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平成23年[2月定例会]経済委員会[農政水産部] 本文




2011年03月08日:平成23年[2月定例会]経済委員会[農政水産部] 本文

山田委員長  ただいまから、経済委員会を開会いたします。
 これより、農政水産部関係の審査に入ります。
 理事者の説明は、3月4日の委員会で聴取しておりますので、直ちに質疑・質問を開始いたします。


西川委員  2点大きく質問させていただきます。
 質問の大きく第1点目は、次期農業・農村基本計画の骨子案についてであります。
 先日配布されました次期農業・農村基本計画骨子案につきましては、県民の期待にこたえる食の安定供給、産業として自立できる農業の実現、魅力ある農村の振興を新たな計画の基本方針として取り組むこととされております。この計画は、平成23年度から5カ年計画ですので、今議会に提案されている平成23年度当初予算には、この基本計画で重点的に取り組みたい施策については当然盛り込んでおられることと思うわけであります。
 そこで、先ほどの基本計画の骨子案に沿って、23年度からどのような施策を展開しようとして当初予算を編成されたのか、お聞きしたいと思います。
 2点目は、昨年10月の菅総理の環太平洋経済連携協定、いわゆるTPPへの参加に関する所信表明演説を受け、政府では、食と農林魚業の再生推進本部を設置し、対策を現在検討していると伺っております。このような国の動きに対して、県議会においては既に昨年の11月議会で、TPPへの参加について、農業分野に関して、食の安全確保と安定的な供給はもとより、食料自給率の向上、農業・農村の振興等を損なうことのないよう対応することなどを内容とした意見書を提出し、政府に対し慎重な対応を求めているところではありますが、このTPPへの参加問題や国の農政の動きについては、今後の県の農業施策に大きな関連をしてくるのではないかと思います。
 この点について、県の計画にどのように反映をさせようと考えているのか、あわせて部長にお尋ねいたします。
 大きく2点目は、担い手の確保育成についての質問であります。
 昨年11月に公表されました2010年世界農林業センサスによりますと、本県の農業就業人口は5年前と比べて約26%減少し、約3万5,000人となっております。また、農業就業人口のうち65歳以上の占める割合が70%を超えるなど、担い手不足や高齢化が深刻な状態になっております。経営耕地面積も減少し、耕作放棄地も増加傾向にあり、農村社会はまさに危機的な状況にあると言えるのではないかと思うわけであります。
 こうした状況の中、担い手対策や農地の流動化策は重要であると思います。県では、平成23年度の新規事業として、新たな担い手として期待される企業の農業参入を支援するため、企業等農業参入促進事業を創設するなど、担い手対策等に積極的に取り組んでいることは承知しておりますが、地域と連携した形で担い手対策等の事業を推進しなければなりません。既に今年度から取り組みを始めている農地有効利用担い手確保モデル事業は、県と市が一体となって農地の有効活用や担い手の確保を推進するというおもしろい事業だと思いますが、これまでにどのような成果が上がっているのか、お伺いします。


西原農政水産部長  西川委員から2点の御質問でございます。
 まず1点目の、農業・農村基本計画の骨子案に絡んでの平成23年度当初予算での重点的な予算についての御質問でございます。
 新しい5カ年計画ということで、22年度が計画期間だった現計画の次の計画で、いろいろ骨子案を作成させていただいているのですけれども、3つの基本方針の中でいろいろと整理をしていきますと、まず、県民の期待にこたえる食の安定供給といいますと、米麦という形にはなるのですけれども、土地利用という意味合いでは、米麦を中心にどうやって作付をふやすのかという課題がございます。
 その中で、特に23年度におきましては、継続事業として、さぬきの夢2009を売り出してございますので、そのあたりを特に重点的に事業を組まさせていただいております。さぬきの夢2009による県産麦の再構築事業で、具体的には、このさぬきの夢2009の作付面積をふやすという意味合いで、種子代を県、JA、実需者で全額負担するとともに、製めん業者など実需者とも一緒になって、さぬきの夢の消費拡大、ブランド化に向けた情報発信を行うことに取り組んでいこうと思ってございます。
 また、産業として自立できる農業の実現が中心になりますが、これまでオリジナル品種を中心として生産拡大をしていくべきではないかという方向性が出ておりますので、まずはそういった質の面で、オリジナル品種を中心とした生産拡大と、質販店への取引拡大をふやすこと、また、主要農産物の省力低コスト栽培により作付拡大を図って、量販店に契約取引量をふやしていくといった内容で、売れる野菜、果樹づくりを進めていきたいと考えてございます。例えば、キウイフルーツのさぬきゴールドがございますけれども、これをオリジナル品種へ改植をすることになれば、苗木代の2分の1を助成するなど、初期投資の軽減を図ることにより産地拡大の助成をする制度を設けるものでございます。
 また、魅力ある農村の振興ということで、3つ目の柱を立てているのですけれども、これにつきましては、いろいろと課題がある中で、鳥獣の捕獲等助成事業に重点的に予算を組もうとしてございます。今年度、昨年もイノシシ関係で委員からいろいろ御指摘いただきました関係もございまして、捕獲奨励金という形で、1頭当たり1万円に引き上げることとしてございます。また、有害捕獲の期間を3カ月間だったものを7カ月間という形で、4月から10月末まで大幅に延長するといったこと、また、国の交付金の対象にならない侵入防止施設や捕獲用具の助成もしていこうといったことで、鳥獣捕獲等の助成事業に予算を重点的に配分している状況でございます。
 それと、TPPとの関係でございます。
 県の農業施策に関しましては、県だけで農業施策を展開できるものではなく、国の農業政策とともに整合性を図りながら施策展開をしていくのが重要であると思ってございます。ただ、基本計画をつくる中で、産業として自立できる農業の実現を基本方針の一つに掲げてございますけれども、方向性としては、特色ある本県オリジナル品種を中心とし、生産拡大を重点施策として取り組み他産地との差別化を図っていくことは、産業としての農業を実現していく方向性として、仮にTPPに参加となっても余り変わるものではないと認識してございます。
 一方、農村の関係でいいますと、米麦を中心にいろいろと作物をつくるという中で、兼業農家が多い本県、農家全体の86%が兼業農家なのですけれども、そういった兼業農家で支えているのは水稲の作付だろうと思ってございます。その水稲は、結果的には農村の多面的機能の維持にも関連をしてくることで、水稲の関係はTPPに参加した際には最も影響を受けるだろうと思ってございます。そういった地域への影響は、免れないのではないかと思ってございます。
 いずれにしましても、国が食と農林漁業の再生実現会議で議論を行ってございます。6月を目途に基本方針を決定するということで、多分3月下旬になると思いますけれども、中間報告も予定されてございますので、そういったものも見た上で、必要なものについては計画に反映させていくべきだと思ってございます。また、必要な要望すべきものがあれば、要望もしていきたいと考えてございます。
 2点目の農地有効利用担い手確保モデル事業でございます。
 これは、今年度の新規事業で予算を計上させていただいて、具体的には、さぬき市と三豊市に普及活動のノウハウを有する農業職の県職員を派遣しまして、農地の有効利用や担い手の確保活動を推進しようというモデル事業をやってございます。県の職員を市に派遣することによりまして、県と市との連携がこれまで以上にスムーズになっている、また、農地流動化施策の面でも成果が上がっておりまして、2つの市からも喜んでもらっていると思ってございます。
 具体的な成果を申し上げますと、さぬき市でございますけれども、耕作放棄地の再生支援に積極的に取り組んでおりまして、市の単独事業でも耕作放棄地対策事業を創設しまして取り組んでございます。その成果ですけれども、今のところ3.3ヘクタールの再生面積が図れたということでございます。また、三豊市も同じように耕作放棄地の再生支援に取り組んでいるのですけれども、国の交付金事業を活用して、再生面積が2.8ヘクタールできております。また、ここは県が、これも22年度でオリーブの植栽をふやしていこうということで取り組んでいるオリーブの生産拡大推進事業を使って2ヘクタールを植栽するという成果も上がっている状況でございます。
 また、農業の相談指導業務のワンストップ化を目指した検討も三豊市は行ってございまして、その中で県の職員も力を発揮している状況でございます。また、農地の流動化という面でも、農地の所有者の委任を受け、農地の貸し付けができる仕組みができているのですけれども、それを行う団体として農地利用集積円滑化団体について早くから取り組んでいただきまして、さぬき市が県内で1番、三豊市が2番と、円滑化団体としても先行している状況でございます。
 今後とも、両市と県が連携をとりながら、担い手支援や農地の流動化に資するよう取り組んでいきたいと考えてございます。


西川委員  再質問ですけれども、次期農業・農村基本計画の骨子案についてであります。
 本計画の策定に当たっては、これまでも地域農業のあり方に関する意向調査や農業・農村審議会などで農政の課題や県への要望などについて幅広く意見を伺いながら計画策定に取り組んだと聞いておりますが、骨子案ができた段階においても、関係団体や農業者の方に十分に説明し、幅広く意見を聞いた上で、しっかりとした計画に仕上げていただきたいと思います。
 今後、計画策定に向けてどのように取り組むのか、お伺いします。


西原農政水産部長  新しい農業・農村基本計画の策定に当たりましては、関係者から幅広く意見を聞いて仕上げていくのを基本にしてございます。この骨子案につきましては、農業・農村審議会というのもございますので、3月の終わりごろには何とか説明をして意見を伺いたいと考えてございますし、関係団体や農業者等からも4月、5月にかけて説明したり意見聴取も行いたいと考えてございます。各地域においてもそれぞれ御意見はあると思いますので、市町を初め土地改良区等の農業関係団体や認定農業者等を中心とした農業者、集落営農組織からも御意見を伺いたいと思ってございます。
 いずれにしても、いろいろな意見を踏まえながら素案を策定していきたいと思います。素案策定後には、パブリックコメントという形でいろいろな意見を聞こうとしてございます。計画としては、次期総合計画という大きな本体がございますので、それともスケジュールを合わせながら、できるだけ各方面から意見を聞きながら、反映できるものはできるだけ反映して、計画づくりを進めていきたいと思ってございます。


西川委員  先ほどの答弁で、県だけの取り組みではなく、地域に近く、地元のいろいろな事業をよく把握している市と一体となって、頑張っていることがよくわかりました。
 そこで、事業の成果が平成23年度においても引き続きできますように、県も派遣職員のバックアップを的確に行うことを要望いたしまして、私の質問を終わります。


広瀬委員  2点質問させていただきます。
 1点目は、鳥獣被害対策に関してであります。
 鳥獣被害では、最近いろいろなところで被害が及んでいて、対策をしっかりと講じなければいけない状況が続いているわけです。ここ数年、国としても、こういった方面に予算計上がなかったのが、平成23年度予算では、今まで二十数億円だったものが100億円を超え、5倍近い予算が国において計上されたと思うのです。今回、県としても鳥獣被害対策をいろいろと行うようでありますけれども、国の予算が5倍になったことに関連して、県としては予算的にどう変わったのか、そしてまた事業内容としてはどう強化しているのか、お伺いしたいと思います。
 それと、こういったいろいろな事業がされることが、実際に被害をこうむっている農家の方ですとか、そういったところにきちんと周知がされなければいけないわけです。これは市町の仕事かもしれませんけれども、県としても、そういった今回の対策事業に関する周知をどのようにやるのかについてもお伺いしたいと思います。
 2番目は、農産物の直売所に関することであります。
 今、農家や農業が大変な状況にある中で、農産物直売所は全国的に活気づいているようでありまして、2010年世界農林業センサスによりますと、全国にある農産物直売所は現在1万7,000施設ぐらいあって、この5年間で24%ぐらいふえて、この1年間で3,000カ所新たに誕生したという状況であります。この四国かいわいでもいろいろな農産物直売所がはやっているわけですが、私が報道で見た記事では、愛媛県の内子町にあるフレッシュパーク「からり」というところが非常にはやっているそうであります。ここは町が5割と町民が5割出資している第三セクター方式の株式会社でやっているようでございますけれども、年間約70万人がこのフレッシュパーク「からり」に訪れ、年間の売り上げは4億円を超える販売額になっているということで、当初は74人ぐらいの兼業農家の女性で始めたものですけれども、今では出荷農家は430にも及んでいるということであります。
 この農産物直売所は、消費者にとっては商品が安いわけですし、また地産地消や雇用創出といった点でも非常に意味のあるものだと思いますので、本県での農産物直売所の状況、県のこれまでの支援状況、あるいは今後の取り組みについてお伺いしたいと思います。


西原農政水産部長  まず、鳥獣被害対策の関係でございます。
 全国的にも鳥獣関係、イノシシを中心にいろいろと課題になってございまして、国においても予算的には、平成22年度23億円だったものが113億円と大幅に拡充をしている状況でございます。県においては、国が大幅に予算をふやすことをできるだけ市町にも周知をして、市町の取り組みを何とかやってもらおうということで進めてきたわけでございまして、概算要求が明らかになった9月以降ですけれども、市町への事業説明会を3回開催して、取り組みを促しておりました。
 そういう中で、この国の事業は、鳥獣被害防止特別措置法に基づいて鳥獣被害防止対策総合事業を行いますと交付金が出まして、その残りも特別交付税でかなりの部分が補てんされることもございますので、そういった仕組みを説明する中で、22年度は7市町でしかやっていなかったのですけれども、新たに5市が加わりまして、12市町において実施する状況と聞いております。また、この国の事業にあわせて、23年度は4,500万円ほど予算計上しております。国からの交付金を受け入れての支出でございますので、国の事業にあわせて予算を計上してございます。
 また、単独の予算措置として、鳥獣捕獲等の助成事業を見直しまして、イノシシ等の出没や被害状況などを踏まえまして、補助基準額の上限を1万円として、補助対象期間も7カ月間にするとか、また、新たに有害鳥獣捕獲の担い手を確保するために、狩猟免許の申請手数料に対する助成措置を設けるなど、予算をふやさせてもらってございます。数字的に申し上げますと、22年度は220万円ほどであったのですけれども、23年度は1,300万円余ということで、6倍ほど予算的にはふやさせていただいてございます。こういう県単独事業につきましても、市町などに事業の周知を図りまして、この対策の積極的な活用とか、そして円滑な実施に向けた取り組みというものを今後も強化していきたいと思います。まずは市町が取り組むということが必要ですので、今後も十分に周知を行っていきたいと思ってございます。
 それと、2点目の農産物直売所の県内の状況等につきましては、農政課長からお答えいたします。


