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香川県 高松市

平成25年第3回( 6月)定例会 06月13日−02号




平成25年第3回( 6月)定例会 − 06月13日−02号







平成25年第3回( 6月)定例会



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          │     平成25年6月     │

          │第3回高松市議会(定例会)会議録│

          │    6月13日(木曜日)    │

          └────────────────┘



     午前10時1分 開議

 出席議員 40名

  1番 佐 藤 好 邦

  2番 森 谷 忠 造

  3番 中 村 順 一

  4番 大 浦 澄 子

  5番 藤 原 正 雄

  6番 西 岡 章 夫

  7番 岡 下 勝 彦

  8番 三 笠 輝 彦

  9番 加 藤 博 美

  10番 井 上 孝 志

  11番 辻   正 雄

  12番 鎌 田 基 志

  13番 白 石 義 人

  14番 落 合 隆 夫

  15番 森 川 輝 男

  16番 菰 渕 将 鷹

  17番 川 崎 政 信

  18番 十 川 信 孝

  19番 小比賀 勝 博

  20番 大 橋 光 政

  21番 大 見 昌 弘

  22番 神 内 茂 樹

  23番 波 多   等

  24番 妻 鹿 常 男

  25番 田 井 久留美

  26番 中 村 伸 一

  27番 山 田   勲

  28番 二 川 浩 三

  29番 三 野 ハル子

  30番 春 田 敬 司

  31番 竹 内 俊 彦

  32番 香 川 洋 二

  33番 大 西   智

  34番 岡 野 朱里子

  35番 大 山 高 子

  36番 山 崎 数 則

  37番 中 西 俊 介

  38番 岡 田 まなみ

  39番 吉 峰 幸 夫

  40番 三 好 義 光

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 欠席議員 なし

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 議会事務局出席者

  事務局長     田 阪 雅 美

  事務局次長総務調査課長事務取扱

           安 部 雅 之

  議事課長     大 塩 郁 夫

  議事課長補佐   村 上 太 郎

  議事係長     真 鍋 芳 治

  議事課主査    宮 武 宏 行

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 説明のため会議に出席した者

  市長       大 西 秀 人

  副市長      岸 本 泰 三

  副市長      勝 又 正 秀

  病院事業管理者  塩 谷 泰 一

  上下水道事業管理者石 垣 佳 邦

  教育長      松 井   等

  市民政策局長   加 藤 昭 彦

  総務局長     岡 本 英 彦

  財政局長     城 下 正 寿

  健康福祉局長   藤 井 敏 孝

  環境局長     川 田 浩 司

  創造都市推進局長 宮 武   寛

  都市整備局長   合 田 彰 朝

  消防局長     高 島 眞 治

  病院局長     篠 原 也寸志

  上下水道局長   多 田 弘 二

  教育局長     伊 佐 良士郎

  市民政策局次長  福 田 邦 宏

  総務局次長    河 西 洋 一

  財政局次長    好 井 清 隆

  健康福祉局次長  村 上 和 広

  環境局次長    小 路 秀 樹

  創造都市推進局次長事務取扱

           松 本 欣 也

  都市整備局次長  石 垣 惠 三

  消防局次長    唐 渡 芳 郎

  病院局次長    吉 田 憲 二

  上下水道局次長  釜 野 清 信

  教育局次長    細 川 公 紹

  秘書課長     上 枝 直 樹

  総務課長     鴨 井 厚 二

  財政課長事務取扱 田 中 克 幸

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 議事日程 第2号

諸般の報告

日程第1 議案第70号から議案第88号まで

 議案第70号 平成25年度高松市一般会計補正予算(第2号)

 議案第71号 高松市防災会議条例の一部改正について

 議案第72号 高松市税外収入金の督促手数料及び延滞金に関する条例の一部改正について

 議案第73号 高松市市税条例の一部改正について

 議案第74号 高松市火災予防条例の一部改正について

 議案第75号 高松市国民健康保険条例の一部改正について

 議案第76号 高松市手数料条例の一部改正について

 議案第77号 高松市病院局企業職員の給与の種類および基準に関する条例の一部改正について

 議案第78号 高松市上下水道局企業職員の給与の種類および基準に関する条例の一部改正について

 議案第79号 高松市下水道事業受益者負担に関する条例の一部改正について

 議案第80号 工事請負契約について(高松市デジタル式同報系防災行政無線中継所等整備工事:株式会社協和エクシオ四国支店)

 議案第81号 財産の取得について(消防ポンプ自動車(非常備)ぎ装:株式会社福島商会)

 議案第82号 平成24年度高松市病院事業会計資本剰余金の処分について

 議案第83号 平成24年度高松市水道事業会計未処分利益剰余金の処分について

 議案第84号 平成24年度高松市下水道事業会計資本剰余金の処分について

 議案第85号 高松市長等の給料その他給与支給条例の一部改正について

 議案第86号 高松市職員の給与に関する条例の一部改正について

 議案第87号 高松市教育委員会教育長の給与等に関する条例の一部改正について

 議案第88号 高松市立学校職員の給与等に関する条例の一部改正について

(議案第85号から議案第88号までの提案説明)

(質疑〈各会派代表質問〉)

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 本日の会議に付した事件

諸般の報告

日程第1 議案第70号から議案第88号まで

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○議長(鎌田基志君) これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配付してあるとおりであります。

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△諸般の報告



○議長(鎌田基志君) 日程に入るに先立ちまして、諸般の報告をいたします。

 職員に報告させます。事務局次長。

  〔事務局次長総務調査課長事務取扱(安部雅之君) 高総第51号(議案第85号〜第88号)を報告〕



○議長(鎌田基志君) なお、議発報第11号専決処分事項の報告受理については、お手元に配付してあるとおりであります。

 以上で諸般の報告を終わります。

  ──────〜〜〜〜──────



△日程第1 議案第70号から議案第88号まで



○議長(鎌田基志君) 日程第1議案第70号から議案第88号までを一括議題といたします。

 ただいま議題といたしました諸案件のうち、本日、追加提出されました議案第85号から議案第88号までについて、市長から提案理由の説明を求めます。市長 大西秀人君。

  〔市長(大西秀人君)登壇〕



◎市長(大西秀人君) 本日、追加提出いたしました議案につきまして、その概要を説明申し上げます。

 議案第85号から議案第88号までの条例議案でございますが、厳しい財政状況を踏まえ、人件費の抑制を図る必要があることから、市長・副市長等及び職員等の給料の月額等について減額措置を講ずるものでございます。

 以上、提出議案の概要を説明申し上げましたが、何とぞよろしく御審議をいただきまして、御議決を賜りますようお願い申し上げます。



○議長(鎌田基志君) 以上で提案理由の説明は終わりました。

 それでは、これより質疑に入るのでありますが、まず、各会派の代表質問を行います。

 順次、発言を許します。3番 中村順一君。

  〔3番(中村順一君)登壇〕



◆3番(中村順一君) 平成25年第3回定例会に臨み、私は、市政全般にわたり、同志会を代表して質問をいたします。

 まず、初めに、行財政改革についてお伺いをいたします。

 昨年10月に公表された本市一般会計の中期財政収支見通しでは、平成25年度から28年度までの4年間に係る一般財源の不足額を約219億円と推計されております。

 また、歳入の根幹をなす市税収入は、個人市民税が持ち直しの兆しを見せているものの、法人市民税が税制改正に伴い減少するなど、市税全体を通して大幅な増収は期待できない上、歳出面でも、危機管理センター(仮称)や、こども未来館(仮称)の整備など、まちづくり戦略計画に掲げる事業の着実な推進はもとより、今後、施設の老朽化に伴う更新や改修等に要する経費等、多額の財政需要も見込まれております。

 このような中、昨年末の自民党政権への移行後、株価の上昇などにより景気回復への期待は高まっているものの、本市の財政状況が一気に好転するものではなく、今後は、人口減少社会の進行等による税収の減少も懸念されていることから、安定的な自主財源の確保に向けて取り組むとともに、施策・事業等の選択と集中による、効果的で効率的な財政運営に取り組む必要があるものと考えます。

 そのためには、本年4月からスタートした第6次高松市行財政改革計画を、職員一人一人が正しく理解し、確実に実施することはもとより、国の景気対策等を有効活用した本市経済の活性化に積極的に取り組むことで市税収入の増加にもつなげ、これまで以上に、将来にわたって持続可能な行政経営を目指していくことが重要であります。

 そこでお尋ねいたしますが、平成24年度一般会計の決算見込みをお示しいただきますとともに、今後の財政運営の基本的な考えについてお聞かせください。

 さて、本市では、限られた財源のもとで持続可能なまちづくりを進めるため行政評価システムの構築を進めており、平成23年度からは全施策・全事務事業の評価作業に取り組むとともに、外部評価として、市民満足度調査や市の行財政改革推進委員会による事業の評価に加え、昨年度までは事業仕分けも実施しておりました。

 この事業仕分けについては、選定された事業の見直しの方向性について、外部の客観的な視点から公開の場で議論するもので、政策シンクタンクである構想日本の協力を得て、平成21年度から昨年度まで、各年度10事業、合わせて40事業について実施しております。

 しかしながら、事業仕分けについては、事業の存続を検討するには、検討時間が余りにも短い上に、その短時間で出された、本来、参考であるべき判定結果が、市民には決定事項と誤解されていないかといった懸念もありました。

 今年度からは、これまでのような構想日本が主導する事業仕分けから、市民が主体となって評価をする市民参加型事務事業評価(仮称)に改められており、我々議員にとりましても、施策の是非を判断する際の参考にできるような、市民の満足度を、より考慮した評価がなされることを期待いたしております。

 また、新たな評価方法については、これまでの事業仕分けのように、事業を縮小や廃止させるだけの判定ではなく、発展拡大も含めて判定するような、これまで以上に選択と集中につながるような評価にすべきと考えます。

 そこでお尋ねいたしますが、これまでの事業仕分けに対する評価と、市民参加型事務事業評価(仮称)の実施に当たっての基本的な考えについてお聞かせください。

 次に、まちづくりについてお伺いいたします。

 国は、地方圏からの人口流出を食いとめるため、中心市と近隣の市町村が1対1で締結する協定に基づき、相互に連携する定住自立圏構想を進めております。

 本市においても、平成21年3月に中心市宣言を行い、また、翌22年1月には、近隣5町と瀬戸・高松広域定住自立圏の形成に関する合同調印式を行い、この協定に基づく圏域の都市機能充実に努めております。

 さらに、昨年4月には、新たに、さぬき市と東かがわ市が加わり、圏域も広がりましたが、去る2月に、連携する自治体の副市長・副町長が集まり行われた座談会では、連携市町からは、行政にも住民にも、高松市との連携の効果が見えにくい、今後、本当に集約とネットワークを目指して、圏域全体の活性化を実現させる定住自立圏域に成長していくのか疑問に感じるなどの厳しい意見が出ております。

 また、私といたしましても、圏域からの人口流出防止や内需の拡大、地域経済の活性化などの定住自立圏のメリットを実感できず、まして、市民にとっては、定住自立圏そのものが認識されていないように感じます。

 このようなことから、瀬戸・高松広域定住自立圏は、これまでの取り組みについて、一度、十分な検証を行い、効果が出ていない事業の見直しや、今後、真に必要な事業の洗い出しを行った上で、これからの取り組みを決めていかなければ今後の展望が開けないと考えます。

 そこでお尋ねいたしますが、瀬戸・高松広域定住自立圏における、これまでの評価と今後の取り組みについてお聞かせください。

 さて、南新町・常磐町・田町から成る中心市街地南部地域といえば、私が若いころは、琴電瓦町駅から続く商店街には、すれ違う人と肩が触れ合うほどの人通りがあり、活気に満ちあふれた地域でありましたが、常磐町商店街の大型店2店舗が閉鎖されてからは、人通りが減り、空き店舗が目立つ状況となっております。

 また、この地域の中心であり、本市の二大ターミナル駅の一つである瓦町駅についても、仄聞するところでは、駅ビルに入っている天満屋の売り上げが低下しているとのことであります。

 折しも、天満屋といえば、レインボー通りの天満屋ハピータウンが今月23日に閉店することが決まっており、経営母体が別とはいえ、瓦町駅の天満屋も撤退するようなことがあれば、本市にとっての影響ははかり知れず、瓦町を中心とした南部地域の活性化は喫緊の課題となっております。

 このような中、情報発信やイベント支援などを行うブリザーズスクエアを常磐町商店街に設置しているほか、現在、国に申請中の第2期高松市中心市街地活性化基本計画でも、南部商店街の空き店舗の上層部分を活用した共同住宅施設の設置や常磐町商店街のアーケード改修などが計画されており、私としても、商店街の活性化を大いに期待しているところであります。

 しかしながら、中心市街地南部地域の活性化は、中心となる天満屋を含めた瓦町駅のにぎわいがなければ不可能であり、天満屋が撤退するようなことがあれば、本市の顔としての中心市街地全体の衰退にもつながることから、本市としては、駅と商店街の回遊性の向上などによる、瓦町駅と、その周辺の活性化に危機感を持って取り組む必要があると考えます。

 そこでお尋ねいたしますが、瓦町駅を中心とした中心市街地南部地域の活性化に積極的に取り組む考えについてお聞かせください。

 さて、本市では、公共交通の利用を促進し、自動車に依存しない、安全かつ快適で人に優しい都市交通社会の実現を目指した高松市公共交通利用促進条例(仮称)の制定に向け検討を進めております。

 このような中、県は昨年10月から11月にかけ、人の一日における活動場所や交通手段の利用状況等を把握するため、第3回高松広域都市圏パーソントリップ調査を実施し、今年3月に、その基礎集計結果の一部が公表されました。

 それによりますと、移動手段の中で自動車の利用が、平成元年に行われた前回調査の約1.4倍の67.7%になっているほか、全ての年齢層で自動車を使う割合が増加しており、本市を取り巻く道路環境の変化もありますが、自動車への依存が、さらに高まっていることが明らかとなりました。

 この結果は、公共交通機関利用への転換を図り、自動車依存社会からの脱却を目指している本市にとって、改めて、その難しさが浮き彫りになったものであり、今後、その課題解決に向けた取り組みが、ますます重要になってくるものと思います。

 そこでお尋ねいたしますが、本市の自動車依存率が高い現状に対する市長の所見をお聞かせください。

 また、この調査結果では、鉄道・バスなどの公共交通機関を、実際の移動手段として利用している人は、わずか4.4%しかいないとの結果が出ているほか、公共交通に関する満足度の項目でも、利用運賃や運行本数等に関して、不満割合が高くなっております。

 これらの不満を解消するには、運行主体である公共交通事業者の協力が不可欠となりますが、少子・超高齢化社会が進行する中、公共交通機関の空白地域において、自動車を運転できない交通弱者の増加が予想されますことから、公共交通機関の果たすべき役割は、今後ますます重要になるものと考えます。

 また、現在、検討中の高松市公共交通利用促進条例(仮称)の素案においても、公共交通の維持・改善を可能とするまちづくりに努めることを市の責務と位置づけておりますが、そのためには、市長みずからが、公共交通の利便性向上と公共交通利用に対する市民意識の醸成に強い決意を持って臨まない限り、公共交通の利用促進は進まないのではないでしょうか。

 そこでお尋ねいたしますが、公共交通利用促進に向けた市長の決意をお聞かせください。

 次に、創造都市についてお伺いをいたします。

 本市では、昨年4月から文化芸術や観光・産業振興などの各分野の連携を図りながら、より効果的なシティプロモーションを推進するための組織として創造都市推進局を設置し、現代源平屋島合戦絵巻などのイベント開催やユーストリームなどを活用した情報発信などを行っております。

 しかしながら、一方で、市民にとっては、創造都市という概念が十分浸透しておらず、創造都市実現に向けた市民の機運も盛り上がっていないように感じられてなりません。

 このような中、今後、本市が目指すべき創造都市の道しるべとなる創造都市推進ビジョンを、現在、策定中でありますが、同ビジョンは、今後のものづくり基本条例(仮称)や文化芸術振興条例(仮称)の制定のほか、新観光振興計画(仮称)を策定する上での指針となるため、早急な策定が必要と考えます。

 また、同ビジョンの策定に当たっては、産業振興と文化芸術の融合により、本市のまちづくりに新しい魅力と活力を創出するような、本市ならではの独創的な創造都市の実現を目指すとともに、組織の創設から1年以上たって策定するものでもありますので、単なる理念にとどまらない、実行性を伴うものにすべきで、同ビジョンに沿った具体的な施策が来年度予算に反映できるようにしなければなりません。

 そこでお尋ねいたしますが、創造都市推進ビジョン策定に当たっての現在の進捗状況と基本的な考え方についてお聞かせください。

 さて、去る3月20日から4月21日までの33日間にわたって開催された瀬戸内国際芸術祭2013の春会期は、同芸術祭実行委員会が、当初予想していた来場者数13万人の2倍に当たる約26万人の来場者が訪れ、各会場は、連日、多くの観光客でにぎわいました。

 また、26万人という来場者は、前回の芸術祭での開幕からの同期間における来場者の1.3倍となっており、今回の芸術祭への注目の高さがあらわれた結果となっております。

 しかしながら、その内訳を見ますと、春会期のみの開催となった沙弥島や、著名アーティストの作品が多数展示された小豆島が全体の来場者数を大きく押し上げる一方、本市の会場である女木島や男木島、高松港などの来場者数は前回の同期間より減少しており、この結果については、私といたしましても残念に思っているところであります。

 そのため、これから開催されます夏・秋会期では、春会期の反省を十分に踏まえ、関連イベントを効果的に開催し、芸術祭とともに周知に努めることが大変重要でありますので、イベントの開催により観光客を飽きさせない仕掛けをして、女木島・男木島などの本市の芸術祭会場に前回以上の来場者を誘致することはもとより、市内主要観光地や丸亀町商店街などの中心市街地にも観光客を誘導し、本市の交流人口の増加と活性化につなげていかなければなりません。

 そこでお尋ねいたしますが、関連事業も含めた瀬戸内国際芸術祭2013の春会期に対する評価と、夏・秋会期に向けた今後の取り組みについてお聞かせください。

 さて、高松市美術館は、美術に関する市民の知識及び教養の向上と市民文化の発展に寄与することを目的として、昭和63年の開館から四半世紀の間、本市の文化芸術活動の推進に貢献をしてきましたが、中心市街地に近接した好立地条件にあるにもかかわらず、開館当初から比べると、来館者数が減少しており、私といたしましても残念に思っておりました。

