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平成25年[9月定例会]文教厚生委員会[教育委員会] 本文




2013年09月26日:平成25年[9月定例会]文教厚生委員会[教育委員会] 本文

高城委員長  これより、質疑、質問を開始いたします。


五所野尾委員  それでは、「全国学力・学習状況調査」の分析と教育センターの移転整備の問題の二点について、少しばかり教育長の考えを聞いておきたいと思います。
 まず、最初に「全国学力・学習状況調査」でございますが、さきに我が党の代表質問でも、結果と今後の取り組みについて聞いたわけですが、今後とも調査結果について詳細な分析を行うと教育長から答弁があったわけです。
 そこで、現時点で分析できている内容について伺いたいと思います。


細松教育長  先般の本会議でも御説明申し上げましたけれども、現在、本年度の「全国学力・学習状況調査」について分析しております。昨年度から教育センターで分析しております。その状況でございますけれども、本県の持っている課題が、全国との関係で具体的にどのようなものがあるかが浮き彫りになるよう、単に教科に関する調査だけでなく、児童生徒、あるいは学校への質問紙調査も含めて、現在分析しているところでございます。
 当然、これまでの本県の子供たちの経年変化等についてもよくわかるようにしております。また、各学校等や教育委員会で、それぞれの状況がどういうようにわかるかといったことも含めまして、本県の状況が全国の中で的確に捉えられるよう、グラフ、散布図なども使いながら、今、分析を進めているところでございます。


五所野尾委員  いろいろと調べてみますと、ことしの小学校の国語や算数は、全国平均を上回っているということでございますし、中学校においても国語Bは下回っておりますが、全体として言えば、香川県は全国でも上位クラスにあって、非常によく頑張っているというように思うわけです。しかしながら、それで満足するわけにはいきません。弱いと言われている国語Bを含め、その他につきましても、もっと頑張っていけるのではないかという気も強くするわけでございます。香川県は、かつて全国一の学力を誇った県であり、また、教育県香川と言われて久しいわけでございまして、それについては大いに頑張っていかなければならないという気がしております。
 小学生では、全国平均をかなり上回った成績をとっています。しかし、小学校はよい成績なのに、中学校では、何年も続いて、国語Bを初め、全国平均より下回るということで成績が悪くなるのです。その原因などの分析はどうされているのでしょうか。


鈴木義務教育課長  委員御指摘のとおり、中学校において、本県の課題が残っていると思っておりますが、特に、中学校の無回答率については、大変大きな課題であると思っております。全国平均を上回る問題数の割合が72%ございます。昨年度に比べますと、若干改善はされてきておりますけれども、多くの問題で、無回答率が全国平均を上回っている状況にございます。その背景について、今、分析をしておりますけれども、一つには、生徒へのアンケート結果からは「回答時間が十分だったか」という質問に対して、「時間が余った」、あるいは「ちょうどよかった」という生徒が全国を上回っております。つまり、時間は余ったと子供たちは回答しているわけであります。しかし、文章を読んだ上で説明を書く問題について解答しなかった理由を問う質問では、回答を「文章で書く問題だったので回答しようと思わなかった」と回答した生徒の割合が全国を上回っております。
 また、学校に対する質問紙調査においては、「前年度までに書く習慣をつける授業をよく行った」と回答した学校の割合が全国を下回っている状況にあります。こうしたことから、本県においては、中学校で文章を書く指導が不十分であるため、回答時間があっても書こうとしない生徒の割合が高いことがうかがえます。今後、長い文章を読み通した上で粘り強く書くことを指導するよう、中学校に働きかけてまいりたいと思っております


五所野尾委員  なぜそうなっているかという話があったわけですが、それに至った原因を十分に検討して考えていかないと、長い文章を読む練習をさせることだけでは、なかなか学力向上にはつながってこないのではないかという気がします。落ちついて文章を読んだり、あるいは考えたり、自分の意見をまとめたりという時間や、学級の雰囲気がないと、いくらやろうとしても、例えば学級の中がざわざわしている状況では落ちついて文章を書けと言っても書けないわけでございます。暴力行為等の問題行動も多発しているところもあるわけですので、そういった問題から解決しないと、なかなか小手先ではよくならないのではないかという気がいたします。これは私の見解なのですが、教育委員会としては、どう考えているのでしょうか。
 それからもう一点。小学校から中学校へ移ってくるときに、スムーズに適応できないという問題があります。これは、よく中1ギャップと言われています。生活も変わるし学習も変わりますし、周りの子供たちもいろいろな小学校からやってきますので、人間関係も変わってくる。また部活動もあり、上級生との関係など、新しい問題も出てきます。やはり中1というのは非常に生活においても学習においてもやりにくく、教師の側にしても非常に指導しにくい時期なのです。それを引きずって、不登校の問題につながるという報告もありますので、そういったこともあるのかという気がします。香川県の実情をどう分析されているかわかりませんが、そういったことも十分考えて、中学校の段階において、スムーズに中学校に溶け込んで、中学校で勉強に落ちついて取り組めるような雰囲気をつくっていくことも、学力向上につながっていくのではないかという気がしますので、考えがありましたら、お願いいたします。


細松教育長  委員御指摘のとおり、学力向上のためには、単に先生方の授業技術というものだけではなくて、安定した学級運営を果たしていくということも大切だろうと思います。中1ギャップは大きな問題でございますけれども、小学校からの学級担任から中学校での教科担任というように、環境が変わるところにも大きな原因があると思います。
 しかしながら、これは一つの成長の段階のステップだろうと思っております。そこをいかにステップとしてクリアしていくというたくましさも、また一方において必要ではないかと思うのです。そうは言いながらも、この中1ギャップができるだけ生じないように、小学校、中学校等の連携を先生レベル、あるいは子供レベルでも図り、このギャップにつまずかないような環境づくりにも取り組んでいく必要があると考えております。


五所野尾委員  そのギャップの解消には教師のいろいろな努力も、もちろん必要ですし、小・中のいろいろな連携も今、始められております。そういうことももちろん大事なのですが、根本的には教師の数などの問題もあるだろうし、学級の人数、例えば35人学級を導入するというところまで踏み込んでやっていかなければ、なかなか解決しない問題もあろうと思うわけです。そういった点につきましても十分検討していただきたいという気がいたします。
 そこで、最初に返りますが、香川の学力向上のために、いろいろな要素があるかと思いますが、少しまとめてみました。一つは教師の指導力、あるいは授業力をアップしなければどうしようもないので、これが一番という気がします。
 先日、「親学推進セミナー」というのがあって、私も行ってきたのです。これは、非常に熱心な教育技術の向上、改革をやろうとしているグループが行っていて、それほど大勢の人が集まっているわけではなく、二、三十名ぐらいだったでしょうか。しかし、非常にその先生方が熱心に研究し発表し合っている姿に、感動しました。また、非常に発表の内容もわかりやすくて、「ああ、そうだな」と思わせる内容を、的確に短時間でまとめているあたりは本当にびっくりしました。頑張っている教師もいるな、こういう人をもっと認めてあげたり、こういう活動を支援したりする何らかの施策が必要ではないかという気がして帰ってきたわけです。いずれにしても、教師の指導力を高めていかなければならない。
 それから、学校の組織力がどうしても大事で、これは教育委員会でも主幹教諭や指導教諭等を配置するなど、努力をいただいているわけなのですが、こういうことをやって学校が一つの組織として教育活動をきちんと行えるものにしていかなければ、一人一人の教師の力量だけに頼る時代はもう終わっていると私は思っています。そういう点は、今後、行政の一つの大きな責任だと思いますので、そういう点にも力を入れていただきたい。
 それから、3番目は、何と言っても子供の学習努力です。これがなければ、いくら教師が張り切っても子供がやらなかったら伸びないわけですので、子供の学習努力が進むような、いろいろな取り組みを行っていかなければならないということです。
 そして、最後はやはり家庭の教育力でしょうか。家庭が、教育に非常な関心を持って、子供に環境を整えてやることをしなければ、これはできません。
 こういう四点の面から、大きく取り組んでいくことが香川の教育を向上させる、進むべき道ではないかという気がいたしておりますので、御参考までにと思って申し上げました。
 それで、診断テストの分析等を、教育センターで非常に熱心にやられておるようですが、それをお聞きしまして、今ちょうど教育センターの整備をやろうということで取りかかっているというお話なのですが、まず、教育センターの今後の整備計画の概略をお願いします。


細松教育長  教育については、まさしく委員からの御指摘をいただいたように、授業力、組織力、子供の努力、そして家庭力と、これらが大切だと思っておりますので、今後ともこれらを念頭に取り組んでまいりたいと思います。
 教育センターの整備でございますけれども、センターを移転整備するということで、現在、移転先であるがん検診センターの改修に係る実施計画を進めているところでございます。来年度にはその実施計画を踏まえた改修工事を行いまして、平成27年4月から業務を郷東町で開始したいと考えているところでございます。


五所野尾委員  平成27年4月ということで、時期が非常に迫ってきていますので、整備について、よろしくお願いしたいと思います。
 そこで教育センターの役割、あるいは目的について少し考えてみたのです。いろいろな調査研究をしたり、教職員の研修をしたり、教員の相談業務など、さまざまなことを行っていると思いますが、教育センターの役割、目的についてどのように考えておられるのか、お聞きしておきます。


細松教育長  今おっしゃっていただいたように、教育センターの役割における基本的な点を整理いたしますと、まず研修機能、調査研究機能、そして、現在いろいろと教育相談に当たっている相談機能があります。これが基本的な現在の本県でのセンターが抱えている機能だと理解しております。


五所野尾委員  それで、結局のところは現場の学校や教員を支援していくという働きになるのだと思うのです。そういう点で非常に期待もされているし、いろいろな面で教育の中核施設、中心的な研究施設として非常に重要なものだと思っております。昭和46年4月に設置された当初を考えてみますと、非常に有能な教員を集めまして、そこで研究し、議論し合って本県の教育界をリードしていくような役割を担っていた記憶があるのです。そこからいろいろな提言も出てきましたし、現場もそれをもとに動けたということもあります。今、頑張っていないというわけではないのですが、非常に頑張っていた時代であったという気がするのです。そういう点では、教育センターはもっと元気になって、県下の教育界をリードしていくものでなければならないという気が非常に強いものですので、このような話をしております。
 先ほどの学力の問題もあるのですが、教育界にはさまざまな課題というのが常にあるわけです。不登校の問題にしても、暴力事犯の問題もいろいろあるだろうと思うのですが、そういうさまざまな教育課題に対してもっと積極的にかかわり、それらの解決と言いましょうか、その分析をし、またこういう方向へ持っていくべきだという提言をできるような、研究を行っていくことが、大事ではないか。県下の教育の、研究の中心施設としては、そういうことをやらなければ、教育センター何をやっているのだというように見られがちです。本当は、一生懸命やっていることはわかっているのです。しかし、なかなかその成果が外に見えないものですから、そういう中心的な、教育界をリードしていく働きをやってもらわなければならないという気が非常に強いので、それについてはどうでしょうか。


細松教育長  この点についてもおっしゃるとおりで、OBの方を始めいろいろな方に聞きますと、以前は教育センターの情報発信力が今以上に強かったという話をよく耳にするところでございます。教育界をめぐる、いろいろな問題が生じているのは事実でございます。そうした社会環境の変化、家庭環境の変化、あるいは地域社会の変化の中で、教育センターが学校現場に対して、むしろ問題を先取りして解決方法を現場に提示していくというような意味で、もっと情報発信力を高めるとともに、現場から大いに期待される教育センターという方向にしていかなければならないと思っています。そういう意味で、教育センターが新たなところで業務を開始するということになるわけでございますので、そうした一つのポイントを捉えて、先ほど申したような役割を、教育センターが十分に果たせるよう取り組んでいきたいと思っております。


五所野尾委員  教育センターも、四十数年ぶりの大幅な整備ですので、非常に期待いたしております。
 いろいろな活動を行っていき、その成果を、教育長の言われた情報発信力でいろいろなところに発信できるものにするために、せっかく整備するのでしたら、先ほど申しました内容もさることながら、施設整備の面でも、ハードの面でも、立派なものにしてもらいたいと思います。こういうチャンスはなかなかありませんので、こういうチャンスを捉えて、建物はなるほど古いもので、やりかえるかもわかりませんが、中のものは非常にいいものが入った、そして教育の中心の、研究の中心のセンターとしてふさわしいものになったと言われるよう、整備していただくよう、要望して終わります。


宮本委員  五所野尾委員が教育のオーソリティーでございまして、ほとんどおっしゃっていただいたと思うのですけれども、私も考えているのがこの「全国学力・学習状況調査」です。学力テストの結果を見て、昔、私たちのときには、小学校、中学校の生徒の競争力が非常にあったと思うのです。このごろ生徒たちが、昔と違って一人一人の競争力に欠けているのでないかという気がするのです。中学校の成績が全国調査で下がっているとか、香川県が日本一だったというプライドというか、競争力が、非常に小学校、中学校に欠けているのではないかという気がします。そういうものについて、きちんと競争力を個々に出すような教育をしていかなければならないのではないかと思います。
 学校の先生方にお聞きすると、小学校の35人学級を4年生までとしてくれたので、非常に評価しております。その中で、こういう教育の問題については、きちんと教育委員会が35人学級を中学3年までとするというような形で、しっかり踏み出していかなければ、現場の学校の先生方がやらなければならないということが、100%、120%、今やっているのに、まだまだ応分の負担を強いられるというような形になっているのではないかという気がします。
 去年も、教育長にはお話をしたのですが、小学校、中学校の義務教育の先生方が、非常に書類作成などが多過ぎて、生徒に向き合えないという問題があります。今回、予算をつけていただいて、マニュアルをつくっているようでございますが、それについても、どういうような形でどう進んでいるのか、また、小学校の先生、中学校の先生の問題についてもお聞きをしたいと思います。
 それと土曜授業を試験的に行っておられるのですけれども、これも賛否両論で、今のままで土曜授業をやることは、実際現場の先生方に聞くと、もう自殺行為です。先生をふやさないと、とてもではないが今の状況ではできない。いいことはいいことと、校長先生、教頭先生を始め現場の人はわかっているのですけれど、今の教員の配置では絶対に無理だという話を、5人ぐらいの教頭先生、校長先生からお聞きしました。そういう中で、どういうようにこれから行っていこうとするのか、踏み込んだことを行っていかないと学力の向上も無理だし、学校の運営自体、生徒との向き合い方も難しいのではないかという気がするので、そういうところについて、御所見をお伺いしたいと思います。


