


 また、県の重点対象物品につきましては、今年度は、国が定める16分野201品目を上回る16分野209品目を指定して優先購入に取り組んでおりまして、平成16年度の県本庁におけるグリーン調達率は、実績が把握可能な13分野のうち、OA機器や家電製品等5分野では100%、その他の8分野においては86.5%から99.7%で、全体では97%の調達率になっております。今後とも重点対象物品の拡大に努めるなど、グリーン購入の促進に努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(藤岡澄保健福祉部長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 藤岡保健福祉部長


   〔藤岡澄保健福祉部長登壇〕


○(藤岡澄保健福祉部長) 村上議員にお答えをいたします。


 県民生活の安全・安心のうち、新型インフルエンザに対する取り組みの現状と今後の課題はどうかとのお尋ねでございました。


 県では、11月21日に新型インフルエンザ対策庁内連絡会議を設置し、関係部局が一体となって取り組むことを確認いたしますとともに、国が策定した行動計画を踏まえ、現在関係機関等と協議中でありまして、発生時の診療体制や抗インフルエンザウイルス薬の備蓄を含め、年内に県独自の行動計画を策定したいと考えております。


 また、県民の皆様に対しては、県のホームページ等を通じ、新型インフルエンザに関する迅速かつ正確な情報の提供に努めますとともに、保健所でも相談体制を整え、社会的混乱などが生じることのないよう配意していきたいと考えております。


 なお、抗インフルエンザウイルス薬タミフルの確保につきましては、輸入販売元との調達の交渉は国において一括して行うとされておりますが、費用負担については未確定の状況でありまして、都道府県に負担を求める場合は必要な財源措置を講じることなどを国に強く申し入れているところでございます。


 以上です。


○(高浜壮一郎経済労働部長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 高浜経済労働部長


   〔高浜壮一郎経済労働部長登壇〕


○(高浜壮一郎経済労働部長) 村上議員にお答えします。


 高等技術専門校の現状と今後のあり方についてのお尋ねでございました。


 県内4カ所の高等技術専門校におきましては、地域の産業界から必要とされます人材を養成いたしますとともに、雇用の安定を図るため、昨年度は、計29科目総定員1,015人の職業訓練を実施したところでございますが、修了者887名に対して661名が就職をしておりまして、就職率は72%となっております。


 このうちメカトロニクス、織物管理、工業デザインなど、ものづくりを中心とした基本的な職業訓練につきましては、修了者375名に対し321名が就職し就職率は80.5%となっておりまして、さらにその中でも、新卒の若年者を対象とした訓練では94.5%という高い就職率を達成しております。


 県といたしましては、厳しい財政事情のもとで訓練科目の再編は不可避の状況となってはおりますが、その中でも、地域の産業動向や人材ニーズを踏まえて、企業の中核的人材を養成する技能系、ものづくり系の訓練につきましては、その内容を充実、強化することによりまして、今後も若年者対象の課程を初めとした高い就職率の維持、向上を図ってまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(喜安晃農林水産部長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 喜安農林水産部長


   〔喜安晃農林水産部長登壇〕


○(喜安晃農林水産部長) 村上議員にお答えをいたします。


 農林水産問題について、耕作放棄地の増大に対し、平成13年度以降の取り組み状況及び今後の課題と対応についての所見はどうかとのお尋ねでございました。


 県では、平成13年に耕作放棄地対策推進班を設置後、毎年、耕作放棄地対策推進方針を策定をいたしまして、研修会の開催や耕作放棄地の解消等に功績のあった優良団体等の表彰、事例集の作成などの啓発活動を展開するとともに、中山間地域等直接支払制度の活用、担い手への農地集積、リース農園や市民農園の整備、牛による放牧等を通じて耕作放棄地の解消に努めてきたところでございます。


 このようなさまざまな取り組みの中で、今後は、特に農地の活用と担い手の確保を一体的に進めていくことが課題でございまして、地域の合意に基づいた耕作放棄地解消計画を立てた上で、各種補助事業を活用して実践活動を展開していくことが効果的であると考えております。


 このため、県では、ことしから、各地方局に市町、農協、農家代表者等で構成をいたしますプロジェクトチームを結成をいたしまして、地域の営農実態に基づいて作成された農地活用プランをもとに、受け手の掘り起こしや栽培技術、経営管理指導等を支援することといたしておりまして、引き続き市町、関係団体等と連携をいたしながら、耕作放棄地の解消に努めてまいりたいと考えております。


 次に、就農者の高齢化への対応及び新規就農者の確保に向け、どのように取り組んでいるのかとのお尋ねでございます。


 農業従事者が高齢化する中で、農業生産や集落機能を維持するためには、意欲と豊富な経験を持つ高齢就農者の役割は極めて大きく、県では、高齢者等を対象といたしました熟年就農者農業講座を開設するとともに、作業負担の少ない軽量な作物の導入や加工、直売などに取り組み、高齢者が生き生きと活動できる環境の整備を進めているところでございます。


