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平成22年[2月定例会]経済委員会[農政水産部] 本文




2010年03月15日:平成22年[2月定例会]経済委員会[農政水産部] 本文

辻村委員長  理事者の説明は3月11日の委員会で聴取しておりますので、直ちに質疑、質問を開始いたします。


西川委員  質問の1点目は、担い手育成の基本的な考え方についてであります。
 本県農業は、経営基盤が零細であるものの、年間の日照時間が長く温暖で、多彩な農産物の生産が可能でありまして、なおかつ京阪神の市場に近いなど恵まれた自然条件や地理的条件を生かして、生産性の高い農業が展開されているところでございます。これもひとえに、先人の農業者の皆さんの築いたすぐれた農業技術や創意工夫のたまものと考えますが、農業センサスでは、平成17年までの10年間で農業就業人口が約17%も減少し、特に65歳未満の基幹的従事者は約4割も減少するなど、農業労働力の減少と高齢化が速いテンポで進んでいます。
 このため、今後の本県農業を支える認定農業者等主要な担い手の育成、確保は極めて重要な課題と考えますが、100年に一度と言われる経済不況の中、消費者の低価格志向は年々高くなり、農産物価格は長らく低迷しています。その一方で、農薬や肥料、燃料など、農業生産に欠かせない資材は値上がりの傾向にあり、幾らよいものを計画的に生産しても、所得になかなか結びつかないという声をよく耳にするわけでございます。
 幾ら自然条件や立地条件に恵まれているとしても、安定した農業所得が得られないと、経営基盤の拡大を目指す者も、跡を継ごうという者も、ましてや新しく農業を志す者などあらわれるはずもなく、このままでは農業労働力の減少と高齢化がますます進むのではないかと思うわけであります。所得確保なくして農業産出額の回復などあり得ないわけであります。安心して農業に従事できる、持続可能な農業のためには、一生懸命に働いた対価、すなわち農業所得が安定的かつ十分に確保されることが一番の要因であると考えるわけであります。農業所得さえ十分に得られれば、必然的に担い手は育つのではないかと思うのであります。
 そこで、これまで主要な担い手の育成、確保に向けて、農業所得確保の観点からどのような取り組みを行ってきたのか。また今後、新規就農者も含めて、一定以上の農業所得が確保されるさまざまな担い手をどのようにふやしていくのか、あわせてお尋ねいたします。
 2点目は、香川県農業協同組合に対する県の指導についてお伺いします。
 昨年11月の委員会で、香川県農業協同組合に対して、貯金着服事件のような事件が二度と起きないよう、どのように指導していくかなどについて質問いたしました。部長からは、香川県農業協同組合が現在実施している業務改善計画が不十分であると考えられることから、弁護士、公認会計士、金融機関関係者から成る外部専門家チームによる事件発生原因の検証と、再発防止策の策定などを内容とする業務改善命令を出すべく準備を進めているとの答弁をいただきました。その後、12月8日には、県は業務改善命令を出して、去る2月19日には、外部専門家チームから香川県農業協同組合に対し、事件発生原因や再発防止策について報告があったようでありますけれども、その内容はどのようなものなのか。また、その内容について県はどう考えているのか。さらに、今後の業務改善スケジュールはどうなるのかお伺いしたいと思います。
 質問の3点目は、中山間地域等直接支払制度の推進についてであります。
 中山間地域は、過疎化や高齢化が進行する中、平地に比べて農業生産条件が不利であることから、担い手の減少、耕作放棄地の増加等に伴って、県土の保全や水源の涵養など多面的機能が低下し、県民にとって大きな経済的損失が懸念されている状況であると考えておるわけであります。
 このため、国では、耕作放棄地の発生を未然に防止し、多面的機能を維持・確保するため、集落協定に基づいた継続的な農業生産活動などに対する支援策として、平成12年度に中山間地域等直接支払制度を創設し、平成17年度から本年度までの5年間、第2期対策に取り組んでおります。この制度に取り組んでいる中山間地域の農家や市町は、平成22年度以降の継続を強く望んでいることから、制度の継続と拡充について、本県議会は県ともども昨年6月に重点要望を、また同6月定例会では意見書を採択し、国に対して強く要望を行ったところであります。
 そこで、県はこの第2期対策における本県での取り組みをどのように評価しているのか。また、評価を踏まえ、平成22年度予算をどのように編成しているのかお尋ねいたします。あわせて、本県を初め各県から要望が出されたことを踏まえ、国は制度を改善・拡充の上、第3期対策を実施すると聞いておりますが、この第3期対策において改善・拡充された内容についても、お伺いしたいと思います。


西原農政水産部長  西川委員から3点にわたりまして御質問をいただきました。
 まず、1点目の担い手育成の基本的な考え方についてでございます。
 御質問にございましたように、近年、デフレ基調ということで、その中で長らく農産物価格は低迷してございまして、安定的かつ十分な農業所得が確保されなかったということが、農業労働力の減少、さらには高齢化をもたらした主な原因と考えてございます。
 県内の農業経営状況を見てみますと、プロ経営を目指す認定農業者が、平成21年度末現在、1,660経営体となってございまして、5年前に比べまして1.6倍に達するなど増加してございます。ただ一方で、農業所得は伸び悩んでいる状況でございます。県では、農業所得が確保されますよう、その取り組みを支援します上で、県農業経営基盤強化促進基本方針を策定し、この中で、効率的かつ安定的な農業経営の指標を示して、経営改善に意欲的な農業者への普及員による重点的な指導を行ってきたところでございます。
 今般、農業経営基盤強化促進法が一部改正され、昨年12月に施行されてございます。最近の経済情勢が大きく変化していることを踏まえ、担い手に対しましても、モデルとなる経営指標を示すことが必要であると考え、指標に他産業の所得状況を反映させますとともに、農産物価格や資材価格の状況、新たに導入する栽培技術や県内の経営事例を参考に、経営指標を見直したところでございます。
 その新しい指標でございますけれども、生産性の向上を図りますため、生産コストの削減や有利販売などにつながるような技術を、県農業試験場の研究成果や改良技術の普及活動の成果の中から抽出し、県として推進すべき核となる技術と位置づけ、農業経営の指標に反映させましたほか、生産が伸びておりますアスパラガスとかブロッコリー、さらには地域特産作物として需要が見込まれますオリーブ、また今日本一の生産量を誇るマーガレットなどの6類型を追加するなど、香川らしい農業経営の指標になるよう留意したところでございます。
 また、この基本方針の見直しにおいては、農地の利用集積に関する法改正に伴う必要な改正事項にとどまらず、新しい農業経営指導の策定まで踏み込んで見直しを実施してございまして、全国的にも、そこまで見直しているのは本県が唯一と考えてございます。
 また、この指標の普及でございますけれども、農業改良普及センターが中心になりまして、市町や香川県農業協同組合、各経営団体との連携のもとに、認定農業者等に提示しまして、国や県の補助事業なども活用しながらその実践を促しまして、またアグリ塾生とか農外企業等、これから農業を始めようとする者に対しましても、将来の農業のイメージとなるよう提示するなど、さまざまな担い手の農業経営の安定につながるよう活用を促していきたいと考えてございます。今後、経営改善につながる核となる技術の追加をしていくとともに、多様な経営形態にも対応できますよう、目標とする年間農業所得別や年齢別に営農類型を定めるなど、経営指標の拡充にも努めていきたいと考えてございます。
 2点目の香川県農業協同組合に対する指導についてでございます。
 県のほうで改善命令を昨年12月に出し、その中で、外部専門家チームによる検討をすると報告した内容でございます。外部専門家チームがした報告の内容でございますけれども、まずは不祥事が発生する直接の原因としては、支店におけるチェック体制が機能しなかったことや、職員に法令等遵守の意識が浸透しなかったことなどがあるとしております。これらの背景には、組織や人事などに関し、さまざまな問題点があると分析をしております。
 これらの分析を踏まえ、組織全体について抜本的な改革を実施する必要があるとして、最重要防止策4項目、重要防止策5項目が報告されてございます。主な最重要防止策でございますけれども、支店に関しては、チェック体制が機能する規模に整備することや、職員の広域的な人事異動を実施することが示されております。また、信用・共済事業において組織の簡素化を図ることなどが示されております。
 このように、再発防止策というのは、不祥事発生の直接的な原因のみならず、その背景にある組織とか人事等の問題点にまで踏み込んだ検証を行い、それらを踏まえて、抜本的な改革を香川県農業協同組合に求めたものとなってございます。
 県としましては、外部専門家チームの報告は、それぞれメンバーが専門的な知識とか経験を生かして、外部の目で香川県農業協同組合を客観的に分析した上で、不祥事を起こさせない組織に改革するために必要な対策を示したものと考えてございます。
 今後のスケジュールとしては、香川県農業協同組合は、3月末までに再発防止策の実行計画を県に提出することになってございます。県としては、提出された再発防止策を確実に実施するよう、適切に指導したいと考えてございます。
 3点目の中山間地域等直接支払制度の関係でございます。
 今回、第3期対策で、22年度から26年度までの5年間の新たな対策が実施されることになりました。これも県議会ともども国に働きかけた結果だろうと思ってございます。
 そういう中で、2期対策の取り組みの評価ということでございますが、この2期対策といいますのは、高松市を初め7市5町において実施をしてございます。その成果として、少し数字を申し上げますと、この直払い制度の取り組みを契機に、集落営農組織等の設立が71協定、集落営農組織で言えば15団体、認定農業者であれば57名ということになりますけれども、そういった協定や取り組みができました。また、農地の利用集積等に関しては29協定、面積的には74.6ヘクタールでございます。また、農業機械の共同利用が40協定で123.7ヘクタールなど、将来に向けた組織的な活動に取り組みます協定が県下各地で見られることから、県は耕作放棄地の発生防止はもとより、集落や地域活動の維持活性化に大きな効果があったと評価をしているところでございます。
 今回、22年度の予算につきましては、この2期対策の評価を踏まえまして、市町や農業協同組合などの関係機関とも密接に連携しまして、未実施地域への重点的な推進を行って、取り組み地域のより一層の拡大に努めたいと考えてございまして、本年度より、約50ヘクタール増の2,950ヘクタールでの取り組みという形をとってございます。あわせて、質的向上も図りまして、集落や地域活動の維持・活性化に努めたいと考えてございます。
 それと、3期対策でどのような内容が改善、拡充されたかという点でございます。
 本県が要望しておりました項目が入り、農業後継者の住宅建設のために農地を転用する場合、協定に交付された交付金全額から当該転用面積分のみとする交付金の返還要件の緩和が認められております。また、1ヘクタール未満の団地であっても、複数の団地を合わせて1ヘクタール以上あれば対象とする農地要件の緩和もできてございます。それ以外に、協定参加者が相互に支え合う仕組みの集団的なサポート型によります体制の取り組みの創設でありますとか、小規模高齢化集落を支援する場合の加算措置の創設もできてございまして、高齢農家も安心して参加できるよう、十分配慮した見直しができているのではないかと思ってございます。


西川委員  香川県農業協同組合に対する県の指導についてであります。
 外部専門家チームの報告は、事件の再発防止に向けて抜本的な改革を求めたものでありますけれども、再発防止策については、組合員や職員の皆さんからは、支店の統廃合によりサービスが低下するのではないか、また広域異動や組織体制の見直しなどにより営農・経済事業が後退するのではないかという懸念の声も聞かれるところであります。再発防止策が確実に実行され、香川県農業協同組合が不祥事を起こさない組織に変わることは重要でありますが、組合員や職員の皆さんのこれらの不安な声について、県はどのように考えているのかお尋ねしたいと思います。
 中山間地域等直接支払制度の推進についての再質問です。
 本対策は、高齢農家が取り組みやすいよう改善や拡充などがされたということでありますが、第1期対策から第2期対策への移行時には、ハードルが高くなったことなどにより、多くの組織が取り組まなかったと聞いているところであります。第3期はこのようなことにならないように、県はどう取り組むおつもりなのか、この点についてお尋ねしたいと思います。


西原農政水産部長  西川委員からの再度のお尋ねでございます。
 まず、香川県農業協同組合の関係でございます。
 組合員でありますとか、職員から不安の声もあるじゃないかと、それに対して県の考え方でございます。
 実際、今回の専門家チームの報告内容が正確に伝わっているのか、多少気になるところではございますけれども、まず支店の整備については、外部専門家チームは、不祥事を防止し組合員の財産を守る観点から、支店において必要な要員を確保すべきことを求めたものでございます。具体的な整備計画につきましては、香川県農業協同組合が組合員にサービス等の観点から十分検討を行うものと考えてございます。また、広域異動についても、支店における内部牽制を有効に機能させるために実施すべきということでございます。すべての職場で一律に実施すべきことを求めているものではないということでございます。したがいまして、営・農経済部門ですが、特に、地域等とのつながりが必要な部門の広域異動については、香川県農業協同組合が慎重に対応していただけるものと考えてございます。
 また、組織体制の見直しにつきましても、信用・共済事業に関しまして、その組織体制の簡素化を求めているものでございまして、営農・経済事業に関しては特段言及はしておりません。その営農・経済事業の組織体制についても、香川県農業協同組合が適切に対応してくれると思ってございます。
 県としましては、今回、貯金着服といった不祥事での再発防止策は、香川県農業協同組合信用事業を中心に抜本的な改革を求めたものでございまして、その実施に当たっては、当然組合員や職員の理解と協力が不可欠であるということから、香川県農業協同組合に対し、その内容と趣旨を十分周知するよう指導したいと考えてございます。
 中山間地域関係の取り組みでございます。
 1期対策から2期対策への移行とか、そういう5年ごとに取り組みが移る際に、高齢化の進行によって5年間も続ける自信がないといったことなどで取り組みを見送ったところもございます。2期対策への移行時のように取り組み協定が減少しないように、集落ぐるみで農地を維持管理する集落営農組織の育成でありますとか、集落間の連携、農業機械の共同利用など、活動内容の質的な向上にも取り組みますとともに、高齢化の進行にも十分配慮した内容に見直されていることを十分伝えたいと考えてございます。
 2月16日には、市町担当者への説明会を開催して、改善や拡充された内容を説明するパンフレットを作成して、関係農家を初め市町や香川県農業協同組合などにも配布したところでございます。
 今後、市町香川県農業協同組合等とも連携をしまして、3月18日に綾川町を皮切りに、5月上旬にかけまして7市5町すべてにおいて説明会を開催して、取り組みの継続はもとより、取り組み地域の拡大に努めたいと考えてございます。


西川委員  2点だけ要望いたしたいと思います。
 1点目は、担い手育成の基本的な考えについてであります。
 主要な担い手に対してどのようにして農業所得を確保していこうとしているのかについてはよくわかったわけでありますけれども、安定的に十分な農業所得を確保するためには、農業者の経営改善努力はもちろんのことですが、県の積極的な支援が必要不可欠だと考えておりますので、今後とも十分な対応をよろしくお願いしたいと思います。
 2点目の要望は、香川県農業協同組合に対する県の指導についてであります。
 支店の整備については、今後、香川県農業協同組合において十分検討が行われるものでありまして、また農業協同組合本来の機能である営農経済事業については、活性化する方向で香川県農業協同組合が適切に対応するということでありますが、県としても、組合員や職員の皆さんが防止策の内容を誤解し、動揺することがないよう、防止策の十分な周知など適切な対応をとるよう指導していただきたいと思います。


佐伯委員  4点ほど質問させていただきたいと思います。
 まず1点目が、戸別所得補償制度モデル対策についてであります。
 国は、平成23年から戸別所得補償制度の本格実施に向けて、この4月から戸別所得補償モデル対策を実施するとのことでありますが、この制度導入に際しては、さまざまな問題が指摘されています。
 まず、米の生産条件は地域によって異なっており、特に本県のように零細な規模の農家が多い県では、生産コストが高く、米のモデル事業における全国一律の単価1万5,000円ではその補償内容が十分でないと思われます。また、従来の生産調整において転作作物の作付に対して支払われた産地確立交付金にかわる持久力向上事業の単価では、特に水田を利用して麦や野菜の産地づくりをしてきた本県の各地域で大きな影響があると思われます。
 そこで、国が示したモデル対策の本県農業への影響をどのようにとらえておられるのか。また、本県農家の経営が維持されるのか、部長の見解をお伺いしたいと思います。
 さらに、新しい制度でもあり、農家への周知や支援、現場確認などの事務がふえるほか、内容も大変複雑であると聞いております。そのための事務費についてはどのようになっているのか。また、その事務費は事業量からみて適正な規模であるかどうかもお伺いしたいと思います。
 2点目が、新規就農対策についてであります。
 新規就農対策は、農業分野では相変わらず高齢化や担い手不足が深刻となっており、将来の香川の農業を支える新規就農者を一人でも多く確保していかなければいけないと思うわけであります。県では、毎年50人の新規就農者を確保する計画を立てていますが、最近の就農状況はどのようになっておられるのか。また、最近は農業を始めたいと考えている人がいますが、それに十分こたえていくことが極めて大切ではないかと思うのです。県としてどのような取り組みを行っているのかお伺いしたいと思います。
 3点目が、省力化や軽労化につながる機械等の開発についてであります。
 農業は、昔に比べて機械化が進みましたが、依然として野外での作業や力仕事が多く、本当にだれもが重労働を伴うものと考えております。
 私の地元は、皆さんも御承知のとおり、県内一の農業地帯であり、全国的に有名なレタスの大産地でもあります。例えば、レタス栽培を例にすると、軽量作物ではありますが、耕うんから始まって、マルチがけ、定植作業を初め、日々の天候に追われながら、トンネルの開閉作業や収穫作業はいずれも腰をかがめた姿勢を長時間強いられ、重労働を余儀なくされています。また、高齢化が進んでいることも考えますと、なおさら深刻な問題になっていると思われます。過去には、県において、立ったまま楽に作業が行えるイチゴらくちんシステムを開発し、栽培管理のマニュアル化を実現したことから、イチゴ農家に大変好評であったばかりでなく、新規就農者の獲得にもつながったと聞いております。農業が重労働という概念を払拭させる好事例だと思います。今、農家が求めているのは、農作業が少しでも楽に、また手間を省きたいということではないでしょうか。農作業の省力化や軽労化は、労働時間の短縮や規模拡大、そしてコスト削減にもつながり、生産者の経営安定にも結びつくと思うわけであります。
 そこで、これまで県がかかわった省力化や軽労化につながる機械や装置の開発、改良はどういうものがあるのか。また、高齢者が利用できるのも含めてお伺いをしたいと思います。そして、現在開発中の機械や装置があれば、その状況も含めてお伺いしたいと思います。
 4点目が、讃岐三畜の販路拡大についてであります。
 先般、東京の知人に讃岐牛を送ったところ、県外の著名牛、松阪牛や神戸ビーフ、米沢牛にも匹敵するほどおいしかったと非常に高い評価をいただきまして、本当に感謝されました。さすがに県が投資しているブランド牛であると、私も本当にうれしく思ったわけであります。しかし、このとき、地元でギフト向けの讃岐牛を探しましたが、取扱店が見つからず、農水部長に教えていただき、遠方の坂出まで買いに行きました。
 讃岐牛だけでなく、讃岐夢豚、讃岐コーチンも含めた讃岐三畜全般に言えることですが、一体どこで売っているのか、またどこに行けば買えるのか、またどこで食べられるのかといった質問を多々受けることがあります。そのたびに、答えに窮するところでありますが、讃岐牛は昭和63年から、讃岐コーチンは平成5年から、讃岐夢豚については平成11年から取り組みを始め、3つの畜産物がそろった段階で、讃岐三畜としてブランド化を図っていると聞いています。よいものをつくり上げて県外に販路を求めるということはもちろん重要であり、積極的に取り組んでいかないといけないと思いますが、せっかくおいしい肉を開発したのですから、もっと県民の方々にPRし、知ってもらい、買ってもらい、食べてもらい、十分に満足していただける必要があるのではないかと思うのです。香川県というのは、日本一貯蓄率の高い県でございますので、ブランドに恥じない品質とおいしさを持つ讃岐三畜であれば、少々高いお金を出してでも買われるのではないかと思うのですが、もっと手軽に、どこでも購買できるような状況が必要ではないかと思うのです。
 そこで、現在の讃岐三畜の生産状況及び県内外への流通状況並びに販売店戸数などの情報をお聞きしたいと思います。また、今後、讃岐三畜の県外・県内での販路拡大にどのように取り組まれるのかお伺いしたいと思います。


