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平成17年第294回定例会(第4号 9月22日)




平成17年第294回定例会(第4号 9月22日)





平成17年9月22日(木曜日)


 
〇出席議員 50名


  1番 楠 橋 康 弘


  2番 豊 島 美 知


  3番 大 沢 五 夫


  4番 豊 田 康 志


  5番 笹 岡 博 之


  6番 鈴 木 俊 広


  7番 徳 永 繁 樹


  8番 高 山 康 人


  9番 泉   圭 一


  10番 欠     番


  11番 欠     番


  12番 阿 部 悦 子


  13番 今 井 久 代


  14番 佐々木   泉


  15番 渡 部   浩


  16番 住 田 省 三


  17番 菅   良 二


  18番 白 石   徹


  19番 戒 能 潤之介


  20番 赤 松 泰 伸


  21番 本 宮   勇


  22番 欠     番


  23番 井 上 和 久


  24番 栗 林 新 吾


  25番 村 上   要


  26番 高 橋 克 麿


  27番 河 野 忠 康


  28番 黒 川 洋 介


  29番 明 比 昭 治


  30番 猪 野 武 典


  31番 田 中 多佳子


  32番 竹 田 祥 一


  33番 森 高 康 行


  34番 成 見 憲 治


  35番 藤 田 光 男


  36番 笹 田 徳三郎


  37番 薬師寺 信 義


  38番 帽 子 敏 信


  39番 岡 田 志 朗


  40番 西 原 進 平


  41番 寺 井   修


  42番 仲 田 中 一


  43番 清 家 俊 蔵


  44番 横 田 弘 之


  45番 土 居 一 豊


  46番 欠     番


  47番 欠     番


  48番 柳 澤 正 三


  49番 中 畑 保 一


  50番 篠 原   実


  51番 高 門 清 彦


  52番 山 本 敏 孝


  53番 谷 本 永 年


  54番 玉 井 実 雄


  55番 池 田 忠 幸


  ――――――――――


〇欠席議員 なし


  ――――――――――


〇欠  員 なし


  ――――――――――


〇出席理事者


  知事         加 戸 守 行


  副知事        吉野内 直 光


  出納長        永 野 英 詞


  公営企業管理者    和 氣 政 次


  総務部長       讀谷山 洋 司


  企画情報部長     夏 井 幹 夫


  県民環境部長     石 川 勝 行


  保健福祉部長     藤 岡   澄


  経済労働部長     高 浜 壮一郎


  農林水産部長     喜 安   晃


  土木部長       大 内 忠 臣


  公営企業管理局長   相 原 博 昭


  教育委員会委員    山 口 千 穂


  教育委員会委員教育長 野 本 俊 二


  人事委員会委員    青 野   正


  公安委員会委員    木 綱 俊 三


  警察本部長      粟 野 友 介


  監査委員       吉 久   宏


  監査事務局長     河 野 恒 樹


  ――――――――――


〇出席事務局職員


  事務局長          丹生谷 光 嘉


  事務局次長総務課長事務取扱 北 川 一 ?


  参事議事調査課長      菅   宜 登


  参事政務調査室長      篠 崎 泰 男


  副参事総務課長補佐     川 口 和 男


  副参事議事調査課長補佐   玉 井 省 三


  ――――――――――


〇本日の会議に付した事件


  定第124号議案ないし定第148号議案


    ――――――――――――――――


     午前10時 開議


○(森高康行議長) ただいまから、本日の会議を開きます。


 本日の会議録署名者に仲田中一議員、栗林新吾議員を指名いたします。


    ――――――――――――――――


○(森高康行議長) これから、定第124号議案平成17年度愛媛県一般会計補正予算ないし定第148号議案を一括議題とし、質疑を行います。


○(西原進平議員) 議長


○(森高康行議長) 西原進平議員


   〔西原進平議員登壇〕


○(西原進平議員)(拍手)おはようございます。


 自民党の西原進平です。


 けさこちらへ来る途中、黙々と歩いておられるお遍路さんを何人か見かけました。何を思い何を決意をして歩いておられるのかなあ、そんな思いをめぐらせながら、ちょうどただいまは秋の交通安全期間中でもございますので、お遍路さんの交通安全の無事を祈りながら、ここへ参らせていただきました。


 それでは、このお遍路さんにちなんだ質問から、入らせていただきます。


 四国4県の共有財産である遍路文化の保存とPRの取り組み、遍路道を活用した四国のみちの整備状況についてであります。


 昨年7月、「紀伊山地の霊場と参詣道」が日本で12番目の世界遺産に登録され、現地には関連ツアーなど多数の観光客が訪れていると聞いております。道が世界遺産として登録されたのは、スペインからフランスにまたがる巡礼路「サンティアゴ・デ・コンポステーラへの道」に続いて2件目となりました。


 さて、この世界遺産カミノ・デ・サンティアゴとは、米山智美氏の「スペイン巡礼の道を行く」によりますと、北スペインにサンティアゴ・デ・コンポステーラというキリスト教の聖地があって、その聖地を目指して多くの人々が旅している。途中の教会とかを巡りながら、スペイン国内だけでも800キロになる道のりを歩いて旅する。その巡礼道をカミノ・デ・サンティアゴというのだそうです。


 この道は、巡礼という宗教的な古臭くてかたいものというよりも、もっと新しくカジュアルなもの。閉ざされた世界というよりは、ボーダレスな感覚にあふれる世界。若い人が多く、宗教的動機で旅する人に限らず、精神的なものを求める人、スポーツ感覚で旅をする人の姿が目立っている、しかもさまざまな国の人たちであふれているのだそうであります。


 道中には、観光地のように過度に整備されたものではないにせよ、サポート施設も整い、山道やあぜ道、そして、ローマ人がつくったという石畳の道をたどりながら北スペインの田舎を巡っていく。そして、サンティアゴ・デ・コンポステーラというゴールはあるものの、彼らの目的は、町そのものではなく、道で出会うべきもの―風景や空気感や人々や、時には自分自身―にあったのだと著者は記しています。私は行ったことはありませんが、この本を読んで共感を覚えます。


 さて、我が四国にも世界に誇れる遍路道があります。


 四国八十八カ所を循環してめぐる四国遍路は、世界的にも珍しい文化であるばかりでなく、長く四国の人々にはぐくまれてきたお遍路さんを温かくお接待するいやしの風土と、四国の美しい自然、遍路道とが融合した遍路文化は、心の時代と言われているこの21世紀にこそ求められている価値ある文化であり、四国の宝であると確信をいたしております。


 現在、県内においては、遍路文化の世界遺産登録を目的とした民間団体が設立され運動を続けておられますし、四国内の経済団体からも世界遺産への登録運動に対する提言等が行われております。こうした民間レベルでの登録運動自体が、遍路文化を世界にPRすることであり、四国の人々が遍路文化の価値を正しく認識し、誇りを持つことにつながっていくものと思っております。


 また、行政機関においては、四国4県が一体となって、この貴重な遍路文化の保存と遍路道を活用した四国の道の整備に努めるとともに、あらゆる機会を通じてPRを行い、四国の知名度アップ、地域振興、観光振興につなげていくことが重要と考えております。


 そこで、お伺いをいたします。


 県及び四国4県においては、遍路文化の保存とPRにどのように取り組んでおられるのでしょうか。また、四国4県における四国のみちの整備状況は、どのように進んでいるのでしょうか。


 次に、県有地等の有効活用についてであります。


 地方財政は、地方交付税のさらなる縮減などにより、今後ますます厳しい状況になることが予想をされております。


 今後の行財政運営に当たっては、極めて厳しい財政状況のもとで、財政の健全化を果たしながら県民ニーズにこたえていくという、昨日知事御自身も言われておられましたように、難しいかじ取りが要請されることになります。限られた資源を有効に活用し将来にわたって安定的な県政運営が行える、きちんとした筋道をつけることが、県政に今求められている重要課題の一つではないかと考えております。


 現在の財政ピンチの状況に対して、決して後ろ向きになることなく、むしろ既存の枠組みから本県独自の施策へとシフトを図る地域の自立へのチャンスとでもとらえて、これまで以上の取り組みを願いたいと考えております。


 さて、県では、今年度の県政運営に当たって、徹底した歳出削減を図るとともに、歳入面においても県有財産の売却や県税収入の確保に向けた対策強化を講じておられます。とりわけ県有財産の売却については、県内景気の低迷、地価の長期下落傾向が続く中で、物件の条件次第によっては売却が困難となるようなことも当然予想されますが、貴重な県民の財産を売却するからには、計画的な売却手続を進められ、できるだけ多くの売却収入を積み上げ、財源確保の一助とすることが肝要ではないかと考えるものであります。


 土地については、規模の大小あるいは利便性のよしあしなど多種多様であり、また、土地に対しては先祖からの授かったもの、先祖からの預かりものという日本独特の風土もあり、先祖伝来の土地というような思い入れもあって、全国的にも多くの境界争いが見られるなど、売却に際しては、いろいろと苦労をされる点があるものと思いますが、一連の事務が順調に進むよう積極的な取り組みを期待するものであります。


 そこで、お伺いいたします。


 1点は、現在遊休状態にある県有地は、土地開発公社や土木部関連を含めてどれだけあるのか。また、今後の処分方針はいかがか。


 2点は、遊休県有地の円滑かつ計画的な売却に向けどのような方策を講じているのか、お聞かせを願いたいのであります。


 次に、有料広告の導入についてであります。


 本県の財政は、先ほども申し上げましたように危機的な状況に陥っており、今後、必要な財源を確保するためには、県有財産の処分もその一例ですが、今後はさらに柔軟な発想により、思い切って新たな方策に取り組む段階を迎えていると考えております。


 昨今、国や四国では高知県が、県内では四国中央市が、独自の財源確保対策として、広報誌やホームページあるいは県有施設の空きスペースを利用して民間広告を募集、掲載し、広告で得た収入を広報誌の発行経費やホームページ、さらには施設の管理経費に充てることによって、少しでも事業コストを減らそうという取り組みが始まっております。


 これまで県では、県政の重要課題のほか、身近な生活情報や各種行事のお知らせなどについて、新聞などの広告媒体を通じて広報に努めてきました。つまり広告にお金を出す側にあったわけです。


 広報誌やホームページなどを公共の広報媒体として民間企業に提供するという取り組みは、これまでの国や自治体と民間の立場を180度変える発想です。ただし、広報誌やホームページは、県民に必要な県政情報を周知し、県民参加による開かれた県政推進のために発行、運営するもので、民間広告の掲載には一定の制約や規範があると考えております。また、職員においても、みずからが事業執行に当たりコスト意識を持ち、最少の経費で最大の効果が得られるよう努力すべきは言うまでもありません。


 これまでの公的部門・役所のコスト感覚は、事業の縮小、統合と節約という考え方が主流でした。


 しかし、残すべき事業を歳入確保の努力なしに廃止、縮小するようでは、改革を続行することを望んでいる県民の理解を得ることは難しいでしょう。さらに、職員の工夫と努力で財源を確保し事業執行に臨むことは、コスト感覚を養うだけでなく職員のやる気を起こし、組織としての活力を高める上でも、効果が期待できるものと考えます。


 そこで、お伺いをいたします。


 厳しい財政事情の中、国や地方自治体で実施されている有料広告の導入を検討すべきと思いますが、お考えをお聞かせください。


 次に、愛媛地方税滞納整理機構についてであります。


 税は、地方自治体の根幹をなす自主財源であり、今後ますます少子高齢化が進展し住民のニーズが多様化、複雑化していく中で、これらのニーズにこたえた行政サービスを展開していくためには、税を確保することは、各自治体にとり極めて重要な課題であります。


 県税につきましては、近年積極的に取り組まれ、県下一斉休日徴収や自動車税の休日収納窓口の設置等を実施し、平成16年度においては滞納額も削減するという実績を上げており、その努力に敬意を表するものであります。


 滞納の内訳を見てみますと、県税の滞納のうち最も金額の多いのは、市町村が賦課徴収をすることとなっている個人県民税で全体の約3分の1を占めております。貴重な自主財源である県税を確保するためには、この個人県民税滞納への対応が必要不可欠でありますが、県はどのような手を打つのかなと思っておりましたところ、このような中、県では、県内市町とともに来年4月の愛媛地方税滞納整理機構の設立に向け準備を進めており、県税の確保の観点からも市町村税の確保の観点からも、時宜を得た取り組みと評価をするものであります。


 そもそも市町村は、住民に最も近い行政機関であり、市町村職員と住民が顔見知りであったり近所であったりする場合もあり、差し押さえなどの強制処分を実施しにくく、また、いざ実施しようとしても専門の職員やノウハウが不足しているため、なかなか進まないと聞いており、抜本的な対策として、茨城県や三重県のような広域的な滞納整理機構を設立し、市町村単独では処理できない困難案件等を引き受け、差し押さえや不動産の公売等を実施することは、大きな効果があると考えております。


 折しも愛媛県では、全国に先駆けて市町村合併が行われ70市町村が20市町となりました。合併の結果、市町における人事異動も広域的なものとなり、今日まで滞納整理の弊害となっていた住民に身近な職員から、顔を知らない職員や旧の隣町の職員が対応することが可能になることにより、滞納整理業務を円滑に実施できる環境が整ったと思っております。どうか立派な組織を立ち上げ、先行県のような大きな成果が上がることを期待をいたしております。


 ところで平成15年度の収入未済額について見ますと、県民税のほかにも事業税、不動産取得税、自動車税等が多額の未済となっております。これらの徴収についても手法変更の検討を願いたいものであります。


 また、県民の所有物である県営住宅の貸付料の未済額や県民の財産である貸付金償還金等も未済額が多額であります。県としての県民に対する思いやりというのも理解はできますが、あくまでもこれらは県民の財産であります。県民の執行代理者としての役割は、マスターである県民の財産を守り適正に行使することが基本であると私は考えています。よって、従来の徴収姿勢を再検討していただきたいのであります。


 東京都では、徴税ノウハウを活用した使用料、手数料、貸付金の滞納回収強化について、今年度から本格実施に乗り出したと聞いております。本県においても、同様な取り組みを望むものです。


 そこで、お伺いをいたします。


 愛媛地方税滞納整理機構設立に向けての進捗状況はどうか。また、税務担当職員による県税以外の滞納回収についてのお考えはどうか、お聞かせをください。


 次に、地場産業の育成に関し、県の実施する公共職業訓練についてであります。


 世代別の人口分布が最も厚く団塊の世代と呼ばれる1947年生まれが、60歳を迎える2007年に戦後世代の定年ラッシュが始まることから、いわゆる2007年問題への対応が全国的な課題となってきたところであり、中でも、これまでベテラン社員が企業の中で培ってきた技能をどのように継承していくのかが、とりわけ大都市圏と比較して中小企業の割合が高い本県においては、大きな課題であると考えます。


 このような状況のもとで、全国でも屈指の集積度を誇り、本県地場産業の大きな柱である今治地域の造船業界においては、熟練技能者の高齢化が進み、高度な技術力を有する造船工の減少に伴う後継者の育成が大きな課題となってきたことから、関連企業や今治市等が連携をし、本年3月に、県が認定する職業訓練施設として今治地域造船技術センターを設立し、4月から6月までの訓練により、第1期生として当初の計画を上回る61名の若年技能者を輩出したと聞いており、いち早く技術の継承に取り組まれた関係者に敬意を表するものであります。


 ところで厚生労働省が行った能力開発基本調査によりますと、社内において能力開発を行う企業の割合が減少傾向にあるという結果が出ております。特に、経営基盤の弱い中小企業においては、長引く景気低迷等の影響により、企業内部で人材育成を行うだけの余力が乏しいというのが実際のところではないでしょうか。このまま放置すれば、せっかく企業内に蓄積された技術やノウハウが年とともに失われていくのは必定であります。


 私は、今後、将来にわたって、本県経済が持続的で安定的な成長を遂げ、ますます激化する国際間競争の中で、本県企業が確固たる地位を維持するためには、民間企業の自助努力による技術の維持継承はもとよりのこと、行政によるバックアップが不可欠であり、中でも、将来の本県産業を支える人材を育成し本県経済の発展を下支えするという観点から、県立高等技術専門校などで実施されている公共職業訓練には、今後も強く期待するものであります。


 ところで期日は失念いたしましたが、中国へ進出をした企業人がテレビに出演して、中国へ工場を設置して労働者を募集したが、なかなか採用要件を満たす人材がなかった。採用試験が終わった後中国の学校の先生が訪ねてきて、当校の生徒が受験したが全員不採用となった。この工場ではどのような人材が必要なのかと問われた。こんなことのできる人材が必要と説明すると、学校は早速カリキュラムを変えて、翌年の試験では、その学校の受験者は全員が採用されたとの話でした。


 日本の高校の職業学科に望むことは無理でしょうが、せめて県立高等技術専門校では、今、企業がどのような人材を望んでいるか、情報を収集するとともにカリキュラムも弾力的に変更できるような柔軟な対応ができるようになればいいなあと思っております。


 そこで、お伺いします。


 県立高等技術専門校での公共職業訓練について、地場産業育成の視点から企業の技術力向上を図るため、どのような対策をされているのか、また、ただいまの提言に対していかがか、お聞かせをください。