 また、若い新規就農者の確保につきましては、東京等での就農相談活動、先進農家での営農研修のほか、就農支援資金の償還免除や他産業経験者の新規参入機会の創出等に取り組んでおり、今後さらに、各地域において、農地の利用調整と担い手育成の中核となる地域農業マネージメントセンターの設立を推進するとともに、今年度新しく全市町で確保すべき新規就農者の数値目標や具体的な育成方針を定めたアクションプログラムを作成して、関係者が一体となり、担い手となる新規就農者の確保育成に取り組んでいるところでございます。


 次に、担い手の育成について、県内の取り組みの現状はどうかとのお尋ねでございます。


 県では、国が目指している担い手を育成するため、平成17年6月までに県及び市町段階に担い手育成総合支援協議会を設置し、認定農業者へ誘導する経営改善計画の作成支援、農業生産法人化に向けた経営指導、集落のまとめ役となる地域リ−ダ−の発掘や集落営農の合意形成を図る地区座談会の開催等を推進しており、意欲ある多様な担い手の確保に努めているところでございます。


 しかしながら、本県の水田農業の実態は、その多くが中山間地域にあり、また、経営規模が零細な中で、果樹、野菜等を組み合わせた経営の複合化に取り組んでいることなどから、国に対しまして、現場からの要請をもとに提案していた中山間地域への配慮、複合経営規模の下限を設定しないことなどの特例措置のほか、麦、大豆等の転作を担う農作業受託組織への経過措置等が大きく盛り込まれたところでございます。


 このため、県といたしましては、今回、国が決定した特例措置や経過措置を積極的に活用し、認定農業者を数多く確保するとともに、兼業農家等が参加する集落営農組織を広範に育成し、米、麦、大豆等に取り組む意欲的な担い手を確保し、地域農業の活性化を図りながら自給率の向上と食料の安定供給に努めてまいりたいと考えております。


 次に、県内における違法伐採の輸入木材の使用を把握しているのか。また、県産材利用推進とともに輸入材利用に対する方針、違法に産出された製品への対策が必要と考えるがどうかとのお尋ねでございます。


 国は、木材輸入量は把握しているものの、輸入された木材が違法に伐採されたものかどうか確認する手段がなく、県におきましても、使用されている輸入木材が違法伐採されたものかどうか把握できない現状にございます。


 このため、国は、本年7月英国で開催されました先進国首脳会議において、合法な木材を優先して使用すること、違法伐採木材の輸入と市場売買をとめるための段階的取り組みを行うことなど、違法伐採に対する国際的な行動計画に合意したところでございます。


 この合意に基づき、国は、政府調達、行動規範の策定、生産国支援などを通じて、違法伐採対策に取り組むこととしており、県といたしましても、違法に産出された製品は排除されるものと考えております。輸入材の適正な利用を図りながら、県産材の利用拡大に努めてまいりたいと考えております。


 次に、第三次愛媛県水産振興基本計画の進捗状況はどうか。また、今日の数値が目標を達成していない場合、その原因は何かとのお尋ねでございます。


 水産えひめ振興ビジョンが定める平成22年の目標に対し平成15年の実績は、漁業就業者数の目標が1万人に対し1万1,051人、漁業経営体数の目標が5,800に対して6,355、このうち年間水揚げ金額が1,000万円以上の中核的経営体数の割合の目標は30%に対して16%、漁業生産額の目標が1,500億円に対し959億円となっておりまして、漁業生産額、中核的漁業経営体数で目標数値を下回っている現状となっております。


 この原因といたしましては、長引く魚価の低迷と真珠養殖業の不振等が大きく影響をしておりまして、中でも最大の原因でございます魚価の低迷につきましては、若年層の魚離れ、量販店主導の価格形成、輸入水産物の増加など種々の複合的要因が考えられるところでございます。


 このため県といたしましては、漁業団体等関係者の意見も聞きながら、持続的で効率的な漁業生産や流通加工体制の強化に向けた諸施策を展開し、水産えひめ振興ビジョンに掲げる目標の実現を図ってまいりたいと考えております。


 次に、水産試験研究の現状と課題についてどのように認識しているのかとのお尋ねでございます。


 近年の水産業を取り巻く情勢は、漁業資源の減少や養殖魚価の低迷、漁場環境の保全、食の安全性など、課題が広域的かつ多様化しており、今後の試験研究につきましては、試験研究機能の強化や運営の効率化、産学官の連携による共同研究など効率的、効果的な試験研究をさらに推進するとともに、現場への迅速な普及により、水産業の振興に役立つ試験研究を積極的に進め、先導的な役割を果たしていく必要があると考えております。


 このため、瀬戸内海では、サワラ、カタクチイワシの資源回復や藻場、干潟の機能再生を図るための試験研究に取り組み、宇和海では基幹産業である養殖業を支援するため、高品質な真珠生産技術の開発、新たな養殖魚種の種苗生産や養殖技術、魚病対策などに力を入れているところでございます。


 その成果として、市場価値が高く養殖用として有望なマハタ、クエの種苗の量産に成功したほか、安定養殖の大きな障壁でありましたウイルス性疾病についても、昨年、産官学の共同研究によりワクチンを開発し、実用化に向けた試験を継続しているところであり、今後とも養殖技術の革新に努めてまいりたいと考えております。


