議事ロックス -地方議会議事録検索-


山口県 岩国市

平成 23年 第6回定例会(12月) 12月09日−04号




平成 23年 第6回定例会(12月) − 12月09日−04号









平成 23年 第6回定例会(12月)


平成23年第6回岩国市議会定例会会議録(第4号)
平成23年12月9日(金曜日)
――――――――――――――――――――――――――――――
議事日程(第4号)
平成23年12月9日(金曜日)午前10時開議
┌───┬───────────────────────────────────┬───┐
│日 程│       件                   名       │備 考│
├───┼───────────────────────────────────┼───┤
│第 1│会議録署名議員の指名                         │   │
├───┼───────────────────────────────────┼───┤
│第 2│一般質問                               │   │
└───┴───────────────────────────────────┴───┘
――――――――――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
 目次に記載のとおり
――――――――――――――――――――――――――――――
出席議員(32人)
   1番 桑 田 勝 弘 君  12番 豊 中 俊 行 君  23番 武 田 正 之 君
   2番 河 合 伸 治 君  13番 村 中   洋 君  24番 桑 原 敏 幸 君
   3番 河 本 千代子 君  14番 姫 野 敦 子 君  25番 渡   吉 弘 君
   4番 越 澤 二 代 君  15番 長   俊 明 君  26番 重 岡 邦 昭 君
   5番 渡 辺 靖 志 君  16番 石 原   真 君  27番 田 村 順 玄 君
   6番 貴 船   斉 君  17番 前 野 弘 明 君  28番 山 田 泰 之 君
   7番 片 岡 勝 則 君  18番 細 見 正 行 君  29番 坪 田 恵 子 君
   8番 藤 本 泰 也 君  19番 縄 田 忠 雄 君  30番 大 西 明 子 君
   9番 片 山 原 司 君  20番 林   雅 之 君  31番 藤 重 建 治 君
  10番 石 本   崇 君  21番 松 本 久 次 君  32番 渡 辺 和 彦 君
  11番 植 野 正 則 君  22番 味 村 憲 征 君  
――――――――――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
       市長             福 田 良 彦 君
       副市長            白 木 勲 君
       教育長            佐 倉 弘 之 甫 君
       水道事業管理者        上 村 高 志 君
       都市整備審議官        新 階 寛 恭 君
       総務部長           山 塚 静 生 君
       総合政策部長         藤 井 章 裕 君
       基地政策担当部長       村 田 光 洋 君
       市民生活部長         赤 崎 忠 利 君
       危機管理監          岩 ? 伸 明 君
       環境部長           松 林 達 也 君
       健康福祉部長         廣 田 茂 基 君
       地域医療担当部長       村 岡 一 男 君
       産業振興部長         木 村 泰 博 君
       都市建設部長         山 本 和 清 君
       拠点整備担当部長       小 林 和 信 君
       由宇総合支所長        村 田 弘 君
       玖珂総合支所長        氏 木 一 行 君
       本郷総合支所長        井 原 富 士 男 君
       周東総合支所長        玉 本 洋 児 君
       錦総合支所長         宇 川 信 弘 君
       美川総合支所長        杉 山 良 彦 君
       美和総合支所長        松 田 清 君
       会計管理者          安 田 昭 博 君
       教育次長           前 川 冨 美 男 君
       監査委員事務局長       丸 茂 辰 夫 君
       農業委員会事務局長      清 光 辰 夫 君
       選挙管理委員会事務局長    竹 森 英 雄 君
       交通局長           浦 前 宏 君
       水道局副局長         高 田 博 昭 君
       消防担当部長         柏 本 秀 則 君
       総合政策部参事        森 本 米 生 君
       健康福祉部参事        藤 井 栄 子 君
       産業振興部参事        大 中 講 治 君
――――――――――――――――――――――――――――――
会議の事務に従事した職員
       議会事務局長         松重和幸
       庶務課長           樋谷正俊
       議事課長           木原宏
       議事調査班長         桝原裕司
       書記             林孝造
       書記             村中俊一郎
       書記             渡部多津哉


――――――――――――――――――――――――――――――

午前9時59分 開議 



○議長(松本久次君)  皆さん、おはようございます。所定の出席議員がありますので、会議は成立いたしました。これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配付しておるとおりでございます。

――――――――――――――――――――――――――――――



△日程第1会議録署名議員の指名



○議長(松本久次君)  日程第1 会議録署名議員の指名をいたします。

 本日の会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、31番 藤重建治君、32番 渡辺和彦君、1番 桑田勝弘君を指名いたします。

――――――――――――――――――――――――――――――



△日程第2一般質問



○議長(松本久次君)  日程第2 昨日に引き続き、一般質問を続行いたします。

 5番 渡辺靖志君。



◆5番(渡辺靖志君)  おはようございます。市民クラブの渡辺靖志です。三日目のトップバッターを務めます。早速、質問の中身に入ります。

 愛宕山開発跡地の防衛省への売却が方針として示され、それが艦載機移駐受け入れの準備行為という位置づけであるということが、先日の本会議初日において市長より示され、これまで、土地を売却して、家族住宅が建って、周辺関連整備すべてを含めて数百億円、あるいは1,000億円とも計算される大プロジェクトが進行しても、その出発点である艦載機が来るとは限らないという、つじつまの合わない論調がやっと少しつながってまいりました。

 私は、さきの3月議会において、基地被害の中で最もいまいましいのは、米兵による犯罪、特に女性、あるいは女の子が被害者となる性犯罪であるとの認識のもと、広くとらえると、戦争のために異国において異常な状態に置かれた若き兵士自体も被害者であるという観点を含んでただしました。社会問題の背景には構造があるという認識に立った質問でした。

 私は、町で女の子を見ると、この子たちが万が一そんな目に遭ったら絶対に許さないと、だれを許さないのかわからないまま、せつない怒りの感情が生起して、その悲劇を阻止できない無力感にむなしさを感じるときがしばしばあります。

 そのような不安がない町にしたかった。本当の安心・安全とは、不安や危険を起こさしめる構造を取り除くこと、大きくしないこと。つまり、岩国がこれ以上軍事の町にならないことだと、この考えが変わることはありません。

 本題に入ります。今回、私は、航空機騒音問題を取り上げます。航空機騒音が人体に及ぼす悪影響、つまり市民が受ける健康被害の現実に対して、市としてどう向き合うのかという1点において質問します。

 市長が、特に重視して取り組んでいると言われる安心・安全対策のかなめの一つに、航空機騒音被害の緩和があります。これは、艦載機が来ても来なくても、岩国が既に長年抱えている問題であり、ここでの論点は「来る来ない」ではありません。もちろん「来るならなおさら」ということにはなります。

 本年5月11日に中国四国防衛局は、FA−18スーパーホーネットを配備する4番目の飛行中隊が厚木基地に配備されたことを通告しました。これで49機の配備。この機種は、現在岩国に配備されているホーネットよりエンジン推力が高く、騒音も大きくなると言われています。当初、想定していた負担は、このようにいとも簡単に増大していきます。

 これまで、市当局が防音対策の充実に努力しておられることは承知しています。しかしながら、窓ガラスを頑丈にして解決するような生易しいものでないから、訴訟など起こさない市民性の岩国で爆音訴訟が起きています。また実際に、約束の時間を超えた夜間飛行が行われ、抗議をしても「必要な任務、役割のため」と一言で一蹴されるのが現実であり、一たん戦闘機などを引き受けた自治体は、限りなく無力に等しい現実があります。もう母屋を渡してしまった。必然的に、「交渉」とか「言うべきことを言う」という中身が、枝葉や小手先のことにならざるを得ないことは、口にはしたくなくてもこれが周知の現実です。

 騒音は、環境基本法の典型7公害――典型的な公害の一つであり、その場で人に不快感を与えたり、日常の睡眠や会話、学校の授業、テレビ視聴などを妨害します。さらに厄介なのは、人の幸福状態の大きな要素である健康への影響があることです。それは、その場ではなく、慢性的な騒音暴露から一定の年月の経過後に、聴力損失を初めとした心身の病の発症をもたらす。その意味では、大気汚染や水質汚濁などのような公害と同質であり、潜行して体を、心身をじわじわと侵し、生身の人間の中に蓄積して発覚する、そうしたたちの悪さを持ちます。ひそかに多数の人々の心身を侵すのです。

 市は、このことに関して重大な関心を払い、この実態を把握する必要があると考えます。あけることに怖さを覚えつつも、だからこそ早目にふたをあけて実情を確認すべき箱であると考えます。

 今回、私がこの健康被害調査の必要性を訴えるに当たってのデータとしては、沖縄県が、沖縄県公衆衛生協会に委託して4年間にわたって実施し、1999年に報告書とした「航空機騒音による健康への影響に関する調査報告書」、これを以下「沖縄調査」と略して、主に用います。これは、嘉手納と普天間という大きな飛行場を抱える自治体として、県民の健康的な生活環境を守るためにという趣旨のもと、学徒隊――14歳から17歳の子供たちの部隊の体験を持つ大田昌秀県政時代に行われた調査です。医学界を初めとした多種多様な研究者がチームを組んで、丹念に丁寧に緻密に行った調査として、実に分厚い報告書となり、世界に例を見ない研究成果として高く評価されているものです。

 自治体が住民の健康と幸せを本当に真剣に考えたときに、必然的に取りかかる事業であったと考えます。また、折しも、岩国爆音訴訟団の弁護団が、口頭弁論の準備書面として、先週11月30日に提出したものが、この調査を基礎とした健康被害の認定を受けるための資料であり、ここでも重要なデータとして使用されていることを申し添えておきます。これは12月1日の口頭弁論で取り上げられました。

 以上を前置きし、市民の健康被害を市がどのように認識し、どういう姿勢で臨むのかを聞きます。

 質問の1点目、改めて、本市が騒音被害地域とみなしている地区を、騒音度を軽いところから重度のクラス別にお示しください。さらに各地区の世帯数と人口の概数を教えてください。

 2、移駐が計画されているFA−18スーパーホーネットの騒音度は高いと心配されているが、これに変更されたことにより、どのような事態が想定されるのかお示しください。

 3、これまで行ってきた家屋防音工事の効果測定をお示しください。防音工事の効果をどのように把握しているのかであります。

 4、この質問を裏返せば、防音工事による被害緩和の限界はどこにあると考えているのかお示しください。

 5、基地周辺並びに飛行ルートにある住民の健康に、具体的にどのような影響をもたらすと把握しているのか、データなどをもとにお示しください。

 以上、壇上での質問を終わります。



◎市長(福田良彦君)  皆さん、おはようございます。5番 渡辺靖志議員御質問の第1点目、岩国基地に係る航空機騒音による周辺住民等の健康被害についての中の(1)岩国市の健康被害に対する認識について及び(2)健康被害状況の実態把握について、まとめて御答弁をさせていただきます。

 まず、市内の住宅防音工事の指定区域についてでございますが、「防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律」に基づき指定されるW値、いわゆるうるささ指数75W以上の第1種区域は、岩国基地周辺においては、川下地区を初め、東地区、麻里布地区、平田地区、愛宕地区、灘地区、通津地区、そして由宇地区の中に指定区域がございます。

 また、世帯数につきましては、概数として、W値が75W以上の第1種区域が約1万8,200世帯、そのうち90W以上の第2種区域が約6,200世帯となっております。

 人口につきましては、12月1日現在、市全体の人口が14万6,266人、世帯数が6万6,989世帯で、1世帯当たりの平均人数は約2.18人でございます。この数から推計しますと、おおむね4万人の方が第1種区域内にいらっしゃるものと思われます。

 議員御質問の順と前後いたしますが、次に、住宅防音工事による被害緩和の限界はどこにあるのかという御質問でございますが、防衛省が行う住宅防音工事の助成は、先ほども申し上げました「防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律」に基づき、自衛隊や在日米軍の飛行場の運用に伴う航空機による騒音被害の防止または軽減を目的として、お住まいの住宅に対して防音工事の助成を行うものでございます。

 考え方としまして、防音工事助成の対象は、人が生活する場所としての家屋であり、事務所や店舗等は対象となっておりません。また、防音工事は建物に対して行うものであり、物理的に、建物外の空間の騒音までも、防止、軽減できるものではないことは申し上げるまでもございません。

 市といたしましても、国の住宅防音事業は、航空機騒音に係る重点施策であると認識しており、対象区域の拡大や告示後住宅も対象とすることなど、事業の拡充を国に要望する一方、航空機の運用時間の短縮なども国に求めているところでございます。

 次に、住宅防音工事の効果についてでございますが、防音工事に当たっては、防衛省の定めた住宅防音工事標準仕方書により工事が行われることとなっております。

 防音の効果に関しましては、この仕方書において、当該住宅の所在する区域の航空機騒音の程度に応じて定められた計画防音量を目標として設計するものとされており、W値80W以上の区域については25デシベル以上、また、75W以上80W未満の区域については20デシベル以上となっております。

 次に、厚木基地からFA−18スーパーホーネットが移駐された場合、どのような事態が想定されるのかとの質問でございますが、スーパーホーネットの騒音レベルにつきましては、単体での比較で、従来型のホーネットを2から3デシベル上回る程度と聞いております。

 厚木基地において、従来型のホーネットからスーパーホーネットに機種変更が行われた際には、国から、「W値が増大しているという状況にはない」との説明を受けており、また、同基地が所在する神奈川県の大和市や綾瀬市へも騒音状況の変化について伺ったところ、両市とも、「数値的には特にうるさくなったとは言えない状況と認識している」とのことでございました。

 議員御案内のとおり、厚木基地から岩国基地へ移駐する空母艦載機については、従来型ではなく、すべてがスーパーホーネットになるものと思われます。

 これに関しまして、想定される事態や問題につきましては、平成18年に、岩国基地と厚木基地の騒音度調査におけるホーネットやスーパーホーネット等の機種ごとの騒音データ、移駐する機数を考慮した再編後の飛行回数、滑走路沖合移設後の飛行経路等を使用して、移駐後の航空機騒音予測が作成されておりますが、これに加え、現在、スーパーホーネットによる試験飛行の実施を国に要望しており、こうした予測や試験飛行が実施された場合の結果をもとに、引き続き、安心・安全対策や生活環境の改善の中で、最大限の努力をしていく必要があると考えております。

 最後に、基地周辺や飛行ルートにある住民の健康に与える影響についてでございますが、御承知のとおり、昨年5月、滑走路移設事業により1キロメートル沖合に移設された新滑走路の運用が始まりましたが、当事業は、基地に起因する諸問題を解決するために、とりわけ航空機の離発着時の騒音の軽減を図るなど、基地周辺の安全で快適な生活環境を実現するために行われたものでございます。

 騒音がもたらす健康への影響については、市としても一定の認識をしており、そうした認識を持ちながら、現実に騒音が発生している基地周辺の生活環境を改善していくために、騒音対策の観点から、これまで実効性のある対策や事業を行ってきたところでございます。

 国家プロジェクトとも言える滑走路沖合移設事業が完了し、その結果、市内の各騒音測定地点において、W値が減少している状況となっておりますように、移設事業の前後で比較した場合、健康への影響についても少なからず効果があったものと考えております。

 岩国基地に係る住民の健康の実態把握につきましては、市といたしまして、当面、実施する考えはございません。

 先ほども申し上げましたように、現時点におきましては、空母艦載機の移駐により想定される事態に対して、安心・安全などの確保に向け、努力していくことが重要であると考えております。

 航空機騒音による健康への影響に関する調査につきましては、沖縄県が1999年3月に調査報告書を作成されていることは承知いたしており、こうした調査の結果も参考にしながら、実態把握の時期や方法、対象区域、また実施主体としてどこがよいのかなど、将来の研究課題とさせていただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◆5番(渡辺靖志君)  それでは、再質問いたします。

 本題に入る前に、ただいまの市長答弁の中で幾つか素朴な確認をさせていただきます。

 家屋防音工事は、しょせん家の中だけということになりますので、当然完璧な対策ではないが、その中でも対象区域や対象を広げるように努力されていると。その効果は、仕方書によると20デシベル、あるいは25デシベル、計画防音量、つまり遮断される音量がそういうことになっているということですが、実際に住民生活の中での軽減の実感的な効果については把握されていないということでよろしいでしょうか。



◎基地政策担当部長(村田光洋君)  防音工事は、御承知のように、国が直轄して事業をやっております。仕方書によって20デシベルとか25デシベル下げるという、例えば建具にしてもそういう認定された建具、サッシなどを使って工事されております。したがって、そういった工事を仕方書によってきちんとやれば数値的には下がるということになると思います。

 ただ、今議員が言われるように、体感としてどうであるかという点に関しては、個人差もありますので、防音工事をやって、サッシを閉めれば静かになったと言われる方もいらっしゃいますし、20デシベルの体感がどうかということに関しましては、市のほうで個別具体的に把握しているわけではございません。



◆5番(渡辺靖志君)  わかりました。発しているほうは、そういういろんな根拠を持って効果があると発しているわけだが、受け取る住民のほうの効果については、測定までは及んでないという答弁だと理解しました。

 航空機の運航時間の短縮を求めているということが、市の一つの取り組みとして述べられましたけども、その時間短縮の要望の成果、あるいは見込みについてお示しください。



◎基地政策担当部長(村田光洋君)  今、岩国基地での滑走路の運用時間は、朝6時半から午後11時までとなっております。特に午後10時から11時といった深夜におきましては、同じ音でも、昼間よりはかなり負担に感じるということから、厚木とか、あるいは他の基地と同じように午後10時まで――1時間短縮してほしいという要望をしております。このことは、市議会でも全会一致で決議されており、その決議については、市も大変重く受けとめており、これまで粘り強く国と協議してきております。

 このたび、国のほうから、正式に日米政府間で運用の改善に向けて正式な協議が始まったという説明を受けております。これにつきましては、その協議の推移を重大な関心を持って注視しておりますし、そういう協議が始まったということは、国も市の要望をしっかり受けとめて、米側と協議を始めたということであると思います。



◆5番(渡辺靖志君)  協議が始まったということで、そこに期待するということであると理解しました。

 3番目、スーパーホーネットの発する音について、私がどのような影響が想定されるかという質問をしました。厚木では、従来のホーネットより二、三デシベル程度上回ると聞いている。厚木では、W値は増大してないと説明を受けている。それから、綾瀬市ほかではうるさくなったということではないということの答弁でしたけども、これを「聞いている」「説明を受けている」ということの信頼性はどこにあるのか教えてください。



◎基地政策担当部長(村田光洋君)  厚木飛行場周辺の騒音状況を我々も関心を持って調べておりますが、まず、通常型でございますホーネットからスーパーホーネットに順次変更しております。15年度に1個飛行隊、16年度に1個飛行隊、21年度に1個飛行隊、23年度に1個飛行隊と、23年度までに4個飛行隊すべてが、通常型のホーネットからスーパーホーネットに変更されております。

 厚木飛行場周辺の騒音状況ですけど、測定地点が4カ所ありまして、飛行場の北、南、西、東と、東西南北測定地点がありまして、今、私の手元にある騒音状況のデータによりますと、平成12年度から平成22年度までのデータがございますけど、例えば滑走路北側で言いますと、平成12年度が98W、それから1個飛行隊がかわった15年度が97W、16年度が97W、17年度が96W、それから飛びまして22年度が94Wです。また、各ポイントのW値も同じように推移しております。したがって、4個飛行隊がかわったという状況を踏まえても、W値自体は大きな変化がないという、数値的なことではそうなっております。

 それから、綾瀬市の職員など、厚木周辺の自治体の基地対策担当のほうにも電話して確認しておりますけど、先ほど市長が壇上で答弁いたしましたような回答でございました。



◆5番(渡辺靖志君)  厚木については、数値が根拠で、周辺地域については、現場の担当者の言質だということと理解いたしました。

 4番目、昨日新聞報道されていましたし、9月にも報道がありましたが、MV−22オスプレイが来年の夏ごろにも岩国に飛来するかとの報道がありました。垂直離着陸をするこの機種については、相当な音を発するというふうに、私もある体験から実感しています。しかも、開発段階で4回墜落したという、沖縄も非常に嫌っている機種でありますが、これは新聞でも軍事評論家が、周辺住宅街には新たな騒音源となるだろうとコメントしてますが、スーパーホーネットと同じく、これが岩国にもたらす騒音をどう想定するか、あるいは把握しているかお答えください。



◎基地政策担当部長(村田光洋君)  岩国でどのような騒音が出るかということは、まだ岩国に飛来してきておらず、測定しているわけでもありませんし、飛来したときに岩国でどういった運用をされるかも承知しておりません。また、それ以前に、沖縄が配備に反対しているという状況の中で、国と地元の対応状況も極めて不透明でありますので、議員の御質問に具体的に答えることは、今の段階では大変困難です。



◆5番(渡辺靖志君)  じゃあ、飛んできてないので、音はわからないのなら、オスプレイ自体の推力はどのように評価されているか、御承知でしたらお答えください。



◎基地政策担当部長(村田光洋君)  オスプレイの推力につきましては……(「どんなに大きいのかっていう数で比較して、アバウトでいいです」と呼ぶ者あり)諸元につきましては、最大速度が509キロメートル、それからローター直径が11.61メートル、幅の広さが14メートル、全長が17メートル、高さが5.3メートル、重量が約1万5,000キログラム、それから航続距離が1,296キロメートルということで、エンジンにつきましては……(「大きいでしょう、それでいいです」と呼ぶ者あり)そうですか。(「すごい大きい、音がでかい」と呼ぶ者あり)今、CH−46ヘリコプターというのが沖縄に配備されておりますけど、これに比べれば、エンジンも二つついておりますし、当然大型になります。航続距離も伸びますし、重量も大きいですので、そのCH−46ヘリコプターに比べるとかなりの大きさがあるというふうに認識しています。



◆5番(渡辺靖志君)  大きな音をさせて飛ぶものだということで、それが岩国に飛来する可能性があるというふうに理解しました。

 それで、先ほどの答弁の中で、1キロメートル沖合に移設して、うるささ指数が減少している状況になったというふうに答弁されましたけども、私と同じ体験をした12番議員の豊中さんがきのう聞いたときに、ある月については下がったり、ある月については上がってるということですので、これはある意味非常に不安定な――きのう飛行ルートがどうのと、何か言ってましたけども、いろんな要素を含んだときに、必ずしも今後も少なくなるということでなくて、やっぱり不安定な幅があるというふうに、まとめとしてはそういうふうに理解してよろしいでしょうか。



◎基地政策担当部長(村田光洋君)  まず、沖合移設前と移設後では、確実に騒音が減少していると言えることが一つです。

 それから、沖合移設後の状況を見ますと、岩国基地は、いわゆる民間航空飛行場ではございませんので、毎月同じ飛行機が同じ状況で飛ぶということではございません。月によって、運用の状況によって飛行が多かったり、少なかったり、あるいは天候や風向きによって、その月ごとにW値が変わってくるという状況をきのう御説明したつもりでございます。



