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平成25年[2月定例会]経済委員会[農政水産部] 本文




2013年02月19日:平成25年[2月定例会]経済委員会[農政水産部] 本文

斉藤委員長  これより質疑を開始いたしますが、付託案件に限り質疑をお願いいたします。
 なお、時間の関係もございますので、質疑につきましては簡略によろしくお願いいたします。


松本委員  まず、私から経済対策補正予算によるハザードマップ作成や耐震性点検調査の取り組み状況についてお尋ねしたいと思います。
 国では、このたびの経済対策として、「国土強靱化・競争力強化」を目指した農業農村整備事業の実施のために必要な補正予算を編成しているところであります。農業農村整備事業に当たっては、老朽化した農業水利施設の長寿命化や耐震化対策、担い手の農地集積の加速化などを推し進めるため、これらに必要な関連事業を中心とした経済対策補正予算が編成されております。
 こうした国の補正予算を受け、県では今回の経済対策補正予算として、農業水利施設の補修や補強を行う事業や中山間地域の活性化を図るための基盤整備など、幅広く農業農村整備事業に関する補正予算を計上しておりますが、中でもため池防災対策関連事業のハザードマップ作成や、耐震性点検調査の防災対策予算に重点化されているように感じます。
 そこで、今回の補正予算を受け、ハザードマップ作成や耐震性点検調査をどのように取り組むのか、お伺いしたいと思います。


川池農政水産部長  松本委員のハザードマップと耐震性点検調査の取り組みについてお答え申し上げます。
 ため池ハザードマップの取り組み状況でございますが、本事業については、平成23年度から平成25年度までの3年間で貯水量10万トン以上の大規模なため池199カ所のうち、コンクリートダムや下流域の被害が少ないと想定される19カ所を除いた180カ所について、住民の被害の回避と軽減を図ることを目的に、市町が行うハザードマップ作成を支援しているところでございます。
 10万トン以上の大規模なため池については、平成23年度は32カ所の作成が行われ、平成24年度は100カ所が作成中でございまして、さらに今回の補正予算により48カ所の追加を行いたいと考えております。
 今回の補正によりまして、10万トン以上の大規模なため池ハザードマップは、3年間で合計180カ所の予算計上となり、予定どおりいけば、おおむね完了する見込みでございます。
 次に、ため池の耐震性点検調査の取り組み状況でございます。県においては平成23年度から10万トン以上のため池のうち耐震設計を行っていない137カ所を対象といたしまして、平成26年度までの4年間でため池の耐震性点検調査を、市町や土地改良区などのため池管理者と連携・協力の上、推進をしているところでございます。平成23年度は大規模なため池の中でも貯水量の大きいものや、下流域に宅地等が多くて想定被害の大きい5カ所、本年度は33カ所の調査を実施中でございます。
 また、今回の国の経済対策により、土地改良施設の耐震性点検調査を早急に実施し、減災対策を実施するため、ため池の耐震点検調査が全額国費となったことから、平成25年度予定分を前倒しして、59カ所の追加を行っているところでして、平成25年度当初予算計上分の10カ所と合わせて107カ所、約8割程度の実施見通しとなっております。
 以上が、ため池のハザードマップ、耐震性点検調査の本県の取り組み状況でございます。


松本委員  今の説明で、10万トン以上のため池ハザードマップが、一応この経済対策補正予算により完了し、耐震性点検調査についても相当事業の進捗が上がっているということがわかりました。耐震性点検調査もこれまでに相当数実施されているようでありますが、その結果をもとに、今後どのように耐震化整備につなげていこうとされているのか、お尋ねしたいと思います。


川池農政水産部長  今後の補強工事等の取り組みでございます。
 ため池の耐震性補強工事については、個々のため池の地形や現場条件により、さまざまな工法が考えられることや、今後国において改定予定となっている「ため池設計指針」との整合性を図りながら耐震化を進める必要があることから、本県に地震工学の専門家などで組織する「ため池耐震化整備検討委員会」を昨年9月に設置し、これまでため池の耐震化整備の取り組み状況や、耐震化整備を行うに当たっての課題や目標の検討並びにため池耐震化整備のフローなどについて審議を行っているところでございます。現在、液状化の判定方法など、ため池耐震化整備の進め方について検討していただいているところでございます。
 今後は、これまでの耐震性点検調査を行ったため池について、順次委員会において調査結果の検証を行うとともに、補強工事の必要性の有無について検討し、耐震性補強に向けた取り組みに着手していきたいと考えております。


