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平成26年[2月定例会]文教厚生委員会[教育委員会] 本文




2014年03月07日:平成26年[2月定例会]文教厚生委員会[教育委員会] 本文

高城委員長  ただちに質疑・質問を開始いたします。


新田委員  それでは、質問に入らせていただきますが、その前にいろいろと教育の根本的な話を、少しだけさせていただきたいと思います。いじめとか何かしら全てにかかわってくるので、お話したいのです。
 きょう産経新聞を見ていたら、「正論」になかなかおもしろい記事が出ていて、日本の民族のもとというのは、「和をもってとうとしとなす」という、1,000年以上になんなんとする、聖徳太子により成文化された憲法にあったというこうです。そういうものがずっと、我々にDNAとして生きていると思っているのです。
 それで、先日ある教師の勉強会に立ち会ったのです。何の勉強会かというと、社会科の先生たちが、古事記や日本書紀を真面目に勉強しているのです。2時間ほど講師が話をしていました。そして先生方から、「すっきりした」という感想があったのです。香川県の教職員にもそういう方がたくさんいらしたのだと思って、これは捨てたものではないという気がいたしました。
 それで、「正論」も、後で読んでほしいと思うのです。昭和天皇も、民主主義というのは別にGHQや米軍に教えられたわけでもなく、もともと明治憲法でもそうでしたし、ずっと昔から民主主義というのは日本の中にあったのだという話をされています。ぜひ近代史を教えるに当たって、それを根本にしてずっと来たのだということを教えてほしいのです。
 この中にありますが、宗教の話が出てきます。宗教の話が出てきて、一神教と多神教の違いというのがあるのだという話が入っています。ですから、その辺のこともぜひ教育してほしいという気がいたしております。
 さて、いじめの防止方針ですけれども、今議会の我が党の代表質問で、いじめ防止対策推進法の対応について、教育長から答弁がございました。いじめから一人の子供を救うことは、大変なことですし、いじめは絶対に許されるものではないと思います。「いじめはひきょうだ。」という認識を持って、それぞれの立場で皆さんが対応していかなければならないと思います。これは学校だけではなく、親、子、それから社会全体で考えなければならないと思うのです。
 本県では、これまで子供たちの自発的な活動である「いじめゼロ子どもサミット」のような取り組みを支援することによって、「いじめはどんな理由があってもいけない」と思う子供の割合が増加したと聞いております。このような成果も生かして、本県独自の方針を作成するべきだと思っております。先日の報道によると、有識者でつくるいじめ問題対策連絡協議会で、いじめの未然防止や発生時の対応策を定める、本県の「いじめ防止基本方針案」を協議しているということが報じられていましたが、同基本方針の具体的な内容はどういうものかということをまずお伺いしたいと思います。


細松教育長  先ほどいただいた資料については、後でじっくり読ませていただきたいと思います。
 香川県の「いじめ防止基本方針」の内容でございます。これについては、委員からも説明がございましたが、いじめ問題対策連絡協議会という組織を立ち上げて、そこで集中的に御審議いただいたところでございます。その骨格は、いじめの基本的な対策でございます「未然防止」「早期発見」「早期対応」を柱に据えているわけでございます。そうした中で、各委員からさまざまな御意見をいただいたところでございます。その中でも、これは学校だけではなく、関係機関が一丸となって、共通認識のもとで対応する必要があること、したがって関係機関の役割と業務をきちんと把握して、それぞれが共通認識を持っていけるような内容であるべきであるとか、あるいは保護者の役割は非常に大切だから、きちんと明記すべきでないかということ、さらに、子供の生命にかかわるような重大事態があった時の速やかできちんとした対応をというような御意見をいただきました。
 そのような意見を踏まえての内容にさせていただいております。先ほどもありました、本県での「いじめゼロ子どもサミット」については、子供自身がいじめに当たっての傍観者にならない、第三者に立たないというような立場を持ってもらう。あるいは、「いじめゼロ子どもサミット」というのは、子供自身でみずからのルールをつくる。我々がそのルールを子供に与えるということよりも、子供たちが自分でこういうルールをつくろうといったほうが、継続性が高いということで、こうしたサミットをこれからも継続して実施していく。
 また、本県の場合、小学校では連絡帳というのがございますし、中学校では生活ノートで、連絡帳ほど詳しくはないですけれども、毎日生徒と先生方のやりとりが進められております。他県に比べると、本県ではほとんどの中学校で実施されており、子供の心の変化をつかむのに非常にすぐれたものだろうと思っております。そうしたものもこれから十分活用して、子供のちょっとした変化も見逃さない。
 さらには、本県では全国に先駆けて警察との連絡制度の協定を、平成16年度に結んでおりますが、これが形骸化しないよう、もっと有効・効果的に使うということを教育委員会も各現場もきちんと認識して対応していこうといったことを、特に盛り込ませていただいたところでございます。
 このように審議会で御協議いただいておりますので、あとは少し字句、あるいは最終の委員会で出た御意見等をさらに盛り込んで、今年度中にはこれを成案として、県としての方針としてまいりたいと考えております。


新田委員  方針はよくわかりました。いじめ防止対策推進法では学校における取り組みも規定されておりますけれども、この法律を踏まえて、県教育委員会として、市町教育委員会や学校をどのように指導していくのかを聞きたいと思います。
 もう一つは、私は、いじめかいじめでないかということも非常に難しいと思うのです。肩をたたいたことを、激励ととるかいじめととるかという基本的な問題もあります。それから、多分議員の先生方もいろいろと現場でお聞きすることもあると思うのですが、いじめている子供の親からの話があります。それから、いじめられている子供の話があり、学校の話があります。多分こういう現場の状況を、恐らく皆さん知っていると思うのです。
 私も、何が本当なのかということがよくわからないのです。本人としては、ちょっと肩をたたいたつもりかもしれません。そうすると、たたかれた子供が家へ帰っていじめられたと言うのです。それを学校の先生に言いますと、先生はたたかれた子供に、どういうことをされたのかを聞きます。そうして、今度はたたいた子供に聞きますと、たたいた子供は「そういうつもりはない。」と言うのです。でも、「何々ちゃんは、たたかれたと、そう言っているよ。」というような話があります。
 あと、例えば自転車の空気が抜かれました。それはいじめになります。そうすると学校の先生が、「こんなことがあった。」と、クラスのみんなに話を聞きます。そうするとクラスの中では、「この子じゃないか。」ということになってくるのですが、そのこと自身が正しいかどうかわかりません。
 いじめというものは、定義もされていますけれども、なかなかその辺が難しいと思います。定義を見たら、心身的ないじめということも書いています。そうすると、果たしていじめられたという子の言葉だけでいじめがあったということで信用するのでしょうか。その辺も含めて、県教育委員会としては、どういうように市町の教育委員会に対して指導するのか、教えていただきたいと思います。


細松教育長  まず、最初の質問の市町教育委員会への指導でございますけれども、各学校では、学校での方針の策定と、いじめ防止のための組織を設置するということが法律上義務づけられております。この組織においては、心理、福祉等に関する専門的な知識を有する者をもって構成するということも規定されておりますので、この点については、我々とすれば、来年度、全ての学校にスクールカウンセラーを派遣して、そうした組織が容易に立ち上げられるように支援してまいりたいと思っております。
 それから、いじめについての考え方でございます。確かにいじめについての定義が示されておりますが、実際の適用に当たっても、私自身も非常に難しいところがあると思っております。教育でございますから、教育は子供に正しいこと、正しくないことをきちんと教えるということが本分でございますので、それがないがしろになってはいけません。そのために、悪いことをした、あるいは指導に従わなかったときには、懲戒がなければ、私は教育というものは成り立たないと思っています。
 法律の規定とは言え、体罰はいけませんということで、そこに何の冠もなくして体罰はいけませんということになっているがゆえに、私はかなり現場において難しい対応があるのではないかと思っております。
 そういう中で、先生方がある意味、「体罰、体罰」ということで萎縮するのでは本来の教育ができないと思っておりますので、各教育現場の先生方が、教育の本分を忘れないようにということも伝えてまいりたいと思います。この点については、社会全体で子供のいじめについての共通認識がしっかりできなければ、学校現場だけで、先生方だけにその判断を任すということは、かなり先生方にとってプレッシャーがかかるのでないかと思っておりますし、そういう観点で各学校現場に指導してまいりたいと思っております。


新田委員  教育長のおっしゃるとおりで、私も非常に危惧を持っています。結局こういった制度をつくったら、今度は逆につくったほうの責任が出てきます。とかく今、何か責任を第三者に転嫁しようという風潮がありますので、そうすると全部県教育委員会が悪い、市町教育委員会が悪いという話になってしまってはいけないと思うのです。
 例えば、さきほど言われましたように、現場の先生方がこれによって萎縮するのは非常に困ると思います。教育の中において、人を叱るということも絶対必要だと思います。実は、叱った教師に対して、親が文句を言ってくるということも聞いているのです。そういう先生方は、逆に県教育委員会から応援するぞ、どんどん指導していいのだということも、方針としてやっていただきたい。確かに体罰はいけません。けれども、叱ることが精神的ないじめになってしまったら困ると思っているのです。非常に難しいと思うのですが、その辺は恐れることなく、現場でやってほしいと思います。
 きのうきょうとテレビで通り魔事件の報道がありました。私は、あれは教育の敗北ではないのかという気がしているのです。人を殺してはいけない、盗みをしてはいけないということはきちんと口を酸っぱくして言わなければならないと思いますし、小・中学校の教育の中で徹底的に教えていかなければならないことだと思っています。先生方が勇気を持って子供の指導に当たれるような指導もしていただきたいと思うのです。確かに組織をつくることもいいですが、組織をつくったら、結局組織は何もしていないではないかと責任を転嫁されてはいけないので、その辺はぜひ考えていただきたい。
 先日、高松の小学校を視察させていただきまして、第三者面接のときなど、地域のいろいろな方々に話し合いの中に入っていただく方法も、確かにいい方法だと思いました。こういったこともぜひ広げていっていただきたいと思いますので、要望にしておきます。
 もう一つは、毎日新聞に出ているのですが、臨時教職員の年金の保険料の問題です。これは、白川委員が去年質問されていて、私はこの事実を知らなくて、確かにそうだなという気がしておりました。
 片や、地方公務員法によると、1年を超える雇用契約はできないという話からそういう制度としていることがあります。しかしながらその現場の方々は、極端に言えば、1日だけ、年金であれば国民年金に加入しなければなりません。そうすると、空白期間が出るという話がありますし、確かにそれは問題だという気もしています。
 私自身も、社会保険労務士という立場で、労働という観点からすると、普通の民間企業であれば、そういう扱いはいけないということを逆に指導する立場なのです。そうすると、これは完全に雇用継続で、常用というようにみなされるということだという気がしておりました。
 しかし、県は県で、地方公務員法があるから、そういうことはできないのだというのもわかる。そうしていたら、ここに毎日新聞があるのですけれども、何か最近、国から通達があってこのやり方を変えるのですね。その辺の説明をしていただきたいと思います。


細松教育長  おっしゃるとおりでございますけれども、本県では、22条講師という、臨時的任用教職員を採用しております。これは地方公務員法という制度上、3月30日付で任用を終了して、31日の1日を空白として、また4月から再び任用しているというのが代表的な雇用形態でございます。そうしますと、これまでは社会保険は退職日の翌日に資格を喪失とするということで、3月については、制度の国民年金等への切りかえということが必要であったわけでございます。
 そういう中で、先般、厚生労働省から日本年金機構事業宛てに通知がございまして、その中で、「任用が1日ないし数日の間をあけて再度行われる場合においても、任用の終了時にあらかじめ、事業主と被保険者との間で次の任用の予定が明らかであるような事実が認められるなど、事実上の使用関係が中断することなく存続していると、就労の実態に照らして判断される場合には、被保険者資格を喪失させることなく取り扱う必要がある」と、こうした通達が出たところでございます。
 この通達を受けて、早速、年金事務所に確認をさせていただきました。そういうことを踏まえて、今年度から常勤講師につきましては、一定の要件はございますけれども、基本的にはこの社会保険を継続するという取り扱いで対応したいと思いますし、そうしたことで対応するということで、先般、各教育事務所あるいは県立学校に通知させていただいたという状況でございます。


新田委員  迅速に対応していただいて、いいことだと思います。考えると、社会保険の問題というのは、細かい話をすると、厚生労働省でもいろいろ変遷があるのです。途中で運用が変わったりしていまして、例えば、ずっと昔ですけれども、5人以下の事業所は入らなくていいという話があったのです。
 ところが、今は法人であれば全員入らないといけないという話があります。この間も話が来たのですけど、ある方が、入りたいと言ったときには入れなかったのだそうです。ところが、60歳も過ぎて、保険の払いがなくなっていいと思っていたら、今度は逆に、法人格にしているので保険に入れと言われたが、これは一体どうなっているのだという話があったのです。
 これは昔と今の保険の細かい取り扱いの違いがあるのです。ですから、そういう意味で、よくウオッチをしておかないと、いろいろ保険のやり方を変えてきます。そういう流れの中で、こういう古い制度というか考え方が残っていたのだと思います。ただし、22条講師の方は、最初からこういう条件で雇っているのだと思うのです。ですから、そういう意味では、本人の同意も当然あったと思いますけれども、今の社会情勢に合わせると、常用しているという取り扱いは、保険の世界では当たり前の事なのだと思います。そういう意味で、迅速にしていただいてよかったと思っております。


