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平成 26年 6月定例会 07月01日−03号




平成 26年 6月定例会 − 07月01日−03号









平成 26年 6月定例会


   平成二十六年六月山口県議会定例会会議録 第三号

      平成二十六年七月一日(火曜日)
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        議事日程 第三号
      平成二十六年七月一日(火曜日)午前十時開議
  第一 一般質問
  第二 議案第一号から第二十号まで(質疑)
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        本日の会議に付した事件
  日程第二 議案第一号から第二十号まで
                会議に出席した議員(四十九人)
                          柳   居   俊   学 君
                          吉   井   利   行 君
                          吉   田   和   幸 君
                          塩   満   久   雄 君
                          林       哲   也 君
                          加   藤   寿   彦 君
                          有   福   精 一 郎 君
                          木 佐 木   大   助 君
                          先   城   憲   尚 君
                          友   田       有 君
                          曽   田       聡 君
                          平   岡       望 君
                          佐 々 木   明   美さん
                          小   泉   利   治 君
                          岡   村   精   二 君
                          二   木   健   治 君
                          藤   本   一   規 君
                          篠   ?   圭   二 君
                          藤   生   通   陽 君
                          松   永       卓 君
                          合   志   栄   一 君
                          西   嶋   裕   作 君
                          末   貞   伴 治 郎 君
                          吉   田   充   宏 君
                          新   谷   和   彦 君
                          田   中   文   夫 君
                          神   田   義   満 君
                          島   田   教   明 君
                          石   丸   典   子さん
                          井   上       剛 君
                          国   井   益   雄 君
                          守   田   宗   治 君
                          山   手   卓   男 君
                          槙   本   利   光 君
                          畑   原   基   成 君
                          井   原   寿 加 子さん
                          橋   本   尚   理 君
                          秋   野   哲   範 君
                          河   野       亨 君
                          笠   本   俊   也 君
                          星   出   拓   也 君
                          森   中   克   彦 君
                          河   村   敏   夫 君
                          藤   井   律   子さん
                          友   広       巌 君
                          戸   倉   多 香 子さん
                          上   岡   康   彦 君
                          新   藤   精   二 君
                          江   本   郁   夫 君

                会議に欠席した議員(なし)

                議案等の説明のため会議に出席した者
                    知事          村 岡 嗣 政 君
                    副知事         藤 部 秀 則 君
                    総務部長        渡 邉 繁 樹 君
                    総務部理事       大 谷 恒 雄 君
                    総合企画部長      上 野   清 君
                    産業戦略部長      宮 地   理 君
                    環境生活部長      半 田 健 二 君
                    健康福祉部長      小 松 一 彦 君
                    商工労働部長      木 村   進 君
                    農林水産部長      野 村 雅 史 君
                    土木建築部長      北 ? 孝 洋 君
                    会計管理局長      寺 田 徹 郎 君
                    財政課長        松 本 典 久 君
                    公営企業管理者     弘 中 勝 久 君
                    企業局長        市 原 充 之 君
                    教育委員長       山 縣 俊 郎 君
                    教育長         浅 原   司 君
                    公安委員長       光 井 一 膈 君
                    警察本部長       中 村 範 明 君
                    代表監査委員      河 嶌 繁 太 君
                    監査委員事務局長    高 杉 和 典 君
                    労働委員会事務局長   藤 井   勝 君
                    人事委員会事務局長   村 田 常 雄 君

                会議に出席した事務局職員
                    事務局長        高 松 昇 志 君
                    事務局次長       河 村 邦 彦 君
                    審議監兼議事調査課長  田 中   肇 君
                    総務課長        田 平   ? 君
                    政務企画室長      岡 村 達 也 君
                    秘書室長        繁 吉 健 志 君
                    議事調査課主幹     山 本 秀 樹 君
                    主査          石 橋 教 幸 君
                    議事記録係長      三 好   政 君
                    主任主事        藤 村 紘 子さん
                    主事          竹 井 由利香さん
                    主事          福 田 直 也 君




   ─────────────

    午前十時一分開議



○議長(柳居俊学君) おはようございます。これより本日の会議を開きます。

   ─────────────



△日程第一一般質問



△日程第二議案第一号から第二十号まで



○議長(柳居俊学君) 日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第二十号までを議題とし、質疑に入ります。

 一般質問及び質疑の通告がありますので、それぞれの持ち時間の範囲内において、順次発言を許します。

 林哲也君。

    〔林哲也君登壇〕(拍手)



◆(林哲也君) 皆さん、おはようございます。自由民主党の林哲也でございます。

 一般質問のトップバッターの栄誉を与えていただきました議員の皆様方に心から感謝申し上げます。

 さきの三月定例会のM同僚議員、私の隣の席の議員さんでありますけども、一般質問の冒頭で、私の日ごろのありようについて、思いもかけず高い評価をいただきました。大変に恐縮をしておりまして、心から御礼申し上げます。

 しかしながら、御指摘の中には一部耳を傾けておくべきものもありましたので、今後は集合時間におくれることなく、会議の始まる少なくとも五分くらい前には席に着いて、心静かに開会を待つように心がけたいと思っております。

 先日のテレビで、我がふるさと小日本菊川町のアイガモ農法が紹介されました。水田に植えられた早苗の中に、愛らしい保育園児がアイガモのひなを一羽ずつ大切に放鳥しておりました。

 そのテレビニュースを見た同僚議員が、私に「あのアイガモは仕事が終わって大きくなったらどうなるんですか」と聞いてきました。私は、純粋無垢な保育園児のためにも、除草・防虫で頑張った仕事人アイガモ君の末路を話すわけにはいきません。少し小さな声で、「しっかり肉をつけて大きく育ってほしい」というふうにだけ答えておきました。

 前段はそれまでにいたしまして、早速、通告に従い質問をさせていただきます。

 最初に、知事の県政運営についてお尋ねをいたします。

 村岡知事は、ことしの二月二十五日に第四十七代山口県知事として就任をされて以来、本日で百二十七日目になられます。その間、四十一歳の若き知事として、精力的に県下各地を回っておられます。

 先日、企業局が事業推進してまいりました、県営第一号である萩市川上の相原小水力発電所が完成をし、起動式が現地で行われました。私も土木建築委員長として知事の隣でスタートボタンを押しましたが、川上小学校の児童と一緒の知事の晴れやかな笑顔が阿武川の川面に映る新緑に映えて、新進気鋭の若き知事らしく、実に爽やかでありました。

 また、先日、下関市の中尾市長とお会いしたときに、村岡知事が十一月二日に開催される下関海響マラソンのフルマラソンに出場していただけることになりましたと、うれしそうに話しておられました。

 知事は、四時間を切ることを目標にして、時間があれば早朝練習をしていますと、マスコミにコメントをしておられました。全国の知事の中で、フルマラソンを走る知事はなかなかいらっしゃいません。

 このマラソンは、全国から一万人の選手がエントリーしてきます人気の大会であります。マラソンを走る知事として、大いに山口県、海峡の町下関をPRしていただき、大会を盛り上げていただきたいと、大いに期待をしております。

 余談でありますけども、私も中尾市長から話の中で御案内がありました。丁重にお断りをいたしました。

 さて、知事は、就任後今日まで九回にわたり、さまざまな分野で活動に取り組む県民の意見を知事みずからが直接伺う意見交換会、「元気創出!どこでもトーク」を開催され、県民の貴重な意見を聞いてこられましたが、今後、知事は新たなプラン、未来開拓チャレンジプランの作成にどのように生かしていかれるおつもりなのか、お伺いをいたします。

 また、知事の目線で県下各地を精力的に回っておられますが、知事として山口県の現状をどのように受けとめられているのか、お聞かせを願います。

 次に、中山間地域の活性化についてお尋ねをいたします。

 山口県の中山間地域は、県土面積の七○%を占め、県人口の二五%が居住をしております。この中山間地域の活性化こそが、県土を守り、県全体のバランスのとれた発展の礎でもあります。

 村岡知事は、五月にみずからを応援隊長とした県職員の中山間応援隊を組織し、実に職員の約二割に当たる隊員が登録されたと伺いました。県職員がみずから現地に赴き、地域の活性化に向け、住民主体の持続的な地域づくりにつながる活動を支援するとともに、各職員が中山間地域の現状についてより一層認識を深め、日々の業務への反映や新たな支援施策の構築に資することは実に効果的であり、隊員の活動に大いに期待するものであります。

 四季の変化に富み、豊かな自然を有する日本の里山には、無限の可能性があります。「里山資本主義」という本が話題になっています。私の好きな言葉でもあります。里山資本主義は、NHK広島放送局の取材班が取り組んだ中山間地域の再生・自立の物語であります。

 私は、議員活動の一環として、中・四国、九州の中山間地域で特色のある地域づくりを実践し、すばらしい実績を上げている市町を訪ねてみました。

 岡山県北部、中国山地の山合いにある真庭市、人口五万人、面積の八○%が山林、三十の製材所がある林業の町であります。中山間の豊かな地域資源を生かしながら、木質バイオマスエネルギー事業に取り組み、今では日本はおろか、世界でも最先端のエネルギー革命が進んでいます。

 全国から視察が相次ぎ、市の観光連盟が企画・実施している観光コース、体験学習コースのバイオマスツアー真庭には、全国から官民問わず視察者が殺到して、日帰りコース五千八百円、一泊二日コース一万二千円は、地域の経済の活性化にも大いに寄与していました。

 知事が勤務しておられました高知県においても、特産のユズ加工品で村を丸ごと売り込み、田舎であることを価値として、地域のブランド化に成功した馬路村は有名であります。

 九州大分県宇佐市の安心院地域は、早くからグリーンツーリズム推進宣言町として農村民泊に取り組み、農泊利用者は二十四年実績で、体験型修学旅行生を中心に一万三千六百人余りの交流人口の拡大につながったと説明を受けました。

 山口県においても、地域の特性を生かし、六次産業化に取り組むグループが数多くあります。

 柳居議長の地元、周防大島町の瀬戸内ジャムズガーデンは、多彩な果実を使ったフルーツソースなどの新製品を開発して、地域農業の活性化に大いに貢献をしています。

 皆さんの席に資料としてパンフレットを配付しておりますけども、私のふるさと小日本菊川町には、議会の委員会で視察をいただきましたが、八年前から廃校になった山の分校を活動拠点として、山口大学生、下関市立大学生と一緒に貴和の里につどう会を設立し、「ふるさとに出会える里」をテーマに、自然豊かな美しい田舎づくりに取り組んでおられます。

 私も、会員として先日の総会に出席をいたしましたが、一年を通じてタケノコ掘りや田植え、稲刈り、餅つき、そば打ち、五右衛門風呂の入浴など、田舎だからこそ体験できるイベントを用意して、都会生活者を迎えています。

 このように、県内においても、地域の特性を生かしたさまざまな取り組みが始まっています。

 しかしながら、本県の中山間地域における少子高齢化の進行は依然として歯どめがかからず、地域を支える担い手が減少していく状況を踏まえると、中山間の振興に関心や意欲のある新たな人材を外部からも積極的に呼び込みながら、地域の取り組みを応援していく仕組みづくりを地域や市町としっかり連携しながら構築していくことが必要ではないかと思いますが、御所見をお伺いいたします。

 次に、農林業振興について二点お伺いいたします。

 まず、農業振興についてであります。

 国においては、攻めの農林水産業の展開に向けた大きな動きが始まりました。本年度から、担い手への農地利用集積と集約化を加速する農地中間管理機構を制度化するなど、農業を足腰の強い産業としていくための改革を進めています。

 一方、政府の諮問機関である規制改革会議は、農協や農業委員会などのあり方について、厳しい意見を取りまとめてもいます。

 しかしながら、農業・農村をただ単に一次産業としての食料の生産・供給基地として見るのではなくて、国土の保全や水資源の涵養、日本の伝統文化の継承など、農業・農村が果たしている多面的機能を十分に評価すべきであります。

 私が住んでいます下関市菊川町に隣接をする内日地区は、人口千三百人余り、農地面積四百ヘクタール、農家戸数二百六十戸、都市近郊の農山村地域であります。

 今から三十八年前、昭和五十一年に、県下でもいち早く県営の圃場整備事業に着手した農業の先進地でもあります。昭和五十年代当時は、米の生産調整、いわゆる減反政策は一○%前後であり、現在の四○%とは大きく異なるものでありました。全ての農家は、規格化された美田で、水稲を中心として生産に励んでいました。

 しかしながら、国の農業政策の改革の中で、地域農業も大きな転換期を迎えています。三十年以上経過した圃場整備田は、作業規模の拡大を進める現在の集落営農にはそぐわず、米、麦、大豆、野菜の栽培による経営の複合化に向けては、圃場の排水対策も必要であります。

 そうした現状を地域で話し合い、内日地区においては、県の支援もいただきながら、昨年度から地域全体の将来に向けた構想として、輝く内日再生・強化プロジェクトに取りかかりました。農業はもちろん、生活環境、文化、教育、福祉、防災にわたる地域全体の構想であります。三十年近く前に整備した水田を再整備する、県下初の取り組みでもあります。

 水管理が自在にできる一ヘクタールの大型圃場をフル活用した農業経営の複合化や多角化がプロジェクトの中心ではありますが、それを運営する法人組織、農産物の生産、加工、流通、販売までの六次産業化に至るまで、裾野は広く長期にわたる膨大な計画であります。

 高齢化が進む地区での協議会のメンバーは六十代半ばから七十代の方々が大半を占めていますが、五年、十年と年次のかかる各種事業の性格から、四十代から五十代の次世代の後継者、そして女性の方々の理解と積極的な参加も必要であります。

 加えて、このプロジェクトを推進し、成功に導くためには、県の幅広い支援と継続的な指導がぜひとも必要であります。

 そこでお伺いいたします。県においては、この内日地区再生のようなプロジェクトに対してどのように取り組み、本県農業を振興していくおつもりか、お尋ねをいたします。

 次に、農業に欠くことのできない水を蓄える森林に関連して、やまぐち森林づくり県民税についてお尋ねをいたします。

 県土の七割を占める森林は、木材生産に加え、県土の保全や水資源を蓄えるなどの多面的機能を有し、本県の豊かな自然環境の一翼を担っております。

 また、近年は異常降雨による災害が頻発しており、防災面からも森林の果たす役割への期待は一段と高くなっています。

 森林が多面的な機能を十分に発揮するためには、世代を超えた長期的な視点で、適切な森林整備を進めることが必要であります。

 しかしながら、中山間地域の多い本県では、過疎化・高齢化が進行し、林業経営は極めて厳しい状況が続いており、森林所有者の皆さんに森林整備の全てを委ねるのは酷であると言わざるを得ません。

 そこで、本県では、平成十七年度から、全国に先駆けて、やまぐち森林づくり県民税制度が導入をされています。

 これまでに、荒廃した人工林の再生や繁茂拡大が著しい竹林の整備などが計画的に実施をされ、地域社会全体で豊かな森林づくりを支える税として、年を追うごとに県民の皆さんの評価は高まっております。

 森林税も、今では全国で三十五県にまで広がり、県民みんなで森を守り育てるこの制度を末永く続けていくべきだと考えますが、本年度をもって第二期が満了するやまぐち森林づくり県民税について、これまでの成果も踏まえ、どのように対応されるのか、お尋ねをいたします。

 次に、工業用水の安定供給についてお尋ねをいたします。

 先月初め、宇部丸山ダムの貯水システムの運用が開始をされました。このシステムは、厚東川ダムで洪水期に備えて放流されていた水を、新たに送水ポンプを活用して宇部丸山ダムへ一時的に貯留し、渇水対策として活用するものと伺っておりますが、宇部・山陽小野田地区の水不足の緩和を図り、円滑な企業活動に資することができるものと、大いに期待をするものであります。

 また、周南地区では、島田川上流、中山川ダムの水道の水利権を工業用水に転用する取り組みが動いておりますし、全県的にも新たな工業用水道料金の減免制度がスタートするなど、さまざまな取り組みが展開をされております。

 こうした県の積極的な取り組みは企業側からも高く評価されているところであり、産業戦略推進計画に掲げたプロジェクトが具体的に目に見える形になりつつあることを大変心強く思います。

 そこでお尋ねいたしますが、産業戦略推進計画に掲げる工業用水の安定供給体制をしっかりと確立するため、今後どのように取り組まれるのか、お伺いをいたします。

 次に、子育て支援・少子化対策についてお尋ねをいたします。

 少子化は、まさに危機的状況を迎えております。国立社会保障・人口問題研究所の将来推計によると、今後、我が国では人口減少がますます進み、平成二十二年国勢調査結果による約一億二千八百万人から、平成七十二年には約八千七百万人になるものと推計をされております。五十年間で、人口は約四千百万人の減少が見込まれています。

 特に、ゼロ歳から十四歳までの年少人口は、平成二十二年の約一千七百万人から約九百万人、二分の一以上の減少であります。

 本県においても、平成五十二年の本県の人口は百七万人になると見込まれています。また、一人の女性が一生に産む子供の数に相当する合計出生率は、本県では平成二十三年の数字は一・五二で、人口維持に必要な二・○八を大幅に下回っております。

 このまま少子化が進み、働く世代が減っていけば、経済活動は停滞することにつながりますし、高齢化の進展と相まって、社会保障制度の支え手と受給者のバランスが崩れ、制度の持続性にも支障を来すことになり、社会的課題であるということを認識しておく必要があります。

 また、少子化は、何よりも社会全体の活力が失われることにつながります。

 こうした将来の急激な人口減少問題に対応するため、安倍首相は社会経済政策の重要課題として人口急減の克服を位置づけ、少子化対策に政府一体で取り組むことを決定をいたしました。

 平成二十四年には子ども・子育て関連三法が成立をし、来年度からは子ども・子育て支援新制度が施行となり、地域における幼児教育、保育、子育て支援の質及び量の充実が図られ、子育て支援が総合的に推進できる体制が整備されることと期待をしております。

 こうした国の動向に同調する形で、本県におきましても、誰もが安心して子供を産み育てる環境づくりを一層進めていただきたいと考えます。

 結婚した人たちが家庭を持つ喜びや充実感を語る世の中にすること、その重要性を社会全体で確認をし、機運を醸成させることが重要であります。

 そのためには、結婚から出産、そして子育てに至る全ての段階において、切れ目のない支援を行政が先頭を切って取り組んでいく必要があります。

 そこでお伺いいたします。

 さきの三月議会において、知事は、安心して子供を産み育てられる環境の実現に向けて、みずから先頭に立って、子育て支援・少子化対策に積極的に取り組まれるとの所信を表明されました。

 小学四年生と二歳のお子様のお父さんである知事は、子育て支援の充実を目指す十一県のイクメン知事でつくる子育て同盟に加盟されたと聞いておりますが、他県においても、行政が先頭に立って、自治体独自のさまざまな少子化対策を実施していることも耳にいたします。

 志をともにする他県の知事と連携を深め、子育て支援の充実強化に努めていただきたいと思いますが、知事は、今後、子育て支援・少子化対策に具体的にどのように取り組まれるのか、お尋ねをいたします。

 最後に、明治維新をテーマにした観光振興についてお尋ねをいたします。

 観光は、御案内のとおり、一次産業から三次産業まで非常に裾野の広い有望な成長産業であり、今の人口減少社会にあっては、交流人口の拡大による、まさに経済活性化の切り札となるものでありますが、一方、地域間競争が非常に激しい分野でもあり、各地域とも、血道を上げ、創意工夫を凝らしながら、観光地としての人気やブランド力の向上に取り組んでおられます。

 本県においても、長らく課題とされてきた認知度や魅力の向上に、近年、重点的に取り組まれており、その成果もあらわれてきていると評価をしているところであります。

 こうした中、国民的人気を誇り、高い宣伝効果や経済効果が期待される大河ドラマが、実に三十八年ぶりに本県を舞台として制作、放映されることとなりました。そのテーマは、山口県が主役となって牽引した明治維新であり、本県の誇る歴史文化の魅力や観光地などがふんだんに盛り込まれた内容になるものと期待をしております。

 また、平成三十年には「明治維新百五十年」という節目の年を迎えますことから、今後、本県の観光振興を図っていくためには、大河ドラマを皮切りとし、明治維新をテーマとした観光施策を積極的かつ持続的に展開をしていくことが重要であると考えます。

