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平成28年[9月定例会]文教厚生委員会[健康福祉部、病院局] 本文




2016年10月03日:平成28年[9月定例会]文教厚生委員会[健康福祉部、病院局] 本文

西川委員長  これより質疑、質問を開始いたします。


宮本委員  2点お伺いさせていただきます。
 1点は、特別養護老人ホームの整備の状況についてお聞きします。
 特別養護老人ホームなどの整備については、現在、平成27年度から29年度までの3年間を計画期間とする第6期高齢者保健福祉計画に基づいて、真に施設でのケアを必要とする方が住みなれた地域の中で安心して施設に入所できるよう計画的に進められていると思っております。しかし、平成27年の介護保険制度改正で、特別養護老人ホームの入所要件が、原則として要介護3以上に見直されたことにより、特別の事情がない限り要介護1や2の方の入所ができなくなったとも聞いております。私の地元の西植田や東植田はお年寄りが多いので、なかなか入所できず200人待ちという話もあります。いろいろなところに重複して申し込んで順番を待っている方が多いとも聞いており、入所までの期間が長いという相談を受けることが多くなっております。
 そこで、本県における特別養護老人ホームの現状と入所申込状況についてお伺いします。あわせて、先ほどの第6期高齢者保健福祉計画における整備の進捗状況についてもお伺いします。


高木健康福祉部長  宮本委員の特別養護老人ホームの御質問にお答えいたします。
 特別養護老人ホームは、現在、県内に95施設あり、入所定員は5,158人となっており、9月1日現在の入所者数は5,111人で入所率は99.1%となっております。県内の特別養護老人ホームの入所申込者の調査につきましては、厚生労働省の全国調査に合わせて実施しており、直近では平成25年度に実施しましたが、平成25年10月1日時点の入所申込者数は7,814人でございました。ただこの数値には、市町がケアマネジャーや施設等から聞き取りなどをした結果、入所の緊急性がないとした方が3,650人、他の介護保険施設入所者が1,305人、当面は入所希望がない方が2,005人といった、入所の必要性が高くない方も含まれておりましたので、それらの方を除いた854人を入所必要者数として算定して、先ほど御説明した第6期高齢者保健福祉計画で対応策を定めたところであります。
 なお、入所申込者の状況については、ことしの4月に厚生労働省の全国調査がございまして、現在、取りまとめ中ではありますが、入所申込者数は約6000人であり、前回調査の7,814人に対して23%の減少となっておりますが、先ほどの宮本委員の御指摘のように、制度改正により入所の要件が原則として要介護3以上となったことが影響していると考えております。この約6000人を入所の緊急性や当面の入所希望の有無などについて、これから市町で検討して真に入所を要する者の数を算定し、次期計画に反映させていきたいと考えております。
 次に、第6期高齢者保健福祉計画における整備の進捗状況でございますが、平成25年10月1日時点の入所申込者数7,814人から算定した入所必要者数854人に対しまして、その時点で前の計画である第5期高齢者保健福祉計画における特別養護老人ホームの整備量が299床ございましたので、それを差し引いた555床を第6期計画期間の整備必要数として算定いたしました。計画では特別養護老人ホーム283床に加え、介護サービスを提供する住まいとして特別養護老人ホームの代替となり得る認知症高齢者グループホーム108床、それに有料老人ホームなどの特定施設257床を合わせて、整備必要数の555床に対して648床を整備する計画となっております。
 進捗状況といたしましては、特別養護老人ホームでは283床のうち現時点で45床が整備済みであり、残りの238床につきましては、市町が公募を行い、整備事業者が決定した段階でありまして、今後、順次工事に着手する予定となっております。その他の施設につきましても同様の状態でございまして、計画期間内の平成29年度中には整備を完了する見込みとなっております。


宮本委員  今の部長の答弁によりますと、第6期高齢者保健福祉計画の期間中に整備ができるように手だてを打っているということでございますが、私のところにも入所要件から外れた要介護2の方が、先日、知り合いの要介護2の方が要介護3になったので、自分も何とか3に上げてもらえないものかと相談に来られました。今は要介護の数字で割り切っておりますが、今後は要介護2の方が上の段階に行くような形になるようなことも想定しなければいけないと思っております。
 高齢化が急速に進展していることからも、高齢者の絶対数が増加していくことは目に見えているわけでありますから、今後は入所申込者の数も上昇するということであります。多くの高齢者が介護が必要になった場合に、長年暮らした自宅で暮らすことを望んでいるということですから、自立した日常生活を営むことができるような在宅サービスの充実も図っていくなど、要介護の数字で決めるのではなく、付加価値がつくような形の予測もしていただければと思います。
 私の知り合いの施設も、今、高松市木太町で整備を進めており、4月から稼働するようでありますが、一番の問題となるのが介護士さんなどのスタッフの確保だとも聞いております。第6期高齢者保健福祉計画の中にも書かれておりますが、そうしたものにも手厚くするなど、県が主導する部分だけではなく、市町の問題点や地域での問題点を把握してフォローしていかなくてはいけない思っておりますので、県からも介護サービスの基盤の整備について計画的なアドバイスができるようにフォローしていただけることを要望しておきます。
 2点目にかがわ縁結び支援センター、略称でEN-MUSUかがわについてお聞きします。
 私の控室の机の上にもいろいろなパンフレットなどを届けていただいておりますが、いよいよ設立するということで、知事も結婚を応援する「縁結びおせっかいさん」などに力を入れているようであります。結婚とは男性と女性の二人が、交際して結婚を考えるというものですが、先日の新聞報道で見たところでは、過去最高の男性の7割、女性の6割が恋人がいないという状況になっているようです。一方でいずれは結婚しようと考えている独身者は9割近くはいるようですから、希望と現実のギャップで結婚を先送りするうちに、交際自体に消極的になっている傾向が見られるとのことであります。私の娘も、今、成田市に住んでいるのですが、帰ってくるたびに本当に結婚できるのだろうかという話をするなど弱気になっており、そういう中で親も心配しておりますので、ぜひとも若者に対して応援をしていただきたいということであります。
 県内の独身者が結婚し、いずれは子供を持っていただいて、少子化に歯どめをかけていただくことも必要でありますから、県でもホームページ上の婚活イベントの情報提供や県主催の婚活イベントなどに取り組んでいるようでありますが、今月、開設するかがわ縁結び支援センター・EN-MUSUかがわでは、1対1の個別マッチングを行った上で、カップル成立後も2人の交際を見守って結婚に結びつけると聞いております。
 そこで、現時点でのセンターの整備状況についてお伺いをします。
 また、行政ではなく民間とも連携しながら、県民総ぐるみで結婚を応援する機運を高めて、県内全域にセンターの開所を広く通知していくことも大事でありますので、開所に当たりどのように周知していくのかをお聞きします。
 サンメッセの1階にイタリア料理のレストランがあるのですが、私が以前に家族と食事に行ったときに、そこが貸し切りになっていて婚活イベントが行われておりました。元気のいいお嬢さん、そしてさっぱりとした若者が大勢来ており、マンツーマンで話をして、大変にぎわっておりました。カップル成立にまでつながったのかはわかりませんが、このような取り組みが民間にも広がっていくことが必要であり、今後、県だけで取り組んでいったのでは、かた苦しいものができてしまうのではないかと思いますので、その辺も踏まえて部長の答弁をお願いします。


高木健康福祉部長  宮本委員のかがわ縁結び支援センターについての御質問にお答えいたします。
 県では、今月14日にかがわ縁結び支援センター、略称としてEN-MUSUかがわを香川県社会福祉総合センターの1階に開所する予定としており、現在、所長や縁結び支援員など、4名体制で準備を進めております。会員登録につきましては、開所日の今月14日からウエブサイトを開設し、自宅のパソコンやスマートフォンからでも登録のための来所予約や入会申込書の入力ができることになっておりますが、センターの窓口では、縁結び支援員が登録に向けた相談を行うとともに、出張による説明会も行ってまいります。
 11月中旬からは、必要書類等をセンターの窓口に御持参いただき、マッチングのためのシステムへの本登録を開始いたしますが、マッチングには一定数の会員登録が必要であるため、多くの独身者に登録いただき、来年1月からマッチングを開始したいと考えております。この会員登録には慎重な手続が必要であることから、センターに直接御来所いただき、縁結び支援員から説明を受け、結婚に向けた意思や本人確認などを行った後、御自身で趣味や自己PRなどプロフィールの入力を行っていただくことから、30分から1時間程度の時間が必要となっております。登録の際に必要な書類としては、入会申込書誓約書に加えまして、本籍地の市町村長が発行する独身証明書、健康保険証、運転免許証等写真つきの身分証明書、写真のほかに入会登録料として2年間で1万円ということでございます。
 それから、先ほどの委員のお話にもございましたが、お見合いの場で登録者の2人を引き合わせ交際フォローを行って成功につないでいくための、ボランティアで独身男女を応援する「縁結びおせっかいさん」がセンターの柱であると考えており、公募により人材を募って、現在、各地で登録説明会等を行っておりますが、10月1日現在で63人の方から申し込みをいただいております。
 企業などとの協力につきましては、県内市町及び企業等に対して婚活イベントを主催したり、お見合いの場所を提供していただけるレストランやカフェ、ホテル等の応援団体が26社、自社の従業員に対してセンターを周知し登録を促して広報活動をしていただける協力団体が5社、申し込みを予定しております。
 県民への周知につきましては、オープン記念のイベントとして開所日である今月14日にはオープニングセレモニーや、県内企業・団体がお互いの取り組みについての情報交換を行う交流会、15日には県主催婚活イベント、さらに16日は「縁結びおせっかいさん」の認定式やオープン記念講演会を開催し、県民総ぐるみで結婚を希望する独身者を応援する機運の醸成を図っていきたいと考えております。
 今後とも市町や民間企業・団体など、関係機関と連携しながらセンターの利用促進に努め、県内全体で結婚される方をふやしていくための取り組みを積極的に進めてまいりたいと考えております。


宮本委員  これからいろいろなメニューを組んで行っていくようでありますが、センターの柱である「縁結びおせっかいさん」も63人も登録をしてくれたということでありますから、よろしくお願いしたいと思います。このごろはお見合いも少なくなり、仲人さんがなかなか成り立たないとも聞いておりますが、こういう中で大事なことは会社としても独身の男女がおられたら、社内結婚でもいいので結婚してもらって子供を作っていくことだと思います。
 私の息子も職場結婚して3年目なのですが、子供も1人生まれて仲よくやっております。そうした中で交際や結婚に踏み出せない男女も多いようですが、結婚すれば夫婦でお互いに支え合って、子供ができたら子供を守るような形で円満な家庭を築くということが大事でありますので、しっかり応援をしていただきたいと思います。登録を進めていくためにも、会社にも足を運んでいただいてこつこつやっていくことがいいのではないかと思っておりますので、よろしくお願いして、要望にかえたいと思います。


松本委員  私からは、まず、がん対策の推進についてお尋ねしたいと思います。
 生涯のうちに日本人の2人に一人ががんにかかる時代と言われており、今やがんは県民に身近な病気となっております。
 また、本県の死亡原因の第1位はがんであり、平成26年には死亡者の約3割に当たる約3000人の方ががんで亡くなっております。今後、高齢化が進行することを考えますと、その数はさらに増加するものと予測されておりますが、こうした状況を踏まえ、県ではこれまで平成23年10月に制定した香川県がん対策推進条例と平成25年3月に策定した、平成29年度までの5年間を計画期間とする第2次香川県がん対策推進計画に基づき、がんの予防と早期発見の推進、がん医療の水準の向上、がん教育やがん患者支援等に取り組んでいるとお聞きしております。
 こうしたがん対策の中でも、とりわけがんの早期発見は重要であり、県民一人一人が定期的にがん検診を受診することが求められております。県では、これまで受診率の向上に向けさまざまな取り組みを進めてきていると思いますが、受診率の現状はどのようになっているのかお尋ねします。
 また、現状を踏まえ、今後、どのような取り組みを行っていくのかもあわせてお尋ねします。


高木健康福祉部長  松本委員のがん対策の推進についての御質問にお答えいたします。
 本県のがん検診受診率は、平成26年度の厚生労働省地域保健・健康増進事業報告によりますと、胃がんが全国平均9.3%に対し本県は14.4%、大腸がんが全国平均19.2%に対し本県は33.5%、肺がんが全国平均16.1%に対し本県は29.0%、乳がんが全国平均26.1%に対し本県は46.3%、子宮頸がんが全国平均32.0%に対し本県は45.4%となっております。10年前の平成16年度と比較しますと、胃がんが11.9%から14.4%に、大腸がんが18.0%から33.5%に、乳がんが15.6%から46.3%に、子宮頸がんが16.6%から45.4%と上昇しておりますが、肺がんでは、33.4%から29.0%に下がっております。
 いずれも全国平均は上回っておりますが、目標値の50%には届いていない状況でございます。こうした状況を踏まえまして、県ではこれまでがん検診受診率の向上に向け、ポスターやチラシの作成、テレビCM放映、イベントの開催、民間企業のグループとの協働によるがん検診受診率向上プロジェクトなどの広報啓発に取り組んできたところであります。
 また、がん検診を受診しやすい環境を整備するため、平成26年度からは、県内の検診機関や医療機関の協力を得て、かがわマンモグラフィーサンデーを実施しております。これは、乳がん月間である10月の日曜日などに市町から届いた受診券で乳がん検診を受診できるようにするもので、今年度も県立中央病院など県内12の医療機関等において実施することとしております。さらに、今年度からの新たな取り組みとして、子宮頸がんの検診開始年齢である20歳の機会に受診しやすいよう、県内の大学や専門学校等に検診車を派遣する、初めての子宮がん検診応援事業を実施することとしており、現在、大学等と調整を行っているところでございます。
 加えて、働き盛り世代の健康づくりを県と全国健康保険協会、いわゆる協会けんぽの香川支部が協働して支援する、働き盛りの健康づくり支援事業「事業所まるごと健康宣言」を本年7月から新たに実施しており、その中で健康宣言を行った事業所が必ず取り組むメニューの一つとして、事業主が従業員とその家族に対しがん検診の受診勧奨を行っていただくことにしております。こうしたさまざまな取り組みにより、引き続き県内のがん検診受診率の向上を図ってまいりたいと考えております。


松本委員  がんは近年の診断技術の向上や治療方法の進歩により、もはや不治の病ではなく、長くつき合う病気に変化してきているのではないかと思います。
 また、先ほど部長からの説明のとおり、受診率も上がっているということなので、早期発見・早期治療をどんどん進めていただきたいのですが、一方で、仕事上の理由で適切な治療を受けられないとか、がんと診断されたらもう働けないと思い込んだり、職場に迷惑をかけられないから仕事をやめてしまったというケースも相当数あると聞いております。がん患者の治療と仕事の両立が、これからの重要な課題になってくるとも考えられますので、今後はがんという病気そのものやがん患者への県民の理解を促進することに加え、がん患者の治療と仕事の両立を支援することが重要でないかと考えます。
 そこで、県ではがん患者の治療と仕事の両立を図るため、今後、どのように取り組もうとしているのかお尋ねします。
 また、県では、今年度がん患者に対する理解の促進と支援の充実を図るため、かがわがんサミットを開催するとも伺っております。かがわがんサミットでこうした課題をテーマに取り上げれば、県民への効果的な啓発にもつながると考えておりますが、かがわがんサミットの具体的な内容についてもあわせてお尋ねします。


