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平成24年[9月定例会]経済委員会[農政水産部] 本文




2012年09月28日:平成24年[9月定例会]経済委員会[農政水産部] 本文

斉藤委員長  これより質疑、質問を開始いたします。


村上委員  きのうの委員会で、中国上海便の搭乗率が40%台に落ちたということをお聞きしました。きょうの新聞やニュースでは、日本から中国へ2万席、中国から日本へは3万5,000席と、5万席ぐらい行き来がなくなっている。これに個人の旅行客を入れると、今回の尖閣問題が観光分野においても非常に影響している。さらに、目に見えないところですが、輸出入において、関税を強化したり、全品検査をしたりと、いろいろなことをしているということです。また、国連での中国の談話を聞いておりましても、戦後67年たった今日においても、なかなか過去の問題が払拭されていない。この10年ぐらいは靖国問題を含めて、いろいろな形で問題になっておりましたが、友好関係は保っていました。
 特に、農産物は大量輸入し、安い農産物がどんどん店頭に並びましたが、農薬の問題でなかなか買わなくなった。私がスーパーに行っても、中国産であれば、この品物は買っていいかどうか考えます。そういう雰囲気が日本の中に生まれてきている。ところが、モヤシにしてもニンニクにしても、原材料を中国から輸入しなければ日本ではやっていけない。そば粉も、日本の価格の半分ぐらいで輸入できますから、今、関税をかけられると、年越しそばが間に合わない状況にあるということも話していました。
 さらに、工業製品では、尿素を10月1日から輸出禁止にすると中国が言っているそうです。これをやりますと、日本の燃料関係に大変な混乱が起きます。きょうは9月28日ですからまだ発表されていませんが、恐らく10月に入った段階で新聞の経済面をにぎわすだろうと予想されるのです。
 そうすると、日本の食料も、安いから何でも輸入して、それを食べればいいという時代から、食料安保と言われていますが、やはり自分でつくって自分で食べる。日本全体とまでは言わないけれども、せめて香川県を預かる者として、香川県民だけでも、香川県内でつくったものを多く食べて、自給率を上げていく必要があるのではないかと私は考えています。
 そういう意味では、この農政水産部の役割は非常に大きいと思うのですが、部長は、香川県の農業のあり方について、今後どういう展開をしようと考えているのか、述べていただきたい。


川池農政水産部長  香川県の農業は、担い手が減少し、高齢化している中で、農産物価格は低迷が続き、農業生産がなかなか拡大できず、農業従事者も年々減少し、非常に厳しい状況に置かれています。こうした中、昨年、農業基本計画を作成したわけですが、基本的に、県としては、まずはきちっと担い手を確保しよう、そして、産業として成り立つ、売れる農産物をつくっていこう、あわせて、農業の生産基盤をきちんと整備しよう、大きくその3点を重点的に取り組んでいこうという姿勢で臨んでいます。
 最近は農業従事者が減少する中で、農地が非常に荒廃する傾向にあり、この耕作放棄地や鳥獣被害に加えて、香川県の場合はため池水路があります。この、ため池水路によって香川県の農業が営まれるということは、ほかの県と大きく違うところでございます。ため池を守り、水路を守り、それによって、稲が守られる。稲を耕作しているから、ため池、水路が活用され、守っていける。そういう香川県の特殊事情がございます。香川県の農業用水の依存率は、ため池が52%、それから香川用水を合わせると8割近くになり、香川用水もため池を通して配分しているのがほとんどです。そういう意味では、基本的には農業の生産基盤であるため池、水路、農地を保全することによって、香川県の農業は成り立つという認識を持っています。農業基盤を整備し、農地を保全していく中で、売れる農産物を展開していくことと、稲作により農地の維持を図るといった農業の多面的機能を展開していくことの2つの施策を目指していかなければならない。
 国の場合は大規模農家の展開ということで、農業生産をかなり打ち出していますが、香川県の場合は農業振興だけでは成り立たないので、農業地域の環境保全のために農業基盤を守っていくことも目指して農業・農村振興を展開していきたい。ため池がある農村基盤を守るということが香川県のベースにあると認識し、これからの農業政策を積極的に展開していきたいと考えております。


村上委員  基本的には、ため池を中心とする農業基盤整備ということだと思います。
 日本全体の話ですが、米に対する農業者戸別所得補償は一反当たり1万5,000円出ています。大豆にも今度適用されます。それから、中山間地域における交付金や水路等の整備費に使えるものも出ています。こういうことによって農村の公益的機能を守っていこうと、民主党の政策がだんだんと進んでいるわけです。疲弊していく農村がかなりとまったという面は、私は評価していいと考えています。
 ところで、食料自給率の向上という視点からいえば、昔はみんな50坪か100坪ぐらいの菜園を持っていたわけです。そこで白菜などいろいろな野菜をつくり、自家消費するということで、別にスーパーで買わなくても大体自分でやっていける。畑で芋をつくって貯蔵しながら消費する。ジャガイモも納屋には半年分ぐらい置いていた。こういうふうな情景がありましたが、最近建ってる新興住宅には、そういう面影も全くありません。どんどんと世帯が分かれていく中で、農村部の方もそんなに自分の食べ物をつくるということはしなくなった。特に、山間地では、つくっても自分が食べる前に動物が来て食べられる。犬を飼っていても、とても間に合わない、そういう状況です。
 香川県のいろいろな野菜の自給率を上げるものは、大上段に構える農業政策とは別に、今80カ所から90カ所あると言われている産直市です。なぜ香川県でこれほど多くなったのかはよくわからないのですが、JAがそのうちの半分ぐらい経営していると言われています。産直市というのは非常に身近で、少量だけれども多くの人に野菜や農産物を提供している。ただ、その産直市に出す人が非常に少なくなっている。それで、農業の裾野を広げるということは、大規模農家をそんなにたくさん育てなくても、私は農業力というものは上がると思うのです。例えば、農業県と言われている茨城県でも、新規就農者100名の目標を掲げてやっていても、現実には50人とか60人ぐらいらしいのです。耕地面積の少ない香川県はまだいいほうではないかと思うのです。
 ところが、実際に米をつくるとなりますと、お年を召した方のほとんどは専門に米をつくる人に田んぼを貸す。大体20町歩ぐらいを機械化してやっている人もいるわけです。20町歩やりますと、簡単に8俵ずつできるとすると全部で1,600俵できる。農協へ納めても1俵1万1,000円であれば1,700万円か1,800万円になる。だから、20町歩を集められたら、専業農家で米だけでも食べていけるわけです。20町歩の上に1反当たり1万5,000円の戸別補償が出て300万円入りますから、大体2,000万円ぐらいの収入になってきます。このような人は、日本全体でそんなにはいない。耕地面積が狭いですから。香川県でも何人も生き残れるわけではないです。
 そこで、香川県は「かがわアグリ塾」をやっていますが、ここに私はもう少し力を入れるべきではないかと思うのです。本年度の募集は終了して、10月中旬に、第2段階の「オリエンテーション・農産物の販売について」という内容からスタートするようです。
 その中で、おもしろいプランをいろいろ出しているのです。「週末農業で高収益を目指す、日曜百姓で100万円の所得を目指そう」というプランがあるのです。その内容は、野菜の場合は、大半の作業は1人で行い、忙しいときに家族の応援をもらう。何をつくるかというと、入門として夏は水稲、虫害の少ない冬どりブロッコリー。どこでやるかというと、自分の農地の水稲の後作。今、後作というのはほとんど荒れて、麦も余りつくっていないからだと思います。次に、誰がやるのかというと、これは週末農業ですから田んぼを持って働いている人が自分自身で頑張る、こういうパターンです。
 最後にどうやってやるかというと、とれたものは産直市などで販売しなければならない。余りたくさんつくれないので、市場へ出すのは非常に難しい。10年、20年も前には、至るところに小さい市場がありました。少量でも出せました。しかし、ほとんど経営難でスーパーになり、流通が変わったために、そういう農業者が出せる市場がなくなったという状況がありますので、市場へは出せない。そうなると、それを売るところが必要なので、私は産直市を通じて出すのが手ごろだと思います。また、農協を通じてやってもいい。試算では、ブロッコリーの作付け面積50アールで、旬ごとの労働時間が大体40時間程度、売上額が223万円、経費が125万、所得が98万となっています。週末だけでこれはちょっと厳しいと思います。
 もう一つはシルバー農業ですが、これは退職後に本格的に野菜をやるとか、あるいは、シルバー農業をやるために定年の二、三年前から果実の勉強をするといった農政水産部の計画がありますが、これはどういう運用をされているのでしょうか。人数も少ないようですが、その運用状況について、お聞きしたいと思います。