 大河ドラマの放映は来年一月からでありますが、先日、主要キャストも発表されましたし、八月からは県内ロケもスタートすると伺っております。

 大河ドラマを契機とする本県への観光機運が高まり、多くの観光客の皆さんに、明治維新ゆかりの地や観光施設はもちろんのこと、県全域を周遊され、一泊でも多く泊まっていただきたいと思っておりますが、そのためには県内各地をつなぐ広域的な周遊ルートの整備や体験メニューの充実など、全県挙げての観光資源の磨き上げが必要であります。観光ボランティアの方々と連携をしたおもてなし体制の充実も不可欠であります。

 また、大河ドラマの放映効果が一過性のブームで終わることのないように、ドラマで取り上げられた偉人や歴史文化遺産などと、本県が誇る食や温泉といった多彩な観光資源を組み合わせながら、全国に負けない観光ブランドの構築や、それらを活用した旅行商品の造成促進など、戦略的に情報発信や誘客対策を展開していくべきと考えます。

 先日、行われた国への要望や本議会に提案された補正予算案を拝見しましても、知事みずからが先頭に立って着実に準備を進めておられることと存じますが、本県最大の切り札と言えますこの明治維新をテーマとした観光振興について、今後どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたしまして、私の一般質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(柳居俊学君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 林議員の御質問にお答えします。

 まず、私の県政運営についてです。

 現在、策定を進めています「元気創出やまぐち!未来開拓チャレンジプラン」は、これからの山口県の方向性を決める極めて重要なものであり、また、県民の皆様とその方向性を共有し、ともに取り組んでいくための指針となるものです。

 このため、私は、プランの策定段階から、県民の皆様の御意見をしっかりとお聞きし、さまざまな御提言を真摯に受けとめていくことが重要であると考え、私みずから率先して地域に出向き、県民の皆様と意見交換を行う「元気創出!どこでもトーク」を実施し、各分野の第一線で活躍されている方々の声を直接お聞きしました。

 これまでのどこでもトークでは、農林水産業や中小企業などを取り巻く厳しい環境、六次産業化と農商工連携の一体的な支援や女性の活躍を促進する基盤整備等への建設的な御提案など、それぞれの分野での大変貴重な御意見をいただきました。

 今後は、地域が抱える課題やその解決に向けた地域別の意見交換も行うこととしており、こうした場でいただいた御意見や御提案について、庁内各部局で検証、検討を行いながら、プランにしっかりと反映していきたいと考えています。

 次に、県下各地を回る中での本県の現状に対する私の受けとめについてであります。

 私は、こうしたどこでもトークを初め、知事就任以来、あらゆる機会を捉え県内各地に出向き、市町長を初め地域の皆様や企業、団体の方々とお話をさせていただくとともに、現地を視察する場をできるだけ多く設けるように努めています。

 そうした中で、私は、それぞれの地域で、農林水産業における担い手の減少、地域での深刻な医師等の不足、中山間地域における集落の維持など、切実な課題に直面しているという現実をお聞きし、そして肌で感じ取ることにより、改めて本県を取り巻く厳しい状況を認識したところでございます。

 一方で、強い産業の創出、元気な地域づくりなど、新たな県政に対する期待ととともに、そのかじ取りへの責任の重さも実感したところであります。

 私といたしましては、県民の皆様からの御期待にしっかりと応えられるよう、さまざまな声を県政に的確に反映していくとともに、現場重視・成果重視・スピード重視の三つを基本に、市町や県民の皆様と一丸となって県政運営を進めてまいります。

 次に、明治維新をテーマとした観光振興についてのお尋ねにお答えします。

 明治維新胎動の地として、本県は明治維新に関する多くの歴史・文化資源等を有しており、お示しの大河ドラマの放映や平成三十年の「明治維新百五十年」は、本県観光の魅力を全国に発信する絶好の機会であります。

 そのため、私は、「やまぐち産業戦略推進計画」の改定案に、明治維新の観光ブランド化による宿泊客の増加を目標とした「明治維新百五十年」に向けた観光需要の拡大プロジェクトを掲げたところです。

 既に、四月には、県、市町及び観光関係事業者等で構成する全県的な、やまぐち幕末ISHIN祭プロジェクト推進委員会を設置し、明治維新をテーマとした平成三十年までの総合キャンペーンを展開することとしています。

 展開に当たっては、大河ドラマを契機とする平成二十七年までの第一章と、ドラマ放映後の平成三十年までを見据えた第二章の構成により、戦略的、継続的に本県の認知度の向上や誘客の拡大に取り組むこととしています。

 まず、第一章では、明治維新に関する歴史や文化資源など、訴求力のある観光素材を情報発信するとともに、全県に効果が及ぶ萩市及び防府市が整備する大河ドラマ館への支援や、本県ならではのオリジナリティーあふれる全県周遊型パスポートブックの作成等に取り組みます。

 また、第二章では、大河ドラマの効果が持続するよう、JRと連携したデスティネーションキャンペーンの実施や、明治維新ゆかりの四県で構成する薩長土肥連合による広域観光の取り組みなど、多彩なキャンペーンを展開していくこととしています。

 さらに、これらの取り組みを一層効果的に推進するため、先般、国に対して明治維新をテーマとした広域ルートの開発等を要望したところであり、国は、新たな観光立国アクションプログラムにおいて、ストーリー性やテーマ性に富んだ多様な広域周遊ルートの形成を進めるとの方針を示したところです。

 私は、今後、市町や関係団体等と一体となって、明治維新をテーマとしたこれらの取り組みを積極的に推進するとともに、国への全国的な広域ルート形成の働きかけを行うなど、国内外から本県への観光需要の拡大を図り、年間延べ宿泊者数五百万人の着実な実現につなげてまいります。

 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。



○議長(柳居俊学君) 上野総合企画部長。

    〔総合企画部長 上野清君登壇〕



◎総合企画部長(上野清君) 中山間地域の活性化についてのお尋ねにお答えします。

 中山間地域は、人口減少や高齢化の急速な進行など、大変厳しい状況にあり、特に地域づくりの担い手不足が深刻化するとともに、これまで地域を支えてきた世代の交代期を控え、新たな担い手の確保・育成が急務となっております。

 このため、県といたしましては、昨年七月に改定した中山間地域づくりビジョンにおきまして、住民主体の地域づくりの促進を重点プロジェクトに掲げ、お示しのありました外部からの新たな人材も積極的に活用しながら、地域の自主的な取り組みを支える仕組みづくりを進めているところであります。

 具体的には、市町と緊密な連携を図り、地域おこし協力隊などの地域サポート人材の導入を促進するとともに、地域づくりに関心や意欲のある大学生や、知識や経験豊かなアドバイザー等を現地に派遣し、地域が抱えるさまざまな課題の解決に向けた自発的な取り組みを支援しています。

 こうした取り組みに加えまして、本年度においては、お示しの県庁中山間応援隊を創設したほか、現在、策定を進めております未来開拓チャレンジプランの中で、中山間地域の活性化を十五の「突破プロジェクト」の一つに位置づけ、地域を担う人材の確保・育成やUJIターンの推進等の取り組みをさらに強化していくこととしております。

 このプランの方向性に沿って、六月補正予算におきましても、外部の人材による支援の仕組みを拡充することとしており、新たに社会貢献活動に取り組む企業や、全国的な知見を有する県外大学等の幅広い人材を活用することにより、県内各地域での活発な取り組みにつなげていきたいと考えています。

 県といたしましては、今後とも、市町、地域、民間団体等と一層連携・協働し、外部の人材を効果的に活用しながら、底力のある中山間地域づくりに積極的に取り組んでまいります。



○議長(柳居俊学君) 野村農林水産部長。

    〔農林水産部長 野村雅史君登壇〕



◎農林水産部長(野村雅史君) 農林業振興に関する二点のお尋ねのうち、まず農業振興についてお答えいたします。

 農業就業者が減少・高齢化し、県土の七割を中山間地域が占める本県において、農業を足腰の強い産業とするためには、地域が一体となって、農業法人を中心に生産基盤の充実を図り、農業経営の複合化や六次産業化に取り組むことが重要となります。

 こうした中、お示しの下関市内日地区において策定されました将来構想は、多様な人材が参画され、大規模で効率的な農業経営が可能となる先進的なモデルであり、県としても支援しているところでございます。

 具体的には、まず生産基盤の整備について、地区全体の四百ヘクタールの農地を対象に、水田の大区画化や畑作利用を可能とする高機能化などを進めることとし、平成二十八年度の事業着工に向け、本年度は概略設計に着手いたします。

 また、地区の農地を八割以上集積する広域的な農業法人の設立に向け、全農家を対象とした意向調査の結果を踏まえ、法人化の合意形成や営農計画の作成を支援してまいります。

 さらに、農業所得の向上や雇用の確保を図るため、付加価値の高い加工品開発や販路拡大により六次産業化を推進するなど、緊急性の高い事業から順次支援に努めていくこととしております。

 また、こうしたプロジェクトを着実に進めていくためには、国の支援も欠かせないことから、生産基盤整備や農業法人への支援制度の充実等について、先般、国へ要望したところです。

 県としましては、本県農業の振興を図るため、下関市、関係団体と緊密に連携しながら、こうした内日地区の先進的な取り組みが他の地域にも波及するよう、積極的に取り組んでまいります。

 次に、やまぐち森林づくり県民税についてのお尋ねでございます。

 本県では、平成十七年度から森林づくり県民税を活用し、健全で多様な森林づくりを計画的に推進しているところですが、お示しのとおり、本年度末に第二期の終期を迎えることとなります。

 第一期、二期を通じた十年間の事業実績は、荒廃した人工林の強度間伐が約四千五百ヘクタール、繁茂竹林の伐採が約一千ヘクタールで、いずれも当初の計画を上回る見込みとなっております。

 また、平成二十二年度からは、地域における主体的な森林づくり活動を行う団体への支援を開始し、その数も今年度末に五十八団体が見込まれるなど、県民との協働による森林づくりも年々広がりを見せております。

 このように、地域社会全体で支える豊かな森林づくりの取り組みは着実に成果を上げてきておりますが、県民税は県民の皆様の御負担によるものでありますことから、今後、県議会はもとより、森林づくり推進協議会や各市町、関係団体、さらには幅広い県民の皆様の御意見をお伺いしながら、来年度以降の対応を検討してまいります。



○議長(柳居俊学君) 小松健康福祉部長。

    〔健康福祉部長 小松一彦君登壇〕



◎健康福祉部長(小松一彦君) 子育て支援・少子化対策についてお答えいたします。

 急速な少子化の進行は、地域活力の低下はもとより、社会保障制度の持続等にも大きく影響を及ぼすことから、子育て支援・少子化対策を強化する必要があります。

 このため、チャレンジプランの骨子案に、子育てしやすい環境づくりを「突破プロジェクト」の一つに掲げ、社会全体で子育て家庭を支える環境づくり、保健医療サービスの充実、子供を守る取り組みの推進に積極的に取り組むこととしています。

 まず、社会全体で子育て家庭を支える環境づくりについては、新たに全県的な組織として「やまぐち子育て連盟」を設立し、男性の育児参加を促進するためのイクメン応援企業宣言制度の創設や、結婚や家族のすばらしさを考えるフォーラムの開催、「結婚・子育て応援デスク」の設置など、地域団体や企業など幅広い民間団体等と連携し、子育て県民運動を強化してまいります。

 また、本年度、子ども・子育て支援事業支援計画を策定し、これに基づき実施主体である市町と連携しながら、保育施設の整備や延長保育、放課後児童クラブの拡充など、多様な保育サービスの充実に努めてまいります。

 次に、保健医療サービスの充実については、小児救急医療の電話相談時間を翌朝まで延長するとともに、産科・小児科医の確保等を進め、周産期・小児救急医療体制を強化することとしています。

 さらに、子供を守る取り組みの推進については、中央児童相談所を初め、県央部に分散配置されている福祉相談機関を統合し、専門的で高度な相談支援体制を構築するなど、安心・安全の確保に努めてまいります。

 県としては、子育て同盟の各県と連携するとともに、市町や関係団体と一体となり、子育て支援・少子化対策に積極的に取り組んでまいります。



○議長(柳居俊学君) 弘中公営企業管理者。

    〔公営企業管理者 弘中勝久君登壇〕



◎公営企業管理者(弘中勝久君) 工業用水の安定供給についてのお尋ねにお答えします。

 瀬戸内産業の再生・強化を図っていく上で、産業の血液と称される工業用水の安定供給は極めて重要な課題であり、県としては、「やまぐち産業戦略推進計画」において、その安定供給を重点プロジェクトに位置づけ、ハード・ソフトの両面から積極的な取り組みを進めることとしています。

 まず、ハード面では、お示しの周南地区における水系を越えた広域的な水利用を図る島田川分水事業への着手や、先月運用開始した宇部・山陽小野田地区における宇部丸山ダムを活用した貯水システムを初めとして、企業ニーズに対応した安定供給体制の構築に取り組んでいるところです。

 特に、この取り組みの中で島田川分水事業については、周南地区の水資源、渇水対策への対応は長年にわたる課題であり、早急な対策が求められますことから、平成三十一年度中の給水開始を目指した工程の前倒しを図ることとし、財源確保に向けた国への要望を行うとともに、今般の補正予算案に所要額を計上して、取り組みを加速化させることとしています。

 さらに、工業用水の安定供給体制の確立に当たっては、本格的な更新時期を迎える管路等の老朽化対策が不可避であり、このたび産業戦略推進計画の新たなプロジェクトに産業インフラの長寿命化プロジェクトを掲げるとともに、先般、国に対して国庫補助制度の拡充等を新たに要望し、計画的、重点的な整備に取り組むこととしたところです。

 一方、ソフト面での対策として、全国に先駆けて創設した自主節水に対する工業用水道料金の減免制度の活用や二部料金制の導入、新規の需要開拓等による料金水準の低廉化など、受水企業のコスト競争力の向上につながる取り組みについても、第三次経営計画に基づき、着実に進めてまいりたいと考えています。

 企業局としては、今後とも、企業ニーズを的確に踏まえながら、ハード・ソフト両面にわたる取り組みを計画的かつ着実に展開し、瀬戸内産業の再生・強化につながる工業用水の安定供給体制をでき得る限り早期に確立できるよう、全力で取り組んでまいります。



○議長(柳居俊学君) 橋本尚理君。

    〔橋本尚理君登壇〕(拍手)



◆(橋本尚理君) おはようございます。私は、自由民主党新生会の橋本尚理でございます。

 質問に入る前に、一言申し上げさせていただきます。

 天皇陛下におかれましては、昨年十二月、傘寿をお迎えになられ、本年十月には皇后陛下も傘寿をお迎えになられます。また、ことしは御成婚五十五周年の節目に当たられるなど、まことに喜ばしい限りでございます。まずもって、天皇皇后両陛下を初め、御皇室の弥栄を心よりお祈り申し上げさせていただきます。

 もう一点、今この瞬間においても、我が国から遠く離れた南スーダンやソマリア沖、アデン湾など、世界の各地や尖閣諸島を初め、昨今、極度の緊張状態が続いております我が国周辺海空域において、黙々として崇高かつ過酷な任務に精励されておられます陸・海・空自衛隊の皆様に、深甚なる敬意と感謝を申し上げさせていただきます。

 それでは、通告に従いまして、質問に入らせていただきます。

 一昨年暮れに第二次安倍政権が誕生してから、ちょうど一年半が経過をいたしました。そこで、今回の一般質問は、第二次安倍政権の実績を検証しながら、知事並びに関係参与員にお尋ねをさせていただきます。

 まず、安倍総理は、昨年末十二月二十六日に、総理として靖国神社を参拝されました。また、例大祭等には真榊を奉納されるなど、国を守るためにとうとい命をささげられた二百四十六万六千柱の御英霊に対し、感謝の誠をささげてこられました。

 中国や韓国の内政干渉と言うべき非難中傷に屈することなく、毅然とした態度で参拝された行為は、総理として当然のこととはいえ、我々山口県民が最も誇りとすることであります。願わくは、安倍総理にはこの方針を継続していただき、天皇陛下の御親拝への道を開いていただけるよう切望するものであります。

 さて、村岡知事も、歴代知事同様に、去る四月二十九日に催行されました山口県護国神社の山口県全戦没者大慰霊祭に参列され、御遺族にお言葉をかけられました。英霊の顕彰を主たる目的とします山口県郷友会を代表して、私からも御礼を申し上げます。ありがとうございました。

 そこで、知事は、御英霊に対しどのようなお気持ちを持って護国神社を参拝されたのか、お伺いをいたします。

 次に、アベノミクス効果により、経済的には明るい兆しが見え始めてきたことに間違いはありませんが、安倍政権の特筆すべき成果は安全保障問題の進展ではないでしょうか。そこで、安全保障問題について、数点お伺いをいたします。

 特定秘密保護法の制定、日本版NSCである国家安全保障会議の設置、国家安全保障戦略や新たな防衛計画大綱の制定、中期防衛力整備計画の制定、防衛装備移転三原則の制定など、次々と具現化され、防衛予算もわずかずつではありますが増加されておられます。

 さらには、長年の懸案でありましたが、本日午後に閣議決定がなされると言われております集団的自衛権の行使容認に、高村副総裁を先頭に意欲的に取り組んでこられたことは高く評価できることであります。

 さて、現下の国際情勢を見ますと、大規模な紛争こそ生起しておりませんが、ウクライナやイラクを初めアフリカや中東の各地において、政治的、宗教的、民俗的対立による局地的紛争は途絶えることなく続いており、国連やアメリカの影響力の低下と中国・ロシアの台頭などにより、パワーバランスが変化し、むしろ局地紛争は増加傾向にあります。

 アジアでも、中国と我が国を含め、アセアン諸国との領土的・資源的確執は増加し、いつ紛争に発展してもおかしくない状況になっております。

 そこでお伺いいたしますが、県内には、米海兵隊の基地を初め、陸・海・空、三自衛隊全ての基地があります。我が国の安全保障に貢献し続けてきた山口県、さらに安倍総理のお膝元の山口県の知事として、村岡知事はこれまでの安倍総理の安全保障問題への取り組みをどのように評価されておられるのか、お伺いをいたします。

 次に、安倍総理は、自民党結党以来の悲願である憲法改正に向け、積極的に取り組んでおられます。その歩みの一つとして、先日、改正国民投票法が制定されました。

 恒久的に我が国の独立と平和を守るため、憲法を改正しようとするものですが、その実現に向けては、理想論ではなく現実論として、国民一人一人が真剣に考えなければなりません。

 よく、我が国の平和と独立を守ると言われますが、これは間違いで、正しくは我が国の独立と平和を守るであります。日本の独立が保たれてこそ、日本人として平和を享受できるのであり、私たちは仮に他国からの武力侵略を受けたなら、政府と国民が一体となって、日本国の独立・主権と国民の生命・財産を守るために、武力をもって戦うという強い気概を持たなければいけません。その気概をして、他国からの武力侵略を防ぎ、結果、日本の独立と平和が守られるのであります。

 このことは、膨大な軍事費を使い、いまだに徴兵制度も存続している永世中立国、スイス、オーストリアを見れば明らかであります。

 そこで、安倍総理は、独立を守る大前提である他国からの武力攻撃を防ぐために、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、前述のようなさまざまな改革を実行されているのであり、決して一部の人が言う他国を侵略するための改革をされているのではないということを私たち地方議員も十分に認識した上で、総理とともに憲法改正に向け着実に歩を進めなくていかなければならないのであります。

 さて、我が国の安全保障のために、これまで過度な負担を担っていただいております沖縄県の負担軽減が、安全保障上、喫緊の政治課題となっております。

 そこで、私たち岩国市民の多くは、オールジャパンの視点に立った上での議論を重ねてまいりました。

 その結論として、空母艦載機部隊の受け入れも、愛宕山の売却も、先日、安倍総理から岩国市に対して感謝の言葉をいただきました普天間基地からの空中給油機KC130の受け入れも、苦渋の選択ではありましたが、容認をしてきております。

 そこで、愛宕山の麓で暮らすただ一人の県議として、多くの愛宕地区住民の声をここで伝えさせていただきます。

 平成十七年に岩国への空母艦載機移駐計画が発表されて以来、愛宕山への米軍家族住宅建設をめぐり、地区住民は反対派と容認派に分かれてしまい、地区内には黄色いのぼりが林立し、地元行事を初めとして何かにつけ、あれは反対派だ、いや、あれは容認派だと、対立の構図ができ上がってしまいました。

