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平成25年[6月定例会]経済委員会[農政水産部] 本文




2013年06月28日:平成25年[6月定例会]経済委員会[農政水産部] 本文

大山委員長  これより農政水産部関係の審査に入ります。
 今期定例会において、本委員会に付託されました農政水産部関係の案件はありませんので、直ちに農政水産部関係の質問を開始いたします。


氏家委員  私からは、先ほど説明のありました老朽ため池整備促進計画と、「さぬき讃フルーツ」の生産拡大・販売促進について質問させていただきます。
 まず、老朽ため池整備促進計画について質問させていただきます。
 先ほど部長から、老朽ため池の整備のこれまでの取り組み、また平成25年度から始まりますため池の「第10次5カ年計画」を立てる際の考え方などの概要説明をお聞きしたわけでありますが、現状を踏まえた新たな考え方で計画策定や整備目標を設定しているようであり、その点につきましては評価をいたしたいと考えております。
 本県のため池は、数では全国3番目の1万4,600余りではありますが、ため池の密度は群を抜いて全国第1位となっているようであります。しかも特徴的なのは、本県では、ため池のすぐ下流地域や周囲に多くの住宅がある、そういったため池が多くあると思っております。また、私の住む琴平のすぐ上流にある満濃池のように貯水量1,540万トンといった規模の大きなため池だけではなく、比較的中規模なため池が数多くあるわけであります。しかも、そのようなため池は、水田と住宅が混在化した地域に散らばってつくられているようにも見受けられるわけであります。
 このようなことから、ため池が老朽化し、ため池としての機能が正常に働かなくなるおそれがあることや、今後、東南海・南海地震が起こることが予想されている中で、ため池整備による防災対策は、重要かつ早急に取り組むべき課題であると考えております。
 そこで、これからの5年間で、どのようにため池整備を推進し目標を達成しようとしているのか、お伺いいたしたいと思います。


川池農政水産部長  氏家委員のため池の整備促進についてお答え申し上げます。
 まず、「第10次5カ年計画」のうち「老朽ため池の整備」につきましては、毎年度30カ所程度の整備を進めて、目標数値170カ所のため池を全面改修する計画でございます。昨年度までに5万トン以上のため池整備がほぼ完了しておりますことから、第10次計画においては、5万トン未満の中規模なため池の中でも規模が大きく、防災上必要な貯水量5,000トンから5万トンのため池に重点を置いた整備を目指すこととしております。
 整備目標といたしましては、5万トン以上のため池はほぼ整備が完了しておりますことから、特に5,000トンから5万トンの中規模ため池において、整備率約65%から約70%程度に、5ポイント上昇する目標を設定しているところでございます。
 この中で、県では昨年12月に、県・市町の負担割合をかさ上げし、農家負担をこれまでの約半分にするよう軽減して、受益者の少ない中小規模ため池の整備を推進しようと考えているところでございます。
 また、整備手法といたしましては、これまでのような単一のため池中心の整備ではなくて、一定の地域を設定して、そのエリアにある全てのため池の機能や受益地、水事情などを細かく調査し、その結果をもとに関係農家や水利組合、土地改良区、さらには関係市町と協議、連携を図り、そうしたため池の統廃合も含めて、「地域ため池総合整備事業」などを活用して目標達成に努めてまいります。
 また、2点目の「大規模ため池の耐震化整備」につきましては、現在実施中の耐震点検調査と、さらにその詳細な耐震診断を平成27年度までに完了させることとしており、その調査結果をもとに、昨年設置した「ため池耐震化整備検討委員会」を精力的に開催し、ため池の耐震性の有無の検討を行っていくこととしております。そこで耐震性を有しないと判断されたため池については、今後予定されている国の「ため池設計指針」の改定方向を見据えて補強工法を決定していくこととなります。
 また、関係市町や土地改良区、さらには地元住民の方々への説明と情報提供により、円滑な耐震化補強工事を行うよう努めて、計画期間内に現時点で耐震化の必要なため池として推計されている67カ所のため池の補強工事を完了させたいと考えております。
 次に、「中小規模ため池の防災対策の促進」につきましては、受益地がなく、管理者が不在となったため池や、農業従事者の高齢化や減少により保全管理が困難になったため池が、今、増加しているところでございます。
 そのため、本年度、県単独事業として「小規模ため池防災対策特別事業」を創設し、5,000トン未満の中小規模ため池を対象に、ため池の全面改修や部分改修、さらには受益地に見合った貯水量の確保にとどめるよう堤体を切り下げて整備を行う保全型と、受益地のなくなったため池については、地域の方々の合意形成を図りながら、貯水機能の停止も含めて堤体の開削や洪水吐けの切り落とし、接続水路の設置等を行う防災型を設定し、中小規模ため池の防災対策を促進することといたしております。
 今後とも、関係市町、農家、地域住民と緊密な連携を図り、毎年度20カ所程度の整備を行うことにより、計画期間内に100カ所の中小規模ため池の防災対策を講じることとしているところでございます。
 「第10次5カ年計画」につきましては、これまでの「老朽ため池の整備」に加え、「大規模ため池の耐震化整備」や「中小規模ため池の防災対策の促進」に積極的に取り組み、5年後の整備目標を達成したいと考えております。


氏家委員  ただいまの部長の説明で、5万トンから5,000トンのため池の整備とか、大規模ため池の耐震診断、耐震改修、さらには中小規模の防災をしっかりと行っていくということで、これにつきましては計画的かつスピーディーに行っていただきたいと思っております。
 そこで再質問させていただきますが、きょうお配りいただいたこの資料のサブタイトルが、「新・安心できるさぬきのため池整備プラン」ということでありますが、このサブタイトルのネーミングにはどのような意味合いが込められているのかお尋ねをいたしたいと思います。


川池農政水産部長  サブタイトルの意味合いでございますが、今回の「第10次5カ年計画」は、今申し上げましたように、これまでの9次にわたる老朽ため池の整備促進に加えて、新たに大規模ため池の耐震化整備の推進と中小規模ため池の防災対策の整備の2本の柱を立て、老朽化したため池の整備だけではなく、今後、東南海・南海地震の発生が予測される中で、本県の大規模ため池の耐震化と大雨や台風により中小規模ため池の決壊や損傷を最小限にとどめるため、防災・減災対策を行うものです。また、本県の水田農業にとり欠くことのできない水資源確保のため、ため池の防災・保全対策を積極的かつスピーディーに進めてまいります。
 その結果として、県民が安全で安心して暮らせるような県土づくりを目標にしたいと考え、「新・安心できるさぬきのため池整備プラン」としたものでございますので御理解いただきたいと思います。


氏家委員  この件についての要望とさせていただきますが、今回のこの計画は、県民の方々から強い要望があります。東南海・南海地震も30年以内に60%から70%の確率で起こると言われており、県民の方々の耐震化に対する思いは大変強いわけでございます。そういったことであったり、また本県特有の中小規模ため池の整備の促進といった新たな取り組みを柱に据えておるようで、その意気込みはしっかりと見受けられると思います。
 ため池の防災対策の推進により、先ほど部長がおっしゃっておりましたように、県民の方々が安心できる県土づくりにつながる計画であると思いますので、ぜひともこの計画に従い、5年後には予定されている数値目標が達成できますように、農政水産部全力を挙げて取り組んでいただきたいということを強く要望いたしておきます。
 続きまして、「さぬき讃フルーツ」の生産拡大と販売促進について質問をさせていただきます。
 本県では、瀬戸内の温暖な気候を生かした温州ミカンやキウイフルーツ、ブドウ、桃など、多種多様な果樹の生産が行われております。しかし、果樹の作付面積につきましては、平成12年度には3,470ヘクタールでありましたが、平成22年には2,603ヘクタールと10年間で25%程度減少しているなど、本県の果樹を取り巻く環境は非常に厳しい状況にあると思います。
 一方、本県にはキウイフルーツの「さぬきゴールド」やミカンの「小原紅早生」など、他県にはないおいしい果物がたくさんありますし、最近では香川大学と共同開発をした「さぬきキウイっこ」も誕生したそうであります。
 このようなことから、市場から香川県はオンリーワンの農産物が数多くあると高く評価をされているそうですが、一方では生産量が足らない、また需要を満たすだけの生産ができていないといった課題もあるようでございます。また、県民の方々は、こうした果物があるということを余り知らないようにもお見受けできるわけであります。
 そこで、まずは県民の方々に広く知っていただき、県産果物のファンになってもらうことが重要であると考えております。そうすることで、必ず消費者の声が生産者の生産意欲につながるものと確信しておるわけであります。これから園芸農家の経営の安定を図るためには、こうした本県の強みを生かし、生産と販売が一体となったブランド化と生産拡大を早急に確立することが重要であると考えております。
 昨年、本県では県オリジナル品種を中心とした自慢の果物を「さぬき讃フルーツ」として推奨する制度を創設し、多くの産地や生産者が参加したそうであります。このことは、消費者に愛されるよいものをつくっていこうといった生産者の意欲のあらわれであり、こうしたことは大切にしていかなければいけないと考えております。
 この「さぬき讃フルーツ」推奨制度につきましては、2年目となる今年度が、まさに本制度が生産者や消費者に定着するための正念場であり、重要な時期であると言えます。そこで、今年度の「さぬき讃フルーツ」の生産拡大や販売促進に向けた取り組みについてお伺いをいたしたいと思います。


川池農政水産部長  「さぬき讃フルーツ」の生産拡大と販売促進につきましてお答え申し上げます。
 まず、生産拡大対策についてでございますが、新規植栽や作付の拡大を強めますため、認定農業者や農業生産法人などによります「さぬき讃フルーツ」の植栽に必要な果樹棚を初め、栽培温室や高品質生産に必要な雨よけの施設等の整備に対し、補助率を高めた新たな助成事業を本年度から実施することとしております。
 また、「さぬき讃フルーツ」のうち、生産量が少なく、市場から生産拡大を強く求められております「小原紅早生」や「県オリジナルキウイフルーツ」、「シャインマスカット」につきましては、耕作放棄地への新規植栽等に関する肥料や資材などの初期費用の一部を新たに助成することとしたところでございます。
 このような支援に加えて、農業改良普及センターにおきましては、土壌診断などを実施し、栽培適地の選定をして植栽予定園地の事前評価を行いますとともに、生産者に対して、これまでの極早生等の温州ミカンや小粒のブドウなどから、県オリジナル品種の「さぬき讃フルーツ」への改植を指導しておるところでございます。
 さらに、高品質果実の生産を行うために、現地実証ほを活用した「小原紅早生」の完熟ミカン栽培などの新技術の普及や、定期的な個別巡回相談による技術支援などの取り組みにより、高品質化と生産量の安定確保の徹底に努めているところでございます。
 販売促進活動といたしましては、「さぬき讃フルーツ」制度を普及定着させますために、県民に親しみを感じてもらえるような県民参加型のPR活動を展開していくことが大切だと考えております。このためこれまでの県内の市場や量販店でのトップセールスを初め、各種イベントや県広報誌等を通じた周知活動に加えて、今年度から新たなPR活動といたしまして、「さぬき讃フルーツ」のイメージアップにつながるような「さぬき讃フルーツ大使」を2名委嘱し、県などが主催する食の大博覧会などのイベントや百貨店や量販店などで試食宣伝効果を高めることとしております。
 また、「さぬき讃フルーツのある風景」をテーマにしたフォトコンテストを実施し、受賞作品をPR資材に活用するなどの普及啓発活動を展開してまいりたいと考えています。
 さらに、県のホームページ内に「さぬき讃フルーツ専用サイト」を設置いたしますとともに、生産・販売情報をリアルタイムに提供いたしますために、新たにフェイスブックを活用するなど積極的な情報発信を行うこととしております。
 このようなさまざまなPR活動や流通・小売業者と連携した情報発信を通じて、「さぬき讃フルーツ」が県民に広く認知され、愛用されるとともに、全国に向けて発信することにより、ブランド力の向上と生産者の安定経営を図ってまいりたいと考えております。


氏家委員  さぬき讃フルーツの生産拡大、販売促進に対する取り組みにつきましては、さまざまな方面から積極的に行っていくということは今の説明で理解ができたわけですが、一方で果樹の生産者は、今、高齢化が進んでおります。また、離農者も増加しているようであります。さらには新規作付を行う場合には、特に果樹の場合には収穫までに一定期間を要するわけであります。こういったことから、離農者の優良農地を上手に新規参入者に継承していく取り組みが非常に重要ではないかと考えておりますが、この点につきましてどのように取り組んでいくおつもりなのか、お伺いいたしたいと思います。


川池農政水産部長  生産拡大を加速化していく上におきましては、果樹を植栽して結実するまで数年を要することから、新たに植栽から始める担い手の参入がなかなか難しいという課題がございます。このため、今、氏家委員の御指摘にもありましたように、新規就農者が円滑に経営開始できるように、また優良園地の有効活用、継続して活用が図れるように、「さぬき讃フルーツ」を対象に、生産者部会等による今後活用できる優良園地の選定や、利用計画の作成に対する助成・支援を行うこととしており、こうした担い手を育成、確保するとともに、各種施策を充実して、生産を加速化できるよう取り組んでまいりたいと考えております。


氏家委員  しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 最後に要望とさせていただきますが、この「さぬき讃フルーツ」は付加価値の高い、また本県らしいものでありますので、どうかこれをしっかりと生産拡大、県内外への販売促進に努めていただき、果樹の生産振興のみならず、本県農業の活性化につながるように取り組んでいただきたいと思っております。


山本委員  2点ほど質問をさせていただきます。
 まず最初に、JA香川県の組織風土改革についてお聞きしたいと思います。
 香川県がJA香川県に対して出した「業務改善命令書」は昨年だけで追加命令を入れて3回になっております。不祥事があるたびに理事長が頭を下げて、県も監督責任を問われ、部長が頭を下げて、それが毎年恒例行事のように繰り返されているような印象があります。
 私個人の印象で言えば、小さな組織であったときは、農協は融通がきいていた一方でコンプライアンスが弱く、逆に合併した後は官僚的になって、横領などの不祥事等は起きにくくなるようなイメージがあったのですが、結果からすると、どうもそうではなく、しかも比較的若い人が事件を起こしているような印象もございます。
 不正防止に係る技術的な指導というのは、その都度、県としてもできる限りの対応はしているような印象はあるのですが、繰り返しますが結果が出ていないと思っております。一向になくならない不祥事についての認識を改めて部長からお聞きしたいと思います。


