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平成 27年 2月定例会 03月02日−02号




平成 27年 2月定例会 − 03月02日−02号









平成 27年 2月定例会


   平成二十七年二月山口県議会定例会会議録 第二号

      平成二十七年三月二日(月曜日)
  ────────────────────
        議事日程 第二号
      平成二十七年三月二日(月曜日)午前十時開議
  第一 代表質問
  第二 議案第一号から第七十号まで(質疑)
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        本日の会議に付した事件
  日程第二 議案第一号から第七十号まで
                会議に出席した議員(四十九人)
                          柳   居   俊   学 君
                          吉   井   利   行 君
                          吉   田   和   幸 君
                          塩   満   久   雄 君
                          林       哲   也 君
                          加   藤   寿   彦 君
                          有   福   精 一 郎 君
                          木 佐 木   大   助 君
                          先   城   憲   尚 君
                          友   田       有 君
                          曽   田       聡 君
                          平   岡       望 君
                          佐 々 木   明   美さん
                          小   泉   利   治 君
                          岡   村   精   二 君
                          二   木   健   治 君
                          藤   本   一   規 君
                          篠   ?   圭   二 君
                          藤   生   通   陽 君
                          松   永       卓 君
                          合   志   栄   一 君
                          西   嶋   裕   作 君
                          末   貞   伴 治 郎 君
                          吉   田   充   宏 君
                          新   谷   和   彦 君
                          田   中   文   夫 君
                          神   田   義   満 君
                          島   田   教   明 君
                          石   丸   典   子さん
                          井   上       剛 君
                          国   井   益   雄 君
                          守   田   宗   治 君
                          山   手   卓   男 君
                          槙   本   利   光 君
                          畑   原   基   成 君
                          井   原   寿 加 子さん
                          橋   本   尚   理 君
                          秋   野   哲   範 君
                          河   野       亨 君
                          笠   本   俊   也 君
                          星   出   拓   也 君
                          森   中   克   彦 君
                          河   村   敏   夫 君
                          藤   井   律   子さん
                          友   広       巌 君
                          戸   倉   多 香 子さん
                          上   岡   康   彦 君
                          新   藤   精   二 君
                          江   本   郁   夫 君

                会議に欠席した議員(なし)

                議案等の説明のため会議に出席した者
                    知事          村 岡 嗣 政 君
                    副知事         藤 部 秀 則 君
                    総務部長        渡 邉 繁 樹 君
                    総務部理事       大 谷 恒 雄 君
                    総合企画部長      上 野   清 君
                    産業戦略部長      宮 地   理 君
                    環境生活部長      半 田 健 二 君
                    健康福祉部長      小 松 一 彦 君
                    商工労働部長      木 村   進 君
                    農林水産部長      野 村 雅 史 君
                    土木建築部長      北 ? 孝 洋 君
                    会計管理局長      寺 田 徹 郎 君
                    財政課長        松 本 典 久 君
                    公営企業管理者     弘 中 勝 久 君
                    企業局長        市 原 充 之 君
                    教育委員長       山 縣 俊 郎 君
                    教育長         浅 原   司 君
                    公安委員長       倉 田 惠 子さん
                    警察本部長       藤 村 博 之 君
                    代表監査委員      河 嶌 繁 太 君
                    監査委員事務局長    高 杉 和 典 君
                    労働委員会事務局長   藤 井   勝 君
                    人事委員会事務局長   村 田 常 雄 君
                会議に出席した事務局職員
                    事務局長        高 松 昇 志 君
                    事務局次長       河 村 邦 彦 君
                    審議監兼議事調査課長  田 中   肇 君
                    総務課長        田 平   ? 君
                    政務企画室長      岡 村 達 也 君
                    秘書室長        繁 吉 健 志 君
                    議事調査課主幹     山 本 秀 樹 君
                    主査          石 橋 教 幸 君
                    議事記録係長      三 好   政 君
                    主任主事        藤 村 紘 子さん
                    主事          竹 井 由利香さん
                    主事          福 田 直 也 君


   ─────────────

    午前十時開議



○議長(柳居俊学君) おはようございます。これより本日の会議を開きます。

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△諸般の報告



○議長(柳居俊学君) この際、諸般の報告をいたします。

 報告事項は、お手元に配付のとおりでございます。

   ─────────────



△日程第一代表質問



△日程第二議案第一号から第七十号まで



○議長(柳居俊学君) 日程第一、代表質問を行い、日程第二、議案第一号から第七十号までを議題とし、質疑に入ります。

 代表質問及び質疑の通告がありますので、それぞれの持ち時間の範囲内において、順次発言を許します。

 友田有君。

    〔友田有君登壇〕(拍手)



◆(友田有君) おはようございます。平成二十七年二月定例県議会に当たり、自由民主党会派を代表して、県政の諸課題につきまして、知事及び教育長に質問をいたします。

 質問に先立ち、一言申し上げます。

 村岡知事が就任されてから、はや一年が経過いたしました。

 志半ばでの山本前知事の辞職という、いわば緊急事態の中での知事就任でありましたが、村岡知事は就任早々から、即戦力としての期待に応え、知事みずから先頭に立ち、産業戦略の推進を初め、県政の諸課題に取り組んでこられました。

 就任以降の一年間には、県東部地域における大雨災害などのさまざまな困難もありました。

 昨年末には、最大限の警戒をとる中、残念ながら、本県でも十年ぶりに高病原性鳥インフルエンザが発生したところであります。

 県は、直ちに知事をトップとした県防疫対策本部を設置され、国の防疫指針に基づく殺処分や発生農場における防疫措置など、ウイルスの封じ込めに迅速かつ的確に取り組まれ、去る一月二十三日には無事、終息を宣言されました。

 この間、年末年始にもかかわらず、知事を初め、県職員や関係者の皆様による献身的な対応に対しまして、改めて敬意を表します。

 県議会としましても、村岡知事とともに、養鶏農家の経営安定化対策や風評被害防止などについて、国に緊急要望を行いました。

 県では、さまざまな機会を通じた風評被害防止、養鶏農場を対象とした無利子融資制度の創設や経営支援対策など、迅速に対応されており、高く評価をいたすところであります。

 養鶏農家が一日も早く経営再建を果たせるよう、引き続き、万全の対策をお願いいたします。

 また、産業振興や人口減少、子育て支援や医療・介護の問題など、山積する諸課題に対応するため、村岡知事には今後ますます御活躍いただきますよう、心から願うものであります。

 我々自由民主党会派といたしましても、村岡知事の取り組みを全力で支援してまいることを申し上げ、通告に従い順次質問をいたします。

 最初に、県政の推進についてお尋ねいたします。

 村岡知事は、就任以来、持ち前の若さと情熱を持って、県政の諸課題に真正面から取り組んでこられました。

 とりわけ、人口減少、少子高齢化の問題は、県の活力を維持向上させていく上での最重要の課題と位置づけられ、人口減少社会への挑戦を基本姿勢として、県政運営の指針となる、未来開拓チャレンジプランの策定を約一年かけて取り組んでこられたところであります。

 そして今回、公表された最終案は、幅広く県民の皆様からいただいたパブリックコメントでの県民意見や、国が最重要課題として取り組む「地方創生」の動向を的確に盛り込まれるなど、しっかりとしたプランに仕上がっております。

 さらに、「地方創生」への対応については、組織体制を整備されるとともに、人口の現状分析と将来展望を示す人口ビジョンの策定方針案と、人口減少対策や地域活性化についての推進計画とも言える総合戦略の骨子案を、プランの最終案とあわせて公表されており、こうしたスピード感を持った取り組みからは、新たな県づくりにかける知事の熱意を強く感じます。

 ことしは、いよいよチャレンジプランに掲げる諸施策を実行に移すとともに、「地方創生」についても、その取り組みが本格化する大変重要な年となります。

 知事におかれましては、人口減少・地域活力維持対策特別委員会の提言も踏まえながら、総合戦略の策定を進められるとともに、チャレンジプランの目標である「活力みなぎる山口県」の実現に向けて、国や市町としっかりと連携しながら、山口県が活力と魅力にあふれ、将来に希望を持てる地域になるよう、県政推進に邁進していただきたいと考えております。

 そこでお尋ねをいたします。知事は、新たな県政運営の指針となるチャレンジプランと、本県の「地方創生」推進の指針となる地方版の総合戦略の骨子案をどのような考え方で策定されたのか、また、人口減少や少子高齢化を初めとする県を取り巻く困難な課題について、チャレンジプランに基づき、どのように対応し、県政を推進していかれるのか、御所見をお伺いします。

 次に、平成二十七年度当初予算についてお尋ねいたします。

 さきにも述べましたように、ことしは、チャレンジプランに掲げる諸施策を実行に移し、知事が目指す新たな県づくりが本格的に始動する重要な年であります。

 また、「地方創生」の取り組みに呼応し、本県の活性化に向けた取り組みを推進していく上でも、明年度予算は非常に重要であると考えます。

 こうした中、自由民主党山口県連では、市町や友好団体等からいただいた多数の御要望を、五十二項目の超重点要望として取りまとめ、一月初旬、村岡知事に対しまして要望いたしました。

 このたび提出された当初予算案につきましては、依然として厳しい財政状況が続く中にあっても、私どもの要望に対しまして、特段の御配慮をいただき、可能な限りの措置をしていただいたところであります。

 また、全国トップ水準への挑戦として、子育て支援や産業力強化を初め、さまざまな分野で日本一を目指す取り組みを盛り込まれるなど、「活力みなぎる山口県」の実現に向けた村岡知事の並々ならぬ熱意を感じ、我が会派としましても、心強く感じております。

 そこでお尋ねします。新たな県づくりの本格的始動に当たって、知事は、明年度当初予算をどのような考え方で編成されたのか、お伺いいたします。

 次に、産業戦略の推進についてお尋ねいたします。

 知事は、山口県を元気にするためには、地域の活力源となる強い産業をつくり上げることが重要であるとの認識を示され、山本前知事が進めてこられた産業戦略をしっかりと引き継ぎ、推進してこられました。

 昨年四月に、知事御自身が産業戦略本部長に就任されるなど、全庁一丸となった推進体制を整備され、さらに七月には、「やまぐち産業戦略推進計画」について、瀬戸内産業再生等の重点戦略を着実に推進させるとともに、人口減少や中山間地域の振興などの課題についても産業面から取り組むという、意欲的な第一次改定を行われました。

 全国初となる六次産業化と農商工連携の一体的な推進や、医療、環境・エネルギー産業の両クラスター形成プロジェクト等の創設、拡充を行うなど、スピード感あふれる推進に努められ、着実な成果も上がりつつあります。

 その後も、昨年九月に開催した瀬戸内産業と中堅・中小企業の二つの分野別会合等の意見を踏まえながら、進化する計画として、推進計画のさらなる充実強化を図るため、精力的に検討を進めてこられました。

 そして、先月二十日に公表された第二次改定案には、瀬戸内コンビナートの競争力強化や、次世代産業クラスターの形成加速化に向けたプロジェクトの充実、さらには、山口県の魅力や県産品を国内外に売り込む新たな戦略などが盛り込まれています。

 とりわけ、我々自由民主党の超重点要望項目でも掲げた産業戦略の推進に必要な人の還流促進に関しては、国に先駆けて、理系大学院生等に対する新たな奨学金返還補助制度の創設を盛り込まれるなど、県独自の新たな取り組みも進めようとされておられます。

 これらは、本県の強みを生かす中で、雇用を創出し、経済の好循環、地域の活性化につなげていきたいという知事の熱い思いが強く感じられるものであり、安倍内閣が進める「地方創生」の取り組みに先行するものとして、高く評価をいたします。

 今後とも、産業戦略本部長として、産業界との連携のもと、充実強化した計画を着実にかつ早期に具現化していくことが重要であり、大いに期待をしております。

 そこでお尋ねいたします。知事は、このたびの「やまぐち産業戦略推進計画」の第二次改定案をどのような考えで策定されたのか、そして、今後の産業戦略をどのように推進していかれるのか、御所見をお伺いします。

 次に、農業振興についてお尋ねします。

 日本の農業は高齢化が進み、耕作放棄地も増大しております。農業の抜本的な改革は急務であり、国では、経営所得安定対策や米政策の見直し、水田フル活用の推進、日本型直接支払制度の創設を行うとともに、各都道府県に農地中間管理機構を設置し、農業の構造改革を図る取り組みが今年度から既に始まっております。

 こうした中、農協改革について、六十年ぶりとなる抜本的な見直しが二月に行われた全国農業協同組合中央会と自由民主党プロジェクトチームの協議を経て、決定されました。その内容は、全国農業協同組合中央会を農協法に基づく組織から一般社団法人へと移行、地域農協への監査権限や指導権限の廃止、各都道府県の中央会は連合会に転換し、これまでの指導的な立場から相談・調整業務へと移行することなどであります。

 今回の農協改革は、地域農協の経営の自由度を高めることで、農家の創意工夫を引き出し、農家所得を増大させ、地域の特性を生かした農業振興が図られることが期待されております。

 また、TPP(環太平洋経済連携協定)についても、年明け以降、交渉が急速に進展しつつあります。貿易の自由化が進めば、輸出が増加し、経済の活性化が期待される反面、安い外国産農産物の輸入が増加し、国内農業は打撃を受けることも懸念されます。

 関税の維持などにより、米や乳製品などの重要品目は、国の責任においてしっかりと守っていく必要がありますが、農家の将来のためにも、農業の競争力を強化し、強い農業の構築を推進していくことが重要となります。

 このように国の農業改革が大きく進展する中、本県においても、知事はチャレンジプランの中で、元気な農林水産業育成プロジェクトを十五の「突破プロジェクト」の一つに掲げ、県産農林水産物の販路拡大や需要に応じた生産体制の強化等を推進することとされております。

 また、当初予算においては、今後さらに厳しくなる地域間競争に勝ち抜くため、知事を隊長とする、ぶちうま売込隊によるトップセールス等を行う、ぶちうま!やまぐちの販路拡大、農林水産業担い手支援日本一の実現など、全国に誇れる施策を計上されております。

 本県において、強い農業を構築していくためには、これらの施策を効果的に推進し、これから農業を始めようとする若者たちが創意工夫を凝らし、情熱を持って全力投球できるよう、農業をもっと魅力的な産業にしていかなくてはなりません。

 そこでお尋ねいたします。知事は、本県農業の活力創出に向けて、今後どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いします。

 次に、少子化対策についてお尋ねいたします。

 人口減少は我が国の根幹を揺るがす最重要課題であります。

 本県における将来の推計人口は、二○四○年には全国平均を上回る二六%減の約百七万人となるなど、非常に厳しい見通しが示されており、今後、人口減少が進めば、産業・経済を初め、地域社会や県民生活に深刻な影響を及ぼすことが危惧されているところであります。

 人口減少の主な要因は、未婚化・晩婚化の進行等による婚姻件数の減少や、出生率・出生数の低下にあります。特に、本県の合計特殊出生率は一・五六と全国平均を上回ってはいますが、人口を維持していくために必要とされる人口置換水準の二・○七からは大幅に下回っている状況です。今後、一層加速化する人口減少を食いとめるためにも、少子化対策に積極的に取り組む必要があります。

 平成二十五年の県民意識調査では、未婚者の八割以上が結婚の意思を持つ一方で、独身でいる理由には、「結婚相手と知り合うきっかけがない」ことが多く挙げられるなど、結婚に対する希望が必ずしも実現できてない状況にあります。

 こうした状況を踏まえ、出会いの場づくりなど結婚支援について、県としても一歩踏み込んだ取り組みを行う時期に来ていると考えます。

 また昨年、十一月の定例会の代表質問で取り上げたところでありますが、理想の子供の数と実際の子供の数に乖離があるという現状を踏まえ、多くの子供を産みたいと願う若い世代の方の希望に応えるため、多子世帯への本県独自の支援について、強化していく必要があります。

 県議会では、人口減少・地域活力維持対策特別委員会を立ち上げ、出生率・出生数の向上に対する取り組みの提言を行いましたが、自由民主党としても、結婚から子育てまでの支援の充実、母子保健・小児医療の充実、児童虐待防止対策の推進など、子育て支援・少子化対策を超重点項目に掲げ、強く要望したところであります。

 私としては、子育て現役世代の知事に、これまで以上に踏み込んだ子育て支援・少子化対策に積極的に取り組んでいただきたいと考えております。

 そこでお尋ねいたします。知事は、若い世代の結婚の希望をかなえ、また、子供を産みたいと願う子育て家庭の希望に応えるとともに、安心して子育てができるよう、結婚から妊娠、出産、子育てまでの切れ目のない支援対策について、補正予算及び明年度当初予算において、どのように具現化されるのか、お伺いします。

 次に、米軍岩国基地問題についてお尋ねいたします。

 昨年九月、普天間基地に所属するKC130空中給油機十五機の岩国基地への移駐が八月に完了したことを受け、政府を代表して謝意を伝えるため山口県を訪問された菅内閣官房長官は、米軍再編に関連して、さまざまな問題で負担や迷惑をかけることになる基地所在都道府県に対し、国として必要な措置を講じることを予算編成過程で検討している旨表明されました。