西原農政水産部長  佐伯委員から4点にわたっての御質問をいただきました。
 私から、戸別所得補償と新規就農対策をお答えさせていただいて、省力化などにつながる機械等の開発については木村農業経営課長から、また讃岐三畜の販路拡大に関しては松家畜産課長から、お答えさせていただきます。
 まず、1点目の戸別所得補償制度についてでございます。
 この制度でございますけれども、自給率向上に向けまして、意欲ある農家が水田農業を維持できる環境を整えることを目的に、国が23年度から本格実施を行う中で、22年度はモデル対策ということで、米を対象に直接支払いを行うモデル事業と、麦、大豆等の生産拡大を促す持久力の向上事業が実施されることとなってございます。
 県下の農家の方には、その詳細がこれから伝わることになります。今後、現場の声をしっかりと把握していく必要があるのですけれども、現在、県としてまだ把握をしていない中で考えられることとしまして、国から示されております米の1反当たり1万5,000円の単価や、麦、大豆その他作物への助成額を見てみますと、米では経営規模の小さな本県などでは生産コストが全国より高いため、制度の趣旨に十分沿うものにならないのではと思います。また、従来から本県で進めております水田での麦やニンニク、イチゴなどの野菜の産地づくりも後退するのではないかと危惧をしているところでございます。
 それで、米につきましては、23年度からの制度の本格実施に向けて、農家の方々の声を踏まえ、香川県の農家にとっても制度の趣旨に合った内容となるような、必要な加算措置等ということも含めて、いろいろと国に要望していかなければならないと思ってございます。今回、麦や野菜等についてでございますが、国から県に対して、いろいろ単価設定するように要請されてございまして、その中で、今現在交付している実績がございますので、それをもとに、できるだけ影響が少なくなるよう、県としても調整をしているところでございます。
 具体的に申し上げますと、一律3万5,000円とされております麦とか大豆、飼料作物の単価につきましては、麦は3万7,000円、大豆を3万5,000円、飼料作物に2万6,000円ということで調整をしまして、野菜、花卉などのその他作物については、20年度の県内交付平均単価をもとに、3,000円から1万5,000円までの6ランクに設定するなど、これまで地域が定めていた単価からの減少がなるべく少なくなるよう調整をしております。これらによりまして、県内の農業者が安心して農業に取り組める環境になるかどうか、まだ不明なところはございますけれども、これまでの助成金に比べて、一定程度の水準になるのではないかと考えてございます。
 いずれにしましても、こういったモデル対策については、制度の内容を十分に周知することが重要と考えてございますので、県では、県内6地域で市町とか水田農業推進協議会の事務担当者への説明を、2月から3月にかけて行ってまいりました。既に3月13日にスタートしたところがございますけれども、今後は地域の水田農業推進協議会というところが、4月下旬にかけまして、県内約130カ所で説明会を開催します。農家の方からの加入申請書の国における受け付けは4月1日から6月30日までとなりまして、実際の交付金の払いは、ことしの12月から来年の3月にかけて、現地などの作付確認を経て行われる予定でございます。
 県としましては、こういった農家の方々の声でありますとか、現地確認等における担当者等の意見もよく聞いて、問題点とか課題を国に伝えていくことが大切であると考えてございます。
 新規就農の関係でございます。
 農業に関しましては、高齢化も進んで担い手が不足している状況が続いてございまして、将来にわたっての農業・農村を支える人材の確保は重要な課題になっているわけでございます。
 そういう中で、幅広く有能な人材を多く確保、育成する必要があると考えます中で、県では、就農相談活動や研修機会の充実のほか、経営を開始する際には無利子の就農支援資金がございますので、そういった活用をしてもらうとか、必要な機械、施設の導入を支援する国や県単独の補助事業もございますので、そういうものを活用するなど、就農に向けてきめ細かな指導も行っているところでございます。
 御質問の21年度の就農状況でございます。
 まだ現在調査中でございますので、人数的なところは確たるところはわからないのですが、先ほど述べました就農支援資金を活用している方が4名、また国や県の施設、機械の補助事業を活用している方は21名ございまして、そういった方々は既に就農していると考えていただいたらいいかと思います。また、これとは別に、技術も資金も乏しい就農希望者にとって、農業に取り組みやすい農業法人での雇用が最近多く見られてございまして、県内では、昨年からことしの2月末までに78名の方が、農作業に実際従事している状況でございます。県としましては、法人で農作業経験を積んでから独立して就農する方を育てていくことも重要であると考えてございまして、法人に対して、国の「農の雇用事業」を活用して、就農希望者の就業を積極的に進めまして、法人経営の発展につなげるよう指導をしてきたところでございます。そのため、22年度に向けても、緊急雇用創出基金事業の重点分野雇用創出事業として、県独自に、法人に必要な秀でた人材の就業を支援する事業も設けようと工夫しているところでございます。


木村農業経営課長  佐伯委員の省力化や軽労化につながる機械の開発状況についてのお尋ねにお答えいたします。
 省力化や軽労化は、すべての産業における課題でありますけれども、野外での作業が多い農業では、特にその期待が大きいものと考えております。
 これまで県におきましては、農業試験場を中心として、大学とか民間企業との連携のもとに、イチゴのらくちんシステム、あるいはレタスの包装機、こういった省力化や軽労化につながるさまざまな機械の開発あるいは改良を行ってまいりました。特に高齢者の方を中心に、これまで利用されて非常に好評なものとしては、労働のきつさが従来の3分の2程度になりますレタスの半自動移植機、これは商品名「ちどりさん」として、既に県内でも相当普及しております。さらには、小菊栽培で、溝切り、植えつけ、土寄せ、鎮圧、こういった5つの作業を同時に行えるために、従来に比べて作業時間が15分の1程度になりますチェーンポット専用の簡易移植機が、既に現場へ普及しているところでございます。このほか、レタスにおきましては、トラクターに装着しまして、耕うんと同時に畝立てとか施肥、マルチングなどの作業を同時に行うことができるレタスの一貫作業機、こういったものに平成17年度から開発に取り組んでおりまして、20年度ではある程度実用化になっております。これは、労働時間が約40%ほど削減されますし、また施肥料も30%節約できることで、これから大規模なレタス農家に対しまして、普及が大いに期待されているところでございます。
 また、現場でこれから普及に向けて改良を進めているものとして、ソーラーパネルの電力を利用したかん水装置、名称が非常に長いのですけれども、日射制御型拍動自動かん水装置といったものがございます。この装置は、かん水に係る作業時間が半減するほか、品質向上とか収量の増加も実際に確認されておりまして、今後、アスパラガスとかナスなどの野菜栽培で普及できるのではないかと期待されております。
 開発した機械や装置を農業者に広く普及していくため、実演会の開催を行うとともに、本県農業の基幹作物を中心にして、農業の省力化あるいは軽労化の期待に沿えるよう、引き続きまして、農業機械の装置の開発、改良に努めてまいりたいと考えております。


松家畜産課長  讃岐三畜の販路拡大につきましてお答えいたします。
 讃岐三畜の生産流通状況ですけれど、讃岐牛につきましては、肉牛の生産が香川県で9,900頭余りあります。そのうち黒毛和牛が3,600頭ありまして、上格付のものが讃岐牛として3,000頭、出荷されております。このうち県内へは1,000頭、関西に2,000頭が出荷されております。讃岐牛として販売するためには、販売店を讃岐牛銘柄推進協議会が指定する必要があります。その指定店が県内で66店舗あり、そこで販売されております。このうち8店舗はスーパーマーケットで、58店舗が専門店、お肉屋さんになっております。
 次に、讃岐夢豚の生産流通状況ですけれど、県内で肉豚が6万7,000頭余り生産されております。そのうちの4,000頭が讃岐夢豚になり、県内に1,700頭、県外に2,300頭が出荷されております。県内の販売は、スーパーマーケットで800頭、食肉卸や小売などで900頭が扱われております。県外流通分は、隣県のスーパーマーケットや関西の料理店に出荷されておりまして、取り扱いの42店舗中、9店舗がスーパーマーケット、33店舗が専門店になっています。生産量が少ないことで、入手困難なため、販売店では注文販売になっております。
 それから、讃岐コーチンですけれど、ブロイラー生産が868万羽あります。そのうちの9万8,000羽が讃岐コーチンになっていまして、そのうちの6万9,000羽、約7割を県内、残りの2万9,000羽を県外に出荷しております。県内出荷分のうち、スーパーマーケットに4万羽、食肉卸や小売店に2万9,000羽の割合になっています。県外は、主に東京の料理店に出荷されております。取扱店ですけど、95店舗ありまして、42店舗がスーパーマーケット、53店舗が専門店の取り扱い、これも生産量が少ないので、注文販売が中心になっております。
 そのほか、料理店、ホテル、レストラン等の料理店ですけど、我々が掌握しているのが全体で107店舗あります。讃岐牛を扱っているのが76店舗、夢豚を扱っているのが55店舗、コーチンを扱っているのは80店舗です。
 それから、今後の販売拡大、販路拡大のことです。
 讃岐牛につきましては、県内の人に、より知っていただくために、畜産フェアのイベント等でPRするとともに、試食会等で味を知ってもらう取り組み、それからパンフレットなり、取り扱い店の一覧表を配って買っていただく取り組みもします。それから料理店等とのマッチングを進めまして、食べていただける店もふやしていきたいと考えています。
 県外へは、讃岐牛の場合は3分の2が関西圏へ出荷されていますので、県産品振興室と連携しながら、讃岐牛の名前も知ってもらって、より購買してもらうということで、阪急グループのデパートやスーパーで讃岐牛フェアを開催して、讃岐牛の消費拡大に努めております。3月10日から16日の間に、阪急百貨店の宝塚店で、讃岐牛フェアを実施していただいているところでございます。
 讃岐コーチンと讃岐夢豚ですけれど、生産量が限定していますので、県外への販売は、今まで取り扱っているところだけにお願いして、拡大は自粛しているところです。あと県内での販売については、売れる部位と売れない部位があるので、売れる部位以外のものもより効率的に買っていただくよう、加工品等で努力していきたいと考えていますし、インターネット等を使って、今後とも普及推進に努めていきたいと思っております。


西原農政水産部長  戸別所得補償モデルで、1点、答弁漏れになってございました。
 事務費の関係をお尋ねになってございまして、来年度の22年度予算で、1億円ほど事務費として予算計上をさせていただいておりまして、これは県と県の水田農業振興協議会の事務費で1,100万円余、8,900万円近く交付するということで積算してございます。これは面積とか戸数によって積算することになってございまして、その指示に基づきまして積算をいたしてございます。
 今後、この事務費を使いまして、22年度のモデル対策の円滑な実施でありますとか、23年度からの本格実施に向けた現場の意見集約などに事務費関係かかりますので、そういったものに充てる形になると思ってございます。
 そのモデル対策でございますけれども、今回、当面の事務処理について、全体の事務処理内容が示されていないことから、制度自体の詳細な事務内容がまだわからないのが今の状況でございます。
 今後、国からの指示による県段階とか市町段階の事務量に応じまして、この事務費については不足がないように、できるだけ国の追加交付を要望していきたいと考えてございます。


佐伯委員  戸別所得補償制度ですけれど、地域とか農家の方々の意見も聞かずに、拙速に進め過ぎているような気がいたします。これは、昨年にできた新政権民主党がマニフェストの一つに挙げていたもので、本当に選挙対策以外の何物でもない、理念なきばらまきの一つではないかと、非常に思っておるわけであります。農業が抱えている問題というのは、高齢化、後継者不足、そして耕作放棄地をどのようにしていくかということが大事ではないかと思うのです。この補償制度というのは非常に耳ざわりはいいんですけれども、本当にこれから農業を担う担い手の方々、本当に農業をやりたい新規就農者の方々にとっては、これはかえってマイナスになるのではないかと思うのです。農業のやる気をなくするような制度ではないかと思うのです。本当に、これはこんな制度でいいのかと、農家のせがれとして思うわけであります。香川県は、中小零細農家がほとんどだと思います。産業もそうですけれども、中小零細企業または中小零細農家が基礎となって、1次産業を支えているのだと思います。
 それと、これは前政権からですけれど、農林水産省は、昔から東北や北海道などの大規模農家に対する施策をつくって、それを全国一律にこうしなさい、ああしなさいということなので、香川県の農業は中小零細ですから、それに合わないと思うのです。それぞれに合った、各地域地域の農業をしていかなければいけないと思うのです。香川型の農業を確立していただきたいと思います。それも強くお願いしておきたいと思います。
 それと戸別所得補償制度の事務費ですけれど、1億円ぐらいでは足らないのではないかと思うのです。農家の方々は高齢者の方も多いですから、本当にきめ細かくしていかないと大変なことになると思います。戸別所得補償制度にかかる事務は、国からの指導ですから、事務費が足らなければ国に不足分を要望していっていただきたいと思います。香川県だけで言ってもなかなかいかないと思うので、ほかの県と連携を組んでいただきたいと思います。四国もしくは香川県によく似た中小零細が多い県と一緒になって、国に要望していっていただきたいと思うので、そういった今後の取り組みをするのかどうかお尋ねしたいと思っております。
 2点目の新規就農対策についてであります。
 いろいろと取り組まれているようですが、就農を希望される方が事前に十分な研修を積み、実践的な技術や栽培、経営知識を習得することが極めて重要であると考え、11月の委員会では最近の雇用情勢なども踏まえて、農業大学校での就農希望者に対する技術研修の充実などについてもお聞きいたしました。県では平成22年度の就農研修を拡大し、就農を考えている方に対する研修の機会を大幅に増加させると伺いました。実際に、農業大学校の研修を希望される方はふえたのでしょうか。また、既に平成22年度の受講生の募集も終わっていると思いますので、技術研修科の研修内容、定員を拡充したことに対する応募状況などその後の状況はどのようになっているのかお尋ねしたいと思います。
 また、研修の受講対象者は、20歳代の若い人から定年退職後の60歳代までの幅広い年代であるとお聞きしておりますが、学生の皆さんにもさまざまな個性があると思いますので、研修成果をより高めるため、どのように取り組んでいくのか、あわせてお尋ねしたいと思います。
 また、省力化の機械等なのですが、いろいろとしていただいていることで、非常に心強く思いました。高齢者の方が非常に多い、また担い手不足、新しく農業をしたいという方も、農業が楽になったということになると、定着もされると思われるので、どんどん進めていっていただきたいと思います。
 また、ソーラーパネルの電力を利用したかん水装置というお話がありましたが、農業機械は非常に高価なものが多いものでして、買って楽になったのはいいのだけれども、支払いをしながら農業をしている、農業機械の支払いのために農業をやっているということをよく耳にいたしますので、極力安い価格で販売できるような機械も考えていただきたいと思います。開発段階でよろしくお願いしたいと思います。
 また、讃岐三畜につきましては非常によくわかりました。そして、すばらしい産地、3つともすばらしい製品だと思うのです。というのは、香川県の畜産農家の方もそうですし、野菜農家、花卉農家、果樹農家の方、本当に香川県の農家の方はまじめで一生懸命される。だから、これほどすばらしい三畜ができ、また評価も高いのだと思います。
 こういうものを県内はもとより全国の方々に知っていただかなければいけないと思うのですけれど、先ほど申しましたように、東京の方、これは非常に大きな会社の方なのですけれど、非常においしかった、単価100グラム3,000円ぐらいしたのじゃないのかと言われたのですけれど、実際は千二、三百円だったのです。でも、そのぐらいの評価があるということだと思うのです。本当においしいと言われました。全然知らなかったとも言われました。全国トップレベルに匹敵するのだと、こういうものはどこで買ったらいいのかと言われました。ただ、先ほど言われた生産量が少ないということで、なかなか買うこともできない。それはよくわかりますけれども、少しでもいろいろなところで販売していただきたいと思います。
 上京したときに、せとうち旬彩館の二階の「かおりひめ」で、食事をするのですが、そこに讃岐三畜のメニューはないように思うのですけれど、多少の赤字が出ても、讃岐三畜を知ってもらうために使われてはどうかと思います。今度、大々的にされます瀬戸内国際芸術祭がありますので、そこでも、讃岐三畜の弁当なんかをどんどん、赤字覚悟で販売していただいて、こんなおいしいものがあるのだということをいろいろと知っていただくように努力をしていただければありがたいと思います。これは要望にとどめておきます。


西原農政水産部長  まず、1点目の戸別所得補償制度の事務費の関係でございます。
 この事務費につきましては、これから本格的に農家の方への説明とか、実際に作付したときの事務の確認とか、いろんな作業が出てくることで、県だけではなくて、実際上は市町の方にいろんな御苦労いただくのじゃないかと思ってございます。ですから、これは国の制度という形で取り組まれるわけなので、国できちんとした対応をしてもらいたいということは、この事務費の策定に関しましてももともと強く要望しておりましたので、今後とも続けたいと思っています。また、他県との連携というお話もございましたので、四国知事会とか全国知事会、そういう場でも機会がありましたら、ぜひその状況によりまして話をしていただくように、政策部を通し他県の組織と連携しながら、要望ができるものはしていきたいと考えてございます。
 また、2番目の新規就農での農業大学校の技術研修科の応募状況でございます。
 少し長くなりますけれども、その状況説明を申し上げます。農業大学校では、これまで10名の方を2回受け入れる形で定員を定めておりましたが、22年度は昨年の定員を2倍にして20名の方を3回、延べ60名にし、受け入れ機会をふやす形にし、なおかつ研修期間も1カ月延ばす形をとってございます。それで、2カ月前から募集を行いますので、今回、第1期の農業準備研修を募集したところ、2月19日までの募集期間でしたが、定員20名に対して31名の方の応募がございました。それで、定員は20名ということでございますけれども、意欲のある人、農業をしていただく方をできるだけ育てようということで、全員を受け入れたいということで進めております。また、1年間の就農実践研修もあるのですけれども、実は定員15名で募集をしてございましたが、37名の方の応募がございました。今回、全員の方にということはできませんので、研修機会をできるだけ多くの方にということで、受け入れ体制のことも十分配慮しながら結果的に26名の方を受け入れる形をとってございます。
 それと、研修効果向上の取り組みは、今回、就農実践研修とか就農準備研修の受講予定者の方ですけれども、委員からの御指摘もありますように、幅広い方々から応募があります。20代の方で4名、30代の方は5名、40代の方は5名、50代の方が17名です。60歳過ぎの方が26名と、多様な方がいらっしゃいます関係で、研修効果を高めますため、研修科目には農業実習に加え、先進農家等で行います農家実習を新たに導入いたしますとともに、担い手養成科と技術研修科で合同履修方式を導入し、学生や受講生の科目選択の幅と自由度を拡大して、弾力的な履修方式とするなど、効果が上がるよう研修内容を改善することとしてございます。
 それと、省力化関係では、機械などは安いほうがいいということで、これもおっしゃるとおりだと思いますので、できるだけ安価なものが開発できるように、職員を指導したいと思います。


佐伯委員  事務費は多分足らないと思いますから、連携して、どんどん要望していただきたいと思いますし、これは日本の農業をだめにするようなシステムでないかと思いますので、不評であればどんどん言っていただければありがたいと思います。
 新規就農対策については、本当にいろいろと充実しているとのことで、研修生の立場に立って受け入れしていただいていることは非常にありがたいと思うわけであります。また、新規就農者の方々は、学校で習ったこと以外のことがいろいろ出てくると思うのです。農業というのは、気象条件とかそのときの土壌によって農業大学校で習ったようにはいかないこともある。そういったことをいろいろとフォローをしていただければありがたいと思うのです。そういったフォローの面は十分であるのか、お聞きしたいのと、あと都会から新規就農等で来たい人も結構いらっしゃると思うのですけれど、ある方が不安に思うのが、住むところがないということをよく聞くんです。香川県で農業をしたいのだけれど、住むところをどうしたらいいのだろうということをよく聞くのです。それらに柔軟に対応していただいて、香川県で新規に農業していただくのであれば、県営住宅をお貸しするとか、ほかの部局とも連携して、そういった農業振興のために活用していただければと思っておる次第であります。