◆5番(渡辺靖志君)  では、音の話はまた後にいたします。

 本題に入りますけども、周辺住民に対する健康への影響は、現状では把握してない。しかし、市としても、騒音が健康に悪影響があるということは一定の認識をしているという御答弁でしたので、その騒音と健康被害の関係の認識はどこまでなのかということについて、もう少し具体的に教えてください。



◎基地政策担当部長(村田光洋君)  一般論として申し上げたわけで、沖縄県のように、具体的に航空機騒音との関係で健康調査をしたわけではありませんし、市民からの日々のいろんな苦情とか、そういった中で航空機騒音に対する――例えばいらいらするとか、頭が痛いとか、病人を抱えて大変な負担があるとか、そういった市民からの日々の聞き取りにより、一定の被害があるのではないかというふうに推測をしているということでございます。



◆5番(渡辺靖志君)  わかりました。具体的にどのような病気を発症するかとか、どのような障害をもたらすかということについてまでは押さえてないというふうに理解しました。

 それで、次に、先ほどの健康への影響に一定の理解、認識をした上で、騒音対策の観点から実効性のある対策や事業をこれまで行ってきたということですけども、実際に効果があるという意味での実効性については、沖合移設が非常に大きかったと思います。それで、それを除いて、実効性ということで言うと、やはり防音工事、それから対象区域拡大を行ってきたことが、一つの実効性のある事業だというふうに評価されているということでよろしゅうございますか。



◎基地政策担当部長(村田光洋君)  はい。そのように認識しています。



◆5番(渡辺靖志君)  わかりました。では、ちょっと本題のほうに近づきますけども、私が今から沖縄調査とか、その他小松、福岡、あるいは海外の調査結果についていろいろ述べながら、市の認識をお尋ねするという進め方にしたいと思います。

 まず、聴力障害については、労働衛生上の問題で、よく工場内で騒音が大きいという職場で悪影響があるというような報告は、たくさんあるというふうに聞いていますし、空港労働者も、やはりエンジン音に近いポジションにいる人が、それ以外の人よりも聴力損失が起きているという報告もあります。空港に隣接する小学校学童の平均聴力が意味のある数字で低下しており、近隣住民も同じく低下しているという報告もあります。ちなみにこれは海外の台湾です。今のは国内と国外を含めましたけども、沖縄調査でも、基地周辺の住民の聴力損失に統計的に意味がある差が出ていると、聴力が下がっているということが出ています。恐らく、調査の対象にならずに検出されなかった、もっと多くの潜在的な聴力損失障害があるだろうというようなコメントもあります。

 それで、これは基地政策、それから健康福祉部局と教育委員会に聞きます。今、私が述べたような、学童も含めて、聴力損失という被害が実際に数字的にあらわれているという、よそのデータについての認識があったかどうか、あるいは取り組みがあったかどうかについて、各部局にお尋ねします。



◎地域医療担当部長(村岡一男君)  妊婦や幼児についての航空機騒音に関する健康相談は、現在のところございません。(「いや、ちょっと違うな。各部局お願いします」と呼ぶ者あり)



◎教育次長(前川冨美男君)  議員御指摘の件については、各校ばらばらで、検査しているわけではございませんが、聴力という個別の案件については承知しておりません。



◎基地政策担当部長(村田光洋君)  聴力障害ということではございませんが、例えば電話が聞こえにくいとかといった航空機騒音での苦情はありますが、具体的に耳が聞こえなくなったというような市民からの連絡というのは、今まで受けたことはございません。



◆5番(渡辺靖志君)  わかりました。住民からの声はないという意味でいうと、そういう方法に限ると把握できてないということですが、私が確認したかったのは、調査をやっているわけではないようですので、実際にもう少し科学的、具体的なところで、この地域は聴力障害にあることが、いろんな方法によって確認、あるいは危ぶまれているというようなことがあるかないかということについてお尋ねしようと思いましたけど、とりあえずないということでした。ちょっと健康福祉部局のさっきの答えは、私の質問に対する答えではないと思いますので、健康福祉部局として、騒音と住民の聴力損失の関係について認識されているかどうかということをもう一度お尋ねします。相談があった、なかったというのを聞いているんじゃないので、そこをお答えください。



◎地域医療担当部長(村岡一男君)  確かに、騒音に関しましては、65デシベルまではいらいらする、集中できないなど、心理的な影響が主ですが、90デシベル以上――うるさくて会話ができないような電車の中のような状態に暴露され続けると、聴力に障害を来すという聴力障害に関するデータはわかっておるんですが、航空機騒音と聴力の関係に関する具体的なデータは把握しておりません。



◆5番(渡辺靖志君)  わかりました。では、防音工事の効果について、先ほどの説明の仕方書によると、20デシベルから30デシベルの音を遮るような効果が見込まれているということですが、沖縄調査では、比較的低い騒音の地区では、防音工事の満足度が高かったけども、高い騒音のところでは、それはほとんど差がなかった。そして、高い低いにかかわらず、睡眠障害、会話妨害、テレビ視聴妨害、電話聴取妨害、これらについては高いところも低いところも同じような数字が出た。非常にせつない話ですけど、防音工事に限界があるというのは先ほどもう認められていることですし、当然そうなんですけども、高いところにおいては、効果が出てないというような調査結果があるということなんですが、岩国市にはここら辺の認識があったかどうかお尋ねします。



◎基地政策担当部長(村田光洋君)  それは非常に個人差があると思います。防音工事を始める前に、工事がなされたら、この程度下がるんではないかというような本人のイメージがあって――20デシベル、25デシベルをどのようにとらえているかにもよりますけど、思ったほど効果が感じられなかったという声を聞くことはあります。逆に、サッシを閉めると、非常に静かになったという声も聞きますし、非常に個人差があるものだというふうに考えております。



◆5番(渡辺靖志君)  わかりました。そのとおり個人差がありますので、全体の傾向としてどうつかんでいるかということはないということを理解しました。

 次に、大阪国際空港、あるいは小松空港での調査で、精神神経科の受診率が高く、睡眠障害や高血圧で薬の購入度指数が高いということと、騒音暴露量の増大に比例しているという報告があります。しつこいようですけども、これについての認識があったかどうかということについて、今度は違う観点から、受診率、健康自覚度について、これは基地政策と健康福祉部局両方にお尋ねします。



◎健康福祉部長(廣田茂基君)  先ほども地域医療担当部長から申し上げておりますように、そういった事例といいますか、それをこちらで受けたようなことはございません。



◎基地政策担当部長(村田光洋君)  健康のほうの自覚度でございますが、1999年の沖縄の「航空機騒音による健康への影響に関する調査報告書」は読ませていただいておりますけど、これは騒音の激しい地域とそうでない地域とを比較して、その差異をすべて航空機騒音との関係で整理してあります。例えば、聞き取り調査で言いますと、「近ごろ元気がないですか」「金持ちをうらやましいと思いますか」「人生が悲しく希望が持てないですか」「知ってる人の中に嫌いな人もいますか」「無礼な人には無愛想になりますか」「ひとりぼっちだと感じることがありますか」とか、専門家の方が調査していらっしゃるわけですから、こういった調査が、航空機騒音とどういった関係があるかということも明確には私は断定できませんが、私は個人的には、お金持ちをうらやましいと思うこともありますし……(「うらやましいんかね」「はい」と呼ぶ者あり)(笑声)ひとりぼっちだと感じることもありますし、特に「自分の生き方は間違ってたと思いますか」ということもありますけど、これは私はしょっちゅう思っておりますし、そういったことで航空機騒音との関連で、学童の記憶力とか、聴力損失などをすべて関連づけておりますが、先ほど議員が言われました環境基本法の典型七公害には、騒音だけでなくて、振動とか、大気の汚染とか、あるいは悪臭とか、いろいろありますので、それだけなのかという感じは正直いたします。

 それから、この沖縄の調査報告書につきましても、例えば、「聴力損失を起こしていないと断言することはできない」「可能性が示唆された」「優位な関連が認められた」とか、非常に控え目な表現が目立つ、そういったところも特徴としてあるのではないかというふうに考えております。



◆5番(渡辺靖志君)  調査の研究手法について、これをさまざまな要素――その人がそこでどれぐらい生活しているのか、その人にどういう疾病歴、既往歴があるのか、それらさまざまな環境をすべて重ね合わせて絞り出している調査です。調査研究というのはそういうものですので、一見関係ないような質問項目があるのは当然です。だからこそ、高度な精密な調査ということになりますので、調査の信憑性自体に、よその方が疑問を抱くようなことは余り言われないほうが――調査に基づいていろんな判断もされていると思いますので、項目を引っ張り出して言うのはちょっと――つまり調査というのは、一定の信頼性がある研究ですから、そういう認識のもとに――ただし、可能性があるとか、傾向があるとか、数字が出ているとかという程度の表現にとどまることも調査の特徴の一つだというふうに、私もそこは理解しています。

 一つ一つの健康被害について知ってるか知らないかということを聞いても、岩国で調査自体が、あるいはそれに似たようなことがされてるわけではないということですので、私のほうでまとめて紹介します。時間の関係もあるので。

 幼児問題行動という項目がありまして、米軍横田基地の周辺で、騒音地区の小学生が情緒不安定な傾向や攻撃性が濃厚であると、これは一つの偏見をもたらしかねない、不安をあおりかねないようなことですが、調査に出ていることですので、そのまま言いますと、そういうことが濃厚であるというような表現の報告があります。

 それから、これは嘉手納とか普天間とかがある沖縄でのことですが、感冒症状、頭痛・腹痛、食事課題、消極的傾向、情緒不安定――これはいささかヘビーな内容なんですけども、偏見を持たせたり、不安をあおるつもりはありません。そのまま読みますと、「この環境にある幼児が、風邪を引きやすく、頭痛や腹痛をよく訴え、落ちつきがない上、気が散りやすく、行動面では消極的で、食欲がなく、友達づくりに手間取る傾向があると解される状況が高い率で出ている」という報告があります。

 それから学童の記憶力、これはミュンヘン、それから国内も含めて言いますと、慢性的に騒音にさらされているストレスへの対処法として、音に同調せずに、注意から外して、感受性を低くしていくという防衛本能で防御をとってしまう。心理学的に言うと、そういうことのもとで、記憶力、特に長期記憶――記憶したことを長く保持する力に影響が出ていると。

 それから、大阪国際空港、福岡国際空港、沖縄で、2,500グラム未満、もしくは2,000グラム未満の低出生体重児の出生率に有意な差がある。そういう表現で、意味ある数字の差があるという結果が出ております。

 つまり、これは個人差がある中で、個人差を埋めていって、大きな傾向を見るというところでの結果でありますので、これをもとにすると、岩国において、長年騒音がある、先ほどの推計4万人の人口がいる地域において、そこで出産し、子供を育て、学び、暮らしている人に対して、少なからず健康悪影響、つまり慢性的な暴露状態に置かれて、将来気がつかない病気、あるいは気がつかない程度の障害、そういうものが発症しているという危険性については、大きく関心を払うべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。



◎基地政策担当部長(村田光洋君)  今、低出生体重児出生率のお話もありましたが、これにつきましても、先ほども申し上げましたが、私も専門家ではありませんが、航空機騒音による影響の可能性が示唆されておりますけど、他の外的要因、例えば食生活とか、そういったものも加味しての総合的な評価をすべきではないかということは感じております。

 それから、こういった調査をもとに、市としてどう考えるかということでございますけど、こういう調査報告書が確かに一つの参考資料でございますけど、こういったものがあってもなくても、市長も私も沖縄に視察に行って、その過大な負担というものは、肌で感じております。そうしたことから岩国市は、沖縄の負担の一部を分かち合うということで、過去、KC−130空中給油機の受け入れも決断しております。また、今後におきましても、岩国市にも同様にいろんな負担があって、市民から安心・安全対策とかといった要望も出て、今、国としっかり協議しておりますので、改めて岩国市における騒音対策について、これまで以上に全力を尽くすことを強く思っております。



◆5番(渡辺靖志君)  今、調査は総合的に見るべきだと言われましたが、それは当然で、そのようにされているという前提のもとに、私は、確率が高いとか、濃厚だとかいう表現であるのが調査だというふうにさっき言いましたので、そこは同じことになりますので、それに対しては私はもう述べません。

 ただ、今、るるいろいろとこれをやる、あれをやる、頑張るという、それは当然なんですけども、ただ、健康が、健診なくして薬を塗るとか薬を与えるということがないように、実態を見ずして、しかも幸せ感に非常に影響の大きい健康ですので、自分の身内がそこに住んで、出産するかということを考えたときに――今非常に慎重な言い回しでありましたけども、私はここで調査をやるという言質をとりたいわけではありません。これが重大なのかどうか、第一義に市民の健康と福祉を守る自治体として、この状況が客観的に全国で証明されている中で、重要なのかどうか、それを認識するのかどうかということについてもう一度お伺いします。



◎健康福祉部長(廣田茂基君)  今、住民の健康福祉面のお話をされました。その向上に向けて推進することはもちろんでございます。調査というお話をされましたが、今現在、航空機騒音による健康被害というようなお話というのは、正直なところ、ほとんど聞いていない状況です。もちろん今後、そういった必要性が生じましたら、それに向けて推進してまいりたいと思います。



◆5番(渡辺靖志君)  ちょっとかみ合わないお答えだったと思います。今後、必要性があればということですが、私がお聞きしたのは、重要性について認識していただけるかどうかという、素朴な話であります。生身の体に関することです。しかも、これは本当に沖縄県だからこそ、県だからこそできた手法であろうし、岩国市が単体でできるというものではないというふうに認識しております。また、騒音は岩国市だけの問題ではありませんし、市民は県民であり、県民は国民であるということも理解していますが、その分担も出ようと思います。ただ、第一義に市民の健康を守る岩国市が、これについてどう向き合うのか、あるいは何かのテーブルにのるのかどうか、のせようという気持ちがあるのかどうか、そこを聞いたのであります。もう一度、お願いします。



◎基地政策担当部長(村田光洋君)  先ほど市長が壇上で答弁しましたように、この調査報告書の調査結果も参考にしながら、実態把握の時期とか方法、対象区域、実施主体は国か県か、あるいは市が主体的にやるのがよいのか、そういったことも含めて、将来の研究課題とさせていただきたいということでございます。



◆5番(渡辺靖志君)  「子育てするなら岩国市」ということですので、医療費のこととか、地震対策とか、空調とかも大事です。しかし、生活そのものについて、見えにくい地味なところかもしれませんけども、将来の研究課題ということであれば、意識していただいておるというふうにとるしかありませんけども、岩国市が経費をたくさん負担するということはなくて、市民の身近にある自治体としての責任を果たす意思をいただいた、何らかの検討が始まる、きのう、きょうとあしたは違うというふうに期待をさせていただきます。

 一つの話題で時間をとるとは思いませんでしたけど、省略いたします。

 以上で、私の質問を終わります。



○議長(松本久次君)  以上で、5番 渡辺靖志君の一般質問を終了いたします。

 15番 長 俊明君。



◆15番(長俊明君)  皆さん、おはようございます。清風クラブの長 俊明です。よろしくお願いします。

 それでは、通告に基づきまして一般質問を行います。

 まず最初に、原動機付自転車への「ご当地ナンバープレート」の導入についてです。

 岩国市には、日本三名橋・三奇橋に数えられる錦帯橋、そして錦帯橋ウ飼い、シロヘビなど、全国的に有名なものが、たくさんあります。

 そこで、岩国市のPRと地域振興、観光振興といった観点から、125cc以下の原動機付自転車へのご当地ナンバープレートの導入についてお尋ねします。

 多くの市区町村が交付する原動機付自転車用ナンバーの標準的なデザインは総務省――旧自治省通達に基づいておりますけれども、通達に法的根拠はないそうであります。したがって、市区町村によっては、デザインを工夫することで観光振興や名物の知名度向上を目指しているところもあります。

 2007年には、愛媛県松山市が雲形のナンバープレートを導入したのに続いて、静岡県や山梨県の富士山周辺の市町村では富士山型のナンバープレートを導入するなど、他の市区町村にも広がっております。

 また、形状の変更だけでなく、松山市ではナンバープレートの「松山市」の文字の前に地域をアピールするために、道後温泉にちなんで「道後」という文字も加えられております。上田市も「信州」が加えられております。

 岩国市も地域色豊かな独自のデザインを用いることで、排気量125cc以下の原動機付自転車を走る広告塔として、地域振興や観光振興に活用できるものと思います。

 例えば、プレートの形を錦帯橋の五橋型にしたり、文字は「岩国錦帯橋」にするといった、原動機付自転車へのご当地ナンバープレート導入について御見解をお願いします。

 次に、たばこの路上喫煙やポイ捨て禁止についてですが、岩国市では、平成22年7月1日から路上喫煙やポイ捨てなどを禁じて美しいまちづくりを推進するため、駅前周辺区域、錦帯橋周辺区域、市役所周辺区域の3カ所を路上喫煙禁止区域に定めております。私が見た限りでは、以前に比べ、路上に吸い殻が捨てられているのは余り見かけなくなり、喫煙等に対するマナーがかなり改善されているものと感じております。

 路上喫煙やポイ捨ての問題は、環境美化の問題だけでなく、火災などの危険性も視野に入れた啓発活動も大切と言えます。3カ所の路上喫煙禁止区域を定めてから1年と5カ月を経過しておりますが、その周知にかかわる効果の進捗状況と今後の取り組みについてお尋ねします。

 最後に、市民歌の制定についてですが、岩国市は平成18年3月20日に岩国地域8市町村が合併しました。

 錦帯橋の五つの反り橋と5枚の桜の花弁をあらわす市章、そしてことし1月1日には合併5周年に向けて、新市として心を一つにして岩国を築いていくための岩国市民憲章が制定されました。しかし、合併後の市民の一体感を図る市民歌については、いまだ制定されておりません。

 私たち市民がふるさとを愛し、誇りを持ち、理想のまちづくりを目指していくためにも、岩国市の限りない発展と市民の幸せを願う市民歌は必要と思いますが、どのようにお考えなのか、お尋ねいたします。

 以上で、壇上からの質問を終わります。



◎市長(福田良彦君)  長議員御質問の第2点目の、たばこの路上喫煙やポイ捨て禁止についてお答えいたします。

 まず、条例制定後の効果についてでございますが、本市では、空き缶やたばこの吸い殻など、ごみのポイ捨てを初めとする環境に関する迷惑行為を防止し、市民の良好な生活環境を確保することを目的として、平成22年4月1日から「岩国市良好な生活環境確保のための迷惑行為防止に関する条例」を施行し、環境美化の推進に努めております。

 本条例には、禁止行為として、空き缶等のポイ捨て、路上喫煙禁止区域内での喫煙、動物のふんの放置または投棄、野良猫などへのむやみなえさやり、落書き、野焼きを定めるとともに、自動販売機周辺でのごみの散乱防止や、土地・建物の適正な管理等、良好な生活環境を確保するための施策を定めております。

 特に、路上喫煙については、路上喫煙禁止区域として、多くの観光客が訪れる錦帯橋周辺地区、人通りの多い岩国駅前周辺地区及び岩国市役所周辺地区の三つの区域を指定し、区域内においては、灰皿を設置している指定喫煙場所以外で喫煙した者に対し、過料を徴収できることとしており、また、市内全域において、空き缶等のポイ捨てをした者に対しても同様の罰則を設けております。

 この路上喫煙禁止区域内での環境美化巡視員による巡視活動や、周知活動による効果につきましては、岩国駅前地区において、路上に落ちているたばこの吸い殻の実態調査をしておりますが、条例制定後の平成22年7月からの1年間では1日平均320本であったのに対し、過料の徴収を開始した本年7月以降では1日平均130本と、約4割にまで減少しております。この結果から、徐々にではありますが、条例制定の効果があらわれているのではないかと考えております。

 次に今後の取り組みについてでございますが、今後の取り組みとしましても、これまでと同様に巡視員による巡視活動、啓発活動を継続していき、粘り強く市民の皆様へ迷惑行為禁止の周知と徹底を図り、環境美化を推進してまいりたいと考えております。

 なお、本年7月1日から実際に路上喫煙者に対し過料の徴収を開始しており、11月末までの5カ月間で54件の過料処分実績がございます。ただ、本条例の目的はあくまでも、本市の環境美化の方向性を明らかにし、市民の皆様の間に迷惑行為禁止のルールを定着させ、本市を思いやりのある美しい町にしていくことでありますので、これからも、いろいろな機会や媒体を通じて環境美化の啓発に努めるとともに、行政と市民とが一体となって、市民一人一人のマナーの向上に努力していくことが重要であると考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。



◎副市長(白木勲君)  第1点目の、原動機付自転車への「ご当地ナンバープレート」の導入についての(1)本市の取り組みについてお答えいたします。

 軽自動車税における標識、特に排気量125cc以下の原動機付自転車の標識、いわゆるナンバープレートは、普通自動車や軽自動車等の車両とは異なり、軽自動車税を賦課徴収する上で必要となる課税上の標識として、市区町村が交付いたしております。

 その形状や大きさ等の規格については、あくまで税の徴収の確保を期するために車体に付するものであり、全国的に統一することが望ましいという考えもあることから、総務省から標準的な規格が示されてはおりますが、視認性の確保や取りつけ上の制約など一定の要件を満たせば、自治体独自に決定することができることとされております。

 長議員が御紹介されましたように、2007年7月に全国で初めて、標準的な形にかえて、雲形のナンバープレートを愛媛県松山市が導入したのを契機に、全国的にご当地ナンバープレートを導入する自治体がふえてきており、現在、全国で74の自治体が導入または導入予定とされております。県内での導入事例はいまだございませんが、中国地方においては広島県尾道市、岡山県玉野市、総社市、島根県松江市、鳥取県北栄町の5市町が導入をされております。

 現在、本市で交付いたしております原動機付自転車及びミニカー用のナンバープレートは、経費面を重視し、全国的に広く流通し、比較的安価な日本工業規格に基づくものを採用いたしており、排気量別に原動機付自転車の一種から三種まで、ミニカー用及び小型特殊自動車の5種類をそれぞれ色違いで交付いたしております。

 ナンバープレートを交付する本来の目的は、冒頭にも申し上げましたように、軽自動車税の賦課徴収のためであり、ご当地ナンバープレートの導入を検討にするに当たっては、ご当地ナンバープレートの導入に係る経費、費用対効果の面から、納税者の方々の十分な理解を得る必要があろうかというふうにも考えております。

 また一方、地域振興や観光振興の面からとらえた場合には、議員御指摘のとおり、合併により広い市域を持つことになった岩国市において、市内各地域で、郷土色あふれるナンバーが行き来をすることで、地域内のさらなる一体感や郷土愛の醸成を図ることができ、また他の地域から来られた方々の目に触れることで、岩国市をアピールすることのできる一つの方策であることも確かであると思っております。

 しかしながら、実際の導入に当たりましては、市民の皆様が愛着を持つことができ、岩国市をより効果的にアピールすることができるデザインや形状、選定方法、また、費用対効果など考慮すべき点もありますことから、引き続き検討をしたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◎総務部長(山塚静生君)  第3点目の、市民歌の制定についての(1)市民の一体感を図る市民歌の制定についてお答えいたします。

