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平成26年[2月定例会]経済委員会[農政水産部] 本文




2014年03月12日:平成26年[2月定例会]経済委員会[農政水産部] 本文

大山委員長  理事者の説明は一昨日の委員会で聴取しておりますので、直ちに質疑、質問を開始いたします。


氏家委員  私からは、地域を支える集落営農の推進と、「おいでまい」の販路拡大と生産振興の2点について質問させていただきます。
 まず、地域を支える集落営農の推進についてお尋ねをいたします。
 本県では、この10年間で農業就業人口が約4割減少しております。また、基幹的農業従事者の平均年齢も69.4歳と全国平均を3歳上回っているなど、農業の担い手不足は一層深刻なものになっております。
 このような中、国は米の生産調整や経営所得安定対策の見直しなど農政の大転換を行うこととしており、このままでは生産条件が不利な本県におきましては、不作付地が増大し、集落や農村の荒廃に歯どめがかからず、地域の活力がさらに低下することが危惧されているわけであります。
 この悪い流れを食いとめるためには、地域農業の維持振興をしっかりと図っていくことが重要であると考えております。そのためには、やはり担い手の育成と農地の集積による生産性の向上が必要であることは論を待ちません。
 しかし、米麦を中心とした県内の土地利用型農業は、規模が零細で従事者も高齢化が目立ち、一部の認定農業者や農業法人などの大規模農家の育成だけでは今後の発展は望めないのが実態ではないかと思います。
 また、本県特有の事情といたしましては、約1万4000余りのため池や水路の維持管理のためにも、個人の農地を個々で管理するだけではなく、農地を集積し、集落営農法人などで管理する集落営農の組織化を推進し、生産性を高め、対応することがますます重要になってくるものと考えております。
 そのためには、農業者が集落を基本に将来の地域農業について徹底的に話し合い、一定の所得が確保できるように農地集積を進め、兼業農家、また定年帰農者など、多様な農業者が力を合わせて取り組んでいく機会をつくっていくことが急務であると考えております。
 このような中、県では農業・農村基本計画におきまして、平成27年までに250組織の集落営農組織を確保・育成するという目標を掲げて重点的に取り組まれているとお聞きいたしております。
 そこで、集落営農の組織化に向けたこれまでの取り組みについてお伺いいたしたいと思います。


川池農政水産部長  氏家委員の集落営農の推進についての御質問にお答えをいたします。
 地域を支える担い手として、集落営農の推進につきましては、平成23年度に策定した香川県の農業・農村基本計画に基づき、積極的に展開をしております。
 平成24年度には農業改良普及センターに集落営農担当を設置するとともに、東讃、中讃、西讃の各普及センターにそれぞれ1名を増員して、地域段階での推進体制を強化したところでございます。
 また、県単独で3200万円余の予算を計上し、集落営農の設立に向けた活動への支援や、生産活動の基盤となる農業機械・施設の整備に対する支援などの施策を創設したところでございます。
 さらに、平成25年度においては、その施策を大幅に拡充し、市町等が行う推進活動に対する支援も行うとともに、集落営農組織の新規設立や規模拡大の際に、集積した農地面積に応じた助成を行うなど、充実強化を図ったところでございます。
 また、平成25年度には、集落営農組織の新規設立を一層推進するため、集落営農に関係する庁内各課や農業改良普及センター、土地改良事務所に加え、JAや農業会議、県土地改良事業団体連合会などで構成する「集落営農・農地活用推進プロジェクトチーム」を設立したところでございます。このプロジェクトチームでは、集落営農組織設立の意向のある39地区を重点推進地区として、関係機関が一体となって情報を共有し、連携を密にして集中的に指導、支援を行ったところでございます。
 集落営農組織は、平成23年度までは設立数はほとんど増加せず、159組織であったものが、こうした取り組みなどにより、平成24年度には14組織、平成25年度には20組織と、集落営農組織の新規設立は着実にふえており、平成25年度末の集落営農組織数は、休眠状態であったものが活動を再開するなど、県下全体で202組織になる見込みでございます。


氏家委員  今の答弁によりますと、平成25年度には新たに20組織が設立され、既存組織の活性化や活動強化などによる追加を含めて、全体で202組織になるということでありますが、農政の大転換とか昨今の情勢を考えますと、より一層の取り組みが重要ではないかと考えております。
 このような中、我が党の代表質問において、知事から集落営農に関する施策の充実・強化について答弁があったわけではございますが、そのためには実効性のある取り組みが極めて重要であると考えております。
 そこで、具体的にどのような取り組みを今後行っていくつもりなのか、お伺いいたします。


川池農政水産部長  集落営農組織の設立に向けた今後の取り組みでございますが、生産調整の見直しや経営所得安定対策の見直しなどにより、遊休農地が今後ますます増加することを懸念しているところであり、これまで以上に農地の出し手がふえることが予想されております。
 この農地を、いわゆる認定農業者に集積し、経営の規模拡大を促進いたしますとともに、こうした認定農業者だけでは、ため池の維持管理も含めて、本県の農地・農村を維持していくことはなかなか難しいので、集落営農の推進を今まで以上に加速させ、平成26年度からは毎年30組織の集落営農組織の新規設立を図っていく必要があると考えております。
 そのため、集落営農の設立に向けた合意形成活動への支援を継続して実施いたしますとともに、集落営農組織を組織化する上で必要となる共同利用の格納施設や農業機械のほか、経営発展に必要な温室や定植機などの導入に対する支援を来年度は今年度よりさらに2000万円増額し、一層充実したいと考えているところでございます。
 また、集落営農組織の推進役となるリーダーを育成するために、集落営農塾を農業大学校におきまして新たに開校いたしますとともに、農業改良普及センターにおける集落営農の推進体制をさらに強化してまいりたいと考えています。
 また、これに加え、来年度新たに県単独の集積対策として、新規に集落営農組織を設立する場合に、農地利用集積計画を作成すれば、集積面積に応じて10アール当たり1万円を助成するとともに、その組織が法人化して、新たに整備する農地中間管理機構を通じて農地を集積した場合には、新たに10アール当たり2万円を助成するという取り組みをいたしたいと考えております。
 さらに、機構に配置する農地集積専門員も、地域において集落営農などの担い手の掘り起こしに加わってもらうこととしており、今後、こうした新たな農地集積対策の活用促進にも努め、集落営農の推進を積極的に展開してまいりたいと考えております。


氏家委員  施策はかなり充実していると感じておりますが、充実しているというだけではだめなので、やはり現場にしっかりと周知させることと、足を運ぶということをしてもらえればふえてくるのかなと思います。私の近所でも3組織目ができつつあります。農事法人なので10人ぐらいです。当初は琴平町でも1町1法人ということで進めていたのですが、なかなかそうはいきません。やはり小さいところから必要性をしっかり訴えてもらい、こういう施策がありますということもしっかりと説明して、これはいつも言うのですが、手を挙げてもだめでしたという助成にならないように、助成要件なども説明して、掘り起こしをしっかりと行ってもらいたいと思っております。強く要望しておきます。
 次に、「おいでまい」の販路拡大と生産振興についてお尋ねをいたします。
 2月13日に、平成25年度産「米の食味ランキング」におきまして、県オリジナル品種「おいでまい」が、「魚沼産コシヒカリ」や「山形県産つや姫」と同じく最高位の「特A」評価されたという大変に喜ばしい報道がなされました。
 さぬき米は、かつては近江米などと並ぶ良質米として評価されていたそうですが、最近の温暖化による影響を受け、今は1等米の比率が東京都や沖縄県と最下位を競い合うという感じで、かなり品質が低下してきているわけであります。また、全国的な米の需要が毎年8トン程度ずつ減少していることを考えますと、販売面においてかなり苦戦を強いられているのではないかと思っております。
 こうした中、「おいでまい」が食味ランキングで「特A」となったことが全国的に大きく報道され、県内外の消費者や生産者の強い関心を引いたところであります。
 また、県内の「おいでまい」生産者にとりましても、全国に通用する米として自信につながったのではないかと考えております。これまで、県では「おいでまい」のブランド力強化に向け、生産者や農業関係者と連携し、さまざまな取り組みを行っているわけでありますが、今回の評価結果も活用するなどして、さらにブランド化につなげることが重要であると考えております。
 そこで、今回の食味ランキング「特A」の獲得を受けて、今後、「おいでまい」の一層のブランド化や需要拡大にどのように取り組んでいかれるのか、お尋ねをいたしたいと思います。


川池農政水産部長  「おいでまい」のブランド化と需要拡大についてでございますが、2月13日に、いわゆる米の食味ランキングで「特A」の評価の報道後、県内においては3月10日から米の卸売業者や小売業者と連携して、懸賞つきの販売キャンペーンを開始いたしました。また、関西地域においては3月6日から卸売業者が専用の「特A」記念の精米袋を作成し、「おいでまい」の販売キャンペーンを展開しているところでございます。
 さらに、3月11日から、「特A」評価を県民の皆さんに広く周知し、販売促進に結びつけるため、新たに「おいでまい」のポスターやリーフレットを作成し、県内のJRや私鉄の全ての駅にポスターを掲示したところでございます。
 今後の「おいでまい」のブランド化と需要拡大につきましては、まず生産面においては、引き続き「特A」評価を獲得して、ブランド米であることを定着させるために、品質向上に向けた「おいでまい」生産者への栽培技術指導の徹底が必要なことから、平成25年産の栽培実績データを踏まえ、平成26年産の「おいでまい」の品質向上に向けた重点的な指導事項を整理いたしますとともに、「おいでまい」の作付に伴い増加した新規の認定栽培者、約140名に対する講習会等による指導の徹底を図ってまいりたいと考えています。
 また、指導者的な生産者である「おいでまい」のマイスター24名と協力した現地の巡回指導の強化や、さらには生産者における栽培管理を徹底するために、これまでの「おいでまい」生産圃場での看板掲示のほか、新たに生育状況が容易に確認できる生育診断用スケールを配付することとしております。
 また、販売面におけるPR活動といたしましては、これまでの「おいでまい」のイベントの開催や食の大博覧会への参加、またポスター、リーフレットの作成や掲示、CM、販売促進資材などの作成に加え、平成26年度から新たに県が実施している「うまいもん広め隊」に、新たに「おいでまい広め隊」を設置したいと考えております。また飲食店や宿泊施設での利用促進と「おいでまい」の取扱店を紹介するホームページの立ち上げや県外の米の卸売業者と連携した「おいでまい」の販売促進活動の展開、「さぬきうまいもん祭り大阪・東京」への参加、さらには東京の香川県アンテナショップ「せとうち旬彩館」のレストランにおいて、5月末まで御飯などの米については全て「おいでまい」を供給するなど、販売面におけるPRを強化して、県外の消費者に対するPRも積極的に行い、「おいでまい」の販路拡大と需要拡大に努めてまいりたいと考えております。


氏家委員  「おいでまい」の今までのブランド化、需要拡大に向けた取り組みについては、今の答弁で理解させていただいたわけでありますが、このブランド化を効果的に進めていくためには、やはり消費者の需要に見合う生産量の確保が重要であると考えております。
 平成27年の計画で1,000ヘクタールですが、それでも香川県全体からすれば、10分の1にも満たないぐらいの生産量でしかないのかなと思っております。既に、3月に入り水稲生産者も種子の準備や農業用機械の点検など、作付準備に入ろうとしている時期となっていることから、今後の取り組みに生産者もより一層気をもんでいるのかなと考えているわけであります。
 そこで、今後、「おいでまい」の生産振興にどのように取り組んでいかれるのか、まずお伺いいたします。
 さらに、「おいでまい」のブランドを定着させるとともに、一層の販売強化を図っていくためには、26年産につきましても、この食味ランキングで「特A」の評価をいただかなければいけないと思っております。
 そこで、26年産「おいでまい」の栽培指導をどのように行っていくのか、お伺いいたします。


川池農政水産部長  「おいでまい」の生産振興についての御質問でございます。26年産の作付計画につきましては、現在のところ、重点推進地区の綾川町においては約450ヘクタールが見込まれており、綾川町以外で公募し認定した生産者につきましては、25年産の270名から26年産では390名に増加し、約250ヘクタールの作付が見込まれており、全体で約700ヘクタールの作付見込みとなっているところでございます。
 さらに、今回の「特A」の評価に伴い、生産者の作付意欲も高まっていることから、引き続き800ヘクタールの作付面積の確保を目指して推進しているところでございます。特に、26年産の作付の推進に当たっては、綾川町ではカントリーエレベーターや育苗施設の活用を促進いたしますとともに、収穫時期が同じ「ヒノヒカリ」から「おいでまい」への作付転換を進め、その他の地域の認定生産者についても、作付面積の拡大を働きかけているところでございます。
 さらに、「特A」の評価を得たことから、今後、「おいでまい」の作付面積の大幅な拡大が必要でありますことから、27年産の作付計画面積1,000ヘクタールについても、綾川町以外の新たな重点推進地区の設定を検討しているところでございます。
 あわせて、26年産の栽培指導につきましては、「おいでまい」については一層の品質向上に向け、適期の田植え、適切な肥培管理や病害虫防除、またライスグレーダーのふるいを1.85ミリ以上の網目で使用するなどの指導を徹底したところでございます。26年産の栽培指導に当たりましては、25年産で多発した「いもち病」や「ウンカ」被害の対策を強化することとしており、栽培技術の高度化に努めますとともに、一層のブランド化に向けて、25年度に綾歌南部カントリーエレベーターに導入された色彩選別機も活用してまいりたいと考えています。
 さらに、26年産においても「特A」の評価が引き続き得られますよう、農業改良普及センターを中心に栽培技術に優れた「おいでまいマイスター」の協力のもと、展示圃場の設置や現地講習会、現地巡回指導などのきめ細かな栽培指導を行ってまいりたいと考えております。


氏家委員  現場でいろいろ聞きますと、かなりしっかりとした指導をされているということで安心もしながら、しっかり指導し過ぎるのもどうなのかということもあり、一長一短があるのかなと思っております。
 「おいでまい」ができたときに、1等米比率が9割ぐらいとかなり上がりました。おいしくないと売れないということを常にお伝えしていたのですが、今回、「特A」がとれたということで、農地の大転換を迎えるに当たり、明るいニュースかなと思っております。
 いずれにいたしましても、1,000ヘクタールという目標をより一層ふやしてもらい、香川県の水稲面積1万4000ヘクタール全部を「おいでまい」にすると、香川県の人が全員「おいでまい」を食べられると思いますので、希少価値とどちらをとるかですが、その辺もしっかりと今後の動向を見て、香川の農業振興にしっかりと役立てていただきたいと要望いたします。


山本委員  きょうはちょっと角度を変えた質問をしようと思っております。
 東日本大震災が発災してきのうで3年ということでございます。私自身も被災地には10度以上足を運んでおりますが、宮城県の亘理町ではボランティアセンターや避難所暮らしの人から名産のイチゴが大きな被害を受けたことを聞きました。また、福島県の伊達市には名産のあんぽ柿があるのですが、これは渋柿を硫黄で燻蒸してようかんのようにやわらかくした名産であります。これを生産、出荷していた農家の人たちの声も聞きました。宮城県の石巻市では漁師の人たちからも話を聞きました。どの被災地でも失った日常を取り戻すために、風評被害と闘いながら農産物の再出荷、あるいは漁の再開などに取り組んでいました。
 こうした取り組みには、話を聞いていて本当に心から敬意を表するところでございました。風評被害については、少し話がそれるかもしれませんが、本県でも豊島の汚染土壌の水洗浄問題で大津市の住民から搬入をかたくなに拒否されたこともある意味風評被害でございますので、そういった怖さを本県も十分想像できる経験があるのかなと思っております。
 本県の第1次産業における震災等、大きな大災害があったときの対策ですが、県の地域防災計画を見させていただきますと、一般対策、地震対策、津波対策と、それぞれ記載がある中で、「必要な対策を推進する」、「的確な応急対策を行う」等々の比較的大きな表現にとどまっています。
 各課ではもう少し具体的なものを持っているのでしょうか。さらには、農産物の再出荷や漁の再開に向けたマニュアルの類いとか業務継続計画、いわゆるBCPの類いを各事業者が持っているのか、あるいは策定しているのかどうか。それをどの程度県として把握できているのかというのを最初にお聞きしたいと思います。