松本委員  私からは、まず県立図書館のサービス向上についてお尋ねをしたいと思います。
 移転後20周年を迎える県立図書館の県民利用状況やサービス向上のための取り組みについて、昨年の11月定例会のこの文教厚生委員会で質問をさせていただきました。その際、教育長からは、県立図書館は移転から来館者数や個人貸出冊数が増加し、全国の都道府県立図書館と比較しても上位にあり、県民に親しまれていること、また、サービスの面でも、休館日数を短縮したり、子育て支援コーナーを設置するなど、利用者のニーズに沿ったサービスの向上に努めているとの説明がありました。
 一方、図書購入費については、平成25年度の当初予算では2800万円と、平成6年の移転時に比べて3分1程度、全国順位でも41位となっているとのことでありました。
 このような状況の中、一昨日教育長から、平成26年度当初予算では、「県立図書館利用推進事業」として7600万円余を計上し、蔵書の充実やサービスの向上を図っていきたいとの説明があり、大変私もうれしく思いました。
 そこで、まず具体的にどのように取り組むつもりなのかお伺いしたいと思います。


増田生涯学習・文化財課長  県立図書館のサービスの向上策についてでございます。
 今、考えているのが四点ほどございます。
 まず、一点目は、先ほどのお話にもありましたように、蔵書の充実でございます。予算的に非常に厳しかったところでございますけれども、平成26年度は、従来の資料の整備費と合わせまして、約5900万円計上させていただいております。この金額は、平成25年度の当初予算と比較いたしまして、3000万円の増額ということになっております。
 購入図書の内容につきましては、県民が生活上、仕事上役に立つもの、あるいは社会的に関心のあるようなもの、また、市町立図書館を支援するために必要な図書といったものを充実していきたいと考えているところでございます。
 二点目ですが、郷土資料のデジタル化でございます。図書館には貴重な郷土資料がございます。これらの資料をデジタル化することによりまして、できるだけ県民の方に利用していただきたいと思っておりますし、また資料の保存にもつながっていくと考えているところでございます。
 三点目は、県民の関心が高い資料のコーナーを設置したいと考えております。最近県民の方で、健康や医療、あるいは介護といったものに非常に関心が高まっておりまして、このような資料を一つの場所に集めて、利用しやすいようにコーナーを設置したい。また、健康に関する講座などを開催いたしまして、いろいろな情報を提供していきたいと考えております。
 最後に、四点目でございます。20周年の記念事業ということです。県立図書館が現在のところに移転しまして20年がたつということで、それを記念いたしました講演会の開催や、あるいは大切な人に贈りたい本をメッセージもつけて募集し、表彰を行うコンテストを行いたいと考えているところでございます。


松本委員  信頼される県立図書館であるためには、蔵書の充実は不可欠であると思います。その点、これまで減少していた図書購入費が、3000万円ほどですか、大幅に増額されるということは大変喜ばしいことだと思います。
 また、県民の関心が高まっているということについて、新たに、健やか生活支援コーナーも設けられたり、移設20周年の記念する事業も計画されているようでございます。今後とも読書活動を推進するために積極的に取り組んでもらいたいと思います。
 ところで、先ほども、郷土資料についてデジタル化をして、県民の利用促進と資料の保存を図っていくとの課長の答弁がありました。現在ではコンピューターが発達して、データをデジタル化して記録することは広く普及しております。郷土資料をデジタル化することは、図書館サービスの面からも県民にとってどのようなメリットがあると考えているのか、再度お尋ねしたいと思います。


増田生涯学習・文化財課長  図書館の郷土資料についてでございます。
 県立図書館では、香川県に関する資料であるとか、香川県内で発行作成された資料を郷土資料として収集してございます。この中には、江戸時代に作成された「金刀比羅参詣案内大略図」という本県の古地図がございます。これは江戸時代の末ごろにつくられたもので、金刀比羅宮の参詣のための案内を記した地図でございます。
 歴史書では、「讃岐国大日記」というのがございます。これは江戸時代の中期に書かれたものでございまして、高松の石清尾八幡宮の神官が書かれたものということでございますが、菅原道真や崇徳院など、讃岐に関係の深い人物の事跡などを記したものがございます。
 ただ、こういった資料は当然一つしかございませんし、丈夫な紙質なのですが、江戸時代ということで非常に破れやすくなっているということがございまして、その利用につきましては現在、図書館での閲覧のみということに限っている状況でございます。
 今回、これらをデジタル化することで、これを図書館のホームページに掲載することを考えております。そのことによりまして、これまでわざわざ図書館に来なければ見られなかったものが、自宅で自由に見られるという利便性が向上すると考えております。またホームページで掲載しますので、こういった香川の文化を、県内外に発信できるのではないかと考えているところでございます。


松本委員  この貴重な資料がホームページで見られるのは非常にいいことと思います。私もよくiPadを持って、電子図書とかをいろいろ見たりします。私も時間があれば図書館に行くのですけれども、結構時間がないときが多いので、図書館のホームページでこういうものが見られることは、いいことだと思います。
 デジタル化をするというお話ですけれども、これはスキャナーをかけるのか、それとも写真を撮るのでしょうか。
 あと、市町の図書館とも連携をしていくという話もありましたけれども、県で発行されているものがデジタル化になっていくということなので、ほかの図書館とも連携を組むのも一つの方法かと思うのです。そういうことに対して取り組みをされるのであれば、教えていただきたいと思います。


増田生涯学習・文化財課長  デジタル化につきましては、写真で撮りまして、そのデータを使うということにいたしております。
 また、市町との連携につきましては、資料が幾つかあるのですけれども、その中に市町が作成した子供向けの歴史に関した資料もございます。それを市町からいただいて、県としてまとめてデジタルの中に入れたいと考えているところでございます。


松本委員  最後に要望ですけれども、さまざまな市町村で、図書館に関して一緒にカフェを併設するとか、いろいろな取り組みがあります。県立図書館でありますので、県民に親しまれる県立図書館として、サービス向上に今後とも取り組んでいただきたいと思いますし、また11月議会のこの場でも提案というか要望させていただいた、一般図書などのいろいろな図書に対しての電子化に向けても、今後の課題として、導入も検討していただけますよう、重ねて強く要望しておきたいと思います。
 続いて、競技スポーツの振興についての質問に移らせていただきたいと思います。
 近年の情報化などの社会環境の変化に伴い、テレビゲームやスマートフォンなどの室内遊びの増加や屋外での遊び場の減少などによって、子供たちの生活環境に大きな変化が生じております。実際に外を歩いていても、子供たちの姿を見かけることがほとんどなくなったのではないかと思うときがあります。
 そんな影響もあってか、子供の体力、運動能力は、昭和60年ごろから現在まで低下傾向が続いていると聞いております。このような中ではありますが、子供たちは小学校からサッカーや野球、水泳などのスポーツクラブに属し、中学校からは部活で活動しており、半数を超える、大体7割ぐらいの子が部活しているのではないかというお話を聞いたこともあります。勉強も大事ですが、私は、日ごろの鬱憤も晴らすこともできるし、自己責任や克己心、フェアプレーなど、青少年の心身の両面に影響を与えることのできるスポーツは、明るく豊かで活力に満ちた社会の形成や個々の心身の健全な発達には必要不可欠なものであり、生涯にわたってスポーツを楽しむことは極めて大きな意義があると思っておりますし、人生において、何か一つでも構いませんので、生涯スポーツを見つけてほしいと思います。
 また、先月ソチオリンピックが行われましたが、我が国のトップクラスの競技者の世界の舞台での活躍は、私たちに大きな夢と感動を与え、今後の国際競技での活躍への期待も高まったように思います。
 そして、昨年9月には2020年の東京での夏季オリンピック・パラリンピックの開催が決まりました。機会があれば、会場に行って、香川県出身の選手の活躍を皆さんと一緒に応援したいと思っております。調べてみますと、2008年の北京大会、2012年のロンドン大会では、残念ながら本県出身選手の出場はなかったとのことでありました。
 今定例会の代表質問において、我が党の佐伯議員から、競技力の向上や指導者の育成についての質問がありましたが、これに対し、教育長からは、将来国際舞台で活躍が期待できる県内の中・高生に対し、遠征費の補助や優秀なコーチから指導を受けられるような支援を行っているとの答弁がありました。私も、東京オリンピックのころには、出場選手として期待のできるジュニア世代の育成が特に重要で、力を入れていかなければいけない課題ではないかと思っております。
 そこで、具体的にどのような競技にどのような支援を行っているのかお伺いしたいと思います。


細松教育長  先般のソチオリンピックや世界大会等においても、もちろん40歳を超えてメダルをとった立派な方もいらっしゃいますけれども、10代を含めた若い世代の活躍が目覚ましく、中心は若者がスポーツをリードしているという状況でございます。そういう中で、このジュニア世代の育成が本県にとって喫緊の課題ではないかということで取り組んでおります。
 今年度から、「スーパーアスリート育成事業」に取り組んでおります。この事業は選手個人に着目したもので、「スーパー讃岐っ子育成事業」という小学生の段階から発掘していく事業の1期生が、今中学2年生になっています。この修了生や、あるいはそういうことを経ずに、既に競技実績を持っている中学生、高校生を指定して、競技力の向上を図っていくということで、今年度から始めているものでございます。
 今年度は、11競技12名を指定しているところでございますけれども、具体的な競技名等については、課長から答弁させていただきたいと思います。


高井保健体育課長  委員から御質問いただきまして、教育長が、「スーパーアスリート育成事業」ということで御説明させていただきました11競技12名の内容について説明させていただきます。
 既に新聞等でも出ておりましたし、四国新聞等でスポーツ賞も受賞している新体操の喜田純鈴選手は、全日本新体操選手権で2位というすばらしい成績を上げております。ウエイトリフティングで国際大会にも出ました造田選手、そのほか一人ずつ申し上げたら大変なので、競技だけ簡単に申しますと、バレーボール、ハンドボール、カヌー、水泳、馬術、陸上、バドミントンといった競技でございます。
 あわせて、競技についての今年度の事業の取り組みについても、私からお話しさせていただきます。
 教育長が申しましたように、個人に着目してということですが、すばらしい成績を上げている選手を伸ばすに当たって、それぞれにいろいろな課題がございます。その課題を解決して、個人の能力を上げるために、例えばナショナルトレーニングセンターへカヌーの選手を派遣しまして、海外のオリンピックのメダリストから直接指導を受けたり、また、日本代表選手が在籍する大学へ選手を派遣しましてトップレベルの選手と一緒に指導を受けるようにします。
 また、バレーボールの選手については、高松工芸高校に本県出身の植田元全日本監督をお呼びしまして、選手の指導を個人的にしていただくといった取り組みをしております。
 さらに、大会への遠征補助や本人やコーチが希望する事業をこちらから支援するという取り組みをしているとこでございます。


松本委員  今お聞きして、カヌーのナショナルトレーニングセンターへの派遣とかはいいと思いました。私は学生時代、水泳をやっていまして、同じスイミングの先輩で、当時オリンピックの個人メドレーの選手がいたのですが、早いのです。平泳ぎでも、5かきぐらいで25メートルを泳ぐくらい早い選手を見ながら、私もそういう選手になりたいと思って頑張っていました。実は、当時オリンピックの強化コーチも私のスイミングに来ていて、教わったときにぐっと記録が上がったこともあります。そういう優秀な環境で県下の選手が練習しているのは、大変うれしいと思うわけであります。2016年のリオデジャネイロのオリンピックと、2020年の東京オリンピックに、そういった練習をしている本県の出身選手が一人でも多く出場できるように、これまで以上の、取り組みが必要ではないかと考えるところでもあります。
 平成26年度の当初予算案を見ますと、「羽ばたけトップアスリート育成事業」として、平成25年度当初予算より約1400万円多い1億円余の予算を計上しておりますが、平成25年度と比較して、どういったところが充実しているのかもお尋ねしたいと思います。


細松教育長  「羽ばたけトップアスリート育成事業」ということで、香川から世界に羽ばたくアスリートの育成という観点で、先ほど委員から御指摘がございましたように、1億円を上回る額の予算を今回計上させていただいております。
 いろいろな事業を組み合わせてございますけれど、それぞれについて再吟味して、必要なものはより充実をさせるということにしております。先ほど申し上げました「スーパーアスリート育成事業」については、総事業費で1.5倍の予算を確保させていただいたところでございます。また新たに、すばらしい実績のある世界の舞台で活躍された先輩たちから、直接子供たちがメンタル的なものなどについて直接お話を伺えるような事業を、「かがわドリームスポーツ教室」と銘打って実施しようと思っております。そうしたものを新たに打ち立てるなどして、取り組んでいるところでございます。
 個々には、少しずつお金を積み上げているようなことでございますけれど、総額的には1400万円多い1億円という事業費をいただけることは、競技スポーツの充実を図る我々にとっては大きな励みにもなりますし、競技団体に対しても力強いメッセージになるのではないかと思っております。


松本委員  今、教育長から説明がありまして、質問をしたいのですけれども、「かがわドリームスポーツ教室」の開催を新しい事業として計画しているとのことでありますが、予算がつく前なのですけれども、もし今の段階でわかるのであれば、どのようなスポーツにどういった選手を呼ぼうと考えているのか教えていただきたい。


