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平成25年[11月定例会]経済委員会[農政水産部] 本文




2013年12月10日:平成25年[11月定例会]経済委員会[農政水産部] 本文

大山委員長  これより質疑、質問を開始いたします。


氏家委員  私からは、経営所得安定対策や国が関与している米の生産調整の見直しと日本型直接支払制度の2点についてお尋ねをいたしたいと思います。
 まず、経営所得安定対策や国が関与する米の生産調整の見直しについてお尋ねをいたしたいと思います。
 先般11月26日に開催されました政府の「農林水産業・地域の活力創造本部」の第9回会合におきまして、経営所得安定対策の見直しや国が関与する米の生産調整の見直しなどについて決定され、新聞などでも大きく報道されたところであります。
 経営所得安定対策につきましては、大きな見直しがなされたところであります。例えば、「米の直接支払交付金」が1万5000円から7,500円に引き下げられることや、「米価変動補填交付金」が26年度から廃止されることとなったこと、さらには、麦などに交付されていた「畑作物の直接支払交付金」につきましても、単価が引き下げられますとともに、27年産からは認定農業者、集落営農、認定就農者に限定されることとなったとお聞きいたしております。また、米の生産調整につきましては、5年後を目途に、大きく見直されることになったそうであります。
 まさにこれらの見直しは、どれをとっても本県の米農家の所得に直接影響することはもとより、本県農業のあり方まで影響を与えるものであると考えております。
 本県の水稲は、水田面積の6割の1万5000ヘクタールで栽培されております。また、「米の直接支払交付金」の交付を受けた生産者は、集落営農を含め、2万経営体を超えており、その影響は極めて大きいと考えております。
 そこで、今回の経営所得安定対策や米の生産調整の見直しが本県に及ぼす影響についてどのように考えているのか、お尋ねをいたしたいと思います。


川池農政水産部長  今回の経営所得安定対策や米の生産調整の見直しにかかる本県に及ぼす影響についてでございます。
 農林水産省が、平成21年度に行いましたシミュレーションを参考にして、平成30年の米の価格を60キロ当たり1万円と想定するとともに、経営所得安定対策による支援策が廃止されたと想定して検討したところ、本県においては、作付面積が2ヘクタール未満の生産者がほとんどを占めますことから、生産者の多くが経営費を賄えない状態になるというシミュレーション結果となりました。
 こうしたシミュレーション結果を踏まえますとともに、経営規模1ヘクタール未満の農家の平成17年から平成22年の減少率が約2割であることや、平成22年の基幹的農業従事者の平均年齢が69.4歳であることなどを考慮いたしますと、平成30年を目途とした生産調整の見直しにより、本県においては、2,000ヘクタール以上の水田が不作付になるという厳しい予測がされるところでございます。
 経営所得安定対策の見直しによる本県の影響については、米の生産数量目標を守った生産者に、米の作付面積に応じて交付される「米の直接支払交付金」については、26年産米から、10アール当たり現行の1万5000円から7,500円に引き下げられますことから、米農家にあっては、収入が減少し、経営の悪化につながると考えているところでございます。
 なお、本県の交付額については、平成24年度交付実績が16億6000万円でありますことから、半減すると約8億円の交付額になるものと見込んでおります。
 麦や大豆に支払われていた「畑作物の直接支払交付金」につきましては、平成27年産から、交付対象者が、認定農業者、集落営農、認定就農者に限定され、それ以外の農家は対象外になることとされております。このため、対象とならない生産者が、麦生産からリタイアして、麦の作付面積の減少につながることが懸念されているところでございます。
 影響としては、そのようなシミュレーション予測を現在考えております。


氏家委員  今の答弁を聞きますと、かなり影響が大きいということで、私も相当危惧をいたしているところでございます。
 今回の見直しは、答弁にもありましたように大変に厳しく、本県の水田農業全体のあり方に大きく影響する改革であると考えております。
 そこで、県としては、これについてどのように取り組んでいくのかお伺いしたいわけですが、来年から早速1万5000円が7,500円になるということであります。まだ農地集約が遅々として進んでいない状況にある中で、減らすものを先に減らして、それから改革というのでは順番がおかしいのではないかと思います。やはりある程度農地集約が進んだ時点で、めどが立ってから、こういった補助金についても、減額なりの検討を行うべきであると考えております。
 国が決めたことでありますので、一概には言いにくいかもわかりませんが、その点も踏まえて、どのように取り組んでいくのか、来年からは早速農家の手取りが減るわけですので、速効性のある対応も必要であると思います。その点についてよろしくお願いします。


川池農政水産部長  氏家委員の生産調整の見直しに対する県の対策等についての再質問にお答えいたします。
 生産調整の見直しや経営所得安定対策の見直しにより、今後、不作付の拡大が懸念されますことから、水田を維持するためには、認定農業者の規模拡大を初め、新規就農者や集落営農の育成とともに、こうした担い手への農地集積を、今まで以上に加速化していく必要があると認識しております。これにあわせ、水稲初め園芸作物などの生産振興を強化していく必要があると考えております。
 特に、今後は、今回の生産調整の見直しに対応できるよう、認定農業者、集落営農などの担い手対策をこれまで以上に強化いたしますとともに、農地集積専門員の設置などの、地域におけるいわゆる専門員の設置でございますが、新たな農地集積対策を検討いたしますほか、比較的まとまった農地がより円滑に確保できるよう、現在、整備を検討しています「農地中間管理機構」を積極的に活用し、担い手の育成とともに、農地集積の加速化を図ってまいります。
 また、本県の耕地面積の8割を占める水田を有効に活用するためには、米にかわる夏場の園芸作物の導入についても検討していく必要があると考えており、今後とも本県の水田農業の維持に向けて、認定農業者や集落営農などの担い手の育成、担い手への農地の集積を図りますとともに売れる米づくりへの取り組み、さらには園芸作物など新たな作物の導入に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 先ほど委員からありましたように、本県の場合、農地集積については、圃場整備自体が35%程度ということで、全国の6割を超える状況から比べると、区画を合わせて農地を集積するという面では、現状から考えてなかなか厳しい状況もあります。また、あわせて、本県には1万を超えるため池、1,200キロを超えるような水路の中で、農業・農村を維持しているという実情を考えれば、今回の国の政策をストレートにあてはめ、施策が推進できるかについては難しいハードルが幾つもございます。
 今回の国の施策については、香川県の実情・状況を十分踏まえる中で、香川県の施策の推進を検討し、できるだけ速やかに、加速的に施策を推進したいと考えておりますので、御理解いただきたいと思います。


氏家委員  農地集積は大変に難しいわけであります。今、残っているのは本当に条件面で話がつかないところと条件の悪いところというのは皆さん御存じのとおりだと思います。その中で、タイムリミットを設けられたような形になっておりますので、制度が猫の目のように変わり、県におかれましても大変に御苦労されているとは思いますが、今の香川県の農業の実態は部長が十分に御存じだと思いますので、どうか農地の集積をしていくために、公共機関がしっかりと調整役、コーディネーターとして、農地中間管理機構などの制度を使いながらしっかりと行っていただきたいと思います。要望としておきます。
 次に、日本型直接支払制度についてお尋ねをいたします。
 国は、先ほど言いました米の生産調整の見直しや経営所得安定対策の見直しに伴い、現在の農地・水保全管理支払いを今年度限りで廃止し、新たに農業・農村の有する多面的機能の維持発揮を図るための新たな交付金として、日本型直接支払制度が創設されるということであります。
 今回の見直しは、米農家への支援策を大きく見直すということで、農地の集約化を進め、生産性の向上を目指すということでありますが、本県では、5反農家とも言われているように、約99%が2ヘクタール以下の小規模な農家であり、制度が見直されれば、影響は大きいわけであります。
 昨今の農村地域では、農業従事者の減少や高齢化の進行に伴い、集落機能が低下するとともに、ため池や農業用水路などの保全管理が十分にできていないところも数多く見受けられます。さらには、都市化・混住化の進展により、ため池や農業用水路などの農業水利施設を地域全体で保全管理する機運も低下してきているわけであります。
 このようなことから、農村の多面的機能に着目した新たな交付金としての日本型直接支払制度に大変注目している一方、どのようになるのかが心配の種であります。そこで、この日本型直接支払制度は、どのような制度なのかまずお伺いしたいと思います。また、本県に与える影響についてもお尋ねしたいと思います。


川池農政水産部長  氏家委員の日本型直接支払制度につきましてお答えいたします。
 今回の生産調整や経営所得安定対策の見直しに伴い、小規模の農地が多く、規模拡大が困難な地域を中心に、水稲の作付面積や農家数が減少し、耕作放棄地が増加いたしますとともに、ため池や水路、農道などの管理が十分に行えず、農業・農村が持っている多面的機能が、委員御指摘のとおり維持できなくなることが、今、大変懸念されているところでございます。
 そこで、国におきましては、農地を農地として守り、多面的機能の維持のために行う地域活動を支援する日本型直接支払制度の平成26年度創設に向けた検討が進められております。
 この制度につきましては、農地を守る取り組みを後押しする「農地維持支払」と、農村の景観や環境をよくする「資源向上支払」がございます。「農地維持支払」につきましては、農業者で構成される活動組織が、農地を農地として維持していくために行う農地の保全管理や水路の泥上げ、農道の草刈りなどの活動に対して、支援することとなっているところです。
 「資源向上支払」は、農村集落の維持が目的で、現行の農地・水保全管理支払を組みかえし、農業者だけではなく、地域住民を含む活動組織が行う農村の環境保全などの幅広い活動を支援しようとするものでございます。
 なお、現行の農地・水保全管理支払の向上活動支援や中山間地域等直接支払制度、環境保全型農業直接支援は、基本的な枠組みを維持しつつ継続されることとなっております。
 本県への影響につきましては、「農地維持支払」は、農業者の活動組織に支援されるもので、水利や農道、ため池などの農業施設の維持管理に必要な農家の経費負担が軽減され、農地等の保全活動が維持されます。さらに、農地を農地として維持することにより、洪水防止や水源涵養など農業・農村が果たしている多面的機能の確保につながっていくと考えております。
 県においては、今後、この新たな日本型直接支払制度を活用し、農地の維持保全に努め、香川の農業を守り、農村の振興を図ってまいりたいと考えております。


氏家委員  日本型直接支払制度の内容については、今の答弁で大体理解しましたが、聞くところによりますと今の農地・水保全管理支払が、1反当たり最大で4,400円で、多分2年目からは75%になるわけであります。今度の日本型直接支払制度は、「農地維持支払」が1反当たり3,000円で、「資源向上支払」が1反当たり2,400円ということで、最大で5,400円ということですから、1,000円程度上がったということになります。これはさきの1万5000円が7,500円になった分に割り当てられる形になろうかと思っておりますが、私も地元で、この農地・水の保全活動をやっております。この制度を取り入れるときに大変苦労した経験があります。いろいろなところに聞きに行ったり、説明会に参加したりしわけです。そういったことからしますと、この日本型直接支払制度は「農地維持支払」と「資源向上支払」の2つに分かれているということでありますので、この制度を理解して、来年度から立ち上げるには、本当に時間が足りるのかとか、組織が2つ必要になるのではないかとか、事務処理が煩雑になるではないかと心配しております。今、県ではたしか25%ぐらい取り組んでいると一般質問の答弁でありましたが、また撤退するのではないかという危惧が大変にいたすわけであります。
 次年度から開始されるこの制度に、なるべく多くの集落に参画をしてもらいたいという気持ちはあろうかと思います。そこで、県として、どのように取り組んでいかれるのか、またスムーズな移行にどのように支援していくのか、事務の簡素化などを踏まえて、どうするのかをお尋ねいたしたいと思います。


川池農政水産部長  氏家委員の日本型直接支払制度の今後の推進等々についてお答えいたします。
 氏家委員御指摘のとおり、今回の制度については、先ほど御説明いたしましたが、「農地維持支払」については農業者で組織する活動組織、「資源向上支払」については、農業者だけでなく地域住民を含んだ活動組織、これは今の農地・水管理支払の組織と同じですが、といった異なるメンバー、異なる人による活動組織を対象にしており、委員御指摘のように、従来の組織と、今度新しくメンバーを別にした、異なった組織が必要ということが今、具体的に事業内容として示されているわけです。
 このような活動組織が2つになるという複雑さとあわせて、これまでもありましたが、いろいろ努力はしていますが、交付金をもらう際の事務処理が非常に煩雑だという2点が今回の大きな課題だと私ども認識しております。これについては、まだ国のほうで制度設計中でございます。近く、各地域を回るキャラバンのようなものも本省で予定されているようですので、そういう機会を通じて、この新たな日本型直接支払の制度設計について、現状の課題や地域の実情を十分説明するとともに、地域のそれぞれの実情を踏まえた活動組織、執行体制ができるように強く要望してまいりたいと考えています。あわせて今後は、来年度に向けて、事業を推進する際に、県や土地改良事務所等々においても、地域の実情を十分把握し、今回の日本型直接支払制度が本来の趣旨に合うような形で実施できるように、十分に意を用いて取り組んでまいりたいと考えております。


氏家委員  しっかり取り組んでいただきたいと思います。今の農地・水保全管理支払が4,400円で、「資源向上支払」になると2,400円になり、その活動だけだとすると2,000円の減額ということになりますので、多分運営できないのではないかと思います。ですから、今の活動を維持しながらやっていくためには、やはり農地維持のためのお金を入れていかなければなかなかできませんので、そういうところも踏まえて、しっかりと国と協議をして、農業者の皆様方にわかりやすい説明をしてもらいたいと思います。本当に目まぐるしく制度が変わっておりますので、どうか農業者の方がこういった事務処理に惑わされ、振り回されることがないように、しっかりとした対策と簡素化、また支援をお願いします。年を越すと3カ月しかありませんので、しっかりと取り組んでいただきたいと思っております。要望としておきます。終わります。