 その結果、本年一月に閣議決定された平成二十七年度政府予算案では、県が再編関連特定周辺市町村の指定を受けている市町村の区域内において、住民生活の利便性の向上等を図るため実施する、公共用施設の整備に関する経費として、再編関連特別地域整備事業費十八億五千万円が計上されたところであります。

 しかも対象自治体は、米軍再編の円滑かつ確実な実施に特に理解を示し協力を行っていると認められる県とされ、全国で唯一、山口県に対し交付されるものであります。

 これもひとえに、沖縄の負担軽減の必要性を十分に理解し、普天間基地の早期移設などに向けて全力で取り組んできた我が党が、基地議連を母体に、特別措置法の制定などを求める要望活動を粘り強く展開し、これを受け、知事も同様の政府要望を行われてきた一応の成果と評価しているところでありますが、知事におかれては、この新たな交付金について、早速地元自治体の首長から意見等を求められ、限られた時間ではありましたが、明年度当初予算案に全額を盛り込み、事業化されたところであります。

 我が党は、さきの九月定例会の代表質問において、菅内閣官房長官が表明された新たな措置について、県としてどのように生かしていかれるのか知事にお伺いいたしましたところ、「産業インフラの整備や広域観光の振興など、一市二町岩国地域のさらなる発展につながるよう、十二分に活用していく」との御答弁をいただきました。

 そこでお尋ねをいたします。知事は、明年度当初予算案に盛り込まれた新たな交付金について、具体的にどのように活用しようとされているのか、御所見をお伺いいたします。

 最後に、教育行政についてお尋ねいたします。

 教育委員会制度の改革を図る改正地方教育行政法が、いよいよ、ことし四月から施行されます。

 現行の教育委員会制度が始まって以来、約六十年ぶりの今回の改革は、地方教育行政の枠組みを抜本的に見直すものであり、安倍政権が進める「教育再生」の大きな柱となる改革であります。

 教育委員会制度改革に向けての具体的な議論は、一昨年二月の教育再生実行会議から始まり、紆余曲折を経ながらも、安倍総理のリーダーシップにより、歴史的な一歩を踏み出すこととなりました。

 このたびの制度改革は、教育委員長と教育長を一本化した新教育長の設置や、首長と教育委員会で構成する総合教育会議の設置など、現行制度における責任の所在の不明確さや迅速な危機管理対応力の不足、また、教育に地域住民の民意が十分に反映されていないといった問題に対し、的確に対応するものであります。

 こうした中、全国では、首長と教育委員会の考えが一致しない自治体も見受けられ、とかく首長の権限強化ばかりが注目を集めますが、本県においては、知事の教育への理解と県教委の尽力のおかげで、これまでも円滑に教育行政を運営しておられ、県教委には、今回の改革を機に、さらなる本県教育の振興に取り組まれることを期待しております。

 しかしながら、いつの時代にも教育現場には課題が山積しており、今回の改革の発端の一つとなったいじめ問題への対応はもちろんのこと、高校改革においては、平成二十八年度からの通学区域の全県一区化を目前に控え、子供たちの多様な選択に応え得る、真の特色づくりが求められております。

 また、「地方創生」の取り組みが本格化する中、本県を担っていく人材の育成や、学校と地域が連携・協働した取り組みや地域資源を生かした教育活動など、「地方創生」の根幹を担うのは教育であると言っても過言ではなく、教育に対する社会からの期待はますます大きくなっていくものと思われます。

 そこでお尋ねいたします。県教委が、約六十年ぶりの制度改革という、教育行政の大きな局面を迎える中、我が会派としては、引き続き、浅原教育長の手腕に期待をするものでありますが、新しい教育委員会制度での新教育長として、社会総がかりでの本県教育の振興にどのように取り組まれるのか、お伺いいたしまして、代表質問を終わらせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(柳居俊学君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 友田議員の代表質問にお答えします。

 まず、県政の推進についてです。

 本県では急速に人口減少や少子高齢化が進行し、今後のさらなる人口の減少は地域経済や社会に大きな影響を及ぼすことが危惧されます。

 私は、将来にわたって元気な山口県をつくっていくためには、人口減少の大きな要因である少子化に歯どめをかけるとともに、県の活力の源となる人口の流出を食いとめ、そして、本県への人の流れをつくり出していくことが最重要の課題であると考え、チャレンジプランでは、人口減少問題に真正面から向き合い、直面する諸課題の克服に向け、県政が進むべき方向を明確に示していくこととし、その策定に精力的に取り組んできました。

 こうした中、本格的に動き始めた「地方創生」は、プランに示した新たな県づくりと同じ方向を示すものであり、プランの最終案に向けては、東京一極集中の是正に向けた国の対策に呼応し、山口県に人をとどめる、呼び込むとの観点から、企業・政府機関等の移転、若者の県内定着や移住の促進など、さらなる施策の充実を図りました。

 あわせて、パブリックコメントを通じた県民の意見を反映するとともに、新規雇用三万人の創出を初め具体的な数値目標や、「地方創生」との一体的な推進体制を盛り込むなど、県民共有の計画として、現場の実情に即し、成果を重視したプランとなるよう努めたところです。

 また、本県の「地方創生」の道筋を示す総合戦略については、社会減の流れを断ち切る、少子化の流れを変える、住みよい地域社会をつくるの三つの基本的視点のもと、プランで掲げた取り組みのうち、産業、地域、人材の活力創出に資する施策を重点的に絞り込み、先般、その基本フレームを骨子案としてお示ししたところです。

 今後、県議会の人口減少・地域活力維持対策特別委員会の御提言を踏まえ、また、県内各界各層の御意見もお聞きしながら、実践的な対策やそれに関連する実績評価指標などについて検討を重ねた上で、本年十月を目途に策定していきたいと考えています。

 私は、チャレンジプランを強力に進めていくことが「地方創生」をなし遂げていくことになるものと考えており、「活力みなぎる山口県」の実現に向け、県政に立ちはだかる困難に果敢に挑み、人口減少・少子高齢社会にあっても、元気な産業や活力ある地域の中で、県民誰もがはつらつと暮らしていけるよう、新たな県づくりに全力で取り組んでまいります。

 次に、平成二十七年度当初予算についてのお尋ねにお答えします。

 私にとって、実質的に初めてとなります当初予算の編成に当たり、私は、活力みなぎる県づくりへの挑戦を基本方針とし、チャレンジプランに沿った新たな県づくりを本格的にスタートさせる予算として取り組んでまいりました。

 まず、チャレンジプランの具現化に向けては、早い時期から庁内一丸となって、さまざまな議論を積み重ねることで、実効性の高い事業の構築に努め、特に優先的・重点的に実施すべき新たな取り組みに対しては、最大限の予算措置を講じました。

 とりわけ、少子化と若者の人口流出等により、人口減少が進む中、この流れに歯どめをかけ、地域の活力を維持し、これを高めることが大変重要です。

 このような中で地域間競争に勝ち残っていくため、結婚から子育て支援日本一の実現や産業力強化・創業支援日本一の実現など、全国に誇れる、また全国に先駆けた六つの取り組みを全国トップ水準への挑戦として掲げ、その実現に向けた事業に集中的な財源配分を行いました。

 また、今般、国の緊急経済対策において、地域の活性化を促すため、「地方創生」に向けた先行的な取り組みに係る新たな交付金が措置されました。こうした国の動きも積極的に取り入れ、私が目指す新たな県づくりに向けた取り組みにしっかりと反映させるため、この交付金を活用した平成二十六年度二月補正予算を当初予算と一体的に編成したところです。

 加えて、県づくりの着実な推進のためには、将来にわたって揺るぎない財政基盤づくりが不可欠です。

 このため、チャレンジプランの計画期間中における財政収支の見通しをお示しするとともに、編成においては、歳入歳出両面からの徹底した財源確保対策や、財政硬直化の要因である県債の発行抑制に最大限努めたところです。その結果、県債残高が約半世紀ぶりに減少へ転じる見込みを立てることができ、財政健全化への大きな一歩を踏み出せたものと考えています。

 私は、県づくりの目標である「活力みなぎる山口県」の実現に向け、予算の執行段階においても、プランの成果を十二分に上げるべく、他の地域に負けないという決意を持って、全力で取り組んでまいります。

 次に、産業戦略の推進についてのお尋ねにお答えします。

 「活力みなぎる山口県」の実現のためには、強い産業をつくることが極めて重要であり、私はこの一年間、産業戦略本部長として、産業戦略の推進に力を注いでまいりました。

 この間、産業基盤の整備や次世代産業の育成・集積など、一定の成果が上がりつつありますが、これをより確かなものとするとともに、国の「地方創生」の取り組みを活用し、仕事の創出や産業を支える人の還流促進に、積極果敢に取り組んでいきたいと考えています。

 こうした考えのもと、第二次改定では、分野別会合の意見等を踏まえ、特に充実強化が必要な分野に絞り込み、一つの戦略、四つのプロジェクトを追加しました。

 具体的には、瀬戸内産業の再生・強化をソフト面からも推進するため、コンビナートの企業間連携を促進する全県組織や地域ごとの検討の場を設置するとともに、お示しのとおり、高度産業人材の確保に向け、県内に就職した理系大学院生や薬学部生に対する奨学金返還補助制度を、国に先駆けて創設します。

 また、国内外のやまぐち売り込み戦略として、新たに情報発信や販路開拓等の営業機能を集約した東京・大阪営業本部が中心となって、首都圏等に本県の多彩な魅力を売り込むとともに、海外に向けては、総合的な推進体制の整備やASEAN地域への新たな展開方針の策定に取り組みます。

 このほか、既存のプロジェクトについても、本社機能の地方移転の促進や、水素利活用製品等の研究開発への支援、クルーズ船寄港時のおもてなし支援など、取り組みを拡充することとし、来年度当初予算に所要の関連事業費を確保したところです。

 今後は、この改定計画を早期に具現化し、雇用創出等の目標達成を目指すことが重要であり、コンビナート企業間の連携会議や海外展開の推進協議会を、来年度早々に立ち上げるなど、スピード感を持った実行に努めます。

 また、後半期を迎える本計画を一層着実に推進するため、全プロジェクトに設定した四十の個別指標を活用し、成果の定期的な検証など、進行管理を徹底します。

 今後とも、産業戦略本部を中心に、地元産業界のニーズを踏まえ、市町とも連携し、本県の産業戦略を強力に推進してまいります。

 次に、農業振興についてのお尋ねにお答えします。

 中山間地域が県土の七割を占める本県において、農業は地域の重要な産業であり、担い手の高齢化や地域間競争の激化など多くの課題に直面する中、お示しの国の農業改革や貿易自由化の動きも踏まえ、本県の特性を生かした農業振興をしっかり進めていく必要があります。

 そのため、私は、県産農林水産物の需要拡大と担い手確保など生産体制の強化を一体的に推進することが重要と考え、新年度においては、重点的に実施すべき取り組みに集中して予算を配分したところです。

 具体的には、まず、県産農林水産物の販路を拡大するため、地産地消の着実な推進に加え、私みずからが、ぶちうま売込隊の隊長として、長州黒かしわやノドグロなど売り込み戦略商品を中心に首都圏等で商談会を開催するとともに、自治体のトップを切って出展するミラノ国際博覧会や台湾縦断キャラバンなどを通じ、国内外に向けた情報発信や売り込みを充実強化してまいります。

 次に、需要拡大に対応できる生産体制を強化するため、新規就業者の確保・育成を進めるとともに、地域の核となる集落営農法人の設立から経営発展までを一貫して支援してまいります。

 特に、集落営農法人等の次代を担う新規就業者については、募集から定着まで一貫した日本一の支援を構築することとし、就業後の定着に視点を当てた日本一の給付金制度を創設した上で、受け入れ法人が行う施設の整備や住宅の確保等を支援するとともに、農業大学校に新たに就農・技術支援室を設置し、技術指導体制を強化するなど、新規就業者の確保・定着を強力に進めていくこととしています。

 また、米価の下落等厳しい経営環境の中、集落営農法人等の低コスト化に必要な機械整備や、増産が急がれる酒米の早期技術確立、製薬関係団体と連携した薬用作物など新規作物の導入を進めるとともに、各地での六次産業化や農商工連携の取り組みを広く波及させるなど、農業者の所得向上に向けた取り組みを積極的に支援してまいります。

 私は、市町や農協等関係団体と緊密に連携しながら、農業が新規就業を目指す若者に魅力的な産業となるよう、本県農業の活力創出に全力で取り組んでまいります。

 次に、少子化対策についてのお尋ねにお答えします。

 山口県が抱える大きな課題である人口減少の流れに歯どめをかけ、将来にわたって元気な山口県をつくっていくためには、本県における人口減少の大きな要因の一つである少子化への対策を強化することが、極めて重要です。

 このため、私は、子育てしやすい環境づくりの推進をチャレンジプランの「突破プロジェクト」に掲げ、県民の希望がかなえられるよう、結婚から妊娠、出産、子育てまで切れ目のない支援や、子供の安全確保などの取り組みを重点的に推進することとし、補正予算と当初予算の一体的な編成に取り組んだところです。

 まず、結婚については、少子化の要因の一つである未婚化・晩婚化へ対応するため、やまぐち結婚応縁センターを設置し、独身男女の引き合わせから、交際、成婚まで、いわゆる婚活に県としても積極的に乗り出して支援します。

 また、子供を産みたいと切望する不妊に悩む夫婦を支援するため、新たに男性不妊治療費の助成を行い、不妊治療の流れの全てをカバーする全国トップクラスの制度を整備します。

 さらに、理想とする子供の数と実際の子供の数が乖離しており、その理由は経済的負担が最も多かったことから、私としては、多くの子供を産みたいと願う若い世代の希望がかなうよう、多子世帯への支援を大きく踏み込んで強化することとし、保育料等軽減制度について、対象に幼稚園も加え、全年齢に拡大することとしたところです。

 こうした取り組みに加え、子育て世代が、子供の小学校入学とともに、これまでと同じように就業することが困難となる、いわゆる小一の壁を解消するため、放課後児童クラブの十八時以降の開所時間の延長を支援するなど、働きながら子育てできる環境づくりを進めてまいります。

 また、児童虐待などの子供の安全確保については、相談件数の増加や相談内容の複雑・多様化に迅速かつきめ細かく対応するため、児童相談所の機能と連携支援体制の強化を図るとともに、宇部児童相談所を新設するなど、子供を守る取り組みを充実します。

 さらに、これらの施策を一体的・効果的に実施するため、健康福祉部内に新たに、こども・子育て応援局を設置し、推進体制を強化します。

 私は、こうした取り組みを通じ、市町や企業、関係団体と連携しながら、みずからが先頭に立って、結婚から子育て支援日本一の実現を目指し、少子化対策に全力で取り組んでまいります。

 次に、米軍岩国基地問題についてのお尋ねにお答えします。

 お示しのとおり、平成二十七年度政府予算案において、基地が所在する都道府県を対象とした交付金制度が初めて創設され、全国で唯一、本県が交付の対象とされたところです。

 この新たな交付金について、国からは、これまでの米軍再編に対する本県の理解と協力の状況や、KC130空中給油機の受け入れなどを総合的に判断し、岩国基地が所在する本県のみを対象としたとの説明を受けています。

 私としては、今回創設された交付金は、米軍基地周辺地域の振興を図るために広域自治体である県が果たすべき役割、さらには、住民の安心・安全対策において果たすべき県の役割に国が着目し、措置されたものと受けとめています。

 そこで、県としては、この新たな交付金を、産業基盤の整備や観光振興など、県本来の役割である、市町の区域を越えた広域的な施策に資する公共用施設の整備に充当することにより、岩国・和木・大島地域のさらなる発展につながるよう、十二分に活用していくほか、この地域に所在する県立施設に係る安心・安全対策にも積極的に活用していくこととしました。

 交付金を活用した事業の来年度予算への計上に当たりましては、政府予算案が一月に決定された後、直ちに地元市町長から御意見等をお聞きした上で、広域自治体としての県の役割も踏まえ、事業化の検討を行ったところです。

 その結果、具体的な取り組みとしては、産業振興策として、道路、港湾など産業インフラの整備や、空港の利便性向上、クルーズ船の誘致推進など広域観光力の強化、県立学校整備による産業人材の育成を図るとともに、安心・安全対策として、治安・防災拠点の整備や学校教育環境の整備を行うこととしています。

 私としては、今後とも、岩国基地の存在そのものが負担となっている岩国・和木・大島地域のさらなる振興を図るため、チャレンジプランに基づく産業インフラの整備や広域観光力の強化などに特に重点を置いて、これまで財源確保の面で実現が困難であった事業に交付金を活用してまいりたいと考えています。



○議長(柳居俊学君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 教育行政についてのお尋ねにお答えいたします。

