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平成17年第294回定例会(第6号 9月27日)




平成17年第294回定例会(第6号 9月27日)





平成17年9月27日(火曜日)


 
〇出席議員 50名


  1番 楠 橋 康 弘


  2番 豊 島 美 知


  3番 大 沢 五 夫


  4番 豊 田 康 志


  5番 笹 岡 博 之


  6番 鈴 木 俊 広


  7番 徳 永 繁 樹


  8番 高 山 康 人


  9番 泉   圭 一


  10番 欠     番


  11番 欠     番


  12番 阿 部 悦 子


  13番 今 井 久 代


  14番 佐々木   泉


  15番 渡 部   浩


  16番 住 田 省 三


  17番 菅   良 二


  18番 白 石   徹


  19番 戒 能 潤之介


  20番 赤 松 泰 伸


  21番 本 宮   勇


  22番 欠     番


  23番 井 上 和 久


  24番 栗 林 新 吾


  25番 村 上   要


  26番 高 橋 克 麿


  27番 河 野 忠 康


  28番 黒 川 洋 介


  29番 明 比 昭 治


  30番 猪 野 武 典


  31番 田 中 多佳子


  32番 竹 田 祥 一


  33番 森 高 康 行


  34番 成 見 憲 治


  35番 藤 田 光 男


  36番 笹 田 徳三郎


  37番 薬師寺 信 義


  38番 帽 子 敏 信


  39番 岡 田 志 朗


  40番 西 原 進 平


  41番 寺 井   修


  42番 仲 田 中 一


  43番 清 家 俊 蔵


  44番 横 田 弘 之


  45番 土 居 一 豊


  46番 欠     番


  47番 欠     番


  48番 柳 澤 正 三


  49番 中 畑 保 一


  50番 篠 原   実


  51番 高 門 清 彦


  52番 山 本 敏 孝


  53番 谷 本 永 年


  54番 玉 井 実 雄


  55番 池 田 忠 幸


  ――――――――――


〇欠席議員 なし


  ――――――――――


〇欠  員 なし


  ――――――――――


〇出席理事者


  知事         加 戸 守 行


  副知事        吉野内 直 光


  出納長        永 野 英 詞


  公営企業管理者    和 氣 政 次


  総務部長       讀谷山 洋 司


  企画情報部長     夏 井 幹 夫


  県民環境部長     石 川 勝 行


  保健福祉部長     藤 岡   澄


  経済労働部長     高 浜 壮一郎


  農林水産部長     喜 安   晃


  土木部長       大 内 忠 臣


  公営企業管理局長   相 原 博 昭


  教育委員会委員    和 田 和 子


  教育委員会委員教育長 野 本 俊 二


  人事委員会委員    木 村 スズコ


  公安委員会委員    木 綱 俊 三


  警察本部長      粟 野 友 介


  監査委員       壺 内 紘 光


  監査事務局長     河 野 恒 樹


  ――――――――――


〇出席事務局職員


  事務局長          丹生谷 光 嘉


  事務局次長総務課長事務取扱 北 川 一 ?


  参事議事調査課長      菅   宜 登


  参事政務調査室長      篠 崎 泰 男


  副参事総務課長補佐     川 口 和 男


  副参事議事調査課長補佐   玉 井 省 三


  ――――――――――


〇本日の会議に付した事件


  定第149号議案


  定第124号議案ないし定第148号議案


    ――――――――――――――――


     午前10時 開議


○(清家俊蔵副議長) ただいまから、本日の会議を開きます。


 本日の会議録署名者に岡田志朗議員、渡部浩議員を指名いたします。


    ――――――――――――――――


○(清家俊蔵副議長) お諮りいたします。


 知事から、定第149号議案平成17年度愛媛県一般会計補正予算が提出されましたので、日程を変更追加して、上程付議することに異議ありませんか。


    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕


○(清家俊蔵副議長) 異議ないものと認め、そのとおり決定いたします。


 知事の説明を求めます。


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) ただいま上程されました追加議案について説明申し上げます。


 サッカーJリーグへの昇格を目指しております愛媛FCのメーンスタジアムであります総合運動公園陸上競技場については、Jリーグ加盟本申請を前に、Jリーグ本部から提示された改善事項に対応するため、メーンスタンドの個席化やトイレ、特別室、ドーピングルーム等の改修整備を実施し、愛媛FCはもとより県民の夢の実現に向けて支援を行いますとともに、あわせて周辺施設の環境整備も進め、利用者の利便性、快適性の向上を図り、サッカーのみならず本県スポーツの振興と地域の活性化につなげていくこととした次第であります。


 この結果、今回の一般会計補正予算額は1億8,105万円、本年度予算の累計額は7,310億8,443万円でありまして、この追加補正予算の財源につきましては、財産収入及び寄附金をもって充当することといたしました。


 適切な議決を賜りますよう、お願い申し上げます。


    ――――――――――――――――


○(清家俊蔵副議長) これから、定第124号議案平成17年度愛媛県一般会計補正予算ないし定第149号議案を一括議題とし、質疑を行います。


○(薬師寺信義議員) 議長


○(清家俊蔵副議長) 薬師寺信義議員


   〔薬師寺信義議員登壇〕


○(薬師寺信義議員)(拍手)皆さんおはようございます。


 いよいよ一般質問も最終日を迎えました。大変お疲れのことと思っておりますが、最後まで元気に頑張っていただきたいと思います。


 また、(発言する者あり)はい、ありがとうございます。私ごとで大変恐縮でありますが、43年間にわたって吸い続けてまいりましたたばこ、やめたとはまだ断言できぬわけでありますけれども、きょうで33日になりました。(拍手)ありがとうございます。(発言する者あり)今は、ちょっとストレスとかいらいらというのがたまっておりまして、本来ならば、本日のこの答弁でもって、そのようないらいら、ストレスを飛ばしていただくような答弁を求めたいところでありますけれども、ずっとこう聞かしていただいて、県の財政状況、私これ一番に質問させていただきますが、どうもそのような身勝手なことは言えぬようであります。


 ただ一つお願いしたいことは、皆さんも御承知のように、南予の今、経済情勢、雇用状況というのが、これはほんと大変な状況になっておりまして、このことにひとつ重点的、集中的に施策を展開していただくことは、これは県民の多数が御理解をいただくことだと私は確信をしておりますので(発言する者あり)、どうかよろしくお願いをいたしまして、質問に入らせていただきます。


 まず、本県の財政状況についてお伺いをいたします。


 今回の総選挙は郵政改革が一大争点に掲げられたため、国と地方が一体となって進めるべき三位一体改革がかすんでしまったかのような印象を持つところであります。小泉首相が進められているさまざまな改革については、その成果が出るまでに今しばらくの時間が必要であることは理解をしているつもりでありますが、ふと足元を見れば、地方の財政状況は一層厳しさを増しておるようであります。


 そもそも三位一体改革は、地方財政の自立を目指す改革であるにもかかわらず、国の赤字を減らすために地方に負担の増加を強いるだけの内容になっているのが現実の姿であり、全国知事会を初めとする地方六団体が、地方自治への危機意識を表明するのも、ある意味で当然であると思うのであります。


 こうした中で、本県の財政状況は、現在、危機的な状況にあるとお聞きしておりまして、県債残高はふえ続け財源対策の基金も底をつきかけている。また、国からの税源移譲も十分に行われず、本来ならば補てんされるべき普通交付税の額も不足気味とのこと、最近になって県内経済に若干の明るさが見え始めてきたとはいえ、まだまだ厳しさが改善される状況ではないようであります。


 さて、県におかれては、こうした財政状況に対応するため既にさまざまな対策に取り組まれておりますが、私が理解していたところでは、本県は真面目な県民性もあって、全国でも指折りの健全財政団体であったと記憶いたしておるところであります。種々の財政状況悪化、大型箱物等の起債償還など要因があることはわかりますが、それとて全国的な状況であり、本県の財政状況だけが急激に悪化したとは考えられないのであります。


 そこで、お伺いをいたしますが、本県の財政状況がここに至って急激に悪化した原因はどこにあるのか。また、今後の改善計画についてお聞かせいただきたいと思います。


 次に、県民の関心が非常に高い地方局再編問題に関して質問をいたします。


 先月、私も委員を務めております県議会の行政改革特別委員会が開催をされました。そのときの議題は、「指定管理者制度の導入について」と「新しい行政改革大綱の策定について」の2点だったのですが、その席で、地方局の再編問題についても活発な議論がなされました。


 県におかれては、既に県内に5カ所ある県の地方局を平成20年4月には3局体制に集約するとの方針を示しておられますが、委員の中からは、そのことに一定の理解をしつつも、果たして将来的に地方局は必要なのかどうか、本庁直轄方式にしてはどうかといった意見も出されておりました。具体的には、3局体制が先行し現場の認識と乖離している感があり、現場を充実させるという意味では、地方局には現場業務だけを残して他は本庁直轄でよいのでは、わざわざ本庁と現場の間に地方局を入れる必要があるのか、地方局は遠方の地域だけに置いたのでよいのではといった考えや、例えば、伊方から宇和島を経由して本庁へ行くということはないようにしてもらいたい、とにかく市町の意見を十分に聞くようにしてほしいといった内容でありました。


 さて、こうした地方局の必要性をめぐる議論とともに、特に私が気にしている問題は、3局体制になった場合の所管区域をどうするかということであります。特に、南予地方局の管内に大洲市や内子町を含むべきかどうかについては、昨年の一般質問でも取り上げさせていただき、加戸知事からも、地元住民の利便性や地域の発展にとってどちらが有利であるのか。また、南予か中予かと言われた場合に、大洲、内子地域に住む県民の皆さん方の意思の問題もあるとの考えを披瀝していただきました。


 県では、ことしの6月から8月にかけて、所管区域や新地方局の設置場所について、県内の市町に対してアンケートやヒアリング調査を実施されたようであります。私は、地元西予市にその点に関しての意向を再度確認したのでありますが、所管区域の問題については、南予の一体的な発展を考える意味でも、また、肱川の治水対策やごみ問題を考える場合でも、やはり大洲、内子は南予の枠組みにとどまってもらいたいとの意見でありました。さらには、南予地方局を宇和島に置くか八幡浜に置くかで調整がつかないのであれば、いっそのこと西予市役所の建設計画もあることから、西予市に地方局を設置してもらえばいいのだがとの声も聞いたところであります。もちろん現在の財政状況では新たな地方局を建設することは難しいと思いますが、できれば、ぜひこのことは将来の検討課題としていただきたいとお願いだけ申し上げておきたいと思います。


 そこで、お伺いをいたします。


 まず、本庁直轄方式では不都合があり3局体制の地方局が必要であると判断された理由について。2点目に、所管区域の問題で、当事者である大洲市と内子町の意見及び周辺の市町の意見は具体的にどうであったのか。さらには、それを踏まえて、県はどう対処していくお考えか、お聞かせいただきたいと思います。


 次に、中山間地域の振興策についてお伺いをいたします。


 国は本年3月に、新しい食料・農業・農村基本計画を策定いたしました。平成11年に食料・農業・農村基本法が制定され、それに基づいて策定された計画を今回5年ぶりに見直したものでありますが、御案内のとおり、この5年間に、BSE問題や鳥インフルエンザの発生等によって食の安全が国民の大きな関心事となりました。また、この食の教育、いわゆる食育という言葉ができるほど食生活の急激な変化、乱れが社会問題化しております。こうした問題は、私は、生産者と消費者の関係がどんどんと希薄化し、お互いがお互いのことを考えなくなってきたことにも原因の一つがあると考えています。都会の人たちが余りにも農業のこと、農村のことを知らなさ過ぎる、農業生産者も効率を追い求めて市場に出す食料の安全性に十分な配慮をしない、まさに危機的状況であります。


 また、大きく見直しをされることとして、認定農業者制度の活用により、地域における担い手を明確化し、これらの者を対象に施策を集中的、重点的に実施されるというものであり、それはそれとして大いによいことだと私は思いますが、一方、農地の利用集積もできない、営農組織もできない地域にとっては、農村の存亡に係る重要な問題点となっております。


 こうした中で、本県の中山間対策については、これまでさまざまな取り組みをされているとは思いますが、残念ながら、若年層を中心とした人口流出や高齢化による耕作放棄地の増大により、過疎化の進行や農業農村の衰退が懸念され、中山間対策というものが、県民の目には今ひとつはっきりと見えてこないのが現実ではないかと思うわけであります。


 さらに申し上げれば、中山間地域の主要産業はもちろん農業であり、今後とも農業を振興していく必要がありますが、それだけでは地域を支えることは到底不可能であります。高齢者の年金が中山間地域を支えると言われる方々もおられますが、私は、建設業こそが中山間地域を支える重要な産業であるとも考えています。公共事業が削減されている状況ではありますが、中山間地域においては、目ぼしい就職先が余りないことから、建設業が雇用の受け皿となっていると思うわけであります。


 そこで、お伺いをいたします。


 これまでに農業分野において中山間対策をどのように進めてこられたのか。また、今後の振興方策についてもお聞かせいただきたいと思います。


 さらに、公共事業が削減される中での中山間地域の建設業の役割と振興方策についてもお聞かせいただければと思います。


 最後に、南予経済の活性化についてお伺いをいたします。


 現在、南予地域は、ミカンや魚類養殖を主とする第一次産業の不振や公共事業の縮小により、経済の停滞は目を覆うものがあります。


 さらには、松下寿電子工業一本松工場や宇和島シロキ、四国明治など大手工場の相次ぐ閉鎖、撤退があり、雇用はどん底の状態にあると思っております。この状況を数値的に見ると、宇和島、八幡浜、大洲にある3つのハローワークの有効求人倍率は平均0.55倍、東予の4つのハローワークが平均1.02倍まで改善されている中で、南予では、失業すれば2人に1人は求人すらない状況にあります。こうした南予の現状からすれば、まとまった雇用の場を早急に創出することに重点を置くことが重要であると思うわけであります。失われた雇用を回復させることは大変な困難を伴うものでありますが、地域経済の維持、発展のためには、官民挙げて取り組む必要があると考えておるところであります。