 合併協議の中で、慣行の取り扱いについて協議を行い、市章、市民憲章、市の木、花、歌等については、新市において調整し、新たに定めることになりました。

 このうち、市章については合併した年の平成18年に選定を行い、平成20年に市の木を「クスノキ」、市の花を「桜」と選定いたしました。

 市民憲章につきましても、本年1月に新たに制定いたしました。

 合併前の旧8市町村には、それぞれ市歌、町民歌、村民歌があり、また、現在、山口県内13市のうち5市において、市歌や市民歌がございますが、岩国市では市歌や市民歌の制定はいたしておりません。

 市歌や市民歌を制定する場合、ゆかりのある著名人に直接依頼をする方法、作詞・作曲とも公募による方法、歌詞を公募し作曲を音楽家に依頼する方法、作詞・作曲の参考となる言葉やメッセージ等を公募し、それらを参考にして作詞・作曲を専門家に依頼する方法等、いろいろな手法が考えられます。

 市歌や市民歌は、市の一体感や郷土愛を醸成することを目的に制定されるもので、市のイメージに合い、子供から高齢者の方まで、多くの市民の方が歌いやすく、市民に愛され、長く歌い継がれるものにする必要があるというふうに考えております。こうしたことから、選定や制定後の普及には、市民の皆様の理解と協力が必要不可欠であるというふうに考えております。

 今後、議員御提案の趣旨を踏まえ、市民歌について、市民の関心や機運の盛り上がり等も勘案いたしながら、検討してまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◆15番(長俊明君)  それでは、順序に従いまして、再質問させていただきます。

 まず最初に、原動機付自転車へのご当地ナンバープレートの導入についてですが、現在、市がナンバープレートを交付しております原動機付自転車の種類別の登録台数と増減傾向についてお伺いします。



◎総合政策部長(藤井章裕君)  現在、岩国市で交付しております原動機付自転車のナンバープレートの種類につきましては、排気量別に50cc以下の原付一種、50cc超90cc以下の原付二種、90cc超125cc以下の原付三種、ミニカーの4種類に加えまして、小型特殊自動車について交付しております。

 登録台数でございますが、新しいところから申し上げますと、23年度の当初でございますけど、原付一種が1万94台、二種が945台、三種が1,080台、ミニカーが47台、小型特殊自動車が2,886台で、合計1万5,052台となっております。22年度につきましては1万5,641台、21年度になりますと1万6,135台ということになっておりまして、交付している数字につきましては、減少傾向にあるということでございます。



◆15番(長俊明君)  登録台数としては、若干減少の傾向にはありますけれども、原動機付自転車だけを見ますと、先ほど約1万5,000台ということでしたけれども、ミニカーと小型特殊を除きますと約1万2,000台ということで、かなりの台数が登録されていると思います。

 そこで、1年間でどのくらいのナンバープレートが新規、あるいは更新として交付されているのかお伺いします。また、交付のために市のほうで準備、保管されているナンバープレートの在庫数についてもお伺いします。



◎総合政策部長(藤井章裕君)  交付状況でございますけど、年間で原付の一種、二種、三種、それと小型特殊自動車を合わせまして1,400枚を交付しております。在庫につきましては、おおむね必要枚数の2年分を目途に、毎年不足分を購入している形で対応しております。



◆15番(長俊明君)  わかりました。それでは、ご当地ナンバープレートを新規に作成する場合のコストと現状のナンバープレートのコスト比較といいますか、コストについてお尋ねいたします。



◎総合政策部長(藤井章裕君)  今年度におきましては、1枚当たり税込み84円でございます。

 そして、議員が御提案されておりますように、新たにプレートをつくるということになりましたら、内容にもよりますが、まずプレートの型枠製作というのが初期費用として必要になってまいりますが、それが大体150万円で、1枚当たりのプレートの製作単価でございますけど、先ほど現状84円と言いましたが、これの約二、三倍はコストが上がるのではなかろうかと思っております。



◆15番(長俊明君)  先ほど答弁にありました松山市の場合は、金型作成に240万円、ナンバープレートが従来タイプよりやや高めとなっております。初期費用がある程度かかることは、私も承知しております。ナンバープレートにつきましては、先ほど御答弁にありましたように、地方税法では、課税客体で、税の徴収を確保するための一つの手段であるということで、有償では交付できないものと私は理解しております。したがって、コストすべてが市の負担になることも承知しております。

 そこで、ご当地ナンバープレートを導入した場合の交付方法についてはどのようにお考えなのか、お尋ねいたします。



◎総合政策部長(藤井章裕君)  新しいナンバープレートを作成いたしますと、既存のものと併用する形にはなろうかとは思いますけど、交付対象ということになりましたら、新規に登録された方に交付するとか、既存のナンバープレートをつけておられる方については、希望があれば交換を受け付けるというような形での対応になろうかと思います。

 これは、他市の事例ではございますけど、こういうご当地ナンバープレートを導入された自治体の中には、議員もおっしゃいましたように、市民へのPRとかいろんな観光面を含めたPRということで、交付開始前に希望者を番号を含めて募集するというような、若干イベント的なものを含めた形で対応されておる自治体もあるようでございます。



◆15番(長俊明君)  るる再質問させてもらいましたけれども、導入後の交付方法の考え方については万全であると思います。特に、既存のナンバープレートからの交換も選択肢の一つとして考えておられるということで、既にいろいろな情報を把握しておられ、今すぐにでも導入できる体制が整っているような印象を受けましたので、非常にうれしく思っております。(笑声)

 そこで、先ほどの御答弁の中にありましたが、中国地方の導入例について人口的に見ますと、広島県尾道市が約14万5,000人、岡山県玉野市が約6万4,000人、総社市が約6万7,000人、鳥取県北栄町が約1万5,000人で、岩国市と人口が同じか少ない市や町で行っております。やはり、岩国市も形状、文字、図柄、色彩、蛍光――これは夜に光が当たると文字や図柄がきれいに浮き出て見えるものですが、こういった特性あふれるナンバープレートの導入をお願いしたいと思います。

 市民の一体感、連帯感、そして市のイメージアップ、地域振興、観光振興等、総合的に判断してみましても、大いに活用できるものと思っております。使ってもよし、見てもよしと思えるようなご当地ナンバープレートの導入について、積極的に取り組んでいただきたいと思っております。

 重ねてのお願いになりますけれども、原動機付自転車へのご当地ナンバープレートの導入について、いかがでしょうか、再度御見解をお願いいたします。



◎総合政策部長(藤井章裕君)  税の担当部署といたしましては、税をいただくのに、税を使うというあたりにジレンマを感じるところではございますが、他市においてその効果が税収面にどのような影響を与えているか。また、観光面につきましては、注目を集めるということで、岩国市を再認識していただくというような効果も大きなものがあろうかと思います。繰り返しにはなりますけど、そういった面をもう少し踏み込んだ形で――どうしても他市の事例ということになろうかと思いますけど、今、行政側の視点から、観光面とか、税の啓発ということを申し上げましたが、今度は実際に交付を受けております使用者側から、もう少し数字的なものなどを調査した上で判断させていただきたいと思っております。



◆15番(長俊明君)  岩国市も、新しいまちづくりということで、新たなスタートを切る大きな局面にもあります。どうか、一歩踏み込んで、前向きな検討をお願いしたいと思います。

 それでは、次にたばこの路上喫煙やポイ捨て禁止についてですが、区域内では灰皿を設置している指定場所以外での喫煙は禁止ということですが、この区域内では、くわえたばこ、歩きたばこは禁止という認識でよろしいかと思うんですが、お伺いします。



◎環境部長(松林達也君)  今、議員のほうから御質問がございましたが、区域内では歩きたばことか、くわえたばことかは禁止しております。



◆15番(長俊明君)  はい、わかりました。先ほど申し上げましたけれども、巡視員の方々の努力によって、着実に日常の喫煙マナーは向上しているものと感じております。

 しかし、いろいろなイベントが行われた後は、吸い殻のポイ捨てが数多く見受けられますけれども、これにつきましてはどのような方法で改善を考えておられるのでしょうか、お伺いいたします。



◎環境部長(松林達也君)  議員御指摘のとおり、多くの人が集まりますイベントがあった後、大量の廃棄物が発生しておりまして、このごみとか、吸い殻とかが大きな問題となっておるところでございます。

 市といたしましても、イベントの開催に際しましては、ごみの問題だけでなくて、エネルギーや資源の消費など、環境に配慮した取り組みが必要ではなかろうかというふうに思っております。なかなか難しい問題ではございますけれども、イベントを主催する団体とか、あるいは支援をする行政機関を通じまして、廃棄物の発生の抑制とか、あるいはごみの放置等のないイベントの取り組み、また、条例の内容の周知を図りまして、ごみを出さない、環境に配慮した活動に取り組んでまいりたいと考えております。

 また、灰皿の設置場所をチラシ等に記入するなどしまして、よりよい開催方法について検討をお願いいたしまして、イベント時の路上喫煙とか、ポイ捨ての防止に努めてまいりたいというふうに考えております。

 イベントも多種多様でございまして、花火大会等、市民だけでなく、市外からお見えになるというものもございます。先ほど申し上げましたように、ごみの放置等の削減は大変難しい問題ではございますけれども、一例として、ポスターへのごみの放置や路上喫煙の禁止等の刷り込みであるとか、あるいはイベント前のアナウンス等の呼びかけなどを主催者に要請していくということも必要ではなかろうかというふうに考えております。



◆15番(長俊明君)  ただいま御答弁がありましたように、灰皿設置の案内やポスターの利用やイベントのアナウンス等は、大切な周知方法の一つだと私も思っております。イベント主催団体と行政機関が連携する中で、継続的な取り組みとして、ぜひ行っていただきたいと思います。

 それともう一つ、イベントもそうなんですけれども、県外等、遠方から来られる観光客に対しての、ポイ捨てや路上喫煙禁止などの周知については、どのような方法で行っているのかお尋ねいたします。



◎環境部長(松林達也君)  観光客への周知につきましては、ホームページを使った周知を始めました。また、岩国駅、錦川河川敷の駐車場出口、錦帯橋周辺など、人が通過する場所への看板、ポスターの設置などを行っておるところであります。

 本年7月には、旅行会社や、中四国・九州のバス協会を通じまして、ポスター、チラシ等を使った広報も行っておりますし、また、ドライバーとか、ガイドとか、フロント係からも、間接的ではありますけれども、地域情報として発信をお願いしておるところでございます。



◆15番(長俊明君)  いろいろな視点から、幅広く、直接的、間接的に周知活動を展開されておられるということで、私自身つけ加えることはありませんが、協力をお願いしている会社、協会、そして団体等とやはり定期的に要望や意見、情報交換等をしていただければと思っております。

 ごみ分別収集も、スタート時はいろいろありましたけれども、行政が根気よく周知活動などに取り組み続けられた結果、現在では日本一と言われるような分別回収が行われていると私は思っております。岩国市の喫煙禁止区域でのマナーが向上すれば、たばこだけでなく、空き缶のポイ捨てや動物のふんの放置や落書き等の迷惑行為にもよい効果が出てくるものと信じております。生活習慣の中の一つのマナーとして、これが定着すれば、環境美化や火災の危険防止などに対する地域への波及効果も大きいものと思っております。

 ただし、ダイエットと同じで、効果が出て安心して活動をやめればリバウンドし、すぐにもとの悪い状態に戻ります。継続は力なりということもありますので、ぜひこれからも息の長い啓発活動、取り組みの継続をお願いいたします。

 それでは、次に市民歌の制定についてですが、歌を除いた、市章、市民憲章、市の木、花については、既に定められております。御答弁の中で、市民歌につきましては、市民の関心や機運の盛り上がりを勘案しながらということでしたが、この市民の関心や機運の盛り上がりとは、どのような尺度で考えておられるのか、具体的な説明をお願いいたします。



◎総務部長(山塚静生君)  市民の関心や盛り上がりについて、具体的な尺度を持っているわけではございません。市民歌を多くの市民に親しまれるものにするためには、やはり市から一方的にということではなく、選定から普及に至るまで、市民の皆様方の積極的な協力というものが必要であるというふうに考えております。多くの市民の方々に市民歌に対して関心を持っていただき、市の歌をつくろうということで盛り上がっていただく必要があるということでございます。

 今回、長議員のほうで一般質問に取り上げていただきまして、こういうことも市民の皆様が市民歌に対して関心を持っていただくことにつながるとも思っておりますし、また今後、市といたしましても、各種団体の皆様と会議等を行ったり、市民の皆様といろんな機会でお話をすることもございますので、そういう機会をとらえて、市民歌についても御意見をいただきながら、関心を高めていきたいというふうに考えております。



◆15番(長俊明君)  先ほどの御答弁にありましたけれども、合併協議の中で、慣行の取り扱いについては、新しい岩国市において調整し、新たに定めるとの御答弁でした。合併前の旧8市町村にそれぞれの歌があったということは、やっぱり合併後の市民の一体感を図る上で、絶対に必要なものだと私は考えております。制定の目的、作詞作曲に対する基本的な考え方やいろいろな手段、方法について御答弁をいただきましたが、末永く愛される市民歌制定に当たっては、私も非常に時間を要すものだと思っております。だからこそ、合併5周年を経過している現在、市民歌を制定するための検討委員会等を立ち上げて行動するべきだと思いますが、いかがでしょうか。



◎総務部長(山塚静生君)  市として、市を代表する歌が欲しいというふうには思っております。市民歌について、どういうふうに取り組んでいくかということで、御提案がありました検討委員会、選定委員会等のあり方も含めまして、まず市の内部でどう取り組んでいくかという方針をしっかり固めた上で、検討していかなきゃいけないというふうに考えております。まず、内部でしっかりとその方向性を検討して、それから取り組んでいきたいというふうに思っております。



◆15番(長俊明君)  強い決意を述べていただきましたので、よろしくお願いいたします。

 以上で、再質問を終わります。



○議長(松本久次君)  以上で、15番 長 俊明君の一般質問を終了いたします。

 ここで暫時休憩いたします。

午前11時33分 休憩 

――――――――――――――――――――――――――――――

午後 0時59分 再開 



◎副議長(貴船斉君)  休憩前に引き続き、本会議を再開して一般質問を続行いたします。

 7番 片岡勝則君。



◆7番(片岡勝則君)  皆さん、こんにちは。7番 新和会の片岡勝則でございます。

 本年3月11日、東北地方を襲った東日本大震災から早くも9カ月が経過しようとしております。これから一段と厳しい冬の季節に向かう中、被災者の皆様方の御胸中を思うとき、察するに余りあるものがございますが、どうか東北魂を持って、頑張ってこの冬を乗り越えていただきたいと心から念願するものでございます。

 それでは、通告に基づき一般質問を行います。

 1点目、森林・林業再生プランについて、2点目、空き家対策について、以上2点についてお尋ねいたします。

 まず第1点目の森林・林業再生プランについてですが、本プランは、戦後植林した人工林資源が利用可能な段階に入る中、その生産性の低さ、材価の低迷、外材輸入の先行きの不透明感、また地球温暖化防止や低炭素社会づくりの推進等により、木材利用の拡大に対する期待感から、今後10年間を目途に、路網の整備、森林施業の集約化及び必要な人材育成を軸として、効率的かつ安定的な林業経営の基盤づくりを進めるとともに、木材の安定供給と利用に必要な体制を構築し、我が国の森林・林業を早急に再生していくための指針として、平成21年12月に策定がなされ、これを法制面から後押しするために、本年4月に森林法の改正が行われました。これを受け、本市の森林整備計画の見直しも現在進行中と思われますが、この改正の中で、森林・林業再生プランに基づき、森林整備事業における間伐については、原則として集約化施業による搬出間伐を行うものとするとされており、平成24年度から補助対象がこれまでの切り捨て間伐から搬出間伐へと変更されます。

 本市における山林の状況から見て、全体的に森林施業の集約化は大変厳しいものがあると考えますが、本市の搬出間伐の推進に当たってのお考えはどのようなものであるかお尋ねいたします。また、搬出間伐によって搬出された間伐材の利活用について、どのようにお考えかあわせてお尋ねいたします。

 次に、第2点目の空き家対策についてお尋ねいたします。

 総務省統計局が実施した平成20年住宅・土地統計調査によると、2008年10月1日現在の全国の住宅総数5,759万戸中、空き家の総数は約757万戸に上り、2008年までの10年間に約180万戸ふえ、全住宅の13.1%を占めるとする調査結果が発表されております。本市でも少子高齢化による過疎化が進み、特に中山間地域での空き家、廃屋が顕著にあらわれております。

 こうした中、防犯・防災上の観点、景観上の面から適正な管理が望まれております。また、まちづくりの観点から、地域資源としての有効活用等が考えられますが、現在、本市ではUJIターンを希望される皆さんのために、岩国市空き家情報制度を設け、住まいの情報提供をされていますが、その取り組みと現状についてお尋ねいたします。

 また、新聞報道によりますと、昨年7月に埼玉県所沢市で、空き家の適切な管理を所有者に義務づけ、撤去規定などを盛り込んだ「所沢市空き家等の適正管理に関する条例」が全国で初めて制定され、その後、福岡県宗像市や和歌山県などを初め、八つの自治体で制定され、ほかに九つの自治体が制定を予定したり、検討したりしているとのことでありますが、本市におきまして、こうした事例を踏まえ、今後の対策について新たな施策をお考えであるか、あわせてお尋ねいたします。

 以上、壇上からの質問を終わらせていただきます。



◎市長(福田良彦君)  片岡議員御質問の第1点目の、森林・林業再生プランについてお答えいたします。

 まず、搬出間伐の推進についてでございます。

 森林は、国土の保全作用、水源の涵養作用や多様な生物生態系の保全など、多面的機能の発揮により恩恵をもたらす公益財産であるとともに、安定した林産物の供給源でもございます。また、地域の経済活動と深く結びつくなど、貴重な再生可能資源でもあります。

 そこで、国民が将来にわたって永続的にその恩恵を受けるには、森林を適切に整備・保全することが必要であり、また、そのことは大変重要であると考えております。

 本市としましても、貴重な資源である森林を守っていくための施業計画策定に必要な基礎データを収集する森林整備地域活動支援事業や、間伐を中心とした施業に要する費用の一部を助成する一般民有林造林事業を実施してきており、これにより、これまで年間平均925ヘクタール規模の間伐が行われてきているところでございます。

 このうち、搬出間伐につきましては、コストの面で採算がとれないという理由から、年間平均75ヘクタールで、その面積は間伐面積全体の1割以下となっており、残りの9割以上は切り捨てられたままという状況でございます。

 一方で、国は平成24年度から森林・林業再生プランに示されている資源の有効活用の観点から、間伐材については搬出することを義務づけることといたしました。

 この搬出義務化への対応策としまして、国の方針では、搬出コスト削減のための林業機械の導入や、路網の整備を打ち出しております。この路網の整備については、従来の一般車両が走行する林道とは別に、林業用車両の走行を想定する林業専用道や、林業機械の走行を想定した林業作業道等を整備するもので、木材や林業機械の搬入・搬出に対応するためのものでございます。

 また、作業効率を高めるための施業区域の集約化においては、まとまった一定区域の所有者の、施業に対する合意形成が課題となっております。国・県の補助を受けるには、これらの国の方針に沿って、所有者あるいは施業者において経営計画を策定し、認可されることが補助事業の採択要件になることから、本市といたしましてもこの方針に沿って新たな関連事業を見据え、岩国市森林整備計画の見直しを行いたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 次に、間伐材の活用についてでございますが、間伐材とは、議員御承知のとおり、森林の成長過程で密集する立木を間引く、間伐の過程で発生する木材ですので、小径木のものが大半でございます。その活用につきましては、需要の多かった足場材の多くが木製から鋼管製に変更されたことや、建築用としては板材や集成用材等に利用が限られていること、またコスト面からも需要が少なくなっているのが現状でございます。

 一方で、木質バイオマスとしての活用に関しては、旧錦町時代の平成16年から、国の補助事業により、間伐材を燃料として利用するチップボイラーや、ペレットボイラー、ペレットストーブを公共施設に整備する地域材利用促進対策事業に取り組んできたところでございます。

 また、平成16年にはこれらの施設の燃料となる木質ペレット製造施設を、国及び県の補助事業により、山口県森林組合連合会がエネルギーの地産地消推進を目標に掲げて整備し、市内を初め、県内他市町への供給体制も整えられております。

 あわせて、平成20年には一般の林家からの間伐材の搬出が容易に行えるよう、集積場所である間伐ステーションを市内8カ所に設置したところでございます。

 そのほか、民間企業におかれましても木質チップは、自家発電用、乾燥機用、給湯器用燃料に大量に利用されております。現在のところ、市内産の間伐材はコスト面から、外国産木材や建設残材に取ってかわる状況にはありませんが、平成21年から平成23年にかけて、森林整備促進事業により、未利用間伐材の収集・利用体制の整備に向けて事業を実施し、市内企業へ発電用の木質チップ1,050トンと、市外業者へ堆肥用の木質チップ620トンの販売を実証いたしました。

 この実証事業によりつながりを持つことになった企業を初め、あわせてペレットも間伐材の販路の開拓に力を注いでいくことは大切なことであると考えており、今後も、森林所有者の適正な管理により生産される間伐材のさらなる有効活用を促進するために、路網の整備や林業機械の導入事業に積極的に取り組んでまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。



◎副市長(白木勲君)  第2点目の空き家対策についてお答えいたします。

 まず、(1)本市の取り組みと現状についてでありますが、本市では、UJIターン希望者が、新たな地域で新生活を始めるに当たり、さまざまな不安や問題に遭遇される場合があることにかんがみ、UJIターン希望者に対する地域での受け皿であるIJU――移住でございますが、IJU応援団の皆様の御協力をいただきながら、岩国市空き家情報制度の運用をいたしております。

 この制度は、UJIターン希望者の多くが心配しておられる住まいに関する情報提供を行うことや、中山間地域にある空き家を活用して、地域の活性化を行うことを目的とするもので、本市のホームページ上のUJIターン情報サイト「田舎暮らしのみちしるべ」等に、制度に関する情報等を掲載し、周知を図っているところであります。

 また、この制度の運用にかかわっていただいておりますIJU応援団の皆様には、中山間地域に潜在すると考えられる空き家に関する情報の収集や、貸し主や借り主などへの制度の周知、UJIターン希望者への相談対応等について御協力をいただいているところであります。

 その結果、本年11月末までの間の空き家の登録延べ件数は14件、売買等の成立件数は5件となっており、登録の取り下げなどがあった物件を除いて、現時点の空き家の登録件数は、由宇町で1件、周東町で1件、錦町で2件、美和町で1件、計5件となっております。

 なお、UJIターンの促進につきましては、庁内に設置いたしておりますワーキンググループでの協議やIJU応援団内での情報交換などにより、関係機関と連携して事業の推進に努めているところであります。

