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平成 27年 2月定例会 03月03日−03号




平成 27年 2月定例会 − 03月03日−03号









平成 27年 2月定例会


   平成二十七年二月山口県議会定例会会議録 第三号

      平成二十七年三月三日(火曜日)
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        議事日程 第三号
      平成二十七年三月三日(火曜日)午前十時開議
  第一 一般質問
  第二 議案第一号から第七十号まで(質疑)
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        本日の会議に付した事件
  日程第二 議案第一号から第七十号まで
                会議に出席した議員(四十九人)
                          柳   居   俊   学 君
                          吉   井   利   行 君
                          吉   田   和   幸 君
                          塩   満   久   雄 君
                          林       哲   也 君
                          加   藤   寿   彦 君
                          有   福   精 一 郎 君
                          木 佐 木   大   助 君
                          先   城   憲   尚 君
                          友   田       有 君
                          曽   田       聡 君
                          平   岡       望 君
                          佐 々 木   明   美さん
                          小   泉   利   治 君
                          岡   村   精   二 君
                          二   木   健   治 君
                          藤   本   一   規 君
                          篠   ?   圭   二 君
                          藤   生   通   陽 君
                          松   永       卓 君
                          合   志   栄   一 君
                          西   嶋   裕   作 君
                          末   貞   伴 治 郎 君
                          吉   田   充   宏 君
                          新   谷   和   彦 君
                          田   中   文   夫 君
                          神   田   義   満 君
                          島   田   教   明 君
                          石   丸   典   子さん
                          井   上       剛 君
                          国   井   益   雄 君
                          守   田   宗   治 君
                          山   手   卓   男 君
                          槙   本   利   光 君
                          畑   原   基   成 君
                          井   原   寿 加 子さん
                          橋   本   尚   理 君
                          秋   野   哲   範 君
                          河   野       亨 君
                          笠   本   俊   也 君
                          星   出   拓   也 君
                          森   中   克   彦 君
                          河   村   敏   夫 君
                          藤   井   律   子さん
                          友   広       巌 君
                          戸   倉   多 香 子さん
                          上   岡   康   彦 君
                          新   藤   精   二 君
                          江   本   郁   夫 君

                会議に欠席した議員(なし)

                議案等の説明のため会議に出席した者
                    知事          村 岡 嗣 政 君
                    副知事         藤 部 秀 則 君
                    総務部長        渡 邉 繁 樹 君
                    総務部理事       大 谷 恒 雄 君
                    総合企画部長      上 野   清 君
                    産業戦略部長      宮 地   理 君
                    環境生活部長      半 田 健 二 君
                    健康福祉部長      小 松 一 彦 君
                    商工労働部長      木 村   進 君
                    農林水産部長      野 村 雅 史 君
                    土木建築部長      北 ? 孝 洋 君
                    会計管理局長      寺 田 徹 郎 君
                    財政課長        松 本 典 久 君
                    公営企業管理者     弘 中 勝 久 君
                    企業局長        市 原 充 之 君
                    教育委員長       山 縣 俊 郎 君
                    教育長         浅 原   司 君
                    公安委員長       倉 田 惠 子さん
                    警察本部長       藤 村 博 之 君
                    代表監査委員      河 嶌 繁 太 君
                    監査委員事務局長    高 杉 和 典 君
                    労働委員会事務局長   藤 井   勝 君
                    人事委員会事務局長   村 田 常 雄 君

                会議に出席した事務局職員
                    事務局長        高 松 昇 志 君
                    事務局次長       河 村 邦 彦 君
                    審議監兼議事調査課長  田 中   肇 君
                    総務課長        田 平   ? 君
                    政務企画室長      岡 村 達 也 君
                    秘書室長        繁 吉 健 志 君
                    議事調査課主幹     山 本 秀 樹 君
                    主査          石 橋 教 幸 君
                    議事記録係長      三 好   政 君
                    主任主事        藤 村 紘 子さん
                    主事          竹 井 由利香さん
                    主事          福 田 直 也 君






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    午前十時開議



○議長(柳居俊学君) おはようございます。これより本日の会議を開きます。

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△日程第一一般質問



△日程第二議案第一号から第七十号まで



○議長(柳居俊学君) 日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第七十号までを議題とし、質疑に入ります。

 一般質問及び質疑の通告がありますので、それぞれの持ち時間の範囲内において、順次発言を許します。

 藤生通陽君。

    〔藤生通陽君登壇〕(拍手)



◆(藤生通陽君) おはようございます。自民党会派、藤生通陽でございます。一般質問の初日のトップバッターを務めさせていただきます。大変皆さん方の御配慮に感謝をいたします。

 村岡知事が就任されましてはや一年であります。この一年間の知事の状況を見ていますと、大変フットワークも軽く、いろんなところへ出歩きまして、たくさんの情報を得られたということを強く感じております。

 知事の若さをもってこれからの県政を組織を挙げて引っ張っていって、元気のある山口県に育て上げていただきたいと切に願うものであります。

 それでは、通告に従いまして質問をいたします。

 最初に、高病原性鳥インフルエンザに対する防疫体制の強化についてお尋ねをいたします。

 昨年十二月に、本県長門市において、十年ぶりに高病原性鳥インフルエンザが発生をいたしました。

 代表質問で、我が党の友田議員が申し上げましたように、県においては、村岡知事の陣頭指揮のもと、年末年始にもかかわらず夜を徹した防疫措置を取り組まれ、その後の感染拡大もなく、一月二十三日には終息宣言をされました。この間の迅速かつ的確な取り組みに県民を代表して感謝を申し上げます。

 また、風評被害防止に向けた消費者へのPRや養鶏農場を対象とした無利子融資制度の創設など、事後的な対策にも積極に取り組んでおられることも評価したいと思います。

 一方で、高病原性鳥インフルエンザや口蹄疫などの家畜伝染病の影響は、さまざまな分野に広がり、畜産農家だけにはとどまりません。その意味においては、地震や台風のような自然災害と同様の対策が必要となります。

 ここで思い起こされるのが、平成二十三年に発生をした東日本大震災です。東日本大震災では、多くの想定外の事態が発生をし、想定外をなくすことが、その後の危機管理対策における大きな教訓となりました。

 家畜伝染病への対応についても、こうした事態が起きないように、しっかりと準備をしておくことが必要であります。

 県では、十年前の経験などを踏まえ、これまでもさまざまな対策をとってこられ、それが今回の防疫対応に生かされたものの、それでも、幾つかの課題があったと伺いました。

 まずは、発生が年末年始ということで、多くの業者が休みに入っていたために、防疫資材が一時的に不足したことです。

 また、今回の発生農場が、鶏舎の中で放し飼い飼育する形態であったため、鶏の捕獲に予想外の時間を要したことです。

 今回は、幸いにして二十四時間という国が示す指針の時間内に、鶏の殺処分を終えることができましたが、このような事態が続くと、迅速な防疫措置が困難になるおそれもあります。

 さらに、今回は、約三万羽規模の農場での発生でしたが、本県にはさらに大規模な農場もあることから、そうした農場での発生も想定した体制の構築も急務ではないでしょうか。

 そこでお尋ねであります。二度と本県で家畜伝染病が発生しないように徹底的な予防対策をとっていくことが大前提でありますが、万が一の発生に備え、時期や時間を問わずに対応できる体制の確保、県内農場の具体的な規模や設備、飼育形態などに対応した具体的なマニュアルづくりなど、防疫体制のさらなる充実強化が必要と考えますが、県としてどのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。

 次に、企業立地の推進についてお尋ねをいたします。

 県では、これまで地域の産業集積形成と活性化を目指し、やまぐち次世代産業クラスター構想を策定するとともに、企業誘致の支援制度である企業立地促進補助金のさらなる充実を図り、企業立地の推進に努められているところであります。

 こうした本県産業の強みを生かしたスピード感のある柔軟な対応により、県外からの企業進出や、県内企業の工場新設・増設など、県央の産業団地を中心に分譲が進み、本年度は、山口テクノ第二団地が完売したほか、県が造成した産業団地のうち、唯一分譲に至っていなかった小野田・楠企業団地に初めて企業が進出するなど、積極的な誘致活動により、順調に企業誘致件数が推移していることは、地域経済の活性化や雇用創出につながるため、まことに喜ばしいことであります。

 報道によると、アベノミクスの展開により、日経平均株価が一万八千円を上回り、ITバブルのころ以来の高値に達し、この株高は、円安のメリットを受けた自動車を初め、大手製造業などの輸出型企業の好業績の影響とのことであります。

 また、最近の円安傾向により、日本から海外へ輸出する製品の価格は低下し、競争力が増すため、製造業を初めとした企業が、生産拠点を海外から国内へ戻すといった国内回帰の動きも目立ち、今後、個人消費が向上すれば、景気回復が確かなものになるため、企業の設備投資の回復も期待できるとのことであります。

 しかし、帝国データバンクの企業アンケートによれば、国内企業が工場の新設・移転先として検討している地域は、安価な労働力を確保しやすい新興国や海外の需要地に現地工場をつくろうとする海外がトップであり、また、本社の移転先候補は、東京都や大阪府などの大都市圏に集中をし、地方には厳しい状況となっているということであります。

 こうした状況のもと、国では、景気回復の波を全国津々浦々にまで届けるため、「地方創生」に向けた政策として、地方における企業の拠点強化を促進し、働き場の確保を図るため、東京二十三区から本社機能を移転させる場合や地方にある本社の機能強化の後押しとして、地方拠点強化税制を創設されたところであります。

 一方、村岡知事は、「活力みなぎる山口県」の実現を目指すため、未来開拓チャレンジプランにおいて、立志応援!企業が集うものづくり先進県やまぐちを重点施策に位置づけられ、企業誘致・規模拡大投資件数の目標値を、平成二十六年から二十九年までの四年間に二百社以上と設定をし、企業の新規投資の促進を図られるとのことであり、国との一体的な取り組みや企業の動きに呼応する積極的な取り組みを期待するところであります。

 そこでお尋ねであります。県では、本県産業の活力を拡大をし、より強い産業づくりに向けて、企業立地への戦略的な取り組みの推進を図ることが重要であると思いますが、今後、どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、女性の活躍促進についてお尋ねをいたします。

 安倍総理は、平成二十四年の政権発足以来、女性の活躍促進を内閣の最重要課題の一つと位置づけ、国内外を問わず、我が国における女性が輝く社会づくりの必要性を発信してこられました。

 昨年十月には、みずからを本部長とする、すべての女性が輝く社会づくり本部を立ち上げられ、今国会における施政方針演説の中でも、行政や企業などが一体となって女性が活躍しやすい環境を整え、社会全体の意識改革を進める旨を表明をされております。

 こうした総理の姿勢、発信力により、女性の活躍をめぐる社会の関心はこれまでにもないほど高まり、企業や女性の皆さんの意識も急速に変わってきているのではないかと考えます。

 人口減少社会へと突入した我が国において、家庭から職場、地域において、女性の皆さんの個性や能力が十分に発揮できる環境を整えていくことは、暮らしやすく、活力にあふれる社会づくりにつながるものと期待されており、とりわけ人口減少の著しい本県においてはさらなる支援策の充実が求められております。

 このため、我が党としても来年度予算編成と施策決定に対する超重点要望として、女性が輝く社会づくりを新たに加え、本年一月、県へ要望を行ったところであります。

 村岡知事におかれましては、知事就任直後の二十六年三月議会において、我が会派の吉田議員の質問に対し、みずからを本部長とする男女共同参画推進本部の中に新たにプロジェクトチームを立ち上げ、女性の活躍に向けた課題の調査・分析や事業調整を進める方針を表明されました。

 そして、翌四月には、早々にこのプロジェクトチームを立ち上げ、補正予算やチャレンジプランに掲げる施策の検討を進められるなど、非常にスピード感をもってこの課題に当たられております。

 このたび、このプロジェクトチームによる、およそ一年にわたる検討を経て、チャレンジプランや当初予算の姿があらわれてきたわけでありますが、来年度は、いよいよ本格的な事業推進の年となります。

 女性の活躍促進に向けては、社会的な機運の醸成を基本に、子育てや職場環境の整備、あるいは、就職、創業など、さまざまな分野の施策も密接に関係してくるわけでありますが、関係部局の緊密な連携のもと、本県における成果が着実にあらわれるよう、大いに期待をするものであります。

 そこでお尋ねであります。県では本県における女性の活躍促進に向け、今後どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、密漁対策についてお尋ねをいたします。

 かつて全国有数を誇っていた本県の水産業は、近年水揚げの減少が続く中、高齢化や後継者不足と相まって非常に厳しい状況に置かれております。三方が海に開け、多種多様な水産資源に恵まれている本県にとって、水産業の振興は、活力みなぎる県づくりのためには欠かせない重要な課題であると考えます。

 知事は、明年度当初予算案において、全国トップ水準への挑戦という意欲的な取り組みの一つとして、農林水産業担い手支援日本一を掲げ、新規漁業就業者に対する支援策を大幅に拡充されているところであり、大いに期待をしております。

 そして、そのように確保した新規漁業就業者には、将来にわたり安心して漁業を営み、地域に定着してもらわなければならないわけですが、そのためには、水産資源の維持増大と、その管理が不可欠であると考えます。

 県は、これまでも、魚介類の種苗生産や漁場の造成などに積極に取り組んでこられており、また、漁業者も県と連携し、トラフグやキジハタなどの魚に加え、アワビやアサリといった貝類など、さまざまな水産資源の放流や小型魚の保護、漁の禁止期間の設定等の自主的な操業ルールづくりなどに取り組み、資源の維持管理に惜しみない努力を重ねてきています。

 このように多くの漁業者が資源の維持回復に向けて懸命に努力を重ねている中で、一部の不心得者による漁業違反が後を絶たないことは、漁業者にとって大きな脅威となっております。

 特に、違法な潜水器具を使用して水産資源を無秩序に取り尽くしてしまう悪質な潜水器密漁は、瀬戸内海側の沿岸部で大きな問題となっています。

 この潜水器密漁は、愛媛県の漁業者によるものと報道もされておりますが、非常に高馬力のエンジンを搭載した高速の船を使用し、悪質・巧妙な違法行為を繰り返していると聞きます。

 地元の漁業者も監視船を出すなど、自分たちの資源を密漁者から守るためにみずからの漁を犠牲にして頑張っていますが、夜間の追跡は危険との隣合わせであり、また、深夜に連日のようにやってくるため、監視にも限界があるようであります。

 県当局におかれても、地元の監視活動と連携した取り組み活動を行われており、密漁船の追い払いには一定の効果を上げていると高く評価をしているところでありますが、水産資源を守り、漁業者の生活と生産意欲を向上させるためには、さらなる取り締まりの強化が重要になってきます。

 そこでお尋ねでありますが、本県の水産資源を守り、漁業者の生活と生産意欲を向上させるため、密漁対策に今後どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、建設産業の担い手確保についてお尋ねをいたします。

 建設産業においては、近年の建設投資の急激な減少や競争、特に価格面での競争の激化などによる賃金低下などの労働環境の悪化等により、若年入職者は減少し続け、本県においては、二十九歳以下の若年就業者数は、平成七年のピーク時には、約一万七千人であったのが、平成二十二年には約七千人と六割も減少をしております。

 二年前、民主党政権から自民党政権にかわり、デフレ脱却を目指したアベノミクスの効果によって、最近は、建設業界も明るさを取り戻しつつありますが、そうした中で、この若年就業者の大幅な減少という課題が深刻な問題として顕在化しており、このままでは、技術・技能の承継もできず、本県建設産業の存続さえ危惧される状況になっております。

 建設産業は、道路や港湾といった社会資本の整備や維持管理の中核的な存在であるとともに、地震や台風等の自然災害等には応急対応や復旧対策を担う、我々の命と生活を守ってくれる重要な産業であります。

 一昨年七月の県北部における大雨災害や、昨年八月の県東部における土砂災害においても、災害発生直後から昼夜を問わず、道路の啓開作業や河川の応急復旧に取り組んだのは地域の建設業者でありました。

 私は、この建設産業における若年就業者の大幅な減少という問題は、単に建設業界の話と捉えるのではなく、知事が新たな県づくりの方向性としてチャンレンジプランに掲げられる産業活力及び地域活力の創造や、安心・安全の確保にかかわる非常に重要な問題と捉えるべきと考えます。

 近年の公共事業費の減少局面にあって、公共事業悪玉論が唱えられたことや、過剰に「きつい、汚い、危険」のいわゆる三K職場のレッテルが張られたことで、本来魅力ある産業である建設産業に対するイメージは損なわれてきました。

 産業基盤の整備、地域の活性化、安心・安全な生活のための公共事業の重要性は将来的にも不変であり、その役割を担う建設産業は決してなくなりはしません。

 重要な産業であることを県民に訴えていくとともに、中長期的な視点に立って、具体的な人材確保・育成対策を継続的に実施するなど、建設産業が若者に選択される産業となるよう、県もその役割を果たさなければなりません。

 そこでお尋ねであります。県においては、チャレンジプランの重点施策の一つに、将来的にも地域を支え得る足腰の強い建設産業の構築を掲げ、総合的な人材の確保・育成支援に取り組むとされていますが、建設産業の担い手確保について、今後、具体的にどのように取り組もうとされているのか、御所見をお伺いします。

 次に、地域包括ケアシステムの推進についてお尋ねをいたします。

 地域包括ケアシステムとは、介護が必要になった高齢者も、住みなれた自宅や地域で暮らし続けられるように、医療、介護、介護予防、生活支援、住まいの五つのサービスを一体的に受けられる支援体制のことであります。

 団塊の世代が七十五歳を超える二〇二五年に向け、病院に長期入院する高齢者の増加が予想され、医療需要が急速に高まり、必要な治療を受けられない人がふえてしまいます。

 また、全世帯に占める高齢者のみの世帯の割合は、二〇一〇年の二〇%から二〇二五年には二六%に上昇することが見込まれ、単身高齢者や高齢夫婦のみの世帯の増加により、高齢者の社会からの孤立や、高齢者が高齢者を介護する老老介護が問題となります。

 さらに、日常生活に支援や介護が必要な認知症高齢者も、二百八十万人から四百七十万人へふえると見られており、高齢社会の大きな不安要素であります。

 ただ、高齢者の総数は、ピークを過ぎると長期的には減少していくため、入居型の介護施設を多く整備すると供給過多になることが予想をされます。

 このため、高齢で認知症や慢性疾患を抱えても地域で暮らせる仕組みは、全ての国民にとっても急務であります。

 また、厚生労働省の調査では、介護を受けながら自宅で暮らしたいと望む高齢者が七割を占めており、国民の希望に応え、より効果的・効率的な医療と介護の実現に向けた対策が必要であります。

 こうしたことから、国は、医療と連携した在宅介護を中心にシステムを整備するとともに、認知症施策推進総合戦略、通称新オレンジプランを策定をし、認知症対策の強化を図ることとしております。

 本県においても、既に高齢化率が三割を超えており、近い将来、約三人に一人が高齢者になるなど、全国より十年早く高齢化が進んでいる状況であります。

 高齢者の方が、介護が必要になっても、住みなれた自宅や地域で暮らし続けられるよう、地域包括ケアシステムの整備は喫緊の課題であります。

 私は、システムの整備に向けては、大病を患った高齢者の多くが早く退院し、リハビリ施設などを経て、再び自宅で生活できるようになるための在宅介護と医療の連携、今後、増加が見込まれる認知症高齢者対策の二点が重要であると考えます。

 そこでお尋ねでありますが、県においては、地域包括ケアの推進に向けて、在宅医療と介護の連携、認知症高齢者対策に、今後どのように取り組まれるのか、お伺いをいたします。

 最後に、地域教育力日本一の取り組みの推進について、お尋ねをいたします。

 少子化や核家族化など、社会環境の変化は、子供たちと地域とのかかわりや、多様な人々とのつながりなど、生きる力を育むために必要な環境を変化させるとともに、いじめ問題を初め、学校現場で起こるさまざまな問題も複雑化させております。

 こうしたことから、子供たちの成長や、学校が抱える課題の解決のためには、学校、家庭、地域のより一層の連携が求められておりますが、このことは、平成十八年の教育基本法の改正においても、新たに学校、家庭及び地域住民等の相互の連携協力について規定されるなど、その重要性が指摘されてまいりました。