 県では、こうした南予地域の実情を踏まえ、南予の地域資源を活用し、起業化を進める地域密着型ビジネス創出緊急支援事業を立ち上げ、南予の振興に努めていただいているところであり、敬意を表し、期待もいたしているところであります。したがって、長期的に見れば、南予の人々に企業家精神を植えつけ、事業を創出する効果はあろうかとは思いますが、雇用創出に至るには相当な時間がかかると思うわけであります。


 このため、現在の南予の課題を解決するためには、企業の立地を促進する取り組みが最も重要と考えるところであります。


 景気回復が全国的に進む中、お隣の高知県須崎市では、シリコンウエハー製造のエム・セテックが新たに1,000人規模の新工場を建設するとの話題や石川県羽咋市への産業機械部品メーカーの進出を初め、この夏の期間においても企業進出の話題が多数報じられておりました。こうした企業の進出地域を見ると、決して条件的に恵まれた地域ばかりではありません。企業進出にはいろいろな要因がありますので一概に決めつけることはできませんが、条件的には南予とそう変わったものとは思われず、個人的に勇気づけられたところであります。


 また、西九州の方では、地域間競争生き残りのため、長崎、佐賀の両県が企業誘致や就職支援の分野で連携を検討していると伺っており、連携案には共同助成制度の創設、情報の共有、共同PRを掲げておりますが、注目すべきは、双方の県内への進出企業で一方の県内居住者を雇用した場合、居住者側の県が助成するという斬新なものであります。こうした他県の動きなどを聞くにつけ、南予地域での企業立地を進める手立てはないものかと考えるところであります。


 一方、南予の自治体の間では、合併はしたが、財政基盤の脆弱性からまちづくりもままならないという声も上がっており、財政基盤確立の上からも企業立地による経済活性化に期待を寄せておりまして、地元西予市では、立地企業に対する税制上の優遇措置や地元雇用促進奨励金、工場等設置奨励金などの特別な助成措置を設け、企業立地、雇用対策に努められているところでありますが、小さい一自治体の助成措置では、会社にとって魅力あるものとはなってないようであります。企業の誘致には大変なエネルギーと条件整備が伴うため、地元だけの力では到底かなわない部分があるようであり、県当局のさらなるお力添えをお願いしたいのであります。


 地元も高速交通基盤の整備に地域振興の厚い期待を寄せていたのでありますから、高速道路が宇和島に延伸しているこの時期にあわせ、南予への企業誘致の取り組みを強化していただきたいのであります。例えば、南予広域での企業誘致体制の整備や現在ある立地奨励金の特認措置を一定の期間南予全域に適用するとか、高知県との広域連携なども視野に入れた取り組みなども考えられるのではないかと思っております。


 財政状況や立地条件など取り巻く環境は厳しく、困難は承知の上ですが、今挑戦しなければ南予の衰退はとめられない状況にあると思っているところであります。


 そこで、お伺いをいたします。


 1点目は、今年度から取り組まれている南予地域密着型ビジネス創出緊急支援事業の進捗状況はどのようになっており、また、今後どのように展開していくお考えなのか。


 2点目として、南予経済活性化のため、南予への企業立地の特別な特段の取り組みを進めてほしいと切望しておりますが、知事の御所見をお伺いいたしたいと思います。


 少々時間が余ったようでありますが、やめさせていただいてよろしいでしょうか。(笑声)(発言する者あり)はい、ありがとうございます。


 それでは、これにて私の質問を終わりたいと思います。


 御清聴、御声援まことにありがとうございました。(拍手)


○(清家俊蔵副議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(清家俊蔵副議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 薬師寺議員の質問に答弁させていただきます。


 このたび重大な決断のもと禁煙に踏み切られ33日目とのこと、多大なる敬意を表し上げたいと思いますとともに、イチロー選手の連続ヒットのように、途中で中断することのないようお祈り申し上げます。(笑声)


 地方局再編問題についてのお尋ねで、本庁直轄方式では不都合があり、3局体制の地方局が必要であると判断した理由は何かとの質問でございました。


 このたびの地方局制度の見直しに当たりましては、この際、思い切って地方局を廃止し、地方には業務ごとに単独事務所のみを配置するという、いわゆる本庁直轄方式についても選択肢の一つとして検討を行いました経緯はございます。


 確かに薬師寺議員御指摘のような、さまざまな視点からの考え方があり得ると思いますが、現在の地方局が十分に機能を果たしていないとの意見もあります一方で、細長い県土を有する本県にとって、地方局制度は、所管地域の一体的発展を図るための拠点として、地域実態に応じた適時適切な事業執行、局内調整による部局横断的な行政執行、緊急・災害時等の速やかな現場対応など、即決性、総合性の面において、個々の単独事務所による縦割り行政よりもすぐれた点があることも事実でございまして、軽々にどちらがいいかということを申し上げることもできませんが、他県におきます現在の状況としましては、総合出先機関の見直しの際には、廃止ではなく機関統合の方向を目指しているところが多い状況にもございます。これは恐らく直轄方式にすべて切りかえるとするならば、大量な人員整理その他を伴うこと、あるいは行政の継続安定性からして、一気呵成にというわけにはいかないという諸般の事情もあるのかなという想定はいたしております。


 地方局制度は、昨年4月に実施しました市町村アンケートでも、全体の8割を超える市町村から評価を得ておりますが、地方局の権限不足や本庁との二重行政の解消を求める意見も多く出されたことから、今後は、新しい地方局への思い切った事務、権限の委譲を行うなど、地域の実情に即した総合的かつ機動的な執行体制の整備により、地域の核となるニュー地方局を誕生させたいと考えております。


 薬師寺議員が選出母体となっております西予市は八幡浜地方局管内でございまして、議員の数から言いますと、八幡浜地方局管内の選出議員6名、宇和島地方局管内選出の議員が5名と、ほぼ拮抗した数字でございまして、この11名で十分御議論を尽くしていただいて、南予地域の出先機関のあり方につきまして、ある程度の考え方がおまとめいただければ、県が一方的な形で結論を示すよりも、むしろ議会と理事者側の二人三脚によるすばらしい形での結論が得られるのではないかとも考えております。


 次に、南予経済の活性化について、南予への企業立地の特別な取り組みを進めてほしいが、知事の所見はどうかとのお尋ねでございました。


 南予地域の活性化と安定した雇用を確保する上で、企業誘致は即効性のある最も有効な手段であると考えており、企業誘致活動における最優先課題として取り組んでまいりました。この結果、南予地域におきましても、物流コストのかからないコールセンターや発泡スチロール製の漁箱製造会社、魚の飼料製造会社などの地域産業や地域資源とマッチした企業が立地いたしております。


 しかしながら、大規模な企業誘致につきましては、用地、用水の確保、本社、市場、関連企業への近接性などの条件が立地の重要な決め手となりますけれども、南予地域はこの条件に適合しないことが多く、誘致の大きな制約要因となっております。


 このため現在、企業訪問やアンケート調査等により、南予地域の地理的要件や地域資源等と適合する企業の掘り起こしを行っているところでありまして、また、企業立地に当たっては、県と地元自治体との密接な連携によるワンストップサービスやきめ細やかな支援が大きな立地要因となっておりますことから、今後一層、地元自治体の積極的な協力を得て、南予地域への企業誘致に積極的に取り組んでいくことといたしております。


 私自身の体験からいたしましても、中予、東予に比べますと、南予の地元自治体のこの誘致問題に対する取り組みは不十分ではないのかという率直な印象を持たせていただいてもおります。


 なお、御提案のありました南予地域特認の企業立地優遇措置や高知県との連携等につきましては、現下の厳しい財政状況の中、既に本県では、全県を対象にした全国水準以上の優遇制度を有しておりますこと、また、企業誘致は、現在、自治体間で激しくしのぎを削っている競争状態にありますことから、立地可能性が生じた個々の具体的な案件に即して、その都度検討してまいることといたしたいと考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 讀谷山総務部長


   〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 薬師寺議員にお答えいたします。


 まず、本県の財政状況が急激に悪化した原因はどこにあるのか。また、今後の改善計画はどうかとのお尋ねについてでございますけれども、財政状況が悪化した原因といたしましては、過去の景気対策等に伴う公債費や社会保障関係経費の負担が年々増加していることに加えまして、特に大きな要因としましては、平成16年度当初予算編成終盤におきまして、本県財政のかなめであります地方交付税と臨時財政対策債等が、予想を大幅に上回る270億円もの削減をされたことによるところでありまして、そのために応急措置として取り崩しました財源対策基金が枯渇状態となってしまったところでございます。


 今後も、県税収入の大幅な増加が現実には期待できない中で、骨太の方針2005におきましては、地方財政計画の歳出規模が中期的に抑制される方針等が示されておりまして、構造的財源不足が大幅に拡大する可能性が高く、基金が枯渇状態の中、このままでは財政再建団体へ転落しかねない非常事態に直面していると認識しておりまして、どういう形で財政運営を行うのか大変難しい状況にあるところでございます。


 このため歳入歳出全般にわたる改革が不可欠でありますことから、具体的目標を設定した財政構造改革基本方針といったものを来年度予算編成作業が本格化する前には策定をいたしまして、強力に財政構造を改革してまいる所存でございます。


 次に、地方局再編に関しまして、大洲市や内子町及びその周辺市町の具体的意見や県の対応についてのお尋ねでございますけれども、新しい地方局の所管区域などを検討するに当たりましては、新しい市町や県民の意向を十分に把握することが大変重要でございますことから、本年6月に新しい市町に対しましてアンケート調査を行い、また7月から8月にかけましては、より具体的な話をお聞きするために市町に対するヒアリングを実施してまいったところでございます。


 その結果を見ますと、さきに帽子議員にお答えしましたとおり、所管区域について、従来の東予、中予、南予の区割りどおりに統合する案が相対的には多かったところではございますが、御質問の大洲市と内子町につきましては、交通網の発達により松山市との時間距離が短縮したことなどを理由に、中予地方局への編入を希望しているところであります。一方、八幡浜市や西予市など周辺市町からは、これまでの広域市町村圏組合等での各種事業の継続性、住民レベルでの交流の深さや連帯感、さらには今後の南予地域の一体的な発展への影響などを勘案して、大洲市と内子町には南予地方局管内にとどまってほしいとの強い意見が出されているところでもあります。


 所管区域を決めるに当たりましては、こうした市町からの意見とともに、行政上の諸計画等の区域割りとの関係、さらには保健所や税の収納、各種証明、旅券発行といった住民サービスに直結する機能を中心に、どのような機能を旧地方局に残し地元住民の利便性を確保するのかということが今後の重要な課題であると認識しているところでございます。


 このため県としましては、市町アンケートやヒアリングの結果を基本としつつ、また、旧地方局の場所に残すべき機能を明らかにしながら、将来の南予地域の発展方向を考えたときにどのような所管区域が最もよいのかを見きわめる必要があると考えておりまして、この秋に開催予定のトップミーティングでの知事と各市町の首長の皆様方との意見交換、議会での御議論、さらには県民へのパブリックコメントなどを通じまして、市町や県民の意見を把握しながら、今年度末までには新地方局の所管区域を固めたいと考えております。


 以上でございます。


○(高浜壮一郎経済労働部長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 高浜経済労働部長


   〔高浜壮一郎経済労働部長登壇〕


○(高浜壮一郎経済労働部長) 薬師寺議員にお答えします。


 南予地域密着型ビジネス創出緊急支援事業の進捗状況はどうか。また、今後どのように展開していくのかとのお尋ねでした。


 この事業は、落ち込みの激しい南予地域の経済活性化に向けまして、地域に入り込んでビジネスシーズ、ビジネスの種を発掘しこれを起業に結びつけるコーディネーターを現地に配置をいたしますとともに、起業のためのノウハウを学ぶワークショップの開催並びに事業の立ち上げ資金の助成を行いまして、発掘から開業に至るまで一貫した支援を行うものでございます。


 これまでに、一般公募で選任をしたコーディネーターが、宇和島地方局を拠点に南予一円を巡回し、地域食材の加工や町並博での自主企画関連事業など21件のビジネスシーズを発掘をしておりまして、起業に向けて助言をしておりますほか、現在は、立ち上げ資金助成の対象となりますビジネスプランの応募も受け付けを行っているところでございます。


 今後は、10月上旬から大洲市と愛南町でワークショップを開催をいたしまして、広く創業希望者に創業ノウハウを伝え起業を促進することとしておりまして、地元市町を初め関係機関と十分に連携をしながら、地域に密着した創業の促進に努め、南予地域の経済の振興と雇用の拡大につなげていきたいと考えております。


 以上でございます。


○(喜安晃農林水産部長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 喜安農林水産部長


   〔喜安晃農林水産部長登壇〕


○(喜安晃農林水産部長) 薬師寺議員にお答えをいたします。


 中山間地域の振興について、これまで農業分野において中山間対策をどのように進めてきたのか。また、今後の振興方策はどうかとのお尋ねでございました。


 県では、中山間地域の振興策として、都市部との所得格差や生活環境格差の是正のため、昭和41年度から山村振興等農林漁業特別対策事業等で、集落道・簡易給水施設、集出荷施設整備などにより生活環境の整備及び農産物の生産振興を図ってきたところでございます。


