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平成25年[9月定例会]経済委員会[商工労働部、観光交流局、労働委員会] 本文




2013年09月27日:平成25年[9月定例会]経済委員会[商工労働部、観光交流局、労働委員会] 本文

大山委員長  これより質疑、質問を開始いたします。


氏家委員  私からは3点ほど質問させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 まず、拡充をしました企業誘致優遇制度の活用について、お尋ねしたいと思います。
 今、物流関連分野はネット通販の競争激化やIT技術によるサービス向上などにより、著しく成長しています。また、県内各企業の事業活動を支える産業基盤としても重要度を増しています。
 こうした中、投資拡大の流れを捉えて、四国における本県の物流拠点機能の強化をしっかりと図っていくためにも、物流施設の立地の推進につながるような施策に積極的に取り組む必要があるのではないかと考えております。
 そこで、今年度から県では企業誘致優遇制度の対象に物流拠点施設を追加したわけですが、まずはこの制度を活用した物流関連企業の立地状況について、お伺いしたいと思います。
 引き続き、ニートなどの若者の職業的自立への支援についてお尋ねしたいと思います。
 ことし7月に発表された「平成24年就業構造基本調査結果」によると、「働いていない」、「通学もしていない」、「職業訓練もしていない」、いわゆるニートと呼ばれる若者は、全国で61万7,000人であり、同年代の若者に占める割合は2.3%であります。5年前に比べて0.2ポイント上昇しており、依然として高どまりの状況にあると考えております。
 若者が職業的に自立することは、本人の社会人、職業人としてのキャリアの育成だけではなく、地域の労働人口の確保や少子化の歯どめにも寄与する大変に重要なことであると思います。
 県では、「地域若者サポートステーション」と連携して、ニートなどの若者への就労支援を実施しているところではありますが、そもそも就職が決定していないまま卒業、または中途退学する若者をニートにさせないためには、学校の支援から途切れることなく、引き続き適切な支援を受けてもらうことが望まれるところではないかと思います。
 そこで、「地域若者サポートステーション」と高等学校などの教育機関との連携をどのように図っておられるのか、実情をお伺いいたします。


伊勢野商工労働部長  氏家委員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、拡充した企業誘致優遇制度についてでございます。
 物流拠点施設を優遇施設の対象としたのはことしの4月1日からで、2件の物流センターについて指定をしたところでございます。企業から名前は伏せるよう言われておりますので、概要だけお伝えさせていただきたいと思います。
 1件につきましては、延べ床面積3,200平米の物流センターで、平成25年12月を業務開始予定としているところでございます。投資額は約6億円強、新規雇用は10人でございます。もう1件につきましては、平成25年9月に指定し、延べ床面積が1万3,000平米強、来年3月を業務開始予定としているところでございます。投資額は約15億円強、新規雇用は10人を予定しているということでございます。
 指定はその2件でございますが、そのほかにも、四国の玄関であり、瀬戸大橋がある香川県に立地したいという話が4件ほど来ております。このような立地的条件や自然的条件にプラスして、このほど物流拠点施設を企業誘致優遇制度の対象に加えたことが大きいのではないかと考えております。
 2点目の、ニート等の若者の就業的自立支援につきましては、現在2カ所の地域若者サポートステーションで支援をしているところでございます。2カ所と申しますのは、高松市に県の東部地域を担当区域とする「かがわ若者サポートステーション」を、丸亀市に西部地域を担当区域とする「さぬき若者サポートステーション」を設置しているところでございます。
 具体的には、就職のための相談や各種セミナーの開催、臨床心理士によるカウンセリングのほか、ジョブトレーニングとして実際に企業で働いてもらうという取り組みをしております。
 高校との連携で、切れ目なく支援ができるようにということにつきましては、教育機関を含む若者自立支援の関係機関の連絡会議を平成19年から開いております。また、高校で直接生徒に接する進路指導を行う教諭と「地域若者サポートステーション」のスタッフとの連絡会議等を進めております。
 また、連携強化のために、ことし8月に教育委員会等と協議し、支援対象者の情報を「地域若者サポートステーション」に提供する手順を具体的に示して、高校等に情報提供をお願いするという通知を出したところでございます。
 ニート等本人やその父母等に了解をとった上で、学校から「地域若者サポートステーション」に連絡をしてもらうという手順を、学校にお願いしたところでございます。現在、県内高校の約6割となる、公立高校32校のうち20校、私立学校11校のうち5校において、「地域若者サポートステーション」との連携がとられているところでございます。
 具体的な連携内容としましては、個人情報の提供、個別カウンセリングの実施、また在校生につきましては、キャリアガイダンスなどを実施しているところでございます。今後におきましても、高校等において、支援を必要とする生徒が円滑に「地域若者サポートステーション」の支援が得られるよう、連携体制の充実に取り組んでまいりたいと考えております。


氏家委員  まず、企業誘致優遇制度についてですが、物流拠点施設は2件が指定され、4件が今、問い合わせ中ということですので、香川県の四国の玄関としての優位性を生かした企業立地を今後とも進めていただきたいと思っておりますが、企業誘致における地域間競争が激化している今、地域の特性や地理的状況を生かした戦略的な企業立地推進の取り組みが求められていると思います。
 このような中、今後におきまして、優良企業の立地促進に向けた企業誘致にどのように取り組んでいくのか、お伺いしたいと思います。言いにくいかもわかりませんが、できれば具体的にどのような業種に来てもらいたいということも、あわせてお尋ねしたいと思います。
 次に、ニートなどの若者の職業的自立への支援についてでありますが、今、「地域若者サポートステーション」と高等学校との連携を図っているという答弁がありました。全体では6割が連携されているということですが、裏を返しますと、4割はまだ連携に至っていないということになっているわけです。この連携ができていない高校について、今後、具体的にどのような連携を図っていくのか、また、今年度中にどこまで連携を図るのか、目標等があれば教えていただきたいと思います。


伊勢野商工労働部長  まず、企業誘致の取り組みについてでございます。
 県では、元気の出る香川づくりに向けて、足腰の強い産業の育成ということを重点施策に掲げております。そうした中で、雇用の場の確保はなくてはならない施策だと思っております。その方策の1つとして、企業誘致に積極的に取り組んでいくことが必要だと考えております。
 誘致活動に当たっては、四国の玄関口という自然的な条件の優位性がございます。また、企業が本県に立地するに当たっての課題について、県の職員が個別に企業から悩みやクリアすべき課題をいろいろお伺いし、その課題解決に向けた援助やアドバイスなどができればいいと考えております。
 業種につきましては、物づくりや情報関連、それからことしの4月からは物流関連施設を優遇制度の対象にし、重点的に助成等をするので、そういう企業に来ていただければいいと思っております。
 もう1点のニート対策につきまして、高校との連携が残り4割ということでございます。今後につきましても、やはり情報をいただくということが重要になってきます。現在、「地域若者サポートステーション」には1,574人が登録しております。その方々に聞きますと、「地域若者サポートステーション」については、「みずからインターネット等で情報を得た」が28%、「ハローワークからの紹介」が18%、「教育機関からの情報提供で知った」が18%でございます。教育機関が18%というのは、少ない数字だと思っております。
 県としましては、県内全ての高等学校等との連携を考えており、県職員と「地域若者サポートステーション」のスタッフがともに学校に訪れて、ぜひともそういう情報提供をお願いしてまいりたいと考えております。


氏家委員  企業誘致優遇制度につきましては、この間発表されました日銀高松支店の金融経済概況によりますと、「県内の景気は緩やかに回復しつつあり、設備投資も底がたさを増しているなど、企業の生産動向も持ち直しつつある」ということでございます。こうした時勢をしっかりと捉えていただき、今後とも優良企業の立地促進に向けた取り組みを強化していただきたいということを要望しておきます。
 ニートなどの若者の職業的自立への支援についてですが、今、積極的に働きかけていくという答弁をいただきました。支援を必要としている若者に、確実に「地域若者サポートステーション」の情報が届くように、教育機関への周知も含めた効果的な広報をしっかりと実施していただきたいということを要望しておきます。
 次に、「中小企業等エネルギー使用合理化設備等導入支援事業」についてお尋ねをいたします。
 第2次安倍内閣の経済対策であるアベノミクスは、バブル崩壊からの本格的なデフレと、20年もの長期にわたり停滞していた日本経済に大きなプラス影響をもたらしたと大変評価をしているところであります。また、先日、2020年オリンピックの東京開催が決まりましたが、56年ぶりのオリンピックの国内開催は、観光やインフラ整備など、さまざまな経済効果が見込まれ、アベノミクス第4の矢と言われております。
 一方で、経済の先行きに対する大きな懸念材料の1つが電力供給であります。エネルギー源の大きな部分を占める電気は、活発な産業活動の生命線であると言っても過言ではないと思っております。
 しかし、東日本大震災と、これに伴う原子力事故以降、原子力発電所の再稼働が進んでいないのが現状であり、これを補うための火力発電の燃料費の増加などにより、例えば四国電力では、7月から規模の大きな事業所向けについて、14.72%、9月からは一般家庭用小規模事業者向けに7.8%と大きな電気料金の値上げを行っているわけであります。この電気料金の値上げは企業経営を圧迫する懸念材料であり、県内事業者にとって、大きな経営課題の1つであると考えております。
 そのような中、今議会補正予算として、長引く電力不足や電気料金の値上げにも対応できるよう、企業の競争力強化を図るための「中小企業等エネルギー使用合理化設備等導入支援事業」を提案しておりますが、この事業の内容、狙いについて、教えていただきたいと思います。


伊勢野商工労働部長  狙いですが、2点ございます。
 まず、1点目が、6月議会で御議決いただきました香川県産業成長戦略の中で、エネルギー環境関連を成長のエンジンとなる分野の1つとして掲げていることでございます。狙いの2点目は、氏家委員御指摘のとおり、電気料金の値上げに対応した県内中小企業等への支援につきましては、できる限り早期に取り組む必要があると考え、今議会に提案させていただいたところでございます。
 事業内容ですが、助成対象事業は、「省エネ」、「創エネ」、「蓄エネ」、「賢エネ」の4つの設備等を更新する事業を対象にしようと思っております。
 「省エネ」とは、例えばLED照明にかえるとか、空調施設を省エネ型にかえるとかということでございます。「創エネ」は、燃料電池を導入するというようなことです。「蓄エネ」は、蓄電池システムの導入などです。「賢エネ」は、空調・照明等の制御やデマンドピープルの抑制を促すエネルギー管理システムの更新や導入が助成対象事業となります。
 補助対象者につきましては、県内に事業所を置く中小企業や、法人格を有する県内の事業協同組合や農協、商店街組合なども対象にしようと考えております。
 また、補助対象経費につきましては、設計費、設備費、工事費を対象にし、その合計が150万円以上ということを現在考えているところでございます。補助率等につきましては、補助対象経費の3分の1以内で、限度額は300万円と考えております。
 なお、補助対象事業についてですが、県内に本社を置く企業または県内事業所が開発、生産した設備等の導入もしくは県内に事業所を有する企業による施工が行われるものに限らせていただこうと思っております。


氏家委員  今の答弁をお聞きしておりますと、今まさに準備を進めているという段階だと思うのですが、電気料金の値上げの中小企業への影響はもう待ったなしの状況で、かなり大きいわけであります。私もこの制度に期待している1人であり、中小企業への効果的な支援となるように、できるだけ使いやすい制度設計としていただく必要があると思います。
 例えば、先ほどの説明の中でありましたように、開発、生産、施工ということで、施工は何となくイメージがわくのですが、開発や生産について、企業名は言いにくければ結構ですが、具体的にどのような設備があるのかということも教えていただきたいと思っております。また、この制度を利用するときに、機器の導入によってどの程度の省エネ効果が得られれば採用になるのか、例えば更新でなくても新規でもよいのかなどいろいろお聞きしたい点があるのですが、わかっている範囲で結構ですので、教えていただきたいと思います。


伊勢野商工労働部長  御議決をいただければ、この制度の運用を開始したいと思っております。そういう中で、制度につきましては、できる限りシンプルにして、広く周知することによって、県内企業に使っていただきたいと思っております。
 この事業の目的は、生産や販売を行う企業をふやすことです。どちらかといえば、本県の場合そのような取り組みをしている企業が少ないので、そこをもう少し強化するということもこの事業の狙いでございます。
 具体的な事業につきましては、後ほど課長から御説明させていただきます。
 省エネ効果についてですが、今、考えておりますのが、10%以上の省エネ効果があるものを導入したときに補助対象にしようと思っております。ただ、その10%を、例えば使用するエネルギーを電気からガスにかえたという場合には、公平性を保つ意味でも、どのぐらいの省エネ効果があるかは、原油換算などで、企業間の公平性を保つような取り組みができればと考えております。


浅野産業政策課長  氏家委員の「中小企業等エネルギー使用合理化設備等導入支援事業」の関係で、県内企業でこうしたエネルギー関連の事業所がどれぐらいあるかという点について御答弁させていただきます。
 先ほど部長からも答弁差し上げたとおり、まだまだ県内では、このエネルギー分野の企業は非常に少ないです。今、完成品を供給できる企業は非常に限られておりますが、その中でも、綾川町の「パナソニックライティング香川」という企業は、パナソニックの子会社ですが、LED電球を製造しております。
 また、坂出市では小水力発電設備をつくっている企業もございます。さらに、いろいろなエネルギー関係の部品を供給している企業が幾つかあり、例えば太陽光発電のパネルの中のバックシートを大倉工業などが生産しております。こうした企業製品が対象になると考えているところでございます。
 先ほど更新だけが対象なのか、新規の場合はどうなのかという御質問もございましたが、基本的には、今回の場合は、省エネ型設備の更新ということを考えておりますので、例えば新しく事業所をつくって新規に設備を導入するというものは、今のところは対象からは外すようにしているところでございます。