細松教育長  まず、競争力の話でございます。
 確かに、ある時期、競争力を否定するという考えが全国的に流れとしてあったように思います。しかし、過度の競争はいけませんけれども、適度な競争の中で、子供たちが切磋琢磨して伸びていくことは、これは事実としてあるのではないかと思いますので、そうしたことを念頭に学校運営に当たるべきかと思っております。
 次に35人学級については、非常に学級運営が楽になったが、家庭環境も社会環境も随分変わっている中で、かつてのように、40人学級は非常に厳しいというお話でございます。国がまだ踏み込んでいないという状況の中でこれを進めるためには、どうしても県単独で人を措置しなければいけないところでございます。そういう中で、毎年財政当局と35人学級の拡大について、効果の検証もしながら、いろいろと協議させていただいているところです。私どもとすれば、さらにふやしていきたいという思いを持っておりますので、十分財政当局にも伝わるよう努力してまいりたいと思っております。
 また、調査等を含めて、非常に現場の先生の多忙化、あるいは多忙感が問題になっているということで、先生方の燃え尽き症候群という表現も、一部マスコミでなされたこともございます。そうした事実が本県でも全くないとは、私も思いません。そうした中で、調査等については極力見直しも行っております。二、三年前に、先生方が一番どこに多忙云々を感じるかというアンケートをとったところ、成績処理というところに多忙感があり、そこを何とかできないのかという御相談もありましたので、成績処理については、ITを使ってできるようなソフトを開発して、現場でも使っていただくことにしております。
 現場の声も聞きながら、この先生の多忙化を解消し、委員がおっしゃるように、子供たちにより向き合う時間が確保できるような方向で、我々も取り組んでまいりたいと思っております。


宮本委員  教育長も財政の問題があると言いましたけど、そのために議会があるのです。きょう文教厚生委員会もこうやって開催しているので、教育長、それからきょうお越しの皆さん方だけでなく、議会もあるのです。議会からもどんどんそういうところには言っていくべきです。ただ単に、結果だけを見て「何をしていたのか」と言われることは、教育長も、そしてきょうお越しの皆さん方も心外だと思うのです。努力はしているけれども、人もくれないし、金もくれない。何にもくれない。それで何ができるのか、というところを、教育長、絶対に言っていかなければならないと思います。
 現場の小学校の先生や中学校の先生と、歓送迎会や運動会などで、いろいろな話を聞くときに、一番は、教育県香川として復活するには、教員をもう少しふやしてください。それで、それなりに生徒に向き合えるような時間をください。それが一番なのです。中学1年のときに非常に問題があるというのも、小学校6年までに、きちんとその授業に取り組めない、取り組まないのではなくて、そこまでついて行けない。そういう生徒が中学1年になって、高度な教育に向き合うと、これは無理だと、完全に本人自身が諦めるのです。これが一番の理由だと思う。学校の先生もそれはわかっているはずなのです。ですから、小学校6年までに、きちんと普通のレベルの状態まで上げてきてくれたら、中学校で落ちこぼれは起きないということは、教育長も知っているし、鈴木課長も現場の声として知っていると思います。ですから、その辺をきちんとしていくにはどうしたらいいのでしょうか。
 先生の数も少なく、また予算も少ないのであれば、毎年毎年、文教厚生委員会はあり、高城委員長もおられるのですから、委員長から直接財政に、議会からもきちんと知事部局に言っていくシステムは大事なことであって、そのための議会、そのための文教厚生委員会だと私は思います。教育委員会だけで弱気にならずに、どんどんそういう中で行っていくという姿勢を教育長が持たなければ、よくはならないと思います。教育長の所見をお願いします。


細松教育長  ただいま、非常に力強いお話をいただきまして、ありがとうございます。確かに今年度から小学校4年生までですが県単独で35人学級を実現できましたけれども、その背景には、議会からのいろいろな要望が追い風になったということは、否定できない事実だと思います。
 一方において、私どもから財政当局への説明、説得が十分でなかったという面もあると、今のお話を聞きながら反省するところでございますので、今後、財政当局に対して臆することなく、より積極的に教育環境の充実を訴えてまいりたいと思っております。


宮本委員  要望ですけれども、教員の試験に受かって来年から教育の現場に来る人もおられる中で、人員として本当に来年、そういう形でやっていけるのか、現場の声を十分お聞きになって、非常勤の先生をふやすとか、再来年はもう少し先生をふやすということを、きちんと数字を出して財政当局に話をする。ここに文教厚生委員会の委員もいるのですから、皆さんと、文教厚生委員会も後押しをしてくれているという形でしっかりと頑張っていただきたい。それがひいては小学校、中学校の、本当に香川の子供たちの成長につながるのではないかと思っておりますので、ぜひよろしくお願い申し上げて、終わります。


竹本委員  一つは、先般、子どもの貧困対策法が成立をしました。その中で、相対貧困率なども出されているわけですけれども、平成21年には15.7%、6人か7人に1人がそれに当てはまる。特に問題なのは、一人親世帯で50.8%、2世帯に1世帯となっているわけであります。そのことによって、学習あるいは就学に影響し、そのために社会に出ても有利な職につくことができない。結果的には貧困に陥るという、貧困の連鎖が非常に心配されているわけであります。
 特に先般、6月議会でも質問させていただきましたけれども、県内の生活保護者を対象とする要保護の児童生徒は、平成23年度で全体の約1.2%です。もう一つは、生活保護を受給するほどではないけれども、市町村民税が非課税である者などを対象とする準要保護の児童生徒数で約11.8%ということで、これは確かに貧困というところに入っていくわけであります。それからすると、この子供の貧困対策法ができたことで、何とか経済格差が教育格差にならないような手だてを、教育委員会の中で検討をしていかなければならないのではないだろうかと、思うのです。
 それにあわせて、小学校の4年生以下の子供たちに英語を必須にするということを検討するという話が出てきております。現在は五、六年の高学年で週1回、外国語活動として必修化しているわけでありますけども、この関係からしても、経済格差による教育格差が一層進むのではないかと心配しているのです。小学校4年以下で、英語を必須でやろうという話になると、経済的に豊かな家庭は、幼稚園、あるいは保育所のときから進んで英語の塾に通わせる。ところが貧困家庭は、それもままならず、1年生に入っていく。当然、そこに大きな差が出て、先ほど言ったような貧困の連鎖につながっていくというおそれがあるわけです。確かにグローバル化社会なので、外国語を勉強するということは非常に大切なのですが、そのことによって貧困の格差が、あるいは経済格差、教育格差が進むことは、何としても教育委員会が中心になって、手だてを打たなければいけないのではないかと思うわけであります。
 先般、委員会で秋田県男鹿市へ行きました。全国でも子供たちの成績が非常に優秀ということでありましたが、その中で、私は非常に大事なことだと思ったのは、この学校の中で、光回線を使って、パソコンで勉強する。そして、地域のコミュニティーセンターでやるなど、いろいろな工夫をしながら学力の向上に役立てているということなのです。これはなぜかと言うと、塾に行く人はそれに参加しないかもわかりません。だけど、塾に行けない人はそこに参加して、塾と同じように勉強ができるわけです。特にそれは無料なのです。このようなことをして、学力の格差をなくしていくということを考えていかないと、本当の格差の、貧困の連鎖を断ち切ることはできないと、非常に心配をしているわけであります。先ほど申し上げましたように、県内の要保護、あるいは準要保護の割合を見ても、何らかの手を打たないと、私は大変なことになるのではないかと非常に心配をしておりますので、この状況等を考えて、教育委員会として、今後どのようなことを考えていかれるのか、お聞かせをいただいたらと思います。


細松教育長  塾に行けない子供への対応という御質問かと思うのですけれども、本県では、塾に頼らなくても確かな学力を身につけることができるということを、義務教育の基本とし、義務教育はそうあるべきだというようなことで、子供たちに学力を身につけさせるということに取り組んでいます。その一つのあらわれですけれども、例えば放課後を利用して、あるいは長期休業日を利用して、基礎学力の向上とか、あるいは発展的な学力ということで、学力向上に取り組んでいる状況でございます。小学校では、約9割近くの学校が放課後を使っています。全国は大体6割でございます。また中学校でも約9割ですけれど、全国的には85%で、四、五ポイント高くなっています。そうした補助的な学習サポートは、現場の先生方の熱心な取り組みによって行われていると理解しております。


竹本委員  教育長は余り県内を歩いていないのではないでしょうか。現場を見ていないのではないでしょうか。確かに、基本的には塾に行かなくても学力を身につけるようにするということは大切なのです。しかし、現状は、小さな子供を持っている親に聞くと、みんな塾に行っていますよ。それでしたら、教育委員会として、塾に行くのは禁止するということで、学校に通達したらどうですか。そうでしょう。私が言っているのは、現状の裕福な家庭は、ほとんどみんな塾へ行かせているということです。本当に貧困家庭の子供たちは塾へ行かせられない。その現状が現実としてあるのでないか。ですから、先ほど教育長が言った塾に行かなくても学力を身につけるということは、私は間違っているとは言いません。しかし現状を、世の中を見ると、私が先ほど言ったような形になっているのでないか。だからお金がない人、あるいは塾に通わせない家庭の人をどうするのかという手だてを、きちんと考えなければいけないのではないかという話なのです。
 そのために、秋田県の男鹿市へ、義務教育課長も一緒に行きましたね。勉強になりましたね。放課後に時間があいたとき、あるいは休みのときに、塾ではないけれども、補習というか、勉強に来なさいというようにしています。それをもっと工夫をして、進学塾の講師を雇って教えています。光回線、インターネットを使って行うのですから、講師の人件費は1人で済むのです。見るのは何人が見たって構わないわけです。そうやって学力が上がってきているという報告だったと私は思うのです。少人数の生徒の学校と大規模の生徒の学校とでは、いろいろ工夫の仕方がありますけれども、基本的にはそういうことを頭に入れて、香川県でそれを参考にしながら、どのようなことができるのかを教育委員会で考えていかなければならないのではないかということを私は質問しているのです。義務教育課長、お答えください。


鈴木義務教育課長  文教厚生委員会の委員の方々と、秋田県男鹿市を視察させていただきましたけれども、秋田県の取り組みとしては、本県と状況が違うという前提が若干あるというように私自身は認識をしました。秋田の場合は、子供たちが自転車等で通える範囲内に塾がないのだということが、市の教育委員会からの説明であったと認識しています。
 他方、本県の状況を考えますと、もちろん島嶼部等もございますので、全てがそうではないわけですけれども、秋田県に比べますと比較的そういった環境の違いがあるのではないかと思っており」ます。
 また、特に中学校の規模が大きく違っていたかと認識をしております。男鹿市の場合は、例えば高松の中学校とは生徒数の規模が違うということで、そういった置かれている状況というのが、若干違うということは我々も認識をしたところであります。


竹本委員  何でも先進県へ行ってそのとおりまねをするのではなくて、それを参考にして、自分の県でどういうことができるかという知恵を出すのが視察目的なのです。人数が多いとか、あるいは塾が多いとか、そういう話を聞いて帰ってくるのであったら行かないでいいのです。香川県は塾があります。しかし、今、私が質問したのは、その塾に行けない人のことです。行けないということは塾がないのと一緒ではないでしょうか。違いますか。それをどういう手だてをするのかということを聞いているのです。塾が多くあってみんな行けるのでしたら、問題ありません。貧困の話から言っていることなのです。いくら塾があっても、行けなかったら塾がないのと一緒ではないでしょうか。その手だてを、どうするのかということを聞いているのです。そんなことだったら、一緒に視察に行かなければよかった。


細松教育長  要するに、子供たちの補充的な学習をどうするかということだと思います。
 その点については、本県は、先ほどデータ的なことを申し上げましたけれども、全国に比べて非常に高い割合で放課後等を活用して学習サポートが行われているという実態がございます。いずれにせよ、私どもは塾に頼らなくて学校でしっかりした学力が身につけられるということで、これは正規の授業プラスそれ以外の補充サポートということで取り組んでいるということでございます。私としては基本的にそうした方向で取り組んでいくべきだろうと思っております。


竹本委員  私の質問の要点は、経済格差が教育格差になっているのではないか。その貧困の連鎖を断ち切らなければ、学力の差が出ることによって貧困の連鎖が始まっていく。だから、学校で教育格差が起きないようにするため、どうするのかという質問なのです。ですから、教育長が言ったように、塾に行かなくても学力を身につけられるようにということは、これは正しい話なのですが、問題は貧困との関係、経済的な問題で塾に行けないという人たちについて、今後、対策をとっていかなければいけませんという話をしているわけです。ぜひ、香川県内の生徒がどれだけ塾へ行っているのか、そのような調査もしながら、塾に行けない子、それが要保護や準要保護の人たちがこれだけのパーセントを占めているわけですから、そのことも当然念頭に置きながら、これからの県行政、県の教育行政に携わってもらいたい。ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 もう一点は、先ほど五所野尾委員から「全国学力・学習状況調査」の話がありました。県教育委員会の考え方は、中学校の国語Bにおいて課題が残っているという認識で、その克服をどうするかについては、宿題の内容や量を工夫して、提出させた宿題は必ず点検をする。読書活動を推進し、長文を読み通す力や読解力の向上を図っていく。なお、調査結果については詳細な分析を行うという答弁でした。
 これは素朴な考えなのですが、テストができても無回答がある。これについては詳細な検討をするのでしょうけれども、普通、間違っても何か書きます。何か書いて、結果的に答えが間違っていたということはあるけれども、全部書いていないということは、普通はあり得ないと思うのです。全部書いてない。そこに一体何があるのか。先ほどの話ではないですが、塾に行かなくても学力を身につけるようにしているのであれば、何問かは書けるでしょう。しかし、一切書いてない。そこに一体何があるのでしょうか。どういう分析をしているのか、聞かせてください。普通に、素朴な意見なのです。普通、そんなことはあり得ない。例えば10問出たら、その中で1問や2問でも書けるはずなのです。ところが、一切書いてないという。ここに何があるのか、今のわかる範囲内で教えてください。