 さらにこれらの施策に加えまして、中山間地域が、食料生産の場のみならず空気の浄化や水源涵養、洪水の防止等の多面的機能を持っており、国土の発展を図る上からも極めて重要な地域でありますことから、中山間地域総合整備事業により、農業の生産基盤整備と生活環境の利便性、快適性の確保に努めますとともに、中山間地域等直接支払制度を活用して耕作放棄の発生等を防止し、地域住民みずからが住みたいと思う農村づくりを推進しているところでございます。


 今後とも、中山間地域の基幹産業でございます農業の振興を図るため、市町などと綿密に連携しながら、地域に適した作物や品種等を選定して、棚田の保全、集出荷施設や集落排水施設の整備を進め、社会情勢の変化に対応したグリーン・ツーリズム推進事業等も積極的に推進するなど、日本人の心のふるさと・安らぎの原点である中山間地域の農業、農村の振興を支援してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(大内忠臣土木部長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 大内土木部長


   〔大内忠臣土木部長登壇〕


○(大内忠臣土木部長) 薬師寺議員にお答えいたします。


 中山間地域の振興について、公共事業が削減される中での中山間地域の建設業の役割と振興方策はどうかとの御質問がございました。


 中山間地域におけます建設業は、農業の裏作と言う方もおられますが、農家の兼業の場として貴重な現金収入をもたらすとともに、若年者などの雇用の受け皿として地域の活性化を図る上で、また、地域防災の上でも重要な役割を担うなど、中山間地域にとって必要不可欠な産業であると認識しております。このため、厳しい財政状況が続く中、公共事業の実施に当たりましては、国庫補助事業の導入によりまして必要な事業量の確保に努めますとともに、工事の発注に際しましても、県内業者の受注機会の確保に努めているところであります。


 しかしながら、国、県の長引く厳しい財政状況から、公共投資の減少傾向は今後も継続することが予想され、すべての建設業が現状のままで生き残ることは非常に困難な状況となっていると考えております。


 このため、関係部局と連携してアクションプログラムを作成いたしまして、建設業の技術力、経営基盤の強化、企業の再編や新分野への進出など、建設業の地域における再生を支援し、地域の振興にもつなげてまいりたいと考えているところでございます。


 以上でございます。


○(清家俊蔵副議長) 暫時休憩いたします。


     午前10時44分 休憩


    ――――――――――――


     午前10時59分 再開


○(清家俊蔵副議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(楠橋康弘議員) 議長


○(清家俊蔵副議長) 楠橋康弘議員


   〔楠橋康弘議員登壇〕


○(楠橋康弘議員)(拍手)(発言する者あり)楠橋康弘です。


 今回、質問の機会を与えていただきまして、本当にありがとうございます。すごく緊張しており、たどたどしい部分があると思いますが、どうかよろしくお願いいたします。


 質問の前に、思いと要望を少し述べさしていただきます。


 戦後の経済発展の中で、日本は経済大国として物質的繁栄は手に入れましたが、その一方で、国民の倫理観や道徳心は衰退していっております。


 しかしながら、私は、日本人の伝統的文化的行動規範である道徳を再興すれば、あるべき日本人の形を広めていくことができると確信しております。


 全国各地の中学校で、立志式という行事が行われていました。現在では行っていない自治体も多くあると聞きます。本県では少年式という形で行われ、一般化されております。昔で言う元服、つまり14歳での自立を誓う行事です。私は、強い日本人をつくるための手段の一つとして、自立、生きる力、道徳心を養う少年式を形骸化させてはならないと思っております。本当の意味で、自立を促す行事として定着させれば、自立した少年少女は貴重な財産になります。また、教育が社会の大切な機能であることは、昔も今も、そしてこれからも変わらないものと思います。


 地域社会では、子供を励ましたりしかったりするおじさんおばさんがいなくなり、両親でさえもしからないという甘やかし社会となっています。今の日本の子供は、甘やかしと学校での束縛が同居している環境であり、学校での束縛が学原病を生み出し、一方では登校拒否、家庭内暴力となり、他方ではいじめの原因となっています。さらに、最近の少年犯罪の増加によって心の教育まで強調されるようになり、学校での教育は大切でありますが完全ではないのです。今後は、学校の機能を限定し、親や地域にゆだねていくことこそが教育の正常化につながっているのではないでしょうか。国家百年の計は教育にありと言いますが、戦後教育の中で、この国に対する愛国心的なものが失われていることを感じますし、郷土愛も同様であります。


 県としても、個人中心から地域を愛する教育、そして、少年式のような自立を学ぶ教育を一層進めていってほしいと願っています。


 もう1つ要望として述べます。


 県財政が逼迫している折、新たな財源の確保が必要不可欠であります。そこで、問題点もあるとは思うのですが、カジノ構想もその一つであると考えます。観光の一つとして雇用創出効果が期待でき、経済波及効果も大きいと思います。私は、四国4県を一つの州とする道州制を導入すべきであると考えておりますが、カジノ構想は、島国四国としての発展するための新たな財源として期待できると思います。一つの案として真正面にとらえ、行政が中心となりカジノ構想を研究していくのも、今後の道州制検討のヒントになると思います。


 それでは、質問に移ります。


 初めに、瀬戸内しまなみ海道の通行料金についてお伺いします。


 早いもので平成11年5月にしまなみ海道が開通して6年が経過いたしました。この間、しまなみ海道を利用した車は来島海峡大橋で約1,400万台に上っており、本県の物流や人的交流の拡大に大いに役立っているほか、沿線の住民にとりましても、救急患者が時間や天候に左右されず安全確実に施設の整った病院に搬送できるようになるなど、まさに生命線として、また、通勤、通学、そして買物と生活の足として、生活環境や利便性の向上に大きく寄与していることは、御案内のとおりであります。


 特に、昨年9月に来襲した台風21号により、東予地方において東西交通が完全に遮断された際には、多々羅大橋の交通量が約3倍に増加するなど、しまなみ海道が迂回路として活用されたほか、先日の台風14号においても、大鳴門橋や瀬戸大橋が通行どめとなる中、しまなみ海道が本州−四国間を結ぶ唯一のルートとして活用されるなど、社会、経済活動において、島国四国の大動脈としてその機能を大いに発揮したところは、記憶に新しいところであり、このことは、この世紀の大事業に取り組まれた県を初め、先人各位の御努力のたまものであると深く敬意をあらわすものであります。


 しまなみ海道の利用状況を見ますと、基本料金が28%割引の新特別料金が適用された平成15年以降は若干回復しておりますが、来島海峡大橋では、開通時の約8割と大幅な減少となっております。このことは、観光宣伝などの利用促進に対する地域の努力不足にも責任の一端はあろうかと思いますが、やはり通行料金の高さにその大きな原因があるのではないかと考えております。


 県におかれましては、昭和45年、本州四国連絡橋公団創設以来、適正な料金水準の確保等を目的として多額の出資を行うなど、通行料金問題について積極的に取り組んでいただいているところでありますが、今治市民から料金が高過ぎて橋が利用しづらいとの多くの声が上がっておりますように、現在の通行料金にはまだまだ割高感があると考えており、私は、合併により今治市民が名実ともに一体の市民となるためにも、さらなる料金引き下げを強く望んでいるところであります。


 一方、しまなみ海道は、日本のエーゲ海とたたえられる美しい瀬戸内海の島々を結び、他に比類のないすばらしい景観を有しております。また現在、NHK大河ドラマで源義経が放送されておりますが、義経のよろいも展示している大三島の大山祇神社を初め、ロマンが香る水軍の息吹を感じさせる伯方島のふるさと歴史公園や大島の村上水軍博物館など、数多くの歴史的な観光資源を有しております。この放送を契機とし、観光客の増大を図るため、遠来の観光客にとってもより利用しやすい料金制度の導入もあわせて実現されることを強く望んでいるものであります。


 そこで、お伺いします。


 県は、瀬戸内しまなみ海道の通行料金引き下げについてどう考えているのか。また、今後どのように取り組んでいかれるのか、御所見をお伺いいたします。


 次に、上島架橋の整備についてお伺いします。


 上島町は、昨年10月に弓削町、生名村、岩城村、魚島村が合併して「新たな交流による人も自然も輝くまち、上島」をキャッチフレーズに、新しいまちづくりに出発したところであります。


 しかしながら、人口約8,000人余りと県下合併市町で最も小規模であるばかりではなく、本土と遠く離れた離島という不利な条件でのまちづくりを余儀なくされており、上島町の有する瀬戸内海の豊かな自然や文化、ミカン、レモン、タイ、タチウオ、ノリ養殖を主とする農水産業など、他の地域に負けない豊かな資源等を十分に生かしたまちづくりを進めるためにも、交通手段を海上ルートに頼らざるを得ない状況の打開が大きな課題となっております。また、65歳以上の高齢人口が3割を超え、さらに、財政状況も厳しい中、快適で活力のある豊かな暮らしができるまちづくりを行うには、各種施設の集約や一体的運営による行財政の効率化を行うとともに、お年寄りから子供までおのおの持てる力を結集し、お互いに支え合う仕組みづくりが課題であります。そのためにも、何よりも住民が各島を昼夜を問わず自由に行き来できる交通基盤の整備が求められています。


 こうした中、県におかれましては、岩城島、生名島、佐島、弓削島の4島を3橋で結ぶ架橋計画を立案され、平成8年には第1橋目となる弓削島と佐島を結ぶ弓削大橋が完成、供用されております。残る2橋の架橋についても、その後、精力的に調査を進められ、昨年4月に生名島と佐島を結ぶ生名橋が実用化されたところであり、地元住民を初め関係者一同、新しいまちづくりに大きな弾みがついたと大変感謝はしているところでございます。この上は、上島町を初め地元住民も財政状況が大変厳しい中、多くの経費を投下して架橋建設が行われることを十分認識し、地元が主体となって、架橋を農水産業や観光の振興、さらには地域福祉の向上につながるよう積極的に取り組んでいかなければならないと考えております。


 私も地元の議員の一人として、上島町や地域の人々とともに架橋を生かしたまちづくりに取り組んでまいりたいと考えておりますので、生名橋の一日も早い完成をお願いするとともに、そこで、お伺いいたします。


 上島町の新しいまちづくりに必要な上島架橋にどのように取り組んでいるのか、事業の進捗状況にあわせてお聞かせ願いたいのであります。


 次に、介護保険法の改正についてお伺いいたします。


 7月14日、厚生労働省は、介護保険法改正に伴い、ことし10月から介護保険施設等の居住費と食費を保険給付の対象外とすることに伴う施設等の介護報酬の改定案を社会保障審議会介護給付費分科会に諮問し、同分科会は諮問どおり答申しました。これにより、年間3,000億円の介護給付費が抑制される一方、介護保険給付から外された居住費と食費は利用者から徴収されることになります。利用者が負担する居住費の額は、居住環境に応じて施設によって異なり、施設と利用者の契約で決まることになっておりますが、低所得者対策を行うために国が示した基準費用額では、ユニット型個室で月額6万円、準個室と従来型個室で5万円、相部屋は1万円になっております。


 一方、食費については、現行の基本食事サービス費を廃止し、既に自己負担となっている食材費だけではなく調理費も利用者負担となり、先ほどの国が示した基準費用額では月額4万2,000円になり、個別に栄養、食事指導した場合などはさらに加算されることになります。ただし年金収入が年間266万円以下の低所得者には、収入に応じた負担額限度を設け、それを超えた分は基準費用額の範囲内で保険から補足給付を行うこととしております。


 国、地方とも財政状況が厳しい中で、特に、社会保障関係経費の伸びが増大し、その抑制を図ることが急務であることは十分理解しておりますが、その負担を社会的弱者であるお年寄りに求めることについては、私はいささか疑問を抱かざるを得ないのであります。


 そこで、お伺いします。


 県は、今回の介護保険制度の見直しで、施設の居住費、食費が保険対象外とされたことについて、どのようにお考えなのか、お聞かせください。


 また、最近、認知症のお年寄りに多額のリフォームを行わせた事件がマスコミをにぎわわせており、成年後見制度の窓口整備が喫緊の課題とされております。成年後見制度とは、認知症や知的障害、精神障害などの理由で判断力が不十分な人にかわって、不動産や預貯金など財産管理やものやサービスの購入の契約などを成年後見人が行う制度で、本人や家庭からの申し立てによって家庭裁判所が選ぶ法定後見制度と、あらかじめ本人が選んでおく任意後見制度があります。


 厚生労働省は、介護保険法の改正に伴い、各市町村に新設する地域包括支援センターに成年後見制度の窓口を置くこととし、社会福祉士を中心に各自治体や弁護士会などと連携し、相談の受け付けや手続方法の助言をすることにしております。


 全国の認知症のお年寄りは169万人と推定されておりますが、国民生活センターによると、認知症のお年寄りの判断力の不十分な人が契約をしてしまったとの相談が、15年度だけで約1万件も寄せられているとのことであります。


 しかし一方では、最高裁判所の調べでは、全国の家庭裁判所への成年後見の申し立ては、平成15年で前年度比13%増の1万7,086件にとどまっています。このように成年後見制度の周知がまだまだ十分でない状況において、今回の厚生労働省の取り組みは時宜を得たものと評価しておりますが、これも十分な周知が行われなければ、センターの活用もされず成果の伴わないものとなってしまうのではないでしょうか。


