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平成25年[2月定例会]文教厚生委員会[教育委員会] 本文




2013年03月06日:平成25年[2月定例会]文教厚生委員会[教育委員会] 本文

山田委員長  理事者の説明は、3月4日の委員会で聴取しておりますので、直ちに質疑、質問を開始いたします。


松原委員  おはようございます。
 それでは、トップバッターとして私から質問をさせていただきたいと思います。
 まず初めに、きらめくかがわの高校づくり推進事業についてお伺いいたしたいと思います。
 3月に入りまして桜の季節が近づくとともに、中学生にとっては入試のシーズンということになるわけでございまして、公立高校の入試も間もなく始まります。中学生にとって環境が変わって新しい高校を選ぶということで、どういう高校なんだろうかとか、その高校はどんなことを学べて、どういう特色があるんだろうかということが一番気になってくるところだと思います。そうなると、高校としては、その特色であるとか、こういったことがこの高校にはあるんだという魅力を発信していくということが重要になってくるのではないかなと思います。そうすることによって、生徒や保護者はその高校を十分理解して、そして気持ちよく選べられるということにつながっていくのではないかと思います。
 そういうところで、今現在、県ではこの高校の魅力を発信させていこうということで、きらめくかがわの高校づくり推進事業を平成17年度より取り組んでいると思います。この推進事業について、まずここまでの取り組み内容、成果等についてお聞かせいただきたいと思います。
 そして、2点目には学力向上の取り組みについてお伺いいたしたいと思います。
 これまで県教育委員会では、香川型指導体制の推進をしておりまして、始まりは平成13年度までさかのぼります。子供一人一人に目を向け、接することで、そこに豊かな成長が生まれてくるという思いのもとスタートしたと伺っております。そして、平成23年度からは少人数指導、少人数学級、また学力向上の三つの柱から成る新しい指導体制のもとに、各取り組みを現在まで行ってきているところであると思います。
 そこで、後でも質問をするのですが、児童生徒の問題行動の深刻化あるいは生活習慣の乱れなど、教育分野における課題は多様化、複雑化しているのが現状だと思います。まず万感の思いを込め始めたこの県独自の香川型指導体制でありますけども、間もなく見直しをしてから3年目を迎えようとしている中で、成果や課題等についてこれまでを振り返っていただきたいなと思います。
 そして、3点目ですけども、不登校対策について質問させていただきたいと思います。
 県内中学校の不登校生徒数が全国比較でワースト上位が続いていることは承知のことと思いますが、教育委員会でもこうした状況を踏まえて、中学校での環境の変化から起こる中1ギャップが原因だという分析から、その対策に努めていただいているところと思います。県としてこれまで各小中学校に専門家であるスクールカウンセラーを配置するなどして、学校と各関係機関との連携を図って、その解決に取り組んできたところでありますけども、このたび新年度新規事業としてスクールソーシャルワーカー配置促進事業として2,600万円が計上されておりますが、まずその事業内容について伺いたいと思います。
 以上3点、まずお答えよろしくお願いいたします。


細松教育長  それでは、松原委員の御質問に対して、きらめくかがわの高校づくり推進事業、それから学力向上の取り組みの関係については私から、また来年度実施を予定しておりますスクールソーシャルワーカー配置促進事業につきましては、鈴木義務教育課長からお答えさせていただきたいと思います。
 まず、各高校の特色、魅力をどのように情報発信しているのかという点でございます。各学校の特色を県内の中学生あるいは保護者に十分知っていただくということは大切であります。そうした観点から、周知関係については、毎年県内の各高校の特色カリキュラム等々をまとめた「香川の高等学校」という冊子をつくっておりまして、これを県内の中学3年生全員に配布しております。そういう中でそれぞれの学校の特色を知っていただく。また、それは同時にホームページでも紹介をさせていただいております。さらに、7月、8月の夏場を中心に、全ての学校で中学生の体験入学も実施しております。
 また、特に専門高校においては、これは秋口だったと思いますが、「かがわ産業教育フェア」ということで、県内の全ての専門高校の生徒さんが日ごろの学習成果を県民に発信し、それまでの授業成果を発表する機会を設けております。また、各専門高校でのレベルアップということで、全国ナンバーワンを目指す「ナンバーワン専門高校プロジェクト」事業を実施しております。また、農業学校等では農業体験や出前授業などを行い、それぞれの学校の特色を県民あるいは中学生に知っていただくということを継続して実施しております。毎年そうしたことで情報発信をしておりまして、「かがわ産業教育フェア」についても中学生など参加して見ていただける方がどんどんふえていっているようにも思っております。こういったことを引き続き続けてまいりたいと思っております。
 それから、2点目の学力向上対策についての取り組みです。香川型指導体制については、23年度からそれまでの体制見直しを図りましたが、それについての御質問でございます。平成22年度までにおいては、少人数指導を基盤にしながら、少人数学級や小学校低学年での特に小学校一、二年生でございますけれど、複数担任制や生徒指導対応についての加配ということを柱に実施をしておりました。
 そういう中で、子供たちの状況等の変化も踏まえまして、これからの香川の指導体制はどうあるべきかということについて種々検討させていただきました。そういうような中で、23年度から少人数指導をベースにしながら少人数学級をより積極的に導入していこうということで、少人数学級の導入に切りかえをいたしました。また、これまで生徒指導対応ということでの取り組みでございましたけれど、発達障害対応、それから当然それまでの生徒指導対応、それから低学年、特に小学校1年生が入ってきたときに、きちんと授業を受けられるような体制になっているかどうか、そのあたりのこともございましたので、小学生の低学年対応の加配をするということで、職員配置の基準というのを見直して現在に至っているというようなことでございます。
 そうした中で、こういうようなことについては、日々検証する必要があろうと思いますけれど、今のところそれなりの成果は得られているのではないかと思っているところでございます。


鈴木義務教育課長  先ほどの松原委員からの不登校対策についての御質問にお答え申し上げます。
 先ほど中1ギャップという御指摘がございましたけれども、御指摘のとおり、本県においては、中学校における不登校の状況というのが芳しくない状況にございます。このため、来年度予算案において、県教育委員会としては、学校にスクールソーシャルワーカーの活用が促進されるよう、スクールソーシャルワーカーを学校に派遣する市町に対し、その経費の2分の1を補助する制度を新たに創設し、国から直接補助が受けられる中核市である高松市を除く各市町において1名ずつ雇用できるよう、2,600万円余の予算を計上させていただいているところでございます。
 また、こうしたスクールソーシャルワーカーにつきましては、社会福祉士あるいは精神保健福祉士等の福祉に関する専門的な資格を有する者であり、また教育と社会福祉の両面において専門的な知識や経験のある者を充てることを予定しております。家庭環境への働きかけ、あるいは児童相談所等の関係機関との連携のさらなる推進につなげさせていただきたいと考えております。
 以上であります。


松原委員  ありがとうございます。それでは、最初に質問させていただきましたきらめくかがわの高校づくり推進事業についてですけども、この中で新規事業としてかがわの高校アクションプランの実施というものがあり、いただいている新規の主要事業概要説明資料では、3校で実施する予定となっております。この具体的内容と今後の進め方について伺いたいと思います。


細松教育長  現在審議をお願いしております来年度からの事業の中に、かがわの高校アクションプランというものを掲げさせていただいております。これはこれまでのところ予算面で各高校の特徴ある学校づくりが、なかなか思うように進めることができなかったということを踏まえまして、各学校により広くより薄くというようなことではなくて、より意欲のある学校に重点的に予算配分をしたいということで来年度は取り組もうと思っております。そういう中で、来年度においては、高松高校、高松北高校、そして琴平高校の3校で重点的に予算を配分して取り組ませようと考えております。
 まず、それぞれの学校での内容でございますけれど、高松高校関係でございますが、進学校という役割を担っているということを踏まえまして、具体的には2年生の全員がインターネットを利用して英語作文力の向上を目指した実践的な語学力を身につける取り組みを行います。インターネットサイトで世界的に有名なところに英作文を出しまして、それに対しての添削というんですか、指導が返ってくるというものです。他県等の実例を見ていますと非常に有効であるというようなことで、そうした取り組みに対して支援していこうということです。この取り組みを通じて高松高校では将来グローバル社会に対応できる人材の育成を目指すということでありまして、それに対し支援してまいりたいと思っております。
 それから、高松北高校では、御承知のように県内では唯一の中高一貫教育を行っております。この中高一貫教育の特色を生かした取り組みとして、中学校で高校の授業内容の先取り学習とか、あるいはまた今年度から、新たに高校の中に飛翔クラスという特別クラスを設けて、より学力の向上を図っていこうとしておりまして、この中高一貫教育としての学習内容をさらに充実工夫するための取り組みについて我々として後押をしてまいりたいと思っております。
 また、琴平高校でございますけれど、琴平高校は神戸の震災を契機にいたしまして、被災地の方々との交流を深めておりまして、それが非常に深い継続した取り組みになっております。そういう伝統というんですか、そういう校風を持っている学校でございます。今回、そういう活動を拡大しまして、新たに東日本大震災で被災された方々、あるいは現地の高校生と交流をする取り組みを積極的に行い、被災地との交流を通じていろいろと学んだり、あるいはそれを通じて今以上に防災に対する意識を高めていただく、それをさらに地元へ情報発信をするという取り組みを、今まで以上に行うということでございますので、そういうところを後押ししたいと考えております。
 そのようなことで、この3校を選ばせていただきまして、そこにより重点的に予算配分をしてやっていこうと思っております。各高校というのは、その学校でしか学べないことがあるということが学校経営の基本理念だろうと思っております。そういう意味で、それぞれの学校におけますより意欲のある取り組みにつきましてこのアクションプランを通じて支援をしていきたいと思っております。


松原委員  社会環境が今急速に変化している中で、求められている人材のニーズも多様化して変わってきておりますので、高校においても、それぞれの特色を生かしたハイクオリティーな教育に努めていただきたいなと思います。これは要望で終わらせていただきたいと思います。
 次、2点目にお聞きいたしました学力向上ということで、その中でまず香川型指導体制のこれまでということでお聞かせをいただきました。教育長の話では、教育基盤の底上げに努めてきているという内容であったかと思います。そこでこの質問の本題であるんですけども、教育課題として、一つにこの学力向上というものがあると思われます。昨年4月に実施されました全国学力テストですが、小学校では全教科で全国平均を上回りまして、新たに追加されました理科を除いて、前回より全国平均との差がさらに広がったという結果でした。
 しかしながら、中学校では平均との差が縮まった上に、国語Bでは全国で36位と、それまでの22位よりもさらに順位が落ちたという結果となったところでございます。これについては前々回の9月議会の委員会でも質問させていただいたわけでございますけども、その後11月に県が毎年実施している学習状況調査が行われたと思います。その結果もまとまったところであると思いますので、それらの結果もあわせて教育委員会で県内の現在の児童生徒の学力をどう分析しているのか、また、幾つかの課題があると思うんですけども、その課題についての学力向上に向けた新年度以降の取り組みについて伺いたいと思います。


細松教育長  学力の低下についてですが、特に先ほど委員御指摘のあったように、全国テストにおいて、中学校の国語Bの正答率が全国平均を下回ったと、またほかの教科においても全国との差が縮まったということについては、昨年までは黄信号かなというような思いでいたのですが、黄信号からもう赤信号が点滅しているという認識で臨まなければならないのではないかということで、各学校現場、校長会等も含めて危機感を持って取り組んでおります。
 そうした中で、来年度は、制度的に35人学級を4年生まで単県措置で拡大します。これは少人数学級というのは、基本的には安定した学級経営ということでございますけれど、安定した学級経営を通じて、先生がより子供と向き合いやすいような状況をつくるということで、小学校4年生までを拡大するという取り組みを積極的に行っていきたいと思っております。
 また、今若年教員が採用の増ということでふえてきておりますけれど、熟練教員の指導技術を若年教員に継承していくという必要性から、指導教諭は今までは小学校の段階ではあったのですけれど、中学校にも拡充していこうということを来年度に取り組もうとしております。
 それ以外に、先ほど赤信号が点滅しているという認識を申し上げましたけれど、そういうことを踏まえまして、今年度は臨時の中学校長会等も開催していろいろ指導しておりますが、その指導の具体的な内容につきましては、鈴木義務教育課長から御答弁させていただきたいと思います。


鈴木義務教育課長  御指摘のとおり、中学校の全国学力調査で大変厳しい結果がありましたので、昨年末に急遽臨時の中学校長会を開催し、全ての公立中学校長を一堂に集めまして、全国学力テストの状況について周知し、危機感を共有するとともに、今後の取り組みの徹底を指示いたしました。
 また、本年1月には小中学校から全ての教員を集めまして、授業改善に向けての協議会というものも開催し、その協議会の中で学力調査での課題、それから今後どのようにそれを改善していくかという改善方針を各学校から提出を求め、すぐれた取り組みについて情報共有を図ることを行いました。また、その取り組みについて、内容が不十分であった学校については再度提出を求めるといったことも重ねて行っております。
 またさらに、来年度に向けては、これまで授業改善に向けては四つのアクションというものを示しておりましたけれども、それをさらに一歩進めまして、子供たちへの指導技術、例えば板書のあり方、あるいはノート指導のあり方等々といったさまざまな指導技術について、来年度「さぬきの授業 基礎・基本」といったようなリーフレットを作成し、全ての教職員に配布する予定としております。
 こういったような授業の基礎基本というものを教員研修、あるいは学力向上モデル校の研究テーマ等々といった場面で、広く活用を来年度は図っていきたいと考えております。
 今後とも、先ほど教育長が申し上げましたように、指導体制のあり方、それから教員の指導力の向上という両面にわたって学力向上に向けて取り組みを進めさせていただきたいと考えております。


松原委員  幾つか取り組みが、予定されているようでございますので、それをしっかり実施していただいて、絵に描いた餅にならないように、絵に描いたようなおいしいお餅になるようにしっかり取り組んでいただきたいと思います。
 そして、この学力向上に対して、そうした取り組みが、一つにあると思うのですけども、順位の公表という点で要望を兼ねて質問をさせていただきたいのですが、学力を向上させていくためには、生徒個々のモチベーションというか、その気持ちを高めてあげるということも一つの方法かなと思います。そこで、今全国で実施されている全国学力テストの結果の公表については、これまでは政府、また文科省においては消極的な立場で来ていたのですが、このたびおかげで政権が交代いたしまして、26年度以降はこの公表も自治体判断にしていってもいいのではないかということで検討されているようでもございます。まず、この公表という方針は、私は賛成しているのですけども、前々回聞きましたが、再度この公表という点での教育長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。


細松教育長  全国テスト等の順位の公表ということについての御質問でございます。この点につきましては、私は基本的には参加主体である各市町の教育委員会がまずは自分たちの市や町の子供たちの状況がこうであると、だから学校においてはこういう取り組みをやる、あるいは保護者については、こういうような御協力をお願いしますといった説明責任をまず十分に果たすことが大切だろうと思っております。そうした説明責任を十分に果たしてくれということを常々申し上げておりましたところ、その取り組みが徐々に広がってきていると私は認識しておりますので、各市町の教育委員会等が十分にその説明責任を果たし得るならば、あえてその順位づけをもって云々するということは今のところ考えているものではございません。


松原委員  そういう考えもあるかとは思いますが、僕自身もそうなんですけども、せっかく試験で頑張っていい点を取っても、まずその結果がどの程度であるのかというのが不透明であるよりは、どの位置にいるのかというのはわかったほうがより個人にとってはもう少し次頑張ろうかということになるのではないかと思います。
 県は、11月に独自で学習状況調査を行っております。最近、京都の舞鶴市の例で挙げますと、全国に先駆けて独自の学力テストにおいて、希望する保護者の方には順位の公表をしようという方針も出されたようでございます。全部が全部出すとかというのではなくて、こうした事例にもあるように、希望者からでもそういったこともしていっていいのではないか。そして、特に中学生においては、高校受験等を控えて、その進路等にも役立つようにもなると思いますので、まずはこのあたりのところから試験的にでも希望者に伝えていく等の思い切った対策も要るのではないかと思います。先ほど学力向上で新年度の取り組みについて、いろいろおっしゃっていただいているんですけども、そういった前向きな気持ちがあるのでしたら、こういうところでもその気持ちを見せてほしいなと思います。


細松教育長  先ほどの順位公表については、各市町ごとの公表という観点から申し上げましたけれど、個人ごとの公表という点につきましては、現在も個人ごとに個人票というのを手渡しております。その中で細かく自分の点が全体の中でどの位置にいるかということがわかるような内容で、個人ごとに結果をお返しているというような状況ではございます。ただ、あなたが何人中何番目であるというところまではお示しはしておりませんけれど、自分の成績が全体の中でどのぐらいの位置にあるかということはわかるような個人票を提供しているという状況でございます。その内容について委員の御指摘は、今までどおりではなくてさらに突っ込んだというか、より踏み込んだ個人票の渡し方もあるのではないかという御指摘ではないかと思いますけれど、そのあたりについては十分教育委員会で検討してまいりたいとは思っております。


