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平成 27年 2月定例会 03月06日−06号




平成 27年 2月定例会 − 03月06日−06号









平成 27年 2月定例会


   平成二十七年二月山口県議会定例会会議録 第六号

      平成二十七年三月六日(金曜日)
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        議事日程 第六号
      平成二十七年三月六日(金曜日)午前十時開議
  第一 一般質問
  第二 議案第一号から第七十号まで(質疑・議案第五十三号採決)
  第三 意見書案第一号
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        本日の会議に付した事件
  日程第二 議案第一号から第七十号まで
  日程第三 意見書案第一号
                会議に出席した議員(四十九人)
                          柳   居   俊   学 君
                          吉   井   利   行 君
                          吉   田   和   幸 君
                          塩   満   久   雄 君
                          林       哲   也 君
                          加   藤   寿   彦 君
                          有   福   精 一 郎 君
                          木 佐 木   大   助 君
                          先   城   憲   尚 君
                          友   田       有 君
                          曽   田       聡 君
                          平   岡       望 君
                          佐 々 木   明   美さん
                          小   泉   利   治 君
                          岡   村   精   二 君
                          二   木   健   治 君
                          藤   本   一   規 君
                          篠   ?   圭   二 君
                          藤   生   通   陽 君
                          松   永       卓 君
                          合   志   栄   一 君
                          西   嶋   裕   作 君
                          末   貞   伴 治 郎 君
                          吉   田   充   宏 君
                          新   谷   和   彦 君
                          田   中   文   夫 君
                          神   田   義   満 君
                          島   田   教   明 君
                          石   丸   典   子さん
                          井   上       剛 君
                          国   井   益   雄 君
                          守   田   宗   治 君
                          山   手   卓   男 君
                          槙   本   利   光 君
                          畑   原   基   成 君
                          井   原   寿 加 子さん
                          橋   本   尚   理 君
                          秋   野   哲   範 君
                          河   野       亨 君
                          笠   本   俊   也 君
                          星   出   拓   也 君
                          森   中   克   彦 君
                          河   村   敏   夫 君
                          藤   井   律   子さん
                          友   広       巌 君
                          戸   倉   多 香 子さん
                          上   岡   康   彦 君
                          新   藤   精   二 君
                          江   本   郁   夫 君

                会議に欠席した議員(なし)
                議案等の説明のため会議に出席した者
                    知事          村 岡 嗣 政 君
                    副知事         藤 部 秀 則 君
                    総務部長        渡 邉 繁 樹 君
                    総務部理事       大 谷 恒 雄 君
                    総合企画部長      上 野   清 君
                    産業戦略部長      宮 地   理 君
                    環境生活部長      半 田 健 二 君
                    健康福祉部長      小 松 一 彦 君
                    商工労働部長      木 村   進 君
                    農林水産部長      野 村 雅 史 君
                    土木建築部長      北 ? 孝 洋 君
                    会計管理局長      寺 田 徹 郎 君
                    財政課長        松 本 典 久 君
                    公営企業管理者     弘 中 勝 久 君
                    企業局長        市 原 充 之 君
                    教育委員長       山 縣 俊 郎 君
                    教育長         浅 原   司 君
                    公安委員長       倉 田 惠 子さん
                    警察本部長       藤 村 博 之 君
                    代表監査委員      河 嶌 繁 太 君
                    監査委員事務局長    高 杉 和 典 君
                    労働委員会事務局長   藤 井   勝 君
                    人事委員会事務局長   村 田 常 雄 君

                会議に出席した事務局職員
                    事務局長        高 松 昇 志 君
                    事務局次長       河 村 邦 彦 君
                    審議監兼議事調査課長  田 中   肇 君
                    総務課長        田 平   ? 君
                    政務企画室長      岡 村 達 也 君
                    秘書室長        繁 吉 健 志 君
                    議事調査課主幹     山 本 秀 樹 君
                    主査          石 橋 教 幸 君
                    議事記録係長      三 好   政 君
                    主任主事        藤 村 紘 子さん
                    主事          竹 井 由利香さん
                    主事          福 田 直 也 君








   ─────────────

    午前十時開議



○議長(柳居俊学君) おはようございます。これより本日の会議を開きます。

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△日程第一一般質問



△日程第二議案第一号から第七十号まで



○議長(柳居俊学君) 日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第七十号までを議題とし、質疑に入ります。

 一般質問及び質疑の通告がありますので、それぞれの持ち時間の範囲内において、順次発言を許します。

 平岡望君。

    〔平岡望君登壇〕(拍手)



◆(平岡望君) 皆様、おはようございます。自由民主党の平岡望でございます。県議会議員となり一年を迎え、二度目となる一般質問登壇の機会をいただきました。どうぞよろしくお願いいたします。

 さて、戦後七十年を迎えた我が国は、今、人口減少、超高齢化社会という、これまで経験したことのない課題に直面し、とりわけ、山口県はその大きな渦の中にあります。

 この困難な局面を乗り越えていくためには、国、地方が総力を結集して、人口減少の克服と日本の再生に取り組んでいかなければなりません。また、山口県の「地方創生」を実現するためには、他の地域との競争にも打ち勝っていく必要があります。

 今こそ、県民の皆様に、山口県の将来の姿をしっかりと示し、そして地域の未来に夢が持てる、まさに知事が掲げる「活力みなぎる山口県」の実現に向けて、全ての力を結集して取り組んでいかなければならないときにあると痛切に感じております。

 それでは、通告に従い、質問に入らせていただきます。

 まず、県内への移住の促進についてお尋ねいたします。

 安倍内閣の最重要政策であります、活力ある地方の創生は、アベノミクスによる景気回復の恩恵を全国津々浦々まで行き渡らせることにより、人口減少を克服するとともに、地方が成長する活力を取り戻し、日本を再生させるものであり、昨年十二月末には、その取り組みの指針となる「地方創生」の長期ビジョンと総合戦略が閣議決定されました。

 長期ビジョンは、これからの人口減少社会の影響を示しながら、これを克服して人口一億人を維持していくこと、そして将来にわたって活力ある日本社会を維持していくことを目指すものであります。

 また、総合戦略については、長期ビジョンを実現するための、今後五カ年の目標や施策の基本方針を提示したものであり、地方での働く場の創出、移住者の増加、結婚や出産など若者の希望の実現、少子高齢化時代に対応したまちづくりの四つを基本方針の柱として、東京への一極集中の是正などを目指すものであります。

 特に、地方への移住者をふやす施策については、移住者の仕事や生活情報を提供する全国移住促進センターの開設や、個人の空き家を使った地方での居住体験の推進が掲げられております。

 そして、地方への移住については、昨年八月に、まち・ひと・しごと創生本部が実施した調査によりますと、東京に住む人のうち「移住する予定である」とか、「移住を検討したい」と答えた人が約四割に上っておりますが、これは、地方の美しい環境の中での生活を希望される方が多くいらっしゃるということであります。

 本県は、気候が概して温暖で、風水害や地震も少なく、全国的にも住みよい県であるとの印象を持つ方も多く、県と県内市町の移住相談窓口への今年度の相談件数は、前年度一年間の二千四百二件を昨年末時点で二千四百七十九件と既に上回っており、統計開始の平成十八年以降最多となっております。

 これは、本県が有する多様な魅力もさることながら、県内市町が人口減少対策の柱として、移住者受け入れの支援策を充実させてきた成果であると考えており、とりわけ、周防大島町や阿武町では、移住支援策が功を奏し、平成二十五年には、転入者が転出者を上回る社会増になっていると聞いております。

 県内への移住については、市町の役割が大きいことはもちろんですが、国における「地方創生」の取り組みの中で、首都圏から人を押し出し、地方への移住を強力に進めていこうとしている今を絶好の機会と捉えて、県においても、スピード感を持って、市町としっかり連携しながら、移住を促進させる取り組みを進めていくべきであると思います。

 そこでお尋ねいたします。県は、県内への移住を促進していくために、どのように取り組んでいかれるか、お伺いします。

 次に、中小企業の海外展開についてお尋ねいたします。

 地域の経済と雇用を支え、地域産業の礎となっているのは、企業数の大半を占める中小企業でありますが、少子高齢化や人口減少に伴い、長期的に国内市場の縮小が懸念されるなど、経営環境の変化に伴い、その経営課題は複雑化・高度化しています。

 こうした中、中小企業が限られた資源の中で創意工夫を凝らし、新たな事業展開として海外販路を開拓する場合には、販売先の確保、現地の法制度や商慣習、市場動向の把握、人材の確保など、さまざまな課題を乗り越えて準備を進める必要があります。

 しかしながら、このような準備を進めていくことは、海外経験や人材が限られる中小企業にとって容易なことではなく、海外展開に必要な情報やノウハウをどのように収集するか、現地の事情を把握するにはどうすればよいか、海外展開にかかわる支援機関は数多くあるが、どのように利用すればよいかなど、海外に向けた一歩を踏み出すための初期段階からのきめ細かな支援が求められているものと考えます。

 こうした中、県では、県内中小企業のさらなる成長、活力の向上に向けて、意欲ある企業のビジネス展開を支援するため、昨年八月に、山口県海外ビジネス研究会を設置され、同年十月に研究会を開催されたところ、「これまで情報もなく、何から始めればよいのかさえわからなかったが、大きな一歩を踏み出せそうだ」と、参加者から好評を得られるとともに、海外展開の形態や現地パートナー探し、人材確保に関する相談支援などの要望も寄せられたとのことであり、こうした研究会の開催は、今後、中小企業の海外展開の促進を図っていく上で、効果的な取り組みになったのではないかと思います。

 私は、中小企業がさらなる成長を目指すため、成長する海外市場に視野を向け、新規取引先の開拓などの事業展開によって需要を取り込むことは、その中小企業の経営基盤の強化につながり、ひいては、地域経済の活性化に資するものであることから、大変重要なことであると考えます。

 県におかれても、未来開拓チャレンジプランにおいて、ものづくり企業のポテンシャルを引き出す支援の強化を掲げ、本県中小企業の成長、活力向上のため、経営基盤及び競争力の強化を図りつつ、海外展開を目指す企業に対し支援を行われるとのことであり、県内の中小企業が一社でも多く海外展開に踏み出せるよう期待しているところであります。

 そこでお尋ねいたします。海外への事業展開を目指す、県内の意欲ある中小企業に対し、県では、今後どのように取り組まれるのか、お伺いします。

 次に、介護サービスの充実についてお尋ねいたします。

 介護保険制度が施行された二〇〇〇年当時、全国で約九百万人であった七十五歳以上の高齢者の数は、現在約千六百万人となっており、いわゆる団塊の世代が七十五歳以上になる二〇二五年には約二千二百万人となると言われています。

 このため、介護費用は介護保険の発足時から三倍近くになり、団塊の世代が七十五歳以上になる二〇二五年には、さらに今の二倍の二十一兆円に膨らむ見通しです。

 また、介護保険の財源は、税金と四十歳以上が納める保険料とサービス利用者の個人負担で賄われていますが、このままでは税金の投入額も四十歳以上が負担する保険料も、年々ふえていくことになります。

 今後、想定を超えてふえる高齢者の数を背景に、介護保険制度は、発足から十数年の年月で早くも変革を迫られています。特に、単身や夫婦のみの高齢世帯が増加するなど、地域社会、家族関係が大きく変容する中で、介護保険制度が目指す、高齢者の尊厳の保持や自立支援をいかに実現させるかが大きな問題になっています。

 こうした中、国では、団塊の世代が全て七十五歳以上になる二〇二五年まで残り十年余りであることも踏まえ、医療から介護へ、施設から在宅への方向をより鮮明にしながら、できる限り住みなれた地域で、最後まで尊厳を持って自分らしい生活を送ることができるよう、介護、医療、住まい、生活支援、介護予防が一体的に提供される、地域包括ケアシステムの構築を進める改革を行うこととしています。

 一方で、今後の介護保険制度においては、地域包括ケアシステムの構築とあわせて、制度の持続性確保のための改革も必要になってくると考えます。

 中でも、来年度から、比較的介護の必要性が低い要支援者への訪問介護と通所介護のサービスについては、全国一律の予防給付から地域の実情に応じて市町が実施する地域支援事業に移行される予定で、サービスの利用者は、これまでのサービスに比べ、内容がどのように変わるのか気になるところでもあります。当然、サービスの低下があってはなりませんし、不安を払拭する必要があります。

