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平成17年第294回定例会(第2号 9月20日)




平成17年第294回定例会(第2号 9月20日)





平成17年9月20日(火曜日)


 
〇出席議員 50名


  1番 楠 橋 康 弘


  2番 豊 島 美 知


  3番 大 沢 五 夫


  4番 豊 田 康 志


  5番 笹 岡 博 之


  6番 鈴 木 俊 広


  7番 徳 永 繁 樹


  8番 高 山 康 人


  9番 泉   圭 一


  10番 欠     番


  11番 欠     番


  12番 阿 部 悦 子


  13番 今 井 久 代


  14番 佐々木   泉


  15番 渡 部   浩


  16番 住 田 省 三


  17番 菅   良 二


  18番 白 石   徹


  19番 戒 能 潤之介


  20番 赤 松 泰 伸


  21番 本 宮   勇


  22番 欠     番


  23番 井 上 和 久


  24番 栗 林 新 吾


  25番 村 上   要


  26番 高 橋 克 麿


  27番 河 野 忠 康


  28番 黒 川 洋 介


  29番 明 比 昭 治


  30番 猪 野 武 典


  31番 田 中 多佳子


  32番 竹 田 祥 一


  33番 森 高 康 行


  34番 成 見 憲 治


  35番 藤 田 光 男


  36番 笹 田 徳三郎


  37番 薬師寺 信 義


  38番 帽 子 敏 信


  39番 岡 田 志 朗


  40番 西 原 進 平


  41番 寺 井   修


  42番 仲 田 中 一


  43番 清 家 俊 蔵


  44番 横 田 弘 之


  45番 土 居 一 豊


  46番 欠     番


  47番 欠     番


  48番 柳 澤 正 三


  49番 中 畑 保 一


  50番 篠 原   実


  51番 高 門 清 彦


  52番 山 本 敏 孝


  53番 谷 本 永 年


  54番 玉 井 実 雄


  55番 池 田 忠 幸


  ――――――――――


〇欠席議員 なし


  ――――――――――


〇欠  員 なし


  ――――――――――


〇出席理事者


  知事         加 戸 守 行


  副知事        吉野内 直 光


  出納長        永 野 英 詞


  公営企業管理者    和 氣 政 次


  総務部長       讀谷山 洋 司


  企画情報部長     夏 井 幹 夫


  県民環境部長     石 川 勝 行


  保健福祉部長     藤 岡   澄


  経済労働部長     高 浜 壮一郎


  農林水産部長     喜 安   晃


  土木部長       大 内 忠 臣


  公営企業管理局長   相 原 博 昭


  教育委員会委員    砂 田 政 輝


  教育委員会委員教育長 野 本 俊 二


  人事委員会委員    木 村 スズコ


  公安委員会委員長   吉 村 典 子


  警察本部長      粟 野 友 介


  監査委員       壺 内 紘 光


  監査事務局長     河 野 恒 樹


  ――――――――――


〇出席事務局職員


  事務局長          丹生谷 光 嘉


  事務局次長総務課長事務取扱 北 川 一 ?


  参事議事調査課長      菅   宜 登


  参事政務調査室長      篠 崎 泰 男


  副参事総務課長補佐     川 口 和 男


  副参事議事調査課長補佐   玉 井 省 三


  ――――――――――


〇本日の会議に付した事件


  定第124号議案ないし定第148号議案


    ――――――――――――――――


     午前10時30分 開議


○(森高康行議長) ただいまから、本日の会議を開きます。


 本日の会議録署名者に横田弘之議員、村上要議員を指名いたします。


    ――――――――――――――――


○(森高康行議長) これから、定第124号議案平成17年度愛媛県一般会計補正予算ないし定第148号議案を一括議題とし、審議を進めます。


 なお、関係議案に対する人事委員会の意見は、お手元に配付のとおりであります。


    ――――――――――――――――


○(森高康行議長) これから、質疑を行います。


○(帽子敏信議員) 議長


○(森高康行議長) 帽子敏信議員


   〔帽子敏信議員登壇〕


○(帽子敏信議員)(拍手)それでは、自由民主党を代表して質問をいたします。


 小泉総理いわく、ガリレオ・ガリレイが、天動説の中で地球は動くという地動説を発表して有罪判決を受けました。そのときガリレオは、それでも地球は動くと言ったそうであります。国会で郵政民営化は必要ないという結論を出されましたけれども、もう一度国民の皆さんに聞いてみたいと思います。民営化に賛成か反対か、国民に問いたい。去る8月8日、郵政民営化法案が参議院で否決され、郵政解散の小泉総理の記者会見の一部であります。


 そして9月11日、国民の大多数は郵政民営化するべしという大きな選択をいたしました。結果として自民党単独の296議席、連立自公で327議席という絶対安定多数の議席を自民党に与えたのであります。


 今回の選挙の争点は、実にわかりやすく、郵政民営化に賛成か反対か、野党はそれが争点ではないと言いました。マスコミも野党の論調に合わせるような報道をいたしました。しかし、国民の判断は、郵政が国民の最大関心事でなくても、賛成か反対かを明確にし、しがらみを捨てて改革を実行する小泉自民党を支持したのであります。改革を実行するなら支持する。答えは明確でありました。


 また、今回の選挙では、刺客という言葉が飛び交い、連日のマスコミ報道は、まさに選挙をイベント化させたとも言えます。今回の選挙はおもしろい、期間中多くの人々がこう言いました。このことは今回の投票率に反映され、長年低落傾向にあった投票率に歯どめをかけ8%弱押し上げる結果を生みました。興味があれば投票率が上がることを証明したのであります。政治は、国民にわかりやすく情報を発信し、国民に選択を迫るということも必要であります。そのことが多くの国民の参加意識を高める結果でもありました。


 また、今回の選挙は、まさに政党選挙を目指して小選挙区を導入して初めての政党選挙であったという実感のあった選挙でありました。これからはその方向に向かっていくのではないでしょうか。


 今回の選挙での飽くなき執念を郵政民営化にかけた小泉総理の姿に感動いたしましたし、また、民主党の岡田代表の最後まで愚直なまでに政権交代を叫ばれた姿にも好感を持ちました。2人とも総理の座、代表の座、退路を絶った決戦でありました。


 さて、安定多数をなし遂げた小泉政権には、引き続いて、郵政民営化を初めとして国民年金問題や社会保障の問題など、多くの改革を実行していかなければなりませんし、今こそ官僚主導型の中央集権国家から、地方が自立する地方分権型の社会に向かっての改革をなし遂げなければならないと考えます。


 知事の今回の衆議院選挙の感想と、この結果を受けて小泉政権に何を期待されるのか、見解をお聞かせ願いたいのであります。


 愛媛県は、先般、県政に対する世論調査の結果を発表されました。


 一生住みたいという地域の要件は、1位が「自然環境に恵まれていること」31.9%、「買物など生活上便利であること」27.6%、「災害や犯罪などの心配がないこと」25.6%、「福祉や保健医療の環境が整っていること」21.9%、「親や子供が身近にいること」20%と上位を占めています。また、行政課題の認識では、「高齢者・心身障害者などに対する社会福祉の充実」が44.9%、「地震、台風などの防災対策」30.7%、「保健医療対策」29.8%、「雇用安定、労働福祉対策」29.5%、「子育て支援」19.6%等が上位を占めております。ちなみに平成元年の世論調査の上位は、「高齢者対策」が46.5%、「道路の整備」43.9%、「交通網の整備」40.3%、「保健医療対策」30%、「下水道の整備」25.5%となっています。


 この調査結果は、明らかに県民の県政に対する要望に大きな変化を示しています。このことは、我が国が高度経済成長をなし遂げ、豊かになるという成果を上げた。しかし、それでは真の幸せを得ることはできないということも実感したのであります。この世論調査の結果も、県民の意識が物を得る満足感から心が満たされる社会を求めていることを物語っております。


 また、バブル崩壊後の我が国の経済社会の混迷の中で、絶対と言われたものがあっても壊れていくことを目の当たりにいたしました。このことが国民の意識の変化になお一層拍車をかけたのではないでしょうか。すなわち高度経済成長期は、国民が生産者の視点で生きてきた時代であり、近年は、自分の人生をどう生きるかなど、個人個人の幸せを求める、すなわち生活者の視点で生きていく時代になっていることを多くのデータが物語っているのではないでしょうか。


 さて、知事は今回の県政に関する世論調査の結果をどのように受けとめ、どのように県の政策展開を図っていこうとされるのか、お聞かせ願いたいのであります。


 続いて、地方局の再編問題について質問をいたします。


 全国一と言ってもよいほどの進展を見せた本県の市町村合併は、先月の新宇和島市の誕生で、県内の市町村が70から20へと大きく集約されました。これは加戸知事の合併に対する強い信念と、地域住民が、さまざまな思いや不安はあるけれど未来に希望を託し決断されたことであります。関係者の御努力に対し、敬意を表したいと思います。


 さて、市町村合併の枠組みが大きく変わり、今度は、県みずからの行政改革をなし遂げなければなりません。


 県は、昨年11月に地方機関のあり方に関する県方針を公表され、その中で、地方局制度については、現在の5地方局を3地方局体制に再編統合するとともに、統合後の新しい地方局は、現地即決、現地完結を主眼に置いて、機能、権限の思い切った強化を図ることなどを内容とする基本方針を示されました。


 国と地方を合わせて740兆円に上る長期債務を抱える中にあって、行政のスリム化は今や至上命題であり、行政改革の重要性は、国、地方を通じて最大の課題であります。もちろん本県におきましても、まさに危機的な状況を迎えつつある財政状況の中で、いかにして簡素で効率的な行政組織を築き上げるかが県政の大きな柱の一つであり、私は、今回の地方局制度の見直しは、こうした県の行政改革の本丸とも言うべき重要な課題と思います。


 しかし、市町村合併をして不安を抱いているさなかに、今度は地方局がなくなっていく、そのことに対する地元市町、住民の不安は募る一方であります。このような状況の中で、円滑に地方局の再編を進めていくためには、県はきちんと県民に説明するとともに、地域住民のサービスの低下をさせないような対策を講じていく必要があると思います。


