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平成25年[9月定例会]経済委員会[農政水産部] 本文




2013年09月30日:平成25年[9月定例会]経済委員会[農政水産部] 本文

大山委員長  これより質疑、質問を開始いたします。


氏家委員  私からは、4点質問をさせていただきたいと思います。
 まず1点目は、ため池整備の推進についてお尋ねをいたします。
 ことしは、全国的に異常気象となり、本県におきましても5月は観測史上最も少ない降雨量でありました。しかし6月には一転、その反動で観測史上最も多い降雨量になったわけであります。まさに、渇水と洪水が繰り返された状況となったわけであります。私の地元のまんのう町のため池も、一時は水不足が心配されましたが、翌月には逆に集中豪雨による洪水被害を心配するほどでありました。
 このように、ため池は台風や集中豪雨において、農地や農業用施設の災害防止などに貢献することから、農業用水をためておくということだけではなく、防災上の観点からも、老朽ため池の整備を着実に進めていくことは大変重要なことであると思っております。
 このことから、県では昨年12月に、県と市町の負担をかさ上げして、農家負担を約半分に軽減し、ため池整備の推進を図っているところであります。この負担軽減につきましては、農家の方に喜んでいただいているところです。
 また、今回、再度震災対策での整備について負担割合を見直し、ため池整備の農家負担を一層軽減するとお聞きしておりますが、その見直しの内容と今後のため池整備の取り組みについてお伺いしたいと思います。
 次に、オリーブ牛の生産振興についてお尋ねをいたします。
 本県特産物のオリーブを活用したブランド化という観点から、オリーブ牛やオリーブハマチの生産振興が今図られているところであります。その中でもオリーブ牛につきましては、昨年、長崎県で開催された和牛のオリンピック、「全国和牛能力共進会」で、香川県としては25年ぶりに優等賞を獲得いたしました。また、県内はもとより、関西圏の百貨店を中心にフェアが開催されるなど、非常に好評のようであります。
 このように、県内外での評価が高まっていることから、オリーブ牛はこれからも積極的に生産を伸ばしていくべきだと考えておりますが、これまでの販売実績と今後の見通しはどのようになっているのか、お尋ねをいたします。
 また、ブランド確立のためには、さらなる品質向上が不可欠であると考えておりますが、オリーブ牛の品質向上対策はどのように行っておられるのか、お伺いいたします。


川池農政水産部長  氏家委員の御質問のうち、ため池整備の推進についてお答えをいたします。
 県では、昨年12月にため池整備につきまして、22年ぶりに農家負担がおおむね半分になるように軽減を行ったところでございます。
 今議会に提案している農家負担の軽減に伴う負担割合の見直しにつきましては、本年2月に農林水産省に対する知事、議長の要望の中で、ため池整備関係の国庫補助率のかさ上げを強く要請をいたしましたところ、ため池整備に係る中山間地域の従来の指定エリアが拡充されたわけでございます。このため、ため池に係る国の中山間地域の指定エリアが拡大された地域においては、国庫補助率が従前の50%から55%に引き上げられ、地方負担でございます県や市町、農家の負担が軽減されたものでございます。
 今回のため池整備に係る農家負担率についてですが、通常のため池整備事業につきましては、県内の大部分の市町が中山間地域の適用を受けることになったために、中山間地域の適用を受けられない地域も一律農家負担を2%に設定しております。震災対策に係るため池整備事業につきましては、震災対策を重点的に進めますために、農家負担を1.5%から1%に設定したところでございます。この結果、ため池整備に係る農家負担につきましては、現行のため池整備事業の4%、震災対策の未整備ため池整備事業の3%、整備済ため池の震災対策の2%をそれぞれ半分の2%、1.5%、1%に設定して、平均的な農家負担額は10アール当たり3万3,000円から約1万8,000円となるよう減額したいと考えております。
 また、今後のため池整備の取り組みでございますが、ことし6月に策定いたしました「第10次5か年計画」において、平成29年度までの5カ年間で早急に改修が必要である老朽ため池約170カ所の全面改修と、堤体・取水施設などの老朽化が著しいため池で部分的に補修が必要となっている200カ所のため池を整備する計画でございます。特に、未整備ため池の多い貯水量5,000トンから5万トンのため池につきましては、本計画期間中に集中的に整備を行い、整備率を平成29年度末までに約70%と、約5ポイント伸ばすこととしてるところでございます。
 また、10万トン以上の耐震診断対象のため池137カ所のうち、補強工事が必要であると判断されたため池につきましては、平成29年度までの4年間で整備を実施していくことにしております。
 また、中小規模ため池については、防災上危険で放置することのできない5,000トン未満の小規模ため池を対象として、ため池の保全整備や貯水機能の廃止も含めた防災措置に対する県単独の助成制度を本年度から取り組み、防災対策に努めているところでございます。
 このように、県では今回、さらなる農家負担の見直しを実施いたしますとともに、国の各種ため池整備事業制度や県単独の事業を活用しながら、「第10次5か年計画」に沿って、老朽ため池の整備や大規模ため池の耐震化整備、中小規模ため池の防災対策を積極的に進めていきたいと考えております。
 オリーブ牛の生産振興についての質問については、畜産課長から答弁申し上げます。


十川畜産課長  氏家委員のオリーブ牛の生産振興についてお答えしたいと思います。
 これまでの実績と今後の見通しについてでございますが、オリーブ牛は平成23年3月の発売以来、平成23年度には550頭、平成24年度には1,110頭と、順調に販売頭数を伸ばしているところでございます。今年度につきましては、首都圏の安定した販路拡大を目標に、1,300頭の出荷目標のところ、8月末までに620頭と、計画を上回るペースで販売が拡大しております。
 今後は、年間出荷頭数2,000頭を目指して、県内はもとより、首都圏と京阪神への販路拡大を推進し、生産拡大を図っていきたいと考えております。
 オリーブ牛の品質向上につきましては、ブランド力の維持・向上のため、重要な問題だと考えております。県産和牛の7割は県外からの子牛の導入をしている状況でございますが、近年、肥育素牛の価格が上昇しており、優良な品質の子牛の確保に苦慮している状況にございます。
 そうした中、県では、県で生まれるオリーブ牛の品質向上と増頭対策に向けて、本年度から県内の和牛繁殖農家に対して、県外から優良繁殖雌牛の導入のための補助を行う「オリーブ牛促進事業」を実施しているところでございます。導入した優良繁殖雌牛を県有種雄牛などの優良種雄牛と交配することにより、次世代のオリーブ牛の品質向上を目指すものであります。


氏家委員  ため池整備の推進について御答弁をいただいたわけですが、御案内のように、近年の農業情勢の大変厳しい状況は変わっていないわけであります。
 また、農家の所得が向上しない中、少しでも農家の負担を軽減することにより、本県の重要課題であります老朽ため池の整備を「第10次5か年計画」に沿った形で、より一層推進できるように取り組んでいただくことを要望しておきます。
 また、オリーブ牛でありますが、私の地元の琴平で、ホテル・旅館でオリーブ牛を使っているかと聞いてみると、品薄で、一時取り扱っていたけれども、予定数量がとれないとか、急にキャンセルがあるとかで、今取り扱っていない状況にあります。
 先ほどの答弁によりますと、京阪神中心ということでありましたが、県内においても、県外からお越しになるお客様がお立ち寄りになる県内施設に、ぜひとも需要に合った生産が得られるよう取り組んでいただきたいと要望しておきます。
 次に、「おいでまい」の生産振興についてお尋ねをいたします。
 県オリジナル米の「おいでまい」につきましては、昨年の試験的な栽培や販売において1等米比率が高かったことや、昨年11月からの「おいでまい」試食キャンペーンなどにより、生産者や消費者からの期待は一段と大きいものとなっております。
 また、この「おいでまい」につきましては、本年度から本格的な栽培に移行いたしました。本年作付られた「おいでまい」の種子は、私の地元、琴平町象郷地区野田で昨年全量生産されたものであります。また、香川県は1等米比率が大変に低いということもありますので、この10月上旬に収穫期を迎えます今年度産の「おいでまい」の作柄には大いに期待をいたしているところであります。
 ことしは、7月、8月とも極めて暑い日が続きましたし、また一部の地域からは水不足が懸念された状況もありましたが、一転、出穂期を迎えました8月下旬からは豪雨や台風もあり、生産者の方々には大変に御苦労があったと思っております。特に、ことし初めて「おいでまい」を栽培した稲作農家にとりましては、不安と期待の中での栽培ではなかったかと思います。
 そういう状況の中、本年の「おいでまい」の生産状況はどのようになっているのか、またどのような栽培指導を行っているのか、お尋ねしたいと思います。
 次に、野菜や果実の集出荷施設の整備に対する補助についてお尋ねします。
 農産物の価格が低迷する中で、野菜や果実などの高付加価値化や流通の効率化など、低コスト化による農業者の所得向上を図るためにも、集出荷施設などの生産者の共同利用施設を整備することは大変重要なことであると考えております。こうした施設の設備は、通常、国の補助事業を活用し、野菜や果実の産地部会を組織するJAなどの事業主体によって取り組まれているところであります。
 また、共同利用施設の整備に要する経費のうち、補助金を除いた部分につきましては、事業実施主体であるJAが一旦負担はいたしますが、このJAの負担分につきましては、後々この施設を利用する農業者から施設利用料として回収されるのが通例となっております。共同利用施設の整備は、その施設を利用する農業者の過度の負担になることのないように、また生産意欲の向上につながるように取り組んでいく必要があると考えておりますが、この点につきまして県の考えをお伺いいたします。


川池農政水産部長  まず、「おいでまい」の生産振興についての御質問にお答えいたします。
 本格的な栽培がスタートしました平成25年産の「おいでまい」の生産状況につきましては、600ヘクタールを目標に推進した結果、重点推進地域の綾川町では480ヘクタール、丸亀市など8市6町では170ヘクタールと、作付面積合計では650ヘクタールと、目標を上回る作付面積となっており、生産者は約1,400名という状況になっております。
 この本年産の「おいでまい」の生育状況につきましては、7月と8月の近年にない高温にもかかわらず、順調に生育して、8月末には出穂期を迎えたところでございます。その後、たび重なる台風でもほぼ被害もなく、現在のところ、生育はおおむね順調に経過しており、10月の上旬から中旬にかけて収穫を見込んでいるところでございます。
 生産指導につきましては、本年度につきましては、ブランド化に向け、栽培指導の一層の強化を図りますために、農業改良普及センターやJAの営農指導員に加え、地域の米づくりにおける指導的な役割を担う特に技術力の高い生産者27名を「おいでまいマイスター」として認定しました。この「おいでまいマイスター」とともに、それぞれの地域において、肥料や水、病害虫管理について、栽培講習会や現地の検討会を開催し、きめ細かな指導を行ってきたところでございます。
 また、地区の代表的な「おいでまい」の生産圃場約170カ所を適切な栽培管理が行われている展示圃として、栽培履歴を記入した説明表示板を立て、周辺農業者への波及と栽培技術の向上を図るよう努めてきたところでございます。
 さらに、「おいでまいマイスター」やJAの「おいでまい」栽培技術指導の技術の高度化を図りますために、今年度から「米の食味ランキング」を実施している穀物検定協会や農業試験場研究員を講師とした研修会を開催いたしますなど、食味や品質を高めるための水管理や病害虫防除などの基本技術を初め、穂肥診断や収穫適期の判定など「おいでまい」の生産技術の向上に努めているところでございます。
 また、集出荷施設などの農業者の共同利用施設の整備に当たっての御質問でございますが、これにつきましては地域農業の振興に向け、国の補助事業を活用いたしますなど、生産コストや販売見通し等農業者や産地の実態を踏まえ、今後とも総合的な観点から取り組んでまいりたいと考えております。


氏家委員  「おいでまい」の生産振興についてでありますが、栽培指導や状況等々については理解しましたが、ことしは650ヘクタールで、たしか前年は28ヘクタールとお聞きしております。相当生産量が確保できるのではないかと思っておりますが、そうなってきますと、次にどのように販売をするのかが重要になってくると思います。
 このことにつきまして、県としては「おいでまい」の販売に向けた認知度向上やブランド力強化にどのように取り組んでいくのか、お伺いをいたしたいと思います。
 また、野菜や果実の集出荷施設の整備に対する補助についてでありますが、今回、綾川町においてカントリーエレベーターの機能の高度化を、また丸亀市において桃の集出荷施設の選果機等の整備を支援することを目的として補正予算が上程されております。この内容は、国が2分の1、JAが2分の1、県はゼロということであります。こういった取り組みについては、一定の評価をいたしたいと考えております。
 先ほど質問でも申しましたように、やはりJAの負担分は最終的には生産者の利用料という形で負担をするようになります。その場合、生産者が多い部会は利用料を低く抑えられるわけですが、生産者が少ない部会やまだまだこれからというような部会につきましては、やはりこの2分の1の負担は農家の方々に重くのしかかってきます。
 従来から、県としては国の事業を使ったり、県の単独事業という形でいろいろと助成をしております。また、昨年から「さぬき讃フルーツ」に力を入れるということも言っておりますし、香川県の特色を生かした園芸作物を強化していくとたびたびお聞きをしてるわけであります。
 そういうことになりますと、やはりかけ声も大事ですが、目に見える形での助成も必要ではないかと考えております。県の補助は、今、ゼロでありますが、例えば県が力を入れていきたいというところにつきまして、何らかの助成が入れば、初期段階での生産者の負担は減りますし、それが生産意欲の向上にもつながってくると考えております。その点につきまして、どのように考えていくのか、再度お尋ねをいたしたいと思います。