鈴木義務教育課長  無回答率についてでございますけれども、先ほども少し御説明をいたしましたが、文章を読んだ上で説明を書くような問題、要は選択肢ではなくて、例えば100字以内で自分の考えとかを書くような問題について、「回答を自分で文章を書く問題だったので回答しようと思わなかった」という生徒の割合が、本県では高い状況にございます。全部が全部、白紙で出しているかどうかというよりは、むしろそういった書かせる、自分の考えを書くような問題について課題が残っていると考えてございます。


竹本委員  そういうことから、読書を勧めるということですね。今年度事業としても、豊かでたくましい心を育み、確かな学力を育成するために、小中学校での読書を学校で推進すると書いてあります。しかし、もうずっと前から、私も議会に来てから10年も過ぎますけど、文教厚生委員会のときには、必ず教育委員会では読書が大事なのだという話をしてきています。小さいときから本を読んで感想文を書かせ、それで上手に書けた子については、上手に書けている、いい内容でしたといって、先生がしっかり褒めて、どんどん本を読ませる。こういうことをしなければならないのではないかということは、委員会の中でも各委員が言ってきたと思うのです。
 それで、また今年度もこういうように読書を学校で推進すると書いてある。そう言いながら、一方では長い文章は、どうも読む力がなかったので無回答だと言う。この因果関係です。前からそれを推し進めてきているのに、なぜそういう結果になったのか。これは、読書を進めてきたけれども、長文を読んだりすることが苦手なので書かなかったというのは、現象なのです。なぜ書けなかったのかという本質を、きちんと掘り下げて追求しなければ、根本的な解決にはならないと思いますが、具体的に、この小・中学校での読書を学校でどういうように推進しようと思っているのでしょうか。


細松教育長  小学生や子供の読書習慣についてでございますけれど、これは毎年子供にアンケートもとりながら行っております。そこでは、読書する数、冊数、あるいは読書頻度は確かにふえてきているところでございます。しかしながら、どのような内容のものを読んでいるのか、といった点においては、軽いものや、あるいは携帯小説が多く読まれる傾向が顕著になってきています。そうした中で、名作、あるいは古典と言われる、いわゆるしっかりしたものをじっくり読むことも必要だろうと思っております。
 先ほどの中学校Bの国語の問題が出ておりますけれど、これについても、3ページにわたって長文問題が出ます。そうなると、途端に、最後まで読み通す力と言うか、粘りが欠けてきている。これは、しっかりした本をじっくり読み通す力というものが欠けてきているのではないかと考えます。確かに読書の冊数とか頻度はふえているけれども、問題は内容ではないかということで、しっかりした本を読ませるということに取り組んでいる状況でございます。


竹本委員  それでは、その成果を見させていただきます。
 6月の委員会でも質問させていただきましたように、今、非常にいじめの問題等を含めて、先生と生徒の信頼関係を築くことが大事ではないかと考えます。先生を信頼していないので、子供たちも何かがあっても、先生にすぐに言いにいかないということが出ているのではないかと思います。先生の心構え、思いをきちんと先生自身が学習をして、子供との信頼関係を築いて、いい教育ができるようにしなければならないのではないかと思います。
 そこで、いい文章を見つけましたので、読ませてもらいますが、この作者は不詳です。「私が先生になったとき」という、多分御存じの方もおられるかもわかりません。そこに書かれている文章で、「私が先生になったとき、自分が真理から目を背けて本当のことが語れるのか。私が先生になったとき、自分が未来から目を背けて子供たちにあすのことが語れるのか。私が先生になったとき、自分が理想を持たないで子供たちにどうして夢が語れるのか。私が先生になったとき、自分に誇りを持たないで子供たちに胸を張れと言えるのか。私が先生になったとき、自分がスクラムの外にいて子供たちに仲よくしろと言えるのか。私が先生になったとき、自分の戦いから目を背けてどうして子供たちに勇気を持てと言えるのか。」こういう文章です。ぜひこれを胸に刻んで、教育行政を頑張っていただきたいと思います。


新田委員  竹本委員の後だと、やりづらいのですけれども。秋田の件に関しても、同じものを見ても、感じることは違うのだと思いました。それから教育に関しても、根本的な思いが違います。全部を貧困のせいにはしたくないのです。
 教育についてよく言われることですが、「馬を水辺に連れていくことはできる。しかし、水を飲むか飲まないかはやはり馬なのだ。」無理やり水を飲ますことはできないのです。幾ら塾の制度を設けたとしても、本当に、勉強するかしないかは、結局は本人にそういう意欲がなければいけないというのが、根本的な話だと思うのです。全部が全部貧困のせいにするというのは、私は考え方が違うと思うのです。水辺までは行けると思います。
 ですから、例えば秋田の話にしても、土曜授業とITの質問に絡むのですけれども、これは二つ一緒にしてしゃべりますけれども、土曜授業の実施について、県あるいは国はどう考えているのか。それから、県もいろいろな教育界で話を聞いていると思いますが、どんな意見があったのかということを、お聞きかせいただきたいと思います。
 それから、この土曜授業は、実施したときは学力向上などに資するというような理屈づけがあったと思うのですが、現状としては、結局全国的、世界的に見ても、日本の学力が低くなってきているという話もあります。そのことが、国が制度を切りかえた背景にあると思うのです。確かに小学生にしても中学生にしても、僕らの時代と違って、教えることは、たくさんふえてきていると思うのです。ですから、現場とすれば教えるものがあって、授業時間が足りないということがあると聞いております。その辺、どのように考えておられているのかをお聞きしたいと思います。
 先ほどの秋田の話になりますが、私が思ったのは、秋田は地理的な状況も違います。男鹿市は、秋田から1時間以上離れており、塾もないということで、市が中心になって全部の図書館や学校に通信設備を設けて、秋田の予備校の先生を雇って、中学生で遠隔授業を行っているのです。それから土曜日は、各公民館などの通信設備を使って補習授業を行っている。冬は、寒いので、学校まで来られない子もいます。こういうところに集まって、希望者に無料で行っているのです。秋田で私が質問したのは、無料で、しかも自由意思で行っているので、「行かない人と行く人の間で問題は出ないのですか」と質問したら、「出ません」という回答があったのです。市民からは、「行く人と行かない人がいて問題ではないか」というような文句は出てきていない、という話もありました。
 それから、秋田県は先生に対する尊敬心が強く、先生を信用しているのです。そして一番感じたのは、ハングリー精神が秋田にはあったということです。香川は、気候風土など全て、いろいろな意味で恵まれ過ぎている。秋田は、昔は全国最下位の学力であったのを、何とかしてこれを追い抜き追い越そうという、ハングリー精神が感じられました。その辺が大きいような気がするのです。
 例えば、土曜授業に関しても、私はITを使ってできると思うのです。土曜日に授業をすると言うと、先生が足りないという話がありました。そうすると、ここは竹本委員と一緒なのですが、先生が足りないのであれば、例えばITの設備があるところは、それを使って1人の先生で行う。しかも、いろいろなやり方がありますけれども、現職の教師ではなく、本当に予備校の先生を呼んできて授業を行ってもよいと思います。ただ、これは土曜日の話です。放送設備があるのとないのとでは、また違いますけれども、とりあえず教師の話からすると、別に現職の教師でなくても、土曜日に行うのであれば、あるいは放課後行うのであれば、塾の先生でもよいし、あるいは父兄でもよい。
 話が飛びますけれども、高松のある中学校では、フランス語か何かを行っているようです。高松ぐらいになると、フランスなどに行って帰ってきた父兄がいて、その人たちが全てボランティアで月に1回程度、フランス語の授業をしているというところもあります。いろいろな土曜授業のやり方、あるいは放課後授業のやり方があると思います。学校の先生が、きちんと学校の中でやらなければならないということだけではありません。ITやボランティアを活用する、父兄のレベルも30年前、40年前とは違って上がってきているので、それぞれの専門家も多くいると思います。この人たちが、例えば60過ぎましたら、暇になります。そういう人たちの第二の人生を、小中高でもいいですけれども、授業で受け入れていく。世界をまたにかけて活躍された方がいっぱいいるわけです。先駆的に海外に出ていった日本人の知恵や勇気、経験などを、今の子供たちに教えていくことが生きた授業だと思います。そういうものも、入れていったらいいのではないかと思います。
 ですから、土曜授業を行っていくには、そういう魅力的なものにしていったらどうかと思います。今のお話の中では、先生が足りるとか足りないという話をしていますので、そんなちいさな話にしてはいけません。要するに、子供たちのために資するような土曜日授業を行ったらどうかと思うのです。いろいろなことを言いましたけれども、要するに土曜日授業についてどう考えられているのか。国は、前向きにしたらどうかと言っています。ですから、県教育委員会としてどういう対応をされたいのかをお聞きしたいと思います。


細松教育長  土曜日授業についての御質問でございますが、現在、市町教育委員会の意見も聞きながら考えを整理している段階でございます。地域を六つに分けて行っている地域教育行政懇談会で、市町教育委員会の各教育委員から直接お話を聞く機会を設けました。まだ市町の教育委員会としての考え方が整理されてないというところもありますが、どのようなことを考えておられるかについては、「完全週休二日制が平成14年度から始まり、それが既に定着していることをどう考えるのか」であるとか、市町によっていろいろな取り組みが開始されておりますけれども、「県としてある程度の考え方を示してもらったほうがありがたい」というような意見、それから、「教員の勤務について、労働法制上の制約がある中でどうしていくのか」等々の意見が出ております。
 そうした中で、私自身の考え方を整理した限りでは、この問題の背景としては、大きく二つあるのではないかと思っております。土曜日の活用は、土曜日の子供たちの過ごし方に対して問題提起が投げかけられて、土曜日の活用に行政等が主体的になって何らかの取り組みを行うべきではないかという点です。それともう一つは、年間の総授業時間数の確保という問題があると思います。新しい学習指導要領によって、学習する内容や時間がふえた中で、年間の総授業時間数をどのように確保するのか。これについてさらに考えてみると、ハッピーマンデーという、いわゆる月曜を休日にふやしてきたという経緯がございます。そうした中で、なかなか授業時間数を確保するということが難しくなってきました。それに対してどうするべきか。大きく言えば、こうしたことが背景にあるのだろうと思っています。
 その中で、土曜日の活用に当たっては、正規の教育課程と位置づけずに、学校が主体になる、あるいは市町の教育委員会が主体になる、あるいは地域の方々が主体になる、保護者が主体になるなど、いろいろとあるかと思います。極力外部人材を活用して、正規の教育課程外で、希望者への学習機会の提供を与えるということが、望ましいのでないかと思っています。既にそういう意味では、本県でも塾の講師とか、あるいはOBの方を活用した土曜日の活用を行っているところもあると思います。
 それからもう一つ、総授業時間数の確保という問題についてでございます。土曜日を正規の授業内に行いますと、今は一律に児童生徒に代休日を与えて、ほかの日を休みにします。例えば、土曜日に行えば月曜日を休みにするというようなことをしております。しかし、それを児童生徒に代休日を設けないで行うとすれば、先生に勤務時間の振替をしなければならないという労働法制上の制約がございます。それがきついのであれば、私は授業時間の確保については、先般、さぬき市で試行的な取り組みがなされておりますけれども、夏休みを短くすることも一つの方策でないかと思っております。
 さらに、本県でも、土曜日の正規の授業を、運動会を中心に、公開授業や、保護者を集めた授業参観日ということで行っております。その全部ではないのですが、一部については、どこまで可能かについて吟味をしなければならないと思いますけれども、子供に代休日を与えないで、先生に振替を与えるというような形など、もう少し柔軟な対応もできるのではないかと、考えているところでございます。


新田委員  考え方は多分一緒で、よく似ていると思うのです。ITの活用はいかがでしょうか。


細松教育長  失礼しました。地域にはいろいろな人材がいるということは、そのとおりだと思いますので、土曜日に極力外部人材を活用したほうがいいのではないかということについては、秋田のこの取り組みについても参考になる一つではないかと思います。私自身もその点、勉強させてもらいたいと思いますし、秋田ではこうした取り組みもあるということについては、市町への情報提供もしてまいりたいと思っております。


