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平成28年[6月定例会]文教厚生委員会[健康福祉部、病院局] 本文




2016年06月27日:平成28年[6月定例会]文教厚生委員会[健康福祉部、病院局] 本文

西川委員長  これより質疑、質問を開始いたします。


松本委員  私からは、まず在宅医療の充実についてお尋ねします。
 先ほど高木部長から地域医療構想の素案について報告がありました。素案の中でも地域医療構想を実現するための施策として、在宅医療等の充実に触れておられましたが、平成27年度香川県県政世論調査でも、自分の最期を迎えたい場所について、約6割の方が自宅と回答しております。そのためにも住みなれた地域で自分らしく暮らせるよう在宅医療等の充実を図っていくことが重要であると考えておりますが、一方で、在宅医療を支える医師や看護師などのスタッフが不足しているということが現場からも聞こえております。そこで、地域医療構想の素案の中で、目玉政策とか目的など、目指す方向性や狙いなどがどのようなものかお聞きします。
 また、後々お話はさせていただこうと思っておりますが、私は、これからの医療で最も充実をさせていかなければならないと思っているのは、在宅医療、そして在宅介護であります。そこで、在宅医療等の現状について、どのように認識しているのか、お聞きします。
 そして、今後、地域医療構想の実現に向け、在宅医療等の充実にどのように取り組むのかもあわせてお聞きします。


高木健康福祉部長  松本委員の地域医療構想の御質問にお答えいたします。
 先ほども御説明いたしましたように、この地域医療構想につきましては概要の2ページにございますように、東部構想区域、小豆構想区域、西部構想区域に分けまして、平成37年の医療需要と必要病床数を平成25年度のレセプトと将来の人口予測から、高度急性期、急性期、回復期、慢性期の4つの区分ごとに示しております。あわせて平成26年度の病床機能報告として、病棟ごとではあるのですが、各病院から報告をいただいたものを取りまとめさせていただきました。現状としては、各病院からの報告が病棟ごとであること、それぞれの病院の意識としては急性期病棟を構えているという意識が強いということで、この部分の定義についても、国にいろいろ要望はしていきたいと思うのですが、目玉としては、病床機能報告の結果と将来の必要病床数の整合をとっていくことが求められていると思っております。
 それから、宅医療等の現状につきましては、委員も御指摘されましたように自宅で最期を迎えたいという方が約6割いらっしゃいますが、自宅では家族の負担の問題もありますし、また、病状が急変することもございます。そのため、現状として平成27年には病院で亡くなる方が約7割、自宅で亡くなる方が12.7%、それから老人ホーム等の施設で亡くなる方が7.6%という結果になりまして、これを20年前と比較しますと、20年前も病院で亡くなる方は66.7%でしたが、自宅で亡くなる方が24.6%いらっしゃいまして、この20年間で自宅から施設のほうへシフトしたということで、病院で亡くなる方の率は余り変わっていないという結果になっております。
 それから、在宅医療等の現状として、施設の整備状況を見ますと、地域において在宅医療等において24時間対応で急変時の対応やみとりを行う在宅療養支援診療所として届け出を行っている診療所の数は、平成26年10月時点で125施設ございまして、人口10万人当たりでは約12.7カ所となり、全国平均の11.2カ所を上回っている状況にあります。また、訪問看護ステーションの事業所数につきましては、同じ平成26年10月時点で45カ所であり、人口10万人当たりでは4.6カ所となり、これは、全国平均の6.2カ所を下回っておりますが、その後増加傾向にあり、現時点では68施設にふえております。
 また、在宅医療等の実施状況について、訪問看護ステーションの利用数でございますが、1,504人となっており人口10万人当たり153.3人になり、これは全国平均の339.6人をかなり下回っております。それから、診療に関して往診実施件数につきましては、人口10万人当たり242.7件となっており、全国平均の163.3件を上回っておりますし、在宅みとり実施件数でも、人口10万人当たり9.7件で、全国の7.1件を上回っております。
 在宅医療関係の施設整備状況はこのような現状なのですが、実際にどれだけの在宅医療のニーズがあるかについては難しいところもございまして、いずれにしても、まだ十分な水準には達していないと認識しております。このため、今後は在宅医療を行う医療機関の確保や在宅医療を支える施設間の連携体制の支援に取り組むほか、市町と役割を分担しつつ、在宅医療を担う人材の育成に努めていきたいと考えております。
 一方、先ほども言いましたように、家族が介護できないとか、迷惑をかけたくないなどの理由から、自宅で医療を受けながら生活することが困難な場合もございます。地域医療構想の推計では、入院医療以外で対応可能な在宅医療等での対応を推進することとしておりまして、これは居宅だけでなく特別養護老人ホームや有料老人ホーム等で医療が提供されることを想定しているものであります。
 介護保険からサービスを給付する介護療養病床が平成29年度末で設置期限を迎えることに伴い、現在、国におきまして慢性期の医療・介護ニーズへ対応するための新たなサービス提供類型として、一つは当直またはオンコールにより医療を提供する機能を施設内に有する医療内包型、もう一つは、医療が外から提供される居住スペースと医療機関の併設である医療外づけ型の類型が検討されております。将来的には、これらの新たな施設類型において入院医療以外で対応可能な患者の対応の一部を担うものと考えられますことから、国の検討状況も踏まえて適切に対応していきたいと考えております。
 いずれにいたしましても、これらの取り組みを推進して、県民の在宅医療のニーズに対応できるよう充実に努めてまいりたいと考えております。


松本委員  6割近い方が自宅で最期を迎えたいと考えている中で、先ほどのお話を聞いていると、8割以上の方が病院や施設で最期を迎えているということですから、今後、在宅医療を充実していかなければなりません。そのために、県もさまざまな取り組みを進めているということでございますが、年齢を重ねるごとに医療と介護の両方を必要とする方が多くなってくると思います。予防医学もそうですが、在宅医療を円滑に実施していかなければなりませんし、介護との連携もこれからは重要だと考えております。しかし、聞くところによりますと、病院から利用者の介護支援専門員であるケアマネジャーへの連絡がないまま、急に利用者が退院したため、自宅で必要な介護サービスを受けるのがおくれたケースや、逆に入院の際に担当である介護支援専門員から病院に対して利用者の情報提供が行われないケースがあるなど、介護との連携が適切に行われていないケースがあると聞いております。
 私は、介護施設や病院、診療所ではなく、地域や在宅でみとりができるような新たな仕組みとしての地域包括ケアシステムの構築の必要性を訴えたいと思っております。そこで、入退院時における医療と介護の連携について、どのように認識をし、今後、どのような考えで取り組んでいくのか、お尋ねします。


高木健康福祉部長  松本委員の再度の御質問にお答えいたします。
 75歳以上の高齢者につきましては、慢性疾患による受療が多く、複数の疾病にかかりやすいこと、要介護の発生率が高いなどの特徴がございますので、いわゆる団塊の世代全てが75歳を超える平成32年を目途に、医療と介護の両方を必要とする状態の高齢者が住みなれた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるような、在宅医療と介護の一体的な提供が求められているところであります。これまで医療と介護については、それぞれの保険制度が異なることから医療と介護の多職種相互の理解と情報の共有が十分になされておらず、委員の御指摘のように、必ずしも円滑に連携がされていなかったという課題もございます。このような背景の中、平成26年の介護保険法の一部改正によりまして、在宅医療・介護連携の推進については、介護保険法の地域支援事業に位置づけられ、市町が地域における医療介護の関係機関・団体等と協力して主体的に取り組んでいくこととされたところであります。
 この事業では、「地域の医療・介護の資源の把握」から、「在宅医療・介護連携に関する関係市町の連携」までの8つの取り組みを平成30年4月までに実施することとされておりまして、県では、市町担当者を対象に事業の進め方に関する勉強会や県内外の先行事例などの情報提供を行ってきたところであり、市町の取り組みが一定、進んできているところであります。
 病院から退院する際の情報や在宅から入院する際の情報が途切れやすいと言われていることから、入退院時における病院等職員と介護支援専門員、いわゆるケアマネジャーとの連携が適切に行われていない具体的なケースでは、入院時につきましては、介護支援専門員の利用者宅への訪問が原則月1回程度であるため、利用者が入院したことに気づかず介護支援専門員から病院等へ適時の情報提供がなされていないケースや、退院時につきましては、比較的要介護度が低い場合、病棟スタッフが退院調整の必要性に気づかず担当の介護支援専門員へ事前連絡しないまま退院してしまうケースなどがございました。これらの課題に対応するためには、県としては医療や介護の関係団体の協力を得ながら他県で先行する取り組み等を踏まえ、入退院調整ルールの作成に向けた調整や施設により異なっている情報共有シートの統一化など、市町の取り組みの支援策についてバックアップしていきたいと考えております。
 全ての市町におきまして在宅医療・介護連携の取り組みが推進され、高齢者が住みなれた地域で必要に応じて速やかに介護や医療サービスを受け、自分らしい暮らしを続けることができますよう、市町の実情に応じたきめ細やかな支援に取り組んでまいりたいと考えております。


松本委員  平成27年度在宅医療・介護連携推進事業実施状況調査結果の速報値によりますと、在宅医療・介護連携推進事業の取組実施数の平均は香川県は0.9となっており、1を満たしておりません。上位2県では福井県が5.6、滋賀県が5.5となっており、せっかく香川県もこうした事業を一生懸命やっているのであれば、この事業の取り組みについても地域差がなくなるように香川県もどんどん進めていただきたいと思っております。今後とも医師会を初めとした医療・介護の関係団体、そして関係者との緊密な連携が不可欠な事業だと思いますので皆さん方の意見も十分に聞いていただいて、医療・介護・福祉に優しい、そして思いやりある香川県の構築に向けて、全力で取り組んでいただきたいと思います。そして、地域医療構想の実現に当たっては、在宅での医療の充実と介護との連携にしっかり取り組んでいただきたいと思います。
 そうした中、地域医療構想の素案の中で実現するための施策が4つ上げられておりますが、その中の一つに「医療従事者の確保・養成」があります。医療提供体制を充実させていくためには、必要な医療従事者数を確保し、資質の向上を図ることが重要であると考えておりますが、県内の医療機関においても、医師や看護職員の不足について多々聞こえてきます。そこで、県内の医師・看護職員の現状と県がどのように対応しているのかお伺いします。


高木健康福祉部長  松本委員の医療人材の確保についての御質問にお答えいたします。
 まず、医師につきましては、県内の人口10万人当たりの医師数は268.3人ということで、全国平均の233.6人を上回っておりますが、高松医療圏が334.1人と集中する傾向があり、小豆医療圏は136.5人、大川医療圏では153.1人と全国平均を下回るなど、地域偏在が見られるほか、産科医や救急医が少ないなど、診療科の偏在も見られるところでございます。
 こうしたことから本県では、健康福祉部内に地域医療支援センターを設置し、医学生、研修医、臨床医など医師の各段階に応じた切れ目のない支援で県内定着を図っているほか、ワンストップサービスでUJIターン等を含めた就業相談、あっせんを行うなどの医師確保対策に取り組んでいるところであります。具体例の一つとして香川県医学生修学資金貸付制度があります。この制度につきましては、県内の地域医療に従事する意思のある医学生に修学資金を月額12万円貸与し、貸付期間の1.5倍に相当する期間、例えば6年間在学した場合は9年間を県内の指定医療機関で勤務した場合に返済が免除されるもので、平成19年度に創設されたところであります。この修学資金を貸与され、初期臨床研修を終えて県内の指定医療機関で勤務している医師は、現在、12名でございまして、県内の5医療圏全てで勤務を行っており、医師の地域偏在の解消に一定寄与しているものと考えております。
 また、香川県で魅力のある医師育成の環境づくりを進めるため、県医師会、香川大学医学部、県内の中核病院等と協力いたしまして、香川県医師育成キャリア支援プログラムを設けて、初期臨床研修を終えて専門医や総合医を目指して県内の医療機関で研修に取り組んでいる若手医師に対して、3年間を限度に年60万円を支給しているところであります。今年度は34名の医師が参加しており、研修に参加した医師が、今後とも本県に愛着と働きがいを感じて、香川県の医療を支える担い手としてキャリアアップすることを期待しているところであります。
 一方、看護職員についてでありますが、県内の人口10万人当たりの看護職員数は1508.5人と全国平均の1122.9人を上回っておりますが、医師と同じで高松・中讃医療圏で多くなっており、同様の地域偏在がございます。また、医療の高度化・専門化や高齢化に伴う訪問介護の進展など、多様化する看護業務や看護体制の充実に対応するためには、看護職員のより一層の確保と資質の向上を図る必要があると考えております。
 こうしたことから、本県では、看護職員の養成、離職防止、再就業支援を3本柱として、県内で就業する看護職員の確保・養成に取り組んできたところでありますが、今年度からは看護学生修学資金貸付制度の見直しを行い、返還免除制度を設けたところであります。この看護学生修学資金貸付制度は、県内における看護職員の充足及び資質の向上を図ることを目的に、看護職員養成施設等に在学している学生に対して修学資金を貸し付けるもので、在学期間中について准看護師養成施設在学中には月額2万5000円、それ以外の看護職員養成施設在学者には月額5万円を貸し付け、卒業後に県内で引き続き5年間看護職員として就業した場合に返還を免除するという制度でございます。


松本委員  医師につきましては、患者の治療や看護職員を初めとする他の医療従事者に指示を足す立場でもありますから、医師確保を図ることがより重要であると思います。そのための取り組みについて、先ほどいろいろなことをされていると説明いただきましたが、大学の医学部との連携も必要ではないかと思っております。そこで、大学と連携した医師確保対策について、どのようなことを考えられているのかお聞きします。


高木健康福祉部長  松本委員の再度の御質問にお答えいたします。
 本県では、これまでも大学と連携しながら医師確保対策に取り組んでおりまして、先ほど御説明いたしました医学生修学資金貸付制度においては、香川大学医学部の入学試験で別枠を設けて、県内の医療機関で一定期間勤務する意思のある者に対して県からの修学資金の貸し付けを受けることを条件として、香川大学医学部への入学を認めているものであります。また、香川大学附属病院の地域医療教育支援センターにおいては、地域医療に関する体系的な教育・実習等を行い、地域医療を担う医療人の教育・研修・育成等を行っておりますが、その運営費を補助するなど、常に連携をとりながら医師確保に取り組んでいるところであります。そのほか、自治医科大学において僻地・離島で勤務する本県出身医師の養成を行ってきており、今年度は13名の医師が僻地、離島等の医療機関に勤務しているところであります。
 医師確保を図るためには、大学と連携することが重要であると考えており、今後とも香川大学を初めとする各大学と十分連携をとりながら、医師確保対策に取り組んでまいりたいと考えております。