 しかし、福田市長の誕生や山本知事の誕生で、やっとこの対立が黄色いのぼりが色あせるように解消されようとしています。

 頼むから、空母艦載機部隊の移駐や家族住宅建設は、一度は延期されたが、平成二十九年には間違いなく完了してほしい、これ以上、私たち地元住民の対立を長引かせてほしくないとの声であります。

 そこで、知事は、この切実な愛宕地区住民の声を聞き、どのように感じられ、基地や愛宕山に隣接し、航空機の音を聞き、米兵とともに暮らす、まさに地元住民の安心・安全を確保するために、岩国基地問題に対して今後どのように取り組んでいかれるのかをお伺いいたします。

 また、愛宕山では、運動施設と米軍幹部家族住宅建設に向けた造成工事が既に始まっており、基地内では艦載機部隊の移駐に伴う多くの工事が急ピッチで進んでおります。

 そこで、県は、それぞれの施設の完成時期、厚木からの空母艦載機部隊の移駐時期をどのように認識されているのか、あわせてお伺いをいたします。

 次に、安倍総理は、北朝鮮による拉致被害者の救出にも、並々ならぬ決意をもって取り組んでおられます。

 拉致問題では、去る五月二十九日、大きな進展がございました。スウェーデンにおいて、北朝鮮が全ての拉致被害者と拉致の疑いが排除できない行方不明者に関し、全面調査を約束したとの報道であります。

 過去に五人の被害者が帰国されておられますが、その後、北朝鮮は一貫して多くの被害者は死亡し、この問題は解決済みとしてきました。

 しかし、ここに来て、全ての機関を調査できる特別調査委員会を発足させ、その調査状況を随時日本に伝えるとしたのであります。

 これを受け、横田滋さんは「これが最後の機会と思う」、曽我ひとみさんは「総理の本気を感じることができた」、特定失踪者の御家族も「すごい大きな一歩」と語られるなど、被害者家族の高齢化が進む中、「死亡した」から一転して動き始めた拉致問題の解決に向け、明るい兆しが見えてきたのであります。

 ぜひとも、安倍総理の手で、拉致被害者全員が早期に無事帰国を果たされるよう、私たち県民はこれまで以上に安倍総理に全面的に協力し、支援する責務があることを認識しなければならないのであります。

 そこで三点のお尋ねをいたします。

 まずは、日本政府は、北朝鮮の対応の変化により、規制を解除するとされています。これを受け、山本知事が停止を御勇断された朝鮮学校への補助金を、村岡知事が復活されることはないとは思いますが、お尋ねをいたします。

 次に、県警察によると、県内には北朝鮮による拉致の可能性が排除できない行方不明者が二十三名おられます。その中のお一人、宇部市の国広富子さんの妹、文子さんが、先日、地元紙を初めマスコミの取材に応じられ、「やっと姉たちのことが議題に上がるようになりました」と、進展に期待を寄せられておりました。

 そこで、警察本部長、このたびの北朝鮮の対応を受け、県警としては今後どのような調査や捜査を行われようとしておられるのか、お尋ねをいたします。

 拉致問題の最後に、県はこれまで、拉致は基本的人権の侵害であり、国家主権及び国民の生命と安全に関する極めて重要な問題であるとして、ポスターやパネル展により普及啓発を行うとともに、テレビ、ラジオを通した啓発活動に取り組んでおられますが、残念なことに、県は拉致問題を考える国民の集いを開催をしたことがありません。昨年、企画されましたが、急遽中止されました。

 そこでお尋ねいたしますが、昨年、国民の集いを中止した理由並びにことしは開催されるのかをお伺いいたします。

 さらには、安倍総理の親子二代にわたる悲願であります北朝鮮による拉致被害者の早期全員救出に向け、総理を輩出している山口県として、今後どのような新たな取り組みをされようとしているのか、あわせてお尋ねをいたします。

 次に、安倍総理の大きな実績の一つに、二○二○年の東京五輪招致がございます。みずからブエノスアイレスに出向き、プレゼンを行われたことは記憶に新しく、東京開催決定により、多くの若いアスリートたちに夢と希望を与えたところであります。

 悲願の天皇杯を獲得した山口国体から、ことしで三年目を迎えます。天皇杯順位では、岐阜で十五位、東京で三十二位と低下し、ことしの長崎では定位置四十位台に落ち込んでしまい、このままでは山口国体開催が一過性のものに終わってしまうのではないかと懸念されております。

 そこで、国体の成果を継承し、地域の活性化や競技力の維持向上を図る目的で創設された「我がまちスポーツ」推進事業と競技スポーツ推進事業の現状及び成果をまずお尋ねをいたします。

 さらに、事業の中には、今年度が最終年度と計画している取り組みもあることから、各競技団体では、来年度以降の運営面や、トップ指導者として県内に残っておられる多くの方が事業終了と同時に山口を離れてしまうのではないかとの不安も抱えております。

 ぜひとも、これらの事業を来年度以降も継続していただきたいと要望いたしまして、お尋ねをします。

 県民に夢と感動を与え、全国や世界で活躍する選手を育成していくためには、中長期的な視点での取り組みが重要と考えますが、御所見をお尋ねいたします。

 次に、多くの自治体が、六年後の東京五輪に向けて有望な中高校生選手の強化に乗り出していると聞いております。東京開催は、山口県のスポーツ振興にとってもビッグチャンスとなったのではないでしょうか。

 前回の東京五輪には、山口県ゆかりの選手が十二名出場されました。六年後には、さらに多くの選手が日本代表として活躍されることを願っております。

 しかしながら、現下の本県競技力を見てみますと、再強化に向けては相当な覚悟と大胆な施策が必要であると考えられます。

 ただ、ありがたいことに、平成二十八年に五輪に向けてのゴールデンエイジである高校生アスリートの祭典、インターハイが中国地区で開催をされます。

 そこで、まず山口県ではどのような競技が開催され、さらに、二年後のインターハイに向け選手の強化にどのように取り組まれるのか、お尋ねをいたします。

 次に、安倍総理は、人づくりは国づくりの信念のもとに、危機的状況に陥っている我が国の教育を立て直そうと、第一次安倍内閣に続き、今回もさまざまな改革を行っておられます。

 昨年一月に教育再生実行会議を立ち上げ、教科書検定基準の改正、学習指導要領解説の改訂、教育委員会制度の見直しを実行され、さらには道徳の教科化や高校日本史の必修化にも着手されておられます。まさに、美しい日本、誇りある日本を取り戻すためには、「教育再生」は不可欠なのであります。

 そこで、まず知事にお伺いします。道徳の教科化について、岡山県知事は「周りの人に親切にすることなど、日本で昔から伝えられてきた価値を伝えるべきだ」と、歓迎の意向を記者会見で示されましたが、子育て真っ最中の村岡知事の道徳の教科化についての御見解をお伺いいたします。

 次に、浅原新教育長に、我が県の教育行政について三点の質問をさせていただきます。

 一点目は、高校の修学旅行であります。

 私は、平成十八年の二月定例会において、県内で海外への修学旅行を実施した高校の実に七割が中国・韓国へ行き、反日・抗日教育を受けている実態を紹介し、改善を求めました。

 その後、中国・韓国への修学旅行はなくなったと認識しておりますが、いかがですか、お尋ねをいたします。

 また、埼玉県内の高校が台湾に修学旅行に行き、そこで反日教育を受けていたことが発覚し、大きな問題となりました。県内でも台湾への修学旅行を実施している高校がありますが、まさかそのようなことは起こっていないと信じますが、調査をされましたか、お尋ねいたします。

 二点目に、高校生の就職に関して、幾つかのお尋ねをいたします。

 高校を卒業して自衛隊に入隊した者の一年後の離職率は、毎年五%にも満たないと聞いております。一方で、一般企業等に就職した県内高校生の三年後の離職率は三七・七%となっております。この状況を県教委はどのように捉えられ、どのような対策を講じられているのか、お尋ねをいたします。

 次に、県内高校卒業生九十五名を含む二百四名もの若者が、この春、防衛省・自衛隊に入校・入隊しており、ことしも防衛省・自衛隊は我が県の高校生及び若者にとって最大の就職先となっております。

 これを踏まえて、毎年三月に開催される山口県自衛隊入隊・入校予定者等激励会に知事も出席されているのではないでしょうか。ことしも、村岡知事が出席され、一人一人とかたい握手を交わし、予定者を激励されました。

 しかるに、教育長を初め、入隊予定者の在籍する高校全てに激励会の案内状が出ているにもかかわらず、教育長の欠席は続き、ことしの県立高校の出席は一校のみの状態となっております。

 また、来る七月六日に行われる自衛隊山口地方協力本部創立六十周年記念式典の案内状も、教育長初め全県立高校に出ていますが、出席予定はわずか一校しかないと聞いております。

 いかなる理由で、知事は出席されているにもかかわらず、県教育関係者は最大の就職先である自衛隊関係の行事に出席をされないのか、お伺いをいたします。

 また、私は、先週金曜日に山口駐屯地で行われた、山口県出身者七十四名を含む九十七名の自衛官候補生修了式に出席してきました。多くの保護者が、わずか三カ月の教育訓練で激変した御子息のお姿を見て、自衛隊のすばらしさに驚嘆されておられました。

 そこで、三カ月という短い期間で、高校を卒業したばかりの子供たちを立派な大人へと成長させる新入隊員の教育訓練を県内高校の進路指導担当者にぜひとも見学させるべきだと感じましたが、いかがですか、県教委の御所見をお伺いいたします。

 加えて、本県の防衛大学校への受験者が、他県に比べて少ないという実態も申し添えておきます。

 次に、この春卒業した高校生のうち、就職希望者の八三・五%が県内での就職を希望しておりました。人口減少が続く我が県においては大変ありがたいことではありますが、見方を変えれば、郷土の偉人 吉田松陰先生を初め、明治維新をなし遂げた門下生たちの遺志を受け継ぐ若者は、もはや山口県には少なくなってしまったともとれます。

 天下国家を語り、天下国家のために働くという大きな志を立て、全国はもちろん、世界で活躍するのだという夢を持った若者を育てるための教育が、今ではなされていないのではないかとも疑ってしまいます。

 防長教育とは、若さに期待し、若さに託すとされておりますが、県教委の御見解をお伺いいたします。

 かつて長州藩は、長州五傑、いわゆる長州ファイブを西洋文明を学ばせるためにイギリスへ密航留学させました。帰国後の彼らが、明治の近代国家の礎を築いたことは有名な話であります。

 また、一般的に県内では知られておりませんが、私の地元岩国にも、岩国ビッグフォーと呼ばれる、同時期にその任を果たした偉人がおられますので、ここで紹介させていただきます。

 まずは、日本のエジソン、電気の父と呼ばれた東芝の創業者 藤岡市助、二人目が図書館の父と呼ばれた帝国図書館初代館長 田中稲城、三人目が明治の大岡越前と呼ばれた大審院初代長官 玉之世履、四人目が近代辞典の祖と呼ばれた日本で最初の百科事典の編集者 斎藤精輔であります。このように、長州人いなくして、今の近代国家日本は誕生していなかったと断言できるのであります。

 どうか、県教委におかれましては、伝統ある防長教育を復活させ、山口県はさておいても、世のため人のために働くのだという若者を一人でも多く育てていただきますよう、強く要望をさせていただきます。

 三点目に、県立高校全日制課程の入学定員についてお伺いをいたします。

 配付いたしました参考資料をごらんいただければ、地域によって中学校の卒業者と高校の入学定員の差に大きなばらつきがあることがわかると思います。

 そこで、柳井地域を例にとって今年度を見てみますと、中学卒業者六百八十四名に対し、私立も含め高校の入学定員は八百六十五名にも上っております。結果として、地域内の柳井、柳井商工、熊毛南、周防大島高校では、毎年のように定員割れを起こし、二次募集を実施しております。

 逆に、岩国地域では、分校及び平成二十五年度の岩国商業を除けば、ここ数年、二次募集を実施した高校はありません。

 これは、地域内の県立高校全日制課程の定員数に問題があるのではないかと思われますが、県教委の御所見をお尋ねいたします。

 また、二次募集を実施している県内の全日制課程の高校を見てみますと、毎年のように、一クラス分前後の二次募集を実施している学校もあります。その理由と、これを改善されようとしておられるのか、あわせてお尋ねをいたします。

 さらには、一次募集において、第一次志望の高校を受験できず、第二志望の高校に合格した生徒が、第一志望の高校が定員割れを起こし二次募集をしても、合格した高校の入学を辞退しなければ、これを受験することはできません。

 これでは、志を持った子供たちの進路を、せっかくチャンスがもう一度訪れたにもかかわらず、県教委みずからが閉ざしているようにしか感じられません。

 生徒たちの将来の進路に多大な影響を及ぼす高校入学ですから、一回でも多くの機会を子供たちに与えてあげるべきだと私は思いますが、いかがですか、お尋ねいたします。

 最後に、警察行政についてお伺いをいたします。

 光井公安委員長は、平成二十年七月二十六日に公安委員に任命されて以来、二期六年間、県警察の業務・運営に関して、経済界で培われた高い見識と経験に基づいた貴重な意見や指導・助言をなされました。それらは、県民の期待と信頼に応える警察活動を進める上で、非常に有益であったと存じます。改めまして、ここに深甚なる敬意と感謝を申し上げさせていただきます。

 そこでお尋ねをいたします。このたび退任される光井公安委員長は、公安委員という立場で県警察を管理されてこられましたが、その経験を踏まえ、今後の県警察にどのようなことを望まれるのか、お伺いをいたします。

 終わりに当たり、去る六月八日、桂宮宜仁親王殿下が薨去なされました。殿下は、戦後初めて独身皇族として新宮家を創設され、お体が不自由になられてからも積極的に御公務をこなされるなど、その明るくざっくばらんな御性格や、スポーツや伝統工芸の振興に尽くされるお姿から、車椅子の宮様として多くの国民から親しまれてこられました。

 私も県庁ロビーにて記帳をさせていただきましたが、謹んで心からなる哀悼の意を表させていただきまして、私の一回目の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(柳居俊学君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 橋本議員の御質問にお答えします。

 まず、御英霊の顕彰についてです。

 さきの大戦が終わりを告げ、早くも六十九年の歳月が過ぎ去ろうとしており、我が国は平和と繁栄を享受していますが、その陰には、ひたすら祖国の安泰を願い、家族を案じつつ、想像を絶する厳しい戦いにその身をささげられた戦没者の方々のとうとい犠牲があったことを決して忘れてはなりません。

 私は、このことを深く胸に刻み、再び戦禍が繰り返されることのないよう次の世代に語り継ぐとともに、揺るぎない平和へ一層の努力をしてまいらなければならないと考えています。

 私は、そのような思いで、山口県全戦没者大慰霊祭に出席させていただいたところであります。

 次に、安全保障問題についてのお尋ねのうち、安倍総理の取り組みへの評価についてお答えします。

 総理の取り組みは、国際的に安全保障環境が厳しさを増していることなどを背景に、積極的平和主義の立場から、我が国の安全の確保や平和の実現を目指しつつ、国際平和と安定及び繁栄の確保に寄与していかなければならないとの考え方に基づくものであると受けとめていますが、外交・防衛政策に関する事柄については国の専管事項であり、私から評価を申し上げる立場にはないものと考えています。

 次に、教育行政に関し、道徳の教科化についてのお尋ねにお答えします。

 お示しのように、国においては、現在、道徳の教科化が検討されており、道徳教育の重要性を改めて認識し、その抜本的な充実を図るための議論が行われているところです。

 こうした道徳の教科化に関する議論を経て、道徳教育が充実し、子供たちが命のとうとさを知り、他人への思いやりを深め、さらには規範意識を醸成するなど、豊かな心を育む取り組みが推進されることを期待しています。

 私は、学校における道徳教育の実践が、家庭や地域と共有され、子供の成長を支える取り組みを社会全体で進められるよう、教育委員会とも十分に意思疎通を図りながら、次代を担う人づくりに努めてまいります。

 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。



○議長(柳居俊学君) 大谷総務部理事。

    〔総務部理事 大谷恒雄君登壇〕



◎総務部理事(大谷恒雄君) 岩国基地問題についての数点のお尋ねにお答えいたします。

 まず、空母艦載機の移駐等に対する愛宕地区住民の声についてです。

 平成十七年に、空母艦載機の厚木基地からの移駐など、岩国基地に係る再編案が示されて以来、基地周辺住民の間にはそれぞれの立場や状況に応じて、愛宕地区住民の声を初めとして、さまざまな御意見があったことは十分に承知をしています。

 県としては、地域住民のさまざまな御意見を踏まえ、住民の代表である首長と議会が十分協議をして取りまとめられた地元の意向を尊重し、対応していく必要があると考えているところです。

 次に、地元住民の安心・安全を確保するための取り組みについてです。

 県としては、岩国基地に係る米軍再編について、国全体の安全・平和と地域住民の安心・安全とがともに確保される必要があると考えています。

 こうした中、岩国市は、騒音対策の強化など四十三項目に及ぶ安心・安全対策の確保について、まさに今、国と協議を重ねているところです。

 県は、今後とも、このような岩国市の取り組みを、国への要望活動や岩国基地に関する協議会などの場を通じて、広域的な視点からしっかり支えてまいります。

 次に、施設の完成時期と空母艦載機部隊の移駐時期についてです。

 国からは、愛宕山地区に整備される家族住宅と運動施設は平成二十九年ごろに完成する予定であり、空母艦載機部隊の移駐に向けて基地内で整備される施設も、平成二十九年ごろまでに全て完成する予定と説明を受けています。

 これに対し岩国市は、基地内の施設と愛宕山地区の家族住宅については、あくまでも空母艦載機移駐のための準備行為として認めざるを得ないとする一方、運動施設については、国及び米軍に対し、できるだけ市民が利用しやすい施設として早期に完成するよう要望していることから、県としても地元の意向を尊重して、必要に応じた対応をしてまいりたいと考えています。

 また、国からは、このような施設整備の全体工程をもとに、空母艦載機の岩国基地への移駐が可能となる時期は、平成二十九年ごろになる見込みであるとの説明を受けています。

 この説明にあわせて、国は、普天間基地移設の見通しが立たないうちに、空母艦載機の移駐のみを切り離して進めることは認められないという県、市の一致した基本スタンスを重く受けとめ、今後とも県、市の理解を得ながら進めていくとの考えを示していますので、県としてはこの基本スタンスを十分に尊重した対応をしていただけるものと考えています。



○議長(柳居俊学君) 渡邉総務部長。

    〔総務部長 渡邉繁樹君登壇〕



◎総務部長(渡邉繁樹君) 北朝鮮による日本人の拉致問題についてのお尋ねのうち、朝鮮学校への補助金についてお答えいたします。

 県では、平成二十五年度の当初予算において、朝鮮学校を高校授業料無償化の対象外とした国の考え方、補助金支給に関する他県の動向、北朝鮮のさまざまな行動に対する国際社会からの批判など、さまざまな状況を総合的に勘案して、朝鮮学校への補助金の予算計上を見送っております。

 また、今年度におきましても、現時点、この問題をめぐる状況に大きな変化がないことから、予算計上しておりません。

 今後につきましても、朝鮮学校をめぐる状況を総合的に勘案して、検討してまいります。



○議長(柳居俊学君) 小松健康福祉部長。

    〔健康福祉部長 小松一彦君登壇〕



◎健康福祉部長(小松一彦君) 拉致問題についてのお尋ねのうち、啓発活動についてお答えをいたします。

 まず、拉致問題を考える国民の集いについてです。

 北朝鮮による日本人の拉致は、基本的人権の侵害であることはもとより、国家主権及び国民の生命と安全に関する極めて重大な問題であり、その解決のためには、国民の関心を喚起し、世論を高めていくことが必要であると考えています。

 お尋ねの国民の集いは、国、県、関係団体等が一体となって、広く拉致問題に関する啓発を進めるため、地方において開催するものであり、昨年度、本県での開催について検討を行ってまいりましたが、関係の皆様の総意を得るに至らなかったことから、開催を見送ったところです。

