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平成26年[9月定例会]文教厚生委員会[教育委員会] 本文




2014年10月03日:平成26年[9月定例会]文教厚生委員会[教育委員会] 本文

石川委員長  これより質疑、質問を開始いたします。


氏家委員  私からは3点質問させていただきます。
 まず初めに、実習船香川丸の代船建造についてお尋ねをいたします。
 先般、県内の漁業就業者数が減少していること、また、漁業従事者の高齢化が深刻な状況になっているという新聞報道がありました。水産教育につきましては、本県で唯一、多度津高校に水産系の学科が設置されております。水産業や海運業の後継者を育成するための教育を行っておりますが、このような状況の中、同校における水産教育のより一層の振興を図ることで、人材の育成に努める必要があるものと考えております。
 そこでまず、本県の水産教育についてどのように考えているのかお尋ねをいたします。


西原教育長  氏家委員の、水産教育の基本的な考え方についての御質問です。
 本県の高校教育においては、水産教育に限らず、卒業後、即戦力として地域産業を支え、地域社会に貢献する人材の育成を図るという意味合いで、多様な人材の育成に取り組んでいるところでございます。その中で、多度津高校における水産教育につきましては、昭和12年の香川県水産講習所設立以来、昭和28年に多度津水産高校、平成19年から今の多度津高校という形で、伝統を受け継ぎながら本県の水産業や海洋関連産業に多くの有為な人材を送り出してきた実績がございます。
 また、本県の水産業の現在の状況としては、先ほど委員からもありましたように、漁業就業者の減少や高齢化、それに伴う漁獲高の減が非常に顕著になってきています。しかし、ハマチ養殖発祥の地引田をはじめ、各地でハマチ養殖業が行われており、また瀬戸の小魚に関しては県産品の振興という意味合いでも、水産物をとって食べてもらうことも重要であり、いろいろな形で取り組んでいる状況で、こうした水産業を支える人材の育成は大事だと思っております。
 現在、多度津高校においては、海洋生産科で、本県水産業の特徴であるつくり育てる漁業や資産加工食品の製造・流通について学んでおります。また、海洋技術科で、船舶の運航に係る技術や機関の運用について学ぶなど、本県水産業や海運業等を担う人材の育成に取り組んでいるところです。
 漁業従事者が減少しているといいましても、水産関係に携わる人材の確保は重要であると思っておりますので、引き続き水産教育の振興を図っていかなければならないと認識しております。


氏家委員  水産教育の重要性について御答弁いただきました。しっかり取り組んでいただきたいと思っております。その中で重要なのが、多度津高校にあります大型実習船の「香川丸」です。「香川丸」は、これからの水産業や海運業を担う若者の教育において、大きな成果を上げております。一方では、建造や運航には相当な経費がかかるともお聞きしております。現在の「香川丸」は、建造してから16年を迎えており、そろそろ次の実習船を建造しないといけない時期を迎えているとお聞きしております。
 そこで、この代船建造についてどのように考えているのか、建造費や運航費なども含めてお尋ねしたいと思います。


西原教育長  職業教育を行う上で必要な施設や設備については、常に充実を図っていかなければならないと思っております。その対応には、財源が必要ですが、限られた財源の中でやりくりをしていかなければならないと思っております。
 多度津高校の大型実習船につきましては、先ほど委員からもありましたように、平成10年に建造されて老朽化も進んできております。「香川丸」は、代々名前を引き継いできておりまして、昭和28年に初代の「香川丸」を竣工して、現在は5代目でございます。この実習船でハワイ沖でのマグロ漁業に従事する形で、いろいろな経験を積んでいる状況です。
 建造費に関しては、その時々により値段が変わるものですから、幾らかということがなかなか言いにくいのですが、直近では、高知県が実習船を建造しており、平成23年時点で約12億4000万円の建造費がかかっております。
 また、現在の「香川丸」の運航経費ですが、当初予算では1億7000万円ほどを計上させていただいております。ただ、定期点検などがありまして、昨年は約2億円の経費がかかっております。押しなべて大体2億円近く毎年かかっている形になり、実習船に関しては船をつくる建造費だけではなく、運航費関係も含めて総合的に考える必要があると思っております。なおかつ、今、水産業がつくり育てる漁業にある程度シフトしておりますので、水産教育との兼ね合いも含めながら考えていく必要があると思っております。
 一方で、福岡県、長崎県、山口県の3県が共同で船をつくるという例もありますので、そういった状況なども参考にしながら、この実習船に関しまして鋭意検討に努めていきたいと思っております。


氏家委員  「香川丸」の件で御説明をいただきました。そろそろ次の建造をしなければいけないということでありますが、いろいろ費用もかかるし、他県の状況も今お聞きしたわけでありますけれども、整備はぜひともお願いをしたいものです。
 共同運航になりますと、経費は安くなる反面、スケジュールの調整や、教育の質や量という問題もあったり、各県が順繰りに使うと頻度が上がって早く老朽化を迎えるといった問題もあろうかと思います。今いろいろ要望も上がってきていると思います。どうか、水産教育の充実のため、より一層使えるものとなるようしっかりと御検討いただきたいと要望いたします。
 次の、県立図書館のサービスの向上についてお尋ねをいたします。
 県立図書館は学習の場として多くの県民の皆様方に愛されております。現在の高松市林町に移転をしてからことしで20年の節目を迎えることとなり、今年度は、講演会や新たなサービスを行うとお聞きしております。その取り組みの状況について、お尋ねをしたいと思います。
 また、図書資料の充実を図ることとされています。図書館には子供から高齢者、また、障害をお持ちの方などさまざまな人が訪れるわけであり、これらの方々にも配慮した図書資料の充実もしっかりと図っていかなければいけないと考えております。
 そこで、図書資料の充実に向けてどのように進めていこうと考えているのか、お尋ねをしたいと思います。


西原教育長  県立図書館のサービス向上についての御質問でございます。県立図書館は今の林町に移りまして20年を迎えることになります。調べてみますと、この図書館は、香川県教育会というところがつくり、その後、昭和9年に県へ移管されました。ということは、ちょうどことしで瀬戸内海国立公園の指定と一緒の80年になると思っている次第です。予算の段階ではこれに気がついていなかったのですが、今改めて80年という長さを感じますと、図書館の重要性からも、県民に親しまれる図書館づくりをしていかなければならないと思っております。
 そういう中で、講演会として、子供の読書活動を進めるためのネットワーク化をテーマに、作家による講演や子供の読書にかかわっている方々によるパネルディスカッションを、来年1月の中旬に実施の予定で、今準備を進めております。
 また、サービスの充実に向けては、来館者の方からいろいろな質問や問い合わせをいただくようにしておりまして、健康や医療分野についてのコーナーをつくってほしいというニーズが高いことから、そういった冊子類を購入して、コーナーを設置したいと考えております。
 さらに、貴重な郷土資料をホームページで公開するため、今資料のデジタル化やホームページの構築を進めております。これらのサービスについては、できるだけ年内に、12月の上旬には開設して公開したいと思っております。
 絵本などの児童資料や中学生、高校生を対象としたコーナーの図書の充実を図るとともに、高齢者や障害のある方に配慮した、大きな字の大活字本や、パソコン等を利用した音声や拡大画像で伝える図書の購入も進めていきたいと思っております。これらも、できるだけ12月上旬に間に合わせて、新たなサービスと同時にいろいろな図書を公開していきたいと思っております。


氏家委員  今の答弁で、図書資料の充実を年内に行いたいとのことです。大いに期待をしていますので、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
 ところで、図書資料が充実されたとしましても、実際に図書館に来ることが難しい方々もいらっしゃると思います。先般、綾川町立図書館では、山間部で暮らす町民の方や高齢者、また、育児などで図書館の利用が困難な方にも本を読んでもらおうということで、宅配サービスを始めたという記事がありました。
 市町と県では役割は多少違うとは思いますが、利用者サービスの向上は必要であり、県立図書館でも、利用が困難な方へのサービスを検討すべきではないかと考えております。この点についてどのように取り組むつもりなのか、お尋ねしたいと思います。


西原教育長  サービス面での充実ですけれども、図書館に来られない方へのサービスについても、他県の状況を見るといろいろ工夫をしているようです。本県でも、既に、重度の心身障害者への郵送貸出サービスを行っております。これは昭和57年度ぐらいから始めているのですが、利用される回数はどうも低いようです。あわせて市町立図書館を通じて県立図書館の図書の貸し出し、返却といったサービスも既に行っている状況です。先ほどの障害者向けの大活字本や、音声や画像、また、拡大画像で伝える図書を充実していく中で、郵送貸出サービスの対象を現在の重度の心身障害者だけではなく、例えば病気療養中の方も図書館に直接来ることが難しいということもありますし、一定の障害のある方を対象とするなど、少し拡大したいと思っております。検討を進めて、できれば先ほどのサービス開始の12月上旬ごろをめどに、同じように実施できればと思っております。


氏家委員  今後ともいろいろな方が県立図書館を気軽に利用できるように、また多くの県民の方々の学習の場として充実した図書館になるように、しっかりと取り組んでいただきたいと要望させていただきまして、次の質問に入ります。
 3点目は、競技力の向上についてお尋ねをいたします。
 ことし8月16日から25日にかけて、8年ぶりに四国4県で全国中学校体育大会が開催されました。全17競技種目のうち、本県では陸上競技、バスケットボール、新体操、ソフトテニスの4競技が実施をされました。全国から合計3,200人余りの選手が参加いたしまして、連日熱戦が繰り広げられました。大会は天候不順などにより、運営面では大変御苦労があったと思いますが、関係各位の御尽力により、成功裏に終了したと伺っております。
 また、競技面では、本県選手は陸上競技、新体操、水泳の3競技において優勝を果たすなど大いに活躍し、我々県民にも大きな喜びと感動を与えていただきました。
 昨年、東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定いたしまして、大会を6年後に控えました現在、本県からも代表選手を出すためには、こうした中学生選手を含めたジュニア選手の育成強化が大変に重要であると考えております。
 そこで、今回の全中大会での本県選手の成績はどのようなものであったのか、また、県は今年度ジュニア選手を対象とした競技力向上のための新規事業「かがわドリームスポーツ教室」を実施することとしておりますが、その具体的な内容についてお尋ねをいたします。


西原教育長  競技力の向上に関しての御質問でございます。8月に四国で開催された全国中学校体育大会ですが、本県でも四つの競技が、いろいろな競技場に分かれて実施されました。私もそれぞれの開会式に出席させていただきましたけれども、非常に若さあふれる競技が展開されていました。
 今回、陸上競技、新体操、水泳の3競技での優勝を含め、8位以内の入賞種目数が団体で2、個人で21ということで、合計23種目ございました。これは過去20年間を調べてみますと、最高の種目数でございまして、大変すばらしい成果が上がったと思っております。6年後の東京オリンピックには、現在の中学生が代表選手に出場する可能性もありますので、今回活躍した本県選手の中から、東京オリンピックに出場し活躍してくれる選手が生まれることを期待している状況です。
 委員御指摘のように、競技力向上を図る上でジュニア選手の育成は重要でございますので、今年度新たにオリンピック出場選手等を活用して本県のジュニア選手とその指導者の育成を図るために、「かがわドリームスポーツ教室」を実施することといたしました。今詳細を詰めておりますが、具体的には、11月15日に、オリンピックの金メダリストであります北島選手をお迎えして、高松の国分寺ホールでの講演会と、県の総合水泳プールにおける小・中・高のジュニア選手を対象にした水泳教室を開催しようと考えております。
 また、12月20日に、全日本女子バレーボールチームの眞鍋監督と本県出身で男子チームの植田元監督、さらに元全日本男子代表の山本選手や元女子代表の杉山選手によるバレーボール教室を、善通寺市民体育館で開催したいと考えております。
 こうした教室を通して、オリンピックなどに出場した世界レベルの指導者や選手からジュニア選手が直接指導を受けることにより、技術や意識の向上が図られ、将来国際大会で活躍できる選手が数多く出てくることを期待している状況でございます。


氏家委員  さきの全中大会で大変いい成績をおさめたということで、これは6年後を大いに期待したいと思っております。
 今御答弁がありましたように、オリンピックに出場した世界レベルの選手をお呼びして、いろいろと指導をしてもらうということで、こういった世界レベルの選手や指導者から直接指導を受けることは、ジュニアの選手にとりましても大いに励みとなり、意識も高まると思いますので、このような競技力の向上に引き続き積極的に取り組んでいただきたいと思っております。
 10月12日から長崎県で第69回国民体育大会の本大会が開催されます。県は国体総合成績20位台を目標としてまいりましたが、昨年の東京国体では最終順位が30位となりました。残念ながら13年連続の20位台獲得には至らなかったわけであります。また、ことしの国体四国ブロック予選の突破状況は、相当厳しかったとお伺いしておりますが、9月に行われた会期前実施競技では、8月の全中大会で優勝した水泳の村上選手が優勝するなど、好調なスタートを切っているようであります。
 そこで、ことしの本国体に向けての力強い意気込みをお伺いしたいと思います。