日野農業経営課長  村上委員の御質問にお答えしたいと思います。
 「かがわアグリ塾」の状況でございます。農業を始めたいという、定年の四、五年ぐらい前の方がアグリ塾に参加していただくことが多いのですが、そういう方々は、昼間は勤めておりますので夜間に実施します。委員がおっしゃったように、ことしは5月から7月の夜間に、7回の講義と2回の実習を実施してきました。定員は60名で2会場で実施しているところでございます。第2段階としては、第1段階の終わった方の中で、より就農につきたいという方を中心にやります。10月から12月にかけて実施し、夜間4回の講義と1回の実習、先進農家の視察を1回やっております。また、個別面談をして就労に結びつけていく取り組みをしています。
 「かがわアグリ塾」は平成15年から実施しており、平均年齢が53歳前後の方々が中心になってやっていただいていますが、就農状況につきましては、これまでに36名が就農しており、昨年度修了者の48名については、8名が就農し、6名が家庭菜園を行っている状況でございます。残りの方については、定年までまだ四、五年ありますので、今後、家庭菜園をする、あるいは農地を借りてやるといったことを考えられているのではないかと思っています。
 また、もう少し勉強してみたい方については、農業大学校の技術研修科で短期間あるいは長期間勉強し、就農に結びつけていくようなこともやっているところでございます。
 このような状況で、少しでも農業に親しみ、農業を楽しむ方々に対して支援等を行っているところでございます。


村上委員  昔は、農作業を手伝いながら体で覚えていったのですが、今はそういう機会が、また経験を持った方が少なくなっています。そういう意味では、私はこのアグリ塾にもう少し力を入れるべきだと思うのです。今お聞きすると、平成15年から始まりましたので、約10年間の歴史があります。近所の空き地を二、三十坪借りて家庭菜園をやりたいという人でもいいわけです。このアグリ塾に力を入れることによって、例えばナスビがたくさんとれればスーパーでは買わない。ということは、ニンニクもつくっておけばそれも買わない。そうすると、輸入もだんだんと減ってくる。まずは、みずからの周りの食料を増産していく、小さいところからではありますけども、積み上がっていけば非常に大きなものになるのではないかと思うのです。
 必ずしも、専門家ばかりを育てなくてもいいと思うのです。農業についてくれたことは非常に大きな成果だとは思うのですが、就農者がいなくてもいいから、アグリ塾にはもう少し予算を割いていただきたい。アグリ塾は年一回の開講です。例えば冬物の農作物をつくるのであれば秋から始めるといったことも考えてほしい。また、本当に香川県の食料自給率を上げるために、みずからつくったものを食べていこうという人もいるわけですから、そういう人たちを発掘して農業を教えていくというところにもう少し力を入れるべきだと思うのですが、部長、どうお考えですか。


川池農政水産部長  村上委員のアグリ塾等の充実という御質問ですが、これについては先ほど委員からの質問の中で香川県農業の方向性ということがありましたように、今いわゆる認定農業者を中心とする専業農家が全体的に減少している中で、香川県の農地を維持し、生産振興するという点においては、基本的にはいわゆる生産の核となるような専業農家と、農地を保全し、ため池の機能を維持し、地域を維持する農業者の両面を追及する必要があると考えています。そういう意味では、生産振興に携わる人がかなり減っている段階では、委員からの御指摘にありましたように、いわゆる日曜農業や定年後の農業など幅広い方々が農業に従事する中で、米麦作や野菜の栽培といった、どちらかというとなかなか生産振興にはならないけれども、地域の保全という意味で地域の共同作業にかかわったり、産直市に出品したりという形で農業に従事する方々についても、大きく支援をしていく必要があると考えております。
 今後とも、このアグリ塾も含めて、こういう農業従事者に対する支援については、さらに検討して積極的に取り組んでいきたいと考えております。


村上委員  いわゆるニッチ産業のような、産業でいえば本当に小規模なものです。自家消費がまず第一で、余ったものの販売方法がないわけです。農政水産部でそういうセクションがあるかどうかわかりませんが、例えばスーパーマーケットなどに売場を設置してもらう。そこで売れると、今度はさらに多くの人がつくる。だんだん循環がよくなるのです。そういうふうに来年度予算を組めないでしょうか。そういう工夫をしていくことが、ひいては大きい問題の解決につながっていくのです。例えばアメリカや中国からの輸入の問題、あるいは天災など、そういう世界の動向にも強くなっていくということだろうと思うのです。
 私の友達が農業士で、土地家屋調査士と兼業でやっていました。最初は土地家屋調査士としての収入が多かったのですが、もうやめると言うのです。なぜかというと、農業のほうが売り上げが高くなったのです。権利関係でいろいろ人と接するのは面倒だし、農業のほうがいいから専業にするという人もいるのです。
 ぜひとも小規模の家庭菜園にプラスアルファしたぐらいの生産がどのように販売に結びついていくかを研究する、また、来年はアグリ塾を年1回ではなく2期ぐらいに分けて体験させるというようなことはやっていただきたいと思います。
 販路について、いわゆる産直市はどうですか。


中村農政課長  ただいまの販路の関係について御説明させていただきたいと思います。
 地産地消という観点から、地産地消協力店制度というものを設けています。地産地消協力店は大きく2つに分かれており、1つは、生産者の野菜などを販売する「さぬきの食販売店」で、もう一つは、そういった野菜などを使って料理を提供する「さぬきの食提供店」でございます。
 「さぬきの食の販売店」は、例えば産直施設であれば、常設でおおむね年間を通して営業すること、量販店や小売店であれば、地場産コーナーを設けて、おおむね年間を通して設置していることが条件となっております。
 平成24年8月末現在で、販売店が177店、提供店が55店、合わせて232店が登録されているという状況でございます。今後とも、こういった制度をよくお知らせして、地産地消を促進し、農家の方が販売できるような制度としていきたいと考えているところでございます。


西川委員  2点お尋ねいたします。
 新農業試験場における「かがわ農業フェア」の開催と、研究拠点としての取り組みについてお尋ねします。
 県の農業試験場は、昨年10月に綾川町に移転して、香川県農業の試験研究拠点として、米麦では新品種の開発や栽培試験、野菜は省力化や病害虫対策、さらに花卉についてはカーネーションなどの新品種の育成に非常に頑張ってきていると聞いております。
 そうした中で、開かれた試験場として、県内の農家や地元の小中学生、さらに老人会など、毎月300人を超える見学者がいると聞いております。このように、一般県民との交流の場として活用されることによって、農業に対する県民の理解と関心が深まって、県内農産物のことを知ってもらい、販売の促進につながったり次代を担う農業後継者の育成につながるものと考えております。
 そこで、開かれた農業試験場に向けた取り組みの一環として、農業試験場ではこの秋に新たに「かがわ農業フェア」を開催すると聞いておりますが、どのような内容のものを計画しているのか、お伺いしたいと思います。
 2点目は、サワラのことしの状況と今後の取り組みについてであります。
 サワラは刺身としてもよいし、焼いてもおいしい魚で、香川県の郷土の味として親しまれております。ところが、乱獲によって漁獲量は昭和61年の1,077トンをピークに年々減少して、平成10年には18トンにまで減少し、資材の枯渇も心配されたわけであります。その後、このような状況に危機感を抱いたサワラ漁業者を初め漁業関係者団体、国や瀬戸内海関係府県など、官民を挙げて種苗放流等資源管理に取り組んだ結果、資源は増加し、漁獲量もふえ、平成22年漁獲量は233トン、平成23年は376トンと回復の兆しが見えてきました。
 そこで、まず、ことしのサワラの漁獲状況はどうなっているのでしょうか、お伺いしたいと思います。