高井保健体育課長  ただいま御質問いただきました「かがわドリームスポーツ教室」について、今、計画していることを御説明申し上げます。
 予算がついてからのお話になりますけれども、今、我々で考えているのは、先ほども名前を出させていただきました、本県出身のバレーボールの植田元監督や同監督と一緒に香川県に何回も来られたことがある、女子のバレーボールの真鍋監督がいらっしゃいます。また、競技としては水泳競技も考えております。
 具体的に、予算がついてからのお話になりますけれども、オリンピックで活躍した、子供たちに夢を語っていただけるような選手をぜひお呼びして、その選手とあわせて指導者にも頑張ってもらえるように、指導者と選手と両面から事業を実施したいと考えております。


松本委員  私の持論でもあるのですけれども、たくましい心と優しい気持ちを兼ね備えていれば、どんな苦労にも困難にも立ち向かえるし、また人を助けることや支えてもらうこともできると思います。
 勉強にも社会生活にも、自主性、協調性、自己責任、克己心、フェアプレーの精神、あと連帯感、一つの目標に向かいともに努力し達成感を味わうことや、周りの人から応援を受けることによって、地域に誇りと愛着を感じ、地域の一体感や活力が熟成され、人間関係の希薄化などの問題を抱えている地域社会の再生にもつながるなど、いい面をスポーツは持っていると思います。
 ぜひとも、今後ともスポーツを通じて、子供たちのいいところを伸ばしていただきたいのとともに、どうしても全国や世界を目指せば目指すほど、生徒たちだけではなくて、いい指導者に指導を受けないとなかなか伸びないのではないかと思います。先ほども、指導者の育成にも力を入れていくということでありましたので、ぜひとも力を入れていただきたいと思います。
 資料を見ていますと、ことし総合型の地域クラブが大体30ぐらいになってきているということも聞いており、これが子供たちのスポーツの向上に大分役立っていると聞きます。部活動と連携も結構されているようですので、そういう連携も図ると同時に、少し古いアンケートなのですけれども、生徒からすると、徹底的に練習して、勝つことを目指したいという子供が半数より少し下ですがいる中で、いろいろな授業との関係か、先生方の意識の低さもアンケートで書かれているのを見たことがあります。
 なかなか部活ばかりに力入れるというのも大変だと思うのですけれども、スポーツにはいい面もあります。ぜひともそういうところと、指導者の育成とともに、今後子供たちが夢を語れるよう、いつかオリンピックに出てもらいたい、また出たときにはみんなで応援したいと思っていますので、どうか教育委員会としても力を入れて応援してもらいたいと、要望に変えまして、質問を終えたいと思います。


谷久委員  私から、まず一点目に、小豆地域の高校再編についてお尋ねをさせていただきます。
 去年のちょうど今ごろに、私どもの代表質問で、小豆島の二つの高校をどのようにするのかという質問をさせていただきました。そこで知事から小豆島町の東蒲生に統合したいというお話をいただいて、それから鋭意教育委員会の皆様方、小豆総合事務所の皆さん方も一致協力して、そして地元の方々の御理解を得ながら、これから用地の取得などに一生懸命動いていらっしゃるとお伺いをしております。
 それで、来年度の当初予算として、用地取得費や造成設計費、また校舎の実施設計費などで4億1000万円ほど計上されていますが、取得する学校用地の面積と、現在の地権者との交渉の状況と用地取得の見通し、あわせて開校までのスケジュールについて、まずお尋ねさせていただきます。


細松教育長  来年度予算に必要経費を計上させていただいておりますけれども、まずこの学校用地についてでございます。
 広さについては、小豆島高校、土庄高校に比べて遜色のない、十分な広さを確保したいということで、現在5万1000平米余りの用地を取得したいと考えております。そのために、委員御指摘のように、小豆総合事務所内に組織を設けて、専任の職員に用地取得の事務をさせております。
 用地取得の見通し等でございますけれど、地元の方々に対しまして、これまで数回説明会を開かせていただいております。また、地権者との交渉を開始するための説明会も、1月の中旬に、地権者だけを集めた地元説明会を開かせていただいております。
 そうした中で、先ほど申し上げた広さ等の取得範囲について御説明いたしまして、現在、その地権者を個別訪問しているという状況でございます。その中で、さまざま権利関係、あるいは補償物件等の確認作業もあわせて行っている状況でございます。
 今後、用地取得が本格化する段階でございますが、我々といたしましては、誠意を持って交渉に当たっている状況でございますし、できるだけ早く売買契約に結びつけたいと思っております。
 この用地取得が順調に進みますと、来年度中には校舎などの実施設計、あるいは造成工事に取りかかりまして、平成27年度、平成28年度に建築工事を行い、所期の開校時期を目指して準備を進めたいと考えております。


谷久委員  積極的に、精力的に用地交渉等々をしていただいているのは重々承知をしております。地元の方々とか、高校に入ることになる今小学校6年生の子たちの関係者の中には、あの広大な土地が本当にまとまるのかと、まだまだ心配していらっしゃる方がおいでになります。
 ですから、そういった情報も、個人の財産を取得していくわけなので、それぞれの交渉事があってなかなかお金の話はしにくいと思うのですが、大体これぐらいは取得ができていますとか、ここまでは完全に取得済みで、今後、この場所を鋭意交渉していきますといったことは、地元の教育関係者の方々へも情報共有をしていただきたいと要望させていただきます。
 あわせて、今度の新しい学校はどんな校風なのか、どんな授業のカリキュラムになるのか。例えば、二つの学校が一つになって新しい学校ができるので、ひょっとしたら甲子園にも行けるのではないかと、皆さん、いろいろな期待を抱いているわけなのです。また、進学に固執していって、すばらしい学校、公立の専門学校に入れる。あるいは、高校を卒業してすぐ現場で役に立つというような、それぞれに合わせた綿密なカリキュラムが組まれるのではないかという期待もあるのです。
 今中学校2年生の子たちが3年生になるころのカリキュラムと、小学校6年生の子が中学校3年生になるころぐらいには新しくなるわけですから、統合して同じようなカリキュラムでやっていくのだろうけれども、それぞれの学校の校風がありますから、そこは違うのだろうと思います。
 そこで、統合高校の教育内容について、どのような検討が今現在されているのか、再度お尋ねいたします。


細松教育長  教育内容の検討につきましては、統合準備委員会を設けて鋭意検討しております。この検討委員会には地元の両町の教育長にも参加いただいて、新しい高校の教育内容をどのようにするべきかという、教育内容の大まかなことについては既に公表しておりますが、いろいろと細部を詰める必要がございます。それには当然義務教育の責任を持っている両町の教育長の御意見も伺わなければならないということで、今、その教育内容についての検討をさせていただいております。
 統合校の教育内容の特色といたしまして、難関大学にも十分応えられるもの、あるいはスポーツにも応えられるというようなことで、新しい学校には「特進コース」という難関大学にも十分挑戦し得るコースをつくるということで発表させていただいておりますが、こうした点については、現在の段階からでもできるのではないかという御意見もございます。
 そういう中で、来年度から小豆島高校、土庄高校の両校で、この特進コースを先取りしたクラス編成を行い、カリキュラムも調整して、そのクラスで共通の教育過程を編成して実施していこうと考えております。そこでは、週3回の7時間授業も行うということも、既に決めさせていただいております。こうした内容については、中学校の学校現場にもお伝えしているところでございます。
 さらに、教育内容でよく県民の方や住民の方が気にされるのが、校名・校歌や制服関係になろうかと思います。そのうちの制服等については、まず開校時には、1年生から3年生までの全てがそろって新しい統合高校で学び始めるという環境を整えることが大切であろうという議論で進めさせていただいております。
 つまり、平成29年4月に新しい統合校に1年生から3年生まで来ます。1年生はそこで初めて来るのでいいのですけれども、2年生はそれまで、1年前にそれぞれの、土庄高校、小豆島高校で学んだ者が2年生で来ます。3年生は2年前にそれぞれのとこで学んだ生徒が来ます。それを開校時に全員が来るほうが、新しい統合校としての一体感があるのでないかということで進めております。
 そうすると、具体的にどの段階で制服を統一するのかが問題になります。両教育長ともいろいろお話をしている中で、開校時に同じ制服で新しい学校生活をみんなが一斉に始めることが、一体感ということで必要ではないか。開校時に全校生徒が同じ制服で開校を迎えるため、少し前倒しになると思いますけれども、平成27年度の入学生からそれぞれの新しい制服を統一したもので対応するべきであるということを、両町の教育長とも交えた中で検討して、その方向で今進めているところでございます。
 それ以外の教育内容については、今、細部を詰めさせていただいておりますので、それらについては、もちろん教育長が入ってお話しできる、オープンな場で検討していますが、適宜適切に情報を提供し、アピールしてまいりたいと思っております。


谷久委員  今、カリキュラム等々は検討会で議論されていらっしゃるということなのです。
 先ほど、制服の話を、教育長からおっしゃっていただきましたが、これは女性の方とかが関心の高いところなのですね。と、申しますのは、二つの学校はそれぞれ制服が違います。1年着て制服が変わる子、2年着て制服が変わる子がもちろんいらっしゃるのです。今までお下がりとか、そういった順繰りで対応されてきた方がいらっしゃいます。新しい制服を買いなさいとなると、どうしても出費がかかるのです。それが、制服が新しくなったときに、それぞれの父兄の間の中で議論になるというか、よく話題の中に出ることなのです。もちろん開校時に一つの制服でそろって登校し出すというのは本当にすばらしいアイデアだと思っておりますが、その前段階として、そういった問題が、こまごまと、ふつふつと出てくるというのも理解をしていただいたらと思っております。
 また、特進クラスも、今回先駆けてやっていきたいということでございます。実際に同じような生徒指導、教育指導のやり方をしていくことが、同じ学校に動いていくという状況をつくりやすいと思いますので、ぜひ両方のバランスをとっていただきながら進めていただきたいと思います。あわせて、町の教育長が来ているからといって、情報がそのままみんなにすんなりと通るわけではありませんので、この情報は公の、例えば町公報というような媒体に、載せられる情報は全部載せてください。できるだけ皆さん方が不安に思うこと、疑問に思うことは、先に情報を流していただければ、いろいろな意味で、解釈間違いなどがないと思いますので、ぜひお願いしたいと思います。
 小豆島で唯一の高校となりますから、先ほどおっしゃった、勉強はもとより、部活動の活性化にもつなげていただきたい。甲子園も行っていただきたいし、春高バレーにも行っていただきたい。また陸上競技とか、クロスカントリーとか小豆島の地形を利用したものができるようになってくるとか、そういったものが小豆島から発信できるような高校づくりをしていただきたいと思っております。また、そのためには地元の皆さん方の御理解、御協力も十分に得て、新しい学校建設に向かって動いていただきたいと思っています。これは要望にして終わります。
 続いては、県立体育館の耐震改修工事についてでございます。県立体育館や武道館の管理運営事業費の中にも計上されておりました。一昨日の教育長からの議案説明で、今年度、契約に向けて入札の手続を行っていたところ、2月14日に行った3回目の入札が不調であり、今後、総務部などと十分相談をしながら対応してまいりたいという説明がございました。
 県立体育館は昭和39年に建設、開設されたと聞いております。また建築後50年近くたったということで、相当古くなっています。また耐震性もないということで、昨年度、債務負担行為を設定して、耐震改修工事に向けて事業化していくということが決まっている中、現状調査をしたところ、屋根が落下する可能性があるということが判明して、平成24年7月からは競技場部分の利用を中止しているということであります。
 長い期間利用できなくなっておりますので、関係者もお困りになっているとお伺いをしております。また、今回の入札の不調ということで、これは県立体育館でありながら、利用されていない県民の財産というのは、県民の方々に御迷惑をかけているのではないかと感じております。
 その一方で、最近の報道を見ていますと、公共工事の入札の不調は、全国的に顕著に出ていると思います。これは東日本大震災の復興事業と、物資の高騰、また技術者の不足に伴う人件費の高騰、予定価格と実勢価格の差があるということで、不調が続いているのは、全国的な傾向であるようです。
 そこで、県立体育館の耐震改修について、これまで入札状況がどのようになっているのか。また、先ほど申し上げましたような、公共工事を取り巻く情勢の中、今後どのように進めていくのか、教育長の見解をお尋ねいたします。


細松教育長  県立体育館の御質問でございます。この体育館について、今、利用できないということで県民に御迷惑をおかけしていることについては申しわけなく思っております。
 御質問のこれまでの入札状況等でございますけれど、県立体育館の耐震改修及び屋根改修の工事につきましては、建築工事と設備工事に分けて発注することとし、まず、建築工事の入札手続を、昨年の11月に予定価格5億7800万円余で実施いたしました。しかしながら、応札者がなかったという状況でございます。
 そうしたことを受けまして、入札参加資格の見直しや、直近の単価への置きかえを行いまして、予定価格を5億8900万円として、12月に2回目の入札を実施しましたけれど、応札がなかったということでございます。
 県立体育館は、御承知のようにつり屋根構造という特殊な構造であるということから、実勢価格の適切な把握が困難な側面もあると考えまして、事前に入札参加表明のあった業者からヒアリングを行いまして、予定価格をおおむね予算限度額でございます8億1400万円余と設定して、ことしの2月、3回目の入札を行ったところでございます。
 しかしながら、見積もりを提出した業者は、全て入札参加表明を撤回し、入札は不調に終わったということで現在に至っている状況でございます。
 今後の進め方についてでございますけれども、今回当初予算でお願いしている額につきましては、平成25年度の予算で、債務負担行為でお願いした際の見積額をもとに、その他の必要な経費を加えたもので計上させていただいております。
 しかしながら、3回目の入札も不調に終わるという非常に厳しい状況であることも踏まえまして、現在総務部において原因を調査するとともに、実勢価格に関する情報収集を行いまして、入札方法、あるいは工事内容の変更が可能かどうかということも含めまして、現在幅広く検討させていただいている状況でございます。
 入札の不調につきましては、先ほど、委員からもございましたが、他県あるいは県内の市町においても同様な状況が生じているところでございます。今後の見通しについても非常に大変厳しい状況であると認識しておりますけれど、関係課とも十分相談しながら対応してまいりたいと考えております。