 最後に、海底ごみの回収、処理について、他県の例を参考に対策を講じてほしいがどうかとのお尋ねでございました。


 沿岸の漁業権漁場や港湾区域に発生をした流木等につきましては、河川流出物等回収事業などで処理しているところでございますが、海底に沈んだ流木等につきましては、処理する制度もないことから、国に対して制度の創設を提案しているところですが、現在、国では、市町等が事業主体となって回収、処分できないかどうか検討しているところと聞いております。


 今後とも、議員お話の岡山県における事例のような、ごみは行政で処分するという体制の整備などについても実施できますよう、国に制度創設を引き続き提案してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(大内忠臣土木部長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 大内土木部長


   〔大内忠臣土木部長登壇〕


○(大内忠臣土木部長) 村上議員にお答えいたします。


 まず、県民生活の安全・安心に関する問題について、耐震偽造問題とともに耐震診断の促進への対応について所見はどうかとのお尋ねがございました。


 非木造で2階以上等比較的大規模な建築物は、建築確認時において構造計算書を添付する必要があり、その審査を経ることによりまして、設計上の耐震性が確認される仕組みとなっております。


 今回の耐震偽造問題への対応といたしまして、建築確認を行っております県、市及び県指定の民間確認検査機関において構造審査の再チェックを行ったところであり、現時点では、問題のある建築物は確認されておりませんが、相談窓口の設置や民間確認検査機関への指導監督の強化を行うこととしたところでございます。


 また、木造住宅の耐震診断を早急に実施いたしますため、平成16年度より愛媛県建築物耐震改修促進連絡協議会を県と4市で組織し、診断マニュアルの策定や講習会による技術者の養成と耐震診断事務所の登録などのシステムづくりを行い事業に着手しておりまして、さらに、平成17年11月には協議会を全市町に拡大し、県下全域での耐震診断事業の実施に向け取り組みを強化したところでございます。


 また、危機的な財政状況下での選択と集中についての中で、海岸の護岸、堤防の耐震性の現状と課題、今後の取り組みはどうかとのお尋ねがございました。


 本県の海岸保全施設の整備は、昭和33年以降に国が定めた耐震基準に基づき、供用期間中に1ないし2回発生すると考えられます芸予地震クラスの地震に対応できるよう進めてきておりまして、整備率は、堤防や護岸の延長716kmに対し69%となっております。


 この耐震基準は、阪神・淡路大震災を契機に見直され、従来の整備レベルに加えまして、背後地の重要度や地形により、必要に応じて将来発生する可能性のある最大級の地震、本県では東南海・南海地震にも対応できる施設とするよう平成16年に改訂されております。


 この改訂を受け、現在の施設整備は、背後の人口集積、公共施設等の状況や土地利用状況を踏まえまして、危険度や投資効果を勘案して進めているところであります。


 新しい基準に基づく対応はまだ始まったばかりであり、今年度の会計検査院の報告のとおり、調査実施率は10%未満にとどまっている状況でございます。


 今後の海岸保全施設の整備に当たりましては、新基準を踏まえた検討を進めますとともに、ソフト対策もあわせて行うことにより、効率的、効果的な防災対策の推進に努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(清家俊蔵副議長) 暫時休憩いたします。


     午後2時2分 休憩


    ――――――――――――


     午後2時17分 再開


○(清家俊蔵副議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(泉圭一議員) 議長


○(清家俊蔵副議長) 泉圭一議員


   〔泉圭一議員登壇〕


○(泉圭一議員)(拍手)自民党の泉圭一でございます。2月議会に続き、ことし2回目の質問をさしていただきます。


 本年は、戦後60年の節目の年にふさわしく、国政においては、小泉総理の決断による突然の郵政解散総選挙があり、自民党は歴史的勝利を上げました。また、県内に目を向けて見ますと、市町村合併も一段落し、それぞれの市町において新しい体制のもとで確実な歩みを踏み出しております。


 しかしその一方で、国、地方合わせた債務は774兆円に達しており、歳出削減の一つして、三位一体改革の名のもと、地方六団体は義務教育費国庫負担金を全額地方に税源移譲しろと主張しておりました。結果、現行の2分の1から3分の1に下げることで一応は決着はいたしましたが、同制度廃止を求める全国知事会の中、一貫して同制度の堅持を強く主張する加戸知事は、ある雑誌の対談において、孤軍奮闘しているみずからの心境を迷える1匹の子羊と話し、政府主催の知事会においても、加戸知事は同制度の必要性を展開し、小泉総理に対し英断を願うと要望されておりました。


 県財政においても、来年度は320億円の財源不足が生じる見通しで、さきの議会では、財政破綻のシグナルが点灯と答弁もありました。


 そういった中、今議会においても、18年度当初予算編成取り組みも議論されていますが、選挙区の要望を県及び県政へ反映させる役割を担っている県会議員が、地元へ帰って迷える1匹の子羊とならぬよう、知事及び理事者には御配慮賜りますようお願いを申し上げまして、質問に入らさしていただきます。