山本委員  まず、漁業の担い手確保・育成対策について、お聞きしたいと思います。
 先ほどの氏家委員の質疑でもありましたように、農業は厳しいという状況はよくわかりますが、さらに厳しいと言われるのが漁業であります。前回の委員会でも、漁業の担い手確保・育成対策事業についてお聞かせいただきました。この事業は、私個人は新規の漁業就業者、具体的には漁師になりたい人を育てるのが目的と考えていたわけですが、実際はオリーブハマチの養殖業の関係者が大半であるとお聞きしました。
 前回も人数等を教えていただきましたが、実際のところはどうなっているのか、内訳をもう一度教えていただきたいと思います。


北尾水産課長  山本委員の新規就業者の現状のお尋ねについてお答えいたします。
 県下の新規漁業就業者数につきましては、平成22年度が25名、23年度が36名、24年度が32名で、3年間で93名となっております。この3年間の内訳としましては、独立自営型が38名、養殖業や漁船漁業への雇用型が55名となっております。新規就業者につきましては、ハマチ養殖業者だけではなく、独立自営型や、また漁船漁業等への就業者もおります。


山本委員  実際に今も就業されている方の内訳もあわせて教えていただきたいと思います。


北尾水産課長  香川県漁業就業者確保育成センターで確認したところ、現在の就業者は27名で、ほとんどが雇用型という状況でございます。


山本委員  そういう厳しい現状があると思います。93名のうち27名しか残っていないということですが、県の認識としては、どのように考えていらっしゃいますか。雇用型がいけないというわけでは全然ないのですが、新規就業に向けた支援策も、この現状を見ると必要ではないかと思います。前回も聞きましたが、改めて御意見をお聞かせいただきたいと思います。


北尾水産課長  新規就業者の支援につきましては、長期研修に対する支援や漁業開始を円滑にするための沿岸漁業改善資金の貸し付け、さらに施設の整備のための漁業近代化資金に対する利子補給を行っております。
 このうち、県独自の支援といたしましては、漁船の建造や漁具の取得に要する資金を漁協や信漁連等から借り入れる場合に、利子補給金を交付し、就業者の負担軽減を図っているところでございます。
 引き続き既存の制度等を活用しながら、新規就業者の確保について支援をしていきたいと考えております。


山本委員  既存の制度ではなかなか結果が出ていません。いっぱい、いっぱいのところで頑張っていらっしゃるのはわかるのですが、やはりもう1歩踏み込んだ県独自の支援策も必要ではないかと思います。
 今すぐこの場でどうこうやりますという話にはならないと思いますが、できれば県独自の支援策を新たにつくっていただきたいと思います。これは要望で終わらせていただきます。
 2点目ですが、水産の試験研究の質問に移りたいと思います。
 つい先日ですが、屋島の水産試験場に行かせていただきました。試験場前の道は何回も通ったことがあるのですが、施設の中に入るのは初めてで、すごく新鮮な感じで見させていただきました。そこでは、県産水産物のブランド化の話等々について質問をさせていただいたわけですが、やはり自然相手の研究というものはなかなか難しいところがあるのだなと感じたところです。
 水産試験場の成功事例は何かとお聞きしたところ、一例としてサワラの例を示してくれました。いただいた資料を見ますと、ブランド魚種開発・強化事業として、タケノコメバル、キジハタ、オリーブハマチが挙げられております。またノリにも、それなりの結果が出ているということをお聞きしました。
 このあたりを少し詳しく補足していただきたいと思います。


北尾水産課長  山本委員の水産試験場のブランド事業についてのお尋ねでございます。
 まず、タケノコメバルにつきましては、平成13年に全国で初めて種苗生産の量産に成功し、平成16年度から県の栽培漁業センターで、毎年10万尾前後の種苗を生産しているところでございます。現在は、種苗生産の安定化を図るために、人工授精技術の高度化に取り組んでいるところでございます。
 キジハタにつきましては、昭和61年から種苗生産の技術開発に取り組み、平成7年度から栽培漁業センターで量産に取り組んでおりますが、病気等により、生産量がなかなか安定しませんでした。このため、平成21年度からは、閉鎖循環飼育システムを導入し、疾病対策に取り組んだ結果、平成22年度以降は毎年10万尾程度を安定的に生産してございます。
 オリーブハマチにつきましては、平成19年度に、漁業者・漁業団体と県が協力して開発したものでございます。平成20年度は1万尾、21年度は5万尾と毎年生産を伸ばし、25年度につきましては25万尾程度の出荷を予定しているところでございます。
 ノリにつきましては、近年栄養塩の低下に伴う色落ちや高水温化が問題になっておりますことから、ノリ漁場の栄養塩を定期的に観測し、漁業者に迅速に調査結果を提供いたしますとともに、ノリ漁場で栄養塩を効率よく添加するための技術試験や高水温耐性品種の開発、魚の食害に対する試験等について、重点的に取り組んでいるところでございます。


山本委員  思うように結果が出るもの、出なかったものといろいろありますが、水産試験場で一番困っているものと言えば何でしょか。なかなかうまくいかないとか、力を入れたいが難しいという部分があれば教えていただきたいと思います。


北尾水産課長  自然が相手ですので、室内のようにはうまくいかないのですが、引き続き努力してまいりたいと考えております。


山本委員  引き続き努力していただきたいと思います。
 近隣県では今、かんきつ系の餌を与えたフルーツ魚の養殖が盛んになってきているということで、調べたところ、大分県の「かぼすブリ」、愛媛県の「みかん鯛」、徳島県の「すだちぶり」、広島県の「レモンはまち」、高知県の「ゆずぶり」と、調べた限りでもこれぐらいあり、これらの魚と「オリーブハマチ」は当然ライバルになるわけです。オリーブハマチをどの市場でどういう売り込みをするのか、あるいはしないのか、そういった戦略的なところ、あるいは現状を教えていただきたいと思います。


北尾水産課長  委員がおっしゃるフルーツ魚、いわゆるかんきつ系のブリでございますが、これを使ってPRしているすしの専門店等もあらわれており、最近は注目をされて、生産が増加しているところでございます。
 また、市場においては養殖ブリ、天然ブリとも各地でブランド化が図られており、かんきつ系のブリ以外にもオリーブハマチのライバルは非常に多くなっております。
 県といたしましては、漁業関係団体と連携し、東京、大阪などの魚市場において、流通関係者を対象に流通懇談会を開催し、オリーブハマチの特徴や生産状況の説明をするとともに、意見交換を行って、オリーブハマチの販売に取り組んでいるところでございます。
 また、大都市圏の大手専門店や百貨店、高級スーパーなどをターゲットに、バイヤー向けのセミナーや試食会、商談会を実施するとともに、店頭で、消費者に直接商品のよさを印象づけるために、フェアの開催などにも取り組んでいるところでございます。
 今後も引き続き販路拡大に努めてまいりたいと考えております。


山本委員  オリーブハマチは香川県が売り出したわけで、こういうものはうどん県プロモーションと一緒で、最初に出したところが一番インパクトがあります。オリーブハマチが一番早いと思っておりますので、しっかりとアピールしていただきたいと思います。
 補足ですが、これらのブリ系の魚をどなたか食べられたことがありますか。それぞれこんな感じだったとか、何か評判みたいなものがあれば教えていただきたいと思います。部長、何かお食べになったことはありますか。


川池農政水産部長  本県産のオリーブハマチについては頻繁に食べておりますが、他県のものはまだ食べておりません。ただ、先ほど北尾課長から御答弁申し上げましたように、一部ではすしの全国チェーン店に、そのブランド名で展開しているように、香川県にとってはかなり脅威の取り組みをしてる団体もあります。こういうライバルがたくさんいる中で、後塵を拝しないように努力をいたしたいと思います。


山本委員  私もオリーブハマチ以外はまだ食べたことがなくて、こういうブリ系があるんだなということは調べてわかったのですが、食べながら宣伝にも努めていかなければいけないと、改めて思ったところでございます。
 これは要望ですが、水産試験場については、今期の議案にもありますが、補正で飼育水槽の改修とあります。ほかにもかなり老朽化した施設もございます。また、海岸沿いで、防災の面でも懸念があります。今後、県のどの施設もそうですが、あり方や耐震化も含めて、しっかりと考えてほしいということを要望しておきます。
 次に、魚介類の消費拡大等について、質問させていただきます。
 県外から友人や知人が来ますと、当然うどんのリクエストがあるのですが、おいしい魚が食べたいという意見もやはり多いのです。瀬戸内海というイメージとブランド力が強いのかなと思っています。総務省のデータによると、魚介類の消費量は、香川県は実はそれほど高くはないのです。順位は真ん中より下ぐらいになっていて、総じて日本海側と北海道が高くなっております。意外なことに沖縄は非常に低いという結果になっています。
 私も、この質問をするに当たって、きのうの晩に早速おすし屋さんに行って、回転ずしですが、県産魚のポスターを張ってあり、そういうものをできるだけ食べてきたところであります。
 県産魚介類の県内消費、あるいは県外への出荷・消費はどのような状況にあるのか、お聞きしたいと思います。あわせて、例えば県内の給食等にどのくらいの割合で県産の魚介類が使われているのか、教えていただきたいと思います。


北尾水産課長  山本委員の県産魚介類の県内、県外での消費状況についてのお尋ねでございます。
 県産魚介類のうち、漁船漁業で漁獲された魚介類につきましては、漁獲量が比較的少なく、そのほとんどが県内で消費されているものと考えております。
 養殖漁業につきましては、ノリは9割程度が、ハマチは8割程度が県外に出荷されていると見込んでおります。平成24年度のオリーブハマチにつきましては、生産魚20万尾のうち、県内消費が11万尾、県外は9万尾でございました。
 一方、学校給食についてでございます。県産水産物の学校給食における利用状況につきまして、平成24年度に実施したアンケート調査によりますと、ノリにつきましては、年間1人当たり、味つけノリで38枚程度、ハマチにつきましては、年間1人当たり、切り身で二切れ使用されておりました。ノリにつきましては9割、ハマチにつきましては、そのほとんどが県産のものでありました。


山本委員  何でもかんでも学校現場に持ち込めばいいというわけではないですが、小さいうちから魚を食べる習慣を身につけておけば、将来の消費拡大、あるいは就業者の拡大にもつながると思いますので、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 また、「さぬき海の幸販売促進事業」で、漁協などと協力しながらハマチ、ノリ、イリコの3つを特に推していると水産試験場で教えてもらいました。この事業は今、どういう状態なのか教えていただきたいと思います。


北尾水産課長  「さぬき海の幸販売促進事業」につきましては、ハマチ、ノリ、イリコ、さらにサワラやマダイ、マダコ、ナシフグについてもPRしています。今年度におきましても、県産水産物のPR事業を実施しており、県内外や中国、シンガポールで、「香川お魚大使」を活用するなど、積極的に県産水産物のPRイベントを行っているところでございます。


山本委員  これもしっかり取り組んでください。なぜお聞きしたかというと、この事業をホームページで調べたのですが、記述内容が平成21年度でとまっており、今がどうなっているのかがわからなかったのです。
 今は大体ネットで調べるというのが常識になっていますので、うどん県のホームページでもとまっていると指摘したのですが、やはり情報が古いままだとやる気がないと認識されてしまうことがあります。ほかの部分も同じようなことになってないか、あわせて調べていただきたいと思いますし、適正な修正・更新を今後はお願いしたいということで、これは要望にしておきます。
 最後に、県産魚介類の輸出についてお聞きしたいと思います。
 この週末にシンガポールで「ハマチ」のフェアが開催されたとお聞きしておりますが、過去にも何回か開催しているとのことでございます。どのような状態だったのかを、過去の開催の内容とあわせて教えていただきたいと思います。


川池農政水産部長  山本委員の県産魚介類の輸出についての御質問にお答えします。
 今年度は、12月7日から8日の2日間、シンガポールの量販店2店舗で、県産ハマチを中心にフェアを開催し、「ひけた鰤」40尾、「イリコ」120パック、「さぬき蛸」40キロの販売と、「香川お魚大使」によるハマチの試食PRや県産ノリの配布などを展開いたしました。昨年度も12月に2日間、同様にシンガポールでハマチフェアを開催し、それぞれ大盛況でありました。
 海外輸出については、国外への販路拡大を目的として、県産ハマチの輸出にも取り組んでおります。昨年度は、シンガポールの量販店や居酒屋等を対象として、県産ハマチやそのほかの魚介類約500万円を輸出しております。そのほか、香港、マレーシア、台湾へも試行的にハマチを輸出している状況でございます。
 水産物の輸出につきましては、今、魚の国内需要が非常に伸びないという状況であり、国外への販路拡大を目指していますが、まだまだ輸出に当たっては解決すべき課題も多ございます。今後においても、特に輸送コストの削減をどう考えていくか、また通関手続が非常に煩雑ですので、このあたりをいかに迅速にしていくかということも含め、それらの取り組みに十分意を尽くし、さらに輸出を拡大する方向で取り組んでいきたいと考えております。


山本委員  今、試行的な段階ということでお伺いいたしましたが、これから本格的に輸出となりますと、いろいろな問題があると思います。売る相手はアジアの富裕層になると思いますが、今の時代ですから、先にやってしまえば、香川の魚というイメージ戦略も可能だと思いますので、できるだけ頑張ってほしいということを最後に要望して、私の質問を終わります。


森委員  山本委員の水産物の関係についてお話を聞かせていただきましたが、私からは讃岐三畜ということでいろいろ推進されていますが、最近、「オリーブ牛」のことをよく聞いたり目にしたりします。最初のうちは「讃岐コーチン」のことをよく聞いていて、次に「讃岐夢豚」を聞いていた時期があって、最近「オリーブ牛」のことを聞いているわけです。ところが、讃岐三畜と言いながら、どれかが中心になるとほかの2つが余り見えないというか、聞こえてきません。当然この讃岐三畜については、単価的にはそれほど安いものではありません。今、スーパーでは安い牛肉、豚肉、鳥肉があるので、それなりに消費者に対して一定の販売意欲が沸くような推進方法をとっていないと売れないと思いますし、こういう経済状況ですから、お金に余裕がある人はいいのですが、健康志向とか、いいもの志向と言いながら、どうしても安いものに目が行ってしまいます。
 讃岐三畜を売ろうと考えると、やはりPRとか情報を消費者にどんどん出していくことで買っていただけるのではないかと思いますが、そういうところについてのお考えをよろしくお願いします。


