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平成 26年11月定例会 12月17日−04号




平成 26年11月定例会 − 12月17日−04号









平成 26年11月定例会


   平成二十六年十一月山口県議会定例会会議録 第四号

      平成二十六年十二月十七日(水曜日)
  ────────────────────
        議事日程 第四号
      平成二十六年十二月十七日(水曜日)午前十時開議
  第一 一般質問
  第二 議案第一号から第二十七号まで(質疑)
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        本日の会議に付した事件
  日程第二 議案第一号から第二十七号まで
                会議に出席した議員(四十九人)
                          柳   居   俊   学 君
                          吉   井   利   行 君
                          吉   田   和   幸 君
                          塩   満   久   雄 君
                          林       哲   也 君
                          加   藤   寿   彦 君
                          有   福   精 一 郎 君
                          木 佐 木   大   助 君
                          先   城   憲   尚 君
                          友   田       有 君
                          曽   田       聡 君
                          平   岡       望 君
                          佐 々 木   明   美さん
                          小   泉   利   治 君
                          岡   村   精   二 君
                          二   木   健   治 君
                          藤   本   一   規 君
                          篠   ?   圭   二 君
                          藤   生   通   陽 君
                          松   永       卓 君
                          合   志   栄   一 君
                          西   嶋   裕   作 君
                          末   貞   伴 治 郎 君
                          吉   田   充   宏 君
                          新   谷   和   彦 君
                          田   中   文   夫 君
                          神   田   義   満 君
                          島   田   教   明 君
                          石   丸   典   子さん
                          井   上       剛 君
                          国   井   益   雄 君
                          守   田   宗   治 君
                          山   手   卓   男 君
                          槙   本   利   光 君
                          畑   原   基   成 君
                          井   原   寿 加 子さん
                          橋   本   尚   理 君
                          秋   野   哲   範 君
                          河   野       亨 君
                          笠   本   俊   也 君
                          星   出   拓   也 君
                          森   中   克   彦 君
                          河   村   敏   夫 君
                          藤   井   律   子さん
                          友   広       巌 君
                          戸   倉   多 香 子さん
                          上   岡   康   彦 君
                          新   藤   精   二 君
                          江   本   郁   夫 君

                会議に欠席した議員(なし)

                議案等の説明のため会議に出席した者
                    知事          村 岡 嗣 政 君
                    副知事         藤 部 秀 則 君
                    総務部長        渡 邉 繁 樹 君
                    総務部理事       大 谷 恒 雄 君
                    総合企画部長      上 野   清 君
                    産業戦略部長      宮 地   理 君
                    環境生活部長      半 田 健 二 君
                    健康福祉部長      小 松 一 彦 君
                    商工労働部長      木 村   進 君
                    農林水産部長      野 村 雅 史 君
                    土木建築部長      北 ? 孝 洋 君
                    会計管理局長      寺 田 徹 郎 君
                    財政課長        松 本 典 久 君
                    公営企業管理者     弘 中 勝 久 君
                    企業局長        市 原 充 之 君
                    教育委員長       山 縣 俊 郎 君
                    教育長         浅 原   司 君
                    公安委員長       倉 田 惠 子さん
                    警察本部長       藤 村 博 之 君
                    代表監査委員      河 嶌 繁 太 君
                    監査委員事務局長    高 杉 和 典 君
                    労働委員会事務局長   藤 井   勝 君
                    人事委員会事務局長   村 田 常 雄 君
                    選挙管理委員長     中 村 正 昭 君
                会議に出席した事務局職員
                    事務局長        高 松 昇 志 君
                    事務局次長       河 村 邦 彦 君
                    審議監兼議事調査課長  田 中   肇 君
                    総務課長        田 平   ? 君
                    政務企画室長      岡 村 達 也 君
                    秘書室長        繁 吉 健 志 君
                    議事調査課主幹     山 本 秀 樹 君
                    主査          石 橋 教 幸 君
                    議事記録係長      三 好   政 君
                    主任主事        藤 村 紘 子さん
                    主事          竹 井 由利香さん
                    主事          福 田 直 也 君




   ─────────────

    午前十時開議



○議長(柳居俊学君) おはようございます。これより本日の会議を開きます。

   ─────────────



△日程第一一般質問



△日程第二議案第一号から第二十七号まで



○議長(柳居俊学君) 日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第二十七号までを議題とし、質疑に入ります。

 一般質問及び質疑の通告がありますので、それぞれの持ち時間の範囲内において、順次発言を許します。

 木佐木大助君。

    〔木佐木大助君登壇〕(拍手)



◆(木佐木大助君) 日本共産党の木佐木大助です。通告に従い、一般質問を行います。

 十四日投票の総選挙で、日本共産党は比例代表選挙六百六万票を獲得し、二十議席を獲得しました。定数十一で争われた中国ブロックでも十一年ぶりに一議席を獲得しました。さらに、沖縄一区で赤嶺政賢候補の勝利をかち取り、改選八議席から二倍を上回る二十一議席となり、衆議院でも議案提案権を獲得しました。

 安倍政権の暴走に対して、多くの国民がこの道は危ないと感じているもとで、日本共産党がこの暴走と正面から対決するその姿勢を鮮明に打ち出したことは、評価をいただけたと考えています。

 選挙結果を見て、自民圧勝などと評価をする向きもありますが、事実は全く異なります。政党の力関係を正直に示す比例代表選挙での自民党の得票率は、わずか三三%にとどまっています。それでも多数の議席を得たのは、何より大政党有利に民意をゆがめる小選挙区制によるものです。

 ちなみに、安倍首相の山口四区、ここで安倍首相は一万七千八百六十七票も大幅に減票しています。

 安倍自公政権が、今回の結果をもって、国民からあらゆる問題で、白紙委任を与えられたと考えるならば、大きな間違いです。日本共産党躍進に示された民意を、真剣に受けとめるべきであります。

 日本共産党は、新しい国会で、大奮闘するとともに、あらゆる分野で一致点に基づく共同をさらに発展させ、国会内外の力で安倍政権の暴走を包囲する、日本の政治を変えるために頑張り抜く決意を表明して、質問に入ります。

 質問の第一は、知事の政治姿勢について伺います。

 その第一は、基地問題であります。

 十一月の沖縄知事選挙では、辺野古への新基地建設ノーを掲げた翁長さんが圧勝しました。仲井眞さんは惨敗であります。就任記者会見で翁長新知事は、「新基地をつくらせないことを県政運営の柱に据える」と明言されています。

 総選挙では、沖縄の四つの小選挙区で、新基地建設反対の候補者が全て勝利し、県民を裏切った自民党の候補者が全て敗れたことも、極めて重要な民意として、重く受けとめるべきであります。

 この間、山口県は、米軍岩国基地への空母艦載機部隊の移駐は、辺野古新基地建設とのパッケージだと繰り返されてきました。沖縄県が辺野古新基地建設ノーの立場に転換した今、パッケージはもろくも崩れ去りました。三年後に予定されている艦載機部隊の移駐は白紙に戻すというのが筋であり、道理だと考えますが、知事の見解を伺います。

 知事は、先月十七日の会見で、岩国の負担だけがふえる事態は受け入れられない、このことを強調されました。ならば、移駐を前提にした準備工事の中止を求めるべきだと考えますが、見解を求めます。

 第二は、原発問題についてです。

 安倍首相は、総選挙の遊説でも「原発をすぐゼロにするという無責任なことはできない」、このように叫んでおられましたが、現実は、昨年九月以来、一年二カ月にわたって稼働原発ゼロの状態が続き、電力不足は生じていません。国民や企業の省エネ努力で、原発十三基分の電力使用量が節約されています。再生可能エネルギーの開発も日進月歩、蓄電技術が進歩すれば、ベースロード電源となり得ます。化石燃料の使用を軽減させることで、地球温暖化対策にも取り組むことは十分可能であります。

 こうした状況を考えれば、即時原発ゼロの政治決断こそ、最も現実的で責任ある選択だと考えますが、知事の見解を伺います。

 次に、上関への原発建設計画に伴う公有水面埋立免許の延長申請について伺います。

 先般、我が党県議団が行った政府要望の際、中国電力が原子力安全・保安院に提出した原子炉設置許可申請の扱いを尋ねたところ、原子力規制委員会は「保安院から引き継いだが、新たな規制基準には適合しておらず、中電がどう対応するのか全く不明」、こういう説明でした。

 現在の規制基準を満たすためには、土地利用計画の変更は避けられません。中国電力は公有水面埋立免許の延長申請に際して、土地利用計画を変更しているのでしょうか。もし、していないのなら、現在の規制基準に照らせば、完全に落第必至の土地利用計画をのうのうと前提とした延長を求めているわけで、これほど無責任で県民をばかにした話はないと考えますが、知事の見解をお尋ねします。

 第三は、総選挙の真っ最中、今月十日に施行された特定秘密保護法について伺います。

 秘密保護法は、国民の目、口、耳を塞ぐだけではなく、鼻まで押さえつける、窒息させる希代の悪法であり、集団的自衛権行使容認と一体で、戦争する国づくりに邁進するための軍事法制であります。

 同時に、国民の言論活動を制限する治安立法の性格もあわせ持っており、基本的人権を侵害する危惧もあります。県政にかかわる重大な問題について伺います。

 第一に、特定秘密の定義が、我が国の安全保障にとって著しく支障を与えるおそれがあるものと極めて曖昧なため、米軍岩国基地にかかわる情報提供や照会、また、防災計画上、絶対に必要となる上関原発計画に関する情報収集などに、大きな支障が生じ、県民の知る権利が不当に制限される事態はないのか、知事にお尋ねします。

 第二に、同法は、限られた公務員の漏えい行為だけではなく、一般の県民も特定秘密を保有する者の管理を害する行為により、特定秘密を取得したとされれば、未遂であろうが、共謀、教唆であろうが、扇動であろうが、これらも処罰の対象にされます。

 何が秘密かが明らかにされないまま、被疑者扱いされ、適切な弁護も受けられないという事態が生じかねないと危惧するものですが、知事及び県警本部長に見解をお尋ねします。

 第三に、秘密を取り扱う者のいわゆる適性評価制度は、個人のプライバシーを根こそぎ調べ上げる仕組みになっています。県内の対象は警察官のみならず、米軍基地で働く日本人や軍事産業にかかわる民間労働者なども対象になり得ます。プライバシーの侵害など不法行為を防ぐ、その保障はあるのか、知事及び県警本部長にお尋ねします。

 日本共産党は、看過できない問題がある秘密保護法を一刻も早く廃止させるため、引き続き奮闘する決意であります。

 質問の第二は、「地方創生」に向けた課題について伺います。

 解散間際のどたばたの中で可決された、まち・ひと・しごと創生法は、人口減少の歯どめ、東京圏の人口集中の是正、地域の住みよい環境の確保などを目的に、国が基本方向となる総合戦略を閣議決定して、県と市町にも同戦略をつくらせるものであります。

 地域の衰退や東京一極集中のゆがみを打開することは、国民の切実な願いであり、私どもも異存はありませんが、ゆがみを是正するには、その原因を明らかにする必要があります。

 私は、農林漁業、中小零細企業が衰退した結果、東京一極集中が進み、低賃金、不安定雇用、長時間労働を野放しにして、若者の未来への希望を奪った結果、少子化が加速したと考えます。知事はどのようなお考えなのか、見解をお伺いします。

 農林漁業、中小零細企業の衰退、雇用のルール破壊は、大企業・財界のもうけを最優先にした歴代自民党政権による政治が進めたものにほかなりません。これらに何の反省もなく、「地方創生」という新たな看板を持ち出しても、地方の再生・活性化にはつながらないと考えますが、見解を伺います。

 地域の再生・活性化に今必要なのは、第一に、農林水産業など地域資源を活用した仕事と所得の確保、第二に、長時間過密労働の規制や非正規社員の正規化など雇用のルールの確立、第三に、全ての小規模事業者への手厚い支援、第四に、条件不利地域への地方交付税の大幅拡充、第五に、大都市圏の大型開発の見直し、そして地域密着、防災・維持管理優先の公共投資に転換することだと考えています。それぞれについて所見をお伺いします。

 次に、山口県が政府に要望した「地方創生」の実行に向けた政策提言、提案に関連して数点、お尋ねします。

 「地方創生」のトップに上げられているのは、「やまぐち産業戦略推進計画」であります。瀬戸内の産業力を強化すれば、ほかの地域にも雇用の創出と所得の向上の恩恵がもたらされるという、どこかで聞いた話であります。戦略本部発足から一年八カ月が経過しました。この間、どのような恩恵があったのか、具体的に明らかにしてください。

 村岡知事は、先月の記者会見で、「県内で九九%を超える数が、中堅・中小企業なわけでありますから、ここをしっかりと活力を維持して、そして成長強化をしていくということが、どうしても必要」と述べられました。

 そうお考えならば、なおさら、中小企業の成長強化を推進計画の重点戦略の一番に位置づけて、支援を強化することこそ急務と考えますが、この点、お尋ねします。

 結婚、妊娠、出産、子育てに対する切れ目ない支援として、子育て家庭が最も必要とする経済的負担の軽減への支援を求めています。具体策として上がっているのは、第三子以降の保育料無料化だけであります。

 経済的負担の軽減が最も必要と認識されているならば、子育て同盟の県として、保育料の無償化や乳幼児医療費の助成制度の拡充に踏み出すことが「地方創生」の一助になると考えますが、この点、見解を求めます。

 東京から地方へ、この提案では、地方大学入学、地方就職で返還が免除される奨学金制度の創設を提言されています。

 既に福井県は、全国の理工系大学院生を対象に、福井県内の企業に勤務して研究開発業務に従事することを希望すれば、出身地を問わず、毎月六万円支給して、修了後、七年間勤務すれば、返済を全額免除するものづくり人材育成修学資金、これを創設しています。

 一方、山口県では、給付型奨学金の創設は、亡くなられた山本前知事の公約の一つでありましたが、いつの間にか立ち消えとなっています。国に提言するなら、まずみずから県として創設すべきだと考えますが、お尋ねいたします。

 質問の第三は、公共土木施設等の防災対策についてです。

 会計検査院は昨年十月、公共土木施設等における地震・津波対策の実施状況等に関する会計検査の結果を公表しました。この会計検査は、東日本大震災がもたらしたあの惨状を踏まえ、参議院決算委員会が二〇一一年十二月、会計検査院に要請したものであります。

 検査結果は、ライフライン機能等の安全性を損なうような事態や、災害発生直後から必要な救助、救急活動に支障が生じるおそれのある事態が見受けられたと結論づけています。

 山口県内の公共土木施設等の主な検査結果を、お手元の資料に示しました。

 第一は、河川堤防についてです。資料一のとおり、耐震対策工事が必要とされた五十七キロのうち、耐震済みはわずか九キロ、一六%であります。対策済みを含めた全国平均四三%と比べて極めて極端なおくれを来しています。南海トラフ巨大地震等を想定した耐震検査は、全く実施されていません。