 日本の高度成長を根底から支えてきた団塊の世代の第1弾が定年の年齢60歳に達するのが2007年、わずか2年後に迫っております。団塊の世代は、平成12年国勢調査によると、1947年から1949年の戦後ベビーブームに生まれ総人口の5.4%、約690万人を上回る人口で、その半数が雇用者だと言われております。団塊退職元年には、企業から団塊シニアの大集団が誕生することになり、高度成長の立役者たる団塊の世代が一転し、大きな足かせとなって日本の経済社会に対する負のインパクトとなることが懸念されています。


 高度成長時代に培われた技術、能力は定年後も十分発揮でき、社会的にも有用な人材で貴重な財産であります。これから定年を迎えられる方々に、生きがいを持って活躍できる場をどのように提供できるかは、地域社会にとって最も喫緊の課題であり、官民が連携して環境を整える必要があると考えます。


 国では、こういったことにかんがみ、昨年6月に高年齢者雇用安定法の改正を行い、雇用年齢の段階的な引き上げも含め、定年後の雇用確保を義務づけるなどの措置を講じているところであります。このことを考慮しますと、2007年問題は一時的には回避できるでしょうが、将来に課題が残るのではないかと思います。


 しかし、一方では、団塊の世代として厳しい競争社会を生き抜き、やっと退職を迎えられる方々の中には、退職後はこれまで培ってきた能力を生かして、地位などにとらわれず、年齢にもかかわりなく自己実現を図りたいと考える方も少なくないと思っております。団塊の世代を地域に受け入れる体制づくりは、さきにも述べましたとおり、今後、地域づくりの上で重要な課題であります。彼らが会社人間から地域型人間として移行するために、地域にどうかかわっていったらいいのか、そのための体制や支援策の整備拡充といったものが今まで以上に求められているものと考えます。


 現在、市町村合併後の自治体では、合併はしたものの、それぞれの地域でさまざまな課題が山積しています。地域産業の空洞化や中心市街地の衰退、中山間地域の過疎化などといった地域が抱える課題を業とするコミュニティビジネスの展開も一例だと考えます。また、団塊の世代当事者たちは、熟練者としての能力を有しており、アクティブシニアからの起業創出の支援も考えられます。


 また、県では、ボランタリー・非営利型として、愛媛県ボランティアセンターや愛媛県NPO支援センター等があり、ビジネス型としては、えひめ産業振興財団等が軸となって支援をしております。長年培ってきた知識や技術を有するビジネスキャリアの方々に、地域社会の中で福祉やまちづくり、また、企業及びインキュベートの支援など助言やお手伝いをしていただく、そして、働きに対する対価は低いが、みずからの知識や経験を地域社会に役立ててもらうハーフボランティア分野での活動などの体制づくりができないかと思っております。


 県においては、ジョブカフェ「愛work」を設立し若年者の就業支援を行っていますが、地域の人的損失にならないよう、人材バンクなど高齢者の就業支援など活躍しやすい道筋を行政が中心となってつけることが大切だと考えております。


 そこで、お伺いをいたします。


 県は、団塊世代の退職者が地域社会に受け入れられるような就業支援にどう取り組むのか、お聞かせください。


 次に、ミニ公募債についてお伺いいたします。


 住民参加型ミニ市場公募債は、現在までに各地方公共団体が積極的に活用しており、平成15年度は、80団体2,681億円、平成16年度では、93団体3,276億円を超える発行があり、ミニ公募債は順調に地域住民に浸透し、地方公共団体の資金調達上重要な手段となりつつあります。住民参加型ミニ市場公募債は、地方債の個人消化及び公募化を通じた資金調達手法の多様化並びに住民の行政への参加意識の高揚を図るものであります。


 平成14年の3月、全国で初めてこの制度を利用して、群馬県が「愛県債」と名づけて日本一の県立病院づくりをキャッチフレーズに発行をしたところ、わずか18分の勢いで完売したとのことですし、松山市が昨年4月に発行した第1回目の坂の上の雲まちづくり債は、5億5,000万の発行額に対して、予想を上回る11倍の申し込みがありました。


 購入者の動機としては、お金の使用目的がはっきりしていること、また、身近な地域に役立つという満足感もありますし、県もしくは市が発行するので安心であるなどがあります。そして、地方の特色を出すためにも、どしどし推し進めてほしいという意見もあります。債権利率においても、日本国内で一番信用力のある国債の利率が基準となり、発行時期や償還期間によって変わってきますが、国債利率に若干上乗せをしており、預貯金や同等の商品と比べるとはるかにお得な債権であり、しかも1人当たりの購入限度額が設定されているので、たくさんの人が購入できるメリットもあります。また、募集窓口が普段利用している地元金融機関というのも魅力の一つであるし、発行する自治体内で生活している人や働いている人に限定して販売できるのも大変意義があります。


 我が愛媛県では、12年後の平成29年に、64年ぶりであり、かつ初めての単独開催になる愛媛国体の内々定をいただいております。その準備のスタートとして、ジュニア選手と指導者育成を目的とする「ひめっこ募金」は、現在始まっております。しかし、施設の整備はまだこれからであります。