 私は、教育長に就任以来、子供たちが人として生きる上での基本を身につけ、さらに、未知なるものへ進んで挑戦するとともに、積極的に社会の形成に参画し、その発展に貢献することができる人材として成長してほしいという思いで教育行政を推進し、学力向上やいじめ防止に向けた支援体制の強化、第二期県立高校将来構想の策定や分教室の設置等による特別支援教育の充実などに向けて取り組んでまいりました。

 こうした中、お示しの新しい教育委員会制度では、引き続き、執行機関としての教育委員会の役割を果たしながら、知事とのより一層の連携強化が求められ、また、「地方創生」の取り組みが本格化する中で、学校、家庭、地域が一体となった地域の教育力を高める取り組みが重要となっております。

 県教委では、こうした制度改正等を踏まえながら、現下の教育課題に的確に対応するため、山口県教育振興基本計画の取り組みと新たな県政運営の指針となるチャレンジプランに掲げる取り組みとの整合性を図り、さらなる教育振興に向けた諸施策を推進していく必要があると考えております。

 具体的には、地域教育力日本一の実現を目指し、小中学校のコミュニティ・スクールの設置率を一○○%にしていくとともに、これらが核となって中学校区ごとに地域のネットワークを形成し、子供たちの学びや育ちを支援する、やまぐち型地域連携教育を県内全ての地域で推進していくこととしております。

 また、ふるさとやまぐちの心に学ぶ道徳教育や体験活動の充実、スクールソーシャルワーカーの全市町への配置等による、いじめの未然防止と解消率一○○%を目指した取り組み、専門高校と県内企業等の連携による本県産業を支えるスペシャリストの育成、さらには、通学区域の全県化を踏まえた特色ある高校づくりなど、実効ある諸施策を積極的に展開していくこととしております。

 県教委といたしましては、来年度設置される総合教育会議において、知事と重点的に講ずべき施策等について協議しながら、市町教委等関係機関との緊密な連携のもと、社会総がかりでの本県らしい教育の推進に引き続き取り組み、私としても、新教育長を拝命いたしましたならば、その職責を全力で果たしてまいります。



○議長(柳居俊学君) 橋本尚理君。

    〔橋本尚理君登壇〕(拍手)



◆(橋本尚理君) おはようございます。自由民主党新生会の橋本尚理でございます。平成二十七年二月定例県議会に当たり、県政の諸課題につきまして、会派を代表いたしまして質問をさせていただきますので、よろしくお願いを申し上げます。

 質問に先立ちまして、二点申し上げさせていただきます。

 まずは、村岡知事が就任されてから約一年が経過いたしますが、県政運営の指針として新たに策定された「元気創出やまぐち!未来開拓チャレンジプラン」に沿った県づくりに、新年度からいよいよ本格的に取り組まれることとなります。今議会に提案されました平成二十七年度当初予算案は、新たな県づくりに向けて、まさに村岡カラーと呼ぶにふさわしい新規施策が盛り込まれた活力みなぎる予算だと感じられます。

 特に、結婚から子育て支援日本一を目指す取り組みにおいては、独身男女の出会いから結婚までをきめ細かく支援する、やまぐち結婚応縁センターの新設などは、従来の本会議、委員会での答弁より、一歩どころか二歩も三歩も大きく踏み込んだ施策となっており、私は、こうした村岡知事の積極果敢な姿勢を、まずもって高く評価いたしておきます。

 どうか、知事には引き続き、県民一人一人が山口県に生まれてよかったと思える県づくりに、全力で取り組んでいただきますようお願いを申し上げておきます。

 二点目は、平成十三年より私が会長を務めております、岩国市建国記念の日奉賛会主催による建国記念の日市民祝賀式典に、ことし、実に四十年ぶりに、私たち市民のよき隣人であり、友達でもある米海兵隊岩国航空基地を代表して、司令官ブシェー大佐に出席をしていただきました。

 市長、議長、海上自衛隊第三一航空群司令の祝辞に続き、ブシェー司令官が登壇され、「岩国の一員として、この特別な日を皆さんとお祝いできることを大変うれしく思います。基地に住む私たちは、周辺地域の皆さんとよい関係を持つことができ幸運であり、本国を離れ、第二のふるさとである岩国で、良好な関係を維持し、さらに深めていくことは私たちにとって重要であります」とされ、終わりに「日米関係をさらに強固にして、地域の平和と安定に寄与します」との祝辞を述べられました。

 このことでもわかりますように、岩国市民の多くは、米軍人と非常に良好な関係を保ち、かたいきずなで結ばれた友達として、日米同盟による他国からの侵略を防ぐ抑止力、守りの強さを強化する施策に長年にわたり協力してきているという現実を、議場の皆様にはまずは御理解いただきますよう申し上げさせていただきます。

 それでは、通告に従い、順次質問をいたします。

 まず、岩国基地問題についてであります。

 昨年九月、菅官房長官が来県され、「米軍再編に協力した都道府県に対する新たな交付金を予算編成過程で検討している」というお話を聞いたとき、私は、かねがね主張しておりました安全保障協力法の精神を体現した制度ができるものと期待をしておりました。

 これまでの制度のように、その場しのぎのあめで当該自治体と対応しているのでは、国と当該自治体との間だけで、どろどろとした交渉を続けるだけになってしまいます。私が主張する安全保障協力法とは、そうした従来の考えとは全く一線を画するものであり、東アジアの平和と安定を確保し、恒久的な安全保障を確立するためには、米軍基地や自衛隊基地を抱え、オールジャパンの立場で安全保障に協力する自治体に対し、政府としてこれだけの優遇措置のメニューを用意しているということを、あらかじめ法制度として示そうというものであります。

 こうした中、このたび新たな交付金が、国の平成二十七年度当初予算案に計上されました。

 私は、国防に多大な寄与をしている本県に対して、交付金の措置がなされることは大変喜ばしいし、当然の措置だと思っております。しかし、当初予算案についての国の説明を聞きますと、制度の内容は、米軍再編の枠組みの中だけのものとなっており、広く米軍基地や自衛隊基地を抱える自治体に対し、オールジャパンの立場で、政府としての優遇措置のメニューを示したものというのには、ほど遠い内容にとどまっていると言わざるを得ません。

 そこでお尋ねをいたします。九月議会の答弁で、知事は「基地の存在そのものの負担に見合う地域振興策という点からは道半ばである」と評価されております。

 そこでお尋ねいたしますが、そうであるならば、このたびの交付金の制度についても、政府に対し、米軍再編の枠組みを超えて、基地を抱え安全保障に協力していることに対する優遇措置となるよう、さらなる拡充を求めていくべきだと思いますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 次に、医療従事者の確保対策について、二点お伺いをいたします。

 まず、医師確保対策についてですが、本県の医療機関に従事する医師数は、平成二十四年時点では三千四百五十五人で、人口十万人当たりの医師数で見ると全国平均を上回るものの、その増加率は全国平均を下回るとともに、四十五歳未満の若手医師が大幅に減少しています。

 本県は、全国に比べ約十年高齢化が進んでいると言われておりますが、医師についても同様であり、高齢化が今後の医師不足に一層の拍車をかけてくるものと思われます。

 そこで、医師不足の解消に取り組む上で、若手医師の県内定着が大きな課題となっております。また、診療科や地域による偏在も見られることから、不足する診療科や地域に勤務する医師の確保・養成に取り組むことも重要であります。

 さらには、女性医師の増加に伴う対策が必要となっております。出産や育児により、やむを得ず離職された女性医師が、長期間医療現場を離れることにより、医療知識や技術面の不安から医師として復帰しがたいケースや、同様の理由により、産前産後休暇や育児休暇を十分に取得できないケースが多く見受けられております。女性医師が、出産・育児を経ても、安心して医療現場に復帰できる環境を整えることが、本県の医師確保対策にとって、最も重要な課題の一つになっているのではないでしょうか。

 そこで、県におかれましては、医師確保対策に向け、今後どのように取り組まれるのか、知事の御所見をお伺いいたします。

 二点目に、看護師確保対策についてお尋ねします。

 近年、医療の高度化や医療安全に対する意識の高まりなどにより、患者からの医療需要が増大・多様化しており、さらに、高度・専門化する医療においてチーム医療を行う一員としての看護師の役割が、ますます大きくなってきております。

 特に、高齢化が進む本県では、より一層、看護師の活動の場の拡大が求められており、看護師確保に積極的に取り組む必要に迫られております。今後の人口減少社会を考えると、新卒者の確保が困難になることが見込まれるために、看護師確保対策としては、医師同様に、離職防止と潜在看護師の復職支援が必要であると考えられます。

 加えて、在宅医療への移行など、多様化・高度化する看護の現場において、質の向上を図り、かつ長期にわたり働き続けられるために、看護師への支援体制を築くことが必要であると言えます。

 そこでお尋ねをいたします。知事は、このような実情を踏まえ、県として、次世代看護師の確保や県内への定着、離職防止や復職支援等、看護師確保対策にどのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、若者の雇用対策についてお尋ねします。

 国では、昨年末に東京一極集中の是正や地方の人口減少対策の五カ年計画として、まち・ひと・しごと創生総合戦略を閣議決定し、地方で働く場の創出や移住者増加などの基本方針と同時に、平成三十二年までに地方で若者三十万人の雇用創出を目指すとの数値目標も打ち出されたところであり、また、二十六年度補正予算と二十七年度予算では、地方経済対策の中で、地方への新しい人の流れをつくるための予算を組まれたところであります。

 加えて、今国会において、若者の雇用政策をより具体化させるために若者の雇用を支援する法制化へ向けた準備も進められているところであります。

 こうした中、国の経済政策であるアベノミクス効果によって、雇用状況も好転を見せており、厚労省の調査によりますと、全国におけるこの春卒業予定の大学生の就職内定率が、昨年十二月一日時点で八○・三%と前年同月比から三・七%増加しており、リーマン・ショック以降の経済低迷によって、過去最低の内定率であった平成二十二年十二月一日時点の六八・八%からも大きく回復しております。さらには、高校生の就職内定率も、昨年十一月末時点で八四・一%と二十一年ぶりの高水準となっております。

 一方、山口労働局によると、本県の昨年十二月末時点における大学生の就職内定率も七一・九%と前年同月比から四・七%増加しており、若者の就職状況は、間違いなく明るさを取り戻してきていると言えるのではないでしょうか。

 このように雇用状況が好転に推移する中、県におかれましては、本県の産業を支える人材を確保するために、若者の県内就職の促進を図ることが必要であることから、現在策定中の未来開拓チャレンジプランにおいて、若者を中心とした雇用の場の確保を重点施策に掲げ、県内企業と若者の結びつきの強化を目的とした積極的な情報提供などにより、大学生などの若者の就職支援のさらなる強化を推進していくとされているところであります。

 私は、この好機を的確に捉え、若者の雇用対策に積極的に取り組むことが大変重要であると感じておりますが、一方で地域や業種により雇用のミスマッチが生じていることなどの現状もあります。

 若者の県内就職の促進を図る上では、これまで培ったノウハウを蓄積している若者就職支援センターを中心に、的確な現状分析や課題分析を行いながら取り組みの促進を図るとともに、若者の県外転出が県内転入を上回り、特に、女性の流出が男性を上回っている現状を踏まえますと、県外の学校に進学した若者を中心としたUターン就職支援対策への取り組み強化などを図ることが極めて重要だと考えております。

 そこでお尋ねをいたします。県におかれましては、若者の県内就職の促進に向け、雇用対策のさらなる強化について、今後どのように取り組んでいかれるのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、スポーツを通したまちづくりについてお尋ねします。

 スポーツは、心身の健全な育成や健康、体力の維持に資するとともに、達成感による充実感や喜びを与えるものであります。

 また、地域の交流を促進させて、地域の一体感や活力を生み出すなど、地域の活性化にも重要な役割を果たしてきております。

 こうしたスポーツによる地域の活性化は、東京オリンピック誘致などをきっかけに改めて注目され、本県におきましても、昨年、レノファ山口がJ3に昇格し、我が県初のプロサッカーチームが誕生するなど、大いに盛り上がってきており、スポーツが地域の活性化につながることは、御考証のとおりでございます。

 こうした中で、県も、山口国体の成果を継承するためにスポーツ推進計画を策定され、四つの基本方針を示されました。その中で、地域の活性化については、スポーツの推進によるまちづくりの取り組みとして、我がまちスポーツの育成を掲げられ、山口国体の開催競技等を地元の競技として、定着・育成を図る市町の取り組みや、これをまちづくりにつなげる地域、団体等の主体的な取り組みに対して積極的な支援を行ってこられました。

 こうした取り組みが、県内市町による全国大会の開催や、スポーツ合宿の誘致等にもつながってきており、交流の促進と地域の活性化が大いに図られるなど、非常に大きな成果が得られていると聞いております。

 私がかかわっておりますフェンシング競技やカヌー競技におきましても、平成二十八年度のインターハイの岩国市での開催が決定し、全国四十七都道府県から来県される多くの選手・役員、そして保護者や関係者の皆様へのおもてなしの準備に大いに盛り上がりを見せているところであります。

 さて、近年の核家族化の進展などにより、ともすると地域住民の交流が希薄化している中で、このようにスポーツをきっかけにして、地域のきずなが深まり、活性化していくことは、県全体への活性化にもおのずとつながっていくものであります。

 そこで、未来開拓チャレンジプランの重点施策として掲げられておりますように、スポーツの持つ多様な力を活用しながら、まちづくりを進めていくことが、今後さらに必要になっていくものと思われます。そのためには、これまで取り組んでこられたスポーツを通じたまちづくりの成果を、今ここでしっかりと検証された上で、市町や地域のニーズを十分に踏まえながら、さらに連携を密にして、県においても支援をさらに充実させていくことが重要でないかと考えられます。

 そこでお尋ねをいたします。知事は、スポーツを通じたまちづくりを、今後どのように進めていかれるのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、中山間地域の振興についてお尋ねをいたします。

 山口県は、人口の減少や高齢化が全国に比べても速いスピードで進んでいると言われています。

 とりわけ、県土の七割を占める中山間地域においては、人口の減少や高齢化がさらに加速している状況にあり、昨年五月、日本創成会議が行った推計によりますと、本県の七市町が将来消滅するおそれがあるとされ、そのいずれもが、全域中山間地域でありました。このことは、本県の中山間地域の厳しい現実を物語っております。

 こうした中で、国においては、最重要課題とされている「地方創生」の取り組みがいよいよ本格化しますが、中山間地域の振興については、まちの活性化を図るため、基幹となる集落に、生活サービス機能を集約化させるとともに、周辺集落とのネットワークを持たせる小さな拠点の形成や、都市圏から中山間地域へ移住して地域の活性化に取り組んでいる地域おこし協力隊の拡充などが示されております。

 一方、本県においては、今年度から、村岡知事を隊長に、県職員みずからが赴いて中山間地域の活性化に向けた取り組みを直接支援する、県庁中山間応援隊を創設され、これまでに全県で積極的な活動を行ってこられました。

 また、未来開拓チャレンジプランにおいては、中山間地域を元気にするために地域活力創造戦略を五つの「未来開拓戦略」のうちの一つに掲げられ、地域が維持・発展できる、底力のある地域づくりを進めるとされており、来年度当初予算において、中山間地域を元気にするために、さらに踏み込んだ取り組みも盛り込まれております。

 中山間地域における少子高齢化の急速な進行は、地域を支える担い手の減少などにより、集落機能を低下させるだけでなく、学校や医療施設を減少させるとともに、日常生活の足となる路線バスを減少させるなど、とりわけ高齢者にとっては、通院や買い物などにも支障を生じさせております。

 こうした状況の中において、中山間地域の元気を創出していくためには、市町や地域としっかり連携・協働を行った上で、集落機能の維持活性化や安心して住み続けることができる生活環境の整備、さらには地域資源を生かした新たなビジネスづくりなどについて、これから本格化する地方再生の動向も踏まえながら、県としても積極的に取り組みを進めていくことが重要になってくると思われます。

 そこでお尋ねをいたします。知事は、中山間地域の振興を今後どのように進めていかれるのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、世界スカウトジャンボリーへの取り組みについてお尋ねをいたします。

 県教委におかれましては、平成二十七年度は、二つの世界レベルの事業に取り組むこととなります。

 一つは、「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」の世界文化遺産への登録、もう一つが「世界スカウトジャンボリー」の開催支援であります。

 皇太子殿下の御臨席を仰ぎ、一万人を超えるスカウトたちの熱気の中、成功裏に終えた日本ジャンボリーから、はや二年がたとうとしておりますが、関係者の皆様にとっては、待ちに待った世界の舞台が、いよいよそこまで来ております。

 日本ジャンボリーには、安倍総理も、急遽、激励に駆けつけられましたが、スタッフを初め、多くの皆様のおもてなしの心とともに、国内外のスカウトの皆さんを本県にお迎えできたことは、県民の一人として大変誇らしく思うとともに、世界スカウトジャンボリーへの期待を大きく膨らませたことを思い出します。