松原委員  やはり最近そういったことで個人のプライバシーであるとか、何かそちらのほうばかりにウエートを置き過ぎて、ほかのところがおろそかになっているというか、ほかのところでひずみが出てきているように僕は思います。香川型指導体制という中で、他県にはない独自の取り組みを進めていこうという強い思いがあると思いますので、そういうところをこういうところで実践していただいて、ほかがしたからうちもするのではなくて、ぜひ香川県が先駆けてやるんだというところを何か一つでも見せてほしいなと思います。来年度は恐らく委員会が変わって、私としては今回が最後の質問になると思いますので、その点をぜひ教育委員会として今後取り組みお願いいたしておきたいと思います。
 時間も参りましたので、不登校対策について1点だけ再質問させてもらいます。
 スクールソーシャルワーカー配置事業ということでお答えいただいたんですけども、お答えの中にもありましたが、とりあえず全県下ではなくて、高松市を除いた各市町に配置ということでした。それで全県下カバーできる状態になっているのか、あわせて高松市が除かれている理由をお聞かせください。


鈴木義務教育課長  お答え申し上げます。
 中核市は国から直接3分の1の補助が受けられまして、高松市はその国の補助を活用してスクールソーシャルワーカーを導入するという方針でしたので、今回県の補助の対象からは外させていただきました。残りの市町につきましては、市町が希望すれば受けられるという体制をしいております。


松原委員  そうしたら、全県下カバーできる状態にはあるということですね。わかりました。最近こうした暴力行為であるとか、いじめ、不登校など、問題行動につながる原因は、あらゆるものがあると思いますけども、必ずそこには解決方法というものが絶対あると思います。そうした中で、問題も煩雑、多様化しており、解決が難しくなっているところではあると思いますけども、これからさらにこの学校という枠組みを越えてしっかりと取り組んでいただきたいと思います。そういう中では、スクールカウンセラー、またこのたびのスクールソーシャルワーカーなど専門家等々のお力もおかりして、学校と家庭とそして地域が一体となって問題解決につなげていただきたいと思います。やはり香川で教育を受けて羽ばたいていく子供たちに明るい未来を与えて、教育王国香川の推進をこれからもお願いいたしまして、質問を終わらせていただきたいと思います。


森委員  それでは、いじめ問題の関係で質問します。最近マスコミをいろいろにぎわせていますけれども、中学生の保護者が告訴したという問題がありました。その中で町の教育長さんは、これはいじめではないというような話もされていると聞いてるんですけど、このようなことについて、県の教育委員会としてはどういう報告が来ているのかとか、どういう相談があったのかというようなことをお聞かせ願いたいと思います。町の教育委員会と県の教育委員会とは当然立場も違いますし、認識の仕方もそれぞれあろうかと思うんですけれども、そのあたりについてお聞かせ願いたいと思います。
 学校運営というのは基本的に特に小中学校につきましては、それぞれの所管の市町教育委員会が担っているわけなんですけども、実際そこで教育をする教員の方々につきましては、県費負担職員という形で、実際の人事権でありますとか、そのあたりについては県の教育委員会でいろいろ対応されているようなこともあろうかと思います。当然県の教育委員会として各学校の管理者の方に対する指導でありますとか、実際クラスを持つ教員の方に対する指導とか、あと研修とかいろいろあろうかと思うんですけども、そのようなことについてお聞かせ願えたらと思います。


細松教育長  いじめ問題に関する御質問でございますが、先般告訴したということで新聞報道に取り上げられた事例のことだと思っております。いじめ等でこうした特異な例があった場合については、私どもに報告がございます。今御指摘の件につきましては、町の教育委員会及び学校が厳正なる調査を行うということでございますので、我々としては今後の状況を十分関心を持って見守るとともに、町できちんと調査して、その報告を受けてまいりたいと思っております。
 このいじめについては、これまでも各教育委員会や学校現場等において、いじめに対する基本的な心構えというんですか、対応方針を指導しております。また、本県の場合には全国に先駆けて平成16年から警察との相互連絡制度という体制をとっております。そうしたことで、日ごろから警察との連携を図るということで、早期対応、早期解決に努め、大きな問題が起こらないうちにきちんとした対応をとるようにということについて日々指導しているところであり、今後ともそうしたスタンスを持って各教育委員会あるいは現場等を指導してまいりたいと考えております。


森委員  基本的には今お聞きしたように、市町の教育委員会とか学校で調査した結果をもとにして、県もそれに対して助言を必要とするのであればまた助言されるのだろうと思いますが、少し私自身が危惧しますのは、先般の大津市でもありましたけれども、どうしても現場サイドが事を大きくしたくないということで、踏み込んだ調査をせずに報告して、当然県の教育委員会としては、そういう報告をもって対応しますから、なかなか踏み込んで市町と相談とかができない可能性もあるということです。
 そういう意味からいきますと、今言われたように、当然市町の教育委員会なり実際の学校が第一義的に対応するということではございますが、県の教育委員会としても、それなりの対応を同時進行でする程度の考え方も持って、事が大きくならないようにする。また特に、今お聞きしたように、警察とも相談連携するということも聞いておりますので、結果を待つのも大事だと思いますが、同時に県教委としての対応もやはりすべきではないかなと思うので、そのあたりについてのお考えをよろしくお願いします。


細松教育長  当然県教委も任せっきりというようなスタンスであってはならない。しかしながら、市町教育委員会が第一義的なまず調査等をする。その調査方法等についてもお聞きしておりますので、そうした中で適宜助言には努めてまいりたいと思っております。


森委員  当然市町の教育委員会で結果を出すわけなんですけども、今言ったように、実際現場で教育をなされている方々は県費負担の職員の方になりますから、本来でしたら100%そこでされていると考えるべきではあろうかと思うのですけども、なかなかそうならない現実もあるのではないかと思います。最終的には人事権の問題というのは相当影響するのでないかなと思いますので、そこも含めまして県教委としての対応もぜひお願いしておきたいと思っております。
 2点目につきましては、小中学校の室内環境についてです。最近本当に異常気象というか、地球温暖化ということで、非常に暑い夏が続いております。昔でしたら7月の中盤以降から8月いっぱいの間を夏休みにすればそれほど暑いときはないだろうという状況だったと思いますが、現実にはなかなかそうでなくて、6月ぐらいからずっと暑くなりまして、10月の中ごろまで本当に暑くて、20年ぐらい前の夏の状況ではないかなと思うようなところもあります。
 そういう中で、我々は、いろいろな委員会視察等で学校における木材使用ということで、当然環境に配慮する中で、いい状態ができているところも視察させていただきました。熊本の小学校でしたが、当然暑い地域ではあるのですけども、完全な木造校舎と周辺における校内の緑化ということで、夏の間に子供たちが勉強する間にクーラーがなくても十分涼しい状況で活動できるというような現場も見させていただきました。当然県下の各学校でそういうようにしますと膨大な経費がかかりますし、現実的には難しいと思うのですが、そういう中でこれからいろいろ行われるであろう学校建設については、そういう部分について県教委として助言をしていく必要もあろうかと思います。そして、校舎、教室の中に冷房機具を取りつけるということも、これは早くできるのでないかと思います。
 今も言ったように、当然市町にそれぞれの経費がかかります。本来でしたら交付税算定なんかにそういう部分も入っているのだろうと思いますが、それが100%この教育現場に使われる状況ができていれば、そういうことも多分こういう場でお話ししなくてもいいのではないかと思います。現実はなかなかそこまで行っていないようなところもあるので、その部分について県教委として助成ができるのかどうか、県としての対応をお聞かせ願えたらと思います。


小河総務課長  ただいまの森委員の御質問にお答えさせていただきます。
 森委員の御指摘のとおり、夏場の気温が上昇しているという状況もございまして、学校施設におきましては、環境の変化や児童生徒の健康面から配慮をする必要があると考えております。今までは夏休みがあるということなどで、普通教室などの空調設備の整備につきましては余り積極的ではなかったということでございますが、平成22年のあの猛暑を受け、各市町におきまして、国庫補助制度を活用しながら小中学校の空調設備の整備に取り組んでおります。今年度末までには、9市町で全ての小中学校の普通教室に空調設備が整備されます。今後、県内ほとんどの小中学校についても、空調設備が整備されるように計画しているとお聞きしております。
 この空調設備が整備されたとしましても、省エネなどに取り組む必要がございますし、各室内環境も良好に保つために、日よけを窓の外部に設置しましたり、ゴーヤによる緑のカーテンなどで教室の日射を遮蔽するとか、またいろいろな学校の状況に応じましてさまざまな取り組みがされているところでございます。
 県教育委員会といたしましても、木材の話につきましては、公共建物等における木材の利用の促進に関する法律が成立しておりまして、この文教施設におきましても、木材利用が促進されるよう努めてもらいたいということで、県としても市町に対してそのような旨を周知しているところでございます。また、環境教育の面からも、児童生徒が積極的に取り組みます「チャレンジ!グリーン活動」というのを県教育委員会としても推進しておりまして、先ほどの緑のカーテンにつきましても、最近では高松市立木太小学校とか、国分寺南部小学校でありますとか、三豊市立辻小学校とか下高瀬小学校などで、児童生徒が中心となって取り組んでいるところでございます。これらの取り組みにつきましては、県のホームページでその状況を紹介しているところでございます。
 また、先ほどの国庫補助事業でございますけれども、建築後20年以上経過した建物の建築緑化、また日射の遮蔽、それから壁等の断熱工事につきましても、大規模改造に係る国庫補助の対象とされているところでございますので、学校設置者であります各市町がこれらの補助事業も活用されながら、各学校の実情に応じて室内環境の改善に取り組むよう、県としても支援してまいりたいと考えております。
 以上でございます。


森委員  ありがとうございます。当然小中学校につきましては、市町の教育委員会の所管ということで、それぞれの市町の教育委員会がいろいろなことをすべきであるのは周知の事実でありますし、しなければならないと思います。現実には今もお聞きしたように、9市町はもう既に整備されているけれども、残りがどうなっていくのか。そういうことを考えますと、香川県下にある小中学校が、市町の教育委員会とか、市町の考え方によって大きな差が出るということは、本来あってはならない。
 別に香川県下の小中学校が全て同じ環境、同じ教育を行うべきと言うつもりはないわけですが、そこに実際勉強している子供たちというのは、全て香川県内にいる子供たちですから、単純に市町に任すというのもどうかと思います。法律的な部分もあろうかと思いますが、やはり県の教育委員会として、そのあたりについての考え方をもう少し強く市町に対して助言するとか、市町の教育長さんとかを入れた中での協議をもう少し積極的にしていく必要があるのではないかと思います。また現実に市町の教育委員会自身が予算を持っているわけでないので、なかなか難しいのではないかと思うのですが、やはりその教育委員会に対してもう少し県としてシビアな助言でありますとか、ともにどういう方向を目指すかというのを今以上に進める必要があるのではないかと思いますけれども、それについてはどう考えますか。


細松教育長  各市町での室内環境、特に空調関係での取り組みについて、県教委としてどういうスタンスで臨むかということでございます。先ほど言ったように、9市町では空調設置を予定しておりますけれど、それ以外のところではまだということですが、市町の教育長さん、あるいは県内の各市町の首長さんは、いろいろこの空調設備に対する思いはございます。学校というのは比較的やはり環境、風通しのいいところにできているというようなことで、夏休みがあるんだから、空調設備はあえて要らない。やはり季節を肌身で感じるのがよい、ひ弱な人間にしたくないということで、ちょっとそういうのが適切かどうかはわかりませんけど、そうした強い思いでむしろ空調設備を入れないんだという考えを持っている教育長さん、あるいは首長さんもいらっしゃるのも事実でございます。
 そうした中で、一律に空調設備をぜひ入れてくださいというのはなかなか私どもとすれば申し上げにくいところでございますので、ここはやはり各市町、あるいは各学校の状況に応じて、それぞれの市町が責任を持って生徒の学ぶ環境をつくっていくということが大切ではないかと思っております。


森委員  これはもう何回お聞きしても多分市町という形になろうかと思いますが、ヨーロッパで異常熱波が起こったときに、それまで当然、特にフランスなんかであればエアコン等必要ないということで、ほとんどエアコンの導入されていない家庭が多かったのですけども、多数の人が熱中症とかで亡くなっているわけです。そういうところからいきますと、精神論、根性論で最後まで行っていいのかどうかという部分があります。そういうところを考えますと、それぞれの首長さんなり教育長さんの考えがあろうかと思いますが、基本的に子供の安心・安全という立場から、ただ単なる根性論でいいのかどうかという話も積極的にこれからもしていっていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
 3点目につきましては、最近いろいろと問題になっている奨学金についてです。県の場合は、この奨学金については、利息を取ったらどうこうというのではないんですが、無利息ということです。ただしこの奨学金が全て希望者に100%行くかどうかというと、収入の問題とかがあってそうはならない。当然境目にいる方については、これを受けられたり受けられなかったりというような問題もありますし、よくあるのは、収入はあるのだけれども、実際いろいろな経費が必要で、なかなか子供の教育費までには回せない。この奨学金を受けたいのだけども、結局収入の規制によって受けられないということもあります。
 また最近ごく一般的ないろいろな公的機関もやっている奨学金なんかについても利息があるということで、その影響が非常に大きい。特に、市中銀行が行う教育ローンに利息があるのは、資本主義の理論ですから当然だろうと思いますが、そうでなくて公的機関もやっている奨学金にも利息がある。日本のいわゆるこの奨学金制度というのは本来教育ローンであって、奨学金制度ではないのではないかというような言い方も少し聞きます。
 この奨学金を返済する場合に、いろいろ経済的負担がありますし、当然最近の社会経済状況の中で、なかなか正社員で仕事ができずにパート、アルバイトとか、そういう形で勤める方もおいでる。そうなりますと、その奨学金の返済がある一定ウエートを占める関係から、どうしても結婚できない、子供が産めないということにまで影響する。特に、若いときにこれが非常に影響するので、それじゃあ一定返済して、40過ぎて少し落ちついて結婚して子供ももつくろうとかいうと、一般的には非常に難しい問題があろうかとも思いますので、そういう部分についてのいろいろなお考えがあろうかと思いますので、それについてお聞かせ願えたらと思います。


竹内高校教育課長  森委員の奨学金の返済につきましてお答えを申し上げます。
 県の高等学校等の奨学金につきましては、平成18年度に家計の状況によって奨学金の選択ができるようになっております。公立学校では5,000円から2万3,000円、私立学校では5,000円から3万5,000円の幅を持たせるということで、返済について計画的に返せるような形の選択ができるということにしてございます。それとともに、失業や生活困窮によりやむを得ない事情によって返済が著しく困難になった場合につきましては、返還猶予ということを行っているところでございます。本年度は生活保護とか疾病とかを理由としまして、10名ほど返還の猶予をしているところでございます。
 なお、この返還猶予の制度につきましては、これまで5年間を限度ということで猶予をしていたのですが、今年度からは猶予期間の限度を撤廃いたしまして運用するようにしたところでございます。
 以上でございます。


森委員  香川の場合いろいろ努力されて、実際に奨学金を利用される方々について積極的な支援をされているということを今お聞かせいただいて、本当にそういう意味ではいいことではないかなと思っております。そこで、それ以上踏み込んでできるかどうかという問題で少しお聞きします。香川の場合、人口減少という形に向かう中で、香川で就職してこの香川に住んでいただける人たちをふやさなければならないということが基本的に一つありますけれども、そういう中で、特にお医者さんとかですと、奨学金を活用して県内にまた医者として帰った場合にいろいろな猶予があるといった話も聞きます。高校生も返すことが当然のことでやらなければならないことなんですが、返せないというのでなくて、返すことについて非常に負担を感じる子供たちも当然また今から出てくるだろうと考えます。そういったことに対して、香川に定着することによって何らかの助成制度、いわば借りたお金の100%でなくて、県内に定住すると、就職するという形になった場合に、幾ばくかでも支援できないものか。そうすることで今以上に奨学金の活用がしやすくなるのではないかなと思うわけですが、それについてのお考えがもしありましたらお聞かせください。


細松教育長  県の高等学校の奨学金そのものについては、返還を免除するという制度は取り入れてはございません。これは経緯等もございます。また、他県についても同じような状況でございますけれど、本県では御承知のように、大学等に行ったときの奨学金については、本県に帰ったとき一定当然条件はございますけれど、免除するという制度も設けております。そうしたことで、本県で就職するというようなことについての政策的な取り組みは今やっているということが現状でございます。そういう中で、この高等学校の奨学金までそういう制度を入れるかということについては、なかなか現時点では難しいかなといった認識を持っております。


森委員  難しいだろうというのは、金額的な問題がそれほど大きくないという状況もあるのだろうとは思いますが、やはり一つの政策としては考える対象にしていいのではないかと思いますので、できるかできないかは別にして、ぜひそういうことも主題に入れながら、この奨学金制度の今後について検討しながら進めていただけたらと思っていますので、よろしくお願いします。


