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平成28年[11月定例会]文教厚生委員会[健康福祉部、病院局] 本文




2016年12月06日:平成28年[11月定例会]文教厚生委員会[健康福祉部、病院局] 本文

西川委員長  これより質疑、質問を開始いたします。


松本委員  私からは動物愛護施策の推進について、まずお尋ねします。
 9月20日から26日は動物愛護週間となっております。この動物愛護週間では香川県でもさまざまなイベントが開催され、動物愛護や正しい飼い方などの講習や譲渡会などを行い、実際に目に触れたり肌で感じながら多くの方に広く参加をいただき、また、御理解をいただいたとお聞きしております。また、マスコミの報道等によれば、さまざまな県や市町村で動物愛護週間後も殺処分ゼロを目指した取り組みをされているといったニュースも見かけます。また、昨日、茨城県議会定例会に全国初となる犬猫の殺処分防止をテーマにした、茨城県犬猫殺処分ゼロを目指す条例(仮称)が提案されることもお聞きしました。
 そのような中、我が県の殺処分問題についても一日も早くゼロに近づけねばならないと強く思うところであります。
 本県の犬猫の殺処分率が全国的に見て高いということは、これまでも一般質問や当委員会でもお尋ねしてまいりましたが、まだまだ野良犬や野良猫の苦情も多く、市町からもいろいろな意見があるようですが、まず昨年度の本県の犬猫の引き取り数や殺処分数はどれぐらいなのか、お尋ねします。
 また、全国における本県の状況についてもあわせてお尋ねします。


高木健康福祉部長  松本委員の犬猫の殺処分率等の御質問にお答えいたします。
 本県の犬猫の収容数につきましては、昨年度の環境省の全国集計で中核市の高松市も含んだ県全体の数字ですが、犬は収容数が2,714頭、猫は1,974匹で、全国では犬の収容数が最も多く、猫については多いほうから24番目でございます。
 次に、譲渡数につきましては譲渡ボランティアの方々の御協力もあり、犬猫を合わせて平成24年度に108頭であったものが、譲渡ボランティア制度を9月に創設した平成25年度は177頭に、平成26年度483頭、昨年度は587頭と大幅にふえております。今年度につきましても11月末現在で589頭と、既に昨年度を上回る数字になっております。また、昨年度飼い主に返還した犬猫120頭と、先ほどの587頭とを合わせて合計707頭が譲渡もしくはもとの飼い主に戻っております。
 これらを差し引きすることにより、平成27年度の殺処分数は犬が2,203頭、猫が1,766匹で、全国で犬はワースト1位、猫は17位になります。また、犬猫の殺処分率につきましては犬が81.2%、猫が89.5%で、犬につきましては全国でワースト1位、猫が15位となっております。


松本委員  今の話をお聞きしても、香川県は犬猫の殺処分率については厳しい状況であることがわかりましたが、譲渡がかなりふえてきていることはいい評価ができると思っております。これまでも、この問題解決に向けては動物愛護センターが必要だと強く訴えてまいりましたが、皆様方のおかげで動物愛護センターの整備も進んで、もう間もなくというところまでまいりました。そして、動物愛護センターの運営に関してもスタッフだけでは厳しいと思いますので、譲渡ボランティアを初めとするボランティアの皆さんの協力も必要だということもあわせて訴えてまいりました。
 そして、今年度からは、譲渡ボランティアに譲渡する犬猫について不妊・去勢手術費用の助成や譲渡会の開催などの支援を行っていると聞いておりますが、現在どのような状況で行っているのか、お尋ねします。


高木健康福祉部長  まず、不妊・去勢手術費用の助成につきましては、譲渡ボランティアの負担軽減のために県の保健所から譲渡した犬猫に対して不妊・去勢手術を行う費用のうち1頭当たり1万円の補助を行うもので、今年度から実施しております。11月末現在で譲渡ボランティアへの譲渡数260頭に対し61枚のクーポン券を交付しており、約26%にとどまっております。これは当初の予想よりは伸び悩んでいるのではないかと思っております。不妊・去勢手術の件数につきましては、9月末までの報告ですが、クーポンを48枚発行したのに対して15頭が手術済でございます。これは手術適齢期前の幼齢な犬猫にも希望があればクーポン券を交付しておりますので、若干タイムラグがあるということでございます。
 次に、県主催の譲渡会につきましては、譲渡ボランティアが県の保健所から譲渡を受けた犬猫を県民に譲渡する機会を提供するために、今年度から実施しているものであります。9月にサンポート高松の芝生広場で、10月には徳島文理大学香川キャンパスで、11月にはうたづ臨海公園で開催し、多くの県民の方が訪れていただき、3回の合計で25頭の犬猫の譲渡ができたという報告をいただいております。今年度はまだ12月11日にも琴弾公園での譲渡会開催を予定しており、一定の成果もあることから来年度も計画していきたいと考えております。


松本委員  県民の方に、譲渡を受けるためには動物愛護センターまで来てくださいと言っても、なかなか来られない方もいるでしょうから、譲渡会のようなイベントを通じて既に25頭が譲渡できたということなので、これからもどんどん推進していただきたいと思います。また、不妊・去勢手術に関しては1万円を補助してもその他の自己負担があるということなので、それがクーポンの交付が伸び悩んでいる理由ではないかと思うところもあります。そして、香川県動物愛護管理推進計画に掲げる犬猫の引き取り数の数値目標を達成するためには、ボランティア活動の支援とあわせながら、これまで以上に取り組みを拡充していかなくてはいけないと感じますが、来年度はどのように取り組んでいくのかお尋ねします。


高木健康福祉部長  香川県動物愛護管理推進計画に掲げる犬猫の引き取り数の数値目標を達成するためには、一頭でも殺処分が減らせるようにさまざまな方策を講じることが必要であると考えております。
 先ほどの不妊・去勢手術につきましても、委員の御指摘のとおり犬か猫かによって、または雄か雌かによっても金額が異なっており、助成額の1万円では自己負担が生じることがクーポンの発行が譲渡数の26%にとどまっている原因の一つだと考えております。
 来年度につきましては、保健所から譲渡する犬猫の増加を図るための必要な施策につきまして現在、鋭意検討しているところであります。また、野良犬対策としては野犬の繁殖を抑制し、将来的な収容数削減を図るには捕獲を強化することが必要であり、今年度の市町の捕獲箱の整備の充実を検討しているところであります。さらに、飼い猫の対策についても有効な対策について検討してまいりたいと考えております。
 県では、これまでも広報誌やラジオなどの県の広報媒体や9月の動物愛護週間にテレビCMを通じて県民に啓発しておりますが、来年度はさらに積極的にさまざまな広報媒体を通じて県民に適正飼養・動物愛護を訴えてまいりたいと考えております。


松本委員  広告等も大事だと思いますし、譲渡会などを通じて、実際に目で見て肌で感じてもらうことも大事だと思います。それには、何度も言うとおりボランティアの方々に活動しやすい状況をつくっていくことも行政の一つの役割だと思います。特に犬に関してはまだワースト1位ということですが、関西の方で、たしか殺処分がなかったところもあると聞いております。県民にペットショップで買うのも一つかもしれませんが、地域にも飼い主がいなくて困っている犬がいることを知ってもらうためには、教育委員会の協力も必要になると思いますけれども、学校で動物愛護の施策を展開していくことも大事だと思います。
 私たち大人も命の大切さを学ぶためには、こうした動物愛護の問題を考えることも大事だと思いますので、今後、動物愛護センターの整備について着実に進めていただくとともに、譲渡ボランティアを初めとするボランティアの方々ともますます連携をふやしていただきながら、殺処分率のワーストからの脱却が図れるように、人と動物との調和のとれた共生社会を目指して、今後とも動物愛護施策に取り組んでいただきたいと思っております。
 2問目に県立保健医療大学についてお尋ねします。
 県立保健医療大学は平成16年4月に前身の短期大学から看護学と臨床検査学を備えた4年制大学として開学し、平成21年4月には看護学と臨床検査学の2つの分野をあわせて保健医療学とする修士課程を設置するなど、これまで充実が図られてきました。さらに、昨年3月には保健医療学の博士課程を設置すべく文部科学省に設置申請をしておりますが、大学設置・学校法人審議会による審査の過程でさまざまな問題点が指摘され、昨年8月に申請を取り下げていると聞いております。その後、申請の内容を見直し、ことしの3月に看護学と臨床検査学のそれぞれで博士課程を設置するとの認可申請をしておりますが、いまだ認可されておらず、条例改正等の今後の手続を考えると、来年度からの博士課程の開設は難しいのではないかと危惧しております。
 そこで、博士課程の認可申請の現状と今後の見通しについてお尋ねします。


高木健康福祉部長  松本委員の県立保健医療大学の博士課程関係の御質問にお答えいたします。
 委員の御指摘のように、昨年は修士課程である保健医療学という一つの専攻にしたのと同様に、博士課程の後期課程も看護学と臨床検査学を一つの専攻にしていけるのではないかと考えて申請しておりましたが、2つの異なる分野を統合して一つの学位を授与することについて疑義があるという指摘がございましたことから、それぞれの個々の教員の資格審査にも至らない段階で昨年8月に取り下げたところであります。今回、それも踏まえまして看護学専攻と臨床検査学専攻の2つの専攻に分けて博士課程の設置を申請したところでございます。その後、種々のやりとりをへて臨床検査学専攻については書類上の整合性等の修正を求められているものの、設置認可に向けて審査が進められており、修正内容に問題がなければ近いうちに設置認可がいただけるものと期待しております。
 一方、看護学専攻については保健医療大学の教授が強みと考えておりました公衆衛生看護学と精神保健健康看護学を主要な専門科目として設置したカリキュラムで申請いたしましたが、大学設置・学校法人審議会からは老年看護学、地域・在宅看護学、療養支援看護学の分野を含めた体系的なカリキュラムとなっていないため、学生にとってわかりにくく、現在の教員ありきで構成したカリキュラムに見えるとの意見が多くありました。ただ、今回は教員の資格審査はしていただいておりますので、それも踏まえて今後、老年看護学、地域・在宅看護等の部分のカリキュラムを抜本的に見直す必要があり、これに伴う新たな教員の確保も必要となったことから、今回につきましてもやむを得ず12月2日に取り下げたところでございます。


松本委員  臨床検査学については修正した内容が問題なければ認可の可能性が高いということで、大いに期待するところでありますが、臨床検査学については順調に進めば認可の時期はどうなるのか、また、その後のスケジュールがどのようになるのか、お尋ねします。
 そして、もう一つの看護学についてですが、今後はカリキュラムの修正や新たな教員の確保が必要だということで、12月2日に取り下げたということですけれども、この分については今後、どのように行っていこうとお考えなのかお尋ねします。


高木健康福祉部長  まず、臨床検査学専攻のスケジュールにつきましては、最終修正を申請いたしましたのが11月中旬でございましたので、そこから考えますと認可されるとすれば今月、12月下旬の見込みということになります。認可されれば、来年の2月議会に香川県立保健医療大学条例等の改正案を提案させていただく予定としており、条例改正について御議決いただいた後に学生の募集と選考を行い、来年度のできるだけ早い時期に博士課程を開設したいと考えております。定員については2名ということで考えております。
 看護学専攻につきましては、大学設置・学校法人審議会の意見を踏まえてカリキュラムの見直しと教員の確保に向けて取り組んでおりますが、新たな科目を含むカリキュラムを組み直すことの難しさと、全国での看護系大学の設置増加に伴う教員確保の困難さから、現在のところ設置認可の再々申請のめどについては立っておりません。今後、教員を確保することによりましてできるだけ早く再々申請を行いたいと考えております。


松本委員  臨床検査学専攻は修正内容が認められれば、来年2月の定例会で条例等を改正して募集をかけていくということですが、そうなると来年春には間に合わないのではないかと思いますので、その辺がどうなるのかお尋ねします。
 博士課程はより高度で専門的な人材を育成するという重要性は理解できますので、今後とも引き続き努力していただきたいと思います。一方で懸念される問題としてこの委員会等でもよく議論されているように、今、看護師不足が問題になっております。6月定例会の委員会でも平木委員から保健医療大学の県内の医療機関への就職率が低いという質問があり、その際に保健医療大学の県内の医療機関への就職率が初めて5割を切ったという答弁があったと記憶しておりますが、その理由とそういった問題に対して今後、どのような取り組みを行っていこうとお考えなのか、お尋ねします。