 また、介護予防サービスだけでなく、施設サービスや居宅サービスについても、改革に適切に対応しながら、利用者が必要とするサービスが行き届くことが何よりも大切です。

 そこでお尋ねいたします。今後、本県が全国でも有数の超高齢社会を迎えるに当たり、要介護者の増加に対する取り組みが必要であると同時に、高齢者一人一人の介護ニーズに応じた介護サービスが提供されることが重要であると考えます。

 ついては、こうした社会の到来に向けて、介護保険制度の改革の中、介護サービスの提供体制をどのように整えられ、利用者が主体となる介護の体制づくりや介護サービスの質の向上に向けて、どのように市町と連携していくのか、お伺いします。

 次に、在宅医療の推進についてお尋ねいたします。

 内閣府が二〇一二年に全国の五十五歳以上の男女を対象に実施した調査によりますと、「治る見込みがない病気になった場合、どこで最期を迎えたいか」との問いに対し、五四・六%の方が「自宅」と回答しています。

 しかしながら、現実には、病院で亡くなる方が年々増加しており、厚生労働省の統計では、一九五一年には、自宅で亡くなる方が八割を超えていましたが、七十年代半ばには、病院で亡くなる方の割合が高くなり、二〇一二年には、グループホームやサービスつき高齢者住宅を含めても、自宅で亡くなる方は一二・八%にすぎなく、理想と現実に大きなギャップが存在しております。

 こうした中、国立社会保障・人口問題研究所の推計では、二〇一二年には、全国の一年間の死亡者数は百二十五万六千人であったものが、死亡者の数がピークを迎える二〇四〇年には、百六十六万九千人に達するとも予測されております。

 超高齢社会は、介護を必要とする方と死亡者数の急増をもたらすこととなり、病院だけでは到底受けとめることは困難であります。

 さらには、国は、病床をふやさない方針であり、このままでは将来的に多くの、医療・介護難民が生まれかねません。これは、全国に比べ、約十年早く高齢化が進んでいる本県において、大きな問題であります。

 このような問題に対応するため、国では、先ほども御案内した地域包括ケアシステムの構築に取り組み、施設中心の医療、介護から、住みなれた場所での生活へシフトすることとしています。

 私は、地域包括ケアシステムの構築においては、在宅医療の推進がその柱であると考えていますが、在宅医療の推進には、訪問診療や往診を行う診療所や病院をふやすなど、医療提供体制の整備はもちろんのこと、在宅の患者にかかわる看護師や介護職員などの連携・協働が必要であると考えます。また、在宅での医療、介護は、家族の負担も大変大きいことから、その世話を行う家族の理解も必要であると思います。

 そこでお尋ねいたします。こうした在宅医療を進めるに当たり、市町が主体となって郡市の医師会などと連携し取り組むものであると同時に、県としても推進の仕組みづくりなどの役割を果たすべきであると考えます。

 今後、県として、在宅医療の推進に向け、どのように取り組まれるのか、お伺いします。

 次に、漂流・漂着ごみ対策についてお尋ねします。

 本州の最西端に位置し、全国で六番目に長い海岸線を有する本県では、毎年冬の時期には北西からの激しい風の影響などにより、大量の漂着ごみが海岸に押し寄せてきます。特に私の地元下関市は、山口県の中でも西側の海岸線全てを有しており、こうした漂着ごみの影響を強く受ける地理的環境にあります。

 また、私が生まれ育った長門市油谷も同様に、多くの漂着ごみに悩まされておりますが、県におかれては、毎年、日韓海峡海岸漂着ごみ一斉清掃のスタート海岸に選定していただき、今年度は村岡知事にも御参加いただきました。この場をおかりしてお礼を申し上げます。

 さて、海岸に漂着し、散乱したごみは、景観を損ねるなどの観光面での影響や、海岸を訪れる方に危険を及ぼす場合もあります。

 このため、県や各市町では、民間団体等とも連携して、漂着ごみの回収に取り組まれていますが、環境省の資料によれば、漂着ごみを清掃したとしても、およそ四カ月でもとの状態に戻ることが示されており、この堂々めぐりのような状況を改善するための根本的な対策が求められています。

 また、最近では、漂流ごみに着目した報道をしばしば目にするようになりました。漁業に携わっておられる方にとって、流木などの漂流ごみは、船体への衝突やスクリューの損傷などにより安全航行を阻害するほか、漁網の損傷などの経済的被害も無視できない問題です。

 また、プラスチック製品が波や紫外線の影響で砕けてできるマイクロプラスチックと呼ばれる微小なごみは、海中で発がん性のある有害物質を吸着しやすい性質があり、鳥や魚などが摂取し、食物連鎖により凝縮されることで、生態系にも影響を及ぼす可能性が指摘されています。

 国では、平成二十一年に成立した海岸漂着物処理推進法に基づき、これまで自治体が実施する漂着ごみの回収や処理等への支援を進めてきましたが、来年度は、こうした漂流ごみも対象に含まれる方向で、支援制度を創設しようとしています。

 県としても、こうした動きに的確に対応し、これまでの取り組みをさらに充実させていくことが求められます。特に、漂流・漂着ごみは、その多くが日常生活で使われるプラスチックや発泡スチロール、ペットボトルなどの人工物であることから、回収・処理対策を着実に進めることとあわせ、内陸部に住まれる方々も含めた、ごみ発生の未然防止に向けた根本的な施策の展開も重要と考えます。

 そこでお尋ねいたします。県では、漂流・漂着ごみ対策にどのように取り組まれるのか、お伺いします。

 最後に、教育問題について二点お尋ねいたします。

 まず、いじめ対策についてであります。

 いじめ問題は、「教育再生」に向けて避けては通れない問題として、教育再生実行会議の提言から約四カ月という異例とも言える早さで、いじめ防止対策推進法が制定されました。現在、その法律に基づき、全ての学校でいじめ防止基本方針が策定されるなど、総合的ないじめ対策が進められております。

 さて、文部科学省が行った平成二十五年度の児童生徒の問題行動等調査によりますと、本県の公立学校のいじめの認知件数は八百七十一件で、前年度に比べ一二・九%、百件の増加となっております。

 認知件数の増加という結果に対しては、学校のいじめに対する認知能力が向上したとの考え方もあり、単純にその増減だけをもっていじめ対策の現状を判断することはできませんが、いじめの根絶を目指す上では、認知能力の向上という側面だけを楽観的に捉えることはできないと考えております。

 こうした中、子供たちを取り巻く社会環境の変化は、いじめ問題も含め、学校で起こるさまざまな問題を複雑化させており、問題の解決に向けては、一歩踏み込んだ対応が求められるケースもふえております。

 このため、学校におけるいじめ防止対策には、外部の専門家も加わるなどの体制がとられていますが、特に、スクールソーシャルワーカーについては、学校と家庭の信頼関係が失われているケースにも、子供や保護者に寄り添いながら信頼を得ることで解決に導くなど、高い評価を得ていると伺っております。

 県教委では、今年度から、スクールカウンセラーを県内の全ての公立学校に配置するなど、いじめ対策の拡充に取り組んでおられます。

 しかしながら、スクールソーシャルワーカーについては、いじめ問題への対応だけではなく、今後、取り組みが進んでいく子供の貧困対策にも活躍が期待されるなど、そのニーズは高まっておりますが、現段階で全ての市町に配置するまでには至っておりません。

 私は、これまでも、子供たちからの発せられるSOSを確実にキャッチし、解決に導かなければならないと繰り返し申し上げてまいりました。

 これは、学校内のいじめの事案ではありませんが、先日、川崎市で起きた中学一年生の殺人事件におきましても、彼のかすかなSOSを周りの大人はつかんであげることはできなかったのか。学校と家庭、地域の連携はとれなかったのか。口で言うのはたやすいことかもしれませんが、そうした思いを持たざるを得ないのであります。

 そこでお尋ねいたしますが、子供たちが安心して学習活動に取り組める環境を整えることは、いじめ防止対策推進法の基本理念でもあり、我々大人の責務であると考えますが、県教委は、いじめ対策の充実にどのように取り組まれるのか、お伺いいたします。

 次に、道徳教育についてお尋ねいたします。

 道徳教育は、近年のいじめ問題を発端として、子供たちに命のとうとさや他者への理解、規範意識を育むことなど、改めてその重要性が訴えられておりましたが、平成二十五年二月の教育再生実行会議の第一次提言において、道徳を新たな枠組みによって教科化することが提言されました。

 この提言を受け、中央教育審議会において、具体的な検討がなされ、昨年十月、現在は正式な教科ではない小中学校の道徳の時間を特別の教科として位置づけることが答申されました。

 これにより、文部科学省では、学習指導要領の改訂に着手し、早ければ平成三十年度から教科化される見込みとなっております。

 道徳の教科化に向けては、第一次安倍内閣時の教育基本法の改正において、豊かな情操と道徳心を培うことなどが教育の目的として明記されましたが、安倍総理が、教育再生実行会議において語られたように、世界トップレベルの学力と規範意識を身につける機会を保障することは、「教育再生」の最終的な目標であり、道徳の教科化は、安倍総理の悲願であったと言っても過言ではないと考えております。

 さて、道徳が特別な教科として位置づけられれば、検定教科書が導入されるとともに、指導内容や指導方法も充実していくと思いますが、道徳は他の教科とは異なり、決して一冊の教科書や授業の中だけで完結するものではなく、子供たちが道徳心や規範意識を身につけるのは、やはり生活の中のさまざまな場面での経験であろうと思います。

 しかしながら、少子化や核家族化といった社会環境の変化は、子供たちが幅広い人間関係をつくることを難しくしており、一昔前には、当たり前にあった子供たちと地域社会とのつながりを希薄化させていることも事実であります。

 そうした意味においては、道徳教育の充実に向けて、学校という枠を越えて広く地域からも人材を求め、子供たちが、世代の異なる人や、さまざまな分野で活躍する人の考え方や生き方に触れる機会をつくることも、教育行政が取り組んでいかなければならない時代に来ていると考えております。

 そこでお尋ねいたします。県教委は、道徳教育の充実に向けて、どのように取り組んでいかれるのか、お伺いをいたしまして、私の一般質問を終わらせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(柳居俊学君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 平岡議員の御質問のうち、私からは県内への移住の促進についてのお尋ねにお答えします。

 我が国が本格的な人口減少社会を迎える中、国では、「地方創生」を現下の最重要課題として、大都市圏から地方へと人の流れを変えていくために、地方移住に向けた対策に本格的に取り組むこととされています。

 私は、こうした国の取り組みと呼応しながら、本県の最重要課題であります人口減少問題に対応し、本県に積極的に人を呼び込んでいくため、移住・定着日本一を目指し、移住を全力で応援する県として、全国に向け力強く発信し、一人でも多くの方に本県への移住を促していきたいと考えています。

 こうした考え方のもと、国の全国移住促進センターの開設とあわせて、多くの移住希望者に、本県の住みよさや充実した移住支援策などの情報を確実に届けることができるよう、来月には東京のふるさと回帰センターに、新たに移住の総合支援窓口を開設することとしています。

 この窓口を拠点として、就職から住まい、暮らしなど移住に伴う情報を一元的に提供し、移住希望者のニーズに即した具体的な相談に応じるとともに、大都市圏における移住セミナーの開催、県人会などのネットワークを活用した新たな移住希望者の掘り起こしなど、本県への移住に向けた積極的な働きかけを行ってまいります。

 また、移住希望者に対しては、県内での受け入れ先となる市町と連携しながら、移住体験ツアーの開催やお試し住宅制度などを活用して、山口へ実際に来て、見て、本県の魅力をしっかりと実感し、本県を移住先として選択していただけるよう、取り組みを強化してまいります。

 さらに、移住者の仕事の確保に向けまして、県外から県内への就職支援を初め、創業支援、新規就農支援などの強化に努めるとともに、新たにUJIターンパスポート制度を創設をし、協賛企業の協力のもと、移住先選定のために必要な宿泊代や引っ越し費用の支援を行うなど、県を挙げて移住希望者を支え、本県への確実な移住につなげていきたいと考えています。

 私は、市町を初め、地域や企業ともしっかり連携しながら、移住を希望される多くの方々に、移住するなら山口県と思っていただけるように、移住の促進に全力で取り組んでまいります。

 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。



○議長(柳居俊学君) 木村商工労働部長。

    〔商工労働部長 木村進君登壇〕



◎商工労働部長(木村進君) 中小企業の海外展開についてのお尋ねにお答えします。

 経済のグローバル化が進展し、また、中長期的に国内市場の縮小が懸念される中、中小企業の成長・発展のためには、成長著しい新興国等への海外展開を目指す企業に対して、しっかりと支援していくことが重要です。