西原教育長  国民体育大会の関係でございます。ことしは長崎県で開催されますが、このところ愛媛県が平成29年度に国体を開催するということもありまして、かなり競技力の強化を進めております。ことしの四国ブロック予選の突破状況も、厳しい状況が続いたのですが、何とか昨年とほぼ同程度の25%という突破率で頑張ってきている状況です。
 そうした中で、先月の会期前実施競技の水泳では、将来性豊かな中・高生を強化するために取り組んでおりますスーパーアスリート育成事業の指定選手でもある中学3年生の村上選手が優勝をいたしましたし、多くの中・高校生が県記録を更新して入賞を果たすなど、ジュニア選手の育成強化の成果も国体であらわれ始めております。また、現在韓国の仁川で開催中の2014アジア競技大会には、9名の本県の関係選手が出場しております。そのうち、陸上競技のハンマー投げの綾選手や、カヌー競技の多田羅選手、また、クレー射撃競技の服部選手の3名の選手は、大会終了後国体にも出場するということでございます。
 いろいろと強化が進んでいるジュニア層も含めて、日本代表となったトップアスリートを中心として「チーム香川」一丸となって、昨年は30位でしたけども、改めて総合順位20位台に返り咲くことを目指して頑張りたいと思います。


氏家委員  最後に、要望させていただきます。今20位台獲得という力強い意向もお聞きしたわけですが、20位台と言わずに、もう少し上を目指して頑張っていただければと思っております。平成29年に愛媛県で国体開催ということなので、お隣の県ですから、力の入れようもまた変わってくるかと思います。しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 このジュニア選手や、トップアスリートへの支援事業の一環として教育委員会でも検討されていると思いますが、県立体育館や県立武道館の充実・強化も大変に重要であると思っております。その方面でもどうかしっかりと取り組んでいただきたいと要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。


山本委員  大きく2点ほど質問をさせていただきたいと思います。
 まず1点目は、問題行動を起こす児童生徒への対応についてお聞きしたいと思います。
 過日、私の知人から相談がありました。ある公的施設に勤めておりますが、食べ物を口に入れて、口の周りがべたべたした児童が図書室に入ろうとしたので、きつく注意したのです。その後、いろいろな業務をして自分の机に戻ると、財布がなくなっていたのです。何か怪しいと思っていたところ、後日、その施設の図書室の本が近くの公園に捨てられていたことが通報でわかったのです。これにはたまりかねて、学校の先生に相談したところ、その先生はしっかりした方のようで、当の児童が腹いせに盗んだことがわかったということです。先生が母親を連れて謝りに来たのですが、当の児童は悪いことをしたと思っているようでなく、母親にしても、謝罪はするけれども、どこか他人事のような態度で、「私も困っているんです」という言い方で終始したということです。
 いろいろと聞くと、プライバシーの問題もありますが、母親には内縁の若い夫がいて、子供に対してもきちんとしたしつけができていないという家庭環境で、ありがちなことです。よく聞く話かもしれません。そういった意味で、母親が謝りに来るだけでも、まだましなのかもしれませんが、少しため息が出る話です。財布をとられた知人は、子供だからといって人の財布をとっても、逮捕されないのはおかしいと、かんかんに怒って私に電話をしてきたのです。
 こうした問題行動を起こす児童が、残念ながらいるわけなのですが、その場で注意したり、反省させたりしても、反省するふりがうまくなるだけで、その背景にある家庭問題に首を突っ込まざるを得ないのが昨今の状況だと思います。そういった意味も含めて、本当に教育現場は大変だと思います。大変なのですけれども、早い段階で対応しておかないと、後々大人になってもその感覚のままだと、どうしようもないと言ったらいけないのかもしれませんが、そうなる可能性が高いと思っています。こうした児童や家庭について質問をすると、一般的には注意深く見守っていきますとか、あるいは粘り強く対応していきますといった答えが返ってくるわけです。
 これは一つの例ですけれども、もう少し具体的に、どういった対応が可能なのか、あるいはできない限界があるのかについて、まずお聞かせください。


西原教育長  問題を起こす児童生徒への対応ということになろうかと思います。こういう不登校や暴力行為といった問題行動を起こす児童生徒が昨今問題になっております。基本的には児童生徒への全体的な指導ということがまずあります。各学校においては、法や決まりを守ることの大切さ、要は規範意識の醸成などを、道徳の時間や学級活動の機会を使って指導しております。このほか県教育委員会としては、警察関係の職員や司法関係の職員を講師として、学校に派遣をして法令遵守等の意識を高める事業として、小学校4年生を中心として非行防止教室を行っております。具体的には、警察官等が学校に来まして、非行の事例を示して、興味、関心を引きながら、非行防止に向けたいろいろな話をして啓発を図るといったことで、9割以上の小学校で今実施をしております。
 また、中学校1年生を対象に「13歳の自立教室」を開いております。これは14歳からは社会的な責任が問われる少年法の適用になる関係もあります。その前に、元少年鑑別所の職員の方などに講師となっていただいて、少年法の内容を中学生に知ってもらうということで、昨年度は全ての中学校で開きました。
 ただ、個別には問題行動を繰り返す児童生徒への対応ということで、個別な話に踏み込んでいくことがありますが、心の問題であるとか、児童生徒が置かれている環境の問題といったものが複雑に絡んでいることもありまして、担任の先生だけでは対応し切れないこともあります。そこで、教育分野に関する知識を持ったそれぞれの専門家、例えば心理の専門家であるスクールカウンセラーや、社会福祉の専門家であるスクールソーシャルワーカーを活用して児童生徒が置かれた家庭環境に働きかけたりすることを、児童相談所等の関係機関とも連携を図りながら促進している状況です。


山本委員  本当に教育現場、学校現場は大変だと思います。本来、その子供のしつけというのはその家でそれぞれやるべきだと思うのですが、それが学校で教えるような時代になっているわけです。その中で、学校でのしつけも現実的にはなかなか難しい部分があります。そこで、今教育長もおっしゃったように、スクールカウンセラーとかスクールソーシャルワーカーといった制度があり、そういった方々の役割や活用が大事になり、頼りにしていかなければならないと思っています。ことし3月に高校教育課でスクールソーシャルワーカー活用のためのガイドブックも作成しており、それも見させていただきました。その中に成功事例も記載されていました。調べましたところ、市町教育委員会がこうしたカウンセラーやソーシャルワーカーを採用する場合には、国や県からの補助制度もあることをお聞きしております。できる限りこうした方々をふやしてほしいし、活用してほしいと思うのです。県教育委員会としては、こうした制度の活用等々についてどのように考えているのかお聞かせください。


西原教育長  児童生徒の問題行動に関しましては、先ほども申し上げましたように、いろいろな専門家の方に御協力をいただきながら、全体で対応していくということが必要になってきている状況でございます。
 現況を申し上げますと、県の教育センターには経験豊富な福祉の専門家を1人配置しております。これは、学校の要請に応じてその方が学校に行く学校支援アドバイザーです。また、大学教員と教育と社会福祉の専門知識を持ってる方の3名をスーパーバイザーとして委嘱をしておりまして、この方も学校や市町教育委員会の要請に応じて現場に行くといった形で協力をしております。市町において、小・中学校にスクールソーシャルワーカーを配置する経費に対して県費で補助をして、現在25人の方が登録をしている状況でございます。
 それぞれの小・中学校で、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーとが一体となって問題行動を起こす児童生徒への対応を図っております。今後もスクールソーシャルワーカーなどの派遣や活用といった事業は、継続していく必要があるかと思っております。
 平成27年度の国の概算要求の状況を見ておりますと、それらの配置の拡充予算も盛り込まれておるようでしたので、国の予算の状況や、地域や学校の実態も踏まえながら、必要な人の配置に努めていきたいと考えております。


山本委員  ぜひそうした方向で、活用なり、利用を進めていただきたいと思います。一般質問でも取り上げたことがあるのですが、「反省させると犯罪者になります」という本があって、反省、反省と、小さいうちから言っていると、自分が何をやったのか本当にわかってないまま、とにかく反省したふりをするのがいいというように育つということです。これはなかなか修正がきかないので、私が言うまでもなく、ソーシャルワーカーやカウンセラーの方はよくわかっておられると思いますので、そのあたりも気をつけておいてほしいと思っています。
 それから、新聞報道によりますと、大阪市では来春から問題行動を起こす児童生徒を隔離して、特別指導を行うということです。大阪市教育委員会によると、問題行動をレベル1からレベル5まで分類して、一番悪質な4と5に当たる児童生徒を対象にしていくようです。具体的に言うと、レベル4が「重い暴力、傷害、脅迫、恐喝、危険物の所持、窃盗、痴漢、違法薬物の所持、販売」となっていて、さらに重いレベル5では、「極めて重い暴力、傷害、脅迫、恐喝、凶器の所持、放火、強制わいせつ、強盗」となっています。そもそもそういう生徒が学校にいたらいけないのではという気もしますし、そういうレベル分け自体も適切かどうかという疑問もあるのです。とにかく橋下市長の肝いりで、来年度から制度化されるということになっているようです。これに関しては、普通の生徒を守るためにやむを得ない措置という評価もある一方で、問題児ばかりを集めてきて、さらに手に負えなくなったらどうするのだという見方もあるようです。これにはさまざまな意見や見方があると思いますが、県教育委員会はこうした大阪市教育委員会の方針について、どのように感じておられるかお答えいただきたいと思います。


西原教育長  大阪市では、特別に問題行動がある児童生徒を集めて、個別の指導教室をつくろうという取り組みを考えている状況でございます。今年度は、大阪市も検討中だと思いますので、具体的な状況がわかっておりませんが、新聞報道等の内容からすると、基本的には問題行動を起こす児童生徒に対しては、学校教育法の中で他の児童生徒などに、いろいろな形で影響を及ぼすこともあるので、その保護者に対して児童生徒の出席停止を命ずることができるという条文がございます。その規定に基づいて出席停止をされた児童生徒の受け皿的なものとして対応するのかという感じでございます。こういった取り組みがいいのか悪いのかに関しては、もう少しどういった対応を大阪市がするのかを見てからと思っております。感想的な話ですけれども、そういった受け皿的なものとして考えているのではないかというように認識しております。


山本委員  いろいろな視点や意見があると思っておりますが、確かにまだ始まっていないので、なかなか難しいところがあると思います。こう言ってはなんですが、大阪市の社会実験というか、この話を、客観的にこの部分は効果があったとかなかったということを冷静に判断して、今後の本県の教育に活用してほしいと要望したいと思います。
 二つ目の質問に入ります。長期入院の児童生徒に対する教育支援についてお聞きしたいと思います。
 7月に、インターネットのあるニュースが目にとまりました。中学生のころから病気で入退院を繰り返してきた神奈川県の女子高生が、大阪で入院中の高校生に教員を派遣する制度ができたというニュースを聞いたのです。そこで、ぜひ自分が住む神奈川県でも院内高校をつくってほしいと手紙を知事に出したのです。すると、知事がいたく感動して、早速、9月にそれを実現するという内容でした。少々ひねくれた見方をすると、知事のパフォーマンスでもあるのかという気もしたのですが、勉強したいという思いを持つ児童生徒に、しかもできるだけ早い形で応えようとする姿勢は物すごくいい話だと思いました。
 調べてみると、文部科学省でも平成25年3月に病気療養児に対する教育の充実について等々といった通知も出しているようです。当然本県も同じような姿勢であってほしいと考えておりますので、幾つか質問をしていきたいと思います。
 まず、県内の院内学級は、高松では県立中央病院と高松赤十字病院の中に、必要に応じて設置されることになっています。入級条件としては、高松市立亀岡小学校か紫雲中学校に在籍、あるいは転校してもらうということがあります。また、香川大学の医学部内でも、必要に応じて設置することになっておりまして、こちらは三木町立平井小学校か三木中学校に在籍、あるいは転校ということが条件となっています。病気の問題なので、プライバシー等々いろいろ問題もあろうかと思いますが、県内ではどのような状況の小・中学生がどの程度、院内学級に入級しているのか、あるいはしたのかを教えてほしいと思います。


篠原義務教育課長  御存じのように院内学級は、長期の入院中のために学校に通えない児童生徒に対する教育支援のための学級でございます。小・中学校の教育課程に準じた教育を行うということにしております。入級対象者は小・中学校においては1カ月以上6カ月未満の長期の入院加療を要する児童生徒であって、平成25年度は入級された児童生徒が延べ30人という状況でございます。


山本委員  長期でない普通の病気やけがで入院している場合は、例えばプリント学習を友達や先生が持っていくなど、いろいろなパターンがあると思います。基本は自習になると思います。これが院内学級になると、先生を派遣する形になるわけです。ドラマなどで何となくイメージがあるのですけれども、具体的にどのような授業スタイルになるのか、先生を確保することも必要になると思います。
 そのあたりはどうなっているのかを、もう少し教えていただきたいと思います。