 県といたしましては、今後の開催に向け、引き続き、関係の皆様と協議を行ってまいりたいと考えています。

 次に、今後の本県の取り組みについてです。

 県では、これまで、毎年八月に開催する人権ふれあいフェスティバルや十二月の北朝鮮人権侵害問題啓発週間などの機会を活用し、ポスターやパネル展示を行うとともに、テレビやラジオを通じた広報など普及啓発に取り組んできたところですが、今後とも、より多くの方々への普及が図られるよう、その充実に努めてまいります。

 県といたしましては、一日も早い拉致問題の解決に向け、国の動向等を注視しながら、こうした啓発活動をしっかりと進めてまいります。



○議長(柳居俊学君) 上野総合企画部長。

    〔総合企画部長 上野清君登壇〕



◎総合企画部長(上野清君) スポーツの振興についての三点のお尋ねにお答えします。

 まず、「我がまちスポーツ」推進事業と競技スポーツ推進事業の現状と成果についてです。

 山口国体の地元開催競技を地域に根づかせ育成する「我がまちスポーツ」推進事業は、これまで十九市町全てにおいて、地域の特性に応じたさまざまな取り組みが進められており、長門市のラグビーワールドカップのキャンプ地誘致に向けた取り組みや、周南市の津田恒実杯少年野球大会の開催など、スポーツを通じた交流人口の拡大やまちづくりが進みつつあります。

 また、競技スポーツ推進事業につきましては、ジュニアの強化や優秀な指導者の養成・確保、国体選手の活用などにより、山口国体を契機に高まった本県競技力の維持向上に努めてまいり、例えば本県に活動拠点を移し、全国大会で三連覇を果たしたカヌー競技の足立選手を初め、選抜大会で五十年ぶりに男女アベック優勝した平田中学校ハンドボール部、陸上競技では日本中学新記録を樹立した宮本選手など、全国で活躍するアスリートが育っています。

 次に、全国や世界で活躍する選手を育成するための中長期的な取り組みについてです。

 県では、スポーツ推進計画に掲げた国体総合成績十位台の維持・定着を図るため、平成三十二年の東京オリンピックも視野に入れた、中長期的な競技力の強化が重要と考えています。

 このため、県体育協会や競技団体等で構成する競技力向上対策委員会を中心に、優秀な選手の発掘・育成によるジュニアのさらなる強化や、入賞可能な競技の重点強化、次世代選手の育成を担う優秀指導者の育成・確保などに積極的に取り組むこととしております。

 次に、平成二十八年のインターハイに向けた高校生選手の強化については、強化・育成拠点校の指定による学校運動部活動の充実や、全国の強豪チーム、優秀選手との合同練習を通じた競技レベルの向上等のこれまでの取り組みに加え、今年度、新たに優秀選手指定制度を創設し、県代表選手としての自覚を醸成するなど、大会で活躍が期待できる選手やチームを重点的に強化していくこととしております。



○議長(柳居俊学君) 中村警察本部長。

    〔警察本部長 中村範明君登壇〕



◎警察本部長(中村範明君) 拉致関連の御質問にお答えします。

 北朝鮮による拉致事案につきましては、重大な人権侵害であるとともに、我が国の主権を侵害する治安上極めて重大な問題と認識しています。

 これまで、県警察におきましては、二十三名の方に係る北朝鮮による拉致の可能性が排除できない事案について、関係者からの事情聴取や必要な照会、御家族の意向を確認した上でのDNA型鑑定資料の採取など、所要の捜査・調査を行ってきたほか、御家族の同意が得られた方については、県警察等のウエブサイトに公開して情報提供を呼びかけるなど、事案の真相解明に向けた取り組みに努めてきています。

 今後も、引き続き、御家族のお気持ちを十分に受けとめ、事案の真相解明に向け、警察庁や関係機関と連携を図りつつ、関連情報の収集、捜査・調査を尽くしてまいります。



○議長(柳居俊学君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 教育に関する数点のお尋ねにお答えします。

 まず、平成二十八年インターハイの山口県開催競技についてです。

 山口県では、夏季大会三十競技のうち、バレーボール、ハンドボール、フェンシング、空手道、なぎなた、カヌーの六競技を開催することとしております。

 次に、高校生の海外への修学旅行についてです。

 中国、韓国への修学旅行につきましては、平成二十一年度以降、県立学校では実施しておりません。

 また、台湾への修学旅行につきましては、県立高校二校で実施をしておりますが、県教委では、事前に日程や見学先などの内容を審査し、事後についてもお示しのようなことは起こっていないことを確認しております。

 次に、高校卒業後の離職率をどう捉え、どのような対策を講じているかについてです。

 お示しの一般企業等に就職した県内高校生の就職後三年以内の離職率につきましては、全国平均と比べると低い状況にはあるものの、全国と同じ傾向で推移しております。

 この数値には公務員は含んでおらず、また、民間企業等についてはさまざまな事業規模や業種がありますことから、自衛隊入隊者の離職率との差が生じていると考えております。

 離職に至る背景はさまざまであると思われますが、県教委といたしましては、社会人として必要な資質・能力などを身につけるキャリア教育を推進するとともに、就職のミスマッチ等による早期離職を防止するため、職種や職場についての理解を促す就職ガイダンスの充実や応募前職場見学の促進、職場定着に向けた働く上での心構えやルールなどの指導、さらには就職後の企業訪問時における個別相談の充実等に取り組んでいるところです。

 次に、高校生が多数就職する自衛隊の関係行事への県立高校関係者の出欠席についてです。

 私と前教育長の欠席につきましては、卒業した生徒の進路先は多数に及びますことから、通常、進路先の入社式、辞令交付式、入学式、記念式等への出席を控えているところです。

 各県立高校での諸行事への出欠席は、各学校が学校行事の計画等も踏まえ決定しているところですが、欠席については同様の理由と思われます。

 次に、新入隊員の教育訓練の見学についてのお尋ねであります。

 就職した生徒が研修等を通じて学び、成長する姿を見ることは、教育関係者にとっても喜ばしいことですが、進路指導担当者が生徒の就職先へ出向き、研修等を見学することについては、各学校がそれぞれの実情に応じて主体的に判断しているところです。

 次に、防長教育についてです。

 グローバル化や高度情報化の進展など、変化の激しい社会において、力強く生き抜く子供たちに求められるものこそ、豊かな先見性、進取の気質や質実剛健の気風、郷土を愛し、郷土に奉仕する精神であり、まさしく若さに期待し、若さに託してきた防長教育に息づく不易の理念であると認識しております。

 県教委では、山口県教育振興基本計画に基づき、一人一人の夢や目標を志に高め、将来や社会を力強く切り開いていく子供たちの育成を目指しており、こうした教育は防長教育のよき伝統を受け継ぐものと考えております。

 次に、県立高校全日制課程の入学定員等のうち、地域内の県立高校の定員についてです。

 県立高校の入学定員は、中学生が適切に進路選択できるよう、地域ごとの中学校卒業見込み者数の推移や各高校の志願状況、学科の配置状況等を総合的に勘案し、地域バランスにも配慮しながら、全県的な視野に立って計画的に策定しております。

 こうした中、お示しの柳井地域における今年度の第一次募集の志願倍率は、平均すると一・二倍となっているものの、お示しのように、第二次募集を実施している高校もありますことから、引き続き志願の状況等を見きわめながら、各高校の定員の増減等を検討するなど、適切に対応してまいります。

 次に、第二次募集についてです。

 お尋ねの定員割れの理由につきましては、中学校や保護者等のニーズの多様化が進む中、学校の魅力が受験生に十分伝わっていないことなど、さまざまな要因があると考えられます。

 今後とも、学校説明会やウエブページなどを活用して情報発信に努めるなど、積極的な生徒募集を行うとともに、適切な入学定員の設定、さらには学校の実情を踏まえた学科の改編や学校の再編整備の検討も進め、魅力ある学校づくりにより一層努めてまいります。

 次に、受験資格についてです。

 第二次募集は、より多くの生徒に高校教育の機会を保障する観点から、進路がいまだ確定していない生徒に受験機会を提供するため実施しております。

 第一次募集の合格者がさらに第二次募集に出願することは、進路が確定していない他の生徒から高校教育の機会を奪いかねないため、第一次募集で合格した生徒は、その学校への入学を辞退しなければ、第二次募集には応募できない制度としているところであります。

 県教委といたしましては、適切な入学定員の策定や公正かつ厳正な入学者選抜の実施とともに、魅力ある学校づくりを進め、子供たちが夢や目標を持って、みずからの興味・関心、能力・適性や進路希望に応じた高校選択ができるよう取り組んでまいります。



○議長(柳居俊学君) 光井公安委員長。

    〔公安委員長 光井一膈君登壇〕



◎公安委員長(光井一艷君) 先ほどは、橋本議員から過分なるお言葉をいただきまして、まことに恐縮しております。

 私は、公安委員としまして二期六年務めてまいりましたが、就任した当時は警察改革も道半ばでしたから、警察を管理強化することに向けて努力を重ねてまいりました。

 例えば、警察署の督励や交番・駐在所の視察などを通じて、第一線で勤務する警察職員の生の声を聞き、その思いの把握に努めてまいりました。そこで感じたことは、職責に対する真摯な姿勢や熱意であり、警察の組織力の強さであります。

 山口県警察は、犯罪の総量抑制や検挙率などにおいて、全国でも高い水準にあります。その一方で、最近では高齢者を対象とした振り込め詐欺や高齢者が当事者となる交通死亡事故が増加傾向にあるなど、依然として厳しい状況にあります。

 こうした事案に的確に対応していくためには、警察本部長を初め幹部が強いリーダーシップを発揮して、一人一人の警察職員が警察は県民のためにあるという意識をしっかり持って行動することにより、組織の総合力を最高度に発揮させることが重要であります。

 とりわけ大量採用が続く現状において、若い警察職員の士気の高揚と早期戦力化が急務であると考えますが、一人の警察職員による非違事案があたかも組織全体に蔓延しているかのごとく社会から評価をされることにより、懸命に頑張っている多くの若い警察職員の士気を低下させることが最も危惧しております。

 県警察では、若手警察職員の育成を重点課題の一つと位置づけ取り組んでおりますが、私ども公安委員会も意見交換会や講演会を開催するなど、さまざまな機会を通じて彼らに語りかけてまいりました。

 県警察が県民の期待と信頼に応える強い警察を実現させるためには、若手を初めとする全ての警察職員が、弱い人には優しく、悪い人には強くという信念を持ち、県民の視点に立った警察活動を推進し、安心して安全に暮らせる山口県の実現に邁進してもらいたいと願っております。

 私は、公安委員を退任いたしますが、今後は一人の県民として、県警察を応援していきたいと思っております。

 今後とも、県警察に対する県民の皆様の御理解と御支援を賜りますようお願い申し上げますとともに、山口県議会の皆様のますますの御発展を祈念いたしまして、答弁を終わらせていただきます。まことに、六年間、ありがとうございました。(拍手)



○議長(柳居俊学君) 橋本尚理君。

    〔橋本尚理君登壇〕(拍手)



◆(橋本尚理君) 再質問させていただきます。

 光井公安委員長、お疲れさまでございました。

 拉致問題につきまして、再質問をさせていただきます。

 今の答弁を聞いておりますと、昨年開催されなかった理由が、関係の皆様の総意を得るに至らなかったということでございました。

 私は、北朝鮮に拉致された日本人を救出する山口の会、通称救う会山口と申し上げておりますけど、その代表を務めさせていただいております。昨年、年度当初から、県のほうの担当者からさまざまな相談、報告を受けてきましたので、まずそれを検証させていただいた上で、再質問をさせていただきます。

 まず、年度初めに県のほうから救う会に対しまして、今年度、国民の集いを県が主催をしますので、御協力をお願いしたいという話がございました。救う会では、実は昨年の秋、その年の秋に拉致集会を開催する予定で、横田早紀江さんの日程も押さえておりましたが、県が主催するのであれば救う会は延期しましょうということで、横田早紀江さんにお断りの電話を入れ、県が主催する国民の集いを全面的に支援するということにさせていただいたところでございます。

 また、その際に、式次第案をお持ちになられまして、県議会議長の挨拶を予定していませんが、よろしいでしょうかという御質問がありましたが、それは主催者たる県が決めることだから、結構ですよとお答えしました。

 その後、県のほうから、他県の集いを視察してまいりました、そうしたら、県議会議長の挨拶がありましたから、県議会議長にも挨拶をお願いをいたしますというお話がありましたから、いやいや、それはだから主催者である県が決めることですから、結構ですよとお答えしました。

 次に来ましたのが、講師の弁当代等予算が少し足らないので、拉致議連と救う会で持ってもらえますかという申し出がありましたから、救う会としては負担しましょうとお答えをいたしました。その後は、拉致議連がまとまらないので、弁当代が出ませんということですから、救う会が全額出しましょうとお答えをいたしました。

 その後、音沙汰がなく、人づてに集会は中止されたということを聞きましたので、慌てまして、救う会として県に問い合わせますと、担当課は、拉致議連の協力が得られなかったので、ことしは中止しましたと。

 担当部長が何度も電話をしてこられまして、私の事務所に参られました。中止した理由はと、私の口からは言えませんと。ただ、国に一回ついた予算を返上するために、おわびに行ってまいりましたと。――──────────────────────────────

 結局、中止ということになりましたので、救う会では慌てて家族会代表の飯塚繁雄さんに連絡をとり、岩国に来ていただき、拉致集会を開催をしたところでございます。

 これが、私ども救う会と県のやりとりでございます。

 そこで、再質問をいたします。

 担当課のほうからは、拉致議連の協力が得られなかったので中止しましたと報告がありましたが、それは事実でございますか。

 次に、一度ついた予算を返上するという失態は、よくあることなのですか。

 次に、────────────────────────────────今の部長の答弁を聞いておりますと、ことしされるのかされないのかよくわからない。しかも、救う会に対して何の相談も経過報告もない、このことに対してどう思われるのか。

 また、全国で国民の集いを開催した県はどのぐらいあるのか。裏返せば、開催していない県がどのぐらいあるのか。

 最後に、ことし開催をされるかされないか、今の答弁を聞きますと、総意を得る努力をするという答弁だったと思います。───────────────────────ことし、開催するのですか、どうですか、お尋ねして、再質問を終わります。(拍手)



○議長(柳居俊学君) 小松健康福祉部長。

    〔健康福祉部長 小松一彦君登壇〕



◎健康福祉部長(小松一彦君) 拉致問題についての再質問にお答えをいたします。

 昨年の経緯、やりとりの御紹介がございましたけれども、私はことしから部長になったので、その詳細についてはよく承知をしていないところでございますけれども、まず最初の質問でございますが、担当課は拉致議連の協力が得られなかったから中止したのかと、それは事実かということでございますけれども、中止した理由としては、拉致議連において機関決定に至らなかったということだというふうに聞いております。

 それから、一度ついた予算を返上するということはよくあるのかと、こういう御質問でございますけれども、国民の集いについての予算につきましては、経費は国が直接負担をするという仕組みになっておりますので、県の予算に一回入って支出するということではございませんので、返上するという状況ではございませんけれども、こういうことがよくあるのかということでございますが、この国民の集いだけに限って国のほうに聞いてみますと、開催の内定後であっても事情の変更によって取り下げた例はほかでもあると、それがよくあるのかどうかはわかりませんが、他県でもあるというふうなことは国から聞いております。

 それから、三点目は、昨年は────────────────────────────救う会に一切の相談もなく中止をしたということについて、どういうふうに考えるかという御質問でございますけれども、昨年、救う会山口の会長でいらっしゃいます橋本議員に対しまして、開催について総意が得られないため、一年繰り延べしたいというような旨の説明をさせていただいたというふうに伺っております。

 結果的に、関係団体に御迷惑をおかけすることになったことでございますけれども、現時点においてもまだ総意が得られていないという状況は変わってございませんので、御理解をいただきたいというふうに思います。

 それから、集いを開催したことのない県は幾つぐらいあるのかという御質問でございますけれども、現在の形でこの国民の集いが実施をされたのが平成二十年でございますけれども、それ以降、開催をしていない県は二十七府県でございます。

 最後に、ことしは開催するのかどうかということでございますけれども、県としては、やはり関係者の皆さんの総意を得て開催すべきであるというふうに考えておりますので、今後の開催に向けても、引き続き、救う会の皆さんも含めて関係者と協議を進めていきたいというふうに考えております。



○議長(柳居俊学君) 橋本尚理君。

    〔橋本尚理君登壇〕(拍手)



◆(橋本尚理君) 再々質問をさせていただきます。

 今の小松部長の答弁を聞きまして、知事の言葉をかりれば、どうも答弁に突破力がないなと、突破力を感じられませんでした。

 冒頭の一般質問で、拉致問題の解決は安倍総理の親子二代にわたる悲願だと、私、申し上げさせていただきました。と申しますのは、コペンハーゲンで失踪したと言われている有本恵子さん、実は有本恵子さんが北朝鮮に拉致をされたということが、よど号のハイジャック犯の――元妻になるんですかね、妻からの手紙がヨーロッパ経由で有本さんの両親のもとへ届けられ、そこで有本恵子さんの御両親が、娘、恵子は北朝鮮に拉致されて、今、北朝鮮にいると知ったわけでございます。

 そこで、有本恵子さんの御両親は、北朝鮮に当時近いとされておりました土井たか子さんに御相談に行かれました。結果、ナシのつぶてでありまして、次に共産党の市議さんに相談に行かれました。一生懸命取り組んでいただきましたが、進展がありませんでした。

 そこで、御両親が、やはり政府・与党でなければだめだということで、当時の自民党の幹事長 安倍晋太郎先生のところへ御相談に行かれました。そうすると、安倍晋太郎先生は、自民党を挙げて、政府を挙げて、拉致の解決に全面的に取り組むと約束をされたのです。そのとき傍らにおられたのが、当時秘書だった安倍晋三先生でございます。

 その後、安倍晋太郎先生は体調を崩され、お亡くなりになられたわけでございますが、こういう意味からもって、安倍晋三先生にとってみれば、拉致問題の解決は親子二代の悲願、だからこそ国民全てが見て、拉致の解決は安倍総理にしかできないと、今言われているのだと思われます。

 今の答弁ですと、ことしやるかどうか、関係の総意を得なければできないとおっしゃいました。国が予算を全て出してくれるからと、百万です。県単独でもできないんですか。

 山口県出身の安倍総理が、親子二代にわたる悲願である被害者の救出に向けてこれほど頑張っておられる、しかるに山口県は集いを開催したことのない二十六県の中の一つ、ことしもしませんよと、県単独でもいいから、拉致集会を開催してもらいますように質問します。

 以上で、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(柳居俊学君) 小松健康福祉部長。

    〔健康福祉部長 小松一彦君登壇〕



◎健康福祉部長(小松一彦君) 再々質問にお答えをいたします。

 県単独でもことし開催したらどうかという御質問でございます。

 この国民の集いでございますけれども、これは地方における拉致問題の言ってみればシンボルな集会でございます。

 したがって、政府としては、地元に議員連盟があり、救う会の地方組織があれば、関係者が一体となって開催することができれば望ましいと、こういうことでございますので、今後の開催につきましては、引き続き、先ほども御答弁いたしましたけれども、救う会も含めて関係者の皆様と協議をしていきたいというふうに考えております。

   ─────────────



○議長(柳居俊学君) この際、暫時休憩いたします。再開は午後一時の予定でございます。

    午後零時三分休憩

   ─────────────

    午後一時一分開議



○副議長(畑原基成君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

   ─────────────



△日程第一一般質問



△日程第二議案第一号から第二十号まで



○副議長(畑原基成君) 日程第一、一般質問を行い、日程第二、議案第一号から第二十号までを議題とし、質疑の議事を継続いたします。

 加藤寿彦君。

    〔加藤寿彦君登壇〕(拍手)



◆(加藤寿彦君) 民主・連合の会の加藤でございます。午後一番、眠気が来るかもわかりませんが、御容赦をお願いいたします。

 まず、安倍政治についてお尋ねをいたします。

 六月二十七日から二十八日の毎日新聞の世論調査では、「集団的自衛権の行使に反対」が五八%、「政府・与党の説明が不十分である」が八一%、行使容認は抑止力になると思うかは、「思わない」六二%であります。時がたつにつれ反対がふえ、賛成が減っているとも書いております。