松本委員  医師確保対策は、全国知事会のホームページや内閣府のホームページを見ても各県がそれぞれ自分たちの事情に合わせながら工夫をしているところでありますし、香川県も狭い県だけに逆にいろいろなことが試せる県だと思います。地域医療構想の実現に関しては、医師や看護師を含めた医療人材の確保が重要でありますので、この地域に合った、地域における人材確保に向けて、今後とも全力で取り組んでいただきたいと思います。
 質問の2点目として、障害者スポーツの振興についてお聞きします。
 ことしはリオデジャネイロオリンピックとパラリンピックが、さらに平成32年には東京オリンピックとパラリンピックが開催されることから、競技スポーツとして障害者スポーツが注目されているところであり、競技力の向上に向けての取り組みが重要であると考えております。
 一方、障害者が身近な地域で日常的にスポーツに取り組むことは、障害者が積極的に生き生きと暮らしていくために重要であると思います。こうした中、県では平成26年4月に香川県障害者スポーツ協会を設立し、競技力の向上を含めた総合的な障害者スポーツの振興に取り組んでいると聞いております。
 そこで、県において障害者スポーツの競技力の向上や普及啓発にどのように取り組んでいるのか、お尋ねします。


高木健康福祉部長  松本委員の障害者スポーツについての質問にお答えいたします。
 県では、競技力の向上のため、平成26年7月に設立した香川県障害者スポーツ協会等を通じて選手や団体に対する支援、競技団体の育成、指導者等の養成などに重点を置いた取り組みを行っております。
 具体的には、パラリンピックを初めとした国際規模の大会で活躍できる選手を育成するため、強化指定をした選手等に対して国際大会や強化合宿等に要する費用を助成するとともに、障害者スポーツの普及のかなめとなる競技団体の設立に関する支援や競技団体が主体となった大会の開催に係る費用の助成を行っているほか、障害者スポーツを行う選手の育成等に必要な障害者スポーツ指導員や障害者スポーツ医などの養成に取り組んでいるところであります。また、今年度は、新たに競技力のより一層の向上を図るため、強化指定選手等のうち特に競技力の高い選手からの要請があれば、障害者スポーツ医や障害者スポーツ指導員などを派遣する取り組みを行いたいと考えております。
 また一方、県といたしましては、障害者が身近な地域で日常的にスポーツに取り組むことは、障害者の自立と社会参加の促進につながるとともに、障害者が生き生きと暮らしていくために重要なことであると考えており、障害者スポーツの普及・啓発に取り組んでいるところであります。
 具体的には、障害者スポーツの相談窓口となる香川県障害者スポーツ協会のホームページを開設し、協会の連絡先や取り組み内容、各種スポーツ大会の開催案内などについて情報提供を行うとともに、協会の取り組み内容を紹介した会報誌を年2回発行し、会員を初め、県や市町、特別支援学校、スポーツ団体などに対して配布するなどの取り組みを行っております。また、障害者が障害者スポーツを体験できる機会を確保するため、障害者スポーツ協会やかがわ総合リハビリテーション事業団などを通じて、競技種目ごとの障害者スポーツ教室を開催するとともに、リハビリテーションセンターに来られた障害者の方からの希望があれば、障害者スポーツを紹介して、実際にスポーツを体験してもらうなどの取り組みを行っております。さらに、毎年9月に障害者の方々が日ごろの練習の成果を発揮する場として、県立丸亀競技場で県障害者スポーツ大会を開催しており、17種目で約800人の選手に参加いただいております。このほかかがわ総合リハビリテーション事業団等を通じて、各種の障害者のスポーツ大会の開催を支援するなど、障害者の方がスポーツに参加できる機会の確保に努めているところであります。
 県といたしましては、本県からパラリンピックを初めとした国際規模の大会で活躍できる選手が出るよう、また、障害者が身近な地域で日常的にスポーツを楽しむことができるよう、引き続き障害者スポーツ協会や特別支援学校など、関係機関と連携しながら総合的な障害者スポーツの振興のための取り組みを行ってまいりたいと考えております。


松本委員  競技力の向上についてなのですが、本県からパラリンピックや世界選手権等の国際規模の大会に出場する選手が出ることが、障害者スポーツ選手のみならず、県民全てにとっても大きな希望を与えることであると思いますので、パラリンピック等に出場する選手が出てきてほしいと期待しているところであります。
 オリンピックに関しましては、今月24日に行われましたオリンピック代表選考会を兼ねた第100回日本陸上競技選手権大会で、観音寺第一高校出身の荻田選手が男子棒高跳びで初のオリンピック代表入りを決めました。香川県からは3大会ぶりであり、出身の関西学院大学陸上競技部からの代表入りも1964年の東京大会以来52年ぶりということで、どちらにとっても喜ばしいことであり、その活躍を大いに期待したいところであります。
 そこで、もう一つ期待したいのが、先ほどからお話ししているパラリンピックの香川県選手の出場のことですが、県内においてパラリンピックや世界選手権等の出場を目指す障害者スポーツの有望な選手がいるのでしょうか。こうした選手の人数等がわかれば具体的にお伺いしたいと思います。


高木健康福祉部長  松本委員の再度の御質問にお答えいたします。
 過去におけるパラリンピックへの本県選手の出場につきましては、平成4年のバルセロナ・パラリンピックのアーチェリー競技に佐藤選手が出場して依頼、これまで3人の選手が出場しておりますが、平成16年のアテネ・パラリンピックの卓球競技に皆見選手が出場して以来、本県からは出場選手はいないという状況にあります。パラリンピック以外では、平成25年のプラハで開催された知的障害者の世界陸上選手権大会において、香川県の西森選手、夏山選手を含めた4人のチームが400メートルリレーで優勝しておりますが、残念ながら400メートルリレーについてはパラリンピックでの知的障害者の出場できる種目とはなっておりません。
 それから、何人程度いるかということにつきましては、Aランク、Bランク、育成という3区分を設けておりまして、国際大会に出場の可能性があるAランクの方が4人、全国大会で上位入賞が期待できるBランクの方が5人、競技歴が浅いものの、今後、全国大会への出場が期待できる育成区分の方が25名、それから団体では育成団体として5団体が強化指定選手等として指定されており、この中には今後、活躍ができる若手の有望選手も含まれているところであります。
 Aランクの強化指定選手に指定されている、やり投げの田中司選手につきましては、6月5日に新潟市で開催されたリオデジャネイロ・パラリンピックの公認大会である2016ジャパンパラ陸上競技大会において、やり投げの種目で日本新記録の51メートル70センチを出して優勝いたしましたが、その記録はパラリンピックの参加標準記録Aの48メートル50センチを突破しているものであります。
 リオデジャネイロ・パラリンピックの出場選手につきましては、6月24日に陸上以外の種目での第1次発表が行われており、今月下旬には国際パラリンピック委員会から日本パラリンピック委員会に対し、出場選手の国別の割り当て枠が通知されることになっております。この田中選手以外に、やり投げで有望な選手がほかにお一人いらっしゃることから、この国別の出場枠のいかんによって出場がどうなるかとお伺いしておりますが、田中選手がリオデジャネイロ・パラリンピックに出場できるよう期待しているところであります。
 県といたしましては、4年後の東京オリンピック・パラリンピックや今後の世界選手権等の国際規模の大会を見据え、障害者スポーツ協会や特別支援学校等と連携しながら、有望選手の競技力の一層の向上を図るとともに、国際規模の大会で活躍できる次世代の障害者スポーツ選手の育成に取り組んでまいりたいと考えております。


松本委員  ことしの甲子園の選抜大会での高松商業高校を思い出しましても、県内の方々がスポーツを通じて正々堂々と戦っている姿は感動を生みますし、香川県民が出ているということになると、ますますテレビの前から離れずに応援したくなると思いますので、この2名がオリンピックやパラリンピックに参加していただいて活躍することを願いますとともに、障害者スポーツにつきましては、障害者の自立と社会参加を促進するだけでなく、先ほども言いましたようにパラリンピックに県内から出場選手が出れば、選手だけではなく私たちにも夢と希望を与えるものですから、その役割は重要であると思います。
 そのためにも県におきましては、引き続き障害者スポーツ協会など関係機関としっかり連携をしながら、総合的な障害者スポーツの振興のためにより一層取り組んでいただきたいと思いますし、私も障害者の方と一緒にスポーツをする機会があったのですが、その際に選手の方からも、「練習する場所の確保も含めて、ハンディを持っているだけに集まって練習することも難しいのだけれども、向上力というのか、いいコーチを香川県に一人でも呼んできていただいたらより高いスポーツが望めるのではないか。」ということをお聞きしました。さらに、障害者スポーツを皆さんが身近に感じて、一般の方とも一緒に練習すれば、障害者の方のスポーツもより強くなるという話もされておりましたので、今後とも、障害者スポーツの普及と啓発に力を入れていただきたいと考えております。
 最後に、県立病院の経営状況についてお尋ねをします。
 先ほど病院事業管理者から、県立病院事業会計の平成27年度の決算見込みについて報告がありました。説明では、平成26年度決算よりは改善するものの、18億9000万円余りの赤字であり、3年連続の赤字決算となっております。そこで、今回の決算見込みについての認識と、今後の病院事業の経営見通しについて、病院事業管理者にお尋ねします。


松本病院事業管理者  松本委員の県立病院の経営状況についての御質問にお答えをいたします。
 県立病院事業会計につきましては、平成21年度から24年度までの4年間は単年度損益が黒字でありましたが、新中央病院の開院に伴い整備した建物、あるいは医療機器等の減価償却費が増大したことなどにより平成25年度からは赤字決算となっております。冒頭の報告でも御説明させていただきましたとおり、平成27年度の決算見込みにつきましては、中央病院においては急性期医療への特化あるいは高度で専門的な医療の提供により診療単価は上昇し、医業収益が増加した一方で、丸亀病院や白鳥病院においては、医師不足の影響などから医業収益が減少したところでございます。
 また、費用面では、退職者数の増加に伴い退職給付費がふえたほか、材料費や医療機器の保守経費などが増加するとともに、医業外費用としては、診療報酬が消費税法上では非課税取引とされていることから、医薬品や医療設備の購入等の際に負担した消費税が治療費に転嫁できないことによる損税が増加したこともございます。
 この結果、平成27年度の差し引きの総収支は前年度に比べて1億3600万円改善したものの、最終的には18億9400万円の赤字と大変厳しいものになっております。今後におきましても、新中央病院整備に係る建物や医療機器の減価償却費が毎年度20億円程度生ずることや、約200億円余の企業債の償還が本格化するほか、医療従事者の不足や国の医療制度改革の動向など、県立病院の経営を取り巻く環境は厳しい状況が続くものと認識しております。
 このような状況の中、中央病院を初めとする県立病院が、今後とも民間では対応が困難な政策的な医療や、県民の皆様に県内にいながらにして高度な医療を提供するといった県民医療の最後のとりでとしての責務を果たしていくために、安定的で効率的な病院経営が必要であり、なお一層の経営改善に努めなければならないと考えております。


松本委員  県立病院の件につきましては、今後とも厳しい状態が続くということでありますが、中央病院を初めとする県立病院は、県民の医療にとってはなくてはならない存在であり、県民が今後とも県立病院で安心して医療を受けるためには、先ほど病院事業管理者の言われた安定した経営が必要だと思います。そこで、県民医療の向上と経営の両立を図っていくために、今後、どのように取り組んでいくのかお尋ねします。


松本病院事業管理者  松本委員の再度の御質問にお答えいたします。
 厳しい経営環境の中で、今後とも県立病院が良質な医療サービスの提供と安定的な病院経営を両立していくために、平成28年度から32年度までの5年間を期間として第3次県立病院中期経営目標を策定し、さきの2月議会で御議決いただいたところでございます。この目標に基づき、各県立病院の特性に応じた医療機能の充実に努め、県民医療の向上に貢献するとともに、収益の向上を図っていくため、まず、現在、未稼働あるいは一部稼働になっている中央病院のHCUと緩和ケア病棟をできるだけ早期に稼働できるように努めてまいりたいと考えております。
 また、中央病院ではこれまでDPCIII群になっておりましたけれども、今年度の診療報酬の改定にあわせて、高度医療の取り組みや地域医療への貢献が評価されたことから、診療報酬上有利な取り扱いの対象となるDPCII群に県内の医療機関として唯一、指定されたところであります。このことを含めて、各県立病院で診療報酬の加算対象となる新たな施設基準の取得などに努めてまいります。さらに地域の医療機関との連携を一層強化いたしまして、県民に必要な医療が適切に提供されるよう努めることにより、新規の患者数の増加などにもつなげて収益の増加を図りたいと考えております。
 次に、費用の面におきましては、後発医薬品の採用割合の拡大や、採用品目の絞り込みにより価格交渉力を強化するとともに、県立病院間の医療材料の共同購入を推進するなど、費用の削減にも努めて、効率的な病院運営に取り組んでまいります。
 今後とも医療機能の充実と収益の確保や費用の適正化に取り組みまして、県民医療の向上と経営の安定を図り、県立病院の経営理念であります「最適・最善・最新の医療を提供し、県民とともに歩む県立病院づくり」に積極的に取り組んでいきたいと考えております。


松本委員  国の話になるのですが、2015年度の社会保障給付費は予算ベースで116兆8000億円であり、ここ10年間で約26兆円ふえているそうです。さらに厚生労働省の見通しでは、団塊の世代が後期高齢者となる2025年ごろには医療費と介護費の合計で約75兆円と、今より25兆円ふえるといわれており、少子高齢化によって財政の悪化に拍車がかかっております。
 やはり県立病院としましては、民間病院では困難な医療を行っていただくためにも、安定的な経営をしていかなくてはいけないということでありますが、今後は薬価の上昇が医療費を圧迫するという話もなされています。コストを抑えるために、この薬が安いからこっち使いなさいと効き目を落とした薬を処方する病院もあるという話を聞いたこともありますが、これは本末転倒なことであり、やはり公的な病院では厳しい経営の中でも先ほどから言われておりますように、安心して医療を受けられる体制が必要だと思います。
 中央病院へ行けばしっかりした医療が受けられ、病気を治してもらって次は病気をしないような医療体制を今後も維持するためには、厳しい財政の中ではありますが、県民の医療の最後のとりででもありますので、今後ともしっかりとした医療体制を構築して頑張っていただきたいと思います。要望にかえまして質問終わります。


木村委員  私からは国民健康保険について、1点、質問させていただきます。
 持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律の平成27年改正が成立したことにより、平成30年度から国民健康保険制度が大きく変わろうとしております。国は、国民健康保険制度の安定化を図るため、財政支援を拡充することにより国民健康保険の財政基盤の強化を図るとしているほか、同じく平成30年度から国民健康保険の運営主体が市町村から都道府県に移管するため、県は国民健康保険を運営するに当たって責任主体としての安定的な財政運営や効率的な事業の確保などの事業運営面において中心的な役割を担っていくことになってきます。
 今回の改革では、国民健康保険の保険者は市町による運営から都道府県と市町との共同運営に変わっていくのだと思います。同時に、細部はこれからわかってくるにしても、加入者にとって今回の改革がどういう意味を持つのか、また、何をもたらすのかを概要的に捉えていく必要があるのではないかと思います。その主な役割としては、安定的な財政運営や効率的な事業運営の確保を図るため、県内の統一的な運営の指針となる国民健康保険の運営指針を定め、市町が担う事務の効率化、標準化、広域化を推進するものではないかと思います。その上で、県は、財政運営の責任主体として県内市町の医療給付費、後期高齢者支援金、介護納付金等を新設する国民健康保険特別会計を設け、そこから支出することとし、その財源を国や県の一般会計からの公費や市町からの国保事業費納付金などで賄うということでしょうか。さらには、県は、市町が負担する国保事業納付金において、医療費水準や所得水準を踏まえて決定することとし、これを確保するための標準保険料率について示すことになっています。
 そこで現在の市町間では、国民健康保険料がそれぞれ異なっているのではないかと思いますが、平成30年度からの県と市町の共同運営により自治体ごとの保険料率が変わってくるのかをお聞きします。