川池農政水産部長  山本委員の第1次産業の業務継続計画の策定についての御質問にお答えいたします。
 まず、地震等の対策の具体的なマニュアルについてでございますが、平成25年6月に改定された「香川県地域防災計画」の中で、農林水産関係では栽培予防計画におきまして、農作物、園芸等の施設、畜産業及び水産業の対策を規定しております。また応急対策計画においても、農業用施設と農作物、それから畜産及び水産物に対する応急措置を規定しており、第1次産業における震災時の対策・対応を行うこととしております。
 また、県職員の初動行動マニュアルでは、大規模地震発生時の農政水産部職員の初動行動を定めているところでございます。
 さらに農政水産部では、香川県の地域防災計画や県職員の初動行動マニュアルなどとの整合性を図りつつ、部独自に農政水産部災害関係マニュアルを定めているところでございます。このマニュアルは、地震や津波を初め、台風や暴風などの気象災害にも対応したもので、部内各課及び出先機関が行う分掌事務や業務の内容、そして震度や津波の程度別の人員配備体制、部内の連絡系統などに加え、地震発生から3日以内に実施する必要がある業務につきまして、各課、出先機関ごとに優先順位を決めて記載しており、定期的に見直しを行っているところでございます。
 具体的には、農林水産物や関係施設の被害状況等の把握やため池の緊急点検、応急対応を行うほか、食料を確保するために、米穀卸売業者5社と締結している「米穀の調達に関する協定」に基づき、連絡調整を行うなどの業務に優先的に当たることとしております。
 2点目の各事業者における業務継続計画の作成状況等でございます。香川県農協におきましては、危機管理計画を定め、業務の継続に係る業務についても大まかに定めているところでございますが、平成26年度早々には改めて業務継続計画を策定すると聞いております。また、畜産関係業者の一部では、既に業務継続計画が策定されている状況にございます。そのほかの事業所については、一部で災害対応マニュアル等の作成は行っているものの、業務継続計画として明確に定めるまでは至っていない状況が多うございます。


山本委員  マニュアルの類いがあるということで少し安心しましたが、出荷停止に陥る事例が災害以外でもあると思います。伝染病が発生したとか放射線量が高いとか、あるいは何か毒素が検出された等々があると思うのですが、先ほどあんぽ柿の話をさせていただきましたが、伊達市では、出荷している農家1カ所からでも数値が高く出ると、伊達市全般で出荷が停止されるという話をお伺いしました。そうした出荷停止の基準とか事例がもしあれば、こういう場合は出荷停止になるというものがあれば教えてほしいのですが、よろしくお願いします。


松浦農業経営課長  それぞれの事例についてはわかりませんが、農薬の残留基準が食品安全法に定められており、そういったものがある場合についてはJAと協議しながら、出荷停止などの対応をしているところでございます。


山本委員  それはどの程度で出荷停止にするのかは、相談して決めるのか、それとも法律や条令で決まっているのでしょうか。教えていただきたいと思います。


松浦農業経営課長  きちんとその基準は決まっているところでございます。


山本委員  お隣の徳島県の話をさせていただきますが、徳島県では、徳島県農業版業務継続計画、県農業版BCPが昨年6月に作成されております。これは一昨年度から自治体やJA、土地改良区と対策協議会を設置し、当初より1年前倒しで全国初として策定されております。特徴としては、塩害を想定しており、徐塩方法や耐塩性作物の検討などが盛り込まれてたものとなっています。
 もちろんこれで全て万端なわけではないのですが、あらかじめ予想被害を整理しておくということだけでも、いざとなれば、いろいろ想定外のことがあるのでしょうが、慌てる部分が少しは少なくなり、いち早く前向きな対応が可能となるのではないかと思っております。こうした徳島県の取り組みについては、本県としてはどのようにお考えになっているのか、お聞かせください。


川池農政水産部長  徳島県の南海トラフ地震の津波浸水想定は、最高の津波高が20.9メートルで、浸水面積が2万ヘクタールを超えるなど、本県の被害想定を大きく超えるものでございます。そうした中で、徳島県の農業版の業務継続計画は作成されたものと理解をしております。
 一方、本県におきましては、震度6弱以上の南海地震と同等の地震が発生した場合を想定した「香川県庁業務継続計画」を平成22年6月に作成しており、災害対応を行う「応急対策業務」と災害時も継続して行う「一般継続業務」に区分して、これらを「非常時優先業務」として選定をいたしております。
 本県の業務継続計画の中で、農政水産部では災害時の農業技術の指導に関する業務や災害時の病害虫の防除に関する業務、そして家畜の防疫に関する業務などを行うこととしております。
 御指摘の塩害対策につきましては、災害時の農業技術の指導に関する業務として、平成16年12月に策定した農地への海水の流入が農作物に及ぼす影響とその対策により、農業改良普及センターが中心となって対応することとしているところでございます。


山本委員  県の地域防災計画の中にも業務継続計画、BCPの策定計画があり、その最後を見ると、県は行政組織や企業だけでなく、住民や地域コミュニティー等を構成するその他の組織を含めた地域機能を継続するための地域継続計画、これはDCPというらしいのですが、この策定について先進的な地域の取り組みを推奨するものとするとされています。BCPは各企業や事業者がそれぞれ策定するものであり、DCPはそれらを含有する町のBCPとも言えます。表現はいろいろあっても、個人や企業だけに任せていては、災害後の第1次産業の復興にはやはり限界があると思っております。
 県版のBCPは、徳島県の話をさせていただきましたが、実質的にはDCP、地域継続計画に当たるのかもしれませんが、本県でも他県の事例等も参考にしながら、先ほども御説明はいただきましたが、この種の対策をもう一度整理して取り組んでいく必要があると思っておりますが、いかがでしょうか。


川池農政水産部長  第1次産業の地域機能を継続するための取り組みについてでございますが、南海トラフ地震を想定した香川県の津波浸水想定図では、県内の浸水エリアは高松市や坂出市など、沿岸部の市街地が多く含まれていることや、農村部においても混住化が進んでおりますことから、本県においては、第1次産業に限らず、被害地域を総合的に捉えて、全庁的に策定している現行の「香川県庁業務継続計画」の中で対応するものと考えております。
 県の業務継続計画では、訓練等により、把握された問題点や本庁舎及びその設備等の整備状況、それから本県もしくは他の都道府県の被災体験等から得られた知見等を踏まえ、必要に応じて見直しを行うこととしており、第1次産業の地域機能を継続するための取り組みにつきましても、今後も、危機管理総局を初め環境部局や市町関係団体などと、より一層緊密に連携しながら対応してまいりたいと考えております。


山本委員  ぜひお願いしたいのですが、被災地へ行きますと、例えば漁師さんの話もありますし、行政は行政でいろいろ都合があり、それぞれが正しいと、間違ってはいないと思うのですが、距離ができてしまっている部分がありました。そういうところをやはり最初の段階からいろいろ議論しながら、町全体の復興に向けた取り組みを行政側がちょっと寄り添う形でやっていく必要があるのかなと思いましたので、災害が起こらないことがまず第一ですが、ふだんからそういった形で、いざというときに取り組んでいただきたいと思っております。それを要望にさせていただき、2点目の質問に入らせていただきます。
 次は、IT化についてお伺いいたします。
 IT化といっても、何がどういう状態であればIT化になるのか、いろいろあると思います。今は、普通にパソコンを使っていますし、ネット通販などをしている農家等々も少なくありません。知り合いの若手農家にIT化で何かやっていますかと聞くと、例えばSNS、ソーシャル・ネットワーク・システムで果実の生育状況などを逐一情報発信しているということも教えてくれました。まだまだ漠然としたイメージがあるとは思うのですが、私が考えるものについて幾つか事例を紹介させていただきたいと思います。
 一番有名でわかりやすいのが、徳島県上勝町の「株式会社いろどり」の葉っぱビジネスではないかなと思っています。当初は全く売れなかったものが、試行錯誤の末に情報ネットワークシステムをつくり上げて、今では2億円以上の売り上げになっているということです。おじいちゃん、おばあちゃんの高齢者でも簡単に操作できるソフトを開発して、農家に専用のパソコンを貸与するのですが、今はタブレット端末になっているそうです。そして、翌日の出荷情報だけでなくて、各農家の売上高や売り上げ順位なども情報提供して、それぞれがあそこには負けたくないと、すごくその地域自体が元気になっています。これはもう有名な話だと思います。
 それから、例えばある会社では、全国の漁協と提携して、ウエブカメラでネット中継をしており、ユーザーである飲食店等が、この魚をこれだけ欲しいと注文をすると、結構早く届くようです。すごく小さくても、半身でも届けるようです。漁師さんからすると、これまで捨てていた魚が少しでもお金になります。ユーザーからすると、少量で安く、朝注文すると夕方には着きます。全国の漁協で魚や貝が少量でも届くシステムはあるそうです。
 もう一つですが、スーパーなどの小売店が月ごとにある業者を介して農産物を注文して、それに基づいて農家は作付をします。農家からすると、価格と経営が安定に向かいます。スーパーなどの小売店からすると、収穫情報を頻繁に、順調に育っていますよという話を受けとれるし、ちょっと危なくなったという話になると、早目に対応も可能ですので、その日その日でばたばたするということはなくなるそうです。
 あとの2社の話の特徴は、中売りを省略して、ユーザー、消費者と直接取引することによる経費削減と、これはよく言われるのですが、生産者側が価格を決定できるという側面があります。他の事例もいろいろあり、幾つか調べていくと、IT化によるメリットは経営の効率化だと思っております。それから、技術のデータ化です。今まで個人の経験や勘どころというか、なかなか他人に伝えるのが難しかった部分を標準化することができるのではないかと思います。そういったところを含めると、新規事業者の参入あるいは新規顧客の獲得が比較的容易にできるのではないかという期待もあります。
 つらつらと言いましたが、まずは第一次産業のIT化について、本県としてはどのような認識を持っているのか、県内の事例もあれば、あわせて教えていただきたいと思います。


松浦農業経営課長  山本委員の第一次産業のIT化についてお答え申し上げたいと思います。
 ITの活用につきましては、農業経営の効率化または生産性の向上、また農村の活性化等を促進していく上で、有効な取り組みの1つであると認識しているところでございます。
 また、県内におけるIT活用の事例でございますが、平成22年度に三木町の酪農家が乳牛の個体識別のための簡易な読み取りシステムを導入しているほか、みずから生産した農産物や農産加工品をインターネットで販売している事例、また、委員も言われておりましたコミュニケーションの手段として、ウエブサイトを活用した農業者間での情報交換が行われており、農業におけるITの活用については、ようやく緒についたばかりではないかと思っているところでございます。


山本委員  緒についたと本当に私も調べながらそう思いました。ある意味これから入っていける分野がまだまだあるのかなと思っております。
 それでは行政がIT化にどうかかわるべきかというところを、次に考えていきたいと思います。実は農林水産省も全国の活用事例等を紹介していますし、経済産業局も「四国IT農援隊」という営農者の支援に係るポータルサイトをネットでつくっております。こういうのも参考に調べていきますと、愛媛県が先進的に取り組んでいるイメージがございます。
 具体的には、公益財団法人えひめ産業振興財団と連携して、「えひめITソリューション研究会」という組織を立ち上げており、今年度のテーマが、農業のIT化となっております。どういうことをやっているのか調べると、昨年8月に参加企業を募って、これは農家というよりはIT関係の参加企業を募ったわけですが、11月には気象情報を使って農作業の効率を高める営農支援システムの試作版を開発したという中間発表がありました。具体的には、かんきつ栽培にこれを生かそうとしているようです。
 こうした愛媛県の取り組みに対する補足的な情報、あるいは本県としてはどのような印象を持っているのかをお聞かせいただきたいと思います。


松浦農業経営課長  愛媛県の取り組みに対する補足と感想ということでございます。
 愛媛県におきましては、平成25年8月に公益財団法人えひめ産業振興財団が事務局となり、「えひめITソリューション研究会」を設置し、そのメンバーとして、愛媛県内のミカン農家などを経営する農業法人3社とIT企業9社、開発アドバイザーとしてソフト開発会社、それから気象情報サービス会社が参加して進められていると聞いております。
 平成25年度におきましては、きめ細かな気象情報の提供を主な内容としたシステムの基本設計を作成して、平成26年度以降、そのシステムの商品化に向けた検証実験を行うということを聞いております。
 今後、こうしたシステムが商品化に向けて実証試験が行われるということですので、状況を注視していきたいと考えているところでございます。


山本委員  これも始まったばかりで、なかなかうまくいくのかも含めてやってみなければわからないところもあるのかなとも思っています。やはり零細事業者が多い第1次産業というのは、担い手の話も、もうここ10年、20年ずっとしているわけですが、これからずっと手を変え品を変え、何か新しい切り口でやっていかなければ、なかなか頑張りますだけではしんどいと個人的には考えています。
 第1次産業には、こういったIT化を切り口にして、ベンチャー企業等、若い人が比較的入りやすい形の参入方法も1つ要るのかなとも思っています。そうそう簡単なものではないとも思いますが、担い手育成にも関連したマッチングや助成といった支援が行政には求められていると思っていますが、いかがでしょうか。


松浦農業経営課長  IT活用についての支援のお尋ねについてでございます。
 農業でのIT化は、生産性の向上を図るということで意義のある取り組みであると考えておりますので、本県におきましても、平成23年度からかがわ農商工連携ファンド事業により、農業に利用できるITシステムの開発に対して支援を行ってきたところでございます。
 その具体的な内容といたしましては、核となるIT企業に対してITに関心の高い農業者を紹介して、マッチングも行い、平成23年度にそのIT企業等とレタス等の経営を行っている農業生産法人がタッグを組み、IT技術を活用した圃場別の農作物の栽培管理作業の記録、点検システム、また資材や人件費などの原価を把握するための管理システムの開発に取り組んできたところでございます。このシステムのさらなる高度化に向けて、農産物の収穫予測に基づいて、生産者と流通業者とのマッチングができるシステムをこのシステムに付加していけるよう、本年度、開発に取り組んでいるところであり、現在、8農家がこのシステムを導入する予定であり、本県においても愛媛県と同様に農業のIT化に今取り組んでいるところでございます。
 また、こうしたITシステムが担い手の方々にも広く周知できますよう、研修会や異業種交流会を開催して、ITに関心のある農家の方々に情報を提供しているところでございます。