西原農政水産部長  就農関係のフォローについてでございます。
 就農後の経営発展に向けましては、農業改良普及センターによりまして、経営とか技術指導を重点的に行っているところでございます。農業大学校における卒業生につきましても、フォローアップ研修を行うこととしてございまして、新技術等の習得でありますとか、人材育成ノウハウの習得など、その地域の農業の担い手としてのスキルアップにつながる研修を行っておりますので、その拡充も検討していきたいと思ってございます。
 また、卒業生を初め新規就農者に対しては、すぐれた経営を行っている卒業生とか農業法人がございますので、その先進農家によるサポート体制を構築しまして、農業を行っていく過程で発生したさまざまな課題を解決するため、これら先進農家の生産現場での実習も行えるようにするなど、若い農業者を地域ぐるみで応援したいと思ってございます。住むところの問題とかもございますけれども、先進農家の方、法人経営でやっている方も、そういった方をある程度受け入れている事例もございますので、若い農業者をできるだけ地域ぐるみで応援するような体制を県としても取り組んでいきたいと考えてございます。


白川委員  大きく3点をお聞きしたいと思います。
 1つ目は、佐伯委員といろいろ重なるところもありますが、戸別所得補償についてお聞きしたいと思うのです。
 その前に、来年度の農政水産部の予算が、直轄事業負担金の関係もありますけれども、減っているということで、国の予算的にも減っていってる状況ですので、毎年、同じことを言っているのですけれども、農水関係の予算確保にぜひ全力を挙げていただきたいと思いますし、議会の中でも、主張し続けていきたいと思っております。
 戸別所得補償の政策については、細かいことを言えば切りがないと思います。これまで続いてきた農民いじめというか、そういう施策に対して一歩前進の方向だということでは歓迎をいたしております。しかし、中身を見てみますと、いろいろと大きな問題も抱えておりまして、細かいところを言えば切りがないので、大きなところでお聞きをしたいと思うのです。
 昨日、実は私どもも、日本の農業、香川の農業の今と未来を考える集いを開かせていただきました。それで、農業協同組合の方とか森林組合の方とかいろいろ御参加いただきまして、いろんなシンポジウムで、今の香川の現状についてお話をいただいたわけなのです。そのパネラーの一人で、旧政権から政府のシンクタンクとしても働いてこられました東京大学の鈴木先生を迎えまして、今の食の未来に向けてということでお話も伺いました。その中で、鈴木先生が述べられたのが、今の農業政策は、単なる農家の保護政策ではなくて、国民一人一人がみずからの食料をどう確保するのか、そのための政策なのだということを特に強調されておりました。今回のように、新しい戸別所得補償政策を進めていく、その大もととして見なければいけないのは、WTOの問題ですとか、FTA、EPA、につながっていく問題なのだということをしっかりと認識しなければならないということもおっしゃっておりました。
 食料自給率の問題も、こういう政策に絡めて、10年後に50%、20年後には60%を目標ということを新たに打ち出しておりますけれども、過去も目標に向けて本格的に自給率が上がったためしは一度もないし、自給率の目標を絵にかいたもちに終わらせないこと、これを地域を挙げて進めていくことが大切なんだということをおっしゃっておりました。特に、その問題の中でも、WTOの問題なんかにも触れられたわけなのですけれども、アメリカの子供たちに今どういう授業を教えているのか、授業の中で農業問題について教えているのかと言いますと、一例ですけれども、食料は軍事的武器と同じ武器であり、直接食べる食料だけでなく、畜産物のえさが重要であると。まず、日本で畜産が行われているように見えても、日本に対して、えさをすべて米国から供給すれば完全にコントロールできる。これを世界に広げていくのが米国の食料戦略だと。そのためにも、子供たちに対して、みんなも頑張れというようなことを、アメリカの授業では教えているということであります。
 そういう一面ですとか、今の価格補償というのは、会場からもいろいろ意見が出たのですけれども、この所得補償を進めていくと、米価というのはどうなっていくのかというようなことも言われておりました。心配の声が上がっておりました。やっていくことによって、穀物価格が上がり続けることはなくて、価格の上昇と下落というのは繰り返すものだと思われるけれども、問題は、WTOによって食料の生産、輸出国の偏在化も進んでいるために、何らかの受給変化の国際価格への影響が大きくて、その不安心理による輸入規制効果の期待による投機資金の流入が生じやすく、さらに価格高騰が大きくなっていくと、そういう可能性があるということで、とにかく結局のところは、価格補償、戸別補償というところで変動を埋めていくということでありますけれども、それというのは本当に安定するものではないのだと、WTOによってそうなっていくし、また、いろいろと朝のニュースなんかでもよくやってますけれども、スーパーが全部丸抱えして、直接仕入れをしていくと。漁業なんかでも、船でとってきた分、全部を丸ごと買うとかという形で買いたたきをやっていますけれども、こういうところを本当に何とかしないと、価格の安定というのは進んでいかないのだということもおっしゃられておりました。
 香川県の中でも、やはりこういうスーパーの買いたたき、大手の本当にスーパーの買いたたきというところが、今農産物の買い占めですとか、価格を本当に市場も通さずに自分たちで決めていくというようなことが進められていると思いますけれども、この点は1点、部長にお聞きしたいのですが、今のそういう香川の実態について、そういうスーパーが本当に丸ごと、根こそぎさらえていくような状況、これをどう認識されて、ここのところをどうしていこうとお考えになってるのか、その点をお聞きしたいと思います。
 それから、結局、この戸別の補償政策なのですけれども、これを進めていくことっていうのが、WTOの問題に大きく影響されているという問題ですとか、ここを進めていくことによって、結局のところはまた新しい日米のFTAとか日豪のEPAとかというところに持っていこうとしているわけなのです。私自身も知らなかったのですが、実はこの鈴木先生がきのうも述べられた中で、特に香川の方はということでおっしゃっておりましたけれども、うどんを食べるときに、オーストラリアに対してお金を出しているのだということをおっしゃっていました。これは小麦を直接輸入しているということだけではなくて、からくりがありまして、オーストラリアは小麦について、日本に高く販売して韓国には安価に輸出している。日本で高く売った分のマージンを韓国に輸出したオーストラリアの生産者に支払っていると。これは鈴木先生もダンピングに当たるのじゃないかと国際的な場で指摘をしたそうなのですけれども、こういう国の政策のもとで、香川県の小麦、一生懸命、今、「さぬきの夢2009」をつくったり進めておりますけれども、結局のところは、そういうところで太刀打ちできない農政というものがあって、持続可能な農業と言っても、絵にかいたもちで何遍繰り返しても再生産可能な農業にはつながっていかないと思うわけなのです。
 ですから、自給率を引き上げるという政府の方針についても、このままでいけば、50%に引き上げることは全くできないのではないかと。日豪のFTAの成立だけでも、40%の自給率が30%にまで下がるわけです。そして、このままWTOの交渉が進んでいけば、自給率は12%にまで下がってしまうし、ミニマムアクセス米の部分が最低でも124万トン、前回もこの話をいたしましたけれども、今77万トンのうちの多くのお米が香川には直接入ってきているわけですけれども、こういうミニマムアクセス米の部分が124万トンにまで膨れ上がっていく。今77万トンでも処理できないで、カビが生えたお米が流通したりということがありますけれども、124万トンになったらどうなるのか。カビだらけになるのじゃないかということも先生はおっしゃっておりました。
 そういう今の日本の農政の大もとを、しっかりと変えていくということを、地方も国に向いて声を上げていかなければ、根本的な解決にはならないと、今までも繰り返してまいりましたが、そこを強く思うわけなのです。
 今回、こういう補助制度を行うについても、私たちも価格補償制度や所得補償制度をしっかりやれということを町なかでいろいろお話ししますと、それは農村部に行って話されたらどうですかという話をよくされます。この価格補償制度や所得補償制度をやることについて、消費者が結局は自分たちが高いものを買わなければならないという錯覚に陥るわけですよね。ですから、これは香川の農政、農業を大もとから支えていく、消費の部分を地産地消でも支えるし、自分たちが消費者としても、日本の農業を守っていくのだという、観点を持つことが、今こういう新しい施策が進められる中ですごく大事になってきているのでないかと思うわけなのです。
 お聞きしたいのは、そういう点を、消費者、県民の皆さんに、農政を進めていく上でどう周知をしていくのか。その辺を県としてどこに気をつけてやっていこうと思っていらっしゃるのか、お聞きをしたいと思います。
 2点目ですけれども、これもしつこく言っております鳥獣害の対策についてであります。
 全国的に予算を見てみますと、鳥獣害に対して新たな対策、多様な対策を進めているところがふえてきていると思います。しかし、香川県内でも被害は拡大する一方で、改めて具体的な対策強化を求めるものであります。
 20年度の野生鳥獣被害による農作物への香川県の被害金額が約1億7,000万円と発表されております。農家の皆さんの被害の深刻さを訴える声というのも、各地どこへ行きましても、高松市内でも、新市などは特にこういう問題がどこへ行っても聞かされるという実態であります。
 こういう中で、今農産物をつくって売ってももうからないのに、この上、イノシシやアライグマにやられてしまって、もうやる気がなくなってしまって、このままでは農業を続ける人がいなくなるというような、営農意欲を奪われているという声が、各地から寄せられております。最近は、人けのある場所にも出没しており、特にイノシシが香川県内では急増している状況が報告されております。これで鳥獣害対策を抜本的に強化することが強く求められていると思います。
 現在、対策に従事されている県や市町の職員の皆さん、関係者の皆さんは、大変な御苦労をされていると認識をしております。しかし、これだけ大変な思いをしながら、なぜ被害の広がりを抑えられないのか。そのことが、真摯に検討されなければならないと思うのです。組織的にも財政的にも対策を前進させるという保障をつくり上げることがどうしても必要だと思うわけなのですが、まず県として、鳥獣害対策を、どう位置づけているのか、お聞きをしたいと思います。
 先日私たちも、高松の山田地域で、イノシシのシンポジウムを開きました。どういう対策をしていったらいいのか、現場の声をお聞きして、普及員の方も来ていただいて、普及員の皆さんも頑張ってくれてはいるのですけれども、そういう現場の深刻な状況もお話ししていただいたのです。その中で、現場で頑張って対応しているけれども、深刻な事態に対応し切れていないのが今の実態ではないのかと思っております。鳥獣害対策の特別措置法ができまして、対策は市町の事業とされて、被害実態の把握や対策がほとんど市町の現場の努力に任されているのが現状ではないかと思うのです。農業を継続していくためには、鳥獣害対策は、緊急かつ死活の問題となっています。その認識を持って、鳥獣害対策を農業やまた農林というところでも重大な問題として根本的に強化していかなければならないと思いますけれども、その認識をお尋ねしたいと思います。
 3点目に、新規就農についてです。
 これもしつこくお聞きしてまいりました。一歩前進をしていただいたところもありますし、また先ほども御説明がありましたように、緊急雇用などでも、重点分野の創出事業でも、職員の皆さんも知恵を絞っていただいてさまざまな対策を打っていただいているし、農業大学校でも柔軟な対応をしていただいて希望者の声にこたえることをしていただいております。問題に対して、いろいろな対応をしていただいていると思うのですが、これも来年度の予算を見てみますと、全国的にはいろんな対応をして、特に鳥取県では、去年から始まった新規就農者の総合支援事業2億円で、専業農家の育成を目指すことですとか、静岡県でも7億4,436万円を計上とか、本当にさまざまな就農対策を行っていただいております。
 これまでもしつこく聞いてまいりましたので、少し趣向を変えてお聞きをしたいのです。直接関係するかどうかわかりませんが、商労部の委員会の場でも、中小企業の振興条例をつくれと訴えてまいりました。中小企業振興条例というのは、地域をどうやって、地域の皆さんが変えていくのか。そこを行政が一緒になって、地域の活気や元気な商店街を取り戻すということを進めていくための大事な条例となるわけです。実はこれ、全国各地で振興条例ができておりますが、例えば北海道の帯広市で2007年にできました中小企業振興条例の中身ですけれども、ここでは地域の基幹産業の食と農を中心に据えて、活発な議論を通じた中小企業振興条例に踏み出したということであります。ここで話し合われたのは、「十勝の農業が元気にならないと地域経済も元気になりません。パン屋さんの使用している小麦は、70%が国産であって、とりわけ60%が十勝産ですが、将来は100%を目指したい。」というようなことが語られています。
 このように中小企業振興条例を一緒につくってきたパン屋さんが語っておりますけれども、問題として、農業とか水産業、もちろん林業もそうなのですが、そういうところが地域のかぎを握っていて、そこに中小企業振興条例をつくって、中小企業の振興と同時に、その地域の地産地消の問題ですとか、さまざまな農水関係の振興も盛り上げていくというような条例につながっていくと思うわけなのです。地域振興条例を作ることが新規就農にもつながると思います。農業をやりたいけれども、農業で食べていけるかどうかが、新規就農者の一番大きな心配事だと思います。そういう面で、地域全体で新規就農者を応援していくという面でも、大変大切な取り組みになってくるように思うのです。農水の部門から見て、地域振興条例をつくることをどうお考えになりますか。部長のお考えをお話しいただいたらと思います。


西原農政水産部長  白川委員から、3点にわたって御質問がございました。
 それぞれ大きな考え方や認識についての御質問と受けとめておりますけれども、昨日、東京大学の鈴木先生によるいろいろなお話を踏まえての御質問があったわけでございます。食料・農業・農村というのは、一つの一体的なものとして考えていく必要があるわけでございます。単に農業だけを考えるとか、農村だけを考えるとか、食料だけを考えるといったことは、なかなか難しい状況でございます。そういった中で、一体的にどういう組み合わせで国の将来、また県の将来を考えていくのかというのは、非常に重要な点だと思ってございます。
 その中で、国際的な視野に立っての問題とか、いろいろ御指摘があるわけでございます。国際的なところに関しましては、県の立場ではなかなか難しいのですけれども、今回新たな国の基本計画という素案が出ており、それを見る限りにおいての国の立場ですけれども、WTOに関しては、多様な農業の共存という基本理念のもとで最大限に取り組むといったことでありますとか、FTAとかEPAに関しましても、国内農業・農村の振興等を損なうことは行わないことを基本に取り組むといった内容であり、いろいろ考えていると思ってございます。
 そういった中で、国際的なところは別にいたしまして、一方で、県内の話も含めて、スーパーで買いたたきみたいな話の御質問もありました。その実態についての認識ということでございました。
 現在、確かに消費が低迷をしている事実がございます。景気が低迷していることに関連しているのですけれども、きょうの新聞にもございますように、消費者の方、県民の方が、要は低価格志向という状況になってございます。できるだけ安いものを、安いといってもいいものをというのが基本的な考え方でございます。安いものをという中で、スーパーが安いものを売って自分の収益を上げたいというのは、一つ考えられるところでございます。ただ本県において、単にスーパーがひとり勝ちしているということはございません。あくまでいろんな形で農産物の販売が進められてございます。まさに産直市場での販売でありますとか、また県のほうではスーパーや百貨店も含めて地産地消を進めていただくということで、県内の農畜産物を取り扱って売っていただく試みをしてございます。実際、それぞれのスーパーにおいて地産地消コーナーを設けて販売をしていただくこともしてございます。いいものをできるだけ消費者の方の口に持っていくという形で、またそれがスーパーだけではなく、生産者なりそういった方の利益につながるような形で、行政としても努力しなければならないと考えてございます。
 それから、大きく消費者というものをどう考えているかという御質問もございました。
 農業政策を考える上で、我々としては、生産者側に立っての政策というものをどうしても考えがちではあるのですけれども、一方で、農業者の方からの御意見の中には、混住化が進む中での薬剤散布に対しても一々苦情があるとか、そういった対応を何とかできないものかという話もお聞きします。そういった農業生産活動においては、単に生産者だけではなくて、消費者の方にもいろいろな理解を求めて、いいものを、そして安く提供して、また安く買えるような仕組みづくりをしていくのが重要と思ってございます。
 そういう意味合いで、具体的にどういったことをしていくのがいいのかというのは、まだ難しいのですけれども、今の農業・農村基本計画、県もつくっておりますけれども、そういった計画づくりの中で、生産活動だけではなくて、地域全体で農産物の生産、また消費も含めていろいろと考えていくことも重要と考えてございます。
 それと、大きな2点目の鳥獣害対策でございます。
 この鳥獣害対策につきましては、予算的には、これまで直接国から市町に交付されていた交付金を、今回県が一たん受け入れて交付するということで、県予算的には若干ふえている状況になってございます。
 そういう状況ではございますけれども、基本的には、被害対策といいますのは、それぞれの地域の方が困っているのも現実でございます中で、農業の振興も図っていただく、また一方で、鳥獣害でございますので、鳥獣保護という観点の施策も環境部局でございます。そういった両方の観点から取り組みを進めていく必要があろうと思ってございます。
 私どもとしましては、被害対策としては、捕獲という面と、被害を防除する防護という面、一方、環境部局で言えば、生息の環境管理といった、こういう3つの視点で総合的に行う必要があるのではないかと思ってございます。予算的には確かに厳しい状況ではあるのですけれども、市町が主体となりまして、地域ぐるみでそういった生息の環境管理でありますとか、捕獲とか防護、そういった取り組みをぜひやっていただくということを中心に、県としては支援をしていきたいと考えてございます。
 3点目に、中小企業の振興条例という話の中で、地域振興条例に関して農政としてはどう考えるのかというお話がございました。
 地域振興条例という形で取り組む中身自体、私も具体的に承知してございませんのでなかなか答弁しにくいのですけれども、ただ農業も、中小企業、商業・サービス業を含めて、地域を成り立たせている産業であるというのは間違いございません。
 そういう中で、地域が元気になっていくためにどうすればいいのか、基本的には県が音頭をとればいいのかもしれませんけれども、本来は地元の地域または市町が中心になって、どういった産業でまちおこしをしていくのかです。例えば、福井県の小浜市でありましたら、食の教育、食でまちづくりみたいなこともやってございますし、それはそれぞれの市町がどういった取り組みで進めていくのかということでございますので、農業が中心である場合もありましょうし、水産業が中心になる場合もあるでしょうし、また中小企業、商業・サービス業が中心となって地域を盛り上げていくといったこともございますので、そういった形の中で、それぞれ考えていけばいいと思ってございます。