高木健康福祉部長  まず、臨床検査学専攻課程につきましては、先ほども申しましたように2月議会終了後に募集をかけることになりますので、4月の最初からの開学は難しいと考えておりますが、できるだけ4月中に開学して、夏休み等を縮小することによって1年間のカリキュラムの中で調整していきたいと考えております。
 次に、保健医療大学卒業生の県内就職の状況でございますが、第1期生が卒業した平成20年3月以降の9年間で看護師として420名の卒業生を輩出しております。このうち233名、率にして55.5%が県立病院を初めとする県内の保健医療機関に就職しております。卒業生の県内就職率につきましては、年度により変動はありますものの平成23年度までは60%前後で推移しており、24年度から26年度は55%前後でございましたが、27年度は卒業生53人のうち県内就職が24人で45.3%、県外就職が29人で54.7%となり、初めて県内就職が5割を下回ったものでございます。理由といたしましては、県内出身者の人数が平成25年度、26年度は33人、34人となっており、そのうちの二十五、六名程度が県内に残っていただいたのですが、27年度はもともと県内出身者の数が30人しかおらず、県内に残っていただいたのが23人と減少したことと、県外出身者もそれまでは5名程度は県内に残っていただいていたのですが、27年度は1人しか残っていただけなかったことが原因であると考えております。県内就職者の多くが就職している病院としては、平成27年度は前年度と比較して香川大学医学部附属病院が4人から9人と倍増した一方で、県立病院は10人から7人と減少し、さらに高松赤十字病院が9人から1人と大幅に減少したことも影響していると思っております。
 今後の取り組みといたしましては、県内の看護師養成施設の卒業生の県内就職を促進するために県内医療機関による合同就職説明会を開催したり、県内での就職を希望する看護学生を対象に修学資金の貸与などの取り組みを行っており、さらに今年度からは、看護師としても5年間勤務すれば返還しなくてもいいという制度を設けたところであります。また、保健医療大学に限っては特に県内出身受験者の増加への取り組みを行うとともに、在校生の県内就職率向上への取り組みとして、県内各病院で勤務する卒業生と全ての在学生の交流会を開催するなど、大学の魅力につながる各種事業を実施してまいります。さらに今年度からは、県立中央病院の前看護師長を就職コーディネーターとして大学で再任し、学生からの相談への対応だけでなく、県の病院局とも連携して学生の県内就職に向け積極的な活動を行っているところでございます。


松本委員  大学に入ってから県内の医療機関に就職する支援や就職ガイダンスを実施されているようでありますけれども、県内で就職するという意識付けを入学前から行う必要もあるのではないかと考えます。例えば募集要項を見せてもらったのですが、アドミッション・ポリシー(入学者の受け入れに関する方針)として、看護学科では「地域の看護実践の発展に貢献したい人」とか、臨床検査学科では「臨床検査技術を基盤に、地域の多様な分野で活躍したい人」という項目を書かれておりますけれども、ここに「卒業後は香川県の地域医療のために働くことを希望する人」といったものを追加してもいいのではないかと思います。やはり県立大学ですから、香川県のために頑張って働いてみたいという生徒を募集するのも一つの方法ではないと思いますので、入学時や受験時に県内での就職につながるような意識づけについても検討していただきたいと思います。
 また、県立中央病院の元看護師長の方にもアドバイザーになってもらうという話もありましたけれども、先生方が授業を通じ県内就職につながるよう誘導していただくことも必要ではないかと考えますが、このことについてどのようにお考えなのかお尋ねします。


高木健康福祉部長  委員の御指摘のとおり受験時や入学時に、学生に対して卒業後には県内で活躍することが求められていることを強く認識してもらうための取り組みは重要であると考えております。御提案の募集要項等の中に卒業後は県民のために働くことを期待する等々の記載を追加することにつきましても、学生に県内就職の意識を強く持ってもらえることにつながると考えておりますので、大学にもお伝えして一緒に検討してまいりたいと考えております。
 また、県内就職の促進に向け、大学は学長以下教授陣が一丸となって、学生に対して授業等を通じて県内就職を促していく必要があると考えております。さらに大学と健康福祉部、病院局が連携を密にしながらなお一層県内就職の促進に向けて取り組んでまいりたいと考えております。


松本委員  県立保健医療大学は香川県の諸問題に対して改善するため県が設立したものですから、より多くの学生が県内で就職できるよう、先ほどお話があったとおり学長を含め教員の皆さん方が一致団結して、さらに健康福祉部はもちろんのこと病院局とも連携をとりながら御尽力いただきたいと思います。
 実は、私はかつて国会議員の秘書をしていたのですが、まだ医療短大だったときに当時の学長が大学にしたいという陳情書を持って事務所に来られました。たまたまですけれども、私がそれを受け取って先生にお渡ししたという思い出があります。そのとき私は、県内にこうした短大があるのを知らなかったのですが、それが大学になり、さらに大学院ができるなど充実しておりますが、今後とも保健医療大学の発展を強く願っておりますので、今後ともいろいろなところと連携を図ってさまざまな施策に取り組んでいただきながら、優秀な人材に香川県で働いてもらえる環境をつくっていただきたいと要望して質問を終わります。


木村委員  私からは2点、質問させていただきます。
 1点目に乳幼児医療費支給事業についてお伺いします。
 県内でも少子化や核家族化が進んでおり、安心して子育てができる環境づくりが大きな課題となっております。その中でも、子供に係る医療費の助成につきましては保護者の経済的負担の軽減につながることから、人口減少対策や働く世代が安心して暮らしていける礎として重要なものとなっております。
 現在、県内の市町では県からの補助金制度を活用して小学校就学前の幼児を対象とする医療費の無料化を実施しておりますが、これまでも多くの保護者などから医療費の支援拡充を強く求められ、各市町はそれに応えるべく対象年齢を独自に引き上げております。しかしながら、この独自の取り組みを実施している市町は毎年多額の財源が必要になり財政を圧迫する半面、そうした市や町に住む住民の中ではA町は子育て政策が充実しているから住みやすい、逆にB市は子育て政策が充実していないから住みにくいなどの格差が生じ、結果的に住民サービスや子育て政策の差が隣接する市町で発生して、住民間で認識されているという現状ではないかと思います。
 そこで、平成27年度の乳幼児医療費支援事業の執行した費用と該当人数について、5年前との比較を含めてお伺いします。


高木健康福祉部長  木村委員の乳幼児医療費支給事業についての御質問にお答えいたします。
 乳幼児医療費支給事業における県の補助制度は、5年前の平成22年度は対象者の範囲が6歳未満でございましたが、23年8月から対象範囲を小学校就学前までに拡充して6歳誕生日後の年度末までということになりました。そのように22年度と27年度は若干対象範囲が異なっておりますので一概には比較しづらいところがございますが、県費の負担額は平成22年度は8億8400万円であったものが27年度は8億8700万円であり300万円の増加となっておりますが、5年間の推移を見ますとおおむね横ばいになっております。
 また、受給資格者数は、平成22年度は4万4392人だったものが27年度は4万3773人と619人減少しております。


木村委員  今後、県全体では子供の数がさらに減少していく方向に進んでおります。子育て支援策として、現行の小学校就学前までの支給対象を中学校就学前に引き上げた際にどれだけの財源が必要になるのか、再度お尋ねします。


高木健康福祉部長  先ほど答弁いたしました小学校就学前までの平成27年度の8億8700万円に加えて、中学校就学前まで入退院ともに拡大いたしますとさらに6億3300万円が必要であり、中学校卒業までに拡大いたしますとさらに8億8500万円が必要であると試算しております。


木村委員  5年後には子供の数もさらに減少していると思われますが、そうするとその試算はどのように変わるのでしょうか。対象年齢の拡大と相殺されて負担額は大きくは増加しないという状況にはならないのか、お伺いします。


高木健康福祉部長  過去5年間の出生数や受給資格児の数、県費負担金の推移等を見ますと、出生数や受給資格者数は減少しておりますが、県費負担額はおおむね横ばいということになっております。今後も少子化対策を推進していくのは必要だと考えておりますので、医療費がこれまでおおむね横ばいで推移していることから、今後も大幅な減少にはつながっていかないと考えております。県としては、患者への適切な対応のため設置した電話相談窓口である小児救急の利用を周知することで保護者の不安を軽減したり、適正な受診につながるよう啓発していく必要があると考えておりますが、これらの推移から支給対象年齢の引き上げの段階には至らないと思っております。


木村委員  乳幼児医療支援事業の拡充につきましては、私の地元のさぬき市を初め各自治体からの要望があります。子育て環境がさらに充実してよくなることは働く世帯の願いでもありますので、そのところを加味して前向きに検討していただくよう要望いたしまして、2点目の質問に移ります。
 子供の貧困対策推進事業についてお伺いします。
 この事業内容は、子供の将来が生まれ育った環境によって左右されることのないよう、貧困が世代を超えて連鎖することのないよう子供の貧困対策の推進を図るものであります。平成27年度からの新しい取り組みでございますので、成果がはっきり見えているのか、まだわからないところもあるでしょうが、平成27年8月に策定した、香川県子どもの貧困対策推進計画に基づく施策の実施状況をお尋ねします。


高木健康福祉部長  木村委員の子供貧困対策推進事業の御質問にお答えいたします。
 委員も御指摘されたように、平成27年8月に香川県子どもの貧困対策推進計画を策定いたしましたが、この計画に基づく施策は、教育の支援、生活の支援、保護者に対する就労の支援、経済的支援の4つの支援を柱としております。教育の支援については、奨学金の貸し付けなどによる経済的負担の軽減や生活困窮世帯等への学習支援などを盛り込んでおり、生活の支援については、生活保護法や生活困窮者自立支援法に基づく各種支援などを実施しております。保護者に対する就労の支援については、ひとり親家庭の親の就業を促進するための就業支援サービスの提供などを盛り込み、経済的支援については、児童扶養手当や母子福祉資金貸付金等によるひとり親家庭への経済的支援などを実施しております。
 毎年度、計画に基づく施策の実施状況や指標の状況について点検・評価を行っておりまして、ことしの7月にも、社会福祉や教育関係団体の代表者等で組織する香川県子どもの貧困対策検討委員会において、計画における指標の状況及び施策の実施状況について報告し、意見をいただいたところであります。さらに、子供の貧困対策に関する施策については関係部局がさまざまな事業を実施しているため、支援を必要としている方に必要な支援が確実に届くよう、ことしの3月に施策の内容や担当窓口をわかりやすくまとめた冊子を作成して市町や学校、民生委員などに広く配布したところでございます。
 子供の将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないように、また、貧困が世代を超えて連鎖することのないように、福祉や教育を担う市町や教育委員会、県民、事業者、関係団体等と相互に連携・協力しつつ、引き続き計画に沿って子供の貧困対策を総合的に推進してまいりたいと考えております。


木村委員  ことしの春ごろから子供食堂が全国各地で注目されてきて、高松市瓦町にオープンした子供食堂も大々的に報道されておりました。こうした子供食堂の広がりは、集まる、食するを通じて子供たちと大人が心の通うコミュニケーションを図り、貧困の抜け道を探る取り組みなどをしているものだと理解しております。
 推進計画の実施状況の説明を紹介いただきましたが、今後、緩やかに広まるであろうこうした子供食堂のソフト的支援は積極的に行うべきと考えますが、この件につきましてのお考えをお尋ねします。


吉田子育て支援課長  木村委員の子供食堂に関する御質問にお答えいたします。
 子供食堂へのソフト的な支援につきましては、子供の貧困対策を実施していく中で、食事の提供だけでなく学習の支援や生活指導、貧困状態にある子供たちが必要としている居場所づくり等への支援も重要であると考えております。現在、本県における子供食堂は民間主導で行われておりますことから、運営形態や実施状態はさまざまな状況でございますので、一律な支援は難しいと思いますが、例えば市町が独自に取り組まれる場合には県の健やか子ども基金を使えたり、国において民間主導の資金を集めたNPO法人などが活用できる新しい制度もできておりますので、それぞれの子供食堂の運営形態等によって直ちに使っていただけるかどうかはわかりませんけれども、そういったものの案内をしていきたいと考えております。


木村委員  子供食堂では食べること、読みたいもの、遊びたいもの、衣類など、いろいろな人が出し合って使ってくれたらいいということで、子供食堂の建物に入れば食べることだけではなく、読みたい、遊びたいといったいろいろなものが詰め込まれている居場所づくりと言われております。運営されている方がそうした思いも含んで実施しておりますが、例えば県立図書館からの古くなった本の寄贈や、児童館の遊具でまだ使えるものを更新するときにはそれを融通していただくなど幾らでも方法はあると思うのですが、そのような物的支援の面でも支援したり相談していくお考えはあるのか、お尋ねします。


吉田子育て支援課長  現在、子供食堂は把握している限りでは県内で9カ所程度実施されておりまして、運営主体も個人からNPO法人、社会福祉法人など異なっており、実施状況も、集まってこられる方ならどなたでもいいというところから、何か困った事情を抱えた方が集まっておられるところとさまざまな状況でございますので、そういったところに対して行政として何ができるのかを、いろいろと情報収集しながら考えていきたいと思います。