 愛媛県下20市町が最低1つの競技を開催し、一村一品運動ならぬ一町一技の推進を行うことによって、それぞれの市町が特色を持ってスポーツの振興を図ることができます。そのためにも、これから各市町に国体仕様の競技施設整備を行っていかなければなりません。


 しかし、県、市町ともに財政は極めて厳しい状況にあります。ミニ公募債は、商品性の向上という意味からも、都道府県と近隣の市町村との共同発行という柔軟な発行も可能となっております。県と市町が共同でミニ公募債を発行するなら、小さな市町でも多くの県民が参加でき信頼性を高めることができます。国体施設に加え、特色のあるスポーツ振興のためのミニ公募債という目的もはっきりしております。債権イコール自治体の借金ではあります。しかし、必ずしも自治体の借金すべてが罪悪ではないと思っております。借金の使い道がはっきりしていて、県民がその必要性を考えて理解した上で、将来においても役に立つのだとわかれば、自治体の借金に協力が得られるのであろうと思っております。


 本県のみならず地方財政は、今、三位一体の進行に伴って多額の財政不足が続き、地方財政全体の借り入れ総額は205兆円に達しております。そういった中、地方公共団体は、少子高齢化社会に向けた地域福祉や環境施策、防災関連等社会資本整備を図っていくためにも多様な調達方法が求められているのではないかと思っております。


 そこで、お伺いをいたします。


 ミニ公募債は、財政上の観点から発行するということに加え、県民の県政への参加意識を高めるという観点からも意義があると考えますが、今後県として、住民参加型ミニ市場公募債を導入する考えはないのか、お聞かせください。


 次に、2月議会に引き続き、国民保護計画についてお伺をいたします。


 9.11のアメリカ同時多発テロから既に4年が経過をいたしました。しかし、いまだにあの悲惨で衝撃的なシーンを忘れることはできません。それ以降も、スペインマドリードでの列車爆破事件やロシア学校占拠事件、インドネシアのバリ島での連続爆破事件など、世界各地でテロが多発し、数多くの人々の命が失われております。


 我が国の周辺でも、北朝鮮による弾道ミサイルの発射や九州南西海域での海上保安庁と武装工作船との銃撃事件が発生したほか、新潟県内にアルカイダの幹部が潜伏していたという事実もあり、いつテロなどの事態が起こってもおかしくはないのであります。


 国民の中には、このような状況にもかかわらず、有事の際に人命を守るための仕組みさえ周辺諸国の軍事的緊張を高めると主張される方もおられますが、武力攻撃やテロ等の脅威から国民を守ることは、国や地方公共団体の当然の責務であります。


 幸い昨年6月、衆参両院において、有事関連法案が圧倒的多数で可決され、その一つとして国民保護法も成立いたしました。これを受け各県では、現在、国民保護計画を策定中であると伺っております。


 そういった中、全国で先駆けて、福井、鳥取両県が策定した国民保護計画が本年7月22日の閣議に同日了承されました。日本海に面した鳥取県では、平成13年の不審船事件をきっかけに有事対応の議論が活発化されていましたし、福井県においては、国内最多の原子力発電所があることを踏まえ、原発をねらった武力攻撃事態への対応に重点を置いていると聞き及んでおります。本県は、地形的には、長い海岸線を有していることや多数の有人島が点在していることのほか、特に、地域特性として気がかりなのは、四国で唯一原子力発電所を有していることであります。


 国は、武力攻撃事態については、地上部隊が上陸する攻撃、ゲリラ、特殊部隊による攻撃、弾道ミサイル攻撃、航空攻撃を想定しており、また、緊急対処事態の例としては、大規模集客施設の攻撃、炭そ菌を用いたテロ、航空機による自爆テロ、そして、原子力発電所施設の破壊などを想定しております。


 新聞報道によりますと、原子力施設におけるテロ対策の強化を目的に原子炉等規制法が改正され、原子力事業者には、重要施設の周囲の外壁強化や監視カメラの増設などが義務づけられたわけですが、伊方発電所の安全性の確保は県民にとって大きな関心事であります。したがって、本県の国民保護計画においては、原子力事業者による防護対策の拡充や組織体制の強化など、安全を確保するための万全の体制をとっていただくよう強く願うものであります。


 そこで、お伺いをいたします。


 現在、県は、有事の際の県民保護を目的とした県国民保護計画の素案を発表し、パブリックコメントも経て策定を進めていると聞いておりますが、県が策定を進めている計画の内容はどのようなものになるのか。また、今後のスケジュールをお聞かせ願いたいのであります。


 次に、ため池の管理についてお尋ねをいたします。


 本年4月1日に新伊予市合併を6日後に控えた3月25日午後8時ごろ、夜空に星の輝く静寂な日に、伊予市の稲荷八幡池が突然決壊いたしました。当時、稲荷八幡池の貯水量2万t余りの水が、長さ1キロにわたっていきなり流出したわけであります。民家や集会所など床下、床上合わせて27棟が浸水し、田畑1.3haが冠水の被害に遭いました。320名の消防団も水防活動に出動しましたが、決壊直後は水の勢いが強く手の施しようもなく、約2時間でほとんどの水が流れ出てしまいました。地震や豪雨時などの異常気象下ならまだしも、通常の夜に、勾配の高い山側からの突然の浸水に襲われた住民の皆様は、大変驚き、何が起こったのかと狼狽されたことだと思っております。