川池農政水産部長  西川委員の御質問にお答えいたします。
 まず1点目の、農業試験場における「かがわ農業フェア」の開催についてお答えいたします。
 まず、農業試験場については昨年10月1日に綾川町に移転し開場しました。香川の農業を支え、試験研究の基本研究拠点であるとともに、見学者の受け入れや研究成果を情報発信して広く県民に親しまれ、開かれた試験場を目指しております。
 その一環として、11月11日の日曜日に、農業試験場において、「かがわ農業フェア」を開催し、試験研究成果の一般公開とあわせて香川の「食」と「農」に関連するイベントを行うこととしております。
 主な内容としては、最近の試験研究成果の発表会やパネル展示等を通じて、研究成果をわかりやすく紹介するとともに、施設や圃場を御案内して、新しい品種や技術が開発される現場を知っていただきたいと考えております。また、試験場で開発した県オリジナル品種を含めた特産品の紹介や試食を行い、香川の農産物の魅力を紹介したいと考えています。具体的には、「さぬきの夢2009」のうどんや「おいでまい」のおにぎりの試食、それから「さぬき讃フルーツ」の紹介、キウイフルーツなどの配布も行う予定にしています。また、子供や家族連れの方を対象に、子供の農業体験コーナーを設置することとしており、農業に関心を持ってもらうきっかけづくりにしたいと考えています。
 さらに、農業後継者グループやJAなどの関係団体が、県内の青ネギやミニトマトなどの農産物やオリーブの新漬けなどの加工品、讃岐三畜を使った料理などの紹介や販売も行い、子供からお年寄りまで幅広い世代に興味を持って楽しんでいただけるものと考えています。
 こうしたイベントを通じて、新しい農業試験場を将来の本県の農業を支える技術開発の拠点というだけでなく、広く農業や農村についての理解を深めていただくための交流の場としても積極的に活用してまいりたいと考えております。
 2点目のサワラのことしの状況等については、北尾水産課長からお答え申し上げます。


北尾水産課長  西川委員のサワラのことしの漁獲状況のお尋ねについて、お答えいたします。
 ことしの春の漁獲につきましては、従来の種苗放流や資源管理の取り組みが実を結び、大変豊漁でありました。また、資源量につきましてもかなり回復してきている状況でございます。
 市場等の取扱量から判断しますと、漁獲量は昨年の376トンを大きく上回り、約1.5倍の500トン以上になる見込みであると考えております。


西川委員  交流の場として農業試験場で開催する「かがわ農業フェスタ」については、できるだけ多くの県民の方に来場いただけるように、今後、積極的なPRを行っていただきたいと思います。一方、農業試験場は移転して約1年が経過しており、最近の研究設備や機器を活用して県オリジナル品種の育成などにも取り組まれていると思います。
 そこで、最近の試験研究の成果を、少しだけ伺いたいと思います。
 次に、サワラについては、漁獲量の資源回復の取り組みにより、非常に多くなりましたが、漁獲量が増加しても、価格が安くなったのでは、漁業経営はプラスにならないと思うのです。消費の拡大も図って適正な価格を維持していく必要があると考えますが、そのための販売面についてはどのように取り組んでいくのか、お伺いしたいと思います。


川池農政水産部長  農業試験場における最近の主な研究成果としましては、オリジナル品種の開発では、お米の「おいでまい」を初め、花卉においてはカーネーションの「ミニティアラシリーズ」として2品種、そしてラナンキュラスの「てまりシリーズ」として3品種を新たに育成したところでございます。
 また、果物では、香川大学と共同開発しました小玉のキウイフルーツの5品種がございまして、いずれも、現在、品種登録の出願中でございます。
 さらに、省力化や高品質化を目指した栽培技術の成果として、レタス用のトンネル支柱の打ち込み機や、サトウキビの収穫後に葉を取り除く機械などの開発もしております。加えて、天敵や乱反射シートなどを使ったできるだけ農薬に頼らない病害虫の防除法も確立しております。
 今後とも引き続き、生産者や需要者ニーズに即した品質の高い農産物の安定的な生産を支えるために、オリジナル品種の育成や栽培技術の開発など、地域に密着した技術開発を進めますとともに、新しく整備された施設や機械を有効に活用しまして、技術開発にさらに取り組んでまいりたいと考えております。
 サワラの販売面については、北尾水産課長からお答え申し上げます。


北尾水産課長  サワラの販売面についてのお尋ねでございます。
 販売面につきましては、ことし5月14日に、初めて「香川サワラ資源回復・地産地消レセプション」というイベントを実施しました。このほかに、新しくサワラのチラシやポスターを作成しまして、サワラの漁獲シーズンの間、量販店の店頭で試食販売を行いました。特に、刺身は非常においしいということでお子さんからも好評であったということでございます。
 今後とも、このようなイベントの開催や販売キャンペーン、コミュニティーセンターでの食育教室等を行い、讃岐の食文化でありますサワラの伝統料理を伝承しますとともに、タタキやカルパッチョ、それから塩麹漬けというような新しいメニューも紹介しまして、若い子育て世代にも取り入れていただけるように、広く県民にサワラを食する機運を盛り上げ、地産地消を中心に販売促進に取り組んでまいりたいと考えております。


西川委員  最後に要望を2点申し上げます。
 これからの農業試験場の役割としましては、試験研究はもちろんのこと、県民との交流の場として農業フェアなどを開催して「食」と「農」の理解を深めていくことも大切であると思いますので、引き続き積極的な取り組みを要望したいと思います。
 サワラですが、販売面もしっかり取り組んでいただいてるようであります。
 サワラの伝統ある食文化の伝承のためにも、引き続き資源の増大と消費の拡大に取り組んでいただきたいと思います。
 また、これは商工労働部と連携するものかもしれませんが、今、香川県はうどん県ということでPRしておりますが、例えばサワラを使った箱ずしがあります。これは香川県の名産であると思うのです。箱ずしには大変サワラが合いまして、ほかの魚ではだめなのです。また、うどんと箱ずしとの組み合わせがよく合うのです。ただ、この箱ずしは、香川県の名産でありながら、全国的には余り知られていないのです。サワラを使った箱ずしをPRしていくやり方も一考して、香川県のPRに、新名物として取り入れていただくことで、サワラの需要増加につながると思いますので、より一層、消費拡大に取り組んでいただくことを要望して終わります。


松本委員  まず、県の組合検査指導体制についてお尋ねしたいと思います。
 JA香川県においては、不祥事件が毎年のように発覚しており、本年4月には、旧善通寺麻野支店支店長が支店管理口座を解約し、解約金を費消する不祥事件が明らかとなりました。県は、これまでも不祥事件の発覚を受け、業務改善命令を出しており、4月の不祥事件に対しては、平成24年2月の業務改善命令に追加し、監事機能の強化や全事業所に対する特別監査の実施、適格性を有する職員が支店長に就任する人事制度の確立などをJA香川県に命じたところであります。
 JA香川県は、今回の追加命令を受け、10月5日までに業務改善計画を県に提出し、その後、毎年計画の進捗状況を県に報告することとなっております。
 県は、このようなJA香川県の状況に対応し、農政課内の組合検査・農協指導グループを来月1日に組合検査指導室として組合の検査・指導を強化していくとしていますが、この組合検査指導室設置の趣旨と目的等についてお聞きしたいと思います。
 2点目は、集落営農の推進についてお尋ねしたいと思います。
 農業就業人口が減少し、高齢化の比率が高まり、耕地利用率も低下する中で、今後、地域を支える担い手を確保することは急務であり、耕作放棄地の発生防止や鳥獣被害対策並びに水路、ため池等の維持管理のためにも、地域において新たな集落営農組織などを育成することが重要であると考えております。
 このため、集落営農組織の育成・確保に向けて、今年度、新たに「地域を支える集落営農加速化事業」を創設し、事業推進を図っていると承知しておりますが、この事業は大きな柱として推進体制の強化と、設立・経営発展支援の2つが仕組まれていたと思います。
 そこで、まず、推進体制の強化についてお伺いしたいのですが、集落営農の推進体制を強化したとのことですが、具体的にどのように強化し、どのような推進活動を行ってきたのか、これまでの取り組み状況についてお伺いしたいと思います。
 3点目は、「人・農地プラン」と新規就農者対策についてお尋ねしたいと思います。
 本年度、市町においては地域の中心となる担い手の確保、育成、担い手への農地集積、地域農業のあり方等を定めた「人・農地プラン」を作成しているところであります。また、農業者の高齢化や担い手不足が進む中で、本県農業、農村を支える人材として、農家子弟のみならず、中高年者や他作業従事者、Iターン青年など、多様なルートからすぐれた人材を幅広く確保、育成する必要があると考えています。
 今年度から開始された「青年就農給付金」は、青年の就農意欲の喚起と経営の定着を図ることを目的に、就農前の研修期間中と経営が不安定な就農直後に給付金が給付されるもので、農業後継者不足の解消に大変有効な制度として期待されております。
 県では、これまで市町やJA、さらに農林水産省とも連携し、事業説明会を開催したり、市町を個別に訪問するキャラバン活動を実施するなどして、「人・農地プラン」の作成や青年就農給付金事業について説明を行うなど、事業推進に向けて積極的に取り組んでいると承知しております。
 そこで、市町における「人・農地プラン」の作成状況はどうなっているのか、また「青年就農給付金」について、6月議会では国の配分が少ないということもお聞きしましたが、現在、交付対象者や交付状況はどうなっているのか、お尋ねしたいと思います。