白川委員  最後の新規就農の件については、中小企業振興条例に絡めてということなのですけれども、前向きな答弁だったと受けとめております。今後、県や市町で、香川県の中でもしっかりこの条例をつくっていくという方向で、運動をぜひ進めていきたいと思っておりますので、農政水産部局の後押しもぜひお願いをしたいと思います。
 それから、1点目の戸別補償制度についてです。
 子ども手当も2010年度の時限措置ということで、とてもがっかりしたのですけれども、モデル事業ということで、農家の皆さんが心配されているのは、本当に続いていく事業なのだろうかと。10年、20年先でも今打ち出しているような方向が、維持できていけるのだろうかと心配をされています。
 こうした問題について、不安に対してどうこたえていくのか。政府の動きですから、わかりにくいところはあると思いますけれども、そこのところをお聞きしたいと思います。
 それから、スーパーの買いたたきの問題なのですけれども、生産者に利益が回るようにしていくことが、一番大事なところだと思うのです。そうすることによって再生産可能となり、そういう農業、水産業についても、生産者に利益が回っていくと思うのです。そのことが、地域を支えていくことになるので、1次産業が廃れていけば、その地域はどんどん衰退をしていくと思います。スーパーが丸買いをしていくというところに、県が一歩踏み込んだ対応をぜひしていただいて、安ければいいんだと、いいものが安く手に入れば、それに越したことはないけれども、それが地域経済を循環させていく面でどういう支障がでてくるのか。それはもう、今いろいろなところに波及していると思います。ですから、これまでの市場を通してという仕組みが根本的に壊れつつあるのですから、それによって出てくる影響を、県の側もしっかりと把握をしていただいて、対応をしていただきたいと思います。これについて答弁をいただきたいと思います。
 それから、鳥獣害の問題ですけれども、これは市町、他の部局とも一緒になってと言われております。また、市町が連携して取り組むことが必要なのだということでありますけれども、協議会が設置されていない市町もまだあるようですし、これは広域ですから、四国で力を合わせて対応していただいているということもありますが、相手の心、行動もなかなか読めませんので、香川だけが力を入れてやっても、オール四国での問題で香川だけで対応できるということでもないです。また市町が独自に対応しても、境がありますから、そこのところでうまくいかないことがあると思います。ですから、この点で、力の集中が図れる総合的で実効的な鳥獣対策を図ることが、大事なのではないかと思うのです。
 長野県では、平成19年に副知事を先頭にした鳥獣害対策本部を設置して、奈良県でも、平成18年に県農林部に鳥獣対策本部を設置して、地域での人材育成ですとか、野生鳥獣の生息環境に配慮をした整備や被害の防除、それから個体数の管理など総合的な対策を実施しています。香川でも、こうした総合的な対策を実施するために、環境部局や森林関係、それから地域の対策などを含めた全庁的な対策本部を設置するべきだと思うのですけれども、いかがでしょうか。
 それから、市町任せにせずに、人的な配置、財政的な保障、それから対策拠点の設置をすることが大切だと思います。この点についてもいかがでしょうか。
 具体的な提案なのですが、地域から要望が出ているのは、狩猟免許の取得や、この面についての助成ですとか、また更新の手続、農業で収益が上がらない中で、こういう面で費用がかさんで大変だという御意見もいただいております。こういうところに助成をすることが必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 それから、駆除の問題ですけれども、猟友会などでも高齢化が進んだり、銃刀法の関係で、銃の所持条件の厳格化ですとか、保険や保管などの負担の増大が危惧をされております。富山県の魚津市などでは、消防署や農林水産課の職員によって、公務員ハンターの育成に乗り出すほど深刻な事態になっています。こういう事態になれば、県の負担も大きくなるわけですから、今対策が打てる、そういう要望が上がっているうちに、狩猟免許の取得ですとか、更新手続への助成などを直ちに具体化すべきだと思いますが、いかがでしょうか。


西原農政水産部長  大きく3つの再度の質問だったと思います。
 まず、戸別所得補償モデル事業の関係でございます。
 平成23年度が本格実施で、22年度はモデル対策ということでございます。確かに、モデル対策の中身が23年度以降どうなるのかは、22年度の状況を待ってみないとわからないからモデル対策と、多分国も銘打ったのだと思います。ただ、その施策自体が大きく変わっていくというのは、農業者の方にとってみれば大きな混乱を招きますので、そういったことがないようにしていただきたいのが本音のところでございます。ですから、県としては、もともとは、この制度設計に当たっては、十分議論した上で導入すべきではなかったのかという気持ちではあるのですけれども、ただモデル対策という形で進み出しておりますので、今の中身を伝えて、問題点があればそれを国に伝えるというスタンスで臨むべきと思ってございます。
 2点目のスーパーの関係でございます。
 結果的に生産者の方の利益になれば、スーパーの買いたたきというのもどうかということにもなるのですけれど、ただ買いたたくということは、原価割れをしてでも安く買うという前提ですので、結果的には生産者にとってよくないということになります。一方で、スーパーにしても、生産者側にしても、いろいろと対応がございまして、農業協同組合は市場を通じて供給したり、また一部の生産法人にありましては、直接契約を結んで農作物を提供する契約栽培という形で、安定供給と収入の確保を図ることもやってございます。ですから、いろいろな形態がありますので、すべてを網羅した形で、行政がこれはどうだということは言いにくいところがあるのですけれども、最終的には、農業所得の向上が一つの大きな目標でもございます。
 そういう中で、問題点があれば個別に指導もしながら、全体的に農業振興が図られるように取り組んでいきたいと思ってございます。
 また、鳥獣被害対策の関係で、いろいろと細かい質問もございました。
 この鳥獣被害対策に関しましては、県内だけではなくて、四国のほかの3県も同様に被害があるわけでございます。そういう中で、対策をいろいろと連携しながらやっていこうという動きも一方であるわけでございます。それはそれとして、各市町での取り組みを今も行ってございます。その取り組みに関して、委員からは県として総合的な本部の設置をということでございましたけれども、既に、体制的には、農業試験場病害虫防除所が仏生山にございます。そこと農業改良普及センターが一緒になって、担当職員を配置して、市町と連携しながら、有害捕獲はもとより、侵入防止対策とか周辺環境整備などの現地での適切な防止と技術指導という形で取り組んでいる状況でございます。農政水産部としては当然そういう体制ですけれども、あわせて環境部局のみどり保全課や森林関係の部局とも、常に連携をとりながら取り組んでございます。イノシシとかの関係はこちらに、外来種の関係は環境部局にという形で、ある程度整理をしながら結果的には市町の対応がうまくいくように、連携を図りながら進めていく必要があると思ってございます。
 平成20年度に、鳥獣被害防止特措法ができて、鳥獣被害防止計画を策定しているのが県内で9市町、このうち7市町で国の鳥獣被害防止総合対策事業に取り組んでございます。この事業といいますのは、先ほど言いましたように、22年度から、県を経由して交付金として実施される流れになっているのですけれども、県としましては、事業の取りまとめや指導、国と市町との調整も行いますとともに、計画未策定の市町に対して、引き続き防止計画の策定に向けた指導とあわせて、国の補助事業の積極的な取り組みを促す形にしたいと思ってございます。
 それと、有害鳥獣捕獲の権限を有しております市町と連携をしまして、イノシシ、猿、カワウの有害捕獲に対する助成の実施をしてございます。あわせて、捕獲免許の取得者を対象とした研修会も実施しているところでございます。ただ、幾ら捕獲に力を注いでも、一方で、耕作放棄地の存在でありますとか、家庭菜園の残渣とか、いろんなものが放置されますと、絶好のえさ場ということで、そこにイノシシも来るわけでございます。ですから、そういった面の指導を行う必要があると思ってございます。
 今後も考えますと、猟友会を使っての捕獲などで根絶やしにすることは到底不可能ですので、野生鳥獣のえづけ防止とか、徹底した追い払いの実施など、例えば、さぬき市で2匹のモンキードッグによる追い払いを行っているわけですけれども、そういったいろいろな対策を試行錯誤しながら、集落・地域単位で自衛する体制づくり、取り組みが重要であり、そういった指導を強化したいと考えてございます。
 全体的に鳥獣被害防止対策について、細かい質問がございましたけれども、いずれにしましても、県としてはできるだけ市町の活動を応援したいという気持ちで取り組んでいきたいと思ってございます。


白川委員  最後に、鳥獣害の対策についてだけ述べさせていただきたいと思うのです。
 市町にとっては、有害捕獲の助成は命綱になっていますけれども、来年度からは、夏場に限定するとか、金額を縮小していくとか、そういうことが進められようとしています。ここのところは、市町も悩みながらやっていますので、縮小していく方向ではなくて、部長のおっしゃられるとおり、駆除だけではこの問題は解決しないと思うのですけれども、皆さん、駆除に力を注いで対策をやられているわけなので、それを縮小する方向ではなくて、市町の声を聞いて対応していただきたいと思います。
 それと、駆除した肉の利活用、これは後の処理という面でも、また有効に活用するという面でもすごく大事だと思いますので、全国的にもいろいろなところに協力をしていただいて、例えば農業新聞で報道されておりましたのは、地域の加工販売業者の方に無料で薫製にしていただいて、それを売って、また収益にするということもしているようで。また香川県内でも、東かがわの五名で、シシ肉のカレーうどん、私もいただいたことがありますが、上手に調理され販売されて、地域おこしに活用しているところもありますので、そういう利活用に、ぜひ力を入れていただきたいと思います。
 それと、部長がおっしゃられたとおりで、田んぼ、森林や山などをきちんと守っていかないと、この問題は解決しないと思います。農業の衰退にあわせて、鳥獣被害が大きくなっているのだろうと思います。同時に、普及員の皆さん、各地で活躍をされているわけですから、体制の強化をしっかり進めていただきたいということを要望しておきます。


辻村委員長  暫時休憩いたします。
 午後は13時ちょうどから再開いたします。
 (午前11時59分 休憩)
 (午後 1時08分 再開)


辻村委員長  再開をいたします。
 質疑、質問を続行いたします。


山田委員  簡潔に3点、お尋ねをしたいと思います。
 1点目は、次期農業・農村基本計画の策定に向けた取り組み状況についてであります。
 民主党の鳩山政権が混迷をきわめておる中、政権の掲げておりましたマニフェストの大きな柱の一つが戸別所得補償制度であったわけであります。午前中からいろいろお話が出ておりますが、私も正直申し上げまして、十分理解できておりません。新年度から、部分的に米についてモデル事業をスタートさせるということでございます。これは、農業者とか各地方自治体からの意見集約が十分できていないままに制度設計されたということで、私の個人的な思いとしては、かなり拙速の感があったのではないかと、そんな気がいたしております。
 制度の詳細が、これから生産現場で明らかになっていく、その説明が進んでいく中で、また新たな混乱が生じる可能性もありまして、県として、しっかりと監視していただきたいと思います。また佐伯委員も先ほどおっしゃっておりましたが、国に対して物申すべき点があればしっかりと言っていただきたいと、思っております。
 一方、国の農政の将来にわたる長期的な計画として、食料・農業・農村基本計画の策定がございます。基本方針というか、骨子はもう定まっているようでありますけれども、戸別所得補償制度が導入されることで、この策定の時期が後ろへずれ込むという一部報道もございます。だから、我が国の農政、国の農政そのものが、今混迷をきわめておるような時期でございますので、県はしっかりとした気概を持って、県内の農業者の方々が安心して農業を続けられるように、支えていっていただきたいと思っております。
 たしか、昨年の9月議会だったと思うのですが、我が党の代表質問で、次期農業・農村基本計画の策定についてお伺いをしたわけでございます。答弁で、知事は国の政策との整合性は持たさなければならないのだけれども、生産者あるいは食品加工業者、はたまた消費者に至るまで、幅広い方々からの意見にも十分耳を傾けた上で、基本方針を探ってまいりたいと、たしかこのような答弁があったと思うのです。特に生産者の御意見を政策に反映させるということは、大変重要なこと、大切なことだと私も思っておりまして、評価しておるわけであります。あれからある程度時間が経過いたしましたので、かなりの数の御意見も寄せられていると思います。大体は把握できておるのじゃないかと思います。せっかくの機会ですので、この時点で結構ですので、次期計画の方向性なり、今現在の農政水産部としての取り組み状況について、部長にお伺いをしたいと思います。
 2点目は、オリーブの生産振興についてお伺いをしたいと思います。
 オリーブといったら県花・県木ということで、広く皆さん方に知られておるわけであります。聞くところによりますと、明治の末ごろですか、政府がどこかから苗木を持って帰ってきて、全国の気候温暖なところ3カ所に植えてみたら、たまたま香川県の小豆島に植えたものだけがすくすくと育ったということで、それ以来、小豆島ではオリーブの栽培が始まっておるわけであります。それが明治41年ということで、記憶にも新しいのですが、一昨年の平成20年がちょうどオリーブ植栽100周年ということで、年間を通じて島内各地でさまざまな記念イベントが行われ、県民のオリーブに対する愛着がさらに深まったところであります。
 最近の新聞記事で知りましたが、九州を初めとして西日本各地でオリーブの栽培に乗り出そうという、そういう動きがあるようであります。聞いてみましたら、イタメシブームというのが何年か前にありましたけれども、日本人の食生活の中にオリーブオイルを取り入れるということが習慣づいてきたみたいで、年間3万トンぐらい輸入しておるそうであります。国内生産量は、小豆島が九十何%のシェアを占めていると言いながら、実は生産量が大体15トンとか16トンとかと言っていました。需要には圧倒的に届いていないということで、そういうこともあるのでしょう。それから、聞くところによりますと、ミカンや桃のような果実と比べたら、非常に栽培が簡単だということもあるのでしょう。それで、そういう機運が高まってきているのでしょうか。特に私が脅威に思うのは、熊本県です。ある大手企業がオリーブの栽培に大々的に取り組もうとしているという、そういうニュースも伝わってきております。さきの議案の説明で、新年度から、小豆島だけではなく四国本土側、香川県全域でオリーブの栽培を広めようじゃないかということで、新たな施策が盛り込まれておりますけれども、私も大賛成であります。
 これについての内容など、具体的に御説明をいただきたいと思います。
 3点目は、次期ブランド魚の研究開発についてであります。
 言うまでもなく、我が県の水産業は、非常に厳しい事態に立たされております。従事者が高齢化しており、御承知のとおり、従事者そのものが減少し、水産資源も減少していて、日を追うごとにますます厳しくなってきているということでございます。
 そんな中、県は、付加価値を高くする香川ブランドということで、ブランド魚候補として、タケノコメバルとか、そういったものを大量に種苗生産することに力を入れておるところでありますけれども、新年度からは、ヒゲソリダイの養殖に向けた研究開発をするということであります。きょうも、このようなチラシをもらいました。実物も今委員会室に運ばれてきたそうでありますけれども、私は、ヒゲソリダイと聞いたら、余りいい印象を受けないのですけれども、この名前、何とかならないのかと思うのです。この魚が一体何者であるか、それからどうしてこれがブランド候補として選ばれたのか、お伺いしたいと思います。
 それから、今年度は、香川県の代表的な魚介類であるハマチとかノリあるいはいりこ、こういうもののPRを大々的に行ったようでありますけれども、成果はあったのでしょうか。成果が上がっていたとしたら、これからはヒゲソリダイを将来売り込もうとして研究するわけでありますが、この将来の販売戦略は、どう役立てていくおつもりなのか、あわせてお伺いをしたいと思います。


西原農政水産部長  山田委員から3点の御質問をいただきました。
 まず1点目が、次期農業・農村基本計画の策定に向けた取り組みでございます。
 委員御指摘のとおり、昨年の9月議会のときに、知事から、策定に当たっては、生産者とか消費者、食品加工業者、さまざまな人の意見を聞いて、施策の方向性の議論などを十分に行うと御答弁をさせていただいてございます。
 そういう中で、もう既に半年近く経過してございまして、県では、この計画づくりに向けまして、まずはさまざまな意見を聞いて、どういう課題があるか論点整理をすることを基本に置いてございますので、いろいろ調査なり意見を聞いてまいりました。8月の下旬ぐらいからスタートしてございまして、本年1月末にかけまして、学識経験者とか県職員がチームを組み、直接生産現場にお伺いして意見交換を行ってまいりました。意見交換を行った対象の地域は、県内全域で30カ所近くでございまして、そういったところを回りまして、経営形態別とか地帯別に、地域ごとの農業者の意向把握に努めてまいりました。
 この調査の中では、農業生産法人とか農業の参入企業、集落営農組織などを対象に、そういった方にお伺いをしていったわけなのですけれども、農業生産法人等の関係者からは、資本装備、技術力、信用力などの経営資源を円滑に継承または取得できるシステムの構築が不可欠だというお話がございました。そのためには農業生産法人への就職やのれん分け就農に対する支援とか経営の発展段階ごとに応じて、行政によります研修制度の一層の充実が重要であるのではないかということを、改めて認識したところでございます。
 また、集落営農組織の育成を図るという観点からは、米麦と収益性の高い園芸作物との複合経営による所得の確保、それと調整型のリーダーの育成が必要であると認識をしたところでございます。多々、課題となるものが出てきたかと思ってございます。
 これとあわせて、今後の地域農業のあり方に関する意向調査もしてございます。まだまだ整理中でございますけれども、土地改良区とか水利組合の代表者の方、中山間地域等の直接支払制度に取り組んでいる地域の代表者などを対象に実施をいたしました。農業だけでなく、農村地域の担い手不足が深刻化して、それに伴って、例えば定年後の、定年就農者に対する期待も高まっている現実が明らかになった状況でございます。また、定年後の就農者といいますか、そういった方が地域農業の担い手となれるような支援の充実も、課題であると整理しているところでございます。
 また、混住化が進んでおります関係で、農業の発展のためには、非農家との間で、お互いを理解してもらうといいますか友好関係を築くというか、そういうことが必要だと思ってございます。そういう意味合いで、農地・水・環境保全対策があるのですけれども、そういう対策も一定効果が上がっておりますので、農地・水・環境保全対策も、継続・拡充すべきかと考えてございます。
 いずれにしましても、いろいろと検討を重ねまして、また国の政策の動向も見ながら、本県の実情や地域のニーズに即した施策の構築に努めてまいりたいと考えてございます。
 2番目のオリーブの生産振興の関係については、今回、当初予算の事業ということで、オリーブ生産拡大推進事業を計上させていただいております。この背景にありますのは、山田委員からも御指摘ありましたように、オリーブに関しまして、非常に需要が高まっているということがございます。一昨年のオリーブ植栽100周年では、小豆島挙げてのイベントが行われており、それが結果的にはオリーブが注目されることにもなっているのです。オリーブというのは、小豆島自体で言いますと、特産品として島の食品産業とか農業を支えておりますし、また観光資源としても大きな役割を果たしている状況でございます。平成20年までに、小豆島では、地元企業が農地を借り受けて自社で栽培を始めるということもございまして、栽培面積は85ヘクタールまで何とかふえてきたという状況でございます。
 先ほど、委員から御指摘がありましたように、九州の長崎とか熊本といったところがオリーブ栽培の関心を高めておりまして、特に熊本では、行政と企業が一緒になってオリーブの栽培に向けた取り組みを進めようと考えているようでございます。非常に脅威になってくるのじゃないかと思ってございます。ただ、本県のオリーブは県花・県木でございます。県旗でありますとか、国体時のユニホームのイメージカラーとしてでも使われているように、まさにシンボルということにもなりますので、オリーブといえば小豆島もそうですけれども、香川県というイメージも損なわれないように、これまで以上に生産振興を図っていく必要があるということで、22年度から、小豆島はもとより県内全域でオリーブを栽培していきます。
 また一方で、耕作放棄地もふえております。その解消ということもございまして、有効な作物であるということで、耕作放棄地で農業者が新たにオリーブを植栽する場合に、苗木代、かん水施設とか防風施設の設置に要する経費の助成として、今回1,500万円の予算を計上したいということでお願いをしているわけでございます。
 それにあわせて、単に予算だけではなくて、農業試験場の小豆分場をオリーブの研究に特化する形で整備して、研究員も1人から2人に増員しまして、県内全域の農業者等に直接指導することもしてきたいと考えてございます。
 それと、次期ブランド魚のお話をいただきました。
 ヒゲソリダイという話題性が少し出てきたのかと、実は期待をしてございまして、何だろうというのが一つのきっかけで広がってくれれば、逆にこれは一つのPR効果が出ているのかと思っております。今回、ヒゲソリダイという形で研究しようということになったのは、もともとハマチに関しましては、海水温の関係もございまして、冬場の養殖ということで、周年養殖はできていないものですから、周年養殖ができるものということで、タケノコメバルとかも含めていろいろと魚種を探していると。それで、新魚種開発をしていこうということで、たまたま今年度、その見直しを図る中で、魚種としては、これまでタケノコメバルとキジハタ、それとイタボガキを研究しておったのですけれども、イタボガキに関しては今回もう見送って、新たにどうするかということで、このヒゲソリダイ以外に、マナガツオ、イシガレイ、タイラギ、ナマコとか、全部で17魚種ほど、水産試験場で適否をいろいろと検討した結果、そのヒゲソリダイを、これは近年、稚魚が冬から春にかけてはとれるのですけれども成魚は極めて少なくて、西のほうとか小豆島でまれに捕獲される状況ではあるのですけれども、小豆島の四海漁協でとったものを活用しまして、稚魚100尾余り今育てている状況でございます。
 このヒゲソリダイというのは、ヒゲダイというものが一方であるのですけれども、ヒゲダイよりは短いということもあって、ひげをそったような形の小さいひげがあるのだそうです。それで、ひげをそったような後のひげに見えることから、命名されたようです。どうも文献を見ますと、昭和8年に既に命名をされてございました。そういうこともございまして、学識上の話としてはそういう形で命名されております。それでとりあえずはヒゲソリダイという名前でいっていますけれども、今後は考えなければならないと思ってございます。それと、実際、周年養殖にしていくためには、何年か研究が必要でございますので、そういった中でできるような研究を進めていきたいと思ってございます。
 また、PRの関係で、PRはまだまだ先の話になってくるのですけれども、今回、ハマチ、いりこ、ノリをPRしてございます。水産業界が中心になりまして、県外においても結構PRをした関係もありまして、非常に効果が上がってございます。特に、オリーブハマチに関しては非常に好評を博してございますので、来年度に向けては、その生産尾数を倍増することもお願いをしている状況でございます。そういった中で、すぐに来年度以降ヒゲソリダイをPRするというのはなかなか難しいのですけれども、こんなこともやってますよという中で、話題性を高めるという意味合いでは非常に効果があると思ってございます。まだ、どういうやり方をするかは決めかねておりますけれども、積極的に関心が持たれるような形で、いろいろと取り組んでいきたいという気持ちでございます。