 愛媛県にあるため池は、稲作の歴史とともに3,300カ所築造されておりますが、ため池は、農業用水の水源のみならず、雨水を貯え洪水を防ぎ、また、多くの生き物のすみかとなり、生活にゆとりと安らぎを与える空間ともなっており、地域にとっても大切な役割を果たしております。多面的な機能を持ちながら施設の老朽化が進んだものもあり、稲荷八幡池は県営事業によって決壊した部分の改修工事を行っており、住民は安心していただけに信じられないとともに不安でいっぱいであったと思います。


 直ちに稲荷八幡池改修工事発注者である県は、事故直後に決壊の原因究明と再発防止のため、専門家5名からなる第三者機関として稲荷八幡池決壊原因調査検討委員会を設置し、鋭意決壊原因の追求に当たりました。


 7月中旬、調査検討委員会の出した決壊原因として、底樋管巻立てコンクリート天端以下から基礎地盤の範囲で、盛土締め固めが不十分で設計仕様と異なる機械を使用していたため、締固め密度が不足して軟弱化したことが決壊の主要原因と推察されるとの結果でありました。この工事に係る設計図書では、転圧機械を規定しており、県担当者と事前協議や確認もなく、仕様と異なる機械を使用したことは大変疑問を感じ、他のため池は、果たして大丈夫かと不安になります。


 今後、県は、監督責任として、施工管理に当たっては各施工段階において確認を徹底し、適切な管理を行っていただきたいと思っております。


 ため池の設計・施工において、平成12年にため池整備に係る国の土地改良事業設計指針が制定され、県独自の老朽ため池の設計・施工指針が整備されていると聞いておりますが、現在、ため池に関する技術担当者の技術力の向上及び施工業者に対する指導体制はどのようになっているのか、お伺いをいたします。


 また、調査検討委員会は、決壊前には漏水量の増加や漏水に伴う土粒子の流出など前兆現象が見られることが多く、工事完成後の日常点検が重要なことから、ため池管理者が異常を察知した場合の県及び市町への通報体制、県及び市町から管理者への適切な技術支援体制の整備などが必要であると提言をしております。


 稲荷八幡池決壊につながる前兆現象において、調査検討委員会の聞き取り調査の結果は、地元関係者である歴代区長や池管理人と、決壊当日ため池直下で農作業をしていた人の発言は大きく食い違っております。今後、農業後継者が減少傾向にある中、ため池の管理も年々手薄になってまいります。昨年の相次ぐ台風災害では、県内で163カ所のため池が被災しており、改修したからといって安心できるものではありません。


 そこで、お伺いをいたします。


 豪雨や地震時におけるため池の堤体の重要チェック項目を記した安全・管理マニュアルを作成し、だれでも容易に点検できる管理体制をつくり、県、市町、ため池管理者の連携を図る必要があると思いますが、御所見をお聞かせください。


 県営でため池事業を行っていただくことは、受益者である農家の負担も軽減され、地域の農業生産の維持と農業経営安定に大変役立っており、感謝をいたしております。今後も、地域の農業振興のため、ため池整備が安全に実施され、また、適切な点検管理が行われることを願っております。


 最後に、北朝鮮による拉致問題についてお伺いをいたします。


 小泉総理の訪朝により、北朝鮮は日本人の拉致を認め、拉致問題は解決へ向けて大きな一歩を踏み出しました。また、国民に拉致問題への関心を抱かせる大きな契機ともなり、支援組織も全国的に展開され、現在各地で開催される集会には、会場に入り切れない人々が訪れております。しかしながら、その後の動向を見てみますと、5人の拉致被害者とその御家族は帰国したものの、それ以外については全く解決に至っていないのが現状であります。


 昨年11月以来、1年間途絶えていた日朝政府間対話が、11月3日から北京で再開されました。北朝鮮による拉致問題や植民地時代の過去の清算の問題について意見交換されたものの、具体的な進展は全くなく、今後も政府間対話の維持が確認されただけに終わりました。解決の糸口さえ見出せない状況が延々と続き、そのうちたなざらしにされ、先送りにされるのではないかと危惧の声が家族から聞こえてきます。


 本年9月、6カ国協議で合意された共同声明には、日朝平壌宣言に従って、不幸な過去を清算し懸案事項を解決することを基礎として、国交正常化をするための措置をとることを約束したとしてあります。日本にとって懸案事項とはもちろん拉致であり、また、核・ミサイル問題であります。日本は、拉致の解決なくして国交正常化はあり得ないという原則を決して崩してはなりません。北朝鮮に誠意ある対応を迫るためには、今後、経済制裁を含め圧力として何らかの手立てを講じていかなければなりません。


 去る9月24日、救う会愛媛の主催による拉致問題講演会が、救う会全国協議会の佐藤勝巳会長を松山にお招きして「拉致と最近の朝鮮半島情勢」についてのお話をお伺いいたしました。