 安倍総理は、アジアの緊張が変わったと言われました。何が変わったのか、安倍さんの靖国神社参拝以降、尖閣諸島をめぐる中国の強硬な態度、韓国の従軍慰安婦問題等による日本との関係悪化は戦後最悪の状況になっております。

 安倍総理は、積極的平和主義を唱え、集団的自衛権を行使できるようにしておくことが抑止力になり、地域の平和と安定につながると言われましたが、それでは軍備拡大競争になり、相互不信と偶発衝突の危険性を強め、経済を疲弊させるだけではありませんでしょうか。

 尖閣諸島をめぐる混迷度が高まった直接の原因は何か、個人の所有でありました尖閣諸島を当時の石原東京都知事が東京都で購入すると言い出しました。石原さんに買われたら、中国との関係悪化は避けられないとの判断のもとで、民主党政権下で国が購入させていただくことになりました。

 そして、安倍総理の靖国参拝が火に油を注ぐ結果となったと思います。

 小泉さんが靖国参拝を行い、中国との関係が悪化した後、総理になった安倍さんが真っ先に外遊されたのは中国であります。その結果、戦略的互恵関係という言葉で、日本と中国の関係修復を図られたのが安倍さんでもあります。その安倍総理が、同じ靖国参拝で日中関係を悪化させるということは、政治家の一人として私には全く理解ができません。

 戦後の日本は、武力による侵略戦争を反省したからこそ、平和憲法と言われる第九条を有す日本国憲法があります。その憲法の理念と歴史を世界に広めることこそが日本の使命であり、対話を積み重ねていくことこそが積極的平和主義の取り組みでありましょう。

 武力による紛争の抑止力では緊張が高まるばかりであり、アベノミクスも失敗するでありましょう。同盟国アメリカが望むのは、韓国や中国との関係改善が図られることであり、アジアの緊張を高めることではありません。

 「対話の窓口をあけている」と言うだけでは、話し合いは生まれません。折しも、北朝鮮とは、拉致問題の解決に向けた話し合いの結果、再度の調査委員会を設置し、行方不明者の再調査を行うことが決まり、きょう、七月一日には北京で日朝協議が再開されております。

 お互いが問題解決に向けた話し合いのテーブルに着くことが、平和と安全・安心の第一歩が始まると思います。知事の感想をお伺いいたします。

 次に、知事の「元気創出やまぐち!未来開拓チャレンジプラン」についてお尋ねいたします。

 山口県の歴史では、源平の合戦やザビエルによる布教活動、幕末の志士の活躍など、日本の歴史を大きく変えた出来事の舞台となったとされ、時代を形づくった人物では全国トップの八人の総理大臣が輩出されたほか、財界、文学界など、幅広い分野で県ゆかりの人物が活躍しているとしております。

 その結果、山口県はどうなったのでしょうか。歴史の舞台となった下関は、全国三十の市とともに市制施行第一号の市として、明治二十二年、赤間関市として誕生し、明治三十五年に下関市に改称されました。

 平成二十二年の国勢調査では人口二十八万人と、市制施行第一号の市の中では全国で二十三番目でありました。しかし、二○四○年の人口推計では十九万七千人と約三○%も減少し、二十六番目となり、減少率ワーストワンになるとしております。

 昭和四十一年に、二十八万五千トンの水揚げで漁港取扱高日本一になった下関漁港は、平成二十五年には三万トンまで減少し、水産都市下関の名前が懐かしい現在でございます。

 他県に比べ中核都市のできなかった山口県、五月八日に日本創成会議が発表いたしました、二○四○年には全国で八百九十六の市町村を消滅可能性都市とし、山口県でも七自治体が対象とされた試算発表は衝撃でありました。

 歴史の舞台となった山口県は、今では集団的自衛権と集団安全保障の行使容認に血道を上げておられる安倍総理が歴史の舞台に残るのでしょうか。しかし、それは、歴史の審判には耐えられないと言う人もいます。

 平成二十六年六月一日現在の人口移動統計調査によると、山口県の人口は百四十二万人を割り込み、経済も財政も極めて厳しい状況にあります。なぜ、こうなったのか、なぜ発展しなかったのか、その原因は何か、知事はどのように判断されていますか、見解を伺います。

 私は、山口県人が歴史の遺産にあぐらをかき、過去の遺産にしがみつき、食い潰してきた結果が時代の波に乗りおくれてしまったと考えています。過去の遺産を捨てて、一から出直す未来開拓チャレンジプランでなければならないと思います。知事の覚悟を聞かせてください。

 次に、子育て支援についてお尋ねいたします。

 子育て支援、女性の活躍促進を、県民総参加の子育て県民運動の推進、保護者の不安軽減対策、女性が働きやすい環境の整備及び女性自身の意識改革、女性の起業支援、農山漁村女性企業への支援拡充などにより、安心して子供を産み育てられる環境の整備、女性が活躍し、自己実現できる地域社会づくりを進めますとされています。

 その中で、女性が働きやすい環境の整備についてでありますが、女性が働きやすい環境整備のための企業向けマニュアルを作成・配布するというものであります。事業者への啓発を強化するというソフト事業でしょうか、その効果は疑問と言わざるを得ません。

 そこで、ハード事業について提案をいたします。

 (仮称)事業所内保育所設置事業です。事業所に保育所を設置し、保護者が子供と一緒に通勤し、一緒に帰宅できる仕組みをつくるというものであります。

 例えば、事業所は保育所の場所を提供します、行政は保育士の派遣や人件費を補助するというのはどうでしょうか。子育てを社会で支えることが必要な時代です。見解をお伺いいたします。

 次に、法人税の実効税率引き下げについてお尋ねいたします。

 六月二十七日、政府税制調査会において、法人税改革に関する報告書が取りまとめられたとの報道がありました。

 安倍総理の成長戦略の一つに、地方税を含めた法人税の実効税率、現在約三五%について、来年度から段階的に引き下げ、数年で二○%台を目指すとされ、大企業優先の成長戦略がまた一つ動き始めたと思います。

 実効税率引き下げに必要な代替財源を中小企業などへの負担増で賄う方向が明らかにされ、課税ベースを拡大しつつ税率を引き下げる方針が明示され、増収策として、赤字企業でも課税する外形標準課税の税率を引き上げるとともに、資本金一億円以下の企業にも対象を広げることが望ましいと指摘しています。

 さらに、中小企業も納める法人住民税、地方税でありますが、この一部で増税の方向性も示しておられます。日本商工会議所などの出席者は、中小企業の負担増に反発していると報道しています。

 県内の中小企業でも、デフレ脱却とやらで、円安に伴う原材料価格の上昇などに加え、消費税が八%となり、来年にも一○%になろうかという厳しい現状にあります。山口県財政を初め、県経済に与える影響は極めて大きいと言わざるを得ません。

 知事が進める「元気創出やまぐち!未来開拓チャレンジプラン」の実行に大きな影響が出るものと考えられます。県内中小企業とそこに働く労働者を守るためにも、国に対して言うべきことは言わねばなりません。知事の見解を求めます。

 次に、新教育委員会制度についてお尋ねいたします。

 改正地方教育行政法が成立し、来春から教育委員会制度の仕組みが変わります。首長(知事、市町村長)は、教育行政にこれまで以上に影響力を発揮することができるようになり、一つ間違えば権力の濫用になります。

 常に自制心を忘れてはならないし、上意下達の場になっては創意ある自立的な教育力は育ちません。反論、異論など意見の違いも、政策に反映させる姿勢が必要であります。

 知事は、三月議会における我が党の代表質問の答弁で、「県政は、県民福祉の向上や県政の振興を第一義に、公平・公正を旨として運営されるべきものと考えています。県政をあずかる者として、特定の政党や団体に偏ることなく、どこまでも県民の皆様のために働くという立場で、県民各界各層の御意見や御要望をしっかりと踏まえながら県政運営に取り組んでまいります。私は、県と県議会は県政を推進する上で車の両輪であると認識していますので、県議会の皆様方に対しましても、当然のことながら、その所属会派を問わず、十分に御意見を拝聴し、しっかりと議論しながら県政運営に努めていく考えです」と答弁されています。

 新教育委員会制度について、どのような見解をお持ちでしょうか。

 また、私が申し上げた首長の権限についてどのように行使されるのか、見解をお伺いいたします。

 次に、PM二・五を初め、黄砂を含めた情報の県民への周知についてお尋ねをいたします。

 PM二・五とは、御承知のように、微小粒子状物質で、冬季から春季にかけて濃度が高くなる傾向が見られ、黄砂とともに大気の汚染源となっています。

 粒子の大きさが髪の毛の太さの三十分の一と非常に小さいため、肺の奥深くまで入りやすく、ぜんそくや気管支炎などの呼吸器系疾患への影響のほか、肺がんへのリスクの上昇や気管系への影響も懸念されています。

 黄砂は、東アジアの砂漠から強風により大気中に舞い上がった砂(土壌や鉱物粒子)が偏西風に乗って日本に飛来し、浮遊しつつ降下する現象であります。日本へ飛来する粒子の大きさは四マイクロメートルぐらいですが、一部に二・五マイクロメートル以下の微小な粒子も含まれているため、PM二・五の測定値も上がることがあると言われています。

 黄砂の飛来に伴ってPM二・五の濃度が上昇しているときには注意が要ると言われており、黄砂の情報提供も必要と考えます。

 山口県環境政策課は、平成二十五年三月から、国の暫定指針値である日平均値一立方メートル当たり七十マイクログラム超を事前予測して注意喚起を実施し、平成二十六年五月十六日からは、六時から日没までの一時間値が同時に二測定局以上で一立方メートル当たり八十五マイクログラム超で注意喚起することとし、実行してこられました。

 平成二十五年三月四日の注意喚起から二十六年五月八日までに、合計十五回の注意喚起を行ってきました。注意喚起は、一般の人が屋外で活動する機会のふえる日中の行動の参考となるよう実施することとしているため、日没以降は対象としていません。

 喚起の時間と解除の有無を見ますと、十六時に発令された喚起は十七時で解除、十三時発令で十五時解除、九時発令で十時解除などのほかに、十六時発令で終日実施、十時発令で終日実施、十七時発令で終日実施など、日中の注意喚起が日没後に継続した場合は終日実施となっています。

 十五回の発令のうち、終日実施とされたのは実に九回もあります。言われるように、人は日中活動しますが、日没以降も活動している人もいます。日没以降の解除発令がないと、不安が募ります。

 システムの工夫で、二十四時間監視の中で、日没後に一立方メートル当たり五十マイクログラム以下に改善した場合には、解除の発令をすることが県民と行政の信頼関係につながります。

 県民の不安を解消し、安心・安全な生活を維持するために、黄砂を含めた情報提供を行うとともに、PM二・五については日没後の解除発令やマスコミを活用した効果的な周知をするべきであると考えます。見解をお伺いします。マスコミの皆さん、よろしくお願いします。

 次に、朝鮮学校の補助金の予算化についてお尋ねいたします。

 五月二十六日から二十八日に、スウェーデンのストックホルムで行われた日朝政府間協議で、北朝鮮側は拉致被害者を含めた全ての日本人について、特別調査委員会を設置して調査することを約束いたしました。

 日本側は、北朝鮮が調査を開始する時点で、一、北朝鮮籍を有する者の入国の原則禁止など人的往来の規制、二つ、十万円超の現金持ち出しや三百万円超の送金の届け出義務、三つ、人道目的の北朝鮮船籍の入港禁止などの独自制裁措置の解除を約束していました。

 政府は、七月一日、きょうですが、北京で日朝外務省局長級協議を開くこととなり、北朝鮮の特別調査委員会の設置について説明を受け、調査の実効性を判断するとしています。協議が進展し、拉致問題の解決に向かって進むことを大いに期待しております。

 制裁措置が解除されれば、朝鮮学校を高校授業料無償化の対象外とした国の判断や、補助金の予算計上を見送った県の判断は緩和されると思います。朝鮮学校への補助金を予算化するべきであると考えます。見解をお伺いいたします。

 次に、教育行政について、最初にいじめ防止対策推進法について伺います。

 最近、私のところに、子供がいじめを受けているが、学校の対応に不信感がある、どうしたらいいのかなどという相談が相次ぎました。校長先生と直接会って話をしたほうがいい、それでもだめなら私と一緒に学校に行きましょうなどとアドバイスをいたしました。

 数年前に、ある高校で起きたいじめで、教頭や担任が校長に知らせずに、事件を処理されようとしたことがあったことを思い出したからです。そのときは、保護者と一緒に学校に行き話し合った結果、解決に向け取り組んでいただきました。

 今回のいじめは、高校では部活の中で、中学校ではスマートフォン等が持ち込み禁止のはずの学校の中で事件は起きました。いずれも、本人の嫌がる写真を撮られ、その写真がLINEを通してあっという間に流れました。

 高校では、保護者の通報により、学校が保護者を含めて対応を協議され、取り組みをされたこともあり、今はおさまっているようであります。

 中学校では、保護者と出向き、校長、教頭、担任と面談の上、協議した上で対策を講じていただき、保護者と学校との信頼関係を醸成することができたと聞いております。

 そして、小学校の件では、LINEを使って「何々がいるから臭い」などと流されたことから、児童が学校に行きたくないとか死にたいなどと保護者に訴えたことから、いじめが発覚しました。保護者が学校に通報するも、即座に対応していただけない、どうしたらいいでしょうかという相談でした。

 昨年九月、国においていじめ防止対策推進法が施行されました。県では、山口県いじめ防止基本方針を今年二月に策定され、各学校では学校いじめ防止基本方針が今年度策定されています。

 山口県いじめ防止基本方針の「はじめに」では、いじめに対する未然防止の取り組みが重要であるとし、いじめの早期発見に努め、いじめを認知した際には問題を隠さず、全ての教職員が解決に向け一丸となって、迅速、的確かつ組織的な早期対応を行うことが重要である。さらに、いじめが背景にあると疑われる重大事態が発生した場合には、学校やその設置者を初めとする関係者は真摯に事実に向き合い、本方針に基づいた措置を講ずるものとすると書かれています。

 先ほど紹介しました三件のいじめ事件は、未然防止の取り組みが不十分であり、早期発見・早期対応も不十分であったと考えられます。教育長の感想と今後の取り組みについてお伺いいたします。

 先ほどの事件から、スマホの利用が小学生まで及んでいる現象をしっかり調査、把握し、正しい利用方法など、具体的な対策を立てる必要があると思います。

 県教委では、今年五月八日を中心日として、小・中・高の児童生徒及び保護者を対象に、インターネット利用状況実態調査を行われたそうです。集計と具体策の取りまとめが行われていると思います。

 基本的には、買い与える親の責任と思いますが、学校の中でもスマートフォン等のルールを教える必要があります。一方では、スマホの扱いにふなれな教師がいる現象もあると聞いています。今後の対策を含めた取り組みについてお伺いいたします。

 次に、周防大島高校について、福祉専攻科の他県の状況についてお尋ねいたします。

 全国五校のうち二校は廃止、三校の生徒が集まらず苦慮していると聞いていますが、他県の現状はどのようになっていますか、お尋ねをいたします。

 次に、全国募集の現状と今後の取り組みについてお尋ねいたします。

 初の全国募集の計画は、定員の一○%でした。普通科は八人、地域創生科は四人で、十二人です。入学者は、定員の半分で六人でした。広島県から五人、普通科に四人、地域創生科に一人、大阪府からの一人は普通科に入学いたしました。この結果をどのように受けとめておられますか、教育長の感想をお聞かせください。

 次に、周防大島町外、県外からの通学時間についてお尋ねいたします。

 県外からの生徒六人のうち、五人は野球部の生徒です。六人中五人が野球部員ということは、全国募集は野球部のためにやったようなものだ、ちょっと言い過ぎかもしれません。

 野球部員の出身中学を見てみました。周防大島町内の中学出身者は、一年生十四人中二人、二年生十人中二人、三年生七人中三人です。野球部の生徒は三十一人、県外出身者は二十四人、七七・四二%ですから、野球部は周防大島町外の生徒で成り立っていると言えます。

 男子寮生は三十二人、うち二十五人が野球部です。彼らは、目の前の久賀校舎、硬式グラウンドを横目に見ながら、安下庄校舎に通学いたします。

 さらに、町外から入学した生徒は、普通科で六十五人中二十八人、寮生を除く十八人、二七・六九%、地域創生科では三十二人中二十四人、寮生を除く十三人、四○・六三%が大島町外から通学してきます。

 久賀校舎から安下庄校舎までの通学時間は無駄な時間だと思います。生徒がかわいそうだとは思われませんか、お答えください。

 次に、普通科の新入生が増加したことについてお尋ねいたします。

 一年生の普通科は六十五人、二年生との比較では二十六人増加しました。三年生との比較では二十三人の増加です。周防大島町内から普通科へ進学した生徒数は、ほとんど変化はありません。町外からの生徒が増加いたしました。学校として特別な取り組みがあったのでしょうか、お答えください。

 次に、地域創生科について、三点お尋ねいたします。

 地域創生科として入学し、一年生のときは地域創生科として学習し、二年次からビジネスコースと福祉コースに分かれるとしていますが、その理由は何ですか、お答えください。

 二点目は、地域創生科に進学だけでは、どのコースに学ぼうとするのかわからず、二年次の計画が立たないと思います。入学時点で、ビジネスコース(ビジネス科)と福祉コース(福祉科)に分けて募集したほうが、生徒にとっても目指すコースが明確となり、学習責任や学習意欲が強まると思います。また、平成二十八年開設の福祉専攻科との連携や計画も立てやすいと思いますが、お答えください。

 三点目は、一年後にビジネスコースと福祉コースに分かれるとしていますが、福祉コースへ進学する生徒がいなかった場合はどうするのですか。福祉コースの生徒がいないと、平成二十八年開設の福祉専攻科の展望はありません。お答えください。

 最後に、隠岐島前高校への視察についてお尋ねいたします。

 周防大島町在住の小原勇氏より、平成二十六年五月三十一日付で山口県学事文書課宛てに、平成二十四年度と二十五年度に実施した隠岐島前高校の旅行命令書(学校視察日)及び報告の内容について、公文書開示請求が出されました。

 回答は、平成二十六年六月十一日付で、旅行復命、旅費請求決裁履歴(期間・平成二十四年十二月九日から平成二十四年十二月十一日と平成二十六年二月十九日から平成二十六年二月二十一日)、訪問先は島根県立隠岐島前高等学校、隠岐島前高等学校を訪問しての業務報告などとなっております。平成二十四年十二月のものが一名分、平成二十六年のものが二名分であります。

 これらの訪問は、隠岐島前高校の島外、県外からの生徒募集の成果と教育内容の視察であり、周防大島高校の今年度からの県外からの生徒募集のノウハウを研究しようとしたものと思われます。

 そこでお尋ねですが、平成二十四年十二月より前の視察はありませんか、あればその内容等について御説明ください。

 以上で、一回目の質問を終わらせていただきます。(拍手)



○副議長(畑原基成君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 加藤議員の御質問にお答えします。

 まず、安倍総理の外交等に関する私の感想についてです。

 議員から見解が述べられました外交・防衛政策に関する事柄につきましては、いずれも国の専管事項でありますことから、私が感想を申し上げる立場にはないものと考えていますが、いずれにいたしましても、お示しの拉致問題については、拉致被害者家族の皆様の心情を思えば、一日でも早い解決を期待しています。

 次に、「元気創出やまぐち!未来開拓チャレンジプラン」に関する二点のお尋ねについてです。

 まず、本県がなぜ人口も経済も財政も厳しい状況になったのか、発展しなかった原因は何かについての私の認識に対するお尋ねです。

 社会経済の構造的な問題を背景に、一貫して大都市圏への人や物の集中が続いており、このことが、本県を含め地方において、人口減少に歯どめがかからないことなどの要因の一つになっているのではないかと考えています。

 こうした中にあっても、本県では、地域の活力の維持向上を図るため、執行部と議会とは、これまで知恵と力を合わせ、車の両輪として最大限の努力を傾注してきたところであり、約九割の県民の皆様が住みよい県であると感じているように、県民生活の各分野でバランスのとれた水準を確保しております。

 さらに、例えば観光客数の増加による交流人口の拡大や、県経済を支えてきたものづくり技術の承継、産業の集積など、県勢振興上の多くの成果も得られているものと考えています。