 これまで、県では、十年以上にわたり中国山東省と共同で貿易商談会を開催するとともに、昨年八月には山口県海外ビジネス研究会を創設し、海外展開支援情報の提供や、中小企業等の交流・連携の場の創出など、企業の海外取引の拡大に向けた取り組みに努めてきたところです。

 今後は、こうした取り組みに加え、海外展開に踏み出す企業のさらなる裾野の拡大を図るための取り組みが必要であると考えており、海外展開に関心を持つ企業のニーズを踏まえた新たな支援策を「チャレンジプラン」や「やまぐち産業戦略推進計画」に掲げ、積極的に進めることとしています。

 具体的には、海外展開対象国の選定など、検討の初期段階にある企業の取り組みを後押しするため、来年度新たに、山口県国際総合センターにコーディネーターを配置し、展開方針に関する相談・助言対応を行うとともに、企業ごとの具体的なニーズに応じて最適な専門機関につないでいくなど、きめ細やかな支援を実施してまいります。

 また、展開対象国の正確な情報の把握や現地でのネットワークづくりを進めるため、企業の関心が高いASEAN諸国へのミッション派遣や、国際展示会・商談会への共同出展支援を行うとともに、企業の人材確保に資するよう、山口大学を初め、県内大学の外国人留学生と県内企業との交流会を開催することとしています。

 さらに、海外展開を目指す企業を資金面からも支援するため、中小企業制度融資において、新たに海外ビジネス展開支援資金を創設することとしています。

 県といたしましては、関係機関と緊密に連携しながら、県内の意欲ある中小企業の海外展開の取り組みを積極的に支援してまいります。



○議長(柳居俊学君) 小松健康福祉部長。

    〔健康福祉部長 小松一彦君登壇〕



◎健康福祉部長(小松一彦君) 介護サービスの充実についてのお尋ねにお答えします。

 高齢化が進行し、介護需要の増大が見込まれる中、高齢者のニーズに応じて適切に介護サービスが提供されることが重要であり、県では、実施主体である市町と連携しながら、提供体制の整備や利用者主体の体制づくり、サービスの質の向上に取り組むこととしています。

 具体的には、まず、高齢者プランに基づき、訪問介護などの居宅サービスと特別養護老人ホームなどの施設・居住系サービスのバランスに配慮しながら、サービス提供体制の整備を促進してまいります。

 特に、このたびの制度改革で地域支援事業に移行する介護予防の訪問・通所介護については、これまでのサービスに加え、家事援助や外出支援など多様なサービスが提供できるよう、新たにその調整を行うコーディネーターを養成し、地域の実情に応じた取り組みを支援してまいります。

 また、利用者主体の体制づくりに向け、ニーズに合った適切な介護サービスを選択できるよう、総合相談支援窓口である地域包括支援センターの機能強化を図るとともに、利用者のサービス計画を作成する介護支援専門員の資質向上などに努めてまいります。

 さらに、介護サービスの質の向上に向け、中立的な機関が実施する第三者評価の取り組みを促進するとともに、サービスを担う介護職員のスキルアップのための研修受講を、新たに支援することとしています。

 県としては、今後とも、市町や関係団体と一体となって、制度改革にも的確に対応しながら、高齢者が住みなれた地域で安心して暮らせるよう、介護サービスの充実に取り組んでまいります。

 次に、在宅医療の推進についてのお尋ねにお答えします。

 高齢化が進行し、医療需要の増大が見込まれる中、長期にわたる療養を必要とする高齢者が、住みなれた生活の場で必要な医療を受け、安心して暮らし続けるためには、在宅医療の推進を図ることが重要であり、このため、県としては、普及啓発や提供体制の充実、介護との連携強化に取り組むこととしています。

 まず、普及啓発については、自宅で生活しながら必要な医療を受けられることについて、高齢者や家族等の理解が進むよう、在宅医療資源マップや啓発パンフレットを作成するとともに、来年度新たに、県内各医療圏において、地域住民への説明会を開催することとしています。

 次に、提供体制については、二十四時間三百六十五日の往診を行う在宅療養支援診療所や在宅療養支援病院の整備を促進するとともに、新たに、かかりつけ医等に対する研修会を開催し、訪問診療や往診に取り組む医療機関の拡大を図ってまいります。

 また、在宅医療の推進を図る上では、介護との連携が必要不可欠であることから、市町や医師会などと協働し、医師、看護師、介護支援専門員等による、顔の見える関係づくりに向けた連携会議や、具体的な症例に基づく多職種合同研修会等を開催し、医療と介護の連携体制づくりを推進してまいります。

 県としては、こうした取り組みを通じて、市町や関係団体との緊密な連携のもと、在宅医療を推進してまいります。



○議長(柳居俊学君) 半田環境生活部長。

    〔環境生活部長 半田健二君登壇〕



◎環境生活部長(半田健二君) 漂流・漂着ごみ対策についてのお尋ねにお答えします。

 長い海岸線を有する本県では、毎年、漂着するごみが景観等に重大な影響を及ぼしており、県としては、海岸漂着物対策推進地域計画等に基づき、漂着ごみの回収処理等に積極的に取り組んでまいりました。

 特に、本県が提唱し、平成二十二年度から取り組んでいる日韓八県市道による漂着ごみ一斉清掃は、今年度、県内八十七カ所で約三万人が参加するなど、県民運動として大きな成果が上がっているところです。

 しかしながら、御指摘のように、海岸清掃後においても、短期間でもとに戻ることから、漂着ごみ対策に引き続き取り組むとともに、より効果的な対策を講じる必要があると考えております。

 このため、国の新制度を受け、来年度予算において、漂着ごみ対策の充実に加え、その発生抑制を図る観点から、新たに漂流ごみ対策と未然防止対策を強化してまいります。

 まず、漂着ごみ対策としては、今年度、県下八地域に設置した実践活動組織において、観光地ならではの取り組みや地域おこしイベントとタイアップした取り組みなど、地域の実情に即したごみ回収の強化を促進してまいります。

 また、漂流ごみ対策については、漁業者が操業時に漁場・漁港等で回収したごみを、市町が適正に処理する仕組みづくりと、それに伴う財政支援を行ってまいります。

 さらに、未然防止対策として、これまでの不法投棄や河川へのポイ捨て等のパトロールを強化するとともに、広く県民に普及啓発するため、新たに美しい海岸のフォトコンテストや漂流・漂着ごみシンポジウムを開催することとしています。

 こうした取り組みに加え、海外由来の漂流・漂着ごみも多いことから、県としては、国に、沿岸諸国に対する排出抑制の呼びかけを要請するとともに、日韓海峡沿岸知事会議での環境技術交流において、発生抑制に向けた検討を進めてまいります。

 県としては、今後とも、県民の皆様や関係団体、市町、海岸管理者等と連携・協働し、漂流・漂着ごみ対策に積極的に取り組んでまいります。



○議長(柳居俊学君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 教育問題についての二点のお尋ねにお答えいたします。

 まず、いじめ対策についてです。

 いじめの問題については、人間として絶対に許されないとの認識のもと、子供たちを加害者にも被害者にも傍観者にもしないため、社会全体で子供たちを見守り、支援する体制づくりが必要です。

 このため県教委では、昨年二月に策定した山口県いじめ防止基本方針に基づき、学校全体での組織的な未然防止はもとより、子供たちのきめ細かな見守りや週一回の生活アンケートの実施、外部専門家や警察、児童相談所等との連携による早期発見・早期対応の取り組みを推進するとともに、関係機関、団体で構成する山口県いじめ問題対策協議会において、いじめ対策の推進強化を進めているところであります。

 このような中、発生した川崎市の事件につきましては、大変痛ましい事案であり、お示しのように、周りの大人が子供の発するSOSをキャッチし、関係機関等と速やかに連携して解決を図ることが極めて重要であると考えております。

 このため、来年度は、これまでの取り組みの着実な推進に加え、スクールソーシャルワーカーの全市町への配置拡充、スクールカウンセラーの各学校への派遣回数の増加等により、相談支援体制を強化することとしております。

 また、街頭補導など、地域の子供の非行や被害防止のため活動されている少年安全サポーターとの連携を深めるとともに、コミュニティ・スクール等の日常の取り組みの中で、地域ぐるみで子供たちを見守り、ささいな変化やサインを受けとめ、適切な支援につなぐ体制づくりを進めるとともに、社会総がかりのいじめ対策の充実に取り組んでまいります。

 次に、道徳教育についてであります。

 グローバル化の進展や科学技術の発展、社会経済の変化など、子供たちを取り巻く環境が急激に変化する中、子供たちが、ルールやマナーを学び、規範意識を育むとともに、みずから考え、他者と協働しながら、よりよい方向を目指す資質能力を備えることが重要となっており、道徳教育はこれまで以上に大きな役割を果たす必要があると考えております。

 このため、県教委では、子供たちの心に響く身近な地域教材を生かした指導資料の作成や、教員の指導力向上を図る道徳教育セミナーの全県的な開催により、子供たちの発達の段階に応じた指導の充実に努めるとともに、自然体験活動やボランティア活動、乳幼児や高齢者とのふれあい体験活動などを通して、豊かな人間性を育む取り組みを推進してきたところであります。

 このような中、お示しのように、子供たちが、さまざまな人の考え方や生き方に触れる機会をつくることは大切でありますことから、これまでの取り組みに加えて、来年度から新たに地域にゆかりのあるさまざまな分野の専門家を、こころの先生として招聘し、コミュニティ・スクールの仕組みを活用しながら、児童生徒と保護者や地域の方々が一緒に学ぶ、「こころの先生」派遣事業を実施することとしております。

 さらに、中山間地域の民泊施設等を活用して、宿泊体験や自然体験活動、農林水産業に係る体験活動を行う、ふるさとやまぐち生活体験活動推進事業などを通して、さまざまな年齢、立場の人と触れ合いながら、豊かな人間性や社会性を育む取り組みを推進してまいります。

 県教委といたしましては、国において行われている道徳の教科化や学習指導要領改訂の動きを踏まえながら、市町教委と連携し、学校、家庭、地域が一体となった道徳教育の一層の推進に取り組んでまいります。



○議長(柳居俊学君) 篠?圭二君。

    〔篠?圭二君登壇〕(拍手)



◆(篠?圭二君) 皆様、おはようございます。自由民主党会派の篠?圭二でございます。

 「君がため つくせやつくせ おのがこの 命一つを なきものにして」、この句は、禁門の変の責任をとり切腹された、幕末の長州藩家老の国司信濃公の辞世の句であります。

 県議会議員に就任させていただき約一年がたち、その間、政治に携わる者として、改めて自身の先祖を学ぶ機会もいただき、国司信濃公は、私の五代前の先祖ということを知りました。長州藩を思い、みずからの命をも顧みなかった先祖の残した句に恥じないよう、懸命に山口県のためにこれからも働いてまいる所存でございます。

 それでは、今回も県民の皆様からおあずかりした声をもとに、通告に従って質問をさせていただきます。

 初めに、新たな農林漁業者の確保、育成、定着についてお尋ねいたします。

 知事は、平成二十七年度当初予算案において、チャレンジプランの具現化に向け、特に優先的、重点的に実施すべき取り組みとして、六つの日本一の実現を掲げられ、農林水産分野では、農林水産業担い手支援日本一の実現を目指すこととされました。

 私も、全国に先行して就業者の高齢化が進み、担い手不足が深刻化する本県農林水産業を元気ある産業へと育成していくためには、何よりも担い手、特に若い新規就業者を確保・育成し、定着させていくことが最も重要であり、重点的に取り組む必要があると考えており、同じ思いを持たれる村岡知事を大変心強く感じるとともに、目標の実現に向けた取り組みに大きな期待を寄せております。

 昨今では、給料よりも生き方を重視する若者の地方回帰への動きも広がってきており、県としても、機を逸することなく、国の「地方創生」の動きに先駆け、スピード感を持って対応していくことが大切であります。

 本県では、これまでも全国トップクラスの新規就業者への支援対策を構築し、毎年、農業では百名前後、漁業では五十名前後の就業者が誕生していますが、こうしたさまざまな支援策がありながらも、現状では、全ての新規就業者が定着しているわけではなく、離職する人がいることもまた事実です。