 知事は、地方局再編にどのような方針で取り組むのか。また、今後のスケジュール等をどう考えているのかをお聞かせいただきたいのであります。


 次に、財政問題についてお尋ねをいたします。


 本県財政は、毎年巨額の財源不足が生じており、17年度当初予算編成においては、ゼロベースからの事業見直しや事業数の削減、投資的経費の規模是正など徹底した歳出削減に加え、緊急避難的に県有財産の売却や特定目的基金の活用などの歳入対策を講じて、何とか当初予算を編成されたようであります。


 ところで政府は、骨太方針2005の中で、平成18年度においては、地方交付税、地方税などの一般財源の総額を確保すると明記をされましたが、一方で、地方交付税については、国の歳出の見直しと歩調を合わせて地方の歳出を見直し抑制するなどの改革を行うとも記されていることから、本県の財政は予断を許さない状況であり、18年度以降の予算編成ができるのかどうか、また、財政再建団体への転落も危惧されるところであります。


 財政悪化の要因は、公債費及び社会保障関係経費の負担増や県税収入の伸び悩みなどいろいろと考えられますが、最大の要因は、何と言っても平成16年度の当初予算編成の終盤に決まった三位一体の改革の影響に伴う地方財政対策により、地方交付税と臨時財政対策債の大幅な削減が行われたことであると言われております。これに対応するため、財政調整基金を取り崩し枯渇状態となったことから、平成16年度に続き平成17年度も、それ以降も厳しい財政運営を続けていかなければならない状態ということでありますが、国にも地方にも金はない。地方の景気回復、すなわち県税収の増は直ちには見込めない、そのためには、構造的収支不足を圧縮するための財政構造改革を推進しなければならない。当然のことでありましょう。


 しかし、この数年間の本県予算編成を見ると、厳しい時代を生き抜くためには、もっとダイナミックな予算編成が必要であると考えます。確かに言うは易し行うは難しでありますが、そこで、平成18年度当初予算編成に向け、どのように取り組んでいくのか、お聞かせいただきたいのであります。


 続いて、道州制についてお伺いをいたします。


 地方分権や市町村合併の進展を背景として、国、地方を問わず道州制の検討が加速をいたしております。


 国の第28次地方制度調査会では、これまでに27回にわたる小委員会が開催され、制度内容や区域割などについて精力的に検討が行われております。また、今回の総選挙における自民党のマニフェストにも、地方自治及び国の統治のシステムを効率的でスリムなものに再構築するため道州制導入を検討すると明記されているところであります。


 一方、地方でも、全国知事会に道州制特別委員会が設置され検討がなされているほか、九州地方、中国地方知事会でも検討が進められているようであります。四国知事会においても、加戸知事の提案により、先日、四国4県道州制研究会が発足し、松山市において初会合が開催されたようであります。


 道州制は、制度疲労を起こしている中央集権型の行政運営を地方分権型にしていくために、また、スリムで効率的な行政体制の構築を図るためにぜひとも導入しなければならない制度であると考えておりますが、一方では、道州に国家機関としての役割を担わせるべきといった中央集権的な考え方があるのも事実であります。そのような中で、このたび四国においても検討が開始されたことは、地方でも、地方分権の視点に立って、望ましい制度構築に向けた検討を行い、情報発信をしていこうとするものであり、大変意義のあることであると考えております。


 四国4県道州制研究会における取り組み状況はどのようになっているのか。また、今後の展開についてどのように考えているのかをお聞かせ願いたいのであります。


 次に、えひめ夢提案制度について質問いたします。


 この名称は、どうにもこうにも、いまだなかなか私はなじめませんが、自称県議の中で私がこの制度を一番評価しているのではないかと思っております。


 経済界関係者の会合で、機会があれば、この制度を説明し、この制度を利用することによって、いずれは法律を変えることができると申し上げてまいりました。


 現在、我が国においては、少子高齢化社会への進行と国際化や情報化の進展といった大きな環境変化の中で、雇用の創出と活力ある経済社会の実現が求められており、規制改革を行うことによって、民間活力を最大限に引き出し、民業を拡大することが重要な課題の一つとなっております。


 こうした状況を踏まえ、国では、平成14年から構造改革特区制度を、平成15年には地域再生制度をスタートさせ、地方公共団体や民間事業者等の発案により、地域の特性に応じた規制の特例や支援制度を導入する特定の区域を設けることにより、地域の自発的な活性化への取り組みを支援してまいりました。


 県は、本年4月、愛媛県版構造改革特区として、えひめ夢提案制度を創設され、5月の第1回目の提案募集、それに対する最終回答は8月初めに行われました。その結果を見ると、46件の提案のうち、国の権限に関するものについては、1件を除いて国への特区提案につながっており、6月に行われた特区提案においても、全国3位の19件もの提案が行われる結果となっております。また、県の権限に関するものについては、制度の対象外である2件を除いてすべてが実現可能か実現の可否を含めて今後検討となっており、県民の提案が実現できるよう、ともに考えともに実現していこうという知事の姿勢が如実にあらわされているものと感じております。


 知事は、このえひめ夢提案制度の第1回目の提案募集の成果をどのようにとらえているのか。また、今後、どう取り組んでいかれるのか、お聞かせ願いたいのであります。


 次に、県内の経済情勢について質問をいたします。


 我が国の景気は、昨年11月から足踏み状態が続いておりますが、先月、政府・日銀が、そろって景気の踊り場からの脱却を宣言し、約9カ月ぶりに再び上昇基調に戻る見通しとなりました。また、内閣府が先月発表した2005年4月から6月期の国内総生産・GDPでも、実質成長率は3四半期連続のプラス成長となり、景気の踊り場脱却に沿う形となりました。自動車等の旺盛な鉄鋼需要などに対応するための設備投資のほか、売れ行きが好調な薄型テレビやクールビズ効果などで見られるとおり、GDPの約5割を占める個人消費も堅調であったことから、民間需要が主導する景気回復は半歩踏み出したような印象を受けます。


 地方については、景気の回復はないということをよく聞くわけでありますが、もちろん景気回復感は、中央と地方、大企業と中小企業で格差はあるものの、地方も中小企業も、もう既に生産現場での仕事量が確保されてきております。消費マインドも緩やかに回復をしています。我が国の経済が外需や大企業の構造改革、体質改善、金融機関の不良債権の大方の処理、外資の進出など、景気を引っ張っていく要件が、ここに来て明らかに整ってきています。株価はここに来て安定して1万2,000円台を維持し、今回の選挙の結果を受けて1万2,000円台の後半になってきております。


 また、有効求人倍率、県内で言えば、製造業の多い東予地域を中心として改善されてきています。ただ今なお第一次産業を中心とする南予地域の経済や雇用情勢が厳しい状況でありますが、もともと産業構造が偏っており、構造的不況地域であることから、南予の経済振興のためには、もっと将来を見据えた地域ビジョンが必要となってくるのではないかと考えます。


 我が国の経済不安は、中国、アメリカの今後の政治的、経済的な問題の変化やガソリンの価格上昇あるいは国の税制改革に対する消費マインドの動向など不安材料を抱えていることは言うまでもありませんが、景気回復に向かって、今、確かな歩みをしていこうとしている状況であり、県内経済も徐々に引っ張られていることは、県の税収にも一部あらわれているのではないかと思います。


 知事の県内経済情勢の認識について、所見をお示しいただきたいと思います。


 次に、アスベスト問題についてお伺いをいたします。


 最近の新聞を見ると、毎日のようにアスベストの記事が記載をされております。


 アスベストは、断熱材や防音材などの建材を中心に広く使用されるとともに、絶縁材やシール材、自動車のブレーキなどにも使われてきたところであり、その安さと便利さから、かつては夢の鉱物、天然の贈り物などと言ってもてはやされてきた素材であります。しかしながら、そのアスベストは、今や静かなる時限爆弾、悪魔の鉱物となってきばをむき、日本全国に不安と被害を拡大するおそれのある不気味な存在となっているのであります。


 今回の問題は、本年6月29日の大手機械メーカーの発表がきっかけとなって全国的な社会問題となったものであります。その内容は、アスベストを材料とするパイプや住宅建材の製造工場で働いていた社員や退職者、請負会社の従業員に、中皮腫などアスベストが原因と見られる疾患の患者が多数発生し79人の方が亡くなられたとのことであり、アスベストが肺がんなどの原因となることは何十年も前から指摘されており、ヨーロッパでは、多くの国が既に全面禁止措置をとっているものと聞いております。


 我が国においても、昭和46年にアスベストの製造・取り扱い作業における規制が盛り込まれた特定化学物質等障害予防規則が制定され、その後、規制が強化され、平成7年、毒性の強い青石綿と茶石綿の使用禁止、さらには昨年、比較的毒性の弱い白石綿の使用が原則禁止されたところでありますが、国の規制対応が遅過ぎた感は否めないのであります。


 国においては、7月29日に、今後の被害を拡大しないための対応、国民の有する不安への対応など4つの内容を柱とするアスベスト問題への当面の対応を決定し、関係省庁を挙げた取り組みが進められようとしておりますが、県民の不安を解消するためには、公共施設の安全性を確保するなど、県においても必要な対策を早急に講じていくことが求められていると思うのであります。


 そこで、お尋ねをいたしますが、県として、これまでどのようにアスベスト問題に対応され、今後どのような対策を講じていく考えか、お答えを願いたいのであります。


 次に、障害者の自立支援についてお伺いをいたします。


 我が国の障害者対策は、昭和56年の国際障害者年などを契機として、障害者のだれもが地域で必要な支援を受けながら、その人らしい生活を送るという、いわゆるノーマライゼーションの理念の実現に向け、さまざまな自立支援の取り組みが行われてまいりました。特に、平成15年には、障害者の自己決定を尊重するため、障害者自身がサービスを選択し、契約によりサービスを利用する支援費制度が導入され、地域における障害者への支援が大きく前進し、障害者施策の大きな転換が図られることとなったのであります。


 しかしながら、この支援費制度も、利用者の急増で財源不足に陥り、現状のままでは制度の維持が難しくなっていることなどを受け、今また新たな障害者自立支援法案の動きが出ていることは、皆様御承知のとおりであると思います。


 この法案は、サービス量に応じた定率負担や実費負担の導入により利用者負担が増加する、コミュニケーション支援や移動支援が裁量的経費である地域生活支援事業に位置づけられ、十分なサービスを受けるための予算が確保されるか不安であるなどの理由により、法案に不安を抱き反対を表明する声があることも承知をいたしております。障害者の一部の方々が、国会周辺において反対の座り込みをしている姿や、そのために体調を崩した人の報道には胸の痛む思いでありました。