谷久委員  入札が3回不調になったということで大変デリケートな話だとも思います。ただ、半年以上も使われず、スポーツをされる利用者の方々が半年以上使えないという状況でもあります。県立体育館や武道館、また陸上競技場などは、香川県を代表するランドマークなので、ぜひ早急に対応していただきたいと思います。
 あわせて、皆さんが利用しやすい、そして全国大会等々も引っ張ってこられるようなものになるよう要望にして、質問を終わらせていただきます。


白川委員  大きく一点なのですが、35人学級についてお聞きをしたいと思います。
 この間、少子化による子供の数の減少を口実にして、教員定数が大きく減らされてまいりました。加配の拡充などで、この自然減を抑えてきたということであります。しかし、今回の国の予算で史上初めて、自然減以上に教職員を減らすという、純減となりました。2011年度から始まった35人学級というのは、小1のみが法定化されているだけで、小2については加配で手当されているに過ぎず、それ以外は地方任せになったままであります。
 史上初めて、自然減以上に減らされていくような今の教職員の定数の件について、また、厳密に言えば、国が小1以上に前進をしていかないということについて、教育長はどのように思われているのか、御感想をお聞かせください。


細松教育長  今回の国の予算内容は、私どもとしても非常に残念に思います。
 この点については、この前も申しておりますけれども、国は2年生まで35人学級を進めていると申しておりますけど、今、委員がまさしくおっしゃったように、きちんと本体定数で措置をするのは1年生だけで、2年生は加配定数というようなやり方でやっております。
 これについては、現場の教育を預かる我々といたしましては、この基本的な定数部分については、もう少し長いスパンできちんとした計画を示していただいて、その上で安定的に順次進めていくことが基本ではないかと思っています。今回、そうしたことが実現できなかったということについては、私どもとしても非常に残念で、つらいということが正直なところでございます。


白川委員  私も同じ思いでありますけれども、私も地方任せにせずに、国の責任で35人学級、またそれ以上の少人数学級を実現するように強く求めていきたいと思います。
 そんな中で、県の予算案でも、来年度は35人学級については前進がとまり、これも残念であります。さきに述べた少人数学級に対する国の姿勢から見れば、私は県がこの間努力をしてきたことに対して、大きく評価もしたいと思います。しかし、全国的に言えば、それでも、同じ条件であっても、さらに前進をさせる県もあると聞いてもおります。
 率直な疑問なのですけれども、なぜ香川でさらなる前進をさせられないのか。このことをどうお考えになっているのかお聞きしたいと思います。


細松教育長  この教員の定数等については、基本的に国の標準定数をベースに踏まえて、県でどこまで、財政等も当然勘案しながら、対応するかというような判断になるところでございます。
 そういう中で、現在は、国の2年生までの定数の上に、県予算で2学年分手厚く措置して35人学級編成を実施してきているという状況でございます。
 先ほども言ったように、基本的には国がきちんと計画的に進めていくということが必要でございます。今回の国の対応や予算措置の考え方で、定数が進まない中、県の財政状況も勘案すれば、来年度は今年度と同様に、2年上積みの4年生まで実施するということに最終的に決まったということでございます。私どもとすれば、かねてより申し上げておりますけれども、国において、義務教育の基本的な本体定数は、学校教育の基本中の基本だと思っています。そういう意味で、国に対して、中長期的な定数改善計画をきちんと決めていただきたい。それに基づいて、確実に予算をつけて実施していくことについて、これからも要望してまいりたいと考えております。


白川委員  県としてもぜひ頑張る方向で進めていただきたいと思います。このまま予算が通れば、今年度の4年生は来年度から35人学級ではなくなるということであります。自然発生的に35人以下学級というところも県内に多くあるとは思いますが、学校現場の視察にこの委員会でも行かせていただいたときにも方々で感じましたけれども、5人違えば、教室のスペース的にも、生徒たちの心理的にも、また教育サイドからは指導面のやりやすさも全く違うということも実感をいたしました。
 ここでお聞きをしたいのですが、35人以下学級でなくなれば、今年度の4年生と来年度の5年生は同じですけれども、来年度の5年生で、全県で何クラス変化が起きてくるのでしょうか。それから、そのことによって、子供たちにとってどのような影響が予想されるとお考えでしょうか。


細松教育長  現在の小学校4年生と来年の小学校5年生を単純比較いたしますと、36クラス増加になるというような状況でございます。
 どのような変化があるかについては、子供も成長段階がございます。小学校1年生が、ギャングエイジというのですか、幼児期から子供になるという三、四年を超えて5年生になるというところで、子供の成長も変わってくる部分があるかと思います。そういう意味で、一概にどういう影響があるかについては申し上げかねますが、単純比較で36クラスふえるという状況になっております。


白川委員  ということは、単純に言えば、来年度の5年生も35人以下学級を実現するには、単純に最低36人の先生がいらっしゃれば、続けられるということではないのでしょうか。
 皮算用ですけれども、香川型の指導体制に充てる5年生の先生と、大体あと25人ぐらい先生がいたらできるのではないのかと思うのですけれども、その辺はどうなのでしょうか。


細松教育長  基本的な数字とすれば、そういうことでございます。
 そういう面を踏まえて、既に各市町においては、個々の学校状況や学年の状況を見て、県はそこまでやるけれど、さらに自分のところの町のあの学校のあの学年はもう少し35人学級を進めたいということで、町としても努力していただいているところがございます。また、余り硬直した運用をせずに、学校や市町教育委員会、あるいは学校長の判断で、我々が措置する定数を柔軟に対応するということも、これまでも進めております。これからも先生方の定数をいかに学校運営に生かしていくかということについて、学校長にいろいろアイデアがあるのであれば、それについて十分我々としても柔軟な対応をとってまいりたいと思っております。


白川委員  多分、これも皮算用ですが、25人ぐらいの先生でということであれば、億単位のお金がかかってくるのだろうと思います。それはわかるのですけれども、私たち庶民感覚で言えば、億と言えば大変な、とてつもない額になりますが、年間約四千数百億円の県の予算の中の1億円であれば、年収400万円の家庭だったら、大体1,000円ぐらいの計算になるのです。これは捻出できない額ではないと思うのです。
 ですから、大切な税金だからこそ、香川の子供たちのために予算を使っていくこの方向をぜひ進めていただきたいと思うのです。
 余計なことかもしれませんが、椛川ダムに27億円という予算がつきますけれども、こういうところにつけるのだったら、ぜひ香川の子供たちの将来のために役立つ方向に予算を切りかえていただきたいと、県全体としても思っているところです。
 先ほど、教育長は、弾力的な運用ということを申されました。私自身もこの間、少人数学級が進められれば、子供たちもぎゅうぎゅう詰めから解放されて、ゆとりも生まれるし、それから一人一人に目の届く教育が進められる。そのことは先生方にとっても、一人の先生が持つ子供の人数も違ってくるのですから同じようにゆとりが生まれてくると思っておりました。
 しかし、やってみれば、現実はそうではなくて、ゆとりある教育の実現のために導入されたはずのこの少人数学級制によって、全般的な教育条件の前進が進んだのだというようなことを、手放しで喜べない現実があると思うのです。
 いろいろと昔と違って、事務的な仕事がふえるとか、教育の中身が違ってきているという違いはあるにしても、私はこの地方裁量による少人数学級制だから全体的なゆとりが生まれてこない、先生方も逆に忙しくなるということが起こってくるのではないのかというところに行き当たるのです。
 というのは、定数でがっちり配置をされた正規の先生ではなくて、加配ですとか県単ですとか、その中でも定数がさまざまな名目で細かく切り刻まれていて、非常勤化をされていくということになるからです。このことが、来年度も雇えるという確証がないから、臨時とか時間給の採用になっていくということになってしまうのではないのでしょうか。
 子供の前では同じ先生でありながら、なかなか実際は同じでない。昔私たちが学校で学んでいたころには、ほとんど正規の先生で、妊娠された先生の産休の対応の先生ですとかに臨時の先生は限られていたと思うのです。今、教育の現場では、臨時の先生の数が本当に多い気もするわけなのです。
 そういう教育労働者としてのさまざま権利が、同じと言いながらも同じではないという現実の中で侵害をされて、差別されているという状況があるのではないかということを私は強く思うわけです。次年度への任用の保証がないから、重要な仕事を現場では任せられないということも出てくると思います。どうしても少なくなった正規の採用の先生に、仕事が集中してしまうということになります。これが教育現場の忙しさがどうにもならない、いろいろな手だてをとっていってもどうにもならない一番大きな理由でないかと思うわけです。
 ただし、小さい規模の学校などは、そういう臨時の経験が浅く、次年度への保証がない先生でも重い負担を負わされるという先生もいれば、経験を重ね続けているのに、長期にわたって臨時任用の採用のままという先生もいらっしゃいます。いずれも教育予算削減のために続けられてきた国の政策の方向によるものだと思うわけです。
 先ほどの質問にもありましたけれども、私も6月議会で質問もいたしましたが、臨時的任用講師の件も、私はピンポイントに聞いているわけではないのです。ここの改善なくして、この香川の教育の改革、改善というのはされていかないと思うからこそ聞いているわけなのです。
 教育長は、先日私がお尋ねした回答の中でも、講師の方に頼らざるを得ないという現実があるということを答弁されました。臨時教員、特に常勤講師の中には担任など、正規の教員と同じような仕事をされている先生もいらっしゃると思います。こうした臨時の教員の皆さんに頼らざるを得ないとおっしゃるのであれば、この処遇を何とかしなければならないと思うのです。
 そこで、お尋ねしたいのですけれども、私が調べました臨時教員の給与ですけれども、各県で余りにも異なると思います。例えば関東では、臨時教員でも、1級から10級ぐらいまでいろいろ差はあると思うのですけれども、5年以上臨時教員をすると、2級の教諭と同じ給料表で働いている県もたくさんあります。各県の状況を見ると、香川よりもずっと高い給料で、常勤の臨時教員をしているところもたくさんあります。香川の場合、頭打ちされる等級などを決めているのでしょうか。そうであれば、そこでとまる根拠をお示しいただきたいのです。


細松教育長  22条講師のことかと思いますが、これについては、子供の数に応じて基本的に先生が決まるということから、子供が少子化で減っていく中で、正規ではない22条の講師に頼らざるを得ない面があるという点は御理解いただきたいと思います。
 そういう中で、私どもとすれば、将来の子供の状況を見込んだ上で採用計画を練るわけでございますけれども、極力22条講師の数、割合を減らそうという努力はしてきております。そういうところについても御理解いただきたいと思います。この22条講師の処遇については、お願いしている以上、モチベーションを高くしてやってもらいたいという気持ちでございます。
 22条講師をやっている方の中には、正規の試験に何度も挑戦して、香川の教壇に立ちたいという方も結構いらっしゃいます。そういう方には、採用試験において、1次の試験において総合教養を免除して、負担を軽減するというような対応もさせていただいております。
 また、先ほど新田委員から御質問のあった年金関係の分についても、確かに空白の1日のための1カ月ということについて、かなり煩雑なことがありますので、そういうことがないように、国の考え方が変わったのなら速やかに対応しようということもさせていただいています。
 処遇面については、2級までいくことは、俗に言うわたりといって、してはいけないことだと思うのです。本県ではそういうことについては行っておりません。そういう中で、講師経験を長く積めば積むほど、前歴として次の給料決定に生かすということにしておりますが、頭打ちという制度がございます。
 これについては今のところ全国状況からそういうことになっております。毎年、人事委員会が最終的にいいか悪いかという判断をすることになると思いますけれども、こちらに現在の講師の状況等をきちんと説明して、少しでも講師の処遇がよくなるよう努力はさせていただいています。現在では、全国平均並みの頭打ちということになっている状況でございます。


白川委員  具体的に言ったら、どこでとまることになっていますか。


星加総務課長  講師の基本給でございますが、新卒の場合1級の25号級から始まります。頭打ちが1級の65号級ということで、通常であれば1年で4号級上がっていきますので、40の差がありますから、10年分は上がっていくという計算になります。


白川委員  そこでとまるということですが、他県の状況では、それ以上のところがかなりあります。この1級も93まであります。途中でとまるということで、他県の状況と合わせてというようにおっしゃっていても、ほかの状況と比べてかなり違うと思うのです。
 県内の実態を言えば、臨時の教員の中には、10年も20年も学校に勤務をしているのに、結局採用にならずにそのまま臨時教員をしていらっしゃるという方もおいでます。ずっと働き続けるということは、その人が教員としての資質を持ち合わせていないのであれば、そこで雇いどめになると思います。しかし、毎年採用試験に合格させずに任用するわけですから、お金も他県と比べて低いというようなことでは、これは決してよいとは思えないのです。
 それと同時に、非常勤の時間単価の問題もあるのです。非常勤の先生方には、時間講師ということであれば、授業に対して幾らという形でお金を払っていると思います。単価としては小・中で2,440円、高校で2,580円ということで、普通の最賃から比べると、とても多いように聞こえますが、実際は1日3時間しか授業がない場合に、例えば1時間目、3時間目、5時間目というような授業であった場合は、結局そのあいている時間は、家に帰ることもできませんし、外出することもできないわけですから、採点とかのお仕事をされているわけです。しかし、結局その間のお金というのは支払われないというようなことであります。
 この臨時教員に大変御苦労いただいていると言われるのであれば、こういう時間単価も、全国で42位という状況だということですので、せめて他県と同じぐらいの平均的水準程度は出せないものなのかどうなのかをお聞きしたいと思います。