山田委員  次期農業・農村基本計画の策定についてであります。
 生産者の声に耳を傾けながら、御意見を政策に反映するのは本当に重要なことだと思います。先ほども少し触れましたけれども、近ごろ農商工連携、あるいは民間企業が農業に参入するとか、そういう産業界の垣根を越えた、新たな動きも活発化しつつありますので、食品加工業者、あるいは流通販売業者、皆さん方の意見も十分お聞きしなきゃいけないと思うのです。
 そういったものを把握した上での計画策定をしてほしいと思うのですが、再度、部長の御意見をお伺いしたいと思います。
 それから、オリーブの生産振興であります。
 私思ったのですけれども、小豆島ではすくすくと育つのですが、四国本土側へ来たら、どうなのでしょうか。土壌、あるいは気象条件も若干違うのじゃないかと思うのですけれども、それは大丈夫なのですかね。
 それと大事なことは、小豆島には収穫されたオリーブを加工する業者が何社かあると聞いたことがありますけれども、こっちの本土側で受け入れてくれる業者のはいるのですか。めどが立っておるのかどうか、そこを再度お尋ねしたいと思います。
 それから、次期ブランド魚の研究開発であります。
 このヒゲソリダイ、とにかく県民の皆さん方、漁業関係者はもちろんですけれど、地元民の方々にまずは知っていただくという普及啓発活動が何よりも大事だと思うのですが、名前は余りいただけないですよね、これ。オリーブハマチとか伊吹いりことかはいいと思うのですけれども、商標登録する必要まではないと思うのですけれど、何か皆さん方に親しまれる、愛されるような、愛称ですね、何かお考えになったほうがいいのではないでしょうか。お伺いしておきたいと思います。


西原農政水産部長  再度の御質問でございます。
 まず、次期農業・農村基本計画の関係でございます。
 いろいろな方の御意見を聞くということで、生産者を中心に、今いろいろお話を聞いているのですけれども、一方で、農商工連携によります新商品の開発とか、新サービスの開発などに出てきている企業もございます。農業の生産物を使って加工品をつくって、それを売り出していただく企業との関係、また実際に農業に参入してくる企業も、情報提供をしますとだんだんと問い合わせが来るといった状況にもなってございますので、そういった企業との関係において、いろいろと意見を聞いておく必要があるというのは大切だと思ってございます。
 既に、22年度の前に、今年度もいろいろと商談会でありますとか異業種交流会もやってございまして、農林水産業者と県産農林水産物を求める県内企業、県外企業も含めてですけれども、マッチング活動をやってございます。そういう中で、農商工連携の促進を図っておりますので、そういった企業は、食品関係の業者が多いものですから、そういったところの意向も十分聞きたいということもありまして、22年度は、企業に対するアンケートも実施したいと思ってございます。
 また、商工労働部にかがわ産業支援財団がございます。そういった団体とも連携をして、食品加工業者、流通販売業者、2次産業・3次産業関係者と意見交換をきめ細かく実施しまして意向把握に努めまして、次期農業・農村計画にも反映できるよう検討してまいりたいと考えてございます。
 それと、オリーブの関係でございます。
 オリーブ、結果的には100年前は小豆島にしか根づかなかったのですけれども、日当たりとか排水がよい土地が栽培に適しているということでもございますので、特に気温については、マイナス10度の低温が続かなければ栽培はできるということです。ですから、標高の高い地域を除きまして、県内の地域であれば栽培は可能であるとの考え方をしてございます。当然、九州もそういう地域ですので、小豆島でしかできないということは多分ないと思います。県土内のオリーブができるようなところを、できるだけいい場所を探して、そこでつくってもらうということをやりたいと思います。一応はできると考えてございます。
 できた実なのですけれども、植えてから大きくなるまで最低3年はかかりますし、実際売ろうとすれば、もう少しかかる可能性はございます。そういったことで、できた実を使う業者にも、その間いろいろと待ってもらうことも必要なのですけれども、逆に言えば、受け取りをしてもらう、引き取ってもらえる企業があるから、生産者が植えようかという気にもなりますので、できるだけつくる側、また引き取る側、それぞれにある程度マッチングができるように進めなければならないと思ってございま州。小豆島の今ある食品加工業者を初め、本土側のほうも関心のある業者はおりますので、これはまだ具体名は挙げられないのですけれども、そういう関心のある企業のニーズを十分把握しまして、生産者とのマッチングを行って、生産者と企業の双方が経営の安定に生かせるように努めていきたいと考えでございます。
 それと、ヒゲソリダイの関係で愛称をという話でございます。
 確かに、「ヒゲソリダイ」ではなかなか食べる気がしないのかもしれませんので、あくまで養殖技術が向上して、できるということも十分考えておりますので、愛称についても、当然愛されるような、何となく食べたくなるような愛称にぜひしたいと思ってございます。できれば22年度に、どういった形でするのがいいか、まだこれからの話にはなってきますけれども、公募をしてみるとか、愛称募集もいろいろとしてみてはどうかと思ってございます。


高田委員  大きく2点についてお聞きします。
 まず1点目、昨年12月に施行された農地法の改正についてお聞きをします。
 戦後、GHQ指導のもと、農地の所有権が地主から小作人に国を介して安価で売り渡されました。いわゆる農地改革ですが、その理由は、大地主と財閥に二度と戦争を起こさせないためだとか、日本の共産化を防ぐためだとか言われていますが、大きな理由に、戦前からの農地解放の戦いでもあったし、教科書で言えば、戦後の食料難を早急に解決するためには、農業生産力を向上させなくてはならない。そのためには、耕作者が農地を所有するという、地主と小作の争いのない日本の民主化が必要だったと言われています。そして、昭和22年に農業協同組合法、農業災害補償法、昭和24年に土地改良法、昭和26年に農業委員会が市町村に設置され、満を持して、昭和27年に農地法が成立したところでございます。それは、耕作しない人が農地を取得することを禁じるとともに、一定面積以上の小作地を持つことも禁じられました。そのことで、地主階級復権という夢は二度となくなったということであります。
 ですから、戦後の農地改革以降貫かれた農地所有イコール耕作者は、農業と農業経営が地域に根差し、農村社会の安定がこのことによって生まれたというのも事実だと思いますし、今まで家族農業を守るために必要な考え方だったとも思います。しかし最近は、農地の流動化を進めると言われています。農地を耕作しない人から担い手へというのが農地の流動化だと思っています。そうなると、農地法の理念である農地所有者イコール耕作者と真っ向から矛盾をすることになります。この矛盾を解決しようと、今回の農地法改正だと理解をしていますけれども、実は我が社民党はこの改正に反対をいたしました。というのも、農地法は、農家が安心して営農に取り組める基盤となり、企業による農地の登記や買い占めに対する防波堤の役割を果たしてきたことや、戦後の民主主義の原点である農地改革は、農業と農村社会の安定の土台となってきたと我が党はとらえているからであります。
 そこで、質問であります。
 今回の改正で、一般企業が農業経営するということが想定されるわけであります。採算性も含めてなかなか難しいと言われていますけれども、本県でどのようなことが想定されるのか。
 そして、そのことが本県の家族農業に影響があると考えられるのか、部長のお考えをお聞かせいただけたらと思っています。
 また、貸付農地、先ほど言った小作地の所有制限という規定が廃止されることも、今回の改正であります。それは、地主的な農地所有や、あるいは貸出目的による農地取得も自由になるということも考えられますけれども、そのような懸念はないのでありましょうか。
 また、この改正で、標準小作料制度が廃止になります。農業委員会が地域の実態に即して定める標準小作料、これは借地料の目安として、貸し手・借り手双方から高く評価されてきました。この廃止は、企業が、例えばより高い借地料で農地を集めることが可能になるということも考えられますが、そのような懸念はどうなのでありましょうか。
 次に、期待する分もあります。
 今回の農地法の改正で、遊休農地対策の強化が取り入れられています。今までまず農業委員会の指導ということ、これが出発点でありますし、そして所有者が農地の利用計画を届け出ない場合には市町村長が勧告をする。そして、最終的には、都道府県知事による半強制的な特定利用権の設定と、今の法律ではなっていて、現実の実績はないと思いますけれども、これは農業経営基盤強化促進法の規定だったと思っています。それと同じようなことが、今回の農地法の改正でも書かれているように思うのですけれども、読んだだけでは違いがわからなかったので、そのあたりどのように違うのか教えていただきたいと思っています。
 もう一つ、期待される部分でありますが、農地転用の強化という部分であります。国や都道府県による農地の転用は今まで許可が要らなかった、これが今回の改正によって許可制になります。そうすると、今後、国や都道府県の事業による農地転用を市町の農業委員会が、いやそれは幾ら国や都道府県が言っても許可しないよということが現実にあり得るのかどうか。こういうことも教えていただきたいと思っています。
 次に、農地法と同じく農業振興地域の整備に関する法律も改正されています。その改正点でお聞きしたいと思います。今回の改正で、都道府県が策定する基本方針で、都道府県ごとに確保すべき農用地面積を定めることが法律に位置づけられました。そして、その目標達成状況が著しく不十分な都道府県知事に対し、農林水産大臣は必要な措置を講じるよう求めることができるようになっておりますが、本県として、別段対応するようなことはないのでありましょうか。お聞きしたいと思います。
 また、私も、「頭痛に農振」と一度言ったことがあるのですけれども、この農業振興地域農用地区域からの除外要件について、どのような変更があって、具体的に、本県でこの農振除外、農用地区域からの除外という状況が、どのように変わったのか教えていただきたいと思います。
 大きく2点目であります。
 今後の土地改良事業についてお聞きします。
 新政権になって、土地改良事業は本当に目のかたきにされている気がします。事業仕分けでの農道不要論に始まり、土地改良予算を半減し、戸別補償制度の財源にされ、野中元自民党幹事長は、土地改良に何の恨みがあるのかと嘆き、矛先は政権与党にとどまらず、古巣の自民党にも、通常国会で土地改良予算の案件を質問しない、何て情けない野党になったのだと不満たらたらでございます。お気持ちは大変よくわかります。
 そこで、このような状況の中、本県における新年度の土地改良事業について、影響はどうだったのか教えていただきたいと思います。
 特に、補助金と交付金はどのように区別されているのでしょうか。今回、補助金の100%カットで懸念された農道は、農山漁村地域整備交付金を充てるようですが、この交付金は一体どのような代物なのか。公共事業を県がみずから選択できることになっているので自由度が高いとも考えられますけれども、結局、今まであった補助事業を計画に入れるだけならば、今までの補助事業と何ら変わらないものと思われますが、違うのでありましょうか。ですから、今後考えられる一括交付金と今回のこの交付金は全く違うものであると言わざるを得ないと思っています。今後、23年度に向けて、一括交付金への流れがあると考えますが、どのように県はとらえられておられるのでありましょうか。
 あわせて、農道は補助金100%カットでありましたけれども、私も現役のとき担当したことがあります県営緊急農道はどうなのでありましょうか。緊急農道は単独県費事業ですけれども、交付税措置ということで、県が借金をしてつくってきたと思います。事業仕分けの考え方を政権与党が踏襲するならば、交付税措置しないということになりますけれども、このあたりは大丈夫でしょうか。
 また、緊急農道事業はもう完了していると思うのですけれど、まだ行っているのか。また、いつまでこの金は払い続けなければならないのか、教えていただきたいと思います。


西原農政水産部長  大きく2点の御質問を、高田委員からいただきました。
 まず1点目が、農地法の改正等に関する御質問でございます。
 今回、農地法の改正によりまして、一般の企業についても、貸し借りによって農地の利用が認められることになってございます。そういう意味合いで、農外の一般企業の参入を促進して、逆に農地の受け手の拡大も期待されると考えてございます。
 まず、今回いろいろと影響があるのかという御質問です。
 その前に、今回、農業生産法人以外の一般企業がどういうときに認められるかということなのですけれども、所有権の取得は当然認められておりません。新たに農業に参入しようという場合も、借り入れによっての参入という形になります。その際、適正利用していない場合の解除条件つき契約であるということ。それと、地域の農業者との適切な役割分担のもとに、継続的かつ安定的に農業経営を行うと認められること。3点目に、業務執行役員のうち1人以上の者が農業に常時従事することという、結構厳しい要件が付されてございます。ですから、一般企業による無秩序な農地の権利取得には結びつきにくい仕組みと理解してございます。
 また、既存の家族農業への影響ですけれども、新たに、地域との調和要件が設けられてございます。家族農業への配慮も求められてのことですので、家族農業自体に大きな影響があるとは考えてございません。
 あといろいろと詳細な御質問をいただきましたので、安藤農政課長と木村農業経営課長からそれぞれ御答弁をさせていただきたいと思います。
 2点目の土地改良事業についての御質問でございます。
 今回、国において、公共事業、農林水産省関係でございますけれども、特に農業農村整備事業の補助金は、対前年36.9%になりまして、非常に減となったということでございます。それに見合う形で、県の予算もどう組むかという形で、今回従来の補助金と、新たにできた交付金を組み合わせて予算計上し、トータルで対前年65%で予算化したいと、今提案させていただいているわけでございます。
 このあたりの詳細な交付金の内容については、黒川土地改良課長からお答えをいたしますが、今後考えられる一括交付金との関係でございます。農政水産部の関係で言いますと、農山漁村地域整備交付金という形で1,500億円、土木部では、社会資本整備総合対策の交付金が国ベースで2.2兆円だったと思います。そういった交付金が、それぞれ各省庁ごとにあるのですけれども、一括交付金の考え方は、私の理解では、公共事業の一括交付金ですから、それは両方セットにした交付金と思ってございます。この動きに関しましては、地域主権戦略会議のでも、これから工程を作成して、順次検討していくのだろうと思います。そういう中で、公共事業の一括交付金の整理は徐々にでき、それに合わせてそれぞれ今回、農水の関係であれば、農山漁村地域整備交付金の関係も整理されていくものと理解をしてございます。
 それと、農道整備の関係でございます。
 緊急農道で整備する場合は、ふるさと農道整備事業という起債を充て整備を行ってございまして、これは交付税措置を事業費補正という形でする内容になってございます。今回の見直しの中で、当然、事業費補正は廃止ということになりますけれども、ただ継続事業に関しては事業費補正は続くようで、要は新規事業に関して事業費補正を行わないということだそうでございます。
 したがいまして、今やってございます緊急農道整備事業でございますけれども、これは計画期間としては24年度まででございまして、それまでできるだけ地域の要望にこたえて、早急に整備をしたいというのが私どもの考えでございます。


安藤農政課長  高田委員からの御質問のうちの農地法及び農業振興地域の整備に関する法律に関する幾つかの御質問についてお答え申し上げます。
 まず1点目ですが、小作地の所有を制限する規定が廃止されたけれどということについてですが、確かに今回農地法の改正におきまして、小作地の所有制限に関する規定が廃止されております。
 これは、これまでも農業経営基盤強化促進法利用すると、農地法の小作地の所有制限の例外という形でされておりました。ですから、実態に合わせるために、今回の農地法の改正において、この制限の規定を廃止したものだと理解しておりまして、御指摘されました地主的な農地所有が起こりはしないのかということですが、それについては、従来の要件に加えて、先ほど部長からありました地域との調和要件が追加されておりまして、農地の権利取得に当たって、その審査項目が厳格化されております。農業委員会と連携して、実際の許可に当たって、資産目的での保有は排除できると考えております。
 2点目ですが、標準小作料の制度が廃止されたということについてです。
 標準小作料の制度は廃止されましたが、一方で、各農業委員会が各地域ごとに農地の種別ごとに区分して、実勢の借地料の情報を提供する仕組みになっております。これに基づきまして、各農業委員会においては、その借地料の情報を一定の目安になるものとして、市町のホームページとか広報誌で提供することになっております。
 企業が高い借地料で農地を集めるのではないかという懸念でありますが、これもまた一緒なのですが、地域との調和要件という項目を審査する中で、極端に高額な賃借料で賃貸借契約が締結されて、著しい引き上げをもたらすおそれのある権利取得という場合はこの要件に抵触するということから、許可事務に当たっては、借地料が高騰しないように配慮していきたいと考えております。
 次ですが、国や県による公共転用の場合でも、許可しないことが現実的に起こり得るのかということについてです。
 確かに、これまで許可が不要でありました国とか都道府県が、学校とか病院などの公共施設をつくるために転用する場合は許可が必要ありませんでしたが、今回、法定協議制が導入されております。4ヘクタールを超える場合であれば農林水産大臣、4ヘクタール以下の場合であれば県知事が農地転用の許可権限を持っています。この農地転用の許可の権限を持っておる者に対して法定協議をするということですが、その際の判断基準は、農地転用許可基準と同じになります。ですから、農地転用の許可に合致しない場合であれば、御指摘のような協議不成立もあり得るものとなっております。
 農振法についてでありますが、農振法で、県として特段対応が要るのかということについてです。農振法の施行が昨年12月にされておりまして、それから6カ月以内に、国が基本指針をつくることになっています。この6月までに国がつくる指針を受けて、それから6カ月以内に、県は基本方針をつくるということになっています。
 したがって、ことしの12月までに、県は基本方針をつくらなければなりません。その中において、確保すべき農用地面積の目標値を記載することになっております。その目標の達成状況が著しく不十分である場合には、農水大臣から是正要求が、新たにできるようになっております。国から、確保すべき農用地面積に対する具体的な考え方とか、どういった形でどの程度の水準を、どういった施策効果を反映させて設けるのかということについては、まだ示されておりません。それが示された上で、県としては、市町の意見も踏まえ、実現可能性のある目標を定めなければいけないと思っております。
 あと一点、農振の除外について、具体的にどんな変更があったのかという質問です。
 農振の除外に関しては、これまで除外要件として4要件ほどございました。それに今回の法改正によって新たに担い手の利用集積への支障の有無が要件として加わりました。ですから、これまでであれば、農用地区域内の農地でありましても、縁辺部、端っこのほうであれば、担い手が利用していても農地転用、あるいは農振除外が可能でしたが、今後は担い手が利用している、担い手の利用に対する集積に支障がある場合には農振除外ができないと、その点厳しくされております。ただ12月に施行がされてからまだ期間が経過しておりませんが、今のところ特にこれによって何か支障が生じている状況ではありません。