川池農政水産部長  まず、「おいでまい」の認知度向上やブランド力強化に向けた取り組みについてでございます。
 県内における量販店や小売店舗で販売がスタートいたします11月にかけて、「おいでまい」の認知度向上を図りますために、テレビを初め、ラジオ、新聞広告など、マスメディアを活用したPRを行いますとともに、ポスターの掲示やリーフレット、のぼりなどのPR資材の配付、さらには11月上旬の新米発表会、12月の農業フェア、さぬきうまいもん祭り「食の大博覧会」などの販売促進イベントの実施や参加など消費者へのPR活動を積極的に展開し、消費拡大に努めてまいりたいと考えています。
 また、ブランド力強化に向けましては、品質の向上が重要な課題でございます。そこで、農家が、いわゆる米粒の大きさを一定以上といたしますために、米を選別する際の網目を今の1.75ミリから1.85ミリへと交換するのに要する経費を助成いたしますとともに、「おいでまい」の生産の7割を占める綾川町において、今議会で補正予算計上をお願いしておりますカメムシによる斑点米など被害になってるものを除去する色彩選別機を綾歌南部カントリーエレベーターに導入するなど、「おいでまい」の品質向上を図ってまいりたいと考えています。
 2点目の質問の集出荷施設の整備に対する助成についてでございます。
 氏家委員御指摘のとおり、やはり産地、農業者にはさまざまな事情があると思います。共同利用施設の整備に当たりましては、産地の活性化に向け、生産コストや販売の見通しなど、農業者や産地の実態を踏まえて、総合的な観点から取り組んでまいりたいと考えております。


氏家委員  まず、「おいでまい」の生産振興についてですが、この前お聞きしたら、香川県の1等米比率は6%ということで、群を抜いて低いようでございます。そういうこともあり、この「おいでまい」は大変に降雨障害に強いということもあって期待しているわけであります。引き続き生産技術の指導や「おいでまい」のブランド力強化に向けた取り組みをしっかりと進めていただきたいと思います。要望としておきます。
 また、野菜や果実の集出荷施設の整備に対する補助についてでありますが、先ほど生産地の実情を踏まえて総合的に判断するという御答弁をいただきましたので、ぜひともその考えに沿った形で、今後とも香川県が何に力を入れているのかを十分捉えながら進めていっていただきたいと思います。これも要望としておきます。


山本委員  きょうは、漁業の担い手育成と支援について質問をさせていただきます。
 先週土曜日で終わりましたが、毎朝楽しみにしておりました「あまちゃん」というドラマがございました。半年間、個人的には非常に楽しませていただいたのですが、このドラマの舞台は前半と最終盤は東北の漁村でありました。「あまちゃん」というタイトルにも関連しているわけですが、素潜りで漁をする海女さんを調べてみますと、やはり年々減り続けていて、さらに高齢化も著しいようです。また最近は、観光面に特化しているという印象もあります。これはとりもなおさず漁業関係への就業者が減っていることが、背景としてあるのだろうと思っております。
 水産課からもらった2008年の漁業センサスでは、県内の漁業就業者数は総数で3,200人超、うち男性が約2,700人で、女性が500人という割合になっています。さらに、60歳以上の割合が男女とも50%を超えております。これは5年ごとの調査なので、ことしの数字が来年に発表されます。それが最新になりますが、さらに悪化しているというのは大方の皆さんが予想しているところだろうと思っております。
 こうした現状に対して、何より当事者である漁業関係者の皆さんが一番の危機感を感じているのだろうと思っております。今月6日には、水産試験場で意見交換会も行われているようでございますが、まずはこれまでどのような意見が出ているのか、教えていただきたいと思います。


北尾水産課長  山本委員の漁業の担い手育成についてのお尋ねのうち、意見交換会についてのお尋ねについてお答えをいたします。
 現場の漁業者等の実情や意見を把握するために、今月6日に若手漁業者や漁協の職員、さらに女性漁業者等の意見交換会を開催したところであります。意見交換会では、「資源の維持が必要で、さらなる種苗の放流が必要である」、「漁業後継者がいないのはもうからないのが原因であり、もうかるという観点から担い手対策を考える必要がある」、「半年ぐらい漁師に教わって独立した若い漁業者がいるが、経験不足で水揚げは少なく、長期間の研修制度が必要である」などの意見が出されております。


山本委員  多分ほかにもいろいろな意見が出たと思うのですが、ここにちょっと雑誌があるのですが、全国農業会議所が発行しております「iju info」という冊子でございます。この中では1次産業に転職した全国の若者の事例が取り上げられており、ことしの夏号ではカキの養殖にチャレンジしております本県の若者が取り上げられていました。こうした事例のように、素人だけど、漁業を新しく始めてみたいという人たちをふやしていく必要があるということは、もう合意事項だと思っております。
 この記事を見ますと、香川県の漁業の担い手確保・育成対策事業を活用したと書かれております。これは県というよりは国の制度で、県が窓口になって漁業をやってみたいという研修生に対して必要な指導、訓練を行った際に、指導者である漁協や法人に対して一定の助成金が出る制度と教えていただきました。実際に研修生の生活費として支給される場合も少なくないようです。いずれにしろ、新規就業への助成制度はこれしかないということでございました。
 続いての質問ですが、県内でこの制度を使った研修例とか就業例を教えていただきたいと思います。さらに、その中でうまくいった例、いかなかった例があると思います。そういった理由もあわせて教えていただきたいと思います。


北尾水産課長  まず、国の支援制度を利用した事例等でございますが、長期研修の支援制度につきましては、平成21年度以降、平成24年度まで22名の方が利用され、本年度は現在4名の方が研修中でございます。
 長期研修制度を利用されました22名のうち、現在も就業されている方が8名です。内訳は、養殖業等に雇用されている方が7名、独立して漁業に従事しておられる方が1名でございます。引き続き就業されている方につきましては、その要因は、本人が漁業をやりたいという強い意欲と努力、また周辺の指導者や漁業者の支援、協力によるものと考えられます。
 一方、14名の方が離職をされました。この要因としては、海辺の厳しい環境や早朝からの長時間労働など、過酷な労働環境によるものと考えられます。
 県では、平成23年度から、担当の職員がさまざまな悩みを抱える新規就業者に対して相談相手となるよう面談を実施し、定着率の向上に努めております。
 新規就業者を育成していくためには長期の研修が必要であり、土日、祝日だけで研修では厳しいので、見学や体験の希望があれば、適当な漁協を紹介してまいりたいと考えております。


山本委員  特に、うまくいかなかった例について原因を分析することは大事だと思います。先ほど、最初にお聞かせいただいた意見交換会の中でも、もうかる漁業にしなければならない、長期間への研修に対してもう少し手厚いものをといった意見も聞かせていただいきました。やはりそういった視点も要るのかなと思っています。
 今、課長からは土日だけでの研修は厳しいということだったのですが、この育成対策事業を見ますと、平日の研修が対象ということでございます。こうなると、仕事をしている人は退路を断って研修を受けざるを得ないということになります。過酷な労働環境という表現もございましたが、確かにそういう覚悟も求められるとは思いますが、一方で、先が見通せるまでは土日祝日だけでも研修を受けたいという要望もあるのではないかと思います。収入がもう完全に絶たれてしまうというのはやはり怖いことです。挑戦する間口や敷居はできるだけ低いほうがいいと思っております。何でもかんでもそこに対して県が助成すべきという立場ではないのですが、やはり農業に比べると漁業に関する支援制度は弱いという印象は否めません。
 近隣他県の独自の支援を調べていただいたのですが、長期研修への支援としては、山口県に漁業経営支援制度がございます。短期研修としては、高知県が新規漁業就業者支援事業を独自で行っているということでございました。実際にこういう自治体もあるわけですから、本県としても現場の声を聞いたり、研修生の声を聞いたり、組合の声を聞いたり、あるいは先ほど言った他県の事例を調査研究したりする中で、新規就業に関して香川県独自に支援していく必要もあるのではないかと思っております。
 さらに、研修を終えればそれでいいのかという話もあります。実際に漁業を始めるときもそれなりの支援が要るのではないかと思います。この「iju info」という本に紹介されていた若者はカキの養殖に挑戦ということですが、漁に出るにしても、養殖を行うにしても、最低限の設備投資あるいは初期投資というのは要るのだろうと思っています。このあたりも何らかの直接的あるいは間接的な支援、具体的には補助や貸し付け等も要ると思いますが、このあたりもあわせてお伺いさせていただきたいと思います。


北尾水産課長  土日、祝日だけの研修につきましては、先ほどもお答えしましたように、なかなか難しいと考えております。ただ、制度的には利用できるようになっております。一方で、適当な漁協等を紹介して、体験はしていただけると考えております。
 また、新たな支援制度ということですが、長期研修の支援のあり方については、国の支援制度も考慮しながら、今後とも幅広く研究をしてまいりたいと考えております。
 さらに、補助や貸し付けの制度につきましては、漁業者等へ設備投資に対しては新規就業者向けの漁業の開始を円滑にするための沿岸漁業改善資金や施設整備のための漁業近代化資金の貸付制度がございます。沿岸漁業改善資金につきましては無利子で、上限が2,000万円の融資となっております。


山本委員  その制度の実績等は今わかりますか。どれぐらい有効に活用されているかということを、もしわかれば教えてください。


北尾水産課長  例えば新規の就業者の貸し付けでございますが、先ほど申しました2,000万円の融資につきまして、ことし1件希望がありました。底引き網漁業の漁船の建造ということで活用されております。


山本委員  貸すと無利子であっても返していただかなければなりません。先ほど、最初のほうでもうかる漁業という話がありましたが、もうかっていれば、農業もそうですが、どんどん入るのでしょうけど、なかなか厳しいです。そういった中で、その貸したお金は後々きちんと返ってきている現状があるのかどうか、あわせて補足でお聞きしたいと思います。


北尾水産課長  この制度につきましては、県が直接貸付しております。保証人等もとり、適正に回収をしております。


山本委員  ぜひお金が有効に使われるようにお願いしたいと思います。
 担い手育成については、もう全く関係ない新規の方が漁業をやってみたいんだという部分に対してアンテナを広げることとあわせて、本県においては県立多度津高等学校がございます。ここに水産科と専攻科がございます。私も不勉強なのですが、当然漁業関係に進学・就職する学生が多いと思うのですが、現状はどのようになっているのかをお聞かせいただきたいと思います。また本県初め関係機関が多度津高等学校に何らかのアプローチをしたり、就職について何かかかわりを持っているのかどうかということもあわせてお聞かせください。


北尾水産課長  県立多度津高等学校の水産関係学科の卒業生につきましては、毎年60名程度の方が卒業され、このうち数名の方が漁業に就業し、その他は、造船所、食品関係、船舶関係に就職されております。
 ちなみに、平成24年度は、59名の方が卒業され、このうち3名の方が漁業に就業されております。1名は伊吹の水産会社で、これはパッチ網漁でございます。1名は庵治で底引き網漁業を継いでおられます。残り1名については、県外でカツオ漁業につかれたということでございます。
 県では、多度津高校生を対象に、県内漁業の状況を紹介したり、近隣の養殖漁場での養殖体験を行うなど、地元漁業への就業を促しております。


山本委員  大体60名で数名、平成24年度は59名で3名が漁業関係に就職したということですが、多いか少ないかといえば、少ないのだろうと思います。他県でもこんな感じなのですか。最近は商業高校に商売をしたい人が行ったり、工業高校に工場で働きたい人が行くという話ではなくて、偏差値で行けるとこに行ってしまうという傾向が強いと思います。この数名や3名はどうなのですか。ずっと家業として代々漁師であったりするのか、それとももう毎年こんなものなのか、そのあたりはどのような分析をされているのですか。わかるのであれば教えてください。


北尾水産課長  申しわけございません。卒業生の家業については調べてございませんが、漁業者の子弟の方で水産高校へ行かれた方でも、なかなか跡を継ぐという事例は、現在のところ少ないように聞いております。


山本委員  私も親戚に農家はいるのですが、漁業関係者がいないので、なかなかその取っかかりがありません。やはり高校も含めて、一般の方に漁業の問題をどれだけ広く伝えられるかだと思います。仕事としての魅力や過酷な労働環境を伝えることはなかなか難しいとは思うのですが、それでもやりたいという人は出てくるのだろうと思っています。そういったところは、できるだけ香川県としても努力していただきたいと思います。
 最初の話に戻りますが、「あまちゃん」の脚本家の宮藤官九郎さんの作品というのは今までマニア向けと言われておりました。実は、そのマニアに私も入っており、大阪のほうにまで舞台を見にいったこともあり、わかる人にはわかるという世界だったのです。ただそれだと限界があるので、朝ドラと同じように、できるだけお茶の間というか、一般世間に漁業というものが特殊な世界ではないということを知ってもらう努力は要るのだろうと思っています。
 どちらかというと、やはり閉ざされた世界、社会というイメージがありますので、県としては漁業を知ってもらう努力をすることが必要ではないかと思います。最後にそれを要望にかえて、できれば部長に締めの答弁をいただければと思っております。よろしくお願いします。


川池農政水産部長  漁業の新規就業者の担い手の確保というのは、農業以上になかなか厳しい状況でございます。山本委員御指摘のように、年々生産額は養殖、海面漁業、船舶ともに落ちており、漁業者の所得もなかなか簡単に伸びない状況です。厳しい労働環境もある中で、できるだけ漁業に触れていただけるような体験等々も考慮しながら、漁業の実情を紹介し、またあわせて長期研修等も十分考慮して、新規の就業者を確保できるように努力いたしたいと思います。基本的にはやはりもうからないといけません。漁船漁業、養殖業ともに新たな需要を踏まえ、どういうものがこれから販売展開できるかという生産拡大の面も含めて、これからの漁業活性化に向けては、特に意を用いて取り組んでまいりたいとに考えています。