川池農政水産部長  森委員の讃岐三畜のうち、特に「讃岐夢豚」、「讃岐コーチン」の取り組みについての御質問でございます。
 「讃岐牛」、「讃岐夢豚」、「讃岐コーチン」の讃岐三畜につきましては、平成10年度に「讃岐三畜銘柄化推進協議会」を設立し、そのブランド化に取り組んでいるところでございます。生産状況は、森委員御指摘のとおり、「讃岐牛」のうち「オリーブ牛」については、平成23年から販売を開始し、550頭の生産から、平成24年度は1,100頭まで増頭しました。また、「讃岐夢豚」については、ここ数年は4,000頭で推移しておりましたが、平成24年度は5,000頭まで増頭しました。「讃岐コーチン」については、ここ数年ずっと横ばいで、平成24年度も5万羽となっております。
 こうした中、「讃岐夢豚」については、民間企業との連携により新聞広告を掲載したり、「讃岐の夏の讃岐夢豚フェア」などを実施してきたところでございます。
 また、「讃岐コーチン」につきましては、ことし出店した第38回食肉産業展の「地鳥・銘柄鶏食肉コンテスト」において優秀賞を受賞するなど、消費拡大に取り組んでおります。また首都圏でも、政策部と連携し、三越日本橋店や伊勢丹などで販売フェアを実施し、販路開拓に努めております。
 しかしながら、御指摘のとおり、「讃岐夢豚」、「讃岐コーチン」については、一般的な豚肉や鳥肉に比べて、高品質ではございますものの、その値段にかなり割高感があるということで消費拡大が難しく、現状では売り上げは伸びていないというのが実情であり、現在のところ、安定した販路の確保に優先的に取り組んでいるところでございます。
 今後においても、「讃岐夢豚」、「讃岐コーチン」については、安全・安心で低コスト化と品質向上のための改良に努めますとともに、継続してPR活動を行い、県内での販路定着、首都圏や関西圏での販路拡大を目指していきたいと思っています。
 ただ、基本的には、委員御指摘のように、やはり牛と違い、豚、コーチンにつきましては、コストをかなり下げ、価格競争に負けないように展開しなければ、なかなか生産拡大できないというのが本県の実情でございます。そういう課題をまだクリアできていない状況でありますが、今クリアに向けて取り組んでいるところですので、今後さらに努力いたしたいと考えております。


森委員  価格については、当然高いより安いほうがいいというのは現実にあります。また、私の地元で豚の開発・販売をやっている方がおいでになるのですが、そこの豚肉は非常においしいと聞くのですが、一般的にどこででも売っているというわけではありません。今、言われたように、県下のいろいろなスーパーで、讃岐三畜として指定している豚、牛、鳥があるかというと、なかなかないというのも、また現実だと思います。
 そういう中で、魚についてもそうですが、県外や海外への販路については、当然単価の問題が出てきますが、もう一つPRの問題が相当あると思うのです。現実に少々高い肉でも、それを取得しようとする人は結構いて、インターネットの世界では特にそういう傾向があるようです。例えば鳥でも、シャモ系の肉を交配してできた肉は、現実に手に入れようと思っても手に入らないぐらいの状況になっています。
 情報発信によって、本当においしい肉であれば、全国規模で見ると相当数の人がそれを手に入れようとします。そういうことを考えると、値段も大事ですが、例えその単価であっても買おうという意欲を消費者に持たす積極的な発信があれば、生産もふえるのではないかと思うのですが、讃岐三畜を推進する県として、どういうお考えがありますか。


川池農政水産部長  森委員の再質問でございますが、「讃岐夢豚」、「讃岐コーチン」それぞれについて今、畜産試験場において、品質向上と差別化するための改良に努めております。
 森委員御指摘のように、品質的・特徴的に香川のこの豚、このコーチンはおいしい、すばらしいと認知されるものを出さなければ、なかなかコスト的に一般の豚肉、鳥肉との差別化を図って、少々単価が高くても売れるという展開ができませんので、今、積極的に努力をしております。あわせて、それと一体となって、それぞれの特徴をPRすべく、PRの強化にも努めていきたいと考えております。


森委員  先ほど山本委員もおっしゃいましたが、県のホームページを通じて、積極的に讃岐三畜の取り組みを情報発信すれば、1回買ってみようか、食べてみようかなという人が、全国規模で考えた場合、相当数出ると思います。その人たちがまた、おいしいという話になれば買いたいという人がふえて、店も商品を置くようになります。そういう発信のやり方についても、ぜひ御努力をお願いしておきたいと思います。これは要望しておきます。
 次は農業の後継者支援の問題です。先ほどの山本委員の質問にありましたように、水産業の場合でも、93名の新規就業者のうち、現在も就業しているのは27名ということです。農業の問題にしても、一概に1年間とか半年研修を受けたからといって農業で食べていけるかというと、なかなか難しいものがあります。兼業農家で米だけつくっていたとか、親が農業をしていてそれを手伝っていたとかで、その後、農業につく場合はまだある一定のノウハウがあろうかと思いますが、新規就農をする方は、若い方もいますし、ある一定年齢で、会社勤めをやめて農業を始めるという方もいると思うのですが、そういう方々を見ますと、なかなか1年や2年の研修では農業で食べていけないと思います。もっと継続的に支援をする中で定着していくのではないかと思うのですが、それについてのお考えがありましたら、よろしくお願いします。


松浦農業経営課長  森委員の農業後継者支援についてお答え申し上げます。
 近年、農業後継者、いわゆる新規就農者の就農ルートは、森委員御指摘のとおり、農家子弟に限らず、他産業から、またIターン青年とか、いろいろな形で多様化をしているところでございます。そうした中で、最近は100名程度で推移しており、平成24年度には142名の方が就農されたところでございます。
 委員御指摘のとおり、特に農業経験のない、農外からの新規就農者の経営開始時には、やはり農業の実態への理解不足であるとか、技術的に未熟であるということ、また資金力の不足による機械施設への投資や運転資金が十分でないといった課題があります。
 県ではこうした課題に対応するため、就農前後の経営の不安定な時期に所得を確保する「青年就農給付金制度」を実施するとともに、少ない農業経験を補完するために、県単独の「里親育成事業」により、のれん分け就農を希望される方には先進的な経営を行っている農業法人に里親になっていただき、研修を積んでいただこうといった取り組みに対しても支援を行っています。また、初期投資の負担軽減という課題に対応するため、県単独の「経営発展支援事業」を創設し、就農5年以内の新規就農者を対象に、機械施設に対して助成も行っているところでございます。そのほかに、規模拡大や就農開始に必要な運転資金にも無利子・無担保で融資する「就農支援資金」の貸し付けも行っているところでございます。
 こうした支援とあわせて、就農後5年間は、農業改良普及センターが重点指導対象者と位置づけ、技術・経営の両面から積極的な指導も行っており、また、農業大学校においては、農業機械研修などのフォローアップ研修も行っているところでございます。
 こうした取り組みにより、新規就農者の経営の定着化に向けて、より一層努めてまいりたいと考えているところでございます。


森委員  いろいろな支援を受けて、農業で生活をしていくことができれば本当にいいと思います。今、言われた中で、のれん分け就農の関係で、農業法人で研修を受ける里親制度を使った方たちの話も聞くのですが、現実的には難しいことがいろいろあると聞きます。特に本人と里親になられる方がうまくマッチできればいいのですが、人間ですから、個性の問題とかもあって難しいとよく聞きますし、その農業法人が本当に経営的にやっていけるのかという問題もあります。そういう方は、里親制度でやっていきながら、本当にこれからこの農業で食べていけるのかという疑問もあり、本気で進めていけないところが少しあるという話も聞くわけです。
 私の近くの方で、海外移住して大農園をされていたのですが、息子さんが別の道に行ったということで、その国の農業関係の仕事を全て清算して、今、日本に帰ってきています。その方は80歳ぐらいなのですが、戦後、開発・開墾で頑張ってきた経験を生かして、本当に自分の腕だけで、スコップ1本で、二、三反の農地をどんどん改良して、わずか二、三年で物すごく収穫度合いが高くなったりするのです。それはその人がそれで食べていく必要がなく、半分趣味でやっているからだと思うのです。そういう方がいろいろ持っているノウハウを県として取り上げながら、農業法人への支援も積極的に行い、里親になる方が自信を持って新規就農者を次に渡していける形ができると、少しは香川の農業が継続していけるのではないかと思います。それについてのお考えがありましたら、よろしくお願いします。


松浦農業経営課長  農業法人で雇用され、就業しながら研修を積む中で、委員御指摘のとおり、親方との折り合いが悪かったり、また家庭の事情でリタイアする方が一部おられます。ただ、農業法人の多くは、親方の技術やそこの地域での信頼が得られるということで、比較的農地をまとまって借りやすいというところもありますので、県としてもこの里親事業を活用して、これからも積極的にのれん分け就農を促進してまいりたいと考えております。また、そういった新規就農者を雇用した方については里親も含めて、農業改良普及センターは里親の親方とその就農者の両方に対して、いろいろな支援・指導も行い、のれん分け就農がきちんと定着するような取り組みをこれからも一層努めてまいりたいと思います。


森委員  そういうところに行っても、就農者自身の相当強い意志なり思いがなければ続かないと思います。もう一つは、先ほど言われたように、農業法人の方だけでなく、それぞれの地域全体で就農希望者を受け入れる体制・条件がなければ難しいと思います。農業についてやっていくのは当たり前なのですが、それ以外に、就農者を受け入れるときには、地域はどういうことをやるべきかとか、どういう体制でサポートすべきかなど地域に発信していただきたい。そうすることによって、若い就農希望者が独立できる状況もできるのではないかと思います。その点についても、ぜひよろしくお願いしておきたいと思います。


高木委員  私から3点にわたって質問させていただきます。
 まず、第1点目ですが、魚介類の種苗についてお尋ねさせていただきます。
 ことしの7月10日、さぬき市の放流祭が行われ、私も初めて出席しました。ヒラメ7万尾、ベラ5万尾、クルマエビ6万尾、それからマダイとタケノコメバルなどもあわせて18万2500尾の稚魚が放流されました。本当に頑張っているなと思いました。
 サワラと言えば香川県で獲れる代表的な魚で、漁獲量が一時激減しましたが、稚魚の放流等の取り組みによって最近漁獲高が相当回復したようであります。このことは、稚魚の放流と藻場の整備が関係しているようです。この前テレビを見ていると、岡山県の牛窓では、漁師が藻を植えて、成魚が産卵し、魚がふえだしたとのことです。その枯れた海草が瀬戸内海の島にたどり着いて、いい意味で畑の肥料になるという自然循環があるということを聞いて、やはり海の回復は大切なのではなかろうかと思いました。
 また、私がこの質問をするきっかけになったのは、私が定期購読している経済誌に、ワタリガニについての記事が出ておりました。香川県のワタリガニの水揚げ高は、平成23年は97トンで、平成元年以降のピークである平成17年の228万トンから約6割減少しています。一方、岡山県は、平成17年の278トンから平成23年の145トンへと、約5割の減少しております。
 香川県においては、平成6年度を最後に栽培漁業センターによる稚ガニの放流が終了し、現在は、漁協等による放流が実施され、平成24年は57万2000尾の稚ガニが香川県では放流されております。一方岡山県は、放流を継続して、平成24年は133万3000尾が放流されています。このデータに接して、カニの収穫量が減ったということは、香川県の場合は放流量が減ったことが1つの原因ではないかと思います。
 そこで、今まで積極的に放流されていますが、山本委員の質問にも関連しますが、過去の放流実績とその後の水揚げ高について、サワラも含めてお聞かせください。
 もう1点は、ワタリガニの水揚げをふやすべく、稚ガニの放流をもう少しふやすべきだと私は思うのですが、この考えについてお聞かせください。
 さらにもう1点、平成6年を最後に県が放流をやめて、漁協等に移った理由についてお聞かせください。


北尾水産課長  高木委員の魚介類の種苗放流についてのお尋ねについてお答えをいたします。
 まず、過去の放流実績とその後の水揚げ高についてでございます。水産資源の維持増大には、種苗放流が非常に効果的であり、漁業団体や市町では毎年重要魚種の放流を行っております。県では、その経費に対して助成をしているところでございます。
 放流魚種には、クルマエビ、ワタリガニ、ヒラメ、ベラ、キジハタ、サワラなどがございます。平成19年から平成23年の年間放流尾数は、クルマエビでは300万尾から430万尾、ヒラメでは50万尾から80万尾、ベラにつきましては60万尾から100万尾程度となってございます。
 一方、水揚げにつきましては、平成19年から23年の年間の漁獲量でございますが、クルマエビでは21トンから31トン、ヒラメでは90トンから108トン、ベラでは40トン程度ということでございます。
 サワラにつきましては、委員からも御指摘がございました昭和61年に1,077トンとピークを迎えましたが、その後、次第に資源が減少し、平成10年には18トンまで落ち込み、資源の枯渇についても心配されていた状況でした。この状況に危機感を抱いたサワラの漁業者を初め漁業団体、国や瀬戸内海の関係府県などで、官民を挙げて、平成10年から種苗生産と資源管理に取り組んでいるところでございます。
 その結果、近年は資源が増加し、漁獲量につきましても、平成24年には530トン程度の実績が見込まれています。平成25年は、春の漁期だけで440トン程度と推計されているところでございます。
 一方、ワタリガニでございますが、ワタリガニの種苗生産につきまして、平成元年から平成6年にかけましては、県の栽培漁業センターで種苗生産を行っていましたが、平成7年以降は、岡山県で生産された種苗を、県内の漁業団体等が放流をしているところでございます。平成19年から平成23年の放流尾数につきましては、47万尾から170万尾程度ということで、平成24年は、委員御指摘のとおり、57万尾でございます。
 次に、ワタリガニの資源保護につきましては、香川県の漁業調整規則の中で、13センチ以下のサイズを採捕禁止にしており、漁業者は自主的にそれを上回る、15センチ以下のサイズの採捕を自粛しているところでございます。また、漁獲されたカニのうち、ふ化直前の卵を抱いております親ガニについては、再び海に戻すなどの資源の保護についても取り組んでございます。今後もワタリガニの種苗放流と資源保護の両輪により、漁獲量の増大に努めてまいりたいと考えております。