 しかし、障害者自立支援法案は、身体障害者や知的障害者に比べ、福祉施策の整備がおくれ支援費制度の対象外でもあった精神障害者を、他の障害者とともに一元的な福祉サービスを提供しようとするものであり、より多くの障害者の地域での自立を促進するものと片一方で評価しております。ただし問題は、定率負担導入であり、低所得の障害者に対しては十分な配慮が必要であると考えます。


 法案は、衆議院解散に伴い審議未了により廃案となりましたが、次の国会において再提出されると言われております。新たな仕組みを創設しようとする障害者自立支援法案の具体的な内容と、今後の同法案の成立の見通しはどうなのか、お聞かせを願いたいのであります。


 次に、教科書採択についてお伺いをいたします。


 去る8月26日に開催された県教育委員会定例会において、来年度から県立中学校及び聾・養護学校において使用される教科書の採択が行われ、歴史教科書については、引き続き扶桑社版の教科書が採択されたところであります。私は、まず外部からの干渉や圧力に屈することなく、みずからの権限と責任により、純粋に教育的見地から採択に当たられた県教育委員会の見識と決断に敬意を表するものであります。


 さて、もともと私は、教科書採択については一定の距離を置くスタンスで教育委員の見識によって選ばれることを良としてきております。文部科学省が指定した教科書を、その後、採択前になると、思想や主義主張を前面に出して反対する人たちの行動自体が、中立、公平の環境を阻害しているのではないかと思っております。このような環境のもとで会議を非公開とされた教育委員会があったことも理解できるし、一つの正論であると考えます。この時点での余りの強引な反対行動は、みずからが採択審議の公開の道を閉ざしていくことになるのではないでしょうか。


 また、加戸知事も疑念を表明されていた教員アンケートの問題でありますが、選定資料とは別に、独自で現場教員の人気投票に近い形で一人一人アンケートを行い、その結果を尊重したという、あたかも立派に聞こえる発言は、いささか私も問題であると思っております。なぜなら教育現場は社会的には一種特殊な世界であり、教科書選定の判断は、客観的にかつ大極的な見地から判断されるべきであり、現場教員の意向だけ強く反映される手法をあえてとるべきではないのではないでしょうか。また、2カ月間にわたり、専門で教科書の選定に当たられた方々に対し、アンケートに答えられた人たちがどれほどの時間を費やして研究されたかについても私も疑問であると思っております。


 以上のような問題点を踏まえた上で、採択審議の公開や教員アンケートの是非について、教育長の見解をお伺いしたいのであります。


 次に、県警の捜査費問題についてお伺いをいたします。


 昨年5月末に県警の捜査費問題が明るみになって以来、次から次へと新たな疑惑が浮上してきておりますが、県民の多くからは、一体いつになったら一連の捜査費問題の真相解明がなされるのか、県警は本当に調査する気があるのかなどの厳しい意見が寄せられているところであり、県民の県警に対する不信がさらに増しているのではないかと危惧をいたしております。


 捜査費問題に対し、県警は、さきの6月議会において、県警本部長が、みずからを長とする愛媛県警察予算執行調査委員会を設置し、平成13年度の捜査費の執行について、国費分も含めてすべてを対象として早急に調査を行う旨表明されました。


 県議会としては、さきの議会で「不適正な予算執行に関し愛媛県警察自らによる迅速かつ徹底的な調査の実施等を求める決議」を全会一致で行い、県民への説明責任を果たすことを強く要請したところであります。


 現時点における調査の状況や判明した内容について説明を求めるものであります。


 さて、最後の質問に入りますが、「愛媛FC、来季J2は困難」との新聞報道には愕然といたしました。以来、マスコミ報道は加熱するばかりでありまして、いろいろなことが、我々の知らないところでいろんな情報が流されておりますが、一体どういうことなのか。


 県では、県総合運動公園陸上競技場のいす席1万席以上の確保を初めとして、愛媛FCのJリーグ加入に向けて、課題を一つ一つクリアすべく計画的に支援をされてきたはずであります。


 去る6月議会では、愛媛FCに対する出資金の3,000万円が予算計上され、我々議会は承認したばかりであり、あとは愛媛FCのJ2昇格条件であるJFLで原則2位以内の成績の確保を待つばかりであると思っておりました。また、後期第5節終了時で堂々の1位であり、まさに大きな期待をしていた矢先の出来事でありました。


 ときどきスポーツ界では、オリンピックなど代表選考時の条件不明のような判断がなされたことがありますが、現時点でのJリーグ側の対応には不信の念を抱かざるを得ないところであります。


 しかしながら、愛媛FCのJリーグ昇格は、元気えひめの姿の一つでもあります。青少年の夢であり、サッカー関係者を初め多くの県民が期待しているところであります。また、本県の地域経済の活性化を図るためにも、プロサッカーチームの誕生は、直接的、間接的に効果が期待できるものであります。にもかかわらず、このようなこと、すなわち県総合運動公園陸上競技場の施設面がJリーグの求める基準を満たさないという理由でJリーグへの加盟の道が閉ざされることのないように条件整備をすることが必要であると、我が自由民主党は考えているところであります。


 県総合運動公園陸上競技場は、サッカーだけでなく多くの各種スポーツ関係者や広く県民が利用する施設であり、これを整備をすることは、本県のスポーツ振興及び県民の利益につながるのではないかと考えます。財政状況は厳しい折ではありますが、このことに全力挙げて早急に取り組まれるよう望みたいのであります。


 そこで、今回、Jリーグ側から新たに提示された課題は、正式にはどのようなものであったのか。また、県としてどのように対応をしていくのか、お聞かせ願いたいのであります。


 以上で私の質問を終わります。(拍手)


○(森高康行議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(森高康行議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 県政最大与党であります自由民主党を代表しての帽子議員に答弁させていただきます。


 広範多岐にわたる御質問がございました。


 まず、今回の衆議院選挙の感想はどうか。また、この結果を受けて、小泉政権に何を期待するのか、知事の見解を問うとのお尋ねでございました。


 今回の総選挙では、郵政民営化の是非を争点に掲げました小泉政権下で連立与党が3分の2以上の議席を獲得するとともに、低落傾向にありました投票率が大幅に上昇する結果となりました。これは、小泉首相のわかりやすい争点の提示により、ムードとして国民の関心が高まりましたことや、民意の変化が劇的な議席の変更につながる小選挙区制度の特性が如実にあらわれたことによるものでもございますが、何よりも有権者の方々が、小泉政権におけるこれまでの構造改革への取り組みを評価し、今後も一層の推進を期待していることのあらわれではないのかと認識いたしております。


 小泉政権には、資金運用面も含めました抜本的な郵政民営化もさることながら、年金や医療を初めとする社会保障改革など徹底した構造改革を進めていかれることを望んでもおります。特に、地方分権の推進に当たりましては、確実な税財源の移譲など、厳しい環境にある地方の切り捨てにならないよう特段の配慮をしていただきたいとも思っております。


 その際、義務教育費国庫負担金の取り扱いが大きな問題となると思いますけれども、三位一体改革における単なる数字合わせとしてのこの問題に関します取り扱いいかんによりましては、私は、国の責任を放てきし、悔いを千載に残しかねないとも心配しておりますし、慎重の上にも慎重な取り扱いを望んでおります。


 次に、知事は今回の県政に関する世論調査の結果をどのように受けとめ、どのように県の政策展開を図っていくのかとのお尋ねでございました。


 御案内のとおり、近年、本県を取り巻く社会情勢は、少子高齢化による本格的な人口減少期の到来を初めとして、県民の安全安心に対する関心の高まりや地方分権の進展など大きく変化しておりまして、今回の世論調査の結果は、このような急激な変化の波にさらされている県民の日常生活や先行きに対する不安が、県政に対する具体的な要望という形であらわれたものと考えてもおります。


 このような中、県では、本年度策定する後期実施計画において、今後5年間に、優先的、重点的に取り組む施策を明らかにすることとしておりまして、その一環で、独自に実施した県民アンケートにおきましても、今回の調査結果と同様に、社会福祉や防災、保健、医療、雇用など、県民生活に直接関連する施策のニーズが高かったことから、今後、これらの施策を含め、優先施策の選定を行いますとともに、適切にその進行管理を行うことにより、県民の不安解消と県政の進展に努めたいと考えております。


 なお、世論調査によれば、回答者の約84%の人が本県に定住したいと回答しているところでありまして、今後とも、愛媛の元気創造のもと、愛と心のネットワークの構築を初め、産業の再生、創造や環境対策、教育、スポーツの振興など、本県の将来を見据えた行政課題にもしっかりと対応し、住むことに誇りと魅力を感じるふるさと愛媛づくりを進めたいと考えておりまして、議員各位の御支援、御協力をお願いいたしたいと存じます。


 次に、行財政改革問題に関しまして、地方局再編にどのような方針で取り組むのか。また、今後のスケジュールはどう考えているのかとの質問でございました。


 市町村合併の進展や年々厳しさを増しております財政状況下において、県行政のスリム化は県政の重要課題となっておりますことから、現在、地方局制度の抜本的な見直しに取り組んでいるところでございますが、新地方局の所管区域や設置場所の検討に当たりましては、新しい市町や県民の意向を十分に把握することが大切でありますことから、新しい市町の枠組みがほぼ固まりましたことし6月に新しい市町に対するアンケート調査を、また、7月から8月にかけては、より具体的な話をお聞きするためのヒアリングを実施いたしました。


 県内全市町の回答結果を集計いたしますと、所管区域については、従来の東予、中予、南予の区割りどおりに統合する案が多く、また、設置場所については、東予地方局は西条市に、中予地方局は松山市に、南予地方局は宇和島市に設置するという意見が、相対的には多かったものの、設置場所に関しましては、当然のことながら、各市町とも、自分たちの属する地元の地方局の方を存続してほしいとの意見でございました。


 また、一部の市町からは、所管を中予地方局の管轄に移してほしい、地元に地方局がなくなる場合には、地域住民に影響が出ないような措置を講じてほしいといった意見も出されておりまして、私としては、アンケートやヒアリングの結果を基本としながら、今後、県民の目線に立って、さらに議論を深めていく必要があると考えております。