 次に、(2)今後の対策についてでありますが、現行の岩国市空き家情報制度による空き家の登録は、基本的に中山間地域にある空き家を対象とするものであり、所有者等からの申し出があって初めて手続を進めていくこととなっております。

 したがいまして、空き家の登録件数をふやすためには、IJU応援団などからの空き家情報が、より多く寄せられるかどうかにかかっているという側面があり、現行の制度では、一気に空き家の登録件数をふやすことには、難しい面があります。

 しかしながら、UJIターン希望者の本市への移住を喚起するためには、空き家の登録件数をさらにふやしていくことが有効であるとの観点から、今後の対策といたしましては、IJU応援団に対して、引き続き新規の空き家登録についての情報提供に御協力をいただく予定といたしております。

 また、IJU応援団自体の拡充により、登録していただく空き家の所在範囲を広げていくことも目指し、新たにIJU応援団の仲間に入っていただくよう、地域に出向いて働きかけを行ってまいりたいと考えております。

 さらに、本制度の周知を図っていくためのホームページ等の媒体についても工夫を凝らし、利用者の関心を高めるような取り組みを進めてまいりたいと考えているところであります。

 片岡議員御提案のように、空き家の適正管理と空き家の有効活用をあわせて進めていくための例規の整備を進める一方で、空き家の所有者に対しましては、岩国市空き家情報制度に基づく登録を勧めていくことで、登録件数の増加を目指すことも、手法の一つと考えられます。

 そのためには、空き家の適正管理ということについて、どのように定めていくのかといった点を検討することが必要となってまいります。また、現行の岩国市空き家情報制度が、基本的に中山間地域を対象とする施策であるため、仮に空き家の適正管理に係る制度が全市域を対象とするものとなった場合には、両制度の整合を図っていくなど、さまざまな点についての検討が必要となってくることが想定されます。

 したがいまして、これらの課題への対処にかなりの期間を要することが考えられるため、まずは、先進地の事例などの調査研究から始めたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◆7番(片岡勝則君)  それでは、順を追って再質問をさせていただきます。

 まず初めに、森林・林業再生プランについての搬出間伐の推進について、国が示した森林・林業再生プランの中に、「作業効率を高めるために施業区域の集約化を図る」とありますが、御答弁にありましたように、施業区域の集約化を図るためには、一定区域の所有者の施業に対する合意形成が必要であります。この一定区域とは、原則100ヘクタールごとに区分けされた林班と思いますが、本市において、その林班は何班に区分けされているのか。また、このたび、森林所有者等が作成する現行の森林施業計画を森林経営計画に改め、森林所有者のほか、その委託を受けて、長期継続的に森林経営を行う者が計画を策定することとなっております。その委託を受ける者であろう森林組合によって、現在経営計画が策定中と思われますが、現段階での集約化の進捗状況がわかれば教えていただきたいと思います。

 また、本市の補助事業の対象となる面積は幾らぐらいと予想されるか。それから、この補助事業対象外の区域については、どのようにしていくか、あわせてお尋ねいたします。



◎産業振興部参事(大中講治君)  議員御承知のとおり、林班は森林の位置と施業の効率を考え、尾根筋、河川など、自然形態を用いて境界を設定して、森林区間の単位としております。

 岩国市の森林面積は7万844ヘクタールで、1,333の林班がございます。1林班の平均面積は約53ヘクタールとなっております。

 次に、現時点での集約化の進捗状況でございますが、森林施業の集約化は複数の森林所有者の隣接する林地を取りまとめ、一体的に施業を行うことで、効率的に低コストで生産を目指すものであります。

施業の補助事業を実施するには、事業主体による集約化実施計画の策定が義務づけられており、今年度までの事業に対して、7事業主体で4万200ヘクタールの森林集約がされております。

 しかしながら、来年以降の施業の補助事業においては、集約化の基準が見直される予定で、現在の集約化実施計画を機に、新たな森林経営計画において集約化を図ることとなっておりますので、よろしくお願いいたします。

 次に、補助事業の対象面積の予想についてでございますが、森林施業の補助事業の対象面積は、新たに策定する森林経営計画の面積となります。現在、全国の市町村では、すべての森林を、「水土保全林」「森林と人との共生林」「資源の循環利用林」の3つの区分に分けて、それぞれに応じた森林整備を進めております。

 しかし、森林法の改正に伴い、この3機能区分が廃止され、新たに区域設定が導入され、5機能区分にされることから、現在、その森林区分の設定を、県と協議しながら進めているところでございます。明確な対象面積は現時点ではお示しできませんが、岩国市の森林すべてが補助対象になるには大変厳しい状況にあると考えております。

 また、補助事業を受けられない区域への対応についての御質問でございますが、今後、補助事業を受ける事業主体は、森林経営計画の策定が必要となります。この森林経営計画の対象森林面積は、林班の2分の1以上の面積が必要となっております。さらに適切な間伐は、標準伐期齢を超えた森林については、その3分の1以上の面積を実施する必要があります。また、標準伐期齢以下の森林についてはその2分の1以下の面積を実施する要件が示されております。したがいまして、場所によりましては、補助事業の対象とならない箇所が出てくる可能性もあり、事業主体にとりましては厳しい状況になってこようかと思っております。こうした状況は全国各地にあることが予想されておりますので、要件や基準の緩和について、県を通じて、国に強く要望してまいりたいと考えておりますので、どうかよろしくお願いいたします。



◆7番(片岡勝則君)  今、御答弁をいただきましたが、本市の森林面積約7万ヘクタールのうち林班が1,333班ということでありますが、そのうち、現行の補助事業の基準でいくと、4万ヘクタール余りの集約がなされているということでありますが、先ほどからもありますように、24年度から新しい計画に基づいて、新たな集約化を図っていくということでありますので、今までのものが4万ヘクタールはあるといたしましても、結果的には最初から計画の見直しということになろうかと思います。

 今、一応、県からの計画の見直しも――12月いっぱいで計画変更があるということで、それを受けて、本市の計画の見直しになろうかと思いますが、私が懸念しておるのは、現段階で、ある程度の面積予想というものは、市の担当課のほうで予想されて、年が明けて1月いっぱいに本市の計画をして、県のほうへ提出ということになれば、もうタイムスケジュール的にかなり厳しいものがあろうかと思いますので、その辺はしっかりと考慮してやっていただきたいというふうに思っております。

 それで、今言ったように、今度の経営計画そのものに林班ごとの基準があって、先ほど御答弁をいただきましたように、1林班の中での面積要件や、1林班の中で、面積の2分の1以上の所有者の合意形成という要件とか、また林齢によってそれぞれ要件が課せられておるということで、間伐を進めていく上で、おっしゃったように今まで以上にかなり厳しいものがあると思うんですが、その中での間伐の推進ということで、私は個人的に、この国が示した森林・林業再生プランそのものは――日本列島は北海道から沖縄まであるわけで、その地域によってさまざまな山林の要件があります。それで、実際のところ、この制度自体に私は無理があると思うんですが、この国の示したものに基づいてやっていかなくてはいけないわけでありますから、これは県等も通じて、国のほうにしっかりとした制度設計の見直しといったものを強く訴えていかなくてはいけないというふうに思っておりますので、この辺、よろしくお願いしたいと思います。

 それで、私の予想では、岩国市の約7万ヘクタールの森林の中で、間伐のできない地域が圧倒的にふえてくるんであろうと思うんです。今のように、経営計画を立てる中でも、手かせ足かせ等いろいろな制約があって、設定そのものが難しい。施業できるにしても、所有者の方が、幾ら自分が補助事業を受けてやりたいとおっしゃっても、その林班の中の他の所有者の同意がなければ、できない話で、補助対象外ということになります。ですから、対象であってもできない地域と、最初から対象外の地域ということがあり、国が低コストを目指して、切り捨て間伐の間伐材を有効活用すると言っても、やはり搬出間伐そのものが、岩国市の現状の中では、相当厳しいわけですから、それはだれが手当てをするかと言ったら、岩国市がするしかないと思うんです。水源の涵養とか、防災の面からとか、育成の面からということでやっていくためには、国のほうにこの制度改正の要望をすると同時に、岩国市でどういった単市の補助制度が確立できるかといったこともしっかりと検討していただきたいというふうに思います。

 次に移らせていただきますけれども、搬出間伐の推進が厳しい中で、搬出間伐で出た間伐材の活用ということでございますけれども、本市では、一応、現時点でチップとかペレットを使ったストーブとかボイラーとかいろいろあると思いますが、現状でそういったものが設置されている箇所とか、そういったものをちょっと教えていただきたいと思います。



◎産業振興部参事(大中講治君)  チップボイラー、ペレットボイラー、ペレットストーブの設置計画についての御質問でございますが、岩国市の設置状況につきましては、現在、ペレットボイラーは錦町の清流の郷、雙津峡温泉憩の家、錦パレスホテル、錦ふるさとセンターの4カ所でございます。また、ペレットストーブについては、錦中学校に3台、宇佐川小学校に2台、錦パレスホテルに2台、清流の郷、錦総合支所、東部森林組合、錦川森林組合に各1台ございます。合計で11台でございます。

 それと、チップやペレットを燃料とするボイラー及びストーブを新たに公共施設などに設置する計画や、民間施設を対象とした支援事業等の取り組みにつきましては、現在のところございませんが、今後、公共施設等への設置につきましては、前向きに検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◆7番(片岡勝則君)  搬出間伐が大変厳しい中での間伐材ではありますが、先ほどの御答弁の中でもありましたけれども、今まで間伐を実施した925ヘクタールのうち、搬出間伐が75ヘクタール――1割以下ということでありますが、これだけのものが今までも出ておるわけでありまして、これを有効活用するためには、活用する場所が必要なわけでありまして、今までそうしていろいろな努力によってボイラー、ストーブ等を、林業の町、錦町を中心に設置されておるわけですが、今後もそういった設置の努力、それから、ここに持ってきておりますが、こういったペレットの販路の拡大といったことを、本市においても努力をしていただきたいというふうに思います。公共施設に対する設置については、今の森林・林業再生プランの中でも、地球環境、温暖化の問題、それから低炭素化社会づくりといったことで、これは全地球的な取り組みであろうと思いますので、こういった面からも、市立の小・中学校の暖房器具に、こうしたペレットストーブの設置というものをぜひ検討していただきたいというふうに思っております。

 それから、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、通称NEDOと言っておりますが、このNEDOの事業の中に、民間事業者が導入する事業については、事業費の一部を補助する制度がありますので、こういったことも活用して、民間施設のほうにも設置の誘導といいますか、お願いをするべきであろうというふうに思っております。

 ぜひとも、この制度改正においては、私も森林の所有者の一人でありますが、議員としても、議会としても努力をしていかなくてはいけないと思いますが、強力に国のほうに制度改正の要望をしていきたいと思いますので、その辺、よろしくお願いいたします。

 それでは、次に空き家対策についてお尋ねいたします。

 現在、担当課におきまして、IJU応援団の皆さんの御協力をいただきながら、空き家情報の収集を図り、UJIターンを希望される方々へ、紙面やインターネットを使って情報提供をしていただいておりますが、UJIターン情報サイトへのアクセス件数と、担当課への電話等の問い合わせの件数と、その内容がわかれば教えていただけたらと思います。



◎総合政策部長(藤井章裕君)  今、御紹介いただきましたように、本市は「田舎暮らしのみちしるべ」というUJIターン情報サイトを開設しておるわけでございます。「田舎」については、いろんな御意見等もありますが、私どもは、この「田舎」という言葉を本当に心にしみる、昔を思い出すという、そういう温かい表現として使わせていただいているところでございます。そこへのアクセスの件数につきまして、昨年度の実績は、年間1万1,000件余り、また、本年度につきましては、11月末現在になりますけど、1万件余りということで、平成19年度から本年11月末までのアクセス件数の累計でいきますと、4万3,000件余りとなっております。

 また、UJIターンの担当課である政策企画課への問い合わせにつきましては、昨年度の実績として123件、本年11月末現在までの実績で105件で、また、18年度から事業をやっておりますけど、18年度から本年11月末現在までの問い合わせ件数の累計でいきますと、458件となっております。また、問い合わせの主な内容につきまして、昨年度から本年度までの実績から見てみますと、一番多く問い合わせが寄せられたのが空き家そのものに関する問い合わせで、これが76%を占めております。2番目が就農に関する問い合わせで、これが11%となっております。そのほか、全般的な情報収集とか、就職に関する問い合わせなどでございます。



◆7番(片岡勝則君)  ありがとうございました。先ほどの答弁でございましたけれども、現在、登録延べ件数14件に対して、これだけの多くの方がアクセスをし、そしてまた直接問い合わせをされておられるということで、本市にUJIターンを希望される方々の関心の高さが、数字にあらわれていると思います。

 続いてお聞きしますけれども、本市における空き家、廃屋の件数がわかれば教えていただきたいと思います。



◎総合政策部長(藤井章裕君)  私どもが取り扱っておりますのが、岩国市空き家情報制度でございますが、空き家に関する情報は、主にIJU応援団の方から寄せられたものとなっておりまして、お尋ねの本市全体における空き家や廃屋の件数については、承知いたしておりません。



◆7番(片岡勝則君)  この空き家や廃屋でございますけれども、昨日も河合議員のほうから倒壊危険家屋のことについての質問もございました。こうした廃屋といったものも、もともと空き家が、適正な管理がなされなくて、それが倒壊危険家屋へと移行していくものであろうと思うんです。

 そういったことを考えた場合に、昨日も河合議員への答弁の中で、都市建設部長等の御答弁にもありましたように、この空き家対策そのものが――本市で取り組んでいるIJU応援団のかかわる空き家情報制度そのものは、中山間地域の空き家を有効活用して定住人口の増を図っていこうという目的でやっておりますが、この広大な岩国市の中で、こうした中山間地域の空き家、それから中心市街地の空き家、今から世界遺産への登録を目指していこうという錦帯橋に接した岩国地区の伝統建築の空き家とか、それぞれの地区にいろいろ特色のある空き家があると思うんです。ただ、中山間地域の空き家対策だけではなくて、そういったものを総合的に考えて、岩国市の全体の資源として活用していかなくてはいけないというふうに思うわけであります。UJIターンを希望される方も、Uターン、Jターン、Iターンというふうに形もさまざまですし、求めておられる方もいろいろだと思うんです。昨日も倒壊危険家屋について、複数の担当課の横断的なものとして対応していくために、ワーキンググループを立ち上げるということで、総合政策部長が河合議員に答弁しておられましたけれども、このワーキンググループの中で、空き家対策の条例等も含め、しっかりと練り上げていっていただきたいというふうに思います。

 また、国の事業としても、国交省でやっております景観形成総合支援事業とか、総務省所管の町なか再生事業とか、いろいろ国の補助事業等もありますんで、そういった組み合わせの中で、ぜひとも取り組んでいっていただきたいというふうに思うわけでありますが、このことに対して、市長はどのようにお考えかお聞かせいただけたらと思います。



◎総合政策部長(藤井章裕君)  市長へのお尋ねで、私で申しわけないところもあるわけでございますけど、岩国市空き家情報制度の空き家に関する情報は、先ほど申し上げましたように、IJU応援団の皆様方からいただいておるものがほとんどでございます。その中で、片岡議員におかれましては、IJU応援団として、大変な御尽力をいただいておるのは十分承知いたしておるところでございます。

 全市的な考え方でいいますと、企業誘致とかいろんなこともあろうかと思います。そうした中で、いろんな形で空き家を埋めるというのは、定住を促すことだと思いますが、当面、私どものほうが担当しております中山間地域を中心としたUJIターンの制度を充実させることを考えていきますと――仕事で来られる方と、UJIターンを目指して来られる方というのは、随分気持ちの上で違うところがあるんじゃないかと思います。Uターンは別にして、Jターン、Iターンにつきましては、岩国市にそれぞれ目的や目標があって来ようと思われる方になるわけでございますが、初めて来る地に対して、物すごい不安があるかと思います。そうした中で、IJU応援団の皆様方による温かい応対とか、そういう心の部分での交流というのが、移住を希望される方の一番大きな力になるんじゃないかと思います。そうしたことを考えてみますと、仕事の面とか、就農の面とか、いろんな形で相談ができる方が身近におられるということは、その人にとって何よりも大きな支えになるということを思いましたら、私どものほうといたしましては、応援団として登録される方をふやすとか、また、それぞれの地域に入って制度の目的を説明して、応援団を通じて空き家の情報をふやしていくとか、まずはそういう面について応援団のほうとも連携しながら、全力で進めていきたいと考えているところでございます。



◆7番(片岡勝則君)  部長がおっしゃることも、私はよくわかるんですが、今現在、IJU応援団に登録していただいておる方は、団体・個人含めて16あると思うんですが、この空き家情報の内容を充実していくためには、本当に、IJU応援団に登録していただく方もふやさなくてはいけないし、また、頼るところも大でありますけれども、やっぱり今部長がおっしゃったように、こっちへ移住をしようと考えておられる方は、いろいろなことを思い、考えておられると思うんです。そうしたものが、こうした年間1万件にも上るアクセス件数にもあらわれていると思うんです。それが、十何軒程度の空き家情報では、やっぱり自分の求めているものと合致しない部分がかなりあると思うんです。それで、さっきも言ったように、せっかく広大な岩国市にそれぞれ特色のある地域があるわけですから、それぞれの地域にどれだけ空き家があるかというのは、やっぱり市で把握するべきであろうと思うんです。昨日もありましたけど、防災の面とか防犯の面から考えても、条例の制定とかは無理にしても、空き家の把握は早急に行ってほしいというふうに思っております。

 IJU応援団の方に、移住を考えている方のいろいろな希望、例えば、リフォームをしてほしいとか、こうした家が欲しいとか、空き家を借りて住みたいとか、それから買って住みたいとか、さっきもありましたように就農目的で移住したいとか、いろいろあるわけで、そういったものはIJU応援団の方が間に入って対応するというのはなかなか難しいと思うんです。私は、こういった部分は民間に委託して、コーディネーターとして仲介役になってもらって、いろいろな移住を希望される方の満足度を上げていただき、なるべく希望に沿った形で定住をしていただく方向に持っていくといったことを考えていくべきであろうというふうに思います。

 あえてしつこく言いますが、この空き家、廃屋等の把握について、私は早急にするべきであろうというふうに思いますが、それに対して市長はどのようにお考えか、もう一度お願いいたします。



◎市長(福田良彦君)  議員御説明のように、今、16の団体・個人がIJU応援団として登録しておられます。まず、こういった方々との連携を密にしながら、さらに空き家情報を――やはりお客さんといいますか、そういった方のニーズにこたえるために、登録数等いろんなものをしっかり把握していきたいと思っております。その目的は、倒壊のおそれのある家屋の対策、さらには防犯対策もありましょうけど、やはり定住人口の促進につなげることと思っております。今、ホームページ等いろんな媒体を通じて、そういった情報提供をしておりますが、私も近隣の、例えば広島市とかのいろんな企業に対して、定年退職された後のために、この岩国の、人のおもてなしの心がある、そういったいろんなすばらしい地域を紹介することによって、ニーズの掘り起こしもできるのではなかろうかと思っておりますので、まず、空き家の所有者の方との法的なやりとり等もいろいろと必要になってまいりますけど、その辺のことも総合的に勘案しまして、空き家を有効に利用してもらう。そして、地域の活力に結びついていくように、さらには農村と都市との交流につながるような、そういった仕組みづくりにしっかりと取り組んでいきたいという思いは持っております。



◆7番(片岡勝則君)  来年度には、岩国錦帯橋空港も開港されます。首都圏の3,600万人と岩国市の交流が活性化してくるわけでありまして、そうした中で、この岩国市の外から見た価値といったものが、さらに見直されることであろうというふうに思います。そうしたことに対して、前向きに検討していくということでございます。私も1年生議員でございますが、政治家でございます。政治家同士の検討は、前向きに実現に向けてやっていくということであろうと思いますので、今後ともさらなる御努力をお願いしたいと思います。

 以上をもちまして、私の一般質問を終わらせていただきます。



◎副議長(貴船斉君)  以上で7番 片岡勝則君の一般質問を終了いたします。

 3番 河本千代子さん。



◆3番(河本千代子君)  皆様、こんにちは。公明党議員団の河本千代子でございます。

 それでは、通告に従い一般質問を行います。

 第1項目、国民健康保険についての1点目のジェネリック医薬品への取り組みについてお尋ねいたします。

 少子高齢化が進む中、国民医療費は年々増加しています。岩国市においては、昨年度に続き、今年度も、一般会計から法定外の繰入金を1億円入れ、さらに今年度は、前年度からの繰越金を充当するなど努力され、国民健康保険料を引き下げておられます。

 しかし、このような対応を継続していくことは、大変難しい状況とお聞きしております。そうしたことから、財政の健全化、各医療、保健会計の健全化、患者本人の負担軽減等から、ジェネリック医薬品への取り組みは有効だと考えています。

 厚生労働省は、平成24年までにジェネリック医薬品の数量シェアを30%にするとの目標を掲げており、これまでに医療機関や薬局において安定供給、品質確保、情報提供体制の強化等に取り組み、環境整備を進めております。

 そこで、ジェネリック医薬品の、本市での取り組み状況についてお伺いいたします。

 また、患者向けに推進している取り組みの一つに、ジェネリック医薬品に転換した場合の差額通知があります。広島県呉市では、医療費増大による新たな財政負担を避けるため、また患者本人の医薬品代の負担を減らすために、平成20年7月から、ジェネリック医薬品情報を国民健康保険の加入者を対象に通知する、ジェネリック医薬品使用促進通知サービスを、全国の自治体で最初に取り組まれています。この通知は、ジェネリック医薬品に切りかえることにより、医療費負担額の軽減に一定以上の効果がある方に送付し、通知を出した人の約7割がジェネリック医薬品に切りかえ、医療費の削減効果額は、22年度は1,000万円を超え、医療費の削減を着実に進められているようです。

 岩国市においては、ジェネリック医薬品に転換した場合の差額通知については、どのように検討されているのでしょうか。

 また、ジェネリック医薬品希望カードについてですが、「ジェネリック医薬品をお願いします」などと言いにくい場合に、このカードを差し出すことで、変更希望の意思があることが医師等に伝わります。患者用希望カードの配布を推進していただきたいと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

 次に、2点目の国民健康保険証の偽造防止対策についてお尋ねいたします。

 国民健康保険証は、本来、医療機関で受診する際に、国民健康保険に加入していることを証明するものですが、運転免許証や住民基本台帳カードを持っていない市民の間では、本人確認用の身分証明書として広く利用されております。

 ところが、カラーコピー技術の向上により、他人の保険証をコピー機で偽造し、振り込め詐欺の架空口座開設や、携帯電話購入時の契約に利用される事件が発生していると聞いております。この偽造による犯罪防止対策として、ホログラムつきの保険証は非常に効果があると聞いています。ホログラム印刷は、独特な輝きと表現力から偽造防止に役立っており、特殊印刷のホログラムつき保険証を取り入れる自治体もだんだんふえています。