川池農政水産部長  JA香川県の不祥事等に関する御質問でございますが、県としてはJA香川県に対して、これまでたびたびの業務改善命令を発出し、経営の健全化を指導してきたところでございます。
 これまで改善命令を通じて、昨年9月には、信用・共済業務を行う店舗を128店舗に再編したほか、広域的な人事異動の実施や研修会の開催、そして特別監査の実施、定期積立掛金や共済掛金の口座振替の推進など、職員のコンプライアンス意識の徹底や適正な業務確保に取り組んできたところでございます。こうした業務改善の取り組みの結果、以前に比べ業務改善は一定前進し、支店等における不適切な事務処理は減少したと考えています。
 しかしながら、いまだ不適切な事務処理もありますことから、現時点では役職員の法令等の遵守体制、内部牽制体制や事務管理体制が確立したとは言えないと考えています。
 不祥事事件の再発を防止するためには、職員に適正な事務処理や内部管理を確実に実施させる必要がございます。県としては引き続き業務改善計画の取り組み状況を重点的に検査することにより、業務改善計画が確実に実施され、JA香川県が組合員や広く県民の期待と信頼にこたえる組織となるよう強く指導してまいりたいと考えております。


山本委員  一定前進があるというのは聞いてよかったと思いますが、まだまだ確立したとは言えないという言葉もありましたので、なかなか道険しと思っております。
 これだけ毎年のように不祥事が続くのは、そもそもJA香川県の組織風土、あるいは体質に問題があるのではないかと私は考えております。
 私自身、県庁職員時代に、勝手に組織風土改革ということで力を入れていた経験もあり、この分野には特に思い入れがございます。職員が何か問題を抱えて1人で手に負えないのであれば、当然上司に相談し、場合によっては職場全体で問題を共有して、大ごとになる前に対策が打てるような職場が理想というか、当たり前といえば当たり前でございますが、JA香川県が本当にそうなっているのかどうか考えるところがあります。
 少し視点を変えてお聞きしたいのですが、県はJA香川県の組織風土に対してはどのような印象を持っているのか、そこをお聞かせいただきたいと思います。


川池農政水産部長  JA香川県は、これまで旧単位の農協管内での勤務が長く、職員同士が友達と申しましょうか、仲間意識が非常に強いということで、やはりもう少し職務規律を徹底する必要があると思います。
 そのために、組織としての経営方針が、なかなか支店というか、末端まで徹底されず、職員の問題意識が希薄になっているのではないかと思っております。また、職員のモチベーションが少し低いのではないかと思います。これは、JA香川県の将来展望が明確でないという中で、職員自身がモチベーションを持ちにくいという状況にあるのではないかという印象を持っております。


山本委員  今の部長のお話を聞きますと、何か県庁の中でもそのまま通用するイメージもありますが、仲間意識が強いというのは悪い部分でもないと思います。しかし、なかなか職員一人一人まで危機感が及んでいないということはあるのかなと思っております。
 この種の問題は、例えばトップが大胆な改革志向を打ち出しても、それだけですぐ現場が呼応して「よし、やってやろう」みたいな話になって、第三者が、「ああ、その組織は変わったな」とは、なかなかなりづらい部分があると思っております。
 現場レベルで危機感を持つ方がふえて、そういった人を中心に、周りにもう少し何とかしないとこの組織はだめなのではないかと働きかけるようになり、なおかつそれを管理職の方がサポートしていかないと、組織全体に広がっていかないのではないかと思っています。それができないと、かけ声はいいのですが、ぽろぽろと不祥事が発生、あるいは発覚していくという繰り返しになっていくのが一番怖いと思っております。
 そこで、かなりおせっかいな部分になるかとも思うのですが、こういう状態になっていますので、JA香川県に対して、例えば組織風土改革の専門的な会社がいろいろ今ありますが、もし自分たちができないというのであれば、そういった会社の紹介やアドバイスも要るのではないかと個人的には考えています。そういった部分の推進やアドバイスを、県としても少し踏み込んで要請していくようなことがあってもいいのではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。


川池農政水産部長  組織風土改革でございますが、今、JA香川県では、「組織活性化方策検討プロジェクト」を設置しており、組織や事業についての課題の抽出や、職員のモチベーション向上と組織活性化のための必要な方策等を、若手職員を交えて意見交換をしている状況でございます。また「わたしが創る元気なJA」アクションプランを策定し、挨拶の励行や、いわゆるホウレンソウ、報告、連絡、相談の徹底などの職場行動・目標を設定して実践するなど、組織風土改革に取り組んでいる状況で、県においても、今、JA香川県の本店に職員を常駐させており、検査・指導を行っておりますが、その職員を中心に、JA香川県の組織風土や体質の改革についてサポートしていきたいと考えています。今後も、JA香川県、県において、JA香川県の組織風土・体質改革について、より一層推進してまいりたいと考えています。


山本委員  経験上ちょっと言わせてもらうと、中でだけで、自分たちの組織だけでそういうことを幾らやっても、きれいな話で終わってしまい、外の、これは県も一緒だと思うのですが、違った業種の人たちとの交流や意見を聞きながら、こんなことをやっていいのかとか、そんな部分を含めて、ある種カルチャーショックと受けるくらいのことをやっていかないと、なかなか大きな組織というのは変わっていきづらいです。すごく早く変わるというわけではないとは思うのですが、じわじわと変えていくためにも、そういった外との交流も含めてぜひ進めていただきたいと思っております。これは要望で終わっておきます。
 2点目でございます。県産農産物の広報戦略について、お聞きしたいと思います。
 今月8日、土曜日の早朝だったのですが、たまたまテレビで公共放送をつけますと、「さぬきのめざめ」の特集をやっておりました。ローカルではなくて全国放送でして、それを私は大阪のホテルで、朝こちらに帰ってくる前につけて、たまたま見ていたのですが、結構長い間、放送しておりました。
 余計なことかもしれませんが、県が仮にこれだけのテレビの枠を民放で買うと、すごいお金がかかるのだろうなと思い、ありがたいことだなと思いました。
 このほかにも、いろいろ香川県には農産物があるわけですが、例えば「さぬきの農産物応援団」というサイトを見てみますと、野菜ではレタス、ニンニク、タマネギ、アスパラガス、金時ニンジン、パセリ、イチゴ等々、果物は、ミカン、柿、キウイ、ビワ、ブドウ、ハッサク、桃があり、花はマーガレット、菊、カーネーション、さらにその他としてオリーブ、お米、お茶等々が本県の県産物として挙げられています。
 一つ一つどうやって売っていくのかを聞きたいところではありますが、まずはせっかくテレビで見たので、「さぬきのめざめ」の流通状態、実は食べたことはなくて、テレビでは「すごい」、「おいしい」とさかんに言っていたので、何かすごいなあと思ったのですが、この流通状態について教えていただきたいと思います。
 それから、先日、たまたま県庁舎の北館に行こうとしていましたら、若い女性が何人かいて、何だろうと思っていると、先ほど氏家委員の質問でもありましたが、「さぬき讃フルーツ大使」の選考会だったようでございます。調べてみますと、来月からはPR活動を行っていくということでございました。
 少し質問がかぶってしまうのですが、もし補足するようなことがあれば、この「さぬき讃フルーツ」の特に広報部分において、どういう形で展開していこうとしているのか、あわせてお聞かせいただきたいと思います。


栗本農業生産流通課長  山本委員の県産農産物の広報戦略についての御質問にお答えいたします。
 まず、「さぬきのめざめ」の流通状態でございますが、「さぬきのめざめ」を含む県産アスパラガスにつきましては、県内のほか、関東、近畿などにも出荷されて、各地の量販店等で販売されているところでございます。
 2つ目の「さぬき讃フルーツ」のPRについてでございます。
 「さぬき讃フルーツ」のPRにつきましては、県民に親しみを感じてもらえるようPR活動を平成25年度におきましても展開していくこととしているところでございます。
 そこで、これまでの取り組みに加えて、今年度から新たに「さぬき讃フルーツ大使」によるさまざまなイベントへの参加を通じ、県民の方々に本制度について身近に感じていただきますとともに、より定着したものとしていきたいと考えているところでございます。さらに、フォトコンテストを実施し、県民から作品を募集して、受賞作品をPR資材に活用するなどの取り組みも進めてまいりたいと考えております。
 以上のようなPR活動を通じて、「さぬき讃フルーツ推奨制度」の定着化に努めてまいりたいと考えております。


山本委員  フォトコンテストというのは、「さぬき讃フルーツ」の写真を撮るということでよろしいのでしょうか。どんな形のフォトコンテストなのか、ちょっと教えていただけますか。


栗本農業生産流通課長  フォトコンテストにつきましては、「さぬき讃フルーツ」をテーマにしました生産の写真とか、またそのものとか、いろいろなシチュエーションがあると思います。いずれにいたしましても、「さぬき讃フルーツ」を中心に、そのイメージアップにつながるようなフォトコンテストというものを考えております。


山本委員  わかりました。ぜひ、どんな写真が選ばれるのか楽しみにしておきます。
 それから、これは過去に私自身の一般質問でも取り上げたことがあるのですが、県内の各市町も、それぞれが売りたい農産物があるわけで、独自に特産品として認定しているところもあります。
 例えば高松市ですと、「ごじまん品」というものがあり、ブロッコリー、菜花、キュウリ、ミニトマト、アスパラガス等々、果物だとミカン、ブドウ、イチジク、県の場合はイチゴは野菜のほうに分類していたのですが、高松は果物にしております。当然、ほかの地域もいろいろと特産農産物がありますし、先ほどの「さぬき讃フルーツ」を生産している地域も当然あるわけでございます。
 そこでお聞きしたいのですが、それぞれの市町、あるいはJAや生産者とはどのように連携して、あるいは役割分担などを考えて、県産農産物を売り込んでいこうとしているのでしょうか、その点をお聞かせいただきたいと思います。


栗本農業生産流通課長  県産農産物の広報戦略の市町、JA、生産者との連携についてでございます。
 県では、県内全域への広がりを持った県産農産物の広報活動を効率的に展開するためには、市町、JA、生産者と連携した取り組みが重要と考えております。
 そうしたことから、「食の大博覧会」や「フラワーフェスティバル」など、県民に定着したイベントの場を活用しPRを行い、相乗効果が発揮されるように努めているところでございます。また昨年から、「うまいもん広め隊」ということで、農産物関係では、「さぬき讃フルーツ広め隊」と「オリーブ広め隊」を設置して、市町やJAが主催するイベント等に参加するなど、連携した取り組みを行っているところでございます。


山本委員  具体的に今年度はこういった形で売っていきたいというような会議とかをやっていると思うのですが、そこを教えていただきたいと思います。


栗本農業生産流通課長  平成24年度は、小豆島町、高松市、琴平町、坂出市等で、そういった取り組みに協力して参加いたしており、今年度も同様の取り組みに努めてまいりたいと考えております。


山本委員  そのあたり、ぜひ十分に連携をとっていただきたい。てんでんばらばらに広報しても、日本で一番小さい香川県ですから、なかなかインパクトがないと思います。宣伝は当然必要なので、ぜひ一番効果があるようなやり方でお願いしたいと思います。
 それから最後に、県産農産物全般についてお聞きしたいのですが、大きな質問の仕方で恐縮ですが、最終的な目標をどこに置いているのかという点をお聞きしたいと思います。もちろん農産物によって異なるとは思うのですが、例えば東京や関西の高級料亭で使われるようになれば、知名度が上がった、オーケーという話になるのか、それとも市場やスーパーでの占有率、あるいは認知度が高まればそれがいいのか。仮にそういったそれぞれの目標が達成されたとしても、結果として生産者の懐が潤わなければ、後に続こうと、農業関係に進出していこうという人が出てこないと思っております。そういった部分を含めて、県として、余り細かい話はいいので、どのように考えていくのかを最後にお聞かせいただきたいと思います。


栗本農業生産流通課長  県産農産物全体の売り込みについてでございます。
 県産農産物につきましては、品目が多くございます。また、量販店向けの平時・定量出荷が求められているもの、また県オリジナル品種の高品質なものなど、多種多様な農産物が生産されているところでございます。
 こうしたことから、販売戦略の1つとしての広報活動につきましても、それぞれの作目や生産量に応じたきめ細かな対応が必要になってくるところでございます。
 例えば、レタスやブロッコリーなど、本県を代表する露地野菜やニンニクなどについては、主に関東市場へ出荷され、またネギやキュウリ、イチゴなどは近畿地方に出荷されております。さらに、米、果実については、一定程度、県内にも出荷されているところでございます。
 また、販売先から見ますと、野菜につきましては、大量に取引できる量販店が中心でございます。また、高品質な果実につきましては百貨店、また高級果実店でのギフト向けに出荷されているという状況でございます。
 こうした状況を踏まえ、今後とも積極的に地域の特色を生かしたPR活動等により、県産農産物の有利販売に向け、一層の売り込みに努めてまいりたいと考えております。


山本委員  ぜひ、それぞれ頑張ってほしいのですが、成功した農家の形を見せて、ああなりたいというのを具体的に、特に若い人にイメージしてもらえるような結果を出していただきたいと思います。それを最後に要望して、私の質問を終わります。


森委員  まず農業振興のための指導体制という形の中で、農業活性化のためには、農業従事者や就農希望者に対する指導が、非常に大事だと思っております。
 そのため、県では農業改良普及センターに、普及指導員が配置され、指導できる体制がつくられているわけですが、現状の普及指導員数では多くの農家を指導していくのは非常に難しいものがあります。一方、農家側から見ても、その現状がわかっているので、なかなか普及センターに多くの農家の方が行って指導を受けるという体制になりにくい部分もあろうかと思います。指導員の数がそこまで多くないですから、多種多様な農産物全てに対しての指導は無理で、どうしてもある一定の特化した農産物への指導になってくるだろうと思っております。そして、一般的な農作物については、現実にはJAや地域の知り合いを通じて、個人的に指導を仰ぐという形もあろうかと思います。
 しかし、やはり農業を振興する県としては、普及センターにおける指導体制の強化と丁寧な対応で、農家がよりスムーズに農業経営ができる体制をつくっていくことは非常に大事なことではないかと思うのですが、そのあたりについてのお考えをお聞きしたいと思います。