 このような中、去る3月の経済環境調査会において美術館改修基本計画案が示され、老朽化した施設の全面改修を進めるとともに、文化芸術の発信拠点としての機能強化を基本方針に、次回、瀬戸内国際芸術祭が開催される平成28年3月に合わせたリニューアルオープンを予定しているとの説明がありました。

 今回の改修は、概算事業費として約16億円を見込む大規模なものであることや、創造都市を目指す本市のシンボルとなることからも、市民はもちろんのこと、市外からの観光客にも注目されるような美術館とし、来館者数の増加につなげていく必要があります。

 そのためには、今定例会に美術館改修基本・実施設計の補正予算も提出されておりますが、これまで収集した美術品の効果的な展示の仕方や美術館全体の鑑賞動線等についても、改めて検討し、これまでのような個性に乏しい美術館ではなく、次回の瀬戸内国際芸術祭に訪れた多くの観光客にも来館してもらえるような独自性のある、魅力的な美術館に改修していかなければなりません。

 そこでお尋ねいたしますが、高松市美術館の改修に当たって、独自性のある魅力的な美術館にする考えについてお聞かせください。

 次に、農業問題についてお伺いいたします。

 去る3月、国は、環太平洋経済連携協定、いわゆるTPPへの交渉参加を正式に表明いたしました。今後は、7月下旬に開催予定のTPP交渉会合から参加する予定であり、TPPへの参加が現実味を帯びてきております。

 しかしながら、TPPへの参加は、関税の撤廃により自動車などの輸出産業に利益をもたらす一方、海外の安い農林水産物が大量に国内市場に流入することで、日本の農業が大きな打撃を受けることが懸念されております。

 国の試算では、TPPへの参加により、米や小麦などの農産物の国内生産額が約2兆6,600億円減少するほか、県においても、農産物の県内生産額が約170億円減少すると試算しております。本市農業についても影響は避けられないと考えられますことから、今後、本市農業を守っていくために、その影響を分析していくことが重要であります。

 そこでお尋ねいたしますが、TPP参加による本市農業への影響についてお聞かせください。

 さて、先のTPP参加の有無にかかわらず、我が国の農業は年々脆弱化しており、農業総産出額は、この20年間で約11兆5,000億円から約8兆2,000億円に、生産農業所得は約5兆円から約2.8兆円に半減するなど、農業を取り巻く状況は極めて厳しいものとなっております。

 しかしながら、農業は、食糧の生産を担うだけでなく、食品加工や運輸・観光など広範囲な産業とも結びついており、また、農業の生産基盤である農地は、保水機能や環境の保全、景観の維持など多面的な役割を果たしておりますので、仮に、このまま農業が衰退するようなことがあれば、地域の経済や雇用はもとより、景観や国土保全についても、与える影響ははかり知れないものとなります。

 このような中、国においては、TPPへの参加もにらみ、農林水産業の強化策を議論するための農林水産業・地域の活力創造本部を設置し、農林水産物の輸出力強化や付加価値を増大させる6次産業化、農地集積による農業の構造改革推進などを検討しており、年内には農林水産業の競争力強化策を取りまとめる方針を打ち出しております。

 このように、国が農業振興策の検討を加速させる一方で、農業従事者の高齢化や減少に伴い、その受け皿となる農地は全国的に減少しており、本市においても、離農者の増加による耕作放棄地の急激な拡大が懸念されていることから、早急な対応が求められております。

 そのため、本市としては、農地の保全を図ることが何より重要であり、昨年度から取り組んでいる人・農地プラン等による新規就農者への支援や、今定例会に提出されている集落営農組織への支援などによる耕作放棄地をふやさないための施策の展開を積極的に図ることが必要であります。

 そこでお尋ねいたしますが、本市の農地保全に向けた今後の取り組みについてお聞かせください。

 次に、救急行政についてお伺いいたします。

 今日、救急車を利用した病院への搬送は、市民の生命を守る上で必要不可欠であり、高齢化の進展や独居高齢者の増加など社会環境が変化する中で、その重要性は、ますます高まってきており、このような中、近年の救急需要は全国的に増加傾向にあり、我が国は人口減少局面に入っておりますが、総務省消防庁の予測では、急病や転倒などのけがで搬送される高齢者の増加により、10年後の平成35年にピークを迎えるまで、救急車の出場件数が増加していくとの予測が示されております。

 本市においても、傾向は全国と同じで、24年の救急車出場件数は、前年に比べ3.8%増の2万2,626件と、3年連続で過去最多を更新しておりますが、一方で、緊急性を要しない軽症患者などからの要請も多く、その割合は全体の42.2%も占めております。その影響もあり、救急車の現場到着時間が、救急業務を開始以降年々長くなっており、不要不急の出場要請により、緊急を要する搬送者への対応がおくれ、救命率の低下が懸念されていることから、適切な業務運営のためにも、救急車の適正な利用促進は喫緊の課題となっております。

 こうしたことから、今後は、他市の事例などを参考に、医療機関との連携による転院搬送件数の抑制や常習的な利用者への適正な取り組み等を行うとともに、救急利用の適正化に向けた市民の意識を高めていくことが非常に重要と考えます。

 そこでお尋ねいたしますが、救急車の適正利用の推進に積極的に取り組む考えについてお聞かせください。

 次に、福祉問題についてお伺いいたします。

 本市では、国の21世紀における国民健康づくり運動、いわゆる健康日本21に基づき、平成14年度に、その地方計画として、健やか高松21を策定しておりますが、今年度までが計画期間となるため、次期計画の策定に向け、現在、見直しを行っているところであります。

 このような中、国は、今年度からの10年間を計画期間とする健康日本21(第2次)を策定しており、生活習慣病の予防等により、心身ともに自立し、健康的に生活できる期間である健康寿命の延伸等の実現に取り組むこととしております。

 本市においては、これまでも、健康寿命の延伸や生活の質の向上に向け、生活習慣病の予防などに取り組んでまいりました。

 しかし、本県は、野菜摂取や運動の不足により、23年の糖尿病受療率が全国ワースト2位であり、早急な改善が求められております。

 このようなことから、本市の次期計画においては、これまでの健康づくり事業の評価等を反映させるとともに、国の計画との整合性を図る中で、本県の地域特性を十分考慮した実効性のある計画とし、市民の健康増進の実現につなげることが重要であります。

 そこでお尋ねいたしますが、健やか高松21の取り組みに対する評価と、次期計画策定に当たっての基本的な考え方についてお聞かせください。

 さて、国立社会保障・人口問題研究所が推計した地域別将来推計人口によれば、2040年には、全都道府県における65歳以上の人口の割合が30%を超えると予想されており、香川県でも、2010年の26%から38%まで上昇すると予想されております。このような急激な高齢化の進展は、今後、ますます社会保障費の増加や介護従事者の不足などをもたらすと予想されることから、自治体財政や社会保障への影響が懸念されております。

 このような中、国では、社会保障と税の一体改革の一環として、赤字が続く国民健康保険制度の財政基盤強化や市町村によって異なる保険料の地域格差是正のため、運営主体を、現在の市町村から都道府県に移管する案を検討しておりますが、財源の負担など構造的な問題は解決しておらず、介護保険制度も含め持続可能な制度とするためには、こうした構造的な問題の解決を国に対して働きかけていく必要があると考えます。

 また、本市としても、保険料の、これ以上の上昇を抑制するため、医療費等の適正化や生活習慣病などの予防、さらには、介護予防の推進などの取り組みを、これまで以上に積極的に進める必要があります。

 市民生活に直結する国民健康保険及び介護保険制度を持続可能な制度とするため、市民とともに健康づくりに対する機運を高めるとともに、あらゆる手だてを講じ、市民が安心して生活を営むことができる社会の実現に向け、積極的に取り組んでいかなければなりません。

 そこでお尋ねいたしますが、医療及び介護の保険給付費の適正化に向けて積極的に取り組む考えについてお聞かせください。

 さて、東南海沖から四国沖にかけての領域を震源とする東南海・南海地震が、今世紀前半にも発生する恐れが高いと言われており、防災体制の充実強化に向けた、より一層の取り組みが望まれておりますが、特に、災害時の要援護者支援については、日ごろからの準備が必要となります。

 このため、本市では、国の災害時要援護者の避難支援ガイドラインにおいて、市に策定が求められている災害時要援護者支援に関する手引書を平成20年に策定するとともに、災害時要援護者台帳の整備に取り組んでいますが、先月の新聞報道によりますと、個人情報保護等の観点から、台帳への掲載率は34%にとどまっており、全国の多くの自治体と同様に低い状況にあります。

 このような状況を受け、国においては、災害対策の強化を図るため、名簿の作成を義務化するとともに、これまで、名簿作成における課題であった個人情報の取り扱いの対応策等を盛り込んだ災害対策基本法等の一部を改正する法律案が今国会で審議されております。

 それによりますと、要援護者本人の同意を必要とせずに災害時要援護者台帳への掲載が可能となり、市は、要援護者をきちんと把握することができるものの、緊急時以外は、本人の同意がないと、名簿を消防や自治会などに提供することができないため、やはり、これまでと同様、要援護者に対し、同意を促し、要援護者の名簿が事前に提供できるよう努めることが必要となります。

 また、災害が発生したときには、自治会等に提供した要援護者名簿に基づき、適正に避難誘導できることが最も重要であり、そのためには、日ごろから、要援護者の避難を想定した避難訓練を行うなど、各人の状況に応じた避難誘導ができる周囲の体制づくりをしていかなければなりません。

 そこでお尋ねいたしますが、災害時の要援護者対策に積極的に取り組む考えについてお聞かせください。

 次に、病院事業についてお伺いいたします。

 公立病院は、地域における中核的な医療機関として、地域医療の確保などのために重要な役割を果たしておりますが、近年、その多くが、経営状況の悪化や医師不足などの厳しい状況に直面しております。

 このような中、国は、平成19年12月に技術的な助言として取りまとめた公立病院改革ガイドラインにおいて、病院を設置する地方公共団体に対し、20年度中に公立病院改革プランを策定し、経営改革に総合的に取り組むことを要請しておりますが、プランを策定した病院においても、その47%は、23年度の経常収支が赤字であるといった厳しい状況にあります。

 本市病院事業についても、平成21年度から23年度までを計画期間とする高松市病院事業経営改革計画を20年度に策定し、経営改革に取り組むとともに、23年度には、経営形態を地方公営企業法の全部適用に移行し、病院事業管理者を迎えて、経営状況の改善に努めておりますが、依然として赤字が続いており、23年度末の累積欠損金が約46億9,000万円に達しているほか、新病院の整備に必要となる現金残高も、さらに減少するなど、経営の健全化が喫緊の課題となっております。

 このような中、本市では、24年度からの3年間を計画期間とする高松市病院事業経営健全化計画を策定し、24年度からの黒字化を目標としておりますが、このためには、病院経営に対する職員の意識改革、経費の削減などによる経営の効率化に努めるとともに、積極的な医師確保も含めた医療水準の向上や患者との信頼関係の構築を図らなければ、病院事業における真の経営健全化は困難であると考えます。

 そこでお尋ねいたしますが、平成24年度病院事業会計の決算見込みと、今後の病院運営に対する決意をお聞かせください。

 最後に、教育問題についてお伺いいたします。

 近年、教育現場において、いじめや体罰等を苦に、生徒たちが、みずからの命を絶つという痛ましい事件が起きておりますが、これらの事件を機に、主体的に問題解決に取り組めなかった教育委員会に対して不信感が広がっております。

 このような中、国は、教育改革の推進を内閣の最重要課題の一つに位置づけ、本年1月に教育再生実行会議を設置しており、去る4月には第2次提言として、教育委員会制度等の在り方についての提言をまとめております。

 それによりますと、現行の教育委員会制度は、非常勤の委員の合議制である教育委員会が意思決定していることから、教育委員長と教育長の間における責任の所在の不明確さや、日々変化する教育問題への迅速な対応が難しいなどの課題があるとしており、これらの課題解決のため、首長が任免を行う教育長を教育行政の責任者とするとともに、教育長の任免に際しては、議会の同意を必要とすることで、議会が教育長の資質・能力をチェックする内容となっております。

 我が同志会としても、日々変化する教育問題に対し、教育委員会が的確で速やかな対応を行い、責任ある教育行政を行うことは大変重要と考えておりますことから、教育組織強化につながる今回の提言には非常に期待いたしております。

 また、市民も、教育行政の責任者としての教育長が、強力なリーダーシップをとり、積極的に問題解決に当たることを求めているのではないでしょうか。

 そこでお尋ねいたしますが、教育再生実行会議がまとめた教育委員会制度等の在り方についての提言に対する市長の所見についてお聞かせください。

 さて、県内で唯一の市立高校であり、市民から高松一高として親しまれている高松第一高等学校は、昭和3年に、その前身である高松第一中学校が創立されて以降、長い歴史と伝統を受け継ぎながら、今日までに4万人を超える卒業生を送り出しております。

 私も卒業生の一人でありますが、現在の高松一高は、県内でも有数の進学校であり、普通科の特別理科コースは、平成22年度より5年間、文部科学省から、将来の国際的な科学技術系人材の育成を目的としたスーパーサイエンスハイスクールに指定されております。

 また、音楽科においては、在校生が数々のコンクールで受賞しているほか、多くの著名人も輩出するなどの輝かしい実績を残しており、今日の高松一高の在校生並びに卒業生の目覚ましい活躍ぶりを大変誇らしく思う次第であります。

 しかしながら、同校が、今後も県内に誇れる高校であり続けるためには、県内唯一の市立高校として、県立高校にはない独自性を持つことも必要であり、平成30年には創立90周年を迎えることから、新たな学科やコースの創設も含め、市立高校としての基本的なあり方について、改めて検討すべきと考えます。

 折しも、校舎の大部分は建設後約45年が経過し、老朽化も進んでおり、同校では全面改築が予定されておりますことから、校舎改築に当たっては、将来を見据えた市立高校としての基本的なあり方を検討した上で、それに合わせた施設の適正な規模や配置を考えていく必要があると考えます。

 そこでお尋ねいたしますが、校舎改築に合わせて、高松第一高等学校を市立高校ならではの独自性を持った高校にする考えについてお聞かせください。

 さて、近年、好き嫌いやファストフード等のとり過ぎなどによる偏った栄養の摂取や、朝食を食べずに登校するといった子供たちの食生活の乱れが深刻化しておりますが、成長期の子供にとって、栄養バランスのとれた食事は、心身の健全な発達に必要不可欠であるとともに、将来の食習慣の形成にも大きな影響を及ぼすことから、学校給食の役割は、今後ますます重要になると考えます。

 このような中、去る1月に策定された高松市学校給食調理場整備指針によりますと、本市給食調理場施設の多くは、老朽化が進み、衛生管理の強化や食育の推進を図り、安定した学校給食を実施するには、新たな給食調理場の整備が必要で、今後は、児童生徒数の増加に対応できなくなっている調理場や老朽化が深刻な調理場から優先して、複数の学校の給食を調理し、配送するセンター方式を基本に整備していくとしております。

 しかしながら、このセンター方式は、現状の単独方式・親子方式と比べ、学校給食衛生管理基準で求められている給食調理場のドライ施設化に要する敷地確保の点では有利であるものの、地産地消などの食育の推進や学校行事との連携等の面で、その長所が失われる危険性も考えられます。今後、整備が予定されている新設第二学校給食センター(仮称)につきましては、これらの長所が失われない整備計画の作成に努めなければなりません。

 また、今後の学校給食調理場整備については、センター方式を基本としながらも、各学校の位置や周辺環境などによっては、現状の方式での運用も考慮する必要があると考えます。

 そこでお尋ねいたしますが、新設第二学校給食センター(仮称)の整備スケジュールと、今後の学校給食調理場整備に関する取り組みについてお聞かせください。

 以上で私の代表質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。



○議長(鎌田基志君) ただいまの3番議員の代表質問に対する当局の答弁を求めます。市長 大西秀人君。

  〔市長(大西秀人君)登壇〕



◎市長(大西秀人君) 3番中村議員の代表質問にお答え申し上げます。

 まず、行財政改革のうち、平成24年度一般会計決算見込みについてであります。

 現在、出納閉鎖後の最終的な計数整理を行っているところでございますので、一般会計につきまして、現時点での概況を申し上げます。

 まず、歳入の根幹をなす市税収入におきましては、法人市民税などが、やや収入増となりますことから、市税全体では、予算現額を約3億円上回る636億円を確保できる状況でございまして、これにより、歳入総額は1,536億円余となる見通しであります。一方、歳出総額は、経費全般にわたる節減などにより、予算現額を約130億円下回る1,458億円余となる見通しでございます。

 この結果、歳入歳出差引額から25年度へ繰り越す事業の財源約11億7,000万円を差し引いた実質収支は66億円余の黒字となる見込みでございまして、関係法令を踏まえ、基金への積み立てなど適切に対応してまいりたいと存じます。

 また、今後の財政運営の基本的考えについてであります。

 昨年末の政権交代後、国においては、金融・財政・成長戦略の各分野にわたり、デフレ脱却、景気回復に向けた総合的な対策が講じられております。

 本市におきましても、この国の緊急経済対策に呼応し、昨年度の3月補正及び本年度当初予算におきまして、地域活性化を推進するための積極型予算を編成したところでございます。

 現在、公共工事の早期発注など、事業効果の地域への浸透に、鋭意、取り組んでいるところでございまして、今後におきましても、国の経済対策等の動向に留意をし、的確な予算編成と、その執行に努めてまいりたいと存じております。

 このような中、全国的には景気回復への期待感が高まっておりますが、地方経済、とりわけ、身近な住民生活におきましては、その回復を実感できるまでには至っていない状況であろうかと存じます。本市の財政環境に目を転じてみましても、25年度の市税収入は、個人市民税が持ち直しの兆しはあるものの、法人市民税が税制改正に伴い減収となるなど、直ちには大幅な増収を期待できる状況ではありません。

 また、本年度は、地方公務員給与削減を理由とする地方交付税の減額が実施され、来年度以降は、消費税率の引き上げに伴う諸経費の増加が見込まれております。さらには、28年度からは、交付税の特例的な合併算定が段階的に廃止されるなど、これまで以上に厳しい財源状況が想定されております。