 また、世界というキーワードでつなげるならば、さらにもう一つ、現在放送中のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」も、まさに世界への扉を開こうと、幕末を駆け抜けた若者たちの熱き思いを描いたものであり、その舞台となった松下村塾を初め、本県では五つの文化財が、世界に誇るべき遺産として、今、認められようとしております。

 そこで、世界スカウトジャンボリーでは、維新発祥の地と言われる本県に、世界の百六十二の国と地域から三万人のボーイスカウトたちが訪れることになっており、世界をキーワードにした、この三つのつながりには、偶然という言葉では片づけられない何かを感じるものであります。

 さて、世界というキーワードを教育の面から考えますと、人口減少社会の中、本県の地域や産業を支える人材を育てるということは、現在の本県教育に課せられた重要な課題であることは申し上げるまでもありませんが、私は、この山口の地から、世界に打って出る人材を育てることも重要な課題であると常々考えております。

 新しい日本をつくり、世界に羽ばたくために命をかけた幕末の若者たちには、遠い未来のことではありますが、世界中の若者が、ここ山口に集う日が来ようとは、想像すらできなかったと思います。「世界が山口にやってくる!」というジャンボリーのキャッチフレーズにもありますように、またとないこの貴重な機会を通じ、子供たちが世界を肌で感じ、世界へ視野を広げ、そして、一人でも多くの子供が世界へ羽ばたこうと志を立てる機会となることを願うものであります。

 そこでお尋ねをいたします。空前の規模と国際性で行われる世界スカウトジャンボリーでは、子供たちはもちろんのこと、県民の全てが世界を一層身近に感じられるよう取り組むことが重要と考えますが、県教委は、ジャンボリーの開催支援にどのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。

 終わりに、警察行政についてお尋ねをいたします。

 一月十五日に開催されました警察署長会議には、村岡知事も出席され、「活力ある山口県をつくるためにも、県民が安心して暮らせるよう一致団結して取り組んでいただきたい」と挨拶をされたと聞いております。

 県民の命を守り、安心・安全な社会を構築することは、行政の重要な責務の一つであります。このことは未来開拓チャレンジプランにおいても、重点的に進める施策として、日々の暮らし安心・安全確保プロジェクトを掲げられ、県民が安心・安全に過ごすことができるよう、子供、高齢者、女性を犯罪や交通事故から守る対策を推進するとされております。

 将来にわたって元気な山口県をつくっていくためにも、その基盤となる日々の安心・安全の確保を、スピード感を持って取り組んでいただくことを期待しております。

 さて、県内の治安情勢を見てみますと、刑法犯の認知件数は十二年連続で減少し、初めて一万件を下回っており、交通事故による死者数は、前年に比べ七人減少の五十八人で、これは過去二番目に少ない死者数とのことです。いずれも、減少傾向が定着し、県内の治安情勢はおおむね安定してきたものと思われます。

 しかし、一方では、高齢者が被害に遭いやすい特殊詐欺事件が全国的に多発し、本県においても被害額が五億円を超え、過去最悪を記録するなど深刻な状況にあります。また、県警察で取り扱った児童虐待の被虐待児童数は、前年に比べ減少したものの、五年連続で百人を超え、DVやストーカー事案も依然として発生しており、県民の不安感を助長させる要因となっております。

 特に、児童虐待やDV、ストーカーといった事案は、事態が急変し凶悪事件に発展するケースもあり、警察の早い対応が必要とされております。

 さらには、我が国では、今までテロとは無縁のものと思われていましたが、アルカイダをはるかに上回る残虐で過激なテロ集団ISIL、いわゆるイスラム国が我が国、我が国民をも標的にしてきたところからも、いよいよ、テロの脅威が現実のものとなってまいりました。

 折しも本年は、世界スカウトジャンボリーが開催される年であります。世界各国から言語や文化の異なる多くの方々が集まるこの大会において、テロ対策や警衛・警護など万全を期していただかなければなりません。本大会を成功させるためには、県警察の活躍は不可欠なものであります。

 そこでお尋ねをいたします。県警察では、ことしの運営指針について、県民の期待と信頼に応える強い警察を基本姿勢としつつ、新たに安全・安心な社会の実現を加えられたようですが、安全・安心な社会を実現するためにどのように取り組まれるのか、警察本部長の御所見を伺いしまして、私の代表質問を終わらせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(柳居俊学君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 橋本議員の代表質問にお答えします。

 まず、岩国基地問題についてのお尋ねです。

 県ではこれまで、岩国基地関連の安心・安全対策の推進と特段の地域振興策の実施を国に要望しており、このうち、地域振興策に関しては、県議会と協力して、基地周辺地域の振興を包括的に図るための特別措置法の制定など、地元の実情に応じた施策の展開を要望してきたところです。

 このように、国に対し、米軍再編にとどまらない岩国基地の存在そのものの負担に見合った、特段の地域振興策の実施を要望してきた立場からすれば、このたび創設された交付金制度は、いまだ道半ばではありますが、基地を抱える県の果たしている役割や財政需要などに初めて目を向けられたものと、一定の評価をしています。

 しかしながら、米軍再編の進捗にかかわらず、岩国基地が存在する限り地元の負担は続くことを考えますと、このたびの交付金制度については、当面二年間とされている交付期間や、交付対象が公共用施設の整備に限定されているといった点で、なお課題があるものと認識しています。

 一方、国が、あらかじめ基地負担の規模や内容に応じた優遇措置を定め、全国の自治体に向けて示す制度の創設については、昨年、在日米軍基地を抱える都道県で構成する渉外知事会において議論を重ねた結果、こうした制度は基地の負担を分散するための促進策と考えられることから、防衛政策を専管する国が主体的に検討すべきもので、自治体側から要望すべきではないとする意見が大勢を占めており、本県もそのような考え方で対応することとしています。

 したがいまして、私は、今回国が創設した新たな交付金制度について、どこまでも岩国基地周辺地域の振興や安心・安全対策の推進に十分対応できるものとなるよう、国に対し、制度の拡充を要望してまいりたいと考えています。

 次に、医療従事者の確保対策についてのお尋ねにお答えします。

 地域における医療提供体制を充実するためには、その担い手となる医療従事者の確保が重要であることから、小児科など医師が不足する特定の診療科や医師不足の著しい過疎地域での勤務を要件とする修学資金の貸し付けを行うとともに、看護師の養成施設への運営支援や新人看護師の研修などに取り組んできたところです。

 しかしながら、依然として地域や診療科間の医師の偏在による医師不足が解消されていないことから、お示しの若手医師と今後増加していく女性医師への対策や、在宅医療への移行などを背景に需要の増加が見込まれる看護師については、中高生や離職者など年齢やステージに応じた確保対策をさらに強化していくことが重要であると考えています。

 このため、医師確保については、その対策の中心となる修学資金制度において、がん対策等で不足する診療科を追加するとともに、県外に進学した学生のUターンを促進するための貸付枠を新設するなど制度の充実を図り、若手医師の重点的な養成を進めることとしています。

 また、こうして養成した医師を医師不足地域へ適正に配置するため、新たに将来の医療需要を踏まえた診療科ごとの必要医師数を分析・推計することにより、地域医療に携わる人材確保の仕組みづくりに取り組んでまいります。

 さらに、女性医師の就業を進めるため、新たに山口大学附属病院にコーディネーターを配置し、きめ細やかな相談対応や、個人の経歴や希望に応じたオーダーメイドの研修プログラムの提供を通じて、出産・育児等を終えた女性医師の医療現場への復帰やキャリアアップを支援する体制を強化してまいります。

 次に、看護師の確保対策については、さらなる看護師の養成・確保のために修学資金の貸付枠を大幅に拡大するほか、勤務環境改善に取り組む医療機関を支援するため、アドバイザー派遣や相談対応等を行うセンターを新たに設置するとともに、病院内保育所における児童保育や休日保育を進めるため、運営支援を拡充し、離職防止に向けた取り組みを強化することとしています。

 また、次世代の看護の担い手を確保するために、中高生向けに進路ガイダンスや看護体験の場を設けるなどの普及啓発を充実するとともに、新たに就業支援サポーターを県内五カ所に配置をして、潜在看護師の復職支援を強化してまいります。

 さらに、医療の高度化や高齢化社会に伴う在宅医療などに対応するため、がんや認知症など専門性の高い認定看護師の育成を支援し、看護師の資質向上に努めることとしています。

 私は、こうした医師、看護師の確保対策を一体的に進めるため、健康福祉部に新たに医療政策課を設置をし、山口大学など関係団体と連携・協力しながら、医療従事者の確保に積極的に取り組んでまいります。

 次に、若者の雇用対策についてのお尋ねにお答えします。

 本県が抱える大きな課題である人口減少の流れに歯どめをかけ、将来にわたって元気な県をつくっていくためには、国の「地方創生」の取り組みと軌を一にし、若者の県内定着を促進するとともに、新たな人の流れを呼び込む必要があり、本県産業を支え、将来を担う若者の雇用の確保にしっかりと取り組んでいかなければなりません。

 このため、私は、チャレンジプランに若者の県内就職の促進を掲げ、若者就職支援センターを中心に、企業情報の発信やマッチングなどさまざまな取り組みを展開することとしていますが、特に、大学進学時に七割以上が県外に転出し、また県内大学生も七割以上が県外で就職するなど、多くの若者が県外に転出していることから、こうした若者を県内就職に結びつける取り組みを力強く進めなければならないと考えています。

 そのためには、まず、県内外に進学した学生一人一人に県内の就職や企業の情報をしっかりと届ける必要があることから、新たに、本人や保護者に対し、全ての高校で卒業時に若者就職支援センターへの登録を勧めてまいります。

 さらに、大学との連携強化も必要であることから、先般、県内就職支援に係る協定を山口大学や龍谷大学と締結したところであり、今後、京都女子大学など、締結先の拡大に努めてまいります。

 また、若者に県内企業の魅力を十分に認識してもらい、県内企業に結びつける取り組みも重要であることから、インターンシップの受け入れ企業の拡大や、新たに県内大学生の実体験に基づく企業の情報を県内外に発信するとともに、県内企業の魅力が直接伝わるよう、企業就職説明会を県内や東京、大阪に加えて、県出身大学生の多い広島、福岡に拡大して開催することとしています。

 特に、女性については県外流出が多いことから、県内に女性を積極的に呼び込む必要があります。女性の県内企業への関心が高まり、就職につながるよう、新たに広島、福岡において、女子大学生向けの就職ガイダンスや就活女子会の開催等に取り組んでまいります。

 さらに、県外で就職している若者等のUターンに向けたサポートを強化するため、東京のふるさと回帰支援センターに相談窓口を設置するとともに、本県への就職希望者に対し、県内企業情報が全国のハローワークを通じて提供できるよう、山口労働局と協定を締結することとしています。

 私は、県内はもとより県外に転出した若者が、一人でも多く県内企業に就職し、本県を支える人材として活躍できるよう、山口労働局や大学等と連携し、若者の雇用対策に積極的に取り組んでまいります。

 次に、スポーツを通じたまちづくりについてのお尋ねにお答えします。

 スポーツはその活動を通じて人や地域の交流を促進するなど、地域の活性化に大きな役割を果たすものであり、こうしたスポーツの持つ多面的な力を活用し、それぞれの地域の特性に応じたまちづくりを進めていくことが必要と考えています。

 こうした中で、おいでませ!山口国体・山口大会により高まった県民のスポーツに対する関心や県民ボランティアなど幅広い人材を生かし、各市町が地元開催競技を、我がまちスポーツとして地域に根づかせ、地域づくりにつなげていく取り組みに対し、県では積極的に支援を行ってきたところです。

 その結果、例えば、岩国市でのフェンシング競技のジュニア全国大会やトップアスリートを招聘したホッケー教室の開催など、各市町において特色ある取り組みが活発に展開され、こうした取り組みを通じ、我がまちスポーツとして地域に定着するとともに、スポーツ活動への参加意欲が高まってきたものと考えています。

 私は、こうした我がまちスポーツによる成果を生かし、今後、市町のニーズも十分に踏まえながら、スポーツ活動への関心をさらに高め、する、見る、支えるそれぞれの面からスポーツに参加する県民を一層増加させ、交流を促進していくことにより、地域の新たな活力創出につなげていきたいと考えています。

 こうした観点から、チャレンジプランの中でスポーツの振興を重点施策に掲げ、来年度からは、これまでの地元開催競技のみならず、市町が計画的に推進する競技についても、我がまちスポーツとして対象を拡大した上で、複数市町の連携による大規模なスポーツ大会の開催や、全国規模の大会の誘致など、より多くの参加者が見込まれる取り組みに対し、重点的に支援を行うことにより、スポーツ人口の一層の拡大と活発な交流を図ることとしています。

 私は、お示しのように東京オリンピック・パラリンピックの開催やレノファ山口のJリーグ昇格など、県民のスポーツへの関心が高まる中、県民に夢と感動を与え、県の活力を生み出していけるよう、市町によるスポーツを通じた新たなまちづくりの取り組みを積極的に支援してまいります。

 次に、中山間地域の振興についてのお尋ねにお答えします。

 人口減少や高齢化が急速に進む中山間地域は、集落機能の維持や通院・買い物等に支障を来す地域もあるなど、大変厳しい現実に直面しており、その振興を図ることは、活力ある県づくりを進める上で極めて重要な課題です。

 そうした中で、地方が人口減少を克服し、成長する力を取り戻すために、国が現下の最重要課題として進めている「地方創生」の取り組みにおいて、時代に合った地域をつくり、安心な暮らしを守るための対策が動き始めています。

 私は、こうした国の対策と連携しながら、中山間地域が抱える諸課題を克服し、活力ある地域をつくっていくため、来年度から、チャレンジプランの重点施策として掲げた、複数集落による、やまぐち元気生活圏の形成に向け、その取り組みを本格的にスタートし、市町、地域との連携・協働のもと、日常生活を支え合う仕組みづくりや地域産業の振興対策を強力に推進していくこととしています。

 そのために、県、市町を初め、幅広く大学や関係団体等も含めた推進組織を新たに設け、全県的な体制を整えるとともに、地域を担う人材の確保・育成を進め、圏域内で各集落の機能を支え合う地域コミュニティー組織づくりの取り組みを一層強化してまいりたいと考えています。

 また、圏域の中心となる基幹的集落において、買い物や子育て支援など日常生活に必要なサービス・機能の拠点の形成を図るとともに、拠点と各集落を結ぶ交通・情報のネットワークを強化していくため、市町や地域の主体的な取り組みをソフト・ハード両面から支援し、地域住民が安心して暮らせる生活環境づくりに努めてまいります。

 さらに、圏域内で活発な事業活動を生み出し、地域の活力につなげていくため、地域ならではの資源や特性を生かしたビジネスの創出や、事業者の誘致などの地域の意欲的な取り組みを新たに支援するとともに、基幹産業である農林水産業において、六次産業化の促進や新規就業者の確保・定着を進めるなど、地域産業の活性化に重点的に取り組んでいくこととしています。

 私は、チャレンジプランに沿った県づくり、そして「地方創生」を進める中で、国の施策も積極的に活用しながら、将来にわたって持続・発展できる、底力のある中山間地域の実現に全力で取り組んでまいります。



○議長(柳居俊学君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 世界スカウトジャンボリーへの取り組みについてのお尋ねにお答えします。

 お示しのありましたように、世界文化遺産への登録に向けた取り組みや大河ドラマ「花燃ゆ」の放映で山口県が盛り上がる本年の夏に、国内外から多数のスカウトをお迎えし、「第二十三回世界スカウトジャンボリー」が開催されますことは、まことに時宜を得ており、県教委といたしましては、この大会を契機に次代を担う子供たちはもちろん、県民の皆様に国際理解を深めていただきたいと考えております。

 このため、ジャンボリー史上初の試みとなります、県内全ての市町をスカウトが訪問する地域プログラムでは、地域住民や学校、企業等が一体となって、地域を挙げた歓迎はもとより、県内全ての小・中・高等学校・特別支援学校への訪問や史跡・工場等の見学、地域ならではの伝統芸能の披露などを通じて、多くの児童生徒や県民の皆様に、スカウトと積極的に交流をしていただくこととしております。

 また、主会場であるきらら浜においても、世界のスカウトと県民の皆様との交流の場や、産業、観光、文化など多方面にわたり本県の魅力を発信する場となる、県主催の国際交流イベント、やまぐちジャンボリーフェスタを同時開催することとしています。

 魅力発信パビリオンやステージショー、ワールドフード販売、パレードなど盛りだくさんの内容で、市町や県内企業、県民活動団体等の出展もいただきながら、ジャンボリーを大いに盛り上げたいと考えており、多くの県民の皆様の協力と参加を得て、スカウトと県民の双方にとって実り多い大会となるよう取り組んでまいります。

 さらに、地域プログラムやフェスタ会場において、スカウトと県民の皆様との交流をサポートする語学ボランティアの育成の取り組みも進めており、こうした多彩な体験の機会を提供することによって、県民の皆様、とりわけ次代を担う青少年が、広い視野を持って、グローバル社会で活躍できるよう努めてまいりたいと考えております。