 第二は、土砂災害危険箇所における土砂災害防止施設の整備であります。六千八百五ある被害想定土砂災害危険箇所のうち土砂災害防止施設が整備されているのは千三百四十カ所、約二〇%にとどまっています。さらに避難場所が所在する四百四十五の危険箇所のうち整備済みは九十二カ所、やはり二〇%とおくれています。私の選挙区、下関市でも千二百九十三の危険箇所のうち、整備済みはわずかに二百六十七カ所、二〇・六%、避難場所が所在する七十一の危険箇所のうち、整備済みは八カ所であります。何と一一・三%というありさまであります。

 第三は、港湾整備事業に係る耐震強化岸壁の整備状況です。県内の岩国、柳井、徳山下松、三田尻中関、宇部の五つの防災拠点港湾のうち、整備済みは徳山下松港だけで、三田尻中関港は昨年度着手、残り三港は全く未着手です。緊急物資の取り扱い能力を満たしているのも徳山下松港だけであります。

 指摘した三分野における防災対策のおくれの原因をどう捉えておられるのか。また、今後、どう取り組まれる考えなのか、それぞれについて具体的に見解を示してください。

 また、担当部局のお話を聞くと、時折、全国平均よりは高いよという話を、説明をお聞きしますが、高いにこしたことはありませんが、違和感を持たざるを得ません。そのような認識で果たしていいのか、あわせてお尋ねいたします。

 三点に絞って指摘しましたが、資料二から四のとおり、道路・橋梁や治山、ため池など少なくない公共土木施設等で防災対策のおくれが生じています。関連予算を大幅にふやす、そして、安心・安全な県土づくりを最重要課題に位置づけるべきだと考えますが、この点もお尋ねします。

 第四は、教育問題について伺います。

 今年度末をめどに、第二期県立高校将来構想が検討されています。

 先月、第五回県立高校将来構想検討協議会に提出された素案の検討材料によると、全日制課程の望ましい学校規模、これは一学級当たり生徒数は原則四十人として、一学年四から八学級と規定し、これを下回る高校は再編統合、分校化、さらには募集停止を検討するとしています。

 一学年三学級以下の全日制高校は十六校、二学級以下の六校と六つの分校は旧郡部に集中しています。危惧するのは、二学級以下、六校のうち、西市、田部、響、豊北の四校が下関地域に集中していることです。

 地域から高校がなくなるということは、教育だけの問題ではなく、地域の経済と活力の全般に深くかかわる大問題であります。

 県教育委員会が実施したアンケートでも、中学生の保護者から、切り捨てるだけではなく地域のことを考えて小さな規模になっても残してほしい、学校がなくなるということは、活性化しないでいい、こういう結論だ、小規模でも残してほしいなどとの意見が寄せられています。

 この十年間に、十六校が再編統合で姿を消しました。四つの分校が廃校とされました。県教委は、これを成果とされていますが、何をもって成果とされているのか、お尋ねします。

 学校の再編統合、廃校は地域の経済と社会の活力を阻害をして、「地方創生」にも全く逆行する事態だと考えますが、どう認識されているのかお尋ねします。

 私は、少子化で再編統合やむなし、こういった発想は転換すべきだと考えます。島根県の海士、長崎県の対馬などの先進例もありますが、県内でもさまざまな課題を掲げながらも、周防大島高校では、自治体と地域と一体となって、魅力ある高校づくり、これを進め、入学者が増加している事例もあります。

 県教委としても、地元自治体、地域住民と一体となって、小規模な学校、分校に魅力を持たせる、そして入学者をふやす努力を本格的に強めていくべきと考えますが、この点もお尋ねして、一回目の質問を終わります。(拍手)



○議長(柳居俊学君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 木佐木議員の御質問にお答えします。

 まず、空母艦載機部隊の岩国移駐に対する考え方についてです。

 岩国基地に係る米軍再編について、県は当初、厚木基地からの空母艦載機の移駐は、騒音の単なるたらい回しであるとして反対していましたが、個別の再編案は全体として統一的なパッケージであるとの国からの説明や、今回の米軍再編の大きな目的が、抑止力の維持と、沖縄を中心とする地元負担の軽減であることを踏まえ、普天間基地移設の見通しが立たないうちに、空母艦載機の移駐のみを切り離して進めることは認められないという基本スタンスのもと、国の防衛政策に協力するという姿勢で対応してきたところです。

 沖縄県で翁長新知事が誕生し、衆議院議員総選挙がお示しのような結果となった後においても、菅官房長官は、「移設問題の原点は普天間の危険性除去であり、法令に基づいて淡々と進める」と発言されていることから、私は、個別の再編案は統一的なパッケージであるとの政府の見解は、二つの選挙を経た後も変更されていないものと認識しています。

 したがいまして、私は、空母艦載機部隊の岩国移駐に対するこれまでの県の考え方を変更する必要はないものと考えています。

 次に、「地方創生」に向けた課題に関し、まず、地域の衰退や東京一極集中の原因についてです。

 東京一極集中や地域活力の衰退については、私は、我が国が経済成長を遂げていく中で、人材や資金がおのずと東京圏などに集まり、大都市圏が活発な経済活動で発展し続ける一方で、地方では、人口の流出が地域の経済の縮小を呼び、そのことがさらに人口減少等に拍車をかけるという社会構造的な循環が原因の一つではないかと考えています。

 次に、これまでの反省もなく、「地方創生」の看板だけでは地方の再生や活性化につながらないのではないかとの御指摘です。

 「地方創生」をなし遂げていくためには、私は、国や地方がそれぞれの取り組みの課題や成果を検証した上で、国、地方が協働し、総力を挙げ、従来の政策の枠組みにとらわれない思い切った対策を進めていくことが必要であると考えています。

 このため、東京一極集中などの構造的な課題の克服に向けては、国において、地方に仕事や人を押し出すなどの抜本的な対策を講じると同時に、地方みずからも国の取り組みに呼応し、地方の特性と課題に応じた自主的な取り組みを積極的に進め、地方の再生や活性化につなげていかなければならないと考えています。

 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。



○議長(柳居俊学君) 大谷総務部理事。

    〔総務部理事 大谷恒雄君登壇〕



◎総務部理事(大谷恒雄君) 岩国基地問題に関するお尋ねのうち、空母艦載機部隊の移駐を前提にした準備工事の中止を求めるべきとのお尋ねにお答えします。

 米軍再編に関連して岩国基地内と愛宕山地区で施設整備が行われることについて、岩国市は、あくまでも空母艦載機移駐のための準備行為として認めざるを得ないとしており、県としても、地元の意向を尊重して対応してきたところです。

 これらの施設整備が完了した場合であっても、普天間基地移設の見通しが立たないうちに、空母艦載機の移駐のみを切り離して進めることは認められないということに変わりはないことから、県としては、引き続き、地元の意向を尊重して対応してまいります。



○議長(柳居俊学君) 木村商工労働部長。

    〔商工労働部長 木村進君登壇〕



◎商工労働部長(木村進君) 原発問題のうち、即時原発ゼロの政治決断に関する見解についてのお尋ねにお答えします。

 エネルギーは、国民生活の安定向上、並びに国民経済の維持・発展に欠くことのできないものであり、エネルギー政策は国家運営の基本です。

 したがって、原子力発電をどうするかについては、国の責任において示されるべきものであると考えています。

 本年四月に閣議決定された国のエネルギー基本計画においては、原子力を重要なベースロード電源として位置づけるとともに、エネルギーミックスについて、各エネルギー源の位置づけを踏まえ、原子力発電所の再稼働、再生可能エネルギーの導入状況等を見きわめて、速やかに示すこととされています。

 現在、計画に示された方針の具体化に向けて、国の総合資源エネルギー調査会において議論されているところでありますことから、県としては、引き続き国の動向を注視していきたいと考えています。



○議長(柳居俊学君) 北?土木建築部長。

    〔土木建築部長 北?孝洋君登壇〕



◎土木建築部長(北?孝洋君) 上関原発建設計画に伴う公有水面埋立免許の延長申請についての二点のお尋ねにお答えします。

 まず、中国電力は公有水面埋立免許の延長申請に際して、土地利用計画を変更しているのかとのお尋ねです。

 お尋ねの土地利用計画の変更に係る公有水面埋立法上の手続としては、埋立地の用途や土地利用計画図の変更がありますが、今回の延長申請に際しては、これらの変更は申請されていません。

 次に、もし土地利用計画を変更していないのなら、これほど無責任で県民をばかにした対応はないのではないかとのお尋ねです。

 原子炉設置許可に係る現在の基準への適合については、原子力規制委員会が審査するものであり、これに伴い、公有水面埋立免許に係る変更が必要となるか否かは、県として判断できるものではありません。

 埋立免許権者である県としては、あくまで、事業者からの申請内容について審査するものであり、現時点で、事業者から変更申請がなされていないことについて、見解としてお示しできることはありません。

 次に、公共土木施設等の防災対策についての数点のお尋ねにお答えします。

 まず、お示しの三分野における防災対策のおくれの原因及び今後の取り組みについてです。

 河川堤防の耐震対策については、本県では、これまでの被災の経緯から洪水・高潮対策を優先して実施してきたこと、また、二級河川の延長が全国第二位と長く、耐震対策が必要な堤防の延長が全国で一番長いことから、未対策箇所が多く残っています。

 今後は、その予算の確保に努め、地震により大きな被害が想定される河口部などを優先し、計画的に対策を進めてまいります。

 また、土砂災害防止施設の整備については、本県は、これまで計画的に砂防ダムなどの土砂災害防止施設の整備に取り組んでまいりましたが、全国に比べて多くの土砂災害危険箇所を有していることから、その整備に膨大な費用と時間を要しています。

 今後とも、その予算の確保に努め、過去に土砂災害が発生した箇所や避難場所が所在する箇所など、危険度や緊急性の高い箇所から重点的・計画的に対策を進めてまいります。

 さらに、耐震強化岸壁の整備については、本県では、お示しの五つの港の港湾計画に耐震強化岸壁を位置づけ、整備を進めてまいりましたが、国の予算が東南海・南海地震防災対策推進地域における港に優先的に配分されたことから、整備が進まない状況にありました。

 こうした中、平成二十五年度の国の見直しにより、県内での防災対策推進地域が、これまでの周防大島地区から瀬戸内海沿岸の全域に拡大され、優先的な予算配分が見込まれることから、今後は、三田尻中関港での早期完成を図るなど、整備を促進してまいります。

 次に、全国平均より高いという説明に対する認識についてです。

 御指摘の説明は、本県における対策の進捗状況を説明する中で、全国平均と比較してお示ししたものであり、県としては、県民の安心・安全の確保のため、引き続き、公共土木施設等の地震・津波対策を着実に進めていく必要があると考えています。

 次に、防災対策関連予算を大幅にふやし、安心・安全な県土づくりを最重要課題に位置づけることについてです。

 県としては、これまでも、県民が安心して暮らすためには、災害に強い基盤づくりが重要な課題であるとの認識のもと、地震・津波対策などの防災対策関連予算を確保してきたところです。

 今後も、県政運営の指針となる、現在策定中のチャレンジプランにおいて、災害に強い県づくり推進プロジェクトを掲げ、公共土木施設等の防災・減災対策に重点的に取り組むこととしており、引き続き、関連予算の確保に努めてまいります。



○議長(柳居俊学君) 上野総合企画部長。

    〔総合企画部長 上野清君登壇〕



◎総合企画部長(上野清君) 特定秘密保護法に関するお尋ねにお答えいたします。

 特定秘密保護法につきましては、本年十月に、国民の知る権利は十分尊重され、報道または取材の自由に十分に配慮すること、秘密の指定に当たり、文書等への特定秘密の表示等を行うこと、秘密を取り扱う者の適性評価に当たって、プライバシーの保護に十分配慮することなど、法を統一的に運用し、特定秘密の漏えい防止と適正な運用を確保するための基準が定められました。

 また、法の施行にあわせて、新たに国に設置された組織が、特定秘密の指定等についての検証、監察などを行った上で、民間有識者会議への意見聴取を行うなど、適正確保の仕組みも整備されたところです。

 特定秘密の保護に関しては、どこまでも国の専管事項である外交・防衛など、国家の安全保障に関する事項でありますことから、県としては、こうした基準や仕組みのもと、国において、適正に運用していただきたいと考えています。

 次に、「地方創生」についての御質問のうち、地域の再生・活性化に今必要なことに関してのお尋ねにお答えします。

 「地方創生」を実現し、地域の再生や活性化を果たしていくためには、地域の強みを生かした産業を興し、魅力ある雇用の場を創出するとともに、活力ある地域社会を築いていくことが重要であり、地域に新たな活力を生み出していけるよう積極的な対策を進めることが必要であると考えています。

 その上で、お尋ねの五点についてですが、まず、農林水産業などでの地域資源の活用については、引き続き、六次産業化、農商工連携などの取り組みを通じて、雇用の確保や所得の向上につなげてまいります。

 また、長時間勤務の解消や非正規社員の正規雇用化については、今後とも、山口労働局などと連携し、多様な働き方が選択できる環境づくりを図るとともに、小規模事業者への支援につきましては、県内の商工会議所等と連携しながら、きめ細かな対応に努めてまいります。

 さらに、地方交付税の大幅拡充については、あらゆる機会を捉えて、地方の実情に応じた地方財政措置のさらなる充実を国に求めるとともに、公共投資につきましては、必要性や緊急性等を検証し、計画的な公共事業の推進を図っていきたいと考えています。

 次に、「地方創生」に係る提言、提案に関して、給付型奨学金制度の創設についてのお尋ねにお答えします。

 さきに国に提言した奨学金制度につきましては、東京から地方へ若者の流れを抜本的に変えていくため、地方大学の魅力向上を図る観点から、国を挙げて取り組むべき対策の一つとして、提言を行ったものです。

 県独自の給付型奨学金につきましては、経済的な不安を抱える若者への進学支援の観点から検討を進めたものであり、まずは、同様の趣旨で、国が進めている無利子奨学金の大幅な拡充等の検討状況を注視してまいりたいと考えています。



○議長(柳居俊学君) 宮地産業戦略部長。

    〔産業戦略部長 宮地理君登壇〕



◎産業戦略部長(宮地理君) 「地方創生」に向けた課題のうち、「やまぐち産業戦略推進計画」に関する二点のお尋ねにお答えします。

 まず、産業戦略本部が発足して現在まで、どのような恩恵があったのかとのお尋ねです。

 県では、昨年四月に設置した産業戦略本部を中心に、瀬戸内はもとより、県内全ての地域に雇用や所得等の面で活力がみなぎるよう、産業戦略を強力に推進しているところです。

 こうした中、関連する指標を見ると、昨年の製造品出荷額の速報値は六兆七千八百七十九億円で、前年からの伸び率は全国トップの一一・五%となっています。また、雇用の面では、昨年十一月以降、県内の有効求人倍率が一倍超を維持するとともに、所得の面では、税収で見ると、昨年度の県民税及び事業税がともに前年度と比べ増収となっております。

