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平成28年[6月定例会]文教厚生委員会[教育委員会] 本文




2016年06月24日:平成28年[6月定例会]文教厚生委員会[教育委員会] 本文

西川委員長  今期定例会において、本委員会に付託されました教育委員会関係の案件はありませんので、直ちに質問を開始いたします。


松本委員  まず、県立高校の職業教育についてお伺いします。
 高校の専門学科には職業人としての専門的な知識を有し、技能の高度化に対応する最新の技術を有する人材の育成と、地域の産業・社会の基盤を担い、業務を着実に遂行していく能力を持った人材の育成が求められています。
 厚生労働省の調査によりますと、平成28年3月に高校を卒業した生徒について、平成28年3月末現在の公共職業安定所求人における求人倍率は、前年同期比で0.19ポイント増の2.04倍に、また、就職内定率は99.1%と平成3年3月卒業者以来25年ぶりの高い水準になっております。就職した高校生の香川県内の求人倍率は2.33倍で全国第7位の高水準で、就職内定率も99.6%と、ことしの就職を希望する高校生にとって明るい話ではないかと思っております。
 その一方で、県立高校の専門学科を卒業したもののその学科に関連する分野の企業とのマッチングが難しくなってきており、他の分野の企業に就職したり専門学校などに進学する生徒も多いと聞いております。
 そこでまず、県立高校の専門学科を卒業した人の就職率はどの程度なのか、お伺いします。また、高校で学んだ専門分野を生かすことができる企業等にマッチングさせるために、どのように取り組んでいるのかも、あわせてお伺いします。


西原教育長  松本委員の御質問にお答えいたします。
 まず、平成28年3月に卒業した職業学科の生徒の就職率は47.5%となっておりますが、学科別に見ますと看護科は100%、水産科関係が75%、農業科が64.6%、工業科が61.8%となってございます。全国の状況としては、文部科学省の学校基本統計によると、職業学科の就職率は平成12年で47.6%でございまして、それ以降は大体50%で推移しております。
 そういった中において企業とのマッチングが職業学科の生徒にとっては重要でございますので、全ての職業学科において企業等で就業体験を行うインターンシップを実施して、望ましい勤労観や職業観の育成を図るとともに、高校1・2年生を対象に地元企業が高校に直接出向いて説明を行う高校内の企業説明会を行ったり、高校3年生を対象にした職場見学会の開催を実施しております。
 さらに、就職に当たりましてはジョブサポートティーチャーを9名配置して、高校の生徒の就職に関していろいろと指導に当たっており、就職後も在校当時の担任教諭や就職指導の担当者が企業を訪問して卒業生の状況を聞いたり、本人にも面談して職場定着サポートという形での早期の離職防止にも努めるなどのマッチングを行っている状況でございます。


松本委員  今の御説明では、特に絞られた専門学科だとその分野で就職することになるのでしょうか。私の知り合いのお子さんからは、幅広い分野の職業科に進学すると、就職のときにいろいろと選択肢がふえて、どれを選べばいいのか迷うので、インターンシップなどでもう少しいろいろな体験ができたり、高校の先生がもう少しいろいろな説明をしてくれたらありがたいという話も聞いたことがあります。専門が絞られた職業学科では企業等の即戦力になれるように企業等のニーズに合った実学を学べることが大切であり、もっと推し進めるべきであると思いますので、教育長の意気込みがあればお伺いしたいと思います。


西原教育長  職業学科については必要な教科の学習を行うだけでなく、専門教科の実習等の時間ですぐれた知識、技術、経験を持つ社会人等を講師に招いて指導を受けることで、できるだけ即戦力となる技術や技能を身につけさせることに取り組んでおります。また、工業科であれば、例えば電子機械科では地元の機械製造の大手企業から機械加工や機械保全の技術を学んだり、電気科では地元電力会社からの配電の実際を学んだりするなど、地元の関係企業からいろいろな実学的なことを学ばせる取り組みを行っております。そうした中で、平成23年度から企業が求める人材などについて協議や情報交換を行うことを目的として経済団体や企業と「香川県次代の担い手育成コンソーシアム」を設置しており、一昨年度からはコンソーシアムの委員に職業学科の高校を訪問していただいて、授業や施設の見学、担当教員との意見交換を行い、就職指導や職業指導についていろいろと御意見をいただいております。
 職業学科の卒業生が希望に沿った就職ができるように、いろいろと力を入れたいと思っており、インターンシップは大事な要素だと思っておりますので、企業の理解と協力が得られるのであれば、期間の延長についてお願いしたいと思っております。また、現在の取り組みも引き続き継続して、地域に貢献する人材や産業を支える専門技術者の養成に努めてまいりたいと考えております。


松本委員  高校の職業学科で専門的な知識を教えることは大事だと思っておりますし、人口の流出を防ぐにはこの香川県に合った専門科があれば、卒業後に地元の企業に就職する子も増えると思います。この間もいろいろな関係で漆器に携わることがあったのですが、香川県では漆器関係の人間国宝が3人もいるのです。これだけ技術がある県なのですが、香川県でも知らない子も多いので、後継者をつくるのが大変だとお聞きしています。逆に県外から来て、この技術を受け継いでくれる方がいるのですが、本来であれば香川県の子供たちにこれからの伝統工芸も含めて、香川県で技術を学んで、それをまた次の世代へ受け継いでいってほしいと思います。
 そうした中で、多度津高校では大型実習船、香川丸の代船を大分県と共同で建造し運航する準備を進めていると聞いておりますが、現在の進捗状況についてお伺いします。


西原教育長  多度津高校の実習船でございますが、現在の香川丸は平成10年に建造したもので、十数年が経過し老朽化が進んでおりますことから、大分県と共同して建造し、運航していきたいということで進めております。
 具体的には、今年度から香川丸にかわる船の設計を行うこととしており、今年度に設計を終えて平成29年度から30年度の2カ年で建造して、平成31年度から共同で新しい船での運航を始める計画でございます。
 設計や建造の開始に際して、この4月に大分県から広瀬知事も来られまして、本県の浜田知事と建造や管理運営等に関する覚書を締結して、基本的には大分県が設計や建造を、本県は運航の管理を主管する形で役割分担を決めまして、それぞれかかる事業費については互いに折半するという基本的な取り決めをしたところでございます。
 現在は、大分県と事務レベルで定期的に共同運航準備委員会を開催しており、先日も遠洋航海実習の内容や年間のスケジュール、今年度の設計作業の進め方などについての協議を行うなど、現在、大分県で設計に関する委託業務を結ぶための準備を進めている状況でございます。
 ちなみに代船の大きさとしては、現在の香川丸は499トンでございますが、今回は大分県と共同になる関係で、年間2回の遠洋航海の実習というのはこれまでと変わらないのですが、2回のうち1回が香川、1回が大分という形になりますので、乗船する生徒の数がふえることから、現在の香川丸よりは規模の大きい船が必要になるということで、今、設計を進めている状況でございます。
 いろいろと詳細な調整が必要な内容も多いのですが、鋭意進めていきたいと考えております。


松本委員  今の説明では運航に関しては香川県が担当するということですが、せっかくだったら実習船を建造するだけではなく、両県の水産高校の生徒間の交流も進めていけば意義があると考えますし、このことについての検討もされていると思いますので、お伺いします。


西原教育長  生徒間の交流も大事だと思われますので、現在、共同運航準備委員会において検討を行っている状況でございます。具体的にどういった交流をするかということはまだ決まっていないのですが、とりあえず今年度は、共同運航の相手方である大分県津久見高校海洋科学校の実習船の新大分丸が、この6月5日に高松港にも寄港して多度津高校を訪問し、水産実習等の見学や生徒、職員との交流を行ったところでございます。多度津高校の香川丸もこの7月に航海する際に別府港に寄港して相手校と交流するために、今、準備しております。
 こういった生徒同士や職員同士の交流活動を広げることがそれぞれの高校の特色づくりにもなりますし、生徒の意識喚起にもつながりますので、今後も共同運航をきっかけにして幅広く生徒間交流、さらには香川県と大分県の高校生の交流の可能性も含めていろいろと検討していきたいと考えております。


松本委員  4月の熊本の地震のときの話なのですが、地震発生時に航海に出ていた熊本県の水産高校の実習船熊本丸が、岩手県や神奈川県の水産高校を初めとする各地の有志から寄せられた物資を寄港時に積み込んで被災地に届けたという話を聞いたことがあります。
 今回、せっかく大分県とのつながりができるわけですから、今後ともこの船の建造に関してだけではなく、今も言われた香川県と大分県の高校生の交流の話のように、これを機会に県域を超えた人々を結ぶいろいろな交流が生まれることは夢があって楽しいと思います。また、社会に出ればいろいろな人との交流が必要になりますから、こうした機会に今後とも大分県の方々としっかり協力をしていただいて、水産業のにぎわいにもつなげていただきたいと思いますし、実習船も立派なものをつくっていただきたいと要望にかえさせていただきます。
 続いて、学校における施設の耐震対策及び防災教育についてお尋ねします。
 先日の熊本の地震では、震源地に近い地域を中心に住宅や公共施設に大きな被害が出ております。また、20日の夜から21日未明にかけて1時間に100ミリを超す雨が降ったことにより、復興へ進みかけていた熊本地震の被災地に追い打ちをかけてしまいました。この雨によって自宅敷地で溺死したり、土砂崩れに巻き込まれるなど、死者や安否不明者が相次ぎ、避難所に集まった人たちは不安な夜に逆戻りしております。被害に遭われました方々に対し哀悼のまことをささげますとともに一日も早い復興を心から願うものであります。
 そこで、気になるのは、このように避難所として被災者支援の拠点となる学校施設の耐震化についてであります。今回の地震によって、熊本県では、学校の校舎や体育館で倒壊はしなかったものの体育館の天井や外壁の一部が落下したり施設が利用できなくなった例があるともお聞きしております。本県でも近い将来、30年間で70%程度の確率で南海トラフを震源とする地震が発生すると予測されております。そこで、本県の学校施設において、校舎等の耐震化の現状は一体どのようになっているのか、お尋ねします。


西原教育長  学校施設は、児童・生徒が1日の大半を過ごす場所でございますので、耐震化は重要なことだと考えております。まず、公立小・中学校の建物関係につきましては、耐震化ができるだけ早期に完了するように市町に働きかけてございます。平成28年4月1日現在の状況で、本県の公立小・中学校で耐震性のない建物はあと4棟になっており、耐震化率では99.6%という状況でございます。ただ、この4棟のうち3棟は今年度中にも対策が図られる予定と聞いておりますし、残る1棟も早期に耐震化が図れるように働きかけている状況でございます。
 一方、県立学校では、特別支援学校では既に耐震化は完了いたしました。高等学校では来年4月に統合により、今後、校舎を使用しなくなる小豆島高校と土庄高校及び三豊工業高校を除いて耐震化は完了しております。


松本委員  私も熊本の地震のときに、目の前で最初の地震で壊れていなかった家が次の本震で壊れたのを見たら、次に大きな余震がきたら自分の家も壊れるのではないかと思い、怖くて家に帰れない方がいるのです。そうした方は学校を避難所として頼りにされて避難されておりましたので、学校がしっかりと耐震化していることが重要だと感じました。香川県でもほぼ100%になるようですから、県民の方も避難するときに安心だという気持ちがふえていくと思います。
 しかし熊本地震での被害状況を見ておりますと、体育館の天井や外壁の落下防止、ガラスの飛散防止といった、いわゆる非構造部材の耐震対策を確実に進めていく必要もあるのではないかと思うのですが、本県の現状と今後の対応についてどのように行っていくのか、お伺いします。


西原教育長  基本的には建物関係がしっかりしていても、天井が落ちてきたりということもあり得ますので、天井材や照明器具などの非構造部材についても東日本の大震災を踏まえて、耐震対策を推進している状況でございます。
 このうち体育館や武道場、講堂や屋内プールにつきましては、つり天井等の落下防止対策を進めてきており、平成28年4月1日現在で、公立小・中学校の体育館の全棟数264棟のうち対策がまだ終わってないのが47棟となっております。これは構造体の耐震化を優先的に進めてきたことでもありますので、これからはそうした対策を進めることになります。今年度中に47棟のうち37棟について対策が行われると聞いておりますし、残り10棟についても平成31年度ぐらいまでには対策が完了するとの報告を受けております。
 一方、県立高校においては91棟のうちの16棟が未実施という状況になっておりますが、先ほど申し上げた統合による関係もございますので、今年度中には16棟のうちの11棟は対策が完了し、残り5棟についてもできるだけ早く対策を完了させる予定にしております。
 いずれにしましても、外壁や建物内部の各設備など、つり天井以外の非構造部材についても年々老朽化が進行してまいりますので、定期的な点検が大事であると考えており、定期的な点検とその結果に基づく対策に、引き続き県立高校はしっかり取り組んでまいりますし、各市町の市町教育委員会に対して確実にそうした点検を実施するよう働きかけていきたいと考えております。


松本委員  対策が完了するには平成31年ぐらいまでかかるというお話でしたが、今回の大雨でも女木島でため池の決壊のおそれがあり、避難勧告が出されたともお聞きしています。今回の大雨のような別の災害で体育館に避難されているときに地震が来て、照明器具やバスケットゴールなどが落ちてきたということになっても困りますから、できるだけ早く全ての対策がなされることを強く要望させていただきたいと思います。
 また、災害から命を守るためには、こうした設備的なハード面の整備だけではなく、小さいころからの防災教育が常に大事ではないかと感じておりますので、学校においても児童・生徒が防災意識を高めて、地震や津波に対して正しく理解して正しく判断し、そして正しく行動できるように、防災教育で教えていくことが大切だと考えているところですが、各学校における防災教育についてどのように取り組んでいるのか、お伺いします。