松本委員  近年、記録的な集中豪雨や地震等による洪水、地すべりなど、大規模な災害が頻繁化、また甚大化しており、全国的に大きな社会問題になっています。
 このような中、災害の発生リスクの軽減を図るべく、これまで以上に農地・農業用施設の被害を最小限に食いとめる対策の実施が求められております。施設整備により被害の発生を防ぐこれまでの防災とあわせて、災害が発生した場合でも災害を最小限化する減災の考え方に基づき、ハードとソフトが一体となった総合的災害対策の推進が重要であるように思います。
 ため池ハザードマップの作成は、昨今の集中豪雨などで被害が増発している中で、災害意識の向上を図るとともに、ため池災害における被害の未然防止及び軽減を図るためには重要であります。また、災害時における避難誘導を実効あるものにするために、浸水想定区域及び地域独自の必要な情報を織り込んだハザードマップの作成も急がれると思っていましたので、平成25年度にできるということを聞いて安心しました。
 要望になるのですが、このハザードマップができたときに、もちろんそうされると思うのですが、ぜひホームページ等で公開して、下流域の住民の方々が避難するときに参考になるように、見やすい公開ということも考えながら、この事業を進めていただきたいと思います。以上で、私の質問を終わらさせていただきます。


三野委員  本来なら総務委員会で聞けばいい話でありますが、補正予算が約127億円ということで、その中でも土木部が約65億円、農政水産部が約28億円ということで、農政水産部は2番目に大きい補正だろうと思います。
 事業内容については、ほとんど前倒し事業でありますから、それについて議論するつもりはありません。ただ1点、財政規律の観点から、少し確認させていただきたい点があります。
 今回の財源のうち、約12億円は財政調整基金を取り崩し、さらに県債を約34億円充て、地方の負担は約46億円ということであります。その8割を特例交付金という形で平成25年度に現金でくれるという話だそうであります。地方は借金の8割が戻ってくるというふうに考えれば、悪い話ではないと思うわけでありますが、予算のたてりからいうと、少し疑問点があります。
 予算というのは単年度主義でありますから、基本的にその年度で事業をして財源を充てて、そして最後に補正をして決算をするというのが筋だろうと思っております。しかし、今回の措置は特例であり、この財政調整基金なり県債を充てているのは、あくまでも平成24年度事業であります。お金は平成25年度に戻ってくるわけです。普通であれば、平成24年度事業について、先に県が立てかえて、そして平成24年度事業の最後に国からお金をくれて、それをもとに戻すということが予算の単年度主義の考え方だろうと思うのであります。今回は平成25年度に交付金としてくれるわけですが、この交付金をどのような手法で地方負担が少ないやり方とするのか、具体的な道筋を見せていただければいいというふうに思います。
 これは予算課の基本的な考え方があるとは思いますが、原課でもきちっとその確認をさせていただきたいと思います。これについては今回農政水産部が一番大きいので、過去に予算調整室長もされた財政の玄人であります川池部長にお聞きしたいと思います。


川池農政水産部長  今年度の補正予算に対する地方負担の財源措置として、来年度「地域の元気臨時交付金」が創設されるということで、今回の補正に至っているわけです。今年度事業に対して来年度交付するというのは国の制度上のスキームです。県としては、これを踏まえて補正をお願いしているところでございます。この国のスキームを踏まえて、農政水産部においても来年度の臨時交付金が交付された際には、具体的には、来年度既存の事業の県債の発行を減額して、交付金を充当するということで地方負担の軽減を図っていくという考え方で対応していきたいと考えております。


三野委員  わかりました。
 そういうことで、交付金が来たから、また補正で使うようなことは決してしないようにしていただきたいと思います。


香川委員  1つだけお伺いいたします。
 緊急雇用対策です。
 緊急雇用創出基金の積み増しについてなのですが、私は6月議会で聞いたと思うのですが、これは本来であればことし終わるということでした。私は、今までいろいろな事業をやってきたので、いい事業は残すべきじゃないか、国に緊急雇用の制度がなくなれば、県独自でもやってはどうかという御提案をしたと思うのですが、今回この緊急雇用創出基金事業で10億円積み増しされました。これは今までの事業に使えるのでしょうか、使えないのでしょうか。そのあたりのことを、お伺いいたします。