 岩国市では、国民健康保険証のカード化に伴う偽造防止対策については、どのようにお考えでしょうか。以上の点について、市長の御見解をお伺いいたします。

 第2項目、観光振興についての岩国錦帯橋空港の開港に合わせた観光客の誘致について、岩国の観光振興の面からもあわせてお尋ねいたします。

 来年度は、岩国錦帯橋空港が開港されます。観光誘致宣伝事業にも力を注ぎ、観光客や修学旅行などの誘致を積極的に行い、東京方面を初め、各方面からも岩国へ観光客を呼び込むと同時に、岩国が、ただの通過地点にならないよう、魅力ある観光まちづくりに力を入れていく必要があります。

 先月、講演の中で、彫刻家の澄川喜一氏は、

 岩国の学校へ通い始めた13歳のとき、錦帯橋に出会い、恋をした。なぜ美しいのか、心引かれた橋の構造を知りたいと思ったのが彫刻家を志した原点である。また、錦帯橋は、独特のアーチと増水にも耐える強度やかけかえ技術などの不思議が詰まっている。この橋は生きていると感じた。その魅力が今も多くの人を集めている。

と語っておられました。

 島根県の石見銀山では、1度世界遺産登録が見送られたこともありましたが、世界遺産登録に至ったのは、地元住民の石見を守るという活動が認められたと聞いています。

 岩国には、世界遺産登録を目指している錦帯橋や清流錦川を初め、広くなった市域の地域資源を存分に活用しつつ、地域の個性に裏打ちされた魅力をつくり出していくことが何より重要です。地域の魅力をいかに創出し、磨いていくかが岩国の観光振興のかぎとなるのではないでしょうか。

 また、現在、市の観光振興課や岩国市観光協会、錦帯橋鵜飼株式会社、観光ボランティア、岩国地旅の会などがそれぞれ活動をされています。そして、各地域には、地元をこよなく愛し、自然や食、文化、歴史等に精通されている住民もおられます。広域となった岩国を、観光で輝く魅力ある地域づくりを検討する場を設けることも必要だと考えます。

 広島県では、「瀬戸内 海の道構想」が具体的に検討されつつあります。また、来年のNHK大河ドラマ「平清盛」の放映で観光客250万人増を見込んでおり、キャラクターなども官民で考案されています。

 岩国錦帯橋空港の開港を来年に控え、市民や訪れる人に感動を与え続けられる岩国の形成や観光客の誘致は喫緊の課題です。

 そこで、観光振興について、岩国錦帯橋空港の開港に合わせた観光客の誘致について、現状と今後の取り組みについて、市長の御見解をお伺いいたします。

 第3項目、雇用対策についての1点目の若者・障がい者雇用についてお尋ねいたします。

 公明党は地方議員の全国ネットワークを活用し、10月から11月初旬にかけて、若者の求職者と採用に積極的な中小、地場企業とのミスマッチの実態や、職業訓練制度を中心に若者雇用実態調査をいたしました。まだ中間報告の段階ですが、主な意見としては、学生からは、大企業にこだわることなく、安定性、将来性という基準で会社を選んでいることが多く、企業が学生に求める素養については、自主性、コミュニケーション能力を求めていることなどもわかりました。

 山口労働局は、本年10月末現在の、来年春に卒業予定の大学生、高校生の就職内定状況を発表しました。それによると、大学生の就職内定率は49.6%で2004年10月以来7年ぶりに50%を割り込んでいます。企業の求人内容と学生の希望する職種のミスマッチ、すなわち求人する企業と求職者の要望が合わないことが多いようです。また、高校生の就職内定率は72.5%でほぼ横ばいとなっております。

 2008年のリーマンショック後の長引く経済不況や、3・11の東日本大震災等で企業は採用を厳選し、来春卒業予定者の就職は低迷することが予想されています。本市における来春卒業予定者の就職内定状況等はどのようになっているのでしょうか。

 また、障害者雇用についてですが、障害者の就労意欲は高まっており、障害者が職業を通じて、誇りを持って自立した生活を送ることができるよう、障害者雇用対策が進められており、岩国市内には、障害者就業・生活支援センターや障害者情報交流センターなどが設置されています。障害者雇用促進法に基づき、就業の機会が広がりつつあるようには思いますが、障害者の雇用状況等はどのようになっているのでしょうか。本市における若者、障害者雇用の現状についてお伺いいたします。

 2点目、地域若者サポートステーション、通称サポステについてお尋ねいたします。

 山口県には、若者に就業活動に役立つ情報を提供する、山口県若者就業支援センター、愛称YYジョブサロンが山口市にあります。また、国は、ニート、ひきこもり等の若者の職業的自立を支援するため、地方自治体との共同で、地域若者サポートステーション事業を実施し、平成18年度の25カ所から年次的に拡充し、22年度には100カ所となりました。山口県内には3カ所――宇部市、防府市、周南市にありますが、岩国市の場合、一番近くて周南市にある若者サポートステーションになりますが、月1回は出張相談が行われております。本市でのサポステの出張相談及び山口県就職支援センターの利用状況等についてお伺いいたします。

 3点目の求職者支援制度についてですが、厳しい雇用失業情勢に対応するため、平成21年7月にスタートした緊急人材育成支援事業の訓練・生活支援給付金制度が、恒久化された形で本年10月1日から求職者支援制度としてスタートいたしました。

 この制度は、生活費の給付に加え、求職者の希望、適性と地域の求人との間で、ミスマッチができる限り生じないよう、ハローワークは職業訓練受講者ごとに個別の就職支援計画を作成し、就職率の大幅な引き上げを目指していると聞いています。本市においても、こうした制度をしっかり情報提供し、雇用につなげていく必要があると思います。求職者支援に関する市の対応についてお伺いいたします。

 以上で、壇上での質問を終わります。



◎市長(福田良彦君)  河本議員御質問の第2点目、観光振興についての(1)岩国錦帯橋空港の開港に合わせた観光客の誘致についてお答えいたします。

 岩国錦帯橋空港の開港が来年度に迫る中、本市の観光客の入り込み状況の指標となる錦帯橋の入橋者につきましては、本年1月から10月までは53万7,764人で、前年の58万3,581人に対し、7.9%の減少となっております。

 これは、桜の満開時期が短かったことや、東日本大震災の影響などにより1月から5月までの観光客が大幅に減少したことによるものでありますが、6月以降は増加に転じ、6月に高速道路のETC休日割引が終了したにもかかわらず、6月から10月までの入橋者数については、対前年比4.8%の増加となっております。

 来年度には、いよいよ岩国錦帯橋空港が開港いたします。本空港は、3,500万人の東京都市圏と岩国を直接結び、年間35万人の利用客が見込まれ、地勢的にも広島・山口宇部・萩石見空港の中心に位置するという、観光するには絶好の場所にあり、これらの空港と連携することにより、広域観光周遊ルートの形成を図りたいと思っております。

 以前の一般質問でもお示しいたしましたが、例えば、広島空港から入って、原爆ドーム、宮島を経て岩国に宿泊し、岩国錦帯橋空港から帰る。さらには、岩国錦帯橋空港から入って、津和野、萩を経て萩石見空港から帰る。さらには、山口宇部空港から入って、秋芳洞や山口を経て岩国に宿泊し、岩国錦帯橋空港から帰るなど、こういったルートが考えられます。

 また、岩国錦帯橋空港を利用することにより、旅行の移動時間が短縮され、めぐることができる観光地の増加や滞在時間の延長が可能となり、お客様に有意義で快適な旅行を楽しんでいただくことができるようになるものと考えております。

 こうした中、本市を訪れていただき、また、より長く滞在していただくためには、お客様に魅力ある岩国をアピールをしていくことが必要でございます。このため、錦帯橋だけでなく、岩国市ならではのすぐれた素材、例えば市北部の山代地域では民家に宿泊し地域の自然や農業などを体験する「体験型修学旅行」や、地層・地形などの見どころを見て回るいわゆる「ジオツーリズム」、また、岩国地旅の会や岩国往来まちづくり協議会などが、ウオーキング企画と絡めて取り組む市内各地域の歴史的な素材、さらには岩国寿司や地酒などの食を絡めるなど、持てる多くの観光資源を生かしていくことと、それをお客様に知っていただく取り組みなどを実施したいと考えております。

 また、訪れていただいたお客様に、また訪れたい岩国市と思っていただくことも重要でございます。

 観光ガイドボランティアの皆様を初め、市民の皆様にも「魅力ある岩国観光」との思いで、いろいろなところでおもてなしの心を持って取り組んでいただいております。そうした個々の取り組みが岩国市の観光の魅力アップへとつながってまいります。

 観光ガイドボランティアにつきましては、本市を訪れたお客様から、丁寧な対応が大変よかったとの高い評価をいただいているところであります。

 市としましても、こうした方々と連携を図りながら、お客様がまた訪れてみたい岩国市となるよう精いっぱい取り組んでまいります。

 また、昨日12月8日から宮島観光協会主催の「宮島・広島・岩国・呉・廿日市共催首都圏観光宣伝隊」に岩国市観光協会とともに岩国市も参加し、首都圏の旅行会社や雑誌社などに岩国錦帯橋空港の開港と、それにより訪れやすくなる岩国の観光のPRを行っておりますが、今後も首都圏の旅行会社や個人客に岩国の観光をPRするため、県や観光協会、商工会議所、交通事業者等、観光関連団体と連携して誘客を図り、一人でも多くのお客様をお迎えし、一分でも長く滞在していただけるよう取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。

 最後になりますが、来年度の岩国錦帯橋空港の開港をPRするため、パンフレットや名刺に張ることのできる開港PR用シールを、現在作成しているところでございます。議員の皆様方におかれましては、岩国観光大使として、ぜひ、このシールを名刺などに張っていただき、岩国錦帯橋空港の開港をPRしていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。



◎健康福祉部参事(藤井栄子君)  第1点目の国民健康保険についての中の(1)ジェネリック医薬品への取り組みについてにお答えいたします。

 先発医薬品に比べて、有効成分が同じで価格の安いジェネリック医薬品の利用促進を図ることは、患者及び保険者の負担軽減になると同時に、国民健康保険の健全な財政運営に資する有効な手段の一つであると考えております。

 岩国市におきましては、希望カードの配布等は特に行っておりませんが、既に医療機関におかれまして、ジェネリック医薬品の普及に努力していただいております。

 ジェネリック医薬品の平成22年度における数量ベースでの全国平均利用率は22.4%ですが、本市におきましては、平成23年5月の診療分で24.9%となっております。

 次に、差額通知につきましては、このたび、山口県と山口県医師会等との間で協議がまとまり、「医科入院外レセプトと調剤レセプトのみを通知対象とする」など六つの方針が示されております。本市といたしましては、この方針をもとに岩国市医師会、玖珂郡医師会等の御協力をいただき、来年度から差額通知を実施できるよう努力してまいりたいと考えております。

 次に(2)国民健康保険証の偽造防止対策についてにお答えいたします。

 現在、岩国市におきましては、基幹系電子計算システム更新開発事業に取り組んでおりますが、その一環として、国民健康保険の新システムにつきましても、平成24年4月に運用を開始する予定です。

 これまで、本市の国民健康保険証につきましては、世帯証を発行してまいりましたが、このシステムの更新に合わせて、平成24年8月1日から、利便性が高く、時代のニーズに適応するカード化した個人証を御利用いただく予定にしております。

 議員御指摘の国民健康保険証の偽造防止対策につきましては、現在、保険証のカード化を準備する中で、ホログラム印刷や、隠し文字などの技術を用いた不正コピー対策等の各種偽造防止対策について調査研究を行っており、カード化対応済みの他市町の状況等を踏まえ、総合的に検討した上で、適正な保険証の導入を実施できるようにしてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◎副市長(白木勲君)  第3点目の雇用対策についてお答えいたします。

 まず、(1)若者・障がい者雇用についてでありますが、岩国管内における来春卒業予定の高校生の就職内定率は、本年10月末現在で86.3%と前年同期に比べて1.9ポイントの減少とはなっておりますが、県内平均に比べて13.8ポイント上回っております。

 また、岩国管内の民間企業における障害者雇用率は、本年6月1日現在で1.37%と前年同期比で0.06ポイントの増加となっておりますが、県内平均に比べて0.87ポイント下回る結果となっております。

 本市におきましては、若者の地元企業等への就職支援策として、5月の労働月間に合わせ、市長の企業訪問やふるさと山口企業合同就職フェア、市内近郊各高等学校進路指導主事との就職面談会の開催などを実施しています。今後も関係機関と連携を密にして、引き続き支援を続けてまいりたいと考えております。

 次に、(2)地域若者サポートステーションについてでありますが、本事業は、ニートやひきこもりの若者の職業的自立支援を目的として、厚生労働省が平成18年度から全国で実施しているもので、県内では宇部、防府、周南の3市に設置され、本市においては「しゅうなん若者サポートステーション」が、毎月第2金曜日に、中央図書館において個別就職相談会を開催されております。

 本相談会では、臨床心理士とキャリアカウンセラーによるキャリア相談や心の相談等を通じて、若者の就職と自立を目指しており、今年度は10月末までに延べ32件の相談を受けておられます。

 また、山口県若者就職支援センターでは、おおむね39歳までの若者及びUJIターン希望者のための情報提供や相談、能力開発、職業紹介等の一貫した支援を行う就職支援キャリアカウンセリングを、毎月第1、第3金曜日に、岩国県民局において実施されております。

 本カウンセリングでは、キャリアカウンセラーが個別の就職相談に応じるとともに、毎月第3金曜日を女性相談デーとして、仕事と子育ての両立に悩む女性を対象に、女性カウンセラーによる相談も行っており、今年度は11月末時点で、延べ28人の相談を受けておられます。

 市といたしましては、若者の就職を支援するという観点から、今後も広報紙等による周知や相談会場の提供等を通じ、引き続き支援してまいりたいと考えています。

 最後に、(3)求職者支援制度についてでありますが、本制度は、雇用保険を受給できない求職者が、職業訓練によるスキルアップを通じて早期に就職することを目的として、厚生労働省が本年10月から実施いたしております。

 本制度を活用した場合、求職者支援訓練または公共職業訓練を無料で受講できるとともに、訓練期間中から訓練終了後もハローワークによる積極的な就職支援が行われ、一定要件を満たす方には、訓練期間中に職業訓練受講給付金が支給されることとなっております。

 いずれにいたしましても、河本議員御提言のように、市といたしましては、今後とも関係機関と連携を図りながら、求職者支援に努力してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◆3番(河本千代子君)  それでは、順不同で再質問をいたします。

 最初に、国民健康保険証について、ジェネリック医薬品への取り組みについてですが、先ほどの答弁で、本市の医療機関において、ジェネリック医薬品の普及に大変努力されていることがわかりました。現在、ジェネリック医薬品希望カードの配布については、特に行っていないとのことですが、平成24年には30%という国の目標数値も決められておりますし、来年、岩国市では保険証をカード化するということもありますので、それを考慮して、このジェネリック医薬品の希望カードを配布していくというお考えはないのでしょうか。



◎健康福祉部参事(藤井栄子君)  今の議員御提案のものも一つの方法だとは思います。ただ、現在のところ、保険証等を送付する際、同時に希望カードを配布するというふうなことはちょっと想定しておりません。

 ただ、今後、差額通知を実施することによりまして、ジェネリック医薬品を利用する効果のある方については、その通知を利用していただいて、医療機関に行かれるときにジェネリック医薬品希望の意思を示していただけるんではないかというふうなことを考えております。

 また、国保だよりを発行しておりますので、その中でも、このジェネリック医薬品がどういうふうなものかという情報を提供していきたいと考えております。



◆3番(河本千代子君)  どうしてもお医者さんの前に行ったら、なかなか「ジェネリック医薬品を」ということが言えない人もいらっしゃるみたいなんで、市が配布するというだけではなくて、例えば病院の窓口にジェネリックカードが置いてあって、それを利用するとか、そういうことも検討していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 次に、差額通知についてですが、来年度から実施できるよう努力していただけるようですが、ジェネリック医薬品の差額通知を出される対象者についてはどのようにお考えでしょうか。



◎健康福祉部参事(藤井栄子君)  先ほど壇上で御答弁いたしましたが、県医師会等が協議されまして、今六つの方針が示されております。その一つは、先ほど申し上げました「医科入院外レセプトと調剤レセプトのみを通知対象とする」、そのほかには、「慢性疾患の医薬品のみを通知対象とする」「処方数量が28日分以上の場合のみ通知対象とする」「300円以上の差額が生じる場合のみ通知対象とする」「40歳以上の場合のみ通知対象とする」、最後6点目ですが、「公費負担者番号が設定されているレセプトは通知対象としない」という、この六つの方針が示されております。



◆3番(河本千代子君)  呉市では、電子レセプトのデータベース、これは電子データ化した診療報酬明細書のうち、関連するものをコンピューターで収集整理して、検索や更新を効率化したファイルのことですが、それを活用し、医薬品額の削減にとどまらず、複数の医療機関への重複受診者の抽出、また、同じ種類の薬を併用している患者の抽出、また、生活習慣病予備軍のリストアップなどが可能になり、その抽出された患者などに対して、医療訪問指導で過度の病院受診や薬の飲み合わせなどの改善を推進しておられます。

 また、広島大学と連携し、高額な治療費のかかる糖尿病、成人病の重症化を予防する食事、運動療法のプログラムを実施されております。さまざまな市民の健康づくりの取り組みをすることで、一層の医療費の削減につなげておられます。

 今後、こうした先進地の取り組みを本市でも参考にし、推進していただきたいと思いますが、こうした取り組みを取り入れ、市民の健康づくりに、また、医療費削減に役立てることについてはどのようにお考えでしょうか。



◎健康福祉部参事(藤井栄子君)  ただいま議員御提案の呉市の件でございますが、呉市は全国的にもモデルになるような進んだところでございます。そのあたりのところは承知しております。

 実は、先般11月18日に県の国保連におきまして、このレセプトデータを活用した呉市の取り組みということで、講演をしているような状況でございます。確かに年々医療費のほうは増大しております。その中で、やはり保険者としてはいろんな努力はしていかなくてはいけないというふうに考えておりますので、こうした先進地の取り組みを今後も十分研究して、より医療費を下げるようないろんな方策がとれないか、そのあたりも研究、検討してまいりたいというふうに考えております。



◆3番(河本千代子君)  いろんな方策はとれないか、ぜひ検討していただきたいと思います。

 それから次に、国民健康保険証の偽造防止対策についてですが、来年8月1日から保険証がカード化される予定との答弁を聞き、市民からの要望もある個人証の早期発行を望んでいただけに、大変うれしく思っております。国民健康保険証の偽造防止対策についてですが、県内での取り組みについてはどのようになっているのでしょうか。



◎健康福祉部参事(藤井栄子君)  現在、導入済みのところが6市4町です。それから、私どもと同様に導入予定のところが4市1町でございます。それから、検討中というところが1市で、未定というところが2市1町でございます。



◆3番(河本千代子君)  この中で、特殊印刷のホログラムつき保険証を発行しているところというのはあるんでしょうか。



◎健康福祉部参事(藤井栄子君)  現在のところ、ホログラム印刷を導入しているところは、お隣の柳井市のみでございます。それから、あわせて言いますと、先ほど出ました隠し文字の技術を用いているところは5市1町でございます。



◆3番(河本千代子君)  柳井市はホログラムつきの保険証にされているということですが、本当に柳井市は早くから、私の記憶では16年ごろからそういうカードにされているんじゃないかと思っているんですが、そういうふうな形で、本当に偽造防止に力を入れておられるということです。本当に岩国市もこういうふうな形でやっていただきたいと私は思っております。また、兵庫県高砂市では、3年前、隠し文字で、印刷すると「複写」と記載されるように紙を変えられたそうですが、印字がわかりにくいために、ことし12月1日に発行する被保険者証には特殊印刷のホログラムを導入し、複写するとホログラムの市章が写らず、一目で原本ではないとわかるものに変更されたようです。先ほどから申しておりますように、岩国市においては、来年度からカード化された保険証になりますが、初めから偽造防止対策に非常に効果があると言われる、このホログラムつきの保険証を発行してはいかがかと考えますが、再度、お伺いいたします。



◎健康福祉部参事(藤井栄子君)  確かに、ホログラムつきの保険証というのは、有効な手段の一つだというふうな認識は持っております。ただ、費用対効果の面もございまして、金額が結構高いものですから、今後の検討課題とさせていただきたい。今後、導入するに当たりましては、どういうふうなものがベストであるか、そのあたりの検討をしていきたいというふうに思います。



◆3番(河本千代子君)  導入するにはどのようなものがいいか検討するということですが、岩国市においては、しっかりと犯罪に利用されにくいものを作成していただきたいと思います。小さいカードですので、複写してもなかなか「複写」という文字が写りにくいという難点もありますので、そうしたものをしっかり検討されて、作成されていくよう要望しておきます。

 次に、雇用対策についてですが、若者・障がい者雇用についてお伺いします。

 岩国管内における高校生の就職内定率は、昨年の同時期と比べ1.9ポイント減少となっているとのことですが、卒業時に就職が内定していない高校生というのは、ここ数年どのようになっているんでしょうか。



◎産業振興部長(木村泰博君)  過去3年の岩国管内における高校生の就職状況についてでございますが、まず、求職者数の推移ですが、平成20年度では10月末時点で317人いた求職者が、同年度末には305人と、12人減少しております。また、平成21年度は10月末時点で247人の求職者に対して、同年度末は233人と14人減少しております。そして、平成22年度は10月末時点で262人の求職者に対しまして、同年度末では265人と、求職者が3名増加しております。各年度末時点での就職内定率を見ますと、平成20年度が99.7%、1,000人のうちの3人――300人に一人が就職できないということでございます。平成21年度及び22年度が、それぞれ99.6%という高い水準で推移しております。



◆3番(河本千代子君)  就職内定率はちょっといいように思いますが、それでも100%にならないということは、就職できない方が卒業されていくわけです。そうした場合には、どういう対策をとられていくんでしょうか。



◎産業振興部長(木村泰博君)  一般的に、ふだんから進路指導の先生方が一生懸命やられて、就職活動をされていますので、それが100%になるのが本当にふさわしいというか、それが望みになるんでしょうけど、その中で就職できない方についても、学校のケアというのが今後も必要になってくるとは思います。ちょっと答弁がその辺で申しわけございませんけど、最後まで学校の先生が、就職のときにも、その後についてもしっかり向き合って対応していくというのが、子供にとっても一番いいことだというふうに思っています。



◆3番(河本千代子君)  私たちの調査では、学校の先生方に就職を最後までお願いするというのは大事な視点なんですが、就職が決まらない学生への対応としては、学校卒業後も引き続きハローワークなどでも支援できるように、そういう学校とハローワークとの連携が必要という声を聞いておりますので、ぜひその点も勘案しながら、卒業後についても就職が決まっていくような配慮をお願いしたいと思います。

 次に、壇上でも少し触れましたが、障害者就業・生活支援センターや障害者情報交流センターの利用状況と、障害者の就職等のあっせんなどの取り組みについて、わかる範囲でお示しください。