 県教委といたしましては、市町、学校を初め、地域や関係団体等とも連携し、県民の皆様が世界を一層身近に感じられるすばらしい大会となるよう、開催支援に取り組んでまいります。



○議長(柳居俊学君) 藤村警察本部長。

    〔警察本部長 藤村博之君登壇〕



◎警察本部長(藤村博之君) 安全・安心な社会の実現に向けた取り組みについてお答えします。

 県内の治安情勢については、議員お示しのとおり、刑法犯認知件数や交通事故死者数が減少傾向を維持するなど、治安水準は着実に向上していますが、一方で、特殊詐欺やストーカー事案等が増加傾向にあるほか、テロへの脅威が高まっているなど、治安を取り巻く環境は厳しい状況にあります。

 このため、県警察では、本年の運営指針の基本姿勢である、県民の期待と信頼に応える強い警察に、サブタイトルとして、安全・安心な社会の実現を掲げ、治安上の脅威に迅速・的確に対処するとともに、犯罪の起きにくい社会づくりを推進するなど、きめ細かな対策に組織を挙げて取り組んでまいります。

 そして、こうした取り組みを実効的に推進するため、平成二十七年度の組織改編で地域部を新設し、県民に最も身近に接する地域警察の司令塔機能を強化するとともに、広域自動車警ら隊など機動力の充実強化を図り、制服警察官による初動警察活動を一層強化することとしています。

 また、チャレンジプランの重点施策の一つに掲げた、子供、女性、高齢者を犯罪や交通事故から守る対策について、具体的な成果を県民に示すことができるよう、関係機関・団体等と連携しながら、スピード感を持った取り組みを推進していきます。

 中でも、ストーカーやDV、児童虐待などの人身安全関連事案や特殊詐欺事件については、警察官の増員等によって専従体制の強化を図り、県民の生命、身体、財産に危害が及ぶおそれのある事態に対し、迅速・的確な対処に努めていきます。

 さらに、こうした取り組みとあわせ、世界スカウトジャンボリーの開催に向け、警衛対策室の体制強化を行うなど、組織力を結集してテロの未然防止を図り、警衛・警護や参加者等の安全確保に万全を期していきます。

 県警察としては、治安情勢の変化や多様化する県民のニーズを踏まえながら、全ての県民が安全・安心に暮らせる社会の実現に向け、組織の総力を挙げて取り組んでまいります。

 以上でございます。

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○議長(柳居俊学君) この際、暫時休憩いたします。再開は、午後一時の予定でございます。

    午前十一時四十七分休憩

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    午後一時開議



○副議長(畑原基成君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

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△日程第一代表質問



△日程第二議案第一号から第七十号まで



○副議長(畑原基成君) 日程第一、代表質問を行い、日程第二、議案第一号から第七十号までを議題とし、質疑の議事を継続いたします。

 小泉利治君。

    〔小泉利治君登壇〕(拍手)



◆(小泉利治君) 公明党の小泉利治でございます。公明党を代表いたしまして、通告に従い代表質問を行います。

 知事は、チャレンジプランの具現化に向けての取り組みに対し、全国トップ水準への挑戦として、全国に先駆けて、結婚から子育て支援日本一を初め、六項目について日本一を実現すると、議案説明において述べられました。

 日本一という言葉は、私たちに希望と勇気、そして期待を与えてくれます。

 私は、日本一という言葉が大好きであります。日本一、この言葉に対し、県民の皆様は大いなる希望と期待をお持ちになられると確信いたします。

 知事の先駆的な方針に対して、私は評価するとともに、その協力を惜しまないものであります。ぜひとも、この日本一を実現し、住みやすさ日本一の実現を目指し、全国をリードし、山口県発の「地方創生」をなし遂げていただきたいと思います。

 そうした観点から、まず初めに、「地方創生」についてお伺いいたします。

 我が国の人口は、本格的な減少局面に入ってきております。

 また、若者が地方から東京圏に流入していくことにより、一極集中が進んでおりまして、他の諸外国にも見られないほど、東京圏は、人が過度に集中している状況にあります。

 このまま、人口が減少し、東京圏への人の流入に歯どめがかかりませんと、地方においては、消費市場の縮小や人手不足による産業の衰退などを引き起こし、地域におけるさまざまな社会基盤を維持することも困難になり、地域社会や地域住民の生活に深刻な影響を及ぼすと考えられております。

 こうした状況を踏まえて、政府は昨年十一月に、まち・ひと・しごと創生法を成立させておりますが、その主な目的は、少子高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯どめをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正するものであるとされており、その上で、若者が出産や育児に前向きになれるような制度の整備、地域における社会生活インフラの維持、さらには地域における雇用の創出などが、基本理念として掲げられております。

 そして、まち・ひと・しごと創生法に基づいて、五十年後には一億人程度の人口を維持することを目指した長期ビジョンと、今後五年間の「地方創生」にかかわる施策の方向性を示した総合戦略を昨年十二月末に閣議決定しており、都道府県や市町村には、それぞれの実態に合った「地方創生」を実現させるため、二○一五年度中に地域の実情を踏まえた地方版の総合戦略を策定することが努力義務として課せられています。

 こうした中、本県においても人口減少、少子高齢化の問題は、県の活力を維持向上させていく上での最重要の課題として位置づけられており、今回、最終案が公表された、未来開拓チャレンジプランにおいては、人口減少に挑戦し、活力みなぎる県づくりを推進するとされています。

 また、あわせて公表された国が策定の努力義務を課している地方版の総合戦略の骨子案には、今後、取り組むべき施策の基本的な方向性などが示されております。

 「地方創生」に向けた取り組みは、あくまで地方が主体となって自立につながるよう、地域の強みを生かしながら、推進していくことが肝要ではありますが、国が少子化と人口減少の克服を目指して本格的に動き始めたこのときを好機と捉えて、国としっかり連携しながら、実効ある取り組みを進めて、本県における「地方創生」をぜひとも実現させていただきたいと考えております。

 そこでお尋ねいたします。知事は、本県の「地方創生」の実現に向けて、どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、ドクターヘリの効果とさらなる充実についてお伺いします。

 まずは、ドクターヘリにまつわるエピソードからお聞きください。

 「かーっ、頭が痛い」と、二○一一年一月二十五日、県内在住のY子さんは、仕事中に突然、頭が割れるほどの激しい痛みと目まいに襲われました。Y子さんはとっさにクモ膜下出血に違いないと思ったそうです。母と姉をクモ膜下出血で亡くしていたからであります。

 直ちに救急車で市内の病院へ搬送。駆けつけた夫は、医師から「高度な治療を要しますので、ドクターヘリを手配しました」と聞かされました。

 出動要請を受けた本県のドクターヘリは、医師二人、看護師一人が同乗し、山口大学医学部附属病院高度救命救急センターを離陸。救急車で近くの臨時ヘリポートまで移動していたY子さんを乗せて同センターに搬送しました。救急車だと片道一時間以上かかる道のりですが、ヘリは十五分で到着。出動要請から搬送まで一時間以内で完了。これが二○一一年一月二十二日に運航開始したばかりだった、本県ドクターヘリの初出動でした。

 約十時間にも及んだ手術は無事成功。「九死に一生を得ました」とY子さんは振り返りました。術後の経過は順調で、後遺症もなく、三月二日には退院、その数日後には車の運転ができるまでに回復しました。進化した救命医療のおかげで病気に勝つことができたのです。

 私は、同年六月、Y子さんを見舞い、懇談しました。お話をしながら、「命は何物にもかえがたい。さらなる運航体制の強化に努めていきます」と誓ったことを記憶しております。

 現在、ドクターヘリは全国で三十六道府県に四十四機が導入され、医師が救急現場で直ちに医療を開始できる上、搬送時間が短縮されることから、救命率の向上や後遺症の軽減に大きな成果を上げています。

 山口県のドクターヘリは、平成二十三年一月、我が公明党県議団の積極的な要望により導入されました。御存じのように、ドクターヘリは、重症救急疾患に対応可能な医療機器や薬品を搭載した救命救急のためのヘリコプターであり、消防機関からの出動要請があれば、救急診療に精通した医師や看護師を乗せて直ちに出動、原則として五分以内に離陸して患者のもとへ駆けつける体制を整えています。

 ドクターヘリの最大の特徴は治療をヘリの中で行えること。多くの医療機器を備えたヘリの内部は、まるで空飛ぶ救命室です。医師と看護師が患者のいる現場、または搬送中に治療を行いながら、患者に適した医療機関に搬送します。

 いち早く初期治療が始められる上、搬送時間を大幅に短縮できます。この時間短縮こそ、救命救急医療の命題。専門家からは、死亡率が減少したと分析されています。もちろん、救命医療に携わる人たちの実感として、「ドクターヘリがなかったら助からなかった」という症例は少なくありません。

 ドクターヘリで搬送された患者は入院日数も短くなり、それによって治療費も軽減され、救命率の向上や患者の後遺症の軽減に大きく貢献しています。

 ドクターヘリの運航などの費用は国が最大二分の一の補助を行い、残りを自治体が負担しています。その金額は一カ所当たり年間約二億一千万円。各都道府県に一機配備すれば、年間で約百億円必要になります。

 一見、非常に大きな金額のように思えますが、国民一人当たりに換算すると、負担は約八十円であります。多くのとうとい命を救えることを考えれば、費用対効果ははかり知れません。

 公明党県議団は、ドクターヘリの配備を実現するために、これまで、数多くの代表質問や一般質問、または委員会質問においてたびたび質問、提言、要望をしてまいりました。さらには、予算の要望も強く行ってまいりました。その結果、現在の取り組みが推進されたものと考えます。

 そこでお伺いしますが、本県における就航以来、これまでのドクターヘリはどのような効果を上げられたのか、また、これからも救急医療体制において、ドクターヘリは必要不可欠と考えますが、救命率の向上を目指し、今後も効率的な運用など、ドクターヘリの充実にどのように取り組まれるのか、お尋ねいたします。

 次に、健康長寿への取り組みについて、二点お尋ねいたします。

 まず、健康づくり対策について。

 本県では、全国を上回る速さで高齢化が進行していますが、一方でがんや脳血管疾患などによる死亡率が全国と比較して依然高く、また、病気などを原因とする自殺も多い状況にあります。

 今後、豊かで明るい長寿社会を築くためには、まず、県民一人一人が健康づくりや生活習慣病の予防などに取り組み、高齢期にも介護を要しない状態を目指す、健康長寿への取り組みが必要であります。

 健康状態に問題がなく自立して暮らすことができる期間を長くして、介護が必要な人を減らすと、十年間に五兆円から二兆円程度の医療・介護費用の節減ができるというデータもございます。医療と介護の公的な費用は、二○二五年には七十兆円を超えるとも推計されており、費用の抑制も大きな課題であります。

 我が国の健康増進運動は、運動・栄養・禁煙に関する国民運動へと焦点を絞りながら発展してきました。

 目的は、長寿世界一から、健康寿命世界一とさらに具体的な目標になりました。平均寿命と健康寿命との差を限りなく縮め、その健康寿命を延ばすために誰が主体となって実践するかが問われています。

 戦前は国、戦後は都道府県、昭和五十七年以降は市町村が主役となって推進されてきました。

 人々は元気で長生きするということに対し、国、都道府県、市町村から、まさに地域住民にバトンが渡されました。健康づくりには市民活動の面的な広がりがなければならないわけですが、地域の近隣住民が主体となって行う自治組織で、住民同士が支え合うネットワークを築くことが重要であると思います。

 県では、平成二十五年三月に、健康やまぐち21計画(第二次)を策定し、家庭、地域、学校、職域、関係団体等と行政機関が一体となって、基本目標とする「誰もが やまぐちで いつまでも いきいきと 暮らせる 健康づくり」を推進し、健康寿命の延伸を図っております。

 日本は今、超高齢社会への道を歩みつつあります。高齢者の急増を大変なことと考える向きが多いように思われますが、我が党は目指すべき社会を単に長寿であるということではなく、元気で長生きという健康長寿社会にしていきたいと考えております。

 健康長寿社会は、元気な高齢者が増加する社会であり、これからの人たちが、より自由な立場を生かして働き、地域社会に貢献するとともに、生きがいを持って生活できるよう、社会全体での環境づくりが求められています。

 そこでまずお伺いしますが、豊かで明るい長寿社会を迎えるに当たり、いつまでも健康であり続けるため、健康づくり対策について、今後、何を最重点に置いて取り組もうとされているのか、お伺いいたします。

 次に、健康長寿に不可欠なたばこ対策について伺います。

 たばこ対策は、たばこを吸っていない人が吸い始めないようにする喫煙防止対策、非喫煙者を喫煙の被害から守る受動喫煙防止対策と、現在喫煙している者に喫煙をとめてもらう禁煙支援対策に大別されるようであります。

 現在喫煙している者に対する禁煙支援対策としては、二○○六年に禁煙指導が健康保険給付の対象となったことと、二○一○年十月、我が国のたばこ対策史上最も大幅な小売価格の値上げを挙げることができます。

 後者では、喫煙率、喫煙本数を減らしながら税収は確保できることが証明されました。たばこ小売価格の大幅な値上げは、若年者の禁煙支援対策や喫煙防止対策にも役に立っています。

 そこでお伺いしますが、受動喫煙防止対策、禁煙支援対策についてどのように取り組まれるのか、お伺いいたします。

 次に、やまぐち森林づくり県民税について。

 森林が県土の七割を占める山口県では、林業の衰退や中山間地域の過疎・高齢化などにより、森林の荒廃が深刻です。

 そこで、本県の豊かな森林を次世代に引き継ぎ、荒廃森林の再生等を進めるため、やまぐち森林づくり県民税が導入されました。

 その森林づくり県民税も創設以来十年、ことしで第二期目が終了いたします。

 県民税の上乗せとして、個人から五百円と資本金に応じて企業から千円から四万円を御負担いただき、毎年約四億円が健全で多様な森林づくりや県民との協働による森林づくりの推進に使われています。

 私は、昨年の九月議会で森林づくり県民税の方向性について質問させていただき、その際、農林水産部長から「県民アンケート等を通じ、幅広い県民の皆様の御意見をお伺いしながら、検討を進めていく」との答弁をいただきました。

 そして、十一月議会において、やまぐち森林づくり推進協議会から継続の提言やアンケート調査で九割近い県民の方が継続に理解を示されたことなどから、村岡知事から、次年度以降も森林づくり県民税を継続したいとの意向が示されました。

 私ども公明党といたしましても、税の使い道と効果が明白であり、県民にもわかりやすい森林づくり県民税の継続を要望しておりましたことから、森林づくり県民税を継続されることにつきまして、知事の決断を高く評価しております。引き続き、県民税を活用した森林づくりを積極的に進めていただきたいと思います。

 しかしながら、継続されるに当たり、これまでの十年間の実績を顧みて、第三期目以降の取り組みに生かすべき点も幾つかあると思います。

 私も各地域でさまざまな意見をお伺いしましたが、公益森林整備や竹繁茂防止緊急対策について、来年度以降も引き続き継続してほしいとの意見とともに、地域特性を踏まえ、市町単位で柔軟に対応できる制度の創設や中山間地域の振興にも役立つ取り組みにも力を入れてほしいとの意見も多く聞きました。

 今回の見直しでは、森林機能回復や繁茂竹林対策が継続され、新たに中山間地域対策として中山間地域の元気を創出する事業が新設され、地域課題対策が拡充されることとなっております。

 私としましては、これらの取り組みの拡充について、県民のニーズを踏まえたものと大いに賛成しております。

 また、県民に対する普及啓発や森林環境教育にも力を入れていただくことにより、県民の皆さんに森林を守っていく重要性を学んでいただきたいと思っています。

 せっかくすばらしい取り組みを実施されるのですから、もっと県民の皆様に知っていただき、積極的に参加していただきたいのであります。

 そこでお尋ねしますが、来年度から始まる第三期において、やまぐち森林づくり県民税をより効果的に執行するためにどのように取り組んでいくのか、知事の所見をお伺いいたします。

 次に、国際観光の推進についてお尋ねいたします。

 国では、成長分野の一つである観光産業に重点を置き、成長戦略の一環として観光立国を掲げ、二○二○年までに年間訪日外国人旅行者二千万人突破を目指しており、その実現に向けた政策を推進しているところであります。

 こうした中、日本政府観光局の報告によると、二○一三年には千三十六万人だった訪日外国人数が、二○一四年には千三百四十一万人、前年比三○%増と昨年の二四%増に続き過去最高を更新中であります。

 二○一五年も中国人向けのビザ発給要件緩和などの効果から、一千五百万人の突破は確実ではないかと予想されているところであります。

 また、旅行消費額の総額も、前年より四三・三%増の二兆三百五億円と大幅に拡大したことから、低迷する国内消費を押し上げているとのことであり、このように訪日外国人が急激にふえてきた背景としては、円安進行やビザの発給要件緩和、消費税免税対象の拡大、航路路線の拡充などが大きな要因ではないかと分析されています。

