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平成23年[9月定例会]経済委員会[農政水産部] 本文




2011年09月28日:平成23年[9月定例会]経済委員会[農政水産部] 本文

十河委員長  これより質疑、質問を開始いたします。


新田委員  1つは、県民の皆さんが大変危惧をされている、興味を持たれている件でございます。これは言うまでもなく、今国会でもやっておりますけれども、福島の原発事故の問題です。今回の大震災において、震災と福島の原発の話は違うと思うのです。震災は震災、一方、福島の原発の問題は人為的なことだと思います。
 それから、もう一つつけ加えて言うならば菅政権の初動態勢のおくれに、今回の原発事故の被害拡散の原因がかなりあると思っております。例えば非常事態宣言をやって、人や物流とかの制限をやらなかったとか、危機管理意識が抜けていると思っております。
 そういう意味では、今から申し上げます話ですけれども、福島第一原発の事故によって、放射性物質の拡散と農産物あるいは畜産物、水産物の汚染が問題になっております。当初は、本県は福島から遠いということで、県民の中にも、あるいは我々の考え方の中にも、水や大気の汚染は全く見られないで、問題がないはずとの認識をしておりましたけれど、その後、汚染された肥料や腐葉土、飼料の麦わら、それから牛肉が全国的に流通していて、県民の不安が広がったということがございます。
 そこで、まず肥料や腐葉土、麦わら、牛肉などについて、その都度、県農政水産部として、これまでどのような対策をとってきたのかをお伺いしたいと思っております。


川池農政水産部長  それでは、新田委員の福島原発事故による影響につきまして、お答え申し上げます。
 福島第一原子力発電所の事故を受けまして、まず日本からの輸出食品につきまして、諸外国からの産地証明を求められるようになりましたため、本県では4月7日から産地証明を発行しております。また中国などの一部の国では、輸出に放射能検査証明の添付を義務づけておりまして、こうした動きに対応できるように、県産業技術センターにゲルマニウム半導体検出器を設置いたしまして、7月20日から検査を開始しております。
 また、稲わら、牛肉に対する対応でございますけれども、7月中旬に放射性セシウムに汚染された稲わらを給与された牛の肉から、暫定規制値を超過する放射性セシウムが検出された事例が全国各地で報告されました。これを受けまして本県では、東北・関東16都県からの稲わらや子牛の導入状況を調査し、また県内産の稲わらと輸入稲わらのサンプリング調査を行いました。また、8月17日からは、県内の農場から県内屠畜場に出荷される最初の1頭を対象に、放射性物質の全戸検査、牧場ごとの牛の検査を開始いたしました。いずれの場合も県内産の牛肉は放射性物質に汚染されている状態にはなく、安全性が確認できたところでございます。
 それから、肥料、腐葉土に対する対応でございますけれども、7月下旬に放射性セシウムが含まれる可能性がある堆肥や腐葉土が、全国的に流通していたことが判明いたしました。これを受けまして本県では、JAや肥料販売業者などに対しまして、可能性のある堆肥等の使用・販売の自粛を要請いたしまして、肥料販売届け出業者に対しましては、可能性のある堆肥等の取り扱いの有無について聞き取り調査を行いました。この結果、県内の3業者が該当の腐葉土を取り扱っていることが判明いたしまして、県内の3小学校のプランター土壌として使用されていることがわかったわけですけれども、暫定許容値400ベクレル以下であったということで、教育委員会において適切に対応しております。
 そのほか、米に対する対応ですけれども、8月3日に国から放射性物質調査マニュアルが示されております。本県は、この調査対象地域には該当いたしませんが、県産米の安全・安心を確認する観点から、農業試験場等6カ所の県立施設における農地土壌と空間の放射線量の調査を行い、そして土壌調査した6カ所のうち最も早く米が収穫される2カ所において、玄米中の放射性物質を検査いたしまして、いずれの場合も放射性物質の検出結果には問題なく、安全性が確認できております。
 以上のように、今後とも県民の安全・安心を確保いたしまして、必要な安全性の確認を徹底してまいりたいと考えております。


新田委員  特に牛肉について、消費者の牛肉離れが懸念されております。牛肉の県内消費の状況と、畜産農家に対する影響はどうか、お伺いしたいと思います。
 それから、8月下旬からの全戸検査の状況について教えていただきたいと思っております。
 それから、安全というのは非常に難しいですね。何ベクレルで安全だとか、そうでないとかというのも農政水産部で言えるのか言えないのかという話もあるのですけれど、我が県内産は大丈夫だということをどこかでまとめてアナウンスすることを、行ったほうがいいのかと思っております。その辺も、どう考えられているのかお聞きしたいと思います。


川池農政水産部長  牛肉の県内消費の状況でございますけれども、量販店及び専門店からの聞き取りでは、販売量は量販店、専門店ともに10%から20%減で推移しております。販売額は、切り落としなどの低価格品の販売割合が増加したことと、輸入肉が増加したことから、量販店では15%から20%減少しております。専門店では、牛肉は20%程度減少している状況でございまして、今後、全国的にも安全性の確保が整いつつあることや、販売店での牛肉の特売セールが増加している状況でございますので、需要の拡大は期待できると考えております。
 それから、畜産農家に対する影響でございますけれども、県産牛肉の販売額は、県内及び関西の食肉市場では、震災前よりも高級牛肉を中心に低価格で推移しております。しかしながら、肉牛農家は、出荷計画に基づきまして、低価格でも出荷を余儀なくされておりまして、販売価格が生産費を割り込むなど収益性が非常に悪化している状況でございます。現在は、県畜産協会が実施する肉用牛の肥育経営安定特別対策事業の生産者補てん金により、経営を維持する状況にございます。生産者からの需要拡大が強く求められており、今後は県におきましても、さらに県産牛肉の安全性をPRいたしまして、消費の拡大に向けて努力したいと考えております。
 それから、全戸検査の関連でございますけれども、県産牛肉は安全であると認識をしておりまして、ただ消費者の不安を払拭して安全を確認するために、県内の牛を飼っている全ての農家を対象に、検査を実施したところでございます。これまでの検査結果については、8月17日以降、県内農場から県内で屠畜される牛の中で、牧場で最初の1頭を対象に行う放射性物質の全戸検査を開始いたしましたけれども、9月26日現在で、約350の農場中、125農場が終了しております。今後は、繁殖用の肉用牛の農家や乳牛の主要農家が主な対象になっておりまして、肉牛の飼養頭数からいけば、ほぼ7割が検査を終了したことになっております。検査結果は、すべて暫定規制値500ベクレル以下でありまして、結果については依頼者に通知いたしますとともに、県のホームページに掲載して周知をしております。
 今後につきましては、県産牛肉について安全性が担保できると考えておりますので、今後とも必要な安全性の確認を徹底いたしまして、県産牛肉の安全・安心をアピールいたしたいと考えています。特に、県民の皆さんへの周知については、なお一層、検査の状況がわかりやすいようにPRするよう努めてまいりたいと考えています。


新田委員  わかりました。ぜひ我が県の牛肉は安全だということを県を挙げてPRをしていただきたいと思っております。これは要望です。
 それから、もう一点は、ため池ハザードマップについてですけれども、福島県で貯水量150万トンのため池が決壊して8人が死亡したという痛ましい事件がありまして、6月議会でも、ため池ハザードマップ緊急支援事業の補正予算を認めたところであります。
 いずれにしても、3年の時限で緊急性を要する事業でありますので、今年度の実施見込みについてお聞きしたいと思っております。状況はどうでしょうか。


川池農政水産部長  ため池ハザードマップの緊急支援事業についての実施状況でございますが、住民の皆さんの安全・安心に向けたソフト面での緊急対策として、6月議会におきまして、ため池ハザードマップ緊急支援事業の補正予算を御承認いただいた後、実施要綱などを7月12日に制定いたしまして市町に周知したところでございます。
 その後は、7月19日にハザードマップの作成の基礎となる浸水想定図が、一定の水準に達するものになるよう、標準的な仕様書を県で策定いたしました。それを市町に提供しまして、市町を支援している状況でございまして、その後市町から、この補助事業の採択申請を順次受け付けておりまして、要望を取りまとめているところでございます。現時点では、22カ所の申請が来ておりまして、市町において調整中のものが4カ所から9カ所程度ございます。
 こういう状況でございまして、今年度は26カ所から31カ所、おおむね30カ所程度が実施になる見込みでございます。


新田委員  多度津町には10万トン以上のため池はないのです。地域の人から特に言われるのは、10万トン以下でも老朽ため池で危ないのはあるのだと。だから、そういうものも、ぜひ改修してくれという話もあるのです。大きなところは、既にできているのではないかという話もありますので、今後、10万トン以下のため池も考えていただきたいと思うのです。
 新たな農業・農村基本計画では、25年度までに3年間で199カ所のハザードマップを作成することを目標としております。本年度の実施状況から考えると、来年と再来年の2カ年でまだ多くのため池が残されていると思うのですけれども、それも実施しなければいけないし、さきほど申し上げましたように、10万トン以下でも、肌で危険だと思うようなため池がいっぱいある状況なのです。全部やると確かに予算的に厳しいのはわかるのですけれども、ため池ハザードマップの作成と老朽ため池の整備について、今後どう考えられているのか、10万トン以下のため池も含めて教えていただきたいと思います。


川池農政水産部長  ため池の防災対策については、ハード面の対応には長い年月を要しまして、予算確保にも大きな制約がございますので、ソフト面での緊急対策として、ため池が被災した場合の退避や被害軽減を図るために、10万トン以上の大規模なため池を中心に、今年度から3年間でハザードマップの作成を計画的に支援してまいりたいと考えております。大規模なため池については平成24年、25年で、残る170カ所程度を実施するとともに、中小ため池については、下流に民家や学校などがあるものを中心に、また決壊した場合、大きな被害が想定されるものを中心にハザードマップを作成するよう、市町に対してアドバイスを行ってまいりたいと考えております。また、10万トン未満のため池についても、県の上乗せの助成はございませんけれども、国庫補助は池によってはございますので、それを活用して市町において積極的に取り組むよう要請をしておるところでございます。
 また、老朽ため池については、昭和43年度を初年度といたしまして老朽ため池整備5カ年計画を策定以来、順次5カ年計画を策定いたしまして、この計画に基づいて整備を進めてまいりました結果、平成22年度末までに3,295カ所が全面改修済みでございます。また、今回策定しております農業・農村基本計画におきましては、5カ年で150カ所を予定しておりまして、引き続き老朽ため池の改修を積極的に推進してまいりたいと考えています。
 特に、委員御指摘のありました整備が進んでいない中小規模のため池については、一定地域内のため池群を一くくりにいたしまして、その地域内のすべてのため池を調査・診断の上、実態に合わせて統合や廃止を行う地域ため池総合整備事業を活用いたしまして、農家の負担軽減を考慮し、効率的な整備に取り組んでまいりたいと考えております。
 今後とも、厳しい予算の中ではございますけれども、施策の選択と集中を一層徹底しまして、県民の安全・安心の確保に向けまして、農家の負担軽減についても配慮しながら、ソフト・ハード両面から、ため池の総合的な防災対策に積極的に取り組んでまいりたいと考えています。


新田委員  防災、減災の観点から、老朽ため池のハード整備は、確かにお金がかかります。だから、全部はなかなか難しいのは承知しておりますけれど、県民の安心・安全の観点から、ぜひとも努力していただきたいと思います。
 それから今回の災害で思っているのですけれど、県が市町に対して霞ヶ関になってはいけない。きめ細かいところは市町が知っていますから、市町とも打ち合わせをしていただいて、きめの細かな、気持ちが通じるような県民の気持ちを吸い上げるような対策をぜひ練っていただきたいと思います。これは要望でございます。


高木委員  2点について質問させていただきます。
 まず1点目は、耕作放棄地対策について質問させていただきます。
 今までも、この委員会で恐らくいろいろ議論はあったと思うのですけれども、私が調べたところによりますと、耕作放棄地面積は2010年度で39万6,000ヘクタールと、滋賀県の面積に匹敵しています。その推移も1990年に21万7,000ヘクタールだったのが、2010年には39万6,000ヘクタールに増加し、耕作面積の減少に歯どめがかかっていない状況であります。本県でも、先ほど部長から説明がありましたように、平成17年からの5年間で約400ヘクタールも耕作放棄地がふえているという現状です。
 そして、県も恐らく進めていると思うのですけれども、国も経営規模の拡大をしようとしつつあるものの、農家の農地面積が1ヘクタール未満の割合が56%、3ヘクタール未満の割合も89%と、日本の農業においては中小規模の農家が多大な割合を占めています。ところが、もうかる農業というのですか、この2010年度で農産物の販売額が1億円を超えている経営体が5,577もある。私も、去年、見学に行ったのですけれども、愛媛県内子町に道の駅があります。こちらに出荷している農家で1,000万円以上の売り上げをしている農家が相当数ある実例もあります。
 農業が衰退している一つの原因は、もうからないからだと理解しています。もうかる農業をするためには、コストを下げる。そのためには規模を拡大する必要がある。ところが、日本の場合は、香川県はもっと低いと思うのですけれども、1農家当たり2ヘクタールです。つい最近の農業新聞を読んでいましたら、国はこの5年間で平地で20から30ヘクタール、中山間地で10から20ヘクタールの農地にしようと考えている現状があります。
 農業の中でも、とりわけ耕作放棄地をなくさなければいけないと思うのは、世界の人口を見ても、30億を超えたのが1961年で、この地球は1万年かけて30億人にやっとふえたのですけれども、2050年、あと39年で人口は90億人を超えると予測されています。また、発展途上国とか新興国で工業化が進んで、宅地が減ったり道路になったりで、将来、食料を希望どおり輸入できなくなるおそれがあるのと、トウモロコシなどを原料としたバイオ燃料で価格が高騰するおそれがあり、今から食を大切にする、どのようなことがあっても、いつでも耕作が再開できる状況にしておく必要があるのではないだろうかと思います。
 私の知り合いのサラリーマンなのですけれども、ここ二、三十年、彼の田んぼは草が生えたことがないのです。作物を一切つくらないのですけれども、草が生えかけたら、朝早く起きてトラクターを引いてきちんと守っている現状があるのです。私も、政治の世界に入ってまだ8年なのですけれども、いろいろ学んだところによりましたら、農地解放があった関係で、農地を貸すと、もう返ってこないのではないかとか、借主に権利が発生するのではないかと心配されている方が少なからずいるという現実があるのです。
 頑張っているところは、つい先日の農業新聞に出ていたのですけれども、水本副議長の地元の綾川町では、JAと農業振興公社をつくって、耕作放棄地対策に乗り出したり、新商品の開発をしています。また、ソバとかをつくっている現実もありましたし、今から数年前、当時の宮下善通寺市長に聞いたのですけれども、善通寺市においては、もう七、八年以上前から、JAと市がタイアップして農地管理公社をつくって、所有者にとってわかりやすくして、今まで申し上げましたように、これから食料危機が来るだろうから、そのときに備えて農地を守るようにしている。そのとき聞いたのは、今はもうからないけれども、いずれもうかるときが来るということをおっしゃられていました。それから、農地所有者が、農地の貸し借りを頼みやすく、わかりやすいシステムをつくることが必要ではないかと思います。
 それともう一つは、持論でもあるのですけれども、鹿児島県では結構進めておられるようではありますけれども、土木建設業などの企業が参入しやすいような環境整備をすべきだと思っています。香川県では、耕作放棄地対策としてどのようなやり方がいいと思っているのか、そのお考えをお聞かせいただきたいと思っております。
 2点目は、ため池や河川の水質改善についての質問です。
 今から三、四十年以上前ですけれども、このころまでは香川県のほとんどの池の水がきれいだったと思います。泳いでいるフナやコイが見えたりするのです。ところが、最近は濁っています。濁っている一つの原因は、例えば、牟礼町を例にとれば、人口が8,000人ぐらいのときには農地がいっぱいあったのですけれども、今人口1万8,300人で、農地が宅地化されたことで、池が干上がらなくなった。そのため、池の底が天日乾燥されないことです。
 それともう一つは、助成金により、県か国か知りませんけれども、水不足に備えて、川の下流域に水門をつくって、そこから自動的に池に常時ポンプアップしているので、池の水が減ったのを見たことがないという現実があります。
 それともう一点は、香川県は、災害が少ないものですから、道路の舗装や中小の河川も含めた河川の3面コンクリートがふえたことだと思います。3面コンクリートがふえたということは、結局ドジョウ一匹、メダカ一匹住めない環境になってしまったということもあると思うのです。
 そういうことを踏まえて、浜田知事もおっしゃられていますけれども、おいしい農産物、特産物をつくろうと思えば、水質がいいことが前提条件になると思うのです。例えば、新潟のコシヒカリでも魚沼のコシヒカリでもなぜおいしいのか。山間部の水がいい、それから田んぼが砂質であること。そういうことから私は、将来世代のために、昔のような蛍の生息できるような、きれいな川に戻すべきであると考えています。
 それと、農業の歴史を見れば、水争いで死人が出たケースもあります。私たちの住んでいるエリアでも、水におけるトラブルがあったと聞いておりますので、正直なところ私たちの世代以前の方々で、そういう現実を知っている方がいらっしゃるうちは難しいかもわかりませんけれども、水利権を含めた関係者と協議したり、それから池の水、今申し上げましたように宅地化されて、前ほどは要らなくなったはずですから、そういうところの必要な水量を計算するなりして、水系と水系を連合させて、一つの池は満水にするけれども、一つの池は空にするなどの工夫が必要と思うのですけれども、いかにして水質を守るかにつきましての御答弁をお願いします。