川池農政水産部長  松本委員の「組合検査指導体制」、「集落営農」、「人・農地プラン」及び「新規就農者の対策」について、お答えいたします。
 まず、組合検査指導体制についてでございます。
 JA香川県に対しましては、先般9月7日に、本年2月の業務改善命令の追加措置を行ったところでございます。JA香川県にあっては、たび重なる不祥事件が発覚していることから、県としては早急にコンプライアンス意識の徹底を図るための検査を強化するとともに、業務改善計画の着実な実施に向けて、指導機能を充実させていく必要があります。このため、10月1日に農政課内の組合検査・農協指導グループを、組合検査指導室として設置し、2名増員したいと考えております。
 室の設置により、JA香川県の経営支出に対する検査をさらに充実するなど、検査機能を強化しますとともに、指導担当を1名専任配置することで、業務改善計画の着実な実施に向けまして、これまで以上に効果的な指導を実施していきたいと考えております。
 次に、集落営農の推進についてでございます。
 集落営農を積極的に推進するために、各農業改良普及センターに今年度から新たに集落営農部門を新設し、東讃、中讃、西讃の農業改良普及センターに集落営農の担当者を1名ずつ増員するとともに、農業改良普及センター、土地改良事務所、市町、JA等から成る推進体制を整備して、一体的に集落営農組織の設立に向けて取り組んでいるところでございます。
 また、農政水産部内にも、集落営農推進プロジェクトチームを設置するとともに、大学教員や税理士、集落営農の代表者などから成ります「集落営農推進研究会」を7月に設置し、集落営農推進を支援しているところでございます。
 活動状況としましては、これまで集落営農組織の設立を目指す集落リーダーの研修会や、県内の農業者を対象とした集落営農シンポジウムを開催するとともに、JAや市町の担当者らを集落営農推進委員として位置づけ、スキルアップ研修を実施したほか、集落営農法人協議会の設立を推進したところでございます。
 また、こうした中で、地域に入り、集落座談会を開催したり、話し合い活動の活発化などにより、地域における集落営農組織の設立の推進に積極的に取り組んでいるところでございます。
 次は、「人・農地プラン」の作成状況と青年就農給付金の取り組み状況でございます。
 「人・農地プラン」につきましては、9月20日時点で県内8市6町において86地区で策定されております。「人・農地プラン」の形態としましては、高松市や琴平町など3市3町では、町の全域やJAの支店の範囲を対象地域として作成されており、坂出市など5市3町では、青年就農給付金の交付対象者のもとに集落の範囲などを対象地域として策定しております。
 「人・農地プラン」は集落レベルでの話し合いに基づき、地域の中心となる担い手の確保、育成、そして担い手への農地の集積や地域農業のあり方などを定めたもので、「人・農地プラン」がまだ作成されてない地域や、プランの対象地域が広範囲で大くくりしているようなものについては、引き続き市町と連携して具体的なプラン作成の推進に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、青年就農給付金の取り組み状況でございますが、青年就農給付金については、6月議会のときに申し上げましたが、平成24年度当初では、198人の要望に対して国からの配分は90人分でした。全体の半分にも満たないというような状況でしたが、その後、「親元就農者であって、親族以外からの借り入れ農地が5割を超える必要があるという要件を満たすことができない」ことによるものや、「地域外からの就農者で、地域の合意が得られず、プランに位置づけができなかった」ものなど、青年就農給付金の交付の対象にならなかった者がかなり生じたため、現在、青年就農給付金の経営開始型の対象者は96人、準備型の対象者は12人で、合わせて108人となっております。このうち、今年度後半から給付金の交付対象者となり、給付額が半年分の者もおりますことから、現在の給付対象者はほぼ配分額の90人の枠の範囲内で対応できる状況になっているというのが今の実情でございます。
 なお、経営開始型につきましては、対象者96人のうち、年度前半から要件を満たす62人については8市5町において、交付対象者に対して給付決定が既にされており、そのうち綾川町では9月10日に給付し、その後、坂出市、観音寺市など5市で9月14日から9月25日に本人宛てに半年分の75万円が給付されたところでございます。現在給付されていない市町においても、10月までには給付される予定でございます。


松本委員  JA香川県の件ですが、組合検査指導室を設置し、コンプライアンス意識の徹底を図るための検査を強化するとともに、業務改善計画の着実な実行に向け指導機能を充実するとのことでありました。
 JA香川県が、不祥事件がたび重なり発覚するというこの現在の状況から早く抜け出し、健全な業務運営が図られるよう一層の検査指導に努めていただきたいと思います。
 一方、農業を取り巻く環境は目まぐるしく変化しております。多くの組合員や地域の人々の価値観やニーズの変化を常に受けとめることができ、地域農業の振興、安全・安心な食料の供給、地域社会の活性化等に貢献することがJAの社会的な存在価値を高めていくものと思います。今後の運営に期待したいと思います。
 次に、集落営農の推進についての再質問になるのですが、県等の推進体制の強化とあわせ、集落営農組織に対し、経営面で支援することも必要であり、設立のための経費や機械の導入経費といったハード面とソフト面の両面から支援する補助制度を創設したようですが、集落営農組織の設立や経営に対する支援など、これまでの取り組み状況について、お伺いしたいと思います。


川池農政水産部長  松本委員の集落営農の推進の再質問について、お答え申し上げます。
 集落営農組織の設立については、本年度は5月に琴平町において「上櫛梨営農組合」が、8月には善通寺市において「グリーンファーム生野」が、9月には琴平町において「苗田東」の3組織が設立されるとともに、今後、本年度新規事業として実施しております「地域を支える集落営農組織設立支援事業」を活用しまして、新たに11の集落営農組織が設立される見込みで、本年度は今の見通しでは14組織が設立される見込みでございます。
 あわせて、既存の集落営農組織の継続的な発展を図るために、集落営農支援資金等の利子補給や香川県農業会議との連携による税理士等の派遣、農業改良普及センターにおける経営や技術に関する助言・指導などを実施しておるところでございます。さらに本年度から、共同作業用機械や農機具格納庫などに助成を行う「地域を支える集落営農加速化事業の経営発展支援事業」を実施しており、これまでに作業用機械で1組織が導入し、農機具格納庫で4法人への支援を予定しているというのが今の取り組み状況でございます。


松本委員  新規就農者対策について1点お聞きしたいことがあるのですが、新規就農の促進のためには、まず農業の価値や大切さを語り、その時代的可能性を知る、そして見学、体験、学習、相談をしながら就農に向けて準備をしていく、さらに経営の悩みなどを話せる仲間づくりが大切だと思います。
 少し話は変わりますが、去年の12月に、香川大学で、これからの農業を考えていくグループや農学部有志の方々が主催する「明日の種をまこう」というイベントに参加させていただきましたが、本当にすばらしいテーマでやっていました。
 例えばワークショップでは、「これからの農薬のあり方について」、「遺伝子組み換え食品について」、「うどん県、それだけじゃない香川県、知っていますか~もっと知ろう香川県の農産品~」、「ITを利用した販売の仕組み」といったタイトルで約80人ぐらいの方がディスカッションをしながら、今後の農業のことを語りました。
 そこで、これから農業につこうとしている人、青年就農者として頑張っている人、また経験豊かなアドバイザー的な人、この方々の懇談の場というものが実際に開催されているのかどうか、もしわかれば、教えていただきたいと思います。