松浦農業経営課長  森委員の農業振興のための指導体制ということで、その核となるのが農業改良普及センターでございます。その普及センターにおきましては、新規就農であるとか認定農業者、集落営農といった意欲ある担い手の方に対し、技術指導、また経営分析による経営改善指導、また法人の設立支援や産地に対する新しい技術、新品種の導入指導、さらには新規就農希望者の相談活動や集落営農の設立支援、6次産業化の推進といった形で多岐にわたり農家と直に接して、技術、経営の両面から指導を行っているところでございます。
 今現在、こうした業務に当たっている職員は、県下で101名を配置しており、普及センターでは意欲ある担い手への対応を業務の重点化としておりますが、要請に応じて、担い手以外の農家の方に対しても、機動的に御指導しているところでもございます。
 この普及センターの人員につきましては、全庁的な人員削減に伴い、以前に比べると減員になったところではございますが、逐次重点的な課題に対応するために体制の見直しを行うとともに、普及指導員みずからも技術指導の向上に取り組みながら、効果的な農家指導に努めさせていただいているところでございます。
 その具体的な例として、昨年度におきましては、集落営農をより一層促進いたしますため、東讃、中讃、西讃の各普及センターに1名ずつの増員をさせていただいたところで、その体制も農畜産部門に新たに集落営農部門を設置し、集落営農・農畜産部門として再編成させていただいたところでございます。
 また、今年度から集落営農や人・農地プランといったように、複数の担当にまたがる課題に対応するため、市町単位に各部門を横断的に、6名で構成された「集落営農プロジェクト班」も設置して、地域農業の総合的な支援もさせていただいているところでございます。
 さらに、新規に採用した技術職員の資質向上を図るため、昨年度から先進農家に一定期間派遣をして、その先進農家での実際の農作業体験を通じ、農業経営や農村の実態の認識を深めてもらうための研修も実施しているところでございます。このほか今年度は、新規採用者を普及センターに最初から配置もさせ、配属先の中堅普及職員による個別指導を受けながら、実践活動により、現場課題の的確な把握と、それに対処した職務遂行能力の向上にも努めているところでございます。
 今後におきましても、担い手を中心に農家のニーズにこたえられますよう、普及指導員の資質向上に向けた最先端技術の研修や、また専門的な知識の習得なども行いながら、限られた人数ではございますが、より効率的、また効果的な現場指導に努めてまいりたいと考えておるところでございます。


森委員  今、少ない人数でそれぞれ取り組んでいるという状況をお聞きしました。まず普及指導員の関係で、先進農家に派遣されるとか、いろいろな研修をやりながら能力のアップを図っているとお聞きしましたが、その中で普及員の年齢構成は具体的に、ある一定のピラミッド的な形になっているのか、そうではなくて、当然採用形態がありますから、どこかの年数で急に少なくなるというようなことがあるのかないのかをお伺いします。
 それと、派遣や研修で、いろいろと個別指導できる体制をつくったり、能力アップをしているということですが、当然いろいろな作物がありますから、一概に少し研修を受けたり派遣されただけでは、対応できない部分もあろうかと思います。そういう部分についてはどういう対応をしているのかということと、もう1点は、先ほど人数が限られるので、担い手の方を中心にやっているとお聞きしましたが、担い手以外でも非常に苦労しながら新たな農業につこうとしている方や、新たな作物をやろうと思っている方で、どこに聞きに行っていいのかわからないので、結局はあきらめるという方もいらっしゃいます。訪ねて来ない人をどうにかしろというのは、無理があると思いますが、もう少し丁寧に、できるだけ広く広報して、普及所に敷居高くなく、いろいろなことで訪れて、その中で自分の農作物に対する能力を上げていくという形も必要ではないかと思いますが、その2点についてお伺いします。


松浦農業経営課長  普及センターの年齢構成につきましては、今データがないので正確には申し上げられませんが、計画的にバランスの良い形になるよう努めていきたいと思っております。
 また、研修については、先進農家に新人を研修させ、資質向上を図っているのですが、ある程度能力の高い職員については、より高度な形で、国のつくばでの研修や、試験場等と普及センターの職員が共同で現地の試験を行っていくという取り組みもしながら、今の新しい品種なり、またいろいろな作型が出てきておりますので、そういったニーズに対応できるよう、さまざまな研修を通じて資質向上につなげていきたいと思っているところでございます。
 また、広報ということで、今、普及センターでは、「普及センターだより」を定期的に発刊させていただいております。こういったものを広く市町も通じて今も配布しているところではございますが、もっと広く周知されるよう取り組んでいきたいと思っているところでございます。


森委員  いろいろ対策をとられているということですが、やはりどうしても農業振興を香川県として進めていく中で、本当に普及センターの位置づけ、指導員の位置づけというのは重要なものだと思います。厳しい状況だと思うのですが、特にその構成が途切れることがないようにお願いしたい。何かのときにその年代が全然いなくて非常に技術が継承しにくい状況になってしまいますと、せっかくの体制が余り活用できなくなると思いますので、ぜひ御努力もお願いしたい。
 広報活動については、特に若い方は、最近よくインターネットでいろいろ情報をとろうとしておりますので、そういう部分についてもう少し一歩踏み込んだ形でのPRも必要ではないかと思います。ぜひそのあたりについて御努力をお願いしたいということを要望させていただきたいと思います。
 2点目ですが、まだ耕作放棄地までは行っていないのですが、耕作放棄地の予備軍的なものが今非常に多いわけです。お年をとられて、もう本当に米がかつかつで農業をやっている方が、もしかしたら来年はもうできずに、いずれ放棄地になってしまうとか、そういうことがあってもいけません。
 そうならないために本当に大きな努力が要るわけで、県も農地活用事業ということで、人・農地プランの作成を促進するとか、担い手が確保された耕作放棄地の再生作業を支援するといったいろいろな事業を行う中で耕作放棄地の再生作業などを促進したり、営農開始後のフォローアップなど、地域の取り組みを支援するという事業を展開していますが、なかなか難しい問題もあるわけです。
 やはり農地の貸し手と受け手の問題が多分いろいろ出てくるのだろうと思います。圃場整備とか、いろいろな施策も必要だという話もありますが、現実はいろいろな条件が重なって難しいところがあります。結局、貸し手は今言ったように農地を貸したくないとか、借り手につきましても、やはり個人的な感情とか相手との対応で、なかなか双方が言い出せない、もしくは双方がそれぞれ言葉をとめてしまっているということも、現実にはあるのではないかと思います。
 そういう地権者との関係については、なかなか個人で対応できずに、各市町の農業委員会とかを通じてやっていくという形もあるのですが、現実にはそこまでの取り組みも難しいところがあると思います。そういう中で安心して営農が続けられるような体制もつくっていく必要があるし、水路や農道の面とかも関係してくるわけです。そういう部分の実態について、県としてどのようにとらえ、どういう対策が必要であると考えているのか、その部分についてお聞かせ願えたらと思います。


川池農政水産部長  今、森委員から、農地の保全と申しましょうか、有効利用という観点からの農地活用の状況についての御質問がございました。農地については、委員御指摘のように、今、本県では、5,000ヘクタールを超えるほどの耕作放棄地というか、荒廃地が発生しております。
 そういう状況の中で、香川の農地をどう保全するかということで、さまざま取り組みはしています。保全するということと、もう1つは農業生産を拡大していくという2つの面から香川の農業、農村を維持、発展させていこうと取り組んでおります。基本的には、いわゆる認定農業者などによる生産の核となる担い手を確保して農業生産を拡大していこうとしておりますが、香川県の耕地面積は約3万ヘクタール程度あり、それ全体を維持、保全していくには、認定農家だけの力で担うことはできません。
 実際、その地域でいかに地域を支えていくか、農地を保全していくかについては、中小の農家を中心とした力も当然必要でございます。そういう部分で、今ちょうど農地保全という観点も含め地域を支えるということで、本県では集落営農の推進を積極的に展開して、何とか耕作放棄地が発生しないよう、香川県の農地が保全できるよう、県土が守れるよう、地域を支える担い手を確保していこうと、生産面での核となる担い手、いわゆる認定農業者等々、そして地域を守る担い手である集落営農法人と、そういう2つの面から施策を展開しています。
 先ほど森委員からお話がありましたように、農地の保全、有効利用という点におきましては、市町の農業委員会が中心になり、農地を有効に活用する場合は、当然農地を保有している出し手と受け手の問題がございます。本県の場合、農地を管理、耕作がなかなかできなくて、出したいという人が非常に多うございます。一方でそれを受けて耕作するという人がなかなか厳しいという状況の中で、そのマッチング活動を農業委員会が積極的に展開をしている状況でございます。
 平成23年度は、いわゆる担い手に農地が流動化された面積は、更新を含めて、5,618件、1,413ヘクタールで、担い手への利用権設定等、流動化が図られました。これについては全体から見ますと、担い手に集積された農地面積は、平成23年度時点で農用地区の区域内で約4割の集積という状況でございます。農地の保全、利活用については、地域においては農業委員会が中心になって行っておりますが、市町合併等により農業委員の数が非常に減少しておりますので、必ずしもマッチングということはなかなか難しいのですが、できるだけ農地を有効に活用するように集積を展開しているというのが今の実情でございます。


森委員  今、聞かせていただいた中で、当然、農業委員会がその地域でそれぞれ農地のいろいろな問題について、地域で相談に乗るということが本来の形だろうと思います。合併した関係で、合併当初は各町ごとにおりましたから、私の出身の三豊市でも本当にびっくりするぐらいの人数の農業委員が出て最初の会をしたという状況も聞いておりますが、だんだん減らしていって、本当に農業委員としてきちんと相談業務ができるのか難しい現実です。どうしても田舎のほうになりますと、地域ごとで農業委員の選出を決めておりますから、その地域の中で農業に本当に取り組んでいる方とか、先進的な方とか、相談業務に乗れるような方が、なかなかなりたくてもなれません。
 もう1つの問題は、中心的に農業を担っていると時間が割けず、そういう部分にはなかなか出てこれないということも現実としてはあるわけです。そういう意味でいうと、市町が当然これは対応すべきことではあろうかと思うのですが、県として市町を支えるという面もあります。農業委員総体について市町はそれぞれ個別事例でいろいろとやられているだろうし、本来、農業委員会が持つべき形とか、農業委員がそれぞれ持つべき役割について、農業会議の場でもやられているとは思いますが、県としてもやはりそういう部分についても取り組む必要があるのではないかと思いますが、その部分についてお聞かせ願いたいと思います。


川池農政水産部長  森委員の農業委員会に対する支援と申しましょうか、指導・助言等についてでございます。農業委員会につきましては、先ほど申しましたように、農地の出し手と受け手をマッチングするというあっせん調整以外に、農地法に基づく売買、貸借等の許可、そして遊休農地の調査等々、農業・農地に関する事務を執行する行政委員会でして、本当に重要な役割を担っているという認識を持っています。
 このため県においては、いわゆる市町の農業委員会が行う推進活動や研修会等に対して開催費用を助成するなどの支援も実施しておりますし、市町の農業委員会を指導して、その活動を促進している県の農業会議に対しても、さまざまな施策に対して支援をしているという状況でございます。
 今後においても、香川の農地の現状を考えた場合に、農業委員会の役割はますます重要になってくるという基本的認識を持っていますので、そういう意味において、さまざまな機会を通じ、委員会に対していろいろな施策の変更等や農地・農業に関する情報等を踏まえて、十分に周知徹底をしたいと考えています。
 またそれぞれの市町の農業委員会等を県で巡回して、よりきめ細かな指導等を行い、農業委員会の活動を一層活性化し、支援してまいりたいと考えております。


森委員  最後に要望ですが、県の農業会議や県それぞれが、市町の農業委員会に対して巡回指導もやっておられるということも今お聞きしました。なかなかそういう部分が我々には見えてこないところもありますので、積極的に、先ほども言いましたが、農業委員会に対する指導も、ただ単に農業をやっている人中心というのではなくて、非農家であるとか、かすかに農家というような形は結構たくさんあると思いますので、そういう方にとって農業委員会は非常に敷居も高いわけですから、そういう部分をPRするとか、個別にそれぞれ地域ごとで農業委員に対する研修指導を積極的にやっていただき、少しでも農業委員会の位置づけがそれぞれの地域である一定伸びていけば、農業に対するいろいろな考え方が結構地域に伝わっていくのではないかと思いますので、ぜひよろしくお願いして私の質問を終わりたいと思います。


高木委員  私から、まず農政水産部に農地中間管理機構について質問させていただきます。
 先般発表されましたアベノミクス第2弾で、農地の貸し借りを仲介する新機構の農地中間管理機構の設立が発表されました。これは、各都道府県に2014年度までにつくり、その目的は、狭い農地の集約、耕作放棄地の解消を加速し、それにあわせて集約化して大規模化する、農業に参入する企業に貸し出すということでございます。
 農地保有合理化事業と違う点といたしましては、農地の区画整理や水路の整備などの農業基盤整備事業と連携するということ、そしてまた耕作放棄地や放棄されそうな農地を機構に集めようとしているということが違う点であります。機構を設置する背景には、大規模化によるコストダウンがあります。私が得たデータでは、50アール未満の米の生産コストは60キログラムあたり1万5,000円、15ヘクタール以上の農地の生産コストは60キログラム当たり約6,000円ということで、大きくなればなるほどコストダウンができます。
 また、15ヘクタールから20ヘクタール規模の農家所得は1,000万円です。20ヘクタール以上の規模の農家所得は1,300万円を超えるというデータがあります。これは、某大手企業の経済研究所のデータでございます。
 そこで質問させていただきます。今まで市町や農業公社、農協が農地保有合理化法人をつくり、農地の貸し借りの事業を行っておりますが、期待されているほど効果が上がっていません。その原因について、農政水産部はどのようにお考えになって、どのように分析しているのか、まずお聞かせください。


川池農政水産部長  高木委員の農地保有合理化法人のいわゆる流動化と申しましょうか、賃貸借の実態でございますが、香川県の場合は、農地保有合理化法人である県農業振興公社が平成24年度に新たに行った賃貸借の面積は約59ヘクタールとなっております。中四国各県における農地保有合理化法人が平成24年度に新たに賃貸した9県の合計面積が550ヘクタールでございますので、本県の占める割合は大体1割ぐらいという状況でございます。先ほど森委員さんの質問で申し上げましたように、平成23年度末で農業地域内の担い手の集積が約40%程度で、全国は約50%程度あるので、本県は低いという状況にあります。
 これについては、香川県の場合、1戸当たりの耕地面積が約80アールで、全国平均1.8ヘクタール、これは北海道を除いた平均ですが、その約半分以下で、1戸あたりの経営規模は非常に零細であります。
 それから2点目として、圃場整備率が約35%程度で、全国平均の約60%に比べて非常に低いです。また、ため池が1万4,000を超えてありますので、そのため池を核とした特殊な水利慣行の中で農地を耕作している状況です。そしてまた、皆さん御案内のとおり、香川の場合は非常に農村地域で混住化が進行しているという状況です。
 こうした状況で、やはり本県の農地の集積・規模拡大は、全国と比べると、そのような制約があり、なかなか集積が進んでいないという状況でございます。
 本県の場合、そういう香川県の条件を踏まえて農業生産を行っており、認定農業者等については、いわゆる米麦のような土地利用型のスケールメリットを生かした農業より、土地生産性の高い園芸主体の担い手が中心になっており、なかなか現実問題として全国平均までの農地の流動化・集積は現在のところ至っていないという状況でございます。