安藤農政課長  広瀬委員の農産物の直売所についてのお尋ねであります。
 本県におきましては、平成5年ごろから、常設型の産直施設がふえてまいりまして、昨年度末現在におきまして、県内では94の施設がございます。このうち、JA香川県により経営されております産直が36施設ございまして、その売上高は、昨年度実績で36億円余りとなっております。ただ、ここ数年は売上額は横ばいで、伸び悩み傾向にある状況にございます。
 それに対するこれまでの支援ですが、ハード面といたしましては、国の補助事業などを活用して整備を行った施設が、94施設のうち、当方で把握しておりますのが26施設ございます。また、ソフト面におきましては、昨年度、ふるさと雇用再生特別基金事業を活用いたしまして、香川の産直マップを作成いたしまして、産直施設のアピールポイントでありますとか所在地を紹介いたしまして、それぞれの施設のPRに努めているところでもあります。
 今後のことといたしましては、2つの取り組みをしていきたいと考えております。その一つは、産直は安心・安全ということで、信頼される産直づくりを支援していくことで、食品表示の研修会を地域単位で開催していくことです。栽培履歴の記帳でありますとか適正表示を徹底してまいりたいと考えております。
 もう一つが、運営の改善に対する取り組みでありまして、これは国の補助事業もありますが、それを活用するなどして、専門のコンサルタントの講義をぜひ受けていただきたいと思っております。例えば、加工品の開発機能を産直に新しく加えていくことを検討したり、さらには集荷や配送の機能を持つことによって、例えば学校給食とか病院や社会福祉施設などへの食材の供給もできるようになるのではないかなどを含めて検討して運営の改善につなげていっていただき、それを支援したいと考えております。
 いずれにいたしましても、産直施設は消費者にとっては安心・安全ということで、安く新鮮なものが買える、生産者にとっても販売価格を自分の判断で設定できるし、その評価を直接聞くことができることで、双方にとってメリットのある施設だと思っておりますので、県としてはしっかり支援していきたいと考えております。


広瀬委員  農産物直売所に関しましては、課長のおっしゃるように非常にメリットが大きいところですので、先ほど言われた今後の2つの大きな取り組みをしっかりとお願いしたいと思います。
 鳥獣被害については、いろいろな被害対策事業をされるわけですけども、実際これだけ鳥獣被害が起きている根本の原因は、単純に考えると、その動物の個体数がふえたということか、あるいは山の中にいたものが食料を求めて民家のあるほうに移動している、あるいはほかの理由で移動していることが考えられるわけですけれども、そういった原因をどうとらえているのか。そして、その原因の根を断つ対策も重要と思うのですけれども、その辺について何かありましたら教えていただきたいと思います。


西原農政水産部長  昨今、市街地にイノシシが出るということで、県民生活に支障が出る状況もあるのですけれども、個体数に関しましては、どれだけふえているのかはまだわからないのですけれども、捕獲頭数でいえば、全部で狩猟も合わせてですけども、4,000頭も捕獲していますので、かなりふえていると思ってございます。
 実はイノシシに関しましては、この1月20日に、環境森林部みどり保全課や、我がほうの農業経営課、また健康福祉部生活衛生課など関係6課が集まって、今後の総合的な対策をしていこうとイノシシ等対策連絡会議を設けて、県としてはみどり保全課が中心的にやっていこうという形になってございます。そういう中で、みどり保全課の話にはなるのですけれども、イノシシの関係の適正化計画の策定もされるとお聞きしていますし、また、我々と一緒になって連絡会議の中で、イノシシが出たときの対応などをマニュアル化していこうということになってございます。
 ただ、いずれにしても、今ふえている状況というのは、山などが基本的には荒れているのではないかという話もございますので、そういった里山も含めて、人間界と動物の世界とがうまくすみ分けられる形での自然保護といいますか、鳥獣保護も含めた観点での整備というものが少しゆがんできていることが一つ原因かもしれません。そこのあたりは、まだ原因としてはわかりませんけれども、いずれにしてもそういった状況で、要は県民生活に支障がない形で何とか取り組みたいと考えてございます。


三野委員  3点ほど質問させていただきたいと思います。
 まず1点目は、鳥獣被害対策についてでありますが、11月県議会の一般質問で、捕獲奨励金の復活、額の復活と期間の延長を質問させていただきまして、今年度の予算の中でそれを実現していただいたことに対して、まずもってお礼を申し上げたいと思います。
 先ほど広瀬委員と西川委員からも鳥獣被害対策について質問がありましたけれども、申請手数料助成事業を復活していただいて、これから一定の成果が出てくるのではないかと思うのです。しかし、既に免許を持っている人から言われたのですが、今回は免許取得者をふやすためのものであると。網、わな、銃と3つの免許があり、毎年、登録手数料が、網、わな、銃ごとにそれぞれ1,800円必要です。それから、狩猟税、これは県民税の所得割の納付をしている者であれば、網、わなは8,200円、銃になると1万6,500円必要になるわけです。
 その上に、免許の更新に、3年ごとでありますが、2,800円かかるわけであります。それが網、わな、銃の免許ごとにあるわけです。捕獲している人は大体すべての免許を持っているわけでして、登録手数料や狩猟税、さらには更新手数料を払うとなるとかなりの額になります。正直、高齢者の方が多く、年金生活者が多いのです。銃は趣味かもしれませんけれども、わなや網となると違う面があるのではないかと思うのです。趣味の銃の面まではどうかという議論があるかもしれませんけれど、わなや網であれば、免許を全部持っている人については、1つ目の免許はすべて払ってもいいのですけれど、2つ目の免許のところは例えば半額にするとか考えてあげないと、現在免許をもっている人も維持することが難しいのではないかという声があります。申請手数料だけを助成しても、あとの登録手数料、狩猟税、それから更新の問題があると思いますので、その点について今後どう考えるのか、部長の見解をいただければと思います。
 2つ目は、これまでも毎回申し上げましたけれども、学校給食の地産地消の推進についてであります。
 これは地産地消という意味もあるのですけれども、学校の周辺地域の耕作放棄地をなくすこととか、農家、高齢者も含めて、生きがい対策や子供の食育面、さらには子供の農業体験など、身近な問題として大きな意義があると思うのです。これまで、何回も言うと、市が中心でやると。教育委員会も含めてだろうと思うのですけれども、私自身が思っているのは、これをつなぐコーディネーターですね。地元の生産者と学校をつなぐコーディネーターをどうつくるかが大きな課題ではないかと思います。
 国分寺町では、合併する前から、小中学校の給食は自校式ですので、月1回、ふるさと給食を実施しているのです。それは、近くの農産物を使うということで、すべてではありませんけれども、農産物をつくってもらってやっている。今度は米まで行くそうです。そのように品目を変えながらやっているわけでありますから、そういう仕組みをどうつくっていくかが大きな課題だろうと思いますけれども、教育委員会や学校任せではなく、生産者の視点からは農政水産部と思うので、これから行政がコーディネーターの役割をどうつくっていくのか伺いたい。
 産直に出している人はたくさんいるわけです。その産直に出しているものを学校給食へ持ってくればいい話だと思っているわけで、そこの仕組みをつくればいい話ではないかと思います。産直は売れなかったら持って帰らなければいけないが、学校給食はある程度需要量が決まっており、それに対してどのくらい必要かがわかるわけでありますから、生産者にとっても、売れるかどうかわからないということはなく、価格面でもきちんと契約できるということになれば農家もやりがいがでると思っておるわけであります。これについてどうお考えなのか、まず2点についてお聞きしたいと思います。


西原農政水産部長  まず、1点目の鳥獣被害の関係で、今回、助成事業ということで、狩猟免許の申請手数料の助成を始めるわけなのですけれども、三野委員のお話によりますと、登録手数料や狩猟税などの関係で負担が大きいという話をお聞きしました。もともと狩猟免許所持者は減少してございますし、高齢者の方が多いと聞いております。免許所持者の60歳以上の割合は、59.5%で約6割、結構高齢者の方が多いという中で、有害鳥獣の捕獲を何とか進めていく中での担い手を確保してもらおうということで、平成23年度に申請手数料の助成を設けることにしたわけです。
 委員からお話がありましたように、免許の有効期間は3年ですけれども、実際狩猟するに当たっては毎年登録料が結構かかります。あわせて狩猟税も必要で、猟友会に入れば、多分、猟友会の会費も必要になるのだろうと思います。そういう形でいろいろ負担があると聞いておりますが、ただ、有害鳥獣捕獲に関しては、狩猟免許の所持者が何とか対応していく中で経費を負担していくことになれば、確かに結構厳しいものがあると思います。かといって、登録料や狩猟税関係に関しては、もともと税の仕組みがございますので、減免するとか、そういった形のものはなかなかしにくいだろうと思ってございます。ただ、市町も含めて関係者からいろいろ意見を聞いた上で、今後どうしていくかについては検討する必要があると思ってございます。
 それと、2点目の学校給食への地産地消の推進の関係でございますけれども、具体的なところもございますので、農政課長からお答えいたします。


安藤農政課長  三野委員の学校給食への地産地消の推進についてのお尋ねであります。
 大きくは、国分寺町でのふるさと給食などを広げていく、あるいは産直も使えるのではないかというお話と、もう一点が、コーディネーターが重要ではないかということだと思います。
 まず、学校給食への地産地消の取り組みの基本には、調理場の規模に応じたシステムづくりを基本に置いて、3つの規模に応じたシステムづくりを今進めております。一番小さな調理場、1,000食以下のところでは、地域の生産者との連携という形で進めていきたい。中規模の1,000食から3,000食の調理場においては、生産者グループとか、あるいは産直施設が納入する方向で進めていきたい。また、3,000食を超える大規模な調理場は、卸売市場を通して進めていきたいと考えておりまして、御指摘の産直施設については中規模の調理場が当たるのではないかと思っています。これまでも、例えば三豊市の高瀬町にあります「良心市たかせ」という民間の産直市ですけれど、こちらが地元の高瀬町と連携して納品をしております。こういった例をふやしていくことが効果的になるのかと考えております。
 もう一点の、そういったことを進めていくに当たって生産者側と学校給食側をコーディネートするのが大事ではないかということで、確かにそのとおりでありまして、現在は各市町に置いております地場産物活用推進委員会がございます。
 この中には、普及センターの職員やJAの職員が入ることになっておりまして、生産者側と学校給食側のコーディネーターの役割を果たしていく位置づけになっております。これも例えば西讃センターでは、財田町の営農集団との調整役に入っていただいて、コマツナを計画的に栽培していくことで、学校給食に納入されるようになったという事例もございます。また、昨年度、平成21年度からは、ふるさと雇用再生特別基金事業を活用いたしまして、JA香川県に、学校給食に地場産物をコーディネートしていただくという趣旨で1名職員を採用していただいております。これも一定の成果があり、例えば冷蔵タマネギを、タマネギの使用頻度が高いものですから、オフシーズンに使っていただくことを提案して、これまでに5市町が採用していただいたり、県としてPRしている県産育成品種のキウイフルーツをデザートとして使っていただく提案をして、これも5市町が利用していただいている事例がございます。
 そういったことから、今後におきましても、先ほどの地場産物活用推進委員会を普及センターなどがしっかり参画していってコーディネーターの役割を果たしていくことなど、よい事例が県内にもございますので、これを紹介して広げていくことで、規模に応じたシステムづくりに引き続いて取り組んでまいりたいと考えております。


三野委員  まず、鳥獣被害の経費負担の話ですが、確かに自分のほ場であれば登録手数料と狩猟税は必要ないそうですね。ただ、更新手数料は、今回申請手数料を免除するのであれば、更新の網、わなを持っている人たちに対しては次の更新時は2分の1にするとか、趣味でなく自分の農地を守る場合は登録手数料などは必要ありませんから、更新については今後検討していただきたいと思います。
 それから、学校給食ですが、そういうことでぜひ取り組んでいただきたいのですが、いろいろ全国の事例を調べさせていただきますと、福井県では、県が学校近くの畑で給食用の食材を生産する農家に対する設備補助を学校給食畑事業ということで取り組んでいます。さらに、水産についても、アジやサワラの県内産の水産物を積極的に取り入れているのですけれども、県外産の水産加工物との差額の補てんを県がしている状況の中で、使ってくれと言うだけでは給食費との関係もありますが、県が市町と連携して誘導策を持っていけば積極的に進んでいくと思います。例えば、福井県では県産食材の使用品目が平均で21品目になっているし使用率が34%で、農業県でもあるのだろうとは思いますけれど、かなり進んでいると思います。さらに、東京では、栽培農家から出荷して学校まで持っていくための軽トラックのリース料を市や県が見ているとか、その運転手の人件費などを見てあげるとか、積極的につなぐ部分を育成しているわけです。
 私は先ほどの3段階でいいと思うのですけれど、まずは小さいところから、特に自校式で、1,000食以下のところの地域の分は、一番やりやすいと思いますので、余り大がかりに考えることなく、1品目からでもすればいいのです。実際、国分寺町では、私のところでたくさんできたから使ってと言って、差し入れしてくれるそうです。近隣の人は、子供たちにということで持ってきてくれる状況があるのです。その事実を見ると、3つの段階でするのはいいですけれども、規模の小さいところからなら取り組みやすいと思うので、ぜひ、その仕組みをつくっていただければと思います。
 県も緊急雇用対策事業費があるのだから、ある市はその分を使って、3年間契約で月額17万5,000円ぐらい出してコーディネーターを育成しながら、経験も含めてやっているところもありますから、働きかけて委員会をつくって、議論することはいいのだけれど、もう一歩踏み込むものが要るのではないかと思いますので、そこのところについて、どうお考えなのか、お答えいただきたいと思います。
 それから、最後になりますが、次期農業・農村基本計画の骨子案について意見を言わせていただいて、御見解を求めたいと思います。
 骨子案を見させていただきますと、3つの基本方針があって、まず「県民の期待にこたえる食の安定供給」、これは基本的な方針と思うのですが、その大項目の下の2番から5番に、売れる農産物づくりから戦略的な流通・販売、担い手の確保育成、生産条件の整備とあって、2つ目の基本方針が「産業として自立できる農業の実現」、いわゆる農業振興策であります。
 最後の柱の「魅力ある農村の振興」の部分であります。私は、委員会でも本会議の一般質問でも、香川県内の耕地面積は、先ほど部長が言われたように、1戸当たりの耕地面積が少ない、さらに兼業農家が8割以上という状況の中で、農業振興策と農地保全策、農地保全する中で農村を守るという、この2本柱が必要だということをずっと言いながら、前回の委員会のときは何かそういう感覚のことを部長から答えていただいたと思うのですが、この最後の柱の「魅力ある農村の振興」、これは何を意味するのか、どうとらえたらいいのかというのがわかりにくいのです。農業振興策はわかりますので、魅力ある農村の振興をどうとらえたらいいかをお答えいただければと思います。