 これらの数値は、全国的な経済動向に左右される面はあるものの、産業戦略の推進は、県全域における雇用の創出や所得の向上に一定の役割を果たしているものと考えています。

 次に、中小企業の成長強化を重点戦略に位置づけ、支援を強化すべきとのお尋ねでございます。

 県内企業の大半を占める中小企業への対策は、商工業分野において取り組むべき施策を体系的・総合的に整理した指針であるやまぐち商工業推進計画に沿って展開しているところですが、その中でも、技術革新や経営革新による成長支援は産業戦略上、特に重要であることから、「やまぐち産業戦略推進計画」に中堅・中小企業成長戦略として位置づけ、中小企業の新事業展開や研究開発等の支援を行っているところです。

 また、中小企業の皆様の御意見をしっかりお聞きするため、分野別会合も開催をしているところであり、今後とも、企業ニーズを踏まえ、積極的な支援を行ってまいります。



○議長(柳居俊学君) 小松健康福祉部長。

    〔健康福祉部長 小松一彦君登壇〕



◎健康福祉部長(小松一彦君) 保育料の無償化と乳幼児医療制度の拡充についてのお尋ねです。

 まず、保育料についてです。

 県民意識調査において、理想とする子供数を持たない理由は、経済的負担が最も多いことから、第三子以降の保育料の軽減措置について、代表質問で知事が答弁したように、対象年齢の拡大を図りたいと考えていますが、それ以上の拡大は考えておりません。

 次に、乳幼児医療費助成制度については、受診回数の多い三歳未満児を無料とするとともに、所得制限については、対象年齢児童のおおむね七割以上をカバーしており、全国的にも遜色ないことから、制度を拡充することは考えておりません。



○議長(柳居俊学君) 藤村警察本部長。

    〔警察本部長 藤村博之君登壇〕



◎警察本部長(藤村博之君) 特定秘密保護法に関する質問にお答えします。

 まず、一般県民も処罰の対象となるということについてですが、県警察としては、特定秘密保護法違反事件の捜査に当たっては、拡張解釈の禁止に関する規定が設けられた趣旨を踏まえつつ、法と証拠に基づき、適正に対処してまいります。

 次に、適性評価制度におけるプライバシーの侵害についてですが、県警察の職員に対する適性評価に当たっては、過不足なく必要な者に範囲を限って行うなど政府が定めた運用基準に従って、プライバシーの保護に十分配意しつつ、的確に実施してまいります。

 なお、本法律において、県警察が適合業者に特定秘密を提供することは想定されておりません。よって、県警察が事業者の従業員等の適性評価を行うことはありません。

 以上です。



○議長(柳居俊学君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 教育問題について三点のお尋ねにお答えいたします。

 まず、この十年間の再編統合において、何をもって成果とされるかというお尋ねについてであります。

 再編統合を実施した学校におきましては、学校規模を拡大したことなどにより、進路希望に応じた選択幅の広い教育の展開や、学校行事・部活動等の教育活動の活性化など、再編整備による特色ある学校づくりが推進されたものと考えております。

 次に、学校の再編統合等に対する認識についてのお尋ねであります。

 学校は、地域とさまざまなかかわりを持つ中で、地域の活力等にも影響を及ぼしておりますことから、学校の歴史や伝統、地域との連携等の状況も踏まえながら、特色ある学校づくりを進めてまいりますが、何よりもまず、次代を担う生徒たちに、選択幅の広い教育や活力ある教育活動の展開など、より質の高い高校教育を提供することが重要であると認識しており、この基本的な考え方に立って、望ましい学校規模の確保を目指し、県立高校の再編整備に取り組んでいくことを検討しております。

 次に、地元自治体、地域住民と一体となって、小規模な学校、分校に魅力を持たせ、入学者をふやす努力を強めるべきではないかとのお尋ねについてです。

 お示しの周防大島高校におきましては、隠岐島前高校の取り組みも参考にして、新設した特別進学コースや地域創生科における取り組みなどを、地元周防大島町の支援もいただきながら充実しているところであり、こうした取り組みを県内外に広く周知することで入学者の確保に努めております。

 こうした中、第二期県立高校将来構想の策定に当たりましては、特色ある学校づくりと学校・学科の再編整備を柱とし、高校教育の質の確保・向上を図ることが重要であると考えておりますが、地域社会の教育力を活用して地域と協働した取り組みを進め、生徒や保護者、地域の期待に応える魅力ある学校づくりに取り組むことも検討しているところであります。



○議長(柳居俊学君) 木佐木大助君。

    〔木佐木大助君登壇〕(拍手)



◆(木佐木大助君) 秘密保護法について、部長と県警本部長から答弁をいただきました。我が党は、いずれにしても、この法は、これまでの主張や石破元幹事長、麻生副総理などの発言から見ても、極めて危険な内容を持っている、戦前の軍機保護法や国防保安法、治安維持法のような暗黒政治に道を開きかねない悪法として、廃止を求めて、これからもやっていくことを改めて表明をしておきます。答弁は要りません。

 基地問題について知事から答弁がありました。改めてお伺いしたいのは、国は粛々と整備を進めていくなどと言っておりますが、同じ地方自治体の長として、沖縄県知事の決断を国は尊重すべきではないか。この点について、村岡知事はどのようにお考えなのか、改めてお尋ねをしたいというふうに思います。

 原発問題については、知事の答弁をいただいておりませんが、改めて指摘したいのは、原子炉設置許可申請が、新規制基準が決められても、そのまま放置されている、このことの事実であります。

 放置したまま、中国電力は土地の利用計画などというのも一切変更せずに、ぬけぬけと上関原発の建設に向けて申請を出してきている。このことは、改めて山口県民の安心・安全、これに対する大問題であると同時に、村岡知事に対する愚弄ではないか。この点について、きちんと知事は中国電力に、この問題、一切、新規制基準に対して、何ら手が打たれていないこの中電のやり方に対して、指摘をすべきではないか、このように思います。

 島根原発に対しては、中電は、新規制基準に基づいた手直しを何らかの形でやっている。一方で、上関はそのまま放置してるという点では、審査する価値もない、文字どおり不許可にする、このことが必要ではないかと改めて指摘し、答弁を知事に求めたいというふうに思います。

 地方再生の問題では、そもそもこの地方再生なるものは、安倍政権の政策の大もとは、六月に決めた改訂成長戦略と骨太方針であります。そこでは地域の経済構造の思い切った改革を明記して、改めて目標に、アベノミクスの効果を全国に波及させ、地域経済の好循環をもたらす、このことをうたい上げていますが、要するにもともとアベノミクスが目指している、世界で一番企業が活躍しやすい国に向けて、地方を改めてつくりかえる、大企業の稼ぐ力のために、雇用や医療、農業など、国民の生活と権利を守ってきた規制を緩和したり取っ払ったりして、全国に押しつけてきている中身ではないか。この点でも、地方の我が山口県にとって、改めて検証し直していく、このことが必要ではないかというふうに思います。

 この点では、山口県は、かつて国が主導した大型合併に屈してしまいました。国に抗して小さくても輝く自治体、こういうふうに取り組んでこられた、議場にも郡部の町長経験者、たくさんおられますが、最後は退路を断たれる、矢も尽き刀も折れる、こういう苦衷を改めてなめてきました。

 この点では、改めて合併したもとでも、地方再生、創生と言うならば、地域にもっと目を向けた施策を打っていくことが必要ではないかというふうに思います。

 公共土木施設等の防災計画については、要するに予算がない、こういうふうに言われますが、三・一一の最大の痛苦の教訓、もう想定外ということは言われません。会計検査院の検査でも明らかになってるわけですから、土木の現場、各県職員の現場の方々、その苦労はわかりますが、思い切って予算をつけていく、このことが県民の暮らしと命、そして山口県の産業を守っていく、このことの最低限の保障ではないか。改めて答弁を求めたいというふうに思います。

 学校再編の問題については、県教委は、改めてこの問題について認識を変える必要があるんではないか、このように思います。もともと県教委の本来の任務は何か。特色ある学校をつくっていく。そして、少子化だから学校再編やむを得ない、こういう敗北主義に立たずに、小さくてあっても、そして地元の自治体や地域の住民、そして生徒や教職員と一体となって、魅力ある学校をつくるために、県教委は知恵と力を使っていく、もっと使っていく、このことは必要ではないかというふうに思います。第二次再編計画について、改めて検討し直すお考えはないか、このことを改めてお伺いして、再質問を終わります。(拍手)



○議長(柳居俊学君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 木佐木議員の再質問にお答えします。

 米軍再編に関する再質問がございました。私どもの現在のスタンスは、個別の再編案は全体として統一的なパッケージであるとの国からの説明などを踏まえてとっているものでございます。普天間基地移設の問題につきましては、これは国が沖縄の理解を得て進めていくものであるというふうに考えております。



○議長(柳居俊学君) 北?土木建築部長。

    〔土木建築部長 北?孝洋君登壇〕



◎土木建築部長(北?孝洋君) 上関原発に係る公有水面埋立免許についての再質問にお答えします。

 原子炉の申請に対して、新基準ができたのに放置している。埋立免許の土地利用計画を変更しないままでいることが、このことが県民を愚弄、安心・安全の問題につながっていると。山口県知事を愚弄してるんじゃないかと。この問題について、中国電力に指摘をすべきではないかと、また、不許可にすべきではないかという御質問だったと思います。

 このことにつきましては、先ほど御答弁いたしましたように、原子炉等施設の位置や規模が現在の規制基準に基づくものであるかどうか。また、現在の規制基準を満たすために、位置や規模の変更が必要となるかどうかは、原子炉等規制法に基づき、原子力規制委員会において審査がなされるものであり、埋立免許権者である県として判断できるものではありません。

 一方、公有水面埋立法は、公有水面を埋め立てて陸地として所有権を与える制度を定めるものでございます。原子炉等施設の安全性の判断までは求めておりません。このことから、現在、原子炉等施設の安全性と公有水面埋立免許とは、法体系を別にしているという前提を踏まえまして、まずは公有水面埋立法に基づき、適正に審査をしているところでございます。

 したがいまして、規制基準の対応に伴う原子炉等施設の位置や規模の変更の可能性があることを根拠として、延長許可ができないとの判断をすることはできません。審査の中で、法律上の要件であります正当な理由の有無を判断できるのであれば、許可・不許可の判断ができると考えております。

 次に、公共土木施設等の防災対策についての再質問でございます。

 三・一一以降、想定外ということはもう言われないと、思い切って予算をつけることが重要ではないかという御質問だったと思います。先ほど答弁いたしましたように、今後、お示しの三・一一以降、地震・津波対策など、防災・減災対策事業についても、県としましては、県民の安心・安全を確保するために予算をしっかり確保し、重点的に実施してまいりたいと考えております。



○議長(柳居俊学君) 上野総合企画部長。

    〔総合企画部長 上野清君登壇〕



◎総合企画部長(上野清君) 「地方創生」に関しまして、改めて検証すべきではないかといったような御質問でございます。

 「地方創生」に向けましては、国では、これまでの政策の検証、総括をした上で確かな成果を得ていくよう実行するとされております。県といたしましても、これまでの取り組みの成果も検証しながら、地域の活性化に向けまして、積極的に取り組みを進めてまいります。



○議長(柳居俊学君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 再質問にお答えいたします。

 県教委は認識を変える必要があるのではないか、改めて再編整備計画を検討し直す考えはないかとのお尋ねについてでございます。

 先ほど御答弁いたしましたとおり、県教委といたしましては、何よりも次代を担う生徒たちに、選択幅の広い教育や活力ある教育活動展開など、より質の高い高校教育を提供することは重要であると考えておりまして、こうした視点に立って、再編整備の検討を進めているところでありまして、この考えを変えることは考えておりません。



○議長(柳居俊学君) 木佐木大助君。

    〔木佐木大助君登壇〕(拍手)



◆(木佐木大助君) 再々質問を行います。

 まず、基地問題で村岡知事から、沖縄の理解を得て進める、こういうふうな答弁をいただきました。この点では、文字どおり沖縄は新基地建設反対、これで民意が確定しています。この点では、きちんとその立場に立って、国に言うべきことは言う、こういう立場を貫いていただきたいというふうに思います。

 さらに、米軍の次期主力戦闘機であるF35ステルス戦闘機の岩国配備が推し進められようとしているわけですから、文字どおり、こうした岩国基地の増強、強化に対して、もともとの論理、パッケージ、崩れたわけですから、これまでも繰り返し言われてきました、国に言うべきことは言うという点で、知事に改めてこの点、お考え、お尋ねしたいというふうに思います。

 原発問題については、極めてずさんな内容で中電は上関の原発を強行しようとしています。この点でも、私、先ほど知事を愚弄するものではないか。そして、県民の安全・安心、そしてかじ取り役、県政のかじ取り役に対する、極めて不当なやり方ではないかという点では、県当局はもっとその点、しっかりと対応すべきであり、今さら安全とは言えない原子炉設置許可申請出している中電に対して、毅然とした態度をとっていく、このことは山口県政に求められた、極めて重大な責任だというふうに思います。改めて答弁を求めて、私の質問を終わります。(拍手)



○議長(柳居俊学君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 木佐木議員の再々質問にお答えします。

 まず、岩国基地問題についての再々質問ございました。これにつきましては、安心・安全のために、国に対して言うべきことは言うという姿勢は、基本的にこれは維持していきたいというふうに考えております。(発言する者あり)



○議長(柳居俊学君) 北?土木建築部長。

    〔土木建築部長 北?孝洋君登壇〕



◎土木建築部長(北?孝洋君) 公有水面埋立免許にかかわります再々質問にお答えします。

 県としてもっと毅然とした態度で中電に言うべきではないかということですが、あくまで安全性というのは、先ほど申し上げますように、原子力規制委員会のほうで審議され、その結果、埋立免許のほうの変更が必要になれば、そこは事業者である中電がみずから判断をされて、県のほうに申請が出てくるものと考えております。(発言する者あり)



○議長(柳居俊学君) 合志栄一君。

    〔合志栄一君登壇〕(拍手)



◆(合志栄一君) 新政クラブの合志でございます。通告に従い、「地方創生」ということで、林業、教育、子育て支援について一般質問を行います。

 まず、林業振興についてであります。

 安倍政権の看板政策となった「地方創生」が、単なる政治的なパフォーマンスで終わるのかどうかの試金石は、林業振興に関して実効ある政策を推進することになるかどうかにあると見ております。

 我が国は豊かな森林資源大国であるにもかかわらず、その天与の恵みを生かし切れていないのは、まことに残念なことであります。私は、我が国における林業に政治の不在を感じております。

 日本学術振興会特別研究員である白井裕子氏は、その著「森林の崩壊」において、一人が一日に生産する木材の量は、一九五〇年ごろには、北欧諸国ではおよそ一・五立米で、日本とそう違いがなかったのが、二〇〇〇年には、北欧諸国では三十立米にも達し、林業の高度化、生産性の向上が格段に進んだのに対し、日本は三ないし四立米にとどまっていることを指摘して、このような木材の産出に関する生産性の大きな格差は、戦後五十年ほどの間に開いたものであることを明らかにしております。

 我が国における林業振興への取り組みは、そのような北欧諸国との間に開いた林業に関する生産性の格差を解消する取り組みであると言えます。私は、安倍政権が「地方創生」の柱の一つとして、そうした方向での強い政治意思に基づく林業政策を推進するようになることを期待するものであります。