西原教育長  児童・生徒に命の大切さを教えることは大事なことですが、災害が発生した場合にも適切な行動ができる能力を児童・生徒の一人一人に育成することは大切だと考えております。そのため学校における防災教育としては、目標、内容などを示した学校安全計画を作成しており、それをもとに子供たちの発達段階や学校の実態、地域の特性などによって、各教科、道徳、特別活動、さらには総合的な学習時間との関連を図って、教育活動全体を通じて学習を行っております。
 具体的には、災害の基本的な知識の学習が基本になりますが、消防署等の関係機関や保護者・地域の方との協力を得て定期的に避難訓練を実施するとともに、避難経路や避難場所等への確認、避難の仕方などの体験的な学習を行っております。


松本委員  要望になりますが、子供たちへの防災教育はどんどんやっていただきたいと思います。この間も子供たちと話していて「地震が起こったらどうするの。」って聞いても、やっぱりわからないのが現状なのです。「おっちゃん、どうしたらいいの。」と聞いてきますから「まず、避難する場所の確認をするのが大事。」とか「地震が起こったら、とりあえず自分の命を助けよう。」と答えています。
 本能的に動くことも大切なのですが、子供たちには本能的なところというのは難しいと思いますので、私は地域愛につながってくると思うのですが、まず、地域のことを知って、それからどうしたらいいかを教えてもらうと同時に、防災教育も含めていただきたいと思います。また、子供たちは「池の堤防の上に逃げたら全部が見えるから、いいに違いない。」と言ったりしますが、今回みたいに大雨になって決壊のおそれがあるときに池の土手に上がられたのでは困ります。そういったことも含めて、防災教育とはいろいろなところで自分の生きる力といったところも教育の一つに含まれてくると思いますので、学校は今後もいろいろなことを教えなくてはいけないと思うのですが、防災教育にも力を入れていただきたいと思います。
 最後に、オリンピックに向けた選手強化についてお尋ねします。
 8月から開催されるリオデジャネイロオリンピックの開会式まで、あと40日となりました。スポーツへの関心がこれまで以上に高まってきております。
 アジア競技大会では過去3回とも6人から8人の本県出身選手が日本代表として出場し、活躍しております。オリンピックでは、北京、ロンドンと過去2大会連続で、本県出身選手の出場がなかったということは残念に思うわけですが、このオリンピック予選も佳境に入っておりますので、今回のリオデジャネイロオリンピックに出場が期待されている選手がいるのか、お尋ねします。


渡辺保健体育課長  スポーツ選手のオリンピックなどの国際大会での活躍は人々に勇気や感動を与え、未来を担う子供たちに夢や希望を持たせるものであり、それが郷土出身選手となれば、さらにひとしおであります。
 香川県からはオリンピックに過去2大会連続で出場がありませんでしたが、この夏に開催されるリオデジャネイロオリンピックでは、陸上競技である棒高跳びの荻田選手が日本陸上競技連盟の派遣設定記録を既にクリアしており、本日から名古屋市で開催される日本陸上競技選手権大会の結果、8位以内に入賞すれば派遣が決定することになっております。


松本委員  棒高跳びの荻田選手には頑張っていただきたいと思います。ほかのスポーツもいろいろありましたが、私たちは県民としてしっかり応援していきたいと思うわけですが、東京オリンピック開催があと4年後に迫ってきました。実に56年ぶりの夏のオリンピック開催に向けてエンブレムも決まり、大会の開催を待ち望んでいる県民も多いと思っております。
 この東京オリンピックに県出身選手が多く出場し活躍してくれれば、県民がスポーツになお一層の関心を持ち、地域が元気と誇りを持つことができるのではないかと思います。オリンピックに出場する選手を育成するためには、これまで保健体育課を初め一生懸命になって取り組んできたところでありますが、現在どのように取り組まれているのか、教育長にお伺いします。


西原教育長  オリンピックに向けた選手強化の御質問にお答えします。
 県では、日本を代表するトップアスリートを育成するため、平成24年度から日本代表として海外遠征に参加する本県出身者や県外で開催される合同合宿に参加する場合にも費用の一部を補助するための助成制度をつくっております。
 また、平成25年度からは、将来オリンピックなどの国際舞台で活躍できる選手を育成するため、県内の将来性豊かな中高生アスリートを指定して個別に競技力の向上を図るスーパーアスリート育成事業を実施しており、今年度は16名の選手を指定して強化事業の支援を行っております。
 さらに、平成26年度からはジュニア選手とその指導者の育成を図るため、ドリームスポーツ教室を始めておりまして、昨年はフェンシングの太田雄貴選手に来ていただいて教室を開いておりますし、また、バレーボールでは東かがわ市出身の植田元監督や全日本男子の南部監督、全日本女子の真鍋監督を招いて教室を開催するという形で、ジュニア層の指導を強めているところでございます。
 ほかにも平成21年度から、スーパー讃岐っ子育成事業を実施しており、ことしは中学生にまで拡充しておりますが、できるだけ幼い時期からスポーツを親しませ、スポーツに才能のある子供たちが将来オリンピックに出られるように支援していきたいと思っており、できればそういった方が4年後に活躍していただきたいと考えております。


松本委員  最後に要望させていただきたいと思いますが、過去のオリンピックで香川県から出られた方の一覧表を見ておりますと、団体競技では優勝を含めて過去に成績を残されているのですが、個人種目でのメダルがありませんので、香川県としては個人種目でメダルをとっていただきたいと思います。先ほど教育長からも言われたとおり、フェンシングやバレーボールなどで、今のジュニアに対しての育成をしているということでありますし、香川県には現在、サッカー、野球、バスケットボールとアイスホッケーの4つのプロチームがあります。
 お話を聞いていると、そうしたプロチームにもジュニアのチームがあり、地元のプロから一生懸命に教わって、大学は県外に出てさらにスポーツの勉強をしてから地元に帰ってくるというケースもあるようです。ジュニアの育成も大事ですが、そのためには競技施設の整備が必要であり、これから県立体育館の話も出てくるかと思うのですが、そういったところも含めまして、香川県でいい施設、そしていいコーチをどんどん受け入れていただいて、これからの子供たちにスポーツのよさを体験してほしいと思います。一流選手のすごいところを見て憧れて、僕もあのようになりたいといった夢を持つような子供への教育に対しても力を入れていただきたいと思いますし、4年後にはオリンピック選手が香川県から一人でも多く出られるように、さまざまな事業を教育委員会としても行っていただいて、金メダルがとれるように新たなる強化事業に取り組んでいただきたいと強く要望して、私からの質問を終わりたいと思います。


木村委員  きょうは2点質問させていただきます。
 まず1つ目には、高校生の選挙活動についてお聞きします。
 今まさに参議院選挙の真っただ中でございますが、今回の国政選挙では18歳になった高校生も選挙区と比例区をあわせて2票を投じることができます。
 高校生の選挙活動については総務省のホームページなどによりますと、高校生でも満18歳になれば選挙運動用のビラを配ることや、ホームページ、ツイッター、フェイスブック、LINEなどのウエブサイト等を利用する方法により選挙運動を行うことができます。例えば、自分で選挙運動メッセージを掲示板・ブログなどに書き込んだり、他人の選挙運動の様子を動画共有サイトなどに投稿したり、他人の選挙運動メッセージをSNSなどで広めることなどができます。
 現在、参議院選挙中でありますので、そのような取り組みは盛んになっていると思いますが、投票率が低いとされている若者の動向は18歳、19歳の投票年齢最年少世代に注目が集まると思います。今であれば、校内ではお昼休みや部活前後などの時間帯に、また、校外では家族や友人などと初めて選挙に行くかどうかをいや応でも話しているのではないかと思います。
 そこでお尋ねいたしますが、教職員の方でも該当する生徒に対して投票は行きましょうと声かけをすると思うのですが、その中で次の3つの質問をさせていただきます。
 1つ目は、生徒が政党候補者を見て、公約のわからないところを教えてほしいと言われたらどう対応するのか。2つ目は、学校の帰りに友人を伴って投票所に行くことは認めるのか。3つ目は、選挙戦とあって、どうしても候補者や政党を応援したいと生徒が校内で知人に広く宣伝したいと希望した場合、学校の指導はどのように対応するのか、お伺いします。


西原教育長  今回の参議院選挙から18歳になる高校生が投票権を得るということで、いや応にもそれぞれ意識が高まってきていると私も考えてございます。
 そうした中で今回の選挙運動の中で3つほどの御質問がありましたので、順次お答えをしたいと思うのですが、今回の法改正により選挙運動ができるようになったということにはなるのですが、まずは高校において文部科学省通知も踏まえて、政治的活動についての理解を十分に行うことが基本になっているという状況でございます。
 まず、具体的に生徒から政党とか候補者の公報を見て、公約のわからないところを教えてほしいと先生が聞かれた場合の御質問ですが、基本的には親御さんも含めて、一般的にはわからないものについては説明をすることになるのだと思いますけれども、偏った説明は基本的にはできないということになりますので、生徒が有権者としてみずから判断できるような形での説明をする形になろうかと思います。実際にはなかなか説明は難しいとは思いますが、1つだけの公約ではなくほかの政党からの公約も説明するなど、一面的なことをとりたてて強調することなく、一般的な見解を述べる中で指導していくことになろうかと思います。
 2点目に学校の帰りに友人を伴って投票に行くのは認められるのかという御質問でございますが、これは構わないと思います。18歳以上で指定された投票所が同じであれば、学校の帰りに友人と一緒に投票に行かれてもいいと思います。当然、17歳の友達を連れての場合は、投票所にはその17歳の生徒は入れませんけれども、外でお待ちいただければ構わないと思います。
 最後に、選挙戦ということで生徒が校内で広く宣伝したい場合の対応につきましては、基本的には学校の中でございますので、いろいろな制約が出ると考えております。各学校によって校則でどのように書いているのかにもよりますが、基本的には高校生の政治活動がもともと禁止されていたこともありますので、禁止されていた内容を十分に理解した上で、今、校外での選挙活動の状況などの考え方が通知の中でいろいろと整理されてきているのですが、学校の中で広く宣伝するということになりますと、原則的には認められないのではないかと考えております。また、昨年10月の文部科学省からの通知でも「教科・科目等の授業のみならず、生徒会活動、部活動等の授業以外の教育活動も学校の教育活動の一環であり、生徒がその本来の目的を逸脱し、教育活動の場を利用して選挙運動や政治的活動を行うことについて、教育基本法第14条第2項に基づき政治的中立制が確保されるよう、高等学校等は、これを禁止することが必要であること。」とされております。
 要は、教育活動の場でございますので、他の生徒への影響なども含めまして、基本的には禁止だろうと考えてございますが、やり方がいろいろある可能性もございますので、状況によっては個別に判断せざるを得ない場合もあるかもしれません。


木村委員  あえてこれを聞くのは、18歳、19歳の人が投票権を持つので、教育現場も変わってくると思ってのことなのです。先ほど言った総務省のホームページでも公職選挙法の規定として、教育長が言われたとおり教員が教育上の地位を利用した選挙運動を行うことができないことを規定しており、教員が生徒に対して特定の候補者に投票するよう働きかけるような行為は禁止されています。
 しかし、その後に解説として「学校や教員が政治的中立を守りながら責任ある対応を行うことによって、学校における政治的教養を育む教育が行われています。現実の社会的・政治的な課題は複雑ですが、皆さんの生活に大きな影響を与えるものであり、興味を持って考えることによって理解が深まっていきます。そのためには、課題について調べたり、他者の意見を聞いたりしながら、自分なりに考え判断することが求められます。だからこそ、学校においてはこれまで述べてきた仕組みの中で、教員や皆さんが自分の考えをお互いに押し付けあったり、考えることを省いて性急に結果を出したりするのではなく、確かな知識に基づいたバランスのとれた議論の中で自らの考えを豊かにすることが重要なのです。」と書かれており、そして最後に「皆さんは、この仕組みの下で学校において良識ある公民として必要な政治的教養を身に付け、現在、また、将来の有権者として、国や社会の課題に取り組むことが期待されています。」と締めくくっております。
 先ほど教育長の答弁でも、聞かれれば先生方は一つの質問に答えていくが、特定の政党や特定の候補者への特化はしないということでした。その中で、教職員は投票率向上啓発のためにどのような指導をしていくのかお聞きします。また、学校における政治教育や政治活動を禁止した教育基本法と、18歳以上の生徒の選挙運動が可になったことの整合性を改めて聞きたいと思います。教育基本法でも「良識ある公民として必要な政治的教養は、教育上尊重されなければならない。」とされておりますが、そこも含めてお伺いします。


西原教育長  基本的には学校においては公職選挙法の知識も踏まえて、選挙に当たっての心構えや投票率向上に向けての自分の権利を主張する手段であるといったことも含めて、投票率向上に向けた指導が必要になると思っております。
 政治的教養の教育につきましては、基本的には教育基本法の中の「良識ある公民として必要な政治的教養は教育上尊重されなければならない」という理念に基づきまして、学習指導要領に基づいて校長を中心に、学校として指導の狙いを明確にして、計画的、系統的に実施したいと考えております。
 具体的には公民の授業や総合的な学習の時間、ホームルームなどの特別活動などの中で適切な指導を行うことになるのではないかと思います。あわせて、学校行事という形で、例えば選挙管理委員会の職員に来ていただいて模擬選挙を行うといったことも一つの方法ではないかと思いますし、そういった形で政治的教養を身につけていくことが必要だと思っております。
 基本的には生徒が有権者としてその権利が円滑に行使できるように、選挙に当たっては多様な見解があることを、生徒に理解させることも重要だと思っております。そのためにも指導に際して、特定の政治上の主義や施策であったり、特定の政党とか政治団体等を支持したり反対するといった形での指導にはならないように留意することが求められていると考えております。