川池農政水産部長  高木委員の御質問のうち、まず耕作放棄地対策についてお答え申し上げます。
 県においては、農業生産にとって最も基礎的な農地を良好な状態で将来にわたって有効に活用することは、大変必要だと考えておりまして、特に耕作放棄地は、病害虫や有害鳥獣の発生源など、営農や生活環境に悪影響を与えるおそれがございまして、耕作放棄地対策は、集落の維持等を考えても非常に重要な課題だと認識をしております。
 そうした中で、農地を管理する公社につきましては、現在県内では、委員御指摘のように善通寺市と綾川町において、JA等々と協力いたしまして、農地管理公社を設置し、農地を保全管理している事例もございます。また、県の農業振興公社が、離農農家や規模縮小農家から農地を借り入れ、または買い入れをいたしまして、当該農地を担い手農家に貸し付け及び売り渡す農地保有合理化事業も実施しております。また市町においても、既に16市町において設置されていますけれども、地域の農業再生協議会などの農地利用集積円滑化団体を市町において設立いたしまして、農地所有者の委任を受けて農地の貸し付け等を行う事業を実施いたしますなど、公的な機関が関与して農地の貸し付けができる制度もございまして、こうした制度を積極的に活用いたしまして、耕作放棄地対策にしたいと考えております。また、特に担い手が不足しております中山間を中心とした地域、そしてまた兼業・高齢農家が多い地域においては、地域ぐるみで行う集落営農組織を活用することが有効と考えておりまして、今回の農業・農村基本計画でもお示しさせていただいておりますけれども、集落営農組織の組織化や法人化を図ることなどによりまして、地域でもって農地を保全する、守っていく、活用していくことで、耕作放棄地の未然防止を図っていきたいと考えています。
 また、先ほどお話がありました企業参入でございますけれども、企業が参入しやすい環境整備ということで、農業参入を志向する企業の掘り起こしを行い、参入に関心ある企業の相談活動の充実・強化を図りますとともに、必要に応じまして参入希望地域との調整や、参入での初期投資の負担軽減のための機械・施設の整備支援、そして活用できる融資制度などの情報提供を行いますなど、参入に当たっての支援についても取り組んでまいりたいと考えています。
 今後とも、特に参入については、立地条件など企業のニーズを十分把握しながら、市町とか関係団体との連携のもと、地元の意向も伺いながら、地域の農地が有効にまた雇用促進にもつながるように、集落営農や企業の参入、そして公共が関与した形の農地の貸与・売買という形で、耕作放棄地の対策に今後とも一層取り組んでまいりたいと考えています。この対策については、今後、県土のあり方を考える上においても大変大きな課題だと思っていますので、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 そしてもう一つ、水質改善の御質問につきましては、高尾土地改良課長から答弁させていただきます。


高尾土地改良課長  高木委員のため池の水質改善のうち、ため池の整備につきましては、現在本県では、旧村単位や大字単位など一定地域を設定いたしまして、地域内のすべてのため池を診断の上、自然条件を初め水需要や営農形態の変化などの社会的状況などに対応して、改修また統廃合を進めるなど、ため池の水系の見直しを行いまして、ため池群として総合的に整備する事業であります国庫補助事業を活用して、農家負担の軽減を図りながら、効果的かつ効率的な整備に取り組んでいるところであります。
 この一例としまして、高松市牟礼町では、ため池の保全や活用方法につきまして、地域ぐるみの住民参加によるワークショップを開催の上、統廃合によるため池の整備はもとより、廃止されたため池につきましては、体験農園とか多目的広場などを整備しているモデル地区もあるという現状であります。
 今後におきましても、ため池の統廃合を含めまして、水系の見直しについて積極的に進めてまいりたいと考えております。
 2点目の池干しの関係ですが、委員御指摘のとおり、近年農村地域におきましては、都市化や混住化が進行いたしまして、ため池の水質悪化が散見される状況になっております。県におきましては、ため池の維持管理方法の一つであります池干しによって、通常確認することができない堤防の内側とか樋管などの安全確認とあわせまして、池底にたまったヘドロの酸化分解による水質改善等に効果があります池干しの効果をまとめたパンフレットを作成いたしまして、土地改良区などのため池管理者に配布して、池干しの普及啓発に努めております。
 今後におきましても、ため池管理者に対しまして、池干しに関する意識の啓発を行いますとともに、水事情に配慮しながら、池干しにつきましても積極的に取り組みを指導してまいりたいと考えております。


高木委員  再度質問させていただきます。
 川池農政水産部長から、制度はいろいろありますという話があったのですが、皆さん御存じのとおり、香川県の市町は5市38町あったのが、今は、7市8町まで減っています。それでどういう現実があるかといいますと、牟礼を例にとれば、合併する前は大体18人から20人ぐらいの農業委員がおったのです。3つの自治会に、農業をしている自治会でいったら2つに1つぐらいのところで、きめ細かな農地の監視ができていたのだけれども、今は、市域全体で40人ですから、牟礼で1人になっているのです。そういうことで、農業委員だけで監視するのでは、荷が重過ぎるところがあると思うのです。
 私も、農業委員には相談するのですけれども、現実に耕作放棄地対策を実行するのは市町ですから、田んぼなど農地を持っている人が農地を耕作放棄地にしないために、例えばあなたの土地なら、1反あるけれどもこれなら幾らですよとか、わかりやすい制度で伝えるべきではなかろうかと思います。農業新聞に出ていたのですけれども、国も意欲ある農業者に農地を売ったり貸し出した農家に対して助成金を支払う方向で検討している。それはお金を出す現政権のやり方もいいのですけれども、実効ある政策をしようとすると、むしろどこに頼めばいいとかという情報提供をすべきだと思うのですけれども、これについて再度お答えをお願いします。


川池農政水産部長  高木委員御指摘の耕作放棄地施策を推進するに当たって、制度の創設なり既存の制度での対応というのは、現場実態を踏まえた取り組みと申しましょうか、その状況のPRとか、現場での実態把握、そして意見交換が、実際、事業を実施するのにおいては非常に重要だと思っております。ですから、今後、推進に当たっては、委員御指摘のとおり、市町関係団体と、特に地元の意向を十分伺いながら、いろいろと耕作放棄地対策についての制度、支援措置の内容についても十分説明し、お互いに十分実情、制度を理解の上、これからの耕作放棄地対策が有効に推進できるよう努力してまいりたいと考えています。
 なお一層、市町とは十分連携をとって取り組んでまいりたいと考えています。


高木委員  最後に、常々思うのですけれども、食料というのは、日本が生き抜くためにもこれからすごく大切であると思います。日本という国は、これほど雨が降り、海あり山ありですから、農業をするには最も適したところだと思うのですけれども、その前提は農地を守るとか、川や池の水質を守る、自然を守ることだと思うのです。そういうところに、これからも力を入れていただきたい。
 それから、ある経済雑誌に、著名な投資家ですけれども、何に投資しますかというと農業と健康、特に福祉と載っていたのです。私が最近出会った方でも、イチゴ農家の方であるとか、あるいは、八郎潟の干拓地に入った大潟村の生産者協会涌井社長の頑張りを見ていましたら、もうかる農業にしていけば、これだけ雇用が減っている中においても、十分にこれからやっていける産業だと思いますので、これからそういうところへも、県として、市町それからまたJAと連携して、実効性ある施策をどんどんやっていただきますことを要望させていただいて、質問を終わらせていただきます。


大山委員  2点ほど質問をさせていただきたいと思います。
 ことしの11月18日から、私や竹本委員の地元国分寺と鬼無で、アジア太平洋盆栽水石大会が開催されることが決定して、県からもいろいろ御助言や御指導をいただいたり、いろいろサポート体制を組んでいただいていると思っておりますけれど、そもそも盆栽というのが、昔は、産業的に香川県内でも大きな位置を占めて、全国の盆栽の8割をこの地区で栽培していたということでありますが、県内における盆栽の生産状況について、今、海外で盆栽ブームと言われておりますけれども、海外への輸出も含めてどのような状況になっているのか、まずそのことについて教えていただきたい。


川池農政水産部長  大山委員の盆栽についての御質問でございます。
 まず、盆栽の生産状況でございますけれども、松盆栽の主産地でございます高松市の鬼無町、国分寺町につきましては、全国一の産地でございまして、平成21年には栽培面積が12.3ヘクタール、農家戸数が約230戸で、約2億8,000万円余の生産額となっておりまして、全国の松盆栽の9割がこの産地で生産されております。
 海外での輸出の状況につきましては、平成22年度には台湾や韓国などを中心に、クロマツやゴヨウマツなど7,440鉢の輸出実績がございました。この22年度の輸出実績のうち474鉢については、台湾などのアジア諸国以外のEU諸国にも松盆栽の輸出促進が図られるよう、昨年11月にEUの4カ国から松盆栽のバイヤーを招きまして、商談会を2日間開催した結果として、EU諸国にも新たに輸出されたところでございます。こうした取り組みなどによりまして、平成22年度の実績は前年度よりも2割増という状況になっております。
 以上が盆栽の生産状況ないし現在の輸出状況でございます。


大山委員  2億8,000万円ですか。例えば昔の最盛期はどのくらいで、それに比べたらどのぐらいの減少になっているのか、プラスにはなっていないと思うのですが、その市場規模がどのぐらいなのか、もし今わかったら教えていただきたい。
 それから、2割増というのは、前年度の総額は幾らで、その総額から2割増と思うのですが、総額は幾らなのですか。


川池農政水産部長  まず、出荷額でございますけれども、平成21年は2億8,700万円でございます。最近5年間の調査ですけれども、平成17年は出荷額が4億9,200万円、平成19年が3億9,300万円で、出荷額が減少しているのが今の状況です。そして、輸出の実績は、鉢数ですけれども、前年実績が約6,000鉢で、それに対して2割増で7,400鉢程度の輸出があったということでして、今の段階では、鉢数としては実績として把握しているのですが、出荷額自体の金額は把握できていないのが現状でございます。


大山委員  平成17年が4億9,000万円で、21年が2億8,000万円ですから、大体半減している状況で、今デフレ経済ですから、盆栽といえば高級志向、純和風なものでありますから、住宅の形態とかに対して、少し外れてきたイメージもあるのだろうと思えますが、そのあたりを回復するために、盆栽の町鬼無、国分寺では、一丸となってこのアジア太平洋盆栽水石大会を日本の市場だけではなくて、世界に向けて発信していこうとしています。特に、アジア、太平洋ですから、そちらの国々に向けて発信していこうと頑張っているわけです。
 この実行委員会は、まさに手づくりの大会で、地元の人たちが準備を進めているようでありますけれども、県として、どのようなサポートをしていこうとしているのか、また開催行事やイベントのあらましについて、それからPRも兼ねて、どんなことをしようとしているのか、御紹介いただけらと思います。


川池農政水産部長  第11回のアジア太平洋盆栽水石大会でございますけれども、高松大会につきましては、ことしの11月18日から21日まで、サンポート高松をメーン会場に、栗林公園や玉藻公園などで開催されまして、これについては1991年、平成3年に第1回大会がインドネシアで開催されて以来20年目を迎えますが、ことし日本で初めて開催されます。
 開催行事やイベントにつきましては、生産者や高松市、県などで構成された高松実行委員会が中心になり準備を進めておりまして、特にこの委員会につきましては、大山委員からお話がありましたように、主体は、高松市の鬼無、国分寺地域の人が中心になって準備を進めてきたところです。それを、県、市は側面からサポートしたということで、民間の方々、生産者が中心になって進めている状況でございます。この大会のテーマは「友好、そしてよりよい未来」で、伝統ある盆栽文化を世界に広めて、世界じゅうの盆栽作家、愛好家、それから水石愛好家との交流が深められるよう、さまざまな企画が用意されています。
 具体的には、世界最高峰の日本の盆栽・水石をサンポート高松を初め栗林公園の菊月亭や玉藻公園の披雲閣で展示いたしますとともに、宮内庁の格別の配慮によりまして、昭和25年に昭和天皇に献上した盆栽を玉藻公園の披雲閣で特別展示することにもなっております。また、サンポート高松では、盆栽のデモンストレーションとして、「日本の盆栽を魅せる」ことをコンセプトに、日本を代表する盆栽作家が芸術的なわざを披露することになっておりますほか、栗林公園では実際に盆栽の針金かけなどの作業体験をするワークショップを計画しております。さらに産地見学として、全国一の生産を誇る鬼無町と国分寺町の産地を自由に見学できるよう、各農家の盆栽を開放した産地見学会が企画されています。
 こうした大会に、国内外から参加いただけるように、県としても商工労働部、観光交流局、政策部など県全体で関連する部局が連携し積極的にPRしているところでございまして、現在国外から約700名、国内からは約3万人の参加を見込んでおり、成功に向けて県市連携して支援に取り組んでいる状況でございます。


大山委員  詳しい状況説明ありがとうございます。ただ、国外からの700人というのは、地元の人たちが中国や韓国に営業に行ったり、それから台湾まで行ったり、すべて自費で行っております。それは震災があって原発事故の放射能の関係で、風評被害が海外でも流れておりますので、そういう意味で、最近までは、当初の予測から大きく下回って300人ぐらいしか申し込みがなかったという状況の中で、地元の人たちが苦労して苦労してやっと700人ぐらいになったのです。
 どうも県のサポート体制がいまいちなのかと思います。上海便とかいろいろあるのですから、それで行って、知事もトップセールスとかといって、向こうへ行っていろいろやっており、いろんな県産品等も売り込みをしているわけですから、そういうときに、この盆栽のPRもしたらいいと思うのです。そのようなことは、今後この11月に向けて、何か県としてやるのですか、そのあたり教えていただきたい。


川池農政水産部長  大山委員御指摘のように、この大会については、かなり地元の方々が、民間主導でやってきて、県の支援は側面的なものになっている状況ですけれども、この大会を契機に、輸出を含めてより一層の販売促進が図られるよう、バイヤーを招聘した商談会の開催とか輸出に取り組む農家をふやすなど、盆栽振興につながる取り組みを積極的に農政水産部としてやっていきたいと考えております。昨年11月に商談会を開催しましたけれども、来月の6日には神戸の植物防疫所の坂出支所の担当者を招聘して、輸出先の植物防疫規則の研修会を開催することを予定しておりますし、このほか優良品種を早期に増殖するために、普及センターが中心になって、挿し木技術の確立に向けた試験なども行っています。
 そのような生産振興とあわせて、今大会の支援については、県庁内でその取り組みについて、さらに何ができるかということも含めて検討している状況でございまして、現段階で委員に、これをしますという状況には至っておりませんけれども、県としても可能な範囲で、できる限り支援をしていきたいと考えております。