 そこで、お伺いします。


 成年後見制度の活用について、今後の取り組みをお聞かせください。


 次に、人権擁護法案についてお伺いします。


 人権侵害事件については、平成16年に新規に救済手続を開始した人権侵犯事件数は2万2,877件で、対前年度比で4,091件の増と、平成15年を約20%上回る大幅な増加となり、過去最大の件数となりました。このうち公務員、教育職員等による人権侵犯にかかわるものは2,070件で、対前年度比で310件の増、私人間の侵犯にかかわるものは2万807件で、対前年度比で3,781件の増となっております。このように救済手続の開始件数が大幅な増加を示した最大の要因は、いわゆるおれおれ詐欺、架空請求など振り込め詐欺にかかわる事件の急増であります。これらの事件は、平成15年の135件から平成16年の3,454件に増加しており、新規救済手続開始総件数の約15%を占めるまでに至っております。


 また、人権問題の重要事案であるプライバシー関係、差別待遇の増加が顕著で、中でも差別待遇は、対前年度比約44.5%の伸びを示しており、平成11年と比べると約3.3倍の伸びとなっております。


 国においては、人権侵害からの救済をうたった人権擁護法案のさきの国会への提出を目指しておりましたが、与党内でも賛否両論あり、結局提出は見送られました。しかし、こうした現状を考えますと、早期の対応が必要不可欠であると考えます。


 そこで、お伺いします。


 県として、人権擁護法案の早期成立についてどのようにお考えでおられるのか。また、本県での人権侵害事件の現状と対策についてお聞かせください。


 次に、中小企業の育成、支援についてお伺いいたします。


 本県の事業所の状況を平成15年工業統計調査結果及び平成16年商業統計調査速報から見てみますと、デフレ経済の長期化により、製造業では、平成15年12月31日現在の事業所数は、5,128事業所で前回の平成12年調査に比べ881事業所の減少、平成15年中における製造品出荷額等も3兆2,214億円で、平成12年調査に比べ2,681億円の減少になっています。また、卸売・小売業の事業所数は、平成16年6月1日現在、2万2,051事業所で、前回の平成14年の調査と比べると1,513事業所減少しており、昭和63年以降一番低い水準となっております。


 県内経済は、非常に厳しい状態にあると言っても過言ではなく、今こそ先見性を持った行政による支援を求められているのではないかと思うのであります。


 本県は、工業統計調査からもわかるように、製造業では、1から3人の事業所が全体の35.9%と最も高く、次いで4から9人が31.9%、10から19人が14.1%となるなど、大多数を中小零細企業が占めております。それだけに、これらの中小企業が元気にならなければ県内経済が活性化したとは言えないと思うのです。内発的振興と言いますか、中小企業の育成、支援を強力に推進することが必要ではないでしょうか。私は、県内経済を活性化し、新しい活力を生み出すためには、中小企業の育成、支援は不可欠であると思っております。


 そこで、お伺いいたします。


 県内中小企業の支援、育成について、これまでどのように取り組んできたのか。また、今後どのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。


 関連して、企業の新規開業に対する支援についてお伺いいたします。


 御存じのとおり近年では、企業の新規開業が低迷し開業率が廃業率を下回る事態が続いております。新規開業の低迷により経済活力の低下が懸念され、公的な開業支援措置がさまざまに行われておりますが、いまだに十分な成果を上げているとは言いがたい状況にあります。新規開業によって新たな財とサービスが供給され雇用が生み出される。企業の新陳代謝によって競争が活発になり経済は活性化する。こうした新規開業の効果は、地域経済にとって極めて重要であります。


 そこで、お伺いします。


 県は、これまで、新しく事業を起こしていこうという企業や起業家に対してどのような支援を行ってきたのか。また、今後どのように支援拡大を充実させていくのか、お伺いいたします。


 最後の質問です。


 環境対策についてお伺いいたします。


 資源やエネルギーを大量消費する今の社会は持続不可能であり、考え方を早急に転換する必要があります。環境問題への取り組みは、一部の企業しか積極的に行っていないのが現状でありますが、すべての人々が積極的に取り組まなければなりません。地域での取り組みを実践し、行政が支援していくことで初めて持続可能な循環型社会が実現できるのです。


 環境対策というと、ともすれば今できることからといった進み方をすることが少なくありません。すなわち現在の状態をもとに将来を予測するフォアキャスティングと呼ばれる手法に基づいた考え方です。しかし、この考え方では最終的に到達すべき明確な目標を持たないまま前へ進み、環境対策に投じた費用、労力、そして、貴重な時間のかなりの部分を結果的に浪費することにもなりかねません。


 そこで提案したいのが、スウェーデンで生まれた循環型社会をつくるためのナチュラル・ステップの考え方です。その概念は、地球循環を維持するための4つのシステム条件に沿って地球環境の保護と経済発展の双方が両立する社会を目指すものであり、持続可能な循環型社会の実現には欠かせません。将来のために現在するべきことは何かを考えるバックキャスティングの手法も用いて、地域におけるさまざまな取り組みを実践していくものであります。明確でだれもが取り組みやすいISO14001のように多額の費用がかからないことから、日本でも、企業、自治体あるいは個人が、小さな取り組みから実践し確実に成果を上げております。私は、地域において、この考え方を実践することによって、みずからの地域はみずからがつくっていくという地域力を高め、夢を語り合える自然とのバランスがとれた未来の新たな地域を創造できると確信しております。


 スウェーデンでは、小学校就学前から環境教育が始まります。その効果もあり、多少値段が高くても環境に配慮したエコ商品を購入しようとする意識が浸透しています。このような消費者の環境意識にこたえようと小売業者は積極的にエコ商品を取りそろえています。


 すべての環境と経済の両立はリサイクルから始まると言っても過言ではありません。よりリサイクルしやすい製品を継続的につくり出していくことが持続可能な社会と存続可能な企業の条件になってきております。


 そこで、お伺いいたします。


 ナチュラル・ステップが目指す環境保護と経済発展が両立できる循環型社会の構築に向けて、県としてどのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。


 以上で私の質問は終わります。


 御静聴ありがとうございました。ありがとうございます。(拍手)


○(清家俊蔵副議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(清家俊蔵副議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 楠橋議員の質問に答弁させていただきます。


 まず、上島架橋にどのように取り組んでいるのかとのお尋ねでございました。


 上島架橋は、岩城島、生名島、佐島、弓削島の4つの島を結ぶ離島架橋でありまして、多大な費用と期間を要する大規模な事業となりますことから、県としてもこの整備効果を上島町の新たなまちづくりに最大限に生かすことが重要と考えております。


 このため、架橋を起爆剤として地域の活性化にも寄与できるよう上島架橋連絡協議会を設置し、県が策定する整備計画に合わせ、町においては、住民参加のもと新たな交通拠点や公園の整備など架橋を生かしたまちづくり計画を進めるなど一体的に取り組んでいるところでございます。


 県としては、整備効果の早期発現を図るため、工期短縮やコスト縮減に努めることとしております。具体的には、現在、事業中の生名橋について、橋の中央部に待避所を設けた1.5車線的整備手法を導入するとともに、橋の構造形式や新素材の採用も考慮した詳細設計を進めており、本年度中には工事に着手したいと考えております。財政状況が厳しい中ではございますが、引き続き住民協働のもと、新たな上島町の発展につながるまちづくりと上島架橋の早期完成に向け、全力で取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、中小企業の育成、支援について、これまでどのように取り組んできたのか。また、今後どのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございました。


 製造拠点の海外移転による空洞化や市場競争の激化、流通構造の激変など厳しい構造変化の中で、本県の経済が活性化し地域が持続的に発展してまいりますためには、県内中小企業が企業家精神を発揮し、創造的、革新的な事業展開にチャレンジしていくことが不可欠であると思っております。


 こうした認識のもと、県におきましては、ベンチャー企業の育成等による創業・起業化支援や産学官の連携強化等による技術・商品開発支援、新たな市場開拓や新事業への転換等の経営革新・販路開拓支援など、意欲ある中小企業者を重点的に支援するほか、産業人材の育成や金融円滑化など中小企業の体質強化にも取り組んできたところでございます。


 今後は、技術、経営、人材、販路、金融等各般にわたる施策について、中小企業の強みである機動性、柔軟性、創造性が発揮できますよう選択と集中を進め、大手企業と中小企業とのマッチングによる新商品開発や愛媛プロダクツの販売促進など、引き続きやる気のある中小企業の育成、支援に努めてまいりたいと思っております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(石川勝行県民環境部長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 石川県民環境部長


   〔石川勝行県民環境部長登壇〕


○(石川勝行県民環境部長) 楠橋議員にお答えいたします。


 人権擁護法案について、人権擁護法案の早期成立についてどのように考えているのかとのお尋ねでございました。


 人権擁護法案につきましては、平成14年3月に国会に提出されましたが、表現の自由や人権委員会の独立性をめぐる反対意見等があり、審議は継続されておりましたものの、平成15年10月の衆議院の解散により廃案となりました。


 しかしながら、人権が尊重される社会づくりを進めますには、人権意識を高めるための人権教育、啓発の推進とともに、人権侵害の被害者に対する救済など、人権擁護の取り組みを推進することが重要であると認識しております。


 さきの人権擁護法案については賛否両論ございますが、特に近年、子供や高齢者に対する虐待、インターネットを使った差別事件など数多くの人権問題が発生しておりますことから、実効性のある人権侵害救済制度を盛り込んだ法案の成立が望ましいと考えております。


 次に、人権侵害事件の現状と対策はどうかとのお尋ねでございました。


 本県における人権侵害事件につきましては、平成16年中に松山地方法務局で救済手続を開始したものは659件でございまして、前年に比べ337件増と倍増いたしております。これは全国と同様に、振り込め詐欺や架空請求などの事件が405件と急増し、全体の6割を占めていることによるものでございまして、これらについては法務局が調査を行い、適切な助言や措置が行われているものと承知いたしております。


 一方、人権問題の重要事案でありますプライバシー関係や差別待遇の件数は、平成15年に45件あったものが、平成16年には39件と減少をしております。


 県といたしましては、すべての人の人権が尊重される社会づくりを進めますため、今後とも松山地方法務局や愛媛県人権啓発活動ネットワーク協議会と連携しながら、昨年12月に策定いたしました愛媛県人権施策推進基本方針に基づき、効果的な人権啓発活動の推進や人権教育の充実に取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、ナチュラル・ステップが目指す環境保護と経済発展が両立できる循環型社会の構築に向けて、どのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございました。


 楠橋議員お話のナチュラル・ステップにつきましては、環境保護と経済的発展の双方を維持することが可能な社会を目指しておりまして、このことはまさしく循環型社会の構築に向けた取り組みを進めている本県の目標とするところでございます。


 このため県におきましては、本年3月、第二次えひめ循環型社会推進計画を策定し、環境意識の高揚、環境優先行政の実践、多様なリサイクルシステムの定着促進、環境ビジネス支援制度の拡充を4本柱として総合的な施策を推進することとしておりまして、県民、NPO、事業者及び行政が一体となって、持続可能な循環型社会を構築してまいりたいと考えております。


 また、お話のありましたリサイクルの推進につきましては、優良なリサイクル製品等を知事が認定し、広く周知を図っておりまして、さらに今年度からは、これらの製品をビジネスとして広げるエコビジネス支援プログラムを実施するなど、リサイクル産業の育成、支援に積極的に取り組むこととしております。


 以上でございます。


○(藤岡澄保健福祉部長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 藤岡保健福祉部長


   〔藤岡澄保健福祉部長登壇〕


○(藤岡澄保健福祉部長) 楠橋議員にお答えをいたします。


 介護保険法の改正について、まず、今回の介護保険制度の見直しで、施設の居住費、食費が保険対象外とされたことについてどのように考えているのかとのお尋ねでございます。


 今回の見直しは、介護給付費が年々増大する中で、保険料の上昇を少しでも抑えるとともに、同じ要介護状態であれば、在宅、施設にかかわらずどこでサービスを受けても給付と負担が公平となるよう保険給付を効率化し、介護に要する費用に重点化するために行われたものであります。


 県としては、介護保険制度が保険料と公費という国民負担によって支えられていることを考えれば、制度の持続性や公平性を確保する観点から、施設の居住費、食費を自己負担とする今回の見直しは必要なことであると理解しております。


 また、所得の低い方については、施設サービスの利用に支障が生じないよう、国に対して低所得者対策を拡充するよう要望してきたところでありますが、今回の見直しでは、所得の低い方に対する負担限度額の設定や社会福祉法人による利用者負担の軽減制度の運用改善など、負担を軽減するきめ細かな対応もあわせてとられることになっておりまして、県としては、こうした施策が円滑に活用していただけるよう利用者への周知や施設への指導に努めてまいりたいと考えております。


 次に、成年後見制度の活用についての今後の取り組みはどうかとのお尋ねでございました。


 高齢者の権利擁護には、成年後見制度が有効であり、先般、笹岡議員にお答えしたように、県では、各市町の行う普及、啓発や利用促進を助成するとともに、高齢者総合相談センターで相談に応じてきたところでありますが、これまで制度自体になじみがなく、また、市町長が本人にかわって成年後見申し立てを行う手続が煩雑であるなどにより、制度の利用は十分とはいえなかったところであります。


 こうした状況を踏まえ、国では18年4月以降、高齢者の権利擁護を各市町の地域包括支援センターの必須事業として位置づけるとともに、申し立ての基準を緩和したところであり、県でもこうした国の動きを踏まえ、7月には弁護士会等関係団体に各市町への支援について協力依頼を行うとともに、8月には成年後見申し立て手続に係る説明会を各市町の担当者を対象に開催したところであります。