新田委員  わかりました。ぜひそういうことでお願いをしたいと思います。
 一つだけ現状認識を申し上げますと、教育長の言葉の中で、週五日制が定着してきているという話があったのです。ところが、私の地元多度津では、先生や公務員はそうなのですが、一般の働いている親はそうではないのです。土曜日も働いているのです。ですから、結局親は仕事に行って、子供は遊んでいるという状況があるのです。そういう家庭もあるのだということを、皆さん方公務員は、土曜日は休みだと思っているけれども、現実には親が休んでないところがあるのです。その辺は若干考えていただかないといけないと思います。
 親がいませんから、子供たちが遊ぶ誘因になるのだと思うのです。先ほど、貧困の話がありましたけれども、そういう家庭ほど共稼ぎなのです。そうすると土曜日は、両親も誰もいないのです。そうすると、子供たちがどうするかということも現実にはあるのだということをぜひ頭の中に入れていただいて、土曜授業をどうしていくかということを考えていただきたいと思うのです。これはこの辺でやめておきます。
 教育に関しては、いろいろなやり方があると思います。秋田に関しても、いろいろと取り方で違うのだなと思ったのです。全部人のせいにするような教育では、絶対にいけません。自己責任ということを絶対教えていかなければならないと思っています。勉強するかしないかは、本人です。人が何かしないから俺が勉強しなかったという言いわけをするような教育ではいけないと思います。貧困だからこそ、昔の人の、偉人伝があると思うのです。貧困の中からのし上がってきた人間は、いっぱいいるではないですか。そういう人間がいることを、教えたらいいと思います。いくらでも見習える先人がいるのです。それを教えなければ、この社会はよくなりません。みんながリスクをとらないような社会をつくってしまったら、おかしくなると思っていますので、教育の中に自己責任を、小中学生からでも入れていってほしいと思います。
 最後に国体に関してです。
 明後日から、東京で国体が開催されます。先日、2020年に夏季オリンピックの東京での開催が決定し、ことしの国体は、例年以上に盛り上がると言われております。香川県は全国で一番小さな県で、人口規模も下位ですけれども、国体での男女の総合成績である「天皇杯」の順位では、2001年の宮城国体から去年まで12年連続20位台以上で、すばらしいかどうかは知りませんけれども、そういう成績を上げておりまして、四国でもほかの県よりはよい成績ということのようです。
 しかしながら愛媛県では、平成29年に国体が開催されることが決まっておりまして、選手強化に取り組んでいるようです。国体に出場するには四国予選がありまして、それを突破することが必要でありますが、最近どうも愛媛県の攻勢がありまして、四国予選の突破がなかなか厳しいというようなことも聞いております。まず、四国予選の突破状況はどういうことになっているかを、お聞きしたいと思います。


細松教育長  あさってから始まります国体に関連した御質問でございます。
 確かに20位台がいい成績か悪い成績かという議論はありますけれども、私自身はこの人口規模から見て、20位台をずっと継続維持しているのは、大変立派な成果だと思っております。
 国体は四国予選を突破しなければ本戦に出られないという部分がございます。愛媛県が平成29年に国体が開催されるということで、今、競技力の向上に力を入れております。これまで本県が一番四国予選突破率が高かったわけでございますけれども、今年度に限って言えば、愛媛県の38.1%に対し、本県が25.4%というように、かなり水をあけられたという状況でございます。そうしたことで、出場選手も411人から363人と減少しております。競技数では37競技と頑張っており、いい面もありますけれども、出場選手数は少なくなっているという状況でございます。


新田委員  現在の状況はわかりましたが、教育長の意気込みはどうなのでしょうか。
 済みません。バトミントンの女の子で、名前は失念しましたけれども、町を挙げて応援しているようです。私はテレビの報道だけでしか知りませんけれども、バトミントンでは決して強いとはいえない高校に行きました。しかし、周囲の実業団に出た男性とかが練習相手で、非常に頑張っているという報道をしていて、その町が非常に活気づいていると聞くのです。すばらしい人が一人でも出ると、その地域が元気を出します。地域が元気になります。そういう意味では、国体でそういう選手が出てきてほしいと思うのですけれども、教育長の意気込みをお聞きしたいと思います。


細松教育長  私どもとすれば、ぜひ13年連続の20位台と思っております。そのためには、今回は特に、先ほどの本戦出場突破率が低いということもあって、絶対取りこぼしのない戦いをしなければならないと思っております。私も、土曜日から日曜日にかけて応援にまいりたいと思いますし、議長も応援に駆けつけていただけるということでございます。選手を応援して、選手の力が120%発揮されるような奮起を期待しているところでございます。


新田委員  ぜひ教育長が行っていただき、20位台を確保するように、叱咤激励をしていただきたいと思います。
 最後に、実は多度津町の中学校なのですけれども、10月11日に薬物乱用の授業を行います。これは、正式に授業の中で行います。これはいろいろと理解を得まして、薬物乱用防止を積極的に進めていっている、民間団体が行うということなので、教育長から励ましの電話でもいただくとありがたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。


松本委員  まず、高松養護学校の老朽改築事業について、お尋ねしたいと思います。
 高松養護学校は、小中高等部のほかに、隣接するかがわ総合リハビリテーションセンターや、こども支援施設には施設内学級及びベッド学級があり、100名を超える子供たちが学んでおります。また障害や症状が重く、通学が困難な児童生徒には、家庭や病院で訪問教育を行っております。この本県唯一の肢体不自由児のための特別支援学校として、昭和36年に設立された高松養護学校は、建築から約50年を経て老朽化が進んでおります。また耐震基準を満たしていないことなどから、隣接の旧保育専門学院跡地も活用しての計画的な改築を現在行っております。
 今回、第1期工事の契約締結の議案が上がっておりますが、車椅子を使っている子供たちにとっては、現在の校舎ではトイレや廊下の幅が十分ではないなどの課題などがありまして、今後の工事によってどのように改善されるのか、お伺いしたいと思います。


細松教育長  高松養護学校の改築でございます。
 委員御指摘のように、現在の高松養護学校は、建築から50年を経て、老朽化が進んでいる中で、子供たちが不自由な状況であるということで、急がれている工事でございます。
 今回、議案として、この高松養護学校の改築工事についての審議をお願いしているところでございます。今回の工事の内容でございますけれど、まず保育専門学院の跡地を活用して、校舎棟を建ててまいりたいと考えております。普通教室、音楽室などの特別教室、それから医療ケアの部屋などを1階に配置し、2階は管理機能で、職員室や会議室を設けるという構造でございます。さらにその1期工事に続きまして2期工事をすぐ西隣で実施するのですが、そちらと回廊型の廊下でつないで構内を回遊できるようにして、移動しやすくしたいと考えております。
 また、現在、トイレや廊下の幅が狭いところがございますけれども、避難関係からもぜひ必要なので、車椅子を使っても十分移動できるような広い廊下幅を確保してまいりたい。それから、この学校の特徴でございますけれども、スクールバスや送迎用の車両がスムーズに乗り入れしやすいような構造等にしてまいりたいと思っております。


松本委員  校舎棟第1期老朽改築工事後、今も教育長が言われていましたが、2期の工事へと進むわけですが、どのような計画で、老朽改築事業を進めていこうと考えておられるのか、お伺いしたいと思います。


細松教育長  先ほど申したように、保育専門学院の跡地に新しい校舎を移すということを今進めております。今後は、既存の部分を壊しながらそこに新しい校舎を、順次移動しながら建てていくというように、段階的に改築を進めていくというような工程を考えております。今後については、26年度から27年度までを第2期改築工事として、特別教室等の校舎棟を改築します。それから、28から29年度までを最後の第3期としての改築工事を行おうという段取りで考えております。


松本委員  この改築事業につきましては、重度かつ重複の障害のある子供たちが多く在学していることから、早い対応が必要だと思っております。順調に事業を進めていくよう要望したいと思います。実は、下村文部科学大臣が、先日、新潟県十日町市の十日町小学校において、小学校の校舎内に、市立の特別支援学校と就学前の子供の成長や発達を支援する発達支援センターを併設し、障害がある子供たちと一般の子供たちが同じ建物の中で学ぶ取り組みを視察されておりました。下村文部科学大臣は、子供たちが休み時間などに自由に交流できるよう設けられた校舎内の広場などを見て回った後、「障害がある子もない子も一つの建物で一緒に関係をつくれる取り組みは、ほかの自治体の参考になる。特別支援教育を受ける子供たちもふえているので、国としても支援していきたい。」と述べて、こういった取り組みを支援していきたいという考えを示しておりました。障害のある幼児、児童、生徒と障害のない幼児、児童、生徒との交流及び共同学習についての理解と認識を深めることが重要であることから、香川県においても積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 特別支援教育は、社会の変化や児童、幼児、生徒の障害の重度・重複化、多様化、複数の障害種別に対応した教育を行うことや、児童生徒一人一人の教育的ニーズに対応した適切な教育や必要な支援であると思います。また、特別支援学校卒業者の企業等への就職など、さまざまな課題が多くあると思いますが、この課題解決に向けて全力を尽くしていただきたいと思います。
 2問目のいじめ問題の対応について、質問させていただきます。
 最近のテレビや新聞などの報道はもちろんのこと、教育専門誌を読んでおりますと、いじめ、また体罰のことが書かれていることが多くなったように感じます。また、ある調査書を読んでみますと、去年の夏以降、いじめ問題は日本全国のどの学校においても最大の懸案事項になってきたと書かれていました。いじめ問題は、形はどうであれ、昔からあったことでもありますし、実はこの記述を読んで、こんなことで大丈夫なのだろうかと、ショックを受けたところもありました。
 昨年のデータですが、香川県内の国公私立小中高などが把握したいじめ件数は168件で、児童生徒1,000人当たりの認知件数は1.5件と全国で3番目に少なく、その内訳は、小学校27件、中学校で101件、高校で38件、特別支援学校2件でありました。また、いじめの内容は、これは重複回答でありますが、冷やかしや悪口、おどし文句などを言われるのが最も多く75件の72.8%、軽くぶつかったり遊ぶふりをしてたたかれたり蹴られたりするというのが32件、31.1%、仲間外れ、集団による無視が15件の14.6%という結果が出ておりました。
 こうした中、本県では独自の取り組みとして、このいじめ問題に積極的に対応しているようですが、昨年、「いじめゼロ子どもサミット」を開催したとテレビ、新聞等で取り扱われており、具体的にどのような取り組みを行ったのか、まずお尋ねしたいと思います。また、本年度はどのような取り組みを行ったかもあわせてお尋ねしたいと思います。


細松教育長  これまでの具体的な取り組みについては、後ほど課長から答弁させてもらいたいと思いますが、このいじめゼロサミットの趣旨についてでございますけれども、いじめ問題の解消については、加害者に対する指導だけではなく、子供たちが傍観者といった立場に立たない、傍観者に立つというのはいじめに加わっているのと同じですといったことで、傍観者という立場にならないような意識に変えていこうということで取り組んでいるものでございます。具体的な取り組み内容については課長から答弁させていただきます。


鈴木義務教育課長  本県独自の取り組みとして、「いじめゼロ子どもサミット」に取り組ませていただいております。昨年の8月には3年ぶりに開催をさせていただきましたけれども、県内全ての小中学校から代表の児童生徒を1名のほか、保護者や教員など約700名が参加し、子供たち自身がいじめをなくすための取り組みを話し合いました。
 このサミットの特徴ですけれども、子供たちが中心となって、どうしたら、いじめをなくすことができるのかを考えることが中心になっております。実行委員となった子供たちは6月から準備に取りかかりまして、当日の運営も子供たちの手で行われました。具体的には、いじめをゼロにするために自分たちの学校でどのようなことができるのかについて話し合う「子ども会議」、それから、これも子供からのアイデアだったのですけれども、新聞やテレビのプロの記者の方にステージ上で取材を受ける「子ども記者会見」を開きました。マスコミの方からはどのようにしたらいじめがなくなるのかといった質問や、あるいは大津の事案についてどのように思うかといった厳しい質問もあったわけですけれども、子供たちは堂々と自分の考え方を述べておりました。
 また、子供たちが自分たちで考えた、「いじめゼロ宣言」についても発表がございました。3年毎の開催予定で、次は2年後にサミットを開催することを予定しております。今年度は、そのサミットの内容を考えるセミナーを、県内61名の子供たちが参加をした上で開催し、11月のいじめゼロ月間での取り組みに向けて、いじめをゼロにするためのメッセージなどを収録するDVDの作成等に取り組ませていただきました。


松本委員  いじめ問題を解決するためには、教員や家族、そして地域で子供たちにいじめは悪いことであると教えることはもちろんですが、子供たちがいじめ問題を自分のことと捉えて、いじめをなくすために自発的に活動することが重要であると思います。教育長、また、課長からも話がありましたように、サミットを自発的に子供たちが開催したこと、問題をまず自分たちで考えていくことが、非常によいことだったと思います。
 県教育委員会として、子供たちとこういったことを行っているということですが、各学校では、この「いじめゼロ子どもサミット」のようなことが学校単位で行われているのでしょうか。また、そういう問題に対して、子供たちがどのような取り組みを活性化していったらいいのか、どのように進めていくべきであるかという考えがあるのでしたら、教えていただきたいと思います。


鈴木義務教育課長  各学校での取り組みでございますけれども、今年度も11月をいじめゼロ月間に定めまして、各学校で、特に児童会や生徒会を中心とした活動が実施される予定となっております。また、こういったいじめゼロに向けた取り組みを実施していることに伴って、子供たちの意識も大きく変化をしてきております。例えば、本県の場合、先ほどの「全国学力・学習状況調査」の子供たちへのアンケートの中で、「いじめはどんな理由があってもいけないことだと思いますか」という質問に対する肯定的な回答が増加傾向にございます。また、小中学校ともに全国平均を上回っています。
 また、問題行動調査を見ますと、本県では児童会、生徒会活動を通じていじめ問題を考えたり、子供同士がいじめの問題について考えたりするような学校の割合が小中学校ともに8割を超えておりまして、全国平均より2割以上高くなっています。そういった意味で、児童会、生徒会を中心とした、いじめを自分たちの問題として考えるという取り組みを、今後とも力を入れてまいりたいと思っております。