大山委員  ということは、余り考えていないということなので、地元からは、もう少し県や市の行政がサポートしてくれたらありがたいのだけれどもという声が聞こえてくるので、知事が上海便のトップセールスに行ったときにはニュースになりますが、そのときに盆栽水石大会のことを言ってくれたのかというと、それは言っていないという話ですから、そういうところでも、気を使っていただいて、11月の開催ですから、今から考えると言っている暇がないと思うので、どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。これは要望にとめておきます。
 次に、新しい水産業基本計画についてです。「新鮮なしゅんの水産物の提供」と「水産物の安定生産体制づくり」の2つを基本方針として施策を展開し、「しゅんの水産物で元気な漁業の実現」を目指すと書いております。
 本県の基幹漁業であるハマチ養殖とか、それから私が常に今まで言い続けてきましたノリ養殖については、ありがたいことに重点的な取り組みが進められてきているように思えます。ただ、一方では県内で、養殖ではなくて漁船漁業に従事する漁業者が非常に多いというのも事実でありますから、これらの対策も重要になってくると思うのです。これまで、県の施策の中でも、つくり育てる漁業の栽培漁業が推進されて、種苗生産、種苗放流が実施されてきておりますが、今回の基本計画では、環境の変化に対応した水産物の安定供給体制づくりの項目の中で、栽培漁業の効率的な推進に取り組むことになっております。
 そこで、お伺いしたいのですけれど、まずクルマエビやヒラメ、サワラなど県が事業として取り組んでいる種苗生産と放流は、どのような現状になっているのか、お伺いさせていただきたい。


北尾水産課長  大山委員の栽培漁業に関します御質問にお答えをいたします。
 まず、種苗生産の現状でございますが、県の栽培漁業センターでは、現在クルマエビ、ヒラメ、タケノコメバル、キジハタの種苗生産を実施をしております。平成18年度から22年度の平均生産実績は、クルマエビで270万尾、ヒラメで38万尾、キジハタで7万尾、タケノコメバル6万尾となっております。クルマエビ、ヒラメにつきましては、ほぼ安定した種苗生産が行われておりますが、放流事業主体の予算の減でありますとか、民間からの種苗供給の増もあり、県内の需要はやや低下傾向でございます。
 一方、キジハタ、タケノコメバルにつきましては、漁業者からのニーズは高いものの、疾病対策等の技術的な課題があることから、生産がやや不安定な面もありまして、生産計画を達成できない年もございます。生産が安定しない原因といたしましては、キジハタにつきましては、親魚養成や種苗生産のそれぞれの過程で、ウイルス性の疾病が発生しやすいという問題点があり、タケノコメバルについては、高水温の影響で親魚のへい死や衰弱が見られ、ふ化仔魚の確保が不安定という課題がございます。
 一方、サワラにつきましては、独立行政法人水産総合研究センターが、約35ミリの種苗を30万尾程度生産をしておりまして、関係各県に配布をしております。香川県では、約10万尾の配布を受けております。香川県では、県及び漁業者が採卵作業に協力するとともに、配布された種苗の中間育成と放流を行っておるという現状でございます。


大山委員  先ほど、何万尾と言っていたのは、放流の数ですか。


北尾水産課長  放流尾数です。


大山委員  それらの魚種の、放流尾数はわかりましたけれど、漁獲量はどのようになっていますか。それから、種苗放流の効果についての見解を、教えていただけたらと思います。


北尾水産課長  各魚種の漁獲量の推移でございます。
 近年の漁獲量を見ますと、クルマエビでは年間約32トン、ヒラメでは107トン、サワラでは149トン、これは過去5カ年の平均で、そのような状況になってございます。一方、タケノコメバル、キジハタにつきましては、農林統計で単独魚種として表示をされておりません関係から、漁協、市場データ等の調査から、年間数トンレベルであると推定をされております。クルマエビ、ヒラメにつきましては、近年は横ばいか、やや減少傾向にありまして、タケノコメバルやキジハタにつきましては、正確な漁獲量の把握は困難でございますが、市場データ等からはやや増加傾向と推定されております。サワラにつきましては、平成10年の18トンを底に、以後は増加傾向にございます。
 種苗放流の効果でございますが、種苗放流の資源量や漁獲量への反映につきましては、天然資源のレベルや海域環境にも左右されますが、先ほどの水産総合研究センター瀬戸内海区水産研究所における最近の資源評価調査では、瀬戸内海系群のヒラメの約20%から40%が放流魚由来のものであると推定をされております。このようなことからも、放流による資源の増加傾向は十分に認められておりまして、資源量の維持・増大に貢献しているものと判断をしております。サワラにつきましては、昭和61年の1,075トンをピークに、平成に入りましてから漁獲量が減少いたしまして、平成18年には18トンまで落ち込んだということでございまして、国や他府県とも連携をいたしました広域的な資源管理の取り組みに合わせて種苗放流が行われました結果、平成22年度には231トンと順調に資源が回復をしているところでございます。
 いずれの魚種につきましても、今後も資源管理の取り組みにあわせて、効果的な放流体制を整備することにより、種苗放流の効果がより確実なものになり、漁獲量の安定や拡大に結びつくものと考えております。


大山委員  種苗放流の効果が大分あらわれているとのことでありますが、問題なのは、よく辻村委員も言いますけれど、キジハタ、タケノコメバルを一生懸命県が力を入れて今までやってきたのですが、なかなか効果が出ない。それはキジハタは、さっき言ったようにウイルスの問題です。これは、国から予算をもらって施設をつくったと聞いているのですが、キジハタについての状況を教えてください。また、タケノコメバルについては、高温の問題があり、なかなか難しい問題である感じがするのですが、こちらも同様に教えてください。
 ただ、私の住んでいるところが香西であって、近海の香西、下笠居の漁業組合の皆さんともお話しする機会が多いのです。それから、西のほうの漁師、特に伊吹の漁業組合の皆さんともお話しする機会が多いのですが、タイがとれ過ぎて、すごく安くなっていて、もうけにならないのです。だから、キジハタとかタケノコメバルに関しては、キロ単価が高いので、もう少し安定してくれたら非常にありがたいという声を漁師からも聞くのです。
 ですので、ここのところはあきらめずにやっていただきたいと思います。漁業関係者の話を聞いていたら、県のやっていることに関しては、ある程度一定の評価をしていますので、順調とは言いがたいのですけれども、これまでの成果と今後の取り組みについてお伺いしたいと思います。


北尾水産課長  タケノコメバルにつきましては、人工授精技術の開発それから適正水温の研究によりまして、ふ化仔魚の安定確保や健全種苗育成の技術が進展をしております。キジハタにつきましては、委員御指摘のとおり、ウイルス性疾病の感染によりまして、養成中の親魚を処分したり、生産中の仔魚を全数廃棄するという事例がございまして、生産が安定していなかったということでございます。
 キジハタにつきましては、平成21年度から、種苗生産時の閉鎖循環飼育システムを導入をいたしまして、これまでの大きな課題でありました疾病対策が大きく進展するなどの成果が得られておるところでございます。新たな水産業基本計画におきましては、キジハタの種苗生産数を現在の50ミリサイズ7万尾から、平成27年度には60ミリサイズ10万尾まで、種苗をふやす目標を掲げておりまして、今後はこれらの成果を有効に活用することにより、種苗生産の安定化を図ってまいりたいと考えております。また、コスト面でも効率化を進めるなど、環境の変化や漁業者ニーズに対応した種苗生産体制の整備に努めてまいりたいと考えております。


大山委員  キジハタとか今言ったようなものは、瀬戸内海を代表する高級魚として県のブランドとなり得る魚だと思うし、漁業関係者の期待も非常に大きいと思っておりますので、あきらめずに、徹底的なサポートをよろしくお願いしたいと思います。


都築委員  農業・農村基本計画、5ヶ年計画を策定して、食料の安定供給、また産業としての自立に向けた施策、いろいろと御説明がありました。きょうは、担い手づくり、特に新規就農の関係で何点か質問させていただきたいと思います。
 その前に、8月17日に農林水産省が地名を冠した農水産品の販売を後押しするために、地域ブランドの新たな登録制度を導入するということですが、細かくは言いませんけれども、これについての関心がおありなのかどうか、そのあたりお聞かせ願いたいと思います。
 新規就農の関係ですけれども、積極的に、しっかりと目標値も掲げて、平成22年度までの5年間で327人の新規就農者を400人にすることで取り組まれようとされております。
 そこで、まずは就農希望者の方々の就農意欲をかき立てるような積極的な情報提供も必要だと思いますし、またそうした希望者の悩みに答えられるような、どのような悩みを持たれているのか、課題があるのかといった把握も非常に大事だと思っております。
 今後、就農情報の提供、また就農相談の充実をしていくということですけれども、これまでどのような情報発信、また希望者の課題を把握されてきているのか、具体的な声はどのようなものがあったのか、まずはお聞かせをいただければと思います。


川池農政水産部長  都築委員の地理的表示制度についての考え方と、担い手の確保に係るところの就農相談等についてお答え申し上げます。
 まず、新聞報道を見まして、政府の食と農林漁業の再生実現会議が8月2日の中間提言で、地域ブランドを保護する目的で地理的表示制度の導入を求めたことは承知しております。地理的表示制度は、EUなどで制度化されてございまして、フランスのボルドー地域のボルドーワインなどが有名ですけれども、地域性を生かした生産方式や品質の基準を満たした産品に限って、地域名入りの商品名で販売を認められる制度であると聞いております。
 県としても、本県の水産物の地域ブランド化への取り組みを進めております。この中で、できるだけ生かせるような形で、国の検討状況についても、その動向を十分注視してまいりたいと考えております。
 それから、農業の担い手支援の関連です。
 就農相談会ですけれども、8月6日にサンメッセ香川におきまして、県内の農業法人等の参加を得て、就農・就業相談会を開催したところでございます。この参加者のうちの就農希望者53名が、就農相談や農業法人との直接面談によりまして、農業法人等とマッチングを行いました。これらの就農希望者の声を聞いたところ、将来独立就農を志している者、当面は農業法人で働きたいという人が29名と多くございまして、独立へ向けての研修を希望する者や、経営を継承したいという人を合わせて40名という状況でございまして、現在のところ1名が、10月1日からトマトの生産農家の従業員として雇用される予定であると聞いております。
 今後とも、この就農相談会に参加した法人に対しては、その後の就業状況やその後の希望者の意向等を聞き取るなどのフォローアップ調査を引き続きこれからもやっていきたいと考えております。


都築委員  就農相談からこうした就農希望、法人で働きたいとかあるいは本格的に農業経営を始めたいという方々がいらっしゃるということで、前途が明るいといいますか、努力が実ってきているのだと思います。ただ、新規就農者数を目標に掲げているので、これまでと同じようなことをしていたのでは、それを達成するのも難しいのではないかと思います。特に段階的に知識を得て、また志して知識を得て、実技等々の研修を受けながら、そして経営の関係でもしっかりと、学校とかもありますし、またアグリ塾というのもあるのですけれども、実際大事なのは、実践研修ということもお伺いをしております。
 実践研修で知識はしっかりと勉強ができた後、農家、法人等の実際の生産現場に就職するのではなくて、自立・自営していきたいという方々がいた場合に、どのような制度があるのかお伺いしたいと思います。


川池農政水産部長  新規就農者の確保を図るためには、農業大学校での技術研修や働きながら農業の基礎を学べるかがわアグリ塾の実施、それから新規就農者に対して研修経費について一部助成する事業などの活用も行っておりまして、最近特に農業法人等へ就農を希望して、そこで担い手を育成する形の事例がふえている状況でございまして、そういうことを通じて、新規就農者の就農を支援して、自立を促進している状況でございます。


都築委員  具体的に、研修等への助成や支援という御答弁がありましたけれども、雇用の関係から、緊急雇用創出基金事業を活用して雇用就業も図る、これはあくまでも雇用の観点からの就業なのですけれども、多くの方がこれを利用されて、農家に希望されて就業されているのだと思うのです。この点について、農政水産部としての評価といいますか、あくまでも制度としては雇用なのですけれども、これが役に立っているのかどうかお聞きしたいのです。


川池農政水産部長  平成22年度から緊急雇用創出基金事業で、農業法人等経営発展支援事業を実施して、農業法人等への就業を支援しておりまして、県下3法人が農業生産現場の実地研修を通じた人材育成や販路拡大、経営の多角化に実地研修を通じて取り組んでいる状況でございます。
 この取り組みを通じて担い手の育成が図られている状況でございますので、農業法人の規模拡大や販路拡大、経営の複合化や多角化など、農業法人経営の安定化に、この制度は寄与していると認識をしております。


都築委員  視点は、実践を学びたいという就農希望者の方への支援ということで話をさせていただいております。
 この緊急雇用創出基金事業も、大変にいい事業だということで評価をされているようでありますけれども、実際にこの事業自体が、今年度末で終わりということもあります。法人とかあるいは大規模農家の方々であれば、そうした希望者の方を雇い入れて、自腹で技術を習得させてあげる余裕のあるところもありますが、大部分の農家も法人も厳しい経営状況の中で、ボランティア的に協力をしていただいているのが実態ではないかと思いますし、実際に就農希望者の方々は生活をしていかないといけないということもあります。
 両面成就をしていかないといけない状況の中で、この緊急雇用創出基金事業はマッチしていると思ったのですけれども、残念ながらなくなるということであります。商工労働部のほうでも、同じような後継者に悩む伝統工芸産業というのがありまして、そうした産業への従事を志そうとしている方々に対して、新たにそうした方々を雇用される場合には、一定期間の賃金等について補助する制度を香川県がつくりまして、後継者づくりを積極的に図っている例もありました。
 それにそぐうのかどうかは別としても、そうした実践研修に応用できるような、県独自の実践研修の制度を設けてはどうかと思うわけでございますが、その点と、新規就農の関係では、資金面の手当ても大変に必要で重要なことであります。さまざまな新規就農をねらって、無利子のものや農業の勉強をするための資金を借りて、一定期間就農すれば償還を一部免除するといった手厚いいい制度をつくっていただいているわけでございますけれども、新規就農者をさらにふやそうということでありますので、できればさらにモチベーションが上がるようなもの、財政的なものもありますので、そうしたこれまでの金融制度も、一度点検また検討していただきたいと思います。
 例えば、新規就農者等の参入をさらに支援するために、返済免除の特例つき農業融資制度を創設してみてはどうでしょうか。これは一定期間の計画等で期間内に黒字を達成した営農者の方々には、貸付額の全額とは言いませんけれども一部を免除をするという特例を設けるようなもの、全体的には無理かもしれませんけれども、モデル的な形で考えてみるのはどうかと思っております。その点についてのお考えをお聞かせください。


川池農政水産部長  都築委員の御提案のありました新規就農に係る研修制度、それから金融・資金の支援制度につきましては、今後新規就農を含め、担い手確保のあり方を幅広く検討する中で、委員御提言の研修制度、資金免除の特例制度等々についても幅広く検討する中で、今後さらに研究してまいりたいと考えております。
 いずれにしても、担い手の確保については、農業振興を図る上で基本になることでございますので、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


都築委員  一番大事なのは、もうかる農業、自立できる農業だと思います。需要をふやして生産をふやしていくことしかないと思いますが、私も含めてですけれど、農家の方々、またそれを志す方々の課題がどこにあるのかをしっかりと行政側でも把握することが大事だと思っております。
 商工労働部では、中小企業1万社に訪問されて、しっかりと中小企業の悩み、また求人情報などを把握されているとお聞きをしております。1万戸の農家とは言いませんけれども、積極的なそうした情報収集、寄り添うような形の取り組みを期待し、また要望して終わりたいと思います。