 このため、この秋に開催予定のトップミーティングにおいて、私が、各市町の首長の皆さんから直接意見を伺うとともに、議会での議論や県民へのパブリックコメントなどを通じて、市町や県民の意見をしっかり把握しながら、今年度末までには、所管区域の問題や新地方局の設置場所などについて結論を出すとともに、新地方局において強化すべき機能や旧地方局に残しておくべき機能についても骨格をお示しするなど、地方局制度見直しについて全体像を固めてまいりたいと考えております。


 次に、平成18年度当初予算編成に向け、どのように取り組んでいくのかとの重要な御質問がございました。


 私は、知事就任以来、スポーツ立県、高度情報化元年、森林そ生元年等々と銘打ち、県民の県民による県民のための県政を進めてまいりましたが、同時に、これ以上借金はふやさないとの基本方針で、臨時財政対策債を除きます県債発行額を抑制し、財政健全化に努めてきたところでございます。


 平成15、16年度の予算編成では厳しい歳出削減を実施し収支均衡を達しつつありましたが、平成16年度当初予算編成終盤において、270億円もの地方交付税等の削減というダメージを受け、応急措置として大幅に取り崩した財源対策基金が枯渇状態にございます。平成17年度も、さらなる歳出削減と緊急避難的に知事公舎を含む県有財産の売却を進めるなどの歳入対策を講じて、ぎりぎりの予算編成を行ったところでもございます。


 今回の補正予算では、事業を厳選し当面する課題への対応に絞って編成いたしましたが、財政破綻のシグナルが点滅しております危機的財政状況の中で、現状のままでは、来年度以降の予算編成はほぼ不可能に近い状況にありまして、現在中期財政見通しは精査中ではございますが、どういう形で県政運営をやっていくべきか、中期財政見通しの公表にあわせ対策をどうするのか、かじ取りが大変難しい段階にあると認識いたしております。


 平成18年度当初予算編成に向けましては、370億円もの構造的財源不足の解消を図ることが必要でございまして、財政再建団体への転落を回避するには、これまでの取り組みからさらに踏み込んだ歳入歳出両面にわたる徹底した見直しを行う必要がありまして、不退転の決意で臨む所存でございます。つきましては、選択と集中を徹底するため、公的関与の見直しや行政評価と連動した新しい予算編成システムの導入を行いますとともに、今後、財源不足解消に向け、具体的目標を設定した財政構造改革基本方針を策定し、強力に財政構造を改革する所存でありまして、議員各位の御理解と御協力を強くお願いしたいと考えております。


 次に、えひめ夢提案制度の第1回目の提案募集の成果をどのようにとらえているのか。また、今後、どのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございました。


 市町や民間の知恵や活力を引き出し、地域の活性化を図ってまいりますためには、県民ニーズにマッチした規制緩和や支援制度の改善が必要であるとの考えから、今年度、県版特区制度であるえひめ夢提案制度を創設いたしました。


 第1回提案募集では、同様の制度を実施している他県と比べても非常に多い46件という予想を上回る提案をいただいたところでありまして、みずからの手で地域を活性化させたいという強い県民の意思を感じさせていただきました。


 私としては、国の特区制度で、中央省庁のガードのかたさに歯がゆい思いをさせられてきたこともありまして、県の権限に関する24件の提案については、制度の対象外である2件を除き、すべて実現できるよう前向きに取り組み、県民の期待にこたえたいと考えております。また、第1回提案の反省点としては、今後のまちづくりを担う市町において制度の活用が必ずしも十分ではなく、また、県内でも特に厳しい状況に置かれている南予地域からの提案が低調でありましたことは、大変残念でございました。


 このような状況を踏まえ、9月の第2回提案募集では、市町職員向けの研修や南予地域を中心に出張相談などを実施し、提案の掘り起こしを行っているところでありまして、多くの県民や団体から積極的に提案をいただき、県民みずからの知恵と工夫による地域の活性化への取り組みが大きく前進することを期待いたしております。


 知事の県内経済情勢の認識についての所見を問うとのお尋ねがございました。


 帽子議員お話ございましたように、政府、日銀においては、先月、全国的な踊り場脱却を宣言したところでございますが、県内経済については、企業の生産活動は、輸送機械や一般機械などを中心に増加しておりますほか、雇用環境も有効求人倍率が23カ月連続で上昇するなど改善傾向が続き、個人消費も持ち直しの兆しがうかがわれるなど、全体としては緩やかに回復しておりますものの、なお一服感が抜け切れておらず、踊り場脱却という水準までは至っていないと認識いたしております。


 これは、日銀松山支店が、愛媛県経済は、業種間、地域間に格差が見られると分析しておりますように、好況業種と不況業種が混在し、業種により景況感に格差が見られますこと、また、これが雇用面に反映し、7月の有効求人倍率が、東予で1.02倍でありますのに対し、中予は0.66倍、南予は0.55倍と、とりわけ南予地域で景気雇用情勢の厳しさが目立ち、地域間に格差があることなどが原因であると考えております。


 なお、先行きについては、供給不安に陥っている原油の価格高騰により、原材料費や燃料費などの上昇による企業収益の圧迫やガソリンなど生活製品の値上がりへの波及など、各方面に影響が見え始めており、回復基調にある企業の生産活動や持ち直しの兆しがうかがわれる個人消費に水を差すのではないかと懸念いたしております。


 県では、産学官の連携による新事業の創出、既存産業の人材育成と高度化支援、ポスト町並博と国際観光の推進に力点を置き、経済の活性化、雇用の創出に積極的に取り組んでいるところでありまして、今後とも地域の実情に応じたきめ細かな事業展開を推進してまいりたいと考えております。


 県は、これまでどのようにアスベスト問題に対応し、今後どのような対策を講じていくのかとの御質問でございました。


 アスベスト問題は、今や世界的な産業災害であると言われており、国において早急に抜本的な対策が構築されることを願っておりますが、アスベストの大半は県民生活に身近な建設資材に使用されておりまして、粉じんの飛散による県民の健康被害を防止するため、県としても関係機関と連携して緊急に対策を進めなければならないと考えております。


 このため、8月5日には、愛媛労働局や松山市にも参加を求め、アスベスト対策連絡会議を設置いたしますとともに、県民相談窓口の開設、すべての県有施設における吹きつけアスベスト等の使用可能性調査、病院や福祉施設などに対する実態把握と適正処理の指導、大気汚染防止法等による届け出や指導、監督の徹底などの取り組みを進めてきたところでございます。


 この結果、県有施設については、一部に吹きつけアスベスト等の使用可能性が認められましたことから、今回の補正予算案に、アスベスト含有率の分析調査及び大気環境測定に係る経費、さらに、緊急に除去等の措置が必要になった場合に備え、緊急対策経費についても盛り込むこととしたところでございます。


 今後は、これら調査に基づき、優先度等を判断し、除去等について計画的な対応を検討したいと考えております。


 また今後、さらに、平成40年代前後に建設されたアスベスト使用建築物の解体や改修工事の増加が予想されますことから、愛媛労働局との共同により、建設事業者や廃棄物処理業者、一般県民等を対象とするアスベスト対策説明会の開催、解体現場等の監視指導や周辺大気環境調査の強化等に取り組みますとともに、お話にありました国の総合対策の具体化に合わせて、健康被害者対策や大気汚染防止等の各般の対策を進め、アスベストの飛散による県民の健康被害の防止と不安解消に万全を期してまいりたいと考えております。


 最後に、愛媛FCのJリーグ昇格について、Jリーグ側から新たにどのような課題が提示され、これに対し、県としてどのように対応していくのかとのお尋ねでございました。


 愛媛FCのJリーグ昇格については、帽子議員お話のございましたように、県としては、これまでにメーンスタジアムとなる県総合運動公園陸上競技場のいす席を1万席以上に増設いたしますとともに、松山市と協調して同社への出資を行うなど、昇格に必要とされた事項にはすべて計画的に対応してきたつもりであります。


 しかしながら、去る8月9日に実施された同リーグ経営諮問委員会による予備審査の結果通知におきまして、同社の来期の収支見直しとあわせて、県に対しても陸上競技場のさらなる改修を強く求められたところでございます。


 具体的には6項目ございまして、まず、メーンスタンドにおける7,000席の個席化、そのうち少なくとも3,000席以上の個席の設置、2番目には、電光掲示盤の設置、3番目には、VIP控室の改善、4番目には、ピッチ芝植えかえと芝面拡大、5番目には、記者席の改善、そして6番目には、収容人数に見合ったトイレの増設と洋式化、これらの6項目がJリーグ昇格に向けての新たな条件として示されましたが、本申請を目前に控えたこの時期に、このような厳しい課題を唐突に提示されたことにつきましては、率直に言って困惑をしているところでございます。


 このため、県といたしましても、直ちに幹部職員をJリーグ本部に派遣し、鈴木チェアマンから直接にその真意を確認させたところでございますが、Jリーグの提示項目は、愛媛FCの経営安定の前提となる収入確保に必要なものであるとの考え方並びにプロスポーツ観戦を楽しみに来場する数多くの県民の立場に立った指摘であると認識しているところでございます。


 ついては、プロサッカーチームの本県におきます誕生は、多くの県民の願いでもあり、また、本県地域経済の振興にもつながるものでありますことから、突如提示された高いハードルではございますけれども、他のスポーツ大会にも役立つような形で、可能な限りの対応を真剣かつ早急に検討したいと思っているところでございまして、議員皆様方のいろいろなお考えも十分受けとめさしていただいた上での適切な対応をとりたいと考えております。


 あわせて、ファン層の拡大など、愛媛FCの経営基盤の強化も重要な課題でありまして、これを契機に各方面の支援の輪を広め、Jリーグ昇格へ向けて県民の盛り上がりを一層図ってまいりたいと考えておりますので、議員各位におかれましてもあわせて御協力をお願いしたいと思っております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(吉野内直光副知事) 議長


○(森高康行議長) 吉野内副知事


   〔吉野内直光副知事登壇〕


○(吉野内直光副知事) 帽子議員の代表質問にお答えします。


 私の方からは、道州制に関しまして、四国4県道州制研究会における取り組み状況はどのようになっているのか。また、今後の展開についてどのように考えているのかとの質問にお答えいたします。