高木健康福祉部長  松本委員の再度の御質問にお答えいたします。
 まず、患者の治療と仕事の両立についてお答えします。昨年度、香川県独自で県下の5カ所のがん診療連携拠点病院等のがん患者の方650人に対して調査を行い、391人から回答をいただきました。その中では、がんを発症したことで仕事の内容や量を調整してもらったと回答した人の割合が33.1%となっておりますが、一方で、18.6%の方が転職や退職をしているという結果となっております。がん患者の治療と仕事の両立支援については、ことしの2月に国において、事業所における治療と職業生活の両立支援のガイドラインが策定されたところでありますが、企業と主治医が患者の症状、治療方法や勤務内容などの情報を共有できる文書のひな形を示すなど、企業と主治医との連携やがん患者が働きやすい職場環境づくりを後押しするものであります。県といたしましては、がん診療連携拠点病院にある相談支援センターや就職支援ナビゲーターによる院内出張相談等を行っているハローワーク高松、両立支援促進員による事業所への戸別訪問支援等を行っている産業保健総合支援センター、また、経済団体などと連携し、このガイドラインの普及啓発等を通じて、がん患者の治療と職業生活の両立の支援に努めてまいりたいと考えております。
 次に、かがわがんサミットについてお答えいたします。これは、がん患者会ネットワーク香川と県の共催で行うもので、がんとがん患者に対する県民の理解の促進とがん患者への支援の充実を図るため、がん患者を初めとする県民、医療関係者、行政関係者等が一堂に集い、がんに関するシンポジウムなどを開催する啓発イベントであります。具体的には、来年1月22日にサンポート高松のかがわ国際会議場をメーン会場として、「今みんなでがんに向き合おう」を全体テーマに掲げ、基調講演とがん患者、医療関係者、企業経営者、学識経験者等によるパネルディスカッションに加え、3つの分科会を開催する予定であります。パネルディスカッションや分科会のテーマとしましては、がん患者会の役割、在宅患者へのサポートなどのほか、委員の御指摘もありました療養生活と仕事の両立支援についても取り上げることとしております。かがわがんサミットについては、経済団体にも参加を呼びかけるなど、できるだけ多くの県民に参加いただき、がんとがん患者への理解を深めるきっかけとしていただきたいと考えております。県といたしましては、こうした取り組みにより治療と仕事の両立支援を含め、がん患者の療養生活の支援に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


松本委員  がん患者は、大きな不安を抱えていると思います。私もよく知り合いの方のお見舞いに行くのですが、半数ぐらいの方が、がんで入院されています。抗がん剤治療のつらさをお聞きしたりしながら、大体半分ぐらいの人ががんを乗り越えていくのですが、何回か再発して亡くなる方もいらっしゃって、がんは私たちの周りでも接することの多い病気でもありますし、亡くなる率も高いように感じています。
 我が国でも死亡率が上昇している女性のがんへの対策や、先ほど説明いただきました就労に対する問題への対応、働く世代の検診受診率の向上、小児がん対策等の取り組みを、今後も積極的に推進していただきたいと思います。そして、がんになっても香川県にいれば安心して暮らせるように、放射線治療や化学療法、手術などのさらなる充実に加えて、チーム医療の推進による予防と早期発見・早期治療の向上はもちろんのこと、きめ細やかながん患者支援並びに家族の苦痛の軽減と治療生活の質の向上など、総合的ながん対策の一層の推進をお願いしたいと思います。
 2点目に、障害者差別解消に対する条例の制定についてお尋ねします。
 先日のわが党の石川議員の代表質問に対して知事から、障害者差別の解消を推進する条例の制定に向けて検討していきたいとの答弁がありました。相模原市の障害者支援施設において発生した痛ましい事件は、近年の障害者の権利に関する条約の締結など、大きく進展している障害者の権利擁護の動きに水を差すものでありましたが、この動きをとめないためにも障害者への差別解消を推進する条例を制定しなければならないと考えております。本年4月から施行された障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律は、全ての国民が障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向け、障害者差別の解消を推進することを目的としたものであり、県においても、これまで職員対応要領の策定、相談並びに紛争の防止等のための相談窓口の設置並びに県民に対する啓発活動などに取り組んできたと聞いております。法律に加えて本県ではどのような内容の条例を規定しようとしているのか、検討段階であると思いますが、具体的な内容についてお尋ねします。


高木健康福祉部長  松本委員の障害者差別に関する条例の制定についての御質問にお答えいたします。
 委員の御指摘のように、先日の石川議員からの代表質問で知事から、障害者差別の解消を推進する条例の制定について検討したいという答弁をしたところでございますが、県としましては、これまで本年4月から施行された障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律の施行後の相談状況や他県の条例制定の状況、その内容等について分析・検討してきたところであります。他県の例でございますが、中四国では徳島県・愛媛県が本年4月から施行するなど、全国で22の道府県において障害者差別解消に対する条例を制定しており、内容としては、県、市町及び事業所などの役割を明確にするほか、さまざまな生活の場面における差別的取り扱いの禁止、差別解消のための施策を推進する推進会議の設置や、障害者差別解消の重要性の理解促進について規定している例が多く見られます。
 また、相談や紛争解決に係る体制について、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律では既存の相談機関等の活用を想定しておりますが、他県の条例では相談員の設置や、解決が困難な事案等について助言・あっせん及び勧告による解決策を審議する調整委員会の設置と、勧告に従わなかった場合の公表について規定している例があります。他県に問い合わせたところでは、障害者差別解消の重要性を知ってもらうための広報啓発が必要であることや、何が差別に当たるのか、状況や個人の受けとめ方に大きく影響を受ける中で、禁止すべき具体的な場面や事項を網羅することは難しいこと、県が勧告・公表の仕組みを設けると、実際に勧告・公表を行わなくても、制度があることで県が差別解消に取り組んでいる姿勢を示し、障害のある方の権利擁護につながることなどの御意見をいただいたところであります。これら他県の運用状況も参考にして障害者差別解消に向け、本県の実情に応じた内容となるよう今後、検討してまいりたいと考えております。


松本委員  徳島県や愛媛県はこの4月から障害者差別に関する条例を制定しているということで、我が県もそれにおくれをとらないようにやっていかなくてはいけないと思っておりますが、この条例は生活における対応等において障害者の方々の身近な条例になりますので、行政だけで検討するのではなく、障害のある方の意見も十分にお伺いしながら、県民全体で議論を進めていく必要があると思います。そこで、県では条例の制定に向けて具体的にどのように進めていこうと考えているのかお尋ねします。


高木健康福祉部長  松本委員の再度の御質問にお答えいたします。
 条例の制定に向けての進め方につきましては、委員の御指摘のように、まずは障害のある方の御意見を伺うことが重要であると考えておりますので、今後、障害者団体など関係団体や市町に御意見をお伺いするとともに、他県の条例の運用状況や障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律が施行された後の本県の障害者差別に関する相談事例も踏まえて十分に検討し、条例に規定する項目を掲げた骨子案を作成してまいりたいと考えております。その後、骨子案や素案につきまして、県議会や障害者施策の総合的かつ計画的な推進について審議しております香川県障害施策推進協議会において、障害者団体の代表者や有識者の御意見を伺うとともに、パブリックコメントを実施するなど、さまざまな分野から幅広く御意見をいただきたいと考えております。
 条例の制定に向けては、多くの方々の御意見を伺う必要があることから、ある程度の時間が必要とはなりますが、できるだけ早期に県議会のほうにお示しができるよう努めてまいりたいと考えております。


松本委員  先日のNHKのニュースで、全国の自治体に調査したところ、障害者の方々から寄せられた相談は全国で1,000件を超えており、このうち自治体が指導・助言をしたケースが74件あったと報道されておりました。このように障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律が施行されたことによって、障害者の方々が意識を持って今まで抱えていた問題を行政等に相談したり、今後も全ての国民が障害の有無によって分け隔てられることなく相互に人格と個性を象徴しながら共生する社会の実現を目指すものでありますので、そのためには、もっと私たち市民や事業所などがこの法律のことをしっかり勉強して、当事者の声を上げやすい環境をつくることが必要ではないかと考えております。今後は先ほど部長が言われたとおり、相談窓口や啓発活動を地道に続けていただきながら、本県の条例もこれらのことを踏まえて差別解消を積極的に推進するようなものになるようしっかり考えていただきたいと要望させていただきます。
 最後に待機児童対策についてお尋ねします。
 子供が欲しいけれど、今、働いていたり、子育てをしながらでも働きたいと考えている女性にとって不安に思う問題は待機児童問題であります。昨年の県内の保育所等利用待機児童数は、4月1日現在の129人から10月1日には407人と増加しました。本年4月1日現在では324人であり、10月1日のことしの現在の数字は、まだ公表されておりませんが、待機児童の問題は、深刻さを増しているのではないかと懸念しております。
 私の住んでいる地域でも、幼稚園にはあきがありますが、共働き家族の増加で保育所への入所希望がふえていることから、特に3歳未満の子供の受け入れが難しくなっており、困っている人たちが多くいます。本年4月1日現在の待機児童数324人の8割以上が、ゼロ歳から3歳未満までであり、3歳未満までは1人の保育士が担当できる子供の数が少なく、受け入れのための保育士の確保が困難であるという現場の声も聞いております。私の知人もどうしても預かってもらえる保育所が地域にないということで、苦肉の策として高額な認可外保育施設に預けることとなりました。ところが、働いた報酬の大半がそこの保育料にかわってしまい、何のために働いているのかわからないと愚痴をこぼしながら困っておられました。
 できれば小さいうちは家庭で育てることがよいと思いますが、安心して子供を産み育てるためには、保育所に預ける必要がある方には安心して預けることができる環境を整えていくことが重要であり、待機児童解消のための保育士の確保が必要であると思います。県内の保育士養成施設に対して、県が人材確保対策を行っていると聞いておりますが、そこでの卒業生の就職状況についてどのようになっているのか、お尋ねします。


吉田子育て支援課長  松本委員の待機児童対策についての御質問にお答えいたします。
 県内の保育士養成施設の就職状況につきましては、現在、県内には8カ所の保育士養成施設があり、平成27年度の卒業生は246名でございまして、そのうち80%に当たる198名が認定こども園を含む保育所等や幼稚園、福祉施設に就職しております。この198名のうち、保育所等に就職したのは138名で、卒業生全体の56%であり、そのうち114名が県内に、24名が県外に就職しております。
 また、平成27年度の卒業生のうち、2年制または3年制の短期大学の卒業生は172名で、このうち保育所等に就職したのは63%の109名である一方、4年制大学では卒業生74名に対して保育所等に就職したのは39%の29名となっており、4年制大学卒業生よりは短期大学の卒業生のほうが、保育所等への就職率が高い傾向がございます。県といたしましては、引き続き県内の保育士養成施設と連携して、県内保育所への就職をする学生の数をふやせるよう積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


松本委員  新卒の保育士を採用するだけでは、必要な保育士が確保できないのではないかと考えます。子育てなどのために保育士をやめたが、再び保育所で働きたいという潜在保育士の方々を見つけて、就職につなげる必要もあるように思います。
 また、他の仕事をしていたけれども子供が好きで、保育士の資格を取って保育所で働きたいという方もいるようですが、新しい仕事にチャレンジする決心をすることは大変だと思います。ほかの仕事をしていて、その仕事をやめていきなり保育士養成学校に行くのも大変だと思いますが、私も知り合いのお子さんが、今は就職しているのだけれど、子供のころからの夢をかなえたいということで、仕事をしながら通信教育で保育士の勉強をして、資格が取れれば保育所で子供たちと触れ合いたいという夢を語っている方もいます。
 そうした中で、新卒者への支援も必要でありますが、このようにほかの仕事をしていたり、子育てなどで現場を離れて休んでいたけれども、一段落したので復帰したいというような方々にも、一人でも多くの方々に保育士として現場で活躍していただきたくことも重要ではないかと考えますが、そうした支援にどのように取り組んでおられるのか、お尋ねします。


吉田子育て支援課長  松本委員の再度の御質問にお答え申し上げます。
 まず、子育てなどのために保育士をやめた、いわゆる潜在保育士への就職支援につきましては、平成27年度現在で保育士として香川県に登録されている方は1万499人おられますが、そのうち、現在、保育所等で勤務されていない方に対して県内の保育現場の状況に関する資料をお送りするなどにより、保育現場への復帰を促しておりまして、昨年度は3,285名に対して資料をお送りいたしました。また、潜在保育士のうち、保育所に復帰したいという相談があった方には、平成25年8月に開設した保育士人材バンクに登録をお願いしており、本年9月1日現在で196名の登録をいただいております。このような方たちに、県内保育所から求人があった場合にマッチングを行って就職支援を実施しており、開設から本年8月末までに延べ153名の方の県内保育所への就職につなげたところでございます。
 また、潜在保育士などと県内保育所との一層のマッチングを図るため、今年度新たに配置した求人開拓コーディネーターが各保育所を直接訪問して、保育士等の採用に関するニーズ等の聞き取りを行うとともに、求人を掘り起こすなど県内保育所への就職支援を強化しているところでございます。潜在保育士にお聞きしたところでは、保育士としてブランクがあることや、保護者との関係が難しいこと、責任の重さや事故への不安などといった潜在保育士の復職を妨げている不安要素を取り除くために、保育所の雰囲気等を体験してもらうことを目的として、保育所見学会のほか、職場復帰が円滑に進むための新しい制度に関する講座や保育実務などを復職支援セミナーとして開催しているところでございます。
 また、他業種から保育士へ転職を希望される方への支援といたしまして、香川県では本年度から待機児童問題と慢性的な保育士不足の解消に向けまして、保育士試験をこれまで年1回のところを年2回実施し、資格取得の機会をふやすとともに、保育士試験の受験者に対して、造形、言語、音楽表現の3分野に関する保育士実技試験のための講座を開催するなどにより、保育士として働く意欲のある方への支援を行っております。今後とも市町や関係機関等と連携して保育士確保が図られるよう、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


松本委員  女性の社会進出が進む中、待機児童問題により、育休を延長せざるを得ない母親や新たに働きたくても働くことができない母親が増加しており、社会問題になっております。現在、厚生労働省の発表によりますと、2017年には保育ニーズがピークに達すると言われておりますが、2015年の段階で児童のいる世帯のうち79%が核家族世帯であり、そのうちの7%がひとり親世帯で、年々増加傾向にあるようです。そして、25歳から44歳の結婚している女性の就業率は60%を超えていて、全世帯の20%以上が共働き世帯であり、不景気により出産を機に退職するよりも働くことを選択する女性もふえてきています。そして、子育て支援に対する国や県等の新制度の導入やサービスメニューの多様化などによって、今後、保育所利用の申請者が大幅に増加するという声も聞こえております。
 また、保育士の確保の問題につきましては、労働条件の悪さに加え、小さな子供を預かる責任の重さ、そして自分自身の子育てによって現場を離れたことを契機に違う職種につくという話も聞いております。国家資格が必要な仕事であるにもかかわらず、全産業の平均賃金よりも10万円も低いことで退職者が出て人手が足りない現状が、保育現場の激務をなお一層、助長しているようにも思います。高松市では、ことしも相当数の待機児童数が発表されるのではないかということで懸念しておりますが、即効性のある対策が必要でありますけど、即効性のある対策というのは大変なことだと思いますので、県としても高松市と連携しながら県としてできる支援をしていただきたいと思います。香川県は子育て県かがわを目指しておりますので、今後とも香川県に住みたい、子供をつくって育てていきたいと思う県にしていただきますよう、強く要望して質問を終わります。