 次に、過去の遺産を捨てて一から出直す未来開拓チャレンジプランでなければならないと思うが、私の覚悟はどうかとのお尋ねでございます。

 人口減少や少子高齢化の進行など、本県を取り巻く環境は大変に厳しい状況にあるからこそ、直面するさまざまな困難を突破し、明るい展望の持てる未来を切り開いていかなければならないと考えています。

 今後の県政運営の指針となるチャレンジプランの策定に当たりましては、先人や先達が残されたさまざまな資産を本県のかけがえのない財産として積極的に生かし、「活力みなぎる山口県」の実現に向け、元気な山口県にしたいという私の思いをしっかりと盛り込んでいくこととしており、県議会の皆様の力強い御支援をいただきながら、新たな県づくりを推進してまいりたいと考えています。

 次に、新たな教育委員会制度についてのお尋ねにお答えします。

 今回の制度改正によりまして、これまで課題とされておりました教育行政における責任体制の明確化や迅速な危機管理体制の構築、首長と教育委員会との連携の強化等が図られるものと考えています。

 私といたしましては、現行制度において確立されてきた教育の中立性や継続性・安定性の確保に配慮しつつ、執行機関である教育委員会との間で、本県教育が抱える課題を共有し、また、県議会や県民の皆様の御意見もお聞きしながら、本県教育の振興に向けて、改正法に定められた首長の役割を適切に果たしてまいります。

 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。



○副議長(畑原基成君) 木村商工労働部長。

    〔商工労働部長 木村進君登壇〕



◎商工労働部長(木村進君) 子育て支援についてのお尋ねにお答えします。

 仕事と子育ての両立に向けては、子育てをしながら安心して働くことができる雇用環境づくりが重要であります。

 このため、御提案の事業所内保育所に関しましては、現在、国におきましては、次世代育成支援対策推進法等に基づき、従業員の仕事と子育ての両立支援を推進する一般事業主行動計画を策定した事業所に対し、事業所内保育施設の設置や保育士の人件費等の運営費助成を行っているところです。

 一方、県においては、こうした一般事業主行動計画の策定を支援するアドバイザー派遣を行うとともに、山口労働局と連携して、事業所への国の助成制度の周知を図っているところです。

 御提案の件に関しましては、県としては、引き続き、両立支援の一層の機運醸成を図り、国の制度を活用した事業所内保育施設の設置について、事業所の主体的な取り組みが促進されるよう努めてまいりたいと考えています。

 なお、こうした県の取り組みを通じて、事業所から制度改善の要望等があれば、国に伝えてまいりたいと考えています。

 県といたしましては、今後とも、山口労働局等との連携を十分に図りながら、子育てのしやすい職場環境づくりの促進に向けて、積極的に取り組んでまいります。



○副議長(畑原基成君) 渡邉総務部長。

    〔総務部長 渡邉繁樹君登壇〕



◎総務部長(渡邉繁樹君) まず、法人税の実効税率引き下げについてのお尋ねにお答えいたします。

 先日、経済財政諮問会議や政府税制調査会において、実効税率の引き下げを含む法人税改革の方針が示されましたが、税率引き下げに伴う財源や税率、課税ベースなどの具体案は、年末の税制改正に向けて検討していくとされております。

 県としては、県の財政や地域経済を支える県内中小企業に対して大きな影響が及ぶことのないよう慎重に検討を進めていただきたいと考えており、全国知事会や中国知事会を通じて、国に対してその旨を要望しているところです。

 今後も、税制改正の議論を注視し、必要に応じて対応をとってまいりたいと考えております。

 次に、朝鮮学校への補助金の予算化についてのお尋ねにお答えします。

 県では、平成二十五年度の当初予算において、朝鮮学校を高校授業料無償化の対象外とした国の考え方、補助金支給に関する他県の動向、北朝鮮のさまざまな行動に対する国際社会からの批判など、さまざまな状況を総合的に勘案して、朝鮮学校への補助金の予算計上を見送っており、今年度におきましても、こうした状況に大きな変化がないことから、引き続き予算計上していないところです。

 朝鮮学校への補助金の今後の取り扱いにつきましては、さまざまな御意見がある中で、朝鮮学校をめぐる状況を総合的に勘案して、検討してまいります。



○副議長(畑原基成君) 半田環境生活部長。

    〔環境生活部長 半田健二君登壇〕



◎環境生活部長(半田健二君) PM二・五対策についてのお尋ねにお答えします。

 まず、黄砂を含めた情報提供についてです。

 PM二・五には、自動車排ガス等の人為起源のものに加え、御指摘の土壌など自然由来のものも含まれていることから、県としては、黄砂についての情報提供も重要であると認識しております。

 このため、黄砂については、気象庁のホームページにおいて広く国民に情報提供されており、県としても、今後、PM二・五の情報ホームページの中で、気象庁の黄砂情報もあわせて提供できるよう、システムを改善してまいりたいと考えております。

 次に、日没後の注意喚起の解除発令についてです。

 PM二・五の注意喚起については、国は、日中の屋外での活動の参考としていることから、県では日没後の解除の発令は行っておりません。

 しかしながら、日没後の解除の発令について、これまでの県民の皆様からの御要望等も踏まえ、今後、市町等関係機関と調整しながら検討してまいりたいと考えています。

 また、マスコミを活用した効果的な周知について、昨年三月の注意喚起の制度創設以来、各報道機関に対し、県民へのわかりやすい情報の提供を要請してきました。

 これを受けて、テレビやラジオの気象情報コーナー等での情報提供など、放送事業者が工夫した取り組みが行われているところであり、今後も、県民への迅速かつ効果的な情報提供が行われるよう、報道機関と一層連携を図っていくこととしています。

 県としては、今後とも、県民の安心・安全の確保に向け、PM二・五に関する適切で迅速な情報提供に努めてまいります。



○副議長(畑原基成君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 教育行政についてのお尋ねのうち、いじめ防止対策推進法についてお答えします。

 まず、学校におけるいじめ対応状況についての感想と今後の取り組みについてです。

 本県においては、本年二月に策定した山口県いじめ防止基本方針に基づき、いじめは絶対に許されない、いじめはどの学校にも起こり得るとの認識のもと、いじめの未然防止、早期発見・早期対応の取り組みを進めております。

 しかしながら、お示しのような事案もあることから、いじめ防止等に向けた取り組み、対策の一層の充実強化が必要であると考えております。

 県教委といたしましては、各学校のいじめ防止基本方針に基づき、いじめ対策委員会が組織的ないじめ対策の中核としてより効果的な活動ができるよう、スクールカウンセラー等の外部の専門家が参画できる体制を整備するなど、学校の取り組みを支援してまいります。

 また、いじめの早期発見・早期対応に向けた教職員のスキルアップのため、やまぐち総合教育支援センターにおいて、いじめに係る研修を今年度から実施することや、県教委作成の校内研修資料を配付すること等により、学校全体のいじめ対応力の向上を図ってまいります。

 さらに、いじめ問題の解決に当たっては、学校だけの取り組みではなく、地域や家庭との連携が重要であることから、地域協育ネット等を有効に活用し、地域からサポートを得られる体制づくりを進めるとともに、いじめ防止・根絶フォーラムの開催等により、社会総がかりでいじめ問題に取り組む機運の醸成を図ってまいります。

 次に、学校におけるスマートフォン等の利用対策についてです。

 お示しのように、スマートフォン等が児童生徒の間に急速に普及してきている現状を踏まえ、学校では、児童生徒が情報モラルを適切に身につけることができるよう、教育のさまざまな場面で指導を行うとともに、県警や専門機関の協力を得て、保護者も対象とした、ケータイ安全教室を開催するなど、ネット問題への対策を行っています。

 また、県教委では、スマートフォン等の知識や理解を深めるなど、教職員の指導力向上のため、小・中・高等学校の生徒指導担当教員に向けた研修会を開催するとともに、やまぐち総合教育支援センターによる校内研修への支援等を行っているところです。

 今後は、情報技術の発達に的確に対応するため、昨年十二月に立ち上げた有識者等からなる児童生徒のインターネット利用対策会議において、県内の実態を調査するとともに、その結果を検証し、学校、家庭における子供たちのスマートフォン等の適切な利用方法などを具体的に検討することとしております。

 さらに、児童生徒のインターネットの利用については、家庭での指導が重要であることから、学校、家庭がともに考えるためのネット安心・安全フォーラムを県内三地域で開催し、積極的な意識啓発を図ってまいります。

 次に、周防大島高校についてです。

 周防大島高校は、今年度、商業ビジネスや福祉について学べる地域創生科を新設するとともに、特別進学コースの設置等により普通科の教育機能を一層充実させ、生徒や地域の期待に応える新生周防大島高校としてスタートしております。

 さらに、平成二十八年度には、これまでの福祉教育の実績も生かして久賀校舎へ福祉専攻科を開設し、さらなる魅力づくりを推進したいと考えているところです。

 こうした中、まず、福祉専攻科の他県の現状についてのお尋ねです。

 他県の福祉専攻科の入学者数につきましては、公表されていないところもあり、全ての学校については把握できておりませんが、平成二十四年度に県立高校として全国で初めて福祉専攻科を設置した秋田県立湯沢翔北高等学校では、定員二十名に対し入学者は平成二十四年度が十三人、二十五年度が十九人、二十六年度は十六人であったということです。

 また、専攻科を設置している学校におきましては、質の高い福祉人材を養成できる学校の魅力等を積極的に周知するなど、定員の確保に努めていると聞いております。

 次に、全国募集の結果をどのように受けとめているかということについてです。

 周防大島高校においては、県内生徒への高校教育の提供がまず第一でありますことから、全国募集の枠は原則として入学定員の一○%以内としているところであります。

 こうした中、今年度、県外から六人の入学者がありましたが、さらに志願者をふやしていきたいと考えており、今後も引き続き積極的に募集活動を行ってまいります。

 次に、部活動のための校舎間の移動や通学等が、時間の無駄ではないかとのお尋ねでございます。

 周防大島高校においては、地域の子供は地域で育てるとの観点に立ち、通学実態や地元の生徒が多く在籍している状況を踏まえて、安下庄校舎に高校三年間の本科をまとめたところであり、野球部の生徒や町外から通学する生徒にとっては、移動や通学の時間がふえるということもありますが、生徒たちの期待にもしっかりと応えられるよう、地域と一体となった魅力ある学校づくりを推進し、生徒たちが入学してよかったと思えるような学校づくりに取り組んでまいります。

 次に、町外からの普通科の入学者数の増加について、特別な取り組みがあったのかというお尋ねです。

 周防大島高校においては、普通科に特別進学コースを設置するとともに、周防大島町の支援による衛星授業を活用した学習センターを校内に設置するなど、学力向上に向けたさまざまな取り組みを推進するとともに、こうした新しい魅力を今まで以上に県内外に幅広く積極的に周知しており、努力を重ねているところでございます。

 次に、地域創生科に入学し、一年学習した後にコースに分かれる理由についてです。

 高校時代は、中学校における教育の基盤の上に、高校生にとって最低限必要な知識・技能と教養を身につけさせることが重要でありますことから、地域創生科においても、一年次に必履修教科・科目を多く配置し、共通に履修させることとしております。

 また、一年次に商業・福祉の両方の専門科目を学習する中で、自分の興味・関心、能力・適性等に応じて主体的にコースを選択させるため、二年次からコースに分けることとしたところであります。

 次に、入学時にコースが分かれなければ、二年次の計画が立たないのではないか、また、入学時にコースに分けて募集したほうが、福祉専攻科との連携や計画も立てやすいのではないかというお尋ねです。

 周防大島高校本科におきましては、あらかじめ三年間を見通して、幅広い教養や専門性を身につけるための教育課程の編成や教育環境の整備等を進めるとともに、福祉専攻科においても、本科の教育内容を踏まえた上で、介護福祉士の受験資格取得を目指した専門教育を集中的に実施することとしており、本科も専攻科も計画性を持って教育活動の充実を図っていくこととしております。

 次に、入学時にコースに分けて募集したほうが、生徒にとっても目指すコースが明確となり、学習責任や学習意欲が強まるのではないかというお尋ねです。

 周防大島高校の生徒募集に当たりましては、地域創生科では二年次からコースに分かれ、それぞれの専門的な学習や資格取得に取り組むことなどについてもしっかりと説明しており、中学生は、周防大島高校の魅力を理解し、学習意欲等を持って志願してくれるものと考えております。

 次に、福祉コースへ進学する生徒がいなかった場合にはどうするのか、福祉コースの生徒がいなかったら福祉専攻科の展望はないとの御指摘についてです。

 今年度の地域創生科の一年生に、二年次からのコース選択の予備調査を実施したところ、約七割の生徒が福祉コースを希望しているところであり、また、これまでの福祉科において約半数の生徒が介護福祉士の国家試験を受験していることから、福祉コースから専攻科への入学者はあるものと考えております。

 今後、周防大島高校の生徒はもとより、県内外の高校生に向けても幅広く福祉専攻科の募集活動を行い、定員の確保に積極的に取り組んでまいります。

 最後に、平成二十四年十二月より前に、隠岐島前高校を視察したことはないのかというお尋ねです。

 周防大島高校の新たな魅力づくりに向けて、平成二十四年、二十六年に隠岐島前高校の視察を実施したところですが、それより前の視察は行っておりません。



○副議長(畑原基成君) 加藤寿彦君。

    〔加藤寿彦君登壇〕(拍手)



◆(加藤寿彦君) それでは、再質問させていただきます。

 まず、教育関係なんですが、二年次の福祉コースについては七割の子供が事前調査で選択をしているというお話でしたね。私は、事前にこの質問をつくるときに執行部に伺ったんですよ、そういうのは事前にどうなんですかと。そういうことはやっていないと、わからないというふうに答弁されたから、ああいう質問をしたんですね。ちょっとそれは失礼じゃないですか。

 それから、福祉専攻科については全国で五校あるんだけども、二校は廃止をしたというふうに聞いているんですが、そういった問題については全くお答えにならなかったですね。わからないというような言い方で、お答えになっていないです。きょうはわからないでいいです、それは調べていただきたいと思います。

 それから、朝鮮学校の補助金については、前と同じようなことをまた再度申し上げますけれども、学校からいわゆる参観日じゃないですけど、学校開放、あるいは運動会の御案内なんかが来ているわけですね。実際に、朝鮮学校で行っている教育がどんなものか、全く見ようともしない、聞こうともしないで、学校と朝鮮総連とか朝鮮の本国との関係があるとかいうようなことだけで、しないという理由にしないでください。

 私は、答弁はいいですから、ぜひ検討していただいて、そういう機会があれば積極的にそういうものを見て判断をするということがもっとやられて結構だと思います。

 国の方針に従わんにゃいけんというのはわからんわけでもないですから、それはそれとして、山口県としてどうなのかというのは持っていただきたいというふうに、これは要望しておきます。

 それから、時間がありませんので、再質問を違う問題についてもさせていただきます。

 まず、集団的自衛権に関係する問題について、いろいろと申し上げます。

 集団的自衛権の行使や集団安全保障を容認する閣議決定が、きょう、夕方にも行われるようでございます。専守防衛という日本の安全保障政策が転換点を迎えることは間違いありません。安倍総理はなぜ急ぐのか、私には理解ができません。

 慎重であった公明党さんは、集団的自衛権が行使される範囲が極めて限定されると強調され、山口代表も「私は集団的自衛権に断固反対だった」と述べられた上で、閣議決定案について、「米国のためではなく、日本を守るための武力に限られ、やむを得ない。限りなく個別的自衛権に近いものに限り認めてもいいのではないか」と述べられたようであります。

 昔、社公民という政治の枠組みがありました。県議会でも、民主・公明連合の会という会派がありました。公明党さんが福祉の党、平和の党と高らかに宣言していた時代はもはや終わったのでしょうか。私も古い人間ですから、極めて寂しい限りでございます。新しい方はおわかりにならないと思います。

 六月三十日現在のNHK調査では、集団的自衛権に反対の決議が百四十九自治体、慎重審議を求める決議は四十二自治体が可決しており、民放の調査では二百を超えたという話もありました。自民党、公明党の議員も、賛成していると報道されておりました。

 私は、憲法の解釈を時の政府の判断で勝手に変えることは許されないと考えています。極めて限定と歯どめをかけたと言われますが、判断するのは安倍総理でございますから、アリの一穴でありまして、信用はできません。

 今、政府・与党がやるべきことは、アベノミクスを成功させることであって、集団的自衛権行使のため、憲法九条、戦争放棄の解釈を変えることではないと思います。

 昨日の本会議で、景気は緩やかに回復しているとの発言もありましたが、果たしてそうでありましょうか。企業が利益をふやせば、設備投資や賃金に回ると言われました。円安で企業業績は好転しましたが、投資の拡大や賃上げは大手企業中心であります。

 輸出は伸び悩み、消費税が上がり、きょうから食料品が一斉に値上げされるようです。国内消費も拡大の見込みがなく、中小零細企業や私たち国民の生活は厳しさを増していることは疑いがありません。

 五月の有効求人倍率が一・○九倍となり、約二十二年ぶりの高水準との報道がありました。数字上は人手不足でありますが、パートや派遣社員、契約社員などの非正社員の求人が中心で、今や非正社員の数は二千万人となっていると言われています。正社員は、逆に五百万人も減少していると言われています。

 格差が広がり、貧困が問題になっています。格差是正に取り組み、セーフティーネット、人材への投資をふやし、働く一人一人の能力を高め、生産性向上につなげることが重要であると考えております。

 それが、村岡知事が目指す未来開拓チャレンジプランの到達点ではないかと考えますが、再度、知事の答弁をお伺いいたします。

 いじめ対策について、いじめによる自殺は依然として深刻であります。今回のいじめで、ある学校の学校いじめ防止基本方針を見ました。そこには、重大事態への対応が書かれています。重大事態とはどのような状態を指すのか、具体例でお示しください。

 その一方で、いじめの早期発見の取り組みは書かれているものの、早期対応の具体策は書かれていません。そのため、早期発見がおくれ、早期対応が不十分であったのかもしれません。

 学校での取り組みと県教委の取り組みに温度差があるのではありませんか、全ての学校のいじめ防止基本方針を点検されていますか、今後どのように取り組まれますか、お答えください。

 また、先ほど紹介しました三件のいじめについて、県教委に連絡がされていない学校があると聞きました。学校内で、しかも一部の先生で処理している現実が今もあることが、最も重要で問題であると思います。

 いじめが発覚したことは先生の汚点ではなく、早期発見・早期対応した先生や学校を評価する仕組みをつくる必要があります。学校いじめ防止基本方針に明記するべきであります。県教委の指導で、先生方の意識改革をお願いいたします。お答えください。

 周防大島高校について、本年の新入生は大島町内の生徒が普通科三十七人、地域創生科八人で合計四十五人、大島町外からの生徒は、普通科は県外からは五人を含めて二十八人、地域創生科は県外一人を含め二十三人の合計五十一人、県外の生徒のほうが六人も多いんです。

 大島町内の中学生及び小学生の現状を見ますと、周防大島高校を存続させるならば、県外、町外の生徒をさらに多く受け入れる必要があると思います。島外の生徒や寮生がふえれば、久賀校舎のほうが効率がよく、利便性が高いことは周知の事実です。将来を見越して、周防大島高校を久賀校舎への移設を検討するべきではないかと思います。お答えください。

 地域創生科の新入生三十一人は、二年次にはビジネス科と福祉科に分かれますが、それぞれの科にどれぐらい――これは先ほど御答弁がありました。どれぐらい進学するか、予測されていますかという質問でございました。

 それから、二十八年開設の福祉専攻科は、生徒が一人でも開設をされますか、お答えください。

 それから、私は、昨年の十一月議会で、周防大島高校の再編計画について、当時の久賀高校及び安下庄校舎に在学する生徒を初めその保護者等に対し、また再編後の安下庄校舎に進学するであろう島内五中学校に在籍する生徒とその保護者に対し、再編計画の是非等について質問内容を例示して無記名でアンケート調査をされたかと質問いたしました。

 当時の教育長の答弁は、していないというものでした。おまけに、一年は地域創生科で、二年次からビジネスコースと福祉コースに分かれるという、極めてわかりにくい地域創生科をつくられました。まさに、当事者の生徒や保護者の意見を聞かず、再編統合が進められ、福祉科を廃止し、福祉専攻科をつくったということになりませんか、お答えください。