日野農業経営課長  地域の農業士が新規就農者の相談にのったり、各農業改良普及センターが農業士と新規就農者との意見交流会を開催しているところでございます。
 また、新規就農者については、各地域に青年農業者の後継者クラブというものがございまして、そういうところに参画をお願いして、できるだけ幅広く、分野の違った方々との情報交換ができるように考えております。
 さらに、「香川げんきネットSEED」というところでは、農業者だけでなく商工業者との連携を図っており、他産業の方々との交流により経営センスを磨くとともに、仲間づくりなどの支援を行っているところでございます。


松本委員  最後に、集落営農の推進について要望させていただきます。
 集落営農を進める中で、地域の農地、環境を維持するとの意向が半分以上占めていると言われており、現状では規模拡大や多角化により利益拡大を図る等の経営発展を目指す組織が少ないことが現状のような気がします。
 また、深刻化している問題点は、農業の担い手が激減していることと耕作放棄地が急増し、農地利用の空洞化が進んでいることであります。高齢化社会の中で、農業の担い手が大幅な自然減という最終的とも言える局面にも入っているように感じます。
 そのような中で、集落営農組織を新たに創設するという行為は、農業経営を新たに開始すると同様の困難さが伴うと感じますし、設立後も活動を維持していくことは苦労が多いことと思います。新たに組織を立ち上げる際の支援措置とともに、既存組織に対する支援措置についても十分検討していただくよう要望します。
 もう一点、「人・農地プラン」については積極的に取り組んでいただいており、円滑に市町に浸透しているようでありますので、今後もプランが各市町の多くの地域で作成されるよう、さらなる推進活動を期待したいと思います。
 また、青年就農給付金制度については、全国的に見ても期待の持てる政策で申し込みも多く、中には女性も多いというのですが、香川県も女性の方は申し込みはあるのでしょうか。


日野農業経営課長  夫婦で参画するということで、申し込みはあります。


松本委員  女性の方も含め、本県におきまして青年就農給付金を申し込む数も結構いるということですので、この制度により、あすの農業が明るい光の星になるよう、今後も最大限活用するよう、強く要望し、質問を終わらさせていただきたいと思います。


白川委員  それでは引き続きまして、青年就農給付金について御質問させていただきたいと思いますが、その前に、きょう、朝御飯にことしとれた新米を、おにぎりにして食べてまいりました。大変おいしゅうございました。
 地域にもよるのでしょうが、なかなかできがいいということも聞いております。これに関して私ごとでもあるのですが、なかなか手に入らないお米を植えていたところ、収穫を目前にしてイノシシに全部やられてしまいました。キロ当たり数千円というお米が目の前でなくなってしまいました。一口も口に入りませんでした。
 自分の恨みつらみで言うのではないのですが、県は9,800万の予算を組み、鳥獣対策にかなり力入れていただいておりますが、対策をしているにもかかわらず年を追うごとにどんどんと被害が広がっていっています。
 農業・農村基本計画の中に、鳥獣による農作物の被害金額を、現状の1億5,000万から7,500万に目標値を設定し、年間10%の削減を目指して進めるということを書いておりますが、農産物の付加価値が高まれば高まるほど、達成することは難しいのでないかという思いもしております。
 そこで、鳥獣被害対策の現状を、お聞かせいただきたいと思います。
 青年就農給付金について、198名の方が希望されていたが、実質は108人になりそうであり、国からの配分額の90人の枠内でほぼ満たされるということでありました。しかし、単純に考えてみると漏れた人がおられ、それは要件に合わない方が大部分だと思いますが、前回もこの質問をさせていただき、高知県の例も示させていただきました。研究もするようにお願いしましたら、課長が研究しますということでした。高知県が今取り組んでいる県と市町村合わせて180万円の給付金を支給するというやり方、これを研究していただいてどうであったのか、お聞かせいただきたいと思います。


日野農業経営課長  まず、白川委員の鳥獣被害の話でございます。
 年々、イノシシ、猿、アライグマと、非常に鳥獣被害が深刻になっているところでございます。特にイノシシにつきましては、ことしは、昨年の1,200頭分から、1,000頭分ふやして2,200頭分の予算を計上しまして、積極的に捕獲に努めているところでございます。また、捕獲だけでなく、おりの設置や電気柵の設置につきましても、各市町の取り組みに対して予算を計上しているところでございます。
 それから、その地域で農地や農作物を守り、被害を防止するための勉強会も大切で、ことしはみどり保全課と連携し、指導者育成という講座で専門家の意見を聞く研修会などを行っているところでございます。
 我々としては、捕獲、あるいは柵で防除するという対策を講じているところですが、地域においては、農作物のごみを捨てないとか、収穫物を全部とるとか、いわゆる餌場にならないように取り組みを進めており、そうしたことにも対応していきたいと考えているところでございます。
 ほかに狩猟免許の取得に対する助成を行い、できるだけ狩猟免許をとっていただくように進めているところでございます。
 以上が鳥獣被害対策の取り組み状況でございます。
 次に、高知県の状況について、御説明したいと思います。
 高知県では、平成21年度から、農家等で実践研修を行う65歳未満の就農希望者に対して、県と市町村が連携して研修手当を180万円交付するとお伺いしております。県が3分の2、市町村が3分の1です。
 また、受け入れ農家に対しましては、年間60万円以内で謝金を交付するという制度であるとお聞きしております。
 さらに、青年就農給付金の準備型との関連を聞きますと、国から交付されるのは150万円であり、その差額の30万を、県が3分の2、市町村が3分の1で補填しているという状況でございます。
 ただし、国の場合は45歳未満ですので、高知県の場合、45歳以上65歳未満の研修生は180万円で、従来どおり県が3分の2、市町村が3分の1を負担して支給している状況でございます。
 また、経営開始型については、国の制度の150万円の給付であると聞いているところでございます。


白川委員  鳥獣被害対策については、先ほども申しましたが、年間10%減を見込んで進めるということがこの計画の中にもあるのですが、本当に10%減ということはできるのでしょうか。その見込みをもう一度お聞きをしたいと思います。
 また、青年就農給付金について、高知県の取り組みを教えていただきましたが、制度に漏れた人に対しては、新規就農者として将来香川県の農業を担って頑張っていこうと思われている方ですから、本当にしっかり支えていく方向をつくっていきたいと思うのです。
 先ほど年齢制限の件もありましたが、国の政策が45歳未満ということです。全国的にも私の身近にも、就農される方は、退職組や比較的年齢の高い方が多いように思われるのですが、香川県の場合はそうでもないのでしょうか。香川県の新規就農者の年齢層も教えていただきたいのですが、そういう方が制度に漏れないためにも、香川県独自の制度もつくっていくべきだと思うのですが、その辺はいかがお考えでしょうか。


日野農業経営課長  確かに、鳥獣被害を減少させるということは非常に大変であると認識しており、できるだけ捕獲をしていくということがまず1つ。それと、もう一つは、地域の方が鳥獣を来させない取り組みも大事になってくると考えており、集落や地域で市町を交えた一体的な取り組みをこれからも積極的に行っていきたいと考えているところでございます。
 また、新規就農者の年齢層ですが、香川県の状況と全国の状況でございます。60歳未満の独立・自営就農者の全国との比較は、30歳未満の比率が全国では23%であるのに対し、本県の場合は31%です。30歳から40歳未満の比率は全国が21%、本県が38%です。40歳から60歳未満の比率は全国で56%であるのに対し、本県では31%という状況であり、今のところ新規就農者調査の結果では、本県の場合は若干年齢層が若いという状況でございます。


白川委員  まず先に、年齢層のことなんですが、若い人が比較的多いということは香川県の特徴としてすごくいいことだと思います。しかし、国の制度ではどうしても対象から漏れる方が出てくるので、高知県の例も教えていただきましたが、しっかりとした仕組みをつくっていただきたいということを、切に要望しておきます。
 また、青年就農給付金のことですが、親が農業をされてて、そこを後継ぎとしてやるという方については、国の制度では全く対象にならないということです。これでは農地の引き継ぎというような面で矛盾をしていると思うのです。
 ですから、親から引き継いでいくという方も、制度の対象となるように国に対して要望をしていただきたい。それから繰り返しになりますが、制度に漏れる方はどうしても出てくるわけですから、香川県として制度の創設を来年度に向けてぜひ考えていただきたい。高知県もたしか予算は8,000万円ぐらいですから、できない額ではないと思うのです。きのうも、空港整備のことを質問しましたが、空港整備に対して追加で3億円も補正するぐらいの予算があるのであれば、もっといいところに使ってくれればいいと思います。
 新たな制度を創設するつもりはないのか、部長に再度確認をさせていただきたいと思います。
 それから、鳥獣被害の件ですが、地域で被害を出させない取り組みが必要だと、課長は何度も御答弁していただいていますが、地域が努力をしてもなかなかそれが思うように実っていかないというところが現状だと思います。
 いろいろと対策をしても、効果的な取り組みにならないということがあると思います。私は何度も申しておりますが、兵庫県では鳥獣被害対策のためのセンターを県が設置し、そこの専門家が地域の人と一緒に対策をしっかりと考え、地域に返していくという取り組みをされています。私がずっと提案しているのは、四国は山でつながっていますから、県を超えて鳥獣が広がっていきます。だから、四国レベルでしっかりと取り組まなければいけません。一方で対策を強化すれば別のところに逃げていきます。そこのころをしっかりと取り組むためにも、専門的な知識が何よりもまず必要だと思いますので、その専門知識を職員や普及員が会得するように、四国レベルでしっかり協議する場をつくっていただきたいと思いますが、その辺はいかがでしょうか。


