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平成28年[2月定例会]文教厚生委員会[教育委員会] 本文




2016年03月08日:平成28年[2月定例会]文教厚生委員会[教育委員会] 本文

大山委員長  理事者の説明は先日の委員会で聴取しておりますので、直ちに質疑、質問を開始いたします。


山下委員  私からは通告に従って、2点、質問いたします。
 最初に、教科書会社による検定中の教科書の閲覧の件についてお伺いします。
 去年8月に、教科書会社の一つである三省堂が、編集会議の名目で教員等に閲覧させたことにより、検定申請本の内容が外部へ流出したことが文部科学省に報告されました。その時点でほかの教科書会社についても同様の行為を行った事案がないか、自己点検・検証を行うように報告を求めたところ、その報告結果によりますと、義務教育諸学校用の教科書を発行する22社のうち12社が、小・中学校の教員等に検定中の教科書を見せていたと報道されています。また、閲覧した教員は、平成21年度から26年度の間に全国で延べ5,147人に及んでおり、現在、国においても内容の精査を進めているということですが、この件に関しまして、本県の状況と、この1カ月間、県としてどのように対応されてきたのかお聞きします。


矢木澤義務教育課長  山下委員の検定中の教科書の閲覧に関する御質問にお答えいたします。
 委員の御指摘のとおり、文部科学省から教科書会社による自己点検結果の連絡がございましたが、本県におきましては、対価を伴わずに申請本を教員等に閲覧させて意見を聴取した事案が17、申請本を教員等に閲覧させた上で意見聴取等の対価を支払った事案が57、それら以外で採択勧誘との疑念を生じさせる形で金品を支払った事案はゼロといった報告を受けており、現在、文部科学省から連絡のあった教員について、市町の教育委員会を通じて、検定中の教科書を閲覧したのか、対価を受け取ったのかなどの状況について、内容の確認を行っているところでございます。
 県教育委員会としては、教科書の公正・公平な採択の確保における重要性を十分に認識した上で、確認をした内容を受けて、今後、市町教育委員会とも連携しながら、本件について対応してまいりたいと考えております。


山下委員  対価を伴った事案は57ということですが、なぜ内容の確認に1カ月間もかかったのかということと、その1カ月の間に、この問題を所管する文教厚生委員会に報告等がなかったわけなのですが、その点についてはどのようにお考えでしょうか。


西原教育長  山下委員の御質問にお答えいたします。
 今回の事案につきましては、ことしの2月に教科書会社の自己点検結果について、文部科学省から県教育委員会に報告がございましたが、その中で、教員以外の者も含まれているなど、まず、対象者が本県の教員かどうかの確認を精査する必要がありました。さらに、年度として四、五年前でございましたので、対象となる教員が、当時、在籍していた市町教育委員会から異動して、現在、所属している市町教育委員会が異なるということもございまして、自己点検結果で名前が挙げられた教員一人一人の内容を確認する上で、関係する市町教育委員会を整理する必要がございましたことから、時間を要したということでございます。
 いずれにいたしましても、今回の教科書の取り扱いに関して、公正・公平な採択の確保の重要性は十分に認識してございますので、本県の対応はしっかりと進めていきたいと考えております。


山下委員  四、五年前ということで、対象者が異動していたことなどから追跡に時間がかかるのはわかるのですが、これが発覚したときに何らかの形での報告は必要だったと思います。といいますのも、この事案に特定したものではないにしても、委員長も含めて、これまでこういったことがなかったのかという指摘をしてきたわけですから、そこの部分に関して疑わしいという部分があれば、報告が必要だったと思います。県議会でも昨年7月14日に、「教育基本法・学習指導要領の目標を達成するため、最も適した教科書の採択を求める決議」を行い、その中で、「県教育委員会において、文部科学省初等・中等局長より通達された、『平成28年度使用教科書の採択について』の内容を各市町教育委員会に周知徹底するとともに、教育基本法の目標及び学習指導要領の目標や内容を達成するため、最も適した教科書を各市町教育委員会の権限と責任において採択するよう、各市町教育委員会を指導・助言することを強く求める。」と述べているわけですから、こうした事案が発生した場合は、文教厚生委員会に即座に対応や説明があるべきだと思うのですが、それについて、教育長はどのようにお考えでしょうか。


西原教育長  その点に関しましては、現時点では文部科学省からの報告が県教育委員会にあった段階で早く対応すればよかったと、反省させていただいております。
 ただ、私どもも内容の詳細がわからない状態でございましたので、まずは確認してからと考えましたことから、少し時間がかかり過ぎたという点もございまして、大変申しわけなく思っております。今後とも、教科書採択につきましては、適切に対応してまいりたいと思ってございます。


山下委員  学校現場の教職員についても、県議会にこれらの動きがあることを十分踏まえた上で、公正・公平な採択に努めてもらいたいと思うのですが、各採択地区において、公正・公平な採択が行われるよう、また、最も適した教科書を各市町教育委員会の権限と責任において採択するようにするために、県教育委員会として今後どのように働きかけていくのか、再度、教育長にお伺いします。


西原教育長  教科書採択については、今年度は中学校の教科書の採択がありましたので、文部科学省から「28年度使用する教科書の採択について」の通知があり、4月の段階で、その通知を各市町教育委員会に周知するとともに、6月にも「平成28年度使用教科書の採択の公正確保について」を通知しており、さらに7月には県議会での議決を受けました関係で「平成28年度使用教科書の採択に向けての留意事項について」の通知をするなど、念を入れての対応をしてきたわけでございます。
 その中で、採択権者の責任が不明確にならないように、採択手続の適正化に努めることや、県の教育委員会も含めて、市町教育委員会の教育長や委員が十分な時間的余裕を持って教科書見本を閲覧し、その内容について適時吟味することができる環境を整えることなどを、市町教育委員会に指導しておりましたが、さらに公正かつ適切な採択が行われるよう、改めまして、今回の取り扱いについての指導を徹底してまいりたいと考えております。
 なお、直近の市町教育委員会委員長・教育長会議におきまして、このことへの適切な対応を指導したところでございます。


山下委員  この案件に関しての、今後の県教育委員会としての進め方や方向性を、再度、確認させていただきたいと思います。


西原教育長  この教科書問題の謝礼についての問題につきましては、その内容が精査できました段階で、市町教育委員会がそれぞれ服務の監督権限を持っている関係から、市町教育委員会において適切な対応を図ることが必要でございますので、市町教育委員会と連携して対応してまいりたいと考えております。


山下委員  適切な対応をお願いしたいと思います。中には対価をもらうこと自体に疑問を持つ方もいらっしゃると思いますし、基本に戻って公平・公正な採択に努めることが重要だと思いますので、そこのところを徹底していただきたいと思います。これが市町教育委員会の案件であるとしても、教科書検定の問題はいろいろな議論がある中で、これはおかしいのではないかと子供たちにまで思わせるということは残念なことでありますので、公平・公正な採択を徹底していただきたいと思います。
 また、議会に対しても、逐次、御報告いただいて、議論を進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。これは要望で終わらせていただきます。
 次に、県立高校の教育内容の充実と香川丸の代船建造についてお聞きします。
 人口減少や少子高齢化が進む中で、地元の産業や地元の地域社会への若い人たちの貢献であったり、いかに地元に残っていただくかということは、地方創生に直結することになりますし、それを通じて人口減少を食いとめることは、県の最重要課題であると思います。
 そうしたことを教育段階で考えますと、地場産業に関した本県ならではの産業を、今後も持続的に発展させるためには、人材教育は基本であると思います。それらを踏まえて、昨年11月の定例会の代表質問の中で、新たに本県を支える人材づくりの観点から、高校の教育内容の充実として、本県の製造業の大きな柱の一つである造船業を担う人材を育成する教育内容のあり方や、早い段階での教職への意識を高め、教職について学ぶことができる教育内容について、検討しているとの答弁がありました。
 今回の予算案にも、来年度から新たに取り組む予定となっている県立高校教育内容充実事業が計上されておりますが、この内容や現在の検討状況について、お聞きします。


西原教育長  県立高校教育内容充実事業についての御質問にお答えします。
 これは2点ございまして、まず、造船関係について、造船業における技術者等を育成する教育機関が本県には少ない中で、国際競争力の強化を図る上でも、新しい技術者の育成が求められている状況でございます。そうした中で地元企業も含めた四国造船協議会や四国舶用工業会などからも、造船科の設置に関する要望をいただいております。そうしたこともございまして、現在、工業科を持つ高校に、造船に関する教育のできる課程の設置に向けて、地元の造船企業と協議を行っているのが現状でございます。
 もう一点は、教職に関するコースでございますが、現在、教育界におきましては、質の高い教員を育成、確保することが重要になっております。そうした中で、今後とも、教育水準の維持、向上を図る観点からも、早い段階から教職への意識を高めていただいて、そうした高い意識を持つ人たちに地元に定着して、教職に携わってもらうことが一つの方策ではないかと考えております。これに関しては香川大学教育学部と設置に向けた準備委員会を設置して、これまで2回ほど会議を開催して、意見交換を行っているところでございます。
 この造船関係と教職関係のコースにつきまして、平成28年度において予算をいただけましたら、他県では既にこうしたコースや学科を設置している学校がございますので、そうしたところで情報収集を行うための職員の派遣や外部講師を招いた授業、生徒が企業を訪問して行う実習など、先行的な実践研究を行いながら、具体的な内容について整理、検討していきたいと考えております。


山下委員  造船業は本県の中でも主要産業の一つであると思いますし、地元に根付いた産業の担い手の育成は、重要だと思います。
 そこで気になるのは、そうした専門的なコースで学んで卒業したときに、それを生かした分野に採用がないということも考えられることなのです。
 私は以前から、本県における教職員の年齢別のアンバランスについて指摘してきましたが、専門的なコースで高い志を持って勉強を続けても、自分が就職する年になって採用はほとんどありませんという話になると、やる気をなくしてしまったり、他県に流れてしまうことになるのではないでしょうか。
 造船業の採用数も、景気にかなり左右されると思いますし、一生懸命勉強したけれども、地元では働けなかったということもあり得ないことではないと思います。そうした懸念について、どこまで配慮されるのでしょうか。


西原教育長  今回、造船と教職について、設置に向けて検討を進めている理由でございますが、造船関係につきましては、造船業界も含めていわゆる機械を学んだ生徒については、県内企業に継続的に雇用していただいているのですが、その中でも特に造船関係の企業は、大手の造船会社の世界的な受注など、数年にわたって需要が見込まれる中で、人手不足という認識がございます。加えて、国土交通省でも造船技能者や技術者の確保、育成のための取り組みを検討している状態でございますので、今回、新しいコースの中で、ある程度の技術力を持つ生徒を育成することによって、継続的な雇用はしばらく続くのではないかという見込みは持ってございます。
 また、教職に関しましても、今、本県では教員が多数、定年を迎えている段階にあり、大量に教員を採用しているという状況でございますが、ここ10年ほどはそういった傾向が続きます。なおかつ、香川大学教育学部と連携いたしますと、地元の子供を地元の人が育てるといった基本的な教育路線を引くことができますし、本県におきましては教員のおおむね4割近くが香川大学教育学部の出身者でございます。いずれにいたしましても、教員採用がゼロになることは、将来的にも考えがたいと思いますので、人数は多少の増減がございますけれども、教員の採用は継続していくものと考えております。
 今回の新コースは高校を対象としたもので、あくまで香川大学と接続しているものでございませんから、他県の大学に進学して、卒業後に香川の子供たちを教えるために戻ってくることもできますので、あくまで若い段階で子供の教育に高い関心を持った、志の高い人材を早い段階から育成したいという観点で、このコースの設置を考えているものでございます。


山下委員  学校で学んでいくわけですから、特にこうした専門に特化した学科などでは、技術や能力の部分で差がついてくると思います。基本的に優秀な人材を確保しようという趣旨であれば、それについてはいたしかたない部分はありますが、そういったコースを選ぶ子供たちにとって、そこで自分の能力を発揮することができなければ、どうなってしまうのでしょうか。
 そうしたリスクも考えながら、自分の将来について自分自身で考えて、特化した技術を学んでいこうということだと思いますので、やはり長期的な検証は必要だと思います。教育委員会としても新しいコースをつくりましたというだけで終わってしまうのではなく、就職状況や教員採用の状況はどうなのかなど、その先のことも検証しながら進めていただければと思います。そうした学校で学んだ子供たちの10年先、20年先についても、配慮をお願いしたいと思います。
 次に、具体的に造船や教職についての教育内容を充実する学校なのですが、具体的にどのような学校を考えておられるのか、また、いつからこれを設置しようと考えているのか、お聞きします。


西原教育長  検討中の段階ではございますが、できるだけ早く詰めていきたいとは考えております。造船コースに関しましては、大手の造船会社などからも歓迎の意向をいただいており、そうした造船会社などと協議を行う中で、できれば中讃地域の工業科を有する専門高校への設置が適当ではないかと考えております。その場合、坂出工業高校と多度津高校の2校が該当することになりますが、多度津高校には機械科と海洋技術科があり、なおかつ定時制もございますので、多様な設置の方法が検討できる観点から、多度津高校が適当ではないかと考えております。
 また、教職関係につきましては、先ほど申し上げたように大学の教育学部との連携が不可欠でございます。これまでも県教育委員会と香川大学教育学部とは今回の新コースについての連携協議を進めておりまして、コースを設置した時もできましたら教育学部の附属小・中学校との連携を図っていきたいと考えておりますことから、附属小・中学校への学校訪問や教育体験活動が行いやすいこと、さらには香川大学教育学部への進学希望者や教員志望者が多いことからも、坂出高校が適当ではないかと考えてございます。
 具体的な設置時期でございますが、本県では新しい学科やコース設置に関しては、受験生や中学校現場のことも考慮しながら、できるだけ設置の前々年度の秋頃に公表してまいりました。今回も前々年度の公表ということになりますと、平成30年度の設置になってしまうのですが、新しいコースを設置しても、1年生の段階では専門的な教育は実施しませんから、平成30年度に設置して、実際に専門的な教育をはじめるのが平成31年度になるよりは、来年度に設置して、新入生が2学年に進級する平成30年度から専門的な教育を開始した方が、早い段階での人材育成ができるのではないかと思っておりますので、平成29年度の設置を想定しながら、ことしの6月くらいまでに正式に設置校を公表していけば、スケジュール的に間に合うのではないかと考えております。


山下委員  こうした移行期に当たって、新設される専門分野を目指している子が、自分が進学する年には設置されていないけれど、来年には設置されるといったことが出てくるのですが、それは仕方がないことだと思います。
 自分が進みたい未来に対しての選択肢がふえて、それを早く専門的に勉強できることはいいことだと思いますし、地場産業の担い手として地元の人材を育てていくことは重要なことですので、必ずフォローしていただきたいと思います。
 そうした専門的な勉強の中のひとつで、多度津高校の実習船の香川丸についてお聞きします。大分県との共同運航に向けて準備を進めているとお聞きしておりますが、代船建造の進捗状況はどうなっておりますか。


西原教育長  香川丸につきましては、現在の船が建造されてから16年ほど経過しておりまして、代船建造について検討していく中で、今回、大分県でも同時期での代船建造を検討している関係で、一緒に建造を行うということで、今、準備を進めている状況でございます。代船建造につきましては、平成28年度にも、設計に関する予算をお願いしておりますが、平成29年度と30年度の2カ年で、建造したいと考えております。その際の役割分担につきましては、建造に関しては大分県が事務を主管し、平成31年度からの運航に関する管理は本県が主管するという方向で、今、協議を進めてございます。
 建造に当たっての詳細な内容は協議している段階でございますが、大筋のところに関する覚書について、4月に入りました段階で、できましたら両県の知事にも御出席いただけるような場を設けて、締結したいと考えております。


山下委員  造船に関しては大分県で主管し、運行を香川県で主管するということですが、先ほどから、本県における造船業の重要性を議論した後で、実は造船は大分県が主管しますと言われると、少し肩透かしを食らったような気分になりますが、両県の協議で決まったことだと思います。
 これは要望で終わらせていただきますが、地元の産業の担い手の育成も重要ですし、将来への希望を持って専攻科に進む子供たちの将来について、我々は責任持っておりますので、知恵を絞って細心の注意を払いながら進めていただきたいと思います。


岡野委員  この間、教育センターで行われたアクティブラーニングの勉強会に参加をさせていただいたのですが、すごく楽しくて、学校がさらに楽しく変わっていくのではないかという期待が持てたような気がしました。
 1つ目の質問をさせていただきますが、学校司書配置促進事業についてお聞きします。
 これに関しては、11月定例会の委員会で白川委員から御指摘や質問がありましたが、来年度に2400万円の予算で事業が行われることになっておりますので、この事業の概要についてお聞かせください。