木村委員  子供は地域の宝であり、そして、未来の平和を守ってくれる大切な人でございます。引き続きできる限り子供の貧困を発生させないようにあらゆる面で支援の拡充を推進していただきますよう要望して、私の質問を終わります。


米田委員  私から2点、質問させていただきます。
 1点は、今定例会で香川県国民健康保険運営協議会設置の条例議案が提出されておりますけれども、国民健康保険の都道府県単位化の課題についてお聞きします。
 いよいよ国民健康保険の都道府県単位化が2018年4月というところまで進めてこられたわけですけれども、まず、都道府県単位化は県民にとって具体的にどのようなメリットがあると県民にお伝えをしたらいいのか、それからどのようことに配慮して進めていかなければならないと考えておられるのか、お聞きします。


高木健康福祉部長  米田委員の国民健康保険の都道府県単位化の御質問にお答えいたします。
 まず、メリットにつきましては、今回の国民健康保険制度の改革におきましては、国民健康保険全体の財政基盤強化のために国において毎年約3400億円の追加の財政支援がなされることから、被保険者の負担の軽減やその伸びの抑制につながると考えております。
 また、新制度においては、県は年齢調整後の医療費水準や所得水準をもとに市町ごとの納付金の配分を決定することとなっていることから、市町ごとの年齢構造の違いなど、市町の責任によらない要因による医療費の違いについては都道府県全体で調整する仕組みとなります。加えて、納付金の配分に市町ごとの所得水準を考慮することとなるため、各市町の負担能力に見合った納付金の負担を求めることとなります。これらの仕組みによりまして、新制度においては市町や住民の間でより公平な形で負担を分かち合うことになるというメリットがあると考えております。
 次に、配慮して進めていかなければならない課題につきましては、新制度においては県が市町ごとの納付金を決定する際に、市町ごとの医療費水準と所得水準を考慮することが基本とされており、先ほども答弁いたしましたが、年齢調整後の医療費水準や所得水準が高い市町ほど納付金を多く負担していただくこととなるため、制度改正に伴う保険医療負担の激変緩和措置について市町とも十分協議しながら具体的に検討していく必要があると考えております。
 また、新制度の施行に向け、県議会はもとより共同保険者である市町と十分に議論し、香川県国民健康保険運営協議会の委員からの幅広い意見も踏まえるとともに、住民の皆様を初め関係者に対しても新制度の趣旨等がまだ十分には伝わっていないと思いますので、丁寧に説明していくことが重要であると考えております。


米田委員  今、メリットで負担の軽減を一番に挙げていただいたので、そうなれば望ましいのですけれども、県民からは保険料が高くなるのではないかということが、最大の関心事として不安視されていると思います。この点について、率直に今の国民健康保険の保険料に対する認識として、高いとお思いでしょうか、安いとお思いでしょうか。


高木健康福祉部長  高い、安いというよりは、今の制度に基づいてそれぞれの市町の年齢や医療費等に基づいて算出されたものであると認識しております。


米田委員  そこの認識をしっかり持っていただかないと、なかなか議論がかみ合わないと思うのですが、歴史を振り返らせていただきたいと思います。現在の形での国民健康保険が制度化されたのが1961年のことですが、制度発足当時の国の国民健康保険に対する負担率はどのくらいだったのか、お答えいただきたいと思います。


合田医務国保課長  申しわけございません、手元に資料がございませんので、この場でお答えは差し控えさせていただきたいと思います。後日、資料をお届けいたします。


米田委員  現在はどのぐらいの負担でしょうか。


合田医務国保課長  国庫負担につきましては、定率国庫負担は32%、調整交付金は9%だと記憶しております。


米田委員  私が勉強した限りでは、発足当時の国庫負担率は70%だったと思われます。現状は今おっしゃられた状況ですから、随分と国庫の負担が削減されたと思うのですが、何ゆえに国庫負担率が削減されたのか、そして削減された分は何によって肩がわりされたのかをしっかり認識を持ってこの制度を見ていかないと、適切な判断はできないと思います。先ほども、あるべき制度として運用しているから高い、安いとは言えないのだという答弁がありましたけれども、そこの姿が適正かどうかという判断をするためにも、国庫負担が削減された部分をどこが肩がわりをしてこの制度が動いているのかについて、お答えいただきたいと思います。


合田医務国保課長  現在の国民健康保険の財政状況をマクロで考えますと、まず65歳から74歳の間の被保険者の加入状況に応じて、前期高齢者調整によりまして被用者保険などの他の保険者から年齢構造に応じた支援が行われております。これに加えて、都道府県も調整交付金を負担したり、さらに、市町村の保険料の負担につきましては、高額医療費負担金や保険基盤安定制度など、各種の支援措置が設けられていることで、国民健康保険全体の財政が成り立っているところでございます。


米田委員  いずれにしても、国の負担削減のつけをどこかが担わされていると言うことができると思いますし、そもそも国がそれだけ負担をして国民健康保険制度を発足させたのは、ほかの被用者保険に比べて不安定で、所得が低い層も含めた最後のとりでである国民皆保険制度としての成り立ちがあるから、そういう位置づけをしたのだと思うのですけれども、現在の国保加入者の職業状況などについて把握されておりましたらお答えをいただきたいと思います。


合田医務国保課長  制度上、国民健康保険の被保険者につきましては、被用者保険や国民健康保険組合に入っていない方が国民健康保険に加入しておられます。具体的なイメージとしましては自営業の方や所得がない方、もしくは退職された方が主であると認識しております。人数につきましては、申しわけございませんが、手元に資料がございませんので、後日、資料をお届けしたいと思います。


米田委員  よく言われておりますように、雇用の流動化や非正規雇用の増加によって、本来なら被用者保険に入るべき人たちが国民健康保険に入らざるを得ない状況ですから、当然、年収の少ない層がふえてきていると言えると思います。例えば、イメージしていただきたいのでお尋ねするのですが、シングルマザーの女性がお二人のお子さんを抱えて年収が200万円以下という状況で働いているケースだとしますと、保険料はどのぐらいかかるのでしょうか。


合田医務国保課長  市町ごとにそれぞれの率で保険料を設定しておりますが、香川県内の市町ではいずれも4方式の対応をしておりまして、世帯の人数に応じた均等割、所得割、平等割、そして固定資産に応じた資産割の4つを合算して計算しているところでございます。委員の御質問の場合につきましては、3人の御家庭ですので、均等割は3人分が賦課されるのが原則であると思います。また、所得は200万円でございましたので、この200万円に各種の控除を計算した上で所得割が計算されますが、控除後の額がかなり低くなった場合は各種の保険料軽減の措置がございますし、均等割につきましても軽減するための措置が講じられております。詳細な額につきましては市町ごとに異なりますので、この場での答弁は難しいのではないかと思います。


米田委員  私も平均的な数字しか持ち合わせておりませんが、約20万円の賦課があると思います。それに国民年金にも加入しなければなりませんから、それが18万円くらいになると思いますので、200万円の所得の中で40万円近くが国民健康保険と国民年金への負担として所得から削られていく状況です。その上に持ち家でなければ家賃が必要ですから、それらを加味しますと生活費は本当に厳しい状況になってきます。こうしたことからも、私は今の国民健康保険料は被用者保険と比べても高い水準で、多くの方が負担感を持っているという認識が必要ではないかと思います。
 このような構造的な問題があるからこそ、全国知事会は都道府県単位化に反対しており、国からの助成金として1兆円を投入してくれないと認めないという強い要求も出されておりましたけれども、結局、どのような整理となって今に至っているのでしょうか。


長尾国民健康保険室長  委員の御指摘のとおり国民健康保険の加入者には所得水準の低い方が多いということもありますし、被用者保険には雇用主の負担もありますので、比較した場合に負担を高く感じる部分があるのだろうと考えております。
 今回の国民健康保険の制度改革におきましては、先ほども御答弁申し上げましたけれども、国全体で国民健康保険の財政基盤を強化するということで、毎年財政基盤強化のための国費が投入されることによりまして、一定程度の負担の軽減や伸びを抑制するという意図がございますし、あるいは財政基盤の脆弱な市町村が運営することによって生じていた例えば保険料を急激に上げなければならないようなリスクに対して、都道府県単位化することによってリスクを分散して安定的な運営をしようということでございます。こうしたことからも中長期的に見ましても持続可能な運営を実現することで、セーフティーネットとしての意味を持つ国民健康保険が持続できるという意義があると考えております。


米田委員  数字は出てきませんでしたけれども、結局、答えは3400億円を拠出してもらって手を打つということになったのだと思います。しかし要求していたのは1兆円ですから、3400億円では到底足りないのではないかという状況の中でスタートをするということは、しっかり認識を持って制度設計をしていく必要があると思っています。先ほど健康福祉部長もメリットは保険料の負担の軽減だとおっしゃられたのですから、そのことをしっかり念頭に置いて進めていただきますようお願いしておきたいと思います。
 それで、制度発足に向けて協議が進められてきたと思いますけれども、どういったところまで協議が調っているのか、現在の状況をお聞きします。


高木健康福祉部長  県、市町、国民健康保険団体連合会で構成する市町国保広域化等連携会議におきまして、ことし1月以降に財政運営・保険料部会と資格管理部会、給付・医療費適正化部会の3部会を設けて、市町ごとの給付金や標準保険料率の算定方針などについて検討を進めるとともに、市町における事務の共同化・標準化に向け資格管理事務、保険料の収納事務、給付事務などの市町ごとの実態について、調査・分析を進めてきたところでございます。今後、国が提供する国保事業費納付金等算定システムを活用して、標準保険料率の算定方法等について市町等とより具体的な議論を進めてまいりたいと考えております。


米田委員  今後、香川県国民健康保険運営協議会が設置されるなど県の役割が具体化してくるわけですけれども、整理をすると都道府県は何をすることになるのか、お答えいただきたいと思います。


高木健康福祉部長  新制度におきましては、県は安定的な財政運営や効率的な事業運営の確保のため、県内の統一的な運営方針としての国保運営方針を定め、毎年度の財政運営など国保運営における重要事項の決定に当たっては、あらかじめ市町国保広域化等連携会議で市町の意見を聞いた上で、香川県国民健康保険運営協議会で議論をいただいて、県に答申をいただくことになっております。
 県におきましては、国保運営方針の作成、毎年度の国保事業費納付金の徴収などについて、香川県国民健康保険運営協議会の意見を聞いて定めていく役割だと思っております。


米田委員  その中で住民の方が支払う保険料がどうなるのか、市町が県に納める納付金がどうなるのかが重大な関心事になりますが、保険料の水準については、市町によって違いがあるからそれぞれの自治に任せていくのか、それとも統一的な水準を目指していくのか、現時点での考えについてお聞かせいただきたいと思います。


高木健康福祉部長  まだ国から試算のもととなる係数が示されておりませんので、具体的な試算はしておりませんが、保険料率につきましては大阪府や広島県では統一する動きがありますが、それ以外のところではまだ決めていなかったり、もしくは市町ごとの保険料や医療費の水準等の違いがあることから統一しない方針であったりといろいろでございます。香川県といたしましては、まだ試算結果が出ておりませんので、今の時点では方針は決めておりませんが、試算結果が出た後、市町と十分に協議してまいりたいと考えております。


米田委員  現時点では、まだ明確な考えはお持ちでないと理解をしていいのでしょうか。今の話の中で出てきました試算のスケジュールは、本来なら11月末で一旦、数値が出るはずであったとうかがっているのですけれども、システムのふぐあいが出たりしてかなりおくれてきているということも耳にしております。そういうことからしますと、それぞれの市町において方針決定をする際に、行政のみならず住民の代表である議員にきちんと情報が提供されて、十分な議論がされて方向性が決められたり、さらにその前段で市町の意見を聞く際にもそうした議員の意見が反映できるための時間的な猶予は確保できるのでしょうか。


高木健康福祉部長  委員の御指摘のように、国のシステムに一部ふぐあいがあったことによりまして数値が示されていない状況にはなっておりますが、市町の議会等、住民の方を含めて十分に意見を聞く機会を設けていく必要があると考えておりますので、骨子の前段階や試算の段階、骨子の段階、素案の段階など節目節目で市町の意見は十分に聴取するとともに、香川県国民健康保険運営協議会で議論していただきたいと思っております。


米田委員  ただ、時間的にタイトになってきているのは事実でありまして、私の地元の丸亀市でも、本来は12月の市議会の全員協議会の段階で試算結果が出ていたら、もう少し踏み込んだ情報提供ができると聞いていたのですが、それができなくなっているということですから、厳しいものになっているという認識は持っていただきたいと思います。聞くところによると、県も一緒になって国に対してスケジュールを早めてほしいという話も持っていくことも考えていると、丸亀市議会の答弁の中でも出ているのですが、どのようなアプローチをされているのでしょうか。また、その変更の可能性はあるのでしょうか。