篠原義務教育課長  委員がおっしゃられたように、通常の病院での入院につきましては、保護者と連携を図りながら授業で友達がとったノートのコピーを持っていって、それで自習を行うとか、先生がそのときに指導を加えたりという状況で退院後、授業におくれが出ないような形をとっております。院内学級につきましては、子供が病院内の一つの学習室に集まって学習する場合もありますし、子供の状況に応じて教員が病室に行ってベッドの横で指導を行うといったスタイルをとっているところもございます。いずれにしても、医師との連携のもと、子供の病状に応じながら指導しているということです。院内学級が設置された場合には、教員免許を持っている者を配置する措置をとっております。


山本委員  わかりました。これは特別支援教育の話にも絡んでくると思うのですが、より症状が重い児童生徒がいた場合での、院内学級の設置状況等々があれば教えてほしいと思います。


平畑特別支援教育課長  特別支援関係でございますが、10月1日現在で、病弱児を対象としている善通寺養護学校では、四国こどもとおとなの医療センターに8学級、13名が在籍をしているところです。また、肢体不自由な方のための高松養護学校では、二つの病院がございまして、かがわ総合リハビリテーションセンター内の病院に3学級3名、また高松赤十字病院に1学級1名が在籍をしているところです。
 授業形態としましては、対象児童生徒の病気の状態ですとか、体調に合わせまして授業を行いますので、教科書を使用して椅子に座って授業をする場合もございますし、ベッドに寝たきりのままの授業もございます。教材を病棟内に持ち込んだり、あるいはタブレットを使用した授業を行っております。


山本委員  わかりました。次は、義務教育でない、高校生の場合について質問したいと思います。
 これはある新聞に出ていたのですが、長期病欠の公立高校生の学習支援について制度化をしているのはわずか8自治体という内容でした。最初の質問にも関係するのですけれども、本県はどういう状況にあるのか、今まで聞いていた限り非常に柔軟に対応していただいている気がするのですけれども、制度化する必要性についてどう考えているのか。最初に言った神奈川県の女子高生のように、基本は自習だと思いますけれども、自習だけでは不安だという申し出があった場合、どのような対応になるのかをお聞かせください。


出射高校教育課長  高校は科目が多く、専門的であり、学校によって使用する教科書も異なっておりますので、少人数の教員では対応し切れないということもあります。そのため院内学級の制度は設けておりません。長期欠席の生徒につきましては、不登校や学校内での状況が、その生徒ごとに異なっておりますので、各学校で対応しているところであります。
 具体的には、各学級担任が自宅や病院を訪問するとともに、その生徒の体調に合わせながら科目のレポートなどの課題を与えて添削指導したり、また、退院後に補習授業等を行うなどにより、学習支援ができていると考えております。今後ともそのような体制で続けていきたいと考えております。
 また、質問にありますような申し出があった場合にも、これまで同様、個別柔軟に対応していきたいと考えているところであります。


山本委員  高校についても、今お聞きする限りでは、非常に柔軟に対応していただけているのではないかと思っています。特に何か「制度をつくりました」といったらニュース価値はあるのかもしれませんが、今十分できているのであれば、それでいいのかという気もしております。当然そういった柔軟性をずっと持ち続けていただくのが前提ではありますが、ぜひそのままでお願いしたいと思います。
 病気で学校に行けないからこそ、学習意欲が高まるという面もあるのかもしれません。やる気のある児童生徒に対しては、入院がハンディになるようなことがないように、引き続き対応をお願いして、私の質問を終わりたいと思います。


谷久委員  質問の一点目は、教育センターの移転整備についてお尋ねさせていただきます。
 現在の教育センターは、建築後約40年以上経過をしており、老朽化が進んでおります。施設や設備が大分傷んできているということや、新しい教育方法についての調査研修や、社会変化に伴うさまざまな課題に対応しづらいのでないかと考えています。
 教育センターについては、高松市の郷東町の旧県立がん検診センターの建物を改修して移転するということと承知しておりますが、教育センターの整備は長年の懸案事項でありまして、学校現場、また教育関係者の期待も大きいのではないかと思います。そこで、昨年度の実施設計を終えて今年度工事などを行った上で、平成27年4月から業務を開始するという予定で聞いておりますが、まずその整備の内容についてお伺いいたします。


西原教育長  教育センターの移転整備についての御質問でございます。今の教育センターは非常に老朽化していまして、少し手狭という状況で、延べ床面積にすると約3,300平米です。今回いろいろと念願がかなった形になるのですが、がん検診センターが新中央病院に移転したということもあり、その建物の有効活用が図られるということもあって、その改修をすることで進めていこうとしているところでございます。今年度は内部改修工事を行っていく予定にしております。
 当初は来年の4月からの業務開始ということで計画を立てて、工事の入札を行ったのですが、6月末に実施しました建築工事の入札が不調になった関係で、少し工事自体がおくれることになり、業務開始も来年の5月中旬になるのではないかと思っており、これは少し残念なところであります。
 このセンター自体については移転整備により耐震バリアフリーに対応したものとなるほか、建物の面積が約5,500平米ということで、今の1.7倍になります。また、駐車台数も現在は20台ほどしかないのですけれども、南側のグラウンドも活用して研修受講者用も含めると、約350台確保できるということです。こういった駐車場の面でのメリットや、これまで新規採用教員が年々増加しておりまして、ことしも240名を超える教員が採用されておりますが、そういった研修の際の研修室不足への対応が図れるといった点があります。また、いろいろな教育相談を受けている相談室の不足にも、今回の整備で対応できると思っております。


谷久委員  今回の移転に当たっては、ハード面だけの改善・充実をしていこうという話ではなく、ソフト面でもしっかりと充実・強化をしていかなければならないと思っております。学校現場では、学力面での取り組みも含めて、いじめや不登校、先ほども話がありましたけれども、生徒指導にかかわる問題、また発達障害の子供たちへの対応など、さまざまな教育の課題を抱えていると思うのです。そうした課題の解決に向けて、教育センターがそれぞれの学校の期待に応えていかなければならないと思います。あわせて、その学校をしっかりと支援していく体制をつくっていかなければならないと感じているのです。また、同時に、先ほど山本委員がおっしゃっていた保護者の方々への対応は本当に必要になってくると思うのです。ハードは、建物はできました。今度は、そういったソフト面に関して、今後移転整備に関連して、どのように教育センターの機能を充実・強化していくのか、再度お尋ねいたします。


西原教育長  移転整備をした中身の、ソフト的な面での対応ということでございます。教育センターの機能は、教職員の研修センターとしての役割が基本にあります。あわせて基礎的、実践的な調査研究を行うことによって、児童生徒への授業をいかに効率的にし、上手に児童生徒の理解力を高めるかといった調査研究センターとしての役割、それと子供や保護者の方、また、教員の方の、いろいろな悩み事等への相談に対応し、指導、援助を行うという意味合いでの教育相談センターとしての役割、この三つの機能があると考えております。
 このうち、教職員の研修や調査研究につきましては、移転を機に面積的にも研修室が十分とれるということですので、内容の一層の充実を図ることに努めたいと思います。また、市町教育委員会との定期的な連絡会という形でいろいろな情報交換をしながら、現場のニーズ把握に努めて、発達障害等、今日的な教育課題に対応したより現場に役立つ研修や調査研究に取り組みたいと思っております。
 教育相談の関係では、電話による相談でありますとか、面談による相談という形で行っている状況です。いじめ電話相談であれば24時間対応しています。学校生活の悩み相談や家庭教育の相談という形で、子供や保護者の方からの相談を受けています。こういった今行っている業務を、この機会にもう少し一元的、一体的にした運用が効率的ではということがございますので、電話相談については、「24時間いじめ電話相談」を引き続き実施していきますが、従来、「学校教育」と「家庭教育」に分けていた相談窓口を、今は学校と家庭とが複雑に絡んだ相談が結構多いことから、「子供向け」「保護者向け」という形で窓口を再編して、相談時間も土日、祝日を含めて年間を通して朝9時から夜9時まで対応するという方向で、より県民にわかりやすく利用しやすい体制にしていくことによって、何とか対応できるのではないかと思っております。
 いずれにしても、教育センターが、学校現場から期待される施設として、また本県教育の中核施設として機能をしっかり果たすことができるよう、現場の意見も十分踏まえつつ、機能の充実強化に努めていきたいと思っております。


谷久委員  教育センターの件に関しては、要望にして終わりたいと思います。いろいろな情報が集まってくるということで、県教育委員会や本庁の知事部局等と、連携を密に、上手にとっていただきながら運営していくというのが定番ですが、あまりがちがちになって、硬直化してはいけないと思うのです。そういった意味で、いろいろな情報を集約しながら、柔軟に香川県の教育施策へ十分生かしていただきたいと思っています。また、先生方がいろいろな研修ができる場所にしたいとおっしゃっておられましたが、学校を卒業したばかりの最初の赴任地で、「私は先生に向いていない、もう諦めるかもしれない」という思いの先生が、ここの研修に参加することで、もう一度現場に帰っていくことができるような体制づくりにも取り組んでいただければと思っております。
 質問の2点目として、統合高校について質問をさせていただきます。
 今議会で、5億7000万円の予算を計上して、用地の取得から造成費まで、皆さん方の御審議をいただいて建設をしていくわけなのですが、これまでの間、県教育委員会や小豆島の皆さん方に、用地取得に向けて御尽力いただいたことに感謝申し上げるとともに、大切な御先祖から伝わる土地を約116名の方が御提供いただいたということに関して、深く感謝を申し上げたいと思っています。
 そこで、この用地の話が本当にしっかりとまとまるのかということを、まずお尋ねいたします。


西原教育長  小豆島の統合高校については、小豆島町の蒲生地区で新たに用地取得をして整備するということで、ことしの1月から地権者の方々と用地交渉を始めさせていただきました。今回、全ての地権者の同意が得られました関係で、議案を提案させていただいております。基本的には仮契約も済んでございますので、議会の御承認をいただければ、本契約という形に進みまして、効力の発生通知を行って、速やかに所有権移転登記などをして対応していきたいと考えております。


谷久委員  大体の方とお話ができて、前向きにいっているという力強いお言葉をいただきましたので、新しい高校のイメージができてきました。そういう意味で、今度の新しい高校にかける皆さんの思いが、これからもっと強くなってくると思います。
 この土地の話がまとまっているかをまずお伺いしたのは、土地がまとまっていないと物は建てられないのです。物が建てられないということは、学校名を決めたとしても、どんなカリキュラムを組んだとしても、にっちもさっちもいかないということなので、基本的に学校が建つ土地は本当に大丈夫なのかを尋ねさせていただいたのです。
 先般、中学校の保護者の方に説明会が開催されたと聞いております。また、近々今度中学校3年生になる親御さんを対象にした説明会をされると聞いております。そこから聞こえてくるのが、それぞれの高校の名前は変わらないのだろうけれども、来年の4月からはそれぞれ新しい形での入学体系になっていくということや、制服が変わるという話も聞いているが、実際にどういうような形で進んでいくのかということです。制服が変わるのであれば、いろいろと経済的なこともありますので、早く情報発信をしていただきたいのです。また、二つの高校の部活は一体どうなるのか、進学についての体制はどうなるのか、カリキュラムが用意ドンで一つになって進んでいくという話は皆さんもあらかたわかっているのです。しかし、本当にそういったことでやっていけるのかという不安もあるようですので、県教育委員会として今どのような形で取り組んでいるのか、お尋ねをさせていただきます。


西原教育長  こういった新しい学校ができるということで、そこに入学する生徒については、保護者の方も含めていろいろと先々の心配をされていると思っております。これから土地造成をして建築していく段階で、まだ、物ができ上がっていないものですから、なかなか現実のものとして受けとめにくいところもあるのですが、できる限りどういう高校にしていきたいのかということを説明していくため、今年度に入って、高校教育課を中心になって動いております。
 これまで9回ほど現地を訪問して説明会を開催させていただきました。地元のPTAや、保護者の皆様に対しては、7月に、小豆郡のPTA臨時総会で、郡内の保育所、幼稚園から中学校までのPTA役員の皆様に対する説明会を実施しました。この9月には、小豆島、土庄、豊島の各中学校においてPTAの皆様を対象とした説明会において、施設の概要を含め、設置するコースの特色など、統合高校の概要について説明をさせていただきました。
 小豆島、土庄の両中学校では、それぞれ約150名の保護者の方に御参加いただき、また、豊島中学校ではほぼ全校生徒の保護者の方に御参加をいただいたという状況でございます。この説明会においては、谷久委員からも御指摘がありましたように、クラス編制、部活動、制服、あるいは通学支援といった具体的な事柄について、いろいろ要望や意見をちょうだいしております。まだ先にはなりますけども、皆様一律に、不安についていろいろと口にされていると思っております。
 今は、いろいろと意見をちょうだいしているところでございまして、これらを参考にして、地域に愛される魅力ある学校づくりを進めていきたいと考えております。
 来年度の入学生が、統合高校の1期生ということにもなります関係で、その統合高校の情報提供については、具体的には県の教育委員会のホームページでありますとか、全ての小中高の児童生徒に配布いたします「さぬき教育ネット」の11月号で、直近の統合高校の施設概要についての情報を掲載させていただこうと思っております。
 また、小豆島町や土庄町の両町の御協力もいただき、両町の広報誌に施設、設備面も含めた概要等について掲載させていただいて、情報提供をしていきたいと思ってございます。まだ、大まかなところではございますけども、これからさらに制服や通学の関係など、いろいろとあると思いますので、それはよく地元の方々の意見を聞きながら、町や町教委とよく相談しながら進めていきたいと思っています。


