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平成 26年11月定例会 12月16日−03号




平成 26年11月定例会 − 12月16日−03号









平成 26年11月定例会


   平成二十六年十一月山口県議会定例会会議録 第三号

      平成二十六年十二月十六日(火曜日)
  ────────────────────
        議事日程 第三号
      平成二十六年十二月十六日(火曜日)午前十時開議
  第一 一般質問
  第二 議案第一号から第二十七号まで(質疑)
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        本日の会議に付した事件
  日程第二 議案第一号から第二十七号まで
                会議に出席した議員(四十九人)
                          柳   居   俊   学 君
                          吉   井   利   行 君
                          吉   田   和   幸 君
                          塩   満   久   雄 君
                          林       哲   也 君
                          加   藤   寿   彦 君
                          有   福   精 一 郎 君
                          木 佐 木   大   助 君
                          先   城   憲   尚 君
                          友   田       有 君
                          曽   田       聡 君
                          平   岡       望 君
                          佐 々 木   明   美さん
                          小   泉   利   治 君
                          岡   村   精   二 君
                          二   木   健   治 君
                          藤   本   一   規 君
                          篠   ?   圭   二 君
                          藤   生   通   陽 君
                          松   永       卓 君
                          合   志   栄   一 君
                          西   嶋   裕   作 君
                          末   貞   伴 治 郎 君
                          吉   田   充   宏 君
                          新   谷   和   彦 君
                          田   中   文   夫 君
                          神   田   義   満 君
                          島   田   教   明 君
                          石   丸   典   子さん
                          井   上       剛 君
                          国   井   益   雄 君
                          守   田   宗   治 君
                          山   手   卓   男 君
                          槙   本   利   光 君
                          畑   原   基   成 君
                          井   原   寿 加 子さん
                          橋   本   尚   理 君
                          秋   野   哲   範 君
                          河   野       亨 君
                          笠   本   俊   也 君
                          星   出   拓   也 君
                          森   中   克   彦 君
                          河   村   敏   夫 君
                          藤   井   律   子さん
                          友   広       巌 君
                          戸   倉   多 香 子さん
                          上   岡   康   彦 君
                          新   藤   精   二 君
                          江   本   郁   夫 君

                会議に欠席した議員(なし)

                議案等の説明のため会議に出席した者
                    知事          村 岡 嗣 政 君
                    副知事         藤 部 秀 則 君
                    総務部長        渡 邉 繁 樹 君
                    総務部理事       大 谷 恒 雄 君
                    総合企画部長      上 野   清 君
                    産業戦略部長      宮 地   理 君
                    環境生活部長      半 田 健 二 君
                    健康福祉部長      小 松 一 彦 君
                    商工労働部長      木 村   進 君
                    農林水産部長      野 村 雅 史 君
                    土木建築部長      北 ? 孝 洋 君
                    会計管理局長      寺 田 徹 郎 君
                    財政課長        松 本 典 久 君
                    公営企業管理者     弘 中 勝 久 君
                    企業局長        市 原 充 之 君
                    教育委員長       山 縣 俊 郎 君
                    教育長         浅 原   司 君
                    公安委員長       倉 田 惠 子さん
                    警察本部長       藤 村 博 之 君
                    代表監査委員      河 嶌 繁 太 君
                    監査委員事務局長    高 杉 和 典 君
                    労働委員会事務局長   藤 井   勝 君
                    人事委員会事務局長   村 田 常 雄 君
                会議に出席した事務局職員
                    事務局長        高 松 昇 志 君
                    事務局次長       河 村 邦 彦 君
                    審議監兼議事調査課長  田 中   肇 君
                    総務課長        田 平   ? 君
                    政務企画室長      岡 村 達 也 君
                    秘書室長        繁 吉 健 志 君
                    議事調査課主幹     山 本 秀 樹 君
                    主査          石 橋 教 幸 君
                    議事記録係長      三 好   政 君
                    主任主事        藤 村 紘 子さん
                    主事          竹 井 由利香さん
                    主事          福 田 直 也 君




   ─────────────

    午前十時開議



○議長(柳居俊学君) おはようございます。これより本日の会議を開きます。

   ─────────────



△日程第一一般質問



△日程第二議案第一号から第二十七号まで



○議長(柳居俊学君) 日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第二十七号までを議題とし、質疑に入ります。

 一般質問及び質疑の通告がありますので、それぞれの持ち時間の範囲内において、順次発言を許します。

 有福精一郎君。

    〔有福精一郎君登壇〕(拍手)



◆(有福精一郎君) 皆様、おはようございます。自由民主党の有福でございます。

 まず、前回と同様に、このたびも最初に一般質問をさせていただく栄に浴することになり、会派の皆様に厚く御礼を申し上げます。

 質問の前に一言申し上げます。

 衆議院の解散総選挙が行われ、これからの日本の将来が明るくなるように待望をしております。その間に、青色LEDの研究開発により、三人の日本人がノーベル物理学賞を受賞する喜ばしいこともありました。

 この青色LEDは、省エネや何百万という光による色彩表現が可能になるというだけでなく、社会に及ぼす効果ははかり知れないものがあり、文化というより文明を大きく変える偉業かもしれないと考えますと、同じ国の人間として誇らしく思います。

 また、間もなく新しい年がやってまいります。年明け早々には、吉田松陰先生の十三歳年下の妹である文さんが主人公となるNHK大河ドラマ「花燃ゆ」がいよいよ放送されます。山口県の振興に大いに役立つことを期待をいたしております。

 歴史に名をなす松陰先生や文さんを取り巻く家族のきずなや人の生き方、物の見方は、当時としては先進的なもので、現在でも大いに通ずることがわかります。本人の資質はもとより、周囲の人間の影響などが現代人にも大きく感銘を与える人間性の醸成にいかに大切か、改めて強く感じさせられます。

 特に、きょうだいの母親、滝さんの死生観などには目を見張るものがあり、きょうだいなどに大きな影響を与えたと思います。

 滝さんは、阿川毛利の下級武士、村田右中の子で、右中の家宅は私の地元下関市豊北町滝部寺地にありましたが、子孫は昔、全て転居され、家宅のあった場所が不明でした。

 ドラマが放映されるのを機に、ことしの四月から、地元の豊北郷土文化友の会の会員を中心に、多くのボランティアの方の協力を得て家宅の所在地を特定し、現在、その場所を公園化して顕彰碑を建立するため、整備に汗を流しておられます。この努力が、地元豊北町や下関の一層の地域活性化に役立ち、県の発展につながれば幸いと思っております。

 また、来年は戦後七十年という節目の年を迎えることになり、平和な日本がいつまでも続き、日本が世界をリードする中心で、大きく輝く国となりますようにと祈っております。

 それでは、通告に従って質問をいたします。

 最初に、企業の職場環境づくりについてお尋ねをいたします。

 人口減少・高齢化が急速に進行する中、女性や高齢者が働きやすく、また、意欲と能力のある若者が将来に希望が持てるような職場環境を整えることにより、労働力人口を維持し、また、労働生産性を上げることが地域社会を持続可能なものとしてくための喫緊の課題であると思います。

 特に、これからの社会状況を考えると、女性の力を最大限発揮できるようにすることは、人材の確保にとどまらず、企業活動、行政、地域等の現場に多様な価値観や創意工夫をもたらし、家庭や地域の価値を大切にしながら、社会全体に活力を与えることにつながると思います。

 こうした中、国では、日本再興戦略において、二○二○年の平成三十二年までに、二十五歳から四十四歳の女性の就業率を七三%、第一子出産前後の女性の継続就業率を五五%、男性の育児休業取得率を一三%、指導的地位に占める女性の割合を三○%程度にすると目標を掲げられ、本年四月には次世代育成支援対策推進法を改正し、法の有効期限を十年間延長されるとともに、新しい行動計画策定指針の中で、男性の子育て目的の休暇の取得促進を盛り込まれ、男性の子育て休暇を取得しやすい環境の整備をする企業の取り組みを一層促進していくことを示されております。

 しかし、本年八月の厚生労働省発表による平成二十五年度雇用均等基本調査では、全国からの抽出事業所における育児休暇取得者割合は、女性が八三・○%、男性が二・○三%となっており、男性の育児休業取得者割合は前年調査の一・八九%を上回り、年々上昇傾向にあるものの、依然として目標より低い水準にとどまっている状況であります。

 一方、本県では、「元気創出やまぐち!未来開拓チャレンジプラン」の素案の重点施策に、女性が輝く地域社会の実現を位置づけ、仕事と子育て等の両立に向けた環境づくりの促進を掲げられました。

 また、本年八月の「やまぐち子育て連盟」の設立を機に、企業における子育て応援を一層促進するために、男性が育児参加をしやすい環境づくりとして、やまぐちイクメン応援企業宣言制度を創設するとともに、やまぐち子育て応援企業宣言制度の届け出対象者を県外企業へも拡大するなど、さらなる強化に取り組まれておられます。

 私は、仕事と子育てのバランスがとれた多様な働き方の中、女性の職場進出の促進を図るために男性のサポートが不可欠であり、男性の育児休業取得の促進を含め、男女がともに働きやすい職場環境づくり、いわゆるワーク・ライフ・バランスの充実が極めて重要と考えております。

 そこでお尋ねをいたします。企業等における働きやすい職場環境づくりの促進に向けて、県では今後どのように取り組まれるのか、お伺いをいたします。

 次に、山口県身体障害者福祉センターについてお尋ねをいたします。

 六年後の二○二○年には、東京パラリンピックが開催される予定です。障害のある方が行うスポーツ、いわゆる障害者スポーツは、一九六四年に開催された東京パラリンピックを契機として日本でも急速に普及し、同時に障害者の自立や社会参加にも大きく寄与してきたところであります。

 私は、六年後の東京パラリンピックの開催が、障害者スポーツの一層の発展はもとより、障害のある方との共生社会の実現にもつながっていくことを切に期待をしております。

 本県でも、障害者スポーツへの参加意識は年々高まっており、先月、長崎県で開催された第十四回全国障害者スポーツ大会では、本県から五十四名の選手が参加され、四十五個のメダルを獲得されたとのことです。賛辞を申し上げるとともに、本県における障害者スポーツのさらなるレベル向上に向け、関係の皆様方の今後ますますの御活躍に期待をしたいと思います。

 こうした中、本県における身体障害者スポーツを支援する拠点として山口県身体障害者福祉センターがあり、施設には研修室や会議室のほか、卓球やバドミントン、車椅子バスケットボールなど、多目的に利用できる体育館があります。昭和四十九年に竣工したこの体育館は、関係者の意見を参考にし、当時は身障者用の施設として主流であったセメント張りでつくられております。

 体育館の近年の利用状況を見ますと、年々増加しており、平成二十一年度は約三千二百人でしたが、平成二十五年度には約四千七百人にふえ、障害者スポーツへの参加意欲と関心が高まっていることがうかがえます。

 これまで、平成二十一年度に耐震化工事が行われましたが、改修などはされておらず、近年、関係団体等から、セメント床のため、転倒時の負傷などの危険性が高く、車椅子の利用も困難な状態であると、施設の新設及び充実の要望の声が上がっていると伺っております。

 障害者スポーツの拠点施設として、現地での障害者の利用ニーズが極めて高いことから、現在の場所にあることが望ましいと思いますが、今後の利用促進を考えると、改修等の施設整備を検討する時期に来ているのではないかと考えます。

 そこでお尋ねをいたします。今後、本県における障害者スポーツの振興のため、障害のある方がより安全に使用ができるよう、山口県身体障害者福祉センターの体育館を改修すべきであると考えますが、御所見をお伺いいたします。

 次に、野生鳥獣の管理対策についてお尋ねをいたします。

 県では、これまで、鹿及びイノシシ、カワウについては、特定鳥獣保護管理計画を策定され、農林業被害の軽減及び個体群の長期にわたる安定的な維持を目的に、捕獲や担い手確保等の対策を進めてこられました。

 そして、本年五月の鳥獣保護法改正を受け、これからの有害鳥獣の生息数削減に向けた新たな計画を作成される旨を、六月議会において、我が会派の塩満議員の質問に対し答弁をされたところであります。

 これまでは、個体群の保護が念頭に置かれ、捕獲は被害を防ぐための必要最小限度とされていましたが、新たな計画では、種の存続に配慮しつつも、必要な捕獲等を積極的に推進することとなり、中山間地域の皆様も今後の鳥獣対策強化について非常に期待をされています。

 こうした中、先月には県の自然環境保全審議会の鳥獣保護部会が開催され、新たな特定鳥獣管理計画の骨子案について審議が行われたと伺っております。

 この骨子案の中では、県内における有害鳥獣の生息状況が示されておりますが、例えば鹿については、平成二十五年度における生息数がおよそ二万頭と推計されております。また、現在の捕獲対策を続けた場合でも、十年後には二万頭が三万六千頭に増加するとの予測もされており、今後のさらなる対策強化の必要性が示唆されております。

 一方、捕獲の担い手となる猟友会においては、会員の減少と高齢化が著しいことはこれまで何度も指摘をしてまいりました。今後、対策を進めるに当たり、猟友会を中心とした狩猟者の確保・育成に向けた取り組みも急務であります。

 さらに、私は、以前、地元では百五十頭から二百頭の猿の集団が昼間に出没していることを紹介いたしました。最近では、さらに大きな三百頭もの群れが二つになり、昼夜を問わず民家の近くで見られるようになりました。

 そのこと以上に、ことしは地元の国道で二度ばかり、猿が交通事故で死んでいる状況も見られております。このようなことは、過去には想像もできなかったことです。人間社会のように、親猿から子猿への危機教育が怠慢になっているのかと、猿社会の変化に驚いております。

 また、餌に困っていないためか、移動範囲も以前より狭くなり、二年に一度と言われた出産のサイクルも毎年に変わっているとの話も聞いております。

 現に、昨年度の猿による農林業への被害金額は前年度よりも二五%ふえており、県内における生息状況の把握と一刻も早い対策が必要であると思います。

 以上、るる申し上げましたが、国では、ニホンジカ、イノシシ、ニホンザル、カワウに対する抜本的な鳥獣管理対策として、平成三十五年度までに生息数等を半減させるとの方針を既に示しております。

 本県においても、この方針の実現に向け、新たな計画のもとで積極的な対策を進められ、中山間地域の皆様が安心して農業を営み、暮らしていけるよう期待するものであります。

 そこでお尋ねをいたします。県では、深刻な被害を及ぼしている野生鳥獣の管理対策について、今後どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、工業用水の安定供給と安定経営についてお尋ねをいたします。

 本県の瀬戸内沿岸部は、基礎素材型や化学産業を中心に全国有数の産業集積を誇っており、県においては、現在、「やまぐち産業戦略推進計画」に基づき、こうした強みを生かした本県産業力の再生・強化に積極的に取り組んでおられます。

 中でも、産業の血液と言われる工業用水は、企業の生産活動に欠かすことのできない重要な産業インフラとして位置づけられていることから、その安定的な供給体制の構築は、県内企業の産業活動や国際的な競争力の確保を支えていく上で、非常に重要な取り組みと考えております。

 とりわけ、本県の製造品出荷額の約六○%を占め、県経済の中核を担う周南地区及び宇部・山陽小野田地区においては、少雨に伴う慢性的な水不足が大きな課題となっており、企業の生産活動のみならず、工場の増設や新たな事業展開、新規立地等にも少なからず影響を及ぼしているものと懸念されることから、県における重点的かつ迅速な対策が強く求められております。

 こうした中、県企業局では、近年、渇水に強い光市島田川から水系を越えて周南地区へ水の再配分を行う島田川分水事業への着手や、下松市工業用水からの応援給水の制度化、宇部丸山ダムにおける貯水システムの構築など、創意工夫を凝らした取り組みを機動的かつ積極的に進めておられ、本県産業力の再生・強化にしっかりとつながっていくものと大いに期待をいたしております。

 一方、先般、帝人徳山事業所の平成二十九年度中の閉鎖が報じられるなど、県内でも国際競争の激化を背景とした工場再編、撤退等の動きが見られるところとなってきております。

 県内産業や雇用面への影響が心配されますが、帝人徳山事業所は多量の工業用水を利用していることを考えますと、今後の工業用水契約率の低下による料金収入の減少など、工業用水道事業の経営面の影響についても強く懸念が持たれます。

 本県の工業用水道事業は、二十六年間連続で黒字を計上しており、健全かつ安定的な経営を維持継続されていることは十分に承知をしておりますが、工業用水道事業の経営に当たっては、将来を見据えた投資と収益性の確保を常に念頭に置いて、効率的な経営に取り組まれることが重要であると思います。

 そこでお伺いをいたしますが、島田川分水事業を初めとした工業用水の安定的な供給体制の確保は、本県産業力の再生・強化を図っていく上で、ぜひとも進めていかなければならない大変重要な取り組みと考えておりますが、一方で、事業所の撤退などによる企業局の経営面への影響も大変懸念されることから、今後、公営企業としての健全かつ安定的な経営を確保しつつ、それを基盤とした工業用水の安定供給にどのように取り組まれるのか、企業局の経営方針をお伺いいたします。

 最後に、特別支援教育の充実についてお尋ねをいたします。

 特別支援教育は、障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取り組みを支援するという視点に立ち、一人一人の教育的ニーズに応じた適切な教育を実施するもので、平成十九年度から本格的に実施をされております。

 県教委では、山口県特別支援教育ビジョンのもと、平成二十年度から、全国に先駆けて、県内の全ての盲・聾・養護学校を総合支援学校とするなど、特別支援教育の充実に先駆的に取り組んでこられました。

 学校現場で、日々、子供たちと向き合う教員の皆様の御努力で、きめ細かな教育が実践されていることもあり、本格的な実施から十年足らずの間に、特別支援教育に対する社会の理解は飛躍的に進んでおります。