 しかしながら、国では、この伸び率で訪日外国人数が上昇すると、大都市圏においては、余りに急激な増加となり、今後は航空座席や宿泊施設の不足も懸念されることから、地方への誘客などを促進し、分散化する検討が進められているとのことであります。

 一方、本県の観光客の動態については、二○一四年における本県の宿泊者数は四百三十八万人、前年比二・○%増、観光客数は二千八百四十七万人、前年比○・四%増と過去最高を記録しているところでありますが、外国人の宿泊者数は、前年を下回っている状況となっているため、地方への分散化の動きなどを的確に捉え、外国人観光客の誘致に対する取り組みを強化することが大変重要になってくると思います。

 こうした中、村岡知事は、現在策定中の未来開拓チャレンジプランにおいて、外国人観光客倍増に向けた国際観光の推進を重点政策に掲げ、本県の認知度を高めるための戦略的な情報発信やインバウンド推進体制の強化、観光地における受け入れ体制の充実等により、外国人延べ宿泊者数を二○一七年に八万人以上という目標を設定し、さらなる取り組みの強化を図っていくとされており、大いに期待しているところであります。

 私は、外国人観光客の誘致には、知名度の向上や受け入れ体制の充実が求められているため、訪日旅行商品の造成支援や、近隣県等との広域的な連携による効果的なプロモーションの展開、受け入れ環境の整備などを計画的に進めていくことが重要と考えます。

 また、山口宇部空港の国際定期便の実現も、外国人観光客倍増に向け重要な取り組みと考えますが、本年一月から昨日まで、山口宇部空港と韓国の仁川国際空港との間で運航された初の双方向国際連続チャーター便については、利用状況が好調であったと聞いております。今後の国際チャーター便の運航にも大きな弾みとなり、国際定期便の実現に向けた道も開けてきたのではないかと考えます。

 そこでお尋ねいたします。県では、地域活力の向上、経済の活性化を図るため、外国人延べ宿泊者数の目標実現に向け、外国人観光客の誘致にどのように取り組まれるのか、また、国際定期便の実現に向けたチャーター便の誘致にどのように取り組まれるのか、御所見を伺いいたしまして、公明党代表質問を終了いたします。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(畑原基成君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 小泉議員の代表質問にお答えします。

 まず、「地方創生」についてのお尋ねです。

 我が国が本格的な人口減少・少子高齢社会を迎える中、活力ある社会を築き、明るい未来を切り開いていくためには、人口減少問題は早急に手を打つべき最重要の課題であり、人口減少を克服し、地方が成長する力を取り戻していけるよう、「地方創生」に向け、国と地方が一体となって取り組んでいく必要があります。

 このため、国では、「地方創生」の基本方向となる長期ビジョンと、その具体的な政策方向を示す、まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定し、東京一極集中の是正などの構造的な課題に対応し、地方への新たな人の流れをつくり、また若い世代の就労や結婚、出産の希望を実現していくために、東京圏への転入数などの政策目標を掲げ、その達成に向け総力を結集した取り組みが始まりました。

 こうした「地方創生」の方向は、私が目指す県づくりとまさに軌を一にしており、県づくりの指針であるチャレンジプランでは、国の対策と連携し、本県への企業や人の流れをつくり出す観点からの施策も新たに盛り込んだところであり、プランに沿った施策を強力に推進していくことにより、「地方創生」の実現につなげていきたいと考えています。

 こうした考え方に立って、このたびの予算では、「地方創生」に資する取り組みとして、結婚から子育てまでの切れ目のない支援や、農林水産業の新たな担い手対策、やまぐち型地域連携教育の推進などに集中的に取り組むこととしており、今後、早期に効果が得られるよう、速やかに実行に移していきたいと考えています。

 また、私を本部長とする、プランと「地方創生」の取り組みを一体的に推進する庁内本部を立ち上げ、先般、本県人口の将来展望等に係る人口ビジョンの策定方針や、「地方創生」の取り組みの方向を示す、まち・ひと・しごと創生総合戦略の骨子案をお示ししたところです。

 今後、行政と県民の皆様、関係団体等からなる組織を設け、幅広い御意見をお聞きするとともに、近く国から提供されます、地域経済分析システムも活用し、企業動向などさまざまな角度からの分析・検証を行いながら、全庁的に検討を重ね、本年十月を目途に策定していく考えです。

 私は、チャレンジプランに沿った県づくりを進める上で国の「地方創生」の取り組みは大きな力となるものと考えており、国ともしっかりと連携しながら、「活力みなぎる山口県」の実現に全力で取り組み、全国をリードできるような本県発の「地方創生」をなし遂げてまいります。

 次に、ドクターヘリについてのお尋ねにお答えします。

 迅速な救命救急医療や、適切な高度医療を県内全域に提供し、救命率の向上や後遺症の軽減を図ることができるドクターヘリは、救急医療体制の充実を図る上で、極めて重要です。

 このドクターヘリの効果を発揮させるためには、搬送時間の短縮に向けた運航体制の確立が重要であることから、県では、これまで、基地病院である山口大学附属病院や、搬送先となる救命救急センターのヘリポートなど基盤整備の支援を行うとともに、基地病院から距離のある県境部の出動可能範囲を相互に補完するため、平成二十五年六月、広島県、島根県との広域連携による運航を開始したところです。

 こうした取り組みの結果、平成二十三年一月の運航開始以降、救急現場への出動と、高度・専門医療機関への転院搬送を合わせ年間二百件を超える、累計九百十四件の出動実績を上げ、重症外傷や脳疾患、心疾患等の重症患者に、迅速・適切に対応する空飛ぶ救命救急センターとして効果を発揮しています。

 特に、有人離島や中山間地域、救命救急センターが設置されていない萩・長門地域からの患者搬送に活用される件数が多くなっており、また、県東部地域への広島県ヘリの出動件数も着実に増加し、本県の地域特性に応じた救急医療体制の充実が図られたものと考えています。

 今後は、これまで整備してきた運航体制のもと、より一層、効率的なヘリ運用を図ることが重要であることから、出動、初期治療、患者搬送のさらなる円滑化・迅速化に向け、運航基盤の充実や関係機関の連携強化、人材の養成・確保に取り組んでまいります。

 まず、運航基盤の充実については、消防との通信に必要となるヘリ搭載無線のデジタル化の支援を行うとともに、救急車とヘリが合流するランデブーポイントのさらなる確保に努めてまいります。

 次に、関係機関の連携強化については、県内医療機関・消防機関等で構成する、運航調整委員会における搬送事例の検証等を通じて、消防からの要請や出動・搬送の手順等について必要な見直しを行うとともに、広島県ヘリ症例検討会において、新たに、両県の医療・消防関係者等による、県境を越えた広域出動の円滑化に向けた検討を行ってまいります。

 また、人材の養成・確保につきましては、ヘリに搭乗する専門の医師や看護師は、飛行中の狭い機内で限られた医療器材による治療を行う必要があることから、引き続きヘリ事業従事者研修等を通じ、適切な初期治療を行うための基礎的技能の習得や、スキルアップの支援を行ってまいります。

 私は、こうした取り組みを通じ、ドクターヘリの効率的な運用を図り、救急医療体制の充実に取り組んでまいります。

 次に、健康長寿への取り組みについての二点のお尋ねにお答えします。

 まず、健康づくり対策についてです。

 全ての県民が健康で生き生きと生活できる活力ある社会を実現するためには、健康寿命の延伸に向けて、健康づくり対策を充実させていくことが極めて重要であると考えています。

 このため、私は、チャレンジプランの重点施策に健康づくりの推進を掲げ、生活習慣病の発症・重症化予防、ライフステージに応じた健康づくり対策、生活習慣の改善、さらには、健康づくりを支える社会環境の整備に積極的に取り組むこととしています。

 まず、生活習慣病の発症・重症化予防については、生活習慣病の早期発見・早期治療につながる特定健診の受診率向上に向けて、医療保険者に対して、未受診者への健診の必要性の一層の周知や受診勧奨などについて、引き続き働きかけてまいります。

 これに加えて、がん検診の受診率向上に向けて、来年度新たに、従業員等のがん検診受診に積極的に取り組む企業の表彰制度を創設するとともに、個別受診勧奨を行う、がん検診県民サポーターの養成などに取り組んでまいります。

 次に、ライフステージに応じた健康づくり対策については、高齢化に伴う運動器症候群、いわゆるロコモティブシンドロームの予防に関する普及啓発や、効果的な健康教育を実践する指導者の育成など、その充実に努めてまいります。

 また、生活習慣の改善については、八○二○運動などの歯・口腔の健康づくりなどに加えて、本県では、生活習慣病の高リスク因子である塩分摂取量が男性で全国平均より高いことから、来年度新たに、飲食店での減塩メニューの開発支援や、家庭での減塩レシピ・アイデアの普及など、減塩に向けた対策に取り組むこととしています。

 また、健康づくりを支える社会環境の整備については、健康づくりに主体的に取り組む事業所などを登録する、やまぐち健康応援団を拡充してまいります。

 さらに、来年度新たに、健康づくりに対する県民の関心を高めるため、健診受診など健康行動によるポイントをためると、協力店などでサービスを受けられる健康マイレージ制度を創設するなど、市町や企業などと連携し、健康づくり対策の充実に努めてまいります。

 次に、たばこ対策についてです。

 喫煙は、がんや心臓病など多くの疾患と深く関連し、喫煙者だけでなく、周りの非喫煙者の健康にも影響を及ぼすことから、たばこ対策は、県民の健康づくりを進める上で重要であると考えています。

 このため、県では、山口県たばこ対策ガイドラインに基づき、喫煙防止、受動喫煙防止、禁煙支援を三つの柱として、たばこ対策に取り組んでいるところでございます。

 まず、お尋ねの受動喫煙防止対策につきましては、多数の者が利用する公共的な空間は、原則として禁煙との基本方針のもと、学校、病院、官公庁など施設の種別ごとに敷地内禁煙、建物内禁煙などの基準を設け、リーフレットやステッカーの配布により、普及啓発に引き続き努めてまいります。

 また、来年度新たに、大人に比べて健康被害を受けやすい子供の受動喫煙の機会を減らすため、児童施設周辺での路上喫煙防止や飲食店でのランチタイムにおける時間分煙について、のぼり旗やリーフレットによる普及啓発に取り組んでまいります。

 次に、禁煙支援対策につきましては、喫煙者みずからが禁煙の必要性を認識し、禁煙行動につなげていくことが重要であり、引き続き、身近な地域で禁煙相談に応じるたばこ相談員の育成や、禁煙支援を行う薬局をふやすなど相談支援体制の充実を図るとともに、禁煙治療を行う医療機関の周知や、世界禁煙デーを活用した啓発等に取り組むことにより、たばこ対策の充実に努めてまいります。

 私は、こうした取り組みを通じて健康寿命の延伸を図り、今後とも市町や関係団体と一体となって、「活力みなぎる山口県」の実現に向けて、健康づくりの推進に取り組んでまいります。

 次に、やまぐち森林づくり県民税についてのお尋ねにお答えします。

 本県では、荒廃した森林を再生・整備し、県民共有の財産として次世代に引き継いでいくため、平成十七年度からやまぐち森林づくり県民税を導入し、県民との協働による健全で多様な森林づくりを進めてきたところです。

 これまでの十年間の取り組みにより、県内各地域で荒廃した森林が再生し、公益的機能の回復が図られるなど、着実に成果も上がっており、県議会はもとより、多くの県民の皆様からも、一定の評価と制度継続への御理解をいただいているものと考えております。

 こうしたことから、私は、来年度以降も本県の豊かな森林づくりを着実に進めるため、県民税の取り組みをチャレンジプランの重点施策にも位置づけ、さらに五年間継続実施することとしました。

 森林づくり県民税の継続に当たりましては、これまでの成果や県民の皆様の御意見、ニーズなども踏まえ、引き続き、荒廃森林の再生や繁茂竹林対策を、水源涵養機能や山地災害防止機能の高い森林において重点的に取り組むなど、より効果的な事業執行に努めてまいります。

 また、市町からの要望に応え、新たに中山間地域の里山整備や、市町が地域課題に応じて独自に実施する観光地周辺の景観整備、海岸林の整備などを支援し、地域が育む豊かな森林づくりを推進してまいります。

 とりわけ、中山間地域においては、集落周辺の里山を一体的に整備することにより、森林の公益的機能の回復を初め、鳥獣被害の軽減や美しい農山村景観の形成を図り、農業生産活動の維持・拡大や交流人口の増大など、地域の元気創出につなげるとともに、生活環境周辺の森林整備を行うことで、県民税の取り組みやその効果を地域の方々に実感していただきたいと考えています。

 さらに、地域の子供たちの理解を深めるため、新たに森林環境学習や体験交流活動への取り組みを支援するとともに、県民参加の森林づくり活動をなお一層促進するため、森林ボランティアリーダーの研修会や情報交換会などを開催し、地域活動の中核を担うリーダーの育成やボランティア団体相互の連携強化、ネットワークづくりを進めます。

 こうした県民税の取り組みや森林づくりの重要性については、広く県民の皆様に周知し、御理解いただくため、事業現場でのPRや地域イベントでのパネル展示、新たなリーフレットの作成・配布、各種広報媒体の活用など、効果的な普及啓発に努めてまいります。

 私は、今後とも、市町や関係団体と緊密に協力・連携するとともに、さらなる県民の皆様の御理解と御参加をいただきながら、未来を開く健全で豊かな森林づくりに努めてまいります。

 次に、国際観光の推進についてのお尋ねにお答えします。

 近時の訪日旅行者数は、ビザ要件の緩和や消費税免税品目の対象拡大、円安傾向等により、中国などアジアを中心に急速に増加しています。

 国では、年間の訪日旅行者数二千万人の実現を目指し、今後さらに、プロモーションの拡大や受け入れ環境整備、また、地方空港へのアクセスの充実を進めていくこととしており、観光需要のさらなる拡大が見込まれているところです。

 人口減少対策や地域経済の維持・活性化という課題を抱える本県においては、こうした訪日旅行者の動向や国の政策等を的確に捉え、観光需要を取り込むことにより、新たな交流人口や地域経済の好循環を創出していかなければならないと考えています。

 このため私は、チャレンジプランに、外国人観光客倍増に向けた国際観光の推進を重点施策として掲げ、年間の外国人延べ宿泊者数八万人以上の目標実現に向けた取り組みを積極的に進めてまいります。

 お尋ねの外国人観光客の誘致には、まずは、海外における本県の認知度を向上させ、来県意欲を高める必要があることから、近隣県との連携も図りながら、国際旅行博への参加やSNS等を活用した観光PRなど、各国・地域の旅行市場に応じた効果的なプロモーションを展開していくこととしています。

 特に、来年度は、ミラノ国際博覧会や台湾での観光情報発信会に、私みずからが参加し、本県の魅力をしっかりとPRしてまいります。

 また、こうした取り組みによる来県意欲の高まりを確実な誘客につなげるためには、本県への旅行商品が数多く提供されることが不可欠であることから、県の支援制度を拡充し、旅行商品の造成を促進することとしています。

 さらに、誘客を拡大していくためには、快適に県内を周遊できる全県的な受け入れ環境を整備し、本県への観光客の満足度を高めリピーターにつなげることが必要であることから、市町や関係団体とともに、外国人のニーズが高い無料公衆無線LAN設備や外国人向け観光案内所等を拡充していきます。

 次に、山口宇部空港における国際定期便の実現に向けたチャーター便の誘致についてです。

 私は、国際定期便の就航は、外国人観光客の倍増に大きく寄与するとともに、空港の利用促進や国際交流につながることから、その実現にしっかりと取り組んでいかなければならないと考えています。

 実現に向けては、チャーター便の運航実績を積み重ねることが必要であることから、関係団体とともに誘致活動を展開し、本年度は、お示しのとおり昨日までの約二カ月間、初の双方向連続チャーター便が、毎週三往復運航され、三千五百人余りが往来し、搭乗率は九五%を超えるなど、昨年を上回る活況を呈したところです。

 こうした実績も踏まえ、来年度は、航空会社に運航規模の一層の拡大を要請するとともに、より定期便に近い定期チャーター便へのステップアップを積極的に働きかけていくこととしており、さらなる運航拡大に取り組んでまいります。

 私は、「活力みなぎる山口県」の実現に向けて、市町や関係団体、民間事業者と一体となって、外国人観光客の誘致を積極的に進めるとともに、山口宇部空港における国際定期便の実現も図りながら、国際観光の推進に全力で取り組んでまいります。



○副議長(畑原基成君) 西嶋裕作君。

    〔西嶋裕作君登壇〕(拍手)



◆(西嶋裕作君) 民主・連合の会の西嶋裕作でございます。代表質問の最後となりますが、県政の諸課題について、会派を代表して質問をさせていただきます。

 その前に、一言申し上げさせていただきます。

 厚生労働省が二月四日に発表した毎月勤労統計調査によりますと、二○一四年の働く人一人当たりの給与総額は月額三十一万六千六百九十四円で、前年より○・八%ふえましたが、消費税増税や円安などの影響から物価が大きく伸びたため、実質賃金は二・五%減少となっています。