谷久委員  これから、新しい統合高校の1期生、2期生の子供たちに対する説明と、従来の中学校における説明とが必要になりますので、多分これから倍ぐらいの時間が必要になってくると思いますが、丁寧に対応していただきたいと思っています。何でこう申し上げるかというと、二つの公立高校が統合して一つの高校になるのは、余り例がないことなのです。
 高校には、それぞれ後援会というのがあり、教室やスポーツ施設に関する準備物というのが、何かしらあります。
 県の施策によって二つの高校が一つになることは、全国的に珍しいことでもあります。用意ドンで、子供たちがいい環境で勉強ができ、いい環境でスポーツができ、また定時制の子供たちもこのすばらしい環境の中で勉強ができて、自分たちも小豆町の中の一員として頑張れるといった学校づくりをしていっていただきたいと思っております。スタートのときに、いろいろと後援会の方々も含めて、できるだけお金がかからないようにしていただきたいと思っております。ぜひ、そういったところも御一考いただきながら、これからの学校、また建設計画を立てていただきたいと思っております。これも要望しておきます。
 続いて、小豆地区での特別支援学校の整備についてお尋ねをさせていただきます。
 先ほどの高校の再編についての関連でもあるのですが、小豆島全体の教育に関する形が、ハード的な見た目の形も大きく変わってきていますし、またソフト的なものも変わってきている状況を、皆さん敏感に感じておられます。
 そこで、この小豆郡内にも特別支援学校をつくっていただいたらどうかというお声をお聞きすることがあります。私自身も、実際にそういった方々とお話をさせていただきました。今、高松養護学校の小豆分室があり、例えばそれぞれの御自宅で勉強している子供たちに、週に何日かはみんながいる教室で勉強してもらいたいという親御さんもおられるのです。でも、遠くに移動するわけにもいかないし、近くに病院もなければいけないし、看護師さんもいなければならない。そういった人的な配置はもちろん必要なのですが、そういったことを含めて、今後新しく、小豆郡内の学校の配置がそれぞれ変わっていく中で、いろいろな空き校舎などが出てくるのを利用できないだろうか、というアイデアもお伺いします。
 これは少し資料が古いのですが、県教育委員会のホームページから抜粋したものですので、間違いありません。平成20年4月27日、「特別支援学校における教育推進検討委員会」が、丸亀養護学校で開催されました。その中で、委員の方からの、「小豆地域にも特別支援学校を1校つくるという考えはないのか」という質問に対し、そのときの事務局の方々は、「いろいろな状況を勘案して考えてみたい、対応していきたい」という答弁をされてるのです。これは平成22年ですからもう4年たっています。これが、今はどういった状況になっているのか、お尋ねをさせていただきたいと思います。


西原教育長  小豆地区の特別支援教育でございますけれども、先ほど、谷久委員からもお話がありましたように、高松養護学校の小豆分室を設けてございます。高松養護学校は、御存じのとおり、肢体不自由児の方が入所する施設でございますので、そういった方々の分室ということになります。この分室を平成20年に設置いたしまして、現在、訪問学級に在籍する児童生徒に対して訪問教育を実施している状況でございます。
 また、小・中学校でも、それぞれの障害種に応じて特別支援学級を設置したり、発達障害のある子供については通級の指導教室を設置して対応するといった状況でございます。
 現在、高松養護学校の小豆分室でございますけれども、訪問教育以外にも特別支援学校のセンター的な機能として、小・中学校や幼稚園への連携訪問、また巡回相談、教育相談を実施してございまして、地域の保護者の方や住民の方からの教育相談にも対応している状況でございます。
 平成22年度に、高松養護学校と香川中部養護学校に在籍する小豆地区の保護者から、特別支援教育に関するニーズの調査を行ったことがあります。現在の寄宿舎入舎等による教育を継続する希望が多いという状況でございました。実は、これは全国的、全県的にと言えるのかもしれませんが、小豆地区においても、小・中学校の特別支援学級は、少しふえてきています。また、通級指導教室の児童生徒もふえてきていまして、こういった児童生徒へのいわゆる特別支援教育の面での充実は重要になってきている状況でございます。ですから、小豆地区に限らず、県全体でそういった傾向に対してどう取り組むのかということがございますけれども、小豆地区に関しては、よく地元のニーズも把握しながら、現在の分室のあり方も含めて検討していく必要があるのだろうと思っています。


谷久委員  教育長から丁寧な答弁をいただき、親御さんのニーズは、寄宿舎があったらいいという話でしたが、実際には、できれば離れ離れになりたくはないのです。自分たちの時間もつくらなければならない、子供たちの時間も大切にしたいという中で、今の自分たちの生活をどう守っていくかということであれば、いいだけの話であって、実は、近くにあって、そこである程度生活基盤ができるのであれば、それが一番いい姿ではないかと私個人は思っております。
 高松養護学校の分室や、学校の特別支援学級の先生方は頑張っていただいていています。この子供たちは、将来の小豆島の宝であって、この子たちがしっかり大きくなっていって、親御さんも同じように年をとっていくわけですから、その親御さんが安心できるぐらい、自分で稼げるようにしていってあげるような施策が要るのだろうと感じております。また、そういった体制づくりが要るのだろうと思います。今回の、特別支援学校を小豆島につくっていただきたいということには、そういった部分で、島の子供たちは島で育ていかなければならない、という気概があるのです。
 今回の、高校の再編の話からいうと、島流で小豆島の大自然の中でしっかりとすばらしい子供たちを育てて、そこから世界に発信していく、アジアに発信していくという、すごい大義を書いているので、そこには障害を持つ子たちも同じ目線で取り組んでいってあげたいという気持ちがあるのです。
 そういった親御さんのニーズはもちろんのこと、この瀬戸内海という温暖な気候の中で、それぞれ先生方が各養護学校で頑張って、いろいろな障害のある子たちをサポートしているのも十分わかります。それと、各小・中学校もそれぞれ工夫をしながら、いろいろな子たちを預かっているというのはわかっております。そういった子供たちが、いかに社会に出ていけるかということをしっかり考えていくためにも、今回小豆島では、大きな学校の再編という事業があり、島の教育環境が変わってきています。
 そういった中で、島全体の教育をどう考えていくかというところもあわせて、少し音頭をとっていただきながら取り組んでいただきたいと思っております。
 これも要望で終わります。


三野委員  大きく2点質問させていただきます。
 人口減少や高齢化で、子供の数が減っている状況の中、将来のことを考えると、子供が大人になっていく中で、豊かな人間性なり社会性、さらには自主性、創造力、そして好奇心というものを含めた教育も考えていかなければならないと思います。そういう意味で、いろいろな面からそういうことをしていかなければならない。一つは、学習態度、それから体験、社会性のようなものを見つける体験学習みたいなものを含めなければならないのではないかという視点で質問をさせていただきたいと思います。
 学習態度については、全国学力・学習状況調査が、学力向上の面ではよく耳にしており、いろいろと出ています。今マスコミが、1位から47位と、順番を盛んに言っておりますけど、1位があったら47位はあるわけでして、余り順位にとらわれることではなく、中身がどうあるべきかが大事であります。だんだん1位と47位の差も詰まっているという状況の中で、それほど順位をあおり、唆して、そのことに腐心して、子供たちをそれに巻き込むのはいかがなものかという思いがあります。ただ、そういう中で、社会性を見つけるなり、いろいろ生きる力を見つけるには、一定の知識なり、基礎学力がなければならないと思いますので、そこは大事だと思います。
 そこで、秋田県が6年連続日本一と言われておりまして、私も情報をいろいろとったり、視察に行った議員の記録を見せていただくと、いろいろな方法があると思うのですが、特徴的なのが「みずから考える授業」を中心に、考えているようです。そのことがよく言われているのですけれども、基礎知識を問う問題より知識の活用力を試す問題のほうが、秋田県ではずば抜けていると言われております。それはどういうことかというと、対話の授業というように、先生と生徒、そして生徒同士ということがよく取り入れられていると言われているようです。生徒がみずから自分の意見を発表したり、生徒間の中で話し合って、そういう意見交換の中で考える力というものを引き出していることが、応用力とか、いわゆる知識を活用していく力を植えつけているのではないかと、一般的に言われているようです。
 もう一つは、少人数学級を、香川県も国より早くはしていますけれども、秋田県は2001年から1・2年生を30人学級としたということも言われています。よくよく考えてみますと、一人一人の生徒にきめ細かく対応していくというようなことがありますし、先生が生徒に投げかけて、それに対して答える、そしてまたほかの生徒がその答えに対して、同じ意見なり違う意見を言うという、社会の中で大人になったら生きていく、まさしくコミュニケーション能力を備えていく授業をしていると思っております。
 香川県も実はそれをしていないのかというと、教育委員会のこの部分を見せていただきますと、モデル校では、学力や思考力の育成モデルとか、学習習慣形成がわかる授業ということを、いろいろされているようであります。
 私は、いいところは学ぶ必要があると思っております。そういう点で考える授業というか、問いかけてお互いが話をしていくことはグループ討議につながると思います。そういう秋田県の授業のように、考える力、発想力、創造力を持って生かしていくことに対して、どういうふうに教育長は考えておられるか、香川県でどういうようなことをされているのか、教えていただきたいと思います。


西原教育長  三野委員から、秋田県の例も触れながら、その教育力に関しての考え方についての御質問でございます。
 今回、学力・学習状況調査の結果については、今教育センターで分析しており、できるだけ早くまとめて各学校現場などに示し、どういう方向性で児童生徒を指導したらいいかなどといったことも含めて、いろいろとアドバイスしていきたいと思っています。
 三野委員がおっしゃるように、コミュニケーション能力をつけることは非常に重要ですが、今回の調査においても、本県の児童生徒に関して言えば、そこは全国と比べて少し弱いのかという印象を持っております。そういうこともあって、考える力をつけさせるという意味合いで、両面から攻める必要があるのです。
 まず、教師からのほうが、言いやすいのですが、指導方法で言えば、いかに工夫を図るかということもありまして、教師に対しては平成25年度から「さぬきの授業 基礎・基本」をつくって配布しています。どういった授業をすればわかりよいかということを考えてもらって、できるだけ考える力を育てる指導をしてほしいということを、教師にはお願いをしております。
 一方、受けとめるほうの子供が、いかに実際そういう力をつけるかが大事になりますので、授業の中で先生が単にそういうことを知った上で、知識を押しつけるというよりは、子供同士で意見を交わし合わせるとか、自分で考える癖をつける必要があると思っております。私は、そこに一つ何か児童が発言したら褒めてやる、ということを基本に置いて指導してみてくれませんか、ということを今回の分析につけ加えさせていただこうと思っております。
 言われるだけで、なにも褒められた経験もないということになれば、言っても仕方がないのかなということになります。発言したことを褒めてやるという中で、もっと自信を持たせ、さらに自信を持つと人と話せる能力を高められるといったコミュニケーション能力がついていきます。そういった形で、地道なことにはなるのですけれども、できるだけ子供たちに考える力をつけてもらおうということを考えたいと思っております。