 こうした中、県教委では、学校ごとに学校運営協議会を設置するコミュニティ・スクールや、中学校区を一まとまりとして、地域の子供の育ちや学びを支援する地域協育ネットなどの取り組みを積極的に推進しておられます。

 特に、本県の小中学校のコミュニティ・スクールの設置率は八〇%を超えており、全国の中でも群を抜いておりますが、この要因は地域に開かれた学校づくりに対する学校側の意識の高まりはもちろんのことですが、我が町の学校を積極的に支援しようとする地域の方々の協力的な姿勢にあると思います。

 本県は、防長教育という言葉に象徴されますように、人づくりを重んじるすぐれた教育風土をもっており、教育に対する意識の高さが、まさに地域の教育力の源となっておりますが、県教委が推進するコミュニティ・スクールと地域協育ネットの二つの取り組みは、こうした地域の教育力をうまく活用することによって、ここまで展開することができたのではないかと考えております。

 さて、小中学校のコミュニティ・スクールの設置は順調に進み、また、地域協育ネットについても、全ての中学校区で協議会が設置されるなど、やまぐち型とも言うべき推進体制が整いつつありますが、地域という枠組みに対する捉え方の違いこそあれ、学校づくりの基本的な考え方には、学校の種別を問わず、共通するものがあるはずであります。そうした視点に立てば、高等学校や総合支援学校でも、コミュニティ・スクールの導入について検討すべきではないかと考えます。

 そこでお尋ねであります。本県は、コミュニティ・スクール推進の先駆けでもあり、全国に発信できる取り組みを展開してほしいと考えておりますが、県教委は社会総がかりによる地域教育力日本一の実現に向け、どのように取り組まれるのか、教育長の御所見をお伺いいたしまして、私の一般質問を終わらせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(柳居俊学君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 藤生議員の御質問のうち、私からは企業立地の推進についてのお尋ねにお答えします。

 本県においては、少子化、若者の流出などにより人口減少、少子高齢化が大きな課題となっており、この流れに歯どめをかけ、活力みなぎる山口県づくりを進めるためには、国の「地方創生」の取り組みと軌を一にして、魅力ある就業の機会の創出に向け、積極的に取り組んでいかなければなりません。

 中でも、企業立地は本県経済の活性化や雇用の場の確保・拡大など幅広い経済波及効果が期待できることから、地震の少なさや、すぐれた産業インフラ、産業人材など本県の立地環境の優位性を全国にアピールし、強力に推進する必要があります。

 このため、チャレンジプランにおいて、新規投資二百社以上という高い目標を掲げ、戦略的な取り組みを展開することとしていますが、企業立地を進めるに当たっては、まず、何よりも企業の経営幹部への直接的な働きかけが効果的です。

 こうしたことから、私は、知事就任以来、企業訪問や企業立地セミナー等を積極的に実施してまいりましたが、来年度は、新たに首都圏での若手経営者との意見交換会を開催するなど、トップセールスによる働きかけを一層強めてまいります。

 また、本県立地を検討する企業から、既に県内に進出している企業のアドバイスを得たいというニーズがありますことから、本県独自の取り組みとして、県内進出企業等で構成する立志応援団を創設をし、立地検討企業に対する適時適切なサポートにより、本県立地につなげるなど、きめ細やかな誘致活動に努めることとしています。

 さらに、企業の設備投資動向を幅広く情報収集し、多様な立地ニーズにスピード感を持って応えられるよう推進体制を強化することとし、本庁の企業立地推進室を企業立地推進課に、また、企業誘致活動の最前線となる東京事務所、大阪事務所をそれぞれ東京営業本部、大阪営業本部として拡充するとともに、新たに民間のノウハウやネットワークを有する外部人材を企業誘致アドバイザーとして活用することとしています。

 加えて、地方拠点強化税制を初めとした国の「地方創生」の取り組みに呼応し、本県への新たな人の流れをつくるため、東京二十三区から本県へ本社機能等を移転する企業への補助制度を創設します。

 これら一連の企業立地施策の充実強化策は、私の企業立地を通じた地域活性化への強い思いを込めたものでありまして、設備投資が上向きつつあるこの時期を逃すことなく、選ばれる山口県を目指し、みずから先頭に立って、一社でも多くの優良企業の誘致実現に向け、全力で取り組んでまいります。

 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。



○議長(柳居俊学君) 野村農林水産部長。

    〔農林水産部長 野村雅史君登壇〕



◎農林水産部長(野村雅史君) 農林水産業に関する二点のお尋ねのうち、まず、高病原性鳥インフルエンザに対する防疫体制の強化についてであります。

 お示しの高病原性鳥インフルエンザについては、厳しい状況の中、二十四時間以内の家畜の処分、七十二時間以内の防疫措置を無事に終えるとともに、新たな感染拡大を防止することができました。改めて、関係の皆様の御支援、御協力に対して心から御礼申し上げます。

 さて、高病原性鳥インフルエンザの対応については、これまでも、本県独自の防疫マニュアルの作成や資機材の備蓄などの体制整備に努めてまいりましたが、今回、年末年始の発生となり、さらに暴風雪警報が発令中の作業となる中、資機材の一時的な不足を初め、お示しのような課題が見られたところであり、今回の経験を教訓として、防疫体制全般にわたり見直しを行うことといたしました。

 まず、従来の防疫マニュアルは、県の体制と防疫作業を統合した内容であったことから、体系的かつ迅速な対応を行うため、各組織の役割や対応内容を明記した高病原性鳥インフルエンザ防疫計画を策定いたしますとともに、発生農場の規模や飼育形態など、さまざまなケースに対応する防疫作業マニュアルに再編成したところであります。

 次に、資機材等の確保については、従来、口頭による事前の協力要請で対応しておりましたが、今回の経験を踏まえ、休日、夜間においても迅速な対応を行うため、あらかじめ民間団体等と資機材の調達や輸送、消毒、焼却業務などに関する協定を締結し、緊急時の連絡体制や資機材等の確保に万全を期することといたしております。

 また、昨今、大規模農場での発生が見受けられることから、資機材の備蓄については、従来の三万羽規模から県内養鶏場の約九割に対応できる十万羽規模に拡充するとともに、これを超えるような大規模発生に備えるため、国において、広域的な備蓄制度を構築するよう、先般、緊急要望したところであります。

 県としましては、こうした取り組みを通じ、畜産農家のみならず、県民の皆様の安心・安全をしっかり確保できるよう、家畜伝染病への防疫体制の充実強化に取り組んでまいります。

 次に、密漁対策についてのお尋ねにお答えいたします。

 本県の漁業生産量が年々減少する中、漁業者の所得を確保し、生産意欲の向上につなげるためには、種苗放流などの取り組みとともに、適正な操業など漁業秩序を維持することが重要です。

 このため、日本海、瀬戸内海に取締船を配置し、漁業違反に迅速に対応するとともに、海上保安庁を初め関係機関とも密接に連携しながら取り締まりを実施しているところです。

 しかしながら、お示しの県外からの密漁船は、魚介類を根こそぎ奪い取り、本県の水産資源に多大な損害を与える重大な違法行為ですが、高速船を使用し、組織的に、かつ巧妙な手口で行われることから、犯行現場を確認することが容易ではなく、摘発が難しい状況にあります。

 こうした中、瀬戸内海では、七カ所において、漁業者みずからが監視グループを組織し、海上での監視活動に取り組まれているところであり、県では、これらの組織と協働し、陸上監視や取締船による巡視を行い、一定の抑止効果が得られております。

 また、昨年三月には、県境を越える潜水器密漁の取り締まり強化を国に対して要望し、この結果、水産庁及び海上保安庁など関係機関との緊密な連携により、ことし一月までに、特に悪質な四隻の密漁船が検挙されました。

 しかし、依然として密漁が見受けられることから、関係県に対して、適正操業の指導をさらに徹底するよう強く要請しているところであります。

 県としましては、今後とも、漁業者との連携を一層緊密にし、情報収集や監視体制の強化を図るとともに、関係機関との合同取り締まりを実施するなど、密漁の撲滅に向けて鋭意取り組んでまいります。



○議長(柳居俊学君) 半田環境生活部長。

    〔環境生活部長 半田健二君登壇〕



◎環境生活部長(半田健二君) 女性の活躍促進についてのお尋ねにお答えします。

 これまで、県では、男女が性別にかかわりなく、その個性と能力を十分発揮できる男女共同参画社会に向けた取り組みを総合的に進めてきたところであり、この結果、男女共同参画に取り組む企業や団体の数が大幅に増加するなど、一定の成果を上げてきたところです。

 県としては、こうした取り組みをさらに進め、女性を初め、全ての県民の皆様が活躍し、自己実現できる地域づくりを進めることとしています。

 特に、人口減少や急速な少子高齢化が進む本県においては、地域を支える人材を確保し、地域の活力を維持発展させていく上で、女性の活躍を一層促進していくことが大変重要であると考えています。

 このため、お示しのプロジェクトチームにおいて、国の政策にも呼応しながら、女性の活躍の促進について検討を重ね、このたび取りまとめたチャレンジプランでは、仕事と子育ての両立支援や女性の再チャレンジ支援などを柱とする、女性が輝く地域社会の実現を重点施策に位置づけたところです。

 このプランの具現化を図る来年度予算においては、男性の育児休業取得に取り組む企業に対する奨励金の創設、地元金融機関等との共同出資による女性創業応援会社の設立、女性団体の自主的な活動を促進する人材育成や拠点施設の活用などに対する支援制度の創設など、本県独自の新たな事業を打ち出したところです。

 また、プロジェクトチームにおいては、こうした各事業の進捗状況の把握や成果を検証するとともに、現在、国で審議中の女性活躍推進法案の内容に沿って、女性の採用や管理職の数値目標の設定など、事業者の取り組みについて検討を深めてまいります。

 県としては、今後とも、女性の活躍促進など、県民一人一人が生き生きと活躍できる地域社会の実現に積極的に取り組んでまいります。



○議長(柳居俊学君) 北?土木建築部長。

    〔土木建築部長 北?孝洋君登壇〕



◎土木建築部長(北?孝洋君) 建設産業の担い手確保についてのお尋ねにお答えします。

 建設産業における若年就業者の大幅な減少は、お示しのとおり、将来的に社会資本の整備・維持管理や災害対応等に支障を来すおそれがあることから、「活力みなぎる山口県」の実現に向けた、産業活力・地域活力の創造や安心・安全の確保にかかわる、まさに喫緊の課題であると認識しています。

 このため県では、チャレンジプランの重点施策の一つに、将来的にも地域を支え得る足腰の強い建設産業の構築を掲げ、建設産業のイメージアップや若者の就労を促進するための環境整備を図るとともに、若者と企業とのマッチングの場を提供するなど、総合的に人材の確保支援に取り組むこととしています。

 具体的に、まず、建設産業のイメージアップについては、その重要性や魅力を伝えるために、今年度、若者向けのプロモーションビデオや県の社会資本整備について紹介するパンフレットの作成等を行ったところであり、来年度は、直接的なアプローチとして、県内の土木建築系の高校等に出向いてセミナーを開催するなど、より戦略的に広報を展開してまいります。

 次に、就労促進の環境整備に向けては、昨年に引き続き、二月に公共工事設計労務単価の引き上げを行い、適正な賃金水準の確保を関係団体等に要請したほか、県の公共工事入札参加資格に、若手技術者・技能者の採用の誘因となる項目を導入し、本年七月から施行することとしています。

 さらに、若者と企業のマッチングの場として、今年度実施した建設企業合同会社説明会に加え、来年度からは地域に密着した巡回型の企業説明会を県内九カ所で開催するほか、女性の技術者・技能者を支援するネットワークを構築し、もっと女性が活躍できる建設業を目指した取り組みも開始することとしています。

 県としては、チャレンジプランの実現に向け、建設産業が、将来にわたりその役割を果たしていくことができるよう、関係団体と連携・協力し、担い手となる若年就業者の人材確保に、今後とも積極的に取り組んでまいります。



○議長(柳居俊学君) 小松健康福祉部長。

    〔健康福祉部長 小松一彦君登壇〕



◎健康福祉部長(小松一彦君) 地域包括ケアシステムの推進についてのお尋ねにお答えします。

 高齢化が進行し、医療や介護の需要の増大が見込まれる中、県では、医療、介護、予防、住まい、生活支援を一体的に提供する地域包括ケアシステムの構築に積極的に取り組むこととしています。

 まず、お尋ねの在宅医療・介護連携の推進については、訪問診療や訪問看護・介護など、在宅療養を支えるサービスの充実が不可欠であることから、高齢者プランに基づき、在宅療養支援診療所や訪問看護ステーション、二十四時間対応する訪問介護看護事業所等の整備を促進し、サービス提供体制の充実を図ってまいります。

 また、こうしたサービスを一体的に提供できるよう、来年度新たに、医療・介護関係機関や地域包括支援センター間の調整等を行うコーディネーターを養成するとともに、医療・介護従事者など、多職種の連携・協働が進むよう、地域のネットワークの形成に向けた取り組みを支援してまいります。

 次に、認知症対策については、新オレンジプランも踏まえ、まず、認知症に関する正しい知識や理解を持つ認知症サポーターを大幅に増加させるとともに、認知症予防月間を中心に、街頭キャンペーンを実施するなど、地域における理解促進を図ってまいります。

 また、認知症の知識を習得したかかりつけ医や、かかりつけ医に助言を行う認知症サポート医の大幅な増加を図るとともに、認知症の初期段階で適切な医療・介護につなげる認知症初期集中支援チームの全市町での設置を支援するなど、早期発見・早期対応の取り組みを一層推進してまいります。

 また、二次医療圏ごとの専門的な医療の拠点となる認知症疾患医療センターの新たな指定や、認知症ケアに携わる介護職員等への研修の実施など、サービス提供体制の充実強化を図ることとしています。

 さらに、本人や家族の視点を重視した支援を充実するため、地域で本人や家族、関係者が集う認知症カフェの設置を促進するとともに、相談支援等を行う認知症地域支援推進員の全市町での配置を支援してまいります。

 県としては、今後とも市町や医療・介護関係機関等と連携し、高齢者が住みなれた地域で安心して暮らせるよう、地域包括ケアシステムの構築に積極的に取り組んでまいります。



○議長(柳居俊学君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 地域教育力日本一の取り組みの推進についてのお尋ねにお答えいたします。

 人口減少や少子高齢社会にあって、学力向上はもとより、いじめや不登校への対応など、複雑・多様化する現下の教育課題に的確に対応するためには、社会総がかりによる本県らしい特色ある教育を推進していくことが重要であります。

 このため、県教委では、人づくりを重んじる教育風土のもと、コミュニティ・スクールの設置や地域協育ネットの取り組みを進めてきており、子供たちが抱える課題を地域ぐるみで解決する仕組みが構築されつつある中で、地域の学校支援活動や学校の地域貢献活動が活性化するなど、地域とともにある学校づくりが進んできております。

 こうした中で、「地方創生」の取り組みが本格化し、学校を核として、学校と地域が連携・協働する取り組みを進めることが一層求められていることから、小中学校においては、コミュニティ・スクールを核として、やまぐち型地域連携教育を推進することにより、全国に発信できる取り組みを展開していくこととしております。

 具体的には、全国トップの小中学校のコミュニティ・スクールの設置率や、学校と地域人材をつなぐ統括コーディネーターの中学校区への配置率を、平成二十九年度までに一〇〇%にするとともに、県の取り組み方針や課題等を協議する推進協議会の設置、全国研究大会の開催、表彰制度の創設等により、地域住民の参画促進や好事例の普及を進めてまいります。

 さらには、各学校の取り組みを指導・支援する山口コミスクコンダクターを全市に配置するなどして、地域人材による学習指導や道徳教育の充実、子供たちが地域の担い手となる取り組み等を推進し、コミュニティ・スクールの活動が地域の活性化につながるよう支援をしてまいります。

 また、学校づくりの基本的な考え方は、お示しのように、学校の種別を問わず共通のものであることから、学校や地域の課題の解決に積極的に取り組む高等学校をモデル校として指定するとともに、特別支援教育センターを設置している総合支援学校に検討協議会を設けるなど、高等学校や総合支援学校へのコミュニティ・スクールの導入に向けた検討を進めてまいります。

 県教委といたしましては、市町教委はもとより、関係機関等との連携を強化し、社会総がかりによる地域教育力日本一の実現に向けて、実効ある取り組みを積極的に推進してまいります。



○議長(柳居俊学君) 先城憲尚君。

    〔先城憲尚君登壇〕(拍手)



◆(先城憲尚君) 公明党の先城憲尚でございます。早速、質問に入らさせていただきます。

 まず初めに、がん対策の推進についてお尋ねをいたします。

 国立がん研究センターのがん統計によると、二〇一三年にがんで死亡された方は約三十六万四千人に上り、過去最高を記録しました。

 昭和五十六年以降、日本では、がんが死因の最上位を占めていますが、本県においても同様で、死亡原因のトップであり、年間五千人の方が亡くなられるなど、その対策は重要な課題であります。

 がんは、五十歳代くらいから増加し、高齢になるほど罹患率が高いと言われています。今後、本県におけるがん死亡数や罹患数は高齢化に伴い、増加することが見込まれるため、予防から治療に至るまで総合的ながん対策を強化する必要があると考えます。

 こうした中、さきの九月議会において、山口県がん対策推進条例を制定し、がんの予防の推進、がん検診の推進、がん医療の充実、緩和ケアの充実など、がんから県民の命と健康を守るための総合的な対策を進めることが提言されました。

 我が公明党といたしましても、がん対策の推進に向け、条例の取り組みの推進を強く要望するところであります。

 そこでまずは、がん検診の受診率の向上についてであります。

 この問題は、平成二十五年六月議会の一般質問で取り上げたところですが、現在、男性の場合は胃がん、肺がん、大腸がんの受診率は四割程度です。女性は、乳がん、子宮がんも含まれた受診率が二割から三割台にとどまっています。

 既に公明党は、乳がん、子宮がん、大腸がん検診の無料クーポンの配布を実現し、受診率向上を推進してまいりました。

 がん検診は、早期発見につながり、死亡率を下げる効果が期待されることから、政府が定めた、がん対策推進基本計画における検診受診率五〇%を目指し、改めて、県の取り組みを強化していただきたいと願うところであります。

 二点目は、がん医療体制の整備についてであります。

 これまで、県におかれましては、拠点病院等の機能強化や医療従事者の育成などに積極的に取り組まれたところですが、今後ますます、がんに対する効果的な治療が期待される中で、県民が住みなれた地域で、安心して質の高いがん医療が受けられ、状態に応じた緩和ケアが受けられるように取り組みを強化していただきたいと考えます。

 二人に一人はがんになる時代であります。県民の生命と健康を守る上で、がん対策は重要な課題であると考えますが、がんの早期発見に向けたがん検診の受診率の向上と、安心してがん治療を受けることができる医療体制の整備にどのように取り組まれるのか、御所見をお伺いをいたします。

 次に、クルーズ船の誘致についてお尋ねをいたします。

 現在、国においては、クルーズ船の誘致を観光振興の大きな柱と位置づけ、観光立国実現に向けたアクション・プログラム二〇一四に基づき、二〇二〇年のクルーズ百万人時代の実現に向け、クルーズ船の寄港を受け入れるための環境整備等を加速化しています。

 また、地方が成長する力を取り戻し、急速に進む人口減少を克服する「地方創生」においても、訪日外国人の観光による消費を活性化するため、クルーズ船寄港地における先導的な取り組みを実施することとしています。

 こうした中、昨年、我が国港湾へのクルーズ船の寄港回数は千二百三回と過去最高となり、また、クルーズ船により我が国に入国した外国人旅客数は、日本全体で前年比二・四倍の約四十一万六千人となっており、港を持つ各地域では、寄港によるさまざまな効果を期待しながら積極的な誘致活動が展開されています。

 県においても、昨年七月、「やまぐち産業戦略推進計画」の第一次改定においてクルーズ船の誘致推進プロジェクトを新設され、クルーズ船の寄港回数倍増や大型クルーズ船の県内初寄港を目指して、市町や関係団体と一体となった誘致活動に積極的に取り組まれているところです。