森委員  今の漁業の後継者問題のように、農業の後継者問題についても、いろいろな対策がなされているということをお聞きします。
 私自身も最近、新たに農業をやる方が頑張っている状況に出会います。そこでちょっと問題なのは、その方は今度私の地域で後継者として農業をやるのですが、その次の世代のことです。息子さんが親の姿を見て農業に取り組むのはいいのですが、じゃあその息子さんがその次に引き継げるかというと、現実問題として結婚がなかなか難しくて、息子の嫁がいない。私が後継して、息子も後継してくれたけどそこで終わってしまう。その次のことを考えると、経営規模をある一定以上大きくはできないという不安があって、ある時期にその不安感が大きくなったので、もうやめたいという方がおいでました。ただ、その方のお子さんが結婚されてお孫さんができると、また農業をもっと広げようと取り組んでいました。
 そういうところを見ますと、後継問題については、次の世代までの対策はいろいろとお聞きするのですが、その次も見据えて、ずっとこの農業が後継者に困らないでいけるような体制はなかなか難しいと思います。そういうところについて何らかの対策なり、またお考えがありましたら、お聞かせ願いたいと思います。


川池農政水産部長  森委員の農業後継者について、一代だけではなく永続的に、いかに後継者を確保するかという、今までの視点とはちょっと変わった新たな視点での質問でございます。
 これにつきましては、後継者不在の経営体が継続性を持って後継者が確保できるように、近隣に農地の受け手となる担い手がいない場合、国の「農業経営継承事業」という制度がございます。これは単に農地や機械施設だけではなくて、経営技術や経営ノウハウ、販売先までを含めた経営資産を第三者に継承するという取り組みで、今推進しております。この事業は年間120万円を助成するとともに、関係団体が円滑な経営継承ができるように支援をしております。
 まだまだ香川県ではレアなケースでございますが、本事業により、平成24年3月には高松市の果樹農家が関東からのIターンの新規就業者に対して、農地を初め、栽培温室や農業機械、そして屋号、販売先まで経営継承を行っています。
 また、本年5月には東かがわ市のイチゴの園芸農家が県内の他産業からの新規就農者に対して、農地や栽培温室等の経営継承を行っており、それぞれの経営体において、現在も、継承した先進農家が新規就農者に対して技術・経営面の指導を行っていただいているところでございます。
 こういうふうに円滑に第三者に経営継承していく意味では、まだまだこれからの取り組みではございますが、今後とも本事業を十分にPRして、経営継承を行いたい先進農家と、経営移譲を受けたい新規就農者の双方のニーズを把握し、マッチングを行いますなど、市町や関係団体との連携を十分にし、円滑な経営継承が行えるよう、さらに努力をいたしたいと考えております。


森委員  本当に同じ一族で継ぐのがいいのかという問題があります。「農業」として捉えた場合、当然国の基幹をなすものですので、生活していくには農業がなくなっては食べる物に不安があるということで、継続していかなければならないことは間違いないと思います。
 今、マッチングをするとか、市町関係者と協議して取り組んでいくということをお聞きしたわけですが、それが実際それぞれの地域の農家の方にどこまで浸透しているのかという不安な部分があります。農家の方も別に自分の子供に継がさなくても、いろいろな対策がありますよということをもう少し知識として、情報として知ることによって、継承ができるのではないかと思うのですけが、その対策についてはどのようにお考えでしょうか。


川池農政水産部長  経営継承については、森委員御指摘のように、まだまだ香川県においてもやはり世襲という意識が強くて、なかなか思い切って農地や経営資産を第三者に譲渡するとか売却するといった継承をしていくまで浸透しておりません。やはり現状の地域の情勢、農業の情勢を考えると、経営継承については一定踏み込んで行かざるを得ない状況でございますので、これについては農業改良普及センターや市町とも十分に連携し、さらに地域農業者に理解いただけるよう取り組んでまいりたいと考えております。


森委員  農地を守るのか農家を守るのか農業を守るのかといった場合に、どこが一番大事かといえば、もちろんそれぞれが大事だと思いますが、やはりその中で基本的には農業を守るための対策として、農地の問題や農家の問題を今までの視点以外の視点でもって、この香川で引き続き農業で食えるというような体制をつくっていただければと思っておりますので、これからも今以上の御努力をお願いしたいと思っております。
 2点目は、鳥獣対策の問題ですが、この問題もいろいろな場面で言われてきました。
 私自身も、もう大分前なのですが、東讃のほうに調査に行くと、そのころイノシシが非常に多くて、山道もイノシシが掘り起こしていたという状況もありました。その当時にそこで聞いたのは、「今はここでこうなっているけれど、そのうちあんたのおるような西讃のほうでもいくらでもふえるぜ」ということです。また「山はつながっているんですからね」というようなことも言われました。
 現実には、既にイノシシも猿も出るのです。西讃のほうはまだ鹿は余り出ていないですが、ハクビシンであるとかアライグマであるとか、別の害獣がいるわけです。その駆除には当然猟友会の方にもお願いしております。ところが、猿はなかなか撃ちにくいということで、駆除が進まないという状況があります。
 そういうことで、害獣を駆除するとか来ないようにするという対策も必要ですが、ここ最近の山林の状況や環境問題などいろいろ考えると、農政水産部だけの問題ではないように思います。ほかの関係部局と連携をとっての対策について、考え方がありましたらよろしくお願いします。


松浦農業経営課長  森委員の鳥獣被害についてでございます。
 森委員も御指摘のとおり、イノシシなどの鳥獣被害は県下に広がっており、平成25年度においては鳥獣被害対策を強化させていただいたところでございます。
 委員の言われている鳥獣捕獲に対する駆除であるとか、侵入防止柵の設置などの取り組みに加え、緩衝帯で野生鳥獣を寄せつけないとか、集落ぐるみで山に返すといった追い払い活動などの取り組みを総合的に行っているところであり、こうした取り組みを進めるに当たっては、環境森林部とも連携しながら、各種施策を今推進しているところでございます。


森委員  これは要望ですが、これからは香川全体を見据えた中での鳥獣害対策ということが必要になると思いますので、いろいろな部門と積極的に連携をとり、対策に取り組んでいただきたいと思っております。
 最後に遊漁者の関係です。最近県の船で粟島に行ったなのですが、そのときに多度津沖に非常にたくさんの遊漁者の方の船が出ていました。当然漁師さんもおいでるとは思うのですが、あれだけたくさん船が出てどうもないんだろうかという話もしていました。漁師さんにとっては遊漁者がたくさん出てくることは、やはり自分の生活や漁場の問題に非常に苦慮しているという話を聞きました。遊漁者は遊漁者で趣味の釣りをしたいという思いがありますし、漁業者にとってみては生活があるので、なかなか一概に対策としてとりにくいところもありますが、漁業を守る観点からは、遊漁者に対して何らかの対策も必要ではないかと思います。そういうことについてどのようにお考えなのか、お聞かせください。


北尾水産課長  森委員の遊漁者対策についてのお尋ねにお答えいたします。
 遊漁者対策といたしましては、県はこれまで毎年海面利用に関するルールやマナーを記載しました「海の手帳」という手帳を釣具店等を経由をして遊漁者の方々に配付をいたしますとともに、トラブルが多い今の時期につきましては、県の漁業指導船「ことぶき」等で漁業操業の妨害をしないよう現地指導を行っており、トラブルの減少に取り組んでおります。
 また、今年度よりトラブルが発生しております小豆島周辺海域におきまして、漁業者と遊漁者が一定の海域で漁場の使い方などを定めたローカルルールの検討に着手したところであり、トラブル防止に有効なものとなるように、漁業関係者、遊漁者などを支援してまいりたいと考えております。
 今後とも、漁業と遊漁の漁場利用に関するトラブルを防止するためには、現地指導や遊漁者に対するルールやマナーの啓発活動を推進するとともに、小豆島周辺海域以外でもローカルルールの策定に向けた取り組みが行われるように努めてまいりたいと考えております。


森委員  今、「海の手帳」をつくって配付したり、ローカルルールをつくってやっていくというお話をお聞きしましたが、私も実際船を持っていなくても、そういう方に誘われて釣りに行くこともあります。そういう中で、もう少し全体的にこのルールが県民の方に示されると、少しでも啓蒙になるのではないかと思います。特定の釣具屋さんに置くことも大事ですが、もう少し広く広報することによって、一般の皆さんにお伝えできるということもあると思うのですが、そういうところについて何かお考えがありましたらお願いします。


北尾水産課長  特に、遊漁される方につきましては、釣りということで釣具屋さん等を通じるのが一番配付しやすいと考えておりますが、それ以外にこの手帳につきましてはいろいろな会合等でも配付をしております。また県の水産課のホームページでも遊漁等についてはいろいろ情報を提供しております。


森委員  私が思うのは、いろいろ何とか月間とよくありますから、そういうものを県で定めて、漁業者の方ともお話し合いをされ、その月間の広報に載せて、遊漁者のモラルアップでありますとか、漁業者の切実な問題などかを取り上げることによって、大きなことをしなくても、本当に県広報の1ページに、それこそ1年間に1回か2回でもいいから特集を組んでやる中で、遊漁者のモラルと漁業者の現状を一般の方が把握し、少しでもトラブルがなくなるような状況になればといいと思うので、そういう取り組みについてもぜひお考えいただきたいと要望して、私の質問を終わりたいと思います。


高木委員  それでは、2点にわたって質問をさせていただきます。
 まず第1点目は、米の消費拡大について質問させていただきます。
 農林水産省によりますと、2012年7月から2013年6月までの1年間の米の需要実績は778万5,000トンで、対前年比で4%減少し、昨年時点の需要見通しを20万トン下回りました。主因は、価格の高どまりであったそうです。国民1人当たりの年間米消費は、1962年度の118キログラムから2011年度は58キログラムへと半減しました。パンや麺類など食生活が多彩になり、少子高齢化で食料の総需要も縮小しています。米の消費回復は見込めず、2014年6月末の民間在庫量は過去15年で最高の230万トン台まで積み上がると予測されています。
 そのような中、今、米粉パンが注目されています。大豆や米以上に逼迫が懸念されているのが小麦で、例えば、フランスの影響でパンがよく食べられているベトナムなど、ASEANではパン食が定着したものの、域内では小麦がほぼ栽培できず、輸入額は米の2倍に達するそうであります。日本では、パン用にふっくらと焼ける米粉をつくる技術が既に開発されていますし、米粉用のパン焼き器も普及されておりますが、日本の穀物自給率は26%で、ASEAN10カ国のうち6カ国は9割を超えています。
 また、経済的なことですが、日本では今月15日に関西電力大飯原子力発電所4号基が停止して、50基全ての原子力発電所が停止しました。その関係で液化天然ガス、いわゆるLNGなどの追加燃料費は今年度約4兆円に上って、巨額な国富の流出が続くことが予測されています。
 そのような中、主食米より収穫量が約1.5倍多く、粒も長く大きく、少ない肥料で育ち、稲の葉に斑点ができて枯れたり、収穫量が落ちたりする「いもち病」にも強い米の「秋田63号」が品種登録されました。
 また、ある企業では、これは大阪でしたが、国内で低価格の米を栽培してアジアに輸出する事業を今週より始めるようです。その内容は、作付面積当たりの収穫量の多い加工用品種などを選び、栽培方法の工夫で食味を高め、一般の国産米の半分程度の生産コストを目指す。香港などで3年後に年1,000トンの販売を見込む。一般に、多収穫米は生産コストが安い反面、食味が落ちるとされているので、生産委託する農家と肥料の使い方など共同研究し、収穫量を維持したまま食味を高める。東南アジアでは日本食ブームで、価格を下げれば需要を掘り起こせると考えている。2010年度の米輸出は、商業用は前年比3%増の2,202トンであり、その企業では米ビジネスに積極的に取り組もうとされています。
 そこで、質問でございますが、米の消費が減ってる中、米飯の消費をふやす考えと、その手法についてお聞かせください。
 2点目は、米粉生産への取り組みと、それを活用する考え方についてお聞かせください。
 3点目は、本県における低生産コスト、多収穫、美味の米栽培における課題についてお聞かせください。