氏家委員  最後に要望とさせていただきます。
 今、大飯の原子力発電所も定期点検でとまっており、国内の原子力発電所はゼロになっている状況です。我々が一番心配しているのは、原子力の技術の継承ができなくなるのではないかということで、大いに懸念しているのです。
 やはり技術の継承や技術者の確保をしっかりしておかないと、使用済みの核燃料の最終処分や耐用年数を過ぎた原子炉の廃炉、また、より一層の安全性の確保などがままならなくなるのです。ここで言うことでもないのですが、大変に心配しております。
 そういうこともあり、ぜひとも東日本大震災の教訓を踏まえて、安全性が確保できた原発からは逐次再稼働していき、その中でやはり原発の技術の継承、技術者の確保というものを考えていかなければいけないと考えております。
 一方で、将来のエネルギーのベストミックスを考えますと、再生可能エネルギーだけでは、まだまだ技術が確立していないので、ままならないとこもありますので、ぜひとも省エネルギーの技術も確立していかなければいけないと思っております。
 再生可能エネルギーにつきましては、太陽光発電に関しては、今パネルの値下がりを待っているため、工事に取り掛かっていないということもあるようです。そういうところもしっかりと指導してもらわなければいけないので、この制度は大いに期待しております。
 ただくれぐれも、事業者がこの制度を申請しようとしたときに、よくよく見ると使えなかったというような「がっかり補助金」にならないようにだけ注意をしていただき、しっかりとした制度の設計と広報活動に取り組んでいただきますことを強く要望しまして、質問を終えさせていただきます。


山本委員  まず、企業誘致等について質問したいと思います。
 8月4日に高松市の公開事業評価、これは従来は事業仕分けと言っていたものですが、これがことしも開催され、私も傍聴しておりました。その評価対象については、いつも10程度あるのですが、その1つに起業支援による地域産業活性化促進事業というテーマが取り上げられ、評価委員25人中、拡充が11人、継続が4人、改善継続が8人、縮小が2人、廃止がゼロということで、結論としては拡充という結果になっております。
 評価者である高松市の行財政改革推進委員会委員の主な意見を少し述べさせていただきますと、「起業時だけでなく、その後、企業が高松市から移らないような対策をすべきである」、「中小企業のニーズに対応した誘致活動を積極的に展開するなど、一層の雇用機会の拡大や産業の振興を図るべきである」とのことでした。
 また、無作為抽出した市民の方から募集した委員の市民評価者の主な意見としては、「担当課の専任職員が2名では不十分で、充実した人材の確保が必要である」、「徳島県神山町のネット企業の進出のように、高松市のよいところをPRするための戦略の明確化が必要である」、「企業誘致は雇用、税収面が非常に必要な事業なので、市長みずからがトップセールスを展開するなど、他県に負けない活動の充実が必要である」等々の意見がありました。
 この事業仕分けにつきましては、部長、次長は、3年前はまさに当事者であったわけでして、私も市議会のときにお世話になった御両名を前に、ここでお話しするというのも不思議な縁を感じておりますが、よく内容としても御存じだと思っております。
 そこで私が今回のやりとりの中で気になったのが、市当局の説明から、何度も県と連携しながらという言葉が聞かれたわけでございます。そこでお聞きしたいのですが、最近の高松市との具体的な連携、あるいは高松市以外の県内市町も含めた企業誘致の実績はどのようになっているのかをお聞きしたいと思います。
 また、本県においては、2年前に土地開発公社の解散を決めたわけでございますが、現在の県内の工業団地、県内の市町が整備した工業団地も含めて、どのような状況になっているのかをお聞きしたいと思います。


伊勢野商工労働部長  県との連携につきまして、担当課長から工業団地も含めて御説明申し上げます。


近藤企業立地推進課長  山本委員の御質問にお答えいたします。
 企業立地推進課では、東京事務所、大阪事務所などとも連携し、年間約450社ほど企業訪問をしております。そのうち300社程度を、本庁が担当しています。高松市を初めとする市町の誘致担当者とも、必要があるときにはできるだけ同行していただくようお願いしております。
 高松市では、昨年4月から企業立地専門員が新たに1名配属され、企業誘致にさらに力を入れるようになっております。この方は地方銀行出身の方で、まだ企業誘致のことについてはよくわからないし、市自体に専任職員が少なかったこともあって、ノウハウの蓄積が足りないというお考えをお持ちで、県と連携したいというお申し出をいただきました。出勤される日には1回は必ず我々のところに寄っていただき、日々情報交換しながら、必要に応じ、現場に同行しております。
 こういうことを重ねており、今年度で申し上げますと、高松市と同行した訪問件数は、県内企業で15件ほど、県外にも5件ほど一緒に行っております。
 その他の市町につきましても、例えばセブンイレブン関連の工場などができました坂出市とは、誘致に際し、いろいろなインフラ関係のサポートや各種手続のサポートなども、県と市が連携して一体としてやることで、すき間のないサポートに努めているところでございます。
 高松市の場合は、ほかの市町と違ってオフィス系の企業誘致などが高松市に集中しますので、県外企業のコールセンターやソフトウェア系の企業、サービス系の企業からの問い合わせで具体的な拡充や新設の御相談がありましたら、一緒に行っているところでございます。
 そのほか、県内8市4町と民間企業の百十四銀行と四国電力の2社に御参加いただき、「香川県企業誘致推進協議会」を構成しております。東京や大阪で開かれる企業フェアへの出展事業などの機会を通じ、情報発信に努めておりますが、そのうち大阪での開催のときには、加盟市町や企業の担当者にも御参加いただき、情報発信の場、または企業との接触の場として、一緒に出展をしていただいている状況でございます。
 また、立地が決まった企業につきましては、各種許認可の手続が必要です。主には県が許認可権限を持っているケースが多いのですが、高松市は中核市でございますので、ほとんどの許認可が高松市の権限になっております。一部県もございますので、両者が連携して立地企業の各種手続のサポートを取りまとめて進めるために庁内連絡会議を開催しております。
 この連絡会議は高松市以外の市町における立地の場合は県庁で開催し、高松市内の場合は、高松市役所に我々が出向いて、一緒に企業に対応しております。最近の具体的な事例では、株式会社STNeTのデータセンターの立地や、株式会社協和エクシオの香川総合技術センターの立地などにつきまして、高松市役所で協議会を開催し、企業をサポートしており、非常に御好評を得ております。
 また、県内の工業団地の状況でございますが、現在、県内には県と市、民間なども含め、53団地ございます。総面積は約1,600ヘクタール余りです。
 このうち分譲中となっておりますのは、県の工業団地が2団地2区画の、約42.7ヘクタールです。市町や民間の工業団地では、2団地で5区画、約3.1ヘクタールが分譲中となっております。
 今も県の工業団地などにつきまして、いろいろお問い合わせ、お引き合いがありますので、我々は誘致活動に努めているところでございます。できるだけ早期に売却して、企業立地が実現いたしますように、引き続き企業訪問活動や、各種企業フェアでの情報発信、ホームページでの情報発信などに努めますとともに、毎年1万2,000社余りの成長企業をピックアップし、立地アンケートなどを送らせていただき、レスポンスがある企業に対しては、積極的なアクションを起こし、なるべく早く用地とそれに向いた企業のマッチングに努めてまいりたいと思います。


山本委員  この点に関しては、どんどん連携して結果を出してくださいと言うしかありません。心配していた工業団地も、思ったよりはそこそこ頑張っているという結果だとは思いますが。やはりずっと塩漬けのような話になると、それなりに経費もかかりますので、さらに力を入れてお願いしたいと思っています。
 それから、帝国データバンクの2012年の本社の移転データというものがあるのですが、これを見ると、東京は別格として、やはり福島が大きな影響を受けていて、出て行った企業が多いようです。それから、東京や大阪周辺の自治体へ本社移転した企業が多いという傾向が出たようです。ちなみに香川県の場合は、転出超過となっており、これは全国第10位で、転出していく企業が上回っているとのことです。
 先ほど氏家委員の質問でもありましたが、我が県も含めて、企業の誘致事業あるいは優遇制度を行っており、税金での優遇制度等々もございます。
 余談ですが、私が春に行った夕張市はもう何もないということをおっしゃってました。なかなかきついと思います。
 現時点において、本県の企業誘致が、具体的にほかの県より有利な点あるいは不利な点というのは、どのように分析されているのでしょうか。また本県に転入してきた企業あるいは転出した企業に、どのような理由があってそういう決断をしたのか等々の調査分析をしているのかをお聞きしたいと思います。


近藤企業立地推進課長  本県から転出してる企業が全国10位というのが私も意外で、非常に悩ましいと思っております。
 本県が他県より有利なところですが、我々が日々の企業誘致活動から感じておりますのは、やはり昨今企業誘致の際に非常に重視される項目の中に、自然災害の少なさということをおっしゃる企業がふえております。
 そういう点で、香川県の場合は、自然災害が比較的少なく、四季を通じて気候も温暖です。また、各企業が事業所を設けるときに、社員の生活環境も気にされますが、医療や教育の水準も比較的高く、生活環境が非常に恵まれているということを御評価いただいており、このあたりは非常に優位だと思います。
 また、事業の利便性の中で、交通網の充実ということが非常に問われます。本県は四国内はもちろん京阪神、岡山方面とのアクセスが非常に恵まれております。ちなみに道路密度は、これは一定面積の間にどれだけ道路があるかというとですが、全国で4位でございます。上位は東名阪の3つで、第5位が福岡となっております。福岡よりも香川のほうが道路については整備が進んでおり、非常にアクセスがいいというふうに御評価をいただいていますので、我々もできる限りそれをアピールしております。
 また、優遇施策の充実や県税の優遇措置などもございますが、これはどこの県も横並びで、多少条件は違いますが、それほど突出した優遇措置をとることは難しいと思います。例えば助成率では、秋田県は非常に際立って高く、投資額の30%というのを前面に打ち出しておりますが、それはそれだけ環境が厳しいという裏返しかと思っております。本県の場合は、先ほどから申し上げましたように、比較的恵まれた自然条件もございますので、単にお金を優遇するということだけではなく、できる限り市町とも連携し、特に企業が立地するときに各種の行政手続や地元調整がハードルになっておりますので、その部分をすき間なく、企業にストレスが少ないように、ワンストップサービスで、我々が前面の窓口になりサポートし続けるということが我々の強みであろうと認識しております。
 分析をしているかというお尋ねにつきましては、先ほども申し上げましたが、毎年県内外の企業で成長している企業1万2,000社程度をターゲットにアンケートを実施しております。
 昨年度の取りまとめ結果でございますが、1万2,089社にアンケートを送付して、回収が921件ありました。この回答があった921件を分析した結果、県内企業からは、県内立地の強みとしては、自然災害の発生が少ないというのが60%あり、最も回答が多い答えとなりました。また、労働力の確保がしやすいとか、取引企業に近接している、または、先ほども申し上げました、道路インフラの整備環境がいいというようなことの御評価をいただいております。
 既に立地済みの企業がこういうふうにお答えになっているということは、本県に進出を考えられる企業も同じようなことが決断の背景にあるのではないかと推測しております。
 また、県内立地の弱みといいますか課題・問題点は、四国外への輸送コストがトップで、61%余りとなっています。また、市場へのアクセス、取引企業へのアクセス、労働力の確保、これは業種によって労働力が、香川県で確保しやすいとお感じになられる企業、その逆になる企業があるのだろうと思いますが、こうしたことが上げられております。
 また、本県から転出された企業でございますが、それぞれ個別の事情があるため、直接これらの項目が転出の理由になっているとは考えておりませんが、私どもが直接承知してる中には、特にIT企業などで、高松周辺で起業され、だんだん成長して、クライアントが東京、大阪が中心になると営業活動やクライアントとのコミュニケーションをふやすために、どうしてもそちらへ出ていく機会がふえて、やがて本社もそちらへ移してしまい、こちらには一部開発部隊が残っているという形態がある企業を幾つか承知しておりますので、そういう事情が個別企業によってはあるのかなと考えております。


山本委員  そういった長所や、あるいは長所でない部分について、さらに分析を進めて、しっかりと取り組んでいっていただきたいと思います。
 それから、最初の高松市の事業仕分けの話で、ある委員が言っていた、徳島県神山町の事例なのですが、先ほど課長からお話がありましたが、IT企業のサテライトオフィスは本社の移転ではないのですが、ビルに構えた事務所ではなくて、過疎のところの空き家にあります。空き家になった古民家等々に設置するという動きが、最近はやりというか有名になっております。
 私も春に実際に現地に行って、関係者の皆さんからお話を聞いたのですが、IT環境さえ整っていれば、都会よりも田舎のほうがアイデアもわくので、結果的に気に入って、家族で移住してきたという人も実際にいるわけです。
 これは、先ほど質問した工業団地の企業移転とは全く角度が違っていて、大きな工場をつくるといったイメージからは、ずれていて、最近の新しい流れなのかなと思っています。こうした新しい流れ、つまりもう何でもかんでも大企業を呼んでくるという話ではなく、基礎自治体の身の丈に合った企業誘致も必要なのではないかと思っています。
 さらに、県としても、市町と連携して、こういった部分にも後押ししていく必要があるのではないかと思いますが、その点についてお聞かせください。