 次に、えひめこどもの城についてであります。


 今定例会に、指定管理者の指定についてが提案されています。


 そもそもこのえひめこどもの城が指定管理者制度の対象となったのは、平成15年度の包括外部監査の指摘によるものも大きな要因の一つであったと私は思っております。


 この外部監査の評価及び意見として、現状では、場内の遊具施設は低料金のため親子連れ家族には喜ばれているが、今後、施設の老朽化とともに利用者は減少し、維持管理コストは高くなっていくことが想定される、つまり長期修繕計画の作成の必要性が指摘されています。民間委託を行う中で、指定管理者との間での修繕計画はどのように扱われることになるのでしょうか。


 また、えひめこどもの城と隣接するとべ動物園の経営管理の統合を検討すべきであるとの指摘については、結果的には単独経営管理となったわけですが、その検討はどうであったのでしょうか。


 さらに、とべ動物園との間に連絡通路が設置されているが、道が険しく利用しづらい。双方自由に行き来できる環境を整備すべきとの指摘については、連絡通路の改善策を含む環境整備は図られるのでしょうか。


 また、例として、植栽業務、清掃業務等、主要な外部委託費を一括発注することによるコストダウン、こどもの城と動物園の駐車場の共通利用などが指摘されていますが、これらの改善策にはどう対応されていくのでしょうか。


 これらの指摘事項は、指定管理者が解決できる課題とは思えません。指定管理者に委託する前に、これらに対する基本的な指針を出すとともに、改善すべき課題は、改善策を明確に打ち出さねば抜本的な環境整備はできません。民間管理者に経営権を渡すだけでは、いかに民間の創意と工夫に期待しても、やがては環境としての課題が経営圧迫へと導かれていくのではないかと危惧をするものであります。


 つけ加えておきますと、指摘の中に、施設の維持管理、植栽、清掃、遊具施設の運転管理等の事業は、民間事業者が経済的、効率的に実施できるし、競争原理が働く指定管理者制度の導入も示唆されています。この外部監査の指摘を取り入れて今回の指定がなされたことは、外部監査の指摘を聞き入れたということで評価はいたしますが、何か都合のいいところばかりとって、面倒なところは押しつけているような、抜本的な解決策のようには思えないのであります。


 そこで、お伺いをいたします。


 これら外部監査の指摘事項について、理事者はどのように受けとめ改善策についての結論を出されるのか。また、指定管理者の運営になって、利用者にとって利便性がどう変わっていくのか。先ほどの疑問もあわせ、利用者にも理解できるよう、わかりやすくお聞かせをください。


 最後は、地元課題についてであります。


 本県の河川は流路が短く急流であり、また、河川延長が全国第6位というほどの長さを持っており、おのずと河川整備率は低い状況にあります。財政状況の厳しい中、護岸整備などを実施していますが、河床掘削については、流下能力の回復には有効であるが、浸水被害を防ぐには計画に基づいた河川改修が必要であり、単に河床掘削だけでは、洪水時、護岸の根入れ不足による倒壊のおそれがあり、部分的な掘削は水たまりのみをつくることになり、効果は少ないと言われております。


 確かにそのようなことも正しいのだろうとは思います。私の地元の立岩川のように、昨年の大水で護岸が削り取られ、危険な状態を体験した付近住民にしてみれば、今も残っている河川の中の土砂堆積をなぜ除いてくれないのかと不安は増すばかりであります。


 一定計画での河川改修ができれば、それにこしたことはありませんが、予算も厳しい現状では、順番が回ってくるまでには長い時間がかかることも理解できます。しかし、洪水はいつ襲ってきてもおかしくない昨今の気象現象においては、河川中央の土砂堆積を河床掘削で河川断面の拡大を図ってほしい、搬出が難しいなら護岸にすりつけてもいいから、見た目にも広々とした河川にしてほしいと住民は考えるのではないでしょうか。確かに治水対策協働モデル事業の推進に取り組まれていることは評価もいたしますが、中小河川ではその対象になることもないでしょう。


 そこで、お伺いをいたします。


 河床掘削についてどのように取り組んでいかれるのか。また、立岩川の一定計画に基づいた河川改修の予定はどうあるのでしょうか、お聞かせをください。


 ここ数年、質問戦ではトリを務めさせていただきましたが、今回は、一般質問の一番手を務めさせていただくことになりました。トリではなくなりましたけれども、気持ちは鳥のごとく飛べ飛べでいっております。理事者におかれましても、愛媛をさらに飛躍させるよう飛んだ御答弁を期待いたしております。


 ありがとうございました。(拍手)


○(森高康行議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(森高康行議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 西原議員の質問に答弁させていただきます。


 まず、遍路文化について、県及び四国4県においては、遍路文化の保存とPRにどのように取り組んでいるのかとのお尋ねでございました。


 いやし文化の代表例でございます遍路文化については、近年、四国遍路をテーマとする雑誌が創刊されたり、若い女性向け雑誌において特集が組まれたりしておりますほか、四国4県11大学の教員による四国歩き遍路大学ネットワークが設立され、教育の分野にも取り入れられたりするなど、全国的に関心が高まってきております。


 この四国固有の遍路文化を保存し、全国、そして世界に向けて情報発信、PRすることは、観光振興、地域振興を推進する上で、本県のみならず四国全体にとって重要なことだと考えております。


 このため、本県では、平成12年度から3カ年で、歴史・風土・風俗の3つの観点から遍路文化を学術的に調査、整理いたしますとともに、四国他県に働きかけ、いやしのくに四国交流推進協議会を設立し、東京での「遍路文化展」の開催やホームページの運営を行うなど、遍路文化の継承と発信に努めているところでございます。


 また、四国観光立県推進協議会におきましても、4県が一体となって遍路文化を生かした観光振興に取り組んでおりまして、特に今年度は、4県知事参加のもとに「夢四国21世紀−心と自然回帰の旅」をテーマに、7月15日に東京で四国観光シンポジウムを開催し、四国遍路の歴史や意義を紹介するとともに、四国の魅力を首都圏の人たちにアピールしたところでもございます。四国4県知事会議におきましても、毎回、この遍路文化あるいは八十八カ所巡り等をテーマといたしました、あるいはそれをベースとした観光発信といった点がいつも議論の中心になるところでもございます。


 今後とも、この2つの協議会の活動を中心に、遍路文化の継承と一層のPRに努めてまいりたいと思っております。


 次に、県有地等の有効活用に関し、遊休県有地の円滑かつ計画的な売却に向け、どのような方策を講じているのかとのお尋ねでございました。


 県では、より積極的な遊休県有地の売却に向けて、まず、売り払い処分対象県有地の積極的なPRを行うこととし、昨年11月から、対象地を一覧表にまとめて県ホームページ等に掲載いたしますほか、総務管理課に県有地購入相談窓口を設置して、常時情報提供に努めますとともに、柔軟な売却方策を導入して、小規模物件を対象とした公募抽選売却方式や2回目以降の一般競争入札における予定価格の事前公表制度を採用したところであります。


 さらに、今年度からは機構改革により、大規模県有財産を含めた計画的な財産処分を促進する専属の組織を立ち上げるなど、売却促進に向けての体制整備を図ったところでございます。


 現在の極めて厳しい財政状況のもとでは、県有財産の売却は、県の貴重な自主財源の確保策の一つとして非常に重要であると考えておりまして、今後とも、市場性あるいは建物の老朽化等、さまざまな要素から検討を行った上で、順次計画的な売却を進めてまいりたいと考えております。


 なお、御承知のとおり、熟慮の末の選択として踏み切らせていただきました知事公舎の売却の入札を先日行ったところでございますが、県内外から数多くの企業の入札参加もありまして、評価額を倍額以上上回る8億5,500万円で落札され財源確保の一助とすることができたことは、私にとりましても大変うれしいニュースでございました。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(讀谷山洋司総務部長) 議長


○(森高康行議長) 讀谷山総務部長


   〔讀谷山洋司総務部長登壇〕


○(讀谷山洋司総務部長) 西原議員にお答えいたします。


 まず、現在、遊休状態にある県有地がどれだけあるのか。また、今後の処分方針はどうかとのお尋ねについてでございますけれども、平成17年4月現在で、いわゆる遊休地として各部局から報告されたものとしましては、土木部関連のものも含めまして115カ所、約36万?存在するところでございます。


 なお、県土地開発公社につきましては、四国横断自動車道の用地取得等、国や県等からの受託事業のみを実施しておりますため、土地は所有していないところでございます。


 遊休県有地の基本的な処分方針といたしましては、将来、公用または公共用地としての利用が見込める土地につきましては、駐車場あるいは他団体への貸し付け等暫定的な利用を行いながら管理保全を行うこととしておりまして、また、将来においても公用・公共用地として利用が見込めない土地につきましては、位置、形状等はさまざまではございますけれども、積極的に売却処分する等の対応に努めているところであります。


 今後とも、庁内の各部局の主管課長を構成員とします県有財産管理・処分委員会におきまして、土地の面積、立地条件、所在地の環境、将来の有効利用の可能性等の観点から、毎年度、部局横断的に検討、見直しを行いまして、売却対象と整理されたものは、地元市町等とも協議を行いながら、できるだけ早期の処分に努めてまいりたいと考えてございます。


 次に、愛媛地方税滞納整理機構設立に向けての進捗状況はどうかとのお尋ねについてでございますが、愛媛地方税滞納整理機構につきましては、市町からの要望をもとに、県と市町で構成する検討会議での議論を踏まえまして、本年4月に県税務課内に地方税滞納整理機構設立準備班を設けまして、県内市町から10名の派遣職員を受け入れまして設立準備を進めておりまして、現在まで各市町と協議を行いながら、組織の概要や業務内容等について詳細を調整しているところであります。


 今後、各市町におきましては、12月議会等において議決を得た上で、県に対して全市町参加の一部事務組合としての設立許可申請が行われ、平成18年4月に組織が発足する予定となっているところでございます。


 この機構設立によりまして、個々の市町単独では処理できない困難案件等を引き受けまして、差し押さえ等の滞納処分を前提に整理を促進することとしておりますほか、市町職員の研修や市町に対するコンサルティングの実施を通じまして、徴収能力の向上が図られることが期待されているところでございまして、県としましても、市町が住民税として徴収している個人県民税の整理促進や県内全体の納税環境の整備に役立ちますことから、専門職員の派遣や運営面での支援などを行っていく所存でございます。


 次に、税務担当職員による県税以外の滞納回収についての考えはどうかとのお尋ねでございますけれども、本県におきましては、県税を含む平成15年度末滞納債権が約66億円ございまして、このうち約85%の約56億円が県税の滞納繰越金でありますことから、これらの徴収確保は特に重要な課題と認識しておるところでございます。


 このため、県税につきましては、平成15年度を滞納整理元年と位置づけまして、従来の納税交渉中心の滞納整理方法を見直し、より効果的、効率的な滞納整理を図るとともに、差し押さえ等の滞納処分も毅然と行うことなどによりまして、滞納繰越額はピーク時の平成14年度末の約66億円から平成16年度末は約51億円までに圧縮できるなど、計画的に滞納額の縮減に努めているところであります。


 御指摘のとおり東京都では、昨年度から、都税担当部署が税以外の滞納債権をほかの部署から引き継ぎまして債権回収等を行っていると聞き及んでおりますけれども、本県では、東京都に比べまして組織が小さい上に、定員削減の中にあって税務担当職員を税以外の徴収に従事させることの難しさや債権としての法的性格が異なる等の問題がありますことから、必ずしも御提案どおりの取り組みを本県で直ちに実施することは難しいところでございますけれども、滞納という点では共通している面もありますことから、必要に応じて関係部局と意見交換や協議を行う等、今後どう対応すべきかについて検討を進めてまいりたいと考えてございます。


 以上でございます。


○(夏井幹夫企画情報部長) 議長


○(森高康行議長) 夏井企画情報部長


   〔夏井幹夫企画情報部長登壇〕


○(夏井幹夫企画情報部長) 西原議員にお答えをいたします。


 有料広告の導入を検討すべきと思うがどうかとのお尋ねでございますが、財政状況が厳しい中にありまして、真に必要な事業を実施するためには、職員みずからが常にその財源を意識しながら取り組んでいくことが重要であると考えております。


 西原議員お話の有料広告につきましては、職員からも、広報誌やホームページ、施設の空きスペースなどを活用して積極的に導入すべきとの政策提案がございまして、先般、知事を会長とする政策企画会議におきまして、今年度の特定政策課題として検討するということを決定したところでございます。


 検討に当たりましては、有料広告を単に歳入対策の面からのみとらえるのではなく、地域の企業に対する優良な広告媒体の提供、さらには地域課題などに対する民間企業等との協働という観点も考慮をし、県民はもとより既存のメディアを含む民間企業の御理解と御協力をいただける制度にしたいと考えております。


 このため、今後は、国や他の自治体の事例を参考に広告媒体としての可能性を調査しますほか、広告掲載基準などのルールづくりを進めまして、職員の創意工夫を生かした広告事業が実施できますよう制度導入に向けた検討を進めてまいる所存でございます。


 以上でございます。


○(藤岡澄保健福祉部長) 議長


○(森高康行議長) 藤岡保健福祉部長


   〔藤岡澄保健福祉部長登壇〕


○(藤岡澄保健福祉部長) 西原議員にお答えをいたします。


 えひめこどもの城について、まず、外部監査の指摘事項について、どのように受けとめ改善策についての結論を出したのかとのお尋ねでございました。


 平成15年度の包括外部監査における指摘事項につきましては、こどもの城の今後のあり方を示唆する貴重な意見として受けとめております。


 このため、今回の指定管理者制度の導入に当たりましては、将来にわたって施設をどのように維持していくかという長期修繕計画の作成のような問題は、今後の県みずからの検討課題といたしますほか、御指摘の内容に対しては、民間事業者等に対する意見聴取や他県調査、さらには、利用者に対するアンケート調査などを通じて検証しながら検討を進めたところでございます。


 この結果、とべ動物園との経営統合については、両施設の規模が大きく業務内容が特殊で、民間事業者にとっては負担やリスクが大きくなると予想されまして、統合を前提に指定管理者を募集しても、幅広い応募が期待できず競争原理が働きにくいことが危惧されたことから、こどもの城単体で募集することといたしました。


 また、とべ動物園との連絡通路の改善などの環境整備については、費用対効果や県財政の状況から慎重な検討が必要であり、当面は、事業展開の上での連携を進めることとしたところです。


 なお、動物園との駐車場の共通利用に関しましては、今回議案を上程した指定管理候補者の提案に含まれておりますことから、動物園側の指定管理者と十分協議されるよう申し入れたいと考えております。


 次に、指定管理者の運営になることで利用者の利便性がどう変わっていくのかとのお尋ねでした。


 今議会において、指定管理者への指定を御審議いただきます候補事業者の提案内容では、開園時間が夏期に1時間延長されるほか、夏休みなどの学校長期休業期間中やゴールデンウィークは休園日を設けないこととするとともに、利用促進策として、遊具の割引制度を導入し、新小学1年生に対する1年間の遊具無料パスポートの発行のほか、バースデー割引や平日の学校遠足の児童無料化などを実施するとしておりまして、これまで以上に利用者の利便性が向上するものと見込まれますが、今後、事業計画の作成においても、利用者のニーズに対応した適切な運営を行うよう指定管理者に対し働きかけてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(高浜壮一郎経済労働部長) 議長


○(森高康行議長) 高浜経済労働部長


   〔高浜壮一郎経済労働部長登壇〕


○(高浜壮一郎経済労働部長) 西原議員にお答えします。


 企業の技術力向上を図るため、県立高等技術専門校の公共職業訓練について、どのような対策を講じているのかとのお尋ねでした。


 お話の2007年問題と呼ばれます団塊の世代の退職の影響は、特に、技能工などに強くあらわれると言われておりまして、人材育成のための余力が必ずしも高くない本県の中小企業、地場産業にとって、技能の継承、技術力の維持向上が大きな課題となっております。


 こうした中で、新居浜の機械・鉄工産業、今治のタオル・繊維産業など、地場産業を支える技能工の養成訓練を行っております高等技術専門校の果たすべき役割は、大きなものがあると考えております。


 県では、従来から、各専門校ごとに、業界団体やハローワークなどの関係者で構成をする職業訓練連絡協議会を設置をして、技能に関する企業ニーズの把握に努め、それを訓練内容に反映させているところでございますが、さらに今後は、昨年度、職業能力開発審議会で了承をいただきました県立高等技術専門校の在り方の見直し、これに沿いまして、訓練科目の再編と内容の高度化を図り、企業のニーズに合った幅広い知識と高い技能をあわせ持つ中核的な人材の養成に努めてまいりたいと考えております。


 なお、高等技術専門校では、職についていない若年者や離転職者だけではなく、現に働いております在職者の方の資格取得や技能向上のための訓練も、地元企業のニーズにこたえて行っているところでありまして、この訓練内容の高度化も図り、地場産業の技術力の向上を支援してまいりたいと存じます。


 以上であります。


○(大内忠臣土木部長) 議長


○(森高康行議長) 大内土木部長


   〔大内忠臣土木部長登壇〕


○(大内忠臣土木部長) 西原議員にお答えいたします。


 まず、遍路文化について、四国4県における四国のみちの整備状況はどのように進んでいるのかとのお尋ねがございました。


 四国のみちといたしましては、四国八十八カ所の歴史文化や自然を安全で快適に体感できるよう、昭和56年に、国土交通省ルート1,321kmと環境省ルート1,546kmが選定されております。