 道州制につきましては、国の地方制度調査会を初め各方面で検討が進んでおりますが、道州制を議論する際に最も重要な視点は、グローバル化が進展する国際社会の中で、国の役割を安全保障、外交、通商など国家としての存立にかかわる事務や公的年金、生活保護基準など、全国的に統一して定めるべき施策や基準に関する事務等に重点化し、地方でできる事務は、本省の持っている企画立案機能も含め、思い切って地方に移管するという地方分権の考え方でございます。


 その意味で、道州制について、国だけでなく地方側からも、地方分権の視点に立った調査検討を行い情報発信することが重要でありまして、さきの四国知事会議において合意されました四国4県道州制研究会、これの第1回会議を去る9月8日に松山市で開催し、四国州に向け第1歩を踏み出したところでございます。


 研究会の具体的な検討項目でございますが、道州制の意義、目的などの基本的事項、道州が担う具体的事務事業、道州を支える地方税財政制度、そして、四国が道州制に移行した場合の課題と対応などについて、およそ2カ年をかけて協議、検討し、最終的には、道州制に向けた四国の将来ビジョンを描くことといたしております。


 なお、先般、四国の道州制研究会の設立を記念しまして講演をしていただきました愛媛大学の藤目先生から、四国のかたち学会、これの設立のお話がございました。また、翌日9月9日でございますが、その日には、4県経済同友会主催の道州制シンポジウムが松山市で開催されるなど、学界や経済界におきましても論議が盛り上がっているところでございます。


 今後は、行政だけでなく、これら団体とも協力して、精力的に調査研究を深めることが重要である、このように考えております。


 以上でございます。


○(藤岡澄保健福祉部長) 議長


○(森高康行議長) 藤岡保健福祉部長


   〔藤岡澄保健福祉部長登壇〕


○(藤岡澄保健福祉部長) 帽子議員にお答えをいたします。


 障害者自立支援法案の具体的な内容と今後の同法案の成立の見通しはどうかとのお尋ねでございました。


 障害者自立支援法案は、これまでの障害保健福祉施策を抜本的に見直し、障害者が、障害の種別にかかわらず必要なサービスを受け、それぞれの地域社会で自立して暮らせる新たな仕組みをつくろうとするものであります。


 具体的には、身体、知的、精神の3障害に係るサービスを一元的に提供する仕組みの創設、ケアマネジメント手法の導入や障害程度区分を判定する市町村審査会設置など利用手続や基準の透明化、明確化、利用者の定率負担導入や国、都道府県の費用負担の義務化など増大する福祉サービスに対応するための費用負担の見直しなどが主な内容となっており、特に、現在問題となっている1割負担の導入については、低所得者等に対する定率負担の減免や実費負担の軽減等の措置が講じられることになっております。


 今後の同法案の成立の見通しにつきましては、国においては、法案の骨格は修正せず、特別国会へ提出し早期成立を目指したい意向であると聞いておりますが、この法案は、今後の障害保健福祉施策の方向づけを行う大変重要な法律であり、県としても、これまで低所得者や重度障害者に対する配慮措置などを要望してきていることから、十分な審議がなされることを期待しているところでございます。


 以上でございます。


○(野本俊二教育長) 議長


○(森高康行議長) 野本教育長


   〔野本俊二教育長登壇〕


○(野本俊二教育長) 帽子議員にお答えをさしていただきます。


 教科書採択審議の公開や教員アンケートの是非について所見を問うとのお尋ねでございました。


 県教育委員会では、既に過去2回にわたりまして、委員個人の自宅にまで意図的な嫌がらせや圧力を加えられた経験がございます。現在も訴訟が7件継続されている状況でございます。その上、今回もまた20件を超える直接的な申し入れや、まだ採択もしていない段階で、到底理解しがたい提訴もなされたところでございます。


 このような状況を踏まえますと、採択環境は静ひつなものとはほど遠く、当日は、全員の合意のもとに審議を非公開といたしましたけれども、採択が終わった後、直ちに6人の委員全員で記者会見に応じまして、各委員の考えや審議の状況を詳しく説明、公表したところでございます。


 今後、このような異常な状況が解消され、静ひつな採択環境が保持される保障があれば、おのずと審議の公開は進んでいくと考えております。


 また、教員アンケートにつきましては、安易な人気投票になったり責任逃れになるおそれもありまして、県教育委員会では、教職員の投票によって教科書が決定されるようなことのないよう措置を求めております平成2年の文部省通知の趣旨を踏まえまして、一切行っておりません。教員の意見は、現行制度で定められておりますように、各教育委員会から調査員に指名された教員が、時間をかけてすべての教科書を読み比べて調査研究いたしまして、その結果を選定資料にまとめることで反映されておりまして、それをもとに、教育委員がみずからの判断と見識において決定すれば十分であるというふうに認識をいたしております。


 このことにつきまして、文部科学省に対しまして、改めて確認いたしましたところ、教員アンケートを否定するものではございませんが、その活用について、例えばアンケートの結果によって教科書が決定されるようなことがあるとすれば、採択権者の責任が不明確になるものであり適当ではないとの見解を示しておりまして、この趣旨に十分留意して、あくまでも採択権者である教育委員会の責任と権限において、公正かつ適正な採択が行われるように指導をしていきたいと考えております。


 以上でございます。


○(粟野友介警察本部長) 議長


○(森高康行議長) 粟野警察本部長


   〔粟野友介警察本部長登壇〕


○(粟野友介警察本部長) 帽子議員にお答えいたします。


 現時点における愛媛県警察予算執行調査委員会の調査状況や判明した内容はどうかとのお尋ねでございます。


 現在、県警が平成13年度に執行した県費による捜査報償費約1万5,500件及び国費の捜査費約1万5,400件の合計約3万900件について、捜査費支払い証拠書に添付された領収書またはレシートの徴収先であるデパート、スーパー、コンビニ、酒店などの小売業者やタクシー業者など約1,900対象に対する執行内容の調査に引き続きまして、捜査費及び捜査報償費1件1件の執行について、それらを執行した当時の捜査員約780人からの聞き取り調査を鋭意推進中でございます。


 これらの調査に当たりましては、調査先店舗などの書類の保管状況あるいは捜査費を執行した捜査員の記憶や関連書類の掘り下げなどによって、調査開始時に予想していた以上の作業量をこなすこととなっております。兼務員を含めまして、本部長以下41名の調査体制を維持し、調査を進めておりますが、現在の治安情勢下において、日常の警察業務にいささかの間隙を生じさせることがないよう、現調査体制以上の大幅な体制強化は困難でありますが、現調査従事員が通常業務時間終了後や休日における超過勤務としてこなしていかざるを得ないなど、極めて苦しい体制上のやりくりの中で作業を進めているのが実情であり、調査従事員の多くは、土、日を返上しての激務をこなしているところであります。


 今後は、各種調査事項を踏まえながら、捜査員個々の執行について分析し、問題点が認められる場合には、重ねて聞き取り調査を行うなどして、不適正な予算執行あるいは執行実態と異なる内容を記載した支払い証拠書の作成の有無などについて解明し、可能な限り早急に議会を初め県民の皆様に対し調査結果を報告できるよう努めてまいる所存でございます。


 以上でございます。


○(森高康行議長) 休憩いたします。


 午後1時から再開いたします。


     午前11時37分 休憩


    ――――――――――――


     午後1時 再開


○(森高康行議長) 再開いたします。


 質疑を続けます。


○(藤田光男議員) 議長


○(森高康行議長) 藤田光男議員


   〔藤田光男議員登壇〕


○(藤田光男議員)(拍手)さきの総選挙の結果、引き続いて小泉新政権がスタートすることになりました。これまでとどのように変わっていくのか想像しにくい面もありますが、県政とのかかわりからすれば、最大の関心事は、これからの財政運営に結びつく地方分権・三位一体改革がどのように進められていくのかということではないでしょうか。


 地方自治体の台所を支えている国の補助金は、使い道が決められているので自治体への自由度を縛っているとの批判が多い。この補助金を削り、その見返りとして、国の取り分になっている所得税など税金の一部を地方の取り分にする、いわゆる税源移譲を実施し、自治体の裁量を広げて分権を広めようとするものです。


 また、法人税など税源の偏在で財政力が弱い自治体は、国が配分している地方交付税も見直すことで、地方にも経費削減を促しております。


 国から地方への補助金は、今年度予算では20兆円にもなります。政府はことしと来年で3兆円の補助金を削減して、その分を地方に税源移譲する方針です。


 昨年末までに、いっぱいある補助金の中から削減、廃止する補助金を指定し、2兆4,000億円の税源移譲を決めました。ことしは残りの6,000億円分を具体化する予定です。しかしながら、小中学校の教員給与の半額を国が負担している義務教育費国庫負担金の削減が、昨年末に決めた2兆4,000億円の補助金削減の中に入っており、いまだに暫定処置というはっきりしない位置づけになっております。また、三位一体の改革は3兆円で終わりかということもあり、地方側は、2007年度以降の第2段階を含め、総額8兆円の税源移譲を求めております。


 一方で、地方分権の受け皿となる自治体の基盤強化を目指す平成の大合併で、市町村数は3,200から1,800程度に減少します。合併は自治体への手厚い財政支援で進みましたが、住民サービスの向上など新自治体の真価が今後問われることになり、県としての責任も重くなります。三位一体の改革に対して県内の自治体は、税源移譲と言われても、経済規模が小さい地方の市では税収が伸びないとか、自立した特色あるまちづくりどころか、交付税を減らされて厳しくなるだけとか、都市部では賛成でも過疎地で不満が相次いでおります。


 地方が真に自立できる分権改革が実現するのか、地方は痛みに耐えながら、改革の行方を注視しているのです。


 そこでお伺いいたしますが、小泉新政権に対し、とりわけ県政の最大の関心事である地方分権・三位一体改革に関して、知事はどのような期待感を持たれているのか、お聞かせいただきたいのであります。


 次は、河川の堆積土砂と治水対策についてであります。


 大型の台風14号は、日本列島に深いつめ跡を残して去りました。この台風、本県の西側を抜ける最悪のコースをたどり、西条市成就社で1日の降水量757ミリを観測するなど、県内各地にも豪雨をもたらせました。このため昨年の台風で大きな浸水被害を受けた大洲市でまたも肱川や支流がはんらんし、また、新居浜市の船木地区でも国領川の支流の堤防が決壊し、それぞれ広範囲に床上・床下浸水の被害に遭いました。被災された方々に対しまして、心からお見舞いを申し上げます。