 こうした中ではございますが、こども未来館(仮称)や危機管理センター(仮称)、新病院の整備、栗林小学校や高松一高の改築など、市民が安心して暮らせるための基本的な施策を初め、創造性豊かなまちづくりを推進するための観光振興や産業活性化事業など、まちづくり戦略計画等に掲げる各般の施策・事業を着実に推進してまいる必要がございます。

 また、増加の一途をたどる介護給付費や医療費・生活保護扶助費などの社会保障費に対応するため、多額の財政需要の増大は避けられない見通しでございます。

 このようなことから、今後の財政運営に当たりましては、第6次行財政改革計画や財政運営指針に基づき、施策・事業の厳しい選択や見直しを進めるとともに、行政活動全般にわたる一層のスリム化・効率化に取り組んでまいりたいと存じます。

 また、歳入面では、市税等の収納対策や債権管理の徹底、受益者負担の適正化等を図るとともに、各種の産業活性化施策等とも連動させた税源涵養の取り組みを推進するなど、自主財源の積極的な確保に努めてまいります。

 あわせて、財政体質の面からは、市債残高の過度な累積を来さないよう、なお一層、留意するなど、今後とも、将来にわたり持続可能な健全財政の確立に全力で取り組んでまいりたいと存じております。

 次に、事業仕分けに対する評価についてであります。

 本市では、平成21年度から4回にわたり、いわゆる事業仕分けを実施してまいりましたが、対象とした40事業について、8事業が廃止、17事業が要改善と判定されるなど、全体として厳しい結果だったものと受けとめております。

 この判定結果を受けまして、本市としては、直ちに判定どおりに事業を見直すのではなく、議論の内容を踏まえ、当該事業のあり方を再検討した上で、廃止・改善を行うことはもとより、類似事業の見直しにも取り組んでまいったところでございます。

 これらの取り組みを通じまして、職員の意識改革を図られたほか、市民の市政への理解も深まるなど意義のある取り組みであったものと存じております。

 一方で、回を重ねるごとに傍聴者も減少し、市民の関心が薄れるなど、市民の市政への参加促進といった事業仕分けの手法を採用することによる効果が十分に得られにくくなってきていたことも事実であると存じております。

 また、市民参加型事務事業評価(仮称)の実施に当たっての基本的な考え方についてであります。

 本市では、平成23年度から、新たな行政評価システムの稼働にあわせて、全ての事務事業を対象に、内部評価としての事務事業評価を、また、一部の事業については、従来から、本市行財政改革推進委員会による外部評価を実施しているところでございます。

 事務事業の評価に当たりましては、行政内部の評価に加え、市民の皆様方の多様な目線での評価や一層の情報公開が重要であるものと存じており、これまで実施しておりました事業仕分けと外部評価を統合し、新たに市民参加型の事務事業評価として高松市公開事業評価を実施することとしたものでございます。

 この新たな公開事業評価の実施方法につきましては、これまでの外部委託による手法を見直し、本市行財政改革推進委員会委員や、無作為抽出した市民の方に事業の評価・判定をお願いすることとしており、その判定区分は、廃止・縮小・改善継続・継続、それに事業の拡充を含む5段階とするものでございます。

 また、対象事業の選定段階から行財政改革推進委員会の意見をいただくとともに、評価・判定の模様をユーストリームで実況中継するなど、より市民参加と公開性を高めた仕組みを導入することといたしておりまして、今後とも、さらなる事務事業の改革・改善につなげてまいりたいと存じます。

 次に、まちづくりのうち、瀬戸・高松広域定住自立圏における、これまでの評価についてであります。

 瀬戸・高松広域定住自立圏につきましては、本市を中心市として、平成22年1月に近隣5町と、さらに24年4月には、さぬき市及び東かがわ市との間で、それぞれ1対1の協定を締結し、香川県の面積及び人口の約6割を占める圏域を形成しているところでございます。

 また、本市といたしましては、島、町、里が織りなす重層的なネットワークに支えられた創造性豊かな中核・生活交流圏域を目指し、連携市町と協議の上、22年度から27年度までに実施する具体的な事業を掲げた瀬戸・高松広域定住自立圏共生ビジョンを策定し、毎年度、拡充を図りながら、現在、26施策45事業を推進しているところでございます。

 これまでの取り組みにおきまして、本市が整備しました救急艇の活用により、圏域内の島嶼部における救急搬送体制が強化されたほか、ファミリー・サポート・センター事業や、圏域内の児童生徒等を対象とする優良な文化芸術の鑑賞機会提供事業・移動図書館巡回事業などを実施してきたところでございまして、連携市町からも高い評価をいただいているところでございます。

 また、今年度からは、全ての連携市町とともに、新たにレアメタルや貴金属などの再資源化や、埋め立てごみの減量化を、より効果的・効率的に推進する使用済小型電子機器等リサイクル事業にも取り組むことといたしております。

 私といたしましては、瀬戸・高松広域定住自立圏の形成により、圏域を構成する市町の特徴を生かしながら、水平補完により不足部分を補い合い、それぞれの地域の多様な課題に柔軟に対応し得る地方分権推進の受け皿づくりが着実に進展しているものと存じており、一定の評価をいただけるものと存じております。

 さらに、全国的に見ましても、本圏域は、中核市規模の都市が中心市として構成され、取り組んでいる先進的事例として評価されているものと存じております。

 また、今後の取り組みについてであります。

 御質問にもございますように、今年2月に、連携市町から見た定住自立圏をテーマとして、圏域構成市町の副市長・副町長による座談会を開催したところでございます。その際には、連携市町から、定住自立圏の取り組みに対する圏域住民の認知度が低い、あるいは連携の効果が見えにくいなどとの御指摘をいただいたところでございます。

 このような指摘も踏まえ、今後におきましては、連携のメリットを実感していただけるよう、連携している事業の内容や効果等について、圏域各市町のホームページの活用はもとより、それぞれの市町の広報誌において、定住自立圏の取り組みに関する特集ページを組んで掲載をするなど、積極的に圏域住民への情報発信をしてまいりたいと存じます。

 また、これまでの取り組みにつきましても、その効果等を検証し、必要な見直しを行うとともに、圏域内での定住のために必要な諸機能の確保の観点から、より効果的な事業展開を検討するなど、連携市町全体の活性化と魅力ある生活圏域の形成に積極的に取り組んでまいりたいと存じます。

 次に、瓦町駅を中心とした中心市街地南部地域の活性化に積極的に取り組む考えについてであります。

 本市では、平成20年度から、中央商店街に空き店舗を活用して出店する場合に、改装や家賃などの経費を補助する空き店舗補助制度を設け、商店街のにぎわいづくりに取り組んでいるところでございます。

 21年度からは、中央商店街南部エリアの活性化を図るため、常磐町商店街にブリーザーズスクエアを開設し、若者向けに音楽などの最新情報を発信するとともに、ゆるキャラを活用したイベントなど、さまざまな取り組みを行ってまいりました。

 また、昨年7月には、常磐町・南新町・田町の商店街振興組合で構成する株式会社高松南部三町商店街プロジェクトが発足をし、各商店街の空き店舗の2階以上の部分をリフォームして共同住宅として供給する事業を計画しているところでございます。

 この事業は、今年度、国の認定を目指しております第2期高松市中心市街地活性化基本計画(仮称)にも位置づけられておりまして、若者など新たな世代をターゲットとした住環境の整備が行われ、中心市街地の居住人口の増加が期待できるものと存じております。

 中心市街地南部地域の活性化につきましては、御指摘のとおり、南部地域の核となる瓦町駅周辺のにぎわいづくりが極めて重要であると認識しており、特に、にぎわいづくりを牽引する拠点が必要であるものと存じております。

 今後、高松天満屋や高松琴平電気鉄道、南部三町商店街等で組織いたします瓦町駅周辺まちづくり協議会を通して、さまざまな御意見をいただくとともに、瓦町駅東口駅前広場の計画見直しも含めて、関係機関と協議しながら、中心市街地や南部地域の活性化を図ってまいりたいと存じます。

 次に、本市の自動車依存率が高い現状に対する所見についてであります。

 本市では、モータリゼーションの進展等を背景に、郊外部において人口が増加するなど、低密度な拡散型の都市構造が形成され、移動の手段の中心が自動車となってまいりました。これに合わせるように道路網が整備をされ、自動車が、ますます便利な交通手段となってきたところでございます。

 このような中、県が昨年秋に実施したパーソントリップ調査の本市内の状況を見てみますと、前回の平成元年と比べ、移動手段として、鉄道・バスの利用が5.1%で、ほぼ横ばいであるのに対しまして、自動車の利用が約1.4倍の59.6%を占めるなど、過度に自動車に依存した本市の傾向がデータの上からも明らかになったものでございます。

 こうした現状は、人口減少や超高齢社会が現実のものとなる中、自動車の運転ができない高齢者等の交通弱者が、買い物や通院など日常生活において、公共交通を利用しようとしても、現在の公共交通機関の状況では利用しづらくなるなど、安全で安心な生活環境の維持が困難になり、ひいては都市活力の低下につながることが懸念されるものでございます。

 私といたしましては、今後、コンパクトで持続可能なまちづくりを進めていく上で、現在の過度に自動車に依存した状況の改善が極めて重要な課題であると重く受けとめているところでございます。

 次に、公共交通の利用促進に向けた決意についてであります。

 過度に自動車に依存した本市の実態を目の当たりにして、私といたしましては、本格的な自動車交通量の抑制に向けた公共交通体系の構築とともに、市民意識を変えていくことの必要性を痛切に感じているところでございます。

 このため、先月中旬から、市内7カ所において、私自身が市民と直接話し合う意見交換会を開催し、多核連携型コンパクト・エコシティ推進計画とあわせて、公共交通利用促進条例(仮称)素案について、幅広く意見をお聞きしてきたところでございます。

 意見交換会には、延べ337人の市民の皆様の参加をいただき、参加者からは、将来における公共交通の必要性は理解できるが、公共交通そのものが存在していない、また、運行本数が少なく、もっと利便性を高めてほしいなど、さまざまな御意見をいただいたところでございます。

 私といたしましては、公共交通利用促進の必要性については、一定の理解を深めていただけたのではないかと存じているところでございます。

 今後、公共交通利用促進条例(仮称)の本年9月議会での制定を目指すとともに、鉄道新駅の設置やパーク・アンド・ライド駐車場の整備を初め、交通弱者の移動手段を確保するコミュニティーバス等の充実など、市民に幅広く利用される公共交通体系の構築に向けた各種施策・事業の着実な推進に努めてまいりたいと存じます。

 また、学校教育において、公共交通の積極的な利用を促す取り組みを推進してまいりますほか、若い世代が公共交通の利用を体験できるイベント等を開催するなどソフト事業も積極的に展開し、公共交通利用への転換を促してまいりたいと存じます。

 私といたしましては、このたびの公共交通利用促進条例(仮称)の制定を、公共交通の利用促進に向けた好循環につなげていく契機として、ハード・ソフトの両面から、人と環境に優しく、快適で利用しやすい公共交通体系の構築に、さらに積極的に取り組んでまいりたいと存じます。

 次に、創造都市のうち、推進ビジョン策定に当たっての現在の進捗状況についてであります。

 本市では、創造都市推進ビジョンの案を取りまとめるため、昨年9月に高松市創造都市推進審議会を設置し、本年2月にはシンポジウムを開催して、創造都市についての認識を深めるなど、ビジョン策定に向けて、鋭意、取り組んでいるところでございます。

 この審議会と並行して、青年層を中心とした高松創造都市推進懇談会を設置し、審議会との連携を図りながら、幅広い観点から、総論から各論に至るまでの議論を進めているところでございます。

 今後、審議会の取りまとめる最終報告に基づき、市議会の御意見を伺いながら、本市としてのビジョンを10月を目途に策定し、速やかに実効性のある施策を展開してまいりたいと存じます。

 また、その基本的な考え方についてであります。

 現在、審議会では、交流空間・食などをキーワードに、理念にとどまらず、高松ならではの親しみやすい水辺空間の整備や伝統的日本食を通じた食育手法の開発など、具体的な施策についての議論が進められているところでございます。

 ビジョンにあわせて、制定に向けた議論を進めております文化芸術振興条例(仮称)や、ものづくり基本条例(仮称)等におきましても、審議会における議論の内容との整合を図りながら、実効性を持たしていくことが重要であるものと存じております。

 このようなことから、私といたしましては、今後、創造都市推進ビジョンや各条例等に基づき、柔軟で創造的な発想により地域の課題解決に資するような具体的な施策を積極的に展開をすることによって、創造性豊かな海園・田園・人間都市の実現に努めてまいりたいと存じます。

 次に、関連事業も含めた瀬戸内国際芸術祭2013の春会期に対する評価についてであります。

 本年3月20日に開幕いたしました瀬戸内国際芸術祭2013の春会期が4月21日をもって終了いたしましたが、会期中は、大きな混乱やトラブルもなく、順調なスタートを切ることができたものと存じます。

 本市の各会場につきましては、来場者数が、前回の同期間より減少をしておりますが、船への積み残しや会場の入場制限もなかったことから、来場者は、住民の皆さんと触れ合い、ゆっくりと作品を鑑賞することができ、その意味では、瀬戸内国際芸術祭の本来の姿を満喫していただいたものと存じております。

 また、会場となる島への経由港として高松港の利用者は、往路・復路ともに全体の約7割を占めており、島へ向かうフェリーや高速艇は、臨時便を運航して対応するなど大勢の乗船客でにぎわっておりました。

 このような状況の中で、来場者の4割の方が高松を宿泊先に選ばれており、例年より多くの方が宿泊をされたものと伺っております。

 このようなことから、春会期の評価といたしましては、地域経済への効果や、女木島・男木島を初め、会場となる島々の活性化や交流人口の拡大、世界に向けた情報発信などに確かな手応えを感じているところでございます。

 また、夏・秋会期に向けた取り組みについてであります。

 春会期に引き続きまして、玉藻公園を会場として、石あかり作品の展示や披雲閣庭園のライトアップを行うとともに、本市の特産品である庵治石・盆栽・漆器を活用し、地元食材を取り入れた高松ならではの食事を提供する匠のおもてなし事業を実施をいたします。

 さらに、中心市街地では、サンポート高松や中央商店街などでの音楽や演劇・ダンスなどのイベントを積極的に実施してまいりたいと存じます。

 加えて、中高年層をターゲットに、県と連携して、「なつかしの修学旅行」をキーワードに、屋島や玉藻公園・栗林公園など、本市の代表的な観光地をめぐる誘客イベントを開催してまいりたいと存じます。特に、屋島山上では、天空ミュージックや琵琶の演奏など、アート作品展開にあわせて各種観光イベントを実施してまいりたいと存じます。

 このように、瀬戸内国際芸術祭の夏・秋会期に向け、関連事業の積極的な実施により、内陸部への観光客の誘客も図りながら本市の活性化につなげてまいりたいと存じます。

 次に、美術館の改修に当たって、独自性のある魅力的な美術館にする考えについてであります。

 高松市美術館は、市街地中心部に位置する都市型美術館として開館し、これまでに400万人を超える人々が来館するなど、本市における文化芸術活動の推進に大きな役割を担ってまいったところでございます。

 美術館本来の機能でございます美術品の収集につきましては、開館当初から、時代を先取りする形で、戦後日本の現代美術や版画を中心とした20世紀以降の世界の美術、さらに、香川の漆芸・金工などの工芸を加えた美術作品の収集を方針としているところでございます。現在までに約1,500点を収蔵をいたしておりまして、中でも、現代美術の作品は、国内外の展覧会で紹介をされ、注目を集めているところでございます。

 特に一昨年、本市美術館の所蔵品を中心に構成をいたしましたトリック・アートの世界展は、全国9会場を巡回をし、約30万人を動員したところでございます。

 昨年は、ニューヨーク近代美術館に戦後の現代美術作品を数多く貸し出しましたほか、本年、ローマ国立近代美術館に金工作品を貸し出すなど、海外でも本市の収蔵品の価値が高く評価されているところでございます。

 また、本市の現代アートのコレクションは、瀬戸内国際芸術祭のコンセプトとも共通点がございますことから、リニューアルオープンを次回の瀬戸内国際芸術祭の開催に合わせることにより、美術館の知名度の向上など相乗的な効果を高めてまいりたいと存じます。

 また、常設展やコレクション展等を、さらに充実する中で、良質な現代美術や漆芸作品の展示に工夫を行いますほか、展示環境の影響が少ない作品の展示につきましては、エントランスホールや中2階などのオープンスペースの積極的な活用を図ってまいりたいと存じます。

 いずれにいたしましても、市民はもとより、瀬戸内国際芸術祭をめぐる現代アートファンなど、多くの観光客の方々にも来館をいただきますように魅力的な方策を探ってまいりたいと存じます。

 次に、農業問題のうち、TPP参加による市内農業への影響についてであります。

 政府は本年3月、TPP交渉への参加を表明し、7月にマレーシアで開催される交渉への参加が正式に認められる見込みとされております。

 TPPへの参加は、関税が撤廃され、貿易の自由化が図られますことから、輸出品目については、海外の市場拡大が期待されるとともに、輸入品目については、参加国から安く原材料や商品などが輸入されるなどのメリットがあるものと存じます。

 一方で、我が国では、米や麦など農林水産分野の重要5品目に対し、高い関税を設けておりますが、この重要5品目は、その大半を、米国やオーストラリアなどTPP交渉参加国から輸入している現状がございます。

 このため、この関税が撤廃された場合には、安価な農産物が大量に輸入されることが想定され、市場価格の低下などにより農林水産業への悪影響が懸念をされているところでございます。特に、本市の農業は、経営規模の小さい米麦中心の複合経営体が多くを占めておりますことから、米や麦、さらには、畜産関係において大きな影響を受けるものと存じております。

 いずれにいたしましても、交渉は厳しいものと予測をされますが、その結果は、我が国の経済・産業全般に重大な影響を及ぼすものでございますことから、国においては、国益を踏まえ、適切に対応していただきたいと存じております。

 次に、本市の農地保全に向けた今後の取り組みについてであります。

 農業生産基盤である農地は、市民に安全・安心な食糧を供給するとともに、都市の景観や自然環境の保全などの多面的機能も有しておりますことから、その役割は、ますます重要だと存じております。