西原農政水産部長  まず、学校給食の関係については、安藤課長からお答えいたします。
 また、農業・農村基本計画の中での「魅力ある農村の振興」のところの考え方ですけれども、農業は産業としての一面と、地域を守っていく一面の両方の方向から施策を展開する必要があると基本的には考えております。
 そういう中で、兼業農家が農家全体の86%という中で、水稲を作付しながら、農地の荒廃防止や農業用施設の保全管理対策等をしている現状の中で、何とか魅力ある農村の振興を図っていくことを一つの柱立てにしているのですけれども、その中で、担い手はどうするのかなどが、この項目だけを見ると何となくないような感じはいたします。これは整理の仕方にもよるのかもしれませんけれども、例えば担い手の関係でございますと、担い手の確保育成の中に、地域を支える担い手の確保育成という項目もございまして、そういう中で、集落営農組織への参画や組織の法人化の推進といった中で、地域を支える担い手の確保育成を図る旨を記載しているのですけれども、産業の部分と農村の部分が必ずしも明確に区分けができていない、できないのが実情でございます。そういう中で、いろいろと御意見もあると思うのですけれども、重複しないような形で整理した関係もありまして、この「魅力ある農村の振興」のところが何となく薄いのではないかという感じでとらえられたのかとも思いました。
 今後、素案づくりの中で、そういったものがもう少し出せるように考えていきたいと思いますし、また農村振興の中にも書いてございますように、6次産業化とか定住促進なども、うまくいけばビジネスとしての産業につながりますので、それも逆に元気の出る農業という意味合いでは、産業という一面も持ってございますので、そういったことも考えながら、いろいろと御意見をいただきながら、最終的にはまとめていきたいと思ってございます。


安藤農政課長  三野委員の重ねての御質問についてであります。
 確かに御指摘されたように、福井県においての34%というのは、利用割合が高いと思います。本県においても最近割合が上がっておりますが、平成20年度に25%であったのが、21年度には31%と6ポイント上がっておりますし、22年度においても、まだ公表されておりませんが、数ポイント上がってくるものと思っております。
 そういった中ですが、学校給食用に限っての機械の補助は現在ありません。ただ、多度津町においては、ひまわりの会というのがグループをつくって供給しておるのですが、ここでの課題が、タマネギを供給しても、皮をむくのがすごく手間だということで、町が独自にタマネギの皮むき機、200万円ほどしたそうですが、それを補助して導入したという事例がございます。確かに、こういった小さなことから一つずつ取り組みを重ねていくということが課題だと思っておりますので、それぞれの市町の地場産物活用推進委員会の中で上がってくる課題について、一つずつ丁寧に対応していくことによって、少しでも利用率を上げる取り組みを重ねていきたいと思っております。


三野委員  学校給食については、地産地消の視点で課長の答弁は答えになっていると思うのですけれど、私は地域周辺の農家が元気になる、子供の目に見える、収穫も含めてだれがつくってくれているかという雰囲気も見える給食が、食育の面からも大事だと思うのです。高齢者の生きがい対策にもなると思うので、そういう面からも、ぜひしていただければと思います。確かに、持って来てくれても、もう一回洗い直さないといけないとか、調理していないのだったら手間もかかる問題はあるらしいのですけれど、それはそれで克服していかなければいけない課題だろうと思っておりますので、いろいろな意見を聴取し分析して、そのためにそれを克服する部分を行政がどう支援していくかを今後考えていただくよう要望しておきたいと思います。
 それから、次期農業・農村基本計画の基本方針の「魅力ある農村の振興」について、御意見をいただきたいとのことであったのですが、現状・課題を見ると、弱体化する集落機能、新たな交流需要の創出、中山間地域の問題、それから鳥獣被害、過疎地域とか限界集落とかいろいろ言われるのだけれど、そういうところではないかと思っているのです。そこに集落営農という夢物語を言っても難しいのではないか。今は、中山間地域も農業をしているけれども、これもする人がいなくなったらどうするのかという問題が出てくるのではないかと思っております。
 もう一つは、過疎地域は農地保全の関係から、どういう視点でとらえるかが必要なのではないかと思います。細かいことになって申しわけないのですけれど、塩江の人でも高松へ行ったりして、若い人が転出しています。しかし、親は残っているのです。土日に買い物に行くのは、高松にいる息子さんが1週間分買って帰るわけです。それで、親がつくった野菜や米をもらって帰るという形なのです。そういう人たちは、働いているときは便利な町の中でいたらいいと思うのですが、定年退職したら、ふるさとに帰ってもらう。しかし、帰れと言っても難しいと思うのです。定住は難しいので、半定住ではないのですけれど、よく言われているのでは、二地域居住です。例えば週末だけ田舎で過ごして、普通のときは町へ住むとか、家を2つ持っている人は、それができる可能性も高いと思うし、お金がかかるのではないかという議論もあるのですけれども、帝国データバンクのデータでは、300万円未満の所得の人で、この二地域居住が11.3%だそうです。それから、500万円未満でも33.3%で、700万円未満になると51.3%の人が2つの家を持っていてもやっていける結果が出ているのです。せっかく親が耕作している農地について、定年退職したら引き続きしていく、またどこまでできるかわからないけれど、自分が食べるぐらいの野菜づくりかもしれないけれど、そういう仕組みづくりをすると農地が荒れないのではないかと思います。
 さらに、田舎に家がなくても、例えば県のOBでもおりますけれども、月曜日から木曜日まで田舎へ行って、ログハウスの横に農地を持って一生懸命農作業をしているのです。金土日だけ高松の自分の家へ帰っているのです。そういう家庭菜園をしながら生きがい対策で農業をやっている人たちもいるので、そういう仕組みをどうつくるかということも、重要であり、この交流需要の創出、交流人口の創出により、その地域を、集落を、他の地域の人が入ってくる部分もあるのですけれども、維持できるのではないかと思っております。
 私は、市民農園の拡大をずっと言っておりましたけれども、農地つき住宅の空き家もいっぱい出てくるわけですから、それをどうするのか。ここは農政水産部の話ではないのかもしれませんけれども、農地保全の関係からいうと、そういうこともこれから考えていく、地域で集まって考えていくことにより、集落営農をしようかということにつながっていくかもしれませんので、ぜひそういう視点もお持ちいただければと思っております。何かコメントがあればいただいて、終わります。


西原農政水産部長  三野委員から貴重な御意見をお聞きました。いろいろな生活パターンもありますし、生きがいの対策などの対応、また、魅力ある農村の振興で、農村の中に都市に生活する方が入っていただいて交流を促進する中で、何とか地域を活力あるものにしていくといった観点が必要だと思います。
 地域の活性化といいますか活力という面で、農村の振興策をいろいろと考えていきたいと思います。


斉藤委員  私から大きく2点についてお伺いさせていただきます。
 第1点目は、力強い水田農業対策事業、特に売れる米づくり促進事業についてでございます。
 この売れる米づくり推進事業につきましては、これまでも本県の農業、特に水稲栽培は面積が一番多いということで、今まで議論されているわけでございますけれども、その中でも米の単価が年々下がってきていることで、いろいろと議論がなされています。また、単価が下がってきている中には、米の品質低下があります。地球温暖化に伴って、これまでいなかったミナミアオカメムシのような害虫が発生してきていることも原因の一つと言われております。
 そんな中で、本県において、香系8号が香川県で初めて水稲の中で新品種として出てきて、これに対して、昨年11月の経済委員会でも、新しい品種として育成していくということで、部長から答弁もあったわけでございます。今後の予定については、23年度から2年間、種子の増殖期間であるとのことでございます。種子を増殖させて、その後、農家の人たちに一般流通させていくということでございますけれども、この香系8号の農家への作付推進に当たって、どのように取り組んでいこうとしておられるのか、これについてまずお伺いさせていただきたい。
 それと、香系8号というのは農林何号とかということと同じで、これから品種名をつけていかれると思うわけでございます。これにつきましては、我が党の黒島議員からの代表質問においても、知事から、「香系8号のネーミングは大変重要であって、親しみやすく魅力のある品種として、今後、県民に普及させていくために広く公募する」という答弁があったわけでございます。この公募について具体的にどのようにしていこうと計画しておられるのか、それとももう内々に「西原」という品種名が決まっているのかどうなのか、その辺も含めてお伺いさせていただきたいと思っております。
 第2点目は、地域で農業を、水田や水路など農地を守っていこうということで、農地・水・環境保全向上対策事業を平成19年度から23年度の5年間取り組まれてきているわけでございます。地域では年に何回か水路の整備、草刈り、そして缶拾いということで、地域が一体になって繰り広げてきておられるわけでございますけれども、この事業も平成23年度で終わることになります。それに対して、平成23年度から農地・水保全管理支払交付金や向上活動支援交付金というものが新しく国の事業として取り組まれるということでございますけれども、この事業について、具体的に教えていただきたいと思っております。


西原農政水産部長  斉藤委員からの2点にわたる御質問でございます。
 まず、水稲の香系8号の関係でございます。
 これは昨年来、斉藤委員から米の品質低下対策を含めて、この香系8号のお話をいただいておるわけですが、この種子については、質問の中にもございましたように、2年間の種子増殖期間が必要になります。その関係で、一般にはすぐには流通しないことにはなるのですけれども、ただ、その間に名前とか、いいものだということを何とか広めていく必要がございます。そういう中で、23年産米で8ヘクタール、24年産米で10ヘクタールと、少ないのですけれども、一般流通に出回る形で香系8号の作付を進めていこうと考えております。
 特にその作付に当たっては、香系8号の特性を最大限に引き出せるようなことを考えておりまして、具体的には、栽培していく生産者の方については一定の技術力を有する方にお願いしたいと思ってございます。JAが県下6地区の営農センターごとに1地区ごとと、JA香川豊南の管内で1ヘクタールずつ、まずはつくっていただいて、展示圃として1ヘクタールつくっていただくことで、23年産米は8ヘクタールを作付する形にしてみたいと思ってございます。
 そういった作付に当たっては、少ない量でございますので、いろいろ課題もあるのですけれども、栽培基準としましては、これはヒノヒカリにかわるものでございまして、時期的には田植えの時期が6月20日から25日になるように指導したいと思ってございますし、特に品質、食味に大きく影響します施肥管理については時期をよく見ながら、出水時期や収穫時期に応じてきちんと行うように指導していく中で、最後、でき上がりますと、1.85ミリのふるい目で餞別して、いいものをつくって、いいお米だという評価をしていただくようにしたいと思ってございます。
 種子の増殖期間が終わりましたら広めていく形になるのですけれども、その際には、ネーミングの話になります。ネーミングは重要でございますので、現在、消費者団体やJA、米穀流通業者と一緒になってネーミングをつけることが大事だと思ってございます。かがわ農産物流通消費推進協議会で、いろいろと米以外のことも検討しているので、その中で最終的に公募していこうと思ってございます。
 時期的には、新米が出回る11月までにはとなってくるのですけれども、品種登録の関係も考えますと、早いのですけれども4月1日から1カ月間かけて公募しようと考えてございます。既に3月ですので、できるだけ4月から公募しますということを周知したいと考えてございまして、県やJAの広報誌を初め、県のホームページにも載せまして、いろいろ周知していきたいと考えております。また、品種だけでなく、売り出す際に袋につけるロゴマークやキャッチコピーも一緒に公募したいと考えてございまして、これについては、品種名の公募よりは少し時間的に余裕がございますので、4月1日から公募を始めて、7月末ぐらいまでの応募期間としたいと思ってございます。
 そういう中で、最終的にロゴマークについては、売り出すのはJAが中心になりますので、JAを中心にある程度決定していくと思いますけれども、そういった中でいい品種名をつけて、それで11月に新米が出回るころには新米フェスティバルを開催したいと思ってございまして、そういうイベントの中でいろいろとお披露目をしたいと思ってございます。
 それと、2点目の農地・水・環境保全向上対策の関係で、23年度から少し内容が変わります関係でございますけれども、少し細かい内容でございますので、農村整備課長から答弁させていただきます。


飯間農村整備課長  農地・水・環境保全向上対策について、今後の取り組み方策についてのお尋ねでございます。
 農地・水・環境保全向上対策は、農地や農業施設などの資源に対して、農業者や自治会、婦人会などいろいろな主体の方々の参画により共同で活動を行っております。また、環境保全に向けた先進的な営農活動に対し、斉藤委員御指摘のとおり、平成19年度から5年間支援する制度となっております。
 その制度が23年度で完了することになっておりまして、農地・水・環境保全向上対策の国の見直し、拡充内容についてでございますけれども、国の平成23年度予算において、見直しが3つ行われております。1点目が、共同活動と営農活動を支援する制度である現行の農地・水・環境保全向上対策のうち、減農薬、減化学肥料などに取り組む営農活動支援の部分を切り離しまして、共同活動支援のみに特化することになっております。その際、農地・水保全管理支払という名称に変更されまして、引き続き地域協議会を通じまして、共同活動支援交付金として平成23年度まで支援が続くことになっております。
 2点目でございますが、先ほど申し上げました営農活動支援が分離されるわけでございます。これが新たに環境保全型農業直接支援対策といたしまして、共同活動の有無にかかわらず、農業者に対して環境保全型農業直接支払交付金として支援されるように新設されております。
 3つ目でございますが、名称変更いたします農地・水保全管理支払でございます。その管理支払につきましては制度が拡充されまして、現行の農地・水・環境保全向上対策と中山間地域等直接支払制度によりまして、地域の皆様方が共同で行っております農地や農業用水等の資源の草刈り、いでざらいなどの基礎的な保全管理活動に加えまして、老朽化の進む農業用排水路などの長寿命化のための補修・更新を行う活動組織や集落に対して直接支援するよう、制度拡充がなされております。この制度につきましては、平成23年度から27年度の向こう5年間で向上活動支援交付金として実施される予定でございます。反当たりの交付額でございますが、水田の場合は4,400円で、負担区分でございますが、国が2分の1、県及び市町が各4分の1でございまして、これまでの対策と同じものになってございます。
 この制度の周知及び今後の取りまとめ方についてでございますけれども、農地・水保全管理支払につきましては、国の平成23年度予算の中で制度の見直しや拡充が行われておりまして、先般、2月下旬にこの管理支払実施要綱・要領の素案が示されたところでございます。これに先立ちまして、県では23年度の当初予算を計上することが必要でございましたので、この農地・水保全管理支払のうち、創設予定となっております向上活動支援に取り組む可能性の賦存量調べといたしまして、昨年の10月に市町担当者を対象にいたしまして説明会を開催いたしました。国の要綱・要領素案によりますと、県は県独自の事業実施方針案を取り決めることとなっておりますので、現在、国の定める対象活動に加えまして、本県独自のパイプラインの補修・更新などを対象とした要件等を定めるための検討を行っている最中でございます。その案ができますと、国の承認を受けて、実際に地元の方にお示しができることになってございます。
 県といたしましては、そういう作業を進めまして、5月末までに最終の地元要望量を取りまとめさせていただきまして、活動組織などが市町との協定を締結した後に、6月末までに国に採択申請を上げていただけるように考えているところでございます。いずれにいたしましても、活動組織の方々が、その取り組み内容や取り組むための事務処理等の理解が進みまして、本対策の認識が深まりますよう、県、市町、地域協議会などが緊密な連携を図りまして、周知を徹底してまいりたいと考えております。