高木健康福祉部長  木村委員の国民健康保険の見直しについての御質問にお答えいたします。
 委員の御指摘のように、平成30年度から国民健康保険制度が都道府県単位となることに伴い、県は財政運営の中心的な役割を担う一方、市町は地域におけるきめ細かい事業を行うこととされており、引き続き、保険料の賦課徴収、資格管理、保険給付の決定、保健事業などを行うことになります。県が財政運営を担うことにより、高額な医療費の発生などの多様なリスクが分散されるため、急激な保険料上昇が起きにくくなることや、予期せぬ財源不足が生じた場合、県に設置する財政安定化基金が活用できるため、当該年度における財政への影響が軽減されることなど、国保財政の安定化が見込まれているところであります。
 新制度の開始に向けて医務国保課内に国民健康保健室を設置いたしまして、全市町の参加する市町国保広域化等連携会議において市町と丁寧に議論を行うことにより準備しているところであります。
 御質問の平成30年度以降の給付金額等につきましては、現在は市町の制度によって金額が異なっておりますし、一般会計から繰り入れをしている市町もございます。詳細につきましては、医務国保課長が引き継いで説明いたします。


合田医務国保課長  平成30年度以降の保険料率の変更について、御答弁いたします。
 平成30年度以降の保険料につきましても、市町は県が示す標準保険料率を参考として、保険料率を決定することとされております。平成30年度以降の国民健康保険の保険料につきましては、本年4月に国から納付金及び標準保険料率算定に係るガイドラインが示されており、県は、ガイドラインに沿って市町ごとの納付金を算定するとともに、市町ごとの標準保険料率を算定・公表することとされております。ガイドラインや国民健康保険運営方針策定要領におきましては、保険料については市町村ごとに設定することを基本としつつ、地域の実情に応じて二次医療圏ごと、都道府県ごとに保険料率を一本化することも可能とされており、県内一律の保険料率とすることも可能な仕組みとなっております。
 現状では、年齢構成や医療費水準に差があること、決算補填のための繰り入れなどを行っている市町があるなどのさまざま事情により、県内市町の保険料率に格差が生じております。制度の詳細につきましては国において検討中でございますが、今後、年齢調整後の医療費水準をどれだけ納付金に反映させるかなどにつきまして、国の動向も注視しながら市町と議論を深めてまいりたいと考えております。


木村委員  先ほど部長からの説明にありました国民健康保険財政安定化基金事業でございますが、これは、市町の納付金の支払いがおくれた場合などにも利用できるのでしょうか。例えば、医療費をA市が1億円使い、B市が2億円使った場合では、A市のほうが医療費は余り使っていないので、国民健康保険料は下がるということでしょうか。逆にB市は、たくさん使っているので上がる可能性が大きくなってくるということでしょうか。
 また、各市町においても、一般財源から繰り入れを行っているところがあるとのお答えがあり、現時点では保険料が上がるか下がるかはわからないということですけれども、市町間で住民が納める国民健康保険の格差が格段に生じた場合、どのような対応をしていくのか、今の時点で答えられる範囲でお願いします。


合田医務国保課長  木村委員の御質問につきまして、現時点でわかる範囲でお答えいたします。
 制度の詳細につきましては、まだ国において検討中でございまして、まだ詳細につきましてはわかっていないことをお断りさせていただきたいと思います。
 まず、財政安定化基金の使い道でございますが、財政安定化基金につきましては、まず、今回の改正後の国民健康保険制度におきましては、年度途中で市町が県に納める納付金額について変更することは予定しておりません。それに伴いまして、例えばA市で医療費が1億円、B市が2億円の事例のお話がございましたけれども、年度途中でその市町の医療費の実績を踏まえて納付金額が変更されることはございません。財政安定化基金につきましては、例えばあらかじめ見込んでいた納付金額で県全体医療費が賄えない場合に、県が財政安定化基金から不足額を借りることなどが想定されているところでございます。
 また、一般財源から繰り入れを行っている市町について、国民健康保険の保険料がどのように変動するのかという御質問につきましては、まだ制度の詳細が固まってないところもございますけれども、マクロで申し上げますと国民健康保険の新制度の施行に伴いまして3400億円の公費の拡充が予定されているところでございます。このうち1700億円については、既に今年度から投入されており、低所得の被保険者数に応じて市町へ配分されております。残りの1700億円については、市町ごとの保険者としての経営努力に応じて配分されるところとされており、合計で3400億円が投入されますので、マクロとしての保険料負担が軽減されるところでございます。
 また、現在の国民健康保険における医療費の配分につきましては、市町間で被保険者数と医療費実績に基づいて配分されているところでございます。新制度になりましたら、被保険者数と所得、そして年齢調整後の医療費水準などを考慮して市町ごとに負担が分配されるところでございます。また、年齢調整後の医療費水準の医療費への反映、また、所得水準のシェアで市町ごとに負担を配分する割合につきましては、県ごとに調整が可能となっておりますので、それらについては、引き続き市町との国保等広域化連携会議などの場において議論を深めることで、より制度を精緻化したいと考えているところでございます。


木村委員  これから市町と県との議論の中で進んでいくということですが、これらの制度改正によって国民健康保険の加入者が納める納付金にどう影響していくのか、現時点での見通しをお伺いします。


合田医務国保課長  木村委員の市町ごとの納付金がどのように変わっていくのかについての御質問にお答えします。
 今後、制度の詳細につきましては市町と議論していく中で具体化していきたいと思っておりますが、1つの観点として、年齢調整後の医療費水準をどれだけ市町ごとの納付金に反映させるかということがございます。年齢調整後の医療費水準を市町ごとの納付金に反映させる額を大きくすることといたしますと、その結果として、年齢調整後の医療費水準の高い市町の納付金の額は多くなることとなります。また、県全体の納付金につきまして、所得のシェアで配分する部分を大きくいたしますと、結果といたしまして所得水準の高い市町の納付金は大きくなることが見込まれるところでございます。


米田委員  私から3点、質問いたします。
 まず1点目は、先ほど松本委員からも質問がありましたが、医療・介護の分野の人材確保策の一つとして看護学生の修学資金や介護福祉士等の修学資金貸し付け、あるいは保育士の修学資金などがございます。それぞれ支援制度の充実が図られてきていることについて、皆さんの御苦労に敬意を表したいと思いますけれども、新たに入学金への対応や今年度から看護学生の返還免除も加えていただいたということです。
 私の問題意識として、看護師などを希望している方で、こうした制度を見つけて利用した方はいいのですが、見つけることができずに、本人にとってはわらをもつかむような思いで、これとは違う貸付制度などを利用していることもあろうかと思います。後になってこうした充実した制度があったことを知りますと不公平感を持つのが普通ではないかと思いますので、そうした不満感や不公平感が出ないように、この委員会でも福祉保健分野での人材確保が焦点になっておりますから、人材確保のために県がかかわるいろいろな貸付制度全般で、均衡を保つような見直しがされるべきでないかと思います。そこで、今、そうした課題についてどのように認識をされているのか、お伺いします。


高木健康福祉部長  米田委員の奨学金についての質問にお答えいたします。
 県が設けている看護職員等の修学資金貸付制度における償還免除制度につきましては、県内の医療・福祉を担う人材が不足している現状を踏まえまして、人材確保を図るための誘導措置として制度化しているものであり、高校生等にあらかじめこうした制度を示すことで、医療・福祉の道に進むこと、また、それぞれの養成施設等を卒業後、県内で就職することの動機づけとなるよう制度を設けているところであります。
 また、ほかの制度といたしまして、健康福祉部関係では、ひとり親家庭等に対し、経済的自立の助成、生活意欲の増長を図り、あわせて扶養している児童の福祉を推進することを目的とした母子父子寡婦福祉資金貸付制度や、低所得者世帯等を対象とした生活福祉資金貸付制度を設けており、それぞれ修学のための貸付資金のメニューがございます。
 御質問の制度間の整合性につきましては、先ほども申しましたように、看護職員等の修学資金につきましては、県内における医療福祉人材の確保を目的とした制度であり、限られた財源の中で効率的、効果的に事業を実施するために一定の人数枠を設けております。また、健康福祉部関係の福祉資金につきましては、世帯の経済的自立支援等を目的とした制度でありますので、それぞれの制度目的に応じて異なる条件を設定しており、そこの間の整合性をとることについては、それぞれの制度が別の法律や要綱等に基づいておりますことからも、難しいのではないかと思っております。
 いずれにいたしましても、進学希望者や保護者がその実情に応じてより適切な就学資金や貸付制度を選ぶことができますように、学校や市町、保健福祉事務所や社会福祉協議会などの窓口で全ての制度を理解していただけるよう周知徹底してまいりたいと考えております。


米田委員  相談窓口のところで全ての制度が認識されていないようなケースもあったようにも聞いております。答弁にもありましたように、制度間で成り立ちが違うことは私も承知しているつもりなのですが、制度の成り立ちが違う中であっても、この制度では返還免除されて、こちらの制度では返還免除がないといった不均衡を埋めるような新たな制度の検討をしていただきたいと思うわけなのです。
 さらに要望として申し上げておきたいのですが、現在の看護職員や保育士、介護福祉士といった職種だけでなく、今の医療関係の資格の複雑化の中で、例えば言語聴覚士などのいろいろな専門職が生まれておりますが、そうした分野でも県の医療界において人材確保を図る必要があるのではないかと思います。そうした専門職の方で私が相談を受けたケースでは、本人は自営業をされていて、資格の勉強のための教育ローンがほかのローンとの関係で借りられないということでせっぱ詰まった状況だったのですが、たまたま奥さんがどこかに勤めていて、労働金庫の教育ローンで対応できることになって事なきを得たことがあります。当事者にとってみれば死活問題にもなりますので、そうしたこともしっかりとイメージをしていただいて、今後、この制度のさらなる充実について認識を持っていただきますように要望しておきたいと思います。
 もう一点だけ、この項目に関して聞いておきたいのは、看護学生修学資金では入学準備金が貸付対象にならないのですが、何か理由があるのでしょうか。


高木健康福祉部長  米田委員の再度の御質問にお答えいたします。
 今年度から看護学生修学資金について償還免除制度を導入することといたしましたが、その検討課題に当たって限られた財源を効率的・効果的に活用するために、どの程度の枠を設けるかということで、他県における同様の制度を参考にして入学準備金を対象としなかったものでございます。


米田委員  限られた財源の中ではそういうことがあっても仕方がないかとも思いますが、入学準備金も含めて貸付対象となる保育士や介護福祉士と、看護職員ではどう違うのかといったことにもなってこようかと思います。現在の四国こどもとおとなの医療センター附属看護学校を受験された方の相談にも乗ってきたのですが、その学校では原則として入学料が必要ですが、経済的な理由で入学料の免除という項目もあるにもかかわらず、実際にはそのことについて十分な説明がなかったため、免除の申請すらできなかったというケースもありましたので、そうしたこともイメージして制度の充実に努めていただきますように、再度、申し上げておきたいと思います。
 2点目は、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律の4月からの施行に関してお尋ねをします。
 私は、これまではなかった状況から法律が制定されたことの重みや、あるいは法律に沿って具体的にどうするかということが具体化してきたのだろうと思っておりますので、この法律の施行によって4月からどのように変わったのでしょうか。また、この法律の定義からしますと、障害者手帳を持っている人だけが対象ではないという状況がございますので、今現在、障害者として位置づけている人がどのぐらいいらっしゃって、この法律が対象とする方たちは一体どれくらいいるという認識を持たれているのか、お答えをいただきたいと思います。


小瀧障害福祉課長  米田委員の障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律についての御質問にお答えいたします。
 まず、この法律が施行されたことで、これまでの状況とどう変わったのか、法律になった重み、法律に沿って何をするのかにつきましては、障害者基本法の基本原則の一つとして差別の禁止を掲げており、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律はそういった差別の禁止の基本原則を具体化するものとして、障害を理由とする差別の解消に関する基本的な事項や合理的配慮の提供、国、地方公共団体、民間事業者などにおける障害を理由とする差別を解消するための措置及び相談窓口の設置など、差別を解消するための支援措置が新たに規定されたものと考えております。
 その中で、具体的にどういったことをするのかにつきましては、この法律では地方公共団体に対して、障害者差別を解消するために具体的な対応として、障害者差別を解消するための支援措置である相談及び紛争の防止等のための体制の整備、関係機関が行う障害者差別に関する相談や障害者差別を解消するための取り組みを効果的かつ円滑に行うための障害者差別解消支援地域協議会の設置、職員が適切に対応するために必要な職員対応要領の策定、県民に対して啓発活動を取り組むことなどが規定されており、この法律の施行以来、そうしたことに取り組んでまいっております。
 この法律の対象となる方がどのくらいいらっしゃるのかにつきましては、委員の御指摘のとおり、この法律の対象となる障害者は、障害者手帳の所持者だけにはとどまっておりません。その中で、障害の程度や制限を受けている状況は個人ごとに異なりますので、正確に県内で何人の方がという人数までは把握できておりません。ただ、平成27年度末の障害者手帳の所持者は5万8428人、さらに指定難病医療費助成制度の受給者数は9,197人でございますので、合わせて約6万8000人の方は最低でも対象になると考えております。


米田委員  それでは、具体的にお聞きしたいと思います。
 今の御答弁にありましたように、この法律の規定する二本柱の一つに、不当な差別的取り扱いの禁止がございますけれども、何が不当かということは啓発活動を広めていく上で明らかにしなくていけないと思っているのですが、何が不当で何が不当でないかについて、どのように判断していくべきものなのかということについてお聞きします。


小瀧障害福祉課長  米田委員の再度の御質問にお答えいたします。
 まず、何が不当で何が不当でないのか、それはどう判断するのかという御質問でございます。不当な差別とは、障害を理由にお断りすることは不当な差別だと考えております。ただ、不当でないという場合として具体的にこういった例があるのかと言われても、なかなか難しいと考えております。不当な取り扱いかどうかについては、正当な理由があるかどうかで判断することになっており、その正当な理由についても客観的に見て正当な理由かどうかということなのですが、障害のある方の申し出においても、その障害の方の障害の程度や状況においてさまざまであると思いますので、現時点でこういうことであれば正当な理由があるということを申し上げるのは難しいと考えております。課内でもいろいろ議論をしたのですが、極端な例としてペースメーカーを装着している方がMRIの診断を受けたいという場合は、さすがにお断りせざるを得ないというような話はございました。これは極端な例で申しわけないのですが、現実には事例ごとに判断せざるを得ないと思いますので、今後、さまざまな相談を受ける中で事例を積み上げて判断していきたいと思っております。