 このため、本市では、平成21年3月に策定をした高松市農業振興計画において、耕作放棄地対策を重点施策に位置づけているところでございます。この計画に基づきまして、市単独事業として認定農業者農地集積支援事業を実施をし、担い手の経営安定と耕作放棄地の発生防止に努めてまいったところでございます。

 また、中山間地域等直接支払事業を実施するほか、国の耕作放棄地等再生利用緊急対策事業に独自の上乗せ助成制度を設け、耕作放棄地の再生利用に取り組んでいるところでございます。

 さらに、昨年度からは、人・農地プランの策定を推進し、新規就農者や集落営農を地域農業を支える多様な担い手として位置づけし、青年就農給付金の交付による新規就農の促進を図っております。

 しかしながら、農業者の高齢化や後継者不足、土地持ち非農家の増加などから、本市の耕作放棄地は、解消には努めているものの、新たな発生に相殺をされる状況でございまして、毎年、10ヘクタール余りのペースで増加をしているところでございます。

 このような状況を踏まえ、今年度からは、市単独事業として耕作放棄地発生防止土地改良事業を開始したところでございます。また、県単独事業である集落営農推進支援事業の拡充に伴い、市の上乗せ補助を実施するため、今議会へ補正予算議案を提出しているところでございます。

 今後、国から示されます農林水産業を成長産業とするための方策も踏まえ、従前の事業と合わせて、地域の農地は地域で守ることを基本として農地保全に積極的に取り組んでまいりたいと存じております。

 次に、救急車の適正利用の推進に積極的に取り組む考えについてであります。

 本市消防局管内における救急出場は年々増加傾向にあり、平成24年の出場件数は、過去最多の2万2,626件となったところでございます。

 増加の主な要因といたしましては、高齢化の進展に伴う高齢者の搬送増加に加え、緊急性の低い安易な通報や転院搬送の増加などによるものと存じております。このうち、御指摘にもありますように、緊急性の低い救急車の不適切な利用による救命率の低下が懸念されているところでございます。

 このため、広く市民に対して、県が実施している小児救急電話相談や一般向け電話相談の利用を呼びかけるほか、救急車の適正利用に向けて、本年5月15日号の「広報たかまつ」やホームページへの掲載を初め、ケーブルテレビなど各種広報媒体の活用により周知啓発を図っているところでございます。

 また、実際の119番窓口におきましても、緊急性のない利用者や、転院搬送時には民間の患者等搬送事業者の活用を働きかけるなど、安易な救急利用の自粛を促しているところでございます。

 今後におきましては、関係医療機関等と定期的に協議を行い、転院搬送件数の減少に努めるとともに、常習的な利用者には、職員が直接出向き、適正利用を強く指導し、理解を得てまいりたいと存じます。加えて、各種のイベントや救急講習会など、さまざまな機会を捉えて、救急車利用に関して市民の意識を高めるための継続的な周知啓発活動を展開するなど、真に救急車を必要とする傷病者に対し、迅速かつ適切な救急搬送が実施できるよう適正利用の推進に積極的に取り組んでまいりたいと存じます。

 次に、福祉問題のうち、健やか高松21の取り組みに対する評価についてであります。

 本市の健康づくり推進プラン──健やか高松21は、本年が計画期間の最終年度に当たりますことから、現在、昨年実施いたしました市民の健康づくりに関する意識調査や県民健康・栄養調査、また、本市実施の各種検診の受診状況等を分析し、検証を進めているところでございます。

 このため、現段階での評価ではございますが、設定した179の指標のうち、目標を達成した項目が、たばこを吸う人の割合の減少や一日当たりの食塩の平均摂取量の減少など82項目、率にして46%となっております。

 また、目標は達成していないものの、改善または現状維持となった項目が、健康診断を受診する人の割合の増加など31項目17%といった状況でございまして、全体的には一定の評価ができるものと存じます。

 しかしながら、一方で、一日当たりの野菜摂取量の増加や、ほぼ毎日飲酒している人の割合の減少など、改善が見られない項目も多く、今後とも、健康づくりに積極的に取り組んでいく必要があるものと存じます。

 また、次期計画策定に当たっての基本的な考え方についてであります。

 計画策定に当たりましては、国の健康日本21(第2次)に示されています健康寿命の延伸や、生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底などの基本的な方向性を踏まえるとともに、高齢者保健福祉計画などとの整合性を図るほか、現計画の最終評価における健康課題にも適切に対応するものにしてまいりたいと存じます。

 また、将来を担う次世代や働き盛り世代の健康づくりを初め、地域包括ケア推進の観点からは、介護予防にもつながる高齢者の健康づくりなど、各世代のライフステージに応じた健康づくりを推進するものにしてまいりたいと存じます。

 さらに、糖尿病の受療率が全国でもワースト上位といった地域の特性に鑑み、今年度から、地域ぐるみで健康づくりに取り組む健康チャレンジ事業を先行して実施することといたしております。

 いずれにいたしましても、地域において、全ての世代が健やかに生き生きと暮らせるよう、家庭・学校・地域団体・職場等が相互に連携をし、健康意識の高揚と健康づくりの輪が一層広がる、より実効性のある計画を策定してまいりたいと存じます。

 次に、医療及び介護の保険給付費の適正化に向けて積極的に取り組む考えについてであります。

 国保及び介護保険事業におきましては、高齢化の進展等による保険給付費の増大により、現状のままでは制度の維持は困難な状況にあり、国において、将来を見通して持続可能なものとするための必要な制度設計や財源措置を講じることが喫緊の課題であると存じております。

 こうしたことから、私は、これまでも、全国市長会等を通じて、国保制度における財政基盤の拡充強化や運営主体の広域化、また、介護保険制度についても、国による十分かつ適切な財政措置を講ずることなどを強く要望してきたところでございます。

 本市といたしましても、御指摘にありますように、増大する保険給付費の適正化を図り、保険料の上昇抑制に取り組むことが必要であるものと存じております。このことから、本年4月に保険給付費適正化プロジェクトチームを設置し、関係課の連携を一層強化するとともに、専従体制をしき、医療及び介護給付費の上昇抑制に向けた対策を集中的に講ずることといたしたところでございます。

 具体的には、7月から、地域で健康プラスワンプロジェクトと銘打って、全ての地域コミュニティ協議会に出向き、本市保険財政の厳しい現状や将来予測等を説明をし、制度運営への危機感を共有していただくとともに、ふだんの生活の中に、何か一つ健康づくりの取り組みを加えていただくように働きかけてまいりたいと存じます。

 また、香川県国民健康保険団体連合会と連携を図りながら、全体の医療費に占める生活習慣病の割合など、保険給付の実態を分析をした上で、適正化の成果等を図る数値目標を設定した保険給付費適正化計画(仮称)を本年12月を目途に策定することといたしております。

 今後、この計画に基づき、保険給付に関する地域ごとの状況を情報提供することで、市民一人一人の健康づくりに対する意識の、さらなる高揚を図るとともに、地域を挙げて疾病予防や介護予防などに効果的に取り組んでいただくこと等も通じて、保険給付費の適正化に積極的に取り組んでまいりたいと存じます。

 次に、災害時の要援護者対策に積極的に取り組む考えについてであります。

 本市では、平成20年度から災害時要援護者台帳への登録を開始し、以降、毎年、追加更新を重ねるとともに、コミュニティ協議会などの地域支援組織に提供し、災害時はもとより平常時においても活用をしていただいております。本年5月末現在、登録者数は1万4,640人、登録率は約34%と、登録に際して、本人の同意を得る方式を採用している全国の自治体と同様、支援が必要と考えられている全員の登録には、まだまだ至っていないところでございます。

 このため、引き続き、広報誌などを通じて個人情報の提供に理解を求めながら、要援護者が適切に登録をされ、必要な支援を受けられるように取り組みを強化してまいりたいと存じます。

 一方で、いざというときに台帳が有効に活用されるためには、地域支援組織が台帳を持つだけではなく、使うものとなっていること、また、そのためには、日ごろから地域における人間関係を築いておくことが必要でございまして、平常時から、台帳を活用した防災訓練や見守り活動が地域の中で行われていることが極めて重要でございます。

 今後、コミュニティ協議会はもとより、地域の実情に精通した民生委員や地域包括支援センター等との連携・協力を、さらに密にして、災害時に、地域の中で素早く安全に支援が行われるよう努めてまいりたいと存じます。

 また、台帳整備を始めてから5年が経過をしており、台帳の利用や取り扱いについて地域間で差異も生じてきておりますことから、現在、国会に提出されている災害対策基本法の改正案を初めとする国の動向を見きわめながら、改めて地域における台帳の利用状況を把握し、それぞれの実情に応じた形で台帳整備や支援体制づくりを働きかけてまいりたいと存じます。

 次に、教育問題のうち、教育再生実行会議がまとめた教育委員会制度等の在り方についての提言に対する所見であります。

 国の教育再生実行会議では、本年2月の、いじめや体罰問題等への対応に関する第1次提言に続き、去る4月15日には、教育委員会制度等の在り方に関する第2次提言が取りまとめられたところでございます。

 この第2次提言では、教育現場で起こるさまざまな問題に迅速かつ的確に対応するため、地方教育行政の権限と責任の明確化や、国・都道府県・市町村の役割の明確化と権限の見直し、地方教育行政や学校運営に対する地域住民の意向の適切な反映の三つを柱とする教育委員会制度改革の方向性が示されております。

 特に、教育行政の責任体制を明確にするため、首長が議会の同意を得て任免する教育長に、教育行政の責任者としての権限を集中させることを初め、首長と教育長の一層の連携強化や、教育委員会を、現在の合議制の執行機関から、教育の基本方針等を示し、執行状況をチェックする機関に見直すことなど、首長と教育長・教育委員会との新たな関係も示されております。あわせて、教育内容や教職員人事等における教育委員会の政治的中立性や安定性等の確保も引き続き重要とされております。

 議論は、現在、中央教育審議会へと移っており、詳細な制度設計について、さらに、専門的かつ具体的に議論・審議され、年内には、その答申がまとめられる見通しとなっております。

 私といたしましては、今回の地方教育行政における責任と役割の明確化など教育委員会制度の改革案の方向性は、今日の、さまざまな教育課題に、より迅速かつ的確に対応する上で意義あるものであり、一定の評価ができるものと受けとめております。

 他方、地方六団体として、首長と教育長との関係について、指揮監督権も一体のものとして認められるべきとの意見を提出しておりますことから、今後、中央教育審議会において、これらの意見を十分に踏まえた議論が行われるべきものと存じております。

 なお、その他の件につきましては、病院事業管理者並びに教育長から答弁いたしますので、よろしくお願いをいたします。



○議長(鎌田基志君) 病院事業管理者 塩谷泰一君。



◎病院事業管理者(塩谷泰一君) 3番中村議員の代表質問にお答え申し上げます。

 病院事業のうち、平成24年度病院事業会計決算見込みについてであります。

 高松市立病院は、多くの自治体病院と同様に、勤務医不足と赤字経営、そして、旧態依然とした日常性への埋没によって、その存立基盤が揺さぶられ、市民の期待に応えることができない厳しい状況が続いております。

 このため、職員の意識の覚醒と行動の変革が喫緊の課題との認識のもと、全ての病院局職員の共通の価値観であり、行動指針となる基本理念「生きる力を応援します」を定め、「市立病院は三つで一つ」をスローガンに、市民病院では、急性期病院としての医療機能の充実を、塩江分院では、地域まるごと医療の実践を、香川診療所では、住民参加型医療の提供を基本方針として、その実現に全力で取り組んでまいります。

 特に、市民病院においては、リーディングホスピタルとして、高松市医療全体の最適化を目指し、医師確保に努めるとともに、7対1基準看護体制の実施や電子カルテシステムの導入のほか、救急隊員との意見交換会を開催するなど連携強化を図る中で、救急患者を積極的に受け入れました。

 また、新たに組織として位置づけた地域医療連携室を中心に、地域医療連携だよりの発刊や地域の医療機関への訪問、症例検討会や市民公開講座の開催など病診連携を推進し、地域医療支援病院の承認に向け、患者紹介率・逆紹介率の向上にも取り組みました。

 これに加え、給食調理業務について、医療の一環としての資質を確保しつつ、民間事業者への委託を開始するなど、効率的な医療の提供にも留意したところでございます。

 こうした取り組みの結果、現在、最終的な計数整理を行っているところでございますが、平成24年度の病院事業会計の収益的収支の決算は、塩江分院で退職者数が、当初の予定を上回ったことから約1,400万円の純損失となるものの、市民病院では約5,000万円、香川診療所では約2,000万円の純利益を生じ、病院事業会計全体では、平成17年度の市町合併後初の、また、市民病院では、実に13年ぶりの黒字となる見込みでございます。

 また、今後の病院運営に対する決意についてであります。

 本市の病院事業を取り巻く環境は、平成26年度からの地方公営企業会計制度の見直しや消費税率の引き上げ、さらには、本格化する新病院整備事業のための資金需要への対応など、厳しい状況が予想されているところでございます。

 このような山積する課題に対応するためには、高松市病院事業経営健全化計画に掲げた救急医療の強化、地域医療支援病院の承認や地域がん診療連携拠点病院の指定など、実施施策の目標達成に向け、不断の努力を続けていく必要があるものと存じます。

 今後とも、職員の一層の意識の覚醒を図り、限りある医療資源を最大限活用しながら、良質な医療の提供と経営の健全化を念頭に、全力で病院運営に取り組んでまいりたいと存じます。



○議長(鎌田基志君) 教育長 松井 等君。



◎教育長(松井等君) 3番中村議員の代表質問にお答え申し上げます。

 教育問題のうち、校舎改築にあわせて、高松第一高等学校を市立高校ならではの独自性を持った高校にする考えについてであります。

 高松第一高等学校は、平成30年に創立90周年を迎える長い歴史と伝統を受け継ぎながら、時代の要請に応える人材の育成に努めており、普通科と音楽科を併設し、普通科の中には、国際文科コースや特別理科コース・美術専門コースなど、生徒の個性や希望に応えられる多様なカリキュラムを設けているところでございます。

 特に近年は、スーパーサイエンスハイスクールに指定され、国際社会で活躍できる科学技術系の人材育成にも努めておりますほか、進学面においては、2年連続して国公立大学合格者数が県内1位となり、また、部活動においても、全国大会に多くの部が出場するなど、県下有数の文武両道の進学校となっております。

 しかしながら、施設面では、校舎が建築後45年を経過し、老朽化が著しく、県立高校が次々と改築している状況下において、校舎等の全面改築の検討が喫緊の課題になっているところでございます。

 このようなことから、全面改築に向けて、県内唯一の市立高校としての使命と役割を踏まえた魅力ある学科・コースの構成などソフト面とともに、施設の適正規模や配置などハード面について、将来を見据えた総合的な検討を行い、改築基本構想を策定してまいりたいと存じます。

 基本構想の策定に当たりましては、一高のOB等、学校関係者のほか、外部の有識者等から成る基本構想検討懇話会や市議会の御意見をお伺いするとともに、パブリックコメントを実施し、26年度の早い時期に策定してまいりたいと存じます。

 次に、新設第二学校給食センター(仮称)の整備スケジュールについてであります。

 市内の学校給食調理場は、建築後、30年以上経過している施設が7割と老朽化が進んでおりまして、早急な対応が必要となっている調理場もございますことから、本年1月に高松市学校給食調理場整備指針を策定したところでございます。

 この指針では、今後の調理場整備に当たっては、調理場の老朽化や児童生徒数の推移、敷地確保などを勘案しつつ、基本的には、数校をまとめて給食調理を行うセンター方式として整備することが適当であるとしたものでございます。

 現在、検討を進めております新設第二学校給食センター(仮称)は、この指針に基づき、川添学校給食共同調理場の老朽化に加え、林小学校や、近接の協和・龍雲中学校の児童生徒数の急増に対応するため、4校を対象として整備するものでございます。

 同センターの規模は、対象校の平成33年度の食数を試算し、約4,200食とし、建設に当たりましては、ドライ施設化による衛生管理の徹底のほか、地場産物を活用した多様な献立や食物アレルギーへの対応等に配慮するとともに、効率的な作業環境なども考慮した施設といたしたいと考えております。

 候補地につきましては、対象校までの配送時間が、いずれも15分以内となるよう適地の選定に向け、現在、協議を進めているところでございまして、林小学校の児童数が調理能力を超えると予想される28年度中の業務開始に向けて取り組んでまいりたいと存じます。

 また、今後の学校給食調理場整備に関する取り組みについてであります。

 他の給食調理場につきましては、全施設の劣化状況等の実態把握に努めるなど、老朽度や緊急性、児童生徒数の推移等を踏まえ、整備指針に基づき計画的な整備を検討してまいりたいと存じます。御理解を賜りたいと存じます。



○議長(鎌田基志君) 以上で当局の答弁は終わりました。

 再質問はありませんか。──御発言がないようでありますので、以上で3番議員の代表質問は終わりました。

 この際、暫時休憩いたします。

 なお、午後1時に再開いたしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

      午前11時49分 休憩

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      午後1時1分 再開

 出席議員 40名

  1番 佐 藤 好 邦

  2番 森 谷 忠 造

  3番 中 村 順 一

  4番 大 浦 澄 子

  5番 藤 原 正 雄

  6番 西 岡 章 夫

  7番 岡 下 勝 彦

  8番 三 笠 輝 彦

  9番 加 藤 博 美

  10番 井 上 孝 志

  11番 辻   正 雄

  12番 鎌 田 基 志

  13番 白 石 義 人

  14番 落 合 隆 夫

  15番 森 川 輝 男

  16番 菰 渕 将 鷹

  17番 川 崎 政 信

  18番 十 川 信 孝

  19番 小比賀 勝 博

  20番 大 橋 光 政

  21番 大 見 昌 弘

  22番 神 内 茂 樹

  23番 波 多   等

  24番 妻 鹿 常 男

  25番 田 井 久留美

  26番 中 村 伸 一

  27番 山 田   勲

  28番 二 川 浩 三

  29番 三 野 ハル子

  30番 春 田 敬 司

  31番 竹 内 俊 彦

  32番 香 川 洋 二

  33番 大 西   智

  34番 岡 野 朱里子

  35番 大 山 高 子

  36番 山 崎 数 則

  37番 中 西 俊 介

  38番 岡 田 まなみ

  39番 吉 峰 幸 夫

  40番 三 好 義 光

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 欠席議員 なし

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 議会事務局出席者

  事務局長     田 阪 雅 美

  事務局次長総務調査課長事務取扱

           安 部 雅 之

  議事課長     大 塩 郁 夫

  議事課長補佐   村 上 太 郎

  議事係長     真 鍋 芳 治

  議事課主査    宮 武 宏 行

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 説明のため会議に出席した者

  市長       大 西 秀 人

  副市長      岸 本 泰 三

  副市長      勝 又 正 秀

  病院事業管理者  塩 谷 泰 一

  上下水道事業管理者石 垣 佳 邦

  教育長      松 井   等

  市民政策局長   加 藤 昭 彦

  総務局長     岡 本 英 彦

  財政局長     城 下 正 寿

  健康福祉局長   藤 井 敏 孝

  環境局長     川 田 浩 司

  創造都市推進局長 宮 武   寛

  都市整備局長   合 田 彰 朝

  消防局長     高 島 眞 治

  病院局長     篠 原 也寸志

  上下水道局長   多 田 弘 二

  教育局長     伊 佐 良士郎

  市民政策局次長  福 田 邦 宏

  総務局次長    河 西 洋 一

  財政局次長    好 井 清 隆

  健康福祉局次長  村 上 和 広

  環境局次長    小 路 秀 樹

  創造都市推進局次長事務取扱

           松 本 欣 也

  都市整備局次長  石 垣 惠 三

  消防局次長    唐 渡 芳 郎

  病院局次長    吉 田 憲 二

  上下水道局次長  釜 野 清 信

  教育局次長    細 川 公 紹

  秘書課長     上 枝 直 樹

  総務課長     鴨 井 厚 二

  財政課長事務取扱 田 中 克 幸

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○議長(鎌田基志君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 代表質問を続行いたします。