斉藤委員  香系8号のネーミングにつきましては、これからやっていくということでございます。4月1日から7月末まで、いろいろな媒体を通じて募集をされていくと思うのですけれども、最終的にどなたがお決めになられるのでしょうか。その点について、まずお伺いさせていただきたいと思います。
 それと、この香系8号、今までお聞きしておりますと、ヒノヒカリと類似した品種であるということで、農家の人たちは米のつくり方は今まで何十年もやってきた方ばかりなので、大体つくり方も施肥などにつきましても、農家の人たち独自である程度ノウハウをお持ちになっているのではないだろうかと思うわけです。そうしてまいりますと、平成23年で8ヘクタール、24年で10ヘクタールというと、23年から24年で2ヘクタールしかふえない。こうなってきますと、ある程度品質がいいものであるということになると、スピードをもっと上げてやっていく必要があるのではないかと思うわけであります。そうしないと、少しずつふやしても、例えばカントリーエレベーターに入れるなら、これぐらいではカントリーがいっぱいにならないということで、普及が望めないのではないかと思うわけです。その点について、種子の生産など、栽培計画もある程度していかなければならないと思うのですけれども、その辺について、増産させていく計画をもう少しスピードを上げてやっていく必要があるのではないかと思うのです。それについてどう思っておられるのか、お伺いさせていただきたいと思います。
 あと、農地・水・環境保全向上対策でございます。
 課長からも細かい御説明をいただいたのですけれども、農家が利用している水路なんかももう古くなって、早く水路の整備をしてもらいたいと、農家の人たちも後継がいないので、自分たちでは一遍にはすぐできないので困っていると、よく耳にするわけでございます。老朽化が進む用水路等の長寿命化を向上活動支援でやっていこうということで、10アール当たり水田で4,400円、畑だと2,000円でございますけれども、そうすると面積的に言っても、水路などになると、機械を持っていないと、くわやスコップでつくっても数年するとすぐ崩れてしまうので、地元の建設会社などがユンボなどの機械できっちりやる必要があると思うわけです。そうなってくると、この事業と農業用水の確保ということで、土地改良事業で農業用水の確保をやっていくのだという事業がありますけれども、これとの組み合わせが必要になってくるのではないかと思うのです。
 その辺について、横の連携も含めてどのようにお考えになっておられるのか、お伺いをさせていただきたいと思います。


西原農政水産部長  香系8号の関係でございますけれども、どこが決めるかということで、品種名については、県でございます。担当課は農業生産流通課で所掌してございます。ロゴマークとキャッチコピーについては、JAで最終決定してもらおうと思ってございます。
 それと、平成25年からでは遅いのではないか、もっと早くならないかというお話でございます。
 確かに、できるだけ急ぎたいという気持ちはあるのですけれども、種子は農業試験場でつくっておりまして、種子を増殖する上では、1回つくって、次にまた農業試験場で2回目をつくって、それで初めて25年から大々的に出せるという状況でございます。確かにカントリーエレベーター利用の関係もあり、なかなか難しいので、今回、23年産米を8ヘクタールつくってもらう方は、できるだけ自前で乾燥機を有している方につくってもらう形で、まずは取り組んでいこうと思ってございます。24年産米は10ヘクタールと申し上げましたけれども、10ヘクタールと言わず11なり12ヘクタールなり、できるだけ多く栽培できるように、一挙にというのはなかなか難しいので、そこは気持ちとしてはふやしたいということで、精いっぱい努力していきたいと思います。


飯間農村整備課長  農地・水環境保全管理支払の今後の地元での進め方ということで、請負と、今後、既存事業とのさび分けという御質問だったと思います。
 請負につきましては、今回、見積もりや競争入札でやっていただくことは結構だということになっておりますので、これまで共同活動で直営でやられておった部分を、もう少しグレードの高いものは業者にしていただくことが可能になっております。
 2点目の、既存事業とのさび分けということになろうかと思うのですが、この対策の中で考えておりますのは、非常に小規模な水路を考えておりますので、それを計画的に5年間進めていただくことでございます。5年間やれば規模は少々大きくなる可能性なり、地元の御要望を満たすことにもなろうかと思いますけれども、原則的には、規模に応じまして既存の国補事業等をうまく活用していただきながら、その中に、この管理支払の中の水路等の補修・更新を使っていただいたら、より効果的に相乗的に地元の御要望におこたえしていけると思っております。
 それともう一点、先ほど御説明が少し漏れておったのですが、この制度拡充や県の事業実施方針について、本日から地元で説明会をさせていただいておりまして、その場を通じまして、今御質問が出ました内容ともそごがないように御説明をしてまいりたいと考えております。


花崎委員  最初に、米粉の消費拡大についてであります。
 米の消費量が年間60キロを切ったということでございまして、ピーク時の約半分となっております。その要因としては、食生活の欧米化や、また多様化が進んでおりまして、パンやめん類にシフトしたことでなかろうかと思います。そしてまた、その原料は小麦でございまして、ほとんどが輸入に依存している形であると思っております。
 このような中、今後、米の消費量は、食生活の変化だけではなく、人口の減少、また高齢化が進行していく中で、さらに減少するのではないかと思っております。それだけに、これからも御飯を中心とした栄養バランスのよい日本型食生活を推進していくことは非常に重要であると思います。
 これに加えて、小麦粉からつくられているパンなど加工食品について、小麦粉にかえて米粉を使ったさまざまな食品の提供を進めていくことが非常に重要であると思います。米粉を使った食品に対する消費者のニーズも非常に高まっていると思います。小麦の輸入量が年間で約500万トンと言われておりまして、これを考慮すれば、今後の努力次第では米粉の需要拡大は可能性が大きいと思いますし、米粉の新たな需要創出に向けて、これから力を入れて取り組んでいく必要があると考えております。
 米粉の生産面においても、自給率向上に欠かせない戦略作物として、手厚い助成措置が講じられており、稲作農家にとりましては、既存の農機具を活用できる、また生産調整、いわゆる転作が行われている水田を活用して生産できるというメリットがございます。県産米を使用した米粉の需要拡大を定着させていく必要があり、非常に重要な取り組みではないかと思います。
 そこで、これまでの米粉の消費拡大の取り組み状況について、お伺いいたしたいと思います。
 また、当初予算にも米粉の事業を組んでいるようでございますが、どのような事業か、具体的に説明をしていただきたいと思います。
 次に、産地資金の活用についてであります。
 民主党政権の目玉政策である戸別所得補償制度は、一昨年まで行っていた担い手を中心とした麦や大豆などの生産振興から、すべての販売農業者を対象とする制度設計になるなど、ばらまき制度への方向転換をしたことにより、本県の専業的に農業を行う人の意欲が減じられているのではないかと危惧をいたしております。このような戸別所得補償制度が来年度から本格実施されるとのことでございますが、この年度から、制度の中で、地域特産物の振興など一定のルールのもとで、地域の実情に即して活用方法を決めることのできる産地資金が新たに創設されたと伺っております。この産地資金は、自民党時代に制度化した産地確立交付金と同様な仕組みに衣がえされたものだと思います。
 この制度は、都道府県の裁量で対象品目や単価などの助成メニューを決めることができまして、全額か一部を地域協議会に配分して助成メニューをつくることができるもので、本県の農業振興のためには、この産地資金を活用した生産振興に結びつける必要があると思います。先般の新聞によりますと、この産地資金の活用方法について、国との協議が必要とのことでありますが、一部の県で調整おくれという報道もありまして、これから集落座談会が始まりますし、また生産者は営農計画を作成していく時期となっているだけに、産地資金の活用方法を早く周知していく必要があると思います。
 そこで、本県の産地資金の具体的な活用方法はどのような状況なのか、また今後のスケジュールはどうなっているのか、あわせてお伺いしたいと思います。
 それと、担い手の関係でございます。担い手をこれからどんどん指導していく、そしてまた支援をしていくということでありますが、本当に担い手不足と言われて長いのです。ずっと担い手不足という言葉が出てくるわけですが、農業というものがもうかるのであれば、担い手はほうっておいても育つわけです。もうかる農業にしていないから、担い手ができないのだと思います。実際に育てようとする担い手に集中的に支援をしていく必要がある、そして、もうかる農業にしていただくことがまず大事だろうと思います。
 認定農業者という制度、国の制度なのですが、きのうですか、事業仕分けがあったのですが、仕分けする人が意味も何もわからないでそのままになったようでありますが、この認定農業者、香川県も1,000人余りおいでるということであります。しかしながら、認定農業者も高齢化しているのではないかと思います。実際、農業をするには体力も要りますし、知識は余り要りませんが、知恵が要ります。そこらあたりもきちんとしていく必要があると思います。ですから、認定農業者の精査をすべきではないかと思います。
 そして、県独自にやっています農業経営士、それと青年農業士、私も一時、青年農業士でおりましたが、なかなか上の経営士にはしていただけなかったのですが、こういう制度をきちんとして、模範になる農業者を県下で育てていくことが、この担い手をつくっていく一つの方策になると思いますので、そこらあたりをきちんとしていただきたいと思います。
 それと、先ほど斉藤委員から香系8号の話があったわけでありますが、これも試験的に少しつくられているのですよね。その分の1等米比率をお聞かせいただきたいのと、ヒノヒカリと一緒ということでございますので、恐らく肥料の設計ぐあいで一番いいのは、この時期にこれをやりなさいと指導するのではなく、まず竹の色の葉を見て肥料をやっていただくのが一番ベストと思います。竹の葉が黄色くなれば稲の葉も黄色くなるように育てるし、竹の葉の緑が濃くなれば、緑が濃くなるように肥料をやると、そういうやり方が昔ながらの農法で、1等米比率も高い施肥方法だろうと思います。香川県では、県農協による指導法ですが、一発肥ということで、一回に肥料を大量にやって、それを持続的に緩和しながら肥料を効かせていくという方法でやっているのですが、これが1等米の比率を下げた一つの大きな要因であると思います。そこら辺、おわかりになるのであればお伺いしたいと思っております。
 あと、農業試験場の試験研究の充実と、これも一応書かせていただいております。これは質問はいたしませんが、大体意味はわかってくれると思います。多額の予算を使っておりますので、それに応じた研究成果が出せるように頑張っていただきたいと思っております。


西原農政水産部長  まず、米粉の関係の御質問でございます。
 これまでの取り組み等でございますけれども、食料自給率の関係で、米粉に関しては国もかなり力を入れている状況でございます。米の新たな需要創造につながるということで、県も取り組んでいこうと思ってございます。現状としては米粉という形で広がってはいないのですけれども、何とか米粉自体の消費拡大をまずは推進しようと平成21年度から、ふるさと雇用再生特別基金事業を活用し、県内の米穀卸売会社に委託しまして、食品加工業者などに米粉に関する情報の提供や利用促進活動などを実施してきたところでございます。
 そういう取り組みにより、今年度、ケーキ店で米粉のサブレとか、生パスタによる製品もできまして、22年度の米粉の製造量は、把握しているもので約9.4トンです。21年度が約8トン、20年度が約5トンでしたので、年々増加してきており、それに見合った作付を推進してきたところでございます。
 それで、平成23年度はさらに一層の消費拡大を図っていこうと新たな事業を予算計上させてもらっているのですけれども、具体的には、米粉用米の早期作付拡大と安定的な米粉の製造・流通が図れますように事業を仕組んでいく必要がある中で、1つには、米粉の製造業者に使ってもらえるようにするために、輸入小麦の販売価格が安いものですから、その価格と県産の米粉用米の価格差、これを何とか半分ですけれども補てんして、使ってもらおうと考えています。また、米粉の製造業者に対しては、製造能力としては年25トンの機械がありますけれども、それでは消費がふえたときに対応ができませんので、製造能力を四、五倍にふやせるものにしていただけるように、新たな機械を導入していただく支援として2分の1を補助する支援を考えています。一方で、米粉を使用した商品開発を広める意味合いで、コンテストなどを開催して広めていこうと香川の米粉生産拡大モデル事業という形を考えているわけです。
 また、参考まででございますけれども、学校給食用の米粉パンの利用も、これまで学校給食会と連携しながら、いろいろと米粉パン導入に向けた試験焼きも実施してきたわけでございます。学校給食会では、輸入小麦にかえて県産米粉パンを提供できるのであれば、地域の生産者や食に対する理解が深まるという考えのもとで、各市町の教育委員会に対して希望調査も行ったと聞いております。それによりますと、月1回程度の米粉パンの導入希望があるとのことで、そのことも踏まえながら、来年度の需要に即して安定的に米粉が供給できるように取り組んでいきたいと思ってございます。
 2点目の産地資金の活用方法についての御質問でございます。
 これは23年度から戸別所得補償制度が本格的に始まるのですけれども、その中で産地資金が創設されてございまして、その具体的な活用でございますけれども、詳しい内容になりますので、農業生産流通課長から答えさせていただきたいと思います。
 また、香系8号の関係でございますけれども、これもさらに詳しい内容でございますので、農業生産流通課長からあわせて御答弁させていただきたいと思います。
 それと、担い手不足の関係でございますけれども、これは先ほど農業の中心になる方は認定農業者や農業士の中で、ある程度精査していくべきではないかという御意見もいただいたわけですけれども、産業としての本県農業を引っ張っていくという意味合いでは、核となる担い手を育成する必要がございますので、そういった方をできるだけ県としても支援していく考えでおります。そういった中で、認定農業者についても、みずからの経営を積極的に改善しようという意欲があり、経営感覚にすぐれた農業者をできるだけ多く確保することが大切だと思ってございますので、そういった観点でいろいろとその対応に取り組んでいきたいと思ってございます。具体的な内容については、新たに農業・農村基本計画をつくってございますので、その中でもう少し具体的なものができていければと思ってございます。