◎健康福祉部長(廣田茂基君)  今、お話しになりました障害者就業・生活支援センター、それから障害者情報交流センターですが、これは一昨年、麻里布町二丁目の駅前の繁華街のところに設置いたしております。この情報交流センターの目的としましては、交流憩いの場の提供、それから就労に関する情報提供といったものであり、障害者就業・生活支援センターもこの中に設置しております。

 まず、情報交流センターの利用状況でございますが、22年度実績で年間の利用者総数が2,794人、1日当たりの平均が9.2人ということになっております。それから、障害者就業・生活支援センターのほうの利用実績でございますが、同じく22年度実績で求職中及び在職中の支援対象者が176名でございます。それから、支援対象者の就職件数ですが、これは1カ月以上の雇用実績があれば、一応就職ということでカウントされておるようですが、そのうちの35名の方が達成されておるということになっております。



◆3番(河本千代子君)  今数字を聞きまして、ある程度進んでいるんだなということがわかりました。障害者が安心して働いていくためには、事業主や職場の理解と協力が不可欠であることは言うまでもありません。岩国管内における民間企業については、障害者雇用率は前年に比べ0.06ポイントとわずかながら増加していますが、公的機関についても障害者雇用促進法により法定雇用率が定められています。岩国市と市の教育委員会についてはどのようになっているのかお伺いします。



◎総務部長(山塚静生君)  市と教育委員会の法定雇用率ということでございますが、法定雇用率は市が2.1%、それから教育委員会は2.0%となっておりまして、この率を乗じて得た人数になるように義務づけられておるということでございます。

 それで、平成22年7月に法改正がございまして、そこで除外率の引き下げ等もございまして、市の場合ですと23年度の調査基準日でございます6月1日現在では不足を生じておりました。ただ、その後、嘱託職員等の確保を行いまして、現時点では法定雇用率を達成しておるという状況でございます。

 なお、教育委員会につきましては、不足は生じておりません。



◆3番(河本千代子君)  障害者雇用促進法などにより、身体とか知的障害者の雇用については着実に増加しているというふうに思いますが、精神障害者については企業の雇用義務の対象外となっているために雇用がおくれているという声が多いのも事実です。障害者があらゆる分野で活躍できるような社会の構築を願って、次にまいります。

 次に2点目の若者サポートステーションについてですが、若者サポートステーションについては、壇上でも申し上げましたが、国は平成18年度から年々拡充してまいりました。より身近で、利用しやすくするために、岩国市に若者サポートステーションの開設が必要ではないかと思いますが、岩国市への開設についてはどのようにお考えでしょうか。



◎産業振興部長(木村泰博君)  ニートやひきこもりの若者の自立を支援するという観点からも、当該ステーションの必要性はあるものと考えております。

 しゅうなん若者サポートステーションが、今後どのような形で実施されていく計画であるかをお聞きしながら、状況に応じて検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◆3番(河本千代子君)  何らかの事情で就職できない若者の就業意識の啓発や社会との調和などを支援する総合相談窓口となるのが、若者サポートステーションだと認識しております。今後、検討していくと言われておりますが、しゅうなん若者サポートステーションの担当区域というのが、10カ所の行政区域に分かれております。ほかの2カ所のサポステと比べて2倍、あるいはそれ以上となっております。もっときめ細かな体制で相談できる窓口が必要と考えます。検討されるということですが、これまでに県に設置要望や相談をされたことはあるのでしょうか。



◎産業振興部長(木村泰博君)  壇上で副市長が答弁いたしましたように、地域若者サポートステーションは、ニート等の若者の自立を支援するために、国の事業委託により実施されています。事務レベルでは、しゅうなん若者サポートステーションに対し、口頭ではありますが、市内での相談体制の充実についてお願いしております。現在のところ、県に対しては設置要望を行っておりません。



◆3番(河本千代子君)  ぜひ県にも設置要望をしていただきたいと思います。この若者サポートステーションの岩国市での出張相談については、月1回では少ないように感じます。せめて出張相談を月に二、三回にふやし、きめ細かな対応ができるよう、県と協議してほしいと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

 また、相談に出向けないひきこもりの若者への対応については可能なのでしょうか。



◎産業振興部長(木村泰博君)  相談回数の充実についてでございますが、今後は、しゅうなん若者サポートステーションが、どのような形で個別就職相談会を実施されていく計画であるかを聞きながら、その状況に応じ、県との協議も検討してまいりたいと考えております。

 そして、相談の対応についてでございますけど、現在は、保護者など身内の方からの相談により対応されております。それに加えて、臨床心理士による個別訪問を検討されていると伺っておりますが、今のところは実施されておりません。しゅうなん若者サポートステーションに対しまして、早期実施をお願いしてまいりたいと考えております。



◆3番(河本千代子君)  早期実施をしていただくよう要請をしてください。

 次にまいります。3点目の求職者支援制度についてですが、雇用保険を受給できない求職者の方が、職業訓練により技術力を高めることを通して、早期の就職を目指すための制度です。対象者がこの制度を活用できるよう、市の広報などでも情報提供してほしいと思いますが、いかがお考えでしょうか。



◎産業振興部長(木村泰博君)  先ほど壇上でもお答えしましたが、国の施策であるということにおいて、国において周知の方法は考えておられると思います。しかしながら、国から依頼等があれば、雇用対策という観点からも、要望に応じて広報紙による周知など、関係機関と連携を図りながら協力してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いします。



◆3番(河本千代子君)  ぜひそういうふうにしていただきたいと思います。

 時間がないので、観光振興について、岩国錦帯橋空港の開港に合わせた観光客の誘致についてですが、近隣空港を活用した広域観光周遊ルートの形成を図りたいと思っているとのことですが、それはいつごろをめどに形成をしていかれるんでしょうか。



◎産業振興部長(木村泰博君)  広域観光周遊ルートにつきましては、岩国錦帯橋空港の再開により、より利便性が高く、より魅力のあるルートが設定できるものと現在調査研究しております。近年では、瀬戸内海を挟んだルートも注目されており、四国の松山空港も視野に入れて研究してみたいと思っております。

 そして、先般、全日本空輸の伊東社長が来岩され、ナイトステイにより早朝便と深夜便の就航が可能となるといったことを御報告いただきましたので、これを踏まえてルートを検討することとしております。4便の就航時間が決定されれば、より詳細なルートが策定できますので、早急に策定し、旅行会社等に提案していきたいと思っております。



◆3番(河本千代子君)  岩国錦帯橋空港が開港するわけですが、これを成功させ、観光客の誘致に向けて、観光大使やキャラクターなどによって各種のPRを行うなど、岩国の魅力を発信できるシンボル的な集客イベント等も必要だと考えます。こうした取り組みについては、どのようにお考えでしょうか。



◎産業振興部長(木村泰博君)  キャラクターにつきましては、彦根市の「ひこにゃん」、熊本県の「くまモン」など、全国的にゆるキャラブームでありまして、かわいい表現やしぐさが大人気であります。きのうの新聞ですけど、広島市の菓子博におきましては、「かしなりくん」というのが登場したそうでございまして、岩国にはレンコンのイメージキャラクターの「はぁすちゃん」があり、各種イベントに引っ張りだこということでございます。

 これからも岩国錦帯橋空港の再開イベントを初め、各種イベントに活用していこうとは思っています。

 そして、山口国体で活躍されました「ちょるる」も11月1日付で県の「おいでませ山口観光宣伝部長」に任命されております。今後は山口だけではなくて、各地域においても、御当地の「ちょるる」ができるというふうに聞いておりますので、そういうことも活用してまいりたいと思っております。

 それと、観光大使につきましては、岩国を愛し、岩国にゆかりのある方を観光大使として、観光のPRをお願いしております。特に在京の方に、観光のみならず、空港再開のPRをお願いしてまいりたいというふうに思っております。

 それと、イベント等につきましては、当然、岩国で多くの祭りがございますし、錦帯橋空港の開港もありますので、どういう形にするかとか、それは今から検討していかなければいけないと思います。いずれにしても、粘り強く情報発信することによって、お客さんはついてくるというふうに考えております。



◆3番(河本千代子君)  質問の中でも言いましたけれども、観光で輝く地域づくりを検討する協議会等の設置については、今後、しっかり検討していただきたいと思います。

 時間がないので、市長にお伺いいたします。岩国錦帯橋空港の開港に合わせた観光客の誘致については、今後も本腰を入れて取り組んでいく必要があります。

 また、先日、全日空の伊東社長が来訪され、「岩国錦帯橋空港の採算性については、努力しなければならないのは当然だが、岩国周辺の事業所や観光も充実している。ビジネス需要、観光需要とも見込めると思っている」とのお話があったと報道されています。市としても情報発信や観光資源の発掘等に努め、観光需要を呼び起こし、その期待にこたえていく必要があると思いますが、市長の決意をお聞かせください。



◎市長(福田良彦君)  先般、全日空の伊東社長が来岩されまして、いろいろと情報交換をさせていただきました。この岩国というのは、地勢的にも、気象条件が非常にいい。さらには宇部空港、広島空港からともに100キロメートル以上離れている。さらに、臨海部においては、周南市から廿日市、五日市あたりの臨海地帯に、既に大手の企業が立地をされている。そして、観光資源については、世界遺産である原爆ドーム、宮島、そして錦帯橋、さらには柳井、大島といった自然景観もある。さらに、錦川上流のほうにはいろんなジオツーリズムもある。そういった潜在的な魅力が、この岩国市周辺にはあるということを社長のほうからお話をされました。そういった魅力がありますが、やはりいろいろ仕掛けをしないと、受け身でいるとなかなか集客が思うように伸びません。そういった魅力、素材をしっかりと生かしながら、岩国錦帯橋空港の利用客が伸びるように――今、約40団体でつくっております利用促進協議会というものもございます。これは、岩国市、観光団体、さらには自治体も含めて40団体が加盟しておる組織でありますので、これもしっかりと活用しながら、旅行団体や、いろんな企業とも連携しながら、利用促進を図っていきたい。今後、攻めの姿勢で積極的にいろんなアイデアを出し、また、いろんな取り組みを進めてまいりたいというふうに考えております。



◆3番(河本千代子君)  市長から、攻めの姿勢でいろんなことに取り組んでいくということをお聞きしました。旅行者から「ありがとう。また来ます」と言っていただけるように、官民一体となった誘客にこれからも取り組んでほしいと思います。

 以上で終わります。



◎副議長(貴船斉君)  以上で、3番 河本千代子さんの一般質問を終了いたします。

 ここで暫時休憩いたします。

午後2時54分 休憩 

――――――――――――――――――――――――――――――

午後3時20分 再開 



◎副議長(貴船斉君)  休憩前に引き続き、本会議を再開して一般質問を続行いたします。

 ここで、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

 1番 桑田勝弘君。



◆1番(桑田勝弘君)  皆さん、こんにちは。1番 公明党議員団の桑田勝弘でございます。議員として、この場に送り出していただき1年が過ぎました。この1年、市内を走り抜いてまいりました。次の1年も初心に返り、さまざまな課題に取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、通告に従い、一般質問を行います。

 まず1点目に、まちづくり実施計画の重点施策の中の「災害に強いまちづくり」について質問いたします。

 「防災の基本は、見えないものを何とか見ようとすることである」とは、先般、議員研修会で講演された先生の言葉です。3・11以降、海岸堤防について、クラックや陸閘は大丈夫か等の質問がふえております。現場を確認し、市、県を問わず、調査をお願いしております。

 平成17年11月に会計検査院より、「県等の海岸管理者において行われた海岸事業についての検査報告」が報告されており、それによると、堤防、護岸等の耐震性が確保されているものは24%、調査が行われていないものは68%です。先ほどの県にお願いした件については、平成17年にコア試験によるコンクリート強度試験等を行っており、耐震性の評価を得ているとの御報告をいただきましたが、補修の必要のある箇所があり、地域の方の声もあり、対応されるとのことでした。

 河川についても多くの相談がございます。護岸の砂の吸い出しによる陥没も見受けられます。市民の方から、河川土手の石積み護岸の緩みが目立ち、吸い出しを原因とする決壊はないか、護岸の耐用年数はどうか、また、今津川や門前川の吸い出しを懸念されている声もお聞きいたします。

 昭和34年の伊勢湾台風は、5,000名余の死者を出し、そのころよりダムや河川の整備が進められたと記憶しておりますが、既に築造後四、五十年が経過しております。

 先日、本市も後援しておりました、防災についてのシンポジウムが山口大学であり、参加いたしましたが、近年の集中豪雨は積算降水量が200ミリを超え、河川等の処理能力を超えている旨の話がありました。現場を回る中、河川の護岸改修済みの箇所をよく目にいたします。平成22年度決算を見ると、河川整備事業、改修事業、維持管理について、予算は厳しく、市の管理の範囲は広大であることから、積み上がった住民要望に追われるように取り組まれている姿が想像できます。また、今後ふえ続けることも想像できます。

 そのような状況下で、集中豪雨や台風など風水害についても、その対策に取り組んでいかなければなりません。例えば、ハザードマップを見ると、避難所として不適切ではないかと思われる場所に避難所があります。さらに、吸い出しや地下水による空洞化は目視できず、初期の段階で被災の可能性を推測することはプロでも困難で、見落とされがちです。谷埋め盛り土の地下水による陥没と思われる事例もありました。目視できない状況下で、市民の方が誤った判断をすることのないように、安全性を確保する対策が必要と考えます。

 また、災害履歴も重要です。昭和20年の枕崎台風の人的被害が、本市で把握されていない地域がありました。昭和の合併前の災害履歴情報の確認なども必要と思います。

 そこで、災害に備え、さまざまな調査を行うことが必要と思いますが、まず、本市における道路、河川、下水道等の部署において、公共事業の際に得たN値柱状図等の情報、地盤状況、復旧履歴などの情報が集積されていると思いますが、危機管理課を中心に連携をとり合い、情報の共有化を進めるべきと考えますが、御見解をお聞きいたします。

 次に、土砂災害についてお聞きします。

 岩国市地域防災計画によると、本市の可住地面積は19.9%で、残る80.1%は急峻な山林などで占められており、地形的に厳しい条件下にあり、地形の急峻さから、常時、土砂災害の危険性を抱えていると記されています。本市において、土砂災害危険箇所は2,887カ所指定され、土石流危険渓流の指定箇所数は、県内で一番多く1,191カ所指定されています。

 平成21年の防府土石流災害では、時間雨量70ミリ超、3日間の累積雨量300ミリ超の記録的な豪雨により、マサ状風化花崗岩と崩積土が地下水浸透によって飽和し、すり鉢状地形の基盤に地下水が集中流下し、斜面崩壊し、大規模土石流が発生するというものでした。地形条件にもよりますが、同様の広島期花崗岩が本市にも分布していることは、山口県地質図でも確認できます。

 平成23年11月現在の山口県の報道発表によると、土砂災害警戒区域指定の進捗率は約68%、土砂災害特別警戒区域指定の進捗率は約18%です。県内全域の指定完了は平成29年度までにとあります。本市は、土砂災害警戒区域は指定されておりますが、特別警戒区域はまだ基礎調査中であるのだと思いますが、未指定であり、発表されておらず、安全確保のための判断の基準がわかりにくいと思っております。

 そこで、岩国市地域防災計画の土砂災害防止対策として、急傾斜地崩壊対策、地すべり防止対策、山腹崩壊対策を掲げておりますが、どのように取り組まれるのか、具体的な方針、対策についてお聞かせください。

 2点目に、地震対策についてお聞きします。

 さきに述べたシンポジウムにおいて、西日本の地震活動の周期性について、約100年を周期に活動期と静穏期が繰り返され、1995年の阪神・淡路大震災を機に、西日本では静穏期から活動期を迎えたと講演されております。2001年の芸予地震は、通常の5分の1のエネルギーであり、まだ蓄積されているのではないかと指摘する先生もおられます。マイクロプレートにより西日本の活動期を説明される教授もおられます。私はその分野の専門家ではありませんが、想定外ということは許されないと思っています。

 本市は、市街地において干拓地が広がっております。支持基盤まで30メートルから50メートルの砂質の軟弱地盤箇所もあり、地下水位も高く、液状化が心配されるのではないかと思っています。液状化対策は全国的にもおくれておりますが、本市も十分とは言えないのではないかと考えております。

 そこで、まずは液状化危険度マップの作成を提言いたします。単独の策定が困難であれば、県への要望などが必要と考えますが、マップの作成について御所見をお伺いいたします。

 次に、財政運営上の取り組みについてお聞きします。

 平成23年11月現在、死者、行方不明者1万9,515名を出した未曾有の大震災、東日本大震災は、それまでの価値観を一変させました。各地で想定を上回る大規模災害に備えた総点検が進められております。本市においても、市長が率先して復旧に向けての協定締結などを行われていることは、大変心強く思っております。市民の安心・安全のため、さらなる御尽力を期待いたします。

 さて、先月、平成24年度の予算編成方針が公表されました。投資政策的経費について、「災害に打ちかつ強いまちづくり」を重点施策の筆頭に掲げ、「緊急度、重要度等を勘案し、より優先順位の高い事業を選択することとし、予算要求に当たっては「まちづくり実施計画」に登載される事業とする」とあります。

 そこで、まちづくり実施計画登載事業が毎年どのように評価されるのか、予算と評価の関係についてお聞きいたします。

 以上で、壇上からの質問を終わります。



◎市長(福田良彦君)  桑田議員御質問の第1点目、災害に強いまちづくりについてお答えいたします。

 まず、風水害対策についてでございますが、本年、日本は、東日本大震災において未曾有の被害を経験し、さらに台風12号等による甚大な被害を受けました。台風12号では、紀伊半島で、降り始めからの雨量が2,400ミリを超える地域や、1時間当たりの雨量が130ミリを超える地域が観測されるなど、日本全土において、いつ、どのような災害が襲ってくるかわからない状況にあります。

 こうした中、本市におきましても議員御指摘のように、多くの河川護岸、長い海岸堤防、多くの地域に土砂災害警戒区域等を抱えておりまして、それぞれに適切な管理が求められているところでございます。

 まず、本市の海岸堤防につきましては、堤防を築いてから30年から40年を経過した箇所もありますことから、クラック等に関し、毎年定期的に点検、安全を確認し、ふぐあい箇所につきましては、その都度補修に心がけているところでございます。

 また、河川護岸等につきましては、市内の流域内における人口や資産状況が多大な錦川、麻里布川、島田川、平田川については、管理者である山口県において、河川法に基づく整備方針や整備計画が策定され、河川施設管理者の視点で調査、対策が講じられていると伺っております。

 その他の河川につきましては、河川パトロール等による河川施設管理者としての状況注視に努め、耐用年数などにとらわれることなく、危険な箇所を発見した場合には、治水安全を考慮した上で危険度の高いところから優先的に実施しているところであります。

 防災対策のソフト面につきましては、以前は、災害対策基本法や地域防災計画等に基づき、公共機関を中心に行われてきましたが、被害を最小限度にとどめるには、公共機関による防災対策の充実はもとより、住民みずからが防災対策の主体であることを認識し、日ごろから災害について備え、適切な対応をとることが極めて重要でございます。このため、洪水、土砂災害、高潮のハザードマップを作成し、関係する世帯すべてに配布し、災害の起こる危険性のある箇所及びその周辺にお住まいの方々に、あらかじめ状況を知っていただき、大雨など、いざというときに備える上での参考としていただいております。

 このハザードマップに記載されております避難所の中には、洪水や土砂災害時などにおいては避難所として適当でない箇所も含まれております。しかし、地域によっては、そういった場所をも避難所にしなければ指定避難所が全くなくなってしまうという地域もあり、災害の種類によって使い分けるなどにより対応しております。このような避難所につきましては、ハザードマップやホームページにおいて、「避難所として開設されない場合や、他の安全な場所に移動しなければならない場合があります」といった表記でお知らせしております。

 次に、公共事業の際に集積されました情報の共有化についてでございますが、今後、関係各課で検討してまいりたいと考えております。ただし、情報の内容につきましては、それぞれの事業に必要なものを測定しておりますことから、目的を明らかにして必要な情報を選別する必要があり、市内全域で防災に役立てられる情報の集約には時間を要するものと考えております。

 また、洪水による災害の際、必ずといってよいほど発生するのが、冠水により見えなくなった側溝や水路などに転落し、亡くなられたり、負傷するなどの事象であります。また、議員御指摘のような、吸い出しや地下水による地下地盤の空洞化で地面が陥没したことにより被災する事態も想定されます。パトロール等による危険箇所の早期発見が必要でありますが、そういった事態に陥る前の早期の避難所開設、避難勧告等に心がけてまいりたいと考えております。

 土砂災害警戒区域の指定につきましては、山口県において実施され、岩国市の区域内ではすべての指定が終了しており、ハザードマップにつきましても、今年度ですべての地区への配布が完了しております。また、土砂災害特別警戒区域につきましては、平成24年度から県内各地で基礎調査を開始し、平成29年度内に完了する見込みと伺っております。

 また、急傾斜地崩壊危険箇所の調査、点検につきましては、本市の地域防災計画に基づき、河川課、危機管理課、警察、消防署等と合同で、毎年6月ごろに防災パトロールを実施しているところでございます。

 土砂災害は、洪水の際の河川水位の上昇のように、必ずしも予兆の発見が容易ではないということもあって、その発生予測が非常に困難であります。山口県土木情報システムの整備・改修などにより、ある程度の情報を得ることができるようになってまいりましたが、最も大切なことは、住民の皆様が、河川水位の異常な減少、わき出し水の濁りなど、通常とは異なる状況を目にしたときには、付近の皆様と、いち早く避難していただきたいということでございます。

 市が発令する避難勧告等をただ待つのではなく、みずからの命はみずからが守る、地域が助け合うといった、自助、共助の精神を強く持っていただくことが、住民の皆様の命を守る最も大切なことだと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 次に地震対策についてでございますが、地震の発生を防ぐことは、現代の科学技術ではできません。地震が発生することは当然とした上で、いかに発生に備え、また発生した後適切な対応をとれるかが大切で、この十分な準備を、住民と協働して進めることが、災害に強いまちづくりのために行政が果たすべき役割であると考えております。

 議員御承知のように、地震による本市の被害は、大竹市の小方から岩国市玖珂町まで、北東から南西に伸びた、大竹断層が最大であることがわかっております。

 この断層による地震の規模は、マグニチュード7.2で、最大震度は7と予想されており、死者1,364名、重傷者2,161名の人的被害が発生し、建物被害では、全壊が1万7,495棟で、そのうち液状化によるものが971棟、半壊が2万7,318棟で、そのうち液状化によるものが1,379棟、焼失が4,509棟と想定されております。

 地震による地盤の液状化につきましては、主に沿岸低地部の軟弱地盤で発生しやすく、液状化が起こると建物や橋梁等構造物への影響が懸念されます。

 山口県が平成20年に山口県地震被害想定調査報告書において、液状化危険度分布図を公表しておりますが、山口県全域での表示となっており、自分の居住地等の危険度の状況がなかなかわかりづらいものとなっております。