高木委員  おはようございます。私から大きく2点について質問させていただきます。
 まず最初は、高校野球強化事業についてです。競技スポーツ事業の中に、高校野球強化事業322万5,000円が組まれています。私もこの説明を受けて、インターネット等で過去の香川県の高校野球の実績を調べました。すごいものがあることがわかりました。と申しますのが、高松商業野球部の例をとっても、1924年、大正13年の第1回春の大会優勝、1925年、大正14年、第2回は準優勝、1960年、昭和35年、第32回選抜大会優勝、私もこのとき小学校5年生で、牟礼町在住の山口富士雄選手が主将とか、さよならホームランを打って優勝した感動をいまだに覚えております。
 それから、1961年、昭和36年には同じく準優勝、夏の大会を見れば、1925年、大正14年の第11回夏の選手権大会の優勝、1927年、昭和2年、第13回夏の大会優勝、1958年、昭和33年の第13回の国体での高校野球でありますが、準優勝ということで、春25回、夏19回の甲子園出場で、高松商業については、ベスト8以上が何と21回もあるんですね。
 香川県の他の高校も含めて全ての過去の実績を調べると、1955年の昭和30年には坂出商業が夏の37回で準優勝です。それから直近では1995年、平成7年、観音寺中央高校が久保投手を擁して第67回の春の選抜大会で優勝しております。それから準決勝進出校は、春においては旧丸商の丸亀城西、坂出商業、高松商業、それから夏においては尽誠学園、高松第一高校、高中時代の高松高校、高松商業があります。高松商業が4回、観音寺中央が1回全国優勝して、高松商業が2回と坂出商業が1回の準優勝の実績があります。
 この実績は、全国全ての都道府県と比較しても、すばらしい香川の誇りであり伝統だと思うのですが、残念ながら最近その戦績が余り芳しくないのでこういう予算を組んだと思います。そこで質問の第1点です。他県と比較してこの戦績は、非常にすばらしいと思いますし、今までのすばらしい戦績、すなわち全国大会で優勝できる強いチームになってほしいという思いから、高校野球強化事業として322万5,000円を組まれたことと思います。そこで、この金額はどのような根拠で算出されたのかをまずお答えてください。
 それと第2点目は、高校野球を強くしようと思えば、小学校、中学校におけるハード、ソフト両面で野球環境を整える必要があると思いますけども、そのことについてどうお考えかということ、また、それについて具体的な方策があればお聞かせください。
 それから第3点目は、香川県には四つのプロチームがあります。野球、サッカー、それからアイスホッケーにバスケットですが、残念ながら女子バレーはなくなりました。野球ではオリーブガイナーズがあって、ここは四国のリーグでは非常にいい成績を常時残していますけども、どうも調べると、高校生の指導は契約上不可能である、ところが小中学生の指導は可能なんですね。それで、ガイナーズ球団も社会奉仕の一環として少年野球チームへの指導活動等をされているようです。
 私の持論なんですが、何でもかんでも、清掃奉仕もそうですけども、無償ボランティアではやはり長続きしないというか、意識そのものも高まらない。もちろん高まれば一番いいんですけども、指導をする側、指導を受ける側にもより一層の積極性と緊張感を持ち、それで結果を出すために、指導者数とか、指導内容、指導時間などを加味した上で、教育委員会として、今回のガイナーズのように野球を強くするために頑張っていただいたところには助成金というか、そういうものも考えたらどうかと思います。まずはこの3点についてお聞かせください。


細松教育長  まず、高校野球関係でございます。来年度の予算でお願いしております中に、高校野球強化事業として322万5,000円を計上をさせていただいております。この強化事業については、この県の助成金と県高野連の内部で持っております強化費を合わせて400万円の規模を持ってこの強化事業に取り組むということにしております。その強化事業といたしましては、チーム強化、それから選手の強化、そして指導者の育成の三つを柱としております。それぞれの予算規模は、全体の400万円の中でチーム強化に310万円ほど、それから選手強化に60万円余、それから指導者育成に30万円弱という内容でこの事業に取り組んでいく。その中で県として322万5,000円を助成していこうということで取り組んでいるものでございます。
 それから、小学校、中学校との連携というようなことでございます。御指摘のように、まさしく小学校の学童野球から中学校の野球、そして高校野球というこの一貫した連携が大切でございます。正直申し上げまして、高野連と中学校野球との連携というのが、数年前までは不十分であったということは否めないことであろうと思っております。そういう中で、私どもも学童野球から中学校、高野連との連携を図ろうということで呼びかけて、何度も会合等を持ったりいたしたところでございます。
 そうした中で、現在では相互の連携が十分図られてきていると感じておりまして、具体的な成果といたしましては、昨年度でございますけれど、県高野連が2年がかりだったと思いますが、野球指導教本というのをつくりました。これは中学校等の、あるいは小学校等の指導者に野球の基本の型というんですか、やはり中学校で妙な癖がつくと、高校に入学し硬式野球をするときに、その癖を直すというようなことで、かなりそこで指導の一貫性が崩れる。それで学生の指導者や、当然選手にも読んでもらいたいということで、高野連が中心となって野球指導教本というのをつくって、これを配布して活用しているということで、一つの連携の成果が出ているのかなと思っております。この連携については御指摘のとおり、大切なことでございますので、今後ともこの連携の強化を図って、小中高一貫した選手の育成が図られるように取り組んでまいりたいと思っております。
 それから、プロのオリーブガイナーズの活用でございます。この点につきましては、平成22年度からでございますが、外部指導者としてオリーブガイナーズの選手を中学校の部活動に来ていただきまして、選手の技術力のアップ、あるいは選手への指導方法等について直接指導を受けるというような取り組みをしております。当然ボランティアということではなくして、一定の謝金というんですか、お礼は出すというようなことでございます。ちなみに、昨年度ですと、延べ150人のオリーブガイナーズの選手がこの現場での指導に当たっていただきまして、総額180万円の謝金を支出したという状況になっております。


高木委員  今答弁いただきまして、よくわかりました。ガイナーズの選手、経営者の方々も本当に指導したい、香川の野球を強くしたいという思いは持っておられますので、ぜひこういうところを進めていただきたいなと思っております。
 それともう一点、もし考えておられたら答弁をいただきたいんですけども、やはりいい選手がいればチームは強くなると思いますが、香川県の選手でも結構県外に行っています。と申しますのが、広島で活躍しているピッチャーの福井選手ですが、彼は岡山県の西粟倉村の中学を卒業して、愛媛県の済美高校に行って、済美がいい成績を残した。香川県においても、こういう中学校のいい選手がいたときに、県外の高校へ行かずに県内高校へ行くようにする。本人がプロ野球へ行きたいという思いがあれば、もちろん県外に行くのはよくわかるんです。例えて言えば、巨人の坂本にしても、兵庫県出身ですが、青森県へ行った。青森の高校とか、東北に行っているケースが実際にあります。こういうことについての何か取り組みはされているのですか、もしされておられたらお聞きします。


細松教育長  有望選手が、何人かは県外の、特に私立の野球名門校というところに行っているというのはお話を聞いたことがございます。それに対して特に対策をどうのこうのというところまでは至っておりませんけれど、そのためにも、先ほど先生から本県での輝かしい高校野球の歴史をおっしゃっていただきましたが、最近における県内の高校野球の低迷が、そういう選手の県外流出の一因にもなっているのではないかと思いますので、まずは何よりもこの強化事業をやって、一日も早く成果が出るように、県外へ行かなくても香川の高校野球で名をはせることができるんだといった状況に早く持っていきたいと思っております。


高木委員  ありがとうございます。先日の新聞で、これはマラソンですけども、西脇工業を8回優勝に導いた監督さんが母校の日体大に行って、優勝候補でもなかったんですけども、19年ぶりに日体大を優勝させたということで取り上げられていました。この方はまずは掃除をさせる、履物をそろえるだとか、挨拶だとか、そういう基礎基本からさせたということです。だからとりわけこういう本当のすばらしい実績をお持ちの方々を講演会などでお呼びしたらいいと思います。
 高校野球について、私が定期購読をしている雑誌に書かれていたのですが、花巻東高校の監督さんですが、この方もやはり野球人イコール人間だという教育で、まずは選手のハートから鍛える。これは野球のみならず、全て私たちにとっても勉強になりますので、どのような方々がおいでるのかということを調査研究の上で、できればそれにふさわしい方々の話を聞ける機会を再々つくって、今後とも香川のスポーツが強くなるように頑張っていただきたいなと思います。
 大きな2点目の質問は、領土問題とその教育についてです。
 と申しますのが、つい先日ある新聞を読んでいましたら、島根県教育委員会が竹島についての教材をつくったところ、全国から注文が来たとありました。もともと竹島は島根県の中に編入されていますけども、1950年代から国に領有権確立とか世論啓発を要望してきましたが、世論の盛り上がりは余りなかった。それで、2005年に「竹島の日」を制定して、自由民主党政権になってから政務官が式典に行かれたようでございます。これも新聞記事からですが、島根県がアメリカ国防総省地図局製作の航空図を入手した。そこに島名の表記のない島があり、そばに日本領を示す記述があり、北西に鬱陵島、韓国名、ウルルンドですが、これが韓国領として記載されており、竹島と鬱陵島の間が、日韓国境であることを示していた。そういう地図を発見したという記事がありました。
 私は以前一般質問をしたことがあるんですけども、尖閣諸島問題にいたしても、1890年代半ばごろに、福岡県出身の古賀辰四郎ですか、この方がいい貝もとれるし、カツオもとれるということで、沖縄県に許可をもらって土地を貸してもらった。その貝でつくったブローチ等は1900年のパリ万博で出品されています。だけれども、私も正直言って、政治の世界に入るまで、古賀辰四郎が行ったこととか、明治政府が他国の支配がないことを確認した上で、領土に編入したということを知らなかったわけです。こういうことを含めて、やはりもっともっと児童生徒にわかりやすく説明、教育することが県民、国民の領土問題に対する意識高揚や世論の啓発につながりますから、私は大切なことだと思います。
 そういうことで、島根県の教育委員会が作成した教材についてこのように全国から注文が来て、どこの県も取り上げようとしているのだと思いますが、それで本県においても、冊子でもいいので、ぜひわかりやすい資料を、島根県の資料でも結構ですけど、少なくとも先生方にだけでも配布して、こういう事実を児童生徒に伝える。それを通じて竹島であるとか、あるいは尖閣であるとか、それから北方領土であるとか、本当の日本の歴史というものをもっと知ってもらい、政府の考え方というものを史実に求めて世論の啓発に生かすべきだと思うのですけども、この件についてどうお考えかお答えください。


細松教育長  まさしくおっしゃるように、日本国民を育てるその前に国家とは何であるかということを教える必要があると思います。国家というのは、国土、国民、主権ということが基本でございますけれど、国土というのはまさに国家の主要な要素、基本そのものでございます。そうした中で、最近竹島、北方領土、尖閣諸島といったことについての国民的関心が高まってる中で、そこをきちんと教えるということは大切だろうと思っております。
 島根県教育委員会が作成したリーフレットでございますけれど、これはホームページにも掲載されておりますし、また私どもも既に入手は当然させていただいております。各学校への活用については、実は島根県がつくったリーフレットもそれなりに詳しく書かれているのですけど、国が一方においてつくっているパンフレットにも非常に詳しく書かれております。現在はこの国が作成した竹島のパンフレットを各学校に配布して活用していただいているという状況でございまして、そうした中で今後領土問題について、中学校とか高校できちんと学ぶためにどのようにすればいいのか、さらにいろいろ他県の情報等も取り入れながら、工夫しながら取り組んでまいりたいと考えております。


高木委員  この件につきましては、本当に県全体で取り組めるような教育環境をぜひつくっていただいて、誰もが本当に事実について知るように、香川県民であれば小学生からお年寄りまで知っているというような環境づくりに取り組んでいただきたいなと思っております。
 質問を通告していないのですけども、教育長にお聞きします。きのうときょう、給食の中に異物が混入したと報道でありまして、その写真を見ましたが、大きな針金でした。善通寺市でしたか、子供が気づいて吐き出したからよかったですが、あれを飲み込んでいたら手術が必要であろうかと思ったりしました。私も今まで最新型であれば、高松市の朝日町の給食センター、老朽化しているところであれば牟礼町の給食センターへ行ったことがありますが、ああいう針金というのは給食センターにない。天井にもない、床にもない、どこにもないと思うんですけども、この件についての経過と、今までわかっている事実について、可能であれば教えてください。


細松教育長  今わかっているというのは、先生御指摘のように、中に混入していた針金というのが学校の給食場にはない、あるいは学校の中にもそういうものは使われていないという事実でございます。幸いにして先生の検食という段階でひっかかったということでありますが、そういうことがあること自体が考えられないというような事例でございますので、特に学校給食を預かる者といたしましては、その原因をきちんと把握するよう業者等に学校等を通じて指導しております。事実ということであれば、現在わかっているのはそこまででございます。


高木委員  ぜひ本当に子供の安全にかかわることでございますので、十分取り組んでいただきたいと思っております。
 最後は、要望です。おととい教育長から定時制、通信制夢チャレンジ支援事業について御説明いただいたんですけども、定時制、通信制高校は中退、不登校が多いということでありました。香川県ではそうかもわからないのですが、私が去年偶然出くわした本に、「教育者は聖職者である。」という本がありまして、これは、熊本県の御所浦町、当時は熊本県唯一の離島の町、今は合併して天草市になっていますが、その島に勇志国際高校という高校があって、その高校についての話です。
 平成17年4月1日に全国から中退者とか不登校の生徒を集めた通信制高校を設立した。それで、生徒数は開校時は114名だったのですけども、7年後に卒業生はもう1,000名を超えている。著者である野田校長は、教育者は聖職者である、何ゆえに子供の心がゆがむのか、戦後教育はこれでよかったのか、戦後のタブーに挑戦し続ける若い先生方もいる、本書には教育再生の答えがあると前文で書かれていました。卒業した生徒を含めてですけども、1,000人の生徒は、勇志国際高校の先生たちは違うと言っている。
 読まれた方も結構おいでだと思いますが、教育方針として、学校の目指す人間像とすれば、親孝行する青少年たれ、志ある人間たれ、誇りある日本人たれ、役に立つ国民たれ、尊敬される国際人たれということであります。校訓としては、勇志の心、そして、今の教育長の答弁とよく似ているのですが、国を愛し、郷土を愛し、人を愛するということ。教育者の心得としては、教育者は聖職であるとか、教育者はみずからを鍛練し、生徒に対しては長所を伸ばす指導方法を基本とするとか、それから教育は国家百年の大計であると心得よとか、教育を通じて利他の精神に基づく文化を創造するとか、教育者は正しい歴史観と国家観が教育の基本と認識するとかということがある。それから野田校長は、我が国の教育観には教師のための指針となるべきものがない、それから我が国の教育はもはや一刻の猶予もないところまで衰退しているとおっしゃられています。
 それで、そこに入った生徒の実例として、黒木太一君といって、小学校4年生から学校に行けなかった子が載っている。彼がこう言っているんです。好きこのんでこんな生活をしているのではない、学校に行きたくても行けなかった、常に焦りと将来の不安で心の中はいっぱいだった、それが募ってその中で立ちすくんでいた。本当の自由とは何かということを勇志国際高校に行って考えさせられた。本当の自由とは、時間的な、あるいは自分の意のとおりになるという意味の自由とは根本的に違う、精神的自由こそが本当の自由である、自分の意思で考え、自分の責任で行動し、その結果について責任をとるということである。他に責任を転嫁するのは自由がない状況である、つまり精神の自由とは、自己責任の原則のことだと言っていいと語っています。
 学校に入ってこのように早く心が変わっている。なぜ黒木太一君の心が、スクーリングに2回、だから1週間もあるかないかですけども、参加しただけで心の病がなくなったのか。これは非日常体験の効果であるとか、長所を認め合ったとか、先生たちが不登校である自分を忘れさせてくれたことに大きな理由があった。現代の若者たちに共通する特色、不登校やひきこもりの若者にその特徴が顕著なんですけども、自分の心の中に自分でバリアをつくっている。自分の心の中には親すら入れない、まして他人なら取りつく島もないそうです。私も経験していないからわからないのですが、その黒木太一君が言っているんですけども、孤独と闇の中でもがき苦しむ。まさに生き地獄らしいんです。
 でありますから、教育長の言葉を聞く中で、たまたまこれを読んでおりましたので、世の中、全て改善ということはできると思いました。私もこの前、津田高校へ行って、祝辞を読んできました。上杉鷹山の言葉で、「なせば成るなさねば成らぬ何事も」、その下は「成らぬは人のなさぬなりけり」でありますから、勇志国際高校とか、すばらしい事例がありますので、そういう事例を研究して、本県のとりわけ不登校とか退学者が多い定時制、通信制高校の教育に生かしていただきたい。彼らは一番頑張っている若者ですから、そのことを要望させていただいて、質問を終わらせていただきます。