栗本農業生産流通課長  高木委員の米の消費拡大についての御質問が3点ほどございましたが、それぞれに対してお答えいたしたいと思います。
 まず、質問の第1点で、米の消費が減っている中で米飯の消費をふやす考えとその手法についてでございます。
 米の消費拡大につきましては、消費者ニーズに的確に対応いたしました良質米の計画的な生産とあわせ、御飯を主食としながら、主菜、副菜に加え、適度に牛乳や乳製品、果物が加わったバランスのとれた「日本型食生活」の普及・定着による消費拡大を図ることが重要であると考えております。
 県におきましては、県産米に関する普及啓発パンフレットの作成、また新米フェアの実施や食の大博覧会等のイベントでの試食宣伝などを行いますとともに、農業改良普及センターや地域の生産者によります田植えや稲刈りなど、学童農園での農作業体験や、栄養教諭と連携した出前事業や交流給食など、子供への食育活動を通じて、米などの県産農産物に対する理解の促進に努めているところでございます。
 こうした取り組みにより、県内の米飯学校給食につきましても、平成19年度に週3.01回から、平成24年度には週3.25回と増加したところでございます。
 2つ目の御質問の、米粉生産への取り組みとその活用についてでございます。
 県におきましては、米の生産調整が強化される中で、水稲の転作作物の1つとして、米粉生産の取り組みを推進してきたところでございます。その結果、米粉用米の作付面積につきましては、平成22年度の2.6ヘクタールから平成24年度は18ヘクタールと拡大し、米粉用米の生産量も平成22年度の12トンから平成24年度におきましては60トン余りに増加したところでございます。しかしながら、平成25年度につきましては、米の生産調整が緩和されたこともあり、作付面積が12ヘクタールと、前年から3割減少したところでございます。
 なお、米粉用米の作付につきましては、販売先の実務者との契約栽培が条件となっておりますことから、生産者と実務者である米穀業者などの連携がどうしても必要でございます。そういった中で、現在のところ、さぬき市が主要な産地となっているところでございます。
 一方、本県におけます米粉の利用状況につきましては、洋菓子、和菓子、またパンのほか、うどんやパスタなど、麺類の原料など、多くの用途に利用されているところでございます。
 また、本年度、県内の米粉加工業者やJA、菓子店等が連携し、かがわ産業支援財団のかがわ農商工連携ファンド事業を活用して、米粉の新商品開発や販路開拓にも取り組んでいるところでございます。
 今後とも、米粉につきましては、米の生産調整が実施される中で、米の転作作物として米粉の需要に即した取り組みを進めてまいりたいと考えている次第でございます。
 3点目の本県における低コスト、多収穫、おいしい米栽培における課題についてでございます。
 本県における米の多収品種につきましては、飼料用米としての導入にとどまっており、品種で申しますと、「ホシアオバ」、「タカナリ」といった品種が畜産農家との契約栽培により作付されているところでございます。これら飼料用米の品種につきましては、高収量を確保することを目的とした品種でございますことから、通常食べておられる主食用米に比べて食味が劣っています。また、粒が大きいため心白ができるといったような外観質が劣っており、粒が非常に大きいということなど品質上の課題がございます。そういったことで、主食用への転用は課題があるものと考えている次第でございます。
 しかしながら、米生産は全国的にブランド化など、産地間競争が非常に激化しております。こうした中で、本県産の競争力を高めるためにも、1つは県オリジナル品種の「おいでまい」のブランド化によります高値・有利販売による販売促進とあわせ、低コスト化を推進する必要があると考えております。そういったことから、農業試験場におきまして食味がよい主食用の多収品種の導入の可能性について、現在検討をしているところでございます。


高木委員  再質問でございますが、今、課長から「おいでまい」のブランド化という話がありました。この「おいでまい」の苗の供給体制について、氏家委員の質問では綾川町がメーンだと言うことでした。これを例えば今、私の近くではコシヒカリの栽培が多いのですが、もし変えようとすれば、苗の供給は可能なのですか。


栗本農業生産流通課長  「おいでまい」の苗の供給についての御質問でございます。
 「おいでまい」につきましては、当然にブランド化を図るということから、需要に即した生産が基本になります。平成25年産の作付面積600ヘクタールという目標に対して650ヘクタールでございました。平成26年産につきましては800ヘクタール、平成27年産につきましては1,000ヘクタールという計画は立てておりますが、需要に即した生産というのが基本にございます。そういった中で、県におきましては、需要に見合う苗供給についても努めてまいりたいと考えている次第でございます。


高木委員  ことしは35度を超える日が多かったので、私たちの近くではやはり品質が落ちているらしいのです。コシヒカリであれば、5月の連休ごろから20日過ぎに植えるのですが、「おいでまい」であれば、昔のコガネマサリと一緒で、もう梅雨に入ったころに植えて、秋の中旬ごろに収穫ということになります。そうすれば、35度になったときでもいい品種がとれるのではないだろうかという人もおいでるので、ぜひ一層力を入れていただきたいと思います。これは要望です。
 それともう一つ、学校給食の報告がありました。米飯給食が週3.01回から週3.25回になっているということですが、これは香川県下の市町において結構差があると思うのです。多い町では週4日米飯給食しているとこもあれば、3日というところもありました。米はもう日本古来の食べ物ですから、せめて週4日ぐらいにしていただきたいです。
 また、その他の日はパンを食べていると思うのですが、これもおいしい米粉パンができておりますから、米粉パンを活用できるようにしていただければありがたいです。身土不二という言葉もあります。香川産米のお米を使えばなおいいはずですから、ぜひこちらにも取り組んでいただきたいと思います。以上は要望でございます。
 次は、農業の競争力強化について質問させていただきます。
 平成17年に152万266戸であった兼業農家数は平成22年には117万9,779戸と、5年間で34万487戸減少しています。一方、専業農家数は、平成17年に44万3,158戸であったのが平成22年には45万1,427戸と、5年間で8,269戸ふえています。これは2005年、2010年の世界農林業センサス報告書に基づくもので、当局の説明では、専業農家がふえたのは、結局、兼業農家の人が定年でやめて専業になったからふえたということらしいのですが、専業農家がふえていることと専業農家の若手の農業の担い手がふえている要因は、日本全体で農地の大規模化による生産コストの減少と競争力が強化された農産物の生産が進み出したことにあるのではないかと思います。
 と申しますのが、私も先日、あるハウスに行ったところ、そこでキュウリをつくっていました。これまで見たことないようなすばらしい、もう全然畝も曲がらずにきれいにつくっている現場を見まして、このようにすれば、たとえキュウリといえども高く売れて、収益が上がるのだと思いました。
 政府もアベノミクスで農業成長戦略を掲げていますが、本県で攻めの農業を実行するにはどのような取り組みをすればいいとお考えなのか、お聞かせください。


川池農政水産部長  高木委員の本県の攻めの農業への取り組みについての御質問でございます。
 攻めの農業については、本県といたしましては、基本的にはいかに農業を強くしていくか、いわゆる産業として自立できる農業の実現をどう進めていくかということと、県土を守っていくために農業の多面的機能をいかに維持していくかの2つが合わさって初めて、攻めの農業が展開できると認識しており、基本的には今の安倍政権が考えている攻めの農業とほぼ同じ方向だと認識してます。
 具体的には、産業として自立している農業の展開は、いかに農業の産出額をふやしていくか、いかに農業取得を拡大していくか、そしていかに担い手の確保・育成を図るかということになります。そして生産、流通、消費を総合的に捉えた施策の展開については、売れる農産物づくりを促進し、戦略的な流通販売に取り組み、売れる農産物づくりを進めるための農業振興の核となる担い手を確保・育成していくという点が、産業として自立していく農業においては大きなポイントだと認識しています。
 具体的には、売れる農産物づくりについては、いわゆる県オリジナル品種の育成に取り組んでおります。特に、例を申しますと、競争力のあるミカンの小原紅早生、県育成のキウイフルーツ、イチゴのさぬき姫などの「さぬき讃フルーツ」への取り組みです。また、レタスやブロッコリー、青ネギなどの主要品目の生産拡大への取り組みのほか、今取り組んでいるのは、加工業向けの産地の育成やオリーブ牛のような香川県にしかないものを活用した、香川県の特徴が出せる、いわゆるブランド化の推進であります。
 また、流通販売に関しては、イメージリーダーになるようなブランド農作物への取り組みです。例えば本県が今取り組んでいる「さぬき讃フルーツ」の奨励制度の活用や、生産者みずからが加工販売などに取り組む6次産業化、それに加えて、アジアを中心とした輸出の促進といった取り組みを進めたいと考えています。
 また、こうした農業生産を支える、いわゆる認定農業者を確保することが一番大きな当面の課題でございます。この確保については、県独自に農業法人等での研修等を支援しておりますし、雇用就農を通じた育成も図っています。また、昨年度から、国の青年就農給付金が年間150万円支給されており、地域の農業生産の核となる担い手の確保・育成に向け、新規就農者の確保に積極的に取り組んでいるところでございます。三、四年ぐらい前までは大体三、四十人でしたが、二、三年前、一昨年が大体100名前後の新規就農者だったわけですが、昨年は142名ということで、雇用就農が中心ですが、かなり新規就農者がふえてきており、少しはいい風が吹いてるのかなという状況の中で、いかに内定を確保していくかということで取り組んでいます。
 基本的には、県オリジナルの売れる農産物をどう進めていくか、流通販売をどう打っていくか、担い手をどう確保するかということで、産業として自立できる農業を推進していくために、関係施策を中心に積極的に政策展開しています。
 ただ、本県の場合はこれだけではまいりませんで、先ほど申しましたように、農業の多面的機能によっていかに県土を守っていくかという大きな要素が香川県の場合にはございます。これについては、皆さん御案内のとおり、香川には1万4,000を超えるため池と香川用水で農業用水の75%以上を占めています。それらから水を配分して農地、農村を守っているという状況です。このことがほかの県の、大規模な河川等があり、取水ができるような地域との大きな違いでございます。そういう香川県の農業、農村の生産のシステムをいかに維持していくかということをしなければ、産業として自立できる農業は展開できませんし、大規模農家や専業農家を支援できません。
 また、香川においては、その地域の農業、農村を支える集落営農組織をいかに拡大していくかということで施策を展開しております。昨年は新たに14組織が形成され、ことしはさらに拡大して20組織ぐらいを目途に進めており、現在、昨年まで170を超える集落営農組織を形成いたしております。その集落営農組織でもって、何とか地域の農業、農村を守っていこうと考えております。三、四軒の農家からでもいいので、共同で作業を進め、共同で農地を守っていくということをいかに支援していくか、あわせて、これは国の施策でございますが、農地・水等の管理の活動組織をどうふやしていくか、どう面的に伸ばしていくかという地域を守るような農業の展開が必要です。この2つを展開することによって、何とか農業生産を維持拡大したいということで、今、施策に取り組んでおります。
 そうした中で、今回、国で新しく「農地中間管理機構」という施策が来年度予算の編成に向けて検討されています。都道府県段階でそういう機構を整備して、いかに農地を集約・整備し、認定農業者や農外企業、集落営農の担い手に農地を集約的に配分し耕作していただけるかという新しい取り組みが検討されています。これらについても、香川県の場合、圃場整備率が全国の6割に対して35%程度と非常に低いので、農地を集約するという観点で、いかに農業を維持していくかを国の施策も積極的に活用し、さらに香川の農業生産の拡大、農地・農業の維持に向け取り組んでまいりたいと考えております。


高木委員  部長に答弁いただいたとおり、小原紅早生やキウイ、オリーブ牛、オリーブハマチなど、大変よく頑張っていただいていると思います。香川県の場合、攻めの農業をしようとすれば、部長の答弁にもありましたように、やはり大型機械が入るような大規模化しかないと思います。
 再質問ですが、日本一狭い香川県で、また構造改善がまだで狭い農地の状況から、農業を維持するのは大変だと思います。農業を維持するには農業の省力化や効率化とともに、夏の気温が35度を超える日々が続き出した今、本県の風土に合った米を含めた新品種の開発が大切だと思いますが、米を含めて農産物の新品種の研究開発の状況について、可能な限りお聞かせください。


川池農政水産部長  新品種の研究開発の御質問でございますが、高木委員御指摘のとおり、香川の場合は非常に経営規模が零細であり、大規模な農業展開がなかなか難しいです。狭隘な農地の中で、いかにその生産性を高めて、独創的な技術を展開し、他県や外国に負けないような農産物を生産していくかということが、香川の場合は本当になくてはならない状況でございます。消費者ニーズや本県の実情を踏まえた独創的な技術の開発を今進めており、一定の実績も残している状況でございます。
 これまで、特に米麦では、高温登熟性の強い「おいでまい」の開発に取り組み、今、普及段階に入っています。また、うどん用小麦の「さぬきの夢2009」についてもことしから本格栽培を展開しており、香川独自のうどんを担う小麦の開発を進めております。
 また、野菜の中では、特に県オリジナルのイチゴのさぬき姫については、今、関西市場ではトップレベルの単価を得ている状況であり、果樹では県オリジナルのキウイフルーツについて、今積極的に展開しております。今生産が拡大されているのは、こうした県オリジナルのキウイフルーツや小原紅の生産面積が伸びています。最近特に注目されているブドウのシャインマスカットの生産面積が拡大されています。こうしたオリジナル品種の開発の成果が徐々に出ているという状況でございます。
 今後においても、米麦を初めとして、キウイフルーツ、カーネーション、オリーブなど、本県の強みを生かした品目に重点を置いて、競争力を強化し、国内外に発信できるような県オリジナルの品種の育成に努めてまいりたいと考えております。