近藤企業立地推進課長  神山町のサテライトオフィスの取り組みは非常に評判を呼んでおり、我々も注目してるところでございます。
 基礎自治体の身の丈に合った企業誘致は非常に大事だと思っており、私どもも市町と構成しております「香川県企業誘致推進協議会」では、各市町における企業誘致の取り組みの事例紹介などを相互に行い情報交換するなど、研究に努めているところでございます。今後も、そういう機会などを利用して、他県における企業誘致事例の勉強なども含め、市町と積極的に意見交換や研究を重ねてまいりたいと思っております。
 香川県の場合、大きな工業団地が幾つも残っているわけでもございませんので、できる限り、今ある工場跡地など民有地の資源を有効活用して、市町と緊密に連携しながら企業誘致に努めてまいりたいと思います。


山本委員  課長の言葉の中で、ワンストップサービスで取り組んでいるという言葉もあったので、非常にいいことだと思っています。日本で一番小さな県でありますから、合理性を追求して、ぜひ積極的に進んでいただきたいと思います。
 次に、瀬戸内国際芸術祭の県内経済への波及効果についてお聞きしたいと思います。
 先ほど局長からも報告がありましたが、新聞報道等によりますと、夏会期の状況は、当初見込みの1.3倍ほどのお客さんに来ていただいたということであります。
 この当委員会でも伊吹島に行かせていただきました。私は観音寺の出身なのですが、伊吹島に行かせていただいたのは3回目です。実際現地でにぎわう様子が実感できて、大変ありがたい機会をいただいたと思います。
 余談ですが、そこで買った「いりこバッジ」をここつけてきました。これだけを見ると何のことかわからないのですが、せっかくの機会なので、ここにつけてきたわけでございます。
 先ほど局長からは数値を含んだ報告をいただいたわけですが、例えば来場者の感想なども含めて、さらにまた秋会期に向けて反省点や展望など、補足すべき点があれば、まず御意見を聞かせていただきたいと思います。


岡観光交流局長  夏会期につきましては、猛暑が続きましたが、比較的天候には恵まれて、非常に大勢の皆さんにお越しいただいたところでございます。現代アートの作品と瀬戸内の島々の魅力を十分御堪能いただいたのではないかと考えているところでございます。
 具体的な来場者の感想でございますが、「アート作品もよかったけれども、島の自然に触れることができ、心が癒やされた」とか、「暑かったけれども、休憩所のお茶を初め、島の人のもてなしがありがたかった」といったようなお声をいただいております。
 そういう中、いよいよ来月5日から秋会期がスタートしていくわけでございますけが、観光シーズンでもあり、前回の例を見ましても、春、夏以上にお客様にお越しいただけるのではないかと思っております。そういった方々にストレスなく島々をめぐっていただくためには、まずは交通対策や混雑の対策が課題と認識いたしております。
 海上交通でございますが、秋会期におきましても、既存航路のダイヤの増強や、臨時航路の設定を初め、実際の混雑状況に応じた増便や、付け船等の弾力的な対応を、関係の旅客船事業者に働きかけるほか、秋会期に新たに会場に加わる中西讃の3つの島につきましては、各島を直接結ぶ、横に結ぶ航路を臨時航路として開設することとしているところでございます。
 また、混雑への対応といたしましては、夏会期に引き続き、スマートフォンや案内所・港周辺の大型ディスプレイで最新の混雑情報や、混雑を避けて、どういうふうに回れば効率よく回れるかといった提案もすることとしております。
 さらに、希望する船便に乗れなかった来場者に対しましては、関係者から積極的にお声がけをして、代替の交通手段やモデルコース等について提案をすることにしているところでございます。


山本委員  職員の皆さんの負担も大きいと思いますが、体調等を管理しながらしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 瀬戸内国際芸術祭といえば明るい話題なのですが、そうではない部分も少し質問させていただきたいと思います。大きなイベントになればなるほど、皆が皆賛成というわけではございません。よく言われたのが、人だけ来ても実際にもうかっているのは、地元ではなくて東京の人間ではないのかという御指摘をいただいております。
 私も個人的な経験になるのですが、直島に行ったときにおしゃれなカフェがありました。地元の人ですかと聞いたら、東京ですと言われて、終わったらどうするんですかと聞いたら、帰りますと言われて、ちょっとがっかりした経験がございます。
 芸術祭自体の目的は、決して経済効果だけではないとは理解しているのですが、全く関係ないというわけではないとも思っています。今回はどの程度の経済効果があったのか、どの程度地元が潤ったのか、先ほど説明いただいた資料「瀬戸内国際芸術祭2013夏会期の概要」の7ページから8ページにかけて掲載していますが、もう少し詳しいデータ等々もあるのかどうかも含めて、どのような認識をされているのかをお聞きします。


岡観光交流局長  芸術祭の開催は、交流人口の増加により、会場となる島々はもとより、県全体の活性化を図ろうとするものであり、当然、経済効果ということも非常に重要な要素だと考えております。
 先ほど御報告いたしましたとおり、夏会期の閉幕時に、高松港周辺や小豆島の宿泊施設の状況、交通機関の利用状況、美術館の入館者数等々につきまして、直接各団体等に確認をさせていただいたところでございますが、まだ具体的な、細かな数字まで入手して分析するには至っておりません。口頭での概要的な話で聞いているのがほとんどで、その中で一定の波及効果が確認されているのではないかというのが先ほどの報告でございます。
 今後におきましては、今回、芸術祭が、前回と違って3つの会期に分かれておりますので、やはりトータルで経済効果を分析しないといけないだろうということで、秋会期の閉幕後に、さまざまなアンケートやいろいろなデータを集めて、全体としての経済波及効果を試算するということにしております。
 それから、経済効果以外にも、いろいろな地域が本当に活性化されたのか、島が元気になったのかどうかといったところも含めて総合的に分析してまいりたいと考えております。


山本委員  ぜひそのあたりの分析をしっかりとお願いしたいと思います。
 県内の中小企業の皆さん方からよく言われるのは、県の事業なので、厳密に言えば主催者は実行委員会ですが、県内の企業を優先的に使ってほしいという声があります。例えば、県外の企業が優遇されていて、地元には実入りが少ないものとか急ぎの仕事、あるいはもっと言えば、税金を使う意味があるのかというような仕事が回ってくるという声があります。確かに入札金額等々だけを見れば、安いところになるのは仕方がないという部分もあるのですが、気持ちとしては納得いかない部分もあるという声もいただいております。
 地元企業を優先させ過ぎることは、逆に他県において本県の企業が閉め出されてしまうという場面も想定できないこともないですし、さらに全国各地でこういった状況になると、国内経済全体が閉鎖的になってしまうという面もあります。
 そういった公平性と経済性、合理性の観点からいろいろな意見があるわけですが、県としてはこういった地元中小企業の声をどう捉えているのか、具体的な県内企業への発注率等のデータ等々があるのであれば、それも踏まえて、見解をお聞きしたいのですが、いかがでしょうか。


岡観光交流局長  具体的なデータにつきましては、後ほど課長から答弁させていただきたいと思います。
 確かに芸術祭全体を見れば、作品そのものがそもそも県外の方がほとんどでございますし、それから広報の主たる部分を県外の有名なデザイナーにお願いしております関係で、非常にそういったイメージが強いのではないかということは私も認識しているところでございます。
 ただ、一方で印刷ですとか、それ以外の広告の部分ですとか、かなり意識しながら、できるだけ地元に発注するようにしているところでございます。
 その辺の具体的なデータにつきまして、課長から答弁いたしたいと思います。


新池にぎわい推進課長  山本委員の御質問の具体的なデータについてお答えさせていただきます。
 今回の芸術祭は、実際は2年半前の平成23年度からスタートしており、平成23年度から2年半たちましたことしの9月末までで一応集計させていただきました。その結果、今回の芸術祭の県内の発注率につきましては、契約件数ベースで81.7%です。契約金額ベースでは95.9%が県内企業への発注となっている状況でございます。
 なお、この県内企業という定義でございますが、これは香川県と同様な取り扱いで、県内に本社または事業所がある企業ということでございます。


山本委員  それなりに数字は出ているとは思ったのですが、これもどう集計するかによります。県内に事業所だけがあって、実質は県外の企業という部分もありますので、そういったところが、県内で頑張っている会社からすると、悔しい気持ちがままあるのかなと思っています。
 瀬戸内国際芸術祭というのは香川を世界にアピールするという意味もあると思います。そうであるならば、実際に地元の企業が支えているということも示していく必要があると思います。近隣で言えば、徳島市や下関では、地元企業への発注率90%を公式に目指しております。いわんや実行委員会形式である瀬戸内国際芸術祭では、もっと同じような、あるいはそれ以上のこともできるのではないかと考えています。
 もちろん、地元企業にえこひいきはいけませんが、当然地元企業も頑張っていかなければならないと思います。さらに引き続き、公平性を担保しながら、地元企業にも頑張れるような取り扱いをお願いしたいと思います。最後にもう一度そのあたりの御意見をお聞かせください。


岡観光交流局長  先ほど申しましたように、できるだけ地元を中心に発注していきたい考えを持っておりますが、一方で県庁とのバランス・整合性もございます。また、県内に営業所を持つ企業を排除するということなりますと、支店経済で支えている香川県としては、そういう極端なモンロー主義をとることが本当にいいのかどうかという問題もあろうかと思います。
 その辺もありますので、県の発注を総括しております総務部と今後も十分協議しながら、気持ちとしてはできるだけ県内発注率を高めてまいりたいと考えているところでございます。


山本委員  なかなか難しいところもあると思いますが、ぜひお願いしたいと思います。
 最後に、1点質問したいと思います。
 オリンピックと本県経済の関係ですが、2020年夏季オリンピックの東京開催は本当におめでたい話だと思っています。
 一方で、シビアに見ていきますと、今後7年間は、人、物、金、さらに情報が、今まで以上に東京に一極集中していく流れができるのではないかという恐れを感じております。とは言いながら、この間は県内の中小企業、大企業も含めて、オリンピック関連で大いにもうけていただきたいというのも正直なところでございますが、すべからくオリンピックの恩恵にあずかれるわけでもありません。
 本県が、行政として、自治体として考えておかなければならないことは、そういった面や、あるいはオリンピックが終わった後、過去もあったように国内景気が失速していく場面ということも十分考えられるのではないかと思います。そういったとこに対して、今からしっかりと視点を持っておかなければならないと思います。そのことを最後に要望するとともに、そうした見方に対して、どのような考え方をお持ちなのか、また県として持っているのかということを部長にお聞きして、質問を終わりたいと思います。


伊勢野商工労働部長  2020年のオリンピックの開催まであと7年でございます。その経済効果につきましては、東京都庁では約3兆円、民間の経済研究所では150兆円という効果があるというように、少し幅がありますが、気持ちの上でも、実質的にも、効果があると思っております。東京から香川県は大分離れておりますが、ある程度のメリットはあるとは思っております。
 地域経済にとってプラス面とマイナス面の両面を私どもとすれば考えなければならないと思います。例えば、実質的・直接的な効果はなくても、その下請等で本県企業が入れるようなアドバイスなどができるのであれば、当然していかなければなりません。
 マイナス面では、委員がおっしゃったように、一極集中ということが懸念される中での香川県の活力をいかに増していくかということも考えていかなければならないと思っております。
 そうした中で、先ほど企業誘致で、年間450件の企業訪問をしていると言いましたが、商工労働部では月に400の企業を訪問させていただいております。それは企業誘致だけではなく、技術指導や販路開拓など、ただ単に技術的な話ではありません。
 オリンピック終了後の経済対策ということは、7年後のさらにその後ということですので、どのような経済になるかというのはなかなか難しいと思います。1964年の東京オリンピックのときは、その後不況の波が来たことは承知しております。先ほど申しましたように、月に約400社の企業を訪問しておりますので、県といたしましては、その景気動向に十分注意する意味でも、企業の動向にアンテナを高くして、その状況に応じた経済対策を考えてまいりたいと思います。


森委員  まず、最初に、観光資源の活用についてお聞きします。
 私自身もこれまで一般質問等でいろいろとお聞きしており、その中で、ずっと言わさせていただいていることが、県と関連市町との連携、あるいはそれぞれの観光資源同士の連携が、私自身が見る中で、少し弱いのではないかということです。当然それぞれの視点で考えると、それぞれに頑張っているのですが、香川県やはり小さな県ですから、それぞれを面で捉えていくことが大事ではないかと思います。そうなると、どうしても県が前面に出て、いろいろなアドバイスやコーディネートをする必要性が非常に高くなるのではないかと思います。
 今、香川をはじめ、四国4県で、四国八十八箇所を世界遺産にということでいろいろ取り組まれています。世界遺産に登録されますと、世界中から人が訪れますので、当然いろいろな効果が考えられます。今積極的に取り組んでおられますが、八十八箇所ですので点として考えると88あります。またそれをつなぐ道を考えると、本当に大きな面となります。
 この面を1つの資源として考える場合は、やはり香川県が前面に出て、積極的に支援・助言ができる体制が必要ではないかと思います。
 もう1点は、これもいろいろと言わせていただいておりますが、文化財保護については日本中でよく聞くのですが、これを観光資源の中心として捉えて、積極的に活用するとなりますと、全国的には、特定のところだけ力を入れられている状況があります。香川ではなかなかそれが見えてきません。私自身が見えていないだけなのかもわかりませんが、観光資源としての発信はやはり少し見えにくい気がします。そういう部分について県としての考え方や取り組み、また今後の展望などについてお聞かせいただきたいと思います。