木村委員  最近の新聞を見てみますと、若い世代への何を基準に投票をしたいと思いますかというアンケートでは、上位には消費税がありますけども、震災復興や安全保障が選ばれており、我々の世代以上の先輩世代の選ぶ年金、医療、介護、福祉、雇用に比べて、年齢差が違えば争点も違ってきております。そういった中で私らの先輩世代、私ら世代、そして私らの息子の二十歳前後の世代では、投票する際の判断基準もそれぞれ変わってくると思います。そのため、学校での先生方による投票率向上のための啓発は大事であると思いますので、引き続き香川県内の若者の投票率向上に向けて御努力いただきたいと思います。
 それでは、次の質問に移りたいと思います。
 無戸籍の子供に対する救済についてお伺いします。
 国民にとって戸籍は生まれながらにして当たり前にあるというのが普通ではないでしょうか。一般的に個人の戸籍は出生届とともに作成され、本籍などが記載されます。だが、戸籍がないと原則として住民票が作成されず、本人確認をすることができません。ゆえに、運転免許証はもちろん、パスポートもつくれないので海外にも行けないし、将来、結婚にも支障が生じます。より身近な例だと、レンタルビデオやネットカフェの会員証をつくることすらできません。
 また、子供の場合では乳幼児健診や予防接種などの通知も受けられません。無戸籍の子供の中には健康保険証がなかったり、義務教育を受けられなかった子もいるということです。さらに、こうした目に見える障害だけでなく、世間との接点が薄くなり、通常のような社会性が育まれないこと、偏見されることにもつながると懸念されております。
 文部科学省がことしの6月17日付で都道府県教育委員会などに出した通知によれば、保護者による虐待や無戸籍など、特別な事情があれば小学校を卒業しなくても中学校への入学を認めるとされています。学校教育法では、中学校には小学校の課程を修了した者が進学すると定められておりますが、近年、親の事情で出生届が出されていない無戸籍などで小学校に通っていない子供たちが各地で確認されているそうです。通知では特別な事情の例として無戸籍、居所不明、長期間の不登校、病弱や発育不完全等が上げられております。法務省がことしの3月10日時点でまとめた6歳から15歳の無戸籍の子供は193人に上り、うち未就学の可能性のある子供は64人に及んでいます。そこで本県では、現在、無戸籍の子供がいるのか、また、どのような段取りで県が市町に通達していくのか、お伺いします。


矢木澤義務教育課長  木村委員の御質問にお答えいたします。
 戸籍の有無にかかわらず学齢期にある子供たちの就学を確保することは大切なことであると考えております。これまでも教育委員会としては戸籍にかかわらず就学を認めてきたところであり、その観点では委員の御質問に関しましては、本県では現在無戸籍で就学していない学齢期の子供については、いないと承知しております。
 また、御質問にありました6月17日付の国の通知を受けまして、県教育委員会では既に各市町教育委員会に対しまして、個々の児童・生徒の実態を踏まえて適切に対応するよう通知したところであり、これらを通じて市町教育委員会に対する指導・助言に努めていきたいと考えております。


木村委員  県内にはいないということをお聞きして安堵しました。ただ、法務省が把握した人数は193人ということですが、詳細に調べたらもっといるのではないかという話もあるようです。現在は県内にはいないということでいいのですが、将来的に出てくる可能性もありますし、その場合に気になるのが、子供たちの心のケアであったり、安心した行政サービスのもとで生活できるかなどであります。生活に支障が生じたり、団体で行動するときにできない事情が生じたりなど、さまざまなことが考えられます。
 そのような中で、今回の通達は将来の子供のために、この国で安心・安全に暮らしていくために必要なことだと思いますが、戸籍が取れるような相談や支援をしていくようなところがあるのかについてお伺いします。


矢木澤義務教育課長  戸籍や住民票に関しては総務省の所管になりますので、私が存じている範囲でお答えさせていただきます。
 基本的に教育委員会では戸籍や住民票の有無にかかわらず、学齢期の子供であれば、学齢簿という教育委員会独自の帳簿をつくりまして、学校には最優先で入学させております。戸籍の取得については委員の御指摘のように、いろいろな手続はあるのですが、子供にとってはとにかく学校に入学できることが大事であるということが、教育行政のこれまでの流れであります。そして、子供が入学した上で戸籍や住民票をつくっていないことがわかれば連絡させていただいて、市役所などで相談していただくという形になっておりますが、その先がどのような相談体制になっているかまでは把握できておりません。
 かつての職場でかかわったときのお話で申し上げますと、例えばDVなどの家庭の事情でしばらくは戸籍を作りたくないというケースがあって、行政もそれを把握した上で不利益にならないように全てを整えるために、戸籍上は、しばらくは現実的な対応をとるというケースがあることも一部では承知しております。


木村委員  それでは、あとでわかり次第教えてください。


米田委員  私からは食に関して、2点、質問させていただきたいと思います。
 なぜ今回は、このテーマに絞らせていただいたかと申しますと、今、中讃地域で行政区分を超えた広域の給食センターの整備が推進されています。7,000食という規模の大きなセンターの整備なのですが、その整備が果たして、国が食育基本法を制定して進めている国民運動としての食育の推進という方向になるのかを改めて考える機会を持ったわけなのです。そこで、いろいろな食育のアドバイザーの方にも来ていただいてお話も聞いてまいりましたし、実際に学校現場で栄養指導に当たっておられる方のお話も聞いてまいりました。また、学校の先生にもお話を聞いてまいりました。
 その中で、県教育委員会が食育についてどのように位置づけておられるのかというところを、はっきりとお聞きしておきたいと思ったわけなのです。と申しますのは、給食センターの統合に当たって、その是非を問うための議論がそれぞれの自治体で行われているのですが、その議論の席で食育とは何かと問われて、異物混入防止と地産地消が食育であると答えられる首長さんがおりました。本当に首をかしげたくなるのですが、食育という言葉だけが踊って中身がないという状況が現状としてあるのではないかと思っているわけなのです。
 食育基本法では「食育を、生きる上の基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となるべきものと位置付けるとともに、様々な経験を通じて『食』に関する知識と『食』を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てる食育を推進することが求められている。」と書かれています。それからいたしますと、翻って私たちの周りの食環境は社会問題化をしているのではないかという認識の中で、食育基本法が制定をされたということになっています。
 そうした国のスタンスに対して、県教育委員会の教育基本計画の中では、食育の推進については施策体系の中では「すこやかな体をはぐくむ教育の推進」というところに位置づけられています。ほかもいろいろ探してみましたけれども、それ以外の記述や位置づけが見られませんでした。子供だけでないですけれども、私は、食生活が人間の心にまで影響していろいろな事件が起こっているのでないかと感じておりますので、そういうことからしますと、教育基本計画では心に対する影響という認識が位置づけられていないのではないかと思います。そこで改めて、県教育委員会が推進をしようとしている食育の位置づけについてお答えいただきたいと思います。


西原教育長  食育の位置づけについての御質問にお答えいたします。
 ことしの3月に新しい教育基本計画を策定いたしましたが、食育の推進につきましては、米田委員の御指摘のように、「すこやかな体をはぐくむ教育の推進」の中で位置づけております。食育の考え方におきましては、食に対する正しい知識と望ましい食習慣を身につけさせることになるのですが、その中には、やはり食生活において食が、自然の恵みなどといったいろいろな人の手によってつくられているという感謝の心も育む必要がございますし、食を通して箸や食器の使い方などの社会性を身につけさせることも必要になります。さらには、料理の仕方などといった先人の食文化の考え方なども含めて、単に体だけではなく、心や文化、社会性なども含めて食育を進めていきたいと考えております。ただ、施策体系上は、どこかに位置づけが必要でございましたので、まずは体のほうがふさわしいのではないかという形で、そうした位置づけとさせていただいております。


米田委員  私が指摘をしている心の状態も、不健全な心は体の一部ではないかと、捉えようと思えば捉えられなくもないと思います。
 私が食育アドバイザーの話を聞いて認識を新たにしましたのは、現代の日本人は肉中心の生活に変わってきているのではないかという問題指摘があることなのです。かつては、昔からの積み重なった日本人の知恵という中で指摘されているように、みそなどの発酵食品を使ったり、カルシウムをとるために魚は骨まで食べようといった、おじいちゃん、おばあちゃんから受け継がれてきた知恵がありました。これだけ科学が発達したと言われるこの時代において逆にこうした知恵が横に置かれて、現代人の偏った食生活を生み出しているのではないかということなのです。その先生は、最近の小学生や中学生による殺人事件、あるいは親が子供を殺傷した事件において、その方の食生活も分析をされており、食生活の乱れが心に大きく影響しているといった分析をされています。
 もう一つの分析を紹介させていただきますと、大塚先生という方なのですが、その方は長野県の旧真田町で中学校の校長や教育長をしながら陣頭指揮をとられて、非行・犯罪やいじめをゼロにした実績を持たれている先生です。その先生が、全国で百数十万人が参加する数研式・CRT学力テストにおいて平均値より上の子をA、だいたい平均値くらいの子をB、そして平均値より下の子をCとすると旧真田町の子は圧倒的にAとBが多く、明らかに自分たちが実践してきた食の改善によって優位な数字があらわれていると紹介されています。
 そういうことは、私が近辺の人にお聞きをした話とも一致しており、あるお母さんは、子供が小学校から中学校に上がったときに、子供の食の問題で苦労したそうです。子供が帰ったら、かばんの中はチョコレートや駄菓子でいっぱいになっており、そうした友達とつき合うようになって子供の味覚が破壊されて、今になっても、その子供は小学校時代には魚を食べていたのに、今では魚は見るだけでも嫌、においを嗅ぐだけで嫌だという状況に陥った話を聞きました。また、これは大人の話なのですが、地元で就職した方が毎日残業して夜遅く帰ってくるから、スタミナをつけなければならないという母心で、お肉を毎日のように用意していたら、その方は病気になってしまったという話とぴったり一致するのです。そうした認識のもとで、香川県の食育がしっかりと明確な方向性を持って打ち出されるべきだと思います。
 そこでお聞きするのですが、教育基本計画の数値目標の中で食に関する指導を行っている学校の割合は、現状で小学校94.2%、中学校88.6%となっているのを平成32年度に100%にするとなっておりますが、数字だけ100%にするのではなく、私は質と量が問題だと思います。この数字だけではその質と量が見えてきませんので、食育の中身についてどのようになっているのか、お聞かせいただきたいと思います。


西原教育長  食育に関しては食育基本法ができてから、学校給食の中で今までの栄養改善を主としたものから、食の大切さや文化、栄養バランスといったものも学ぶ食育の観点になってきておりまして、どちらかというと、学校給食の教育的要素が強くなってきている状況でございます。そうした中で、学校給食が基本になるのですが、食に関する指導におきましては、正しい食事のあり方や望ましい食習慣を身につけて、給食活動を通じて豊かな心を育成しようということで、指導に際しては、日々生徒と向き合っている学級担任を中心として、給食の時間のみならず家庭科、体育、学級活動や総合的な学習などの場で食育に関する指導を行っております。
 内容的には、6つの視点で組織的、計画的に指導をしており、1点目は食事の重要性、2点目は心身の健康を図るという中での手洗いや雰囲気づくりが大切ですよといったこと、3点目は食品を選択する能力、4点目は食事に関しての感謝の心、5点目は社会性、6点目は食文化といった6つの視点で、給食の準備から挨拶、配膳、片づけなどの過程で食に関する知識や食を選択させる力を習得させる中で、体と心の両面で食育指導を行っていきたいと考えており、全校挙げて取り組んでいくことを目標にしております。


米田委員  今の答弁では量がどのぐらいなのかということが見えてきませんでしたし、栄養教諭の存在が一つも答弁の中に出てこなかったのですが、私は栄養教諭が重要な位置を占めるのでないかと認識しております。そこで、栄養教諭の位置づけがどのようになっているのか、そして県内でどのような配置状況になっていてそれが十分であるという認識を持たれているのか、十分でないとするならば改善に向けた方針をお持ちなのかといった点についてお尋ねします。


西原教育長  食育の推進に当たりましては、各学校において栄養教諭は重要な役割を果たしております。その栄養教諭と学級担任が中心になって食に関する指導の全体計画も作成し、栄養教諭の調整のもとに全ての教職員が食の指導の重要性の理解を深めたり、相互に連携、協力して取り組むという形をとっておりますので、栄養教諭が食育の中では重要な役割を果たしていると認識しております。栄養教諭の配置状況につきましては、後で義務教育課長から細かい数字を申し上げますが、栄養教諭の配置に関しては、私どもも十分とは思っておりませんので、ことしもそうなのですが、国に対して政府予算等に対する政策提案や要望においても栄養教諭の定数改善を要望しているところでございます。


矢木澤義務教育課長  栄養教諭の配置状況についてお答えいたします。
 栄養教諭につきましては、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の規定により、5月1日現在、共同調理場43カ所に複数配置を含め55人、単独実施校51校には兼務も含め25人の栄養教諭または栄養職員を配置しているところであります。また、本県の本年度の栄養教諭、栄養職員のうち約88%が栄養教諭という状態でございます。