三野委員  なかなか難しい問題だろうと思うのですけれども、日本人の特質として自分の意見を言うことをなかなか遠慮しがちな中で、自分の意見を言うことを、しっかり褒めてあげることが大事なのです。ただ、それが行き過ぎると、合意形成の問題も考えていかなければならないのですが、そうは言いながら、相手の別の考え方も聞きながら、自分の考えとあわせて考えていくという力が、これから大人になったときに私は生きていくと思います。きのう鬱病の話も出たのですけれども、いろいろな場面で、そういう部分も乗り越えていけるように、豊かな人間性や社会性の基礎を、個々に身につけていくことも大事ではないかと思います。
 ですから、学力向上だけではなく、そういう学習をすることによって、大人になっても生き抜く力みたいなことが養えるのではないかと思います。創造力という、自分で考えていくことが国語でもかなり言われております。そういうことをこれから意識していただかないと、知識が豊富で試験を頑張って、いざ社会へ出ていっても、全然コミュニケーション能力がなく、頭のいい子供であっても、大変な問題を抱えている人がいっぱいいます。そこが大事なのではないかと思います。大変難しい問題であると思いますが、そういうことをぜひやっていただきたいと思います。
 それともう一点は、県教育委員会が携帯電話やスマホの利用調査を出されております。私は、携帯電話やスマホの利用は、親御さんの安全・安心の観点から一定程度仕方ないと思います。しかし、持つことによってそれに没頭していくことも、学力の向上なりの一つの阻害になっているのです。私はいつも、テレビとラジオは違うと言っているのです。テレビは見たらもうそれだけであるわけです。ラジオは聞きながら自分で考えるのです。ですから、テレビとラジオの違いも言っているのです。インターネットにはゲームなどがいっぱいあるので、こういうことは創造力とか考える力に関係してくるのではないでしょうか。
 この調査を見せていただくと、携帯電話やスマートフォンの利用について、家で決めているルールがあるかを聞いた「問9」では、小学校は56.4%しかルールがありません。中学校では、30.4%しかないということで、かなりの数の家庭で、生徒が自由に使っているという状況がみられるのです。「問10」で、1日にどれぐらいの時間使っているかを聞いていますが、1時間未満というのが、小学校の4年生で55%、小学校6年生で45%ということで、半数以上が1時間以上ということであります。小学校の4、6年生でも、3時間以上という回答が10%、15%と、かなりあるわけです。3時間以上になると、正直言って、平日学校で勉強して、家で勉強すると、携帯などを使う時間があるのかどうか。それを使って勉強に生かしているのかどうかわかりませんが、実際はゲームをしている時間が多いのではないかと思います。こういうところも学力向上において、考える力を失っている大きな要因で、便利になると、そういう逆効果もあるという問題ではないかと思います。
 ある新聞で見たのですが、1週間の中で、電話は仕方がないと思うのですけれども、1日ぐらいはインターネットなどを利用するのをやめましょうということを提唱している学校もあると聞いております。そういう面も含めながら考えていかないと、このごろは情報量があふれているので、その情報を知るだけでなく、そのことをこなすという力というのがこれから大事になります。これは大人も一緒なのですけれども、悪い情報もあるし、いい情報もあるわけでして、情報をうのみにせず、それをどう自分で精査していくか、子供たちにもそのことが大事な時期になってきているのです。いわゆる親御さんにとっての安全・安心の問題との調整が難しいと思いますが、特にスマートフォンについては、それに没頭したり、インターネットのゲームの問題も出てきておりますので、ルール化を啓発することも考えていかなければならないのではないかと思います。これは後でまたもとに戻ります。
 それともう一点は、五色台での体験学習はこれに書いているのですけれども、私はそういう体験というのでなく、例えば、今給食でも地産地消とか食育と、いっぱい言いっていますが、カット野菜が出て来たりして、結局、もとは何だったのかというようなことが、特に都会ではわからない子供たちがいる中で、行われているのです。それで本当に食育になっているのか、地産地消でつくって、食べるのは確かに消費なのですけれども、実際に、地元で生産したという部分は、どういう作付けをして、どういう花が咲いて、どういう収穫物ができてという過程も、体験というか、見ることが必要だと思うのです。
 昔は、自然にできていたのですけれども、だんだん都市化したり、給食も学校給食センターになって全然見えないところで調理されていますので、見る機会が少なくなっていると思うのです。都市部ではなかなか難しい。都市部でも、小学校で、プランターなどで、なんとかキュウリをつくったりしていると思うのですが、田舎へ行けば、小学校の横に畑があるわけです。私はそういうところで、節目、節目でいいので、収穫なり、花が咲く時期に見に行くということを体験する中で、子供たちにも自然の恵みというか、それを食べて私たちは生かされていることを考えていくことが、命の教育として必要だと思うのです。
 そういうことが情操教育なり、人間の創造力なり、いろいろな面であるのです。ですから、私はこの創造力や、人間性、社会性、自主性などという問題を解決するのは、いろいろな面からやっていかないと、一つの部分だけでは無理だと思っております。
 そういう面も、これから工夫していく必要があると思っておりますけれども、教育長のお考えはいかがでしょうか。


西原教育長  いわゆるスマホなどの情報機器への対応と、いろいろな収穫体験を含めた教育といった御質問だと思います。
 まず、携帯電話、スマートフォン等の利用に関する調査につきましては、委員御指摘のように、3年ぶりに調査し直したのですけれども、結構低学年層に浸透してきています。なおかつ、これには二つの問題があります。一つは犯罪に巻き込まれる可能性があるという問題、もう一つは、ゲームなどに熱中して勉強しないという問題があります。犯罪に関しては、当然警察も含めて対応していく必要があります。また、勉強しないことに関しては、保護者とも一緒になって、ある程度は対応せざるを得ないのかと思っています。犯罪の面でも、当然保護者の方にかかわってもらわないといけないのです。先ほど学力の関係でありましたが、携帯などをし過ぎていると、勉強がおろそかになって、傾向としては学習面で落ちているという結果が出ております。
 したがいまして、そういったことを家庭の中でもよく考えてもらいたいとお願いしようと思っています。今までも、啓発リーフレットをつくっていたのですが、少しつくり直して、保護者の方や児童生徒への啓発をさらに強めていきたいと思っております。
 それと、2点目の体験することによっていろいろな人間性を高めていくといった教育に関してなのですけれども、私もこの件について、先生方に聞くと、今全ての小学校2年生は生活科があって、その中でキュウリ、ミニトマト、ナス、トウモロコシ、大豆、ジャガイモなどの野菜を栽培して、収穫する体験を行うというふうになっているようです。学校の中に耕したところがあって、そこで実際に児童が植えてみて、収穫していくという体験をしているようです。ただ、それは、一生懸命やる子はやるでしょうけれども、やらない子も多分いらっしゃるのだと思います。
 現実にはそういった一通りの授業だけではなく、三野委員がおっしゃるように、広く近くの農家の方の協力も得て、何か農作業を手伝うとかの工夫はできるのだろうと思います。実際に学校によっては、それぞれ児童生徒にかかわらせていろいろと取り組んでいるところもございます。私どもも、それぞれ校長先生が中心になると思いますけれども、そういった取り組みをぜひとも、各学校で工夫してやってもらうように、話をしていきたいと思っております。


三野委員  スマートフォンについてですけれども、私は県職員で消費生活を担当していたときに聞いたことですが、子供が人を殺した事例で、その子供が言ったのは、「だってゲームで殺しているじゃないか。だから、ゲームでしたことを実際にやっただけだ」ということでした。子供というのは、ゲームの感覚で、実社会との区別がつかないという傾向になっていると聞いております。それは大変な問題ですし、このごろいろいろな事件が起きていますけれども、大人になっても、そういう感覚なのではないかと私は思っています。いわゆる情報量の多さの中で、ゲームで簡単にできて、本当の人の命の区別もつかないことになっている危険性が高いのではないかと思うのです。
 そういう面からも、親御さんに学力の面からとか、先ほど言われた犯罪に巻き込まれるということをきちんと認識してもらい、家庭の中でルール化してくださいという啓発が大事なのではないかと思います。親御さんからは、逆にそれを持たせていなかったら、自分の子が不安だという反論になると思います。しかし、メリットとデメリットは相反するものですから、子供がきちんと人間性豊かな子に育つためには、親御さんにも理解を求めることが大事なのではないかと思っております。
 私も、体験学習を見ていますけれども、旧市内では、プランターに植えることは、なかなか言えませんが、仕方がないと思います。しかし、田舎で畑があるところは、広いところで体験するほうが実態にあっています。そこで少しでも草抜きをさせてあげると、地域のおばさんも喜んだりして、地域との関係、これがコミュニケーションですけれども、周りもありがたいと思ってくれるのではないかと思います。そして、お礼に取れたキュウリを「食べまいよ」といって分けてくれるのです。そういうことを実際に行っている学校もあるわけです。近所のおじさんがこんなことをしてくれたといって、地域との触れ合いの中でできるということもあるのです。
 先生の創意工夫次第で、いろいろな面でできるのではないかと思います。先生の姿が地域で見えるか見えないかです。よく言われるのですが、あの先生は地域に根づいているとか根づいていないということは、そんなところからもあるのではないかと思っております。地域と連帯して、このごろ運動会でも地域と一緒にしていただいているのがいっぱいあります。よく見守り活動などをしていただいているのですから、形だけでなく、運動会だけではなく、そういう面でも地域とのきずなが強まれば、より一層広がっていくのではないかと思っておりますので、ぜひお願いをしたいと思います。
 もう一点、その観点で、子育て支援の問題であります。きのうも、健康福祉部から「香川県子ども・子育て支援事業支援計画(仮称)の骨子案」を説明いただきました。その中で、放課後児童クラブなどの放課後児童対策ということで、この中に「放課後児童クラブの推進」と「放課後子ども教室の推進」と、この2項目が入っております。よって、健康福祉部と教育委員会で、両方でされているのだろうと思います。それぞれ開設の推移を見させていただきますと、放課後児童クラブも年々ふえておりますし、放課後子ども教室も年々ふえています。放課後児童クラブが多いのは事実だろうと思います。それはいいことなのですけれども、私も6月議会の質問で、まだ詳細がわからない状況の中でどうなるのかという議論をしましたが、縦割りの中でされるのであれば大変な話でないか、きちんとするのだったら、縦割りでなく、一本でやっていくことが大事なのではないかと思います。
 安倍総理が、女性の社会進出ということを言っているわけでして、共働きがふえていくのだろうという感じはします。そうしますと、子育て支援の中で、いわゆる放課後の子供の対策がこれから重要になってきます。子ども教室はきちんと宿題をしたりするということで、文部科学省が行います。児童クラブは、共働き等のために家に誰もいないから、遊んだりいろいろしながら放課後を過ごすということです。これを一緒にするということは、私はいいと思います。ただ、縦割りはやめていただきたいという感じがしているのです。
 子ども教室のよいところは、先ほど言ったように、学習態度の部分です。ここに来て、まずは宿題しましょうということが多分できるようになると思っているのです。それを児童クラブの中でも導入するようにして、ある一定時間は子ども教室と児童クラブが一緒になってそういう時間を一定設けて、あとは帰る子は帰ってもいいし、帰らない子は遊んでもいいというようにする。せっかく国が言うのであれば、そういう形をつくっていくことが、私はこれから子育て支援に対しても、親御さんが安心して子育てできるためにも、放課後対策として大事だと思っております。
 せっかく、国がこう言っているわけですけども、なかなか具体的なところが見えません。国の補助率も、新しい分については、私も余りわからないのですが、3分の1となっているのですが、これが一緒になっていったときに、財源の問題とか、そういうものはどうなっているのでしょうか。
 まず、2本立てなのでしょうか、それとも1本でこれからそういうことをやっていくということになるのでしょうか、わかればお聞かせください。


西原教育長  放課後子ども教室と放課後児童クラブを、総体的に一緒になって放課後子ども総合プランでやっていこうという通知が、ことしの7月31日付けで文部科学省と厚生労働省から出ております。
 私もこの通知を見ながら、実際どういう運用になるのかというところが非常に悩ましいと思っております。もともと、子ども教室自体は、委員がおっしゃるように、学習とか体験活動など教育の観点から行っている話です。放課後児童クラブ自体は、福祉の関係、居場所づくりという意味合いでできているもので、場所としても同じところではやっていません。それを一緒にできるものはやりましょうというわけなのです。基本的には考え方は賛成で、学校の空き教室、いわゆる余裕教室をできるだけ使ってそういうところの児童クラブで、なおかつ内容は子ども教室で行っていることをやっていきましょうという理念は、非常にいいことから、ぜひとも進めていく必要もあるのだろうと思います。
 しかし、現実に、今の学校の中で余裕教室があったとして、どういう整備をするかとなると、まず居場所づくりに関しては児童クラブでの対応になります。児童クラブ、いわば厚生労働省側から、ある程度それの設備なり備品類が必要なものについての補助が、3分の1だと思いますが出ると認識しています。財源の話に関しては、実はまだよくわからないところがあって、今のところ一本化というよりは、それぞれの省庁が行っているものを、まとめてやりますという感が拭えないのは確かなのです。いずれにしても、受けとめる側は市町になってきますので、市町がいかに子供たちのために、また働く女性のためにという観点でどう対応するのかということになりますので、そこは県としてもよく情報をとって、市町に流すという考え方でおります。


三野委員  中途半端のままでいくといけないということを、この前の6月議会でも言いたかったのです。ですから、逆に内閣府みたいに体が一本で、すとんという形で今後の整備を行うというのであれば私はわかるのです。ただ、2本立てでいくと、それは言われるとおりだと思うのです。混乱だけが生じて、そんな面倒くさいことだったらしないということになります。これから多分ふえていくと思うのです。新しくつくる分については、児童クラブと教室を一体化できるような形をつくるほうが私はいいのではないかと思うのです。教育委員会が持っている学習態度を身につける部分は、放課後の中で、児童クラブにはない部分についてその補完をするという役割としていいと思うのです。
 ただし、それをするには、補助要綱なり、いろいろな仕組みというのをきちんとしないと、結局、幼保連携のときと一緒なのです。やっと、認定こども園は、内閣府に1本になりました。それまでは幼保一体と言いながら、幼稚園は、高松市もそうですけど、文部科学省で、保育所は厚生労働省と、2本立てだったわけです。事務が煩雑でした。それではいけないということで、認定こども園ということを通じて、内閣府で一本化していくということになったわけです。
 この放課後児童クラブと放課後子ども教室についても、そういう形で国に要望しないといけない。格好ばっかりを言って、理念はいいのです。理念はいいのですが、事務手続から運用・運営をやりやすいようにしないと、私は、負担ばかりがふえるのだと思います。また逆に、教職員のOBを使うことについては、私はいいことではないかなと思っています。高齢化した方も、これからも働いてもらわなければならない部分もありますから。そういう意味で、地方に立って地方が今困っているのですから、国に対して、もっと地方が使いやすいような形にしていくということを、ぜひ教育長も、新しく総合教育会議ができるのですから、知事との協議をしながら、要望していくということを、要望して終わります。