 34番議員の発言を許します。34番 岡野朱里子君。

  〔34番(岡野朱里子君)登壇〕



◆34番(岡野朱里子君) こんにちは。市民フォーラム21を代表して代表質問を行わせていただきます。

 それでは、まず、市長の政治姿勢についてお伺いいたします。

 さて、最初に、憲法96条改正をめぐる問題です。

 現政権及び自民党においては、憲法96条の改正を目指した動きが活発化しています。具体的には、現在、憲法96条において、憲法の改正手続は、衆議院及び参議院での総議員数の3分の2以上の賛成の後、国民投票に付することになっているものを、衆議院及び参議院での総議員数の2分の1以上の賛成へと変更し、要件緩和しようとするものです。つまり、憲法改正を、これまでより容易にしようということです。

 そもそも、憲法とは、国家権力を見張り、時の国家権力に好き勝手をさせないように縛るものであり、時の政権により軽々しく左右されるべきものではございません。

 一方、国民は大変冷静で、当初、さまざまな世論調査において、憲法96条の改正に賛成多数でございましたけれども、直近の各マスコミの調査によると、賛成は半数を割り込み、低いものだと36%まで下がっている結果となっています。

 また、諸外国の改正要件は、日本に比べてどうかというと、例えば、アメリカでは、上下両院での3分の2以上の賛成と4分の3以上の州議会の承認など、諸外国と比べても、日本の憲法改正要件が大変厳しくなっているとは言いがたい状況です。

 私たち民主党は、憲法改正自体を反対しているわけではなく、安易に改正要件を緩和することに反対をしています。国民の皆さんにとって必要な改憲は、丁寧な手続や議論を経て進めていくべきだと考えております。

 地方自治や地方議会等についても憲法で規定されていることなどから、市長のお立場は、全く、この問題と無関係ではありません。

 そこでお伺いいたします。

 憲法96条の改正による憲法改正の要件緩和を行うことについて市長の御所見をお聞かせください。

 次に、橋下大阪市長の一連の発言に対してお伺いいたします。

 もう、これまでに十分報道されてまいりましたが、去る8月13日、橋下大阪市長は、旧日本軍の従軍慰安婦について、当時は、軍の規律を維持するため必要だったと容認する考えを表明いたしました。

 また、先日、沖縄を視察した際、駐留する米軍の幹部に対して、海兵隊員に風俗営業を活用するよう求めたことを記者団に明らかにしました。

 その後、国内外から批判を受けると、誤報だとメディア批判を繰り返し、米軍に風俗業活用を求めた発言を撤回し、謝罪すると述べましたが、従軍慰安婦に関する発言に対しては、いまだに発言の撤回も謝罪も行ってはいません。

 従軍慰安婦問題に関して、政府は、1993年の宮沢内閣時代に河野洋平官房長官談話を発表し、日本軍が慰安所の設置に直接・間接に関与していることを認め、多くの女性の名誉と尊厳を深く傷つけたと深い反省を行っています。

 このことを真摯に受けとめることなく、軍隊に慰安婦制度は必要だったと繰り返し述べることや、在日米軍の若者が風俗業の女性を活用することで、少女暴行のような被害が少なくなるかのような発想は、女性を性行為の道具、性欲のはけ口、また性商品として捉え、全ての女性を冒涜するものであると同時に、男性の尊厳をも侵す発言です。

 ちなみに、戦争と性被害に関しては、国連でも、かねてから取り上げられてきており、ことし4月に英国で開催されたG8外相会合では、紛争下における性暴力防止が主要課題とされ、どのような状況下においても、女性の人権を擁護することが国際社会の課題となっているところです。

 そこで市長にお伺いいたします。

 橋下大阪市長の一連の発言に対する市長の御所見をお聞かせください。

 次に、教育委員会のあり方についてお伺いいたします。

 さて、政府の教育再生実行会議は、教育委員会制度のあり方について提言をまとめ、内閣総理大臣に提出しました。実行会議においては、現行の教育委員会制度について、責任の所在の不明確さ、教育委員会の審議の形骸化などの課題について検討が進められ、最終的には、教育長が、地方公共団体の教育行政の責任者として教育事務を行い、住民から選ばれた首長は、教育長の任免・罷免の権限を有するが、指揮監督の権限は有しないとされました。

 これに対し、全国市長会を初めとする地方六団体からは、教育長の任免と罷免及び指揮監督権は、一体として首長に与えるべきという意見書が国に出されています。

 私も、これまでの、さまざまな課題を考えるにつけ、行政権の執行は、住民からの直接選挙により選ばれた首長が行うという原則を、教育についても例外にしないことのほうが望ましいと考えています。

 そこで市長にお伺いいたします。

 今回の教育再生実行会議の提言に対する御所見と、教育長の任免・罷免と指揮監督権を一体のものとして首長に与えるべきという全国市長会の意見書に対する御所見をお聞かせください。

 大きな2番目に、行財政改革についてお伺いいたします。

 私は、広島県の行財政改革についての特集記事を読み、興味を覚え、広島県の実施している事業レビューと施策の評価システムについて、広島県の職員の方からお話をお伺いいたしました。

 事業レビューとは聞きなれない言葉ですが、これまで、広島県でも、本市同様に行われていた事業仕分けにかわり、昨年から取り入れられたもので、有識者と公募による県民の皆さんで構成された委員による事業評価、つまり、外部点検の名称で、施策マネジメントの一環として行われています。

 これまでの事業仕分けは、単体の事務事業に対する評価となり、総合的な評価に欠けるのに対し、事業レビューは、施策について体系的に議論を行える点がすぐれているのと、主に、施策の成果目標は妥当なのか、施策の成果目標に対する構成事業の貢献度などについて意見を出し合ってもらい、要・不要の判定は行わないのが特徴です。いわゆる部分最適の事務事業評価から、一歩進んだ全体の最適化に着目した新たな行政評価の手法です。

 また、同じく広島県が新たに導入した施策マネジメントは、四半期ごとの重要施策の評価、そして、細かく事業の進行管理を行い、下半期に入る時点で、ワークと呼ばれる事務事業を幾つか束ねたものを、成果の目標達成見込みと成果目標に対する事業の効果、起用度のチェックを行います。

 これが、いわゆる内部点検で、先ほどの事業レビューという外部点検とともに、年度の折り返し時点で実施をします。その結果を統合してワークごとの目標を見直し、また、事業内容の改善や組みかえにより、ワークごとの成果目標と次年度の事業内容を明確に結びつけ、効率的に経営資源を配分できるよう、次年度の予算編成に直ちに適切に反映することができます。

 私は、これまで、事業評価を3月末に行うのでは、翌年度の予算編成や人事に、どれほどの反省点が反映されるのだろうかと疑問に思っていたのですが、広島方式ですと、その問題もクリアできるのではないかと考えます。

 さて、本年は、第5次高松市総合計画において、いよいよ最終である4期のまちづくり戦略計画策定年度になりました。大西市政の最初の区切りでもありますことから、広島県方式を取り入れ、年度途中の重要施策の点検を行う事業管理に、より目標達成のスピードを上げていく必要があると考えます。

 そこでお伺いいたします。

 まず、広島県方式の事業レビューに対する御所見と導入に対するお考えをお聞かせください。

 次に、同じく広島県方式の施策評価システムによる施策マネジメントに対する御所見と、本市に、その考え方を取り入れる考えについてお聞かせください。

 大きな3番目に、市営住宅の長寿命化計画についてお伺いいたします。

 現在、公共施設は、厳しい経済状況と、さらなる少子・高齢化の進展を見据え、更新期を迎える大量の老朽ストックの効率的かつ円滑な更新が求められるとともに、ストックの予防保全的管理による長寿命化と、それに伴うライフサイクルコストの縮減が求められています。

 さて、本市におきましては、現在、4,310戸の市営住宅のうち、約2割が耐用年数を経過し、そのほか、7割が耐用年数の半分を経過していることから、ストックの設備・機能面での老朽化・陳腐化が進んでおり、法律的なストックの機能回復や更新が課題となっていることから、昨年3月、市営住宅の長寿命化計画が策定されました。この計画は、平成20年に策定した高松市営住宅ストック総合活用計画を統合・統括する位置づけでもございます。

 一方で、昨年9月、本市では高松市ファシリティマネジメント推進基本方針を策定しました。本方針では、施設整備のあり方は、既存施設を有効に活用しつつ、適正な維持管理及び長寿命化を図るとともに、建築物の維持保全費用の縮減や、保有総量を適正化するファシリティマネジメントの考え方が重要であるという考えに基づき、ファシリティマネジメントに関する基本的な考え方や方向性、取り組むべき内容、推進体制などを定め、全庁共通認識のもと、効果的なファシリティマネジメントの推進を図ることにより、市民の財産である市有建築物を有効に活用するとともに、より長く適切に維持管理することを目的としています。つまり、ファシリティマネジメントとは、長寿命化を、さらに一歩進めたものといえます。

 本市の市営住宅長寿命化計画は、ファシリティマネジメント推進基本方針の策定前に出されたものであり、計画には、ファシリティマネジメントの考え方が十分に取り込まれてはおりません。

 確かに、公営住宅には、住宅困窮者への住まいの提供という社会的インフラの側面もございますが、それでも、市営住宅の建設・修繕・維持管理など全てに、市民の皆さんからお預かりする大切な税金を投入するわけですから、コストミニマム、エレクトマキシム、フレキシビリティー、社会環境対応というファシリティマネジメントの考え方を最大限反映させる必要がございます。

 例えば、市内にある県営住宅の今後の動向を県と協議し、本市に本当に必要な市営住宅の戸数は幾つなのか、また、建物を民間と共有できないのか。例えば、1階にコンビニや店舗・看護ステーションなどに入ってもらい、維持管理コストを削減することはできないのかとか、民間借り上げ住宅との費用対効果はどうなるのかなどを検討し、さらに細かなコスト計算をしていく必要があると考えます。

 そこでお伺いいたします。

 昨年出された市営住宅の長寿命化計画に、県営住宅の動向、維持管理の方策、民間借り上げの可能性、企業や法人との共用などファシリティマネジメントの考え方を十分反映させて、さらなる最適化を目指した市営住宅長寿命化計画修正版を策定すべきと考えます。市長のお考えをお聞かせください。

 大きな4番目に、災害対策についてお伺いいたします。

 さて、先月末、政府の中央防災会議の作業部会は、南海トラフ巨大地震対策の最終報告書を公表しました。津波対策として、避難施設や避難経路の整備、防災教育などを総合的に推進することや、地域で自活できるよう家庭用備蓄品は1週間分以上を確保すること、高齢者や支援が必要な人を避難所に優先的に受け入れる仕組みの検討などが盛り込まれました。

 また、最悪の想定者死者数32万3,000人のうち、対策をしっかり行えば、6万1,000人にまで減少できると試算を受け、一人一人が、主体的に迅速かつ適切な避難を行って命を守ることが最も重要と、これまで以上に自助を強調する内容になっているのも特徴的です。

 さて、国は、2006年に出したガイドラインにおいて、災害時に、自力での避難が困難な要援護者について、名簿作成や必要な情報の収集と管理、具体的な避難計画の作成を自治体に求めてまいりましたが、東日本大震災の反省を受け、今国会に、災害時要援護者台帳作成を自治体に義務づける災害対策基本法の改正案を提出し、審議が進んでいるところです。

 読売新聞の調べによりますと、同意方式で名簿作成をしている主要48自治体の中でも、その掲載率には大きな開きがございます。長野県の97%をトップに、最低は大阪市の0.4%、高松市は、掲載率は34%と低調にとどまっております。

 一方、独自に、条例などで同意なく全員を掲載できるような取り組みを進めている自治体も数多くございます。例えば、お隣の松山市、秋田市・山形市・横浜市・神戸市・鳥取市・福岡市などです。

 一方、せっかく名簿をつくっても、それを十分に機能させることができるかどうかも重要な課題です。本市でも、地域によっては、名簿を共有し、避難訓練などで使用している例もありますが、その取り組みには地域格差が生じているのが現状です。

 また、今回の報告書では、住民が助け合って生き延びる自活を強く訴えており、その面からすると、避難所の開設と運営のあり方について再検討をしていく必要もございます。

 実際に、京都市では、昨年、防災対策について、住民と意見交換を行い、住民が避難所を運営するための手引きをまとめ、その中に、行政は3日間地域に入ることは難しいと明記をいたしました。

 そして、手引きには、避難所の開設から運営まで、住民向けのノウハウを実践的に示しています。また、各指定避難所では、地域の事情に合わせた詳細な運営マニュアルを地域住民主導でつくる動きも出ているようです。

 本市においても取り組みは進んでおり、実際にマニュアルはございますが、栗林地区のように、避難所開設の訓練まで行っている地域は少なく、実際に大規模災害が起こったときに、実行可能かどうかは極めて不透明でございます。

 そこで、3点お伺いいたします。

 まず、今回公表された南海トラフ巨大地震対策の報告書に対する御所見と、国の報告書や、先日発表された香川県地域防災計画の修正内容を、今年度中に改正予定の高松市地域防災計画に、どのように反映させていくのか、考えをお示しください。

 次に、災害時に、要援護者台帳が地域格差なく活用されるための具体策についてお示しください。

 次に、災害時に、地域格差なく、避難所の開設・運営を地域住民主導で行うための具体策についてお示しください。

 大きな5番目に、高松市民健康推進条例(仮称)の制定についてお伺いいたします。

 人口減少、少子・高齢社会の、さらなる進展により、今後の国保・介護保険の健全運営は、市の大きな課題の一つです。

 また、世界1位の長寿国である日本において、いかに健康を維持しながら長寿を全うするかは、本人のみならず、家族・地域の願いでもございます。

 そして、生活習慣病を初めとする疾病構造も変化しており、それらへの柔軟で迅速な対応も行政に求められているところです。

 直近の調査によりますと、認知症及び認知症予備軍は6人に1人と報告されました。さらには、近年、子供から大人までの心の病気は大きな社会問題となっており、一生涯において、鬱病を含む気分障害に罹患する割合は、10人から15人に一人と言われています。

 また、身体障害・知的障害・心身障害の手帳を持つ方、そして、発達に障害のある方も増加傾向にあり、その方々にも、最大限、健康で地域で暮らし続けていただくための対策も必要です。

 加えて、昨年、3万人を下回った自殺者数ですが、長期にわたり、自殺者数は3万人前後で推移しており、自殺対策も自治体の重要施策の一つです。一方で、健診の充実の重要性はもちろんですが、予防医学の研究は進展をしており、中でも歯科医療──昨年の12月議会でも触れましたが、歯科医療及び口腔ケアの充実が、認知症の発生率の低下や改善、また、他の臓器や筋肉の健康と密接な調査結果があると調査報告がされております。そして、各自治体においても、歯の健康推進の条例を定めているところです。

 予防的観点から言うと、例えば、食生活や日ごろの軽度な運動、禁煙や受動喫煙への配慮、他者との交流などにより、心身ともに健康で生活を続けることができるという報告が続々とされているところです。

 これらを背景として、これまで、地方自治体において、認知症対策の条例、障害を持つ方に関する条例、歯科保健に関する条例、または自殺対策の条例がつくられてまいりましたが、近年は、健康を医療・介護・保険などと、日常生活全般を結びつけた総合的な健康で長寿を全うできることを目的とした条例制定が進んでいるところです。

 例えば、都道府県では、兵庫県の健康づくり推進条例、三重県の健康づくり推進条例などが先行しており、他市においては、習志野市からだ・心・歯の健康づくりを推進し、地域社会全体で個人の健康を支え守るための社会環境の整備に取り組むまちづくり条例、また、さいたま市では、誰もが安心して長生きできるまちづくり条例が制定されています。

 そこでお伺いいたします。

 まず、先進自治体の条例制定の動きに対する市長の御所見をお聞かせください。

 次に、これらの先進事例を参考にしながら、今日、私たちが抱える社会的背景に考慮し、本市においても、国保・介護保険料の適正化、そして、全ての市民が、心身ともに健康で、地域で暮らし続けることを目的とし、市・地域・個人、そして事業者・医療機関等々の役割や責務を明記した高松市民健康推進条例(仮称)を制定すべきと考えます。市長の御所見をお聞かせください。

 大きな6番目に、高松医療圏における身体合併症患者に対する医療提供体制についてお伺いいたします。

 これまでも何度となく質問してまいりました精神病を持つ患者が身体疾病を生じた場合、つまり、身体合併症患者に対して、どのような医療提供体制を本市としては構築していくのかということについて質問いたします。

 鬱病を初めとする気分障害の増加はもちろん、認知症は、予備軍を含めると6人に1人という直近の調査データもありますように、精神疾患を患う患者さんの増加は、誰もが認識しているところです。