岡観光交流局長  市町等々の連携の質問と、文化財活用の御質問ということで答弁させていただきます。
 まず、市町等との連携でございますが、本県にはいろいろな自然景観や歴史・文化・産業・食等、極めて広範な観光資源が潜在しております。こういったものを有効活用していくためには、当然市町だけでもだめですし、県だけでもだめです。市町、県、民間の業界、あるいは地域住民等々がそれぞれの役割を、責任を果たしながら連携していくということが非常に重要であろうと思っております。
 そういう意識のもとで、1つ具体的な例を申し上げますと、地域住民が主体となって、地域独自の資源を掘り起こし、磨き上げるという「まちづくり型観光」に非常に力を入れております。地域と連携しながら1つの「まち歩き」という形の観光商品をつくり、積極的に県でPRしているところでございます。それをつくる課程においては、専門家等々を県から派遣して、アドバイス等を行っているところでございます。
 また、市町等々が持っているいろいろな観光資源があるわけですが、これらのPRもそれぞれ個別に行ってはなかなか効果的に発信できませんので、県の観光協会や「わがかがわ観光推進協議会」など県内の連携組織を積極的に活用しながら、連携してPR等々に努めているところでございます。
 今後とも連携をさらに深め、県内のいろいろな観光資源をどんどん積極的に発信、活用してまいりたいと考えているところでございます。
 2つ目の、文化財を活用しての観光振興ということでございますが、最近はこの文化財が非常に注目される傾向にあるようでございます。「歴女」といわれる歴史に非常に興味のある女性の方がふえていますし、あるいは「お遍路ガール」ですとか、それから中には「仏像ガール」と言いまして、仏像めぐりをずっとしていくような方々も非常にふえており、文化財が従前以上に注目されているのではないかと思います。
 そういう中で、本県におきましても、先ほどのまち歩きの中でも、文化財をめぐるコースも積極的につくってきたところでございます。また、うどん県の観光モデルコースを設定し、その中にも文化財をかなり意識的に盛り込んでいるつもりでございます。
 また、県ホームページの「うどん県旅ネット」の中の観光スポットを紹介するサイトで、お城・城址や神社仏閣、遍路、重要文化財、天然記念物等々の文化財に関連した観光スポットを容易に検索できるようにしております。
 ただ、委員御指摘のとおり、現状ではそれらの具体的な紹介事例が少ないというのはございますので、そういったものにつきましては、もう少し充実をしてまいりたいと考えております。
 それ以外にも、来年が八十八箇所の開創1200年に当たりますことから、いろいろなお寺や関係団体等とも連携しながら、文化財の積極的な発信に努めてまいりたいと考えているところでございます。


森委員  今、お聞きしますと、いろいろな団体などと積極的な協議をしながら、活用されているということでした。また、市町や県、民間、地元ともいろいろとお話し合いをされているということですので、今まで以上に積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 ただ、私自身が今の中で少し気になるのは民間の部分です。民間にお願いすることはできるだろうと思うのですが、民間に対して指導や要請をするのは大変難しい状況だと思うのです。しかし現実には、そういうところまで積極的に踏み込まざるを得ない状況にもうきているのではないかと思います。
 そしてそれをやっていく中で、本当に今の陣容でいけるのかどうかという問題があります。もう少し積極的に取り組むための専門的知識を持った人の登用や育成が県として取り組まなくてはいけないことだと思うのですが、どういう状況なのかをお聞きします。
 今「歴女」や「遍路ガール」などお聞きしましたが、まさに現実に歴史ブームで、香川であれば、玉藻城はこれまでも取り上げられてきたのですが、丸亀城ですと、非常に石垣のきれいな城であるということは、マニアの中では当然広く知られていただろうと思います。今のこのブームの中で本当に観光客等がふえています。そういう中で、やはり丸亀市だけで対応するのではなくて、県としても何らかの対応ができればよいと思っております。
 よく似た例で、兵庫に天空の城と呼ばれる竹田城があります。これを観光資源として活用していく中で、1つ問題になるのが、人が余りにも多過ぎて、史跡としての傷みが目立ち出すということです。そうなりますと、単独の行政体ではなかなか援助ができませんので、やはり人を制限するという問題も出てきますので、そういうことが起こった場合には、積極的に県としても市町に支援をしていただきたいと思うところがありますので、ぜひお願いしたいと思います。
 また、ホームページの問題ですが、香川県に限ったことでないのですが、全国いろいろとホームページに観光スポットを紹介しておりますが、実際見てみると非常に不満足だという人が多分100%に近いと思うのです。
 それは、誰もが知っている情報は常に出ているのですが、その県なりその市町なりが独自に推し進めていきたい部分がなかなか出てこないのです。やはり行政ではそこまで吸い上げることができていないのではないかと思います。そういうところについては、先ほど言った、それに対応する人、いわゆるマンパワーの問題が出てくると思いますので、その部分についてお考えがありましたらよろしくお願いします。


岡観光交流局長  まず、民間の方々への指導等の問題でございますが、先ほど申しました、「まち歩き」に関しては、県で専門家によるアドバイスや研修会等を開催して、民間の観光事業に取り組まれる方、あるいはまち歩き等に取り組まれる方を対象に、いろいろなアドバイス等をさせていただいているところでございます。それ以外につきましても、いろいろな観光協会等と連携し、さまざまな専門家の方を招聘して、研修会でございますとか、親切に観光客を迎えましょうといった接遇の研修等々にも取り組んでいるところでございます。
 ただ、今のレベルが十分かどうかと言われますと、やはり多少心もとない部分もあろうかと思いますので、もう少し積極的にやれるよう考えてまいりたいと思います。
 それから、竹田城の話が出てきましたが、人が多過ぎて傷みが目立つということでございます。そういった問題が例えば丸亀城も、最近比較的お客さんが、いっときに比べてふえているそうでございます。幸いにも今のところは観光客が来ることによって傷みが目立つという話は聞いておりませんが、いずれにいたしましても、文化財を観光資源として活用してまいる場合は、そういった問題が常について回る問題でございますので、文化財を担当しております文化振興課や教育委員会等とも十分連携しながら、どのように対応していくべきか検討してまいりたいと思います。
 最後のホームページの問題ですが、非常に有名なものは取り上げているが、たくさんある陰に隠れたいいものがほとんど取り上げられていないのではないかという御趣旨かと思います。県では、先ほど御説明いたしましたホームページでは、一応基本的なフォーマット等をこちらでつくり、その中に、各市町で、それぞれの視点で情報を入れていただくことで、より広い範囲の視点で、よりいいものをアップしてもらおうという考え方でやっています。現実は、なかなか市町に十分説明が行き届いていないせいかもしれませんが、市町によってかなりの内容の濃淡がございます。琴平町では相当細かく情報を入れていただいているのですが、ほかの市町では、ほとんど情報がないようなところもございます。
 そういった状況でございますので、もう一度ホームページの趣旨を市町に十分説明して、できるだけ充実できるよう努力してまいりたいと思います。
 もちろん、人の問題もございますが、1人の人間が県内くまなく歩いていいものを探すということは現実問題としておぼつきませんので、やはり市町の視点で、できるだけいいものをアップしていただきたいと考えているところでございます。


森委員  今の話の中で、いろいろ積極的に取り組んでいただけるというお話もありましたので、ぜひお願いしたいと思います。五色台に「瀬戸内海歴史民俗資料館」がありますが、そこの屋上から見る瀬戸内の風景って非常にいいのです。ただ、そのことはホームページのどこにもないのです。そういう意味で、なかなか全体を見るというのは本当に難しいですし、人によって視点もまた違いますから、ぜひそういうところを認識していただいて、積極的なマンパワーの活用について御努力をお願いしたいと思っております。
 2点目ですが、就労支援の関係についてです。
 今、UJIターン促進事業やUJIターン産業人材確保支援事業などいろいろと取り組まれていることは承知していますが、具体的に今の状況や結果がどうなっているのか、公表もされているのではないかとは思うのですが、一般県民の方にとっては、なかなか見えていないという状況があります。
 本来であれば、多くの方がこれを確認し、積極的に参加していただければ、香川県にとって本当にいい状況がいろいろと生まれるのではないかと思うのです。今の現状ですとか、実際に対策をどのようにすればいいのか、そういう1歩踏み込んだお考えや対策がありましたら、現状の報告と兼ねてお聞かせ願いたいと思います。


河井労働政策課長  森委員のUJIターン促進事業、産業人材促進支援事業についての御質問にお答えします。
 本年春の県内の高校の卒業生の進学率は約50%で、人数で申しますと、約4,500人の方が大学などに進学しており、そのうちの8割強の約3,700名の方は県外の大学等に進学されております。大学進学時に多くの若者が県外に出て行っているという状況であります。
 県といたしましては、県出身学生の県内就職を促進し、県経済の持続的な発展を図るためには、こうした学生を対象に、県内企業の情報提供に努め、関心を高めてもらうことが非常に大切だと考え、さまざまな取り組みをしてきているところであります。
 また、学生に限らず、県外在住の社会人の方につきましても、本県の暮らしやすさや県内企業の魅力を伝えながらUJIターンを進めていきたいと考え、「UJIターン促進事業」として県庁にある「香川県就職サポートセンター」において、県内就職に関する相談に応じたり、あるいは県内企業の情報発信などを行っております。また、東京や大阪の大学との連携により、合同就職説明会などを行う「UJIターン産業人材確保支援事業」に取り組むこととしております。
 その内容ですが、まず「UJIターン促進事業」についてでございます。
 これは、本庁舎の1階に設置してあります「香川県就職サポートセンター」におきまして、人材採用を仲介いたしますコーディネーターを設置し、いわゆるマッチングを強化しております。こうした取り組みによって、県内在住者も含んだ求職登録者数は、平成23年度は725名でございましたが、平成24年度は1,145名となっています。
 また、就職まで至った方の数ですが、センターへの情報提供を含めて、平成23年度の15件から平成24年度の138件に増加してございます。
 また、こうしたサポートセンターの取り組みにつきましては、県内だけに限らず、東京と大阪にサテライトオフィスを設けており、就職についてのセミナーの開催やUターン就職の相談などに応じております。平成24年度には、東京と大阪を合わせ5回のセミナーを開催し、63名の方が参加しました。
 また、就職関連情報の積極的な提供につきましてはインターネットシステムを活用しております。県外にお住まいの学生や社会人の方々へ、県内企業の情報などを「jobナビかがわplus」で提供しています。こちらのほうにも、本年8月の現在時点で、学生約1,600名、社会人約1,300名が登録しております。
 また、県外に進学した学生に、情報をよりストレートに伝えるために、県外大学の就職支援担当課との連携を強化し、昨年10月からは、県出身学生が多く在学しております関西圏の大学に声がけし、現時点で5つの大学と就職支援協定を結び、大学の担当者の協力を得て、県内の情報を直接、それぞれの大学の県出身学生にお伝えいただくようにお願いしております。
 また、東京事務所や大阪事務所、労働政策課の職員が、大学の就職部などを訪ねて、さまざまな相談に応じ、あるいは情報提供を行っており、大学から学生へいろいろと助言などをお願いするという取り組みを行っております。
 また、学生本人に対する直接的なサポートといたしましては、夏休みの時期を利用して、就職活動本番を迎える3年生を中心に、県内企業の企業見学会やインターンシップの仲介も行っております。
 平成24年度に行った企業見学会に参加いただいた41人のうち、平成25年3月に大学を卒業し、その4月に就職を迎える方々が34名おりました。その方々にアンケート調査をお願いしましたところ、18名の方から御回答をいただき、そのうち12名の方が県内に就職している状況です。
 これらのほか、東京や大阪での求職相談会やUターンガイダンス、保護者のための説明会など、さまざまな取り組みを行っているところでございます。
 もう1つの事業の「UJIターン産業人材確保支援事業」につきましては、今年度初めての取り組みといたしまして、県内外の大学と県内企業との情報交換会を9月2日に行いました。大学26校と企業28社の参加をいただき、活発な情報交換を賜ったと思います。
 それを受けて、翌3日には、希望のあった9大学の方が県内企業4社を訪問し、県内企業の状況について理解を深めていただくという取り組みも行ったところでございます。
 UJIターンの促進についての成果につきましては、今、申し上げたようなことでございますが、今後とも取り組みの周知に努め、また成果についても適切に把握して、有効な対策をとっていきたいと考えてございます。


森委員  今、いろいろ聞かさせていただいて、努力されているということはよくわかるのですが、私自身が最近就職について聞いた話で少し思うとこがあります。
 高校、大学ともそうですが、就職担当の教員や専門員は実際それぞれ努力されているのだとは思いますが、一般教員が自分のクラスの子供が、こういう会社があるんだけど受けたいという話を聞いたときに、すぐに答えが出ないのです。その理由の1つが、なかなかそこまで手が回らなくて、就職担当でないため募集が来た企業の詳細についてわからないということです。今、言った事業はそれとしてやっていただく必要がありますが、就職するときには、いろいろと細かな部分があると思いますので、ぜひやっていただきたいと思うのです。
 現実に県や市町が就職に対して、こういうことをしなければいけないという時代が来ているわけです。本来であれば、それぞれの教育機関やハローワークが対応すればよく、それができた時代が過去にはあったと思いますが、今はやはり県や市町がそこまで努力しなければ、若者の就職支援ができないという状況です。就職するに当たって、学校が一丸となって対応するためには、県として特に、これは教育委員会の関係もあろうとは思いますが、商工労働部の就職支援の関係から、そういう部分にも発信が必要ではないかと思います。
 また、いろいろな話を聞く中で、特定の分野の就職支援が非常に難しいという事実があります。これは特に私自身が思っているのは水産業です。たまにテレビで東京など都会に勤めている人が山陰のほうで漁師になるという話を聞きますが、なかなか香川県ではそういうことを聞きません。これは商工労働部関係ではないのかもしれませんが、就職支援という部分で考えると、やはり関係するのではないかと思うので、そのあたりについて、どういうお考えがあるのかお聞かせ願いたいと思います。