 減少幅は、リーマン・ショック以来二番目の下げ幅となり、給与総額を就業形態別に見ますと、正規職員は四十万九千八百六十円、パート職員は九万六千九百七十九円となっています。働く人に占めるパートの割合は二九・七九%と過去最高を更新しています。

 また、内閣府が発表した報告書「日本経済二○一四−二○一五」では、消費増税が昨年四月から九月の半年間で個人消費を一兆円押し下げたとなっており、アルバイトやパート、派遣社員などの非正規社員数は約二千万人となり、正規・非正規労働者間の格差や企業規模間格差など、国民の所得格差は拡大しています。

 加えて、国の来年度予算案では、消費税増税の税収三%分は、社会保障制度を借金で賄っていた分の穴埋めと子育て世代への施策に回され、所得の低い高齢者の介護保険料軽減策や無年金・低年金対策は先送り、介護サービス利用料が一定所得以上の人は負担増額となるなど、世代間の格差も生じています。

 民主党は、人に優しい、ともに生きる社会を目指していきます。

 また、安倍総理は、強い農業をつくるための改革。農家の所得をふやすための改革を進めるとして、一つ、六十年ぶりの農協改革を断行する。一つ、全国農業協同組合中央会を一般社団法人に移行する。一つ、農協の監査も公認会計士によることを義務づける。一つ、意欲ある担い手と地域農協が力を合わせ、ブランド化や海外展開など農業の未来を切り開く。一つ、農業生産法人の要件緩和を進め、多様な担い手による農業参入を促す。一つ、減反の廃止に向けた歩みをさらに進め、需要ある作物を振興し、農地のフル活用を図ると施政方針演説で述べられましたが、どうしてこれが強い農業をつくり、農家の所得をふやすのか、道筋が見えてきません。農家の声を聞き、農業自体をどう再生していくのか、本質的な部分が欠けています。

 特に、山口県のような高齢農家で小規模農家が多い地域では、「機械代も払えず、やればやるほど赤字となり、もうやっておられない」との声を聞きます。農業の法人化も役員等の高齢化が進んでおり、新たな担い手を受け入れるにも農地規模などから厳しいものがあります。

 そもそも戦後の猫の目農政と呼ばれた自民党農政が、農業を衰退させ、千六百万人の農業人口を二百万人まで減少させ、平均年齢は六十六歳を超えています。昨秋の米価下落で廃業を検討する農家も多く、農家にとって将来への展望は全く開けていません。

 民主党は、セーフティーネットをしっかりとつくった上で各地の農家を競争力と魅力あるものに変えていくという、本質的な改革を進めていくことを申し上げ、通告に従って質問をいたします。

 まず、「地方創生」について質問いたします。

 安倍内閣は、人口減少、超高齢化という我が国が直面する大きな課題に対し政府一体となって取り組み、各地域がそれぞれの特徴を生かした自律的で持続的な社会を創造できるよう、これに関する施策を総合的かつ計画的に実施するとして、まち・ひと・しごと創生法を施行させ、まち・ひと・しごと創生本部を設置しました。

 しかし、この法は地方自治体が抱える現状の課題を列挙したもので、これまでの政府が進めてきた政策に対する検証は、まち・ひと・しごと創生総合戦略の中で掲げられています。

 その内容は、一、府省庁・制度ごとの縦割り構造、一つ、地域特性を考慮しない全国一律の手法、一つ、効果検証を行わないばらまき、一つ、地域に浸透しない表面的な施策、一つ、短期的な成果を求める施策の五点が率直に挙げられています。

 これは、各地方自治体が、過疎地域対策緊急措置法の制定以降、数次の改正を経て過疎問題に取り組んできたことや、竹下内閣時のふるさと創生事業など、過疎対策や人口減少対策、地域活性化対策に取り組んできたものの、それでもなお、東京一極集中、地方衰退が進行してきた事態に対して、反省がない限り今回の「地方創生」も失敗に終わるとの認識があったものではないかと思われます。

 まち・ひと・しごと創生総合戦略の地方から見た問題点を指摘させていただければ、一つ、少子高齢化とともに税収が減少することも予想される中で、人口減少が進む地域を維持できる財源が確保されるのか。

 一つ、地方財政計画に、既存の歳出予算の振りかえを含めて一兆円のまち・ひと・しごと創生事業費が計上されていますが、「地方創生」が中長期的な課題であるにもかかわらず、将来にわたる安定財源であるかが不明確となっている。

 一つ、また、新たに創設される人口減少等特別対策事業費は、取り組みの成果を反映するとされており、地財計画や地方交付税の客観性・中立性から逸脱をするもの。

 一つ、地方はさまざまな形態と暮らしを抱えており、中央集権的な発想で全国画一的な総合戦略を予定することは問題がある。

 一つ、総合戦略は、人口の現状や将来の見通しを踏まえて策定することになるが、国の総合戦略策定にあわせ人口の安定化を前提とした総合戦略策定を期待しているとすれば、現実的ではなくかけ声倒れの可能性がある。

 一つ、総合戦略に客観的指標を設定し、定期的に検証するとしているが、人口や出生率、各種経済指標の目標を維持するだけでは本末転倒であり、数値目標でははかれない、暮らし、まちづくりなど地域実情を考慮したものとすべき。

 一つ、財源については、取り組み状況にあわせて毎年度交付では、自治体の規模によって総合戦略実行面に格差が生じ、財源措置が行われないことが予想されるなどであります。

 県では、いち早く「地方創生」の実行に向けた政策提言・政策提案十五項目を国に提出され、二○一五年度中に人口ビジョンを策定し、それを踏まえた総合戦略策定を計画されようとしていますが、次の点についてお尋ねします。

 まず、二○二○年までの五カ年に地方に三十万人分の若者向け雇用を創出し、東京圏から地方へ四万人の転出者増と地方から東京への転入者を六万人減少させるとしていますが、全国一斉に取り組む「地方創生」であり、人口の地域間競争・奪い合いになると思われますが、御所見をお伺いいたします。

 また、まち・ひと・しごと創生法の第二条第六項には、「地域の実情に応じ、地方公共団体相互の連携協力による効率的かつ効果的な行政運営の確保を図ること」とされておりますように、「地方創生」に向けた取り組みを進めるに当たっては、県と県内市町との連携は不可欠であると考えますが、本県の総合戦略策定にどのように反映されるのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、未来開拓チャレンジプランについてお尋ねします。

 総務省が二月五日発表した二○一四年の人口移動報告によりますと、東京圏で転入者が転出者を上回る転入超過が十万九千四百八人となり、東京一極集中が加速しています。名古屋圏と大阪圏は二年連続で転出が転入を上回り、都道府県別でも二○一三年から二つ増の四十道府県が転出超過となり、山口県は三千六百四十七人の転出超過となっています。

 一方で、知事は、全国より早く人口減少や少子高齢化が進み、産業構造が大きく変化し地域間、国際間の競争が激化するとともに、頻発する自然災害は暮らしの安心・安全を脅かすなど、本県を取り巻く環境は一段と厳しさを増しているとされ、山口県の目指すべき姿を明らかにし、その実現に向けて取り組む政策、施策を戦略的・計画的に進めていくための指針として、「元気創出やまぐち!未来開拓チャレンジプラン」の最終案を公表されました。

 このプランは、総合計画と実行計画を兼ね備えたもので、市町や企業、団体、県民と共有し、ともに取り組んでいくための指針となるものとされています。

 最終案の第三章、新たな県づくりの推進方向の一では、県づくりに向けて人口減少社会への挑戦として現状から将来にわたり、人口減少がもたらす課題が整理され、二の県づくりの基本目標では、「活力みなぎる山口県」の将来の姿が描かれていますが、この内容では抽象的過ぎて県民に将来の山口県の姿がどのように映るのか心配です。

 山口県の課題と将来の姿、できれば二十年先、三十年先の山口県が予想する姿をより詳細に示し、県の役割や県民の役割、協働する項目などに整理し、その四年間の計画を実行計画とするべきではないでしょうか。

 また、知事は年頭の記者会見で、人口流出を防ぐため、産業の振興や企業誘致を通じた働く場所の確保に努めることや、六次産業化と農商工連携の推進等による農林水産業の担い手の育成、安心して子育てできる環境整備などに重点的に取り組むとされていますが、これらは極めて重要であり、必要な事項ではありますが、対症療法的なものではないでしょうか。

 厚生労働省の人口動態統計によりますと、山口県の出生数は昭和二十二年当時四万九千二百四十六人で、平成二十五年では一万七百五人です。

 十年間の出生数で比較しても、戦後の第一次ベビーブームを含む昭和二十年から二十九年の十年間で三十九万九百二人、平成十六年から二十五年の十年間で十一万四千八十七人、三倍以上の差があります。これから二十年先の生産年齢人口は大きく減少することになります。この少ない働く世代で山口県の社会構造を担うことは極めて厳しく困難なことになるのではないでしょうか。

 私は、少ない働く世代でも担えるような社会構造に向けて、行政が旗を振り、県民と協働していくことが必要ではないかと思います。そのようなことも県民に提示せずしてプロジェクトが進むのでしょうか。働く場の確保をしようとしても働く世代が少ない地域に企業が進出するでしょうか。それでは人口の減少はとまりません。

 そこでお尋ねしますが、人口減少、特に生産年齢人口が減少する将来を見越して、若い人たちがみずからの生活のみならず安心して社会を担うことができる世の中こそが、山口県の目指すべき将来像と考えます。山口県の課題と目指すべき将来像、できれば二十年後、三十年後の姿をより具体的に示し、県民の皆様に夢が持てるように、計画期間も長期であるべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。

 次に、平成二十七年度当初予算案についてお尋ねします。

 この議会に付議された案件の中に、公正かつ円滑な行財政運営に資するための山口県債権管理条例の新設や、相談件数が増大している宇部・美祢地区を担当する宇部児童相談所の新設が提案され、また、結婚から子育てまで切れ目のない支援や児童虐待防止の観点から、こども・子育て応援局の新設、山口の魅力発信体制強化として、東京、大阪の事務所を営業本部と名づけ、それぞれに売り込みセンターを新設するなど、組織改編も予定されており、いずれも県民の期待に応えるものとして、タイミングとしても力強く、英断であると受けとめています。

 さて、平成二十七年度予算案は、村岡知事としては初めて年度当初から編成される予算案であり、苦心されたのではないかと思いますが、この予算案を見ますと、法人事業税などの税収増により七千億円台と平成二十三年以来の予算規模となっており、二月補正予算の経済対策関連事業五十六億一千七百万円と合わせた内容は、チャレンジプランに対応するため、結婚から子育て支援日本一の実現、産業力強化・創業支援日本一の実現、農林水産業担い手支援日本一の実現、移住・定着日本一の実現、首都圏等情報発信・売込強化日本一の実現、地域教育力日本一の実現の項目に、中山間地域対策を初め多くの新規事業予算が組まれており、県民の暮らしや経済に目を当てた村岡カラーが出ていると思います。その御苦労に、まずは敬意を表しておきます。

 その上で、県債発行状況については、二十七年度予算で臨時財政対策債が百十九億円減少するとなっていますが、依然として三百六十一億円という多額の発行が予定されています。

 一方で、国の経済財政諮問会議は、国の歳出で一番大きな割合を占める社会保障費に加えて、支出規模の大きな地方行政サービスの効率化が必要として、地方交付税も歳出カットの対象にした財政再建計画をまとめようとしているとの報道がありました。

 こうした動きの中で、今後、臨時財政対策債の償還財源が国からきちんと確保・交付されるのか、厳しい状況になるのではないかと心配していますが、どのような見通しをお持ちか、お尋ねをいたします。

 次に、山口県の面積の約七割を占めている中山間地域は、新鮮で安心できる食料の生産を初め、県土の保全や水源の涵養、県民の皆さんの触れ合いの場を提供しているなど、多面的機能を担うとともに、美しい景観や伝統的な文化などが、今日まで受け継がれているかけがえのない地域です。

 しかしながら、中山間地域においては少子高齢化が非常に速いスピードで進んでおり、地域の活力をこれからも維持していくためには、地域を支える担い手が何よりも重要でありまして、外部からの多様な人材によって地域を支えていく仕組みづくりが重要と考えますが、御所見をお伺いいたします。

 最後に、山口の魅力発信については、このたび公表された未来開拓チャレンジプランにおいても、「突破プロジェクト」の一つとして位置づけられております。首都圏などに山口県の魅力ある情報、人、物を売り込むために、県では、組織の改編を行い、来年度から東京事務所、大阪事務所を東京営業本部、大阪営業本部として営業機能を集約・強化するとされており、観光客誘客、販路拡大、UIJターン促進などについて大いに期待されますが、営業本部の運営をどのようにされるお考えか、お尋ねをいたします。

 次に、子供の貧困対策における教育支援についてお尋ねします。

 厚生労働省が昨年七月にまとめた国民生活基礎調査によりますと、等価可処分所得の中央値の半分に当たる貧困線に満たない世帯は一六・一%で、これらの世帯で暮らす十八歳未満の子供を対象とした子供の貧困率は一六・三%となり、過去最悪を更新したとなっています。

 二○一二年の貧困線は百二十二万円で、日本人の約六人に一人が貧困層に分類されることを意味し、貧困線は一九九七年の百四十九万円から低下し続けています。

 子供の貧困率上昇の背景としては、母子世帯の増加やその経済情勢がよくないことが考えられますが、大人が二人以上いる世帯でも貧困率は一二・四%と上昇しているほか、子供のいる世帯の六六%が「生活が苦しい」と答えています。

 また、就学援助を受ける世帯の小中学生の人数は、一九九七年度には全国で七十八万人だったのが、二○一二年度には約百五十五万人に倍増し、その割合は一六%、六人に一人となっています。

 文部科学省が実施したアンケート調査によれば、就学援助受給者数の増加の要因は、複数回答ですが、「企業の倒産やリストラなど経済状況の変化によるもの」が七六%、「離婚等による母子・父子家庭の増加、児童扶養手当受給者の増」が六○%となっています。

 特に、母子家庭の母の職種と年間収入を見ますと、パート、アルバイト等による家庭が一九九八年三八・三%から二○○六年で四八・七%と増大し、所得も二百万円未満の家庭が七○・三%となっております。

 こうした中、山口県は就学援助率も全国で二番目の高さとなっていますが、これは、就学援助の実施主体である県内の各市町の認定基準が、他の都道府県よりも高く設定されていることが一つの要因であり、手厚い教育支援がなされていることがわかりますが、ひとり親率が全国出現率よりも高く、決して楽観的に見ることができるものではありません。

 さて、親の所得格差に伴い子供の貧困が進んでいることは数字を見ても明らかですが、我が国の未来を担っていく子供たちは社会の宝であり、少子・人口減少時代にあることを考えれば、貧困の世代間連鎖を解消し、人材の育成を図ることは極めて重要な課題です。

 そこでお尋ねしますが、子供の貧困対策における教育支援は、家庭の経済状況にかかわらず、学ぶ意欲と能力のある全ての子供が質の高い教育を受け、それぞれの夢に挑戦できるようにすることが重要であると考えますが、県教委はどのように取り組まれるのか、お尋ねをいたします。

 最後に、特殊詐欺被害対策についてお尋ねします。

 近年、刑法犯の認知件数や交通事故による死者数が減少していく中、被害が増大し大きな社会問題となっているのが、振り込め詐欺など特殊詐欺事件です。

 新聞・テレビでは、毎日のように、警察官や社会保険庁の職員を名乗る不審電話が相次いでいる、あるいは金融機関の職員の機転により被害を未然に防いだなどの報道がなされています。

 統計によれば、全国の特殊詐欺による被害額は約五百五十九億円に上り、過去最悪とのことで、中でも高齢者が狙われるケースが多く、未遂を含めた認知件数の約八割は高齢者とのことです。

 この傾向は県内でも同様で、昨年の県内被害は初めて五億円を超え、被害者の約七割が高齢者とのことです。特に昨年は、山口市内に居住する高齢者が一度に三千二百万円や二千八百万円をだまし取られるという高額被害の事件も発生しました。

 少子高齢化を背景に、高齢者がふえ、しかも独居老人が多くなっていることから、その場での相談相手がいないことを見透かした犯罪だと思います。

 こういった事例もあるようです。高齢者の夫婦は、息子が会社のお金を使い込んだとの電話に驚き、息子のためにと思い老後の資金として蓄えたお金を全て振り込みました。後日、詐欺とわかり子供に伝えたところ、「俺は会社のお金を使い込むような男ではない。自分のことをそのような人間として見ていたのか」と言われ、以後、親子関係が悪化したとのことです。