松浦農業生産流通課長  花崎委員の産地資金の活用についてのお尋ねにお答えします。
 産地資金については、来年度から本格実施されます農業者戸別所得補償制度におきまして、地域の実情に即して、麦、大豆などといった戦略作物の生産性向上への取り組みや園芸作物の生産などを支援する産地資金が創設されることとなっているところでありまして、国から本県に対する配分枠は2億7,200万円が示されたところでございます。この産地資金の活用につきましては、国が交付単価を統一して設定した麦、大豆への上乗せを行う場合には、担い手や生産性向上といった一定の取り組みに対して助成をしてくださいといった最低限の国のルールがあるわけでございますが、そのルールのもとで、地域の実情に即して、県段階または地域段階で制度設計ができることになってございます。
 その活用方法につきましては、地域ごとに市町やJAの御意見などを聞いたところでありますが、その意見として、香川県は水稲の裏作の麦も多いので、裏作の麦に対しても助成すべきではないかとか、担い手に重点的に助成すべきではないかとの意見があったわけでございます。そのほかにも、園芸作物については県段階で品目を絞って主要な品目に助成してはどうかといった意見がある一方で、主要品目以外でも地域で振興している品目を含めて対象とすべきではないかといった意見もあったところでございます。こうした地域の方々の意見を踏まえまして、水稲も含めた麦や大豆など園芸作物に対して助成したいと考えておるところでございます。
 具体的には、麦については県段階で制度設計を行いまして、担い手として集落営農組織や認定農業者が集積した麦の作付農地に対して、10アール当たり3,000円以内の助成を、また、米麦の担い手が法人格を有する場合には、10アール当たり2,000円以内を加算して助成していくことを考えておるところでございます。生産性向上の取り組みとして、麦の作付拡大分に対しては10アール当たり1万1,000円程度の助成をできるように進めておるところでございます。
 大豆につきましても、県段階で制度設計を行っておりまして、集落営農や認定農業者といった担い手の方が大豆を作付した農地に対して、10アール当たり3,000円以内で助成できるよう進めておるところでございます。
 また、園芸作物におきましては、レタスやブロッコリーなどの県下で産出額の多い上位9品目の主要野菜につきまして、ことし実施されておりますモデル対策で交付しておる単価と同額で助成できるように県段階で設計を行っているところでもございます。これにあわせて、地域の声として、主要9品目以外にも地域段階で振興作物が設定できるようにという意見もございましたので、県配分の1割、2,720万円を地域協議会に配分して、地域段階で地域振興作物の設定をしていただいておるところでございます。
 こうした形で、市町やJAの関係者の意見も聞き、また協議も行い、調整した産地資金の活用について、先般、国と協議いたしまして、事前に内諾もいただいておるところでございます。これから3月中旬から集落座談会が始まりますので、きちんと農家の方々に説明できるように「水田営農だより」という農家に配布するチラシも作成しております。そういったものを地域水田協議会を通じて周知徹底を図ってまいりたいと考えておるところでございます。
 試験場での香系8号の1等米の比率についての質問でございます。
 平成20年と21年のデータでは、すべて1等であります。ただ、例年に比べて猛暑が続いた22年の3年間を含めますと、2等でも1等に近い2等という状況になったところでございまして、これについては、ヒノヒカリやにこまると3品種で比較したのですが、その3品種の中では香系8号が一番品質基準としては高かったという状況でございます。


花崎委員  まず、産地資金の活用の点でございますが、詳しく説明をいただきました。かなり担い手に集中した産地資金を交付されると思いました。よろしくお願いいたしたいと思います。
 それと、米粉の消費拡大でございますが、学校給食において県産米を使用した米粉パンを新たに導入するということでございまして、地産地消の観点からも大変意義のある取り組みではなかろうかと思います。そしてまた、本年秋から実施される学校給食で利用される米粉について、その必要量をきちんと供給できるように平成23年度米において米粉用米の作付推進をしていく必要があると思います。どの程度の作付を計画されているのか、お伺いします。
 それと、実需者と生産者が栽培契約を交わすと思うのですが、その生産者のめどは立っているのか、お伺いします。
 あと、担い手の件に関しては、認定農業者の部分で少しすれ違いがあるのかと思うのですが、高年齢の方を認定農業者にというのもいかがなものかと思います。地域で活発的にやられる方でないと大変でなかろうかと思いますし、それを継続的にしていくには、70歳ぐらいが限界だろうと思います。私の父もしていたのですが、70歳を過ぎると、口ばかり動いて手が動かないのです。ですから、その時期になったら、その下でやっている者は大変になるので、そこらあたりも考えていただきたいと思います。
 そしてまた、農業経営士や青年農業士は、地域でリーダー的な役割を担っていると思いますので、自分の農業だけではなく、その地域の農業をどうするのかということも考えていただけるのだろうと思うのです。いろいろな会議があると思いますので、その会議のときに、とにかく地域農業を頼むということを言っていただきたいと思っております。
 それと、1等米の比率でございますが、ヒノヒカリに類似した品種ということでございますので、恐らく粒が細いのだろうと思うのです。それで食味がヒノヒカリよりも上だということでありますので、その生産拡大を、8ヘクタールを10ヘクタールにするという斉藤委員の質問の時の答弁もあったのですが、いいものは早くするようにしなければいけないと思います。
 それと、さぬきの夢2009にしても、徐々にしかふやさないのですよね。平成23年度からは本格的に行きますということで、そこまでに3段階ぐらい踏んでいますので、本当にいいものであれば早く出していくべきだろうと思います。ですから、ことしの予算の中でも、400ヘクタールだけふやしたらいいということで予算計上していますが、倍にするのだということで、予算もきちんと確保して、農業協同組合を使って生産量をふやしていく、そして県産小麦のさぬきの夢2009を使った小麦だということを大々的にアピールしていくことが、香川のうどん、讃岐うどんの名前を長く引っ張っていける一つの要因にもなるので、そこらあたりはきちんと農政水産部で取り組む必要があると思いますので、よろしくお願いします。


西原農政水産部長  まず、1点目の米粉用米の生産確保の御質問でございます。
 学校給食用の米粉用米のお話もさせていただきましたけれども、米粉パンの需要も含めると大体四、五十トン必要という感じでつかまえてございまして、平成22年度からすると4倍以上ふえますので、それに見合う生産が確保できるように計画をしております。大体四、五十トンとなりますと、23年産米としてつくるとしたら、12ヘクタールぐらいの換算になりますので、農業改良普及センターを通じて働きかけを行い、今のところさぬき市、丸亀市、高松市、多度津町で作付ができることで、ほぼめどは立っている状況でございます。
 それと、担い手の関係で、地域の農業も含めてですけれども、今後の農業を支えていく担い手に関しましては、確かに高齢者の方にずっとやってもらうのは気の毒という気持ちもございますので、何とか若い人に入っていただこうと思っております。新規就農の確保という形で、取り組んでいきたいと思ってございます。就農希望の方にはいろいろなニーズがあると思いますので、できるだけ就農相談から経営の開始、定着まで一貫したサポート体制を充実しまして、農業士のお話も出ましたけれども、地域の中でまさに核となって働いていただく農業士の活動支援も充実していきたいと思ってございます。
 それと、米や麦の生産拡大のお話でございます。
 いいものはできるだけ、早く拡大してつくっていくようにというお話でございます。私も気持ちとしてはそう思ってございますので、あとは、変な種子が出回らないように、まずはいい種子をつくる必要がございます。できるだけふやしたいという考えでございますので、試験場や担当課、いろいろ御相談しながら、ふやせるものはふやしていくという考えのもとに取り組んでいきたいと思ってございます。


花崎委員  まず、米粉ですね。
 より一層拡大できるように農政水産部で考えていただいて、米粉を自給していく、そして香川県でも米粉がどんどんふえていく取り組みを一層していただくように要望しておきたいと思います。


山田委員長  暫時休憩いたします。
 午後は、1時10分から再開いたします。
 (午後0時06分 休憩)
 (午後1時15分 再開)


山田委員長  再開をいたします。
 質疑、質問を続行いたします。


宮本(欣)委員  1点だけお聞きをします。
 海底のごみの処理対策について、お聞きをしたいと思います。
 漁場であります海底にビニール袋や空き缶、プラスチックなどの海底ごみが非常に多いということでありまして、特に瀬戸内海全体では、海底堆積ごみの量は1万3,000トン以上という膨大な量であると推測されております。海岸漂着ごみや漂流ごみも含めた海ごみ対策について、海の環境保全については環境部局が中心になって対策が講じられているようでありますが、特に海ごみについては漁業者が直接影響を受けるため、漁場環境を守ることを主眼に置いた対策を講じることが必要であると思います。
 それにつきまして、私と一緒に今、県の監査委員をやっておる鍋嶋先生は本津川の近くに住んでいるのですけれども、ハウスやマルチングに使ったビニールなど農業関係から出たものを時間があったら取り除いているらしいのですけれど、一月、二月、半年ぐらいで4トン車にいっぱいぐらい本津川だけで出るとのことです。それが海に流れていって、缶も同じですが、漁場に体積し、魚介類の繁殖、それから生息もしにくくなっておるということを聞きます。これについて、海浜や海面の清掃、海底清掃や海底耕うんは、実施しておると聞いておりますが、これにつきましても部分的に実施しておるだけで、全体的に取り組んでおるということは聞いておらないのです。
 兵庫県では国の予算をもらって海底耕うんもしておると聞いております。有明のところは、海に花崗土とかそういう砂を入れて対策をしておるというのもお聞きをするのですけれども、これについて、漁業関係者が困っておると聞いております。私の知り合いも女木で漁師をやっているのですけれど、漁に出ても燃料代にもならないということを言われております。それは、網にかかってくるものがビニールや空き缶、ペットボトルなどが非常に多いと、十何年前と比べたらすごく量がふえたということをお聞きをしております。
 これについて、特に農政水産部としてどう取り組んでいかれるのか、お伺いします。


西原農政水産部長  海底に沈んでいるごみの関係での御質問でございます。
 ごみ処理の関係でございますけれども、これは基本的には環境森林部でいろいろと対策が考えられているのだと思いますけれども、我々としても、漁業をされている方が海での安全を図りながら漁獲高も上げていくという意味合いで、何とかこの海底ごみの対応を考えていかなければならないと思ってございます。
 現状でございますけれども、海岸に漂着したごみの関係については、平成21年度に海岸漂着物の処理推進法ができ、漂着したごみの処理を進めていく方策が講じられるようになってきてございます。23年度も、地域グリーンニューディール基金事業で、漂着物の回収処理をやっているわけでございますけれども、海底ごみに関しては、今のところ回収システムができ上がっていない状況で、漁業者が底びき網などで拾い上げてきたものを、以前はそのまま海に捨てるとかだったのですけれども、今はできるだけ持ち帰ってもらえるように呼びかけをしている状況で、基本的にはほとんど進んでいません。
 そういう中で、海ごみの関係、海底ごみも含めてなのですけれども、瀬戸内海環境保全知事・市長会議がございまして、これは環境部局が中心になっての会議でございます。音頭としては兵庫県知事が議長という形で取り組まれている状況ではあるのですけれども、海底ごみも含めた海ごみの総合対策について、これまで要望もしているとお聞きしてございます。
 それで、農政水産部としても、これまでどういう対応をしてきたかでございますけれども、具体的な活動としては、平成20年度に、これは海ごみ対策というよりは国の燃油高騰対策が主ではあったのですけれども、その一環で、海底、海面の清掃に関して、お金を出すとか、また21年度、22年度で、資源回復と漁場生産力強化で、漁業者がその半分を負担することになるのですけれども、水産庁が2分の1を補助して、海面や海底清掃事業をしている状況でございます。
 海底ごみの関係については、まずは根本的なところを何とか対応してもらわなければなりませんので、環境部局と連携して、他府県とも連携を図りながら、海底ごみも含めたきちんとした仕組みづくりを国に対して働きかけていきたいと思ってございます。また、水産の関係でいいますと、漁場環境を保全する立場から、漁業関係者の協力も得ながらということになりますけれども、海底ごみを回収できるような形で持ち帰っていただいて、持ち帰った市町で処理をしてもらえるような仕組みづくりを働きかけていきたいと思ってございます。


宮本(欣)委員  海の漁業関係者が汚したわけではないのですよね。川からや不法投棄みたいな形で、人間が発生させたというか落としたごみですよね。海の漁業者、漁の権利を持っている漁業関係者がそれによって生活が苦しくなってきている。ここに次期水産業基本計画がありますが、この中に、海の環境、水産資源の保護とか海洋生態の保全といったものをもう少し入れてくれるのかと思っていたのだけれど、さわりぐらいしか入っておりませんでした。
 海底堆積ごみは、1万3,000トンと推定されておるのですが、水面だけ見たらきれいな瀬戸内海、知事も言っていますが、そういう中で、底は汚れておるということですから、そういうものに対して、農政水産部で目を向けてやっていかなければいけないと思うのです。海で魚を育て、それから水産資源を育てて、漁業者が具体的に食べていけるようなことを先にしなければいけないと思うのですけれど、それをぜひお願いしたい。
 また、小豆島のごみ関係は、香川県ではなく、岡山県や兵庫県からのごみらしいですね。だから、兵庫県の知事が音頭をとって環境会議をしておるというのであれば、瀬戸内海の隣接した県同士が、こういうごみ関係をどうにかして、水産資源を復活させようという取り組みを一つになって積極的にしていただきたい。それとともに、香川県からもそういう発信をしていっていただきたい。漁業関係者にもそういう思いはあると思うのです。その辺のところを、もう少し前向きに答弁をしていただきたい。とにかく部長を筆頭に、瀬戸内海全域の関係している県と一緒になってこれに取り組んでいく施策をつくっていただきたいと思うのですけれど、その点についてお伺いします。


西原農政水産部長  海底ごみの内容物に関しては、恐らくは半分が生活ごみで、多くの河川を通じて流れ込んだものが底に沈んでいると、私も何かで見たり聞いたりしたことがあります。まずは日常生活の中でごみを不法投棄しないという啓発から始まっていく話にはなるのですけれども、ただ、今沈んでいるごみの話もございますので、宮本委員からもございましたように、漁業者にとってみれば生活にかかわる話ですので、香川県だけが取り組んでも、ほかからごみが流れてきたら結局一緒ですので、瀬戸内海の環境保全会議などで環境部局と一緒になっていろいろと主張して、全体で取り組むことをぜひやろうということを、環境部局とも相談しながら呼びかけしていくことを考えていきたいと思っております。