山本委員  ぜひ成功事例をつくっていただき、第1次産業の活性化に、できれば門外漢の人でも参加しやすい状況を整えられるようお願いして、私の質問を終わります。


森委員  私からは、農業における担い手の問題についてお聞きします。
 県としても、農業後継者の育成・確保について取り組みがされていますし、本日の氏家委員の質問に対する部長の答弁にもありましたように、集落営農の推進やリーダーの育成については御努力されていることは十分理解しているつもりでございます。
 しかし香川の農業形態を見ると、どうしても農地集積による大規模農業ではなかなか難しい部分があると思いますし、県としてもその全てを対象にして農地集積ができるかというと、現実には無理なところがあると思っております。
 そういう中で、最近の状況を見ますと、私の周りもそうですが、早期退職して農業をされる方や定年退職後に農業をされる方も結構いて、そういう方が地域の中での担い手になっております。私自身も少し農地がありますが、やはり定年退職された方にお願いしている状況です。
 この現状から、香川の農業後継者対策については、いろいろな対策が必要だと思うわけです。集積するだけでは100%対応できない現状がある中、その対策についてどういうお考えがあるのか、お聞かせ願えたらと思います。


松浦農業経営課長  森委員の香川型農業後継者対策についてのお尋ねでございます。
 まず、本県の農業形態は圃場整備率が35%で、ため池に依存した複雑な水利慣行もあり、農地集積による大規模化には一定限界がございます。
 そういったことで、園芸を中心とした認定農業者や新規就農者だけでは維持管理も当然できませんので、高齢者や小規模農家が集まった集落営農で本県農業の振興を進めているところであり、御指摘の早期退職者や定年退職者で40歳以上65歳未満の方々の就農希望者も最近ふえてきており、平成24年度におきましては30名が就農されているところでございます。
 最近は若いだけでなく、中高年齢者もいろいろな就農ルートがございますので、そういったニーズに対応できるよう、「かがわ就農・就業相談会」の開催や「香川県移住フェア」などでの就農相談の実施、また働きながら夜間や休日に農業の基礎が学べる「かがわアグリ塾」を開催し、中高年齢の方も含め、毎年50名前後の受講生を受け入れるとともに、農業大学校におきましては、研修期間が4カ月の就農準備研修と研修期間が1年の就農実践研修の2つのコースを設けて、中高年齢者など幅広く担い手を育成するため、研修を実施してきたところでございます。
 また定年退職者の方々については、集落営農組織のオペレーターや既存組織の後継者の候補ともなり得る人材でもあるので、来年度、新たに農業大学校で開講する集落営農塾への積極的な誘導も図っていきたいと思ってございます。
 今後とも、中高年齢層も含めた新規就農者の育成・確保に努めてまいりたいと考えております。


森委員  いろいろな対策をとられており、以前にこの関係でお話を聞いた中で、一定はそのことについて理解もするし、大事なことだと思うわけです。そういう中で、定年退職とか早期退職された方々が就農する場合にいろいろな手法があると聞きますが、現実問題として、中規模にもならない二、三反の農地を持たれているところは、退職して年金もあって時間もあれば、1人で趣味で農業する方も現実に出てきております。私の近くにいる方は、500万円ぐらいするトラクターを買って農業をしているようです。これはもう趣味の世界ではないという話もしたのですが、やはり手でやるとなるとなかなかできないので、そうするという話も聞きます。
 こうした小規模農家の場合はなかなか支援が見えてこないというところもありますし、女性の方も結構、御主人ができなくなったので奥さんが、それも50歳から60歳代ぐらいの人が新たに農業をしなければならなくなった状況も聞きます。そうした方が、いろいろなところへ出ていって支援を受けたり勉強したりすることは難しいことが多々あるわけです。特殊ではありますが、そうしたことがふえてくる状況もあるだろうと思うので、その場合の考えがありましたら、よろしくお願いします。


松浦農業経営課長  今、農業大学校におきましては、定年退職した農家の跡取りの方が自分の田んぼをやっていこうと御夫婦で研修に参加している方もおられます。農業をこれからやっていこうという方については、幅広く農業大学校におきまして研修を受け入れているところでございます。こういった支援により、多様な就農者の育成に努めてまいりたいと考えております。


森委員  小規模農家への支援について、もし考えがあればお願いします。


松浦農業経営課長  小規模農家の方々については、機械が当然コスト割れになっているかと思いますので、先ほども申し上げましたが、集落営農の組織づくりの核となっていただくよう、まずは集落営農づくりのリーダーとなっていただき、集落営農をつくり、そこで必要な機械に対して支援するという形で、今後取り組んでいきたいと思っております。


森委員  どうしても単体に支援が難しいというのはよくわかるのですが、今後は集落営農という形にできない状況でも農地を維持していくために何らかの対策をしていかなければならないと思います。大規模な集落営農がもっとできればいいのですが、全ての人が合意できるかと言えば、多分難しいのは皆さんも御存じだと思います。小規模農家の方について何らかの対応を考える中で、集落営農も生かしていけるように、ぜひ柔軟な発想もお願いできたらと思います。これは要望ですが、よろしくお願いしたいと思います。
 2点目ですが、香川県はマーガレットの生産が日本でトップクラスだと聞いており、県内のマーガレット生産は私の地元の三豊市が中心だと思います。ただ、実際そのマーガレットを生産している農家は二十何軒程度だと聞いています。現実はいろいろな支援体制があると十分理解しているわけですが、難しいのは結局後継者の問題です。農家の方も当然後継者がいると考えているのですが、何か突発的なことがあった場合は、ある日急にやめていたという状況もあると思うのです。それで、やめたから、そのハウスを第三者がすぐに利用できるかというと、それもなかなか難しい問題があります。自分でハウスをつくるとなると、相当初期投資が高額であるとよく聞きます。そういうことにも十分対応していかなければ、本当にある日、気がつくと、生産農家が減ってしまって、その後継者もなかなかできない状況になってしまっては大変だと思います。そういうことも考えながら、多分支援されているとは思いますが、どういう状況になればどういう支援ができるのか、お考えがありましたら、よろしくお願いしたいと思います。


栗本農業生産流通課長  森委員のマーガレット生産についてお答えいたします。
 まず、マーガレットの生産状況でございますが、本県のマーガレットにつきましては、68戸の農家で、委員御指摘いただいたとおり、三豊市を中心に、仁尾町や詫間町で栽培されているほか、まんのう町でも栽培されています。
 栽培面積につきましては、平成10年の20ヘクタールをピークといたしまして、現在、約9ヘクタールまで減少しているところでございます。
 生産量については、年間約300万本で、生産額は1億3000万円でございます。いずれも全国1位でございますが、1本当たりの平均単価が約40円とやや低目で推移しておりますことから、花卉の経営におきましては、収益向上を目指す生産者においては、暖房費のかからないラナンキュラス等への品目の転換を行っているところでございます。
 また、販売単価の向上を目指して、切り花品質を向上させるためのビニールハウスや暖房機を整備するためには、10アール当たり600万円以上を要し、初期投資が大きいということが、マーガレットの作付拡大や新たな栽培者の確保につながっていない大きな要因と考えている次第でございます。
 こうした状況の中、現在、マーガレットの生産を担っていただいている方々につきましては、50歳未満の方々が4名ほどおられるものの、残りのほとんどは60歳以上で、これらの生産者がリタイアする中、新たな栽培者を確保できないということになれば、今後のマーガレットの産地の維持が非常に厳しいと認識しているところでございます。
 高齢化が進む中、日本一のマーガレットの産地を維持していくためには、新規就農者を確保するとともに、担い手の規模拡大を支援していくことが重要になってくると考えております。
 県におきましては、これはマーガレット栽培には限りませんが、意欲ある新規就農者を支援するため、経営開始後5年間、年間150万円を支給する青年就農給付金交付事業の活用ほか、経営を開始するために必要な農業機械や栽培施設に対して支援をするとともに、無利子の融資である就農支援資金の活用を促進しているところでございます。
 また、マーガレットの生産者の経営が安定するよう、規模拡大に必要な温室などに対しても支援しており、平成25年度におきましても3戸の農家で11アールの栽培温室が整備されたところでございます。
 さらに、マーガレット高品質化に向けた支援として、マーガレットの生産者の経営の安定を図るため、県におきましては、夏場の暑さに強く、収量性の高い品種の選定を行うほか、農業試験場におきましてはマーガレットの県オリジナル品種の育成にも取り組んでいるところでございます。
 また、安定的な種苗を供給する体制として、毎年30万本程度の健全な苗を生産者に供給することにより、生産者の育苗の省力化による規模拡大と高品質なマーガレットの切花生産につなげているところでございます。
 また、販売戦略といたしまして、流通販売に対する支援につきましては、本県産マーガレットは全国一という知名度向上と販路拡大を図るため、毎年11月に実施する関西卸売市場での展示会にも参加するとともに、今年度は新たに千葉県の幕張メッセで開催されました商談会にも出展して、関東市場でのマーガレットのPRも行ったところでございます。
 今後とも、市町やJAと連携しながら、マーガレットを栽培する新規就農者の確保はもとより、意欲ある担い手の規模拡大を支援いたしますとともに、高品質化や安定生産に向けた指導の徹底、またブランド化への取り組みなどを総合的に展開することにより、全国に誇るマーガレット産地の維持・発展に努めてまいりたいと考えている次第でございます。


森委員  今の話を聞く中で少し思うのは、私は比地大という小学校区なのですが、その隣に桑山という小学校区があります。ここは合併したときに桑畑が中心だったので桑山という名称になったのですが、今は桑畑はありません。その後、ミカンやブドウもありましたが、どんどん畑地は荒れて、主な生産からは撤退しました。地元の人も知っている人と知らない人がいるのですが、桑の前は桃でした。江戸から明治にかけて、桃が相当主要な産物で、他の地域にもその桃がすばらしい、おいしいということが伝えられていましたが、今はもうそういう痕跡がないわけです。
 何が言いたいかといいますと、マーガレットの話ですが、今、香川県が全国の主要な産地でありますが、もうからないのでほかの品種に変えるよう持っていくのが基本的な施策なのか、あるいは全国に誇るシェアを持つマーガレット生産県としてもっと積極的に進めていくのか、基本的なスタンスをお伺いしたいと思います。


栗本農業生産流通課長  愛媛県や千葉県、静岡県等でもマーガレットは生産されていますが、香川県は断トツでございます。そういった香川県の強みを生かした生産振興は非常に重要な課題であると思いますので、引き続き支援をしてまいりたいと考えている次第でございます。


森委員  マーガレットに限らず、いろいろな農作物や花卉がありますが、そういう本当に全国に誇れるものをずっと続けるのか、品種を変えるのか、あるいはもうからないからやめてしまうのか、県としてのスタンスはどうなのかをお伺いしたいと思います。


栗本農業生産流通課長  県の強みとして十分生かせる品目については、今後とも支援をしてまいりたいと考えている次第でございます。


森委員  現実に品種が変わるということはあると思いますが、やはり香川県としてメーンで取り組む農産物等については、生産者や生産工場がそれを主に思って生産するわけです。途中でもうからなくなったから、もうその生産をやめて他の品種に変えるのではなくて、やはりある一定の配慮をしながら取り組んでいくスタンスを県としてもぜひ確立していただきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。要望です。
 3点目は、ため池の整備の関係です。東北大震災を受けて、耐震診断や整備状況が変化しています。震災で今まで想定していなかったようないろいろな事故が起こりましたから、それに対応するための基準ややり方が変わるのは当然だと思っております。
 ただ、県としても発表はされているのですが、なかなか地元の人たちにとっては具体的な話がわからないし、進捗状況もわからないままで経緯を見守っている状況です。
 そういう中で、いろいろな基準が変わって、診断方法やその他の対応をもう少し丁寧にそれぞれため池を抱える地域の方々に知らせていただけたらいいと思うのですが、そのことについての計画や考え方がもしありましたら、よろしくお願いします。


川池農政水産部長  東日本大震災を受けてのため池の耐震診断、整備についてでございます。
 東日本大震災では、ため池の決壊による甚大な被害が生じたことから、東南海・南海地震に備えたため池の耐震性を把握することは、地震による災害の発生防止や減災の観点から重要であるということを改めて認識したわけでございます。
 このため、県では過去に耐震診断を実施していない10万トン以上の大規模ため池を対象として、ため池の土質調査や堤体の安定計算を行う耐震性の点検調査を実施するとともに、一昨年9月に設置した「ため池耐震化整備検討委員会」で耐震性の有無や補強工法などについて検討しているところでございます。
 ため池整備の現状ですが、ため池の整備は10次にわたる「老朽ため池整備促進5カ年計画」に基づき計画的に取り組むとともに、大規模ため池の耐震性の点検調査を受け、補強工事が必要と判断されたため池については、耐震化のための補強工事を実施していくよう変更したところでございます。
 大規模ため池の耐震性点検調査については、調査対象総数137カ所のうち、平成23年度からこれまで97カ所のため池で実施し、進捗率は70%となっております。
 また、ため池の整備につきましては、これまでの10次にわたる「老朽ため池整備促進5カ年計画」に基づき、計画的に取り組んだ結果、平成24年末までの整備箇所は3,359カ所で、そのうち10万トン以上の大規模ため池199カ所は整備率99.5%でほぼ整備が完了しておりますが、10万トンから1,000トンまでの中規模ため池は整備率が41.5%という状況です。
 1,000トン未満の小規模ため池につきましては、個人所有が多く、整備の際に所有権を個人所有から公的団体に移管することを前提としていたために整備が進んでいない状況にあります。
 このため、本年度から、防災上危険であり、放置することのできない5,000トン未満の小規模ため池を対象として、ため池敷地が個人所有のままでも実施できる「小規模ため池防災対策特別事業」を制度化したところでございます。
 そういう中で、県では昨年6月にため池の総合的な防災計画である「第10次5カ年計画」を策定し、10万トン以上の大規模ため池の耐震化整備に伴う耐震性の点検調査については、平成26年度に40カ所を実施し、耐震性点検調査を完了させる予定でございます。
 また、耐震化の補強工事は、さぬき市の石神池と三豊市の逆瀬池の2カ所のため池で平成26年度に補強工事に着手する予定で、「第10次5カ年計画」の終了年度となる平成29年度までに、大規模ため池については全て耐震化整備を完了させる予定でございます。
 ため池の整備については、これまで中小規模のため池の整備を推進するために、平成24年11月と平成25年9月の2回にわたり、県、市町の負担割合をかさ上げして、これまでの7%から2%の農家負担を、2%から1%に大幅に軽減し、ため池整備を積極的に進めているところでございます。
 また、ため池整備は「第9次5カ年計画」までに5万トン以上のため池の整備がほぼ完了していることから、「第10次5カ年計画」については5万トン未満の中規模ため池の整備に重点を置いた整備を目指すこととしております。
 また、小規模ため池の防災対策につきましても、平成26年度から保全型の補助率を50%から55%にかさ上げするなど、さらに取り組みやすい制度に拡充して、来年度は40カ所のため池の保全整備や防災措置を支援し、小規模ため池の防災対策を促進することとしております。
 このようなため池の総合的な防災の取り組みにつきましては、それぞれの土地改良区で、地元土地改良関係団体を初め、市町の取り組みに対して毎年度、事業開始時はもちろん、さまざまな機会の中で、県が積極的に取り組むため池の防災対策の具体的な制度改正の内容を初め、その取り組みについて説明し、地域の要望を踏まえて事業計画を策定して展開しているところでございます。
 今後とも、今申し上げました老朽ため池の整備や大規模ため池の耐震化整備、そして中小規模ため池の防災対策など、この3つの柱を基本方針とする「第10次5カ年計画」に沿い、平成25年度から平成29年度までの5カ年間で537カ所のため池整備を行うこととしており、ため池の総合的な防災対策を計画的かつ積極的に取り組んでいきたいと考えております。