 また、新たな就業者の誕生以上の早さで就業者が減少しており、これまで以上の積極的な支援策の構築や運用が必要であると考えます。

 こうした中、このたび示された予算案では、農林水産業の各分野において、それぞれ募集から研修、就業、定着まで一貫した支援策を構築され、さらに新規就業者の受け入れ体制整備として、住宅確保支援まで踏み込んでいることは、日本一の担い手支援の名にふさわしく、高く評価しておりますが、今後は、この全国に誇れる支援策を全国に知らしめ、新規就業希望者を呼び込み、一人でも多くの新規就業者の確保・育成につながるよう、積極的に運用していくことが重要であると考えます。

 全ての新規就業者に定着してもらうためには、資金や技術面だけでなく、生活面も視野に入れたきめ細やかな支援が必要であり、そのためには、県や市など、行政の支援だけでは限界があるのではないでしょうか。

 宇部市の県漁協宇部統括支店では、高齢化のため漁業をやめる方の漁船をあらかじめ県漁協が買い取っておき、若い就業者に売るという仕組みにより、資金的な支援を行っています。また、近くの旅館にお願いして、若い就業者へのお弁当をつくったり、洗濯物のお世話をするなど、ひとり暮らしをスムーズにスタートできるよう、生活面での支援も行っています。

 農業においても、以前は個人で経営を開始するケースがほとんどでしたが、現在では、集落営農法人が若い担い手を受け入れ、技術や経営の伝承とともに、地元住民による生活面でのサポートを行うケースもふえてきていると聞いております。特に、若い新規就業者に対しては、行政だけではなく、関係団体や地域住民と連携した対応が重要と感じています。

 また、農林水産業担い手支援日本一の実現に向けては、幾ら全国に誇れる支援体制を構築しても、窓口を設置して相談者を迎え入れたり、ホームページで一方的に情報発信をしていくという待ちの姿勢では、今まで以上の広がりは望めません。全国にいる就業希望者に向けて、積極的に山口県の日本一の支援策を広く周知していく必要があると考えます。

 そこでお尋ねいたします。県内外の新規就業希望者の募集、そして、その定着に向けて、県は日本一の支援策をどのように推進していこうとしているのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、働きやすい職場環境づくりについてお尋ねいたします。

 人口減少、高齢化が急速に進行し、労働力人口が減少するなど、社会経済情勢が大きく変化する中、女性雇用者の割合は年々増加しており、また、働きたい女性の力を最大限発揮できるようにすることは、人材の確保にとどまらず、地域社会全体に新たな活力を与える可能性があるものと考えています。

 こうした中、国では、二〇一三年度の雇用均等基本調査において、女性の育児休業取得率が、従業員二十九人以下の企業で七一・三%と、同三十人以上の企業より一九・八ポイントも低く、従業員数が少ないほど育児休業取得率が低い傾向であることから、育児休業復帰策を講じる中小企業を対象に、新たな助成金制度を創設し、本年五月から導入されるとのことであります。

 また、二〇二〇年までに男性の育児休業取得率を一三%とする目標を掲げ、十年間延長された次世代育成支援対策推進法の行動計画策定指針に、男性の子育て目的の休暇の取得促進を盛り込み、男性の子育て休暇が取得しやすい環境を整備する企業の取り組みを一層促進しているところであります。

 しかしながら、男性の育児休業取得の割合は、年々上昇傾向ではありますが、男性の育児参画への意識や職場の環境づくりなどが主な原因となり、目標より低い水準にとどまっている状況であります。

 一方、本県では、未来開拓チャレンジプランの重点施策に、仕事と子育て等の両立に向けた環境づくりの促進を掲げ、企業における子育て応援を一層促進するために、男性が育児参加しやすい環境づくりとして、やまぐちイクメン応援企業宣言制度や、やまぐち子育て応援企業宣言制度による企業等が取り組む雇用環境づくりの促進、また、男性が育児休業取得をした場合に、企業に対する奨励金を創設するなど、取り組みの強化が図られているところであります。

 私は、働きたいと考えている女性が、消去法的に仕事と子育てとの二者択一を迫られることなく、就業継続しやすくする環境の整備を進めるとともに、男性サポートの向上を図るため、男性の育児休業取得の促進を含めた、男女がともに働きやすい職場環境づくりが極めて重要だと考えます。

 また、私も子育て真っ最中の一人の親でございますが、同世代の方からお話を聞くと、やはり子育ては肉体的・精神的にも大きな負担がかかるとのことであります。このため、職場環境を整備することによって、子育ての負担が和らぎ、新たな命がこの山口県に育まれる可能性も十分に出てくると思います。

 そこでお尋ねいたします。企業等における働きやすい職場環境づくりの促進に向けて、県では、今後どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、宇部港における港湾整備についてお尋ねいたします。

 宇部港は、古くより地域から産出される石炭、石灰石の積み出し港として、また、セメント産業を中心とする工業港として、地域経済の発展に重要な役割を果たしてきました。

 現在は、既存の産業に加え、石油化学、化学工業等の臨海企業が立地し、瀬戸内海沿岸部の工業地帯の一翼を担う工業港として、原油、石炭、セメント、化学製品等の港湾貨物の取扱量は県内第二位を誇っています。

 私は、こうした企業の活動に欠かすことのできない重要な産業基盤である港湾の整備は、物流の効率化やコスト縮減を図り、県内企業の国際競争力を高めていく上で必要不可欠であり、貨物の利用形態や企業活動のニーズ等を見据え、総合的に進めていくことが非常に重要であると考えます。

 現在、宇部港では、平成二十三年に徳山下松港とともに、国際バルク戦略港湾に選定され、石炭の大量一括輸送を実現するため、本港地区において、マイナス十三メートルの航路しゅんせつ等の工事等が推進されています。

 また、企業間においても、昨年十二月から本年一月の二回にわたり、初めての取り組みとなる石炭の共同配船及び輸送が行われ、徳山下松港からの宇部港への二港揚げが行われるなど、大型船舶の入港実現に向けて、官民が連携し、着実と準備が進められています。

 今後も、平成二十七年度中のパナマックス級船舶の入港実現を目指し、国際バルク戦略港湾の育成プログラムに沿って、計画どおりに事業が推進されることを私は強く要望するものであります。

 一方、宇部港では、コンテナ貨物の輸出入も活発に行われており、韓国や神戸などに週七便の定期航路を有し、取扱量は、リーマン・ショックの影響で一時減少したものの、近年、小幅ではありますが、回復傾向にあり、コンテナ貨物の拠点港としても重要な役割を担っています。

 コンテナ貨物の需要に対応するため、平成十八年にタイヤマウント式クレーンを設置するなど、コンテナターミナルとしての機能が拡充されたことに加え、クレーン使用料や係船料の港湾施設使用料の減免等のソフト対策を行うなど、県においても、これまでさまざまな取り組みを行っておられます。

 しかし、大変残念なことに、宇部港を利用している地元の企業、港湾関係の皆様からは、地元で出荷されるべき多数のコンテナ貨物が、定期航路が多く、港湾施設の使用料金の安い門司港や博多港の県外港湾に流出しているという声をお聞きします。

 現在、コンテナ貨物については、国外においては、船舶の大型化やアジア主要港のハブ機能が強化され、日本発着の貨物が、釜山、上海、シンガポール等の近隣諸港に奪われ、国内への就航便数が大幅に減少し、国内においては、コンテナ貨物の獲得をめぐり、港間で激しい争奪合戦が繰り広げられております。

 本県周辺でも、九州や瀬戸内の他県において、本県と比べて大幅な港湾施設使用料の減免策を講じ、他港のコンテナ貨物を港に呼び込もうと躍起になるなど、取り巻く情勢は非常に厳しいものとなっております。

 私は、県外に流出しているコンテナ貨物について、宇部港を初めとした県内港湾に呼び戻し、取扱貨物量の拡大を図り、定期航路の維持や新規航路の開拓等を行うことが喫緊の課題であり、そのための対策を早急に実施していく必要があると考えます。

 そこでお尋ねいたします。宇部港が将来に向けて国際競争に打ち勝ち、重要な産業基盤であり続けるためには、コンテナ貨物の増加に向けて大胆な港湾施設使用料の減免や使用実態に即したヤード再編整備等、コンテナターミナルの機能の充実強化に積極的に取り組んでいくべきであると考えますが、御所見をお伺いいたします。

 次に、高齢者の消費者被害対策についてお尋ねいたします。

 高齢者は、お金、健康、孤独の三つの大きな不安を持っていると言われていますが、こうした心理につけ込み、言葉巧みに年金や貯蓄など、大切な財産を奪う行為が悪質商法であり、特殊詐欺であります。国民生活センターによると、全国の消費生活センターに寄せられた、契約当事者が七十歳以上の方からの相談件数は、昨年度で約二十一万件、十年間で八万件も増加しています。

 その要因として、単純には、悪質事業者が高齢者を狙うケースが増加していることが容易に想像できますが、そのほかに全国的に消費生活センターの設置が進み、相談の受け皿が広がったことや、センター自体の認知度が向上したことも一因として挙げられています。

 しかしながら、相談体制の拡充による件数の増加は、それまでどこにも相談しなかった高齢者が数多くおられ、こうした方々が相談を行う行為に転ずることで、悪質商法等の実態が顕在化してきたと受け取ることもできます。

 悪質事業者からの電話等を受けた方が、全て消費生活センターに相談するわけでないことを考え合わせれば、現在の件数もいまだ氷山の一角にすぎない可能性もあり、被害防止のため、対策を引き続き進めていくことが求められています。

 高齢者は、自宅におることが多く、訪問販売や電話勧誘等による被害に遭いやすいことが特徴とされている一方で、たとえ被害に遭ったとしても、周りの人に迷惑をかけたくないなどの理由で、誰にも相談しない場合が少なくなく、泣き寝入りの状況も多いと聞いています。

 被害の未然防止には、高齢者御自身が問題意識を高めることはもちろんのこと、周囲の方が高齢者の変化に気づき、消費生活センターにつなぐなど、家庭や地域ぐるみでの見守りが重要です。

 また、悪質商法の手口として、高齢者が求めてないのにもかかわらず、一方的に電話により商品やサービスを強引に売りつける電話勧誘販売が急増しています。

 中でも、健康食品を送りつけ、その後に代金を請求する健康食品の送りつけ商法や、金融商品のパンフレットを送りつけ、複数の人間がさまざまな役割を演じ、購入を勧誘する劇場型勧誘など、電話を使った手口が増加しているとのことであり、こうした手口にも着目し、それに応じた対策が求められています。

 そこでお尋ねいたします。高齢化が進む本県にあって、高齢者の消費者被害の未然防止は重要な課題であると考えますが、県では、今後どのように対策を進められるのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、まちづくり支援についてお尋ねいたします。

 今、我が国では、中山間地域のみにあらず、都市部においても、人口減少や少子高齢化の進行、及び地域活力の衰退、都市インフラの老朽化、地球温暖化による環境問題への対応など、都市機能の維持に当たって多くの課題を抱えています。

 こうした中、各自治体においては、市街地の拡散を抑制し、公共交通機関の活用など、交通対策と組み合わせた集約型都市構造への転換、エネルギー利用の効率化や再生可能エネルギーの活用など、将来にわたって都市機能や暮らしやすい生活環境を維持していくためのまちづくりの推進が求められています。

 私は、各地域の都市や商業の構造、人口密度や年齢構成などがそれぞれ異なる中で、各地域が抱える課題を総合的に解決し、次世代を担う子供たち、そして、今後ますます増加する高齢者の方など、全ての人にとって暮らしやすいまちづくりのキーワードとなり、また、それを実現するための突破口は、まさに山口県が全国に先駆けて取り組んでいる、コンパクトなまちづくりモデル事業であると考えています。

 この事業は、各市町が独自に行っているまちづくりに対し、県が一歩踏み込んで支援され、平成二十五年から厚狭駅、岩田駅、柳井駅の周辺地区でスタートをしております。

 私のふるさとである宇部市でも、現在、宇部市にぎわいエコまち計画の策定が進められており、新年度からは、いよいよその計画の実現に向け、本格的にまちづくりがスタートしようとしています。

 ここで、宇部市にぎわいエコまち計画について、少し紹介させていただきます。

 この計画は、まちづくりに地球環境にやさしい暮らし方や少子高齢化における暮らしなど、課題解決に向けた新しい視点を盛り込み、魅力的で利便性の高いにぎわいのあるコンパクトなまちづくりを進めることを目的としています。