高木委員  私の友人も家族も結構香住であるとか日本海にカニを食べに行きます。ワタリガニも本来非常においしいものだと私は思います。私の地元牟礼では、20年近く前から、カキ焼きがあり、今は最盛期で、多いときにはバスでカキを食べに来るぐらいです。
 また庵治半島では、ことしは何らかの事情でやめていますが、貝柱料理があります。ここは11月から4月中旬ごろは予約がとれないぐらいお客さんが来ていました。私もキャンセルが出ると連絡をいただいてやっと行けるというぐらい人気があるのです。うどんについては、私の知り合いはわざわざ200円、300円のうどんを食べに北海道から香川県まで来ています。
 瀬戸内国際芸術祭は終わりましたが、カニのシーズンはこれからだと思います。ぜひ食べに来てもらうように、積極的に取り組んで、ワタリガニのよさを広めていただきたいと思います。できれば他の部局とも協議して、オリーブハマチのようにネーミングも考えていただきたいと思います。これは要望にしておきます。
 もう一つ、山本委員の質問を聞いて、タケノコメバルが年10万尾、キジハタが年10万尾、オリーブハマチは年25万尾を栽培漁業センターで生産しているということですが、ことし放流されたのが18万2500尾ですよね。ということは、毎年安定的に10万尾生産できるのであれば、タケノコメバルにしても、キジハタにしても、もう少し放流してもいいと思うのですが、いかがでしょうか。


北尾水産課長  放流尾数につきましては、県の栽培漁業センターが種苗生産をしており、一方、実際に放流をいたしますのは漁業団体や市町でございます。市町から要望があった種類について、それぞれその要望を聞きながら、有償でございますが、配付を行っている状況ですので、市町からの要望がさらにふえましたら、適切に対応してまいりたいと考えております。


高木委員  私はタケノコメバルやキジハタを、残念ながら食べたことがないのですが、こういう食べられない原因をある漁業の専門家の方に聞くと、どうも流通に問題があるのではないかということです。流通に改善の余地があるのではないかというお話もあったのですが、例えば私たちが気軽にに食べられるようにするにはどのようにすればいいと、課長はお考えでしょうか。


北尾水産課長  タケノコメバル等の瀬戸の小魚については、漁獲量が少なくサイズがふぞろいで、入荷が非常に不安定であるということで、全国チェーンの居酒屋などでは扱いにくいものですが、主に地元のお魚料理専門店等では扱われています。
 県といたしましては、香川地産地消協力店として、「さぬきの食販売店」や「さぬきの食提供点」を登録し、小魚を提供できる鮮魚店や料理店をふやすように努めているところでございます。また、希望する料理店につきましては、「さぬきの食提供店」と書かれた看板を提供するなど、瀬戸の小魚料理の普及に努めているところでございます。
 今後とも、香川地産地消協力店の取り組みを継続いたしますとともに、各種イベントを通じて、瀬戸の小魚を宣伝してまいりたいと考えてございます。


高木委員  ぜひ、今、答弁いただいたように、本当に食べるとおいしい魚ですから、私たちのところにも情報が入るように整備に努めていただきたいと思います。これは要望しておきます。
 次に、農地中間管理機構についてお尋ねさせていただきます。
 農業従事者の減少や高齢化の進行に伴って、耕作放棄地が増加しています。今後の本県農業の振興を図っていくためには、意欲的な担い手の育成・確保と、その担い手への優良な農地を円滑に集積し、経営規模を拡大していくことが重要であると思います。
 国では、各都道府県に農地の借り受け、貸し付けの中間受け皿となる農地中間管理機構を整備して、今後10年間で、全農地の8割を担い手に集積するとして、同機構の整備に関する法案を今臨時会に提出し、成立をみたところです。
 そこで、この農地中間管理機構とはどのようなものか、具体的に御説明いただきたいと思います。


川池農政水産部長  高木委員の農地中間管理機構についての御質問でございます。農地中間管理機構につきましては、先般、「農地中間管理事業の推進に関する法律案」が臨時国会に提出され、12月5日に可決・成立いたしました。
 農地中間管理機構については、知事が県で1団体を「機構の事業を行う法人」として指定することになっております。知事の指定を受けた法人は、農地中間管理機構として、主に農地の貸借を中心に業務を行うこととしており、さらに借り受けた農地の短期的な維持管理や簡易な基盤整備等による利用条件の改善も行えることになっております。
 また、機構の事業につきましては、農地利用の効率化・高度化を促進する効果が高いと見込まれる区域において、重点的に実施することとされており、具体的な農地の貸借の手続といたしましては、地域ごとに定期的に農地の借り受けを希望する者の募集を行い、その希望内容を事前に整理しておき、機構に貸し付けようとする農地が出てきた時点で、貸し付けの基準に即して貸付先を決定するということとなります。
 今後、農地中間管理機構の活用により、担い手への農地集積を通じて、農業の構造改革や生産コストの引き下げが図れるよう積極的に推進してまいりたいと考えております。


高木委員  私は一番の課題は貸す農地だと思っています。農地の構造改善が終わったエリアでは、ほとんど耕作放棄地はありません。しかし、構造改善がなされていないエリアでは、それが山間部に行けば行くほど耕作放棄地が出てきております。耕作放棄地が出てくるということは、イノシシもおりてくるということでございますので、ぜひこちらも取り組んでいただきたいと思います。
 それで、本県の高齢化の進行や耕作放棄地の増加は全国水準を上回り、それらの対策が喫緊の課題となっているのが現状だと思います。そのため、農地中間管理機構を活用して、県の関与のもと、農地集積を進めるということは、貸すほうにとって安心感がありますから、すばらしいことだと私は思います。
 しかしながら、本県は農家の経営規模が、五反百姓と言われるぐらい非常に零細であることや、圃場整備率が低く1区画当たりの農地面積が狭く、私たちの近くでは、構造改善が終わっても1区画は300坪ぐらいしかありません。
 また、ため池を中心とした水利慣行があります。私はため池の水利慣行をチェンジすべきときが来ていると思うのです。と申しますのが、最近ため池が濁ってきています。濁ってきているのはどういうことかというと、今から三、四十年以上前は、池というのは大体三、四年ごとに必ずと言っていいぐらい干上がって、天日乾燥されていました。ところが最近は宅地化され、例えば、私の地元の牟礼では、ため池の水を必要としている農地の割合が5割を切っている池が結構あるので、もう常時水がたまっています。するとどういうことになるかいうと、例えば上流域にカビや雑排が入ると、においがして、アオコが発生するような現状も出てきています。
 こういうことを考えると、昔の水不足の時代を知らない世代になったときには、1つの事業として、私は池と池との連携によって水質改善にも努めるべきではないかと思います。このように香川県にはいろいろな事情があると思うのです。
 本県の現状を考えると、農地の貸し付け側である出し手は多いと思いますが、農地の借り受け側である受け手が少なくて、農家のマッチングが難しいと思います。構造改善が終わっているところは借り手があっても、終わっていないところは、まず借りないと思うのです。
 このような事情がある中で、担い手への農地集約を促進していくために、県としてどのように取り組んでいかれるのかお聞かせください。


川池農政水産部長  高木委員の担い手への農地集積を県としてどう進めるかという質問でございます。今、ちょうど、農政の大転換の時期を控え、香川の農業・農村を守り、持続可能な農業を実現していくためには、委員御指摘のとおり、本県においては、認定農業者の規模拡大による経営発展といかに新規就農者を育成していくかという対策と、また、先ほど来、ため池や水路等をどう支えるかという点もございますが、地域の農業を支える集落営農組織をいかに育成して、その活動範囲を拡大していくかという両面から本県の実情に即した積極的な取り組みが必要だと考えております。
 先ほどの御質問のように、いわゆる出し手があっても受け手がないだろうというその受け手の部分をいかに確保し、その経営を拡大していくかという取り組みが非常に重要だと認識しております。本県の場合は、圃場整備率が35%で、全国は60%を超えているということと、1区画当たりの面積が非常に狭いという実情、ほかの県と違って、ため池を中心とした特殊な水利慣行があるということなどから、他県と比べて生産基盤が脆弱であるという状況です。そういう中で、担い手の育成とあわせ、今回の農地中間管理機構の設立活用により、本当に思いきった農地の集積への取り組みを図っていくことが、香川の農業・農村を維持するためには不可欠であるという認識を持っています。
 そのために、県では、市町や農業委員会を初め、関係団体の御意見を十分お聞きしながら、これまでの農地流動化施策に加えて、機構の積極的な活用を通じて、一層の農地集積が図れるよう、新たな農地集積施策の推進に向けて、今、検討を行っているところでございます。
 具体的には、地域に農地のマッチングを担当する農地集積専門員を配置して、きめ細かな農地のあっせん調整を図るようにしたり、地域の話し合いによる農地集積計画の作成などに対する支援や受け手である担い手が農地を借り受けた場合の助成などについて、今、検討を進めている状況でございます。
 法案は成立しましたが、いまだ機構制度の具体的内容が十分明らかになっておりません。今後、国の制度設計等の動向も十分注視しながら、本県の機構の体制の整備を進め、農地集積については積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


高木委員  ぜひ、部長から答弁いただいたようにやってください。そうなれば、本当に農家にとっては非常に助かりますので、香川の需要にあった農地中間管理機構になるように頑張っていただきたいことをお願いしておきます。
 3点目は、新規就農者について質問させていただきます。
 2012年度に県内で農業を始めた新規就農者は、前年度に比べて46人多い142人となり、現在の統計方式となった1998年以降最多となったというデータがありました。その中では、40歳未満の青年農家が8割を占め、不況で就職先としての関心が高まったことに加え、就農研修や国の補助制度などの支援策が実を結んだと考えられると載っておりました。
 そこで質問ですが、新規就農者142人の地域別内訳と、農地をどのように確保したか、例えば借りたのか、買ったのか、また、始めた方々の農地の最大面積、最小面積、平均面積についてお聞かせください。


松浦農業経営課長  高木委員の新規就農者関連の御質問に答えます。
 まず、新規就農者142名の地域別の内訳ということでございます。まず、地域別に見ますと、西讃地域が57名と最も多く、次いで中讃地区が44名、東讃地区が32名、小豆地区が9名の順になっています。市町別に見ますと、観音寺市の30名が最も多く、次いで三豊市の27名となっております。主要な園芸産地を抱えている西讃地域において、新規就農者が多く確保されているところでございます。
 次に、農地の確保状況でございます。新規就農者142名のうち、農家子弟と法人への雇用就農者を除いた新規参入者におきましては、就農希望者の相談を受けた農業改良普及センターが、就業希望地の農業委員に農地のあっせん依頼をして、その農業委員がマッチングもしていただいており、こういった事例が一番多くなっております。
 そのほかには、研修先の農業法人を通じて農地をあっせんしたり、新規就農者が直接農業委員にあっせんいただいたというような事例もあります。これら農地については、売買ではなく借り受けの形で農地を確保されている状況でございます。
 次に、農地の最大面積と最小面積、また平均面積というお尋ねでございます。農家子弟と雇用就農者を除く新規参入者が借り受けた農地については、最大で、果樹栽培でございますが、1.3ヘクタールでございます。最小面積は、施設栽培のイチゴをやっておられる方が25アールでございます。全体を平均しますと約60アールとなっているところでございます。


高木委員  農業というのは技術を習得し、土地を確保し、天候に恵まれ、一定の収穫を見込めれば、新しい事業として、ビジネスとして成り立つ可能性が高い業種であると思います。もちろん、これには機械化と6次産業化が必要だと思いますが、今、果樹栽培とおっしゃられましたが、新規就農者の方々はどのような農作物をつくっているのでしょうか。というのが、私の知人も最近力を入れているのが薬草なのです。結構我が家の近くでも農地を貸してる人がいるのです。
 また、その方々にとってこれから一番コストがかかるのがトラクターなどの農業機械だと思いますが、農業機械をどのように確保しているのか、また6次産業化への取り組みについてどのような御指導をされる予定なのかについてお聞かせください。


松浦農業経営課長  高木委員の、まずは、どのような作物に取り組んでいるのかという御質問にお答えします。新規就農者の142名のうち、やはり初期投資をできるだけ抑えられますよう、レタス、ブロッコリーといった露地を中心とした野菜をつくっている方が142名中100名でございます。次いで果樹で、これはミカンやキウイ、ブドウといった品目でございますが、この果樹で17名となっています。そのほか柿や畜産などに取り組まれているところでございます。
 次に、農業機械の保有状況についてのお尋ねでございます。農業機械については、経営内容によって違ってくるところがありますが、基本的には乗用トラクターは基本装備ということになろうかと思います。そのほか、野菜であれば畦立機や移植機を導入しておりますが、新規就農者はやはり投資を低く抑えられるよう、中古機械施設を導入する事例が多い状況でございます。
 このため県では、資本力の弱い新規就農者が機械導入をする際には初期投資が軽減されるよう、本年度から県単独事業で助成もしておりますし、その補助残についても、無利子の融資制度で貸し付けも行っているところでもございます。そのほか、中古機械や資材があっせんできるよう、その仕組みについても今、検討しているところでございます。
 次に、6次産業化の取り組みですが、今、就農直後の6次産業化はほとんどない状況でございますが、ごく一部、就農3年目以降で、例えば丸亀市の、就農4年目の方は野菜、ニンニクをつくられておりますが、その方がしょうゆ会社と連携し、ニンニクを使った「ニンニク醤油」の共同開発に取り組んでいるところでございます。
 もう一つの事例として、さぬき市の就農5年目の果樹農家が、桃を使ったシャーベットやジャムの商品の製造販売を行っています。新規就農者ではこの2事例が経営安定に向けて6次産業化に取り組んでいるところでございます。これから、まずは技術の確立を前提にした上で、6次産業化に取り組もうという意欲のある方が出てくれば、必要な支援をしていきたいと考えているところでございます。