高木委員  私も部長のおっしゃるとおりの考え方は正直なところ持っております。
 それと申しますのは、やはりヨーロッパは土地利用の規制が厳しくて、農地転用ということはまずできないそうです。ところが日本の場合は、農地転用して、例えば宅地であるとか、その他の活用ができます。ましてや土地を持っている方は、そういう話が来たときに、すぐ売りたいがために、耕作放棄地になってもそのまま保有してるケースが多く、固定資産税がかからないので、現在のような状況が起こっているのではないかと思います。
 それで、この件につきまして、部長なり担当課の皆さん方にお願いしておきたいことは、やはりこれから香川型農業を維持し、守ろうとすれば、農地の大規模化は絶対防げませんし、その前提となるのが圃場整備だと思っています。ですから、圃場整備をどのようにすれば進められるのかは、私もいろいろな話を聞くと、圃場整備を進めていても、数名の反対でできないケースも起こっておりますので、今後、香川県におかれても、例えばそれの説得班とかの設置も含めて、この件につきましては積極的に取り組んでいただきたい。それで田んぼをしなくなれば、それを借りたくなるような農地にしておけば必ず借り手はいると思いますし、それで大規模化しなければ、よほどの利益の上がる作物をつくらなければペイしません。そうなれば農業に新たに就業する人も出ると思いますので、そういうことも積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 2点目の質問でございますが、農業への企業参入についてお尋ねさせていただきます。
 平成21年の農地法改正以来、一般法人の農業参入がふえております。平成15年4月から平成21年12月までの参加法人数は436で、そのうち株式会社が250でありました。改正後の平成21年12月から昨年の12月までで、参加法人数が1,071で、そのうち株式会社が671です。新旧制度に基づく参加法人を比較すると、本県においても、旧制度では参加法人が10ですが、新制度以後の参加法人数が17です。そしてこれは全国ですが、営農作物別では、野菜が492で46%、複合が199の19%、米麦が183の17%、果樹が92件の8%です。
 業務形態別では、食品関連が25%の270法人、その他サービス業ほかが、イオンとかそういうところが出てきてますが、21%の221法人、そして農業・畜産業が15%の162法人、建設業が、私はこれがもっと多いと思っていたのですが、15%の144法人でした。その借り入れ農地面積の規模別法人数は、50ヘクタール未満が34%の343件、50アール以上1ヘクタール未満が289件の28%、1ヘクタール以上5ヘクタール未満が292件の29%、5ヘクタール以上20ヘクタール未満が78件の8%、その他20ヘクタール以上が11件の1%になっておりますが、本県に進出した法人の営農別、業務形態別、借入農地ベース面積の規模別数字がわかれば教えていただきたい。
 また、農業の積極参入をふやすために、一部の県においては農業参入マニュアルをつくって積極的に企業参入を促している県もあったのですが、本県において農業参入をしやすくするためにはどのような方策をとり、また今後とろうとされているのか、現状をお聞かせください。


松浦農業経営課長  高木委員の農外企業の参入についての御質問のうち、営農等の規模別について、香川県の内訳をまず御答弁差し上げたいと思います。
 平成15年度以降、香川県で38件の農外企業が参入しているところでございます。その38件の営農別の状況でございますが、オリーブが13件で全体の34%、野菜が9件で全体の24%、米と野菜の複合経営が6件で全体の16%、オリーブ以外の果樹が6件で16%ということで、これら営農形態で全体の9割を占めているところでございます。
 また、農業参入する場合の業務形態をその形態別に見ますと、土木建設業が12件で32%でございます。食品産業が同じく12件で32%ということで、この2つの業種で全体の6割を占めている状況にございます。
 さらに、借り入れ農地の規模別の内訳でございますが、まず1ヘクタール以下が、香川県では22件で全体の58%でございます。1~3ヘクタールが8件で21%、それで3~5ヘクタールが6件で16%ということで、これら5ヘクタール以下が全体の95%を占めており、1件当たりの平均面積で申し上げますと1.65ヘクタールとなっているところでございます。
 次に、2点目の農業参入のマニュアルをつくっているかということでございますが、これについては企業の農業参入に当たりましては、参入を希望する企業ごとに、その背景や希望する作物が異なっていますので、我々が個別に相談に乗らさせていただいているところでして、平成22年度からはその窓口担当者を1名増員もし、相談機能の充実もさせていただいたところでございます。
 それで、農業参入の検討手順、また農地を借り入れる際の要件や手続を記載したパンフレットも作成しており、個別相談の中で、このパンフレットをもとに御説明するほか、広く配布もさせていただいているところでございます。また農業参入セミナーの開催により、農外企業の掘り起こしも行ってきているところでございます。
 こうした取り組みで、先ほども言った38件が参入したわけでございますが、今後、企業の農業参入を広く推進していく観点から、農業参入の検討手順や借り入れするための手続をもっと詳細にした企業参入に向けたパンフレットの充実を図ってまいりたいと考えているところでございます。
 3点目の、農業参入しやすくなる方法というお尋ねでございますが、これについては、聞き取りの中で農業参入を検討している企業からは、農地情報の不足であるとか、農作物の情報や農業技術の情報提供の不足といったようなことを心配しているという声が聞かれております。こうしたことを払拭することが企業が円滑に参入できていく、また促進につながるのではないかとも思っているところでございます。
 こうしたことから農地情報の不足の対応としては、市町や農業委員会で構成されております地域再生協議会等に対し、企業等に貸与可能な農地情報の収集等を行う活動に対して助成を行っており、そういった助成により出てきた農地情報の整備・提供に努めておるところでございます。このほか、企業が実際に農業参入をここでしたいといった地域には、その地域の農業委員会に個別にあっせん調整をしていただくよう働きかけもしており、企業が円滑に借り入れできるよう努めているところでございます。
 また、農作物の情報の不足に対しては、個別相談の中で、導入を考えている作物の収益性であるとか、導入に伴いどんな投資が要るのかといったことについて助言をさせていただいております。これ以外に、初期投資の負担軽減のために必要となる機械・施設への助成措置も講じていますので、その活用も提案させていただいているところでございます。
 それで、農業技術の情報提供の不足ということに対しては、営農開始に向けて必要な農業技術が習得できるよう、農業大学校を紹介させていただいたり、また技術習得のための研修生として受け入れてくれる先進農家の紹介も行っているところでございます。
 こうした取り組みにより、連携しながら農業参入に積極的に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。


高木委員  本当に丁寧な答弁、ありがとうございました。
 ぜひ、今、答弁いただいたことをより一層、歯車がかみ合って前進するように取り組んでいただきたいと思います。
 と申しますのは、香川県というところは、本当に水のない県というイメージがありましたが、香川用水ができ、そして高松かいわいを中心とした市内部においては、池の水も相当余ってきていると私は判断しておりますので、ぜひ積極的に取り組んでいただければと思います。
 最後の質問ですが、私は過去に一度だけ農林水産省にある案件で行ったことがあるのですが、そのときその担当者の近くを見ますと、いろいろな制度があったのを今でも覚えているのですが、これを私たちに教えてくれれば、もっともっと一般農家の方々が生かせると思いました。
 最近、農林水産省は「農山漁村活性化プロジェクト支援交付金」制度をつくっておりますが、本県に合うような制度としてはどのような制度があるのか、今わかる範囲内で教えてください。


飯間農政水産部次長  高木委員の「農山漁村活性化プロジェクト支援交付金」において、本県に合う事業制度はあるかという御質問に対してお答えさせていただきます。
 「農山漁村活性化プロジェクト支援交付金」は、委員御承知のとおり、小規模な圃場整備、農業用排水路、農道等、一般に言う農業生産基盤の整備を受益面積が5ヘクタール以上あれば実施できるという制度で、平成19年度に国が創設したものでございます。
 この事業は、委員御指摘のとおり、地域の特性を生かしたきめ細やかな生産基盤の整備を実施することが可能という事業で、非常に本県にとって有効な事業でございますので、市町、土地改良区等に対しまして事業制度の周知を行い、事業を円滑に推進してきたところでございます。県では、平成19年度の事業創設時から取り組み、昨年度末までに19地区で実施させていただいております。
 圃場整備事業は、5ヘクタールから8ヘクタール程度、俗に言う小規模団地を対象に実施させていただいたところでございます。
 この「農産漁村活性化プロジェクト支援交付金」は非公共事業でして、ことしの国の経済対策による事業制度創設等により、公共事業として「農業基盤整備促進事業」という名称に変更になり制度化されております。
 内容につきましては、プロジェクト交付金とほぼ同様で、農業用排水路や農作業道など、きめ細やかな生産基盤の整備を行えるような事業制度になってございます。


高木委員  今、飯間次長から、5ヘクタール以上ということがありましたが、県単独事業でも、それ以下はできませんか。


飯間農政水産部次長  御指摘の5ヘクタール未満につきましては、一応、国の補助事業と県単独事業の境を5ヘクタールとさせていただいており、県単独事業の土地改良事業では、中山間地域を対象に5ヘクタール未満で、補助率50%で実施をさせていただいております。
 一方、本年度から「集落営農推進生産基盤整備事業」という制度がございます。これは集落営農を推進するところにおいて、ぜひ圃場整備をやりたいということになれば、中山間地域に限らず、平場の地域でも対応できるような形にさせていただいており、これは補助率60%という高額の率を設定させていただいているところでございます。


高木委員  本当に香川県は狭い県でございますので、5ヘクタール以上まとめるとなれば、それに合わないエリアも結構あるのです。そういうことで、今後、小ロットでもできるやり方を考えていただきたい。また5ヘクタール以上の補助率についても、国と交渉する中で、同じぐらいになるように御尽力いただきたいと思っております。
 その他の要望といたしまして、農地の規模拡大、構造改善、それからパイプライン化につきましても、ぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 それから、JAにつきましては、主役は組合員でございますので、その組合員に役立つJAになるように積極的に、農政水産部長を中心に、ともに意見を出し合って、JAを指導していただくことを要望させていただきまして質問を終わらせていただきます。


大山委員長  暫時休憩いたします。
 午後は、1時から再開いたします。
 (午前11時38分 休憩)
 (午後 1時04分 再開)


大山委員長  再開をいたします。
 質問を続行いたします。


樫委員  ちょっと項目が多いので、答弁は簡潔によろしくお願いいたします。
 農業成長戦略についてお尋ねします。
 安倍内閣は「農林水産業・地域の活力創造本部」を設置いたしました。農業を成長産業にし、農業・農村の所得を10年間で倍加させると言っておりますが、この点についてお伺いをしたいと思います。
 TPPに参加して関税の撤廃を受け入れた場合、政府の試算でも農業生産額が3兆円以上、農業の多面的機能が1兆6,000億円分も失われるという中で、TPP参加で大きな影響を受けても「攻めの農政」で所得を本当に倍加できるのでしょうか、部長の基本的なお考えをお伺いいたします。
 アメリカやオーストラリアのように農地を集約して競争力を高めると言いますが、今まで苦労しても、日本の土地・社会条件で、そう簡単には農地集約はできないというのは、現場では百も承知だと思います。先ほどの水利権の話もそうなのですが、なかなか大変だと思います。その点についてどう思われますか。本当にこれ以上農地の集約ができるのかということです。
 オーストラリアとかアメリカは、もう桁が違います。何十町歩というのは北海道ではできるかもしれませんが、オーストラリアやアメリカでは何百町歩、何千町歩というところで勝負をかけてきているわけですから、日本の農業は生産面でも採算面でも太刀打ちできるはずがないと私は思うのです。本当に農地集約で競争力を高めることができるのかという点についてお伺いしたいと思います。
 それから、オランダ型の農業をモデルにすればいいともてはやす傾向もあります。園芸作物に特化してもうけるというオランダ型農業の根本的な欠陥は、園芸作物だけでは不測の事態に国民の食料を供給できないという点であります。国家安全保障の基本は穀物であり、穀物自給率が重要です。オランダのようないびつな形態を日本がモデルにするというのは、これは間違いではないかと思いますが、どうでしょうか。
 そしてまた、輸出を倍増すればいいと言います。輸出だけで経営が成り立っている農家はないと思います。せいぜい売り上げの数%程度であります。仮に輸出が倍になっても所得が倍になるわけではないと思いますが、どうでしょうか。
 また、仮に一部の植物工場的な企業が繁栄して、99%の農家が潰れても、1%の残った人の所得が倍になれば所得倍増だと言うのでしょうか。その点はどうなのでしょう。私はTPPに対して過小評価していたら、とんでもないことになると思うのです。そういう立場からお尋ねをしておりますので、お答えください。


川池農政水産部長  樫委員の成長戦略についての御質問にお答えいたします。
 「日本再興戦略」の中では、農林水産業を成長産業とすることと位置づけられております。その1つとして、農地の8割を担い手に集約すること、2番目が6次産業化を推進すること、3番目は農林水産物や食品の輸出を促進すること、4番目が農業・農村の全体の所得を倍増することとされており、それぞれ目標が設定されております。
 この「日本再興戦略」は、20年以上続いた日本経済の低迷から再生へのスタートをさせるということを目的としており、TPPへの参加・不参加にかかわらず進められる戦略であると理解をしております。
 このため、TPP交渉がスタートしてない現段階において、戦略で示された目標値とTPPへの影響試算を関連づけて考えることは難しいと考えています。
 2番目の農地を集約して競争力を高めることにつきましては、農地の集約につきましては、先ほども御説明申し上げましたが、本県農業の平均経営規模が0.8ヘクタールということで、北海道を除く全国平均の1.8ヘクタールの半分にも満たないことから、担い手などの経営規模の拡大や生産コストを削減する上で取り組むべき課題であると認識しています。
 本県の場合、農地が狭いことや地権者が分散しているということ、ため池を初め特殊な水慣行など、本県独自の事情から、農地の集約は容易ではございませんが、積極的に推進する必要があると考えています。
 オランダのモデルについては、本県では経営規模の零細性を補うために、施設園芸による農地の効率的な利用や、米麦、野菜、果樹などの園芸品を含めた複合経営に取り組んでおり、施設園芸を中心とする世界第2位の農産物輸出国であるオランダの農業に学ぶべき点はあると考えています。
 しかしながら、本県においては、耕地面積の中で水田の比率が83%という状況でして、本県の農業・農村の持つ多面的機能の維持、そして県産農産物の確保という観点を考えれば、水稲の作付が継続されることは重要であると認識しております。
 次に、輸出倍増と所得倍増についてですが、輸出の増加が所得にどう影響するかについては、国からも具体的な説明もございませんので、現段階では一概に言えないと考えております。
 5点目の植物工場的な企業の繁栄については、企業の繁栄だけではなく、本県の農業・農村の維持・発展は重要であると考えており、将来にわたって持続的に発展できるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 いずれにしても、今後とも国や関係団体と連携を密にして、農業の所得向上に向けた施策を積極的に取り組み、本県の農業・農村の振興に努めてまいりたいと考えております。