矢木澤義務教育課長  岡野委員の学校司書配置促進事業についての御質問にお答えします。
 学校司書に関しましては、平成27年4月に学校図書館法が改正されて、学校図書館の事務に従事する職員を学校司書として位置づけ、これを学校に置くよう努めることとなったところでございます。そもそも市町立の小・中学校の学校司書については、市町に国から一定の交付税措置がなされており、市町において配置に努めることとなっているわけでございますが、現在の本県の市町の学校司書の配置状況は、全ての学校で学校司書が活用できるように配置された市町がある一方で、全く未配置のところもあり、市町間で異なっている状況でございます。
 このような状況を踏まえまして、小・中学校への学校司書の配置は市町が配置を行うものでございますが、県教育委員会としては、小・中学校への学校司書の配置を促進するために、先ほどの法改正の趣旨と市町からの要望などを踏まえて、来年度からの新規事業として、学校司書の配置促進事業を実施することとしております。この事業は、市町の要望を踏まえて、小・中学校に県が委嘱した学校司書を年限と期間を設けて派遣するものであり、派遣された学校司書は、学校図書館の環境整備のほか、授業などでの図書資料の活用を促進するための助言や調整・支援を通して、学校に図書館利用のノウハウを残すことにより、派遣終了後の学校図書館の活用や学校司書などの配置の機運醸成を図り、市町教育委員会による一層の学校司書などの配置を促進することを狙いとしております。
 派遣に際しては、学校司書の効果を実感してもらうために、一定期間、1つの学校に継続して配置する必要があると考えており、6月から3月までの10カ月を基本として想定しておりますが、これまで未配置の市町につきましては、さらに一定の準備期間が必要でございますので、現在、ある程度の配置を行っている市町より2カ月延ばして、4月からの1年間をイメージしているところでございます。


岡野委員  市町に配置していただけるのはありがたいのですが、7市町で7人、5市町で5人など、各市町1人の配置とお聞きしております。各市町内に学校は複数ございますので、各市町に1人ずつの配置では、この事業を実施しても配置されない学校のほうが多いということになりますから、先ほどおっしゃいましたように、市町が単独で司書の配置を進めるための呼び水となるようにする仕組みだということでよろしいでしょうか。


矢木澤義務教育課長  そのように御認識いただけると、ありがたいと思っております。


岡野委員  高松市では、数年前からすべての小・中学校に図書館司書を配置しております。その成果も徐々に出てきており、小・中学校での1人の貸出冊数がふえてきている現状がございますので、図書館司書の配置は必要だと思っておりますが、この新規の事業を実施した後の成果が、呼び水として終わりということではなく、県教育委員会と市町教育委員会でどういった認識のもとにこの事業を進め、どこに落としどころを持っていこうと考えていらっしゃるのでしょうか。


矢木澤義務教育課長  先ほど、委員から御指摘いただきましたように、本事業において、呼び水といった形で学校司書の効果を実感してもらうことが、市町が学校司書を配置する上での、一番初めとなる重要なことであろうと認識しております。そのため、市町との間では2年間の年限を付して、市町内の1校に学校司書を配置することで、その効果を実感してもらうといった共通理解を持って進めていくとともに、本事業の後の効果が実感できた市町については、先ほど申し上げましたとおり、一定程度の交付税措置がなされておりますので、それを活用して、各市町で学校司書を配置していただきたいと考えております。


岡野委員  島根県では公立のすべての小・中学校に学校司書が配置されておりますので、市町との連携を密にして、本県でもすべての学校に配置ができるようにしていただきたいと思います。さらに、各学校における学校図書館の図書標準の達成状況でございますが、香川県におきましては、小学校で25%から50%未満しか達成されていない学校が1校、50%から75%未満が8校、75%から100%未満が15校ございます。中学校におきましては、25%未満が1校、25%から50%未満が2校、50%から75%未満が1校、75%から100%未満も10校ございます。このように、本県において達成状況が余り芳しくない状況に対してはどのようにお考えですか。


西原教育長  岡野委員の御質問にお答えをいたします。
 学校図書館につきましては、読書好きの子供をふやし、子供の情報活用能力を引き出すということからも、学校図書館の充実が必要でございますので、学校図書館法におきまして、公立小・中学校の設置者である市町が学校図書館の整備充実に努めなければならないとされております。
 そうした中で、公立の小・中学校における学校図書館図書の標準の達成状況が充実している学校もあれば、達成してない学校もございますので、そうした学校間の格差について各市町が十分に認識していただきながら、図書館資料の充実や学校司書の充実を図っていただきたいと考えてございますし、県教育委員会としても、この機会を通じて、図書館資料の充実についてさらに求めていきたいと考えております。


岡野委員  教育長のおっしゃるとおりでございまして、学校司書配置促進事業を実施するに当たっては、達成状況の思わしくないところに優先的に配置して、図書資料の充実に努めることが望ましい方策ではないかと思っております。
 あわせて、図書室に新聞を置いている学校についての全国調査で、香川県は小学校では36.7%、中学校では31.8%となっています。近年、新聞や社会の動きに興味のあるお子さんが成績がよいという調査結果も出ておりますが、一方で家庭での新聞の購読率が下がってきているという状況もございますので、高校も含めて学校図書館への新聞の設置を進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。


矢木澤義務教育課長  小・中学校に関してのお答えになりますが、学校教育においても新聞を活用することの意義は、現場でも十分認識しているところでございます。ただ、特に小学校におきましては、まず文字の勉強から入りますので、発達段階等を踏まえますと、実際のところは、授業で新聞記事を複数の新聞から持ってきて、それを使って授業をするところから入っている現状でございますので、そうしたことも踏まえながら、新聞の配置についての予算措置等を学校や市町で考えているところでございます。いずれにいたしましても、さまざまな社会につながる資料や情報に接することの重要性は御指摘のとおりでございますので、各市町や学校で教育の充実に引き続き努めるように、県教育委員会として助言していきたいと考えております。


岡野委員  私は個人的には新聞が大好きで、小学校のころから3社とっておりまして、1つの記事に対して、各社でこれほど違う角度から記事になるのだと感心しながら記事を切り抜くのが好きでした。どの新聞を配置するかは大変な選択になるのかもしれないですが、新聞は社会とつながるツールの一つとして貴重でございますので、検討を進めていただきたいと思います。また、学校司書配置促進事業とあわせて、学校図書館の資料や蔵書の充実についても、市町教育委員会と連携を深めていただきたいと要望させていただきます。
 2点目に、小・中学校の養護教諭の配置についてお伺いします。
 現在の保健室の利用状況についての調査はしておられますでしょうか。


矢木澤義務教育課長  網羅的な調査は行っておりませんが、本県の場合は、全ての小・中学校に学校訪問という形で、県教育委員会の指導主事等が、少なくとも年1回、訪問しております。通常はその際の校長からの学校経営説明の中で、保健室の利用状況については説明がございますし、養護教諭などからの直接の説明と質疑応答等も時間を設けている場合も多いという状況でございます。


岡野委員  高松市議会議員の時代に、養護教諭の複数配置をお願いしたいので、まずは利用状況の調査をしてほしいという話をしましたところ、それができないぐらいに養護教諭は忙しいので、利用状況の調査をしている時間があったら子供たちと話がしたいという意見があると教育委員会からお聞きしましたので、それぐらい忙しいということが現実なのだと思います。
 財団法人日本学校保健会の平成18年度の全国調査によりますと、1日の平均利用者数が、小学校で41人、中学校で38人、1回平均の対応時間が、小学校で12分、中学校で18分となっています。そして、大規模校において、養護教諭の1人配置校と複数配置校を比較したところ、教職員の利用の有無が、相談内容は主に子供の心身の問題でございますが、小・中学校では約3倍、高等学校では約2倍となっており、子供の1日平均利用者数も、小学校では1人配置で42人、複数配置では65人となっており、潜在的なニーズへの対応が進むという調査結果が出ておりますことから、複数配置が重要だと思うのですが、御意見をお聞かせください。


矢木澤義務教育課長  養護教諭の複数配置についての御質問にお答えします。
 委員から御指摘いただいたように、私も学校を訪問させていただく中で、保健室に来室する子供たちの抱えている心身の健康問題は、多様化・複雑化しておりまして、学校における養護教諭の重要度が増していることは認識しており、それを踏まえて、本県では、公立義務教育諸学校の学級編成及び教職員定数の標準に関する法律に規定された複数配置に加えて、その基準を下回る学校についても、学校の実情などを考慮して12校に複数配置を行っているところでございます。
 養護教諭の複数配置については、まずは国に対して計画的な教員定数の改善を要望していくことになりますが、その上で、子供の状況などの実情を踏まえながら適切に対応していきたいと考えております。


岡野委員  現在は、小学校で851人以上、中学校で801人以上の学校で養護教諭が複数配置となっていますが、全国養護教諭連絡協議会では、以前から400人以上の学校に複数配置の要望が出ていると思います。全国都道府県教育長協議会において、国に対して配置基準の改善を要望していることも存じ上げておりますが、平成24年度の養護教諭の職務に関する調査結果では、職務の遂行上複数配置が必要と思われる児童生徒数は、小・中学校で一番多い回答は500人以上ということでございました。そういう意味でいうと、県が単独で12校に加配配置をされているのは、500人以上の学校を対象としているという理解でいいのでしょうか。


矢木澤義務教育課長  500人以上という人数で一律に判断しているわけではございません。養護教諭の複数配置が必要だという要望が、まず学校から出ますので、それを受けて市町教育委員会と相談しながら対応している現状でございます。ですので、人数として何百人というところで対応しているというよりは、不登校や家庭環境の問題などによって、児童・生徒の心身のケアが必要であるなどの実情に沿った形で、市町教育委員会からの要望を踏まえて進めることにしております。


岡野委員  スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーなど、たくさんの人が学校にかかわっておられますが、私は、前も言ったかもしれませんが、スクールカウンセラーのように1カ月に数時間だけという配置ではなく、正規職員として毎日、朝から下校時まできちんと生徒と対応でき、かつ、あいた時間に保護者の方や教職員とも対応できる人がもう一人必要だという立場でございますので、これからも国に要望をすると同時に、市町教育委員会とも連携して、中規模校での正規職員での養護教諭の配置に努めていただきたいと思います。


西原教育長  養護教諭の配置についての御意見や御質問でございますが、児童・生徒の心身の健康について、養護教諭が携わる業務は重要であると思っております。そうしたことが、ますます多様化・複雑化している状況の中で、委員の御指摘のように養護教諭の複数配置について、これまでも全国都道府県教育長会議を通じて国に対して要望しておりますし、国に計画的な教職員定数の改善を求める中でも養護教諭も含めてお願いをしておりますが、今後とも、必要な人数については定数改善をしてもらいたいといった要望をしていきたいと思ってございます。


岡野委員  ぜひ期待をしております。
 最後に、生活困窮者自立支援事業についてお聞きします。子供に対し学習の援助を行う事業として、健康福祉総務課で1千100万円余りが計上されていますが、教育委員会とのかかわりはあるのでしょうか。


西原教育長  生活困窮者の教育支援として健康福祉部で計上している予算につきましては、基本的には生活保護世帯等の子供が中心であったと思うのですが、そうした子供を対象に、学校現場とは違う形で、元教員などの方を活用して教育指導に当たるものであったと認識しております。この事業に関しましては、県教育委員会としましても、健康福祉部との連携を図りながら、従来学校で行っている放課後での個別指導などとの関連性も含めながら、一緒になって対応していきたいと考えております。


岡野委員  日本財団と三菱UFJリサーチ&コンサルティングが出した資料ですが、香川県の中学卒業後の就職率が、非貧困世帯では0.7%に対して、生活保護世帯の男子に限っては10%、男女平均では5.6%となっており、ひとり親の世帯では1.8%、児童養護施設の子供たちは4.7%という数字が出ております。高校進学率でも、非貧困世帯の99%に対して生活保護世帯では90.3%と1割低いという結果になっており、加えて、高校中退率も、非貧困世帯で1%に対して生活保護世帯で4.2%、児童養護施設の子供たちは2.1%、ひとり親世帯では3.1%と、非貧困世帯とそれ以外の世帯ではある程度、数字が違うという結果が出ております。
 家庭の経済状況に関係なく、どの子もひとしく教育の機会を受けられるという点におきましては、県教育委員会と市町教育委員会がさらに連携をとって、この生活困窮者の学習支援の事業とともに、さまざまな施策でこの差を埋めていかなければいけないと思っておりますが、いかがでしょうか。


西原教育長  経済的な理由で教育が受けられないといったお子さんがいないように、生活面や経済面での支援とあわせて、教育面の配慮をしなければなりませんので、子供の貧困対策という形で、健康福祉部だけでなく教育委員会も一緒になって、全庁的に取り組んでいるものでございますが、教育委員会としては、特に教育に関する理解を保護者の方にしていただくとともに、教育が大事だという認識を持ってもらうよう努めていきたいと考えております。
 子供たちがどのような家庭環境にあっても、同じような教育レベルに達するように対応していくことが基本でございますので、子供たちの学習環境はいろいろと違いますけれども、教育内容に関して、できるだけの対応をしていくという形で、現在も小・中学校においては、放課後に個別指導を行ったり、場合によっては地域で補習的なことを行うほか、ボランティアの大学生を活用した取り組みも行っております。そういった中で、いろいろと手を尽くしながら対応していく必要があると思っておりますので、今後とも健康福祉部とも連携を図りながら、そうした子供たちの支援をしていきたいと考えております。


岡野委員  もちろん家庭が第一であり、家庭が教育の場であることは間違いがないことですが、なかなかそういう場になり得ていない家庭があるのも現実でございます。学校現場でもそれ以外の場所でも、ある一個の家庭のあり方を変えていくというのは困難な作業ではないかと思われますので、こうした事業には、子供に着目して、子供から変えていこうという趣旨もあるのだろうと思っております。
 保護者の意識を変えてもらうことも必要ですし、今、高校の授業料が無償化されたことで、経済的な理由でやめていくお子さんは随分減っているというアンケート調査も出ておりますが、それ以外の何かがあるということだと思います。そのためにも義務教育の時代に、学ぶということはどういうことなのか、将来、社会の中でどういう立場で自分がいたいのかといったことまで想像できるような学習支援や生活支援など、その子の生きるための支援を学校の中でも行っていただければありがたいと思っております。これは要望で終わります。


谷久委員  来年の4月から開校される小豆島中央高校(仮称)について、質問させていただきます。
 先ほど山下委員や岡野委員から学校教育についてお話がありましたが、まさにそのとおりであり、その集大成のテストケースとして進めていけるのが、小豆島中央高校(仮称)ではないかと感じております。この新しい高校の大きな特徴は、全県から生徒を受け入れることが既に決まっており、そのために寮を建てる計画がありまして、その寮は基本的には小豆圏域の学校から遠い地域の生徒が住む予定ですが、島外から進学される生徒の入寮も想定しているとお聞きしています。
 きょうは偶然にも高校入試の日なのですが、実際の進学先としては、自宅から近い高校が選ばれる傾向にあります。そうした中で、夢を持って自分の未来に向かって進学できるような、特色を生かした魅力ある学校をつくっていくために、来年度の新規事業である県立高校教育内容充実事業などがあるのだと、私は思っています。
 本当は学校の魅力を先にPRしなければならないと思うのですが、恐らく各校が横並びで進んでいく事業だと思いますので、各校が新入生を募集するに当たって、県教育委員会としてどのような工夫を考えておられるのでしょうか。小豆島の新高校は来年4月の開校ですから、教育内容や学校の特色など、生徒たちにこの高校に進学したいと思っていただけるものを見せていかないといけない時期にきているのではないかと思います。
 小豆島は、1周が約140キロで人口は約3万人であり、ある程度の完結ができる島だと思っています。例えば、島根県の隠岐島前高校や関西でも山村地域の高校だったと思うのですが、人口減少による生徒の減少が悩みの種であった高校でも、全国から生徒を募集することで、見事に復活された高校もあると聞いております。そうしたことも含めて、小豆島の新高校でも全国からの募集も含めて、積極的な生徒の募集に取り組んでいく必要があると思うのですが、教育長の基本的なお考えをお聞きします。