木村委員  3点質問させていただきます。
 まず1つ目に、健康意識の向上と医療受診の向上を念頭にした、がん受診率の推移や新規事業の取り組みなどについてお尋ねします。
 香川県地域医療構想の中の傷病別の入院患者推計によりますと、県内における悪性新生物の増加率は、平成22年の数値を100とした場合、平成32年には107.0%とふえており、悪性新生物以外の傷病別の疾患を見てみましても、脳血管疾患、虚血性心疾患、糖尿病、肺炎、骨折、精神及び行動の障害が増加を見込まれています。
 一方、がんの検診受診率は平成26年度の実績で、胃がん14.4%、大腸がん33.5%、肺がん29.0%、乳がん46.3%、子宮がん45.4%と低くなっており、それぞれの受診率を50%以上とする県の目標に比べ、大きな開きがあります。目標達成のためには、本年度の新規事業である働き盛りの健康づくり支援事業にあるように、働く世代とその御家族のがん検診、特定健診の実施率向上や生活習慣の改善を促し、発症予防と重症化防止を図らなくてはなりません。そこで、平成26年実績のがん検診受診率が目標に比べて低かった分析についてお尋ねします。


岡田健康福祉総務課長  木村委員のがん検診受診率についての御質問にお答えします。
 平成26年度の厚生労働省・健康増進事業報告によりますと、5つのがんのいずれもが全国平均を上回っており、また、10年前の平成16年度と比較いたしますと、肺がんを除き上昇しております。
 しかしながら、委員の御指摘のとおり、県の目標値である50%には届いていない状況であり、県民に対するがん検診の受診啓発は、重要な課題の一つと考えております。平成24年度の県政世論調査によりますと、96.1%の人ががん検診は早期発見・早期治療につながる重要な検査だと思うと回答しておりますけれども、昨年度に県が実施したアンケート調査によりますと、がん発見のきっかけは、がん検診、その他人間ドック、健康診断と回答した人は35.3%でございまして、何らかの症状があって発見されたと回答した人が49.1%という結果になっており、県民の大半ががん検診の重要性を認識しているにもかかわらず、必ずしも受診には結びついていない状況がうかがえるところでございます。
 がん検診を受けない理由につきましては、平成26年度の内閣府のがん対策に関する世論調査によりますと、受ける時間がないと回答した人が48.0%と最も多く、次いで費用がかかり経済的にも負担になると回答した人が38.9%、がんであるとわかると怖いと回答した人が37.7%、健康状態に自信があり必要性を感じないと回答した人が33.1%の順となっております。本県の状況につきましては、現在、県民健康栄養調査において調査中でございますが、本県においても国の調査結果と同様の傾向があるものと考えており、こうした理由が背景にあってがん検診受診率が目標に届いていないものと考えております。
 がんになっても早期に発見し、適切に治療を行えば、高い確率で治せると言われる時代でございますので、県といたしましては、一人でも多くの県民が定期的にがん検診を受診し、早期発見・早期治療につなげられるよう、市町や医療機関、医療保険者、企業等と連携して、より一層の受診啓発とがん検診を受診しやすい環境づくりの推進に取り組んでいきたいと考えております。


木村委員  先ほどの分析の上に、県内の小・中学校においても、「香川県がんの教育の手引」等を活用した授業の実施、また、県民意識を高めるための啓発などで、がん検診の受診率の向上に取り組んでいるということでございます。また、企業とも幅広く連携して普及啓発をしているとのことです。私は、それらに加えて自治会など、コミュニティー分野にも啓発をさらに拡大して、防犯・防災啓発並みに広げていくと、目標値に近づくのではないかと思うのですが、そのような考えや御予定はないのか、再度お尋ねいたします。


岡田健康福祉総務課長  木村委員の再度の御質問にお答え申し上げます。
 自治会などコミュニティー活動を通じたがん検診の普及啓発につきましては、がん検診の実施主体である市町におきまして、保健師や管理栄養士等が自治会等に出向いて健康講座などを行ったり、あるいは自治会の回覧板や掲示板を活用してがん検診の周知等を行っている市町が相当数あると認識しております。
 また、保健委員会や健康推進員会といった校区単位の住民組織がある市町では、地域住民へのがん検診受診の呼びかけや健康づくりに関するチラシ等の配布を行うなど、健康づくりの分野で市町と連携しながら幅広い活動に取り組んでいると伺っております。このような自治会など、コミュニティーレベルでの自主的な活動は、住民組織のフットワークを生かして、地域の隅々まで情報を届けることができるため、健康に無関心な方や情報を得にくい方に対してもがん検診の情報を届けることができると考えております。県といたしましては、こうした自治会等を活用したがん検診受診率向上に向けた取り組みが一層促進されるように、市町担当者会議等の機会を活用して、情報共有や市町に対する働きかけを行っていきたいと考えております。


木村委員  合い言葉になっている「がんは早期発見・早期治療」は重要なことであり、人生は健康でいられることが最高の幸せです。県民が健康づくりに邁進できるよう、引き続き健康福祉部の取り組みに御期待を申し上げて次の質問に移ります。
 2点目に介護人材確保・育成事業についてお尋ねいたします。
 介護ニーズの増加と高度化・専門化・多様化が見込まれる中、介護人材の量と質の確保が課題となっておりますが、介護の職場は他産業と比べ賃金が低い、キャリアパスがなく将来展望がないなどの問題を抱えていることから、入職率・離職率、求職有効求人倍率が高いといった、慢性的な人材不足の状況にあります。介護人材確保・育成事業については、介護支援専門員等の養成・資質向上や介護に携わる人材確保等の支援、介護職員の医療的ケア体制の構築に使われると認識しておりますが、平成27年度から地域医療介護総合確保基金の介護分がスタートして事業規模も拡大され、さまざまな事業を実施しているとお聞きしております。介護人材が不足し、その安定的な確保が課題であると言われている中、同基金を活用して具体的にどのような事業に取り組んできたのか、これまでの実績をお尋ねします。


高木健康福祉部長  木村委員の介護人材確保・育成事業についての御質問にお答えいたします。
 介護サービスの増加が予想される中、要介護者に必要なサービスを適切に提供できるよう介護サービスの充実が必要であり、それを担う介護人材の安定確保が重要でございます。介護人材の確保につきましては、先ほどの木村委員の御指摘のとおり、平成27年度から介護分が開始された地域医療介護総合確保基金を活用して各種事業に取り組んでおります。
 具体的には、平成27年度には平成26年度に実施した新人介護職員の合同入職式や、施設等の職員が食事・入浴・排せつの介護技術を競うコンテストを引き続き実施したほか、平成27年度の新規事業として、中学生や高校生向けに介護の仕事の魅力を伝えるDVDを作成して県内全ての中学・高校に配布したり、介護職員と高齢者の心温まる一場面を撮影した介護の魅力写真展を開催して、現場で生き生きと働く介護職員を広く紹介するとともに、未就業の女性や高齢者など介護に関心を持つ方を対象にした介護の仕事体験講座を開催したところであります。今年度は、新たに中学生や高校生が介護施設を訪問して実際の介護を体験したり、介護職員にこの仕事についたきっかけややりがいをインタビューする事業や、在宅・施設を問わない介護職の入門的研修である介護職員初任者研修の受講料を助成する事業を実施したところであります。
 また、介護の仕事についた職員の定着を支援するため、魅力ある職場づくりのための施設管理者向けの研修や介護ロボットを導入する施設等に導入経費を助成する事業を引き続き実施するほか、今年度新たに介護職員の就労上の相談窓口の設置、介護ロボット実演展示会などを実施することとしております。今後とも介護を必要とする方が適切なサービスを安心して受けられるよう、地域医療介護総合確保基金を有効に活用し、介護人材の安定的な確保に努めてまいりたいと考えております。


木村委員  地域医療介護総合確保基金は、これから職探しをする若い人たちに介護の仕事の魅力を啓発したり、介護職員の就労上の相談窓口の設置などに使われているということでした。その中で介護を必要とする方が増加するとともに、それに比例して認知症高齢者も増加するなど、介護ニーズが多様化・高度化していくことが見込まれます。要介護者に適切なサービスが提供できるように、介護職員の資質向上を図ることは重要であると思います。県では介護職員の資質向上のために具体的にどのような事業を実施しており、その効果はどうであったか、再度お尋ねいたします。


高木健康福祉部長  木村委員の再度の御質問にお答えいたします。
 介護ニーズの高度化、専門化、多様化が見込まれる中、介護を必要とする方が適切なサービスを安心して受けられるよう、介護職員の資質を高めることは重要であると考えており、地域医療介護総合確保基金を活用して各種の取り組みを実施しております。具体的には、介護職員が安全に喀たん吸引等の医療行為を行うための研修は56人、認知症ケアに携わる介護職員等への研修は427人が修了し、平成27年度からは新たに、新人職員や中堅職員を対象とした研修や現任介護職員が研修を受講するときの代替職員の確保事業、主任介護支援専門員の資質向上を図る事業などを実施しております。
 また、関係団体が介護職員の資質向上等の事業を実施する場合の補助事業を実施しており、香川県歯科医師会が実施する介護支援専門員を対象とした口腔ケアの研修や、香川県作業療法士会が実施する介護職員を対象にリハビリテーションの視点から実施する介護技術や福祉用具の使い方を習得する研修などに取り組んでおります。これらの研修等を通じて高度な介護ニーズに対応できる知識と技術を習得することにより、それぞれの要介護者に適切な介助・支援を行うことで、介護の質がさらに向上するものと考えております。
 また、新人職員や中堅職員の研修では、受講者のアンケートで、他の施設職員と事例の検討を行ったり交流を深めることで、自分の介護スキルを振り返るよい機会になったとか、モチベーションの維持向上につながったという意見が寄せられており、介護職員の資質向上と定着支援に効果があったのではないかと考えております。


木村委員  介護ほど一人二役・三役を求められる仕事はありません。それほど苛酷で重要な仕事でもあります。介護をされる方、する方、そして全体をサポートする方のすべてに御労苦のある環境でございます。だからこそ理解し合える関係を保たなければ務まるものではありませんし、先ほど説明されましたいろいろな取り組みを通じて軽やかな介護に少しでも近づけるように要望をいたしまして、次の質問に移ります。
 3点目、県立病院の警備体制等についてお尋ねします。
 連日、報道されている横浜市神奈川区の病院で入院患者が相次いで死亡した事件は、殺傷するのに十分な異物を点滴に混入して、入院患者を無差別に殺す無差別で特異な殺人として、社会的に大きな影響を与えております。病院の運営体制はもちろん、入院・外来・ナースステーションの警備体制や薬の管理体制が問われておりますので、県立3病院の警備体制や薬の管理体制はどのようになっているのかをお尋ねします。


山本県立病院課長  木村委員の県立病院における警備体制等についての御質問にお答えします。
 県立病院の警備体制につきましては、中央病院、丸亀病院、白鳥病院の3病院とも、警備会社との委託契約をしており、複数名の警備員が365日24時間体制で常駐をしております。警備員は、正面あるいは夜間出入り口近くの管理室に常駐し、休日・夜間を含め病院へ出入りする方々への対応とともに、院内を定時巡回するなどの保安監視を行っております。また、各病院とも防犯カメラを設置しており、管理室で映像の監視ができるとともに一定期間の録画保存により、不審者や侵入者へ備えております。
 さらに、丸亀病院におきましては、病院の性質上、病院内への危険物の持ち込みがチェックできるよう、金属探知機を備えております。
 なお、万一緊急事態が発生したときには、警備員のみならず手のあいた職員、夜間の場合は夜勤者や当直者などが、通報があった場所に一斉に集まる体制を整えております。
 次に、薬の管理体制につきましては、3病院とも病棟等で使用する直前まで薬剤部で厳重に管理しております。薬剤部から払い出しを受けた薬品については、ナースステーションの薬品準備室等で投薬準備や管理を行い、患者に使用されるまで、複数の職員により常にチェックできるようにしております。3病院とも深夜の時間帯を含めて複数の看護師が配置されております。これまで県立病院では点滴への異物混入事件などが起こったことはございませんが、引き続き薬品の管理等には万全を期すように、各病院に対し注意を促したところでございます。
 今後、事件の詳細が明らかになってきましたら、それらの情報等により検証を加えるべきところは検証し、必要な措置を講じてまいりたいと考えております。


木村委員  しっかりと対策、対応をしているとのことですので、引き続きよろしくお願いします。
 次に、薬の在庫状況についてお尋ねします。
 薬もよく使うもの、余り使われないもの、早急に使われるもので不足しがちなもの、急に使われなくなって余剰が出てきたものなど、いろいろあると思いますが、在庫によるロス率はどのようになっているのか、また、処理は適正に行われているのかお尋ねします。


山本県立病院課長  木村委員の再度の御質問にお答えいたします。
 県立病院では、高度で専門的な医療を提供していくため、内服薬、外用薬、注射用薬、試薬、血液製剤など、さまざまな品目の薬品を購入しており、近年では、抗がん剤治療のため、高額な腫瘍用薬の購入が増加しているところでございます。
 中央病院において購入が多い薬品は、平成27年度の金額ベースで抗がん剤が約9億円、検査用の試薬が約3億円、血液製剤が約2億円となっており、県立病院全体での薬品の購入額は、平成27年度で約131億円余で、その額は増加する傾向にございます。
 一方、中央病院において廃棄が多い薬品は、抗がん剤が約200万円、血液製剤が約60万円などとなっており、平成27年度の県立病院全体での廃棄金額は約500万円で、金額換算での廃棄率は0.15%となっております。廃棄の主な理由としては、副作用の発生、治療方針の変更、治療の延期、期限切れなどとなっております。例えば抗がん剤の治療においては、患者の体調や副作用の状況などにより、投薬量の変更や治療の延期などが頻繁に起こることや、点滴などで投与する薬剤は細菌の混入を防止するために、たとえ余りが生じてもほかの患者には使用せずに破棄するよう定められている場合があることなども関係しております。また、輸血用の血液製剤は、緊急手術等のために一定の量を常に確保しておく必要がありますが、その有効期限が比較的短いことや血液型の制約などから、結果的にやむを得ず破棄せざるを得ない場合もございます。
 なお、急性期病院における血液製剤の廃棄率は、一般に1%以下に維持することが適正と言われておりますが、中央病院の平成27年度の廃棄率は0.37%と極めて低い廃棄率となっております。廃棄される薬品につきましては、医療用の気密性の高い容器に廃棄して、医療廃棄物として専門業者に委託して、法律に基づき適正に焼却処分を行っているところでございます。以上のように薬品の廃棄については、医療安全上やむを得ない場合もありますが、棚卸しや在庫数、発注数のチェックなど在庫管理を適正に行い、できる限り費用の節減や廃棄薬品の削減に取り組んでまいります。


木村委員  病を治すよりどころでもありますので、引き続き適正管理に努めていただき、県民の皆さんに安心・安全な医療を提供してもらいますよう要望して、私の質問を終わります。