十河委員長  暫時、休憩いたします。
 午後は、1時から再開いたします。
 (午前11時51分 休憩)
 (午後 1時02分 再開)


十河委員長  再開いたします。
 質疑、質問を続行いたします。


竹本委員  まず第1点は、食の安全についてお伺いをしたいと思います。
 今、全国的に放射能の関係で風評被害という話が蔓延をしているわけでありますけれども、私は少しとらえ方が違いまして、全く何にも根拠がないときに被害があるというのが風評被害で、今回のは、確実に放射能という物質があって、それが食の安全を脅かしているという事実からすると、風評被害というのは全く当てはまらないと私自身は思っているわけです。特に、香川県の農業・農村基本計画や水産業基本計画が出されて、今議会で採択ということになりますけれども、まず魚の関係につきましても、いろいろ県民の方と話をしておりますと、植物はその場所から動かない、歩いて他へは行かないけれども、魚は自分で動いていろいろなところへ行く。回遊魚というのもあるから、魚も食べられないのではないのかという大変な状況になっているわけです。
 先般の東京電力の福島第一原発事故で発生した、セシウムなどの放射性物質を含む汚染水は、3月26日に海へ放出が始まり、その汚染水は高濃度でその沿岸部にとどまって、その後海の渦に巻かれて拡散をしたという状況を考え、福島県の水産試験場などがセシウムの検査をしたそうでありますが、沿岸部の魚介類で1キロ当たり500ベクレルを超える放射性セシウムを検出したり、9月には、ヒラメで基準値の約3倍を計測したそうであります。また先般の新聞記事を見ますと、500ベクレルを超えた米が福島県産の中にはあるという状況があるわけであります。
 そういう意味からしますと、午前中の質問にもありましたように、香川県産としてきちんと検査をし、香川県の食物は間違いないのだというところをきちんと説明をしていく。また、だれが見てもそれがわかるようなことをしなければならないと思うのです。特に、お子さんを持つお母さん方が非常に神経質になっております。それはよくわかるのです。それは、学校給食に汚染された牛肉が出回って、既に子供たちはそれを口にしてしまったことが明らかになっております。そういうことからしますと、お母さん方は本当に大丈夫かと思うところでありますが、香川県も先手を打って、牛肉は全戸検査を始めたり、食の安全に対して積極的に取り組まれておりますので、香川県産が安全ということになるわけであります。
 これは農政水産部だけの話ではありませんが、県産品の消費拡大という意味からも、食の安全面からも考えて、特に、先ほど申し上げましたお母さん方の子供に対する学校給食の問題、これは教育委員会とも話をしなければなりませんけれども、学校給食は香川県でとれたものを使ってくださいと農政水産部からきちんと話をする。そして香川県産で調達ができない分については四国内のものを使うというような順番をつけて、まず県産品を使うという指針を設ける必要があると思うのです。このことによってお母さん方の心配もなくなるし、香川県の農産物が消費をされていくという両方の面がありますので、そこの考え方についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 もう一点は、耕作放棄地の関係、香川県農業・農村基本計画の中で、耕作放棄地の未然防止を図るなどと書かれております。その観点から、県としては減反農地に米粉をつくれば耕作してもよろしいとか、あるいは耕作放棄地や遊休農地に対して、オリーブの植栽を推進して、その解消に努めるなど、非常に大切な事業ではないかと考えておるわけでありますので、米粉用の栽培状況について後でお答えをいただきたいと思います。
 次に、オリーブオイルの関係です。
 オリーブをつくるのですが、商品として売れないと、せっかくつくっていても、もうつくらないという話になっていくわけでありまして、スーパー等で見ますと外国産のオリーブオイルは国産よりも安いのです。遠いところから運んできますけれど安いのです。食用も同じですし、いろいろなオリーブ製品が安いのです。小豆島のオリーブも新漬けの販売が始まっていますが、外国産が安いのです。
 問題は、この価格差をどう縮めるのかということです。ここのところを農政水産部として、どうしたらコストが諸外国並みになるのか研究し、オリーブ農家に対して指導する体制をつくらないと、いくらつくれつくれと言っても、なかなか普及しないと思います。今は、どんどんふえておりますけれども、もっとふやさないと、耕作放棄地はまだまだふえますので、そこの状況がどうなっておるのか、お聞かせをいただいたらと思っております。
 次に、有害鳥獣の駆除であります。
 先般、野生鳥獣による農作物被害の防止策について考える鳥獣害対策シンポジウムが開かれたそうでありますが、鳥獣被害は大きなものでありまして、どのような中身で、どのような議論がなされたのか、私自身も含めて勉強したいと思っておりますので、その中身についてお聞かせをいただきたい。
 次に、相変わらずイノシシが非常に多いわけで、山間部では、作物をつくるよりもイノシシとの戦いが農業の中心になっていると言われるぐらい、イノシシがたくさんふえております。平成22年度の捕獲数はふえまして、約5,500頭捕獲した。それでも、数が減ったのではなくて、まだまだふえている状況になっているわけでありまして、農作物の被害も21年度では1億5,300万円に上っていると把握をしております。次期農業・農村基本計画の中では、5年後には半分の7,500万円の被害金額にすると目標設定をしているわけでありますが、先ほどのシンポジウムの中身を含めて、具体的にどのような対策をしようとしておるのか、お聞かせをいただいたらと思っております。
 もう一点は、認定農業者の関係です。
 認定農業者をふやすという計画でありますけれども、私のところにも申請したけれども認可してくれないのだと相談があって、具体的な中身は聞いておりませんけれども、申請はあったけれども認定農業者としてはまだふさわしくないというケースなどもあるのかとも思いますが、そこのところの状況についてお聞かせをいただいたらと思っております。
 最後に、ため池の管理です。
 現状は先般の6月定例会の委員会でもお話ししておりますから、非常に困っている状況は認識していただいていると思いますが、後の維持管理の関係です。
 これは地域の人に、最終的にお願いをしなければいけないだろうという話なのですが、このときに農用地のところを自治会や子ども会、それと水利組合などが一緒になって、ため池や水路の草刈りとかをした場合に、支援する制度がありました。これは、対策が農用地だけなのですね。地域のコミュニケーションも養いながらやっていけるこの制度はいいと思うので、農用地以外にも広げていかないと、ため池あるいは水路の維持管理等は大変なことになっていくと思います。これからの話として、そういうことを考えていかなければ、間に合わないようになってくるのではないかと心配をしておりますので、そのお考えを聞かせていただいたらと思います。


川池農政水産部長  竹本委員の御質問のうち、食の安全による地産地消の推進については私から答弁いたします。
 あと、耕作放棄地、遊休農地対策については松浦農業生産流通課長、それから有害鳥獣と認定農業者の申請状況につきましては日野農業経営課長から、それからため池の管理については飯間農村整備課長から答弁させていただきます。
 それで、食の安全による地産地消についてでございます。
 県産農産物の放射性物質の検査につきましては、県産農産物に対する県民の信頼を確保するための取り組みでございまして、この情報を幅広く県民に伝えることが、委員御指摘のとおり大変重要であると考えております。このため、県産農産物については、放射性物質の検査をした場合には、その都度県のホームページに掲載しておりますが、地産地消の専用サイトの「讃岐の食」にもリンクさせるなどして、できる限り情報発信に努め、県民に対する理解の促進等、地産地消の推進につなげていきたいと考えております。また、県産牛肉などにつきましては、関係団体と連携して、県内の量販店等において、県産の表示での消費拡大キャンペーンにも取り組んでおるところでございます。
 御提言の学校給食については、平成20年に教育委員会など関係部局と連携いたしまして、学校給食における地場産物活用の推進方策を策定いたしまして、これに基づき各市町では地場産物活用推進連絡会を設置し、地場産物、県産農産物の活用を推進しているところでございます。中でも、学校給食におきます食材の安全確保については重要な課題でございますので、各市町の教育委員会では、学校給食衛生管理基準に基づきまして、各市町や学校等で物資を購入する際の、学校給食に使用する食品は可能な限り、より新鮮で安全性の高い県産農産物を購入するよう努めることとしております。こうしたことから、市町の地場産物活用推進連絡会では、食の安全性を最優先して、食材における県産物の活用を推進しておるところでございます。
 今後とも、教育委員会と連携いたしまして、生産現場と学校給食側のコーディネート活動を強化いたしますなど、安全・安心な県産農産物の一層の利用促進に努めてまいりたいと考えております。


松浦農業生産流通課長  竹本委員の耕作放棄地対策のうち、米粉の作付状況についてお答えさせていただきます。
 まず、米粉につきましては、国において平成22年度から自給率の向上に向けて、主食用米以外の用途に利用されるということで、転作の作物としてもカウントされるわけでございますが、そうした米粉用であるとか、飼料用米などを新規需要米として位置づけておるわけなのですが、こうした新規需要米に対して、国が10アール当たり8万円を助成するということを昨年度の戸別所得補償モデル対策から実施もされておりまして、ことしも継続して実施されているところでございます。
 現在、委員がおっしゃられるとおり、米の生産調整が行われておる中、こうした国の施策を積極的に活用しまして、調整水田などの不作付地において、農地も有効利用をしていこうということで、米粉用米や飼料用米などの新規作付の誘導を進めておりまして、それが重要であると思っておるところでございます。
 こうしたことから、23年産におきましては、主食用米の作付に加えて転作作物として、新規需要米の作付拡大を図っていこうというやる気のある担い手の方に対しては、実需者との契約を進めながら、作付を促したところでございます。そうした取り組みの結果、米粉用米については、ことしは12.6ヘクタールで、前年よりも作付面積としては大幅にふえておるところでございます。また、飼料用米につきましても、県下で92ヘクタールで、昨年に比べ約4倍にふえているところでございます。
 中でも、米粉用米の作付拡大については、販売先の実需者との契約が前提になるものですから、米粉の消費拡大が必要となりますので、ことし新たに米粉料理コンテストを実施することにしておるわけですが、こうした取り組みを通じて、広く県民に米粉の利用拡大を図りながら、今後作付拡大を図ってまいりたいと考えておるところでございます。また、飼料用米につきましては、実需者からも、もっとつくってほしいという要請もあり、生産拡大も求められておりますので、調整水田の不作付地を中心に、積極的な作付推進を図ってまいりたいと考えておるところでございます。
 続きまして、2点目のオリーブ生産のコスト削減を国内でも進めていかなければいけないのではないかということでございます。
 オリーブについては、御承知のとおり先進国のスペインやアメリカでは、栽培規模と栽培条件が日本と大きく異なっております。労働時間で比較しますと、外国に比べると40倍以上の差がある中で、この生産コストを少しでも解消していく取り組みは重要ではないかと思っておるところでございます。そうしたことから、生産コストの縮減に向けまして、農業試験場の小豆分場におきまして、高品質、低コスト化、省力化栽培体系ということで、試験研究に取り組んでおるところでございます。
 具体的には、本県で一番課題になっておりますのが、収穫時にかかる労働時間が全体の5割から6割も占めておるところでございます。こうした収穫作業の省力化が少しでも図られますよう、手作業に比べて3倍もの効率で収穫ができる電動式の振動収穫機がございます。導入試験を小豆分場で行いまして、果実の傷みも問題ないことも実証されましたので、平成22年度には10台が既に導入されたところでございます。
 今後も、農業試験場の小豆分場で、作業マニュアルも作成しましたので、周知して、一層の機械の導入を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
 また、収穫のときに、オリーブの木は高いものですから、収穫しやすいように木の高さを低くした取り組みができないかということで、樹高を低くできるような剪定技術についても、開発研究に取り組んでいるところでございます。さらには、オリーブの栽培指導とか新技術、今まで以上に効率的に進めていくために、農業試験場の小豆分場をオリーブの試験研究に特化するとともに、研究員を平成22年度からは1人から2人に増員し、低コスト開発の普及にも努めているところでございます。
 今後におきましても、耕作放棄地を活用し、解消して、オリーブの作付拡大が図られるよう努力してまいりたいと考えておるところでございます。


日野農業経営課長  竹本委員の、まずは有害鳥獣関係から答弁させていただきたいと思います。
 1点目は、獣害対策シンポジウムの内容についてでございます。
 この目的としましては、獣害対策として、捕獲ばかりに頼ることなく、被害農家自身が獣害に強い農家集落をつくるきっかけとするために、農業従事者、市町担当者、農協等関係農業団体を対象に、環境森林部とともに共同で開催したところでございます。
 まず、9月12日に三豊市で87名の参加で開催させていただきました。それから、9月13日に高松市で60名の参加のもとに開催させていただきました。
 内容でございますが、専門家による基調講演をお願いしました。近畿中国四国農業研究センター鳥獣害対策研究グループの井上雅央氏を講師に迎えまして、「これならできる獣害対策」というテーマで講演していただきました。その中で、講師がおっしゃっていることは、まず1番に、みんなで勉強していくことが大事である。2番目に、守れる集落、守れる畑づくりを考える。3番目に、自分でやる、囲いや追い払いをやる。4番目に有害駆除や大規模侵入防止さくをつくる。この4つを1から4の順番に実施していくことが大事であるというお話をしていただきました。
 それから、先進地事例としまして、さぬき市大川町の富田自治会の取り組みを代表者の方に発表していただきました。これは、地域ぐるみで緩衝帯や侵入防止さくを設置したり、共同家庭菜園の整備や、その施設の維持管理などに取り組んだ結果、イノシシによる被害はほぼゼロに減少した。さらに、休耕田の復田等により地域の農業生産が活性化したり、捕獲したイノシシの肉を「山おやじ」というブランドで販売したという先進的なお話を聞かせていただきました。
 参加した方については、まず勉強から始めよう、それからまた先進地事例が香川県にもあるのだったら、それを見に行こうということで、機運が盛り上がってきたところでございます。
 それから、2点目でございますけれども、被害をどのように減らしていくのだという話でございます。気長に、そういう点を十分過程を追ってやることも大事ですが、被害がある分についてはどうにかしなければならないということで、県としましては鳥獣捕獲等の助成事業を行っておるところでございます。平成23年度に見直しさせていただきまして、捕獲奨励につきましては、イノシシ等を捕獲する奨励金の補助対象頭数を22年度の300頭から1,200頭に拡充したところでございますし、その補助基準上限を1頭当たり6,000円から1万円に引き上げたところでございます。また、補助対象期間を7月から9月の3カ月から、4月から10月までの7カ月に延長し、事業の拡充を図っているところでございます。
 また、新規事業として、国の交付金の対象にはならない侵入防止さく、国は3戸以上で、県は2戸以上で対象としております。それから、捕獲用具の整備、箱わなでございますが、そういうものに対する県の支援をしておるところでございます。
 それから、具体的な取り組みは市町にしていただくわけですが、捕獲奨励については、昨年度同様に13市町で計画しておりまして、捕獲計画頭数は1,914頭で、昨年度の計画頭数650頭を3倍程度上回る格好で、市町で計画を立てていただいているところでございます。
 それから、被害防止施設整備につきましては、7市町で取り組む計画でおりまして、電気さくなどの侵入防止さくを98カ所、箱わなを17基整備する計画が上がってきているところでございます。
 さらに、狩猟免許の申請手数料の助成ということで、6市町から延べ152人の助成計画が上がってきているところでございます。申請手数料は、1件当たり5,200円必要なわけですが、市町が助成した場合につきましては、その2分の1を県が助成することで、狩猟免許の取得をお願いする取り組みをしているところでございます。
 以上が鳥獣害関係でございます。
 それから、認定農業者について、申請しても認可されなかったという話でございますが、この認定農業者の許可は、市町にしていただいておるところでございます。
 申請については5年間の経営計画を立てていただきまして、所得目標や労働時間などを書いていただいたもので5年間で計画どおりできる場合については、認定しているところでございまして、今のところはほとんど認定しておるところでございます。特に、この認定申請する場合については、市町から申請が上がってくる前段階で、各普及センターで経営計画を見させていただいておりまして、中身を見て、計画の訂正等をして市町に申請する格好になっておりますので、よほどのことがない限りは申請どおり認定しているのではないかと思っております。
 ちなみに、認定農業者数でございますけれども、平成18年度末で1,564、それから22年度末で1,686人という状況で、ほぼ1,500人から1,600人ぐらい毎年認定している状況でございます。