 その一方で、総合支援学校の在籍者数は年々増加をし、学校によっては教室不足の状況も生じるなど、特別支援教育の充実に向けた取り組みの成果が新たな課題を生むという状況も生じております。

 こうした中、県教委では、来年度から、総合支援学校の空白地域であった美祢・長門地域において、小学部と中学部の分教室を設置する方針を打ち出されました。このことは、これまで長時間の通学を余儀なくされてきた子供たちにとって、また、毎日の送迎に大きな負担を強いられてきた保護者にとっても、大変いいニュースになったと思います。

 通学への負担軽減のみならず、特に義務教育段階におきましては、住みなれた地域で、地域の子供たちとともに学ぶ環境が強く求められておりますので、分教室での教育活動の充実には各方面から熱い期待が寄せられております。

 長門地域では、既存の小学校の校舎内に分教室を設置することとなりますが、こうした形での設置は県教委としては初めての取り組みとのことであります。

 また、美祢地域では、市教育委員会との連携とともに、学校の存続を求める地域の方々からの要望も強く、手厚い支援も期待できることから、昨年度末で廃止となった小学校を有効利用する形でスタートすることになったとのことであります。

 いずれの取り組みも今後のモデルケースとなるものであり、共生社会の形成に向けましても、障害のある方とない方がともに学ぶ仕組みであるインクルーシブ教育システムの構築に向けた貴重な一歩となるものであり、我々も両教室の取り組みの成果に大いに期待をするものであります。

 そこでお尋ねをいたします。県教委では、美祢・長門地域での分教室の設置を通じ、特別支援教育のさらなる充実にどのように取り組まれるのか、教育長の御所見をお伺いをいたしまして、私の一般質問を終えさせていただきます。

 御清聴まことにありがとうございました。(拍手)



○議長(柳居俊学君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 有福議員の御質問のうち、私からは企業の職場環境づくりについてのお尋ねにお答えします。

 ワーク・ライフ・バランスの推進に向けて、男女がともに安心して仕事と子育ての両立を実現するためには、私は働きやすい職場環境づくりを積極的かつ着実に進めることが重要であると考えています。

 このため、現在策定中のチャレンジプランに、仕事と子育て等の両立に向けた環境づくりの促進を掲げ、企業の職場環境づくりに向けた社会的機運の醸成や企業の主体的な取り組み促進に取り組むこととしています。

 まず、社会的機運の醸成については、本年八月、企業、地域、行政等が一体となった「やまぐち子育て連盟」を設立し、私みずからキャプテンとなり、社会全体で子供や子育て家庭を支える環境づくりに取り組んでいるところです。

 こうした中、職場における機運醸成に向けては、特に中小企業を中心に一層の醸成を図る必要があります。

 このため、中小企業労働相談員による育児・介護休業法等の法制度や国の助成制度の周知啓発とともに、両立支援制度等を紹介する出前講座の充実を図るなど、一層の普及啓発に努めることとしています。

 また、企業の主体的な取り組み促進に向けては、従業員の仕事と子育ての両立を図る行動計画策定企業の拡大を図ることが効果的であることから、アドバイザー派遣による計画策定支援に一層努めるとともに、本県独自の制度である、やまぐち子育て応援宣言企業の宣言内容やすぐれた事例、表彰など、他の模範となる企業の積極的なPRに努めてまいります。

 さらに、「やまぐち子育て連盟」の設立を契機に、子育て応援宣言企業の対象の拡大や、男性の育児参加を促進する、やまぐちイクメン応援企業宣言制度を創設するとともに、宣言企業やその従業員に金融面でのインセンティブを与える協賛金融機関の拡大を図ったところであり、こうした取り組みにより宣言企業のさらなる拡充に努め、企業の主体的な取り組みを一層促進してまいります。

 加えて、仕事と子育ての両立に向けては男性のサポートが不可欠であり、お示しの男性の育児休業取得を積極的に進める必要があることから、企業に対する効果的な支援策について検討を進めているところです。

 私は、今後とも、山口労働局等関係機関との緊密な連携のもと、企業と一体となって、働きやすい職場環境づくりに積極的に取り組んでまいります。

 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。



○議長(柳居俊学君) 小松健康福祉部長。

    〔健康福祉部長 小松一彦君登壇〕



◎健康福祉部長(小松一彦君) 山口県身体障害者福祉センターについてのお尋ねにお答えします。

 障害者スポーツは、競技等を通じ、障害者の自立や社会参加を進める上で重要な役割を果たしていることから、県では、県障害者スポーツ大会キラリンピックの開催や全国障害者スポーツ大会への選手団の派遣など、競技人口の拡大や競技力の向上に取り組んでいるところです。

 お尋ねの本県障害者スポーツの拠点である身体障害者福祉センター体育館についても、これまで耐震化工事やサウンドテーブルテニス用の卓球室の設置など、施設の充実に努めてきたところであり、利用者は年々増加しています。

 今後も、東京パラリンピック開催の決定を契機に、利用者のさらなる増加が見込まれるとともに、お示しのように、県障害者スポーツ協会から新設、充実の要望が出されているところであり、施設の一層の充実を図る必要があると考えています。

 一方で、この施設を含めて、県が管理する公共施設等の更新や長寿命化等の基本的な考え方を定める総合計画を現在策定中であることから、今後、この計画を踏まえ、利用者が安心して利用できるよう、体育館の具体的な改修内容等について検討していくこととしています。

 県といたしましては、今後とも、関係団体等と連携し、障害のある方がスポーツに参加しやすい環境整備に取り組み、障害者スポーツの一層の振興を図ってまいります。



○議長(柳居俊学君) 半田環境生活部長。

    〔環境生活部長 半田健二君登壇〕



◎環境生活部長(半田健二君) 野生鳥獣の管理対策についてのお尋ねにお答えします。

 近年、全国的に鹿などの野生鳥獣の著しい増加による生態系の攪乱や農林業被害の拡大が顕著となっており、その対策が喫緊の課題となっております。

 本県におきましても、深刻な影響を及ぼしているイノシシや鹿などによる被害を軽減するため、お示しの特定鳥獣保護管理計画に基づき、積極的な取り組みを進めてまいりました。

 この結果、近年の農林業被害額は減少傾向にあるものの、依然として高い水準にあることから、農林業の担い手が生産意欲を持ち続け、元気に安心して暮らせる地域づくりを進めるためにも、被害を及ぼす野生鳥獣を適正数に誘導するための取り組みを加速化させる必要があると考えています。

 こうした中、お示しのとおり、国は甚大な被害を及ぼしている鳥獣の生息数を十年後に半減する方針を掲げ、本年五月に改正された鳥獣保護管理法に基づき、対策を講じることとしています。

 県におきましても、国の動きに的確に対応し、鹿、イノシシ、カワウを生息数の減少を図る管理鳥獣に位置づけ、具体的な対策を盛り込んだ新たな計画を本年度中に策定し、着実に取り組みを進めてまいります。

 特に、鹿対策については、平成二十一年度に調査した生息数三千六百頭をもとに対策を講じてきましたが、今般、国の推計値が平成二十五年度二万頭であったことから、これを平成二十八年度に二○%減の一万六千頭とする新たな管理目標を掲げ、県全体の捕獲数を今年度の二千九百頭から来年度は五千二百頭に大幅に拡大するなど、抜本的な捕獲の強化を図ることとしています。

 また、お示しのとおり、猿による被害が深刻化していることを踏まえ、来年度、詳細な生息状況調査を実施し、中・四国地域では初となる猿の管理計画の策定に着手したいと考えています。

 さらに、こうした取り組みを円滑かつ効果的に進めるためには捕獲の担い手確保が重要であり、改正法において、狩猟免許取得年齢の引き下げや民間法人の認定制度の創設により、捕獲に従事できる対象者の拡大が図られたことから、これらの制度を効果的に活用し、新たな担い手確保に取り組んでまいります。

 県としては、今後とも、市町、猟友会等と連携し、野生鳥獣の管理対策の強化に努めてまいります。



○議長(柳居俊学君) 弘中公営企業管理者。

    〔公営企業管理者 弘中勝久君登壇〕



◎公営企業管理者(弘中勝久君) 昨今の企業の動向等を踏まえての工業用水の安定供給と安定経営に関するお尋ねにお答えします。

 工業用水道事業は、重要な産業インフラとして、本県経済の発展に大きく貢献しているところですが、一方で、地域的な需給のアンバランスや、周南地域、宇部・山陽小野田地域における厳しい渇水、水不足への対応が喫緊の課題となっており、さらには経済情勢の変化に伴う企業の事業再編等による減量に起因した減収への対応など、さまざまな経営課題への多面的な対応が求められているところです。

 こうした課題に的確に対応するためには、収益性を念頭に置いた経営基盤の確立と、将来的な水需要を見据えた計画的な建設投資を進めていくことが重要と考えています。

 このため、まず経営基盤の確立については、お示しのような企業の閉鎖等による減量等が、現段階では工業用水道事業の経営全体に大きな支障を生じることはないと考えていますが、こうした減量水や未利用水の活用は、産業振興面でも、また、工業用水道事業の経営面でも重要な課題でありますので、企業立地セクションとの合同での企業訪問やPR活動の展開など、関係部局との連携をより緊密にし、また、既存の利水企業との連携も図りながら、新たな受け皿となる企業の確保に努めることとしています。

 また、より効率的な経営体質の確立を図る観点から、第三次経営計画に基づく徹底した経費削減や財務体質の改善、個別原価主義による適正な料金の確保などについても適切に進めることとしています。

 次に、建設投資についても、将来的な水需要の動向を十分に踏まえ、新たな水資源の確保など、安定的な供給体制の整備を計画的に進めてまいることが必要と考えています。

 とりわけ、渇水により日常的な節水を余儀なくされている周南地域では、お示しのように、企業の新たな事業展開や新規立地等が困難になっており、また、地元企業からも改善に向けた切実な要望がされていますことから、安定的な水資源の確保にも資する島田川分水事業の着実な推進を図っていくこととしており、さらに、今後本格的な更新を迎える管路等の老朽化・耐震化対策につきましても、各施設の健全度や重要度等を総合的に勘案し、投資の平準化を図った上で、計画的な整備に取り組んでまいりたいと考えています。

 企業局としましては、今後とも、収支全般にわたり適切な運営を図りながら、公営企業としての安定的な経営基盤を確立するとともに、この経営基盤をもとにして、県内企業のニーズに応じた工業用水の安定的な供給体制の構築を進め、「やまぐち産業戦略推進計画」の目指す本県産業力の再生・強化にしっかりと取り組んでまいります。



○議長(柳居俊学君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 特別支援教育の充実についてのお尋ねにお答えいたします。

 障害のある児童生徒が、自立し、社会参加するためには、一人一人の教育的ニーズに応じて、適切な指導や必要な支援を行う特別支援教育の推進が重要であり、県教委では、山口県特別支援教育ビジョン及びその実行計画に基づき、きめ細かな指導体制等の充実に向けた取り組みを進めております。

 お示しの美祢・長門地域につきましては、近辺に総合支援学校は設置されておらず、一定の学習集団が継続的に見込まれることから、総合支援学校小中学部の分教室を設置することとし、平成二十七年四月の開設を目指して準備を進めております。

 分教室の運営に当たりましては、障害のある児童生徒と障害のない児童生徒が可能な限りともに学ぶことができるように配慮することが重要であり、それぞれの分教室におきましては、地域の方々と連携した学習活動や近隣の小中学校との交流及び共同学習を実施し、また、長門分教室におきましては、既存の小学校の校舎内に分教室を設置することから、給食や掃除など、学校生活における日常的な交流も進めてまいりたいと考えております。

 こうした交流及び共同学習は、障害のある児童生徒の自立と社会参加を促進するとともに、障害のない児童生徒を含め、社会を構成するさまざまな人々とともに助け合い、支え合って生きていくことを学ぶ機会となり、ひいては共生社会の形成に役立つものと考えております。

 県教委といたしましては、障害のある者と障害のない者がともに学ぶ仕組みであるインクルーシブ教育システムの理念に基づき、分教室での取り組みを含め、地域の特色を生かした各学校での交流及び共同学習などの充実に努め、一人一人の心がつながる共生社会の形成に向けた特別支援教育の充実・発展に取り組んでまいります。



○議長(柳居俊学君) 田中文夫君。

    〔田中文夫君登壇〕(拍手)



◆(田中文夫君) 皆さん、おはようございます。自由民主党新生会の田中文夫でございます。

 質問に先立ちまして、二点ほど申し述べたいと存じます。

 まず、第一点目、一昨日、第四十七回衆議院総選挙が終わりました。この結果、自民党、公明党が大勝し、自公連立政権が多くの国民の皆様方に支持されたのであります。つまり、選挙中に掲げられました安倍総裁の「景気回復、この道しかない」が、大きく評価された結果だと思います。

 次なるローカルアベノミクス、「地方創生」が思い切って前進し、県民の皆様方にもアベノミクスを実感していただけるものと、期待をいたしているところであります。

 第二点、私は、毎年恒例として、九月から十一月にかけまして県政報告会を開催しておりますが、ことしも萩・阿武地区内十七会場において、「ことしも皆様のもとへ、皆様の声を県政へ」と掲げて、開催をいたしました。

 その一部は県政報告を、二部は参加者の皆様方から御意見・御要望をいただくものであります。本日の質問のほとんどは、そのときにいただいた御意見・御要望を取りまとめたものを知事初め執行部にお伺いをいたすものであります。

 それでは、通告に従いまして、順次質問をさせていただきます。

 最初に、災害復旧対策についてお伺いをいたします。

 近年、本県では、集中豪雨によって、県内各地で水害や土砂災害といった大規模な災害が毎年のように発生しております。

 昨年の県北部、そしてことしの県東部で発生した災害は、記憶に新しいところであります。被災した地域の皆さんは、壊滅的とも言える被害を受けても、復旧・復興に向け一歩ずつ前進されておりますが、元気に暮らしていたもとの生活を取り戻すまでは、引き続き行政による積極的な支援が必要であることを申し上げまして、災害復旧対策について二点お伺いをいたします。

 まず、ことし八月に県東部を襲った大雨災害についてであります。

 この災害では、県東部を中心に、土砂災害等による家屋の損壊や浸水などの大きな被害が発生し、二名の方が亡くなられるなど、地域住民の生活に深刻な影響を及ぼしました。

 県では、広島市で発生した大規模な土砂災害も踏まえ、県下全市町での土砂災害特別警戒区域の指定完了を前倒しされるなど、今後の土砂災害に備えた対策を一層強化されたことは高く評価いたしますが、一方で、地域住民の方々は、今でも雨が降るたびにまた山が崩れないか、川が氾濫しないかと、不安な夜を過ごされております。

 このため、大雨のときの水害や土砂災害から人命や財産を守り、災害を未然に防ぐ砂防設備や河川については、特に一日も早い復旧対策、再度災害防止対策を実施し、住民の安心・安全を確保していただかなければなりません。

 そこでお尋ねをいたします。国による災害査定が終了し、現在、災害復旧工事の発注作業を進めていると聞いておりますが、早期の復旧に向け、今後どのように取り組まれるのか、お伺いをいたします。

 次に、昨年七月に、萩市、山口市、阿武町を襲った大規模な大雨災害についてであります。

 私の地元であります萩市では、この集中豪雨災害の経験と教訓を風化させることなく後世に継承し、自然災害についての防災意識を高めるため、七月二十八日を萩市民防災の日と定めました。

 私も、ことし七月二十八日に開催された式典に出席いたしましたが、災害発生からこれまでの取り組み、被災地域の現状等についての報告をお聞きし、改めて一日でも早く復旧・復興を実現したいという強い思いを持ったところであります。

 こうした中、八月にはJR山口線、山陰線の全線が開通し、生活路線の確保と観光振興の弾みとなるなど、被災地域の復旧・復興へ向けた動きが確実に進んでいると実感をいたしております。

 しかしながら、一番肝心な地域住民の生活へ目を向けますと、河川や道路など、生活基盤として欠くことのできない公共土木施設の復旧がなかなか進んでおらず、日常生活への影響は申し上げるまでもなく、来年梅雨時期の大雨への心配、そして農地・農業用施設の本格復旧に向け、間に合うのかといった不安が募ってまいります。

 特に、山口市阿東、萩・阿武地域の主要産業である農業の復興は、この地域の将来がかかっていると言っても過言ではありません。

 ところが、萩市内の農地・農業用施設の復旧工事は、十月末現在で約九八%が発注済みですが、着手についてはいまだ約三五%にとどまっており、公共土木施設の着手率に比べおくれていると言わざるを得ません。

 昨年、被害を受けて、ことしの作付を断念された農業者の方々にとって、来年度も作付ができないとなると、三年間も農業による収入がなくなることとなります。これでは、農業者の方々の生産意欲もなくなり、農業をやめる方が増加し、その結果、耕作放棄地が増加し、地域の衰退につながってしまいます。

 もちろん、県の職員の方々が優先して災害復旧業務に当たっていただいていることは十分承知しており、県を初め関係機関のこれまでの御努力に対しまして心より感謝いたしておりますが、私も、災害発生以降、何度も被災地を訪れ、そのたびに地元の皆さんの苦渋の表情を拝見いたしますと、被災者の皆さんに本当の笑顔が戻るのはいつのことかと案じられます。

 したがいまして、一日でも早く、地元の皆さんがもとのように働き、生活し、笑顔で不安のない生活を送っていただくことができるよう、県にもこれまで以上の取り組みを期待するものであります。

 そこでお伺いをいたしますが、昨年七月二十八日の県北部を襲った大雨災害について、遅くとも来年の作付までには、道路・河川等の公共土木施設や農地・農業用施設について、復旧作業を完了しなければならないと考えておりますが、今後の取り組みと見通しについて、県の御所見をお伺いいたします。