石川委員長  暫時休憩いたします。
 午後は午後1時10分から再開いたします。
 (午後0時 5分 休憩)
 (午後1時13分 再開)


石川委員長  再開をいたします。
 質疑・質問を続行いたします。


大山委員  私からは一つ、道徳教育についてです。道徳は平成29年度あたりから教科化し、必修化するような方向であると今聞いております。そのような状況の中で、道徳が先ほどの、委員の方の御質問の中に、そういう趣旨のことが入っていたと思います。
 その前に、先ほど、三野委員が放課後児童クラブということを言われました。私は、地元の小学校の放課後児童クラブの会長をさせていただいています。これは、教育委員会の関係ではないかもしれませんが、毎年5月の連休に、放課後児童クラブの入校式みたいなことを、小学校の体育館で、子供たちを前にして父兄がその後ろに集まっていただいて行うわけです。会長ですから、最初に私が挨拶をします。そこには学校の先生を初め、各地区の各種団体の会長やボランティアで参加して子供をみていただく方々が横におります。
 そのような状況の中で入校式をやるのですが、時間になって「これから始めます」と司会者が言うのです。しかし、毎年のことなのですが、子供たちがじっとしていないのです。くちゃくちゃとしゃべっていて、私が前へ行って「皆さんこんにちは」と言っても返事もしません。横でしゃべっているのです。後ろに父兄がいるのです。我々はボランティアで、子供たちを預かるわけですから、そういう子供たちの状況を見たら、本来は父兄が「黙りなさい」と言って叱らなければいけない。しかし、その父兄も一緒になってくちゃくちゃとあっち向きこっち向きしてしゃべっているのです。ひどい児童になると、寝転がって、隣の子と話をして、我々のほうは無視するというような状況なのです。
 1年目は我慢したのですが、2年目はキレました。「全員起立」と言って一喝しました。そこに校長先生、教頭先生がおられるわけですから、本来は学校の先生が「君たち何をしているのか」といって注意しなければならないのに、学校の先生もぼうっとしているままなのです。私がキレて一喝したので、明くる年からは「あのおっちゃんは来たら怖い」ということで、私の顔が見えたら全員が静かになるようになったのです。しかし、ことしは連休に、用事があってそこに行けなかったのです。そうすると、私の顔が見えなかったら、結局また同じことになっていたようであります。そういうことで、そのあたりのしつけぐらいは、きちんと校長先生初め学校の先生方が皆いるわけですから、行っていただきたい。
 家にお母さん、お父さんがいないから、私たちがかわって子供たちの面倒を見てあげようという気持ちで、皆さんボランティアをしてくれているのに、一人の子供が、追っかけっこなんかをしていて、少しけがをしたわけです。そうしたら、ひどいのは、その父兄が何と私たちのところにどなり込んできて、「どうしてくれるのか」というようなことを言われたわけです。そのときの担当であった地区のボランティアの方が、「私たちは別に仕事でしているわけでも何でもない。なのに、こうやって怒られるのだったら私はもうやらない」といって、退会をさせていただきたいということがあったわけです。ですから、本末転倒というか、地域みんなで子供たちを見守っていこうというのに、何か親御さんたちの中には、「それは自分たちの権利だから当たり前だ」と思っている人たちがいるようです。
 ここから道徳教育に話がつながっていくのですけれども、親御さんも含めて、モラルというか、道徳がおかしくなってきていると思うのです。ですから、今後、義務教育課長には済みませんが、そのあたりは周知をしていただきたい。香川県中で放課後児童クラブをやっていると思います。私のように一喝するような者がいればいいのですが、同じような状況が各地区であります。なぜ一喝しないといけないかというと、運動場で遊ばせたり、いろいろなことをするので、統制がとれていないままで、好きなことをさせると大けがをする可能性があるからです。ですから、父兄やボランティアで参加していただいている指導者の言うことはきちんと聞くというように、統制をとっておかないと、後から大変なことになると思います。これは要望でありますが、よろしくお願いしたいと思います。
 そこで、本題に返るのですが、政府に教育再生実行会議がありまして、この提言により「私たちの道徳」という小学校、それから中学校用の書物がつくられました。下村文部科学大臣の肝いりでつくられたわけですが、これが全国に配布されて、多分各児童にそれが配られていると思います。
 今まで、例えば「心のノート」とかいろいろなものをつくられてきたのですが、これがなかなか浸透しないという状況があったので、文部科学省から、これをこのように使ってくださいという通達が来ていると思うのですが、どのような通達が来ているのか教えてください。


西原教育長  「私たちの道徳」についての御質問でございます。これは小学校と中学校用に、1・2年生用、3・4年生用、5・6年生用と、中学生用の4冊があると思っていただいたらいいのですが、この「私たちの道徳」に関しては、平成26年度から使ってもらおうということで、今それぞれの市町にお配りをして、実際にそれを使っているという状況です。御質問の内容については、まず2月14日付けで、「私たちの道徳」の配布についての通知が来ております。その後、御質問の分は5月15日付けで来ておりまして、県としても5月19日付けで各市町なり各学校に通知をしております。その5月15日付けの「私たちの道徳」の配布の通知といいますのは、珍しく下線を引いた部分がございまして、そこを読みますと、「本教材は学校に備えおくのではなく、児童生徒が家庭に持ち帰って家庭や地域等でも活用できるよう、対象児童生徒一人一人に確実に配布」してくださいというような通知が参っております。


大山委員  その通知は、下村大臣の、その後の、例えばフェイスブックでの考え方であるとか、ツイッターとか、それからいろいろなところのインタビューの内容を聞いておると、純真にそういう道徳の教材を、学校だけではなく、先ほど言ったように、親御さんにも非常に問題があるときがあるので、家庭に持ち帰って、家庭で親子一緒にその教材を見ていただきたい。例えば親御さんの意見もその教材の中に書き込めるような欄もあるわけです。ですから、学校だけではなく、家庭でも活用していただきたいという趣旨であったと思います。ですから、そういう通達がわざわざ来ているのだと思います。
 その通達を受けて、今香川県の小・中学校ではどういう対応をしているのか、香川県はどういう指導をしているのか、お伺いいたします。


西原教育長  家庭での使い方に関してなのですけれども、これに関しては「道徳通信かがわ」というものをつくっていまして、その7月発行分で、家庭との連携のための持ち帰りについて、各小学校にも促しております。また、できるだけ活用してもらえるようにということで、8月には「私たちの道徳」の活用事例を示した、先生方への研修を行うなどを、実際に行っている状況でございます。


大山委員  「道徳通信かがわ」は、インターネットを見てみましたらあります。そこには、きちんと、文部科学省からこういう通達も来ております、もうすぐ夏休みで「私たちの道徳」を持ち帰らせて、家庭や地域での活用を促してみましょうというようなことも、ここに書いてあります。ですから、香川県の方針としては、文部科学省の意図を繰り返して、このような通信文をつくってやっているということは、私はわかっております。それは、こういう文書を見てもわかります。今の教育長の答弁でもわかるのです。
 では、実際使われているのか、そのとおりになっているのかということを、いろいろ私の知り合いなどに、聞いてみました。私の娘の知り合いのところにも聞いてみました。小学校の名前は出しませんが、把握をしてない、知りませんという回答がほとんどなのです。
 ですから、県や文部科学省の思惑のとおり、学校には行っているけれども、実質的には使われてないという実態があるのではないのかと思います。
 そのあたりの実態は、どのように把握されているのでしょうか。


篠原義務教育課長  先ほどおっしゃられたように、学校等に対してはそういう指導をしているのですが、実際に家庭に持ち帰って親子でそれを使用したかどうかについては、詳しい調査はまだできておりません。一部の話によりますと、夏休み中に家に持って帰らせて使用した学校、また、持ち帰るよう指導していない学校、これから検討して、いつ持って帰らせるかを協議している状況にある学校などがあり、夏休みに全ての学校で持ち帰らすということではないように、今のところは把握しているところでございます。


大山委員  ですから、結局は、県としてはこういうような通信文を出して積極的にやろうという呼びかけはしているが、実質、現場ではそれが浸透していないというのが現状ではないでしょうか。それも、どこまで浸透しているかの把握ができていないというのが現状だと思います。私も、この前持ってきていただいて、内容を見たのですが、非常によくできているものだと思います。それから何かマルキストの人たちが、左系の人たちが言うような、国家観をあおったりということは全くありません。内容を見ていて、すごく当然な道徳的な内容のことしか書かれておりませんから、これを持って帰ったからといって、何かそういうような全体主義になるということはあるわけがないのです。ただ、教育界の中には、そういうことを主張する人たちもいるわけであります。それは十分にわかっています。ですから、そういうような声を、余り気にし過ぎないように、そして教育長として、今後それに対しての実態をある程度、調査することによって、また現場の教師たちの意識も全く違ってくると思っておりますので、そのあたりをしていただきたいと思うのですが、どうでしょうか。


西原教育長  この「私たちの道徳」の内容については、私もホームページ上で出るものですから、時間があれば読むのですけれども、結構ためになる話があります。そういう意味合いでは、「私たちの道徳」は、教科書ではないので、読み物としてでも十分使えますので、保護者の方にも読んでもらえるように、ぜひ働きかけをしていきたいと思っています。学校を通じて、どこまで把握できるか私もわかりかねますが、できるだけ活用状況を、改めて調べるといいますか、その実態をよくつかむようにということは、言っていきたいと思います。


大山委員  文部科学省の意図をねじ曲げて考えて反対する人たちが必ずいるのですが、そういうようなことを一々気にせずに、最大限、文部科学省の意図がきちんと正確に伝わって活用ができるように、実態を含めてよろしく調査していただくことをお願いして、要望にとどめておきます。
 また、11月議会で同じことを聞くと思います。その後どうなったかなどは、そのときにお聞きしたいと思います。
 次に、高校の教科書選定で、特に、歴史教育の部分を私はさきの議会で質問をさせていただきました。教科書会社の実名は挙げておりませんが、拉致問題だったと思いますが、このような記述があるのはおかしいのではないか。その時の課長も、それはおかしいということでしたので、そういうような教科書が採択されないように努力をしてくださいと、私から要望として投げかけたところであります。その後、教科書採択は終わりました。どのような状況になったのか、御報告をいただきたいと思います。


出射高校教育課長  8月に教科書の採択をいたしましたけれども、前回委員が御指摘になった教科書については、採択がありませんでした。


大山委員  ただ、その教科書会社の教科書は、「日本史B」が二つあります。そのうちの、もう一つを採択されているところが一カ所あったと思うのですが、これはどうしてでしょうか。


出射高校教育課長  同じ出版社で2種類の教科書が発行されておりますけれども、昨年度、大きく話題に上がった教科書については採択がなかったのですけれども、もう一方の教科書については、特段問題はないと考えておりますし、学校からも希望がありましたので、1冊採択されました。


大山委員  私が指摘した個別事例に関しては、おっしゃるとおりそちらの教科書には載っていないのです。私が指摘した方の教科書は、古代の歴史から始まってずっと、歴史をいろいろ網羅して教科書をつくっています。今回言っている方の教科書は、どちらかというと近現代史を中心にでき上がったもので、2種類あるわけです。その後者の教科書だったと思うのですけれども、そちらは私が指摘した事例は載っていませんが、しかし全体のトーンとしては、同じような考え方で書いてあるのです。
 ですから、日本の国を愛する態度であるというような、新しい教育基本法に書かれているようなこととはほど遠い内容であると、指摘されると思います。
 指摘した事例については確かに書いてないのですが、全体のトーンとしては全く同じような考え方の中で書いておられる教科書だと思います。
 そのほかにも、優秀な教科書があるので、もう少しそのような指摘もあったということを、一応また頭に入れていただいて、また御指導いただきたいと、これは要望で結構であります。
 見てみると、山川出版が全体の7割、8割ぐらいになっていると思います。その山川出版の教科書を、私も見てみました。教育基本法の理念というものをきちんと把握した教科書になっているのだろうと思って見てみたのですが、どうみても、読み物としては余りおもしろくないのです。日本のこんなことが、この時代のこんな人が、非常に日本のために尽くしたのだとか、日本人に生まれてよかったというような内容にはなってないのです。ただ、左の人が読んでも、三野委員が読んでも、私が読んでも、これ以上はおかしい、ここはおかしいではないかというような論調にはなっていないのです。そこのところは、確かにうまくかわした教科書になっているのですが、全体のトーンとしてはマルキストが主張しているようなトーンになっているのです。我々が望むような教科書にはなっていないと、私は感じたのです。ですから、両方から突っ込まれないように書かれているものですから、非常に無味乾燥な、非常に読み物としておもしろくない。この教科書を読んだから、日本の国に対してアイデンティティーが生まれるというものにはなっていないのです。
 一方、これは実名を挙げますが、私は明成社の教科書を読んだのです。これは、そういう意味では非常に読み物としておもしろい内容になっておりますし、受験の科目も見てみましたが、ほとんど山川出版と変わらない内容がきちんと載っていると思います。ですから、こちらを読んだからといって受験に不利になるということは、私はないと思うのです。
 香川県では、こちらを採用している高校は全くないということで、山川出版がほとんどであります。
 いただいた資料で、採択内容を見てみましたけれども、どれも何か、ああなるほどこういうことだったのかというような、納得できることが出てないのです。写真がいいとか、図が見やすいといったことばかりです。結局、教育基本法に準じているということは、どこにも一言も書かれてないのです。
 なぜ、山川出版がこんなに採用率が高いのか、教えていただきたいのですが、どうでしょうか。