 災害に強いまちづくりを進めるためには、住民一人一人が、住んでいる地域の危険について正しく理解し、日ごろからの備えと十分な対策を講じることが重要であります。そのためにも、本市における液状化危険度マップの作成について、今後検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◎総合政策部長(藤井章裕君)  第2点目の財政運営上の取り組みについての(1)予算編成とまちづくり実施計画についてお答えします。

 予算の編成につきましては、一般財源を基本として編成作業を行っております。

 まず、歳入のうち、地方税や地方交付税などの一般財源について、年度の決算見込みや国が示す地方財政計画、また、経済情勢等をもとに一般財源総額を見込みます。

 次に、歳出について、扶助費、人件費、物件費、公債費などの義務的経費等に必要な一般財源を見込み、一般財源総額から義務的経費等に必要な一般財源額を差し引き、投資政策的経費に充当できる一般財源を算出します。

 この一般財源に沿ってまちづくり実施計画を策定し、この計画に登載された事業を選定し、当該年度の予算を組み立てていきます。

 次に、まちづくり実施計画でございますが、まちづくり実施計画は、岩国市総合計画の基本計画に基づき、施策・事業を計画的かつ効率的に実現するための計画でありまして、施策・事業の優先度や財政状況に応じ、毎年度、3カ年の重要施策の見直しを行うとともに総合計画の進行管理を行っております。

 策定に当たりましては、まず翌年度から3カ年度のまちづくり実施計画の策定方針について、政策調整会議、市民会議での審議・意見をいただき、基本的な考え方、事業選択における重点施策等について決定します。

 なお、平成24年度から平成26年度までのまちづくり実施計画につきましては、計画の事業選択における重点施策として、「災害に打ちかつ強いまちづくり」「地域の特色をいかした産業振興のまちづくり」「子育てを応援するまちづくり」「ささえあい安心して暮らせるまちづくり」「交流が盛んな魅力あるまちづくり」の5点を掲げております。

 その後の作業といたしましては、担当課において要求する事業ごとに評点を記した評価調書を作成し、政策企画課の評点を加えた総合評価について、事業のランクづけを行います。

 評価のランクにつきましては、総合評価の合計点別に、「計画通りの実施が適当」のA評価、「財源に余裕があれば計画通りの実施も可能」のB評価、「計画の再検討を要する」のC評価、という3段階としております。

 また、担当課においても要求する事業ごとに優先順位をつけており、これらを総合的に判断するとともに、事業の優先度、緊急度及び事業効果等を勘案し、中期財政見通しに基づく投資政策的経費に充当できる一般財源、市債の一定の枠の中で、まちづくり実施計画へ登載する事業を絞り込んでまいります。

 このように、まちづくり実施計画は、上位計画である総合計画実現のため、向こう3年間に実施する事業を、作成時点の状況において、その方向性を示したもので、社会情勢や財政状況に応じて、ローリング方式により毎年度計画を見直すことといたしております。

 以上が、予算編成及びまちづくり実施計画策定の大まかな流れとなります。

 今後においても、市税収入の伸びが期待できない厳しい財政状況が続くことが想定される中、限られた貴重な財源を効果的・効率的に活用し、重点施策等を実施するとともに、持続可能な財政運営に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◆1番(桑田勝弘君)  それでは、通告の順に従い、再質問を行わせていただきます。

 まず、災害に強いまちづくりについてお伺いいたします。

 自助、共助の核となる自主防災についてお聞きします。

 本市では、災害図上訓練を平成18年より6回、総合防災訓練を平成19年より6回行われております。平成23年では、自主防災訓練としてマップ作成と協議会が6月に、図上訓練が7月に行われております。自主防災組織28組織、危機管理課、各総合支所の地域振興課、各出張所長、延べ250人の参加であるとお聞きしております。危機管理課は総勢6名とお聞きしておりますが、大きな一歩をしるされたと大変評価いたします。

 言うまでもなく、図上訓練は、地域防災力の向上にとって非常に重要であり、さらに、今後地域の方々にまですそ野を広げ、展開することが大変重要であることは論をまちません。

 そこで、自主防災のこれからの取り組みについてお聞きします。ハザードマップは地域の方がつくる防災マップにまで落とし込んでこそ、その力を発揮すると認識しております。今後、どのように取り組んでいかれるのかお聞きいたします。



◎危機管理監(岩?伸明君)  地域のことは地域の方が一番よくわかっていらっしゃいます。その方々の知識や経験を結集してつくり上げる防災マップと、市が作成したハザードマップをあわせて活用していただくのがあるべき姿と考えております。

 議員御承知のように、本年7月に実施いたしました平成23年度岩国市自主防災訓練におきまして、全市から集まっていただきました組織の皆様に、地域のハザードマップを作成していただきました。また、この成果を地区に持ち帰られまして、さらに詳細なハザードマップを作成した組織もございます。今後とも自主防災組織が実施する訓練等におきまして、こういったマップを作成していただきますよう支援してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いします。



◆1番(桑田勝弘君)  自主防災の取り組みは、全国的に展開されております。また、地域、年齢層により、かなりの温度差がございます。発災時に住民を危険にさらす側面も持っております。行政がしっかり支援をしていくことが重要であることは言うまでもありません。事前の準備が大変重要です。

 例えば、先日、我が党の越澤議員が防災士の提言をした宇部市では、地域防災のリーダーとしての防災士の育成に力を入れるとともに、防災教育はもちろん、防災啓発にも力を入れております。防災危機管理課の担当する出前講座や、啓発番組などにも取り組んでおります。

 さらに、ハード面の支援としては、計画的な危険箇所の整備を進めることが重要と考えます。

 本市は、学校の耐震化の事業期間の短縮、供用会館の耐震化診断、道路橋長寿命化など、災害の対策に力を注いでおり、大変評価をしております。今後、さらに充実させていかれることを期待いたしますが、先ほど、御答弁の中に、避難所として不適切な場所を指定せざるを得ないという事情をお聞きいたしました。どのような事情であれ、指定をする以上、危険を回避するための責任を果たさなければなりません。避難上周辺の危険性の除去が必要と思います。

 そこでまず、避難所周辺の調査が必要だと考えておりますが、御見解をお聞きいたします。



◎都市建設部長(山本和清君)  避難所周辺の危険性の除去は、多方面に関係しますが、市の管理する道路、河川等の対策につきましてお答えします。

 道路、河川は、避難所施設管理者において、異常等における情報の提供、さらに担当課による定期的なパトロールで対応しておるところでございます。パトロールは目視が主体でありますが、土木構造物におきましては、多くの場合、異常があれば事前に兆候があらわれると考えられております。調査における現地確認は、構造物は無論のこと、周辺の状況の変化にも注意を払っており、異常が発見された場合には、原因究明を徹底的に行っております。対応につきましても、早期に取り組み、損傷の拡大防止を図っているところでございます。

 なお、避難所周辺の危険性の除去は特に必要であり、異常等の調査は今後も目視で対応していきたいと考えております。



◆1番(桑田勝弘君)  市民の安心・安全のため、避難所周辺の点検整備を期待いたします。

 次に、本市では、岩国市耐震改修促進計画が作成されており、耐震化率の目標値として平成27年度末、木造住宅等について90%を掲げておりますが、その後の進捗率をお聞かせください。

 また、平成22年度決算では、住宅・建築物耐震改修促進事業費補助金が12万円となっております。平成20年度から現在までの、耐震診断件数と耐震改修件数の実績件数の総数をそれぞれお聞きいたします。



◎都市建設部長(山本和清君)  耐震改修の件でございますが、平成20年3月策定の岩国市耐震改修促進計画におきまして、策定時点では木造住宅の耐震化率は66.8%でありました。その後、山口県が集計した直近での岩国市の耐震化率は70.1%、わずかではございますが、改善しております。

 事業の実績につきましては、平成20年4月から平成23年11月までの耐震診断でございますが、補助実施件数は29件であります。耐震改修の補助実施件数は6件となっております。



◆1番(桑田勝弘君)  それでは、耐震診断、耐震改修の実施件数を増加するべく施策を推進するのは、27年度に向けてかなり厳しいのではないかと思っております。施策推進を図るべきだと考えております。今後の対策等をどのようにお考えでしょうか、お聞きいたします。



◎都市建設部長(山本和清君)  耐震事業、耐震改修につきましては、本年3月11日に発生しました東日本大震災以降、事業の問い合わせ件数が昨年度に比べ約50%増加しております。事業の問い合わせがあった際には、耐震化の必要性を特に説明し、補助制度につきましても丁寧に説明を行っておるところでございます。また、市民への周知につきましては、広報への記載、ポスター等において積極的に取り組んでいるところでございます。

 事業計画におきましては、本年度が耐震改修促進計画の中間期ということで見直しをしております。さらなる市民の安心・安全を確保するために、事業、施策の転換や改善を図ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◆1番(桑田勝弘君)  ありがとうございます。今後の対策に期待したいと思います。

 それでは、質問1の最後に、危機管理課のあるべき姿について、もし思い等がございましたらお聞きいたします。



◎危機管理監(岩?伸明君)  危機管理課のあるべき姿ということでございますが、やはり防災を考えますときに、1方向からのみの視点ではやはり抜けが出てまいります。多角的に物事を見て、それぞれに調整して、総合的に判断する必要があります。それが、災害時は災害対策本部であり、平時は危機管理課というのがあるべき姿だと考えております。

 市指定の避難所につきましては、現在は138カ所でございますが、合併時は400カ所以上の避難場所を有しておりました。このすべての避難所を一定の基準、それから耐震性、土砂災害、洪水災害拠点となり得るか等をもって見直し、現在の数になっております。3・11の震災におきましても、来年度から非常に厳しい基準で数値が示されると思います。そうなりますと事業費も増大してくると思います。議員御指摘のように、海岸堤防、河川堤防、それから液状化、それと土砂、洪水、避難のための道路、避難経路等の状況を調査、安全対策を実施して、安心な避難所を住民の方に提供することが理想的であります。

 しかし、そのために非常に大きな作業も伴います。その作業のためには、今後、全市を挙げた検討が必要になると考えております。



◆1番(桑田勝弘君)  理想論を申しているつもりもございませんが、責任である、そのように考えております。課題はあると思いますが、避けられないと思っております。危機管理課が限られた予算の中で、市民の安心・安全の確保のため、多角的に物を見て、議論をし、調整するという困難な作業を進める課であると思っております。今後、さらに防災面で調整の核となることを期待しております。

 それでは、引き続き質問事項の2について再質問を行います。

 平成24年度の予算方針では、投資政策的経費については壇上で申し上げましたが、経常経費は、平成23年度当初予算ベースで配分した一般財源の範囲内とあります。この未曾有の大震災がどのように予算編成に影響をするのかということをお聞きいたします。どのように市民の安心・安全対策として反映させていかれるのかについてお聞きいたします。



◎総合政策部長(藤井章裕君)  壇上で申し上げましたように、まちづくり実施計画の策定に当たりましては、重点施策の一つに「災害に打ちかつ強いまちづくり」を掲げております。そうした中で、これをどういう形でまちづくり実施計画に反映し、予算に計上していくのかということになりますが、御存じのように、岩国市におきましては、市の施設の改修費用等を計上し、また、防災面につきましては、現在、防災行政無線の整備を行っており、これも継続事業で今後大きな事業費を伴う事業になってくると思っております。また、学校の耐震化、河川の排水設備の整備とか、ハード的なものも従前から整備を進めているところでございます。

 そしてまた、新たに重点施策のほうにも上げておりますが、愛宕山のまちづくり区域における防災拠点施設となる防災センターの整備、また、大規模災害時には避難場所等としての活用、利用ができる多目的広場の整備もございますし、さきの議会のほうで予算、また基金等の創設について御理解をいただきました川下の護岸整備を含む道路整備等々、今後、そうした事業にも積極的に取り組んでいかなければならないと思っております。

 議員が数字的なものをおっしゃいましたが、それは予算の編成方針が公表されておりますので、それをもとに経常経費のことを話されたかと思うんですが、投資的経費というのも、最終的には必要な経費を差し引いて、残った財源を投資政策的経費に振り向けるというのを第一義に、私ども財政運営を行っているところでございますが、そうした中で、重点施策をいかに行っていくかというのが一番大事なことになろうかと思っております。

 いずれにいたしましても、限られた予算というのは、避けがたい事実でございます。そうした中で、今言いましたような災害に対しても重点事業等を掲げ、それを実行力を持ってやっていくというのを、私どもこのまちづくり実施計画に生かしていきたいと思っております。



◆1番(桑田勝弘君)  ありがとうございます。では、今後、まちづくり実施計画の、ローリングをした後の公表の予定はいつごろでございましょうか。



◎総合政策部長(藤井章裕君)  時期的なものといたしましては、2月に入ってから公表したいと考えております。



◆1番(桑田勝弘君)  ありがとうございます。議員にも予算事業の調査等の取り組みなどについて説明責任がございます。できるだけ早い公表を要望いたします。

 以上で一般質問を終わります。



◎副議長(貴船斉君)  以上で、1番 桑田勝弘君の一般質問を終了いたします。

 14番 姫野敦子さん。



◆14番(姫野敦子君)  清風クラブの姫野敦子です。

 まず最初に、先日手首を骨折してしまい、今治療中であるため、今回は手話を使っての質問をお休みさせていただくことをお許しください。

 昨年の市議会議員選挙から早くも1年以上が経過しました。新しい議長、副議長など今期2年目の市議会の体制も決まりました。

 先般、市民の皆様の集まりに呼んでいただきました。「全員協議会や一般質問などの放送を全部見ているが、一体議会や議員はどうなっているのか」「発言を聞いていると腹が立ってしようがない」など、耳の痛い意見を次々と伺いました。聞いておられた市民の方からも「ええっ、議会でそんな発言があったのか。全く知らんかった」とか、「もっと議会に関心を持たんといけんね」とため息をつきながら皆さんで情報交換をしておられました。これまでの議会への関心の薄さにとても問題を感じておられるようでした。

 こうした御意見を伺うにつけても、議会改革や議員としての質の向上にもっと切磋琢磨しないと、議員は不要だとそしりを受けても仕方がないと、議会に対する市民の目の厳しさを改めて感じたひとときでした。

 こうして一般質問をさせていただくことも大事な議員活動と思います。初心を忘れずに努力してまいりたいと存じます。また、執行部におかれましても、三日連続18人目とお疲れもピークとは存じますが、気力を振り絞って前向きにとらえての御答弁をよろしくお願いいたします。

 では1番、高齢者対策についての高齢者の行方不明対策について質問いたします。

 介護保険制度も10年以上たちました。給付額が天井知らずに増加していく中、サービスが使いにくい、使えないサービスの見直しや制度設計の見直しが必要と感じ、真に市民の立場に立った介護サービスとなるよう願いつつ質問いたします。

 少子高齢化が進む中、岩国市でも個々の家庭では対応し切れない悩みや課題がふえてきていると感じています。

 認知症一つとっても、物忘れや理解力の低下、時間や場所の認識が難しくなる。人柄が変わり怒りっぽくなったり人のせいにしたりする。不安感が強くなり、何度も何度も確認する。意欲がなくなり、外出や着がえ、入浴なども嫌がるようになる。やがては、抑うつ、幻覚、妄想、睡眠障害、徘回、攻撃的行動、失禁、不潔行為なども起こってきます。食べたという記憶が抜け落ちるため、食事を食べさせてくれないと何度も欲しがるなどです。

 そんな中でも、家族が目を離したすきに外に出ていってしまう徘回は、何か物につかれたようにすたすたと歩いていってしまい、家族は目を離すことも気を休めることもできません。見失うと御近所や警察にもお騒がせをしてしまうしと悩んでおられます。

 以前、議員になってから、全国の女性議員仲間とデンマークの福祉施設を訪ねました。その際、ある高齢者施設では認知症の高齢者が多く入所しておられ、ゆったりとした生活を営んでおられました。施設には必ず美容院があり、日本のように介護カットと言われる、入浴や手入れの簡単な、男女がわからないようなカットではなく、皆さんパーマをかけてすてきな衣服やスカーフで装っておられました。

 施設の入り口にもかぎがあるわけでなく、帽子やスカーフにさりげなく名札や施設名がとめてあり、施設外に出ていかれても、地域の皆さんが気にかけてくださっている温かな配慮に感心したことを思い出しています。

 日本では考えられない生活上の当たり前のことがきちんと保障されており、北欧に負けないくらいの税金を支払いながら、これまで適切に運用されてこなかった税金の使い道など、日本の課題を強く感じた旅でした。

 ところで、QRコードを御存じでしょうか。「Quick Response」に由来しており、高速読み取りができるように開発されたものです。今日、チラシや看板、新聞や雑誌など至るところで目にするようになりました。コードメーカーで簡単につくることができます。無料のソフトも多く、柄の中に文字を入れることもでき、簡単に利用することが可能です。お昼にちょっとつくってみましたが、上から「岩国市議会」「岩国市議会の傍聴にお越しください」「岩国市議会公式ホームページのアドレスやメールアドレス、市役所所在地や電話番号など」を入力したものです。データがふえると柄が緻密になってきます。市長、よろしかったらどうぞ。(笑声)

 このQRコードを活用してタグをつくり、徘回で悩むときには上着などの襟の下に少しのぞくようにとめておいたり、洗濯表示などにアイロンでとめたりすることで、QRコードをつけた人が歩いていかれたと気にとめていただいたり、いざとなれば緊急連絡のメッセージなどを携帯でかざして簡単に通報できるなど、早期発見や見守りに資することができます。個人情報を丸ごと出すのではなく、個別のニーズに合わせたメッセージなどをコード化し活用するわけです。洗濯できる布シールなどをパソコンでプリントアウトし、小さく切って着衣などに張りつけておけばよいわけです。私もちょっとつけてみました。(笑声)

 以前、GPSの発信機のような高価なものを家族が購入したが、本人が邪魔に感じてごみ箱に捨てられてしまったというお話も伺いました。このような御家族の負担に比べると、このタグぐらいなら幾らでもつくれ、単価も数円で済みます。認知症のサポーターや民生委員、警察官などへの周知とともに、やがては広報などを活用して市民の理解が広がれば、岩国方式としての新たな取り組みとして全国に広がっていくことも可能かと思いますが、取り組んでみてはいかがでしょうか。

 (2)地域包括支援センターとの連携について、市民生活の課題への対応の充実が求められているわけですが、突然家族が脳卒中などの脳血管障害などで倒れた場合、後遺症へのリハビリテーションについても、現医療制度では、急性期を越えたものについては、介護保険の申請やほかの施設の入所または在宅などを決めなくてはならず、退院を迫られて、事業者の一覧表などを手渡されても、何をどう選んでいいのか戸惑う市民も多いはずです。

 市は、市民の悩みに寄り添うように地域包括事業にも力を入れておられるとは思いますが、市民ニーズの把握や適切な情報提供、支援をどのように進めていかれるのかお尋ねします。

 2、学校給食の運用についての(1)給食センターの運用についてと、(2)今後の学校給食の運用方針についてお尋ねします。

 長年、旧岩国市内では給食のない中学校の給食開始が求められていましたが、昨年9月より給食センターの開設により可能となりました。体の成長が著しい時期に、バランスのとれた食事は欠かせません。

 一方、お金さえ出せば食べ物のあふれている現在、食べたいものだけを食べたい分だけ食べるという風潮も気になるところです。1年を過ぎたこの給食センターでの運用状況と課題などについてお尋ねします。

 3、最後にことしの山口県の最大イベントとも呼べる国体について質問します。

 東日本大震災による地震、津波、放射能汚染と未曾有の災害の中、開催も危ぶまれていましたが、ことしの大会出場を目指すアスリートたちにとっての練習成果を発揮するひのき舞台として開催が決定され、担当者の皆様や市民の皆さんの絶大なる御協力により無事閉幕できたことに、心から拍手を送りたい気持ちでおります。長い間のプロジェクトであり、ガイドブック一つをとってみても、また、開催まで沿道を飾る花々の手入れや、ホームステイの受け入れまでの研修や準備、開催中のボランティアの活動や職員の皆様の不眠不休の運営など、御苦労に感謝の限りです。

 私も岩国運動公園やきらら浜の水泳会場での手話ボランティアなどを連日させていただき、多くの出会いと人生のドラマに感激の毎日でした。

 一方、こうした行事を終えての反省や課題もいろいろあったのではないかと感じています。ただのお祭りに終わってしまわないように、終了後のこれからが特に大切と思っております。

 会場には多くの小・中学生が訪れ、トップレベルの各競技を目にして大いに刺激を受けたのではないでしょうか。ふだん目にすることも関心もなかった競技に関心を持った子供たち、こうしたチャンスをただ見た、思い出になったで終わらせないためにも、今後に続く取り組みや、生涯スポーツにつなげる視点と努力が必要ではないかと感じております。せっかく整えた会場施設の有効活用や、市民への継続的な講座の開催、大会開催などへの協力、生涯スポーツの推進としての国体の総括とスポーツ推進体制についてもどのようにお考えかお尋ねします。

 以上で、壇上からの質問を終わります。



◎市長(福田良彦君)  姫野議員御質問の第3点目、生涯スポーツの推進についての(1)国体の総括とスポーツの推進体制についてのうち、私からは国体の総括についてお答えいたします。

 去る10月、48年ぶりに山口県内で開催された第66回国民体育大会「おいでませ!山口国体」では、本市でもデモンストレーションとしてのスポーツ行事2種目と、正式競技4競技が開催され、多くの感動を与えてくれた中、無事、閉幕を迎えました。

 本市からも100名を超える選手が出場されましたが、ハンドボール競技や卓球競技を初め、弓道競技、馬術競技に続き、市内で開催されたフェンシング競技やカヌー競技において、優勝を含む上位入賞の好成績をおさめられた選手を多数輩出したことは、県民の悲願であった天皇杯・皇后杯獲得への大きな原動力となったものと考えており、多くの市民の皆様にとりましても大変喜ばしい出来事であったと感じております。

 国体は、国内トップクラスの選手が出場することから、ハイレベルな試合を目の当たりにする絶好の機会です。さらに、大会での地元選手の活躍は、市民の皆様のスポーツに対する意識の向上に、大きく寄与するものでございます。

 本大会では、市内開催の4競技において、延べ2万人を超える来場者があったことから、スポーツに触れることで体感できる感動や元気を、多くの市民の皆様に、直接、肌で感じていただけたのではないかと考えております。

 また、山口国体の開催決定以降、市内の中学校で、ホッケー部が創設された学校があり、高等学校においても、新たにカヌー部が創設されたほか、玖珂スポーツクラブでは、少年や成人のホッケークラブが活動を開始するなど、国体を契機にさまざまなスポーツへの関心が高まっており、こうした機運が市内全域へ波及していくよう努めてまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。