 計画では、都市拠点、地域拠点等を結ぶ公共交通を軸として、それぞれ補完し合う多極ネットワーク型コンパクトシティへの転換や、限りあるエネルギーを効率的に利用するエネルギー利用のスマート化、中心市街地の魅力を高める市の顔としての魅力向上の三点を、まちづくりの方向として位置づけ、それらを実現するための考え方や方策を示し、古くから産官学民が協働して都市の抱える課題解決に取り組んできた宇部方式を継承して、持続的なまちづくりを目指しており、私もその取り組みに大きな期待を寄せております。

 私は、こうした宇部市を初めとした各地区でのまちづくりの取り組みを円滑に推進していくためには、ハード整備だけでなく、福祉、環境など課題解決に向け、取り組むべき政策、施策が多岐にわたり、かつ高度で専門的な対応が求められることが予想されることから、県による技術的な助言はもとより、推進体制を強化していただき、豊富な経験を踏まえた県の積極的な支援を行っていただきたいと考えております。

 そこでお尋ねいたします。未来を見据え、宇部市を初め、県下で進められているまちづくりの取り組みについて、県が創設されたコンパクトなまちづくりモデル事業で得た経験を踏まえ、県として、現在どのような課題があると認識され、どのように対応されるのか、また、各市町に対しては、取り組みの段階、熟度に応じた具体的な支援策を示していくことが、各市町の取り組みの加速化につながると考えますが、この点についてどのようにお考えか、あわせて御所見をお伺いいたします。

 次に、ふるさとを愛する心を育む取り組みについてお尋ねいたします。

 県は、平成二十七年度当初予算案において、首都圏等情報発信・売込強化日本一の実現を掲げられ、県外パブリシティーの強化や大都市圏における売り込み体制の再構築に取り組む方針を示されました。

 本県の多彩な魅力を大都市圏を初めとする県外に強く発信し、交流人口の拡大を図ることは、人口減少の時代にあって非常に重要な取り組みであり、今後の成果に大いに期待しておりますが、そうした認識の上では、私は、本県の売り込み先として、県外や海外と同じく、大きな効果を持つものがあると考えております。それは県内の子供たちであります。

 山口県で生まれた子供たちは、高校を卒業するまでの十八年間、そのほとんどが県内で進学し、成長していきますが、高校卒業後、進学者の約七割、就職者の約二割が県外に出ていくと言われています。そして、その多くは、再び県内に戻ることなく、東京、大阪、広島、福岡などの大都市圏を初めとする県外で生活しているのです。

 子供たちにとって山口県の記憶や思い出は、実は十八年分しかありません。物心がつくまでの幼少期を除くと、せいぜい十数年です。では、その間に子供たちは一体どれだけ山口県のことを学び、自分で感じ、経験することができているでしょうか。

 ここでは、本県が誇る産業集積と企業に焦点を当てて話を進めてみたいと思います。

 本県には、私の地元宇部市を初めとする瀬戸内沿岸に、本県経済のみならず、日本の経済を支えている企業の集積があります。そうした企業の中には、本県をルーツとする企業も多く、本県の、いわば大黒柱として、多くの雇用と地域の活性化を支える極めて重要な存在であり、知事がみずから本部長となって産業戦略を積極的に推進しておられる理由がここにあると考えています。

 こうした国際競争力の高い技術力を有する本県のそうそうたる企業が、山口県とどのような縁があり、国内や海外のどんな地域でどんな製品をつくり、我々の生活にどのようにかかわっているのかといったことを、県内の小学生、中学生、高校生に今まで以上に多くの情報と経験で伝えていくことが極めて重要ではないかと考えています。もちろん、親が働いている、社会見学で行ったという理由で、その会社のことを断片的に知っていたり、工業高校や高専の生徒は、学校での学習や企業での研修を通じて、自分が専門とする分野に関係する企業を知っていることもあるでしょう。

 では、一方で、普通科に通う高校生が、先ほどお話ししたような山口県ゆかりの企業をどれだけ知っているでしょうか。私は、県内の子供たちが、本県が誇る企業のことを幅広く、深く、正確に知っているということが、本県の最重要課題である県外への人口流出や県内へのUターン就職に少なからぬ影響を与えるのではないかと感じざるを得ません。

 大学進学者の多くが、就職サイトを利用し、日本全国のさまざまなあふれる情報の中で就職先を探す現在において、出身地である山口県にも希望する企業があるにもかかわらず、それを知らぬまま他県に流出していることも少なからずあろうと思います。地元の企業のことを知り、そこに興味、関心、憧れを抱くことで、子供が自分の将来を考える際に、県内の企業に就職しよう、県内に住もう、山口県に帰ってこようといった思いを抱くきっかけになるのではないかと考えています。

 そこでお尋ねいたします。全国に誇るべき本県の企業等について、県内の子供たちが理解を深めることは、ふるさとへの誇りと愛着を抱かせるとともに、本県の未来を支えていく人材の育成にもつながると考えますが、県教委は、ふるさとを愛する心を育む取り組みをどのように推進しようとお考えか、御所見をお伺いいたします。

 以上で、私の一般質問とさせていただきます。

 御清聴まことにありがとうございました。(拍手)



○議長(柳居俊学君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 篠?議員の御質問のうち、私からは、新たな農林漁業者の確保、育成、定着についてのお尋ねにお答えします。

 担い手不足が深刻な本県の農林水産業を元気な産業へ育成していく上で、新規就業者を確保・育成し、定着させていくことが何よりも重要と考えています。

 このため、私自身が、さまざまな機会を通じ、若い農林漁業者や女性リーダーなど多くの関係者から、直接御意見をお聞きをした上で、お示しの定着に視点を当てた日本一の担い手支援策を構築をしたところでございます。

 私は、この日本一の支援策を前面に打ち出して、全国から多くの新規就業者を本県に呼び込み、そして定着してもらいたいと考えています。

 具体的には、まず、県内外での就業ガイダンスや、新たに設置する東京、大阪の売り込みセンターにおきまして、本県のさまざまな魅力とあわせて、日本一の支援策の積極的な情報発信に努めていくとともに、ふるさと回帰支援センターに新設します、UJIターン総合支援窓口においても、本県での就業に向けた具体的な相談に対応してまいります。

 また、新規就業者が早期に仕事や暮らしになじんで定着するためには、就業後の技術習得のための給付金や研修、指導などの支援策とあわせて、生活面も含めたきめ細かなサポートが重要であろうと思います。

 このため、若い農林漁業者が技術、経営から生活まで幅広く相談できる環境づくりを進めるとともに、市町や関係団体を初め、農家生活改善士や漁協女性部などの協力を得ながら、食生活や子育て等の農山漁村での暮らしを支援をするなど、地域が一体となった受け入れを促進してまいります。

 私は、「地方創生」や「若者の地方回帰」の動きも好機と捉えて、日本一の担い手支援により、一人でも多くの新規就業者を確保し、全ての方が本県農林水産業の担い手として定着できるよう、全力で取り組んでまいります。

 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。



○議長(柳居俊学君) 木村商工労働部長。

    〔商工労働部長 木村進君登壇〕



◎商工労働部長(木村進君) 働きやすい職場環境づくりについてのお尋ねにお答えします。

 男女がともに、安心して仕事と子育て等の両立を実現するためには、働きやすい職場環境づくりを積極的かつ着実に進めることが重要です。

 このため、チャレンジプランに、仕事と子育て等の両立に向けた環境づくりの促進を掲げ、職場環境づくりに向けた企業の主体的な取り組みを積極的に支援することとしています。

 これまで県では、企業の主体的な取り組みを促進するため、本県独自のやまぐち子育て応援企業宣言制度を中心に、他の模範となる企業の表彰や、インセンティブを与える協賛金融機関の拡大等の取り組みを進めてきたところであり、応援宣言企業が七百社に迫るなど、着実に子育て応援企業が拡大しているところです。

 こうした中、仕事と子育ての両立を一層進めるためには、さらなる応援企業の拡大とともに、特に企業における女性の就業継続や男性の育児参加を可能とする職場環境づくりを積極的に進める必要があると考えています。

 このため、まず、女性が就業継続できる職場環境づくりに向けては、各県民局の中小企業労働相談員の企業訪問等により、事業主や従業員に対する育児介護休業法等の法制度や国の助成制度の普及啓発に一層努めるとともに、女性が働きやすい環境整備に積極的に取り組む中小企業に対し、資金面からの支援を行うため、新たに中小企業制度融資に女性活躍応援資金を創設することとしています。

 また、男性が育児参加できる職場環境づくりに向けては、本年度創設したイクメン応援宣言企業の拡大に努めるとともに、新たな取り組みとして、男性育児休業の取得一日目からを対象とする全国トップ水準のイクメンパパ子育て応援奨励金の創設を初め、職場の上司を対象にしたイクボスセミナーの開催や、企業のすぐれた取り組みを紹介する事例集の作成、応援企業のシンボルマークや応援グッズの導入など、幅広い支援を行うこととしています。

 さらに、山口労働局と新たに雇用対策推進協定を締結し、女性の就業継続や男性の育児休業の取得促進など、企業の仕事と子育ての両立に向けた取り組みを一層進めることとしています。

 県としては、山口労働局等関係機関との緊密な連携のもと、企業と一体となって、働きやすい職場環境づくりに積極的に取り組んでまいります。



○議長(柳居俊学君) 北?土木建築部長。

    〔土木建築部長 北?孝洋君登壇〕



◎土木建築部長(北?孝洋君) 宇部港における港湾整備についてのお尋ねにお答えします。

 宇部港は、背後の化学工業を中心とした臨海工業地帯を支える重要な港湾であり、輸送の効率化を図り、物流コストを削減するためには、その基盤となる港湾の機能強化を図ることが不可欠であることから、船舶の大型化やコンテナ貨物の増加に対応した港湾整備を積極的に進めているところです。

 お尋ねのコンテナ貨物への対応については、ハード対策として、お示しの港湾施設に加え、これまで貨物の上屋や冷凍コンセントなどを整備し、今年度は、危険物コンテナの専用ヤードを整備するなど、コンテナターミナル機能の充実強化に努めてきたところです。

 今後は、老朽化した野積み場や荷役機械などの改良を計画的に進めるとともに、荷役作業の効率性や安全性をより高めるため、ヤードの拡張などコンテナターミナルの再編整備について、利用者の意見をお聞きしながら、検討を進めてまいります。

 また、ソフト対策として、平成十九年度から、外貿定期コンテナ船に対する港湾施設使用料等の減免措置を講じており、その効果もあって、リーマン・ショックで一旦途切れた韓国航路は、平成二十二年には再開し、平成二十四年にはさらに増便されたところです。

 県としては、コンテナ貨物をめぐる港間の獲得競争が厳しさを増す中、チャレンジプランに掲げる産業力強化を図っていくためには、引き続き、こうした取り組みは必要不可欠と考え、減免期間を平成二十九年度まで延長します。

 さらに、欧米向け基幹航路の維持・増大に向けた国の取り組みにより、阪神港における国際フィーダー航路の充実が図られることから、この機を捉え、陸送等により県外港湾に流出している貨物を呼び戻し、今後、新たに増加する貨物を県内港湾で取り扱えるよう、来年度から国際フィーダー航路を利用する船に対しても減免措置を講じます。

 また、阪神港と連携して、国際フィーダー航路の利用が見込まれる荷主や船会社に絞り込んで、重点的にポートセールスの活動を実施するとともに、県内港湾の利便性の向上と物流コストの削減に向け、航路の増便や荷主間のコンテナの相互融通などの取り組みを進めてまいります。

 県としては、こうした取り組みを進め、国や地元関係者と連携を図りながら、宇部港のコンテナターミナル機能の充実強化に努めてまいります。

 次に、まちづくりの支援についての二点のお尋ねにお答えします。

 まず、まちづくりの取り組みを進めていく上での課題とその対応についてです。

 県では、コンパクトなまちづくりモデル事業に関係市とともに取り組んでいるところであり、公共施設や住宅、医療、福祉、商業などの民間施設を、都市の拠点等に効率的・効果的に集約していくためには、広く県民の皆様にコンパクトなまちづくりの必要性を御理解いただいた上で、市街地へ居住や民間等の投資を適切に誘導していくことが重要な課題と考えています。

 このため、県民の皆様の御理解を得られるよう、これまでも、先進事例の紹介等を行うシンポジウムを開催してきたところであり、引き続き、平成二十七年度当初予算案において所要の経費を計上しているところです。

 また、市街地へ居住や民間等の投資を誘導するには、昨年改正された都市再生特別措置法に基づき、市町が、居住や都市機能を誘導する区域や施策を立地適正化計画として策定し、国の補助制度や税制優遇措置を活用することが極めて有効であります。