米田委員  そういった配置をいただいておりますけれども、当の栄養教諭の皆さんにお話を伺いますと、複数校のかけ持ちという状況の中で、ようやく1年に1度、1つのクラスに入れるというのが実情であったり、養護の先生と子供たちの健康状態とあわせて食育指導ができるようなところにまでは至ってないというのが実情であると伺っておりますので、先ほどの話がありました配置状況の改善に向けて、精力的に取り組んでいただきたいと思います。
 そこで、私の知るところでは、仁尾小学校における給食改善の取り組み、あるいは宇多津町が事業としてかかわった子供の健康状態のデータをとりながら進めていく取り組みは、すぐれた取り組みだと受けとめているのですけれども、そうした取り組みを県教育委員会としてどのように位置づけられて、県内で広げていこうという努力がなされているのか、お聞きをします。


西原教育長  仁尾小学校の給食の例でございますが、これは私も直接見たわけでないので聞いた範囲でございますけれども、要は、給食を含めた食事の質を高めて、低体温の解消も図ろうという目的で始まったものでございます。食生活の改善を図っていくために、例えば丸ごとの煮干しのいりこを毎日食べるなどいろいろなメニューを駆使して、体の半分は30日で細胞が入れかわるのだというような考え方のもとに、その30日間の取り組みで食事により体質改善をしていこうというような取り組みであると思っております。
 また、宇多津町の場合は小児生活習慣病予防のために地域の大学の先生と連携して、「元気っ子クラブ」といった形で運動や調理実習を行うなどの取り組みを進めていると認識しております。
 そうした内容につきましては、例えば、仁尾小学校の場合であれば指導面で実践的な内容でありますので、教職員の指導力の向上という観点からも教育実践の中に取り入れるとともに、県のホームページに実践発表の内容を記載するなど情報提供に努めていきたいと考えております。


米田委員  子供時代にそうした効果を体感すると大人になってからも続けていけると思いますので、そうした取り組みを積極的に広めていただけるように要望して、もう一点の質問に移らせていただきます。
 もう一点は、同じように現代人をめぐる食の環境に対する認識のもとで、高校生の食の事情も同じように厳しいのではないかと認識しております。
 高等学校にはそれぞれ学食がございますが、その学食のメニューが貧弱なのではないかと、文化祭に行ったときなどに感じております。弁当を持ってきている生徒が多いという状況もあるのでしょうが、放課後は家に帰らずにそのまま塾に行くこともあると聞いています。塾に行く前がどのような食生活になっているのかと考えますと、近くのコンビニで済ますというような状況が広がっているのではないかと思うのです。
 そうした現代人の状況もあって、大学では朝食をしっかりと学生にとらせることを目的に、学食での工夫を始めているところもあるようです。そうしたことからすると、県教育委員会でも高校生の食の事情にも関心を示して、それがどのような状況になっているのかを調査をして、それに対する対策を立てる必要があるのではないかと思います。そうした課題について現状をどのように認識をされているのか、教えていただきたいと思います。


西原教育長  高校生に関しての取り組みの御質問にお答えいたします。
 小・中学生の場合は給食がございますので、その中での取り組みは行いやすいのですが、高校生の場合は指導面で取り組みとしてはホームルームの時間を活用したり、家庭科などの教科の中でも指導するなどの形で取り組んでいる状況でございます。ただ、実際の食事に関しては、高校生の昼食は基本的には弁当持参となっており、義務教育ではない関係からも学校給食は行っておりませんので、弁当を持ってこられなかったり忘れたりしたお子さんのために学校で食堂が設けられて、各学校のPTAが運営しているのが実情ではございます。PTAが運営している関係もあり、学校によって利用者数や値段などの条件も異なるなどいろいろなやり方で昼食を提供しておりますので、どの学校もいろいろと苦労をされている中で学校側としても協力をしているということになるかと思っております。
 基本は、栄養の過多や過少など、食事の規則性や個人の食生活の問題にもかかわることなのですが、高校生の段階でございますので、まずは本人の意識を高めることが基本になるのではないかと思っております。基本的には食に対する正しい知識や望ましい食習慣を身につけさせるといったことを、いろいろな場面を通じて指導するという状況でございますので、何らかの調査をしてその調査結果が悪いからといって食事の面で指導するとしても個々の家庭にかかわってまいりますので、そのあたりはPTAとも相談をする必要があるのではないかと思っております。


米田委員  調査をせずにデータも持たずにでは、状況が分析できないのではないかと思うのですが、学食の経営システムからいって難しいのかもしれません。
 ただ、私が申し上げたいのは、今の子供たちが貧しい状況に陥っているのではないかという問題意識の中で、生徒の認識も含めて現状についてのデータを持つということは重要であると思いますし、それが得られれば例えばモデル事業として、どこかの学食で食育についての改善の指導や意識啓発をしたらどうかという観点からこのような質問をさせていただいたので、改めて答弁をお願いします。


西原教育長  先ほど申し上げた趣旨でございますが、最後にPTAの話に触れましたけれども、食生活についての調査自体は、学校が実施するというよりはPTAの協力のもとに、PTAの理解も含めて話し合う中で実施するべきではないかと考えてございます。
 PTAが学食を運営しているという関係もございますので、学食のメニューづくりにしても、食生活を省みるにしても、基本的には家庭がかかわってまいります。そうしたことからもPTAの協力を得ながら食生活の改善に向けた取り組みをしていくべきではないかと考えて申し上げたところでございます。


米田委員  私が最初に学食について申し上げたので、そこから離れなくなってしまったのかもしれません。ただ、先ほど紹介した仁尾小学校や宇多津町の事例でも、家庭を含めた子供たちの食状況を踏まえて、まず着手できるのは学校給食だという形で取り組んでこられたということですから、私は義務教育でも高等教育でも、問題意識をどこに持つかということだと思います。引き続きことしはこの課題を追求してまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。


高城委員  まず最初に、教育全体の問題についてお話しさせていただきます。
 日本は先進諸国の中でも政府支出に対する教育支出の比率は、最低レベルだったと思います。一つには年金や介護、医療といったものに相当な支出が必要だということはあるのですが、少子高齢化の中で少子化対策という面で言えば、教育については給食も含めて無償化していく、あるいは高校教育についても、もっと行政がお金をかけていかなければ少子化はとまらないのではないでしょうか。
 教育も保育も同じですけれどそうした思いがありますので、ともに協力して進めていきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 きょうは、統合高校である観音寺総合高校について、お聞きしたいと思っております。
 来年の4月から統合されるのですが、地元の両校の関係者に聞いても、いろいろな問題が起きるようです。例えば、小豆島の統合高校のように定数がほぼ同じ100人前後の2つの高校があって、ちょうど真ん中の旧池田町に新設して高校をつくるという場合は、全く対等で問題も少ないのかと思いますが、今回の三豊工業高校と観音寺中央高校の統合については、歴史からしても随分と違っているのです。三豊工業高校は昭和40年に第1期の卒業生を出しており、学校ができて50年余りの高校なのですが、観音寺中央高校は90年以上の歴史があったと思いますし、卒業生の中身も違っていると思います。
 例えば、同窓会などでも対等で統合して校名も総合高校になるのだから、同窓会も基本的に対等にして、会長とは別に副会長を両方から3人ずつ出しましょうとしていても、観音寺中央高校の場合は、もともと商業高校だったものですから卒業生の3分の2が女性であり、女性だけの卒業生の団体があるのです。そこの会長を全体の同窓会の副会長に持ってきましょうという話が出て、そうなると副会長が3対4になり、それはおかしいということもあるようです。
 ほかにも三、四年前だったと思うのですが、統合して今の観音寺中央高校の敷地に工業科の校舎を建てるということで、今、工事中なのですが、敷地が狭いので敷地を広げて、十分な規模の工業科の校舎を建ててくださいと言ったことがあると思うのですが、予算の関係から難しいという話だったと思います。
 やはり対等と言いながら、現実には三豊工業高校は去年の入試定数で100人ですが、観音寺中央高校は185人であり、卒業生の数も随分違うし、歴史も違う高校を一つにする中で、校舎は観音寺中央高校の敷地を使うということになると、三豊工業高校からすれば、学校関係者は、同窓会やPTAも含めて何となく吸収合併されたという意識を持っており、それを何とか考えないといけないと思っております。
 校名の問題にしても、三豊工業高校は創立から五十数年、同じ名称で来たのですが、観音寺中央高校の人たちからすれば、今回、校名が変わったら5回目の改称になるので、同窓会からは教育委員会に対して観音寺中央高校という校名を残してほしい、そうでなかったら観音寺高校にしてほしいとお願いしたという話を聞きました。最終的に観音寺総合高校という校名になりましたが、観音寺中央高校の関係者の一部には不満もあるようです。
 そうした統合における流れに対して教育長はどのように思われているのか、お聞きしたいと思います。


西原教育長  平成29年4月に観音寺中央高校と三豊工業高校が統合して観音寺総合高校になるわけでございますが、これは高校再編の中で小豆地域と三豊地域でそれぞれ議論を重ねた中で、高城委員からお話があったような経緯で統合が進められてきている状況でございます。
 観音寺中央高校ではいろいろと校名が変わってきているというお話も聞いておりますし、三豊工業高校も50年を超える伝統のある高校でございますので、それぞれの高校が一つになるというのは、卒業された方々にとってはいろいろな思いがあるのだろうと思っております。
 今回の統合に際しての校名につきましてもいろいろと御要望をいただいておりましたが、そうした中で、最終的に観音寺総合高校にするという判断をさせていただいたわけなのですが、基本的には観音寺中央高校が総合学科としていろいろな系列を持っており、今回の統合によって工業科のコースも加わるという意味からも「総合」という名称がふさわしいのではないかという形で進めさせていただいているところでございます。そうした地元の方の思いなどを十分に受けとめながら、今、校舎整備を含めて進めてございますので、来年の4月以降から観音寺総合高校という新しい高校がうまくスタートできるように準備をしてまいりたいという思いでございます。


高城委員  今でも両方の同窓会からは、同窓会の統合は5年先、10年先でもいいのではないかという話まで聞こえてきます。観音寺中央高校は歴史があるので、卒業生は80代や90代の人もおられますし、三豊工業高校は最年長がことしで70歳ということになります。また、三豊工業高校の卒業生はほとんどが男性ばかりですが、観音寺中央高校は同窓会で言えば女性のほうが多い学校ですから、そういうところがうまくいけばいいのですけれども、なかなか問題が多いのではないかという感じがしております。
 さらに運動部のグラウンドの件なのですが、今回、統合する2つの高校で言えば、三豊工業高校のラグビー部のために新しく運動場で必要になります。観音寺中央高校には以前は女子ソフトボール部があったのですが、顧問の先生が転勤した関係もあるのか、今は休部しているようでありますけども、とてもじゃないけれども運動場が足りないということをお聞きしております。
 そうした中で、私の母校の観音寺東小学校が統合でなくなりましたので、その敷地を県が買って、観音寺総合高校の第2グラウンドにするという話があるようです。もう測量も終わって今年度の予算もついているから売買されるのだろうと思うのですが、具体的にはその敷地がどの程度で、どの部活動がそこを使用するのか、うわさでは聞いておりますけれども、教育委員会でわかっていれば教えていただきたいと思います。


西原教育長  委員の御指摘のように、旧観音寺東小学校の跡地を観音寺市より今年度中に取得したいということで当初予算でも計上させていただいており、約7,000平米の土地を取得することによって、観音寺総合高校のグラウンドとして整備した後、工業棟の建設により潰れた形になるテニスコートをまずは整備するということと、あわせて陸上競技用の200メートルトラックがおさまるサイズの多目的グラウンドを整備して部活動に使っていきたと考えております。具体的にどの部活動が使用するかはまだ正式には決まっている状況ではないのですが、できればラグビー部なども含めて活用したいと考えております。


高城委員  ラグビー部もそこのグラウンドを使うのでしょうか。私が聞いているのは観音寺東小学校の跡地はテニスコートと陸上部という話で、ラグビー部は三豊工業高校の跡地を使うのではないかと思っていたのですが、その辺はどうなのでしょうか。


西原教育長  これは三豊工業高校の跡地の話が絡んでくるのでございますが、跡地のうちグラウンド部分につきましては、統合後も使用する予定にはしてございます。そのため当面、ラグビー部は三豊工業高校のグラウンドを使用することにはなるだろうと思うのですけれども、将来的にそこが使えなくなったときには観音寺東小学校の跡地のグラウンド整備しているところを使わざるを得ないのではないかと思って申し上げたところでございます。基本的には当面は、三豊工業高校のグラウンドを使うということでございます。


高城委員  本来、一番移動しやすいのは自前でバスを持っている野球部なのです。ただ、そうは言っても野球部は甲子園で優勝した実績がありますし、そこを動かないという話ですから、ラグビー部はもともと三豊工業高校のラグビー部だったのならそちらへ行くしかないのかとは思ったりもします。当分の間といっても今の観音寺中央高校の近くに広い場所を確保するのは難しいと思います。旧観音寺東小学校の跡地は、歩いても5分ぐらいのところだからいいのですけれども、今の観音寺中央高校から三豊工業高校までは6~7キロはありますから、行って帰ってくるのは相当な時間がかかるだろうと思います。それから考えると、近くでいい場所があればいいのですけれども、なければ観音寺市の総合運動公園などを使うしかないのではないかと思ったりしています。
 そうした面ではしっかりと考えてもらわなければいけないということと、三豊工業高校の跡地の問題は、この6月に香川県市議会保守系議員協議会から地域医療の発展に寄与する施設をつくってほしいという要望があったと思います。その要望に対しては教育委員会ではなく政策部か総務部に聞くべきものだとは思いますけれども、あれだけ広い敷地があるわけですから有効利用しなくてはいけません。そういう意味では当然クラブ活動にも、あるいはそれ以外の活動に活用するためにも、全部ではないにしても学校の敷地として残しておく必要があるのではないでしょうか。校舎は古いので取り壊さなくてはいけないのでしょうが、その辺りの構想について、先ほど話した要望も踏まえて、教育長はどのようにお考えでしょうか。