飯間農村整備課長  竹本委員から、ため池の維持管理ということで、ため池等の農業用水施設の保全管理の支援制度が今年度で終わるというお話と、非農用地の取り扱いについての御質問だったと思います。
 委員のおっしゃる事業といたしましては、農地・水保全管理支払事業なのですが、この事業は国の交付金事業でございまして、平成19年度に事業が創設されております。5カ年計画で、平成23年度まで支援をしていく制度になってございます。その仕組みは、その地域の農業者を中心とした非農家の方を含んだ地域住民、例えばPTAや子ども会、老人会などで構成していただいて、その地域にあるため池や水路などを共同活動して保全管理をしていただくものです。その部分に対する農振農用地の面積に対して、反当4,400円を交付する事業でございます。そういうことで進めてまいっておるわけですが、共同活動支援分につきましては、本年度で終了するということでございます。
 それと、非農用地のことについて委員から御指摘いただきましたように、非農用地については対象エリアには入ってございません。本年度約8,000ヘクタールほど県下で取り組んでいただく農地・水保全管理支払いの共同活動支援エリアがございますが、その中に、非農用地面積が670ヘクタールぐらいございます。その中に占める割合は約8%ですが、その地域によっては、国分寺方面も同じですが、都市化が進んで混住化が進んでいる状態となっています。その中には、混住化とさらに転用が進み、非農用地も多いのですが、ため池の水は流れておりますので、そういう地域を巻き込んで共同活動をしていただくことで、約8%のエリアを自主的に取り組んでいただいております。その部分は交付金の対象エリアでございませんが、一緒に活動していただいて、保全管理をしていただいている現状でございます。
 もう一点、23年度で完了することにつきましては、これは御承知のとおり、6月以来知事を先頭に、重点要望から始まりまして、機会あるごとに、制度の延長について国に要望させていただいているところでございまして、今後とも御支援をいただきたいと考えております。


竹本委員  1点だけ、オリーブの電動式収穫機についてです。10台ぐらい試験的に入れたということですが、1台の価格は幾らですか。


松浦農業生産流通課長  御質問の電動式のオリーブ収穫機については、1台6万円でございます。草刈り機ぐらいの長さで、上にゴムのプロペラがついている簡単な機械でございます。だから、普及性は十分あると思っておるところでございます。


竹本委員  もう1点は、米粉用米の関係です。
 私の地元で、減反しているところに米粉用米を植えたら稲をつくれるようになったという話をしたら、返ってきた返事は、売り先がわからない、どこへ売ればいいかわからないものはつくれないという話があるので、農業委員会などで提示とか、きめ細かな指導、販売先の紹介などの支援はないのでしょうか。


松浦農業生産流通課長  米粉については契約が前提となります。
 売り先については、普及センターと連携しながら情報を提供していますが、御希望があれば、御地元でしたら東讃普及センターに話をつないでいただければ、検討できると思います。
 もしも米粉用米ができないということであれば、飼料用米、これについては結構需要がありますので、今は主食用の品種でも、飼料米に取り組む制度をJAが整えておりますので、そういった飼料米についての取り組みも御検討いただけたらと思います。


五所野尾委員  大きく2点について質問します。
 最初にため池の問題で、朝から意見も大分出ておったようですが、ことしは台風の襲来が相次ぎまして、農産物、農業施設も被害を相当受けたと聞いてございます。
 先日の台風15号のときには、まんのう町におきましても、仲南地区新目の山口上池ですけれども、ここの洪水吐けが欠損いたしまして、そこから濁流が流れ、その下流にあった3軒の家が床上まで浸水したところです。畳は30枚ぐらい全部処分したとか、ある家では車3台がだめになりましたという話で、大変気の毒な状況になっていました。現地も見たのですが、池もまだ水は下に残っておる。上のほうの水だけで、それほどの被害が出てくるので、ため池というのは小さい池でも欠損したり決壊したら被害は相当大きいことを改めて感じたところでございます。さぬき市でも、同じような被害があったとも聞いておるわけですが、まず最初に本年の台風によるため池の被害状況はどうなっておるか、お聞きしたい。
 もう一点は、ため池の老朽化は、かなり進んできておるわけなのですが、私の見てきた池も受益農家は既になくなっています。また近年、受益農家が非常に減ってきました。そういう中で、ため池の維持管理を適切に行うことができなくなっている池も相当あるのではないかという状況にあるわけです。そのことは、ため池が、そういう台風被害を受ける大きな要因にもなってきておるのだと思うのですが、ため池の台風被害がふえている原因についてどう考えておるのか、まずそこのところからお聞きします。


川池農政水産部長  五所野尾委員のため池の被害状況等についてでございます。
 本年発生いたしました台風災害等によるため池の被害は、5月下旬の台風2号災害で15カ所、9月上旬の台風12号災害で74カ所、先日の台風15号災害で2カ所ということで、合わせて91カ所、被害額は約3億円でございます。これらのため池の被害内容は、堤体ののり面の崩壊が33カ所、それから護岸の崩壊11カ所、洪水吐けの崩壊5カ所、それから上流からため池への土砂の流入が27カ所などでございます。
 このため池の被災の原因でございますけれども、五所野尾委員御指摘のとおり、台風による異常降雨が直接の原因ではございますが、農業者の減少、そして高齢化に伴いまして、地域の農村の維持管理機能が低下している中で、保安管理が十分でなかったことも原因の一つであると考えています。また、先日の台風15号災害が発生したまんのう町のため池のように、上池の洪水吐けの崩壊によりまして、下流の下池に洪水が流入はしましたけれども、下池を改修していたために、被害は最小限にとどまったということもあろうかと思いますので、中小規模のため池を中心として、整備のおくれも被災の一つの原因だったと考えております。


五所野尾委員  今、答弁がありましたように、高齢化あるいは農業者の減少等から来る維持管理の問題というのが大きいということを言われたわけですが、今後さらにそういう状況は、ひどくなってくるのではないか。そうなりますと、台風等による被害も今後さらにふえてくることが予想されるわけでございます。また、被災したため池の復旧費用という面で見ましても、個々の農家数も減ってきておりますので、負担も大きくなるということで、農家も心配をいたしておるところでございます。また、復旧しないままにしておくと、大雨等が来ますと、大きい被害を生むということで、非常に大きな問題だと思っておるわけでございます。
 それで、今後老朽ため池の改修や維持管理などのため池の安全対策への取り組みをどうしていくのか、その方針について部長にお伺いしたい。同時に、被災したため池の復旧ということも含めて、答弁をお願いしたいと思います。


川池農政水産部長  中小規模のため池につきましては、小規模なため池ほど1戸当たりの負担が大きくなるということで、改修が進んでいない状況でございます。近年の厳しい農業情勢の中で、維持管理が困難になったものとか管理が放棄されたものが見受けられまして、その整備や保全管理が課題となっております。
 こうした中で、老朽ため池の整備については、平成20年度に策定いたしました老朽ため池整備促進第9次5カ年計画に基づきまして、国庫補助事業はもとより県単独事業など、各種事業制度を活用いたしまして改修に取り組んでいるところでございまして、今後ともこの計画に基づき、老朽ため池の整備促進に努めてまいりたいと考えております。
 また、貯水量1,000トン未満の小規模なため池のうち、受益地がなくなり、管理放棄され、防災上危険なため池については、堤防の開削や樋管の撤去などの防災工事等に補助する事業制度を昨年度創設いたしまして、支援をしているところでございます。
 また、ため池の維持管理については、梅雨期とか台風における災害を防止する観点から、市町やため池管理者に対しまして、堤防や取水施設の点検・補修を行うよう周知しているところでございまして、ため池を管理する土地改良区の組織の活性化や運営基盤の強化を促進いたしますとともに、今後、農業者のみならず、地域の多様な主体、多様な人々が参画して、地域みずから創意工夫によって施設を保全管理する取り組みであります農地・水保全管理支払事業の拡大に努めるなど、ソフト・ハード両面から、ため池の総合的な防災対策に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


五所野尾委員  そういうことをやられておるのはわかるのですが、しかしそれをやりながら、実際には、こういう問題が起こってきておる。よく、大規模な地震等が起こったら大変だという話も出ているのですが、それ以前に台風とちょっとした雨が降ってでも、先ほど報告があったように91カ所3億円という被害が出てきておりますし、今後さらにそれが大きくなるということですので、今の話程度の対策では不十分かと思います。
 もっと抜本的な対策を今後農政水産部としても考えていただかないと、大変なことになるのではないかと非常に心配をいたしておるところでございますので、その点をぜひとも今後頑張って、その対策に取り組んでいただきたい。
 被災ため池の復旧という問題は、どうでしょうか。


川池農政水産部長  災害復旧事業につきましては、今回の台風においては、災害復旧事業の要件でございます1日の降雨量80ミリを県下全域で超えておりますので、受益農家2戸以上、1カ所の復旧工事が40万円以上の場合は、災害復旧事業を活用して復旧することになると思います。


五所野尾委員  復旧につきましても、十分地元の実情等を見ながら配慮していただきたいと思います。
 第2点目ですが、新規就農の促進ということで、きょうの新聞にも出ておりましたが、農水省の概算要求で、新規就農者には年150万円の給付金を出すということで概算要求を行うというニュースも流れておりました。香川県だけではなくて、どこの県とも、農業就業人口の減少、高齢化は大きな問題になっているということを改めて思ったわけですが、このことが、申すまでもなく耕作放棄地の増加とか、県土や自然環境の保全、集落営農の維持などに影響を及ぼしてきておるわけです。
 そういう中で、将来の地域農業の核となる新規就農者について、その状況と、一向に増加しない原因はどこにあるのか、部長にお伺いをいたします。


川池農政水産部長  新規就農者の状況ないし増加していない要因でございますけれども、平成18年度の新規就農者数が41名でございまして、20年度は24名、22年度は若干増加して57名という状況でございます。新規就農者の確保を図るためには、農業大学校での技術研修や働きながら学ぶアグリ塾とか、それからそれぞれ農業法人での育成という取り組みをしている状況です。全体的に見れば多少の数字の動きはありますけれども、余りふえていないというのが実情でございます。
 これにつきましては、要因としては、農業は自然の影響を大きく受けて、収支が不安定で、他産業に比べて所得水準が低いというのが1点ございます。それから、初期投資の負担が大きくてリスクが高いこと。そして、地域の長年の慣行などによって、他産業からの即参入が難しい状況にあることが主な要因であると認識してございます。


五所野尾委員  非常に農業への参入が難しい状況がわかるわけですが、一方、1戸当たりの耕作面積が非常に狭く、兼業農家の多い本県であります。本県の農業実態を見ますと、集落営農への取り組みは、必要不可欠な要件ではないかと思うわけです。しかし、その進みぐあいもなかなか満足できるものではないように思えます。
 そこで、集落営農の取り組みが進んでいない原因はどこにあるのか、お聞きしたいと思います。


川池農政水産部長  集落営農がなかなか進まないことの原因でございますけれども、委員御指摘のように、集落営農というのは地域の農業の機能を維持していく上で、重要な部分でございますけれども、地域を支える担い手として位置づけている集落営農の取り組みが進んでいない要因については、まず地域において農地やため池、水路の管理など、集落の多面的機能を維持する集団的な営農組織の役割とか必要性が十分認識されていないことです。それから、地域において組織の中心となるリーダーの確保が難しいことです。それから、集団的な営農を進めるに当たって、一定の初期投資も必要でございまして、経営計画がなかなか立てづらいということで、収支の見通しが不透明だということ。そして、その地域が、なかなか中山間地域等が多うございまして、その中での集落営農というのが、今申し上げましたように、収支の見通しや経営計画等々を考えると不透明というところが主な要因であると認識しております。


五所野尾委員  集落営農も進めなくてはならないのだけれども、条件で難しいところがあることもよくわかるわけですが、最近農業法人が就農希望者を受け入れて、担い手を育成する事例が増加していると聞きますが、農業が、先ほどの話にもありましたように事業リスクが高い、それから収益性が低いことが参入の障害になっておるのかとも思うわけでございます。
 解決の一つの方法として、最近、のれん分け就農ということをよく聞くようになってまいりました。これについての現状と効果をお伺いいたしますとともに、今後これに対してどう取り組んでいこうとしておるのか、お聞かせをいただきます。


川池農政水産部長  のれん分け就農とは、農業法人等の先進農家が、就農希望者を受け入れて育成した後に独立させる就農形態のことでございまして、先進農家で研修を受けて独立した認定就農者数は、平成18年度から23年度9月までの時点で29名になっております。
 効果といたしましては、研修先の農家によります農地の仲介です。新たに就農する新人では、信用面の問題があって農用地が確保できないという点を補うということです。それから、あいたハウスとか中古機械の仲介、それから研修先の農家と共同販売によって販路が確保できるとか、それから地域の農家、地域の実情や農村の文化などの理解促進につながることで、のれん分け就農は一定効果があるのではないかと考えております。新規就農者の参入を促進するためには、こうした法人などが雇用して育成した後に独立させるのれん分け就農が効果的であると考えておりますので、受け入れ先の農業法人等に対する支援を重点的に実施いたしますとともに、農業については、初期投資の負担が大きいことから、初期投資の負担軽減等、経営が安定するまでの間の支援について、積極的に取り組んでまいりたいと考えています。


五所野尾委員  のれん分け就農については、効果的だということで、ぜひともバックアップをやっていただきたいと思います。
 一方、集落営農については国の政策に左右されるところが大きいので、これに大変振り回されているところがあるわけなのですが、この集落営農の推進についての県としての構想、これからどう進めようとしているのか、お伺いします。


川池農政水産部長  集落営農につきましては、地域の農業・農村の機能を維持する上で、農業生産の核となる認定農業者等と、それ以外の農業者等が対応できないところの農地やため池の管理とか、それから用水路の維持とか、そういう面で、集落での営農集団の設立は意義がある、効果が大きいと考えています。集落営農につきましては、各農業改良普及センターごとに新たな推進体制を整えまして、県、市町、JA等の取り組み体制を築きまして、担当者個々の意識を高めまして、今後担当者全体のスキルアップを図りながら、認識を高揚させながら、そういう取り組みと同時に集落営農における集落での話し合い活動から始まりますので、集落における耕作放棄地とか鳥獣被害とか、そういう諸問題の解決手段として有効でございますので、営農面だけでなくて、地域貢献的な面からも集落営農の価値を評価することによりまして、広く地域においても集落営農に対する認識を深めるよう努めてまいりたい。
 いわゆる推進側の行政とかJAとかそういう関係と、それと地域と、その双方の意識を高めていかないといけないというのがまずある中で、さらに今後は、そうした中で集落の自主的な取り組み、集落営農の立ち上げとか、既存の集落営農組織の活動の広域化、規模拡大等にも積極的に取り組んでいきたいということで、基本的には農業・農村の担い手の中で、集落営農と認定農業者を中心として、それに向けた新規就農者の確保と集落営農の促進、集落営農集団の設置、この2つを今後の担い手の大きな核として、これから積極的に取り組んでいきたいと考えてございます。


五所野尾委員  積極的に取り組んでいくということですので、大いに期待しております。ぜひともお願いをしておきたいと思います。
 最後、要望です。農業の担い手の確保・育成は、本県農業にとっては喫緊の課題となっているわけで、これをきちんとしておかなかったら、部長の答弁にもあったように、農業・農村の有する多面的な機能を維持していくことは難しいわけですので、これについても取り組みを強化していっていただきたいと思います。
 これが本県農業を左右するといってもいいと思いますし、また県土の保全という意味からも非常に重要なことでございますので、今後積極的な施策展開をお願いして、質問を終わります。