松本委員  文部科学省の学校におけるいじめ問題に関する基本的認識と取り組みのポイントに、いじめを行う児童生徒に対しては、一定期間校内においてほかの児童生徒と異なる場所で特別の指導計画を立てて指導することが有効な場合もあること、さらに、いじめの現状が一定の限度を超える場合には、いじめられる児童生徒を守るために、いじめる児童生徒に対して出席停止の処置を講じたり、警察等、適切な関係機関の協力を求め、厳しい対応策をとったりすることも必要であること、特に暴力や恐喝など、犯罪行為に当たるようないじめを行う児童生徒については、警察との連携が積極的に図られてよいということの記述があります。
 そうした中、先日、大阪市教育委員会なのですけれど、児童生徒のいじめ行為や教員への反抗的な態度をとった問題行動について、5段階にレベル分けをし、対策として、先ほどの出席停止処置や警察の関与などを明記した指針案をまとめました。このように、教育現場からの体罰排除を目指すと同時に、子供の問題行動に教員らが適切に対応できるよう、問題行動を分類し、レベルごとに具体的な対策方針を示すということは、全国的に初めてであり、また、異例であったようです。このほか、教職員への暴力に対する正当防衛など、教職員に例外的に認められる行為の具体的例や、部活における体罰を排除した指導指針の策定を進めていると書かれております。
 香川県ではこういうことに関して、今どのように取り組んでいるのか、こういうマニュアル化がなされているのか、お尋ねしたいと思います。


細松教育長  本県では、いじめがあったときにどう対応するかといった発見のポイントからその後の対応までをまとめたパンフレットを、それまでのパンフレットを見直して平成25年に作成し、教員に配付しております。また、全国との比較で言えば、学校と警察との連携制度を平成16年からつくっております。これが、ともすれば形骸化してしまうというようなことがないように、年度初めには、警察との顔合わせを通して、形式化しないようにお願いしております。また、県教育委員会としても、警察との連携ということで、定期的に会合を開いております。
 本県では、社会で許されないことは学校でも許されないということで、子供たちの指導に当たるというように、限度を超えたものについては、速やかに警察との連携を図っております。日ごろから連携を図るということにより、いざ何かあったときに速やかな対応につながるということで、マニュアル化までは行っていませんけれども、そうした経験の中で、積み重ねができてきていると認識しております。


松本委員  いじめを、風邪に例えている話を聞いたことがあります。いつでもどこでも起きていて、その多くは数日もすれば自然に解消し、本人もそれと気づかない場合すらある。ところが、たかが風邪と侮っていると、それがこじれて肺炎になり、時には死に至ることもあり得る。これが風邪であるというわけです。たかが風邪、たかが子供同士のトラブルと軽く考えていると危険でもありますし、注意が必要だと思います。
 冒頭に、いじめ内容について申し上げましたが、軽いいじめと言いましょうか、トラブルは頻繁に子供たちの間でも、大人の間でも起こっております。初期段階での対応が大事なことは当たり前のことでもありますし、いじめ等もそうですが、諸問題を学校の友達みんなで共有すること、友達のことをもっと知って思いやりの心を育むことは非常に大切だと思います。
 私の議員としてのテーマの一つとして、優しさとたくましさを持って子供たちを育んでいきたいという思いを訴えて行動してまいりました。また、私の地元は一宮の校区になりますが、挨拶運動も熱心に取り組んでおります。私も、月に1回から数回程度ですが、子供たちに朝、声をかける挨拶運動に参加しております。私がまだ議員になる前ですけれども、子供たちに声をかけても無視をされていました。私は第2次ベビーブーム世代の昭和48年生まれですので、同級生も多いのです。いいのか悪いのかは別にして、通学途中はとてもわいわいと言いながら、道草もしながら楽しく登下校し、学校活動でも楽しくしておりました。ところが、最近の子供たちは、何か暗い顔で通学しているようで、気になっていたのです。
 しかし、挨拶運動、また青パト運動などを通じて、地域の大人たちが声をかけることによって、素直に挨拶が返ってくるようになりました。登下校中に声をかけられても、不審そうではない顔、ああ、大人が声かけてくれているのか、みたいに感じられる笑顔をしているのを見ました。
 いじめ問題も、先ほども申しましたが、みんなで共感するのも大事ですし、もちろん学校内だけではなくて、家庭内でももちろん、地域でも同じように声を出して、相談をしながら、おのおのができる範囲で取り組んでいくことが非常に大事なのではないかと思います。
 そうした中で、挨拶運動など、いろいろなことを香川県は独自に行って、数値でも結果が出てきていると思います。教育委員会の方々にはいろいろなことで大変だと思いますが、子供たちが希望や夢を持てるように、まず大人からも手本を示さなければならないし、子供たちからも自発的に考えてもらいたいと思っています。教育委員会として全力で取り組んでいただくことを要望して、質問を終わりたいと思います。


高城委員長  暫時休憩いたします。午後は1時から再開いたします。
 (午前11時54分 休憩)
 (午後 1時07分 再開)


高城委員長  再開をいたします。
 質疑、質問を続行いたします。


谷久委員  私からは、一点集中で質問をさせていただきたいと思います。
 2月定例会、また6月定例会で、小豆島の高校の再編・統合に関する質問がずっと出てきておりますが、今回、調査費がついてから地形の調査や、埋蔵文化財の調査など、開校に向けた準備が進んでいると伺っております。この9月議会の補正で、校舎などの基本設計をするための予算が約3000万円計上されています。二つの学校を一つにしていくわけですから、香川県としても、私たち議会としても力を入れて、この学校建設に向かって進んでいかなければならないし、そのための問題もクリアしていかなければならないと、改めて認識をしています。
 そこで、最近は学校の立地の話ばかりが先行していましたが、小豆圏域の唯一の高校になる新しい統合校について、どのようなイメージで、どういうような特色のある、どういった学校にしていくかという中身が大変大事なのではないかと考えます。そういったことを教育長はどのようにお考えいただいているか、所見をお伺いいたします。


細松教育長  小豆地域の新しい統合校についての御質問でございます。
 委員からお話があったように、現在、立入調査の同意を得て、地形測量、そして埋蔵文化財の試掘調査を実施しているところでございます。このうち、埋蔵文化財の試掘調査については、先日その調査を終えたところでございます。その結果、建設予定地の一部で、弥生時代の製塩土器などの文化財の存在を確認しておりますけれども、その内容からして、統合校の整備スケジュールに影響を及ぼすことはないという見通しでございます。現在は地形測量を引き続いて実施しているところでございます。その結果を踏まえて、用地取得の範囲を決定した上で、今後、用地交渉に取りかかりたいと考えております。
 今回、議案としてお願いしております予算関係でございますが、用地交渉と並行しまして、建物の基本設計を進めていきたいと考えており、そのための予算をこの議題で御審議をお願いしているところでございます。
 お尋ねのあった統合校の特色ある学校づくりということでございますが、小豆島島内の高校生のみならず、島外からも新しい統合校に行きたいというような魅力のある高校づくりを進めてまいりたいと考えているところでございます。この統合校の施設につきましては、小豆島高校そして土庄高校それぞれが持っている伝統あるものを、学習面、あるいは部活動面において、充実、継承、発展させた環境を整えたいと思っております。そういう意味で、現在の2校と遜色のない、十分な広さを確保した校地の上に、校舎、体育館、武道場、そしてプールなどを整備したいと考えております。また、地域の伝統あるいは特色を生かした学校づくりを行いたいということで、相撲場の整備も検討しております。さらに、通学に困難を抱える生徒、あるいは学習、部活動にしっかり打ち込みたいという生徒を支援する観点から、生徒の寮を整備することも検討してまいりたいと考えております。
 先ほど申し上げましたように、小豆島島内のみならず、島外からもぜひ新しい統合校で部活、勉強に打ち込みたいと思えるような学校づくりをしてまいりたいと考えております。


谷久委員  文化財調査で、弥生時代の土器が出てきたのは、東蒲生のどの辺から出てきたのでしょうか。


竹内高校教育課長  弥生時代の製塩土器の出てきた場所でございますが、東蒲生の南の海沿いの地域でございまして、試掘で筋掘りをいたしまして、その中から出てきました。


谷久委員  増田生涯学習・文化財課長にお伺いします。
 出てきた土器に関しては、学校建設の計画を進めていく上では支障がないのかもしれませんが、実際には、こういう文化財が出てきた場合には調査に入ります。そういった観点から見て問題はないのでしょうか。


増田生涯学習・文化財課長  埋蔵文化財の関係でございます。予定地の一部分の、道沿いのところで土器が出てきたのですが、その道の南側には「蒲生遺跡」が既に確認されております。「蒲生遺跡」からは、今申し上げた、弥生から古墳時代にかけての製塩土器が出てきているところでございます。この遺跡の恐らく北の境目あたりに少しかかったのではないかと考えております。南のこの遺跡で、主な内容は確認できておりますので、今回の部分については、その上につくられる構造物がいかに地下の遺構に影響を及ぼすかを関係課といろいろ協議しながら、今後発掘について進めていきたいと考えております。


谷久委員  関係当局が、意見交換を十分しながら進めていきたいということです。その中で、気になるのは、これから新しく統合される高校と、小豆地区を結ぶ通学路に、富岡の文化財というのがあります。そのため、なかなかここの道が広がらなかったという経緯があるのです。文化財や遺跡などとの関係で広がらなかったと聞いていますし、文化財があれば、どうしても工事がストップしてしまうという話もあります。教育長は、この平成29年4月には開校したいという意向ですから、そのスケジュール上、ストップした場合には、どのような影響を及ぼすのかを質問をさせていただきました。特に関係がないということで進んでいかれるのであれば、それも結構でございます。ただ、文化財ですので、それがひょっとしたら地域の大きな財産になる可能性もあります。十分関係当局とすり合わせをしていただいて、前に進めていただきたいと思っております。
 きのうの新聞を見ますと、統合校の用地の取得のグループを新設したとあり、先ほど教育長もおっしゃっておられました。それとあわせて寮も新設をしていただくことになった。この用地取得グループの方々には、税務の関係も含め、結構エキスパートの方が入っているのだと聞いています。しっかりと用地取得をしていくということが大変重要な前提となってきます。先ほど教育長がおっしゃっておられたように、子供たちにとっても、そこに通わせる親御さんたちにとっても、自分たちにとって一番の最高学府になりますから、この高校がいかに大事であるか、そして、いかにして魅力のある高校にしていくかが本当に大事だと思います。
 統合校ができて、通学や金銭面も考えて寮をつくることとしました。通学に対する補助も行うべきでは、との話もあるかと思いますが、この寮は、どういった、在学生が住むものなのでしょうか。例えばイギリス、フランス、そしてドイツなどに行くとあるような、中学校、高校時代から、寮に入って英才教育を受けさせるぐらいの規模を持つものなのか、それともあくまでも通学が困難なところを対象としたものなのか、島外から来られる方々を対象にしたものとなるのか、その規模をお伺いできますか。


細松教育長  まだ、規模は詳細に詰めておりませんけれども、私自身は、この寮は全寮制ではなく、通学が困難な方、あるいは先ほども言った部活とか学習にもしっかりと打ち込みたいという方、それからまた島外からこの高校を目指したいという方を対象として、希望者を対象とする寮というイメージでございます。


谷久委員  そうすると島外から来る方もいれるかもしれない。豊島や福田などの遠いところから来る方もいるかもしれないという前提でつくられるのであれば、そういったところに住んでいる方は初めから寮に住みなさい、という形にするのでしょうか。それはあくまでも親御さん方と調整するという解釈でいいのですね。はい、わかりました。
 先ほど申し上げましたけれども、用地取得に向けたそのグループを新設しました。基本設計もやっていきます。そして、これからのスケジュールが、島民の皆さん方にとっても大変知りたいところだと思うのです。大体どれぐらいの期間までの間にどんなことができて、それから実施設計に入っていくと思いますが、まず校舎を建てるまでの、大まかなスケジュールを教えてください。


細松教育長  当面のスケジュールについては、現在地形測量をやっておりますけれど、あわせて造成工事の設計等も踏まえまして、用地の取得面積を確定していくという作業になると思います。用地交渉については、早ければこの11月頃から開始できるのではないかと思っております。この用地取得が大体1年ぐらいかかるのではないかと考えております。具体的な造成工事はその後ということで、今のところ平成29年4月を目指したいというような状況でございます。


谷久委員  本当にざっくりとした計画をありがとうございました。実際に1年かけて用地交渉をしていきますが、いくら地域が協力してくれているとは言いながら、土地を持っている方々が島外、県外の方も、いらっしゃると思います。恐らくその中で、なかなか交渉がまとまらないところがどうしてもでてくるのではないかと思っております。私はやると決めたからには、一刻も早く建てていただきたいと思っておりますので、先ほどの寮にしても、子供たちにとって、本当に勉強のできる、いい環境で部活ができる、そういったものにしていただきたいと思っております。
 ただ、用地取得は一番初めの土台の部分ですから、丁寧にやっていかなければならないと思っています。そこで、例えば中心部分に関して用地取得ができなかったという状況になった場合については、少し先の話を心配して申しわけありませんが、どのようにお考えでしょうか。


細松教育長  そういうことがないように取り組みたいと思います。これまで数回、東蒲生地区の住民、あるいは土地所有者を対象に説明会を実施しておりますけれども、出席者の反応は好意的であるというように受けとめておりますので、そうしたことがないように、地元の方と十分調整しながら進めてまいりたいと考えております。