西原教育長  現在、小豆島高校と土庄高校の2校が、来年4月から統合して、一つの高校になるための準備をさせていただいておりますが、魅力のある高校にすることで島の子供たちが元気になって、かつ、島自体も活性化するようになっていただければありがたいと思っております。そうした中で、平成29年度の最初の入学者選抜では、県内全域からの出願を可能にする形を考えております。通常は普通科高校の場合は、県内全域ではなく1区と2区に分けておりますが、小豆島の新高校では、遠方からの生徒を想定した生徒寮を用意しておりますので、全県から募集しても対応できると考えております。
 そうした中で、魅力ある高校をつくっていくために、今、それぞれの高校で培ってきた伝統を生かした、新しい統合高校に向けた魅力づくりに関して意見交換を行っており、教育課程をどうしていくかなどの基本的なところを詰めている状況でございます。
 委員から全国からの生徒募集についての話をいただきましたが、まずは県立高校としては第一に、香川県の子供たちがしっかりとした教育を受けられる場をつくることが基本でございますので、小豆島の子供たちが、しっかりと小豆島の高校に進学できることが基本であると考えております。そうした中で、県内全体の学校バランスも考慮しながら、全国的な生徒募集に関しましては、将来的には前向きに検討していく必要があろうかと思いますが、まずはよく状況を見ながら、なおかつ地元の関係者の要望も耳を傾けて、検討していくことが基本であると思っております。


谷久委員  基本中の基本をお聞かせいただいたと思います。
 それでは、島根県の高校は県を挙げて、全国から生徒を募集しておりますが、島根県の教育委員会は、島根県の子供たちのことを考えていないのでしょうか。そうしたことも頭に入れていただきながらになりますが、先ほど、教育長がおっしゃられたように、これからの地域を担う子たちを地域として育てていくことは、基本となる部分だと思います。そこで、高校生たちの力を借りて、地域を元気にしていくことは、次のステップとして大事であると思います。
 その子たちが、今度は高校を卒業して大学生や社会人になって、最終的には島に帰ってくれて、そこでビジネスを興したりする中で、地域の活性化が生まれてくる。こうしたことができてくると、教育が町づくりの中に入ってきて地域振興に大きく貢献したと言えるでしょうし、将来的にその子たちが地元で税金を払ってくれて、なおかつその地域は安定的に発展していくことになったら、50年先の未来でも、しっかり見えてくるという話になってくるのではないでしょうか。そのためにも高校教育は重要ですし、特に小豆島の場合は、高校が最高学府といいますか、最終の教育課程でありますので、その下の中学生や小学生が、そこを目指しながら、皆が勉強していくわけなのです。
 その子たちが、今度、例えば新しい高校で、自分たちの地域づくりについて勉強していくとともに、島外からの子たちも来て、小豆島を元気にしていくための手法を考えていきます。それが、小豆島の2つの町で、ひとつの政策として落とし込まれてきて、町がさらに自分たちのアイデアを加えて地域を発展させていく形になってくることがわかれば、自分たちの考えたことが、自分たちの町で反映されて、それが自分たちの将来に役立つということが、実例としてわかってくると思いますし、そうなれば、今回の18歳の選挙権も生きたものになってきます。
 現実として、現在、県外に住んでいる子供たちが、香川県の小豆島で学べる場所をつくっていくことは、香川県では例がないことです。しかし、誰かが例をつくって先駆的にやっていかないことには、前を向いて進んでいけません。小豆島の子たちは、それぞれの中学校を卒業して1学年200人くらいで、3学年ありますから600人になります。それらの子たちを同じ地域の中で、しっかり教育していくことと合わせて、新しい風や新しい考え方を運んでくる島外の子たちが、時には意見を戦わせ、時には共同しながら、自分たちで新しい学校づくりや校風づくりを行っていくことが、大事だと思います。
 大人がつくった金太郎飴のような全校で共通となる教育システムは、もちろん基本として重要だと思いますが、それぞれの学校の校風は、生徒がつくっていくものではないでしょうか。そこを上手にお手伝いしてあげたり、追い風を吹かせてあげることが、私たち大人の役目であったり、行政や政治の役目ではないかと感じています。
 そこで基本的な考え方でお答いただきたいのですが、来年の開校時から県下全域から受け入れるというところから考えるのではなく、今のうちに、例えば3年後くらいから、全県的に全国から生徒を募集できるように検討しますが、香川県全域で、各校がそれぞれに受け入れるのではなく、テストケースとして小豆島の新高校で実施しますという話はできないのでしょうか。
 先ほども申しあげたように、小豆島は島として完結できるようになっておりますから、地域の方々の協力があれば、そういったこともチャレンジすれば不可能ではないと思います。そうしたことも含めて、例えば2、3年内くらいには、全国から生徒を受け入れる仕組みづくりを考えていらっしゃるのか、再度、教育長にお聞きします。


西原教育長  他県からの生徒の受け入れに関してましては、現在も、一家転住という形であったり、県内に身内の人がいる場合は認めている状況ではございますが、委員の御指摘のように島根県や滋賀県などの複数の県で、地域活性化の一環として、積極的に県外からの生徒を募集する形をとっているところもございます。私も調べてみたのですが、地元がある程度、身元の確認や生活の保障をする仕組みが整っていることが条件になっておりました。
 やはり、学校だけで、生徒の身元であったり、生徒自身を朝から晩まで管理することは不可能でございますので、地元の協力が不可欠になってまいりますし、そうした地元の協力があってこそ、全国から生徒が来て、安心して生活できる状況になると思っております。
 そのため、地元の方々の御意見を伺うとともに、学校現場としては市町教育委員会との連携が必要となりますので、まずは、来年度に市町教育委員会との話し合いをしていきたいと思ってございますが、一方で地元では、実際にどのようにして小・中・高校が連携する形の中で対応できるのかといったことも含めて、検討が必要だと思います。
 谷久委員のおっしゃるように、全国から多様な生徒が集まって、それぞれに切磋琢磨しながら高校生活を送ることは、素晴らしい高校ができあがる礎になりますので、今後も考えていきたいと思っております。


谷久委員  地元の協力体制が重要だということは、私もよく認識しております。そういった中で、多分、小豆島というところは、皆様方もよく御存じのように、小・中・高校があたかも一貫校のようなイメージで完結していて、そこから巣立っていく子供たちがいます。それと合わせて地元の方々の協力を得て、身元の保障や生活の安全、さらには、生活できるようにしっかりとサポートしていくことが必要になると思います。
 そこから大事になってくるのが、例えば県外からの生徒が寮に入ったり、下宿をされるにしても、その生徒の方々の家族とも交流ができるわけなのです。さらに生徒本人は、そこで3年間住むわけですから、そこが第2の古里になってくると思います。そうしたことがこれからの地域づくりの中では、とても大切なことであって、自分には第2の古里がある、小豆島が第2の古里だという話に持っていくことができればいいのではないかと思っております。
 これは、高松市内など人口減少が大きな問題になっていないところであれば、特に施策は必要ないのかもしれませんが、本県でも東讃地域や西讃地域、また日本全国で人口減少している地域がたくさんあります。そういった中で、人口減少を食い止めていくためには、こういった政策の立て方がありますよ、しかしこれは息の長い政策ですよということが、前提になってくると思います。
 いきなり全国から生徒を集めて、第2の古里だと思ってどんどん来てください、といった話ではなく、その子たちが卒業してからが実は大事であって、もう一度帰ってきてもらいながら、自分たちの土台をつくっていく、そしてビジネスの場所をつくっていく、そして島で生活ができる場所をつくっていくということなどが、人口減少を最低限にする方法なのではないでしょうか。交流人口をふやすという方法と、定住人口を減らさないという施策の中で、地域づくりをしていくことが必要なのではないかと思いました。
 先ほど教育長は、いつごろを目途に考えていくかという年度を言わなかったのですが、私の個人的な考えですが、多分、教育長の中では時系列で考えて、3年という言葉が好きだと思いますので、そういった中で進めていただけるのではないかと期待しております。
 少し話題を変えて、今年3月20日から開催される高校野球の選抜大会で、小豆島高校が21世紀枠で、甲子園に出場することになりました。そうったところで、一つはスポーツで学校をPRしていこう、さらには、その地域を知ってもらおうという方法がありますし、いろいろなところと交流することによって、自分たちの学校や地域を知ってもらおうという方法もあると思います。
 例えば本県のAという高校が、別の県のBという高校と交流する中で、それぞれの交流を深めて、お互いの地域やお互いの校風を知ってもらうための取り組みを、今、積極的に行っていると思います。例えば、スーパーグローバルハイスクールなど、その地域を代表していくような子供たちを、将来、つくっていこうという教育カリキュラムなどの仕組み作りがある中で、今後、義務教育の中でも、英語力の向上などグローバル化を進めていく話になっていくのではないかと思います。やはり英語がしゃべれなければ、アジアに行っても、または英語圏に行っても、コミュニケーションが取りづらいですし、翻訳ソフトができてもスムーズにはいきませんので、やはり生きた言葉で会話を交わすことが大事だと思っております。
 そこで、例えば全国の駅伝大会などのように国外から留学してきて、部活に入られて活躍している方がいらっしゃるなど、スポーツ振興のひとつとして、海外からの留学生の受け入れがあることは聞いています。私が言いたいのはグローバル化を進める中で、それぞれの単位や学校の仕組みはあると思いますが、留学生でよくあるように、お互いに単位が同じような状況で進んでいくのであれば、その学校に半年行けば、日本の在籍している学校の単位を取得できるなどの仕組みを整えるなど、海外からの生徒を受け入れる仕組み作りがあってもいいのではないかと思っております。
 そうした調整をするのは大変だと思いますし、5年後、10年後になるかもわかりませんが、香川県として国際化を進めていくためにもひとつのモデルケースとして、そういった単位交換ができる学校とも関係を保ちながら、香川の教育のスタイルとしてそれぞれの学校の特色を持った教育づくりや学校づくりができないのかと思います。
 そこで教育長に、実際にやるかやらないかは別にして、基本的な考え方といいますか、そういったことについての思いがあるのかどうか、お聞きします。


西原教育長  世界に広がる大きな流れになってきておりますが、基本的には全国からの募集をどうするかというところがあるのですけれども、そこに関しては地元関係者の話をよく聞きながら、どのように対応していくかということを考えていきたいと思っております。なおかつ、世界をという話でございますが、英語力に関しましては、確かに、今、グローバル化の関係もございまして、小学生段階から英語力を高めることが求められております。そういった中で、高校段階での英語力を高めることも求められてきておりまして、そうした意味では小豆島の新高校に限らず全ての高校の話になってまいります。
 さらには、入試制度自体も変わっていきますので、香川県だけではなくて全国的な話にもなるのですが、英語力に関しては、これから恐らく5、6年で劇的に変わる可能性があると思っております。そこに関しては教員の指導力の充実が必要となりますので、そういったことをまずは先行させる必要があるのですが、英語力全体を高めるためには、本場の外国に行って英語力を高めることも必要になるかもしれませんが、外国には行けない生徒も出てくるでしょうし、高校の中で刺激を受けて活性化するといった観点からも、外国から留学生が来て、一緒に勉強するのはいいことだと思ってございます。
 ただ、現状はそうした制度が少ない状況でございますので、認識が十分ではないところがあると思います。谷久委員としては、多分、小豆島への思い入れがあるのだと思うのですが、小豆島地域の住民の方も含めて英語を使って、外国人の方も来られて、一緒に世界に注目される小豆島になり得るような形を展開できるようなものになれば、すばらしいことだと思っております。
 私自身が、その仕組みまではまだイメージができていないのですが、外国からの留学生がふえることを考えるのもひとつの特色づくりだと思いますので、そうしたことも含めて地元の方がどこまで協力できるのかということは、段階を追いながら、意見交換をしていこうと考えております。
 いずれにしても長期的な展望の中で、魅力ある高校をつくることは大きなテーマでございますので、テーマに向かって英語にポイントを置くのか、何にポイントを置くのかというところは、よく詰めていきたいと思っております。


谷久委員  お答えになるのが難しいところも、多々あるのではないかと思います。ただ、議員になって9年になりますが、核心を突くためには、大きなところから攻めていって、小さなところの答えを聞くといった聞き方をする方が、的確にいろいろな考え方を聞けるのではないかと思います。
 そうした中で、全国から受け入れる仕組みづくりは行っていただきたいと思っております。全国から受け入れるということは、島根県だけでなく、高知県にも事例がありますし、この状況が成功事例なのであれば、香川県の教育委員会が小豆島で実施したことが、いいモデルケースになるのは間違いないと思います。それを香川県下で実施していければいいといった仕組みづくりになりますので、私は小豆島が大好きですけれども、香川県全体の教育のことを憂えて言っておりますので、そういったところはお間違えのないようにしていただきたいと思います。
 それと英語力の話なのですが、私は文法も大事だと思いますが、コミュニケーションがとれることが一番大事だと思っています。海外の方とのコミュニケーションのためには、もちろん英語力は必要ですが、その前に自分たちの国の言葉や自分たちの地域の歴史などを、義務教育の小学校、中学校の間にしっかり頭の中に叩き込んでおかないと、いざ海外の方に会ったときに、自分たちの地域や国のアイデンティティーについて話すことができませんので、そうした教育を充実してもらうことが大事なのではないかと思っております。
 きょうの質疑の中で、来年度に向けて全国から募集しますという答えは出づらいと思いますので、これからも協議を続けさせていただきながら、いろいろなことにチャレンジしていきたいと思っております。さらに、小豆島の新高校やそれぞれの高校が、海外と友好提携を結んで、お互いに行き来をするということも、世界から子供たちに来てもらうひとつの方法だと思っておりますので、そうしたことも考えながら、いろいろなところとコミュニケーションをとることが、グローバル社会のドアを叩くことになってくるのではないでしょうか。そうしたことを念頭においていただいて、高校教育課や義務教育課としっかりとカリキュラムを組んで、検討していただきたいと思います。私もしっかりバックアップしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。


白川委員  まず、教科書会社による検定の閲覧の件について、お聞きします。
 先ほど山下委員からも質問があり、その御答弁で、今の段階で74名の方が申請本の閲覧に参加されていたことがわかっているということでありました。けれども、今の74名というのは、これまでに12社が発表した対象者だと思うのですが、教書書発行会社の22社のうち12社であるということは、さらにふえる可能性もあるということだと思います。
 しかし、そもそもこれが、何の違反だと考えているのですか。なぜこれがいけなくて、法的には何の違反なのかということを教えていただきたいと思います。


矢木澤義務教育課長  何の違反なのかということに関しましては、そこが我々も、実際どういう状況で、何が行われているのかの確認を、今、行っているところでありますので、今の時点では何とも申し上げにくいところがございます。
 新聞報道や文部科学省の説明を聞く限りでは、少なくとも教科書会社の問題点に関しては、検定中の申請本を例えば献本してはならないとか、過度な営業行為はしてはならないことは通知等で規定がございますので、教科書会社については、何かしらの過度な行為があったのだろうとは考えておりますが、先ほど申したとおり、我々自身がその内容を確認しているところでございますので、今の時点では、御容赦いただければと思います。


白川委員  そのような御答弁だろうと思っておりました。
 ある教科書会社が文部科学省におわびと報告を上げております。多分、今の段階で12社全てが上げていると思いますが、これはそのうちの一つの会社が上げているものです。この中で、具体的な内容としてこう書いてあるのです。「この会議では、検定中の申請図書の内容を参加者の方々に開示をして、2つのテーマとの関係で意見を求めました。これは教科用図書検定規則実施細則の定めに明らかに違反をする行為であり、参加者の方々への案内状に申請本をごらんいただく旨を記載したことを含めて、極めて軽率かつ不適切な行為であったと認識をしています。それから、さまざま編集会議を開催したのは、2つのテーマに関する各地域の取り組みを集約して、それが検定中の申請図書にどの程度反映できているかを確認するとともに、可能であれば、検定合格後に訂正申請により教科書の質を高めたいという動機が強く働いたためでした。具体的に何がなされたかというと、今般の編集会議に際して、参加者の方々に対して、交通費、立食形式の懇親会に係る飲食費及び2次会に係る飲食費の支払い、宿泊先の手配、ホテル館内の利用券及び朝食券の提供のほか、編集手当として現金5万円をお支払いしました。この編集手当は、先ほどの2つのテーマについて、事前に各地域における取り組みや課題の調査研究を依頼し、当日も約4時間にわたって意見発表、交換を行っていただいたことへの謝礼としてお支払いしたもので、その額は、弊社の教科書以外の図書についての編集会議でお支払いするものと、同水準の額で設定しております。しかし、採択を勧誘する行為は一切行っておらず」と続いて、「しかし2次会に至るまでの飲食費を弊社が負担したことも、採択を期待しての接待であると疑われてもいたし方がない軽率な判断に基づくものであったと深く反省をしております。」といったことが書かれております。この報告書は、本県の先生方が参加した会社のものではありませんが、こうしたことが各会社で行われていたのだろうと安易に想像できるわけです。
 今、私たちはその内容を知らされていませんので、こうしたことが本県の先生方が参加した会社の会合でも行われていたかどうかは、定かではありません。しかし、少なくとも、先ほど申しました実施細則は平成元年10月に改定されておりますので、学校宛てに招待状が来たわけではないと思います。ですから、74名の先生方に、そうした招待が来たのはなぜなのかが疑問なのです。名指しで来たのでなければ、校長先生方も含めて対応を検討することになったでしょうし、先生方に名指しで来たとしても、会合が休日に開催されるということもあったと思いますけれども、校長先生などの上司の方に行ってもいいですかと相談されて当然だと思うのですが、そういうこともなかったようなのです。
 ですから私は、これは昔からの慣習といいますか、もともと今回だけこの74名の方だけが参加をされたわけではなくて、昔からこういうことがあって、今回たまたま発覚したということで、この74名の方が問題視されているのだと思うのです。そうであれば、こうしたことがなされてきたのは事実でありますから、過去までさかのぼって古い慣習をしっかりと見きわめないと、この74名の方だけを調べても解決しないのではないでしょうか。今回の74名の方だけではなくて、今までの慣習のあり方というところに、しっかりメスを入れるべきではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。