 大変御多忙の中、加戸知事にも出席を賜ったわけですが、その講演の中で私が非常に興味深く関心を持ったのが、全国各地にある北朝鮮や朝鮮総連関連団体に、地方自治体が補助金の交付や免税措置を行っている実態があるということです。拉致というテロ行為をし、日本はけしからんという反日教育を行っている団体を優遇しているのは、国民感情から見て疑問を持たざるを得ません。経済制裁は、政府が、つまりは小泉総理が決断するものであります。県レベルでできることは限りがあるとは思いますが、現在、新潟県や熊本県など拉致被害者の関係の御家族がおられる県を中心に、自治体の北朝鮮関連団体への優遇措置を見直す動きが出ているそうであります。北朝鮮による拉致について、日本国民は、また、愛媛県民は怒っているのだと態度で示さなければなりません。


 本県は、御存じのとおり、伊予市出身の大政由美さんや保内町出身の二宮喜一さんなど、拉致の可能性のある特定失踪者がおり、その御家族が一日も早い拉致の解決と真相究明を待ち望んでおります。この2年間、救う会愛媛によって実施されております毎月1回の街頭活動にも毎回欠かさず参加をし、拉致問題の解決を訴えておられます。


 経済制裁をすれば、北朝鮮に拉致されている家族に危害が加えられるかもしれない。しかし、年々年を積み重ねながら家族に再会することを切望する御家族が、拉致問題解決のためには経済制裁発動による圧力しかないと一番強く願っているのであります。そういった意味から言っても、自治体が北朝鮮関連団体への公金支出や、さらに、最近、全国各地を公演している金剛山歌劇団などへの支出は行うべきではないと思っております。それは御家族にとっての最も身近な地域社会、その中心にある県が、拉致問題解決への明確な意思を示すことでもあります。


 本県においては、北朝鮮関連の民族学校に対し、県内小中学校や住民との交流事業を行うことを目的とした国際交流促進事業補助金を交付していると聞いております。県として、当然その補助金の使途について把握しているとは思いますが、その使途を十分に把握する必要があると思います。


 そこで、お伺いをいたします。


 愛媛県で特定失踪者への支援が本格的に始まった当初から、活動のシンボルであるブルーバッチを常に着け御家族の御心痛に一方ならぬ思いを寄せていただいている加戸知事は、拉致問題の現状をどう認識しているのか、改めて御所見をお伺いいたします。


 また、県は、どのような趣旨で北朝鮮関連団体に対し補助金を交付しているのか、あわせてお聞かせください。


 以上で、私の質問を終わらせていただきます。


 御清聴まことにありがとうございました。(拍手)


○(清家俊蔵副議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(清家俊蔵副議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 泉議員の質問に答弁いたします。


 県は、団塊世代の退職者が地域社会に受け入れられるような就業支援にどう取り組むのかとのお尋ねでございました。


 団塊の世代が今後一斉に定年を迎えることによりますさまざまな影響については、いわゆる2007年問題として議論されているところでございますが、泉議員御指摘のように、団塊の世代が有する技術や能力を社会に生かすことも重要な課題でありまして、団塊の世代の一人一人がそれぞれの意欲と能力に応じて働き、地域での役割を果たすことのできる仕組みづくりが必要になっていると認識いたしております。


 このため、県では、高齢者雇用フェスタinえひめの開催等により、定年の段階的引き上げ等を義務づける改正高年齢者雇用安定法の周知に努め、高年齢者の雇用促進の機運を醸成いたしますとともに、臨時的、短期的な就業を通じて社会に貢献することを希望する高齢者のため、シルバー人材センター事業を引き続き支援いたしますほか、来年度、国が中小事業主団体等を事業実施主体として高年齢人材の雇用の創出等を促進する新規事業を予定しておりますので、県内の中小事業主団体等を支援して、この事業の導入を目指すことといたしております。


 また、県では、住民同士の助け合いによる愛と心のネットワークづくりを推進し、その一環としてボランティアマッチングの仕組みも整えておりますので、団塊の世代の退職者にも積極的なボランティア活動への参加を期待しているところでもございます。


 これらの施策を通じ、高齢者の潜在的な力を十分に引き出し、意欲と能力のある限り年齢にかかわりなく活躍することのできる社会づくりに努めてまいりたいと考えております。


 次に、知事は、拉致問題の現状をどう認識しているのか。また、県は、どのような趣旨で北朝鮮関連団体に対し補助金を交付しているのかとのお尋ねでございました。


 拉致問題の現状につきましては、小泉総理みずからが2度にわたって訪朝し、拉致被害者やその家族の帰国が実現したことは大変喜ばしいことと評価してはおりますが、その後は新たな情報が得られていないなど、問題解決が長期化していることは大変残念でございまして、また、進展がないまま世論が風化することを心配もいたしております。


 拉致問題について、小泉総理は、圧力と対話で解決を図ろうとしておりまして、経済制裁も一つの選択肢として考えられますが、いずれにしても拉致問題をめぐるさまざまな情勢から判断されることでございましょうし、政府のさらなる尽力を期待いたしますとともに、県民が拉致問題に関心を持ち続け、支援の輪を途切れさせないことが大切であると認識しております。