高木委員  今、新品種の生産量がふえたり、味がよいものなどいろいろなものができつつありますので、今後もより一層研究開発に取り組んでいただきたいと思います。
 最後に要望ですが、私が最近知ったことですが、世界の飢えに貢献し、歴史上誰よりも多くの命を救ったと言われているアメリカのノーマン・ボーローグという博士がいるということを知りました。
 この博士は、1960年代ごろに高収穫できる小麦を開発して、危機に瀕していたメキシコをわずか数年で自給できるようにしたそうです。また、インドやパキスタンでも高収量型の小麦の栽培方法を伝授して、両国の小麦は生産量が2倍になって、穀物が自給できるようになったそうです。こういう功績が認められて、世界の飢えを撲滅する戦いにおいて、歴史上誰よりも成功をおさめたということで、1972年にノーベル平和賞を受賞したらしいのです。今、川池部長から説明がありましたように、昨今の技術が発達してる今では品種改良はもう本当に可能でございますので、研究開発費を惜しまずに投入して、ぜひ本県に合った新品種の開発に取り組んでいただきたいと思います。
 第2点目は、世界の人口も70億になりました。きょうも朝のニュースを見ておりましたら、もう中国の空は上海にしても北京にしても、私の学生時代の昭和40年代の東京のスモッグよりはるかに悪くて、この間も飛行機が着陸できないぐらい悪くなっていました。また、揚子江には上流から豚が流れてきたりするということで、中国においては公害問題がこれから急速に来ると思うのです。それとともに、都市化と工業化、それからモータリゼーションの影響で優良農地が減少します。ですから、今まで以上に中国では食糧不足が深刻になると思うのです。ということは、世界全体でこれから農業の食糧不足問題は出てくるので、これから農業は、取り組み方によっては大きな成長産業になると思います。その前提になるのは、私は大型機械が入れるような優良農地の確保、つまり圃場整備なのです。ところが、私たちが知った限りにおいては、圃場整備をしようと思えば、全員の判こが要ります。1人でも判こを押さない人がいるとできないのです。私はぜひそういう方々への対策をお願いしたいです。もう一つは、今、希望者が3人以上いればできるとおっしゃっていましたが、小ロットからでもできる圃場整備の方法を研究して、できるだけ早いうちに実現していただきたいということを要望させていただき、質問を終わらせていただきます。


大山委員長  暫時休憩いたします。
 午後は、1時から再開いたします。
 (午前11時45分 休憩)
 (午後 1時07分 再開)


大山委員長  再開をいたします。
 質疑、質問を続行いたします。


樫委員  3点ほど質問をさせていただきたいと思います。
 まず初めに、TPP交渉からの撤退についてです。
 TPP交渉の年内妥結に向けた動きが加速しております。APECに合わせたTPP首脳会談が10月8日に予定されておりますが、アメリカはこの会談での大筋合意を目指しており、TPP反対への正念場を迎えようとしております。
 6月の委員会で、私はTPP参加の影響について、政府統一試算と大学教員の会の試算を比較して、生産額と関連産業の減少額が、大学教員の会は10兆5,000億円で、政府試算額とは3.5倍の開きがあり、関連産業の雇用でも190万人の雇用が失われるとされており、政府に再試算をするよう求めるべきではないかとただしたわけでございます。そのときは四宮農政課長が、徹底した情報開示と明確な説明を国に対し強く要望すると答弁されておられますが、その後、国からどういう情報開示と説明があったのか、まず初めにお伺いをいたします。


四宮農政課長  樫委員のTPPに関する質問にお答えします。
 お尋ねの国からの情報開示と説明についてですが、TPPにつきましては、日本は7月にマレーシアで開催された第18回交渉会合の途中から参加し、8月にブルネイで開催された第19回交渉会議で、初めて全日程に参加したところでございます。
 このような中、それぞれの交渉会合の結果について、去る8月9日と9月10日に、全国知事会の主催による都道府県担当者への説明会が開催され、国から交渉の日程や各作業部会における進捗状況の概要、今後のスケジュールなどについて、情報提供があったところでございます。
 8月9日の説明会では、マレーシア会合においては、「原産地規則」など、5分野の作業部会に参加し、それ以外の個別分野についても先行国から説明を受け、議論が行われたとの説明があったところでございます。
 また、9月10日の説明会では、ブルネイ会合におきましては、「物品市場アクセス」など、10分野の作業部会が開催され、議論が進展した分野と論点で調整が必要な分野があるが、各国は野心的でバランスのとれた21世紀型の協定を年内につくり上げるという目標を共有しており、10月7日と8日のAPECの首脳会議が大きな筋目になるとの説明がございましたが、いずれの会合でも個別具体的内容についての情報提供はございませんでした。


樫委員  そんな日程や作業部会のことはわかっているのです。実際中身がどうだったのかということを聞きたいために、私は課長の答弁をあえて求めたのです。
 今月28日の農業新聞は、TPPで関税撤廃をした場合、今は小麦がそのまま入ってきているのですが、小麦粉で輸入されるようになるとあります。製粉された小麦粉が入ってくるということです。こうなると、1キロ当たりの価格は国産の113円に対し外国産は54円と半分になります。ほぼ全てが外国産に置きかわり、国産小麦はほとんどが引き取られなくなるということが早既に農業新聞で言われているのです。
 また、きょうの農業新聞には、TPP5カ国の牛肉団体、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、メキシコ、カナダ、この牛肉団体が極度の自由化を求めるという声明を発表したという記事がありました。本当にそういう方向になれば、この牛肉も本当に全滅するというふうなことになりかねないということが報道されているのです。
 安倍首相はTPPで守るべきは守るということを言っていますが、何を守るか具体的にしていません。自民党は昨年12月に政権をとるまで、TPP交渉の情報開示を政府に求めていました。ところが、安倍政権は交渉で得た情報を話さないという守秘義務契約に署名をし、国民に情報を示さないまま交渉を進めようと今しております。我が党の紙智子参議院議員が質問主意書で、TPP交渉の守秘義務契約に署名した政府の対応を批判し、農林水産分野の重要5品目の関税撤廃からの除外方針を関係国に説明したのかとただしました。これに対し、政府の答弁書では、交渉に係る個別具体的な内容については答えられないと、秘密主義に徹する立場を表明しております。秘密主義を盾に、国民の知る権利を封殺していいのかどうか、この点についてお尋ねをいたします。部長答えてください。


四宮農政課長  守秘義務と国民の知る権利についての御質問でございます。
 県では、本年6月の平成26年度政府予算等に関する政策提案・要望におきまして、TPPに関する十分な情報提供と明確な説明を行い、国民の納得が得られるよう最大限の努力をするよう要望しているところでございます。
 また、先ほど申し上げました説明会におきましても、説明会の継続的な開催等について要望したところであり、今後も引き続き、国に対し十分な情報提供と明確な説明を求めていきたいと考えております。


樫委員  はっきりさせてもらいたいのは、TPP交渉における安倍政権の対応を県としてどのように見ているのかということです。重要5品目の除外を交渉のテーブルに乗せたのかどうか、この点を明確に確認すべきということが一番大事だと思うのですが、それはどうなのでしょうか。部長、答えてください。


四宮農政課長  TPP交渉における安倍政権の対応と重要5品目の除外の確認でございますが、先般の説明会におきましても、交渉の個別具体的な内容や重要5品目についての十分な説明がなかったことから、今後とも十分な情報開示と明確な説明について、さまざまな場を活用して要望してまいりたいと考えております。


樫委員  本当に重要5品目の除外を交渉のテーブルに乗せていないということなら、私は国民への裏切り行為だと思うのです。その点はどうなのでしょうか。部長、答えてください。


四宮農政課長  国民への裏切り行為というお話でございます。
 県として、国に対しTPPに関する十分な情報提供と明確に説明を行い、国民の納得が得られるよう最大限の努力を行うよう引き続き要望してまいりたいと考えております。


樫委員  4月18日と4月19日に参議院、衆議院それぞれの農林水産委員会で、「TPP協定交渉参加に関する決議」がなされています。その中に、重要5品目などの聖域の確保を最優先し、それが確保できないと判断した場合は、脱退も辞さないものとすることとが決議されているのです。この決議に基づくとどうなるのかということなのです。
 農業新聞の論説でも言っていますが、「政治は信頼である。それが崩れれば政府は成り立たない。異常協定の抜本的な見直しを迫っているが、それができなければ交渉脱退も辞さないと明記したのは当然のことだ」と主張しています。このJAの主張を県はどのように受けとめておられるのですか。もう部長、答えてください。


川池農政水産部長  JAの主張については県も承知しており、県としても国に対し、攻めるべきものは攻め、守るべきものは守るという姿勢で臨み、特に農業を初め地方の経済に犠牲を求めるようなものとはしないということを強く要請しているところでございます。


樫委員  私は今この国会の衆参両方の農林水産委員会で決議されている「脱退も辞さない」というここが非常に大事だと思うのです。だから、国益が守れないということであれば、交渉から脱退せよということを、県としてこの国会決議に基づいて、国に対してはっきりと物を言うべきだと私は思うのですが、もう一度部長の答弁を求めます。


川池農政水産部長  県としても国に対して、特に農業を初め、地方を犠牲にすることがないようにということを強く要望しております。


樫委員  その強い決意を持って今後とも臨んでいただきたいということを強く要望をしておきます。
 2番目の質問は、担い手の確保・育成についてであります。
 「香川県農業・農村基本計画」の中で、「将来にわたり農業生産を維持・発展できるよう、農家の後継者だけでなく、非農家や他産業から転職した中高年齢者を含めた多様なルートから、意欲ある新たな人材を確保・育成する」、「核となる担い手と地域を支える担い手及び本県農業の次代を担う新規就農者を確保・育成する」と、大変立派な基本方針を持っておられます。また、平成23年度から平成27年度の5カ年計画で、担い手の確保・育成の数値の目標が示されています。新規就業者は、きょうの四国新聞にも過去15年で最多の142人と報道されており、努力は非常にしていると思います。この目標は、自営就農者が年間40人、雇用就農者が40人の合計80人を5年で400人にするというものです。恐らく、もうこれは目標達成できるのではないかと思うのですが、平成25年度の現状はどうなっていますか。
 また、認定農業者ですが、平成22年度に1,708人であったのが平成23年度は1,686人に減少し、平成24年度は187人ふえたということです。これも目標を見てみますと、1,700人なのです。5年間で300人がリタイアするので、300人ふやして同数にするという目標になっています。これは目標としてはちょっと低過ぎるのではないですか。現状維持が目標というのは、やはりちょっと少な過ぎると思うのです。
 さらに、認定農業者である法人は、平成22年度の167法人を、年に15法人ずつふやして240法人にするという目標です。また、集落営農組織は平成22年度の152を年間20組織ふやして、平成27年度は250にするという目標だと思うのです。しかし、この目標で将来にわたって農業生産を維持・発展させることができるのですか。その点をまずお伺いしたいと思います。


松浦農業経営課長  樫委員の目標の達成状況というようなことでございます。
 まず、新規就農者につきましては、平成23、24年度で238人でございます。認定農業者につきましては、目標1,700に対して、平成24年度末で1,557経営体でございます。農業法人数につきましては、目標240に対して187法人でございます。最後の集落営農組織につきましては、250に対して173という状況になっているところでございます。
 こうした目標につきまして、現計画で定めておりますのは、農業従事者の減少、また高齢化の進行という担い手をめぐる現下の情勢を踏まえて、計画の基本目標としております「県民が安心して暮らせる元気な農業・農村の実現」に向けて目標を掲げたものであり、この目標達成に向け、将来にわたる農業生産が維持・発展できるよう取り組んでまいりたいと考えているところでございます。


樫委員  お聞きしましたが、新規就農者については400の目標に対し、現在238ということで進んでいますが、それ以外の認定農業者や農業法人、集落営農組織についてはほとんど進んでいません。認定農業者については減っています。これをどうやってふやしていくのだろうと思うのですが、こういう状態では本県の農業の発展は難しいのではないかと思います。
 農林業センサスを見てみますと、農業生産構造は大きく右肩下がりになっています。平成22年の農家数は3万9,790戸で、平成17年と比べて7,252戸減少しています。販売農家も平成17年に比べて6,383戸と大きく減少し、自給的農家についても869戸減少しています。販売農家のうち主業農家は平成17年に比べ13.2%減少、準主業農家は9.5%減少、副業的農家は26.4%減少しています。
 農業生産構造がこのように大きくマイナスになる中で、県下の農業生産を将来にわたって維持・発展させるためには、担い手の確保・育成は急務であり、数値目標をこの新規就農者に対しては、前倒ししてでも達成させ、認定農業者や集落営農組織についても目標を高めて対応していかなければなりません。農業生産構造がマイナスになっていっている中、それをプラスにする努力がまだまだ私は足りないのではないかと思うのですが、この点はどうでしょうか。


川池農政水産部長  本県の担い手を取り巻く非常に厳しい情勢の中で、先ほど来から御答弁申し上げおりますように、担い手の確保・育成というのは本当に重要な課題と認識しており、これまでも新規就農者や集落営農育成に対して、施策を重点化するとともに予算を重点的に配分し、その目標の早期達成に向けて積極的に取り組んでいるところでございます。
 なお、目標設定については、まずは現在の目標達成に全力を尽くしていくということで取り組んでまいりたいと考えています。


樫委員  積極的に目標数値も高くして、志を高くして頑張っていただきたいということを強く要望したいと思います。
 それで、県立農業大学校における卒業者の就農状況、また県内の高校における農業科卒業者の就農状況について資料を出していただきましたが、農業大学校はことしの3月に29名の卒業で、就農者は12名です。これは農業法人への雇用就農も含んでおり、4割ぐらいですから、まあまあの数字だと思います。
 ところが高校は、農業科があるのは笠田、石田、農業経営高校、飯山、高松南高校ですが、この高校の中で186名が卒業し、就農したのはたったの5名で、2.6%しかいないのです。農業を学んだ生徒が就農しないというか、できないという現状は私は非常に残念に思いますが、部長はどのようにお考えですか。こういう若者こそ担い手として育てていかなければならないと思うのですが、どうでしょうか。