矢木澤義務教育課長  今回の件の中で、さまざまな可能性があり得るだろうというところでの御指摘だと認識しておりますが、少なくとも我々自身が把握できる範囲では、先ほど御答弁申し上げたとおり、しっかりと対応していきたいと思っておりますし、今回のことを、今後にしっかり生かしていきたいと強く感じているところでございます。
 ただ、現実の問題として、どこまでさかのぼれるのかというところは、現実の壁がございます。今回の74名の方も、文部科学省が動いてようやく出てきた数でございますので、その内容をしっかりと確認し、吟味した上で、委員もおっしゃられたように何が違反だったのか、または違反でないにせよ今後に生かすべき教訓は何だったのかというところを含めて、公正公平な教科書採択の実現に向けて、県教育委員会として対応していきたいと考えております。


白川委員  教育長も同じ御答弁でしょうか。しっかりと問題の本質を突かないと、こういう問題は改善していかないと思うのですが、いかがでしょうか。


西原教育長  この教科書の検定中の閲覧の問題は、教科書採択にもかかわるということで、私どもも大きな関心を持っているものです。子供たちが使うものですから、教科書の採択も含めて、教科書自体が厳正に選ばれているというところが基本でございますので、そうしたことに関して、疑わしい状況が生じるというのは好ましくないと思っております。これまでそうしたことがあったのかどうかということも含めて、全部を調べることは不可能かもしれませんが、少なくとも、今、文部科学省からいろいろと指摘されて、調査しているものにつきましては、市町教育委員会を指導しながら、なおかつ今後のことも含めて、採択に影響を及ぼさないように、適切に対応していきたいと思っております。


白川委員  こういうことがあったからといって、直接不正があったということには結びつけたくはないですが、やはり事の本質といったものがあると思いますので、適切な対応をよろしくお願いしたいと思います。要望にしておきます。
 2つ目に、校務支援員の配置についてお聞きします。
 来年度予算で校務支援員の配置支援事業として1320万円計上されております。簡単にこの事業のスキームを教えていただけますでしょうか。


矢木澤義務教育課長  校務支援員のスキームといたしましては、学校の教員の多忙化の状況に対応して、教員がより子供に向き合う時間を確保するといった観点から、市町の要望を踏まえて6校を選定して、校務支援員を配置するものでございます。これによりまして、具体的には、例えば現在は、学校徴収金などのさまざまな業務を教員が担っておりますが、その中で例えば負担感が強い業務や校務支援員などが集約できるような業務について、新たな学校における協働体制をつくる構築モデルを検討していただき、それを今後、全県に広めていくことを狙いとした事業でございます。


白川委員  来年度の事業は、6校でモデル事業として取り組むといったお答えでありますが、6校での実施では配置できる学校はいいのですが、うちの学校には来てくれなかったということにもなってきます。これは教育委員会が教員の多忙化に対応しようと苦肉の策で実施されるということは実感しておりますし、そこのところは、基本的には大きく評価をしたいと思っております。
 今回の6校は、学校ごとに校務支援員を配置するのでしょうか。それとも例えば、荒れているクラスがあれば、そこのクラスに配置することも含めてお考えになっているのでしょうか。


矢木澤義務教育課長  そこにつきましては、今、市町からの申請による提案内容を受けて、我々が選定することになるわけですが、基本的には校務支援員には学校の教諭の校務の一部を担っていただくことをイメージしておりますので、多くは学校ごとの配置をイメージしておりますが、必ずしも学校に限らず、教育委員会に配置するということもございますし、委員が御提案いただいたような、一部の業務についてのみ対応するということも、必ずしも除外はしないところでございます。いずれにせよ、事業概要としては除外するものではございませんので、市町の実際の提案内容を見てからの検討になると考えております。


白川委員  いろいろなパターンがあると思いますが、でも隣のクラスには配置されて、うちのクラスには配置されていないとか、この学年には配置されて、私たちの学年には配置されていないということが安易に想像できるわけなのですが、実際にこうしたことを実施すると、現場にとっては混乱のもとではないでしょうか。学校現場では、少人数学級を実施してくれたら解決すると言っていますが、教員の配置や財政の関係で実施できないということで、失礼ですけれども、これまでもいろいろな小手先の対応で、数時間しか勤めない非常勤講師のような形を次々とつくってきたのです。
 現場の先生方も、例えば健康診断簿や1年生の指導要録、学びのたよりの作成や時間割り、集金のチェックなどいろいろと煩雑な事務の作業をしてくれる人ができるのはありがたい、学校や学年に1人でもいてくれたら本当に助かると言っています。しかし、こうした事務作業も、全て子供との関係の中で成り立っている作業なのですから、この一つ一つが子供の教育内容にかかわってくるのです。特に、義務教育では、心と体をトータルで見ますから、塾のように、成績が上がった、下がったということだけを捉えるのなら、事務作業だけを別の人にしてもらってもいいのでしょうが、学校ではそうはいかないと思います。
 幾ら忙しくても、自分たちの仕事として頑張ろうとして、職場でもいろいろな議論をしてきました。例えば、テストの採点一つでも自分でやれば、この子はどこでつまずいているのか、何がわかってきたのかが、一つ一つわかっていきますから、単なる事務作業ではないのです。中途半端な役割といったら失礼ですけれども、そうした時間の枠でしか働けないような方を幾らふやしても、現場では対応できないのです。それどころか、その人にかかわる時間がふえてくるということにもなりかねません。こうしたことに取り組んでいただくのは、基本的な御努力は評価しますが、これで教員の多忙感は解消しないと思います。
 学校事務の方にも、とにかく今は、雇用の形態や勤務の形態の違う人が多過ぎて、事務作業が大変だと言われています。勤務時間や雇用形態の違う人が1人でもふえると給料計算が大変で、こっちで人をふやしてある業務の対応ができても、こっちでまた事務的な仕事がふえていくので、これでは何のためにふやしているのかわからないという声も、お聞きしています。
 ですから、この事業も来年度はモデル的に実施するのでしょうが、非正規の非常勤の方を幾らふやしても対応ができないわけですから、私は、35人以下学級を小学校の5年生、6年生、それから中学校も、2年生、3年生と全部で実施していく方向を、しっかり位置づけていくべきではないかと思います。特に、今、小学校の先生方は、5年生や6年生の担任を持ちたくないという声が広がっているそうです。やはり4年生までの35人以下学級が、今、成果が上がっているのですから、こうした校務支援員の配置ではなく、義務教育の期間は35人以下学級を全部の学年で実施して、その先に、少人数学級へとふやしてく方向へと持っていくべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか。


西原教育長  35人以下学級を基本的にすべきだという方向性の御質問にお答えします。
 35人以下学級に関しましては、本県としましても、できるだけ早期の実現を強く要望している段階でございますので、引き続き国に対して要望していくというスタンスでございます。
 一方、今回の校務支援員配置支援事業でございますが、これは近年、チームとしての学校といったことを言われている中で、学校全体では、教員が行うことが期待されている本来的な業務と、それ以外の職員が行うことが効果的である業務があるはずなので、それを整理する中で、学校徴収金に関する事務や設備・備品管理に関する事務など、必ずしもそれぞれに先生が対応する必要がなく、一括して校務支援員が実施することも可能ではないかと思われる事務について、学校のチーム力を高めるという意味から、校務支援員をモデル的に配置して教員の事務軽減につなげることを目的として、実験的なことになるのかもしれませんが、実施していくといったことが背景にございます。
 まずは、そうした校務支援員に関する各市町の希望を聞きながら、6校に配置して、事務負担軽減の効果を検証して周知していくことを考えております。そういう中で、市町が積極的に、学校として先生を支えていただきたいということが理念としてございますので、そうした事業であるとの前提で進めさせていただきたいと思っております。


白川委員  一言反論しておきますと、以前に用務員の方を減らし、それから学校事務の方も学校を兼務させたりして減らしてきたわけですが、そのしわ寄せもあると思います。そこを減らしておいて、今度また、新しい校務支援員でそこを補おうとするという方向が、私はどうしても理解できないのです。検証もするということですが、教育委員会はなかなか検証しないのではないかとも思えますし、少人数指導にしても、香川型教育にしても、今までも、実施した結果についての反省というのは聞いたことがありません。
 余り賛成はしませんが、実施してみて、だめだということであればやめる勇気や方向転換する勇気を持っていただきたいということを要望しておきます。
 3つ目に、臨時的任用教員の空白の1日についてお聞きします。
 私も、過去の委員会で質問いたしましたが、臨時的任用教員は、地方公務員法の関係で、雇用期間が6カ月で再雇用は1回のみと定められておりますが、教育委員会では、翌年度も引き続き臨時的任用教員として勤務をさせるために、3月30日で任用を一旦打ち切って、3月31日には空白の1日をつくって、4月1日から再度、新たに任用をするという裏わざ的なことを繰り返しておりました。本人の意思とは違うところで、3月31日は一旦解雇をされて空白の1日が生ずるために、3月31日は健康保険もなく、3月は厚生年金未加入という事態も生じておりました。これを文部科学省からの通達もあり、一昨年度から取り扱いを変えたと聞いております。ことしも3月31日が来ようとしているのですが、当時は400人や500人規模の先生方が対象だったと思いますが、現在、どのような状況になっているのか教えていただきたいと思います。


小川総務課長  これまでの経緯については、今、委員が御紹介されましたように、地方公務員法第22条に基づく臨時的任用教員につきましては、法律上の制約により、6カ月を超えない期間で雇用し、6カ月を超えない期間で更新して、再度の更新ができないということがある関係から、3月30日付で任用を一旦終了している状況でございました。そうした中で、厚生労働省から日本年金機構への通知があり、それを受けて、平成26年3月からの本県の取り扱いといたしましては、そうした空白期間のある方につきましても、基本的には社会保険を継続するという取り扱いをしております。ただ年金事務所に確認をしましたところ、再度の任用が同一の事業所でない場合に限りまして、一旦、社会保険の被保険者資格を切らざるを得ないという考えが示されております。ここでの事業所の区分としては、小・中学校の教員につきましては、東部と西部の県教育事務所、県立学校の教員につきましては、所属の学校ということになっておりまして、これは年金事務所の方針でございますので、そのような取り扱いにならざるを得ないことになっております。
 私どもといたしましては、このように事業所が異なるということで、継続できない者が出るということは、決していいことではないと思っております。不公平であるとも思っておりますので、年金事務所に対して、手続を行う事業所が異なる場合であっても、社会保険が継続できるように働きかけをしてきているところでございます。


白川委員  20人から30人の方が、まだ異動の関係で教育事務所が変われば、その対象にならないということになっていると思います。500人以上の方が既に対象になっているわけですけれども、そのうち20人から30人程度の方は、教育委員会のやり方に対しての犠牲になっているという状況だと思います。これは何とかしなければ、20人や30人だから仕方がないという話ではないと思います。
 そもそもが、臨時的任用教員をずっと雇用していることが問題で、必要な方なのに臨時で続けさせていることの犠牲だと思います。これについても、根本的な解決には、正規の教員をふやしていくといった方向が求められると思います。これについては、先ほど課長からも努力の方向が示されましたので、要望にしておきたいと思います。
 最後に、高校生の教育機会の充実についてお聞きします。
 高校生議会は、大変、有意義でした。中身の濃い、いい行事になったと思います。この中でも、大学も含めて国際関係などの多様な学科の設置といった、教育機会を広げてほしいという意見が出されておりました。
 先ほど、谷久委員からも質問があり、その内容とも少し重複するところもあるのですが、グローバル化が進んできておりますことから、英語教育は、これから香川県の教育の中でも課題になってくると思います。しかし、私も以前から疑問に思っているのですが、県内で外国語学科は1つしかありません。しかも、それが商業高校の中にあります。商業高校ですから、1区2区に関係なく全県から来ていただくことはできますし、実際に西讃の西の端のほうから毎日通学している生徒もおられます。今、国際関係のコースを選択できる高校はあるかもしれませんが、英語科は1つしかなく、しかも、そこは商業高校だけれども商業科の勉強は一切しないで、英語教育が充実しているということなのですが、本当にこのままでいいのかということを、ずっと疑問に思っておりました。
 特に、西讃の学校には、国際コースなども設置されていないのではないでしょうか。そうした中で、今、高校生議会の中でも求められていたグローバル化に対応する教育が、県下のどこに住んでいるかで、子供がそうした学科やコースに進みたいと思っても、そこを選択できない状況があると思うのですが、これについては教育委員会としてはどのようにお考えになっているのでしょうか。


西原教育長  今、英語の専門科としては、具体的に申し上げますと、高松商業高校の英語実務科になりますが、実は、本県におきましても、普通科において英語や国際教育を学ばせるコースをつくろうということで、平成元年度から9年度までに、三本松高校や観音寺中央高校、高松北高校などに、いわゆる国際類型のコースを設置しました。ところが、中学校側からの意見として、初めから3年間固定して専門学科で学ぶことには、抵抗を持っている子もいるということもございましたことから、いろいろと軌道修正をしてきたところでございます。
 現在、学習指導要領で、専門学科では卒業までに25単位以上の専門科目を履修しないと学科にならない規定がございまして、英語実務科ではいわゆる商業英語などいろいろな類型があるので可能なのですが、英語だけで25単位というのは厳しい状況になってきます。そのため、現在は、普通科の中の国際関係等のコースとして三本松高校に国際コース、高松東高校に国際情報コース、高松北高校にグローバルコース、総合学科の三木高校の国際系列、飯山高校と観音寺中央高校に人文・国際系列という形で、英語の専門科ではないのですが、英語の授業に加えての異文化理解を深める授業をするという形で取り組んでおり、いろいろと工夫している状況でございます。


白川委員  谷久委員からの質問にもありましたように、ハイレベルな英語教育を目指そうとすれば、それなりの専門の先生も養成をしなければならないし、そうしたさまざまな問題も生じてくると思います。すぐに来年度から実施してくださいということはできないと思うのですが、先ほどの教育長の答弁にもありましたように、将来展望を持って対応していただきたいと思います。
 それと同時に、学校の教育だけでは、英語を自分のものとすることは難しいと思います。スーパーグローバルハイスクールという事業があり、これがそうしたものに対応する事業なのかと思いましたら、県内でも1校選定されるかどうかという状況で、全県的に網羅するようなことではないということです。
 よく英語を専門的に勉強させたいというお子さんを持たれている親御さんからは、海外へ行かせたらかなり違うという思いもあるのですが、費用の面で折り合いがつかないと聞かされます。諸外国では、政府のシステムで外国人でも全て生活費から含めて賄ってくれるような制度があります。しかし、日本の場合はそうした制度が弱くて、いただいた資料の中でも、「トビタテ!留学JAPAN」高校生コースのプログラムも文部科学省の制度としてありますが、こうした留学でもごくごく一部のお子さん対象になると思いますので、本当に意欲を持っているけれども、何らかの支援がなければ行けないというお子さんに対して、県としてこうした制度をつくっていく必要があるのではないかと思うのですが、どのようにお考えでしょうか。


西原教育長  国の「トビタテ!留学JAPAN」の制度を御紹介いただきながらの、留学の仕組みについての御質問にお答えします。
 確かに、高校生の海外留学によって、留学した生徒の視野が広がるといったことにもつながりますし、またそれが本県の、また日本の貴重な人材にもなっていきますことから、そうした機会に恵まれるのであれば、留学していただければいいのではないかと思っております。ただ、費用面で支援する制度は、今回、国の制度としてこうした制度がございますので、できるだけこの制度を活用していただくことが、いいのではないかと思っております。
 個人で留学という方は、現状としては少ない状況でございまして、平成27年度でいえば、県立高校で1名だけがカナダに語学留学しておりますが、これも約20日間の短期間での留学という形でございますので、まだ、本県独自のそうした制度をつくるという状況にはないのではないかといった感じもしております。
 将来的に、県内のいろいろな高校で留学希望者がふえて、行きたいけれども行けない状況が生じれば、新たな展開として考えていく必要があると思っておりますが、今は国のこうした留学制度がございますので、それを十分活用していただきたいと思います。活用いただくためにはそれを周知しておく必要がございますので、そういった周知面での対応をしっかりとさせていただきたいと考えております。