西原教育長  今回、香川県市議会保守系議員協議会から三豊工業高校の跡地利用の活用について、西讃地域医療の拠点病院が三豊総合病院だけなので、地域医療の拠点として三豊工業高校の跡を活用してほしいという趣旨で要望が出されているわけでございます。
 これは地域医療の関係でございますので、私どもとしても判断はできないのですが、現在の所管は教育委員会になりますので、三豊工業高校の跡地につきましてはいろいろと他部局と連携しながら、有効な活用方策を検討していく必要があろうかと思っております。


高城委員  高校を統合するためには関係者はエネルギーも要るでしょうし、いろいろな御苦労があると思います。そういう面では、できるだけ関係者の声を聞きながら進めていただきたいと感じておりますので、よろしくお願いします。


西川委員長  暫時休憩いたします。
 午後は、1時から再開いたします。
 (午前11時52分 休憩)
 (午後 1時04分 再開)


西川委員長  再開をいたします。
 質問を続行いたします。


樫委員  2点お尋ねをしたいと思います。
 1つは、教職員の負担の軽減であります。
 子供の学力の向上も教職員の長時間過密労働も、少人数学級が実現すれば根本的に解決できるのではないかと思うところですが、全学年での35人以下学級の実現は先送りをされたままであります。そうした中で、今年度、子供と向き合う環境づくり推進事業として、教員の事務負担軽減の効果を検証するためモデル校6校を選考して、市町が配置した校務支援員の人件費相当分を上限を設けて補助する制度がスタートしたところです。
 そこでお尋ねいたしますが、県下の小・中学校は何校あるのでしょうか。


西原教育長  この4月1日現在で市町立の小学校が161校、中学校は67校であります。


樫委員  今、答弁いただきましたが、小学校161校、中学校67校ある中でモデル校6校を選定されたということなのですが、この6校はどこに決まったのでしょうか。


西原教育長  今年度のモデル校の6校は丸亀市立城坤小学校、三豊市立山本小学校、土庄町立土庄小学校、三木町立田中小学校の小学校4校、宇多津町立宇多津中学校、まんのう町立満濃中学校の中学校2校の合わせて6校でございます。


樫委員  今、御答弁いただきましたけども、こうした校務支援員は大規模校に配置するのかと思っていたのですが、そうではないようです。この校務支援員は教員免許を有している正規の教員なのでしょうか。また、どういう立場でどのような支援を行うのか、この点についてお伺いしたいと思います。


西原教育長  校務支援員に関しましては、教員が今まで従事していた学校徴収金に関する事務や出納簿、成績表などの諸帳票の入力補助業務といった教員の多くが負担感が多いと感じる業務に従事するという形で、校務支援員を雇用していただくということになります。児童・生徒の学習指導には直接当たりませんので、教員免許は必要としておりません。


樫委員  それでは教員免許もないし正規の職員でもないということですね。これによって教員にとって事務量の軽減と子供に向き合う時間の確保ができるということで6校モデル校を選定したわけですが、まだ効果が出るという時期ではないと思うのですが、これがうまく機能しているといった効果が確認されれば、全校に配置するのでしょうか。どのように考えておられるのか、お尋ねします。


西原教育長  この校務支援員につきましては、校務支援員の配置によって教員の事務負担軽減がどのように図れるのか、その内容を確認して結果を出した上で、基本的には市町で配置していただくというようにお願いをしていこうと考えております。


樫委員  スタートしたばかりでまだ効果もわかりませんけれども、校務支援員の成果が上がるように県としても積極的に取り組んで、教職員の負担軽減を図っていただきたいと要望しておきます。
 2014年6月にOECDによる世界各国の中学校の教員を対象に実施した学校での指導状況や勤務環境に関する調査結果が公表されました。教員の1週間当たりの勤務時間は調査に参加した34か国・地域の平均は38.3時間なのですが、日本は53.9時間で最長となっています。平均よりも15.6時間も多くパーセントでいうと141%になるくらい勤務時間が多いというのが国際比較で出ております。
 さらに、2012年の全日本教職員組合の勤務実態調査によれば、部活動顧問をしている教員の1カ月の平均残業時間は100時間以上が40.8%、80時間から100時間が17.3%、60時間から80時間が16.2%という実態が出ているのですが、本県の教員の勤務実態はどのようになっているのでしょうか。さらに、部活動顧問をしている教員の勤務実態もあわせてお尋ねをしたいと思いますが、小・中・高校別にお示しいただければありがたいと思います。


矢木澤義務教育課長  本県の教員の勤務実態や小・中・高校別の部活動顧問の勤務実態の御質問にお答えいたします。
 昨年度に文部科学省が公表した実態調査に基づいて、私からまとめてお答えさせていただきますが、中学校の1日当たりの平均在校時間は平日でありますけれども、顧問をしていない教員に比べて運動部活動顧問は1時間14分、文化部顧問は39分長くなっており、本県の平成22年の調査と同様の結果となっております。高等学校については部活動についての実態把握は行っていない状態であります。


樫委員  今の答弁では全日本教職員組合の2012年の調査と比べて、かなり少ない感じなのですが、そういうことなのですか。半数近い人が1カ月に100時間以上も残業しているという結果が出ているのですが、先ほどの答弁は何か少ないのではないのですか。調査が十分できてないのではないのですか。


矢木澤義務教育課長  昨年度の調査はあくまで国の調査でありますので、国の調査結果によるということでありますが、1カ月に直した場合に土日等をどのように捉えているのかの違いだとは思いますが、先ほど申し上げましたとおり、運動部活動顧問等部をしている教員のほうが勤務実態としては長いということについては変わらないと承知しております。


樫委員  2つの調査結果が余りにも乖離しているので、これ以上はお聞きしませんけれども、とにかく部活動顧問をしている先生は大変な状況に置かれているということです。
 また、教員の病気による離職や給食も調査されているのですが、公立学校教員の精神疾患休職者は文部科学省調べで、1990年は全国で1,017人だったのが、2014年では5,045人となり、5倍以上に増加しております。
 それから、これは2012年調査ですけれども、公立の小・中・高校校教員の病気による離職は1,048人もおり、その中で特徴的なのは20代の教員や50代の教員が病気で離職をする人が多いという状況なのです。これは全国の調査なのですが、本県の場合はどうなっているのでしょうか。精神疾患による休職者数や病気離職者数をお示しいただきたいと思います。


古沢健康福利課長  樫委員の御質問にお答えいたします。
 まず、本県の公立学校の教職員における平成27年度の病気休職者数につきましては、公立の小・中学校、県立学校の合計で60名でございます。このうち精神疾患による病気休職者数は34名で、在職者全体に占める比率は0.41%となっております。
 また、全国との比較ができる平成26年度のデータになりますが、本県の状況は病気休職者数が全体で56名となっており、そのうちの30名が精神疾患によるもので在職者に占める比率は0.36%となっております。
 さらに、公立学校における精神疾患による病気休職者数の在職者比率を時系列として平成16年度と平成26年度の対比で見てみますと、全国では平成16年度は3,559名で、在職者比率が0.39%でございましたが、平成26年度には全体で5,045名、在職者比率が0.55%となっております。
 一方、本県では平成16年度は11名で、在職者比率が0.1%でございましたが、平成26年度には30名、在職者比率が0.36%となっております。
 続きまして、病気が原因で離職した本県の公立学校教職員につきましては、平成27年度の状況を見てみますと、県立学校が2名、小・中学校が12名となっております。この内訳を年齢別に見てみますと、50代が7名で一番多く、続いて40代が多いという状況でございます。


樫委員  今のお話では、香川県の場合は全国の平均よりは少ないという結果が出ているようですけれども、平成27年度は合わせて14名の教員が病気で離職をしているという状況です。やはり教員の過剰な負担が精神疾患につながったり、病気での離職に追い込まれるなどの実態があると思いますので、それらについてどのようにお考えされておられるのか、お尋ねしたいと思います。


古沢健康福利課長  最近の本県の精神疾患による病気休職者の状況としては、委員の御指摘のように全国よりは低いのですが、ここ数年は横ばいの状況が続いております。減少傾向は認められないということで、今後も引き続き教職員みずから健康管理意識を高めていくための取り組みが重要だと思います。さらに、ある人においては予防、ある人においては職場復帰、さらには再発防止といったそれぞれ個々の段階に応じて、いかに効果的な健康管理の対策がとれるのかということをよく考えて、今後も引き続き取り組んでいく必要があるのではないかと考えております。


樫委員  それで、教員の健康管理の点で言いますと、小・中学校の教職員の人件費は県が負担しておりますが、健康管理は全国的に見ると市町村に任せてしまっている傾向があると聞いております。年1回の健康診断はどこの職場でも行っておりますが、その結果は県教育委員会として把握しているのでしょうか。また、病気休職者の相談やアドバイスなどはなされているのでしょうか。これもお尋ねしたいと思います。
 要は、教員の健康状態はそのまま子供の教育にも直結するわけなのです。担任の先生が病気でいなくなれば代替の教員を配置しなければならなくなってくるわけですから、市町任せではなく、県教育委員会としてしっかり健康管理について把握していく体制が必要だと思うのですが、その点はいかがでしょうか。


西原教育長  私からお答えをしたいと思います。
 小・中学校の教職員につきましては、健康診断に関して言えば服務監督権限である市町教育委員会が実施することになるわけなのですが、医療機関で受診した際のいわゆるレセプトに関しては公立学校共済組合の香川県支部に参ります。公立学校共済組合の香川支部は県教育委員会が事務局を持っている関係もありますので、公立学校の教職員の健康状態は全て把握できるような状態にはなっていると考えていただければいいのではないかと思います。
 そういう中で、できるだけ本県の教職員全体の健康上の課題を把握した上で、データヘルス計画を策定し、対策も進めていきたいと考えております。


樫委員  とにかく離職者は生まないという立場でしっかりと教員の健康管理をやっていただきたいと強く要望しておきたいと思います。
 それと、先ほど言いましたように部活動顧問の40.8%が1カ月で100時間以上残業しているというのは、全日本教職員組合青年部のアンケートの調査なのです。青年教員は部活動の顧問をしてくださいと言われたら、若いだけに断りにくいという状況の中で、約4割が土・日曜日に出勤しているという実態だそうです。
 それでお尋ねするのですが、部活動は長時間勤務を招く最大の要因になっていると思います。対外試合や内申書、競技成績の評価などが子供や教員を過度な競争に駆り立てているのではないでしょうか。勝利至上主義に陥った部活動は、時に教員による体罰を招き、過度な練習が成長期の子供に与える影響も懸念されています。スポーツは楽しむものであり、子供たちの要求に基づいた運営が本来の姿ではないかと思いますが、その点はいかがでしょうか。


西原教育長  学校における部活動につきましては、学校教育活動の一環として位置づけてございまして、スポーツや文化に関心を持つ生徒によって組織され、スポーツの喜びといったものも味わいながら豊かな学校生活を経験するための活動という形になります。そうした意味では、学校が支援する運動部活動ということになるのですが、生徒が自発的、自主的に活動を組織して展開することは、一つの本質であると考えております。そのため指導者は個々の生徒の個性を把握して、その思いに応えられるように努めていくことが求められると考えられます。
 そういう意味では顧問としての教員は、安全への配慮など適切な支援を行いながら可能な限り生徒に任せていくということで、生徒がみずから考えるという観点から生きる力の育成にも貢献できますので、そういった指導をしていくべきだと考えております。一方で、先ほど委員から勝利至上主義の話も出ましたけれども、休日も強制させるということは生徒のバランスのとれた生活や成長に支障を来すということになりますので、できるだけ配慮するような形で取り組んでいると考えてございます。


樫委員  本来は、スポーツは楽しむものであるという立場で、勝利至上主義に陥らないような指導が求められているわけなのですが、文部科学省の調査では、原則として全教員が顧問になることを求めている中学校は、全体の7割に上るとされています。本県では中学校の教員は原則として顧問になるように求めているのか、その点をお尋ねしたいと思います。


西原教育長  それは学校でそれぞれ指導する顧問をどのように配置するかということで、校長の権限で割り当てをしているのではないかと思うのですけれども、県教育委員会で必ず顧問になるようにという指導をしているつもりはございません。


樫委員  それではこの7割の中には入っていないと断言できるのですね。


矢木澤義務教育課長  お答えいたします。
 先ほど教育長からお答えしましたように、学校ごとの校務分掌によることになります。実態としては、学校によっては正副顧問として1つの部活に複数の顧問をつけることも多く、小・中学校では教員数が少ないものですから、多くの部活動を持っている学校では校務分掌上は正副どちらかが当たるということも、現実には出てくると思います。この調査にあるように、原則として中学校では全ての教員が部活動の顧問を持ちなさいという形で行っているわけではありませんが、小・中学校は高校と違って1校当たりの教員数が少ないものですから、結果的に全ての教員が顧問を持っていることはあるということでございます。