大津商工労働部長  今回の基金事業でございますが、今回新たなスキームとして、「起業支援型地域雇用創造事業」が創設されました。この事業の趣旨は、地域に根差した事業の起業等を支援して、失業者の雇用の場を確保するというものでございます。ですから、お尋ねのありました今回の基金をこれまでの事業に使えるのかといいますと、そのまま使えるものではございません。今回の新しいスキームに沿った形で使えるということになります。
 ちなみに、今回の事業ですが、事業実施期間は平成25年度末までということになっていますが、平成25年度途中に開始した場合には、平成26年度末までの事業実施が可能となっております。
 それから、事業の委託は県が企業等に委託し、その事業のために雇用していただくというものでございます。その委託先として今回要件が定められており、事業の趣旨が、委託先企業の成長により地域の雇用の受け皿を創出するということでございますので、起業後10年以内の企業やNPO等で本社が起業時と同一の都道府県内に所在する企業、つまり県内で起業し、今も県内にいるという企業に委託するということになっています。


香川委員  かなり制約があるようなのですが、私は勉強不足で知らないのですが、そのような10年以内となると、かなり絞られるのではないかと思うのです。そのような企業というのは香川県にどのぐらいあって、これはわからないかもしれませんが、本当にこの金を使っていただけるような企業はあるのでしょうか、お伺いします。


大津商工労働部長  一つの目安でございますが、ちょっと調査が古いのですが、総務省の経済センサスで最新のもので平成21年に実施されたものがございます。その平成21年の調査時点で、香川県内に本社がある起業後10年以内の企業数は3,586社で、今の時点で若干増減があろうかとは思います。
 それから、NPOにつきましては、県内で設立後10年以内のNPOが228団体ございます。かなりの数があるのではないかと思いますが、実際にこの委託事業を遂行していただけるかどうかというのは、審査をする必要がございますので、そういうふさわしい企業に委託するということになろうかと思います。


香川委員  確認ですが、それ以外の事業者には使えないということですが、これは今回積み増しした10億円分だけですか。それ以外で残っている分はどうなるのですか。


大津商工労働部長  あくまで今申し上げた10年以内の企業などに委託するということが今回の10億円でございます。ほかに今まで積み立てているものについては、従来のスキームで実施するということになります。これはきょうの審議ではないのですが、当初で提案している補正予算の中にも国の予備費で8億8,000万円を積み増ししています。そういうのは今までのスキームの中で活用できます。


香川委員  要望ですが、せっかく10億円あるのですから、よく宣伝して、ぜひ使っていただくということだけお願いして、終わります。


村上委員  個々の事業について、別にこれがいいとか悪いとかというわけではありませんが、土地改良のほうでは水利関係が非常に多くなっています。この水利関係も今までのように三角のU字溝のようなものをつくって水を流して、渇水期にはもう干し上がって、生物がなかなか生息できないというような工法ではなくて、近自然工法という工法が新しく取り入れられています。栗林公園をおりたあたり、ちょうど御坊川の上流になりますが、あのあたりでも新しく工事を取り入れてやったということで、私も見に行ったことがあります。この予算の中で、水利関係に相当何億円か割いています。市町主体でやるものについては比較的小さいものが多いので、U字溝だろうと思うのですが、県がやるものについてそういう工法で工夫はされるのでしょうか。


飯間土地改良課長  村上委員の御質問の内容は、環境に配慮した水路整備ということだと思うのですが、今土地改良事業につきましては計画段階から環境情報協議会ということで、動物や植物等に非常に詳しい専門の方を入れまして審査をしていただいております。どうしても土地改良区、水利組合等の管理等の兼ね合いもございますので、全川その環境に配慮した整備というのはなかなか難しいところがございますが、そこに生息している魚や植物等については、工事の段階で一旦仮置きといいますか、仮の貯水池等を設けまして、そこに移して工事をやります。また、魚巣ブロックを入れてみたり、以前は天端までコンクリートでやっていたのですが、土羽部分をつくるというようなことで外来種を排除し、植物等を自然にあるものをそのまま移設するというような配慮をしながら、工事をやらせていただいております。その経過を2年、3年、私どもで見ていき、5年後にはそのあたりを評価するというようなことで進めさせていただいております。今後もそういう形で環境に配慮した整備をやっていきたいと考えております。


村上委員  今回、せっかく補正で予算がたくさんつきましたから、そのようなことを考慮しながら、やはりもう少し昔の自然に返るような水路であってほしいと思っています。
 私は、メダカやドジョウをすくいに行って水槽で飼ったりするのですが、もうほとんどいないんですよ。そういうことがないようにお願いします。
 それからもう一点、さきほどのため池ハザードマップですが、どのような内容ですか。堤防が決壊した後の状況を調べるのですか、それとも耐震もやるというようなことを言っていましたが、具体的にお答えいただきたいです。