白川委員  ぜひ、前向きに進めていただきたいと思います。
 まだ、今は、高校生の時代に選択肢として、考えつかないのだと思います。現役で行かれた先輩もおりますので、そうした御意見も伺いながら、前へ進めていただきたいと要望して終わります。


大山委員長  暫時休憩いたします。
 午後は、1時5分から再開いたします。
 (午後0時05分 休憩)
 (午後1時10分 再開)


大山委員長  それでは、再開をいたします。
 質疑、質問を続行いたします。


香川委員  きのうに続きまして、ことしの予算について、細かなところをいくつかお聞きします。
 まず、文教厚生委員会説明資料の14ページに「目指せ!香川の教員事業」として、香川県の教員志望者の増加に向けた取り組みに要する経費が計上されておりますが、具体的にどのようなことを行っているのかお聞きします。


矢木澤義務教育課長  香川委員の御質問にお答えいたします。
 「目指せ!香川の教員事業」といたしまして、香川に優秀な教員をできるだけ多く確保する観点から、ホームページ、ポスター、パンフレットを用いた多様な広報活動や説明会を開催し、受験者数を確保し、一定水準以上の競争率を維持するための取り組みでございます。
 具体的には、ポスター、パンフレットは県内外の大学に配付して、説明会は、東京、関西、中四国の大学や一般会場などにおいて約50回計画をしているところでございます。さらには、かがわ就職・移住サポートセンターに採用情報資料や要項を提供したり、香川大学とも連携して、キャリア教育特別設計講義での講話を行うなど、労働政策課とも連携をしながら、香川に優秀な教員を目指す人材を集めるための努力をしている事業でございます。


香川委員  県内はともかく、県外でもたくさんの募集をかけて教員を集めているということであり、この事業は平成25年度から行っているとお聞きしておりますが、成果はあったのでしょうか。採用試験の合格者で、香川県出身の方や香川県の大学出身の方と、香川県とは全く関係ない出身の方との割合がわかりましたらお願いいたします。


矢木澤義務教育課長  県内の高校、大学などに進学した人と、それ以外の人ということで申し上げますと、平成28年度においては、小学校では県内126名に対して、県外は35名であり、合格者に占める県内の割合は78.3%になりますので、約2割強が県外の方ということでございます。例えば平成25年度におきましては96%以上が県内の方でありましたので、わずか三、四%の状態から2割強まで県外の人材を確保している状況でございますので、この事業の成果は一定程度、上がってきていると認識しております。


香川委員  小学校ではこの事業を始める前の平成24年度には96.9%が県内の方であったものが、平成28年度は78.3%になったということで、県外の優秀な方が教員として、たくさん香川県に来ていただいたということですから、これはめでたいことだとお考えでしょうか。それとも、逆に言いますと、県内の方のレベルが落ちたといいますか、要するに、県外にいろいろアピールをしたら、県内の方が対抗できなくなったとお考えでしょうか。


矢木澤義務教育課長  基本的には、県内の教員採用試験を受ける受験生のレベルが下がっているとは認識しておりません。むしろ本県での採用者数が大きく伸びている関係がございまして、県内だけでは受験志願者数に対して十分な質の確保のためには、やや力及ばずという状態があるところでございます。その分を県外の優秀な教員の志願者から補っている状況でございまして、御質問にありましたように、県内の受験者のレベルが下がっているとか、県外の方に負けているということではなく、県内の方は県内の方で力を尽くしているところでございます。
 同時に、県内におきましては、香川大学等にも要望しながら、教育学部の採用枠をふやすなど、県内の人材もさらに確保できるような努力もしているところでございます。


香川委員  先ほど、山下委員の質問にもありましたが、今度、高校に教員を目指す生徒の専門課程ができるということで、いろいろと努力をされているのだろうと思います。香川大学の出身者が4割いらっしゃるということで、これ自体が悪いということではないのですが、県外で積極的に広報することももちろん結構なのですけれども、県内にももう少し力を入れていただいて、県外の方が来ても十分対抗できるようにする必要があると思います。私も何人かは知っているのですが、香川県では教員採用試験に落ちたので、仕方なくほかの県に行くのだという方が結構いらっしゃいます。そういう方が少しでも少なくなるように頑張って県内の学校のレベルを上げていただいて、せっかくこうした予算をつけているのですから、たくさんの方がこれから教員を目指すために、積極的に広報するとともに、教育に力を入れていただきたいと思っております。
 それから、15ページに英語指導力向上事業として、小学校の英語教科化に向けた専門性向上等に要する経費ということですが、具体的にはどのようなことを行うのかお聞きします。


西原教育長  英語に関しましては、平成32年度から小学校5・6年生で教科化がなされるとともに、小学校3・4年生も外国語活動が始まる関係で、小学校の先生が英語を教える必要がございますので、それまでに英語の能力を高めるための研修を進めていくことにしております。平成26年度に文部科学省が実施した英語教育推進リーダー中央研修に数人の先生が参加して、今年度から研修の参加者が講師となって50人程度の、英語の指導力を高めるための指導員を養成しようという研修を始めてございます。年間に指導者を50人ずつ養成することによって、学校内で小学校の先生方にさらに英語の指導力を高める指導をしていただくという形で、英語の教科化に向けて教える側の体制を整えていくための講習会や研修会を開催する経費として、今回、計上させていただいております。


香川委員  小学校は一般的には担任制をとっており、音楽などを除いて担任と副担任が全ての教科を教える形になっていると思うのですが、英語に関してはどのように考えていらっしゃるのでしょうか。今、年間に50人ずつ指導者を養成すると言いましたけれども、養成するのは今の小学校の先生という意味でしょうか。それとも、英語教育専門の先生を養成するというお考えでしょうか。


西原教育長  基本的には、小学校の場合は、担任の教諭が英語も教えるということになってございますので、担任の先生の英語力を高めたり、語学力を充実させることで、学校ごとに研修の中心になる人物を養成しているという状況でございます。


香川委員  今までどおりにやっていこうということなのでしょうが、最近の若い先生は優秀ですから、今でも英語を教えられると思うのですが、40歳や50歳、さらには60歳近くになって、今から英語を教えてくださいといわれましても、難しいのではないかと思います。もちろん入試も含めて大学までは英語を勉強したのでしょうが、それからほとんど使っていないですから、また一から勉強するとなると、大変なことではないかという気がいたします。社会や国語や理科などは、今まで教えてきたからできるのでしょうが、英語に関しては何十年もかかわっていないのです。それを今から勉強して教えるということになると、本当に大丈夫なのでしょうか。これは文部科学省の方針ですと言われたらそれまでなのですけれども、そのあたりはどのようにお考えなのかお聞きします。


矢木澤義務教育課長  委員の御指摘のような課題は、これから英語の教科化を進める上で出てくると思われますし、そうした認識のもとに、県教育委員会も、それから恐らく国も対応を進めているところだと考えております。人によってそれぞれ得手不得手があるとは思うのですが、小学校の先生方につきましては、国語や理科、社会についても、本来的には専門的な授業にも対応してきているところもございますので、まずはこれからの小学校教員は英語も含めて一つの教科として対応するという前提で、力をつけていただこうと思っております。ただその上で、実際の学校現場での授業のあり方については、各担任の間で授業をそれぞれ交換することはできますので、若い先生など比較的英語が得意な先生と交換することも、学校現場の工夫の中で起こり得るだろうと思われますし、当初はそういう形での対応があってもおかしくないのではないかと考えております。


香川委員  小学校の先生になったからには、当然、全部の教科を教えるということなのですけれども、特に年配の先生は英語を教えることになるという前提がなく過ごしてきたわけでございますので、そうした先生が今から英語を勉強して教えたとしても、今度はそうした先生に習った生徒が不幸になると思うのです。同じように小学校で英語を教えていただいても、新卒の先生や大学を卒業して5年や10年しかたっていない先生なら、今からでも英語を思い出して教えられるのではないかと思いますけれども、特に年配の先生には難しいと思いますので、小学校の先生を続けていけないという方が出てくる可能性もあります。
 先生方は、現状でもお忙しい立場ですので、例えば、音楽や体育と同じように、英語に関しては不得手な先生はほかの得意な先生と交換したり、補助してもらえるなど、余り負担にならないような方法を考えていただきたいと思います。発音などについても、我々の世代はほとんど教わっていないわけですから、そういったものを教えるのは難しいので、そのあたりは御配慮をお願いしたいと思っております。
 次に、59ページに高校生自転車安全推進事業があり、高校生への自転車運転免許証の交付に要する経費となっておりますけれども、これは具体的にどのようなことを行うのかお伺いします。


渡辺保健体育課長  高校生に対する自転車運転免許制度についての御質問にお答えします。
 現状を少しお話しさせていただきますと、小・中・高校のそれぞれにおいて、交通事故の件数はここ10年間で減ってきております。ところが、平成27年の高校生が関係する交通事故258件のうちの87%に当たる225件が自転車乗用中の事故であり、交通安全に係る県政モニターのアンケートでも高校生の交通マナーが悪いとおっしゃっている方が多くなっておりますことから、自転車運転免許制度を導入することによって、自転車の安全運転の知識やマナーを身につけさせるとともに、交通安全意識を高めることを目的としているものでございます。
 具体的な取り組みといたしましては、香川県版のテキストを作成して、学校ごとに既に実施している交通安全のホームルームで使用したり、もしくは学校全体でテキストを勉強して確認テストをしてもらいたいと考えております。その上でこちらからお渡ししたテキストと確認テストを実施してもらって、免許を交付するということでも構いませんし、学校独自で車体検査や実技検査をやっている学校もありますので、そうしたことを通して、高校生に交通ルールや自転車のマナーなどを勉強していただくことが一番の目的でございます。


香川委員  こうした取り組みは必要だと思うのですが、具体的にどのような形にするのでしょうか。例えば、今までは自転車で通学する生徒には通学許可を出していたと思うのですが、それと同じようなものだったら意味がないわけですし、通学以外で自転車を利用する生徒にも免許を出すということだと思うのですけれども、免許を交付したり、その免許は何回違反したら取り消すなどの、詳しいことは誰が決めているのでしょうか。単に、免許証を渡したから運転していいというのであれば、今までと一緒だと思うのです。免許をもらったからには、罰則や取り消しなどの制度がないと免許の意味がないと思われますし、単なる注意義務だけと解釈されると思うのですが、このあたりはどのように考えていらっしゃいますか。


渡辺保健体育課長  県教育委員会では罰則については考えておりません。学校には校長会の中で、それぞれの学校独自の取り組みの中で、例えば違反したときには自転車で通学を禁止するなどの罰則を設けることも可能であると伝えております。また、免許証の裏面には、例えば事故に遭ったときには相手の電話番号を聞きましょうとか、すぐに学校に連絡しなさいといった注意事項も書いておりまして、自転車免許を持っていれば、通学時以外でも事故に遭ったときには、裏面を見れば対応できるようにしておりますので、まずは自転車のマナーやルールを勉強して身につけさせることが一番でございますので、今のところは罰則までは考えておりません。


香川委員  罰則がないということは、試験もないのでしょうし、要するに今までと同じだけれども、単に免許証という形で渡すという意味なのでしょうか。罰則まで決めて対応するのであれば、高校の先生の負担がふえることになりますから、先ほどの議論にもあった校務支援員の活用などを検討する必要もあるかと思いました。
 またこの事業は何年間かモデル校で試験をしたと聞いたのですが、その結果はどのようなものだったのでしょうか。


渡辺保健体育課長  既に、県立高校で3校、私立高校で2校が、数年間この取り組みを行っております。高校の先生にお聞きしたところ、安全の意識は高まっており、モデル校の一つの県立高校は90%以上の生徒が自転車通学をしている学校ですが、それでも自転車事故はそれほど多くなく、件数も減っているというお話を校長先生から聞いております。


香川委員  事故の件数が減っていることはいいことですが、4百万円近い予算ですから、この制度を導入するのであれば、効果が出るようにお願いをしたいと思っております。
 次に、66ページに県立丸亀競技場建設に伴う埋蔵文化財発掘調査の整理作業に要する経費として、1600万円ほど計上されておりますが、具体的にどのような事業なのかお聞きします。


増田生涯学習・文化財課長  埋蔵文化財調査整理事業は、平成6、7年度に県立丸亀競技場建設に伴いまして実施した発掘調査で出土した遺物を整理して報告書を作成する業務を行うものでございまして、今年度と来年度の2カ年で実施する予定にしております。


香川委員  1677万円というのは結構多い金額だと思います。もちろんいろいろなものが出てきたのでしょうから、それを整理するのは大変なのでしょうけれども、今回は公共事業に伴うものですから保健体育課の事業になっていますが、例えば民間の工事でこういったものが出た場合は、その整理の費用はどこが負担するのでしょうか。


増田生涯学習・文化財課長  民間の場合は家を建てたり、工事をしようとする事業者が経費を負担するとことにいたしております。したがいまして、県でも保健体育課が県立丸亀競技場を建設した事業者でございますから、事業者のほうで発掘調査の経費や整理の経費を計上していただいて、それを受けて、埋蔵文化財センターで調査や整理を行うとことになります。したがいまして、教育委員会以外でも、例えば道路工事などでは全て事業者である土木部道路課で経費を計上していただいて、それをもとに調査を行うシステムにいたしております。


香川委員  それは全国的に同じシステムなのでしょうか。公共事業であれば公費での負担になるから問題ないのでしょうが、民間の工事でも事業者に整理の費用まで負担させるのでしょうか。それと、かなり貴重なものが出てきた場合、所有権はその時点で国のものになって国が整理をするのでしょうか。


増田生涯学習・文化財課長  民間の工事で遺物等が出てきた場合には、民間の事業者は自分でそういった整理などはできませんから、役割分担で、県では県の事業または国の事業について行い、民間の場合には市町の教育委員会が行うことになりますので、事業者から市町に委託して、委託を受けた市町が発掘調査や整理作業、それから報告書の作成を行うことになっております。また、出土した遺物は県の所有に属するようになります。


香川委員  民間事業者にとっては、大変な負担だと思います。また77ページに埋蔵文化財発掘調査費として、1億4313万7000円が計上されていますが、これはどこを発掘する費用でしょうか。


増田生涯学習・文化財課長  これは全額が国からの委託事業で、件数は2件ございます。1件は東かがわ市内の国道11号大内白鳥バイパスの建設に伴う発掘調査で、国土交通省から委託を受けております。もう1件は、丸亀市内の高松地方裁判所丸亀支部の改築に伴う発掘調査でございまして、最高裁判所から委託を受けております。


香川委員  この1億4300万円余は発掘するだけの経費でしょうか、それとも後の整理などに要する経費も含まれるのでしょうか。


増田生涯学習・文化財課長  この経費については、基本的に発掘の調査費となりますが、国土交通省からの委託分については、一部整理の経費も含まれております。基本的に発掘調査を行った場合、発掘する作業員の経費がかなり必要ですし、発掘現場から出てきた遺構についても、例えば柱穴などが出てまいりますけれども、それを正確に測量する必要がございます。それは素人ではできませんので、そういった測量関係を業者に委託して、出てきた遺構面の全てで測量を行いますので、かなりの経費がかかります。それから、現場によっては、作業員等が休憩したり、発掘の道具などを保管する現場の事務所が必要になりますので、プレハブなどでリースする経費も必要になり、全体で大きな金額になってございます。


香川委員  先ほどの県立丸亀競技場はできてから二十数年経っており、これに伴う整理作業を今まで放置していたということですが、これは県の事業ですから、これから1千何百万円をかけてやることができますけれども、これが国からの委託の場合は20年前に出土した遺物の整理をするから費用を出してくれということはできるのでしょうか。


増田生涯学習・文化財課長  国からの委託の場合は、年数がたちますと難しいと考えておりますので、発掘調査が終わった後、速やかに整理作業も続けていくことにしております。丸亀競技場の事業による出土物の整理が遅くなっておりますのは、本県の場合、瀬戸大橋や高松空港、四国横断自動車道の3大プロジェクトに伴う大規模な発掘調査があり、それに引き続いて、善通寺病院の移転や国道11号線のバイパスの建設などが継続しておりましたことから、国に経費の負担を求める必要がございますので、国の事業を重点的に実施してきたということがございます。県の事業につきましては、必要な場合に発掘調査はその時々で行ってまいりましたけれども、整理については国の事業を優先させる必要がございましたので、県の事業の整理が、計画的に実施していてもかなり時間がかかっている状況になっているということでございます。