宮本(欣)委員  部長が今言っていただいたような取り組みをしていただきたいし、それを現実的にやって、瀬戸内海は瀬戸内海沿岸の県が守るのだという意味合いも含めて、ぜひ環境保全会議のときに提唱していただきたいと思うわけであります。また、いろいろな意味で、環境部局と一緒に、海のことを考えていただきたいと思います。ぜひ、そういう取り組みが実を結ぶように努力をお願いをして、質問を終わります。


砂川委員  今の質問に関連もしますけれども、何点か質問いたしたいと思います。
 まず1つは、前回お話をさせていただいた「ことぶき」、建造から20年経過して、今度やりかえるというお話で進んでいるようですけれども、そのときに、単に指導船としてだけではなくて多目的な船をつくったらどうかというお話をさせていただきました。そのときの部長の答弁は、考えてみたい、検討したいとこういうお話でありました。今回、設計費が予算計上されておりますけれども、どういう方向で行こうとしているのか、お伺いします。
 それから、宮本委員のお話にも関連すると思いますけれども、ノリの色落ち、これが近年随分問題になっておりまして、資料的に見てみましても、昭和60年前後ぐらいまで一応県産ノリは増大期ということで進んできまして、それ以後、平成12、3年ごろまで安定期で、大きな生産量を誇っておりました。それ以後、不安定期になってきておりまして、事実、この経営体数も非常に少なくなって、ピーク時の半分ぐらいになっておりますし、生産枚数も、ピーク時の値を100%としたら53%ということで、非常に衰退しておるということです。
 いろいろ考えてみますと、海が変化してきた。水はきれいになったけれども、いろいろな弊害が出てきておるということが言えると思うのです。結局、海底ごみもそうなのですけれども、瀬戸内海全体が変化をしてきておるということが言えるのではないかと思うのです。よく言われますけれども、日本の3大閉鎖性海域、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海で、水があっちへ行ったりこっちへ行ったりと、余り外洋との水のやりとりができない閉鎖性海域にある本県の瀬戸内海なのですけれども、これを何とかしなければ、今のうちに手を打たないとせっかくの自然の恵みを生かし切れなくなる。人間が汚したものですから、自然の恵みを生かし切れないことにつながってしまうと思います。これは、本県漁業にとっては衰退をしていく、ノリだけでなくてほかの沿岸漁業、その他底びきも全部そうなのですけれども、衰退していくということがある意味想定できるわけです。このまま5年、10年、20年と続いていくことにはならないと思うのです。ですから、海底を耕うんするとかいろいろな手を打っているということなのですけれども、それは部分的にはやっているかもわかりません。でも、大々的に抜本的な解決にはならないと思います。
 事実、私は釣り好きでして、魚釣りに時々行くのですけれども、釣れる魚の種類ももう随分変わってきました。沿岸で投げ釣りしても、魚の種類は変わってしまったわけです。前はこのぐらいのアイナメが沿岸からたくさん釣れていたけれども、今はほとんど釣れません。それから、ベラも種類が変わってきました。南洋のベラみたいな、ダイナンベラに変わってきたし、通称ネバタレゴチというコチも、もうほとんど見かけないですね。それから、カレイも非常に少なくなってきた。海底のヘドロやごみが影響して、魚がいなくなったと思います。水は確かに透明で、透けて見えるようになっているのですけれども、見た目ではわかりません。先ほども質問にありましたけれども、底は荒れ果てておると思います。田んぼでいうと遊休農地みたいな感じです。作物は育てられないと思います。
 本県の漁業を持続可能にするためには、抜本的な対応策を考えないと、先ほど言ったように、やれないということになってくると思います。確かに養殖業とかには海底は関係ありませんので、小割りをつくってえさを与えると大きくなるわけですから、それはいけると思います。でも、沿岸漁業は無理だと思います。ですから、考え方として、本県だけがやっても成果がないという話もあるのですけれども、ひとつアクションを起こして、隣県と共同歩調をとりながら、閉鎖性海域である瀬戸内海をこれからどう守っていくのかという会議を立ち上げて、それで対応を図っていくことが絶対に必要だと思います。ぜひ、そのことをやってもらいたいと思います。
 次に、春秋航空の上海便が就航になりますので、上海への水産物の輸出についてお聞きしました。具体的には、引田のハマチやひけた鰤を持っていったらどうかということで質問したところ、部長は、1つは信頼できるパートナーを確保したいと、確保が必要だということ、それからもう一つは、輸送や衛生証明書など事務的なものをクリアしなければいけないこと、それから採算性を検討しなければいけないと、3つぐらい挙げて、今後調査を続けていきたいというお話でした。春秋航空も27日から就航して、具体的に飛ぶわけです。ですから、検討するというのではなくて、前へ向いて、何とかそれをものにすることが必要だと思うのです。そこで、どのようにこの調査の検討が進んでいるのか、お伺いしたいと思います。
 それから、TPPなのですけれども、今の農業に与える影響が、本県では265億円と試算されております。これは大変な状況でして、午前中のお話にもありましたが、認定農業などいろいろな方策をつくってやっていますが、根こそぎ違ってくることを念頭に考えないといけないと思います。部長の考えは、TPPが入ってくるのを、考えながらやっていきたいというニュアンスで私は受け取っているのです。私は、TPPは反対だと言っているので、入ってくるのを前提にした話と大分違うわけです。ですから、反対するのであれば反対し切ると、でも一方で反対し切れない場合にはどうするのかということも考えなければいけません。そのためには、本県の農家の皆さんが体力をつけなければいけないわけです。
 農家の皆さんといっても多種多様です。個人でやっている農家が高齢化して、もうおれ一代限りやというところもあるでしょう。それから、5反前後の田んぼでも、自分の田んぼをもう保持できないというところもあるし、それから法人化していった農家もあります。法人化して、5人、6人でやっていても何年かたったら4人になり3人になりという現状に今あると思うのです。ですから、そんなことを考えてみますと、先細りになってくるわけです。一方で、専業農家が大規模化していく、それから企業参入、そんなことを考えておるようなのですが、それをどうこれから進めていくのかがはっきりわからないわけです。ですから、農協の指導員も、決め手がないものですから、わからないわけです。それから、普及員もなかなか難しいと思います。庭先指導というものが難しいと思います。
 そのような状況ですから、本県の農業は香川型農業としてやっていっているのだけれども、仮にTPPが導入されることになると、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドの3カ国が自由化になった場合の影響をしっかりと把握をして、本県の農業にどう生かしていけるのかをしっかりと指し示さないといけないと思うのです。今が非常に重要なときだと思います。
 きのうも、商工労働部へTPPの影響について質問したのですけれども、商業関係や産業関係は影響がわからないわけです。多岐にわたっていますから、非常に複雑で同じ製造業でも、影響があるところとないところ、いろいろあるわけです。それでなかなか掌握ができない。農業ははっきりわかるけれども、ほかがわからない。検討しているうちに6月が来るわけです。6月が来て、導入になったと言ってばたばたしたのでは困るので、商工労働部と連携をとりながら、対応方向を決めなければなりません。
 そうなりますと、本県の産業部門、それから農業部門を含めて、TPPがどうなるのかを、県としての方向をきちんと決めて、それぞれの部局が方向を立てていかなければいけないと思うのです。作業を大急ぎでしないと間に合いません。そのあたりどうお考えなのでしょうか。
 それから、イノシシの関係です。これは、わなの免許を取るのに試験回数を少し拡大するとか、補助金を出したりするとか、いろいろな誘導策をしていますね。ことしは五、六倍の予算をつけたということです。しかし、これでいいかといえば、それで対応できる問題ではないと思います。わなをかけておる人に聞きますと、新しく免許を取ったからといって、明くる日からイノシシの捕獲ができるようにはならないのです。そんな技術はないのです。新しく免許を取った人が、わなをしかけて逃がした場合はじくというのですけれども、その場合は、その周辺にはイノシシがいなくなるのです。捕獲できないようになるのです。そんな悩みもあるようです。
 今、わなかけをしている人は命がけなのです。私も、今かかっているというので、行ったことがあるのです。わなに使っている細いワイヤーは、先が輪になっていて、イノシシがかかると足をくくるのですが、イノシシが暴れたり、大きいときはワイヤーが切れることがあるのです。だから、非常に注意を要するのです。だあっと走ってきたら、ワイヤーがぷちんと切れて、命がけになってくるわけです。私も松の木の陰に隠れたことがあるのですけれども、非常に危ない目をしながらやっているのが現状です。
 ですから、わなの免許を簡単に出して、それで事故になったら大ごとです。事故が起こってからでは遅いのですから、実態をもう少し調べて、捕獲に対する心構えというものを、肝に銘じながらやってもらわないといけないと思うのです。みどり保全課と農政水産部とが一緒になってチームつくって対策を考えていくということなので、そのあたりの研究を、実際にわなを仕掛けている人、それから鉄砲を持っている人、そういう人にお話を十分聞いて、それで実態に合ったやり方をやるべきと思うのです。
 意気込みはわかるのです。イノシシで大変だから何とかしなければいけないということで、意気込みはわかりますけれども、やり方、方法について、もう少し実態を調べて、その実態に即したやり方が必要ではないかと思うのですが、そのあたりいかがでしょうか。
 それから、今回の議案にも出ていますが、企業の農業参入ですね。具体的には土建業界の方なのですけれども、3社ぐらい農業をしようと農園をつくったりしているところがあるのです。道路の草を刈って、それを堆肥にするとか、土にするとかで、非常にユニークな取り組みでつくっているところがあります。無農薬で、随分いい作物ができるのです。例えばニラやニンジンです。ニンジンでも、赤いニンジンや紫のニンジン、白いニンジンなどをつくったりしているのですけれども、残念ながら販路が拡大できないわけです。企業の農業参入というので、農産物をつくっても、販路の拡大まではなかなか至らないのが現状のようです。ですから、そこらあたりも十分目配りしながら企業参入というものを考えていくことが必要ではないかと思いますので、そのあたりどうお考えなのか、お伺いします。


西原農政水産部長  大きく6点にわたって御質問いただきまして、順次御答弁したいと思います。
 まず1番目が、ことぶきの平成23年度設計費を計上するに当たって、どういう船をつくっていくのかという御質問だろうと思います。
 建造後20年以上経過しておりまして、かなり老朽化しているので、何とか早く更新をしたいということで、23年度に設計して、次の年度につくる予定にしているわけです。そういう中で、多目的に使える船を考えてはどうかという御提案をいただいておりましたので、関係課に対して、今のことぶきに関して要望がないかどうか、予算調整の前にいろいろ聞いております。そういう中で、例えば危機管理課であれば、大規模災害時にけが人が搬送できるストレッチャーの運び込みが可能だったらいいとか、みどり保全課の関係であれば、火災時に行って調査もするので、そういった関係のスペースとか、薬務感染症対策課では、感染症患者が出たときのストレッチャーや、場合によったら車いすなどが乗れるものであったらいいとか、いろいろ要望をいただきました。
 そういう中で、実際、大きく船の内容を変えることまではしなくても、取り締まり船を基本に置いて、それである程度各課が希望しているものを少し工夫して、例えばストレッチャーが入りやすい入り口やスペースをつくるなど対応できるのではないかと思ってございます。予算が成立したら、実施設計へ向けて、もう一度、関係課に集まってもらって、いろいろと御意見も聞きながら、漁業取り締まり船という基本的なところは変わらないと思いますので、そこをベースに設計に当たっていきたいと思ってございます。設計自体で大きく変わるような形には多分ならないのではないかと思っております。現状のことぶきで十分使えている状況でございますので、場合によったらスロープを追加したとか、そんな感じになるかもしれませんけれども、そういう考えでおりまして、各課にもいろいろ要望を聞きながら対応していきたいと思ってございます。
 2番目に、ノリの色落ち関係でございます。
 このノリの色落ち、海の中が変化しているのではないかという話の中で、関係県が歩調を合わせて取り組むべきだという宮本委員からの御指摘もありました。瀬戸内海の関係ですから、本県だけで対応をしていくというのは難しいところがございますので、瀬戸内海関係の水産主務課長会など事務方の会がございまして、いろいろ打ち合わせはしているのですけども、そういう中で各県が足並みをそろえるものを考えて国に要望していくことが基本的なところだと思いますので、そういった取り組みをしていきたいと思ってございます。
 3番目に、上海便の関係で、水産物をどう輸出していくかという検討状況の御質問でございます。
 いろいろと調べておるのですけれども、前回の11月議会でもお答えしたように、いろいろと輸出に当たっての検査でありますとか、たとえ少量でも衛生証明書が要ることもあって、そのあたりの手続面の問題とか、また現地の信頼できるパートナーの確保などの課題があるとのお話をしていますが、採算性のところでどうかというところがございまして、今のところ県漁連や県産品振興課ともいろいろと検討を進めております。まだ結論的なものではないのですが、現在シンガポールへの輸出に取り組んでございますので、まずは上海よりは、シンガポールに先に取り組むのが先決であると事務的には考えてございます。そういったことを考えながら、上海への輸出については順次考えていきたいという状況でございます。
 それと、4番目のTPPの関係でございます。
 TPPに関しては、基本的には西川委員へお答えしました。3月末ごろに中間報告があって、6月をめどに基本方針が、これは農業関係が主だと思うのですけれども、出てくると考えております。そういったものを踏まえて、対応が必要なものにはできるだけ対応していく考え方ではありますけれども、TPPの参加自体、これは代表質問で知事が答弁申し上げましたように、まだ国民の合意が得られている状況でございませんので、合意が得られるように検討を十分やっていただきたいという考えで、拙速に進められるのは問題があると思ってございますし、また農業の面でいいますと、産業としての農業の部分では、これは御質問の中で、どういうふうに持っていくのかということになっていくのですけれども、例えば野菜・果樹であれば、関税は既に5%とか10%とか低い関税率になってきていますので、要はそういう競争というのは、外国も含めてですけれども、他県との競争の中で本県農業を考えていかざるを得ないと、今の段階でもそう思ってございます。そういう中で、香川県オリジナル品種を中心に、いいものをつくってブランド化を図りながら、量販店または質販店に売り込みをかけて、何とか産業としての農業の分野を成り立たせていくべきだろうと思ってございます。
 ただ、もう一方で、地域的な意味合いで言うと、兼業農家が多い中で、米の作付で何とか地域を保全しているのが現状でございますので、米の部分は確かに、TPPによりまして安い米が大量に入ることになれば、大きな影響がありますので、そのあたりをどうするかという意味合いで農業協同組合も反対をしているのだろうと思いますけれども、そういう分野で、水稲の部分は本当に考えなければならないと思ってございます。ただ、一方で、いい米であれば売れるんだという農業者の声も聞くことは聞きます。テレビでも時々出て、そういう方もいらっしゃいますので、本当にそうなのかどうかも含めまして、どういう状況になるのか十分検討をして、分析もしなければならないと思ってございます。
 どちらにしても、地域を守るという意味合いでは、魅力ある農村の振興という中で、地域の担い手になる農業者の確保がまずは大事でございますので、そういう集落営農的な団体の担い手をつくっていく形の中で、県の農業振興を図っていこうと考えております。今、基本計画づくりの中で骨子案をお示ししてございますけれども、そういう中でさらに検討していきたいと思ってございます。
 5番目に、イノシシ対策でございます。
 イノシシに関しては、要はいろいろ実態を聞いて、それに即した対応をきちんとしてほしい、すべきだという御指摘だろうと思います。まさに地域の状況に応じて対応をきちんと図っていく必要があろうかと思ってございます。
 そういう中で、今、みどり保全課と一緒になってイノシシ等の対策を図ろうということで、予算的にはみどり保全課になるのですけれども、有害鳥獣の総合対策検討費的なものを計上してございますので、その中で、野生鳥獣対策の専門家でありますとか学識経験者、また先進的な取り組み事例の検証も行いながら、総合的な対策を検討しようと考えてございます。
 そういう中で市町の意見も十分伺いながら、農政水産部としても、事務局は一緒になってございますので、いろいろと御意見を聞いて対応策を取りまとめていきたいと思ってございます。
 6番目が、企業による農業参入の御質問でございますけれども、企業が農業参入するに当たって、参入したが売れなければ何もならないではないかという御指摘だろうと思います。まさにそのとおりだと思いますので、まずは企業の農業参入に当たっては、いろいろと農業に対する思いも含めて、どういった形で何をつくってどう売っていくのかも含めて、最初の指導が多分肝心だろうと思ってございますので、継続的、また安定的に農業経営ができるように、まずはそういった最初の相談に乗って、適切なアドバイスをしていく形で対応していきたいと思ってございます。