 次に、道路網の整備についてお伺いをいたします。

 地域の道路網整備の考え方については、道を木に例えて、交流の促進に加え、災害にも強い太い幹のような高規格な幹線道路と、その幹線道路につながる枝のような身近な生活道路の整備を図ることが必要であると言われます。

 これを道路網が脆弱な山陰地域に当てはめてみますと、広く地域外へつながる太い幹は山陰道と小郡萩道路であります。山陰地域にとって必要不可欠なこの二つの幹線道路の整備は、当然急がなければなりません。

 まず、山陰道は、中国圏域と近隣圏域を結ぶ重要な幹線道路であり、広域交流の促進や観光産業の振興など、地域経済の発展に大きく寄与することは申し上げるまでもなく、昨年七月の大雨災害では、山陰地域を縦断する唯一の幹線道路である国道百九十一号等が寸断され、改めて災害に強い幹線道路の整備の必要性を認識したところであります。

 こうしたことから、先月十五日には、萩市において山口、島根両県と地元の市町等が集まり、整備促進に向けた決起大会が開催され、私も出席をいたしましたが、この山陰道が地元にとって長年の悲願であることをひしひしと感じております。

 現在、国において、優先区間の絞り込み調査が行われております。山陰道全線の整備促進はもちろんですが、県におかれましては、特に未事業化区間である萩−益田間の一刻も早い事業着手に向けた積極的な対応・対策を期待するものであります。

 次に、山陰地域と県央部を結ぶ唯一の地域高規格道路である小郡萩道路については、平成二十三年五月までに、中国縦貫自動車道美祢東ジャンクションから絵堂インターチェンジまでの約十三キロメートルが順次開通しております。

 この小郡萩道路は、山陽側へのアクセス時間の短縮を図り、物流ルートの確保や広域観光ネットワークの形成など、山陰地域の活性化に欠くことのできない道路であると同時に、災害に強い道路として、地域住民の防災力の向上につながる重要な社会基盤であります。

 今年度、未整備区間であります絵堂−萩間が絵堂萩道路として補助事業採択され、現在、県において詳細な測量や設計を進めておられますが、できる限りの加速化を図り、一日も早い絵堂萩道路の完成に向け取り組む必要があります。

 この絵堂萩道路と山陰道萩−益田間が整備されれば、萩市を中心に太い幹がつながり、幹線道路の連続性が確保され、初めて山陰地域の経済発展、安心・安全力の確保に大きく前進するものと思います。

 そして、この二つの太い幹につながる枝として、生活道路の整備が重要となりますが、中でも優先性や緊急性が高く、早期完成が望まれる二つの路線があります。

 一つ目は、国道四百九十号の山田・木間地区の整備促進であります。

 萩市南部に位置する山田・木間地区は、過疎化・高齢化が進展する中で、野菜等の特産品販売や都市部との交流を通じ、地域振興に向け頑張っている地区であります。

 しかしながら、周辺は山々に囲まれ、唯一の生活道路である国道四百九十号は急カーブで見通しが悪いなど線形不良区間が多いため、新鮮な野菜や名物の木間豆腐をつくっても出荷の手だてがなく、地域住民が助け合い、隣の地域の直売所へ出荷しているのが現状であります。

 県では、この地区において、平成十四年度から国道四百九十号の整備を進められ、ことし八月に一部区間が供用開始となり、御尽力に感謝しておりますが、山田・木間地区が活力を増していくためには、都市部への野菜の販売促進等を通じ、広域的な産業振興を図る必要があることから、太い幹である小郡萩道路の絵堂インターチェンジ付近まで円滑な交通基盤が確保できるよう、先線の早急な整備促進が求められます。

 次に、県道益田阿武線についてであります。

 益田阿武線は阿武町内を通る主要道路の一つであり、福賀地区から奈古地区を結び、現在の幹線道路である国道百九十一号に接続する道路であります。

 この道路は、幅員狭隘で、大型車の離合が困難な箇所も多いため、県において、現在、道路の改良工事を実施されており、昨年七月に一部が供用開始され、残る八百メートルについて早期完了に向け、現在、工事を実施されております。

 こうした中、平成二十八年四月には、阿武中学校と福賀中学校の統合により、現在、福賀中学校に通っている生徒は、今後、この益田阿武線を通ってスクールバスで阿武中学校に通うことから、通学路の安全確保のため、冬季は凍結することもあるこの未整備区間について、遅くとも平成二十八年三月までには完成が求められます。

 そこでお尋ねをいたします。山陰地域における道路網の脆弱性を改善し、円滑な道路ネットワークを形成するためには、高規格な幹線道路として山陰道及び小郡萩道路、身近な生活道路として国道四百九十号及び県道益田阿武線の整備促進、早期完了が急がれると考えますが、今後どのように取り組まれるのか、お伺いをいたします。

 次に、第一次産業の振興についてお伺いをいたします。

 本県の産業の特徴を大まかに言えば、瀬戸内の工場群を中心とした基礎素材型の第二次産業と、日本海側を中心とした農林業・水産業の第一次産業ということになります。

 第一次産業の生産額は第二次産業に比べると決して多くありませんが、中山間地域が七割を占める本県において、農業、林業、水産業は重要な産業ですし、私の住む萩・阿武地域においても地域振興に欠かせません。

 しかしながら、農林水産業を取り巻く情勢は年々厳しさを増しており、さらには地球温暖化を原因とした異常気象も厳しさを加速する要因となっております。

 農林水産業を産業として強くし、農林漁業者の所得を向上させることは、地域の活性化にもつながる重要な課題であります。

 そこで、農業、林業、水産業、それぞれの課題と対応についてお伺いをいたします。

 まず、農業についてでありますが、ことしの大幅な米価下落は、米作が中心の本県農業に大きな影響を与えております。

 米の概算金が減額されたことで、年末の資金繰りが困難になる農家が増加することを踏まえ、国やJAにおいて、農業者に対する無利子融資が速やかに決定されたことは大いに評価しておりますが、将来の営農に対する農家の不安は増加しており、農業の所得向上と経営安定化が急務となっております。

 そこで、県では、これまで集落営農法人等の法人経営体の育成などによる規模拡大を進めておりますが、私は今年度から始まった農地中間管理機構に大いに期待をいたしております。

 ことし三月に設置された農地中間管理機構は、本県の農業者の減少や高齢化が進む中、農業が持続的に発展できるよう、農地の集積・集約化の促進を目指して設置されました。そして、五月には、萩市、阿武町の三件の農用地利用配分計画が全国で初めて認可されるなど、全国に先駆けて取り組みが進んでおります。経営体の規模拡大は担い手の所得向上にもつながるため、ぜひ積極的に推進していただきたいと思います。

 そこで、農業者の所得向上と経営安定化のため、農地中間管理機構を中心とした農家の規模拡大にどのように取り組まれるのか、お伺いをいたします。

 次に、水産業についてであります。

 近年、地球温暖化を原因とした海水温の上昇などにより海洋環境が変化し、萩の沖合では代表的な魚種のアジなどが、これまでとれていた漁場でとれなくなっております。

 こうした中、県では、種苗放流や漁場整備などに取り組まれており、特にキジハタについては定着性が高いことから、沿岸漁業のルーキーとして高い期待が寄せられております。

 こうしたことに加え、燃料用油の高騰、漁業従事者の高齢化なども考え合わせると、できるだけ港から近いところ、いわゆる地先の漁業対策も強化すべきと考えておりましたところ、昨年夏に本県の日本海沿岸に高温の海水が接岸するという大災害が発生をいたしました。

 これにより、ウニは死滅し、ことしは全然とれないとの悲痛な声をよくお聞きしますし、海洋生物の揺りかごとも言うべき藻が枯れ、アワビなどの餌不足が深刻な状況となってきております。

 藻場の回復については、本年六月議会において予算措置がなされ、萩市を初め日本海各所で海藻の移植が行われております。

 しかし、藻場が回復したとしても、アワビやウニの資源状況が憂慮される中、自然の営みに任せて以前の水準に回復するには、かなりの年月を要すると考えられます。

 こうした緊急事態に対応し、漁業者の所得を維持するためにも、藻場回復と並行して資源を増殖する取り組みが必要と考えます。

 そこで、このたびの高水温被害に対する藻場回復の取り組み状況とともに、資源回復にどのように取り組まれるのか、お伺いをいたします。

 次に、林業についてであります。

 近年、多発している自然災害から県民の命や財産を守るため、水源の涵養や県土の保全の機能を果たす森林の重要性は増大しております。

 また、森林は、二酸化炭素を吸収・固定し、地球温暖化防止にも役立っていることから、豊かな森林を守ることは農業や水産業の振興にも欠かせません。

 一方、本県でも、戦後植林した人工林が本格的な利用期を迎える中で、豊富な森林資源を循環利用することが、林業に雇用を生み、林業者の所得向上につながります。

 新たな木材需要の創出にあわせて、県産材の安定的・効率的な供給体制を構築し、林業の成長産業化を実現しつつ、森林の持つ多面的機能の維持向上により、災害に強い県土づくりも行っていかなくてはなりません。

 そこで、地域の雇用の創出と林業者の所得向上につながる林業の成長産業化にどのように取り組まれるのか、お伺いをいたします。

 次に、観光振興についてお尋ねをいたします。

 観光産業は、裾野の広い成長産業であり、また、交流人口の拡大によって、地域活力の向上、経済の活性化に大きな影響を与える産業であります。

 一方で、地域間競争が激しい産業分野であることから、各地域において、観光資源の発掘や磨き上げに創意工夫を凝らしながら取り組まれているところであります。

 国においても、訪日外国人旅行者数二千万人の高みを目指すため、ことし六月に観光立国実現に向けたアクション・プログラム二○一四を決定され、観光立国に向けた取り組みのさらなる強化、地方再生の動きの中でも、各地域のポテンシャルを生かした交流人口の拡大や消費の拡大に向けて、観光を切り口とした取り組みの強化が図られております。

 こうした中、いよいよ正月明けから、大河ドラマ「花燃ゆ」の放送が始まります。また、来年夏には、萩市内にある五つの明治日本の産業革命遺産が、世界文化遺産に登録されるものと思います。

 さらには、私の地元においても、大河ドラマの放送開始とあわせた旧明倫小学校の体育館を活用した大河ドラマ館の開設や、これに連動し、県立萩美術館・浦上記念館での大河ドラマ特別展「花燃ゆ」山口展の開催も予定されております。

 本県においても、ことし九月に公表された「元気創出やまぐち!未来開拓チャレンジプラン」の素案において、「明治維新百五十年」に向けた観光需要の拡大を重点施策に位置づけ、明治維新をテーマとした観光ブランドの構築等を通じて、本県のイメージアップと観光需要の拡大を図ることとされており、大いに期待をいたしているところであります。

 私は、平成三十年の「明治維新百五十年」という大きな節目の年を大きなトピックスと捉え、本県の誇る歴史文化の魅力や観光地等を戦略的に情報発信していくことが重要であると考えます。

 また、明治維新の胎動の地である本県には、県内各地域に維新ブランドとしての観光資源が点在していることから、それらをつなぐ広域的な周遊ルートの整備・開発も必要であります。

 そこでお尋ねをいたします。明治維新という本県のポテンシャルを生かした観光振興について、今後どのように展開されていくのか、御所見をお伺いいたします。

 最後に、教育行政についてお尋ねをいたします。

 まず、三十五人学級への取り組みについてであります。

 先日、財務省が四十人学級の復活を求める方針を固めたとの報道に、教育界に衝撃が走りました。

 この方針は、十月二十七日に行われた財政制度審議会の分科会で示されましたが、小学校一年における三十五人学級の導入に対し、いじめ等の問題行動に明確な効果が見られなかったというもので、財務省の試算では、四十人学級の復活により、必要な教職員が約四千人削減でき、人件費の国庫負担分が年間約八十六億円削減できるとのことでありました。

 三十五人学級は、小学校入学後、学校生活になじめない、いわゆる小一プロブレム対策として平成二十三年度から実施されておりますが、財務省からの指摘に対し、三十五人学級を他の学年にも拡大すべきとする文部科学省の主張は真っ向から対立しております。

 本県におきましては、国に先駆けて三十五人学級化に取り組んでおり、平成二十三年度には全国で初めて小中学校の全ての学年で完全三十五人学級化を実現をいたしました。

 きめ細かな指導体制を構築してこられたことは、一人一人を大切にする本県教育の伝統であり、引き続き取り組んでいただきたいと考えますが、国における四十人学級復活の議論に対し、県教委は三十五人学級の成果をどう考え、今後どのように対応していかれるのか、まずお伺いをいたします。

 また、財務省が目立った改善が見られないと指摘したいじめ問題ですが、県教委は本県のいじめの現状をどう考えておられるのか、また、その対策は社会総がかりで進めることが必要と考えますが、どのように取り組まれるのか、あわせてお伺いをいたします。

 次に、土曜授業についてお尋ねをいたします。

 土曜授業は、平成二十五年の学校教育法施行規則の一部改正により、学校を設置する地方公共団体の教育委員会の判断で実施できることとなりましたが、先日、防府市教育委員会が、現在、学期に一回ずつ試行している土曜授業を来年度から月に一回程度行うことを発表されました。

 学校週五日制の導入当時、私は、県の小中学校PTA連合会の会長、また日本PTA全国協議会の副会長を務めておりましたが、子供たちの家庭環境により、週末の使い方に大きな差が生じることになり、学力にも影響することが懸念されたため、学校週五日制の導入には反対をいたしておりました。

 この懸念は、必ずしも子供たちが土曜日を有効に活用できていないとの指摘があることや、全国学力・学習状況調査の児童生徒質問紙調査や保護者に対する調査の結果にもあらわれており、こうした状況が昨今の土曜授業復活の機運にもつながっているのではないかと考えております。

 学校週五日制は、学校、家庭、地域の協力により、子供たちにさまざまな体験活動の機会を提供することで、生きる力を育むことを狙いとして始まったものですが、県教委は、学校週五日制の導入により、学校、そして子供たちがどう変化したと考えておられるのか、また、今後の土曜授業の実施についてどう考えておられるのか、お伺いをいたしまして、質問を終えさせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(柳居俊学君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 田中議員の御質問のうち、私からは災害復旧対策についての二点のお尋ねにお答えします。

 私は、被災地域においては、何よりも早期に生活基盤を復旧することが地域住民の皆様の安心・安全の確保につながることから、復旧対策についてできるだけ加速化していきたいと考えています。

 まず、ことし八月に県東部を襲った大雨災害についてです。

 このたびの記録的な大雨では、岩国市と和木町において、河川や道路などの公共土木施設が多く被災し、崖崩れなどの土砂災害も多発するなど、甚大な被害が発生しました。

 このうち、公共土木施設の復旧については、十月中旬までに国による災害査定を完了し、その結果、被害は六十七カ所、約九億円となっており、今後、早期復旧に向け、本年度中に被災箇所の九割の箇所で工事着手できるよう全力で取り組んでまいります。

 また、土砂災害の対策については、災害関連事業や自然災害防止事業などにより、再度災害の防止を着実に進めることとし、特に斜面の崩壊や土石流により甚大な被害が発生した岩国市新港・多田・立石の三地区及び治山対策が急がれる岩国市下地区については、年明けには工事に着手し、できる限り早期の完成に努めてまいります。

 次に、昨年七月に県北部を襲った大雨災害についてです。

 この大雨災害では、これまでに経験のない記録的な大雨により、公共土木施設や農地・農業用施設で甚大な被害が発生しました。

 このため、県では被災後から速やかに災害復旧に取り組み、この結果、これまでに県公共土木施設の復旧については三百六十カ所のうち三百五十一カ所で工事契約が完了し、市町が実施主体である農地・農業用施設の復旧については八百十七カ所のうち八百三カ所で工事契約が完了しており、引き続き早期復旧に取り組んでまいります。

 お尋ねの来年の作付までの復旧につきましては、一日も早い復旧に向けて、県、市の関係部局による連絡調整会議を設置し、農地に隣接する河川工事の優先着手や農地と河川の工事の同時施工、水稲作付のための仮畦畔の設置や用水の確保、農家へのきめ細かな営農指導など、さまざまな取り組みを行っており、来年には大部分の農地で作付が再開できるよう、今後も全力で取り組んでまいります。

 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。



○議長(柳居俊学君) 北?土木建築部長。

    〔土木建築部長 北?孝洋君登壇〕



◎土木建築部長(北?孝洋君) 道路網の整備についてのお尋ねにお答えします。

 まず、山陰道は山陰地域の活性化を担う重要な基盤であることから、県としては、これまでも国に対し、あらゆる機会を通じて、益田−萩間を含む全線の早期整備を強く訴えてきたところです。

 こうした中、国においては、現在、優先区間の絞り込み調査を進められており、県としては、今後、関係市町や各期成同盟会等の連携をさらに強化し、積極的な要望活動を展開するとともに、山陰道の必要性や整備効果等を広くアピールすることで、国による山陰道の整備を強力に後押しするなど、早期事業化に向けて精力的に取り組んでまいります。

 次に、小郡萩道路は山陰地域と県央部との交流促進に資する重要な基盤であることから、県ではこれまでも計画的かつ重点的に整備を進めてきたところです。

 お示しの絵堂−萩間については、現在、測量や設計を進めるとともに、全区間を対象とした地元説明を行っているところであり、引き続きこれらに全力で取り組み、来年度から本格的な事業展開に向けて用地取得等を進めてまいります。

 次に、山田・木間地区の国道四百九十号は、通勤や通学等、地域の日常生活を支える重要な基盤であり、県ではこれまでも継続的に整備を進め、ことし八月には山田バイパス二・三キロメートルを、十一月には女屋敷工区○・二キロメートルを開通させたところです。