高田委員  大きく4点です。まず、農家の戸別所得補償制度についてお聞きします。
 先日、民主・自民・公明3党の合意を見てみますと、子ども手当、高校授業料無償化、そして高速道路無料化とともに、この戸別所得補償制度についても見直しをすることが、3党合意の中に入っておりました。そのことで、新しい政権で再任された鹿野農林水産大臣は、廃止は前提とはしていないけれども、3党合意なので、政策効果を検証して必要な見直しを検討すると答えています。3党合意なのでという言い方が、嫌々見直すというイメージもあるのですけれども、今回民主党政権だからというわけでもなく、昔から農政というジャンルは、制度がころころ変わって、一体今どんな制度で動いているのかがわからなくなってしまうと思います。
 そういう意味では、ここ数年だけでも、米政策大綱、そして減反廃止、品目横断的経営安定対策があって、水田経営所得安定対策に変わって、これはまだ引き続きながら戸別所得補償が入っていく、既に何かを飛ばしたような気がしますけれども、毎年毎年状況が変わってきて、また見直しということになると、せっかく昨年モデル対策を始めて、ことしから本格実施ととらえていたのですけれども、これがまた変わるということになると本当に困ったものだと、農政はなぜこのようになるのか、不思議に思います。
 とりあえず現状でお聞きしますけれども、県内の戸別所得補償制度の加入率は、かなり香川県は高かったと思うのですが、面積換算で何%か、それが全国的に見てどうなのかということをお聞きしたい。また、モデル対策だった昨年に比べて、どの程度増加したのか減ったのか、加入件数も含めて教えていただきたいと思います。
 また、先ほど集落営農の話がありましたけれども、この間余り言わなくなったのか、法人化に向けてということをたしか品目横断のころから言っていたと思うのですけれども、例えば集落営農から法人への移行の申請はどれくらいあったのか教えていただきたい。
 それと、ことしから本格実施の水田を利用した転作交付金です。
 この傾向がどのような状況で、ニュースなどで、全国的には飼料米や米粉への転作が目立ったというのは聞いおります。先ほど香川の状況を聞きましたけれども、米粉13ヘクタール、飼料米92ヘクタールというお話だったと思うのですが、実は全国の資料を持っていまして、余り偉そうに言える数字ではないことに気がつきました。例えば、飼料米でいうと香川は92ヘクタールでありますが、徳島は394、岡山は812、島根740、鳥取420、高知520で、92ヘクタールという数字がいいのか、どの程度のものなのか。例えば、岡山は、全体的に所得補償の交付金レベルでいっても、麦とかもよく似ているのに、ここの部分だけ大きく香川の場合は、米粉、飼料、両方とも少ないのではないかと、このあたりどう分析しているのか、教えていただきたいと思います。
 それと、戸別所得補償制度の実施主体ということで、今年度から農業再生協議会が設立されたのですけれども、本県での設置状況を教えていただきたいと思います。
 たしか、この農業再生協議会は、今までの水田農業推進協議会を母体としながら、担い手育成総合支援協議会や耕作放棄地対策協議会との統合ということを国からの文書で見ました。そこで、香川ではどういう動きなのかを教えていただきたいし、本県そして市町の組織の状況、構成メンバーあるいは事務局は例えばJAなのか普及所なのか県なのか、市町なのかという、そのあたりもわからないので、名称なども合わせて教えてください。
 また、これは別につくらなくても、役所が直接できるという話も聞いているので、そこのところもあるのかどうか教えてください。
 2点目に、麦作振興について、これはもう何度も聞いているのですけれども、これもころころ変わってよくわからないのです。まず23年産の作付実績、目標は2,900ヘクタールと覚えています。それに比べ、先ほど言ってしまいましたけれども、たしか22年産は収量が少なかった。雨の影響とか、いろいろ気候の影響もあったのかもしれませんし、不良だったと聞いています。21年もそうだったかもしれません。23年は拡大とかあるいは品質向上が図れたかどうか、このあたりの状況を教えてほしいと思っています。
 また、今年度からこの麦作にも、先ほど言ったように戸別所得補償交付金が導入されました。今までの経営所得安定対策、これも直接支払いということで、戸別所得補償と混同して、何度説明を聞いても、どのような状況になっているのかよくわからないので、それの説明は構いませんけれども、例えば販売農家とかという部分でいえば、対象者が違う気がするのですが、このあたりは問題はなかったのでしょうか。
 また、一昨年は水田フル活用元年と国が打ち立てていました。計算上、水田フル活用の3年目になるのですけれども、国の指導を含めて、このあたりの取り組みは進んでいるのかどうか教えてください。
 3点目、先ほどから何度も話が出ました農地・水保全管理支払事業交付金です。
 質問の前に1つ報告とお礼をさせていただきたいのですが、私がかかわっている活動組織では、21年度、一昨年から生態系保全活動として、オニバスの復活プロジェクトに取り組んできました。いろんな実証実験をやりました。種を別なところで栽培して芽が出てくるかとか、なかなか出なかったのですが、ついにことし2メートル近い葉っぱが出てきまして、この事業のおかげだと、地域を挙げて喜んでいるところでございます。それは、水質改善等を含めて、先ほど議論もありましたけれども、いろんな取り組みの成果だと思っています。しかしながら、来年も出るかどうかというのは、まだわかりませんので、これも地道に農家そして非農家も含めて、先ほどの農地・水保全管理支払事業にかかわっていくことが大事なのかと思っておりますので、この事業が続くようにお願い申し上げたいと思います。
 今年度から、今まで共同活動支援の対象としてきた農地、農業用水路等の日常の保全活動に加えて、今度農地周りの水路、農道等の施設の長寿命化のための補修・更新などの活動に対し、追加的に支援をするということです。今までの活動だけだったら、反当たり4,400円だったのが、この長寿命化対策に取り組めば、2倍の反当たり8,800円になると単純に読めるのです。誤解を恐れずに言うと、非常においしい話のようにも思ってしまうのですけれども、現実にこの活動組織、資料を見ると219地区あるのですが、そのうちどれくらいがこの長寿命化対策に取り組んで2倍もらっているのか教えてほしいと思います。
 この制度は、水保全管理支払いだけではなくて、中山間の直接支払いもたしかこの制度の範疇だったと思いますので、それも含めてどれくらい取り組まれているのか教えていただきたいと思います。
 また、今までの共同活動でも、長寿命化とは言わないまでも、簡単な農業用施設の補修も含んでやってきたのです。どこまでが長寿命化対策という取り組みになるのか、具体的に長寿命化対策とはいかなるものなのか、教えていただきたいと思っています。
 4点目です。これも一度聞いたのですけれども、土地改良事業における環境配慮の取り組みです。
 たしか、土地改良法第1条第2項に、「その事業は、環境との調和に配慮しつつ」という文言が平成13年に入りました。先ほど、コンクリート3面張りの問題等の議論もありましたけれども、この法改正で要綱ができているようです。「環境との調和に配慮した農業農村整備事業等基本要綱」がつくられて、地域の合意のもと、市町が作成する農村地域の環境保全に関する計画を踏まえた事業の実施というのが要件化されたということであります。そして、平成16年には景観法が制定された。そして、土地改良事業の推進に当たって、景観の保全、そして生態系の保全、幅広い環境との調和への配慮が求められたという流れになっています。
 しかし、先ほどからの議論の中でも、農家が減少する、あるいは高齢化が進行することで、農村の持つ機能、先ほど言ったような自然環境や景観などの機能が失われつつあるのではないか、このあたり憂慮されるところでございます。
 そこで、この法に基づく、あるいはこの要綱や計画に基づく本県における土地改良事業の環境配慮の取り組みの現在の状況について、そして今後の取り組みの方針をお尋ねしたいと思います。


十河委員長  項目が相当ありますので、簡潔に御答弁願いたいと思います。


川池農政水産部長  まず、高田委員の麦作振興につきましてお答え申し上げます。
 平成23年産の作付実績につきましては、小麦・裸麦の合計で2,403ヘクタール、前年と比べて118ヘクタール増加いたしましたけれども、作付目標の83%にとどまっております。また、23年産の麦の収量については、収穫時に台風2号が接近したものの、総じて天候に恵まれたことから、小麦が10アール当たり335キロ、裸麦が323キロと、不作であった前年産に比べて、小麦で4割、裸麦で1割、また、平年と比べても増収であったところでございます。しかしながら、品質については、台風2号の接近や収穫時の降雨によりまして、小麦の1等が43%、裸麦の1等が31%と、前年よりも小麦で6ポイント、裸麦で26ポイント低くなり、品質の低下が見られております。
 それから、経営所得安定対策にかわりまして導入された戸別所得補償制度は、旧の経営所得安定対策においては、認定農業者や集落営農といった担い手を対象としておりましたけれども、担い手だけではなく、小規模農家も交付の対象になっています。戸別所得補償の導入によりまして、小規模農家による作付が66ヘクタールですけれども、面積の拡大が図られております。
 それから、3点目の水田のフル活用についてでございますけれども、平成21年度から水田を有効に活用して食料自給率の向上を図るための取り組みとして、生産調整によって主食用の米の作付を行っていない水田を利用して、大豆、麦、飼料作物を初め、主食用の米以外の飼料米や米粉用米などの新規需要米を戦略作物と位置づけ、生産を推進しようとするものでございます。このうち大豆とか飼料作物については減少傾向にあるものの、飼料用米などの新規需要米は、23年産では133ヘクタールまで拡大して、21年産よりも124ヘクタール増加しているところでございます。
 しかしながら、現在まで農林水産統計年報で公表されている平成20年、21年の耕地利用率は88%と低い状態でございまして、戸別所得補償制度の推進や県の助成事業を活用しながら、水田を中心とした耕地利用率の向上が図られるように、市町やJAなど関係機関・団体と連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。
 次が、土地改良事業における環境配慮の取り組みについてです。
 本県では、平成14年に自然環境とか生物、農業等に関する学識経験者で構成する農業農村整備事業環境情報協議会を設置いたしまして、環境に配慮した事業の推進を図っております。そして、平成16年の景観法の制定を受けまして、農村景観の保全・形成も対象に加えた環境と調和に配慮した事業を、この協議会の助言のもと実施しております。
 そうした中で、平成18年3月に、「環境との調和を配慮した事業実施マニュアル」を県独自に作成いたしまして、事業計画に反映させてございます。平成14年度から平成22年度までの9年間に取り組んだ環境との調和に配慮した事業の実施地区は、県営団体合わせて242地区に上ります。事例としては、ため池整備においては、現地で発生した石を捨て石として再利用した生物の生息場所の確保とか、ニッポンバラタナゴとかオニバスなどの希少野生動植物の保全に取り組んでおりまして、香川らしさを盛り込んだ取り組みを行っているところでございます。
 今後とも、限られた予算の中で、農家負担を伴うものでございますので、事業費が増加しないよう工夫をしながら、地域の環境特性を考慮の上、環境配慮の取り組みを進めたいと考えております。
 そのほか、戸別所得補償制度については松浦農業生産流通課長、それから農地・水保全管理支払事業については飯間農村整備課長から答弁いたします。


松浦農業生産流通課長  高田委員の農業者戸別所得補償制度の一連の質問にお答えさせていただきます。
 まず、加入状況についてでございますが、申請件数については、現在国が取りまとめ中でございますが、7月31日現在で2万6,766件が申請されております。昨年の交付対象になった件数と比較しますと102%と、わずかに件数はふえているところでございます。また、加入面積につきましては、モデル対策時の平成22年度よりも0.2ポイント増加し、95.6%で、ごくわずかにふえてございます。また、この水準を全国的に見た場合、本県の加入面積率は、22年度の国のデータによりますと全国上位に位置しており、76%が全国平均でございますので、それを大きく上回った加入率となっているところでございます。
 次に、集落営農から法人への移行の状況でございます。
 この平成23年度から、農業者戸別所得補償制度に、新たに集落営農を法人化した場合、その支援交付金で40万円の定額助成がなされる事業が創設されましたので、これも活用して23年度中には、現在のところ集落営農の10組織が法人化に移行する計画見込みとなっており、22年度中に設立した法人数の3法人に比べるとふえているところでございます。
 次に、水田を利用した転作交付金の状況でございます。
 本県における22年度のモデル対策の時点では、野菜などの園芸作物に対して、転作交付金としての交付実績として1億7,800万円が交付されたところでございます。本年度から戸別所得補償の本格実施がなされたわけなのですが、それに伴いまして、この転作交付金が産地資金という名称に変わっております。この分は、転作が目的ではなく、県や地域の実情に応じて、麦とか大豆といったものの生産性向上や、地域が推進する振興作物の支援に充てられる、割と自由に地域の創意工夫の中で活用できる制度になっておりますが、この制度に対して、ことし、2億7,200万円が本県に配分されたところでございます。
 次に、飼料米などの新規需要米の取り組みということで、数字は部長からも話がありましたように、他県と比べたら水準は低いではないかということで、他県の中で岡山県とか徳島県については、これまで生産目標数量が、主食用として配分がされるわけなのですけれど、その分を超えて作付しておったということで、生産調整に協力していない県が面積が多い傾向にあるのではないかととらえておるところでございます。本県においては、生産目標数量や生産調整にはきちんと協力しつつ、ふやしていったというところでございます。
 続きまして、農業再生協議会の設置状況でございます。
 これについては委員からも言われましたように、行政と農業委員会、農業団体が協力しながら、地域の作物振興であるとか担い手づくり、また農地利用といったものを一体的に取り組めるような体制づくりを図っていこうということで、今まであった水田協や担い手協、それから耕作放棄地対策協議会、こういった3つの協議会を統合して、農業再生協議会として設置したところでございます。県段階では、ことし5月に県やJA中央会、また農業会議や水土里ネット香川といった方々に構成員になっていただきまして、香川県農業再生協議会という名称で設置をしたところでございまして、事務局は県に置いておるところでございます。
 地域段階におきましては、直島町を除く県下全域で既に設置がされております。その構成としては、市町、JA、農業委員会、また土地改良区、こういった方々に構成員になっていただいて、15の地域農業再生協議会が設置されておるところでございまして、その事務局はすべて市町に置かれておるところでございます。
 なお、名称については、地域名と地域再生協議会を組み合わせた名称になっておるところでございます。
 それで、設置しなくても構わないということも聞いたというお話がありましたが、これについては、国の経過措置として、平成24年3月末までは経過措置としてつくらなくてもいいということで、24年度からはつくりなさいということでございます。そういった国からの指導はありますが、県としても、担い手の確保と農地利用、作物振興を一体的にやれる、こういった体制を母体に、今後とも推進をしてまいりたいと考えておるところでございます。