木村農業経営課長  先ほどのお尋ねのうち、今回の農地法改正に伴う遊休農地対策と、それから従来の農業経営基盤強化促進法における遊休農地対策との違いはとのお尋ねでございます。
 農業経営基盤強化促進法においての遊休農地対策につきましては、市町が定める基本構想の中で、要活用農地ということで、遊休農地の中でも特に絞って、農地として利用増進すべき土地を定めて、これに対して重点的な解消に努めるとされておりました。すなわち従来の農業経営基盤強化促進法が周辺農地の営農状況から見て農地として利用を図る必要があると判断した農地についてのみ措置を講じるとなっておりましたけれども、今回の農地法改正におきましては、すべての遊休農地が農業委員会から利用を促す対象とされました。そういうことで、遊休農地対策の強化が広く図られたと理解しております。


黒川土地改良課長  高田委員の御質問のうちの、まず1点目の土地改良事業の予算縮減に伴う影響の詳細、内訳等についてでございます。
 大規模農道、それから一般農道につきましては本県で合わせて2地区実施をしております。これにつきましては、本年度の補正予算と来年度の予算と合わせまして、現地における防災的な措置でありますとか、即効果の発現が期待される箇所等の配分を行いまして、所要の予算を確保するということで、これにつきましては、後ほど申し上げます交付金を活用して実施をしたいと思っております。
 他の事業につきましても、国の大幅な削減によりまして、影響がないとはならないわけでございますけれども、事業実施中の地区につきましては、早期完了を図るための措置でありますとか、あるいは完了地区に重点的な配分をする、あるいは、効果発現が期待される区間あるいは箇所に重点的な投資をしていくという対応をして、できるだけ予算の有効活用を図りたいと考えております。
 また、新規地区につきましては、緊急性の高い地区、効果の高い地区の優先採択に心がけて、予算を計上させていただいております。
 いずれにしても、この影響を可能な限り緩和することが重要でございますので、地元の要望でありますとか、あるいは各地区の実施状況、それから国の予算の動向、そういったことを踏まえ、混乱が起きないように調整をしたところでございます。
 2点目の交付金についてでございますけれども、これにつきましては、全体的にはまだ細かい情報等が把握できておりません。国のほうで検討中でございますので、今の段階で把握できている範囲内で答弁いたします。
 この農山漁村地域の整備交付金についてでございますけれども、県、市町が農山漁村地域整備の目標等を記載いたしました農山漁村地域の整備計画を策定いたしまして、これに基づき、交付金を活用した事業が実施可能となっております。
 この農山漁村地域の整備計画でございますけれども、県・市町が地域の実情に応じた計画エリアにつきまして、集落地域の細かい限定的なエリアから市町単位あるいは県全体を一つの単位とするエリアの計画を策定していくことで、その中の例えば圃場整備でありますと、計画期間が3年から5年程度と聞いております。この間に圃場整備をどの程度進めていくかといった目標でありますとか、その目標達成に必要な事業をピックアップして、それを計画に盛り込むことになっています。
 この交付金でございますけれども、県の裁量によりまして、地域の実情に応じた地区ごとの予算配分、あるいは事業間とか地区間の融通も可能となる自由度の高い、使い勝手のいい交付金と、今の段階では聞いております。ただ、今申し上げましたように、今の段階ではまだこの交付金の詳細な手続とかが不明でございますので、これにつきましては、国からの情報収集に努めて、混乱がないように手続したいと考えております。
 それから、この交付金の中で、補助金と交付金がどのように区分をされているかというお尋ねがあったと思います。
 現在、土地改良、それから農村整備課所管の土地改良事業全体の予算区分でございますけれども、国は補助金で対応する事業、補助金と交付金の併用になる事業、それから交付金のみで扱う事業という3種類に区分した上でいろいろと検討を進めておると聞いております。
 予算に計上させていただいておりますのは、26事業合わせまして32億円余になっておりますけれども、これにつきましては、補助金のみで対応する事業が11事業、23地区ございます。それから、補助金と交付金の重複する事業が6事業、30地区ございます。それから、交付金のみで対応する地区が6事業、8地区ございます。それで、交付金で対応する新規地区の18地区につきましては、来年度、この整備計画に基づいて実施をしていくということで、今のところは調整を進めております。
 それから、従来の補助金と何ら変わりがないというお尋ねであったかと思います。
 これにつきましては、今の交付金は、現行の補助事業の採択要件を満たすもの、すなわち対象事業でございますけれども、今のところ情報としては、国営関連、それから地すべり、災害復旧、それと御承知かと思いますけれども、団体事業のうち農村活性化法に基づいて実施をしております農山魚村活性化プロジェクト支援交付金、この対象になる事業以外の公共事業、これがなると聞いております。その分で、国の補助要件を満たすものが交付金の対象となってございます。


高田委員  今の交付金の部分で、手続がまだ不明だと言われたら、もう何も質問できなくなるのですが、もう既に来年度の予算案に入れているということですよね。恐らくそこには、今までの補助金を申請するという予算要求書に基づいて、今回交付金で対応した形になっていると思うのです。ですから、本来の交付金に対する計画をつくって、その計画に基づいて交付金が入ったという形は、今回は間に合っていないと思います。
 そこで、気になったところなのですが、新規地区についてです。例えば採択要件を満たしたものに対して交付金をつけるということ、採択要件は今までの補助事業に対して採択要件を満たしたものに対して交付金をつけるということだったら、何ら変わらないのではないかというのはそういう意味なのです。そういう意味で言えば、新たな補助事業を、今までだったら採択をお願いしたいと国に出していましたよね。それが、これから新規採択というのは一体どういう格好になるのか。手続がわからないと、とまってしまいますよね。県下の営農合理化に対して、年をとってきたから何とかしてほしいという声があるのだから、それに対して土地改良事業を新規で採択してほしいという人に対して、少し待ってくれということが、今の状況なのかなと思うのです。今、採択をどうやってやるのか。交付金だから、今までの補助事業じゃないからわからないと言われたらそれまでですが、その辺教えてほしいと思います。
 次は、新規採択における法手続です。今まで採択基準があって、この事業をやりたいんだと地元が思ったときに、そういう補助事業はもうないんだ、あるいはその補助事業の要件を満たしたものは交付金でくれるのだったら、どうやってその採択の法手続をしていくのかという、その辺を教えてほしいと思っています。
 次に、農地法の改正については、これはちょっとどうしようもないのか、矛盾が出てくるのです。だから、昨年の春に、政府案に対して民主党の修正案が入って、それで今言ったように、例えば企業だったら1人以上、農業に従事する人が必要だとか、そういう意味で、逆に言えば、企業にとったら非常に使いにくい農地法になってしまったと思うのです。民主党が、逆に家族農業を守るために、いろいろ言って、いろいろなことをはめてしまったということですね。それが正解だと、私は思うのですけれども、現実に、農地の流動化を考えた場合、例えば、今まで建設業を営んできた企業が、公共事業が少なくなったので、有効な農地があるのだったら農業でもやってみようかというところなんかは、なかなか参入ができなくなった。私は参入がいいとは思いませんけれども、できなくなったというところもあるのではないかと。流動化に重きをおけば、耕作者イコール所有者にならない、それでは完全に逆転したことになる。また、結局中途半端な状況になっているのではないかと思うのですけれども、その辺どうなっているのかと思います。はっきり反対もしにくいような状況になっているので、そのあたり県としてどのように思っているのかというところでございます。
 それと、農地転用について、今、農振法も含めてお聞きしたいのです。
 今から5年ぐらい前にこの農振除外、農振農用地を除外するのに、申請という形はおかしいのじゃないかと質問したことあるのです。なぜかというと、農振農用地であるということは、本当に国づくりという意味ですよね。だから、個人の方からの除外申請というのは、おかしいのではないかと。だから、もっと言えば、何年かに一遍メンテナンスをするよみたいな農用地はどこなんだということをするのならわかるのですが、農振除外というのはいろんな要望が多いですよね。その要望に対して4要件と、今度新しくふえた担い手の集積に対して疎外することがふえたけれども、読みようによってはどっちでもとれるし、「除外する」、「これはオーケー、行け」という話にもなるし、数字的にきっちりなっていない。ここまでの数字ならだめだということにはなっていないので、このあたり農用地から除外の申し出があったときに、基本的には各市町村ということにはなるのだろうけれども、県下の各市町村の対応状況に対してどのように思っているのか。私はちょっとやり過ぎではないかと、申し出に対して、農振地域から除外し過ぎじゃないかと私は思っています。
 農地法について転用のときに、先ほど言った県が学校をつくると言って、結局転用許可権限は県にあるという、これも変なような気はするのですけれど、そこの大もとには、市町村の農業委員会の意見は恐らく出るのだろうと思うのです。割と、市町村の農業委員会の人たちは、「県がこう言っているから。対等とはいえ、まだまだ上下関係がある。」と思ったりもするので、例えばこれは県の事業として絶対やらなければならないのだけれどもこれに対して、本当に市町の農業委員会がきちんとした意見を出せる状況にあるのかどうか、その辺も教えていただきたいと思います。


西原農政水産部長  まず、最初が土地改良の御質問だったと思います。
 交付金による新規事業がどういう流れになるのかということです。
 そもそも新しい交付金の事業でございますので、この交付金自体については、もともと県で計画をつくって、それを提出して国が交付金を交付することになるのです。そういう一連の流れは漠然と決まっているのですけれども、そういう中で、22年度に関して、要は継続事業について、従来の補助事業と関連づけて行う場合には、事業執行の面で、そういう計画がなくても交付金を交付できるような仕組みになってございます。ですから、継続分に関しては、要は従来の補助金の制度に乗っかってきているものについては交付されるという形になります。新規に関しては、まだそこが明確になっていなくて、基本的には、もともと農山漁村地域整備計画を提出して、それに基づいて交付するという流れですので、それがいつの時点で確定するかというのは、県のほうでもスケジュール的なものがまだわかっていないというところでございます。
 2点目の農地法の関係で、まず企業参入の形ですけれども、おっしゃるとおり、企業参入に際していろいろ懸念があることで条件づけたことによって、結果的に企業が参入しにくいのじゃないかという趣旨だろうと思います。
 そういうことも一面あるのかもしれません。ただ懸念しているのは、所有に関して、企業が所有してしまうと、利益に応じて、これはもうだめだから、結局、農業をあきらめてその農地を売却してしまうという懸念があるので、それはできないよと。今回、農地法改正自体の大きな背景は、所有から利用へと、要は農地を利用してもらうのだということが大きな前提になってございます。ですから、農地は農地として活用して、農産物をつくる、食料自給率の向上に資するということでのことですので、そういう前提に、所有はだめだけれども、貸し借りによって企業が参入して農産物をつくるのを広めようという形で今回広がったわけです。結果的に、もう既に、例えば小豆島のヤマサン醤油でしたら、オリーブの栽培を農地を借りてやって、オリーブハマチの葉っぱもそこが供給していますけれども、そういったものをしているし、山西農園といいまして、これは土木建設業者ですけれども、雑草を堆肥化して、それで家庭菜園のサプリ菜をつくるという形でやっていますし、意欲ある企業にとってみれば、逆に参入しやすくなったと言えないことはないので、そのあたり十分兼ね合いをとって対応していく必要があるのだろうと思います。
 それと、市町の農振地域の関係とかありましたけれども、農振地域に関して市町が認め過ぎではないかという感じの受けとめだと思います。確かに、そういう懸念もありますし、またこれまで県の運用も、農振地域除外の関係に関していろいろ協議をやっていますけれども、その時期を、今回厳格化という形で回数を減らす取り組みもやります。
 具体的には、市町から県に対する変更協議の回数を半分にするといったこともやりますので、その申し出の機会を制限するということは、その間により慎重な候補地の選定を誘導するということにもなりますので、そういう中で、安易な転用を抑制していけるのではないかと考えてございます。ただ、個人にとってみれば、高齢化してなかなかつくり手がいない、こんな便利なところを農地でなくてほかのものに転用したい、次男、三男が帰ってきて住宅も建てたいとか、いろんな要望がありますので、そういった個人の希望も一方でありますので、そこはまさに農業委員会で判断をして、また県のほうでも農振地域の見直しの中で、個別除外、本来は見直しというのは全体計画をやって、それで市町が全体計画の中でどういう農地を守っていって農業を振興するのかという背景がないといけないのですけれども、農振の一部の変更もある程度出ていますので、それはそれなりに一方で配慮しておく必要があると思ってございます。ただ逆に、そのあたりを十分兼ね合いを見ながら、よく市町にも指導をしていきたいと考えております。
 転用の関係での協議の話でございます。
 4ヘクタール未満の場合は県、4ヘクタールを超える場合は国という形での法定協議制になるわけですけれども、そのあたりの協議に関しては、地元の意向とかがあるのじゃないかということだろうと思います。当然、農業委員会の話も出てくるのだと思います。ただ今回、あくまで市なり県なり、今回は市町の分、これは適用になるのですけれども、行政だけ、公共だけで判断するというのじゃなくて、地域全体を見て、それを上部団体のほうで、上部団体というのも変なのですけれども、広い視野でチェックをするという兼ね合いを、今回打ち出したものと理解していますので、そのあたり実際今からどういう協議が出てくるかわかりませんけれども、そのあたりは出てきた段階でも注意したいと考えております。


梶委員  副委員長からもありましたけれども、私からもお尋ねしたいと思います。
 まず、香川県農業協同組合についての質問です。
 まず、今回、業務改善命令中に、外部の検討チームをつくって、そこの答申のとおりにやりなさいと、こういう非常に珍しい業務改善命令が出て、これは県が出したのですね、それに基づいて、チームの報告書が出されました。この後の流れについては午前中にお話があったので省略させていただきますけれども、問題は、このずっと一連の流れ、合併以来の長い間、香川県農業協同組合のさまざまなことを見てくるときに、今回の業務改善を成功させるということが、合併した香川県農業協同組合が本当にやっと離陸する、そういう意味の最後のチャンスかなと。これから先はいろいろあるでしょうけれども、私はそもそも合併したことが、まだ離陸してない、まだずっと飛行場の中をずっと走っている感じがしてしょうがないのですね。そこを考えると、非常に重要な今回の検討チームの報告ということになろうと思います。
 まず、部長のほうで、今回の報告に基づく改革あるいは県の業務改善命令に対する香川県農業協同組合の取り組みが持つ重みについて、どうお考えになっているのか、私の認識と違うのか合っているのか、そのあたりをひとつお聞かせいただきたいと思うのです。
 それとあわせて、今回出た中で、特に支店統廃合の件で、午前中に詳細な御答弁もありました。営農・経済部門の異動というのは言ってなくて、信用・共済部門のむしろ不祥事をした、こういうところで言ってるんだということが言われたのですが、しかしこの報告書の中身からだけですと、なかなかそこまでは読み取れない部分もあるんですね。しかも、特に人事異動と支店統廃合の関係なのですが、具体的に名指ししているのは、支店長、副支店長、次長、業務課長、業務課課長補佐、それから業務課職員、出張所職員、LA(ライフアドバイザー)除くと、こういう具体的に指して3分の1程度の異動なのですが、22年度4月1日付で異動させなさいと、こうなっております。現実には、これはもうどう考えても、困難である。もし、するとすれば、何も考えるいとまもなくするということになってしまうし、これに基づく計画がまだできていない、あるいはできると同時に異動発令が出るというような、本当に大丈夫かという形になりかねないのです。現場に聞くと、「異動は7月でしょう」みたいな話を既にしておりますし、それはどちらでなければいけないとは、別に私は言いませんけれども、実効性がある、形だけ従いましたということにはならないようなものにしていただきたいわけです。そういうことで、県に対して提示される実行計画について、これをもう少し事前に、出してからだめというふうに突き返すということもあるのかもわからないし、その計画に対して県としてどういう取り扱いをしようと考えられているのか。それを1つお聞きしたいと思ってます。
 それから、私が言ってる趣旨は、異動に関して、あるいは支店の統廃合に対しては、午前中からも各委員が懸念したとおりで、本当に農家組合員の要望というか希望からすると、実はそんなところにはないのです。支店、農業協同組合がますます遠ざかっていくことについては非常に危機感を持っていまして、できればなじみの方が近くでお世話をしていただきたい、だから共済も任せているのだと、そういうつながりがあったわけですから、そこはくれぐれも慎重にやっていただきたいという趣旨で、これは単に異動させれば、不祥事は、後はもう香川県農業協同組合側の責任だみたいなことではなくて、農業協同組合の本来のあり方から考えて、いい方向にする必要があると思うのです。
 それからもう一つは、経営全般の責任というものも、今回強く書いておられますね。1つは、理事会が、これまでいろいろな取り組みをやってきたけれども、それができなかったと。できなかったことについては、それを監督すべき経営管理委員会にも、あるいは理事を任命する権限は経営管理委員会にあるわけですから、そこのところの改革も必要だということで、相当、数も減らすべきだと。あるいは、例えば支店の運営会議や地域の運営委員会などの活用とか、そういう意思を反映する、それぞれの農家組合の意思を反映する仕組みのところにまで結構踏み込んで書かれております。
 ところが一方で、かなり書いているのだけれど、限界があったのかもわかりませんが、例えば総合企画会議がガバナンスについて今検討中だから、それに沿ってやりなさいというふうに、一部分、そこの部分はある意味丸投げしてみたり、短期間の報告ですので、そういう状況になったのかと思いますが、要は、こういうことを本当にやろうということであれば、この報告の最後で書いてありますけれども、県の中央会とか、あるいは香川県がこのチームで策定した防止策が確実に実行されるように、香川県農業協同組合を適切に指導するよう要望いたしますと、わざわざ要望されなくても、今まで適切に指導しているのに、わざわざ要望されているわけですね。ここを重く受けとめるとすると、県がここはもう最後の機会ということで、直接、例えば職員を配置をする、理事会の中へ職員を送るといった形ででも、決意を示してきちんとした香川県農業協同組合の離陸を図っていただくべきだと思うのですが、まずこの点、お伺いしたいと思います。


西原農政水産部長  梶委員から、香川県農業協同組合に対する御質問をいただいてございます。
 まず1点目が、今回の専門家チームが出した内容についての改善策を踏まえて、香川県農業協同組合が今後、その改善計画をつくっていくわけですけれども、今回の改革に関しての重みを、どうとらえているのかということだと思います。
 今回、専門家チームがいろいろと調査をした上で、香川県農業協同組合にこういった内容の改善をしなさいということを示したわけです。これについては、過去旧の農協時代からいろいろな人間関係がある中で、そもそも農協自体が人間関係のつながりの中ででき上がってございますので、それを無視するわけにはいかないのですけれども、一方で、組織としてはきちんとしたコンプライアンス意識も持ちながら、法令遵守をしていく体制をきちんとしておく必要があります。そういった点で、今回、着服事件がおきて、それが続いてということもございまして、きちんとした体制整備を図るようにという趣旨の内容でございます。
 香川県農業協同組合の内部でも、これは非常に重く受けとめていると思ってございますし、その専門家チームの改善策をやっていくと聞いておりますので、そういう取り組みを香川県農業協同組合がするものと、県としても期待してございます。
 また、そういった取り組みに対する県の対応でございますけれども、人事異動の時期とか、すぐにできないのではないかということもございます。なかなか難しい点もあります。専門家チームから出ている防止策について、香川県農業協同組合が本当に真剣に議論をして、どのような実行を図っていくかということに関しては、出てくる計画ともある程度関連しますので、県としても十分に内容を指導したいと考えております。実際のところ、改善命令では、3月末までに実施計画を出すように命令を出してございますので、それに合わせて計画が出てくると思ってございます。それまでの間、県としても、単に出してこいというつもりではなくて、あくまで再発防止策が確実に実行できる内容になるように、現在も指導している状況でございます。
 それと、経営責任に関しての話をいただきました。
 要は、県職員を派遣するような覚悟があるのかないのかという趣旨だろうと思います。過去、県職員の香川県農業協同組合への派遣につきましては、2年間ほど課長級職員と係長級職員を1名ずつ派遣した実績もございますし、また当時の理事長の退任に伴いまして、県職員OBが後任の理事長に選任されて理事長を務めるといった期間もありました。そういう県職員なり県のOBで行ったこともありますけれども、現在は、香川県農業協同組合の中で十分議論をしている最中だろうと思いますので、特にそういった要請はないのですけれども、梶委員おっしゃるように、もし要請があるのであれば、それは本当にどうすべきか、関係部局とも協議する必要があると考えてございます。