広瀬委員  私からは2点質問させていただきます。
 1点目は、学校のアレルギー児童とか生徒に対する取り組みということです。御承知のように、去年12月に東京の調布市の小学校で、乳製品にアレルギーがある女の子が給食で出されたチーズ入りのチヂミを食べてしまって亡くなったという非常に悲劇的な事件がありました。いろいろ新聞報道とか見てみますと、1つは、最初に配膳された給食はチーズ入りのではないチヂミが出されて、それはおいしく食べたわけですけれども、その後に、おかわりしたものがチーズ入りのチヂミだったということで、そういったミスがあったようです。
 もう一つは、そういった食物アレルギーでのショック状態、いわゆるアナフィラキシーショックが起きたのだと思うのですが、そういったときにはいわゆるエピペンというペンでアドレナリンを注入してあげる。これを30分以内ぐらいにやってあげることが重要ということなのだけれども、それについてもその担任の先生が、その子がエピペンを持っているということを知っていたのですが、それを打つことをためらって、結局後から来た校長先生が10分後ぐらいに打ったが、結局そういった悲劇になってしまった。
 こういった食物アレルギーに関して、今回私としては今度の一般質問でさせていただこうと思っているですけれども、きょうはその前提となる学校でのアレルギー対策全般に関して質問をしたいと思います。
 今全国の小学校だとか中学校のアレルギー疾患を持ったお子さんたちに対する学校の取り組みのガイドラインが全国の学校に配られていると認識しているのですが、これは日本学校保健会が発行したもので、お医者さん、学識者、先生、保護者の方々からなるアレルギーの取組推進検討委員会というものが検討を進め、その結果としてまとめられた。
 こういったガイドラインに基づいていろいろな各学校でアレルギー対策がされているかと思いますが、このガイドラインで何を言っているかというと、要はアレルギー疾患用学校生活管理指導表といった指導表のことが全て書かれているんです。要はそういったアレルギーを持ったお子さんというのをきちんと学校が一人一人、いろいろな個別な状況があるわけですから、それを把握するために、この指導表を入学時にそれぞれのお子さんの担当医というか、お医者さんにこういった指導表の様式に沿って書いてもらって、それを学校に提出していただいて、それに基づいて学校でそのお子さんに対していろいろな取り組みをするといったものなわけです。これについて香川県下で、どの程度この管理指導表が普及しているというか、徹底されているのかどうか、それについてまずお伺いしたいと思います。
 2点目は、先ほど森委員から奨学金の話がありましたけれども、私も高等学校の奨学金について質問をしたいと思います。
 高等学校の奨学金は、私の認識では比較的最近始まったものと思っているのですけども、なかなかその辺の経緯というか歴史を知らないものですから、まずは本県における高等学校の奨学金制度の歴史、内容について御説明いただきたいと思います。


細松教育長  まず、学校生活管理指導表の学校現場での現状については、後ほど高井保健体育課長から御答弁させていただきたいと思います。
 それから、高等学校奨学金の経緯でございます。県の高等学校奨学金は、そもそも平成14年度からございました。一方において、日本育英会というところが事業を実施しておりましたけれど、その育英会の中から高等学校の奨学金については、17年度から県の高等学校奨学金に移管されて、現在は高等学校の奨学金については県が実施主体として行っております。


高井保健体育課長  広瀬委員の食物アレルギーの対応についての御質問にお答えしたいと思います。
 学校におけるアレルギー疾患を持つ児童生徒の対応につきまして、正しく把握し対応するために、委員がおっしゃいました学校生活管理指導表を現在活用しております。この指導表につきましては、就学時の健康診断とか、入学説明会の機会を捉えて、そのアレルギーを持つ児童生徒の保護者に対して、この提出を求めております。この指導表につきましては、現在、毎年2月に各学校に対して調査をしているところでございますけれども、現在わかっております平成23年度の調査によりますと、その食物アレルギーと診断されてこの生活管理指導表を提出している児童生徒が、小学校で751名、中学校で169名、合わせて県内に920名という状況でございます。
 その指導表のもとに、各学校で教職員が共通理解をして対応できるように、また主治医の指示のもとに保護者と協議して対象となる児童生徒の対応を一覧表に各学校でまとめて、職員誰もが対応できるような状態を現在は保持している状況でございます。また、エピペンのお話もありましたので、その話もさせていただきますと、同じく23年度の調査で、小学校8名、中学校4名合わせて12名の児童生徒が、現在エピペンを学校に持参しているということを把握しております。
 以上でございます。


広瀬委員  高井課長、私の食物アレルギーの質問に答えると言いましたけども、私は食物アレルギーだけについてではなくて、アレルギー全般について言っているつもりです。だから児童生徒のアレルギーですが、食物アレルギーというのはアレルギーの一つの症状ではありますが、それ以外にもぜんそくですとか、アトピーですとか、いろいろなことについてその指導表には書かれていて、その提出を求めているということに関しての質問です。その指導表に基づいて個々の生徒児童たちをしっかり把握するわけですが、要は県下の全小学校、中学校も、きちんと入学時に全校こういったものがありますよ、希望する人はこういったものにお医者さんにお願いして書いてくださいねということを知らしめているかどうかというのが非常に重要だと思います。それを全校やっているかどうかということを再度質問したいと思います。
 奨学金についてですけれども、高等学校の奨学金の歴史はわかりました。先日県教委と県立学校の事務や管理運営業務を対象とした2012年度の包括外部監査の結果が出て、その中で高等学校の奨学金の未収金が、2009年が2,438万円であったのに対して、2011年には5,062万円まで増加しているということが指摘されて、2倍以上になっているわけです。奨学金ですから学ぶことを助ける非常にいい制度なわけですけれども、未収金がふえれば、その制度の存続ということにも問題が出てくるわけです。何とかその未収金を回収するということも力を入れなければいけないわけですが、その辺今後どのような対策を考えておられるのか、再度質問いたします。


高井保健体育課長  再度の質問にお答えしたいと思います。
 先ほど食物アレルギーということでお話しさせていただきましたが、学校生活管理指導表は、ぜんそくとかアトピーとかといったアレルギー全般に対する管理指導表ございまして、その全体の内容が書かれた指導表の提出が、先ほど全県で920名ということでございます。この指導表の提出につきましては、県下全部の学校において提出を求めておりますので、漏れることがなく対応できていると考えております。


細松教育長  奨学金の未収金関係でございます。御指摘いただきましたように、未収金が、23年度末で5,062万円という額でございます。ふえているその背景について若干触れさせていただきます。先ほど日本育英会が行っていた奨学金事業が17年度から県に移管されたと申し上げましたけれど、その17年度に貸し付けたものの償還が始まるのが、高校卒業した者は20年度から、それから短大を卒業した者が22年度から、大学を卒業した者が今年度からということで、分母というんですか、絶対値が多くなっているということもふえた原因の一つではないかとは思っております。
 そうは言うものの、やはりこの未収金の回収ということについては、それが次の新しい貸し付けの原資になるわけでございますので、大切なことでございます。この未収金の回収の強化ということについては、平成20年度から税務課と共同で債権回収ということに取り組んでおります。一定の基準、現在では未集金が10万円を超えるものについては、税務課に業務を引き継いで、そちらで法的措置を視野に入れた対応をしているということで、このことによってかなりの徴収率の確保につながっているということでございます。そういう中で、県教委独自の取り組みということについては、来年度の当初予算にお願いさせていただいておりますけれど、滞納者に滞納をしないように滞納未収金対策として専門の嘱託職員を1名雇用して、その者が中心となってこの債権回収に当たっていくという体制の充実を図り、そうしたことでこの未収金の回収、未収金問題に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。


広瀬委員  アレルギーについてはわかりました。ほかに何かあるのですか。


高井保健体育課長  失礼しました。先ほど920という数をアレルギー全体と御回答申しましたけれども、訂正させていただきます。食物アレルギーということで提出している実数とお考えいただけたらと思います。その他管理指導表を出している児童生徒につきましては、ぜんそくであるとか、アトピーとか、項目ごとに集計はしておりますが、全体としての実数を教育委員会としてつかんでおりませんので、各症状というか、疾患ごとの対応ということで、920は食物アレルギーに関しての管理指導表ということで、済いませんが訂正させてください。


広瀬委員  アレルギーについては、先ほど言いましたように一般質問で、特に食物アレルギーに焦点を当てた質問をさせていただきますので、よろしくお願いします。
 奨学金ですけれども、これは未収金の回収ということでしっかりやっていただきたいわけですが、一つには、返しやすさを追求するということも非常に重要だと思います。私も前から高校奨学金を返済している人から、銀行でしか返済できないので何とかしてくれ、自分は昼間銀行のないようなところで平日仕事していて、返済しようにも返済できないんだと言われていまして、銀行の自動引き落としだとか、あるいはコンビニでの収納ですとか、そういったことをできないかということを教育委員会にも要望していました。
 銀行の自動引き落としはなかなかすぐには難しいけれども、コンビニでの収納は考えたいということで前向きな御答弁を前にいただきまして、コンビニでの収納が去年の秋ぐらいにはできるという話を聞いていたんですけれども、それを去年9月の委員会でしたか、お聞きしたら、ちょっと延びていて、来年、今ですけれども、来年の2月か3月ぐらいにはできるというお話だった。どうもいまだにそういった制度にはなってないようなんですが、これについてお伺いしたいと思います。


細松教育長  早くこのコンビニでの収納ということに取り組みたいということで作業を進めているところでございます。御指摘のように、昨年の段階では今年度中には何とかできる、ぜひつくりたいということで御答弁申し上げたところでございますけれど、かなり時間を要している。そのあたりの状況を御説明申し上げたますと、コンビニでまず読み取りをして収納してくると、その納入通知書のこの印字の位置、01とか数字を書いている、それがわずか1ミリ、2ミリの違いによって読み取れないコンビニもあるということで、この微調整を行うのにかなり時間を要しております。私どものこの奨学金の収納については、奨学金を受け取る者が全国にわたっているわけでございますので、全てのコンビニで対応できるというようなことで、14社のコンビニで対応できるような扱いにしたいということでおります。
 そういう中で、先ほどの納入通知書の細かな文字の位置ということでの調整、それからバーコードの読み取りテストというのが当初予定していたよりも時間を要しているということで、先般は今年度中と申し上げましたけれど、今年度中の実施は無理なのかなという状況でございます。しかしながら、一日も早くやりたいということで、この印字調整はほぼ終わったところでございますので、各コンビニでの接続テストと最終調整を今行っているところでございます。できるだけそれを早く終えて、今年度中は無理かなと思いますけど、来年度のできるだけ早い時期にはこれを導入してまいりたいと思っているところでございますので、御理解いただければと思います。


広瀬委員  ぜひ来年度の早いうち、早いうちといっても本当に早いうちにぜひお願いしたいと思います。
 今回は高校の奨学金の返納ということで、こういったシステムをつくっていただいたわけですけれども、いずれ県の大学の奨学金の返納も始まるわけで、それについても今回のシステムというのはそのまま利用できるものなんでしょうか。


細松教育長  基本的には応用できるというか、使えるとは考えております。


広瀬委員  そういう意味では、今回の混乱も意味があることなのかもしれませんので、しっかりとその対応を早目によろしくお願いしたいと思います。
 以上で終わります。


山田委員長  暫時休憩いたします。
 午後は1時より再開いたします。
 (午前11時55分 休憩)
 (午後 1時07分 再開)


山田委員長  再開をいたします。
 質疑、質問を続行いたします。


大山委員  それでは、3点質問を通告しておりますが、その前に午前中の質問に、松原委員のスクールソーシャルワーカーの話があったのですが、そのスクールソーシャルワーカーというのがいまいちよくわからない。この人たちは具体的にどういうことを専門に勉強をして、どういう資格を取って、働いているのか、それを詳しく教えていただきたい。


細松教育長  スクールソーシャルワーカーは、いわゆる社会福祉士、あるいは精神保健福祉士という福祉に関する専門的な資格を有している者でございます。社会福祉士と精神保健福祉士いうのは、両方国家資格でございますけれど、学校での期待というのは、学校と家庭を結びつけるというんですか、家庭に直接訴えかけて、不登校とか、あるいはそれ以外の問題について、親の理解を求めたり、関係機関との連携を図ることなどを我々としてはお願いし、そういった役割を担っていただきたいと考えております。


大山委員  そうしたら、専門は社会福祉とかの専門になるわけですね。例えば精神医学とか精神生理学とかその辺のことは、別に専門的に習っているわけではなくて、資格の中心は社会福祉ということですね。今は親に非常に問題のある家庭があって、そこで子供たちがきちんとしたしつけとかを受けていない場合がある。きのう質問をさせていただいたんですが、小さいときから保育所に預けられっ放しであるとかで相当子供たちは心理的、精神的な安定感がない。そういうようなところと結びつけるという理解でよろしいんでしょうか。


細松教育長  そのとおりでございます。


大山委員  わかりました。そうであれば、それは非常に私もいいことだと思います。ただ、不登校に関して、僕は前からこれを問題視しているのでありますが、確かにそういうような小さいときからの親との愛着障害といった場合も多々見られます。特に、我々が小さいときの不登校というのは、そういう場合が非常に多かったと私も理解をしております。
 しかし、それもありますが、今の不登校の多くは、例えばインターネットの有害情報といったものとか、テレビゲームやインターネットに対する依存症が関係している例が多い。韓国はそういう依存症があるということをきちんと政府も認め、教育界も認め、それでそれに対する専門家が対応しています。福祉の専門家では、そこのところの依存症に対してきちんとした勉強ができてない。その依存症になると、結局は昼夜が逆転して、夜中中そのテレビゲームをやって、要するに友達との関係よりも、ネットの社会での毎日のブログであるとかというようなものの関係を重視するようになって、社会と分断される。そこで学校へ行くよりも、家の中でずっとパソコンをいじっているほうがよくなってくる。そこで学校へ行かなくなって、それで依存症にも陥る。依存症になるから、要するにそのインターネットを離してしまうと、暴れたり、暴力行為に及んだりといった現象が見られる。
 私が県会議員に当選したばかりのときはまだそういうふうな状況が研究されておりませんでした。そうかもしれないというような状況だったんですが、これはもう今世界的な事例を見ても、多分そういうようなことはたくさんあって、不登校の理由の中に占める割合が大きい。その割合が現在、日本は特にふえていっているというようなことなんです。
 そういうところに福祉の専門家が行って、インターネット依存症の情報も持っておらず、勉強もしていないため、ゆっくり個を大切にして、親子関係をきちんと醸成して、もとに戻していこうというような働きをするんですが、依存症になった子供たちというのは、すぐに対応を始めなければならないんです。ですから、ネット依存症の子供たちというのは、今までの考え方とは異なった考え方で指導をしなければならないということが、数多く出てきているのではないかと理解しております。そのあたりに対して余り教育委員会から、昔から私は提言しているんですけども、その動きがないような気がするんですが、それはどうお考えでしょうか。


細松教育長  確かに不登校の原因はいろいろなものが絡んでおりますし、また過去にはなかったようなことで不登校になっているというのは事実であろうと思います。そういう意味で、このインターネットあるいはゲームとかということについては、かねてから先生の御指摘等もございまして、警察等とも連携しながら、あるいはいろいろな知見を学校現場でパンフレットなどの形でお示ししておりますし、保護者向けの研修会を実施し、保護者同士が学び合う、保護者同士がそういうことの情報を共有するようにということで伝えております。スクールソーシャルワーカーの皆さんにも、旧来型での一定の枠のもとで不登校や家庭と対応していくということではなくて、今の子供たちの実際の毎日の生活を踏まえた上できちんと対応ができるような、新しい知見とか情報とかはきちんとお伝えしながら、実のある対策を打っていけるようにいろいろ工夫してまいりたいと思っております。


大山委員  現状の答弁では、今教育長が言われたのが精いっぱいかなという感じはしますが、これをもう少し一歩踏み込んで、それに対する専門家と連携する。大学でもそういうことを勉強している専門の先生方もおいでます。また韓国の事例であるとか、それから欧米の事例も研究する。専門のクリニックができたりもしております。例えばギャンブル依存症であるとか、それからいろいろな依存症がほかにもあります。それに近いような現象がインターネットでも起きているということは、完全に証明されておりますので、対策についてその辺との連携を考える。
 そしてそのスクールソーシャルワーカーの皆さん方にもそのあたりを理解していただいて、この子の症状は恐らく小さいときからの愛着障害ではなくて、ここのところにあるというような分析も必要なのではないかと思いますので、どうぞそれをいま一度検討していただきたい。これだけネット社会になっているのに、全国でもなかなかそういうことに視点を当てて対応していないうような感じがしますので、どうぞ要望としてそれをお願いしておきたいと思います。
 それで、午前中の松原委員の質問ですが、学力を向上さすためには、ある程度競争原理を取り入れたらどうかというような意見がありました。それから、高木委員の質問でも、歴史教育についてもっときちんと子供たちに教えるべきではないのかというようなことがありました。我々の中学校のときというのは、1番から200番ぐらいまでは成績の順位は完全に張り出されておりまして、名前も出ておりました。それでどうこう問題があったことはないのですが、そういうものが、ある時期から要するに過度の競争を生むとか、それから何でも平等でなければいけないとか、平等優先主義とかがどんどん出てきまして、学校間の成績に関しても公表しなくなった。なぜそうなったかというと、過度な競争がいけない、過度な競争を誘発するおそれがあるという考え方のためだと思います。
 それと先ほどのスポーツの件にしても同じではないか。昔は高松商業に優秀な選手がどっと集まってきた。少々成績が悪くても、野球がうまければそこに入れるようなシステムもあったと思います。しかし、それではやはりいけない、平等な学力をこなした者でなければ高商に入れないというような考え方が出てきて、何でも平等主義ですよということが大分蔓延してきた。それで全国の高校、これは高松だけ、香川県だけでなくて、全国にそういうような考え方が蔓延して、全国の公立高校がスポーツにおいても、学力においても相当数成績が下がっていっている。これは松山商業にしても、高松商業にしても、それから広島の広島商業にしても、昔伝統校と言われていたところが全部今影が薄くなったというのは、そういうところに私は原因があるのではないかなと思っております。
 ある程度そういうような今までやってきた考え方、平等主義であるとか、それから過度の競争はやめるというような考え方が、行き過ぎているのではないかというのが先ほど松原先生、それから高木先生がおっしゃったことだと私は思います。その結果、今の香川県の状況になっていると思うので、その辺をもう少しもとに戻すというか、きちんとした考え方、競争原理も取り入れた考え方に戻していく必要があるのではないのか。そういうことを松原先生も高木先生もおっしゃったと私は理解しているのですが、そのあたりについて教育長はどのようにお考えでしょうか。