 今後は、こうした取り組みを一層進め、成年後見制度が十分活用されるよう県民への周知を図るとともに、地域包括支援センターが円滑に機能するよう支援をしてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(高浜壮一郎経済労働部長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 高浜経済労働部長


   〔高浜壮一郎経済労働部長登壇〕


○(高浜壮一郎経済労働部長) 楠橋議員にお答えします。


 これまで、新しく事業を起こしていこうとする企業や起業家に対してどのような支援を行ってきたのか。また、今後どのように支援を拡大、充実させていくのかとのお尋ねでした。


 県内経済の活性化を図るためには、既存産業の高付加価値化、高度化とあわせて、新事業の創出が重要な課題でございます。このため、えひめ産業振興財団を新事業創出の中核的支援機関と位置づけまして、テクノプラザ愛媛に技術、経営面など専門知識の豊かなプロジェクトマネージャーなどを配してワンストップ相談窓口を開設しておりますほか、県下4カ所の商工会議所などにも地域相談窓口を設けて、これまで創業支援や販路開拓、ビジネスマッチングなど各種の支援策を展開してきているところでございます。


 これらに加え、県内で創造的な知識を生かして事業を起こそうとする者に対し、ハイレベルな新技術、新製品の研究開発などに要する経費を2年間で最高6,000万円を補助するアクティブ・ベンチャー支援事業や、医療、福祉、情報通信など新規成長分野での創業等に対し開業時の初期的経費を補助いたします新規成長ビジネス創出等支援事業、それと創業支援のための県単融資制度などのほか、本年度から新たに経済的低迷の著しい南予地域に特化して創業を支援いたします南予地域密着型ビジネス創出緊急支援事業など、特色ある事業にも取り組んでいるところでございます。


 さらに本年10月からは、IT創業者の要望等を踏まえまして、産業情報センターにインキュベート施設をオープンすることとしておりまして、今後とも、タイムリーかつ効果的な支援施策を展開することによって、創造性豊かで競争力の高い活力ある企業を育成してまいりたいと考えております。


 以上であります。


○(大内忠臣土木部長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 大内土木部長


   〔大内忠臣土木部長登壇〕


○(大内忠臣土木部長) 楠橋議員にお答えをいたします。


 瀬戸内しまなみ海道の通行料金引き下げについてどう考えるのか。また、今後どのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございました。


 県では、通行料金引き下げ等を目的といたしまして、本四公団に対し、平成24年までの出資計画に基づき、これまでに総額約410億円の出資を行ってきているところであり、それを受けて、現在基本料金から28%引きの新特別料金が適用されております。しかしながら、平成15年5月に行われました本四公団の1兆3,400億円の債務処理に際しまして、国からは、この新特別料金を維持するためにも、さらに10年間の出資延長を求められており、極めて厳しい状況にあると考えております。


 さらなる引き下げを図りますためには、それに見合った交通量の増大を図ることが最も重要であり、県では、その一方策といたしまして、観光客などがより利用しやすい料金割引制度の導入を強く要望してまいりましたところ、このたび民営化を記念して、しまなみ海道の周遊割引が実施されることとなっております。地域の方々におかれましても、積極的な利用促進策の提案、実施に取り組んでいただきたいと考えております。


 今後とも、新会社に対し、民間ノウハウを生かした経営努力によるさらなる料金引き下げを求めますとともに、地域の方々と連携し、観光客など利用者の増大につながるような弾力的な料金制度の実現に向け、粘り強く取り組んでまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(清家俊蔵副議長) 休憩いたします。


 午後1時から再開いたします。


     午前11時44分 休憩


    ――――――――――――


     午後1時 再開


○(森高康行議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(河野忠康議員) 議長


○(森高康行議長) 河野忠康議員


   〔河野忠康議員登壇〕


○(河野忠康議員)(拍手)自由民主党河野忠康でございます。


 秋の高校野球新人大会中予予選に出場した上浮穴高校は、あれよあれよという間に並みいる強豪を次々と打ち破り決勝戦まで進みました。気の早い連中からは、河野さん春の選抜が見えてきたねとの声までいただきました。県大会ではシード校となりましたが、何と初戦の対戦校は済美高校でした。健闘むなしく敗れ去りましたが(笑声)、わずか9人の部員で頑張った姿は、郡民に元気を与えてくれました。監督の野球は9人いればできるんだとの励ましにこたえた部員に拍手を送りたいと思います。先日には体育大会に招かれて上浮穴高校に参りましたが、大きく両手を交互に上げ、かけ声をかけながらの力強い入場行進を見せていただきました。また、スローフードで行こうを実践すべく、久万山大豆を使っての豆腐やおから料理への熱心な取り組みが評価をされ、家庭クラブは全国高校家庭クラブ研究大会で堂々第2位に輝きました。我が上浮穴においては最高学府であります上浮穴高校が、よい方向に向かいつつあることに喜びを覚えております。


 ただいま我が久万高原町も他の中山間地と同じように少子化、過疎化に歯どめをかけることができず、悩みは尽きません。先日、ある公民館長さんと話をしておりましたら、このままだといずれ本当の森に帰ってしまうと心配されておりました。しかし、先人の皆様が永々と築いてくださったかけがえのないふるさとを決して廃れさすわけにはまいりません。


 ここ何日か愛媛新聞の一面左上に「古里に生きる」と題し、限界集落寸前と評されながらも、地域を守ろうと必死の努力をされている旧美川村の東川3部落の皆さんの鬼気迫る奮闘ぶりが紹介されておりました。市町村合併後も県下市町で最大の面積を誇る我が町でありまして、一人一人が大地主の気概を持って、苦しいけれど次の世代にしっかりとふるさとを引き継ぐ努力をするとともに、均衡ある県土の発展の一翼を担えるよう頑張っていかねばなりません。


 このことを十分に踏まえながら、質問に入らしていただきます。


 まず、行政の改革についてお伺いいたします。


 県ではこれまでに、行政改革を県政の最も重要な課題として位置づけ、平成8年、11年、14年と3次にわたり具体的な取り組み方針となる行政改革大綱を策定し、積極的な取り組みを行っているところであります。具体的には、職員の削減や県出資法人の統廃合、行政評価を活用した事務事業の徹底した見直し、愛と心のネットワーク推進のためのNPO、また、ボランティアへの支援など、行政全般にわたりさまざまな改革の取り組みを推進し、大きな成果が上がっていると認識しております。


 しかしながら、全国でも広島県に次いで進展を見た市町村合併や道州制の機運の高まりなど、地方分権の本格化、さらには少子高齢化による人口減少時代の到来などにより、現在の県行政を取り巻く社会経済情勢は大きく変化をしており、これに加えて、県民の価値観の多様化などにより、県民ニーズも質的にも量的にも大きく変化をしてきております。


 一方で、中期財政見通しにおいても、多大の財源不足額が見込まれており、午前中の答弁に立たれた讀谷山総務部長からは、財政再建団体近しとの話がありました。いよいよカテゴリー5に入ったのかと、事の重大さを感じております。


 これまでになく厳しい県財政の状況を踏まえると、これらの高度化、多様化する県民ニーズに的確に対応していくためには、さらなる行政改革に取り組んでいく必要があると考えます。幸い県では、今年度で現大綱の推進期間が終了することから、新たな行政改革大綱を今年度中に策定する予定で作業を進めていると聞いております。具体的な行政改革への取り組み項目などの検討はこれからが本番であると思われますが、新たな行政改革大綱は県の行政改革の基本的な指針となりますものだけに、県を取り巻く時代の潮流を的確にとらえ、県民や市町職員などの意見も十分に踏まえた上で、誤りのない方向を示していただきたいと思うのであります。


 そこで、お伺いをいたします。


 私は、小泉内閣が推進する改革なくして成長なし、民間にできることは民間に、地方にできることは地方にの改革の原則を踏まえるとともに、時代の流れを的確に踏まえた行政改革の取り組み方針を策定する必要があると考えるものでありますが、今回策定される新たな行政改革大綱はどのような視点に立って策定されるのか、お聞かせいただきたいのであります。


 次に、公の施設のあり方の見直しについてお伺いいたします。


 県内には、公園や文化施設、福祉施設など福祉の向上を目的とした総合運動公園や、とべ動物園、科学博物館、歴史文化博物館、美術館など県民が利用するための公の施設が数多くあります。これらの管理運営については、大変厳しい財政状況の中で、多額の経費を要している維持管理費の削減に向けて取り組んでいくとともに、一方で、多様化する県民ニーズに対応して、住民サービスの向上を図っていく必要があると思っております。


 このうち管理委託を行っている施設については、18年度からの指定管理者制度導入に向けて鋭意検討され、これまでの議会での関係条例の整備に続き、現在、公募など管理者の指定のための手続が進められており、今回の検討を通じ、管理委託施設については、今議会でえひめこどもの城と体験型環境学習センターの2つの施設について指定管理者の指定の議案も上程されており、一定の見直しが行われているものと思います。しかしながら、公の施設は、それ以外にも、大規模なものから小規模なものまで、また、全県下を対象エリアにしたものから特定の地域を対象にするものなど、さまざまな態様、目的を持ったものが数多く設置され、直営で運営されているわけであります。


 ことし3月末に総務省から出された地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針、いわゆる新地方行革指針の中では、現在直営で管理しているものを含め、すべての公の施設について管理のあり方についての検証を行い、検証結果を公表することとされ、直営施設についても、民間への業務委託や指定管理者制度、地方独立行政法人制度などの活用を検討することとされております。


 もちろん施設によっては、児童福祉法あるいは知的障害者福祉法などの法律の規定により、県が設置することが義務づけられている児童相談所や知的障害者更生相談所などがありましょうし、義務づけではなくても、地域や県民にとっての基盤的施設として、採算性や効率性等にかかわらず現状を維持していくべき美術館、図書館などがあることは否定いたしませんが、県財政が厳しい中にある中、社会経済情勢の変化や時代の趨勢を踏まえ、廃止すべきものは廃止する、業務が民間になじむものは民間にゆだねるなど、あり方そのものについて思い切った見直しが必要不可欠ではないかと考えております。


 そこで、お伺いいたします。


 今議会において、公の施設のあり方検討費の予算が上程されているようでありますが、公の施設のありようについて、今後どのように見直していくのか、具体的にお聞かせをいただきたいのであります。


 次に、JR松山駅付近連続立体交差事業について、新駅舎をぜひ木造の駅舎にしていただきたくお伺いをいたします。


 JR松山駅は、年間の乗降客が580万人にも上る本県の陸の玄関口であり、県外の旅行客などが本県で初めて接する愛媛の顔とも言える施設でもあるにもかかわりませず、他の四国3県の県庁所在地の駅と比べましても、老朽化の上に駅に設けられている都市機能も著しく不足し、駅前の広場などはにぎわいに乏しい状況にあります。このため県は、松山市が施行する土地区画整理事業と一体的に鉄道を高架とする連続立体交差事業を実施することとし、平成29年度の国体開催までの完成を目指して取り組んでいると聞き、ようやく愛媛にも他県並みに魅力ある駅の施設や駅前広場ができ上がるんだと事業の進展に大いに関心と期待を寄せているところであります。


 しかしながら、いまだ貨物基地の移転の最終決定がなされず、平成18年度の事業着手が困難な状況であるとの報道もあり、事業が停滞してしまうのではないかと危惧をいたしております。ぜひ国体開催までに鉄道高架を完成させるとともに、県都松山にふさわしい駅舎を完成していただきたいと願っております。


 この駅舎についてですが、高知県では、JR高知駅で鉄道高架事業を実施しており、19年度完成を目指しこれから駅舎の整備を行うようですが、この駅舎は、高知のシンボルとして、屋根を杉の集成材を用いた木造のアーチ型のデザインと聞いております。その他、木材を利用した駅舎の事例では、大断面木構造によりモダンな外観と明るい屋内となっている秋田新幹線の田沢湖駅や、昨年7月に新築されたお隣り香川県高松市の琴電栗林公園駅があります。駅舎を木の香りいっぱいの木造にすることにより、利用者に憩いと安らぎを与えるなど好評を得ていると聞いております。


 松山駅周辺をにぎわいと潤いのある魅力的なスポットにするためには、駅舎を核としたまちづくりが必要であり、そのためには、新しく生まれ変わるJR松山駅の駅舎において、県内産の木材を利用して、全国に誇れる憩いと安らぎを与える駅舎をつくっていただきたいと考えているところであります。


 先般、愛知博視察のためおり立ったセントレア空港は、コンパクトをコンセプトにつくられ、国内線から国際線への移動がわずか2分でできるなどの特色を持っておりますが、それ以外にもさまざまな工夫を凝らし、特に4階は、空港利用が目的でなくても再び訪れてみたくなる楽しいアミューズメントストリートになっており、セントレア空港自体が愛知県自体の観光スポットとなっておりました。


 坊ちゃんスタジアムの横に一昨年落成いたしました日本武道館をしのぐ収容人数を誇る日本一の木造県武道館は、内外より多くの賛辞が寄せられております。平成29年度の愛媛国体に全国からお越しいただく選手、関係者の皆さんが、木の香りいっぱいの木造松山駅におり立ち、その威容に歓声を上げる姿を時々想像しております。