出射高校教育課長  委員御指摘のところですが、確かに全国でも71%の採択率であります。本県でも、全体では57%で、全日制高校では70%を超えた採択でございます。委員にお示しした今回の日本史に関する採択理由については、委員からも指摘がありましたけれども、特に「各時代の流れを多角的に概観することができる」とか、「年表・図形が見やすい」という内容の記載が多かったと認識しております。
 実は、前回の指摘を受けまして、今回はいろいろな教科書をもう一度再点検させていただきまして、全体ごとの教科書の分量であるとか、いろいろな記述についての分析をしました。確かに、分量とか内容の差はあります。総量においての情報量はふえますけれども、実際には、どの教科書が、生徒が使って受験に有利であるとか不利であるとかというような顕著な差は見られなかったと分析したところでございます。
 ただ、各学校の採択理由、それから日本史の専門の方にもいろいろ聞いてみたのですけれども、今まで断片的な知識的なものは、確かに分量的にも多いのですけれども、あとは読み物としての教科書というよりは、それをいかに教員が授業の中でうまく補いながら授業ができるかということで、確かに読み物としてはおもしろくない教科書なのかもしれませんけれども、そういった意味で採択が多いのではないかと分析しています。


大山委員  わかったような、わからないような答弁なのですけれども、私がいろいろ勉強させていただいて推察するに、昔は、教科書としては山川出版しかなかったのです。ですから、ほとんどの歴史教科書というと山川出版しかないので、皆さんがそれを使っていたわけです。その流れの中で、最近になっていろいろな出版社が教科書を出すようになりました。しかし、今までの流れもあるし、それから副読本であるかとか、教材であるとか、教師が非常にそれに対してなれた部分もあるし、その分のフォローも非常に山川出版がいいというようなことがあって、教師側の都合で今までずっと来ていたというのが現実で、山川出版がこれだけ多く採択される理由だと思っております。ですから、先ほど言ったように、私は右とは思っていないのですが、我々右と言われる人たちが指摘するようなこと、それから左と言われる人が指摘するようなこと、それらは余り山川出版には出ていないということは、確かにそうだと思います。
 しかし、歴史教育の目的というものは何かということ、自分の国に対してどれだけ自信を持って、この国に生まれてきてよかったという歴史教育、これはどこの国でも歴史教材というのは、そういうふうになっているわけです。韓国にしても中国にしても、うそをつくのは余りよくありませんが、ある程度自分に都合の悪いことは全部載せていません。都合のいいことだけを強調して載せている。そして、自分の国に対して自信を持たせて、全体的に統制をとっていく目的に歴史教科書というのは使われる部分が多いわけです。
 日本の国はどちらかというと、それがなさ過ぎるというのが現状です。うそをついてまで教えるのはいけないことですが、影の部分があるのであれば、同時に光の部分というのもきちんと教える。そして、こういうことがあったから、こういう御先祖様のこういう流れがあったから今の自分があるのだ、そして、自信を持ってこれから未来に向かうのだということが歴史教育の目的だと思います。ただ単に、受験に便利だからとか、教師が使いやすいとか、副読本が充実しているというようなことだけで選ぶのはおかしいと思います。
 高校の教科書選定は、毎年やりますので、そのあたり教育長も、今私が言っている明成社を含めて、全部の教科書を読んでみてください。それはおもしろいつくりになっています。これを私は強制するつもりはありません。最終的には選ぶのは高校の今までのシステムどおりに選んだらいいのです。しかし、どちらかというと、今まで使ってから便利だというような視点だけで選ぶのはおかしいと思いますので、今後そういうことがないように、改めて、徐々にでも結構ですので、また来年度に向けて指導していただけたらと要望をしておきます。
 教育長、何か一言あればお願します。


西原教育長  高校における教科書の採択の関係については、毎年実施していますので、そういう中で各高校の現場でその高校に通われる生徒に教える教材としてふさわしい教科書を、それぞれに保護者の方や、いろいろな方と相談しながら、これがいいのではないかという決め方をしています。そういったことも尊重しながら、なおかつ大山委員がおっしゃったように、教科書の中身がこうだということも含めて、教育委員会から情報提供する際には、いろいろと示しながら、その中で選んでいただくようにしていきたいと思います。


十河委員  なかなか中身のある議論でした。私は、まず学期制についてお尋ねいたします。
 何年か前に、鳴り物入りで2学期制に変えたかと思うのですけれども、余り学校との接触がないもので、今どういうようになっているのかよくわかりませんが、聞くところによりますと、もとの3学期制に変わってきたのではないかという気がしております。この状況はどういうようになっているのか、まずお尋ねしたいと思います。


西原教育長  学期制の状況です。いっときは2学期制の学校が多かったのですが、ことし小学校では97.7%の学校が3学期制でございます。中学校では3学期制が100%という状況でございます。高校については、三木高校のような単位制高校は今の段階ではまだ2学期制です。もう一つ高松高校も2学期制で、それ以外は3学期制となっております。


十河委員  なぜこうなったかという原因ですけれども、香川県の学力がかなり落ちたということもあって、学期制をそういうように改善したのでしょうか。2学期制の場合と3学期制の場合とでは、そのスパンが違うため、生徒に負担がかかるということもあると思うのです。そういうことで2学期制のほうが、学力がダウンしたのかというようにも思うのです。それと同時に土曜授業も絡んできておるのかというようにも思うのです。学力を向上させるということは、使命だと思っているのですけれども、学期制の関係で指導が少しおかしくなったのかというように思うのですが、それについてはどのように思われておりますか。


西原教育長  私の認識では、学力の面というよりは、2学期制は秋に何日間か休んで区切りをつけるわけですが、感覚からすると、日本の四季といいますか、春夏秋冬の季節感をもとに区切りを持って勉強するほうが、新しい学期になったのでまたやろうという気持ちにもなります。そういう区切りの面で、やはり3学期制のほうが子供たちの気持ちの面で非常にいいのではないかということで、先生も含めてだと思うのですが、だんだんと3学期制に戻っていったのではないかという感じがしております。


十河委員  今の答弁には、学力低下という話がなかったのですけれども、その関係についてはどういうように考えておられるのでしょうか。


西原教育長  もともとこの2学期制自体は、週休2日制が本格化して学校週5日制になる段階のときに、非常に急激にふえております。そういう中での話なので、学力の面でいうと、必ずしも学期制が関連しているわけではないと思っています。あくまで全体的なゆとり教育の話の中で、学力面での低下が一部出たように、結果的にはどこが原因というものではなく、全体的に考える力をつけさせていく時点で、学力を測定する中でいっとき学力が下がったときがあったということです。必ずしも学期制と学力はリンクしないのではないかと思っておりますが、そこは検証がなかなかできないものがあります。ただ、学力面で試験の回数的にはあまり変わってないと思います。確かに学力の評価という面では、2回のものが3回という形で評価しますから、評価の回数がふえるということにはなりますが、それをもって学力と関係しているかというと、そうではないのではないかと思っております。


十河委員  余り関係ないということのようですので、安心なのですけれども、先ほど大山委員が話をしておりましたように、子供の姿勢というか、道徳に対する姿勢が非常におかしなことになってきております。
 朝、子供に会った時点で、おはようといって挨拶をしますが、子供はほとんどが挨拶しません。これは先ほどの話の関連だろうと思うのですけれども、挨拶運動をしようという運動があってでも、そういうようになかなか挨拶をしない。私が全く学校とは関係ないので、変な人だというように見られたのかとも思うのですけれども、道徳の最初は挨拶だろうと思うのです。もう一度、そういう指導も必要ではないかと思います。
 また部活になりますと、上下関係がかなり厳しくて、部活をする子は非常にしっかりしているというところもあるので、学校でも部活に力を入れているようで、こちらにも力を入れていかなければというようにも思います。
 話が変わりますが、中学校で柔道・剣道が学習の中に取り入れられたというように聞いておりますが、柔道の場合はけがをするということが多々あるということで、そういった教育を受けた柔道の指導者をつくるという話もありましたが、それについてもどういうようになっているのか、お尋ねしたいと思います。


西原教育長  挨拶に関しましては、「あいさつ運動」を広めようということで取り組んでいるわけなのですけれども、一方で「早寝、早起き、朝ごはん」という運動も行っており、そういう生活習慣の関係とも絡めて、「あいさつ運動」をさらに広げる必要がありますので、積極的に取り組んでいきたいと思っております。
 中学に入ると部活動はかなりの生徒が参加しており、やり過ぎるぐらいやっている可能性もあるのですけれども、そこは必要な適度の運動で健やかな体をつくっていく上では、必要な活動だと思っております。
 そういう中で、剣道・柔道に関しては、授業で必ず教えるというような形に、つい最近なってございますので、基本的には剣道・柔道を生徒には皆さん必修という形で教えてもらうということになります。ただ、教える側がきちんと教えられないと、けがになる関係で、教える先生方の指導力を高めるための研修も行いながら実施しておりますが、どうしても対応できないときには、専門家の方にも御協力をいただくという形で対応していこうと思っております。


十河委員  部活は体も使うし、頭も使うということもありますので、小さいうちに体を使うことは脳の発展にもつながってくるかというように思います。ぜひ力を入れて進めていただきたいと思っております。
 子供は宝物でございまして、全員が立派に成長してもらいたいという思いなのですが、先般、8月8日の新聞で、小・中学校の不登校で7,000人ふえたということのようであります。まず何で不登校生がふえるのかというように思うのですが、香川県でも829人の不登校生がいるということですけれども、まず不登校は何が原因とお考えでしょうか。


西原教育長  不登校の原因でございますけれども、いろいろと分析するなかのデータ的な話としては、長期欠席者の状況を調べていくのですが、長期欠席者にも、風邪を何回か引いてという方もおり、全員の方が不登校やいじめに遭っているから嫌だという話ではないのだろうと思います。まず不登校自体の状況でございますけれども、小学校での長期欠席の数ですが、不登校を含む欠席30日以上の長期欠席は、前年より18人ほど減少している状況です。一方で中学では実は5人ほどふえまして、年間で810人の方が不登校という数字が出ております。この理由ですが、不登校のきっかけは、いろいろな形であるのだと思いますので、一概には言えないのですけれども、一つには生徒自身の無気力というのもあります。いろいろな不安で情緒が不安定になって混乱している状態になったとか、親子関係であるとか、また友人関係をめぐるトラブルとか、そういった多様な要因があろうかと思っております。ですから、一概にどれということではないとは思っております。


十河委員  社会環境もありますし、家庭環境もかなり影響しているというように思っているのですけれども、いわゆる鍵っ子、家へ帰ると誰もいないところへ帰ってきてテレビを見るかゲームをするかというような子が非常に多いと思っております。一人で物事をする場合、結局はどちらかといえば優しい方向に流れてしまう傾向があるのではなかろうかと思うのです。先ほども話がありましたように、学校から帰ると、放課後児童クラブへ行ってみんなとわいわいできれば、また変わってくるのかと思うのですが、意外とひきこもりの子、不登校の子は、そういうところとは関係せずに家へ帰って閉じこもってゲームをする子が多いのでなかろうかというように思うのです。大山委員も、ゲームはいけないということをかなり言っていったのですけれども、現実はそのとおりだと思うのです。ゲームをすると、やはり対外的なことができなくなるということがふえてきて、そういう方向に流れていくのではなかろうかというように思うのです。
 実は、不登校の問題は、もう20年も前から結構あるのだと思っております。過去にも不登校の問題がいろいろ取り上げられてきましたが、結局余り改善されずに現在に至っているというように思うのです。これを直すというのも大変でありますけども、大事な子でありますから、できるだけ指導していただいて、不登校にならないように、学校へ来るように、また社会になじむような方向に指導していただければというように思います。それは教育委員会のこれからの指導につながるものだろうと思いますが、いかがでしょうか。


西原教育長  不登校になるお子さんについては、まずは何日か欠席するという前兆があるわけでございます。そういった前兆があるときに、早目に担任の先生なりが手を打つのが大事だろうと思っております。長期化して休むと、なかなか逆に学校に出にくくなるという状況もあります。各学校での、休んだ生徒への対応の中では、3日連続して休むと家庭訪問を行うといった形で、その家庭にお邪魔をして実際にどうなのかという確認的なこともさせていただきながら、児童生徒の状況をできるだけ把握しようと努めております。
 今、初期的な対応の話をしましたけれども、深刻な状況に陥った場合に、どうやってフォローしていくかという体制など、いろいろな課題がありますが、できるだけ不登校が生じないように、児童生徒が、学校はおもしろいところだといって、勉強にもスポーツにも取り組んでもらえるようなことを進められるような環境づくりをしていきたいと思っております。