樫委員  今、部長が答弁されたことで、「攻めの農政」で所得を本当に倍加できるのですか。どうなのですか。私がお尋ねしているのは、倍加できますかと聞いているのですから、それについて答えてください。


川池農政水産部長  農業・農村の振興、そして農家の所得向上については、本県においては担い手の確保、農産物の生産拡大、付加価値の向上という観点を踏まえて、農家所得の向上に向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えています。


樫委員  倍加という言葉を使わないということは、できないと思っているのでしょうか。それではもう結構です。
 認定農業者でお米をたくさんつくっている人で、農地を借りて、定年退職して頑張っている人なのですが、とにかく農地を広げるのもいいけれど、本当に田植えの仕付けが大変で、水管理も大変だそうです。水利組合や土地改良区が違えば、ゆる抜きから何から全部違うのです。だから、本当に走りまわって何とか頑張っているけれど、体力がもたなくなればもうできないということで、2町歩程度を集約しても、それ以上拡大はできないと言っています。
 農地集約をやればいいと言っても、理屈どおりにはできないのです。部長も御承知だと思います。だから、そういう中で、あれもします、これもしますと言っても、そんなにうまくいくはずがないのです。
 オランダにしても、園芸作物に特化してやっていますが、EUがあるので、穀物は他の国で賄ってくれるという観点があるからやっているのです。日本がこういう道をとれば、1億2,000万の国民は飯が食えますか。
 だから、本当に国民の暮らしを考えれば、私はそういうことを言うのは、無責任としか言いようがないのです。耕作放棄地を株式会社に任せるという議論さえ出ている状況です。私は、農業をしたい人が続けられる農業、香川県で言うと専業農家の育成も大事だと思いますが、兼業で頑張っている人もいます。退職して年金が少ないので、ブロッコリーをつくろうかとか、菜花をつくろうかとか、いろいろと農協が提案することを採用して、年間何十万円のプラスになったので、年金プラスそのお金でちょっとレクリエーションにでも行こうかと、皆、今そういうふうなことをやっているのです。
 主人は仕事に行って、奥さんが野菜をつくって産直に出すということをやって、子育てして子供を大学にやるために頑張っている人がたくさんいるのです。私は、そういうふうなところに光を当てて、県が施策展開をしていかなければならないと思います。所得倍増と大きなことを言うのもいいのですが、やはり香川型農業をどう守り発展させるかという観点で、ぜひ農政を進めていただきたいと思うのですが、どうでしょうか。


川池農政水産部長  樫委員の御質問でございますが、本県におきましては、基本的な考え方として、農業生産を担ういわゆる認定農業者や農業生産法人等の大規模経営と申しましょうか、一定規模の大きい専業農家と、地域を守り、地域を担う、いわゆる中小農家が力を合わせた集落営農組織でもって、香川の農地・農業を維持したいと考えております。基本的には樫委員御案内のとおり、なかなか中小農家で農機具を更新して農地を維持し、農業を継続していくのは非常に難しい状況でございます。
 これをどういう方法で維持するかですが、樫委員御指摘のとおり、認定農業者だけでは農業生産は維持できません。香川県の場合は約3万ヘクタールの農地がある中で、現在1万5,000ヘクタールぐらい水稲を植えています。それが全て園芸にかわるのかといえば、それは不可能でして、常に水稲を継続しなければなりません。
 どうやって継続するかを考えると、中小農家1軒1軒が対応していくのは、次の世代になると難しいです。そういう中でどういうふうに農地、県土を維持するかは、やはり集落営農の組織化が必要です。集落営農と申しましても、従来のイメージの集落営農で、ある集落でまとまってやるというものではなくて、集落20軒あれば三、四軒は退職後に元気な人もいるので、そういう人が集まって、地域の集落の10ヘクタールあるいは20ヘクタールをまとめて、夏場の稲作は最低できますし、プラスアルファの人的な余力があれば、ほかに園芸作物等を展開する中で何とかその地域を維持します。地域を維持するということは、農地とともに、ため池を中心とした水利施設等もあわせて地域で維持するということで、維持することによって、認定農業者を中心とした園芸農家も、その水利を活用できます。
 そのように生産を担う農家と地域を維持する農家の両面で農業生産を維持し、農村を維持するということに取り組んでいきたいということで、施策を去年、ことしと充実させて展開していこうとしているところでございますので、御理解いただきたいと思います。


樫委員  所得倍増と大きなことを言うのもいいですが、大規模農家の育成ばかりに目を向けるのではなく、中小の兼業農家が頑張っていることにしっかり施策を施してもらいたいということを強く要望して、次の質問に移ります。
 TPP参加の影響ですが、安倍首相の3月15日のTPP交渉参加表明にあわせて、政府はTPPの影響について政府統一試算を発表いたしました。
 一方、大学の研究者ら約900人でつくる「TPP参加交渉からの即時脱退を求める大学教員の会」は、政府の試算と同じ手法で試算して、5月22日に発表しています。
 それを比較してみますと、「大学教員の会」の試算では、関連産業への波及効果として7兆円の減少、雇用は190万人失われるということで、影響は、政府は3兆円の減少と言っているが10.5兆円の減少だということです。GDPについては、3.2兆円増と政府は試算していますが、逆に「大学教員の会」は4.8兆円のマイナスと真逆の結果が出ているわけです。
 そういう点で、政府が関連産業への波及効果や雇用への影響を試算していないのはなぜなのだろうかと思います。私は影響を意図的に過小評価しているとしか思えないのですが、部長はどのように受けとめておられますか。
 政府試算で、先ほども言いましたように、生産額が3兆円減少するとして、関連する商業、製造業、運輸業の生産額は7兆円減少する。農林水産業や関連産業の所得減少で消費が鈍るため、生産額の減少は3兆5,000億円になる。合わせると、先ほど言いましたように10兆5,000億円の減少です。政府試算と3.5倍もの開きがあるのです。この差をどのように見るかという点なのですが、これはどうでしょうか。
 GDPについても、政府はふえると言いますが、「大学教員の会」は大きなマイナスだと言っています。これをどのように受けとめますか。
 雇用が、農林水産業で146万人失われるとなっています。これは農業就業人口の2012年の58%に相当します。関連産業でも44万人の雇用が減ると、合計190万人の雇用が減るという試算ですが、これは完全失業者約280万人の68%に相当します。このように雇用が失われると、地域経済は大きな打撃を受けると思いますが、どうでしょうか。国に対し、関連産業や雇用などを含めた再試算を政府がもう一度すべきだということを求めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。お尋ねします。


四宮農政課長  樫委員のTPP参加の影響についての御質問にお答えします。
 まず、「大学教員の会」による試算と政府統一試算の違いについて、並びに第2項目でございます「大学教員の会」の試算では、減少額が政府試算の3.5倍もの差になっている点、さらにGDPにおいて政府と会の試算結果が逆になっている点についてでございます。
 「TPP参加交渉からの即時脱会を求める大学教員の会」の試算につきましては、マスコミ報道で知っておりますが、関連産業や雇用など幅広い観点から試算されているようでございますが、詳細は承知しておりません。さまざまな試算の1つと理解しておりますが、現段階では政府統一試算との比較は難しいものと考えております。
 次に、「大学教員の会」の試算では、農林水産業及びその関連産業で190万人の雇用が減るとされている点についてでございますが、具体的な内容につきましては承知しておりませんが、一般論として、雇用に大きな影響があるとすれば、やはりその地域にとって重大な課題であると考えております。
 また、5点目の国に対する関連産業の波及効果や雇用の影響を含めた再試算の要請につきましては、TPPに関する影響等については、政府において今後徹底した情報開示と明確な説明を行っていただきたいと考えており、引き続き国に対して強く要望していきたいと思っております。


樫委員  この「大学教員の会」の約900人は農業の専門家ばかりなのです。この中でも、とりわけ先頭に立っている方は、これは農業新聞の切り抜きですが、東京大学大学院教授の鈴木宣弘さんです。この方は政府の農政の諮問機関の代表者を務めた方です。こういう方が政府の試算は間違っていると言っているのです。なぜならば、関連産業への波及効果である7兆円の減少を除いているし、雇用が190万人減ることを除いています。こういうことはよくない、再試算したらどうですかと言っているのです。
 日本の大学の、農業に関する専門家がそういうふうに言っているのに、県としてマスコミの報道は聞いたが、それは承知しないことだということでいいのですか。香川県経済も影響を受けるのではないですか。6次産業と言うけれども、生産が打撃を受ければ必ず影響します。だから、政府に対して、これは再試算すべきじゃないかと、科学者のデータに基づいて再試算すべきだと言わなければいけないと私は思うのです。
 課長にお聞きしても多分答えられないと思いますので、部長どうでしょうか。県として申し入れませんか。


川池農政水産部長  今の御質問ですが、このような試算については、政府試算も同様ですが、いろいろなところでいろいろな試算が今発表されていますので、そのさまざまな試算の1つとして理解しているところでございます。個々に比較をするということは、県としてはなかなか難しいと考えています。
 ただ、国に対する影響等についての考え方については、これまでも同様ですが、政府において今後徹底した情報開示と明確な説明を行ってほしいということで、これについては四国知事会を初め、いろいろなところでさまざまな形で要望をしているところでございます。


樫委員  国の試算は置いておき、本県でも国の試算方法に基づいて影響額を算出しております。私も、3月の時点で資料をもらいましたが、影響額は178億円です。本県の平成22年度の産出額・生産額が約460億円ですから、減少率は39%になるというものをいただいております。これを見ていて気がついたのですが、試算品目の中に野菜やかんきつ以外の果実、花卉が全然入っていないのです。これは影響を受けないということを言っているのですか。どうなのでしょうか。
 本県において、TPPに参加すれば、約4割の生産が減るという試算が出ているということは、物すごく大きいと思うのです。こういう点についてどのように受けとめておられるのですか。やってみなければわからないではいけないのです。そうなってしまったときに、それに対してどう守るのかということを持っていなければ、大変なことになると思います。どうでしょうか。


四宮農政課長  樫委員の、まず県の試算について、野菜とかかんきつ以外の果実、花卉が影響試算に入っていないという点についてでございます。
 先ほど御案内のとおり、政府が3月15日に公表いたしました「政府統一試算」につきましては、関税撤廃の影響が小さいものを除き、関税率10%以上で、かつ国内生産額10億円以上の品目である米や小麦など19品目の農産物と、サケ・マス類など14品目の林水産物の合計33品目を対象として試算を行っているところでございます。
 県が3月22日に公表いたしました、「TPPが本県の農林水産業に及ぼす影響額の試算」は、この「政府統一試算」の試算方法に基づき実施したものでございます。試算した品目については、国が試算しました33品目を対象としており、このうち野菜と果実の6品目につきましては、本県では生産がない、あるいは非常に微少であるということから試算を行っていないものでございます。


樫委員  10億円以下のものは33品目から外れているから載せていないということであれば、逆に39%以上影響を受けると言えると思うのです。
 お米は135億円から67.3億円と半分になります。牛乳、乳製品は36億円が36億円減少でゼロになります。それから、牛肉は29億円から16.4億円、豚肉は25億円から19.6億円と壊滅的な打撃を受けるとなっているのです。これに対してはどういう対応を考えているのでしょうか、お尋ねします。


四宮農政課長  先ほど申しましたように、今回県が出しました影響額ですが、繰り返しになりますが、政府が出した統一試算の方式に当てはめて試算したものでございます。
 その前提条件としては、政府はまず33品目を選定し、国内対策は講じないという前提のもとでの試算とお聞きしてます。
 ですから、今後、先ほど部長も申しましたように、国に対しては情報の開示と明確な説明を求めていきたいと考えております。


樫委員  県が力を入れている「讃岐三畜」や「さぬき讃フルーツ」は、こういう打撃を受けるとどうなっていくのですか。私は、やはりそういうものを今検討していかなければならないし、そういう点について何か危機感がないような気がするのです。この試算は政府試算に基づいてしたもので、米は半減し、牛乳や乳製品はゼロになるという結果になっていて、何の対策をとっているのですか。これは資料として出しただけということですか。本当にTPPに対する危機感が足らないと思うのですが、どうなのでしょうか。


川池農政水産部長  今の樫委員の御質問でございますが、今回の試算は、これまで説明しておりますように、基本的には全て関税が引き下げられて国内対策がないということが前提で計算されております。この試算は、先ほど樫委員も御指摘のように、さまざまな限界がある試算で、1つの参考資料として提示したものでございます。
 県としては、国に明確な説明を求めております。もちろん農業は、先ほどから申しますように、地方においては、生産額はともかくとして地域の基幹的な産業でございます。それにしわ寄せが来るような、犠牲になるような対応は何としても避けていただきたいと要望を強くしているところです。これから交渉に入るということでございますが、地方における農産業、そして生活そのものが万が一にも崩れることのないように全力を尽くして交渉してほしいという要望を重ねているところでございます。


樫委員  関連産業や雇用への影響についてですが、国はしていないのですが、県としては試算をやろうと思えばできるのではないですか。どうでしょうか。


四宮農政課長  関連産業の波及効果や雇用の影響についての御質問でございます。
 先ほども申しましたように、今回の県の影響試算につきましては、繰り返しで恐縮でございますが、国の試算に準じて行っており、関連産業への波及効果や雇用の影響につきましては、政府の統一試算と同様に試算することはしておりません。


樫委員  政府の言いなりで、県は試算しないという答弁ですが、それは農業の発展にとって私はマイナスだと思うのです。特に6次産業化ということが叫ばれている中で、試算しないで本当に済むのだろうかと思います。
 「大学教員の会」も試算方法は示しているわけですから、その気になればやれると思います。部長、どうなのですか、やる考えはないですか。


川池農政水産部長  今回の試算につきましては、全て関税は即時撤廃、追加的な対策は計算に入れないという極めて単純化した前提のもとに試算したものでして、これについて雇用をどう考えるかということについてはいろいろな見解がございます。現在の県の試算の考え方としては政府試算と同様な考え方でもって対応したいと考えております。


樫委員  それでは今後、検討していただくということで、最後にBSEの全頭検査についてお尋ねします。
 農業新聞を見ておりましたら、国際獣疫事務局、OIEというところが、日本はBSEが発症する危険が最も低いということで、BSE清浄国に認定されたということが1面トップの記事で5月30日付で出ております。
 これは、日本が全頭検査を今まできっちりやってきた成果だと私は思うのです。そういうものを見直して、国が自治体にももうやめたほうがいいと迫ってきたわけです。
 この大もとは、やはりTPPにあると思うのです。アメリカは、TPPの日米事前協議の場で、牛肉や自動車、保険の3分野で、入場料を払わないとTPPに参加はできないと言っています。入場料とは何かというと、農業分野でいうと、アメリカの牛肉の輸出を認めなさいということです。ということは、日本が余りにもBSEの検査をやり過ぎているので全頭検査を外すように迫ってきたと私は思うのです。国民の健康と命を守ることよりもアメリカの要求を優先させるということでいいのかと思うのですが、この点についてはどうでしょうか。