 引き続き、来年度からは女屋敷工区に隣接する区間の工事に着手するとともに、絵堂インターチェンジ付近までを含む残りの未改良区間の整備についても検討を開始することとしており、今後ともコストを抑えた効率的な整備手法も取り入れながら、緊急性や事業効果の高い箇所から逐次整備を進めてまいります。

 次に、県道益田阿武線は、中山間地域の産業や暮らしを支える幹線道路であるとともに、国道百九十一号の迂回路としても機能する重要な基盤であることから、これまでも重点的に整備を進めてきたところです。

 現在、県では、福賀地区から奈古地区間において、唯一残る未改良箇所の工事を実施しているところですが、当該箇所は急峻な谷地形で、整備には大規模な構造物が必要となります。

 このため、お示しの平成二十八年三月までの県道の完成は困難でありますが、スクールバス等の安全で円滑な通行を確保するため、中学校の統合までにはつけかえ町道を整備いたします。その上で、県道の一日も早い完成に向けて、鋭意整備を進めてまいります。

 県としては、今後とも、山陰地域はもとより、県内全域の幹線道路から地域に密着した生活道路に至る総合的な道路ネットワークの構築に取り組んでまいります。



○議長(柳居俊学君) 野村農林水産部長。

    〔農林水産部長 野村雅史君登壇〕



◎農林水産部長(野村雅史君) 第一次産業の振興について、三点のお尋ねにお答えいたします。

 まず、農家の規模拡大についてです。

 本県農業は、米価の下落など経営環境が厳しさを増す中で、所得向上と経営安定が急務となっており、お示しの農地中間管理機構を活用した農地集積を促進する必要があると考えております。

 このため、機構設立以来、全国に先駆けて集落営農法人など意欲ある経営体への農地集積を進めており、十一月末までに百五十七ヘクタールの農地を二十四の経営体に集積したところです。

 今後、こうした動きを本格化するため、県、市町、機構が連携し、出し手農家に対する各種広報媒体による啓発活動を強化するとともに、農地集積推進員による戸別訪問や農地集積に向けた集落の話し合いの促進など、より効率的な集積活動を進め、担い手の規模拡大を加速化してまいります。

 次に、高水温による漁業被害対策についてです。

 まず、お尋ねの藻場の回復状況については、被害直後にアワビなどの餌となるアラメを移植するとともに、さらに本年度からは短期間で成長する海藻を大量投入したことにより、藻場は着実に回復しつつあると考えており、引き続きこの取り組みを進めてまいります。

 次に、アワビについては、資源の回復を急ぐため、種苗の生産能力を百万個に倍増する取り組みを進めており、今後、中間育成体制を強化することにより、放流数の増加につなげてまいります。

 一方、ウニは、本県の特産品である瓶詰ウニの原料となるなど重要な資源でありますが、御指摘のとおり深刻な状況にあることから、漁業者や関係団体の要望も踏まえながら、放流用種苗の調達について早急に対策を検討してまいります。

 次に、林業の成長産業化についてです。

 林業の成長産業化を実現し、地域雇用の創出と林業者の所得向上を図るためには、新たな木材需要の創出にあわせて、県産材の安定的・効率的な供給体制を構築することが重要と考えています。

 このため、引き続き、公共施設や民間住宅での県産木材の利用拡大に努めるとともに、森林バイオマス発電所の誘致など、さらなる木材需要の創出に取り組んでまいります。

 また、低コストで効率的な木材生産体制を構築するため、路網整備や機械化を推進するとともに、大型製材工場等の生産拡大などにも対応できる安定的な原木供給体制を整備するなど、林業の成長産業化に向けた取り組みを進めてまいります。



○議長(柳居俊学君) 木村商工労働部長。

    〔商工労働部長 木村進君登壇〕



◎商工労働部長(木村進君) 観光振興についてのお尋ねにお答えします。

 来年一月四日には、いよいよ本県を主な舞台とする大河ドラマ「花燃ゆ」の放送が開始され、平成三十年には「明治維新百五十年」となるなど、本県観光の魅力を全国に発信する絶好の機会を迎えます。

 このため、県では、現在策定中のチャレンジプランの重点施策に、明治維新百五十年に向けた観光需要の拡大を掲げ、本年四月に設立した全県的な推進組織を母体として、幕末をテーマとした平成三十年までの観光キャンペーン、やまぐち幕末ISHIN祭を官民一体となって積極的に展開しているところです。

 展開に当たっては、大河ドラマを契機とする平成二十七年までの第一章と、ドラマ放送後の平成二十八年からの第二章の構成により、戦略的かつ継続的に本県のイメージアップと観光需要の拡大を図ることとしています。

 まず、第一章では、既に首都圏や関西での知事によるトップセールスなど、強力なプロモーション活動をスタートさせたところです。

 また、やまぐち幕末ISHIN祭のオフィシャルサイトにおいて、県内各地の明治維新ゆかりの人物やゆかりの地、維新関連のイベント等を一元的に掲載するとともに、県観光連盟が作成するガイドブックにより、各地域で磨き上げられた魅力ある観光資源等を幅広く提供するなど、戦略的・効果的な情報発信を行っています。

 さらに、各地の明治維新ゆかりの地や、本県が誇る「食」や「温泉」等の観光資源を素材として、歴史や自然等をテーマとする新たな周遊ルートを開発し、来年一月に利用開始する全県周遊型観光アプリに組み込むことにより、観光客の広域的な周遊を促すこととしています。

 第二章では、大河ドラマの放送効果を持続させるため、平成三十年の「明治維新百五十年」に向けた新たな取り組みを進めることとしています。

 具体的には、明治維新ゆかりの四県で構成する薩長土肥連合による広域観光キャンペーンの展開や、JRと連携したデスティネーションキャンペーンを実施するなど、誘客拡大に向けた効果的な取り組みを進めていくこととしています。

 また、国に対しても、明治維新をキーワードとした、ストーリー性を持った広域周遊ルートの形成への支援を要望しているところです。

 県では、こうした明治維新をテーマとした観光ブランドの構築等を通じて、本県のイメージアップと観光需要のさらなる拡大に努めてまいります。



○議長(柳居俊学君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 教育行政に関する三点のお尋ねのうち、まず三十五人学級化についてです。

 子供一人一人の個性を大切にし、その可能性を最大限に伸ばしていこうとする本県の教育風土を生かしながら、子供たちの状況に応じたきめ細かな指導体制の充実を図ることは重要であると考えております。

 このため、全国に先駆け、本県独自の運用によって、小中学校全学年での三十五人学級化を実現したところであり、全国学力・学習状況調査や三十五人学級化に関するアンケート等の結果では、教員が子供と向き合う時間がふえるなど、子供たちの状況に応じたきめ細かな指導が充実し、学級の安定化やコミュニケーション能力の育成、学力の向上等におきまして、三十五人学級の成果があらわれているものと考えております。

 こうした中、お示しの国において行われている、小学校第一学年で導入されている三十五人学級を見直し、四十人学級へ復活するとの議論に対しましては、本県の三十五人学級化を引き続き維持し、一人一人の可能性を伸ばしていくために、小学校第一学年だけでなく、中学校第三学年までの全ての学年の標準を三十五人以下とするよう、本県独自の政府要望や全国都道府県教育長協議会等、あらゆる機会を通じて、今後とも粘り強く国に対して要望してまいる考えであります。

 次に、いじめ問題についてのお尋ねにお答えいたします。

 本県の現状につきましては、平成二十五年度認知件数は八百七十一件であり、前の年度より百件増加しておりますものの、解消率は九三%と全国平均を上回っております。これは、週一回の生活アンケートの実施や三十五人学級化によるきめ細かなかかわりなど、早期発見・早期対応の取り組みの成果であると考えております。

 一方で、未解消のいじめがあることや生命にかかわる重大事態も発生していることから、さらなる取り組みの強化が必要であります。

 県教委といたしましては、いじめ解消率一○○%を目指し、これまでの取り組みに加え、教職員のいじめの認知力・対応力の向上に向けた研修の一層の充実、スクールソーシャルワーカーを全市町に配置するなど、専門家による支援の拡充を図るとともに、コミュニティ・スクールの機能を十分に活用し、地域ぐるみの見守り活動や体験活動を充実させるなど、学校、家庭、地域、関係機関が一体となって、社会総がかりでのいじめ防止・根絶の取り組みを進めてまいります。

 次に、土曜授業についてのお尋ねにお答えします。

 本県では、学校週五日制の趣旨を踏まえ、学校、家庭、地域が役割分担しながら、学校における学習会、地域における多様な行事や講座、体験活動等の機会の充実など、ふだんの授業では取り組めない活動を推進してきたところであり、多くの子供たちが土曜日にさまざまな経験を積むことで、みずからを高めるための有意義な時間を過ごすようになるなど、学校や子供たちの状況も変化し、土曜日の豊かな教育環境の充実が図られていると考えております。

 代休日を設けない土曜授業は、こうした土曜日の教育環境充実の取り組みの一つとして捉えており、お尋ねの今後の土曜授業の実施については、学校週五日制の趣旨、学校や地域の実情、子供の負担への配慮、教員等の勤務時間などの課題もありますことから、学校の設置者である市町教委と十分に連携をして、継続的に研究を進めてまいりたいと考えております。

 今後は、現在、取り組みを進めているコミュニティ・スクールや、地域ぐるみで子供の育ちを支える地域協育ネットの仕組みをさらに活用し、土曜日の子供たちの豊かな教育環境の一層の充実に努めてまいります。

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○議長(柳居俊学君) この際、暫時休憩いたします。再開は、午後一時の予定でございます。

    午前十一時三十三分休憩

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    午後一時開議



○副議長(畑原基成君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

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△日程第一一般質問



△日程第二議案第一号から第二十七号まで



○副議長(畑原基成君) 日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第二十七号までを議題とし、質疑の議事を継続いたします。

 加藤寿彦君。

    〔加藤寿彦君登壇〕(拍手)



◆(加藤寿彦君) 民主・連合の会の加藤でございます。午後の一番、眠気が来るかもわかりませんが、よろしくお願いいたします。

 まず、衆議院総選挙、山口県は民主党は惨敗でございました。御支援をいただいた皆様に、おわびと感謝を申し上げさせていただきます。来年の市議選、県議選、二年後の参議院選挙に向けて、民主党の原点に立ち、消費者、生活者の立場に立って、安心して暮らせる山口県をつくるため、全力で戦ってまいります。皆様の御支援、御協力をお願い申し上げさせていただきまして、一般質問を行います。

 さて、知事は、十一月二十六日の本会議で議案説明を行われる中で、一、「地方創生」に向けた本県の取り組み、二、明年度当初予算編成、三、最近の経済情勢の三点について報告されましたので、関連してお尋ねをいたします。

 最初に、「地方創生」についてお尋ねをいたします。

 知事は、「私は、国において、東京圏から地方に企業や人を押し出していくための政策に積極的に取り組まれるとともに、地方が自主性・独自性を最大限に発揮し、地域の実情と課題に応じた対策を推進できるよう、その環境づくりを進められることを強く期待しています」と言われました。

 期待では、思いは届きません。特に、地方が自主性・独自性を最大限に発揮するためには、財源と権限を地方に移譲することが必要であります。民主党政権で実行した一括交付金制度を復活させ、知事の言われる地域の実情と課題に応じた対策を推進できるようにしなければ、「地方創生」はできません。

 自民党政権のこれまでのひもつき財源の仕組みを断ち切り、財源と権限の自立を国に求めるべきであります。知事の見解をお伺いいたします。

 二点目は、財政の健全化です。

 知事は、「元気創出やまぐち!未来開拓チャレンジプラン」の具現化に向けた取り組みの推進と財政健全化との両立を具体的な取り組み事項として、既に先月から編成作業に着手していると言われました。

 県の借金である県債残高は、平成五年度決算では四千四百三十六億円でしたが、十年後の平成十五年度決算では一兆一千二十二億円となり、今年度末の見込みは一兆三千億円を突破し、県民一人当たり九十万円を超える借金となりました。

 県債残高が平成二十二年度には一兆二千億円を超えることから、今後の県債残高への対応について、国の制度・政策に基づいて発行し、国が償還に責任を負う臨時財政対策債等と他の県債を特別分と一般分とに区分し、公表・管理されることになりました。

 平成二十五年度決算では、一般分の県債残高は八千二百三十六億円となり、平成十五年度、九千七百二十八億円との比較では約一千五百億円減少してきましたが、それでも県民一人当たり約六十万円もあります。

 政策にめり張りをつけ、優先順位を明らかにするなど、必要な社会資本の整備を含む公共事業は進めなければなりませんが、先送りできる事業は留保するなど決断を行い、プライマリーバランスの黒字を継続することが必要であります。

 平成二十五年度決算の一般分の県債残高八千二百三十六億円の一日も早い半減を目指すため、実効性ある財政の健全化を進める必要があります。知事の見解をお伺いいたします。

 三点目は、経済情勢に関連して、二点のお尋ねをいたします。

 知事は、我が国経済は、個人消費などに弱さが見られるものの、緩やかな回復基調が続いているとされ、県内経済は一部に弱さが見られる中、全体としては緩やかに回復してきたが、個人消費の動向や物価面の動きについて注目していく必要があると言われ、景気や国の動向を十分に注視しながら適切に対処していくと言われました。

 さて、内閣府が十二月八日に発表した七月から九月期の実質国内総生産(GDP)の改定値は、前期比○・五%減、年率で一・九%減となり、十一月発表の速報値、年率一・六%減から下方修正されました。四月の消費税増税後、個人消費や企業の設備投資の低迷が続き、景気が落ち込んでいるとの報道もありました。

 しかし、株価だけが急上昇しており、株取引の六○%が外国人投資家によるマネーゲームとも言われています。実体経済に合わない異常な円安や株価の値上がりを演出している外国人投資家によるマネーゲーム、いずれ崩壊し、日本経済に大きな打撃を与えることになり、山口県経済も例外ではないと思います。

 現下の経済情勢について知事の見解を伺うとともに、国に対して具体的な経済対策を求めるべきであります。見解をお伺いいたします。

 さて、安倍総理は、デフレ脱却を掲げ、アベノミクスにより企業利益がふえ、賃金が上がり、消費と投資が活発になると言われました。確かに、物価は○・九%上がり、雇用はふえ、賃金も上がったと言われました。しかし、急激な円安とともに、株価は急上昇しました。

 一方、円安による輸入製品を初めとした物価上昇に賃金は追いつかず、実質賃金は九月に前年同月比三・○%減と、十五カ月下がり続けています。

 雇用がふえたのは非正規労働者であり、正規労働者は減少しています。賃金が上がったのは輸出関連の大企業であり、設備投資は大企業から裾野が広がらず、円安でふえるはずの輸出も、生産拠点の海外移転が進んでいたことから、低迷したままであります。

 一方、国内の九○%を占める中小企業の大多数は円安の恩恵は全く受けられず、賃金を上げる余裕はなく、円安関連による企業倒産は九月から三カ月連続で増加していると言われています。

 円安で利益を上げた一部の大企業も、過去のリーマン・ショックの教訓から賃上げに消極的であり、賃金が上がった家庭も将来への不安感から消費を控えています。アベノミクスにより大企業や金持ちは潤うが、多くの国民は厳しい生活を余儀なくされ、特に年金生活者、低所得者、障害者は生活が苦しくなるばかりであります。

 今、求められる政策は、消費税の先送りではなく、民主党との三党合意に基づき、消費税を上げて、年金を初め社会保障を充実させるセーフティーネットを確立し、経済の六○%と言われる国内消費を取り戻すことが景気回復の道であり、安心して暮らすことのできる山口県をつくることになると考えます。知事の見解をお伺いします。

 次に、やまぐち森林づくり県民税の継続を求める質問を予定しておりましたが、昨日の代表質問で同様の質問が出され、知事は「次年度以降も県民税を継続する」と答弁され、「荒廃森林や繁茂竹林の整備を継続・重点化するとともに、新たに中山間地域の振興に向けた里山の整備や地域課題にも柔軟に対応できる市町補助事業の創設も検討したいと考えている」と答弁されました。私の求める答弁がされましたので、しっかりやっていただくことをお願いし、要望させていただきます。

 次に、外国人観光客倍増に向けた国際観光の推進についてお尋ねをいたします。

 十二月七日の毎日新聞の時代の風に、「海外からの観光客 「無比の体験」提供必要」という寄稿記事がありました。読まれた方もあったと思いますが、紹介をいたします。

 海外から我が国を訪れる観光客がふえている。欧米諸国の知人にも、休暇旅行に初めて日本を選ぶ人が多くなった。うれしい傾向だと喜んでいたら、皆まるで申し合わせたように「一回で結構!」と苦笑した。観光部門は、地域活性化に直結する重要な輸出産業。国内どころか、世界競争が厳しい部門でもある。リピーターなしには競争に負けるリスクが高まる。

 成長部門として持続的に発展するためには、類あって比のない観光体験を提供する戦略が要る。この観光戦略に見落とせないのが、欧米諸国にふえ続けるバカンス人種。好む宿には長菻留。ところによっては家を借り、自然環境と歴史に培われ、文化と土地の人のきずなに癒やされる休暇を好む。気に入ると、飽きを知らない常連になる。

 しかし、そのバカンス人種に嫌われた理由が二つあるという。

 一つは、言語の壁から来る情報不足。ネット上の情報も、外国語ではごく限られているため、世界中からオンライン予約ができるなら、海外での知名度は上がる。

 二つ目は、旅行社を使った日本流物見遊山の旅で、「わざわざ疲れに行ったようなもの」「サービスはいいが、コンベヤーベルトの流れ作業」、部屋はきれいだが、世界中どこにでもある内装で「日本だという感動がない」。「世界無形文化遺産になった和食を味わう機会も少なかった」と嘆く人さえいた。