 国土交通省ルートは、国道、県道などを主体に歩道及び道しるべを整備し、愛媛・香川両県では整備を終え、四国全体の整備率は平成16年度末時点で89%となっております。


 また本県におきましては、利用者から要望の強い休憩所やトイレの設置に対応いたしますため、平成14年度に、いやしの道づくり整備事業を創設し施設整備に取り組んでいるところでございます。


 また、環境省ルートは、国土交通省事業と連携しながら、山岳部の里道などに遊歩道や標識の整備を進め、平成元年度までに四国4県全線の整備を終えております。


 本県では、さらに平成7年度から四国のみち再整備事業といたしまして、補修工事やトイレの水洗化等を行っております。


 県といたしましては、今後とも、四国各県など関係機関と連携を図りながら、四国のみちの整備拡充に取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、河床掘削についてどのように取り組んでいくのか。また、立岩川の一定計画に基づいた河川改修の予定はどうかとの質問がございました。


 台風などによる異常な出水で、河床に堆積した土砂が多く国の補助対象となる箇所につきましては災害復旧事業で、その他の箇所は県単独事業で計画的に河床掘削を行っているところでございます。


 さらに、県単独事業で対応すべき箇所の中でも、コンクリ−ト用骨材等に利用できる箇所におきましては、治水対策協働モデル事業を創設し、民間活力の導入を図っております。


 河床掘削に当たりましては、護岸の根入れや河床勾配などを考えて、断面の確保に努めているところであります。


 御指摘の単に河道内での土砂の移動だけでは断面の拡大につながらないものでありますが、今後、堤防の強化やかさ上げへの利用ということにつきましても検討していきたいと考えております。


 なお、旧北条市の立岩川につきましては、護岸の整備は概成しておりまして、現在、河川断面の維持に努めているところであり、このため、本年度も、JR予讃線上流区間について河床掘削を実施しております。


 新たな河川改修につきましては、県内各河川の緊急度等を見きわめながら、検討してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(森高康行議長) 暫時休憩いたします。


     午前10時55分 休憩


    ――――――――――――


     午前11時10分 再開


○(森高康行議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(笹田徳三郎議員) 議長


○(森高康行議長) 笹田徳三郎議員


   〔笹田徳三郎議員登壇〕


○(笹田徳三郎議員)(拍手)社民党の立場から質問をさせていただきます。


 まず、アスベストの問題についてでございます。


 9月県議会開会に当たり、加戸守行知事の方から、愛媛の元気創造のため急ぐべき事業を選択し、アスベスト対策を初め教育、医療、福祉の充実や産業の振興など、当面する課題への対応に絞り必要な経費を計上したとの予算案の説明がございました。私どもは、このアスベストすなわち石綿への対応は極めて重要な課題であると受けとめ、歓迎いたしております。


 さて、我が国の石綿の消費量は世界2位であると言われております。消費量のうち天井板や床タイル、スレートなどの建築材に70%、自動車のブレーキやクラッチなどに8%、農業用機械に4%使われているとのことであります。この石綿を吸収すると、人間の体内に強い毒性を発揮し20年ないし30年経て発病するおそれがあり、これが今大変な問題となっているのでございます。


 このような状況の中、政府は去る7月15日、1986年に国際労働機関いわゆるILOが採択した石綿の使用における安全に関する条約を19年ぶりに採択、批准いたしました。この条約の効力が及ぶのは1年後の2006年、来年の8月11日からでございますが、労働者保護の立場などから、条約では、政府や使用者のとるべき具体的な措置として、1つは、石綿を含む製品の代替化への促進、2つには、石綿の吹きつけ作業の原則禁止、3つには、保護具の提供や健康診断など労働者の保護、4つには、石綿を含む設備の取り壊しや建築物から石綿の撤去並びに取り壊しの際の適切な措置などが示されたところでございます。


 さきに経済産業省は、石綿を含有する家庭用品について約2万4,000社を対象に調査し、うち124社521製品に石綿を使用していたか、現在使用しているとの調査報告を公表しました。この調査結果からしましても、あらゆる努力と困難を惜しまず早急に対応しなければならないと思います。


 振り返りますと1987年・昭和62年ですが、の12月議会で、私も石綿問題を取り上げてその危険性を指摘しましたが、現在の状況を目の当たりにして、改めて早急に対応しなければならない重要な課題であると認識いたしております。本県でも早速8月5日、アスベスト対策連絡会議を設置し、県庁に横断的対策組織を立ち上げられたことを多といたしますと同時に、徹底した実効ある対応を重ねて強く求めるものでございます。


 そこで、数点お伺いいたします。


 まず、本議会で提案されておりますアスベスト被害防止対策費の具体的内容についてお聞かせ願いたいのであります。


 次に、県内における建物へのアスベスト実態調査とその対策、危険性の周知についてどのように取り組んでいかれるのか、御所見をお聞かせ願いたいのであります。


 さらに、先日の新聞報道によりますと、一部の県では、建物解体時の石綿の飛散防止を目的に県の生活環境保全条例を改正して、大気汚染防止法で規制対象外となっている小規模建築物についても規制する条例改正を行ったと聞いております。本県においてもこうした対策をとるべきだと思いますが、お考えをお聞かせ願いたいのであります。


 一方、アスベストに関する県民のさまざまな不安を解消していくためには、相談窓口でのきめの細かな対応が不可欠であります。現在、県におきまして、アスベストに関する各種相談窓口を設け県民の不安解消に努められております。設置した窓口での相談件数、相談内容等の現状及び今後の見通しはどうか、お聞かせ願いたいのであります。


 また、私たち社民党では、社会文化会館の事業の一つとして、1992年より職業病相談の窓口を開設しております。最近はアスベスト被害に関する相談がふえております。その中の一つで、ごく最近ですがある相談者の方から、この方はいわゆる中皮腫と診断されて今入院していますが、以前から造船所で働き、石綿と接する機会が多かったとのことで大きな不安を抱え、救済を求めております。しかし、石綿と病気との因果関係を確認しようとしても、現在病院と医師の方からは十分な協力が得られない状況にあると訴えてきております。


 健康に関する相談窓口の保健所などは、こうした事例を初め発病されている方からの相談に対して指定病院の紹介ができるようにすることも必要と思うのでございますが、御所見をお聞かせ願いたいのでございます。


 さらに今、特に私が心配しているのは、学校で使う器具などについてでございます。子供たちが毎日の学校生活の中で、また授業などを通して、アスベストの被害を知らず知らずのうちにかぶっているのではないかと考えるのでございます。


 学校の理科の授業で加熱実験するときには必ずといって石綿付金網を使っていました。その石綿付金網が、万一にも、今なお授業の中で使われているとすれば大変なことでございます。また、使わずに保管していたとしても、その保管状況によっては危険な状況にあると思います。また、石綿付金網だけではなくて、まだまだ私たちが気がついていないアスベストを含んだ製品が学校の中にたくさんあるのではないかとの心配もしております。例えば、子供が毎日楽しみにしている給食でも、熱に強いアスベストを使った調理器具などが使われているのではないかと心配しております。


 そこで、教育長にお尋ねいたします。


 学校の中でアスベストを使った器具などの使用状況はどのようになっているのか。また、教育委員会としてどのように対処なさろうとしているのか、お聞かせ願いたいのであります。


 次に、幼児期の教育を充実させる視点から、幼保一元化の総合施設についてお尋ねをいたします。


 いよいよ幼稚園の機能と保育所の機能をあわせ持つ幼保一元化の総合施設が平成18年度から本格実施されることとなりました。そして、今年度全国でモデル事業が実施されております。本県でも、松山の私立幼稚園がモデル事業の実施園に指定されました。私は、保護者のニーズに合わせた幼児期の教育に対応できると思う点で、この幼保一元化の総合施設に注目をしている一人でございます。


 幼児期は、生涯にわたる人間形成の基礎が培われる重要な時期でございます。幼児期に行われる教育は、子供の心身の健やかな成長を促す上で極めて重要な意義を持つものであります。最近の子供たちについて、とかく基礎的な生活習慣や生活態度が身についていない、また、運動能力の低下、子供同士のつき合いの下手さ、自制心や物事のよしあしさえ判断基準が十分育っていないなどの課題が指摘されています。少子化のせいでもございます。


 御承知のとおり、幼稚園は、幼児期の教育を行う学校として、保育所は、また、保護者が働いている場合などに子供を預かる福祉施設として、それぞれの目的は異なりますものの、いずれも子育て支援をする施設として、さまざまな子供たちが一緒になって触れ合いながら、社会の基本的なルールや他人への思いやりなどを学ぶ大変重要な機能を持った施設であると思うのであります。また、幼稚園は3歳からの入園が基本で低年齢児は入園することができませんし、幼稚園がない地域もあります。他方、保育所に通っている場合にも、仕事の都合で保育所に入所させてはいるが幼児教育にもっと力を入れたいと考えている保護者も多いのでございます。


 その意味で幼保一元化の総合施設は、幼稚園児と保育園児が一緒に幼児教育と保育を受けることができる施設として期待をいたしておるところでございます。また、この総合施設は、行政上の幼稚園、保育所の分断を解消する上で大きな前進であると思いますし、少子化などによって進んでいる幼稚園離れ、共働き家庭がふえていることに伴う保育ニーズの高まり、就学前の多様な教育を求める親の増加など、今後一層推進していくべき施策であると思うのであります。


 しかし一方、幼稚園と保育所が一体化した場合に、子供に混乱は起きないか、また、それまで別々の業務を行っていた幼稚園教師や保育士が果たしてうまく融合できるのかという心配する指摘もございます。


 そこで、お伺いします。


 幼保一元化の総合施設における児童への教育はどのような形で実施されるのか。また、幼稚園教諭や保育士が支障なく融合していくための施策をどのように講じていかれるのか、お考えをお聞かせ願いたいのであります。


 次に、災害対策についてであります。


 台風のたびに悲しい思いをする、それが人命の犠牲であります。今回の台風14号でも全国で多くの犠牲者が出ましたが、人命を最重視する立場から、県では危機管理室を設け部局横断的に関係部局が連携しながら災害対策に努力されています。その中で最も重要なのは、気象情報等に基づく住民の避難勧告や指示が的確に実施されるかどうかでありましょう。すなわち適切な避難誘導や避難場所の確保は、市町村長の重要な責務であります。


 国は、昨年の風水害の対応を教訓に、ことし3月、避難勧告等の判断・伝達マニュアルの作成ガイドラインを示し、市町村に対し、その特性に応じた客観的な避難勧告や避難指示の判断基準づくりを求めています。当然本県にも、危機管理室が中心になって気象台や関係部局などと連携しながら的確な指導と助言がなされていると聞いております。


 昨年の一連の台風災害のときには、本県でも避難勧告が土石流の後に出された、そしてとうとい人命が失われたという事実がありましたが、人命を最重点とした災害対策を行うには、市町村が発令する避難勧告などの客観的な基準づくりは欠かせないものだと思うのであります。


 そこで、お伺いいたします。


 現在県が進めている避難勧告や指示、その前提となる避難準備情報などの基準づくりへの取り組み状況についてお示し願いたいのであります。


 次に、土砂による災害への対策についてであります。


 先ほどもお話がございましたが、私は、8月末、アメリカのルイジアナ州ニューオリンズを襲った超大型ハリケーン「カトリーナ」の災害の状況を伝える悲惨な画像が今も放映され目に焼きついて離れません。被災された方々に世界から救援の手が差し伸べられており、一日も早い復旧を望むものでございますが、今後このような悲惨な災害を防止するためにも、その原因を十分検証することが重要であります。私たちは、これを他国の出来事としてはなりません。


 新聞、テレビなどの報道によりますと、ニューオリンズは、アメリカ最大のミシシッピー川の河口近くに位置し、周囲の川や湖の水面より市内の大半が低くスープボウルの町とも呼ばれており、いわばどんぶり鉢の底のような町であります。このような町にとっては堤防がまさに命の綱でありますが、その命の綱である堤防が、ここでは1960年代、40年ぐらい前ですが、の古い設計基準のままのコンクリート製で厚みも薄く高さも不足しており、大型ハリケーンに伴う決壊の危険性は何年も前から指摘されておったにもかかわらず、財政的な理由から放置されたと伝えられています。このためアメリカでは、今、人災との声が上がっていることも伝えられています。


 ところで、このようなハリケーンの恐怖が覚めやらぬ9月の初めに、御承知のとおり、ハリケーン「カトリーナ」より暴風域の規模において上回る台風14号が日本列島を襲ったのでございます。本県を含め全国各地に甚大な被害をもたらしましたが、特に、宮崎県を中心として死者・行方不明者数は29名に達し、その多くの22名が土砂による災害での犠牲であります。


 国民の命を守ることが、日本であれアメリカであれ国家の最低限の基本的な責務であることは申すまでもございません。本県においては、県民の人命や財産を守るため、苦しい予算のやりくりの中で、昨年の台風等により受けた災害復旧に懸命に取り組んでいただいていることに対し、深く敬意を表したいと存じます。


 ただ近年の台風や降雨の状況を見てみますと、これまでの物差しではかれない規模になっていることを心配するのでございます。台風は、海水温が高いとより強力になると言われており、近年の巨大化の主因として、ここでも地球温暖化が疑われておるのでございます。また、気象統計によりますと、渇水と大雨を繰り返す年間降水量の変動幅が大きくなる傾向がはっきりと読み取れ、災害の危険性はますます高まってきております。険しい四国山地が背後に迫る急峻な地形からなる本県は、急流も多く全国でも指折りの危険箇所を抱えているのではないかと思います。


 そこで、お伺いします。


 ここでは災害に限ってお尋ねをいたします。県は、土砂による災害すなわち土石流やがけ崩れ、地すべりなどから県民を守るための対策についてどのような方針で取り組んでいかれるのか、お聞かせ願いたいのでございます。


 次に、災害対策に関連して、学校の耐震化についてお尋ねいたします。


 近年、全国各地で地震が相次いでおり、先月も宮城県で震度6弱の地震が発生し大きな被害があったことは記憶に新しいところであります。また、今後数十年以内に、東南海・南海地震が起きることは確実と言われている状況の中で、住宅の耐震化はもとより、特に、子供たちが毎日利用し、しかも災害発生時には地域住民の避難先となる学校の耐震化率の向上は急がなければならない重要な課題でございます。


 文部科学省の調査によりますと、ことし4月1日現在の公立小中学校の耐震化率は、全国平均が51.8%、本県は49.7%と、まあこれはほぼ全国並みになっているものの、半数の施設はまだ耐震化がなされておりません。こうした状況を長く放置することは、住民の生命、財産の保護に責任を負う自治体の使命から言っても問題があると思うのであります。各自治体の財政状況も極めて厳しいことは承知しておりますが、学校施設の耐震化はできるだけ速やかに進めていただきたいと強く願うものであります。


 一方、県立学校の耐震化の状況に目を向けますと、本県の耐震化率は35.4%、全国45位と最下位に近い状況にあると伺っております。県の財政状況は逼迫する中で、ここ数年は、年々学校の施設整備のための予算も削減せざるを得ない状況にあろうかと心配しております。


 しかし、事は生徒や地域住民の安全確保に直結する問題であり、地震による被害が起こってからでは遅いのであります。県は財政が極めて苦しい状況にあることは重々承知をしておりますが、現在の校舎がつくられた40年前の県の財政状況も決して裕福ではなかったのでございますが、しかし、生徒の急増に対応した整備が優先されたのでございます。安全確保のための投資は惜しむべきではないと思います。


 そこで、お伺いいたします。


 県立学校の耐震化を着実に進める必要があると思いますが、教育長の御所見をお聞かせ願いたいのであります。


 最後に、林業及び森林の再生に向けた取り組みについてであります。


 本県は、県土のおよそ70%が森林であり、その5割を超える22万haが杉、ヒノキを中心とする人工林からなる全国有数の森林林業県でございます。先人たちの熱意とたゆまぬ努力によりまして造成されたこの森林は、現在その多くが収穫期を迎え、伐採され利用されることを待っております。


 しかしながら、近年木材価格は目を疑うばかりの低迷を続け、森林所有者が将来を夢見て植林をしたころの価格と比較しますと、杉では約3分の1、ヒノキに至っては何と4分の1まで低下し、木材価格が搬出などの生産経費を下回る中・低質材は、大部分が利用されることなく林内に放置されているのでございます。


 このような状況の中で、林業再生に向けて去る7月20日、松山市で愛媛県森林組合活性化促進決起大会が開催され、私も出席をする機会をいただきました。大会では、仕事をすればするほど赤字が出る、林業経営をやろうと思ってもできない、また、間伐したくともできないという悲鳴にも似た森林組合の関係者の声を聞き、このままでは林業経営のみならず本県の森林も崩壊するのではないかと大いに危機感を抱いたのでございます。


 さて、森林は、木材、シイタケなどの恵みを我々にもたらしてくれるだけではなくて、県土の保全、水源の涵養やCO2の吸収、固定など、安心や潤いをもたらす源となっております。この安心と潤いの源である森林を守り、環境を重視した循環型社会を形成するためには、何よりも安定した林業経営によって健全な森林の整備を進めなければなりません。