森委員  最近、私の家の近くの池の防災マップができたので見せていただきました。当然被害区域がこうですよというのはよくわかります。また、決壊という言葉はわかるのですが、実際地震が来たらどういう形で池は決壊するのかとか、水が漏れるのかということについて、素人ですから、ほぼわからないわけです。決壊という言葉は理解するのですが、どういう状況でこうなるかは、防災マップを見る人には伝わらないので、どうしても危機感が非常に弱いのです。どういう状況になると決壊するかとか、どういう形になればこの堤防がだめになるかが非常にわかりづらいところがあるので、一般の人たちに、ため池というのはこういう状況でこういう形で決壊しますとか、こういう形で水が漏れるというものを示す何らかの機会があればいいと思うのですが、いかがでしょうか。


川池農政水産部長  ため池のハザードマップ等々の作成につきましては、それぞれ地域の水利組合や土地改良区、市町で連携して作成しております。作成した結果、どういう浸水があるかとか、どう避難するかとかはそれぞれ地区において地元の地域の方々に周知または十分説明をして進めておりますが、地域によって、今、森委員から御指摘がありましたように、濃淡もあると聞いております。県におきましても土地改良事務所や市町を通じて、実際、ハザードマップや浸水等の対策等につきましては、委員御指摘のとおり、地域の住民の方々が理解して初めて政策の効果があるものでございますので、その点を十分踏まえ、その作成とともに、地域への周知徹底を促進してまいりたい考えています。


森委員  そういう周知をよろしくお願いしたいと思います。先ほど言いましたように、地域の人も防災マップで、こういう被害が起こる、こういう避難経路が必要だというのはわかるのですが、ため池の堤防が決壊するという前提をなかなか認識しない方が多いですから、ぜひこういう状況でため池というのは決壊するという総論的なこともぜひPRをしていただければと思っておりますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。


大山委員長  要望でよろしいですか。


森委員  はい。


高木委員  私から3点にわたって質問させていただきます。
 まず、第1点目は、アワビ及びタイラギの養殖についてであります。
 水産振興総合対策事業は、当初予算が4192万円で、昨年末に決められた農業水産業の改革プランに、収益性の高い持続可能な漁業・養殖業を展開し、活力ある水産業・漁村を実現すると明記されています。
 しかし、世界第6位の海洋面積を持つ日本ですが、魚介類の国内生産量は年々減少して、1964年に113%だった国内受給率は2011年度で58%、同年度の輸出額は1741億円、輸入額は1兆4547億円となっています。
 県では新事業として、地域特産物開発支援事業で、アワビ、青のりの養殖に取り組む漁協に対して、種苗、養殖施設、飼料費、乾燥機等の購入に要する経費の一部を補助するとあります。
 そこで、質問ですが、養殖の場所と量、出荷までの養殖期間、そして今考えておられる養殖の支援策について、まずお聞かせください。


北尾水産課長  高木委員のアワビの養殖についての御質問にお答えいたします。
 県内でアワビ養殖を行っておりますのは、現在、高松市の屋島漁協と坂出市の松山漁協の2漁協でございます。
 屋島漁協では、現在、約40万個のアワビの養殖をしているところでございます。種苗購入後、2年半から3年ぐらいで出荷サイズに成長しますので、順次、商社等を経由して、ホテル等へ販売をしている状況でございます。
 また、松山漁協におきましては、今年度から新たにアワビの養殖を開始し、現在約1万6000個のアワビの養殖をしておりますが、まだ出荷までには至ってございません。
 県では、アワビ等の地域特産水産物として期待をされる新たな養殖種の開発に取り組む漁協等に、種苗費、養殖の施設費、それから餌代等の必要な経費の支援を行い、漁業の活性化に努めてまいりたいと考えております。


高木委員  鯛とかハマチであれば、漁協でタンクをつくって大量の飼料を漁船に積んで養殖場に行くのですが、このアワビ、タイラギの飼料はどうなのでしょうか。例えばカキであれば、数年前に、志度湾では結構カキが養殖されているのですが、不作だったのですが、さぬき市役所から西に二、三百メートルほどのところに川があるのですが、その不漁の中でもその河川の流れ込むところだけは豊作でした。アワビやタイラギについては、豊作や不作は、やはり森のミネラルに影響するのでしょうか。


北尾水産課長  まず、カキの養殖でございますが、カキの養殖につきましては、無給餌ということで、基本的に餌をやりません。天然の海域のプランクトン等を食べて成長しますので、その年々の海況によって成長も左右されるということでございます。
 一方、アワビにつきましては、餌としてワカメや昆布を与えますので、海況には比較的左右されないと考えております。
 アワビの餌になりますワカメや昆布につきましても、周辺で養殖して、それを餌として使う計画でございます。


高木委員  最近よく聞くのは、高松界隈で養殖された鯛やハマチがあるので、アワビやタイラギも食べられるといいという意見が多いので、積極的にこの養殖には取り組んでいただきたいと思います。そのためにも研究費を惜しまずに、実効性のある研究と養殖技術の確立、また松山漁協はあと二、三年で出荷できると思いますが、養殖アワビやタイラギが市場に出回って、香川県の特産となって、今、香川県は瀬戸内国際芸術祭や瀬戸内海国立公園指定80周年で人を呼び込もうとしていますが、ぜひ食でも呼び込めるようにしていただきたいと思います。現実に、私の友人が東京から来て、香川でしか食べられないものを案内して、大変喜んで帰りましたので、積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 また、私の知り合いで天然物のアワビをとっている方がおられるのですが、その方からは素潜りなので海ごみを何とかしてくれと言われました。海の中にはゴミがたまっているということです。ですから、水産課におかれても、担当は環境森林部の環境管理課になると思いますが、連携して里海づくりに積極的に取り組んでいただきたいと思います。これは要望にしておきます。
 2点目は、水産物の消費拡大について質問させていただきます。
 平成24年の「国民健康・栄養調査」によれば、国民1人1日当たりの魚介類の摂取量は、10年前の平成15年の88.2グラムから減り続け、平成24年には70.0グラムと、21%も減少しており、このデータからも、水産業は厳しい状況にあると思います。また、肉類の摂取量は逆に増加傾向にあって、平成18年には魚介類の消費量を上回り、その差は拡大しております。
 このように、消費者の魚離れの原因としては、1番目には骨があるなど食べにくい。2番目としては、生ごみが出る。買い置きがしにくい。3番目は、肉に比べて割高感がある。4番目として、メニューの種類が少ない。5番目として、調理が簡単でないなどが挙げられています。
 しかしながら、子育て世帯を中心に、魚料理を子供たちにもっと食べさせたい、健康によい、自分自身ももっと食べるようにしたいと考えている人が多いとのアンケート結果もあり、知恵を絞れば消費拡大につながる可能性はあると考えます。
 そこで、質問ですが、水産物の消費拡大を図るための県における取り組みの現状をお伺いさせていただきます。


北尾水産課長  高木委員の水産物の消費拡大、県における取り組みについての御質問にお答えいたします。
 県では、新聞や県の広報誌等を通じて、旬の水産物のおいしさや料理方法を情報発信するとともに、生産量の多いハマチ、マダイ、イリコ、タコ、サワラなどについて、レシピ集やチラシを作成し、各種イベント等で配付しているところでございます。
 また、食育活動では、水産関係団体と協力し、ハマチ、サワラ、イリコ等の料理方法や栄養内容を紹介する食育教室を県内の9市町で15回開催しています。
 また、特に今年度から骨がある魚の上手な食べ方を普及する食育教室を新たに10回開催したところでございます。
 また、ノリ養殖生産者とともに、小中学校へノリの無料配付を行い、県産ノリのPRを行うとともに、学校給食関係者を対象に、ハマチやノリ加工施設の現地見学会を開催して、学校給食への県産水産物の利用拡大に努めているところでございます。
 さらに、消費者との交流により、県産水産物の評価を高めるために、ハマチ養殖の見学会及び意見交換会、サワラの放流祭や、ヒラメ、ベラ等の放流祭を開催するなど、県産水産物の理解の促進と消費拡大に努めているところでございます。
 近年は、オリーブハマチを初めとする香川ブランド「ハマチ三兄弟」や、初摘み香川県産ノリなどの消費者が求める魚づくりにも取り組んでいるところでございます。


高木委員  今おっしゃられたことを積極的に取り組んでいただきたいと思います。先日、野菜も含めてですが、香川県で食料調達が一番多いのは大手ホテルだと思っていたのですが、ある方の話を聞くと、一番多いのは大きい老健施設で、こういうところは常時定量を使いますから多いと言うことでした。課長の話の中に学校給食を通じた消費拡大という話がありましたが、魚を売り込むのであれば、ホテルなどは当然ですが、老健施設などはどうでしょうか。と申しますのは、去年かおととしは天然物の鯛よりも養殖物の鯛が高かったのです。なぜかいうと、天然物は大きさが一定しないので流通段階で問題があるということでした。老健施設のようなところであれば、家庭もそうですが、少々大きさにばらつきがあっても、十分消費可能だと思うので、そういうところへの売り込みについて、水産課としてはどのようにお考えでしょうか。


北尾水産課長  老健施設等への売り込みでございますが、先ほど委員からも御指摘がございましたように、魚はなかなか骨があって食べにくいという指摘もあり、今考えているのは、子供たちに上手に食べる方法等を教えて、積極的に食べてもらおうということでございます。
 一方、老健施設等でございますと、やはり高齢の方でございますので、なかなか自分で料理をして食べるというわけにはいきません。食べやすく加工することが必要だと考えていますので、県産水産物の加工方法等も検討していきたいと考えております。


高木委員  日本食は世界的ブームにもなろうとしていますし、海外では「握り」も結構あります。また日本人の健康にもいいですから、今申し上げましたように、今まで流通しているもの以外にも、アワビやタイラギも出回るように、今後、積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 3点目は、農地集積への取り組みとその見通しについて質問させていただきます。
 今、農政は大転換期を迎えています。今後、本県農業の構造改革の加速化を図っていくためには、意欲的な担い手の確保・育成と、その担い手へ優良な農地を円滑に集積し、経営規模を拡大していくことが喫緊の課題となっています。
 こうした中、国では攻めの農林水産業の実現に向けた大きな柱として、担い手への農地集積と集約化の加速化を図るべく、昨年12月に「農地中間管理の推進に関する法律」が制定されました。これを受けて、本県でもこの4月から農地中間管理機構を設置し、農地集積の推進に積極的に取り組むこととしており、予算面でも、先日、国の経済対策に伴う補正予算として議決した内容を含め、農地集積の促進に向けた施策を推進しようとしています。
 また、先日の我が党の代表質問において知事から、農地中間管理機構の整備と県の新たな施策により、担い手への農地の利用集積に積極的に取り組むとの力強い答弁もいただきました。これまでも県や関係機関において農地流動化施策を実施してきており、単に機構を整備するだけでは農地集積が進むものではないと私は考えます。
 そこで、質問ですが、県ではどのようにして集積を進めていこうと考えているのか、お考えをお聞かせください。


川池農政水産部長  農地集積への取り組みについての御質問でございます。
 農業従事者の高齢化や耕作放棄地の拡大などの、いわゆる喫緊の課題が農業・農村にはございます。これに対応していくためには、農業の構造改革を加速化していくことが必要であると認識しており、担い手への農地集積が促進できるよう、その核となる農地中間管理機構に、これまで農地の流動化に取り組んできた香川県農業振興公社を指定をして、名称も香川県農地機構に改め、4月から業務をスタートしてまいりたいと考えており、今、準備を進めております。
 今後、この農地機構が農地集積の中心的な役割を担うと考えており、機構の本部の体制を強化するとともに、本県は生産基盤が脆弱であるだけではなく、ため池や水路等々、本県の独特の特殊な水利慣行、農地の状況がございます。そういう地域の実情に沿ったきめ細かな活動ができるよう、農地集積活動を専門的に行う農地集積専門員を16名採用し、農地集積に重点的に取り組む地域に配置し、推進体制の充実・強化を図り、市町や農業委員会などの関係機関とも連携を強め、地域の実情に沿った集落営農も含めた担い手の掘り起こし活動、また借り受け希望者と貸し付けの希望農地のマッチングなどを行い、農地集積がより一層促進できるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 また、こうした体制のもとに、地域におきましては担い手のニーズに即して、より円滑にマッチング、農地のあっせん、調整が進められるよう、県単独事業により、施策を展開したいと考えております。地域内でまとまりのある農地の出し手情報を把握するための農地集積計画の作成を支援するとともに、本県は農地の出し手は相当数予想されますが、農地の受け手が少ないので、農地を借り受ける受け手に対して、県単独で補助金の交付を行うほか、国の事業により、機構に貸し付ける農地の出し手に対する協力金の交付や県単独事業により、農業委員会や農業会議による機構との連携活動に対する支援などを行い、機構の設置とこうした新たな農地集積施策を一体的に推進して、農地集積に積極的に取り組んでいきたいと考えております。
 また、こうした農地集積活動を行う中で、本県の農地の実情は圃場整備率35%程度と厳しいので、少しでも生産性を高められるよう、必要な場合は渓畔の除去による区画の拡大や暗渠排水などの簡易な基盤整備についても農地機構で実施して、農業経営の効率化を進める担い手に対して、良好な農地の集積に取り組んでまいりたいと考えており、4月の農地中間管理機構の発足に合わせて農地集積を積極的に進めてまいりたいと考えております。


高木委員  今、部長から説明いただいたとおり、私自身も農地を集積し、圃場整備して、パイプラインも通って、大型機械が入らなければ無理だと思います。
 そういう中で、私は県議会議員になって約3年ですが、ほとんどの視察が三豊、観音寺と西のほうで、東のほうでは1カ所、旧寒川町に行きました。私が政治家になって一番最初に見たのは、千歳空港の近くの農地で、水田1枚が3ヘクタールありました。視察で「大潟村あきたこまち生産者協会」の涌井社長と話をしている中で、やはり機械化が必要で、できれば6次産業化して直接販売が望ましいと考え、生産者協会はそれを行い、従業員を約60人抱えた地域貢献する企業になっていました。今後本県でそういうことを行うに当たって、例えば、私は牟礼町でございますが、農地が狭いです。1反あればいいほうです。庵治町やほかの地域でもだんだんと放棄地になっていっていますので、農地所有者に必要性を理解してもらわなければいけないと思うのです。
 今、部長から答弁いただいた、香川県内に16名の専門員を配置するとおっしゃられましたが、今後、私は農地集積ができているところ以外にも集中的に必要性を理解してもらうために出向いていくべきだと思うのですが、今後の取り組みはいかがお考えでしょうか。


川池農政水産部長  地域住民の皆さんや農業者の皆さんにやはり香川の現状、地域の現状を十分に認識してもらう中で事業展開することは、非常に重要なことだと思っています。
 本県の場合、農地集積には当然受け手となる担い手がおり、その担い手につきましては、いわゆる大規模農家を中心とした認定農業者が、一義的には生産の核としてありますが、四国の農業情勢の中では、簡単には増加できません。香川の狭隘な農地は区画が非常に狭く、1戸当たりの面積も0.8ヘクタールと経営規模も小さく、そういう中で、いかに農業・農地を維持していくかということになると、やはり集落で共同で取り組むということになります。その集落営農の推進が、香川の場合は認定農業者の増加とともに不可欠であるので、そういう香川の実情を踏まえて、集落営農に取り組む場合は、それぞれの農業者や地域の方々の理解がなければ、幾ら農地機構を設置して、地域で集積専門員が展開しようとしても、簡単ではないと思っています。委員御指摘のとおり、農地の集積、集落営農の推進、農業の構造改革の機運の醸成について、農地集積専門員や農業改良普及センター、土地改良事務所等が一体となって取り組んでまいりたいと考えています。