 古民家や蔵など古い建物を生かす宿、地産地消に徹している。静寂な自然環境とともに、大正時代の心地よい和洋折衷インテリアや郷土愛の心が伝わる創作料理など、バカンス人種にこよなく愛される宿は、日本が世界に誇る観光資源である。

 山口県は歴史と文化があり、自然環境にも良好であります。願ってもないお客となる可能性があります。中国や韓国からの温泉・買い物ツアーも大切なお客様ですが、欧米諸国のバカンス人種を対象にした観光客誘致も重要であります。お尋ねをいたします。

 一方、国内観光客の誘致に欠かせないのが、交通環境の整備です。

 第二次安倍政権になって、高速道路の利用料金が上がった、いや、正確に言えば、これまでの割引制度が改悪をされました。

 平成二十七年度の道路交通センサスが行われていないので、はっきりした車の流れは示せませんが、平成二十六年以降、平日夜間割引や休日特別割引制度が廃止や変更されたことから、高速自動車道の車両が減少し、一般国道の車両が増加していると思います。

 民主党が政権を担う前のマニフェストで高速道路の無料化を示したことから、当時の麻生内閣は、民主党の政策に対抗してETC割引制度を導入したものと思われます。

 安倍内閣が進める「地方創生」の実効性を高めるためにも、自動車専用道路の割引制度は観光客誘致には重要であり、国に対してETC利用者に対する割引料金制度を復活するように要望するべきであります。お尋ねをいたします。

 次に、健康づくりについてお尋ねをいたします。

 私は、平成四年に、初めて健康づくりについて質問をいたしました。平成二年度の基本健診の受診率は三六・六%、肺がんの検診率は三二・二%、胃がん検診は一七%、三十歳から対象の子宮がん検診は一六・三%、乳がん検診は八・八%でしかないことを申し上げ、低い受診率の原因と今後の取り組みを求めました。その後、平成八年十二月、十二年九月、十五年二月、今回で五回目の質問となります。

 しかしながら、国民健康保険の平成十年度の医療費は全国一位となり、一人当たり四十七万八千円となりました。全国平均より十二万四千円も高く、まことに不名誉な記録でありました。

 平成二十四年度もワーストワンです。医療費が高いほど市町の国保会計は厳しく、一般会計からの負担が大きいと思われます。そこでお尋ねですが、一般会計からの負担額についてお尋ねをいたします。

 また、第二期山口県がん対策推進計画では、平成二十八年度末までに、がん検診の受診率を五○%、胃がん、肺がん、大腸がんは当面四○%にすることを目標として掲げています。

 そこで、平成二十四年度の山口県のがん検診の受診率と、平成二年以降最も高かった受診率と比較してみました。

 胃がんの検診率は、平成六年度の一七・九%に比較して十二・三ポイントも低い五・六%であります。肺がん検診は、平成十六年度の三三・九%に比較して十九・一ポイントも低い一四・八%であります。大腸がんは、平成十四年度の一九・七%と比較して六・五ポイントも下がって一三・二%、乳がん検診は、平成二十二年度の二○・三%と比較して二・九ポイントも下がり一七・四%、子宮がんは、平成二十二年度二三・二%と比較して一・五ポイント下がり二一・七%であります。

 一方、国民生活基礎調査、全国民を対象に無作為抽出による調査もありまして、山口県の胃がん検診の受診率は三六・四%、全国平均の三九・六%よりも三・二ポイント低い、その他のがん検診の受診率も全国平均より低い数値です。この数値は、社会保険を初めとする国保以外の人を含めた調査結果であります。いずれの数値も、受診率五○%目標は厳しい現実であります。

 特に、国保加入者を対象と思われる市町調査による胃がん検診や肺がん検診の受診率の低下は、深刻と言わねばなりません。大幅に低下した理由と、今後どのように取り組むのか、見解をお伺いします。

 次に、安心して子供を産み育てることができる環境の整備について、二点お尋ねをいたします。

 まず、事業所内保育施設の推進です。

 本年六月議会で私から、九月議会では同僚議員から、事業所内保育所を設置し、保育士を派遣したり、人件費を補助したりする事業の提案をさせていただきました。

 チャレンジプラン、「突破プロジェクト」九、子育てしやすい環境づくり推進プロジェクトでは、安心して結婚、妊娠、出産、子育てをすることができるよう、社会全体で子育て家庭を支援する環境づくりを進めるとされ、核家族の進行やひとり親家庭の増加、地域との結びつきの希薄化など、子育ての基礎となる家庭を取り巻く環境が変化しているとされ、雇用形態や職種の多様化による女性の就業機会が拡大しており、山口県でも女性の就業割合は上昇しているとされ、「突破プロジェクト」十一、みんなが活躍できる地域社会の実現プロジェクトでは、働きたい女性が仕事と子育てとの二者択一を迫られることなく、働き続けることができる環境の整備が必要とされていると述べられています。

 保育所の拡充や放課後児童クラブの充実も必要であります。しかし、何よりも、子供と一緒に通勤し、一緒に帰宅することができる事業所内保育施設にまさるものはないと思います。事業所内保育施設の推進について、見解を伺います。

 二点目は、給付型奨学金制度の創設です。

 さきの九月議会で、同僚議員から給付型奨学金制度の創設について質問いたしました。

 返済義務のない給付型の奨学金制度については、子ども手当や高校無償化とともに、民主党政権下で進めてきた政策であります。ばらまきと批判をされ、第二次安倍内閣で名称の変更や所得制限が導入されてしまい、チャレンジプランで指摘されている、社会全体で子育てをする家庭を支援するとした民主党政権の政策は理解いただけませんでした。残念です。

 平成二十五年度子育て支援・少子化対策に関する県民意識調査報告書によれば、子育ての負担感についての質問で、子供にかかる金銭的負担が大きいと答える方が、「よくそう思う」三二・九%、「ややそう思う」四四・三%と一番多く、子育て費用の負担感の中でも「大学などの高等教育費」が負担と答える方が四二・九%と最も高く、次いで「塾や習い事にかかる費用」の四二・六%という結果となっています。

 国の国民生活基礎調査でも、子供の貧困率は一六・三%と六人に一人の割合で、過去最悪を更新しました。

 貧困に苦しむ子供たちは、勉強したくても学費が払えず、高校や大学に進学できず、学力低下から正社員になることが困難な状況にあり、まさに貧困の連鎖が起きています。

 アベノミクスの現実は、格差の拡大であります。子供の貧困の連鎖を断ち切るためにも、給付型奨学金制度の必要が高まっています。

 安倍総理は、さきの選挙期間中に、「子育て家庭をしっかりと応援していく」と強調し、「無利子の奨学金制度を充実、授業料免除を拡大する」とも述べ、経済的理由から進学を断念しなくてもいいよう支援する考えを示されています。見解をお伺いいたします。

 次に、男女共同参画フォーラムの講師の選任についてお尋ねをいたします。

 去る十月十一日に防府市で開催されました男女共同参画フォーラムの講師として、小宮山洋子氏がフォーラム実行委員会の協議を経て選定されていたにもかかわらず、開催日の五日前の十月六日、環境福祉委員会で講師として不適切との意見が出て、激しい議論の後、小宮山洋子氏を変更し田中マキ子氏を選任したことについてお尋ねをいたします。

 我が会派は環境福祉委員会の議員がおりませんので、詳細がわからないこともあり、十月十日の本会議で、同僚秋野議員から環境福祉委員長報告に質問させていただきましたが、執行部に対する質問はできませんでしたので、ここに改めて質問させていただきます。

 一つ、委員会において、議員から講師の適格性について激しい質問があり、政治団体を持っているから講師は不適切としたと聞いていますが、理由はそれだけですか。

 二つ、十月七日午前十時から急遽フォーラム実行委員会が開催され、講師を変更する理由を説明し、同意を得たとされていますが、どのような説明をされ、どのような質疑がありましたか。

 三つ、講師を依頼しておきながら、依頼者の都合で断るということは無礼千万であると思いますが、講師に対して、いつ、どのような理由で、お断りをどのような方法で、どのような言葉で謝罪されたのでしょうか。

 四つ、小宮山氏は男女共同参画について活動されていますが、どのような活動をされているか、内容を把握された上で不適切にしたのですか。

 五つ、小宮山氏は公益財団法人山形県生涯学習文化財団の講師をされていますが、活動内容を含めて財団に確認された上で不適切にしたのですか。

 六つ、政治団体を持っている知事や市長は公的な身分にあるので除外とされたようですが、理由を説明してください。

 七つ、大臣も政治団体を持っています。男女共同参画担当大臣も公的な身分にあると思いますが、講師に適していますか、お答えください。

 八つ、実行委員会で決定したものを、県議会で反対意見が出たからといって、覆すことがあっていいのでしょうか。実行委員会軽視と思います。いかがですか、お答えください。

 九つ、講師選定の基準はなかったと聞いていますが、この事件以来、基準をつくられたと思います。どのような基準ですか、御答弁をお願いをいたします。

 次に、地域がん診療連携拠点病院の指定にかかわる経緯についてお尋ねいたします。

 現在は、下関市立病院が指定されていますが、平成二十六年九月四日付、厚生労働省健康局がん対策・健康増進課長名の「がん診療連携拠点病院等の新規指定推薦及び指定更新推薦並びに現況報告について」により、下関医療圏では、平成二十六年九月十八日、下関市医療対策協議会(下関医師会長、歯科医師会長、薬剤師会長を初め、医療を提供する者十一名、医療を受ける者十名、学識経験者三名、関係行政機関四名、合計二十八名)を開催し、協議を行った。

 協議会冒頭に、県から、診療実績が一番多い済生会下関総合病院を推薦したい意向が示されたと言われています。

 委員からはこれに対して多くの発言がなされ、また、指定を受けるべく希望した三病院からそれぞれプレゼンがなされ、協議が重ねられました。

 結果、下関医療圏は、三病院と下関医療センターも含めた全体の医療機関の連携により医療が保たれてきた経緯もあり、一番実績のある病院というより、三病院全てを推薦することが下関医療圏の医療を継続する上で必要である旨の合意がなされ、三病院を県に推薦することと決したと聞いていました。

 そこでお尋ねですが、下関市医療対策協議会の決定内容を推薦しなかったのはなぜですか。

 県から、協議会の冒頭に、済生会下関総合病院の推薦の意向を示したというが、県が初めから決めてかかっては協議会を開く意味がありません。特別な意図があって発言したのですか。

 地方分権が言われて久しい、安倍さんの「地方創生」が言われている中で、地域協議会の決定を無視せず、尊重して、国の判断に委ねる方法をとるべきであったと思います。見解をお伺いします。

 質問の最後に、周防大島高校についてお尋ねをいたします。

 二年制の福祉専攻科をつくった理由として、福祉に関する専門教科の時間数が千八百二十時間から法改正により千八百五十五時間となり、三十五時間ふえました。さらに、九十回以上の実地研修が必要となったことから、高校教育の目的からして、従来の福祉科の継続は難しいと考えた。考えたのは県教委事務局で、教育委員会会議の了解もとった。

 しかし、県教委事務局から説明を受けた資料では、法改正後の介護福祉士の資格取得にかかわる高校数の推移について、都道府県立高校は法改正前の平成十八年度の百七校から平成二十一年度には五十三校になり、平成二十四年度には五十七校にふえています。二十五年度の法改正後の二十六年度には五十八校にふえています。このような現状を教育委員会会議には説明していません。平成十八年度から百七校に減ったことだけが説明されています。

 教育委員会会議では、福祉系高校が減少した数字だけ説明し、ふえた事実を説明していません。どのような感想をお持ちですか。また、このようなやり方では、正しい審議はできないと思います。教育委員長にお伺いいたします。

 次に、介護福祉士の資格取得者数と、介護福祉士を指定した求人と就職状況を見ます。議場に配付した資料を見てください。

 平成二十一年度、介護福祉士の資格取得者数二十二名、介護福祉士の求人は八名、就職者数十二名、平成二十二年度、介護福祉士の資格取得者数九名、求人は六名、就職者数二名などとなっております。

 平成二十五年度を除いて、資格取得者数より求人が少ない状況になっています。このような状況でも、県教委が言うところの質が高い介護福祉士が必要なのですか、お答えください。

 また、就職先から、これまでも現在も、県教委が言うところの質の高い卒業生の要請があったのか、なかったのか。あったのなら、どのような内容があったのか、お答えください。

 以上で、一回目の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(畑原基成君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 加藤議員の御質問にお答えします。

 まず、「地方創生」に関し、財源と権限の自立を国に求めるべきとのお尋ねです。

 地方が成長する活力を取り戻し、人口減少を克服していくために、国においては「地方創生」を最重要課題に掲げ、本格的な取り組みが進められようとしています。

 県としては、こうした国の取り組みと呼応し、自主性・独自性を発揮しながら、実効性のある「地方創生」の取り組みを進めていくためには、地方における安定的な財源の確保と国から地方への権限の拡大を一体的に実現していくことが必要であると考えています。

 こうしたことから、私は、事業内容や対象などが細かく決められた補助金等により、地方の自主的な取り組みを制約することなく、地域の実情に即したきめ細やかな施策が可能となるよう、自由度の高い交付金を創設するとともに、中長期的な視点に立ち、「地方創生」に向けた取り組みを継続的・効果的に進めるためにも、地方財政措置を充実する必要があると考え、さきの政府要望において、こうした私の考えをしっかりと国へ伝え、要請を行ったところです。

 また、地方がみずからの権限と責任において、地域の特性や課題に応じ活力ある地域社会をつくっていけるよう、国から地方への権限移譲についても、全国知事会や中国地方知事会等を通じて、これまでも重ねて国に要請しており、今後もあらゆる機会を通じて、地方の財源確保や権限の移譲について国に求めてまいりたいと考えています。

 次に、経済情勢に関するお尋ねのうち、税と社会保障の一体改革についてです。

 人口減少、少子高齢化が急速に進み、また、社会経済情勢が大きく変化する中で、国では社会保障制度の維持と財政健全化の両立を図る税と社会保障の一体改革が進められており、私としては、次世代に負担を先送りすることなく、社会保障の安定的な財源を確保・充実する観点から、消費税率の引き上げは避けては通れないものと考えています。

 政府においては、先般、社会保障・税一体改革法の景気判断条項に基づいて、消費税の引き上げ時期を延期すると判断され、平成二十九年四月には景気の動向にかかわらず消費税率を引き上げるとされたところです。

 このような中、私としては、お示しの安心して暮らすことのできる山口県をつくっていくためにも、国のいわゆる「三本の矢」による経済政策を着実に進めることにより、経済の好循環の動きをさらに強め、「デフレ脱却」と「経済再生」をより確かなものにして、本県経済の一層の活性化につなげていただきたいと考えています。

 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。



○副議長(畑原基成君) 渡邉総務部長。

    〔総務部長 渡邉繁樹君登壇〕



◎総務部長(渡邉繁樹君) 財政の健全化についてのお尋ねにお答えします。

 県債は、世代間の負担の公平と財政支出の平準化を図る機能がありますが、義務的支出となる公債費負担を生じ、財政運営の自由度の低下を招くなど、県財政に大きな影響を与えることから、県ではこれまでもこれを慎重に管理し、残高の縮減に取り組んでまいりました。

 とりわけ、公共事業等の財源として、県の判断で発行を行う一般分の県債につきましては、毎年度の予算編成において事業の取捨選択を徹底し、河川・砂防事業等の防災対策や教育施設の耐震化等への集中を図ることにより、投資水準の適正化に努め、新規発行の抑制に取り組んできたところです。

 具体的には、当初予算におきまして、一般分の発行規模を公債費以下の水準とするプライマリーバランスの黒字を確保することに留意した編成を行ってきたところであり、この結果、一般分の県債残高は平成十四年度末をピークに減少を持続しております。

 新たな県政運営の指針として、現在、策定を進めておりますチャレンジプランにおきましても、行財政基盤の強化を掲げて、財政健全化に向けた取り組みを進め、今後も一般分の県債残高の縮減に重点的に取り組んでいくこととしています。

 その実現に向けては、プライマリーバランスの黒字の堅持が不可欠であり、予算編成に当たりましては、プランの具現化のため優先的に実施すべき事業への重点化を図るなど、県債の新規発行を可能な限り抑制していくことが必要であると考えております。

 県としては、こうした取り組みにより、一般分の県債残高の縮減を着実に進め、持続可能な財政基盤の構築に努めてまいります。



○副議長(畑原基成君) 上野総合企画部長。

    〔総合企画部長 上野清君登壇〕



◎総合企画部長(上野清君) 現下の経済情勢と経済対策についてのお尋ねにお答えします。

 まず、現下の経済情勢についての見解です。

 国の経済情勢につきましては、内閣府の月例経済報告によりますと、景気は個人消費などに弱さが見られるが、緩やかな回復基調が続いているとされています。

 また、山口県につきましては、直近の日銀下関支店の山口県金融経済情勢では、県内景気は一部に弱さが見られるが、全体としては緩やかに回復しており、先行きについては、雇用・所得環境が下支えとなる中での個人消費の動向や物価面の動きについて注視していく必要があるとされており、現下の経済情勢については県としてもこのように受けとめております。

 次に、国に対して具体的な経済対策を求めるべきとのお尋ねですが、現在、国においては、個人消費と地域経済のてこ入れを図るため、既に経済対策に係る検討が進められており、県としても、地域経済の活性化に向けて、実効ある経済対策が講じられるよう期待するとともに、この経済対策に係る補正予算を早期に成立させ、実行に移していただきたいと考えています。

 次に、給付型奨学金制度の創設についてのお尋ねにお答えします。

 国においては、来年度に向けて、子育て家庭への支援の観点から、意欲と能力のある学生等が経済的理由により進学等を断念することのないよう、経済的負担の一層の軽減を図るため、大学生等への貸与型奨学金における無利子の貸与人数枠の大幅な拡大や、大学等の授業料における減免措置のさらなる充実などについて検討が進められているところです。