谷久委員  この学校建設は、地元の方々の協力がなければできないと思っております。県教育委員会の皆さん方が、教育長、西村理事、そして竹内課長も中心となって、丁寧に仕事を進めておられると思っています。ただ、その説明会に来られる方々は、実際は近所に住んでいる方々が多いと思うのです。ですので、気になるのは、島外に住まれる方々への交渉を、いかに上手に進めていくかというところが大事なのではないかと思っております。
 この新しい学校は、二つの町にそれぞれ高校があったものが一つになるというものです。それは、今、子供たちが通っていて、教育の多様性ということを考えていけば、どうしてもいたし方がないことです。ただ、自分たちの学校は自分たちの地域に置いていてほしいという、今までの歴代の先輩方がいらっしゃることを忘れないでいただきたいのです。その結果、こういうすばらしい学校ができたのだということを、恐らく皆さん方は期待していると思います。ですから、力を抜くことなく、丁寧に説明をしていただきながら学校建設を進めていっていただきたいと思っております。
 また、小・中学校もあわせてそれぞれ再編整理をやっておりますが、高校の学力をどこに持っていくかによって、恐らく小学校、中学校も、自分たちはここまで子供たちを教育していけばいいのだということになるのではないかと思っています。ですから、そこを十分勘案していただいて、多くの方が通えるからいいのだという話も、もちろん一つの考え方としてあります。進学が全てではないと思いますが、ここまでの教育レベルがあるこの学校から、こういったすばらしい専門学校に、こんなすばらしい大学にいけるようになった。そして最終的には、ここから巣立った子たちが瀬戸内海やアジアで活躍しているという発信ができるような教育カリキュラムを組んでいただいて、それも含めて上手に発信していっていただきたいなと思っております。要望にかえて、質問を終わります。


白川委員  二点について、質問をさせていただきたいと思います。
 まず一点目ですが、「いじめ防止対策推進法」についてお聞きをしたいと思います。
 前回も質問しますということでありましたが、わずかな審議時間で成立をしたこの「いじめ防止対策推進法」が9月28日にもう施行ということになっております。日本共産党としても、このいじめ問題についてのシンポジウムなどを各県で開き、香川でも開かせていただきました。私は、このいじめの防止の問題については、命最優先という形で進めなければならないということを強く思っております。
 午前中にも少し御意見もありましたけれども、このいじめの問題は、自分たちのこれまで持っていたいじめに対するいろいろな先入観や私たちが知っているいじめと今起こっているいじめは違うのだということを、しっかりと認識をする必要があると思うのです。全国的にいじめの研究などもしている皆さんも、大人が知っているいじめと子供たちのいじめの現実との間に、余りにも大きなギャップがあると言っています。私たちも、シンポジウムを開いたときにいろいろとお聞きしましたけれども、今のいじめというのは、孤立化、無力化、透明化と言って、私たちの時代にあった、ちょっとした子供のいざこざとかではないのだということをしっかりと認識をする必要があると思うのです。
 子供たちからいろいろと文部科学省なども聞き取りをしていますけれども、子供たちが言うのは、段階を経て孤立化をして、そして無力化をして、透明化をしていくということで、共通して言っているのが親しい友達、昔で言う親友です。今も親友と言うのでしょうけれども、親友には自分の心をなかなか話せない、本音は言わないという子供がすごくふえているそうです。私たちの感覚からすれば、そういう話ができるのが親友であるので、全くわからないのです。けれども、今の子供たちは、本音を話したその友達、親友だと思っている相手との間に、全くそごが生じてしまった場合には、もう友達でなくなってしまう。それが怖くて本音を言わないということもあるそうです。
 いじめの中身一つ一つについて、言う必要はないと思いますけれども、こういう孤立化、無力化、透明化という、今のいじめのすさまじさは、しっかりと認識をしながら、いじめは人権侵害であって、暴力であるということをまず大前提にして、私たちもこの問題に取り組んでいかなければならないと思います。
 四点について、教育長、教育委員会としてお考えになっているこの「いじめ防止対策推進法」について所見をお伺いしたいと思います。まず一点目は、厳罰で取り締まるという第25条の問題です。子供のいじめを禁止して、厳罰で取り締まるという仕組みになっている法律なのですけれども、私は、法律で定めるべきは子供の義務ではなくて、子供がいじめられずに安心して生きる権利というのを保証して、その権利を守るための大人社会の取り組みが必要ではないかと思うのです。いじめに、毅然と対応するということはもちろん必要ですけれども、厳罰で取り締まるというのは、鬱屈した子供の心をさらにゆがめてしまって、子供と教員との信頼関係がますますつくれなくなってしまうのではないでしょうか。これはいじめに効果はなく、悪影響を及ぼすことになりかねないと思います。この厳罰で取り締まるという第25条について、どうお考えでしょうか。
 それから二つ目が第15条です。道徳教育中心のいじめ対策なのですけれども、いろいろと今、道徳教育の重視ということが言われています。しかし、私は市民道徳とは、自主的・自発的に進めてこそ実を結ぶものであって、法令で上から押しつけるという性格ではないと思います。この点について、教育長はどうお考えなのでしょうか。
 それから、三点目は、第28条です。情報提供の内容は学校側が判断をするということであります。大津の問題でもこの問題が大きくクローズアップされましたけれども、被害者とか遺族等からも真相を知る権利を明確にすることが必要だと思いますが、学校側が判断をして、そして情報提供の幅を狭めていくという内容についてどうお考えなのでしょうか。
 それから四点目は、第9条の保護者への家庭教育の義務づけです。これはもちろんのことなのですけれども、家庭で教えるべき内容を法律で定めて義務づけることがそもそもできるのでしょうか。
 この四点について、まず、お考えをお聞かせください。


細松教育長  まず、第25条関係ということでございます。第25条にどのようなことが書いてあるかと申しますと、「校長及び教員は、当該学校に在籍する児童等がいじめを行っている場合であって教育上必要があると認めるときは、学校教育法の規定に基づき、適切に、当該児童等に対して懲戒を加えるものとする」と書かれております。これは、既に学校教育法で定められていることを、改めて規定したものでございます。特にこれをもって厳罰で取り締まるということは、第25条からはなかなか引き出せないのではないかと思います。
 それから、第15条でございます。道徳教育関係でございます。この第15条については、「学校は道徳教育の充実を図らなければならない」と書いてあります。そういうことで、道徳教育の重要性を書いており、ごく当然のことが書かれているのではないかと思っております。
 それから、第28条では、情報提供の内容については学校が判断するということでございます。これは「学校は重大事態に対して調査を行わなければならない。その調査を行った時は保護者に必要な情報を提供する」ということで、学校側が恣意的に判断するということは、私はこの中からはなかなか読み取りにくいのではないかと思いますし、学校側が恣意的に判断するということは、当然あってはならないことであろうと思っております。
 それから、第9条、家庭教育の義務づけ関係でございます。これは家庭教育について、「保護者は、子の教育について第一義的責任を有するものである」と書かれているものでございますけれど、これについても既に教育基本法の中に、保護者が子供の教育について第一義的責任を負うものであるということを規定しています。そうしたことを、あえてこのいじめ関係についても明確に再確認したという意味の条文ではないかと思っております。


白川委員  全て、ことごとく否定をしていただきました。こちらの心配で終わるのであればいいのです。本当に命最優先という立場で、今後のこの推進法に従っての香川のいじめの対策について、しっかりと今の観点で進めていただきたいと思います。そこのところは確認をさせていただきたいと思います。その上で、第12条で、「地方いじめ防止基本方針」を策定する努力義務が定められておりますし、学校、教育委員会、児童相談所、法務局、警察などが参加をする「いじめ問題対策連絡協議会」の設置もできると、第14条で書かれてあります。この件について、こういう方針を策定していくのか、それから連絡協議会的なものも設置をしていくのか、今の段階でどうお考えになっているのか、お聞かせいただきたいと思います。


細松教育長  国のいじめ防止基本方針については、御案内のとおり、国の「いじめ防止基本方針策定協議会」において今議論がなされているところでございます。この国の方針を踏まえての県の方針ということになると思いますので、この点については国の動向を見守りながら対応してまいりたいと考えております。
 それから、第14条で先ほども御指摘があった、学校と「関係機関との連携を図るため、条例で協議会を設けることができる」ということが書かれているわけでございます。この点について、本県では、既に県警や知事部局等々から成る「児童生徒健全育成等連絡協議会」を平成12年に設けて、既に活動しております。これは、いじめのみならず、薬物乱用防止とか、交通安全教育とか、幅広く児童生徒の健全育成について連携を図っている機関でございまして、条例設置でなく、要綱設置ということでございます。関係機関との連携を図るための協議会を、条例設置で開く場合には、積極的に、何かをつくるというようなものが一般的ではないかと思うのですが、条例で連携のための協議会をつくるという意味については、いま少し勉強してまいりたいと思います。条例などの形にとらわれずに、例えば先ほど申した連絡協議会を母体に広げていくことも考えられるのではないかと思っておりますが、このあたりはもう少し法律、あるいは国の考え方等について確認してまいりたいと思っております。


白川委員  連絡協議会についても、既存のものも活用するのかどうかというところがありますけれども、積極的に教育に詳しい方や民間のNPOの団体の方ですとか、現場からの意見聴取や参加ということができるような仕組みというのをぜひお願いをしたいと思います。
 このいじめ防止対策推進法は、全ての小中高等学校が対象となっているのですが、全国的にも私立学校でのいじめ問題への対応が不十分で、行政側の対応が十分できていないという指摘があります。今後は私立学校に対しても、いじめがあった場合には必要な調査とか対応を求めることが必要と考えますが、恐らく教育委員会の所管ではないというお答えになるのだろうとは思いますけれども、私立学校に対して、どのように県教育委員会としてかかわっていかれるのかお聞きしたいと思います。


細松教育長  この法律は、当然、私立学校についても適用されます。その私立学校についての具体的な対応については、現在、知事部局で鋭意検討されていると承知しております。私学関係に対するいじめ問題への行政のかかわり方は、十分勉強しておりませんけれども、比較的公立関係のほうが、行政と現場とが組織的、体系的な取り扱いが進んでいると思っておりますので、これまでのノウハウと言ったら少しおこがましいですが、どういうところに気をつけたらいいかということについては、適宜適切な助言に努めてまいりたいと思っております。


白川委員  肝心なところなのですけれども、この法律が国や自治体のいじめ対策の予算措置の努力を定めているのです。このいじめ対策を進めるには、学校の先生が果たす役割というのが大変重要になってくると思います。教員が子供の命最優先で取り組みを進める上で、子供と向き合う時間が確保できない状況を改善することが何よりも急務だと思います。法律には第18条で、国、地方公共団体が講ずべき措置として教諭、養護教諭、その他の教員の配置や確保があると思いますが、午前中も御意見がありましたけれども、この面でも35人学級を、直ちに小中全ての学年で行っていくべきではないのかと思います。
 先日も委員会視察で観音寺市に行かせていただき、スクールカウンセラーの先生からもいろいろとお話も聞かせていただきましたけれども、かけ持ちでいろいろな学校で行っているということで、落ちついて子供たちに向き合うことができるのかという感じもいたしました。来年度予算で、スクールカウンセラーの増員や、保健室の先生の複数配置なども含めて、関連予算を思い切ってふやすことが根本だと思いますけれども、いかがお考えでしょうか。


細松教育長  いじめ防止のための人材の確保については、委員と同感でございます。今回、法律であえて明文にした以上は、国においても責任をもって、この人員確保、人員予算をつけていただきたいと思っています。当然、35人学級についても、国は本則定数ではなく、加配定数という変則的な扱いをしております。そうしたものも本則定数に入れて、この学校現場の人員をいかに確保していくかの見通しをはっきりした形で、年次計画として地方に示していただきたいと思います。国が予算をきちんとつけて対応していただきたいというのが、私どもの思いでございます。
 文部科学省でもそれなりの予算要求を、現在されていると承知しておりますけれども、それが最後の成案として認められることを文部科学省にお願いしたいと思いますし、財務省にもぜひ予算化していただけるようお願いしたいと思っております。


白川委員  政府与党の党に所属の先生方もたくさんいらっしゃいますので、ぜひそういう面でもお願いをしたいと思います。
 次の質問に移らせていただきたいと思います。
 特別支援学校の新設についてであります。
 高松養護学校の老築校舎の全面改築に向けて、これに先駆けた寄宿舎の改築も終わりました。香川中部養護学校でも教室の不足解消に向けて増築工事が進められて、幼稚園の新園舎もできたという状況だと思います。全県の特別支援学校の生徒数は、ここ4年間、1,000人を超えるという状況で、今年度は全県的に323クラスということで、特に香川中部養護学校は341人、うち151人は高等部の生徒であります。ですから、香川中部養護学校では、半数とまでは行きませんが、それに近い数が高等部の生徒だということになります。全県の高等部の457人のうち、全体の3割が香川中部養護学校の生徒であるということでもあります。
 いろいろと予算もつけていただいて、香川中部養護学校の教室不足の解消に向けて進められてまいりましたけれども、私も、何回も申しておりますが、増改築で教室をふやすだけではマンモス化は全く解消されないわけです。増改築の工事の影響もありますが、香川中部養護学校のグラウンドは本当に狭くなっていて、100メートルの直線を引くこともできないという状況で、運動会も何回かに分けて行ったり、入学式や卒業式なども分けて行われているという状況であります。こういう現状をどうにかしようと考えるのであれば、高松市内にもう一つ県立の特別支援学校をつくるべきだと、私は、何度も提案をしておりますけれども、もっと真剣に考えるべきときが来ているのだと思います。この点について、現状の中でどうお考えになるのか、お聞きをしたいと思います。
 それと、発達障害ですとか、軽度の障害をお持ちの生徒が通える高等部が、全国的に新設されてきております。香川県立高等支援学校を新設するということも含めて、高等部がマンモス化し、生徒数がどんどんふえ続けるという状況の中、一人一人の子供を大切にする教育を進める上でもこういう新設を求めるものでありますが、教育長のお考えをお聞かせください。