梶委員  広域異動のところで、この検討委員会の報告の中に、先ほど紹介し忘れたのですが、「一方、広域的人事異動により、組合員と地元職員との親密な関係が失われるおそれがあるが、そのような親密性が事務手続の軽視を生み、不祥事発生につながっていることを組合員に十分説明し、広域的人事異動について理解を得る必要がある。」、これを読みますと、もう割り切って異動しなさいと、親密性を犠牲にしてもいいととれてしまうのです。だから、それはちょっと一面的、単に金銭的な不祥事だけに着目した点が多いと思うのですね。ですから、こんなところも、当然香川県農業協同組合側が、ここはこうおっしゃるけれど、この点は例えば、営農の部分と経済はこうするとか、そういうきちんと分けた対応をしていただけるものと思います。くれぐれも部長がおっしゃっているように、今も計画をつくる段階から指導していると聞きましたので、その辺を十分踏まえて、計画づくりから力をかしていただきたいと思います。
 また、このチームは、もう解散しているので、言う必要がないのかもわかりませんが、報告の中の趣旨はきちんと生かしているということを、場合によっては説明する必要もあろうかと思います。
 それから、県の職員派遣、要望があればということを言われました。確かに、それはそうだと思いますが、要望がどうしても出ない場合にでも、この必要性を県が感じれば、どうですかと持ちかける必要もあろうと思うのです。行けばいいと言ってるわけじゃないのですが、県として、例えば3度目の改善命令を出すということになると、これはどうなりますか。もう、そんなことはあり得ないというか、これは県としても部長の責任問題だと思うのです。ですから、県も自分の責任として、これは何とかしなければいけないと、そういう覚悟があるということを示さなければならないのです。そうすれば、当然、うちも職員を出してもいいですよということは言わなければならないのです。そういう意味で言ってるのですが、そういう気持ち、県自身にも責任あるぞとお考えになって対応するのかどうかお尋ねしたい。


西原農政水産部長  まず、1点目の専門家チームから出された報告に、組合員に十分説明し広域的人事異動について理解を得る必要があると附則で書いておる内容でございますけれども、当然、この人事異動に関しましては、県がとやかくはなかなか言いにくく、香川県農業協同組合の中で十分議論をしていただいているものと思っています。また専門家チームも、出てきた再発防止策に関しては、経営委員会なり理事会に直接説明をすることで対応しているとお聞きしています。そのあたりを香川県農業協同組合の中で、これはなかなか言いにくいのですけれども、理事会なり経営管理委員も含めて、みずからがそしゃくし、十分に理解をした上で組合員の方に説明もできるようにしていただきたいと、期待しております。
 農家のために何とかこの香川県農業協同組合を切り盛りしていくんだという気概でやってもらいたいと思ってございますので、今後も指導をぜひ続けたいと思ってございます。
 また、職員の派遣のところまでは、これはあくまでこちらからどうですかというお話でもございませんので、あくまで相手方から要望なり要請があったときに、初めて検討することになろうかと思ってございます。


梶委員  職員を送ることを目的で言ってるわけではなくて、私がお尋ねしているのは、県の姿勢です。3度目の業務改善命令はもうないですよ。県も一緒に、もろともに、もう運命をともにしますよというぐらいの農政水産部長の覚悟がなかったらいけないということを言ってるわけです。職員派遣は置いといて、その点をお答えいただきたいと思います。
 それから、先ほども言いましたけれど、これは報告書の文書ですが、現在の支店運営委員会や地域運営委員会などを活用するなど、幅広い組合員の意思が組合運営に反映する仕組み、体制を構築する必要があるとわざわざ書かれているのです。
 つまりこれは、ここに欠陥があるということを、いろいろ調査されて思ったと思います。現場の農家の組合員の方に聞いてもやっぱりそうなのです。「総代会で言ったって、ほとんど説明ばかりで、意見を言っても、もうなかなかいかんのや」ということも聞いています。一度に900人も集まる総代会ですべての物事はできませんから、こういうことをぜひ計画の中に入ってるかどうか十分チェックしていただきたい、これは要望しておきたいと思います。


西原農政水産部長  今回、改善命令を出していて、なおかつその改善命令の是正期間中にもう一度改善命令を出したというのは、全国的にも非常にまれです。極めて重大な案件だと思ってございますし、香川県農業協同組合もそういう受けとめをしていただいているところでございます。
 ぜひこの機会に、改善命令の内容に従って、香川県農業協同組合がきちんと体制を直していくという意気込みでやっていただくよう、県としても精いっぱい指導していきたいと考えてございます。


梶委員  では、別のテーマに移らせていただきますが、新しい政権になりまして、政策が変わってきたことへの対応についてです。
 1つは、戸別所得補償の問題で、午前中、これは理念のないばらまきではないかという御意見もございました。しかし、私は、食料自給率を高める方向に、明確に変わったと一つは思っているのです。今までは、自由貿易、そして輸出産業主導と、こういう国全体の歩みの方向がありましたけれど、ここでちょっと待てよと、食料自給率を高めなくてはいかんのでないかと、こういうことを1つテーマとして出した。方法がうまくいくかどうかについては、これがベストな案だとは私は思いませんし、私自身が、農業についてそういう判断ができるほどの力はありません。しかし、幾つか聞いてみる中では、例えば金額的に低いから本当に大丈夫だろうかという不安の声があるけれども、こういう方向でやっていこうということで、いいのではないかと思っているのです。
 問題は、やはりそういう国の一つの基本的な方向、水田を守る、それから自給率を高めると、そしてそれにいかに地域がこれにプラスして地域の特性を高めることができるのかということではないかと思っているのです。
 もう一つの変更であります一括交付金の問題です。これまでは補助金のいろいろな基準を全部国がつくって、補助の採択、つまり要望してこいよと。そして、補助金をつけてやるから皆陳情に来いよと、陳情がたくさん来たところから官僚がお金を配分して、そしていかにも地元の国会議員が頑張ったように見せかけながらこの補助金を配分するという形があったと思うのです。これを変えようと、地域が自分で使えるようにしようという趣旨が、一括交付金なのです。
 一括交付金というのは、ことしの予算をつくる段階では地方はまだ補助金として申請した。ところが、国のほうは交付金という名前でお金をくれたということなので、もちろん本格的な意味の交付金には切りかわっていません。これから先、本当の意味の一括交付金の制度が出てくるということなのですが、そこで気になりますのは、本当に地方が自由に使えると言いながら、実際には、3年から5年の整備計画をつくりなさいということです。そうすると、今までの補助金の手法と同じように、もう全部決まってしまって、5年先までの工事が大体決まってしまって、それに縛られる。私は、そういうものではなくて、事業量の全体として、香川県としては圃場整備はこのぐらいの量、あるいはため池整備はこのぐらいの量、さまざまな事業量の積み上げがあると思いますけれども、そういう全体的なアバウトな計画であるべきではないのか。そうでないと、一たん決まって交付金がおりてきた。しかし、事業を行ってみるとこちらの地域に先に重点的に配分すべきだと、こういう小回りがきかないわけです。そうなりますと、この整備計画をつくることについて、今までのような補助金の整備計画をつくるのと同じような考えで県職員の皆さんが取り組まれるのではないかと思うのです。国の交付金の制度設計に対しても、県としてはこういうやり方でやりたい、それこそ知事がよく言う知事会を通じてでも結構ですけれども、そういう積極的な提言もしていただきたいと思うわけです。
 戸別所得補償の問題も同じでございまして、基本は、これは余り地方で十分議論していないからみたいな少し引いた議論ではなくて、本当に香川県の農業をこれから考えたら、これについてはこういう手直し、是正、あるいは地方での工夫が要るという積極的な提言をいただきたいと思うのです。
 その点、この2つの制度改革に対応して、県が主体性を発揮するか、お話いただければと思います。
 1つ単純な質問ですが、委員会資料45ページの戸別所得補償のモデル事業、農業生産流通課で全額国庫補助で1億円でいいのですが、受給調整システムの構築支援事業が、一般会計で1,900万円、これはなぜ一般会計で行うのか教えていただきたい。


西原農政水産部長  まず、戸別所得補償の関係での対応と、一括交付金の問題、それぞれ関連する内容にはなるのですけれども、まず戸別所得補償に関してましては、これまでいろいろと御説明をする中で、これから実際に農家の方への説明も始まって、いろいろな情報が提供される中で、いろいろな課題が出てくる可能性がございます。市町段階での説明会の中で出てきた課題については、きちんと市町の職員も受けとめて、県に報告してもらうなり、そういう対応をしてくださいというお願いを今もしてございます。これからそういった内容を把握して、また説明会には県の職員も当然参加しますし、普及センターの職員などが説明の側に回ったりもしますので、そういった形でいろんなことを把握した上で、23年度からの本格実施に向けていろいろと必要な内容の整理については、要望も踏まえて、提言もしながら、場合によれば、先ほどの知事会の話もございましたけれども、そういった全体的な中で要望していくことをしていかなければならないと考えてございます。
 また、一括交付金の話でございます。
 一括交付金につきましても、今回、農山漁村地域整備を地域の実情に応じた整備が可能となるよう、地方の自由度が高い計画を策定するというのが基本と聞いてございます。書類的には簡単な計画になるというようなことで、だんだんと情報は入ってございますけれども、具体的に、まだこれからのところもございますので、国から示される内容も十分に踏まえて、県としてはその地域の実情とか事業実施状況を反映して、全体事業量の話に関しましても、今回、交付金の中身が、状況によれば年度途中での地区間とか施設間の融通も可能と、これは都道府県の裁量でできると言われていますので、まずは全体の計画を実効性のある整備計画となるように策定するとともに、22年度の実施状況やその成果を踏まえて、さらに地方の裁量により事業実施ができるような制度となりますように、改善すべき点があれば国に要望したいという考えでございます。
 それと、45ページの内容でございますが、宮崎農業生産流通課長からお答えをいたします。


宮崎農業生産流通課長  45ページの(2)につきましては、今回の戸別所得補償モデル対策の事務費でございます。(1)の受給調整システム構築支援事業につきましては、従来から行っています米の生産調整に関しまして、県から目標面積の配分をするなどした事業でございまして、従来から継続しているものでございます。


梶委員  わかりました。
 それで、現場の普及センターの皆さんなど、直接、市町や農家の現場と接点を持たれている方については、いろいろな意見がある程度入ってくると思います。部長、それから知事、そこにも十分な意思疎通をぜひ図っておいていただきたいと思います。というのは、そういう段階になると、香川県の現場の意見というよりは、高所大所の意見のほうが重きを置いてくるようになって、だんだん個性がなくなるような気がしておりますので、その点ぜひ御注意いただきたいと思います。
 それから、一括交付金の関係での整備計画の問題ですが、議会の議決にかかわる計画とは若干性格が違うと思います。今の県の土地改良、あるいは農村整備の計画であれば、策定作業中の経過報告でも結構です。こんな状況だということでも結構です。随時、議会の経済委員会なりに御報告いただきたいと思うのですが、それについてどうでしょうか。


西原農政水産部長  計画云々というよりは、今回もそうですけれども、まずは当初予算なり補正予算の段階で、県としては事業費なり、また地区別の計画もお示しをして、年度の事業としてはこういうことを計画してやっていきたいと御説明を申し上げてございます。
 そういう中で、財源的な話も含めての説明もさせていただきますので、特に改めてというところまでは必要ではないと思いますけれども、できるだけ当初予算また補正予算の提案時期に、詳細な説明をさせていただきたいと思います。


梶委員  了解ではないのです。というのは、これは土木関係も同じなのですが、予算書に出てきた段階というのは、最後の段階なのです。現場とかといろいろなお話ができて事業箇所が決まって、予算がつきましたという段階なのですね。事前に内容に悪いものがあれば申し上げますけれども、そういうことではなくて、途中の段階あるいは最初の打っ立て、方向としてどちらに向いているとか、そういうことも随時お示しいただいたほうがいいと。
 これで出してきて、最後の段階なんだから、議会が不承知なら修正案を出すなり否決するなりしてくださいということでも、制度的にはいいのでしょうけれども、途中の御報告をぜひお願いしたいということを要望しておきます。


村上委員  鳥獣害対策の件ですが、私、昨年は環境建設委員会でやらせていただいたのですけれども、ここでも結論が出ずに、最近ではその被害はますます増している現状にあります。きょうのお話を聞かせていただきましても、まだ、具体的な話が全くできておらないので、これではイノシシは減らないのじゃないかという気がしているのです。
 もっと具体的に細かくお聞きしますが、例えば農家が狩猟免許を取って自分で捕獲するときには、環境建設委員会のほうは狩猟のことが主だったのですが、猟友会の協力の承諾許可をとってきなさいと、それが高松市に対する申請の条件になっております。なぜそんなことをするのかというと、「止め刺し」という、最後に殺すときにドンと打つことをやらないといけないということで、この止め刺しができるのは猟友会なので承諾をとってきなさいということで、申請用紙もあるのですけれども、その承諾をとりに行きますと、30万円とか50万円持ってこいとかと言われた事例があるのです。どうしてかとよく聞きますと、1回行くと5,000円ぐらい日当を払わないといけない、お礼をですね。それが大体60日ぐらいの許可、2カ月の許可であれば、5,000円掛ける60日ですから30万円と、こんな計算で30万円持ってこいとか、許可期間によってそういう事例がありまして、これは非常に不合理ではないかと思います。
 猟友会の支部長も、急いで山を歩けないような非常に高齢の方がなられています。若い人の中には、そんなお金は要らないと、そんなにたくさん要りませんと、私が行ってやってあげますよという人もいるけれども、組織上、支部長の判がない限りできない。これを何とかしてほしいということで、環境建設委員会で課長に申し上げましたが、その課長は何もできないまま転勤して、他の課へ行ってしまいました。30万円は別にして、止め刺しの作業における猟友会の承諾は、いまだに必要だろうと思っています。
 それと、わなですが、わなは1頭についていくらかするのですけれども、それを合わせていきますと、10万円とか15万円とかかかるのです。3系統か4系統あるらしく、詳しくはわかりませんが、そうしますと、わなに5万円も10万円も出して許可をとってイノシシをとっても全くもうけにならないのです。猟友会には補償がありませんから、とったものを肉にして売るなり何らかの形で処分しなければなりませんが、その処理についても、豚肉をやめてイノシシの肉を買う人はいないのであって、今の標準からいえば、イノシシの肉より豚肉を買う、あるいはさばく、そういう施設は豚肉が主流なわけですから、自分でさばいたりいろいろしまして、市中に出回るのは塊とかで出てくるということになります。
 このことを考えてみますと、本当にイノシシを減らそうということであれば、具体的に、一つ一つ解決していく必要があるのではないかと思うのですけれども、きょうの答弁を聞いてる限り、私は減らないと思う。市町がやるにしても、例えば前は、右足か左足の前足を1つ持っていくと5,000円か1万円かくれた。五、六年前に、1,000万円くらいの予算を組んだことがありますね。そのときは右の前足などを持っていくとお金と交換してくれたという時期もありました。徹底的に駆除していく、害獣であるという位置づけでやるのであれば、そういう具体的なところを、現場に入って、問題点を見つけてやる必要があると思うのですけれども、これは部長よりも担当の課長、そのあたりはどうですか。


木村農業経営課長  今おっしゃった鳥獣害の被害防止対策につきましての猟友会との関係でございます。
 私どもも、鳥獣、特にイノシシは非常に危険だということで、これまで有害駆除等につきましては、猟友会へ依頼することが多かったのですけれども、猟友会だけではなかなか対応できないということで、五、六年前から、農家みずからがわな猟免許を取得して、わな猟でみずから防除する仕組みをつくったわけでございます。
 そうした中で、わなをつくってイノシシがワイヤーにつかまると、これを農家だけで対応することは非常に危険なので、猟友会の方にお願いして、鉄砲で止め刺ししていただいておりますが、それはあくまで協力関係でやっていただいております。今委員がおっしゃったように、現場のほうで何十万円持ってこいということは今初めてお伺いしたわけでして、これが実態であれば非常にゆゆしい問題じゃないかと考えます。あくまでも、猟友会の協力のもとに個々の農家も含めて地域の住民が対応するというのが、私どもの本音でございます。
 それから、その後、前足を持ってという話がありましたけれども、これは特に前足ということではなくて、最初、平成12年だったと思うのですけれど、イノシシの頭や鼻の模様を出してこいということで、これは県が市町にお願いしたわけではなく、1頭のイノシシを何回も申請されたら困るということで、市町が現場確認する方法として、鼻紋を持ってこいと、その後、それでは大変なので写真に置きかえたと記憶しております。


村上委員  写真に置きかえても、いまだに、2枚、3枚持ってくる者がいたそうです。前足も、右を持ってきたり左を持ってきたりして現場は混乱するという事実はあるそうです。それから、いまだに止め刺し料は5万円とか10万円を、まず納めないと、支部長が判を押さないそうです。だから、市へ出せないのです、許可権者のところにね。だれがどこでというのは、後でお聞きになればわかりますけれど、何が問題かというと、煩雑な手続にするから有害鳥獣の数がふえるばかりなのです。議事録見たらわかると思うのですが、もう10年ぐらい前から、イノシシ、猿の被害については、この経済委員会で、質問が出ていると思うのです。それが、いまもってひどくなっているのです。秋にクリ拾いに行ったらクリなんて全然ありませんよ。もう踏み荒らされていますよ。利口なんです。
 どこかの県は副知事が先頭に立って総合的な対策を決めたと言われてますけれども、香川県においても、ことし本当にやる気があるのか。中山間地の人は本当に困ってるわけです。特に、クリとかそういうものはもうほとんど集荷できないらしいです。高松の塩江あたりでは、相当被害が出て困っている。議員の皆さんが、家庭訪問なり地方へ行くと、だれでも言われる話なのです。何年たっても解決できていない話なのです。これを本当に真剣に、3カ年計画ぐらいで徹底的にやっても、イノシシは怖がるけれども、人間は怖がりませんよ。だから、そういうことを私はやるべきだと思うのですが、いかがでしょうか。


西原農政水産部長  鳥獣害、特にイノシシの関係でいろいろと本気で、しっかりとやれという御趣旨だろうと思います。
 イノシシの関係で見ますと、頭数的にも香川県だけでなく全国的にふえていると聞いてございます。イノシシの繁殖能力から判断して、幾ら駆除すれば本当に絶滅できるのか、絶滅させるのがいいかどうかわかりませんけれども、どこまでするのがいいのかはわかりません。
 ただ一方で、里への出没の有無と農業被害には、強い相関関係があるということでございまして、イノシシによる農業被害は、山奥へ行って殺すだけではなくて、近くに来ているイノシシを駆除することが基本でございますので、単に生息頭数を減らすだけではなくて、えさに誘われて里におりてくるイノシシを確実に捕獲することが大事だろうと思っています。
 具体的に、捕獲をする前提としては、えさ場をつくらない、近寄らない工夫をまずは行って、その中で近づいたものは必ず駆除するということが必要なのだろうと思ってございます。そういう意味合いでは、市町なり、農家の方、地域住民の方、いろいろと苦慮されて、対策をいろいろと講じてほしいということもお聞きしていますので、市町担当者とも連携しながら、まずは地元の方々が市町の職員と一体となって、みずからが守るという気持ちを持っていただきながら、そういった取り組みに対して支援をする、指導をしていくことで対応していきたいと思ってございます。