川池農政水産部長  委員御指摘のとおり、県立農業大学校の本年3月の卒業生については、就業者12名です。また県内の高校の農業科では5名という状況でございますが、近年、特にレタスやキウイフルーツなど大規模経営を目指す若い担い手も見られ、新規就農者は法人への就業も含め平成24年度は142名育ってきており、徐々にですが増加傾向にあります。
 ただ、まだまだ耕作放棄地が増加している状況であり、新規就農者をもっとふやしていく必要があると思っております。
 このため、特に新規就農者に対する助成事業の拡充とともに、一定の所得を確保する国の青年就農給付金の積極的な活用により、新規就農者の育成に努めています。
 また、農業大学校においては、特に県内のトップクラスの農業者による講義や実習、農業法人におけるインターンシップなどの実践研修、6次産業化の学習など、技術や経営に関する教育のカリキュラムの充実に努めております。
 さらに、県内農業高校の先進農家での現場実習に当たっては、農業改良普及センターが先進農家とのあっせん調整などの支援を行っておりますし、農業改良普及センターにおいては、農業高校の学生を対象に、先進農家への視察研修などを実施しているところでございます。
 今後とも、こうした取り組みを積極的に進め、若い新規就農者の育成に取り組んでまいりたいと考えています。


樫委員  高校の卒業者の就農者が非常に少ないわけですから、これについては特に力を入れていただきたいと思います。
 それで、香川県には香川大学農学部がありますが、就農はどういう状況なのかつかんでおりますか。私は香川大学との連携ということも、就農に当たっては考えていかなければいけないと思うのですが、その点はどうなのでしょうか。


松浦農業経営課長  香川大学農学部も、卒業して直ちに就農するというものは、具体的な数字は持ち合わせてはおりませんが、それほど多くはないと思っております。農学部卒業生は農業に関係する法人に勤めているということは聞いておりますが、具体的な数字は今持ち合わせておりません。


樫委員  今後は香川大学との連携、それから県の教育委員会との連携により、就農する生徒をどうふやしていくかを考えていかなければならないと思います。その先頭には農政水産部が立たなければいけない思うのです。その点について、今後どのように進めていかれるのか、もう一度お伺いしたいと思います。


松浦農業経営課長  先ほど部長からも答弁しましたように、就農者をもっとふやしていかなければならないということでございますので、委員御指摘のとおり、高校や香川大学とも連携しながら、県単独でいろいろな助成事業も講じ、国の所得補償をする青年就農給付金も積極的に活用しながら、円滑に就農ができるよう努力してまいりたいと思っております。


樫委員  平成27年度がこの計画の終了年次なので、このときまでには、いろいろな指標が出ていますが、目に見える成果を上げるように頑張っていただきたいと思います。
 また、青年就農給付金についてちょっと調べてもらいました。現在「準備型」で41名、「経営開始型」で136名がこの給付金を受けているということです。これは年間150万円ということですが、高いのか安いのかという点なのですが、青年がなかなか就農しないというのであれば、国の制度ですが、県が給付金を引き上げてでも、他産業に引けをとらないような額にすべきではないかと思うのですが、その点はどうなのでしょうか。


松浦農業経営課長  青年就農給付金を引き上げればどうかというようなお尋ねでございます。
 青年就農給付金の年間給付額の150万円につきましては、就農する方の自助努力を前提にしており、最低所得を確保する観点から、時給約820円、年間労働時間1,800時間を目安に積算がされているところでございます。この根拠となる時給約820円につきましては、都会からIターンというような就農者を想定しており、東京都の最低賃金をもとに算出されているところでございます。
 また、年間労働時間の1,800時間につきましては、厚生労働省の他産業も含めた全国平均の労働時間をもとに、これらを乗じて150万というような設定がなされているところでございます。
 こうした形の算定については、私は現状では妥当な水準であると思っているところでございます。


樫委員  本当に就農を促進していくというのであれば、国の制度に県が多少でも上乗せするぐらいは、考えてもいいと思うのです。そういうお考えはないのですか。


松浦農業経営課長  こういった施策は、ほかの産業にはない施策でございますので、積極的に活用して、新規就農者の育成促進に最大限努力してまいりたいと思っております。


樫委員  今後、ぜひ検討してもらいたいということを要望して、次の3点目に移りたいと思います。
 この担い手育成と関連するのですが、農作業の事故防止対策についてです。9月から10月にかけて農林水産省が「秋の農作業安全確認運動」を行っていますが、本県ではどのような取り組みを行っているのでしょうか。せっかく就農しても、けがをすればもう仕事ができないのです。そういう点で言うと、農作業の安全確認は非常に大事だと思うのですが、これに対する取り組みがどうなっているのか、お尋ねいたします。


松浦農業経営課長  農作業の事故防止、安全対策についてでございます。
 委員からも話がありましたように、農業者の安全対策を我々も強化するため、農業機械を利用する機会が多い春の3月から5月の3カ月間と、委員が今言われました秋の9月から10月の2カ月間を重点基幹として、毎年、農作業の安全確認運動を実施させていただいているところでございます。
 本年は、9月10日から11月10日の間、「一人一人が主役、広げよう安全確認」というテーマを掲げ、市町、JA、また農機具の商工業組合などを通じて、ポスターや安全に対する注意喚起の文書の配布などにより、作業機械の始業点検など、安全対策の普及・啓発を行っているところでございます。
 また、8月には集落営農法人などを対象に農作業の安全研修を実施させていただいたほか、ことしは非常に夏場に猛暑が続きましたので、熱中症に対する予防対策の啓発もさせていただいたところでございます。そのほかには就農者が勉強する場であります農業大学校におきましては、毎年大型トラクターの安全運転や点検整備など、農業機械の利用技術を習得するような研修も平成25年度におきましては4回開催することとしているところでございます。こうした取り組みを通じて取り組んでいきたいと思っております。


樫委員  最近、農業は機械化が進み、非常に危険な産業になっていると言われています。農作業中に亡くなる人は全国で年間約400人で、そのうち80歳以上が3割を超え、65歳以上が8割を占めていると言われています。労災保険の加入者の事故率は1,000人当たり、建設業が4.9なのに対して、農業は8.5となっています。危険産業と言われている建設業より農業は2倍も危険な状況だというふうになっているのです。
 これは、建設業は現場監督がおり、きちんと安全確認をするスタッフがいて作業をしていますが、農業の場合には誰もいないわけです。農家では機械を操作するオペレーターが農作業するため、安全確認する人はいません。こういうところが建設業より2倍も危険な状況を生み出していると思うのですが、本県の状況はどうなっているのでしょうか。実態把握はしているのでしょうか。お尋ねをいたします。


松浦農業経営課長  県内においては、農業機械の作業中に死亡した事故は、平成19年から平成23年の5年間で15件発生しております。平成23年は2件でございました。こういった15件の事故においては、65歳以上の方が14件と、ほとんどの方が高齢者であるという状況でございます。
 この死亡事故の実態把握につきましては、毎年11月に保健所の協力も得て、厚生労働省の人口動態調査死亡票の結果をもとに事故件数、事故原因等の把握を行っているところでございます。ただこの人口動態調査の死亡票のデータの公表がちょっとおくれているものですから、JAなどの関係機関から事故の情報を把握すれば報告してもらうようにもしているところでございます。
 現段階の報告では、平成24年と平成25年の死亡事故につきましては、トラクターの転倒により、それぞれ1件の死亡事故を御報告いただいているところでございます。


樫委員  私も事故を調べてみたのですが、平成24年度で1,402件事故が発生していますから、そういう中で重大な死亡事故も生まれているのだろうと思います。中身を見てみますと、コンバインが682件、乗用トラクターが573件、田植機が72件と、この3機種で全体の94.7%なっている状況です。香川県内で事故はかなり多いと思います。この事故が人身事故になり、死亡事故になっていると思うので、亡くなってる人がそれだけいるということは大変な事故が起きてると思うのです。
 新規就農者が本当に事故に遭ったら、もうそれ以上やれなくなるわけです。これから希望を持って農業に就職して頑張る人が、事故に遭ったら終わりなわけです。ですから、こういう対策に私はもっと力を入れるべきではないかと思います。そういう点で今言われているのは労災の特別加入であり、これを促進すべきではないかということです。
 農家の労災保険における特別加入について、加入率は大体5%程度と言われています。本県ではどういうふうになっているのでしょうか。今後、労災の加入について、特に新規就業者に対して力を入れていくのかどうなのか、この点をお尋ねしたいと思います。


松浦農業経営課長  本県における労災の加入状況でございますが、まず平成24年度の加入については596人が加入をしております。何を分母に置くかですが、基幹的従事者を分母に置かせていただきますと、2.3%という水準で、ここ数年では、わずかではありますが、増加傾向にあるということでございます。
 こうした労災の加入につきましては、これまでも関係団体と連携して、新規就農者も含めてでございますが、PRにも努めているところでございます。今後、いろいろな研修会においてもPRに努めていきたいと考えているところでございます。


樫委員  農業の担い手を確保し、持続的な農業を実現するには、農家の命を守り、農業現場を安全な職場にすることが最優先されなければならないと思います。そういう点で、労災加入が全国で5%であるのが香川ではその半分にも満たない2.3%です。これは非常におくれていると思います。いろいろと指標をつくって計画を立てられているのであれば、こういう労災加入の目標も設定してやるべきではないかと思うのですが、今後の対応についてお尋ねします。


松浦農業経営課長  先ほども話しましたように、この労災加入につきましては、関係団体と連携しながら、より一層加入が進められるよう努力してまいりたいと考えております。


樫委員  今後、数値目標も設定し、全国平均を早くクリアするようにお願いをして、質問を終わります。


十河委員  午前中にも少し話が出ましたが、9月18日の読売新聞に、「休眠農地集約 貸し出し来年度から都道府県が仲介」という見出しが出ておりますが、農地中間管理機構という機構をつくるようでありますが、これについて説明いただきたいと思います。


川池農政水産部長  十河委員の農地中間管理機構についての御質問でございます。
 農地中間管理機構につきましては、担い手への農地集積・集約化などを加速することを目的に、農地の中間的な受け皿となり、農地の所有者と担い手の間に介在し、貸借を通じて担い手に農地集積を行う公的機関として、都道府県段階に整備していこうとするもので、現在、国で検討しているものでございます。


十河委員  その新聞記事の中に、「農地が一定期間放置された場合は、所有者と協議し、その上で、知事裁定で農地の利用権を機構が得ることができるようにする」となっていますが、知事の権限で農地の利用権を機構に取り上げるということかなと思うのですが、そのあたりの権限はどこまであるのでしょうか。


川池農政水産部長  農地中間管理機構の権限等については、農業委員会との調整が必要な部分が多々あるのだろうと思います。どこまで農地中間管理機構が権限を持ってやるのかは、今、国で検討中とお聞きしております。具体的に農業委員会との関係においてどうかとか、実際の知事の権限がどこまで対応できるのか、現段階では不透明で、十分正確な案はまだ把握してない状況であり、来年度予算に向けて、今、県としても説明を求めている段階でございます。


十河委員  「香川県の土地改良」という冊子の653号の中に、農地中間管理機構関連事業として502億円予算計上されています。また、耕作放棄地につきましても20億円計上されていると書かれております。今、検討中というよりはある程度の案はできて、それに向かって前へ進めているのではないかと思うのですが、それはどうなっているのですか。


川池農政水産部長  今、具体的な予算の概算要求がされていますが、農地中間管理機構がどういう権限でどう運営していくか具体的に検討されているということであり、これから内容が決まってくるのだろうと考えております。


十河委員  それはおかしな話です。予算を先につくって、その内容については今から検討するというのでは、どれほどの事業ができるのか、煮詰めていけないのではないですか。ある程度は内容を決めておかなければできないのではないですか。
 農地中間管理機構で遊休地をを集約して、国で圃場整備して、農業法人に貸すという手順は私はいいと思うのですが、所有者がわからない耕作放棄農地をどういうふうにするのかということも冊子に載っておりますが、それを一方的に知事の権限だけで集約するということは問題ではないかと思います。余り強制的にもできないだろうと思うのですが、どういう方向で検討されているのですか。


川池農政水産部長  基本的には、農地中間管理機構の来年度の事業実施においては、当然何らかの立法措置ということを考えているのだろうと思います。その立法措置と予算は、ある程度整合性をとって、これから進めていくという段階で、いろいろと国レベルで調整がされているように聞いてます。
 ただ、現実問題として、農地の流動化に向けた施策が今でもいろいろございますが、なかなか進んでいません。現実に耕作放棄農地がふえているし、マッチングも必ずしも十分でないということで、どちらかというと、今の検討案は、市町段階から県段階に権限を移すような調整を考えているのではないかと思います。今まではこのようなことは市町の農業委員会や市町の公社で一部対応しているところもございます。また、県の農業振興公社でも対応しています。それを県レベルで中間管理機構をつくって、ある程度知事に権限を付与することによって、農地の流動化を高めようとしているのではないかと思います。
 今までは市町の地域のエリアの中で農地の流動化を図るという施策でしたが、今の検討案はもっと広げた形で、一部では公募という形もうわさされており、どこまで実際公募になるのかはこれからだと思いますが、かなり広い範囲での農業者や企業等の担い手の参入を考えており、そういう広い範囲の中で農地の集約を展開していこうということが、今回の中間管理機構の趣旨・目的だと聞いているところでございます。


十河委員  趣旨は私も非常に賛成しているのですが、現状を見てみますと、やはりある程度は強制的に農地をどこかで1カ所にまとめて、もう1つ欲を言えば、そこで大きい農地、大きい機械を入れるために、1枚の田んぼが3反なり6反というような大きい田んぼにして、圃場整備をして、それで農業法人や集落営農集団に貸すという方向になっていかなければ、耕作放棄農地になってしまうのではないかと心配しています。
 それともう一つは、水の問題ですが、池から仕掛けてきて、水口から水を入れるようでは借り手がいないので、配管を各田んぼに引いていかなければなりません。一番のネックはそのあたりです。その整備には相当の費用がかかりますので、ある程度負担させなければならないという問題など細かいことがいろいろ出てくると思います。
 やはりそういったこと全てをひっくるめて、農業法人や集落営農が耕作できるようなところまで持っていけるようにすることが目的だろうと思うのですが、ある程度の予算も決めているようですので、結構強引にやらなければできないかなと思いますが、そのあたりはいかがですか。