米田委員  正直に答えていただいたと思います。おっしゃるように、これは、それぞれの認識によって紛争が生じたりするものですし、これからどのように障害者とそれを差別だと感じている人と、その周りの方たちとが共通理解のもとでその不満を解消していくということですから、広がりのあることだと思うのですけれども、今の答弁にありましたように、具体的なケースの積み上げの中で充実をさせていくべきものだと私も認識しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 もう一点の社会的障壁を取り除くための合理的配慮の提供という柱のほうですけれども、これも、社会の中にあるこのバリアというのは何がバリアとして該当するとして、今、県の中で検討されているのでしょうか。そして、県行政の分野では、どのようなものが該当するとして改善の対象とされているのか、お聞きします。例えば、具体的に点字ブロックの上に自転車がとめられたりしていれば、点字ブロックを利用する障害者の方にとりましては、障害が生じているわけですから、それを取り除く必要があると思います。事例によっては法律で定められた財務状況の問題も出てくると思いますが、どういったものが、これは財務状況の問題が余りない項目なので、こうしたケースがあればすぐに対応しますということになるのか、あわせてお尋ねします。


小瀧障害福祉課長  米田委員の社会的障壁についての御質問にお答えいたします。
 社会的障壁とは、この法律におきましては、障害のある方にとって日常生活や社会生活を送る上で障壁となる社会における事物、例えば通行とか利用しにくい施設設備、利用しにくい制度、慣行としては障害のある方の存在を意識していない慣習や観念など、その他一切のものを指しておりますので、具体的には物理的なものに限っておりません。例えば、車椅子の利用者の方にとっての階段やエスカレーターなどの物理的な構造、知的障害者の方にとっては難しい文言を使っている行政文書の慣例なども当てはまるのではないかと考えております。
 県では、昨年3月に策定した職員対応要領の留意事項といたしまして、洗い出しというほどの多岐にわたっているわけではないのですが、例示としては、会議や講演会において車椅子利用者の方や身体障害者、補助犬を伴った方などの参加が見込まれる場合は、移動しやすいように机や椅子の間隔を広くしたり、視覚障害者と思われる来庁者の方を見かけた場合は、こちらから積極的に声をかけるなどの配慮について幾つかの具体例を示して、現在、職員要領を作成しているところでございます。
 点字ブロックの御指摘の件ですが、例えば、一般的に自転車であれば放置自転車ということで撤去の対象にはなろうかと思いますが、そういった場合でも障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律の趣旨により、県民の方、職員も含めて配慮できるように周知に努めていくのが第一であると考えております。


米田委員  この障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律の大もとになる障害者の権利に関する条約では、同条約に関する諸提案について検討するための委員会に障害者団体も出席し、発言する機会を設けられるなど、障害者自身が主体的に関与しようとの意向を反映し、名実ともに障害者の意向を重視しようとする国際社会の総意がありました。そうした中で、先ほどありました職員の対応要領の作成に当たって、障害者からの意見の聴取はされたのでしょうか。あるいは、香川人権研究所などの専門的な研究をされているところの意見を聞いて推進を図られようとしているのか、お尋ねます。あわせてもう一つ、県内の障害者差別解消支援地域協議会の組織化の状況について、既に設置をしたところ、あるいは設置の計画があるところといった分類でお答えいただきたいと思います。


小瀧障害福祉課長  米田委員の御質問にお答えいたします。
 まず、職員対応要領でございますが、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律の10条におきましても「対応要領を定めようとするときは、あらかじめ、障害者その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。」とされております。策定に当たりましては、昨年7月に障害者団体から障害者差別事例及び合理的配慮の好事例について収集しますとともに、8月に障害者差別事例の意見交換会を開催して広く意見を求め、その結果を反映いたしました。また、9月には、香川県障害者施策推進協議会に諮った後、本年2月に障害者団体に案を提示して意見を求めて、これを踏まえて3月下旬に策定したところでございます。
 続きまして、障害者差別解消支援地域協議会の組織化の状況につきましては、現在、圏域ごとに策定を予定しておりますが、設置済みのところは2圏域、設置中のところが6圏域ですが、年度内には設置予定と伺っております。


米田委員  障害者の方の意見を聞いてきたのですが、十分ではないところもあるのだろうと思います。障害者の方々の団体が十分に把握している状況もあれば、個別にそれでは納得できないという状況もあったりしますので、今後も引き続き、事例の収集等に意識して取り組んでいただいて、制度や法の求めるところに近づいていけますようにお願いします。
 次は、義務化をされていない民間の中で、こうした認識がどのように深まるかというところが究極の目標ですから、そのことを十分に認識して、施策の展開をお願いしたいと思います。これは要望にしておきます。
 3点目の質問は自立援助ホームの課題です。
 県内にも幾つかございますが、全国では120余りあるともお聞きしております。県内でどのぐらいの数があって、そうした自立援助ホームの課題の把握にどのように努めているのか。そうして、その課題について県としてどのような援助をしながら解決に向けて対応をとろうとしているのか、お聞きします。


吉田子育て支援課長  米田委員の自立援助ホームの課題についての御質問にお答えします。
 自立援助ホームとは、義務教育を終了した20歳未満の方が児童養護施設を退所しても家庭での生活が困難な状況のときに、児童相談所が委託して生活しているところで、香川県内に、高松市に1カ所、丸亀市に1カ所、仲多度郡に1カ所の計3カ所ございます。
 課題の把握につきましては、自立援助ホームにおられる方は、虐待を受けたり高校を中退したりといった、さまざまな事情を抱えておりますので、自立に向けた援助は容易ではありませんから、県子育て支援課と児童相談所の職員が、各自立援助ホームと定期的、または必要に応じて随時に連絡をとり合い、運営について指導を行うとともに課題の把握に努め、個人ごとの状況を把握して、連携して支援に取り組んでいるところでございます。
 どのような課題があって、解決に向けてどのような対応が図られているかにつきましては、個別のケースがございますので、一口で申し上げるのは難しいのですが、入所されている方は困難な状況の中で苛酷な体験をしながら生活してきた児童が多く、丁寧に時間をかけて自立に至るまでの支援が必要となりますので、自立援助ホームの指導員が利用者からの相談を受けながら、問題行動への対応や心理的なケア、就職に向けた支援を行い、自立を促進しております。
 そのために児童相談所といたしましては、自立援助ホームに児童等を委託する場合に、どのような課題を抱えているかを十分に調査して把握し、自立援助ホームに対して必要な支援の内容を的確に伝えるように努力しており、児童相談所からの情報をもとに、自立援助ホームでは児童ごとに自立支援計画を立て、その計画に基づいて自立に向けた支援を行っております。
 また、支援を行っている中でも、職場で適用できなかったなどの新たな課題が生じることもございます。自立援助ホームの指導員は、その都度、児童相談所の担当者と協議して、支援方針について、再度、検討見直しをして、児童相談所も直接児童と面接を行いながら解決策を探るなど対応しているところでございます。


米田委員  今のお答えにもありましたように、複雑な家庭環境等で心に傷を負って過ごしているわけですから、なかなか答えが見つからないというのは十分に察するところでございます。そうした状況の中でも、残念ながら現在の法の枠組みでは20歳で退所を求めざるを得ないということですから、問題が解決していないにもかかわらず、縁が切れるといった状況が生まれているのではないでしょうか。私はそれも大きな課題の一つでないかと思うのですが、そのことについても課題認識は持たれていると思いますから、退所した本人が困っているときにSOSを出してきたら、どのような対応をとられているのかお聞きします。
 また、行政や援助ホームとのかかわりだけでなく、もう一つの改善や解決に向けた取り組みとして、同じような経験をした境遇の人とのネットワークの中で包み込まれて気持ちがほぐれていくこともあるのではないかと思います。そうしたことからも、自立援助ホームを巣立っていったOBやOGの方のネットワークも必要なのではないかと思いますが、そうした課題についての認識や対応についてお聞きします。


吉田子育て支援課長  米田委員の再度の御質問にお答えいたします。
 自立援助ホームを20歳で退所した以降の支援につきましては、まず、生活面に関しましては、自立援助ホームは退所後も利用者に関して引き続き相談支援を行う仕組みになっております。実際、2カ所の自立支援ホームでは既に退所にした方がいらっしゃいますが、十分に指導した上で自立に向けて送り出しても、社会に出た後、基本的なことがわからなかったりしますので、いわゆる実家のような役割として、住民票をどこでとったらいいのかといった細かい問い合わせがあり、その一つ一つに指導員の方が丁寧に対応していただいていると伺っております。
 また、今般、児童福祉法の改正がございまして、学生に関しては来年4月からは22歳になる年の年度の終わりまで入居できるように制度改正が行われたところでございます。
 あと、生活面では、きめ細かく退所後も御相談いただいているのですが、経済的な面で困難が伴う方が多いと承っておりますことから、就職に際して自立援助ホームを退所されるときに、独立して生活をするための経済的な準備のために、昨年度から措置制度により就職支度金が出るようになりました。これは、就職の際に1回だけですので、その後の生活は経済的にはなかなか大変ですから、今年度から自立援助ホームなど児童養護施設等の退所者に対して、就職されるときは住居費のみ、大学に進学するときは住居費と生活費について、進学者は修学期間中、就職した方には2年間貸し付けを行い、5年間就業を続ければ返還免除となる制度を実施することとしております。
 また、OBやOGの方とのネットワークにつきましては、各施設において子供さんが巣立たれた後、就職先での人間関係ができていたりもしますので、各施設で子供さんの意向を聞きながら、退所者がOBやOGとして交流したいというお話があれば、そうした組織をつくっていただくことも必要ではないかと考えております。


西川委員長  暫時休憩いたします。
 午後は、1時から再開いたします。
 (午前11時51分 休憩)
 (午後 1時04分 再開)


西川委員長  再開をいたします。
 質疑、質問を続行いたします。


高城委員  私からは2点、質問したいと思います。
 1点目は、呼び寄せ高齢者問題についてお聞きします。
 6月20日のNHKの「クローズアップ現代」という番組によりますと、最近は地方から都会に高齢者が移住して、子供のところに行くことがふえているという現状があるようです。子供が都会で就職をした場合に地方に親が残っていて、親も2人であればいいのですが1人が亡くなって1人だけになった場合に、子供も扶養義務を感じて呼び寄せることが多いようです。
 番組を見ていますと比較的若い60歳代や70歳代前半ぐらいで子供の家であったり、子供の家から歩いてすぐ近くのアパートやマンションを借りて住むということであれば、その地域での活動をしたり、元気ですから子供の世帯の食事の準備などの家事をしたり、孫がいれば孫を保育園等に送り迎えをしたりと、割とスムーズに行っているようです。そういう場合はいいのですが、75歳を超えて80歳前後になると、見知らぬ土地に初めて行った場合に、どうしてもそこの土地になじめないという現状があるようで、ひきこもりみたいに一日中テレビを見ているといったことも多くなり、そうなると何もしませんから、認知症が進んだり、あるいは足腰が立たなくなったりと大変な現状があるようです。
 そこで、今の高齢者の方が住みなれたところから都会の子供のところに行くという現状に対して、どのように認識されているのかお聞きします。


高木健康福祉部長  高城委員の呼び寄せ高齢者問題についての現状認識についてお答えします。
 委員の御指摘のように、首都圏において四、五十歳代の方の地方出身者は多くなっており、私も東京事務所で勤務したときに、香川県から出てきた方々から、どなたも田舎へ帰って親の介護をしたいけれども、なかなか帰れないという話を聞きました。委員がおっしゃったような形で呼び寄せている方もいらっしゃいますし、週に3日か4日間、地元に帰って、週末は東京に戻るという方もいらっしゃいますし、同級生などを頼って地元で借家を探して戻ってこられるなど、いろいろなパターンがあるようです。年齢にもよるのですが、働きたい世代の65歳未満の方は雇用の場がないので戻れない、65歳以上の方は比較的戻れるような形なのですが、配偶者の抵抗があって戻れないという方が多かったように思います。
 県としてこれをどのように認識しているかにつきましては、60歳代の高齢者の方の7割近くの方は、身体機能が低下した場合には今の地域の中で、できれば自宅もしくは、自宅の近くで家族などがいて見てくれるようなことを希望しております。そうした住みなれた自宅で暮らしたいという希望がある中で、呼び寄せ高齢者の実態があることを把握はしているのですが、個々にマッチングが難しいケースがあり、いろいろな問題があると認識しております。


高城委員  私もことしで64歳になるのですが、高校時代の同級生のうち四、五人は地元に帰ってきています。定年退職をして、とりあえず田舎でゆっくりしたいという考えの方もおられますし、先ほど部長が言ったように、中には嫁さんが帰りたくないというので自分だけ帰ってきたという人も中にはおられます。それぞれの事情の中で私自身が思うのは、例えば都会に住んでいて、親を都会に呼び寄せられる人は、割と恵まれているのではないでしょうか。経済的な理由で親を呼び寄せたいのだけれども部屋はないし、アパートやマンションを近くに借りるのも難しい。また、施設も都会ではそこそこの値段がしますから、都会に呼び寄せたくてもできない人が現実には多いのではないかという気がいたします。
 そうなると、民生委員の方や児童委員の方々が見守りをするなど、ひとり住まいの高齢者を地域で支えていくことが、これから重要になってくるのではないでしょうか。子供に呼び寄せられて都会に行く人は、空き家がふえるという問題はありますけれども、後々のことを考えなくてもいいのですが、都会に行けずに地域に住むお年寄りの方々に対するケアが、県としては重要だろうと思います。県だけではなく市町も関係することではあると思うのですが、民生委員などの方がいる間に、組織として連携できるシステムをつくって、ひとり住まいの高齢者に声かけをする人をふやす努力をしていかなくてはいけないと思います。
 最近では民生委員や福祉委員はなかなか大変だというので、なり手が少なくなっており、地域は苦労しているようですが、そうは言っても、できる人はそういうことをできるだけ進めていかなくてはいけなくなっています。自治体によっても違うのかもしれませんが、民生委員は活動費としてある程度の消耗品費や通信費は出るようですが、福祉委員はあくまでボランティアでありますので、そういった方に対する支援など、高齢者のために地域で支える制度をつくっていく必要があるのではないかと思いますので、部長の考えをお聞きします。


高木健康福祉部長  委員の御指摘のように高齢者ができる限り住みなれた地域で暮らし続けられるように、民生委員や福祉委員を含めて地域の支え合いの仕組みや見守り体制を充実させ、高齢者が安心して暮らせる環境づくりを進めることは重要であると考えております。具体的には第6期高齢者保健福祉計画の中で、例えば高齢者家庭の訪問や徘回・見守りSOSネットワークの構築など高齢者を孤立させない仕組みづくりや、安否確認を兼ねた配食サービスなど生活支援サービスの充実、住宅のバリアフリー化の促進など介護が必要な状態になっても暮らし続けることができる住まいの整備、施設・居宅サービスの計画的な整備や在宅医療と介護の連携など適切な医療や介護サービスを受けられる体制づくりなど、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスが切れ目なく提供される地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みを市町や社会福祉協議会を初め、保健、医療、福祉等の関係者と連携して進めているところであります。