伊勢野商工労働部長  まず、企業側と就職を希望する方とのマッチングが大事だと商工労働部では考えており、その仲介等をするところが学校である場合があろうかと思います。そこに就職指導の先生がいらっしゃるということだと思っております。
 そういう実態につきまして、ほかの担当先生が知らないということは、私も今、初めて聞いたので、教育委員会とも連携をさらに強め、いかに企業の実態を深めていくか、検討させていただきたいと思っております。
 また、水産業のお話ですが、先ほど説明しました就職サポートセンターに、いろいろな方にお越しいただければと思っております。まだ説明が足らないかもしれないのですが、水産をやりたいとか、こういう人を求めているというようなお話はサポートセンターにはいただいていないというのが今の実態でございます。
 また、「香川県移住フェア」を東京で、年6回から7回、政策部と共同で開催していますが、香川県の水産をやりたいというようなお話もいただいていません。お越しいただきましたら、当然、関係部局や関係会社への案内や情報提供はさせていただこうと思っております。
 また、農林水産部では、後継者対策として、水産業振興という観点から、さまざまな就労支援を独自で行っておりますので、農林水産部とも連携して就職支援をしてまいりたいと思っております。


森委員  県として、高校の関係については教員が自分の担当でないから、その就職については関係ないというのではなくて、最低限教員全てがこの子供たちの就職について何らかの支援ができるような対策が必要だと思いますので、ぜひ教育委員会と連携をしていただきたいと思っております。また、サポートセンターに具体的な話がないということですが、実際は農林水産部の関係だと思うのですが、やはり水産業の現実に魅力を感じない状況があるのではないかと思います。当然農林水産部でいろいろ対応しなければならないと思うのですが、就労支援の立場から、やはり商工労働部からもいろいろな情報発信や、また連携できるような体制を十分つくっていただければと思っておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。


大山委員長  暫時休憩いたします。
 午後は、1時から再開いたします。
 (午前11時59分 休憩)
 (午後 1時06分 再開)


大山委員長  再開をいたします。
 質疑、質問を続行いたします。


高木委員  それでは、質問させていただきます。
 大きな1点目は、香川県産業成長戦略の重点プロジェクトナンバー5、『世界に発信「アートの香川」』について質問させていただきます。
 その戦略には、『「アート県」ブランドを確立するため、アート・文化資源の充実と、積極的な情報発信による「アート県」としての地域イメージの定着化、そして、具体的な誘客につなげるためのターゲットを絞った誘客活動を行い、観光産業の活性化を図る』とあります。その施策、手法として、1番に映像、メディアによる認知度の向上があります。
 質問の第1点目は、具体的にどのような手法で、映像、メディアによる認知度の向上を図るとされているのかお聞かせください。
 2点目ですが、本県では今まで、「男はつらいよ 寅次郎の縁談」を多度津町高見島で、「釣りバカ日誌」の第1号作品を高松市女木島で、「世界の中心で愛を叫ぶ」を高松市庵治町で、「二十四の瞳」を小豆島で、「喜びも悲しみも幾歳月」を高松市男木島で、「機関車先生」を三豊市志々島でと、全国上映の映画のロケ地としてこれらの実績があります。庵治町と志々島以外は、瀬戸内国際芸術祭の会場となっています。
 私は、瀬戸内国際芸術祭の開催中はもちろんのこと、瀬戸内国際芸術祭が開催されていない時期こそ、今、申し上げました島エリアを生かすべきだと考えます。とりわけ「世界の中心で愛を叫ぶ」のロケ地である庵治町には、純愛の聖地として「庵治観光交流館」が整備されていますし、男木島灯台へ行きますと、その灯台の真ん前を本線航路の大型船舶が通って、そのエンジン音が聞こえたり、排ガスのにおいまでにおってきます。その灯台は、世界一の品質と言われている花崗岩の庵治石でつくられています。今、地場産業活性化に取り組もうとしていますが、地場産品が活用されていることを、もう少しそのすばらしさを発信の仕方によって、香川の活性化に生かせるのではないかと私は考えます。
 そこで、質問でございますが、撮影地の男木島灯台などを、入り込み客増等や地場産業活性化に生かすべきだと考えますが、そのお考えについて、お聞かせください。


岡観光交流局長  初めに、アートによる観光産業の活性化ということで、産業成長戦略上のテーマをどのような手法で展開していくかということでございます。
 県におきましては、平成23年度より、インターネットや交通広告を活用した情報発信事業として、「うどん県。それだけじゃない香川県」プロジェクトを実施しているところであり、要潤氏を初め本県出身のタレントの協力により、インパクトのある映像や画像を、県のウエブサイトの特設サイトや交通広告、マスコミへ情報提供することで、テレビや雑誌でも取り上げていただけるよう、情報発信をしているところでございます。
 本年度は、世界的な演出家の宮本亜門氏にも、アートの香川を特にPRしていただくために、登場いただいているところでございます。
 一方、フィルムコミッションとしてもいろいろな展開をしております。映画やテレビなどのヒットによりますPR効果も非常に大きいものがありますので、フィルムコミッション活動として、県の観光協会と連携しながら、ロケを積極的に誘致支援するような活動を展開しているところでございます。
 このような手法により、直接・間接的にさまざまな手法で、映像メディアによる香川のPRを行っているところであり、今後とも積極的にそれらの事業を実施してまいりたいと考えているところでございます。
 2つ目の、映画のロケ地などを入り込み客増に生かせないかというお話でございます。先ほど御説明しました香川フィルムコミッションでは、「うどん県旅ネット」の中で、これまでいろいろな映画が香川県を舞台に撮られておりますが、そういった場所を紹介するとともに、ロケに適した場所などのロケ地情報も掲載しているところでございます。
 この中で、さきに申しました、場所を紹介するという部分では、高見島、女木島、庵治町、小豆島、男木島、志々島などにつきましても、紹介しているところであり、委員御指摘の男木島灯台につきましては、海のロマンが漂う観光スポットということで紹介させていただいているところでございます。
 また、非常に大ヒットとなりました「世界の中心で愛を叫ぶ」でございますとか、小豆島が舞台の「八日目の蝉」などにおきましては、映画の公開時に、ロケ地マップを作成し、単なるロケ地紹介だけでなく、観光地や県産品、地場産品等のPRにも努めたところでございます。
 また、これはちょっと余談かもしれませんが、現在ロケ支援をしておりますフジテレビの月9ドラマ、これは10月14日から放送開始になりますが、「海の上の診療所」という連続ドラマは瀬戸内海の島々が舞台となっており、松田翔太さんや武井咲さん等の人気俳優が主演していることもあり、大きな話題になるのではないかと期待しております。この辺もぜひともいろいろと観光的な視点でPRしてまいりたいと考えているところでございます。
 今後とも、映画などのロケ地につきましては、大きな観光資源と考えておりますので、映画の誘致に積極的に取り組むとともに、そうした場所の魅力も発信してまいりたいと考えているところでございます。


高木委員  再質問ですが、大切なことは、全国に公開される映像にすることが必要だと思うのです。そういう中で、取り組むべきことは、本県なり瀬戸内海が題材となっているであろう小説が専門家に言わせればいろいろあるらしいのです。そういったものを、私自身は、原作の発掘を含めてすべきではないだろうかと思います。それとともに、そういう所轄官庁へ、トップセールスを含めた、積極的な取り組みをすることが大切だと思うのです。
 例えば今、高松城は天守閣の復元をしようとしていますが、歴史的に見てドラマとして一番おもしろいと思いますのは、私は「弥千代姫」だと思うのです。私も数年前に知ったのですが、井伊直弼の娘であり、13歳で高松藩に嫁ぎ、たしか井伊直弼が死んだので17歳で帰って、再度27歳のときに復縁し、子供はたしか5人か7人いたらしいのです。香川県立ミュージアムにはそのときの「おこし入れ」というすごいものが来ています。彦根城博物館の館長も、その末裔がなられています。
 そういうところを、今、申し上げたように売り込めば、私はもっともっと香川県も生かすべきところがあるのではないかと思います。
 そういうことで、再度質問ですが、今、申し上げましたように、題材となっている原作の発掘とか、それからトップセールスを積極的に取り組むことについての御所見をお聞かせください。


岡観光交流局長  原作の発掘ということでございますが、御指摘のように、香川県にも菊池寛や壺井栄、それから中河与一など非常に有名な作家が多々おいでます。調べてみますと、菊池寛の映画は、戦前から戦後にかけて90とか80ぐらいの本数が映画化されているそうで、改めて相当な素材があるのだと思った次第でございます。
 そういった映画を再度リメイクすることも当然ありますし、委員御指摘のように、まだまだ埋もれている原作を幾つも発掘するということもございます。視点を変えれば、作家に香川を舞台とした小説など、いろいろなものを書いていただくということもあろうかと思います。
 いずれにいたしましても、そういったドラマがヒットすれば、県の知名度アップですとか、観光的な意味も非常に大きくなってまいりますので、そういうところにつきましては、できるだけ発掘しながら情報発信していきたいと考えているところでございます。
 また、トップセールスの話でございますが、今、NHKの朝の連続テレビドラマにつきまして、県の観光協会と連携しながら、知事にも何度かNHKに足を運んでいただきました。そういう中で、まだ具体的な成果は見えてはおりませんが、かなり県の熱意は伝えられたのではないかと考えており、今後も、NHKだけに限らず、具体的な話があれば、あるいはなくても、知事をトップにいろいろな働きかけをしてまいりたいと考えております。


高木委員  今、答弁いただいたことを本当に一つ一つ実りあるものとして、本県の発展に頑張っていただきたいと思います。
 次の質問ですが、台湾での誘客活動について質問させていただきます。
 ことしの3月、四国で初めて、台湾への定期路線として、高松・台北線が就航しました。これまでのところ、搭乗率は約80%で、利用者も好調に推移してると思います。現在週2便ですが、できるだけ早い時期に週4便化、あるいは近い将来はデイリー運航として、この路線が安定的に運航されることが重要であると思います。そのためには一定以上の搭乗率を確保すること、すなわち継続的に観光客を呼び込んでいく必要があると思います。継続して観光客を呼び込むには、本県の知名度の向上が欠かせませんし、プロモーション活動や相互交流の拡大が必要だと思います。
 この夏、現地の讃岐うどん店とタイアップしたキャンペーンなども行うということでありますが、このような活動は今後とも継続して行うことが必要であると思います。7月には本委員会としても、台湾観光協会やチャイナエアライン台北支店を訪問し、今後のプロモーション活動や相互交流への協力も依頼してきたところでございます。
 そこで、質問でございますが、県として、今後どのように取り組むのか、そのお考えについてお聞かせください。


岡観光交流局長  台湾からの観光客につきましては、高松・台北線が就航して非常に多くなっておりますが、飛行機の便で見ますと、1便当たり平均大体60から70名程度が乗っておられて、利用率は今年度76.7%ということで、かなり高い水準で推移しておりますので、もう一踏ん張りすれば、週2便から4便というのが見えてくるのではないかと期待しているところでございます。
 そういう状況の中で、継続して台湾からの観光客を誘致してまいりますためには、本県の認知度の向上が喫緊の課題であることは御指摘のとおりでございます。
 今年度は、これまで瀬戸内国際芸術祭に関して、台湾の3つの大学でPR活動を実施したほか、台北市内でマスコミ等を対象に説明会を開催しました。また、7月中旬から8月末にかけましては、讃岐うどんをテーマに、現地の讃岐うどん店とタイアップした観光キャンペーンを展開するなど、さまざまなプロモーション活動を実施してきたところでございます。
 こうした中、先般、本委員会が台湾の現地視察を行っていただき、台湾の観光協会に協力を依頼いただきましたおかげで、その後、先方といろいろ話を進め、秋のキャンペーンにつきましては、台湾観光協会の御協力もいただきながら、引き続き讃岐うどんをテーマにした、メディアを活用したキャンペーンを実施する方向で、現在、準備を進めているところでございます。非常に御支援いただき、厚くお礼を申し上げたいと思います。
 また、相互交流につきましても、今回の芸術祭に、小豆島で、ワン・ウェンチーさんという、竹の作品をつくっていただいた方がおいでるのですが、その方の台湾での作品を訪ねようという県の観光協会の企画もあり、そういう形での交流をやられるということでございます。
 今後とも、我々といたしましては、本委員会の御協力もいただきながら、また県観光協会とも連携しながら、積極的に台湾でのプロモーション活動を展開してまいりたいと考えているところでございます。