砂川委員  ことぶきの関係ですけれども、とにかく多目的に近い、使い勝手がいい船というイメージでいいのでしょうか。


西原農政水産部長  できるだけ使い勝手のいいというのは合っていますけれども、基本はどうしても取り締まり船、漁業指導船で変わりません。


砂川委員  ノリの関係は、このままではいけないというのは、もうはっきりしているわけです。ですから、底をきれいにするとか海をきれいにするとかもありますが、これも急いで、とにかく海の恵みがあるものを人が壊したのだから、それは直さないかん。結局、瀬戸内海というものを、持続できるように直していく、後世に残していくこと、大きな観点から考えて対応策を考えていくことが重要だと思いますので、新しくタケノコメバルをつくるとか、ハマチをこうするとか、それもいいのですけれども、根本的に海の畑をきちんと整備することを念頭にやっていかなければいけないと思いますので、ぜひ近県への強い働きかけをして、それで本県がリードすると言ったら言い過ぎになるかもわかりませんけれども、幸い全国の会長も本県から出ておりますから、音頭をとっていただいて、しっかりとした取り組みを願いたいと思います。
 それから、上海便の関係なのですけれども、当面はシンガポールを今手がけているので、それを重点に行きたいと、それでころ合いを見て上海をもう少し研究するということでいいのでしょうか。そう受け取ったのですけれども、私は信頼できるパートナーが、特に中国の場合は必要だと思います。よくだまされたという話を聞くわけです。ですから、しっかりとしたパートナーを探して、シンガポールと並行で、上海のほうもしていただきたい。以前にも申し上げましたけれども、今上海は、日本食が大変はやっておりまして、生の魚を食べ出したわけです。日本人も10万人以上、上海におるわけです。そこの市場をねらうわけです。シンガポールよりももっと市場が大きいと思います。そこのところの状況をよく考えて、対応を急ぐことを要望しておきたいと思います。
 それから、TPPですけれども、国民の合意が得られていないときはいかんという話なのですが、状況がわからなかったら合意も何もできないわけです。ですから、きのう申し上げましたけれども、産業界でもどんな影響があるのかというのはわからないわけですので、結局そこに合意も何もないわけです。農業分野では、被害額が265億円ぐらいあるという話は出ているのですけれども、TPP全体の問題、介護などの問題もいろいろあるでしょう。産業界といってもいろいろ業種があり、多分野にわたりますから、なかなか合意を得られるという話にはならないと思います。やってみて、あっ、うちは大変だと気がつくところもあるだろうし、下手したら倒産に追い込まれるところもあると思います。それだけに、慎重に状況を把握することが必要になってくると思います。それと、部局を超えて連携することが必要になってくると思います。よほど慎重にしなければ、TPPの問題は大変な状況になると思います。産業構造が変わりますから、農業もそうですし、他の産業もそうです。構造が変わりますから、よほど性根を据えてしっかり頑張らないといけないと、これも要望で終わりたいと思います。
 それから、イノシシですね。これは実態に即した対応ということで、いろいろな人がいろいろなことを言うわけです。聞く人聞く人で違うわけです。こんなことしたらいいとか、電気さくをもっとこうしたらいいとか、ヤギを飼うとイノシシは来ないぞとか、いろんな話を聞きます。イノシシがヤギを嫌いだそうですね。逃げるようです。そんな話も聞いたり、聞く人聞く人で違うわけです。ですから、実態に即した対応を図るには連携が必要なので情報収集をして、何が一番ベターなのかを考えなければいけない。地域によっても違うと思います。西讃、東讃、それから塩江と、地域によって違うと思います。その実態に即したやり方、方法というものがあると思います。ですから、例えばさぬき市の南のあたりは集落の皆さんが頑張って、イノシシが入ってこなくなってきているという事例もありますから、そこらも研究しながらイノシシの対応策を考えていくことが必要だと思いますので、会議をしっかりやって、実態をよく聞いて、それで対応策を練ることが必要だと思います。


白井委員  砂川委員から海の話も幾分ありましたので、関連もございますけれども、少し水産行政と水産業の振興についてお伺いしたいと思います。
 もちろん言うまでもございませんが、本県香川の水産業の水揚げとか、あるいは売上高につきましては、サケ・マス船団の時代から、過去相当な、日本でも屈指の水揚げを擁しておりました。それらも踏まえまして、最近特に中央政界の当初予算の議論を見ておりますと、衆議院から今、参議院に移ってございますが、それに前後しまして、捕鯨の関係で、シーシェパードの妨害があって、中止せざるを得なくなったという状況にある中で、つい最近、テレビのニュースか新聞報道で、和歌山県太地町で、例のイルカ漁の「ザ・コーヴ」の撮影に協力をした北海道医療大学の准教授の意に反して、各戸にDVDを配布、発送してきたということを聞きました。その配布をした根拠は今調査中らしいのですが、定かでないということです。今、日本を取り巻く水産業界においても危機的な、すべてにおいて、産業界においても外交面においても非常に危機的な状況、危機感を感じるものですから、小さい話になるかもわかりませんが、それも踏まえまして、私も職業は海の関係の仕事から始めまして約50年になります。その中で、たまたまと言えば大変失礼かもわかりませんが、水産界のプロとして現場で対応された濱本課長がおられますので、名指しで御迷惑かと思いますけれども、濱本課長には海の関係で御指導をいただきました。そういう思い入れが非常に深いものですから、全般にわたっての御答弁は部長で結構かとは思いますが、あくまでも現場対応のプロでございますし、現場対応での話になろうかと思いますので、主に課長に御答弁をいただきたいと思います。
 年次を追って、お話を申し上げますと、最初に、平成2年だったと思うのですが、播磨灘でサワラの流し刺し網に関する兵庫県との操業海域のトラブルがございました。このときに、これは多分兵庫、徳島県も含めてであったかと思うのですが、向こうの船に、県の漁船あるいは県の取り締まり船のどちらかは記憶が定かでないのですが、県の職員が乗船をして、漁業者とともに実力行動に来たということを本県の漁業者側からお聞きして、非常に身の危険を感じました。そういう中にあって、職員も大変な身の危険を感じながらそれに対応したと記憶しております。海区も含めて後での話になろうかと思うのですが、そういう自分の職を超えた努力をもって今の現況の漁業海域を確保してきたことは、今の日本の中央政界から見れば大変な差があるのではなかろうかと思いますし、このときの状況や決着の仕方で御記憶にございましたら、県としても国としても今後の参考に、すべきこともあろうと思いますので、これは現場対応してきた課長から御答弁をいただきたいと思います。
 それから、その後、平成10年だったと思うのですが、これもサワラに関係したことも含めてですが、徳島県と漁業権の設定についてトラブルがありました。これも相手側が実力行使に来たとお聞きいたしておりまして、本県職員の方々も大変な身の危険を感じながら対応をされたと聞いておりますので、そのあたりの状況と結果についても、いま一度、その記憶も薄くなってきたと思いますが、今後のためにお聞かせ願いたいと思います。
 それから、その後は、漁業関係も御多分に漏れず漁獲量の激減といいますか、あるいは消費の減少といいますか、漁業者の高齢化も含めまして、漁業者も少なくなってきたことで、組織としての組合も非常に危ぶまれたこともございまして、合併の推進もしてこられたと思うのですが、その状況と今後の課題についてお聞かせ願いたいと思います。
 それから、最近になってですが、ここ四、五年のハマチ三兄弟はヒット商品だろうと思うのですが、これらも県産水産物のブランド化の販売促進で、常に漁業者や関係団体の先頭に立って販売促進をしてこられた。これも相手のあることですから、天然のブリとか、ことしは特に富山県沖あたりでは、多量にとれたことで、それに対抗すべく、先頭に立ちまして販売促進をされてきた状況と今後の課題、あるいは持続すべき方法をお教え願いたいと思います。
 そういう大変な状況下で、もう知り合ってどのぐらいになるのですか、三十数年ですかね。私もいろいろな面で御指導を仰ぎまして、特に私たちの町は遠洋漁業発祥の地でございまして、船乗りが非常に多うございます。そういう意味では、プロ中のプロがいっぱいおられますので、その方々の知恵もお伺いしながら、近海、内海の栽培あるいはノリやカキなどの養殖業につきましても御指導を仰いできて、今日を迎えておるわけでございます。しかしながら、なかなか消費の低迷といいますか、資源の減少とか、あるいは先ほどから問題になっておりましたが、海が汚れておるとか、砂が引けてきたとか、藻場が少なくなって、自然の生態系を崩されて、魚が少なくなってきたという中にありまして、次の世代にこれらの問題を提起しながら、どうやってやっていくべきか、過去のいろいろな現場でやってこられた課長には知恵があるだろうということで、その対応の仕方、方法も含めてお話をお願いしたいと思います。
 まず、その点についてお答えをいただければと思います。


濱本水産課長  ただいま白井委員から過分なお言葉もいただきました。身に余る光栄でございますが、御指導をいただいたのは私のほうでございます。
 一番最初に、兵庫県とのサワラ流し刺し網漁場の問題で御質問がありました。
 これは平成2年5月25日です。播磨灘の3号ブイと4号ブイの間で、兵庫県と香川県のサワラの漁業者がやり合いました。ただ、そのときに香川県と違ったのは、兵庫県の職員が漁業者の船に乗って、四、五人来ました。そういうことで、香川県の漁業者はすぐ引き揚げてきましたけれども、それを聞いて私は、当然許せんと思いました。県は県としてのやり方があるのに、漁業者の船に乗ってきてやったということで、その後は漁業者と結束しまして、当時は330人ほどサワラナガセがおりました。その中で代表者を10人ほど決めまして、それから過去300年のサワラ漁の歴史、それから県海域の考え方、特に先ほどことぶきの話が出ましたけれども、県海域というのは図面で定まっておりません。県が従来から取り締まりをしてきた海面、これが県海面なのです。香川県の県海面は、県土1,800平方キロぐらいありますけれども、それより広い1,900平方キロあります。それを守るためにも取り締まり船が必要なのですが、そういう中へ漁業者が県境争いに巻き込まれたということで、その翌年の平成3年3月に兵庫県と協定ができるまで、約8カ月、漁業者を集めて、かなりの回数勉強会をして、交渉の仕方、それから国を交えて協定に持っていったということでございます。
 とにかく、漁業者が自分の漁場を守るということに対して、行政ができるだけの支援をするという形で決着をして、現在も香川県と兵庫県の、特にサワラナガセにつきましては3号ブイ付近という規定になっております。ということは、3号ブイと4号ブイの間、中間点まで行けるということです。これは図面で見ていただいたらわかりますけれども、兵庫のど真ん中です。サワラナガセはそこまで行けるようにしております。それが私の一番最初の大きな仕事でございまして、そのときには白井委員からもいろいろ御指導いただきました。
 それから、平成10年の徳島との漁業権問題でございます。
 これは、県境に引田の漁業権がございます。それから、北灘のハマチの漁業権もございますが、その見通し線が、国が昭和26年に定めておった図面が山を見間違っており、香川県に不利な書き方になっておりまして、香川県もそれを知らずに漁業権の免許の更新をしておりました。それに気がつきましたので、これは無理なやり方をしたのですけれども、相手の海区の漁業調整委員会にまで乗り込んで、公聴会でそのあたりも言って、とうとうこちらの主張を通すようにいたしました。これも漁業者のバックアップがあったからでございます。それから県境も十分に確保して、その後は引田は漁場を沖に出し、現在のひけた鰤にまでつながっております。
 それから、合併につきましては、平成10年に国において合併促進法ができました。県でも合併の基本計画を翌年11年につくりまして、私が担当いたしまして、その当時は54漁協ございましたけれども、その後は平成17年3月までに39漁協にまで集約できました。ところが、その後は漁協の財務格差、要するにお金を持っているか持っていないか、それから組合員が合併なんて今する必要がないという意識などの問題がありまして、この6年間滞っておりましたけれども、このほどこの1月に、白井委員のおひざ元でございますけれども、志度漁協と小田漁協が合併の調印式を行うことができまして、ようやく改めて合併が動き出しました。
 今、漁業の場合、後継者が、非常に少ないのですが、その後継者は地区で1人2人はできているのです。ところが、小さな漁協で1人できても相談相手がおりませんので、続かないことがあります。これが大きな漁協になれば、1つの漁協であちこちで入った人たちが仲間になりますから、大きな漁協に早くしたいとずっと考えておりました。時間がなくて、まだ途上でございますけれども、このやり方で現在も三豊地区と多度津地区で合併の協議会ができました。それから小豆地区や丸亀地区も合併の研究会ができておりますので、この数年間に幾つか合併を進めた上で、5年先ぐらいには県1漁協に持っていくということで、現在策定中の新たな水産業基本計画にも盛り込んでいきます。そうしながら、とにかく大きな漁協にして、基盤を強化して、後継者も確保することが一番大事な仕事だと思っております。
 それから、ハマチにつきましては、香川県がハマチ発祥の地というのは、県に入ってからも知りませんでした。どうも引田地区で野網和三郎さんがされておったのですが、地域では長らく評価されなかったようです。そういうことで、私が知ったのも県庁へ入って20年ぐらいたってからなのです。そのときにこのハマチをもっと伸ばさなければいけないと思いました。それから、この四、五年前までは、県は、販売は県の仕事でないと、業界団体の仕事だと普通に言っておりました。そのために、ノウハウも全くございませんでしたけれども、とにかくハマチを盛り上げなければならないということで、平成19年にハマチ養殖80周年記念事業を立ち上げました。このときに考えたのが、とにかくやる気のある人を集めようということで、事務局に県の職員、試験場や水産課や赤潮研究所から全部含めて公募をやりました。そういう形でスタッフを集めました。当時の課長も場長も、そんなことをしてもだれも集まらないと、人の仕事を手伝う者はおらんわという認識でございましたけれども、40人余り集まりまして、2年間仕事ができました。その流れがまだこの現在、ハマチ、ノリ、いりこの仕事につながっておるわけです。やる気のある者を集めればもっといい仕事ができると思っていますし、そういうやり方もこれから続けていけるものと考えております。
 香川の水産は、現在非常に消費も低迷しておりますし、漁業者は魚が安い安いといって泣いております。そういうことで、消費の拡大をどんどんしていかないと当然魚価は上がりませんので、そのあたりを今度の基本計画、とにかく消費者に対する対応、それから魚食普及、そのあたりをまずメーンに持っていきまして、その後、それに対する生産体制ということで、先ほどの漁場保全も含めて全体にうまく回るように、そういう計画をこの9月までにつくるように指導をしております。