飯間農村整備課長  農地・水保全管理支払事業について、大きく2点ほど御質問いただきましたが、まず1点目、本年度から制度拡充された向上活動支援の取り組み状況についてでございます。
 農地・水保全管理支払事業は、本年度から制度が改正されておりまして、これまでの共同活動支援に加えまして、ため池や水路などの農業用施設の長寿命化を図ることから、向上活動支援が拡充されたところでございます。
 共同活動支援は、先ほど高田委員から219地区というお話がございましたが、これはお手元の資料の22年度の実績だったと思うのですが、向上活動支援が本年度から制度拡充されておりまして、比較をさせていただく上で、23年度ベースでお話をさせていただきます。
 共同活動支援は、本年度高松市を初め8市6町で223地区で7,300ヘクタール余で取り組まれております。本年度からスタートしました向上活動支援でございますが、これは高松市初め7市3町で、1市3町少ないわけでございますが、共同活動に取り組んでいる協定面積の約5割に相当する90地区、3,440ヘクタールで取り組まれる見込みとなってございます。
 このうち、御質問の本年度、中山間地域等直接支払制度に取り組んでいる地区の中で、幾らあるかという御質問だったと思うのですが、中山間の直払い地区が457地区ございまして、その中でこの農地・水保全管理支払事業の向上活動支援に取り組んでいる集落は、中山間の直払い制度が農家だけで構成されている制度でございまして、この農地・水の事業は、地域住民等を巻き込んでいることが必要条件となっている関係で、どうしても少なくなります。その結果、中山間の地区の中では6地区、73ヘクタールにとどまっているのが現状でございます。
 それともう一点、向上活動支援の具体的な長寿命化対策でございますけれども、向上活動支援は、活動組織が管理しています水路とか農道、ため池をそれぞれ点検・機能診断を行っていただきまして、その結果をもとに、今後5カ年間の補修・更新計画を策定していただくことが必要になっております。その上で、具体的な補修・更新の内容は、土水路をコンクリート水路に更新、農道をコンクリート舗装に更新、ため池の洗掘箇所やゲート類の更新などの長寿化対策を行うものでございまして、これまで共同活動で行っておりました水路の目地詰めとかゲートの再塗装など、簡易かつ応急的、突発的な補修に比べまして、向上活動支援では技術的にも施工的にも、社会資本的にも、高度な取り組みを計画的に実施できる仕組みになってございます。


高田委員  まず、環境に配慮するという部分でいえば、例えば生態系を保全する、あるいは景観を保全するという部分と、営農の合理化という部分は、相反する部分が恐らく出てくるのではないか。例えば、3面水路でやりたいのだけれども、環境と調和させるために底打ちはしないということになってくると、地元もお金を出す土地改良事業ですから、地域の方々に納得していただくような、環境に配慮する工事にしなければならないのだろうと思うので、このあたりで地域の意見と合わないことがないのだろうかということです。
 例えば、魚が遡上できるようにするのが環境に配慮する土地改良事業なのかもしれませんけれども、その部分とお金を地域が出すという部分は、意見が合わないことはないのか教えていただきたい。既に二百何カ所をやってきたということですので、そこを教えていただきたいと思います。
 それと、戸別所得補償については、よくわからなかったのですが、新しい制度になって、転作交付金で、岡山や徳島は香川より多いということを申し上げましたけれども、そこは生産調整に協力しない部分があって、その分がたくさん飼料米に来たのだということであれば、例えば農家の方々は飼料米にかえることに納得してこうなったのか、その辺を教えてほしいのです。


高尾土地改良課長  高田委員の再質問で、維持管理と環境整備の関係なのですが、これにつきましては、何が何でも環境整備をするということではなくて、例えば水路におきましては、湧水がある地域とか常に水が流れている地域など、一部につきまして環境整備を行っております。
 この点につきましては、我々としては農家の意向を配慮して、管理者また利用者それぞれの意見を伺って、ここを整備していこうということを決定した上で事業に取り組んでおりますので、御理解いただきたいと思います。


松浦農業生産流通課長  先ほどの他県の飼料米の取り組みについてでございます。
 各県に個別に聞いたわけではございませんが、今回生産調整を超えた部分について、新たに飼料米として10アール当たり8万円という、かなりの額の助成措置も講じられたことと、それと主食用の水稲には、新たに1万5,000円が一律出されるといった措置から、そういった協力を申し出た未達の部分がそのまま飼料米に回ったのではないかと推測しております。


辻村委員  まず、食育の件についてですが、6月議会の委員会のときに、新しい香川県農業・農村基本計画の素案から指標が抜けているという質問をさせていただきました。
 その時は、本編には入っているという御答弁をいただいたと思うのですが、食育については今回こっそりと概要版の「施策の展開方向」に、食育という文言はないのですけれど、3行ぐらいふやして、内容的に載っているということで、3歩下がって1歩進んだような話です。大山委員にとっては少し不満かもわかりませんが、非常に重要な施策であると思いますので、一生懸命やっていただきたい。復活させていただいたことにお礼申し上げまして、質問に入りたいと思います。
 この農業・農村基本計画ありきで聞いていきたいのですが、農業が持つ多面的機能について、香川県の部局でいいますと、食料安全保障で県民の生命を守るのは政策部ではないかと。自然環境の保全は環境部、生きがい対策、健康づくり、食の安全という観点では健康福祉部、また先ほど来出ていました砂防機能、災害対策という意味では土木部、また水源の涵養という意味では水道局、さらに伝統文化の継承、食育という意味では教育委員会、雇用創出、食品や産業等の原料生産ということでは商工労働部、本当に多面的な機能があるのではないかと思います。
 ところが、今議論になっておりますTPPに参加すると、多分、世界に競合できるものの一部を除いて、農村を抱える地方は非常に大きなダメージを受けると考えられます。こういったTPPと香川県、地方における農業の多面的な機能維持の整合性について、農林水産省からおいでております川合次長の御所見をお伺いしたらと思います。


川合農政水産部次長  TPPにつきましては、先日再任されました鹿野大臣が、記者会見で相当厳しく追及されておられましたけれど、震災をとらまえて、もう一度その時期等については慎重に検討する必要があると、また8月2日の食と農林漁業の再生実現会議、官邸でも、きちんとそういうのはやっていかなければいけないということです。
 一方で、TPPとは別に、EPAとかFTAとかどんどん結んできております。オーストラリアとも現在交渉中でございますし、TPPというのはその枠組みですけれど、それとは別に2国間協定でどんどん道が開かれていく可能性もありますので、そういう観点からすれば、農業だけ構造改革しなくていいのだということではありませんので、担い手の育成、集落の維持をきちんとやっていかなければいけないし、それから基盤整備につきましても、農林水産省の予算は、現在2兆円強になっておりますけれど、さらにパワーアップしていただかないと、なかなか集落の維持は難しいのではないかと思っています。
 大規模農家だけではなく、小規模農家も地域を守ってくれているという観点で、戸別所得補償制度も導入されておりますので、こういったものも含めて、自民党政権下の品目横断的経営安定対策のほうが、担い手に集中していいのではないかという意見もあるのですが、全体の人口が減ってきている中で、集落を維持していくことを先ほどの農地・水管理支払事業の向上活動支援対策を含めて、農村対策と経済対策の2つを両輪できちんと充実していかなければいけないと思っております。


辻村委員  国際環境の中、EPA、FTAもあるのでしょう。オーストラリア等、そういったところから地域を守っていくために、さまざまな政策が必要でありますし、そういったセーフティーネット、事前対策を十分やっていかないといけないと考えております。
 そういった意味で、数年前から農林水産省が一押しで言っております食料自給率、これを相当声高に言っていたわけですが、香川県も御多分に漏れず、平成21年、22年ですか、この香川県食料自給率向上プランを2年間実施しました。この意義と効果を川合次長にお伺いしたらと思います。


川合農政水産部次長  私はことしの正月に着任したわけでございまして、それ以前の話でございますが、国も食料・農業・農村基本計画を閣議決定いたしました中で、それまでなかなか難しいと言われていたのですけれど、食料自給率50%という目標を掲げまして、麦とかを拡充していくと言っております。特に本県につきましては、麦については、県の試験場で独自育成した品種もございますし、そういった形では裏も表も作付できるということで、土地利用率の向上であるとか生産性の向上と相まって、香川県としてもレタスだけではなくて、土地利用型農業の米麦についてもきちんとやっていただいていると思っております。


辻村委員  非常に重要な施策だったとおっしゃるわけですが、実際平成21年度、22年度、この計画を遂行されて、どのような成果、効果があったのか、川池部長にお伺いいたします。


川池農政水産部長  食料自給率の向上プランですけれども、平成21年度から22年度の取り組み期間におきまして、22年度に生産額ベースで18年度の95%を100%にすることを目指しますとともに、こうした取り組みに加えまして、さぬき米の消費拡大や地産地消等、消費面での取り組みを進めて、カロリーベースで36%から38%に引き上げることにしているわけです。ことし6月に国から公表されました平成21年度の本県の食料自給率は、カロリーベースで37%で、前年並みに維持しますとともに、生産額ベースにつきましては、前年より7ポイント上昇しまして97%になっている状況でございます。
 その中で特に消費面で出た効果は、特に食育や地産地消を推進したことにより、学校における地場産品の活用割合は、平成18年度の26.9%から22年度の33.7%で目標を達しております。米の消費拡大についても、目標達成率は63%にとどまっておりますけれども、年間では68キログラムから73キログラムへ増加している状況でございます。一方で生産面では農産物の生産拡大を進めてきておりますけれども、野菜におけるブロッコリーとアスパラガスの生産拡大は、栽培面積が567ヘクタールから764ヘクタールとなり、目標を達成しておりますけれども、飼料作物等については栽培面積が18年度を下回る状況になっております。


辻村委員  かねがね、カロリーベースの食料自給率に取り組んだからといって、香川県がどうなるのか疑問な点を持っています。
 平成17年につくられました香川県農業・農村基本計画で、先ほど言いました鳴り物入りでこの食料自給率が出ていたわけなのです。今回、2年間行って効果があると言っていた食料自給率の「ジ」の字も今回の計画には出てこないのはなぜか、理由を教えていただいたらと思います。


川池農政水産部長  食料自給率につきましては、国から公表されるものでございまして、県レベルの自給率の公表時期は2年おくれになります。自給率を計画の目標数値とした場合、実質の進行管理は非常に難しいことではございますけれども、いずれにしても食料自給率につきましては、食料安全保障の観点から国全体で考える問題であることで、県としては、地域の実情に応じた自給力向上の取り組みを着実に実施することが重要であると認識しております。
 こうしたことから今回の農業・農村基本計画では、県レベルの食料自給率を数値目標として設定せずに、本県の特性を踏まえた農業生産等、県産農産物の消費拡大により、本県の食料自給力を向上させるために積極的に施策展開をすることとしております。


辻村委員  つまり国が示したカロリーベースの食料自給率は、何の意味もなかったと、2年間やった結果、何の意味もなかったということを証明したことになります。そういう意味で、この自給力を高めていくことが非常に大切であると思います。川池部長がおっしゃる自給力とは何かをお伺いしたらと思います。


川池農政水産部長  食料自給力とは、一義的には食料の供給力でございまして、食料の自給率の向上を図るためには、生産拡大と消費拡大の問題、それから担い手の確保・育成の問題がありまして、自給力の向上によって、結果として国全体の自給率向上に寄与すると考えています。


辻村委員  結果、自給率、自給力が向上すれば、日本の農業にとって、香川県にとってどうなるのですか。


川池農政水産部長  この自給力の向上により、香川県民の皆さんの食料の確保、あわせて担い手の確保が、農業・農村を維持・拡大すると考えています。


辻村委員  僕が考えている自給力の向上は、香川県民の命を守るためが一番であります。さっき言われた多面的な機能のうちの一部ではないかという気がいたします。
 例えば、食料を将来的に確保するためには、農地、水利施設の維持管理が最も大事で、人は少々減っても、そのときにつくろうと思えば、ある程度はつくれると思います。また、天候不順に対応するために、国内のいろんな地域とか、信用できる海外諸国へのリスクヘッジや連携をすることが本当の自給力向上になるのではないかと思います。
 香川県でつくれないものを無理してつくることが、必ずしも自給力の向上にはつながらないと考えます。そういった面で、6月議会で、香川県で一生懸命麦をつくっているところを全部さぬきの夢2009に切り替えても、全部で9分の1しかできない目標をつくって、できるかどうかわからないのに、もし天候不順になったらそれで終わりじゃないですかというような質問をさせていただきました。
 そのときに、例えば我々がこの7月に訪問させていただいたアルゼンチンは、よく似た気候で、香川県出身の日系の方がたくさんいらっしゃいます。農業もしています。貿易商をしている人もいます。そういった信用できる国、信用できる人たちといろんな場所に、オーストラリアでもいいです、アメリカでもいいです、リスクヘッジすることも必要です。こういった今、地域主権の時代と言われております時代に、我々が本当に香川県の食の安全、自給力を高めていく意味で、そういった検討をしてみてはどうかということで、そのときは「考えてみます」というお答えでしたが、その後取り組んでいますというお話も聞いております。そうおっしゃられた国分課長に、その後の取り組みについてお伺いしたらと思います。


国分農政課長  それでは、所管外ではあるのですけれど、お答えをさせていただきます。
 さぬきの夢2009の海外生産に向けた検討状況についてでございますが、さきの経済委員会におきまして、辻村委員から御提言ございました中で、さぬきの夢2009の種子を提供することにつきましては、1つは知的財産権の保護により、不正利用を未然に防ぐための国際条約でございますUPOV条約がございますが、これを相手国が批准しておることが前提になります。この場合、今お話がございましたアルゼンチンは条約締結国で、批准をされてございますが、この条約では、品種の利用許諾を行った日から4年以内に限って、相手国での品種登録の出願が可能とされてございます。さぬきの夢2009につきましては、利用許諾が平成21年11月27日でございますことから、条約締結国において品種登録の出願が可能な期限は、25年11月26日までになってございます。条約締結国におきまして品種登録の出願には、通常3回の試験栽培が必要となりまして、出願可能な11月までには、試験栽培が1回しかできない状況でございます。


辻村委員  多分、この3カ月か4カ月間、できない理由を一生懸命調べていただいたのだという気がいたしました。できる方法はどういうものがあるかを前向きに検討していただきたいと思います。また、11月議会でお伺いしたいと思いますので、ぜひともそのときには、どれほど進展したかお教えいただいたらと思います。
 次に、先ほど来たくさん出ていました農業の担い手対策なのですが、実際うちの近所の話ばかりで、これが香川県全体かどうかわからないのですけれど、特に混住地域では、老人だけの世帯がふえております。それでも男の方が先にお亡くなりになるので、最初おじいちゃんがおるときは田んぼをしていたけれど、じいちゃんが死んだ途端にできなくなったと。機械も農地もあるのだけれども、よその人に頼んでしてもらっている。こういうのが、さっき言っていた認定農業者以外の善通寺の担い手の実態ですけれど、多い事例であります。
 そういったところで、本当に農地を守っていってくれる人、先ほど綾川町では、十分知らないのですけれど、作付までしてくれる農業公社があると言われましたが、それが本当にいい方法なのか、集落営農がいい方法なのか、そういうのが十分わからないのです。とにかくそういった中長期的、短期的でもいいですが、そういった多面的な機能の一部、そういう農村・農地の機能を守っていくための実際の担い手、今元気な人で一生懸命たくさん、みんな人の田んぼを借りてやる人がおるのです。幾らでも借りてあげると、その人は言うのですけれど、年が80ぐらいなのです。その人がやめたら、どのくらいの耕作地ができないようになるのか、これが現実なのです。
 認定農業者の話は別個で大事な話なのですけれど、たちまち喫緊の担い手、そういった混住地域が中心で、余り条件のよくない田んぼの担い手についてどのように考えられているのか、またこの計画にどう反映されているのかお伺いします。


川池農政水産部長  辻村委員の担い手の育成対策ですけれども、就業農家、認定農業者を中心とした、農業生産の主たるところを維持する、核となるところについては、農業・農村基本計画でも書いていますように、基本的には今回香川の農業・農村を維持するのは、担い手として2つありまして、まず専業農家である認定農業者、新規就農者の確保ということ。これが農業生産を担う担い手の中核になるということです。それから、それ以外の人たちについては、耕作するのに有利な大規模な農地とか、水路の利便性とかの中で展開するわけですけれども、それ以外に、先ほど委員御指摘のあったような3反、5反を初めとした小中規模の兼業農家については、集団的な農家、集落営農の設立を促進する中で担っていこうと考えております。
 だから、農業生産を担う農家の部分と、地域の多面的機能を担うところの集落営農の形態の2つでもって香川の農業・農村を維持していこうということで、香川の場合はほかの地域と比べて、水利問題やため池の問題とか、耕地を利用していくのに難しい課題がありますので、その部分については、集落営農的組織がないと、なかなか維持できないということで、集落営農の促進、そして新規就農者の確保の2つを今回の計画の大きな目玉として、これからこれらを推進していきたいと考えております。