川池農政水産部長  白川委員の新規就農者の確保についての御質問でございます。
 新規就農者の確保については、国で青年就農給付金という制度を創設して取り組んでいるところですが、県においてもこの国の制度とあわせて、新規就農者確保の施策がより効果的になるように、のれん分け就農を促進するために、自営就農希望者を受け入れて農業従事者を養成するような里親に助成をしたり、県独自で新規就農者に対して経営発展を支援するために、作業場等に対して助成をしたりしています。新規就農者がより多く確保・育成できるように、国の政策を補足、充実するような意味で幅広い形で新規就農者の確保政策を県としても展開しており、委員からの御提案もございましたが、今後、新規就農者確保は、香川県の農業振興にとって非常に重要な課題ですので、この確保政策についてはさらに幅広い観点から検討し、取り組んでまいりたいと考えております。
 また、青年就農給付金の今の要件等につきましては、もちろん課題もあると思います。今後とも、この内容についてはどういう制度がいいのか、さらに十分検討したいと考えております。
 いずれにしても、新規就農者の確保、そして地域を支える集落営農的な組織の創立は香川の担い手対策の2本柱でございますので、この点については施策が充実するよう、さらに検討してまいりたいと考えております。
 鳥獣被害対策については日野課長から答弁させていただきます。


日野農業経営課長  屋島では非常にイノシシの被害にあっており、農家だけではなく自治会が対策に動き出して、守り隊であるとか、残飯を出さないといった取り組みを進めています。そういうような事例も大事だと思いますし、数を減らさない限りは鳥獣被害は当然少なくなりませんので、鳥獣捕獲については積極的に予算要望していかなければならないと考えているところでございます。


新田委員  我が多度津町も最近はイノシシがどんどんふえて、この間、町長と話をしていたのですが、七、八十センチのイノシシが本当に近くで、夜、カメラに写っていたらしいです。100キロぐらいはあって、それが軽四自動車に当たったようです。本当にすごいらしいです。そういう意味でも鳥獣被害対策はぜひやっていただきたいと思います。
 先日、自民党の勉強会でいいお話を聞きました。スーパーの会長に今のマーケティングのことについて、いろいろ教えてもらいました。人口動態調査の結果からもわかるように、社会が変わってきている、四国も変わってきているという話をしておりました。たしかに私自身がまさに団塊の世代でして、この世代がそろそろ60歳とか65歳になってくる。我々の世代がいろいろと消費にインパクトを与えてきたということはありますが、今は消費性向が変わってきているようです。
 細かい話をしますと、米が減ってパンがふえてきたとか、全世代で減少しているのは魚介類であるとか、デフレで魚介類が減って肉類はふえてきているが、不況なので牛肉は減っているとかいろいろな話があります。また、10年前と現在の比較ですが、全世代で減ったのは大根や里芋、ゴボウで、全世代でふえてきているのはモヤシとキノコで、これは工場でつくられるもののようです。
 さらに、うちの家でも本当にそうなのですが、最近の消費者は冷凍庫をうまく使っている。多少余計につくっても、それを小分けして冷凍庫の中に入れておく。ただし手のかかるようなもの、例えば魚は骨が出るし余り好ましくない。要するに電子レンジで温めればいいというものを求めているようです。
 そういう意味では、昔のライフスタイルはどんどん変わってきているようです。スーパーではそれに対応した品ぞろえを今後ともやっていかなければならない。当然、消費者の嗜好が変わりますので、そうかもしれないです。最近の若い世代は、包丁を持たないという話を聞くので、今後は加工食品がふえるであろうということを言われておりました。さらに、野菜の購入は生鮮野菜から加工野菜にシフトしている。手をかけなくて、ごみも出ない。そういうものがふえるであろうと言われておりました。
 ただ一方で、先ほど中国の話がありましたが、中国産と国産とどちらを買うかというと、我々は絶対に日本のものを買いますので、そういう意味では国産の原材料を求める消費者は多いと思うのです。中国産と香川県産で、香川県産は少し高いけれどどちらを選びますかとなれば、絶対に香川県産を選びます。そういう意味では、この今の危機を奇貨とし、ビジネスチャンスと捉えて国産原材料を振興していく必要もあると思っています。
 また、カット野菜が今後非常に伸びるであろうと言われておりました。野菜は天候に影響を受けて豊作や不作、あるいは大きさ、規格などいろいろと問題を言われていましたが、もしカット野菜を工業化していくと、野菜の大きさや形はカットしますから関係ないのです。そのかわり、品質や安全性、年間を通した安定的な供給が求められるようになると思うのです。
 そうなると、今までの農家のやり方を考えていく必要があると思うのです。そういう意味で、県内の加工・業務用野菜産地はどのような状況なのか、また、その産地化に当たっての課題を、お聞きしたいと思います。
 第2点目は、ため池整備の促進についてであります。
 ため池の防災対策については、自民党の代表質問でもさせていただきましたが、昨年の東北地方太平洋沖地震では、ため池の決壊が福島県でございました。藤沼湖です。我が県はため池が非常に多く存在しています。ハザードマップをつくるとか大きな規模のため池に対しては調査をするなど、いろいろ対策はしておりますが、その後の進捗状況はどうなっているのか、お聞きしたい。
 また、先日テレビで報道されておりましたが、「ため池耐震化整備検討委員会」を設置されたということですが、設置の目的や検討事項について、具体的に聞かせていただきたいと思います。
 もう一つは、ため池整備に係る農家負担の軽減についてです。中小規模のため池整備はなかなか進んでいなくて、整備率は全体の23%程度のようです。今後とも整備をしていく必要があるのですが、農家としては必ず地元負担が出ます。この負担軽減を考えていかなければ、もし大地震などが起こったときに、整備できていない古いため池が決壊し、山津波が起こる可能性があるのではないかと思っておりますので、その辺のところをどういうふうに考えているのか、お聞きしたいと思います。