川池農政水産部長  県におきましても、やはり担い手対策については、農地の集積・集約化を図り、担い手の経営規模の拡大を図っていくことは重要な課題だと認識しており、現在、国において検討が進んでいる農地中間管理機構を、具体的な内容はこれから確定していくのだと思いますが、積極的に活用していきたいと考えています。
 ただ、この機構の活用に当たっては、国の動向を当然踏まえるわけです。本県の基盤整備率は、全国が6割近いのに比べて、まだ3割台というような状況ですし、ため池水路を中心とした、ほかの県にはない特殊な水利環境がございます。また、香川の場合はかなり都市化しており、農村地域が混住化しているという状況もございます。こうした他県にはない特殊な香川県の実情を踏まえ、市町や農業委員会とも連携しながら、農地の集積に積極的に取り組んでいきたいと考えております。


十河委員  口で言うのは非常に易しいのですが、これは大変な作業だろうと認識しておりますので、粘り強く頑張ってもらいたいと思います。これから農家を残すのは、これしかないと思っていますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 それから、先ほど農地・水保全管理支払交付金のお話が出ましたが、これも拡大しようという部長の話がありました。これもこれからどんどん進めていこうとされているのですか。


川池農政水産部長  農地・水管理の活動組織ですが、国の施策を踏まえながら、本県においても順次地域や団体数をふやし、設立なり活動のエリアを拡大するよう普及啓発に努めております。香川のため池や水道を維持する中で、集落営農組織や農地の集約化とともに農地・水管理の活動組織は非常に重要な取り組みだと認識していますので、これについては積極的に取り組んでまいりたいと考えています。


十河委員  気持ちはわかりますが、農地・水保全管理支払交付金の期限があと3年半で切れると思うのです。これまでの5年間と合わせて10年の期間でやろうということですが、期限が切れれば終わるのでしょうか。今の話であれば、まだ延長すると解釈してもよろしいのでしょうか。


川池農政水産部長  農地・水の施策については、国の施策でございます。県としては、この施策は継続してほしいと考えております。


十河委員  ということは、延長してもいいと解釈してもよろしいのでしょうか。


川池農政水産部長  この施策については、国で意思決定、政策決定しておりますので、県としては国に対して延長されるよう要望していきたいという考え方でこれまでやってきていますし、引き続きお願いしたいと考えています。


十河委員  この事業は、非常に助かる事業です。ため池の整備や草刈り、掃除などはこの事業でやれば負担は要らないので、非常に助かります。それから、水路の草刈りや維持管理もこの事業でやっているので、本当はもっと期限を延ばしてもらえれば一番ありがたいと思います。この交付金は5年期限であり、前回の5年間が終了する間際であと5年延長し10年になったということです。部長は恐らくもっと延ばそうと考えておられますが、国がどう考えているかわからないと思うのですが、ぜひ要望していってもらいたいと思います。
 それと、これも新聞ネタですが、地産地消については「認知8割、実践3割」と大きい見出しで出ております。地産地消という言葉は皆さんよく御存じなのですが、実際に県産のものを買うとなると、現物を見て、これがいいものかどうか値段と品物で買うようです。香川県のものだから買うというようなところまではいっていないというアンケートの調査結果です。地産地消をこれから進めていくために、どうしようと考えておられるのでしょうか。


四宮農政課長  十河委員の地産地消の推進についての御質問でございます。
 県におきましては、これまでも地産地消の普及定着に向けて、県のホームページや情報誌の発行などによる地産地消の情報発信や、学校での出前授業や農業体験などを通じた食や農に対する理解の促進、また学校給食における県産の農林水産物の利用の促進に努めますとともに、県産農林水産物を積極的に販売いたします小売店や利用する飲食店を「かがわ地産地消協力店」として登録し、県民の利用促進に取り組んできたところでございます。
 今後におきましても、地産地消の推進は、地域の農林水産業や食に対する理解を促進するほか、農業・農村の生産拡大にもつながりますことから、「かがわ地産地消協力店」や「かがわ地産地消応援事業所」について、引き続き広く制度の周知に努め、新規の登録・認定を促進したいと考えております。
 また、こういった協力店や事業所のPRのため、県のホームページや地産地消の情報誌の内容の充実を図りますとともに、「かがわ農業フェア」を初め、県内の各種イベントもフルに活用し、パネル展示などで積極的にPRするなど、これまで以上に工夫を凝らした周知に努めてまいりたいと考えております。
 特に地産地消におきましては、学校給食の利用促進も大事だと思います。県産の農林水産物の利用促進を図りますために、学校給食におきましても、農業改良普及センターによる生産者と学校給食関係者などとのコーディネート活動も一層強化いたしますとともに、特に学校側からの要望が強い野菜、例えばタマネギやニンジン、バレイショなどの作付を生産者グループに働きかけるなどの取り組みを促進するなど、今後とも県民が地産地消の実践にさらに取り組んでいただけるよう、PRに努めていきたいと考えております。


十河委員  今、学校給食の話が出ましたが、保存のきく野菜はいつでも使えるのでいいですが、キャベツやレタス、ナスビなどは、いつごろ、いくら納入できるかという計画がなければ難しいと思います。学校給食で地元のものを使おうと思えば、そこがネックになって使えません。
 もう一つは、値段がかなり安くてつりあわないということがあって、なかなか進まないように思うのですが、どのように改良していこうとされるのですか。


四宮農政課長  学校給食においては、まず1つ、先ほど御指摘のありました価格の問題があると思います。また、学校給食では、ある一定の時期にまとまった量が要るという学校側からの要請がございます。こういったことで、先ほど言いましたように、生産者と学校給食関係者をコーディネートする活動を、農業改良普及センターを中心にしていくことが大事だと思っております。
 価格につきましても、引き続き勉強し、生産者と調整させていただきたいと思っております。


十河委員  一番肝心な値段がなかなか前に進まないのではないかという気がいたしますが、中には積極的に学校給食に参加しようという生産者もいますので、数は余りないと思いますが、そのあたりも検討しなければいけないのではないかと思います。学校給食になりますと、かなりの量を供給できるので生産者もいいのではないかと思いますので、ぜひ学校給食を進めてもらいたいと思います。
 次にお米の値段についてお尋ねします。平成24年産のお米の値段がかなり高かったのですが、ことしはすごく落ちて、1万1,000円になったということです。値段が乱高下しますと、農業法人では計画が立ちません。なぜこんなに値段が上下するのでしょうか。値段をどこで決めているのか、どういう指導をするのか、そのあたりをお尋ねしたいと思います。


栗本農業生産流通課長  米の価格につきましては、基本的には生産調整をしながら価格の安定を図るという国の経営所得安定対策の中で取り組んでいます。


十河委員  生産調整をしながら、なぜ1万2,000円から1万5,000円にどんと上がって、今度はまた1万1,000円にどんと下がるのですか。これは生産調整になっていないのではないですか。しかも平成26年度の計画は、作付希望の1割の備蓄米の作付も受け付けるようで、何か変な感じがします。過去の3割減反、4割減反がなくなっために値段が上下しているのかなという感じもするのですが、そのあたりの調整はどうなっているのですか。


栗本農業生産流通課長  基本的には米の価格につきましては、生産と需要とのバランスで決まってきます。米の消費量も毎年落ちている中で、それを見据えながら生産調整を行っています。ただ、その時々の作況もございます。先般、9月15日現在の作況が発表になりましたが、下限103ということでございます。そういった中での需要と生産との調整ということになりますので、毎年少しの上下はやむを得ないと考えております。そういったことも踏まえながら、国におきましては次年度の生産調整を行うため、各都道府県ごとにその生産目標数量に合わせた生産に努めているところでございます。


十河委員  生産調整して価格が1万2,000円から1万5,000円ですから、これは生産調整をしていないのではないかと思うのです。また、平成26年度の生産については、備蓄米が250万トンぐらいにふえているのに、その上にまだ備蓄米の予約をとるということです。まだ米粉にするとか飼料米にするほうがいいと思うのですが、そういう話は全然出なくて、備蓄米ということになっているのですが、そのあたりの指導はどうなっているのですか。


栗本農業生産流通課長  国の備蓄米制度につきましては、従来、回転備蓄ということでございましたが、現在は棚上げ備蓄に変更になっております。毎年20万トンを備蓄米として買い入れて、全体として100万トンの備蓄水準にし、20万トンずつ入れかえるという取り組みがなされていると聞いています。
 基本的に備蓄米につきましては、主食用ではなく、何かあったときに放出するものでございますので、この備蓄米が主食用米の価格に影響することはないと考えております。


十河委員  農業法人においては、価格が1万5,000円から1万2,000円になると、7町つくっていると200万円の減収になり、相当ダメージを受けます。やはり収入が安定していなければなかなか運営しにくいのです。その上に、先ほどから話がありますように、大型の機械を少しずつ買い入れるのですが、大きい機械でなければ若者が来て使うということがないので、冷暖房つきのトラクターとかを購入することになります。そうなると値段が結構高いので収入が安定しなくなり、どうにもならなくなります。
 やはりこのあたりはもっと詰めて、価格が余り乱高下しないようにしなければなりません。もし価格がこれだけ下がったというのであれば、それに対して野菜をもっとつくるなど、そういう方向を打ち出さないと、勝手にやれということでは農家も続きません。どうしても農業法人や集落営農は続けてもらわなければなりません。これがなければ、多分耕作放棄地は今の何倍もの勢いで進んでいくと思いますので、これらの要望も国に積極的に働きかけていただきたいと思います。ぜひよろしくお願いしたいと思います。


山田委員  1点だけお伺いをしておきたいと思います。
 最近は「さぬき讃フルーツ」の振興にいろいろと力を入れておられるようであります。私も応援したい気持ちでいっぱいなのですが、今議会に議案として上程されておりますが、丸亀の桃の選果場に助成金を出してくれるということで、地元議員としてお礼を言っておきたいと思います。
 我が県の農業でありますが、言うまでもなく土地に限りがございますので、大量生産にはなかなか不向きで、それがゆえに以前から少量生産でも高付加価値、高品質で、高く買ってくれるものをつくろうということで取り組んでこられました。果樹栽培もそうだと思います。そして、現在の「さぬき讃フルーツ」の振興に至ってきているのだろうと思うわけであります。
 いいものだからといって、必ずしも高く買ってくれるとは限らないと思うのですが、「さぬき讃フルーツ」のブランドとしてのパワーアップのためにどんな取り組みをされておられるのでしょうか。


栗本農業生産流通課長  山田委員の御質問にお答えします。
 「さぬき讃フルーツ」につきましては、昨年4月に推奨制度がスタートして、ことしで2年目ということで、本格的なPRを重ね、ブランド確立に向けた一番重要な時期になってくると考えております。
 そういった中で、昨年度もさまざまなPR活動を進めてまいりましたが、ことしは特に「さぬき讃フルーツ大使」を設け、知事のトップセールスも含めた取り組みを現在進めているところでございます。
 さらに、この秋からは「小原紅早生」やイチゴの「さぬき姫」等、秋の果樹も出てきますので、そういったものをPRいたしますとともに、産地等の交流会を含め、できる限りのPRを進めてまいりたいと考えております。


山田委員  釈迦に説法になると思いますが、やはり東京を初め首都圏が国内では最大のマーケットであります。例えば下関のフグでも、やはり一番高く競り落とされたものは東京の高級料理店で食されているわけであります。我々地方人では考えられないぐらいのすごい金持ちが東京にはわんさかいるわけです。おいしいものならば幾ら払っても食べたいと言う人がいっぱいいるわけであります。
 例えば果物でしたら、日本橋に「千疋屋」というのがございます。ここは味も、そして値段も、名実ともに日本一の高級果物店でありますが、たしかここには今、イチゴは「さぬき姫」、キウイは、「さぬきゴールド」が使われていたと思います。ですから、イチゴとキウイに関しては、香川県は他の追随を許さない、日本一だということが言えるのだろうと思います。
 「千疋屋」は、東京のグルメのおばさまたちが大勢集まってきてお買い物していくので、口コミでどんどん広がっていくわけですが、この「千疋屋」にはどうやって売り込まれたのでしょうか。


栗本農業生産流通課長  基本的には直接「千疋屋」のバイヤーの方に、産地のことを紹介しながら売り込みをかけたものと考えております。


山田委員  真鍋前知事が、かつて知事時代に、上京した折にはよく足を運ばれてたそうです。やはりそういう高いものでもいいものなら欲しい、買いたいと言う人がいっぱい集まってくるようなところで、まず「さぬき讃フルーツ」を並べないといけないと思うのです。「せとうち旬彩館」に並べられるのもいいのですが、そういう意味で言えば、真鍋知事は立派だったと私は思うのです。
 ほかにも、例えば新宿には「高野」というところがあります。ここには喫茶店があって、日本で最初にアイスクリームフルーツパフェをつくったところで有名ですが、新宿の「高野」のほかに、神田に「万惣」という高級果物店があったと思います。宮内庁御用達のお店で、ホットケーキがおいしいと有名ですが、そういった情報発信力が大きいところへ、例えば東京事務所の職員を派遣して、いろいろと売り込めばどうでしょうか。私は最近よくそういうことを思うのですが、参考にされるかどうかはわかりませんが、部長の御感想を聞いて、きょうはこれでとめておきたいと思います。よろしくお願いします。