米田委員  私からは、2点質問させていただきます。
 1点は、第13号議案の地域医療構想の課題についてお聞きします。
 去る8月23日の香川県地域医療構想策定検討会で地域医療構想(案)が了承され、今議会に上程されていると認識しておりますが、構想を策定しても、これからクリアしなければならない数多くの課題があると考えています。責任のある我々の側はそのことをしっかりと認識して、何でもうまくいきますというのではなく課題は課題としてしっかりととらえて、それらをどのように克服をしていくのかという手順を県民の方々に一緒に見ていただくことで県民に安心感を持ってもらえるのではないかと考えています。そうしたことからも、その認識を皆さん方も共有はしていただいているのか確認させていただく立場で、質問させていただきたいと思います。
 まず1点目に、地域医療構想の策定に当たってパブリックコメントが実施されましたが、県民からの意見が1件もなかったと聞いております。このことは、県民からすると、この構想が理解されていない、あるいは関心がないということのあらわれではないかと思いますけれども、健康福祉部としてはどのような受けとめをされているのか、お聞きします。
 2点目は、病床機能報告制度に基づいて毎年度の状況を把握して進めるということで、今回の構想の段階では、平成26年度の病床機能報告の数字が使われております。しかし、既に平成27年度の数字が出ているのであれば、その数字を使うほうが県民にとっては信憑性もあり、一生懸命やっていただいていると感じるでしょうから、平成27年度の数字を使うべきだと思います。平成26年度の数字でも大きな変化がなく、影響はないと判断をされているのかもわかりませんけれども、そのことについてのお考えをお聞きします。
 3点目は、県民の方に病床機能の分化について理解を深めていただく上で、どのように考えてこの数字になったのかということを示す必要があると思います。一言で病床と言っても、それぞれの診療科目や病名ごとに必要数は異なると思うのですが、それを一緒にした計画で大丈夫なのでしょうか。けがと疾病の違いもありますし、もっと根本的な違いでは、周産期医療の維持確保を掲げておりますが、これなどはけがとも疾病とも異なる特徴的なものではないかと思います。そうした大まかな疾病ごとに必要数を把握した上で、その積み上げにより必要病床を計算する方法が理解を得られやすいと思うのですけれども、この辺のところはどのように考えておられるのか、お答えいただきたいと思います。実際のデータがなければ難しいということがあるのかもわかりませんが、疾病別のデータは把握できるようにも聞いておりますので、それについてもあわせてお答えいただきたいと思います。
 それから、今定例会にも地域医療介護総合確保基金を使う補正が提案されておりますけれども、去年もそうでしたが、私は事前の会派への説明を受けるときから、団体対策や団体任せという印象を受けて仕方がないのです。地域医療構想の中でも、各医療機関が構想の達成に向けて取り組む施設・設備整備等に対して、地域医療介護総合確保基金を活用することにより支援し、医療機能の分化を促進します、と書かれているのですが、私はいま一つイメージが描けないので、具体的にはどういういったことになるのでしょうか。皆さん方でイメージを補強をしていただければと思います。


高木健康福祉部長  米田委員の地域医療構想についての御質問にお答えいたします。
 私からは、パブリックコメントについてと、平成27年度の病床機能報告の数字についてお答えします。
 まず、パブリックコメントにつきましては、1カ月間実施いたしましたが、委員の御指摘のように意見の提出がなく、残念な結果だと考えております。今年度のほかのパブリックコメントもゼロ件や1件という低調な状況が続いておりますが、私といたしましては、県民に理解されていないというよりも、直接身近なこととして捉えにくい内容であったのではないかと個人的には思っております。
 ただ一方で、住民の代表である市町のほか、県医師会や歯科医師会、保険者協議会、消防など関係団体の意見は十分にお伺いして、さまざまな意見をいただいております。これらの意見を伺った後に、地域医療構想策定検討会での議論や医療審議会への諮問を行い、今回の議案として提出したものでございます。
 次に、平成27年度の病床機能報告につきましては、既に結果も出ており、東部構想区域では高度急性期は約370床減り、急性期が約340床ふえて、回復期も22床ふえております。西部構想区域では、急性期が約110床、慢性期が118床減ったかわりに回復期が290床ふえております。これらにつきましては、病床機能報告が病院みずから4つの機能から選択いたしますので、実際に機能が変わったというよりも、病床機能報告制度の理解が進んだことによって報告がより実態に近くなったことが要因ではないかと考えておりますので、本来であれば平成27年度の数字を使いたいところなのですが、小豆構想区域につきまして、旧土庄中央病院と旧内海病院が再編統合のために報告対象外ということになり、小豆島中央病院もまだできておりませんので、平成27年度で慢性期が87床で、あとの高度急性期、急性期、回復期は0床となり、余りにも実態とかけ離れてしまうため、平成26年度の数字を用いたものです。
 残りの質問については、それぞれ担当課長から御説明いたします。


合田医務国保課長  米田委員の疾病ごとのデータに関する質問にお答えします。
 地域医療構想におきましては、国のガイドラインで示された算定方法に基づいて医療資源の投入量をもとに、高度急性期、急性期、回復期、慢性期、在宅医療等の医療需要と必要病床数を推計しております。これは、患者の状態や診療の実態を勘案した客観的な算定方法であると考えており、この情報は将来における病床に対する医療資源の配置を検討する上で有用なものであると考えております。今後、構想区域ごとの地域医療構想調整会議におきまして、必要病床数と病床機能報告を比較しながら、地域の医療機関の機能分化と連携について議論を進めていくわけでございますが、主要な疾病に着目したデータもお示ししつつ、地域にとって必要な医療が確保されるように留意していく必要があると考えております。
 なお、委員の御指摘のレセプトデータにつきましては、個人情報保護の観点から、数値が10未満の場合は具体的な数値が表示されないなど、データの利用に制約がありますので、資料の作成に当たりましては、その他の利用可能なデータも含めて確認した上で、わかりやすい形でまとめたいと考えているところでございます。
 続きまして、地域医療介護総合確保基金の機能分化・連携において、どういった形で活用していくのかの御質問にお答えいたします。
 基金の活用につきましては、具体的には、医療機能転換に伴う施設設備の整備の支援や、ITを活用した医療情報連携の推進、疾病ごとの地域連携クリティカルパスの構築の支援、小豆構想区域の高度専門医療に関しての圏域を超えた連携といったことに活用していきたいと考えております。
 また、委員の御指摘の在宅医療の推進につきましても、人材や施設の確保につきまして、地域医療介護総合確保基金を活用したいと考えております。


米田委員  病床機能報告の数字の関係は、わかりました。
 それから診療科目ごとの必要な状況も、今後、行われる地域医療構想調整会議の中で数字を掲げながら調整が行われていくとのお答えがありましたので、一定程度、理解させていただきました。
 そこで、これから地域医療構想が策定されますと心配している点がございますので、そのことについて質問させていただききます。
 まず、大きな話になりますけれども、そもそも地域医療構想を策定しなさいという国の動きにおいて、その議論の段階から、国民の安心できる医療体制を確保することが目的ではなく、医療費削減を進めることが目的なのではないかという批判がございますけれども、この批判についてどのように考えているのか、お聞かせいただきたいと思います。
 2点目に、病床の調整を行う場合の問題についてお聞きします。
 医療機関それぞれの信頼関係に基づいて行うという説明もございましたが、そのような状況にあるのか、もう一つ気運がそこまで高まっていないのではないかという話が、地域で聞こえてきたりいたしますが、調整が不調に至った場合に法律では、民間の病院に対しては勧告、公立病院に対しては命令、と聞いているのですけれども、こういうことになりますと、公立にツケが回ってくるということも危惧されるわけですけれども、そんなことになりはしないのか、お答えをいただきたいと思います。
 3点目は、できるだけ在宅医療を進めていくという方向性なのですけれども、在宅医療の受け皿が大丈夫なのかという点です。
 慢性期機能を県全体では1,327床削減をするということになっておりますけれども、この削減の数字をどのように割り出してきたのかという点、さらに、それで大丈夫だと考えている根拠についてお示しいただきたいと思います。それから、在宅医療の施設の整備状況は地域差があるという表記がございますけれども、実際問題としてどのような地域差になっているのか、具体的に教えていただきたいと思います。私は、在宅医療を展開する上で受け皿となるべきものは、従来からいわれている総合医をどれだけ養成をしていくかということになるのではないかと思っているわけですけれども、全国的な養成の状況や、県内で総合医が地域に定着をしていけるような政策的誘導が進んでいるのかについて、課題意識をお聞かせいただきたいと思います。
 4点目は、訪問看護ステーションの問題です。
 地域医療構想では、香川県では人口10万人当たりの訪問介護ステーションの利用者数は全国平均を大きく下回っていると書かれておりますが、中讃地域でも訪問看護ステーションを初め、ここ二、三年のうちに始められた事業所がございますけれども、医師会との連携などが進まないという話をお聞きしたり、あるいは関西で勤めていてこちらで開設された方の話では、関西に比べて10年はおくれているという表現をされたりします。地域医療構想策定検討会の委員の中に訪問看護ステーションの看護師の方は代表として入られていなかったりするので、そうしたところの課題は抜け落ちているのではないかとの認識を持ったりするのですけれども、そうした課題を十分に把握されているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
 それから、介護保険施設などで暮らす人も在宅の範疇に入るという説明も受けたわけですけれども、そうしますと、介護保険施設の整備状況も施設の整備だけではなく、人的な配置の状況も含めて地域医療構想調整会議の中で方向性が見出されていくべきだと思うのですけれども、そうした点についてどのようになっているのか、お聞かせいただきたいと思います。


高木健康福祉部長  米田委員の再度の御質問にお答えいたします。
 まず、地域医療構想は医療費の削減ありきではないかという御質問でございますが、地域医療構想は、2025年に向けて将来の医療需要の変化を医療機関等の関係者が共有し、需要に応じた適切な医療提供体制病床となっていくことを目指して取り組んでいくものでありまして、医療費削減を目的としたものではございません。県民が各地域でそれぞれの状態に応じた適切な医療を受けられる体制の構築に向けて医療ニーズが変化し、医療資源が限られている中で、持続可能な形で良質な医療が提供されるよう、病床機能の分化・連携を促進してまいりたいと考えております。
 残りの質問については、担当課長から御説明いたします。


合田医務国保課長  それでは、米田委員の再度の質問にお答えいたします。
 まず、地域医療構想の調整についての御質問にお答えいたします。
 構想区域ごとの地域医療構想調整会議におきましては、医療機関を初めとする関係者が毎年度の病床機能報告の結果と2025年における必要病床数を比較して、どの機能の病床が不足しているかなどの認識を共有し、医療機関相互の協議により調整を進めていくことが原則だと考えております。地域の医療機関においては、診療報酬、医療人材の確保、医療需要の変化などの外的要因を踏まえて、医療機関の長期的な経営の視点から、病床の機能分化・連携を進めていくことが合理的であると判断していただけると期待しているところでございます。調整が進まない場合の命令や要請等の権限の行使につきましては、可能な限り権限を行使することがないよう、必要な資料、データを整理・共有し、将来の医療需要の変化に応じた適切な医療提供体制を目指し、調整会議等の機会を通じて医療機関との協議を重ねるとともに、地域医療介護総合確保基金の活用等により、医療機関の自主的な取り組みや協議をサポートしていきたいと考えております。
 続きまして、在宅医療の御質問にお答えいたします。
 まず、在宅医療の定義でございますが、地域医療構想における在宅医療等の医療需要は、居宅のほか、特別養護老人ホームや有料老人ホーム等の場所において医療が提供されることを想定したものでございます。
 在宅医療等の充実に関しましては、在宅医療を行う医療機関の確保や在宅療養を支える施設間の連携体制の支援、国における慢性期医療の受け皿となる新たな施設類型の検討結果を踏まえた適切な対応のほか、市町が介護保険法の地域支援事業である在宅医療・介護連携推進事業を円滑に実施していけるよう支援していきたいと考えております。
 続きまして、慢性期機能の医療需要の推計の御質問にお答えいたします。
 慢性期機能の医療需要の推計におきましては、高齢化により増大する医療需要に対応するため、慢性期患者のうち入院医療以外で対応可能な患者は在宅医療等での対応を推進することとし、療養病床の入院需要率の地域差を解消する目標を一定の範囲内に定めた上で推計することとされております。これは、慢性期患者のうち、医療資源の投入量から居宅や介護施設等へも対応可能と考えられる方については在宅医療等で対応するものとして推計するもので、患者の状態に応じた医療を提供できる体制を構築することを目指すものと考えております。
 続きまして、在宅医療の現状の地域差についての御質問にお答えいたします。
 人口10万人当たりの在宅療養支援診療所の割合は、県全体では全国平均を上回っておりますが、医療圏別に見ますと、高松・中讃では全国平均を上回っている一方、大川・小豆・三豊では下回っているところでございます。
 人口10万人当たりの在宅患者訪問診療を行う病院の割合は、県全体では全国平均を上回っており、医療圏別に見ましてもいずれの医療圏でも全国平均を上回っておりまして、特に大川・小豆は大きく上回っているところでございます。
 人口10万人当たりの往診の件数を見ますと、県全体では全国平均を上回っておりますが、医療圏別に見ますと、小豆・高松・中讃は全国平均を上回っている一方、三豊は全国平均と同程度、大川は全国平均を下回っているところでございます。このように在宅医療につきましては、香川県ではおおむね全国平均を上回る資源があるものの、地域ごとにばらつきがあると認識しております。
 続きまして、総合医の養成につきましてお答えいたします。
 香川県では、医学生奨学資金貸付制度の地域枠の学生に対して総合医の選択を推奨するなど、その育成を進めているところでございます。また、かかりつけ医の普及促進につきましては、住民に対してかかりつけ医を持っていただけるよう普及啓発を進めていきたいと考えております。また、専門医制度において総合医はその一つと位置づけられておりますが、新専門医制度は平成30年から施行されると聞いておりますので、国における検討の状況を引き続き注視してまいりたいと考えております。
 続きまして、地域医療構想調整会議の構成員の御質問にお答えいたします。
 地域医療構想調整会議におきましては、御指摘のとおり、医療・介護の連携を意識する必要があると考えておりますので、各市町の担当部長に御出席をお願いしているところでございます。


安藤長寿社会対策課長  米田委員の再度の御質問のうち、訪問看護ステーションの関係につきましてお答えいたします。
 委員の御指摘のとおり、厚生労働省が実施した平成26年度介護サービス施設・事業所調査によりますと、平成26年9月中の訪問看護ステーションの人口10万人当たりの利用者数は、香川県では153.3人で、全国平均の339.6人を大きく下回っております。
 この理由について、1つは、県内には比較的医療機関が充実しており、これらの医療機関が利用者のニーズに応えていただいているのではないかと考えております。もう1つは、利用者の意識として在宅での看護よりも、看護職員が常駐している医療機関での看護の方が安心感を持つ方が相当いるのではないかと考えております。
 なお、訪問看護ステーションのこれまでの整備状況につきましては、平成22年4月1日現在で県内で34事業所が稼働しておりましたが、5年後の平成27年4月1日では54事業所、最新の今年9月1日現在では67事業所となっており、平成22年の数値から比べるとほぼ倍増している状況でございます。これまで訪問看護ステーションにつきましては、全国平均に比べて少ない状況がございましたが、着実に増加している傾向にございます。こうした背景もあり、介護保険における訪問看護サービスの利用件数は、平成22年度が1万1707件でございましたが、平成27年度には1万9316件と5年間で65%増加している状況でございます。
 先ほど委員のお知り合いの方から近畿圏よりも10年おくれているといった厳しい御意見がございましたが、こういったものも真摯に受けとめて、今後とも対策をとりたいと考えております。今後の課題としまして、訪問看護において量のほうは整備できておりますが、それとあわせて質のほうも充実を図っていかなければならないと考えておりまして、これまで香川県としましては、訪問看護サポート事業として香川県看護協会への委託により、利用者や訪問看護事業所からの電話相談に応じたり、訪問看護ステーションに専門家を派遣して相談に応じているほか、さまざまな機会を通じて情報共有を図ったり、看護協会や医師会とも連携をとりまして、今後、取り組みの充実を図っていきたいと考えております。