 このため、県としては、来年度、計画策定に着手する宇部市を初めとする四市に続いて、こうした取り組みがさらに県内の市町に拡大するよう働きかけてまいります。

 次に、市町の取り組みの加速化に向けた県の支援についてです。

 モデル事業を進めるに当たり、その取り組みがさまざまな分野にわたるため、構想づくりから事業実施までをサポートする県庁内横断的な支援チームを設け、これまでも各地区での取り組みに対して、広域的・専門的な観点から助言などの支援を行ってきたところです。

 今後は、お示しの宇部市にぎわいエコまち計画や、各市町による立地適正化計画の策定など、コンパクトなまちづくりに向けた取り組みがさらに拡大することが見込まれることから、これらの新たな取り組みに対しても、支援チームや外部アドバイザーを有効に活用してまいります。

 県としては、引き続き、各市町での取り組みの段階や熟度に応じて、国の施策等の情報提供や助言などを行うとともに、適切な役割分担のもと、県が担うべき事業について重点的に実施するなど、各市町の取り組みが加速化するよう支援してまいります。



○議長(柳居俊学君) 半田環境生活部長。

    〔環境生活部長 半田健二君登壇〕



◎環境生活部長(半田健二君) 高齢者の消費者被害対策についてのお尋ねにお答えします。

 お示しのように、全国的に高齢者からの相談件数が増加する中、本県においても、昨年度、県、市に寄せられた相談件数が、十年前に比べて二倍以上の約五千二百件に増加し、高齢者の消費生活における不安を払拭することが喫緊の課題となっております。

 こうしたことから、県では、チャレンジプランにおいて、消費生活における安心・安全の確保を重点施策に位置づけ、高齢者を初め、消費者の被害防止対策を一層推進することとしています。

 このため、来年度予算においては、とりわけ高齢者への対応を強化することとし、地域の福祉団体等による見守りネットワークとの連携を図り、見守りの担い手の研修等を通じ、不審な人物や車両への着目など、見守りポイントの理解を深めるとともに、危機感を共有し、地域を挙げて高齢者を見守る活動の充実強化に取り組んでまいります。

 次に、電話を使用した悪質勧誘販売等への対策として、その抑止効果が高い警告メッセージつき通話録音装置の普及促進に向け、独居・高齢者世帯などに無料で装置二百台を貸し出すこととし、この事業に取り組む市町に対し、その購入費を助成します。

 また、老人クラブ等への出前講座において、通話録音装置の実演を行い、その効果を体験してもらうなど、普及促進を図ってまいります。

 県としては、今後とも、市町や関係団体と緊密に連携し、高齢者の消費者被害の未然防止に鋭意取り組んでまいります。



○議長(柳居俊学君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) ふるさとを愛する心を育む取り組みについてのお尋ねにお答えします。

 「地方創生」の取り組みが本格化する中、県内の子供たちが、職場見学やインターンシップなど、体験活動等を通して地元の企業を知ることは、ふるさとに誇りと愛着を持つ心を育み、本県の未来を支えていく人材を育成する上で重要であると考えております。

 このため、県教委では、キャリア教育を全ての教育活動の展開に当たっての機軸の一つとして位置づけ、地元の企業と連携しながら、小中学校においては、ふるさとの産業や職業への関心を喚起し、働くことの目的や意義について学ぶ職場見学や職場体験、補助教材「山口県の工業」等を活用した職業調べ、ものづくり産業への関心・興味を高めるため、県内企業に勤めるものづくりマイスターを活用した体験教室などを実施しております。

 また、高等学校においては、従来の体験型インターンシップに加え、地元の企業や商店街等と連携して、ふるさとの活性化に向けた取り組みを行う、地域活性型インターンシップとともに、複数の業種の産業現場に赴き、そこで働いておられる方々と意見交換等を行う、産業人材実地セミナーや、就職を希望する生徒に対し、県内企業についてのガイダンス等を行う、高校生県内就職総合サポート事業などを実施しているところです。

 今後につきましては、これまでの取り組みを一層充実させるとともに、子供たちが本県の企業等について知り、主体的な進路選択ができるよう、ふるさとの産業やその魅力についての理解を深めるための地域産業魅力発見セミナーを初めとして、県内企業の方による社会人講話など、さまざまな機会を通じて、情報の提供に努めてまいります。

 県教委といたしましては、県内就職や将来のUターンにもつながるよう、ふるさとを愛する心を育む教育活動を充実してまいります。

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○議長(柳居俊学君) この際、暫時休憩いたします。再開は、午後一時の予定でございます。

    午前十一時二十九分休憩

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    午後一時開議



○副議長(畑原基成君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

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△日程第一一般質問



△日程第二議案第一号から第七十号まで



○副議長(畑原基成君) 日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第七十号までを議題とし、質疑の議事を継続いたします。

 島田教明君。

    〔島田教明君登壇〕(拍手)



◆(島田教明君) 自由民主党の島田教明でございます。今任期最後の質問者として登壇させていただきます。

 ちょうど四年前の三月十一日、東日本大震災が起こりました。そのとき私は、県議会議員選挙に出馬するべく後援会活動をしていた真っ最中でありました。

 発災直後にお伺いしたお宅では、「東北で地震が起きたらしいよ」とお聞きし、やがてそれが「大ごとになっちょるでね」に変わり、しばらくして、映像を通して津波に押し流される家屋や車のすさまじさを見せられたときのことは、今も忘れることはできません。

 急遽、後援会活動を打ち切り、防災関係のブレーンを集め会議を開きました。

 私自身が、阪神淡路復興支援に行った経験等も交えての結論、言うなれば今自分たちができることは何かという結論だったのですが、それは、まずタオルを集めようということでした。

 翌三月十二日からタオル集めを口コミやネットで伝え、日を追うごとにその輪が広がり、結果として、五日間で五万五千枚のタオルが集まりました。ありがたかったことは、山口県職員の災害派遣用のバスに積み込むことができ、福島県郡山市、ビッグパレット福島に避難されていた富岡町、川内村の方々に奇跡的にお届けすることができたことです。

 あれから毎年一度は福島県を訪問しますが、そのときに必ずお世話になるお一人に、福島県企業局の長谷川次長さんがいらっしゃいます。

 その長谷川次長さんが、先月、防災関係の講師として山口県に来られました。前日に講演内容をお伺いすると、「福島県の子供たちの震災前と後の違いを話したい」と即座にお返事が返ってまいりました。

 その内容とは、「厳しい局面に向かい合ったことで、子供たち自身に、自分たちの郷土を自分たちで何とかしたいとの思いが出てきた。大学進学も福島のためになる専攻を選び、福島に帰ること、福島を復興させることを念頭に学科を選択する、そんな子供たちがふえてきた」とのことでありました。

 そして、避難を余儀なくされていた家族は、子供たちのほうから、「なれ親しんだあのふるさとで友達と遊びたい」と親に訴え、帰還される御家族も出てきたそうなのです。

 次長さんの言葉をおかりすれば、「福島の子供が、厳しい局面に出合い、追い込まれたがために、ふるさとのことを考えるようになった」でありますが、そこには、偏差値優先の教育ではなく、本来の教育の姿を見た気がいたしますし、戦前、戦中、戦後の厳しい時代を踏ん張り抜き、今の日本をつくり上げていただいた先人たちの思いや姿勢も感じ取ることができ、感慨深いものがありました。

 郷土を思う心を育むことは、今改めて、全てにおいて肝要なことではないでしょうか。

 国家のこと、領土のこと、郷土のこと、そして何よりも命のこと、こうした大切な事柄が重要な局面に差しかかっている現在、「地方創生」の大前提に、郷土を育む心をと申し上げ、通告に従い質問に入らさせていただきます。

 まず最初に、「地方創生」についてお尋ねいたします。

 昨年、総務大臣や岩手県知事を歴任された増田氏が座長を務める日本創成会議が、全国の約半数に当たる自治体が消滅する可能性があると試算し、大きな反響を呼びました。

 私は、地方消滅という言葉が地方の将来を否定するような形で使われ、ひとり歩きしてはならないと思いますが、地方で進む現実に目を背けてはならず、地方の人口減少が日本全体の課題であると問題提起されたことについては、大きな意義があったと考えています。

 ただ、人口減少や少子高齢化の問題については、増田氏の指摘をまつまでもなく、地方に住む我々はその危機を既に肌で感じていたところです。

 このため、強い危機感を持ってこれまでも地域活性化や少子化対策に懸命に取り組んでこられましたが、我が国が経済成長を遂げていく中で、多くの若者は大都市を目指し、これが地方の活力を奪い、それがさらに人口流出を加速化させるという、負のスパイラルから今なお抜け出せないのが実情であります。

 このような構造的な問題の解決は決して容易ではありませんが、今こそ、国と地方が一体となって、解決に向けた処方箋を出し、「人口減少克服」と「地方創生」に全力で取り組む必要があると考えます。

 こうした中、安倍総理におかれては、安倍内閣の最大の課題は、豊かで、明るく、元気な地方をつくっていくことであるとし、「地方創生」を最重要看板政策として掲げられ、昨年の総選挙後、直ちに、まち・ひと・しごと創生総合戦略や、「地方創生」の先行的な取り組みを支援する新しい交付金措置を盛り込んだ緊急経済対策を決定し、「地方創生」に向けた取り組みを力強く開始されました。

 そして、山口県においても、村岡知事のもと、国の取り組みとまさに軌を一にして、人口減少社会に挑戦し、活力みなぎる県づくりを推進するとして、今般、「元気創出やまぐち!未来開拓チャレンジプラン」の最終案を公表されたところであります。

 私は、山口県の取り組みと国の取り組みの目指す方向とタイミングがこれほどまでに一致していることに、村岡知事のチャレンジに強い追い風が吹いていると感じています。

 人口減少対策は直ちにその成果が目に見えるものではありませんが、明るい未来を切り開いていくために、今こそ手を打つべき正念場のときを迎えているのであります。

 山口県を、若い世代、子や孫、さらにはその次の世代へとしっかりと引き継いでいけるよう最大限の努力をすることは、我々に課された使命であります。知事には、若きリーダーとして、将来にわたって山口県を元気にするため、思い切った政策を積極的に打ち出し、そして山口県の総力を結集して、この難局を乗り切っていただきたいと強く期待するものであります。

 そこでお尋ねします。「地方創生」に向けては、国は、地方がみずから考え、責任を持って戦略を推進するという観点から、国の長期ビジョンと総合戦略を勘案して、それぞれの地方自治体ごとに、地域の特性を踏まえた地方人口ビジョンと地方版総合戦略を策定することを求めており、山口県としても、できるだけ速やかに戦略を策定し、「地方創生」の取り組みを開始する必要があります。

 また、「地方創生」に確かな成果を出すためには、総合戦略に基づく取り組みの実効性を高めていくことが重要であり、そのためには、市町はもちろんのこと、大学や企業とも積極的に連携し、互いに知恵を出し合い、協力して取り組みを進めていくことが不可欠であると考えます。

 山口県として、「地方創生」にどう取り組んでいかれるのか、特に、関係団体等との連携を強化して戦略の実効性をどのように高められるのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、子育て環境づくりについてお尋ねいたします。

 我が国は、平成二十三年に本格的な人口減少社会に突入したと言われておりますが、今後も少子化が続いていくと、年金、医療、介護などの社会保障制度への影響や、労働力や消費活動の減少、地域を支える若者や現役世代などの担い手の減少、現役世代の負担の増加などにつながり、社会経済の根幹を揺るがしかねません。

 こうした中、本県の平成二十五年の出生数は、昭和二十四年の五万三百八人の約五分の一で、戦後最少の一万七百五人となっており、また年間の人口減少は一万一千二百九十一人、そのうち自然増減が七千八百七人と約七割を占めるなど、本県の少子化は深刻さを増しております。

 少子化対策は、効果が出るまでに長い時間を要しますが、早く取り組めば取り組むほど効果が上がるものであります。人口減少が進む中、将来世代を担う子供たちの負担を緩和するためにも、今を生きる我々が、早期に子育て環境づくりや少子化対策に強い決意で取り組む必要があると考えます。

 さきに県が実施した県民意識調査では、理想の子供の数として、三人以上の子供たちを持ちたい人が四九・一%と約半数いるのに対し、現実は、二一・三%とその半分にも満たない状況であり、理想とする子供を持たない理由で最も多いのは、経済的な理由からというものでした。

 確かに、子供を産めば産むほど家庭の経済的負担は大きくなるため、このままでは、進んで数多くの子供を産み育てようという家庭がふえるはずがありません。出生率を回復させるためには、子供を多く産み育てる家庭への対応が不可欠であります。