 そこで、お伺いをいたします。


 JR松山駅の鉄道高架事業の進捗状況と見通し、さらに、JR松山駅の駅舎の建設についてはどのように考えているのかをお聞かせいただきたいのであります。


 次に、森林環境税を活用した施策の実施状況についてお伺いをいたします。


 我が国においては、たび重なる渇水や昨年の山地災害に見られるように、森林と人とのかかわりを良好に保つことは、人々にとって重要な課題の一つであり、江戸時代初期の陽明学者であります熊沢蕃山が、その著書である「集義外書」の中で「山林は国の本なり」と述べているとおり、いつの時代においても森林が人々の生活の中で大きな役割を担っていることをうかがい知ることができます。


 先週質問に立たれた社民党の笹田議員、また、同僚の鈴木議員からもお話がございましたが、本県では、森林蘇生を知事が提唱され、水源の森林づくりや放置森林対策など多様な森林づくりに取り組まれているほか、公共施設の木造など多角的な諸施策を講じられるなど、森林が、木材の生産だけではなく県土の保全、環境の保全、ひいては人々の暮らしを守り潤いを与える重要な意味を持つことを十分認識されたものであり、全国に先立って積極的に森林対策に取り組んでおられますことに敬意を表するものであります。


 さらに本県では、今年度から、森林を県民共有の財産と位置づけ、森林蘇生対策をさらに一歩進めるため森林環境税が導入をされました。


 先般、松山で開催された若手の製材業者などを中心とした日本木青連中四国地区協議会愛媛大会。中四国より170名参加された集いの中で、来賓として招かれた加戸知事は、私は、県土の70%を占める森林が、言われておりますような多面的な機能を十分発揮するためには、間伐を積極的に進めていかなければならない、その結果として、搬出された間伐材を消費するために、公共の施設に木材を使う施策を展開していると話され、四国の中で高知に次いで導入した森林環境税についても言及されました。参加者は力強い加戸知事の話に大きくうなずいておられました。


 現在、人類が直面する21世紀究極の課題は、持続可能な社会の構築であり、中でも森林は、その象徴と言えるものであろうと存じます。森林は、木材やバイオマスエネルギーなど再生可能とし、カーボンニュートラルな資源の宝庫であるとともに、さまざまな分野で人々の生活とかかわっており、人類の生存にとっても不可欠な存在であると思うのであります。


 ドイツでは、ことしの4月より、森の中に残材を残してはならないという法律が施行をされました。建築材以外の材木はすべてバイオマス発電に利用されるとともに、余った電力は国が買い取るシステムであります。


 このことから、森林環境税の導入目的である森林環境の保全と森林と共生する文化の創造の達成が、持続可能な社会の構築につながっていることを強く信じるものであります。この税の導入に当たっての県民からのパブリック・コメントにも異論の声は聞かれず、南予のある町長さんからは、県土を守るためには当然の施策であり、もっと徴収額をふやすべきであるとのお話もいただきました。森林環境税を活用した施策の展開に大きな期待を寄せております。


 そこで、お伺いをいたします。


 森林環境税を導入して半年が経過し徴収も順調と聞いておりますが、現在、施策がどのように実施され、また、導入後の県民の反響はいかがか、お伺いをいたします。


 次に、林業技術センターに新設をされました普及情報室の役割についてお伺いいたします。


 先ほど述べましたように、森林は、単に木材生産、供給の場としてのみでなく、水源の涵養、国土の保全、さらには森林浴等保健休養の場としての機能が注目されております。最近では、森林から海に注ぐ栄養に満ちたきれいな水は、漁場にもよい影響を与えることから、海側から森は海の恋人と言っていただけるようになり、植林等の支援もいただいております。


 また、地球の温暖化、酸性雨、野生生物の減少など、地球の環境問題が深刻化する中で、ことし2月に各国の温室効果ガスの削減目標を定めた京都議定書が発効し、その中で、我が国に義務づけられた削減目標6%のうち3.9%を森林が吸収することとされました。国はこれを受けて、ことし4月に京都議定書目標達成計画を策定し、目標達成のため、今後、各種施策に取り組んでいくこととされたのであります。


 このように、森林林業を取り巻く情勢は大きく変容しておりますが、国において、森林法が昨年3月に改正され、ことし4月に施行をされました。その内容を見ておりますと、林業普及制度が大きく変わっており、従来、林業普及指導員の役割は、森林の施業に関する指導を行うこととされておりましたが、今回の改正で、新たに、森林の持つ公益的機能の高度発揮に向けた活動が位置づけられるなど、従来にも増して高い資質が求められております。


 私の地元の久万高原町においては、現在、役場が中心となって森林組合等の団体と連携し、地域の森林整備、間伐材の生産を軸として林業を地域の産業として育成するため、全国でも初めての取り組みとなるでありましょう久万林業活性化プロジェクトをスタートさせました。要は、久万高原町の民有林を含むすべての森林を町が掌握し、年度別の生産計画を立てて、30haあるいは50haと大団地化し、林道を入れ高性能機械を用い搬出経費を削減し、山主に少しでも多くの利益を残そうとする仕組みであります。小規模林家が多いため山主の数は相当数になりますが、1件ごとに事前に見積もりを出して山主の承諾のもとに実施をされます。ただいま実施に向け、久万高原町林業活性化センターの職員の方々に山の境界を明確にすべくGPSを背中に背負い奮闘をいただいております。この壮大な試みが成就すれば林業再生に弾みがつくことになり、山に待望の活気が戻ってまいります。そのときにはプロジェクトXの取材を受けるはずであります。


 このプロジェクトの立ち上げ、地域振興策の企画、各団体との調整など、あらゆる局面において、県久万高原森林林業課の林業普及指導員の全面的な指導をいただいており、おかげさまで順調にプロジェクトが進行していると聞いているのであります。私は改めて、林業普及指導員の役割を再認識するとともに、地域における的確な森林整備の推進役として、その活動に大きな期待を寄せております。


 そこで、お伺いをいたします。


 県におかれましては、ことし4月に林業技術センターに普及指導部門の組織として普及情報室を新設されたと聞いておりますが、今後どのように林業を指導していかれるのか、お聞かせ願いたいのであります。


 最後に、南海地震対策についてお伺いをいたします。


 未曾有の大きな被害をもたらしました阪神・淡路大震災以降、日本は地震の活動期に入ったとも言われておりますが、これを裏づけるように、昨年10月の新潟中越地震、ことし3月の福岡西方沖地震、最近では、首都圏や宮城県を襲った地震など、このところ立て続けに大地震が発生しております。また、震度6以上の地震の発生回数も、この10年間に24回となっていることを考えると、この日本に住む限り地震から逃れられないことを改めて実感させられるのであります。我が愛媛においても、テレビ番組の途中に、震度は大きな数字ではまだありませんが、地震情報のテロップが以前にも増して流れてまいります。


 そんな中、本県にとって最も気がかりなのは、何と言っても今世紀前半にも発生が懸念されている南海地震であります。四国沖の南海トラフを震源とするこの地震は、100年から150年の周期で発生しておりますが、昭和21年に発生した前回の昭和南海地震から既に60年が経過していることを考えますと、備えのための十分な時間は残されておりません。前回の地震は、比較的規模が小さかったと言われておりますが、それでも県内で死者・行方不明者を26人、全壊家屋302棟などの被害が生じております。


 一方、今後発生が懸念される南海地震は、県の被害想定では、マグニチュード8.4と昭和南海地震の実に4倍の規模が予想されており、被害も比較にならないほど甚大になると見込まれているのであります。


 先般のスマトラ沖の地震の津波による大きな被害や地震ではありませんが、米国ルイジアナ州を襲った大型ハリケーンカトリーナの残したすさまじいばかりの破壊の跡をテレビで見て、だれしもが自然災害の脅威に戦慄を覚えました。


 天災は忘れたころにやってくるの警句で有名な物理学の寺田博士は、また、文明が進めば進むほど災害もその激烈の度を増すという言葉も残されておりますが、都市化が進む現代、大規模地震への備えや対応を誤れば、その被害たるや想像を絶するものになるのは必至であります。


 全国で地震が頻発し不安が広がっており、地震保険加入者が、6月末で既に昨年より11%増しとの報道もありました。この時期にこそ、行政によるインフラの整備や防災体制の強化はもちろんでありますが、県民一人一人が災害への正しい知識を身につけ、家庭や地域でともに助け合いながら地震への備えをしっかりとしていかなければならないと思うのであります。


 そこで、お伺いをいたします。


 県では、南海地震対策にどのように取り組んでいかれるのか、お聞かせを願いたいのであります。


 以上で質問を終わります。


 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(森高康行議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(森高康行議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 河野議員の質問に答弁させていただきます。


 まず、新たな行政改革大綱は、どのような視点に立って策定するのかとのお尋ねでございました。


 河野議員御指摘がございましたように、現在の県行政を取り巻く環境としては、非常に厳しい財政状況、地方分権の進展、県民ニーズの多様化などがございますが、これらに的確に対応いたしますために、新たに策定する行政改革大綱は、県民との新たな協働関係の構築を大きな目標として掲げた上で、次に申し上げる4つの基本的視点に立って策定したいと考えております。


 まず第1には、県民サービス改革として、県民に開かれた行政をさらに推進し、県民サービスの向上を目指すことであります。次に2つ目として、パートナーシップ改革といたしまして、県の担うべき役割を見直すことにより、県と市町、県民との新たな協働関係を構築するとともに、民間活力を積極的に活用することであります。そして第3に、組織改革。具体的には、組織のスリム化や職員数の削減等を内容といたします。第4に、財政構造改革を行うことでありまして、これは先ほどの組織改革とも関連いたしますが、施策の選択と集中の徹底、財政再建団体転落を回避するための歳入、歳出両面にわたる徹底的な見直し、これらのことを推進するという視点での大綱とする予定であります。


 今回の大綱策定におきましては、これらの視点を踏まえつつ、県議会を初め民間有識者等で構成する行政改革・地方分権推進委員会やパブリック・コメントによる県民の意見、さらには、市町職員や県職員の意見も把握しながら、分権時代にふさわしい県民の視点に立った行政システムのあり方について提示したいと考えております。


 次に、森林の守護神としてのお立場での質問、森林環境税を活用した施策はどのように実施しているのか。また、森林環境税導入後の県民の反響はどうかとのお尋ねがございました。


 森林環境税は、県民参加による森づくりを推進するため、森林環境の保全、森林と共生する文化の創造を目指して導入したものでありまして、この4月に森づくりを行うグループの交流や活動場所の提供などの業務を行う森の交流センターを開設したところでございます。


 また、生活に欠くことのできない水をはぐくむ森林を対象に、源流の森として、西条市の加茂川、久万高原町の河の子川、西予市の岩瀬川の上流域を選定し、自然力などを生かした森林の整備、保全を進めますほか、公共的施設の内装の木質化や集落防災のための森林整備などに取り組むことといたしております。


 さらに、県民が提案する公募事業については、県民の関心が高く、当初見込みを大きく上回る多数の応募がありましたことから、森林整備に直接つながる事業を優先して、間伐や竹林整備、森林体験等幅広い県民参加による自発的な活動を促進できるように支援したいと考えております。


 なお、県民からの反響につきましては、源流の森保全整備の拡大、ボランティア活動に対する技術支援、子供が森と触れ合う機会の提供、ボランティア活動への積極的な参加希望等、多くの提言や意見がありますほか、公募事業への取り組みから見ましても、県民の期待の高まりを感じておりまして、今後とも、森の交流センターを通じて周知をし、森林環境税が有効に活用されるよう努めてまいり、河野議員の期待にこたえたいと考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(吉野内直光副知事) 議長


○(森高康行議長) 吉野内副知事


   〔吉野内直光副知事登壇〕


○(吉野内直光副知事) 河野議員にお答えします。


 私の方からは、公の施設のあり方について、今後どのように見直していくのかとの点について答弁をいたします。


 県が設置する公の施設でございますが、福祉、文化など多岐にわたる分野でこれまで重要な役割を果たしてきているところでございますが、現下の非常に厳しい財政状況におきましては、県の役割の見直しや県民ニーズの変化等を踏まえ、施設のあり方について見直しを行う必要があると考えております。


 また、河野議員もお話ございましたように、本年3月に総務省から通知のございました新地方行革指針におきましても、直営施設も含め、すべての公の施設のあり方について抜本的に見直しを行うことが要請されているところでございます。


 このため、施設の存廃、存続するか廃止するか、あるいは民間や市町との連携、運営のあり方など、幅広い観点から施設のあり方を見直すべく民間委員と各部局長で構成する検討の場を設けまして、まずは直営の施設について検討を進めてまいりたいと考えております。具体的には、民間企業経営の視点や施設利用者の視点など、多角的な観点から検討を行いますために、企業経営者や公認会計士、大学関係者、NPO関係者、教育関係者等々に参画をいただきまして、各施設の実地調査等を行いますとともに、担当部局長等と意見交換を行うことなどによりまして、各施設ごとに施設の存廃、市町または民間への移譲、指定管理者制度の導入、具体的な運営経費節減策等、これらについて検討いたすことにいたしております。


 以上でございます。


○(石川勝行県民環境部長) 議長


○(森高康行議長) 石川県民環境部長


   〔石川勝行県民環境部長登壇〕


○(石川勝行県民環境部長) 河野議員にお答えいたします。


 県では、南海地震対策にどのように取り組んでいるのかとのお尋ねでございました。


 南海地震などの大規模災害が発生した場合、行政の対応にはおのずと限界がありますことから、議員御指摘のとおり、行政が行う公助、地域で互いに助け合う共助、県民一人一人の自助の取り組みを相互に補完し合う仕組みづくりが極めて重要であると考えております。