川池農政水産部長  山田委員の御提言の、「千疋屋」等々、いわゆる日本のトップクラスのおいしい果物を売っている有名店等々で積極的に香川のブランドをPRしてはどうかということです。これについては本県においても、今紹介があったように、イチゴやキウイなどを「千疋屋」等にアクションをかけているほか、特に多いのはそれ以外の東京の有名デパートの果物売り場にも東京事務所を中心に積極的に営業しております。また政策部の県産品振興課においても、そういう有名店での販売を目指し営業活動を展開しています。
 果物の場合、トップの果物もございますし、それに続くものもあります。量的にも上から下までいろいろあります。その中でトップのもの、それに続くもの、その他のものと、それぞれその果物の状況に応じた売り方を、高級店や量販店向けに消費者ニーズに応じて販売を展開している状況でございます。
 生産量もまだまだ拡大しなければなりませんし、PRもまだまだこれから展開しなければいけないと考えており、できるだけ広くアピールできるようなことをいろいろと検討しながら、委員御指摘の点も踏まえながら、これから販売拡大に取り組んでいきたいと思いますので、よろしく御理解いただきたいと思います。


尾崎委員  今日の質問項目のうちの2項目が漁業関係で、担当委員会は農政水産部ということになっているのですが、水産関係の質問は非常に少ないです。質問が少ないということは、結局は県の施策もそういう状況にあるのではないかと思っているのですが、今、県では放流事業もどんどん進めておりますし、いろいろな事業を進めております。
 とりわけ、東讃地域でハマチやカンパチの栽培漁業が気になるのですが、現在はどういう状況にあるのか、まず示していただきたいと思います。


北尾水産課長  栽培漁業につきましては、ハマチ、カンパチ等につきましては、魚類養殖ということで、現在、引田漁協や、志度湾、庵治、さらには直島漁協等で積極的に生産されております。
 また、種苗生産・放流につきましても、車エビ、タケノコメバルなど積極的に放流している状況でございます。


尾崎委員  東京ではハマチ、カンパチともに大変厳しいという状況を聞いているのですが、産地ではなくて消費地の評価はどういう状況なのか教えてください。


北尾水産課長  首都圏等におきましては、例えばオリーブハマチにつきましては、数年前から販売を拡大しており、昨年、ことしとかなり評判もよいということでございます。特に、オリーブハマチにつきましては、東京等の消費者の方が、逆にお店のほうにこういうおいしい食べ方もあるという提案をいただいているようなことも聞いており、非常に好評であると聞いております。


尾崎委員  やはり農業の分野でも水産業の分野でも後継者の問題を懸念されています。いずれも高齢化が進んでおります。そういう中で、後継者対策は収益を上げられるか、もっと端的に言えば、生活できるかということが大事なのだろうと思うのです。皆さん方は選ばれて入社したのですから、それなりの年俸を保証されております。ところが、漁業者というのは、先ほど米作で単価が1万2,000円から1万5,000円の幅でという話がありましたが、漁業の世界はもっとひどいのです。年によっては全くとれない、あるいはとれ過ぎて値段が崩れるといったことが繰り返され、生活が安定しないことが後継者を得られない最大の要因だろうと思うのですが、課長はどう思われますか。


北尾水産課長  特に漁獲につきましては、年により豊不漁が激しいということもございます。そういう中で、国におきましては、所得安定対策の制度を設けて、できるだけ年変動が少ないように努力をされております。
 いずれにいたしましても、今後、漁業者、後継者とも次第に減少していきますが、世界的に水産物の需要が伸びてくるということでございますので、これから瀬戸内の水産物について、とる人がいなくなれば利用ができませんので、引き続きとっていただけるような後継者を確保・育成していきたいと考えております。


尾崎委員  所得安定対策といいますが、どれぐらいの所得を想定しているのですか。


北尾水産課長  過去5年の収入額のうち、最大値と最小値を除いた3年の平均という基準値を設けて、それを下回る場合に給付金が補填されるという制度でございます。底引き網やパッチ網、ノリ養殖等でそれぞれ水準は異なろうかと思います。


尾崎委員  過去5年間の平均所得というと、5年間不漁が続けば、所得が補填されても微々たるものだと思うのです。生活できる基準、いわゆる生活保護費より安い安定対策では何の意味もないだろうと思うので、現況はどの辺の所得を想定されているのですか。


北尾水産課長  この所得安定対策につきましては、水揚げということでございますので、所得としてどのぐらいを想定されているのか、はっきりとはわかりません。


尾崎委員  はっきりわからないのであれば、後継者対策といってもなかなか後継者は来てくれないのではないですか。先ほどの質問の中で、農作業の事故防止の話がありました。水産業の場合は、板子一枚下は地獄と言われています。しかも、農作業での事故は大部分が自損事故だろうと思うのですが、瀬戸内海は本船航路が走っております。私の知り合いも事故に遭いました。そういう最も厳しい条件の中で漁業を続けているのに、どのぐらいの所得かも把握できないということでは、後継者に来てくれと言っても、なかなか親父は息子に跡を継いでくれとは言わないだろうと思うのです。
 しかも、新船をつくると大体底引き網であれば3,000万円と言われています。それを、もちろん借りるのでしょうが、借りれば7年間で返さないといけません。それだけの水揚げが、収益が保証されないと支払いもできないようになります。支払いをしながら生活もしなければならない中で、いわゆる安定した水産業界にしていくためにどういったことを考えていかなければならないのか、課長のお考えを聞かせてください。


北尾水産課長  担い手等々の意見交換会でもいろいろ御意見がございました。まず、漁業者がもうからなければ、当然担い手も集まらないということでございます。我々としても、漁業者が漁獲をされた漁獲物ができるだけ販売できるように、最近は消費拡大対策につきましても積極的に取り組んでおり、魚価の向上を図ってまいりたいと考えております。


尾崎委員  そう言いながらも、魚価は低迷したままなのです。魚離れといいますか、ここにいる職員で、家に出刃包丁と刺身包丁の両方を持っている家庭は何件ぐらいあるのですか。文化包丁では魚はさばけませんよ。手を挙げてくれとは言いいませんが、恐らく大部分のおたくが出刃包丁と刺身包丁を持っていない家庭だろうと思います。
 地の魚を買ってもらうためには、スーパーではなく魚屋さんで買ってもらわないといけません。スーパーでは地の魚はほとんど扱っていません。同じサワラでも、スーパーには早くから九州もののサワラが出ています。どんどん入ってくるのです。そういった形で、しかも安く入ってくるものですから、地場の魚が伸びない、魚価が伸びないという状況なのです。今、県では一生懸命サワラも放流して、回復傾向にあると認識はしておりますが、値段的にはなかなか伸びないということのようです。
 一方で、課長も一緒に行って話させてもらいましたが、タイラギはもう壊滅状態になっています。水産課では、昨年度から試験研究を始めたと聞いておりますが、進捗状況はどうなのか、また全国では状況はどういう状況にあるのか、示していただきたいと思います。


北尾水産課長  タイラギ、ミルクイにつきましては、ことしから水産試験場で新たに種苗生産・中間育成を開始いたしました。タイラギにつきましては、ことしの春に漁業者から80個ほどの親貝をいただき、ことしの夏に産卵試験を実施したのですが、残念ながらことしはうまく産卵をしなかったということでございます。ことしの反省点等を踏まえて、来年さらに試験研究をやっていきたいと考えております。
 タイラギは、全国的にも種苗生産がなかなか難しいので、現在も長崎で一度成功した事例があるだけで、それ以降はうまくいっていないというふうに聞いておりますので、当水産試験場で引き続き研究したいと考えてございます。
 ミルクイにつきましては、ことしの春に山口県から稚貝を幾らか分けていただき、水産試験場で中間育成しました。数万個をいただいたのですが、残念ながら現時点で生き残っているのは数百個でございます。サイズ的には3センチぐらいまで成長したのですが、来年また3月に山口県から稚貝を購入して、中間育成等取り組んでまいりたいと考えております。


尾崎委員  今のお話では、タイラギは非常に種苗生産が難しいということです。長崎県が一番研究が進んでいると聞いたのですが、県から派遣する計画はないのですか。


北尾水産課長  長崎県へはことしの春に水産試験場の職員2名を派遣し、研修をしてきたところでございます。


尾崎委員  まずは先進地でそのノウハウを自分のものにしていくことが大事だろうと思うのです。同時に、ミルクイは山口県から購入ということですが、購入できるのにコストをかけて生産する必要もないと思います。中間育成する過程で全滅したと聞いていますが、今、潜水業をやっているのはほとんど中讃海域だと思うのですが、違いますか。


北尾水産課長  現在、中讃海域で約19統ほど潜水器が行われております。それ以外に、庵治や高松地区でも操業はされておりますが、主体は中讃地区になろうかと考えております。


尾崎委員  中讃海域で潜水業をやっている人が多いということは、その地域にタイラギやミルクイが多かったということでしょう。だから、そこで事業として成り立ってきたのです。今、タイラギは壊滅的な状況になっています。もうここ3年ぐらいとれてないんじゃないですか。そうすると、子育てしている3年間はつらいものがあるのです。そういった意味では、できるだけ早く研究の成果を出せるように頑張っていただきたいと思います。
 また、中間育苗も、やはり産地の近く、現実にとれている近くで中間育苗をしていくことが、私は正しいと思うのですが、部長はどう考えられますか。


川池農政水産部長  養殖の研究につきましては、今、水産試験場を中心に実施しております。いずれにしても、それぞれが県内のどういう産地、どういう漁業者の中で生産されているかという実態も踏まえながら、引き続き対応していきたいと考えております。
 もちろん試験研究ですから、試行錯誤を繰り返しながら、これまでの試験研究結果を踏まえて取り組んでいきたいと考えてます。


尾崎委員  試行錯誤する時間は与えられていません。しかも、これまでの研究成果といっても成果は出てきていません。そういう中で、これからどういうことを考えていこうとするのか、部長の考えを聞きたいと思います。


川池農政水産部長  水産業については、養殖、船舶についても非常に厳しい状況が続いています。それらについては、産地それぞれの事情がございますし、瀬戸内海の海域のいろいろな課題がございます。そういう中で、やはりどうしてもこれを続けるためには漁業者の所得確保が、先ほど来から御意見がありますように、非常に重要でございます。とにかくもうからないことには生活が成り立たないわけですから、そういう所得確保という視点でこれから先を見通し、どういう施策を展開すれば将来に向けて安定的な所得を確保するかという視点に立って、産地の実情も踏まえながら、新たな取り組みも含め、努力していきたいと考えております。


尾崎委員  せいぜい頑張っていただきたいと思います。一方で屋島漁協や坂出の松山漁協で、アワビの養殖に取り組み始めたと聞いているのですが、取り組み状況についてどの程度把握されているのか、その点についてお聞きしたいと思います。


北尾水産課長  松山漁協につきましては、昨年からアワビの種苗生産にとりかかっております。アワビにつきましては、全国的にも養殖という事例は少ないです。現在、屋島で比較的安定的に生産をされており、今後、松山においても安定的に生産されるように、普及指導員等ともあわせて指導していきたいと考えております。
 幸いことしの夏は種苗も何とか、高水温ではありましたが、へい死等はなかったように聞いております。


尾崎委員  新しい産業として、県として瀬戸内海香川エリアをアワビの産地として指導していこうとされているのですか。そうすると、今まで農業部門でいろいろな補助制度の話が出ましたが、水産業界は補助制度が少ないのです。質問も少ないから、それだけ制度もないのかもわかりません。質問の数からすると、多分1割ぐらいだろうと思うのです。
 これから新しい事業をやろうとするときに、もちろんみんなリスクを負ってやろうとするので、それに対してどういう支援をしていけるのか、制度設計をぜひお願いしたいと思います。部長の決意を聞いて終わります。


川池農政水産部長  水産業に対する県の支援の取り組みについては、地域の今のそれぞれの思い、実態を踏まえて、水産業の一層の振興に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
 制度設計については、基本はやはりそれぞれの地域・産地がどう考えているか、また海域の条件、漁業権などいろいろある中で、どういう意向を持っているか、今後、水産物そのものが広く県内外に展開する際にどういう需要があるか等々を踏まえて、これからの香川の水産業は非常に厳しいですが、なお一層その活性化に向けて具体的な施策を検討し、展開したいと考えています。


尾崎委員  何を言っているのか、よくわかりません。もっと具体的に答弁をしていただきたいです。
 もう一つは、農業も後継者の問題がいろいろとありました。林業でも後継者の問題があります。ところが、水産業の場合は漁業権の問題があって、他産業からの参入やJターン、Iターンというわけにはいかないのが水産業界の実態だろうと思うのです。それぞれの権利関係が複雑に絡み合っています。しかも、海の中は誰も見えません。潜水で潜った人にしかわからないので、そういった意味では、なかなかほかから水産業をやろうと思っても、参加しにくい構造になっているのだろうと思うのです。そういった中で、県としてどういうことをこれから考えていかなければならないのか。
 先ほども言いましたように、水産業は水揚げの変動が非常に大きいのです。安定しません。安定させるためには、栽培漁業をどう組み合わせていくかということも大事な視点だろうと思うので、部長のさらなる御尽瘁をお願いして、終わります。


大山委員長  以上で、農政水産部関係の質疑、質問を終局いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)


大山委員長  異議なしと認め、農政水産部関係の質疑、質問を終局いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。