米田委員  先ほどお聞きした懸念材料は、大体が供給側の話なのですが、もう一つ大きな問題として県民に理解されていないのではないかということがあると思います。県民への普及啓発に力を入れるということになっておりますけれども、私はその理解よりは、急性期病院で手術をした後、症状が安定したらすぐに回復期病院に転院してください、しかも転院先は自分で探してくださいといったことへの不安がいっぱい耳に入ってきております。地域医療構想とは、そうしたことも含めて安心を整えるためのものであるということがわかりやすく伝わらなければならないと思いますし、もう一つは、受け皿になる回復期病院が、点数が下がる中で果たして経営的に成り立つのか、経営者でもあるお医者さんが移行してくれるのかということも不安材料だと思ったりするのですけれども、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
 あと、二次保健医療圏は、かつては7つであったものを5つに再編した経緯がございますが、地域医療構想の構想区域は3つになっておりますので、やがては二次保健医療圏も3つに集約をされていくのではないかと、各地域では不安を持たれています。実際に自治体からの要望も見させていただきましたが、さぬき市からもそうしたことが強引に進められないように、5つの二次保健医療圏として残してくださいという要望もあったように思いますけれども、二次保健医療圏は地域医療構想の構想区域とは別に、地域事情も配慮しながら今後も進めていくというお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
 最後は、公立病院改革プランとの関係についてお伺いします。
 各自治体では公立病院改革プランを平成28年度末までに立てるように求められていると聞いております。その計画を立てるにも、公立病院が地域医療構想の中でどのような位置づけとして役割を果たしていくかということがはっきりしないと、公立病院改革プランが作成できないのではないかと思います。そうしたことからも、県としてそれぞれの自治体病院の意向を聞きながら、公立病院の明確な位置づけと支援体制をしっかり意思表示をしていくべきだと考えるのですが、お考えをお聞かせください。


高木健康福祉部長  米田委員の再度の御質問のうち、私からは、地域医療構想の構想区域と二次保健医療圏の関係、公立病院改革プランの関係についてお答えいたします。
 構想区域と二次保健医療圏との関係につきまして、国のガイドラインでは、平成30年度からの次期医療計画の策定において、最終的には二次保健医療圏と構想区域と一致させることが適当であるとされてはいるものの、直ちに二次保健医療圏を変更しなければならないものではなく、次期保健医療計画の策定に当たっては、圏域の設定について関係団体や市町の意見を十分聞きながら慎重に検討したいと考えております。
 次に、公立病院改革プランとの関係につきましては、各公立病院は地域の実情に応じて救急医療や僻地医療などの政策的な医療を担っているものの、地域や病院の機能によってその役割が異なっているため、地域医療構想案に一定の記載はしておりませんが、公立病院は構想区域ごとの地域医療構想調整会議のメンバーですので、それぞれの病院がどのような機能を担っていくか、地域の実情を踏まえた上で発言していただけるものと期待しております。救急医療や僻地医療などの政策的な医療については、県からこれまでもさまざまな支援を行ってきたところであり、引き続き各地域において必要な医療が確保されるよう支援を行ってまいります。
 残りの質問については、担当課長から御答弁いたします。


合田医務国保課長  米田委員からの再度の御質問にお答えいたします。
 まず、県民への普及啓発に関する御質問でございます。
 県民への普及啓発につきましては、いわゆる大病院志向ではなくて、みずからの症状に応じた医療機能や医療機関の選択がなされるよう、かかりつけ医を持つことの重要性や症状の経過に伴う医療機関の機能に応じた転院の必要性、診療時間内の受診などにつきまして県民に呼びかけていきたいと考えております。
 また、県民の方の回復期病床への転院の不安につきましては、県としましては不足する回復期病床への転換がより一層進むように基金等を活用し、医療機関等の取り組みを支援してまいりたいと考えております。また、地域の医療機関の連携体制の構築も支援してまいりたいと考えております。
 また、診療報酬制度におきまして、地域包括ケア病棟や回復リハビリテーション病棟といった回復期の病棟につきまして、最近はある程度高い評価がなされるようになっておりますけれども、国に対して引き続き診療報酬上の措置につきまして要望してまいりたいと考えております。


米田委員  いずれにしましても、冒頭申し上げましたように、これから課題解決をしながら進めていく性質のものだと理解をしておりますので、しっかりと現状把握をして進めていただきますように要望して、次の質問に移らせていただきます。
 もう一点は、病院局に看護師の確保と離職の対策についてお伺いします。
 先日の四国新聞に、香川県が県立病院の看護師確保に苦慮しているという記事が載っておりましたが、病院局として県立病院における看護師の確保に苦慮している原因をどのように捉えて対策を考えておられるのか、お聞きします。
 私が聞いているところで言いますと、新聞記事にもあるように、中央病院は三次救急医療機関で高度な専門性を求められるので、自分はついていけないのではないかという不安があるようですけれども、これに関連して、看護師の養成研修では、中央病院では専属の実習担当の体制がとられていないのですが、ほかの病院へ行くと専属で実習生を見てくれる体制があり、そういう体制があると安心して、自分のスキルをアップしていけるという心証を持つことができると思うということです。中央病院では専属の実習体制もなく、皆が忙しそうに走り回っているという状況があると聞いているのですけれども、そうした問題解決に向けてどのように取り組まれているのか、お聞かせいただきたいと思います。


和田病院局長  米田委員の県立病院における看護師の確保対策の御質問にお答えいたします。
 県立病院で看護師確保に苦慮している原因でございますが、看護師につきましては、近年の高齢化等に伴い医療・福祉の現場等でニーズがふえている中で全般的に不足しておりますが、その中でも特に県立病院につきましては、看護師を志す方から見ると、県立病院の中では中央病院を意識されることが多く、中央病院の場合は高度な医療を提供していることから看護師自身にも高いスキルが必要であり、採用されてからも常に新しい医療知識の勉強等求められるということで、ハードルが高いと思われているところは、委員の御指摘のとおりであろうと思います。
 また、採用試験を受けるに当たって、看護学生の時代にいろいろな形で病院実習があり、病院の側でも例えばインターンシップなどの機会も設けております。実習の際にはもちろん担当者を決めて応じているのですが、具体的な病院名はひかえさせていただきますが、中には専任の実習担当の看護師を置いている病院もあると聞いております。どういった形がいいのかは、それぞれ一長一短あると思いますが、実習生の方が採用試験を受けるに当たって不安を感じないで、この病院であればやりがいを持ってやれるといった心証を持っていただけるように、病院実習やインターンシップ、また、就職相談会などいろいろな説明の機会に伝えていくように努めてまいりたいと考えております。


米田委員  現場にはそれぞれ指揮命令系統の役職もありますし、労働組合でも実態把握をしている状況があると思います。そうしたところとの意見交換などを十分に進めていけば、その答えも見出していけるのではないかと思いますので、しっかりと課題の把握に努めていただきますように要望して、質問を終わります。


西川委員長  暫時休憩いたします。
 午後は、1時から再開いたします。
 (午後0時08分 休憩)
 (午後1時03分 再開)


西川委員長  再開いたします。
 質疑、質問を続行いたします。


高城委員  私からは1点、県立病院の経営改善に向けた取り組みについてお伺いします。
 今、県立病院を取り巻く環境は極めて厳しく、待ったなしの状況であり、民間病院であれば倒産してもおかしくない状況だと理解しております。
 県立病院ではこれまでも経営改善に取り組んでいるとは思いますけれども、平成27年度決算見込みでは約19億円の赤字ということで、平成25年度から3年連続の赤字となっております。しかも県立中央病院の建てかえの際に購入した高額な医療機器の減価償却もこれから始まってくる状況ですので、これからしばらくは赤字が続くのではないかと考えられます。このため、新病院整備後の中央病院の経営状況や丸亀病院、白鳥病院の医師確保の取り組みといった各病院の状況を踏まえ、それぞれの病院が抱える課題を整理し、現状分析した上で1年前倒しして昨年度に第3次県立病院中期経営目標を作成されておりますが、この経営目標が対象としている本年度から平成32年度までの5年間にどのような方針で経営改善に取り組んでいくのか、お伺いします。


松本病院事業管理者  高城委員の県立病院の経営改善についての御質問にお答えいたします。
 第3次県立病院中期経営目標では、県民医療の充実を図るために、より質の高い医療の提供と患者サービスの向上を目指すこと、県立病院の持続的・安定的な運営を行うため、県立病院事業全体で単年度資金収支の黒字化を目指すことの2つを基本目標として掲げております。この2つの基本目標を実現するため、良質な医療サービスの提供、医療人材の確保・育成、災害等への対応力の強化、安定的な病院経営の確立の4つの経営方針を定め、それぞれ具体的な取り組みと数値目標を掲げて、医療機能の充実を図りつつ、収益の確保や費用の適正化、投資の平準化などにこれまで以上に取り組むこととしております。
 また、数値目標では、人件費比率や後発医薬品の採用割合などの経営指標はもとより、医師の充足率や認定看護師数、救急車搬入患者数などの医療機能等の指標を設定しており、医療と経営のバランスのとれた病院経営にも意を用いてまいることにしております。
 さらに、中期経営目標のもとに中期実施計画を策定し、平成32年度までの各年度ごとの収益、費用や収支状況などの見通しを掲げており、今後、各年度ごとの決算状況との比較や、経営改善の取り組み状況を分析・検証することにより、進捗状況の把握や目標達成までの進行管理を的確に行うこととしております。いずれにいたしましても、県立病院の経営理念である最適・最善・最新の医療を提供し、県民とともに歩む県立病院づくりを目指して、職員一丸となって病院経営に取り組んでまいりたいと考えております。


高城委員  先ほどの答弁で、より質の高い医療の提供と患者サービスの向上とともに、病院事業会計全体としての単年度資金収支の黒字化との両立を目指したいということでありました。ただ、中期経営目標を見ておりますと、今年度から平成30年度までの3年間で約30億円の赤字を見込んでおり、今年度の決算見込みによる県立病院全体の純資産額が約29億円ということですから、債務超過に陥るという状況ではないかと思います。さらに累積の欠損金が約188億円、退職給与引当金の不足額が約55億円と聞いておりますので、そういう状況の中で、経営目標の初年度である平成28年度において具体的にどのような取り組みをしているのか、お伺いします。


松本病院事業管理者  高城委員の再度の御質問にお答えいたします。
 経営改善に向けての平成28年度の具体的な取り組みといたしまして、まず収益の確保を図るため、地域連携の一層の推進による新入院患者数の確保や重篤な救急患者の積極的な受け入れを行い、病床の効率的な運用などに取り組んでおります。
 また、中央病院では保険請求上のDPC制度におきまして、これまでDPCIII群に指定されていたところでございますが、今年度から大学病院に準じるとされるII群の指定となり、高度な診療機能を持つ病院として、従前より高い診療報酬の請求ができるようになっております。また、新たな施設基準につきましては、中央病院では腹腔鏡下肝切除術などの手術の届け出を行いまして、算定可能になります。
 また、白鳥病院においても、入院患者に関する総合評価加算を取得するなど、施設基準の積極的な取得に努めて、収益の確保に取り組んでいるところでございます。
 なお、中央病院のHCU病床については、夜勤ができる看護師の不足により、いまだ未稼働となっているところでございますが、院内の外来部門と入院部門での配置の見直しなどを含めて、さまざまな方法により夜勤者の確保に努めて早期に稼働できるよう、現在、あらゆる検討をしているところでございます。
 また、費用の適正化につきましては、県立病院間の診療材料単価の統一や全国的なベンチマーク導入による診療材料費の節減に努めるとともに、手術室における原価管理の導入を初め、全国的な共同購入の組織への参加、あるいは医療機器の保守契約の見直しなどの検討を具体的に進めているところでございます。このような取り組みを通して中期経営目標あるいは中期実施計画で書かれている数値目標を達成できるように、より一層経営改善に取り組んでまいりたいと思っております。


高城委員  午前中に米田委員から看護師の不足についての質問がありましたが、私も五、六年前に三豊総合病院の看護部長から、県は看護師の採用試験をしているのはすごいですね、と言われたことがあります。要はそのころから地方では、定時出勤や定時帰宅のできる診療所では看護師は確保できても、入院患者がいて夜勤のある大きな病院は看護師不足で、三豊総合病院では五、六年も前から看護師の募集は面接だけでいい人だったら採用しており、県立病院のように試験はしていないとということです。
 そのころから私も、以前に文教厚生員委員会にいたときに、今、医師不足が叫ばれているが、これからは看護師不足が大変になるという話をしました。よく同一賃金同一労働ということが言われますが、看護師を見ていましたら、中央病院は夜勤があって大変なので、丸亀病院から中央病院に行きたいという希望はないけれども、中央病院から丸亀病院へ行きたいという希望はかなり多いとも聞いております。失礼ながらそれでは同一労働とは言えないのではないでしょうか。
 丸亀病院の問題は、看護師を含めた医療関係者の年齢が高く、そのために人件費が大きな問題になっていると思いますし、今、資料を見ていましたら、人件費比率は100%を超えていて、これではどう考えても黒字になることはあり得ないので、そういう状況があってもこれまでどおり続けるのかということは、大きな問題だろうと思うのです。精神科の病院は国の方針で設置しなくてはいけないということではあるのですが、全国の精神病院と比べて丸亀病院がどういう状況になっているのか、特に人件費比率についてお伺いします。


松本病院事業管理者  丸亀病院の人件費比率に関しましては、全国の都道府県の精神病院と比較したところ、丸亀病院と同じいわゆる精神単科型の自治体病院は全国で27病院ございます。現時点で最新の統計である平成26年度の人件費比率では、全国平均が94.2%、丸亀病院は平成26年度の人件費率が100.1%ということで、5.9%ほど高い状況になっております。人件費の高い要因につきましては、先ほども委員から御指摘がございましたように、平均年齢が高いということもございますし、一般的に精神科の診療単価が一般の医療に比べて低いということもあり、収益がなかなか上がらないというようなことでございますが、特に精神科の医師が現在6名であり、8名の定員に対して2名ほど欠員があるということで、収益が伸び悩んでいるということも影響が出ているところでございます。私といたしましては、引き続き関連大学の医局を訪問して医師の派遣を強く働きかけるなど、医師の確保に努力をしたいと思っております。
 また、これまでも給食の事業の委託化などの経費の削減にも取り組んでおりますが、なお一層の収支の改善に取り組んでまいりたいと思っております。


高城委員  精神科の医師は、個人であれば開業する場合の設備投資が余り要らないようなので、そうしたことからも精神科の医師の確保は難しいのだろうと思います。先ほど全国的な人件費比率の話しがありましたけれども、四国の他の3県の精神病院の病床数ですが、香川県はたしか1病棟減って現在は150前後の病床があるのだろうと思いますが、他の3県の状況についてお伺いしたいと思います。