樫委員  実態はいろいろあるようですけども、なるべくそうした原則はなくして、先生の思いもいろいろあるわけですから、押しつけのようなことはしないようにしていただきたいと思います。
 教員の休養については、部活動に完全休養日を設けることが実効性のある対応ではないかということで、日本共産党の田村議員が参議院で質問しております。文部科学省も指針づくりを検討して教職員の負担軽減を図るということで、部活動の問題は国会でも議論になっているわけなのです。
 本県でも実態調査をして、先ほども言いましたように病気による離職や精神疾患に追い込まないように健康管理体制を整えていただきたいと思うのですが、そうした点について、土曜日あるいは日曜日は完全に休みにするというのを県教育委員会としてガイドラインをつくって実施すべきではないかと思うのですが、その点はいかがでしょうか。


西原教育長  部活動に関しての休養日の御質問にお答えします。
 部活動の休養日に関しては、平成10年ごろにも話題が上っておりまして、その当時のことだと思いますけれども、中学校長会でも第1日曜日と第3日曜日の月2回を完全休養日にしようとか、高等学校でも土日のうち月1回以上は完全休養日を設けようとかという申し合わせをしている状況ではございます。ただ、その申し合わせが完全に守られているかというとそうでもないようで、それぞれの学校の状況によっているということではございます。
 ガイドラインに関してはどのような取り組みが必要なのかというところは、先ほど樫委員からもございましたように、文部科学省でも一定の調査をしてガイドラインの作成を検討しようという取り組みが進められようとしておりますので、そうした状況を踏まえて、県としても対応をしていきたいと思っております。


樫委員  それでは、積極的な対応を強く期待しておきたいと思います。
 2点目に、生涯スポーツの振興についてお聞きします。
 本県の人口に占める高齢者の割合は全国平均を上回っております。2015年には30%を超え、団塊の世代が後期高齢者である75歳以上を迎える2025年には3人に1人は高齢者になると予測されております。
 第6期の香川県高齢者保健福祉計画では、高齢者が住みなれた地域で暮らし続けられる環境づくりや生涯スポーツの機会の拡充がうたわれております。最近では、平均寿命より自立して健康に生活できる期間を示す健康寿命が重視をされておりますが、男性の平均寿命は約80歳、健康寿命は71歳ということですから9年の差があります。女性は平均寿命86歳、健康寿命74歳ですから12年の差があり、この男性約9年、女性約12年が介護を受けたり、寝たきりの生活を余儀なくされるという結果になるわけなのです。
 香川の健康寿命は男性38位、女性40位ということが四国新聞で特集されておりました。その要因はいろいろあるのですが、本県では運動機能の低下が原因で関節疾患の人が全国3位、骨折した人が5位という結果が示されており、こうした人が要介護状態に向かうと言われております。
 こうした状況を踏まえて、高齢期を迎えた人の本県の現状を教育長はどのように受けとめておられるのか、まずお尋ねしたいと思います。


西原教育長  平均寿命が延びることで高齢化率も上ってきているわけなのですが、そうした中で先ほど健康寿命の話も出ましたけれども、健康で日々を楽しく過ごせるような高齢者の方がたくさんいらっしゃる割合が多い社会が、いい社会であると思いますので、そうした社会づくりをするのが重要であると思っております。


樫委員  そうした認識を持っておられるので、次の質問をしたいと思います。
 2011年の県民健康・栄養調査によりますと、1回30分以上の運動を週2回以上行っている割合は、男性は全国平均の34.8%に対して本県は32.4%であり、女性は全国平均の28.5%に対して本県は26.1%となるなど、全国平均を2%以上下回っております。私は健康寿命を延ばすためには、全国平均以下という、このような運動の状況を改善していかなければならないと思うのですが、その点はいかがでしょうか。
 生涯スポーツの振興で健康寿命を延ばせば、増大する医療費や介護費を抑制できると思います。これは県や市町の財政にとって大きなメリットになると思いますので、そうした点についてどのように認識されておられるのか、お尋ねします。


西原教育長  私も生涯にわたって健康で生きがいのある生活を送る上では、運動をして体を動かすということは重要なことだと思っております。それで生涯スポーツという形で親子や家族が集って、子供からお年寄りまでいろいろな方がさまざまなスポーツに取り組んで運動したり、スポーツで汗を流したりすることで生活習慣もよくなって健康寿命も延びるということもあると思いますし、ひいては、医療費も抑制されるのではないかという意味からも、健康福祉部とも連携を図りながら生涯スポーツの推進に取り組んでまいりたいと考えております。


樫委員  教育長がそこまで生涯スポーツについて認識されておられることはうれしいわけなのですが、生涯スポーツをどのように振興していくかが大事だと思います。先ほどオリンピックを目指したトップアスリートの育成の話も出ましたが、そうした華やかなところばかりに光が当たったのではいけないわけでして、私はこうした地道なところにも光を当てていただきたいという思いで質問しておりますから、先ほどのようなお答えをいただいて私も元気が出たわけなのです。
 その生涯スポーツの中で、私はグラウンド・ゴルフが高齢者にとっては一番合うスポーツだと思っております。WHO憲章における健康の定義によれば、「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にもすべてが満たされた状態にあることをいいます。」とされております。グラウンド・ゴルフは1982年に当時の文部省が、誰にでも優しい人間性豊かなスポーツをつくろうということで、生涯スポーツ推進事業として考案され生まれたわけなのです。
 だから、まだ歴史的には浅いわけなのですが、今、このグラウンド・ゴルフが全国で広がっております。グラウンド・ゴルフという名前は、学校のグラウンドや地域の広場など、いつでもどこでもできるスポーツを目指すということに由来しています。グラウンド・ゴルフは高度な技術を必要としない上にルールも簡単で、プレー中は明るい笑い声が常に満ちて、豊かな心と生きる喜びが育まれる、真に生涯スポーツにふさわしいものであり、本県としても、競技人口は大きくふえてきております。こういうグラウンド・ゴルフの普及に教育長は力を入れるおつもりはあるのか、お尋ねします。


西原教育長  生涯にわたってスポーツを楽しむ環境づくりにつきましては、今回の教育基本計画の中でも生涯スポーツの振興について県の教育委員会として積極的に取り組んでいきたいと考えてございます。その中で生涯スポーツの種目はいろいろとありますので、グラウンド・ゴルフについては先ほど委員のおっしゃられたような効用や目的、趣旨もあろうかと思いますが、それだけということではなく、生涯スポーツの種目全般にわたって県民の方のスポーツの振興という観点で取り組んでいきたいと思っております。


樫委員  高齢者の中では最初はクロッケーに人気があったのですが、それがゲートボールに移ってきました。しかし、ゲートボールは球をポーンとはじき飛ばしますから体力的にもきついものがあり、高齢者には余りなじまないスポーツではないかと思います。さらに集団競技で闘争精神を発揮するスポーツという側面もありますから、優勝のかかった時期になったら、そこのトップの人が必死になってしまい、誰かが失敗して優勝を逃したりすると人間関係にも影響してやめたりする人も出てきて、ゲートボールの競技人口は減っており、グラウンド・ゴルフに流れているのです。
 グラウンド・ゴルフはゴルフと一緒で個人競技ですから人間関係に煩わされることも少なく、また、ゴルフが好きな人も高齢になると山岳コースには行けなくなりますから、そういう人もグラウンド・ゴルフに移ってきております。そうしたことから、今、グラウンド・ゴルフは伸び盛りの生涯スポーツなのですが、本県は日本グラウンド・ゴルフ協会が認定する公設の専用競技場がないのです。
 全国では公設の専用競技場が数多くあり、グラウンド・ゴルフは鳥取県でスタートしたスポーツであることから、鳥取県や島根県などの中国地方や石川県、四国では徳島県に公設の認定コースがあります。しかし、香川県では小豆島や塩江温泉のホテルが認定コースを設けていますが、公設の公認コースはありません。今後、グラウンド・ゴルフは発展が見込まれておりますし、健康寿命を延ばすことにも寄与すると思うのですが、本県で公設の公認コースを設置するお考えはあるのか、お尋ねしたいと思います。


西原教育長  グラウンド・ゴルフもスポーツの一種になりますので、自分のわざや記録などに挑戦していこうという気持ちの中で、技術が向上していくのを楽しみにして、いろいろ競い合う形で普及してきているのだろうと思います。
 私がお聞きしたところでは、本県にはグラウンド・ゴルフの公設の認定コースはないのですが、瀬戸大橋記念公園やさぬき空港公園、東部運動公園などといったところでもグラウンド・ゴルフの大会が開催されているということであり、まずは多目的なところを使っているのだと思いますので、そうした状況を見ながら公設で専用の競技場が必要なのかについて、よく考えていかなければならないと思っております。


樫委員  今、教育長の言われた、さぬき空港公園や東部運動公園の大会の際にも、浜田知事も来られて来賓で挨拶されているので、知事はよく御存じだと思います。教育長も一度、おいでいただいて、そして高齢者の明るい顔を見ていただいて、公営の認定コースをつくらなくてはいけないという思いになっていただきたいと要望して、質問を終わります。


辻村委員  大きく2点お伺いしたいと思います。
 第1点は、発達障害のある子供たちへの教育についてお聞きします。
 学習上や生活上において特別な支援が必要な子供たちの教育につきましては、幼稚園や小学校、中学校、また特別支援学校などにおいて支援体制の充実を図っているところでございますが、近年インクルーシブ教育システムの構築に向けた取り組みが全国的に進められております。早期に発見することで、それぞれ個々のタイプに合った適切な対応をとることができ、将来的な社会人としての適応にとって重要であるということで、いろいろな専門的な分野において学術的にも取り組みが進化しているとお伺いしております。ただ、ここ10年ぐらい、LD(学習障害)やADHD(注意欠陥多動性障害)といった特別な支援を必要とする児童の数が急激にふえているようにも聞いております。
 そこで最初に、特別支援学級において、近年、ふえていると言われる知的障害の児童数、また、自閉症や情緒障害の児童数、さらには医師にかかっている、かかっていないは別にして、県教育委員会が認定しているADHDの児童数の推移についてお伺いします。


西原教育長  国が平成24年に調べておりますので、国の数値との比較のために平成24年度の2月の調査の数字を申し上げます。通常の学級に在籍して特別な教育的な支援を必要とする子供の状況でございますが、小学校では本県で7.6%、国では7.0%で、中学校では本県で6.0%、国では5.7%となっており、小・中学校を合わせて本県で7.1%、国では6.5%という状況でございます。10年ぐらい前と比べますと、率的にはかなりふえてきているという状況でございます。


辻村委員  それにあわせて、特別支援学級にかかわる児童・生徒数の推移について、特別支援課長にお伺いします。


松木特別支援教育課長  特別支援学級の児童・生徒数につきましては、平成27年度で小学校では児童数が1,177名、中学校では生徒数が463名であり、合計で1,640名となっております。


辻村委員  推移を言ってくれなかったのですが、この数は10年前と比べると小学校でも倍、中学校では3倍ぐらいにふえているのではないでしょうか。ADHDにしても、学校や先生によって、この子が発達障害であると認定するかどうかについては、多少、差異があるようでございますが、ふえているのは確かだと思います。
 先ほど樫委員から教員の多忙化の話があり、樫委員は休日をふやすべきだという話だったのですが、問題は休日が少ないということだけではなく、実際に先生方が最も負担に感じているのは、発達障害の生徒への対応もそうですし、それ以外にもいわゆるモンスターペアレントといって学校にクレームを言ってくる親御さんの問題、さらにいじめの問題や児童虐待のおそれがあるという生徒さんなどの、数は少ないけれども対応に時間を要する事象によって学校の先生の負担がふえているともお伺いしております。
 特に近年では、このADHDなどの発達障害のお子さんも、先ほども言いましたようにインクルーシブ教育で普通の教室でみんなと一緒に教えないといけないのですが、授業中に立って叫んだりしている子供もいるようです。1クラスで4人、5人といて学級崩壊につながるというおそれもあり、そういったクラスの担任の先生になると大きな負担になるようです。ただ、隣のクラスの先生や違う学年の先生が手伝ってくれるかといえば、なかなかそういう余裕もないというのが現状ではないかと思います。
 そうした中で、最近は特別支援のコーディネーターを配置したり、SST(ソーシャルスキルトレーニング)といって、それぞれの症状に応じた対応についてもスキルアップしていると聞いておりますが、現状の体制でそういった取り組みが十分になされていると考えるのか、香川県教育委員会の現状の取り組みについてお伺いします。


西原教育長  いろいろな発達障害のお子さんがふえておりますが、そうしたお子さんへの対応といたしましては、個別の指導計画をつくったり個別の教育支援計画をつくったりしながら学級担任もしくは特別支援コーディネーターとして指名した教員が中心になって、それぞれ特別な支援を要する児童・生徒の支援をしているという状況でございます。ただ、現状においてそうした特別支援を実施するためには、ある程度の知識や技術、技能が必要でございますので、そういったものを理解してもらうために研修会を開催したり、運営面、指導面での情報交換をしてもらうという形でいろいろな手法を勉強していただいております。
 ただ、現状においては1人の教員がずっとその学校で勤務できるというわけではありませんので、知識や技術などをもつ教員を計画的にふやしていくことも必要だと考えております。そうしたことにより、特別な支援を要するお子さんに対しては、積極的に対応する必要があるという認識のもとに対応している状況でございます。