合田医務国保課長  県といたしましては、これまでも国に対して今後の詳細なスケジュールの提示や検討課題につきまして要望しているところでございます。また、委員の御指摘のとおり、スケジュールがタイトなことは我々も認識しておりますので、これまで国との打ち合わせの機会を見つけては、県側からこのようなスケジュールでは難しいのではないかといったことは何度も問題意識をお伝えしているところでございます。


米田委員  もう一つの大きな課題は住民の保険料の負担とも絡んでくるのですが、これまでは自治体がそれぞれの判断の中で法定外繰り入れをして運営してきておりますけれども、それついて中止を強制されるのではないかという不安が広がっております。これはこれまでそれぞれの自治体において、どれだけ住民の負担軽減をしていくかについて、それぞれの自治に基づいて判断してきたことですから、それを止めさせることがあってはならないと思うのですけれども、そうした強制は起こり得るのでしょうか。


高木健康福祉部長  国の示した都道府県国民健康保険運営方針策定要領では、決算補填等を目的とする一般会計繰入について「保険料の適正な設定等により計画的・段階的な解消が図られるよう実効性のある取組を定めること。」とされており、さらに都道府県は国保運営方針とあわせて市町村ごとに赤字解消や削減の取り組みや目標年次を設定することとされておりますので、県といたしましては市町の実態を踏まえながら、市町と十分に協議していきたいと考えております。


米田委員  これは先ほど言った国の負担を軽減した肩がわりを市町がせざるを得なくなったあらわれの中で、特に都会においてはそうした認識のもとで繰り入れが公然と行われて、数字上はマイナスにならずに運営しているということですから、香川県もそうした認識を持ってこの問題に対処していくべきだと申し上げて、次の質問に移らせていただきます。
 もう一点は、児童相談所の体制の確保、強化に関する課題です。
 市長会や市議会議長会から、児童相談所と市町との情報共有に関する要望が出されています。両方から要望されていることからしますと、かなり厳しい、かつ緊急的な認識をお持ちなのでないかと思うのですけれども、このような要望が上がっていることについて、どのように認識されているのか、お答えいただきたいと思います。


吉田子育て支援課長  米田委員の児童相談所体制整備・強化についての御質問にお答えいたします。
 昨年度に市長会、市議会議長会から、また、本年度に市長会から同様の要望をいただいておりますが、丸亀市からの御提案による要望であると承知しております。
 丸亀市からは児童相談所からの連絡が十分ではなかった事案がございましたことから、随時同じタイミングで共有システムを導入して、児童相談所と市が同時に同じ情報を見ることができる共有システムを導入してリアルタイムで児童相談所の情報を見ることによって、市民への児童虐待の対応に当たりたいという趣旨での要望でございました。要望の趣旨を承りまして、リアルタイムで直ちに共有はできませんけれども連絡方法等を密にするよう見直して、緊密に連携できるように努力しているところでございます。


米田委員  私は、そういうことがかなわないぐらい児童相談所の業務の苛酷さが広がっているという認識を持っているのですけれども、全国的にも児童虐待の数が10万件を超えて、5年前と比べて3倍にもなったという報道もされております。そうしたことから、本県における児童虐待の状況について過去からの推移も含めて教えていただきたいと思います。


吉田子育て支援課長  香川県の児童相談所は2カ所ございますが、そちらにおける対応の状況でございますが、押しなべて増加傾向にございます。5年前の平成22年度と比べますと、23年度と24年度は2年連続で減少いたしましたが、25年度以降3年連続して増加いたしまして、昨年度は5年前の3割増しの760件という状況でございます。その中身を見てみますと、児童虐待の件数は啓発活動やキャンペーン活動などにより、児童虐待を社会全体で見守る体制づくりをお願いしたことから多くの通報が寄せられまして、虐待そのものがふえたというよりは対応している件数がふえたということではないかと考えております。特に、警察との連携が密にできるようになったことから警察からの通報を多くいただいており、760件中の115件という状況でございます。
 また、平成25年度に定義が変わったこともございまして、ほかの兄弟への虐待を隣で見ている子供さんが心理的虐待を受けたとして件数がカウントされることによって、一気に件数が上がったということになります。最近の状況でいいますと、子供の面前でのDVの件数がふえておりますが、これはDVによる通告に伴って一緒にいらっしゃる子供さん、兄弟が3人いれば3件の心理的虐待への対応ということになりますことから、件数が増加している状況でございます。


米田委員  重大事案になれば警察もかかわらなければならないという緊急性も求められるし、そこで働いている人にとってストレスのかかる状況が広がっているのではないかと推察いたします。こうした状況を踏まえて国でも児童福祉法の改正が行われたと聞いておりますけれども、法改正の要点と、香川県はその改正にどのよう応えようとしているのか、教えていきただきたいと思います。


吉田子育て支援課長  米田委員の児童福祉法改正についての御質問にお答えいたします。
 法改正の要点は大きな点でいえば、児童虐待につきまして予防から対応、自立支援までの一連の支援を強化していくこと、それに伴いまして市町や児童相談所の体制を強化していくこと、あわせて母子保健法も改正されましたので、母子保健との連携による虐待の未然防止等を図っていくこととなっております。また、里親支援の強化等も含まれております。


米田委員  かなり求められることが多くなっているようですが、そこの職員の方は今の体制で対応できるのでしょうか。


吉田子育て支援課長  米田委員の児童相談所の体制についての御質問にお答えいたします。
 児童相談所におきましては、相談件数は増加傾向にあり、さまざまな課題もございますが、相談に対応する職員を順次増員して対応してきておりますし、各種の専門相談員についても配置を進めてきております。職員体制につきましては、これまでも充実を図ってきたところでございますが、法改正に伴いまして引き続き適正な配置となるよう努めてまいりたいと思います。
 また、職員が対応できるのかという御心配をいただきましたが、深刻な訴えも一人で対応することなく複数の担当者での対応を基本としておりまして、対応についてはスーパーバイザーという助言をする者がつきますし、援助方針も一人で決めるのでなく、できるだけ全ての職員が集まって協議により援助方針を決定する援助方針会議をケースごとに開催して、所員が情報を共有することで一人で困難な事案を抱え込まないように組織として対応しているところでございます。


米田委員  たてりはそうですけれども、私は本当に現場の実態をわかっているのか、あるいは現場の要望を聞いて答えているのか疑問を持ちました。私も西部こども相談センターに出向いて状況を聞いてまいりましたけれども、先ほどもありましたように相談件数がふえておりますから、全員がそろうような状況がなかなかとれないし、全員が出払っていることもあるとお聞きをしました。スーパーバイザーが指導的役割を果たして、指導して対応しているというお話もありましたが、実際にスーパーバイザーをふやそうにも、今の人事異動の制度の中では短期間で交代を強いられるということですから、現実にはスーパーバイザーの資格を取ることができる対象者は数えるばかりだという話もお聞きをしました。
 それから、それぞれに緊急性が求められる対応をしてきている中で心身ともに疲弊をしていて、いつメンタルを病むかもわからない、全国的には児童相談所の所長の多くが病気をしている事例があるともお聞きしました。そのような状況を見据えた上で、人事部局との協議の話もあるでしょうけれども、複雑な対応を強いられているわけですから、それに合うような体制を確保することについて、もっと現場の声を受けとめて対応していただきますようお願いしたいと思います。
 最後に、市町との機能分担についてお聞きします。市町でも人員削減の中で人の配置をすること自体が大変だという状況ですから、さらに専門性を求められる人の配置が必要だといっても、すぐには体制が整っていかない現状があるのではないかと思いますけれども、その点についてどのような方針を持って臨まれているのか、お聞きします。


吉田子育て支援課長  児童福祉法改正に伴いまして、市町においても要保護児童対策地域協議会の中で専門職員を配置したり、体制として拠点の整備を進めていく必要があるなど、市町の役割が明確化されてきたところでございます。かといって直ちにそれに対応する体制づくりは困難ではないかと承知しておりますので、県の児童相談所といたしましても、市町に事案を送致したり委託するという制度的な枠組みはできましたけれども、引き続き市町への助言や指導をしてまいることとしておりますし、また、市町職員の研修を行うとともに、研修を行う児童相談所職員の資質向上や対応力の向上も必要だと考えております。委員の御指摘のとおり、複雑かつ困難な事案もふえており、日々、大変な状況だと思いますので、このたびの児童福祉法の改正によってスーパーバイザーの位置づけ、研修、資質向上等も明確に規定されましたことから、改正の趣旨にのっとって適正に対応していけるように担当課としても努めてまいりたいと考えております。


米田委員  ぜひ現場の厳しさをもっと強く認識していただいて、体制強化や拡充に努めていただきますようにお願いして質問を終わります。


宮本委員  感染症対策について2点、お伺いします。
 最初に、県立中央病院の第一種感染症病棟の整備についてお聞きします。
 一昨年西アフリカでエボラ出血熱の感染が拡大して、医療従事者を介して欧米でも感染が確認された状況を踏まえて、国は国内での発生に備えた整備するよう各都道府県に第一種感染病棟の整備を求めました。そして本県では第一種感染症病棟が整備されていなかったことから、昨年度9月議会で補正予算を計上して県立中央病院に第一種感染症病棟を整備することとして、現在、工事が進んでおります。そこで、まず第一種感染症病棟の進捗状況をお伺いしたいと思います。
 また、第一種感染症病棟の完成後の県立中央病院が第一種感染症指定医療機関として指定されることになるわけでありますが、その中で対応できる感染症はどのようなものがあるのか、お聞きします。


松本病院事業管理者  宮本委員の第一種感染症病棟の整備に関する御質問にお答えいたします。
 現在、県立中央病院ではこれまで県内において未整備となっておりました、特に感染力が強い、あるいは罹患した場合に重篤性が高い感染症患者を受け入れて治療するための第一種感染症病棟の整備を進めているところでございます。この感染症病棟は、現在ある本館の西側に増築する形で、地上2階、地下1階、延べ床面積約650平方メートル、鉄筋コンクリート等により工事を進めております。現在の病棟建物とは廊下で連絡をするような構造になっており、1階の建物の部分は一類感染症の患者を受け入れることができる病床2床に加えて、診察室と検査室等を整備し、2階部分には研修室等を設けて、本県の感染症対策連携拠点施設として整備しているところでございます。
 工事の進捗状況でございますが、既に先月末までには躯体工事や感染系排水処理装置の搬入を終了しており、現在はウイルス等を室外に出さないための陰圧制御装置や感染系換気ユニットの設置工事を行っているところで、年明けの1月末には建物工事を終了する予定となっております。その後、引き続いて電子カルテのネットワークシステムの整備、人工呼吸器・移動型エックス線装置などの必要な医療器械や備品の搬入を行い、今年度の末までには受け入れ態勢を整えて本県の感染症対策の推進を図ってまいりたいと考えております。
 次に、対応できる感染症につきましては、第一種の感染症指定医療機関として指定を受けますと、急性灰白髄炎、いわゆるポリオや、平成27年に韓国で問題となりました中東呼吸器症候群、いわゆるMERSなどの二類感染症、あるいは新型のインフルエンザ等の感染症の患者はもとより、これまでは香川県内では受け入れられる医療機関がありませんでした、エボラ出血熱やペストなどの一類感染症の患者の入院治療を担当することになります。一昨年に西アフリカ地域で感染が拡大したエボラ出血熱は、国内での発生例はこれまでのところございませんが、万一そういうものが発生した場合には、県内では県立中央病院が対応することになります。
 指定医療機関の指定を受けましたら、県内でこうした感染症患者が発生した場合に迅速かつ円滑な対応ができるように、職員の研修や訓練、あるいは関係機関との連携体制の構築など受け入れ態勢に万全を期してまいりたいと考えております。