山本県立病院課長  高城委員の四国の他県の精神病床の数についてお答えいたします。
 本県の丸亀病院は精神科の単科型の病院でございますが、他の3県につきましては、徳島県、愛媛県、高知県とも総合病院型の精神科となっております。個別に申し上げますと、徳島県は、県立中央病院の中に精神科病床があり、その病床数は60床、愛媛県は、県立今治病院の中に精神科病床があり、病床数は50床、高知県は、県立あき総合病院に精神科病床があり、病床数は90床となっております。


高城委員  ほかの3県は総合病院の中に精神科病床があり、香川県だけが精神科が主体の単独の病院ということで、病床数は150床前後でよろしいですね。そういうことであれば、香川県の精神科の病床数は他の3県よりも随分と多いことになりますし、人口比率からすれば全国的にも多いのだろうと思います。既に1病棟減らしておりますが、人件費比率が100%を超えるということは絶対に黒字になることはないわけですし、医師の不足もありますから、現在の状況を改善するためにはさらに病棟を減らすことも真剣に考えないといけないと思います。いろいろお聞きしたところでは、各県ごとに精神病院はなくてはならないのですが、民間に委託しているところが3県あるようなことをお伺いしたのですが、そういうことも真剣に考えないといけないと思っているのですが、その点はどのようにお考えでしょうか。


松本病院事業管理者  先ほどお答えいたしましたように、現在のところ、全国に27の精神科中心の精神単科病院がございまして、大きなところでは300床近くの病院もございますし、50床程度の救急に特化した精神科施設もございます。現在、そうした中で経営の比較的いい病院などの状況を調べさせていただきまして、今後の丸亀病院のあり方を検討しているところでございまして、まだ具体的にはなっておりませんけれども、県立病院といたしましては、一つの大きな課題であると認識しております。


高城委員  香川県には幾つか民間の精神病院がありますが、そうした病院では人件費も含めて相当な経営努力をしておられます。丸亀病院は公立病院だから、ある程度赤字になるのは仕方がないという考え方は、私は余り好ましくないだろうと思います。待ったなしの状況だと考えて、今、3病棟で150床あるのなら2病棟にして100床に減らすとか、あるいは民間への委託も検討するなど、ドラスチックな改革かもわかりませんけれども、そうしたことも含めてやらないと改善することはあり得ないと思います。
 いろいろと聞いたところでは、丸亀病院は年配の看護師が多く、中央病院へ行っても最新の医療機器に対応できるのか不安を感じている方も多いということです。そういう状況の中で、労働環境の厳しさが違うのに、同じ県の公務員だから給与は同じであるという発想をするのは、私は変えていったほうがいいのではないかと思います。どのように改革をしていくのか重要でありますので、病床を減らすなり、民間委託するなりといった思い切ったことも真剣に検討していく必要があると思いますのでよろしくお願いします。
 続いて未利用地についてお聞きします。
 先日、旧中央病院の東の駐車場を売却したようですが、私は売却額が随分と安いと思いました。旧中央病院の跡地については知事部局に移管したようでありますが、旧津田病院や丸亀病院の遊休地の売却も進めていく必要があるのではないかと思うのですが、どのようにお考えですか。


松本病院事業管理者  高城委員の再度の御質問にお答えいたします。
 現在、県立病院において未利用になっている資産は委員の御指摘のように、旧津田病院の敷地と医師公舎、それから丸亀病院の医師公舎でございます。
 まず、旧津田病院の敷地につきましては、現在、暫定的な取り扱いとして、敷地の約半分をさぬき市に移管した津田診療所として利用されており、残りの部分も近隣にある東讃保健福祉事務所の職員駐車場として利用されておりますことから、直ちに処分することは難しいところもございますが、今後は関係機関の意向も踏まえながら検討してまいりたいと考えております。
 また、旧津田病院と丸亀病院の医師公舎につきましては、過去に売却の手続を行いましてが、買い受けの希望者がなく不調に終わっております。今後はできるだけ早く売却できるよう、丸亀病院の医師公舎の不動産鑑定評価を取り直すなど、現在、必要な手続を進めているところでございます。


高城委員  県全体でも未利用地資産は売却していく方向になっておりますので、しっかりやっていただきたいと思います。
 また、中期経営目標の進捗状況については、毎年外部の有識者で構成されている県立病院経営評価委員会により外部評価を実施することになっておりますけれども、今年度の実施状況についてどのような意見があったのか、お伺いします。


松本病院事業管理者  高城委員の再度の御質問にお答えいたします。
 去る9月27日に本年度の県立病院評価委員会を開催いたしましたが、その場では、平成27年度の決算状況や第3次中期目標等を議題として、幅広い視点あるいは専門的な観点から御意見をいただいております。その中で目標とする診療単価や患者数を達成するためにも、中央病院ではこれまで以上に小豆島の救急の後方支援を含めた全ての県内の救急対応を、丸亀病院は民間では対応困難な精神科の救急対応、白鳥病院は東讃地区の拠点病院として地域のニーズに応じた幅広い医療への対応を果たしていくなど、今後とも県立病院の存在意義を見据えていってほしいとの御意見をいただきました。
 また、看護師など女性職員の働きやすい職場として、子育て環境の整備が重要であるという御意見や材料費などの費用削減を図るに当たってのベンチマークの活用方法についての具体的なアドバイスなど、いろいろ貴重な御意見をいただいたところでございます。今後はいただきました御意見について、取り入れられるものから順次、対応するとともに、見直すべきところは見直すなど、スピード感を持って経営改善に当たっていきたいと考えております。


高城委員  最後に要望にしておきますが、平成27年度末の診療費の未収金は約8000万円と、前年比で約1100万円増とお聞きしておりますけれども、県民の平等のためには、診療費、しっかりもらうべきものはしっかりもらわないといけないと思いますので、そういった努力もしていただきたいと思います。
 大変、厳しい状況でありますけども、これからも経営努力を続けていただきたいとお願いして、質問を終わります。


樫委員  最初に、子供の貧困対策についてお尋ねします。
 アベノミクスのもとで貧困と格差が拡大をしており、厚生労働省の調査によれば、2012年に子供の貧困率は過去最悪の16.3%と、実に6人に一人が貧困ラインを下回る状況になっております。中でも、ひとり親家庭の子供の貧困率は54.6%と、OECD加盟国の中でも最悪の水準という深刻な状態になっております。
 2月定例会における我が党の白川議員の一般質問で「香川県子どもの貧困対策推進計画の基本目標である子供の将来がその生まれ育った環境によって左右されることなく、全ての子供たちが夢と希望を持って成長できるかがわづくりから照らしても、矛盾している税制度や社会保障、福祉施策の正常化を図ることは必須だと思いますが、知事はどう認識をされていますか。」と質問をしたところ、浜田知事は「現在の税制度や社会保障、福祉施策につきましては、それらにより所得の再分配によるジニ係数の改善度が上昇していることなどを考慮すると、香川県子どもの貧困対策推進計画の基本目標に照らして矛盾しているとは必ずしも考えておりません。」と答弁されました。
 私はこれだけ深刻な貧困状態が広がっているのに、なぜジニ係数が改善しているのだろうと疑問に思って調べてみますと、大和総研の「日本のジニ係数の推移と所得格差の現状」という解説の中で「再分配所得のジニ係数は当初所得から大きく低下し、再分配機能によって、所得格差が是正されていることが分かります。ただし、30歳未満の現役世代のジニ係数は、所得再分配後でも0.3701と高い値を示しており、現役世代に対して子育て等を支援する社会保障政策の役割が重要と考えられます。」という指摘をしているのです。私は本会議で一般質問に答弁するのであれば、もっと中身を十分に検討した上で正確な分析をしていただきたいと思うのですが、この点におけるジニ係数の認識についてお尋ねします。


高木健康福祉部長  樫委員の子供の貧困対策についての御質問にお答えいたします。
 ジニ係数につきましては、所得などの分布の均等度を示す指標として最もよく用いられており、厚生労働省が社会保障制度における給付と負担、租税制度における負担が所得の分配にどのような影響を与えているかを明らかにし、社会保障施策の浸透状況、影響度を調査し、今後における施策立案の基礎資料を得ることを目的として、おおむね3年に一度実施する所得再分配調査においてもこのジニ係数が算出され、分析が行われております。
 本年2月議会の一般質問の答弁時の分析でございますが「矛盾している税制度や社会保障、福祉施策の正常化を図るべきではないか。」との御質問に対して、ジニ係数の改善度が子供の未来を支える国民全体である総数において、平成17年調査では26.4%であったのが、平成20年調査で29.3%、平成23年調査で31.5%と上昇を続けていることから「計画の基本目標に照らして矛盾しているとは必ずしも考えておりません。」と答弁したところであります。
 また、年齢別の所得再分配後のジニ係数を見ますと、委員御指摘のように29歳以下の数値が高いことは御指摘のとおりでありますが、29歳以下のところには学生等が多く含まれていることや、人口動態調査における第1子出生時の父の平均年齢が32.7歳、母の平均年齢が30.7歳であることから、子育て世代の中心は30歳代と認識しており、30歳代のジニ係数はどの年代よりも下回っていることから、格差は小さいものと考えております。
 また、先月15日に厚生労働省が公表した平成26年調査におきましても、再分配による改善度は過去最高の34.1%で、前回より2.6%上昇していることから、厚生労働省においても社会保障・税の再分配機能の拡大により、格差の拡大を防止していると分析しているところであります。


樫委員  第1子出産時の平均年齢が30歳を超えているから、子育て世代を分析するには29歳以下の数値は当たらないと答弁されましたが、大和総研の解説によれば2008年と2011年の比較では30から34歳、35から39歳の世代でも再分配後のジニ係数は上昇しているのです。そういうことは数字として見ないのですか。


高木健康福祉部長  樫委員の再度の御質問にお答えいたします。
 先ほども申しましたように、年齢別のところの30歳代のところにおきましては、ほかの年代層に比べまして格差が小さいということで、そのように判断したものでございます。


樫委員  ほかの年代層より格差が小さいというよりも、2008年と2011年と比べたら、2011年のほうが高くなっているのです。そうしたことも正確に見て答弁に反映するようにしてもらわないと、いいとこどりで答弁するのではこれからの子供の貧困対策にとって決していい結果にはならないと思います。要望にしておきますが、ジニ係数は中身まで見て政策に反映させてもらいたいと思います。
 次に、就学援助の問題についてお尋ねします。
 香川県子どもの貧困対策推進計画の12ページを見ましても、就学援助を受けている子供の現状把握をしているだけで、何をするのかという具体策がないのです。ずっと読んでみましたら25ページに、集団宿泊学習への半額補助が出てくるのですが、県はその程度ぐらいしかしていないのかというようにも思ってしまいます。
 今、就学援助で一番困っているのは、入学準備金の支払いなのです。小学校や中学校への入学準備のために、制服や体操服、学用品を買ったりしないといけないので、お金は入学する前に必要なのです。しかし、本県では、入学準備金の支払いはとりあえず家庭で立てかえてくださいということで、新入学児童生徒学用品費等の支給時期は5月とか7月、中には1学期末というところもあります。このような中で、制服が買えないので闇金に手を出したという事例、あるいは入学式を欠席する新入生が生まれているという事例が全国で起きていると聞いておりますが、本県ではそういう事例は起きているのかいないのか、お聞きしたいと思います。


吉田子育て支援課長  樫委員の就学援助の御質問に関してお答え申し上げます。
 御指摘の子供の貧困対策等につきましては、子供の将来のために貧困の連鎖を断ち切るため、昨年度に策定した香川県子どもの貧困対策推進計画に従って子供の貧困対策を講じていけるよう全庁を挙げて取り組んでおり、現在、県内において実態調査を実施しているところでございます。本県における事例の有無につきましては断片的な情報ではなく、今回の実態調査の結果として取りまとめたものについて年度内には公表させていただく予定でございます。


樫委員  その実態調査をするのは、時期的に遅いのではないでしょうか。文部科学省が平成27年8月24日付で「要保護児童生徒援助費補助金の事務処理について」という通知を出しており、その中に「児童生徒が援助を必要とする時期に速やかに支給することができるよう十分配慮すること(特に「新入学児童生徒学用品費」等)」と書かれております。それを今ごろ調査していますというのは、遅過ぎるのではないのですか。これはいつ答えが出るのですか。


吉田子育て支援課長  子供の貧困対策につきましては、昨年8月に香川県子どもの貧困対策推進計画をつくりまして、この計画に定めた施策をより実効性あるものとするために、今年度において実態調査をしております。計画は策定いたしましたけれども、その実施状況については毎年度検証を加え、場合によっては見直していくこととしており、今年度におきましても7月に検討委員会を設けて、施策の状況について検証を加えたところであり、今年度に実施している実態調査の結果も踏まえ、随時計画を見直しながら、必要な施策について教育委員会や庁内各課と連携して実施してまいりたいと考えております。


樫委員  文部科学省の通知を踏まえて、新入学児童生徒には入学する直前の3月に支給したらいいと思うのですが、なぜそれができないのですか。既に全国では入学前の支給を実施している市町村もあると聞いています。そうしたことを踏まえてなぜ実施しないのか、私は不思議でならないのです。文部科学省からの通知も出ているのに、5月や6月や7月、果ては1学期末の支給では、立てかえの期間が長いのではないですか。子供の貧困が深刻な問題になっているのに、なぜ入学する前に出してあげないのですか。
 私は国が速やかに支給しなさいというのであれば、県が率先して市町にそういう態度を示すべきだと思います。入学前に支給している市町村は、所得の調査に前年の確定申告を使用しているのです。支給が1学期末までかかるのは、確定申告の結果を見てから対応しているからであり、それを前年の所得を使用すれば3月末の支給は可能なのです。私はそうしたことを改善することが必要だと思うのですが、お考えをお聞きします。


吉田子育て支援課長  樫委員の再度の御質問にお答えいたします。
 新入学児童生徒学用品費等を入学前の3月に支給することについては、審査の前倒しや、援助を受けた後入学しなかった方への対応などの課題も指摘されていると教育委員会の義務教育課からお聞きしているところでございます。また、確定申告の出る前から準備を進めて、5月ごろから速やかに支給している市町もあるとお伺いしているところでございます。


樫委員  これは教育委員会の関係でもありますので、子育て支援課と教育委員会の双方が連携して、早く改善をしていただきたいと強く要望して、この質問は終わりたいと思います。
 次に、子供の医療費無料化についてお聞きします。
 子供が何かあったときにお金の心配なく医療を受けたいという思いは、保護者の切実な願いです。子育て世帯の格差の拡大の中で、全国保険医団体連合会が昨年11月からことし1月末に受診実態調査を実施しており、それによれば、経済的理由による受診中断があったとの回答が、医科診療所では34.9%、歯科診療所に至っては51.7%にも上っています。心身の発達時期における子供に経済的理由による受診抑制が発生することは、私は絶対にあってはならないと思うのですが、どのような認識をしておられますか、お尋ねします。


高木健康福祉部長  樫委員の子供の医療費無料化についての御質問にお答えいたします。
 全国保険医団体連合会の調査は、全国の保険医協会・医会を通じて、会員医療機関を対象に受診実態調査を実施したものであり、半年間の間に経済的理由による治療中断があったかどうか等を調査しております。この調査結果では、病院で1件でもあると回答した医療機関は全体の40.9%であり、委員の御指摘のとおりとなっておりますが、疾患名で見ますと、糖尿病や高血圧症などの慢性疾患が多く、高齢者が多く含まれていると考えられます。
 一方、同調査におきまして、小児科における治療中断は7.8%と低い状況にあり、乳幼児の医療費支給制度の効果が示されたものと分析されております。この調査は、受診する国民の側からの調査ではないものの、経済的理由による受診抑制があるということについては、私は認識しております。