香川委員  国からの委託事業を優先しているということですが、あくまでも必要経費による委託であって利益が出るようなものではないでしょうから、県の事業でも県道や県立体育館の建設なども必要になる中で、国の事業より県の事業がおくれるのでは困るのではないでしょうか。特に、県道などで時々、埋蔵文化財調査が終わっていないから工事ができないとか、予算がついていないというケースがありました。いろいろと努力はしていただいているのでしょうが、このように国の事業が入ると、また県の事業が後回しになるということでは工事が進んでいきませんので、このあたりについても御配慮願いたいと思います。
 また、埋蔵文化財の調査の資格を持った人はいるのだけれども、県の定員の関係で、そちらへ仕事を割けないのだということを聞いたことがあるのですが、職員の配置はどのように考えていらっしゃるのでしょうか。


増田生涯学習・文化財課長  現在、埋蔵文化財の専門員は、埋蔵文化財センターに12名配置いたしまして、それらの者が発掘調査と整理作業に分かれまして、同時並行で作業を進めております。そのほか、生涯学習・文化財課にも専門職員が来ておりますし、知事部局にも数名出ております。発掘調査は年度によって事業量がふえたり減ったりということもございますので、事業量が多いときはそういったところを融通しながら、発掘の調査班をふやすなどの対応をしていきたいと考えております。


香川委員  せっかく人員がいるのですから、県の事業に支障を来さないようにいろいろ御配慮をお願いして、質問を終わります。


高田委員  先ほど白川委員の質問にもありましたが、教員の多忙の状況の改善についてお伺いしたいと思います。
 たしか5年半前の浜田知事の選挙の公約に、教員が教育に集中できるよう、業務のあり方を見直すということがあったと思っております。あれから5年たちましたが、今でも多くの教員は、時間外手当もない中で、夜8時や9時まで残って仕事をされているように思われますけれども、教員の現在の多忙な状況を、県教育委員会としてどのように把握されているのか教えていただきたいと思います。


西原教育長  現在、本県に限らず、全国的なことでもあるのでしょうが、教員の勤務時間が長いということで、いろいろと議論を呼んでいるわけでございます。平成26年6月にTALIS2013というOECDの国際教員指導環境調査の調査結果が公表されましたが、そこでも日本の教員の1週間当たりの勤務時間は参加国中最長という状況でございます。そうしたことからも、先生方が校務事務も含めて、部活動指導などで御苦労されている状況であると認識してございます。


高田委員  私は5年前の知事の公約を受けてのものだと理解しているのですが、平成24年2月に県教育委員会が作成した教員業務改善アクションプランを見ると、小・中学校の教員の1カ月当たりの平均残業時間は、昭和41年当時は約8時間であったものが、平成18年の教員勤務実態調査では約42時間となっており、約5倍にふえております。もっと言えば、当時は45人学級か50人学級だったと思いますが、多くの生徒を相手にする中でも超過勤務が少なかったし、さらに土曜日も開校していましたから、4時間掛ける4日で16時間を足してみても、現在の労働時間より少なかったという状況だと思っています。二十数年前に働き過ぎということで、我が国としても労働時間を週40時間にしてきたのですが、現実は労働時間がさらにふえているという状況です。
 当時はたくさんの子供の面倒を見て、土曜日も授業がありました。しかし、今は土曜日は休校で、一学級は40人で、香川においては幾つかの学年では35人学級になっている中で、今、言ったように、超過勤務が平均42時間という状況にある理由は何であるとお考えでしょうか。


西原教育長  教員の業務につきましては、現在、多様な業務を抱える状況になっておりまして、学習指導の面や生徒指導面に加えて、事務処理や学校教育活動全般という形でいろいろな取り組みをされている状況になっております。特に当時と比べて、いじめや不登校といった問題行動を抱えるお子さんの御家庭への対応や、さまざまな形での調査もふえてきておりますし、10年ごとに免許の更新のための研修会を受けないといけないことになり、そういった研修の時間もふえていることから、勤務時間の中にそういったものが多く含まれてきている状況ではないかと思っております。


高田委員  教員業務改善アクションプランができたのが4年前になりますから、その当時は原因となる制度がなかったみたいな議論になっておりますが、現実にアクションプランの中に、今、言われたような、例えば研修が多いのではないか、調査物が多いのではないかといった問題点について業務改善をしていこうということを決めたと思っております。決めたことが、現実にプランどおりに実施できたのか、プランどおりにできたのであれば、その結果として、勤務時間の削減につながってきたのか、データ等があれば、お示しいただきたいと思います。


西原教育長  業務改善アクションプランを策定したのが平成24年度でございますから、4年間にわたって、プランに沿っていろいろと取り組んできたわけでございます。具体的に、調査等の削減、簡素化を図ることを一つの目標にしており、数字的には、平成23年度に38の調査項目があったものが、平成27年度は22項目ということで、42%ほど調査の項目は減ってきている状況でございます。
 また、研修会につきましても、いろいろな研修会を整理しながら廃止等を行ってきている状況の中で、平成23年度には60あった研修会等を、平成27年度は53ということで、12%ほど減少をするという状況になってございます。
 平成26年度にはアンケート調査を各学校に実施した際に、業務改善に向けた取り組みを行っている学校は100%になっており、このように業務改善アクションプランに沿ってさまざまな取り組みを進めてきたのですが、今後も引き続き調査や研究集会等の簡素合理化を図っていく必要があると考えております。


高田委員  私は業務改善アクションプランに沿って研修や調査項目を減らした結果、現実に教員の勤務時間の削減にどのようにつながっていますかということを聞いておりますので、それについての調査結果等があれば、お示しくださいと言っているのです。調査をしてないのであれば、調査すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。


西原教育長  具体的に勤務時間の調査は行っておりませんので、数字的なものはございません。ただ平成23年度に勤務の状況について調べたことがあり、その後、先ほどのOECDの調査や全国的な調査もありました関係で、改めて調査を実施すればそれだけ時間や手間を要するわけでございますので、そこまでの調査は考えておりませんけれども、基本的な方向性は変わっていないと思っておりますので、引き続き業務改善アクションプランに沿った対応を進めていこうと考えております。
 特にICTの活用による業務の効率化も、小・中・高校でそれぞれに進めていく必要がございますので、高校については平成26年度から順次、システムを高校ごとに導入することを決めており、平成30年度からは一斉にICTを活用した校務支援ができるように進めております。また小・中学校においても、各市町教育委員会に対して、校務支援ソフトを県教育委員会からお示しすることによって、効率化を図っていくことにも取り組んでおります。そういった取り組みを進めるとともに、調査物や研修会などについては、校長会や市町教育長と一緒に業務改善検討委員会を毎年度開いて、その方向性を決めている状況でございます。


高田委員  調査物を減らすために、勤務時間の削減の調査もできないみたいに聞こえてしまったのですが、やはり、今、業務改善アクションプランをしっかりと進行管理をして、ここまでが今の到達点であるということを把握して、ここまでできたことによってこれだけの勤務時間が削減できたという結果を総括していかないと、次の対応ができないのではないかと思います。平成18年度には1カ月当たりの平均残業時間を調査しているわけですから、平成24年度につくったアクションプランの成果として、現在の状況がどうなったのかということがはっきり言えないといけないと思います。
 それと、このアクションプランには、年限がいつまでということは書いていないのですが、いつまでをイメージして作成したプランなのでしょうか。これもあわせて教えてください。


西原教育長  業務改善アクションプランにつきましては、平成24年度に作成した段階で、その当時の教育基本計画にも業務改善については施策体系の中で掲げておりましたので、5年ぐらいをイメージしております。業務改善自体は継続的に行うのが基本でございまして、今回の新しい教育基本計画案においても、教員の多忙化については十分認識しておりますので、基本的には業務改善アクションプランに沿った対応が求められていると思っております。したがいまして、年限については定めておりませんが、引き続き、新しい教育基本計画においてもこのアクションプランに沿った対応は必要であると考えております。


高田委員  要望にしておきますが、勤務時間の調査を実施していただきたいと思っております。
 つぎに、教員の多忙の状況の改善に関連してお聞きします。
 先ほど白川委員の質問の中で教育長が言われたことでありますが、集金の事務など教員でなくても可能な業務はあるのでしょうし、教員は教員本来の業務に専念をしていただくことが、多忙感の改善にもつながるし、その結果、よい教育にもつながっていくだろうと思っています。現場でも、教員からそのような声も聞くわけでありますが、そのためにも、学校事務の職員が担うべき仕事とは何であるのかという整理と、その学校事務の職員の増員が必要だと思いますけれども、現時点でそのような改善はなされているのか、そういった方向に進んでいるのかについてお聞きします。


西原教育長  これは小・中・高校ともに、学校現場の中でどのように事務処理を行うかということにもかかわってまいりますが、基本的には、教員には、授業や教育課程の編成など教師本来の業務を中心に対応していただくのが基本でございますし、集金事務等を含めた校務事務に関しては学校事務の職員が対応するのが基本であると思っております。ただ、小・中学校のお子さんは担任の先生を通じていろいろと家庭とかかわりを持っていることが高校とは異なるところであり、常に学校事務の職員が家庭と接触するというよりも、担任の教師が家庭とつながりながら対応することが不可欠になっている中で、いろいろな事務が教員にかぶさってきているのではないかと考えております。
 そういう中でも、今、全てを教員がする必要がないのではないかという中で、校務事務に関しては学校事務の職員が、校務外でも非常勤ではありますがスクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーといった方を活用して、教育力を高めていくことが必要であるといった流れになってきております。
 文部科学省でも「チーム学校」という形で、それぞれの役割分担に応じた職員を配置して学校運営を行うことで、全体として教育力を高めることを考えるべきだという議論がなされております。そうした意味では、今回の校務支援員の制度は、教員がどちらかというと本来の業務のほかに行っている業務を校務支援員の方に対応してもらうことによって、どれだけ教員の事務負担の軽減が図れるかがわかってくると思いますので、そういったことを十分に調べた上で、市町教育委員会におきまして学校の教育力を高めるための対応をしていただけるような方向性で進めていきたいと考えております。


高田委員  教育長のおっしゃった校務支援員制度ですが、先ほどの白川委員との質疑の中で、モデル的に6校を選定して予算は1320万円ということでした。6校を選定するということですから6人だとすると、大体1人当たり200万円程度の年収の非常勤の職員だろうと推測されますし、こうした方を市町からの要望で配置をするということですが、これは昔でいう用務員的な位置付けなのか、学校の事務員的な位置付けなのかイメージがわかないところがありますので、どのような方の採用を想定しているのかお聞きします。


矢木澤義務教育課長  具体的には、先ほど申し上げたとおり、市町からの提案を我々が受け付けている段階でございますので、その内容いかんによるわけでございますが、我々がこの事業を考えるに当たってのイメージとしては、学校徴収金の例を挙げれば、各担任が学校徴収金の徴収をしている学校で、それを校務支援員に一元化したり、場合によっては同じ校区の小・中学校で一元化して校務支援員を中学校に配置する、さらには教育委員会に配置することもあり得ると、さまざまなバリエーションを考えております。そうした一元化を実施することで、学校徴収金について教員が子供から直接お金を集めるために家庭と対応する事務がなくなり、その分だけ子供と向き合う時間が確保されていくことなどをモデルとして提案できるのでないかとイメージしております。


高田委員  まだ6校だけのモデル的な事業ということですから、そこでの結果いかんによっては、県下全体に広げる必要性が出るのだろうと思うのですが、モデル事業をしなくても、どこの市町の学校でも教員の多忙感は同じ状況だと思います。市町からの要望に応じてということですが、誰が考えても人がいないよりはいるほうがいいわけですから、この事業はマンパワーとして効果的であるとして、恐らくかなりの市町から要望が出るのではないかと想像されます。そういう意味でいえば、例えば最初に6校に配置したとしても、その6校のみということではなく、最終的には県下全部の学校に配置されるということも想定されているのでしょうか。


西原教育長  小・中学校に関しましては、校務支援員という形で教員の業務の改善が図れるということが、今回の事業によってある程度分析できれば、ぜひ広めていきたいと考えております。そういう中で、これはなかなか市町に対して言いにくいのですが、小・中学校は設置者が運営するのが基本でございます。学校の中心である教員については国や県が人件費を負担しておりますが、小学校や中学校はその地域の子供たちを教育するという意味では、市町の方にとっては住民へのサービスとして考えていただかなければならないところも市町教育委員会に理解していただいて、学校の教育力が高まるような工夫として校務支援員が有効であるならば、市町教育委員会にも校務支援員の配置に積極的にかかわっていただきたいと考えております。
 また、地方交付税上も事務職員や用務員の配置には、全ての財源措置がなされているとは申し上げませんけれども、それぞれ一部ではありますが交付税措置がなされておりますので、そうしたことも市町教育委員会にお伝えしていきたいと思っております。


高田委員  最終的にはそういうこともあり得るということですが、白川委員も指摘されましたように、このことによって我々が以前から要望している全ての学年での35人学級がないがしろにされては困ったことになります。香川県として、国の制度に先んじて35人学級に取り組んできたことには敬意を表するのですが、中学校1年生に導入して以降は、何か足踏みが続いている状況だと思っております。
 そこで、加配教員についてお聞きしたいのですが、公立義務教育諸学校の学級編成及び職員定数の標準に関する法律、いわゆる標準法で算定される定員数に加えて、県費で加配教員を配置されておりますが、香川型教育として加配されていたり、市町が独自で教員を加配されている事例について、ルールや現状を教えていただきたいと思います。


西原教育長  学校の教員配置につきましては、いわゆる標準法に基づいて、何クラス以上あれば1人とか、トータルの人数が何人いれば、もう1人ふやすといった規定がございます。それにより、いわゆる標準法に基づいた国庫補助の対象となる国の教員数が基本的には定まるのですが、それに加えて、国でも先ほどのいわゆる標準法で計算された教員だけでは対応できないだろうということで、国の補助の中でも加配教員が認められており、国庫補助の対象となる教員は、いわゆる標準法で算定された教員と加配教員という2つの要素で数が決まってくることになっております。
 そうして決定した教員を、県の教育委員会で市町の教育委員会の要望や学校の状況に応じて配置していくのが基本的なところでございます。県費での加配教員につきましては、県の政策により小学校3年生、4年生を35人以下学級としておりますが、そのために必要な教員の配置を行っております。
 中学1年生に関しましては、県の加配では財源的に困難でありましたので、国の加配部分を活用して、それまでは少人数指導のために、例えば1クラスの人数は35人を超えていても2人の教員を充てていたところを、教員が2人いるのならそれぞれ1クラスを担任していただこうということで、35人以下学級を実現させた形になっております。
 基本的には、国からいわゆる標準法の規定に基づいた教員や加配教員の数がふえないと、これ以上の35人以下学級の実施は困難な状況になっている状況でございます。そのため、県から配置された人数だけでは学校の運営が困難であったり、独自に少人数学級を実現している市町は、常勤の講師を雇って対応しているところでございます。


高田委員  急なお願いになりますので、きょうすぐには無理だと思うのですが、いわゆる標準法に基づく人数と、今、言われたたように、国の加配と県費の加配、市町の加配について、何か数字的な資料があればいただきたいと思います
 それと、教員の再任用制度があると思うのですが、その再任用制度を使って来られている方は多くいるのでしょうか。


矢木澤義務教育課長  再任用制度を使って来ている方も、すぐに正確な数は出ないのですが、二桁単位にはなっております。


高田委員  根本的な問題として、今、学校現場は物理的に人が足りなくて忙しい状況なのですから、国の制度や市町や県の独自の政策判断に基づいて、ありとあらゆる知恵をしぼって学校現場に対して人的配置をしてほしいということです。それが一番でございますので、例えば先ほどの校務支援員制度は、白川委員が言われたとおり、現時点でできることはこれしかないのだということでやられたのかもしれませんが、それで現実に先生方の業務の改善になれば、それはそれでいいと思っておりますから、しっかりと人的配置をお願いして質問を終わります。


宮本委員  私からは1点、県立体育館について質問させていただきます。
 現在、旧県立体育館は閉鎖しておりますが、あの旧県立体育館の問題点は、教育委員会でいろいろと精査しておられるのでしょうか。


西原教育長  舟形の旧県立体育館の問題点といたしましては、競技に関する部分では、天井高が低いために全国的な大会を開く場合は、大会によっては対応できないという状況がございました。加えて耐震改修を予定しておりましたが、これは申し上げにくいのですけれども、耐震改修に当たって屋根の改修部分の上部の鉄筋が切断している箇所があるため、当初の想定よりも大規模な修繕となり多額な費用が見込まれることになりましたことから、今の体育館を継続して使用することは困難であるため廃止にした形でございます。


宮本委員  教育長のお話にもありましたように、旧県立体育館で国際的な競技ができないということは、かなり前から指摘していたところであり、今回、新しい県立体育館の建設に向けた検討が進められております。4・5年前の私が県議会の副議長のときに、香川県体育協会の多田野会長をはじめとする皆さんが、当時の平木議長に陳情に来られたこともあり、今に至った経緯があります。また、私が議長のときにも、今の舟形の県立体育館では無理なので新しい体育館を建てていただきたいと、多田野会長をはじめ室内競技の方々にも来ていただきました。今回、検討している県立体育館については、今月も検討委員会が開かれると聞いておりますが、どんな形で、今回で何回目になるのかなど、具体的な進行状況をお聞きします。