細松教育長  過度の競争というのを持ち込むのはいかがかと思うのですけれど、子供は学校を巣立って社会に飛び出ると、自立した人間として社会人として競争にさらされるようになります。社会に巣立つまでの間に、これは成長段階に応じて競争をさせる、切磋琢磨させるという環境はある程度、必要ではないかと思っております。


大山委員  今の教育長の考え方を教育現場にきちんと取り入れていく方向で今からは進んでいくということですね。多分教育現場にはそういう考え方に対して、もとに戻すなというような考え方があろうかと思いますが、その辺は僕は横から見ていて難しいところもあろうかと思います。その辺について答弁を求めると、また答弁しにくいと思いますので、今教育長がおっしゃったことは、私は同意見でありますし、正しいと思っておりますので、どうぞその意見をきちんと現場に反映できるようにしていただきたい。またそれぞれの課長の皆さんは優秀な方々がそろっておりますので、私が言ったこともひとつ頭に入れていただいて、これからの教育に生かしていただきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。要望にしておきます。
 それで、スクールソーシャルワーカーにしても何にしても、昔はこういうものが必要がなかった。しかし、今はそれがなければ学校現場が成り立たないようになってきた。学力の低下、校内暴力など、いろいろ問題があります。そのような中で、大阪の桜宮高校の体罰の問題が大きくクローズアップされております。私に言わせれば、個人的な言い方になりますけども、体罰イコール全部だめというような体罰の魔女狩りみたいなものが今マスコミを通じて、なされております。私が少なからず危惧するのは、それが余りにも魔女狩りのように進み過ぎて、現場の教師がきちんとした指導、毅然とした指導というものができなくなるのではないのか、萎縮してしまうのではないかということです。
 そういう意味において、例えば家庭の中においても、今は児童虐待とかが一方でクローズアップされます。ですから、虐待された子供たちを助けるためには、親の体罰とかを徹底的に糾弾するというマスコミの動きもあります。しかし、極端な事例はだめだとして、子供をしつけるためには家庭の中ではある程度厳しいしつけというのは必要になってくるだろうし、私などは小さいときよく押入れの中に入れられたり、外の木に縛られたりしました。そういうような経験もして育ってきて、社会の常識というものを身につけていったということがあると思います。
 そういう中で、民法の822条ですか、親の懲戒権というものが認められております。それから、学校においても、法律において、学校の先生方の懲戒権というものが認められていると思いますが、この懲戒権というものをきちんと守っていかなければ私はならないと思っております。そのあたりを今教育長はどのように理解をして、懲戒と体罰の線引きをどのように周知をしていこうとなさっているのか、お伺いをいたします。


細松教育長  懲戒と体罰の関係とでございますけれど、学校教育法の中にも書いておりますように、先生は懲戒はすることはできる、ただし体罰はだめですということでございます。そもそも懲戒とは何かというと、悪いことしたとき、あるいは教育的な指導とかルールに従わなかったときに、それをいさめる行為でございます。それがなければ教育が成り立たないという中で、法律で禁止されている体罰は何かということでございますけれど、そこは非常に難しいところでございますが、私は判例とか、あるいは国の通知の中にも書いているように、有形力の行使が全て体罰に当たるものではないという理解でございます。
 確かに私も最近のいろいろな報道等を見る限りにおいて、えてして有形力の行使即体罰で、だめというようなことになっていますけれど、あくまで悪いことをしたとき、あるいは先生の指導に従わなかったとき、ルールに従わなかったときについて、きちんとそれをいさめる行為、これは教育の基本でございますので、それは必要だと思います。その中で許されている体罰と言えば少し言葉が悪いですけど、有形力の行使として、それは個々のケースごとに判断しなければならない。有形力の行使イコール禁止されている体罰という認識ではないということでございます。


大山委員  教育長の言葉を聞いて非常に安心したのですが、今そこのところが非常に混同されていて、学校の先生方も非常に萎縮なさったりしている方が多いと聞いておりますが、そこのところを担保するために、第1次の安倍内閣のときに、有形力の行使について、体罰について、文科省から通知が出ていると思います。こういう体罰に関しては規定があると、こういう体罰に関しては、例えば法律、裁判所で争われた事例とか、判例もその中に出てきているという通知があったと思うのです。その内容について、どこまでの体罰は許されるかということを、一応確認しておきたいんです。その通知は現在も生きているのか、またその体罰についての規定、それから具体的事例も載っていたと思うのですが、そのあたりがどういうふうになっているのか、お伺いさせていただいたらと思います。担当課でも構いませんし、教育長でも構いませんので、わかれば教えていただきたいと思います。


鈴木義務教育課長  ただいま御質問のありました通知ですが、第1次安倍内閣の際に出されました平成19年2月5日付の通知であるかと思っております。まず、この通知については、現在でも生きております。その中で、懲戒と体罰に関する考え方について、例えばということで以下のような行為は、児童生徒に肉体的苦痛を与えるものでない限り通常体罰には当たらないということで例示が載っております。具体的には、放課後等に教室に残留させる、あるいは授業中教室内に起立をさせる、学習課題、清掃指導、学校当番を多く割り当てる、立ち歩きの多い児童生徒を叱って席に着かせるといったことについては体罰には当たらないということが通知の中で示されてございます。


大山委員  僕らが言うところの人権活動家とか、それからそういう弁護士さんなんかは、授業中に起立をさせたりすること自体も体罰であるという考えであるということも聞いております。それから、最近の事例としては、私の地元の小学校、中学校でもあったのですが、学級の中で授業中に大声で騒ぐ、先生に対して物を投げつけたりといった行為をする。そうしたらその先生としては、ほかの子供たちのその授業を受ける権利を妨げるということになりますから、その子を退場させる。何日間か自習を外の教室でやらせるというようなことがあります。これは私は至極当然なことだと思うし、今の通知からいっても、教室内で起立をさせる、立てらせるということは問題ない。
 しかし、教室外に出してそういうことをするのが、それは教室外に出した子供の権利を侵害するとかということをまた言い出す人たちもいるわけで、そこのところを非常に学校の先生たちがどうしていいかわからないというようなことになっている。学校の教室から外に出して、それで何日間か教頭先生とかがその子供たちの指導をするということに対して、最近ではモンスターペアレンツと言われるような親が出てきて、うちの子供の授業の権利を侵害したというようなことで訴える。そういうことに対して教師が萎縮をしている、教師が何もできないというような状況が多々私は見られると思いますが、今のような具体的な事例のときにはどうなるんでしょうか。


細松教育長  今の質問の直接のお答えになるかどうかわかりませんけれど、私も個人的に、これは多分現場の先生方もそうだと思うのですけど、権利と言われた途端に、何かそこから思考停止というんですか、そこで何かとまってしまうようなところがあるようにも思います。そういうようなことで、権利という言葉に弱いということを何か個人的にもそう思うのですけれど、その中で先ほどの話で言えば、権利という言葉で言うのであれば、より多くの学ぶ者の権利を守るということのほうがむしろ大切ではないのか。
 権利ということであれば、確かに阻害された者のからすれば、どうのこうのというものがあるのかもしれませんけど、権利というのはやはり相対的なものではないかとは思います。正直個人的な感覚からいっても、一般の県民の方から権利と言われた途端に何かしゅんとなるというのは、いけないことかなとは思うのですけれど、そんなところがある。そういうのが学校の現場の先生の率直なところではないのかなと思います。お答えになっているかどうかわかりませんけど、そんなふうに思います。


大山委員  結局のところ、先ほどの事例のようなときには、別にそれは体罰ではなくて、人権侵害、権利侵害にはならないというのが教育長の見解ですね。


細松教育長  そういうことは全然権利侵害ではなくて、教育上必要な措置、対応であると思います。


大山委員  わかりました。そのことに対して、安倍内閣が出した通達、先ほど鈴木課長のから具体事例があったこと、それから今教育長がおっしゃったことは、香川県の教育委員会については、きちんと、学校側の先生方の懲戒権として担保をされるということで理解してよろしいでしょうか。そのことを教育長を信用しないというわけではありませんが、高校教育課長、それから義務教育課長それぞれに聞いておきます。同じ考え方でよろしいですか。


鈴木義務教育課長  ただいま教育長から御答弁させていただいたとおりでございます。


竹内高校教育課長  全く同じでございます。


大山委員  確認をさせていただきました。それで、今度問題になってくるのは、今全国で子供の権利条例というのが各市町村で成立しております。高松市も今議会で出すとか出さないとかという話なんです。それで、これは通るか通らないかわかりませんが、具体的にお話を進めていて、市長の記者会見なんかを見ていると、これは通すという方向でいっております。川崎市や札幌市では、そういうのがもう通っております。高知県では既に成立していたこども条例が、いろいろと問題があったので、今回見直され全面改正され変わってしまった。
 例えば川西市というところがありまして、ここの市立東谷中学校で、授業妨害を繰り返していた生徒らに別室指導を行ったところ、生徒の一人が救済を申し立てた。この救済というのは、川西市子どもの人権オンブズパーソン条例に外部委員会みたいなものがあるんですね。その外部委員会にいろいろな委員さんがおいでになって、ここに救済を申し立てた。そうしたら、その外部委員会、オンブズパーソンというらしいのですが、学校側に是正勧告をしたということです。それはいけない、別室指導をするのは権利侵害だということです。先ほど皆さん方が言ったことに関して逆のことが出てきているんですね。
 川西市教委やそこの校長などによると、授業態度を注意した教諭に反抗したり、暴言を吐いたりした生徒に対し、他の生徒の妨げになるため、本人を落ちつかせるとの目的で5日間別の教室に移し、教諭と1対1でプリント学習をさせた。1日目は1時間だけだが、以降は毎日1時間ずつ延長、遅刻などがあれば5日以上続けて行うこともあったという事例なんです。こういうことが各所で起こっているんですね。
 例えば川崎市内の公立学校では、先生も人間ですから大きな声で注意をする、強くその子に対して教室を出なさいというような注意をしたら、出なかったもので、腕を強く引っ張った。そういうことが体罰に当たるんだというような訴えをその外部委員会に起こしているわけです。その条例では、その委員会が決めたことには従わなければならないというようなことになっているわけです。
 高松市でも外部委員会というのがありまして、これは情報開示請求によって私が正式に取り寄せたものでありますから問題ないと思いますが、そこの委員会の意見を聞かなければならないというような条項まで入っております。その内容を見てみると、もう権利、権利という言葉が随所に出てきます。一人一人の権利を尊重するとか、そういうようなことにもなっておりますので、おおむね、川崎市とか川西市とかと大きな違いはないような感じがします。もし高松市などでこういう条例が通ったときに、同じような問題が起こった場合、そういうことをそこの委員会に聞かなければならないというふうになっておりますので、そこの見解と、今言った教育委員会の皆さん方との見解が違ったときには、どちらが優先するということになるのでしょうか。そのことを教えていただきたいと思います。


細松教育長  十分勉強できておりませんけれど、我々の立場とすれば、権利というのも子供の成長段階に応じてその内容も違うのだろうし、むしろ私供とすれば、子供にきちんとした生活習慣とか生活能力とか、あるいはルールを守ることとか、そういうことを身につけさせる、教えるということがやはり教育の基本であるし、それが阻害されるようなことであるならば、これはなかなか教育はやりづらいことになる。今お話を聞きながらそんなふうに思いました。


大山委員  やりづらくなるんですよ。やりづらくなって、実質こういう事例が出てきて、教育委員会の指導というのが妨げられる。先ほど皆さん方が言った、これは体罰に当たりませんということが体罰だと判断されたということが実例としてあるわけです。これが今から香川県でも起こり得る可能性があるわけでありますから、私も一人の父親として子供たちの将来のことも考えておかなければなりませんので、条例が通ったときに、そういうような事例がもし出てきたときにはどちらが優先するのかということを私は聞いてるんです。


細松教育長  私どもは子供に対して教育をする義務があるというようなことからすれば、私どもの指導が優先されなければ、教育は成り立たないと思います。


大山委員  そうしたら、そのあたりも今教育長の御意見として承りましたので、ぜひ毅然とした態度をこれからとっていただきたいと思います。また我々も議会人として、香川県でもそういうものに対抗したものをつくっていかなければならないと思っております。今の教育長の御意見というものをもう一度確認しておきます。義務教育課長、それから高校教育課長、皆さんどうでしょうか。


鈴木義務教育課長  ただいまの教育長の答弁のとおりだと思っております。


竹内高校教育課長  私も同様でございます。


三井特別支援教育課長  私も同様でございます。


大山委員  そうしたら、どうぞそのあたりは毅然とした態度で対応していただきたいと思っております。こういうような条例は通らなければいいなと私は心から祈っているわけであります。それで、この質問はここで終わらさせていただきます。
 最後にこの1年間私が質問をしてきたことの中で拉致問題についてであります。文科省からDVDのアニメ「めぐみ」、横田めぐみちゃんが北朝鮮に拉致されて、こういうひどい仕打ちを受けているというストーリーのDVDが文科省から各小中学校に配られている。これがまだ授業として受け入れられていないというような状況は、いかがなものかと思っております。
 そのことについて大きく私が感じさせられたことがあります。北朝鮮の拉致問題を考える議員連盟というのが県議会の中にあります。県の健康福祉部とも共同で街頭活動をやりました。2回ぐらい既にやっております。拉致問題に関してもっとみんなで関心を持っていこう、北朝鮮に抗議をしていこうという運動を我々もやっておりますが、そういうときに思うのが、いつも高校生、中学生が自転車で横を通り過ぎる、歩いて通り過ぎるときに、絶対に我々のところに来ない、全部素通りして逃げていってしまう。街頭活動に参加した人たちが本当にこれはひどい状況だなと思っている。ほとんどの子供たちがこのことに関して認識がない、何か変な人たちが何か変な政治活動をやっているといった感じの勢いで通り過ぎていく、寄っていっても逃げていくというような状況を私は見ました。
 やはりこういうことはきちんと学校でそういう教材が文科省のから通達でおりてきているわけでありますから、十分に活用すべきだということを訴えてきました。それに対して、今議会が1年間の締めくくりになりますので、教育長、どういうような具体的な対応をしていただくのか、また今どのような状況になっているのかをお伺いさせていただきたいと思います。


細松教育長  この拉致問題に関してのアニメ「めぐみ」の活用についてでございます。このことについては、この委員会で先生からたびたび御指摘いただいております。そういう中で、特に拉致された者と同じ高校生が、なぜその気持ちを共有できていないのだろうかという点について、私も非常に何かこう心にずっと残っておったところでございます。そういう中で、この「めぐみ」がどれだけ学校の現場で使われているのかということを改めて昨年の10月以降、調査をさせてもらいました。そうすると、この「めぐみ」を児童生徒に視聴させた学校というのが、小中学校合わせて37校、13%という予想以上に少ない数でありまして、それにびっくりしております。
 また一方において、今後視聴させたいとか、あるいは視聴を検討しているという学校も80%に上っておりまして、そういう中でなぜ実際に使われていないのかということについて、いろいろ聞き取りとをしたところ、その指導の手引なるものがあればもっと教えやすいというんですか、取り上げたいということでありました。
 そのような声が非常に強いなと感じましたので、具体的な活用例を含む指導資料を作成してまいりました。これは小学校の段階、あるいは中学校の段階、そして高等学校の段階、それぞれの段階で指導上の留意点とか、指導案というんですか、そういうものを取りまとめたものでございますけれど、これを作成いたしまして、実は先日各学校に配布したところでございます。したがいまして、我々といたしましては、この指導資料に基づいてアニメ「めぐみ」をより積極的に活用して子供たちにこの問題についての認識をしっかり持ってもらいたいと考えておりまして、今後対応を進めさせていただきたいと思っております。


大山委員  私も1年間訴えさせていただいて、今教育長からそのような答弁をいただきましたが、非常にいいことだなと思いますし、積極的にこのことが子供たちにきちんと伝わって、そういうことに対しての興味とか関心とか、そしてできれば我々の街頭活動に一緒に参加をしていただくとか、または自分たちで独自でそういうような活動について自分たちから声が上がるというようなことになっていただければ本当にありがたいと思いますので、ぜひ積極的にそのあたりを担保していただいて進めていただいたらとお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。


樫委員  3点ほどお尋ねをしたいと思います。
 まず、いじめ問題についてでありますが、動物行動学の理論でペックナンバーという言葉がありますけれども、教育長さんはこのことについて御存じと思うんですが、どうでしょうか。