宮本委員  エボラ出血熱などの一類感染症の発生した例は本県ではないとお聞きをしておりますが、一類感染症以外の感染症の県内における発生状況はわかりますか。


井上薬務感染症対策課長  感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律、いわゆる感染症法におきまして感染症が分類されております。感染力や罹患した場合の重篤性などを勘案いたしまして、一類から五類に分かれているのですけれども、数字が小さいほど危険性が高いということになっております。先ほど病院事業管理者の答弁にございました一類感染症以外の発生状況ですが、二類感染症のうち結核以外では、感染症法施行後の平成11年からこれまで国内ではジフテリアが1件、ワクチン由来のポリオが7件発生しているだけでございます。県内での発生はございません。二類感染症のうちの結核につきましては、平成27年の新規患者が県内で144名、全国では1万8280名の発生となってございます。ちなみに、結核を除く二類感染症につきましては、今回整備される第一種感染症指定医療機関である県立中央病院及び県内に4カ所指定している第二種感染症指定医療機関である高松市民病院、小豆島中央病院、さぬき市民病院、三豊総合病院が入院を担当することとなります。結核患者につきましては、結核病床を有する高松医療センター、県立中央病院、小豆島中央病院の3病院と結核患者収容モデル病床を有する丸亀病院と四国こどもとおとなの医療センターが入院を担当することになります。
 新型インフルエンザ等の感染症は平成21年に発生したものでございまして、当時、日本でも県内でも大規模な流行となりましたけれども、それにつきましては現在は季節性インフルエンザという整理がされておりまして、現時点で新型インフルエンザ等の感染症の発生はございません。最後に、三類から五類感染症の発生状況につきましては、平成27年の実績で三類感染症ではO157などの腸管性出血性大腸菌感染症が17件、四類感染症ではレジオネラ症など25件、五類感染症では全数報告の対象となっている侵襲性肺炎球菌感染症など97件発生しておりますが、全数報告以外に指定した医療機関からの定点報告の疾病として主なものは、小児科定点であるノロウイルスやロタウイルスなどのいわゆる感染性胃腸炎が28医療機関から合計で7,987人の報告がございました。また、インフルエンザ定点であるインフルエンザが47医療機関から1万141人報告されているところでございます。これらの三類から五類の感染症は、全ての医療機関で対応可能となってございます。


宮本委員  感染症はそもそも発生しないほうが望ましいのですが、いつどこで発生するかは誰も予測できないものでありますから、そうした中で第一種感染症病棟が整備されることは、県民にとっては心強いことだと思っておりますので、医師の確保なども踏まえてしっかり取り組んでいただきたいと思います。
 次に、肝炎対策についてお聞きします。
 肝炎ウイルスによるウイルス性肝炎は我が国では最大の感染症と聞いておりますが、ウイルス性肝炎は感染時期が明確でないことや自覚症状がないことが多いため、適切な時期に治療を受ける機会がなく、本人が気づかないうちに肝硬変や肝がんへ移行する感染者が多く存在することが問題となっております。私のいとこも県庁で働いていたのですが、それまで元気でいたのに病気が見つかってから半年ぐらいしかなかったということもありました。肝炎の治療については、日進月歩で治療薬が開発されているとも聞いておりますけれども、やはり早く検査をして治療をすれば肝がん等への移行を防げるものであるとも聞いております。
 まず、一人でも多くの人に肝炎ウイルス検査を受けてもらうことが重要であると思いますので、県内のウイルス性肝炎の患者数や肝炎ウイルス検査の状況も含めて本県の肝炎対策についての状況をお聞きします。


高木健康福祉部長  宮本委員のウイルス性肝炎の状況等について回答いたします。
 ウイルス性肝炎につきましては、適切な治療を行わないまま放置いたしますと慢性化して、委員の御指摘のように肝硬変や肝がんといった重篤な病態に移行することもございます。肝がんでは年間約3万人が死亡しておりますが、そのうち80%が肝炎ウイルスを原因とするもので、B型肝炎ウイルスが約15%、C型肝炎ウイルスが65%となっております。全国のウイルス性肝炎の感染者は、B型、C型合わせて300万人を超えており、香川県では2万3000人を超えると推計されております。内訳としては、B型肝炎が8,000人、C型肝炎が1万5000人でございます。
 検査につきましては、保健所や指定医療機関で無料で肝炎ウイルス検査を実施しているほか、市町では40歳以上等々の基準で肝炎ウイルス検査を実施しており、それらの昨年度の受検者数はB型ウイルス検査が9,142件で、うち陽性者が42件、C型ウイルス検査が9,144件で、うち陽性者が37件となっており、いずれも前年度より減少しております。また、陽性となった方のうち、市町や保健所がフォローアップを行った陽性者68人のうち、医療機関で精密検査を受けたのは37人にとどまっております。


宮本委員  せっかく検査を受けて陽性と診断されても、さらに精密検査を受ける方が少ないのではないでしょうか。これについては、検査を受けた時点の自分の今の状況を知ってもらうことが大事なことだと思いますので、これからどのように取り組んでいかれるのかお聞きします。


高木健康福祉部長  検査の受検者数を増加させるためには、肝炎ウイルスの検査の必要性等について広報することが必要であると考えております。さらに、職場で人間ドックなどを受けた場合に肝炎検査がその中に含まれており、HCV抗体やHBs抗原の有無で表示されているのですが、その横にB型肝炎検査やC型肝炎検査などと表示されていないことから、受けた方が肝炎検査を受けたことを認識してないことも多く、それがその後の精密検査につながっていない原因のひとつではないかと考えておりますので、協会けんぽ等に周知することによりまして、人間ドックなどの結果をわかりやすく表示するよう依頼しているところでございます。私も自分の検査結果を見てみたのですが、1つは陰性と書かれおり、もう1つはゼロから0.05の中で0.01という表示があったのですが、これがB型肝炎やC型肝炎の検査結果なのか、はっきりとはわかりませんでした。そうしたことをわかりやすく表示するとともに、陽性であった方には重篤な症状になる恐れがあることを保健所や医療機関から伝えることによりまして、精密検査を受けるように働きかけてまいりたいと思います。
 また、今の香川県の肝炎対策推進計画が改正前の国の「肝炎対策の推進に関する基本的な指針」に基づいていることから、先ほど申しました協会けんぽ等への働きかけに関する部分がないことや目標値を定めていないということもありましたので、国の指針の改正を受けて今年度に見直しを行い、平成29年度からの5年間を対象とする「第二次香川県肝炎対策推進計画」を作成したいと考えております。


宮本委員  しっかり取り組んでいただきますようお願いして、最後の質問に移ります。
 私も持っているのですが、香川県薬剤師会の安西会長や辻上前会長の肝いりでお薬手帳の電子化が進められております。ことしの3月から調剤情報電子化ネットワークシステムの運用を開始しておりますが、参加薬局数や利用者数などを含めて運用の状況をお伺いします。


高木健康福祉部長  電子お薬手帳は、電子お薬手帳アプリをスマートフォンにダウンロードするもので、ことし11月末現在のダウンロード数は、全国で24万7897件、香川県では4,310件で、全国の1.7%になっております。ただスマートフォンの利用者は60歳以上の方では16%程度と低いことから、香川県では独自にカードを発行して同じような形で使えるようにしています。ただ、カードを利用できるシステムを導入しておりますのは県内の薬局数543カ所のうち203カ所と37%にとどまっており、カードの発行状況も66カ所で161枚となっております。先ほど申し上げたスマートフォンを使った4,310件とお薬手帳をカード化した161件が、電子化したお薬手帳を利用されている方であると推計しております。


宮本委員  このシステムは服薬情報を一元的に保管、共有できるもので、薬の飲み合わせによる副作用や重複投与の防止など日ごろの服薬管理はもちろんですが、災害時や急にぐあいが悪くなったときなど、自分が現在、服用しているお薬がかかりつけの病院や薬局以外にも正確に伝えることができ、医療機関や薬局と患者の双方にとっても便利なものだと思っておりますので、さらに広めていく必要があるのでないかなと思っております。そこで、利用者をふやすためにどのように取り組んでいかれるのかお聞きします。


高木健康福祉部長  参加薬局数をふやすための取り組みとして、研修等の機会や香川県薬剤師会が薬局向けに発行している会報誌への掲載など機会を捉えて情報提供を行い、参加を呼びかけているところであります。また、先月、県内6カ所で調剤情報電子化ネットワークシステム(かが薬ネット)事業のさらなる普及に向けた研修会を開催して、事業内容の再確認を行うなどフォローアップを行っているところであります。また、県民向けには参加薬局でのチラシの配布に加え、県の広報誌10月号への掲載、保存版リーフレットの県全域の配布等々を通じてPR活動を進めているところであります。
 さらに、スマートフォンでは家族など複数の患者の服薬情報の管理ができるようになっており、例えば母親が子供の情報を自分のスマートフォンに入力するなどの利用が可能であることから、この機能を介護の現場でも活用できないかといった実証モデル事業の準備を今年度に進めていきたいと考えております。このような新たな活用方法なども含めまして、利用者をふやすための方策を検討しながら利用促進の取り組みを積極的に進めていきたいと考えております。


宮本委員  いろいろと取り組んでいただいているようでございますし、香川県薬剤師会でも安西会長を初めとして積極的に進めておられるようでございますので、そちらとも連携をとりながら頑張っていただくよう要望して、私の質問を終わります。


西川委員長  暫時休憩いたします。
 午後は、1時より再開いたします。
 (午後0時06分 休憩)
 (午後1時04分 再開)


西川委員長  再開いたします。
 質疑、質問を続行いたします。


樫委員  私からは、3点ほどお伺いをします。
 1つ目は、障害者が65歳になった場合に障害者福祉と介護保険に同等のサービスがある場合は、介護保険の利用を優先する65歳の壁と言われる状況がありますが、これを廃止すべきだという立場でお聞きします。
 障害のある人にとって、障害福祉サービスは生活維持に欠かせないものです。ところが、65歳の誕生日を迎えると介護保険に強制移行させられ、介護保険優先を理由に住民税非課税の世帯であれば64歳までは無料で利用できたサービスに1割負担がかかってきます。これが65歳の壁と言われる問題なのですが、この負担の重さから利用を減らし、引きこもりがちになった人もいると言われておりますが、障害者の置かれているこのような現状をどのように健康福祉部長は受けとめておられるか、お尋ねします。


高木健康福祉部長  樫委員の障害のある方が65歳になった場合の介護保険優先制度の御質問にお答えいたします。
 委員の御指摘のように障害者の方が65歳以上となり要介護状態または要支援状態となった場合には、基本的には介護保険サービスが障害福祉サービスに優先されることとなっております。しかしながら、障害福祉サービスにおいて適当と認める支給量が介護保険サービスのみでは確保することができない場合などについては、一律に介護保険サービスを優先することなく障害福祉サービスを利用することができる制度もございます。しかしながら、障害福祉制度と介護保険制度における利用者負担の上限が異なるため、障害者の方が介護保険制度に移行した場合に所得区分に応じて利用者負担額が新たに生じることになり、このことについて樫委員の御指摘のようななさまざまな議論があることは認識しております。
 国においては、ことし5月の障害者総合支援法の改正により、一定の要件を満たす高齢障害者に対し介護保険サービスの利用者負担を軽減する仕組みも設けられ、この改正規定は平成30年4月から実施されることになっております。県としてはこうした国の動向を注視しつつ、介護保険担当部局や市町等の関係機関とも十分に連携の上、障害者の方が介護保険制度に移行した場合にも地域で安心して生活できるよう取り組んでまいりたいと考えております。


樫委員  健康福祉部長はそのようにおっしゃられましたけれども、実際には無料だったものが1人で毎月1万5000円もかかるという事態もありますので、これはやはり大変だろうと思っております。
 2005年の障害者自立支援法が障害者の人権侵害であるということで争われた違憲訴訟において、国が障害者及びその家族に心から反省の意を表することで2010年に和解が成立し、基本合意が締結されました。その中では「介護保険優先原則(障害者自立支援法第7条)を廃止し、障害の特性を配慮した選択制の導入を図ること。」と明記され、解消の方向性が約束をされたのですが、先ほど部長もおっしゃられた障害者総合支援法の中でも解消の方向性は明確には示されていない状況の中で今日を迎えております。その点について、健康福祉部長はどのように考えておられるのでしょうか。本来なら国がやるべきことであるけれども、国がやらないのであれば、県が困窮する障害者に対して負担の軽減を図るべきではないかと思います。
 先ほども言いましたように、1カ月8万円の障害年金で生活していた人は、利用料が無料であったのが月に1万5000円も払わなければならないという厳しい状況に置かれておりますが、広島県廿日市市ではことし8月から軽減制度をスタートさせて半額の負担で済むようになっています。本県としてもそうした方向に踏み切るべきでないかと考えますが、いかがでしょうか。


高木健康福祉部長  先ほど委員が言われました基本合意においては、原告弁護団から新法制定に当たっての論点整理の一つとして介護保険優先原則を廃止し、障害の特性を配慮した選択制等の導入を図るとの指摘がされ、国としては新たな福祉制度の構築に当たっては指摘された障害者自立支援法の問題点を踏まえ、利用者負担のあり方や支給決定のあり方などについて検討を行い、対応していくとされております。こうした基本合意の指摘等も踏まえ、先ほど言いましたように障害者総合支援法に基づく自立支援給付と介護保険制度との適用関係についての考え方が示され、一律に介護保険サービスを優先することはしないという取り扱いがされているところであります。
 さらに、ことし5月に改正されました障害者総合支援法の改正により、委員の御指摘のような事例における1万5000円の負担についても生活保護受給者や市町村民税非課税世帯で年金80万円以下の方については、平成30年4月から自己負担がなくなる等の改正がなされたところであり、廿日市市の状況も承知しておりますが、県といたしましては国において負担軽減の仕組みが設けられたことから、まずは国の動向を注視してまいりたいと考えております。