 昨年、県全体では、十二回の寄港があったところですが、とりわけ、馬関港開港百五十周年を迎えた私の地元の下関港では、計八回のクルーズ船の寄港があり、特に、十一月の日本船最大の飛鳥?の寄港の際には、村岡知事も歓迎セレモニーに御出席いただき、市民と一体となったおもてなしで歓迎したところであり、こうした取り組みが評価された結果、昨年十二月には、下関港が本県の港で初めて、クルーズ・オブ・ザ・イヤー二〇一四特別賞を受賞するなど、本州最西端のクルーズ港としての存在感を国内外に示すことができたと考えています。

 そして、これまでの県、市町そして関係団体が一体となった誘致活動の結果、本年は、下関港、萩港、岩国港において、昨年を上回る計十五回の寄港が予定されていると聞いており、今後の展開に大きな期待を寄せているところであります。

 私は、歴史や文化、自然など、本県が有する多彩な観光資源は、日本人のみならず外国の方々にも十分堪能していただける、本県の強みと自負しております。

 こうした強みを生かしながら、一度に多くの観光客の方々を受け入れることもできるクルーズ船の誘致は、国際観光を推進していく上でも重要なツールであり、これを積極的に展開していくことは、地域の活性化、ひいては「地方創生」にも資するものと考えています。

 そこでお尋ねします。県は、外国人旅行客の増加にも寄与するクルーズ船の誘致について、今後どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いをいたします。

 次に、産業振興を図るための中小企業力の向上についてお尋ねします。

 去る二月十六日に内閣府が発表した昨年十月から十二月期のGDP速報値は、年率換算で実質二・二%増となり、昨年四月の消費税率引き上げ後、初めてプラス成長となりました。

 一方で、景気回復の鍵を握る個人消費や設備投資は小幅な伸びにとどまり、景気回復の勢いに力強さは見られないと指摘されており、我が国の産業を取り巻く環境は依然として厳しい状況にあるものの、安倍政権が進めてきたアベノミクスによって、以前の状況に比べ着実に回復に向かっていることは間違いないところであります。

 また、連立与党である我が公明党も、家計へ、中小企業へ、地方へと経済の好循環を行き渡らせることが「経済再生」をなし遂げるための大きな鍵であるとの認識に立ち、本年をその正念場になる年と位置づけ、地方や中小企業に景気回復を実感してもらうために全力で取り組みを進めているところであります。

 一方、本県においては、日銀下関支店が公表した本年一月分の金融経済情勢によると、県内景気は、一部に弱さが見られるが、全体としては緩やかに回復しているとされているところでありますが、県内の中小企業については、昨年四月の消費増税の影響に円安や人手不足によるコストアップが重なり、取り巻く経営環境は依然厳しい状況が続いているところであります。

 こうした中、県では、「活力みなぎる山口県」の実現に向け、未来開拓チャレンジプランに中小企業への支援を重点的な政策と掲げ、産業力の向上のために、地域の経済・雇用を支える中小企業に対して、積極的な支援を推し進められるとのことであり、大いに期待しているところであります。

 私は、県内経済の活力の源泉であり、県内景気・雇用の下支えとなるのはまさしく中小企業であることから、円滑な創業や成長支援の強化とともに、金融支援の充実を図ることが、地域経済の活力を高めるために極めて重要であると考えています。

 そこでお尋ねいたします。本県の産業振興を図るための中小企業力の向上について、今後、どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、農林水産業の振興について二点お尋ねします。

 まず、農業の担い手対策についてです。

 ことし二〇一五年は、五年ごとに実施される農林業センサスの対象年です。

 この調査は、我が国農林業の生産構造、就業構造などの農山村の実態を総合的に把握するために行われていますが、昨今の農林業従事者の高齢化や耕作放棄地の実情を考えても、厳しい実態が示されるのではないかと憂慮をしているところです。

 本県においても例外でなく、数字的には厳しくなることが予想されますが、一方で農業生産構造の改善や収益確保に向けた新たな取り組みも数多く行われており、私は、今後の本県の農業に大きな期待をしています。

 例えば、私の地元、下関市内日地区においては、以前から農業機械の共同利用、農作業受託など地域農業の効率化に取り組まれていましたが、数年前からは法人設立によって農地集積による規模拡大への展開が進められました。

 さらに、昨年九月には、一層の低コスト農業の実現に向け、広域の農業法人設立に向けた準備会が設立されるなど、守りから攻めの農業に転じようとしています。

 また、この地域には、地元女性によって平成十九年に法人化された、企業組合うつい工房があります。

 地元で生産される農産物を使用して、漬物や弁当、ケーキ等の商品開発や製造販売はもちろん、各種イベントの参加や店舗での飲食業運営など、多角的な経営により、地域の活性化にも貢献されています。

 内日地区は、新幹線新下関駅から車で二十分程度のところであり、比較的都市圏に近いところですが、それでも担い手の減少や高齢化は深刻で、ましてや、中山間地域などでは、その深刻さはより大きいものがあると考えます。

 私は、このような地域実態を踏まえたきめ細かな担い手の確保・育成対策が求められると考えますが、県は担い手の現状についてどのように認識し、今後、どのような取り組みを進められるのか、お伺いをいたします。

 二点目は、県産農林水産物の海外展開についてです。

 本県農林水産業にとって、担い手の確保・育成とともに、経営の基盤となる販路の確保と開拓も重要な課題です。

 知事は、平成二十七年度当初予算案において、首都圏等情報発信・売込強化日本一を掲げられ、特に農林水産物の販路拡大においては、海外への売り込みも積極的に行われることを示されました。

 また、このたび二次改定が行われる「やまぐち産業戦略推進計画」においても、海外に向けた売り込みや、売り込み展開プロジェクトが新設されることとなっていますので、私も大きな期待をしているところであります。

 私は、昨年九月県議会の代表質問において、高い経済成長を続けているアジア諸国との交流の重要性についてお尋ねしましたが、知事の意気込みを感じる予算を見ても、今こそ、県や関係団体、生産者が総力を結集して、積極的に展開するべきと考えます。

 昨年は、台湾での商談会や物産展の開催に加えて、十二月には、ベトナムのビンズン省人民委員会との間での友好交流に関する覚書を締結されるなど、本県とアジア諸国との距離は確実に縮まりつつあると思います。

 しかしながら、海外展開に向けては、言葉の違いはもちろん、国内の商慣習との違いや、求められる品質、数量など、相手側の状況を調査・整理した上での対応も必要となるなど、生産者個人の力だけでは難しいのが実情であります。

 県では、これまで農林水産物の輸出に向けて、台湾を中心に展開され、そのノウハウやネットワークを構築されてきたところですが、さらなる海外展開に向けて、どのような体制で進めていかれるのか、また、生産者や事業者の海外展開に対して具体的にどのように支援をされようとしているのか、お伺いをいたします。

 次に、県民活動の推進についてお尋ねをいたします。

 本県における六十五歳以上の高齢者人口は、昨年十月の時点で約四十四万人と、平均寿命の伸びなどに伴い、年々増加しています。

 また、ことしをもって、いわゆる団塊の世代の方が全員六十五歳以上となり、高齢者の仲間入りをされますが、六十五歳という節目を迎え、それまでの仕事に区切りをつけ、第二の人生に歩みを進める方も数多いのではないでしょうか。

 人口減少社会の到来を踏まえ、昨年来、人口減少の克服や「地方創生」に向けた動きも活発になっていますが、地域の活力を維持する上で、今後はこうした高齢者にも引き続き県民活動の担い手として活躍していただきたいと期待するところであります。

 今年度、県が取りまとめた県民活動白書によりますと、昨年度末における県や市の活動支援センターへ登録した県民活動団体数は延べ二千三百五十九団体と、年々着実に増加しておりますが、団体への意識調査で活動上の課題を聞いたところ、新規会員の獲得や指導者の人材不足など、人材確保に関する問題が中心となっているとのことであります。

 こうした課題を抱える団体に、戦後の高度経済成長を支え、知識や経験の豊富な高齢者が社会貢献意欲をもって参画することで、人材不足を補うとともに、団体活動のさらなる活性化が図れるのではないかと考えています。

 そして、そのためには、社会貢献意欲のある方と人材を求める団体とをいかに結びつけるか。いわゆるコーディネート機能の充実が重要となります。

 例えば、県民活動支援センターのホームページを拝見すると、各団体からの人材募集に関する情報欄もありますが、人材確保が課題となっている割に、実際にスタッフ等の募集情報はほとんどないように思われます。

 人材を求める団体及び活動に参加したい方の掘り起こしや、さらには双方の要望に応じた適材適所となるような仲介を行うなど、行政も積極的に取り組んでいくことが必要ではないでしょうか。

 チャレンジプランでは、県民活動の活発化に向けて、全ての年代における県民活動への参加促進に向けた普及啓発や参加機会の充実、あるいは、高齢者の社会貢献活動を支援するための仕組みづくりなどが掲げられますが、こうした基盤となる施策をしっかり進めることで、高齢者を含む各年代層の県民活動への円滑な参加を支援し、活動の活性化、ひいては地域の活性化につなげていただきたいと考えます。

 そこでお尋ねいたしますが、こうした人材確保に向けた取り組みも含め、県では県民活動の促進について、今後どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いします。

 最後に、特別支援教育の充実について、お尋ねをいたします。

 県教委では、ことし四月から、総合支援学校の空白地域であった美祢・長門地域に、宇部及び萩総合支援学校の小中学部の分教室を設置することとされています。

 遠距離の通学を強いられてきた子供たちにとって、また、毎日の送迎に苦労されてきた保護者にとっても大変喜ばしいニュースになったと思います。

 また、住みなれた地域で教育を受けられることとあわせ、障害のない子供たちとともに学ぶ仕組みであるインクルーシブ教育システムの構築に向けても貴重な一歩になるものと、その成果に期待をしております。

 このように、総合支援学校の小中学部での教育内容の充実に向けた取り組みが進む一方で、高等部におきましても、障害者の法定雇用率が引き上げられるなど、障害者の就労に向けた環境整備が進む中、就職率の向上に向けた職業教育の充実が求められております。

 こうした中、県教委では、県内の四つの総合支援学校に産業科を設置するなど、職業に関する専門的な知識や技能を習得させる取り組みを進めてこられましたが、これまでの総合支援学校高等部での職業教育の中心は、農業や窯業等を中心に第一次産業や第二次産業への就業を前提としたものがほとんどでありました。

 しかしながら、社会環境の変化とともに、障害者雇用のニーズも変化しており、近年では、商品陳列やビルメンテナンスを初め、レジや喫茶サービスなど、第三次産業への就業者が増加する傾向にあります。

 こうしたことから、総合支援学校高等部における職業教育も、社会からのニーズに対応した内容としていくべきであり、それに適した実習環境を整えるとともに、実践力を高める指導ときめ細かな進路指導を行うことが重要であります。

 また、卒業後、子供たちが職場にうまく適応していくためには、現場での実習は不可欠であり、学校により立地条件の差はありますが、可能な限り、社会との触れ合いの中で取り組んでいくことが重要であると考えております。

 そこでお尋ねいたします。特別支援教育は、共生社会の形成の基礎をなすものであり、子供たちの生きる力を育むために、さらなる充実を期待するものでありますが、県教委は総合支援学校高等部における職業教育の充実にどのように取り組まれるのか、お伺いをいたしまして、私の一般質問とさせていただきます。

 御清聴大変にありがとうございました。(拍手)



○議長(柳居俊学君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 先城議員の御質問のうち、私からは中小企業力の向上についてのお尋ねにお答えします。

 全国より速いスピードで人口減少や少子高齢化が進む本県にとって、人口減少の流れに歯どめをかけ、将来にわたって元気な山口県をつくっていくためには、県内企業の大多数を占め、雇用の大きな受け皿となっている中小企業の成長支援や、中小企業の源泉となる創業の促進に向けた取り組みが極めて重要です。

 このため、私はチャレンジプランに、挑戦する中堅・中小企業応援プロジェクトを掲げ、中小企業の成長や創業支援を力強く進めることとしています。

 まず、中小企業の成長支援については、企業に寄り添い、成長段階に応じて生じる資金調達や販路拡大等の課題解決に向けて、迅速かつ切れ目なく的確な支援を行うことが重要であることから、新たに専任のコーディネーターを配置し、支援する山口型のハンズオン体制を構築することとしています。

 加えて、すぐれた技術を有する、ものづくり企業が、地域経済を牽引する中堅企業となるよう成長支援を行うことも重要と考えており、今後成長が見込める航空機部品等の先端産業分野において、企業のグループ化による競争力強化に積極的に取り組んでまいります。

 次に、創業支援については、事業の可能性や資金調達など、創業者が抱える課題に対して、より身近な地域で、きめ細やかに解決していくことが円滑な創業につながることから、最も身近な支援機関である商工会議所等の相談体制を拡充するとともに、全国で最優遇の金利を設定した創業応援資金を創設することとしています。

 また、新たに首都圏在住者に対して、県内での創業の働きかけや支援を行うなど、県外から創業という形で、新たな人の流れを創出するとともに、女性の活躍促進に向けた女性の創業支援を強化するなど、全国に先んじた多様な取り組みを通じて、創業するなら山口県と思っていただけるよう強くアピールしていきたいと考えています。

 こうした成長支援や創業促進の取り組みを進めるに当たっては、金融機関と一体となった支援が重要であることから、中小企業制度融資の充実はもとより、金融機関等との共同出資による女性創業応援会社の設立による資金提供やコンサルテイング支援など、本県独自の新たな支援手法も積極的に導入していくこととしたところです。

 私は、産学公の連携に、金融機関も加えた産学公金連携により、円滑な創業や成長支援の強化、金融支援の充実を通じた、地域経済を支える中小企業力の向上に積極的に取り組んでまいります。

 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。



○議長(柳居俊学君) 小松健康福祉部長。

    〔健康福祉部長 小松一彦君登壇〕



◎健康福祉部長(小松一彦君) がん対策の推進についてのお尋ねにお答えします。

 本県においては、がんは死亡原因の最上位であり、その対策は、県民の命と健康を守る上で極めて重要であることから、がん対策推進条例も踏まえ、チャレンジプランにおいて、がん対策の充実を重点施策として掲げ、積極的に取り組むこととしています。

 まず、お尋ねの、がん検診の受診率向上については、県民への普及啓発が重要であることから、引き続き、がん征圧月間や、やまぐちピンクリボン月間において、県下全域で集中的なキャンペーンを実施します。

 また、受診の動機づけにつながるよう、新たに、身近な地域で住民への個別受診勧奨に取り組む、がん検診県民サポーターを養成するとともに、従業員等の受診促進に積極的に取り組む企業の表彰制度の創設や、がん早期発見の事例集を作成し、未受診者等へ配付するなど、受診率五〇%に向けた取り組みを強化することとしています。

 さらに、受診しやすい環境づくりを進めるため、休日や平日夜間に受診できる医療機関をふやすなど、検診実施体制の充実に努めてまいります。

 次に、がん医療体制については、国の指定する、がん診療連携拠点病院のほか、県独自の、がん診療連携推進病院を整備するなど、地域において質の高いがん治療が受けられるよう、その体制づくりに努めてきたところです。

 こうした拠点病院等については、さらなる機能強化が重要なことから、化学療法など専門性の高い分野について、医師、看護師の専門職資格取得への支援を新たに行うとともに、がん対策で医師が不足する診療科を修学資金等の貸付対象に追加するなど、専門医療従事者の育成・確保を強化してまいります。

 さらに、患者の苦痛の軽減のためには、緩和ケアの提供が必要なことから、担当医や有識者等から構成される協議会を新たに設置し、がん診断時からの適切なケアの提供や、各診療科の連携体制の強化等について検討を進めるとともに、緩和ケアの正しい理解を深めるための講演会を開催するなど、県民への啓発に取り組みます。

 県としては、今後とも、市町、関係団体等と一体となって、がん対策の充実強化に取り組んでまいります。



○議長(柳居俊学君) 宮地産業戦略部長。

    〔産業戦略部長 宮地理君登壇〕



◎産業戦略部長(宮地理君) クルーズ船の誘致についてのお尋ねにお答えします。

 県では、多くの良港や多彩な観光資源など、本県の強みを生かせるクルーズ船の誘致を、昨年七月「やまぐち産業戦略推進計画」の新たなプロジェクトとして掲げ、県、市町、関係団体等で構成するクルーズやまぐち協議会のネットワークを通じ、船社等へのセールス活動を積極的に展開しているところであり、こうした中、本県は、下関港の六回を含む十五回の寄港が予定され、目標を一年前倒しする見込みです。

 一方、国では、「観光立国」や「地方創生」の実現に向け、クルーズ船の誘致対策を進めており、県としては、こうした動きにも対応し、来年度、さらなる取り組み強化を図ることとしております。

 具体的には、情報発信やセールス活動に加え、新たに、船社等の寄港の選定において重要な要素となる、おもてなしの向上と、近年の外国クルーズ船の大型化に対応するための寄港環境の整備に力を入れてまいります。

 まず、おもてなしの向上については、複数の市町等が連携をして行う寄港の際の歓迎行事等に対し補助する、″クルーズやまぐち″おもてなし向上事業を創設します。

 この中で、とりわけ、外国人旅行客のニーズに応えるため、外国船の寄港に際し、埠頭での無料公衆無線LANの設置や、通訳ボランティアの配置等を補助条件とするとともに、埠頭等における免税店の設置がより簡便に進むよう、国が拡充を予定している消費税免税制度の効果的な活用について、市町等と検討を進めてまいります。

 次に、寄港環境の整備については、現在、県内の港には、五万トン級を超える船舶は寄港できないことから、まずは、県管理の岩国港において、当面七万トン級船舶が寄港可能となるように、航行安全対策の検討を開始したところであり、さらに来年度には、十三万トン級船舶に対応できる係船柱、防舷材等の改修工事に着手をすることとしております。

 県としては、国内外から、より多くの方々に御来県をいただけるよう、クルーズ船の誘致に今後とも積極的に取り組んでまいります。



○議長(柳居俊学君) 野村農林水産部長。

    〔農林水産部長 野村雅史君登壇〕



◎農林水産部長(野村雅史君) 農林水産業の振興についての二点のお尋ねのうち、まず、農業の担い手対策についてです。

 本県の農業就業人口は、農林業センサスによれば、近年五年ごとに約一万人減少し、平均年齢も七十歳を超え全国で二番目に高齢化が進み、農業の担い手不足は極めて深刻な状況にあることから、県としては、地域農業の核となる集落営農法人の育成と、法人の将来を担う新規就業者の確保・定着を促進することが急務と考えております。

 このため、新年度予算では、集落営農法人等に対し、法人の構成員も対象とする給付期間、給付総額とも全国一の定着支援給付金を創設した上で、就業者向け住宅の確保や受け入れに係る施設等の整備を支援するとともに、技術指導体制を強化するため、農業大学校に新たに就農・技術支援室を設置するなど、日本一の担い手支援策により、新規就業者の集落営農法人等への就業・定着を促進してまいります。

 また、新規就業者の受け皿となる集落営農法人等の雇用を拡大するため、農地中間管理機構を活用した法人の設立や経営規模の拡大を促進するとともに、地域資源を活用した女性企業の育成や、六次産業化による経営の多角化を進めるなど、地域の実態を踏まえた、きめ細かな担い手の確保・育成に努めてまいります。

 次に、県産農林水産物の海外展開についてです。

 海外への販路拡大は、県産農林水産物の商品価値を高め、需要を拡大する上で重要であることから、チャレンジプランに、大都市圏や海外への県産農林水産物の販路確保を位置づけ、国が進めます国別、品目別の輸出戦略の動向も踏まえ、積極的に取り組む必要があると考えております。

 このため、お尋ねの海外展開に向けた体制については、本年四月の企画流通課から、ぶちうまやまぐち推進課への改称に際して、国内外への販路拡大を推進する部門を強化することといたしております。

 また、本県の海外展開の総合的推進体制として、新たに設置する海外展開推進協議会において、ジェトロ山口や商工団体等の輸出支援機関との連携を強化するなど、県産農林水産物の海外展開に向けた体制を整備してまいります。

 次に、生産者、事業者の海外展開に対する支援については、お示しの商慣習の違いなど、さまざまな課題があることから、ジェトロ山口など関係機関と連携して、輸出先に応じたニーズを把握するとともに、情報発信やマッチングを進めていきたいと考えております。

 具体的には、まずは、これまでの実績をもとに、来年度は台湾縦断キャラバンとして、台北、台中、高雄の三都市でのトップセールスや商談会を実施するなど、台湾での輸出ルートの確立を目指すとともに、意欲ある生産者等が行うテスト輸出を支援するなど、アジアに向けた輸出ルートの開拓にも取り組んでまいります。