辻村委員  そのようにおっしゃるわけなのですが、私が仄聞したところによりますと、1人で抱え込まないと言いながら、現状ではほかの先生方に余裕がなくて、担任の先生が1人で抱え込んでいることも少なくないようです。SSTでも一つずついろいろなトレーニングがあり、例えばお礼を言えない子にはこのようにしなさいなどとなっていますが、1人ずつにこんな手間をかけていたら、いくら時間があっても足りないのではないでしょうか。そうしたスキルも大事なのでしょうけれども、毎年同じ学校同じ学年に、そうした症状を持つ子がたくさんいるというわけでもなく、いろいろな学校や学年で生じているとお伺いしております。
 確かに深刻な問題が生じているところばかりにスペシャリストの先生を派遣していたら、その先生は大変だと思うのですが、現実にうちの市内の小学校でも、こうしたスキルとは関係なく、にらんだだけでも迫力のある男性の担任の先生が来たら、その上の学年も下の学年もおさまってしまったという例があります。これが最良の方法と言ったら怒られますが、実際の解決方法になったという実例があるのです。これでは発達障害の解決には何もなっていないのですが、一番効果のあった方法なのです。
 我々が子供のときにもこういったお子さんは、多分、クラスに何人かいたのではないかと思います。その当時は、こうしたスキルのかわりにバケツが活躍していて、バケツを持って廊下に立っていなさい、ということでおさまっていたのです。ところが今は、そういうことをすると虐待になりますからできませんが、実際には、先ほどの迫力のある先生のような抑止力が働かないとおさまっていないというのが現状なのです。
 こうしたスキルの開発は進んでいるのでしょうが、学術的な開発をすればするほどそれほど重大でもない症状まで掘り起こして、障害のある子を勝手に生み出しているのではないかという懸念すら覚えます。そう思うのであれば、一度、学校の現場を見に来てくださいと言われたこともあるのですけれども、残念ながら行ったことがないので懐疑的なところもあるのですが、現状についてどのくらいの危機感を感じておられるのか、教育長にお伺いします。


西原教育長  私も学校現場に視察に行った際に、通級指導教室などで個別に1対1で教諭が発達障害のお子さんを指導している場面を見ております。そういう形で指導しながらその発達障害のお子さんが、何とか生活面や学習面においておくれをとらないように取り組んでおりますが、そうしたお子さんがふえているという状況は認識してございますので、しっかりと対応できるように対策を講じていこうと考えております。ことしから通級指導教室に関しましては、今までのやり方と少し変えて、1人の先生がほかの学校にも兼務で回りながら指導するという取り組みを2校でモデル的に行うなど、できるだけ多くの特別な支援を要するお子さんの指導ができるように工夫をしております。


辻村委員  現状では本県でも、各校に特別支援教育コーディネーターを1人ずつ置いておりますが、その中にも能力差があると聞いたりもします。また、学校によって一緒になって対応してくれる人がいるかどうかといった状況に応じても、その人の能力が発揮できるかどうかが変わってくるのではないかという気もしています。
 ただ、こういうコーディネーターがいるからその学校は安心だというのではなく、おそらくリサーチすれば、こうした発達障害で本当に困っている学校というのはそんなに多くはなく、例えば、1つの市で2校か3校のうちの1学年か2学年なのではないでしょうか。そうしたところに重点的に、特別支援教育コーディネーターのスペシャリストを派遣する等の新たな対応が必要になってくると思います。
 さらに、香川県教育委員会が香川大学と組んで「すばる」という取り組みもしているようですが、この「すばる」とはどういう内容なのか、また、どういった効果があるのかについてお伺いします。


西原教育長  「すばる」につきましては、香川大学大学院教育学研究科が平成15年に附属坂出中学校の隣に開設した特別支援教室でございます。内容としては、特別な支援を必要とする子供さんを募集して、3カ月ほどの間に週1回の10回程度、1対1の個別指導で教科学習や社会性育成などの指導、支援を行っております。また、保護者とも教育相談を行っておりまして、家庭でのかかわり方や集団参加等の具体的な対応方法に関するアドバイスなどを行っております。そうした形で一指導を受けた児童・生徒に関しては、症状に応じた指導ができているという話を聞いており、家庭における指導や支援の方向性がこの10回程度の指導の中でよくわかったということも言われておりますので、こうした取り組みがさらに進むことが望ましいと考えております。
 そのスタッフとしては、附属坂出中学校の職員と県からの派遣の教職員、大学の先生方を合わせて10名近くの体制で対応しておりますので、1期当たりで15名ぐらいの方の指導ができているという状況でございます。


辻村委員  いろいろな学術機関と連携してそのような効果のある対応を進めたり、スペシャルコーディネーターを育成することも重要だと思います。しかし、今の各校にいるコーディネーターは担任などとの兼任ですから、少なくとも問題のある学校だけでも専任化することが重要であると考えますが、それについてどのように思われるかお伺いします。
 また、香川大学や四国学院大学において、学校の先生になろうと考えている人には、発達障害に対する研修を盛り込んでいただいたり、教員免許を取る人には必修にする。または、学校の先生になってから講師の間や最初1年間ぐらいはそうした業務に当たらせるなど、教員になる人の人材活用等を考えて充実させていくことは、教師の多忙化の一部を解消することにもつながるのではないかと考えますが、それらについての御所見をお伺いしたいと思います。


西原教育長  それぞれの学校においては特別支援教育コーディネーターという形での教員配置とあわせて、通級指導教室の担当教員がそれぞれ必要に応じて発達障害など特別な支援を要するお子さんの指導に専門的に対応しておりますので、通級指導教室をさらに充実させるといったことも考えていきたいと思います。さらに、教員のレベルアップにつきましては、発達障害とまではいかなくてもお子さん一人一人への対応は違ってくることから、教員一人一人がいろいろな知識や技能を持つことは大切だと思いますので、障害の事例の対応も含めてさまざまな研修を行っていく必要があると思っております。


辻村委員  研究していただけると思いますので、どのような研究をなされたのか、9月定例会でお伺いさせていただきたいと思います。
 続きまして、保育所の待機児童対策に関して、幼稚園を所管する教育委員会の対策についてお伺いします。
 平成28年4月現在で本県では高松市が321名、宇多津町が3名の合わせて324名の保育所等の利用待機児童数が発表されました。これは大都市に次ぐ高さであります。高松市が主体的にかかわる分野ではありますが、香川県としても無視できない問題ですし、また、保育所は幼稚園とは教育と福祉で表裏一体の関係にありますが、どうも県教育委員会はこの保育所の待機児童の問題を対岸の火事のように見ている気がしてなりません。そこで、幼稚園を所管している教育委員会としては、今の待機児童数についてどのように分析されているのでしょうか。例えば、その324名について年齢別の内訳や、今後の推測数値などがわかれば教えていただきたいと思います。


矢木澤義務教育課長  高松市の待機児童の数につきましては委員の御指摘のとおり、本年4月1日現在の数で321人であり、内訳としてはゼロ歳児が46名、1歳児が123名、2歳児が99名、3歳児38名、4歳児以上が15名でございますので、幼稚園前のゼロ歳から3歳児までで306人となり、全体の95.3%という状況でございます。
 今後の予測につきましては、まだ高松市からお聞きしていないのですが、高松市では、今後の認定こども園化の中で幼稚園の預かり保育等の検討も含めて対応していきたいと聞いているところでございます。


辻村委員  今のお答えのとおり、ゼロ歳児から2歳児で大体85%ぐらいですから、3歳児や4歳児は約15%となります。3歳児以上は条件によっては幼稚園で受け入れが可能ですから、高松市の幼稚園の現状はどうなっているのでしょうか。充足率というのか、受け入れる余地があるのかどうかをお伺いします。


矢木澤義務教育課長  高松市立幼稚園において、あくまでも利用定員に対する充足率ということでお答えさせていただきますが、定員に対する現状の入園数としての充足率は、本年5月1日現在で48.8%であり、定員3,360名に対して1,641人が入園しているということでございます。


辻村委員  高松市は広いので、住んでいる場所によって現実的に利用可能な幼稚園は限られるでしょうから、全体としての充足率をそのまま受け入れられない部分もあるのですが、実際にこれだけ保育所で待機児童が出ておきながら、幼稚園の充足率は5割に満たないというのが現状なのです。そういう現状の中で、幼稚園にできることはないのでしょうか。私が住んでいる善通寺市では3歳児以降になると、9割以上の子が幼稚園へ行くので、保育所へ行くのはそれなりの事情のある子でないと行かないという慣習ができ上がっているわけなのです。
 急に300人以上もの待機児童ができるということは、緊急事態です。これに対してただ単に保育所や保育士をふやしたのでは、将来的に保育所に入所を希望する子供が減ったときには困りますから、この緊急時にどう対応できるかといえば、現在、充足率が48.8%しかない幼稚園がある部分を担えるのではないでしょうか。
 ゼロ歳児から2歳児についても緊急的な措置も考えられると思うのですが、その部分は来週月曜日に健康福祉部にお伺いするとして、幼稚園が担える部分についてどのように検討されているのか、まず義務教育課長にお伺いします。


矢木澤義務教育課長  幼稚園でもできることがないのかということについては、高松市とお話をしたり、善通寺市から情報をいただいたりということで考えさせていただいているところでございます。
 委員も御承知のとおり、善通寺市では幼稚園における授業料を無料にするという、かなり思い切ったことをした上で、さらに放課後から午後6時30分までの延長保育に必要な人を臨時で雇うということもしていただいている中で、今の委員の御指摘のような緊急対応に成功していると認識しております。
 高松市の対応につきましては、委員のおっしゃられたとおり基本的には高松市が独自に考えるところでありますけれども、教育委員会としても幼稚園の教育の内容にかかわるところがメーンになってまいりますが、情報提供を含めて指導や助言等に努めていきたいと考えております。


辻村委員  つい数年前まで、香川県では保育所の待機児童はゼロと言っていたのですが、急激にこれだけふえたということです。今、アベノミクスにおいて景気をよくして雇用がたくさん生まれているとともに、女性が輝く社会にしなくてはならないとうたっております。せっかく仕事をしながら子供を産んで、子育てしながら仕事を続けたいという人がこれだけいるのですから、これは高松市の管轄だから、これは健康福祉部の所管だから関係ないと言われるのではなく、教育委員会としても緊急避難的に協力できる部分はあるのでないかと積極的に考えていただきたいと思います。これは要望にして質問を終わります。


宮本委員  2点質問させていただきます。
 1点目は、県立の高校教育内容充実事業についてお聞きします。
 このことについては本年2月の定例会の委員会で、複数の委員から質問が出たと記憶しております。
 子供たちが教育を通して時代を乗り切るということが大事であり、そうした中で、郷土に誇りと愛着を持って、また地元で就職して活躍できるような教育が重要なことだろうと思っておりますが、そのためには、いろいろとハードルもあると思っております。教育内容が大きく変化していく中で、将来を見据えた教育内容の取り組みは大事でございますから、ぜひとも充実を図っていただきたいと思っております。
 ことしの2月定例会の委員会の教育長の答弁をお聞きして、これは教育長の肝いりでもあるようにも伝わってきたわけでございますが、具体的には県立高等学校において造船や教職について学ぶことができるコースの設置準備を進めているということでした。これはぜひとも進めていただきたいと思うのですが、これから教育委員会として取り組むべき部分が多々あると思いますので、まずはそうした状況について教育長にお伺いします。


西原教育長  県立高校への新しいコースの設置につきましては、この2月定例会の委員会でも、今、地元企業からも要望が強い造船に関してのコースと、これからの時代を担う子供たちを育成する教員を育てていきたいという観点で打ち出している教職コースの2つの設置について、造船コースは多度津高校を、教職コースは坂出高校を候補にしたいと申し上げてまいりました。こうした要望が強いものに関しましては、できるだけ早くコースの設置を表明したいということもございまして、鋭意検討してきたわけでございます。いろいろと検討した中で、多度津高校の機械科の中に造船コースを、坂出高校の普通科の中に教職コースを平成29年度から設置することで正式に進めていくこととしており、今回、現在の中学3年生向けに夏休みに配付している「香川の高等学校」という冊子の中で、来年度にそういったコースを設けることを盛り込んで周知を図りたいと考えております。
 両校ともに新しいコースを設置するということではございますが、生徒募集としては多度津高校であれば機械科として、坂出高校であれば普通科として行い、入学後に生徒自身の希望や適性によって改めてコース選択をさせるという形をとりたいと思っております。多度津高校の造船コースに関しましては専門学科の中でございますので、全県から出願ができますが、坂出高校の教職コースにつきましては、普通科では通学区域を区分している関係で第2学区からの募集ということになり、第1学区の生徒に関しては今後の課題であると思っております。


宮本委員  多度津高校の機械科に造船コースを、坂出高校の普通科に教職コースを設置するということですが、これらの新しいコースで学ぶ生徒については、今の機械科や普通科の中で造船関連や教育関連に特化するような形になるのでしょうか。これについてはことし2月定例会の委員会でも尾崎委員から定員を満たすだけの人数がそろわないときはどうするのかという質問がありました。その際の教育長の答弁では、造船コースであれば1年生のときは造船業界に関心を持ってもらうような取り組みを行い、2年生から専門的な授業を行うという話をお聞きしたのですが、肝いりでやっても人が集まらない、希望者がいないということになったら困るのではないかと思います。
 また、そうしたコースを卒業して地域で活躍する人材を育てたいということで取り組んでおられると思いますが、高校卒業後に具体的な進路が開けてこないと、生徒も不安になるのではないでしょうか。こうしたコースの設置を考えておられるのであれば、造船コースや教職コースについてもその就職先や進学先について、生徒には希望が持てるような形のものを応援していただきたいと思います。
 そういう中で、造船コースであれば今治造船などの造船関連企業、教職コースであれば香川大学とどのような形で連携しながら新しいコースを充実していくのかについてお聞きします。