高木委員  近隣諸国の中国、韓国、台湾のうち、台湾は本当に親日国でありますので、ぜひ今、局長がおっしゃられたことをどんどん取り組んでいただきたいと思います。それと、私の基本的な考え方ですが、台湾には、日本人はほとんど知りませんが、香川県と観光パートナー協定を結んだ石川県出身の八田與一がつくった「鳥山頭ダム」があります。私もこの7月の委員会と、その前にも私的に行きました。台湾の人も感謝していただいている先人を私たちも知れば誇りを持てると思いますので、こういうところも、ぜひ1人でも多くの香川県人に知らせるように頑張っていただきたいと思います。
 次に要望です。瀬戸内国際芸術祭が今、非常に大成功していると思います。私は最近知ったのですが、これをより発展、繁栄さすために、カナダのバンクーバー沖にソルトスプリング島という島があります。これは自然とアートが調和している究極の癒やしの島で、人口約1万人の島に、年間40万から50万人もの観光客が訪れています。
 すばらしい自然環境で、芸術家たちが世界各国から移り住んで、芸術家にとっては楽園とのことであります。夏には、毎週土曜日にサタデーマーケットが開かれます。マーケットは日本の市場的なものではなく、欧風のいろいろな店が並びます。それから芸術家たちのスタジオが結構あります。30以上のスタジオがあって、海岸に面していたり、森の中にあったり、周囲の島々が展望できる高台にあったりして、それが年中公開されているので、スタジオをツアーで見に来たりしているようです。
 また、グルメレストランも多く、ハイキングやカヤックも盛んで、最近ではサイクリングにも力を入れているようです。私はこれを知り、インターネット等で調べると、まさに瀬戸内海とサンポート、屋島を舞台にした瀬戸内国際芸術祭と非常によく似ておりました。
 そういうことで、この瀬戸内国際芸術祭のにぎわいは、それぞれの島の特色を生かした地域の継続的活性化に生かせると思いますので、ぜひこのバンクーバー沖のソルトスプリング島の特色等、今、なされてることを調査研究して、生かせるところは芸術祭に生かして、芸術祭のより一層の発展につなげていただきたい。
 もう一つの要望は、高松・台北線は、さまざまな関係者の長年の努力のおかげでようやく開設された貴重な路線です。ところが最近、地域間競争もますます激しくなっております。私自身としましても、経済委員会の一員として、全面的に協力すべきと考えておりますので、引き続きしっかりと取り組んでいただきたい。
 それとともに、午前の伊勢野部長の答弁を聞いておりましたら、県では年間450社の企業を訪問しているということです。商工労働部では月400社の企業を訪問しているということで、本当に御苦労さまでございます。
 その中で、私自身が知っている企業も結構あるのですが、積極的に訪問しているところと、優良であるにもかかわらず、まだ来たことがないという企業もあります。ぜひより調査されて、本当に香川で頑張り、東京で頑張っている企業もありますので、そういうところも網羅なく訪問いただいて、今後ますますの本県の発展のために頑張っていただきたい。そのことをお願いして、質問を終わらせていただきます。


樫委員  3点お尋ねしたいと思います。
 まず初めに、消費税の増税についてであります。
 安倍内閣は、来年4月から、消費税増税で8%実施に踏み切ろうという動きになっております。世論調査を見てみますと、中止すべき、先送りすべきという意見が7割から8割と圧倒的な状況になっており、内閣官房参与からも反対する意見も出ています。
 内閣官房参与でエール大学名誉教授の浜田宏一氏は、アベノミクスに消費税増税は障害になると言っていますし、同じく内閣官房参与で静岡県立大学の教授本田悦朗氏は、成長率は政策的に引き上げられたもの、消費税を上げると実質所得が下がり、マイナス効果が大きく出るという指摘もされています。
 こうしたことがあったためか、安倍首相が5兆円の経済対策を行うことを打ち出しました。これは、消費税増税が景気悪化を引き起こす、また所得税や法人税が減収になるということを首相自身が認めたということになるのではないかと思うのですが、この点はどうでしょうか。
 それから、もう1点は、そもそも消費税増税は、財政再建と社会保障の拡充が口実でした。消費税の税収を景気対策に使うということであれば、今まで国民に言ってきたことは成り立たなくなると思うのですが、この2点について、商工労働部長はどのように認識されておられますか。


伊勢野商工労働部長  国全体の話に私が答弁してもいいのかと思うところがあるのですが、政府が消費税増税にあわせて総事業費で5兆円規模の経済対策を検討してるということは承知しております。この経済対策は、前回消費税が3%から5%に上がった1997年のときに、確か消費低迷とか経済停滞ということがありました。その経験を踏まえて、消費税増税に当たって、今好転している景気の腰折れを防ぐ目的で検討しているのでないかと私としては承知しております。
 また、初めの消費税の目的とちょっと違うのではないかということですが、今の消費税の目的であります社会保障と税の一体改革関連法で定められました、この消費税の引き上げにつきましては、知事が代表質問でも答弁させていただきましたとおり、現在の国や地方の危機的な財政状況、それから社会保障の充実、安定的なその財源確保という観点から避けられない。ただ、その経済対策をやるのは、円滑な導入を図るためというように理解しているところでございます。


樫委員  だから、消費税増税になれば8兆円の消費税が入ってくるのでしょう。そのうちの5兆円を経済対策に回しましょうということを言っているわけです。消費税は今、部長がおっしゃったとおり、高齢社会になって、社会保障と税の一体改革関連をやるにはもう消費税を増税せざるを得ない、社会保障制度を持続可能としていくためにはもう猶予はないと知事は代表質問で答えたのですよね。それは私も承知しています。
 そうであれば、それは社会福祉、社会保障に回すというのが理屈だったわけでしょう。それを経済対策に回すというのであれば、最初と話が違うということになるのではないのですか。この点、私ははっきりしていると思うのですが、どうなのですか。


伊勢野商工労働部長  消費税の増税につきましては、効果としては8兆円ということですが、まだ結論が出ているわけではなく、これから毎年の話でございます。円滑な導入を図る経済対策につきましては、いっときのものと理解しております。


樫委員  この議論はもうやめておきますが、5兆円の経済対策の中身が出ています。住民税非課税世帯約2,400万人に1人1万円、年金受給者などには1万5,000円の現金給付で3,000億円給付、大企業は1兆数千億円の法人税の減税を実施する内容になっています。
 この設備投資した分を減税するとか、震災復興のための税率上乗せを前倒しして廃止するということを言っていますが、法人税減税で恩恵を受けるのは誰ですか。大企業だけではないのでしょうか。庶民に3,000億円であめをなめさせて、消費税増税で8兆円のお金を国民から吸い上げる。そして、大企業には5兆円をばらまき法人税まで下げてやる。
 こういうことは、もう本当にやらずぶったくりというか、大企業優遇のきわみではないかと私は思うのですが、伊勢野部長はどういうふうにお考えですか。


伊勢野商工労働部長  法人税の減税につきましては、収益を上げている法人に等しく適用されるもので、大企業だけが対象になったものではないと理解しております。


樫委員  そういうふうに部長はおっしゃるのですが、今、日本の企業の7割は赤字企業で、法人税を払っていないでしょう。巨額の設備投資ができるというのはどこですか。赤字企業はできないでしょう。
 そうすると、結局設備投資をして、減税を受けるのは大きな企業しかできないじゃないですか。だから、私は5兆円をばらまいて法人税まで引き下げるというのは、大企業優遇のきわみでないかと言っているのです。中小企業に何の恩恵もないでしょう。どうなのですか。


伊勢野商工労働部長  中小企業につきましても、経済対策の中で、設備投資に対する支援制度の補助制度も検討されているように伺っております。
 また、人件費をふやした企業への優遇施策の拡充も検討されているというように聞いております。また、政府から経済界に対して、雇用の拡大や賃金の要請なども行っており、循環できる経済を目指していると理解しております。


樫委員  これももうこれ以上議論しませんが、赤字企業は設備投資なんかできるはずないです。やはり大きい企業でないとできませんので、法人税の減税にはなっていかないわけです。この点ははっきりしています。
 今、部長も最後に言われましたように、経済の循環ということですが、安倍首相もそういうふうに言うのです。大企業がもうかれば、雇用や賃金も改善して消費もふえる、好循環が実現すると言っているのですが、先ほど伊勢野部長もお認めになったとおり、1997年、消費税が3%から5%になったときに、9兆円の負担増で家計の底が抜けて、日本経済は長期にわたるデフレ不況に陥いりました。そういう状況の中で、国民の所得は減り続けて、労働者の平均年収は1997年と現在と比べて70万円も減少しています。その一方で、大企業は、非正規雇用の拡大などでもうけをふやして、260兆円もの内部留保があります。
 だから、日本の経済構造が、富める者はどんどん富んでいき、もう本当に落ち込んでいく人はどんどん底のほうまで落ち込んでいくという、経済の二極化がずっと進んできていると思うのです。
 そういう点で、8割の大企業では、内部留保の1%を使うだけで、月1万円の賃上げが可能です。消費税の増税や大企業減税はやめて、大企業にはため込んだ利益を賃上げや雇用などに回させることが日本経済の立て直しになると私は思うのですが、この点はいかがでしょうか。


伊勢野商工労働部長  経済というものは生き物であります。またグローバル化が進んでいる中で、例えば電機メーカーであれば韓国や中国の企業と競争しなければなりません。そういう使命を、国を代表する企業としての役割も担っているわけでございます。
 経済というのは、いかに回していくかということが大事であります。今までのデフレが、使用者側も労働者側もどんどん賃金を下げる方向でございました。それを180度転換するのが、今、取り組もうとしていることでございますので、政府も日本をいかにすればよくなるのかを真剣に考えた上での今回の取り組みと理解しております。


樫委員  1997年の3%から5%になったときの二の舞になれば困るわけです。大企業は、内部留保をしっかり持っていますので、そういうものを国民に還元させ、給料の賃上げをすることが私は大事だと思うのです。
 今月6日に閉幕したG20でも、回復を失速させ得る施策を回避することが緊急に必要だと指摘されているわけです。だから、そういう点で言うと、4月からの消費税増税はやめたほうがいい、やめるべきだと思います。やめることが世界経済に貢献する道に私はなると思うのですが、この点はどうでしょうか。


伊勢野商工労働部長  消費税の増税につきましては、各種経済指標や先般実施されました集中点検会合での議論を踏まえて、安倍総理が最終的に判断されるものと理解しております。


樫委員  香川の地域経済をしっかりと底上げしていくという観点で、伊勢野部長、頑張ってください。やはり私はこういう状況をきちんと認識しておくことが大事だという意味で、質問をさせてもらいました。
 2点目は、最低賃金についてお尋ねをいたします。
 今年度の最低賃金は、全国加重平均で764円で、前年比15円アップ、本県では686円で、12円のアップにとどまっています。安倍政権は6月に決定した成長戦略に、最低賃金の引き上げに努めると書き込み、参議院議員選挙の最中にも、安倍首相みずからが最低賃金引き上げを口にしました。それにもかかわらず、従来の枠を超えるものになりませんでした。これは国民の賃上げによる貧困の打開や、デフレ不況脱却の期待を裏切るものだと言わなければならないと思います。
 これでは、円安などによる生活必需品のガソリンや電気料金などが値上がりする中で、最低賃金が実質的に下がるということになってしまうのではないでしょうか。最低賃金が上がったといっても2%弱のアップです。現実には物価がどんどん上がっているので、実質的に賃金が下がるという状況だと思います。
 もう1点は、本県の最低賃金686円では、1日8時間、週5日働いて、月額が10万9,760円です。年収で131万7,120円にしかなりません。ワーキングプアの境目とされているのが年収200万円ですので、ほど遠い状況なのです。こういうことで、まともな生活ができると思いますか、どうですか。


伊勢野商工労働部長  最低賃金制度につきましては、賃金の最低額を保障することにより、労働者の生活の安定や労働力の質的向上、及び事業の自主的な競争を確保しようとするものでございます。
 その決め方といたしましては、地域の賃金の実態調査結果を参考にしながら、労働者の生活費や通常の事業の賃金支払い能力等を加味して、労働者、使用者、公益代表からなります審議会の中で決まっていくものでございます。
 今、最低賃金の原則的なお話をさせていただいたわけですが、そういう中で議論され、今回の額が決められたものと理解しております。


樫委員  そういう決め方なのですが、私は最低賃金は政治の責任で引き上げるべきだと思うのです。『新成長戦略~「元気な日本」復活のシナリオ~』を見ますと、「最低賃金について、できる限り早期に全国最低800円を確保し、景気状況に配慮しつつ、全国平均1,000円を目指す」とはっきり書いているのです。こういうことをうたっておきながら、選挙が終われば15円のアップに終わっているということが問題ではないかって言っているのです。
 その点、部長、どうなのですか。総合的な判断で決まったとか、学識経験者が決めたとか、そんなことじゃないでしょう。政府は早期に800円にする、1,000円にするということを国民に約束しているじゃないですか。


伊勢野商工労働部長  先ほど申しましたように、最低賃金につきましては労働者、使用者、それから公益代表から成る審議会で定めるものでございます。それを受けて、労働局長が最終的には決定いたしますが、客観的な立場で決める手法だと理解しております。


樫委員  そういうことであれば政治は要らないのです。審議会で客観的に決めるということですが、その委員を誰が選出しているのですか。政府がしているのでしょう。だから政治の責任なのです。
 今、アジアでは、タイでは最低賃金を40%引き上げ、インドネシアでは最低賃金を44%引き上げ、ベトナムでは外資系企業の最低賃金を2倍にせよという動きがあって、東南アジアで賃上げの波が起きていると日本経済新聞で報道されているのですが、これは部長、どう思いますか。
 こういう賃金を引き上げることが経済の好循環をつくっていくと言っているのです。現実に東南アジアでそういう動きが起きているのです。内需拡大というか国民が購買力を高めていくのは賃上げなのです。それをやらなければ景気はよくならないのです。だから、こういう動きが各国で起きているのです。
 日本もぼおんと最低賃金を上げないといけないでしょう。私はそう思うのです。こういう動きが起きていることを踏まえてどう思いますか。