星加総務課長  白川委員の時間講師の単価の関係についてお答え申し上げます。
 先ほど小中の時間単価を2,440円と言われましたけれども、高校と同じように時間単価は2,580円でございまして、これは平成22年のときには2,440円だったのですけれども、正規の職員の給与がアップする中で、それを考慮して2,580円に上げております。全国順位も42位ということではございません。今、正確に何位かということは手元に資料がありませんが、それほど悪いものではないと認識しております。


白川委員  少々上がっているというようなことであります。実際は、余りこのことは言いたくありません。ここを幾ら引き上げても、本来の子供たちのためになる教育の方法とは、本質は定数をふやし、正規の先生をふやしていくことだと思いますので。
 しかし、こういう現実の中で、非正規の先生方の、いわば犠牲のもとに今の香川型教育が成り立っているということであります。それであれば、ここのところは、しっかりと現状を変えていくことが必要だと思うのです。
 結局は香川型と言っても安い給料で不安定な状況で働く、臨時教員の方に支えられてやっているということで、それが正規の先生の過酷な労働につながっているということでありますから、実際は、ここを大きく変えていくことが必要だと思います。困難きわめる学校現場では、今すぐにでも、一人でもいいから、1時間でもいい、時間講師でもいいからということで、多く配置してほしいという願いの声もあることはよくわかります。
 しかし、基準の改善をしなければ、不安定な臨時教員をふやす結果となってしまって、長い目で見れば、地域や学校の教育力を弱めてしまうということになってしまうと思うのです。教育長、頭をかしげていらっしゃいますが、その辺いかがお考えでしょうか。


細松教育長  何か私どもが正規を極力抑えて、非正規の賃金職員、安い労働単価を使って教育を運営しているというように、私には聞こえたものですから。
 私どもとすれば、委員のおっしゃるとおり、正規の者が当たってもらいたい。しかしながら、子供の人数に応じて教員の数が決まるという大原則から言えば、22条講師に頼らざるを得ない面はあります。その枠を少しでも少なくするというような見通しを、算定するときに行っています。
 私どもとしては、非正規の方の犠牲の上ということではなく、そうした方の協力・理解を得て教育を進めていると思っておりますので、失礼いたしました。


白川委員  基本は本当に県も努力されていると思います。国の基準よりも、実際3年ですけれども上乗せをして、市町にも弾力的な運営をしていただいて、いろいろなところで努力をしてもらっていると思います。しかし、国の基準がここにあるから、加配、県単というところで非常勤の講師の先生方にどうしても頼らざるを得ないという実態があるのです。それならば、そこのところをしっかりと引き上げること含めて今の段階では実施しながら、同時に正規の先生をふやしていけるような方向をつくっていきませんかという提案です。
 国が定数の改善において、学級の編成基準の改善とか、基礎定数部分の改善を行わずに国庫加配、定数への増員によってのみを行うことは、もう巧妙な施策誘導というように私も思います。教育現場への差別と分断が持ち込まれていくことになってしまっています。臨時教員の問題は、この矛盾の一つのあらわれだと思います。子供たちの成長のために教育条件を変えていく、こういう問題として臨時教員の問題に正面から取り組んでいただきたいということを強く要望いたしまして終わります。


高城委員長  暫時休憩いたします。
 午後は1時から再開いたします。
 (午前11時47分 休憩)
 (午後 1時05分 再開)


高城委員長  再開をいたします。
 質疑、質問を続行いたします。


都築委員  委員長のお許しをいただきましたので、質問を始めさせていただきたいと思います。
 まず、一点ですけれども、本題に入る前に、午前中の教育長の御答弁の中で、真意の確認をさせていただければという点がありましたので、お聞かせいただきたい。
 体罰に関して、体罰禁止というルールが当然ありますけれども、それを教育現場で言い過ぎると先生方が萎縮をしてしまうという御発言があったと思うのですが、この真意といいますか、どういう趣旨でのお話なのかということであります。何となくニュアンスはわかるのです。もちろんこれまで香川県では体罰はなかったという認識でおりますので、その点お聞かせいただければと思います。


細松教育長  昨年、体罰について、全国的に子供からアンケートをとったりして、いろいろな形で調査があったわけです。そういう中で出てきている事例を見ると、例えば、先生方が頑張れよと背中をトントンとたたくということでも、子供にとっては、これは体罰になるとの話もあります。
 教育的にいろいろと指導する中で、必要に応じて懲戒するということも教育の上で必要なことでございます。そういう物理的な接触について余り過剰に意識し過ぎると、逆に本来の教育的な指導というものがおろそかになります。そういう意味で萎縮するということになっては、本来の教育の必要性を失うということで申し上げたつもりでございました。


都築委員  意味はよくわかりました。当然そういうことだと思いますけれども、ルールはルールとして、そういったことは当然これまでも学校現場ではやられてきたと思います。きちんとした教育的な理念のもとで指導も行われてきたということだと思います。その点、わかりました。ありがとうございます。
 あと、一点。通告はしていないのですけれども、新規の予算で、新規学卒者のための職場定着サポートということです。これも50万円の予算なので非常に目立たない部分ではあるのですが、読みますと、「教員が新規学卒者の就職先を訪問し、職場定着指導を実施」と書かれておりまして、字面を見れば、卒業後もその就職の状況を把握しながら、その定着に先生が汗をかいていくと読めます。これまで実態的にはやられているものもあるのだと思うのですけれども、予算化がきちんとされているということで、その中身について、どのようなスキームでお考えなのかお聞かせいただければと思います。


細松教育長  この新しい事業についてでございますけれども、これまでも卒業した生徒について適宜就職担当の先生方がその後のフォローも十分行ってきております。新たに卒業して1年以内の卒業生について、基本的に全員の職場訪問を行おうということで、新規の事業を打ち立てたということでございます。


都築委員  済みません。課長でよろしいので、もう少し詳しいスキームをお願いします。


竹内高校教育課長  新規に高等学校を卒業して、就職をした生徒につきましては、初めての社会人ということで、仕事で悩みを抱えていたり、また人間関係でいろいろ悩む場合が出てきております。実際、学校に卒業生がやってきて、「相談があるんだ。」ということで、教員が相談を受けるような場合もございます。そういった卒業生については、時に早い離職につながりやすいのでないかということもございまして、夏休み等を利用いたしまして、教員から出かけていって、特に旧担任、もし旧担任が転任でいなければ進路指導主事になるかと思うのですが、出かけていきまして、卒業生と面談をする。また、よろしければ、就職した企業側の方ともお話をさせていただくということができればということで、このような事業をお願いしたわけでございます。


都築委員  これがいけないというわけではないのですけれども、予算化されていますので、制度として立ち上げるということですね。これまで実態としては、こういったことも先生の生徒を思う気持ちからされていたと思うのです。恐らく予算化されたということは、3年生を受け持っていた旧担任の全教師の方が、全て就職された先に、その卒業生を訪ねていかれるという、全く新たな制度ということでよろしいのでしょうか。


竹内高校教育課長  もちろん担任も行く場合があると思うのですが、学校に配置をしておりますジョブサポートティーチャーとかが行くような場合も、当然出てくると思っております。
 確かに事業化をさせていただいたのでございますが、今までも新しい職場開拓に行く、または前年度に入った卒業生のところに、今年度もお願いしますというような形で職場を開拓していく中で、実態として卒業生に会って、元気でやっているか、ということはございました。
 そのような中で、今回は改めてこのような形の事業化をさせていただいたということでございます。


都築委員  お聞きすると、非常にいい話なのですが、私が少し気がかりなのは、教育委員会が考えて、よかれと思って事業化して進めてきた事業を、トップダウンで現場に下ろす場合に、現場とのそごが生じるケースも見られるわけなのです。この事業の場合、私も少しOGの方に聞いてみたのです。受け持っていた先生が、就職したときに来ていただいてどう思いますかと聞いてみたのです。その方は、やはりうれしいですと答えられました。ただ、自分の生徒だったので行かないといけない、事業化されていますから、行かないといけないという義務感から、先生が自分の職場に来られても余りうれしくないということも言われていました。
 その生徒からすれば、自分の就職のことを思っていただいた先生に対して、うれしさというのは込み上げてくるのかと思うわけです。こんな先生はいらっしゃらないと思いますが、教育委員会から言われて、制度化されたから、夏休み、部活も忙しいのに行かなければいけないのだ、ということにならないようにしていただきたいのです。この事業を進めていかれるに当たっては、そうした趣旨をよくよく先生方に伝え、おわかりかと思うのですけれども、義務感に立った行動にならないようにお願いをしたいというのが、私の趣旨でございます。
 それでは、本題に入らせていただきます。
 一点目は大学生等奨学金です。これも大変いい制度だと思います。日本学生支援機構が進められている奨学金から漏れる方を、香川県独自の予算で救っていこうという趣旨の奨学金だと思います。平成26年度の実績も、募集定員100に対して、それ相当の募集が来て、100人程度の奨学金が支給されることになって、大変これはよろしいと思います。
 一点、気になる点がありまして、募集要項を見ますと、募集期間が26年度奨学金ですので、今年度4月に大学入学の方が受けられる奨学金については、1年前の、高校3年生が始まる前の3月15日からとなっており、非常に早い時期に募集をかけられております。危惧されるのは、少し早いので、就職するのか、進学するのか、まだまだ家庭でもどうなるか、ふらふらとした状況の中で、まだ奨学金まで思い至らない親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。そういった漏れがないのかという点が気がかりなのです。その募集期間が少し早い点の理由についてお伺いしたいと思います。日本学生支援機構の奨学金は、年度を超えて、3回ぐらい募集をかけて、漏れがないようにされているようなのですが、その点いかがでしょうか。


細松教育長  奨学金の募集時期でございますけれど、香川県の大学生等奨学金と同種のものとして、日本学生支援機構の無利息の第1種奨学金というのがございます。私どもとすれば、そちらとの内定の重複を避けるということで、学生支援機構の奨学金の申し込み時期が7月にございます。それまでに、県の選考結果を確定して通知したいということで、3月から4月までの間を募集期間としているということでございます。つまり、県での奨学金が不採用になった者も、十分余裕をもって、学生支援機構への申し込みが可能となるように募集時期を定めさせていただいているという状況でございます。


都築委員  時期は、逆でもいいのではないですか。学生支援機構がとれなかった方を香川県でとったらいいわけです。


細松教育長  学生支援機構の奨学金と比べますと、県がかなり有利となっておりますので、逆にすると重複が生ずるというようなことで、本来借りられるものも借りられなくなるということもありますので、順序をそうしております。


都築委員  県が有利だからですね。県が有利なので、有利なほうから選んでいくでしょうという答弁ですね。それだと理解はできるのですが、あとはこういう時期的なものの漏れがないように、各家庭への周知等々も大事になってくると思うのですが、その点どのようにされているのでしょうか。


竹内高校教育課長  募集に当たりましては、募集要項を高等学校と特別支援学校、市町の教育委員会、県民室等に配布をいたしまして、県のホームページにも掲載しております。また、広報誌「THEかがわ」に記事を掲載するということを通じまして、広く周知を行っております。
 学校での生徒への周知につきましては、学校によってさまざまなやり方をしておりますが、例えば成績通知票を自宅に送るときに、一緒に封筒に入れて送るとか、進学対象の周知会で、制度概要を記載した文書を配布するとか、また教室に周知文書を掲示するという形で、学校では生徒に周知をしているところでございます。


都築委員  これも細かい話なのですけれども、私のところにこの奨学金の相談がありまして、ありますよという話をしたところ、募集が非常に早くて、もう終わっていたというケースもありました。学校でも周知されていると思いますし、たくさんの方ですので、そういったケースもあるかと思うのですけれども、学校ごとに周知の仕方も何やら違うようでありますので、その点、非常にいい奨学金でもあります。漏れがないように、ぜひとも目配りをしていただきたいと思います。
 最後に、青少年のインターネット依存の対策についてお伺いをいたします。
 26年度予算でも計上していただいておりますが、厚生労働省で、インターネット依存に関する調査が、全国の中高生を対象に実施されております。中学生で約3万9000人、高校生で約6万2000人から回答を得て、昨年の8月に調査結果が発表になっているようであります。調査の中では、結果として、問題や不安から逃げるためネットを使うかなど、8問中5問以上に当てはまると依存の疑いが強いと分類をされて、その割合は、中学生では6%、高校生の9%で、中高生全体では8%、全国の数に直しますと約50万人と推計されているそうです。
 また、その健康への影響については、「睡眠の質が悪い」が59%と、依存がない人の約2倍近くになっております。また、「午前中に調子が悪い」が24%と、これについては依存が見られない方の3倍近くという結果が出ているようであります。
 ネット依存の問題点は、昼夜逆転などによる不登校、成績低下、引きこもりなどばかりではなく、睡眠障害や鬱症状になるなど、精神面でのトラブルも引き起こすほか、視力の低下や長時間動かないことで、10代でも筋力低下や骨粗鬆症といった身体症状などを招くおそれがあります。
 このように生活に不可欠となったインターネットの利用が過度になると、健康や暮らしに悪影響が出ることもあります。ただ、今、インターネット依存症という病気は定まっておりませんし、ようやく診断基準がWHOの国際疾病分類の中に初めて盛り込まれる予定になっているという状態で、判断基準ももちろん定まったものがない状態であります。
 そのような中で、日本よりもネット依存の問題が非常に課題となっておりました隣の韓国では、2009年から全ての小学4年生、2010年から中学1年生、2011年から高校1年生も対象に、韓国独自のネット依存チェック表を使った調査を実施されておりまして、ネット依存が見られる子供には親と一緒にカウンセリングも実施されているようであります。これは、韓国は大変ネット社会が進んでおりますので、こういう悪影響に対する対策もとられているようであります。また、国内でも国立病院機構久里浜医療センターというところがありまして、全国で初めてネット依存の専門外来を設置されているようでございます。
 こういうことを背景とした今回の全国調査の結果なのですけれども、この調査を受けて、まずは教育長の御所見をお伺いいたします。