樫委員  小児科で7.8%あるわけですが、こうしたものは、本来はゼロでなくてはいけないわけです。成長期である子供時代に受診抑制があれば、将来にわたって取り返しのつかない事態にもなりかねません。どの家庭に生まれても必要な医療が受けられるようにすべきであり、そのためには、私は国が子供の医療費を無料化することが絶対に必要だと思うのですが、部長のお考えはいかがですか。


高木健康福祉部長  樫委員の子供の医療費無料化についての再度の御質問にお答えいたします。
 子供の医療にかかわる全国一律の制度を構築すべきであると考え、これまでも全国知事会として要望することに加え、県独自でも毎年国に対して要望しているところであります。今年度においても、平成29年度政府予算案等に関する政策提案・要望として、乳幼児医療の自己負担の軽減等、子育て家庭に対する経済的支援について国において制度化を検討するよう、ことしの5月31日に私も厚生労働省の雇用均等・児童家庭局に出向いて要望したところであります。


樫委員  そういう立場で積極的に努力をされておられるということですけれども、子供の医療費無料化は全国の各市区町村でもそれぞれ進められており、条件の違いはありますが、子供の医療費、通院・入院への助成制度が実施されております。本県では、乳幼児医療費支給事業として、小学校就学前までの子供を対象に補助率2分の1で実施しており、県下の各市町でさらなる上乗せの実施がなされているところです。この事業に係る今年度の予算は8億6800万円余でありますが、実施年齢を小学校卒業まで、または中学校卒業までに引き上げた場合、本県の予算額はどのぐらい必要なのでしょうか。私は他県の実施状況を見てみますと、本県はおくれているという認識を持っております。実施年齢の引き上げを県として行うべきでないかと考えますので、お尋ねします。


高木健康福祉部長  樫委員の再度の御質問にお答えいたします。
 まず、予算の関係ですが、平成26年度の助成額をもとに試算いたしますと、現在の小学校就学前で8億6800万円余に対しまして、小学校卒業まで拡大いたしますと、県負担額は6億3300万円が必要となります。また、中学校卒業までに拡大いたしますと、先ほどの6億3300万円含めて8億8500万円が必要となります。
 それから、他県の状況と比較いたしますと、本県よりすぐれた県もございますが、本県と同様の県が最も多いという状況にございます。
 これから、今後の実施年齢の引き上げにつきましては、これまでも議会でいろいろ答弁させていただいておりますが、乳幼児医療支給事業の拡充につきましては、各市町の現状や拡充した場合の県と市町の財政負担の関係及び施策効果などを踏まえながら、本県の子育て施策と医療関係施策全体の中でさまざまな問題について検討した結果、乳幼児医療費の助成制度は現行どおり継続することとした上で、各市町が地域ごとのニーズに応じて創意工夫を凝らした事業が実施できるほうが効果的であると考え、平成26年度に新たに県独自の支援制度である「かがわ健やか子ども基金事業」を創設し、平成27年度の事業額を大幅に増額したところであります。県といたしましては、引き続き各市町における「かがわ健やか子ども基金事業」を活用した取り組みについて支援してまいりますとともに、国に対し乳幼児医療費の自己負担額の軽減と子育て家庭に対する経済的な支援について制度化するよう、引き続き要望してまいりたいと考えております。


樫委員  香川県の子供の医療費の無料化は、全国的に見て遜色がないような状況だというように言われましたけども、福島県と鳥取県では高校卒業まで実施しております。中学卒業まで実施している県は山形県や沖縄県も含めて14県あります。小学校6年までは7道県、小学校3年生までは福井県となっており、入院に限って言いますと24県で香川県より進んだ状態となっているのです。本県と同じ小学校就学前というのは21県ですから、全国の流れは、国がやらないのだったら地方自治体でやらないといけないという流れになってきているのです。基金を積んで市町が独自の制度を実施したほうが効果的だとの答弁もありましたけれども、無料化の対象年齢そのものを引き上げていくという県の姿勢がなくてはいけないのではないかと思います。私は他県から見て遜色ないということではなく、おくれていると感じておりますので、お答えをお願いします。


高木健康福祉部長  先ほども答弁いたしましたように、年齢の引き上げについていろいろな観点から検討した結果、かがわ健やか子ども基金事業を活用した取り組みが効果的であると結論しており、その時点での全国状況も把握した上でそのように結論づけたところでありますので、御理解を賜りたいと思います。


樫委員  市町の取り組みでは、直島町は高校卒業まで実施しておりますし、入院では全ての市町で中学校卒業まで実施しています。高松市は通院の場合も小学校卒業まで実施している状況ですから、県がもう少し取り組みを進めれば全ての市町で高校卒業まで実施できる可能性があると思います。県がどこまでできるのかということを考えて、香川県では高校卒業まで全ての市町で実施しているという状況をつくり出してもらいたいと思います。
 そこでお聞きするのですが、子供の医療費無料化に対して国がペナルティーを科しております。厚生労働省が設置した検討会では「早急に見直す」という報告書をとりまとめましたが、ニッポン一億総活躍プランでは、年末までに結論を出すということで先送りになっております。こういう状況の中で、全国知事会は8月1日に地方創生の本格実現のための特別決議で、少子化対策及び子どもの貧困対策の抜本強化として、全ての子どもを対象にした医療費助成制度の創設、子どもの医療費助成に係る国民健康保険の国庫負担金減額調整措置の廃止を国に対して求めているわけなのです。私は全国自治会にお任せというのではなく、たくさんの本県選出の国会議員がいるわけですから、そういう人にも要請して国に早くペナルティーは廃止するという決断を迫ることを県としても努力をすべきでないかというように思うのですが、お考えをお聞きします。


高木健康福祉部長  樫委員の地方単独事業に関する国庫負担の調整措置についての御質問にお答えいたします。
 全ての子供を対象とした医療費助成制度の創設並びに子供の医療費に係る国民健康保険の国庫負担金減額調整措置の廃止につきましては、委員も御指摘のように、全国知事会として要望しておりますが、それに加えて県独自で毎年、国に対して要望しております。本年度においても、平成29年度政府予算等に対する政策提案・要望として、今の2つの項目につきまして、知事が7月13日に直接厚生労働省に出向いて保険局長らに要望したところであります。


樫委員  私が先ほど言いましたように、県内選出の国会議員にも要請して国に対してきちんと物を言ってもらいたいと思うのです。そういうことをやっていますかということを、お聞きしているのです。


高木健康福祉部長  知事が厚生労働省に出向いて要望するとともに、地元選出の国会議員等についてもお願いして、それぞれの立場で要望していただいているものと考えております。


樫委員  私は6月定例会の一般質問で、国民健康保険の都道府県化に関してペナルティーの問題もお聞きしましたが、国民健康保険における国からのペナルティーの額は幾らで、そのうち子供の医療費に係るペナルティーの額は幾らになっているのか、お聞きします。


高木健康福祉部長  樫委員の御質問にお答えいたします。
 地方単独事業に関する国保の国庫負担金の減額調整につきましては、平成26年度における県全体の影響額は約4.8億円と推定しており、そのうち子供の医療費に係る部分が0.8億円という試算になっております。


樫委員  ペナルティーが廃止されたら、それだけの金額にて子供に対する医療施策や障害者やいろいろな方への施策ができるわけです。国民健康保険におけるペナルティーは福祉施策の大きな阻害要因になるなど国の間違った施策であり、議論もされているわけですから早く廃止をさせて、そこで出た財源は有効活用していくということが必要だと思うのですが、再度、部長の決意をお伺いいたします。


高木健康福祉部長  地方単独事業における国民健康保険の減額調整措置につきましては、これまでにも国に対し廃止について要望しているところでありますが、早期に解決されるよう、引き続き県全体として国に対する働きかけを強めてまいりたいと考えております。


樫委員  よろしくお願いをいたします。
 最後に、3点目の香川県地域医療構想についてお尋ねします。
 午前中に米田委員からの「国が策定を求めている地域医療構想は、医療費の削減を目的としたものではないのでしょうか。」という質問に対して、部長は明確に否定されたのですが、私は言い過ぎでないかと思ってお尋ねいたします。
 安倍政権の社会保障政策の最大の特徴は、社会保障予算の自然増を削減することにあるわけです。社会保障の自然増とは、高齢者の増加や医療技術の進歩などによって、制度を変えなくても費用がふえていくことで、年間8000億円から1兆円と言われております。それを5000億円に抑え込むことが安倍首相の考えであり、その抑制額は3000億円から5000億円にも上るわけです。そして安倍政権は自然増削減を達成するために、年金・医療・介護などの公的保障の改悪を実行してきました。医療の分野では、この3年半の間に70歳から74歳の窓口負担の2割への引き上げ、入院給食の負担増、紹介状なしで大病院に行った場合の定額負担徴収、それから混合診療に道を開く患者申し出療養などの制度に変えてきたわけなのです。
 さらに今回、地方自治体を医療費削減に駆り立てる3つの新たな仕組みが導入されようとしています。その1つが、国民健康保険の都道府県化であり、2つ目には、医療費適正化計画であり、3つ目が、地域医療構想だと思います。私は、国民健康保険の監督給付費管理の権限、病床削減を全て都道府県に集中させて、医療費削減を一体的、強権的に推進させることがこの制度の目的であり、今回の制度改悪の眼目は医療費削減の点だと感じております。高齢化の進展の中で病床を削減して、本当に県民の命と健康が守れるのだろうかと疑問に思いますが、この点についてどのようにお考えなのか、お聞きします。


合田医務国保課長  樫委員の地域医療構想に関する御質問にお答えいたします。
 地域医療構想は、2025年に向けまして将来の医療需要の変化を医療機関と関係者が共有し、需要に応じた適切な医療提供体制、病床数となることを目指して取り組んでいくものでございます。地域医療構想の策定に当たりまして、国からガイドラインで示された将来の必要病床数の算定方法は、2013年のレセプトデータ等を用いまして、2025年の推計人口に置き直して算出した医療需要をもとに、地域の実情に応じた調整を加えるものでございまして、県民が必要な医療を受けられなくなるといったものではございません。
 また、構想の実現に当たりましては、医療機関の自主的な取り組みや医療機関相互の協議による調整を基本に、病床機能の分化・連携を推進していくものであり、稼働している病床を強制的に削減するようなものではございません。県民が各地域でそれぞれの状態に応じた適切な医療を受けられる体制の構築に向けまして、医療ニーズが変化し、医療資源が限られている中で、持続可能な形で良質な医療が提供されるよう病床の機能分化・連携を推進してまいりたいと考えているところでございます。


樫委員  きれいに言えばそういった答弁になるのでしょうし、確かに急性期病床が多くて回復期病床が不足しているということについて、高齢社会の中でバランスをとることは必要かもしれません。しかし、病床数全体で見ますと、平成26年度の1万2270床を平成37年に1万0112床にすることで、実に2,158床、17.6%という大幅な削減になっております。本県の人口は平成26年の98万人が平成37年には90万人になるという想定で作成しているようですが、人口減少は8.2%になりますから、その割合からすれば病床数の減少も8.2%の1,006床でよいはずなのです。それなのに、なぜ倍以上の17.6%まで減らすのでしょうか。
 高齢社会においては、人口は減ったとしても医療を必要とする人にとって、必要なものは必要なのです。そうした中で、なぜ人口減少率の倍以上の2,158床を削減しようとするのか、根拠を示してもらいたいと思います。人口がこれだけ減るからこれだけ病床数を減らすというのはわかりますが、推計人口で比較しておきながら、人口減少率の倍以上の病床を減らすというのはどういうことなのでしょうか。


合田医務国保課長  樫委員の再度の御質問にお答えいたします。
 地域医療構想の必要病床数につきましては、国からガイドラインが示された将来の必要病床数の算定方法に基づいて、2013年のレセプトデータ等を用いて2025年の推計人口に置き直して算出した医療需要をもとに、地域の実情に応じた調整を行うものでございます。
 削減率の御質問に関しましては、地域医療構想の慢性期機能に係る医療需要の推計におきまして、高齢化により膨大する医療需要に対応するために、慢性期患者のうち医療資源の投入量から居宅や介護施設等でも対応可能と考えられる方につきましては、在宅医療等で対応するものとして推計していることが影響しているのではないかと考えられるところでございます。この推計は、慢性期の患者が医療を受けられなくなるということではなく、それぞれの状態に応じて居宅、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム等の場所で医療が提供されることを想定しているもので、患者の状態に応じた医療を提供できる体制を構築することを目指すものと考えているところでございます。


樫委員  高齢者は公的負担の少ない在宅医療で対応させて、病院での治療は最低限にしてしまうというやり方は、私はいかがなものかと思います。
 さらに、地域医療構想の2025年の必要病床数は国立社会保障・人口問題研究所の「日本の地域別将来人口推計(平成25年3月中位推計)」(以下社人研推計)による人口90万人を想定して算定されております。ただ、社人研推計によれば、香川県の2060年の人口は約60万人まで減少するため、そんなに減ったら大変だということで、本県ではかがわ人口ビジョンをつくって、人口減少を抑えるためのあらゆる施策を行って、2060年には人口を約76万にするという目標を出しています。かがわ人口ビジョンで目標としている2025年の推計人口は91万4000人となっているのに、なぜ地域医療構想の必要病床数は社人研推計の90万人で計算するのでしょうか。かがわ人口ビジョンの目標での人口減少で計算すれば6.7%減るだけであり、病床の削減は822床でよいことになるのです。
 私は、将来の高齢社会に対応するには、十分な病床の確保が必要だと思うのですが、なぜ、かがわ人口ビジョンの91万4000人ではなく、社人研推計の90万人で推計するのでしょうか。


合田医務国保課長  樫委員からの再度の御質問にお答えいたします。
 香川県では委員の御指摘のとおり、かがわ人口ビジョン及びかがわ創生総合戦略を策定し、人口の自然減の抑制と人口の社会増に努め、長期的には人口増への転換を目指し、人口減少・活力向上対策に取り組んでいるところでございます。
 一方、国におきましては、地域医療構想の必要病床数は都道府県間で整合性が確保されている必要があるため、その推計に用いる推計人口は、社人研推計を用いるものとしております。香川県といたしましても、他の都道府県との医療供給数の調整を行うに当たって統一的な基準で推計する必要があることから、社人研推計を用いているところでございます。今後、かがわ人口ビジョンを踏まえた人口減少・活力向上対策の進捗状況に応じて、構想の推計のもととなる社人研推計と本県の人口に大きな乖離が生じ、構想の必要病床数の見直しをする必要がある場合には、国に対して構想における必要病床数の推定方法の見直しを要望してまいりたいと考えております。


樫委員  地域医療構想調整会議において、毎年、進捗状況を点検していく中で、本県も人口ビジョンをつくって努力しているわけだから、その努力を生かせるような形で病床数を削減していく努力は必要だと思いますし、国に対してもしっかりと言わないといけないと思います。
 米田委員の質問にもありましたが、この進捗状況が達成できなかったら、公立病院には削減の命令を、また、民間病院には削減の勧告を、県として本当にやるつもりなのですか。私は県民の命と暮らしを守るという観点からすれば、こうした強権的なやり方は絶対にやるべきでないと思のですが、どのようにお考えでしょうか。