高木委員  お答えいただいたとおり、積極的に取り組んでいただきたいと思います。そうすることが本当に農業を守ることになりますので、圃場整備、またパイプライン化も進めていただきたいと思います。
 最後は要望です。これは別の課になりますが、例えば小原紅早生を台北等で販売する機会を持ったり、知事もこのたび、シンガポールへセールスに行かれたようでございます。台湾便と上海便が週4便になり、台北や上海、それから接続がよくなれば、ベトナムやタイなどいろいろなところへ可能性が広まると思うので、積極的に他の課と連携して頑張っていただきたいと思います。
 また、私は本当に常々思うのですが、PM2.5が中国の北京や上海で前が見えないぐらいになるということは、昔の日本じゃないですが、公害が相当ひどいと思うのです。私が十二、三年前に上海に行ったときも、太湖はアオコが出ていました。そういうことで、これからは日本の安全・安心な農産物が海外で非常に受けると思いますので、こういうところにも販売面で力を入れていただきたいと思います。また、氏家委員から質問がありましたが、「おいでまい」は現在つくりたくともつくれないので、早く希望エリアへの苗の供給体制を整えていただきたいと思います。
 もう一つは、この前、経済委員会でまんのう町を視察しました。ヒマワリを生産しており、その収穫に使う機械は愛媛県から借りていたのですが、今は借りていないと経営者がおっしゃっていました。ヒマワリも含めてですが、やはり農業をやろうと思えば、どうしても機械化は避けられませんので、機械化の相談があったときは、より一層振興するために取り組んでいただきたいと思います。と申しますのが、氏家委員の琴平町のニンニクについても、またレンコンもそうですが、ほとんど機械化していますので、今後、機械化の研究体制、開発体制に十分支援いただきますことをお願いして、質問を終わらせていただきます。


大山委員長  暫時休憩いたします。
 午後は、1時から再開いたします。
 (午前11時53分 休憩)
 (午後 1時04分 再開)


大山委員長  再開をいたします。
 質疑、質問を続行いたします。


樫委員  3点お尋ねしたいと思います。
 まず初めに、TPPについてお尋ねします。
 シンガポールで開かれたTPP交渉の閣僚会合が大筋合意に至らなかったことは、各国の利害の隔たりが依然として大きいことを改めて示しました。日米関税交渉で米国は日本に対し、農産物重要5項目を含め、全品目の関税撤廃を求めてきました。日本は、今回は米国の要求をのみませんでしたが、重要5項目の一部品目を関税撤廃削減の対象にする譲歩案を検討していると言われています。日本政府が交渉の早期妥結を望むほど、米国から譲歩を求められることになり、守るべきは守るということがますますできなくなってきているのではないかと思います。私は撤退も辞さないとした国会決議に基づき、TPP交渉は即刻交渉から撤退すべきだと思いますが、部長、いかがでしょうか。


四宮農政課長  樫委員の御質問にお答えします。
 TPP交渉からの撤退についてでございますが、県ではこれまで国に対し、自国の国益を最大限に実現するよう、我が国として攻めるべきものは攻め、守るべきものは守るという姿勢で臨み、特に農業を初め、地方の経済に犠牲を求めるようなことはしないように要望しているところでございます。
 今後とも、TPP交渉の動向を注視しながら、機会を捉えて国に対し要望すべきことは要望していきたいと考えております。


樫委員  米国では、安倍政権が守ると公約をした聖域を吹き飛ばすような法案が、今、議会に提出されています。その法案は、大統領貿易促進権限(TPA)法案と言われるものですが、この内容は、交渉相手国の関税を合衆国当該産地品と同じか、それより低い水準まで引き下げることを明記しています。米の関税は、今、日本が1キログラム当たり341円で、米国は1円程度です。また、小麦は、日本は55円で、米国は35銭という桁違いの低さです。先ほどの法案に明記されているように、米国と同じか、それより低い水準に関税が設定されるということになると、関税は事実上ゼロに等しいわけなのです。
 これで重要5品目を守ることができると言えるのでしょうか。日本がTPP交渉をまとめようとすればするほど、米国の要求を受け入れざるを得ないことになると思うのですが、この点については、四宮農政課長、どうなのでしょうか。


四宮農政課長  アメリカの、いわゆるTPA法案につきましては、これまで国からの具体的な説明はなく、詳細については承知しておりませんが、県といたしましては国に対して、先ほど言いましたように、攻めるべきものは攻め、守るべきものは守るという姿勢で臨み、特に農業を初め地方経済の犠牲を求めるようなものとはしないよう強く要望しているところでございます。


樫委員  このTPA法案には遺伝子組み換え表示の撤廃も明記しています。政府は今まで遺伝子組み換え表示はTPP交渉の議題になっていないと説明してきたのですが、米国では交渉で議題とすると明記しているのです。この遺伝子組み換え食品についてはどのように認識していますか。


松浦農業経営課長  遺伝子組み換えの表示についてでございますが、平成25年4月の衆参両議院の農林水産委員会の決議において、「遺伝子組み換え食品の表示義務、また遺伝子組み換え種子の規制等において、食の安全・安心及び食料の安定生産を損なわないこと。」との内容が盛り込まれているところであり、今後ともTPPの動向等を注視しながら、機会を捉えて国に要望すべきことは要望していきたいと考えているところでございます。


樫委員  TPA法案で示されているように、米国の議会は、関税は限りなくゼロにしなさいという法案を出して、通ればそのとおりに来るわけです。遺伝子組み換え表示も議題にすると言っているわけですから、明らかに国会決議と相反する内容なのです。お二人の課長が答えていますが、部長、どうなのでしょうか。答えてください。TPA法案は国会決議と相反する内容となっているのではありませんか。


松浦農業経営課長  今後とも、TPPの動向等を注視しながら、機会を捉えて国に要望すべきことは要望してまいりたいと考えております。


樫委員  要望することは要望すると言っていますが、国から詳しい説明はあったのですか。国に対してきちんと説明を求めて、それに対して県としてこうだということを言わなければ、私は話にならないと思いますが、どうなのでしょう。


四宮農政課長  アメリカのTPA法案につきましては、これまで国からの具体的な説明はございませんでした。
 県といたしましては、TPPに関する十分な情報提供と明確な説明を行い、国民の納得が得られるよう、最大限努力を行うことについても要望しているところでございます。


樫委員  いずれにしても、4月のオバマ大統領の訪日に向けて、今後、緊迫した交渉が展開されるだろうと思います。国に対して、国会決議の遵守を強く要望するとともに、交渉の全容を明らかにするように、しっかり求めるべきだと思いますが、部長に、最後にTPPについてのお答えをいただきたいと思います。


四宮農政課長  国会決議の遵守についてでございますが、県ではこれまで国に対して、自国の国益を最大限に実現するよう、我が国として攻めるべきものは攻め、守るべきものは守るという姿勢で臨み、特に農業を初め地方の経済に犠牲を求めるようなことはしないこと、さらに、TPPに関する十分な情報提供と明確な説明を行い、国民の納得が得られるよう、最大限の努力を行うことについて要望してきているところでございます。
 今後とも、TPPの動向等を注視しながら、機会を捉えて国に要望すべきことは要望してまいりたいと考えております。


樫委員  何回言ってもお答えいただけないので、TPPについては、今言われたことをきちんとやっていただきたいということを強く要望して終わります。
 2点目の安倍政権の農政改革、米の生産調整の見直し・廃止についてお尋ねをしたいと思います。
 2014年は、国連が定めた国際家族農業年であります。世界の飢餓の解消を目指す上で、食料事情は新たな局面を迎えています。農業の大規模開発で環境に負荷がかかり、土壌や水など、地球資源が減少するという問題に直面しています。家族農業はこのような農業の大規模化から生まれた問題を解決するためのアンチテーゼとして示されたものだと言われており、私もそう認識しております。
 そういう点で、農業の大規模化に日本の農業の未来があるのでしょうか。国際家族農業年の意義について所見をお伺いしたいと思います。


松浦農業経営課長  国連の2011年の総会において、家族農業が持続可能な食料生産に果たす重要な役割を広く認識するために、2014年は国際家族農業年として決定されたと承知しております。
 この家族農業につきましては、「食料・農業・農村基本法」においても活性化を図ると位置づけられており、その重要性については認識しております。


樫委員  農業の大規模化が地球環境を破壊する事態も招いております。家族農業は今まで営々と培われてきたわけですから、これを守っていくことが地球環境そのものを守ることになり、地球の人口増加や食料不足という問題に対して、家族農業を世界的な規模で支えていくことが、重要になっていると思うのです。
 そういう観点で日本の農業を考えると、今、大規模化と言っているのが、本当にこの国際家族農業年の趣旨に合うのかどうか、私は聞いているのです。その点はどうなのでしょう。


松浦農業経営課長  その重要性は認識しております。特に本県におきましては圃場整備のおくれやため池に大きく依存した複雑な水利慣行により、大規模な経営規模の法人や農家だけでは地域の農業・農村を維持していくのは難しく、家族農業を含めた担い手育成を図っていくことが重要だと思っているところでございます。


樫委員  そういう認識に立っておられるのであれば、次の質問にいきたいと思います。
 今回の安倍政権の農政改革には幾つかの問題点があると思うのです。第1の問題点は、米の生産調整の廃止がTPP参加による関税撤廃や農産物輸入自由化を見越した措置ではないかと私は思っています。仮に、主食用米の関税が維持されたとしても、加工品や調整品の関税が撤廃されれば、輸入米がふえ、生産調整は全く意味をなくしてしまうことになるので、今の間にこの農政改革によって減反政策を廃止しようとしているのではないでしょうか。この点はどうでしょうか。


栗本農業生産流通課長  樫委員の御質問にお答えします。
 今回の農政改革についてでございますが、農業従事者の高齢化や耕作放棄地の拡大など、農業を取り巻く情勢は依然厳しい状態にございます。こうした中で、米の生産調整など、米政策の見直しにつきましては、意欲ある農業者がみずからの経営判断で作物を選択する状況を実現して、農業を足腰の強い産業としていくための取り組みであると理解しているところでございます。
 また、国はTPP参加に係る交渉において、米、麦、砂糖、乳製品、牛肉・豚肉を農林水産分野の重要5品目と位置づけていると理解しています。


樫委員  米も586品目の中にあるわけですが、先ほども言いましたように、加工品や調整品を含めてたくさんの項目があり、1つでも2つでもそれを認めると、最終的には間違いなくなし崩し的に輸入米がふえてくるのです。そうなれば、結局、少々の生産調整を行っても間に合わないので、この際、米の生産調整、いわゆる減反は廃止して、それで生き残れる農家は生き残ったらいいということに私はなってきているのではないかと思うのです。
 なぜならば、2点目の問題点になるわけですが、お米が全面的に市場原理に任されればどうなるかということなのです。今までは何だかんだと言っても国が買い支えたり、米の直接支払いも行ってきたわけですが、そういうものが半減して、5年後にはなくなるわけでしょう。市場原理に全部委ねられれば、米価は暴落、あるいは投棄による乱高下を繰り返すことになってくるのではないでしょうか。
 こうなると、国民の主食である米の需給や価格に対する責任を国は放棄してしまうことになってしまうのではないでしょうか。この点はどう認識していますか。


栗本農業生産流通課長  生産調整に伴う米の需給と価格についての御質問でございます。
 国におきましては、需要に見合った米生産を行うことを政策の基本としており、米需給と価格の安定を図るため、5年後を目途に、行政による生産目標数量の配分に頼らずとも国が策定する需給見通し等を踏まえつつ、生産者や収穫業者、団体が中心となって、円滑に需要に応じた生産を行える状況になるよう、行政、生産者団体、現場が一体となって取り組むこととされているところでございます。
 県におきましても、こうした国の施策を踏まえ、本県の水稲生産者の経営の安定が図られるよう、本県の実態に即した米の生産振興に努めてまいりたいと考えている次第でございます。


樫委員  お米の価格は将来的にどうなっていくのでしょうか。平成25年度の米価は物すごく下がりましたよね。これはどう思いますか。来年にはどうなっていきますか。


栗本農業生産流通課長  ことしの米価でございますが、卸売業者の相対価格で約60キロ当たり2,000円ぐらい下がっています。これはことし豊作だったことと、夏場に暑くて需要が落ちたことで在庫がふえていることが要因で、平成25年産については下がったと考えております。


樫委員  大規模化すれば農家は生産コストが下がってやっていけると言っているのですが、結局そういうふうにお米の値段が市場任せになってしまうと、幾ら大規模化しても、お米の値段が大きく下がれば、やっていけなくなるわけです。
 今まで直接支払交付金を10アール当たり1万5000円交付してきました。稲作農家の総所得に占める割合を見てみますと、全販売農家平均で直接支払交付金は6.3%です。ところが、20ヘクタール以上の経営規模の稲作農家は、この補助金が50.6%を占めているのです。だから、大規模農家ほど補助金は経営にとって不可欠なものになってきていたのです。だから、米価暴落は、大規模経営ほど打撃が大きいということを私は示していると思うのです。
 例えば30ヘクタールの農地では、450万円の交付金が出ていたのです。それが平成26年産米から半分の225万円になって、その5年後にはゼロになるということです。
 ことしの米価は、2,000円下がったということですが、1俵あたり1万数千円として、30ヘクタールで300俵つくるとすれば、三百数十万円の売り上げになります。その上に450万円が入ってきていたのです。だから、補助金もあって生活が成り立っていたのです。それがどんと減るとなると、やはり大規模農家ほど打撃が大きいということになっているのではないでしょうか。その辺はどういう認識でしょうか。


栗本農業生産流通課長  樫委員の稲作農家へ交付される補助金が、20ヘクタール以上では50.6%占めるとの指摘でございますが、この数字につきましては、今回の経営所得安定対策見直しにより、平成26年度から半減される米の直接支払交付金のほか、飼料用米や麦をつくった場合に3万5000円が交付される水田活用直接支払交付金も含まれております。この水田活用直接支払交付金につきましては、平成26年度以降もこれまでの制度が基本的に継続されることになっており、補助金の全てが半減するものでないと理解しているところでございます。
 また、本県におきましては、農家の経営規模が零細なことに加え、水田の基盤整備率が低いこと、さらには、ため池を核とした特殊な水利などにより、平成23年産の米の生産コストにつきましては、ほかの都府県に比べて2割ほど高くなっているところでございます。
 さらに、高齢化や担い手不足、耕作放棄地など、農業を取り巻く状況は依然厳しいものがございますことから、引き続き経営規模の拡大による生産コスト低減を促進し、本県の農業の活性化を図ってまいりたいと考えています。


樫委員  意欲ある担い手が自由にお米をつくれるようになれば競争力のある大規模経営が育つという議論をされていますが、私は実態とかけ離れたものになっているのではないかと思います。農政改革では、稲作の生産コストを10年間で4割削減すると言っていますが、本当にやれるのでしょうか。北海道のような大規模なところばかりであれば可能かもわかりませんが、香川で10年間で4割の生産コストを下げることが本当にできるのでしょうか。
 結局そういうことを考えていくと、農業は企業経営になってしまって、農家は農業をやりたくてもやれなくなってしまうのではないのでしょうか。