 ただ、このたびの「地方創生」に向けての国の基本姿勢は、地方の自主的な取り組みを基本とするということであり、要は、国がアイデアを出して引っ張るというのではなくて、地方の現場から出たすぐれたアイデアを国が支援するという方針であります。それに応える形で、本県が来年度予算要望において「地方創生」に向けた取り組みとして、林業の成長産業化の先駆モデルとなるスマート林業実証プロジェクトの実施を政策提言したことを評価するものであります。

 しかし、我が国の林業には、そのような最先端の林業モデルの実現に向けて、解決しておくべき足元の課題があります。私は本県が、まずそのような林業振興の土台となる課題解決においてモデルとなることを期待し、以下林業振興について二点お伺いいたします。

 その一は、山林の境界明確化と公図作成についてであります。

 山口県においては、山林原野に関する地図は、地籍調査が行われたところ以外は、法務局登記所に備えつけられていません。そのため、山林の所有者、境界、面積等の権利関係が、公的に不確定のところが多く、このことが森林整備、林業の大きな障害になっております。

 県が森林法に基づいて森林資源の把握のため作成した森林簿・森林計画図はありますが、これは関係者の確認を経ていないため、個々の山林の所有者や境界等土地に関する諸権利を証明するものではないとされています。

 そのため、林業関係者が一様に懸念していることは、山林の境界がわかっている人がいる間に、早く境界を公的に確定した山林の公図をつくっておかないと、後になるほどそれが困難になるということであります。

 所有権、財産権に対する法的な保護が強い我が国においては、山林といえども所有者の同意、了解なしには立ち木一本切ることもできないし、森林施業のための作業道をつくることもできません。

 山林の所有者や境界等を明確化し公図を作成することは、林業に関するさまざまな計画の策定や施業の実施、林業への新規参入者の受け入れ等がスムーズに行われるために不可欠な山林の基礎データであります。山口県は、林野面積が四十三万九千ヘクタールで林野率七二%は全国平均を上回っており、本県林業は産業としても大きな可能性を有していると思われ、産業政策の面からも山林の境界明確化と公図の作成が急がれます。

 そこでお尋ねいたします。山林の境界を明確化し公図を作成することは、県や市町が林業振興のため最優先で取り組むべき喫緊の課題であり、県下全域での実現に向けて、早急にかつ集中的に取り組むべきであると考えますが、御所見をお伺いいたします。

 その二は、木材の安定供給と循環的森林整備についてであります。

 山口市に本社工場を立地する大手の製材会社である大林産業は、山口テクノパークに杉のみを扱う分工場を建設して操業していますが、そこで製材する杉の素材の七割は、現在九州産であります。県外産の素材の確保は、運賃コストが高くなるため、でき得れば七ないし八割は県内産にしたいのですが、県内木材市場では、その確保が困難なためであります。

 杉は、大体林齢五十年ころのものが伐採されて、主に建築用構造材として使用されることから、この大林産業の分工場も当然そのような杉の素材を求めています。

 実は、戦後植林された人工林の杉林で、今日最も多いのは、その林齢五十年前後の杉でして、本県も同様であります。したがって、需要に応じて県産の杉が供給されていいはずなのですが、そうなっていません。山に必要とする杉は十分育っている。しかし、それが木材市場には必要量供出されていない。そのため、県外産の木材を求めざるを得ない。これが実情であります。

 こうしたことから明らかに、山口県における林業の課題を、需給関係から見ますと、解決すべき課題が多いのは供給の側であります。本県林業は、需要に応え得る供給力を発揮していません。御案内のように、県産木材を一定の基準にのっとって使用する住宅建築に対して五十万円の助成を行う県産材利用促進の制度があり、その制度の意義は認めるものですが、本県林業の現状からして、より重要なのは木材の供給力を強化する施策の実施ではないでしょうか。

 では、どうすれば本県の木材の供給力は強化されるのでしょうか。結論ははっきりしています。県下の森林組合が、皆伐に取り組むようにすることであります。

 山林から切り出した丸太を素材と申しますが、本県の素材生産量は、平成二十五年が二十二万五千立米であります。そのうち搬出間伐によるものが三万八千立米でありますので、皆伐による素材生産が八三%と大部分を占めています。ただ問題は、その皆伐を主に行っているのは民間の素材生産業者であり、そのほとんどが零細であることから、そこに素材の供給力の強化を期待することはできないということであります。

 ちなみに、平成二十二年の調査によりますと、本県における民間の素材生産業者の雇用数は、平均は五・一人であります。一方、県下には森林組合が九組合ありますが、平成二十一年の調査では一組合の林業従事者雇用数は、平均五十六・七人で、民間業者の十倍強であります。この森林組合が行っている伐採の施業は、現在は、ほとんどが搬出間伐で皆伐はわずかであります。その最大の理由は、搬出間伐には国の補助があるが、皆伐にはそれがないということで、森林組合の経営上、そのような施業の選択になっています。

 森林組合の伐採の施業は、ほとんど搬出間伐になっていることは、将来を見通しての森林整備の上からも問題があります。搬出間伐だけだと、植林が行われません。そのため、将来の世代が必要な木材を確保できなくなることが予想されます。林業は、今だけよければいいというものではなく、将来の世代のためにはかるという思いが根底になければなりません。そういう意味から林業は、林齢が平準化した循環的森林整備を目指すべきであります。そしてそのためには、一定量の皆伐と植林をセットで行っていく取り組みが不可欠であります。

 そこでこのことに、森林組合が経営上の判断からも取り組めるよう施策を講ずることが求められます。そうすることが、本県における素材の供給力強化となり、木材の安定供給を可能にすると同時に、あわせて循環的な森林整備の促進にもつながるものと思われるからであります。

 島根県では、循環型林業に向けた原木生産促進事業ということで、皆伐と植林をセットで行う場合、搬出素材一立米当たり五百円補助する制度を単県で設けて、素材生産量の増加を目指し、安定供給に力を入れております。

 そこでお尋ねいたします。本県において、素材の供給力を強化して木材の安定供給を図るとともに、将来を見通して循環的森林整備を推進していくためには、一定量の皆伐と植林をセットで行うようにしていくことが必要であり、その事業に特に森林組合が取り組むことができるよう施策を講ずるべきであると考えますが、御所見をお伺いいたします。

 また、平成二十四年度においては、人工林の皆伐面積が三百九十七ヘクタールであるのに対し、再造林面積は百八ヘクタールで、人工林皆伐後の植林面積は、皆伐面積の約四分の一であります。これは、主に皆伐を行っているのは民間の素材生産業者ですが、その皆伐後に植林が行われてないところが多いことを示しています。そこで、循環的森林整備を推進していくためには、民間の素材生産業者が皆伐を行った後に、適宜再造林が行われるようにしていくことが、あわせ必要であると考えますが、御所見をお伺いいたします。

 次は、地域教育力の向上と地域協育ネットについてであります。

 人が生まれてから義務教育課程である中学校を卒業するまでの十五年間は、人間形成の基礎が定まる期間でありますが、その大事な十五年間の子供の成長を、地域ぐるみで育む仕組みづくりが、山口県において平成二十三年度から全県的に推進されています。

 地域協育ネットという仕組みで、幼児期から中学校卒業程度までの子供たちの育ちや学びを地域ぐるみで見守り、支援することを目的に、中学校区を一まとまりとして設立され、活動が推進されています。なお、協育ネットの「協」は、教えるの「教」ではなく、協力の「協」でして、このネーミングには、学校、家庭、地域が協働して、子供たちの生きる力を育むという思いが込められています。

 この地域協育ネットの仕組みづくりは、公民館や学校運営協議会などの既存の組織を生かし、それを推進母体にする形で行われているところがほとんどですが、中学校区を一まとまりとするということで、生まれてから中学校卒業までの子供たちの成長を、一貫して支援する地域教育体制の構築を目指している点が、従来の組織と違い、また、そのことにこの仕組みづくりの意義があると思われます。

 参考資料としてお配りしています「あたりまえ十箇条」は、山口市の大内中学校区である大内・小鯖地域協育ネットが作成配布して周知を図っているものであります。この十箇条は、内容も立派ですが、私が素晴らしいと思うのは、生徒たちがみずから策定した十箇条であることです。

 大内中学校区では、ことしの二月、地域協育ネット設立に向けて準備会を開催した後、中学校区内にある大内小、大内南小、小鯖小の三つの小学校の五年生・六年生を対象に、よりよい学校にするために、自分たちに必要なことは何かということで、アンケート調査を実施しました。それを、大内中学校の生徒会が中心になって集計し、自分たちが日ごろから当たり前に実行していく活動等について「大内中学校区児童・生徒あたりまえ十箇条」としてまとめて、ことしの三月末に制定しました。

 七月に正式に設立された大内・小鯖地域協育ネットは、この十箇条の周知徹底こそ取り組むにふさわしい事業だということで、十箇条の看板を作成して校区内の小中学校や地域交流センターに設置し、また、「あたりまえ十箇条」や地域協育ネットについてのチラシをつくって、地域住民に配布し協育ネットの活動への支援協力を呼びかけています。

 私は、九月下旬に大内中学校で、この十箇条の看板の除幕式があることを知って赴いたのが、地域協育ネットについて知ることになったきっかけであります。

 この地域協育ネットは、中学校区を一まとまりとする、生まれてから中学校卒業までの子供たちの学びと育ちを支援する、そのことに向けて地域のあらゆる資源(組織・人材等)を総動員する等のことが特徴的で、そういう点は共通していますが、具体的な協育ネットのあり方や活動内容は、地域それぞれの実情に応じたものになっており、さまざまであります。大内中学校区だけではなく県下各地ですぐれた地域協育ネットの活動が展開されており、そのことについては実践事例集がまとめられていますので、それで知ることができます。

 このような中学校区を一まとまりとした地域教育力向上の取り組みを、全県的に推進しているのは、全国の都道府県の中でも山口県だけであります。国は、平成十八年の改正教育基本法で、第十三条に、学校、家庭及び地域住民等の相互の連携・協力を新たに規定し、平成二十年に策定した教育振興基本計画では、学校、家庭、地域の連携・協力を強化し、社会全体の教育力を向上させるために取り組むべき施策を示しております。本県の地域協育ネットの取り組みは、こうした学校、家庭、地域が連携・協力して地域教育力を向上させていくという国の施策の方向を、全県規模で実現したもので、全国のモデルともなり得るものと思われ高く評価いたします。

 以上、申し上げてきました地域協育ネットは、また地域の力を教育という面から引き出し、結集する仕組みであり、それはそのまま、地域活性化、地域づくりにつながるものであり、そのことと表裏一体の取り組みであると言えます。そういう意味において、本県が国に対する来年度予算要望で、「地方創生」の実行に向けた政策提案ということで、地域協育ネットを推進強化していくための政策を提案し要望していることは、時宜を得た的確な対応であります。

 その政策提案は、社会総がかりによる地域教育力の強化ということで、一、学校、家庭、地域が一体となった取り組みを実施できる交付金の創設など、財政支援制度の充実、二、統括コーディネーターの全中学校区への配置や地域連携担当教員等への支援制度の充実、三、コーディネーターの計画的な育成や、地域住民の研修を実施するための財政支援制度の充実の三項目であります。いずれも地域協育ネットの活動を推進する中で、直面している課題を解決するための具体的な政策提案となっております。

 私が、山口市内の幾つかの地域協育ネットの関係者を訪ねた際、伺った課題もほぼ同様で、ふさわしいコーディネーターの確保や事業費等への財政支援のことでありました。

 そこでお伺いいたします。本県が推進している地域協育ネットの活動は、地域教育力の向上ということにおいて、全国のモデルとなるものであり、かつまた、「地方創生」を教育面から実現していくすぐれた取り組みであります。ついては、地域協育ネットの活動が、一層活発になり充実していくよう、必要な財政支援を実現していくべきだと考えますが、このことにつき今後の取り組み方針について御所見をお伺いいたします。

 「地方創生」その三は、子育て支援についてであります。

 三歳未満児のお母さんの七割から八割は、家庭で子供を育てています。そのようなお母さん方の子育てを支える環境を整えていくことは、子育て支援施策の大事な柱であります。

 今日の社会は、核家族化の進行や地域社会のつながりの希薄化から、子育て中の母親が、孤立化して子育てに苦悩するケースが往々にしてあるようです。私は先日、保護者のない児童や虐待を受けている児童たちを受け入れている児童養護施設防府海北園を訪ねる機会がありましたが、そのとき、乳幼児への虐待は、母親によるものが一番多いとの話を、園の方から聞きました。

 身寄りが誰もいない。主人も仕事で家にいない。そのため一日中一人家の中で赤ん坊と向き合っているという状況に置かれているお母さんは、赤ん坊はかわいいけれど、なかなか思うとおりにならないでストレスがたまり、つい虐待の衝動に駆られるということがあるようです。乳幼児の虐待は、母親によるものが多いという事実は、孤立化して子育てに苦悩しているお母さん方が多いということの裏返しなのではないでしょうか。

 そうしたことをなくしていくためには、家で子育て中のお母さんの孤立化を防ぎ、その子育てを地域で支えていくという取り組みが必要であります。子育て支援の拠点施設は、その核となるものであり、保育機能を提供する保育園等と同等にその整備が図られるべきであると考えています。

 今から十二、三年前、平成十三、四年ごろ、山口市にはさまざまな子育て中のお母さん方のグループができていました。それは、子育て中のお母さん同士がつながり支え合うよう、会があるといいと思って行動を起こしたお母さんたちがいて、公園の一角に「何月、何日、何時から、どこどこ公園に、子育て中のお母さん集まりましょう」と呼びかける紙を張ったりして、それを見たお母さん方が集まるというような形でできていったようであります。

 私は、そのようなグループの一人のリーダー格の方から話を聞いたことがあるのですが、「子育て中の母親が、家の外で、子供と一緒に気兼ねなく過ごせるような場所が少ない。特別なものは要らない。ただ、子育て中の母親たちが、子供と一緒に、自由に気兼ねなく集い、気兼ねなく過ごせる空間があれば、それで十分なのです」といった趣旨のお話でした。

 山口市では、そのようなお母さん方の活動の広がりと高まりが、平成十五年に、中心商店街の空き店舗を利用した子育て支援拠点施設「てとてと」の開設となりました。その後、この「てとてと」がモデル拠点となり、山口市では市内各地に、広場型子育て支援拠点施設ができています。

 子育て中のお母さん方にとって、働きたい場合は保育園が必要であり、家で育てたい場合は支援施設がありがたい存在となります。よって、繰り返しになりますが、保育園などの保育機能を提供する施設の整備と、「てとてと」のような子育て支援の拠点施設の整備は、よりよい子育ての環境を整えていく上において、同等に重要であることを強調しておきたいと思います。

 本県は、八月に「やまぐち子育て連盟」を設立して、社会全体で子供や子育て家庭を支えていく姿勢を明確にしたところでありますが、この連盟の設立宣言を見て気になることがあります。それは、少子化対策ということが余りにも前面に出過ぎて、このままでは山口県の人口が減って大変だから、この連盟を設立したという趣旨になっていることであります。