 しかしながら、現在のような木材価格のもとでの林業経営は極めて不安定であり、健全な森林の整備は到底見込めないと言わざるを得ないのであります。もしこの状況を放置するのであれば、森林の持つ多様な公益的機能は失われ、緑豊かな我が県土は急速に荒廃し、林地崩壊や洪水などが多発することが懸念され、その結果として、我々はその復旧に多大な費用を負担することになりかねないのでございます。


 そこで、決起大会当日に出されました決議されました中から、次の3点についてお伺いいたします。


 その第1点は、低コスト木材生産システムの確立についてであります。


 もとより木材価格は、需要と供給のバランスすなわち市場原理で決定されるものであり、意図的に木材価格を上昇させることは困難でありましょう。しかし、幾ら困難であるからといって手をこまねいていては何の解決にもなりません。この厳しい状況を打開するためには、木材を生産し提供する山側においての伐倒、搬出から、木材を受け入れる川下側においての運搬、加工など、木材利用に至るまですべての工程でコスト削減を図り、もうかる林業を復活させねばならないと思うのであります。


 県では、今後、低コスト木材生産システムの確立に向けてどのように取り組んでいかれるのか、お聞かせ願いたいのであります。


 2番目は、林家の貴重な収入源として林業経営を支えてきた原木干しシイタケの生産振興についてでございます。


 本県の干しシイタケ生産は、昨年17年ぶりに生産量全国第3位に返り咲いたと伺っております。安い中国産の輸入量増大や担い手の高齢化などにより最盛期の6分の1にまで落ち込んでおりますが、しかし一方では、国産原木干しシイタケは、健康志向の高まりや一昨年の中国産干しシイタケで残留農薬の問題などが契機に、安全で安心できる食品として需要が今高まっております。また、県内における原木資源も蓄積されていると聞いており、原木干しシイタケの生産振興を図ることは、森林資源の循環利用と森林の公益的機能の発揮に貢献するとともに、安定した林業経営に資するものと考えるものでございます。


 県では、今後、豊富な原木資源の活用と原木干しシイタケの生産拡大に向けてどのように取り組んでいかれるのか、お伺いしたいのでございます。


 終わりに3点目は、森林整備の推進についてであります。


 本県では、水源の涵養や県土の保全など森林が持つ多面的な公益的機能を適切に発揮させるために、間伐等の整備を必要とする森林が、森林面積の約35万9,000haのうち13万7,000haあると伺っております。こうした森林の管理については、林家の自立的な林業経営に期待するだけではなくて、行政が治山、造林事業等による森林整備を適切に実施し、県民共有の財産である森林を守り育てなければならないと考えるのでございます。


 県では、今後、健全な森林の整備をどのように推進していかれるのか、御所見をお聞かせ願いまして、終わります。


 ありがとうございました。(拍手)


○(森高康行議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(森高康行議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 笹田議員の質問に答弁させていただきます。


 冒頭に、アスベスト問題についての御質問がございましたが、関係部長の方から具体的な答弁を行わせますけれども、既に18年前、当議会におきましてこの問題を取り上げ危険性等の指摘が行われたとお話を伺いまして、先見性に深く敬意を表し上げたいと存じます。


 災害対策につきまして、県は、土砂による災害から県民を守るための対策についてどのような方針で取り組んでいくのかとのお尋ねでございました。


 土砂災害は、突発的で破壊力も大きいことから人的被害と極めて結びつきやすいものでございまして、本県におきましても、昨年の台風災害等で亡くなられました26名のうち17名が土砂災害によるものでございました。県内の土砂災害危険箇所は約1万5,000カ所と非常に多く、そのうち人家5戸以上の箇所に限っても全国第8位の約6,800カ所に上っておりまして、土砂災害防止施設の着手率は、いまだ37%にとどまっているところでございます。


 土砂災害から県民の生命、財産を守りますためには、砂防堰堤、擁壁等の施設整備が有効でありまして、県では、台風等による被害箇所の復旧を最優先にしつつも、特に人家の多いところや病院、老人ホーム、緊急輸送路など、重要施設のある箇所を重点に効率的な土砂災害防止施設の建設を進めているところでございます。


 しかしながら、厳しい財政状況のもとでは、すべての危険箇所を短期間に整備することは困難な状況にございまして、また、最近の異常な集中豪雨等には警戒避難体制の強化が重要でありますことから、ソフト対策の充実が不可欠となっております。このため、土砂災害危険箇所の周知、土砂災害に関する雨量情報の提供などに積極的に取り組み、県民が安全で安心して暮らせる県土づくりに努めてまいりたいと考えております。


 次に、林業及び森林の再生に向けた取り組みについて、健全な森林の整備をどのように推進していくのかとのお尋ねでございました。


 私は、近年の林業を取り巻く厳しい状況により、森林の手入れが行き届かなくなったり、森林の有する水源涵養や山地防災機能が低下しておりますことから、緊急な対策が必要と考え、知事就任以来、新しい愛媛林政計画を策定し、平成13年を森林そ生元年と位置づけ、公共施設の木造化や水源の森林づくり、放置林対策のための事業を創設するなど、健全な森林づくりのための諸施策に取り組んでまいりました。


 さらに今年度から、森林蘇生を一歩進めますため、県民の理解を得て森林環境税を導入し、県民参加による森林環境保全を重視した森林づくりを進めますとともに、森の恵みに感謝する日として11月11日をえひめ山の日としましたほか、平成20年秋には全国育樹祭を本県に招致し、これを契機にえひめの森林づくりに一層努めることといたしております。


 今後とも、森林の環境資源としての役割を重視しながら、森林を県民共有の財産として健全な姿で次世代に引き継ぐため、造林や治山など公共事業を適切に組み合わせ、森林の整備、保全を積極的に推進してまいりたいと考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(石川勝行県民環境部長) 議長


○(森高康行議長) 石川県民環境部長


   〔石川勝行県民環境部長登壇〕


○(石川勝行県民環境部長) 笹田議員にお答えいたします。


 アスベスト問題について、まず、アスベスト被害防止対策費の具体的内容はどうかとのお尋ねでございました。


 アスベスト問題につきましては、国による抜本的対策の構築に合わせて徹底した実効ある対応を進める必要があると考えておりますが、今回のアスベスト被害防止対策費は、県として緊急に対応すべき県民の健康被害防止や不安解消対策に加えまして、県有施設のアスベスト対策に取り組むこととしたものでございます。


 具体的には、県民の健康被害の防止や不安解消対策につきましては、これまでも相談窓口の開設や県のホームページを通じたアスベスト情報の提供、建設事業者等に対する指導に取り組んでまいりましたが、新たにアスベスト使用建築物の解体や廃棄物処理にかかわる事業者及び一般県民を対象とするアスベスト対策説明会を東・中・南予の3会場で開催いたしますとともに、解体工事現場への立入検査や周辺環境調査の実施によりアスベスト粉塵の飛散防止の徹底を図ることといたしました。


 また、県有施設につきましては、一部吹きつけアスベスト等の使用可能性が認められたことから、アスベスト含有率の分析調査及び大気環境測定に係る経費、さらに緊急に除去等の措置が必要となった場合に備え、緊急対策経費についても盛り込むこととしたところでございます。


 次に、県内における建物へのアスベスト実態調査とその対策、危険性の周知についてどのように取り組んでいるのかとのお尋ねでございました。


 建築物のアスベストの使用実態と対策でございますが、県有施設につきましては、先ほどお答えいたしましたとおりでございますが、あわせて学校、文化施設を初め日常的に県民の利用が見込まれます病院、診療所、福祉施設、スーパーなどの大規模建築物等の所有者に対しまして、吹きつけアスベスト等の使用実態を調査して県に報告するとともに、粉塵が飛散するおそれのある箇所につきましては、除去等の対策を適切に行うよう通知したところでございます。これらの調査結果を踏まえまして、利用者の健康や環境への影響をもたらすことがないよう指導に努めたいと考えております。


 また、アスベストによります被害を防止するためには、アスベストを取り扱う事業者やその労働者はもとより、建築物の所有者や一般県民がアスベストの危険性についての正しい知識を持つことが重要でございますことから、県におきましては、ホームページにわかりやすいアスベストQ&Aを掲載いたしますとともに、今回一般県民も対象にしたアスベスト対策説明会を開催することとしたところであり、今後とも、県の広報やマスコミを通じてアスベスト情報の積極的な提供に努めてまいりたいと考えております。


 次に、大気汚染防止法で規制対象外となっている小規模建築物も規制する対策が必要と思うがどうかとのお尋ねでございました。


 大気汚染防止法では、耐火建築物等で延べ床面積が500?以上かつ吹きつけアスベストの使用面積が50?以上の建物の解体、改修等につきましては、知事にあらかじめ届け出を行うことが義務づけられておりますが、お話のとおり、現在10都府県におきましては、この面積要件を引き下げあるいは撤廃し、小規模な建築物につきましても届け出を義務づけるための条例を制定または検討中であると聞いております。


 本県といたしましては、既に本年7月に施行されました石綿障害予防規則において、建築物の面積等にかかわらず吹きつけアスベスト等が使用されているすべての建物の解体作業等について、労働基準監督署への届け出が義務づけられていること、また、環境省においても、来年2月を目途に面積要件を撤廃して小規模建築物を規制するなどの大気汚染防止法施行令等の改正を予定していること、さらには、県のアスベスト対策連絡会議に愛媛労働局が参画しておりまして、小規模建築物につきましても、労働局との情報交換と連携により十分に指導、監視ができますことなどから、直ちに県独自の規制を行うのではなく、環境省の新たな方針を受けて適切に対応してまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。


 次に、相談窓口での相談件数、相談内容等の現状及び今後の見通しはどうかとのお尋ねでございました。


 アスベストに関する相談につきましては、7月8日に各保健所で健康相談の受け付けを開始いたしますとともに、8月の5日に、愛媛労働局や松山市にも参画を求めまして11分野の相談窓口を開設したところでございます。


 なお、8月5日から8月末日までの約1カ月間の相談状況を見ますと、県の窓口には172件、労働局には120件、松山市には482件、計774件の相談が寄せられております。このうち県が受け付けました相談の内容につきましては、自宅建物の調査方法など建築物相談が67件と最も多く、次いで県営住宅での使用の有無に関する相談が38件、健康診断ができる専門病院の照会など健康相談が31件、労災申請や健康管理手帳の取得方法など労働安全衛生に関する相談が10件などとなっております。


 今後につきましては、これまでの相談状況より、県民のアスベスト問題に対する強い関心がうかがわれますことから、国によるアスベスト取扱事業場や使用製品等のさらなる情報公開や、健康被害者を救済する特別法の制定など、対策の具体化とともに相談件数の一層の増加が予想されますため、引き続きアスベスト対策連絡会議を通じて関係機関相互の連携と情報の共有を図り、適切な対応に努めてまいりたいと考えております。


 最後に、災害対策についてでございますが、現在県が進めている避難勧告や指示、その前提となる避難準備情報などの基準づくりへの取り組み状況はどうかとのお尋ねでございました。


 議員お話のとおり、災害時の人的被害を軽減するためには、市町が気象などの状況の推移を的確に判断しながら避難勧告等を迅速に発令することが極めて重要でございます。


 このため県では、本年3月、国が示したガイドラインに基づき、市町に対しまして避難の指示や勧告のほか、新たに、いわゆる災害弱者の避難の目安となります避難準備情報の運用を加えますとともに、これらの客観的判断基準づくりを働きかけているところでございます。現在、暫定的なものも含め5市町で基準を定めておりますほか10市町で策定を進めておりますが、今回の台風14号の接近の際には、新居浜市が県内で初めて避難準備情報を発令するなど、全体として早目の避難対策がとられたと考えております。


 今後とも、早期に全市町において客観的な判断基準が策定されるよう必要な助言を行いますとともに、その円滑な運用につきましてもさらに協議を進めるなど、人命を最優先にした防災対策の充実、強化に努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(藤岡澄保健福祉部長) 議長


○(森高康行議長) 藤岡保健福祉部長


   〔藤岡澄保健福祉部長登壇〕


○(藤岡澄保健福祉部長) 笹田議員にお答えをいたします。


 まず、アスベスト問題に関連して、健康に関する相談窓口の保健所などは、発病している人々からの相談に対し指定病院の紹介も必要と思うがどうかとのお尋ねでございます。


 お話のようなアスベストに曝露した可能性があり、現在発病している方から保健所に相談があった際には、特殊健診、診断、治療ができる病院として、厚生労働省が発表しております全国26カ所、近隣では岡山市、呉市、丸亀市にある労災病院などを紹介しているところであります。


 なお、アスベストと疾病との因果関係の確認や救済につきましては、まず、労災補償を所管する愛媛労働局へ相談されることをお勧めしているところであります。


 次に、幼保一元化の総合施設での教育はどのように実施されるのか。また、幼稚園教諭や保育士が支障なく融合していくための方策をどのように講じていくのかとのお尋ねでございました。


 いわゆる総合施設につきましては、1日8時間程度の利用時間のうち、基本的には0歳から2歳児までは保育サービスのみを提供し、3歳から5歳児までは4時間程度を幼児教育に充て、残りの時間は保育サービスの利用時間としています。また、職員配置については、幼稚園教諭と保育士の両資格を持つことが望ましいが、現在のところは、いずれかの資格を持っていればよいとされております。


 また、幼稚園教諭と保育士の融合につきましては、国において、幼稚園教諭が保育士試験を受験する際の一部科目免除など両資格の併有化を進めておりますが、県内においても、それぞれの資格者の相互理解を深めるため、県教育委員会では、保育士の参画を得て幼児教育に係る各種研修会を開催しており、また、各市町では、幼稚園、保育所、小学校による共同研究会などを開催しているところでございます。


 今後、国は、平成18年度からの本格実施に向け、モデル事業を通じて教育、保育の内容や職員配置などの具体的な実施方法を検討していくこととなっておりまして、県としては、その結果を踏まえ、幼保一元化を目指す総合施設制度が円滑に実施されるよう努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(喜安晃農林水産部長) 議長


○(森高康行議長) 喜安農林水産部長


   〔喜安晃農林水産部長登壇〕


○(喜安晃農林水産部長) 笹田議員にお答えをいたします。


 林業、森林の再生に向けた取り組みについて、まず、低コスト木材生産システムの確立に向けどのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございます。


 本県では、木材の生産コストを縮減するため、林道、作業道等を整備いたしますとともに、林内作業車等の導入に対し支援する一方で、曲がり材等、低質材の大型加工施設を整備するなど、川上・川下側が一体となった取り組みを進めてきたところでございます。


 しかしながら、近年の木材価格は著しく低下をしてございまして、これまでの生産システムでは、林家にとって採算が取りにくくなってきている状況でございます。このため林地によっては木材は伐採されず、また、伐採しても利用されないまま林内に放置されるなど、県産材の利用促進や林家所得の向上を図る上での課題は多く、早急な解決策が求められているところでございます。


 このため県といたしましては、森林組合等が計画的で持続的な木材生産を行うため、森林所有者の合意を得て基幹となる林道周辺の団地化を進め、団地内で作業道を順次開設しながら高性能林業機械等を投入することにより、伐採、搬出の作業効率を向上させるほか、製材工場への直送や加工コストの縮減など、木材流通加工の簡素化を図る新たな低コストによる木材生産システムが導入できないかどうか、今後、林業に携わる関係者と検討をしてまいりたいと考えております。


 次に、豊富な原木資源の活用と原木干しシイタケの生産拡大に向けどのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございます。


 原木干しシイタケは、最近、安全で食物繊維が多く、コレステロ−ルや血圧の降下作用等を持つ機能性の高い食品として需要も多く、また、県内産は徹底した品質管理により高値で取引されておるところでございます。この高値で取引されることによって、林家にとって貴重な収入源となっておるところでございます。


 このため、県では、干しシイタケの品質をさらに高め作業の軽労働化等を進めるため、共同ほだ場の造成、散水施設、防風施設等生産基盤に対し助成いたしますとともに、急激な気候変動に対応できるほだ場管理等の生産技術を普及し、原木干しシイタケの生産振興を図っているところでございます。


 さらに、今年度から、新たに参入しようとする者を対象に基本的な生産技術や選別方法等の講習会を開催するとともに、実習用の共同ほだ場を設定いたしまして、生産機械や資材の使用方法とほだ場の管理技術等の実践研修を行いますほか、原木の適期伐採や搬出の協業化を指導するなど原木資源の活用を図りながらシイタケの生産を拡大してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(野本俊二教育長) 議長


○(森高康行議長) 野本教育長


   〔野本俊二教育長登壇〕


○(野本俊二教育長) 笹田議員にお答えをさしていただきます。


 アスベスト問題に関連いたしまして、学校の中でアスベストを使った器具などの使用状況はどのようになっているのか。また、県教委としてどのように対応していくのかというお尋ねでございました。


 学校でのアスベストを含んだ器具の使用状況を8月に調査した結果がまとまりました。これによりますと、石綿付金網につきましては、現在授業で使用している学校はありません。しかし、廃棄せずに保管しているなど未処理の学校が小学校では98校、中学校は27校、県立学校では22校、全体で147校ございました。しかし、その保管状況を確認いたしましたところ、すべての学校でアスベストが飛散しないようにポリ袋などで密閉、梱包いたしまして、かぎがかかるところで保管するなど配慮がなされておりました。