栗本農業生産流通課長  平成25年12月10日に決定された「農林水産業・地域の活力創造プラン」におきまして、先ほど委員から御指摘いただいたとおり、今後10年間で資材・流通面等での産業界の努力も反映して、担い手の米のコストを、現状全国平均比4割削減とされたところでございます。
 本県におきましては、認定農業者や集落営農など、担い手対策を一層強化するとともに、農地中間管理機構を活用して、担い手への農地の集積を加速化し、担い手の規模拡大を促進することとしているところでございます。
 さらに、規模拡大に必要な農業機械の導入を支援するとともに、直播栽培の導入などにより、本県の実態に即した米の生産コストの削減により、本県農業の活性化を図ってまいりたいと考えているところでございます。


樫委員  いろいろおっしゃっていますが、私ははっきり言って、農業で担い手が減少したり、高齢化して跡継ぎがいない、耕作放棄地が大きく広がるという今は農業の危機的な状況だと思うのです。日本は工業立国だから、工業製品を売ればいいのであって、外国の安い農産物を買って、貿易のバランスをとって日本は発展していくということをずっとやってきました。それが結局今になって、本当に食料を持っていなければ、食糧不足になっていくのははっきりしてるわけですから、これからの人口増による食料の逼迫は大変なことになるのです。
 そうした中で、日本の国が成り立っていくためには、農業を守っていかなければならないと思うのです。食料を外国に委ねてきたことに根本原因があるわけですから、ここをただすことが大事だと思うのです。
 一切を市場原理に任せて、そのもとで成り立つ農業経営だけが生き残ればいいという農業にしてしまうと、本当に香川の農業はどうなっていくのでしょうか。担い手として、これから頑張ろうと思って就農された若い人たちがたくさんいると思うのですが、そういう人たちに私はなかなか未来の展望を示せないと思うのですが、その点はどうなのでしょうか。


四宮農政課長  今回の農政改革では、農地を担い手に集積する農地中間管理機構の創設や、経営所得安定対策の見直し、また水田のフル活用と米政策の見直しなど、強い農業を推進するための産業政策と、農業・農村の有する多面的機能の維持・発揮を図るための地域政策の2つを車の両輪として推進することとされたところでございます。
 中でも、米政策の見直しでは、経営の自由度の拡大を目指し、5年後を目途に、行政による生産数量目標の配分に頼らずとも、国が策定する需給見通し等を踏まえ、円滑に需要に応じた生産が行える状況になるよう取り組むこととされているところでございます。
 この取り組みを行政を初め生産団体等、関係者が一体となって進めることとしており、先ほど委員おっしゃったような、一切を市場原理に任せ、そのもとで成り立つ農業経営だけが生き残ればいいということではないと理解しているところでございます。


樫委員  主食用米の約1割が飼料用に切りかわった場合、全国の平均的な農業集落の所得は現状より13%ふえるという試算を国が発表し、飼料用米、餌米を積極的に取り組むことが今回の農政改革の目玉になっていたと思います。今言いましたように、米の直接支払交付金は1万5000円から7,500円に半減するわけですから、大規模農家は大きく収入が減るわけです。今、13%ふえると試算していますが、どういう根拠があるのですか。
 本県でも、説明を聞いていましたら、飼料用米の生産拡大に取り組むための予算は680万円です。本県における飼料用米生産は30ヘクタール程度であり、500万円の予算で、まず「実証圃」、実証活動等を行うということです。そして技術栽培の多収性品種の技術の確立のために180万円の予算を組んでいますが、これは今から取り組むということでしょう。今から取り組むのに、なぜ政府は13%所得がふえますと言うのですか。現実は逆じゃないのですか。収入が大きく減るのに、なぜ13%ふえると言うのですか。実態と違うじゃないですか。


栗本農業生産流通課長  今回の経営所得安定対策の見直しにおきましては、全体として国の米の需要量が毎年8万トン程度減少する中で、水田のフル活用のために、主食用米とあわせて、今後、需要が見込める飼料米等の生産振興を図るということです。国としてそういう考え方のもとで、今回、飼料用米につきましては、これまでの定額払いから数量払いとし、最高10万5000円まで交付するという制度の見直しを行い、樫委員がおっしゃられた試算になっていると考えております。


樫委員  その13%所得がふえるのは、何年後の話なのですか。平成26年度は間違いなくマイナスでしょう。いつ13%にふえるのですか。


栗本農業生産流通課長  全国におきましては、既に飼料米に取り組んでいるところもございますので、そうしたところは平成26年度からあり得ると考えている次第でございます。


樫委員  全国の話ではありません。香川の大規模農家の所得はいつになれば13%ふえるかと聞いているのです。私は香川県内の話をしているのです。そういう見通しはないのですか。


栗本農業生産流通課長  県におきましては、県のオリジナル品種の「おいでまい」等の主食用米の生産振興とともに、本県の水田の有効活用を図るために、飼料用米などの主食用米以外の水稲についても取り組むこととしたところでございます。
 平成26年度からは、新たに飼料用米の円滑な導入を図るための取り組みとして、市町やJAなどと連携し、「ホシアオバ」などの多収性の飼料用専用品種や低コスト栽培技術に関する「実証圃」の設置を行うとともに、地域の実情に即した飼料用米の栽培マニュアルの作成、さらには飼料用米の供給先である畜産農家とのマッチング等による需要の把握などに取り組むこととしたところでございます。
 また、農業試験場におきましては、多収性の飼料用専用品種の本県への適応性を検討するとともに、畜産試験場におきましては、飼料用米の給餌が家畜の肉質等に及ぼす影響等につきまして、調査研究を行うこととしたところでございます。
 こうした生産面での取り組みとともに、JAと連携して、飼料用米の種子の生産、さらにはカントリーエレベーターの活用など、流通対策の整備に努めてまいりたいと考えております。
 今後とも、生産者の意向を踏まえながら、本県における飼料用米の定着拡大を図ってまいりたいと考えているところでございます。


樫委員  将来的な話ととってよろしいのですね。私は大変だと思うのです。主食用のお米をつくって、飼料用の餌米とまざると困るから、コンバインの掃除は完璧にしなければならないし、コンバイン袋も共通のものは使えないと思います。保管する保管庫も別にしなければなりません。これは農協がするのか、集落営農でするのかはわかりませんが、そのような準備をしていると、とてもじゃないですが、もう間に合わないと思うのです。
 アメリカからは、飼料としてトウモロコシをどんどん輸入しているのでしょう。飼料米でトウモロコシの輸入に影響を与えるようになれば、アメリカは黙っていないでしょう。私はこういううまい話はバラ色に描くだけで、実際はなかなか実現できないと思います。もう答えはいいです。
 次に農地中間管理機構ですが、私は先議のときに言いましたが、部長は企業を優先するとか、育成するというものではないと言っていましたが、条文を見ていましたら、やはりそういう内容になっています。
 農地中間管理機構の目的の1つに「参入の促進」、「公募」を書いています。結局、参入促進では競争力が強い企業が優先されるし、公募でもそういう方向に行くと思います。だから、やはりこの法律の内容は、農外企業を参入させていくのが目的ではないかと思います。
 また、耕作放棄地をなくすのが大きな問題でしたが、この法律の8条を見ますと、農用地として利用することが著しく困難であるものを対象に含まないと明記しているのです。耕作放棄地はもう対象外ですということを書いています。
 さらに、第18条では、農地の貸借は機構が対象となる農地の地番や面積、借り手の名前などを農用地利用配分計画にまとめ、知事の許可を受けて行うことになっており、農業委員会の許可は要らなくなるのです。ということは、結局農業委員会にかわって、知事の権限が強くなっていくわけですから、地域の農業委員会の役割は見直されることにつながっていくのではないかと思います。
 農業委員会との連携と言っていましたが、法律の中身を見ると、連携ではなくて、農業委員会の役割はなくなっていくという方向性を打ち出していると私は思っているのですが、この点についてどうでしょうか、お答えください。


川池農政水産部長  農地中間管理機構についての樫委員の御質問でございます。農地中間管理機構の法律を踏まえ、その実施については、法律の範囲内で、香川県の地域の実情を踏まえて施策を展開するということでございます。
 農地中間管理機構は、基本的には担い手への農地集積を図って農地の利用効率や農業の生産性を向上させることを目的としています。香川県は、先ほどからの議論にありますように、非常に圃場条件が悪いです。圃場整備率も35%、1万4000のため池、そして1,200を超える水路の中で農地・農村が維持されている現状を考えると、全国に比して生産効率が悪いです。米に関して言えば、2割程度はコスト高になります。そういう中で、できるだけ農地を集約し、認定農業者や集落営農の担い手に農地を集積し、効率を上げることとしていますので、企業を優先するわけではありません。
 当然農地の貸し付けに当たっては公平・公正に貸付先を選定する必要があるので、募集して選定していくわけですが、もちろん選定する際には条件がございます。借り受ける場合は、希望する農業者の規模拡大や農地の集約化に留意することになっており、決して企業経営を優先させるわけではございません。
 また、今申し上げましたように、香川の場合は全国のように大規模な、20ヘクタール、30ヘクタール、50ヘクタールという農地集積の中で企業展開できる農地ではなく、香川の場合は出し手は多いのですが、農地の受け手が少ないという状況です。それは企業参入も含めて簡単ではありません。そういう中で、できるだけ集積し効率を高め、産業として自立できる農業を進めていきたいということで、今回、農地機構での集約を図っていくわけです。決して企業を前提にしているものではございません。いかに香川として農地を集積し、担い手の確保と農地の集積の中で農業の構造を変えていくかということで、農地中間管理機構の創設を考えております。
 また、農用地として利用することが著しく困難である農地は機構は借り受けないということであって、いわゆる耕作放棄地には、御案内のとおり2種類あり、立地条件が比較的よくて、草刈りや耕起などをすれば、直ちに耕作することが可能な耕作放棄地もありますし、立地条件が悪くて、到底借り受ける人が出ないような再生不能な耕作放棄地もあります。当然その現場の状況を踏まえながら、個々の農地を見て判断する中で、耕作放棄地についても受け入れ、解消に努めるということであり、全て個別のケース・バイ・ケースで対応するということです。一律にだめだということではなく、実情を踏まえて対応していくということです。そういう中で、香川県は5,000ヘクタールを超える遊休地があり、それを少しでも解消し農地を有効に使いたいという考え方でございます。
 それからもう一点、農業委員会の権限ですが、現在、本県において、農地の所有者や農地の耕作の実態、農地の状況を把握しているのは農業委員会でございます。農地中間管理機構の最終的な判断・権限は知事にあるとしても、農用地利用配分計画は市町に委ねるなり、ある程度農業委員会の情報を得なければ作成できません。ですから、農用地利用配分計画の策定に当たっては、農業委員会の意見を聞きながら行うことは当然の条件です。そうしなければ、農地中間管理機構の機能を果たせないと思っていますので、決して農業委員会そのものの権限を奪うものとは考えておりません。
 いずれにしても、香川県の農業の状況は、担い手は高齢化と減少、また農地については、都市化とため池のため、なかなか基盤整備が進みません。
 農業で一定の所得確保の見通しがなければ、担い手の確保は当然望めませんので、今回の農地中間管理機構については、産業として一定の所得を確保する農業の推進する政策と、農業・農村としての文化、水利、環境といった多面的な機能を確保し、県土として守っていくかという地域政策をミックスする形で、香川県の農業・農村の再生を図っていく上での取り組みであり、当初予算において、2億5000万円を超える大きな予算を計上しています。県としてはこれでもって、いま一度香川の農業振興を図りたいと考えておりますので、御理解ください。


樫委員  最後に、農地中間管理機構の運営に当たって、要望をして終わりたいと思います。
 とにかく、農村にもうけを優先するような企業の論理を持ち込まないように、運営についてはしっかりやっていただきたいと思います。そして、農村は家族経営を中心に成り立ってきたわけですから、戦後築いてきた農地制度のあり方や農業委員会制度の運用をしっかり守ってやっていただきたいということを要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。


十河委員  農業問題は心配な面が多々ありますが、ちょっと目先を変えて質問します。
 中国の鳥インフルエンザについてですが、ことしの1月、2月の間で、中国全土で鳥インフルエンザH7N9に感染した人が226名おり、亡くなった方が77名と報告されています。昨年鳥インフルエンザで亡くなった方が、1年間で50人だったのが、2カ月で77名もの人が亡くなっているということです。よくわかりませんが、渡り鳥が中国から日本へ来ることも多分あると思うので、鳥インフルエンザが日本に飛んでくるのではないかと心配するのですが、これについて何か対策を打たれているのでしょうか。


十川畜産課長  家畜伝染病、特に鳥インフルエンザの発生防止についての質問でございますが、まず中国で発生している鳥インフルエンザでは、低病原性鳥インフルエンザと申しまして、鳥では症状が出ませんが、人が感染すると非常に死亡率が高く、注意を要すると考えております。
 まず、中国からの侵入防止につきましては、十河委員御指摘のとおり、渡り鳥が持ってくるものと、人が持ち込むものの可能性がございます。国外からの侵入防止として、人が持ち込むものにつきましては、動物検疫所の関西空港小松島出張所高松空港分室において、海外帰国者に対して、靴底の消毒や手荷物検査とともに、注意喚起を行うなど、対策を強化しているところでございます。
 県といたしましても、家畜保健衛生所が、県内全農家に対し、帰国者を含めて、過去1週間以内に海外から入国した者は農場へ立ち入らせないよう指導するとともに、国外の発生状況の情報提供や注意喚起を行っているところでございます。


十河委員  中国の鳥インフルエンザは、鳥でなく人間に感染するという話なので、こちらのほうが非常に怖い気がいたします。今の話では窓口できちんと検疫して感染をとめているという話でございますが、一方、韓国では鳥インフルエンザはまともに鳥に感染しており、相当の数の鶏やアヒルを殺処分したと少し前のニュースで出ていました。何年か前は、日本にも飛んでくるということで、鶏舎に網を配付して野鳥が入らないような対策を打ったこともあったと思うのですが、韓国の鳥インフルエンザについてはどのような対策を打たれているのでしょうか。


十川畜産課長  国内では、東日本大震災が起こった折に千葉県で発生したのが鳥インフルエンザの最終になっております。
 高病原性鳥インフルエンザ対策につきましては、国外からの侵入対策につきましては、先ほど申し上げた対策を行っているところですが、県内では畜産農家に対して、消毒の励行や野生動物の侵入禁止、網目の小さいネットを張るとか、毎日の鳥の健康観察などの衛生管理を徹底するよう農家に指導しております。また、毎月の鶏の死亡数の報告を求め、早期発見、早期通報に努めているところでございます。
 また6カ所の農家を指定し、毎月鶏の検査を行い、鳥インフルエンザの侵入の監視に努めているところでございます。昨年10月からは対象農家を増やして検査を強化しておりますが、今のところは全て陰性でございます。
 また、本県独自の取り組みとして、昨年4月から毎月20日を畜産消毒の日として、県下一斉に鶏舎内外の消毒を行い、地域の衛生レベルを高めて、鳥インフルエンザの発生防止と防疫意識の高揚を図っているところでございます。


十河委員  今の話を聞きますと、安心しますが、なお対策を万全にしていただきたいと思います。
 次に、農業問題ですが、農業政策を大きく転換するということであります。先ほど樫委員も大分心配しているように言われていますが、実は私もちょっと心配しております。この農政改革についてどのようにお考えか、まずお尋ねしたいと思います。