 また、ミラノ国際博覧会では、フグや日本酒など、山口の食材を世界に向けて発信するとともに、海外バイヤーを招聘しての商談会を開催するなど、県産農林水産物の海外展開に向けた支援に努めてまいります。



○議長(柳居俊学君) 半田環境生活部長。

    〔環境生活部長 半田健二君登壇〕



◎環境生活部長(半田健二君) 県民活動の促進についてのお尋ねにお答えします。

 県民活動は、活力ある地域づくりを進めていく上で、大変重要な役割を果たしていることから、県では、これまで市町や山口きらめき財団など、関係団体と連携しながら、県民活動を促進するための普及啓発や、団体の育成支援等に積極的に取り組んできたところです。

 こうした取り組みにより、現在では、県内各地で多彩な活動が展開されている一方、お示しのように、団体の多くは、スタッフの不足や新規会員の獲得が難しいなど、人材面での課題を抱えています。

 こうした中、昨年実施された内閣府の世論調査では、団塊の世代に当たる六十代の約七割が社会に役立ちたいと考えており、企業を退職したばかりの元気な方々が、知識や経験を生かし、社会に貢献していくことが期待されます。

 今後は、こうした方々を県民活動への参加に結びつけるとともに、団体の基盤強化を図り、自立的活動を促進していくことが大変重要であると認識しています。

 このため、企業を退職した方々を初め、全ての世代での参加拡大に向け、全国でも先駆的な取り組みとして、インターネットを通じて、ボランティアやスタッフを募集する団体と、活動を希望する方々とのマッチングを図る、やまぐち社会貢献活動支援ネットを、県民活動支援センター内に整備することとしました。

 この支援ネットには、専任のコーディネーターを配置し、円滑に参加できるよう相談・助言を行うとともに、各市に設置されている市民活動支援センターとも連携し、企業や行政のOB会などに働きかけ、個人のみならずグループでも多数参加いただける、実効性のある制度となるよう取り組んでまいります。

 また、団体の自立的活動の促進に向け、マネジメント研修による中核的人材の育成や、税制優遇が受けられる認定NPO法人の取得促進等により、基盤強化を図っていくこととしています。

 県としては、今後とも、市町や関係団体と連携しながら、県民活動を一層促進し、活力ある地域づくりにつながるよう積極的に取り組んでまいります。



○議長(柳居俊学君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 特別支援教育の充実についてのお尋ねにお答えいたします。

 近年、障害者の法定雇用率が引き上げられるなど、障害者の雇用の促進に向けた取り組みが進む中、総合支援学校高等部生徒の第三次産業への就職の割合が高くなっており、就職状況の変化に対応した教育が求められております。

 このため、県教委では、昨年三月に策定した山口県特別支援教育ビジョンの第二期実行計画に基づき、企業や地域の実態等を踏まえ、生徒の就職に結びつくよう、職業教育の充実に取り組むこととしております。

 具体的には、職業的自立を目指す生徒が在籍する高等部産業科を、実践的な職業教育や日常的な地域との交流に取り組む、新たな職業学科に改編し、販売や喫茶サービス、介護補助やビルメンテナンス等の職種に対応できる作業種目を導入することとし、企業や地域とも連携して、社会との触れ合いの中で実践力やコミュニケーション能力等の育成を図ってまいります。

 そのための実習施設につきましては、現有施設の立地条件等に応じた整備をすることとしておりますが、産業科を設置している四校のうち、田布施総合支援学校及び下関総合支援学校の高等部については、現有敷地内での整備が難しいことなどから、旧田布施工業高校及び再編統合される下関中央工業高校にそれぞれ移転するよう準備を進めております。

 また、高等部普通科においても、岩国総合支援学校及び防府総合支援学校に職業コースを設置し、職業に関する基礎的・基本的な知識、技能の習得を図ることとしております。

 さらに、就職支援に当たっては、県東部、県央部、県西部にそれぞれ配置している、総合支援学校就職支援コーディネーターにより、現場実習先の開拓を行うとともに、生徒の希望や適性と企業のニーズとのマッチングを促進するなど、総合支援学校高等部における職業教育をより一層充実させてまいります。

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○議長(柳居俊学君) この際、暫時休憩をいたします。再開は午後一時の予定でございます。

    午前十一時三十二分休憩

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    午後一時開議



○副議長(畑原基成君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

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△日程第一一般質問



△日程第二議案第一号から第七十号まで



○副議長(畑原基成君) 日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第七十号までを議題とし、質疑の議事を継続いたします。

 戸倉多香子さん。

    〔戸倉多香子さん登壇〕(拍手)



◆(戸倉多香子さん) 民主・連合の会の戸倉多香子です。お昼からの質問ということで、少し眠気も来るかと思いますけれども、最後までよろしくお願いいたします。

 通告に従いまして質問させていただきます。

 初めに、安心して子供を産み、育てることができる山口県を実現するため、子育てしやすい環境づくりについて三点お尋ねいたします。

 これまでも、村岡知事には、子育て世代の代表として、日本一の子育て支援を推進してもらいたいとお願いしてきましたが、平成二十七年度当初予算案には、チャレンジプランの具現化に向けた取り組みとして、結婚から子育て支援日本一の実現を掲げられており、県民調査のアンケートでも子育ての負担感に関する課題として、最も多くの方が挙げられた経済的負担を軽減するため、全ての第三子以降のお子さんの保育料等負担の減免などが盛り込まれました。

 これは、全国トップ水準ということですが、放課後児童クラブ延長支援制度の創設などとともに、村岡知事の決意が伝わってきます。

 保育料等の負担の減免については、ぜひ市町との連携を深め、全額補助を実現していただきたいと思います。

 そんな中、中学卒業まで医療費無料、長野県が子育て支援、負担軽減へ新戦略というニュースを見ました。山口県と同様、人口減少社会到来への危機感から長野県と市町村が、「子育てを社会全体の問題としてしっかりと受けとめ、みんなで支える子育て安心県を構築する」との共同声明を発表したそうです。

 現行で、小学校三年生までとする入院についての医療費助成の対象を中学校卒業までに拡大するそうです。

 群馬県では、既に、平成二十一年十月から通院、入院とも無料化の対象範囲を中学校卒業までに引き上げていますが、山口県で育つ子供たちにも同じように医療費助成を拡充してほしいと思いますが、いかがでしょうか、お尋ねいたします。

 次に、小児救急医療電話相談についてお尋ねいたします。

 夜間こども急病センターなどで、十九時から二十三時まで対応されてきた小児救急医療電話相談を昨年十月から翌朝八時までに延長されたことは、子育て世帯にとっては安心につながり、とってもよいことだと思います。

 夜中に子供の熱が出たとか、突然吐いたなどの症状が出たとき、家族は大変不安になり、病院に行きたいと思っても、あいている病院は少ない。だからといって、ぐったりしている子供をこのままにしておくのは大丈夫なのかと大変不安になります。

 私も三人の子育てをしましたけれども、子供が小さいときは、よく熱を出しました。病院に長いこと勤めていた経験のある義理の母からは、「子供の熱は本当に早いからすぐ命にかかわる、気をつけなさい」とよく言われていたので、子供が熱を出すたんびに病院に行こうか、どうしようかとよく不安になった経験があります。

 そこでまずお聞きします。小児救急医療電話相談の時間延長はどのような目的から実施を決断されたのでしょうか。また、時間延長してからのこれまでの実績をどのように評価されますか。

 私の感じとしては、電話相談を延長されたことのアピールがまだまだ不足している気がしますが、どのように啓発を行われているのでしょうか。

 また、気になる点がありました。この事業の入札結果を見ますと、県のホームページに出ていたんですが、予定価格四百五十三万六千円の入札で、百八十五万二千百四十六円の落札結果だったんです。これで問題はないのでしょうか、お尋ねします。

 また、こういう事業を全国的に引き受けている専門業者三者による入札になっておりましたが、相談内容によっては、地理的な説明等が必要な場合もあると思います。二十三時まで対応いただいている夜間こども急病センターなどによる時間延長は無理だったのでしょうか。県内の事業所が対応すべきだと考えますが、お尋ねいたします。

 次に、三点目として、子供の貧困対策についてお尋ねします。

 日本はまた、新自由主義的な政策に戻り、あらゆる格差が拡大しています。貧困問題も民主党政権以前のような深刻な問題として浮上しています。特に、子供の貧困率は、OECD加盟国の中でも高い水準となっており、ひとり親世帯の貧困率はOECD加盟国の中で最下位です。

 きのう我が会派の西嶋議員の質問でも示されましたが、山口県はひとり親率が全国平均より高いということですから大変心配です。子供の将来が生まれ育った環境によって左右されることがないよう、また、貧困の連鎖につながらないように、必要な支援が行われるべきです。

 こうした問題を受けて、二〇一三年五月、民主党を初め、みんな、生活、社民党の野党四党は、子どもの貧困対策法案を衆議院に共同提出しました。子供の貧困率をいかに下げていくかの目標数値を定めている点が、同じ日に提出された与党案との違いでしたが、与野党修正協議の結果、貧困率解消の具体的数値目標は入りませんでした。

 それでも、全会派賛成で、子どもの貧困対策の推進に関する法律が成立した意義は大きいと思います。

 法律は、昨年一月より施行され、八月に子どもの貧困対策に関する大綱が閣議決定されました。大綱には、教育支援、生活支援、保護者に対する就労の支援、経済的支援、この四つが盛り込まれています。

 各都道府県は、貧困対策計画をまとめる努力義務が課せられましたが、地域の実情に即した計画となるよう、山口県の場合も期待したいと思います。

 そこでお聞きいたします。国の大綱が絵に描いた餅にならないようにしてほしいと思いますけれども、県では、全ての子供たちが夢や希望を持って成長できる社会となるよう、子供の貧困対策をどのように進めるおつもりか、お伺いいたします。

 次に、「やまぐち産業戦略推進計画」についてお尋ねいたします。

 「やまぐち産業戦略推進計画」第二次改定案が示されました。この新規プロジェクトについての二点のお尋ねです。

 一点目が、コンビナート企業間の連携についてです。

 先日、「さらなる連携による国際競争力強化に向けて」をテーマに、平成二十六年度コンビナートシンポジウムが周南市のホテルで開催され、一橋大学大学院教授 橘川先生の基調講演をお聞きしました。

 化学産業をめぐる最近の二つの変化に触れられ、製糸、造船、鉄鋼、電機、自動車、半導体に続いて、化学の時代がやってくると言われていました。

 化学産業のリーディングインダストリー化という可能性についてのお話でしたが、こういったお話や、国内の従業員一人当たりの製造品出荷額上位十県中七県がコンビナートを抱えた県であるということ。これは、皆さんも御存じのとおり、山口県が第一位なのは有名ですけれども、今後新たにつくることはできない希少材としてのコンビナートの価値や重要性について講演され、大変わくわくする思いのしたシンポジウムでした。

 山口県には、三つもコンビナートがあり、そんなところはほかにはないと橘川先生が話されていたのですが、改めて瀬戸内沿岸の産業集積の強さを実感しました。

 基調講演の後、山口県と周南市の取り組みの御報告があり、その後、地元企業からは、周南コンビナートの現状と課題の話がありました。

 周南コンビナートの製造品出荷額等の伸び率は一二%で全国一位、一事業所当たりの製造品出荷額等も全国一位、また、山口県の中での周南コンビナートの位置づけとしては、事業所数及び従業者数は県内の約一〇%で、製造品出荷額等は、山口県の約四分の一を占めていることなどを紹介された後、周南コンビナートの課題について次の三点が挙げられました。

 一つ目は、近年、中国や韓国では、国策として十八万トン級の大型船舶に対応した港湾が整備され、安価な電力を、これも国策として安価な電力を確保できるようになっていて、中国や韓国のメーカーの台頭により、自家発電設備や港湾設備の優位性が低下したこと。これが一点目。

 二点目は、コンビナート内の企業の撤退等による競争力の低下、事業規模の縮小。

 三点目に、労働力の不足を挙げられました。

 橘川先生も日本のコンビナートの強さと弱さについて話されましたが、弱みとしては、分散しており小規模である、これは地理の壁というそうです。構成企業が統合されていない、これは資本の壁と言われておりましたが、この二点を挙げられました。

 これらの課題を克服し、国際競争力を確保、維持し、さらに強化していくために、国際競争に打ち勝つ瀬戸内産業再生戦略が「やまぐち産業戦略推進計画」の重点戦略の一丁目一番地に位置づけられており、これまで、国際バルク戦略港湾の整備、工業用水の安定供給、物流等基盤の強化などの取り組みが、着実に、スピード感をもって進められてきたところです。

 こうした中、昨年九月には、「瀬戸内産業の活性化と企業間連携」をテーマとして、分野別会合が開催され、瀬戸内沿岸のコンビナートが国際競争に打ち勝ち、将来にわたって発展、成長していくためには、ハードに加えてソフト面での取り組みが必要であるとされました。

 先日公表された、「やまぐち産業戦略推進計画」の第二次改定案には、コンビナート企業間の連携促進が新規プロジェクトとして加えられており、工程表の中には、先日のコンビナートシンポジウムに続き、新年度にキックオフシンポジウムを行うことも記載されています。

 地方にあっても、このような勉強会やシンポジウムなどがどんどん開催されれば、都会に集中しがちな情報や知識に直接触れることもでき、企業間連携の機運醸成に大変寄与するものだと思います。今後のさまざまな取り組みに大いに期待したいと思います。

 そこでお尋ねします。瀬戸内産業の再生・強化に向けて企業間の連携をどのように促進されるのか、お伺いします。

 次に、高度産業人材等の還流促進についてお尋ねします。

 コンビナートシンポジウムで、地元企業から説明のありました周南コンビナートの三つの課題の中に労働力の不足がありました。地域の経済と雇用を支えてきたコンビナート企業ですが、団塊の世代が一気に定年を迎える時代となり、企業活動の基盤となる人材の確保が困難であるということでした。

 私は、昨年九月の代表質問でも、山口県の産業を支える人材の確保に向けて、若者の雇用対策にどのように取り組まれるのか質問しましたが、特に、ものづくり産業を支える人材の確保と、技能・技術の向上、技能者の育成は課題となっています。

 このたびの第二次改定案では、ものづくり産業等を支える人材の育成プロジェクトが拡充され、地元企業の課題やニーズに応えようとされています。

 改定案の産業戦略指標の中にある、新規雇用創出の目標が見直され、四年間で二・八万人以上とされていますが、産業を支える人材の確保と産業力の強化による雇用創出等の目標達成に注目したいと思います。

 「やまぐち産業戦略推進計画」の第二次改定案の未来を担う産業を支える人づくり戦略の中に新たなプロジェクトとして、高度産業人材等の還流促進が加えられ、来年度当初予算には、理系大学院生等の県内就職が促進される新たな取り組みも盛り込まれており、これからの山口県の産業を支える高度な産業人材の確保に大変期待したいところです。

 そこでお尋ねします。産業戦略を推進していくに当たり、高度産業人材等の還流促進に向けて、新たに創設された理系大学院生や薬学部学生を対象とした奨学金返還補助制度をどのように運用されていかれるのか、お伺いします。

 三つ目に、水素先進県の実現に向けた取り組みについてお尋ねします。

 平成二十三年十一月議会で、周南コンビナートの特性を生かした振興策及び新産業の育成についてお尋ねしましたところ、国の事業を活用した水素ステーション等の導入可能性調査を実施しているところだとの答弁があり、その年の九月に、周南市において、液体水素の生産拠点の誘致が実現し、将来の水素供給基地として大きな役割が期待されていることや、国が目標としている二〇一五年の燃料電池自動車の普及開始時には、山口県が水素先進県として新エネルギー時代をリードできるように、これまでの取り組みを着実に進めていくとのことでありました。

 その二〇一五年になりました。二〇一一年の答弁にあったとおり、昨年十二月、トヨタ自動車から世界で初めて水素で電気をつくって走る燃料電池車「ミライ」が発売されました。

 私の地元である周南市では、中国・四国地方で初となる水素ステーションが設置されることとなりました。これらの流れの始まりである二〇一一年一月十三日に、自動車メーカーや水素供給事業者十三社から出された「燃料電池自動車の国内市場導入と水素供給インフラ整備に関する共同声明」、こういうのがあったんですけれども、そこに、その声明に添えられた水素供給インフラの先行配備されるイメージ図の中に山口県は入っていませんでした。四大都市圏を先行してやるということでした。ですから、その後の山口県の取り組みには、心から敬意を表したいと思います。

 この液化水素ステーションの活用に向けた地域ぐるみの動きとして、一昨年、地元コンビナート企業、自動車や燃料電池メーカー、県などで構成する周南市水素利活用協議会がスタートし、昨年、水素ステーションを核とした地域づくりモデルの構築を盛り込んだ構想が策定されました。この構想には、水素で走る車を二〇二〇年度に九百台、二〇三〇年度には四千台に普及させる数値目標なども盛り込まれています。

 一方、県におかれても、全国トップクラスの大量かつ高純度の水素が生成されているという県の強みを生かし、水素を活用した産業振興や地域づくりにつなげていくため、未来開拓チャレンジプラン最終案において、水素先進県を目指した水素利活用による産業振興と地域づくりを重点施策として掲げられたところであり、二十七年度当初予算案にも水素需要の創出に向けて、燃料電池車導入を促進する事業などの予算が計上されているところです。本当に時代は物すごいスピードで進んでいます。

 平成二十五年九月の代表質問で、次代を担う水素等環境関連産業育成・集積戦略について質問し、早くから取り組まれてきた水素フロンティア山口推進構想がやっと花開くのかと感慨深い、そのように発言していますが、平成十六年当時、県の構想の発表にわくわくして、周南のまちづくり仲間と話したことなどが思い出されます。

 二十五年の代表質問では、液化水素の地産地消を進める全国でも先駆けとなる液化水素ステーションの誘致により、燃料電池自動車への供給だけでなく、市街地の商業施設や公共施設へのエネルギー供給など水素供給拠点として、山口県全体にさまざまな可能性が広がると思いますとお尋ねしたところ、周南市の構想策定を支援するほかに、地域への水素関連製品の普及や産業振興につなげていくため、水素ロータリーエンジンを活用した電気と熱の供給設備の試作を行うなど、県内企業による研究開発・事業化の取り組みを支援していくとのことでありました。ぜひ、地元中小企業の参画により事業化につながっていっていただきたいと思います。

 水素社会の実現に向けて、ほかの自治体の取り組みも進んでいます。秋田県では、水素を貯蔵、輸送するために水素とトルエンを反応させて、ガソリンと同様な取り扱いが可能なメチルシクロヘキサンとする技術、有機ハイドライド法というそうですが、これを開発している千代田化工建設と二〇一四年八月に、水素社会実現に向けた取り組みに関する連携協定を締結したそうです。

 風力、太陽熱、地熱やバイオマス等の自然エネルギーが豊富な秋田県では、二〇〇九年から二〇一一年に再生可能エネルギーと蓄電池を組み合わせた直流スマートグリッドの実証試験を実施しており、二〇一一年に策定された秋田県新エネルギー産業戦略には、再生可能エネルギーと水素プラントを組み合わせた実証プロジェクトも含まれており、二〇一四年六月に経済産業省が策定した水素・燃料電池ロードマップによる水素社会実現の加速化の動きにも沿っていると評価されています。

 これらの流れに負けないで、山口県が来るべき水素社会に向けてのトップランナーであり続けていただきたいと思います。

 そこでお尋ねいたします。水素先進県の実現に向け、水素利活用による産業振興と地域づくりに、今後どのように取り組むのか、お伺いします。

 四点目に、自伐型林業についてお尋ねいたします。

 山口県は、古くから良質の木材の産地として知られ、重源上人が消失した奈良東大寺の再建に徳地の大木を切り出し、佐波川に、水の浅いところには堰を設けて木材を流す関水を百十八カ所つくり、瀬戸内海まで運ばれたと伝えられています。

 九州大学の伊藤幸司准教授によると、当時は日宋貿易で盛んに中国へ木材を輸出していた時期で、貿易の最大拠点の博多に近い徳地は一大産地だったそうです。

 現在、山口県の森林面積は四十三万七千ヘクタールで、そのうちの九七%、四十二万六千ヘクタールが民有林です。その民有林の約二〇%をヒノキ、約一六%を杉が占めており、資源としても充実しているそうです。