◎教育長(佐倉弘之甫君)  3点目の生涯スポーツの推進についての(1)国体の総括とスポーツの推進体制についてのうち、スポーツの推進体制についてお答えします。

 国におきましては、昨年8月にスポーツ立国戦略が発表され、本年8月24日に、50年ぶりに全面改正されたスポーツ基本法が施行されました。

 このスポーツ基本法では、スポーツを通じて幸せで豊かな生活を営むことが人々の権利であるとの考えに立った新しい時代におけるスポーツの基本理念を提示し、国、地方公共団体、スポーツ団体等が連携と協働によって基本理念の実現を図ることを具体的に規定しております。

 このスポーツ基本法を受けまして、山口県におきましては、山口国体・山口大会後のスポーツを推進するということで、スポーツの人材の確保やスポーツに対する関心の高まりなどの成果を大切な財産として継承、発展させるため、山口県スポーツ振興条例の制定と、山口県スポーツ推進計画策定に向けた戦略プランの策定を進めるなど、スポーツを取り巻く情勢は大きく変化しております。

 岩国市におきましても、今後の岩国市の長期的なスポーツ振興の方策を示すため重要な計画と位置づけまして、岩国市スポーツ推進計画を策定しているところでございます。

 まず、生涯スポーツの振興としまして、生涯の各時期にわたって、年齢や体力、目的に応じて、いつでも、どこでも、だれもが気軽にスポーツに親しむことができる生涯スポーツ社会の実現に向けた環境の整備を掲げて進めているところでございます。

 生涯スポーツの推進体制として、特に、総合型地域スポーツクラブを中心にした地域スポーツの拠点づくりも非常に重要な柱の一つです。地域における日常的なスポーツ活動を推進する拠点として、住民が主体的に運営する総合型地域スポーツクラブの活動の支援や育成をさらに目指していかなければなりません。

 策定に当たっては、このような背景を十分に踏まえた上で、広く市民の意見を集約するため、スポーツに関する市民アンケートを実施し、その調査結果をもって、スポーツ実施率を上げるための課題を見つけ、市民一人一人がスポーツ活動を主体的に、継続的に実践できるようスポーツ環境を整備、充実していかなければならないと思っています。

 さらに、みずから進んで健康づくり、体力づくりに取り組んでいけるようスポーツ関係団体と連携し、機会の提供や効果的な情報発信等を積極的に進めていきたいと考えています。

 今後、生涯スポーツの推進につきましては、岩国市スポーツ推進計画策定委員会の中で、しっかり議論し、平成24年度末までに岩国市スポーツ推進計画を策定していきたいと考えていますので、よろしくお願いいたします。



◎健康福祉部長(廣田茂基君)  第1点目の高齢者対策についての(1)高齢者の行方不明対策についてにお答えします。

 平成23年10月1日現在、岩国市の高齢化率は29.0%で、高齢者の割合は年々増加しており、それに伴い認知症高齢者が増加することが予想されます。

 平成15年の厚生労働省の発表では、平成22年の65歳以上の人口に占める認知症の人の割合の推計は、7.2%ということでありますことから、岩国市における65歳以上の認知症の人は、本年4月1日現在の65歳以上人口4万1,700人の7.2%に当たります約3,000人と推計されます。

 本市におきましては、平成21年度から23年度までの第4期介護保険事業計画におきまして、認知症対策を重点施策と位置づけ、施設の整備や市民の皆さんに認知症に関する正しい知識の普及啓発、また、地域の認知症高齢者やその家族を支援する住民である認知症サポーターの養成、認知症高齢者の家族等が身近な場所で気軽に相談できるよう相談体制の充実などの取り組みを行っております。

 議員御提案のQRコードを活用した行方不明者対策でございますが、新たな方策の一つとして認識をしておりますが、個人情報保護の観点もあり、今後の検討課題とさせていただきたいと思います。

 認知症高齢者の方が地域で安心して穏やかに生活が送ることができるよう認知症予防、認知症の早期発見・早期対応、認知症高齢者や家族に対する支援の充実など、総合的な支援体制を整備してまいりたいと考えますのでよろしくお願いします。



◎健康福祉部参事(藤井栄子君)  第1点目の高齢者対策についての中の(2)地域包括支援センターとの連携についてにお答えいたします。

 高齢者が入院される原因として、脳卒中などの脳血管疾患や骨折などがあります。その後遺症を少しでも軽減して、可能な限り、もとの生活に戻れるように日常生活の自立と、早期の社会復帰を目的としてリハビリテーションが行われます。

 リハビリテーションには、発症してすぐ開始される急性期リハビリテーション、全身状態が安定した段階で行う回復期リハビリテーション、回復した機能を再び低下させないために行う維持期リハビリテーションと大きく分けられており、その時期に応じて、病院だけでなく介護保険施設、家庭などで必要なリハビリテーションが行われております。そのためには、医療で行われるリハビリテーションや福祉サービス、介護保険サービスなどにより切れ目のないサービスの提供が必要と考えます。

 現在、転院や退院後の在宅生活に向けての支援が必要な場合は、病院の医療連携室や家族などから介護保険申請窓口や、居宅介護支援事業所、地域包括支援センター等へ相談をいただいております。その際、相談内容に応じて、在宅生活に向けた住宅改修などの介護保険サービスだけでなく、医療・福祉・介護等の生活支援サービスの調整を図っております。

 しかしながら、議員御指摘のとおり、発症後の御本人と家族の中には、制度やサービスについての周知が不十分で、退院後の生活に対する不安の大きい方がいらっしゃることも、承知しているところでございます。

 今後も、本人や家族が、ふだんから医療・福祉・介護等の制度やサービス、相談窓口についての理解を深めていただくよう、いろいろな講座や広報紙、ホームページ等を活用し周知を図ってまいります。

 いずれにいたしましても、地域包括支援センターを初めとして医療・福祉・介護等の関係機関の連携体制をより一層充実することで、高齢者と家族が住みなれた地域で安心して生活が送れるよう取り組んでまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。



◎教育長(佐倉弘之甫君)  2点目の学校給食の運用についての(1)給食センターの運用状況についてお答えします。

 御案内のとおり、岩国学校給食センターは、昨年9月から1日の供給能力を3,000食として岩国地区の9中学校へ給食の提供を開始し、本年11月で1年と2カ月が経過しました。成長期にある生徒の栄養価はもとより、季節や旬の品目、伝統食、生徒の嗜好も考慮に入れ、関係中学校の給食主任の教諭とも協議の上、本学校給食センターの栄養教諭により献立を立てて、日々の給食を提供しております。

 このことにより、市内のすべての小・中学校で完全給食が実現することとなりました。

 本学校給食センターの食材につきましては、米、小麦、大豆等の主穀及びその他の一般食材については財団法人山口県学校給食会から、青果物、調味料その他一般食材については岩国市地方卸売市場内にある事業者で構成されている岩国市給食食材納入組合から、また、牛乳、製パン、食肉類及び豆腐類については岩国地区の事業者もしくは同業組合から仕入れております。

 給食に対する生徒及び保護者の意見としましては、日々、関係中学校と給食センターの間で交わしている給食日誌や関係中学校の各教諭へのアンケート、あるいは、試食会に来られた保護者から、「1日の栄養を給食でとっているのではないかと思うくらい、毎日、おいしくたくさん食べているみたい」とか、「成長期の子供たちに、毎日朝早くから温かいお料理をつくっていただき、改めて感謝いたしました」などの意見をいただいており、一定の評価を得ているものと認識しております。

 また、給食の残渣――食べ残しにつきましては、月を重ねるごとに前月比が減少しており、生徒一人当たりの残渣量についても、平成22年度に比べ、平成23年度は減少しております。この残渣につきましては、処理を業者に委託し、肥料化して再利用するなど有効活用に努めております。

 なお、地元食材による地産地消の推進の観点から、米につきましては100%が岩国市産のものを使用しております。青果物につきましては、アオネギ、レンコンを除き、3,000食の食材を日々賄うだけの供給が難しい状況ですが、今後とも岩国市、山口東の両農協へ情報提供と協議を重ねながら、タマネギ、ジャガイモ、ニンジン、その他使用頻度の高い作物について供給体制が図られるよう検討していきたいと思っております。

 次に、(2)今後の学校給食の運用方針についてお答えいたします。

 旧岩国市において方針が示されておりました、岩国地区の中学校の完全給食の実施につきましては、岩国学校給食センターの設置により達成されました。

 また、岩国地区において自校方式で給食を実施している小学校のうち、学校栄養職員等が配置されている学校の調理業務等についての民間委託化につきましては、順次移行を進めており、来年度7校目として川下小学校の民間委託化を計画しております。

 なお、調理員等正職員の不補充の方針に伴う給食調理等業務の体制整備、玖珂及び周東の学校給食センター並びに各学校の給食施設・設備の老朽化等の課題がありますことから、今後は、設備の改善等に努めながら、自校方式、センター方式及び親子方式を組み合わせ、調理業務等の民間委託化も含め、岩国市全体の学校給食のあり方について検討していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。



◆14番(姫野敦子君)  では、再質問に入らせていただきます。

 最初に質問いたしました高齢者の行方不明対策についてですが、ここ5年から10年以内の管内での行方不明者の中で、認知に係ると思われる人数等は調べたことがございますでしょうか。

 また、ちょっと調べることが難しいかとは思ったのですが、その発見率とか推移などについても、御存じの数値などがございましたらお答えください。



◎健康福祉部長(廣田茂基君)  質問は10年間ということでございますが、一応、ここ3年間ということで、岩国警察署のほうへ問い合わせをしております。それによりますと、認知症高齢者で行方不明となった方の件数というものは、把握は困難であるということです。いわゆる行方不明者として届け出のあった65歳以上の人の件数につきましては、21年度が20件、22年度が11件、23年度が11月末現在で19件というふうになっております。これは行方不明者全体ということでございますので、それらの内訳といいますのは、届け出人の主観によるということがありますので、正確な把握は難しいということでございます。



◆14番(姫野敦子君)  姿を見失った家族にとっては、探し出さなくては生きられないという状況になっても、だれにもそのことを打ち明けることもできず、大変心細い思いで、髪を振り乱して一心不乱にはだしのままでどこかに行ってしまったうちのおじいちゃん、おばあちゃんを――最近は若年性のアルツハイマー等もありますので、帰るべき家がわからず困っている方の見分けがつかないことで、大変な御苦労をされている姿は想像にかたくありません。QRコードについて、答弁では個人情報のこともありというふうに言っておられますが、個人情報を裸にするのがQRコードではないと思いますので、その辺を御理解いただきたいと思います。先ほど私のつくりましたものをお見せしましたが、例えば「連絡をください」とか、「私を見かけたら警察に連絡ください」とか、そういう言葉とかキーワードだけを入れることもできます。何も住所、氏名、年齢、職業、住所まで全部書き込むというわけではありませんので、そういった活用の仕方もできると思いますが、そのあたりいかがでしょうか。



◎健康福祉部長(廣田茂基君)  先ほどのお答えでは、個人情報保護の観点ということで、これは使い方といいますか、そうしたところに一番の課題があるんではないかというふうに思っております。

 それと、デンマークの例を言われましたが、まず地域での理解、その地域といいますか、コミュニティーと申しますか、そうした中での理解というものも、やはり必要になってくるということも考えておりますので、今後の検討課題ということで申し上げさせていただきました。



◆14番(姫野敦子君)  今、皆さん生き生きとして過ごしておられますが、私も含め、数年先には自分には思ってもみないことが体に起こってきて、何かに追われるように、自分では不本意なことを平気でしてしまうようなことも想像にかたくありません。QRコードについては、本当に安価なやり方で、発見率を高め、そして関心を高めていくことができる取り組みだと思いますので、これからぜひ前向きに検討していただいて、実現できることを願っています。

 それから、答弁中に、医療・福祉・介護の連携体制の充実というふうにありましたが、年間にこうした話し合いの場がどのくらい持たれているのかお尋ねします。



◎健康福祉部参事(藤井栄子君)  私のほうが答弁した内容かというふうに思いますが、年間何回ぐらいそういう協議の場を持っているかという御質問だったと思います。各セクションが集まって協議をする場というのも大変大切なことだと思いますが、御答弁いたしました連携というのは、現場が縦割りで、それぞれが業務を行うというのではなくて、日々他の部署と連絡調整を密にして、お互いの関係づくりをしていくという積み重ねが、今後各部署の連携体制の構築というふうなものになるんではないかと、そのあたりのところもあわせて、私どもは考えております。

 今、御質問にございました、全体でどういうふうな協議の場を何回ぐらい持っているかというふうなことにつきましては、例えば地域包括支援センターの運営協議会、地域密着型のサービスの運営委員会、介護保険専門員の連絡協議会など、それぞれ関係団体の代表が一堂に会して協議をする場というのは多々ございます。ですから、一つの委員会で一つのことだけを協議するというのではないという状況でございます。



◆14番(姫野敦子君)  縦割りにならずに、連携を持ちつつ、市民の一つ一つのケースに対してかかわりを持っていただきたいと思っております。提言になりますが、利用者と事業者の契約による介護保険ではありますが、サービスの体制を整えるのは保険者である自治体だと思います。十分なニーズの把握や、市と事業者と利用者のミスマッチ、ケアマネによって対応がまるっきり違っているなどの課題もあるかと思いますので、ぜひこういったことにも配慮しながら、情報交換を重ね、どこにいてもどんなケースに対してもみんなで見守って、よりよいサービスを受けられるという状況を考えていただけたらと思います。

 また、よくあることですが、施設と契約を結ぶと、ほかの施設にかえたいと思っても、なかなか変更しにくいという日本独特の遠慮と気兼ねがあるような気もします。利用者の相談に対しても、しっかり乗ってあげていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。



◎健康福祉部参事(藤井栄子君)  ただいま議員が御指摘になられましたように、確かに一たび契約してしまうと、なかなか解消が難しいといったような状況もあることは承知しております。ただ、この介護保険サービスが、例えばヘルパーの利用とかが福祉の制度から移行してきた関係上、なかなかかえられないのではないかとか、そういうふうに現状の介護保険サービスの使い方というのを十分御理解いただけない状況があるということで、先ほどの答弁の中には、そのあたりのところも盛り込ませていただきましたが、やはりケアマネージャーの能力の問題とか、それから相性の問題とか、いろいろな要因がございますので、もしそのように我慢をしながらサービスを利用しておられるというふうな状況がございましたら、遠慮なく市の地域包括支援センターのほうに御相談いただいて、ぜひともそういう状況を解消していくということを考えてまいりますので、よろしくお願いいたします。



◆14番(姫野敦子君)  そうしたよいかかわりによって解決できた事案もあるかと思いますので、ぜひ情報提供とともに、住みよい、活用しやすいサービスへと日々努力を重ねていただきたいと思います。

 では、次に給食センターについてお尋ねいたします。

 答弁中に各校からの残渣――食べ残しが減ってきているというお話がありますが、これは、子供受けするようなメニューになったから残食が減っているのではないかということがちょっと気になりますが、いかがでしょうか。



◎教育次長(前川冨美男君)  昨年の9月から学校給食が始まりました。当然、中学生にとっては初めての給食ということでございましたので、なれないということもあったと思います。1日当たりで戻ってくる食べ残しと、それから調理をする残りがございます。これが、昨年は111キログラムぐらいあったと聞いております。現在は94キログラムぐらいに減っているということでございますので、基本的には子供たちが給食になれてくれたのではないかと思っております。

 もう1点は、栄養教諭及び学校栄養職員につきましては、食育基本法の制定趣旨並びに食に関する指導の設定目標を当然念頭に置いて、学校給食の運営を行っております。とりわけ、献立作成については、地産地消の考え方もございますので、顔の見えるというようなことで、食育を含めて、季節の旬の食材、行事食、それから伝統食なども取り入れながら、しっかり話し合いをして、和食を中心に献立を作成しておりますので、嗜好品ということは当然ないというふうに考えております。



◆14番(姫野敦子君)  メニューについては、一生懸命工夫しておられることと思いますし、なれない面から残食が多かったということは想像できるわけですが、「かあさんやすめ」というのを御存じかもしれませんが、「かあ」がカレーライス、「さん」がサンドイッチ、「や」が焼きそば、「す」がスパゲッティ、「め」が目玉焼き、こういったものが大体子供たちが残さず食べる、お母さんにとっても簡単にできる手抜き料理にもなっております。こういったものしか食べない子供たちにとって、メニューに凝ったあえものが出てきたり、煮物があったり――さまざまなところで日ごろから食べている子は食べやすいんだけども、夕飯にタコ焼きしか食べないとか、そういった偏った食事をしている子には、なかなか平らげるというのが苦痛だったり、食べずに「また帰って何か食べるわ」と言う子もいるかと思います。そういうところも気になったのでお尋ねしました。残食の量からいえば、34グラムとかあるのが、徐々に一人一人が減らしていけば、当然きれいになくなっていくということで、遠方の学校まで運ぶ車のガソリンやCO2の削減にも資するところがあるかと思いますので、しっかりと栄養士さんたちが考えられているメニューとは思いますが、ぜひいい取り組みをしていただきたいと思います。

 また、教育長にお尋ねしたいんですが、味覚が成熟していく成長期の子供たちですから、食の学びが一生に大きく影響を与えるものと思います。健康も味覚も食への感謝の気持ちも食育という面から見て大切な要素があると思いますが、教育長はこうした課題についてどのようなお考えをお持ちか、お答えください。



◎教育長(佐倉弘之甫君)  私は、学校における食育は子供たちが健やかに成長する上での基本であって、知育、徳育、体育の基礎となるべきものと、そのように位置づけておるところでございます。

 そうしたことを受けまして、各学校において、食に関する全体計画を作成していただきまして、給食時間を中心として、各教科、それから領域において指導を行っております。給食の時間では食事にふさわしい環境、献立を通した栄養指導、準備、それから会食、後片づけ、そうしたものを通した奉仕、あるいは協力、社会性などの指導を行っております。

 また、6名の栄養教諭と10名の栄養士が市内の小・中学校を訪問し、学級指導の時間にも、児童・生徒の食への関心を高めるとともに、食の重要性、それから食品の品質及び安全性、食物の生産等にかかわる人への感謝、そうした各地域の産物や食文化について考える、そのような指導をしていただいております。

 そして、私は基本的な生活習慣と食生活は密接につながっていると常々思っているところで、心の健康はまず食生活からという認識を含めて、これからも食育の重要性を知、徳、体とのバランスを保ちながら、給食時間を中心に、他の教科、領域においても総合的に取り組んでまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。



◆14番(姫野敦子君)  他市においては、弁当の日を設けて、自分でつくってみるという取り組みがなされている市もあります。「つくってもらうのも、食べるのも当たり前」という価値観から、「つくることは大変なことだ」「食べることは楽しいことだ」「残さず食べることは大事なことだ」というようなことに気づくことができるような取り組みを、ぜひ広げていただきたいと思います。

 先ほどの国体に関連しての話題ですが、私が他市の何カ所かの宿泊施設の方からお話を聞いたんですが、国体を振り返って、「生ものは出してならないということで、おいしい刺身を出したいが、仕方なく煮物を出していたら、自分たちで勝手に大皿の刺身を買ってきて、ばくばく食べていた」「きょうの食事は要りませんと言ってドタキャンをされた」「一生懸命プレートに並べて食事を用意したけれども、残食が余りに多いので、あれでは体がもたないだろうと心配していたら、夜な夜な監督がコンビニなどに連れ出し、退室後見たら、空揚げやスナック菓子の袋が山のようにごみ箱から出てきて、とてもショックだった」というようなお話も聞きました。食事が体や精神面にも大きく影響を与えるということから、こういったことを大事にし、岩国市の生徒たちも、こういったことに関心を持った生徒がふえていくことを願っております。

 それから、最後に……(発言する者あり)私語が多いのですが、何でしょうか。岩国市はホームステイですから関係ないんですが、国体全般としていろいろなお話を聞いたときの様子です。

 それから、生涯スポーツの推進について、本当にせっかく大きな大会を成功裏におさめたということですが、できれば今のホッケー、カヌー、そしてフェンシングなども大変高貴なスポーツとして、なかなか一般には装具を身につけてプレーをするということはできないことではありますが、ホッケーにおいても、スティックをお借りする機会とか、身近なスポーツの教室をふやしていくとか、大会に参加された県内出身者に指導を仰ぐチャンスをいただくとか、たくさんの取り組みが必要と思っておりますが、そのあたりはいかがでしょうか。



◎教育長(佐倉弘之甫君)  先ほど壇上で述べましたように、現在、県のほうも知事を中心として、そうした考え方のもとに山口県スポーツ推進計画策定に向けた戦略プランの策定に取り組んでおって、先般、会議をやられたという報道がございました。岩国市もそうしたことで国や、県との整合性を持って、この流れをきっちりつないでいきたいという思いを持っておりますので、その辺で御理解いただければと思います。



◆14番(姫野敦子君)  これから計画も策定していかれるという御答弁でしたが、できればこういったものもパブリックコメントを実施するとか、市民の声を大いに生かしたり、それから特に中高生がこういったスポーツに大いにかかわってほしい。今回も少年少女のテニスについても、そういった育成に大変努力をされて、ムーブメントが随分高まったというふうに感じております。ぜひこの高校生たちにも計画の策定について意見を出していただき、そういった意見も反映していただいて、取り組んでいただくことを願いますが、いかがでしょうか。



◎教育次長(前川冨美男君)  先ほど教育長が答弁をいたしましたように、現在スポーツ推進計画を策定していくという流れがございます。今、計画の委員会が3回開かれております。あと2回開きながら、なおかつアンケートも含めて御意見を伺おうということにもなっております。それから市政市民会議へお諮りをして、パブリックコメントもいただきながらの計画づくりという形にしておりますので、よろしくお願いします。



◆14番(姫野敦子君)  比較的年齢の高い、そして体育指導員等をされた方々からいろんなアイデアが出て、そしてそれをまとめたものが市政市民会議に出てくるかとは思いますが、でき得るならば、かみ砕いた、わかりやすいような資料とともに、高校生たちにも意見を出せるような環境も整えながら、喜ばれる計画を策定されることを願っておりますので、お取り組みをよろしくお願いいたします。

 最後に、大変な1年となりましたが、あと3週間でことしも終わろうとしております。危機管理や市民サービスなども大変な時代ですが、本質を見失わないで、堅実な暮らしや工夫を重ね、できることから市を挙げて取り組み、子供たち、孫たちにもよいものを譲ることのできる岩国であってほしいと願いまして、質問を終わります。



◎副議長(貴船斉君)  以上で、14番 姫野敦子さんの一般質問を終了いたします。

 ここでお諮りいたします。通告されました一般質問はまだ残されておりますが、本日はこの程度にとどめ、12月12日午前10時に本会議を再開し、一般質問を続行することにいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。

  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



◎副議長(貴船斉君)  御異議なしと認め、さよう決しました。

 本日はこれにて散会いたします。

午後4時56分 散会 

――――――――――――――――――――――――――――――

  地方自治法第123条第2項の規定により署名する。




                         岩国市議会議長  松 本 久 次

                         岩国市議会副議長 貴 船   斉

                         岩国市議会議員  藤 重 建 治

                         岩国市議会議員  渡 辺 和 彦

                         岩国市議会議員  桑 田 勝 弘