細松教育長  このネット依存の全国的な状況でございますけれども、本県でも同様な傾向にあるものと認識しております。
 また、いわゆるスマホというものが出現したのが、わずか4年ほど前でございます。今はネット依存というのも、机の上に置くタイプのパソコンから、今や手元でやるということで、随分その状況も変わっております。それがゆえに、ますます子供にとっては、自分だけの秘密の遊び場ができているという状況になっていると認識しております。


都築委員  先ほどの久里浜医療センターの専門外来なのですけれども、これまで診療したのは約160人いらっしゃるそうなのですが、中高大学生全体で約7割の方がそうした学生だそうです。その8割以上がオンラインゲームにはまっておりまして、御存じのとおりモンスターを倒したり、架空の戦場を舞台にして戦争ごっこの類いのゲームなどにはまっていたそうです。
 また、17歳の男子生徒は、高校1年生のときに自分用のパソコンを手に入れたことをきっかけにオンラインゲームの利用がエスカレートしていったそうです。1日の利用時間が12時間を超えまして、昼夜逆転の生活、偏頭痛を起こすようになり、学校にも行かなくなったということであります。
 これは、こうした専門外来のことなのですけれども、全国ではこういった形で調査していただいているのですが、香川県における実態的な調査といいますか、こうした実態をつかんでおられるのかどうか、お伺いします。


細松教育長  インターネットの利用状況については、毎年の全国学力・学習状況調査の中で、インターネットを平日どれぐらい利用していますかということを調査するようになっております。そういう中で、本県で見ますと、平成25年度の調査では、1日当たり3時間以上インターネットを利用している小学校3年生は5.7%、中学3年生が16.3%ということでございます。
 もちろんインターネットの利用時間ということですので、ゲームだけをしているということではないと思いますけれども、それにしても平成21年度に比べますと随分長くなっているという傾向がございます。この背景には、いわゆるゲーム等を利用している時間がふえているのではないかと認識しています。


都築委員  高松市でも、このネット依存については議会で触れられておりまして、市長の答弁によりますと、実態調査が大事だということと、日進月歩の技術革新もありますので、改めて実施するということです。県教育委員会の場合は、特に高校における実態はつかまれていますか。


細松教育長  この携帯電話等の機器の使用、あるいは学校での持ち込みについては、平成20年に小中高において、学校に持ち込み禁止という方針を出せさせていただきました。そこで毎年状況を把握していたわけでございますけれども、毎年やってもそれほど状況に変化がないということで、3年に一度調査することに方針を変えました。平成23年度に調査したものがございますけれども、先ほどのスマホがこの4年間の間に登場したということも踏まえまして、来年度改めて、高校も含めた調査を行いたいと考えております。


都築委員  家庭と学校の両面があろうかと思いますが、ぜひ実態を把握していただきたい。家庭でのインターネット依存のかかわりもぜひ調査していただきたい。また、学校の先生方には御負担になるかもしれませんが、学校でも依存のサインというのが出てくるわけでして、昼夜逆転するような状況なので、学校を休むといったサインも出てくるわけです。そうした依存のサインを見逃さないような啓発、あるいはサインを出さない取り組みについて、ぜひお願いをしたいと思います。この点について、何か平成26年度でやられるのかお伺いしたいと思います。


細松教育長  このネット依存を初め、携帯を使って、子供が知らず知らずのうちに、加害者、あるいは被害者になっている。非常にある意味、子供にとっては最高の遊び道具でありますけれども、一方においては非常に危険なわなが潜んでいるものでございます。
 そうしたことで、我々もこれまで保護者への指導、あるいは児童生徒への指導、それから早期対応ということで、相談窓口を開設して対応を行ってきております。さらに、それぞれの保護者、あるいは児童生徒の指導に当たる先生方においても、日進月歩でどんどん新しく出てくるものを十分知らなければならないということで、そのわなについての研修の場に、そうしたものを通じて巻き込まれたいろいろな事件を扱っている警察の方や、最新の機器を扱っているe-とぴあ・かがわの方の御協力も得て、スマホや通信機器の正しい使い方ということについての研修をやってきております。
 しかしながら、学校での対応とあわせて、どうしても保護者の御協力が欠かせないものと私は思っています。そうしたことで、行政からの啓発ではなく、保護者同士で啓発し合うということも必要であるということで、保護者の間から養成した指導員を設けて、啓発に努めているところでございます。
 警察等の協力を得て、毎年、そのときそのときで求められる啓発についていろいろと工夫しておりますけれども、実はきょう印刷が上がってきたものですが、こういうリーフレットも、児童生徒向け、あるいは保護者向けにそれぞれつくって配布するということで、啓発に努めているとこでございます。保護者がきちんとこの問題について理解して、家庭の中で子供に向き合ってもらうことが大事ではないかと思っており、この保護者等への啓発についても、継続的に取り組んでまいりたいと思っております。


都築委員  鋭意取り組んでいただければと思います。
 教育委員会だけではなかなか尽くせない部分もあろうかと思いますので、健康福祉部ともしっかり連携をして、効果が出るような取り組みをお願いをして、終わりたいと思います。


竹本委員  三点についてお伺いをさせていただきます。
 一つは、子供の貧困問題についてであります。先般、貧困の連鎖にストップをかけなければいけないということで、子どもの貧困対策法が成立をしたわけであります。この法律の趣旨は、生まれ育った環境によって子供の将来が左右されることがないよう、教育の機会均等などの対策を国や地方自治体の責務で行うことが義務づけられております。
 貧困家庭に育つ子供たちはさまざまな困難にも直面をしておりまして、進学をしたいのに経済的な理由で進学をあきらめざるを得ないケースなどがあるわけであります。そういう中で、勉強の機会、教育の機会を保障していこうという就学援助がありますが、全国的にも非常に就学援助を受けている生徒が年々ふえているというように聞いております。
 そういう中にありまして、親が働いても子供たちの教育にお金がなかなか出せないという状況などもあります。これは教育機関だけでなく、今、日本社会で非正規労働者が約4割に迫り、低賃金で働かざるを得ない状況も一つの原因ではなかろうかと思いますが、県の就学援助金の割合等の現在の状況について、お答えをいただきたいと思います。


鈴木義務教育課長  本県の就学援助の現状についてお答え申し上げます。
 平成24年度の本県における要保護、それから準要保護の児童生徒数については、合計で13.3%の児童生徒が対象になっておりまして、全国的にも同様でありますけれども、ここ数年、この割合というのは若干増加してきているところでございます。


竹本委員  この13.3%は香川県だけが悪いというのではなく、全国的にこういう傾向になっております。そこで、一番何が問題かというと、この進学をしたいのに経済的理由であきらめざるを得ない、まさしくこれだと思います。そういう意味からしますと、貧困の連鎖が断ち切れずに、ますますふえているという状況になっているわけであります。
 そこで、まずは県教育委員会として、当然貧困家庭では塾で勉強するとか、あるいは家庭教師を雇うとかは全く経済的にできないわけであります。そういう意味から、学力の向上を図る上で具体的に何らかのことをしていかないと、まずまず恵まれた家庭は、無理をしてでも塾へ行かせられますが、全くそういう余裕のないところは塾にも行けない。こういう状況になると当然学力の差が出てくるわけでありますから、そこのところを県教育委員会として、貧困がゆえに学力がつかないという人たちについても手を差し伸べることを真剣に考えていかなければいけないのではないかと思います。
 また、今、非常に話題になっておりますのが、このグローバル社会の中で英語の必須化で、英語を低学年からも勉強させなければいけないという話があります。聞くところによると、小さい子でも、英語を勉強させなければならない。どこの塾が一生懸命上手に教えてくれるのだろうかという話を、奥さん方がしているのを聞きました。
 こういう状況になってくると、ますます貧困の連鎖が広がっていくわけでありますから、教育委員会として、全体の学力の底上げをどう図っていくのかということが非常に大事であります。全国学力テストで、この間視察に行った秋田県がまた1番だったらしいのです。できるだけ成績がいいのにこしたことはないわけでありますが、優秀な子供たちの成績を1点上げるよりは、100人の生徒に1点上げさせ、底辺を上げるということは、学力テストにしたら順位が上がるわけでありますが、そういう意味からして、具体的に県教育委員会がどのように考えているのかぜひお聞きをしたいと思います。
 先般も質問をさせていただきましたけれども、秋田県へ行ったときに、ITを使えば、塾の講師を一人雇って人件費は一人で済んで、たくさんの人が勉強できると伺いました。こういう環境も一つの方法ではないかと思っているわけであります。教育委員会の考え方、学力の底上げをどういうふうにしていくのか、あるいは負の連鎖をどのようにして断ち切っていくのかということについてのお答えをいただきたいと思います。


鈴木義務教育課長  学力の向上についてであります。委員御指摘の中にもありましたけれども、児童生徒の学力の向上については、県教教育委員会といたしましても、県の教育基本計画の重点項目とさせていただいております。子供たちにしっかりと学力を身につけさせるということは非常に大事なことであると考えております。
 その中で、本県の基本的な考え方といたしましては、塾に頼らなくても、確かな学力を身につけることができるように努力をしているところであります。
 具体的に申し上げますと、全国学力・学習状況調査の中で質問肢がございますけれども、その中で放課後、あるいは長期休業などを利用して学力の向上に取り組んでいる学校の割合が、本県では非常に高い状況にございます。例えば、本県では放課後に補充的な学習サポートを行った小学校、中学校は9割近い数になっております。小学校では全国平均を26ポイント上回る学校が実施しております。中学校でも2.8ポイント全国平均を上回っているという状況にあります。
 いずれにしても、このように現場の学校の先生方の熱心な取り組みによりまして、放課後等の補充的な学習の支援が行われている実態となってございます。


竹本委員  非常に努力をされて、全体の学力の底上げを図っているということは非常に評価ができると思いますが、一つひっかかるのは、塾に頼らなくても学力をつける教育を県教育委員会は実践している。先般も、教育長がこのような答弁をされました。しかし、現状は、塾に頼らなくてもいいと言いながら、経済的に行ける子供たちはほとんど塾に行っています。そこの認識を間違ったらいけないと思います。
 例えば、学力ではなく体力の関係で言いますと、夏に小学校で水泳競技が行われます。普通の子供たちが水泳競技しても勝てません。端的に言えば、選手になるのはどういう子供たちかと言うと、スイミングスクールで一生懸命練習している子供です。小学校などの水泳競技で郡の大会、市の大会で、速くていい成績を残しているので聞いてみたら、あの子は、どこそこのスイミングスクールへ小さいときから行っているという話なのです。
 ですから、スイミングスクールに行けない子供たちの水泳の能力をどう高めていくのかということと一緒です。塾に行けない子供たちの教育を真剣に担っていかないと、負の連鎖がますます拡大をしていくということにつながりますので、ぜひ補習を含めた底上げを図る教育を行っていただきたいと思います。
 もう一つは、英語の関係で、先ほど言いましたが、英語の勉強をするために、県内では、早くもどこに行かせようかと、こんな話が出ています。これも一緒でして、経済的に格差があれば、その英語の塾には行けないのです。こんなことも頭に入れて、今後この英語の教育について、どのような考えをお持ちなのか教えてください。


鈴木義務教育課長  英語教育に関する御質問でございますけれども、昨年の12月に文部科学大臣から今後の英語に関する大きな方向性が公表されております。今後、そういったことも踏まえまして、国では学習指導要領の改定に向けて、中央教育審議会でどのような英語教育のあり方が望ましいのかという検討がなされると承知をしております。そのあたりについては十分国の動向を見守りながら、本県としてもその後の対応について検討させていただきたいと思っております。


竹本委員  いずれにしても、全ての子供たちがきちんとした学力が身につくような手法を県教育委員会でとっていただきたい。特に、先ほどから申し上げています、経済格差が学力格差につながらないように、ぜひお願いをしておきたいと思います。
 二点目は、高等学校等就学支援金交付事業についてであります。
 この4月から高等学校等の就学支援金交付事業が始まるわけでありますが、今までは高校授業料無償化ということでされておりましたが、この支援金の交付事業では、所得制限が設けられることになりました。当初、この高校授業料の無償化を導入するかという議論のときに記憶しておりますのは、もしこれを導入したときの所得の把握等を含めて経費がすごくかかるということと、労力を考えたときに、本来はお金持ちに援助する必要はないということは正論なのですが、実際の手間を考えて、それをするよりはみんな無償にしたほうが、事務作業や労力などを含めて非常に簡単でよいということから所得制限を設けずに高校授業料の無償化が導入をされたと記憶をしているわけであります。
 いずれにしても、4月から所得制限を設けるということに決まりましたが、このときの問題として、具体的に一体誰が所得の把握を間違いなく行うのか。あるいは、所得というものも、最初に申請をしたときと、途中で会社が倒産をしたり、リストラに遭ったり、けがで仕事に行けなくなったりと、いろいろな状況があるわけです。そのときの所得の変更も含めて把握しなければなりません。恐らく学校の先生はしないと思うので、事務職の方がされると思いますけれども、これは個人情報にもなりますので、今の人数で果たしてこういうことが間違いなくできるのかが非常に大事であります。そこで、具体的に交付事業のあり方、進め方について、県教育委員会としてどのような方法等を考えておられるのかお聞きをしたいと思います。