村上委員  これから桃を食べに来るのです。だから、桃の業者とか、今は非常に困ると思うのです。ことし、一つの期間を決めて、徹底的に駆除していただきたいということでございます。
 次に、県単一漁業協同組合ということで、漁業協同組合の合併がいろいろと試みられたようでありますけれども、私も相談を受けたりしたのですけれども、結局、いろいろな理由で合併協議会の設置ができなかったということになっています。
 先ほど、梶委員のお話を聞くと、広域異動とかいろいろ考えてみますと、県単一漁協よりも、今のような漁協体制のほうがかえって身近でいいと思ったりもいたしますが、それにしても、漁業協同組合の組織が弱体化しているのは事実であると思います。特に、魚価の低迷とか燃料の高騰により、漁業協同組合自体が非常に大きな借金を抱えている。これは大きな問題になっているのだろうと思っているのですけれども、今後、漁業協同組合というものをどのようにしていこうと考えられているのか、組織論でまずお聞きしたいと思うのです。


西原農政水産部長  県内の漁業協同組合に関しましては、現在39組合あるわけでございます。ただ1組合当たりの平均で言いますと、正組合員が72名、準組合員が55名ということで、これはあくまで平均ですけれども、127名ということで、全国的に見ても零細な漁業協同組合が多いという実情でございます。実は、県の単一農業協同組合じゃないのですけれども、漁業協同組合に関しても圏域の大型合併を推進してきておったわけです。昨年、全体で漁業協同組合をつくるということは、結果的には流れたといいますか、現在はその取り組みが終わって、次の段階である広域、地域ごとの合併を進めようという形で取り組んでいる状況でございます。
 そもそも漁業協同組合に関しましては、存続と規模の拡大を図りまして、事業の効率化とか経営の安定化を図って組織の健全性の確保を図ることが大事だろうと思ってございます。
 したがいまして、小規模な本当に今後継続が立ち行かなくなるような漁業協同組合に関しては、ぜひとももう少し大きな組織になるように、合併というものも進めていただきたいと、県としてもそういう広域の取り組みを支援している状況でございます。あわせて経営改善の指導も強化して、同時進行で財務状況もよくなるように指導していきたいと、そういう考えで取り組んでございます。


村上委員  特に、かん水養殖漁業とかは、設備とかにいろいろかかりますね。ことしはカキが全くだめだった。ハマチでも相当な設備が、何千万円という単位で要るらしいですね。ある立ち行かなくなった漁業者から、これは破産をせざるを得ないという相談を受けまして、漁業者一人一人が強くならない限り、それを組織する組合も強くならないわけですから、漁業者に対しては非常に大切に、一人一人の漁業者を大切にしていく必要があると思いますね。
 そこで、昨年の年末に、高松港の多目的国際ターミナル整備事業で漁業補償が行われたわけです。この漁業補償は、漁業組合で委任状をまとめまして、県と補償交渉をした。補償交渉の後、県からは確かに幾らかの補償金が支払われているわけなのですが、それが組合員に全く行っていないのです。何で行っていないか調べてくれということを県のほうに何度か窓口でお願いしたそうですが、大した返事がなかったと、こういうことを私のところへ言ってきているわけです。これはどういう事情だったのか、わかれば教えていただきたいと思います。


西原農政水産部長  村上委員から、漁協の漁業補償の関係での配分が組合員になされていなかったとの話があったという御質問だったと思います。
 まずそもそも漁業補償金を、組合員の方に配分するにはどうするのかということがございまして、これは古い通達で申しわけないのですけれども、昭和45年に水産庁の漁政部長通達がございまして、漁業協同組合が漁業権を放棄したこと等に伴い、一括して受領した漁業補償金に関しては、配分委員会等の設置及び配分基準の決定等についての留意事項を、当時の水産庁が示してございまして、それに基づいて漁業協同組合を指導するようにという形になってございます。要は、漁業協同組合で配分委員会を設置して、これは総会で選出するようでございますけれども、総会で配分委員を選出して、その構成する配分委員によって配分委員会が総会でここまで決めろという権限の範囲も決めた上で、配分基準を決定するという内容になっているようでございます。
 その基準においては、漁業の種類とか、漁獲量、対象者の範囲等について明文化するとか、交渉、委員会運営等に要した経費並びに補償金支払いまでに生じた利息の取り扱いを決めておくとか、配分基準は総会議決を経るとともに、組合員から同意書を提出させることとか、そういったことを決定して、それで最終的に配分を決める形になっているようでございます。
 こういう通知もございまして、漁業補償金の具体的な配分に関しましては組合が取り決める形になってございますので、そういう中で、近年は、配分に関して組合を指導した事例はない状況でございます。
 したがいまして、恐らくは、これはもう推測になりますけれども、組合から組合員に支払われる金銭から、個々の組合員の組合に対する債務を、本人の了承のもとで、天引きで処理することを行っているのじゃないかと。そのあたりはあくまで推測ですけれども、そういうことに関しては、特に問題はないのではないかという認識をしてございます。


村上委員  年老いた老漁師が、小さい船でわずかな漁をしているものですから、大した金銭にはならないそうです。数千円とかという、漁に出てもその程度のお金にしかならないそうです。そんな方が複数、お金を全く受け取っていないわけです。45年通達というものがあるにもかかわらず、全くそういう手続はしないまま、領収書を持ってきた。今、部長が言われたように、恐らく相殺をした、売掛金と相殺をしたのだろうと思う。本人は何のことかよくわかりませんが、ちょっと見せてもらうと、何かありました。相殺とは書いていないのですが、確かにそのような形跡はあるのですが、複数の者が1円もお金を受け取れないで、委任された組合も説明責任は少なくともあるのではないですか。ぽんと領収書だけ持ってきた、こういうことなのです。私はこれは余りにも組合の組織のお粗末さだろうと思うのです。
 燃料高騰の折、漁に出るときに組合へのツケで買ったものが若干あるそうです。組合としては、合併とかに向けて、こういう未収金を減らす必要があったと考えられますが、それにしても、日わずか数千円、専門家がおるから聞いたらわかるのですが、そういう漁師が本当にいるのかどうかわかりませんが、準組合員か組合員かそれもわかりませんが、それにお金を1円も配分しないと。せめて半分ぐらいでもいいから配分するなり、あなたの場合はこれだけの取り分があるけれども、うちがこれだけ貸しているから、この分だけは相殺させてもらって、もうこれだけで我慢してくれとか、そういう説明責任があると思うのですが、いかがでしょうか。


西原農政水産部長  村上委員おっしゃるとおり、漁業協同組合の中で、そういう方に、組合はこういう方針で処理するよという説明は当然あってしかるべきかと思います。


村上委員  それが常識的な考え方だろうと思います。そうしますと、そういう者が1人ではないのです。複数いるのです。その複数の者の話によると、ほとんどの人がもらってないと。幹部でたくさん魚をとる、大きい船を持ってる人は規準をオーバーしますから、恐らく補償金を手にした。それから、漁業者がいない、後継者がいないといって、県議会で何時間も議論をして、後継者を育てなければならないという反面において、細々と業を続ける年老いた漁師に対しては、元締めである組合がかかる仕打ちをしていくということで、香川県の漁業、ひいては日本の漁業のすそ野が広がると思いますか。そういうことをしていて、漁業に参入しようと思いますか。こういうことは絶対避けなければならない。もしこの事実があるとしたら、部長、どう思いますか。感想を言ってください。年老いた夫婦に配分される予定は、金額をお聞きすると、十数万円らしいです。燃料代が20万円とかそんなお金なのです。けれども、島で暮らしていて、その十数万円が、それと年金が生活の糧で、そのぐらいしか稼いでなくても漁師をし、合間に、どこかの手伝いに、今ちょうどタイラギ漁か何かの手伝いに行っているらしいのですけれども、漁をやってる者に対する漁業協同組合としての仕打ちかどうか。組合がやる行為かどうか。これをお聞きしたいと思います。


西原農政水産部長  私のほうから、一漁業協同組合に対しての評価はなかなかしづらいのですけれども、村上委員のお話を聞く限り、現時点で聞く限りにおいては、十分受け取っていないという方が、漁業協同組合の事務局のほうに御相談に行って、よくお話を聞いていただくというのが、まずは筋かなと思ってございます。


村上委員  恐らく濱本課長はどこの話かもわかっているだろうと思いますし、また名和組合長であればこういう組合員は絶対に生まない漁業協同組合運営をされると思います。香川県の漁業組合は、今、農業協同組合の話がありましたけれども、そういうふうな営業をしている限り、絶対といってもいいぐらい、この香川県に農業とか漁業の跡をとっていこうという者が出てこないですよ、これは。わずかでも業で生計を立てようという気持ちがある人は大切にしていくべきだと思うのです。1つお約束していただきたいのですが、ここは議会ですから具体的な名前は申し上げるわけにいきませんけれど、もし何か申請書でも出したら、この水産業協同組合法に基づいて、そういう事実があるのかないのかとか、そういうことを検査していただけるのかどうか。組織監査権があると思うのですけれども、どうなのでしょうか。


西原農政水産部長  まず、漁業協同組合に対する検査といいますのは、常例検査ということで定期的に検査しているものでございます。それはそれとして、一方で、業務とか会計が法令とか定款等に違反する疑いがあると認められるときは、水産業協同組合法の中で業務または会計の状況について検査することも認められるという条文がございます。ただ、今回のお話の内容に関しては、それをもって検査するという状況にはなかなか至りにくいと、今現在、考えられますけれども、内容によっての判断ということになろうかと思います。


村上委員  表に出さないで話はもう何度もしてるけれど、これは横領じゃないかとか、補償目的で交付されたものを違うもので相殺することは余りよくないのじゃないかということで、話をした人も、中へ入って話をした人もいろいろといるのですけれど、組織が第一とか、小の者を大事にしない組合とか、本当は組合を2つに割ってやるぐらいのエネルギーがあってもいいぐらいなものだろうと思うのです。私は、これは定期検査であれ、臨時検査、特別な監査であれ、そういうふうなものが来れば、法令に基づかなくても、若干の事情を聞いて、県のほうに権限がないと言ってぱっと返すのではなくて、事情聴取したらこうなっていましたので、これはもう民法上の問題ですよとか、そういう親切な指導なり解説をすべきだと思うのです。お聞きすると、県のほうも全然だめだったとか、全然聞いてくれない。私が事情聴取するのもえらいぐらい、たどたどしい話し方で、ぴしっと話ができないのです。それでも漁業をやっているわけです。市場に出してるわけです。その魚を僕らは食べてるわけです。1匹のメバルとか、食べてるわけです。この事実は、厳然たる事実ですから、それは県民の一人である者として、行政をつかさどる県の職員は尊重して、その言葉を聞いて、説明をするべきだと思うのですが、部長、いかがですか。


西原農政水産部長  県の職員の対応でございますけれども、基本的には、県民の声は真摯に受けとめて対応すべきものは十分対応することでおりますし、そういう指導もしております。あくまで内容によって判断をして、きちんとできるものはそのように対応し、これは難しいですよという場合は難しいということも含めてお話をしているつもりだと思います。話の仕方がまずいというのであれば、そのあたりは指導したいと思いますけれども、今聞く限りにおいては、そんなに大きな間違いを起こしている状況でもないと思ってございますので、できるだけ配慮しながら対応するよう心がけていきたいと思っております。


名和委員  ヒゲソリダイや漁業協同組合の合併や、それから補償の問題が出たわけで、私から部長の感触を聞きたいのです。農業も含めてですが、この委員会でいろいろ議論している組織論です。濱本水産課長が非常に熱心にやったのですけど、うまくいかなかった。平成23年までに県下で1つということですが、私は別に、平成23年にできるできないの話ではなく、漁業者が将来に向けてやっていくためにはどのような組織がいいのか、現在どのような問題があるのかという議論なしに、合併しようということになったわけです。合併ありきということです。いつかは合併しなければならない現状があります。経営が行き詰るから、組合が減ってきている。漁業者をそこへ追い詰めていたのは、私から言わせますと、行政にも責任の一端があるわけです。山も田んぼもほったらかし。水が必要であれば、ダムをつくるわけです。河川改修、護岸工事、埋め立て、海砂利の採取などを事業として行ったということです。全部国や県が関係した事業であったわけです。これはしたらいかんというのでなく、その時代にはそういう要求があったからしたわけです。最後のしわ寄せは、第1次産業の農業や漁業に来るわけです。農業でも、国際化してしまって、どこからでも物が入る時代である。ブローカーやバイヤーが走り回っておりますから、大量に安いものを輸入してくるわけです。消費者も高いものより安いほうへ移行していくわけです。国際競争の中で香川がどうなっていくのかということになっていくわけです。
 部長も知っているように、回転握りずしのサーモンは、この間地震が起こったチリやカナダから輸入している。べらぼうに安いのです。商品として、1つが95円や100円で売っています。それには日本人は絶対勝てないわけです。どうしてかというと、生産コストが日本では絶対に安く出来ないということになりますから、経済も国際競争にだんだんと押しやられてきたということです。もともと日本には資源がありませんから、知恵や努力で食べてきたわけです。もうこうなったら農業も漁業も、部長が何を言っても、何ぼ頑張っても、私はよくならないと思う。
 これを切り抜けるのであれば、集団営農とかと言いますけれども、その地域で頑張ってやるというのも一つの方法ですけれども、経済が優先しますから、食べていけないので自分が生活できないのならやめるのは当たり前です。農業は、田んぼのつくり手がいないのです。身内に頼んで、ただでいいからつくってくれと言って、そしたらつくろうかと言ってつくってくれているのですけれど、それもその人がもし体を壊したらもう終わりです。農業している人にいろいろ当たってみたのですが、「もう名和さん、こらえてくれ」と、「うちの田んぼだけで一生懸命じゃ」と、こう言うわけです。後継者についていろいろ言っているけれども、県ができる範疇は決まってくると思う。国策だと思うのです。戸別補償もその一つだろうと思う。こんなんしたけんというて、だれが農業するんな。飛びついてやったけれども、損した差額くれるんだろ。米であったら、7,000円しよったら5,000円で売れたと、天災で5,000円にしかならなかった。それで、平均して2,000円くれるのかというとそうではない。生産コストなどで引き算されてくれるので、大した額にはならないわけです。それでもくれるのだったらやってみようかと、こういうことになっていく。
 次に、村上委員が言われたように、補償金のことです。うちの組合は、瀬戸大橋の協力費とかでもらったことがあるのですけど、それ以外ではないのです。補償金はほしくてほしくて、しかし、対象にならないのです。お金ですので、いくらあってもいいのです。それで、いいのか悪いのかわかりませんが、私が組合長になってしたのは、出資金の確保です。これは、出資金不足になったら組合の経営がもう持たないわけですから、配当して、すぐ出資に回して、協力費として出資してくれというので、みなさんするわけです。経営がよかったら配当するけど、経営が悪かったら組合長が、経営者がやめないかん。
 先ほど、村上委員が言ったことは、情や情けが、非常に濃いのでいいのですけれども、経営側から言えば、油代を払ってくれない、あるいはロープ代を払ってくれないといったことは、未収金になる。だから、今度、部長や水産課長にお願いして、20億円の枠で、ここら辺を一遍整理しようという国策に乗れたわけです。なかなかうまくいかないのですけれど、何とかこれから将来はそういうことも変えていかないかんということです。
 補償金というのは、法律に、漁業権が消滅するとか、漁業者の生活を被害を与えれば補償しなければならないと書いているのです。そのあと、配分については何も書いていない。だから、部長が言ったように、配分委員会とか、役員会とか、あるいは地域ごとに選抜して分ける方法を漁業協同組合で考えなさいとあるわけです。けれども漁業者には、組合に対する債務と相殺されて補償金としてはくれないのです。ただし、高松港の多目的ターミナルのところは、まだまだ問題を抱えている。それを村上委員がきちんと指導しなさいという話だろうと思うのです、これからもまだあるのですから。これから、あの地域はいろいろ問題を抱えているのです。漁業者に、私は言うのです。「工事に同意しないように」と、「同意したら、金くれと言っても、もうくれないぞ」と。同意しなかったら、工事ができるかというと、それは国や県が考えることで、漁師が同意して判こ押す、組合長が判こ押すというのは、金が欲しいから判を押したととられる。「金も要らんし、どうもしないといって拒否せえ」と、こう言うのですけれど、組合員もくれる金が欲しいのです。
 うちの組合でも、「預け金と資産を分配するので、解散します。解散したら皆さんに100万円当たります。」ということで、総会にかけたら通りますよ。それも一つの方法かなと思うのです。将来、5年も8年も続けられないし、合併もできないということは自滅となるのですから、思い切って解散して、分けた金で隣の組合に行ってくれたらいいのです。私は組合長をやめたくておれんのです。組合の将来がないのです。
 部長に言いますけれども、人間の社会というのは、夢やロマン、あるいは希望がなかったら生きていけないのです。悪いことばっかり言っていたら、そんな気になるのです。病気でも一緒です。いつ病気するのかと思っていたら、本当に病気する、このようになります。
 しかし、組合のリーダーには、漁業協同組合でも農業協同組合でもそうですけれども、協同組合法という法律があるのです。その精神は何かといいますと、支え合うと、共同体でやろうと、組合員個々の力不足は、組合で職員雇うて事務処理をしてもらいましょうということです。県でもそうでしょう。自分でできるのだったら皆さん要らん。しかし、我々ができないことは県の職員として優秀な職員を採用して、県民の者からよろしく頼むぞという制度です。そういう社会です。トータルして、部長御返答願いたいのですけど、初めのスタートは良いのです、ヒゲソリダイも一つの例が、サワラの放流で、ふ化して、あれ80万から40万匹と言っていた。今は課長、8万匹ぐらいだろうと思うのです。どうして目標どおりにしないかというと、予算がないと言う。8万でも7万匹でもするのはいいけれども、ちまちまと、太平洋に目薬みたいな話です。もうどうにもこうにもならんのですわ。放流したのが全部生きて帰らない、帰ってくるのは、何分の一かです。もう資源研究みたいなことではなく、水産も農業も本当に経済に役立つ、地域に役立つものを目がけていかなければならないのです。組織もそうです。地域に、漁業組合がなしになったら、だれが困るんぞと。地域の人は誰も困らない、量販店へ行ったら魚はいくらでもあるのです。電話一つで配達してくれる、困らないわけです。ただし、困るのは何かといいますと、前浜を守ること。漁業者でなければ、前浜を守ることはできないわけです。
 行政の指導は、前浜は漁業者が守る、農業は農業組合が守ってやるのだという精神でやっていただきたいのですけれども、部長、どういう感触がありますか。


西原農政水産部長  名和委員から水産関係の具体的な話もしていただきながら、要は組織、漁業協同組合の組織ですね、これに関しては、まさに組合員のための組織であり、また支え合う組織と思ってございます。それぞれの漁業者の方が努力するだけでは、どうしてもできない部分が最近は多くなってございますので、そういうものを組織として頑張っていくという点を、行政、県も、しっかりとした組織、財務体質になるようにきちんと指導していかなければならないと思ってございます。単に漁業協同組合の合併をしてほしいというだけで進めているわけではなくて、あくまでその背景にありますのは、本県の漁業、水産業をどうするのかと、そういう中でその担い手である漁業者の方を、何とか支援していくためには、みずから守るべき組織としての漁業協同組合というものが大切ですから、そこをしっかりとしてほしいという趣旨で取り組んでいます。
 そういう流れの中で、漁業の振興また漁業協同組合の組織の強化、体制強化といいますか、そういったことも含めて精いっぱい努力していきたいと、そういう感想を持ってございます。


辻村委員長  以上で農政水産部関係の質疑、質問を終局いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)


辻村委員長  御異議なしと認め、農政水産部関係の質疑、質問を終局いたします。
 本日はこれをもって散会いたします。

〈参考〉「前浜」
砂のような可動性の堆積物で覆われた海岸を一般に浜と言うが、その範囲は厳密には干潮水面から満潮水面の少し上、暴風時に海水が来る所までを指す。浜の上端が海岸線である。浜はさらに、満潮水面に波の遡上する高さを加えた位置を境に、それより上を後浜、それより下を前浜と呼ぶ。浜をより沖側まで取り、可動性堆積物が存在する限界までを指すことがあるが、この時前浜より沖、砕波帯までを内浜、それより沖を外浜と言う。