細松教育長  香川中部養護学校の改築関係でございますけれど、幼児童生徒が急激に増加しているということを受けまして、御案内のとおり平成21年に、集中的に将来の見通しを踏まえて、現在の状況でいいのかトータル的に見てみるということで検討会を開催し、その報告に基づいて、現在いろいろ整備を進めているということでございます。
 そのときに、香川中部養護学校の1人当たりの面積が極端に少ないということで、一定のレベルまで上げようと、校舎、教室不足対策を進めているところでございます。その生徒の推移でございますけれど、現時点では当初に見通した線よりも若干少なく推移しています。今後もそのように推移するということで、ピークをにらんで増築しようということで進めております。今後この水準で推移するという見通しを持っておりますので、何とか対応できるのではないかと思っています。
 それから、高等部の話でございます。本県の場合、高等部は、御承知のように、他県と異なりまして、定員を設けてないと言えば少し語弊がありますけれども、進学を希望する者に応じて定員を設定するということで、柔軟に対応しています。そうした中で、特別支援学校の高等部をつくるかどうかという話でございますけれども、これまでの実態から見て、特別支援学校を出て就職すると言うことが私はポイントだろうと思います。これまでの実態から言いますと、生徒もレベルが随分違いますので、小学校、中学校、高等部から一貫した就職指導体制の中で、特別支援教育を行うほうがいいのではないか、それが結果的には本県での就職率の高さにつながっているのではないかと分析しているところでございますので、現在のところ高等部をつくる考えはないということでございます。
 また、発達障害の生徒については、御案内のとおり、善通寺養護学校で受け入れをするということでございます。他県でも、善通寺養護学校と同じような学校ができつつあるということで、その点については特に、独自の話は考えておりません。


白川委員  なかなか御答弁も変わっていかないのですけれども、私もいろいろと、障害児を持たれている親御さんたちとも、懇談を繰り返してまいりました。その中でも香川中部養護学校のマンモス化は、本当に何とかしてほしいという声が多く、親御さんたちが共通しておっしゃるのは、教育長も言われましたけれども、就職をすることが、自立していく上では大前提だと思うのです。親御さんが共通して言われるのは、親が先に死んでしまい、親亡き後に、自立をして生きていける力を身につけるような教育を、ぜひ高等部の中でも行ってほしいということなのです。
 先ほどもおっしゃられておりましたけれども、いろいろ障害のレベルが違ってくるので、特に、軽度のお子さんが高等部に入ってこられる割合が高いと思います。そういうお子さんがふえてくることで、軽度の子供さんと重度のお子さんについては先生方も手厚く手が行き届くのですが、一番発達をしていく上での支援が必要な中程度のお子さんに手が行かないということで、今までとは違う感覚を持っているということを共通して皆さんが、言われるのです。ですから、特別支援学校で必要な教育を皆さんに受けてもらう面でも、私は選択肢が必要だと思うのです。
 先日、東京都立永福学園高等部も見学させていただきました。岡山県庁でも、岡山県内で特別支援学校の新設が続いておりますので、その状況も教えていただきました。岡山県での新設は、南養護学校をつくることによって、県内のマンモス化や一つの学校に集中する状況が、解消するだろうと期待されていた。しかし、南養護学校をつくったら、そこにも希望者が殺到して、新設したけれども、すぐに足りなくなった。今度、倉敷などでも新設されていくのですけれども、潜在的に特別支援学校に通いたいという希望をされている方で、距離があるとかスクールバスの問題などで諦めていらっしゃる方にも、選択肢をきちんと持っていただくという面では、特別支援学校をふやしていくことが必要なのだろうと思うのです。
 東京都立永福学園の高等部を見学させていただいたときにも、学校と、生徒のかなりの努力もあって、平成24年度の卒業生は98%だそうですけれども、卒業生の100%近くが企業就労を達成されているという状況です。全国的に、そういう学校がどんどんふえているとは思うのですが、やっぱりタックスペイヤーを育てるという高等部教育が進められているわけです。
 私はこうしたところに特化をするような高等部をつくれと言っているのではなくて、卒業後に本当の意味で自立とか社会参加をしていく、主権者として生きていくための力を培うための、豊かな青年期教育がどの子供にも保証されるべきだと思うのです。そのためにも、詰め込みのマンモス校ではなくて、障害種別の専門性も大事にされる学校とか、高等支援学校の新設をして、せめて選択の余地がある状況をつくっていくべきではないのかということをかねがね提案をさせていただいているわけなのです。香川県の特別支援学校の状況は、なかなか選択することができないような状況になっているのではないでしょうか。その辺のところはどうお考えになりますか。


細松教育長  私自身は、例えば知的障害の学校をとってみますと、香川県の地域的な状況を考えると、東部、中部、丸亀、西部と、基本的には適所に配置されていると思います。当然、送り迎えとかスクールバスの運行というようなことがありまして、そのあたりも考えると、本県ではちょうどいい適正な配置ではないかと思っております。そして何よりも、他県とのいろいろ意見交換の中でも、高校で定員を設けていないということについては不思議な目で見られるのです。新しく新設高校をつくったが、なかなかそのようには運用できないと、本県の柔軟性が注目されております。私としては、基本的には今の配置を尊重するべきではないかと思っております。


白川委員  それならば、スクールバスの配置などはもっと考えなければならないと思うのです。ようやく1台ふやしていただきましたけれども、それでも全然乗れずに、御家族の方の出勤先にまで行って、そこからのコースだったらあいているということで乗せたりもしているのです。スクールバスも、自分たちで自立していくということを身につける教育の一環ですが、現実はそういうことにはなっていないと思うのです。私は永福学園に行ったときにびっくりしたのですけれども、バス停がずらっと並んでいて、上に、全部雨よけがあるのです。12コースありました。東京都内の公共交通網の発達しているところで、12コースのバスが配置されていました。香川県の中でも一番バスの台数があるのは、香川中部養護学校の3台です。そういう状況なのですから、子供たちがしっかりと香川中部養護学校で教育を受けられる環境をつくるのであれば、バスの台数ぐらいはもっと積極的に大胆にふやしていただきたいと思うのですけれども、その辺はいかがでしょうか。


細松教育長  確かに、このスクールバスの件については、いろいろ御指摘を踏まえて、あるいは現場の意見も踏まえながら、順次ふやしたり整備したりしてきております。確かにスクールバスのコースを組むのが難しいということを聞いておりますので、そこがスムーズに組めるような現場への支援ということについても、考えてはいきたいと思っております。


白川委員  ぜひその面でもお願いをしておきたいと思います。
 それと、もう一つですけれども、高松養護学校の件なのです。
 私は、夏に高松養護学校と香川中部養護学校が主催で、小豆島の特別支援教育を考えるという公開シンポジウムに参加をさせていただきました。大変、不勉強で、恥ずかしい思いをしたのですけれども、私は高松養護学校の小豆島分室があるということすら知りませんでした。小豆分室の担当の皆さんも本当に意欲的に取り組んでいただいておりまして、分室は平成20年度に設置されたそうです。
 高松養護学校の先生全体で小豆島の地域を見ているということで、知的障害を含め、訪問教育だけではなく相談も行っているということであります。高松養護学校の教員の定員枠の中から分室に出しているわけですから、大変、負担は大きいと思います。そういう中でも意欲的な取り組みをしていらっしゃって、さまざまに問題はあるけれども、地域で育つのがよいと思うと話されておりました。しかし、せめて選択肢があればということをおっしゃっておられました。
 訪問して、子供たちにいろいろな勉強を教えていくということで、あるお母さんが話されておりましたけれども、週に3回来てくれているけれども、できれば本当に毎日勉強させてやりたいという話もされておりました。中心的に言われていたのは、住んでいる地域によって受けられる教育が違うのは、問題ではないのかということです。この間、小豆島町議会でも、また土庄町議会でもこういう問題も取り上げられて、町からも県教育委員会に向けて分校化の要望が来ていると思うのですけれども、来ていますか、来ていませんか。どうなのでしょうか。
 私は、何で高松養護学校の分室が行っているのかということも少し疑問には思うのです。知的も全部含めて相談活動も行っているわけですから、これはかなりすばらしい取り組みです。高松養護学校が今やっているのですから、そこから分校化ということになるのだろうと思うのですが、この小豆島での特別支援学校の分校化に対しては、教育長自身、いかがお考えでしょうか。


細松教育長  小豆地域での特別支援について、これまでもその都度、保護者の意見を踏まえながら、きめ細かく対応してまいりました。そういう中で分室の設置等もあったわけでございます。こちらの寄宿舎に入っている小豆島の生徒の方も結構いらっしゃいます。保護者の意見を丁寧に聞き取ったところ、そうした方の負担を軽減するために、何らかの支援が必要だろうということで、財政的な支援も、たしか二、三年前から対応してきているところでございます。そうした、委員御指摘の問題についても、これからも保護者の意向、意見をきめ細かく踏まえながら対応してまいりたいと考えております。


白川委員  細かくは言いませんが、一人のお父さんが発言をされまして、子供さんが小学校までは高松養護学校に通っていらっしゃったそうなのです。しかし、体調の不良もあり、今は自宅療養でこの訪問教育を受けているのですが、小学校に入るときに地元の小学校からも養護学校からも全然就学の通知が来なかったということをおっしゃられていたのです。かつては通学をして、今は自宅で勉強をしているのですけれども、しかし、自宅で勉強するということは先生が来ていただいて、家の中で勉強するわけですから、通学をしていたときと比べて外に出る機会がなくなってしまい、そういう過去の経験も含めて、まるで、何か存在しない子になってしまっているというような御意見もあったのです。
 そういう地域で分校があって、そこに通うことによって子供たちが外に出ることもできる。そうすると、地域の方があそこには障害を持っている子供さんがおいでるのだなということで、いろいろな場で声をかけてくれたり、いろいろな協力がその後もできていくのであれば、そのことが地域で自立をして生きていく力にもなっていくのだというような発言をされていらっしゃいました。ですから、その面では、分校化は本当に必要だろうと思っているわけなのです。
 最後に一つだけですけれども、高松養護学校の先生がこうやって小豆島の地域でいろいろと教育活動や相談活動をしているわけなのですが、相談活動は相手のいらっしゃることですから、時間をこちらがまず指定することは、なかなかできない。相談活動が夜にも及ぶときもあります。そうなると、最後の便は深夜便ですが、交通費の差額は出ないのです。本人はそんなことをしてくれと言っているわけではありません。差額は出ないけれども、自分の意思として自費でやっている。教育委員会としても、そういう意欲をしっかりと受けとめてください。夜間便との差額と言ったら360円ぐらいです。これぐらいはきちんと出していける状況をつくっていかれたらどうでしょうか。そのことだけをお聞きをして終わりたいと思います。


細松教育長  今の点につきましては、私の不勉強の部分がありますので、どういうことができるか検討してまいりたいと思っております。


都築委員  私からは一点、競技力の向上等についてお伺いさせていただきます。
 御存じのとおり2020年、東京オリンピック開催が決定し、日本国中で、経済効果や、より大事な国内での競技力のアップにつながるのではないかというようなことで盛り上がりを見せているところであります。
 各都道府県の知事も、決まった後にいろいろなコメントを寄せております。例えば、大分県知事は、大分県も今後の競技力のアップという意味で、県内の子供たちがオリンピックを目指すのを応援したいと決意を述べられておりますし、秋田県知事は、県としても選手強化や競技力の向上にこれまで以上に取り組みたい。また、県出身選手の東京五輪出場については、10人くらいの大台には乗せたいという目標も言われております。また、福井県知事も、選手力を強化し、できるだけ多くのオリンピック選手が出るよう頑張りたいと発言し、各県知事も必死の思いで決意を言われているわけです。香川県知事がどのように言われているのか承知はしていないのですが、7年後ではありますけれども、我が県出身選手のオリンピック出場に向けた教育長の決意なりをお聞かせいただければと思います。


細松教育長  本県出身のオリンピック選手の状況でございますが、残念ながら前回のロンドンオリンピック、その前の北京オリンピックいずれもゼロという状況でございました。そういうことを踏まえて、東京にはどれぐらいということでございますけど、なかなか数字を申し上げられる状況ではありません。ゼロということは絶対あってはならないと思いますし、少しでも、一人でも多くの県出身の選手が東京オリンピックで活躍してもらいたいと思っております。


都築委員  オリンピックの競技に入っていない競技をされている方たちもいらっしゃいますので、大きくは世界に通用する競技者の育成という観点から御質問させていただいて、また来年度予算に向けても今後検討に入っていきますので、予算の確保も含めて、ぜひお聞きをいただきたいと思います。香川県でも鋭意、枠を設けて推進しているのは評価をさせていただいています。
 オリンピックであれば、7年かけてジュニアの時代から育成をしていくこともひとつ大事な観点ではないかと思います。その中で県も、「羽ばたけトップアスリート育成事業」を実施されておりまして、その中で、ジュニア育成事業として、各小学校段階、中高段階で支援事業を推進されております。
 その中で「スーパー讃岐っ子育成事業」や、「運動部活動強化事業」及び「スポーツ人材活用推進事業」、また、「かがわジュニア育成プラン」等々を掲げられて推進しておりますが、これは平成21年度から開始したものもあると思います。約5年間続けておられるのですけれども、これについて具体的な実績や、これを実施するに当たって目標を掲げられていたのであれば、その目標に対しての達成度、また県教委としての評価についてお伺いしたいと思います。


細松教育長  この平成21年度から実施している「スーパー讃岐っ子育成事業」についての御質問と思いますが、この事業を始めたきっかけは、先ほども答弁させてもらいましたが、北京オリンピックで山口県と香川県からの出身選手がいなかったということで、県民が非常に寂しい思いをしました。本県出身の選手がオリンピックで活躍することは県民に元気を与えるということで、何とかしなければならないということで始めました。将来のオリンピックに選手を出そうということでございますけど、オリンピックに選手が出るためには、早い段階からきちんとした体力、体調管理や、食事管理とか、いろいろなメンタル面も含めたものを身につけなければならないということで、小学校4年生を対象に事業として取り組みました。つまり、短期的に成果を出すよりも、より長いスパンで選手を発掘し、育てていこうということで取り組んだわけでございます。
 そうした中で、今年度、1期生は現在中学校2年生になっております。そして2期生が現在中学校1年生という状況でございます。そのスーパー讃岐っ子の育成を経た選手の中には、年齢別の全国大会で入賞する選手も出てきております。まだ中学2年、中学1年生は、伸び盛りの年代でございますので、すぐにすばらしい成績をあげることというのは難しいかもしれませんけれども、長い目で、この選手、子供たちをアスリートに育てていきたいという思いで取り組んでおります。