十川畜産課長  樫委員の全頭検査の見直しについてお答えさせていただきます。
 健康福祉部が所管しておりますBSEの全頭検査につきましては、国の要請に応じて7月1日から廃止し、検査対象月齢を48カ月齢を超えるものにすると一昨日公表されたところであります。
 全頭検査の見直しにつきましては、内閣府食品安全委員会が厚生労働省の諮問に対し、異常発生実績や異常プリオンの経口投与実験など科学的な見地から、検査対象月齢を48カ月齢を超えるものに引き上げたとしても人への健康影響は無視できると5月13日に答申をしたことと、先ほど委員がおっしゃられましたように、国際的な基準を決定する国際獣疫事務局、OIE総会において、5月28日に我が国が最上位である「無視できるリスク国」と認定されたこと、国からは7月1日の検査対象月年齢48カ月齢超への見直しに合わせて、全国一斉にBSE全頭検査体制を見直すよう、各自治体に対して要請がなされていることに加え、全国の自治体が一斉に全頭検査を見直すことも確認されましたことから判断したものと健康福祉部からは聞いております。


樫委員  全頭検査を廃止すると発表されたことは非常に残念なことだと思っております。国は、48カ月齢超へと緩和する根拠として、日本及び他の4カ国のBSE検査陽性牛の実績は、一部の例外的な事例を除けば、48カ月齢以上である。またEUにおけるBSE陽性牛のほとんどである約98%が48カ月齢以上となっているということなどを挙げております。
 しかし、例外的な事例、あるいは残る2%への対策をとることこそ、国民の健康と命を守る、またBSEを根絶させる上で非常に私は重要だと思うのです。BSEの清浄国に認定されたとことで全頭検査をやめてしまって本当にいいのだろうかと私は思うのです。避けられるリスクを取り除いて、予防原則を徹底することが私は行政の役割だと思います。
 そういう意味で、全頭検査は本来国が責任を持ってやるべきです。そういうことをぜひ国に強く申し入れていただきたいし、国がやらないのであれば、県がややろうという姿勢を見せてほしいと私は思うのですが、いかがでしょうか。


十川畜産課長  御質問のありました例外的な事例や2%の問題も含めて、先ほど申し上げましたように、内閣府の食品安全委員会は、検査対象月齢を48カ月齢を超えるものに引き上げても人への健康影響は無視できると厚生労働省に対して答申をしたと健康福祉部からは聞いております。
 また、2つ目の県の責務につきましては、農政水産部といたしましては、健康福祉部に協力して、特定危険部位の除去と感染源となり得る肉骨粉等の飼料としての給与を禁止することと、24カ月齢以上の死亡牛のBSE検査を実施するということを徹底してやることによって、安全・安心な牛肉を消費者の方に供給することに努めてまいりたいと考えております。


樫委員  要望にとどめますが、とにかく安全・安心の立場で今後やっていただきたい。この点を申し上げて質問を終わります。


十河委員  きょう「新 安心できるさぬきのため池整備プラン」が出てまいりましたが、まず大まかに言って、1万4,000のため池のうち、どの程度改修しなければならないのか。大体つかんでいるのかどうか、もしつかんでいればお尋ねをしたいと思います。


川池農政水産部長  十河委員の御質問でございますが、きょう御説明いたしました老朽ため池の整備促進計画は今後5年間の整備です。プランの2ページにございますが、今回の5カ年計画の策定に当たって、平成24年度において県、市町、土地改良区等と現地調査を行い、老朽ため池と診断したのが1,260カ所でございます。本来はこの整備を全て今後5年間でやれればベストではございますが、県の全体的な事業計画もございますし、財政状況もございますので、当面急を要するものについて整備をしていくこととしております。あわせて、いわゆる大規模ため池の耐震化という大きなテーマもあり、これについては、今、順次診断しており、調査の結果、耐震化を有していないと判断されたため池について、これを診断したまま放置するということにはなりませんので、早急に次の5カ年で対応していく必要があると考えております。
 また最近特に、いわゆる集中豪雨というか、気候変動により大雨が降るということが結構あり、それに対応した中小ため池の防災の対策もございます。そういうことで老朽ため池の整備、大規模ため池の耐震化、そして中小ため池の防災対策全体を考慮して、今回の事業計画では、整備箇所数537カ所、事業費150億円程度で対応したいと御説明したところでございます。


十河委員  この5年間で537改修し、残りはあと5年でやると解釈していいのですか。


川池農政水産部長  5年ごとに老朽ため池の整備促進計画をローリングしている状況でございます。残りのため池についても、今後5カ年の中で、どのタイミングで調査し見直していくかというのは、今回は計画の終了前の昨年だったわけですが、そのタイミングに応じて、5年間においてどういう整備をしていくかを考えていきたいと思っております。


十河委員  悪いほうから直していくのだろうとは思っておりますが、農家負担が非常にこれから大変になってくると思います。田んぼをつくらない人がだんだんふえてきているために、1つの池の水利権者が非常に減ってきています。そうなると、1軒当たりの負担金がふえてくるということもあって、なかなかため池改修にまで進みません。切れるまで置いておくとか、漏水しているけれどもそのままほうっておくというため池もあるように聞いております。
 先般の県の取組みにより、かなり農家負担が減ってきて安心はするのですが、先を考えますと、水利権者がわからなくなるという心配もあります。農地の問題が絡んでくるし、水路の問題も絡んでくると思います。2%といえばもう最低かなというように思うのですが、今後、さらなる引き下げは行わないと解釈してもよろしいのでしょうか。


川池農政水産部長  農家負担については、従来7%という高率の負担が22年間続いてきたということで、昨年度、最近の農業情勢や防災上の観点から、議会からも強い要請があり、見直したところでございます。これをさらにどうしていくかというのは、今後いろいろな情勢があろうと思いますから、今後の研究課題と考えております。


十河委員  ため池は、多分これ以上のことはなかなか難しいであろうと思います。
 もう1つ、田んぼの水利権者というのは、ため池だけでなく、川から取るというのもあります。その川から取る場合、非常に心配しているのが堰であります。実は可動堰のうち、上がったままでほとんど動かさないという堰がいくらかあると思うのです。鴨部川や津田川でも結構出てきているのではないかと思います。それにを改修しようとすると、権利者は2割負担ということで、相当なお金が要ります。3,000万円かかるとなると、2割ですと600万円を負担しなければいけないということです。そういう多額のお金は農家は出すことはできませんので、まず県全体でそういう動かない堰がどのくらいあって、それをどのようにしようとするのか、どういうように指導していこうと考えておられるのか、お尋ねしたいと思います。


飯間農政水産部次長  十河委員の河川にある堰の保全管理ということでございます。
 現在、県が把握している河川内のコンクリートづくりの頭首工数ということで申し上げますと956カ所ございます。そのうち土地改良事業で整備したものが192カ所となってございます。
 お尋ねの転倒ゲートが倒れない頭首工の数については、正直申し上げまして、水利関係者が管理しているものが土地改良施設の場合は多いので、把握いたしておりません。
 河川改修以外で土地改良事業として頭首工を整備する場合は、ゲートが開閉しなくなった施設や堰の構造が板堰など十分でないというものについて、洪水等の災害を未然に防止するために、改修や補強、撤去などを行っております。今多くやっておりますのが、「農業用河川工作物応急対策事業」という国の補助制度でございます。
 これにつきましては、名前のとおり、河川管理者から、委員御指摘の災害時にどうしてもそれが倒れていないとそのあたりがオーバーフローするということで、災害の起因になるということから改善しなさいという命令をいただき、土地改良事業で整備させていただいている事業でございます。
 これ以外にも、頭首工の整備につきましては、「県営かんがい排水事業」と「県営基幹水利施設ストックマネジメント事業」、さらには「維持管理適正化事業」というものがございます。そういうものを使って整備をさせていただいております。
 主要な土地改良施設は、頭首工も当然含まれるわけでございますが、原則3年に一度、各土地改良事務所長が定期点検に参っております。今、委員御指摘の頭首工は、恐らく河川改修のときに整備された施設だと思われますが、そういう施設になりますと、土地改良施設としての登録を、きちんと土地改良区なり水利組合が台帳に記載して管理していないものもあるのではないかと思います。そういうものは含まれないのですが、土地改良施設として整備させていただいたものは、3年に一度定期点検をさせていただき、その中で順位づけをしながら整備には努めているところでございます。


十河委員  河川の堰については、やはり誰かが指導して点検をさせなければなりません。10年前の台風で動かそうとしても全然動かなかったためにオーバーフローして住宅に浸水したというようなこともあります。できるだけ毎年動かすということを指導しないと、今はだんだんと田んぼを放棄しているために水利権者がばらばらになって、何名いるのかが不透明になってきていますので、ぜひ土地改良事務所のほうで指導してもらいたいと思っております。動かなくなれば、必ずオーバーフローするのはもう間違いありません。そこから1メートルぐらい上がるということもあります。そういう堰もあると思うので、指導していただきたいと思います。それは要望しておきます。
 それともう1つ、これは農業法人絡みでありますが、今、だんだんと農業法人や集落営農で田んぼをふやそうということで、大体15町歩から20町歩ぐらいの規模のまとまりでやれるのではないかということを指導しているように思うのですが、今、集落営農や農業法人ではお金が余っているのかというと、これはなかなか非常に厳しい状況にあって、何とか補助でペイするという状況です。
 何年か経って、何とか安定してきているのではないでしょうか。農業法人へこの前も行きましたが、赤字が出ずに何とか少しずつ機械整備をしているということも言われておりますので、これからどうするかということだろうと思います。農家に負担をかけますと、その分、即、懐に響いてくるということもございます。規模拡大のためにはどうするのかということになりますと、普通に圃場整備して、その田んぼには配管工事をして、バルブをあければ水が出るというような田んぼでなければ、なかなか農業法人や集落営農では使おうとしません。そこまでの整備をどういうようにしていくかですが、農家負担が2割では、やはり尻込みして、その働きかけはできないのではないかと思っております。
 集落営農にしても、農業法人にしても、農地をもっとふやしていくためにどうするかは、負担をどうするかということになってくると思うのですが、そのあたり県としてはどう考えておられるのか、お尋ねしたいと思います。


川池農政水産部長  十河委員の集落営農の経営拡大と申しましょうか、規模拡大に対する取り組みの件でございますが、今年度から県において、新しい施策として、規模拡大を行う集落営農組織が集積した農地面積に応じて、交付金を県単独で支給していくという制度を導入しております。県単独で、1反当たり5,000円ということで、1ヘクタール集積するならば5万円という制度を新たに導入しております。
 これについては、市町とも連携して実施しようということで、今、具体的に市町の協力を要請している段階でございます。
 また、集落営農組織が米麦以外の収益性の高い園芸作物を新たに取り組もうという場合に必要となる機械設備や栽培温室等に対しても助成制度を創設したところでございます。あわせて、先ほども申し上げましたが、基盤整備に際しても、集落営農で取り組む場合は補助率をかさ上げして60%の補助としました。
 県としては、認定農業者と合わせて、集落営農組織も香川県の農地、地域を支える重要な農業者であるという認識を持っていますので、その経営拡大、規模拡大に向けて、さまざまな形で支援措置を講じて展開いたしたいと考えております。平成24年度は14組織が新たに設立し、県内で具体的に集落営農組織の設立に向けた取り組みが、各地域で徐々に展開されつつあるというのが今の状況でございますので、御理解いただきたいと思います。


十河委員  今、規模拡大という話が出ましたが、この前、農業法人に行ったら、15町歩ぐらいではだめなので、20町歩にしようという話もありました。地区によっては圃場整備したところでそれだけ広げていくというのであれば、割りと簡単にできます。ところが、白地農地のところがあります。その白地農地に隣接している農業法人については広げるのは非常に難しいと思います。というのは、白地農地は圃場整備はできていないし水路も整備されていないので、そういうところがだんだんと放棄農地になる一番の要素だろうと思っております。これを何とか整備しなければならないと思っているのですが、白地農地を青地転換する整備はできるのかどうか、お尋ねしたいと思います。


飯間農政水産部次長  白地農地の圃場整備についての御質問ですが、委員御指摘のとおり、現行の制度では白地農地を不可避的に1団地として整備する場合に限って事業としては認められておりますが、一般的には圃場整備はできないということになってございます。
 そういうことも受けて、今回、平成25年度に、午前中も申し上げましたが、「集落営農推進生産基盤整備事業」という単独県費事業をつくらせていただいております。その中で、集落営農を前提にいたしますが、集落営農に参加していただける方の農地につきまして、それも地区状況を見させていただかなければいけないので、安易にオーケーとは言いませんが、その中でも白地について一体的に集落営農を進めるのにどうしても必要だという農地については、圃場整備を支援していけるような制度をつくらせていただいております。またそのあたり御相談をいただければと思います。


十河委員  なかなか今の口調では難しい条件がつきそうな感じがします。やはり圃場整備したところに1つの農業法人があって、それを広げなければならないということになると、隣接が白地ばかりですので、それを圃場整備してひっつけていかなければなりません。
 それともう1つは、農地が大きくならなければいけないということと、その上に配管、水の管理が簡単にできるようにしなければいけないということであります。白地農地にはほとんど配管はしていません。要するに、用排水路の板堰で水を入れるということになっているのですが、これを機械水門にしようと思うと、非常に高くつきます。この前ちょっと直したのですが、1基400万円から500万円するということです。これの2割負担ですので、圃場整備をするというのであれば、この負担もそれに合わせて軽減するということができるのかどうか。いかがですか。


飯間農政水産部次長  圃場整備にあわせてパイプラインができる制度と、それに合わせた負担軽減という御質問だったと思うのですが、先ほども申し上げましたように、「集落営農推進生産基盤整備事業」というのは、まさしく集落営農を推進していくための特化した事業で、圃場整備事業とパイプライン、それと暗渠排水とを一緒にやれるという事業制度にしております。
 ですから、開水路でやりますと、排水ロスと手間もかかりますから、パイプライン化していただくその団地については、その事業を使っていただきたいと思っています。
 一方、農家負担の軽減という問題がございます。これについては前々から県単独の土地改良事業も含め、いろいろと御指導いただいておりますが、今のところ集落営農を進めるこの事業につきましては、これまでの50%の県費補助から60%という補助率に設定し、これまでよりは少しは高目には設定させていただきましたが、課題があるということは認識しておりますので、御理解をいただきたいと思います。