 また、給食調理場におきましては、石綿を含んでいる耐熱手袋を保有しているところが2カ所、また、回転釜や揚げ物機などアスベストを含んだ調理器具を使用している調理場は45カ所ございましたけれども、現在、市町において取りかえなどの対応が進められているところでございます。


 県教委では、これらの状況を踏まえまして、石綿付金網につきましては速やかに産業廃棄物処理場で埋め立て処理をするなど適切に対応するように、そして、その他の器具などにつきましてもアスベストを含有しない製品に取りかえるよう、市町教育委員会や県立学校に対しまして指導をしております。今後、その対応状況を確認していきたいと思っております。


 次に、県立学校の耐震化を着実に進める必要があると思うがどうかというお尋ねでございました。


 大変頭の痛い問題でございます。


 県教育委員会では、平成13年度から計画的に県立学校校舎等の整備に取り組みまして、平成17年度までの過去5カ年間で約130億円を投入いたしまして、改築も含め36棟の整備を行っているわけでございますが、御指摘のように、依然といたしまして耐震化率は全国でも極めて低位にとどまっております。今後工事が必要なものは、単純計算では300棟程度見込まれているわけでございます。


 南海地震を初め大規模地震が予測される中で、校舎の耐震化を進めますことは、県教育委員会にとりまして、予算編成上、当面する最優先課題というふうに考えているわけでございますが、このためには毎年継続して多額の経費が必要となってくるわけでございます。


 このため18年度・来年度からは、現在行っております耐震化予備調査の結果のデータを重視いたしまして、このデータで優先度の高い校舎から順次整備を進めることといたしまして、また、工事の内容も、全面建てかえよりも工事費の安い耐震補強工事を優先することによりまして、とにかく耐震化棟数をふやすことにしたいと考えておりますし、さらには工事コストの縮減など工夫に努めまして、限られた予算の中で少しでも多くの校舎の耐震化が進みますように取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。


 以上でございます。


○(森高康行議長) 休憩いたします。


 午後1時から再開いたします。


     午後0時7分 休憩


    ――――――――――――


     午後1時 再開


○(清家俊蔵副議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(笹岡博之議員) 議長


○(清家俊蔵副議長) 笹岡博之議員


   〔笹岡博之議員登壇〕


○(笹岡博之議員)(拍手)冒頭、先日の台風14号によって被災されました皆様に心からお見舞いを申し上げます。


 さて、9月1日の防災の日には、南海地震と大型台風を想定して防災訓練が行われました。先月行われました環境・災害対策特別委員会においても、南海地震対策が議題として取り上げられました。マグニチュード8クラスの巨大地震が東海・東南海・南海と連動して起きる可能性が高いことなど、これはしっかりした準備がいるなと改めて感じました。その後、テレビの特集番組を見ておりましたら、3つの地震が連動した場合のシミュレーションをやっておりましたが、すさまじい破壊力に驚きました。南海地震をマグニチュード8.4とした場合、県の被害想定は死者数2,987人、負傷者数4万7,011人、建物被害数が28万7,451棟となっており、これから被害を最小限に食いとめる努力が求められます。特に、人的被害がほとんど建物倒壊によるとされていることから早急なる対策が必要です。耐震診断の充実や耐震補強工事への公的補助は、県議会でもたびたび取り上げられておりますが、この機会にしっかり要望をしておきます。


 最初に、耐震補強等のリフォーム工事について質問いたします。


 県民の間でも老朽化した住宅に住んでいる場合、不安を感じている人は多いと思います。木造住宅の場合、昭和56年以降耐震基準が強化されているとのことですから、昭和56年より前に建てられた住宅は何らかの耐震補強工事が必要な可能性が高いことが推測されます。リフォームにより耐震補強しようと計画している県民も多いと思いますが、最近話題のリフォーム詐欺のように悪徳業者に引っかからないか不安に思っているとの声も聞きます。県民が実際に工事を施行しようという際には業者選びが重要なポイントになってくるわけです。


 そこで、住民が安心して適切なリフォーム工事、耐震化やバリアフリー化などを施行できるようリフォーム業者に関する情報を提供しているリフォネットの活用が注目されています。リフォネットは、国土交通省所管の公益法人、財団法人住宅リフォーム・紛争処理センターが運営する公的なサイトです。リフォーム憲章の遵守を約束した事業者を登録、消費者による検索が可能な情報として提供されています。平成17年6月27日現在で3,679事業者が登録しております。登録事業者名簿は全国の地方公共団体、消費生活センターの窓口での紹介、閲覧用にも使われているとも聞いております。愛媛県の土木部のサイトからもリフォネットはリンクをしております。


 こうした状況の中、東京都板橋区はことし4月からリフォネットとの提携による板橋区住宅リフォーム支援事業をスタートさせました。同事業は、区民が安心して住宅の耐震補強化やバリアフリー化等のリフォームを進めることができるよう、区に登録されたリフォーム事業者の紹介や区との協定により優遇利率など区民にメリットのあるリフォーム融資を行う金融機関の紹介などを行うというものであり、最近では、対象にアスベストの除去を含むリフォーム工事についても含めるようにしています。


 ここで、お伺いいたします。


 1つは、昨年から本年にかけての県内におけるリフォームに関する相談の状況を教えてください。また、悪質リフォームから県民を守るためのこれまでの県における取り組みと今後の対策についてお聞きします。


 2つ目に、リフォーム詐欺を初め高齢者をねらった悪質商法が頻発している状況の中、成年後見制度の必要性がますます高まっていると言われています。成年後見制度を推進するため、国は市町を事業主体として成年後見制度利用支援事業を平成13年度より導入しています。成年後見制度は、認知症の高齢者や知的障害者をリフォーム詐欺を初めとする悪徳商法から守る有効な手段であります。成年後見制度利用支援事業の市町の導入状況とそれに対しての県の認識と今後の取り組みについてお聞きします。


 3つ目に、住宅の耐震補強を推進するため、そして県民のリフォームに対する不安を取り除くため、2つの大きな理由から、まず、リフォネットとの提携を活用するなどしたリフォーム融資に対する優遇利率の導入などを行うべきだと思いますが、御見解をお聞きします。


 災害対策とりわけ女性と災害弱者に対しての対策を質問いたします。


 最初に、女性に対しての災害対策をお伺いいたします。


 国は現在、男女共同参画基本計画の改定作業を進めていますが、新たな取り組みを必要とする分野の一つに防災・災害復興が盛り込まれています。盛り込まれている理由は、過去の震災時、被災者女性の数に比べて、行政、ボランティアともに支援する側に女性の担当者が少なく、男女のニーズの違いを把握しない予防、応急、復旧、復興対策が行われたことなどの問題点があったためで、男女共同参画の視点を取り入れた防災体制を国、地方公共団体ともに確立するよう提案しています。


 新潟県中越地震直後に、女性の視点担当として現地で支援対策に当たった内閣府男女共同参画局の小宮恵理子さんは次のように語っています。


 まず、印象的だったのは、避難所にいる被災者女性の数に比べ支援する側の行政やボランティアの女性が非常に少なかったことです。日中、避難所にいるのはほとんどが高齢者と女性と子供です。被災者の男性の多くは被災後の早い段階から仕事に復帰されていました。私が見た限り行政側もボランティア側も女性は1割程度だったと思います。女性の支援者が少ない状況下では、相談や要望、特に健康面などを女性から男性には言いにくい。具体的には、女性用品が足りない、トイレが男女一緒なので男性の目が気になる、夜一人でトイレに行くのが怖い、着がえや授乳の場所がないなど女性の要望が反映されていませんでした。


 また、1995年の阪神・淡路大震災での聞き取り調査では、通常時の問題が震災後に凝縮してあらわれたことがわかりました。具体的には、家事、育児、介護などの負担が被災により大幅に増加したにもかかわらず、男性は震災後も仕事に追われ、また、固定的役割分担意識もあり女性にばかり負担が偏ったことや、ストレス増大によりドメスティック・バイオレンスが増加したことなどです。


 以上のことから、避難所にいる方は女性が圧倒的に多いことや家事や介護などの負担が女性に偏った経験などを踏まえ、新潟での復旧活動においては、女性の視点を十分に盛り込む必要があると痛感しました。このように述べられています。


 ここで、お伺いします。


 1つは、県の防災計画にも女性の視点が必要であると思いますが、現状と今後の取り組みについて教えてください。あわせて防災に関する政策、方針決定過程への女性の参画状況も教えてください。


 2つは、現在、自主防災組織の結成を進めていますが、自主防災組織の中でも女性の意見が反映される体制が必要と考えますが、結成支援の中での取り組みはどうか、お答えください。


 3つ目は、被災により家事、育児、介護などの負担が大幅に増加する女性のストレスは相当なものがあります。災害時の恐怖や復興の不安等も加わり女性に対する心と体のケアが大事になると思います。女性専門の相談窓口が必要であるとも考えますが、県としてどのように取り組まれるのか、見解をお聞きします。


 次に、災害弱者の中でも、特に、医療依存度が高く災害時に移動が困難な難病患者の支援対策についてお聞きしたいと思います。


 1つ目は、人工呼吸器、在宅酸素療法、人工血液透析を使用したり行っている難病患者は、それぞれ県内にどれくらいいますか、教えてください。


 2つ目は、災害時に難病患者を受け入れる医療機関は幾つあるでしょうか、東・中・南予別に教えてください。あわせて県外の医療機関との提携状況はどうか、お伺いします。


 3つ目は、難病中の難病と言われるALSなど人工呼吸器が必要な患者の受け入れ医療機関は幾つありますか。災害時のさまざまな状況を考えたとき、事前に医療機関名を少なくとも患者と家族には知らせておく必要があると考えるがどうでしょうか。あわせて人工呼吸器の操作ができる協力者の確保が必要ですが、ボランティアとの協力体制はどのように取り組まれるのか、見解をお聞かせください。


 4つ目は、患者会の存在が災害時にはさまざまな調整の役割を果たします。しかし、新たに患者会をつくろうとした場合、患者同士が連絡をとろうと思っても個人情報保護法を理由に保健所から情報提供を拒否されている状況があります。災害難病ボランティアも、患者会など窓口があればもっとスムーズに人が集められると思います。患者会の設立をしたい場合、行政支援が必要だと考えますがどうでしょうか、お答えください。


 5つ目に、静岡県では難病の進みぐあいや医療依存度、介護度や家族構成、親戚や夜間の連絡ができる人の存在、薬品の調達難度など患者自身がつくる自分流マニュアルの作成を支援しております。そして、災害時に役立てようとしております。1万人の難病患者がいる本県でも、ぜひ取り組んでほしいと思いますがどうでしょうか、お答えください。


 次に、発達障害者支援法の取り組みについて質問いたします。


 昨年12月3日に待ち望まれていた発達障害者支援法が成立いたしました。そして、本年4月1日からは法律が施行されています。これまで自閉症や高機能自閉症、アスペルガー症候群、注意欠陥・多動性障害、学習障害などの発達障害は、法律や制度の谷間に置かれていて支援の対象とならない、あるいは特性に合った支援が受けられないまま放置されていました。この法律の施行は、発達障害に対する社会的な理解の向上や発達障害を持つ本人及び家族に対する支援体制の整備につながるものとして、大いに期待をしているところであります。本県においても発達障害児(者)地域生活支援事業が本年度より行われています。


 ここで、お伺いいたします。


 1つ目は、発達障害児(者)地域生活支援ネットワーク会議の開催により、発達障害児(者)の現状を把握するとなっていますが、本県において発達障害と認知される方はどのくらいいるのか、年代別と総数でお答えください。


 2つ目に、支援体制についてお伺いします。


 発達障害者支援法には、医療、保健、福祉、教育、労働に関する部局が連携し、就学前から就労まで適切な支援をつなげていくことにより、発達障害者の社会的自立を促していくことが明記されています。国及び地方公共団体の責務として適切な支援体制の整備について取り組んでいくとなっております。保育、教育、就労のさまざまな場面において、どこへ相談したらいいのかわからないという現状があり、発達障害に対する認識不足からつらい思いをされた方もいると聞いております。このようなことを今後なくすためにも、関係部局の連携による適切な支援体制の整備は具体的にどうされるのか、御見解をお伺いします。


 3つ目に、発達障害の早期発見についてお尋ねいたします。


 乳幼児健康診査等から、さまざまな障害等が早期発見される場合も多いと聞きます。乳幼児健康診査において身体と心の正常以外、すなわち要観察のグループに発達障害児が多くいるのではないかとの指摘もあります。この健診には、保健師やドクターが当たっていると思いますが、日本自閉症協会で実施した全国5会場でのアンケート調査では、実際に乳幼児健診や保育、療育にかかわっている保健師の25%の方しか発達障害の診断に関する研修を受けていないことが明らかになり、約半数の参加者は広汎性発達障害について正確な理解を得られていなかったという結果であります。このようなことから本県においても乳幼児健診の早期発見の精度を高める上からも、まず健診に携わる保健師や医師の研修をしっかり行っていただきたい。専門家の意見も聞きながら広汎性発達障害のそれぞれの違いが理解できるようにすることが大切ではないでしょうか。また、研修後は成果試験を実施し一定の知識やノウハウが身についていない場合、再研修するなど明快な基準をつくるべきではないでしょうか、御見解をお伺いします。


 4つ目に、治療、療育についてお伺いします。


 支援法には、専門的な医療機関の確保がうたわれています。発達障害専門外来を設置している病院も全国にかなりあるようですが、本県の現状と今後の取り組みについてお答えください。


 5つ目に、学校現場での特別支援教育の取り組みについてお尋ねいたします。


 文部科学省の2002年の調査によりますと、通常の学級で、知的発達におくれはないものの学習面や行動面で著しい困難を示すと担任教師が回答した児童生徒の割合は、全体の6.3%で、特別な教育的支援を必要とする児童生徒は40人学級で2〜3人いるということになります。


 この全国調査を機に学校での対策が講じられるようになりましたが、まず、教員自身がこの障害に対する正しい認識ができることが何よりも大切であると思うのであります。特に、管理職の中でも校長の発達障害に対する理解が重要であります。また、教員が発達障害児に対して教育現場でどう対応していいか苦慮しているという声も聞きます。教員が専門家のアドバイスをスピーディーに受けられるような体制も必要ではないでしょうか。現状と今後の取り組みについてお伺いします。


 脱法ドラッグ対策と覚せい剤について質問いたします。


 先日、前国会議員が覚せい剤取締法違反容疑で逮捕されました。薬物汚染がここまで来たのかと驚きを禁じ得ません。


 覚せい剤や麻薬などがはびこる一因として、脱法ドラッグの存在があると言われております。脱法ドラッグとは、麻薬や覚せい剤と同様の多幸感や快楽感などを高める目的で使用される化学物質や植物などです。麻薬や覚せい剤と異なり法律で所持や使用、譲渡等が禁止されていないため、合法ドラッグとも呼ばれていますが、現在では、法の規制の間をすり抜けた薬物ということで脱法ドラッグと呼んでいます。脱法ドラッグは、麻薬や覚せい剤に類似した化学構造を持っており、麻薬や覚せい剤のような依存性や精神荒廃など、脳に強いダメージを与える可能性があります。また、脱法ドラッグの大きな問題点は、ゲートウェイドラッグとも呼ばれ、覚せい剤や麻薬への入り口の役目を果たしているということです。幻覚や興奮、陶酔など麻薬に似た作用がありながら、麻薬及び向精神薬取締法などの法律の網にかからないこの脱法ドラッグの乱用が都市部の若者を中心に広がっており、昨年7月、東京都杉並区で発生した殺人事件は、数種類の脱法ドラッグを飲んだ男性が理由もなく起こした事件であったと言われています。


 脱法ドラッグが法律の網にかからない理由は、化学構造が麻薬と似ているものの全く同じではないためで、特定の成分を規制する法律では取り締まれないのであります。脱法ドラッグは、規制薬物の化学構造式の一部を変えて次々と新しい薬物が登場することで巧みに規制を逃れているのが実情です。


 一方、厚生労働省は、精神毒性などが確認され次第、その都度麻薬に指定しています。例えば本年4月17日からは、通称フォクシー、デイトリッパーと呼ばれる2物質が新たに麻薬として規制対象になりました。しかし、新規の麻薬指定には、人体への影響などについて科学的根拠が必要で、検証には相応の時間が必要であり次々と新種が出てくるために対策に手間取っていることも否めません。厚生労働省は、迅速な麻薬指定ができるよう平成17年度予算に経費を計上しており、さらに2月に有識者による脱法ドラッグ対策のあり方に関する検討会を設置し、本年10月をめどに法改正も視野に入れた対策をまとめることにしています。


 しかしながら、若者への薬物汚染がますます拡大し深刻な社会問題になっていることから、東京都は、全国で初めて脱法ドラッグを規制する条例を制定し、4月1日から東京都薬物の濫用防止に関する条例として施行しました。