 このことは、国が「地方創生」に真剣に取り組むようになった契機が、ことしの五月に日本創成会議――元岩手県知事で総務大臣も務めた増田寛也氏が座長でありますが、その日本創成会議が公表した将来の人口予測に関する報告書でありまして、それによると、このまま推移すれば八百九十六の市町村が人口減により消滅すると警告していることと関連しているように思われます。

 しかし、別に少子化対策と大上段に振りかざさなくても、子供を生み育てやすい環境を整えていけば、若い世代はおのずと今日の出生率以上の子供を生み育てるようになり、「地方創生」が実現していくのではないでしょうか。

 村岡知事は、御自身が子育て世代であることから、子育て支援についてすぐれた政策を打ち出されるであろうとの期待があり、既にその姿勢は示されているところでありますが、知事の思いが本格的に政策化されるのは、これからのように感じております。

 それでは、子育て環境日本一の山口県の実現を目指して、村岡知事の手腕が発揮されることを期待し、以下子育て支援について三点お伺いいたします。

 第一点は、知事は、どういう子育て環境の山口県を実現しようとお考えなのか、お伺いいたします。

 第二点は、知事が、子育て支援で力を入れて取り組みたいと考えておられる政策はどういうものなのか、お伺いいたします。

 第三点は、子育て支援拠点施設の整備についてであります。子育て支援拠点施設は、わかりやすく分ければ保育園等の施設併設型と、地域広場型と二通りあります。週のうち三日以上、大体午前九時から午後三時までの間、子育て中のお母さんが自由に集えるようにしている点は共通ですが、施設併設型は担当の保育士さんたちがお世話をされ、地域広場型は、子育て支援に熱意を持った地域の子育て経験の先輩ママや母子保健推進委員、民生委員等の方々がスタッフとなり運営しています。

 どちらの型にも、それぞれよさと特徴があり、私は、県下各地域にこの二つの型の子育て支援拠点施設が、両方あるようにしていくことが、本県の子育て支援の環境を、日本一の理想的なものにすることにつながると見ております。

 現状は、県下の百四十二ある子育て支援拠点施設のうち、百三十一は施設併設型で九二%を占めており、地域広場型は「てとてと」など十施設が山口市に、一施設が宇部市にあるのみで、他市町にはありません。それで私は、地域広場型子育て支援拠点施設が、山口市や宇部市以外の市町にも設置されることになるよう、県が積極的に役割を果たすべきであると考えますが、このことにつき御所見をお伺いいたします。

 以上で終わります。(拍手)



○議長(柳居俊学君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 合志議員の御質問のうち、私からは子育て支援についての二点のお尋ねにお答えします。

 まず、山口県が目指す子育て環境についてです。

 急速な少子化の進行は、地域活力の低下はもとより、社会保障制度の継続にも大きく影響を及ぼすことから、私の目指す「活力みなぎる山口県」の実現のためには、次代を担う子供たちの健やかな成長に向け、子育て支援・少子化対策を強化することが極めて重要であると考えています。

 このため、私は、若い世代が希望をかなえ、安心して妊娠・出産・子育てができるよう、みんなで子育て応援山口県の実現に向け、社会全体で子供や子育て家庭を支える環境づくりを推進してまいります。

 次に、力を入れて取り組む子育て支援の政策についてであります。

 まず、全県的な組織として設立した「やまぐち子育て連盟」を中心に、地域や企業、関係団体等と連携して、子育て県民運動を強化するとともに、結婚から子育てまで一貫した相談を受ける「結婚・子育て応援デスク」の設置や周産期・小児医療体制の充実など、妊娠・出産・子育てに係る切れ目のない支援の充実を図ってまいります。

 また、企業を巻き込んだ多子世帯の経済的負担の軽減や、保育施設、地域子育て支援拠点の整備など、多様なニーズに対する子育て支援を推進することとしています。

 私は、市町や関係団体と連携し、機動的に、そしてまた切れ目のない施策を実施することによりまして、安心して子供を産み育てられる環境づくりに全力で取り組んでまいります。

 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。



○議長(柳居俊学君) 野村農林水産部長。

    〔農林水産部長 野村雅史君登壇〕



◎農林水産部長(野村雅史君) 林業振興についてのお尋ねにお答えをいたします。

 まず、山林の境界明確化と公図の作成についてです。

 お示しのとおり、森林施業を進めるためには、森林の所有者や境界等の情報の整備が不可欠であり、所有者が高齢化や不在村化している中、所有者を特定し、境界の明確化を進めることが課題となっております。

 土地の所有者や境界の公的な確認と地図の作成は、市町が実施する地籍調査によって行われており、本県の地籍調査の進捗率は、全国平均の五一%を上回っているものの、六一%にとどまっております。

 このため、引き続き、地籍調査を着実に推進するよう働きかけますとともに、国の交付金を活用しながら、森林組合等が実施する境界確認と簡易測量等を支援し、その成果が地籍調査に活用できるよう努めてまいります。

 次に、木材の安定供給と循環的森林整備についてです。

 杉・ヒノキの人工林の多くが利用期を迎える中、林業の振興を図っていくためには、森林の多面的機能に配慮しつつ、原木の供給力を強化し、森林資源の循環利用につながる森林整備を推進することが重要であると考えております。

 このため、県では、県森林組合連合会と製材工場との安定取引協定の締結を推進し、木材需要に的確に対応できる原木供給体制の整備を進めていますが、本県では、一ヘクタール未満の森林所有者が多数を占めており、効率的な施業や規格・品質のそろった原木を大ロットで供給することが難しい状況にあります。

 こうした課題を克服し、原木供給の拡大を図るためには、分散した森林所有者の合意形成を図り、小規模森林をまとめて一体的に整備を進めることが重要です。

 このため、現在、森林組合を主体とし、路網整備を初め、森林所有者が定期的な収益を確保でき、多面的機能を維持できる搬出間伐を推進するとともに、あわせて、多面的機能への影響が小さい小面積の皆伐にも取り組んでいるところです。

 こうしたことから、お尋ねの一定量の皆伐と植林をセットで行う取り組みにつきましては、本県では、大規模に実施することは困難でありますが、小規模皆伐を対象とする国の補助事業を活用し、森林組合等が皆伐・植林をモザイク状に順次行う、一体的な整備を推進してまいりたいと考えております。

 また、民間素材生産業者の皆伐後の植林については、昨年度から、素材生産業者と森林組合が木材の生産及び再造林に関する協定を締結し、伐採作業と植林作業を連携して効率的に行う取り組みを推進しているところであり、今後とも、伐採跡地の適切な植林を推進してまいりたいと考えております。



○議長(柳居俊学君) 小松健康福祉部長。

    〔健康福祉部長 小松一彦君登壇〕



◎健康福祉部長(小松一彦君) 子育て支援についてのお尋ねのうち、子育て支援拠点施設の整備についてお答えします。

 地域子育て支援拠点は、保育士等が専門的な支援を行う保育所等の施設に併設されるものや、子育て経験者等がスタッフとして支援する、お示しの地域広場型の二通りがあり、子育て親子を応援する場として、実施主体である市町が、地域における住民ニーズに応じて設置しているところです。

 地域広場型については、県としては、子育て親子の選択の幅が広がるよう、身近な場所で気軽に交流や相談ができるといった長所や運営事例を市町に対し紹介するとともに、研修の実施等により、運営に携わる人材の確保や質の向上に取り組み、普及に努めてまいります。



○議長(柳居俊学君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 「地方創生」についてのお尋ねのうち、地域協育ネットの活動推進と充実についてお答えいたします。

 近年、子供を取り巻く環境が大きく変化し、核家族化や地域のつながりの希薄化が進行している中、地域の教育力の向上は喫緊の課題であります。

 このため、県教委では、「未来を拓く たくましい「やまぐちっ子」の育成」を教育目標とする山口県教育振興基本計画の緊急・重点プロジェクトとして地域ぐるみの教育推進プロジェクトを掲げ、保護者や地域住民が学校運営に参画するコミュニティ・スクールの設置促進や中学校区で学校関係者、地域住民がネットワークを形成し、子供の育ちや学びを支援する地域協育ネットを推進してきたところです。

 お尋ねの地域協育ネットの活動推進と充実を図るためには、コミュニティ・スクールの取り組みを促進させるとともに、中学校区における小中連携をしっかりと進め、コミュニティ・スクール同士がつながり、地域全体が子供たちを見守る温かいきずなで結ばれることが重要であり、これまで地域住民等を対象とした研修会の実施や、好事例の発表、普及啓発のための広報活動、とりわけ学校と地域人材を結ぶキーパーソンとなるコーディネーターの養成に取り組んでいるところです。

 今後、こうした取り組みをさらに充実させるためには、活動経費の充実や核となる人材の育成と確保、より多くの方々の参画促進が必要なことから、このたび国に対し中学校区において総合調整を行う統括コーディネーターの配置や財政支援制度の充実などを要望したところであります。

 県教委といたしましては、引き続き国に対し、財政支援制度の充実について働きかけるとともに、市町教育委員会と連携して、現在国において進められている学校を核とした地域力強化プラン等の諸制度を最大限に活用するなど、必要な財源の確保に努め、現在策定中の未来開拓チャレンジプランに掲げる学校、家庭、地域が一体となった、社会総がかりによる地域教育力日本一の取り組みの推進に向け、全力で取り組んでまいります。

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○議長(柳居俊学君) この際、暫時休憩いたします。再開は、午後一時の予定でございます。

    午前十一時四十二分休憩

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    午後一時開議



○副議長(畑原基成君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

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△日程第一一般質問



△日程第二議案第一号から第二十七号まで



○副議長(畑原基成君) 日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第二十七号までを議題とし、質疑の議事を継続いたします。

 神田義満君。

    〔神田義満君登壇〕(拍手)



◆(神田義満君) 私は、会派とことんの神田義満でございます。通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。

 まず最初に、漁業問題、漁業対策についてでございます。

 私の体験でございますが、県内のおすし屋さんにおいてであります。「きょうはよいウニが入っていますよ。北海道産の上物です」。しかし、私は、ウニが一番おいしいのは山口県のウニが一番おいしいと思っているのに、地物の一番おいしいはずのウニではなく、北海道産のウニを仕入れなくてはならない、随分と大変な状態だなと思いました。

 大将と話を続けていますと、サザエ、アワビも少なく、これ以上少なくなると、私たちも商売がえをしなければならなくなりそうですと嘆いていました。

 ことしも、魚の餌になる藻場の移植をしたりと努力をされていますが、決定打となるかどうかわかりません。日本の漁業は、とる技術がすぐれているため、魚が大きくなる前にみんなとってしまうのではないかと思うのです。

 多くの先進国では、漁業は成長産業に位置づけられていますが、日本では利益の出にくい産業となっています。

 日本の漁業従事者は、かつて八十万人いたと言われていますが、現在はその四分の一以下、しかも漁業者の平均年齢は五十六歳、平均所得は二百万円前後、これではなかなか若い世代が参入しにくい状況だと思います。

 外国に比べて、日本は漁獲規制が甘いんだと聞いています。だから、乱獲合戦となって、資源をどんどん減らしています。

 一方、欧州のサバ漁を見てみると、十分な親魚が残るように、厳しい漁獲規制をしいて、とり残します。残ったサバが卵を産んで、資源量が安定的に推移しているんだと。

 日本のサバ漁は、漁獲枠が全体の総量を決めているだけで、誰がどれだけとってもいい形になっています。だから、早い者勝ちで、各漁船が少しでも多くとりまくるんだと。その結果、適正サイズに達する前の未成魚まで、とれるものは全てとってしまえとなってしまうんだと、これでは翌年の資源が枯渇します。

 例えば、ノルウェーでは、漁獲枠が個別の船団、個別の船にまで細かい割合で配分してあり、シーズンでの漁獲量が各自決められているので、焦ってとったりはしないそうです。同じ重さなら、三年ものの大きなサバをとるほうが高く売れるし、資源も残ります。

 日本でも、競争制度を廃止して、個別の船にあらかじめ漁獲高を割り当てる漁獲枠制度を導入したらどうでしょうか。制度の見直しが必要と思いますが、県の御所見をお伺いいたします。

 次は、認知症対策についてでございます。

 十一月六日に、安倍首相は認知症に関する国際会議に出席し、新たな認知症対策の国家戦略を策定する方針を表明されました。

 認知症の予防や発症のメカニズム解明のため、二〇一六年から男女一万人の追跡調査を行う方針も決定、対象は四十代以上を想定し、喫煙や食事、運動の有無といった生活習慣に加え、遺伝子型などの血液データも収集、認知症を発症した場合、どのように影響したかを中長期的に探り、早期診断や治療に役立てるとありました。

 健康・文化的な人生を送るには、がん対策も認知症対策も、なったらどうするのかも大事だけれども、認知症にならないように予防して、楽しい毎日を過ごすことも大事だと思っています。

 私の母も七十歳前半に認知症になり、デイサービスに通い、そして老健施設へお願いいたしました。母も、自分の異常な状態であることがわかるんでしょう。しようがないね、しようがないねと、よく言っていました。

 もともと体は丈夫であったので、施設に入所しても歩き回り、看護師さんがくたくたになると言っていました。亡くなる前は体が固まってしまい、寝てばかりの毎日でした。

 ことしの二月の「たけしの家庭の医学」というテレビ番組で、アロマの香りを使って脳を活性化し、認知症予防する番組の放送がありました。精油を使って記憶をコントロールする海馬を刺激し、認知症の予防、認知症初期・中期の方の改善をするという報道が題名の番組でありました。紹介された方は、鳥取大学の浦上先生です。

 年をとると、少し体を動かすだけで、それまでにしていたことも瞬間に忘れたりする認知症前期症状は、誰にでも起こる可能性のあることで、脳内では発症の十から十四年前から、将来、認知症になるだろうということが起こりつつある。したがって、物忘れが激しくなり始めの認知症予備軍を言われる段階で、対応しておくことが大切です。

 もう少し早くこのことを知っていたなら、母にも精油を嗅がせてやり、もっと長く会話を楽しむことができたのにと思うと残念でした。

 昨今、何かと報道されることが多くなった認知症の話題を見聞きするたびに、母のことを思い出すわけですが、県におかれましては、認知症の方への対策にしっかり取り組んでいただきたいと思います。

 認知症の高齢者は、全国で約四百三十九万人、山口県では約六万人いると言われています。超高齢社会を迎える中、こうした方が、私の母のように、全て病院や施設にお世話になるわけにはいきません。認知症の人もそうでない人も、ともに地域で生き生きと暮らしていける社会が理想です。

 そのためには、社会の中で、認知症がもっと理解されなくてはなりません。また、専門の方、一般の方を問わず、認知症高齢者が社会生活を送れるよう支えていける人材も必要です。さらには、社会の中で、認知症高齢者の方にありがちな行方不明高齢者を引き起こさないことも大事です。