川池農政水産部長  新田委員の御質問のうち、まずため池の防災対策からお答え申し上げます。
 ため池の防災対策のうち、ため池ハザードマップの取り組みですが、「ため池ハザードマップ緊急支援事業」により、平成23年度から平成25年度までの3年間で、決壊した場合に甚大な被害が想定される貯水量10万トン以上の大規模ため池を対象として、市町が行うハザードマップの作成を支援し、住民の被害の回避と軽減を図ることを目的に実施しております。平成23年度は6市3町の32カ所で作成しました。平成24年度は、7市4町で97カ所で作成する予定で、来年度には残りの10万トン以上の大規模ため池のハザードマップの作成支援を行い、事業を終える予定でございます。
 また、10万トン未満の中小規模ため池を対象としたハザードマップの作成については、平成23年度は2町で2カ所実施されており、本年度は3市町で11カ所が作成される予定でございます。
 次に、ため池の耐震性点検調査の取り組みでございます。
 県では、昨年度から、10万トン以上の大規模なため池137カ所を対象にして、ため池の耐震点検調査を市町や土地改良区などのため池管理者と連携して実施しております。
 昨年度は、大規模なため池の中でも貯水量の大きいものや、下流域に宅地等が多く想定被害の大きい5カ所を、本年度は35カ所の調査を進めております。耐震点検調査につきましては、平成26年度までの4年間で実施する予定で、残り97カ所については来年度以降に実施する予定でございます。また、緊急性を要する10万トン未満の中小規模ため池の耐震性点検調査については、市町や土地改良区などと連携を図り、促進してまいりたいと考えております。
 3点目の「ため池耐震化整備検討委員会」の設置目的、検討事項等についてでございます。
 耐震点検調査の結果、耐震性を有していないと判断されたため池につきましては、今後予定されている国のため池設計指針の改定を踏まえて、補強工事を実施していく予定でございます。
 しかし、ため池の耐震化補強工事については、現在のところ、全国的な実施例も少なく、個々のため池の地形や現場条件等によってさまざまな工法が考えられること、今後改定予定の国のため池設計指針との整合性を図りながら、耐震化を進めていく必要があること、さらに今後実施予定の耐震化補強工事の実施段階や完成後の検証をする必要があることから、これらの点を総合的に診断、評価・検証を行っていくことが重要であるため、地震工学の専門家で組織する「ため池耐震化整備検討委員会」を設置したところでございます。
 検討委員会では、ため池の点検調査結果の検証、被災による下流への影響度等から判定するため池の重要度区分、ため池の耐震化補強工法、その他ため池整備全般にわたる項目について、今後検討していくということでございます。
 ため池の点検調査は平成23年度から進めておりますので、「ため池耐震化整備検討委員会」でその評価をした上で、今後の補強工事を進めていく計画でございます。当初は国のため池設計指針の改定を踏まえてということで説明してまいりましたが、改定が遅れる見通しであり、今後は国のため池設計指針の改定動向を勘案・調整しながら、できれば早期に工事に入りたいと考えております。
 次に、ため池整備にかかる農家負担の軽減についてでございます。
 貯水量が10万トン以上のため池199カ所については、99.5%が整備済みになっているのに対し、貯水量10万トン未満の中小規模ため池1万4,420カ所については、22%の整備率です。中小規模ため池の整備はおくれている状況でございます。
 こうした中で、今後は中小規模ため池の整備を重点的に行っていく必要がありますが、農業従事者の減少や高齢化の進行など農業農村を取り巻く状況が非常に厳しく、特に中小規模ため池は受益者が少ないため、農家1戸当たりの負担が大きくなり、整備に対する意欲が非常に減退しているのが実情でございます。
 農家負担の軽減を行うことは、ため池の直接の受益者であり、整備費を負担する農家の整備意欲を高めるとともに、未整備ため池の改修や耐震化補強を計画的に推進する上で効果的であると考えております。
 このため、ため池の規模別の農家負担の状況や地域住民の生命や財産、公共施設における災害の未然防止など、耐震化整備の防災上の観点などを勘案し、県議会や市町、関係農業団体などの御意見を踏まえ、農家負担を軽減するよう見直し、ため池の防災対策をさらに積極的に進めたいと考えております。
 加工・業務用野菜産地の育成については、農業生産流通課長から答弁いたします。


松浦農業生産流通課長  新田委員の本県における加工・業務用産地の状況と課題についてのお尋ねでございます。
 まず、産地の状況でございますが、出荷団体であるJAの調べによると、JAが直接、加工業者や飲食店に販売している加工・業務用野菜は、キャベツやレタスを中心に県下で約5,000トンが供給され、すでに契約的取引が行われております。
 その中で、産地で最も大きいところの事例を挙げますと、さぬき市と三木町でギョーザ用のキャベツの生産が行われており、さぬき市内の大川農産加工コンビナートの中の食品企業に約1,700トンを供給しています。また、三豊地区で栽培されているタマネギのうち約250トンは、野菜をカットして学校給食に供給している三豊市内の食品産業と取引されています。
 課題としましては、一定の品質を大量かつ安定的に供給できる生産体制づくり、また、加工・業務用は家庭消費用に比べて販売単価も当然安いので、機械化の促進や経営規模の拡大による生産コストの低減、さらには選別や出荷・調整作業の軽減による流通コストの低減を図ることなどと思っております。


新田委員  ため池整備の農家負担の軽減の件ですが、前向きに検討してくれるのですね。


川池農政水産部長  ため池整備の農家負担の軽減については、関係団体や市町、県議会の御意見を踏まえ、農家の負担を軽減するよう見直してまいります。
 これにつきましては、今、具体的に試算をし検討していますので、近く具体的な内容について御説明をしたいと考えております。


新田委員  わかりました。
 加工・業務用野菜の話ですが、先ほど農協が販売しているという話がありましたが、農協は不祥事があって、農家の人からいろいろ話を聞いてみると、もう農協を当てにしていないのです。そうすると、いつまでも農協を当てにするのはどうかと私は思っています。できれば、農協だけを相手にするのではなくて、カット野菜などに関心を示している人もいますので、県としてそれに対してどう支援できるかという発想で当たっていただきたいと思います。これは要望だけです。


斉藤委員長  暫時休憩いたします。
 午後は、1時ちょうどから再開いたします。
 (午後0時04分 休憩)
 (午後1時07分 再開)


斉藤委員長  再開をいたします。
 質疑、質問を続行いたします。


三野委員  先ほどのイノシシの話で、狩猟免許の更新についてですが、更新には2,800円の手数料のほかに診断書が必要です。そうすると、「網」と「わな」の両方の免許を持っている人は、更新はなかなか腰が重いそうです。仕事も休まなくてはならないという問題もあります。私は両方の免許を持っている人が多いという印象がありますし、更新手続に助成をしてほしいという声もありますのでよろしくお願いしたいと思います。
 それともう一つ、防護柵や電気柵ですが、いくら設置しても別のところへ行くので、その地域でまた設置したいということがあっても、予算の枠が限られており、地域でやりたいと言いながら来年まで待ってほしいという状況になっています。私は、地域で自主的に取り組もうという意気込みがあるところには予算をつけてあげないといけないと思います。市町との調整も出てくると思いますが、ぜひ来年度に向けて、地元を挙げて取り組もうという機運があるときに、予算がないということがないように、現場の声を代弁しておきますので、よろしくお願いしたいと思います。
 本題に入りますが、最初に川池部長から香川県の農業施策について、農業振興策と農地保全策の2本立てでやっていくということで、考え方は私と基本的に一緒だと思ったので、今後、そういう基本的な方針のもとで進めていっていただきたいと思います。
 農業振興策は、技術職の方も含めてベテランでありますから、私ども素人がとやかく言うことはないので、農業振興策についてはそれぞれ進めていただけたらと思います。
 私からは、農地保全策について質問させていただきたいと思います。
 香川県は集落営農で1戸当たりの農地が大分ふえたとはいいながら、やはり2反、3反の農地面積が主流でございます。機械が使えないようになればやめるという状況だと言われております。
 本年度、新規事業で「耕作放棄地再生対策事業」を1,960万予算化して実施されておりますが、まず今の進捗状況を教えていただきたいと思います。


日野農業経営課長  今、新たに企業等の農業参入に対しましては、機械や施設の補助をする事業をやっており、その事業につきましては予算枠をオーバーするような状況で、ほかの事業種目予算から流用させていただいている状況です。
 一方、「耕作放棄地再生対策事業」についてはじっくりとした進捗ですが、各企業が耕作放棄地の再生・整備に取り組んでいるといった状況でございます。