都築委員  この「スーパー讃岐っ子育成事業」の理念は非常にすばらしいのですけれども、効果も大事だと思います。
 こうした事業の大もとの発想は、県教育委員会独自で考えられたものですか。


高井保健体育課長  「スーパー讃岐っ子育成事業」でございますけれども、ただいま教育長からお話しさせていただいたように、小さい、早い段階からの育成ということで、国でも進めております一貫指導体制の構築という目標がございます。その地方版といたしまして、県でも子供に早い段階から支援して、県内にいる段階で伸ばしていくという取り組みで、福岡県や和歌山県でも取り組んでおりまして、香川県もおくれまいということで取り組んだ事業でございます。最初の理念というのは、今、教育長が申しましたように、将来的に活躍する選手を香川からということで始めたところでございます。


都築委員  国が一貫指導体制を始めだしたということでしょうか。そういった国の事業を参考に、香川県も始めたというようなことで、他県も国の流れに応じて始められた。私は非常にいいことをやっているという評価をしているのですけれども、ただ、それが本当に香川県に合っているかどうかは、わからない部分もあるのかもしれません。
 次元が変わりますけれど、東京オリンピックを誘致するのに、いろいろな方がその分野、分野で頑張られて誘致をされました。ただ、その誘致に向けたプロを雇って、そのアドバイスを受けて誘致をされたというふうにお聞きをしております。そのアドバイザーから、いろいろなしぐさとか、あるいはプレゼンのやり方といった話を聞きながら、それが功を奏してという部分も聞いたことがあります。ですので、この流れが香川に合っているというように評価をしているのはいいのですけれども、一度、本当にこの流れが香川に合っているかどうかというのを、例えば、そうした専門家がいるのかどうかわかりませんが、スーパーアドバイザーのような方がいらっしゃれば、一度外部評価的に評価を受けてみてはどうかと思います。
 それと、もう一ついい取り組みをやっております。個人に焦点を当てて強化をしていこうということで、「スーパーアスリート育成事業」を、今年度から実施しております。この具体的な取り組みについてお伺いしたい。


細松教育長  先ほど申したように、「スーパー讃岐っ子育成事業」は、小学生4、5、6年を対象とするということで、それを終了した者が今中学校に進んでいます。その「スーパー讃岐っ子育成事業」の修了生を引き続いて、今度は個別に選手の、言うならばすぐ成績に直結できるような強化事業にしたいということで、この「スーパーアスリート育成事業」を今年度から実施しております。今年度、「スーパー讃岐っ子育成事業」の修了生を含め、中学生、高校生から12名を選んで事業を実施しているということでございますが、事業の具体的な内容については課長から答弁申し上げます。


高井保健体育課長  「スーパーアスリート育成事業」についての具体的なお話をさせていただきます。
 今お話がありましたように、12名をことし指定しまして、事業を行っております。12名につきましては、いろいろな競技から、余り偏らないように選んでおりまして、これらの選手につきましては、既に年代別の日本代表に選ばれている選手や、中学生でナショナルチームに選ばれているバドミントン、新体操などの選手もおります。直接オリンピックにも結びつくような選手を、できるだけ個別に伸ばすことを目的に実施しております。具体的な事業といたしましては、バレーボールについては全日本の監督をされました植田監督を呼んで個別に指導していただく。また、陸上の選手につきましては、優秀な選手を持っております大学に指導者ともども派遣しまして、そこで何日間かの合宿を張るというような事業や、団体競技ですけれども、サッカーではトレセンと言いまして、キャンプがあるのですけれども、そういうところで力を伸ばすという、個別の事業を現在実施しているところでございます。


都築委員  中身を言葉で聞けば非常によく聞こえますが、この予算は300万円でしたか。12人の方々を、ここには育成と書いています。この300万円の割り振りがどうなっているのか、お聞きします。


高井保健体育課長  ただいまお話がありましたように、我々も予算については十分ではないと考えております。ただ、この事業とは別に、当然国体強化でありますとかジュニア育成プランという別の事業で、この選手たちも含めた活動強化もしております。それに加えての事業ということで、この限られた中で、1人20万円程度ですから、遠征2回ぐらいをしたらもう終わりです。非常にいい指導者を呼んだのであれば1回で終わってしまうことにはなっております。今後、この事業が拡大できますように、頑張りたいと思っております。


都築委員  現場の課長が非常に頑張っておられるのですけれども、具体的に、我々もぜひ予算当局に対する応援もさせていただきたいという気持ちでお話をしております。ただ、オリンピックという大きな話が冒頭に来ていましたので、それに比べると、この予算もそうですし、中身も少ない。やっておられることは評価をしているのですが、オリンピックも決まったことですし、来年度に向けて改めて、何がいいのかという評価を考えてもいいタイミングではないかと思っております。
 もう一点、大事なのは指導者の問題だと思います。この指導者の関係なのですけれども、いろいろな分野の指導者の方々がいらっしゃいます。端的にお聞きしたいのですけれども、教育委員会自身がどの分野にどのような指導者がおられるのかは、きちんと把握をされているのかどうか。国体選手はたくさん輩出をしておられると思いますけれども、そうした方々の把握とかをきちんとされているのかどうか。かたい言い方になりますけれども、どういうシステムで活用がされているのかについて、お伺いしたいと思います。


高井保健体育課長  指導者につきまして、お答えしたいと思います。
 競技力の向上には指導者の役割が非常に大きいと考えております。今、お話がありましたように、国体等で活躍した選手が指導者になってくれることは非常に望ましいことだと考えております。現在、東四国国体に選手として香川県に来てくれた指導者が、その後、オリンピックに出場したり、国際大会で活躍したりしているのですけれども、学校の教員として現在何名かは、今度は指導者となって、今、国体の成績を支えていただいております。そういう指導者とは別に、各学校では部活動の顧問が、一生懸命やっている子供たちのニーズに合っていない、また指導者がいないところにつきましては、学校側のOBや関係者から募って外部指導者としてお願いして来ていただいている方がいらっしゃいます。当然十分な支援ではございませんが、そういった外部指導者につきましては、学校から資料も出ておりますので、どういう方がどこの学校で指導していただいているかということも把握しておりますし、そういう方についてある程度の、幾ばくかの手当等の支援をさせていただいているところでございます。


都築委員  端的に申しますと、何となく指導者も、学校任せになっているのではないかという印象を持っております。人材バンク的なものの集約ができていれば、学校側も、あるいは学校以外の民間団体、民間のスポーツ団体なども、それを見て人材活用をできるシステムがあればいいのではないかと個人的には思います。ぜひ積極的に県教育委員会でも、そうした人材の把握やすぐにでも活用ができるようなシステムがないのであれば、検討をいただきたいと思います。
 先ほど課長から話がありました事業については、外部指導者派遣事業の話だと思います。これは、些少な予算で運用されております。年間50回で1回当たり2時間の指導で2,650円ということです。ただ、このメリットは、県の懐が傷んでいないということです。これは、いわゆる100%国費です。当然、指導者の方々は、お金で指導していただいているわけではないと思います。本当に情熱を持って取り組んでおられる。ただ、我々としてはその情熱にぜひとも何らかの経済的なものでお応えしたいという部分で、制度があるので国費で全部行っているのはいいことと思うのですが、県でも何がしかの御支援をお願いしたいということが一つです。
 先ほど同様に出ておりました部活の顧問の先生の件なのですが、何度もこれまでの議会で取り上げられておりました部活のための土日出勤時の手当についてです。お聞きをしますと、香川県は、例えば四国の中の他県に比べると非常にきめ細かく、また前向きに、2年前に改正をしていただいて、増額もしていただいていることは大変に評価をしております。ただ、私の同級生で高校のサッカー部の顧問をしている方がいますが、土日がほとんどありません。それぐらい情熱を持って取り組まれております。これも予算当局の話になるのですけれども、先ほどの外部指導者派遣事業は、1回当たり約2時間の指導で2,650円なのです。香川県の場合、他県に比べてよいとはいえ、同じ2時間で1,900円です。この2,650円が多いとは言いませんが、同じ運動を見ているのですから、せめて同じレベルに、ぜひ予算当局への接触を含めて、何とか頑張っていただきたいという思いなのですけども、教育長のお考えはいかがでしょうか。


細松教育長  部活動指導業務手当については、これまでも財政当局の御理解を得ながら、思い切って、かなり上げてきているところでございます。そうした中で、スポーツの問題については、指導者の役割というのが非常に大きいということについては同感でございますので、委員御指摘の点も踏まえまして、財政当局に対し積極的に予算獲得してまいりたいと思っております。


綾田委員  きょうはいじめの話などが結構出たのですけれども、私は常々疑問に思っていることについて教育長がどういう考え方を持っているのか、正したいと思います。
 しつけというのには、家庭におけるしつけがあります。それから、学校におけるしつけ、これは教育です。それから社会におけるしつけと、大きく三つに分けることができると思います。ややもすると、家庭教育におけるしつけが十分でない場合、どこで、その十分でない部分のしつけをするのだろうか。要は、社会のルールというもの、規範意識をどこで持たせるかということなのです。家庭で十分それができてない場合には、当然ながら学校でやらなければならないのではないか。学校でやるならば、少なくとも高学年になってやるべき話ではないわけです。小学校に入ってきた1年生、2年生、3年生ぐらいの、いわゆる低学年のときに、きちんとした人としてやっていいこと、悪いことというものを教えておかなければならない。ましてや、守れない子供たちがいるならば、何らかの、当然罰則も伴うものがあるだろうと思います。
 また、もう一つ言うならば、小学校に来る前に、保育園、幼稚園という段階で、幼児教育を行っているところでしつけをきちんと受けて、小学校に上がってくるというのが本来の形ではないかと思うのです。しかし、今の世の中では、見ていると、その時期にやっているところとやっていないところがあり、結構ばらつきが多過ぎるのではないかと思うのです。そうした場合、どこで、ある程度ここまでのことはしつけなければいけないということをするのかと言うと、私は小学校になるのではないかと思うのですけれども、どうでしょうか。


細松教育長  委員御指摘のとおりでございます。我々の先人は、このしつけを初め、教育について、家庭の教育で芽が生まれ、そして学校の教育で花が咲き、社会の教えで実を結ぶというようなことを言ってまいりました。そうしたことで、成長段階のそれぞれの段階において、きちんとしたものを身につけさせていなければならない。それが先送りにされたのではいけませんし、それを学ぶべきときに学ばなければ、一生身につかないものになるということになると思います。そういう中で、一番のベースは家庭の問題であると思うのですが、しつけということで、してはいけないことは絶対させない。しなければならないことは必ずさせるということを、きちんと厳しい中で教えるよう、家庭にお願いしたいと思います。
 我々も一昨年は5歳を、幼稚園に入る前後の時期を捉えて、親御さんにお願いしようということで進めております。ことしはさらに3歳の親御さんに、家庭教育の充実ということをお願いしております。人によっては、そういうことは教育委員会の仕事かと言われるようなことがございます。しかし、それをしなければ、学校で全て先生がその問題を抱えて、一から子供たちに教えていかざるを得ないのです。そういうことが先生の多忙化の原因となり、子供たちとしっかり向き合う時間がなくなっていることにもつながりかねません。そういう意味で、その成長の段階に応じて、幼稚園に入る前はそれなりの、幼稚園入ったら幼稚園の、小学校の低学年は低学年のしつけというものがあるのではないかと思っております。


綾田委員  今言われたことが実現すれば一番いいわけです。ところが、どこかがずれてくるとうまくいかないわけですね。うまくいかなかったことを、どこで修正していくのかということになるのではないかなと思うのです。
 いろいろ考えておりましたら、非常に難しい問題がたくさんあると思います。小学校でも、親御さんがほとんど夜はいないという家庭が結構多いわけです。そうなってくると、親との触れ合いもなくなり、ましてや、そういった教育ということすら難しい。また、場合によっては、教育をするならば、子供の教育というよりも、まず親から教育しなければならないような家庭もあると、最近いろいろ聞いています。学校の先生にしてみると、学校教育の中でどこが一番難しいのかについて、ある人と話をしていたら、いろいろPTAの意見を聞いて、それにきちんと対応するのは非常に難しいとのことです。いろいろなことが出てきますという話を、私も実際に聞いているわけです。したがって、そういうことで教育現場にしわ寄せが行ってしまっているのが、今の時代ではないかと思うのです。
 そういう視点から考えると、教育長も言われたけれども、学校現場のそれぞれの仕事を簡素化して、しつけの部分をもう少し徹底する何か方法はないのでしょうか。それも勝手に教育委員会がやったのであれば、また攻撃の材料にならないとも限らないわけであります。したがって、いろいろな方々に入っていただいて、幼児のときに、子供たちに規範意識を持たせるためにどうしたらいいか、委員会のような組織を立ち上げて、その上で、香川県としてはこういうことでやりますといったようなことをお考えいただければ、何か見えてくるのではないかと私は思うのですけれども、どうでしょうか。


細松教育長  今の御提言は、大いに参考になる御意見と、私は拝聴させていただきました。何か教育と言ったら、全て学校教育ということで捉えがちなのですけれども、まさしく人格形成における教育においては、学校はほんの一部にすぎないのではないかと思っています。そういう意味では、家庭、地域、いろいろな力を集めて、子供の人格形成や教育に当たる取り組みが必要ではないかと、今のお話を聞きながら、改めて認識をしたところでございます。


綾田委員  ぜひ、よろしく考えてください。


高城委員長  以上で教育委員会関係の質疑、質問を終局いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
 (「異議なし」と呼ぶ者あり)


高城委員長  御異議なしと認め、教育委員会関係の質疑、質問を終局いたします。
 本日はこれをもって散会いたします。