竹内高校教育課長  生徒の世帯の所得の把握につきましての御質問でございます。
 世帯の所得につきましては、支援金の支給対象となるものにつきましては、保護者全員の市町村民税の取得割額の合計が30万4200円未満の高校生ということでございます。この30万4200円未満かどうかということを判断する必要があるわけでございますけれども、これにつきましては、保護者全員の課税証明書の提出をお願いしたいと思っております。
 その中に記載されております市町村民税の取得割額の合計が30万4200円未満かどうかで、その給付の有無の判断をするということでございます。
 これにつきましては、あらかじめ配付をしております専用の封筒に入れて、学校に提出し、それを学校の事務職員が開封して要件を確認するということで、封をして出させるということにしたいと思っております。
 取得の確認につきましては、入学後の4月と、それから7月の2回行うということになるのですけれども、短期間に7,000人余の所得の確認ということが必要なってまいります。そこで、提出書類の確認、必要な入力などの事務補助といたしまして、人材派遣を活用していきたいと思っております。
 また、御質問がございました失業や倒産などで、家計が急変した場合につきましては、前年度の課税証明書では確認ができませんので、家計急変による収入状況が課税証明書に反映されるまでの間は、授業料の減免という形で対応していきたいと思っております。


竹本委員  今、2回所得把握に努めるということでありましたけれども、この件について、保護者から、これはおかしいのでないかとか、いろいろな問い合わせが来ると思うのです。初めてやることなので、想定問答集、Q&Aみたいなものは、なかなか今の段階ではつくれないと思いますが、一定の経過をした段階で、保護者からの問い合わせ等についての答え方等を含めたQ&Aをつくって、各学校に配付をする。このことによって、いろいろな問題について事務担当者が「この場合はこうこうこういうことでこうなります。あと詳しい内容についてはもう少し調べてお返事差し上げます。」というように直ちに答えられる体制をつくらないと、人間何でも一緒なので、「ああ、いや、これ、どうなっているんだろう。」と、もごもごと言ったら不信感につながるのです。そういう意味から、今はすぐはつくれないと思いますが、ぜひQ&Aをつくって、現場の事務方の負担軽減に努めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。


竹内高校教育課長  委員から御指摘がございましたQ&Aの件でございますが、まずQ&Aの前に、3月4日に、学校事務職員を対象にいたしまして説明会を行いました。そこで、これはQ&Aではないのですが、事務の手順につきまして周知を図って、事務処理マニュアルというものを各学校に配付をいたしております。それから、今、御指摘のございましたQ&Aにつきましては、もちろんこれは制度が始まってから出てくる問題もございます。
 ただ、それほど多くはならないと思うのですけれども、3月中旬ぐらいには、想定される保護者からの質問と回答につきまして、今の段階でできるQ&Aを、学校に通知したいと思っております。


竹本委員  Q&Aは、今作れと言っているわけではないのです。運用した後、こういう問い合わせ等があったという部分について、その情報を各学校が共有化する。そのことによって、事務処理の混乱を招かないようにできるということを私は言っているわけですので、「こういう問い合わせにこういうように答えた。」という情報の共有化を、ぜひ行ってほしいと思います。
 それと、三点目につきましては、教育の機会均等ということで、大枠で言えば、それでお聞きをしたいと思います。
 既に御案内のように、障害者基本法の一部が改正されました。福祉、雇用、教育、防災、その他関係部局間の連携を密にして、適切な対応を図るようお願いしますというのが、この障害者基本法一部改正の中身でありますが、その中で、法第16条の関係に教育という文言があります。この中で第1項は、「国及び地方公共団体は、障害者が、その年齢及び能力に応じ、かつ、その特性を踏まえた十分な教育が受けられるようにする」。そして、「教育の内容及び方法の改善及び充実を図る等必要な施策を講じなければならない」というふうに書いております。
 第2項では、「国及び地方公共団体は、前項の目的を達成するため、障害者である児童及び生徒並びにその保護者に対し十分な情報の提供を行うとともに、可能な限りその意向を尊重しなければならない」と、書いております。
 第3項では、「国及び地方公共団体は、障害者である児童及び生徒と障害者でない児童及び生徒との交流及び共同学習を積極的に進めること」というように書いています。これが障害者基本法の中に書かれているわけであります。
 もう一つ、大きく言えば、障害者の権利条約が批准をされました。2013年12月4日に参議院本会議で、障害者基本法や障害者差別解消法の成立に伴い、国内の法律が条令の求める水準に達したとして、条例の批准をしました。日本国の批准書は、2014年1月20日付で、国際連合本部において寄託されております。
 この条例の基本的な考え方でありますけれども、特徴的なのが一つここに書かれております。「我々のことを我々抜きで勝手に決めるな」というスローガンを掲げたことが画期的であり、障害者の視点からつくられた条約となっております。
 その中で、障害者権利条約の定義が書かれておりますが、その中にコミュニケーションというのが書かれています。コミュニケーションには点字や触覚によるコミュニケーション、平易な言語、読み上げ、補助的及び代替的な意思疎通の様式、手段及び形態、利用可能な情報通信技術によるものも含む。言語には手話とその他の形態の非音声言語も含むと書いております。
 障害による差別というのもここにありますが、障害を理由とした、万人に対する政治的、経済的、社会的、文化的、市民的の全分野にわたる人権と基本的自由のあらゆる区別、排除、制限を、さらに障害のある人に対する合理的配慮の欠如があれば、障害に対する差別というように書かれているわけであります。このことは、合理的な配慮をしなければならないということであります。
 その中で、教育の分野にも書いております。障害のある人が、成人教育や生涯学習も含めて、インクルージョン教育制度のもとに良質な教育を受けられる公平な機会を与えること、個人に必要とされる合理的配慮が提供されること、と書かれております。
 香川県の教育指針の中には、夢に向かってチャレンジする人づくりというように大きいスローガンを掲げております。また、個に応じた教育の促進と、すばらしい文言が並んでいるわけであります。
 そこで、障害のある子供が高校を受験した場合に、県教育委員会としてどのような合理的な配慮をなさっているのか、まずお聞きをしたいと思います。


竹内高校教育課長  公立高等学校の入学者選抜における障害のある生徒に対する配慮ということでございます。受験の際に、特別な措置を必要とする場合につきましては、受験生や保護者からの要望を踏まえまして、特別措置願いというものを出していただいております。これまで、障害の状況に応じてではございますが、別室の受験、また補聴器とか天眼鏡を使用すること、さらには学力検査の問題とか解答用紙の拡大について配慮しています。それから高校入試の問題は問題用紙と解答用紙が別々になっておりますので、それを、問題があって解答があって、問題があって解答があってというような形の問題用紙と解答用紙の連結をした場合もございます。
 昨年度におきましては、知的障害と肢体不自由をあわせ持つ生徒に対しまして、代筆を認めております。それから、学習障害のある生徒に対しましては、1教科だけですが、時間延長を認めるという措置もしてございます。
 このような形で、障害のある受験生につきましては、障害の状況に応じました適切な措置をしてまいりたいと思っております。


竹本委員  代筆については認めるということですね。
 障害者権利条約の中にあります、平易な言語、読み上げ、あるいは補助的及び代替的な意思疎通の様式、手段及び形態というように書かれているのですが、「平易な言語」のところの解釈からすると、代読は認めてもよいのではないかなと思いますが、いかがでしょうか。


細松教育長  私どもは障害の状況、程度に応じて可能なことについて配慮しているということで、代読という、かわりに読み上げるという事例はないので、今即答しかねますので、御理解いただきたいと思います。


竹本委員  もう一つは、学力検査と面接について、介助者を配置するようになっていますね。これは県教育委員会においても、介助者を配置するということになっています。体が不自由でない人でも、普通面接試験等に行くと、入社試験でも一緒ですが、緊張します。もう面接官がざっと並んでいて、人間というものはいくら学校で練習していても緊張するものです。
 そういう中にあって、障害を持っている方は、特に見知らぬ人との話を直接初めてするのは非常に緊張するのです。それで、今まで思っていることもなかなか言えない、意思表示ができないという状況もあるわけなので、障害を持っている方や、個々の状況によって、常にその人を介助している人が立ち会うということは、先ほど申し上げました条約や障害者基本法の趣旨からすれば、教育の関係で、まずそういう普通に受験ができる環境をつくってあげるべきではないかというように思います。
 この障害を持っている子供について、知らない人とのコミュニケーションがとれるのかとれないのか、特別支援教育課長にお聞きします。


平畑特別支援教育課長  一般的な話で恐縮でございますが、常日ごろコミュニケーションがとれている人よりも、とりづらいと認識しております。


竹本委員  そうですね。さすが専門の課だけあって、よく御存じです。
 そういう状況も加味をしながら対応をすべきでないかと思います。私自身が考えて、県が介助者を配置しなければいけないという場合に、もし知り合いの介助者に頼めば、テストの答えで不正が行われるのではないかということを一番御心配なさっているのではないかと思うのです。しかし、その場合だったら、県が配置をする介助者プラス常にコミュニケーションがとれている人を足して介助者にするということも当然可能ではないのでしょうか。二人にすることはだめなのでしょうか。


竹内高校教育課長  受験生につきましては、障害のある受験生も障害のない受験生も、不安な気持ちというのは、同じだと思いますし、障害のない受験生も、例えば保護者が横にいてくれたら、それは非常に安心感があると思うのです。そのあたりの公平性もありますので、介助者につきましては、我々は特別支援学校の教員をその日にお願いしまして、介助になれている職員で介助をしている状況でございます。


竹本委員  なかなか合理的な配慮に欠けているような気もいたします。
 それと、実際に障害を持たれている方が入試をするときに、先ほど言ったように、緊張から非常にコミュニケーションもとれないとか、こういう場合に、日常的なその子が持っている能力、文書等を、一つの評価に加味するということも大事ではないでしょうか。その子の能力等を含めて試験をする場合に、そういうことはできないのでしょうか。


竹内高校教育課長  今のお話につきましては、障害のない生徒が受験した点数とは別のところで別途プラスするということになりますので、これは公平性の観点からなかなか難しいのではないかと思っております。


竹本委員  公平性という言葉はよく使われますが、もともと障害を持っている人と持ってない人とは、最初から公平じゃないのです。差があるのです。ですからそれを公平性、公平性ということで、芋を切るような形で処理してしまうというのは問題ではなのですか。
 男女平等という言葉も、男女平等になったのだから、女性も男性と同じようにどんどん仕事したらいいではないかと考えておられる方もおいでますが、あれは特殊な母胎を持った女性というのを保護しながら平等ですよということを言っているのです。これもそういうことを念頭において、ただ単に平等でなければいけないというだけでなくて、何か手助けをした上で平等になるという考え方でなければいけないと思いますが、どうですか。


竹内高校教育課長  先ほど申し上げましたような、例えば学力検査を受ける場合の別室受験ですとか、問題用紙の拡大ですとか、連結といった形での措置は、これは当然今までもやっておりますし、今後もやっていきたいと思っております。
 しかし、別途点数をプラスするような、一般の受験生が受けた満点にプラスするような形の点数は、これはなかなか難しいのではないかというように思っております。


竹本委員  別に、点数をプラスしろとは誰も言っていないのです。それは、点数で評価する部分と、日常的にその子が持っている能力を別の方法で出して、それを加味するということなので、別に点を足せと言っているわけでもないのです。ですから、そういうことをもっと考えてやらないと、この条約や基本法に基づく部分が満たされるとは思えません。
 最後に、昨年の定時制の秋季募集合格者の報告書が平成25年9月27日に出されております。丸亀高校は、5人が受験をして合格者はゼロ。三木高校は、5人が受験をして5人が合格。これは何の違いなのでしょうか。


竹内高校教育課長  高等学校につきましては、生徒が許可科目を履修いたしまして、単位の修得ということが必要でございますので、その教育を受けることができるかどうかというような判断をそれぞれの校長がした結果だと理解しております。


竹本委員  これは校長が判断したのですね。校長は、この障害者基本法の関係や障害者権利条約の中身を踏まえて学校業務をされているのでしょうか。


竹内高校教育課長  理解をしていると認識をしております。


竹本委員  なかなかそういうふうには思えません。子供は、誰も一緒ですよね。県の教育の中身も、子供たちに目標を持って、その目標に向かって一生懸命頑張りなさい。そして、きちんと勉強して、それに向かって頑張ろうということを大きな目標としているのだろうと思います。
 そういう意味からして、その障害を持つ子供も、現時点で、高校の勉強を受けたいということが一つの大きな夢であり目標なのです。それを、いろいろな合理的な配慮をできるだけして、その子供の夢を潰さないようにしてほしいのです。合理的な配慮、解釈をいろいろ工夫しながら、配慮にできる部分について、今後、ぜひ御検討をいただきたいと思います。