 年をとって認知症になっても自分の町で安心して暮らせるよう、認知症の方をどのように支えていくおつもりか、県の御所見をお伺いいたします。

 三番目でございます。三田尻中関港についてでございます。

 三田尻中関港につきましては、平成十九年十一月に港湾計画が改訂され、物流機能の再編強化に努めるとともに、防災機能の強化、住民に開かれた親水空間の整備等が計画に盛り込まれ、現在、県におかれまして関連事業に取り組まれています。

 こうした中、県内景気も上向いてきており、旧カネボウ防府工場跡地に木質バイオマス等を利用した発電所の建設が計画されるなど、今後、ますます輸出入貨物の量が増大することが予測されます。

 このため、中関地区においては、三号岸壁の延長及び耐震強化岸壁の建設、薫蒸倉庫等の港湾施設の整備充実を図り、背後地に立地する企業の利便性を高めていかなければならないと思います。

 また、三田尻地区にあります潮彩市場防府は盛況であり、みなとオアシスの仮登録もされ、今後も交流拠点としての期待が高まっていますので、野島―三田尻航路発着場の潮彩市場付近への早期の移設を行うことや、山口県瀬戸内海沿岸の中央に位置するという好条件を生かし、大型クルーズ船が寄港できるような港の整備を進めるなど、交流人口の増大を目指した整備も進めていくことが必要であると思います。

 現在、三田尻中関港にとって、物流・人流の大動脈であります都市計画道路環状一号線の整備が進んでおりますが、これが国道二号防府バイパスにつながっていくと、三田尻地区、中関地区、それぞれでさらなる物流の高度化や交通の円滑化が進むことが期待されます。

 したがいまして、こうしたさまざまな状況を踏まえ、今後、企業や市民の声を反映し、長期的な視点に立った港づくりを進めていかなければならないと考えています。

 三田尻中関港の港湾機能の充実は、防府市だけでなく、瀬戸内産業、そして県全体に大きな経済効果をもたらすものでありますので、こうした港湾整備を加速させていくことが必要と考えますが、この点について県の御所見をお伺いし、私の一般質問を終わります。(拍手)



○副議長(畑原基成君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 神田議員の御質問のうち、私からは認知症対策についてのお尋ねにお答えします。

 高齢者の増加が見込まれる中、認知症になっても本人の意思が尊重され、できる限り住みなれた地域で安心して暮らし続けられることが重要であると考えています。

 このため、私は、認知症に対する理解の促進、予防対策、早期発見・早期対応、見守り支援体制の充実に取り組むこととしています。

 まず、認知症の理解促進については、九月の認知症予防月間を中心に、県民を対象とした講演会や相談会を実施するとともに、全県的な街頭キャンペーンなどの普及啓発を行い、正しい理解を深めてまいります。

 次に、認知症を予防するため、ウオーキングなどの適切な運動と知的活動を取り入れたプログラムの実践や食事療法などにより、生活習慣の改善を促進してまいります。

 また、認知症は早い段階での適切な対応により、症状の進行防止が見込まれることから、日常的に接するかかりつけ医等の医療従事者や介護職員を対象とした研修の実施や、かかりつけ医への相談・助言を行う認知症サポート医の養成など、人材の育成を進めることとしています。

 さらに、見守り支援体制の充実につきましては、地域で見守りを支援する認知症サポーターの養成や、保健、医療、福祉従事者等の顔の見える関係づくりにより、地域包括支援センターを中心とした見守りネットワークを強化をするとともに、行方不明者の早期発見のため、県のホームページでの情報公開や、市町や警察等関係機関の情報共有の徹底などに努めてまいります。

 私は、今後とも、市町や医療・介護関係機関、警察等と連携し、高齢者が安心して生活できるよう、認知症対策の充実に取り組んでまいります。

 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。



○副議長(畑原基成君) 野村農林水産部長。

    〔農林水産部長 野村雅史君登壇〕



◎農林水産部長(野村雅史君) 漁業対策についてのお尋ねにお答えいたします。

 我が国の水産資源は、漁船等の性能向上による漁獲量の増大や海水温上昇による海洋環境の変化、さらに近年では東シナ海における中国漁船による乱獲などによって、厳しい状況になっております。

 このため、国では、有識者による資源管理のあり方検討会を設置し、本年七月に今後の方向性について検討結果を取りまとめたところであります。

 この中で、お尋ねの個別の船に漁獲量を割り当てる、いわゆる個別割当方式については、「多種多様な漁業が営まれる我が国では、全ての漁業に導入することは現実的ではないが、特定の魚種を漁獲し、水揚げ量の管理が容易な漁業への導入を検討すべき」とされました。

 これを踏まえ、本年十月から、とりわけ資源状況が厳しい太平洋のマサバを対象に、個別割当方式が試験的に導入されたところであります。

 県としましては、多くの水産資源が広域に回遊している実態にある中、県独自の取り組みでは効果が期待できないことから、国の検証状況を見守りたいと考えております。



○副議長(畑原基成君) 北?土木建築部長。

    〔土木建築部長 北?孝洋君登壇〕



◎土木建築部長(北?孝洋君) 三田尻中関港についてのお尋ねにお答えします。

 三田尻中関港は、県央部に位置し、背後の自動車産業を中心とした臨海工業地帯を支える重要な港湾であることから、輸送コストを削減するための物流機能の充実強化や、大規模地震発生時の県央部における海上輸送基地としての防災機能の強化などに努めてきたところです。

 具体的には、これまで、岸壁、航路・泊地、ヤードなどの整備を行い、現在、中関地区において、物流機能の充実強化に向け、コンテナターミナルの再編整備に取り組んでいるところであり、また、三田尻地区において、防災機能の強化に向け、今年度、耐震強化岸壁の工事に着手したところです。

 お示しのとおり、三田尻中関港の港湾機能の充実は、経済効果をもたらし、地域の活性化に資することから、今後、県では、中関地区においてコンテナターミナルの再編整備を進めるとともに、企業ニーズや取扱貨物量等の動向を踏まえながら、必要な港湾施設の整備について検討してまいります。

 また、三田尻地区においては、耐震強化岸壁の整備を進めるとともに、防府市が進めるにぎわい空間づくりへの取り組みを支援するため、市と連携しながら、潮彩市場防府と一体的な利用ができる防災緑地の整備を進めてまいります。

 県としては、今後も、港湾計画に基づき、市や関係企業と連携しながら、三田尻中関港の整備促進に努めてまいります。



○副議長(畑原基成君) 井原寿加子さん。

    〔井原寿加子さん登壇〕(拍手)



◆(井原寿加子さん) 通告に従い、一般質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 まず、総選挙に関連する諸課題についてお尋ねいたします。

 先日の総選挙の結果を見て、私は正直驚きました。身勝手な大義なき解散と言われましたけれども、結果は事前の予想を超える与党の大勝利でした。

 成長率は鈍化し、実質賃金は目減りするなど、アベノミクスは既に色あせ、破綻寸前だと私は思います。国民の不安は確実に高まっております。

 しかし、一方で、野党は分裂、離合集散を繰り返すばかりで、国民の信頼を失い、ほかに有効な選択肢がなかったことも、こうした結果になった要因の一つだと考えられます。

 今後、安倍カラーがますます色濃くなり、原発への回帰、集団的自衛権の行使、そして憲法改正へと突き進んでいくことになりそうです。戦争をしない国から戦争ができる国へと、大きくこの国が変わろうとしています。

 投票したからそれで終わりではなく、私たちは常に政府の行動を監視し、ブレーキをかける必要があります。それが、主権者としての責任だと思います。

 そこで、選挙の大きな争点になったとされるアベノミクスの地方への波及効果について考えてみたいと思います。

 アベノミクスは成果を上げており、ほかに道はないと言われました。確かに、日銀が市場に大量のお金を供給し、株価が上がり、円安が進行しており、一部の大企業や資産家には大きなメリットがあるのかもしれません。

 しかし、その一方で、働く人の賃金は上がらず、多くの中小企業の経営は一層厳しさを増しています。そして、私たちが住んでいる地方の経済には、ほとんど波及効果がありません。むしろ、厳しくなっているというのが実感ではないでしょうか。

 そこで、安倍首相の地元である山口県の経済状況について、具体的にお聞きいたします。

 まず、企業の生産活動の状況はどうなっているのでしょうか。倒産件数の推移などとともに、具体的な数値を教えてください。

 次に、雇用に関する指標として、完全失業率、有効求人倍率などはどのように推移しているのでしょうか。

 安倍首相は、百万人の雇用を創出したと胸を張っていましたが、その中身を見ると、ふえているのは派遣労働者などの非正規雇用であり、正規雇用はむしろ減少しているというのが実態です。正規・非正規に分けた場合も含めてお示しください。

 また、賃金も上がっていると言っていますが、物価上昇率などを除いた実質賃金の推移はどうなっておりますでしょうか。

 こうした状況を踏まえた、景気に対する本県の総合的な判断を知事にお伺いいたします。

 次に、選挙の公正について、何点かお聞きいたします。

 公正な選挙の実施や投票率の向上などに対する県選挙管理委員会の努力に対し敬意を表したいと思いますが、私のところに、いろいろな疑問の声も寄せられており、依然として問題点が多々あるように思います。

 まず、公職選挙法による公務員の政治活動の禁止に関連してお聞きいたします。

 この規定は、臨時・嘱託職員などにも適用されるのでしょうか。

 また、土地開発公社や社会福祉協議会などのいわゆる外郭団体、公金が支出され、人事、財務など、その運営が自治体により相当程度管理されているような団体の役員について、公職選挙法の規定は適用されないのでしょうか。

 また、NPO法人については、たしか政治活動は認められていないと思いますが、その理事長などが政治・選挙活動をすることは許されるのでしょうか。

 次に、不在者投票のあり方についてお聞きいたします。

 先日も、県内の不在者投票で、ミスがあったことが報道されていました。どのような状況でミスが生じたのでしょうか、御説明ください。

 病院や福祉施設での不在者投票については、以前からいろいろな問題が指摘されており、全国的にも投票の強制や票の不正操作などで刑事事件になった例もあると聞いております。

 できるだけ多くの有権者に投票の機会を提供するという意味で、不在者投票は大切な制度だと思いますが、他方で余り目が行き届かないこともあり、問題も起こりやすいのだと思います。そこで、山口県における不在者投票の実態をお聞きいたします。

 不在者投票を実施している施設は何カ所あるのでしょうか。施設の種類、規模なども教えてください。

 次に、有権者に対する情報提供、投票の自由や秘密の確保など、それぞれの施設における投票所の運営はどのように行われているのでしょうか。人員の配置や責任体制などもあわせてお答えください。

 また、県や市町の選挙管理委員会は、不在者投票の公正な実施に関してどのような役割を果たしているのでしょうか。

 最後に、投票率についてお聞きいたします。

 今回の国政選挙において、投票率はさらに低下し、衆議院選で戦後最低の約五三%になりました。もちろん個々の選挙によって事情は違いますけれども、一般的に五〇%を下回ることになれば、たとえ当選しても有権者の十分な信任を得たとは言えませんし、選挙の有効性自体が疑われることにもなりかねません。

 知事選、県議選、国政選挙の投票率の推移について、また年齢別など、最近の状況を教えてください。

 一般的には、投票率が低下する傾向にあるのではないかと思いますが、選挙管理委員会として、その原因についてどのようなお考えでしょうか。また、どのような対策を実施されているのか、あわせて教えてください。

 次に、岩国基地問題についてお伺いいたします。

 先月、全国が注目する中、沖縄県の知事選挙が行われ、県民の大きな民意が示されました。

 先日、就任した翁長新知事は、早速、埋め立て承認の経過を精査して、問題があれば承認の取り消しも検討すると発言しています。地元名護の市長と知事の協力が得られないという状況では、今後、埋め立てが順調に進むとは考えられず、普天間基地の辺野古移設は事実上極めて困難になると思われます。

 こうした状況を受けて、岩国市長は、普天間基地移設のめどが立たない限り、岩国への空母艦載機の先行移駐は認められない趣旨の発言をしています。

 国の説明によると、米軍再編は沖縄と岩国を含めて全体としてパッケージ、一体のものであり、少しも変更できないとされてきましたので、沖縄と切り離して岩国だけが大きな負担を引き受けることはできないというのは至極当然の考え方であり、多くの県民も賛同するところだと思います。

 知事は、これまで同様な方針を示されてきましたし、常々、地元の意向を尊重するとされておりますので、普天間基地移設の見通しが立たないうちに、空母艦載機の移駐のみを切り離して進めることは認められないとする考えに変わりはないと思いますが、沖縄の情勢変化もあり、確認の意味も含めまして、もう一度この点に関するお考えを明確にお示しいただきたいと思います。

 次に、岩国基地への新たな部隊の配備についてお聞きいたします。

 先日、突然、F35Bステルス戦闘機が二〇一七年に岩国基地に配備されるという計画が、アメリカ側から明らかにされました。以前からうわさがあったものですが、事実とすれば、最新鋭の戦闘機として日本で初めて岩国に配備されることになり、騒音や事故の危険性など、住民生活への影響が心配されるところです。

 当然、アメリカ側から政府に対して具体的な説明が行われているはずであり、山口県にも何らかの情報がもたらされていると思われます。配備される機数やその影響など、その詳細を説明してください。

 この計画が明らかになって少し時間が経過しておりますので、この間に県として国に問い合わせをするなど何らかのやりとりをしているはずですけれども、その経過も明らかにしてください。

 三番目に、東日本大震災の復興支援についてお聞きいたします。

 十一月七日、鹿児島県議会では川内原発の再稼働に対する陳情が採択され、それを受けて、その日のうちに鹿児島県知事は再稼働容認を表明いたしました。

 あの福島第一原発からもうすぐ四年がたとうとしておりますが、原発そのものの後始末はもちろん、被災した方々、また、被曝したかもしれない方々にとっての原発事故はまだまだ終わっておりません。

 そこで、本県の支援内容について知りたくて、本年六月二日に最後に更新された県のホームページを見てみますと、住宅、仕事、医療、教育などの支援策が並んでいました。しかし、例えば公営住宅の新規受け付けは既に終了し、ほかの支援策もいつまで有効なのか、知ることができません。

 また、この支援対象者は、主に地震、津波による被災者、つまり罹災証明書を所持している人に限られています。さらに、東日本大震災への対応については、今後、大きな動きがない限り、更新は行いませんとあります。

 そこでお伺いいたします。本県への避難移住者は現在何名でしょうか。その避難者の定義、集計方法はどのようになっているのでしょうか。また、具体的な支援方法についても、できるだけ詳しくお答えください。

 中国地方では、中国五県支援ネットワーク会議という組織が、避難当事者の支援や受け入れ支援団体相互の連携などを行っています。

 特に、岡山県では、県主催で避難者交流会をこれまで七回も開いています。この交流会には、福島県だけでなく、東京、千葉、埼玉など、関東地方からの避難者も含まれています。そして、岡山県の放射線量もホームページで公表し、安全な岡山県への避難移住を勧めています。

 福島から遠いここ山口県で、直接支援できることは多くはないと思いますけれども、気候が温暖で生活しやすい本県で、もっと積極的に避難移住に取り組んでいただきたいと思います。