 しかしながら、仏生山町への整備を計画している新しい市民病院では、医師不足などの理由から、現在のところ、精神科病棟開設の予定はなく、現在の市民病院の精神科病棟は閉鎖が決まっております。

 私たち会派は、かねてから、この問題を指摘してまいりました。そして、塩谷病院事業管理者が就任され、ようやく総合病院かつ公立病院における精神科の果たす役割の重要性について認識していると御答弁をいただき、現在は、新病院において、4床ではありますが、救急病床の中で、精神疾患を有する身体合併症の患者さんの対応をするということになっております。

 また、県と協議して、県において高松医療圏での身体合併症患者の受け入れ態勢の確保について努力していかれることも、同時に御答弁いただいております。

 しかしながら、一昨年、国が、これまでの四大疾病に精神疾患を加えた五大疾病を、都道府県の医療計画に位置づけることを義務づけたことを受け、本年3月に策定された第6次香川県保健医療計画においては、精神科救急情報センターとして丸亀病院が指定されました。また、県内全域を対象とした身体合併症拠点病院として、坂出の回生病院が指定されました。つまり、精神疾患の拠点となる総合病院が、高松・大川の両保健医療圏には存在しません。通院の困難さから、指定されている病院は、高松・大川医療圏の患者の利用は少ない状況となっており、看過できない状況です。

 また、市内単科の精神病院の院長先生からも、回生病院が拠点病院と指定されていることへの不安感や、合併症患者の受け入れ態勢が高松市に整っていないことを憂慮するお話を伺いました。

 香川県は、医師確保のため、香川大学に寄附講座を開設し、香川大学との連携を強める方策をとるなど、総合病院・精神科病院・精神科診療所による地域精神科医療連携体制推進協議会を設置するなど、安心できる精神科医療の連携体制の構築を推進しようとしておりますが、第6次計画には、地域の総合病院において、身体合併症患者の受け入れ態勢の確保を推進することと明記されており、県立病院で積極的に高松医療圏の合併症患者を受け入れるという方向ではなく、高松医療圏においては、市民病院に受け入れ態勢を整えてくださいというニュアンスに受け取れます。

 そこでお伺いいたします。

 第6次香川県保健医療計画における精神疾患のうち、身体合併症に関する項目の受けとめをお聞かせください。

 次に、現在、新病院では、救急の身体合併症患者を、4床の救急病床で対応する考えで、新病院開設以降は、高松医療圏全体で、身体合併症患者対応病床が4床のみとなってしまいます。4床が十分な数だといえるのか、お考えをお示しください。

 また、安心できる医療提供体制構築に向けた高松市の責任について、考えをお聞かせください。

 次に、新病院の身体合併症患者対応病床4床が満床になった際、緊急を要する身体合併症患者が発生した場合、どのような対応をするのか、お聞かせください。

 大きな7番目に、生活保護費の引き下げと生活保護法の改正についてお伺いいたします。

 2013年度予算案が国会で可決され、8月から、生活保護費のうち生活扶助費が引き下げられます。

 厚生労働省は、前回の改正から、これまでの間、約5%物価下落があったこと、そして、生活保護を受けている多人数世帯の生活扶助費が、低所得者の生活費より上回る逆転現象が起こっていることなどの検証結果を公表し、生活扶助費の引き下げが妥当であるかのような印象を国民に与えていますが、生活保護費よりも低い賃金しかもらえないワーキングプアの問題や国民年金の課題、構造的貧困問題を正面からとらえようとしないまま、今後も、さらなる扶助費引き下げを予定していることについては、大変、その動向が危惧されているところです。

 日本弁護士会を初め、さまざまな団体から反対の声明も出ております。しかしながら、窓口業務を担う地方自治体といたしましては、市民生活に混乱が生じないよう、早急に、それぞれの対策を講じる必要がございます。

 そこでお伺いいたします。

 まず、8月から生活扶助費の引き下げが行われることを周知徹底する方策についてお示しください。

 次に、生活保護に準ずる世帯の子供たちに対する就学援助制度ですが、本年においては、4月当初に支援費の基準を出しているため、この制度への影響はないとの答弁がございました。しかし、来年以降については不確定でございます。

 そこでお伺いいたします。

 今回の生活扶助費引き下げによる就学援助制度及び、そのほか関係する施策や事業が、市民生活に、どのように影響するのか、お示しください。

 次に、今国会で成立予定の生活保護法の改正に関してお伺いいたします。

 今回の生活保護法の一部改正では、1、就労の自立を促すため、就労自立給付金を創設すること、2、被保護者の就労支援事業の創設、3、被保護者の健康管理や家計支援の取り組みを強めること、4、不正・不適正受給者対策の強化の一環として、申請時を含めた福祉事務所の調査権限の強化と罰則の強化。資産や給与に関する書類の提出、また、扶養義務者への資産、給与調査権限や報告義務も加わります。5、医療扶助の適正化のための指定医療機関の見直しや指導強化、後発医薬品の使用促進などが盛り込まれています。

 特に、4番の不正・不適正受給者対策は、水際作戦ともやゆされており、これまで以上に申請のハードル、支給開始のハードルを上げることになるのではないかと多方面で懸念がされているところです。

 確かに、今回の法律改正の背景には、第1に、言うまでもなく、依然ふえ続けている被保護人員数の問題がございます。

 1995年前後3年間の約88万人台を底として、被保護人員数は上昇し続け、2013年の2月時点では215.5万人にまで達しています。いわゆる保護率から見た場合、最低時の0.7%から1.6%程度へ上昇をしております。これは、他国に比べて格別に大きいとはいえませんが、少なくとも、高度経済成長以降、多少のジグザグはあれ、減少方向できた日本の保護行政にとっては、見逃せない実態であることは事実でございます。

 そして、第2に、生活保護行政のバッシングです。

 記憶に新しいところでは、有名タレントの母親の生活保護受給の問題がございました。また、一部の不正受給や、一部の受給者の生活扶助費を、ギャンブルを初めとする遊興費に使っていることなどのマスコミ報道により、国民の不満感・不納得感の増大が、今回の改正を促していることは事実だと思います。

 しかしながら、生活保護制度は、最後のセーフティーネットであることから、本当に生活保護の必要な世帯が受給できないことのないように、引き続き慎重な取り扱いをお願いしたいと思います。

 そこで、市長にお伺いいたします。

 生活保護法の改正に対する御所見と、水際作戦などとやゆされておりますが、申請から受給開始までに、これまでと差異が生じるのかどうか。また、この改正により、生活保護受給者及び申請者に、どのような影響が出るのか、お示しください。

 大きな8番目に、生活困窮者自立支援法についてお伺いいたします。

 さて、本法案は、昨年4月から、生活困窮者対策と生活保護制度の見直しを一体的に進めてきた厚生労働省の生活困窮者の生活支援のあり方に関する特別部会で議論され、その部会から提言されたものをもとに法制化が進みました。

 まず、生活困窮者の対象となるのは、生活保護を受ける手前にある低所得者層で、その対象者の数は、単純に言うと、国内の貧困層の総数は、貧困線、つまり、等価可処分所得が中央値の半分に満たない世帯です。

 その割合は年々増加し、2009年の相対的貧困率は16.0%にのぼります。つまり、最大で6人に1人が、この法律の対象となるわけです。その背景には、言うまでもなく、非正規雇用の3割への上昇、また、特に若年層に至っては、その割合が4割と深刻化していることがございます。

 生活困窮者には、経済的な課題だけではなく、複合的な課題が生じていることが調査より明らかになっており、特に深刻なのが社会的孤立です。所得が上がらず、結婚ができなかったり、家庭が持てないことが社会問題化しておりますが、2010年の男性の生涯未婚率は19.1%、女性は10.0%ですが、2030年には、男性の生涯未婚率は29.5%、女性は22.6%に達する見通しで、2030年の単身世帯は37.4%を占めると予想されております。

 これらの課題の深刻さを鑑み、本法案は低所得者であり、かつ社会的に孤立しがちな方々の生活支援戦略を立てて、経済的自立、社会的自立を進めることを目的としています。

 本法案制定には賛否両論ございますが、私といたしましては、これまで見過ごされがちだった社会的に弱い立場にある方々に支援が行き渡るよう、しっかりした仕組みづくりと、よりよい運用を行い、地方自治体が法を育てていけば、市民の皆さんにとって、力強い支援策の一つになり得ると大きな期待感を持っております。

 そこで、まず最初に、生活困窮者自立支援法に対する市長の所見と、この法律による生活困窮者の方々への支援に向けた市長の抱負をお聞かせください。

 さて、法案の具体的内容ですが、それらは、いずれも自治体に大きくかかわるものばかりでございます。1、総合支援センターを設置して行う自立相談支援事業、2、住宅確保給付金事業、つまり、離職により住宅を失った方、または、そのおそれが高い生活困窮者への住宅費の支給を行います。3、就労準備支援事業、例えば、日常生活自立、社会生活自立または就労自立のための有期の訓練、4、一時支援事業、例えば、宿泊場所の提供などです。5、家計相談支援事業、家計に関する相談や指導、貸し付けのあっせんを行います。6、自立促進事業、例えば、生活困窮家庭の子供たちへの学習支援などによる貧困の連鎖の防止などです。

 1と2は必置事業でありまして、3から6は任意の事業ではございますが、国庫補助もあることから、可能な限り、有効に事業を行うほうがよいことは明らかです。

 次に、この法案での相談窓口の設置事業についてお伺いいたします。

 この法案整備に先立ち、平成22年度から内閣府では、パーソナルサポートサービス──PS事業をスタートさせました。

 その趣旨は、さまざまな領域にわたる問題が複雑に絡み、自分の力のみでは、必要な支援策にたどり着くことが困難な方々に対して、その方の抱える問題の全体を構造的に把握した上で、個別的・継続的・包括的な支援を行う仕組みの構築でございます。

 平成22年度より、全国5地域でモデル事業が展開され、平成23年度からは、さらに14地域、平成24年度からは8地域が追加され、2013年1月現在、計27地域で実施されております。

 PS事業は、地方自治体もしくはNPO法人などの民間団体が実施主体となった相談支援事業であり、特に、複合的な課題を抱えた方々の相談を受け、その人に合ったオーダーメードの支援を提供している点に特徴がございます。

 2012年3月31日時点ですが、2010年から2011年度にモデル事業を実施した19地域での集計のデータによりますと、6,596件の相談を受理し、そのうち、複合的な課題を抱えていたり、個別的な支援が必要と判断された5,099件において、パーソナルサポートにつながりました。

 短い期間、限られた地域でのモデル事業でありながら、多くの相談が寄せられ、実際に支援が行われております。生活困窮者の数を正確に知ることは難しいですが、既存の制度・機関では十分に対応できない潜在的なニーズが地域に多くあることがうかがえます。

 私たちは、これらの先進事例から学びながら、事業実施に向けて早急な体制整備を行う必要がございます。

 先日、PS事業を行っている滋賀県野洲市の担当者の方のお話を伺いました。市民相談室を、総合相談窓口として機能強化、発展させ、約1年間で相談者数は474人、延べ相談件数5,239件、相談者1人当たりの問題領域数は約2.9で、複数の問題を抱えていることがわかります。

 また、庁内連携が機能しており、相談のうち、約67%が他部署他機関からの紹介で、支援効果としては129人、約57.3%が就職、うち53人が母子家庭、23人が生活保護受給者、23人が手当受給者でした。

 また、平成23年度における多重債務の過払い金の回収額は約4,431万円にのぼったそうです。

 これらの取り組みにおいて、常に個人情報の取り扱いが課題になるところですが、野洲市では、多重債務の解決策と生活再建の支援を目的に、滞納している税金などの個人情報を収集し、利用すること、及び法律家や社会福祉協議会に提供することについて、同意書を作成しています。個人情報をできない理由とせずに、取り扱い方法を整備することで、現場は安心して連携できるともお話をされておりました。切れ目のない包括的かつ伴走的支援を行っている、よいモデルの一つだと思います。

 また、千葉県では、同じくPS事業で、NPOに委託し、福祉圏域ごとに中核地域生活支援センターを設置し、24時間365日の福祉の総合相談事業、福祉のコーディネート、権利擁護などを行っています。

 待つだけでなく、訪問する、いわゆるアウトリーチ型であることも、この特徴の一つです。

 そこでお伺いいたします。

 この法律における先進事例によりますと、相談窓口での業務は、複合的かつ継続的支援が必要のため、仕事は広範囲に及ぶことが予想されます。したがって、本市において、相談窓口を設置するに当たり、新たな室や係の設置が必要になると思います。市長のお考えをお示しください。

 また、生活困窮者、社会的孤立にある人、また、その予備軍、そして複合的課題を抱える方々の潜在的人数を考えたとき、アウトリーチ型、かつ地域に根差した支援を行っていくことが想定されます。

 そこで、私といたしましては、本市でも、富士宮市などの先進事例に倣い、最も地域に根差し、アウトリーチ支援を行っている地域包括支援センターごとに支援員を配置することが、この法律でいう相談支援に有効であると考えます。市長のお考えをお聞かせください。

 次に、中間的就労についてお伺いいたします。

 中間的就労とは、直ちに一般的な職業につく一般就労が難しい方に、本格的な就労に向けた準備の一環として、日常生活の自立や社会参加のために働くことであり、公的援助を受けながらも、就労体験や軽作業に対して一定の賃金が支払われます。

 特にフランスは先進国であり、中間的就労の機会を提供する企業や団体に、社会保険料の雇用主負担の軽減や国からの助成金の支給が行われています。

 日本では、生活保護費の急増を抑制する方策の一つとして、生活保護受給者に対する中間的就労の機会の提供の必要性が議論されてまいりました。それを、今回、対象者を生活保護に至る手前の方々にまで拡大して実施することが、中核市の任意事業となり、企業はもちろん、社会福祉法人・NPOなどに自主事業として実施してもらわなければなりません。

 これまでも、例えば、横浜市では、NPO法人に委託し、リサイクルショップにおいて、若者を対象にした中間的就労事業が行われたり、釧路市では、母子家庭の母親を対象に、生活保護受給者の自尊感情の回復を中心に、就労体験的なボランティア活動を多数用意して中間的就労と位置づけています。

 京都府では、企業の社員食堂において、中間的就労機会の提供などが行われるなど、各自治体において、既に取り組みは進んでいます。

 機能すれば大変有効な中間的就労ですが、地域によっては、特に地方都市では、手を挙げる企業や法人が多数あるとは想像しがたく、中間的就労の場を、どのように確保するのか、それが問われています。

 そこでお伺いいたします。

 今回、中核市では任意事業となった中間的就労の機会の提供ですが、本市は、中間的就労の場を、どのように確保していくのか、その方策についてお聞かせください。

 また、生活保護受給者・生活困窮者の方々への就労支援を円滑に行う上で、ほかの先進自治体のように、ハローワークの庁内設置は有効です。ハローワークの庁内設置を行う考えについてお聞かせください。

 最後に、貧困の連鎖を防止するための子供たちへの学習支援についてお伺いします。

 これまで、私は、何度も貧困の連鎖の防止のため、低所得者世帯の子供たちに着目した学習支援の必要性を訴えてまいりました。それが、今回の法律制定により、自治体の任意事業となります。平成22年度の内閣府の調査では、学歴別の貧困率は40歳代で、大卒が7.7%なのに対し高卒は14.7%、中卒28.2%と、学歴で顕著な差がございます。

 また、生活保護世帯の4世帯に1世帯の割合で連鎖が起こっていると報告もされています。生活保護世帯では、子供に日常的な学習支援が定着しないケースも多々見られることから、学習支援に加え、生活習慣の確立も含め手助けする自治体もございます。例えば、埼玉県生活保護受給者チャレンジ支援事業や高知県の高知チャレンジ塾における学習支援事業などは、学ぶべき先例でしょう。

 そこで、改めてお伺いいたします。

 貧困の連鎖防止のための学習支援に対する考えと、貧困の連鎖を断ち切ることに対する市長の御決意についてお聞かせください。

 大きな9番目に、子どもの貧困対策の推進に関する法律についてお伺いいたします。

 この法律は、子供の将来が生まれ育った環境によって左右されることがないよう、貧困の状況にある子供が健やかに育成される環境整備をするとともに、教育の機会均等を図るため、子供の貧困対策を総合的に推進することを目的として、国には大綱作成、都道府県には行動計画の策定が義務づけられました。

 本法律は、民主党が政権にあったころからの継続案件でもあり、これまで、チルドレンファーストを掲げ、子供の貧困問題を重要課題として取り組んできた私たちにとりましては、法律制定により、子供の貧困の連鎖、格差拡大解消に向けての大切な一歩が踏み出したことを大変うれしく思います。

 昨年、ユニセフが報告した世界の子供たちの貧困率調査の結果によると、日本の子供の貧困率は、OECD35カ国の中で9番目に高く、ひとり親家庭の貧困率に至っては最も悪くなっております。

 また、厚生労働省の発表によると、平成21年度の子供の貧困率は15.7%、子供のいる現役世帯では14.6%で、調査の始まった昭和40年から年々増加の傾向に歯どめがかかっておりません。

 ちなみに、貧困率とは、等価可処分所得の中央値の半分に満たない国民の割合なので、平成21年度は中央値が224万円で、貧困線は、その半分なので、112万円以下の世帯の割合となります。

 興味深いのは、ひとり親世帯の貧困率が21年度50.8%と大変高いのですが、それでも、ひとり親世帯の貧困率が一番高かったのは平成9年度の63.1%で、年々、大人が2人以上いる世帯での貧困率が上昇傾向にございます。日本の不安定雇用と低賃金、つまり、ワーキングプアの問題が、ここでも確実に反映されているといえます。

 また、「子どもの最貧国・日本」の著者が、OECD経済白書とユニセフレポートから算出した政府の所得移転の効果により、政府の施策が反映される前と後での各国の子供の貧困率の差を示したグラフでは、日本のみが、政府が介入した後のほうが子供の貧困率が上がっています。つまり、日本は、諸外国に比べ、手当や控除などの社会保障が、子供の貧困率を下げることにつながってはいないということです。

 北欧を初め、ヨーロッパの多くの国は、政府が介入する前の貧困率は、日本の貧困率より随分多いのにもかかわらず、手当や控除により貧困率がぐっと押し下げられています。

 これらの解消に向け、本法律では、地方自治体において、子供たちの貧困調査が義務づけられています。しっかりとした実態調査を行い、実行力のある対応施策の構築を行っていかなければいけません。法律の趣旨が実現されるよう努力していきたいと思います。