十河委員  今までの負担であれば、なかなか集約できにくいということは十分御承知で、それでそういう答えになるのだろうと思います。農地を広げるということもありますが、もう1つ、集落営農にしますとどうしても規模が広くなりますので、機械化をしたいということがあると思うのです。機械化すると、だんだんと若い衆が寄ってきて、田んぼをしようかということもありますが、手でやるのではなかなか田んぼはふえてこないということもあります。
 ところが、トラクターにしても、国の基準があり、小さい機械は補助金が出ないということがあったと思います。香川県では、田んぼ1枚が1反そこそこというのが多いです。これに40馬力のトラクターを入れるとなると、機械そのものが大きくて動かなくなります。それより小さい機械についてもある程度の補助金は必要があるのではないですか。これは香川県単独になると思いますが、全然出ないというのでは、なかなか前に進みにくいと思います。県単独で補助をする気持ちがあるのかないのか、お尋ねしたいと思います。


松浦農業経営課長  農業機械の導入ということで、米麦の生産拡大や集落営農の規模拡大という、それぞれの事業で、集落営農の場合は経営の規模を拡大する場合、また新たに設置する場合の機械施設の導入に対して、また米麦であれば、一定以上作付をふやしますというものに対して機械の助成をさせていただいておるところでございます。その中で1つの基準として、「香川県高性能農業機械導入計画」をつくっており、その計画の基準に沿ったものの導入ということで、現段階は進めているところでございます。米麦の場合は10ヘクタール以上経営しないと、集落営農にしても一定の所得も出ないということになろうかと思いますので、10ヘクタールを1つの基準に機械施設の導入を進めているところでございます。


十河委員  大体、農業法人であれば15町歩以上が多いと思うのですが、大体借りられる田んぼはもうほとんど借りてしまっています。その上で、機械を買おうとする場合に2町歩ふやせと言われても、なかなかふやせるものではありません。そうなると、使いにくい田んぼまで使わなければいけないようなことになって、非常に効率の悪いことになりませんか。だから2町歩というのはやはりちょっと緩和しなければならないのではないですか。現状維持で補助金を出すということも考えてやらなければならない。
 15町歩、20町歩あるところについてはそういう話でありますので、それが10町歩以下ということであればまた話は別かもわかりません。軌道に乗ったそこそこの農業法人や集落営農であれば、余り条件をつけずにできませんか。大体、農機具は5年が限度です。それでどんどんかえていかなければならないということもありますので、そこは緩和してやる必要があるのではないかかと思いますが、いかがですか。


松浦農業経営課長  十河委員の話の中の規模拡大ということですが、集落営農の機械施設を導入するに当たっての作付目標を2ヘクタールから1ヘクタールに緩和をさせていただいたところでもございます。
 ただ、農業機械について、ただの単純更新というものは、補助事業としてなじめるかどうかについては現実に大きな課題もあります。そういう意味で、できるだけハードルを下げて機械施設の導入ができるよう、今回規模要件を一定下げさせていただいて、進めているところでございますので、御理解いただきたいと思います。


十河委員  これから農業法人を維持をしていこう、継続していこうということになりますと、やはりある程度そういうことも考えていかなければならないと思います。だんだんと年寄りばかりになりますので、機械化しなければ、田んぼは狭くなるということもあります。なかなか難しいかもわかりませんが、ぜひ、そういうことも検討していただきますよう要望して終わります。


尾崎委員  ため池の整備促進計画によりますと、老朽ため池と診断されたため池数1,260とあります。ということは、県内1万4,600余のため池のうち、個人ため池を除けば、これは7,000とも8,000とも言われておりますが、その1,260以外のため池は老朽ため池ではない、十分役割を果たしていると理解してよろしいですか。


川池農政水産部長  この2ページで記載している老朽ため池の1,260カ所というのは、1万4,600余あるため池の中で老朽ため池が1,260という意味ではなくて、平成24年度において県・市町、土地改良区等で現地調査を行い、老朽ため池だと診断したのが1,260ということです。


尾崎委員  そうすると、診断の残りの割合はどの程度あるのですか。


飯間農政水産部次長  診断した母数のことでよろしいのでしょうか。
 これにつきましては、1万4,600余あるため池の中で、現在、整備させていただいておりますのが、午前中、部長からの説明にもございましたが、全面改修が3,359、部分改修が4,443ということになっておりますので、合計で7,800余が整備されています。それ以外のものについては基本的に土地改良区や水利組合からお話を聞いて、それを関係市町と県の担当者が現地を回りましたので、母数といたしましては1万4,000から7,800を引いた数になると思います。


尾崎委員  ということは、個人ため池以外は全てこの1,260を含めれば100%整備できると理解してよろしいですか。


飯間農政水産部次長  個人ため池を除きましたため池全てが整備できるというわけではございませんが、一応、現在、ため池としてお使いになられている管理者がおられるため池を対象に調査をさせていただいており、委員御指摘の個人ため池と管理放棄されているため池等々については、しっかりと調査できておりません。


尾崎委員  個人ため池は、補助対象外もありますので、それは理解しているつもりなので、1,260カ所を整備すれば、香川県のため池はほぼ100%近い整備が完了すると理解してよろしいのですね。


飯間農政水産部次長  2ページにもお示しをさせていただいたのですが、老朽度によってA、B、Cと分けさせていただきました。Aにつきましては、緊急に5カ年間で整備をやる必要があると判断させていただきました。
 1,260やれば終わるのかというと、そうではないと認識しております。


尾崎委員  数字が合わないと思うのです。7,000余は部分改修も含めて整備が既に終わっています。それに加えて1,260カ所整備をするということは、8,000余の整備は終えるわけです。1万4,000あると言われておるため池のうち、ほぼ半分は個人ため池と聞いているので、この数字からいくと、ほぼ全て整備が一応は完了すると理解するのですが、違うのですか。


飯間農政水産部次長  私が先ほどちょっと十分な御説明ができていなかったのですが、今、委員から御指摘いただきましたように、一応の整備は確かに終わります。個人ため池が6,300余ございますので、それを除けば委員御指摘のとおりだと思います。


尾崎委員  大規模ため池の耐震化整備以外についてですが、香川県老朽ため池整備促進計画(第10次5か年計画)の概要の3ページに老朽ため池の整備については全面改修と部分改修する等々いろいろありますが、耐震化整備というのは大規模ため池だけなのですか。それとも、全面改修はするものの耐震改修はしないという意味ですか。


飯間農政水産部次長  大規模ため池耐震化整備の推進は、3本柱の中の1つと位置づけましたが、これについては平成23年度から耐震診断をやらせていただいているものだけです。
 恐らく委員御指摘の内容は、老朽ため池の整備推進をやれば耐震化にもつながるのではないかということだろうと思いますが、私どももそう考えております。


尾崎委員  当然、全面改修する以上、耐震化対応もしておくべきだと私は思っているので、その点は十分留意しておいてほしいです。
 第10次の計画では、前回の計画と比べて整備箇所数が327から537カ所、金額ベースで108億円から150億円と、ほぼ5割増しなのです。金額ベースでも箇所数でも5割増しということになりますと、農政水産部の技術職員で対応できるのですか。同時に、コンサルも含めても構いませんが、事業を実際にする土木事業者、それぞれが5割増しの対応をこの5年間続けてやっていけるのかどうかという見通しについてはどう考えておられるのか、お答え願います。


飯間農政水産部次長  技術者数につきましては、平成10年と比べると34人ほど減っております。現在は120人となっております。
 ただ、平成10年当時は圃場整備事業や農道整備事業を主体でやっており、現在は、かなりため池整備事業にシフトしております。
 さらに今年度から本庁の中にため池耐震化グループをつくらせていただきました。また、昨年度からは現場にため池耐震化の担当者を二、三名配置しており、今後、担当者の重点的な配置も考えなければならないと考えております。


尾崎委員  重点的な配置はいいのですが、30人も技術職員が減っているのに、事業量としても、予算規模からいっても5割増しです。そういうことで本当に実際に対応できるのかどうか。予算上の対応は、部長が予算課長であれば多分やれるのだと思いますが、立場が今違うので、実際に機能するのかどうか。
 かつて小豆島で新しいつくったため池が切れました。せっかく事業をやりながら、その後切れたということを考えると、ため池工事の実際の工事現場でも大変だろうと思うのです。経験がないと、なかなか対応ができません。今、業界数は相当減っております。コンサルも人数を減らしている。県職員も30人余減っている。そういう中で5割増しの事業が可能なのかどうか、部長どうお考えですか。能力が5割増しに上がったのですか。


川池農政水産部長  それについては、今、飯間次長から申し上げましたが、県の農業土木関連事業については、従来の圃場整備や農道整備事業等々、ため池以外の土地改良事業が相当減少している状況でございます。その中で今回ため池については、昨今の状況を踏まえて、今後5年間でほぼ5割増しの事業を展開したいと考えており、その中で職員を重点配置することによって事業の執行は可能だと考えています。


尾崎委員  農道をつくったり圃場整備する技術職員が、ため池整備に対応できるのですか。


川池農政水産部長  今後、ため池整備の動向があるということで、ことしから特に農業土木の技術者については、新規採用の段階で、出先の技術現場に全て配置をしています。本庁の配置を全て廃止し、今後、土木技術者を順次ため池整備に対応できるように養成していくことに着手しており、若手職員を育成しつつ対応していくということを考えております。


尾崎委員  30人余の人数が減り、若手職員を養成しながら5割増しの事業を消化しなければならない。予算を食べるのは皆さん上手なのでしょうが、事業を消化するということは大変なことだろうと思うので、頑張っていただきたいと思っております。
 第9次から第10次の整備が終えた段階で、中規模ため池の整備目標の整備率は41.5%から43.8%と2.3ポイントしか数字は上がってきませんが、100%になるためには、何年の年月が実際かかるのですか。


川池農政水産部長  ため池の整備計画については、全体的な見通しも当然ありますが、まずは当面5年間の中で早急に対応しなければならない老朽ため池や耐震化、小規模ため池、を優先して順次整備をしていく方針で、今回の整備計画をつくらせていただいております。


尾崎委員  それはわかります。急ぐ順から順次やらなければならない。だけど、全体でまだ5割強の未整備のところが残るわけです。整備目標41.5ポイントから43.8ポイントなので、50%強が残るわけです。そうすると何年かかるのですか。
 同時に、今整備した施設は40年、50年経つと経年劣化してきます。そうすると、ハツカネズミが回るように、もうエンドレスで、ずっと整備しなければいけない。その辺のところをどういう見通しを持っておられるのか、部長のお考えをお聞きしたい。


川池農政水産部長  今後のため池整備については、従来のような単一のため池を改修していくということではなく、一定の地域エリアの中で、その中の全てのため池について、受益の状態や利用管理の状態、保全の状態等々を勘案して、ため池の実際の機能を停止するのか、それとも改修するのか、保全するのか、それらを地域の中で、例えば5個、10個とあるため池を全体的に見直す中で、順次整備を全県的に展開していきたいと考えております。


尾崎委員  そのことに何年かかるのですか。


川池農政水産部長  もちろん、ため池の保全・防災対策ですので、毎年の状況を踏まえながら、県民の皆さんの安全・安心に問題が生じないよう、順次やっていきたいと考えております。


尾崎委員  何年かかるのかを聞いているのですが、なかなか答えてもらえないので、堂々めぐりになるので次に行きたいと思います。
 そういう中で、努力を重ねてもらわなければならないのですが、一方で、先ほども質問がありました負担率の問題で、かつてはこの赤色の部分だけが中山間地域の対象エリアでした。今回は、善通寺市、三木町、宇多津町を除く市町全てが中山間地域の対象エリアになりました。
 常識的に考えて高松市街地、あるいは丸亀市街地、坂出市街地が中山間地域なのかどうか、この国の制度に対して部長はどういう認識を持っておられるのか、まずお聞きしておきたいと思います。


川池農政水産部長  今回の経済対策に伴う国の土地改良のため池に係る制度の見直しについては、もちろん中山間地域という従来の考え方があります。
 その中で、同一の行政区域の中で中山間区域があれば、その区域を全て中山間区域としてみなし、財源措置をするということでございます。それは国が今回の災害等を踏まえた、ため池対策に対する財政的支援について従来制度との整合性をとりながら、新たな制度改正を行い、地元市町、県の負担の軽減を図ったということだと理解しております。


尾崎委員  そこで問題になるのは、香川県下では、善通寺市、三木町、宇多津町を除くとなっているのですが、この3地区についてはどういう考え方を持って当たろうとされているのか、その考えを聞かせてください。


川池農政水産部長  今回の改正では、善通寺市、三木町、宇多津町の3地区が中山間地域にみなされないということになっているわけですが、これについては今後、該当市町とも連携しながら、どういう対応をとっていくのか検討してまいりたいと考えております。


尾崎委員  三木町は阿讃の山まである町域です。樫委員が住んでおられる高松市の真ん中が中山間地域の対象になって、三木町は全然対象にならない。どう考えますか。


川池農政水産部長  今回はあくまで国の補助制度や地方に対する財源措置の考え方で、中山間地域そのものがどうであるかという議論ではございません。どういう解釈で中山間地域を捉えて、どういうエリアで補助をかさ上げするかという国の制度でございますので、地方負担の軽減の取り組みということで、香川県としてはありがたいと考えています。


尾崎委員  実態を見ながら県としてどう考えていくかということが大事だろうと思うのです。国の制度には該当しないということになっている中で、県としてどう考えていくかということをきちっと整理していくことが大事だろうと思っていますので、十分検討してください。
 先ほどのため池整備にも関連するのですが、十河委員からも受益者負担のお話が出ておりました。昨年、部長が大変御尽力いただき、負担額を半額にしました。しかも遡及して対応されたということは、部長の努力に対して心から敬意を表したいと思っています。
 あわせて昨年から今年にかけて、さらに半額にされた。7%から4%、4%から2%と大幅に受益者負担を軽減されたことは、事業推進にとっては朗報だろうと思います。
 そこで、全てのため池整備は、耐震対応されると思うのですが、受益者負担1.5%の「震災対策農業水利施設整備事業」で、全ての事業が対応できるのですか。


川池農政水産部長  従来の老朽ため池の対応で整備をするか、耐震対策で整備をするか、これらについては、今、尾崎委員御指摘のように、国自体の全体のそれぞれの予算枠の問題が基本的にございます。国自体のそれぞれの対策の予算枠の中で、県の毎年度の事業実施がどのように国の予算枠の中に入っていくかは微妙な問題がございます。県としてはできるだけ、耐震対策の予算枠が国の予算に大きく計上されるよう強く要望し、地元負担、県負担、市町負担が軽減される形で事業実施をしたいと考えております。