 なお、お尋ねの外国人学校国際交流促進事業補助金は、県民が異なる文化と触れ合い、国際理解を深めることを目的といたしておりまして、県内の外国人学校に対し、地域住民との交流や小中学生との文化・スポーツ交流に関する経費を補助している性格のものでございます。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 讀谷山総務部長


   〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 泉議員にお答えいたします。


 今後、住民参加型ミニ市場公募債を導入する考えはないかとのお尋ねでございますけれども、住民参加型ミニ市場公募債は、お話のとおり、資金調達方法の多様化や県民の県政への参加意識の高揚を図る面のほか、ペイオフ対策手段の提供という面も持っていると考えられます。既に都道府県レベルでは32団体において発行され、高い人気を得ていることは承知しておりまして、本県におきましても検討すべき有意義な方式であると認識しております。


 一方、ミニ市場公募債は、購入者決定の方法でございますとか、金利の状況によりましては、中途売却を行いますと購入時の価格を下回ることもあるなどの点も含めました県民への周知などの課題もございまして、また、厳しい財政状況の中にありまして、資金調達コストの増大あるいは発行事務の増加を招くおそれもございますことから、今後、御提言のありました国体施設等も含めて、住民参加型の公募債としてどのような事業に充てることがふさわしいのかなど、さらに研究を進めていきたいと考えております。


 以上でございます。


○(石川勝行県民環境部長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 石川県民環境部長


   〔石川勝行県民環境部長登壇〕


○(石川勝行県民環境部長) 泉議員にお答えいたします。


 県が策定を進めている国民保護計画の内容はどのようなものになるのかとのお尋ねでございました。


 県では、平成17年度中を目途に国民保護計画を策定しておりまして、去る10月17日の国民保護協議会に計画素案を諮問し、パブリックコメントを実施したところでございます。


 この計画では、国のモデル計画をベースとしながら、本県で起こり得る事態といたしまして、弾道ミサイル攻撃やゲリラ、特殊部隊による攻撃などを想定し、対策本部の設置や住民の避難、救援、武力攻撃災害への対処などを規定しております。


 また、議員お話のとおり、伊方発電所での武力攻撃災害につきましては、県といたしましても特に注意を払う必要がありますことから、項目を別立てにして、原子力事業者に一層の安全確保体制の整備を求めますとともに、緊急の必要がある場合には、知事の判断により、事業者に対し原子炉の運転停止を要請することとしております。


 現在、関係省庁と計画内容について協議を行っておりますが、最終案を2月中旬開催予定の協議会に諮った上で、今年度末までに決定し、来年6月の議会に報告したいと考えております。


 以上でございます。


○(喜安晃農林水産部長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 喜安農林水産部長


   〔喜安晃農林水産部長登壇〕


○(喜安晃農林水産部長) 泉議員にお答えをいたします。


 ため池の管理について、技術担当者の技術力の向上及び施工業者に対する指導体制はどのようになっているのかとのお尋ねでございます。


 ため池の改修に当たりましては、国の技術基準や県独自の設計、施工指針をもとに、ため池ごとに、盛土の遮水性を確保するため、工事仕様書や施工管理基準で盛土材料の品質及び締固め方法を定めるなど、施工の確実性や品質の確保に努めてきたところでございます。


 さらに、県では、稲荷八幡池決壊原因調査検討委員会からの提言を受けまして、各段階における施工管理の徹底のため、新たに特記仕様書に盛土転圧機械の確認、監督員が立会すべき施工時期を明示するとともに、底樋周辺盛土の完了時点での中間検査を実施することとしたところでございます。


 また、施工業者に対する現場指導体制を強化するため、新しく工事監督技術マニュアルを制定するとともに、ため池改修工事における技術力の維持、向上に向けて技術担当者を対象とした研修を充実してきており、より安全で確実な改修工事に取り組んでまいりたいと存じます。


 次に、豪雨や地震時におけるため池の安全・管理マニュアルを作成する必要があると思うがどうかとのお尋ねでございます。


 ため池の安全管理につきましては、これまで、阪神・淡路大震災を契機に国が作成したため池防災管理上の留意事項やため池防災管理の手引き、また、地震時における緊急点検要領等の管理マニュアルにより、市町及びため池管理者に安全管理の徹底を指導してきたところでございます。


 県では、今回の決壊事故を教訓に、県内ため池の緊急点検を実施いたしますとともに、日常管理における点検項目、漏水などの具体的な前兆現象、管理者が異常を察知した際の通報や技術支援体制などを盛り込んだパンフレットを現在作成をしてございまして、ため池管理者が決壊の前兆現象をいち早く察知し、県、市町等との連携のもとで、豪雨や地震時にも速やかに、しかも安全に管理できる体制づくりに努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


    ――――――――――――――――


○(清家俊蔵副議長) 以上で本日の日程を終了いたしました。


 明6日は、午前10時から本会議を開きます。


 日程は、全議案に対する審議の続行であります。


 本日は、これをもって散会いたします。


     午後2時57分 散会