伊勢野商工労働部長  内需拡大という点では、各消費をふやし、そのために賃金をアップすると、首相も経済界に対して、賃金アップを要請しているところだと思っております。
 ただ、生活水準が、今の日本と東南アジアでは若干違うと思います。また、インドでは最近、最低賃金を上げたことによって、これは大分大幅なアップをしたのですが、それによって企業の倒産が相次いだという事案もございます。
 各国によって、その状況の中で、一番いい施策を選んでいくということが大事だと思います。


樫委員  それは、インドでは政府が金を出さないからなのです。アメリカでは、全米1,000社の社長、重役、中小企業経営者が、最低賃金の引き上げが地域経済を押し上げると、最低賃金引き上げを指示する声明を発表しています。最低賃金引き上げのための中小企業支援でも、アメリカは5年間で8,800億円、フランスは3年間で2兆2,800億円の予算が使われています。ところが日本では、3年間でたったの111億円。桁違いに日本はおくれているわけです。
 中小企業は企業数で99%を占めており、働く人の3人に2人が雇用されています。大企業による下請単価の引き下げで中小企業は痛めつけられて、国の金融支援などでも不当に差別されております。最低賃金の大幅引き上げに金融財政面での特別な国の中小企業支援が私は必要だと思いますが、いかがでしょうか。


伊勢野商工労働部長  今、安倍首相みずからが経済成長とともに賃金が上昇していく好循環の実現に取り組もうとしております。今までデフレの悪循環が続いていたのを一気に逆転するよう、今回の取り組みをされていると理解しております。


樫委員  私は手厚い中小企業支援とセットで最低賃金を引き上げることが、経済の好循環をつくっていく上では非常に重要だと思います。
 そういうことで、県として、私は国に対して最低賃金を大幅に引き上げよという申し入れをしていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。


伊勢野商工労働部長  中小企業対策につきましては、先般の代表質問でも知事が答弁いたしましたように、資金面、技術面、営業面など総合的にきめ細かく支援を実施しているとこでございます。
 引き続き、県として国、市町とも連携しながら、地域経済の活性化に向けた取り組みを実施してまいりたいと考えており、まずはそうした取り組みを緊張感を持ってやることが大事だと考えております。国への要望については、今のところ考えておりません。


樫委員  考えておりませんでは困るので、これはぜひ、知事とも協議して、国へ要望してください。強く要望をいたします。
 3点目に、ブラック企業対策についてお尋ねをいたします。
 ブラック企業が現代日本の社会問題になっております。ブラック企業とは、ディーセントワーク、つまり人間にふさわしいまともな仕事の対極に位置する雇用と働かせ方に依拠して利益を追求する企業経営を象徴する言葉です。わかりやすく言えば、長時間労働やパワハラで若者を酷使し、使い捨てにするというのがブラック企業です。
 2002年のILO総会では、経済のグローバル化、多国籍企業の自由な経済活動、新自由主義経済が進むと、インフォーマル経済と不安定雇用が拡大し、ディーセントワークが困難になると警鐘を鳴らしています。ブラック企業に対して、商工労働部長はどのような認識を持っておられるのか、まず初めにお伺いいたします。


伊勢野商工労働部長  初めて国におきまして、9月を「過重労働重点監督月間」とし、若者の使い捨てが疑われる企業への取り組みとして、労働基準監督署やハローワークへの苦情や通報がたくさんあるとか、それから離職率が高いとか、長時間労働の疑いがある企業などを対象に、実態調査を始めたところでございます。
 その内容としては、具体的には時間外労働や休日労働が36協定の範囲内にあるか、サービス残業がないかというのを重点的に調べると伺っております。
 県といたしましても、労働力が再生産されるということは極めて重要な点だというように考えているところでございます。


樫委員  今、部長もそういうふうに認識をされておられるとわかりました。
 いわゆる正規労働、正社員というのは、3つの要件を満たす雇用形態というふうに言われております。1つは期間の定めのない雇用計画、無期雇用ということです。2つ目は直接雇用。3つ目はフルタイムでの就労という、この3つの要件を満たしているのが正規雇用ということなのです。
 ブラック企業は、これらの要件を曖昧にして、「名ばかり正規雇用」を行っています。年間250日以上、週75時間を超える労働をさせているという状況が現実にあるのです。こういう実態を、県として、この県内企業の中で把握していますか、どうでしょうか。


伊勢野商工労働部長  県では、労働者と使用者との間のトラブルを迅速に解決の一助とするために、労働政策課内に労働相談窓口を設けております。
 昨年度は、その労働相談件数が全部で92件参っております。内容につきましては、賃金に関するものが18件、労働時間に関するものが17件、雇用、退職勧奨に関するものが14件で、大きなものはこの3つになっております。
 そういう中で、極端な長時間労働などの劣悪な労働環境や違法、脱法行為などが強制されたというような相談は受けていないところでございます。


樫委員  いろいろ相談も来ているようですが、現在、日本では、先ほど言いましたILOの指摘どおりの事態が進行しているのです。非正規雇用が労働者全体の4割近くになってきております。年間所得200万円未満のワーキングプアが労働者全体の3分の1を占めております。
 一方で、正規雇用の中では過労死や精神障害が多発しています。若者が大学卒業時に奨学金返済義務という数百万円の多額の負債を抱えたまま、ワーキングプアになるのか、それとも過労死のリスクかという選択を迫られる事態にあります。
 若者を中心に、雇用と働き方のブラック化、つまり使い捨てが進行しておりますが、本県での実態把握はどうもなされていないようです。私が聞いているのは、アパレルメーカーや外食チェーンの大手企業が特に問題視されているようですが、労働相談の中ではそういうものはなかったのでしょうか。


伊勢野商工労働部長  先ほど申しましたように、悪質なものについてはございませんでした。


樫委員  そういう相談は来ていないようですが、アパレルメーカーで言うと、企業名を言って恐縮ですが、ユニクロというところがあります。ここはもうブラック企業の代名詞みたいに言われていますし、外食チェーンではワタミというところも、そういうふうに言われています。県内にもあると思うのです。
 部長も言われたように、企業回りをどんどんと月400社もやっているというのであれば、こういうところも回って、本当に労働実態がどうなっているのかということを私は確認していくべきではないかと思うのですが、その点はどうなのでしょうか。


伊勢野商工労働部長  労働につきましては、労働局と連携して、さまざまな事業を実施しております。過去におきましても、その事例についていろいろ相談しており、今回、9月に、労働局が中心になってその調査を実施しています。その結果を踏まえて、県でも今後どうするかを検討してまいりたいと存じます。


樫委員  厚生労働省が9月1日に、使い捨てが疑われる企業の無料電話相談を実施したところ、全国で1,042件の相談があったということです。そのうち、四国ブロックでは66件となっているそうですが、本県の場合、この66件のうち幾らかはわからないようですが、現実に四国の中で66件相談が来ているわけです。
 だから、本県の労働相談にはそういうものがなかったかもわかりませんが、四国内では実際に相談があったわけですから、やはりこういうことは厚生労働省や労働局と連携して、きちんとした調査をやってもらいたいと思います。
 国では、労働条件相談ダイヤル(仮称)の設置、在職者向け相談窓口の設置、ホームページに労働条件相談ポータルサイト(仮称)の設置、大学等での法令等の周知啓発を行うとしておりますが、こういうものを、本県として実施すべきではないでしょうか。


伊勢野商工労働部長  県では、先ほど申しましたように、労働政策課内に労働相談窓口を設けて、専門の労働相談員を配置しております。
 そこでは、さまざまな法律に基づきます情報の説明や、指導権限を有しておりますのが労働局になりますから、そちらへの案内などを行っているというのが現状でございます。これからもそのように取り組んでまいりたいと存じます。


樫委員  国は大学等で法令等の周知啓発をやれと言っているのですが、本県では高等学校で労働基準法などを子供たちにしっかりと身につけてもらい、それで社会に出ていくということをしていかないといけないと思うのです。
 就職のミスマッチという問題がいろいろと言われていますが、ミスマッチのその奥には、やはり私は違法な働かせ方、若者の使い捨てというものがあると思うのです。
 こういうものをしっかりと県が掌握していくことが大事だと思うのです。それで、国と連携して、悪質な企業があれば企業名を公表するというぐらいのことをやっていかなければ、こういうブラック企業というのは、この社会の中からなくなっていかないと私は思うのです。そういう点で、今後の取り組みとしてはどうでしょうか。


伊勢野商工労働部長  県内の、労働者一人一人がやりがいや充実感を持っていただくためには、県もできる限りのことをしていかなければならないと思っております。今後とも、監督権限を持ちます国の機関とも連携を図りながら、若い人のいわゆる将来がなくなるようなことがないように、一生懸命努めさせていただきたいと存じます。


樫委員  部長も最後に言われましたが、とにかく正社員が当たり前という社会に私は戻していかなければならないと思うのです。生きがいを持って働いて子育てができる社会、未来に希望を持って働ける社会、この実現が非常に大事だと思います。今後とも、ぜひ部長、頑張ってください。よろしくお願いをいたしまして、質問を終わります。


十河委員  最初に、「中小企業等エネルギー使用合理化設備等導入支援事業」についてお尋ねします。
 氏家委員の質問で答えられましたが、もう一つ理解できないのですが、この制度はどういうところに貸して、どういう枠で3,000万円になっているのか、まずそれをお尋ねしたいと思います。


浅野産業政策課長  今回、9月補正で対応したということもあり、一応予算規模としては半年間での補助事業というベースで予算化をしているところでございます。
 既に全国的にも幾つかの県で、こういったエネルギー関係の予算を補正しているところもございます。また、当初予算で計上している県もございます。そういった県の予算規模なども参考にしながら、1件当たりの事業費が3分の1以内で、補助限度額が300万円でございますので、それの最高額の案件を10件程度と想定して、この予算案をつくらさせていただいております。


十河委員  補助金を出す相手先ですが、この表現が非常にわかりにくいです。「県内企業等が開発、生産または施工する先端的な省エネ設備等を導入する費用を助成する」ということですが、先ほどはたしか、生産する企業に対して補助を出すような説明だったかと思うのですが、導入する企業に対して出すのか、そのあたり、最初3件ほど企業名が出ましたが、どちらが本当なのですか。


浅野産業政策課長  説明が舌足らずで申しわけございません。助成対象は、こういったものを整備する企業側のほうでございます。先ほど御説明いたしましたのは、県内にそういったエネルギー関係の製品をつくっている企業があるのかという御指摘もございましたので、先ほど言ったような企業が県内には数社あると御説明したところでございます。


十河委員  大体わかりました。ただ今のところ、案件をおよそ10件と計算していますが、この事業はやはりある程度は積極的に働きかけをするのが順当だと思うのですが、そのあたりの考えはいかがですか。


浅野産業政策課長  まさに委員御指摘のとおりで、もし御議決いただきましたら、経済関係団体等に、この制度の周知に努め、1件でも多くこの制度を利用していただきたいと考えております。それが県内企業の設備投資にもつながって、県経済の活性化にもつながると思いますので、そういった観点からしっかりと制度の周知に努めてまいりたいと考えております。


十河委員  そうすると、3,000万円ぐらいでは済まないという気がいたします。予算をオーバーするような方向でどんどん働きかけをすることは非常に大事なことだと思うので、来年の当初予算でも計上するのかなと大いに期待しておりますので、しっかりと働きかけをしていただきたいと思います。
 また、先般、9月20日の四国新聞に希少糖で県産業の発展をということで、「香川県希少糖戦略会議が」行われたと載っておりました。まず、それについて、どのような会議だったのか、お尋ねしたいと思います。


浅野産業政策課長  先般、「香川県希少糖戦略会議が」の初会合を開催させていただきました。メンバーは、これまで希少糖の研究開発にかかわってこられた大学の関係者や研究機関の関係者、それから、特許権を有しています県内のいろいろな企業の代表、また、こういったものに今後参画していく可能性が高いと思われる企業の代表の方々に集まっていただきました。県が進めております産業成長戦略の中の最重点のプロジェクトの1つでございます希少糖プロジェクトについて、今後どういった展開をしていくかということで、幅広い御意見をいただこうということで開催させていただいたものでございます。
 今、希少糖の利用が食品以外の分野にも、例えば農業や医薬の分野にもどんどん広がりつつありますので、そういった関係の企業や研究者の方々にもお集まりいただきました。それぞれに今まで余り情報交換ができていなかったということもあり、今の研究開発に関するいろいろな情報をそれぞれが相互に共有し合うことで、新しいまた芽も出てまいります。そういったことにもつなげていきたいということで、広く御意見をいただきながら、今後、県の施策を展開していくために、こういった会議を設けたものでございます。


伊勢野商工労働部長  少し課長の答弁を補足させていただきます。
 今、申しましたように、研究部門、製造部門、普及啓発の3つを一体的に進めていく必要がございます。その関係者に集まっていただいたのが、この間の戦略会議でございます。


十河委員  既に農業部門や医薬部門で開発が進められているという話でありましたが、希少糖のシロップがようやく大量生産できるようになりました。この前買いに行きましたら、500グラムで1,260円という値段がついておりました。これから、医薬品や農業関係などで製品化していくのだろうと思うのですが、例えば化粧品や健康食品、サプリメントを開発するというようなことも言われておりました。そのあたりの製品化はかなり進んでいるという取り方をしていいわけですか。