細松教育長  非常に申しわけございません。先生からの質問でペックナンバーというのがあったということを初めて知ったというような状況であります。


樫委員  このペックナンバーですが、ペックというのはつつくということなんですけど、たくさんの鶏を狭い鶏小屋に押し込むと、鶏はつつき合いが始まる。その鶏の中にも序列ができてくる、そして一番弱い鶏はかわいそうにみんなにつつかれて死んでしまう。そしてまた次に最下位になった鶏がまたつつかれる。ところが、狭い小屋から広いところにぱっと鶏を解き放ってしまうと、今までのことがうそのようにつつき合いはなくなる。鶏もストレスがたまるとそういうふうになるというのが学者の方の理論なんです。
 私は人間もそれと同じだということで言っているのではないですが、苛酷な環境に置かれたときには、いら立ちが強まって攻撃性を帯びたりするというのは十分考えられるのではないかと思うわけです。
 日本の教育制度というのはもともと競争と管理を大きな特徴としております。欧米では、高校入試は基本的にないし、服装や髪などについて事細かに決める校則もありません。この競争と管理の教育は、夢中で遊んだり、たっぷり休んだり、学ぶ喜びを得るなど、子供の成長にとって大切なものを奪っているのではないでしょうか。ある中学生は、親友には本音が言えない、自分は孤独だと言います。ある高校生は、ずっと勉強がわからなかった、それでばかにされてきたと本音を語っています。また、子供が決まりを破ったり、悪さをするときには、必ず理由があります。それを聞かずに頭ごなしに否定するのは、子供の心に憎悪の種をまくようなことにつながるんではないでしょうか。
 人はなぜいじめをするのか、私は11月の議会で競争教育がストレスの最大の原因ではないかとお尋ねをいたしましたら、教育長は、勉強がストレスの最大の原因だとは思わない、仮にストレスがあってもそれを乗り越えるたくましい心が大切だと答えられました。こういう認識で本当にいじめや不登校、校内暴力といった深刻な問題が解決できるんでしょうか、お尋ねをいたします。


細松教育長  いじめの原因については、さまざまなものがあると思います。やはり日常の中での社会体験の場が少なくなっている、あるいは家庭でのしつけが十分にできなかった、道徳教育が十分でなかったとか、いろいろあると思います。自由と秩序ということかもしれませんが、やはり自由ばかりであっても、これは混乱のもとでございますし、秩序ばっかりであっても、それは窮屈になるというんですか、自由と秩序の適度なバランスというのか、適度なと言うといけませんけれど、そういうものを教育の中で教えながら成長を支えていくというのが私は必要ではないかなと思っています。答弁になっているかどうかわかりませんが、そのように思っております。


樫委員  自由と秩序のバランスも非常に大切なことだと思います。文科省が高校進学の国際比較というものを出しています。アメリカは選抜のための試験は行われていない。ドイツもフランスもそうです。イギリスの場合のみ一部の選抜制の中学校を除いて、生徒の学力などに基づく選抜は行われていない。だから、基本的に入学試験というのはないんです。
 伸びる子というのは、自発的に自分でやはり勉強して伸びていくんです。私は教育というのは、レベルがあって、一定のレベルに達していない子供というのがいる。学習状況調査でも出ておりますが、各教科全学年で平均正答率が65%から70%程度になるように作成している。このレベルに達していない子に対してどうフォローアップするのかがやはり私は教育として大事なのではないかと思います。子供たちが本当に勉強もできるようになって自信を持つということが私は大事なのではないかと思います。
 だから、先ほどテストも公表してどうこうという議論もありましたけども、私はその競争教育をあおるようなことはよくないのではないかと思います。そういう点で、私は競争と管理の教育を改めて、子供は社会の宝であるという立場で子供の声に耳を傾けて、子供の心に寄り添って、学校と保護者、地域が一体となって社会的連帯を強めることがいじめをなくす道ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。


細松教育長  いじめについてはさまざまな原因があると申し上げましたけれど、委員の御指摘のように、学校、保護者、地域の連携を深めるということも、ひいてはいじめをなくすことにつながるものであろうと思っております。連携を深めて、お互いがそれぞれの役割を担いながら子供の成長を支えていくという意味では、この連携を深めるということは、いじめをなくすことの一つというんですか、ひいてはそういうことになるものであると思います。


樫委員  私は地域で自主防災の活動もしておりまして、昨年からことしにかけて、地元の小学校、中学校と連携して、防災講演会を開きました。香川大学の工学部の長谷川修一先生に講師になっていただきました。先生がいろいろ説明をし、最後に子供たちに訴えたのは、「皆さんは今大人に助けてもらう立場ですが、10年もたてば皆さん大人になります。そのときには助けてあげる人になってください。地域を守る人になってください。」と訴えたんですね。そうすると、子供の目がぱっと輝くわけです。私はその子供の目の輝きを見て思いました。やはり子供というのは訴え方次第で本当に真剣に受けとめるんだなと思いました。
 そういう点で、私は防災教育というのは自然災害に備えるだけでなく、公的精神を高めて、家族のきずなを強め、さらに地域社会の連携をつくる取り組みであると思います。こうした活動が私はいじめをなくしていくことにつながっていくのでないかと思います。そういうことを防災講演会を通じて感じたわけなんですが、教育長さん、こういうことはどうでしょうか、学校教育では私はプラスになると思うのですが、いかがでしょうか。


細松教育長  確かに委員御指摘のように、自主防災組織等に代表されるこの防災教育というのは、人と人との結びつきを強める、コミュニティーを活性化させるような役割も担っていると思います。先ほど連携を深めるということは、いじめを減らす一つの方策と申し上げましたけど、そうした意味でこの防災教育というのも、子供たちと地域の結びつき、あるいは家族で参加することによって家族の結びつき、あるいは子供たち同士の結びつきを強めるという役割を十分担っていると思います。そういう面から見れば、この防災教育というのもいじめを社会から減らす大切な取り組みの一つになろうかとは思います。


樫委員  本当にいじめをなくしていくことは全県民が願っていることなので、どういう活動からやっていくのかと、いろいろ皆さんお考えもあると思うのですけれども、ぜひいじめをなくす、これが本当に県民合意になって進んでいくことを強く願います。
 次に、お尋ねするんですが、教育再生を掲げる安倍政権ですが、文科省が来年度、2013年度から5年間で小中学校全学年の35人学級を目指していた教職員定数改善計画を見送りました。ところが、滋賀県では大津市の中2男子自殺問題で、来年度からは中学校の全学年に35人学級を実施し、いじめの問題の対応をするということです。東京都も現在、小1、小2のみの実施から、来年度中学1年生まで拡大する。また県内ではまんのう町が中学3年まで実施をするということです。まんのう町の三原教育長は、35人学級とすることで教師の事務作業も軽減され、子供と向き合う時間がふえる好循環が生まれることを期待したいと語っておられるそうです。国の財務大臣の諮問機関である財政制度審議会は、費用対効果の観点から効果が明らかでないと言っていますが、これが35人学級を見送る理由とすれば、私は許せません。教育長はこの費用対効果の観点から効果が明らかでないということについてはどう思われますか。


細松教育長  35人学級についての効果でございますけれど、私どもの県において35人学級をこれまで進めてきた限りにおいては、生徒指導面あるいは学習指導面等においていい効果があるという認識を持っております。国の財政制度審議会では、費用対効果の観点から効果が明らかでないということらしいですけれど、私とすればこれは35人学級を完全に否定したというようなことではなくて、去る1月末に文部科学省と財務省が連名で出している基本的な考え方を見てみましても、この少人数学級の今後の進め方については、その成果をきちんと十分検証してから計画的な定数のあり方について検討しますと示されております。そういう意味で、効果という点について、もう少し検証してから考えていこうということで、決して35人学級を頭から否定したというような理解はしておりません。私どもとしてはそれなりの効果があると思っておりますので、今後の国においての検討を大いに期待したいと考えております。


樫委員  いじめ問題など子供たちの心配な状況にきちんと目を向けて、教育を受ける権利を最大限に保障するには、少人数学級を進めることが私は非常に重要だと思います。本県で来年度35人学級を4年生までに拡大することは大変評価できますが、さっき申し上げましたように、滋賀や東京やあるいは県下のまんのう町などは、独自に大きく前進をさせています。この少人数学級の実現は、国民の圧倒的な声になっていると思います。そういう点で、35人学級を中学まで今後広げるという点について教育長の決意をお伺いしたいと思います。


細松教育長  何人学級で編制するかというのは、基本的に先生の数にかかわってまいります。その先生の数をまず国が教員定数ということで固めて、その上に県として単県でどこまで措置して、どういう学級編制をするかというような仕組みになっております。国では2年生まででとまっているのですけど、本県では今年度3年生、そして来年度4年生を35人学級にしたいということでございます。
 そういう中で、35人学級はそれなりに効果があると認識しておりますけれど、今後の進め方については、国がまずきちんと計画的、年次的な定数計画について、今のところ示されてはおりますけれど、それが国全体としてオーソライズされてないという中で、まずは国の見通しをきちんと持ってもらいたいと考えております。本県で単県でやるということは予算的なものを伴いますので、香川県の体力ということもございます。そういう中でどう対応していくかということの検討が必要でございますので、国でまずしっかりとした骨組みとういか、骨格をきちんと示していただきたい、その上で引き続き私どもとして適切な対応をさせていただきたいと思っております。


樫委員  今後大いに進めていただきたいという要望で、次に移りたいと思います。
 国の教育再生実行会議がいじめ問題の提言をまとめました。その中で、道徳の教科化、いじめ防止法の制定などを打ち出しております。特に、いじめの本質的な解決策として道徳を教科としていくということで、道徳教育は非常にいいと思うのですが、これを成績評価の対象にするということでありまして、これは行き過ぎるんじゃないか、私は道徳を形骸化させ、子供の内心を縛りかねないという点で危惧の念がああります。マスコミの世論調査でも、提言の根底にあるのはトップダウンの発想で、今回の議論の過程は教育現場の意見を吸い上げた形跡がない。学校のいじめ問題は根が深く、道徳教育強化ですんなり解決に向かうものでないことは過去の経緯が示すとおりだという論評もありましたが、道徳教育の教科化に対する教育長のお考えをお示しください。


細松教育長  確かに道徳についての教科化ということが取り沙汰されておりますが、今道徳の時間ということで週1時間学校で教えるようにしておりますけれど、教科ということになれば教科書、それからそれに対する教員免許、そしてそれに対する成績を評価する。これが教科とする場合、基本の要素になるわけでございます。そういうことで、これから十分な検討がされていくかと思いますけれど、そのあたりの状況を今の段階では見守りたいということでございます。いずれにいたしましてもこの道徳教育の充実ということついては基本的には必要ではないかと考えております。


樫委員  時間もないので、次の質問に移りたいと思いますが、体罰問題です。先ほど体罰の問題を質問されましたので、簡潔に質問したいと思いますが、体罰には二つの特徴があると言われています。一つは、野球、バスケットボール、バレーボールの団体競技に多い。チームの統制をとるために、見せしめ的なケースも多いと言われております。もう一つは、勝利至上主義、根性主義で、民主的でない運動部ほど体罰が多いということも実態として示されているようですが、この点はどうなのでしょうか。
 元プロ野球選手の桑田投手ですが、体罰によって根性がついたとか、気合いが入ったなど、野球に生かされたことは何ひとつないと言っていますし、柔道金メダリストの古賀元選手は、体罰は指導の放棄だと思うと言っています。また、ロンドンオリンピックサッカー日本女子代表の佐々木則夫監督は、選手主導、横から目線ということを主張しています。選手が自分で考えて成長することが大切で、監督は上から目線でなく、横から目線でよく話し合うことだとも言っています。監督と選手の民主的関係をどうつくるか、これが体罰のないスポーツの鍵になっているのではないかと私は思いますが、教育長のお考えをお示しください。


細松教育長  運動部の指導のやり方について体罰という言葉が使われているのですけど、基本的には体罰というのは先ほどあったように、間違ったこと、悪いことをしたとき、指導に従わないときに、それを戒める行為の中で有形力の行使を伴うものであります。運動部の指導中になされた暴力を伴った指導とは一線を画すべきではないかと思っておりまして、個人的にはそのあたりの考え方というのか、概念の整理をまずする必要があるのではないかと思います。
 それはそれとして、運動部活動での指導のやり方、あり方という面については、これは私ども数年前、本県出身の白井一幸さんという、日ハムの二軍監督をしている方を講師にお招きして、本県の管理職あるいはスポーツ指導者に講演をしていただいたんですけれど、その中で述べていらっしゃったことが非常に私は参考になるのではないかと思います。それはどんなことかと申しますと、運動部の指導においては、余り怒り過ぎると、これは子供たちが萎縮する、それから教え過ぎると、子供たちは自分で考えなくなる、それからやらせ過ぎると、無理にやらせたら子供はサボってしまう。だからそのあたりを考えながら、子供たちの自主的なもの、それからやる気を引き出す。本当に叱るときは本気を出さないとき、その場合は真剣に叱れということでした。数年前の話ですけれど、運動部の指導のやり方について、いろいろ現在取り沙汰されている中においてそういったものが必要なことではないかと思っております。


樫委員  確かに部活動の場合と学校の実際の教育の現場とは違うかもしれませんが、大山委員が先ほど質問されていた懲戒と体罰の差がどうなのかと、毅然とした対応が必要だと言われていましたけれども、確かにそのとおりだと思います。それで、私は最初にも言いましたように、子供が決まりを破ったり悪いことをしたりするときには必ず理由があるわけなんです。それを聞かないで頭ごなしに否定してしまうと、子供は反発するし、そういうふうに言った先生に対して憎しみがこもって、それが出てくるわけです。
 懲戒で毅然としたことは必要です。だけど、その前にその子供に対して愛情を持って、何でそういうことをするのか、はっきりさせる。先ほど教育長が懲戒というのはいさめることだと言われましたけども、本当にいさめるなら、愛情を持っていさめないといけない。だから、文科省が出しているこの文も私は読んでみましたけれど、判然としない部分はあるんです。問題行動を起こす児童生徒に対する指導は、いいと思うのですけども、判然としない部分もあります。だから、やはり私は懲戒の基本は愛情を持って子供をいさめるということが懲戒かなと思うのですが、その点はいかがでしょうか。


細松教育長  まさしくおっしゃるように、いさめるというのは子供に少しでもよくなってもらいたいと思っていさめるわけでございますので、それはまさしく愛情に基づいた懲戒ということになろうかと思います。


樫委員  そういうことで、ひとつ体罰の問題は対処して頑張っていただきたいと思います。
 それで、この体罰の問題の最後に質問します。子供のときに長期に体罰を受けた人の脳は萎縮すると言われています。福井大学の友田明美教授が、ハーバード大学の医学部と共同研究をして、感情や意欲にかかわる前頭前野内側部の一部が最大で19%、集中力や注意力にかかわる前帯状回が16.9%、認知機能にかかわる前頭前野背外側部が14.5%程度、体罰を受けていない人より小さくなっていたという結果を発表しています。友田教授は、子供には鬱になりやすい二つの時期があり、一つは5歳から7歳、もう一つは15歳から17歳、この時期の脳はストレスに弱く、容易に心が折れ、自殺も多いと語っています。この友田教授の共同研究の発表をどのように受けとめておられますか。体罰がいかに危険かということを学校現場に十分周知していただきたいと思いますが、教育長のお考えをお示しください。


細松教育長  この論文については、確かに虐待を受けて育った子供はそういう現象が起こるものであると理解しております。


樫委員  だから、ぜひ学校現場にもこういうことを周知して、本当に体罰はいけない、脳生理学からしてもこういう結果が出ているということをぜひ周知していただきたいと思います。
 最後に、就学援助の点について質問をしたいと思います。
 この就学援助というのは、無償とされている義務教育においても多くの保護者負担がある中で、経済的困難があっても子供たちがお金のことを心配しないで学校で学ぶために国民の権利としてあるわけです。いまだに就学援助の制度を知らない保護者がおります。県は市町に対してどのように指導しているのか、周知の徹底を図るべきと思いますが、お示しください。


細松教育長  就学援助制度については、これまでも市町教育委員会が広報等を通じて保護者に周知するよう促しておりますし、また入学説明会等の場においても、必ず保護者に通知するなど対応をとっているところでございます。


樫委員  しかし、現実には入学式までに制服代が払えないので入学式を欠席したとか、お金が払えずに修学旅行に参加しないとか、経済的理由で卒業アルバムを購入しないなど、悲惨な例があるんです。だから、私は徹底しているとは思えないのでお尋ねをしているんです。だから、こういう実態を踏まえて、どういうふうに徹底しているのか、そういう本当に就学困難な子供がいる世帯にどういう形で周知しているのか、この点を具体的にお示しいただきたいと思います。


細松教育長  これは各市町教育委員会が、本当に聞いている限りにおいても、広報等を通じてその制度の趣旨、あるいはその申請手続ということについてきちんと周知するようしておりますし、我々もそのことについて丁寧な周知を図るよう、徹底されるよう指導しているところでございます。


樫委員  高松市で昨年あったんですけども、子供が中学校に入学する。そうしたら制服を買わなければいけない、準備が要る。しかしお金がないので借りたいということで、生活福祉資金を借りるようにした。そのときに何で小学校のときに就学援助を受けていなかったんですかと言ったら、そんな制度があるんですかということだった。だからしようがないので、中学校に入ってから受けざるを得ないので、ひとまず制度について説明した。だけども現実には小学校のときに受けていなかったから、十数万円のお金を借りて、それで入学をしたという話があるんです。
 小学校の6年生ぐらいのときに知っていたら、私はそれは全部就学援助で出たのではないかと思うわけなんです。この高松市でさえ、そういう例があるわけなんです。この点を明確にして、周知徹底を県教委として図っていただきたいと強く要望しておきます。文科省は2010年度から新たにクラブ活動費、PTA会費、生徒会費の3項目を就学援助の対象としていますが、県内の市町で支給対象の中に含めていないところが多いと思うのですが、この点はいかがでしょうか。