 こうした中で、県といたしましては、県独自の給付型奨学金の創設については、現行の貸与型奨学金利用者との公平性や制度を継続していくための財源問題など、解決すべき問題もありますことから、まずは国の動向を引き続き注視してまいりたいと考えています。



○副議長(畑原基成君) 木村商工労働部長。

    〔商工労働部長 木村進君登壇〕



◎商工労働部長(木村進君) 観光戦略に関する二点のお尋ねのうち、まず、欧米諸国からの観光客誘致についてお答えします。

 国では、訪日プロモーションの重点市場として、韓国、中国等の東アジア地域に加え、米国やフランス、イタリア等の欧米七カ国を掲げているところです。

 昨年、本県を訪れた外国人宿泊者数は、東アジアに次いで欧米諸国の順となっています。また、本県に寄港した外国クルーズ船では、英国や米国の観光客も来訪されるなど、欧米諸国からの訪問ルートも多様化しています。

 欧米諸国からの観光客の傾向としては、お示しのように、長い滞在期間や広域的な周遊、また、日本文化に対する関心の高さ等があり、新しい訪日旅行者層として、本県への外国人観光客の増加につながることが期待されます。

 このため、県では、現在策定中のチャレンジプランの重点施策に、外国人観光客倍増に向けた国際観光の推進を掲げ、こうした訪日状況も踏まえ、誘客を図るターゲットを欧米諸国にも拡大し、戦略的な情報発信や誘客の強化等に取り組むこととしています。

 次に、交通環境の整備についてお答えします。

 本県は、広島と福岡の二大都市圏から自動車で来県できる距離にあることから、高速道路の割引制度の拡大や定額料金制度、また、地方での周遊パス拡充等の高速道路料金の改善により、自家用車やレンタカーの利便性が高まることは本県への観光客の増加につながると考えています。

 このため、お尋ねのETC利用者の割引料金制度の復活に限定した要望を行うことは考えておりませんが、高速道路料金のさらなる改善について、中国地方知事会等での要望や、「地方創生」の実行に向けた県からの提案を行っているところです。

 県では、今後とも、本県の強みである充実した高速道路網等を活用しながら、自家用車やレンタカー等による来県を促し、本県観光客の誘致拡大に努めてまいります。

 次に、事業所内保育施設の推進についてのお尋ねにお答えします。

 働く意欲のある女性が、仕事と子育ての二者択一を迫られることなく、継続して働くことができる雇用環境づくりを進める上においては、特に企業における主体的な取り組みが重要です。

 こうした中、事業所内保育施設の設置は、企業において、従業員の多様なニーズや将来にわたる運営の見通し、地域の保育施設の状況などの実情を総合的に勘案し、従業員の仕事と子育ての両立に向けて、主体的に取り組まれる支援策の一つと考えています。

 県としては、企業における主体的な取り組みが進むよう、現在、事業所内保育施設の設置企業において活用されている国の助成制度の周知等に引き続き努めるとともに、企業から制度改善の意見等があれば、国に要望してまいりたいと考えています。



○副議長(畑原基成君) 小松健康福祉部長。

    〔健康福祉部長 小松一彦君登壇〕



◎健康福祉部長(小松一彦君) 健康づくりについての二点のお尋ねにお答えします。

 まず、国民健康保険の医療費についてです。

 市町国保財政に対する市町一般会計からの負担については、法令で定められたものと、保険料水準を抑制するなどの目的のため、法定外で市町が独自に判断し実施しているものがあります。

 お尋ねの本県市町の一般会計からの負担額は、平成二十四年度で、法令で定められたものは約百四億円、法定外は約二十三億円、合わせて約百二十七億円となっています。

 次に、各種がん検診の受診率向上についてのお尋ねにお答えします。

 がん検診はがんの早期発見に有効であることから、これまでも受診促進に努めておりますが、がん検診受診率は低い状況にあります。

 まず、お尋ねの胃がん検診、肺がん検診の受診率が大幅に低下したことについては、その明確な理由は不明ですが、がん検診と健康診査は市町の事業として同一会場で同時に実施していたところ、国の制度改正により、健康診査は医療保険者の事業として位置づけられたことから、それぞれ別に実施することとなったことなども影響しているとの指摘もあります。

 次に、受診率向上についてのお尋ねです。

 県が昨年度実施した、がん検診に関する県民意識調査では、検診を受けていない理由は、「たまたま受けていない」「時間がない」「面倒だから」という回答が多く見受けられたことから、検診の必要性の普及啓発、受診勧奨、受診しやすい環境づくりの取り組みを強化していく必要があると考えています。

 まず、九月のがん征圧月間や十月のやまぐちピンクリボン月間において、引き続き県下全域で集中的なキャンペーンを実施するなど、普及啓発に努めてまいります。

 また、昨年度、二市において実施した未受診者への個別受診勧奨の取り組みが一定の効果があったことから、他の市町へも取り組みを広めるとともに、未受診者へのさらなる動機づけにつながるような全県的な仕組みづくりを検討することとしています。

 さらに、乳がんや子宮頸がんなどについては、休日や平日夜間に受診できる体制を整えていますが、その一層の利用促進を図るとともに、がん検診と特定健康診査の同時実施を推進するなど、受診しやすい環境づくりに努めてまいります。

 県といたしましては、今後とも、市町、関係団体等と一体となって、がん検診や特定健康診査等の受診率向上を図り、県民の健康づくりを進めてまいります。

 次に、地域がん診療連携拠点病院の指定にかかわる経緯についてのお尋ねです。

 がん診療連携拠点病院については、全国どこでも質の高いがん医療を提供するために平成十三年度に創設された制度ですが、ことし一月、厚生労働省において、新たながん診療連携拠点病院等の整備に関する指針が示されたところです。

 新たな指針では、拠点病院間の格差があったことから、診療実績、人員配置などの指定要件を強化し、質の向上と一定の集約化を図ることとされ、二次医療圏の人口が多い場合や、拠点病院のない他の二次医療圏を補完するなど、特別な理由がある場合を除き、拠点病院は、二次医療圏に一カ所整備することとされています。

 お示しの下関市医療対策協議会における発言についてでありますが、県としては、国の指針で示された基準を充足し、基本的なデータの上から、診療実績が最も多く、人員配置面でも最も充実している病院を推薦候補として、協議会に対し提示し、複数の整備を必要とする場合は、その特別な理由等について意見を求めたものです。

 その後、協議会からは国指針に示すような理由は示されなかったことから、県としては、人口規模からも、一カ所の整備が適当であると最終的に判断し、指針に基づき、診療実績や人員配置などの要件を総合的に勘案し、最もふさわしい一病院を国に推薦したものです。



○副議長(畑原基成君) 半田環境生活部長。

    〔環境生活部長 半田健二君登壇〕



◎環境生活部長(半田健二君) 男女共同参画フォーラムの講師の選任についてのお尋ねにお答えします。

 まず、講師を交代させた理由についてです。

 講師派遣会社が作成した資料から、小宮山氏は政界からの引退を表明されており、当初政治的なかかわりはないと認識しておりましたが、その後、政治団体を主宰されていることが判明したことから、ふさわしくないと判断したものです。

 次に、十月七日の実行委員会における県の説明内容と委員からの質疑内容についてです。

 ただいま申し上げました事実を県から説明し、実行委員会の総意により、講師の変更が決定されたところです。

 委員からは、講師選定の考え方について、県に規定があるのかとの質疑がありました。

 次に、講師に対する謝罪についてです。

 十月九日、直接本人に面談の上、実行委員会において講師の変更がなされた旨お伝えし、丁重に謝罪いたしました。

 次に、小宮山氏の活動内容について把握した上で不適切としたのかとのお尋ねについてです。

 講師派遣会社が作成した男女共同参画に係る講師リストをもとに活動内容を把握したところですが、その活動内容をもって不適切としたわけではありません。

 次に、山形県生涯学習文化財団の講師をしていることを確認した上で不適切としたのかとのお尋ねです。

 同財団の講師であることは、講師変更の時点では承知しておりませんでした。

 次に、知事や市長を除外する理由についてです。

 地方公共団体の首長が、行政機関の代表として、当該公共団体の施策等を講演されることは問題ないと考えております。

 次に、男女共同参画担当大臣は講師に適しているのかとのお尋ねです。

 行事を主催する団体が、それぞれ判断すべきものと考えますが、本県の男女共同参画フォーラムを例にとれば問題ないと考えます。

 次に、実行委員会の決定を県議会の反対意見が出たため覆すのは、実行委員会の軽視ではないかとのお尋ねです。

 講師の変更は、あくまでも実行委員会において審議、決定されたものでございます。

 最後に、講師選定の基準についてです。

 県がかかわる行事の講師の選定については、政治的なかかわりなどを配慮する必要があるとこであり、その判断は行事ごとにすべきものであるから、一律的な基準の策定は考えておりません。



○副議長(畑原基成君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 周防大島高校についての数点のお尋ねにお答えいたします。

 まず、教育委員会会議において、法改正後の介護福祉士の資格取得に係る高校数の推移について、なぜ説明しなかったかというお尋ねについてであります。

 介護福祉士養成に係る法改正に対応した周防大島高校の新たな福祉教育のあり方を検討するに当たっては、この法改正の影響による全国の学校数の変化の大きな方向性を見きわめることが、判断材料の一つとして重要であると考えておりました。

 このため、平成二十五年二月の教育委員会会議においては、法改正の前年である平成十八年度と直近の平成二十四年度における福祉系高校の数を比較して説明したものであります。

 次に、質の高い介護福祉士が必要なのかというお尋ねであります。

 国におきましては、介護人材の安定的な確保とその資質向上を図ることが重要とされており、県教委といたしましても、福祉を目指す子供たちの希望に応えるとともに、高齢化社会や福祉産業を担う質の高い介護人材を育成していくことが必要であると考えております。

 このため、周防大島高校におきましては、本科三年間で多様な教科の学習や学校行事等の特別活動など、幅広い教育活動を展開した上で、福祉専攻科における資格取得を目指した専門教育を行い、豊かな人間性と確かな専門性をあわせ持つ、質の高い介護福祉士を養成することとしたところであります。

 次に、質の高い介護福祉士の就職先からの要請の有無と、その内容についてのお尋ねであります。

 介護の現場からは、介護の専門的な技術を持った人材が少ないので、高度な専門性を持った介護福祉士を望むという声や、高齢者や障害者の介護に当たる業務なので、豊かな人間性やコミュニケーション能力等を必須とし、それらに加え、高度な知識・技術を持った介護人材が必要という声等があると、校長を通じて把握をしております。

 また、平成二十三年度以降は、周防大島高校において、介護福祉士を指定した求人が少しずつではありますが、増加傾向にもありますことから、就職先から質の高い介護福祉士が求められているものと判断をしております。



○副議長(畑原基成君) 山縣教育委員長。

    〔教育委員長 山縣俊郎君登壇〕



◎教育委員長(山縣俊郎君) 周防大島高校についての二点のお尋ねにお答えいたします。

 まず、教育委員会会議での県教委事務局の説明に対する感想についてであります。

 県教委事務局は、平成二十五年二月、昨年二月の教育委員会会議において、周防大島高校の改編計画に係る請願について審議する際、介護福祉士の受験資格取得にかかわる法改正により、カリキュラムが専門科目に著しく偏り、本来の高校教育に支障を来すことが懸念されるため、従来の福祉科を地域創生科に改編するとともに福祉専攻科を新設することを説明しました。

 この中で、事務局は、学校数の変化の大きな方向性を説明しましたが、これは、法改正による影響を示すためのものであり、審議に必要な情報は得られたものと考えています。

 次に、このようなやり方では正しい審議はできないのではないかという御指摘についてであります。

 お示しの教育委員会会議における周防大島高校の改編にかかわる審議では、さまざまな観点から議論がなされるとともに、それぞれの質問や意見に対して、事務局としての考え方が十分説明されておりますことから、審議は適切に行われたものと考えております。



○副議長(畑原基成君) 加藤寿彦君。

    〔加藤寿彦君登壇〕(拍手)



◆(加藤寿彦君) 再質問させていただきます。

 まず、周防大島高校の問題ですが、私が質問したのは、ふえた学校数があるのに、なぜそれを説明しなかったのかということなんですね。これまでの私の質問でも、減ったことについては伺っておりますから、ふえたことを言う必要はないって判断されたのかどうなのかちゅうのもありますけども、なぜふえたことは言われなかったのかというのを私、知りたいんです。

 それから、教育委員長さんにもお尋ねしますが、改編することについて、いろんなことを説明されたとおっしゃいました。それは確かにそうだと思います。だけど、そういう厳しい条件の中でも、学校はふえてるわけですね、片方ではね。ふえてることを説明しなかったら、ちょっと待てよと、ふえてる学校があるが、何でふえたんかちゅう議論ができないでしょう。そういうことで、適切な審議ができなかったんじゃないですかって私はお尋ねしたかったんですね。教育委員長さんのそれは結構ですが、そういう思いが私はあったので、あえて質問させていただいたちゅうことです。

 県教委に対しては、今申し上げたことをもう一度答えてください。なぜ説明しなかったか。それが私、理解できないんですよ。こんだけ減った、厳しい状況になって減った。しかし、片方ではふえてる。だけど、トータルで言えば厳しい状況に変わりないので、周防大島高校の介護福祉科の生徒については、もっと幅広い知識や、いろんなものを身につけてほしいという意味で説明されたんならわかりますよ。意図的に隠したんじゃないかと私は思うから、あえて言うてるんです。その辺についてきちっと答えてください。

 それから、フォーラムの小宮山さんの関係の質問に対する答弁なんですけども、山形県の生涯学習文化財団の講師の関係は承知してないという御答弁でございました。

 それから、小宮山さんが活動してる内容について把握した上で不適切にしたんですかという質問に対しては、活動内容は知ってるけども、活動内容をもって不適切にしたものではないと、そういう答弁だったと思うんですが、私は政治団体を持っているからだけを理由にされるというのは極めて問題があって、たまたま国会議員であったから、そういうのを持っとって、近いうちに解散届を出そうと思ったかもわかりませんよね。それは別にしましても、要は小宮山さん自身が男女共同参画の講師にふさわしいかどうかというのを、県としてどこまで把握されたのか。

 今の答弁では、そのことは関係ないと。要するに政治団体というものの中に名前があったと。その主宰者であったことだけを理由にだめだというふうにされたというふうにとりましたので、もう一度、それで間違いないのかお答えください。

 それから、実行委員会で決定したものを覆すとは、実行委員会軽視ではないかという質問させていただきましたが、県という重みですよね。例えば国という機関があって、県という機関があって、市という機関があって、そういう県の皆さんが一定の判断をして提案をされたときの重みというのは、皆さん、部長、考えられたことあるんですかね。

 私なんかは一般人ですから、一般の市民から、あるいは県民からよくそういう話を聞きます。県が言うことは間違いないよと。県が言うんであれば仕方ないよと。そういうことでは困りますので、自立した実行委員会が今後も続けていっていただけますように、これは要望させていただきたいと思います。

 それから、ちょっと戻りますが、経済情勢です。私も全て調べてるわけではありませんで申しわけないんですが、例えばきのうの朝の一番のニュースで日銀の短観ですね、これは業績悪化したという情報が流れました。きょうの朝も昼も、昼ですかね、日経の株、一万六千円台まで下がりましたね。

 そういう状況を見てみますと、景気動向というのは、先ほど御答弁いただいたのは、これまでの御答弁でございますから、それはそれとして、その時点ではそうだと思うんです。

 だけど、今の段階、そしてこれからの、今申し上げました日銀の短観なんかの情報を加味すると、今後、大変厳しい状況になるんではないかと危惧しています。その辺については、もう一度お考えを、部長、お考えをお願いしたいと思います。

 それから、地域がん診療連携拠点病院の件なんですが、ちょっと答弁がよくわからなかったんですよね。事前にすり合わせしてないもんですから、私も失礼があったなというふうに思いますけども、冒頭、なぜそういうふうに言ったのか。あるいは下関市医療対策協議会で決定した内容を、そのまま推薦しなかったのはなぜかというふうに質問したんですが、国の一定の基準があって、一カ所云々ちゅう答弁があって、複数にする場合についての意見があるんであればどうぞというか、意見を求めたが、なかったと、そういう答弁があったと思うんで、その辺、もう一度お答えいただけませんでしょうか。

 それから、受診率の問題です。下がった理由は不明ということを言われました。それではちょっと困るんで、私も五回目の質問で、今までも同じようなことを言われてますし、それから向上対策についても、いろいろ御答弁いただきましたけども、その中身もほとんど、今までと同じような取り組み内容ですね。

 例えば、私ごとで申しわけないんですけど、私は昨年、検査でひっかかって、胃がんが見つかったんですよね。早期の早期で、よくお医者さん見つけてくれたなというぐらいのものだったようで、内視鏡で取って、昨年の暮れ、九日ばかり入院して、今おかげで元気になっていってるんですが、そういう経験から、健康診断というのは非常に重要だと思って、あえて今回こういう質問させていただいたんです。

 そこで、こういうことができるかわかりませんが、私のケースがどうこうちゅうのは別にしまして、検査で見つかって、早期治療して元気になったよという、そういう実例みたいなもの。あるいは逆に手おくれで、もうだめでしたというケース、たくさんありますね。私のかつての後援会長さんもそうだったんですけども、そういう実例集みたいなものをお配りをして、受診率を向上させる、向上を促す、そういうことはできないのかなと、例えばですよ。今までと同じようなことをやっとったんでは、受診率の向上ちゅうのは望めないと思います。特に国保の場合は自営業の方が多いですから、仕事が忙しくてどうしても行けないという方はたくさんあります。私も知ってまして、手おくれになった方も知ってます。そういう方に対する取り組みを強化していかないといけないというふうに思います。