十河委員  ぜひ頑張っていただきたいと思います。
 最後に、高校の統廃合です。先ほど話がありました小豆島の高校の現場を先般見に行きましたけれども、なかなか環境のいいところだと思っております。ただ、問題は3段になるというのが、少し心配だと思います。私の母校天王中学も3段になっておりまして、上がりおりに苦労があったという記憶があります。それもそんなにたいしたことはないので、いい環境になるのではなかろうかと思っております。小豆島でもできましたし、また西でも統廃合が進んで、新しい学校ができているということでございます。私は東のほうでございまして、高校に時々参りますが、後援会に出席をするのですけれども、常に「さぬき市はどうなるのだろうか」という非常に心配な声がありまして、「近々この学校はなくなるぞ」というような話も出ております。さぬき市には、私立含めて4校もあるということでありますので、これはもう絶対減るなという感覚でいるのですけれども、そのあたりの今後の進め方や状況はどういうようになっているのか、お尋ねしたいと思います。


西原教育長  高校の再編ですけれども、これは児童生徒の数が年々減ってくる中で、高校の規模をどうするのかということで、いろいろこれまでも検討した中で、「県立高校の再編整備基本計画」が平成21年10月にできております。これは10年計画でつくったのですけれども、その10年の中でどういう高校づくりがよいのかという中で、小豆地域と三豊・観音寺地域の再編の話が出たわけでございます。東かがわ市、さぬき市の関係の、東かがわ・さぬき地域でも、その地域のお子さんの数を見ると、平成29年以降、生徒数の減少が見込まれているという状況でございます。
 ただ、隣接する高松地域の生徒数は、まだ来年もふえるということもあったりして、平成21年当時の10年計画の中では、平成29年以降の生徒数の減少は見込まれているのですが、平成32年度までの10年間というスパンの中では、現在の学校配置のもとで各学校がそれぞれの特色を生かしながら教育内容の充実を図るということがよいのではないかという考え方をとっております。まだ、平成32年度までは期間があるのですけれども、それ以降の話についても、これは生徒の数がどうなっていくのか、県全体でどうなっていくのか、いろいろと変わっていくかと思いますので、改めてその辺の推計をしながら、地域における学校の教育力も考えていく必要があるのだろうと思っております。


十河委員  今の話ですと、あと5年か6年後に、もう一度検討するということでしょうか。それまでに答えを出すということですか。


西原教育長  現時点では、平成32年度ぐらいまでは、今のままでいくということです。ただ、計画自体がそこまでなので、改めて計画を考えていくことになろうかと私は思っておりますので、その中では生徒の数も見ながらどうするのかということを考えていく必要があろうかと思っています。いつごろどういう形のものが出てくるかというのは、まだスケジュール感がございません。ただ、今のところでは、平成32年度までは、今の高校の配置の中で対応できるのではないかという認識でおります。


十河委員  少し心配なのは、10年後に生徒数がどっと減るというような推計が出ているという話も聞いております。減った時点で慌ててどうするのかという話には、まずならないだろうと思うのです。そうすると、その何年か前からいろいろと検討することになると思うのです。地元にしてみれば、早いところ答えが欲しいということで、その対応も考えなければならないということもあろうかと思うのです。できるだけ早く方向を出していただくようにお願いしたいのですけれども、それはなかなか難しいという話でしたが、いかがでしょうか。


西原教育長  なかなか言いにくいのですけれども、検討を始めるとなると、まだ、どうするのかというやりとりがふえるだけの話で、明確にいつの時点からというのはなかなか言いにくいところはあるのです。ただ、学校は地域の象徴的なものでもありますし、小学校、中学校、高校とその地域の学校に進むことは、地域力を高める意味でもいいことだと思っております。だからといって、生徒数が余りにも少ないのに維持できるのかという議論もあります。そういう意味合いでは、本当にいろいろな面で考える必要があるのだと思っております。まずは将来の推計はどうなのかというところを、しっかりと押さえることが大事だろうと思っておりますので、ある程度つかめた段階から始まるのではないかと思っております。明確な答えではないのですけれども、そういうふうな考えをしております。


十河委員  わからないわけではないのですけれども、地元にしてみたら4校、うち県立は3校ある。これはどこかが減るというように予測して、それがどこだろうかという心配をしているわけであります。できるだけ早く方向を出していただければありがたいと思っておりますので、よろしくお願いをして終わります。


平木委員  1点だけお聞きしたいと思います。
 女性が輝く社会をどうするかの前に、その前提の歴史観を私なりに言わせてもらいます。今、人口減少社会ですが、この人口減少の社会は日本が始まって以来、過去4回あります。最初は、狩猟民族から農耕民族にかわったときです。そのあと、平安時代から鎌倉時代にかわったとき、江戸時代から明治にかわったとき、そして今であります。人口が減少した原因は、文化が成熟すると人口が減る要因になります。それは自分達の文化を享受する人たちがふえると、配分がふえますから、そのために人口を減らして守るということです。したがって、規約的にはできない事がいっぱいできます。こんなことはしてはいけません、このことはできないのだったらだめですということで、新しいことができなくなるような状況がずっと続いて、だんだん閉塞してきます。そうなってくると、今度は爆発して新しい時代をつくろうということになるのです。人口は減る、新しい時代をつくろうという形になるわけです。江戸時代も後期になると、未婚の人が多かったですし、高齢結婚もいっぱいありました。全く今の状況と同じであります。
 そういう状況の中で、江戸時代の例を一つ言わせてもらいますと、薩長などは外様大名と言われていましたが、幕府は300年間、あなたたちに領地は渡すけれども、国政への参加権は認めませんといったことをずっと続けてきたわけです。最初に島津斉彬が出した建白書は、私ら大名にも意見を言わせてくれということがその内容なのです。攘夷について書いているわけでもなく、開国について書いているわけでもありません。ただ単に、我々外様大名も、国政に参加させよということを書いているだけなのです。しかし、そういうことが積み重なってくると、大きく爆発する。これが歴史の過程であります。
 それともう一つ共通するのは、新しい時代は新しい時代の目指すべき国家像ができますから、その国家像が今で言う憲法であり、大山委員が話されたように、教育なのです。その国家に即した教育をどうするかという教育論が出てくるのです。このような歴史の流れの中で、そういったことも見きわめながら、いろいろなことを考える必要があるのではないかと思います。
 さらに、もう一つ共通しているのは、新しい時代になると、実は女性が進出してきます。女性は長生きもしますように、タフなのです。男よりも、時代の混乱期を乗り切るのは女性ではないかとも言われております。そういった点を考えると、女性の輝く時代をどうつくるかは、その都度課題になってくるということであります。鎌倉時代に北条政子が出たことは、日本で最初のいわゆる女性の大臣ともいえます。あり得ないことが起きるということで、そのように考えていくと、これからは女性の輝く時代ということになります。それでは、女性の輝く時代とは具体的に何かといいますと、それぞれ女性のステップアップを戦略としていく必要がありますが、実際に女性が輝いているかどうかとは、一人一人の地位や責任といったものになるのではないかと思うのです。日本では、内閣で女性が大臣になると、ほかの女性も頑張っていけるのだといったことが言われるようになるわけです。
 そう考えていくと、香川県の教育委員会は、人間教育を最先端で実践しているのに、女性の輝く場所を一つもつくっていないということはいかがなものかということで、前回質問したわけです。女性の管理職がいないのは、今、香川県の中で警察と教育委員会だけです。女性の管理職がふえると、今の内閣のように、男の人が、自分にはチャンスがないのかという問題があるかもしれませんが、今の時代ですので、女性の管理職をどうするかということは、避けて通れないと思います。
 したがって、まず皆さんの教育委員会において、女性の管理職登用をどうするかをこの前質問したので、その答えがどうなっているのか聞きたいのが1点です。
 次に、現場の小学校では、女性の校長がいるのは全国で20位ぐらいだと思うのです。中学校になると、平成25年度のデータでは、パーセンテージからすると下位で、一人しかいないのです。一人といったら全国で最低、最下位です。中学校の校長先生を務めるのは、生徒が多感な時期で、中1ショックなどもあり、いろいろ難しいということも一方ではわかります。「なりたい」と、手を挙げようとしない方がいることもある程度知っております。しかし、それでいいということになるのでしょうか。中学校の女性校長もふやすべきではないかと思います。高校では、真ん中ぐらいの順位になっています。そういうように考えていくと、現場の、小学校、中学校、高校の校長先生や副校長、あるいは教頭も含めて、女性の管理職をどうするかということは考える必要があるのではないかと思います。そういったことで、新教育長としてこれからの新しい船出を考えた場合に、どういう体制でやろうかという中での、女性の登用についてどう考えているかを、お答え願いたいと思います。


西原教育長  6月定例会のときにも御指摘をいただきました。教育委員会においては管理職の女性はゼロであり、ごらんのように管理職手前の職員はだんだんと育つようにはしているのですけれども、まだ数は少ないという状況でございます。女性なりの視点で施策を考えるということができますし、多様な観点で政策展開をするという意味では、女性の力というのは大事だろうと思っています。そういう意味合いでは、できるだけ管理職の登用という形で実現をしたいというのは、私の率直な気持ちでございます。ただ、現実にどこまでどういう段階で登用できるかとなると、ある程度育てていった上でないと登用できないという面もございますので、よく人を見ながら考えていきたいと思っております。
 これは、いいわけになるのですが、教育委員会独自で事務局の職員を採用しているのではなく、昭和61年から知事部局と一緒になって採用をしているという事情もございます。全体の管理職の女性比率をどうするのかということも、知事部局ともよく相談をしたいと思っております。
 あと、学校現場の話でございます。御指摘のように、中学校の校長の比率というのは、非常に低い状況になっております。小学校、中学校、また高校も一緒なのですけれども、校長、副校長、あるいは教頭といった学校を支える管理職で、女性の方も、それなりの力は、本来持っているはずでございますが、いろいろとこれまで登用されていないというか、希望される方が少ないということもあるのかもしれません。そのあたりはよく見きわめる必要があるのですけれども、できるだけ能力のある方には、管理職登用の試験を受けていただくことが基本になっておりますので、試験を受けていただくことを、ぜひ進めていこうと思っております。


平木委員  最初の人事が知事部局からという出先論は、教育長みずから言うのは余りよくないと思います。出先機関ではないのですから、たとえ知事部局から人が来ようと、教育委員会は教育委員会で独立しているわけですから、どこから人が来ようと、知事部局の人事を見てというのは、事実であっても言ってはいけない言葉だと思うので、深く反省してください。
 それと校長の問題ですが、学校では、先生が、例えば困難になったら逃げるな、立ち向かえ、頑張れ、と言うわけです。そのリーダーの校長になるべき人が、中学校はいろいろ問題があるし、難しいから嫌だということは、そういう人が本当の教育ができるのかという素直な疑問が出てきます。大変なのはわかります。しかし、人生いろいろなところでいろいろな大変さがあるわけです。それを乗り切るために頑張れ、立ち向かえ、ということを言っているのに、みずからは、それはしんどいなというのは、教育者として、リーダーとしての問題があるのではないでしょうか。
 そう考えると、教職員のリーダーシップ講座を設けなければならないのではないかと、今も思いましたけれども、その二つについてどう思いますか。


西原教育長  申しわけございません。知事部局の話はなかったことにというぐらいにしていただきたいと思います。私としては、教育委員会を県の教育の世界でよりよくしていくためには、女性の力が必要と思っておりますので、女性の管理職登用をぜひ実現したいという気持ちは変わってございません。
 もう一点、現場の女性の方の、リーダーシップ研修が必要でないかというところですが、確かに学校現場を率いていくということは、よく言われるように、学校を一つの企業体とみれば校長は社長でございますから、今女性の経営者がふえているように、そういう気構えでやってもらいたいという気持ちもございます。そういう研修の場がございますので、機会を捉えて、そういう気持ちを持ってもらえるような話をできるだけしていきたいと思っております。


平木委員  では、独立して頑張ってください。きょうは、女性の方は後ろに二人だけです。たくさんふえることを期待しておりますので、よろしくお願いします。
 それと、今の学校の教育の問題で、逃げ癖がある人は、みんなが見ています。そういう人がリーダーになったら、みんな下はついていかないのです。トップというのは、頼れるから下がついていこうとなるのです。
 そういった点で、教職員の研修は、今までリーダーシップの研修などは余りなかったように聞いていますので、行わなければいけないと思います。
 その点、もっと積極的に行うことの決意をしていただくことをお願いしまして、質問を終わります。


西原教育長  研修を行うことによって、そういう気持ちになるように努力していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。


石川委員長  以上で教育委員会関係の質問を終局いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)


石川委員長  異議なしと認め、教育委員会関係の質疑・質問を終局いたします。
 本日はこれをもって散会いたします。