鈴木義務教育課長  ただいま御質問がございましたが、平成22年度から文科省では新たにクラブ活動費、PTA会費、生徒会費の3項目を就学援助の対象としております。要保護の場合においては、教育扶助の中で全ての市町において対象となっているところでございます。準要保護につきましては、県内の状況については、対象になっている市町もございますし、対象になっていない市町もあると認識をしてございます。


樫委員  私が先般聞いてみましたら、高松市と直島町と琴平町では、準要保護者に対して対象品目として支給されているけれども、それ以外の市町はそれがないということなので、私は県として指導して、これは今言いましたように、交付税措置をされているわけですから、当然市町がこれを実行しなければいけないと思います。その点どんなんでしょう、県として指導していますか。


鈴木義務教育課長  準要保護につきましては、平成17年度の三位一体改革の際に補助金から市町への交付税措置に切りかわってございます。いわゆるこの準要保護の就学援助については、あくまでも市町の事業ということでございます。どのような品目を対象に援助を行うのかということにつきましては、基本的には市町が自主的に判断をするものであると考えてございます。ただ、県内の市町の状況につきましては、必要に応じて市町へ情報提供を今後努めてまいりたいと考えてございます。


樫委員  情報提供もいいですけども、ぜひ県下全てで、子供は同じなんですから、高松に住んでいれば援助を受けられるけれど、丸亀や坂出ではだめというのはよくないと思うので、もう全ての市町でこの3品目を対象にするように、きちんと県教委として指導してください。強くお願いをしておきます。
 それで、就学援助を受ける小中学生は全国で157万人、全児童生徒の15.6%です。6人に1人が認定をされています。ところが、安倍政権の生活保護基準の切り下げで、就学援助の所得基準も引き下げられ、対象から外れる世帯は1割、26万人が対象から外れると推計されています。特に、母子、父子家庭の子供への影響が大きいと言われています。県下で就学援助を受けている世帯数、児童生徒数は現在どのくらいいるのでしょうか。全児童生徒に占める割合もあわせてお示しをください。


鈴木義務教育課長  就学援助を受けている世帯数については、ちょっと大変申しわけないのですが、把握をしていない状況にございます。他方で、児童生徒数につきましては、平成23年7月現在、要保護の児童生徒数は964名でございます。準要保護を受けている児童生徒数は9,673名でございます。合わせまして全児童生徒に占める割合というのは約13%でございます。
 以上であります。


樫委員  それで、今さっき言いましたように、生活保護基準が1割ぐらい引き下げられた場合、どのぐらいの小中学生が対象から外れると予測されておられるのでしょうか、お尋ねします。


鈴木義務教育課長  生活保護につきましては、平成25年8月から物価の下落を勘案した調整等を行い、引き下げるということが先般国から示されたところでございます。平成25年8月から3年をかけて段階的に引き下げるということでございます。他方で、この生活保護基準の引き下げ幅がどの世帯で具体的にどうなるのかということは現時点で不明であるという点、それから市町の準要保護の認定基準というものが、これは全て生活保護基準とリンクしているものではございませんので、こうしたことから大変申しわけないんですが、何人に影響があるのかということは現時点では把握してございません。


樫委員  おっしゃるとおりだと思うのですが、準要保護の場合は、生活保護基準の大体1.3倍というのが県下の市町の基準だと思います。だから、そういう点で3年間で1割ぐらい生活保護基準が下がったら、やはり相当数の児童生徒がこの対象から外されることになってしまいます。そうなりますと、学校への納付金で大量の未納者が出るおそれもあります。また、経済的理由から不登校の子供もふえることも予測されます。そういう点で、就学援助の対象から外された子供に対する経済的支援を県として考えておられますか、お尋ねをいたします。教育長さんどうでしょうか。


細松教育長  この点については、県として現在のところ、支援ということについては考えておりません。


樫委員  就学援助については、これは非常に大切なので、生活保護基準と連動させないように、私はまず国に対して強く申し入れをしていただきたいと教育長さんに強くお願いしますし、それでも下がってしまった場合には、これは経済的支援を県として考えなければいけないと思うんです。その点もあわせてお答えください。


細松教育長  生活保護基準の引き下げは、8月からというようなことでお聞きしております。先般、2月26日付で国から事務連絡でございますけど、通知いただいた中では、8月ということで引き下げになるが、経過措置というんですか、それ以後も引き続き国の補助の対象とするといったことで、具体的にどこまでどうするかということまでの詰めはまだできてないようでございます。一定の対応、配慮というのがされると理解しておりますので、現時点では国の対応を注視してまいりたいと考えております。


樫委員  それではもう要望にしておきますが、とにかく就学援助については、本当に影響が出ないように強くお願いを申し上げまして、質問を終わります。


石川委員  道徳教育についてお伺いいたします。道徳は死ぬまでの大きな課題でありますし、また非常に広い範囲において、奥深いものであろうかと思います。そういう中で、学校教育における道徳教育ということについてお伺いをいたしたいと思います。いただいております説明資料の16ページに、道徳教育総合支援事業、道徳の授業で活用する教材の作成に要する経費948万2,000円が計上されておりますが、この項目につきましてより具体的に説明いただけたらと思います。


鈴木義務教育課長  道徳教育総合支援事業でございますが、これは国からの10分の10の委託費を受けて県として実施をするということで、今予算として計上させていただいているものでございます。これまで香川県では「香川版心のノート」ということで、香川独自の教材を盛り込んだ道徳の補助教材を作成してまいりましたが、その読み物資料を学校の授業で活用する際に、教室の黒板にこう張りつけられるような、物語の展開を子供たちがイメージできるような場面絵教材を作成したいと考えております。子供たちに規範意識や思いやりの心を培うためのそういった教材を作成するための費用として計上をさせていただいております。


石川委員  教材ですけども、道徳の教育について道徳の時間というものをつくっているのですか。正式に、時間割りとしてあるんですね。


鈴木義務教育課長  はい、小学校1年生から中学校3年生まで週1時間道徳の時間ということで実施させていただいております。


石川委員  それで、今「心のノート」ということで説明がありましたけど、内容をもう少し具体的に、できれば例を挙げてこういうふうなことをやっていますというようなことを御説明いただければと思います。


鈴木義務教育課長  香川独自の教材を「香川版心のノート」には入れております。例えばですけれど、中学生にはさぬきの夢2000が誕生したときの技術者の方々の苦労を描いた物語ですとか、日本人で初めて国際司法裁判所裁判官になられた丸亀出身の齋賀富美子さん、もう亡くなられてしまいましたけれども、その生きざまを描いた読み物教材を香川独自の教材ということでとじ込んでおります。それを子供たちが道徳の時間に読む中で、ふるさとを大切に思うこと、あるいはそういった人の生きざまというものに触れながら、子供たちにたくましい心を育んでいきたいと考えてございます。


石川委員  少しインパクトが薄いような感じがするんですね。第1次安倍内閣のときに教育基本法、あるいは教育三法についての見直しがあったけども、余り時間がなかったので十分なことができなくて、今度第2次安倍内閣の誕生によりまして、教育再生実行会議というものが1月に閣議で決定されて、内閣総理大臣が招集して、早稲田大学の総長が座長でやられるということを聞いておりますけども、道徳の時間にこういうものをしなさいとか、ああいうものをしなさいとかというような国からの指導はあるのですか、ないのですか。


鈴木義務教育課長  国では、道徳に限りませんが、全ての教科等にわたりまして学習指導要領というものが示されております。文部科学大臣の告示でございますが、その中に道徳につきましても、どういった内容を子供たちに教えるかということが示されてございます。その中に自己を鍛える、他者を思いやる、あるいは世の中のことをよりよくしていくことの大切さでありますとか、広く社会に貢献することの大事さですとかといった道徳の価値項目というものが学習指導要領の中に示されてございます。


石川委員  「心のノート」を通じて道徳教育をされておりますけど、それではその教育時間を過ごした生徒たちに十分効果があったとか、毎日の生活においても実践されて随分と発展したとか、あるいは先生は教えが効果があったと実感をしたとかといったことはあるのですか、わかるんですかね。聞いたことがあればお聞かせください。


鈴木義務教育課長  先般公表させていただきました県の学習状況調査におきまして、近年香川県では、例えば学校の決まりを守っていますかということについての質問に対して、自分たちは守っているという回答をした子供たちの生徒数の割合が増加していたり、あるいは近所の人に会ったときに挨拶をしていますかといった質問項目について肯定的な意見を答える子供たちの割合が高まっているという状況にございます。また、ここ数年につきましては、暴力行為の発生件数についても若干減少している傾向にあると認識をしております。


石川委員  個々の学校で個々の先生がそれぞれ取り組んでいっているということでやられていると思いますが、少しインパクトがないかなと思っております。極端な例になりますけども、明治23年にできた教育勅語ですが、あれは混乱している日本のために天皇が発布されたものでありますけれども、読んでみると今でも非常に通用するし、随分いい内容ではないかと理解しております。ただ朕は何とかかんとか、そういうことは今の時代にどうかなと思う点はありますけれども、その内容においては非常にすばらしい。
 これは県単独では難しいと思いますが、香川県は香川県でもいいですけれども、香川県はこういうことで頑張っているんだという一つの目標というのか、規範というのか、そういうものをつくり上げて、授業が始まる前に読み上げるとかといったことでやっていかないと、個々にやってもいいんだけれど、インパクトが薄くて、効果が果たしてどうかなという思いもあります。本当は国がきちんとしたものをつくり上げていただいたら一番いいんですけども、県としてその辺指導できるような規範というのか、目標というのか、そういうものをつくっていったらいいのではないかなという気がするんですが、難しいですか。


細松教育長  道徳教育の進め方についてでございます。この道徳教育は、確かにインパクトということも大切なことではあると思いますけれど、やはり継続して行うということもまた大切だろうと思っております。そういう中で、先ほど「心のノート」というお話が出ましたけれど、「心のノート」というのは小学校の低学年、中学年、高学年、そして中学校と段階に分かれておりますけれど、私が見る限りでは非常によくできている道徳の本でなかろうかと思っています。その中に、先ほど権利云々がありましたけど、権利だけでなく義務というのも十分あるんだというところもしっかり教えるようにしております。
 そういう中で、県独自の特色を生かすということで、香川県の子供たちにより身近な読み物をセットでつくっているということで、委員御指摘のようなインパクトということもまたある意味大切なことだと思いますので、今後教材づくり等については、継続性とあわせてインパクトという面も考えながら取り組んでまいりたいと思っております。


石川委員  残念ながら敗戦をいたしまして、そのときに占領軍は日本が再び米国の脅威となり、また世界の脅威とならざることを確実にすることということで、降伏後の初期の対日方針でそうやっているわけです。だから、そういう対日政策でやられていることで、それが今日に非常に影響してきているのではないかと思っております。今教育長が言われたように、権利の主張をし過ぎるとか、自由が多過ぎるとか、そういうことは現在の社会においてはいかがなものかということで、それには義務があるんだということをきちんともう一遍教え込んでいかないといけない。余りにも人権とか自由とかということだけ主張するのではなくて、義務ということについても教えていかなければいけないと思います。
 私思うのですけども、例えば共産主義、共産というものは財産はみんな同じということですが、世界で一番貧富の差が多いのは中国なんです。皆同じ財産だというようなことで訴えてやっているんだけれど、実質は貧富の差が世界一激しい。また、アメリカにおいても、民主主義といっても、人権は皆平等だといっても、その人権の面においては物すごく格差があるんですよ。だから、世の中言ってることと実際の現実は違います。それがあるから目標に向かってやっているのだろうと思いますけど、そういうふうに感じます。
 その点、日本は何だかんだ言いながら、大変すばらしい国であると私は自負しておりますし、やはり日本人の持っているDNAというのは、国家を大事にする、伝統を大事にする、あるいは生活基盤を確立していく、そういうことにおいてもほかの民族よりもすばらしい民族であるし、やはりそれをもっと尊重していかなければいけないと思います。
 東西冷戦が終わって、世界が自由になって、グローバル化しましたけど、やはりそれではやっていけなくなってきたのが現在の状況でないかなと思う。だから、これからはブロック化とか、あるいは保護主義的な考え方とかといったことで歴史は繰り返されると言いますけども、グローバル化だけでは世界は成り立たなくなった。特に、西洋あるいはアメリカにおいては難しくなってくる。だから、東洋の精神というものがこれから必要でないかということで、だから日本人はすばらしい民族であるし、日本の国はすばらしいというように私は思っております。
 そういう心がけで生徒に指導していくことがやはり道徳ではないか。道徳といったって、これは人の道ですから本当に難しいですよ。だけど、学校では何か善悪は余り教えないんですね。それはなぜかというと、それぞれ価値観の違いがあるからかもしれませんが、善悪をはっきり教えるのは家庭でなかったらいけないと思うし、地域社会でなかったらいけないと私は思ったりしております。今孤独死とか、親殺しとか、子殺しとか、若者が働かないとか、教育現場がどうだこうだというのは、それは一部分にはあろうかと思いますけど、やはり日本人が持っているDNA、素質というのは人類としてすばらしいものを持っていると思うので、指導者がいい方向に導けば必ず世界に冠たる民族になろうかと思います。
 教育なんていうのは国がやるべき仕事だと思いますが、県においても何か一つの規範というか、目標というのか、そういうものを上げて、香川の学校はこういうものを目的にしてやっているんだというようにしてほしい。もちろん実践がないと、言葉だけではいけませんし、日々の実践というのが一番大事なので、特に道徳なんていうのは実践から学んでいくというのが趣旨だろうと思います。教育長のお考えお聞きできたらと思います。


細松教育長  まさしくおっしゃるような人材育成に取り組んでまいりたいと思います。グローバル化というような中で、世界に迎合するというようなことではなくて、世界に向けて発信していく。そうした人材づくりが必要ではないかと思っています。それを香川県という教育の現場でどこまでできるかわかりませんけれど、気持ちとすればそうした人材づくりに取り組んでまいりたいと思っております。


石川委員  最後になりますけれど、今社会は何でも学校が悪い、先生が悪いで、それを言えば何かおさまるような感じでして、私はそれはやり過ぎではないかなということを常々思っております。学校にも責任があるけれど、やはり一番大事なのは親であり家庭であり社会であって、先生がどうも悪いものを全部かぶっているような、気の毒な面もあります。ただ、日本民族はすばらしい民族でありますので、誇りを持って堂々と、そして、少し自信がなくなっているのではないかと思いますが、自信を持って信じることをはっきりとやっていただきたいと要望して、終わります。


尾崎委員  先ほど高木委員から高校野球強化について話がございましたが、高校野球に限らず、競技そのもののレベルを上げていくことは大事なことだろうと思っております。そういう中で若干質問したいと思うのですが、保健体育課長、よろしいですか。少年に対する指導の話もその中で触れられておりましたけども、今少年野球は何月ぐらいまで公式試合があるのでしょうか。


高井保健体育課長  ただいま資料がありませんので、はっきりしたこと言えませんが、少年野球でございますか。シーズンとしては11月ごろまで大会等をやっていると認識しております。


尾崎委員  プロ野球は何月までですか。


高井保健体育課長  勝ち残った場合は10月までやっております。


尾崎委員  体が全て完成しているプロの選手でも10月初旬にはシーズンを終えるんですね。そうじゃないですか。それからオフです。2月に入るとキャンプが始まります。それからオープン戦、シーズンと入っていくわけですけれども、小学生の体ができていない子供たちに11月、12月、寒い時期まで公式戦を入れていく、しかもダブルヘッダーで入れていくということが行われておるやに聞いております。それが子供たちの健全な成長に対して本当に適切なことなのか。技術の指導も大事ですけれども、体を鍛えていくことがまず第一でないかと思うのですが、どう考えられるのですか。


高井保健体育課長  野球に限らず、少年のスポーツ活動につきましては、スポーツ少年団が県内で活動しておりますけれども、活動の日数等も一応規約等で規定いたしまして、制限はかけているところでございます。委員がおっしゃるように、確かに時期的なもので申しますと、かなり年間を通じて野球の練習をしているとは認識しております。


尾崎委員  というのは、実は私の身内にも少年野球をやっていた子がおりました。少年時代はピッチャーをやっていた。恐らく肩が強かったんだろうと思うんですね。メンバーの中では恐らく肩が強かったんだろうと思いますが、小学校のときに既にはり・きゅうに通っていた。それで、高校へ入るとどこを守っていたと思います。ピッチャーどころか内野もできない。一番距離の短いセカンドですよ。もう肘も肩もがたがたなんです。選手を育成するどころか、選手を壊していっているんです。その子が才能があったかどうかはまた別の問題です。
 それでこの時期になると、どのスポーツ少年団も卒団式を迎えます。私があるところで卒団式に行きましたら、小学校6年生の子供が何と言ったと思います。僕は6年生で燃え尽きたと言いました。そのとき冗談で、おい長嶋みたいに言うなと言ったことを記憶しているんですが、小学校6年生で燃え尽きるという言葉を子供が言ったことに対して課長はどう感じられますか。


高井保健体育課長  野球を選んで、小学校の段階でずっと続ける中で、それで燃え尽きたというのは、これからまだ成長していく子供たちですから非常に残念というか、悲しいことだと考えております。