 例えば、宇部市では、行政と市民団体が協働して、支援に取り組んでいます。県内で幾つかのボランティアグループが夏休み保養プロジェクトなども行っていますが、県はその活動をどの程度把握していらっしゃるでしょうか、お尋ねいたします。

 人口減少問題や中山間地域づくり推進課による中山間地域振興策、また、空き家バンクの設置など、県内各自治体とも連携を図りつつ、避難移住支援、定住促進など、行政主導でも取り組めることはたくさんあると思いますが、岡山県の事例も参考にしつつ、今後、本県で取り組んでいただけるでしょうか、お聞きいたします。

 最後に、グローバル人材の育成について、教育長にお尋ねいたします。

 SGHと聞いて、すぐに意味のわかる方は少ないと思いますが、スーパーグローバルハイスクールの頭文字をとったものだそうです。グローバルという言葉は、企業や人材の国際化を象徴するものとして、今、大変もてはやされています。

 そんな中、文科省では、本年度からグローバルリーダーの育成を図る、スーパーグローバルハイスクール事業を開始いたしました。

 そのプログラムと授業について知りたいと思い、十一月に、本県で唯一、スーパーグローバルハイスクール指定を受けている宇部高校の英語の授業を見学する機会をいただきました。

 そこでは、カナダ人の先生と英語担当教諭の二人で英語のみで授業が進められていて、きれいなネーティブイングリッシュを聞くことができました。バンクーバーやトロントなどの都市の描写を、ヒアリングやディクテーションを行いながら理解するというものでした。

 授業を見せていただいた後、校長先生からスーパーグローバルハイスクールのプログラムについて詳しく説明もしていただきました。

 県教委では、昨年十月、山口県教育振興基本計画を策定され、その緊急・重点プロジェクトの最初にグローバル人材の育成を掲げておられます。県教委が育てようとしているグローバル人材とは具体的にどういう人材を言うのか、まずお尋ねいたします。

 また、スーパーグローバルハイスクールに指定された宇部高校が目指しているグローバル人物像は、どのような人を設定しておられるのかもお聞かせください。

 次に、グローバル人材の育成における外国語教育についてお尋ねいたします。

 国では、小学校中学年から英語教育を始め、五・六年生では教科とする方針も出されています。

 しかし、英語を話すことがすなわちグローバルな人材であるという概念に、私は安易に賛同することができません。海外に行ったことがなく、英語も話せない人の中にも、立派な国際人は多くいると思います。必要となれば、言語は誰でもが使いこなせるようになるものと私は考えておりますし、英語ばかりに比重がかけられていることに少々の疑問も感じております。

 フランス人や中国人のように自国の言語を大切にし、誇りを持って国際舞台で母国語で演説することが、決してグローバルでないとは思いません。本当は、英語を話せない人が、片仮名のような英語で演説している姿は感心いたしません。

 現在、中学・高校での外国語教育は、受験という大きな目標のため、英語の語彙や文法が主となることは避けられません。私が宇部高校で見学をさせていただいた英語の授業と受験のための英語教育とは、別次元の教育のように思われます。

 そこでお尋ねいたします。教育振興基本計画にあるグローバル人材の育成という観点から、外国語教育のあり方をどのように関連づけておられるのか、また、その両方を生かすためにどう取り組んでいかれるのか、県教委のお考えをお尋ねいたします。

 これで一回目の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(畑原基成君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 井原議員の御質問のうち、私からは岩国基地問題についてのお尋ねのうち、米軍再編に係る基本スタンスについてお答えします。

 沖縄においては、お示しのとおり、さまざまな情勢の変化がありますが、空母艦載機の岩国移駐に対する本県の考え方はこれまでと何ら変わるところはなく、私としては、今後とも、基地問題に対する三つの基本姿勢に加え、これ以上の負担増は認められない、また、普天間基地移設の見通しが立たないうちに、空母艦載機の移駐のみを切り離して進めることは認められないという県と地元の基本スタンスを堅持していくことに変わりはありません。

 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。



○副議長(畑原基成君) 木村商工労働部長。

    〔商工労働部長 木村進君登壇〕



◎商工労働部長(木村進君) 総選挙に関連する諸課題に関するお尋ねのうち、景気に対する本県の総合的な判断についてお答えします。

 まず、お尋ねの中でお示しのありました具体的な指標については、企業の生産活動を示す鉱工業生産指数は、月により上下の振れを伴うものの、十月は八十七・四と、前月比で五・七%上昇しています。

 また、企業倒産数は、平成二十四年が八十件、二十五年が九十四件に対し、二十六年一月から十一月までの件数は七十九件となっており、ここ一年間では毎月十件未満で推移しています。

 次に、県内の雇用状況については、七月から九月の完全失業率は三・三%と、前回調査から〇・一ポイント上昇していますが、おおむね三%前後で推移しています。

 また、十月の有効求人倍率は一・〇七倍と、前月比で〇・〇一ポイント低下したものの、昨年十一月以降、一倍を超えています。

 一方、お示しの雇用百万人増に係る正規・非正規雇用数については、県別の人数は公表されていませんが、類似の調査において、県内のパートタイム労働者数は増加傾向にあります。

 また、実質賃金は、十月の指数が九十九・八で、昨年同期比で二・六%低下し、ここ一年間では百前後で推移しています。

 県内景気につきましては、直近の日銀下関支店の山口県金融経済情勢では、一部に弱さが見られるが、全体としては緩やかに回復してきており、先行きについては、雇用・所得環境が下支えとなる中での個人消費の動向や物価面の動きについて注目していく必要があるとされており、県としてもこのように受けとめております。



○副議長(畑原基成君) 大谷総務部理事。

    〔総務部理事 大谷恒雄君登壇〕



◎総務部理事(大谷恒雄君) 岩国基地問題についてのお尋ねのうち、岩国基地への新たな部隊の配備についてお答えします。

 米軍の新型戦闘機F35Bにつきましては、昨年十月の日米安全保障協議委員会の共同発表において、米国外における初の前方配備として、二〇一七年に日本国内への配備が開始されることが確認されていますが、その時点での国からの説明では、配備先などの具体的なことは決まっておらず、今後、日米間で協議していくことになるとされていたところです。

 県では、米海兵隊がこのたび公表した二〇一五年度海兵隊航空計画の中に、F35Bの岩国基地への配備に関する記述があることを十一月上旬に把握しましたが、この計画の内容については国から特に説明がなかったため、同機の配備先が岩国基地に決定されたのかどうかを含めて、現在の日米協議の状況について改めて国に照会しました。

 これに対し国からは、十二月上旬に、「二〇一五年度海兵隊航空計画の内容については、米政府より説明を受けておらず、承知していない」、また「F35Bの配備先やその詳細については、日米間で引き続き協議していくこととなっている」との回答がありました。

 このため、県としては、今後とも引き続き日米協議の状況に関する説明を国に求めるなど、F35Bの国内での配備先や配備形態に関する情報の収集に努め、その内容に応じて必要な対応をしてまいります。



○副議長(畑原基成君) 小松健康福祉部長。

    〔健康福祉部長 小松一彦君登壇〕



◎健康福祉部長(小松一彦君) 東日本大震災の復興支援についての数点のお尋ねにお答えします。

 まず、本県への避難者数は、十一月三十日現在で百二十六名です。避難者の定義は、復興庁により、東日本大震災をきっかけに住居の移転を行い、その後、前の住居に戻る意思を有する者と定められており、県では、毎月、市町から避難者数の報告を受け集計しています。

 次に、具体的な支援方法についてですが、県では、市町や関係機関等との連携を図りながら、公営住宅の家賃免除、生活福祉資金の貸し付け、生活やメンタルヘルスを含む健康相談、学校への入学手続の弾力化など、きめ細かな支援に取り組んでいるところです。

 次に、市民団体等の活動については、各市町を通じ、市民団体等が行う被災者支援の取り組みについての情報収集に努めているところです。県内では、お示しの宇部市における活動を初め、下関市や山口市等において、福島の子供たちを対象とした体験交流活動等が行われています。

 最後に、今後の県の取り組みについてですが、県としては、中山間地域での新規就農への支援やUJIターンの促進など、さまざまな施策も積極的に活用しながら、今後とも幅広い定住促進策等に取り組んでまいります。

 県としては、引き続き、市町や関係機関等との連携を図りながら、被災された方々の円滑な受け入れと生活の安定化に向けた取り組みを進めてまいります。



○副議長(畑原基成君) 中村選挙管理委員長。

    〔選挙管理委員長 中村正昭君登壇〕



◎選挙管理委員長(中村正昭君) 選挙の公正についての数点のお尋ねにお答えします。

 まず、公職選挙法による公務員の政治活動の禁止についてです。

 公選法では、選挙の公正を期するため、選挙管理委員会の委員や裁判官等の特定公務員の選挙運動が禁止されるとともに、全ての公務員は、その地位を利用した選挙運動が禁止されております。したがいまして、お尋ねの臨時職員や嘱託職員にも、公選法の規定が適用されます。

 次に、外郭団体の役員やNPO法人の理事長等への公選法の規定の適用についてです。

 公選法において、地位利用による選挙運動が禁止されているのは、公務員のほかは特定独立行政法人等の役員または職員、さらに教育者とされており、外郭団体の役員やNPO法人の理事長等への適用はありません。

 次に、不在者投票のあり方についてです。

 まず、お尋ねの事案は、不在者投票指定施設である下関市の病院において、福岡県の選挙権を有する入院患者の求めに応じ、候補者情報の参考として福岡県の選挙公報を示したところ、その選挙公報は異なる選挙区のものであることが投票手続完了後に判明したというものでございます。

 示された選挙公報の中から候補者氏名を記載して投票したのであれば、当該投票は無効となりますことから、県選管としては、今後、指定施設への研修会等の機会において、再発防止について指導徹底を図ることとしております。

 次に、不在者投票を実施している施設数等についてです。

 指定施設のうち不在者投票が行われた施設は、本年二月の知事・県議補選においては三百二十一施設となっており、施設の種類は、病院、介護老人保健施設、老人ホーム、身体障害者支援施設、保護施設で、規模としては、少ない施設では一人、多い施設では百三十六人の合計七千七百七十九人が不在者投票の手続をとられています。

 次に、不在者投票所の運営についてです。

 不在者投票の実施に当たっては、その施設の長が不在者投票管理者となり、投票を行う日時や場所の周知、投票の秘密を保持できる投票記載場所の確保を行い、立会人、事務従事者二人を配置し、不在者投票の適正な管理執行が行われることとなります。

 次に、不在者投票の公正な実施に関する県や市町選管の役割についてです。

 まず、市町選管や県選管は、不在者投票施設の指定に当たっては、施設からの申請を受け、人員執行体制や投票記載場所など、投票が適正に執行できるかを確認するとともに、施設職員に対し投票の手続などの研修を実施しています。

 さらに、県選管では、選挙ごとに、施設職員に対し不在者投票の手続等についての通知や研修会の開催など、適正な管理執行について徹底を図っています。

 最後に、投票率についてです。

 過去三回の投票率の推移は、知事選は、平成二十年八月が三七・二一%、平成二十四年七月が四五・三二%、平成二十六年二月が三八・八二%、県議選は、平成十五年四月が五九・六七%、平成十九年四月が五八・一三%、平成二十三年四月が五一・七〇%、衆議院小選挙区は、平成十七年九月が六九・〇七%、平成二十一年八月が七一・八一%、平成二十四年十二月が六〇・〇四%となっています。

 また、年齢別の投票率については、いずれもおおむね二十歳代の投票率が最も低く、次に低い年代が三十歳代、一番高いのが七十歳代となっています。

 次に、投票率が低下傾向にある原因と対策についてです。

 投票率の低下につきましては、さまざまな原因が考えられ、一概に断ずることはできませんが、その背景の一つとして、若年層を中心とした政治的無関心や選挙離れ等が指摘されています。

 このため、県選管としては、若年層に重点を置いた啓発に取り組んでいるところです。

 具体的には、選挙時の特設サイトをスマートフォン対応とすることで、若年層がアクセスしやすい環境を整えることや、小・中・高校生を対象とした明るい選挙啓発作品の募集・表彰など、政治意識の向上に努めているところです。

 県選管としては、今後とも選挙啓発に積極的に取り組み、投票率の向上に努めてまいります。



○副議長(畑原基成君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) グローバル人材の育成について、三点のお尋ねにお答えをいたします。

 まず、県教委が育てようとしているグローバル人材についてです。

 県教委では、山口県教育振興基本計画における緊急・重点プロジェクトの一つにグローバル人財育成プロジェクトを掲げ、目標や課題にチャレンジし、グローバルな視点やリーダーシップを持って行動できる人材をグローバル人材として示しておりまして、その基盤となる資質能力としては、郷土を初め日本や諸外国の伝統文化を理解・尊重する態度や、国際協調・協力を実践する態度、また、実践的な語学力・コミュニケーション能力等を位置づけているところであります。

 次に、宇部高校が目指すグローバル人物像についてです。

 宇部高校においては、県教委が示すグローバル人材の基盤となる資質能力の向上を図りながら、世界の中の日本、日本の中の山口県、山口県の中の宇部というつながりと広がりを意識し、設定した課題の解決に向けたさまざまな取り組みを実施する中で、グローバル化する国際社会において、リーダーシップがとれる人材の育成を目指しております。

 次に、教育振興基本計画にあるグローバル人材の育成という観点から、外国語教育のあり方などに関するお尋ねについてです。

 先ほど述べましたように、県教委では、グローバル人材の基盤となる資質能力の一つとして、実践的な語学力・コミュニケーション能力を位置づけており、その育成に向けて外国語教育、とりわけ英語教育の推進に積極的に取り組んでいるところであります。

 現行の学習指導要領において、文法はコミュニケーションを支えるものとして捉えることとされており、各学校においても、互いの気持ちや考えを伝え合うなどのコミュニケーション活動を通して、必要とされる語彙や文法等を身につけることを重視しているところであります。

 こうしたコミュニケーション能力の育成を重視した英語教育により、高校受験や大学受験等にも十分対応できる英語力を身につけることができると考えておりますことから、県教委では、学習指導要領の趣旨を徹底するとともに、教員の英語指導力を高めることを目的とした研修会等を引き続き計画的に開催することとしております。

 県教委といたしましては、今後とも、英語に限らず、日本語などの語学力・コミュニケーション能力はもとより、日本人としてのアイデンティティーやチャレンジ精神を有し、主体的に社会で活躍できるグローバル人材の育成に向けて取り組んでまいります。



○副議長(畑原基成君) 井原寿加子さん。

    〔井原寿加子さん登壇〕(拍手)



◆(井原寿加子さん) 再質問させていただきます。

 教育長からすばらしい御答弁をいただきましたので、それからまず質問させていただきます。

 私の高校時代では考えられないような学習環境が整えられていて、ALTと自由にお話ができることなど、宇部高校の授業を拝見して、正直驚きもございました。こうした取り組みがスーパーグローバルハイスクール事業でさらに充実されていくのであれば、ぜひ応援もしてまいりたいと思います。