西原教育長  新しい県立体育館につきましては、本県の中核的な体育館としてふさわしい施設の機能や規模等について協議・検討していただくため、昨年9月に新県立体育館整備検討委員会を設けて、9月、11月とこれまでに2回、開催してきたところでございます。次回は3月の下旬ごろに3回目を予定しており、整備検討委員会では、これまで平成25年度と26年度に他県の体育館の先進事例の調査を行ってまいりましたので、そうした調査結果のほか、香川県スポーツ推進審議会やスポーツ関係団体からの意見をお聞きした上で、その意見を資料として提供して議論をしていただいているところでございます。
 今の状況でございますが、整備検討委員会の委員の皆様方からは、新県立体育館には、全国大会の開催や本物を味わえる世界レベルの試合が観戦でき、多目的な利用もできる競技スポーツ施設としての機能や、生涯スポーツ施設としての機能にあわせて、コンサートやイベントも開催できる交流推進施設の機能も備えたほうが好ましいという意見が多く出されております。ただ一方で、県の財政状況を踏まえた施設の建設や運営上の課題についての意見も出されており、施設の整備による効果や、できるだけコストを抑えるための検討などの議論を深めることとしている状況でございます。
 いずれにいたしましても、平成34年度に、本県で全国高等学校総合体育大会が開催予定でございますので、その際に使用できる体育館の整備に向けて取り組んでいる状況でございます。


宮本委員  今の教育長のお話にも、コスト面や規模の問題もありましたが、ワンフロアの大きな体育館をつくるということでいいのでしょうか。県内の室内のスポーツに関連している選手や役員の皆さんの話によりますと、愛媛県の武道館や鳥取県の武道館は大きなもので、金額もかさむのかもわかりませんが、かなり立派なものだということです。その一方で、本県の柔道や剣道、弓道などの今の状況を、教育長は把握しておられるのでしょうか。柔道や剣道、弓道などに携わっている皆さんが、現状に満足していると思っておられますか。


西原教育長  武道の関係につきましても、いろいろと意見をいただいております。現在の県立武道館は昭和41年に建築されたもので、かなりの年数がたちますことから、平成23年度に耐震工事を実施しております。そのため耐震についての整備はできておりますが、大会運営上、観客席がないことや、柔道や剣道にしても常時2面しか使用できないということもございまして、大会を開く際にも苦労されているという状況は伺っており、スポーツ推進審議会を開催した際にも、武道の関係者からは、何とか武道館も視野に入れたものにできないかという御意見をいただいているところでございます。


宮本委員  教育長も御存じのように、2面しか対応できず、それも柔道をすると剣道ができないといった、どちらかでしか使用できない状態で、これで県立の武道館と言えるのでしょうか。近県でも最も古い武道館であり、観客席もない武道館は、中四国でも香川県しかないのです。平成23年度に耐震化の工事をしたからいいのではないかという意見が出ていることも仄聞しておりますが、先ほど教育長の話にもあったように、2面しか使えないような施設を県立武道館として胸を張って言えますか。恥ずかしいのではないでしょうか。これから県立の体育館を新しく整備しようというときなのですから、スポーツ推進審議会の中でそういう話が出ているのであれば、整備検討委員会の中でも、もう少し説明や議論をするべきだと思います。
 今、学校でも、順次、耐震化工事をしていますが、そうした工事をしたものも、いつかは壊して建て替える必要があるのです。そういう中で、武道館を残して体育館だけを新しくつくるのでは、私は納得ができません。規模は少し小さくなっても武道館としても使用可能な、県民にも他県にも誇れるような総合体育館として整備するべきではないでしょうか。
 8,000人とか9,000人規模のコンサートに対応できないと運営費が困窮するという話も聞いておりますが、基本的には県民がスポーツのために使う体育館なのです。コンサートで稼働率を確保して利益を上げることも大事なのでしょうが、スポーツのための体育館という基本的なものを検討委員会でも議論していただいく必要があると思うのですが、そこのところをどのように考えておられますか。


西原教育長  整備検討委員会の検討状況の御説明の中でお話しできていなかったのですが、委員からも、室内球技だけでなく、体操や武道など、多様な大規模な競技大会に対応できる仕様とするべきだという意見をいただいております。ですから、検討委員会でも武道の関係を念頭に置いているとは思いますが、3月下旬に予定している検討委員会の中で、武道の関係の機能についても改めて御意見や御協議をいただこうと考えております。


宮本委員  整備検討委員会の委員の皆さんにも、今の武道館がどういう形で使われているのかを視察していただきたいと思います。教育長も言われたように苦労して運営している状況で、小学生の柔道の大会では、お母さん方が下の子供たちを連れてきて周りで取り囲んで、試合をしているところの畳の横に座って狭いところで見ているのです。そのような中で小さな子供たちが動き回って、誤って競技をしているところに入ってしまうといったことも少なくないようです。私も何回も見に行きましたが、特に剣道では防具をつけて周りが見えずに前だけを見て戦っていますから、小さな子供たちがそういうところに紛れ込んだりすると、危険なのです。試合場とは別に観客席が用意されていれば、そうした危険はないのでしょうが、観客席のない香川県の武道館では、いつ事故が発生してもおかしくない状況なのです。
 そうした状況ですから、ぜひとも武道館を総合体育館の中に組み入れていただきたいと思います。愛媛県の県立武道館は大規模なもので、柔道にも剣道にも対応した主道場だけでなく、1階と2階に分かれて柔道場と剣道場が併設されており、さらに別の副道場まであるのです。総合体育館への併設では、あそこまでの規模のものは困難かもしれませんが、今回、きちんとしたものをつくっておけば、今の県立武道館の耐震化の寿命がきたときに新しく武道館をつくる必要はなくなりますから、総合的に勘案しても武道館を総合体育館の中に併設することは金額的にコストの縮減につながりますし、運営面でもメリットがあると思いますが、いかがでしょうか。


西原教育長  全国的にも、総合体育館の中に武道館の機能を持たせた施設と、単体でそれぞれ持っている施設と、いろいろでございます。どういった形のものが本県にふさわしいかにつきましては、改めまして、3月下旬の検討委員会の中で意見を聞かせていただきながら、県の基本的な考え方としてまとめていきたいと考えております。


宮本委員  そうした形で前向きに検討していただけるのであれば、質問したかいがあったと思います。岡山県の武道館で柔道の先生にお聞きしたのですが、愛媛県が武道館をつくりたいということで何かアドバイスもしたらしいのですが、香川県のほうが先に新しいのができると思ったのに、先に愛媛県がつくってしまったと言われて、悔しい思いをいたしました。8,000人規模のコンサートができる施設にすれば、屋内施設としては四国で一番になるのでしょうが、そうしたことよりも小・中学校、高校の子供たちや、社会人や大学でトップアスリートを目指す皆さんたちに胸を張れるような総合体育館にするべきではないでしょうか。そのためには1年くらいおくれても仕方がないと思いますので、もう少し検討していかないといけませんし、武道館は平成23年度に耐震化工事を行ったから別の問題だというのでは、誰が聞いてもおかしいと思いますので、整備検討委員会の皆さんにも、県立武道館を見に行って、どれだけ運営に困っているのかを見ていただきたいと思います。
 3月6日に第69回の四国4県対抗柔道大会がありましたが、どこで開催されたと思いますか。高松市の牟礼総合体育館なのです。私も前日の土曜日にレセプションに出てまいりましたが、四国4県の柔道連盟の会長や役員の皆さんも来られておりました。そこで、まず言われたのが、どうして武道館で開催しないのですかということなのです。私が県議会議員であるというのをわかって言っている部分もあるのでしょうが、あのように設備に乏しい武道館を県立武道館と言うことは恥ずかしいことなのです。また恥ずかしいというだけではなく、香川県の柔道連盟の皆さんが、県立武道館から柔道用の畳を運んで来てそれを体育館に敷いて、大会が終わったら、またダンプに乗せて返しに行かなければいけないといった苦労をしているのです。
 そういう思いをしながら、本県の滝さんや形部さんはこつこつと頑張っておられるのです。おふたりは県警の所属ですから練習環境などは恵まれているのでしょうが、教育委員会の柔道の専門の先生や剣道の専門の先生は減っていると聞いています。柔道や剣道をする子供たちが減っている中で、少年たちに柔道を教えながら、底辺の底上げをしているのです。
 近年は四国4県での優勝回数は愛媛県が多くなっているのですが、あれだけ恵まれたところで練習ができて、試合ができることも影響しているでしょうから、そうしたことも踏まえて、もう一度、県立体育館への武道館の併設を考えていただきたいと思います。バレーボールや卓球などは天井の高さなどを調整したらできるのでしょうが、柔道や剣道などの武道は、ナイーブなところがあったりするのです。
 柔道と剣道と一緒に、間仕切りなしに行えば、どういったことになるかわかるでしょうか。剣道は試合の最中も互いに掛け声を出していますから、柔道の審判の「待て」などの合図も聞こえなくなるのです。そうした環境で練習している高校も少なくないのですが、高校教育課長とも協議して、声が通るように間仕切りでもしないと、事故が起こりかねない環境なのです。
 そうした恵まれない環境の中で苦労しながら頑張っておられるのですから、例え計画より少し遅れが出たとしても、もう一度しっかりと見直して、検討委員会の中でも教育委員会が提案できるように、教育長が引っ張っていただきたいと思っております。
 また、県議会の先生方にも柔道関係の顧問や剣道の顧問をされている方が、結構おられます。当委員会の尾崎委員も顧問でございますので、多分後から、質問または補足をしていただけるのだろうと期待しておりますが、コンサートができることを重視するのではなく、四国の他県に負けない、他県から見学に来ていただいても胸を張って案内できるような総合体育館をつくっていただいて、香川県のトップアスリートの育成につなげていただきたいと思います。最後に教育長の決意のほどをお願いします。


西原教育長  今年度、本県の中核的な体育館にふさわしい規模や機能などについて検討してございますので、しっかりと議論を進めていけるように、私どもからもいろいろな資料を提供しながら、協議をしていきたいと考えております。その上で、県としての考え方をしっかりと整理したいと考えております。


尾崎委員  先ほどから、教育に関してのいろいろな議論を聞いておりましたが、教育の問題とは十人十色で、10人いると10人分の教育論があるのだろうと思います。午前中の山下委員からの質問で、県内の高校に造船課程と教育課程をつくるということでしたが、同じように構造物をつくるにおいても、造船の世界と陸上の世界では、どういったところが違うと思っておられますか。


西原教育長  そもそも使われる場所自体が違っておりますので、基本的には物の成り立ちから全てが異なるのだと思いますが、動く原理や組み立てる原理などの基本的なところは、ある程度は同じかもしれません。


尾崎委員  全く違うのです。構造物でも船は直線の部分がほとんどないのですが、陸上の建物はほとんどが直線なのです。天井も床も真っすぐであり、ゆがんでいたら、むしろ欠陥として問題になってくるのです。しかし、造船の世界は曲線の部分が数多くあり、両舷でかまぼこのようになっています。天井も前後にシェアがついているなど、曲線ででき上がっているのが船なのです。
 造船課程をつくるのはいいのですが、そこでの指導者はどのように考えておられるのでしょうか、これまでも機械科などの学科があり、構造物をつくって、電気の配線や空調などを進めていくのは同じなのですが、曲線の舞台で進めなくてはならないのです。そうした中で、指導者をどのように確保しようとしているのかが見えてきません。どのように考えておられますか。


西原教育長  指導者に関しては、現職の機械科などの先生が中心にはなるのですが、現在、造船会社と協議を進めている中で、造船会社からの協力がかなり得られるという感触を持っておりますので、そうした会社の経験者を講師としてお招きする形になるのではないかと思っております。


尾崎委員  常勤の講師でしょうか。


西原教育長  そこまで具体的に煮詰まっている段階ではございませんが、平成28年度の段階で詰めさせていただこうと考えております。


尾崎委員  決まってないということですが、そこが決まらないと、あとは何も決まらないのではないでしょうか。造船課程をつくることは決まっているのでしょうし、平成28年度に詰めるといっても、平成28年度まで、もう何日もないのです。スタートラインに立とうとするときに、全体のしっかりとしたイメージを持っていないと、物事は始まらないのだろうと思うのですが、どのように考えておられるのでしょうか。


西原教育長  平成28年の5月、6月ころまでに、改めて全体像がしっかりわかるように御説明をしたいという形で進めさせていただいております。平成29年度に1年生として造船コースとして入学していただきますと、ある程度専門的な課程を学ぶのは2年生からということになりますので、さらにもう一年あるのですが、全体の流れは早い段階でお示しする必要がございますので、その時点でお示ししたいと思っております。


尾崎委員  1年生の間は、造船に関する授業は何もしないのですか。


西原教育長  1年生の間は何もしないのではなく、造船関係の企業に訪問するなど、造船に対する興味を持ってもらうような取り組みをする必要があると思っております。


尾崎委員  入学するときには既に興味を持っているから造船課程に入学して、みずからの進路をそうした世界に求めようとしているのですから、入学してから興味を持ってもらうのでは遅いのではないでしょうか。中学3年生の段階から興味を持ってもらうための取り組みなら、それはそれで意味があるのだろうと思いますが、入学してから造船業界に興味を持ってもらうための授業では、意味がないのではないでしょうか。


西原教育長  説明が中途半端になってしまい、申しわけございません。平成29年度に造船コースに入った場合、その造船コースに向けて、まずは高校生としての知識が必要になりますので、まずは1年生の段階では、造船により一層、関心が高められるような課程を組み込みたいという意味でございます。


尾崎委員  もちろん一般教科も勉強しなくてはいけません。造船コースを選んだからといっても、鉄鋼や電気ばかり勉強しても船はつくれないのです。陸上で建物を建てるときにも、土木の人や建築の人、設備の人などが必要なように、全てが集約されているのが船なのです。それらの全てをこの課程の中で教えていこうと考えているのでしょうか。しかも、1年生の間は、興味を持ってもらうための授業をするということなのですが、1年生からすぐに専門の課程に入っていかないと、時間が足りないのではないですか。


出射高校教育課長  御指摘のとおり造船の課程には、設計や電気に加えて船首の曲げの部分など、総合的な産業だと思っております。現在でも坂出工業高校の機械科や電気科などから川崎重工業や今治造船に既に就職しております。そうしたことをベースにして、現在は地元企業で造船に関してどのような人材が必要かをしっかりと把握していきたいと考えております。今までの工業高校の機械科が造船業界では通用しないということではなく、造船コースでは全1年生に造船のことについて、外部講師から造船に関するものをしっかり伝えていくことで関心を深めてもらい、そこをスタートとして、機械や溶接、曲げの加工や電気系統などが必要になりますので、そうしたニーズの把握を、これから造船業界と意見交換しながら進めていきたいと考えております。


尾崎委員  曲げの加工が1年や2年でできるわけはないと思います。溶接も高校生では実業界で通用するレベルにはできるとは思えません。むしろ、今、話があったように、坂出工業高校からも川崎重工業や今治造船に、電気科の生徒は電気部門で就職していると思うのですが、あえて造船コースをつくろうとする意図はどこにあるのかということを、お聞きしたいのです。


出射高校教育課長  そこは大きな課題なのですが、我々としては、現在の教育内容で造船業界に人材を供給できていないとは思っておりません。ただ我々としては、今回の造船コースのイメージとして、造船業界のことを余りにも知らないというところがございますので、インターンシップを行うなど、造船業界への興味づけを図っていきたいと考えております。


尾崎委員  なかなかイメージができないのですが、ただ現実に、工業高校のいろいろな学科から造船会社へ就職していますが、狭き門なのです。そうして会社に入って、何年か経験する中でいろいろな技術を身につけて一人前の技術屋として機能する社員になっていくわけですから、造船コースをつくったからといっても、いきなり一人前の職人が誕生するわけではないのです。それと同時に、今度は造船コースを卒業していないということで、例えば坂出市の川崎重工業などの企業は、坂出高校や坂出工業高校からの採用が減ることはないのでしょうか。今は地元企業ということで、番の州臨海工業団地の各社はそれぞれ採用していただいており、工業系の場合は川崎重工業や四国電力などの企業が採用しておりますが、そうした採用状況に影響を与えることはないのでしょうか。
 造船コースを卒業しないと募集が来ないのではないかと危惧されますし、少なくとも、情報を持たない子供たちは、川崎重工業に就職するのであれば、多度津高校の造船コースに進学しないといけないと考えてしまうことになりかねないと思いますが、どのように考えておられますか。