 隠岐島前高校の視察について、平成二十四年十二月九日から十一日の視察についての旅行命令、旅費請求決裁履歴を見ますと、所属は周防大島高等学校となっており、電話番号は○八三三−七一−二二六一、職員名は浦町浩、職名は校長となっています。

 この電話番号は周防大島高校ではなく、光丘高校の電話番号です。また、浦町浩校長は、平成二十四年十二月当時は周防大島高校の教頭です。校長は二十六年四月からです。なぜ間違ったのですか、また今後の対応についてお答えください。

 さらに、公共交通機関認証の適要欄には、九日と十日の宿泊場所の記載がないのですが、どこに宿泊されたのでしょうか、お答えください。

 平成二十六年二月十九日から二十一日の視察について、熊毛南高校の白井宏明校長と高校教育課高校改革推進班の林さんの二人が視察に行ったようになっていますが、周防大島高校と関係のない学校の校長がなぜ行かれたのか、お答えください。

 済いません、早口で、以上で二回目を終わります。(拍手)



○副議長(畑原基成君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 加藤議員のチャレンジプランについての再質問にお答えをさせていただきます。

 私は、全ての県民がそれぞれの能力を発揮し、活躍をし、そして自己実現できる社会づくりが必要と考えております。そうしたことなどを通じて、「活力みなぎる山口県」を実現することをこのプランの基本目標として取り組むこととしています。

 そのため、プランにおきましては、産業、地域、人材、その三つの活力を創造する戦略、そして県民生活の基本となる安心・安全の戦略を設定をすることとしており、今後、具体的な施策を構築してまいりたいと、このように考えております。



○副議長(畑原基成君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 最初に、抗議のありました、事前に事前調査のことは聞いていないというようなお話でございますけれども、こちらのほうでお答えしたのは、高校の校長と中学校長の間で、中学生のコース希望の情報交換を行っているかという議員の御質問に対して、事前に中学生の事前のコース調査の数はやっていないとお伝えしたところでございます。

 きょう、答弁でお答えしたのは、現在一年生が二年生にコース分けをするということでございますので、御理解いただけたらというふうに思います。

 それでは、教育行政に関する再質問にお答えをいたします。

 まず、重大事態とはどのような事態か、どのような状態か、具体的に示せというお尋ねでございます。

 重大事態につきましては、いじめ防止対策推進法の中で規定をされていまして、そこには具体的には、いじめにより児童等の生命、心身または財産に重大な被害が生じた疑いがあると認めるとき及びいじめにより児童生徒等が相当の期間、学校を欠席することを余儀なくされている疑いがあると認めるときというふうに規定をされております。

 次に、学校での取り組みと県教委との取り組みに温度差があるのではないか、全ての学校のいじめ防止基本方針を点検しているのか、今後どのように取り組むのかとのお尋ねでございます。

 県教委では、全ての県立学校からいじめ防止基本方針の提出を受け、内容の点検は行っております。市町立の学校につきましては、市町教委に依頼をしておりまして、市町教委において点検等を行っていると考えております。

 今後、学校いじめ防止基本方針は、学校において、毎年度、PDCAサイクルに基づき検証・評価し、必要に応じて見直しをすることとしております。

 県教委は、各学校の取り組みに温度差を生じないよう、今議会で条例で設置をする山口県いじめ問題調査委員会において、いじめ防止対策の実態について点検・評価を行い、必要な見直しを行ってまいる、指導助言してまいるというふうに考えております。

 次に、校内で一部の先生で処理している現実が問題だと、早期発見・早期対応した先生や学校を評価する仕組みをつくる必要があるのじゃないか、あるいはそれを学校いじめ防止基本方針に明記すべきであると、そして県教委の指導で先生方の意識改革を行ってくれというふうなお話でございます。

 お示しのように、こうした問題への対応は、一部の教員が行うのではなく、学校の組織として対応することが大切であると考えております。

 山口県いじめ防止基本方針においては、学校評価や個人の教職員評価について、いじめの有無やその多寡のみを評価するのではなく、日ごろからの児童生徒の理解、未然防止や早期発見、いじめがあった際の問題を隠さず、迅速かつ適切な対応、組織的な取り組みをすること等を評価することとしておりまして、県教委としては市町教委と連携しながらこの趣旨を一層徹底してまいりたい、そしていじめに対する教職員の意識を高めてまいりたいと考えております。

 次に、周防大島高校に関するお尋ねでございます。

 まず、将来を見越して、周防大島高校を久賀校舎への移設を検討すべきではないかというお尋ねですが、これも先ほどお答えいたしましたように、周防大島高校の改編に当たりましては、地域の子供は地域で育てるという観点に立ち、生徒の通学実態、あるいは地元の生徒が多く在籍する状況を踏まえ、安下庄校舎に高校三年間の本科をまとめ、新たなスタートを切ったところでございます。

 お示しのように、島内の生徒減少がこれからも見込まれる中で、周防大島高校におきましては、島内はもとより県内外から広く生徒募集を行いまして、さらなる活性化に努めることとしており、また、遠方から入学した生徒につきましては、久賀に設置をしております男子寮、女子寮で受け入れるとともに、寮生につきましては、校舎間バスを柔軟に運行することにより、安下庄校舎への通学や部活動に支障のないように対応してまいります。

 今後とも、本校の本科を安下庄校舎に置く中で、地域と一体となった学校づくりや地域の教育力を生かした特色・魅力づくりを一層進め、さらなる活性化を図ってまいります。

 それから、専攻科につきましては一人でも開設するのかという御質問でございますが、そうならないように生徒募集に努めてまいりたいと考えております。

 次に、生徒や保護者の意見は聞かずに再編統合が進められて福祉科を廃止し、福祉専攻科をつくったことにならないかというお尋ねについてでございます。

 昨年の十一月議会でお示しのあったような形でのアンケート調査につきましては、中学生に不安や動揺を与えるおそれがあるということから、実施をしていないとお答えしたところでございます。

 しかしながら、生徒や保護者等の意見につきましては、幅広い方々を対象とした地域説明会や、中学校二・三年生を対象とした進路希望調査、あるいは中高一貫教育における中高教員の連携の場面など、さまざまな機会を通じて情報を収集してきたところでございます。

 こうした中で、高齢化等の進展に伴いまして、基礎的・基本的な知識・技術とともに、豊かな人間性や専門的な能力を身につけた人材による質の高いサービスの提供が求められていることから、生徒や保護者等の御意見も踏まえ、本科において幅広い教養や豊かな人間性を培った上で、資格取得を目指した専門教育を行う福祉専攻科を設置することとしたところでございます。

 次に、隠岐島前高校の視察に関する情報公開制度の関係でございまして、数点のお尋ねにお答えいたします。

 山口県では、旅行命令・旅行復命を電子決裁でしているところでありまして、このたびの開示請求に対応するため、データベースから旅行復命と旅費請求の決裁履歴を呼び出し、プリントしたものを開示をいたしました。

 その際、職名については、その当時、出張した当時の職名ではなく、現職、現在の時点の職名が表示されるシステムとなっていることから、御指摘のような表記となっておるところでございます。

 なお、周防大島高校の電話番号が光高校のものとなっていた点につきましては、本人が異動した後に職員基本情報を修正していなかったということでございます。

 それから、宿泊場所の記載についてでありますが、旅費のシステムは職員の出張管理並びに旅行代理店へのチケット手配機能がございます。庁内では旅行代理店へのチケット手配機能を利用することができますが、学校ではそれができないということになっておりまして、お示しの周防大島高校の教頭は直接宿泊場所に予約をしたため、二十四年度の訪問については宿泊場所の記載が書かれていないという状況でございます。

 なお、実際に宿泊した場所は、ホテルハーベストイン米子、それからマリンポートホテル海士でございます。

 次に、なぜ周防大島高校と関係ない校長が隠岐島前高校に行ったのかというお尋ねでございますが、先ほどお話をしたとおり、現在、白井氏は熊毛南高校の校長でございますが、平成二十六年二月に隠岐島前高校を訪れた際は高校教育課高校改革推進班の職員でありました。周防大島高校の具体的な学校づくりの検討のために、訪問したというものでございます。

 以上でございます。



○副議長(畑原基成君) 加藤寿彦君。

    〔加藤寿彦君登壇〕(拍手)



◆(加藤寿彦君) 三度目の質問をさせていただきます。

 どうも、私がそうなのかもわかりませんが、私と教育委員会との間では信頼関係が醸成されていないようなので、教育長もかわりましたので、私も心を入れかえて信頼関係を保つように努力しますので、よろしくお願いいたします。

 そこで、視察の命令書の関係の答弁はわかりました。ある意味では単純なミスということになるのかもわかりませんが、これはシステムをきちっと整理をしていただきたいと思います。そうでないと、開示請求をした方に迷惑ですよね。

 まさに、間違ったものが開示されているわけですから、ですからその段階で説明がされておれば、それはそれとしてよかったんでしょうけれども、その辺については正確な情報が開示されるように、内部で検討をいただき、是正をしていただきたいということは要望させていただきたいと思います。

 学校におけるいじめ防止基本方針については、全て担当を含めて見られたというふうに答弁されたんですが、先ほど申し上げましたように、私もある中学校のものを見ましたら、ちょっと違うんですよね。また、これは個別にお話をさせていただきたいと思いますし、現物も私は持ってまいりたいと思います。

 要は、前に向かって進めるようにするのが目的で、あらを探すのが目的ではないわけで、あえてこの場で申し上げたわけでございますから、よろしくお願いしたいと思います。

 そこで、最後の質問をいたします。

 中学校を対象に、教員の勤務時間や指導状況調査をした経済協力開発機構が行った国際教員指導環境調査というものがあります。一週間の仕事時間は、日本が五十三・九時間、参加した三十四カ国・地域で最も長く、平均は三十八・三時間で、日本だけが五十時間を超えています。二位はカナダ四十八・二時間、三位はシンガポール四十七・六時間で、日本のほうが六・三時間も多く、三十三位のイタリアは二十九・四時間で、日本のほうが二十四・五時間も多いという結果であります。

 このような日本の教員の置かれた現状で、いじめの早期発見や早期対応はできるのでしょうか。対応するためには先生をふやすしかありません。教員OBの活用など、県独自の対応と国に対していじめ対策要員の国への要望をする等の必要があると思います。お答えをいただきたいと思います。

 早期発見とか早期対応のときに、ケースワーカーとか、そういうのは私は関係ないと思っているんですけども、再度お答えをお願い申し上げます。

 それから、昨日の教育長の答弁に、高校改革について、目指すべき高校づくりの方向性や生徒のニーズ等に対応した魅力ある学校・学科の設置などについて検討を重ね、県立高等学校の将来構想を今年度中に策定するとあります。

 要は、生徒のニーズ等に対応した魅力ある学校を設置するということですから、先ほども私は質問しましたが、調査の仕方はそれぞれ違うかもわかりませんけれども、やはり現実に対象となる生徒と保護者、その人たちの声をしっかり聞いていただいて、安下庄高校の中の福祉科についてはしっかり残って、専攻科もきちっと対応できると、その仕組みをきちっとつくっていただくようにお願いをしておきたいと思います。答弁は要りません。

 それから、質問の最後になりますが、毎日新聞の読者の投稿欄に「みんなの広場」があります。そこに投稿がございましたので、紹介いたします。

 「平和な日本を願う天皇陛下」という寄稿でした。

 憲法を素直に読むと、主権は国民にあり、憲法を守らなければならないのは為政者であることが読み取れます。憲法は国民が守らなければならないのではなく、国民を守るために存在しているはずです。安倍晋三政権が進めている政策は、とても国民を守らせるためのものとは思われません。安倍首相の考え方は、憲法を守っていないことになります。

 翻って、天皇陛下は憲法を正しく守っていらっしゃるがために、再び戦争に向かうことになりそうな法律がつくられようとしていても、沈黙を守っていらっしゃると思います。

 しかし、亡くなられた昭和天皇も、今の天皇陛下も、心から平和な日本を希求なさっていらっしゃることは、その時々のお言葉によって明らかであります。御高齢になられた天皇陛下が、今ごろになって戦争などという言葉を新聞などでごらんになって、悲しまれているのではないかという……



○副議長(畑原基成君) 加藤寿彦君に申し上げます。時間が参りました。



◆(加藤寿彦君) (続)はい、失礼しました。そのような投稿がありましたので、胸に刻んでおきたいというふうに思います。

 以上で終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(畑原基成君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 再々質問にお答えをいたします。

 一点だけであったというふうに考えておりますが、大変多忙化の中で、今置かれたような現状ではいじめの早期発見や早期対応はできないと、先生をふやすしかないんじゃないかというような御質問であったかというふうに思います。

 県教委では、いじめ・暴力行為等が多い場合などには、特にきめ細かな指導が必要とされる学校に、年度当初から国の児童生徒支援加配を活用して、教員を増員をしております。

 また、年度途中に、いじめ等、あるいは暴力行為の問題が緊急に発生をして多くなって、学校への支障が来したと、そういった学校については緊急に教員の加配も行っているところでございます。

 県教委といたしましては、今後とも、これらの取り組みをさらに効果的に進めるとともに、加配を含む教職員の定数増について、国に対して要求してまいりたいと考えております。

 以上です。



○副議長(畑原基成君) 曽田聡君。

    〔曽田聡君登壇〕(拍手)



◆(曽田聡君) 皆さん、こんにちは。公明党の曽田聡でございます。

 村岡知事におかれましては、二月二十五日に御就任されて以来、はや四カ月が過ぎました。その間、県民の声に耳を傾けることに、また、目で確かめることに精力を傾注されようとしている姿を見て、県民から大いに期待をされております。

 我が公明党の立党の精神は、「大衆とともに」であります。現場を重んじる村岡知事とともに、県勢発展のため尽力させていただくことをお誓いし、通告に従い一般質問をさせていただきます。

 初めに、社会保障・税番号制度について、お尋ねをいたします。

 これまでに同じ趣旨で平成二十四年二月議会に社会保障・税番号制度を見据えた県の情報システムのクラウド化について、平成二十五年十一月議会には、社会保障・税番号制度に対応した県の情報システムの構築に関して、ロードマップはどのようになっているかについて、質問をさせていただきました。

 県からは、「YSNの活用を含め、セキュリティーやバックアップ機能の強化にも資するクラウド技術を初めとする新しい情報通信技術の積極的な導入も検討してまいる必要があると考えており、このような考えのもと、日々進化する情報技術を取り巻く環境の変化に対応し、安全で安心できる、しかも効率的な情報システムの構築に努めてまいります」と。

 また、「他県とも連携し、国に対し、システム情報の早期提供の要請や、全国知事会を通じたシステム構築に関する財源措置の要望を行っております。また、これらと並行して、県庁内の関連業務システムを番号制度に対応させるための課題や、対策の方向性についての検討を進めているところであり、平成二十八年一月からのシステム稼働に向けて、国から示されているロードマップに沿って、国との連携システムの構築や、県の関連業務システムの改修等の具体的な工程を検討し、鋭意計画的に取り組むこととしております」と答弁をいただきました。

 平成二十五年五月にこの制度に関する番号関連四法が公布されて以来、国ではさまざまな角度から個人番号の利用範囲が議論されてきております。

 社会保障分野では、年金や雇用保険、そして、医療保険、また、公営住宅・改良住宅の管理に関する事務に。税分野では、国民が税務当局に提出する確定申告書、届出書等に。災害対策分野では、被災者生活再建支援金の支給に関する事務や被災者台帳の作成などに。また、乳幼児医療費助成制度など地方自治体が条例で定める事務への利用も考えられております。

 また、番号制度における地方自治体の持つシステムと国のシステムの情報連携の概要も示され、情報システム構築における財源の負担割合も示されております。そして本年五月末には、国が地方自治体とソフトウエア関連会社に対して、ホームページを立ち上げ、番号制度に対する情報共有を図っています。

 国は、平成二十八年一月からの運用を目指し、ロードマップを発表しております。それに対し、地方自治体の取り組みには、温度差があるともお聞きをしました。

 そこでお尋ねをいたします。社会保障・税番号制度の運用まで一年半となりました。庁内の複数部門にまたがる県民のデータを連携する作業は、大変になろうかと思いますが、情報システムの整備に関する推進体制の状況と進捗状況について、御所見をお伺いいたします。

 次に、ビッグデータの利活用について、お尋ねをいたします。

 政府は、平成二十五年六月に、世界最先端IT国家創造宣言を閣議決定いたしました。

 基本理念には、一つ、閉塞を打破し、再生する日本へ、二つ、世界最高水準のIT利活用社会の実現に向けてとし、特に二つ目の基本理念の中には、ブロードバンドインフラの整備によるITの利活用、そして、情報資源の活用として、ビッグデータとオープンデータの活用による課題解決が掲げられております。

 ビッグデータという言葉は、最近テレビ、新聞等で紹介されるようになりましたが、その定義は曖昧なままであります。

 小売店などで使われているPOSデータや企業内で管理する顧客データといった構造化されたデータもビッグデータに含まれますが、最近では、ツイッターやフェイスブックに代表されるSNSによる文字データや、インターネット上の映像配信サービスで流通している映像データ、乗車券などのICカードやRFID等の各種センサーで検知されるデータなど非構造化されたデータも含まれております。

 例えば、天気予報番組などで目にするようになったお天気サポーターなどからのウェザーリポートも数がふえれば情報の信憑性も高くなります。気象予報士の予想にまさった事例もあります。

 また、SNSなどでは、インフルエンザの発生件数を、せきどめ、解熱剤などの言葉の入力件数、そして検索件数の相関関係から発生件数を予測した事例もあります。

 そして、ある自治体では、自動車会社と連携して、カーナビゲーションデータからの分析結果を道路行政に活用しております。

 自動車会社では、車の位置情報や速度情報を収集・分析し、急ブレーキが多発する箇所を特定、それから得たデータを自治体では、区画線の設置や街路樹の伐採などを講じて、事故減少に結びつけております。

 また、児童生徒の交通安全対策にもこのデータを活用し、注意喚起に役立ててもおります。

 また、オープンデータは、行政機関が持つ、公共データをインターネットで広く公開するデータのことであり、このオープンデータを生かす取り組みを模索し始めている自治体は、全国で十を数えます。

 例えば、福井県鯖江市では、公園のトイレ情報やAEDの配置場所、人口の推移など約四十件の情報をオープンデータとして提供し、そのデータをもとに民間企業が活用し、八十を超えるアプリケーションを作成しております。

 鯖江市に開発拠点を置くソフトウエア開発会社が開発した、データシティ鯖江アプリは、市内二千六百カ所の消火栓の位置情報やリアルタイムなバスの運行情報をスマートフォンに提供しています。

 また、静岡県では、二次利用可能なデータの公開環境であるポータルサイトを整備し、公開データを利活用したビジネスが展開できる環境を整えております。

 公開データを活用して、世界遺産に登録された富士山のビュースポットを紹介するサイトや、明るい夜道を案内する安心・安全な歩行者ナビゲーションシステムも開発されています。

 このように、ITの発達とともに、私たちの生活スタイルにも変化が生じています。ビッグデータの活用によるプライバシー保護とデータ活用の調和をどのように検討していくか。課題はたくさんありますが、民間が保有するビッグデータと行政機関が保有する公共データを有機的に結びつけ、活用していくことにより、県経済の発展や県民の安心・安全に寄与するものと考えます。

 そこでお尋ねをいたします。今後、県の各種施策をさらに推進するためには、ビッグデータの利活用を検討することも重要と考えますが、御所見をお伺いいたします。

 続きまして、クルーズ船の誘致についてお尋ねします。

 政府は、本年六月十七日に、訪日外国人旅行者の増加に向けたアクション・プログラム二〇一四をまとめました。

 昨年一年間の訪日外国人旅行者は、初めて一千万人を突破し、一千三十六万四千人となりました。

 どこの国から日本を訪れているのか、韓国、台湾、中国、アメリカ、香港の順で訪日外国人旅行者の実に七八・三%がアジアからの旅行者で占められています。

 では、日本を訪れる外国人旅行者が日本の何に興味・関心を示しているのか。一つには、日本の周囲を取り囲む海洋や諸島、海に浮かぶ島々の風景が美しい瀬戸内海であると言われています。