 この条例では、東京都内で乱用の実態があり健康被害のおそれがある脱法ドラッグについて含有成分を分析し、科学的根拠に基づき知事指定薬物に指定。その上で、指定薬物を製造、栽培したり販売、授与する行為を取り締まり、罰則として1年以下の懲役または50万円以下の罰金、東京都に告発された場合は、2年以下の懲役または100万円以下の罰金を科すことになっています。指定薬物をみだりに使用する行為や使用目的で所持する行為、使用場所を提供、あっせんする行為については、都や警察が指導。また、都職員に販売者などへの立ち入り調査権を与える規定を設けたほか、指定薬物に指定する前でも販売中止などを勧告できる緊急対応も可能にしています。6月1日には知事指定薬物として3物質が規制されています。


 厚生労働省が昨年10月に47都道府県を対象に行ったアンケート調査では、脱法ドラッグの販売を確認または確認していないが販売されている可能性があると答えたのが45都道府県で、販売されていないと答えたのはわずか2県でした。しかしながら、脱法ドラッグはインターネットでも簡単に入手できます。ちなみにインターネットで脱法ドラッグ販売をキーワードに検索すると17万5,000件がヒットしました。条例だけでは地域的な限界があり、国レベルの規制は欠かせませんが、将来ある青少年が薬物にむしばまれ、社会にも迷惑をかける可能性を考えると早急な対応が必要であります。


 ここで、お伺いします。


 1つは、脱法ドラッグに対する本県の取り組み状況をお聞きします。


 2つ目に、本県において、覚せい剤や脱法ドラッグの影響があると思われる犯罪の発生状況をお聞きします。


 3つ目に、本県においても、今後の対策として、脱法ドラッグを規制するための条例制定がぜひとも必要と思いますが、御見解をお聞かせください。


 携帯電話等への地域の犯罪情報等の配信について質問します。


 先日の夕刻、妻の携帯が鳴りメールが着信しました。小学校のPTA副会長からのメールでありました。件名は「不審、変質者の情報」となっており、内容は「昨日の昼過ぎ、公園で児童がベンチに座っていたところ、近づいてきた男、子供からはおじさんに見えたらしいが中学か高校生くらいか、がナイフを取り出し、近くにいたハトの鼻先をそいでみせたそうです。児童はゆっくりその場を去り、けがはなかったそうですが、その後、別の児童と母親が遊びに行った際にもおり、蛇の腹を裂き内臓を見せようとしたそうです。母親がどこから来たのかと尋ねると、空から来たと言ったそうです。学校には連絡済みです。皆さん御注意ください」という内容のものでした。


 妻に聞くと、PTAの役員にPTAの会長もしくは副会長から、主に会合や防犯に関するメールの配信があり、その内容を父兄の皆さんに知らせるようにしているとのことでした。よいことをやっているなと思い、行政が主導してやっているところはないかと調べてみると、携帯メールやパソコンメール等を使って防犯に取り組んでいるところが幾つかありました。


 地域コミュニティの弱体化が進展し地域社会が持っていた防犯機能が低下している現状では、こういった情報配信が防犯に大きな役割を果たすものと大いに期待をするものです。例えば、東京中野警察署では、中野セーフティーインフォメーションメール略称NSIメールと名づけ、平成16年5月より、携帯電話等のメールアドレスを登録した人に中野区やその周辺でひったくり、おれおれ詐欺、子供を対象とした犯罪等が発生したときタイムリーにメールで知らせています。登録は同警察署のホームページから行っています。警察署が直接配信することで、より早く住民への情報提供が行われているようです。その他の地域では警察と連携し役所から配信している場合もあります。防災情報も合わせて配信するようにすれば、より重層的に県民の生命、財産が守れるようになると期待するものであります。


 県警本部長にお伺いします。


 携帯電話等のメールによる防犯情報等の配信を関係部署とも連携し希望する県民に行っていただきたいと思いますがいかがでしょうか、御見解をお聞かせください。


 最後に、自転車の安全利用について質問いたします。


 自転車は手軽で便利な乗り物ですので私もよく使います。しかし、ルールとマナーを守らないと、時には思わぬ事態を招きます。先日も車で県道を走っているとき、高校生らしき2人乗り自転車がバランスを崩し車道にはみ出してきて、大変に危ない思いをしました。


 平成16年の警察庁交通局の調べによりますと、自転車乗車中の死傷者は年々増加し続け、16年には19万人余りとなっております。これは交通事故死傷者全体の16.0%に当たり自動車に次いで2位を占めています。さらに、自転車乗車中の軽傷者も一貫して増加傾向にあり、10年前の平成6年と比較すると1.48倍にも上っています。


 本県においても全国と同じ傾向にあり、県警の発表によりますと、平成16年の自転車事故で2,028人の死傷者が出ております。交通事故全体の自転車事故の占める割合は17.1%に当たり、やはり自動車に次ぐものとなっています。高校生については、自転車事故が331件と高校生全体の事故の82%に当たっています。これらの背景には、運転者のモラルの欠如だけでなく、交通ルールに関する知識不足も原因との指摘があります。こうした状況を受け、県警も取り締まりの強化や講習会の充実などさまざまな取り組みをしていると聞いております。


 全国でも、埼玉県などでは、自転車事故防止策として幾つかの施策が効果を上げていると聞いております。例えば、平成16年5月より、埼玉県子ども自転車免許制度をスタートし、子供のときから正しい交通ルールの取得とマナー向上を図るという趣旨のもと、本年3月時点で、95校1万3,120人の児童へ自転車免許証が交付されています。これは小学校4年生から6年生を対象としており、自転車免許証の交付を受けた児童に交付後の交通事故の発生はないそうであります。児童からは、これからは自転車免許に恥じないよう、より一層交通安全に気をつけて自転車に乗りますとか、いつも自分がやっていることが危険だとわかったので、今後気をつけたいなどの声が寄せられています。また、保護者からは、子供の自転車のマナーがよくなった、自転車免許をいただいてから、子供が無理しなくなり運転が慎重になったと好評の声が多いようです。ちなみに免許証は、実施校の4年生から6年生の全児童に講習を受けさせた上、全員に交付しております。東京都荒川区でも荒川区自転車免許制度として取り組んでおります。


 ここで、お伺いいたします。


 自転車事故の現状に対する認識と安全利用に対する取り組みをお答えください。また、子ども自転車免許制度などは非常に効果的な安全対策ですので、本県でもぜひ取り入れていただきたく要望いたします。御見解をお聞かせ願います。


 以上で質問を終わります。


 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(清家俊蔵副議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(清家俊蔵副議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 笹岡議員の質問に答弁させていただきます。


 女性に対する災害対策に関するお尋ねがございました。ともすれば見落としがち、配慮が欠けがちな分野で、事柄でございます。


 県の防災計画にも女性の視点が必要であると思うが、現状と今後の取り組みはどうかとのお尋ねでございました。


 昨年の新潟県中越地震におきまして、プライバシーのない避難生活などで、特に女性の負担が大きかったことは承知いたしておりまして、笹岡議員お話のございましたように、男女のニーズの違いなどきめ細かな視点が必要であると思われますが、これまでの防災行政には具体的には反映されていない状況にあると思っております。


 このため国におきましては、本年7月に、防災教育や訓練、避難所の運営管理等に女性の視点を取り入れ防災基本計画の改訂を行ったところでありまして、これを受けて、愛媛県及び市町におきましても、現在、改訂作業中の防災計画に所要の措置を盛り込むことといたしております。


 なお、本県の防災計画を審議、決定する防災会議のメンバーにつきましては、災害対策基本法によりまして関係機関の役職で定められていますことから、現在女性委員が存在しておりませんが、今後は、市町や防災関係機関等とも協議しながら、防災に関する政策、方針決定過程で女性の意見を十分反映させる仕組みづくりを検討してまいりたいと思っております。


 次に、自主防災組織の中でも女性の意見が反映される体制が必要と考えるが、結成支援の中での取り組みはどうかとのお尋ねでございました。


 地震や風水害など大規模災害時の被害を最小限に抑える上で自主防災組織活動は極めて重要でございますが、本県の組織率は、9月1日時点で38.5%と、全国的に見れば依然低い水準にとどまっておりますことから、県では、市町と連携の上、住民向けの防災講座や自主防災組織結成支援事業などを通して、現在、組織率の向上を最優先に取り組んでいるところでございます。


 しかし、これまでの災害におきましても、被災地では、炊き出しのほか高齢者等いわゆる災害弱者への対応などの救援活動に女性が大きな役割を果たしてきましたことから、今後は、婦人防火クラブなど女性団体の協力も得ながら、自主防災組織活動への女性の積極的な参加や意見の反映が一層促進されますよう必要な助言に努めてまいりたいと考えております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(石川勝行県民環境部長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 石川県民環境部長


   〔石川勝行県民環境部長登壇〕


○(石川勝行県民環境部長) 笹岡議員にお答えいたします。


 耐震補強等のリフォーム工事について、悪質リフォームから県民を守るための県における取り組みと今後の対策はどうかとのお尋ねでございました。


 県の消費者相談窓口におけるリフォーム等の住宅関連の苦情相談件数は、平成16年度は133件、平成17年度は7月末現在で72件となっておりまして、昨年同期の33件に比べて約2倍となっております。


 県では、これまで高齢者等を対象にした出前講座やホームページあるいは広報誌等によりまして、悪質商法の手口や被害に遭わないための対処法あるいは相談窓口等について県民に広く周知を行いますとともに、県、市町、警察、各種団体から成ります悪徳商法追放地区協議会を県下5地区に設置いたしまして、地域ぐるみで消費者被害の未然防止に努めてきたところでございます。


 また、最近社会問題となっております認知症など判断能力が不十分な方の被害を未然に防ぐため、ホームヘルパーや民生児童委員といった本人を取り巻く関係者に対して悪質商法等の情報提供を行い、協力、支援を求めているところでございます。


 今後は、国、市町及び警察や関係部局との連携をさらに強化し、情報提供や相談機能の充実強化を図りますとともに、国においては、悪質な住宅リフォーム訪問販売事業者に対して行政処分を強化する方針を打ち出しておりますことから、県といたしましても、行政処分を視野に入れながら事業者に対して適切な指導を行い、消費者被害の未然防止に努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(藤岡澄保健福祉部長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 藤岡保健福祉部長


   〔藤岡澄保健福祉部長登壇〕


○(藤岡澄保健福祉部長) 笹岡議員にお答えをいたします。


 まず、リフォーム工事に関連して、成年後見制度利用支援事業の市町の導入状況と、それに対する県の認識と今後の取り組みはどうかとのお尋ねでございます。


 お尋ねの支援事業につきましては、平成13年度から昨年度までに7市町村でパンフレットによる普及啓発を実施してきましたが、今年度からは、四国中央市など3市2町において、普及啓発に加えて申し立て経費の助成についても行う予定としているなど、徐々に進展はしているものの、まだ十分とは言えないと認識しております。


 今回の介護保険法の改正に伴い、権利擁護が市町の必須事業に位置づけられたことから、18年4月以降は、各市町による取り組みも進展するものと考えており、県では、本年7月に弁護士会等に対し協力依頼を行うとともに、8月には各市町担当職員を対象に制度の説明会を開催したところであり、今後もこうした取り組みを通じて各市町を支援してまいりたいと考えております。


 次に、女性に対する災害対策についてのうち、被災後の女性専門の相談窓口が必要であると考えるが、県としてどのように取り組むのかとのお尋ねでございます。


 お話のように、高齢者や乳幼児等を抱えた女性のストレスは、被災時には特に大きくなると考えております。これまでも、災害時における心と体のケアについては市町と協力して実施しており、例えば、昨年の台風15号被害の際には、新居浜保健所保健師及び精神保健福祉センターの精神科医が市の保健師とともに巡回相談に当たり、女性からも多数の相談を受けたところであります。


 女性専門の相談体制については、現在でも保健所や市町保健センターの保健師が女性の立場でケアに当たっておりまして、今後とも一層、被災した女性が気軽に相談でき、女性のニーズを十分把握できる体制づくりに努めてまいりたいと考えております。


 難病患者に対する災害対策について、まず、人工呼吸器を使用したり、在宅酸素療法、人工血液透析を行っている難病患者は、それぞれ県内にどれくらいいるのかとのお尋ねです。


 難病の公費負担患者のうち筋萎縮性側索硬化症で在宅人工呼吸器を装着している患者は9名、特発性間質性肺炎で在宅酸素療法を受けている患者は24名となっております。人工血液透析患者につきましては、難病以外の患者も含めておりますが、通院している患者は2,409名となっております。


 次に、災害時に難病患者を受け入れることができる医療機関は東・中・南予別に幾らあるのかとのお尋ねです。


 災害時におきましては、疾病治療の緊急性に応じて入院か否かの判断がなされるため、難病患者に特定したものはありませんが、救急医療機関で災害時に受け入れ可能な医療機関は、本年8月に調査を行った結果、東予29施設、中予21施設、南予16施設の合計66施設となっております。


 県外の医療機関との提携状況については、中国・四国広域応援協定を締結しておりまして、被災県以外の県が相互に協力して、被災県の応急対策を円滑に遂行することとなっております。


 次に、ALSなど人工呼吸器が必要な患者の受け入れ可能な医療機関は幾つあり、少なくとも患者と家族にその医療機関名を事前に知らせておく必要があると考えるがどうかとのお尋ねです。


 災害時における在宅人工呼吸器装着患者の受け入れにつきましては、さきに述べた66施設を中心に今後協議を行うこととしておりまして、患者や家族への医療機関名の周知についてもあわせて検討したいと考えております。


 また、人工呼吸器の操作協力は医療職でないとできませんが、移動等を補助するボランティアの確保に努めますとともに、災害時の対応を説明したパンフレットの作成や研修会の開催など、難病患者の災害支援協力体制の充実を図ってまいりたいと考えております。


 次に、患者会の設立に当たって行政支援が必要だと考えるがどうかとのお尋ねです。


 本県では現在、難病患者に対する相談窓口として、県下6保健所と難病相談・支援センターを設置し、難病相談支援員や難病医療専門員等が中心となって難病患者や家族からの医療面から日常生活に至るさまざまな相談に対応しているところであります。


 現在のところ新たな患者会設立の動きは聞いておりませんが、お話のように、災害時の調整役としても必要性は大きいと考えておりますので、今後、機運が高まれば会の設立に関し県としてもできる限り相談に応じてまいりたいと考えております。


 次、難病患者の最後ですが、患者自身がつくる自分流マニュアルの作成支援について取り組んでほしいがどうかとのお尋ねです。


 御指摘のとおり、患者自身が災害時に実際に使用できるような自分流マニュアルを作成しておくことは、災害への準備として重要なことと考えております。現在県では、地震災害時における医療救護活動マニュアルの作成に取りかかっておりまして、災害時における医療、保健、福祉の関係機関やボランティア団体の活動手順とともに、在宅療養患者自身の行動手順についてもお示ししたいと考えておりますので、難病患者の方々が、このマニュアルを活用して自分流マニュアルを作成できるよう支援してまいりたいと考えております。


 次に、発達障害者支援法の取り組みについて、まず、本県に発達障害と認知される方は、年代別と総数でどのくらいいるのかとのお尋ねです。


 発達障害と認知される方の状況につきましては、発達障害という概念の歴史が浅く、社会的認知度が進んでいないこと、発達障害の診断を行う専門的医療機関が少ないことなどから、正確な人数の把握は困難な状況にありますが、今年度設置いたしました発達障害児(者)地域生活支援ネットワーク会議、この会議を構成いたします市町保健センター、保育所、学校、児童相談所、医療機関等関係機関が保有するデータを参考にできるだけ早期に推計値をまとめたいと考えております。


 次に、関係部局の連携による適切な支援体制の整備は具体的にどうするのかとのお尋ねです。


 今年度設置したネットワーク会議において、関係機関の情報交換や連携強化を図り、具体的には、乳幼児期にあっては、乳幼児健診の活用や保健所、保育所等との連携に基づく早期発見、早期療育体制の整備、就学期にあっては、現在、小中学校等に設置されている特別支援教育コーディネーターと医療福祉関係機関との連携強化、就労に当たっては、地域障害者職業センターやハローワーク等との連携に基づく支援などに積極的に取り組み、発達障害のある方それぞれに対し、ライフステージを通じて一貫した支援が行える体制を構築してまいりたいと考えております。


 次に、乳幼児健診に携わる保健師や医師に対する研修を充実すべきであり、研修後の成果試験の実施や再研修など明快な基準をつくるべきと思うがどうかとのお尋ねです。


 乳幼児健診における発達障害の早期発見については、従来から、保健所と市町の協力によるケース検討会や研修の実施、心理判定員の健診への参加などにより精度向上に努めているほか、障害が疑われる乳幼児に対しては、経過観察を行って適切な判断に努めているところであります。また、今年度県では、中央講師を招いて、乳幼児健診に携わる医師や保健師等を対象とした研修を実施することとしています。


 なお、全国的に見ても、発達障害分野の小児科医及び児童精神科医は極めて少ないため、県が独自に研修後の成果試験や再研修のための明快な基準づくりを行うことは困難であります。


 県としても、発達障害を早期発見するための乳幼児健診の重要性は認識しており、今後とも、市町と協力して健診の充実に努めてまいりたいと考えております。


 次に、専門的な医療機関の確保について、本県の現状と今後の取り組みはどうかとのお尋ねです。


 県内で発達障害の専門の外来を設置している医療機関は、現在のところ、民間の診療所1カ所で、このほか、愛媛大学、愛媛整肢療護園、県立中央病院などにおいて発達障害を専門とする医師が対応しているのが実態であります。