川池農政水産部長  今回の国の農政改革では、米政策や経営所得安定対策の見直しなどの産業政策と、農業・農村の地域の歴史、文化、自然環境を守っていく、県土を保全するという多面的機能の維持など地域政策をあわせた形で、危機に瀕した農業をいま一度再生しようというところが今回の狙いだと思います。
 農業の場合は他産業と比べて所得が半分以下という状況です。その状況を今のまま維持したのでは、なかなかその担い手は確保できないし、幾ら担い手の確保と言っても、所得の見通しがなければ後継者は育たないので、何とか所得を上げることが農地の集積であり、担い手への支援でございます。担い手を特定することによって、農家の所得を上げ、後継者を確保し、農業生産を維持・継続させる。香川の場合は、ため池や水路が多く全国とは条件が全く違います。大きな河川があり、頭首工から水を引けば田んぼに水が入るのではなく、1万4000のため池のうち、5ヘクタールから10ヘクタールのため池が多い中、10ヘクタール、20ヘクタールの水利組合が水を引いているという状況を守っていかなければ、香川県の農業・農村は守れません。こうした地域の取り組みと、認定農業者の取り組みがセットでなければ、香川県の農業・農業生産は維持できないというのが香川県の宿命であると思います。
 国の法律を踏まえながらも、香川独自の施策を展開しなければ、なかなか現実的な話にはなりません。国が言う20ヘクタール、30ヘクタール、50ヘクタールの集積というのは香川にとっては本当に現実的ではない話ですし、米作で収入を確保している大規模な土地利用型農家は少数です。ほとんどが園芸、果樹の農家であり、法律の前提としているところと、香川の場合はかなり条件が違います。香川の場合、本当に力を入れているのは、認定農業者や集落営農を確保し、農地集積を進めることによって、農業生産を確保することでございます。集落営農については、小規模な農家や高齢の農家それぞれが共同作業等を通じて、農業生産とともに、ため池や水路など地域を守ることをあわせて担っていくことによって、香川の農業・農村を守っていくような構造に変えていきたいと考えています。
 あわせて、所得を確保しなければいけません。香川県で売れているのは、県オリジナル品種として開発したキウイやイチゴのさぬきひめ、それから坂出で開発された小原紅早生など、香川独特のものしか高く売れていませんし、なかなか収益が上がらない状況です。試験研究施設や農業試験場を中心に、オリジナル品種を開発し、生産拡大を進めるとともに、東日本大震災を受けて、ため池や水路の安全性が問題視されていますので、防災対策や農地の基盤整備に引き続き取り組んでいきたいと考えています。
 担い手の確保、農業生産の拡大、基盤整備の促進、防災対策の促進という形で、香川の農業を維持・拡大したいというのが、今回の予算で提案している農政水産部の基本的な考え方でございます。


十河委員  部長がおっしゃられたことに反論してまことに申しわけないのですが、今言われているのは、あくまでも理想のような気がします。これから農地を集積するということなので、一概に否定するわけにはいかないのですが、五反百姓で、非常に条件の悪い農地を維持管理するにはかなりの努力が必要です。農業法人となると、採算が合わない農地は借りませんので、どうしても小さい農地や条件の悪い、圃場整備していない農地には手を出しません。圃場整備して、パイプ配管している農地については、借り手がかなりいるのです。多少遠くてもそういう農地を借りるのは現実にありますが、圃場整備していない小さい条件の悪い田んぼは放ったらかしになります。
 香川県下で1万6000ヘクタールある農地の中で、約25%は耕作放棄地になるだろうと言われていますが、今の考え方であれば、逆に耕作放棄地がふえ、方針とは違う方向に行くのではないかと思います。耕作放棄地や条件の悪い農地をこれから維持・管理するにはどうすればいいかを十分に考えなければならないと思いますが、何か対策はあるのですか。


川池農政水産部長  十河委員の今の御指摘については、11月議会からいろいろと議論をしているところですが、今回の国の農政改革を踏まえて、香川県として何も施策を講じなければ、水稲を作付している約1万4500ヘクタールのうち、2,000から4,000ヘクタールが耕作放棄地となるだろうと考えています。香川県の農業者の平均年齢が69歳と高齢化し、徐々に農業を引退する人もふえています。また、農業者としての一番大きな問題が、機械の買いかえ時に新たに数百万円という投資をしなければ農業が継続できないということであり、本当に2,000から4,000ヘクタールぐらいの農地は不作付になるだろうというシミュレーションをしています。
 香川県内で2,000から4,000ヘクタールも耕作放棄地がさらにふえるということは、農業・農村に限らず、県土のあり方として非常に重要な問題であり、他産業に与える影響も大きいので、県としては何とか水田として継続できる取り組みをしたいというのが今回の取り組みであり、できるだけ農地を集積しつつ、渓畔除去やパイプ配管など簡易な基盤整備をすることによって、担い手の効率的な経営と規模拡大、集落営農の組織化につなげていきたいと考えています。
 今回の農政改革は、農地集積というよりも、担い手の確保が一番大きな問題だと思っています。ただ、農業の収入は簡単に2倍、3倍とならない、他産業並みにならないという状況を考えれば、認定農業者をふやすのは非常に厳しい課題だと思います。そう考えると、高齢者や退職後の方々、小規模農家の皆さんが集まり、共同で作業し、3軒からでも組織をつくって、地域で農地の活用、農業の展開をしていくことを政策として追求しなければ、十河委員御指摘のとおり、集約しても預かるところがないのが香川の実情ですから、特に今、力を入れているのが、認定農業者とともに集落営農を組織化するということです。今年度末には200を超える組織化ができる予定です。また、どうしても高く売れるもの、所得の上がるものを追求しなければ後継者はできませんので、この2つを追求し、香川県の農業を守り、振興していきたいと考えています。
 我々としては農業や水産業の第1次産業を地方の基盤だと思っています。生産額は小さいですが、香川県が成り立つ基盤だと思っていますので、そこらあたりは維持できるように努力し、頑張っていきたいと思っています。


十河委員  熱意はわかりますが、非常に厳しいと思っています。
 次は農地集積の問題ですが、農地中間管理機構はどのような組織を考えておられるのですか。市町の農業委員と農地集積専門員が一緒になって業務を進めるのだろうと思いますが、市町との関係をお尋ねしたいと思います。


川池農政水産部長  農地中間管理機構につきましては、農地の売買や貸借など、市町が行った農業の流動化施策に対して事務的な手続を行っている香川県農業振興公社を、今、松島町の合同庁舎に職員が4人いますが、増員・強化して、名称を香川県農地機構に改めることとなっています。
 現場である地域には、16名の農地集積専門員を配置しますが、これは農地中間管理機構の職員として採用します。基本的には、普及員のOBや役場のOB、JAのOB、土地改良区のOBなど、地域の農地の事情に明るい人を雇用し、農地の出し手や受け手のあっせん調整等を行いたいと考えています。ただ実際問題として、地域の市町や農業委員会と連携をとらなければ仕事は展開できないので、執務場所は、市町や農業委員会など地域で確保していただきたいと考えています。職員の雇用は、基本的には全額県費で機構が行い、職員を市町に配置して、地域で集積の事務などを行ってもらおうと考えています。農業委員の場合は非常勤ですが、農地集積専門員は常勤の職員を配置することとし、現在16名分の予算を提案させていただいております。
 農地集積専門員が中心となり、市町の農業委員会や農林セクションと連携をとりながら、農地の受け手を発掘しつつ、マッチングを行いながら、受け手の規模拡大と集落営農の組織化に取り組んでいただきたいと考えています。


十河委員  農地集積専門員は16名で足りるのですか。農地集積専門員は交渉業務があると思うのです。貸し手も、そう簡単に、はい、どうぞと言うわけにはいかないと思います。また農地が集約されて大きい田んぼにならなければ、借り手もいないので、作業は非常に多岐にわたり、難しい問題がひかえていると思うのです。農地集積専門員については、市町からの要望が予定人員を超え、カットしているのではないですか。そのあたりの対策はどのようにされるのですか。


川池農政水産部長  当初予算で16名を計上させていただいていますが、この人数については、当初、国の農政改革や農地中間管理機構の概要を市町に対し十分説明できず、国の情報もなかなか決まらない状況の中で予算要求をしていますので、市町も十分理解できない状況でございました。今の段階では16名という設定であり、市町それぞれの農地集積や農政改革に向けた取り組み状況など、市町の現場の実情等を踏まえて配置したいと考えています。当面、16名の配置でスタートさせていただきたいと考えているところでございます。


十河委員  2人を要望してきている市町には、手が足りないので1人にしてくれと答えている思うのですが、説明不足かもわかりませんが、市町では、農地集積専門員が来て、各地権者に交渉に行くという認識を持っているのではありませんか。そうでなければ、このような話が出ないのではないかという気もします。市町への説明がまだ十分できていないのかなと思います。農地集積専門員が来て勝手に農地の集積を行うという認識でいるのではないかと心配するのですが、いかがですか。


川池農政水産部長  これまでもたびたび説明会等を開催していますが、今回の取り組みの姿勢や、県の考え方、農地中間管理機構の業務の内容等を、今後さらに丁寧に市町等に説明し、理解をいただき、農地集積専門員を配置したいと考えています。


十河委員  非常に難しいですが、これからスタートですので、ぜひ全力で当たっていただきたいと思います。
 もう1点は、農地の大規模化ばかりに目が向いているようですが、その中で農機具の導入について補助金を出すということです。農機具は大体5年ぐらいしかもちません。長くても7年か8年で買いかえをしなければならないのですが、そのときに条件がつきます。大きさも制限があるし、しかも農地拡大という、これが一番ひどい条件なのですが、2ヘクタールはふやさなければ対象にならないのです。香川県において、毎回機械を買うたびに2ヘクタールふやせということは現実味がありません。これはもっと考えなければならないと思うのですが、いかがですか。


栗本農業生産流通課長  農業機械の導入に対する補助の関係でございます。
 県におきましては、土地利用型農業の規模拡大により、農業者の所得向上と経営の安定を図るため、認定農業者や集落営農組織などにおいて、規模拡大に必要なトラクターやコンバイン、田植機など、主要な農業機械の導入に対して補助をしているところでございます。これらの補助事業につきましては、農業機械の導入が経営の安定につながるよう、事業目的や事業対象者に応じて一定の経営規模の拡大を要件としており、御理解いただきたいと考えております。
 なお、認定農業者等を対象とした「かがわの水田有効活用条件整備事業」につきましては、これまでは米麦主体でございましたが、水稲と園芸作物等の複合経営を行う認定農業者においても、水稲の生産拡大により、経営の安定につながることから、補助要件の土地利用型農業の経営規模につきましては、10ヘクタールから5ヘクタールまで、本県の実態に応じた引き下げを行うとともに、規模拡大要件につきましても、これまでの4ヘクタールから2ヘクタールに引き下げたところでございます。
 また、委員から大きな機械しか入らないという指摘でしたので、40馬力以上のトラクターを補助対象としていたところですが、本県の圃場が小さいことなども考慮し、30馬力以上を補助対象としたところでございます。
 また、「地域を支える集落営農推進強化事業」につきましては、集落営農や集落営農を行う農業生産法人を対象に、1ヘクタール以上の規模拡大計画を作成することを要件として実施しているところでございます。
 引き続きこれらの事業を活用し、本県の土地利用型農業を支える担い手の経営の安定に努めてまいりたいと考えておりますので、事業の趣旨を御理解いただきたいと思います。


十河委員  圃場整備していない田んぼは1反以下が多く、1反以上の田んぼはそう簡単にはないので、非常に条件が悪く、規模拡大しようと思ってもなかなかできないという事情があると思うのです。
 農業法人でも、圃場整備して遊ばせているような土地は余り残っていなくて、規模拡大しようと思っても、なかなか難しいです。農地中間管理機構で農地を集積して、圃場整備して、パイプ配管してということになれば、条件が変わってくるかと思います。大体一農業法人で15から20町ぐらいの農地でなければ、採算が合わないと思うので、努力しようとしてはおりますが、なかなか規模拡大まではできない状況です。そうすると、農機具を買うたびに1町なり2町なりふやせと言われても、広がるわけがないと思うのです。機械の寿命はどんなに長くても10年です。農機具は寿命が短いので、変えていかなければなりませんが、そのたびに農地をふやせと言われても、ふえるわけがありません。ふやせないのら農機具は買えないので、やめてしまうという心配があります。若い人は機械を動かすことに参加するのは結構いますが、その機械がありません。手ですることになりますと、担い手も寄ってくるわけがないので、それも配慮して、香川県独特の制度をつくる必要があると思うのですが、いかがですか。


栗本農業生産流通課長  基本的にこの補助事業につきましては、規模拡大により農家の所得向上、農家の経営の安定を図るのが趣旨でございます。
 農地中間管理機構を活用しながら農地を規模拡大し、あわせて農機具の導入により経営の安定を図っていただくということですので、御理解いただきたいと思います。


十河委員  それはおかしいと思います。未来と現在を一緒にするのは農家にとってはたまりません。ことしすぐに圃場整備ができるかというと、まずできるわけがありません。恐らく早くても5年はかかると思います。その間どうするのですか。農機具がなくなれば、それこそ農業法人をやめる人が多くなります。年齢が69歳、70歳前後の人が田んぼをしていますので、体力がないということもあるので、そう簡単に続くわけがないと思っています。
 また、最近は、米、麦、大豆だけでなく、東讃地域の農業法人でもブロッコリーなどの野菜に取り組んでいます。ブロッコリーは、即現金になり、資金繰りには非常にいいので、そういう方向に変わってきているところもあります。それについても農機具や防除機など、かなりの機械が必要になってきます。これについても単独の補助制度があれば、野菜のほうに広がっていくのではないかと思います。恐らく野菜のほうが、大豆や麦よりは収益がいいので、その分について検討できるのか、お尋ねしたいと思います。


松浦農業経営課長  委員御指摘の園芸などを導入することによって、経営発展を目指している集落営農も当然ありますので、今回の、「地域を支える集落営農推進事業」におきましては、今まで米麦をつくっていた方が、ブロッコリーなどをつくる場合は当然面積要件も設定しておらず、機械の導入に係る助成をさせていただいています。また、これまで委員から地域の実情に沿った機械の施設整備ということで、機械の大型化だけでなく、小さな機械からでも導入ができるように改善もさせていただいたところであり、規模要件につきましてもかなりハードルを下げさせていただいているところでございます。
 いずれにいたしましても、地域の実情に沿った施設整備が図られるよう進めてまいりたいと考えているところでございます。


十河委員  ぜひ、農業を維持するためにも協力していただきたいと思います。
 ため池の整備については、農家負担が2%に下がり、非常に農家の人も助かっています。というのは、過去にはかなりの人がその池を使っていたのですが、今は半分ぐらいしか地権者がいないので、負担が相当ふえるので、ため池の改修もためらったという経緯があります。恐らく防災の関係もあるので、声をかければ大分老朽ため池の整備は進んでいくと思っています。
 同じように河川ですが、河川から水を引いている農地が大分あります。池だけでなく、河川にもそれぞれ転倒堰や固定堰で取水口をとっています。土地改良事業の負担金が2割なのですが、ため池が2%になったので、それと同じように農家負担が軽減されると思うのですが、負担率を下げることを考えておられるのか、お尋ねしたいと思います。