高城委員  そういったことをしっかりと進めていただきたいと思います。
 私の親類で税理士をしている人がいるのですが、認知症のある母親が徘回することがあり私も3回ぐらい探し回ったことがあります。施設に入れたらといっても、親の面倒は私が見たいという話があったりすると、地域でそうした活動をしなくてはいけません。そのためには、県や市町などの行政がしっかりやっていかなくてはいけないと思いますので、計画としてはいいものなので確実に実行していくことが大事だと思います。
 民生委員や児童委員は人数的に決まっていますから、その人数しかできないにしても、福祉委員は任意の委託ですからそうした方をふやしていくことも必要だと思います。これから団塊の世代の方々が後期高齢者になる2025年には、そうした問題がもっとふえるということは確実に言えると思いますし、そうしたことに対して健康福祉部として真剣に取り組んでいただかなくてはいけないと感じておりますので、再度、決意のほどをお聞かせ願いたいと思います。


高木健康福祉部長  高城委員の再度の質問にお答えいたします。
 確かに、民生委員や福祉委員を初めとした方々によって地域に支えられている部分は大きいと思いますので、まずは家族、それから身近な地域、そうしたところの実態も十分踏まえまして、市町とも連携の上、積極的に今後を見据えて取り組んでまいりたいと思います。


高城委員  2点目は、子育て支援についてお聞きします。
 ことし「保育園落ちた、日本死ね!」というブログが有名になりましたが、保育園の待機児童の問題は、特に都会では深刻であって、杉並区では公園に保育園を建てようとしたら周辺の人が反対するなど、土地の確保も含めて難しくなっているようです。香川県においても待機児童は問題となっており、平成27年度当初で129人だったと思いますが、年度途中から入りたいという人もいますからだんだんふえていって、また、4月1日になると減るというような流れなのだろうと思うのですが、平成28年度当初はどの程度の状況になるのかお聞きします。


高木健康福祉部長  高城委員の待機児童の質問にお答えいたします。
 先ほど委員がおっしゃった待機児童は平成27年4月には129人であったものが、平成28年4月には324人となっており、195人増加して約2.5倍になっております。


高城委員  確実にふえているようです。これだけ超少子高齢社会になりますと、女性に子供を産んでくれということはなかなか言いづらいことではありますが、早く結婚して家族団らんをしっかりと持ってもらいたいと思います。しかし数日前の新聞の報道によりますと、20歳代では結婚したいという人が3年前に比べて20%以上も急減しており、私もショックを受けたのですが、その理由を見ると男性は収入が少ないからできないというのがありますし、女性は相手に対してそれだけの収入が欲しいという経済的な理由があるようです。女性は相手に年収400万円以上を希望しておりますが、それを満たす男性は20歳代では十数%しかおらず、30歳代でも30%台であり、そうしたミスマッチがあって、結婚しても共稼ぎでなくてはいけないというのが現状だと思います。
 そうした面からも都会のほうが待機児童が多いとしても、地方においても子育てを応援するためには保育園を充実させていかなくてはいけないのが現実だと思いますし、子供を産んだとしても、保育園に預けて共働きをしないと1人だけの収入では難しいのが現状だと思います。県の事業でも待機児童対策として保育士に関して給料を上げることも含めていろいろな事業をやっておられますが、平成28年度当初は324人であり、1年間で随分ふえたということでございますので、その現状をどう考えて、どのように改善していこうと考えているのかお伺いします。


高木健康福祉部長  高城委員の子育て支援の再度の御質問にお答えいたします。
 共働き世帯の増加等の影響により、入所申し込み児童数の増加傾向が続いている中で、保育所の入所定員を上回る需要が生じておりますことから、受け入れ態勢を整えるためには、ハードの整備と保育士の確保が必要になります。ハードの整備につきましては、香川県子育て支援対策臨時特例基金などを活用して計画的に保育所や認定こども園、小規模保育施設等の施設整備を支援することとしており、保育士の確保につきましては、平成25年8月に開設した香川県保育士人材バンクを活用して本年5月までに延べ141人の保育士の就職を支援しており、各年の内訳は平成25年が23人、26年が45人、27年が70人という形で毎年、増加しております。
 それに加えて、今年度は新たに求人開拓コーディネーターを配置して、各保育所を直接訪問して、保育士等の採用に関するニーズ等の聞き取りを行うことにより求人を掘り起こして、その情報と保育士人材バンクに登録されている保育士の求職情報とのマッチングをすることで、県内の保育所への就職を支援してまいりたいと考えております。これらにより、ハードと保育士確保の両方の面を支援して、待機児童が少しでも減るように努力してまいりたいと考えております。


高城委員  地元の方からいろいろ聞くと、どうしても公立保育園の採用試験に受かったら公立の場合は公務員ですから、だんだんと給料が上がっていくのに比べて、民間はそんなに上がらないのが現状としてありますから、民間の認可保育園の求人は厳しいようです。これは、県にだけ言ってもどうにもならない問題ですし、国に対してしっかりと保育士確保のための予算を確保してくれと言うことも必要でしょうが、新しく保育所をつくるためには、県も積極的に応援していかなくてはいけないでしょうから、そうしたことを進めていただき、できるだけ待機児童がいないようにしてもらいたいと思います。
 それと子育て支援に関連して私が以前から気になっていたのは、平成25年度から実施している、かがわ出会い応援団事業なのです。この事業を見て、県が婚活をするのかと驚いたのですが、ずっと続いているということはそれなりの成果が上がっているからと思うのですけれども、この県が主催する婚活事業は、当初に私が聞いたところでは、六十数人ずつ男女が集まって出会いのパーティーをしましたということでした。
 平成25年度から3年間続けてきて、そうした事業を行うことはいいことだと思うのですが、一方で費用対効果についても考えなくてはいけないと考えております。予算的に巨額というわけではないのですが、この3年間の出会い応援団事業において、例えばこの年は60何組来て、そのうちの何人がおつき合いして、結婚まで行った人もいますといった、この3年間の成果について、質問したいと思います。


吉田子育て支援課長  高城委員の出会い応援団事業についての御質問にお答え申し上げます。
 委員の御指摘のように、平成25年度から出会い応援団事業を実施しており、まずは、結婚に向けて前向きになっていただけるような意識啓発のため、メールマガジンやいろいろなイベントの情報提供などを行っており、これまでに453件の御登録をいただいております。また、当初は婚活イベントを実施する民間の団体に助成金という形で支援しておりましたが、平成26年度からは県が直接、婚活イベントを実施するようになり、それらを合わせて、391組のカップルが成立しております。また、かがわ子育て支援県民会議において、官民挙げてみんなで取り組もうということで企業の御協力もいただいており、応援団体として49団体の企業、団体に御登録いただいております。
 ただ、残念なことに、意識啓発やカップル成立はいたしましたけれども、もう一歩進んだ、実際に結婚したというようなところまでは確認できておりませんので、イベントでカップルになられても行政が関与できるのではそこまでというところが、総括したところの課題というか、反省でございます。


高城委員  私もこの事業は重要な事業だと思っておりますので、プライバシーの問題もあるのでしょうが、やはり結婚までいったかを調べられないものかと考えてしまいます。私も地元の料理屋さんに行ったときに、若い人たちの中に何で商工会議所の会頭が来ているのかと思いましたら、商工会と商工会議所が主催して婚活をしようという事業だったこともあります。先ほども言いましたように3年前に比べて結婚したいという20歳代の人が20%以上も減ったということはゆゆしき問題だと思いますし、最近では余り結婚、結婚と言ったら女性から怒られるので言いたくはないですけれども、子育て支援のためには、まずは結婚ということがありますので、できるだけ家庭を持って、子育てをしていただく家庭がふえてほしいと思っておりますから、そうした面でしっかりと活動していただきたいと思います。


吉田子育て支援課長  今年度から新規事業として、1対1の個別支援をして、結婚までのお世話をするという事業を組ませていただいておりますので、御報告させていただきます。


樫委員  2点お尋ねしますが、1点目は、高齢者の健康づくりと生きがいづくりについてお尋ねします。
 先ほど高城委員から2025年問題の話がありましたが、2025年には3人に1人が高齢者になることが予測されており、高齢者の健康づくりと生きがいづくりが重要になってきております。私はこの高齢者の健康づくりと生きがいづくりの中核を担うのが老人クラブの活動であると思うのですが、近年、高齢者は増加しているのに、老人クラブの加入率は低下の一途をたどっております。これは一体何が原因なのでしょうか。まず、お尋ねします。


安藤長寿社会対策課長  樫委員の老人クラブの加入率の低下に関してのお尋ねにお答えします。
 老人クラブは、おおむね60歳から加入できるとなっておりますけれども、本県の60歳以上の人口は、平成27年度末時点で約35万4000人でございますが、老人クラブの加入者は約7万4000人、加入率は20.8%となっており、平成17年度末の加入率の31%から10年間で約10%の減少となっております。加入率が低下している原因でございますが、高齢者の方の価値観や趣味の多様化、グループ活動や社会参加といった老人クラブ以外の活動に参加する機会がふえていること、また、60歳を超えても引き続き働いている方がふえていること、さらに、老人クラブという名称は昭和38年に成立した老人福祉法で規定されておりますが、これに対して60歳代や70歳代のまだまだ元気な方にとっては老人という言葉の抵抗が強いことや、老人クラブの認知度が不足しているといったことなどが考えられます。


樫委員  第6期香川県高齢者保健福祉計画では計画期間中の平成27年度から29年度で5,000人の新規会員をふやすという目標を立てておりますし、「ぼちぼちかがわ」という香川県老人クラブ連合会の機関紙によれば、全国での100万人会員増強運動に呼応した取り組みとしてプラス5人作戦を推進しておりますが、県の3年間の計画期間中に亡くなる人もいるし、動けなくなって脱会する人もいるわけですから、新規会員がふえたとしても差し引きで純増するのでしょうか。平成15年度から27年度の12年間で2万人以上減っているわけですから、新規会員を5,000人ふやすといっても、減った数は集計に入っているのでしょうか。純増で5,000人と言っているのか、新規会員をふやしても全体の会員数は減少する可能性もあるということなのでしょうか。


安藤長寿社会対策課長  樫委員の新規加入数の目標等の関係の御質問にお答えします。
 県では、先ほどの委員の御指摘にありましたように、第6期香川県高齢者保健福祉計画で新規加入者を3年間で5,000人という目標を立てております。これについては純増という意味ではなく新たに加入される方が3年間で5,000人という目標設定でございます。目標設定の考え方でございますが、平成25年度の新規加入者が1,465名であったことから、それを参考として3カ年の計画で累計5,000人という設定をしております。
 先ほど申し上げたとおり10年間で1割減っていることからも長期減少傾向は容易には歯どめがきかないのではないかと考えておりまして、純増とするのは現状では困難な課題であると考えております。


樫委員  純増でなくて新規会員を5,000人確保するという目標であり、純増にするのは困難だという答弁なのですが、私は困難だけれども努力しなくてはいけないと思います。私は、この原因の根本として地域のきずなが弱まっているのではないかというふうに思うのですが、今、防災の関係でも地域のきずなが必要だと言われています。そうしたものをしっかりつくっておかないと、南海トラフの巨大地震が30年以内に70%の確率で発生すると言われているわけですから、今、努力しておかなくてはいけないと思います。
 高松市は高齢者居場所づくり事業を始めており、お年寄りが集まる場所をつくって介護予防や健康増進、地域のボランティア活動などの拠点にするもので、健康体操やカラオケなども推奨しているようです。このように、老人クラブの加入が減っているところもあれば、別の形で努力しているところもありますので、私は県がもっと知恵を絞らなくてはいいけないと思います。確かに老人クラブというネーミングであれば、私はまだ老人ではないという人も少なくないですから、シルバーをやめて、ゴールドクラブやプラチナクラブにしたらいいという人もおりますが、名前を変えたからといって加入者がふえるわけではないと思います。地域のきずなをどう強めるのかという観点から、お年寄りが集まって楽しい時間を過ごせるものを考えていかないといけないと思いますし、それが加入率を向上させる一つの原動力になっていくのではないかと思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。


安藤長寿社会対策課長  樫委員の加入率向上に向けた取り組みの御質問にお答えします。
 県として、今後、加入率が減らないように努めていくという考え方はこれまでと同じでございます。具体的な対策につきましては、加入率を抜本的に上向けるのはなかなか難しいわけでございますが、先ほどの目標設定の新規加入者の累計5,000人に向けて平成26年度から老人クラブ認知度アップ事業を実施しております。この事業は老人クラブに入っていない方についても、広く地域で皆さんが参加できるようなスポーツ大会や講演会などを実施する市町の老人クラブ連合会にモデル的に補助を行ったり、昨年度、老人クラブの方のファッションショーなどのイメージアップづくりの取り組みも実施しております。今年度は、広く加入者の増加につながるように、若い方も含めてアイデアを出していただいて、そういった意見や提案も今後の取り組みに活用するように県老人クラブ連合会にお願いしたいと考えております。
 高齢者の方は地域でいろいろな社会奉仕や貢献等を担っていただく人材でございますので、地域包括ケアの大きな担い手として、老人クラブの活性化も含めて今後とも取り組んでいきたいと思っております。


樫委員  今後とも老人クラブを成長・発展させるために大いに御尽力していただきたいと要望しておきます。
 次の質問に移りますが、近年では平均寿命よりも健康寿命が重視されており、香川県では平成22年度の平均寿命と健康寿命の差が男性は約10年、女性は約14年ということで、この期間は介護を受けたり、寝たきりの生活を送るということになるわけです。この香川県の健康寿命は、全国平均でいうと男性が38位で女性が42位と下位になっており、その要因は、運動機能の低下が大きな原因ではないでしょうか。関節疾患の人が全国3位で、骨折した人が5位という結果が出ており、こういう人が要介護状態に向かうと言われております。
 そういう点で、健康福祉部長は高齢期を迎えた人の本県の現状をどのように受けとめておられるのでしょうか。自立して健康に生活できる期間である健康寿命を延ばすことが大事だと思うのですが、この点についてお伺いします。


高木健康福祉部長  樫委員の健康寿命についての御質問にお答えいたします。
 健康寿命につきましては、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間となっておりまして、3年に1度行われる国民生活基礎調査の中で、健康上の問題による日常生活への影響の有無についての項目で「ない」と回答した人の割合や年齢別の人口等から算定するものであります。そのため、一部個人の主観に影響される面があることには注意する必要がありますが、健康長寿かがわを実現する上で、平均寿命と健康寿命の差が大きいことは問題でありますので、健康寿命を延ばしていくことが重要な課題であると考えております。


樫委員  今の御答弁は私と同じ認識でございまして、心強く感じるのですが、2011年の県民健康栄養調査によれば、1回30分以上の運動を週2回以上行っている人の割合は、本県では男性が32.5%、女性が26.0%で、ともに全国平均を2ポイント以上下回っている結果が出ております。私は、健康寿命を延ばすには運動機能の低下を防ぐための手だてをしなければならないと思うのですが、部長のお考えはいかがでしょうか。


高木健康福祉部長  樫委員の健康寿命についての再度の御質問にお答えいたします。
 本県において要介護状態となる主な原因としては、骨・関節疾患、骨折・転倒や脳血管疾患であることから、県では、これまでの介護予防や生活習慣病予防対策に加えまして、平成26年度から新たに、骨、関節、筋肉などの運動器の衰えが始まる40歳代、50歳代の中年期からのロコモティブシンドローム、運動器症候群の対策に取り組んでおります。昨年度には、ロコモティブシンドロームの正しい知識を持ち、みずからその予防に取り組むとともに、周囲に啓発も行う「かがわロコモキーパー」の制度を創設したところであり、引き続き市町と連携してこの養成に取り組むなど、ロコモティブシンドロームの認知度の向上とその予防方法の普及に取り組んでまいりたいと考えております。