 これまで、いわゆるSGHと同様に、スーパーサイエンスハイスクール事業というのが県立高校数校でこれまで実施されてきたと承知しておりますけれども、それらの高校においてこれまでどのような成果があって、この後どのように生かされているのかも同時に教えていただきたいと思いますし、これと同様にスーパーグローバルハイスクール事業の今後の展望についてどのような所見をお持ちか、教育長にお伺いいたします。

 それから、選挙について、もう一度伺います。

 外郭団体職員の政治活動についてですけれども、外郭団体の中には人件費を含めた運営経費とか事業費に多くの公金が支出されていて、人事も含めて、事実上、自治体の管理のもとにあるような団体がありますが、そうした団体の役員については、選挙の公正という観点から、政治活動におのずから一定の制約がかけられるべきと考えますが、いかがお考えでしょうか、お伺いいたします。

 それから、不在者投票についてですけれども、不在者投票所の管理体制や責任者についてお聞きしましたが、御答弁から、福祉施設の理事長とか病院の院長とかが投票の管理者になると考えてよろしいのですね。

 しかし、そうした人たちが、例えば特定の候補者や政党を応援することがあるとすれば、そうした場合には不在者投票の公正な実施に疑いが生じるおそれがあると私には思われます。

 不在者投票の管理者について、政治活動の制限は行われているのでしょうか、お尋ねいたします。

 また、選挙管理委員会として、直接職員を不在者投票所に派遣するなど、選挙の公正、特に投票の自由・秘密が確保されるよう万全を期す必要があると思いますが、いかがお考えでしょうか。

 それから、今お聞きしました投票率の低下についてですけれども、全国的に投票所の数が減らされているようで、北海道では数百の投票所がなくなったというふうにこの間報じておりました。

 投票所の数が減れば、投票率の低下に拍車をかけることになりますし、効率性だけでなく、投票の権利を確実に保障するために、地域の実情に応じて必要な投票所は確保すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

 例えば、投票率を上げるために、チラシの配布や街頭演説など、また、本県では御当地アイドルが投票を勧誘する歌を歌うという独自の取り組みが全国放送で取り上げられてもおりました。こうした努力は評価したいと思いますが、残念ながら、具体的効果には必ず結びついていないように思われます。

 有権者の関心を高め、投票率の上昇をつなげていくために、やはり候補者の理念や性格、人物に関する情報を広く確実に伝えていく必要があると思います。

 そのためには、先ほどのスマートフォンだけではなく、インターネットをもっともっと活用して、文字情報や映像を積極的に発信していくことが有効であると考えますが、いかがお考えでしょうか。

 それから、東日本大震災の復興支援について、もう一度伺います。

 私ごとですけれども、津波被害を受けた仙台へボランティアで参加をしましたり、わずかですが、義援金を届けたり、また、私の畑でつくっている野菜を、岩国レンコン農家の援助もいただきながら、被災者相談会などのイベント会場へ一年に五、六回ずつ送っております。しかし、個人でできる支援には限界があると感じます。

 震災直後に、みずから自宅を津波で失った遠藤富岡町長に郡山市でお目にかかりましたときに、「富岡は幕末に戦死した長州藩士を丁重に葬った縁もある。ぜひ、ふるさとがなくなった我々に温かい手を差し伸べてもらいたい」と、切々と訴えられました。

 郡山市にある仮設の役場で奮闘しておられましたけれども、とうとう自宅へ帰ることがかなわず、本年七月に亡くなられました。

 福島から避難してこられた方に、「山口県はどんなところですか、何を望んでいますか」と尋ねたところ、「安心・安全に住める地域として、また、いつまでも安全でおいしい食の宝庫であってほしい、それを守ってほしい、福島の悲劇を二度と繰り返してほしくないから、上関原発建設計画は直ちに撤回してほしい」と言われました。

 この切なる願いをぜひ執行部の皆さんに知っていただき、支援の手を積極的に差し伸べていただきたいと思い、要望しておきます。どうかよろしくお願いいたします。

 先ほど御答弁いただきましたうち、避難された方への本県の支援は、現時点では罹災証明書を所持しておられる方のみなのでしょうか。もし、その他の支援が行われているのであれば、その内訳も具体的に教えてください。

 それから、岩国基地問題について、もう一度伺います。

 先行移駐は認めないとする県の断固たる姿勢が明らかになったと、私は理解いたしました。この点については、大いに評価をしたいと思います。

 そこで、もう一つ確認しておきます。普天間移設の見通しが立つとは、具体的にどのような基準で判断をされるのでしょうか。

 沖縄県の民意が反対する中で、今後とも紆余曲折が予想されますが、やはり常識的に考えて、新基地が建設され、移駐について地元の了解が得られたときがそのときだと思いますが、いかがお考えでしょうか。

 それから、F35Bステルス戦闘機についてですけれども、先般のオスプレイのときもそうでしたが、アメリカから情報が出たときにはかなり計画は具体化されており、当然のことながら、政府に対しても事前の説明がなされていると考えるのが常識です。

 それでも、国に照会すると、判で押したように「承知していない」という答えが返ってきて、先ほどもそうでしたが、県はそれをオウム返しのように議会に伝えるというのが常です。

 それでは、県としての役割を果たしているとは言えません。粘り強く情報を把握する努力をすべきであると考えますが、いかがでしょうか、もう一度お願いいたします。(拍手)



○副議長(畑原基成君) 小松健康福祉部長。

    〔健康福祉部長 小松一彦君登壇〕



◎健康福祉部長(小松一彦君) 再質問にお答えします。

 東日本大震災の避難者に対する支援については、全て罹災証明が必要なのかどうかというお尋ねでございます。

 現在、県が行っております主な被災者支援のうち、罹災証明が必要となっておりますのは、公営住宅の家賃免除、それと生活福祉資金の貸し付け、この二点だけでございまして、その他のさまざまな相談、あるいは学校への転入学手続の弾力化等の支援内容につきましては、そういった証明は必要となっておりません。



○副議長(畑原基成君) 大谷総務部理事。

    〔総務部理事 大谷恒雄君登壇〕



◎総務部理事(大谷恒雄君) 岩国基地問題に関する二点のお尋ね――再質問にお答えいたします。

 普天間基地移設の見通しというものは一体どういうものなのかという御質問だったと思います。まず、一問目。

 これについては、これまでは、昨年、少なくとも沖縄県知事が理解される方向性が出される必要があると、この県議会の場で答弁をしてきたところでございます。

 ただ、昨年末に、当時の仲井眞知事が普天間移設に関して公有水面埋め立てを承認されたということで、基本的には沖縄県知事の理解は得られたものというふうに受けとめておりました。そして、この埋め立ては、法律にのっとって承認がなされたところでございます。

 ただ、今回、沖縄の情勢、知事が交代したということもございます。今後の展開もなかなか見通せない状況にございますので、ここは沖縄、そして、それから沖縄をめぐる政府の対応、こういったものがどのようにこれから進展していくのか、やはり今後の動向をしっかり見きわめていく必要があろうというふうに考えております。

 それから、もう一つは、先ほど米海兵隊航空計画は国からの情報を待つということでいいのか、もう少ししっかり粘り強く国に求めていく必要はないのかというお尋ねだったと思います。

 今回、確かに二〇一五年度海兵隊航空計画というものが公表されたわけですけれども、例えばこの前に二〇一一年度にもやはり海兵隊航空計画というものが出されたことがございます。

 これは海兵隊のほうから出されたんですけれども、こういった個々の内容については今回の内容とは全く違う、ビューフォート基地というまた別の基地から移駐するんだと、そして部隊の名前も全く違う、VMFA224という部隊でございました。というふうに、今回公表された計画とは全く違った内容だったわけです。

 したがって、国からの説明によれば、F35Bの配備先とか、その詳細については引き続き日米間で協議していくということになっておりますから、県としては二〇一五年度の海兵隊航空計画の内容をこれ以上深く掘り下げていくというよりも、日米協議の状況に基づいた、より確実性の高い情報、こういうものを得て、その内容を踏まえて必要な対応をしていくべきものであるというふうに考えております。



○副議長(畑原基成君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 二点の再質問にお答えをいたします。

 まず、スーパーサイエンスハイスクールの実施でどのような成果があったか、そしてまたどう生かされてきたかというお尋ねでございます。

 スーパーサイエンスハイスクールにつきましては、これまで岩国高校、山口高校で取り組んできたところでありまして、現在は宇部高校と徳山高校で取り組んでいるところでございます。

 その成果は、大学や企業等との連携によりまして、理科、数学に限らず、科学技術に関する興味・関心の高まりが見られたことや、課題研究というものを通して、思考力、表現力、判断力等の育成とともに、主体的に課題に取り組む能力が向上したと、そういうふうな成果が見られたところでありまして、こうした成果を県内に広く普及していきたいと考えております。

 また、次にSGH(スーパーグローバルハイスクール)の取り組みの今後の展望についてでございますが、まずは宇部高校の取り組みを、将来のグローバル人材の育成という観点から、県教委としても積極的に支援をしていきたいと考えております。

 文部科学省から、来年度のSGH(スーパーグローバルハイスクール)の指定校については、まだ正式な募集が来ておりませんけども、県教委としては、県立高校の特色づくりの観点から、今後、指定校が増加することを期待しておりまして、指定を希望する学校に対してはできる限りの支援をしてまいりたいと、こう考えているところでございます。



○副議長(畑原基成君) 中村選挙管理委員長。

    〔選挙管理委員長 中村正昭君登壇〕



◎選挙管理委員長(中村正昭君) 再質問にお答えします。

 まず、最初の外郭団体等における政治活動等の制限という話ですけども、これにつきましては、公選法上の規定から言うと、規定の対象外であるということでございます。

 それから、不在者投票に絡みまして、施設管理者につきましては、及び県選管職員等の派遣というようなテーマ、つまり不在者投票所におけます公正な執行という観点からの御指摘でございますけども、これにつきましては、現在、制度といたしまして、不在者投票指定施設に外部立会人を置くという制度がございます。

 この制度を活用しまして、具体的には市町選管と、あるいは明推協と協力して、そういった立会人を立ち会わせるということの制度を充実させていきたいと思っております。

 それから、投票所の確保でございますけども、これは地域地域の実態に応じて、市選管と協議の上の設定になりますけども、これにつきましてもその地域を十分把握された市町選管と協議して取り組みたいと思います。

 それから、いわゆる選挙に対する関心を高める活動という点から言いますと、現在、県のホームページ等にも逐次掲載をするなど、あるいはいろんな選挙啓発のための仕組みを組み立てながら、普及啓発に努めてまいりたいと考えております。

 以上です。



○副議長(畑原基成君) 井原寿加子さん。

    〔井原寿加子さん登壇〕(拍手)



◆(井原寿加子さん) では、最後に再々質問をさせていただきます。

 基地問題について、もう一度伺います。

 先行移駐は認められない、岩国だけに負担を押しつけることは認められないという県の方針が明らかになったというふうに理解いたしましたので、この方針がいつまでも変わらないと信じさせていただきたいと思います。

 ただ、先ほどの御答弁で、前沖縄県知事が埋め立て承認をされて、それが普天間の見通しが立ったというふうにおっしゃったかと思いますが、私が議会で先般お伺いしましたときには、新基地――いわゆる辺野古の新基地建設が完了した時点が見通しが立ったことであるというふうにもお答えをいただいたことがあったかと思いますが、その辺の整合性はどのようにお答えいただけるのでしょうか。私の認識が違っていたら、そのようにお答えください。

 そして、一方で、岩国基地では、二〇一七年に向けて準備工事が急ピッチで進んでおります。幾ら先行移駐は認めないといっても、事実上、移駐は既成事実化し、アメリカも絡み、後戻りできない段階になっているのではないかという不安とか、さらに県の曖昧な態度に対して、県民、市民の不安が高まっていることは拭い切れません。

 そこで、最後にもう一度確認させてください。どんなに受け入れ準備が進んでも、普天間移設という条件が満たされない限り空母艦載機の移駐を認めない、つまり二〇一七年になっても艦載機はやってこないと考えていいのでしょうね。ここはしっかり明確にお答えいただきたいと思います。

 さらに言えば、沖縄問題が暗礁に乗り上げれば、愛宕山の米軍住宅建設も含めて、岩国基地関連の工事の中断を求めるべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか、明確にお答えください。

 これで私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(畑原基成君) 大谷総務部理事。

    〔総務部理事 大谷恒雄君登壇〕



◎総務部理事(大谷恒雄君) 岩国基地問題に関する再々質問、三点あったと思いますけれども、それにお答えをいたします。

 まず一点目、先ほど私が当時の仲井眞知事が埋め立てを承認したということをもって見通しが立ったというふうな答弁をしたのではないかという御発言だったと思いますけれども、これは法的整理がこの時点でできたということで、基本的に理解は得られたものと受けとめたというふうな答弁を当時差し上げていると思います。

 昨年の十月の時点では、少なくとも沖縄県知事が移設先について理解される方向性が出される必要があるというふうに考えておりましたところ、昨年末になって仲井眞知事が承認をされたということで、ここで一定の法的整理はできたものというふうに受けとめております。

 それと、今現時点で見通しというものを沖縄県知事の理解以外にどのような要素があるのか、少なくとも空母艦載機の移駐というのは、早くても平成二十九年ごろになるわけでございますので、現時点で沖縄県知事の理解以外のものを何を考慮すべきか、詳細に詰める段階ではないものと、私どもとしては考えております。

 それから、二点目といたしまして、先ほど家族住宅の建設なり格納庫の建設が一方では進んでいるではないかというふうなお話がございました。しかし、これは、地元岩国市は準備行為として認めざるを得ないんだと。

 県では、これまで、普天間基地の見通しが立たないうちに、空母艦載機の移駐のみを切り離して進めることは認められないんだという基本スタンスで対応してきたところなんですけれども、これは再編計画は全体が統一的なパッケージであるというふうに国から説明を受けてきたからであり、先ほどもちょっとお答えしたと思いますけれども、空母艦載機部隊が移駐を前提にして施設整備が完了した場合であっても、この基本スタンスに変わりは全くございません。

 以上でございます。



○副議長(畑原基成君) 井原寿加子さん。



◆(井原寿加子さん) 一つ答弁漏れがございます。

 最後、つまり二〇一七年になっても、空母艦載機はやってこないと考えていいのでしょうね、ここは明確にお答えくださいと申し上げたところをきちんと答えてください。



◎総務部理事(大谷恒雄君) はい。今申し上げたとおり、空母艦載機部隊の移駐を前提にして、家族住宅なり、それから格納庫ができたといたしましても、先ほどの普天間基地移設の見通しが立たないうちには、この移駐というものを切り離して進めることはございません。



○副議長(畑原基成君) 本日の一般質問及び提出議案に対する質疑は、これをもって終了いたします。

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○副議長(畑原基成君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 本日は、これをもって散会いたします。

    午後二時二十分散会

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     地方自治法第百二十三条第二項の規定によりここに署名する。


             山口県議会 議     長   柳   居   俊   学

                   副  議  長   畑   原   基   成

                   会議録署名議員   新   藤   精   二

                   会議録署名議員   戸   倉   多 香 子