 専門的な医療機関の確保につきましては、発達障害の診断を行う専門医の数が全国的にも少なく、各県とも対応に苦慮しているのが実情であり、直ちに有効な解決策を見出すことは困難でありますが、国においては、今年3月検討会を設置し、専門医増加につながる方策を年度内に提言する方針と聞いておりますので、今後の方向性を見守りながら、県としても最大限努力してまいりたいと考えております。


 最後の項目、脱法ドラッグ対策と覚せい剤についてのうち、まず、脱法ドラッグに対する本県の取り組み状況はどうかとのお尋ねです。


 いわゆる脱法ドラッグは、アダルトショップやインターネット等を通じて販売されており、これらはその有害性だけでなく、麻薬、覚せい剤等の乱用の契機になることも危惧されています。このため本県では、平成13年度から、薬事法に基づき国と全都道府県の連携によるインターネット上の広告監視や脱法ドラッグの買い上げ調査を実施しており、平成15年には、県内のインターネットホームページ開設者がこの脱法ドラッグの広告を行っていたとして指導を行ったところであります。また、買い上げ調査では該当する製品はこれまで見つかっておりません。


 脱法ドラッグは、その流通先が広域にわたっていることから、今後とも情報収集や取り締まりを強化するとともに、特に、青少年に対する取り組みとしては、薬物乱用防止キャンペーンの充実やインターネットを使った新たな啓発手法を検討してまいりたいと考えております。


 最後に、今後の対策として、脱法ドラッグを規制するための条例制定が必要と思うがどうかとのお尋ねでございました。


 お話のように、現在国においては、脱法ドラッグ対策のあり方に関する検討会を設置し、迅速で実効性のある取り締まりの仕組みなどを構築するために、薬事法など関係法令の改正も視野に入れた検討を重ねており、お話のように10月末には規制方針を取りまとめると聞いております。


 条例制定につきましては、これら国の動きや東京都を初め他の道府県の状況を見きわめながら、必要性の有無も含め慎重に検討してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(大内忠臣土木部長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 大内土木部長


   〔大内忠臣土木部長登壇〕


○(大内忠臣土木部長) 笹岡議員にお答えいたします。


 耐震補強等のリフォーム工事について、リフォネットとの提携を活用するなどしたリフォーム融資に対する優遇利率の導入などを行うべきと思うがどうかとの質問がございました。


 地震災害による県民の被害を軽減いたしますためにも住宅の耐震化は重要な課題であり、県では、本庁、地方局において耐震化・リフォームに関する相談窓口を設け、耐震性のチェックや補強方法を初め多様な相談に応じており、県内に41ございますリフォネット登録業者に関する情報提供も行っているところであります。


 また、リフォーム融資に対する優遇措置につきましては、既に持家住宅建設促進資金を設け、住宅の新築やリフォームに対する長期低利融資を行っているところでありますが、引き続き県民がより安心して住宅の耐震化などのリフォームを実施できるように努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(野本俊二教育長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 野本教育長


   〔野本俊二教育長登壇〕


○(野本俊二教育長) 笹岡議員にお答えをさしていただきます。


 学校現場での特別支援教育の現状と今後の取り組みはどうかというお尋ねでございます。


 県教育委員会では、現在すべての学校に配置する予定で特別支援教育コーディネーターの計画的養成を行ったり、より専門性の高い人材を育成するために大学院専修コースへ教員を派遣したり、お話にもございましたように、校長などの管理職を対象といたしました研修会を行ったりいたしまして、これから特別支援教育を推進する上で、学校現場の中核となる指導者の養成に努めているところでございます。


 また、各学校に順次、特別支援教育校内委員会を設置いたしまして、養成したコーディネーターや校長を中心に校内研修を行いまして、教員の正しい理解と認識を高めますとともに、校長を中心に学校全体としての共通理解を図りながら個別の指導計画の検討を行う取り組みを進めているところでございます。


 このほか、現在松山市など県下8つの地域を指定いたしまして、医療や福祉などの関係機関とも連携した実践研究を進めておりまして、その成果や、現在中央教育審議会で検討されております特別支援教育のあり方についての答申などを踏まえまして、支援体制の整備に取り組んでいきたいと思っております。


 以上でございます。


○(粟野友介警察本部長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 粟野警察本部長


   〔粟野友介警察本部長登壇〕


○(粟野友介警察本部長) 笹岡議員にお答えいたします。


 まず、本県における覚せい剤や脱法ドラッグの影響があると思われる犯罪の発生状況はどうかとのお尋ねでございます。


 覚せい剤など薬物常用者による犯罪及び薬物に起因する事故の発生状況につきましては、全国では、昨年中、刑法犯974人を検挙しているほか、乱用死や自殺、自傷、交通事故などの事故は49人を把握しております。県内における同種の事故の発生状況は、昨年3月、向精神薬の影響により、信号待ち停車中の車両に気づかず玉突き衝突させ3人に約1週間から10日間の傷害を負わせた事故のほか、本年7月、覚せい剤乱用死と思料される事故1人を把握しているところであります。


 脱法ドラッグに起因する犯罪や事故の発生状況につきましては、本県においては把握しているものはございません。


 なお、脱法ドラッグの販売などが薬事法の無許可販売などに抵触する場合には、厳正な取り締まりを行うこととしているところであります。


 今後とも、関係機関と連携して脱法ドラッグの実態把握に努めてまいりたいと存じております。


 次に、関係部署と連携し、地域の犯罪情報などを携帯電話等へ配信してはどうかとのお尋ねでございます。


 県民の皆さんが犯罪被害に遭わないようにするための対策を講じ、また、防犯ボランティア団体が効果的に活動するためには、みずからの生活圏内でどのような犯罪が発生しているかを正しく把握することが重要であります。


 現在、県内の主要な事件、事故の発生検挙状況については、速やかにマスコミ報道するとともに、本年6月28日には、本県警察のホームページに事件事故速報コーナーを新設したほか、携帯電話用サイトの開設、メールマガジンの配信を計画しているところであります。


 また、県内各地域の犯罪情報につきましては、各署において、各種会議、犯罪発生マップ、交番・駐在所の広報紙などにより地域住民に情報を発信しているほか、ひったくりや子供に対する声かけ事案などが発生した際は、県内全地域に構築してありますFAXネットワークにより、自治体、教育委員会などの関係機関に迅速に警戒情報を発信しているところであります。


 携帯電話等への犯罪情報のメール配信につきましては、新居浜署が、本年2月から、自治体と連携してイベント情報、防災情報などとともに不審者などの防犯情報を配信しており、今後、他の地域につきましても、自治体などと協議しながら、その運用について検討してまいりたいと考えております。


 次に、自転車事故の現状に対する認識と安全利用に対する取り組みはどうか。また、子供自転車免許制度などの施策を講じてはどうかとのお尋ねでございます。


 本県の本年8月末現在の自転車事故は、発生件数及び負傷者数はやや減少に転じているものの、死者数は大幅に増加しておりまして、中でも、高齢者が犠牲となった自転車による死亡事故は、自転車による死亡事故全体の80%を占めている状況にあります。


 また、自転車事故は、自動車との出会い頭の事故が半数以上を占めており、その主な原因は、自転車利用者の交通ルールとマナーの低下によるものと考えられるところであります。


 警察といたしましては、自転車利用者の交通ルールとマナーを向上させるための安全教育を実施しているほか、アラームカードを活用した街頭での指導にも鋭意取り組んでおります。また、毎年5月を自転車月間として、広報啓発活動や街頭における交通安全指導の強化を図っているところであります。


 さらに本県では、本年7月から、埼玉県と同様の交通ルールの知識など一定の基準に達した子供に対して自転車免許証を交付し始めているほか、高齢者に対しましても同様の自転車免許証制度を導入しているところであり、今後とも、これら施策を充実させることによって自転車の安全利用を訴えてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(清家俊蔵副議長) 暫時休憩いたします。


     午後1時58分 休憩


    ――――――――――――


     午後2時14分 再開


○(清家俊蔵副議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(菅良二議員) 議長


○(清家俊蔵副議長) 菅良二議員


   〔菅良二議員登壇〕


○(菅良二議員)(拍手)自由民主党の菅良二であります。


 まず最初に、遅くなりましたが、去る5月末の大三島での山林火災の際には、皆様方に御心配をおかけし、また大変お世話になり、改めまして厚くお礼申し上げます。


 18年前の山林火災は大変寒い時期でありました。木枯らしというよりは、シベリアからの北風が情け容赦なく吹きつける最悪の状況の中での消火活動でありました。このたびは、風も比較的穏やかで、しかも広島県、香川県、そして、我が愛媛の防災ヘリに加えて、双発ヘリを含めた頼もしい自衛隊ヘリが多数加わり、波状的な消火活動が可能でありました。台ダムも満水の状態で消火体制としては決して悪くない状態にもかかわらず、鎮火まで4日間を要しました。それは、島独特の急峻な山肌に思い切り伸びたシダの枯れ葉が、まるでかんなくずのじゅうたんを敷き詰めた感じで、あっという間に山頂まで火が走ってしまいました。ふもとの人家だけは何としても守らねばなりません。消防団も必死の消火活動でした。おかげさまで死傷者もなく住家も被害を受けることはありませんでした。


 この半年余り、合併しても何もいいことはないなどと住民はぼやいていましたが、今回、3島5町は言うに及ばず、玉川、朝倉、菊間、大西、波方、そして今治のそれぞれのはっぴを身につけたたくましい団員たちの活動を目の当たりにし、同じ市民として一生懸命協力してくれているのだと思うとうれしく、そして、合併とはこういうことなのかと頼もしく感じたと語っていたのが印象的でございます。


 瀬戸内の島々には、いにしえよりはげ山が目立っておりました。ですから、大雨が降り続くとすぐに下流域が大変な被害をこうむってきました。山の緑は先人の努力の結晶によるものです。その大切な山を、この18年間に2度も焼失させてしまいました。今を生きる地元の一人として、当時の指導者や背中に苗木、土留めなどのさまざまな資材を背負い、汗水流して緑の回復に御尽力いただいた方々に、ただただこうべを垂れるのみです。この上は、復旧に地道な努力を重ねていかなければなりません。


 幸いにも県は、前回の復旧の際、多種多様な工夫をいたしました。例えば、治山事業により、延焼を防ぐために総延長650mの防火帯をつくり、その両サイドには、燃えにくいウバメガシ、ヤマモモを交互に植林しました。これが今回見事にその効果を発揮し、延焼面積は前回の3分の1にとどまりました。今日までの教訓を生かしながら、今後とも皆様の御指導と復旧に向けての御支援を賜りますようよろしくお願いいたします。


 それでは、質問に入らせていただきます。


 まず初めに、しまなみ沿線の振興についてお尋ねします。


 平成11年5月の芸予の島々をつなぐしまなみ海道の開通は、今治・尾道周辺地域のみならず、四国、中国全域に新時代来るとの大いなる夢と希望を与えました。実際、開通時には、予想をはるかに上回る観光客がどっと押し寄せ、今治・尾道周辺の宿泊施設はもちろんのこと、道後温泉も最盛期の活況を取り戻した1年となりました。


 しかし、翌年、淡路島の花博等の影響もあったのか、しまなみ喧騒もわずか1年で終えんを告げ、秋の夕暮れを句にした、いわゆる三夕の一人寂蓮法師の「さびしさはその色としもなかりけり槙立つ山の秋の夕暮」となってしまいました。世界に誇り得る日本の架橋技術の粋を集めた巨大橋の魅力、そして、エーゲ海を超える芸予の多島美、観光資源として申し分のない特色を有しながら、そのチャームポイントを生かし切れない現状を改めて検証し直す必要があるのではないかと思います。


 ここで、手前みそと受けとめられることを覚悟で、ちょっとしたお話を紹介させていただきます。


 8月1日付で本省に転出されました皆様方もよく御承知の農林水産部の佐藤前局長さんですが、実は、7月30日、大三島の温浴施設マーレグラッシアの脱衣場で、私ばったり出会ったのです。「あっ、局長じゃあないですか」と声をかけますと、「あれ、えらいところで」と笑いながら、そして問わず語りに、愛媛に来てから休日には東・中・南予と随分あっちこっち家内と行っているんです。大三島にも実は5〜6度は来ました。いよいよ8月1日には愛媛を離れますが、最後の休日どこに行くと家内に尋ねますと、間髪を入れず大三島と答えたんですよと、農林水産委員会の席では見せたことのない笑顔で言ってくれるじゃありませんか。いやうれしかったです。我が意を得たりとはこのことであります。


 しまなみ海道の開通時、あれほど集まった観光客が、まるで潮が引いたような結果となったとき、リピーターをふやすためには何をしたらいいんだろう。寝ても覚めてもそのことで頭がいっぱいでした。大山祇神社の一本やりでは後が続きません。幸い伯方塩業の工場見学コースを民間企業が立ち上げてくれました。もう1本、もう1本、それがマーレグラッシアでした。もちろん町民の保健福祉の向上への一助も大きな意味があります。別府や城之崎、道後に行かなくてもゆったり心や体をいやすことのできる施設が身近にあれば、そして、願わくは、県内はもとより岡山や広島等、近在各地から常連客として来ていただければとの熱い思いがありました。それだけに佐藤婦人の大三島の一言は、値千金の値打ちでございました。


 まだしまなみ海道に縁の薄い観光客に、芸予の多島美、瀬戸田の平山美術館や大島のバラ公園、大山祇神社や伯方塩業の工場見学コース、温浴施設マーレグラッシアなどのしまなみの魅力にどのようにして触れていただくか、そして、リピーターをいかにふやしていくか、そういった意味からも、17年度中の大島・生口島両島の全線開通は、またとないチャンスであります。広島・愛媛両県、そして、尾道・今治両市もしまなみ海響祭を初め、さまざまなプレイベント、本イベントを計画していますが、昨年の南予を中心とした町並博での経験を十二分に生かし、多種多様なしまなみの魅力再発見を、本県が広島県をリードしていくくらいの熱意を持って取り組み、観光客に2度、3度と足を運ばせる努力、いわゆるしまなみファンを今後ずっとふやしていくことが極めて大切だと思います。


 そこで、お伺いをいたします。


 今年度中の全線開通を受け、県として、今後広島県との連携を含め、しまなみの振興にどのように取り組み、どう対応していくのか、お考えをお聞かせください。


 次に、四国電力の原子力本部の移転問題についてお尋ねします。


 7月26日付の愛媛新聞の記事をそのまま読み上げます。


  関西電力は、二十五日、昨年八月の美浜原発死傷事故を受け、再発防止策を着実に実施するため、原子力部門を統括する原子力事業本部を、本店(大阪市)から福井県美浜町に移転した。


  福井県は、関電の原発十一基がすべて県内に立地することから、移転を要望。関電は三月にまとめた再発防止策に移転を盛り込み、地元の信頼回復に努める考えを示していた。原子力事業本部長として常駐する森本浩志副社長は会見で「地元の支援の中で、損なわれた信頼を一日も早く回復することに取り組みたい」と強調。


  事故から運転を停止している美浜3号機については「信頼回復が第一のステップ。めどを言う状況ではない。」と話した。


  関電は移転に伴い、約百八十人が本店から県内に異動した。


  原子力事業本部は支社の時より七十三人多い二百九十四人体制で運営。原発で勤務する関電社員も品質管理を強化するため、八十七人増の千四百十六人にした。


こういう記事が掲載されていました。


 本県においても、先般、県は、原子力本部の県内への移転を、予想される東南海地震対策や昨年の豪雨の際の連絡体系の不備等の観点から四電に強く要請されました。にもかかわらず四電側からの回答は、私どもにとって、とても心を満たす内容ではありませんでした。今回の関西電力の福井県に対する対応とは彼我の相違を強く感じました。


 この記事を読みながら、私は、日本の公害の原点とも言うべき足尾銅山の鉱毒事件と住友別子銅山の公害問題、それぞれの地域に対する取り組む姿勢の違いを思い起こしていました。


 世にも有名な栃木県の足尾銅山、農民の立場に立って尽力した義人田中正造代議士は、古河財閥と政治的強権に敗れ、菅笠1つと新約聖書1冊と日誌3冊、それに鼻紙の少し入ったすだ袋を残してあの世へと旅立ちました。そして谷中村はなくなり、渡良瀬川は死の川となってしまいました。その田中正造翁が生前「伊予の別子銅山は鉱業主、住友なるもの社会の義理を知り、恩義を守れり。別子は鉱山の模範也。」と絶賛しました。その別子にしても、江戸時代には「渓流は毒あり。魚生ぜず。又山民の捕魚を試みるものなし。四面の峰々みな骨を現す。」すなわち「銅汁」と呼ばれた鉱毒水と緑の山々がはげ山になった鉱山開発の歴史がそのまま鉱毒水と煙害の歴史であり、別子とてその例外ではありませんでした。


 足尾と別子との大きな違いは、地域住民との一体感のあるなしではなかったかと思います。住友は努力しました。毒水処理の方法が発見されるや直ちに湿式収銅所を建設し、渡良瀬川が死の川となっていたころには、別子ではその問題は解決していました。しかし、銅山の規模の拡大とともに、精錬による硫煙の被害があらわれ始め、新居浜周辺では、稲も麦も蔬菜も樹木も枯れていきました。激高する農民、一方で、日本国の近代化には銅は欠かせない重要な資源です。世界の文明国になるためにも、また、富国強兵を目指す当時の日本にとっても魅力的な資源でありました。そのため精錬をやめるわけにはいきません。