高木委員  トラクターは本当に高いものですから、農業機械への支援策も考えて、農業が1つの事業となるように、今後取り組んでいただきたいと思います。
 きのうも博多のほうに中国からガスが飛んできているようです。中国という国は環境問題が大変深刻だと思うのです。私が十数年前に太湖に行ったときにも、アオコが発生していました。あれほどのガスが日本に来るということは、中国も相当ひどい状況だと思っています。
 ですから、山本委員もおっしゃっていましたが、きちんと生産さえすれば、それから部長も答弁いただいたように、通関手続きさえきちんとすれば、私は農業は大きな輸出産業になると思います。また、議員の視察旅行でバンコクのジェトロや日本大使館を訪問したときの話ですが、日本の県知事が結構訪問してきて、全ての知事が農産物の輸出のことをおっしゃったそうです。人口もふえていますし、その価値は十分ありますので、そういうことも踏まえて取り組んでいただきたいと思います。また、先日の新聞報道では、トヨタグループのデンソーも、農業機械システムの販売に取り組むそうです。こういう情報も出てきておりますので、提供してあげていただきたいと思います。
 また、2010年のデータですが、日本の農業就業人口は260万人で、平均年齢は65.8歳です。香川県の農業就業人口は3万5317人で、平均年齢が69.1歳、農業算出額は、香川県の場合は747億円で、兼業農家比率が73.9%、専業農家比率が26.1%、農産物販売金額が2,000万円以上の経営体が346体ということです。このデータからも、本当に農業というものはやり方1つでもうかるし、産業としても成り立つように思います。このようになるためには、大規模化して機械化できる圃場整備が私は必要だと思いますので、地元が理解していただけるのであれば、小ロットからでもできるように取り組んでいただきたいということをお願いして質問を終わらせていただきます。


大山委員長  暫時休憩いたします。
 午後は、1時から再開いたします。
 (午前11時50分 休憩)
 (午後 1時07分 再開)


大山委員長  それでは、再開をいたします。
 質疑、質問を続行いたします。


十河委員  まず、香川用水の老朽化対策についてお尋ねをしたいと思います。
 香川用水の農業用水の区間ですが、できてからもう30年以上たっています。コンクリート三面張りの水路は防水工事をするなど、目に見える範囲では補修はしていると思っておりますが、管水路については目に見えない部分もあり、補修が進んでいません。上水道の場合は入れ替えなどの補修もだんだん進んでいるということでございます。農業用水につきましても、やはり耐震化の問題もあると思いますし、かなり老朽化もしていると思います。またコンクリートの分水施設もかなり老朽化が進んでいるのではなかろうかと思います。
 たしか2年くらい前に、補修をするために国に要望してお金をつけてもらうという話があったかと思います。だんだんと事業の内容を詰めていかれて、平成26年度の国の新規地区として「香川用水二期地区」の採択に向けて要望されているということも聞いてございます。これについての計画の内容と今後の取り組みについてお尋ねしたいと思います。


川池農政水産部長  十河委員の香川用水についての御質問にお答えいたします。
 香川用水の農業専用施設につきましては、造成後30年以上経過しており、施設の老朽化が顕著となっており、特に管水路の漏水事故等の発生など、用水管理に支障を来たし、多大な労力と経費を要している状況でございます。
 こうした中で、農業専用区間の59キロメートルは、これまで「国営造成土地改良施設整備事業」により整備を行ってきたところでございます。しかしながら、依然未整備区間があることから、老朽化対策が急がれているところでございます。
 さらに、平成23年3月の東日本大震災を受けて、今後においても東南海・南海地震などの大規模な地震の発生が予想される中、香川用水の農業専用区間の耐震化についても喫緊の課題となっているところでございます。
 このため、四国土地改良調査管理事務所が、十河委員からもお話しがありましたが、平成20年度から調査している「香川用水二期地区」において、老朽化した幹線水路等の施設の補修にあわせて、必要な耐震対策の調査結果を取りまとめた「国営かんがい排水事業香川用水二期地区」の事業計画が策定され、平成26年度の新規地区として国に採択を要望しているところでございます。
 本事業では、農業用水の安定供給の確保や維持管理の軽減を図るために、香川用水の農業専用区間59キロメートルのうちの23.5キロメートルの補修更新を計画されているところでございます。このうち、高松市岡本町以東の東部幹線水路を中心に、老朽化対策としては、開水路区間の5.6キロメートルとトンネルや管水路等の暗渠区間の15.4キロメートルを合わせた21キロメートルの整備が予定されております。
 工法としては、これまでのような老朽化した水路を取り壊して新設するのではなく、水路壁面を高圧洗浄後に再塗装するなど、施設の長寿命化を図るストックマネジメントにより補修する計画とされております。
 また、耐震診断の結果、東部幹線水路のトンネル区間や揚水機場、水管橋において、基礎地盤の改良や施設の補強などの耐震化対策を実施することとされております。
 本事業に係る事業費は約140億円を予定されており、平成26年度から平成35年までの10年間で実施される計画でございます。平成26年度の新規地区として採択を受け、幹線水路の残る区間の老朽化対策とあわせて耐震化対策を着実かつ計画的に実施されることにより、施設の維持管理等にかかる負担を軽減することはもとより、農業生産の維持と農業経営の安定を図ってまいりたいと考えております。


十河委員  事業総額が140億円と、かなりの額になっていますので、国の負担でしていただけるのはありがたい話です。香川用水がなかったときは水のことでけんかをするという事態も多々あったと思いますので、ぜひとも必要に応じて改修並びに施工していただきたいと思ってございます。よろしくお願いしたいと思います。
 次に、朝から大分議論が進んでおります農業問題ですが、ここに来て急転直下、農業政策が変わってきたということで、これからどうなるのか、詳細に決定ができているのかどうかよくわかりませんが、今、農業法人は非常に心配しています。直接支払交付金の1万5000円が7,500円に半減しますし、米価変動補填交付金も1万3000円限度で補償されていたと思うのですが、廃止されるということです。廃止ありきということから議論が始まっているのではなかろうかと思います。
 農業法人では、我々はどうすればいいのか、ひょっとすると今までどおりの収入がなければ空中分解するのではないかと心配をするところが多々あります。これについて、まず、県としてはどのような方向づけをするのかお尋ねしたいと思います。


川池農政水産部長  今回の米の生産調整、そして経営所得安定対策の見直しでございますが、今、政府において検討が進められており、来年度予算と、またこれから予定されている国の経済対策の中で予算が計上されると聞いているところでございます。
 香川県の場合は、先ほども議論がありましたが、担い手が非常に減少してきています。また、基幹的農業従事者の平均年齢が69.4歳で非常に高齢化していますので、基本的には農業の担い手となる認定農業者の育成・確保が重要です。これとあわせて、認定農業者については農業生産の中核になるわけですが、それ以外の中山間など非常に条件の悪い農地をはじめ、地域の農地やため池、水路、また専業農家が担えないところの維持管理を担う集落営農を育成・確保することが必要です。
 そういう中で、今回の農地中間管理機構を積極的に活用し、地域において農地集積専門員という農地をマッチングするような専門員を配置し、認定農業者の経営規模の拡大や新規就農者へのあっせん、集落営農の拡大を図り、担い手を育成するとともに農地集積をする中で、香川の農地の維持に取り組みたいと考えています。
 もう1点は、香川県の場合は、ため池、水路等があり、市街地が比較的広くて混住地域が多いということで、圃場整備は全国が60%を超える中で香川県は35%しかできていない状況ですから、集積を積極的に取り組むと言いながら安易ではありません。そういう農地条件の中で、香川の農地・農村を維持するためには、先ほど来からお話がありましたように、農地面積が3万ヘクタールを超えてあるうち、1万5000ヘクタール程度の水田が稲作として作付されていますので、その水田を守ることによって、ため池や水路といった香川の農地のシステムが守られます。米の生産調整が廃止されても、やはり水田を維持することを続けなければ香川県は農地が維持できません。もちろん稲そのものを高品質のものにして、他県に勝てるようにするということも考えなければいけませんし、あわせて稲以外の園芸作物を水田に展開できないかということも検討しなければなりません。そういう生産振興面と担い手、農地集積の3つを合わせたような形で、今回の農政の大きな変換に対応したいと考えており、来年度に向けて検討を進めている状況でございます。
 十河委員がお話されましたように、地域においては、新聞報道がかなり先行していますので、本当に御心配が多いと思いますが、香川県の実情をきちんと踏まえ、地域の皆さんの御意見をお聞きして、施策を展開してまいりたいと考えておりますので、どうかよろしくお願いします。


十河委員  実際問題として、農地の集約ができるのでしょうか。それは今どのように考えておられるのですか。


川池農政水産部長  香川県の場合においては、集約できる農地はかなり認定農業者等々に集約できております。
 そういう中で、圃場整備は1反当たり10万円とか20万円と農家負担が大きく、容易に進む状況ではございません。圃場整備が既に終わっている周辺農地や中山間地域などの小規模な圃場整備やパイプライン化を進めて集積を展開していきたいと考えております。やはり全国レベルのような基盤整備、一区画当たり5反とか1ヘクタールとかの集積は、香川の場合はなかなか難しいと思ってますので、香川レベルでの小規模な農地集積を行うことによって農業を継続したいと考えております。
 また、園芸関係については香川県の売り上げの4割を占めています。園芸関係は、今回の集約にそう大きな影響を受けないので、露地野菜や施設園芸を中心として、香川の農業を維持したいと考えています。それとあわせて、集落営農についてはここ2年、積極的に取り組んでいます。去年も14組織が県下で新たに設立し、ことしは20以上の組織が新たに県内に設立される見通しです。認定農業者という農業生産の振興を担う部分と、地域を維持するという2つの施策、どちらかというと生産産業施策と社会政策的なところですが、この2つの施策を推進することで、香川の農村は維持できるのではないかということで、積極的に展開したいと考えております。


十河委員  今、圃場整備ができているところは、法人化するか、集落営農組織を作るかで進んでいるとは思うのですが、圃場整備できていないところはどうするかが問題だと思います。
 前回も言ったように、白地のところは圃場整備ができません。結構町中の家が集まっているところに白地が多く、圃場整備ができません。ここを圃場整備しようとすれば、地主の了解を取りつけなければなりませんが、兼業農家や都会へ出てこちらに住んでいないところがかなりあり、非常に難しいです。了解しないとか、判を押さないというところがあり、農地はそのままにしておいてくれというところがかなりふえています。
 青地であれば圃場整備をしようかという話になりますが、結局残っているのは難しい白地です。これを圃場整備しないことには耕作放棄地はどんどんふえると思うのですが、どのように推進するのか、お尋ねしたいと思います。


川池農政水産部長  十河委員の御指摘はごもっともだと思います。本県では、圃場整備が簡単ではないという認識を持っていますので、地域の環境・農地は地域で守っていくということを広く御理解いただきたいと考えています。
 どうしても守るべき農地については、集落が例えば20軒ある中で、実際農作業をできる人が四、五人いるとして、退職した人が60歳前後で、70歳半ばぐらいまで健康であれば、一定働けます。そういう人たちが、例えば3人からでも営農組織をつくれば支援していくこととしています。集落営農と言っても全部が集落営農ではなくて、そういうグループを作って地域を守っていくことを展開するしかないと思います。圃場整備をし、きちんと農地を区画して、一定のコストで経済ベースに乗せる農業の展開はなかなか難しいと思っています。
 機械を共有したり、作業を共同化したりする中で、コストを一定低く抑え、赤字が出ない範囲で、若干でも収益が出るように集約営農を展開するしか、委員御指摘の農地を維持するのは難しいと思っています。ただ、最近は県内でもいろいろとモデルケースが出ております。地域によっては、年間、例えば50万円とか100万円近く賃金を支払って、運営している組織もございます。
 こういうモデルケースも紹介しながら、県としては、集落営農を積極的に展開するため、地域レベルで関係団体と協議して取り組んでいる状況でございます。


十河委員  3人集まれば一応営農集団という見方をするのだと思います。農機具を買う場合は補助金が出るのですが、トラクターは40馬力以上でなければ補助金が出ないというルールがあったと思います。3人や4人の農地がどれだけの大きさのものなのか、1枚1反前後の田んぼしかないと思うのですが、それで40馬力以上の農機具が必要かどうかを考えたとき、そう簡単には、よし買おうとはならないと思います。そのあたりは融通がきくのですか。


川池農政水産部長  今回のさまざまな農政上の改革の中で、委員御指摘のような地域もあります。ですから、当然今までのような一律的な制限を設けた機械設備の整備ではなく、地域の実情に応じた弾力的な支援も検討したいと思っております。


十河委員  ぜひ、少ない面積ででもグループを組めば補助金を出すということで、前向きに進めていただきたいと思います。
 先ほど、氏家委員からも話がありました農地・水保全管理支払ですが、「農地維持支払」は農家で組織する、もう一つの「資源向上支払」については自治会で組織すると解釈してよろしいのでしょうか。
 そうなると、「農地維持支払」のほうは、農地や水路、農道を管理するようになります。今までは農地・水保全管理支払を中心に、ため池の整備や水路・農道の整備を行っていましたが、これが別組織のしかも農家ばかりの寄り合いで整備するということになってくると、非常に難しいのではないか、自治会活動として行ったほうがよかったのでないかという気がするのですが、もう制度は変わらないということですか。


川池農政水産部長  日本型直接支払制度ですが、今、十河委員から御指摘がありましたように、「農地維持支払」については、農業者で組織する活動組織なので農業者だけで構成されます。
 一方「資源向上支払」については、これまでどおり農業者と地域住民も合わせた活動組織として農林水産省で定義されており、基本的には組織の構成メンバーが違いますから、はっきり言えば別組織になります。
 氏家委員からも御指摘がありましたが、この組織については、地域が混乱しないように、いかに円滑に組織ができるようにするかを十分国にも要望するとともに、県としてもやり方を考えなければいけないと思っております。