飯間土地改良課長  ため池のハザードマップにつきましては、これは市町でもやっていただいているのですが、私どもが市町の方々に提案なり御指導させていただいておりますのは、ため池が万が一決壊したとします。それは地震を想定しております。地震でため池が全壊したというときに、何分ごとに下流域にどれだけの浸水エリアと浸水の深さが広がるかというようなことをシミュレーションした図面をつくっていただき、それをその地域住民もしくは水利組合の方等に御説明し、御了解をいただきます。そこからその地域の方々が避難計画、避難経路、避難場所を決めていただき、そこでオーソライズされたものが市町から公表されるという手順で御指導させていただいております。


村上委員  私が思っていたよりちょっと範囲が狭いのです。10万トン以上ですから相当大きなため池になると思うのです。小さいため池で管理者が地元の小さい水利組合などになりますと、地震よりも大雨や台風災害で決壊する場合のほうが多いのではないでしょうか。というのは、地震というのは何年かに一度ぐらいで、香川県の場合でしたら、堤防が崩れるようなものは余りないのです。では何があるかというと、大雨なのです。台風災害などで、どのあたりでゆるを抜くか、あるいはもう水がいっぱいになってオーバーフローし出したときに、水利組合の責任者に、もう放水しなければいけないとか、誰が行ってゆるを抜くかとか、10万トン級クラスになると、そういうようなことは機械的にできるようになっていると思うのですが、小さい池であればそれを地元で判断していかなければならない。オーバーフローして決壊するというほうが、地震で決壊するよりも確率として言えば高いような気がするのです。ハザードマップは、地震だけを想定するのではなくて、大雨や台風災害時に、オーバーフローして決壊するというようなとき、耐震以外にも穴があいていないかとかいろいろ点検の仕方がありますが、そういうものを含めて決壊した場合のマップなのかと思っていたのですが、今回地震ということですから、ちょっと狭いように思うのです。ハザードマップをつくるときには、地震による決壊と大雨や台風災害の時の決壊とでは、それぞれの対応の仕方が変わってくると思うのですが、その辺はどうなのでしょうか。


飯間土地改良課長  今、委員御指摘の、ため池からのオーバーフロー、それと決壊というような御指摘だったと思うのですが、私どもが考えておりますのは、今回のハザードマップについて申し上げますと、基本的に整備したため池の下流域で多くの被害が想定される大規模なため池を対象に、今回国の補助金で市町が行っているものです。ハザードマップ作成については、その前提が一度整備した大規模ため池ということになっております。
 委員御指摘の大雨時の想定はどうなのかというお話だったと思うのですが、整備する段階で、洪水吐きを少し大きくしたり、余裕高を持つというようなことで、一応計算をして、200年に一回の確率雨量が耐えられる設計で施工をさせていただいております。その上で、大雨は一応洪水吐きからも吐けますし、今委員がおっしゃいましたように、管理者が適宜管理をしていただければ、決壊したり堤防を溢水するようなことはないという認識でおります。ところが、地震の場合は、ため池そのものが切れるということから決壊が始まるということを想定したハザードマップでございます。


村上委員  少し違うかもしれませんが、平成16年に門入ダムがオーバーフローして、下流域でほとんど腰ぐらいまでつかった大川町の例がありました。これは土砂が流れ込んだために、ダムの容量が少なくなってどんどん水が来て、オーバーフローして、下流域がほとんど水につかったもので、地震ではありませんでした。それからもう一つ、原因はよくわからないんですが、三木町でも池が決壊して、全部水浸しになりました。これもやはりそういうマップがあればいいのではないかと思うのです。
 だから、私は地震だけに限るこのマップというのは、余り起こらないようなものを想定しているのかと思います。無駄ではありませんが、それよりも台風とかを前提としたほうが、より多い事例があると思うのです。個人所有のため池になってきますと、小さいですから、オーバーフローし出したら、ゆるを抜きに行く間もないのです。潜ってぽんと抜かないといけないような状況になりますから、これはもうどうしようもない。そこまでの想定を県がするということはないと思うのです、10万トン以上ですから。ただ10万トン以上でも私はどんどんと流れ込んできたら、やはり堤防がもたないとか、こちらの堤防がもたない、あるいは危ないとかということもあり得るのではないかと思うのです。そんなことをお考えになる必要があるのではないかと思うのですが、いかがですか。


飯間土地改良課長  委員御指摘のとおり、ため池の貯水容量が上流からの土石流、土砂によって小さくなって、その勢いでため池が決壊する場合も想定されますので、今後の勉強課題とさせていただきたいと思います。


斉藤委員長  以上で、質疑を終局いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)


斉藤委員長  異議なしと認め、質疑を終局いたします。