 以上で、二回目の質問を終わらさせていただきます。(拍手)



○副議長(畑原基成君) 半田環境生活部長。

    〔環境生活部長 半田健二君登壇〕



◎環境生活部長(半田健二君) 男女共同参画フォーラムの講師の選定についての再質問にお答えします。

 小宮山氏が政治団体の代表者であったことのみが交代の理由かという御質問かと思います。

 当初、政界から引退を表明されており、政治的なかかわりはないと認識しておりましたが、その後、政治団体を主宰されてることが判明したことから、その事実のみをもって講師を交代させていただいたところでございます。



○副議長(畑原基成君) 上野総合企画部長。

    〔総合企画部長 上野清君登壇〕



◎総合企画部長(上野清君) 経済情勢についての再質問にお答えします。

 日本銀行が十五日に発表いたしました十二月のいわゆる短観につきましては、企業の景況感を示すDIは、大企業製造業でプラス十二で、二期ぶりに悪化、先行きについてはプラス九になる見通しと発表がありました。県としても、そのように受けとめております。



○副議長(畑原基成君) 小松健康福祉部長。

    〔健康福祉部長 小松一彦君登壇〕



◎健康福祉部長(小松一彦君) 加藤議員の再質問にお答えいたします。

 まず、地域がん診療連携拠点病院の指定にかかわる経緯が、よく答弁の中身では不明であったということでございます。

 もう一度、御説明をいたしますと、このたび、厚生労働省において、その指定の要件となる基準がかなり強化をされました。診療実績と人員面での具体的な要件がかなり強化をされて、各病院においては、その具体的なデータが明らかになるというような時代にもなってまいりましたので、そういった要件を踏まえて、診療実績が最も多くて、さらには人員配置面でも最も充実している病院を一カ所、推薦候補として協議会に提示をし、さらに協議会に対しては、国が示しているような特別な理由があるかないか、それがあれば示していただきたいということを申し上げ、その後、協議会からは、それについての理由が示されなかったということでございますので、県としては人口規模からも一カ所の整備が適当であるというふうな判断をし、具体的なデータ等に基づいて、最もふさわしい病院を一カ所、国に推薦したということでございます。

 それからもう一点は、加藤議員御自身の体験をもとに、そういった早期発見によって改善をした事例、あるいはそれができなかったことによって悪くなった事例、そういった事例集を配って受診率向上に向けて対応してみたらどうかという御質問でございました。

 シンポジウムなどで早期発見によって具体的に症状が改善したり、そういった事例を紹介したり、リーフレットにおいても、検診で見つかった場合には五年以内の生存率が高いといったようなことも紹介した事例がございますので、議員御指摘の事例集についても検討してみたいというふうに考えております。



○副議長(畑原基成君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 再質問にお答えをいたします。

 学校数がふえていることをなぜ説明しなかったのかと、意図的に隠そうとしたのではないかというような御質問だった……(「と疑っている」と呼ぶ者あり)はい。疑っているという御質問でございます。

 まず最初に、意図的に学校数がふえていることを隠そうとした意図はないというふうに担当者から確認をしております。

 次に、繰り返しになりますが、なぜ説明しなかったのかということについては、周防大島高校福祉科の将来性、将来の方向性を考える上では、平成二十一年度の法改正の施行後の各年の学校数の推移を見るより、法が施行された前と後での影響を見ることが重要であると考えておりまして、平成二十五年二月の教育委員会会議の時点では各年度ごとの学校数を分析する必要がないと考えていたためと聞いております。

 以上でございます。



○副議長(畑原基成君) 加藤寿彦君。

    〔加藤寿彦君登壇〕(拍手)



◆(加藤寿彦君) 再々質問をいたします。

 まず、フォーラムの小宮山さんの問題なんですが、わからないのは、なぜ政治団体を持っとったらいけんのですか。政治活動をがんがんしてるというならわかりますけど。それをお答えください。

 それから、健康診断の受診率の関係なんですけども、シンポジウムで紹介したというのは、それは確かにそうなのかもわかりませんが、それは限られた人数ですので、私は以前、申し上げたことがあるかもわかりませんが、対象者に例えばはがき出しますよね、健康診断のはがき。それを一回出して、多分終わってると思うんですよね。それを再度出すとか、あるいは特別の地域を選定をして個別面接するとか、そういう指導を市町と一緒になって取り組んでいくというようなことでもしない限り、これは上がらないんですよね。

 上がらなければ、先ほど申し上げましたように、医療費は上がるんですよ。先ほど膨大な数字が、百二十七億ですか、トータルで、そんだけのお金が、それ一気になくなるわけではないんでしょうけど、そんだけの持ち出しが少なくなればなるほど、自由度を高めた政策ができるじゃないですか。

 そういう意味での財政再建ではないですが、財政の節約ができると、健康にもなれるということを最初に申し上げたのはそうなんで、周知だとか広報だとかちゅうのは当たり前の話であって、それよりも一歩も二歩も踏み込んだ形で、ここの問題については取り組んでいかないと、ワーストワンをいつまでも続けてるわけにはいかないというふうに私は思います。そこについては考えていただきたいと思います。

 それから、がん診療連携拠点病院の指定の問題です。指定の話は私も承知してます。それから、複数に云々という話も、資料を見させていただきました。意見がなかったからというふうにおっしゃいましたけども、その辺について私、把握してないんで、率直に失礼をいたしましたと申し上げます。

 ただ先ほどの話ではありませんが、県のほうから先に一カ所指定して、こうこうこうで、これらの条件が整っている病院はこうですから、どうですかみたいな形で切り込まれると、どうなのかちゅう話になるんじゃないですかね、一つは。

 やっぱりそれなりのメンバー、先ほど申し上げましたが、それなりのメンバーがいらっしゃる協議会ですから、こういう通達が来てるので、そこでしっかり議論していただいて、法の趣旨、あるいは通達の趣旨に基づいて決めてくださいと。決められたことについては、県は地方分権ですから、「地方創生」ですから、それを尊重して国に上げたいと思いますということが言えるんではないかと思うんですよね。

 済んだことを今さら言うても申しわけありませんが、今後、これは各県の幹部の皆さんにお願いしたんですが、本当に「地方創生」、あるいは地方分権というのを本気でやろうとすれば、自立性あるいは自主性を持たせんではいけんわけですよね。

 先ほど知事は、財源と権限を国にしっかり求めていくとおっしゃいました。大変ありがたい、いい答弁だったと思って、私、これからも注目させていただきたいと思います。

 であればあるだけに、やっぱり地域が自立をせんにゃあいけんわけですよ。自立をしていただくように県が持っていかんにゃあしないでしょう。あんなこと言うたら、下関の市長が怒るかもしれませんけど、私は現実は、そういう厳しい状況があるんではないかというふうに思ってます。

 小松部長にいろいろ、前のことも含めて言おうと思いましたけど、ちょっとやめます。やめにいたしまして、以上で質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(畑原基成君) 半田環境生活部長。

    〔環境生活部長 半田健二君登壇〕



◎環境生活部長(半田健二君) 再々質問にお答えします。

 なぜ、政治団体を持っている方は、県主催行事の講師としてだめなのかという質問でございます。

 県が主催なり共催なり実行委員会として行事を開催する場合、あくまでも政治的中立な観点から慎重に対応すべきものと考えているところでございます。



○副議長(畑原基成君) 小松健康福祉部長。

    〔健康福祉部長 小松一彦君登壇〕



◎健康福祉部長(小松一彦君) 健康診査の受診率に関する再々質問にお答えをいたします。

 加藤議員お示しのように、がん検診、特定健康診査の受診率を向上させることによりまして、県民の健康づくりに資することだけではなくて、医療費適正化効果といったところも期待がされるというふうに考えておりまして、その受診率の向上に向けた取り組みは重要であるというふうに考えております。

 したがって、議員から御紹介がありましたような、個別の受診勧奨をもっと進めるべきではないかということも重要だと考えております。したがって、今後は未受診者に対します個別受診の勧奨の取り組みが一層広がるように、市町に対して働きかけていきたいというふうに考えておりますし、いろいろ未受診者の方々に動機づけになるような、いろんな取り組みについても、これから検討してまいりたいというふうに考えております。



○副議長(畑原基成君) 上岡康彦君。

    〔上岡康彦君登壇〕(拍手)



◆(上岡康彦君) 公明党の上岡康彦でございます。お疲れでございましょうけども、本日最後でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。

 早速質問に入ります。

 初めに、難病医療費助成制度についてお尋ねいたします。

 難病と称される、いわゆる特定疾患は、日本において厚生労働省が実施する難治性疾患克服研究事業の臨床調査研究分野の対象に指定された疾患を指します。平成二十六年十二月現在、対象は百三十疾患になります。

 このうち、診断基準が一応確立し、特に治療が極めて困難であり、かつ、医療費も高額である疾患について、医療の確立、普及を図るとともに、患者の医療費負担軽減を図る目的で、特定疾患治療研究事業として、五十六疾患が指定されています。対象疾患については、医療費の患者自己負担分の一部または全部を国と都道府県により、公的な助成を受けることができます。県内には、対象となる患者が約一万二千人いるとのことであります。

 こうした中、本年五月三十日に、難病患者への良質かつ適切な医療の確保、療養生活の質の維持向上のため、難病の患者に対する医療等に関する法律が公布され、公平・安定的な医療助成の仕組みを構築するため、明年、平成二十七年一月一日から難病の方への新たな医療費助成制度がスタートいたします。

 制度の改正により、患者負担の見直しをする一方で、対象となる疾病を現行制度の五十六疾病から、平成二十七年夏ごろまでに約三百の疾病にまで拡大される予定であります。このうち、一部の百十疾患については、来年一月から先行実施される予定になっております。

 また、都道府県にあっては、難病相談支援センターの設置のほか、訪問看護の拡充実施など療養生活環境整備事業を実施できると定められました。

 現行の制度から大きく変わる点は、月額自己負担の上限額の金額・算定方法、指定医療機関や指定医の導入であります。

 自己負担額の上限額は拡大されるものの、月額自己負担率の上限額割合は減少し、これまで非課税であった世帯からも新たに負担をお願いしなければならないケースも発生いたします。何よりも大きな変更点は、前述した、難病指定される疾病数の拡大と、それにあわせた医療機関の指定と医師の指定であります。

 これまでは、いずれの医療機関であっても医療費助成の対象であったものが、新制度では都道府県が指定した指定医療機関のみで医療費助成の対象となります。また、臨床調査個人票が記載できる医師であれば、これまでは誰でも臨床調査個人票の記載が可能であったものの、都道府県が指定した指定医のみが臨床調査個人票の記載が可能となります。

 当然ながら、全ての指定難病の患者さんが平成二十七年一月一日以降も新しい医療費助成制度での助成継続を申請されると思われますが、申請に当たっては、指定された期限内に臨床調査個人票などもろもろの書類を提出しなければなりません。また、申請が滞ってしまうと、既認定者に対する経過措置の対象外となり、引き続き承認された場合であっても、医療費助成の開始は申請日からになってしまいます。このような事態が発生するようなことがあれば、難病の患者さんにとっては大変な苦痛であり、みずからの生活にも大変な御負担をかけてしまう事態になってしまいます。

 制度の移行に当たっても、こうした事態を避け、難病患者の方が医療費の助成を受けられるよう、支援する必要があると考えます。

 そこでお伺いいたします。今後、患者数の拡大が予想される指定難病の患者に対して、医療費助成の申請に係る周知徹底は、県としてはどのように対応されるのか、また、療養生活環境整備事業の一部である訪問看護の拡充実施については、今後、どのように進めようとされていらっしゃるのかお尋ねいたします。

 次に、若者の雇用対策についてお尋ねいたします。

 国の経済政策であるアベノミクスの効果により、経済状況が改善され、株価の上昇などのように好転の兆しが見られているところであります。

 とりわけ、雇用情勢においては、総務省の労働力調査による就業者数は、二〇一二年十二月の六千二百五十七万人から、本年九月には六千三百六十六万人と約百万人の雇用が増加しています。

 また、有効求人倍率も〇・八三倍から一・〇九倍まで上昇し、バブル経済崩壊後の最高水準となり、全国の都道府県全てで改善の兆しが見られております。

 さらに、来年三月に高校を卒業する予定の高校生の就職内定率は五四・四%となり、二年前の同時期の四一%と比較して約一三ポイント上昇し、また、大学生等の就職内定率も六三・一%から六八・四%に上昇し、若者の就職状況は、間違いなく明るさを取り戻しております。

 こうした雇用状況が好転に向かう中、先月、大変にショッキングなニュースが流れました。私の地元である周南市や岩国市に関連事業所を有する繊維関連企業の帝人株式会社が、ポリエステル繊維事業の競争力強化を図るため生産拠点を再編し、平成二十九年末に徳山事業所を閉鎖、平成三十年三月には岩国事業所の工業繊維の生産を停止すると報道されました。また、この閉鎖等の影響から、両事業所の百四十人の従業員の方々が配置転換や転職を余儀なくされるとのことであります。

 これは、本年九月、ウベボード株式会社及び関連出資会社二社の解散により、新会社やグループ内他社への転籍・転職を余儀なくされる県内従業員の方々百四十六人に続くものであります。

 こうした県内の大型事業所が相次いで解散・閉鎖という非常事態を、私は大変残念に思うとともに、雇用の安定や地元経済に及ぼす影響も大きいことから、先行きへの不安感が高まり、今後の県内雇用情勢に対する悪影響を危惧しているところであります。

 こうした中、県におかれては山口労働局や地元市と連携し、両会社に対して、地域経済と雇用面に配慮し、協力会社を含めた従業員の雇用の安定と地域経済への影響を最小限にとどめるようにと要請をされ、また関係機関相互の連携を密にし、情報収集に努められるとともに、離職者が生じた場合の再就職支援体制を構築されるなど、迅速な対応を図られたことに深く感謝を申し上げるものであります。

 一方、若者の就職状況においては、さきにも述べましたが、高校生や大学生等ともに就職内定率が上昇してきていることから、この機に相応の取り組みが大変重要になってくると思います。県では、新規卒業者などを含めた若者は、労働力の大きな担い手であることから、若者就職支援センターを中心に、若者の就職に対する支援の取り組みを進められているところであります。また本県の産業を支える人材を確保するためには、若者の県内就職の促進を図ることが重要であることから、現在策定中の未来開拓チャレンジプランにおいて、若者を中心とした雇用の場の確保を重点施策に掲げ、県内企業と若者との結びつきの強化を目的とした積極的な情報提供などにより、高校生や大学生等の若者の就職支援のさらなる強化を推進していくとされているところであります。

 私は、若者の県内就職の促進を図る上では、これまで培ったノウハウを蓄積している若者就職支援センターを中心に、的確な現状分析や課題の分析を行いながら取り組みの促進を図ることとあわせて、若者の転出が転入を上回り、県外へと大きく流出している現状を踏まえ、県外に進学した大学生等を中心としたUターン就職対策の取り組みの強化を図ることが極めて重要だと考えております。

 そこでお尋ねいたしますが、県では、若者の雇用対策のさらなる強化に向けて、今後どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、空き家対策についてお尋ねいたします。

 老朽化や震災により倒壊すれば道路や隣家に危険を及ぼしかねない空き家や、不法投棄によりごみのたまり場になっている空き家、あるいは放火の危険性をはらんでいる空き家など、適切な管理が行われていない空き家等が、防災、衛生、景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしているために、地域住民の生命、身体、財産の保護と生活環境の保全や、空き家等の活用の促進を目的とした空家対策特別措置法が十一月十九日に成立いたしました。

 高齢化や人口減少を背景に、空き家は全国で約八百二十万戸に上っており、対応を迫られた基礎自治体が空き家バンク制度を導入するなど、独自の努力を進めているものの、個別対応では限界があるとの切実な声が上がっておりました。そうした実情を踏まえ、昨年十月、空き家対策プロジェクトチームを立ち上げ、自治体の取り組みの実態調査や意見交換を重ねた上で公明党が法案を取りまとめたものであります。簡単にこの特措法の概要を説明しますと、市町村は固定資産税の納税情報を活用して所有者を把握しやすくなるほか、倒壊の危険などがある空き家への立入調査や、所有者に撤去、修繕を命令できるようになります。また、国や都道府県が費用を補助する仕組みも整えられたところであります。

 さて、空家対策特別措置法の狙いには二つあります。

 一つ目は、適切な管理が行われていない問題のある空き家への対策であります。

 法律で問題のある空き家を特定空家等と定義し、これまで説明してきたとおり市町村が空き家への立入調査を行ったり、指導、勧告、命令、そして所有者が命令に従わない場合や所有者が不明な場合には行政代執行の措置をとれるように定め、所有者が命令に従わない場合には過料の罰則も設定されております。

 もう一つの狙いは、活用できる空き家の有効活用にあります。

 国は、市町村に空き家のデータベースを整備し、空き家や空き家の跡地の活用を促進することを求めています。しかし、これらのことが確実に実行されるためには、市町村が策定する空家等対策計画の中で、各市町村が空き家と跡地利用に対するしっかりとした方策を立てる必要があります。言いかえるなら、まちづくりをいかに進めるかというビジョンをつくれと求められていると考えています。

 県では、昨年、子育て世代や高齢者が元気に安心して暮らせるよう、コンパクトなまちづくりの実現に向けたモデル事業を創設され積極的に取り組んでおられますが、少子高齢化が進展する中で、まちづくりの主体である市町とこのように協働で取り組まれようとする県の取り組みは大変高く評価しておりますが、裏を返せば、単一の市町で、少子高齢化に対応したまちづくりを進めることはなかなか難しいのかもしれません。