十河委員  実情を全く知らないということに尽きると思います。農家だけでため池の草刈りから保全、維持、水路の掃除ができるのかと言えば、香川県の東讃は農家が非常に減っています。田んぼをつくっていない人がかなりいますし、つくっていても人に預けています。農家数が少なくなると、農地の維持管理は非常に難しいと思います。これを農家だけで行うということであれば、いつまでも維持管理はできないのではないですか。
 また「資源向上支払」は、農業生産資源や農村環境の質の向上を図るとのことですが、具体的に何をしようとしているのですか。


川池農政水産部長  まだ具体的なことは明らかになっていません。「農地維持支払」は農地、水道、農道等を維持していくということですが、「資源向上支払」は向上ですから、その価値を高めるということで、例えば、花を植えるとか、ちょっとしたパークをつくるとか、それそのものの価値を高めるような活動ということです。
 いずれにしても、これから地域の人が共同で農村の保全環境を今以上に向上させる活動と示されています。具体的に今実際行なわれているのは、地域の公園のようなものとかが一般的な例として多いです。
 今の状態をさらに質的に高めるということなので、具体的にどういうことをやるかというのは、それぞれ地域の中で考えていくことになろうかと思います。


十河委員  全く意味がわかりません。今までであれば、ため池の堤防の草刈りをするから皆出てきてください、とか水路の掃除をするので出てきてください、ということであれば農家だけでなく、みんなが寄って出てこられます。多少の日当を払うことで対応できたと思うのですが、今度は農家だけでやりなさいということです。
 自治会は何をするかと言うと、花を植えたり、公園をつくったりするということですが、第一に花を植えるところもないだろうし、公園をつくるところもないのに何をしようとしているのかわかりません。その内容はこれからということのようですが、そんなことでいいのですか。国から方針が示されるのを待つという話ですが非常に心配です。
 もう一つは、制度の内容ががらっと変わってしまいましたので、農家に説明する必要があると思いますが、どのように説明会を開いていくつもりですか。


川池農政水産部長  制度の具体的な設計は今、農林水産省で進めており、我々も詳細はまだ十分承知していません。私が御説明しました大枠の話については、既に市町に話を始めております。
 今後、国から具体的な取り扱い等についての説明会もございますので、それを踏まえて、具体的にスケジュール等を定め地域レベルで十分周知しないと展開できません。それより以前に、今、先ほど来からの委員の皆さんからの御質問のように、きちんと制度の中身を十分周知しなければいけません。単に制度の中身だけではなく、香川県としてできるようなことを申し上げないと具体的には展開できないと考えております。
 そういうことを十分踏まえ、これからきちんと丁寧に地域には説明に行きたいと考えています。内容はこれからでございますが、来年度予算で急ぎますので、鋭意事務を進めてまいりたいと考えています。


十河委員  苗はいつごろ発注すると考えていますか。稲の苗は農協の育苗センターに発注するのですが、農家が農協へ発注するのはいつごろだとお思いですか。


川池農政水産部長  年が明けて、1月、2月だとお聞きしております。


十河委員  東讃では、田植えは4月ぐらいにするので、年内か1月の中旬ぐらいまでには注文しなければなりません。田植えは4月中に、あるいは5月の連休にはもうほとんど植わっているということがあるので、これからの米政策をどうするかがきちんと打ち出されてなければ、米を植えて、その苗を米粉にするとか、白米にするとかいろいろと分かれると思いますが、その案分を方向づけするために、きちんと説明がなかければなかなか発注しにくいと思います。先ほど説明会について、まだ政府の方針が決まらないと言われておりますが、実質平成26年度から変わってくる制度がいくつかあります。早く説明しなければ、法人農家にしてみれば非常に心配なのですが、その説明がいつごろになるのか、もう一度お尋ねしたいと思います。


栗本農業生産流通課長  十河委員の米政策改革の全体の話は、予算も伴いますので、まだ具体的なことは決定しておりませんが、米の生産目標数字につきましては、先般11月29日に、都道府県別の配分数量が通知されたところでございます。
 12月2日の全国会議を踏まえて、県では12月5日に市町、またJAを含めて、担当者会を開催したところでございます。
 今後は、12月中旬に、これから来週を目途に、県の農業再生協議会に諮り、地域に配分してまいりたいと考えています。


十河委員  配分はわかりましたが、経営所得安定対策等の具体的な交付金単価は、配分時に説明できるのですか。


栗本農業生産流通課長  予算を伴いますので、それについては、国からも明確な説明が出ない状況の中では、概要のみにとどまると考えております。


十河委員  実際に農家は、具体的なことがわからなければ作業にかかれません。それを考えて、早目に政策を決めて周知しなければおかしいと思います。それを言っても、国に言ってくださいという話だろうと思いますが、県としても、国へかなりきつく言っていく必要があると思います。
 香川県では稲を植えるのは、西讃はかなり遅く、東讃は非常に早いという時間差があるということも頭に入れておき、国に迅速な対応を請求していかなければならないと思いますので、誠意を持って、早く対応していただきたいと思います。
 次に、畜産関係ですが、獣医師はどの程度おられるのですか。県下では獣医師が足りないと聞いていますが、獣医師の育成はどうされておられますか。


十川畜産課長  獣医師の育成については、全国で約1,000名ほどの獣医学生が毎年卒業しています。


十河委員  獣医師の教育期間は4年から6年に変わりました。聞いたところでは、石田高校で獣医師試験を受けようというのが1人しかいないようです。というのも、普通の農業に比べると、医者ですので、相当お金がかかるようです。恐らくここではなかなか言えないと思うのですが、修学資金をもっと出すようにならないかという話もあるのですが、課長から要請はできるのでしょうか。


十川畜産課長  制度といたしましては中央畜産会にあるのですが、現実に香川県内では活用していません。今後検討させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。


十河委員  県の獣医師も足りないという話を聞いておりますので、学資の応援をすればもう少しふえる気もしますので、ぜひ働きかけをしていただくようにお願いして終わります。


樫委員  3点ほどお尋ねをいたします。
 まず最初に、食育の推進であります。国連の教育、科学、文化の機関であるユネスコで、日本が世界無形文化遺産に推薦をしていた「和食 日本人の伝統的な食文化」が登録されたという非常にいいニュースが出ておりました。登録によって、日本食文化が世界に普及し、国産農産物の輸出拡大にもつながることが期待されるという報道もありました。
 しかし、国内では和食離れが進み、米の消費が減少しており、国民1人当たりの年間消費量は、1962年時点では118.3キログラムだったのが、2012年には56.3キログラムになり、半分以下になっている状況です。
 この世界無形文化遺産に登録されたことを機に、和食の価値を改めて見直し、食育などを通じて食文化を次世代に引き継ぐ国民的な取り組みが今後求められていくと思うのですが、県としてどのような取り組みを行うのか、部長の決意をお伺いしたいと思います。


川池農政水産部長  樫委員の食育の推進についての御質問にお答えいたします。
 「和食 日本人の伝統的な食文化」が、ユネスコの世界無形文化遺産に登録されたことは大変喜ばしいことだと思っています。国内外にこの和食のすばらしさを広く普及啓発することにより、地域の特徴ある農水産物や郷土料理、さらには農村の伝統行事などについて、改めてその理解を広める絶好の機会だと思います。
 今後、讃岐米や瀬戸の魚、県産の多彩な旬の野菜、果実等を活用し、栄養バランスのよい日本型の食生活の実践を、これまで以上に一層促進してまいりたいと考えています。


樫委員  先ほど来から、農政の大転換とか、厳しいとか意見がたくさん出ていますが、私はこの世界無形文化遺産に登録されたことを本当にチャンスとして、香川県の農政の転換を図っていくべきではないかという思いを持ってお尋ねしています。和食の特徴は、米中心の一汁三菜の栄養バランスにすぐれた食事構成であり、そのことが登録の理由になっていると思いますが、この和食の推進で、お米の消費拡大につなげる起爆剤となる取り組みができないか、アイデアを募集するなど、県民運動に発展させていくことが重要だと思うのですが、どうでしょうか。


川池農政水産部長  農政水産部では、これまで地産地消を通じた食育を推進しており、県のホームページや情報誌などの発行により、県産農水産物や、それらを活用したメニューや郷土料理の紹介を行うなど、食や農に対する県民の皆さんの理解を深めていただくとともに、農業改良普及センターなどが中心になり、小中学校と連携して、県産農産物に関する出前事業とか、農作業の活動体験などを実施しているところでございます。
 さらに、米の消費拡大については、今、県オリジナルの「おいでまい」の和食のレシピ集を作成するなど、県産米の消費拡大に向けた取り組みを進めているところでございます。
 今後とも栄養バランスのいい和食の中心となる米飯の普及促進を、健康福祉部や関係部局と連携して推進してまいりたいと考えています。


樫委員  お米の消費量の全国平均は56.3キロですが、香川県内ではどうなっているのですか。


栗本農業生産流通課長  香川県の統計データはございません。


樫委員  データも持たないで消費拡大しますと言っても、それは少しおかしいのではないですか。


栗本農業生産流通課長  香川県の場合、特にうどんを食しますので、恐らく全国平均が56.3キロということですので、その程度でなかろうかと考えています。


樫委員  米の消費拡大を本当にしていくのであれば、県独自で、香川県民はこれだけ食べているというはっきりしたデータを持っていなければなりません。
 お米の消費拡大について、「おいでまい」の普及はいいことです。この間いただきましたが、本当においしかったです。ああいうおいしいお米をつくっていかなければならないので、そのためには和食はいいということを県内に広めていかなければいけません。そして、その結果として、消費拡大がどれだけ伸びたというデータをつくることが基礎になると思うのです。課長ではなく部長どうですか。


川池農政水産部長  香川県の米の消費状況については、基本的には全国とほぼ同水準程度で動いていると思っています。
 もちろん個々に若干の数字の差異はあると思いますが、基本的なトレンドは同様と思っていますので、それを踏まえた施策を今後とも展開してまいりたいと考えています。


樫委員  できるだけ数値を明らかにして、どれだけ前進したかを今後本当に検討してください。これは要望とします。
 次に学校給食です。今、学校給食で週5日のうち、米飯給食は何日ぐらいですか。


四宮農政課長  学校給食における米飯給食の割合でございますが、県内254校を対象とした学校給食実施状況調査によりますと、県内の米飯給食の回数は、平成24年度で、週3回実施しているところが81.5%、3.5回が7.5%、4回が11%となっており、調査結果から推計すると週平均3.15回ぐらい米飯給食に取り組んでいるとお聞きしております。


樫委員  この3.15回をどう引き上げるかも大事ではないですか。子供は家へ帰れば御飯よりパンを食べているのではないのですか。わざわざ学校でパンを食べさせる必要はないと思うのです。私はもう週5日米飯給食にすればいいと思いますが、どうでしょうか。


四宮農政課長  米飯給食につきましては、伝統的な日本の食生活の根幹である米飯に関する食習慣を、児童や生徒たちに身につけさせ、主食、主菜、副菜のバランスのとれた食事の実践に役立つと考えており、地域の特性を踏まえた米飯給食が推進されるよう、教育委員会と連携して取り組んでいきたいと考えております。


樫委員  今回のユネスコの登録を受けてどうするのですか。平均3.15回をいくらに伸ばしていくのですか。当面3.5回、それから4回、それから全部米飯給食にする。全国でも全部米飯給食のところがあると思いますよ。
 (「パン屋さん困る」という者あり)


樫委員  パンは家庭で食べればいいんです。ユネスコに登録されたことをチャンスにして、私はやらなければいけないという考えなのです。
 部長にお答えいただきたいのですが、米飯給食について教育委員会と話して、農政水産部ではこういう目標を持ってもらいたいということくらいは言ってもいいと思うのです。


川池農政水産部長  学校給食における米飯については、引き続き教育委員会とも連携してまいりたいと思います。


樫委員  これは要望して終わります。頑張ってください。
 2点目はTPPです。7日から始まっていたシンガポールでの閣僚会議ですが、年内妥結は困難ではないか、ときょうの朝のNHKのニュースで見ました。この閣僚会議が始まる直前に、アメリカの通商代表部のフローマン代表が日本に来ました。そして、バイデン副大統領が来て、何かアメリカからの圧力が強まっているなと感じるわけです。
 安倍首相は、バイデン副大統領との会談で、日米が協力して年内妥結へ筋道をつけたいと語ったと報道されているのですが、これは日本がアメリカの意向に従うということを表明したのでしょうか。部長はどういうお考えですか。


四宮農政課長  樫委員のTPPの関係の質問にお答えします。
 まず、アメリカとの交渉の関係でございますが、TPP協定の年内妥結につきましては、交渉参加12カ国の共通の目標であり、去る10月にインドネシアで開会された首脳会合の首脳声明におきましても、年内妥結を目指すことで合意されていると理解しています。


樫委員  3日に東京の日比谷野外音楽堂で、香川県からも20人参加したようですが、3,500人規模で、TPPについては国会決議の厳守を求める国民集会が開かれました。
 この中で、国民の最大の不信は、情報を秘密にして、国民に内容を明らかにしていないことで、集会でも政府の姿勢に強い批判が集中したと言うことです。今まで私の質問には国に情報を知らせてほしいと強く要望をしていますという答弁ばかりですが、要望した結果どうなっているのですか。


四宮農政課長  これまで県では、国に対してTPPに関する十分な情報提供と明確な説明を行うよう要望しております。9月の委員会でもお答えしましたように、適宜交渉が行われた都度、説明会の開催はございますが、詳しい中身については十分な情報提供はないので、引き続き機会を捉えて要望してまいりたいと思っています。