樫委員  私としては、障害者の方が少ない年金で爪に火をともすように生活をしている中で、65歳になると突然に負担が出てきてお金が要るのであればもうサービスは受けられないということから、外に出るのがおっくうになって引きこもりがちになるという実態があるわけですから、私はもっと障害者に対して優しい施策を実施してほしいという思いでございます。障害者の方の思いも踏まえて、今後、しっかりと対応していただきたいと要望を申し上げて、次の質問に入りたいと思います。
 県内で障害者手帳を交付されている視覚障害者は3,076人いらっしゃるわけですが、視覚障害者が駅のホームから転落するという痛ましい事故が全国で発生をしています。認定NPO法人全国盲導犬施設連合会が行った全国調査によりますと駅ホームから線路への転落は5.6%の人が経験しており、転落はしなかったがホームから足を踏み外したり電車とホームのすき間に足を挟んだりした人は21%ということで、5人に1人が足を踏み外す事故に遭っているということが明らかになっています。また、事故やけがには至らないヒヤリ・ハットは駅では39%、踏切では57%の人が経験をしているという結果が出ております。このような事故の防止対策としては、1つ目には全ての駅でホームドアを設置するなどの転落防止をすることであり、そのためのホームドア整備補助金の増額を国が実施するべきであります。それから、2つ目には各駅に安全対策の人員配置をするといった2点が重要だと思っておりますが、県として国に対してこうした事故防止対策を強く申し入れるべきではないかと思いますが、お考えをお聞きします。


高木健康福祉部長  樫委員の視覚障害者の方の駅でのホームの転落防止等に関する御質問にお答えいたします。
 最近、視覚障害者の方が駅のホームから転落する事故が発生していることにつきましては、まことに痛ましいことと思っておりまして、駅ホームでの声かけなど転落事故を防止する取り組みを進めていくことが重要であると認識しております。
 まず、1点目のホームドアの設置につきましては、いわゆるバリアフリー新法では車両の扉枚数や扉位置が大きく異なるさまざまな車両が走行する路線では設置が困難であることや、自動列車運転装置等のない路線では極めて高い車両の停止精度が求められるなどの技術面等の理由から、車両の乗降口の位置が一定しており、かつ装置により車両を一定の位置に停止させることが可能なプラットホームについて新設または大規模改良を行う場合にその設置が義務づけられておりまして、こうしたプラットホームのうち既存の施設については設置の努力義務が課せられているところであります。また、補助金の関係では、視覚障害者からの要望が高い駅で利用者数の多い駅をということで、利用者数が1日10万人以上の駅を優先して推進するという考え方になっております。
 国におきましては、転落事故等を受けまして、ことしの8月に、駅ホームにおける安全性向上のための検討会が設置され、ホームドアの整備や視覚障害者に対する声かけなどについての検討が行われており、年内をめどに中間報告が取りまとめられると聞いておりますので、その結果を注視したいと考えております。


樫委員  1日の乗降客が10万人以上ということですが、そのような駅が香川県にあるのでしょうか。本県では鉄道の駅はJR四国が47駅、高松琴平電鉄が52駅ありますが、そういった基準には当てはまらないと思いますので、今、JR四国や高松琴平電鉄では視覚障害者の転落防止に対してどのような対策がとれられているのか、現状をお示しいただきたいと思います。


高木健康福祉部長  委員もおっしゃいましたように1日の利用者数につきましては、JR四国では最も利用者数の多い駅は高松駅で約2万5000人、高松琴平電鉄では瓦町駅で約1万3000人ですので、この基準は満たしておりません。これらの鉄道会社での取り組みといたしましては、1つはソフト面の対策として駅員や乗務員がお客様に声かけを行うとともに、乗車時の介助を行うなど事故防止の取り組みが自主的に行われております。また、JR四国においては、障害のあるお客様が安心して駅や列車を利用できるように歩行の介助や車椅子操作などの手伝いを行うサービス介助士の資格取得者の配置が順次進められており、平成27年2月時点で高松駅を初め29駅、7運転区所に114名が配置されております。
 一方、ハード面の対策としては、視覚障害者誘導ブロックやホーム入り口の転落防止柵の整備などが順次進められており、このうち視覚障害者の転落防止のため誘導ブロック等の点字ブロックを整備している駅の数については、部分的に整備されている駅も含めて本年6月現在でJR四国の県内47駅中32駅、高松琴平電鉄の52駅中33駅となっております。県では誘導ブロック等の設置が促進されるよう、1日当たりの利用者数が3,000人以上の鉄道駅については国庫補助制度を活用して鉄道事業者に対し補助を行うとともに、3,000人未満の鉄道駅についても県単独での補助を行っているところであります。


樫委員  JR四国も高松琴平電鉄も、現在、半数以上の駅では何らかの対応ができており、補助基準としては1日の利用客が3,000人以上であるとお答えいただきまして、大体、現状を理解できたわけですが、これをしているから事故が起きないとは限らないわけなのです。また、ソフト面でも声かけもやっている、歩行介助を行う人も114名配置している、ハード面では誘導ブロックも設置しているということなのですけれども、これだけしたら事故が起きないとは限らないので、今後、県としてJR四国や高松琴平電鉄に対して、どのように障害者に優しいまちづくりを進めていこうと考えているのかお聞かせください。


高木健康福祉部長  先ほども答弁いたしましたように、鉄道事業者へのハード面の対策としては視覚障害者の誘導ブロックホーム入り口の転落防止柵の整備等が考えられておりますので、まだ設置できていない駅につきましてはそれらを設置するように促していきたいと思っておりますし、ソフト面におきましても声かけなどの転落防止に対する対策を一層強化するよう求めていきたいと考えております。
 また、視覚障害者の方が外出する際の障害福祉における支援制度といたしましては、移動により著しい困難を有する方に対しての移動に必要な情報の提供や援護等の外出支援を行う同行援護のサービスがありますので、それらを利用していただいたり、身体障害者補助犬の制度などを周知することによりまして視覚障害者の方が安全に外出できるよう、引き続き一層の普及・啓発に取り組んでまいりたいと考えております。


樫委員  それで、県でも補助制度をつくっているということなのですが、JR四国や高松琴平電鉄に対して、どの程度の補助金を出しているのでしょうか。


岡田健康福祉総務課長  例えば利用者が3,000人未満の駅についての単県補助制度の補助実績といたしましては、昨年度の実績では県が3分の1、市町が3分の1、事業者が3分の1を負担する仕組みになっており、平成17年度以降では高松琴平電鉄の駅では18駅実績があるのですが、昨年度の実績では高田駅でスロープ設置や点字ブロックの設置等を合わせまして事業費948万円のところ、県として3分の1の316万円を補助した実績がございます。


樫委員  順次そういった対応をしていくということですが、1日の利用客が3,000人以上の駅について、そうした対応で大体、何年で終わるのでしょうか。現状の補助対象は1日の利用客が3,000人以上の駅だと思うのですが、3,000人未満の駅も対象になるのですか。


岡田健康福祉総務課長  1日の利用客が3,000人未満の駅が県の補助対象になります。


樫委員  1日の利用客が3,000人以上の駅は国の補助対象ということですね。それでは、国や県の補助制度を活用することで、何カ年で全駅の改修が終わるようになっているのでしょうか。


岡田健康福祉総務課長  年度計画は現在のところは策定しておりません。国の補助制度は交通政策課で所管をしておりまして、国が3分の1、県が6分の1、市町が6分の1、鉄道事業者が3分の1の負担でございます。1日の利用客が3,000人以上の駅が国の補助対象で3,000人未満の駅が県で独自に単県補助制度を創設しており、これは市町に対して補助をする仕組みになっているのですが、市町の負担もありますので、年次計画をつくって何年か先までの話を伺いながら私どもも予算の確保に努めているところでございます。


樫委員  今のお話ですと、いつ終わるかはわからないようなのですけれども、私としては県が市町や鉄道事業者とも話して早期に整備を進めることで、香川県ではこういった転落事故をゼロにしたと言えるような万全の対策を進めていただきたいと申し添えて、次の質問に移りたいと思います。
 保育所の入所の問題についてお聞きします。
 今、来年4月からの保育所入所の申し込みの手続が各自治体の窓口で始まっており、安心できる保育所に入れるかどうか、親たちは不安と焦りを抱えながら保活に必死になっています。子供を預けて働きたいという当たり前の願いをかなえさせることがこれほど狭き門になっているということは、私は余りにも異常な状態ではないか思います。保育園に落ちたというブログが大きな話題になっても、安倍政権は認可保育所の増設に後ろ向きの姿勢です。保活に苦しまなくてもいい国にするためには、今、政治の役割が重要になってきているという立場で質問したいと思います。
 待機児童数は2年連続でふえて全国で2万3000人以上になり、さらに集計から除外された潜在的待機児童は6万7000人以上にも上って、合わせて9万人もの子供が保育所に入れないという現状を健康福祉部長としてどのように受けとめておられるのか、お尋ねしたいと思います。


高木健康福祉部長  樫委員の待機児童の問題についてお答えいたします。
 委員の言われましたように、全国の待機児童数につきましては2年連続で増加して2万3000人以上、それから潜在的待機児童数についても6万7000人以上となっております。今回初めて市町別の待機児童数も公表したところでございますが、本県でも高松市がそうなっておりますように、全国的に都市部を中心に保育所に入所できない児童の問題が深刻化していると認識しておりまして、次代を担う子供たちを安心して産み、健やかに育てることができる社会を実現するため、待機児童対策は特に重要かつ喫緊の課題であると認識しております。


樫委員  喫緊の課題だと認識されておられるわけなのですけれども、平成28年度施策評価結果を見ますと、待機児童数はせとうち田園都市創造プランの策定時の平成22年度には年度当初がゼロ、年度途中が55人であったものが、最終年度の平成27年度の実績値は年度当初が129人、年度途中が407人と急増しておりD評価となっています。今年度はさらに年度当初が324人、年度途中が519人と大きくふえて、非常事態とも言える状況にあります。
 健康福祉部長は喫緊の課題だとおっしゃっておりますけれども、このような状況について、子育て県かがわの実現を標榜する本県として何が問題なのか、緊急に何をしなければならないのかについて、知事の代表質問の答弁を聞いておりましても、私には心に響くものがありませんでした。保活に苦しむ人の立場に立って、今やるべきことについて具体的に御答弁をいただきたいと思います。


高木健康福祉部長  子育て県かがわを実現するためには、結婚から妊娠・出産を経て子育てまで切れ目のない支援を総合的に推進していく中でも、待機児童対策につきましては特に重要かつ喫緊の課題であるとは認識しておりますので、まずは施設整備等の促進による受け皿の拡大、あわせて保育士の人材確保に重点的に取り組む必要があると考えております。


樫委員  それで、先ほど言いましたこの施策評価結果の84ページに保育士人材バンクを通じて復職した保育士数が平成26年度までが累計68人、27年度の実績値は70人、31年度の目標値は5年間で125人と書いてあるのですが、意味がよくわからないのです。要は27年度の実績値が70人なのであと55人ふやしたら目標達成というお考えなのでしょうか。


吉田子育て支援課長  目標値としての数字は置いておりますが、施設整備が進んでいく中で人材確保はより一層強化して進めていく必要があると考えております。


樫委員  待機児童が505人にもなっている中で、5年間であと五十何人とかという数字では追いつかないのではないかと思ってお尋ねしているのですが、私は県としても保育士人材バンクをもっと強化しなければいけないと思います。
 待機児童をなくすには、まず待機児童が何人いるか、正確な実態把握が必要だと思います。厚生労働省も認めておりますように待機児童の定義や基準が統一されておらず、育休中は64%の自治体が、保護者が望む特定施設希望は81%の自治体が除外としているなど、自治体によって待機児童の定義が異なっているわけなのです。だから、調査結果だけから見ると県内の待機児童は505人いますがほとんどが高松市なので高松市だけの問題のようにとられますけれども、私は8市9町で統一した基準にすればもっと多いのではないかと思いますので、統一した基準で調査をやり直すべきではないかと思うのですが、その点はいかがでしょうか。