尾崎委員  それはわかりますが、恐らく「震災対策農業水利施設整備事業」の予算額が全て充当できるとは思えません。5割増しで事業を進めるとすると、中山間地域あるいはため池整備事業の予算を使わなくてはならないが、いずれも農家負担率が違います。
 実態的には全て震災対策だろうと思うのです。それにもかかわらず負担率が違うし、中山間地域については、従来の事業から一歩も軽減されていません。当初から2%負担ということですが、前回の改正でも今回の改正でも負担率が軽減されてないことについて、部長はどのようなお考えをされているのですか。


川池農政水産部長  中山間地域については、従来から地域の状況を踏まえ、手厚い支援措置がとられており、引き続き継続されたという理解をしております。
 耐震についてはどうしても先ほどから議論がありますように、やはり防災対策という観点で、危険性の度合いや下流域の人家の問題といった防災上の緊急性ないし重要性を勘案し、防災対策での補助率を適用し、整備をいたしたいと考えております。いずれにしても県としては、できる限り耐震対策で予算確保ができるよう努力はいたしたいと考えております。


尾崎委員  努力したいのはわかるのですが、どうしても対応できない場合には、中山間地域の事業を活用しなければなりません。5割増しの事業数を処理しなければならないという状況の中で、全てが震災対応で、1.5%の受益者負担で対応できるかというと、そうではないのです。そうしたときに、従来の中山間地域の整備事業を活用すると、コンマ5%の余分の負担が必要になってきます。一般のため池整備事業についても、同じように2%となりコンマ5%の余分の負担が発生するということなのです。
 ため池整備をするというのは、現時点では香川県ではすべからく震災対応だろうと私は理解しておりますが、どう考えればいいのですか。


川池農政水産部長  これまでため池整備の負担率については、平場であれば7%、中山間地域であれば2%ですが、中山間地域でも7%ということもございました。昨年から何とか農家負担を軽減し、事業を進捗しようと取り組んでおり、そういう中での今回の取り扱いということでございますので、この負担割合については、今後できるだけ有利な財源を確保するよう努力するということで、御理解いただきたいと思います。


尾崎委員  中山間地域の2%というのは、当初から2%負担なのです。もともとの制度が2%負担です。前回、農家負担を半分にしたときも2%負担、今回の制度改正でも2%負担なのです。これを1.5%にすれば済む話なのです。コンマ5%を誰が見るかいうことなのです。違いますか。


川池農政水産部長  負担割合については、昨年から財政負担の観点も考えつつ、できるだけ農家負担の軽減を図りたいということもあり、これまでの経過も踏まえた中で検討してきた負担率です。これらについてはいろいろな課題もあろうかと思います。
 農家負担を22年ぶりに改定し、できるだけ軽減する方向で参りました。これについてはいろいろな課題はあろうかと思いますが、何とか御理解をいただきたいと考えております。


尾崎委員  農政水産部長から、急に財政課長にまた戻ったみたいな気がします。
 いずれにしても、これはある意味、逆転現象なのです。そういった意味では、制度改正に向けて、わずかコンマ5%です。県財政の中では大きな数字ではないと思うので、再度御検討をお願いしたいと思っております。
 それから、先ほど樫委員からも、農家所得が2倍という政府の話がありました。農家所得を2倍にするためには、売り上げを2倍にする、単価が2倍になる、給料が2倍になる、あるいはまた仕入れが半分になる。どの辺を想定して県は農政を進めていこうとされているのですか。少なくとも2倍にならないまでも、農家所得をふやしていくために、どういう施策を考えているのか、基本的な考え方をお伺いしたいと思います。


川池農政水産部長  農家の所得向上に向けての御質問でございますが、尾崎委員御指摘のとおり、ロットをふやすか、単価を上げるか、それとも原材料費を軽減するか、そういう方法が基本的には所得をふやす方法だと思っています。
 県としては農家所得向上に向けて、まずは、いわゆる経営規模の拡大です。園芸農家であれば経営規模を拡大する中で、生産量をふやし収入確保を図ります。あわせて、それぞれの品目の高品質化を図ることによって単価を上げていきます。そして、何とかいろいろなコスト軽減を図ります。もちろん農業試験場においても、コスト軽減に向けていろいろ試験研究をしています。コスト軽減を図り利益幅をふやすということを、今、それぞれのセクションでそれらの課題に向けて努力をしており、農業者に向けてもそういう施策を支援・指導している状況でございます。生産拡大、高品質化、コスト削減を図ることによって農家所得の向上を図ってまいりたいと考えております。


尾崎委員  そこで大事なのは、県もさることながら、農協の役割だろうと思うのです。いわゆる協同組合としてどういう役割を担っていくのかということです。樫委員も、農協の経営に参画した時期もあったようですが、責任も感じてもらわなければならないと思っております。
 いろいろと資料をもらいましたが、農協の事業の中で、一番の問題は、正組合員が10年前に比べて80.4%と減っていることです。2割近く組合員が減少しています。そういう中で、農協の事業の中で、信用事業もさることながら共済事業については68.6%、購買事業に至っては38.0%と4割を切っているのです。販売事業については、これは共同出荷ということで93.8%ですが、農協の果たす役割はこれからの事業展開です。
 私もクアラルンプール、あるいはシンガポールへ、県産品の販売に行ったこともかつてありました。確かに向こうでは高い値段で売れておりました。香川県からは高瀬の桃やタイラギ、ハマチなどの農水産物を現地で販売したのですが、本当に我々が見ても驚くような金額で販売されておりました。日本酒も種類が多かったです。
 富裕層に対しては相当の金額で売れるとは思うのですが、農家個人でそれぞれに対応することは不可能です。そういった意味では、農協の果たす役割は非常に大きいと思うのですが、どう感じておられますか。


川池農政水産部長  JA香川県のあり方でございますが、JA香川県は、言うまでもなく農業者の協同組織でございます。本県の農業を支える中心組織でございまして、本県の農業振興の上においては重要な役割を担う立場にあると認識しております。
 しかしながら、先ほどからの御指摘にありましたように、農産物の販売高がなかなかふえなくて、減少しているという状況でございますし、多くの事業で事業量が縮小し、そして組合員が減少しています。たび重なる不祥事の中で、再発防止に向けた業務改善の取り組みなど、本当に多くの課題を今抱えているということでございます。
 そうした中で、ことし4月に豊南農協と合併し、規模的には単一農協では全国3位という規模になっているわけです。とにかく県においては、JA自体が、農業生産においては特に地域に密着した栽培技術の指導や、先ほど尾崎委員から御指摘もございましたが、市場のニーズを踏まえた農産物の産地の育成、発展に特に留意をして展開をしてほしいと思っております。
 あわせて、販売面においても、農産物の広域的な出荷場での集約、そして有利販売に向けたブランド化の促進を推進する中で、先ほど来からありますように、農家所得の向上・安定に大きな役割を担ってほしいということで、今、一層の農協の取り組みを強く期待しているという状況でございます。


尾崎委員  部長が言うことはわかるのですが、たび重なる不祥事の中で誰もが責任をとろうとしない農協の体質、しかも県庁職員より多い職員数を抱えておる農協が、これまさかという事態にはならないのでしょうね。これは大変なことになります。県庁職員より農協職員のほうが数が多いという中で、きちっとした営農指導ができているのかどうか、お聞きします。
 それと同時に、県では農業改良普及センターの普及員全員が特殊勤務手当を充当されています。本来、普及センターの中でも、専門家としてやっていこうという人たち、またやっていける人がそれなりの給与に充当していくことが大事だと思うのですが、今みたいな形では専門家が育ちません。また、育てようとしない体質の中で、県の言うとおり、あるいは農協の言うとおりしていたらもうからないと言われます。そういうことに対して危機感を持って対応していただかなければ、所得を2倍にしよう思ってもなかなか2倍にはならないし、1.5倍にもならないだろうと思うのです。
 それぞれの農家は、努力している人は大変頑張っています。部長の御親戚にも、年中キャベツをつくって大変な収益を上げておられる方がいると聞いております。私の友人にも、坂出で野菜づくりをしている者がいますが、息子は東大、東大大学院を出て、しかもアメリカに留学して帰ってきて、今、農業をやっております。そういうふうに、収益さえ上がれば後継者はできるのです。利益さえ上がれば、所得さえ上がれば、後継者はできるのだろうと思うのです。
 そういう中で、どういう体制で、どういうふうにして収益を上げようとされるのか。漠然と指導していたのでは旧態依然、いつまでたっても同じ結果だと思うのですが、どう考えられますか。


川池農政水産部長  JA香川県に対してでございますが、今申し上げましたように、基本的には生産の拡大に向けてきめ細かな営農の指導をしていきます。また販売については、市場のニーズを踏まえて、いかに高く売れるか、いかにそれぞれ市場が求める商品生産物を供給できるかという観点で、JA香川県が広く組合員に理解され、組合員に信頼されるような組織になるように、それぞれの農政水産部のセクションにおいても、指導・支援をしているという状況でございます。徐々に取り組みは進んでいますが、まだまだ課題は多く残っており、一層、JAにおいても、これからの香川の農業の発展、農村の振興に向けて取り組んでいけるよう、さらに指導を強化してまいりたいと考えています。


尾崎委員  これ以上聞いても、なかなか答えは前向きになってこないのだろうと思います。
 最後に水産業界について、県も放流事業を初めいろいろと努力されていますが、サワラも相当回復したと聞いております。
 ただ、栽培漁業も一般漁業についても、魚価の低迷は一向に変わらないので、なかなか収益につながってこない状況が続いております。県もいろいろ放流事業をされておりますが、放流の成果をどう捉えておられるのですか。とりわけタケノコメバルはめったに見ないのですが、大きくなっているのですか。


北尾水産課長  尾崎委員の放流全体についての御質問でございます。
 特に、タケノコメバルにつきましては、最近ようやく種苗生産が安定し、毎年10万匹程度の放流が実施できるようになっております。
 そういう中で、天然の資源も次第にふえてきており、タケノコメバルにつきましても、従来は普通のメバルと一緒に販売されていたこともあるのですが、最近はタケノコメバルとして扱われているケースもございますので、次第に数はふえてきているものと理解しております。


尾崎委員  タケノコメバルだけでなく、いろいろと放流はされておりますが、サワラについても大分成果は上がっていると聞いておりますし、我々も魚屋で見る機会も多くなったように思っております。
 そこで、魚の放流もさることながら、我々の地域の中讃海域では、タイラギがここ数年、壊滅的な打撃を受けております。県もいろいろ研究はされていると聞いておりますが、タイラギについて現在どういう状況にあるのですか。なかなか種苗生産が難しいように聞いております。それと同時に、ミルクイとアワビの種苗生産についてどう考えておられるのか、お聞きします。
 というのは、ハマチも、カンパチも、タイも養殖をやっているのに、なかなか魚価が上がってきません。そういう中でどうやって高額商品につないでいくかということが大事だろうと私は思うのです。それで、貝はそんな遠いとこまで行きません。外洋までは出ていかないので、どういうイメージで、今、取り組もうとされておるのか、水産課長にお聞きいたします。


北尾水産課長  尾崎委員のタイラギ、ミルクイの養殖の状況というお尋ねがございました。
 委員御指摘のとおり、特にタイラギ、ミルクイにつきましては、昭和40年代には5,000トン程度の漁獲があったものが次第に低下をし、最近は数百トン程度の漁獲で非常に数が減っており、潜水器漁業者も休業状態が続いているという状況でございます。
 そういう中で、ことしから特に水産試験場で、タイラギ、ミルクイについて、効果的な増殖手法の確立に取り組んでいるところでございます。特に、県の職員を先進県であります長崎県の水産研究所等で情報収集にも当たらせました。そういう中で、種苗生産、中間育成等の技術開発試験をこの春から始めたところでございます。
 本年度の取り組みとしましては、タイラギの親貝を4月上旬に80個ほど漁業者から購入して、水産試験場の地先で、かごとネットに入れ、海の中につるして種苗したところでございます。7月から種苗生産に入るように準備をしているところでございます。
 一方、ミルクイにつきましても、同じように4月上旬に親貝を購入したところです。陸上の水槽で飼育をしておりましたが、残念ながらほとんどがへい死をしてしまったという状況でございます。
 また、3月上旬にミルクイの稚貝を5万個ほど山口県から無償で提供いただき、水産試験場で中間育成を実施しておりました。これにつきましても残念ながら6月の上旬までで大部分がへい死をしてしまったという状況でございます。
 今後、タイラギにつきましては、他の研究機関でもなかなか種苗生産技術が確立されていないという状況ですので、種苗生産に向けた基礎的な研究に取り組みますほか、次年度以降は、他県では養殖につきましてはある程度めどが立っておるということですので、我が県でもやってみながら増殖の可能性について検討していきたいと考えております。
 ミルクイにつきましては、種苗生産試験を行うために、10月から11月の産卵に向けて、親貝を別途購入することも検討しており、来年2月から3月に、同じように山口県から種苗を導入して中間育成に取り組みたいと考えております。
 一方、10月から11月にかけて、潜水器漁業者に漁獲状況等の聞き取り調査を実施しますとともに、12月から始まる潜水器漁期中に現地調査を、また次年度の試験用の貝の購入等も行う予定でございます。
 いずれにいたしましても、他県で開発されました技術の導入や、他機関と連携した新しい技術の開発を進めながら、自県で種苗生産体制の整備に努めてまいりたいと考えております。
 続きまして、アワビでございますが、アワビにつきましては、特に韓国等で養殖はかなり成功しているという事例もございまして、本県でも一部地域で導入されたところもございますし、これから取り組みたいというようなお話も聞いてございます。そういう地区につきましては、パイロット的な事業として支援をしてまいりたいと考えております。


尾崎委員  そこでお願いなのですが、農業分野についてはいろいろな補助制度があるのです。今、言われたように農機具を買っても補助金をくれます。漁師は、船を買っても機械を買っても補助金はありません。制度がないのです。
 そういう中で、今、それぞれの種苗生産に頑張っていただくと同時に、それぞれの種苗をできれば無償で提供できませんか。今、アワビは屋島と坂出の松山で取り組んでいると聞いておりますが、香川県全域でそういったことも可能なのだろうと思います。私のところも、天然のアワビを時々冬場に持ってきてくれる人がおりますので、そういう意味では天然で育っているのですから養殖ができないわけではないと思います。先ほどの農業と同じで、高付加価値のある、価格帯の高いものをどうやって産業として育てていくかということが大事なのだと思っております。
 それと同時に、ミルガイは全滅というようなお話がありましたが、でき得れば栽培センターの分所でも分室でも何でもいいですから、産地に近いところで種苗生産や中間育苗をしていくことも検討していただきたいと思っています。よろしくお願いします。


大山委員長  以上で、農政水産部関係の質問を終局いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)


大山委員長  御異議なしと認め、農政水産部関係の質問を終局いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。