樫委員  情報は明らかにされないというのが今の状況なのです。
 ここでお尋ねしておきたいのは、先日、国会で強行可決した秘密保護法の制定です。効力はまだですが、1年後には発効するだろうと思うのですが、私は今でさえ秘密交渉になっていると思うのです。TPP交渉は、食料安全保障の観点では秘密保護法の範疇に入ってくるのではないですか。
 そうなると、情報開示を求めることは犯罪になるのではないかと私は危惧するのですが、県も国に情報開示を今まで求めてきたわけですが、そういうこともできなくなるのですか。どう解釈しているのですか。


四宮農政課長  TPPの交渉に関する情報につきましては、新聞報道によると、いわゆる特定秘密の指定対象にはなっていないようです。


樫委員  食料が安全保障のかなめだとすると、それはなるのです。そうでしょう。
 だから、そういうことも含めて、きょうの新聞にも出ていましたように、8割以上の国民が不安を持っているのです。部長は何も不安を感じていないのですか。


川池農政水産部長  TPPの情報については、県としては引き続き、機会を捉えて要望してまいります。


樫委員  きちんと対応をしていただきたいと思います。
 衆参両院の農林水産委員会で、国会決議が存在しています。これは、農産物重要5品目などは交渉からの除外、または再協議を求め、それができない場合は交渉離脱も辞さないという政府に覚悟を迫る内容になっているのです。10年を超える期間をかけた段階的な関税撤廃も含め認めないことも明記されています。
 これは、アメリカなどが関税撤廃までの猶予期間を提案しても、敢然とはねつけられる根拠になっていると思うのです。さらにこの決議は、遺伝子組みかえ食品の表示義務、輸入原材料の原産地表示など食の安全・安心の確保、国の私権を損なう投資家の国家訴訟であるISD条項にも反対をしているというきっちりとした内容になっているのです。
 私は、県として、国に対して、国会決議の実現を求め、できなければ、即刻交渉離脱をせよということを求めるべきだと思うのですが、これは部長にお答えいただきたいと思います。


四宮農政課長  県では、これまで、国に対し、自国の国益を最大限に実現するよう、我が国として攻めるべきものは攻め、守るべきものは守るという姿勢で臨み、特に農業初め、地方の経済に犠牲を求めるようなものとはしないよう要望しているところでございます。
 今後とも、TPPの動向等を注視しながら、機会を捉えて、国に要望すべきことは要望していきたいと考えております。


樫委員  部長は答えにくいようなので、この点についても、県としてきちんと対応していただきたいということを強く要望して、次の質問に移ります。
 最後ですが、米の生産調整、いわゆる減反政策が廃止ということになりました。東日本大震災以来、流通の混乱や不足感から、米価は高値が維持されてきました。しかし、ことしの4月ごろから過剰感が広がり、下落を始めました。そして2013年産米は大暴落となりました。農家からは、年末に肥料代が払えないという声や、もう米では食べていけないという声が上がっているやさきに、減反政策の発表ということになってきたわけです。
 まず米価の下落の原因は何かということなのですが、これは国が米の管理責任を放棄して、市場任せにして過剰感が広がったのが大きな原因です。それと、備蓄米の目標量を積み増ししていないこともあると思います。また、不況で消費が伸び悩む中で、外食産業が単価の切り下げなどで、弁当やおにぎりの1食当たりの量目を1割カットしたことがお米の消費や価格に影響を与えているということもあります。また、輸入米が10万トン主食用に回されたことも言われています。
 こうしたいろいろなことが米価大暴落の原因であると私も思っているのですが、県としてはどう思っておられるのでしょうか。


栗本農業生産流通課長  樫委員の米価下落の原因についてでございます。
 平成25年産米の価格が下落している原因につきましては、平成25年産の作況指数が102という非常に豊作基調であったことがございます。また、昨年の需要実績が当初計画より18万トン少なくなったこと、近年のトレンドにより、需要が毎年8万トン程度ずつ減少していることが価格低下の要因になったものと考えています。


樫委員  米の作況指数が「やや良」の102と豊作だったことも原因だと思います。
 農家にしてみれば、ことしの状況ではもうできないと思っている中で、安倍政権が減反廃止に踏み切ったのです。踏み切った背景には、産業競争力会議で、財界の代表が、米の生産調整への国の関与を3年以内にやめるべきだという提案を受け、急遽作業が開始され、生産農家や消費者の意見を全く聞かずに政府が財界主導でこれを決めたと私は思っているのですが、県の考えはどうなのでしょうか。ぜひお答えください。


栗本農業生産流通課長  委員御指摘の産業競争力会議で表に出たということですが、今回の米政策改革の見直しについては、ことしの国の予算の中でも見直しに対する経費をつけていますので、表に出たのはこの会議からかもしれませんが、農林水産省では、内部で検討が進められていたと考えております。


樫委員  民主党の戸別所得補償制度については、自民党が政権をとる前は、ばらまきだと言って批判していたのです。自分が政権をとると、皆さん大勢おいでるから、また怒られるかもわかりませんが、農家は米価が安い中で、ばらまきと言われても、戸別所得補償は、実は農家からは歓迎されてきたのです。
 そういうことがあったのに、財界から言われたら、それをやめてしまうのです。何故農家の声を聞かないのかというのが、農家の本当の生の声だと思います。そういうことを認識した上で答弁されているのですか。


栗本農業生産流通課長  委員の御質問についてでございますが、農業生産流通課といたしましては、当然、生産者団体や経営者協議会等の意見も聞きながら、県の農政を進めてまいっていると考えております。


樫委員  このことについて論争はしませんが、本当に重大なことは、この減反政策の廃止が、TPP参加によって外国産米の輸入がふえることも見越した上での措置であったのではないかと私は声を大にして言いたいのですが、この点はいかがでしょうか。


栗本農業生産流通課長  TPPにつきましては、現在交渉中ということで、その行方に関しては現在不明でございます。
 今回の生産調整見直しが、TPP参加を見越した措置とは理解していないところでございます。


樫委員  農業関係者はそう見ているのが、私は今の状況だと思います。
 来年度から、先ほど来議論されておりますように、「米の直接支払交付金」は10アール当たり1万5000円が7,500円になります。「畑作物の直接支払交付金」の支給は、認定農業者、集落営農、認定就農者に限定するとなっております。交付対象を認定農業者や集落営農に限定すると、今までのこの交付金をもらっていた何割の農家が締め出されるようになるのでしょうか。


栗本農業生産流通課長  支給については、平成26年度はとりあえず現行どおりで、平成27年産から畑作物関係の交付金につきましては、認定農業者、集落営農、認定就農者に限定されることになっているところでございます。
 これに該当しない者が何%ぐらいいるかということでございますが、今のところ数%ぐらいと考えております。ほとんどの方が、現在のところ集落営農に参加していただいておりますので、そう理解しています。


樫委員  そんなに大きくないということですか。わかりました。
 氏家委員の質問で答弁されていた、米の生産調整の見直しによる影響で、5年後の平成30年以降には、2,000ヘクタール以上の稲作をつくらない不作地ができると言われましたが、これは、香川県の農地の中で何%を占めるのですか。


川池農政水産部長  香川県の水田の作付自体は1万5000ヘクタール程度で、その中の2,000ヘクタール以上が厳しい状況になってくるということです。


樫委員  では1万5000のうちの2,000だったら1割以上、2割まではいかないということですか。これは、どのような判断でそう言っているのですか。


川池農政水産部長  先ほども少し申し上げましたが、平成17年から22年の5年間で1ヘクタール未満の農家が約2割減少したことに加えて、今の基幹的な農業従事者の平均年齢が69.4歳という状況から考えれば、5年後の平成30年には、減少が2割以上出てくるだろうという推測です。もちろん、何もしなければです。
 そういう推測の中で算定すれば、2,000ヘクタール以上の作付が厳しくなるので、これに対して、県としては対策を打ち、こういうことがないように努めたいということでございます。


樫委員  農家の人は農機具が壊れると買いかえをしますが、買いかえできない人が離農していくわけです。今、農家の人は、年金をもらっていますが、その年金で農機具を買っているのです。農業収入で農機具を買いかえる力はなかなかないのです。けれども農業は大事だと、自分のところのお米は自分がつくったものを食べたいという思いでやっているのです。
 農家からも1万5000円の交付金が出ているので、足しになっていると言われます。これが5年後にゼロになると、耕作しないところがもっと加速がつくのではないですか。そう思いませんか。平成17年から22年の状況を見て、何もしなければそうなるので、努力すると言いますが、努力しても1万5000円が出ると出ないでは大違いだと思います。私は、本当に加速がついて不作地ができると思うのですが、どうでしょうか。


川池農政水産部長  県といたしましては、今回の農政の転換といいましょうか減反の見直しの中で、過去のトレンドから推計すると2,000ヘクタール以上が作付できない可能性があると考えています。1万5000ヘクタールの中で2,000ヘクタール以上も遊休地になっていくことは、当然耕作放棄地や鳥獣被害にもつながります。こういうことがあってはならないので、これから担い手の確保による規模拡大や農地の集積を展開し、また園芸作物も新たな展開をして、何とかこの水田を維持する施策を展開したいということでございます。


樫委員  この農政の大転換の中で、本当に今後大変な努力が要るだろうと思います。専業であれ兼業であれ、大規模、小規模の農家であれ、意欲のある農家が安心して生産できる条件と、それを保証することが、私は県の、行政の役割としてあると思うのです。そういう点で、今後、本当に力を入れて頑張っていただきたいと思います。
 最後に飼料米、餌米についてですが、これを今回政府は目玉にして作付転換してはどうかと言っています。現在の餌米の生産は20万トンで、政府は毎年8万トンずつふやしていくと言っています。新たな米政策では、地域で平均10アール当たりの収量を150キロ以上上回れば、10アール当たり10万5000円の助成金が出ます。地域に適した品種を選んで適正管理すれば無理な目標ではないと国は言っているようです。
 しかし、10万5000円をもらうためには150キロ以上上回らなければいけません。そうすれば上限額をくれますが、大体8万円くらいかと国会でも議論になったようです。8万円では今の主食米の94%の手取りにしかならないので、6%減るわけです。そういう議論がなされていました。
 餌米に切りかえても、手取り所得は減少するのです。そういう議論がされているのに、来年度から県としてはどう進めていこうとしているのですか。


栗本農業生産流通課長  委員御指摘のように、国におきましても、今回の経営所得安定対策の見直しにより、飼料米生産拡大を促進するとされたところでございます。
 本県におきましては、26年産の生産目標数量が25年産に比べて3.3%削減された、いわゆる転作許可された中で、飼料米を含めた新規需要米につきましても取り組みを推進していく必要があると考えています。
 このため、県におきましては、生産者の意向も把握しつつ、農業団体などとも連携して、飼料米をつくりたいといった生産者に対しましては円滑に生産できるように取り組みを進めてまいりたいと考えています。


樫委員  稲作農家と畜産農家の耕畜連携ということを国も言っているわけです。本県で今、餌米がどのぐらいつくられているのか、また今後、畜産農家として、餌米の需要はどうなのでしょうか。国は潜在需要として450万トンを見積もっていますが、本県ではどれぐらいを見積もっているのですか。


栗本農業生産流通課長  餌米の需要に関する御質問でございますが、県におきましては平成21年から飼料米の作付を始めて、25年産につきましては約30ヘクタールで作付されているところでございます。
 国におきましては、飼料米の畜種別の利用可能量を試算し、適切な流通を図れば全体で450万トン程度が給与可能量と見込んでいるということでございます。
 しかしながら、本県におきましては、現在のところ、畜産農家の意向は、急なことでございますので十分に把握できていません。さらには流通販売対策についてはまだまだ、配合メーカーや農業団体等、不確定な部分も多いので、現時点では需要見通しを立てるのも非常に難しいと考えているところでございます。
 今後、飼料会社や畜産農家の意向を踏まえ、需要の見通しを立ててまいりたいと考えている次第でございます。


樫委員  国も上限の10万5000円の助成金をもらうのであれば、地域に適した品種を選んで適正な管理をするように言っていますが、香川県では何という品種が適しているのですか。その検討はしているのですか。


栗本農業生産流通課長  飼料米の多収品種につきましては、国の試験研究機関におきまして、18品種が開発されているところでございます。このうち、現在、本県におきましては、「ホシアオバ」という品種を中心に、一部「タカナリ」という品種が栽培されているところでございます。
 今後、本県での多収品種の試験研究として、国の試験機関で育成された品種の現地適応試験を行いながら、本県に合った品種を選定いたしますとともに、直播栽培などによる低コスト化技術の普及なども図ってまいりたいと考えている次第でございます。


樫委員  私は農家の人に餌米をつくれば主食米よりいいかもしれないと言っていますが、農家の人は自分が食べるために米を丹精込めてつくっているのに、牛や豚が食べて喜ぶだろうと思ってはつくれない、そんなに力を入れてつくれないと言っています。私は、香川県で餌米の作付が本当に根づいていくのかは、農家の人の気持ちからすると気持ちの切りかえがなかなか難しいのではないですか。
 それと、餌米を本格的に作付けしていくとすれば、貯蔵施設です。主食用と餌米と分けなければいけません。混入すれば大変なことになります。それを分ける貯蔵施設をつくっていかなければなりませんし、牛や豚や鶏が食べるとすると、圧ぺん・粉砕作業が必要です。そういう機械も設置するとなると、設備投資はどこがするのですか。


栗本農業生産流通課長  飼料米の流通対策ということかと思います。
 飼料米の流通販売に必要となります貯蔵施設などにつきましては、今後、望ましい集荷・流通・販売体制を検討していく中で、関係機関や生産者の意見を聞きながら検討してまいりたいと考えております。


樫委員  この機械などの設備投資については、本当に本格的にやるのであれば、国には責任を持って行うように、また補助金もきちんと出してもらわなければいけません。県もその覚悟で、農協や農家に、これだけのことをやるから餌米をつくってくれと言わなければいけないと思うのです。それには、先ほど言いました耕畜連携ですが、畜産農家の意向も聞き、これだけの量は確保する必要もあると思うので、こういう問題について農家の意向を大事にして対策を考えていただきたいということを申し上げて質問を終わります。