三野委員  耕作放棄地対策ですが、補助対象になるのかどうかということについては、農業を「業」として営まない限り無理だと言われました。このごろは農業として営むというより、その荒れている地域を何とかしたいということで、NPOや非農家の人たちが連携しながら、耕作放棄地対策をしています。一つの例を挙げますと、私の地元の塩江町ですが、大滝山の麓の東山というところでは、昔からお茶については、大量生産はできませんが、夜と昼の温度差が大きいので非常にいいお茶がとれます。高瀬町のように有名ではなく、大量生産もできないのですが、良質なお茶がとれるのです。昔は何軒かやっていたのですが、今は1軒です。ことしだったと思いますが、その一軒が知事賞をとったということです。この茶畑が耕作放棄地になっていたのを塩江町のNPOが高松市の若い人たちの協力を得ながら、また茶畑を再生しようとプロジェクト活動をやろうとしているわけであります。
 この視点は、決して農業として営まないわけですが、もう一度あのお茶をブランド化してその地域の特色としてやっていきたいという思いがあるわけです。それに対する支援がないということは、私は少し冷たいのではないかと思うのです。
 また、しばしば非農家の人が田舎の古民家で喫茶店のようなことをしているのです。そこへ町の人が来て、ぜひここでおそばつくってくれ、食べたいとよく言われるようです。そういう話を地元の人たちに話すと、この耕作放棄地のところや水田でそばがつくれないかという意見も出てきます。私はそういうことが、いわゆる農地を守るだけでなく、その地域の、中山間地の農家を守っていくことにもつながると思うのです。
 ことし4月に政策部に「地域づくり推進室」ができましたが、私は、農政水産部のいろいろな事業も地域づくりに役立つ資源や機会があると思いますので、ぜひこういうところに目を向けていただきたい。「業」としては営まないのですが、耕作放棄地対策、さらにはその地域の機能維持につながると思っておりますので、どういう支援ができるかわかりませんけども、その視点を来年度予算に盛り込むよう考えていただければありがたいと思います。
 もう一点は、経済委員会で岡本町の農事組合法人奈良須に現地視察をさせていただきました。そこで聞きますと、収入が一番安定しているのは市民農園として貸している分で、年収90万円だという答えでした。
 それを聞きますと、集落営農も農地保全策の一環になってきていると思いますし、その中で安定した財源となると、この市民農園として貸し出す貸し賃だろうと思うのです。集落営農への取り組みには、集落営農の中に市民農園を取り入れる仕組みをぜひ働きかけていただきたい。
 民間で市民農園を貸し出すときに、一番ネックになるのは水と駐車場と肥料です。奈良須の場合は、駐車場も心配ないし水も整備している、肥料も問題ない。私は、機械の援助だけでなく、市民農園を設けようとするのであれば、必要な水や肥料の置き場所に対しての支援も考えていけば、もっと耕作放棄地対策になっていくと思う。
 さらに、農家と非農家の連携もできてくると思います。奈良須での話では、農家の人より野菜づくりがうまくなっている人がいっぱいいますと、私は聞きました。そうなると、非農家で家庭菜園をしている人たちが農作業員としてアルバイトもできるような形になっていくのではないかと思うのです。
 担い手づくりということがどういう意味なのかよくわかりません。これは議論があるところで、農家としての担い手なのか、農業作業員としての担い手なのか。私は、これからの高齢化社会でいうと、担い手というのは幅広く、非農家の人であろうとも作業員としてやっていくという仕組みを考えるべきではないかと思っているわけです。こういう考え方についてどうお考えなのか、お聞かせいただければと思います。


川池農政水産部長  三野委員の御質問にお答えいたします。
 三野委員御指摘のとおり、最近は耕作放棄地が増加し、鳥獣被害が拡大している中で、食料の安定供給だけでなく、農地の保全、県土の保全そのものが問われており、農業農村の有する多面的機能が今後どう維持されるのか懸念されています。このため、農業振興にとどまることなく、地域づくりの視点から、過疎化や高齢化が進む農村の活性化に向けて、農村の振興を大きいテーマとして取り組んでいく必要があると考えています。
 先ほども申しましたが、どうしても香川県はため池という特殊事情を持っていますから、なおさら農地の保全のためには、ため池や水路の保全が不可欠であり、他県以上に大きい比重を持つものだと思っています。
 一方、農業振興という視点では、「農業振興を担う担い手」と、「地域を支える担い手」の両方の担い手の確保ということを考えなければならないと思っています。この「農業振興を担う担い手」というのは、専業農家を中心としたいわゆる認定農業者や農業法人等が中心になるのだと思います。また、「地域を支える担い手」というのは、集落営農や農地・水の保全に共同で取り組む組織であります。
 集落営農組織については、私も経済委員会の現地視察で奈良須の集落営農組織に参りました。県下では本当に模範的で、あのようなところはなかなかないということです。集落営農の推進については、ことしから重点的に取り組むために大きく予算を計上させていただいておりますが、どういう形が集落営農のモデルなのか、どうすれば集落営農をもう少し幅広く全県域に展開できるか、今後さらに検討して取り組んでまいりたいと思っています。さらに、先ほどお話のありました塩江町でのそばづくりのような農業振興と、農地保全や県土保全も考える中で、どういう施策が効果的かということを踏まえて、検討を進めてまいりたいと考えております。
 特に、香川県では稲作により農地、県土、ため池を保全するということがベースにあることを踏まえて、また、三野委員の御指摘の点も踏まえて、農業農村のこれからの振興、元気な農業農村に向けて検討を進め取り組んでいきたいと考えております。


三野委員  ぜひ前向きに検討してください。
 市民農園については、水の問題と駐車場の問題が大きな問題になるので、これをきちっと確保できれば集落営農の敷地の中でやるのがベターだと思いました。収入も安定しているし、自分たちがしないで周りの人がしてくれるわけですから、運営もやりやすいと思うので、そういうような働きかけをするのであれば、何らかの支援をしてあげれば、少しやる気が出るのではないかと思います。
 また、NPOや非農家の人たちの取り組みへの対策についても、やる気があって自発的にしようとしている人に対しては支援するべきです。それは農政課がするのか環境森林部がするのかはわかりませんが、県全体として耕作放棄地対策を考えていくことになると思います。
 さらに、今、農地の取り扱いが非常に不透明です。明らかに林になっているようなところを農地のままにしています。このように実態に伴わないものを放置している状況の部分と、真面目にしようとしている部分に対する支援をきちっとしていかなければならないと思います。来年の結果を楽しみにしていますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 もう一点、午前中も質問が出ましたが、JA香川県への指導体制についてであります。
 組合員からは、農協は営農に力を入れなくなったということをよく聞きます。農協は営農に力を入れることが本来の趣旨であって、それに付随して貯金や融資などの信用業務、さらには生命保険、医療保険、火災保険、自動車保険などの共済業務を補完的に行うものだと私は思っております。しかし、今の農協の実態は、それが逆転している。営農がおろそかになって、信用・共済業務が主になってしまっている。そんな状況がつくり出されていると思えて仕方がありません。
 また、営農の担当職員が信用・共済業務へ行っても、給付のあり方や保険料の取り方など業務の内容が大変細かくなっていて難しいと思います。そういう意味で、その分野の専門性を高める人材の育成という視点もなければ、コンプライアンスは守れないと私は思っています。
 ですから、専門性を持った人材育成の指導も含めて、これから取り組んでいただきたいと思いますが、どういう御見解なのか、お聞きしたいと思います。


中村農政課長  三野委員のJA香川県における専門性を高めるための人材を育成するために、県として指導等、どういう対応があるのかといったことについて、お答えさせていただきます。
 県としては、JA香川県の業務運営において、専門職員の育成など人事管理が重要でありますことから、これまでも経営管理委員会の会長等を対象にしたトップヒアリングにおきまして、事業実施と人材育成の両面を考慮した人事管理の必要性を指導してきたところでございます。
 先ほどの信用・共済業務については、本年2月の業務改善命令において、研修の充実により支店職員の職務遂行能力の向上を図ること、支店管理者の適正な配置、同一支店での長期勤務者の配置転換、広域的人事異動の継続実施など、信用・共済業務に係る適正な人事管理を実施することを命じたところでございます。
 また、9月7日の追加命令におきましても、適格性を有する職員が支店長に就任する人事制度の確立ということを命じたところでございます。
 さらに、営農経済部門につきましても、営農指導員の専門性の向上が必要であることをトップヒアリングにおいて指導したところでございます。
 県としても、JA香川県の業務運営において、専門職員の育成は重要であると考えておりますことから、今後も引き続き適切に指導・助言に努めてまいりたいと考えております。


三野委員  ぜひ、お願いしたいと思います。
 営農担当の人が信用・共済業務に行ってもなかなか無理だと言われております。同じ支店に長くいたらだめだというのであれば、支店を異動すればいいのです。やはり共済は共済であって、このごろは共済と信用が一緒な意味になっておりますが、そこは普通の民間業者であれば、合併すれば商品が違うのです。民間でもそれを勉強するのは大変だそうです。そのような状況の中で、営農という分野と共済や貯金の信用部分とを全部トータルで理解することは、なかなか難しいのではないかと思います。専門職を何人かつくっていくという長期計画の中で、OJTなど職場の中の研修も含めて、専門職が現場で教えていくということが私は一番理にかなっていると思います。そういう視点を持たなければ、幾ら改善命令を何回出しても同じことの繰り返しだと思いますので、その点を要望して終わります。


斉藤委員長  以上で、農政水産部関係の質疑、質問を終局いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)


斉藤委員長  異議なしと認め、農政水産部関係の質疑、質問を終局いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。