樫委員  運動機能の低下を防ぐ手だては重要だと思いますので、私はそういう中で、生涯スポーツを振興させることが、健康寿命を延ばすことに大きく貢献できる道ではないかと思っております。健康寿命を延ばせば、医療費や介護給付費の増大を抑制することができますし、午前中の松本委員の質問でも、これから医療費がふえていくという話がありましたけども、それを抑えるには生涯スポーツを振興させて健康寿命を延ばすということが大事だと思います。医療費や介護給付費を抑制すれば、県や市町の財政にとっても大きなメリットがあると思うのですが、そうした点については、どのようにお考えでしょうか。


高木健康福祉部長  樫委員の県及び市町への財政的なメリットに関しての御質問にお答えいたします。
 生涯スポーツに年齢に応じて適度に取り組むことは、一般的に生活習慣病の予防や介護予防に効果があり、医療費や介護給付費の抑制につながると考えられ、ひいては、財政負担も軽減されることになると思っております。


樫委員  そうしたメリットがあるという答弁をいただきましたので、私も元気が出るのですが、生涯スポーツの中で、今、グラウンド・ゴルフが注目されており、このグラウンド・ゴルフを普及させることが、健康寿命を延ばしていく近道になるのではないかと思います。今期定例会の有福議員の代表質問でも、運動、栄養、社会交流の三位一体による認知症予防について言われておりましたが、運動習慣が週3日以上ある人はアルツハイマーによる認知症リスクが半分になり、一方では、他者との交流が週1回未満の人は、毎日頻繁に交流している人より認知症になる危険性が約1.4倍高くなるという調査結果が出ております。
 栄養は別としても、グラウンド・ゴルフでは運動と社会交流の両方ができますから、私は本県でもグラウンド・ゴルフを普及すべきではないかと思います。グラウンド・ゴルフは昭和57年に当時の文部省の生涯スポーツ推進事業の一環とし考案されたもので、誰にでも優しい人間性豊かなスポーツなのです。今、県下でも老人クラブ連合会などを中心に愛好者も少なくないのですが、このグラウンド・ゴルフの普及に県としても力を入れるべきと思うのですが、いかがでしょうか。


高木健康福祉部長  樫委員のグラウンド・ゴルフの普及についての御質問にお答えいたします。
 先ほども申しましたように、グラウンド・ゴルフに限らず、生涯スポーツに取り組むことは、健康寿命を延ばすことにつながると思っております。ただ、グラウンド・ゴルフは競技場に出向いて行うものなのですが、健康福祉部といたしましては、誰でもが自宅で気軽に取り組める簡単筋力アップ体操やロコモーショントレーニングなどが健康寿命の延伸や介護予防の観点から、簡単かつ安全に筋力等を維持・向上させると考えておりますので、そちらの普及を図ってまいりたいと考えております。


樫委員  私は運動だけではなく社会交流の観点も必要だから言っているのであって、先ほども言いましたように、社会交流を深めなければ認知症になる危険性が高まるのです。自宅で気軽にできるということも大事でしょうが、友人をつくって交流することが、認知症のリスクを下げて健康寿命を延ばしていくことになると思うのです。ですから、そうした観点を持って検討していただきたいと思いますし、24日の教育委員会の質問でも申し上げたのですが、本県は日本グラウンド・ゴルフ協会が認定する公設の専用競技場がないという全国でも数少ない県となっておりますから、私としては、県教育委員会と健康福祉部が連携して、専用競技場の設置を検討してもらいたいと思うのですが、いかがでしょうか。


高木健康福祉部長  グラウンド・ゴルフの専用競技場につきましては、生涯スポーツを所管している教育委員会で担当されていると思っておりますが、健康福祉部としてできることがあるのであれば考えてみたいと思います。ただ、今のところ教育委員会のほうから特に要請はないものと考えております。


樫委員  先日の委員会でも教育長は、生涯スポーツについては健康福祉部とも連携を図りながら取り組んでいきたいと言っていましたから、教育委員会から話があれば御検討をお願いしたいと思います。
 2点目ですが、動物愛護施設についてお尋ねします。
 香川県高松市動物愛護センター(仮称)の基本計画が策定され、平成30年度中の開設に向けて準備が進められていることは、大いに評価しております。このセンターが動物愛護施策の拠点施設として整備されることを強く願っておりますが、ペットブームの中で犬や猫などのペットは、単なる愛玩の対象ではなく家族の一員として欠かせない存在となっています。その一方で、動物への虐待や遺棄が大きな問題となり、野良犬、野良猫の発生源となっているのが現状です。
 本県は、平成25年度の犬の殺処分率が91.0%でワースト1位、猫の殺処分率が98.2%でワースト6位という大変不名誉な状況にありますが、これを解消するためには、モラルやマナーの向上はもとより、行政としてするべきことは、犬や猫の不妊・去勢手術の助成を手厚く行うことだろうと考えておりますが、この点についてはいかがでしょうか。


池本生活衛生課長  樫委員の御質問にお答えいたします。
 犬、猫の殺処分数を減らすため、県では犬、猫の飼い主の方々に対して、飼い主の責任のもとに終生飼養、所有者明示、不妊・去勢措置等の実施について普及啓発を行っているところでございます。
 不妊・去勢手術は殺処分率を下げる一つの方策であると思いますが、現在、殺処分をしている犬や猫のほとんどが所有者のいない野良犬や野良猫であるため、県としては、その対策が重要だと考えているところでございます。


樫委員  県下の市町の不妊・去勢手術の実施状況の一覧表をいただきましたけれども、それによれば観音寺市と三豊市を除くすべての市町で実施しているという状況になっておりますが、これは高松市が平成8年に初めて実施して、市民の運動が全県下に広がっていくという形で実が結んできたのではないかと思っております。助成額については高松市が平成8年に犬3,000円、猫3,000円で始めて、これがずっと広がっていったので、ほとんどの市町で3,000円の助成になっているのですが、これは、手術費に対してどの程度の助成になるのでしょうか。犬と猫では金額が違うと思うのですが、犬だったら平均で3万円ぐらい、猫はもう少し安くて2万円ぐらいと聞いているのですが、そこからすれば3,000円では安過ぎるのではないでしょうか。
 私はこの助成額をもっとふやせば、飼い主の方も不妊・去勢手術に行ってもらえると思うのです。今の課長の答弁では、殺処分になるのは、ほとんどが野良犬や野良猫なので、その対策が重要だということですが、全体として飼い主のいる犬や猫の去勢手術を進めていけば、殺処分は必ず減るはずなのです。飼っていても子供が大きくなったら犬や猫には見向きもしなくなって、親が知らない間に捨ててしまうということになったりするわけですから、家庭でも不妊・去勢手術をしっかりやっていないと、それが野良犬や野良猫になってずっと広がっていくことで今まで来ていると思うのです。そういう観点からも、私は県が補助金を各市町に出して、市町が住民に対して助成額を上乗せできるような体制を考えないといけないと思います。
 直島町では猫だけですが、雌が1万5000円、雄が1万円を上限として手術費の2分の1以内が、東かがわ市では犬、猫ともに5,000円が、坂出市と宇多津町では犬が5,000円、猫が3,000円が助成されるなど、3,000円を上回っている市町も幾つか出てきておりますけれども、県がもっとインセンティブを発揮して額そのものを引き上げていく努力をするべきでないかと思っているのですが、その点はいかがでしょうか。


池本生活衛生課長  樫委員の御質問にお答えいたします。
 飼い犬、飼い猫の不妊・去勢手術の補助制度につきましては、今年度は委員のおっしゃるように県内15市町で実施されております。しかしながら、都道府県では、飼い犬、飼い猫の不妊・去勢手術の補助を行っているところは少ない状況でございますので、まずは、これらの市町の制度の内容について、広く県民の方々へ情報提供をしていきたいと考えております。


樫委員  都道府県で補助をしているのは少ないのかもしれませんが、本県は殺処分率が常に上位なのですから、その不名誉を解消するためにはやるべきことはやらないといけないのではないでしょうか。
 それでお尋ねしたいのは、平成25年度の殺処分数は犬が2,360頭、猫が2,090匹ということでしたが、犬1頭、猫1匹当たりで殺処分の経費はどのくらいかかっているのでしょうか。


池本生活衛生課長  樫委員の御質問にお答えいたします。
 香川県動物管理指導所の平成27年度の経費は約2300万円となっております。平成27年度の犬、猫の殺処分頭数が合わせて3,969頭でございますので、単純に割りますと、犬・猫合計で1頭当たり約5,800円となります。しかしながら動物管理指導所では、殺処分業務以外にも東讃保健所、小豆保健所、高松市保健所の犬や猫の収容業務もあわせて行っておりますので、殺処分経費と収容経費を分けることは難しい状況でございます。


樫委員  殺処分と収容を分けることは難しいということですが、犬と猫合わせて1匹当たりで単純計算すると約5,800円のお金をかけているのだったら、不妊・去勢手術の補助金を市町に出せば、収容や殺処分の必要な犬・猫は減るわけですから、ほかから予算を持ってこなくても、殺処分などの経費が減ることによって補助金は出せるじゃないですか。鶏が先か卵が先かわかりませんけれども、殺処分などの経費を補助金に回して、収容や殺処分の必要な犬・猫を減らすという好循環をつくれば、市町に補助金は出せると思うのですが、そのような観点はないのでしょうか。私は、それくらいのことをしなければ、今の不名誉な状況は解消できないと思います。


高木健康福祉部長  樫委員の不妊・去勢手術の御質問にお答えします。
 委員の御指摘の飼い犬、飼い猫に対しての不妊・去勢手術につきましては、そもそも飼い主の責務かと考えております。また、現在、殺処分されているのは、先ほども課長が申しましたように、野良犬や野良猫がほとんどでございますので、飼い犬、飼い猫に対しての不妊・去勢手術がふえたとしても、野良犬、野良猫の殺処分数の減少には、将来的にはつながるかもしれませんが、直ちにはつながりませんので、現在の収容施設の経費を削減して、それを補助金に持っていくということは難しいと思います。


樫委員  直ちにはつながらないでしょうけれども、回り回って減らすことができるということも一つのやり方だと思いますので、そういう方向を本格的に検討してもらいたいと思います。
 それで、次の質問なのですが、昨年度から実施している地域猫活動支援モデル事業は、他県でも地域住民の協力で成果を上げていると聞いておりますが、昨年度1年間の成果はどうだったのか、お尋ねします。


池本生活衛生課長  樫委員の御質問にお答えいたします。
 市町と地域住民が連携して飼い主のいない猫に不妊・去勢手術を施した上で、地域の中で適正に管理する地域猫活動を実施する市町に対して、猫の不妊・去勢手術費用の一部を助成しているところでございます。昨年度は、地域猫導入に際して、9月に地域猫活動の手引を作成して、10月に各市町に配付したほか、本年2月には地域猫の発案者であり、地域猫活動の普及に尽力されている横浜市の職員を招いて、行政担当者向けの地域猫活動研修会を開催いたしました。しかしながら、働きかけが遅かったということになるかもしれませんが、モデル地区の選定は市町からはございませんでした。今年度につきましては、4月に土庄町が香川県地域猫活動支援モデル事業実施要領に基づき、伊喜末地区をモデル地区に選定して、地域の合意形成と手術の対象となる猫の確認を行っているところと聞いております。


樫委員  結局、昨年度は実績がなかったということです。今年度は土庄町で確認中という話ですが、私は地域で実施するにしてもお金の問題なのだろうと思います。本県の事業計画を見ると、不妊・去勢手術は一部助成と書いてあります。私は徳島県へ行ったときに資料をもらってきたのですが、徳島県では地域猫の不妊・去勢手術は無料であり、無料にしているからこういう事業が進むのです。本県の場合は一部助成ということですが、そういうところでハードルが高くなっているのですから、そのハードルを下げてやるということは、無料にすべきなのです。この事業を進めていくためには、私はここが鍵を握っているのではないかという気がするのですが、いかがでしょうか。


池本生活衛生課長  この地域猫活動支援モデル事業は開始したばかりでございますので、今後、事業の効果を検証してまいりたいと考えております。香川県では、地域猫に関しては、1頭につき1万円を助成するということでございます。


樫委員  猫の不妊・去勢手術は2万円ぐらいかかるそうなので、1万円では半分にしかなりませんから、それを全額にすれば、この事業はもっと進むのではないかと思いますので、今後十分に検討して前向きに発展させてください。
 動物愛護に関してもう一点お尋ねしますが、犬を散歩させている人のマナーが悪いのではないでしょうか。ボランティアで清掃活動をしている人から、公園、歩道、池の土手などに犬のふんが多くて困るとの声が上がっています。保健所が中心になって、飼い主のマナーアップの啓発活動をやっておりますけれども、これだけは不十分ではないかと思うのです。動物愛護センターの整備を機会に、こういった飼い主のマナーアップについて、抜本的に対策強化をしていただきたいと思うのですが、この点についてはいかがでしょうか。


池本生活衛生課長  樫委員の御質問にお答えいたします。
 動物愛護センターは、基本計画にありますように、動物愛護管理に関する普及啓発の拠点となる施設として整備することとしておりまして、動物愛護管理に関する情報の収集、発信、動物愛護フェスティバルなどの各種イベントの開催、動物愛護に関する講演会や研修会、犬や猫の飼い方相談、犬や猫のしつけ方、飼い方教室といった事業を動物愛護センターが中心となって市町や地域、ボランティアの方や保健所などと共同で実施していくこととしております。


樫委員  犬のふんや猫のふんを放置することは、処罰の対象にはならないのですか。


池本生活衛生課長  香川県動物愛護管理条例に基づき、個別の指導ということになり罰則はございませんので、飼い主のマナーに訴える状況でございます。なお、市町の環境美化条例では、犬のふんの放置に対して罰則を設けているところもございます。


樫委員  これは大きな問題になっておりますので、県としては、マナーアップの中にこうした問題を入れて、飼い主に対する指導を徹底的に強化していただきたいと思います。ボランティアの方が一生懸命、草抜きをしていて、軍手の上からぐにゃっという感触があるので何だったかと思ったら犬のふんなのです。そういうことがあり嫌になったので、もう草抜きはしたくないと言って、ボランティア活動に出てこなくなった人も少なくないのです。ボランティアの方の意欲をそぐようなことは許されないと思いますので、そういう点も含めてお答えをお願いします。
 最後に、動物愛護センターの整備に伴って、高松市春日町にある香川県動物管理指導所のあり方も検討しなければならないと思うのですが、地元の住民から、動物愛護センターが整備されたら動物管理指導所は撤去してくれるのではないかという期待の声が上がっているのですが、この点についてはいかがでしょうか。