 また、女性の社会進出が進み、共働きによって夫婦の収入がふえたとしても、出生率の回復に十分な効果があるとは言えないと思われることから、子育て、教育に係る経済的負担の軽減、特に三人以上の子供がいる多子世帯に対する支援を充実する必要があると考えます。

 また、若い世代が希望する人数の子供を出産・育児できる環境を整えるためには、子供の人数に伴って増加する経済的負担に対応していくとともに、企業なども一緒になって社会全体で応援する機運を醸成することが大事であると考えます。

 知事は、企業や行政、地域団体など五十三団体で構成された「やまぐち子育て連盟」のキャプテンをされておられますが、社会全体で子育てを応援するため、県内の企業、関係団体とのネットワークを生かし、多子世帯などの子育て家庭に対するさらなる支援に取り組んでいただきたいと願います。

 少子化・子育て対策が喫緊の課題となった現在、子育て世代の若き知事をいただいたのは、まことに時宜を得たものであり、それだけに子育て家庭に対する積極果敢な支援を期待するものであります。

 そこでお尋ねいたします。人口減少が待ったなしの危機にある本県にとって、安心して子供を産み、育てることができる社会を実現するため、県では、来年度から、多子世帯への支援の充実に取り組むこととされているが、今後、社会全体で多子世帯への支援にどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

 次に、県産農林水産物の需要拡大における本県の取り組みについてお尋ねいたします。

 国では、農林水産業・地域の活力創造プランに基づく攻めの農林水産業の一環として、農業・農村全体の所得を倍増させることを目指し、現在、施策を推進する上での課題や解決策の検討が行われており、また、食料・農業・農村基本法に基づく食料・農業・農村基本計画の見直し作業が行われる中、施策の具体的な方向性や食料自給率目標、農業構造の展望等について、この三月を目途に基本計画が策定されようとしています。

 この攻めの農林水産業の具体的な実行の大きな鍵となるのが、国内外の需要拡大であります。

 国内においては、地域エネルギーや先端技術を活用した次世代施設園芸による生産・流通の高度化を図るとともに、需要が拡大している介護食品の開発等を推進するなど、国産農林水産物の新たな市場を開拓するものであります。

 国外においては、我が国の高品質な農林水産物・食品について、アジア諸国はもとより欧米も重視した輸出が促進されており、品目別輸出団体の設立によるオールジャパンでの取り組みや、輸出検疫の利便性向上など、戦略的な取り組み等が進められております。

 さらに、昨年末には、国において、まち・ひと・しごと創生総合戦略が決定され、補正予算案、平成二十七年度当初予算案に関連事業が盛り込まれるなど、「地方創生」がいよいよ本格的に動き出そうとしています。

 こうした国の動向を踏まえ、本県では、今後の県政運営の指針となる「元気創出やまぐち!未来開拓チャレンジプラン」を策定するため、知事をトップとする山口県活力創出本部会議を設置し、平成二十六年度中の策定を目指し、スピード感を持った策定作業が進められてきました。

 チャレンジプランでは、人口減少、少子高齢化を最大の課題に位置づけ、産業、地域、人材の活力を創造し、これらの好循環により元気な山口県をつくることを目指しておりますが、このチャレンジプランの五つの「未来開拓戦略」に設定されている十五の「突破プロジェクト」のうち、元気な農林水産業育成プロジェクトに掲げる四つの重点施策を進めていく上で、本県農林水産業は、担い手の減少や高齢化の進行、農林水産物価格の低迷、産地間競争の激化、さらには貿易の自由化の動きなど、多くの課題に直面しており、厳しい環境にあります。

 しかしながら、私は、県民への農林水産物の安定供給という基本的な役割に加え、県土や自然環境の保全など、多面的な機能をも有する本県農林水産業の活力創出なくしては、「活力みなぎる山口県」の実現は不可能であると確信しています。

 こうした背景を受け、来年度予算では、知事を隊長とする、ぶちうま売込隊による、国内外に向けたPR対策の充実強化を通じた県産農林水産物の需要拡大や、国の補正予算による交付金を活用した消費喚起といった施策に取り組まれるとのことです。

 新規需要なくして生産拡大なし、この施策は、生産者と消費者、流通加工関係者などとお互いに信頼関係を築き、安心・安全な農林水産物の生産・流通・販売対策を積極的に推進するものであり、本県が長年にわたり培ってきた、地産地消の精神である、心の循環を次のステージでさらに発揮する取り組みに思えてなりません。

 私は、こうした販路開拓分野に、プランにもうたわれている果敢なチャレンジ精神でもって、知事みずからがトップセールスとして売り込んでいかれようとする行動に、心より大いに期待するものであります。

 そこでお尋ねいたします。本県農林水産業の活力創出に向け、ぶちうま売込隊を中心としたPR対策などを通じて、県産農林水産物の国内外への需要拡大にどのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、創業支援についてお尋ねいたします。

 国は、人口急減・超高齢化の克服に向けた諸課題への対応として、昨年十二月にまち・ひと・しごと創生総合戦略を策定し、地方における安定した雇用の創出や、地方への新しい人の流れをつくること等を基本目標に掲げ、地域産業の競争力強化や地域移住の推進に向けた総合的な取り組みを進められているところであります。

 また、少子高齢化により労働人口が減少する中、持続的な経済成長を進めていくには、女性の力を最大限引き出すことが重要であるとして、先月二十日、女性活躍推進法案を国会に再提出され、早期に成立させることを目指すなど、安倍政権が重要政策と位置づける女性活躍を官民で推進するとのことであります。

 一方、国の基本調査である経済センサス活動調査によると、本県における開業率は一・七%、廃業率は五・八%とのことであり、開業率が廃業率を大きく下回り、事業所の減少が地域経済の活性化や雇用の確保に大きな影響を与えている要因の一つとなっています。

 また、本県は、二十五歳から三十四歳までの子育て期の女性の有業率が全国に比べ低く、いわゆるM字カーブが顕著となっている中、女性の創業者数は男性に比べ半数程度で、その割合も減少傾向にあり、女性の多様な働き方を支え、女性の創業促進を図ることが必要となっています。

 こうした状況のもと、県では、昨年九月、女性の新たな活力を引き出すとともに、子育て期の労働力の低下を解消するため、従来からの男女を問わない創業セミナーに加え、起業家としてステージアップを目指す女性を対象とした、女性創業セミナーWITTYを開催されたところであり、定員を上回る受講希望者があり、定員を急遽増員するなど、大変好評であったとお聞きしております。

 私は、県内に新たなビジネスや雇用を創出し、県内経済の活性化につなげるためには、若者や女性などが起業しやすい環境を整備していくことが極めて重要であると考えているところであり、県におかれても、未来開拓チャレンジプランの最終案において、挑戦をサポート!創業応援県やまぐちを重点施策に掲げ、平成二十九年度までの目標値として、関係支援機関の支援による創業数を百八十件、また女性創業セミナーの受講による創業数を二十六件と設定し、創業の促進に向けて、積極的な取り組みをさらに推し進められるとのことであり、大いに期待しているところであります。

 そこでお尋ねいたします。県では、県内経済の活性化を図るため、地域経済の活力の源泉となる女性を初めとした創業支援について、今後、どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、物流機能の強化についてお尋ねいたします。

 県では、このたび、「やまぐち産業戦略推進計画」の第二次改正案を公表されました。新たな戦略やプロジェクトの新設とともに、着実に取り組みの成果もあらわれておりますが、これは、アベノミクス「三本の矢」をしっかりと取り込みながら、地方の実情に応じて効果的、重点的な対策を講じられている結果であると考えております。

 私の地元であります防府市でも、中国電力とエア・ウォーターが、旧カネボウ防府工場跡地でのバイオマス・石炭混焼発電所の共同建設を公表し、先日、両者の共同出資により発電事業を担う新会社が防府市に設立されました。

 また、大和ハウス工業はJT防府工場跡地で工業団地を造成し企業誘致に取り組むなど、地域産業の再生・強化につながる大きな動きが出始めてまいりました。

 さらに、マツダではメキシコ工場での車両の量産開始に伴い、中関地区にあります防府工場からメキシコへの自動車関連部品コンテナ貨物の輸出の大幅な増が見込まれています。

 私は、県内景気の回復を背景としつつも、いずれのケースも、三田尻中関港が国際物流の拠点港湾であることに加え、JR防府駅や山陽自動車道といった高速交通体系に近く、中国地方や九州地方へアクセスしやすいといったすぐれた立地特性を有していることが、新規立地や地元企業の生産拡大をスムーズにしており、これまで県においてしっかりと港湾や道路等の産業基盤を整備していただいたことが、こうした産業の再生・強化につながっていると確信しております。

 したがいまして、防府地域の創生に向け、基盤となる地域産業の再生・強化の動きを今後とも継続・発展させていくためには、これまでの取り組みに加え、時代の要請を先取りした三田尻中関港の港湾機能と、物流基盤をなす道路ネットワークを一体的に拡充強化していく必要があります。

 そのためには、まずは、立地企業が利用しやすい充実した港湾施設としなければならず、岸壁の耐震化等による施設の安全対策はもとより、完成自動車やコンテナ貨物の増大に伴うガントリークレーンの増設を初めとする物流機能の再編・強化により、国際物流拠点として有すべき機能を充実させていくことが肝要であります。

 そして、こうして強化された港湾機能に呼応し、防府環状線構想の早期実現、県道中ノ関港線の整備、さらには車両の大型化への対応など、三田尻中関港から国道二号や山陽自動車道へのアクセス強化を図り、三田尻中関港を取り巻く道路ネットワークを充実させることによって、物流機能全体の強化につなげていかねばなりません。

 防府地域の未来(あす)のため、そして本県の未来(あす)のため、「活力みなぎる山口県」の原動力となる産業基盤の強化に向け、今こそ積極果敢に攻めていただきたいと思います。

 そこでお尋ねいたします。防府地域における物流の機能の強化に向け、三田尻中関港の施設整備、そして三田尻中関港の物流基盤をなす道路ネットワークの整備について、今後どのように取り組まれるのか、お伺いいたします。

 また、物流機能の強化に当たっては、こうしたハード対策にあわせ、港湾の利用促進といったソフト対策も不可欠であります。特に、コンテナ貨物については、激化する地域間競争、国際間競争に打ち勝てるよう施設の整備にとどまらず、企業からの貨物集荷の増大を図りコンテナ基幹航路の維持・拡大を目指した利用促進対策にも一体的に取り組むことが重要ですが、ソフト対策にどのように取り組まれるのか、あわせてお伺いいたします。

 私の一般質問は以上で終わりますが、今期限りで御勇退をされます先輩議員の皆様方には、県政に対する長年の御功績に改めて敬意を表しますとともに、この四年間、何かと御指導を賜りましたことに心から感謝を申し上げます。

 今議会が終わりますと、御勇退をされる方々、それぞれの地元で県民の皆様の負託をいただくために選挙に臨まれる方々とそれぞれですが、ともに、人口減少に直面している山口県の発展と、県民の皆様が安心して暮らせる県づくりを願っておられるものと思います。

 私ども自由民主党も、責任政党として、引き続き皆様の期待と信頼に応えられるよう、さらに頑張ってまいります。

 最後になりますが、執行部と県議会とは車の両輪であります。若き村岡知事さんの県政への熱意に敬意を表しますとともに、執行部の皆様方に、この四年間の感謝を申し上げます。

 御清聴まことにありがとうございました。(拍手)



○副議長(畑原基成君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 島田議員の御質問のうち、私からは、「地方創生」についてのお尋ねにお答えします。

 本県人口のさらなる減少は、地域経済や県民生活に大きな影響を及ぼし、県の活力が一層低下することが懸念されるところです。

 こうした中、私は、今こそ将来をしっかりと見据えた上で、本県の最重要課題である人口減少問題を克服し、活力ある山口県をつくり上げ、次代にしっかりと引き継いでいかなければならないと考えております。

 そのためには、本格的にスタートしたチャレンジプランに即し、産業、地域、人材の活力創出に向けた諸施策を力強く進めるとともに、県づくりと同じ方向を目指す「地方創生」についても、早期に始動させていくことが必要であります。

 こうした取り組みを実効あるものとするためには、市町との緊密な連携のもと、県民はもとより、産業界、大学、金融機関、労働団体など、あらゆる機関、団体が課題意識を共有し、同じ方向を目指していくことが重要であることから、近く、「地方創生」を推進するための全県組織を立ち上げ、「地方創生」の方向性を示す総合戦略の策定から、実行、進行管理、評価に至るまで一貫して取り組む体制を整備していきたいと考えています。