 振り込め詐欺は、お金だけでなく家族関係まで崩す可能性があるのです。

 このような憎むべき犯罪に対し、さまざまな被害防止策もとられていますが、犯人グループは次々と新たな手口を繰り出し、被害を拡大させているのが現状です。彼らはシナリオやマニュアルに従い、被害者の同情を引き、不安や恐怖を募らせるような演技をし、慌てさせてだますのです。ですから、被害に遭わないためには、まず、動揺せず冷静に対応し、相談をすることが大切です。

 このような中、下松市では相次ぐ特殊詐欺被害を防ごうと、市内の商業施設のATMコーナーにボイスポリスが設置されました。これは、警察官の等身大のパネルにセンサーが内蔵されており、人が近づくと音声で詐欺への注意を呼びかけるもので、下松地区金融防犯協力会が設置したものです。

 卑劣な犯罪から大切な蓄えを守るには、警察や金融機関、宅配業者などの業界団体、そして、ボイスポリスのように家族や地域社会が連携して対抗策をとっていくことが重要だと思いますし、我々も振り込め詐欺を撲滅する環境づくりに協力していかなければならないと思います。

 そこで、県警本部長にお尋ねします。振り込め詐欺は、身内を思う気持ちにつけ込み、現金をだましとると同時に、高齢者を絶望のふちへと追い込む卑劣な犯罪です。振り込め詐欺など特殊詐欺を根絶するために、犯人の検挙や被害予防対策にどのように取り組まれるのか、御所見をお伺いし、私の代表質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(畑原基成君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 西嶋議員の代表質問にお答えします。

 まず、「地方創生」についての二点のお尋ねです。

 「地方創生」の実現に向けては、国は構造的な問題への抜本的な対策を講じ、地方は地域の実情に即した対策を行うなど、国、地方が協働した取り組みを進めていくことが必要です。

 このため、私は県議会とともに、国に対して企業等の地方分散に向けた制度創設や税制改正等を求めるとともに、地方では自主性、独自性を発揮した取り組みが進むよう、自由度の高い地方財源措置の充実を要望してきたところであり、こうしたことに配意され、国の「地方創生」の取り組みが進んでいるものと考えています。

 今後、地方としては、国の対策と相まって、みずからの責任において、目標設定やその管理など成果を重視した実効ある対策を進めていくことが重要であると考えています。

 その上で、まず、人口の地域間競争・奪い合いになるのではないかとのお尋ねです。

 私としては、大都市圏から地方へと人の流れを変えていくためには、東京から人を押し出す国の対策に呼応し、地方は創意工夫を発揮し、人を呼び込むための対策に積極的に取り組むことにより、地域間での競争力を高めていくことが必要であると考えています。

 このため、本県の特性や強みを生かした産業振興や創業支援による雇用の場の創出、さらには日本一の農林水産業の担い手対策の充実などに努め、若者の県内への定着を促進するとともに、地方への移住希望者に一人でも多く移住先として本県を選択してもらえるよう、新たに人を呼び込む対策も積極的に進めてまいりたいと考えています。

 次に、県と市町の連携と県の総合戦略への反映についてであります。

 「地方創生」の実現に向けては、県と市町が共通の課題意識を持ち、同じ方向を目指した上で、各市町の実情に応じた主体的な取り組みがなされてこそ、県全体としての成長する力を取り戻し、地域の活力を創出していくことができるものと考えています。

 このため、「地方創生」の動向等について情報共有や意見交換を行う県と市町との連絡会議を開催するとともに、各県民局への「地方創生」の総合窓口の設置や、市町の推進組織へ県職員を参画させるなどによりまして、人口ビジョンや総合戦略の策定段階から、県と市町がしっかりと連携・協働し、本県の実効ある「地方創生」に取り組んでまいります。

 次に、チャレンジプランについてのお尋ねにお答えします。

 人口減少、少子高齢化が急速に進行する中、チャレンジプランにおいては、県の総人口や年齢階層別人口など、今後三十年間のその動向を見通した上で、少子化や人口流出などの現状や要因を分析し、県政が抱えるさまざまな問題や課題を検証しているところです。

 こうした中で、特に、本県のこれからの産業や地域を支えていく若い世代が引き続き急激に減少していくということが見込まれることから、私は、県政を推進する上では、少子化の流れを変え、若者の県外流出を食いとめ、若い世代を呼び込んでいくことが取り組むべき最重要課題あると考え、将来にわたって元気な山口県をつくっていくため、人口減少問題に果敢に挑戦していくとの強い姿勢を打ち出しました。

 そして、新たな県づくりの基本目標として「活力みなぎる山口県」の実現を掲げ、目指すべき山口県の将来の姿を明らかにした上で、意欲を持って働き、安心して生活でき、自己実現できる社会をつくり上げていくことにより、若者を初め全ての県民の皆様が将来に夢と希望を持つことができるように、県づくりの推進方向を明確にお示ししたところです。

 もとより、人口減少の克服に向けては、直ちにその対策の効果があらわれるものではありませんが、人口減少問題は一刻の猶予も許されない状況にあります。私は、長期的な観点から人口減少を抑制し、将来の人口構造を変えていくためには、直面する少子化問題、人口流出問題を初めとするさまざまな課題に対して早急に手を打っていくことが必要であると考えています。

 こうしたことから、チャレンジプランは、社会経済情勢が目まぐるしく変化し、県政を取り巻く環境も急激に変わっていくことが予想される中で、「活力みなぎる山口県」の実現に向け、今必要なことは何かを検討し、今なすべき施策を実効的に進めていくため、計画期間を四年間としたものであり、私は、未来につながる確かな成果を上げていけるよう、チャレンジプランに沿って新しい県づくりに全力で取り組んでまいります。

 次に、平成二十七年度当初予算案についてのお尋ねにお答えします。

 まず、臨時財政対策債についてです。

 国、地方を通じる厳しい財政状況の中、国は、二○二○年度の財政健全化目標の達成に向け、お示しのように、「経済再生」と「財政健全化」を両立する具体的な計画を、本年夏までに策定するとして、経済財政諮問会議での検討を開始しました。

 その中では、地域の活性化に向け、みずから歳出・歳入改革に取り組むインセンティブの構築や地域経済活性化の促進による税収確保をサポートする地方交付税改革など、地方行政サービス改革に取り組むこととされています。

 現時点では、この改革の詳細が明らかでなく、地方財政や本県への影響を把握できる状況にはありませんが、私は、今後の具体的な検討に当たっては、地方の実情を考慮し、地方の意見を十分に反映して進めることが必要であると考えています。

 一方、お尋ねの臨時財政対策債につきましては、これまでも必要な一般財源総額を、できる限りこれに依存することなく確保するよう国に求めてきたところであり、来年度の地方財政対策においては、本年度を上回る一般財源総額を確保しながら、地方税の増収や地方交付税の法定率の見直し等により、その大幅な縮減を実現したところです。

 本県においても、来年度当初予算における臨時財政対策債の発行額は、前年度に比べて大きく減少し、公共事業等に充てる一般分の発行抑制とも相まって、来年度末には県債全体の残高が減少に転じる見通しとなりましたが、依然として発行額は多額であり、私は、引き続き、その縮減等を国に要望していく必要があると考えています。

 また、臨時財政対策債が地方交付税の振りかえであるという性格上、その償還に対する適切な財源措置は、法に基づき国が責任を負うものであり、将来にわたって当然に持続されなければならないものです。

 こうしたことから、国の検討する地方行政サービス改革と臨時財政対策債の償還財源の問題は、必ずしも直結するものではないと考えていますが、私は、今後、この改革が単に歳出削減を目的としたものにならないよう、国の動向を注視するとともに、必要な一般財源総額の確保と臨時財政対策債の償還財源の確実な措置について、引き続き、国に要請してまいります。

 次に、中山間地域振興対策についてのお尋ねにお答えします。

 中山間地域では、人口減少や高齢化の急速な進行により、地域の担い手不足が深刻化しており、住民同士の支え合いや地域資源の管理等の集落機能を維持することが難しくなるなど、大変厳しい状況に置かれています。

 こうした中で、集落を守り、かけがえのない中山間地域を次世代へ引き継いでいくためには、地域を支える担い手の確保は喫緊の課題となっており、お示しの外部の人材により地域を支えていく取り組みは、重要であると考えております。

 このため、専門のアドバイザー等を派遣して地域づくりを支援するとともに、企業や大学生、県職員などの外部人材を活用し、住民とともにさまざまな地域活動に取り組むなど、地域住民の主体的な取り組みを積極的に支援してきたところです。

 こうした支援活動をさらに活発化し、県内に広げていくために、来年度からは、新たに民間団体や一般県民等も加え、幅広い人材の力を結集して中山間地域づくりを支援する仕組みを拡充し、やまぐち中山間応援隊として地域住民との協働した活動を進め、地域が抱えるさまざまな課題の克服につなげていくこととしています。

 また、地域での直接的な支援活動を通じて、応援隊の参加者と地域との交流を深めていくことにより、例えば、農産物直売所での地元産品の購入や農林漁家民宿等の利用、地域イベントへの参加など、日常的な交流へとつなげ、県民を挙げて中山間地域の元気創出を応援する機運をつくり出していきたいと考えています。

 さらに、外部からの新たな担い手を確保していくために、移住に関するあらゆる情報を一元的に提供する総合支援窓口を東京、大阪に設け、幅広い世代のUJIターンを促進するとともに、都市から移住し、地域づくりに従事する地域おこし協力隊についても、その導入拡大を図っていくため、市町と連携し、隊員の募集から活動・定住支援に至るまでの一貫した取り組みを強化してまいります。

 また、中山間地域の産業を支える農林水産業においても、新規就業者の確保・定着を図るため、給付金制度や受け入れ体制の充実など、定着促進に重点を置いた担い手支援体制を構築することとしています。

 私は、市町、地域、民間団体等と連携・協働し、外部の多様な人材の力を積極的に取り入れながら、地域の新たな活力を生み出していけるよう、中山間地域づくりを推進してまいります。

 次に、山口県の魅力発信についてのお尋ねにお答えします。

 山口県は、豊かな自然や歴史・文化、全国有数の観光施設や多様な農林水産物、さらにはすぐれた製品と高い技術力など、さまざまな資源を有しており、また、県独自の施策を通じた県づくりや県内各地域での活発な地域づくりなどの取り組みも進んでいます。

 私は、こうしたこと全てを山口県が誇るべき魅力として全国に向け発信をし、本県の認知度をさらに高めていくことが必要であると考えています。

 そのためには、こうした山口県の魅力をさらにブラッシュアップした上で、高まった魅力を効果的に発信していくことが不可欠であり、行政としても積極的な営業活動を展開をしていくことが重要であると考えています。

 このため、情報、人、物が集中する首都圏や関西圏等において、営業活動の最前線となる東京事務所と大阪事務所を、それぞれ東京営業本部、大阪営業本部として、山口県を丸ごと売り込んでいく拠点とし、このたびの予算では、大都市に向けての情報発信や売り込みを日本一積極的に取り組む県として強く打ち出したところです。

 具体的な営業活動に当たっては、まずは本庁に設けるパブリシティセンターにおいて、市町の情報も含めて集約をするとともに、メディアや旅行会社等のニーズもしっかりと把握し、魅力ある情報として厳選していきたいと考えています。

 その上で、その情報を営業本部に設置した売り込みセンターが民間事業者のノウハウを活用しながら強力に売り込みを行い、各種メディアでの露出や本県への誘客の促進につなげていくこととしています。

 また、山口県が全国に誇る農林水産物や県内製品などについては、企業情報や業界情報に精通し、幅広いネットワークを有するアドバイザー等を活用しながら、市場ニーズを的確に把握し、商社やバイヤーなどに向けて実践的な売り込みを展開し、さらなる販路拡大を図っていきたいと考えています。

 さらに、UJIターンの促進を図るため、就職から住まい、暮らしなど移住に関するあらゆる情報を一元的に提供し相談に応じる総合支援窓口を設置し、移住先となる市町との連携により受け入れ体制の整備を図りながら、移住するなら山口県と思っていただけるような取り組みを積極的に進めてまいります。

 私は、さまざまな機会を捉えトップセールスを精力的に行うなど、私みずから先頭に立ち、本県の多彩な魅力を山口県発のブランドとして高めていけるよう、全国に向けての本県の魅力の発信に努めてまいります。



○副議長(畑原基成君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 子供の貧困対策における教育支援のお尋ねにお答えいたします。

 子供の将来が、その生まれ育った環境に左右されることなく、貧困が世代を超えて連鎖することのないよう、必要な環境整備と教育の機会均等を図ることは極めて重要であると認識しており、特に子供の貧困対策における教育支援は、全ての子供たちが夢や希望を持って成長していける社会の実現に向け、重要な役割を果たすものと考えております。

 現在、本県では、子どもの貧困対策の推進に関する法律に基づく国の大綱を踏まえ、子供の貧困対策を総合的に推進するための基本指針として、平成二十七年度から三十一年度までの五年間を計画期間とする山口県子どもの貧困対策推進計画の策定を進めております。

 このたび取りまとめられた計画の素案では、改善に向けて取り組むべき指標を設定し、教育の支援の観点から、学校をプラットフォームとした総合的な子供の貧困対策の展開、幼児教育に係る経済的負担の軽減及び幼児教育の質の向上、小中学校や高校等の就学支援の充実、大学等進学に対する教育機会の提供などの重点施策を掲げたところです。

 具体的には、三十五人学級化や複数教員の指導などきめ細かな学習指導による学力保障、スクールソーシャルワーカーの全市町への配置による相談支援体制の充実、コミュニティ・スクールや地域協育ネットを活用した地域による学習支援、幼稚園就園奨励費の充実や就学前の子供を持つ保護者に対する家庭教育支援、また、市町における就学援助費補助の適切な実施促進、高校生等奨学給付金や大学生等の奨学金の充実、さらに、食育の推進による児童生徒の心身の発達促進など、各般の取り組みを通じて、子供の貧困対策を推進することとしております。

 県教委といたしましては、今後とも関係部局や関係団体等と一層連携を密にし、全ての子供たちが夢や目標を志に高め、他者とのつながりを大切にするとともに、自信や希望を持ってみずからの将来や社会を力強く切り開いていくことができるよう、さまざまな取り組みを進めることにより、子供の貧困対策における教育支援を推進してまいります。



○副議長(畑原基成君) 藤村警察本部長。

    〔警察本部長 藤村博之君登壇〕



◎警察本部長(藤村博之君) 特殊詐欺対策についてお答えします。

 高齢化社会が進展する中、高齢者の資産を標的にする特殊詐欺は、大きな社会問題となっており、その被害額も、昨年、過去最悪を記録するなど、極めて深刻な事態となっています。

 このため、県警察では、検挙対策、犯行ツール対策、抑止対策を三本柱に取り組みを強化しています。

 まず、検挙対策ですが、現金受取型の事件では、不審電話を認知した段階で捜査態勢を構築し、だまされたふり作戦などの実施により、現行犯的な検挙に努めています。

 また、現金振り込み型や現金送付型の事件では、犯行に使用された口座や電話、あるいは現金送付先等の捜査を徹底し、関係する他府県警察との緊密な情報交換や合同捜査等により、犯行組織の壊滅に向けた捜査を推進しています。

 次に、犯行ツール対策ですが、犯行組織は、口座や携帯電話等を不正に入手し、犯行を繰り返しています。

 このため、口座詐欺や携帯電話詐欺の検挙を徹底し、犯行ツールの供給遮断や上部被疑者への突き上げ捜査を強化しています。

 最後に抑止対策ですが、先日知事から、特殊詐欺撲滅に向けた緊急メッセージで、県民運動による被害防止を呼びかけていただきましたが、特殊詐欺に対しては、県民総ぐるみで立ち向かうことが重要だと考えております。

 このため、これまで、県民の抵抗力の強化に向け、防犯ボランティア等と協働し、さまざまな機会を通じて広報啓発に努めてきましたが、これに加え、日常生活の中で被害をとめてくれる人を育て、高齢者等に繰り返して注意喚起がなされる環境づくりに取り組んでいます。

 また、金融機関や宅配業者に加え、ATMが設置されている商業施設等の協力を得て水際対策を進めていますが、こうした連携の裾野を広げ、社会のセーフティーネット機能の向上に努めます。

 さらに、高齢者宅への訪問活動を通じ、電話帳からの掲載削除や留守番電話の奨励などによる犯行機会の遮断、被害防止コールセンターによる重点的な注意喚起についても、引き続き推進してまいります。

 今後も、県警察の総力を挙げ、検挙活動はもとより県民総ぐるみでの抑止対策を進め、特殊詐欺の撲滅に取り組んでまいります。

 以上でございます。



○副議長(畑原基成君) これをもって代表質問を終わります。

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○副議長(畑原基成君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 本日は、これをもって散会いたします。

    午後二時四十六分散会

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     地方自治法第百二十三条第二項の規定によりここに署名する。

             山口県議会 議     長   柳   居   俊   学

                   副  議  長   畑   原   基   成

                   会議録署名議員   吉   田   充   宏

                   会議録署名議員   井   上       剛