吉田子育て支援課長  待機児童は国が定義を決めており、保育の実施主体である市町に県から調査をお願いして、毎年4月1日と10月1日現在の数値を国の定義に基づき報告している状況でございます。いわゆる潜在的待機児童の数につきましては、特定の保育所を希望する方や保育所等への入所ができなかったために育児休業を延長した方などが含まれておりまして、その取り扱いについて市区町村ごとに異なっているのは委員の御指摘のとおりでございます。これを受けて、本県で統一した基準を定め調査するのかという御質問でございますが、現在、厚生労働省で本年9月に保育所等利用待機児童調査に関する検討会を設置して、今年度中を目途に今後の取り扱いについて検討を行っていると承知しておりますので、現時点で県独自に基準を定めて再度調査をするよりは、国の検討結果として全国統一した基準が決まれば、それに従って本県も調査してまいりたいと考えております。


樫委員  ぜひそれを進めていただきたいと思います。
 それで、10月1日現在で待機児童505人となった高松市ではゼロ歳から2歳児が461人で9割を占めています。高松市は来年度に369人の定員をふやす計画ですけれども、残る92人はどうなるのでしょうか。高松市は待機児童となっても仕方がないと思っているのかもしれませんが、県としてそれでいいのでしょうか。


吉田子育て支援課長  高松市では受け皿不足に対応して来年4月に全体で600人程度、特に待機児童が多いゼロ歳から3歳を中心に370名程度の受け皿を確保する計画で進めておられますけれども、卒園と入園の関係や、入所申し込み児童数も変動いたしますから、92人というのは現時点での計算上の数字になるかと思います。確かに平成29年度においても待機児童が発生するという状況でございますので、受け皿拡大と、それに対応する保育士人材の確保に鋭意全力で取り組んでいく必要があると考えております。


樫委員  高松市と十分な協議をして、来年の4月に入りたくても入れなかったということがないように、万全の態勢をしいて頑張っていただきたいと思います。
 待機児童解消のためには認可保育所の増設など施設整備を進めるとともに、保育士の処遇改善を抜本的に進めなければならないと思います。わずか6,000円の増額では、全産業の平均より10万円低い賃金の引き上げにはほど遠いと思います。このような状況の中で、東京都の小池知事は保育士の人材確保と定着のために、宿舎借り上げ支援の対象者の採用後5年目までという上限を独自に拡大しました。また、兵庫県の明石市では新卒保育士が市内の民間保育所などに就職した場合、採用時と1年後、2年後にそれぞれ10万円の最大30万円を支給しており、保育士資格を持ちながらも働いていない人が就職した場合には採用時に10万円を支給しております。
 本県としても市町と相談しながらこういうことができれば、保育士人材バンクも生きてくると思いますし、今のままでは人材確保は難しいと思うので、こうした底上げを図るような対策を実施するべきではないかと思います。各市町とともに検討をするとしている保育補助者の雇用支援もいいですけれども、私は子供に責任を持って保育する資格を持った保育士に対する処遇改善を抜本的に改める必要があると思いますが、お答えいただきたいと思います。


吉田子育て支援課長  樫委員の保育士の処遇改善についての御質問にお答えいたします。
 保育士の処遇改善、いわゆる賃金引き上げにつきましては、子ども・子育て支援新制度により、私立保育所等への施設型給付の中で職員の平均勤続年数に応じた人件費の加算が県内の全施設で全ての常勤職員に対して1人当たり月間平均1万1000円、平成27年の人事院勧告に伴う増額として同様に1人当たり月間平均4,000円、合計で1人当たり月間平均1万5000円が加算されたところでございます。県といたしましては、まずはこれらの増額分がきちっと保育士の処遇改善に適正に反映されているか、一軒一軒保育所を訪問して賃金状況を聞き取りして確認しているところでございます。
 また、保育士の処遇改善に対する抜本的な対策につきましては、国の制度の中で現在、議論が行われているところでございます。全業種と比べて11万円低いということでございますが、平成29年度の概算要求の中では、全業種の女性の平均との差額の4万円を埋めるべく概算要求がなされていると聞いておりますので、県としてはまずその内容や予算の確保について、状況に応じて必要があれば国に要望してまいりたいと考えております。


樫委員  私は、保育士は子供を成長させていくという意味で天職ではないかと思うのです。私も保育所へ入所式や卒園式などに行くことがありますが、ゼロ歳で入園した子供が卒園して小学校に上がるときには、音楽をしたり歌を歌ったりとすごく成長しているのです。その子供たちが大人になったら何になりたいかを目を輝かせて話しているのを聞きますと、保育士はすばらしい職業だと思うのですが、給料が安過ぎて勤まらないというのが今の実態だと思います。子供の成長に関わる天職とも言える保育の仕事がすばらしい職業として、皆さんがこぞって保育士になりたいと言えるような香川県にしてほしいと強く要望して質問を終わります。


辻村委員  大きく3点、お伺いしますが、第1点目に看護師確保対策についてお聞きします。
 日本看護協会が発表した平成25年の「都道府県別看護職員、人口対比」によりますと、香川県の人口10万人当たりの看護師数は1346.6人となっており、全国平均が1030.2人でありますので、それを大きく上回り全国13位となっております。しかし先日、県立中央病院の慢性的な看護師不足についての報道がありましたし、本年10月の看護師の求人・求職状況においても、ハローワークやナースセンターの調べでも大幅な求職者不足となっております。
 求人と求職者のミスマッチについては、例えば職務内容が自分に合わない、勤務体制が合わない、通勤する場所が自分の生活範囲に合わない等のさまざまな理由も考えられますが、実際のところ香川県内の看護師の充足状況の実情はどうなっているのか、まずお伺いしたいと思います。


高木健康福祉部長  辻村委員の看護師確保に関する御質問にお答えいたします。
 厚生労働省の調査としては、平成23年から27年までの5年間を対象として都道府県が医療機関や養成施設等に対して、需要人員数や供給人員数の見込みについて調査を行った結果を積み上げた、看護職員の第7次需給見通しがございます。それによりますと、平成23年には375人の看護師の不足が生じておりましたが、平成27年には151人の不足ということで年によって異なりますが、150人から400人程度の不足が生じているところでございます。
 また、県独自の調査として、県内医療機関の看護職員不足の実態を把握するために昨年7月に県看護協会に委託して実施した調査の中では、県内の全90病院のうち82病院から回答がございましたが、看護職員数について不足感があると回答した病院が32.9%、やや不足感があると回答した病院が34.2%、適正であると回答した病院が24.4%、やや余剰感があるまたは余剰感があると回答した病院が8.5%となっており、看護職員が不足していると感じている病院が多い結果になっております。病床規模別では、199床以下の病院で不足感があるまたはやや不足感があると回答した病院は60%でありましたが、200床以上の病院では86.4%と、規模の大きい病院のほうがより看護職員不足を感じている結果でございました。


辻村委員  病院の実態のアンケートの結果では、3分の1ぐらいは不足感があり、3分の1ぐらいがやや不足感ある。残り3分の1は充足もしくは余剰感があるとのお答でございましたが、看護職員として働くためには、看護師か准看護師の資格が必要ですし、看護職員は病院以外にも診療所や福祉施設等にも需要がございます。さらに、例えば香川県内の看護師養成の学校を卒業しても県外で看護師として就職される方もおられますし、県外の学校を出て香川県で看護師になられる方もおられます。また、このアンケートにもあったようですが、大きな病院で勤務条件が厳しいところの離職率が高いとも聞いておりますし、また、看護師の復職支援についてテレビでコマーシャルをしたりしていますが、復職を考えている人もいますので、実際の状況を把握するのが難しいのではないかと考えます。そういったことを踏まえての実態調査について、実態をより正確に認識するためにどのような努力をされているのか、再度お伺いします。


高木健康福祉部長  辻村委員の再度の御質問にお答えいたします。
 最新のことしの調査では79施設から回答がございまして、常勤看護職員につきましては平成27年4月1日時点で7,741名であったものが、平成28年3月31日時点では7,874名となっております。これにつきましては、平成27年度中の新卒の採用者が389名、一度やめられて復職されるなどの既卒者の採用も同じく389名、さらに同期間の離職者が645名となった結果、年度当初が7,741名で年度末が7,874名という数字になっております。


辻村委員  県外の施設にまでは要請できないと思うのですが、県内の看護師や准看護師養成施設に県はどのような要請を行っているのか、また、そのためにどのような支援等を行っているのかお伺いします。


高木健康福祉部長  県内の看護師等の養成施設につきましては、大学の看護学科が2校、看護師3年課程が5校、看護師2年課程が3校、看護師5年一貫課程が3校、准看護師課程が9校の合計19校で22課程がございます。平成28年3月卒業者のうち通信課程を除く750人の進路につきましては、進学された方が95人、看護以外の就業者等は41人となっており、残る614人が看護業務に就業しておりますが、そのうち県内で就職した者は443人であり、県内就業率は72.1%になっております。過去と比較してみますと、平成25年度までは75%前後が県内で就職しておりましたが、平成26年度からやや減少しております。
 看護師養成施設への支援等につきましては、学校教育法に定める学校を除く県内の看護師等の養成所に対して運営費の補助を行っております。県立学校等につきましては助成はございませんが、先ほど申しました学校教育法に定める私立学校につきましては、私学の助成があります。


辻村委員  定数をふやしても実際に県内で看護職員になる人が減っているということですから、県内で就業する人をふやしていくために今後、どういった取り組みをするのかお伺いします。
 また、先ほど県立以外の施設には運営費の補助や私学助成があると答弁されましたが、実は四国こどもとおとなの医療センター附属善通寺看護学校には補助金を出していません。中四国では国立病院機構の看護学校の中で、徳島県の東徳島医療センター附属看護学校と香川県の四国こどもとおとなの医療センター附属善通寺看護学校の2つだけが県からの運営費の補助を受けていないのです。もともと国立だったので国が自分で面倒を見たらいいのではないかということがあったとしても、現在では独立行政法人になりましたので中四国のほかの県は私学と同じ扱いにしているのですが、香川県では対応が遅れているようですので、看護師不足に対していろいろな努力をしつつも抜けている部分があるのではないかと思います。
 そういった将来的な看護師や准看護師育成についての増員要請の目標とあわせて、四国こどもとおとなの医療センター附属善通寺看護学校の支援についてお伺いします。


高木健康福祉部長  辻村委員の再度の御質問にお答えいたします。
 看護師等の養成施設や各医療機関、関係団体と連携いたしまして、看護職員の養成、離職防止、潜在看護職員の再就業支援の大きく3つの観点から、県内で就業する看護師等の確保に取り組んでいるところでございます。その中でも、看護師等学校養成所及び看護学生に対する支援といたしましては、運営費補助や教育環境の充実に向けた指導・助言等により、質の高い看護師等の育成を支援するとともに、就学資金の貸し付けや県内医療機関による合同就職説明会の開催等により看護学生の県内就業を図っているところでございます。
 また、新人看護職員を研修する医療機関等に対する補助や訪問看護師養成講習会等の各種研修会の開催、e-ラーニング研修室等の活用を図り、看護職員の資質向上に取り組んでいるところであります。あわせて離職防止策として、医療機関等に対する補助や合同研修等の実施による早期離職の防止などにより県内定着等を図っているところでございます。また、再就業の支援として香川県ナースセンターにおいて就業相談や無料職業紹介、再就業に向けた講習会等を開催して再就職を支援しているところでございます。
 四国こどもとおとなの医療センター附属善通寺看護学校につきましては、従来は国立病院機構の運営費交付金により機構本部から補助が行われていたと聞いておりますが、平成27年度にその補助が廃止されております。その際、国から県への財源移譲が行われていないことから、県としては補助の対象とはしておりませんが、他県では相当数の県においてその時点で補助の対象としたところがあるとお聞きしております。善通寺看護学校では、卒業生のうち89.2%の方が国立病院機構に就職されており、四国こどもとおとなの医療センターに残られる方が55%、高松医療センターに就職される方が4.1%など県内における就業率は66.2%となっており、県全体の県内就業率を下回っておりますが、県内での看護職員の養成に寄与していただいていると認識しておりますので、厳しい財政状況ではございますが、他県の状況等も踏まえながら検討してまいりたいと考えております。