細松教育長  高校入試等については、先ほど来から課長が答弁させていただいておりますように、公平性を確保しつつ、我々とすれば合理的配慮もしながら臨んでいるというようなことでございます。


五所野尾委員  それでは、四点ほど質問をいたしたいと思います。
 最初は、補習のための指導員等派遣事業というのが、来年度の事業の中にあるわけですが、この中を読みますと、市町が学力向上等を目的として、補習のための指導員等を小中学校に派遣する経費の補助だと書かれております。まずその具体的な内容をお聞きしたいと思います。


鈴木義務教育課長  来年度予算案に計上させていただいております補習等のための指導員等派遣事業についてでございますが、これは国の補助事業を活用する予定としております。市町の教育委員会が主体となって、学力向上に向けて、先ほども話に出ましたけれども、放課後等に補充学習を行うための指導員等といった人的支援を行うために、市町に対してその経費の2分の1を県から補助することを予定している事業でございます。
 来年度当初予算案に、新規事業として1170万円余の予算を計上させていただいているところでございます。


五所野尾委員  放課後等ということですので、今、いろいろ話題になっている土曜日授業にも使えるのかとも思ったり、学力向上対策の一環としてやるということで、非常に期待もできるし、地域にいる人材の活用にもなります。退職したOBの教職員たちの活用にもなるのかと期待もいたしているわけです。そういう意味で、土曜日授業とか退職教職員とか地域の人材活用については、そういった意味からどうなのでしょうか。


鈴木義務教育課長  申しわけございません。少し答弁が十分ではなかったと思います。
 まず、どういった方々にお願いをするかということですけれども、例えば退職された地域の方々、あるいは退職した教職員の方で御協力いただける方々、あと教員を志望する大学生なども、もし手を挙げていただければ非常にありがたいと考えてございます。
 それから、土曜日の有効活用に向けてという御質問でございますけれども、この事業は、放課後等ということで、土曜日にも活用することが可能となってございます。あくまでも事業の主体は市町の教育委員会でございますので、市町の教育委員会がそういったことをやりたいということであれば、可能になってございます。
 それから、補足といたしましては、学力向上に向けてということですので、個別の学習、あるいは発展的な学習の補充とか、さまざまな形でこの事業を有効に活用していただきたいと思っております。今後とも効果的な活用を含めて、市町教育委員会に、この事業の活用を通じた学校教育の充実に向けて、働きかけてまいりたいと考えております。


五所野尾委員  非常に幅もあるようでございますので、十分市町の教育委員会と連絡をとり合って、指導もしていただいて、有効に活用していただければ非常に効果もあるのではないかと期待をいたしておりますので、お願いをいたしたいと思います。
 次に、道徳教育パワーアップ事業というのが、これまた来年度の中にあります。道徳教育の一層の充実のため、教員の指導力向上等を図る事業ということで、平成26年度の事業内容としては、ふるさと香川に関する地域の読み物教材の作成・配付を小中学校でやる。それから、家庭・地域連携を研究主題とするモデル校の指定ということが書かれておりますが、まず、具体的な内容と狙いについてお伺いいたします。


鈴木義務教育課長  この道徳教育パワーアップ事業につきましては、来年度の新規事業として、当初予算案に770万円余の予算を計上させていただいてございます。
 この事業の狙いでございますけれども、今、我が国全体としてもそうでございますけれども、子供たちに健やかな心、あるいはたくましい心、規範意識といったものを育てていくためには、道徳教育の充実が必要であるということを考えてございます。
 そのために、先ほども五所野尾委員からございましたけれども、まず地域独自の読み物教材を、この事業を活用して配付をしたいと思っております。具体的には、これまで本県では香川版「心のノート」の配付をしてきておりますけれども、その中に地域独自の読み物教材がございます。これが来年度から、国から「私たちの道徳」という新しい冊子が配付になりますので、この地域独自の部分について取り出し、児童生徒全員に配付をした上で、道徳の時間等に活用をしていきたいと思っております。
 それから二点目のモデル校、研究推進校についてでございますけれども、こちらも地域に根差した創意工夫ある道徳教育を推進するために、道徳の時間の充実に関する実践的な研究をお願いしたいと考えておりまして、モデル校における研究を推進するための経費を考えてございます。
 それからもう一点は、教員への研修に再度力を入れたいと考えております。道徳教育の充実に向けた教員の指導力向上のために研修会を開催させていただきたいと考えております。
 事業の概要は以上でございます。


五所野尾委員  今、お話のありました、来年から小中学校全部に配付するこの道徳用の新教材、「私たちの道徳」については、いじめの問題の対応とか、日本人としての自覚を深める記述も多くあるということで、非常に期待をいたしております。この中に伝統文化とか、年中行事や日本文化などにも触れたところもあるということでございますので、大いに活用していっていただきたいと思うわけです。
 一方、これを使ってくれるのかという心配もあるわけでございます。それと、道徳教育の形骸化ということも指摘を受けているところでございまして、例えば道徳の授業がきちんとできない教員もいるのではないかとか、あえてやらない教員もいるのではないかとか、そういった話も聞こえてくるところです。また、学校による国旗・国歌の取り扱いの姿勢にもいろいろあるのではないかという話も聞こえてきたりします。非常にそういったところを心配しながら、この事業を考えていったわけなのです。
 国におきましても、申すまでもなく、道徳の教科化ということで、今、中教審へ諮問していますので、秋ぐらいには結果が出てくるだろうということです。道徳教育も、先ほど課長も言われましたように、非常に充実が必要だということで、その点も全く同じなのです。
 いずれにいたしましても、道徳のこういう事業をやるのでしたら、実効ある方向に持っていっていただくし、また特に価値観が多様化している現代ですので、そういう時代だからこそ、なおさら道徳教育をもっと充実していかなければならないという機運も高めていっていただきたいという希望でございます。答弁は結構でございます。そういう活用をしてください。
 それから三点目でございますが、けさ、谷久委員からも質問が出ておりましたが、県立体育館の問題が出ております。中核的体育館の調査検討事業が、今年度とまた来年度もやるということで出ていたわけなのですが、県立体育館は、申すまでもなく、今現在使用が中止されておりますし、競技規則に適合しない競技種目も生じているなど、いろいろな競技団体からの指摘もたくさん聞くわけなのです。
 それで、現在の中核的体育館というのは恐らくここだろうと思うのですが、現在の県立体育館の現状と問題点はどこなのかということと、本年度既にスタートしている事業ですので、どんな検討がなされてきたのかをお伺いいたします。


細松教育長  現在の県立体育館の状況でございますけれども、年間10万人、競技場だけで6万人が利用する施設でございます。現体育館は、卓球、体操、バスケットなどの競技では、県大会レベルで活用されております。
 しかしながら、一定の競技においては、天井が低く照度も低いということから、全国大会の開催が困難だという状況にあるということも、また事実でございます。
 一方、新しい体育館についての調査検討事業費を出させていただいておりますけれども、新たな体育館については、平成24年11月に県の体育協会等関係競技団体から建設の要望もございました。こうしたこと等も踏まえまして、将来、中核的機能を果たす体育館の将来的な整備も見据えて、そのあり方について調査検討を行うということで、今年度、その調査に着手している状況でございます。


五所野尾委員  まだ、一定の結論というか、内容は出てきていないようでございます。
 今、お聞きしますと、2年もかけて調査検討をやる必要もなさそうですが、問題が非常に多いのではないでしょうか。まだできてはいませんが、たとえ耐震の改修が早くできたとしても、先ほど教育長から話がありました天井や照度の問題が解決するわけではないのだろうと思いますb。また、アリーナや観客席の不足ということもあるだろうし、トレーニングルームもないということです。また周辺の駐車場も非常に少ないということで、我々素人が考えたところでも、このままで、県立体育館として将来もいけるとはとても思えないのです。これは検討をするというのでしたらもっと早く結論を出していただいて、新しい中核的な施設としての体育館を早くつくらなければならないということを早く訴えるべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。


細松教育長  来年度も引き続いて調査を行うということを考えておりますが、この新体育館を建設するとしても一定の期間が必要になります。また、御指摘の、新体育館をつくることについてもさまざまな考え方があるということは承知しております。そうした中で、将来的な整備も見据え、そのあり方について調査検討を進めているわけでございます。
 今年度は、大規模なもの、あるいはやや小規模なものに限定して、他県の比較的新しい体育館を事例に取り上げて、その整備状況を現地調査しました。また、PFI事業という新しい整備手法について取り組んでいるところがございますので、そのあたりも調査してきたわけでございます。
 来年度においては、その中間的な規模の体育館についても、追加で整備状況の調査を行い、また、このPFIについても、近々この手法で同様の施設をつくるという他の公共団体の取り組みもあるようでございますので、そうしたものについて、さらに情報収集を引き続き行いたいと考えているところでございます。


五所野尾委員  なかなか結論を先延ばしにしているのかという気がしますが、いずれ、これは教育委員会としての結論を早く出すべきだし、また、整備が必要だということで結論が出れば、それを早くPRしてやっていかないと、今、教育長も言われたように、整備には時間もかかるということは当然ですので、だからこそ早く、そういうことをやらなければならないのかという気がいたします。
 いずれにしましても、この調査検討事業ということで、何年もやるのではなくて、来年度にはきちんとした結論を出して、次の方向を示せるようにひとつ頑張っていただきたいという気がいたします。
 最後の質問でございますが、本県の教育行政についてです。
 細松教育長は平成20年に就任以来、香川の教育行政のトップとして6年にわたって頑張ってこられているわけです。その間、社会の急激な変化もありましたし、また、財政的ないろいろな制約もありました。また、教育を取り巻く環境という意味では、いじめ問題、不登校や暴力行為などの問題もいろいろ顕在化したということもありますし、学力低下の問題が話題になったりということで、さまざまに困難なことも多かったと思うのです。
 そこで、この6年間を振り返っていただいて、香川の教育行政の課題をどのように捉えてこられて、どう取り組んでこられたのかを伺いたいと思います。


細松教育長  教育長という立場で取り組ませていただきましたけれども、教育について、教育力ということを考えた場合に、教育力を維持あるいは向上させることについて、私は大きく三つの要素があるのではないかとつくづく考えております。
 その一つが、学校現場で校長を中心に、正常で安定した学校運営がうまく機能しているかどうかという点です。二点目が、教員の士気、モラル、熱意などのモチベーションが維持されているかどうかという点、それから三点目には、地域や保護者との信頼関係の上に立ち、それらに支えられた教育を行える環境があるかということです。こうしたところが教育力を維持、あるいは向上させるために大事な要素ではないかと思っております。
 幸いにして、本県ではおおむねそうした条件がそろっているということで、教育県香川と言われて一定の教育力の維持ができてきていると思っておりますけれど、一方において、いろいろ課題も生じてきているということも認識しております。
 私としては、以上三点のそれぞれの面において、一点目の校長を中心とした正常な学校運営を行っているかということについては、校長が管理者として一人一人の先生方の力を束ねて、組織化して、組織として学校を機能させることが大事であるというようなことで、常々校長等について指導をお願いしてまいりました。
 また、二点目の教員のモチベーション、熱意等につきましては、特に本県では自主的な研究というのが盛んでございます。教員は自己研さんに非常に熱心であるという点を実感しているところでございます。したがいまして、指導教諭が各現場へ行って、いろいろと指導しておりますけれど、そうしたものを含めたサポート体制をどうとっていくかという点について、特に意識してまいりました。この点については、来年度から、新しい場所で教育センターが機能を開始するということでございます。この研究グループを支える意味でも、この教育センターの役割は大きいと思っております。教育センターの移転に合わせて、そうした機能面については、それに携わる人間も、そうした意識をしっかり持って対応していってもらいたいと思っているところでございます。
 それから、三点目の、地域や保護者との信頼関係の上に立ち、それらに支えられた教育を行える環境という面につきましては、本県では、PTA活動でもおわかりのように、県民の教育への関心が非常に高い県でございます。そういう意味で、教員にとっては非常にやりがいを持って教育に当たれる環境があると思っております。一方において、学校に理不尽な要求が持ち込まれることが多くなるなど、学校に寄せる信頼の面において課題が生じてきていると思っております。そうしたことで、よく先生の多忙感が言われておりますけれども、多忙感にも、そうしたことが背景の一つとしてあるのではないかと思っております。こうした対応については、先生方みずからが、みずからの立場を十分認識して、みずからを律することが必要であるということは当然のことでございますけれども、学校教育と同じように、家庭教育も大切であるということです。しつけを初め生活習慣については家庭でしっかり身につけさせ、学ばさなければならないということを社会全体がもっともっと共有しなければならないのではないかと思っております。
 そうしたことで、これまで学校現場で指導するとともに、家庭の役割について、特に意を用いて啓発に努めてきたところでございます。また、こうした観点で、熱心に使命感を持っている現場の先生方を支えるのが教育委員会の役割ではないかという思いで取り組んできているところでございます。


五所野尾委員  非常に困難な中、いろいろな面で課題解決に向けて取り組まれたわけでして、例えば不登校であるとか、いろいろな暴力行為とか、いじめという面でも、あるいは学力向上という面でも、非常に成果も上がってきておるし、教育行政全体としても安定した教育行政が行われてきている点で、非常に高く評価をいたしておるところでございます。今後ともぜひとも香川の教育振興のために御尽力いただきますようお願いして質問を終わります。


高城委員長  以上で教育委員会関係の質疑、質問を終局いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)


高城委員長  御異議なしと認め、教育委員会関係の質疑、質問を終局いたします。
 本日はこれをもって散会いたします。