出射高校教育課長  我々としては、そうしたイメージは持っておりません。確かに造船コースを卒業した子供たちは、造船についてある程度の興味を持ちながら企業に入っていくでしょうけれども、今までの坂出工業高校と川崎重工業などの造船業界との連携は、造船コースの開設で大きく変わるとは考えておりませんし、変えるつもりもございません。


尾崎委員  教育委員会として変えるつもりはなくても、変わっていく可能性はないと言えるのでしょうか。造船コースができる以上は、造船業界へ進もうとする子供は、少なくとも機械科よりは造船コースのほうが有利ではないかという思いを持つのは、ごく自然でないかと思うのですが、それについてはどのように考えておられますか。


出射高校教育課長  その危惧は当然ながらあり得ると思います。ただ、今の現状からすると、造船業界は人材不足でございますので、我々としてはプラスアルファとして考えていければと思っております。


尾崎委員  プラスアルファになるのでしょうか。皆さん方も御承知だと思うのですが、為替相場が円高になったら、たちまち競争力を失ってしまうのが造船の世界なのです。3年や5年先の船台を押さえて契約しているのですが、景気変動で円高になってしまえば、一遍に造船業界は冷え込んでしまうのです。今回の造船コースは平成29年開校ということですから、卒業は32年になるのでしょうが、3年、4年先の世界経済の動向が見えない中で、もっと長期的な視野に立った対応をしていかないと、厳しい時代ではないかと思うのですが、どのようにお考えでしょうか。


出射高校教育課長  御指摘のとおり、これまでの造船業界の浮き沈みは大きいものがあり、特に、韓国や中国との競争になっていることは、私としても知っているところでございますが、今回、今治造船の丸亀市の造船所で大きなドックが新設されますので、我々としては、そうしたことも含めて、地元企業との連携の中で造船に関する勉強ができる課程をつくることで、地元企業に対して興味を持ってもらうということが第一義的なところでございます。また造船コースにおきましても、主には機械または電気をベースとして学習しますので、例えば同じ溶接でも、普通の機械の溶接か、造船関係の溶接かという違いでございますから、造船会社以外への就職にも、ある程度の対応はできるものと考えております。


尾崎委員  今の課長の説明では、今治造船のために造船コースをつくるみたいに聞こえるのですが、その考え方は違うのではないでしょうか。子供たちを、将来の職業に向けて教育していこうとするのが教育機関であり、実業高校なのです。そのあたりを十分に押さえて対応していただきたいという気がします。
 次に教育課程ですが、これはもっとイメージがわかりません。高校で教育コースをつくると言われても、いくら坂出高校の前身が師範学校だったとしても高校卒業では教員免許は取得できないでしょう。将来、教育学部を受けるための特別な勉強はあるのでしょうか。それとも香川大学教育学部は坂出高校に教育コースができたら、推薦で入学させてくれるのでしょうか。


西原教育長  現在は、香川大学との推薦入学の話までは考えてはいないのですが、教職に関しては、子供のうちから先生になりたいというお子さんがある程度はいらっしゃることは確かでございます。そうしたお子さんが、将来、大学の教職課程に進んでいただくのは望ましいことだと思っておりますが、高校生の段階で、自分が教員に向き不向きを知ることは大切だと思っております。教育コースを出たから必ず教員にならなければいけないわけではございませんので、あくまで将来、教員になる上で役に立つということにはなるのですが、どのレベルの大学にも進学できるような教育課程を考えておりますので、教育コースにおいて最低限履修しなければならないものがあるのかどうかも含めて、中身を詰めていきたいと考えております。


尾崎委員  現在、坂出高校には普通科と音楽科がありますが、それとは別に教育コースができるのですか。それとも普通科の中に教育コースを組み込むのでしょうか。


西原教育長  現時点では、普通科の中に教育コースを設置したいと考えております。音楽科もございますので、音楽の勉強を充実させるといったメリットもあると思っております。


尾崎委員  それでは、クラス分けはどのようになるのですか。


西原教育長  まだ、詳細は決まっておりませんが、教育コースに進学すれば、その課程を中心に学ぶことになるのですけれども、場合によれば、2年生の段階で入れかわりができるかについても考えてみたいと思っております。まだ、詳細が詰まっておりませんので、今後、詰めていきたいと考えております。


尾崎委員  従来の普通科とはクラスを分けないと、同じクラスの中に一般普通科の生徒も教育コースを選択した生徒もいて、隣のクラスも同じような状態というのでは、教育コースの授業はできないと思います。どれだけの人数が集まってくるかも定かでない段階で想定はしにくいのでしょうが、人数の問題は別にして、教育コースは教育コースとして一つのクラスにするべきではないでしょうか。そこで、教育コースではどのような授業をイメージしておられるのでしょうか。


出射高校教育課長  現在、そこについても詰めている段階でございますが、個人的には、教育コースがクラスとしてまとまって活動することが理想的だと思っております。その中で、先ほども御答弁しましたように、坂出高校の近くに香川大学教育学部の附属小学校や中学校、少し離れて特別支援学校もありますので、そういった学校での教育の実習などを中心として、ホームルームの時間の中でも教育に関する話し合いをしていくことで、教育に関する興味や教職に対する意欲を高めていけるのではないかと考えております。


尾崎委員  教育実習というのは、そもそも教員を志望する教育学部の大学生が母校で行うケースが多いと思うのですが、そういったことを、高校生の段階で実施するということでしょうか。


出射高校教育課長  説明が不十分で申し訳なかったのですが、大学における正規の課程の教育実習という意味ではなく、小学校の授業を手伝ったり、運動会などのいろいろな子供の活動に一緒に参加するといった活動をイメージしております。


尾崎委員  普通科の生徒が英語や数学を勉強している時間にそんなことをしていたら、そもそも香川大学教育学部の入試に受からないのではないでしょうか。ましてや、香川大学教育学部を受ける人だけが教員になるわけではなく、最近は高等学校では広島大学が強くなっています。小・中学校の場合は大部分が香川大学の出身なのかもしれませんが、そこへ入学するための勉強が必要ですし、一方で選択は自由ですから普通科の生徒も同じ香川大学教育学部を受けるかもしれません。そうなったときに、教育コースを選んだ人たちにメリットがないのであれば、受験にとってプラスになるかどうか分からない教育コースを選択する生徒がいるのでしょうか。


出射高校教育課長  そこが大きな課題ではありますので、これからの香川大学との連携の中で検討していく必要があると思っております。ただ、我々としては、大学入試の勉強だけではなく、子供に対する思いなどを身につけながら、進路希望をしっかり持って受験勉強をしていただきたいと考えております。仮に大学へ行って初めて教育実習に行ったときに、自分は教員には向いてないと分かったというのでは困ると思いますので、そういったビジョンや思いを持って入学する生徒を大事にしたいと考えておりますが、カリキュラム的なものについては、今後、検討していきたいと考えております。


尾崎委員  香川大学では坂出工業高校からも推薦入学があるのですが、坂出工業高校では数IIIは勉強しておりませんので、工学部へ入学してから苦労した子供を知っております。教育コースを香川大学と連携してつくるということであれば、せめて教育学部には推薦入学できるような方向性が出てこないと、志願者を集めるのは難しいのではないでしょうか。教育長の思いはわかるのですが、現実にそれが機能するかは、別の問題だという気がいたします。坂出高校には音楽科があるので音楽教育も充実できるといっても、近年は音楽の先生は音楽大学の出身者が多いのではないでしょうか。先ほど英語教育の話も出ておりましたが、例えば坂出高校の教育コースに進めば、英語を徹底的に勉強できるとか、香川大学教育学部に優先的に入学できるといった特徴を出していかないと、生徒募集は難しいのではないでしょうか。
 それと同時に大事なのは、先ほど、工業高校の話をしましたが、もっと深刻なのは商業高校なのです。最近は、県下の実業高校も統合が進んでおりますが、統合していない高校はどこがあるのでしょうか。


出射高校教育課長  各校でいろいろな経緯がありますので、お答えするのは難しいのですが、すぐに思いつくところでいえば、石田高校や高松商業高校、坂出工業高校、坂出商業高校などがあると思います。


尾崎委員  工業高校では、坂出工業高校でいえば番の州臨海工業団地の企業が採用してくれているのですが、商業高校になると、坂出商業高校をトップの成績で卒業したとしても、百十四銀行には受験資格がなく、参加すらできないのです。実業が実業たり得ないから、そういうことになってしまっているわけですから、今後、工業高校だけでなく実業高校をどのように位置づけていくのでしょうか。
 この間、坂出商業高校の卒業式に行ってきましたが、専門学校を含めると6割の生徒が進学しており、それは、商業高校を卒業しても就職できないからなのです。教育委員会では就職率は九十何%と100%に近い就職率だと言っているのですが、一方で離職率も高いのではないでしょうか。望みが大き過ぎるのかもしれませんが、希望する職業についていないからだと思います。
 そうすると、実業にマッチする勉強をしなくてはいけないのでしょうし、電卓があるのにそろばんを使っていたのでは、初段や2段を取ったからといっても採用にはつながらない時代になってきているのです。今後、実業高校をどのように立て直していくかを考えないといけないと思うのですが、どのように考えておられますか。


出射高校教育課長  委員の御指摘のように、かつては、商業高校は地元の金融機関や企業などに就職がよかった時代があったのですが、近年は百十四銀行もそうですけれども、地元の銀行や企業からの採用が少なくなっているのは事実だと思いますので、我々としても、教育の中身をどうしていくかを含めて、求人開拓をしていかないといけないと考えております。工業高校は概ね順調なのですが、実業高校のあり方や就職のあり方、中途退職の対策についてもしっかり取り組んでいきたいと考えております。


尾崎委員  しっかり取り組んでいただかなくてはいけないですし、高校卒業では採用しないという企業に対して、採用を働きかけるのも一つの方法なのでしょうが、一方で、企業の採用条件が短大卒以上ということであれば、高校課程の終了後に専攻課程をつくって、高等専門学校のような形にすることはできないのでしょうか。商業高校の卒業生の6割が何らかの形で、専門学校も含めて進学しているということになれば、公立高校としても何らかの対応を考えていく必要があるのだろうと思うのですが、いかがでしょうか。


出射高校教育課長  実業高校も含めて、高校の3年間の段階でどこまでの教育をするかは大きな課題であると考えており、実業系の専攻科を加えて、5年一貫教育にするという選択肢もあると思っております。ただ、他県の例を見ても、商業系の5年一貫教育はあまり例がございませんので、高校段階でどこまで鍛えるかについて、今後、検討していく必要があると思っております。


尾崎委員  いくら鍛えても、高校卒では採用条件として門前払いであり、願書を出しても受け付けてくれないということになってくると、それを受け付けてもらえるように努力する必要もあるのでしょうし、それにあわせて、実業で通用するようなレベルの教育をしていくことも求められるのでしょうが、それでも高校卒では今の時代では採用できないということになったらどうするのでしょうか。例えば5年間の高等専門学校的な香川県独自の教育システムも検討していく必要があると思います。先ほどの造船コースや教育コースでも平成28年度は検討して平成29年度といっておられましたが、子供は一年一年大きくなっているのですから、香川県全体の教育システムをどのようにしていくのか、早急に検討する必要があると思います。
 先ほど、英語教育の話もありましたが、ALTを最初に導入したころにはいろいろな議論をしました。それで、今、ALTの先生は教育委員会で、何人いらっしゃるのでしょうか。国際交流課にも何人かおられたかもしれませんが、県全体でどのぐらいおられるのでしょうか。


矢木澤義務教育課長  申しわけございませんが、手元に資料がございませんので、後ほど御回答させていただきます。


尾崎委員  先ほどの香川委員の質問で、小学校の英語の教科化に際して、現場の一般の先生に、英語を特に勉強してもらって学校内での英語教育のリーダーをつくるという話がありましたが、日本人の英語は英語ではなく、英国風の日本語や米国風の日本語だろうと感じております。坂出市でもアメリカのサウサリート市と交流を図っており、隔年で2週間程度、短期留学生を派遣しておりますが、参加した子供が最も苦労しているのがヒアリングであり、相手の言っていることが聞き取れないのです。
 ところが、私の友人の子供は、高校を卒業してすぐにアメリカへ渡って、10年ほどアメリカで生活して、この間、帰ってきて日本で就職したのですが、10年間生活すると、英会話は心配ないのです。ALTの先生に、アメリカなどから正規の先生が来てくれれば理想的なのでしょうが、それ相応の給料を払わないと来てくれないでしょうし、読み書きは従前どおりですから、日本人の先生が英語をマスターして教えれば可能かもしれませんが、ヒアリングになってくるとそうはいかないと思います。小学校1年生から、週に1回は一日中英語づけの授業をして、その1日は英語以外をしゃべったら罰金を取るぐらいのことを考えないと、英語力は身につかないと思います。
 それと同時に、今すぐにできることとして、歴代の地元の校長にも言っているのですが、各学校には放送設備があるのですが、今はチャイムで生徒を集めているのです。それをチャイムではなく、朝一番にはおはよう、1時間目の授業が始まるから教室へ入りなさいといったように言葉で伝えるようにして、それを日本語ですると同時に、同じことをALTの先生に英語で放送してもらうのです。放送設備は既にどこの学校にもありますから、全校一斉に放送できるのです。昼休みの時間には、今月の歌として英語の音楽をかけたりすれば、子供は1週間もしないうちに全てを覚えると思います。そのように、今できることをすぐにやることが大事なのではないでしょうか。
 さらに大事なことは中高の一貫教育だと思います、普通科の高校は一義的には大学進学を目的として入ってきているのでしょうし、東京あたりでも成果が出ていると聞いておりますので、中高一貫教育も一日も早く導入していくことが正しい選択肢だろうと思っておりますが、どのように考えておられますか。


西原教育長  全般的に、今、できることは早く実施するべきであるという御指摘でございますが、私どももそうした気持ちで頑張っていきたいと考えております。中高一貫教育の御質問をいただきましたが、中学と高校の6年間で、生徒の学習能力を高めていくという点では有効な方策だと思っております。現在は、高松北中学と高松北高校での中高一貫校しかございませんが、できるだけ中高一貫教育が広がるような形で取り組むということが、私の基本的な考え方でございます。


尾崎委員  既に、高松市もそうだと聞いておりますが、坂出市でも見たことがない制服を着ている子供が少なくないのです。どこに通学しているのかと思ったら、岡山県の学校なのです。私の知っている坂出市役所の課長の子供は2人とも岡山県の全寮制の高校へ入学しており、もう丸亀高校や高松高校という時代ではなくなりつつあるのです。県教育委員会でも「うどん県それだけじゃない教育県」などと言っておりますが、実態は久保田教育長の時代の話であって、全国学力テストでも香川県は長い間、一位になっておらず、中学校では平均くらいの成績なのです。
 皆さんもパソコンを使われるでしょうが、初期設定してから入力しないと、どんなにキーボードを操作してもだめなのです。子供に対しても義務教育の時期にしっかりと基礎をつくっておけば、知識というのは自然とあふれてくるものなのです。ゆとり教育の時代もあれば詰め込み教育の時代もあり、いろいろと議論されてきたのですが、これは最近だけの話ではなく、古い時代から何回も同じことを繰り返して、それでも一歩も進歩がないのが日本の教育制度なのです。
 明治以降の日本の教育制度の成果として、日本では選挙で候補者の名前を書いてもらうのですが、これは国民全員が少なくとも平仮名は書けるということが前提ですから、すばらしいことなのです。日本の教育は、明治以前の寺子屋制度の中で、江戸時代でも特権階級の武士だけでなく、町民でも農民でも読み書きそろばんを習っていて、字が書けていたのです。その成果が今まで生きておったのですが、なかなか香川県の教育は変わっていかないですし、変えようともしないのです。西原教育長がいつまで教育長としておいでになるかはわかりませんが、みずからの任期の間に、香川県の教育制度を世界一の教育制度にするのだという決意を語ってもらいたいと思います。それと同時に、小豆島に新しい高校ができるのですから、今後の国際化に対応するために小豆島中央高校ではなく、まずは名前からということで、国際高校にしてはいかかでしょうか。教育長の御答弁をいただいて私の質問を終わります。


西原教育長  香川県の教育に関しまして、尾崎委員から熱い思いをいただきました。私としても、香川県の子供たちが郷土を誇れる教育を進めて、グローバルに活躍できる子供たちを育てていくことが大きな目標であると思います。子供たちはそれぞれに夢や希望がございますので、そうした夢や希望がかなえられるような教育に取り組んでまいりたいと考えております。


矢木澤義務教育課長  先ほど御質問のありました、ALTの先生の人数でございますが、市町教育委員会が派遣する人数は60名弱ということでございます。


大山委員長  以上で、教育委員会関係の質疑、質問を終局いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)


大山委員長  御異議なしと認め、教育委員会関係の質疑、質問を終局いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。