辻村委員  少しでも看護師不足が解消できるように取り組んでいただくためにも、前向きに検討していただきたいと要望して、次の質問に移ります。
 2点目に保育所待機児童対策についてお伺いします。
 先ほど樫委員からも質問がございましたので、できるだけ重複しないようにお伺いしますが、先日報道がありました10月1日付の待機児童数524人のうちほとんどが高松市の待機児童とうかがっております。年齢別の状況を教えていただきたいと思いますし、先ほど保育所での子供の成長がすばらしいという意見がありましたが、私はその全く逆で、できればお母さんが育てるのが限りなく望ましいのでないかと思っています。仕方のない部分もありますのでいろいろと状況に応じますけれども、できるだけ保育所には預けない方向で子育てしてほしいと考えております。
 例えば私が住んでいる善通寺市では、保育所は3歳児未満の子供が利用しており、基本的には3歳になったら善通寺市では幼稚園に行くという慣習ができ上がっておりますので、その分預かり保育が充実されております。当然、保育所に比べれば手間がかかる部分もございますが、できるところはやればいいという考えで頑張っておられます。実際に高松市で待機児童がこれだけふえている中で、幼稚園を利用した預かり保育の状況がどうなっているのか、地域別にも調べていただいて、わかっていれば教えていただきたいと思います。
 さらには、先般、自民党議員会で勉強会をした際に、最近では「アウエー子育て」といってお母さんが自分の地元でないところで子育てをすることも多く、子育てがしにくいということをお聞きしました。そうしたことからも、そういう人たちばかりではないのでしょうけれども、どちらかといえば仕事があったら保育所に預けてしまおうという傾向もあるかもしれませんので、実際に香川県で「アウエー子育て」をしている人がどれぐらいいるのか、わかれば教えていただきたいと思います。
 そうしたことからも保育所を安易にふやすのではなく、幼稚園を活用したり、家庭で子育てする人を経済的な面も含めて支援することによって、待機児童問題を少しでも解消に近づけるよう取り組んでいただきたいと思います。今は子供を産む女性の年齢層が団塊ジュニアに相当するためピークになっておりますが、そうしたことを考えると、実は10年後には県全体では2割減り、さらにその10年後にはさらに2割減って、現在との比較では4割も減ると言われております。高松市ではそんなに減らないとは思うのですが、高松市の10年後や20年後の推測値がどうなっているのかも考えないといけません。9月定例会の委員会で子育て支援課長が、高松市は平成30年には待機児童をゼロにするための施設整備を進めていると聞いていると答弁されましたし、実際に高松市で予算措置もされているようですが、そういった施設整備以外にも努力をして、こうした過渡期を乗り切ることが、将来に負担をつけ回さないことになると考えるのですが、その点についてまずお伺いします。


高木健康福祉部長  辻村委員の待機児童対策等の御質問にお答えいたします。
 平成28年10月1日における待機児童数524名のうち高松市が505名を占めており、その高松市の待機児童の年齢別の状況につきましては、それぞれ4月1日時点の児童の年齢に区分して、ゼロ歳児が217名、1歳児が157名、2歳児が87名、3歳児以上が44名となっており、3歳未満児の人数は461名で、その割合は91.3%と高い割合となっております。
 次に、委員が御説明いただきました善通寺市における預かり保育につきましては、通常の教育期間の終了後、保育を希望する園児を幼稚園が引き続き預かるというもので、高松市内の幼稚園での預かり保育の実施状況については、現在、全ての私立の幼稚園の32施設と私立の幼稚園型認定こども園の3施設で実施されておりますが、公立の幼稚園は高松市には25施設ございますが、そちらではまだ実施されていない状況でございます。
 残りの質問については子育て支援課長から答弁いたします。


吉田子育て支援課長  辻村委員の御質問にお答えいたします。
 まず、「アウエー子育て」でございますけれども、NPO法人子育てひろば全国連絡協議会の取りまとめによりますと、自分の育った市町村以外で子育てをしておられる方が7割以上となっており、問題としては、在宅で育児をしていると周りに支えてくれる方も余り多くなく、核家族がふえている状況で不安や悩みを抱えておられるということでございます。県としましても、施設整備を進める一方で、できれば3歳児ぐらいまでは家庭で子育てをしたいという方のために、地域子育て支援拠点などの充実についてハード面での整備を含め進めていく必要があると考えており、計画に沿って進めているところでございます。また、委員のお話にあった勉強会のときにも課題として、3世代の交流や子育てにふなれな方がいるという問題もございましたので、そういったことに対応するための子育てカレッジのような講座を開催して、それをきっかけに地域に相談支援ができる拠点や利用者支援事業、在宅育児支援などの気軽に相談を受けられるところへつなげることで、家庭での育児を支援してまいりたいと考えております。
 それから、人口が減っている中で施設整備を進めていることにつきましては、特に高松市において待機児童の問題が喫緊の課題であるということで、今年度は来年4月1日に向けて全体で約600名、平成30年4月1日に向けて約600名を超えて受け入れができるように施設整備を進めています。これにより数字の上では待機児童は解消できますが、入所希望者も増加しており、また保育士の確保が困難になっている状況もございます。先ほどから待機児童対策の話を申し上げましたけれども、全体としての人口は減っており、子供の数も減る傾向でございます。子ども・子育て支援法により保育の量は計画を立てて整備等を進めていくことになっており、高松市では人口が大きく減少し子供の数も減少する地域がある一方で、中心部では増加していく地域もございます。そうしたことから、まずは5年後の平成31年度までの数字を見据えて今の施設整備計画を立てているところですが、その後は公立の保育所に関しては認定こども園へ移行していく中で統廃合も進めていく計画を立てていると聞いております。具体的には今後の状況を見ながらということになりますが、今後の量の見込みを考えながら受け皿を見て調節していく予定であると承っております。


辻村委員  10年後、20年後の推定値についてのお答えがなかったのですが、もしわかれば教えていただきたいと思います。
 施設整備以外のところで保育所の認定こども園への統合についての話も伺いましたが、幼稚園を活用したり、家庭で子育てをするお母さんをふやすことも必要だと思います。この前の勉強会ではたしかゼロ歳児で4分の3、1歳児で50%が家庭で子育てをされているとお伺いしたのですが、そうした方を1%や2%でもふやすことがでれば、子供3人に1人が必要な保育士の数も軽減できますし、さらに将来的な負担が残らないのです。施設整備で対応したのでは、将来、子供が減って保育所の必要量が減少しても箱物は残りますし、人を雇えば退職するまでは雇用を確保しなくてはいけませんので、施設整備に頼り過ぎない努力をしていただきたいと考えております。無理な人材採用をすると年齢構成の平準化についても弊害が出ますし、現状でも高松市がこれだけ求人すると高松市近辺の私立の保育所が求人難で困っていると聞いております。そういったところへも支援しなければならないと考えておりますが、その辺についてお伺いします。


高木健康福祉部長  辻村委員の再度の御質問にお答えいたします。
 まず、幼稚園における預かり保育等、幼稚園の活用につきましては、国においても待機児童解消に向けて緊急的に対応する施策の対応方針によりまして、積極的に保育所等利用待機児童の受け入れに努めることとされております。県としても待機児童解消に資するものだと考えておりますので、高松市と幼稚園の活用、預かり保育等について協議してまいりたいと考えております。
 また、自宅で子育てをしてくれるお母さん方の活用についても、県としてできることは全てやっていきたいと考えております。
 さらに、委員の御指摘にもありました、高松市が多くの保育士を正規職員として採用することで、高松市以外の私立の保育所等に影響しているとの意見を踏まえまして、県では保育士の人材バンクを通じて、現在、保育士として働いていない方の復職への取り組みなどに努めておりますが、一度やめられた方は午前中だけ勤務させてほしいなど4時間ぐらいの短時間勤務を希望される方も少なくないのですが、保育所側は終日勤務をしてほしいというニーズとのマッチングがうまくいっていないところもありますので、人材コーディネーター等を十分に活用いたしまして、そのあたりのマッチングをうまく進めるように努めてまいりたいと考えております。


辻村委員  最後のほうにおっしゃってくれたことは、目標がない抽象的な話のようにも聞こえたのですが、その辺のところも真剣に力を入れていただきたいと要望しておきます。
 もう一点、3点目ですが、きのうの委員会で教育委員会に保育所や5歳児健診での発達障害の健診についてお聞きしたところ、それは健康福祉部の所管になるということでしたので、お聞きします。
 学習上や生活上において特別な支援が必要になる子供たちの教育については、近年、支援体制の強化を図っているところであります。できるだけ早期に発見することでそれぞれ個々のタイプに合った適切な対応ができ、将来的に社会人として適応できることが重要であるということで、いろいろな専門分野において学術的かつ医学的な取り組みが進化しているとお聞きしております。このような発達障害が及ぼす影響と、こういったことについてどのように考えているのか、まずお伺いします。
 また、こういった発達障害の中でも特に学習障害(LD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)といった特別な支援を必要とする児童が急増しているとも聞いております。幼稚園、保育所などの6歳未満の子供たち、また、小学生、中学生においてそういった発達障害の児童数の推移がどのようになっているのか、どう把握されているのか、お伺いいたします。


小瀧障害福祉課長  辻村委員の発達障害の御質問にお答えいたします。
 経年的に発達障害の方を把握した統計的な数値は持ち合わせておりませんが、平成24年に文部科学省において、その当時は震災の影響のありました岩手県、宮城県、福島県の3県を除いた全国の小・中学校それぞれ600校を対象に調査いたしまして、通常学級に在籍する生徒の中で知的発達におくれはないものの発達障害の可能性のある、特別な教育的支援を必要とする児童生徒の実態について各学級の担任の方の回答をもとに集計したところでは、小学校と中学校合わせて学習面または行動面で著しい困難を示した児童生徒の割合が6.5%となっており、小学校、中学校別では小学校が7.7%、中学校が4.0%という調査結果になっております。ほかに参考値といたしまして、平成14年2月に全国5地域の公立小学校と中学校対象に調査したところでは、同様の学習面か行動面で著しい困難を示した児童生徒の割合は6.3%という結果が出ております。


辻村委員  発達障害はいわゆる病気として認定されているようなのですが、本日の委員会には医師の資格を持つ方も出席されているので、医学的見地からなぜこのような発達障害の子供がふえているのか、松本病院事業管理者か星川健康福祉部参事にお伺いしたいと思います。
 本県では、発達障害の早期発見や支援に向けて2013年度から5歳児健診の普及の取り組みを進めていくと、以前に新聞で報道されました。当初に実施していたのは2市1町ということでしたが、そうした取り組みを進めた結果、現状はどうなっているのか、また、先進的に5歳児健診に取り組んだ市町でどのような効果があらわれているのか、お伺いいたします。


星川健康福祉部参事  辻村委員の発達障害の医学的な面の御質問にお答えいたします。
 発達障害は医学的に申しますと生まれつきの脳機能の障害ということになりまして、生まれつきの脳の特性のために他人とのコミュニケーションが難しかったり、暗黙のルールが守られなかったりすることで、社会生活に制限があるものとして整理されております。
 医学的に本当に発達障害を持つ人の数がふえているかについては、なかなか難しいところがありまして、実際のところはわかりませんけれども、周知が進んだことにより医者はもちろん県民の方にもそうした障害があるということが広く知れ渡ったことにより顕在化してきた面があるのではないかと思います。また、現代社会はスピード感が速いこととか、臨機応変な対応が必要なこと、複雑なコミュニケーションが求められることなどにより、社会的な面から生きづらさを感じている人がふえているという面があるのではないかと感じております。


高木健康福祉部長  辻村委員の発達障害の関係の5歳児健診の実施状況と効果等についてお答えいたします。
 委員もおっしゃいましたように、平成24年6月までは実施していたのは善通寺市、東かがわ市、三木町の2市1町でございましたが、現時点では3市4町が実施するようになっております。また、5歳児健診を実施していない市町でも、8市町におきましては巡回カウンセリング事業や巡回相談のように、5歳児健診を補完できるような形でコーディネーター等が幼稚園等に出向いて子供の様子を観察したり相談を受けるなどの事業を実施して、発達障害児の早期発見、早期治療につなげております。
 効果といたしましては、発達障害の症状のうち自閉症や中等度の精神発達遅滞につきましては3歳児健診までに発見されることが多い一方で、注意欠陥多動性障害や学習障害などの軽度発達障害については3歳児健診までには気づきにくいことから、5歳児健診が有用とされております。5歳児健診で発見された後、入学までの間に治療等を行っていただくことによりまして、学校現場での対応がよりやりやすくなるという効用があると考えております。


辻村委員  考えているのではなくて、もし効果があったというのであれば、これを早急に全県下に広げるべきだと考えております。教育委員会の方とお話していると、小学校から中学校へ進学するときに複数の小学校の生徒が集まりますから、そこでそうした障害を持つ子供がふえることでさらに悪い影響が出たり、いろいろな弊害があるようでございます。
 そうしたことからも、5歳児健診で気がつけば小学校と連携すればうまくいくのではないかと思いますし、保育所だけでなく幼稚園でも健診すれば、その幼稚園のデータも健康福祉部の所管になると思いますので、そうしたことも含めて効果が認められているのであれば連携をとってほしいと思います。今の答弁ではその効果の検証は余り進んでいないのではないかという懸念もありますので、その辺の研究もしていただきたいと強く要望して、質問を終わります。


西川委員長  以上で、健康福祉部及び病院局関係の質疑、質問を終局いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)


西川委員長  異議なしと認め、健康福祉部及び病院局関係の質疑、質問を終局いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。