 防災の日の9月1日、県の総合防災訓練が西条市の加茂川河川敷を主会場に行われました。川の中にヘリコプターの発着地をつくったのですが、川には一滴の水も流れておらず、堆積された土砂をならしての発着地でした。その周りもならして自動車やオートバイの活動にも使用したのですが、河川敷と川床の差がわずかで、本部席でも、また、訓練に参加した消防団からも、川床を何とかしないと次の台風が心配だとする声が上がっておりました。副知事も参加されましたのでお気づきだったと思います。


 河川の堆積土砂の問題は、何も加茂川だけでなく、肱川でも国領川でも中山川でも、県内の多くの河川で同じ状況になっております。堆積の測量は20mごとにはかって、でこぼこがあったとしてもならしたらこうなるという決め方をしているようですから、14号台風でも河川敷公園が流されているのにまだ川床が見えている箇所が幾らもありました。これまで本会議でも委員会でも何度も取り上げられてきましたが、一向に撤去した様子が見られない。


 担当課の話によると、各河川には河川断面が決められていて、堆積が河川断面の3割未満なら国の補助金が適用されないということで、国からの補助金が出ないからやらないんだということでしょうか。ただ昨年の台風で被害に遭われた県民の方々は、そのときの記憶が残っており、土砂が堆積されたままの河川の状況から、川のそばに住んでいらっしゃる方々は、今度台風が来たらまたやられるとの思いがあったと思うし、それゆえ自主避難あるいは避難勧告がスムーズに対応できたのではないでしょうか。


 確かに新居浜の国領川や西条の中山川の一部で、公募した業者に無償で堆積土砂を採取してもらっておりますが、全く効果が上がっていない。河川の堆積土砂は増水のときの決壊に結びつくものです。そのときには、想定外のことでしたという発言はもう許されない。事は住民の命にかかわる重大な課題解決になぜ早く取り組もうとしないのか、県の消極的姿勢が問われております。天災はいつ何時訪れるかわからない。県は、住民不安をなくすよう治水対策にピッチを上げてもらいたい。


 そこでお伺いいたしますが、1つ目は、河川の堆積土砂の撤去が進まない理由は何なのか。また、いつまで現状のまま放置しておくのかということです。


 2つ目は、県は1972年度以降、河川砂利の新規採取を全面禁止してきましたが、台風災害復旧に関しては、特例として採取を認可してはどうかということです。


 次は、県警の捜査費不正疑惑についてであります。


 現在の警察法が施行されたのは1954年。国家公安委員会が警察を民主的に管理する一方、捜査は各都道府県警が担い警察庁が調整するという基本的な枠組みは、このときにでき上がった。それから、ちょうど半世紀、国民の生命・財産、社会の治安を守るべき日本警察は、捜査機関による裏金づくりが各地で相次いで露見するという前代未聞の事態に追い込まれております。


 2年前の2003年11月23日、北海道・旭川中央署で捜査用報償費が不正流用されたのではないかという疑惑を報道番組が報じました。それから10カ月、当初、不正は一切ないと繰り返し言明していた道警本部長が、北海道議会総務委員会で内部調査の中間報告を公表し、1998年度から2000年度までに道警全体で執行した国費の捜査費と道費の捜査報償費の計9億5,000万円について組織的な不正を認め、道議会及び道民の皆様に深くおわびをすると陳謝し、国や道に返還しました。そして3,000人に及ぶ処分を行ったが、しかし、業務上横領や詐欺などの犯罪に直結しかねない私的流用については全くないと言い切り、その後も一切認めていない。裏金という言葉をみずからは一切使用せず、さらに、不正経理ではなく不適正経理と言い張るところに道警の姿勢は如実にあらわれており、愛媛県警とて、これまで同じような姿勢を貫いております。


 裏金問題は、2004年3月に福岡県警と静岡県警でも表面化し、両県警は、それぞれ内部調査の結果を公表し流用分の公金を返還しました。その後も京都府警や愛媛県警などで裏金の存在が表面化、とりわけ愛媛県警では、ことしの1月20日に現職警察官が記者会見に臨み、実名で裏金の存在を暴露する事態となりました。現職警察官が実名で登場して裏金に言及したのは、過去、全国で例がないことです。警察の裏金問題は、要は税金の使い道の話ですから、捜査機関の特殊性を盾にして、問題を矮小化しての幕引きだけは決して許されないと思うのであります。


 そこでお伺いいたしますが、1つ目は、当の仙波巡査部長は、捜査費不正支出問題で裏金づくりの実態を実名告発したため、報復人事で不当に異動させられるなどし精神的苦痛を受けたとして、県に慰謝料など100万円を求める国家賠償請求訴訟を松山地裁に起こしました。また、警察官の列車業務で支給される警乗旅費が未払いだとして1万3,000円の支払いを求めた訴訟も起こしております。これらこれまでの口頭弁論における県警の姿勢はどのようなものだったのかということです。


 2つ目は、さきの北海道警の特別監査には莫大な経費がかかったようです。職員の交通費だけで単純経費だけで数千万円、人件費を含めると数億円にもなるとのことです。公金の取り扱いを1円単位でチェックする監査委員が多額の経費をかけざるを得なかったという皮肉は、本県においても同様でしょう。県警がもっと早く自浄能力を発揮していればとの思いは、県の4人の監査委員に共通していたのではないでしょうか。特別監査に要した経費の概要をお伺いいたします。


 3つ目は、裏金づくりの温床とされている国費の捜査費と県費の捜査報償費に関し、昨年度の執行額が一昨年に比べ全都道府県で減少し、愛媛県警は一昨年度の執行額が1億1,000万円だったのが昨年度は4,000万円、減少率は全国第2位と報道されました。


 今年度の捜査報償費の当初予算は1,372万円。現在までの執行状況はどのようになっているのかということです。


 4つ目は、さきの6月議会で本部長は、平成13年度の捜査費の執行について、国費分も含めてすべてを対象に予算執行調査委員会のもとで早急に調査し議会に報告すると答弁されましたが、県民が求めているのは、これまでいろいろと指摘された事実があったのかなかったのかということをはっきりさせるとともに、その調査内容についても具体的に県民にわかりやすく説明することであります。


 現在どのような調査状況にあるのか、今後の見通しはどうなのか、県民への公表時期を含めてお伺いいたします。


 次は、地方医師の確保対策についてであります。


 山間部や離島などの過疎地では医師の確保はいまだに大変で、医師のいない診療所や無医地区の問題が続いております。


 本県の僻地診療所は、現在のところ、昨年度で15市町の58カ所。このうち山間部や半島部が多い南予が43カ所、中予の山間部などで10カ所、東予の離島などで5カ所となっております。勤務医師は計35人。近隣の診療所との兼務が43カ所に上り、特定曜日に出張診療するだけのところは、急患対応や十分な治療が難しいなどの問題を抱えております。市立や町立病院も医師不足で診療所の支援も難しいところが多く、また、無医地区は久万高原町や内子町など9地区となっております。


 本県と同じように医師不足に悩む県では、医学部生や大学院生を対象に、地元で一定期間働くことを義務づけた奨学金制度を相次いで導入しております。多くのケースが国公立・私立を問わず、どこの大学の学生でも対象で、授業料など月15万円から30万円を貸し付けます。今年度に6つの県で新設され導入されているのは計13の県。検討中も6県に上ります。また、小児科医や産婦人科など、診療科を限定する制度も出てきました。このように、なかなか進まない国の対策にしびれを切らした各県が、あちこちで医師確保に乗り出しております。


 そこでお伺いいたしますが、1つ目は、県は、僻地医療の医師養成制度の創設を来年度政府予算概算要求の重要施策要望として国に提出しましたが、県独自の基金による奨学金制度を導入してはどうかということ。


 2つ目は、愛媛大学医学部は、県内への医師供給に際し、僻地医師確保にどのような取り組みをしているのかということです。


 次は、原油高騰への対応についてであります。


 原油価格の上昇が続いております。アメリカの精製能力不足や中国、インドなど新興国の需要増大あるいは投機資金や年金といったマネーの流入などが相場を押し上げております。アジアの指標となる中東産ドバイ原油は、年初めに比べ7割高。日本や欧米など先進国では、新エネルギーや原子力の導入で脱石油の取り組みが進んでおりますが、新興国は当面、石油に頼るしかなく、今後も高どまりを続けると思われます。こういった原油価格上昇の影響が本県でも出始めております。


 新聞報道によりますと、豊予海峡では、八幡浜−別府航路、八幡浜−臼杵航路で運賃が2割アップしました。10月1日には、阪神−松山−別府航路のフェリー運賃も2割上がります。


 トラック業界は、現在荷主との運賃引き上げ交渉に入っており、愛媛県と京阪神・東京を結ぶ高速バスの各社は、軽油代が年初より13%上がったが、運賃への転嫁は難しいとバス同士の競合の激しさから節約を積み重ねてやり繰りしております。


 JR各社の中でも、ディーゼル比率が高いJR四国は、ことし3月期の軽油代が前年同期比で約7,000万円の増加、今期はさらに負担増になるが運賃改定は認可事項のために容易ではないようです。航空各社は1月から国内線で値上げを検討しております。


 一方、メーカーの収益も圧迫しております。包装資材大手メーカーでは、原料のポリエチレンが既に値上げされておりますが、上昇分の半分程度しか価格転嫁が進んでいないということです。


 漁業関係では、小型漁船向け燃料のA重油と軽油価格は、昨年比で5割高。冬場にかけてさらに上がるだろうということですが、魚の値段が低迷しているだけに採算割れの水産業者もいるようです。


 秋から冬にかけて原油高が痛手になるのがハウス園芸農家。ハウス園芸は、ビニールハウスの加温用に重油を使用します。既に昨年冬の段階で10a当たり20万円程度の費用増になったところもあって、重油価格はそのとき以上に上昇中です。


 このように原油高は県内においても、各業界はもちろん消費者に対しても影響が広がっております。


 そこでお伺いいたしますが、これから年末に向け、原油高騰で経営が圧迫される事業者に対し、低利融資など救済の方策を検討してはどうかということ。また、原油高の影響でガソリン価格が高騰しておりますが、ガソリン価格の上昇は家計に重くのしかかっております。県内のガソリン価格の推移と地域格差はどのようになっているのか、あわせてお伺いいたします。