 このため県では、避難道路や護岸、防波堤などのハード整備を進めますほか、市町に対し、自主防災組織の結成促進や総合防災マップの作成、孤立が想定される地区への衛星携帯電話の配備などの支援を行いますとともに、防災講座の実施などにより、家庭や地域における日ごろの備えの重要性を県民に強く訴えているところでございます。


 今後とも、これら施策の一層の推進に努めますとともに、国や近隣県との連携による広域防災体制の確立を図るほか、企業やボランティア団体による民間の協力も得ながら、南海地震等の大規模災害を念頭に置いた防災対策の充実強化を図ってまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(喜安晃農林水産部長) 議長


○(森高康行議長) 喜安農林水産部長


   〔喜安晃農林水産部長登壇〕


○(喜安晃農林水産部長) 河野議員にお答えをいたします。


 林業問題について、今後どのように林業を指導していくのかとのお尋ねでございます。


 議員お話のとおり、国では、林業普及指導員の役割を、従来からの森林所有者等に対する林業に関する知識及び技術の普及と森林施業の指導などに加え、公益的機能を高度に発揮する森林の管理、経営と環境に配慮した森林資源を循環利用する活動を新たに位置づけたところでございます。


 県におきましては、本年4月に林業技術センターに普及情報室を新設をいたしまして、試験研究部門と普及指導部門が一体となって、低コスト林業のための施業技術など森林所有者等のニーズに応じた指導を行うこととしたところでございます。


 今後の普及指導につきましては、本県の林業を活性化し効率的な林業を行うため、森林の公益的機能発揮のための技術の定着、効率的かつ安定的な林業経営を担う人材の育成、確保、木材利用の推進と林業生産活動の活性化、森林環境保全基金を活用した施策の推進などに重点的に取り組み、見える普及活動を展開することとしてございまして、市町及び森林組合等とも連携しながら、森林所有者の意識改革を図り、林業振興と森林整備を推進してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(大内忠臣土木部長) 議長


○(森高康行議長) 大内土木部長


   〔大内忠臣土木部長登壇〕


○(大内忠臣土木部長) 河野議員にお答えいたします。


 JR松山駅付近連続立体交差事業について、2点御質問がありました。


 まず、鉄道高架事業の進捗状況と見通しについてでありますが、JR松山駅付近連続立体交差事業を平成29年度の国体開催までに完成させますためには、車両貨物基地の移転に係る課題を本年12月までに解決し、平成19年度中に都市計画決定の手続を行い、事業に着手することが必要と考えているところでございます。


 このため、この事業の最大の課題であります車両貨物基地の移転につきましては、JR四国やJR貨物の協力のもと、基地面積の縮小などを含めて協議を進めてまいりましたが、現在、最終の調整を行っているところであります。


 しかし、この事業を進めますためには、このほか基地や高架区間の周辺整備や騒音対策などの課題があり、地元住民の同意を得ることが必要となりますことから、土地区画整理事業を進めています松山市との連携を強化し、また、関係します伊予市、松前町の協力を得て解決を図ってまいりたいと考えております。


 また、JR松山駅の駅舎の建築についてどう考えているのかとのお尋ねがございました。


 JR松山駅前は、議員のお話にもありましたが、四国一の県都にふさわしい整備が望ましいと考えており、駅舎につきましても、施工主体となりますJR四国に対しまして、県産品も活用して県都のシンボルとなるよう提案していくことも必要と考えております。


 松山駅前の整備につきましては、現在、松山市におきまして、市が進める土地区画整理事業の中で、ワークショップ「みんなのまつやま夢工房」など、市民からの提案も踏まえ、機能面はもとより、にぎわいや景観にも配慮した計画の策定が進められているところであります。


 駅舎につきましては、議員の御提案の憩いと安らぎを与える県産材などを用いまして、訪れた人が愛媛らしさを体感できる施設となりますよう、今後、松山市とも連携し、各方面の意見をよく聞きながら検討をしてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(森高康行議長) 暫時休憩いたします。


     午後1時44分 休憩


    ――――――――――――


     午後1時59分 再開


○(森高康行議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(篠原実議員) 議長


○(森高康行議長) 篠原実議員


   〔篠原実議員登壇〕


○(篠原実議員)(拍手)質問も最後になると、どうしても課題が重複いたしますので、申し上げたいこともたくさんあったのですが省略して(笑声)、これだけは言っておきたいという問題に絞って質問いたします。理事者、議員各位も、背筋をぴんと伸ばし目をぱっちり開けて聞いてください。


 先日、行われた衆議院選挙は、自民党の歴史的圧勝という結果になったが、私は、自民党県連の役員であるという立場を少し離れてこの選挙を見ると、いろいろな問題点と課題も気になった。


 総理の郵政民営化にかける情熱と執念はよく理解できるし、その気合いが自民党を勝利させたと言っても過言ではない。しかし、選挙を通じて感じられたことは、住民の方々つまり選ぶ側からすれば、さまざまな角度から候補者を見ていたということである。選挙の争点と有権者の視点が相当ずれていたということも言えるのではないかと思う。最終選択肢が限られたゆえに、改革の続行という主張と、郵政民営化賛成か反対かという単純化された図式の中で自由民主党の地すべり的大勝になった。


 しかし、地方で政治の端くれにいる自分の立場として、どこかこの選挙はもやもやとした気分がずっと残りました。国の行く末を考えると、大局観において理解はできるが、地方の論理から言えば、自分で自分の首を絞めているようなことをしているのではないかということである。市町村合併という荒療法によって県下20の市と町になったが、相当な痛みを伴った大改革であった。それは財源が将来拡大していくことが困難な状況にあって、行政の効率化を図り自治能力を高め、地方分権化の中でしっかりとした受け皿をつくっていくということである。地方が次年度の予算組みさえ四苦八苦している中で、地方への権限移譲とそれに伴う財源確保の問題が全く話題にもならなかった。私は、支援している候補者に、演説の中で5分でいいからこのことに触れてほしいとお願いしたのでありましたが、ほとんど無視されてしまいました。(発言する者あり)


 国は国の仕事があり、地方は地方の仕事はあるが、改革の続行という中身において、地方分権のより一層の進展は相当なウエートを占めているはずである。また、住民にとっても、郵政民営化よりもはるかに身近な問題であると思うが、知事は、先日の衆議院議員選挙において、いわゆる三位一体の改革が全く論点にもならず、候補者もほとんど触れなかったことに対してどう思っているのか、お聞かせください。


 もう1点は、選挙制度についてであります。


 小選挙区比例代表並立制度になって今回で4回選挙が行われました。小選挙区制度は、御案内のとおり、同じ党内で骨肉の争いを避け政策本位の選挙をしようということで、2大政党化を目指して中選挙区制度からすったもんだしてでき上がったものである。ただ政党間の利害得失によって、あいまいな比例代表並立という妥協の産物も制度化されてしまった。


 開票日に、小選挙区敗退者がぞくぞくと比例復活当選という現状が報道されるのを見ていると、あきれるというか腹さえ立ってきました。比例単独1位の人は、限りなく100%に近く開票する前から当選が決まっている。国家的見地から優秀な人材をそういうポジションに置くのであれば、不満は残るが納得もできる。重複立候補、惜敗率勝負なんていうのは、どう考えても疑問である。この制度は大政党の互助会になってしまっている。すなわち本来は、小選挙区で当選が困難な小政党にも議席のチャンスを与えるということで各党が妥協したはずである。それを重複立候補が可能であるということを大政党がとことん利用している。全くおかしな話である。(発言する者あり)(笑声)それも党本部の中枢だけがその順位決定の権限を握っている。今回は、郵政民営化法案に反対した議員がいたからこそ、国民にもその選択肢が与えられたが、人材が固定化して、みんなが寄らば大樹の陰になってしまっては、どの政党にあっても、活力という点において余り歓迎するものではない。政治家の堕落にさえなっていくのではないかと危惧するものであります。


 この問題は、県政に直接関係するものではないが、私は、甚だ疑問に思っている今日の小選挙区比例代表並立制度について、県の政治的リーダーとしての加戸知事の御見識をお伺いいたします。(笑声)


 次に、国と地方との関係についてお伺いいたします。


 風聞によると、かつて吉田茂総理が高知にお国入りしたとき、橋の架けかえの陳情を受け、そんなことは県会議員に頼みなさいと一蹴したという話を聞いたことがあります。


 国は、国家の責務として、外交、防衛、国家ビジョンなど国家の根幹にかかわることを重点に政策をつくるが、それが本分であり、その他直接住民の生活にかかわることは地方行政が担うのがあるべき姿だと思いますが、我が国の場合は、御案内のとおり、明治維新以来、近代国家を早急につくらなければならないというせっぱ詰まった状況の中で、どうしても中央集権国家にならざるを得なかった。今回大きくクローズアップされました特定郵便局制度もその副産物であります。


 また、戦後は、敗戦の焦土の中から一刻も早く国家の建て直しをはからなければならないという使命があり、官を中心とした中央集権による復興がなされたのであります。それゆえ御案内のとおり、3割自治とやゆされるように、地方自治とは名前ばかりの実態になってきたのであります。地方も、親方日の丸と言われるように、何をやっても最後は国や県が面倒見てくれる、つぶれたり破産したりすることはないという無責任さが、行政関係者にも住民の方々にもあったように思われます。


 しかし、戦後50年を境にして、もうそうした関係ではなく、地方でやれることは地方にというスローガンで地方分権論議が本格化したのであります。機関委任事務を廃止し、国の下請も大きく縮小されました。ただ、いつも地方がその職務をやっていくための財源問題は後回しにされてきましたのであります。


 昨年、幹事長の命を受け、人口減少県いわゆる貧乏県が集まって、交付税、補助金の問題で、これ以上貧乏にならないようにと関係機関に数度陳情に上がりました。また、昨年の台風災害の復旧においては、予算的に国に大きく依存せざるを得ませんでした。一つ一つの補助金を見てみると、その削減と一般財源化というのは相当厳しいものがあるというのが実情であります。国交省河川局にも、補助金削減についてこんこんと説明をいただきました。半分おどしのようなものでもありました。


 加戸知事が、堅持に執念を燃やしております義務教育費の国庫負担金の削減問題も、国家としての責務と、いずれ財政的に厳しい県においては、将来子供の教育費の確保という点において、必ず禍根を残すという信念のあらわれだと理解しております。


 そこで、お伺いしたしますが、県は、権限移譲の中で、地方財源のあり方についてどのように考えておられるのか。また、あわせて、三位一体の改革における国庫補助負担金の廃止及び税源移譲についてどのように考えているのか、お聞かせください。


 次に、地元問題についてお伺いいたします。


 県立看護専門学校についてであります。


 平成7年3月、県立伊予三島病院附属准看護婦養成所が廃止されました。地元医師会や行政、地元住民、我々一緒になって、それにかわる看護専門学校の設置を県当局に要望し、御配慮いただき、県立看護専門学校として設置されました。その当時、宇摩地域は、県内でも看護職員の不足が際立っており、関係者一同安堵したものでありました。それ以来、指導教官を初め関係各位の御努力をいただき、数多くの優秀な看護師を世に送り出してきました。看護師としてのしっかりとした目的意識を持ち、職場において一生懸命仕事に取り組むその姿勢は、他の模範となっているとのことで高い評価を受けていると聞いております。


 このように県立看護専門学校は、民間のそうした施設がない宇摩地域にとりましては、医療体制を整備する上からも欠くことのできない施設として社会的に重要なものとなってまいりましたが、県では、平成18年度の入学生から授業料の値上げを行うことになっているとのことで、関係者に与える影響を心配しているところであります。もとより設立当初は、看護師不足の状況下で、授業料を低く抑えることで修学の促進を図るとしたこともあって、民間の施設と比較しても格差がかなり大きかったのも事実であります。その後、県の財政状況も厳しさを増しており、今回の授業料値上げは、県当局においても、設立当初の状況が変わったといえ、苦渋の決断ではなかったのかと推察しております。


 今回の授業料値上げ措置を行っても、県内の民間養成所よりいまだ低額であるため、入学志望者の数には余り影響はないのではないかと判断しているようではありますが、今後、宇摩地域の看護師確保に、万が一にも支障が出るようなことはあってはならないと思うのであります。


 そこで、お伺いいたします。


 県当局において、宇摩地域の医療体制に不可欠の看護師の確保に向けて、今後どのような対策を講じていくのか。また、どのような考えで県立看護専門学校を運営していくおつもりなのか、あわせてお聞かせください。


 次に、校長の公募についてお伺いいたします。


 現在、中教審において、現場の主体性と創意工夫で教育の質を高めるための方策が議論されております。


 学校の主体性を高めるには、学校、校長の権限の拡大を図ると資料にありますが、私は、校長先生が一人幾ら頑張ってもなかなか困難もあるでしょうし、また、ある一定程度の期間も必要ではないかと思っております。公立学校ゆえ独創的なカリキュラム編成や、地域の皆さんや保護者の方々が学校運営に参画するといっても、そこには私立学校と違っておのずと限界があります。どんなに意欲と情熱を持って学校運営をやっても、民間からの感性からすれば、2〜3年でそのことが結果として成果を上げるというのは大変であると思われますし、また、その人の持っているカラーが、学校運営にしっかりと根づくとも思われません。


 そこで、お伺いいたします。


 民間から公募する方法はありますが、私は、まず、学校経営に意欲のある校長先生を教員の中から募集して、最低5年をめどにして、組織的に許せる範囲で希望があればスタッフもセットで配置する。そうして、今までにはなかった主体性と創意工夫を発揮して、特色ある学校づくりをしていただくというのはどうでしょうか。いわば授業の達人の学校経営版であります。一笑に付すことなく、ぜひ一度御検討ください。