浅野産業政策課長  今年の7月から、「サヌキ松谷番の州工場」が操業を始め、ようやく全国へ希少糖を使った液糖の販売ができる生産体制が整った状況でございます。
 液糖は現在、お菓子等を中心に食品分野でいろいろと利用されております。また、希少糖の中の「D-プシコース」の特保の申請をしております。これは、液糖でなく、いわゆる純品、100%D-プシコースでできたものでございます。これの特保の申請をしているところで、この特保の認可が待たれる状況でございます。この認可がおりますと、純品を使ったさまざまな利用が広がっていくので、医療分野にも拡大していく可能性がございます。
 また、農業分野では、「D-プシコース」とは違う希少糖を使うということを現在まだ研究を進めている状況で、製品化はまだ少し先になろうかと考えているところでございます。


十河委員  かなり先に期待されるものが多いようでありますが、この事業は2兆円産業になるというようなことを10年も前から言われていました。非常に期待を背負っていたところですが、ようやく量産化できたということのようでございます。
 もう一つ心配なのは、希少糖そのものを実は大阪大学や神戸大学でも研究しています。本当は香川県産ということをもっとはっきりと出せるように、この希少糖は香川県独特のものだということを打ち出す必要もあると思うのですが、それについては何か手を打たれているのですか。


浅野産業政策課長  まさに委員御指摘のとおりで、「香川で生まれた世界初の夢の糖」というキャッチフレーズで、全国に売っていきたいと思っているところでございます。
 そのためには、香川県に希少糖の生産拠点を集約し拠点性を持たせ、研究開発分野での集積を進めることになろうかと思います。
 そのためには、やはり知的財産の部分をしっかりと押さえておくということと、もう一つは、希少糖をつくるには酵素が必要でございますので、その酵素をしっかりと押さえておくという点が必要だと考えております。そういったところに、県としても、これからもしっかりと力を入れていかなければならないと思っているところでございます。
 また、これから希少糖を全国展開していく中では、委員御指摘のような、香川で生まれた糖であるというところを全国にアピールするとともに高い機能性をPRしていくということが非常に大事だと思っておりますので、今後の普及啓発の中では、そういったところを特に重点的に進めてまいりたいと考えているところでございます。


十河委員  大分先に楽しいものがあるのかなと思います。
 研究開発をしているところは、香川大学農学部が中心になっていると思うのですが、「希少糖研究センター」のセンター長は徳田先生です。徳田先生は医学部の教授ですので、農学部にさいさい行くということはないのですか。何森先生がメーンになって開発していると思っていたのですが、部が違うということは、責任者の徳田先生の下でもう1人開発するリーダーがいるのですか。


浅野産業政策課長  御承知のとおり、希少糖は香川大学農学部の何森先生が見つけられたということで、もともとは農学部の研究の中で生まれました。
 ただ、先ほど申し上げたとおり、今、希少糖の応用範囲が非常に拡大しております。特に医療分野での利用も見込まれる中で、香川大学では「希少糖研究センター」を設けておりますが、そこのセンター長は医学部の徳田先生です。
 ただ、それは医学部だけで研究するということではなくて、例えば食品分野などを中心に、あるいは農薬等への利用等も考えられますので、そういった農学部での研究も、引き続きしっかりと進められているところでございます。


十河委員  ぜひ、これを成功させていただきたいと思っております。今まではかなり補助金が出ておりましたが、大分補助金が減ったということもあるようですので、そのあたりも十分要望に応えられるように、この希少糖の研究開発、販路開拓に全力を挙げていただきたいと思います。要望して終わります。


尾崎委員  1問だけ質問させていただきます。今までの答弁の中で、商工労働部で毎月400社にわたって企業訪問をしていると言われました。部長は就任して6カ月で、もう2,400社を訪問されているわけですね。そういう中で、香川県のそれぞれの産業界にどういう課題があるのか、どういう評価をしておられるのか、そのことについて、恐らく部長は全ての情報を掌握されているのだろうから、部長のお考えをお聞かせいただきたい。


伊勢野商工労働部長  私1人が回るのは数少ないですが、産業技術センターが技術指導に参るのも今の件数に入っていますし、できた製品をいかに売るかという出口の話も、本課でいろいろな話もしております。
 そういう中で、本県経済は、徐々にではありますが、回復しつつあるという日銀が出している金融経済概況と同じような状況にあると感じております。と申しますのが、まだ設備投資まではいかないですが、少しずつ売り上げがよくなったというお話をいただく企業の数がふえてきております。業種によってまばらではあるとは思いますが、そういう話がふえつつあります。
 本県産業の特徴は、ある1つの業種に固まることなく、どちらかいえば幅広く、中でも食品産業が一番数が多いというのが実態でございます。
 ですから、何とか企業の城下町というわけではないので、景気が急によくなることはないし、また悪くなることもないというのが、本県経済の特徴だと感じております。


尾崎委員  余り答弁の意味がわかりませんが、県全体で産業界の景気は上向き傾向にあるという話は理解できました。そこで、恐らくいろいろな業種を回っておられるのだろうと思いますが、中小企業と言いながらいろいろな業種がありますので、その中で、それぞれがどういう課題を抱えているのか、どういう方向性でこれからの商工行政を進めていこうとされるのか、部長の御見解を伺いたいと思います。


伊勢野商工労働部長  直ちにこの業種はこうというのはなかなか言いがたいのですが、まず、私が今、思いつくものを言わさせていただきたいと思います。
 クレーン業種は大変調子がいいですが、小売業については大変厳しい状況でございます。最終的な消費者の消費というのが余り広がってないと感じております。また、旅館業につきましては、瀬戸内国際芸術祭との関係で売り上げが伸びている状況でございます。思いつくままで申しわけございませんが、今、そういう状況でございます。
 また、いろいろな業種の方とお会いした中で、施策を打つ上で参考になる点について、今後の施策に反映させていけたらというのがございます。


尾崎委員  それでは施策にならないだろう。香川県のどこにクレーン業があるんですか。クレーン業種は1社だけで、タダノさんのところの話を、タダノさんの調子がいいと1社の話を言ってもだめでしょう。タダノクレーンが状況がいいという話は聞きますが、それだけの話をしているのでは、これからの商工労働部の施策として何をするかということになってこないのではないですか。
 一方で、建設業界の話を聞いていると、半分が赤字経営をしています。香川県で大体Aランクと言われているのが100社余りです。半数の企業が赤字を計上せざるを得ない状況です。そういう中で、社長は給料を取っていません。年金生活をしながら社長を務めている会社を私も何社か聞いております。
 先ほど東京オリンピックの話がありましたが、7年間で全てを完成させなければなりません。体育館を幾つつくるのですか。選手村では、マンションを何棟つくろうとしているのですか。部長、お答えください。


伊勢野商工労働部長  済みません。今、把握しておりません。


尾崎委員  選手村も、選手村として使った後は分譲マンションにするというお話です。20棟にも上って高層棟を建てていくようです。体育館も、国立の体育館は別としても、5つ6つ建てようという話です。
 また、大型船舶が着岸できるような岸壁もつくっていこうとしています。そういったことを考えていくと、お金だけじゃないのです。全ての職人や技術者が東京へ集中していくのです。今でさえ香川県では職人が足りないと言われているのですが、その実態について、部長はどう認識しておられますか。


伊勢野商工労働部長  労働局が発表しております「職業別求人求職状況」の中では、型枠大工、鉄筋工、とび工などの建築躯体工事の職種につきましては、ことしの7月現在、有効求人倍率が7.76倍と、ほかの業種に比べ、飛び抜けて高いです。


尾崎委員  そこで、先ほど若者の職業的自立のための対策を各高校と連携してやっているという話が出てきたのですが、各高校と連携しても、もし高校をドロップアウトすれば、中退した人たちには手は届きません。中卒者にも手が届かない。そういったときに、商工労働部としてどういう考え方を持っておられるのですか。


伊勢野商工労働部長  中退等をして、どこにも勤めていないという方が、いわゆるニートということで、家でいるような事案があります。それにつきましては、氏家委員へ答弁させていただきましたように、若者サポートステーションを県下2カ所に設けており、そこでいかに職に結びつけるかという取り組みをしているところでございます。


尾崎委員  どういう成果が上がっていますか。


伊勢野商工労働部長  この事業につきましては、平成18年に開始し、ことしの8月末までで、登録者数は1,574人です。うち615人が就職いたしました。205人は職業訓練等に移行しております。


尾崎委員  でも、サポートセンターに来なければ、手の施しようがないです。そこで、職業訓練の話が出ましたが、ここに高等技術学校のパンフレットをいただいております。この中で、高松校、丸亀校で11のコースがありますが、若者対応は高松校1科、丸亀校1科の2つしかありません。どう考えていますか。十分対応できますか。


伊勢野商工労働部長  今、具体的数字は持ち合わせておりませんが、試験がありますので、今の定員で対応できないようなら、ふやすような考えをとらなければならないと考えております。


尾崎委員  仮定の話をされても困ります。対応できなかったらということではなくて、現在の学科の状況の中で、定数は変わりますけれども、それに対してどういう状況なのですか。
 それと同時に、これには過去1万人を超える修了生が、県内外の事業所で働いているということですが、その追跡調査はどうされているのですか。


伊勢野商工労働部長  追跡調査までは実施していないのが状況でございます。


尾崎委員  これは大体が1年もしくは半年間のコースです。半年間で一人前の職業人として、職人として教育することができるのですか。逆に言うと、ここを卒業して、職人として、職業人として就職したとしても、評価を受けません。評価を受けないから給料は安いです。先ほど話にあったような最低賃金のところへいかざるを得ない。そうすると続かない。またもとへ戻るということを、繰り返してるんじゃないですか。


伊勢野商工労働部長  コースについては、6カ月、1年コースもございますが、カレッジコースにつきましては2年コースというコースもございます。


尾崎委員  ここに書いていませんよ。
 先ほど部長が答弁された型枠、とび、鉄筋工の有効求人倍率ですが、7.76倍と圧倒的に人材が不足しています。その不足の原因は何ですか。


伊勢野商工労働部長  さまざまな点が考えられると思います。求職者数は33名で、それに対しての求人数は256名で、なり手がいないというのが一番の大きい原因だと思っております。


尾崎委員  何故なり手がいないのですか。


伊勢野商工労働部長  いろいろな事情があると思いますが、その部分の分析は、今、しておりません。


尾崎委員  それを分析しないと先に進まないのではないですか。施策をつくれないのではないですか。端的に言って、給料が安いのです。
 私の経験則では、学校に行った子も行っていない子も、生涯賃金はそう大きくは変わりませんでした。先ほど格差の問題をいろいろ言われていますが、いわゆる職人として勤める人にはボーナスがありません。退職金もありません。しかも、月25日、26日勤務が通常勤務なのです。そういう中で処遇を上げていかなければ人は集まってきません。
 そういう状況にありながら、このコースの中には、塗装技術と溶接技術しか対象になるようなポジションがありません。そういうことを考えていくと、これから先、恐らく、一、二年は東京もそう大きく現場が動くことはないだろうと思いますが、2年先から5年先まではもうどうにもならない状況が生まれてくるのです。そのときに、香川県は公共事業を、今はかつての半分ぐらいしか予算化していませんが、その事業すら消化できないことが考えられます。そういったときに、商工労働部としてはどうしなければならないと思っているのですか。


伊勢野商工労働部長  型枠大工、とび職、鉄筋工につきましては、現在、建築システム科も含め、8コースで、学科としての実施をしております。
 ただ、それだけではどうしても人が集まらないので、教育委員会では、工業系の高校生の建築企業へのインターンシップも行っております。就業体験としては、2日程度なので短いのですが、これは平成23年度から実施しております。ただ、そういうことを実施していても、まだこういう高い倍率になっております。
 委員御指摘のように、今からオリンピックの影響で、香川県内でそういう職種の方が、さらに逼迫するような状況も危惧すべきことですので、県といたしましては、人材の養成が必要だと考えているところでございます。現在実施している座学が中心の部分につきましては、実技訓練を導入いたしますとともに、業界等と連携したインターンシップ的なものの導入を検討してまいりたいと思っております。


尾崎委員  これからという話ですが、高等技術学校の入学時期が4月と10月ということになっています。そうすると、4月から早速新しく学科を編成すれば、2年間で何とか耐えられると思います。すぐにやらなければ時間が足りなくなります。笑い事じゃないです。施工管理士1級の人が何人いても、現場が動かないのです。
 そうすると、香川県の産業はどう影響を受けるのか。香川県の公共事業の発注にしても、それを消化できなくなります。そういったことを考えたとき、事は急ぎます。スピード感を持って対応していただきたい。それと同時に、建設業協会に、例えば講師の問題などいろいろな問題がありますので、県がそれだけ講師を持っているとは思えないので、そういう人たちの派遣についてもお願いしてありますので、部長として、取り組みの決意を聞かせていただきたい。
 また、先ほど申し上げましたように、要は処遇が伴わないと人材は集まりません。その処遇については、県の予算の中でそういう人たちの人件費をきちんと見ていくことが大事です。そういった意味でも、土木部とも協議していただいて、十分な対応ができるように努力していただきたいと思います。お願いします。


大山委員長  以上で、商工労働部関係の質疑、質問を終局いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)


大山委員長  御異議なしと認め、商工労働部関係の質疑、質問を終局いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。