 そこで質問いたします。

 子どもの貧困対策の推進に関する法律制定に対する市長の御所見と、子供の貧困対策をしっかり進めていく市長の御決意をお聞かせください。

 また、子ども・子育て支援推進計画の策定に当たり、子供の貧困に関する実態調査を行う考えについてお聞かせください。

 大きな10番目に、道徳の教科化についてお伺いいたします。

 教育再生実行会議は、いじめ問題の対策の一つとして、道徳の教科化を提案しています。しかしながら、市町村教育長へのアンケートによると、反対が6割を上回っています。反対の大きな三つの理由は、学習状況の評価が困難であること、教育活動全体を通した道徳性を高めるという理念が揺らぐこと、そして、一定の価値観を子供たちに強制することになるからというものです。

 私も、一定の価値観を子供たちに強制することが、いじめ対策にはならないとの思い、また、教科書の選定が大変困難であるという思いから、教科化に関しては反対の立場です。

 そこで教育長にお伺いいたします。

 道徳の教科化に対する教育長の御所見をお聞かせください。

 最後の大きな項目──いじめ防止法と、いじめ防止条例の制定についてお伺いいたします。

 さて、本国会でいじめ防止法が成立予定となっており、現在、議論が進んでいるところです。法案が一本化されたと聞いております。

 大津の痛ましい事件に端を発した、いじめ対策ですが、いじめに苦しむ子供たちの救いとなるよう、ぜひとも実行力のある法律の一日も早い制定を望むものです。

 しかしながら、一方において、与党案は、さまざまな圧力に遭い、人権をめぐる議論などにおいて下方修正されたと聞いており、その内容を注視していく必要がございます。

 さて、地方自治体においても、いじめ防止に関する条例の制定が進んでいるところです。例えば可児市、また大津市などですが、横浜市でも間もなく制定されると聞いております。

 私は、いじめは人権侵害の一つだと思っております。私も小学校時代、ひどいいじめを受けたことがございます。その後、小学校・中学校ともに同じ校区で生活しなければならなかったこと、また、同じ高校に、いじめの加害者が進学したことで、私は、学生時代、気持ちが晴れたことがなかったように思います。

 私は、当時は、不登校にも自傷行為にまでも至らなかったけれども、いじめの影響は、20歳ごろから複数年にわたり、拒食症という形になってあらわれました。いまだに、当時の加害者に会うと、その後も、しばらくの間、精神的な苦痛は続きます。

 いじめを受けた被害者は、自尊心や自信をなくし、自己肯定感を形成することが困難になります。ゆえに、その後の人生において、ささいなことでもつまずき、傷つきやすくなり、しばしば鬱病を初めとする精神気分障害を発症しやすくなったり、ひどくなると自傷行為を繰り返したりしています。

 実際に自殺に至るまでの気持ちに追い込んでいますので、いじめは、その子供たちの一生を狂わせる深刻な問題です。

 また、最近の研究によりまして、深刻ないじめを受けると、いじめ脳という脳になると報告されています。脳の扁桃核の一部に損傷ができ、穴があくそうです。その脳の損傷により、心や体に異変が生じると科学的に証明されています。

 また、いじめによる加害者にも、いじめっ子脳というのがあるそうです。いじめにより高揚感が増してしまう。そうなると一種の病気ですから、加害者を早く更正させなければ、被害は継続・拡大されていきます。

 私たち大人は、複雑化・悪質化、そしてネットいじめなど、さらに見えにくさを増すいじめによって、一人で孤独を抱え、苦しむ子供たちを一日も早く救わなければなりません。

 高松で暮らす子供たちが、いじめの加害者、そして被害者にならないよう、また、先生方が、その対応で一人で悩まないようにするためにも、本市独自のルールづくりが必要だと思います。

 また、さまざまな自治体に設置されている、いじめ対策の第三者機関の常設も検討課題です。なぜなら、加害者への厳しい処罰は、学校関係者では出しにくい傾向がございますし、保護者とのかかわり方も困難なため、関係者ではない専門家などによるスーパーバイズは有効です。

 高松市の昨年のいじめ認知件数は、小学校で31件、中学校で87件でした。しかしながら、香川県も高松市も、児童生徒の不登校が他自治体より高率で発生していることを考えれば、認知された件数より潜在的いじめ件数は多いと思われます。

 また、高松法務局が、いじめによる人権侵害の疑いがあるとして救済手続を開始した事例が、昨年だけで57件もございました。今、このときも、いじめに苦しんでいる子供たち、そして御家族が高松市内にはたくさんいる、そういう御認識と危機感で御答弁いただきたいと思います。

 そこでお伺いいたします。

 いじめは人権侵害の一つであると考えますが、教育長のお考えをお聞かせください。

 次に、国会で議論され、成立される予定のいじめ防止法案に対する教育長の御所見と、そして、最後に、本市の子供たちをいじめから守り抜くという強い思いを結集したいじめ防止条例の制定に対する御所見、そして、いじめ対策のための第三者機関の常設について、教育長のお考えをお聞かせください。

 以上で代表質問を終わります。御清聴ありがとうございました。



○議長(鎌田基志君) ただいまの34番議員の代表質問に対する当局の答弁を求めます。市長 大西秀人君。

  〔市長(大西秀人君)登壇〕



◎市長(大西秀人君) 34番岡野議員の代表質問にお答え申し上げます。

 まず、政治姿勢のうち、憲法第96条の改正による憲法改正の要件緩和に対する所見であります。

 改正手続について規定する日本国憲法第96条の改正につきましては、近く公示される参議院議員選挙の争点の一つとなる可能性もあり、以前にも増して議論が高まりを見せております。

 私は、憲法につきましても、時代の変化に応じて、我が国の国家運営にとって必要かつ有益な見直しは行われるべきものだと考えております。と同時に、国家の根本規範である憲法の改正には、特別に十分な国民的合意が得られることが必要であるものと存じております。

 改正手続規定とはいえ、憲法第96条の改正の議論は、とりもなおさず、憲法の本体規定の改正の是非の議論とも密接にかかわってまいりますことから、先行して見直すべきであるとする趣旨につきまして、国民に十分な情報提供が行われるとともに、引き続き、国会を中心として、広く国民レベルでの議論が展開され、大きなコンセンサスが得られるような政治的努力がなされていく必要があるものと存じております。

 次に、橋下大阪市長の一連の発言に対する所見についてであります。

 日本維新の会共同代表の橋下大阪市長の、いわゆる従軍慰安婦問題をめぐる発言につきましては、沖縄の在日米軍に風俗業の活用を促した発言と相まって、女性を初め、多くの人々の人格を否定し、人権を侵害しているなどとして国内外から批判が相次いだところでございます。

 私といたしましては、報道等を通じて仄聞しているだけで、発言の真意や詳細は承知いたしておりませんが、報道内容のとおりだとすれば、公人の言葉としては配慮に欠け、女性蔑視や人権侵害にもつながりかねず、理解しかねるものであると存じます。

 次に、教育再生実行会議の提言に対する所見についてであります。

 国の教育再生実行会議が取りまとめた第2次提言におきましては、地方教育行政の権限と責任の明確化を初め、国・都道府県・市町村の役割の明確化と権限の見直し、地方教育行政や学校運営に対する地域住民の意向の適切な反映の三つを柱とする教育委員会制度改革の方向性が示されたところでございます。

 特に、教育行政の責任体制の明確化を図るため、市長が議会の同意を得て任免する教育長に、教育行政の責任者としての権限を集中させることを初め、市長と教育長の一層の連携強化や、教育委員会を、現在の合議制の執行機関から、教育の基本方針等を示し、執行状況をチェックする機関に見直すことなど、市長と教育長・教育委員会との新たな関係も示されております。あわせて、教育内容や教職員人事等における教育委員会の政治的中立性や安定性等の確保も、引き続き重要であるとされております。

 私といたしましては、今回の地方教育行政における責任と役割の明確化など教育委員会制度の改革案の方向性は、今日の、さまざまな教育課題に、より迅速かつ的確に対応する上で意義あるものであり、一定の評価ができるものと受けとめておりまして、今後、中央教育審議会での議論や国の動向を十分に注視してまいりたいと存じます。

 また、全国市長会等地方六団体の意見書に対する所見についてであります。

 今回の教育再生実行会議の提言では、教育長が、地方教育行政の責任者として教育事務を行い、首長は、教育長の任免権は有するものの、直接、指揮監督する権限は有しないものとされております。

 他方、地方六団体としては、住民の負託を得ている市長と教育長の関係について、指揮監督権も一体のものとして認められるべきとの意見を提出しているところでございまして、私といたしましても、今後、中央教育審議会において、この指揮監督権の意見を中心に、それを十分に踏まえた議論が行われるべきものと存じております。

 次に、行財政改革のうち、広島県方式の事業レビューに対する所見と導入する考えについてであります。

 広島県の事業レビューは、総合計画に掲げる施策を着実に推進するため、施策マネジメントの一環として実施しているもので、その特色は、事業仕分けのように、多数決による不要や要改善などの判定を行わず、レビューで出された意見などを踏まえて事業の見直しなどを行うものでございます。

 この事業レビューは、対象となる施策が、特に重点を置く4施策程度に限られておりまして、私といたしましては、施策マネジメントの一手法として参考とはなりますものの、総合計画に定める全ての施策を対象としている本市の行政評価における外部評価としては、そぐわない手法であるものと存じております。

 本市では、今年度、これまで、外部評価として実施してきた事業仕分けと、本市の行財政改革推進委員会で実施しております外部評価を統合して、より市民参加と公開性を高めた高松市公開事業評価を実施することとしております。

 お尋ねの、広島県方式の事業レビューの導入につきましては、考えておりませんが、今後、予定しております公開事業評価の状況も踏まえながら、外部評価の、さらなる改善に取り組んでまいりたいと存じます。

 次に、広島県方式の施策評価システムによる施策マネジメントに対する所見と、本市に取り入れる考えについてであります。

 広島県では、先ほどの事業レビューの導入にあわせ、施策ごとに設定した当該年度の目標の達成見込みをチェックするとともに、目標に対する事業の効果や貢献度を評価した上で、事業内容の改善や組みかえ等により翌年度予算に反映させるという施策マネジメントを実施しております。

 この手法は、現年度の施策に対する点検評価を直ちに実施し、翌年度予算に反映させることに特色があるものと存じております。

 本市のまちづくり戦略計画は、今年度から、内部評価である施策評価結果と事務事業評価結果を関連づけるとともに、外部評価である市民満足度調査結果を考慮しながら策定することといたしております。

 特に、評価結果の低い施策に関係する事業につきましては、年度途中における実施状況も確認をしながら、施策目標の達成に向け、新たな事業展開なども含めて見直しを行い、次年度の事業計画や予算に反映させることとしているところでございます。

 このようなことから、広島県方式の施策マネジメントを取り入れることは考えておりませんが、今後、政策評価導入に向けた行政評価システム見直しの中で、広島県の事例等も参考にしてまいりたいと存じます。

 次に、ファシリティマネジメントの考え方を取り入れ、さらに最適化を目指した市営住宅長寿命化計画の修正版を策定する考えについてであります。

 本市では昨年3月に、国の策定指針に基づき、計画的で効率的な維持管理による市営住宅の長寿命化とライフサイクルコストの削減を目的に市営住宅長寿命化計画を策定し、市営住宅の適切な管理運営に取り組んでいるところでございます。

 一方、昨年9月には、本市として、市有施設の保有総量の最適化や既存施設の長寿命化の推進、維持管理経費の削減などを目的とするファシリティマネジメント推進基本方針を策定したところでございます。

 今後、この基本方針を踏まえ、施策長寿命化指針を初め、公共施設再編整備計画、さらには、施設ごとの長期保全計画の策定などを行い、全庁的にファシリティマネジメントを推進することといたしております。

 このようなことから、現行の市営住宅長寿命化計画につきましても、先ほど申し上げました、今後、策定する施設長寿命化指針などを踏まえるとともに、県との協議や民間事業者との連携など、御提言の趣旨にも留意しつつ見直しを検討してまいりたいと存じます。

 次に、防災対策のうち、南海トラフ巨大地震対策の報告書に対する所見についてであります。

 先月末に中央防災会議の作業部会が公表した最終報告書には、南海トラフの最大クラスの巨大地震や津波は、1000年に1度あるいは、それよりも、もっと発生頻度が低いものであるが、行政・企業・地域・住民等の個々の果たすべき役割を踏まえた対策を特に重視し、万全を期する必要があると記されております。

 こうしたことから、私といたしましては、香川県や四国地方整備局など関係機関や地域コミュニティ協議会などと一層の連携強化や役割分担の明確化を図りながら、今回の最終報告書に盛り込まれた人命を守るための避難対策を初め、家庭での備蓄量増加の啓発、避難所対策、地元企業による事業継続計画の策定支援など、種々の取り組みを積極的に推進していく必要があると存じております。

 また、国の最終報告書や香川県地域防災計画の修正内容を、今年度修正予定の本市の地域防災計画に、どのように反映させるのかについてであります。

 今回の中央防災会議の最終報告の内容も踏まえ、今後、国において地震対策大綱がまとめられる予定でございますことから、国の防災対策や県の地域防災計画との整合性を図りながら、本市の地域防災計画に反映してまいりたいと存じます。

 次に、災害時に要援護者台帳が活用されるための方策についてであります。

 本市では、平成20年度から災害時要援護者台帳への登録を開始し、以降、毎年、追加更新を重ねるとともに、コミュニティ協議会などの地域支援組織に提供し、災害時はもとより平常時においても活用していただいております。

 御質問にありますとおり、登録率は約34%と、条例により対象者全員を台帳に登録している神戸市などと比べますと大きな差があり、引き続き、広報誌などを通じて個人情報の提供に理解を求めながら、要援護者が適切に登録され、必要な支援が受けられるよう取り組みを強化してまいりたいと存じます。

 一方で、いざというときに台帳が有効に活用されるためには、地域支援組織が台帳を持つだけではなく、使うものになっていること、また、そのためには、日ごろから地域における人間関係を築いておくことが必要でございまして、平常時から台帳を活用した防災訓練や見守り活動が地域の中で行われることが極めて重要であります。

 また、台帳整備を始めてから5年が経過しており、台帳の利用や取り扱いについて地域間で差異も生じてきております。このため、今後、コミュニティ協議会はもとより、地域の事情に精通した関係者等とも、これまで以上に連携・協力を密にするとともに、地域格差の解消に向け、地域に対して先進的な取り組み事例を紹介するなど、台帳の活用について積極的に働きかけてまいりたいと存じます。

 次に、災害時に地域格差がなく、地域住民によって避難所の開設・運営を行うための方策についてであります。

 大規模災害発生時には、地域での自主的な避難所の運営が必要であることを踏まえ、本市では、平成22年度に、避難所運営の手引きを各地域コミュニティ協議会に配付し、地域の実情に応じて、災害時の役割分担などについて検討し、必要な対策を講じるよう依頼しているところでございます。

 また、昨年度からは、地域において迅速に避難所の開設が行えるよう、避難所や津波避難ビルに指定している小学校などの緊急時用のかぎを、コミュニティセンターで保管することといたしております。

 また、女性の視点からの対策の必要性から、昨年度に引き続き、防災女性チームによる検討を進めるほか、避難所運営における女性の積極的な参画につきまして、市政ふれあい出前トークなどで啓発をしているところでございます。

 さらに、今年度からは、地域の実情に応じた災害応急体制の確立のため、地域コミュニティー継続計画の策定を支援するとともに、避難所の開設や運営に関する実践的な防災訓練を実施しているところでございます。

 今後におきましても、地域住民の防災・減災意識を一層高め、全ての地域において円滑な避難所運営が図られるよう努めてまいりたいと存じます。

 次に、高松市民健康推進条例(仮称)の制定のうち、先進自治体の条例制定の動きに対する所見についてであります。

 近年、高齢化社会の進展等に伴い、生活習慣病や認知症の増加など、健康に関する、さまざまな課題が生じております。それとともに、健康に関する住民ニーズも増大かつ多様化しているところであり、そのような状況を受けて、市民が健康で長生きできる環境づくりの推進などを目的に、市民や事業者・行政等の、おのおのの役割や責務を定めた条例を制定する自治体が徐々にふえてきております。

 条例を制定するか否かは、自治体それぞれを取り巻く環境や実情に応じた判断であろうかとは存じますが、健康に関する行政施策の、さらなる充実強化は、いずれの自治体におきましても重要課題として取り組むべきものであると認識をいたしております。

 次に、高松市民健康推進条例(仮称)の制定についてであります。

 本市におきましては、全ての市民が健やかで心豊かに暮らすことのできる活力ある社会を目指し、健康増進法に基づく計画として健やか高松21を策定し、広く市民に健康づくり運動の普及啓発を行っております。

 さらには、運動や食生活、歯の健康などに関する各種の施策・事業に総合的に取り組むほか、高齢者保健福祉計画や国民健康保険条例等に基づき、各種健康に関する施策・事業を実施しているところでございます。

 御提言の、市民が健康に生活を続けるための、さまざまな取り組みの推進や、国保・介護保険料の適正化などを目的とした高松市民健康推進条例(仮称)の制定につきましては、現在のところ考えておりませんが、御質問の趣旨も踏まえ、地域において、全ての世代が健やかに生き生きと暮らせるよう、個々の目的に応じ、より実効性の高い施策事業を実施し、市民の健康づくりを推進してまいりたいと存じます。

 次に、高松医療圏における身体合併症患者に対する医療提供体制のうち、第6次香川県保健医療計画における精神疾患のうち、身体合併症に対する受けとめについてであります。

 精神科医療における県の役割につきましては、本市の病院事業管理者や市民病院院長が、機会あるごとに、その重要性を県に働きかけてまいっております。

 このこともあり、第6次香川県保健医療計画では、高松医療圏における身体合併症患者の受け入れ態勢の確保を優先課題の一つに掲げ、香川大学医学部への精神医学に係る寄附講座や、総合病院・精神科病院・精神科診療所等で構成する地域精神科医療連携体制推進協議会の設置などにより対応することといたしております。

 具体的には、本年4月から、寄附講座による精神科医師2名が本市市民病院に派遣されましたが、現在、常勤医1名となった精神科医師の負担軽減には寄与するものの、抜本的な解決策とはなっておりません。