 県土の七割を占める緑豊かな森林から算出される山口県の木は、平成十八年から始まった優良県産木材認証制度により認証基準に合致した木材を一本ごとに認証ラベルを張って、やまぐちブランドとして建築現場に出荷されています。

 優良県産木材を一定の割合以上使用した新築住宅への助成制度もあります。

 また、県では、森林の持つ多面的な機能の回復を図るため、平成十七年四月からやまぐち森林づくり県民税を導入し、荒廃した人工林の再生や繁茂した竹林の整備などに取り組んでおられます。

 一期五年間とする二期目が満了することから、適用期限を五年間延長する方針で本議会に条例改正案が出されています。

 やまぐち森林づくり県民税県民アンケート調査では、森林づくり県民税による荒廃森林の再生のための取り組みを必要だと思う方が八〇%、荒廃した人工林や生い茂った竹林への取り組みも「継続したほうがよい」と答えた方が、「どちらかといえば継続したほうがよい」という方を含めて八八%もあり、延長方針を決められたのだと思います。

 アンケート結果を見ますと、特に、生い茂った竹林の整備への期待が大きいと思いました。

 ただ、平成二十六年度の県政世論調査報告書によりますと、やまぐち森林づくり県民税について知っている方が、聞いたことがあるが詳しい内容は知らないという方も含めて三七・六%しかなかったことは残念であり、もったいないと感じました。

 知っている方は、おおむね評価されているのだと思いますので、今後も県民との協働による森林づくりを推進していただきたいと思います。

 そんな中、今、注目されている自伐型林業について、NPO法人土佐の森・救援隊理事長の中嶋健造さんのお話を聞く機会がありました。

 中嶋さんは、自伐型林業は、森林経営、管理、施業をみずから行う林業で、森林の永続管理と、その限られた森林から持続的に収入を得ていく林業、自立・自営型の実に普通の林業だと言われていました。

 収入アップのためには、木材の質の向上や、森の多目的利用を目指すため、森を良好に維持していくことは必須条件で、自分所有の、自分が所有する山だから愛情がこもっていて、いい山にするために研究するし、頻繁に山に入り手入れをするため、いい山がつくられる。

 水源涵養、生物多様性、災害に強い森がつくられる。収入を上げる施業と良好な森づくりを両立させる地域に根差した非常にすぐれた環境保全型林業なんだと言われていました。

 一方、現在の日本の林業は、山林所有者や地域は施業をみずからは行わず、全て森林組合や業者に委託する施業委託型林業となっている。これは中嶋さんが言われることなんですが、林業は山林所有者や地域ではできないと思い込み、これが固定観念化し、一般化されている状況。

 でも自伐林家は、シンプルな機械で低コスト林業を実現させ、十分な収入を得ている。中には、年収一千万を超える方までいる。林業はもうからないという固定観念が一般化しているが、低投資で参入容易、シンプルな小型機械で低コスト林業を実現できるため収入も十分確保できる。地域住民のライフスタイルに合わせた兼業や副業でも対応可能で、林業参入への間口は大きく開かれている。

 副業で三百万円以上稼ぐ休日自伐林家もあるそうです。

 中山間地の農業との相性が抜群で、単位面積当たりの就業者数も現行林業の十倍程度あることもわかってきた。森の多目的利用が復活し、六次産業化や木質バイオマス施設への安定供給も実現している。

 最近では、地域再生に本気で取り組む地域住民や先駆的な市町村が興味を持ち導入し、現場から広がり始めている。UIJターン者倍増等の成果も出始め、森林の多い中山間地域再生の鍵を握るツールとして注目され始めている。

 大体こういった講演内容でした。

 この自伐型林業については、いろんなテレビ番組でも取り上げられ、また、国のほうでも「地方創生」の鍵だということで注目されています。

 県は、やまぐち森林づくり県民税により、針葉樹と広葉樹の入りまじった自然林に近い森林に誘導する公益森林整備事業や竹繁茂防止緊急対策事業など、山口県の豊かな森林を次世代に引き継ぐことを目指し取り組んでおられますし、二十七年度当初予算案にも新規林業就業者定着促進事業が盛り込まれ、新規就業者の定着支援も始まります。

 毎月送っていただいている「林業山口」には、山口県でも立ち上げられた林業女子会の話題もあり、私も参加してみたいなと思ってしまいます。

 そのほか里山資本主義など、さまざまに広がる新しい価値観の中で、林業の成長産業化に向けた取り組みも期待されているところです。

 そんな中、静かなブームとなっている、地域に根差した小規模分散型の自伐型林業について、県はどのようにお考えでしょうか、御所見をお伺いします。

 以上で質問を終わります。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(畑原基成君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 戸倉議員の御質問のうち、私からは、コンビナート企業間の連携についてのお尋ねにお答えします。

 「活力みなぎる山口県」の実現のためには、地域の活力源となる強い産業をつくることが極めて重要です。

 とりわけ、瀬戸内のコンビナートを中心とする企業集積は、本県産業の屋台骨であり、県では「やまぐち産業戦略推進計画」において、瀬戸内産業の再生・強化を重点戦略の第一に位置づけ、港湾等の産業基盤の整備を積極的に進めているところです。

 一方で、我が国のコンビナートは、国際競争の激化等により厳しい局面を迎えており、これに打ち勝ち持続的な発展を図るためには、競争力強化に向けた一層の取り組みが必要となっています。

 こうした中、昨年九月に開催した産業戦略本部の瀬戸内産業分野別会合では、港湾等のハード整備に加え、ソフト面での企業間連携の取り組みを進めるべきとの意見が多く出されるとともに、具体的な連携の中身としては、例えば、安全管理や設備管理、人材育成等の分野が考えられるとの意見があったところです。

 その後、お示しの中国経済産業局主催のシンポジウムや、本年二月の勉強会を通じて、企業間連携に向けた機運も高まったことを踏まえて、このたび、計画の第二次改定において、コンビナート企業間の連携促進プロジェクトを創設したところです。

 具体的には、こうした機運の高まりを受け、県を挙げて企業間連携に取り組んでいくため、来年度早々、私みずからがトップに立って、企業、行政、教育機関等からなる全県組織を立ち上げることとし、あわせてキックオフシンポジムを開催することとしています。

 その上で、岩国地域、周南地域、宇部・山陽小野田地域の各コンビナートに連携検討会議を設置し、企業の主体的な取り組みを基本に、地域ごとの実情や課題を踏まえた連携テーマを設定し、具体的な方策を検討することとしています。

 私としては、産業インフラの整備と相まった企業間連携の促進を通じて、生産活動の一層の効率化等を図り、コンビナート全体としての国際競争力を高めることによって、本県経済を支える瀬戸内産業の再生・強化に取り組んでまいります。

 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。



○副議長(畑原基成君) 小松健康福祉部長。

    〔健康福祉部長 小松一彦君登壇〕



◎健康福祉部長(小松一彦君) 子育てしやすい環境づくりについての三点のお尋ねにお答えします。

 県としては、若い世代が希望をかなえ、安心して結婚、妊娠、出産、子育てをすることができるよう、社会全体で子育て家庭を支える環境づくりを進めることとしています。

 まず、子育て家庭への経済的支援についてです。

 お尋ねの乳幼児医療費助成制度の対象年齢の拡大につきましては、本県の制度は、受診回数の多い三歳未満児を無料とした上で、小学校就学前までを助成対象としており、全国的にも遜色ないことから、厳しい財政状況の中、現行水準を維持することが基本と考えています。

 次に、小児救急医療電話相談に関する数点のお尋ねにお答えします。

 まず、相談時間延長の目的についてです。

 夜間の急な発熱など、小児の症状に応じた適切な助言を行うとともに、保護者の不安を軽減するため、相談時間を翌朝八時まで延長することとしたものです。

 次に、延長後の実績の評価についてです。

 延長後四カ月の相談件数は、千件を超えており、保護者の不安の軽減など、一定の成果があったものと考えています。

 次に、電話相談延長の啓発についてです。

 電話相談の延長については、県内の全ての医療機関、幼稚園、保育所、小学校等に対し、リーフレット、カード等を配布したほか、県広報誌や各種広報媒体も活用して、周知徹底を図ったところです。

 次に、落札結果についてです。

 今回は、低入札であったことから、業務の執行体制や経営状況等について業務委託低価格調査を行った結果、適正な業務執行が可能であると判断し、業者を選定したものであり、山口県会計規則に基づく適切な対応であり、問題はなかったと考えています。

 次に、夜間こども急病センターや地元県内の事業所が対応すべきではないかとのお尋ねです。

 夜間こども急病センターなどでは、午後十一時以降の医師、看護師の確保が困難であり、また、県内には、電話相談に対応できる事業者がないことから、一般競争入札により、業者を決定することとしたものであります。

 次に、子供の貧困対策についてのお尋ねにお答えします。

 子供の将来がその生まれ育った環境により左右されることのないよう、必要な環境整備と教育の機会均等を図る子供の貧困対策を進めていくことが重要です。

 このため、県では、国の子供の貧困対策に関する大綱を踏まえ、教育、福祉、労働の関係機関・団体からなる検討委員会の意見を聞きながら、本県の実情に応じた子供の貧困対策を総合的に推進するための県計画の策定を進めているところです。

 現在、取りまとめている素案では、教育の支援、生活の支援、保護者に対する就労の支援、経済的支援の四つを施策の柱として、子供の貧困対策を総合的・計画的に推進することとしています。

 まず、教育の支援では、スクールソーシャルワーカーを全市町に配置し、相談支援体制の充実を図るなど学校をプラットフォームとした総合的な子供の貧困対策の展開や、幼児教育に係る経済的負担の軽減などを図ることとしています。

 次に、生活の支援では、ひとり親家庭の親に対する生活支援員の派遣など保護者の自立支援や、高校中退者等の子供の就労支援などに取り組むこととしています。

 また、保護者に対する就労の支援では、ひとり親家庭の親に対する職業訓練や資格取得に対する支援などに取り組むとともに、経済的支援では、母子福祉資金等の貸し付けや生活保護世帯の子供の進学時の支援などを行うこととしています。

 今後は、県議会や県民の皆様から御意見を伺いながら、検討委員会で審議し、ことし七月を目途に策定することとしております。

 県としては、今後この計画に沿って、教育、福祉、労働分野等の関係機関・団体と連携しながら、子供の貧困対策を進めてまいります。



○副議長(畑原基成君) 宮地産業戦略部長。

    〔産業戦略部長 宮地理君登壇〕



◎産業戦略部長(宮地理君) 高度産業人材等の還流促進についてのお尋ねにお答えします。

 産業戦略を推進する中で、県内製造業においては、研究開発や事業化等を担う人材の不足感が強まっており、その対応が喫緊の課題となっております。

 このため、新たに、奨学金返還補助制度を核とした高度産業人材の確保対策を、「やまぐち産業戦略推進計画」のプロジェクトに加え、来年度から取り組むこととしております。

 具体的には、日本学生支援機構の奨学金を受給している県内外の理系大学院生や薬学部生を対象に、卒業後、県内製造業に一定期間従事した場合に、奨学金の返還額の全部または一部を補助する制度を創設するとともに、対象学生の募集、選考、県内就職までの一貫したサポートを、地元産業界の協力も得ながら行ってまいります。

 まず、募集に当たっては、学生支援機構や大学院等を直接訪問し、制度周知の協力を求めていきますとともに、選考においては、外部有識者等が参加する審査会を設置するなど、意欲ある優秀な学生の確保に努めてまいります。

 その上で、補助の対象となった学生に対しては、気軽に相談できる窓口の設置や個別訪問による寄り添い型のサポートを行うこととし、就職活動の各段階に応じて、県内企業の求人情報の提供や企業見学会の開催、さらにインターンシップへの参加促進などを通じて、本人の希望に添った県内就職につなげてまいります。

 県としましては、高度産業人材の還流促進に向け、地元産業界や関係機関と連携をし、奨学金返還補助制度の効果的な運用を図ってまいります。



○副議長(畑原基成君) 木村商工労働部長。

    〔商工労働部長 木村進君登壇〕



◎商工労働部長(木村進君) 水素先進県の実現に向けた取り組みについてのお尋ねにお答えします。

 「活力みなぎる山口県」の実現のためには、本県のすぐれた産業特性を積極的に生かしていくことが必要であると考えており、本県には、全国トップクラスの大量かつ高純度の水素を生成するという強みがあります。

 県では、この強みを地域資源として最大限に生かし、水素利活用による産業振興と地域づくりを強力に進めることにより、水素先進県を実現したいと考えています。

 このため、チャレンジプランや「やまぐち産業戦略推進計画」に水素先進県を目指した水素利活用による産業振興と地域づくりを掲げ、積極的な取り組みを進めることとしています。

 具体的には、産業振興については、本県独自のやまぐち産業戦略研究開発等補助金を活用し、全国初となる商用の純水素型燃料電池の開発を進めているところであり、来年度はさらに、水素関連分野に特化した新たな補助制度を創設し、県内中小企業の研究開発・事業化の取り組みを強力に支援することとしています。

 あわせて、こうして得られた成果をもとに、県内中小企業が新たなビジネス展開を図ることができるよう、公共施設や集合住宅等への水素関連製品の導入など、需要の促進に努めてまいります。

 また、地域づくりについては、周南地域での取り組みをモデルに、全県への普及を図るため、昨年十一月、全国に先駆け、全県的な推進組織として、やまぐち水素成長戦略推進協議会を創設したところであり、この協議会をもとに、県内各地域の水素利活用可能性に関する検討や、機運醸成に向けたシンポジウムの開催等を行うこととしています。

 さらに、水素の初期需要創出に向け、新たに、燃料電池自動車購入者に補助する市町へのかさ上げ補助制度の創設や、県の公用車への燃料電池自動車の導入等を行ってまいります。

 県としては、水素先進県やまぐちの実現を目指し、今後とも、県、市町、企業、関係機関が一体となった取り組みを積極的に進めてまいります。



○副議長(畑原基成君) 野村農林水産部長。

    〔農林水産部長 野村雅史君登壇〕



◎農林水産部長(野村雅史君) 自伐型林業についてのお尋ねにお答えいたします。

 森林所有者みずからが、木を育て、伐採し、利用・販売までを行う自伐型林業については、本県におきましても、造林事業による植林や下刈り、間伐等への支援に加え、林業指導センターによる研修や技術指導等を行っているところです。

 また、木質バイオマス等の森林資源の有効活用や地域環境保全活動への支援のほか、間伐材の森林組合による買い取り、バイオマス燃料等の市町による買い取り支援など、自伐型林業を促す取り組みも見られるところです。

 こうした中、土佐の森・救援隊の取り組みをお示しいただきましたが、高知県では、人工林面積が本県を大きく上回り、かつ林業経営面積が五十ヘクタール以上で、地域林業の核となる自伐林家数が本県の四倍を超えているなど、小規模で副業的な林家が多い本県とは、林業を取り巻く環境が異なっております。

 県としましては、意欲のある自伐林家に対し引き続き必要な支援を行ってまいりますが、林業の成長産業化に向けては、森林組合等を中核とした施業の集約化・効率化を図っていくことが重要と考えています。

 このため、森林整備加速化団地を設定し、施業の集約化を進めるとともに、路網整備や高性能林業機械の導入を重点的に推進するなど、低コストで効率的な木材生産体制の構築に取り組んでいるところです。

 今後とも、市町、森林組合など関係団体と連携し、林業の成長産業化に向けた取り組みを推進してまいります。



○副議長(畑原基成君) 戸倉多香子さん。

    〔戸倉多香子さん登壇〕(拍手)



◆(戸倉多香子さん) 再質問させていただきます。

 最初に、コンビナート連携についてのお答えについてですけれども、地元企業の人にお話を聞いたところ、コンビナート連携についていろいろ企業のほうでも進めているということでした。そして、市でも取り組んでいるし、県も取り組んでいる。さらに連携といえば、コンビナート間の連携と企業と下請関連さんとの連携もあると、こういったいろんな連携があるけれども、市と県とのすみ分け等があるんだろうか、そういったことを言われてましたので、そのことをお尋ねいたします。

 それから、医療費の無料化についてですけれども、山口県の制度は全国的にも遜色ないことからというお話でした。もちろん多くの県でもまだまだできてないのは事実ですけれども、きのう小泉議員からもお話がありました。私も日本一という言葉が大好きですので、村岡知事が日本一ということを掲げて、子育てを日本一と掲げてやっていただく以上、ぜひ中学校を卒業するまでという進んだ取り組み、群馬県、特に無料ですね。全て窓口でも要らないということで、群馬県の取り組み等に、同じように、山口県で暮らす子供たちにも同じサービスが受けられるようにしていただきたいと思いますので、もう一度、そのことについてお尋ねいたします。

 それから、小児緊急医療電話相談についてなんですけれども、低価格調査はされたということで問題なかったということなんですけれども、もちろん建設業等でもよく低価格調査というのをされますけれども、今回のケースは命にかかわる電話相談なんですよね。ですから、本当に大丈夫なのかということを、どのように低価格でも大丈夫というふうに判断されたんでしょうか。

 私は、入札制度ですから、安いほうがいいということは確かですけれども、余り低い金額でそういった命にかかわる事業がやられているというのは、大変親の立場としても心配に思います。

 さらに、こういった事業を県内の業者はやってらっしゃらないということなんですけれども、医師会が今、十九時から二十三時までを請け負っていらっしゃるということで、医師会のほうに相談されたのかどうか、ちょっとお尋ねしてみたいと思います。できたら、地元の医療機関で対応していただけるようにお願いしていただきたいと思いますが、このことももう一回お尋ねしたいと思います。

 それから、子供の貧困についてですけれども、先日、NHKのクローズアップ現代だったかな、NHKの番組で大沢真理さんという方が、子供の貧困の特徴について――日本の子供の貧困の特徴についてお話されていましたけれども、日本は共働き家庭――二人が働いている共働き家庭での貧困ということが、国際的に見た日本の特徴として挙げられるんではないかということが言われていました。

 日本では、いわゆる正社員と、正社員でない人の待遇の格差が大きく、女性や若者で非正規労働者の割合が高まってきている。また、非正規労働者では、男女ともに結婚している人の割合が低いという、こういった人口減少とも関連していて、これからの課題として、子供の貧困の問題も大きな日本が全体で抱えている課題と一緒だと思うんですが、こういった子供の貧困の計画にもこういった視点をぜひ持っていただいて、格差解消であったり、非正規労働の少なくしていく、正規雇用のふやすことであったり、そういったことも計画に盛り込まれていくのかどうか。さらに所得を上げていく、可処分所得をふやしていく、そういった視点も盛り込まれるかどうか、お尋ねしてみたいと思います。

 それから、先ほどの医療費の無料化のことでちょっと、これは私の個人的な意見ですけれども、今回、結婚から子育て支援日本一という言葉を使われているんですけれども、当然、人口減少という、この山口県の課題に一生懸命取り組むという視点であることは確かなんでしょうが、そういった視点と子育て支援はまた別なものじゃないかなと思うんですよ、私自身は。

 結婚から子育て日本一っていう視点、くくり方ではなく、結婚からっていうのを外していただいて、本当に子育て支援を日本一にやっていただきたいという思いがあります。

 そして、その子育て支援では、今、どうしても財政的な問題から多子世帯への支援がほとんどで、三人目以降という形でくくられているんですけど、本当に子育て、そして、少子化対策としても子育てを支援したいという思いであれば、どなたも子育てを経験した方は御存じのとおり、一人目を産まれたときが一番本当は大変ですよね。そして、この一人目を産まれたときに、もう二人目はいいとか、もうこれ以上働いたりするのに、子供がいるとなかなか大変っていう思いをされて、希望とは――本当は希望されているのは、二人目、三人目を産みたいという思いがたくさんあっても、どうしても一人目で断念するという家庭もたくさんいらっしゃるのが、現実的な話としてあると思います。