西原教育長  新しく設置するコースの定員につきましては、いずれも既存の学科の定員内で募集する形を考えております。造船コースの場合では、多度津高校の機械科の定員の中に造船コースが入る形で生徒募集を行い、その中から機械コースと電子機械コースと造船コースに分かれてコース選択をしてもらいたいと思っております。教職コースについては、坂出高校の普通科の定員の中から教職コースの希望者を募って、1学級程度の人数を集める形で生徒の定員を固めていきたいと思っております。なお、参考として申し上げますと、平成28年度入学生の多度津高校機械科の定員は35名、坂出高校普通科の定員は240名でございました。
 そうした新しいコースを選択してもらって、次の段階につなげていくためにも魅力あるものにしていく必要があるのですが、造船コースにつきましては、造船業の振興に四国運輸局も力を入れているところでございまして、四国運輸局との関係でいろいろと情報提供していただいている中で、四国造船協議会や四国船舶工業界を通じて造船関係企業に対して、専門教育への協力等の面での働きかけを行っているところでございます。そうした教育の面での企業との連携に加えて雇用の面でも四国運輸局を通じて造船関連企業への要請を行っており、できるだけ造船関連企業との結びつきが強くなるように進めていきたいと思っております。また、国土交通省の海事局も高校での造船教育の普及のための取り組みを進めておりますので、こうした動きとも連携して、教育内容そのものの充実をさらに図っていきたいと思っております。
 教職コースにつきましては、香川大学教育学部との関係が大きくかかわってくるわけでございます。特に大学の附属学校での各種教育活動や大学教員による指導、現役大学生との交流といったことを考えても、坂出高校の場合は近接して香川大学教育学部の附属坂出小・中学校がございますので、そういったところと交流を深めることができますし、それらを通して教職に対する理解や興味、関心を深めることができるのではないかと考えております。今、コース設置準備委員会を香川大学教育学部と共同で設置して内容を協議しておりますので、そうした協議の中で教育内容の充実が図れるように、今後も検討していきたいと考えております。


宮本委員  教育長からのお話にもありましたように、独自の特徴ある教育ということでこの新しいコースを打ち出したのだろうと思いますので、生徒が前を向いて段階を上がれる形でフォローをしてあげるのは教育委員会の役割だと思いますので、関連企業などとも密接に連携して、内容を充実して生徒にわかりやすい道を開いていただきたいと思います。これは要望で終わります。
 次に県立の総合体育館についてお聞きします。
 2月定例会の委員会でも、武道場の充実にも配慮した形のものを建設していただきたいとお話ししましたし、県の体育連盟の皆さんも期待しているようでございますので、そうしたものにしていただきたいと思います。昨日も坂出市から番の州に誘致したいという要望も出ておりまして、誘致を希望する市町が出そろったのではないかと思っておりますが、建設場所はいつごろ決めるのでしょうか。今年度中でしょうか。


西原教育長  まだ具体的な時期は決まっておりません。基本的な整備の方針を早く固めて、その上で決めていきたいと思っております。


宮本委員  多分、今年度中には決まるのだろうと思っておりますが、全県的に希望する市町が多いようですが実際に建設するのは1カ所であり、整備検討委員会も終わったのですから、早目に決めて準備を進めるべきだと思います。以前の体育館では国際的な大会の競技場の基準を満たしていないなどのマイナス点について、渡辺保健体育課長はよく知っていると思いますので、そうしたものを全部クリアして国際的な大会に対応でき、そして私がいつも引き合いに出すのですが、愛媛県の県立武道館みたいに充実したものになるようにお願いしたいと思います。あそこまでお金のかかるものをつくれと言うつもりではないのですが、内容を濃く充実できるようにするためにも、準備期間を長くとっていただいたほうがいいものができるのではないかと思っております。
 今回の定例会の代表質問の答弁で教育長も、「これからのスポーツ施設は魅力的で収益性を有する施設へと転換させていく考え方が示されている。」と答弁されましたが、私が危惧するのは、基本的には県立の体育館であり、体育館ということは県民が体育運動のために使える施設だということを基本にするべきであって、とにかくイベントをいろいろ行って、そこで運営費を出すという考え方ばかりではいけないのではないでしょうか。基本的には県立の体育館ということを根本に置いていただきたいと思っておりますが、その辺りはどのようにお考えでしょうか。


西原教育長  県立体育館に関しましては、代表質問の答弁でもいろいろと申し上げたのですが、整備検討委員会での報告をいただいてございますので、そういった内容をできるだけ尊重して、その方向に沿って考えていきたいと思ってございます。
 その中で建設や管理運営についても触れられておりまして、県財政の負担にも留意するという観点からも低廉で良質なサービスの提供が可能な管理運営を検討すべきであるなどのいろいろ意見をいただいてございますので、そういったことを十分に念頭に置きながらも、さりとて基本的には国際大会や全国大会ができるようなスポーツ施設ということも言われておりますので、これらの内容をどこまでクリアすることができるのかわかりませんけれども、精いっぱい検討していきたいと思っております。


宮本委員  運営管理については多額のお金がかかるのでしょうから、いろいろなイベントで貢献することも大事でしょうけれども、基本的には県立の体育館として県の皆さんがスポーツのために使う施設であり、そして先ほども言ったようにオリンピック選手が出るような体育のための施設でなければいけないと思いますので、しっかりと内容を精査して、武道館は2面ではなく3面ぐらい確保できるよう考えていただきたいと思います。柔道でオリンピック選手も出るかもわかりませんので、県民のためのしっかりした県立の体育館として胸が張れるように、今から内容を濃くするためしっかりと精査をして、頑張っていただきたいと要望して質問を終わります。


平木委員  1点、宮本委員の質問にも関連するのですが、私からは実学論についてお聞きしたいと思います。
 まず、香川県の高校進学率は何%か、さらに高校卒業後、大学、短大、専門学校への進学率や、高校卒業後に就職される方の率は何%なのでしょうか。もしわかるなら、県外の大学に進学した方が卒業後どうなっているのか、今、わかるようだったら御答弁願います。もしわからなければ、私のデータで質問を続けます。


出射高校教育課長  平木委員の進学率などの御質問にお答えします。
 まず、県内の高校進学率は約98%ですが、全国的には下位になっているという現状がございます。また、大学等への進学につきましても、具体的に数字については現在、持ち合わせておりませんけれども、県外への進学が多く県内の進学は少ない状況にあるという現状について、今、県立高校の校長も含めて議論しているところでございます。ただ、県内以外に進学した生徒が県内にどれだけ帰ってくるかについてはそこまでの追跡ができておりませんので、一つの大きな課題であると認識しておりまして、今後、検討していきたいと考えております。


平木委員  以前にこうしたデータを県が出していたことあるのです。少し古いデータですので新しいデータを聞こうと思ったのですが、持ち合わせていないということですので、質問を続けます。今、県内の高校進学率は98%強であり、義務教育のようになっています。大学、短大、専門学校等への進学率は、多分、85%程度で、残りの15%が就職だったと思います。大学、短大、専門学校等へ進学している者の85%が県外へ出ていたと思いますので、香川県のような地方では、一生懸命幼稚園、小学校、中学校、高等学校と育てても、最後に子供たちは県外へ行ってそのまま就職して、年金をもらうような世代になって帰って来るのでは地方はもたないとなっており、これは全国のどの地方都市も同じ悩みであります。
 大学を卒業してもフリーターやニートになる人が少なくないという現状において、今の日本の教育の間違った部分であると私が思うのは、小学校は中学校に進学するための小学校、中学校は高校へ進学するための中学校、高校は大学などの次の学校へ進学するための高校といったように、絶えず上を目指すだけの存在になってしまったということなのです。本来、教育とは、私は将来こんな仕事をしたい、そのためにこんな勉強をしたいといった実学が基本だと思うのですが、進学を重視する余り、その実学が欠如しているのでないでしょうか。香川県の高校でも普通科ばかりが増加して、実業科はどんどん減っていますが、そうした中で今回新しく造船コースや教職コースができることは大きな進歩で高く評価をしたいと思っています。
 そういった実学をしないと、大学や短大などを卒業しても就職が難しいのではないでしょうか。実学を学ぶ専門学校などは、大学や短大よりも高い就職率を維持しており、就職率100%という学校も珍しくありません。県内の専門学校の卒業者の県内就職率は香川大学卒業者の県内就職率よりも高いようですが、県内で就職してくれれば出会いがあって結婚するかもわかりませんし、家も建てるだろうし、御飯も食べに行く、服も買うということで県内の経済活動にもいい影響があります。
 なぜ専門学校の就職率が高いかといったら、企業にとって即戦力として期待できるスキルが身につくからなのです。ある人は看護だったりコンピューターだったり、いろいろあると思います。現在の一般的な教育システムは、普通科の高校に行ったら卒業後に大学や短大に行っても、就職の際の面接で「あなたは何ができますか。」と聞かれたら、人生経験をしただけみたいなもので具体的には答えられず、高校の普通科と同じ状況なのです。
 そこで、今回と同じような新コースで、私が検討してもらいたいのは危機管理コースなのです。御存じかもしれませんが、日本大学が全国に先駆けてこの春から危機管理学部をつくり定員は300名なのですが、初年度は一般入試150名の募集定員に約2,000人の志願者があったそうです。本県にも影響を与えるであろう南海地震をはじめいろいろな危機管理が求められる中で、現在、危機管理に対応しているのは消防や、香川県では危機管理課などの限られた人たちなのではないでしょうか。
 危機管理についての発想は、全ての仕事に派生すると思いますし、例えば南海地震で高知県や徳島県の病院が被災した場合に、香川県の病院はどうすればいいのかといったことがわかる人は、多くはないと思います。それで全部の仕事場の中に、いざという場合に備えて危機管理の発想を持った人たちが参謀役として必要なのではないでしょうか。私は香川大学にも危機管理学部をつくるべきではないかと思うのですが、そのためには高校のときから危機管理コースをつくるという考えはないのでしょうか。日本大学危機管理学部を調べてみましたが、今のように地震などの災害が多い中で危機管理に精通した人は多くはないですから、就職についても多彩な分野での活躍が期待されています。香川県の高校でそういった新コースができれば全国から注目されると思いますので、教育長の見解をお聞きしたいと思います。


西原教育長  日本大学危機管理学部については、私も勉強不足で余り存じ上げていなかったのですが、危機管理については必要な実学の一つだと思います。
 そうしたコースができた場合、高校段階でどこまでが学べて、次の大学へのステップにどうつなげていくかというのは、関心が出てくるような考え方でございますので、今後、検討していきたいと思います。香川大学とも連携しないとうまくできない話だろうと思いますので、香川大学との連携の協議の中でも話題として出して、どのような取り組みができるか、考えてみたいと思います。


平木委員  近年、地方創生が言われておりますが、これは都市間で競争をするわけですから、どのような特色をつくっていくのか、人づくりをどうしていくのかということだと思います。香川県みたいな全国で一番小さな県の目線で生き残っていくためには、私は人づくりだと思っておりますし、そういった点からも日本大学危機管理学部は、今、話題の基幹学部ですから、これはぜひ調べてほしいと思います。香川大学でも商業短期大学部が廃止されたりもしておりますので、こうした中で何ができるかということを、香川県の教育委員会は全部、研究しないといけないと思います。これからの香川県にとって、造船コースと教育コースの2つで終わりではなくて、これからどのようなコースをつくっていくべきかについてはどんどん研究すべきではないかと思います。
 高校を卒業して県外に出た子供たちの進路がわからないというのも、自分たちの大事な子供たちの将来なのですから、県外では京阪神方面が多いといった卒業後すぐのデータはわかるのですから、高校教育の総元締めとしては考えていただきたいと思います。
 それともう一つ、ニートの問題があります。ニートはフリーターと違って最初から仕事をしていない人も少なくないですから、10年たっても働かない人もいてどんどん膨らんでしまいます。ニートの面倒を見ている親御さんが元気な間は何とかなっても、親御さんが年をとったら親子で生活保護になり、大きな社会問題になります。その理由は先ほど言ったように日本の教育は、全部、上の学校へ行くための学校になっているという教育システムにあると私は思っています。
 自分は将来、何をしたい、そのためにこの勉強をしたいという実学がないからそうなると思いますので、その対策の先駆けを香川県でしていくために、どういった体制がつくれるか、今のうちにつくっていかないと間に合わないと思いますので、答えてください。


西原教育長  高校から大学、また就職に至るまで、本県で巣立った子供が本県を支えて、また、日本の社会も支えることのできる人材として育成していくことが大事だと思っております。
 そういう意味では、ニートにならないようにみんなが働く社会を目指して、自分が目標を持って力が発揮できるような教育を、それぞれ中学、高校の段階から身につけさせていくことができるように進めていきたいと考えております。これからも大学との連携が大事になってくると思いますので、社会の状況、情勢をよく分析しながら今後、必要なコース設定も含めていろいろ検討してまいりたいと思います。


平木委員  さらに言いますと、ニートと一般の人では、生涯賃金に大きな格差が生まれます。稼いでいないから結婚もできず、少子化も進んで日本の体力が落ちてしまいます。そのためにも教育委員会の中でそういったことを考えるチームをつくる必要があると思いますし、ニートの問題は教育委員会の大きな課題ですから、その決意を聞いて質問を終わります。


西原教育長  平木委員から大きな課題をいただいておりますので、その課題に向けて鋭意検討できるように頑張っていきたいと思います。


西川委員長  以上で、教育委員会関係の質問を終局いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)


西川委員長  御異議なしと認め、教育委員会関係の質問を終局いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。