 そこでお尋ねいたしますが、空家対策特別措置法では、県としても市町に対して必要な援助を行うよう努めることとなっているわけでありますから、倒壊の危険性のある空き家を除去するなどの個の家に対する対策だけでなく、将来のまちづくりに向けた取り組みと捉え、広く面的な視点を持ってモデル的な取り組みを進めるなど、県としても積極的に関与すべきであると思いますが、御所見をお伺いいたします。

 次に、公立夜間中学校の設置についてお伺いいたします。

 文部科学省は、戦後の混乱や貧困、あるいはひきこもりなどが原因で、残念ながら義務教育を修了できなかった十五歳以上の人たちが通う、公立夜間中学校を全都道府県に最低一校ずつ設けるための支援に乗り出すこととし、二〇一五年度予算概算要求に、前年度比で約十五倍となる四千四百万円の関連費を計上したところであります。

 文科省が支援拡充を決めたのは、これまでの公明党の強い主張により、政府の教育再生実行会議が七月に行った提言で夜間中学の設置を促進すると明記されたことがきっかけとなったものでありますが、公明党は、以前から夜間中学の教員らでつくる全国夜間中学校研究会などの要請を踏まえ、一貫して夜間中学への支援強化を主張してまいりました。また、二〇一五年度の予算概算要求の重点要望でも夜間中学の全都道府県設置を求めたり、我が党の浮島衆院議員が代表呼びかけ人となって、全会派の国会議員に夜間中学のシンポジウムに参加するよう呼びかけ続けてまいりました。そして本年十月、衆院文科委員会での浮島衆院議員の質問に対し、当時の下村文科相は、「少なくとも各都道府県に一つは設置されるよう促進したい」と答弁され、政府の方針が明確に示されたところであります。

 政府は、二〇一〇年の国勢調査で、小学校を卒業していない十五歳以上の人は全国におおむね十二万八千人と推計しており、夜間中学校の対象者は、これに中学を卒業していない人や日本へ移住してきた外国人、無戸籍者らが加わるため、数十万人規模になるのではないかと推測しています。しかし一方で、公立の夜間中学は千葉、東京、神奈川、京都、奈良、大阪、兵庫、広島の八都府県に計三十一校があるのみで、生徒数は計千八百七十九人にとどまります。それ以外の公立夜間中学の空白地域では、ボランティアが運営する自主夜間中学が、自治体にかわって義務教育未修了者の学びを支えているのが現状であります。

 公立夜間中学の設置が進まない主な原因として、五、六人の少人数学級や日本語がうまく話せない外国人らに対応するため、教員に特別な研修が必要だからということであります。そこで文科省は、来年度から専門家を夜間中学に派遣して学習指導をサポートすることとし、あわせて公立中学校未設置の道県が、地域にどの程度ニーズがあるのかを調査し、新設の検討を進めるための支援を行うとしたところであり、全国夜間中学校研究会の須田登美雄副会長も「公立夜間中学に対して国が支援を表明したことは、全国にいる義務教育未修了者の学習権の保障へ一歩前進したと言えるだろう」とおっしゃっておられます。

 そこでお尋ねいたします。戦後の混乱期のみならず、現在でもいじめやひきこもりが原因で思うように学校に通えない子供たちもいる中で、多様な教育の場があってしかるべきと考えます。

 教育再生実行会議の提言に夜間中学の設置を促進する重要性が明記され、十月の文部科学委員会での大臣答弁を受け、今後は、夜間中学校の設置が進められると思いますが、県教委の御所見をお伺いいたします。

 次に、学校施設の非構造部材の耐震化についてお尋ねいたします。

 東日本大震災では、多くの学校施設も被災しましたが、建物への被害は、構造体のみならず、天井材や照明器具、内装材などの非構造部材にまで及び、特に屋内運動場につきましては、天井材が全面的に崩落し、児童生徒が負傷するなど人的被害が生じた例も発生しており、高所からの落下物を防止することの重要性を再認識させられました。

 大規模な建物の天井材の落下は致命的な事故につながりかねず、これまでも、屋内プールや音楽ホールのほか、トンネルでも老朽化等による落下事故が起こっており、改めて喫緊の課題であることを認識させられたところであります。

 本年六月、文部科学省が公表しました公立学校の耐震改修状況調査結果によりますと、県内の県立学校の屋内運動場等で、つり天井を有するものは、百四十四棟のうち四十二棟、また、小中学校では四百八十九棟のうち、百四十三棟であることが明らかとなっております。

 特に、天井につきましては、日ごろ余り意識を払って確認することが少なく、大きな事故が起こるたびに、定期的かつ綿密な点検の重要性を痛感させられるものでありますが、中でも、屋内運動場等のつり天井は、専門家による点検を要することもあり、早急に点検を実施し、速やかに対策を講じる必要があります。

 構造体の耐震化につきましては、小中学校では、目標とする平成二十七年度の耐震化完了に向けて、なお一層の推進が求められるものの、県立学校につきましては、集中的な予算の投入により、昨年度末で九五・一%の耐震化が完了いたしております。

 しかしながら、幾ら構造体の耐震化が進んでも、その建物の中で事故が起こってしまったのでは、対策としては不十分であったと言わざるを得ず、非構造部材の耐震化、特につり天井対策は、早急に対応しなければならない課題であると考えております。

 そこでお尋ねいたします。私は、非構造部材の耐震化について、平成二十三年八月の定例会での一般質問のほか、文教警察委員会でも、その対策の重要性を指摘してまいりましたが、学校は未来を担う子供たちが集い、そこで学び、生活する場であり、また、災害時には地域住民の避難場所ともなる重要な役割を果たす施設であります。県教委は、学校施設の非構造部材の耐震化にどのように取り組んでいかれるのかお尋ねいたします。

 最後に、特殊詐欺の被害防止対策についてお尋ねいたします。

 報道によれば、十一月初旬に、年末の防犯や交通事故の対策などを確認するための警察署長会議が行われ、藤村県警本部長は、慌ただしい年末にかけて特に懸念される重要犯罪や交通事故防止などについて、対策の徹底を呼びかけられ、広報啓発活動や金融機関等に対する立ち寄り警戒などを指示されたとのことでありました。

 さて、山口県警によれば、本年十一月末現在、県内で発生した特殊詐欺事件は九十四件で、被害額は約四億四千万円に上り、過去最悪のペースを更新しているそうであります。全国的にも特殊詐欺事件は多発しており、被害額は、十月末現在で約四百五十三億円にも上り、端的に言えば、一日当たり約一億五千万円ものお金がだまし取られているという計算になります。そして、注目すべきは被害者の七割以上が高齢者の方々で、中には生活費や老後の蓄えを根こそぎだまし取られた方もおられるとのことで、特殊詐欺事件は決して許すことのできない悪質な犯罪だと思っております。

 そのような中、先日、テレビで、振り込め詐欺や買え買え詐欺などの特殊詐欺被害防止のために、山口県警が作成した四こま漫画「これ知っちょって!」のニュースを見かけました。早速パソコンを開いて、四こま漫画を確認いたしました。藤村本部長の生の声が吹き込まれた動画もアップされておりました。

 動画では、藤村本部長が生まれ故郷の山口で勤務できることを大変うれしく思っていると自己紹介された後、県内では高齢者などを標的とした、人の善意や心配につけ込む詐欺事件が急増し、深刻な事態に陥っている。電話によるありもしないもうけ話などにだまされないでくださいと注意を促されております。この四こま漫画や動画については、今後も、被害に遭いやすい高齢者を対象にした講習会などで活用するとのことであります。全国的にも珍しい取り組みとのことで、高齢者にとってもわかりやすく、興味を引く取り組みとして、私は大いに期待をしているところであります。

 そこでお尋ねいたしますが、県内での被害が拡大している特殊詐欺による被害の防止対策について、今後どのように取り組まれるのかお伺いいたしまして、私の一般質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(畑原基成君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 上岡議員の御質問のうち、私からは若者の雇用対策についてのお尋ねにお答えします。

 本県では、大学進学時に約七割の高校生が県外に流出し、また、県内大学卒業生のうち、約七割が県外に流出するなど、多くの若者が県外へ転出しています。

 このような人口減少の課題を克服し、私の目指す「活力みなぎる山口県」を実現するためには、地域経済の発展に向けて、新たな人の流れを呼び込み、人を地方にとどめていく必要があります。本県産業を支える、将来を担う若者の雇用の確保は、国の「地方創生」と軌を一にするものであり、力強く進めていきたいと考えています。

 このため、現在策定中のチャレンジプランの重点施策に、若者を中心とした雇用の場の確保を掲げ、県内の若者の県内就職に対する支援や、県外に進学した大学生等を中心としたUターン就職対策の強化に取り組むこととしています。

 まず、県内の若者の県内就職を促進するためには、若者と県内企業を結びつける取り組みを一層強化する必要があります。このため、個別相談から職場定着まで一貫した取り組みを行っている若者就職支援センターを中心に、企業情報の充実や、就職説明会の効果的な開催、インターンシップの受け入れ企業の拡大に努めるとともに、定着セミナーの充実等により、職場定着の促進に努めることとしています。

 また、県外に進学した大学生等のUターン就職を促進するためには、県外に進学した大学生等に対し、県内企業の魅力や就職関連の情報を提供する必要があります。このため、高校卒業時や大学在学中に、若者就職支援センターへの利用登録を促進するとともに、県内企業参加による県外での就職説明会の拡充などに努めることとしています。

 さらに、新たに、県外大学等との就職支援に関する協定の締結に取り組むこととしており、Uターン就職の促進に向けて、県外大学等との一層の連携強化に努めてまいります。

 私は、県内外の大学生など、一人でも多くの若者が、県内企業に就職し、本県産業を支える人材として活躍できるよう、今後とも、山口労働局等関係機関との緊密な連携のもと、若者の雇用対策に積極的に取り組んでまいります。

 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。



○副議長(畑原基成君) 小松健康福祉部長。

    〔健康福祉部長 小松一彦君登壇〕



◎健康福祉部長(小松一彦君) 難病医療費助成制度についてのお尋ねにお答えします。

 難病患者への医療費助成につきましては、公平かつ安定的な医療費助成制度の確立に向け、新たな制度が来年一月一日から施行されるところであり、新制度の円滑な実施のためには、お示しの指定難病の患者に対する医療費助成の申請に係る周知徹底が重要です。

 このため、県では、既に認定を受けている患者に対しては、個別に文書等により申請に係る周知を図るとともに、県医師会等の関係団体や医療機関を通じて、新たに認定対象となる患者についても働きかけを行っているところです。

 さらに、一般県民を含めて新制度の理解促進を図るため、県ホームページへの掲載や難病に関する講演会での説明を行うこと等により、幅広い周知を図っているところです。

 今後、来年夏を目途にさらなる対象疾患の拡大が予定されていることから、県としては、申請手続の円滑な実施に向け、引き続き、周知徹底に努めてまいります。

 また、訪問看護につきましては、これまでも、在宅で人工呼吸器を使用されている難病患者に対して、医療機関や訪問看護ステーションにおいて実施しておりますが、今後、新たに難病の認定対象となる患者にも訪問看護の対象を拡大することとし、医療機関や訪問看護ステーションへの働きかけ等により、対象者の十分な把握に努め、制度の周知を図ってまいります。



○副議長(畑原基成君) 北?土木建築部長。

    〔土木建築部長 北?孝洋君登壇〕



◎土木建築部長(北?孝洋君) 空き家対策についてのお尋ねにお答えします。

 本県の住宅の空き家総数は、平成二十五年住宅・土地統計調査によると十一万四千四百戸であり、五年前の調査時点より九千八百戸増加し、今後さらに増加することが想定されます。

 県としては、こうした状況を踏まえ、先般、県の関係部局、警察本部及び市町で構成する山口県空き家対策連絡会を設置し、市町と一体となった空き家対策の本格的な取り組みを始めたところです。

 こうした中、先月、空家対策特別措置法が成立し、今後、市町は、空き家等の対策を総合的かつ計画的に実施することとなりますが、空き家等の中には利用可能なものもあり、県としては、市町を支援しながら、これらを今後のまちづくりの貴重な資源として活用することが重要と考えています。

 具体的には、街なか居住を推進する観点からは、車での移動が困難な高齢者向けの賃貸住宅としての活用や、生活に必要な店舗、福祉施設等への転用を促進すること、また、良好なコミュニティーを維持する観点からは、今後一気に高齢化が進み、空き家の増加が見込まれる郊外の大規模団地において、広い住宅を必要とする子育て世帯向けの賃貸化等を促進することなどが考えられます。

 県としては、お示しの面的な視点を持った空き家対策のモデル的な取り組みとして、こうした方策を、現在事業を実施している中心市街地活性化基本区域などにおいて、どのように活用できるか、市町とともに連携し、検討してまいります。



○副議長(畑原基成君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 教育に関する二点のお尋ねにお答えいたします。

 まず、公立夜間中学校の設置についてです。

 学齢期に、さまざまな事情により義務教育を修了できなかった方々に、社会生活に必要な基礎的な知識や教養を身につけるための学習の機会を提供することは、大切なことと受けとめております。

 お示しの八都府県におきましては、夜間中学校が、こうした方々の就学機会の確保に重要な役割を果たしていると聞いておりますが、本県においては、公立の夜間中学校を設置している市町はなく、今までのところ、住民の方から設置の要望を受けた市町教委もない状況であります。

 お尋ねの夜間中学校の設置につきましては、市町教委において、各地域の実情を踏まえ、設置の必要性を判断されるものと考えており、県教委としては、今後、国の動向や、既に設置をされている夜間中学校の状況等を把握しながら、市町教委への支援に努めてまいります。

 次に、学校施設の非構造部材の耐震化についてのお尋ねにお答えいたします。

 お示しのように、東日本大震災においては、天井材や照明器具、内装材など、非構造部材の被害が数多く発生しており、建物の耐震化はもとより、非構造部材の耐震対策も重要であり、中でも、重大な事故が起こりやすい屋内運動場等のつり天井の落下防止対策に早急に取り組む必要があると考えております。

 このため、県教委におきましては、非構造部材について耐震化ガイドブック等に基づく点検を実施しながら、適宜、対策を行っており、特に、屋内運動場等の天井等落下防止対策については、平成二十五年度に示された国の新たな技術基準や対策の手引きなどに沿って、その点検及び対策に取り組んでおります。

 平成二十五年度には総合支援学校の対策を完了し、今年度も、鋭意、高等学校の屋内運動場の天井撤去工事等を進めており、平成二十七年度までに県立学校施設の天井等落下防止対策が確実に完了するよう、取り組みを進めてまいります。

 また、市町立学校における非構造部材の耐震対策については、担当課長会議や担当職員研修会の開催、専門アドバイザーの派遣など、市町教委に対する働きかけや助言等を行っているところであり、引き続き、各市町の対策が進むよう積極的に支援してまいります。

 学校施設は、未来を担う児童生徒が日中の大半を過ごす場であり、災害時には地域住民の避難所にもなりますことから、その安全性の確保が極めて重要でありますので、今後とも、建物の耐震化とあわせ、非構造部材の耐震対策に積極的に取り組んでまいります。



○副議長(畑原基成君) 藤村警察本部長。

    〔警察本部長 藤村博之君登壇〕



◎警察本部長(藤村博之君) 特殊詐欺対策についてお答えします。

 県内の特殊詐欺被害については、議員お示しのとおり、本年十一月末現在で、被害額が過去最悪を更新しており、被害者の多くが高齢者であるなど、極めて憂慮すべき事態であります。

 このため、県警察では、来年の活動重点の第一に、子供、女性、高齢者を犯罪から守る対策を掲げ、高齢者について、特殊詐欺対策を最重点課題として、これまで進めてきた犯行に対する抵抗力の強化、水際対策の強化、犯行機会の遮断の三つの対策を、さらに強化することとしています。

 主な取り組みとしては、犯行に対する抵抗力を強化する取り組みとして、県民に親しみやすく、記憶に残る広報啓発活動を強化します。

 議員から、県警察ホームページに掲載している四こま漫画が、高齢者にもわかりやすく、興味を引くと紹介がありましたが、そのほか、職員による寸劇など、創意工夫した取り組みを進めるとともに、不審電話を認知した際には、被害防止コールセンターによる重点的な注意喚起を行い、一人でも多くの方の被害防止につなげたいと考えています。

 次に、水際対策を強化する取り組みとして、これまでも金融機関の協力を得て、窓口における積極的な声かけなどのさまざまな対策に取り組んでいますが、この裾野を広げ、宅配業者やATMが設置されているスーパー等に対する働きかけを強化し、社会のセーフティーネット機能の向上を図ってまいります。

 さらに、犯行機会を遮断する取り組みとして、戸別訪問等を通じて推奨してきた、電話帳からの掲載削除や、電話機の留守番電話機能の設定、活用の呼びかけについて、防犯ボランティア等と協働して取り組み、被害に遭いにくい環境づくりを推進していきます。

 最後に、検挙対策として、引き続き、だまされたふり作戦による現場検挙を徹底するほか、他県との合同・共同捜査や犯行グループ中枢への突き上げ捜査、他人名義の携帯電話・銀行口座など犯行ツールの取り締まりを強化し、検挙の力による抑止にも努めてまいります。

 県警察としては、今後も県民の心に響く複線的な施策を推進するとともに、自治体や関係団体、防犯ボランティアなどとの連携強化を図り、県民総ぐるみによる特殊詐欺被害防止対策に努めてまいります。

 以上でございます。



○副議長(畑原基成君) 本日の一般質問及び提出議案に対する質疑は、これをもって終了いたします。

   ─────────────



○副議長(畑原基成君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 本日は、これをもって散会いたします。

    午後三時二分散会



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     地方自治法第百二十三条第二項の規定によりここに署名する。


             山口県議会 議     長   柳   居   俊   学

                   副  議  長   畑   原   基   成

                   会議録署名議員   新   藤   精   二

                   会議録署名議員   戸   倉   多 香 子