 また、総合戦略については、県民の皆様の幅広い御意見もお聞きしながら、本年十月を目途に策定を進めるとともに、全国に先駆けた山口大学との「地方創生」に係る包括連携協定や、県内就職支援に向けた龍谷大学との協定の締結、さらには金融機関、商工団体との地方創生連絡会議の開催などによりまして、「地方創生」の実現に向け、関係機関等と協働して取り組んでいくこととしたところです。

 今後、各主体がそれぞれの役割を発揮し、相互に連携しながら、少子化に歯どめをかけ、山口県に人をとどめ、人を呼び込むことができるよう、働きやすい職場づくりや子育て支援を初め、県内大学への進学支援や地域企業への就職促進、新事業展開・創業支援による雇用創出など、「地方創生」を先導する取り組みを積極的に進めていくこととしています。

 私は、人口減少の克服に向けては県の総力を結集して取り組むことが不可欠であると考えており、関係機関、団体の皆様との連携を強化し、本県の「地方創生」をなし遂げていけるよう、「活力みなぎる山口県」の実現に全力で取り組んでまいります。

 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。



○副議長(畑原基成君) 小松健康福祉部長。

    〔健康福祉部長 小松一彦君登壇〕



◎健康福祉部長(小松一彦君) 子育て環境づくりについてのお尋ねにお答えします。

 歯どめのかからない少子化という危機を突破するためには、お示しのように、社会全体で多子世帯を支援する取り組みを強化することが重要と考えています。

 このため、県では、多くの子供を産みたいと願う若い世代の希望がかなうよう、これまで三歳未満を対象に実施してきた第三子以降の保育料等の軽減制度について、幼稚園も対象に加え、年齢を全年齢に拡大し、子育て世代の経済的負担の軽減を図ってまいります。

 さらに、こうした取り組みの輪を広げ、社会全体で多子世帯を支援する仕組みづくりに向け、第三子以降の子供が生まれた世帯に対して、子育て連盟として、祝い状と県産の農林水産品を贈呈する制度を創設するとともに、連盟の構成団体や企業に対して、みずからの従業員に対する支援や、企業特性に応じた多子世帯を優遇するサービスの充実を呼びかけたところです。

 その結果、金融機関や自動車販売会社など、現時点で二十二の企業で金利優遇など、新たな取り組みが始められたところであり、こうした多子世帯への支援が一層広がるよう、引き続き企業等へ働きかけを進めてまいります。

 県としては、今後とも、市町や企業、関係団体と連携しながら、社会全体で子供や子育てを支える、みんなで子育て応援山口県の実現に向け、多子世帯への支援に積極的に取り組んでまいります。



○副議長(畑原基成君) 野村農林水産部長。

    〔農林水産部長 野村雅史君登壇〕



◎農林水産部長(野村雅史君) 県産農林水産物の需要拡大についてのお尋ねにお答えいたします。

 本県の農林水産業を活性化するには、地産地消の着実な推進に加え、首都圏を初め国内外への販路拡大が重要であることから、知事を隊長とする、ぶちうま売込隊を中心に、やまぐちブランドを初め、六次産業化による開発商品など、本県のすぐれた農林水産物等の売り込みを充実強化する必要があると考えております。

 このため、本年四月の企画流通課の、ぶちうまやまぐち推進課への改称に際しましては、国内外への販路拡大部門を強化するとともに、特に、大都市圏等県外に向けては、新たに設置される東京、大阪の営業本部や関係団体と連携し、長州黒かしわやノドグロ等を売り込み戦略商品として、マスコミを活用した情報発信や専門アドバイザーによる的確なニーズの把握、量販店等のバイヤー向け商談会の開催など、戦略的な取り組みを展開してまいります。

 また、海外に向けては、ミラノ国際博覧会において、本県の食材の魅力を世界へ発信するとともに、台湾での縦断キャラバン等による輸出ルートの確立を目指すなど、輸出拡大に向けた取り組みも推進してまいります。

 こうした取り組みに加え、国の経済対策による交付金を活用した、県産一〇〇%のカタログギフト「ぶちうま!やまぐち」や、水産加工品セットの割引販売、花の記念日と連動したプレミアムクーポン券の発行により、消費を喚起し、需要を拡大してまいります。

 県としましては、本県農林水産業の活力創出に向け、国内外への戦略的な売り込みを強化し、県産農林水産物のさらなる需要拡大に取り組んでまいります。



○副議長(畑原基成君) 木村商工労働部長。

    〔商工労働部長 木村進君登壇〕



◎商工労働部長(木村進君) 創業支援についてのお尋ねにお答えします。

 地域経済の活性化や雇用の場の確保を図るためには、県内企業の大多数を占め、雇用の大きな受け皿である中小企業の源泉となる創業を促進することは極めて重要です。

 このため、チャレンジプランの重点施策に、挑戦をサポート!創業応援県やまぐちを掲げ、創業予定の段階から創業後の経営が安定するまでの一貫した支援を、力強く進めることとしています。

 具体的には、創業者の掘り起こしを進めるため、実践的なノウハウを取得する「夢実現」創業支援塾を、県内大学とも連携して四カ所で開催するとともに、相談機能を強化するため、全ての商工会議所等に、創業者が抱えるさまざまな経営課題を身近な地域で解決するためのコーディネーターを配置することとしたところです。

 また、県外在住者を呼び込み、県内での創業を促進することも重要であるため、初めて、東京での創業セミナーを開催するとともに、新たに、県内の創業希望地の視察に対する助成制度を創設することとしています。

 さらに、創業前後の資金ニーズに的確に対応するため、中小企業制度融資に全国で最優遇の金利を設定した、創業応援資金を創設することとしたところです。

 こうした支援の効果的な組み合わせにより、創業の各段階に応じ、きめ細やかな支援を行ってまいります。

 とりわけ、女性の創業促進については、お示しのとおり、女性の活躍促進や子育て期の労働力低下の解消の観点から重要であるため、本年度、無料の託児や平日昼間の開催など、女性が受講しやすい女性創業セミナーを実施したところです。

 来年度も、セミナーの開催箇所を拡大し、フォローアップセミナーを新たに実施するなど、内容を充実するとともに、金融機関と連携したビジネスプランのブラッシュアップや資金支援を強化することとしています。

 さらに、本県独自の新たな創業支援手法として、地元金融機関等との共同出資による女性創業応援会社を設立し、事業資金の提供とコンサルティング支援を一体的に行うことにより、女性創業者の資金不足の解消や営業力強化の支援を行うこととしたところです。

 このような全国的にも例がない取り組みも含め、事業熟度に応じた支援を行うことにより、女性創業セミナー修了者を初めとする女性の創業促進に努めることとしています。

 県としては、創業するなら山口県と思っていただけるよう、産学公金が緊密に連携し、地域経済の活力の源泉となる創業の支援に積極的に取り組んでまいります。

    〔木村商工労働部長の発言中、畑原副議長にかわり、柳居議長が議長席に着く〕



○議長(柳居俊学君) 北?土木建築部長。

    〔土木建築部長 北?孝洋君登壇〕



◎土木建築部長(北?孝洋君) 物流機能の強化に関する三点のお尋ねにお答えします。

 まず、三田尻中関港の施設整備についてです。

 三田尻中関港は、背後の自動車産業を中心とした臨海工業地帯を支える重要な港湾であるとともに、地域防災計画において、大規模地震発生時の海上輸送基地に指定されている港湾でもあることから、県では、物流機能や防災機能の強化に努めているところです。

 お尋ねの物流機能の強化については、現在、中関地区において、企業ニーズや取扱貨物の動向等を踏まえ、コンテナターミナルの再編整備を進めているところであり、今後見込まれる自動車関連部品等のコンテナ貨物の増加に対応するため、来年度からガントリークレーンの整備に着手することとしています。

 また、三田尻地区においては、来年度の完成に向け、岸壁の耐震化を進めるとともに、お示しの発電所建設計画に伴い需要の増大が見込まれる石炭等の海上輸送に対応できるよう、泊地のしゅんせつ等について検討してまいります。

 次に、道路ネットワークの整備についてです。

 県では、迅速かつ円滑な物流を実現するため、これまでも、物流拠点である三田尻中関港から、高速交通ネットワークを構成する山陽自動車道や国道二号へアクセスする道路の整備に努めてきたところです。

 このうち、中関地区と国道二号とを連絡する中ノ関港線については、佐波川を越え、国道二号までを最短で結ぶ一・一キロメートルの区間が、今月二十九日に開通する運びとなり、より一層アクセス性が向上することで、さらなる産業振興につながるものと期待しています。

 また、三田尻地区と国道二号とを連絡する環状一号線については、現在、国道二号までの約一・八キロメートルの早期完成に向け、鋭意整備を進めているところであり、残る暫定二車線区間についても、お示しの車両の大型化への対応を図る観点からも、四車線区間が連続するよう、拡幅整備を検討してまいります。

 次に、港湾の利用促進についてです。

 三田尻中関港においては、現在、コンテナ貨物の約四割が県外の港へ流出している状況にある中、今後、自動車関連企業の海外での増産や地域への企業誘致等により、コンテナ貨物の増加が見込まれ、他港への流出防止が喫緊の課題となっております。

 こうした中、欧米向け基幹航路の維持拡大に向けた国の取り組みにより、県内港湾と阪神港を結ぶ国際フィーダー航路の利便性の向上が期待されています。

 このため、県外の港へ流出している貨物を呼び戻し、増加する貨物の多くを地元の港で取り扱えるよう、また、三田尻中関港における自動車関連部品等の輸送コストの削減を図るためにも、来年度から新たに、国際フィーダー航路を利用するコンテナ船に対し、港湾施設使用料等の減免措置を講じます。

 県としては、地元関係者と連携し、こうしたハード・ソフトの取り組みを進めることにより、防府地域の物流機能の強化に努めてまいります。



○議長(柳居俊学君) これをもって、一般質問及び提出議案に対する質疑を終結いたします。

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    委員会付託の省略について



○議長(柳居俊学君) ただいま議題となっております議案第五十三号の人事案件につきましては、委員会付託を省略したいと思います。これに御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(柳居俊学君) 御異議なしと認めます。よって、議案第五十三号の人事案件につきましては、委員会付託を省略することに決定いたしました。

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    表 決



○議長(柳居俊学君) これより議案第五十三号 教育長の任命について、同意を求めるの件を採決いたします。

 本件は、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕



○議長(柳居俊学君) 起立多数であります。よって、議案第五十三号 教育長の任命について、同意を求めるの件は、これに同意することに決定をいたしました。

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△日程第三意見書案第一号



○議長(柳居俊学君) 日程第三、意見書案第一号 ドクターヘリの安定的な事業継続に対する支援を求める意見書案を議題といたします。

 意見書案は、お手元に配付のとおりでございます。

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    提出者の説明の省略について



○議長(柳居俊学君) 意見書案につきましては、提案理由の説明を省略をいたしたいと思います。これに御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(柳居俊学君) 御異議なしと認めます。よって、意見書案につきましては、提案理由の説明を省略することに決定をいたしました。

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    委員会付託



○議長(柳居俊学君) これより委員会付託を行います。

 議案第一号から第五十二号まで及び議案第五十四号から第七十号まで並びに意見書案第一号をそれぞれの所管の常任委員会に付託をいたします。

 今期定例会において受理した請願は三件であります。これをお手元に配付の請願文書表のとおり、それぞれの所管の常任委員会に付託をいたします。

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    委員会審査の期限について



○議長(柳居俊学君) ただいま常任委員会に付託をいたしました議案、意見書案及び請願につきましては、三月十一日までに審査を終わるよう期限をつけることにいたしたいと思います。これに御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(柳居俊学君) 御異議なしと認めます。よって、議案、意見書案及び請願につきましては、三月十一日までに審査を終わるよう期限をつけることに決定をいたしました。

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    休会について



○議長(柳居俊学君) 三月十二日は、議事の都合により休会いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(柳居俊学君) 御異議なしと認めます。よって、三月十二日は休会することに決定をいたしました。

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○議長(柳居俊学君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 本日は、これをもって散会をいたします。御苦労さまです。

    午後一時五十分散会



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     地方自治法第百二十三条第二項の規定によりここに署名する。

             山口県議会 議     長   柳   居   俊   学

                   副  議  長   畑   原   基   成

                   会議録署名議員   吉   田   充   宏

                   会議録署名議員   井   上       剛