 次は、西条工業用水についてであります。


 西条市の黒瀬ダムは、愛媛県の加茂川総合開発計画の中で、洪水調整及び不特定用水や工業用水の確保、そして発電などを目的とした多目的ダムで、33年前の昭和48年に完成したものです。


 8月18日、県議会の水資源対策特別委員会で、松山市の新水源候補に挙げられている黒瀬ダムの西条工水について、実質的な分水余力を日量7万9,000tとする資料を理事者から提出し、委員会で承認されたようです。


 この資料で問題なのは、西条工水が10年に1度の渇水時でも安定的な給水量は15万5,000tとしている点であります。この数値から需要見込み量を引いた7万9,000tを余っているとしているわけです。この安定的な給水量とする15万5,000tの算定には、いろいろな前提条件が抜け落ちております。


 まず、公営企業管理局が貯留権を所有しているとする日量22万9,000tは、ダムが完成した当時の利水容量から算定されており、完成後33年たった今もダムの利水容量は変わっていないとしているものです。


 昨年、相次いで台風の直撃を受けた四国では、崩れた山の土砂が大量にダムへ流れ込みダム湖を埋めました。香川県では、計画で見込んだ量の130年分に当たる土砂が流れ込んだダムもありましたが、黒瀬ダムも、昨年度は台風などの土砂崩れで、ダム計画で想定された20年分に当たる40万m3の土砂が1年で堆積しました。つまり33年間の堆積土砂は、渇水時には湖底の一部が肉眼で見えるくらいですから、ダムの利水容量はかなり減少していると想定されます。


 もう1つの問題点は、10年に1度発生するかもしれない渇水年においても安定的な利水が可能としている点です。


 安定的給水量としている15万5,000tは、最近30年間のデータをもとに算定したものと聞いておりますが、ダムの貯水量は天候に左右され、満水のときもあれば湖底が見えるときもある。確かにこの算定も一つの例としては適当かもしれませんが、貯水率ゼロが数日間続いた四国のほかのダムを参考に予測したシミュレーションが必要です。ことしの早明浦ダムのような長期の渇水を想定すれば、そのときはどうなるか委員会に提言すべきです。


 なお、ことし6月3日のダムの貯水率は、黒瀬ダムが55%、石手ダムが98%だったことを申し添えておきます。


 そこでお伺いいたしますが、さきに提出された資料は、今後の特別委員会の審議や取りまとめに誤った影響を与えるおそれがありますので、いろいろな条件をつけた上で、この場合は余力がこれだけあるが、この場合は余力はないと、誤りのない判断ができる資料の提出をすべきであると考えますが、いかがでしょうか。


 もう1つは、さきに述べましたように、黒瀬ダムは、加茂川総合開発計画の中で建設されたものです。その開発計画は、立ち退き住民も含め地元住民の了解のもとに実施されたもので、西条市長や土地改良区とも覚書が結ばれております。6年前に専門家によって行われた西条市の水資源調査では、地下に3億tの地下水が蓄えられており、全体の86%が加茂川から涵養されていて、かんがい期には、加茂川の長瀬地点で毎秒6.2tの流量が確保されれば地下水は一定するとしております。


 このように水の都西条では、中心部には上水道がなく、市民が使っている地下水の源は、加茂川であり黒瀬ダムであることが証明されております。市民が命の水としている黒瀬ダムの水は何としても守らなければならないし、また、農業用水であれ工業用水であれ、当時取り決められているダムの目的を簡単に目的外利用することはできないと考えます。


 日新製鋼が旧東予市に立地し工業用水を供給する際は、県は、西条市に対して協力要請を行い市民の同意を得て実施しております。また、先週には、黒瀬ダムから分水を計画している松山市の検討内容が報道されておりましたが、決してあり得ないことが、さも実現可能のように、西条市民の頭越しに飛び交ってひとり歩きしております。


 そこでお伺いいたしますが、加茂川総合開発計画の中で、西条工水が、地元住民の了解なしに、決められている供給区域を変更して四国中央市や松山市まで配水管を設置して供給することは可能なのかということです。


 最後に、多くの県民が期待をしておりますサッカー愛媛FCのJ2入りに関してですが、Jリーグ規約をクリアする要件の一つに、ホームスタジアムのさらなる改修が最低条件として問われていると聞き及んでおります。


 県の陸上競技場は、これまでも改修を続けてきたし、6月議会では、愛媛FCに3,000万円の出資をしたところですが、スタジアムをプロスポーツとして集客できるレベルにするのは、地域おこしの上から、県として重要な役割であります。厳しい財政状況の中ではありますが、スタジアムの課題はクリアしておくべきだと申し上げて、終わりといたします。(拍手)


○(森高康行議長) 理事者の答弁を求めます。


○(加戸守行知事) 議長


○(森高康行議長) 加戸知事


   〔加戸守行知事登壇〕


○(加戸守行知事) 民主党を代表しての藤田議員の質問に答弁させていただきます。


 まず、小泉新政権に対し、地方分権・三位一体改革に関して、知事はどのような期待感を持っているのかとのお尋ねでございました。


 小泉政権の第1期改革では、国から地方への税源移譲として3兆円という数値目標を掲げるなど、基本的には高い評価をつけたいとは思っておりますものの、義務教育費国庫負担金の暫定措置など、国と地方との役割分担についての理念や哲学の議論が全く欠落したまま、単なる数字合わせで国庫補助負担金が削減されたことにつきましては、大きい不満を持っているところでございます。


 第2期改革を含めた今後の改革では、国・地方を通じた厳しい現在の財政状況を考慮いたしますと、構造改革は喫緊の課題でありまして、地方公共団体が多様で個性的な地域づくりを行えるよう、財政面の自立性を高める三位一体の改革が進展し、地方分権が推進されることを強く期待いたしております。ただし、繰り返しになりますが、義務教育費国庫負担金制度は、あくまでも堅持すべきものとの考え方を持っておりますし、このことについての誤りを犯さないよう、私としましては、小泉内閣の見識に期待しているところでもございます。


 また、国と地方との適切な役割分担や地方の裁量拡大といったような理念や哲学に基づき、真の地方分権につながる改革となりますよう、地方への税財源の確実な移譲が行われますとともに、財政基盤の弱い団体に対する交付税の機能が堅持され、地方の安定的な財政運営に必要な財源が確保されることを念願いたしております。


 次に、地方医師の確保対策について、県独自の基金による奨学金制度を導入してはどうかとのお尋ねでございました。


 山間部、離島を多く抱えております本県にとって、僻地勤務医師の確保は長年の課題でもありますし、昭和47年以来、自治医科大学でこれまでに62名の医師を養成し僻地診療所等に配置するなど、医師確保に努めてきたところでございます。


 しかしながら、自治医科大学卒業医師も、僻地等勤務の義務年限内の人数は毎年13人程度しかありませんため、十分な医師の配置は困難であり、藤田議員御指摘のとおり、1人の医師が複数の診療所を兼務するなどして対応せざるを得ないのが現状でございます。


 このため、今年度、県の特別重点要望といたしまして、大学医学部における僻地医療従事医師養成制度の創設などを国に強く要望したところでございますが、県といたしましても、独自の取り組みが必要であると考えておりまして、今後、具体的な方策を真剣に検討してまいりたいと思っております。


 なお、午前中の帽子議員への答弁の中で、アスベスト問題に関する質問について、平成40年代に建設されたアスベスト使用建築物と答弁いたしましたが、昭和40年代前後の誤りでございまして、また、愛媛FCのJリーグ昇格に関する質問に対する答弁の中で、Jリーグ経営諮問委員会による予備審査の実施日を8月9日と申し上げましたが、8月29日の誤りでございますので、おわびして訂正させていただきます。


 先月右目を手術したばかりでございまして、手術した方の目で資料を見た誤りではなかろうかと反省いたしております。


 その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。


○(吉野内直光副知事) 議長


○(森高康行議長) 吉野内副知事


   〔吉野内直光副知事登壇〕


○(吉野内直光副知事) 藤田議員の代表質問にお答えします。


 私の方からは、原油高騰問題についてでございます。


 原油高騰により経営が圧迫される事業者に対し、低利融資など救済の方策を検討してはどうかとのお尋ねでございますが、昨今の原油高騰による原材料価格や輸送コストの上昇に伴います県内商工関係中小企業者の資金繰り悪化に対しましては、県単融資制度におきまして、まず一般的には、経営安定資金がございます。そのほかに、売り上げの減少により事業活動に支障が生じている中小企業者や不況業種として国が指定するクリーニング業、自動車運送業などにつきましては、より低利な経済変動対策資金、これを準備いたしております。


 漁業関係ございますが、漁船のエンジンを省エネ化する場合には、無利子の沿岸漁業改善資金が活用できますほか、国におきましては、緊急対策としまして、燃油流通の効率化に取り組む漁協系統組織に対しまして、そこが行います施設整備等の経費助成、省エネ推進計画を実行する漁業者に対する利子補給等を実施することといたしております。


 農業関係でございますが、施設栽培を行う農業者が、重油消費量を節約するためにビニールハウス等の改良を行う場合は、低利あるいは無利子の農業近代化資金や農業改良資金などが活用できることとなっております。


 また、ガソリン価格の推移と地域格差についてでございますが、県が毎月実施しております生活関連物資価格等調査、これによりますと、県内のレギュラーガソリン1リットル当たりの平均価格でございますが、16年4月には105円でございましたが、これが6月には112円、9月には120円となりまして、その後も120円台で上昇を続け、ことし8月に132円、9月には133円になっております。


 なお、本年9月現在の県下の地域別のガソリン価格でございますが、西条地方局管内が127円、今治管内が132円、松山管内が130円、八幡浜、宇和島管内136円、なぜか南予地域の価格が高目の傾向となっております。


 以上のように、原油高騰に対する当面の措置は確保しておりますと考えておりますけれども、今後とも、原油高騰が県内各産業及び市民生活に与える影響、これを注視してまいりたい、このように思っております。


 以上でございます。


○(藤岡澄保健福祉部長) 議長


○(森高康行議長) 藤岡保健福祉部長


   〔藤岡澄保健福祉部長登壇〕


○(藤岡澄保健福祉部長) 藤田議員にお答えをいたします。


 地方医師の確保対策に関連して、愛媛大学医学部は、県内への医師供給に際し、僻地医師確保にどのような取り組みをしているのかとのお尋ねでございました。


 愛媛大学医学部は、県内唯一の医師養成大学として、これまで多くの医師を養成し、平成16年度末現在で、県内の僻地診療所を含む約160の医療機関に約760人の医師を派遣するなど、本県の医療提供体制の整備、向上に大きく貢献したところであります。