 私といたしましては、新病院が、自治体病院として、身体合併症患者にも対応した病床を確保し、可能な範囲で受け入れる責務があるものと認識をしており、それに沿って施設整備を行っているところでございます。

 また、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律におきまして、都道府県は精神科病院を設置しなければならないと定められておりますことから、香川県には、さらに大きな責任があるものと考えており、今後、設置される、先ほど申し上げました推進協議会におきまして十分議論される必要があるものと受けとめております。

 次に、新病院移転後、高松医療圏においては、身体合併症患者を診る病床が新病院の4床だけになるが、これで十分か。また、安心できる医療提供体制構築に向けた本市の責任についてであります。

 新病院では、精神病床を設置せず、入院が必要となる身体合併症患者につきましては、一般病床の個室などで、可能な範囲において対応することとしており、精神科医師の数や現市民病院の状況を踏まえ、救急病床のうち4床の活用を想定しているところでございます。

 しかしながら、高松医療圏における身体合併症患者の受け入れは、新病院の4床だけで対応できるものではなく、全県的な総合病院・精神科病院・精神科診療所等の連携を図るとともに、本市的な課題である精神科勤務医の確保につきまして、病院当局だけではなく、議会の御理解も得て、県・市など関係機関が一体となって取り組んでいく必要があると考えております。

 このことから、先ほど申し上げました新病院での対応とともに、推進協議会の議論において、リーダーシップを発揮し、安心できる医療提供体制構築の一翼を担うことで本市の責任を果たしてまいりたいと存じます。

 次に、生活保護費の引き下げと生活保護法の改正のうち、生活扶助費引き下げに関する周知徹底についてであります。

 生活保護基準の見直しは、平成20年以降の物価動向を勘案しながら、一般低所得者世帯の消費実態との検証結果に基づき、年齢・世帯人員・地域間のゆがみを調整するものとして本年8月から実施されることとなっております。

 このため、保護受給者には、去る3月に保護基準の見直しがあることを既に周知しておりますが、さらに来月──7月には、保護費変更の決定通知書並びに制度改正のお知らせ文を送付することといたしております。

 また、今後、ケースワーカーの定期訪問時等においても随時説明するなど、周知の徹底に努めてまいりたいと存じます。

 次に、生活扶助費引き下げによる就学援助制度その他関係する施策や事業の市民生活への影響についてであります。

 国におきましては、生活扶助基準の見直しに伴い、就学援助制度のほか、関係する施策や事業につきまして、できる限り影響を及ぼさないようにすることが対応方針とされております。

 これを受け、本市といたしましても、就学援助制度におきましては、要保護者及び準要保護者の認定について、これまでの基準で対応しており、その他関係する施策や事業につきましても、それぞれの制度の趣旨や目的を十分考慮しながら対応をしているところでございます。

 26年度以降につきましては、国の方針が、まだ示されておりませんことから、今後とも、国の動向を注視しながら適切に対応してまいりたいと存じます。

 次に、生活保護法の改正に対する所見についてであります。

 昨今、保護受給者が増加する中で生活保護制度の矛盾点が顕在化し、不正受給の問題や制度に対する国民の信頼感が薄れてきている状況などから、このたび、就労による自立の促進、不正・不適正受給対策の強化、医療扶助の適正化等を柱とする生活保護法の改正法案が、現在、参議院で審議されているところでございます。

 私といたしましては、今回の改正案は、保護業務を担う現場等の意見をくみ取る中で、国民の信頼に応えるべく、所要の措置を講じたものとして一定の評価ができるものと存じます。

 あわせて、今国会に提出されております生活困窮者自立支援法案とともに、生活困窮者を支える重層的なセーフティーネットとして有効に機能することを期待するものでございます。

 また、申請から受給開始において、これまでと差異はあるかについてであります。

 今回の改正案は、保護申請書記載事項や提出書類の明文化等を図ろうとするものでございますが、実務上は、これまで、症例や生活保護手帳などに基づき取り扱われていたものでございまして、改正後も、基本的に変更はないものと存じております。

 また、改正による保護受給者及び申請者への影響についてであります。

 今回の改正案は、支援が必要な人には確実に保護を実施するという制度の基本的な考え方を維持しつつ、国民の制度への信頼に応えるため、さまざまな措置が検討されたものでございます。

 このことから、申請手続や支給開始の判定基準が適正に運用されることを前提として、真に保護が必要な要保護者に対し、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立の助長につながるものと存じております。

 次に、生活困窮者自立支援法のうち、同法に対する所見についてであります。

 今国会で成立が見込まれます生活困窮者自立支援法案は、昨今、特に、就労可能な年齢層の生活困窮者が増加していることを背景に、自立に向けての相談や就労準備支援・就労訓練などの事業を実施し、自立支援の強化を図ろうとするものでございます。

 私といたしましては、これまで、生活保護に至る前の層に対し、必ずしも、きめ細やかな支援が行われていたとは言えないと認識しているところでございまして、このたび、そうした生活困窮者に光を当てて、いわば第二のセーフティーネットとして、新しい生活支援制度が創設されることは大変意義深いものと存じております。

 今後、生活保護制度とともに、新しい生活支援体系として、生活困窮者への効果的な対策を講ずることができるものと期待をいたしているところでございます。

 また、生活困窮者の支援に向けた抱負であります。

 国におきましては、必須事業であります自立相談支援事業や、任意事業の就労促進のための支援事業等について、平成27年度の法施行までにモデル事業を展開し、課題等を整理し、制度設計に反映させていくことといたしております。このモデル事業の実施に当たりましては、人材の確保や実施体制の整備など、多くの課題があるものと存じます。

 私といたしましては、生活困窮者への対策は、喫緊に対応すべき重要な課題の一つであると認識しておりますことから、今後、このモデル事業にも積極的に取り組むなど、生活困窮者の支援に努めてまいりたいと存じます。

 次に、法による相談窓口の設置に当たり、新たな室や係を設置する考えについてであります。

 自立相談支援事業は、一部の地方自治体がモデル事業として実施してきたパーソナルサポートサービス事業等を参考に、さらに発展させ、構築されたもので、取り扱う内容が、就労や経済的な問題を初め、家族関係をめぐる問題、健康問題など複雑多岐にわたることが想定をされます。

 このようなことから、専門的資質を有する人材の確保を含め、組織体制や業務執行のあり方について、今後、先進事例を参考にしながら検討してまいりたいと存じます。

 次に、地域包括支援センターごとに支援員を配置する考え方についてであります。

 自立相談支援事業は、生活に困窮する全世代を対象とするのに対し、地域包括支援センターは、基本的に高齢者を対象とし、介護予防や相談支援業務などを行うものでございます。

 対象者の捉え方は異なりますが、実際は、かなりの重複が考えられますことから、地域包括支援センターへの支援員配置につきましては、先ほど申し上げました組織体制のあり方とあわせ、今後、検討してまいりたいと存じます。

 次に、中間的就労の場を確保するための方策についてであります。

 今回の法案では、中間的就労は、中核市である本市の場合は、市長が認定をして運営の適正性の確保を図ることとされている社会福祉法人やNPO・民間企業等の自主事業として実施されるものであり、同時に市は、その立ち上げに係るノウハウの提供等の支援も行うこととされております。

 この中間的就労は、生活困窮者の社会的な自立の促進を図る上で有効な方策とは存じますが、事業実施の受け皿が少なく、また、実施上のノウハウの蓄積も十分でないなど多くの課題がございます。

 このため、事業形態や支援の方法等につきまして、今後、先進事例を参考にしながら検討してまいりたいと存じます。

 次に、ハローワークの庁内設置の考えについてであります。

 本市では、福祉から就労支援事業などハローワークと連携した就労支援事業において、昨年度、支援対象とした保護受給者135人のうち、およそ70%に当たる94人が就職に至るなど、就労促進に大きな成果が得られたところでございます。

 このことから、福祉事務所内においてハローワークの職員を配置をし、職業相談等に応じる窓口につきましては、設置をする方向で、現在、関係機関と調整・協議を進めているところでございます。

 次に、貧困の連鎖を防止するため、子供たちへの学習支援に対する考えについてであります。

 私といたしましては、保護受給世帯で育った子供が、成人後、再び生活保護を受ける状況になる、いわゆる貧困の連鎖の実態があることに鑑み、保護受給世帯の自立助長のために学習支援は必要であるものと存じております。

 本市では、これまでも、生活保護受給世帯に対し、ケースワーカー等による子供の進学・進路などに関する指導・相談を実施するほか、教育委員会による個別補充学習──マイスタディへも積極的に参加するよう働きかけるなど、きめ細やかな対応に努めてまいったところでございます。

 今回の生活保護制度の見直しにおきましては、進学支援策として、専修学校や大学等への就学を目的に、保護費の一部を預貯金等とすることを認めるなど、生活保護世帯の子供への自立支援の取り組み強化を図るとともに、自立支援法案におきましても、生活困窮者の子供に対する学習支援が盛り込まれております。

 こうしたことから、今後、今国会で成立が見込まれる子供の貧困対策の推進に関する法律案も踏まえ、子供の貧困の連鎖を防止するため、教育委員会と連携を図りながら、学力向上につながる支援策を検討してまいりたいと存じます。

 また、貧困の連鎖を断ち切ることに対する決意についてであります。

 いわゆる貧困の連鎖は、高等学校等への進学率の低さや生活習慣等に大きな要因があるものと存じております。

 私といたしましては、この連鎖を断ち切るためには、生活保護世帯を含む生活困窮者世帯の子供に対する学習支援を初め、高校中退防止のための生活相談や社会性を身につけるための日常生活支援の充実のほか、親に対する養育相談等の実施など総合的な支援が重要であると存じております。

 今後とも、これらの支援につきましては、関係機関等と連携を図りながら、これまで以上に積極的に取り組んでまいりたいと存じます。

 次に、子どもの貧困対策の推進に関する法律のうち、法律に対する所見についてであります。

 現在、国会において審議中の子供の貧困対策の推進に関する法律案は、子供の貧困対策に関し、基本理念を定め、国や地方公共団体等の責務を明らかにするとともに、基本的施策を定めることにより、子供の貧困対策を総合的に推進しようとするものでございます。

 国民生活基礎調査でも明らかなように、平成15年以降、子供の貧困率は上昇傾向にあります。私といたしましては、この法律の制定により、子供の貧困の状況が適切に把握をされ、必要な教育支援や生活支援、保護者への就労支援などが総合的に推進されることにより、全ての子供が健やかに育成される環境の整備と、教育の機会均等が一層図られる土壌づくりが進むものと存じているところでございます。

 また、子供の貧困対策に取り組む決意についてであります。

 私といたしましても、この法律の制定後に、国が定める子供の貧困対策に関する大綱を踏まえるとともに、国や県・関係機関等と連携をしながら、本市の状況に応じた施策を展開をし、子供が、家庭の貧困のために、教育を初めとする文化的生活を営む機会から排除されることがないよう対応してまいりたいと存じます。

 一方、本市におきましては、子ども・子育て条例に基づき、子ども・子育て支援推進計画を策定することといたしております。

 今後、この計画の策定過程におきましても、貧困の状況にある子供を含め、全ての子供が幸せに暮らせるよう、幅広い視点から施策や取り組みを検討してまいりたいと存じます。

 次に、子ども・子育て支援推進計画の策定に当たり、子供の貧困に関する調査を行う考えについてであります。

 法案では、子供の貧困に関する調査及び研究に関する事項について、法制定後に、国において定める大綱の中で示されることとなっておりますが、子供の貧困の状況を把握することは重要な課題であると存じているところでございます。

 このようなことから、今後、御提言の趣旨も踏まえ、子ども・子育て支援推進計画の策定に当たり、子育て家庭の実態やニーズを把握するために実施をすることといたしておりますアンケート調査とあわせて、可能な限り、子供の貧困の状況の把握に努めてまいりたいと存じます。

 なお、その他の件につきましては、病院事業管理者並びに教育長から答弁いたしますので、よろしくお願いをいたします。



○議長(鎌田基志君) 病院事業管理者 塩谷泰一君。



◎病院事業管理者(塩谷泰一君) 34番岡野議員の代表質問にお答え申し上げます。

 高松医療圏における身体合併症患者に対する医療提供体制のうち、新病院の4床が満床時に、新たな緊急を要する身体合併症患者が発生した場合の対応についてであります。

 市民病院での身体合併症患者も含めた救急患者の受け入れは、現在、患者の病態や重症度、当直医師の専門性、さらには、病床の空室状況などを総合的に判断し、その可否を決定しているものでございます。

 一方、既に入院している身体合併症患者につきましては、弾力的な病床管理により、極力、ベッド移動のないよう配慮しているところでございます。

 新病院におきましても、同様の対応をとることとしておりますが、新規の身体合併症患者の受け入れや、既存の入院患者の移動が、どうしても必要な場合には、医師の判断のもと、一般病棟の個室などで対応してまいりたいと存じます。



○議長(鎌田基志君) 教育長 松井 等君。



◎教育長(松井等君) 34番岡野議員の代表質問にお答え申し上げます。

 道徳の教科化に対する所見についてであります。

 いじめなど児童生徒の問題行動が社会問題となる中で、道徳教育の重要性が改めて指摘されており、現在、教育再生実行会議の第一次提言を受け、文部科学省における道徳教育の充実に関する懇談会において、道徳の教科化についての検討が進められております。

 道徳について、学習指導要領におきましては、自分自身に関すること、他の人とのかかわり、自然や崇高なものとのかかわり、社会や集団とのかかわりの四つの視点から、人として身につけておくべき規範意識や人と人とのかかわりの大切さなどを学ぶものとされており、次世代を担う児童生徒の心を育む上で大きな意義を持つものと考えております。

 本市におきましては、道徳的実践の場として、挨拶運動や掃除教育などの心を育む体験活動を取り入れたり、魅力的な教材を開発・活用したりするなど創意工夫ある指導を行うとともに、道徳の時間を保護者に積極的に公開したり、その学びを学校だより等で発信したりすることによって、家庭や地域と連携を深めながら子供の道徳性の育成に努めているところでございます。

 道徳の教科化につきましては、道徳教育の抜本的な充実を図るために検討が進められておりますが、評価のあり方や教科書、教員免許の問題など、さまざまな課題もありますことから、今後、国の動向を注視してまいりたいと存じます。

 次に、いじめ防止法と、いじめ防止条例(仮称)制定のうち、いじめは人権侵害という考え方に対する所見についてであります。

 いじめは、人間として絶対に許されないものであり、いじめを受けた児童生徒の心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を及ぼすとともに、教育を受ける権利など人権を著しく侵害するものであると認識いたしております。

 次に、いじめ防止法案に対する所見についてであります。

 いじめ防止に関する法案につきましては、現在、国会において審議中でございまして、いじめ防止対策を総合的に推進することを目的としたものであると伺っております。

 私といたしましては、この法律が制定されることにより、国や地方公共団体・学校・地域住民、家庭等が連携し、それぞれの立場において果たすべき役割などが再認識できるものと考えておりまして、今後、法案審議の動向を見守ってまいりたいと存じます。

 また、本市独自のいじめ防止条例(仮称)の制定、いじめ対策のための第三者機関を常設する考えについてであります。

 本市では、いじめの問題に適切に対応できるよう、スクールカウンセラーを初め、ハートアドバイザーやスクールソーシャルワーカーなど、さまざまな人材の配置や、教育相談活動の充実を図り、子供たちの学校生活を多方面から支援するよう努めているところでございます。

 また、いじめのない学校づくりに向け、昨年度から全小中学校において、「強めよう絆月間」を設定し、児童会や生徒会が中心となって、いじめについて真剣に考え、いじめは絶対に許されないことを共有し合う、いじめ防止の自主的な取り組みを行っております。

 さらに、本年4月に、保護者に対しては、家庭との連携を強化するための啓発資料を作成・配付するとともに、各学校に対しては、いじめ問題等に適切に対応するため、取り組みチェックリストなどを新たに追加した問題行動等対応マニュアル改訂版を配付したところでございます。

 いじめは、どの学校でも、どの子にも起こり得る問題であることを認識し、いじめの早期発見・早期対応に努めることが求められておりまして、組織を生かした丁寧な対応をし、いじめ問題の解決を図ることが肝要であると存じております。

 このようなことから、各学校におきましては、いじめを把握した場合、第一に被害者の立場に立ち、思いを共感的に受けとめて、学校は、徹底して、いじめから守り通すことを伝え、心のケアを図るよう努めているところでございます。

 それと同時に、加害者へは、心理的な孤立感・疎外感を与えることがないよう、一定の教育的配慮のもとに、いじめが他者の人権を侵す行為であることに気づかせ、他人の痛みを理解できるようにする指導を継続して行っております。

 その一方で、いじめの加害者が明確でない場合にも、被害者を全力で守ることはもちろんのこと、関係の児童生徒の人権にも配慮しながら、いじめは絶対に許されないという基本認識のもと、いじめの問題解決に向けて粘り強く取り組んでいるところでございます。

 また、いじめをはやし立てたり傍観したりする行為も、いじめる行為と同様に許されないということや、いじめを大人に伝えることは正しい行為であるという認識を児童生徒に持たせるよう指導に努めております。

 いずれにいたしましても、学校・家庭・地域・関係機関との連携を図りながら、子供たちにしっかりと向き合い、いじめの未然防止に向けた、これまでの取り組みを継続的に行うことが最も重要であると存じております。

 御質問の、いじめ防止条例(仮称)制定と第三者機関の常設につきましては、いじめ防止条例に関する他市の先行事例による効果等を検証するとともに、現在、国会で審議されております法案の中に、いじめ対策機関の設置についての条項も盛り込まれておりますことから、今後、法律制定の動向を見きわめてまいりたいと存じます。御理解賜りたいと存じます。



○議長(鎌田基志君) 以上で当局の答弁は終わりました。

 再質問はありませんか。──御発言がないようでありますので、以上で34番議員の代表質問は終わりました。

 お諮りいたします。

 本日の会議は、これで延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(鎌田基志君) 御異議なしと認めます。よって、本日の会議は、これで延会することに決定いたしました。

 なお、明6月14日の継続市議会は、午前10時に会議を開きます。

 本日は、これにて延会いたします。

      午後2時37分 延会

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地方自治法第123条第2項による署名者



         議      長





         議      員





         議      員