池本生活衛生課長  樫委員の御質問にお答えいたします。
 現在、高松市と共同で整備を進めている動物愛護センターにつきましては、動物愛護管理の普及啓発と犬・猫の譲渡を推進する事業に特化した拠点施設として平成27年7月の基本構想を経て、平成28年3月に基本計画を策定し、地元自治会等の御理解をいただいた上で、今年度当初予算より用地の造成に取りかかっているところでございます。また、近年、新たに他の都道府県で整備されている動物愛護センターについては、いずれも殺処分施設を持たない動物愛護に特化した施設でございます。
 動物管理指導所につきましては、狂犬病予防法に基づく保健所業務に必要な施設であることから、今後も地元の方々の御理解と御協力をいただきながら、運営管理を行ってまいりたいと考えております。


樫委員  私も徳島県動物愛護管理センターへ行ったところ、収容動物管理はしても殺処分はしていないので、殺処分はどうしているのですかと聞いたところ、車に積んで移動中に殺処分をして、その車で焼却するということになっているのです。だから動物管理指導所で殺処分する施設は持っておらず、自動車が殺処分の施設なのですから、そうした考え方を持てば、高松市春日町の動物管理指導所を置かなければならない理由はないと思うのですが、そうした考えはないのでしょうか。


池本生活衛生課長  徳島県の場合は、動物愛護管理センターでは殺処分はしてはいけないと地元からの意見があったので、やむを得ず車の中で行っていると聞いており、車で走りながら道路上で殺処分しているということでございます。香川県としては、今のところ、そうしたことは考えておりませんで、高松市春日町の動物管理指導所を今後とも運営していきたいと考えております。


樫委員  徳島県でそうした事例があるのですから、同様の考えでいけば殺処分をする施設はつくらなくていいのです。高松市春日町の人たちからは、動物愛護センターができるのなら、動物管理指導所は撤去してほしいという声が出ているわけですから、県としても対策を考えなくてはいけないと思いますので、最後に部長のお考えをお聞きします。


高木健康福祉部長  先ほども課長が申したように、動物管理指導所は狂犬病予防法に基づく保健所業務に必要な施設であると考えておりますので、徳島県の対応等は調査してまいりますが、今後も地元の皆さんの御協力と御理解をいただきながら行ってまいりたいと考えております。


辻村委員  大きく2点お伺いします。
 第1点は、救命救急センターの設置についてお聞きします。
 近年の医療技術の進歩に伴いまして、早期に治療を行えば命が助かり、治った後のリハビリなどが少なくて済むといったメリットがどんどんふえております。一秒でも早く搬送するために、二、三年前にはドクターヘリを取り上げたドラマもありましたし、今ではドクターカーのドラマもあるようでございます。そうしたことからも、少しでも早くしっかりとした救急医療体制を整備するとことは、香川県の責務であると考えております。
 まず、香川県の救急患者の受け入れ状況について、時間外と時間内も含めて、病院の受け入れ実績のベスト5はどこなのか、また、救急車による搬送の受け入れ態勢のベスト5はどこなのかお聞きします。それと、第2次医療施設の救急受け入れは、割合に県下に満遍なくあるようですが、第3次の救急医療施設機関である救命救急センターの指定については、現状でどうなっているのかお伺いします。


高木健康福祉部長  辻村委員の救命救急センターの救急搬送件数等についての御質問にお答えいたします。
 平成27年度の救急車の受け入れ件数につきましては、上位から四国こどもとおとなの医療センターが3,835件、香川労災病院が3,667件、高松赤十字病院が3,588件、県立中央病院が3,570件、三豊総合病院が3,443件となっております。
 救急救命センターにつきましては、先ほど申し上げた数値になりますが県立中央病院が3,570件、三豊総合病院が3,443件、さらに香川大学医学部附属病院も指定されておりまして、1,286件となっております。


合田医務国保課長  救急患者の受け入れ実績につきましては、平成26年度の時間外の患者数で上位から、四国こどもとおとなの医療センターが1万8244人、三豊総合病院が1万7032人、県立中央病院が9,436人、高松赤十字病院が8,385人、回生病院が7,389人でございます。


辻村委員  おおむね皆さんが地域で御存じの病院が出てきたのではないかと思います。このベスト5に入っていた病院の中で救命救急センターに指定されているのは、県立中央病院と三豊総合病院、さらにベスト5にはありませんでしたが香川大学医学部附属病院の3つです。実は、先ほどのお答えにはなかったのですが、四国こどもとおとなの医療センターは小児救命救急センターに指定されていると思いますので、救命救急センターの指定について、再度、お答えいただきたいと思います。


高木健康福祉部長  まず、救命救急センターの定義として、3次救急医療機関のことを救命救急センターというのですが、これは2次救急医療機関では対応できない複数の診療科領域にわたる重篤な救急患者に対し、高度な医療を総合的に提供する医療機関となっております。当初は人口100万人当たり1カ所を目標に整備を開始して、県立中央病院が昭和56年に、香川大学医学部附属病院が平成13年に、三豊総合病院につきましては、2カ所の救命救急センターからかなり離れたエリアを担当されているということで、地域救命救急センターとして平成24年に整備されております。この3カ所の指定により、人口当たりの救命救急センター数は全国10位、面積100平方キロメーター当たりでも9位ということで、数的には多い状態でございます。また、委員御指摘の医療機関のほかにも、過去に三豊総合病院を指定する際には、救命救急センターを設置してほしいという要望のあった医療機関が複数あります。
 このような状況の中で、国におきましては、一部の救命救急センターが全ての重篤な患者を24時間体制で必ず受け入れるという本来の機能を果たしていないという問題がございまして、集約化の必要性を指摘しており、今年度中に救命救急センターの評価基準を見直す予定と聞いております。


辻村委員  香川県地域医療構想の12ページに救命救急センターの配置図が出ておりますが、高松の真ん中、高松の東の方、西の端に1つずつとなっており、中讃地域にはありません。全体的に東高西低になっているのですが、さらに言えば東高西低中だるみみたいにも感じられます。先ほど言いましたように、小児救命救急センターとして四国こどもとおとなの医療センターが指定されていますが、申請したときには香川小児病院だったものの、耐震改修ができていなかったため平成25年まで指定がおくれて、指定を受けた時には国立善通寺病院と統合していたのに、県は小児救命救急センターとしてのみ指定したのです。
 当初は人口100万人当たりに1カ所程度の指定ということでしたが、現在の国の方針では、救命救急センターは医療計画に基づき都道府県知事の要請により整備することとしており、救急搬送の増加や重篤な患者を24時間体制で受け入れる施設の必要性については地域によって事情が異なるから、国への協議の必要はなく都道府県で判断してよいことになっております。しかし中・西讃地域では一番西のはずれの三豊総合病院しかないのが現状で、先ほどの救急車や救急患者の受け入れ件数でベスト5に名前のあった、四国こどもとおとなの医療センター、香川労災病院、回生病院の中讃地域の3つの病院が出ているのに、3次救急医療機関は一つもないということで、中讃地域だけ重篤な救急医療体制が脆弱なのでないかなという気がいたしますが、部長の御所見をお伺いします。


高木健康福祉部長  辻村委員の中讃保健医療圏での救命救急体制等についての御質問にお答えいたします。
 中讃保健医療圏につきましては、高度な医療を総合的に提供する医療機関が複数ございまして、これらの複数の医療機関で複数の診療科領域にわたる重篤な患者の対応をしていただいていると認識しております。このような中で、仮に一つの病院を救命救急センターとして設置する場合には、ほかの2次救命医療機関との間で役割分担を見直す必要があり、それについては、地域関係者の理解を得る必要があるものと考えております。また、新たな救命救急センターの設置につきましては、基本となる20床の設置で、約4億5000万円の医療費の増加につながると見込まれますので、県民や市町などの理解が必要であると考えております。


辻村委員  医療費の増加というお話しでしたが、これは必要経費と見なされるのではないでしょうか。地域のバランスとも言われましたが、それは地域で理解していただくように考えていただければいいわけで、中讃地域に救急救命センターを置かない理由には当たらないと思いますので、県が拒絶する理由が全くわかりません。統合したことで救急車が入ってくる入口は1つしかありませんし、治療室も一緒なのに、小児救命救急センターしか指定されていないことで受診者の年齢によって医療費が違ってくるなど、病院にとって不都合な状況も起こっておりますが、そうしたことについての御所見をお伺いします。


高木健康福祉部長  辻村委員の再度の御質問にお答えいたします。
 四国こどもとおとなの医療センターは、四国で唯一の小児救命救急センターであり、小児救急分野に重要な役割を果たしていただいていると認識しております。ただ、既に小児救命救急センターの指定を受けている病院に新たに大人のほうの救命救急センターを設置する場合でありましても、病床や人員体制はそれぞれ別に確保する必要があり、設置の手続につきましても、小児救命救急センターに指定されていることで省略されるものはなく、救命救急センターの運営方針等に関する事業計画書の提出や医療審議会における審議などが必要となっております。


辻村委員  そうしたことは前からわかっておりますので、周到に準備を進めております。しかも、四国こどもとおとなの医療センターは、自衛隊14旅団が善通寺駐屯地に本部を置いていることからも実際に連携して訓練も行っているほか、香川県も南海トラフ地震の重点受援県なのですが、そうした災害時の救急指定病院であるとともに、高知県や徳島県でも被害が起きたときの四国の拠点病院にも指定されているのです。そうした病院でありながら、香川県として救命救急センターに指定しないのはいかがなものかなと思いますし、中讃地域の医療機関のバランスで中讃地域の住民が犠牲になるみたいな話では困りますから、十分に検討していただいて、9月定例会の委員会でもう一度、お伺いさせていただきます。
 次の質問が、待機児童対策についてであります。
 これは、先週金曜日に教育委員会にもお伺いした質問の続きになるのですが、平成28年4月1日現在の高松市の待機児童数は、ゼロ歳児が46人、1歳児が123人、2歳児が99人、3歳児が38人、4歳児以降が15人ということですから、約85%が非常に手のかかる2歳児以下ということです。今の国の基準では、ゼロ歳児は保育士1人につき子供3人、1歳、2歳児が保育士1人につき6人、3歳児が保育士1人につき20人という規定になっております。
 高松市では1年前に比べて待機児童数が192人増加し、これは大都市をもしのぐ急激な伸びなのですが、女性が輝く社会を目指す今の時期にこうしたことになるのは一義的には高松市の責任だと思うのですが、そうした危機感について、高松市から出向して来られた佐々木次長に、一言お伺いします。


佐々木健康福祉部次長  今回、待機児童の定義が変わりましたが、このことが、待機児童数が大幅に増加した大きな要因ではないかと考えております。今後は、県と市で連携を保ちながら、待機児童の解消に向けて対応していくということで、御理解いただきたいと思います。


辻村委員  先ほど高城委員からも待機児童問題の話がありましたが、人をふやしたり施設をふやしたりするのを急に対応するのは困難です。保育士を雇用すれば将来的に保育所を利用する子供が減少した場合でも終身雇用しないといけませんから、人を雇ったり施設をふやすということは中長期的かつ計画的に考える必要があります。そこで喫緊の対策については、これは高松市だけの問題だけではなく、香川県の責任として十分に考えてほしいと思います。
 先日、教育委員会に幼稚園の充足率を聞いたところ、48%ということでしたから、52%はあいているわけなのです。それを3歳児以上の待機児童に活用できれば、計算上は約15%は解消できるわけなのです。ゼロ歳児、1歳児、2歳児についても、高松市全体での充足率は100%なのでしょうが、個別の保育所で100%になっていないところはあるのでしょうか。また、保育ママやベビーシッター等に頼っているお母さん方はどの程度いるのでしょうか。そうしたことについての健康福祉部の実態認識についてお伺いします。


吉田子育て支援課長  高松市の今年度当初の待機の状況につきましては、地区ごとに利用調整されており、昨年度は少しあきのある地区もあったようですけれども、本年4月におきましては、郊外部も含めて待機児童が発生している状況とお聞きしております。定員に対してあきがあるところはございますが、そこにつきましては、保育士の確保ができておらず受け入れができない状況とお伺いしております。
 保育ママにつきましては、仕事などで保育ができない保護者にかわり、主に保育者の居宅で少人数の乳幼児を預かる制度でございます。こうしたものは昔からございましたが、平成22年度の児童福祉法の改正により家庭的保育事業として法定化され、平成27年度からは、子ども・子育て支援新制度において、地域型保育事業の中で、家庭的保育事業として位置づけられたもので、5人以内の3歳未満児を預かるものでございます。保育の質の確保のために、施設や保育従事者などに一定の基準がございますが、市町の認可を受けたところには国が2分の1、県と市町がそれぞれ4分の1の負担割合で運営費が補助されますが、これまでのところ、香川県内での事例はございません。
 委員の御指摘のように、少子化の時代はなかなか大きな認可施設の施設整備は事業者もちゅうちょされますが、利用定員が6人から19人までの小規模保育事業について、県としても市町とともに現在、設置を働きかけている状況でございます。現在の予定どおり認可保育施設の整備を進められましたら、高松市では平成30年度には年度を通して待機がなくなるということですが、平成29年度が待てないという方がいらっしゃいますので、小規模保育事業の設置を働きかけており、高松市は昨年度までは年度当初にしか認可されていなかったのが、今年度からは年度途中でも認可して、年度途中の待機児童の発生に備えていくと聞いております。
 また、高松市以外においても、年度途中には待機児童が出るこが考えられますので、先ほどの家庭的保育事業も県内では事例がないのですが、都市部では例がございますので、実施を希望する事業者があれば市町と相談して進めていきたいと考えております。


辻村委員  小規模保育事業が実施できれば解決の糸口もあるということで、少し安心したわけですが、それでも、保育所のほうがいいという人もいるかもしれません。先ほど高城委員も言われましたが、生涯賃金では公立保育園の保育士のほうがかなり高いということで、高松市がかなり採用したので、民間保育園では保育士の確保が困難だという話もあるのが現状であります。また、夜間も対応している無認可保育所というのもありますので、利用できるものは全て利用してこの緊急事態に対応していただきたいと思います。
 教育委員会も健康福祉部も高松市の待機児童について、対岸の火事みたいに捉えているように感じたりもするのですが、これを解消することは、香川県が今後、住民に安心・安全を担保していくためにも大事なことであると考えておりますので、高松市の問題とするのではなく、県も積極的に支援するようにお願いしまして質問を終わります。