 だから、多子世帯を応援するのは、もちろんいいんですけれども、財政的にはしようがないのかなと思うんですけれども、やはり一人目が生まれたときに支援してほしいということで、祝い品を三人目からあげるという制度を含めて、私自身は一人目にしっかりと支えていただきたい(「異議なし」と呼ぶ者あり)という思いがありますので、これを一言つけ加えさせていただきますが、その視点から、医療費無料化の問題に戻りますけれども、そういった細々とした結婚を促進する事業であったり、多子世帯への支援をある程度集約していただいて、幅広くイクメンへの支援とか、たくさん盛り込まれていますが、そういうものをちょっと集約していただいて、できたら実質的に子育て支援をする医療費の無料化へ進んでいただきたいと思いますので、そういった視点でもちょっとお尋ねしてみたいと思います。

 それから、高度人材還流促進事業について、ちょっと素朴な疑問としてお尋ねしてみたいんですが、薬学部の学生に対しての助成制度ということで、これは県内製造業に就職したときだけなんでしょうか。これもちょっと素朴な疑問なんで、お尋ねしてみたいと思います。二十人のうち五人だということなんですが。

 さらにこの事業大変産業界でものづくりの中で人材不足を補填するという、解決していくということでいい制度だと思うんですけれども、これまで私たち民主党では、ずっと言ってまいりましたとおり、子供の、環境によって貧困の連鎖を続けていかないためにも、誰もが同じスタートラインに立てる社会を目指していっています。

 そんな中、ずっと奨学金の返還無料というのを言っておりますので、理系とかだけでなく、みんな大学を希望する子供たちが教育を受ける権利をしっかりと家庭の事情にかかわらず持てるように、引き続き奨学金返還無料制度の検討をお願いしたいと思いますが、そのことについて、高度人材還流促進事業に関連して、それと子供の貧困対策に関連してお尋ねしたいと思います。

 それから、――いろいろ再質問したかったんですけれども、準備不足で、以上で質問を終わらせていただきますので、ぜひ誠実なお答えをお願いいたします。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(畑原基成君) 宮地産業戦略部長。

    〔産業戦略部長 宮地理君登壇〕



◎産業戦略部長(宮地理君) まず、コンビナート企業間の連携についての再質問、お答えをいたします。

 企業間連携において、下請企業等との連携というものがある、これが必要なんではないかというような意見があったが、その連携はどうなのかということと、県と市のすみ分け、役割分担はどうかということの御趣旨だというように理解をしております。

 昨年九月に瀬戸内産業の分野別会合を開催をしておりますけれども、御指摘のとおり、安全等の面では、協力企業や下請企業の従業員の教育が必要だというような意見をいただいております。今後、各地域の連携検討会議におきまして、その企業の主体的な取り組みを基本にして、こうした連携テーマ、また具体的な連携方策を検討していきますけれども、テーマの内容、例えば、今お示しのあった、安全管理のようなものについては、当然、協力事業所や関係企業など、こうした方々にも会議に参画していただくことが考えられます。

 また、県と市の関係でございますけれども、県としましては、企業間連携、企業の主体的な取り組みを基本に進めていきますが、これが円滑に進むように、地域ごとの会議にオブザーバーという形で参画をしてまいります。その際に、市町にも参加を促してまいります。そうした中で、テーマと内容、また、検討状況に応じて、その県と市の役割分担をしっかり図りながら、必要な支援、また、関係機関との連携調整、こうしたものに取り組んでまいります。

 もう一つの質問が、奨学金返還補助制度についての御質問でございます。

 まず、一つが、薬学部学生への就職は県内製造業に限定をされるのかと、また、経済的理由に進学を断念しないような給付型奨学金についてのスタンスはどうかという御趣旨の御質問だったと思います。

 このたびの奨学金返還補助制度は、産業戦略上不足をしております高度産業人材、これを本県に呼び込む、還流もさせるという目的で制度化をしようとしております。その意味で理系の大学院生、また、薬学部生を対象にして、この方たちが県内の製造業に就職をしていただける、一定期間就職をしていただけるということで返還補助制度を設けておるものでございます。

 意欲と能力のある学生が経済的理由により、進学を断念しないように支援をするという趣旨での給付型奨学金制度については、国において引き続き検討が続けられておるというように承知をしておりまして、その動向を見きわめていくというスタンスに変わりはございません。



○副議長(畑原基成君) 小松健康福祉部長。

    〔健康福祉部長 小松一彦君登壇〕



◎健康福祉部長(小松一彦君) 再質問にお答えいたします。

 たくさんの再質問いただきました。全部で五点の再質問であったんではないかと思います。

 まず一点目は、乳幼児医療費に関連をして、日本一というふうに掲げるのであれば、中学校卒業ぐらいまで無料化をしていただきたいという御質問でございましたけれども、これにつきましては、先ほども御答弁いたしましたけれども、厳しい財政状況というのは変わっておりません。その中で給付と負担のバランスを考えるという視点も大切であろうと思いますし、他県の状況も踏まえまして、この制度を将来的にしっかり引き継いでいけるようにしなくてはいけないという観点からも、平成二十一年度に現在の内容としたところでございまして、制度の拡充は現在のところ難しいということでございます。

 それから、小児救急医療電話相談に関して二点のお尋ねがございました。

 一点目は、低入札、委託料がかなり低いということに対しまして、電話相談がまさに命にかかわる事業であるので本当に大丈夫かと、どう判断したのかということでございますけれども、落札した業者は東京の業者でございますけれども、本県のほかにも電話相談事業を受注して運用をしております。そういう実績がしっかりありますし、相談体制としても本県が医師会に委託して午後十一時までやっておりますように、小児科医と看護師による相談という体制もきちっとできておりますので、委託については問題がないというふうに考えております。

 それから、委託に当たっては、県内の事業者、特に医師会が十一時までやっているということに関して、医師会と相談したのかということでございましたけれども、夜間の電話相談を始めるに当たりまして、医師会とも話をしましたけれども、やはり先ほど答弁しましたように、医師と看護師の確保というのがなかなか難しいということで、一般競争入札により対応したものでございます。

 それから、次は、子供の貧困に関して、なかなか共働き家庭の貧困もあるんだと、そういう視点もあるんだということで、この計画の中に正規雇用とか、あるいは格差是正といったような観点は入っているのかという御質問だったと思いますけれども、現在、取りまとめております素案あるいは国が示しておる大綱には、そういった格差是正とか、正規雇用、非正規雇用を解消するといったような観点は入っておりませんけれども、いずれにしても現在策定中でございます。労働関係の委員の方もいらっしゃいますので、現在、設置しております検討委員会の中で、そういった観点についても必要かどうかという議論はしてみたいというふうに考えております。

 それから、最後は、子育て支援で、多子世帯について、重点的にいろんな対応をするだけではなくて、やっぱり大変なのは一人目が生まれたときだということで、一人目からもしっかり支援してほしいと、こういう御質問だったと思いますけれども、もちろん多子世帯に対する支援は、このたび拡充をいたしましたけれども、子育て世帯全般に対しましても、子育て世帯を総括的に相談を受け付けるネウボラのような支援センターを設けるとか、きめ細かな相談体制はきちんとこれからも対応していきたいというふうに考えておりまして、多子世帯だけではなくて、子育て世帯全体に対する支援を拡充することによりまして、結婚から子育て支援まで日本一を目指して県として取り組んでいきたいというふうに考えております。



○副議長(畑原基成君) 戸倉多香子さん。

    〔戸倉多香子さん登壇〕(拍手)



◆(戸倉多香子さん) 再々質問させていただきます。

 今の小児救急電話相談の件ですけれども、ちょっと今の財政的にも厳しいという問題もあり、さらに全国的にやっている業者だから大丈夫だろうということでもありましたけれども、今、現在、四地区ですか、行われている十九時から二十三時までの予算はどのくらいかかっているのかについてお尋ねしたいと思います。

 それから、この四カ所でやっているものを一つだけにするというやり方でも無理だったのかということについてもお尋ねしてみたいと思います。

 全国的に行っているところは、全国の相談を一カ所あるところでコールセンターのようなところで受けていると思うんですけれども、確かに今までの実績として事故とか、そういったことはなかったんだろうと思いますけれども、命にかかわる相談でもありますし、なるべく地元、この山口県地元で相談をして対応していくということを希望してみたいと思います。そういった件で、予算をお聞きしてみたいと思います。

 それから、――子供の貧困の問題ですけれども、先ほどちょっと言葉足らずだったんですが、日本の特徴として、共働き家庭であっても貧困というのが特に顕著にあらわれているということでした。今女性の就労を支援する、そういった共働きを支援する制度もあるんですけれども、やはり両方が働いても働いても楽になれないワーキングプアという問題が一番根本的な問題として、子供の貧困とくくらなくても、本当に一番大きな経済的な問題が大きいと思っています。

 そういった経済的に苦しんでいる家庭で、子供が食べることもできないというようなテレビ番組もありましたけれども、そういった子供の貧困の対策として、これから県としては、実態調査もされるのではないかと思うんですけれども、まずその実態調査をされるのかどうかということをお聞きしたいのと、その実態調査の際、どうしても経済的に苦しい家庭というのは、なかなか表にあらわれてこないというか、恥ずかしいから隠すということもありましょう。そして、実際の所得の中にあらわれてこない貧困というのはあると思うんです。

 例えば、所得は上がっててもすごく大きな借金を抱えている家庭もあると思います。そういったこともあって、表にあらわれてこない子供の貧困の問題をどのように救っていくのか。こういった視点も重要だと思っていますので、このことが県の計画の中にも入ってくるかどうかを、ちょっとお尋ねしてみたいと思います。

 それから、――医療費の無料化の問題ですけれども、しつこいようなんですけれども、やっぱりできたら結婚からという分野ではなく、子育て支援という分野で日本一を目指す、そういったところの知事の決意を少し、これからの検討課題として残しているというような決意を聞きたいと思いますけれども、その辺をお聞きして、再々質問を終わらせていただきます。

 御清聴いただきましてありがとうございました。(拍手)



○副議長(畑原基成君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 戸倉議員の再々質問の中で、子育てについてのお話がありました。私、これまでも述べてきておりましたとおり、特に、この少子化問題の中で、子育てというのは大変重要な課題であると思っておりますので、来年度体制も強化しますけれども、特にさまざまな支援を子育ての関係でしっかりとやっていきたいと思っております。

 特に、経済的負担の大きいということでは、多子世帯の支援もやりますし、また、その結婚の部分も、これももちろん結婚の支援ということもありますけれども、つまり、理想とする子供が産めてないという状況があります。三人以上子供を産みたいという世帯が五割いるのに、実際には二割しか三人以上子供が生めてないということがあります。それは、一つは経済的な負担が大きいので、今回、多子世帯の支援もしますけれども、もう一つは未婚化、晩婚化という問題もあります。

 ですから、結婚についての希望もかなえ、そして、特に結婚が遅いので理想とする子供の数が産めないということもありますので、そういった点でもこれも子育てにつながることだと思っております。ですから、結婚から子育てまで一貫した支援をするということは、子育て全体で見ても、結婚の部分を含めてやるということは、大変重要だと思っておりますので、そういう観点から今回組み立てているということでございます。

 いろんな財政的な制約とかありますけれども、全体としては、この限られた財源の中で子育て施策については、大変重要なものとして、これからもしっかりと充実していきたというふうに思います。

 以上です。



○副議長(畑原基成君) 小松健康福祉部長。

    〔健康福祉部長 小松一彦君登壇〕



◎健康福祉部長(小松一彦君) 再々質問にお答えいたします。

 まず、小児救急医療の電話相談に関しまして、現在四つの地域でやっている電話相談を一つにしてやったらできるんじゃないかということと、予算についてのお尋ねでございます。

 現在、医師会に委託をして、県内四カ所で夜間の電話相談を受け付けおりますが、四カ所同時にやってるわけではなくて、輪番で交代交代にやっているわけでございまして、これを一つにしても余り意味がないというふうに考えておりまして、契約金額としては一千百万余りの金額で、医師会に包括して委託をしているという状況でございます。

 それから、次は、子供の貧困に関して、共働き家庭の貧困というような問題、ワーキングプアというお話もございましたけれども、そのかなり大きな問題でございまして、その格差ですとか、ワーキングプアの問題を子供の貧困の計画の中で取り扱うのかどうかというような問題もあると思いますけれども、そのあたりについてもまた委員の皆様の御意見も聞いてみたいというふうに思いますが。

 それから、実態調査はしないのかということでございましたけれども、現在、国の大綱で示されております指標で、山口県に当てはめたものにつきましての調査というものは、いろんな各種の調査からある程度実態が明らかになっておりますので、改めてこの子供の貧困に関して調査を行うということは考えておりません。

 さらに、表にあらわれない子供の貧困というお話がありましたけれども、これはどういったものが果たしてそういうものに該当するのかという、なかなか難しいんですけれども、そのあたりについても、また、委員会の中で必要であれば検討もさせていただきたいというふうに考えております。



○副議長(畑原基成君) 藤本一規君。

    〔藤本一規君登壇〕(拍手)



◆(藤本一規君) 明かりをつけましょ、ぼんぼりに。きょうはひな祭りです。きょう私は、山口県の子供たちの未来に明かりをつけるような質問をしたいと思います。知事並びに関係参与員の積極的な答弁を求めます。

 質問の第一は、新年度予算案についてお尋ねします。

 新年度予算案の最大の課題は、大企業呼び込み、大型開発依存の経済政策を転換することだと思います。

 今議会に、「やまぐち産業戦略推進計画」第二次改定版、「未来開拓チャレンジプラン」、「山口県まち・ひと・しごと創生総合戦略」の三つの計画案が提出されています。

 三つの計画案の一丁目一番地は、全て産業力の強化で共通しています。

 新年度予算案の投資的経費九百五十億円の四割に当たる三百七十四億円が、実に瀬戸内産業再生戦略に基づいた産業基盤づくりに投じられています。

 この間、産業基盤整備に巨額の予算がつぎ込まれてきました。このことが、財政の圧迫と、暮らしや福祉、地域にある中小企業や産業のための施策が犠牲にされ、それが地域経済の疲弊に拍車をかける結果を招きました。

 県は、産業基盤整備に巨額を投じてきたのに、地域経済が疲弊している、この結果をどう総括しているのか、お尋ねをしたいと思います。

 国際競争に打ち勝つ産業基盤強化は、アベノミクスの山口版ではありませんか。瀬戸内の産業基盤を強化すれば、いずれは県民の暮らしがよくなるというトリクルダウンの考えによるものではありませんか。知事のお考えをお尋ねします。

 私は、国に地方を疲弊させた責任を問い、改善を求めるときだと思います。地域の安定した雇用を創出するため、国に残業代ゼロにつながる労働基準法や全ての業務で派遣労働者の受け入れを可能にする労働者派遣法の一部改正案の撤回などを求めることが地方の疲弊を食いとめる一丁目一番地に取り組むべき課題ですが、お尋ねをしたいと思います。

 さて、地域にある力を生かし、伸ばす産業振興策の強化がまさに今求められています。やまぐち商工業推進計画最終案も、競争力や呼び込みに重点が置かれていることに私は驚きました。

 私は、同計画の三番目の柱である産業を支える中小企業力の向上を最重点にした施策の推進が重要だと思います。とりわけアクション十一、中小企業・小規模事業者の経営基盤の安定への取り組みの強化が求められていると思います。計画の改定作業とあわせて、新年度の取り組み方針をお尋ねします。

 また、小規模企業振興基本法を新年度予算にどのように生かしたのか、お尋ねをします。

 次に、住宅リフォーム助成制度の創設についてであります。

 住宅リフォーム助成制度は、今年度、秋田県、山形県、静岡県、広島県、佐賀県の五つの県を含む全国六百二十八自治体で実施されています。各自治体の試算では、実に二十三倍から二十九倍の効果があることが実証されています。

 山口県では、住宅リフォーム時にも再生エネルギー関連施設の導入を支援しており、また、民間住宅の耐震化やバリアフリー化のためのリフォームを行う市町に補助を行っています。

 これらの制度に加え、中小企業を振興するために住宅リフォーム助成制度を創設すべきですが、お尋ねをしたいと思います。

 質問の第二は、福祉問題についてお尋ねします。

 第一は、子供の医療費助成制度についてお尋ねします。

 新年度、子供の医療費助成の対象年齢を、光市は通院については小学校三年までに、山口、防府、萩市は小学校六年生までに、宇部市、阿武町は中学校を卒業するまで拡大します。また、宇部市は、新年度から就学前の一部負担金を廃止します。

 資料一のとおり、新年度分を入れると、県内全ての市町が就学前の一部負担金を無料にしました。そして、十二自治体が対象年齢を拡大をし、十自治体で所得制限の撤廃を行うことになります。

 新年度、第三子以降の保育料の無料化や宇部児童相談所の新設など子育てに対する予算が確保されていることは評価をいたします。

 もう一歩、踏み出して、市町が力を入れている子供の医療費助成についても、一部負担金と所得制限の撤廃、中学校卒業するまでの対象年齢の拡大を検討すべきときですが、お尋ねします。

 第二は、国民健康保険問題についてお尋ねします。

 第一は、国保の都道府県化についてであります。

 政府の社会保障制度改革推進本部は、一月十三日、医療保険制度改革の骨子を発表し、二〇一八年度から国民健康保険を都道府県が財政運営の責任主体とすることを打ち出しました。

 国民健康保険が都道府県化されれば、都道府県が保険料を集めます。県は、市町に前年度の実績などから分賦金の一〇〇%納入を求めます。市町は、収納率を勘案し、多目の賦課総額を想定し、保険料を計算することになります。つまり国保の都道府県単位化は、保険料をさらに引き上げるものになります。

 山口県は、中国五県の中で、所得に占める国保料の割合が一番高い水準です。国に対して、高過ぎる国保料を引き下げるために、国保の都道府県単位化の中止と、国庫支出金の増額を求めるべきですが、お尋ねをします。

 また、県独自に国保料引き下げのために市町への財政支援を強めるべきですが、お尋ねをしたいと思います。

 第二は、滞納処分問題についてであります。

 資料二のとおり、県内市町の国保滞納世帯に対する差し押さえ件数の割合は、平均一〇%、そのうち、何と萩は五九%、長門市は三六%、和木町は三〇%、防府市・美祢市は二五%、下松市は一九%、山口市は一八%と突出しています。

 国保料の差し押さえは、国税徴収法が順守されなければなりません。

 私のところに、国保を滞納した飲食店経営者から、夜間営業中の店内に差し押さえを受けた。営業を続けていく上で大きなダメージをこうむったとの声が複数寄せられているわけであります。

 お一人は、「キープボトルを差し押さえる」と言われたと証言されています。

 利用客が購入したボトルなら、差し押さえの対象にできません。利用客に販売する前のボトルであっても、徴収法七十八条三号条件付差押禁止財産に該当し、差し押さえてはならない財産だと私は考えます。よって、「キープボトルを差し押さえる」とする発言は不適切なものだと思います。

 次に、夜間の飲食店への差し押さえについてであります。

 国税徴収法基本通達四十七の十九は、夜間及び休日等の差し押さえについて、特に必要があると認められる場合のほかは、行わないものとするとしています。

 ただし、徴収法百四十三条二項は、「旅館、飲食店その他夜間でも公衆が出入することができる場所については、滞納処分の執行のためやむを得ない必要があると認めるに足りる相当の理由があるときは、日没後でも、公開した時間内は、捜索することができる」と定められています。

 徴収法基本通達百四十三の五に、「滞納処分の執行のためにやむを得ない必要があると認めるに足りる相当の理由があるとき」とは、捜索の相手が夜間だけ在宅し、または営業し、あるいは、財産が夜間だけ蔵置されている等の事情が明らかである場合、または、滞納者が海外に出国することが前日に判明した場合等とあります。

 私が把握した複数のケースは、担当者との接触は日中に行われているわけでありまして、夜間差し押さえを行う相当の理由があったのか甚だ疑問であります。

 国保法第四条に、「都道府県は、国民健康保険事業の運営が健全に行われるよう、必要な指導をしなければならない」とあります。

 県は、夜間の飲食店への差し押さえについて、国税徴収法に基づく対応がとられるよう、市町を指導すべきですが、お尋ねをします。

 第三は、短期保険者証と資格証明書の交付状況です。

 資料三のとおり、県内市町で引き続き多くの短期保険者証と資格証明書が交付されているわけです。

 私の質問を受けて、平成二十四年八月と九月の短期保険者証と資格証明書の窓口の留保状況の調査が公表されました。国保加入者の今後ともの医療を受ける権利を保障するために、新年度中に再度同様の調査を行うべきと考えますが、お尋ねをします。