 僻地を含む医療機関への医師の紹介に関しましては、昨年度から地域医療推進室を設けて、紹介窓口を一本化することにより手続を明確化するとともに、従来の講座レベルでの対応ではなく医学部として対応する体制を確保したと聞いております。


 また、来年度からは、県内の高校卒業を出願要件とする5人の地域特別枠を設け、僻地等の医療に従事する強い意思と使命感を持つ医師を養成したいとしておりまして、本県としても、その成果に大いに期待するとともに、今後とも、同大学と連携して僻地医師確保対策を進めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(大内忠臣土木部長) 議長


○(森高康行議長) 大内土木部長


   〔大内忠臣土木部長登壇〕


○(大内忠臣土木部長) 藤田議員の質問にお答えいたします。


 最初に、河川の堆積土砂と治水対策についてに関しまして、まず、河川の堆積土砂の撤去が進まない理由は何か。また、いつまで現状のまま放置しておくのかとのお話がございました。


 昨年の一連の台風による洪水で、土砂が異常に堆積し治水上支障がある河川につきましては、昨年度、災害復旧事業によりまして、46件、約14万m3の撤去を完了し、その他の箇所につきましては、54件、約5万m3を県単独事業として撤去したところでございます。


 本年度以降実施すべき掘削量は、61件、約14万m3ありますことから、本年度の当初予算で優先して事業費を確保しているところであります。しかしながら、財源に限りがありますため、民間活力を導入した治水対策協働モデル事業により、4件、約6万m3の撤去を行うこととしており、既に国領川で約2万m3の河床掘削を完了しております。


 なお、県単独事業におきましては、西条市の加茂川など36件、約7万m3の撤去を実施することとしております。


 残された箇所や、本年7月の梅雨前線や先日の台風14号などにより新たに対応が必要となった箇所に対しましては、災害復旧事業の積極的な適用や県単独事業の適切な執行を図ることとしており、今後とも、緊急性や必要性の高いところから早急に対応してまいりたいと考えております。


 次に、台風災害復旧に関しては、特例として河川砂利の採取を許可してはどうかとのことですが、河川砂利の採取につきましては、河床の低下により堤防や護岸などの河川管理施設を損傷させるおそれがあること、水質汚濁の発生や景観への悪影響など河川環境に問題が生じるおそれがありますことなどから、昭和47年度以降、新規の採取許可を認めてこなかったところであります。


 しかしながら、昨年の異常出水を踏まえまして、河床掘削を一層促進し、治水対策を進めます観点から、議員の御提案にもありますように、採取禁止の特例といたしまして、早急に掘削する必要があり、かつ民間の採算ベースに合う砂利の採取が期待できます箇所につきましては、県が掘削場所等を特定いたしました上で希望者を公募し、砂利採取の許可を与えて河床掘削工事を行わせます治水対策協働モデル事業を中山川など4河川で実施しているところであります。


 その他の河川におきましても、民間の参入が見込められる箇所につきましては、モデル事業の導入を積極的に検討したいと考えております。


 なお、治水上必要が生じていない箇所につきましては、従前のとおり、採取許可を認めない考えでございます。


 次に、西条工業用水について御質問がございました。


 まず、特別委員会に提出した資料についてでありますが、御指摘の資料につきましては、ダム建設後における降雨量の減少傾向を考慮いたしまして、現時点における黒瀬ダムの安定的な供給可能量を仮に計算したものでございます。


 具体的に申し上げますと、当初計画におきましては、昭和29年から昭和38年までのデータを用いて計算し、10年間で2番目の渇水に対応できますよう黒瀬ダムの利水容量を3,010万t、工業用水の給水量を22万9,000tとしております。


 今回の計算におきましては、この利水容量の範囲内で、昭和49年から平成15年までの近年30年間のデータを用い、利水安全度10分の1すなわち30年間で3番目の渇水でも安定的に供給可能な給水量を求めましたところ15万5,000tと算定されたものであります。


 なお、議員の御指摘にありましたことしの早明浦ダムのように利水容量がゼロとなるような大きな渇水は、黒瀬ダムでも、その計算上、30年間で2カ年は発生することとなります。


 また、黒瀬ダムの土砂の堆積状況につきましては、昨年の台風による異常堆積もありまして、平成16年11月時点では、利水容量内に約67万m3が堆積しておりますが、今年度約8万m3を除去するのを初め、残る堆積土砂の除去につきましても、今後、利水者と調整を図りながら実施し、利水容量の確保に努めてまいりたいと考えております。


 また、加茂川総合開発計画の中で、西条工水が、地元住民の了解なしに決められている給水区域を変更して供給することは可能なのかとのお尋ねがございました。


 加茂川総合開発計画は、黒瀬ダムを建設して、洪水調節を行うとともに、ダム建設前の河川の機能を維持しつつ、ダムの貯水容量3,010万tを利用し、西条市とその周辺工業地域の工業用水として、日量22万9,000tを供給する計画でございます。


 御指摘の件につきましては、加茂川総合開発計画にかかわるものではなく、西条地区工業用水の現在の給水区域を変更する場合には、工業用水道事業法の手続といたしましては、給水区域に係る事業変更届を国に提出すれば可能でございます。また、河川法の手続といたしましては、河川管理者である県が、地元西条市長の意見を聴取して、その可否を判断することとなります。


 なお、上水道など他の用途に転用しようとする場合には、新たに取水を希望する者が、西条工水や下流の水利権者など関係河川使用者の同意を得た上で、河川管理者に水利使用許可申請を行うこととなります。その後、河川管理者が、その許可の可否を判断するに当たりましては、地元市長の意見を聴取するという手続が河川法に定められております。


 以上でございます。


○(粟野友介警察本部長) 議長


○(森高康行議長) 粟野警察本部長


   〔粟野友介警察本部長登壇〕


○(粟野友介警察本部長) 藤田議員にお答えいたします。


 これまでの口頭弁論における県警の姿勢はどのようなものだったのかとのお尋ねでございます。


 県に慰謝料を求めている国家賠償請求訴訟につきましては、次の3点を主張をしております。


 第1は、記者会見前における上司との面談行為の違法性についてでありますが、これは、記者会見の事実及び原告の真意などを確認するために面談した正当な行為であります。


 第2は、けん銃保管の違法性についてでありますが、これは、記者会見前後の原告の状況や原告を取り巻く騒然とした環境などを考慮し、けん銃を保管した正当な措置であります。


 第3は、地域課内配置がえの違法性についてでありますが、これにつきましても、地域課長の職務上の命令により裁量の範囲内で行った正当な措置であります。


 県警といたしましては、すべて違法性はない旨を主張し、請求棄却の判決を求めて応訴をしているところであります。


 警乗旅費の未払いにつきましては、原告は、平成11年度と平成12年度の8回分の警乗旅費が支給されていないとして1万3,600円の支払いを請求しております。県警としては、原告が警乗勤務に消極的であったことから警乗勤務を指示しなかったほか、旅行命令簿にも原告の警乗記録がなく、8回分の警乗勤務を行っていたとは認められないことから、請求棄却の判決を求めているものであります。


 次に、今年度の捜査報償費の現在までの執行状況はどうかとのお尋ねでございます。


 本年度の捜査報償費の当初予算額は、御質問にもあったように1,372万円でありまして、平成16年度の執行額と同水準であります。


 捜査報償費につきましては、県警幹部を初め捜査員に対し捜査費に関する教養の徹底を図りつつ、定期監査の方法を改善するなど、適正な執行に努めるとともに、昨年来の捜査費問題の中、捜査業務の停滞が生じることのないよう、効果的な捜査費の活用を推進してきたところ、今年度7月末までの4カ月間の捜査費の執行額は、前年度比約3割の増加となっております。


 次に、平成13年度の捜査費の執行について、現在どのような調査状況にあるのかとのお尋ねでございます。


 午前中に帽子議員に答弁申し上げたように、現在県警は、平成13年度に執行した県費による捜査報償費及び国費の捜査費、合計約3万900件につきまして、捜査費支払い証拠書に添付された領収書またはレシートの徴収先である店舗等の業者など、約1,900対象に対する執行内容の調査に引き続き、捜査費及び捜査報償費1件1件の執行について、それらを執行した当時の捜査員約780人からの聞き取り調査を鋭意推進中であります。


 これらの調査に当たりましては、調査先店舗などの書類の保管状況あるいは捜査費を執行した捜査員の記憶や関連書類の掘り下げなどによって、調査開始時に予想していた以上の作業量をこなしております。これまで本部長以下41名の調査体制を維持し調査を進めてまいりましたが、最大限の努力をもって調査を遂行してまいる所存であります。


 今後は、各種調査事項を踏まえながら、捜査員個々の執行について分析し、問題点が認められる場合には、重ねて聞き取り調査を行うなどして、不適正な予算執行あるいは執行実態と異なる内容を記載した支払い証拠書の作成の有無などについて解明し、可能な限り早急に議会を初め県民の皆様に対し、具体的に調査結果を報告できるよう努めてまいる所存であります。


 以上であります。


○(壺内紘光監査委員) 議長


○(森高康行議長) 壺内監査委員


   〔壺内紘光監査委員登壇〕


○(壺内紘光監査委員) 藤田議員にお答えを申し上げます。


 県警の特別監査に要した経費の概要はどのようになっているかという御質問でございます。


 昨年10月の知事からの要求に基づく特別監査に当たっては、4名の監査委員のもと、知事部局からの3名の応援を加えました計18名の職員で対処をいたしました。


 この特別監査に要した経費の概要は、各警察署へ出張する委員及び職員の旅費が約63万円、職員の超過勤務手当に約594万円、特別監査専用の事務室の整備やコピー代あるいは公用車借上料等に約108万円、計765万円の直接的な経費のほか、本年3月まで特別監査に専従をいたしました7名の職員の人件費約2,616万円を加えますと、合計で約3,381万円となります。


 以上でございます。


    ――――――――――――――――


○(森高康行議長) 以上で本日の日程を終了いたしました。


 明21日は、午前10時30分から本会議を開きます。


 日程は、全議案に対する審議の続行であります。


 本日は、これをもって散会いたします。


     午後1時58分 散会