 質問は以上で終わりますが、最後に、県税の増収を図るという視点から要望を申し上げます。


 今議会でも、県財政の現況についてさまざまな議論があったところでありますが、御案内のとおり、普通会計歳入決算額は、地方交付税の落ち込みでここ3年減少をたどっております。県税収入は何とか数年横ばいを維持しているところでありますが、経常収支比率は80%を超えて、財政は悪化の一途をたどっております。全国平均を、理事者、県職員の必死の努力によってそれでも下回っておりますことは、敬意を表するところではあります。しかし、公債費や福祉関係予算を中心にして財政需要は予断を許しません。県当局も、限られた予算の中でいかに効率的に県民の要望にこたえていくか、政策の優先順位づけを初め、あらゆる角度から検討されているところであります。


 増税や県税収の大幅な伸びが期待されない今日において、県職員が一丸となって、増収を図るという視点に立って奮闘されるよう期待するものであります。例えば、開発行為の書類審査を慎重かつ迅速に行う。農地転用事務も市や町の農業委員会と連携を密にして、できる限り早く審査をする。建築確認業務も民間業者に負けないように建築に早く取りかかれるように、構造審査や建築主事がてきぱきと業務を行う。企業立地情報は職員すべてが関心を持ち、その情報の周知を行い結果に結びつけていくなどであります。私の地元では、企業の県外流出は相当であります。県外に立地した工場や事業所を見るたびに、ああもったいないとため息が出ます。それぞれの職責の中で、果敢に行政判断できるものは迅速に決裁する。県税収入にかかわるものは、知事初め県職員すべて増収を図るという意識を持って職務精励されることを強く希望しておきます。


 質問を終了するに当たり、今回追加提案されました砥部県立陸上競技場の改修計画が実を結び、愛媛FCが念願のJ2昇格が実現しますよう切に祈念申し上げまして、終わります。(拍手)


○(森高康行議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(森高康行議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 篠原議員の質問に答弁させていただきます。


 衆議院議員選挙につきまして、見識あるお考えを拝聴させていただきました。


 まず、知事は、さきの衆議院議員選挙において、三位一体の改革が論点にならず、候補者もほとんど触れなかったことに対してどう思っているのかとのお尋ねでございました。


 今回の選挙は、郵政民営化はもとより、三位一体改革など構造改革の是非について国民の理解を高める絶好の機会であり、今後の我が国の進路を決める重要な意味を持っていたと認識しております。


 しかしながら、地方公共団体の財政面での自立を高める三位一体の改革が大きな議論にもならなかったことは残念なことでもございました。ただ全国知事会が、自由民主党、公明党、民主党の各党に対して、地方分権改革を政権公約にうたうよう強く求めた結果として、各党ともこれを積極的に実施する立場を表明したことは評価できると思っております。


 今回の選挙におきまして私自身も感じたことが幾つかございますが、今回の選挙の結果は、小泉内閣が推進してまいりました官から民へ、国から地方への構造改革に対する国民の強い支持が表明されたのではないかと考えてもおりまして、地方分権改革は、国から地方への改革の最大の柱でありますだけに、三位一体改革が進展することを期待いたしております。


 ただ大変私は不安に思っておりますのは、今回の投票結果が、ある意味の白紙委任状的な意味と受け取られ、焦点の義務教育費国庫負担金制度が、3兆円の数字合わせの中で削減または廃止される可能性が極めて高いことを憂慮いたしております。少なくとも今回の選挙で、私の立場であれば、義務教育費国庫負担金制度の存否、是非について争点にすべきではなかったのか、そんな感想を持っておりますが、先般の選挙中に某新聞社が、本県からの立候補者に対するアンケートの中で、義務教育費国庫負担金制度の存続、廃止のアンケートをされた中で、本県からの立候補者が皆堅持の立場に立たれたということは、うれしいことではございましたが、四国の他県の候補者には廃止の候補者がいらっしゃったことを残念にも思った次第でもあります。


 いずれにいたしましても、義務教育費国庫負担金制度の取り扱いが、十分国の果たすべき役割、将来において、地方における義務教育の全国的な水準の維持につながるかどうか、真剣な議論を望んでおります。


 次に、小選挙区比例代表並立制度について、県の政治的リーダーとしての知事の見識はどうかとのお尋ねでございました。


 私は、愛媛県での政治的なリーダーとは自認いたしておりませんが、せっかくの御質問でございますので、私なりの見解を申し上げたいと思います。


 現行の小選挙区比例代表並立制度は、政策本位、政党中心の選挙の実現を目指し導入されたものでありまして、民意の集約を重視する一方で少数意見の国政への反映にも配慮して、小選挙区制と比例代表制との並立制となったものと考えております。


 重複立候補に関しましては、憲法に違反するものではないとの最高裁判所の判決が出ておりますが、今回の選挙における比例代表選挙の当選者180人中65%に当たる117人が重複立候補をした方でありまして、中には小選挙区の順位が3位の方や惜敗率が約24%の方で復活する等の状況があり、これに関し違和感を持つ有権者もいるのではないのかなと思ったりもします。


 また、比例代表選挙の名簿順位につきましては、同選挙における当選に多大な影響を及ぼす極めて重要な事項でございまして、一般論として言えば、その決定をするに際して、各政党は、できる限り多くの関係者あるいは多くの国民の理解が得られる、あるいは説明できるように努力する責務を負っていると私は思います。多くの方が見て、どうかなと首をかしげるような形での順位づけでないことを希望いたしておりまして、単に愛媛県からの立候補者だけの問題としてではなく、全国的な意味における比例の扱いの問題は、それぞれ指摘や指弾を受けないような形で、各政党が自助努力をなさるべきことではないのかなと思っております。


 いずれにいたしましても、選挙制度に対する評価は、最終的には、国民の間や国会の中の議論にゆだねられるべきものと考えておりまして、今の制度が固定普遍なものとは思っておりませんし、また、それなりの批判を受けた上での制度改正もいずれの時期にか来るのであろう、また、そうであらねばならぬと思っております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(森高康行議長) 讀谷山総務部長


   〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 篠原議員にお答えいたします。


 まず、権限移譲の中で、地方財源のあり方についてどのように考えているのかについてでありますけれども、いわゆる地方分権一括法の施行によりまして、機関委任事務制度の廃止、必置規制の廃止、緩和など一定の制度改革は進んでいるところではありますが、今後は何と言いましても、国と地方の適切な役割分担のあり方や地方の裁量の拡大といった理念や哲学に基づいて、政府が地方の意見を真摯に受けとめ、真の地方分権につながる権限移譲とそれに伴う税財源の移譲を強力に推進することが必要と考えられるところであります。それとあわせまして、安定的な財政運営に必要な地方交付税の総額確保及び地方交付税の財源調整、財源保障機能の強化による確実な財源措置が重要であると考えているところであります。


 国庫補助負担金の見直し、地方への税源移譲、地方交付税の改革、この3つを同時に行うという、いわゆる三位一体の改革は、地方分権の時代にふさわしい地方税財政制度を構築し、地方の歳出、歳入両面における自由度を高めることが改革の理念であるわけでございますので、国、地方を通じた厳しい財政状況の中、地方税財政の充実を図るための改革を今後とも推進していくことが重要であると考えているところでございます。


 次に、三位一体の改革における国庫補助負担金の廃止及び税源移譲についてどのように考えているのかとのお尋ねについてでありますが、国庫補助負担金については、真に地方の自主性と裁量拡大の観点からさらなる改革が進められるとともに、国、地方を通じた行政のスリム化を推進し、国の関与、規制の見直しを一体的に行うべきと考えられるところであります。


 また、国庫補助負担金の廃止に伴い、地方がみずからの判断と責任により行財政運営を行っていくためには、地方への税財源の確実な移譲がなされるとともに、財政基盤の弱い地方自治体においては、税源移譲がなされてもなお税源の偏在から財政力格差が広がるという懸念がありますので、地方交付税機能の一層の充実強化により、必要な一般財源の総額が確保される必要があると認識しているところであります。


 なお、本県としましては、災害予防関係の補助負担金につきましては廃止すべきではないと考え、その旨主張しておりましたところ、さきの全国知事会におきましては、廃止対象補助金リストから災害予防関係の補助負担金が削除されたところであります。また、義務教育費国庫負担金につきましては、中央教育審議会における教育論に立った本質的な議論を経て、制度が堅持されることを強く期待しているところであります。


 以上であります。


○(藤岡澄保健福祉部長) 議長


○(森高康行議長) 藤岡保健福祉部長


   〔藤岡澄保健福祉部長登壇〕


○(藤岡澄保健福祉部長) 篠原議員にお答えをいたします。


 県立看護専門学校について、宇摩地域の医療体制に不可欠な看護師の確保に向けてどのような対策を講じていくのか。また、どのような考えで県立看護専門学校を運営していくのかとのお尋ねでございました。


 県立看護専門学校は、宇摩圏域唯一の看護師養成所として、平成9年4月に開校以来160余名の看護師を輩出し、宇摩圏域を初めとする東予地域の看護師需要にこたえてきたところであります。


 お話のように、同校の授業料等を平成18年度入学生から段階的に改定することとしておりますが、改定後も依然として県内の民間養成所より低い額であることや県内唯一の県立養成所であることから、入学希望者数に大きな影響はないと考えております。また、教育内容の一層の充実を図り、多様化、高度化する保健医療ニーズに対応できるすぐれた看護師を養成することにより、地域の方々や関係機関からの評価をより確かなものにして、質の高い学生の確保につなげていきたいと考えております。


 今後は、優秀な看護師を養成することはもとより、地元医療機関等において就業している看護職員の研修にも取り組むなど、地域に根差した学校運営を進め、宇摩圏域を初めとする地域の医療体制の向上に貢献してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(野本俊二教育長) 議長


○(森高康行議長) 野本教育長


   〔野本俊二教育長登壇〕


○(野本俊二教育長) 篠原議員の教育問題についてお答えをさしていただきます。


 学校経営に意欲のある校長を教員の中から募集して、特色ある学校づくりをさせてはどうかというお尋ねでございます。


 今、学校教育は、画一と受け身から自立と創造への意識改革が強く求められているわけでございますが、この視点は、学校運営においても特に重要になってくるものと考えております。と申しますのも、現在審議が進められております中教審の義務教育特別部会におきまして、お話のように、学校に権限を与え自主的な学校運営を任せ、校長の裁量権限を拡大する方向が示されているからでございます。このために、これからは、その中心となる校長は、教育者であるばかりでなく学校の運営能力が一層問われてくると考えておりまして、県教委の校長選考試験に当たりましては、完全公募制ではございませんが、年齢も45歳まで引き下げまして、あくまでも本人の自由意思で応募できるようにいたしますとともに、選考に当たりましては、専門性と経験に加えて、特に、本人の意欲とリーダーシップをより一層重視して登用していきたいと考えております。


 また、校長の在任期間も5年を最低のめどにせよとのお話でございましたけれども、県教育委員会では、自分の学校運営方針に基づきまして地域に根差した学校づくりをしてもらうため、5年在任の例もないわけではございませんけれども、基本的には3年程度を目安にしておりまして、さらに人事面では、校長が、みずからの学校運営に必要とするスタッフいわゆる教員でございますけれども、教員を指名をいたしまして希望できる制度も導入して、校長を支援していきたいと考えております。


 また、特色ある学校づくりの面では、県立高校では、すべての学校が数値目標を示しまして、また、校長の相談相手やアドバイス役となる学校評議員制度を導入いたしまして、外部からの意見を取り入れながら学校ぐるみで特色ある学校づくりに取り組んでいく方針でございますし、小中学校におきましても、これは主として市町教育委員会の権限の範疇になるわけでございますけれども、義務教育という一定の制約はございますけれども、規則管理型ではなくて、学校を評価支援することを基本に置きまして、前例にとらわれず主体性と創意工夫に基づいた魅力ある学校づくりが今後一層進んでいくように支援協力していきたいと思っております。


 以上でございます。


    ――――――――――――――――


○(森高康行議長) 以上で質疑を終局いたします。


 お諮りいたします。


 定第139号議案平成16年度愛媛県電気事業会計決算の認定についてないし定第142号議案は、議長指名による11名の委員で構成する企業会計決算特別委員会を設置し、これに付託して閉会中も継続審査させることに異議ありませんか。


    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕


○(森高康行議長) 異議ないものと認めます。


 それでは、企業会計決算特別委員会の委員をお手元に配付の委員名簿のとおり選任することに異議ありませんか。


    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕


○(森高康行議長) 異議ないものと認め、そのとおり決定いたします。


 企業会計決算特別委員会は、閉会中も継続して審査の上、次の議会で、委員長からその経過と結果を報告願うことにいたします。


 次に、ただいま企業会計決算特別委員会に付託いたしました定第139号議案ないし定第142号議案を除く他の議案は、お手元に配付の委員会付託議案一覧表のとおり各委員会に付託いたします。


 各常任委員会は、明28日、29日、30日及び10月3日の4日間に付託議案について審査の上、6日の本会議で各委員長から、その経過と結果を報告願うことにいたします。


    ――――――――――――――――


○(森高康行議長) 以上で本日の日程を終了いたしました。


 明28日、29日、30日及び10月3日は、委員会が開かれますので、本会議はありません。


 10月1日及び2日は、休日のため、4日及び5日は、議案調査のため休会いたします。


 6日は、本会議を開きます。


 日程は、全議案の審議であります。


 本日は、これをもって散会いたします。


     午後2時37分 散会