合田医務国保課長  樫委員の再度の御質問にお答えします。
 構想区域ごとの地域医療構想調整会議におきましては、医療機関を初めとする関係者が毎年度の病床機能報告の結果と平成37年度における必要病床数と比較して、どの機能の病床が不足しているかなどの認識を共有し、医療機関相互の協議により調整を進めていくことが原則と考えております。地域の医療機関におきましては、診療報酬や医療人材の確保、医療需要の変化などの外的要因を踏まえれば、医療機関の長期的な経営の視点から、病床の機能分化・連携を進めることが合理的との判断をしていただけるものと期待しているところでございます。調整が進まない場合の命令や要請等の権限の行使につきましては、可能な限り権限を行使することがないよう、必要な資料・データを整理・共有し、将来の医療需要の変化に応じた適切な医療提供体制を目指し、地域医療構想調整会議等の機会を通じて医療機関との協議を重ねるとともに、地域医療介護総合確保基金の活用等により、医療機関の自主的な取り組みや協議をサポートしてまいりたいと考えております。


樫委員  今回のような大幅な病床削減を国の言いなりにやっていいのかという思いで質問しているわけなのですけれども、今、申されましたように地域の実情を踏まえて、県民の命を守る、暮らしを守るという立場で頑張っていただきたいと思います。ですから、強権発動をすることなく、地域の実情をしっかり考慮して、無理のない、県民が不安にならないような方法で行うべきだということを申し上げて、質問を終わります。


辻村委員  6月定例会に引き続いて、救命救急センターの設置についてお伺いします。
 6月定例会の文教厚生委員会で、中讃保健医療圏にも救命救急センターを設置すべきではないかという質問をさせていただきました。部長からは、中讃保健医療圏については、高度な医療を総合的に提供する医療機関が複数あり、これらの複数の医療機関で複数の診療科領域にわたる重篤な患者への対応をしているという答弁がありました。中でも四国こどもとおとなの医療センターは、時間外の救急患者数、救急車の受け入れ数とも直近のデータでの県内での医療機関では最多となっておりました。また、それに加えて丸亀市の香川労災病院、坂出市の回生病院、さらには、高松赤十字病院もそれに次ぐ救急車や時間外の救急患者の受け入れをしており、そういった病院が香川県の救急医療に対して貢献いただいているという話がありました。
 ところが、6月定例会でも申しましたとおり、この救命救急センターは、現状では高松保健医療圏にある県立中央病院と香川大学医学部附属病院の2つに集約されており、それに加えて救命救急センターから離れたエリアを担当するため、三豊総合病院が地域救命救急センターに指定されるというアンバランスな状況になっております。防災の観点から考えても、同じ地域に集中していたのでは、そこに大きな被害があったときにサポート機能が働かないということにもなりかねませんから、できれば西と東に分散しておくことが望ましいのではないかと考えております。
 ましてや香川県で最も救急患者が多い、四国こどもとおとなの医療センターが救命救急センターに指定されていないということについては、私は疑問を感じております。6月定例会で質問してから後、木村次長を初めとする方々が四国こどもとおとなの医療センターを視察して、いろいろと状況を確認されたようですが、その際にも当病院が救命救急センターに指定されることが必要であると院長も申していたと聞いております。
 例えば人口ベースで考えると、さぬき市、東かがわ市、三木町だと本県の人口の11%で20床、高松市、小豆島、直島町だと本県の人口の46%で20床、観音寺市、三豊市だと本県人口の13%で10床となりますが、それに対して丸亀市、坂出市、仲多度郡、綾歌郡の中讃地域では人口の30%に対してゼロというアンバランスな状況になっています。中讃地域は高度医療の可能な病院が満遍なくあって、搬送時間が最も短いから救命救急センターは必要ないのではないかという資料もたくさんいただきましたが、重篤な患者さんは、高松市や観音寺市まで行くのであれば、最も命の危険が高いということになります。二次救急指定の病院であってもそれなりの能力があればカバーできるという意見もありますが、現実に診療報酬が3倍違うという現実はいかんともしがたいものがあります。
 そうした恩恵を受けていれば、人材や医療機材についても指定を受けているところがだんだんよくなり、受けていないところはだんだん苦しくなるというのが現状であり、中讃地域で救急患者の受け入れをしている病院の悲鳴であると考えております。そこで6月定例会以降にどのような調査をされ、現在どのような御所見であるのか、木村次長にお伺いします。


木村健康福祉部次長  辻村委員の救命救急センターの指定についての質問にお答えします。
 6月定例会以降、委員からお話しのありました四国こどもとおとなの医療センターに実際に出向いて、施設の内容、特に救命救急センターの状況等について確認したところでございます。当病院は、小児救命救急センターに指定されているということで、そちらのほうも見学させていただき、子供の患者さんの受け入れに御尽力いただいていると思ったところでございます。その後、健康福祉部内で検討しておりますが、6月定例会でお答えしたとおり、新たに救命救急センターに指定することになりますと、全体の医療費の増加が見込まれるということでございます。
 また、中讃保健医療圏における救命医療体制の見直しにつきましては、先ほどのお話しにもありましたように、現在、中讃保健医療圏では、二次救急医療機関では対応できない複数の診療科領域にわたる重篤な患者に対して、高度な医療を総合的に提供する救命救急センターの役割を複数の二次救急医療機関が果たしていると認識しております。そのような中、今回新たに救命救急センターを設置いたしますと、これらの医療機関の中でそれぞれ役割の見直しも必要となってくるのではないかと思っていることから、新たな救命救急センターの設置につきましては、設置に係る負担と県民や市民の理解や地域性を踏まえて検討する必要があると考えているところでございます。


辻村委員  そうは言いながらも、県民や市民に何にも説明しないのでは理解は得られないわけであって、そうした実態すら知らないというのが現状です。そもそも3倍も診療報酬が上がるような救命救急センターという制度自体が問題ではないかとも思えてきますし、人口100万人当たりに1カ所つくるという原則についても、地方によって人口格差があります。香川県ではどのようにすべきかということが大事なことであって、ただ単に人口で計算してつくるべきものでもないと思っています。
 冒頭で香川県地域医療構想について報告があり、そこでは推計人口に基づいて必要病床数を計算しておりますが、その一方で救命救急センターは高松保健医療圏に集中させているのはアンバランスではないかと感じますし、防災などの観点からも、リスク管理ができていないのではないかとの懸念を感じます。それらも踏まえて、救命救急センターの制度についてどのような御所見があるのか、合田医務国保課長に教えていただきたいと思います。


合田医務国保課長  辻村委員の救命救急センターの制度に関する御質問にお答えします。
 救命救急センターは、歴史的には昭和50年代から設けられたものでございまして、当初は人口100万に対して1カ所の整備を目標に始まったものでございます。その後、人口100万に対して1カ所という点については必ずしもこだわらないという国の方針も出ており、現在、全国で二百数十カ所が設置されております。
 点数に3倍ほどの開きがあるとの御指摘もございましたが、その趣旨について公開されているものではありませんけれども、救急医療体制の中で救命救急センターは三次救急医療機関という位置づけであり、二次救急医療機関が受けられない患者さんが搬送されてくる後方支援の役割を担っているといった趣旨から、患者さんが搬送されてこない空回しになっている期間があることを考慮した上で、通常の二次救急医療機関よりも高い点数がついていると考えることが妥当ではないかと思っております。


辻村委員  点数に3倍もの開きがあるので、この制度を運用すれば、機材もそろうし人材も集まって充実した医療体制ができるのですが、現実には高松医療圏域に集中させていて、香川県地域医療構想での、推計人口に応じて満遍なくいろいろな病床数を整備するという方針とは物すごく矛盾を感じます。山口県では5カ所、人口が香川県より少ない島根県でも4カ所の救命救急センターがありますが、香川県は2カ所プラス三豊総合病院の地域救命救急センターを加えて2.5カ所ということです。そういった人口的な割合を考えても、中讃地域にも救命救急センターを置くべきだと考えます。皆さんの負担がふえるというのであれば、今、全部で50床あるものを再編するという考えにすれば、香川県民の負担はふえないわけなのです。1回決めるとそのまま突っ走るという悪い習慣が見え隠れしているのではないかという気がいたしますので、いろいろな知恵も出していただいて、救命救急センターのあり方の香川県バージョンを再考していただきたいと考えますが、部長の御所見をお伺いいたします。


高木健康福祉部長  辻村委員の救命救急センターの再編についての御質問にお答えいたします。
 本県では、県内全域の重篤な救急患者を常時受け入れる体制を確保するため、県から要請して、昭和56年に県立中央病院が、平成13年に香川大学医学部附属病院がそれぞれ救命救急センターという形で設置されております。
 また、地域救命救急センターの制度が創設されたことに伴いまして、最寄りの救命救急センターへのアクセスに60分以上要する地域を解消するため、その時点で中讃保健医療圏の3病院と三豊総合病院を加えた4病院について、どの病院が地域救命救急センターの指定にふさわしいかという議論をした上で、三豊総合病院を平成24年に地域救命救急センターとして設置するということを県から要請したところでございます。委員からの救命救急センターを、この際県下全域で再編してはどうかという御提案でございますが、これまで県から要請に基づいて職員の雇用や病院経営を進めているという経緯や、3病院のいずれも救命救急センターの充実評価段階においてA評価となっているということからも、直ちにそのような再編をすることは難しいのではないかと考えております。


辻村委員  地域的偏在性や香川県における三次救急のあり方を、香川県地域医療構想を考える中で盛り込んでいただきたいと思いますし、先ほども言ったように、四国こどもとおとなの医療センター、香川労災病院、回生病院、高松赤十字病院といった病院も、そういったことを熱望しております。二次救急の医療体制を担っていただいている病院はほかにもありますから、全てを寄せてどういった役割分担でいくのか、香川県の二次・三次救急医療のあり方について、香川県バージョンを考えていただくぐらいの意気込みで再考していただきたいと強く要望して、この質問を終わります。11月定例会でもお伺いしますので、十分な御検討をいただきたいと思います。
 続きまして、これも6月定例会で質問させていただいた保育所等利用の待機児童対策についてお伺いいたします。
 先ほど松本委員からも質問において、子育て支援課長から保育士の確保に努めていきたいとの答弁がありました。6月定例会の私の答弁でも、平成30年度には年度を通して待機児童がゼロになるとの見通しをお聞きしました。まだ生まれていないお子さんまで入った見通しなので懐疑的な部分もありますが、現状では香川県では人手不足となっており、特に女性の働く力をこれからどんどん活用しないと香川県はやっていけないという状況も踏まえて考えていかなければなりません。6月定例会では前回調査の待機児童数を参考にさせていただいたわけですが、今年度が始まってから半年がたちましたので、待機児童の現状はどうなっているのか、まずお伺いします。


吉田子育て支援課長  辻村委員の待機児童の現状についての御質問にお答えいたします。
 待機児童の状況については、毎年4月1日現在と10月1日現在で取りまとめをしており、本年10月1日の状況でございますが、現在、取りまとめを始めたばかりでございますので、昨年ですと11月11日に公表をさせていただいておるところですので、まだ御報告できる状況にはございません。
 また、高松市からは、平成30年度からは施設整備により受け皿を確保するとお伺いしているところでございます。それに応じて入所希望者の増加も考えられますので、県といたしましては、受け皿の拡大に見合った保育士の確保をしていけるよう努めていきたいと考えております。


辻村委員  上半期が終わった時点での状況がわかるのが11月になるというのは、遅いのではないでしょうか。特に待機児童のほとんど全部を背負っている高松市であれば、もう少し早くわかるのではないかと思いますので、佐々木次長にお伺いします。


佐々木健康福祉部次長  私もこの問題につきましては、何回か高松市に参りまして話もしているのですが、先ほど担当課長から申し上げましたとおり、6月定例会から今に至りましての新たな進展というのは聞いておりません。今後、状況が変わってくる要素が出てくることもあると思いますので、十分に見きわめながら、適切な対応をしていきたいと思っております。


辻村委員  教育委員会にも質問させていただいたわけなのですが、2歳児、3歳児、4歳児に関しては、現状で幼稚園の充足率が48%なので52%はあいているわけなのです。このごろは善通寺市もそうですが、保育士の資格と幼稚園教諭の資格の両方を持っている人はたくさんいます。
 また、高松市の幼稚園の状況はわからないのですが、延長保育に力を入れているところもたくさんありますので、そういったところに御協力をお願いしたり、PRをすることによって、来年度は2歳児、3歳児、4歳児については何らかのカバーはできると思います。ゼロ歳児、1歳児につきましても、現状の1歳児につきましては、大体の人数はわかっているわけですが、6月定例会で質問した際に、地域型保育事業や家庭的保育事業を掘り起こしていくというお話がありましたが、そういったものがどの程度進んでいるのか、お伺いします。


吉田子育て支援課長  辻村委員の再度の御質問にお答えいたします。
 6月にお尋ねのありました地域型保育事業、いわゆる保育ママと言っていたものについては、再度、市町に実施の意向をお伺いしましたが、現在のところは実施の意向のある市町はございません。少人数の子供を預かる小規模保育については、現在、高松市では公募により事業者の選定がなされており、平成28年度開所予定のところでは、県全体で8カ所108名、高松市では3カ所24名の定員枠は確保されているところでございます。
 ただ、これは平成28年度の状況でございまして、まだ今後、平成29年度に向けて受け皿の拡大をしていただかないと、今の予定でも来年4月1日には、市の計画でも相当数の待機児童が見込まれております。加えて、先ほどから申し上げておりますように、利用者数の増加も見込まれておりますし、施設を整備しても保育士が確保できないと実際に子供を預かることはできませんので、繰り返しになりますが保育士の確保に努めてまいりたいと考えております。


辻村委員  女性が輝く社会を標榜する香川県の実現のためにも、また、全国的にも第5位の有効求人倍率があるこの状況を踏まえましても、確実にいい成果を出していただきたいと思います。11月にはデータが出るということなので、その時点では来年度の状況も、0歳児でも半分ぐらいはわかるということになりますから、今までの取り組みでどういう成果があったのか、例えば先ほど言った小規模保育や幼稚園との連携などの成果を聞かせてもらいたいと思います。
 保育士を確保すれば間違いなく受け皿はふえますが、短大を卒業した20歳の新人保育士を雇用すれば、延長雇用で65歳まで勤めたら45年先まで保育士として勤務するわけなのです。実際に45年先は人口がどうなっているのかというところまで見通して保育士の確保を考え、設備投資もしていかなくてはいけないのですが、それを考えると高松市の中心部以外では積極的に進めていくのは難しいのが現状ではないでしょうか。また、保育士の雇用も平準化して雇っていかないと、同じ世代の人ばかりで固まったのでは困ります。その辺も踏まえて中長期的な視野を持って、ビジョンを描いて進めていかなくてはいけませんので、香川県の待機児童の問題も急に出てきたようなところもありますが、十分に検討していただきたいと思います。11月定例会でもお伺いさせていただきますので、十分なお答えをいただけるように要望して質問を終わります。


西川委員長  以上で、健康福祉部及び病院局関係の質疑、質問を終局いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)


西川委員長  御異議なしと認め、健康福祉部及び病院局関係の質疑、質問を終局いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。