辻村委員  今、施策の目玉と言われたのですけれど、僕が聞いた限りは、目玉になっているように思えないのですけれど、それでやっていただけるのならば、喫緊の課題で、5年ぐらいしたら混住地域あたりで一気に放棄田がふえるのではないかという危機感があるのです。そうならないように、ぜひとも具体的な施策だけは進めていただけたらと思います。
 最後にもう一点、新田委員と五所野尾委員がおっしゃっていました中小ため池の話です。お二人の意見を聞いていると、一言だけ言っておかないといけない気がします。
 大変すばらしい御答弁をいただきました。そういった山池で水に飛び込んで木の樋管を持ち上げないといけないのだけれども、それがもう朽ちてしまって、ポンプでかい出して使っているような池もあります。それを仮に災害待ちの池が崩れて復旧したところで、また崩れる、もう時限爆弾を抱えているようなものです。ほとんどの小規模ため池は未改修で残っているわけなのです。別にそれを改修したくなくてしていないわけではなくて、お金を出すのが嫌だから残っているのです。それが災害寸前、市町に言わせたら「災害待ち」という言葉でしまいになるような池をどうにかしなくてはいけない。例えば先ほどのまんのう町でありましたような池なら、数珠つなぎになっていると思うのですけれど、全体で1パッケージです。1カ所1カ所をどうやっていくかという計画ではなく、農地の利水のことも考えて、全部を1パッケージとして計画していただいて計画的に進めるように、口ばかりではなくて、それにお金をつけていくことを要望いたしまして終わります。


水本委員  冒頭に、新しい試験場が10月1日に開場いたします。いろいろと御心配いただき、御苦労いただいたり、また、既にここを去られた職員の方もたくさんおりますが、本当に農家のために、お金のない時期によくやってくれたとつくづく思っております。本当にありがとうございました。お礼を申し上げて、質問をさせていただきます。
 次期農業・農村基本計画の中で、第1、第2、第3節については、既に皆さんが話したので、第4節と第5節について聞くのですが、第4節で「戦略的な流通・販売」となっているのです。先ほどの米粉ではないけれども、農家の方でも、一般に農家と言われている専業農家の方は、米をたとえ5反分だけでも出荷している人だったら、農協へ行ったら、どこが買ってくれる、飼料米ならどこと契約ができるかなど、支店で恐らくわかると思うのです。
 しかし、竹本委員が言われたように、1反や2反しかつくらない人が、つくることに困って人に頼んだら、米粉ならつくろうかという人がおってつくってくれるのですけれども、出荷する場所がないとのことでよく相談があります。これらについても、今後の流通・販売については、行政が直接携わるのでなく、開拓する部分を教えて農家へつなぐ、JAとか普及センターなどへつなぐ方法もあろうかと思いますが、そういった内容にしてもらいたいと思っております。
 そういった中で、農商工連携についてです。3年も4年も前ですが、農家の方が勘違いをして商工会に入りました。商工会では今は農業のお金も、指定金融機関は農協以外で、近代化資金でも営農資金でも貸してくれますから、商工会へ入って、商工会を経由してお金を借りたりする農家、経営者が出てきております。担い手となる農家の方は、農協よりも金利が安かったり、いろんな借り入れするための準備を金融機関がやってくれるということで、そういう方向でやっておりましたが、最終的にはお米やブロッコリーのできが悪かったら、負債だけが残ってどうにもならないということも起こります。
 私は、農商工連携というのは、流通や販売の中で生きる話であって、金融の中で生きる話ではなかったのが、いつの間にか、金融関係者がそういう考え方をしているのかもわかりませんけれども、商工との連携の仕方が間違った部分で弊害が出ているのではないかという気がいたしております。これも、県や市町というレベルではなく、今後の対応は恐らく、普及センターなどの出先機関での対応が大事になってくるのかと思っております。この点、ひとつどのような観点で煮詰められておられるのか、お伺いをしたらと思います。
 いま一つ、第5節の「担い手の確保・育成」については、今、各委員から質問があったようにいろいろ議論はありますが、根幹にこのタクトを振るのは、市町の農業委員、それもはっきり申し上げて公選の委員なのです。農協や土地改良区や議会の推薦された方々も力を入れてやるけれども、本来の形は公選の委員が、しっかりと根を生やした地域を担当に持って、担い手をつくってもらうことが必要なのです。担い手をつくっても、その人が必要とする最小限度の措置がなかったり施設がなかったら、営農は成り立たなくなるのです。
 農業委員の数が、全体として減員されて、事実減ってきておると思います。削減しても構いません。しかし、農業委員にはれっきとした仕事があるのです。農業委員としての仕事で日々生活ができるぐらいの報酬を渡さないと、定年後の60、70歳の人が農業委員になったのでは、実際農業に就業しようかと思う若い人に、70歳の人が行って話ができると思いますか。おじいさんが孫に話をしているような状況ではないのです。農業委員は50歳前後の働き盛りで、農業がわかり、地域の土地改良がわかる人になってもらうようにするには、それなりの報酬も渡していくことを考えてもらわなければいけないと思っております。部長は、どう思っているのか、ここの考え方をお聞きしたらと思います。
 この2つができたら、農業は恐らく飛躍的に方向転換すると思います。先ほど辻村委員が言っておりましたが、国がふらふらして制度が変わるから、担い手も、極端にいうと集落営農も、JA香川県が出した1支店1農場構想も全部思いが変わってきたのです。それは戸別補償制度が原因なのです。現在、大型農家で戸別補償をもらっているところはないのです。香川県では、大型農家でも減反してもらおうかと考えています。減反している上に、ことしは足らないからもう5%減反ということで、今つくっている中から5%や8%削減と言われています。
 補償を全然もらっていない人はどうするのかというと、もともと100%植えていて、補償をもらっていないので、植えた分だけ全てつくるのです。実際の農家はこれなのです。補償をもらうために、減反や施策を国についてやらずに、おれは自分で売るのだと、おれはネットででも売るのだという農家は生き残るのです。実際に、補償が高くなったとか低くなったとかは別として、補償をもらうために減反したりする農家は、本来の農家ではないのです。私もその一人ではありますが、もうたくさんつくらなくてもいいとか、しんどいというのも、本来の農家ではないのです。
 まして、先ほど辻村委員が言っていたけれど、町の中にある農振地域から外れた農地が、2畝、3畝とあるのでは、とてもじゃないけれども、買ってくれないのです。幾ら狭くても二、三反、2,000平米から3,000平米の面積を有した1枚の田んぼで、利便性がよく、大型のトラクターが入って、最低限軽四のトラックぐらいで搬出ができるぐらいの農地でないと買ってくれないのです。借りてもくれないのです。
 そういう流れの中で、補助金などをもらうのではなく、耕種農家、米麦中心にやる人には、思い切って減反もしない、補償制度による補償金ももらわない、米と麦だけで50町つくったらきちんと生計が立ちますというプランを見せて、それに対する農業機械の補助施策などで、どんどん投資していく分を補ってあげる、それにも補助金を出してあげる。貸してくれたお金は全部返さなければいけないのです。大型農家だって、国が半分お金を出してくれたから農家が生活できているのです。カントリーエレベーターも全部そうです。ところが、農薬が検出されてどうにもならなくなったときに、あのカントリーエレベーターに入っていた6,000トンもの米は、どこへ持っていったのですか。農協も買ってくれない、どこに買ってくれない。理屈は別にしてそうなるのです。
 きちんと農業だけでやっていけるような施策をつくって、県下の農家の先進地の事例になるようにしてください。例えば綾川町で50町つくったら、きちんと生計が立ちます、米と麦だけで50町で経営できますといって、そのための施策をしたらいいのです。土建業者が農業へ来たら、コンバインなどを買うのを補助するというのなら、今、営農集落をしている方へ補助したほうが、明らかに地元の事情もわかるし、農業に対する熱意も条件もいいはずです。他の地域から入ってきた人や、きのうまで土方をしていた人に、きょうから田植えをしろといってもできないのです。そういうところをもう少し見てもらったらいいのではないかと思っております。
 担い手対策の考え方と営農の体系の考え方、それと農業委員会の委員の今後のあり方に対する県の姿勢をお聞かせいただきたいと思います。


川池農政水産部長  委員御指摘の件については、いずれも地域の実態を踏まえた的確な御指摘だと考えています。
 その中で、特に販売の関係、農商工連携の関係、いかに売れる農産物をつくって展開していくかという課題、それから担い手の育成・確保、これは地域の実態や地域の農業委員の意向を踏まえた、地域との関連において、いかに担い手を確保するかという視点、これらについては今回の農業・農村基本計画では大きく、売れる農産物づくり、それから担い手をいかに確保していくかということで、非常に厳しい農村・農業の情勢の中で、香川県の中でいかに再び農業の反転攻勢ができるかという点を、今回の農業・農村計画の基本にしております。
 担い手の確保・育成と、いかに売れる農産物づくりを展開していくかとの認識のもとに、担い手の確保については、地域の実情を踏まえ、地域の意見を聞きながら、農業の主体となる担い手、そして地域を維持していく、地域の農村集落の機能を維持していく集落営農を中心とした担い手、そういう2つの方向から、担い手をいかに確保するかの施策を展開したいと考えています。
 あわせて農産物をいかに売っていくか、いかに売れる農産物をつくるかで、新しい農業試験場それから普及センターを中心としてどう戦略を進めていくかの2つを基本として、非常に厳しい香川県の農業・農村の状況を再び頑張って活性化していきたいということで、農政水産部の総力を挙げて、香川の農業・農村の活性化のために取り組んでまいりたいと考えております。


国分農政課長  お話がございました農業委員会委員の報酬の件でございます。
 今手元に委員報酬のデータを持ってございませんけれども、今後、農業委員の皆様が果たしていく役割は非常に大きく、既に大きな役割を担っていただいておると思いますので、それに見合った形で処遇もされていくべきだと考えてございます。


水本委員  担い手の確保や育成については、きょう概要版を配布していただいてから印をつけていたのだけれども、「核となる担い手の確保・育成」の項の下の端に、「集落営農に取り組む農業法人のネットワーク化による組織活動の活性化の促進」という記載がありますが、集落営農をしていて、他の地域と共同してネットワーク化して情報収集しても一つも役に立たないと思います。これが役に立って動くのだったら、それより前に農協の1支店1農場が立ち上がっていなければいけない。県下全部が横の結びつきになるのもいいけれど、地域が一つにならないことには、できるわけがないと思います。
 部長も一生懸命やらないといけないと言っているので、それはそれでいいと思いますが、基本計画(案)第5節の「担い手の確保・育成」の2番目、「地域を支える担い手の確保・育成」の「具体的な施策」の「集落営農組織の経営発展の促進」の「農地や農作業を委託するなどの調整活動を行う組織を育成云々」のところ。ここが、農業委員がしなければできないということを言いたかったのです。それも、働き盛り、50歳前後で農業をしている人、その地域にいる方でさえわからないものがあるのに、70歳も80歳にもなって、農業をやめて年金をもらっている人にお願いしても、なかなかできないのです。できる人もいるとは思いますが、全員ができるとはとても思えません。
 委託をしての集落営農組織は、学者や学校の先生などを寄せてきて、いろいろ議論をしても、実質的な活動に声がかかるところへはいかないのです。農家の軒先へ立ったり、田んぼの端へ立ったりして、農家の人にどのようなものをしますかという話をするのは農業委員だけです。農協の職員でも、そこまでして営農をやる人は、今の人数ではもういないのです。町行政の関係者は、農業改良普及センターの仕事を経験したも人いると思うけれど、改良普及センターなどが一生懸命行って、田んぼや果樹園の中で一生懸命やらんかといって議論するときには、地域の農業委員会の皆さんや、そこに関係している土地改良区や、地域の中の営農にかかわる集団などの部会の人たちの協力がなかったらできないのです。そんなに簡単にネットワーク化による組織活動の活性化はできないと思います。例えば、旧村単位ぐらいで、これが全部一つにまとまって1支店1農場化ができたら、このようなネットワーク化の議論はなかったと思います。
 もう少しそこのところは考えていただいて、実情はいろいろあるけれども、最短距離をいくのではなく、少々手間がかかってでも構わないので、農家や地域の方が理解してくれる方向で、一番なじみやすい組織づくりを考えていく必要があると思います。香川県でもいろんなネットワーク化された農業団体はたくさんあります。しかし、幸いなことに、香川県は単一農協になって、そこが全部まとめると言ってくれているのですから、行政は市町の中でも、地域地域に応じたものをやっていく。まさに香川型農業をどうやって推進していくかという中で、きちんとすみ分けをしなければいけないと思うのです。施設園芸をするところ、お花をするところ、いやおれは米麦でいく、おれは野菜でいくなどとすみ分けをしていく。野菜でも、ブロッコリーとかレタスとかネギとか、いろいろ種類がある。この地域では、今まで一生懸命していたニンニクを栽培するとか、それできちんと収益を上げるような指導体制が県のほうに求められている。専門指導員も全部が出ていって一生懸命やりますというように、組織改正の中で動いたのだから、そういう方向へ向けて努力してもらいたいと思います。
 この素案から概要に変わってくる中で、新しく考えついて、いろいろ入れてくれたものもあります。また、我々の意見を聞きながらやっていただいているものもあります。しかし、これよりも大事な香川県の次期総合計画、田園都市構想の頭に「せとうち」がついているのが気に入らない。
 今までここで質問して、きょうもここで質問しておることはネット配信されています。そのネットの配信を見た2人から夕べ電話がありました。やり方がどうこうではないと。我々田舎でおる者も一緒やと。内陸部もみんな認めてもらいたい、海のはたばかりがよくなるのではいかんのでないかと思いよる。
 しかし、次期総合計画策定協議会委員の皆さんの中では、海が入っていないのが気に入らない。浜街道があり、陸上競技場は丸亀へ行き、新中央病院も海の方へ行き、お金を一番使ったサンポート高松もあり、今まで平井、その前の前川、平井さんの後の真鍋全知事と、今まで全員新たな「田園都市構想」だけでやってきて、海岸部が外れたことがあると思いますか。うちの町には県営住宅はないけれど、直島にはあります。だから海岸部のほうはそれほど粗末に扱われていないと思います。まして平成の大合併の中で、高松市は県境まで、8市ある中で坂出市と丸亀市と善通寺市以外は全部県境までつながりました。そういった中で、今我々農業や林業をやっておる者からして、海の話はそれほど大事なものかと。今まで海の話がなかったときこそやってきた。山の中へ施設が来たというのは、高松空港だけなのです。あのときには、高松の生島にできると言っていたのをわざわざ内陸へ、綾川のほうへ持ってきたのです。
 そういった現状の中で、綾川も田舎があります。しかし、まんのう町や三豊市、観音寺市も山を控えています。そういったものをやるときに、瀬戸内と名をつけなければならないほど中国地方に遠慮しなければいけないものですか。瀬戸内と名前をつけて、それほどまでにやらなければならないものなのですか。部長もその場にいたのだろうと思うけれど、瀬戸内という名前がどうであるかという理解は、諸所いろいろ学説はありますが、一度ネットの中で、瀬戸内とついている名前を考えてみてください。私も確認したら、香川県、瀬戸内と名がついたものはないです、会社でも。瀬戸内と打ち出してみてください。愛媛のほうに車会社が1つあるだけです。瀬戸内とは、中国地方から見て瀬戸内なのです。音戸の瀬戸から鳴門までの、トとトのうちが瀬戸内なのです。それは、大きい本州側から見て言うものだと私は理解しているのです。
 きのうも同じことを言いました。どうか、我々田舎でおりますけれども、内陸部の山のほうについても、今の農業の分についても、どうかひとつよろしくお願いしたらと思います。要望で終わります。


十河委員長  以上で、農政水産部関係の質疑、質問を終結いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)


十河委員長  御異議なしと認め、農政水産部関係の質疑、質問を終局いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。