 質問の第三は、教育問題についてお尋ねします。

 第一は、少人数学級についてお尋ねします。

 今年度、小学校一年の三十人学級化に取り組んだ少人数学級研究指定校の中間報告書には、三十人学級化は、まず子供への学習指導の点でも、二つ、保護者の受けとめの点でも、三つ、教員の指導体制の点でも、肯定的な記述で占められていました。

 小学校一年生の三十人学級の研究を二年間続けてきた県教委は、少人数学級の成果をどのように受けとめていますか。

 報告書の中に、「低学年期は、三十人学級化が望ましい」との記述がありましたが、研究は今年度で終了させ、来年度から小学校低学年期の三十人学級化を進めるべきですが、お尋ねをします。

 第二は、冷房整備についてであります。

 まず、県立学校への冷房整備についてお尋ねします。

 新年度岩国基地関連交付金のうち、七千七百万円の予算で、岩国・大島地域の県立学校に空調が整備をされるわけです。

 現在、県立学校の普通教室では、三十三校にPTA等による空調が設置されています。基地交付金で設置される学校を除くと空調が設置されていない学校は二十六校となります。

 山口県は、平成四年から冷房整備計画をつくり平成二十五年まで実に六次にわたって計画的に整備をされてきました。耐震化工事が完了する新年度、第七次の冷房整備計画を策定し、岩国・大島以外の地域の冷房整備について計画を立案し設置を促進すべきですが、お尋ねをしたいと思います。

 次に、市町への冷房設置への補助についてであります。

 市町の学校における冷房整備がおくれています。県として支援する制度を検討すべきと思いますが、お尋ねをしたいと思います。

 第三は、給付型奨学金についてお尋ねします。

 まず、国公立高校等の生徒への給付金についてお尋ねします。

 今年度から、市町村民税所得割額が非課税の世帯等に属する国公立の高校等に在学する生徒に返還不要の給付金が支給されています。今年度の県内の県立高校等の生徒に対する給付者数をまずお尋ねします。

 第二期県立高校将来構想素案には、奨学金制度の周知・拡充を図るとあります。新年度に、県独自で上乗せを行い、国公立学校生徒への給付金の拡充を検討すべきですが、お尋ねをしたいと思います。

 次に、奨学金返還補助制度についてであります。

 新年度、理系大学院生と薬学部生に対し、奨学金の返還額の全部または一部を補助する制度が創設をされました。

 国は、奨学金返還補助制度のための基金造成への県の支出に財政支援をする方針です。県として必要な基金を造成し、奨学金返還補助制度の対象を拡充すべきですが、お尋ねをしたいと思います。

 質問の第四は、基地問題についてお尋ねします。

 第一は、基地交付金受け入れ問題についてであります。

 新年度予算に、基地が所在する県に対する交付金十八億五千万円が計上されています。日米両政府は、二〇一七年ごろまでに米軍厚木基地から空母艦載機五十九機を岩国基地に移転させる計画です。二〇一五年から仮に五年間だと交付金は二〇一九年まで継続されます。

 交付金が交付される期間と空母艦載機部隊の移駐の時期が重なります。

 山口県が、今回交付金を受け取れば、KC130受け入れの見返り金を受け取ったことになります。今後とも交付金を受け取れば、空母艦載機受け入れを拒否しづらくなることは明らかではないでしょうか。

 山口県は、県民の平和と安全を守ることを最優先にさせ、交付金受け入れを拒否すべきだと私は考えます。

 普天間基地移設の見通しが立たないうちに、空母艦載機の移駐のみを切り離して進めることは認められない。この基本スタンスを山口県が堅持するというなら、交付金を受け取るべきではありませんが、県の見解をお尋ねします。

 第二は、環境アセス等の問題です。

 中国四国防衛局は、愛宕山用地における施設整備計画について、先月二十一日に住民説明会を開催しました。

 また、同局は、このほど愛宕山地区のり面整備工事の契約締結の内容をインターネットで公表しています。

 総面積は七・三ヘクタールで、工期は、先月十日から平成二十九年三月三十一日までとされています。

 県は、昨年八月、日本共産党県議団の質問に、「愛宕山用地における施設整備の実施計画が終わった段階で、防衛省中国四国防衛局に説明を求める」と答えましたが、防衛局からどのような説明が行われたのか、まず、お尋ねします。

 県は、「形状が変更される部分の面積が五十ヘクタール以上になった場合には、山口県環境影響評価条例に基づき、環境影響評価の手続を行うよう勧告する」とも答えています。

 愛宕山造成用地四十五ヘクタールと、のり面工事面積七ヘクタールの合計は、五十ヘクタールを超えるわけです。県は、防衛局に環境アセスを勧告すべきことは明白ですが、お尋ねをしたいと思います。

 県は、のり面整備工事に関し、土壌汚染対策法に基づく一定の規模以上の土地の形質の変更届出書の提出を防衛省に求めるべきだと思いますが、あわせてお尋ねをしたいと思います。

 さて、基地問題に関連して、先日、我が党に、KC130の給油施設から大量の燃料が漏れる事故があり、広範な土壌汚染と海洋汚染のおそれがあるとの告発が寄せられました。

 県は、この事故の状況をどう把握されて、どう対処されているのか、お尋ねをしたいと思います。

 さて、質問の第五は、上関原発建設問題についてです。

 まず、上関原発建設問題にも影響を及ぼすことから、二点お尋ねしたいと思います。

 第一は、福島第一原発の汚染水流出問題であります。

 東京電力は、福島第一原発二号機原子炉建屋の屋上にたまっていた高濃度放射能汚染水が、雨どいや排水路を通じて外洋に流出していたことを明らかにいたしました。

 この事態に、先月二十六日、福島県議会は、東京電力福島第一原子力発電所の汚染水流出に断固抗議する決議を採択いたしました。決議は、汚染水対策を初めとする原子力発電所の安全確保は、本県復興の前提となる重要課題であり、このような事態を招いたことは、まことに遺憾とし、原因究明と迅速な情報公開を求めています。

 県は、福島第一原発の汚染水の流出がとめられない、この状況をどう受けとめているのか、まず、お尋ねします。

 第二は、伊方原発再稼働についてであります。

 四国電力は、伊方原発三号機の原子力規制委員会の適合性審査の指摘を踏まえた補正申請書を今月のできるだけ早い時期に提出することを明らかにいたしました。

 中国新聞のインタビューに、東京大学大学院の升本教授は、「瀬戸内海に放射性物質が出た場合、外洋に接する福島第一原発の場合より拡散に時間がかかる」と答えています。

 また、島根県立大学名誉教授の田嶋さんは、「事故が起これば瀬戸内海の漁業は壊滅する」と述べているわけであります。

 伊方原発の再稼働に対して、県民の命を守る県として国にはっきり物申すときではありませんか、お尋ねをします。

 次に、避難対策についてであります。

 上関町八島が伊方原発から三十キロ圏内に入り、上関町は、原子力災害時避難行動計画を策定いたしました。避難は定期船などで行うとされていますが、住民からは、「しけだと船は出ない」と心配の声が上がっています。県として、原子力災害時の住民避難をどう考えているのか、お尋ねします。

 第三は、中国電力の埋立免許延長申請にかかわる問題です。

 中国電力が、山口県に埋立免許延長申請を出して、実に二年五カ月になろうとしているわけであります。

 中国電力の苅田社長は、先月二十六日、期限が五月に迫っている県からの補足説明の回答について、「回答の中には、国のエネルギー政策も参考にすべきことがあり、国の審査を見守っている」と述べたと報道されています。

 県は、国のエネルギー政策について、中電にどのような説明を求めているのか、お尋ねをしたいと思います。

 国のエネルギー政策がどうであっても、中国電力の提出資料は、新しい安全基準等を満たすものではなく、土地利用計画は、二井元知事が言うとおり確定しておりません。

 期限の五月には、県は中電に七回目の補足説明は求めず、延長申請を明確に不許可とすべきですが、最後にお尋ねをして第一回目の質問を終わります。(拍手)



○副議長(畑原基成君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 藤本議員の御質問のうち、私からは、新年度当初予算案に関するトリクルダウンについてのお尋ねにお答えします。

 私が進めている産業戦略は、本県産業の強みを生かし、力を伸ばすことによって、瀬戸内のみならず、県内全域において活力がみなぎることを目指すものでございます。

 具体的には、瀬戸内に集積する多くの企業の生産活動を支えるためのインフラ整備をしっかりと行いながら、中堅・中小企業の参画による次世代産業の育成・集積を進め、新たな雇用を創出する。さらには、中山間地域等の多彩な資源を生かした観光や農林水産業の振興により、地域の所得の向上を図るなど、本県のさまざまな強みを生かす取り組みを一体的かつ戦略的に進めているものでございます。

 こうした取り組みを通じて、県内各地域において雇用の創出や所得の向上を図り、これによって、地域全体の経済力を底上げし、山口県の元気を生み出そうとしているものでございまして、瀬戸内の産業基盤の強化さえすれば、全てよくなるというような考え方によるものではありません。

 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。



○副議長(畑原基成君) 宮地産業戦略部長。

    〔産業戦略部長 宮地理君登壇〕



◎産業戦略部長(宮地理君) 新年度当初予算案に関する御質問のうち、産業基盤整備についてのお尋ねにお答えします。

 産業基盤整備に巨額を投じてきたのに、地域経済が疲弊しているとの御指摘ですが、県内景気は、直近の日銀下関支店の山口県金融経済情勢では、一部に弱さが見られるが、全体としては緩やかに回復しているとされています。

 関連する指標についても、本県における昨年の製造品出荷額等は、速報値で、前年からの伸び率が全国トップの一一・五%、県内の有効求人倍率は一倍を超えて推移、さらに、昨年度の県民税及び事業税はともに前年度と比べ増収などとなっているところです。

 また、産業戦略関連予算についても、地域経済の活性化を図る観点から、適切な配分を行っているところであり、これらのことから、御指摘は当たらないものと考えております。

 次に、奨学金返還補助制度についてのお尋ねにお答えします。

 現在、国において大学生等の奨学金返還に対する支援制度を立ち上げる方針が示されているところですが、詳細な制度設計は明らかにされておりませんので、当面は、国の動向を注視してまいりたいと考えております。



○副議長(畑原基成君) 木村商工労働部長。

    〔商工労働部長 木村進君登壇〕



◎商工労働部長(木村進君) まず、新年度予算案に関するお尋ねのうち、労働関係法の改正についてお答えします。

 お示しの労働関係法の改正については、国の労働政策審議会の審議を経て、法制化が進められるものであり、県として、国に対し、改正案の撤回等を求めることは考えていませんが、雇用の安定等に係る問題でありますので、国において十分議論していただきたいと考えています。

 次に、中小企業・小規模事業者の経営基盤の安定への取り組みについての二点のお尋ねにお答えします。

 まず、新年度の取り組み方針については、ハンズオンによる中小企業の成長支援や中小企業・小規模事業者の経営基盤の安定に向けた支援体制の充実等に取り組むこととしています。

 また、商工業分野において取り組むべき施策を体系的・総合的に整備し、昨年度策定した、やまぐち商工業推進計画の改定に当たっては、チャレンジプランとの整合性を図った上で、山口県商工業振興対策審議会にお示ししたところです。

 次に、小規模企業振興基本法に係る新年度予算への対応についてですが、お示しの小規模企業振興基本法を踏まえ、小規模事業者の事業の維持向上に向けて、ハンズオン支援に加え、販路開拓や、経営者等の人材確保・育成など、商工会議所、商工会等が行う各種の取り組みへの支援を行うこととしています。

 また、小規模事業者の一時的な資金需要に対応できるよう制度融資の拡充や、設備導入に対する新たな設備貸与制度により、資金面からの支援に取り組むこととしています。

 次に、上関原発建設問題に関する二点のお尋ねにお答えします。

 まず、福島第一原発の汚染水流出問題についてです。

 お示しの福島第一原発における汚染水流出については、報道等で承知しています。

 国は、今後、排水路を通じた放射性物質の敷地外への流出を抑制するため、あらゆる適切な対策を講じるよう、東京電力を指導していくとされています。

 県としては、今後とも、この問題については、国及び東京電力の責任において着実に取り組んでいただきたいと考えています。

 次に、伊方原発の再稼働に関するお尋ねです。

 国は、エネルギー基本計画において、原子力規制委員会により規制基準に適合すると認められた場合には、その判断を尊重し原子力発電所の再稼働を進めるとされています。

 このため、伊方原発の再稼働についても、こうした方針に基づき、国が判断されるべきものであり、県として国に申し入れ等を行うことは考えていません。



○副議長(畑原基成君) 北?土木建築部長。

    〔土木建築部長 北?孝洋君登壇〕



◎土木建築部長(北?孝洋君) 住宅リフォーム助成制度の創設についてのお尋ねにお答えします。

 県では、現在、住宅に係る県の重点的な政策である、県民の生命と財産を守る耐震化や、高齢者や障害者の安心・安全をサポートするバリアフリー化等のリフォームに対し助成を行っており、住宅リフォーム全般に対する助成制度の創設は考えていません。

 お示しの中小企業の振興については、住宅の耐震化やバリアフリー化等のリフォームは、小規模建設業者が施工可能であり、現行の助成制度によっても受注機会の確保が図られるものと考えています。

 県としては、現在の制度について引き続き、県民の方々や県内のリフォーム事業者に周知を図るなど、一層の活用促進に努めてまいります。

 次に、中国電力の埋立免許延長申請問題についての二点のお尋ねにお答えします。

 まず、県は、国のエネルギー政策について、中電にどのような説明を求めているのかとのお尋ねです。

 埋立免許権者である県としては、五回目の補足説明の回答では、中国電力からの一定の説明がなされているものの、十分な説明が尽くされているとは言えないことから、重要電源開発地点に指定された上関原発の国のエネルギー政策上の位置づけが変わらないことについて、さらなる補足説明を求めています。

 次に、国のエネルギー政策がどうあっても、中国電力の提出資料は新しい安全基準等を満たすものはなく、土地利用計画は確定しない、期限の五月には、県は補足説明を求めず、延長申請を不許可にすべきであるとのお尋ねです。

 原子炉等施設が新しい安全基準に基づくものであるかどうかは、原子炉等規制法に基づき、原子力規制委員会において審査がなされるものであり、埋立免許権者である県として判断できるものではありません。(発言する者あり)

 埋立免許権者である県には、事業者の主張によって審査を尽くす責務があることから、補足説明の回答が提出された段階で、その内容を精査し、公有水面埋立法上の要件である正当な事由の有無を判断できるようになれば、許可・不許可の行政処分ができるものと考えています。



○副議長(畑原基成君) 小松健康福祉部長。

    〔健康福祉部長 小松一彦君登壇〕



◎健康福祉部長(小松一彦君) 福祉問題についての二点のお尋ねにお答えします。

 まず、乳幼児医療費助成制度についてです。

 本県の制度は、受診回数の多い三歳未満児を無料とした上で、小学校就学前までを対象とするとともに、所得制限については、対象年齢児童のおおむね七割以上をカバーしており、また、一部負担金は中国地方で最も低額であるなど、全国的にも遜色ないことから、現行水準を維持することが基本と考えています。

 次に、国民健康保険問題についての三点のお尋ねです。

 今般の国保改革は、国民健康保険制度の安定的な運営が可能となるよう、公費三千四百億円を投入することを含めた改革案について、さきに、国と全国知事会を初めとする地方三団体で合意されたものであることから、県としては、都道府県単位化の中止や独自の国庫支出金の増額を要望すること、また、市町への財政支援の強化については考えておりません。

 次に、国保料の滞納処分については、国税徴収法に基づき、市町において実施することとされています。

 県としては、これまでも徴収事務研修会等において、市町に対し適切な運用の徹底を図ってきたところであり、お示しの夜間の飲食店への差し押さえも含め、国税徴収法を遵守し実施されるよう、今後も引き続き指導助言してまいります。

 最後に、短期保険者証と資格証明書の交付状況についてのお尋ねです。

 県としては、指導監査や市町主管課長会議等の機会を通じ、短期保険者証と資格証明書の留保について、長期間に及ぶことは望ましくない旨の指導をしていることから、改めて調査をすることは考えておりません。



○副議長(畑原基成君) 大谷総務部理事。

    〔総務部理事 大谷恒雄君登壇〕



◎総務部理事(大谷恒雄君) 基地問題のうち、まず、基地交付金受け入れについてのお尋ねにお答えします。

 今回創設された交付金について、国からは、本県の基地問題に対する基本姿勢や米軍再編問題に対する基本スタンス、また、地元の意向を尊重して空母艦載機の移駐を容認していないといった諸事情を十分に承知した上で、これまでの米軍再編に対する本県の理解と協力の状況やKC130空中給油機の受け入れなどを総合的に判断し、本県に交付することとしたとの説明を受けています。

 したがいまして、本県が空母艦載機の移駐に対し、これまでと同様の姿勢で対応していくに当たり、この交付金を受け入れることが妨げになることはないものと考えています。

 次に、給油設備からの燃料漏れについてのお尋ねです。

 先週、お尋ねの事案に係る情報に接した県では、直ちに中国四国防衛局に事実関係を確認したところ、「平成二十七年一月二十日に岩国飛行場内における燃料施設の建設工事において、航空機用燃料を用いた試験調整中に燃料配管から最大で約十五・一キロリットル程度の燃料の漏出が発生した。油の漏出が確認された後、直ちに試験を取りやめ、その日のうちに油の流出が拡散しないよう対策を行ったため、基地の外への流出はない」との回答がありました。

 県としては、早速この回答をもとに国の対応に問題がなかったかどうか、関係部局で確認を行った結果、県が所掌する事務に関して法的な問題はなかったものと考えています。

 しかしながら、結果的に基地周辺の環境への影響が生じなかったとはいえ、このような特異な事案について、良好な環境を保全する職責を担う県に対し、速やかに説明がなされなかったことは遺憾であります。

 このため、本日午前、岩国県民局長が岩国防衛事務所長を訪ね、遺憾の意を伝えるとともに、このたびの油の漏出について速やかに原因を究明し、工事の適正な施工管理を徹底することや、今後このような事案が発生した場合においては、岩国健康福祉センターなど関係機関に対して速やかに情報提供を行うなど、丁寧な対応を行うよう求めたところです。



○副議長(畑原基成君) 半田環境生活部長。

    〔環境生活部長 半田健二君登壇〕



◎環境生活部長(半田健二君) 環境アセス等の問題についての三点のお尋ねにお答えします。

 まず、愛宕山用地に係る中国四国防衛局からの説明についてのお尋ねです。

 中国四国防衛局からは、愛宕山用地における施設整備の実施設計後の造成面積は、これまでのとおり四十四・八二二ヘクタールとの説明を受けています。

 次に、用地造成と、のり面整備の面積の合計が五十ヘクタールを超えることから、県は防衛局に環境アセスを勧告すべきとのお尋ねです。

 のり面整備工事は、過去に整備が終了している、のり面の補強工事であり、現在、危険箇所の詳細調査に着手され、今後、工事の内容が決定されることから、敷地造成工事とは別事業であるため、環境アセス実施の勧告は考えていません。

 次に、のり面整備工事に関する土壌汚染対策法についてのお尋ねです。

 土壌汚染対策法に基づく土地の形質変更届では、掘削等の工事面積三千平方メートル以上が対象となります。

 このため、お示しののり面整備工事については、今後、中国四国防衛局において、決定される工事の内容に基づき届け出の要否が判断されるものと考えています。



○副議長(畑原基成君) 渡邉総務部長。

    〔総務部長 渡邉繁樹君登壇〕



◎総務部長(渡邉繁樹君) 伊方原発再稼働についてのお尋ねのうち、原子力災害時の住民避難についてお答えします。

 上関町八島からの住民避難については、上関町が策定した原子力災害時避難行動計画に基づき、定期船等による避難を基本とし、天候等のため定期船等による避難が困難な場合には、県を通じ自衛隊等への支援を要請するとされています。

 県としては、この計画の実効性を高めるため、毎年度、国、愛媛県、上関町等関係機関と連携して、原子力防災訓練を実施し、避難指示などの情報伝達や避難手順の確認等を行っているところであり、今後とも連携を密にして対応を図ってまいります。



○副議長(畑原基成君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 教育問題についての数点のお尋ねにお答えをいたします。