西原農政水産部長  濱本課長から、過去の経緯も踏まえて、いろんな水産行政で御苦労してきた内容を聞きながら、また白井委員から、水産の面でいろいろと今後もお力添えをいただきながら、何とか本県の水産振興のために、先ほど課長も申しましたけれども、消費拡大、魚食普及をまずはしながら、それに見合う生産安定をしていくという形で、本県の水産業を活力あるものにしていきたい、そういう決意でございます。


白井委員  先ほどの課長の答弁の中で、まだ三豊や多度津、あるいは小豆、丸亀の合併についてもお世話をいただいておるようでございまして、昨今特に、大学は出たけれどということで、我々の時代にもそういう言葉が一時期あったのですが、実際に現場へ行って漁業者の方々にお聞きしますと、帳面を見せて子供たちに、朝暗いうちから出ていったりとか人が寝ているうちに仕事をするのは非常につらいだろうけれども、これだけの水揚げがありますよとあからさまに見せますと、勤めるよりは自由もききますし、少々苦労が多くとも、なれない仕事でも、子供のときから親やおじいさんについていって常に経験していたものですから、案外入りやすいらしいのです。それがわかれば、私たちのところなんか特に最近、若い方がUターン、Iターンで帰ってこられて漁業を手伝っておられるということで、案外持ちこたえられております。そういう中にあって、合併をすればいろんな面でなお夢が膨らんでくる、いろいろな手当てもございますし、御指導もありますので、そういう意味で、課長は御存じだろうと思うのですが、漁師はふえているのです。
 そういう中で、お世話をいただいて合併をいたしました。合併をいたしましたけれども、それはこれから先の子供たち、後継者に対する夢を与えるための一つの方策であって、これは最近の成功例の一つだろうと思いますので、今後ともこれを広げていっていただきたい。
 大変失礼なことを申し上げたかもわかりませんが、課長、ことしで退職ですか。それは知りませんで、まことに申しわけない質問の仕方であったかと思いますが、指示を仰いだ方に大変御無礼を申し上げました点は、おわび申し上げておきたいと思います。
 そこで、もう一つ宿題というかお願いをしておきたいことがあるのです。ことしから知事もかわりまして、これから先も、新しい水産業の振興策の5カ年事業の計画があるのですね。それらも踏まえまして、どうぞ基本計画の策定の中において経験を生かして、先ほど、中身が薄いのではないかという宮本委員あるいは砂川委員からのお話もございましたが、もっと濃厚なものにしていただいて、次の世代にどうか夢のある基本計画の骨子案の肉づけを、これは部長に特にお願いを申し上げたいと思いますが、決意のほどをお伺いしておきたいと思います。


西原農政水産部長  まさに今、次期水産業基本計画ということでつくってございますので、これからまたいろいろな方にも御意見をお伺いしながら、本県の水産業が元気になるようなものになっていく計画づくりを、まずはして、その計画に基づいて、元気な漁業、水産業、そして県勢発展という形につながるものになるように、夢を大きく、そういう形で頑張っていきたいと思います。


綾田委員  1点だけ確認をしておきたいことがあるのですが、これは畜産の世界の話であります。決して畜産振興を妨げるとか、そういう意味合いの話ではありません。ただ、唐突に牛飼いさんが大量の牛を持ってくるという話になって、地域において大変な混乱が起こっておるということを背景とした話であります。
 香東川の上流に、鮎滝というところがあります。鮎滝カントリーの入り口を考えていただいたら場所が想定できると思いますけれども、その近くに、今から十数年前までは鶏を飼っておりまして、養鶏をやっていた場所があるのですが、そこで、においとか、そういった周辺に対するいろいろ大変な迷惑が起こり、当時、空港の問題とか、空港ができた後、周辺の整備をするとかゴルフ場ができるとかで、その養鶏場がなくなった。その跡地を造成して、十五、六年前に馬渕繊維がその土地を買いまして、そこに将来的に何かを建てるか誘致するか、そんな思いで手に入れていたところが、馬渕繊維が倒産した関係でそこが競売にかかり、ある飼料業者がそこを買いました。
 しばらくの間は静かだったのですが、昨年ぐらいからそこで牛を飼うということで、地元ではない長尾地区の方でございますけれども、当初来るときに混乱したのは、頭数の話がいろいろ出てきました。搾乳の話か、それとも肥育の話か、よくわからなかったわけでありますけれども、結果的には搾乳で、将来計画500頭、現在のところ200から250頭で移転していきたいという話でありました。ところが、地元は、過去においてそういったことがあったものですから、特に畜産の被害をこうむった人たちが周辺にいたものですから、何とか阻止したいという話があったわけです。ただ、この話を持ってきたのが、ある政党の議員だったわけであります。本来ならば、それは反対に回る立場の方であったのが、むしろ反対できないということで推進に回ったことから、なおまた地元で反対となってしまった。
 結論を言いますと、何とかこれを阻止したいということでありましたけれども、日本政策金融公庫から5億円の融資がついたということで、5億円の融資となりますと、かなり大きな牛舎になりますし、当初の搾乳の500頭計画はわかるのですが、話がひとり歩きした中に、肥育で将来計画2,000頭、3,000頭という話が出てきたわけです。そこは、それだけの頭数が十分に飼えるだけの広さを有しているところなのです。そのこともあって拍車がかかって、地元の人たちは、これは絶対だめだという思いになりました。
 そのような状態になっておったわけでありますけれども、畜産課の努力もありまして、周辺の人たちの同意をとってくれという話が出たところ、この業者の方は白紙に戻すということで、一応白紙撤回をしたようです。そのことについて、畜産課長に確認したいのですけれども、その白紙撤回というのは本当であるのか。それともう一つは、現在いろいろあるからこの間は白紙にしておいて、一度融資の審査が終わっているものですから、今後もう一回申請をやるときに、一度終わった審査が生きて、日本政策金融公庫の融資はすんなり通るものであるのかどうか、そこのところを伺いたいと思います。


十川畜産課長  綾田委員の質問にお答えさせていただきます。
 ただいまの事案につきましては、昨年8月下旬に本人が参りまして、移転をしたいという話がございました。そのときにお伺いしていましたのは、酪農計画を行いたいという話でございます。
 そのときに、場所の話とかを聞いたわけですが、当然のことながら、酪農家が移転するに当たりましては法律や条例とかの規制がございます。例えば農地法とかがあるわけですが、そういったものをまずクリアしていただくことが一つ必要になります。なおかつ、最終的に畜舎ができた後なのですが、経営を継続するということは、地元住民の協力があって初めて畜産経営は成り立つと思っておりますので、そういうことに関して十分に計画の説明を地元に対して、してくださいという要請をそのときに行いました。
 先ほど綾田委員がおっしゃったように、この2月になりますが、その間、実はその畜産農家の方が地元への説明を余りしていないということで、先ほど言われました日本政策金融公庫から、融資の計画については承認されることになっていたのですが、公庫としても、地元の同意がないと今後の経営などが進みにくいということもあって、本人とお話をして、一応申請を取り下げて、融資は委員がおっしゃったように今白紙になっております。ただ今後は、畜産農家の方につきましては、地元への説明とかを重視していくと聞いております。
 当然、県としましては、畜産振興を図ることとともに、県民の生活環境の保全に取り組んでいく必要がございます。このために、先ほど言いました法律や、また県ではいろいろな条例が制定されております。今回の場合には、法律的なものは一応クリアしているとお伺いしています。今後、畜産を行っていく上では、地元住民への説明や事前同意というところまでは必要ないのですが、そういったものをきちんとしていただくことが必要になってくると思っておりますので、地元への説明をまず第一にしていただきたいと思っております。
 また、先ほど御質問がありましたが、現在白紙というか、融資案件を取り下げた状況なのですが、これがまた改めて申請された場合には、当然、一度計画そのものは認められておりますので、当初のように審査に時間がかかったりといったことは少ないとは思いますが、当然、今回取り下げた理由の一つが地元への説明ということになっておりますので、その点は畜産農家の方にも十分承知していただいて取り組んでいただくことになってくると思います。


綾田委員  今のことで大体わかりました。ただ、私から申し上げておきたいのは、この場所が香東川で、高松市水道局の取水口が香東川にあることなのです。したがって、香川郡の者は香川用水の水を飲んでおりますが、高松市の方は、浅野浄水場で浄化した水を飲んでいるので、日本政策金融公庫も、そういったことも十分理解した上での話であると思ってもいいのですか。
 それからもう一つ、なぜこのことに対して地元で反対が起こったかといいますと、私どもの近くには牛飼いがいっぱいおります。かつて空港ができるときに、におわない、そしてハエのいない牛舎をつくれということで、これは県からの指導で、いろいろ悩んだあげく、畜産家本人はやせこけた中で、当時、内水 護先生の理論をもとにした装置をつくった結果、畜産王国と言われる北海道の網走から始まり、北海道の畜産家の人たちが香川県に研修しに来た経過もあるわけです。そういう意味からすれば、この水とふん尿処理の問題については、香川県は先進県だと思います。
 ただ、言えることは、その周辺の方が長尾地区に出向いていって、いろいろ心配だから、どういう方かと思って聞いたところ、「ああ、そっちへ行ってくれるの。それはもうよかった。」と言うことはどういうことかというと、その地域でかなり迷惑をかけていたと。それが我々のほうへ来るとなると、それは迷惑施設になるのではないか。そういう視点から、地域の人が大変心配しております。これを取り巻く条例や法律といったものの中に、畜産に関しては、私も説明を受けたのですけれども、例えば、高松の中心街の番町で牛を飼うといっても、反対する根拠規定は何もないらしいですね。ただ、環境という視点から考えると、人間には快適な生活を営む権利があると思うのです。そういうことを含めて考えると、この水の問題とあわせて、過去からいろいろ、養鶏の時代から今日までの生活の長きにわたっていろいろ体験した人たちが感じていることですから、畜産課長を責めるわけではないのだけれど、その辺を十分向こうにも説明していただきたいと思います。
 ところで部長、最後に、こういうことを取り締まるものがないというのは、畜産振興とあわせて環境問題としてとらえたときに、今後どういう考え方でいくのが一番いいのか、何かいい知恵はないですか。


西原農政水産部長  綾田委員から、今回、畜産農家の移転に絡んでの生活環境への影響について、問題提起という形でいろいろとお聞きをしました。私も廃棄物対策課でおりましたので、ごみ処理に関してはいろいろと勉強はしたのですが、確かに、どうしても迷惑施設という感情がございますので、なかなか日常生活において、ごみの場合はどうしても処理が必要な施設ですので、それは何とか理解していただく形で進めないといけないと思います。一方で、経済活動の中で酪農とか、そういう営業の自由とかいろいろな面で絡んできますので、どこまで規制ができるのか非常に難しい問題だと思っています。
 それで、確かに生活環境という面でいえば、住んでいる方にしてみれば、いろいろな感じ方、いろんな感情を持っておられますので、よく知っている方同士であれば、少々このぐらいだったらいいかなという感じになりますけれども、全然知らなければ、少しのことで、何だということになりますし、まさに人間の感情とも絡んで非常に難しい問題だと思っております。かといって、行政が生活環境の面でここまでという何か縛りをつけていくと、だんだんと深みにはまるということもあるのではないかと思っています。まずは、今回も粘り強くお互いの主張を聞きながらお話をして、納得いく線で落ちつけていくような方向性をとっていくのが、今のところ行政のスタンスかと思ってございます。
 これは難しい課題でございますので、どこかで線を引くというものでもないように思いますので、私自身もいろいろと今後研究課題として勉強していきたいと思います。


綾田委員  答えにくいことを言わせて申しわけなかったと思います。要は、相互理解を図るために、時間をかけながら話をしていくことが必要と思います。ボタンのかけ違いもあると思うしね。ただ、まず畜産の方が移動するときには、自分の身の回りをきちんとした上で、いつ、だれが見ても、これだったら来てもらってもいいという、そういう態度が必要なのではないかと思います。
 今の件については、これからも十分その辺のことを見きわめて、よろしくお願いします。


山田委員長  以上で、農政水産部関係の質疑、質問を終局いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)


山田委員長  御異議なしと認め、農政水産部関係の質疑、質問を終局いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。