尾崎委員  昨年来、農協に数回にわたり改善命令を出されています。その結果、県が、農協に職員を派遣しています。その経過について、どういうことであったのか、またそれがどう改善されようとしているのか、まずお伺いしたいと思います。


川池農政水産部長  JA香川県に対する指導については、不祥事が昨年以降発生した中で、昨年の10月から職員を現場に派遣して、今、3名の職員が常駐しております。昨年が2名で、この4月から1名増員して、3名の検査体制で臨んでおり、その現場の体制と、組合検査指導室には4月から専任職員を1名増員して、JAに対する検査業務を行っております。
 さらに、金融経験者を2名、嘱託職員として採用するとともに、必要に応じて、公認会計士等に覆面検査の補助をお願いするなどして、専門的な知識・経験のもとで検査の指導を行ってます。
 特に、JA香川県においては本店、支店、営農センター等において、信用事業、共済事業、営農経済事業それぞれについて、農協法等に従い、適正に行われているかどうか立入検査を行いますとともに、業務改善計画に基づく取り組みが確実に実施できるように指導し、その進捗状況を確認しているところでございます。
 信用事業については、貯金の出入りが適正に行われているかどうか、貸付金が適正に貸し付けられているかどうか、渉外業務が適正に行われているかどうか、そして業務改善計画が確実に実施されているかについて昨年度は約70店舗に立入検査を実施しております。また、共済事業についても、契約事務が適正に行われているか、共済掛金の集金が適正に行われているかどうかについて、共済事務センター等に立ち入って検査を進めております。また、営農経済事業についても、営農指導が適切に行われているか、ふれあいセンターにおける在庫管理が適正に行われているかなどについて立入検査を実施しています。
 今年度は特に本年3月の坂出の加工販売センターの不祥事件を踏まえ、例年どおり事務処理の実施状況や、管理者による内部管理の徹底状況の検査に加えて、営農センターにおける現金の管理などについて、重点的に検査をしているところでございます。
 また、特にJA職員のヒアリング等を実施する中で、業務改善が確実に進捗しているかどうか重点的に検査しており、不適切な事項があれば、適切な事務執行を図るよう、適時・適切にその改善を指導するなど、JA自体の事務改善に積極的に取り組み、指導検査をしている状況でございます。


尾崎委員  午前中からずっと議論してきた生産調整の見直しについて、これら事業を円滑に遂行するためには、JAの関与が欠かせないと思うのです。そのJAに信頼がない、農業者から信頼を受けない組織というのはどうなのかということを考えなければならないと思うのです。
 今は、金融関係の問題に特化している感じを受けましたが、一番大事なことは、営農部門をどうするかということだと思うのですが、部長はどう考えておられますか。


川池農政水産部長  尾崎委員の御指摘のとおり、JAは、本県の農業施策の中心的な組織であり、当然営農あっての農業協同組合であるし、営農を基本に信用共済部門も展開しているわけですから、営農業務が本来JAとしては果たしていかなければいけない役割だと考えています。
 今の香川県の情勢からすれば、JAの営農の取り組みなくして、県全体としての適切な農政の展開はなかなか難しいところがございます。当然JAとしては、営農について課題がたくさんございます。県においても、毎年トップヒアリング等を通じ、営農についてもいろいろ指導をしている状況であり、特に、JA自体が営農部分に対して、全体的に集約する中で、地域の課題に密着した対応が果たしてできているのかということも課題として上がっていますので、そういう営農に対する取り組み、そしてまた、JA自体が生産を踏まえて、販売面においての対応、また農産物の収集や選別の施設、それからいかに流通販売を展開していくかという流通販売面での対応についても現下の需給調整を踏まえた対応をいかに図っていくかということも、JAとの意見交換の場で意見を交換している状況でございます。委員御指摘のように、農政の大転換時の香川の農政の取り組みについては、JAについても県同様、真摯に地域の状況を考えなければならない立場にあると思います。
 こういうことがJAとして行われるよう、今、いろいろとJAに対してアドバイスをしている状況でございます。


尾崎委員  改善命令の結果がどうかわかりませんが、現場では、職員の異動がかつてよりはるかに早くなっています。その結果、いわゆる地域とのつながりが希薄になって預金獲得に影響を及ぼしているし、共済事業に影響を及ぼしていると理解しているのですが、部長としてどのように認識されているのですか。


川池農政水産部長  職員の異動サイクルについて、県で指導してい金融関係については、地域との関係もあり、一定期間で異動すべきだと指導しております。それ以外の営農を中心としたところについては、それぞれの地域の農業の特徴があるわけですから、地域との結びつきが非常に重要でございますので、そういう点は十分配慮した人事異動をするようにアドバイスしています。そういう地域との関連においては、JAにおいても配慮するように指導しているところでございます。


尾崎委員  営農分野については配慮して対応しているというお話ですが、そもそも、農家は直接エンドユーザーに作物を売るわけではないのです。いわゆる流通部門を担っているのが協同組合、あるいは集荷組合で、いろいろな形で農協が関与しています。そういう中で、攻めていく、所得を2倍にすると言っても単価が2倍になりますか。収量が2倍になるわけではないのです。
 そうすると、どういう形で農家の所得を向上させていくのかがなかなか見えてこないのです。私もかつてクアラルンプール、あるいはシンガポールへ行きましたがスポットで行っても、継続的な事業として成り立たちません。継続的な事業にしていくためには、常にコンタクトして、出荷体制や向こうの納入体制それぞれを整備していかなければ、なかなか事業として成り立たないのではないかと思うのですが、どう考えておられますか。


川池農政水産部長  委員御指摘のように、農家の所得をふやすためには、農産物の質的な向上を図って高いものをつくるか、または規模を拡大して量をふやすか、いずれかしかないと考えております。香川県は非常に経営規模が狭いという特徴がございますが、四季折々の気候、自然条件に恵まれていますので非常に高品質のものができ、またそれを裏づけする技術もあるので、県においては、高品質な園芸野菜、果樹、に特徴を持たせる形で、生産を振興しております。あわせて、最近特に目立つのは、露地野菜のような、面積拡大に応じて所得がふえる部分については、農地を集積する中で、生産高をふやそう、ロットをふやしていこうと施策を展開しています。
 今後、販売促進する上においては、委員御指摘のように、一定のロットがないと、一定期間継続して販売できなければ当然相手方との契約は成立しません。こういう品質のものでこれだけのロットがあって、価格について一定優先権があるということです。そういう品質の面、ロットの面に十分配慮して、継続して出荷体制を確保していくという方針のもとに農業生産なり流通の施策を展開している状況でございます。


尾崎委員  今、部長から答弁がありましたが、生産をふやすことができれば、物の道理としては、値段は下がってきます。2倍つくれば、例えばミカンでも、なり年には値段が下がり、裏年には値段が上がるということです。一般的には、需給の関係によって価格は決定されます。そうすると、数量を2倍にして、所得をそれに連動して2倍にすることは非常に困難な道だろうと思うのです。また、市場に対する影響力を持つためには当然一定のロットも必要です。そういう中でどういう農業政策、販売政策をやっていこうとするのか、農協がどういう役割を果たすのか、しかもその農協に信頼がないとなってくると、その役割を果たし得るのかどうか。
 農協は県下単一になりました。各単協は組合長がいなくなりました。全て支店長です。支店長が本社へ行って上へ上がっていくという、いわゆる農協一家の中で人事が完結してしまう形になってしまっています。かつてはそれぞれの単協の組合長が集まって会長を決めていたと思います。組合長は社員ではありません。それぞれの地域の人望のある方が選ばれて、組合長になってきたのです。そういう中から、中央会で人事を構成してきたのだろうと思うのです。今は全てが社員で、しかも外部からの経営委員はいないのではないですか。
 (「いや、少ないですけどおりますよ」と呼ぶ者あり)


尾崎委員  少ないでしょう。
 (「弁護士も入っているし」と呼ぶ者あり)


尾崎委員  そういったことで、今も県がいろいろ指導されていると聞きますが、本当に農協が再生できるのかどうか、どう思われますか。


川池農政水産部長  JAのあり方ですが、農協については、今、尾崎委員御指摘のとおり、再生していくためには信頼回復が第一だと思います。信頼回復があってさまざまな事業展開が成り立つということは、最低限の基盤だと思います。
 今後、県においても、JAに対しましては、きめ細やかな営農指導の実施による品質の向上と販売体制の強化、そして信頼回復の中の第1であります信用共済組合の適切な運営といったことに、組合員の期待と信頼に応え、県民の皆さんにも信頼できるような体制になるよう、役職員に対する指導をさらに充実してまいりたいと考えています。


尾崎委員  再生しなければいけないとここでは言われていますが、農協自体が再生しなければならないと思っているのかどうかが一番の問題だろうと思うのです。今のままでいいと思っているのではないですか。


川池農政水産部長  農協においても、これまでのたび重なる不祥事等々が生まれた状況、そしてまた最近の販売高の低下、生産の低迷等を踏まえて、農協の今の置かれた状況を十分認識し、今後の事業展開を具体的な大きな課題として、さまざまな取り組みを始めようとしていると考えております。


尾崎委員  もう一つは、前々からお願いしているのですが、農業改良普及センターの役割です。普及業務は確かに大事なことですが、市場で要求されていないものを普及しても売れないです。県は常に答弁の中で、全ての分野でいわゆるスペシャリストを育てなければならない言いながら、そういう給与システムになっていません。
 でき得れば、普及指導員全員の特別勤務手当を充当してでも、スペシャリストを育てるための努力をしていかないといけません。例えば坂出や中讃エリアの普及センターで、ミカンの専門家が欲しいと人事異動すると、ほかに穴があくという状況の中で、専門的な対応ができる技術者が本当に少なくなってきているのが現実ではないかと思うのですが、どう考えられているのですか。


川池農政水産部長  普及指導員については、今、県内4カ所の普及センターで対応しており、委員御指摘のように、米麦、野菜、果樹等々、幅広く生産物を指導し、また販売についても、東京、大阪等に駐在員を配置するなどして、情報収集をしていところでございます。県としても、それぞれの作物別、また業務の生産・販売、担い手対策、地域に向けた対策に対して、人事のローテーションを考えつつ、それぞれ専門家を育成するよう推進しているのが今の状況でございます。


尾崎委員  それぞれの分野が広いので、とにかく手が足りていない、充当できていないのが現状ではないのですか。
 大事なことは、役職の名前は別にして、専門家になろうとする人たちに処遇の改善をしてあげることだろうと私は思うのです。いわゆるジェネラリストではなくてスペシャリストで生きていこうとする人たちに対して、どういう処遇をしていくかが肝要だろうと思っております。その点については、部長権限でできると思うので、ぜひ部長の間に実現してほしいと思っております。
 もう1点ですが、きょうは久しぶりに水産部門の質問がありましたが、水産課長、香川県の海洋面積はどのぐらいあるのですか。


北尾水産課長  陸地より広い、1,900キロ平米ぐらいだと思います。


尾崎委員  今、中国と、防空識別圏の問題でいろいろ議論になっておりますが、国というのは領土、領海なのです。海の中も日本の領土なのです。
 そういった意味では、今、課長から答弁がありましたが、陸地より大きい海洋面積を持っている香川県は、小さい、小さいと言われながらも、今の面積の2倍の面積があると考えてもいいのではないかと思うのです。
 半分だけで香川県の経済が成り立つものでもないとすると、残り半分の海洋面積をどう有効活用するかが大きな課題だろうと思うのですが、部長はどう思われますか。


川池農政水産部長  香川県において、歴史とともに、非常に大きい海洋面積があるということですから、当然香川の発展においては、陸地だけでなく、海をいかに活用していくか、いろいろな活用の方策があろうと思いますが、漁業ももちろん、それ以外に、観光、その他多方面の活用が可能だと思います。委員のおっしゃるとおり、陸だけではなく、海に目を広げた活用は当然考えなければいけないと思います。
 特に瀬戸大橋、空港という整備に伴って、ともすれば我々は海の存在を忘れがちになるというか、日常的に接しにくくなっている状況で、香川県の島嶼部もなかなか厳しい状況でございます。そういう中で、その島嶼部も含めて、海に視点を定めた、海を配慮した取り組み、我々においては農業、水産業それぞれに特徴を生かした取り組みを積極的に進めていかなければならないと考えています。


尾崎委員  と言いながら、農政水産部にいわゆる海に関する課は水産課の1課しかありません。
 今回の補正でも、農政水産部の補正総額は5億7400万円余ですが、水産課は9,700万円です。これは何割ですか。部長の意欲が予算書に見えてこないのです。大事なことは、直ちにということではないのですが、これだけの海洋面積があるということは、香川県の施策が及び得る範囲なのです。岡山県が面倒を見てくれるわけではありません。もちろん放流した魚は境界がないのですから、どこへでも行きます。
 いずれにしても、その与えられた土地を、県土を有効に活用していくことが大事なのだろうと思うのです。そうした中で、午前中にもいろいろ水産課の問題について議論されましたが、ここで新しい産業を打ち立てるという視点が必要になってくると思うのですが、部長、どう考えられますか。


川池農政水産部長  水産業の中でも、従来から香川県においては、ハマチ、ノリ、イリコが大きな3つの生産物で、これでもって収入を得るのが大部分でございます。これについてはもう数十年たってきましたので、なかなか新たな展開が厳しくなっていますし、必ずしも事業が伸びているという状況でもございません。
 それらを踏まえて、委員御指摘のように、やはり香川県の海も島もいろいろな特徴を持っていますし、いろいろな可能性があると思います。それらについては、それぞれの地域で、何か取り組もうということがあれば支援したいし、県としても、これからの新たな水産物のあり方というか、県としてこれから何を売っていくのかという視点の中で、試験研究を初め、取り組みをしたいと考えています。


尾崎委員  最後に、部長からお話がありましたが、来年度予算を、今、予算協議の最中だろうと思いますので、楽しみにしながらきょうは終えたいと思います。


大山委員長  以上で、農政水産部関係の質疑、質問を終局いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)


大山委員長  異議なしと認め、農政水産部関係の質疑、質問を終局いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。