 まず、少人数学級についてです。

 少人数学級の成果をどのように受けとめているかとのお尋ねですが、小一プロブレムの解消に向けた三十人学級化の実践研究指定校では、児童の基本的な生活習慣や学習習慣の定着などについて、一定の効果があったと受けとめておりますが、その一方で、研究指定校以外の三十人以下学級においては、指定校と同様の顕著な効果は見られていないという状況も明らかになりました。

 こうした結果を受け、実践研究については終了し、来年度からは、これまでの研究で得られた効果的な取り組みの普及を図るとともに、多くの幼稚園、保育所等から児童が入学し、小一プロブレムへの対応が必要と見込まれる大規模校に対して、今年度と同規模程度の三十人学級加配教員の配置を継続することとしており、お尋ねの低学年期の三十人学級化の推進については、現時点では一律に実施することは考えておりません。

 次に、冷房整備についての二点のお尋ねにお答えします。

 まず、県立学校への冷房整備についてです。

 県教委では、来年度から、岩国・大島地域において、岩国基地に係る交付金を活用し、県立学校の普通教室への冷房整備を進めることとしておりますが、学校の施設・設備の整備には、老朽校舎の建てかえや、耐用年数を超過した設備の更新など、早急に対応すべき課題が数多くあり、その他の地域で冷房整備を行うためには、財源確保が大きな課題であると考えております。

 こうしたことから、現在、岩国・大島地域以外の学校の教室の使用状況や、校舎改築の時期などを勘案しながら、中長期的な冷房整備の方向性について検討しているところです。

 次に、市町立学校の冷房設置への補助についてですが、冷房設備等の整備は、設置者である各市町が、学校の状況等に応じて判断をし、進めていくものであり、また、空調設置に係る国の補助制度もありますことから、県として支援制度を創設することは考えておりません。

 次に、給付型奨学金についてのお尋ねのうち、国公立高校等の生徒への給付金についてお答えいたします。

 まず、今年度の県内県立高校等の生徒に係る給付者数につきましては、千六十六人となっております。

 次に、給付金の拡充についてですが、奨学のための給付金は、今年度、国の補助事業を活用して新たに創設した制度であり、お尋ねの県独自での給付金の上乗せは考えておりません。



○副議長(畑原基成君) 藤本一規君。

    〔藤本一規君登壇〕(拍手)



◆(藤本一規君) それでは、まず第二質問を行っていきたいと思います。

 まず、財政問題です。ちょっと視点を変えて質問します。

 まず、知事にお尋ねします。

 新年度予算案の概要では、一番目は、結婚から子育て支援日本一、二番目が産業力強化でした。知事の議案説明もそういう順番でした。

 チャレンジプランは、私が第一質問で言ったとおり、産業力、第一番で、二番が地域活力と。チャレンジプランでは、産業活力創造戦略が最初なのに、新年度予算案の概要や議案説明では、結婚から子育て支援日本一を一番にされた知事の思い、まずお尋ねしたいと思います。

 さて、一つだけこれは、前進面として評価しますけれども、私が過去の議会で指摘をした中期財政見通し立てなさいということで出てまいりました。しかし、二井知事時代の中期財政見通しと今回の中期財政見通し比べて、二井知事時代にはあったけれども、今回ないのが二つあります。

 一つは、年度末県債残高の見通しです。やっぱり県民にきちんと計画期間中の県債残高を示すべきだと。なぜないのか、お尋ねします。

 もう一つは、参考資料ではありましたけれども、試算期間中における県営建築事業の一覧がありません。

 例えば、この計画期間で見ると、三十年度竣工予定の、例えば下関漁港水産業振興拠点整備事業があります。例えば、これが幾らかかっていくのかということなどを県営建築事業の一覧を中期財政見通しの試算期間中示すべきだと。二井知事時代やっていたわけですから、ぜひこれやっていただきたいと思います。

 プラスアルファ、一つだけ要望しますと、これ以前から指摘をしていた点ですけれども、やっぱり「やまぐち産業戦略推進計画」のうちの瀬戸内産業再生戦略にかかわる公共事業が中期財政見通しの試算期間中にどの程度行われるのか。これを示すべきだというふうに思います。

 以上、中期財政見通しに関係して三点お尋ねをしたいと思います。

 それから、教育問題の冷房に関する問題です。

 今後については方向性を検討するということですから、その答弁を受けて重ねて質問します。

 やっぱり基地交付金で岩国地域の普通教室に冷房をつけるということを判断したということは、教育の機会均等の観点から、それ以外の地域にいつ立てるかという方針を持つことは教育委員会としても当たり前のことだと思います。

 さっきの教育長の答弁は、第七次の冷房整備計画を新年度中に立案すると。そして、教育の機会均等を図るという答弁だと受けとめましたけれども、正しく御説明をいただきたいというふうに思います。

 それから、アセスの問題です。愛宕山のアセスの問題です。

 これは、土地の開発と、のり面を分けて考えると。これはアセス逃れ、やっぱり中国四国防衛局だけを特別扱いすると。やっぱり知事の裁量権の濫用と言わざるを得ないような中身だというふうに思います。

 さて、具体的に聞きますが、県内の宅地造成を行った団地で、宅地のり面一体のものとして、環境アセスを実施した例が過去あります。県内では一九九二年に、県は美祢市の土地開発公社が行った美祢ニュータウン開発事業にアセスの実施を勧告しました。

 この計画は、住宅団地とのり面合わせた一体のものとしてアセスの実施を求めたのですけれども、何で愛宕山米軍住宅は、宅地用地とのり面を分けてアセスはしないということになるのか、明確にお答えをいただきたいというふうに思います。

 そして、次に、岩国基地の油漏れ事故のことです。

 岩国の県民局長が出向いて遺憾を表明されたということは、一定私は評価をいたします。その上で、重ねて質問しますが、事故があったのは一月二十日、そして、私は驚くのは、二月四日に岩国基地に関する協議会が行われているんです。岩国基地に関する協議会に参加したのは、中国四国防衛局の企画部長、調達部長、そして大谷理事であり、福田市長です。そうそうたるメンバーが集まってホームページにも出ています。

 大きく六項目、その他だけでも十一項目について議論がされたんです。そしてこの岩国基地に関する協議会とは、どのような内容の協議会なのかと調べてみると、米軍岩国基地に係る安心・安全対策について協議する。まさに岩国市民の安全を脅かす重大な油漏れ事故が報告されなかった。この岩国基地に関する協議会が生かされていないということについては、重ねて遺憾の意を表明し、きちんと今後、このようなことが報告されるようにルール化されるべきだというふうに思います。

 ここは、協議会に参加された理事が積極的な役割を発揮をして、改めて岩国基地に関する協議会が機能するように、今回の事案を受けてルール化されるように求めるべきだと思いますけれども、お尋ねをしたいと思います。

 その他の法案については、法的な問題はなかったということを受けて、再度お尋ねします。

 まず、総務部長。消防法十六条の三には、危険物の流出その他の事故が発生したときには、事態を発見した者は消防署、市町村長の指定した場所、警察署等に通報しなければならないというふうにあります。

 まず、総務部長。岩国地区消防本部は、中国四国防衛局から事故があったということの通報があったのでしょうか。これもう一つだけ言うと、まだ、米軍に提供される前、だから、日本の法律が及ぶところだから大谷理事もそういう答弁をされたんです。

 そして、あったのであれば、なぜ岩国は知ってたのに山口県は知らなかった。総務部に連絡がなかったのかということについてお尋ねします。

 そして、次に、警察本部長にお尋ねします。

 さっき紹介したように、消防法十六条の三には、警察署にも通報というふうになっていますが、岩国署には通報があったのか。事実関係だけお尋ねしたいと思います。

 さて、半田部長に土壌汚染対策法上の問題についてお尋ねします。

 私が知るところには、中国四国防衛局は汚染した泥を今除去しているということです。土壌汚染対策法施行規則には、三千平米以上の形質の変更する場合には県知事に届け出する必要があるということがあります。だから、私先ほど愛宕山でもそのような質問したんですけれども、じゃ中国四国防衛局が、県知事に土壌を除去するということで、土壌汚染対策法上の必要な届け出を県知事にしたのか。しないのではあればなぜかということをお尋ねします。

 そして、水質汚濁防止法上です。ジェット燃料油を貯蔵する事業所が、生活環境に係る被害が生じるおそれがあることを発生した場合は、知事に届け出をするというふうになっています。

 中国四国防衛局から、水質汚濁防止法上の届け出があったのか。なかったのであれば、なぜなくていいのかということについてお尋ねをして、とりあえず第二回目の質問を終わります。(拍手)



○副議長(畑原基成君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 藤本議員の再質問のうち、私のほうから、まずチャレンジプランにおいては、産業が来て、地域、人材という並び方になっているのに、予算のほうでは少子化が来て、その次に産業という、その並べ方についての御質問をいただきました。

 これは、まず、そのチャレンジプランのほうは、これは山口県、「活力みなぎる山口県」をこれからしっかりとつくっていくという上で、どういう戦略を立ててやっていくかということで、五つの柱を立ててやっているわけでありますけれども、まず、その産業をつくることによって、しっかりとその人の働ける場所、地域の活性化をして働ける場所をつくると。そしてまた、それぞれの地域も支え合うような中山間地域も含めて厳しい地域を支えるような、しっかりそういった環境をつくっていくということで、産業地域、そして、人材というのは、それを支える、そういう活力を支える人をしっかりとつくっていくと。人材を創出していくということでありまして、そういった三つの並べ方にしているわけでございます。

 今回の予算の中で、少子化を最初に書いておって、その後に産業ということでありますけれども、これは、今、これまでも申し上げておりますとおり、山口県の課題は、特に人口の減少だということが一番大きな課題としております。そういった中で、それは具体的にどう起こっているかというと、一つは少子化、もう一つは人口の流出であります。これに対してしっかりと対応していかなきゃいけないというのが基本的な考え方で、具体的に、それは予算で、それに対する事業、それに対応する事業ということを組み立てたときに、一つは少子化ということで掲げている。

 その次に、例えば、産業だったり創業だったり、あるいは農林水産業だったり、移住の促進ということで、人口をとにかくしっかり流出を防いで、そこで働く場所をつくって、流出をしないように整えていく。あるいは外から呼び込んでくるという部分を組み立てているということでありまして、その考え方として、人口減少に対応して、一つは少子化、それで立てている。

 それから、もう一つは、人の流出の防止なり呼び込みというところで、これは幾つか柱がありますけれども、創業の支援だったり、農林水産業だったり、そういったことをまとめていると。そういった組み立てにしておりますので、今のような並べ方になっているということで御理解いただきたいと思います。



○副議長(畑原基成君) 渡邉総務部長。

    〔総務部長 渡邉繁樹君登壇〕



◎総務部長(渡邉繁樹君) まず、当初予算に関連しまして、中期財政見通しの中で、県債残高あるいは県営建築事業費の内訳がなぜ出ていないのかという御質問でございました。

 これにつきましては、中期財政見通しにつきましては、平成二十九年度までの見通しにつきまして、一定の前提を置いて今回試算を行ったというものでありまして、県債残高につきましては、臨時財政対策債等の見込みが非常に難しいということから今回掲載をしておりません。

 また、県営建築事業費につきましては、投資的経費を示しておりますけれども、この中に内数としてカウント、計算をしておりますけれども、年度間で大きな変動がないことから明示をしておりません。

 続きまして、基地問題の油漏れ、基地における油漏れの事案につきまして、岩国地区の消防本部には事故の連絡があったのか。あるいはあったなら、なぜ県に連絡がなかったのかとの御質問でございました。

 一月二十日に発生しました事案に関しましては、岩国地区消防本部に確認しましたところ、翌日二十一日に防衛局から消防署に事故概要の連絡があったというふうにお聞きをしております。

 今回の事案に関しましては、防衛局としては、応急措置及び通報について、消防法に即して対応されたというふうに考えています。

 なお、一定の事案につきましては、消防本部から県のほうに報告をいただいておりますけれども、この通報基準のものに該当しませんので、今回、該当しなかったので、県への報告はなかったということでございます。この点について、問題がなかったというふうに考えております。



○副議長(畑原基成君) 宮地産業戦略部長。

    〔産業戦略部長 宮地理君登壇〕



◎産業戦略部長(宮地理君) 産業戦略推進計画に係る産業基盤の整備事業費についての明示のお話でございますけれども、当計画に係る産業基盤の整備事業費につきましては、年々の経済状況等を踏まえて、年度ごとの予算編成の中で決定をしていくものでありますので、計画期間中の見通し等については、お示しができないところでございます。



○副議長(畑原基成君) 半田環境生活部長。

    〔環境生活部長 半田健二君登壇〕



◎環境生活部長(半田健二君) 環境アセスの問題と岩国基地の油漏れの事案について再質問にお答えします。

 まず、環境アセスに関して、美祢ニュータウン開発事業では、のり面整備を合わせて全体として環境アセスが実施されているが、なぜ愛宕山は違うのかとの御質問でございます。

 美祢ニュータウン開発事業については、全く手がつけられていない森林等において、事業者が住宅団地の敷地やのり面などの造成工事を一括して行っておりますので、当然アセスが実施されたものでございますが、一方で、愛宕山用地に関しましては、敷地造成工事とのり面整備工事は、実施設計の策定時期、工事期間等も異なることから、別事業と判断しておるものでございます。

 それから、岩国基地の油漏れ事案のうち、土壌汚染対策法に関してのお尋ねでございます。

 土地の油漏れ該当地区の土地の掘削を行っているのであれば、土壌汚染対策法に基づく届け出が必要ではないかとのお尋ねでございます。

 先ほど御答弁しましたように、土壌汚染対策法では三千平方メートル以上の土地の形質の変更が行われる場合には届け出が必要でございますが、今回の事案に関し中国四国防衛局からは約千平方メートルの土地の形質の変更であったと聞いておりますので、届け出の必要はございません。

 それから、水質汚濁防止法に関しまして、航空機の燃料の土壌への漏れについて、水質汚濁防止法に基づき、知事へ報告する義務があるんじゃないかとのお尋ねでございます。

 今回の航空機燃料漏えい事案に対して、油を含む水が基地の外に流出していないというように確認とっています。周辺海域など生活環境に係る被害を生じていないことから届け出は要しないと理解をしているところでございます。



○副議長(畑原基成君) 大谷総務部理事。

    〔総務部理事 大谷恒雄君登壇〕



◎総務部理事(大谷恒雄君) 油漏れ事故等に係る逐次報告についての再質問でございました。

 今回、きょうまさに午前中に県民局長が岩国防衛事務所長を訪ねて、遺憾の意を表明したんですけれども、私自身、先ほどお話のありました二月四日の岩国基地に関する協議会、芹澤中国四国防衛局長、そして岩国市長、そして、知事代理である私自身も参加した中で、安心・安全について、けんけんごうごう議論した中におきましても、一事業者である国が地方自治体の職責に思いが至らなかったという点では、私自身も遺憾というふうに考えております。

 したがって、こういうことが二度と起こらないよう、きょうは県民局長の申し入れではございましたけれども、そして、これを受けて、国のほうでは具体的な対応について今後検討の上、しかるべき対応がなされるとは考えておりますけれども、強く私からもまた申し入れてまいりたいと考えております。



○副議長(畑原基成君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 再質問にお答えします。

 先ほどの答弁は、新年度中に第七次冷房整備計画を立案して、教育の機会均等を図る、そういう趣旨の答弁だと聞いたがという御質問であったかと思います。

 繰り返しますが、私は、先ほど「現在、岩国・大島地域以外の学校の教室の使用状況や校舎改築の時期などを勘案しながら、中長期的な冷房整備の方向性について検討しているところです」とお答えしたところでありまして、現時点で第七次の計画の策定時期をお示しできる段階にはございません。



○副議長(畑原基成君) 藤村警察本部長。

    〔警察本部長 藤村博之君登壇〕



◎警察本部長(藤村博之君) 岩国基地における油の漏出についてのお尋ねですが、所轄の岩国警察署においては通報を受けていないとのことであります。

 以上です。



○副議長(畑原基成君) 藤本一規君。

    〔藤本一規君登壇〕(拍手)



◆(藤本一規君) じゃあ、再々質問です。

 中期財政見通しの中の県債残高が示せないのは、臨時財政対策債もあるとおっしゃったけれども、二井知事時代も後半は臨時財政対策債もありましたので、これ要望です。ぜひ近い将来、県債残高等、県営建築事業、期間中に示してください。

 さて、予算に関する知事に再度尋ねますけれども、もう村岡カラーこれぞという点でいえば、チャレンジプランの順番を変えると。産業戦略の前に子育て支援にするということこそが村岡カラーだと思いますが、再度お尋ねしたいと思います。

 それで、環境アセスの問題なんですけれども、私は納得できません。山口県環境影響評価条例施行規則に、住宅の用に供する一団の団地造成とは、住宅の用に供するための敷地及びこれに隣接し、緑地道路等々ってなってるんですね。一団の土地の造成事業ってあるんですよ。何でのり面と今回だけ住宅用地を分けるのか、再度、お尋ねします。

 そして、最後、油漏れの事故です。

 きょうの中四防は、何と県民局長に答えたのか。そして、理事は、いつ中四防に行くのか。そして、半田部長、水質調査はされているのか。ちょっとこの三点お尋ねして、ちょっと時間がありますけれども終わります。(拍手)



○副議長(畑原基成君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 藤本議員の再々質問ですけれども、戦略の柱というのは、それは優先順位ということではなくて、その順番自体に意味があるとは私は思ってなくて、それはむしろ戦略の立て方、先ほど言いましたように、山口県の活力を高めるというために、産業をつくり、地域を維持し、そして、それを支える人をつくると、そういったことで戦略を組み立てているわけです。

 さらに、その次も二つありますけれども、そういったこと、活力を高める上で、やっぱり安全・安心の基盤というのはベースになきゃいけないということで、第四の戦略はそうなっていて、第五の戦略はそういったことを支える行財政、これをしっかりしなきゃいけないということで組み立てているわけでございますので、これ五つが全て、きちんと実現されて、初めて「活力みなぎる山口県」が実現できると思っておりますので、そういった組み立てをしているということで御理解いただきたいと思います。



○副議長(畑原基成君) 半田環境生活部長。

    〔環境生活部長 半田健二君登壇〕



◎環境生活部長(半田健二君) 二点の再々質問にお答え申し上げます。

 条例上、一団の土地の造成とは、造成ものり面も含める一団と言ってるじゃないかという御質問でございます。

 再度お答えが重なりますが、一団というのは、一緒に造成、山を切って、敷地をつくる、のり面をつくる。それは当然できますよね。でもつくったもののどっちをいじくるかというのは別工事でございます。だから別でございます。

 それと、水質汚濁防止法の関係で、さっき流出はなかったというけど、ちゃんと調べてるのかという御質問でございますが、たまたま毎月実施しております公共用水域水質調査におきまして、一月二十一日に付近の海域を水質調査を実施しておりますが、異常は認められておりません。

 以上でございます。



○副議長(畑原基成君) 大谷総務部理事。

    〔総務部理事 大谷恒雄君登壇〕



◎総務部理事(大谷恒雄君) 油漏れ事故に関する二点の再々質問にお答えします。

 先ほど、午前中、県民局長が岩国防衛事務所長を訪ねたとき、どういう回答があったかという、一問目はそうだったと思いますけれども、何分、先ほど休憩時間に速報で聞き取っただけですので、これで意を尽くしているかどうかわかりませんけれども、概略、「今後このような事案が発生した場合においては、今般の要請を踏まえ、山口県等に対し速やかに情報提供してまいりたい。いずれにしても、岩国飛行場に関する工事については、このような事故が生起しないよう、工事に対する施工管理の徹底に努めてまいりたい」という発言がございました。

 それから、私自身いつ行くかということでございましたけれども、きょう本日申し入れをしたばかりでございます。そして、先ほども答弁申し上げましたように、国が具体的な対応について、今後検討されるものと信じておりますので、もうそのしかるべき対応を待って、その辺は考えてまいりたいと思います。



○副議長(畑原基成君) 本日の一般質問及び提出議案に対する質疑は、これをもって終了いたします。

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○副議長(畑原基成君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 本日は、これをもって散会いたします。

    午後三時二十分散会

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     地方自治法第百二十三条第二項の規定によりここに署名する。

             山口県議会 議     長   柳   居   俊   学

                   副  議  長   畑   原   基   成

                   会議録署名議員   吉   田   充   宏

                   会議録署名議員   井   上       剛