飯間農政水産部次長  河川の中にあるゲートの負担に係る御質問だと受けとめましたが、河川の中のゲート、いわゆる頭首工等が、どうしても老朽化等、故障により動かないということであれば、国の事業制度にある農業用河川工作物応急対策事業を活用すれば、国、県、市町で事業費を負担し、農家負担がゼロで整備ができるようになっておりますので、御活用いただければと思います。


十河委員  実は平成16年の台風のときに転倒堰が動かず、オーバーフローして、50軒ぐらい床下浸水や床上浸水があり、大変なことになっていました。東讃土地改良事務所や河川課に何とか直してくれるよう話をしたのですが、事業費が3000万円で、地元負担として2割の600万円が必要だと言われました。地元にしてみると、なかなか600万円もの負担金は出ないのですが、そのまま放っておくわけにもいかず、どうすればいいものかと考えていましたが、今の話であれば、負担金ゼロで改修できると解釈してよろしいのですか。


飯間農政水産部次長  この件に関しては、十河委員からも先般の委員会で御質問をいただきました。その当時は河川の中にあるという御質問ではなかったと思い、灌排事業として御答弁をさせていただいた記憶がございます。その際は、関係の市町の負担率にもよりますが、農家負担が2割という場合があろうかと思います。
 ただ、河川の中にあります頭首工ということでしたら、土地改良部局と土木部局の河川サイドで現地を見させていただき、頭首工そのものが大雨時に災害等を誘引する状態になっていれば、河川サイドから施工命令を出していただき、先ほど申し上げました事業であれば地元負担はゼロとなります。規模にもよりますが、事業費が3000万円以上だと、若干の地元負担は要るかとは思いますが、そのあたりはまた今後河川サイドとも御相談させていただきたいと思います。
 ただ、土地改良事業の場合は受益者の同意がどうしても必要ですので、まず合意づくりをしていただき、農家負担の軽減に向けた事業の取り組みを支援させていただきたいと思っています。


十河委員  地権者はどちらにしても負担金が要るということですが、今、調査しており、大体50件から70件ぐらい出てくると思っています。農家負担がゼロに近いような負担にしてもらわなければ、ため池とのバランスが全然とれないという気もしますので、今から検討する余地があるのであれば、ぜひ限りなくゼロに近い数字を出していただくようにお願いしたいと思いますが、いかがですか。


飯間農政水産部次長  ため池の場合は、委員からの御指摘のとおり、大雨災害や地震等により被害が甚大になるということから、昨年と一昨年の2カ年をかけて、2%の農家負担という大幅な軽減策を打ち出させていただいたところです。頭首工においても被害が少ないとは申し上げませんが、土地改良施設そのものの重要性等も判断させていただきながら、少しでも農家負担が軽減できるように、事業の仕組み等を工夫をさせていただきたいと思っております。


十河委員  委員会資料の90ページにあるように、最低これだけの負担であると解釈してよろしいでしょうか。


飯間農政水産部次長  90ページに掲載している県営農業用河川工作物応急対策事業を御指摘いただいたと思いますが、この事業を使えば、基本的に農家負担は本当に少なくなりますし、市町によれば農家負担はゼロと設定しているところもあります。


十河委員  今、心強い答弁をいただきましたので、10年ぶりに転倒堰が直ると期待をしているところですので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 最後に、平成26年度から多面的機能支払事業が取り組まれるようになりました。私も農地・水保全管理支払事業に取り組んでおりますが、既に2年が経過して、大体の要領はわかるのですが、新制度では前よりはお金が使いやすくなったと思っているのですが、そう解釈していいのでしょうか。農地を維持・管理する場合には、この事業は非常にいい事業だと思っていますが、これについて、より詳しいことがわかりましたら説明いただきたいと思います。


池田農村整備課長  十河委員の多面的機能支払についての御質問にお答えさせていただきます。
 多面的機能支払事業は、農地維持支払と資源向上支払の2つで構成されることとなっております。農地ののり面の草刈り、水路の泥上げ、農道の草刈りや、植栽による景観等の農村環境の良好な保全、施設の長寿命化のための補修等の共同活動を支援することになっております。
 使いやすくなったのかということですが、この支払制度は、農地維持支払と資源向上支払が、それぞれ制度は違いますが、使い方によっては会計を一元管理してできることになっておりますので、当初よりはかなり使いやすくなったと思っております。
 また、農地維持支払につきましては、水路であれば泥上げ、資源向上支払につきましては、水路であればエッジの補修など、同じような作業でございますが、一連の作業ということで、1つの支払の中でできることになっており、使いやすくなってきたと思っております。


十河委員  今までは、向上活動はハード事業の、水路の改修にしか使えなかったのですが、今度の制度はそういうことが余りありません。水路の軽微な補修は資料に載っておりますが、水路の改修ということは考えなくてもいいようです。
 それからもう一つ、期限ですが、5年という区切りがありますが、平成26年から5年間と解釈してよろしいですか。


池田農村整備課長  再度の御質問にお答えさせていただきます。
 長寿命化については、現行制度の向上活動と共同活動は別の使い道で、水路改修は別でございましたが、今回につきましても、先ほど言葉足らずで申しわけなかったのですが、資源向上支払の中での長寿命化の対策につきましては、従来と同じように別の扱いになっているところでございます。
 また期限については、新たに取り組む場合は、平成26年から5年間でございますし、現在、取り組んでいる活動組織については、取り組みを開始した年度から5年間でございます。


十河委員  平成30年までということではなく、例えば今から2年前に始めたのであれば、あと3年だけこの対象になると解釈すればいいのですか。


池田農村整備課長  そうです。始めた年から5年間ですので、十河委員がおっしゃるとおりでございます。


尾崎委員  大分時間も過ぎましたが、若干質問させていただきます。
 以前、県土面積と海洋面積とを比べると、海のほうが若干広いという話がありました。領土、領海はいずれもがその国の主権の及ぶ範囲ということですが、そういう意味で香川県は、県土面積の2倍の面積を持っていると言っても決して過言ではないのです。先ほど農業問題の御質問がありましたが、補助金が多く出ています。そういう中で、半分の面積を持つ海洋面積に対して、どのような生産活動を推進していくかが一番大事なことだろうと思います。水産課の予算は、この予算書を見ますと1割以下です。部長の説明はわずか4分です。このことに対して、課長はどういう思いを持っておられるのか、御答弁願います。


北尾水産課長  尾崎委員のおっしゃるとおり、海の面積はほぼ陸地と同じ面積でございます。しかも海の場合は表面から海底まで、非常に重層的に活用できます。
 そういう中で、現在、3,200人の漁業従事者がおりますが、それらの方がその漁場を有効に活用して、200億円程度の水揚げを上げております。
 漁業の場合、確かに各種の支援策は、農業に比べて劣る面もございますが、その分漁業者の足腰は非常に強く、補助金なしでもやっていけるということでございますが、今後とも行政としてはできるだけ支援をしてまいりたいと考えております。


尾崎委員  漁師は足腰が強いという話ですが、足腰が弱いと仕事になりません。漁師にとっては板1枚下は地獄なのです。農家の場合、陸地ですから、田んぼで倒れてもけがぐらいで済むだろうけれども、漁師は船の上で倒れただけで命にかかわってきます。そういうリスクを持って仕事をしていることを認識していただきたいと思っております。
 農業に限らず、2倍の収益を上げるためには2倍の量を売るか、2倍の単価で売るか、あるいはコストを半分にすることしかないのです。そういう中で、県がどういう役割を担っていくかが大事だと思うのですが、課長、どうお考えですか。


北尾水産課長  漁業者の所得を上げるということについては、1つが、まず単価を上げるということでございます。これにつきましては、午前中の御質問でもございましたが、魚の消費拡大のため、PR活動等、各種事業に積極的に取り組んでいるところでございます。
 一方、コストの削減につきましては、近年、非常に燃油が高騰しており、国の燃油や養殖用の飼料のセーフティーネット構築事業を設けています。過去の価格に比べて、一定以上価格が上昇した部分について補填をする制度でございます。こういう国の制度も積極的に活動するように、漁業者の方にも情報提供をしております。
 また、新たな国の制度でございますが、本年度から「浜の活力再生プラン」という事業もございます。現在は、そういう燃油の支援と国からもある程度手厚い支援がございますが、未来永劫続くわけではないので、漁業者の方が、今後5カ年、自分たちの所得を1割上げるにはどうしたらいいかということを各浜ごとに検討していくというプランでございます。香川県は東讃から西讃まで5ブロックあり、それぞれ漁業の実態も違いますので、その5ブロックごとに地域で再生プランをつくる事業について、積極的に指導してまいりたいと考えております。


尾崎委員  国の施策を含めて、香川県を、小さい県とは言いながら、5つのブロックに分けて、それぞれの浜の実情に合った支援策を行うという話でございますが、1つは今言われた消費拡大です。消費拡大と言いますが、ほとんどの場合、魚は自分で料理しなければなりません。この中で家庭に出刃包丁や刺身包丁がある人、ちょっと手を挙げてください。結構持っているんですね。文化包丁では魚は料理できませんので、ぜひいい包丁を買ってください。
 料理はやはり女性が携わるケースが多いだろうと思います。農業の話がありましたが、農協婦人部とか、かつては新生活運動とかいろいろありましたが、地域それぞれの婦人会の中で、魚を使った料理の仕方あるいは魚のさばき方を一つ一つ体験していただくことが一番大事なことだろうと思うのです。そういう中で、いわゆる生の魚に、地の魚に親しんでいただくのです。
 スーパーへ行くと、全部さばいてくれています。切り身は切り身、刺身は刺身で全部料理してくれていますが、産地がわかりません。瀬戸内海はサワラの時期ではないのにサワラが出回っています。ほとんど九州から来ていると思いますが、そういった実態もある中で、どういうことをすれば香川県産品が多くの消費者に消費してもらえるかを考えていかなければならないと思っておりますので、そうした努力も重ねてほしいと思います。
 それと同時に、単価を上げるためには単価の高い魚種を放流するなり、あるいは養殖するなり、いろいろな方法があると思います。単価の高い、いわゆる有望魚種を開発すると言われておりますが、タケノコメバル育成事業が36万円、サワラが41万円、ブランド魚種強化事業が30万円、ヒゲソリダイが85万円です。こういったことでブランド商品を開発できるのでしょうか。先ほども申し上げましたが、水産課の予算は農政水産部の中で1割に満たない予算額です。もちろんこの事業だけでなく、栽培漁業センターを通じて放流事業を行うので、その予算もあると思います。
 私は魚を購入するときは地域の魚屋で買っています。スーパーで買ったことは一度もありませんが、タケノコメバルは店頭で見たことがありません。ということは、市場に上がってきていないということだろうと思うのです。坂出市場と丸亀市場が統合されましたが、見たことがありません。
 そういう中で、香川県の魚は、回遊魚よりは、むしろ底魚を、例えばオコゼやメバルなど回遊しない魚種の魚、単価の高い魚をどのように放流し、栽培していくのかを考える必要があると思うのですが、課長のお考えをお聞きします。


北尾水産課長  委員御指摘のとおり、ヒゲソリダイにつきましては、平成20年から種苗生産に取り組んでいますが、なかなか種苗生産が軌道に乗らないという状況でございます。
 キジハタにつきましても種苗生産しており、従来、外部からのウイルス等で数が減っていたこともございましたが、現在、陸上の閉鎖循環式の養殖により、海から直接水をとらず、水槽の中で水をろ過しながら種苗生産をするシステムを構築し、安定的に毎年10万尾程度の種苗が生産できるようになりました。現在、安定的に種苗放流ができており、キジハタはもともと少なかった種類でございますが、伊吹等で水揚げがふえてきており、今後、積極的にふやしてまいりたいと考えております。


尾崎委員  キジハタは確かにふえてきて、魚屋でも見るようになりましたが、まだサイズが小さいので、もう少し大きくなるといいと思います。
 やはり新しい魚種をつくるよりも、高いものをいかに供給できるようにするかが大事だと思うのです。ヒゲソリダイの写真を見ましたが、余り芽が出そうにないので、ほかの魚種に変えたほうがいいのではないかという気はいたします。
 いずれにいたしましても、要は値が出ている商品をどうやって開発、供給していくかが大事だと思うので、ぜひ種苗生産には励んでいただきたいと思います。
 少ない予算の中でも地域特産物開発支援事業や、タイラギ・ミルクイ増殖事業を新たに取り組んでおります。タイラギは種苗生産が難しく、なかなか全国的に種苗生産が確立していないという話を聞いておりますが、近年、国のセンターで種苗生産ができたと聞いているのですが、どういう状況なのでしょうか。


北尾水産課長  タイラギの種苗生産は、かつて長崎で1度成功して、1,000個程度の稚貝ができましたが、その後は成功しませんでした。
 昨年、広島の百島の国のセンターで7万個程度の種苗生産ができ、大変期待していたのですが、飼育を継続していくとへい死をしたということでございます。来年度以降、種苗生産はできましたので、長期間飼育できるよう再度国でも検討されますし、我が水産試験場でも国から情報を得ながら、独自に種苗生産を成功させたいと考えております。


尾崎委員  ぜひ全国に先駆けて種苗生産に成功するよう期待いたしております。
 タイラギが成功するまでをつなぐものとしてミルクイの放流事業が予算化されているのですが、ミルクイについては、昨年、稚貝を手に入れて飼育していたけれども全滅したということですが、ことしはどういう状況になっているのですか。


北尾水産課長  ミルクイにつきましても、種苗生産は商業ベースで確立できております。ことしは2月に山口県から5万個ほど種苗を購入して、現在、水産試験場の陸上水槽で養殖中でございます。今後、水温が上がってくる5月以降に、水産試験場や中讃地区で中間育成を行い、ある程度大きくして種苗の放流を行いたいと考えております。


尾崎委員  ミルクイについては、ぜひ成功させて、放流までこぎつけていただきたいと思っております。
 直接議案とは関係ありませんが、先般テレビで、引田で、廃校の跡でチョウザメを養殖して、キャビアを生産しているという話を聞いております。チョウザメは、そもそも淡水魚なのですか、海水魚なのですか。


北尾水産課長  淡水魚で、卵がとれるまで7年ぐらいかかり、お金が入るまで長期間かかるので、非常にリスクの高い種類であると考えております。


尾崎委員  だからキャビアは高いのですね。そういった意味では、民間でなかなか取り組みにくい事業ではないかと思うので、県として取り組みができるのか一考する必要があると思っております。要は高額商品になるもとをどうやって仕込んでおくかが大事だと思うのです。
 7年かかるのであれば、6年目に漁業組合に分けてあげればどうですか。1年間飼育すれば卵がとれるのですから嫌とは言わないと思います。6年ないし7年のリスクは水産課が担えば可能だと思います。
 香川県下の漁協全てでチョウザメの養殖をすれば、キャビアの価格が暴落するかといえば、世界の需要は大きいのでそんなことはありません。とるだけの漁業はどうしてもリスクが大きく、栽培漁業も今はハマチを含めていろいろ栽培しておりますが、一旦病気にかかると全滅します。
 そういった意味では、一方で安定的な事業をあわせて持つことが大事だと思うのです。淡水魚であろうと海水魚であろうと、栽培技術はないことはないのだから、水産課の果たす役割は大きいと思うのです。
 そうすると、今の予算ではなかなか難しいのです。魚に関することは水産課長1人しかいませんので、全ての人生をかけて頑張ってください。


大山委員長  以上で、農政水産部関係の質疑、質問を終局いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)


大山委員長  御異議なしと認め、農政水産部関係の質疑、質問を終局いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。