尾崎委員  ということは、それぞれいろいろな事例を話しましたけれども、最近は2年生ぐらいから少年団に入っているケースも間々あるやに聞いております。そういった中で、全て燃焼し尽くしたと思わせるような指導が本当に正しい指導なのだろうかと、そのことがまた将来の選手育成につながっていくのだろうかという思いがいたします。そういったことを考えると、底辺を広げるのではなくて、底辺を壊していっている。土台を壊しながら選手強化を叫んでも、これは詮ない話なんです。そういった状況に対して課長はどう感じられますか。


高井保健体育課長  全くそのとおりだと思っております。


尾崎委員  必要なことは、教育的効果も含めて、それぞれのスポーツにはシーズンがあります。そういうシーズンの中でどういう活動をしていくかということを指導者にきちんとした情報を伝達していくことがまず大事なのだろうと思います。何といっても指導者教育が一番ですよ。そういう中で、先ほどいろいろな問題も出てきておりましたが、体罰やいじめやいろいろ問題もありましたけれども、全てを解決していくのは指導者の力だろうと私は思っております。
 そういったところを十分に認識しながら、全体的な活動時期の問題等も含めて、ある意味必要だったら規制もしていかなくてはならない、協会そのものの指導もしていかなければならない。いろいろなことを考えていく必要があるのではないかと私は思っていますので、その辺を念頭に入れて今後に生かしていただきたいなと思っております。
 競技力の話が先ほどからありましたけれど、中学校では日没を過ぎたらもうどんなスポーツも、部活動もやってはいけないという話を聞いたことがあるのですが、今現状はどんな状況ですか。


高井保健体育課長  中学校で、個人的に知っているところで、日没で終わりという学校もあるということは知っております。


尾崎委員  冬場なんかだったらもうほとんど練習ができないですね。室内競技すら禁止しているやに聞いているのですが、そういう実態はあるんですか。


高井保健体育課長  体育館競技で高松市であれば、学校の施設の開放等もあって、ある程度時間の制限をしたり、特に学校で5時までとかという時間で区切っているところもあるやに聞いております。


尾崎委員  競技力の向上と言いながら、冬場になったらほとんど練習はできないということになりますね。もう6時といえば真っ暗です。5時でも暗くなっている。授業は終わるのが4時ぐらいですか。そうすると、準備したらもうすぐしまいをしなければいけないというような状況になってくる中で、本当に充実した練習ができるのかどうか。そういったことを考えると、競技力以前の話としてどういうふうに考えていったらいいのか、学校教育の中できちんと対応していかなければいけないと思っております。そういう中で部活にはどこの学校も顧問の先生が必要です。外部指導者は認めているものの、責任を担う顧問の先生が必要と聞いておりますが、その顧問の先生にどのぐらい費用弁償がされているのですか。


高井保健体育課長  外部指導者につきましては、きょうのお話の中にもありましたように、プロスポーツ、また市町が取り組んでいただいているものもありますけども、県でもある程度の支援をしているところでございます。教員につきまして、土日の勤務につきましては、若干のお金、特殊勤務手当が支払われておりますけれども、それも全ての活動についてというわけではないと認識しております。


尾崎委員  外部指導の問題もさることながら、教員、学校の先生は遺漏なく誰かが担わなければならなくなっている。自分の専門競技であるかどうかは別にして、顧問を引き受けざるを得ない。熱心な先生は土曜日、日曜日、祭日もないという状況の中で、若干という話ですが、若干というのは具体的に幾らですか。


小河総務課長  特殊勤務手当の中の部活動指導業務でございますが、日額2時間程度で1,200円、4時間程度で2,400円で、6時間程度で2,900円、あと7時間45分程度で3,400円の支給をしております。


尾崎委員  時給でいくらですか。800円ぐらいですか。パートより安い。毎日毎日、部活動を指導していて、本当に報われない。それで一方で、体罰の問題等、間々指摘される。体罰のみならず、パワハラもこのごろ言われております。そういった指導するのが非常に困難な状況の中で、競技力を向上させろ、させろと言われてもなかなか報われない。しかも、報酬はパートより安い値段でやらなければならない。別途謝金でも出るのですか。


小河総務課長  24年度から改正がありまして、2時間程度以上が1,900円にしておりました。済いません。


尾崎委員  1時間、950円です。パートより少しましなぐらい。勤務中はもっと時給は出ているはずです。課長、月曜日から金曜日まで、通常の勤務中は一般的に平均で時給は幾らぐらいですか。


小河総務課長  それは給与の話ですか。計算はちょっとしておりません。


尾崎委員  家庭を犠牲にして、とりわけ強いところになると、家庭は全く顧みないというような状況の中で指導をしている。それで、遠征のときにはバスの運転手もしなければいけないときも間々ある。それで、事故が起こったら責任を問われる。いずれにしても、余り見返りがない。勝つことだけがその指導者にとっては報酬かもしれない。そういう状況の中で、強くしろ、強くしろと言ってもなかなか難しい部分があるのではないかと私は思うので、その辺もよく考えていただきたいなと思っております。
 それはそれとして、昨年、教育長に中高一貫教育の問題を質問させていただくと同時に提言もさせていただきました。1年間たったわけですが、全国でここ近年公立高校で中高一貫を導入した学校は何校ぐらいありますか。


細松教育長  具体的な校数まで今手元にはございませんけれど、中高一貫教育というのが広がっているというのは事実ではないかと思っております。


尾崎委員  1年たって、全国の中高一貫校を導入した学校の数が把握できていない。ということは、関心がないととらても仕方がない。教育長は母校がどういう状況にあるかは、自分の母校ですから認識していると思うのですが、そういう中で香川県は教育県だとかつて言われていた。これはもう何年前だろう、四、五十年前の久保田教育長の時代に言われていた言葉なんですが、その幻想に寄りかかっていると香川県は大変なことになると言って、前回1年前に中高一貫の問題を検討してほしいというお願いをしてきた。そういう中で、1年たってもまだ手元にないだけだったらいいのですが、全国の状況について調べたものはあるのですか。


細松教育長  特に、公立での中高一貫教育について、岡山あるいは東京等についてのその背景、それが本県の場合にどうなんだというようなことについての検討はさせていただきました。


尾崎委員  いただきますですか、ましたですか。ましたということは、過去完了ですね。ということは、検討の結果はどうだったんですか。


細松教育長  先生からは、本県で、特に高松高校とか、丸亀高校というところを御指摘がありましたが、現時点では、そこに導入した場合、今よりも優秀な生徒を集めるということは必ずしも言えないのではないか、今なお検討をすべきところがあるのではないかと認識しております。


尾崎委員  優秀な生徒を集めるんじゃないんですよ。香川県から優秀な生徒が県外に逃げていっている。とりわけ岡山へはたくさん行っている。私の知り合いも子供を2人通わせております。優秀な生徒を集めるどころか、逃げていっている。スポーツも大事ですよ。だけどスポーツで食べていくことができる生徒というのはわずかです。プロとして生活できるのはわずかなんです。だけど、全ての生徒は卒業したら大学へ進学し、さらに社会に出て生活をしなければならない。学校教育はその生活を支える大もとじゃないですか。
 教育長も、そうは言いながら高松高校へ行くときは、山の中から大変だったと思います。片道何キロあるかな。そら寒いときもあった、雨の日もあった、大変な思いをして高松高校へ通い、神童と言われたプライドをかけて東大に挑戦して合格したんじゃないですか。そして、今日のポジションがある。この中にも学校の先生が何人かおいでになりますけれども、子供たちの将来を決めるのは学校教育なんですよ。
 それで、香川県が携われるのは高校教育までなんですよ。その高校をどうするかということは、香川県に住む子供たちにとっては命をかけた大変な課題なんですよ。それをそういう状況にないというのは認識が甘過ぎるんじゃないですか。過去の教育県という亡霊に寄りすがってやっていったのでは、香川県の教育は成り立たないと考えざるを得ない。教育というのは高校だけで成り立つものではありません。ここに義務教課長もおいでるけども、義務教育の6年間の成績がそのままずっと続くんです。突然によくなることはないことはない。レアケースもありますが、そういった意味では、その時々の教育がその子供たちの将来を決めていくと言っても決して過言じゃないだろうと思います。教育長、どうですか。


細松教育長  御指摘の点はごもっともと思います。高校制度のあり方というのは、やはり日々その時代に合って、子供たちの夢がかなえられるようなものになっているかどうかということについては、絶えず検証をする必要があると思います。そういう中で、十分でないですけれど、今の現時点でのことを申し上げましたけれど、これについてはさらに引き続き検討する必要があろうかと思います。


尾崎委員  東京都でも公立高校で中高一貫教育を導入した。その成果があったか、なかったか検証することが大事なのだろうと思います。既に先進県、先進校があるのですから、そういう中で中高一貫教育を導入した後、どういう学校になったのか、いろんなところがあるでしょう。香川県だったら、丸亀大手前が中高一貫ですか、成果を上げているではないですか。それなりの成果を上げている。
 そういったことを考えたときに、香川県の教育をどうするかということは、ぼちぼち検討していくということですが、子供は一年一年学年を上がっていって、3年したらもう卒業する、受験生になるんです。子供にとっては待っておれません。それぞれの受験時期にどこかを選択しなくてはいけない。香川県の高校が、その選択の対象にならない、教育長の母校が選択の対象にならないとしたら寂しくないですか。どんどん地盤沈下していく、そういう状況を座して待つんですか。教育長の御意見をお聞かせください。


細松教育長  例えば岡山県では、岡山操山高校が導入し、それから岡山大安寺ですが、これも平成22年に中等教育学校となりまして、まだ卒業生は出ていないのですけれど、そういう中で難関大学の合格者数を見てみると、いっときは上がったところはありますけど、むしろ岡山朝日高校のほうが頑張っているというんですか、そういう傾向もあるなと思っております。一方において、本県での優秀な生徒さんが他県の高校を選んでいくということが極力ないような教育環境をつくっていかなければいけないという思いは強く持っております。


尾崎委員  環境を整えなければいけない、子供たちが他県へ逃げるのを何とかしなければならないと言っても、選ぶのは子供たち、親たちなんですよ。評価してもらえない学校を選択の対象にすることはあり得ないでしょう。香川県でも高松北高校は中高一貫になっています。先ほどの競技力の話に戻るかもわからないけれど、競技力にしたって、中高一貫で一生懸命やればそれなりの成果は出てくるのだろうと私は思う。
 今一番競技力で問題なのは、小学校、少年団と中学校の部活の先生と高校の先生と、それぞれの連携が一つもとれてないことなんです。小学校や中学校のレベルではここまでやってほしい、それ以上はしてほしくないという部分までやり過ぎて、結局選手を殺してしまっているのが今の香川県の運動の世界の実態だろうと私は思う。勉強も一緒なんですよ。ここまでは小学校の段階でクリアしておいてほしい。ここまでは中学校の段階ではクリアしてほしい。そういうことができないから、補修をしなくてはいけない大学もあると聞く。
 全体の底上げをするためには、スポーツでトップアスリートを育てるというのはどういうことなんですか。その選手だけがよくなったらいいのですか。そうじゃないでしょう。全体の底上げをしたいから、そういうことを目指しているのだろうと思う。勉強も一緒なんです。そのことは全ての子供たちにとって将来を決定する大事な要素であると私は思うのですけれども、教育長いかがお考えですか。


細松教育長  おっしゃる点についてはごもっとも、そのとおりで同感できるものでございます。


尾崎委員  同感できるのだったら早速検討したとは言うけれども、恐らく教育長が自信を持って検討したと言い切れない部分があるのだろうと思う。本当に真剣に考えて、香川の教育はどういう形であるべきなのか、検証する必要が私はあると思う。委員会は毎年毎年変わることになっていますので、来年この時間にここで私が立っているとは限らない。そういう中で子供たちは待ってくれないんですよ。一年一年、年は過ぎていく。今は今しかない、きょうはきょうしかないんですよ。そういう中でどういうことをしていくかということが求められている。要はスピードが全てなんですよ。行政の一番の悪いところはスピード感がない、何事にせよ、教育委員会のみならず、スピード感がない。ぜひスピード感を持って前進していただきたいと思っております。
 それともう一つお聞きします。かつて田中壮一郎教育長の時代に、香川県には3%の不適格教員がいるという話をしながら東京へ帰って行きました。7,000人、8,000人いるという教員の中で3%という数字は想像を絶する数字なんです。一方で、我々が現場で見聞きするのでも、一つの学校に2人、3人、担任を持てない先生がいると聞いております。かつての財政力豊かな時代だったら、そういう人たちも抱えながらやっていくことも大事なのかもわかりません。それは教育じゃなくて、多分福祉の世界かもわからない。そういう中で、これだけ財政が逼迫して、しかも少人数教育を進めていこうとする中で、そういう戦力にならない人たちを在籍させておくことはなかなか困難な状況にあると言わざるを得ないのではないですか。実態はどういうところにあるのだろうか。
 各出先には指導主事と管理主事がいると思いますが、管理主事の先生方は皆把握しているはずなんです。というのは、どこの学校へ行っても不適格教員は薄くずっと配置している。自然に任せたら、1カ所に集まる可能性もある。そうなったら困るので、ずっと薄く配置しているのだから、全てを把握しているはずなのですが、実態はどういう状況なのか、示していただきたいと思います。


鈴木義務教育課長  指導が不適切な教員の人事管理についてでございますけれども、これまで本県では平成14年度からこの指導が不適切な教員の認定を行ってございます。これまでに本県においては、54名の教員を認定してきております。この54名のうち、既に退職をした者が16名で、あと復帰した後、退職した者が10名ということでございます。この制度が平成20年度から教特法の改正により法律により制度化されてございますので、今後とも指導が不適切な教員の人事管理については適切に取り組んでまいりたいと考えてございます。


尾崎委員  指導力不足といってもいろいろあるのだろうと思います。程度も含めていろいろあるのだろうと思うのですが、例えば、再教育したら教員として復帰した先生は10名ということでした。だけど、教壇に立てないけども事務だったらできる人、どうにもならない人、いろいろあるのだろうと思います。それで54名という数字を聞きましたけども、14年度から、単年度にしたら何人になりますか。田中元教育長が言った3%という数字は、7,000人、8,000人いる教諭の中では大変大きな数字です。
 我々が日常的に地元の小学校で見聞きする先生で、そういった学級経営ができない先生方ですが、坂出小学校でも3人やそこらいるように聞いてます。担任を持たすことができない。教壇に立ったらたちまち学級経営が混乱してできなくなるという先生も1人や2人ではないと聞いております。そういったことを考えたときに、もっと抜本的な対応を考えていかないといけないのに、みんなで守り切る。私は時々嫌な言葉を使うのですが、教育ギルドというんです。中ではかばい合う、外に対しては闘う。次長、今の言葉に対してどんな感想を持ちましたか。


渡邊教育次長  指導が不適切な教員として、教育センターで認定して、研修を受けさせた人数は、先ほど義務教育課長が答えたとおりでございますけども、やはり教員一人一人を見てみますと、やはり皆が皆同じ指導力があるかと言われますと、それはそれぞれ差があるのではないかと思っております。そういったところを組織の力できちんと校長がまとめて学校運営していくということが重要ではないかと考えております。


尾崎委員  能力がないのですから、校長先生にしたらたまらないですよ。だから、恐らくそれぞれの現場の管理主事の先生は全てを把握しているはずなんです。それを直視すること、真面目に見ること、そのことと向き合うことなんです。一遍に全てを解決する妙薬はありません。3%といったら、7,000人の3%、いくらになりますか。何百人もの先生を一遍に解雇もできず、200人も300人もの先生に対して、実際の問題として懲戒権を行使できないでしょう。
 そうしたらどういうふうにしていくかということをプランニングして、例えば学校事務の採用を控えて、事務だったらできる先生には、そうしたら事務をしてもらう。それで、本課にお願いして、人事交流で本課で事務職についてもらう。そういったことも考えながら、教室の運営はできなくても、事務だったら、書類と向き合うことだったらできるかもわからない。そういったことも含めてきちんと向き合って、どういう形でおさめていくかということを真剣に考えないと大変なことになります。とりわけ今は大量採用の時代で、そうするとまたそういう予備軍がまざっているんです。組織というのは3%理論というのがあるようですけれども、3%いたらまた次の3%ができてくるという話もないこともないようですが、いずれにしても一つ一つ真面目に向き合って解決していかないと、子供も親もたまらないです。
 特に、義務教育はそうそう選択権があるわけではない。あそこの小学校は嫌だから隣の小学校へ行きたいと言っても、なかなか許可してもらえない。現在は特に、小規模校になってしまっている。実態は高松以外はほとんどが小規模校です。例えば私の母校もなくなりました。校歌もなくなりました。3校統合して1学年に100人満たない。
 そのエリアで卒業した団塊の世代は700人、10年たったら小学校6年生は22歳、団塊の世代は75歳、そのエリアが全て全国的に当てはまるかどうかは別にして、22歳になると間違いなく大学は卒業する、社会人となる、タックスペイヤーになっていく、社会を支えていくんです。そのときに75歳を過ぎた後期高齢の700人の人を100人弱で支えられますか。大変な時代が来ようとしている。10年後ですよ。そうすると、その子供たちが全員が健全に育って、社会を担う人材になってもらわないとどうにもならない。そのための仕事を、役割を担っているのが教育委員会だろうと思っているので、ぜひ頑張っていただきたいと思っています。


山田委員長  以上で教育委員会関係の質疑、質問を終局いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)


山田委員長  御異議なしと認め、教育委員会関係の質疑、質問を終局いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。