 しかしながら、公害でこの土地のかなめである農業に被害を与えるのはどうしても住友が悪い。そのはざまの中で、ついに四阪島精錬所の建設に取りかかりました。それは、新居浜から海上20キロ離れた四阪なら亜硫酸ガスは上陸するまでに希薄になり、無害になると専門家が認めていたからです。


 四阪島は、御案内のとおり、燧灘の中央にある群島です。新居浜、今治、尾道からはほぼ等距離にある無人島で、飲み水が一滴もありません。そこへ精錬施設と数千人の従業員を移し、精錬鉱石や飲料水、生活物資を運ぶという壮大な計画であります。住友にとって得られる利益は、煙害が回避されるということ以外何もない莫大な投資であります。まさに地域住民の生活を守るという使命感以外の何物でもありません。


 予算総額は、結果的に170万円。これは当時の別子銅山のおよそ2年分に近い総水揚高に匹敵する金額でした。ついに明治38年10月に稼働開始。ところが操業を始めてみると、被害地は、新居郡だけではなく宇摩、周桑、越智の4郡の農地山林地帯に拡散してしまったのです。当然のことながら、各市町村は連合して被害に対する補償と煙害防止への対策を住友に求めました。住友側も心を痛め、この煙害解決のための対策を練りました。


 仲介の労をとったのは、当時の愛媛県知事伊沢多喜男氏でありました。伊沢知事の本領発揮は、賠償金の処分方法にありました。賠償金は農務省の担当官による被害調査額に従って各市町村に比例配分しましたが、農民には直接分配しないで、賠償金を農林業改良基金に充て、専門技師を任命し、農事試験場を建設して、耐毒性があり経済的に有利な品種を研究させ、その種苗を被害農民に分配、その後の愛媛の農業振興に大いに寄与してまいりました。


 一方、県民の強い向学心により、やがて中等学校入学難は頂点に達し、中学校新設を求める声に四阪島煙害代表者たちの理解と尽力をいただき、大正15年4月に組合立越智中学校が誕生しました。昭和18年には県立に移管され、戦後の学制改革により県立今治南高等学校となり2万2,000人の有為の人材を世に送り出し、本年創立80周年を迎えることができました。


 昨年には、全国的にも珍しい時計台つきの木造校舎が新設され、環境を大切にする教育が実践されております。米百俵の精神は、ひとり越後のみならず、我が愛する愛媛にもしっかり根づいていたのです。


 さて、住友の企業倫理について付言いたします。


 銅山経営に木材は不可欠でありました。坑木及び木炭用や銅鉱石の精錬に使うまきの使用等により、別子の山々は2万町歩にわたってはげ山と化してしまいました。総理事伊庭貞剛翁は、別子の山に感謝し別子の荒廃した山をもとの緑の山に帰せと提唱し、大造林を実施し、やがて日本全国の山林の5%に手を加え、努力を積み重ね、企業化にもめどをつけ、今現在、住友林業として業界でも注目される企業に成長しています。


 一方、公害の元凶、亜硫酸ガスの発生をいかに抑えるかが大きな命題でもありました。昭和5年には、排煙脱硫装置ぺテルゼン式造酸装置を世界で初めて導入し、画期的に亜硫酸ガス濃度が低下しましたが、やがて昭和14年に日本初の中和工場が完成し、それ以来全く煙害は発生しなくなっただけでなく、硫酸の回収により肥料化に成功、やがてあの皆様御存じの住友化学へと発展しました。


 住友林業にしても住友化学にしても、まさに災いを転じて福をもたらす企業家としての真骨頂を見事に示したものです。「別子は銅山の模範也」田中正造翁をして言わしめたこの言葉は、今の時代にも相通じる、いや通じてほしい言葉であります。


 四国電力は、伊方原子力発電所の稼働によって安定的な電力の確保が実現できました。そして、さらに今後、発電所機能の強化に取り組もうとしております。しかし、そのためには、愛媛県、そして何よりも八西地域住民の理解と信頼が不可欠であります。その一里塚が、原子力本部の県内、いや願わくは八西地域への移転であります。地域に密着し地域の皆さんと同じ空気を吸い、そして、万が一のときには、いち早く迅速な決断、行動のとれる体制が肝要であります。


 そこで、お伺いいたします。


 県は、このたびの四国電力首脳陣とのやり取りの中で、四電の企業人としての対応をどのように受けとめ、そして、今後どのように取り組んでいかれるのか、お聞かせください。


 次に、高齢者虐待についてお伺いします。


 本年6月に公表された平成17年版高齢社会白書によれば、平成16年10月現在、我が国の高齢化率は19.5%に達し、本県においても、17年4月現在で23.4%と昨年度より率にして0.5ポイント上昇するなど、超高齢社会が目前に迫っている状況にあります。


 このような中、新聞報道等によりますと、高齢者の家族や親族を思いやる気持ちにつけ込んだおれおれ詐欺あるいはひとり暮らしや認知症の高齢者を標的とした悪徳商法、さらには、高齢者の生命や身体の安全さえも脅かす高齢者虐待など、高齢者が被害者となる事件が多く見受けられるようになっており、中でも高齢者虐待は、ドメスティック・バイオレンスや児童虐待同様、重要な社会問題となってきております。


 この高齢者虐待につきましては、家庭や施設等の密室で起こることが多く、虐待者が家族の場合には、高齢者が虐待者をかばうなど顕在化しにくいことや、家庭内の複雑な人間関係により、第三者の介入が困難であることなどの特性があり、その対応は大変困難であるとお聞きしております。


 こういった中で、国では、平成15年10月に高齢者虐待に関する全国実態調査を実施し、その結果、さきの国会において、今後の高齢者虐待防止対策を盛り込んだ制度改正を目指す介護保険法の改正を行うとともに、高齢者虐待の防止のための法律制定の検討がなされるなど、ようやく全国的にも高齢者虐待防止への取り組みが本格化し始めた感があり、大変喜ばしいことであると思っております。


 高齢者虐待を防止するには早期発見と早目の対応が何より大切であり、そのためには、この問題を家庭内のこととして見逃さず、行政を初め警察、地域住民などさまざまな機関が協力して対応していくことが大変重要であると思います。


 そこで、お伺いをいたします。


 本県では、昨年10月、県内の在宅介護支援センターに対しアンケート調査を実施し、その結果を踏まえて、今年度から高齢者虐待防止対策事業に取り組むこととなっていますが、本県の高齢者虐待防止について、現在の取り組み状況をお聞かせ願いたいのであります。


 最後に、中高一貫教育についてお尋ねをいたします。


 中高一貫教育は、平成9年の中央教育審議会答申を踏まえて導入されたものであり、従来の中学校、高等学校の制度に加え、6年間の一貫した教育課程で学ぶことのできる機会を選択できるようにすることにより、ゆとりある教育環境のもとで、子供たち一人一人の個性や能力をはぐくむことを目指すものであります。


 ことし5月に全国の中高一貫教育校の設置状況が公表されましたが、平成11年の制度導入から今年度までに、既に公立、私立合わせて173校が設置され、来年度以降もさらに49校が設置予定とされていることから、中高一貫教育が着実に進展してきていると言えるのではないでしょうか。本県におきましても、平成15年4月に、今治東、松山西、宇和島南の各高等学校に併設する形で県立中学校が3校新設されて早くも3年目となりました。加戸知事並びに県教育委員会の積極的な取り組みに敬意を表するものであります。


 さて、各学校では、開校以来一貫教育の充実を図るため、在学する6年間のうち、最初の2年間を基礎期、次の2年間を充実期、最後の2年間を発展期として3つのステージに分け、それぞれの時期に応じたきめ細かな教育を進めておられると伺っております。仄聞するところによりますと、昨年、県教育委員会が県下で実施した学習状況調査においても、県立中学校が特に良好な成績であったとのことであり、また、さまざまな文化・スポーツ活動においても、高校生の指導も受けながらすぐれた成果を挙げており、生きる力をはぐくむ教育が実践されていることを実感させられます。中でも、平成15年度に入学した1期生は、今年度から第2ステージの充実期を迎えており、来年度はいわゆる高校1年生になるわけですが、教育内容のより一層の充実が図られているものと思うのであります。


 今議会に、来年度から中等教育学校へ移行するための条例案が提案されておりますことは、中高一貫教育のさらなる充実を目指してのことと思います。


 そこで、お伺いをいたします。


 これまでの併設型中高一貫教育校から、中等教育学校へ移行させることにより、今後どのような効果が期待でき、どのような教育を推進していくお考えなのか、お聞かせ願いたいのであります。


 終わりに、さきの総選挙の結果、民意は確実に改革を強く求めました。すなわち国が抱えている多くの課題について、先送りするのではなく勇断を持って対処せよとの判断を示しました。


 地方自治もその例外とはなり得ません。ことによると小泉改革台風は、九州、四国に上陸し、次第に勢力を増し、山口、島根、鳥取から北に向きを変え、北陸、東北を直撃し北海道に再上陸と。地方にとっては厳しい状況が懸念されます。今こそ県民一丸となって愛媛の元気創造にひたすら邁進することを心から念じ、質問を終わります。


 御清聴ありがとうございました。(拍手)


○(清家俊蔵副議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(清家俊蔵副議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 菅議員の質問に答弁させていただきます。


 大変感銘深い質問の内容拝聴さしていただきました。


 冒頭のしまなみ海道、元大三島町長としてのお気持ちが込められていたように受けとめさしてもいただきました。


 今年度中の全線開通を受け、今後、広島県との連携を含めて、しまなみの振興にどのように取り組むのかとのお尋ねでございました。


 しまなみ海道沿線地域は、本県の誇る重要な観光資源であると認識いたしておりまして、しまなみ海道開通以来、しまなみウォークなど各種イベントの開催と支援、映画・テレビ等のロケーション誘致、特にその中でも、映画「船を降りたら彼女の島」あるいはテレビの「しまなみ幻想」等々の問題に積極的に取り組みますとともに、広島県とも共同して水軍観光ルートのPRにも努め、観光客の誘致促進や地域の活性化を図ってきたところでもございます。


 しかしながら、しまなみ海道の全線開通後、単なる通過点とならないように、観光客が何度も足を運んでみたいと思うような当地域ならではの魅力づくりと、県境を越えた広域的な連携が不可欠であると考えております。


 このため、来春の大島・生口島道路の島内道路の完成に合わせた記念イベントを、沿線自治体や広島県と連携して開催し、地元の食、特産品等を含めた地域の魅力を改めて広く全国に発信していくこととしております。


 さらには、当地域では、グリーン・ツーリズムの取り組みとして潮流体験やレモン懐石づくりなど、住民活動グループによるユニークな体験メニューが数多く生まれてきておりますことから、地元自治体等と連携を密にし、これらを取り入れた新たな観光ルートづくりや商品化に向けた取り組みを推進いたしますとともに、瀬戸内しまなみ海道周辺地域振興協議会等を通じ、広島県とも連携を一層強化し、しまなみ地域の持続可能な観光振興が図れますよう、できる限りの支援、協力を行ってまいりたいと考えております。


 願わくんば、いずれの日にか、西のロマンチック街道、東のしまなみ海道と言われ、菅議員が引用される歌も、秋の夕暮れではなくて、春のにぎわいとなりますことを念じて、答弁にかえさしていただきます。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(吉野内直光副知事) 議長


○(清家俊蔵副議長) 吉野内副知事


   〔吉野内直光副知事登壇〕


○(吉野内直光副知事) 菅議員にお答えします。


 四国電力の原子力本部移転問題につきましては、昨年の12月議会で高門議員から、また2月議会では黒川議員、さらに6月議会で横田議員と、今回で4人の方が御質問いただきました。非常に県議の皆さん方の気持ちを重く受けとめさしていただきたいと思います。


 そこで、御質問の件でございますが、四国電力の企業人としての対応をどう受けとめ、今後どう取り組んでいくのかとの点でございますが、今日では、企業の社会的責任への取り組みが企業評価の重要な指標となっておりますが、お話のように、昔は、殖産興業、これを国是とする明治時代に、巨費を投じて四阪島へ精錬所移転や別子山への植林を断行するなど、地域の農業や住民との共存共栄を目指し公害問題に取り組んだ住友、それとそのリーダーとなりました伊庭貞剛総理事、彼らの業績は高く評価すべきものと認識いたしております。


 御指摘ございましたように、四国電力の原子力本部の移転要請に対する回答につきましては、県としましても大変不満な内容でありますし、前回横田議員にお答えしましたとおり、極めて残念でございます。


 しかしながら、社長交替を控えての短い検討期間の中で、原子力本部副本部長の伊方への常駐など県内の役員体制を強化するとともに、今後とも最善、最良の組織体制の整備に取り組むとの表明をされたことにつきましては、ある程度配慮があったものと受けとめております。


 今後の取り組みでございますが、御案内のとおり、既に四国電力からの回答に際しましては、知事から、原子力本部の移転を常に念頭に置き、安心安全に関する信頼関係を継続するよう強く要請したところであります。また、私からも、去る9月12日に新社長がお越しになりました。その際、自民党県連の方から9月補正予算についての要望をいただいております。その中に本部移転を強く要請する旨の要望がございました。それを伝えまして、強くその移転を要請したところでございます。


 このように、機会あるごとに働きかけを行っているところでございますが、幸い県内の経済界からも支援の申し出をいただいております。可能でありますならば、共同で要請することにつきまして検討をし、地域住民の理解と信頼に基づく安心安全の管理運営体制の構築をさらに求めてまいりたい、このように思っております。


 以上でございます。


○(藤岡澄保健福祉部長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 藤岡保健福祉部長


   〔藤岡澄保健福祉部長登壇〕


○(藤岡澄保健福祉部長) 菅議員にお答えをいたします。


 高齢者虐待防止についての現在の取り組み状況はどうかとのお尋ねでございました。


 高齢者虐待防止につきましては、保健、医療、福祉の各分野の担当者が意識を高めるとともに、地域の高齢者に関する情報を共有し、連携して早期発見に努め、速やかな対応策を講じることが必要であると考えております。


 このため県では、今年度、県内関係各機関の協力連携の体制づくりを目的とする庁内検討会を設置いたしますとともに、各市町の実情を把握するため、今治市など県内5市町で、愛媛大学医学部の協力を得て実態調査を実施することとしておりまして、現在、事例や調査項目について地元市町と検討を進めているところであります。


 また、四国4県の連携施策として、担当者の意識啓発と情報の共有化を目指して、高齢者虐待防止四国共同研究会を設置し、7月26日に第1回の各県担当者会議及び市町村担当者の研修会を開催したところであります。


 お話のように、今回の介護保険制度の改正においても、高齢者虐待防止対策が各市町の必須事業として位置づけられましたことから、今後は、こうした調査や検討を踏まえて、緊急を要するような困難事例への対応方策の指針を示し、各市町が高齢者虐待防止に円滑に対処できるよう支援してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(野本俊二教育長) 議長


○(清家俊蔵副議長) 野本教育長


   〔野本俊二教育長登壇〕


○(野本俊二教育長) 菅議員にお答えさしていただきます。


 併設型中高一貫教育校から中等教育学校への移行によりまして、今後どのような効果を期待し、そして、どのような教育を推進していくのかというお尋ねでございました。


 開校3年目を迎えました県立中学校におきましては、単なる受験エリートではなくて骨太で志の高い人材の育成を目指しまして、高校の学習内容の先取りやサタデースクールや52分授業の導入、それから、奉仕活動や社会福祉活動の充実など、中高一貫教育校ならではの教育活動を積極的に取り組んでいるところでございます。


 これまでの成果といたしましては、お話にもございましたように、学力面では、昨年度の県下一斉の学習状況調査の結果、5教科すべてにおいて好成績でございまして、特に数学と英語では、県平均の通過率を20ポイント近く上回っておりました。また、文化・スポーツ面におきましても、今治東中学校のサッカー部が四国総体で優勝したり、松山西中がNHK杯の学校放送コンテスト県大会で最優秀賞を受賞するなど、文武両面におきまして生徒の着実な成長が見られるものと頼もしく思っているところでございます。


 来年度から6年制の中等教育学校に移行することによりまして、中高の垣根がなくなり一つの学校となりますので、教員の教科指導や部活動指導などにおきまして、今まで以上にきめ細かで柔軟かつ6年間を通した継続的な指導が可能となりまして、学校全体としての一体感や教育力もさらに高まることが期待できますので、今後は、6年間で個性や才能をぐんぐん伸ばすということを3校統一の目標といたしまして、一人一人の志望が実現できる高い学力を身につけさせること、全国レベルで活躍できる部活動の展開あるいは国際社会にも貢献できるような人材の育成などに重点的に取り組みまして、特色ある中高一貫教育を積極的に推進してまいりたいと思っておりますので、御支援のほどよろしくお願いいたします。


    ――――――――――――――――


○(清家俊蔵副議長) 以上で本日の日程を終了いたしました。


 明23日、24日及び25日は、休日のため休会いたします。


 26日は、午前10時から本会議を開きます。


 日程は、全議案に対する審議の続行であります。


 本日は、これをもって散会いたします。


     午後2時54分 散会