宮本委員  2点についてお伺いしますが、まず、樫委員も質問された動物愛護センターについて、お聞きします。
 この3月の終わりに横浜市動物愛護センターと長野県動物愛護センターを視察しました。長野県動物愛護センターは「ハローアニマル」という愛称で、19億円の事業費をかけたそうですが、私が行ったときには春休みだったというのもあるのでしょうが、ひっきりなしに親子連れやおじいちゃん、おばあちゃんなど、大勢の方がお弁当を持って訪れていました。
 そこで預かっている犬と猫なのですが、私は猫が狭いところで生活ができるとは思っていなかったのですけれども、狭いところでも段々に戸棚みたいなのをつけたら、そこで一匹ずつ寝て、それと、爪とぎをつくってやると十分に生活できるということです。さらに、猫の場合は去勢が必要だということもお聞きしました。犬の場合は、何匹かしかいなかったのですが、野良犬は1歳から3歳くらいで捕獲して連れてくるのですけれども、習性として人を見ても絶対鳴かないようなのです。これも、初めて聞いたのですが常に虐待でおびえていて、人を見たらほえるのではなく、目だけみて尻尾を巻いて逃げていくということです。私が見た犬はワンワンとほえたのですが、人になれてほえるようになるのに、2年かかったということです。飼育員の方が熱心に飼育をされており、譲渡のために半年から1年かけることもあるようで、犬を譲り受けたいという方がおられてもお見合いをして、きちんと飼える見込みのある飼い主でなければ譲渡しないということでした。長野県でも横浜市でも、やってよかったという声を職員の皆さんから聞いておりますので、本県の動物愛護センターもしっかりと精査していただいて、県民の皆さんや市民の皆さんが来て楽しんでもらえる癒やしの空間になれるような施設をつくっていかなくてはいけないと感じた次第であります。
 本県の動物愛護センターは公渕森林公園の敷地に整備すると決まりましたが、地元の方には殺処分をするところではなく、犬と猫を預かって譲渡するための、そうした中で皆でかわいがれるような施設だと期待しております。ただ、住民の皆さんが心配しているのは、うちの近所でもそうなのですが、発情期になると夜中であってもすごい鳴き声を出すようなのです。また、平成16年の台風第23号では、公渕公園の雨量計で時間雨量80ミリを超えたこともありますので、造成工事を行うと聞いておりますから、土砂の流入対策などをやっていただいて、地元から歓迎される形で来ていただきたいと思っております。
 そこで動物愛護センターの整備をこれからどのように進めていくのか、また、地元対策をどのように考えているのか、お聞きします。


高木健康福祉部長  宮本委員の動物愛護センターについての御質問にお答えいたします。
 委員も言われたように、動物愛護センターについては、人と動物との調和のとれた共生社会づくりを目指した姿勢ということで、例えば子供たちを対象とした動物愛護教室や動物愛護フェスティバルなどの各種イベントを行ったり、犬や猫の飼い方の相談やしつけ方、飼い方などの教室などを実施したいと考えております。また、犬や猫の譲渡推進の拠点となる施設として、不妊・去勢手術を行ったり、基本的なしつけ、社会性の習得、譲渡前の講習をやることによりまして、譲渡をスムーズに進めていきたいと考えております。
 委員からお尋ねのありました整備につきましては、ことしの3月に策定した基本計画に基づき、防音、防臭、汚水処理等の対策を講じるとともに、公渕森林公園の景観との調査などの周辺環境への配慮や自然エネルギーや雨水等の有効利用などの地球環境への配慮、また、バリアフリーなどのユニバーサルデザインの導入の環境配慮計画を基本に、用地の造成設計や施設の基本・実施設計を進めていきたいと考えております。設計に当たりましては、これまでにも地元住民の方々から、特に夜間の犬や猫の鳴き声や雨水排水対策等についての御意見をお伺いしており、用地造成設計においては、沈砂池を設けるなど、造成工事による土砂流出防止対策を盛り込みますとともに、今議会で審議をお願いしている補正予算の成立後に発注する施設の基本・実施設計を進める中では、犬、猫の鳴き声などによる騒音や臭いなどの臭気に配慮した屋外施設を含めて配置などを検討したいと考えております。現在、計画地の測量を行っており、その後、用地の造成設計に取りかかる予定でございまして、造成設計の概略が固まる秋ごろには、地元自治会や土地改良区などに対する説明会を実施するなど、地元の住民の皆様の御理解をいただきながら整備を進めてまいりたいと考えております。


宮本委員  今、言われましたように、地元の対策は十分にお願いしたいと思います。
 長野県の「ハローアニマル」では、保護した犬などを訓練して高齢者福祉施設などを慰問しており、慰問先の高齢者福祉施設や障害者福祉施設の入所者の方が犬や猫を抱いたりして喜んでいる写真やビデオも見せていただきました。こうした施設の訪問では、大勢の方に喜んでもらえるということですから、こうした活動についても考えていただきたいと思います。
 また、動物愛護センターを整備する中で殺処分を減らすことが最も重要であると思うのですが、横浜市の動物愛護センターでは個人に直接譲渡する個人譲渡のほかに、動物愛護センターから譲渡を受けた団体が個人への譲渡を行う団体譲渡や横浜市獣医師会会員の動物病院を経由した譲渡などさまざまな譲渡の方法があり、私の訪問したことしの3月には31団体と提携を結んで譲渡をしているようで、私の訪問した日も保護されている犬はゼロで、猫が七、八匹いるだけという状況でした。そうした形でほかの団体とも情報を共有して譲渡に努めれば、殺処分数も減ってくるのではないかと思っておりますので、検討をお願いしたいと思います。そして譲渡を受ける方には講習会を受講していただいて、正しい飼育方法や基本的なマナーなどを教えており、こうしたことが殺処分の減少につながっているのではないかと思います。こうしたものを推進していただくことによって、いい成果が上げられている事例がありますので、本県でもこうしたことに前向きに取り組んでいただきたいと思うのですが、部長の考えをお聞きします。


高木健康福祉部長  宮本委員の再度の御質問にお答えいたします。
 動物愛護センターにつきましては、平成30年度中の開設を目途に整備しており、整備ができた際には、委員の御指摘のような譲渡前の講習などを徹底して譲渡の数をふやしていきたいと思っており、いろいろな団体との提携なども進めていきたいと思っております。今の取り組みといたしましては、平成25年9月に創設した譲渡ボランティアという制度がございまして、これらの方々による譲渡数は平成24年度が108頭、25年度が177頭、26年度が483頭、27年度が587頭と確実にふえておりますので、この譲渡ボランティア制度に加えて委員の御提案のいろいろな団体との連携も含めて、さらなる譲渡を進めてまいりたいと考えております。


宮本委員  また、このごろ多いのは、お年寄りの方が高齢のために犬を飼えなくなったので、この犬を譲渡してくれないかと動物愛護センターへ持ってくるということで、長野県の動物愛護センターでは、豆しばとミニチュアダックスフンドが2、3匹持ち込まれておりました。それでも犬の場合はまだいいようなのですが、近年、野良猫が多くなっており、餌づけをする人もいるので栄養状態もよくなって、さらに何匹も産むということです。そこの所長も言っていましたが、大事なことは餌づけをするのであれば、捕まえてきて去勢手術をしなくてはいけないということでした。かわいそうだからといって餌やりをする人もいるようですが、そうした問題も起きて困っているようでありますので、高松市との意見交換の中でそうしたことも踏まえて、動物愛護センターができて運営したときに、イベントなどを通じて地域の子供たちがぜひ行きたいという施設にしていただきたいと思っております。これは要望にしておきます。
 次は地域医療構想についてお聞きします。
 冒頭の部長の説明にありました地域医療構想では、本年2月定例会の委員会の報告であった骨子案に肉づけをして、平成37年度における医療需要及び必要病床数等の推計や平成26年度の病床機能報告の結果が示されております。この内容を見ておりますと、急性期では平成37年の必要病床数の推計が3,300床余であるのに対して、平成26年度の病床機能報告の結果は6,300床余となっており、回復期では、平成37年の必要病床数の推計が3,300床余であるのに対して、平成26年度の病床機能報告の結果は1,000床余となっております。現状では、急性期病床が多く回復期病床が不足すると見込まれているようでありますが、重要なことは、今後も良質かつ適切な医療を持続的に提供していく体制を確保することであり、そのために地域医療構想を策定し病床の機能分化と連携を進めていくということだと思いますが、具体的にはどのように進めていこうとしておられるのかお聞きします。


高木健康福祉部長  宮本委員の地域医療構想についての御質問にお答えいたします。
 委員の御指摘のように、病床機能報告の結果と平成37年の必要病床数の結果が、今の時点では数字にかなりの開きがある形になっており、今後は医師会、歯科医師会、薬剤師会、看護協会、病院団体、医療保険者、市町のほか、県内の全ての2次以上の救急医療機関の代表者で構成されております地域医療構想調整会議の中で全ての関係者が病床機能報告の結果と必要病床数を比較して、どの機能の病床が不足しているか等を確認し、認識を共有いたしまして、医療機関相互の協議等により病床の機能分化や連携に向けた議論・調整が可能となるように準備していくこととしております。
 病床機能報告制度では、毎年度、各医療機関の医療機能ごとの病床数だけでなく、構造設備や人員配置、具体的な医療の内容等を公表することとしており、各医療機関はこれらの情報をもとに、地域における病床機能の総体的な位置づけを客観的に把握した上で、みずからの行っている医療行為やその体制に基づき、地域においてどのような医療を目指していくのかの検討を行うこととなっております。
 病床の機能分化・連携に向けた取り組みにつきましては、高齢化の進展に伴いリハビリを必要とする方が増加することが見込まれる中で、回復期機能に係る医療提供体制の確保が重要であると考えております。このような中、地域医療介護総合確保基金を活用した病床機能分化・連携基盤整備事業は、医療機関の回復期リハビリテーション病棟等への転換に必要な施設整備に対して補助を行うものでございます。
 また、急変時における病院・診療所の受け入れ態勢の確保や円滑な退院の促進などにより、医療機関や介護施設等を含めた連携体制の構築を図るほか、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病等の疾患における地域連携クリティカルパスの構築・普及や、ITを活用した医療情報連携の推進などにより、連携体制の強化を図ってまいりたいと考えております。


宮本委員  そうした連携は必要だと思いますので、きちんと連携しながら必要な病床数を提供していただきたいと思います。また、この病床機能の分化・連携は、医療機関だけの話ではなく、患者や家族の方など県民の皆さん方に重要性を理解していただくとことが重要であり、そうした理解がなくては推進できないものと考えられます。そこで、地域医療構想を策定し、病床の機能分化・連携の推進に向けて患者や住民の方の理解や行動につなげていくために、しっかりと取り組んでいかなくてはいけないと思うわけでありますが、部長のお考えをお聞きします。


高木健康福祉部長  宮本委員の地域医療構想についての再度の御質問にお答えいたします。
 患者や住民の方々の理解を求めることは、内容からしても理解が難しい課題ではないかと思っております。これまでも医療機関の受診やかかりつけ医を持つことの重要性などについて周知・啓発に努めてきたところでありますが、今回の地域医療構想につきましては、今後、実施するパブリックコメントや県のホームページ等で周知するほか、医療機関の機能に応じて適切に受診することを啓発するポスターやチラシ等を作成して、各医療機関や県民の方に配付するとともに、病院にも配付して患者に対する啓発を推進していきたいと考えております。
 医療機関の関係者のみならず、患者や家族を初め、関係者が相互の信頼関係に基づき、構想の実現に向けた取り組みを進めることによりまして、今後、医療ニーズが変化し、かつ医療資源が限られている中で、患者の状態に応じた良質かつ適切な医療を持続可能な形で提供できる体制が構築できるものと考えておりまして、県として必要な情報提供や啓発に努めていきたいと考えております。


宮本委員  重要なことだと思いますので、病床機能の分化・連携に向けた議論調整がなされるよう、県でしっかりと準備をしていただくとともに、病床機能の分化・連携について、患者の皆さんや住民の理解が得られるように、市や町としっかり連携をとって普及啓発を進めていただきたいと要望して終わらせていただきます。


平木委員  1点質問させていただきます。
 平成16年度から開始された新医師臨床研修制度について、どのように受けとめておられるのか、部長にお聞きします。


高木健康福祉部長  平成16年度の新医師臨床研修制度導入など厚生労働省の政策によりまして、それ以前は、いわゆる大学医学部の教員や大学院生、研修医等々の医局の構成員については、医局にて関連病院等への紹介・派遣、研究費の配分、医局員に対する学位取得のための指導などを行っていたものが、卒業医師のそれぞれの希望により研修先を選ぶということになり、都市部の大病院での研修を希望される方が多いということで、地方の関連病院や過疎地の診療施設へ赴任する医師が減っているという状況にあると認識しております。


平木委員  私は以前から言い続けているのですが、平成16年度からの新医師臨床研修制度導入により医局体制が崩壊して、研修医はどこで研修してもいいという形になりましたが、このことは、今、さまざまな問題を引き起こしています。先ほどからも医療体系の充実や人材確保について言われており、実際に奨学金制度をつくったり、待遇改善したり、医療連携をするなどの対応はされていると思いますけれども、この制度では抜本的に都会にはいいけれども、地方は持たないと思います。
 どこで研修してもいいということになれば、若い人は大体憧れて都会へ行き、向こうの医療機関で従事して帰ってきませんから、地方は全滅状態です。地方の大学病院では大学病院の医師を確保するのに精一杯で、系列の地方病院の派遣にまで手が回らなくなっておりますから、県のレベルで一生懸命やっても、なかなか確保できないと思います。小豆島の新病院では香川大学医学部と連携するなど努力しておりますが、これは、全国知事会などの場で厚生労働省に申し入れでもやらないと、この体制では地方は持たないと思います。地方では人口はどんどん減っていき、医師の数も減っていくという中で、今、考えている地域医療体制では、書類上ではきれいに書いておりますけれども、現実的には難しいのではないかと思うのですが、どう思われますか。


高木健康福祉部長  平木委員の再度の御質問にお答えいたします。
 午前中の松本委員の御質問にもお答えいたしましたけれども、県として、今、香川大学医学部に地域医療推進枠と県民医療推進枠で合わせて14人の定員を設けて、香川県医学生修学資金の貸し付けを行ったり、県内の医療機関で研修に取り組む若手医師に対して、その環境になじんだ方がそのまま香川県に残っていただけるよう3年間を限度に年額60万円を支援する香川県医師育成キャリア支援プログラムなどを行っておりますが、委員のおっしゃるように、それだけでは十分な確保には至っていない状況でありますので、全国知事会での動きなども十分に調べまして、今後の対応を考えていきたいと思っております。


平木委員  私は香川大学医学部の別枠での取り組みなども十分にわかった上で言っておりますし、これは、都会の医療は守るけれども地方の医療は守らないという仕組みですから、知事会にかけて全国が一つになって取り組まなければならない課題だと思います。例えば、高松市牟礼町にある県立保健医療大学の卒業生のうち香川県内で就職する方は何%なのでしょうか。


高木健康福祉部長  はっきりとした数字ではありませんが、ことし初めて50%を切った状態だと認識しております。


平木委員  そこが問題であり、医師も看護師も同じなのです。本県が一生懸命、いろいろと投資をして、さらに看護学生修学資金貸付制度に返還免除規定を設けたりしても、県内で就職する卒業生は50%を切って、都会へ行ったりしているのです。私は健康福祉部の努力は認めておりますし、そのことは否定はしていないのですけれども、根本的に直さないと地方医療は崩壊するのではないかと大きな危惧を抱いており、全国知事会を含めて全国レベルで話を上げないと、このままではやっていけなくなると思います。部長は東京事務所長を経験されて全国知事会に諮る手順などは御存じでしょうから、ぜひお願いしたいと思います。


高木健康福祉部長  全国知事会を担当している政策部とも十分に協議して、できることは全てやっていきたいと考えております。


西川委員長  以上で、健康福祉部及び病院局関係の質疑、質問を終局いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)


西川委員長  御異議なしと認め、健康福祉部及び病院局関係の質疑、質問を終局いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。