 本県の豊富な海洋資源を活用した観光の振興を図り、海洋観光県としてのブランド力・競争力の強化を図ることが大切であると考えます。

 平成二十五年度は、年間八十三万人の韓国人旅行者の利用実績がある日韓定期航路について、関係機関と協力して活性化に向けた課題を整理する必要があると思います。

 下関を発着する関釜航路では、到着とともに九州の旅行業者がチャーターしたバスで九州各地の観光地へ向かう光景も目にします。

 本県独自の新たな旅行商品の開発促進、利用者の利便性向上策等を検討し、活性化を図る必要があると思います。

 また、まだまだ訪日観光者数は少ないものの、欧米諸国で人気の高いヨットなどのマリンレジャーを活性化するためには、年中、波の穏やかな瀬戸内海は、うってつけの環境であると考えます。そのためには、乗組員の養成、そして情報発信をどのように行うか検討する必要があると考えます。

 公明党は、本年二月九日、兵庫県淡路島で瀬戸内海フォーラムを開催し、瀬戸内沿岸七県の広域連携で、その資源を生かす重要性を議論し合い、基調講演をいただいた奈良県立万葉文化館名誉館長の中西進氏は、陸地に囲まれた内海のうち、瀬戸内海について、一国内にあるという点で世界的に特殊な存在だと強調し、さらに複数の国家間に囲まれる内海は、地中海や日本海のほか極めて少ないとし、日本の有す二つの内海は、世界に誇るべき財産であると、また、瀬戸内海の活性化策にも触れ、国内への認知を広げるため、瀬戸内海圏の構築を提唱され、その上で、瀬戸内海に面する県の知事が合同に会する知事サミットの開催を求める一方、国内外の文化を運んできた回廊としての役割などを掘り下げる瀬戸内海学の確立を提案されました。

 本年四月には、英国船籍のカレドニアン・スカイが下関・萩港に、五月には、ぱしふぃっくびいなすが仙崎港に、六月にはにっぽん丸が下関港に寄港し、地元主催のさまざまな歓迎行事も企画される中、寄港地の観光PRにも力を注いでおります。

 こうした中、本県では、産業戦略部にクルーズに関するワンストップの窓口を設置されるなど、県のこうした取り組みに対し、私は大変期待をしております。

 そこでお尋ねをいたします。東洋のエーゲ海とも称される美しい瀬戸内海等の本県が有する資源を活用しながら、クルーズ船の誘致を積極的に進めていくことが重要と考えますが、御所見をお伺いいたします。

 続きまして、水資源の保護についてお尋ねいたします。

 地球上の生命を育み、国民生活や産業活動を支える重要な役割を担う水、日本では水道の蛇口をひねれば、安全で安心できる水を誰でもが享受できる環境が整備されてきました。

 四十四年前に出版されたイザヤ・ベンダサン著の「日本人とユダヤ人」の中に、「日本人は、水と安全はただだと思っている」と記述されておりますが、ここ最近に至るまで日本人は、水資源の不足はセンシティブな問題であるとの認識はなかったのではないでしょうか。

 このような中、第百八十六通常国会で、水に関する雨水利用推進法と水循環基本法の二つの法律が成立いたしました。

 水循環基本法は、上水道は厚生労働省、下水道は国土交通省、農業用水は農林水産省などと水に関する施策の所管がばらばらな縦割り行政の弊害をなくそうと、内閣に水循環政策本部を設置し、水資源を一元的に管理・保全する体制を敷き、特に都道府県にまたがる河川流域の水循環を総合的・一体的に管理することとなっています。

 なぜこのような法律をつくる必要があったのでしょうか。国土交通省の平成二十五年度版日本の水資源によると、水資源の供給において、使用可能な淡水の量は、地球上に存在する水資源総量十四億キロ立方メートルのうち、わずか○・○一%に過ぎず、そのほとんどは海水であり、地下水であり、氷河などとして存在しています。

 中近東、アフリカ、ヨーロッパ、東南アジアなどでは、河川が国境を越え、激しい水利権争いをしています。

 国際河川は、多くの国を越えて流れていくため、上流の国で水域を汚染すると、その影響は下流域の国に及んでいます。

 我が国では、国を越えて流れる河川は存在しませんが、平成二十四年に利根川水系の浄水場において、浄水後の水から水道水質基準値を上回るホルムアルデヒドが検出され、一部浄水場で取水停止などとなる水質事故が発生いたしました。

 この水質事故は、厚生労働省及び環境省の調査により、利根川上流で流れ出した化学物質と浄水場の消毒用塩素が反応してホルムアルデヒドが生成され、水道水質基準を超過したものと考えられています。

 この水質事故により、一都四県の浄水場で取水停止の措置がとられ、千葉県内の五市において約三十六万世帯の家庭が断水の影響を受けました。上水域で起きた水質汚染が下流域に広がる典型的な例だと考えます。

 また、林野庁が平成二十五年の外国資本による森林買収に関する調査の結果について公表しています。新聞報道等によると、水源地周辺の森林を外国資本によって買収される事態があり、このたびの水循環基本法成立のきっかけとなったとあります。

 その買収は、北海道十一件、百九十一ヘクタール、長野県軽井沢一件、○・三ヘクタール、神奈川県箱根一件、三ヘクタール、福岡県一件、○・二ヘクタールで、そのほとんどは、香港及び英領ヴァージン諸島の法人となっています。

 そのほか、国内の外国系企業と思われる者による森林の取得事例として都道府県から報告があった事例は五件、四百五十五ヘクタールと公表されております。

 そこでお尋ねをいたします。水循環基本法の成立を受け、県においても、水循環に関する施策に関して、国や他の自治体とともに、自主的かつ主体的に、地域の特性に応じた施策を策定し、実施する責務を有するとされておりますが、今後どのように水資源の保護を進めていかれるお考えか、御所見をお伺いいたします。

 次に、県立図書館の充実についてお尋ねをいたします。

 文部科学省の調べによると、大学や学校を除いた全国の公立図書館は、平成二十三年度三千二百七十四と、前回の平成二十年度の調査から百九施設ふえ、調査開始以来最高となっています。

 近年は、団塊の世代などの退職もあって、シルバー世代を中心に利用者が増加しています。

 全国各地で、利用者のニーズを酌み取り、さまざまな取り組みがされております。

 ある図書館では、開館時間を午後七時から午後九時までに延長し、開館日も年末年始を一部開館し、普段仕事で利用できなかった方々の利用者増につながっております。

 また、図書館を県政の情報拠点とし、子育て、医療、環境、教育、そして就業や起業など、ビジネス支援センターを設けて、地域の課題に応じたサービスを展開する図書館がふえています。

 山口県立図書館でも公立図書館初となるマルチメディアデイジー室を設置し、マルチメディアデイジーという新しいメディアを通じて、さまざまな理由で読むことに困難を抱えた方々に読書を楽しんでいただき、より幅広い方々に図書館サービスを提供しております。

 また、来年放映される、NHK大河ドラマ「花燃ゆ」にも通じる特徴のあるコレクションとして、幕末、明治維新に関する資料を収集し、これらの資料の中から、特に人物にスポットを当てた明治維新人物ギャラリーを設置し、吉田松陰先生を初め、高杉晋作、坂本龍馬など、長州藩だけでなく、幕末、明治維新に活躍した人物を伝記資料で紹介しております。

 本年一月、国立国会図書館では、同館が所蔵する入手困難な絶版本などを全国の公立図書館等で閲覧できるサービスを始め、本県を初め、六月末現在、全国二百四十九施設の公立図書館が参加しています。

 国立国会図書館等では、平成二十一年から貴重な資料の保存と活用のため、デジタル化を始め、そのうち百三十一万点の資料を図書館向けデジタル化資料送信サービスとして、申請した公立図書館で閲覧・複写することができます。

 本県では、四月に二階の情報検索コーナーに五台の端末を設置し、利用できるようになりました。しかし、その利用件数は、サービスが始まった四月、五月の二カ月間で、閲覧十六人、複写九人となっています。

 近県の状況を調べてみましたが、人口など県勢の状況を考慮し、おおむね同じような利用件数になっており、新しく始まったこのサービスの普及啓発のため、マスメディアなどで取り上げていただいたともお聞きをしました。

 また、どのような方々が利用しておられるかと尋ねたところ、大学や企業などで研究している方、郷土史編さんなどにかかわっている方が多いとお聞きをしました。

 そこでお尋ねをいたします。図書館は役所と違い、県民の方が気軽に訪れられる場所であり、また、さまざまな年齢層の方々が利用をされます。

 県立図書館が県政の情報発信基地として、また、国民共有の財産である国立国会図書館に所蔵されている資料を閲覧できる場所として、そして、県内の公立図書館の中心拠点となり得る図書館として、どのように充実・発展に取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。

 最後に、歩車分離式信号の整備促進についてお尋ねをします。

 平成二十五年中に交通事故でお亡くなりになられた方は、全国で四千三百七十三人と十年前に比較して三千三百九十五人減少しているものの、六十五歳以上の高齢者の占める割合は五二・七%と年々増加傾向にあります。

 警察庁では、平成二十七年を着地点とする目標として、世界一安全な道路交通の実現を目指し、交通事故死者数三千人以下、死傷者数七十万人以下を掲げて、交通安全に取り組まれております。

 本県では、平成二十一年から二十四年にかけて交通事故でお亡くなりになられた方が減少傾向にありましたが、平成二十五年中には、六十五人の方がお亡くなりになられ、前年より九人増となりました。

 その主な原因として、高齢者が被害に遭う事故、高齢ドライバーによる事故が多発していること、そして全年齢を通して、交差点、道路横断中に被害に遭う事故が多発しているとしております。

 本県の人口に占める運転免許人口は、約六六%と三人に二人の割合で何らかの運転免許を保有し、県民の生活には必要不可欠なものとなっており、特に高齢社会の進展とともに、高齢者の運転免許保有率が増加傾向にあり、さきに申し上げたように、高齢者がかかわる事故が今後もふえていくものと考えます。

 県警察としては、本年度も交通事故防止施設総合整備事業として、高齢者及び速度抑制に配慮した信号機などの各種交通安全施設の整備を図り、交通事故のない安心・安全なまちづくりを推進するとしております。

 信号機のLED化による視認性の向上、速度の抑制に効果的な高速感応式信号制御装置などに加え、私は、歩車分離式信号機の整備が交通事故防止に効果的であると考えます。

 交通事故の中で、交差点での人対車の事故が多くあり、その中でも歩行者の側に違反なしが全体の約八割を占めております。

 交通マナーに訴えるよりも、交通システムの改善が有効的であるとの研究結果もあります。

 歩車分離式信号機は、歩行者と車両の通行を物理的に分離するため、右左折車と歩行者が接触する危険性が排除され、安全で安心できる通行が確保されます。

 一方、通常の信号の進行方向と左右の二つの制御に加え、歩行者専用の制御を要するため、信号待ちの時間が増加し、渋滞を引き起こすとも指摘されております。

 しかし、運転者が事故なく安心して交差点を通行する視点からも有効であり、この信号機になれると横断歩道を渡る歩行者がいないため、車の流れがスムーズになり、渋滞緩和につながるとの指摘もあります。

 そこでお尋ねをいたします。全国で全信号機に対する歩車分離式信号機の占める割合は二・七四%、本県では、平成二十五年度末現在七十七カ所に整備され、整備率は二・七%と必ずしも十分でないと考えますが、県警察として、歩車分離式信号機の有効性、そして、整備の方向性をどのように考えておられるのか、御所見をお伺いし、私の一般質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(畑原基成君) 村岡知事。

    〔知事 村岡嗣政君登壇〕



◎知事(村岡嗣政君) 曽田議員の御質問のうち、私からは、クルーズ船の誘致についてのお尋ねにお答えします。

 クルーズ船については、世界的な市場の拡大や船舶の大型化を背景に、国内外ともに利用者が増加をしており、寄港により地域経済への波及効果も期待されています。

 本県は多くの良港を抱え、その背後に多彩な観光資源を有するとともに、多島美などが魅力の瀬戸内海と、変化に富んだ海岸線の日本海という趣の異なる二つの海に面しており、こうした本県特有の強みを生かせるクルーズ船の誘致は、新たな交流人口の拡大と観光振興につながる有効な手段と考えています。

 このため、産業戦略本部会合における意見等を踏まえ、このたびの「やまぐち産業戦略推進計画」改定案に、クルーズ船の誘致推進プロジェクトを創設したところです。

 今後、このプロジェクトに沿って、官民一体で誘致活動を進めている市町とも連携をし、クルーズ船寄港の倍増に向け、今回の補正予算も活用しながら、戦略的な取り組みを行ってまいります。

 具体的には、まず、全県的な推進体制を整備することとし、お示しのワンストップ窓口の設置に続き、県の関係部局や市町等で構成するクルーズやまぐち協議会を近く設置します。

 そして、こうした体制のもとで、誘致活動を強力に推進することとし、大河ドラマの放映や世界文化遺産登録への動き、さらには、「明治維新百五十年」に向けて本県の注目度が高まるこの好機を生かしながら、船舶会社等に対し、海外見本市への出展等による情報発信やセールス活動を展開してまいります。

 さらに、継続的な寄港につなげるため、地域住民も参加したおもてなしができるよう、港湾施設の一般開放を検討するとともに、これまで実績のない七万トン級以上の大型クルーズ船の県内入港を実現するための寄港環境の整備を進めてまいります。

 なお、お示しの瀬戸内海の豊かな資源を活用した各県連携の取り組みについては、七県で構成する瀬戸内ブランド推進連合において、広域クルーズ事業に取り組むこととし、九月にも岩国市柱島への寄港を含む周遊クルーズを実施する予定です。

 私は、地元市町や港湾・観光等の関係機関と一体となって、瀬戸内各県との連携も図りながら、新たな観光戦略であるクルーズ船の誘致に積極的に取り組んでまいります。

 その他の御質問については、関係参与員よりお答え申し上げます。



○副議長(畑原基成君) 上野総合企画部長。

    〔総合企画部長 上野清君登壇〕



◎総合企画部長(上野清君) まず、社会保障・税番号制度への対応についてお答えをいたします。

 本制度の運用まで残すところ一年半となりましたけれども、国からはロードマップは示されておりますものの現時点におきましても県の既存の業務システムと国の情報提供ネットワークシステムの接続に係る詳細情報が示されておらず、また、システム構築にかかわる財源も十分に措置されていない状況にあります。

 このため、国に対し、全国知事会等を通じて、情報の早期提供や十分な財源措置について、継続して要望活動を行っているところです。

 こうした中にあっても、県といたしましては、国から接続に係る情報が示されるなどの条件が整えば、直ちに県の業務システムの構築・改修に着手できるよう、万全な準備を整えていくことが必要であると考えています。

 このため、本年四月に情報企画課を中心に、社会保障や税など複数の関係課による部会を設置し、そのもとで県と国のシステムを接続する新たな連携システムの構築や、個人番号を取り込むための既存システムの改修に向け、具体的な作業工程や個人データの取り扱いに係る技術的方策等について検討を重ねているところであります。

 また、都道府県の間でのシステムの共通化等について、情報交換や協議を実施し、各都道府県のシステム構築の経費や作業工程の軽減に向けての検討も行っております。

 県といたしましては、引き続き国に対し、情報の早期提供等について強く働きかけを行うとともに、効果的な庁内システムの構築に向けて協議を重ね、社会保障・税番号制度の円滑な導入に努めてまいります。

 次に、ビッグデータの利活用についてのお尋ねであります。

 近年の情報通信技術の進展により、例えば、インターネットによる商品の購入情報や、携帯電話による位置情報、交通機関の利用による乗降記録など、個人に関する情報を含む多種多様で大量の情報、いわゆるビッグデータがネットワーク等を通じて、収集、利用できるようになり、これらの情報を活用することで、新たなサービスやビジネスモデルの創出など、幅広い可能性が生まれてきております。

 既に、民間におきましては、自社ホームページでの閲覧履歴や商品の購入履歴などから、消費者の消費行動を分析し、新たな購買意欲を喚起していくなど多くの取り組みが始まっております。

 自治体におきましても、携帯電話の位置情報から帰宅困難者数を推計し、防災対策に役立てる事例もあり、今後行政におけるビッグデータの利活用については、リアルタイムに住民のニーズやトレンドを把握することなどにより、効率的な政策決定や施策の推進に生かしていくことができるものと期待されます。

 その一方で、個人情報やプライバシーの保護の観点からのさまざまな課題も指摘されておりますことから、現在、国のIT総合戦略本部において個人情報保護法の改正を含む新たなルールづくりが検討されているところであります。

 県といたしましては、こうした国における検討の状況等を注視するとともに、お示しのありました先進的な取り組み事例等も参考にしながら、ビッグデータの利活用について研究してまいりたいと考えています。

 次に、水循環基本法の成立を受け、今後どのように水資源の保護を進めていくかとのお尋ねであります。

 本県の豊かな自然環境を育み、生活や産業を支える水資源は、県民共有の貴重な財産でありますことから、県では健全な水循環を確保していくために、やまぐち森林づくり県民税を活用した水源涵養、水環境の保全・創造、水質浄化対策など総合的に進めているところであります。

 こうした中、水循環の重要性に鑑み、このたび成立した水循環基本法においては、国が水循環の維持、回復に関する施策を集中的・総合的に実施し、地方公共団体は、国及び他の地方公共団体との連携を図りつつ、自主的、主体的に地域の特性に応じた施策を講じることとされております。

 国におきましては、本日付で、そのための推進組織として、水循環政策本部が設置されたところであり、今後、法に定める水循環基本計画の策定が進められる中で、推進方針や具体的な施策などが明らかになってくることとなります。

 県といたしましては、こうした国の動きを注視し、情報収集に努めながら、地域の特性や実情を踏まえた効果的な施策について、積極的な検討を進めていきたいと考えております。



○副議長(畑原基成君) 浅原教育長。

    〔教育長 浅原司君登壇〕



◎教育長(浅原司君) 県立図書館の充実についてのお尋ねにお答えします。

 県立図書館は、県民の皆様に多様な学習機会を提供するとともに、学術研究活動の支援や県内図書館の連携等を推進する役割を担っていることから、お示しのように、県政の情報発信や国立国会図書館資料の閲覧の場として、また、県内公立図書館の中心拠点としての機能の充実が求められています。

 このため、お尋ねの県政の情報発信に関しましては、ふるさと山口文学ギャラリーや明治維新人物ギャラリーのほか、仕事と暮らしのフロアの設置などにより、広く県民の皆様に対し情報を提供するなど、特色ある図書館づくりに取り組んでおります。

 今後は、福祉や医療、環境など幅広い分野について、各部局との連携を一層密にし、こうした取り組みをさらに充実してまいります。

 また、国立国会図書館資料の閲覧の場としては、お示しの図書館向けデジタル化資料送信サービスを本年四月、県内で初めて利用開始したことから、今後、積極的なPRを行い、普及に努めるとともに、国会図書館の豊富な資料と情報をもとに、学術的・専門的なレファレンス機能の強化を図り、県民の皆様の調査研究活動等を支援してまいります。

 さらに、県内公立図書館の中心拠点としては、より多くの県民の皆様が読書に親しむことのできる読書のバリアフリー化や県内の図書館相互のネットワーク化、県内公立図書館の職員を対象とした研修などに取り組んでいるところです。

 今後は、こうした取り組みをさらに充実させるとともに、本年三月に策定した第三次の山口県子ども読書活動推進計画に基づき、県内の公立図書館はもとより、家庭、地域、学校等とのネットワークづくりにも努めてまいります。

 県教委といたしましては、今後とも利用者の代表や学識経験者等で構成する図書館運営協議会の御意見や他県の状況も踏まえ、県民の皆様が質の高い図書館サービスを享受できるよう、県立図書館機能の充実・発展に取り組んでまいります。



○副議長(畑原基成君) 中村警察本部長。

    〔警察本部長 中村範明君登壇〕



◎警察本部長(中村範明君) 歩車分離式信号機についての御質問にお答えします。

 歩車分離式信号機は、信号交差点において、道路を横断する歩行者、自転車と車道を走行してくる車両との交通事故を防止するため、双方が交差しないように信号機の表示を制御するもので、県内では、議員御指摘のとおり、平成二十五年度末現在、全ての信号機の約二・七%を占めます七十七カ所の交差点に歩車分離式信号機を設置して運用しているところです。

 設置効果につきましては、平成二十四年度に歩車分離式信号機を導入した十二カ所の交差点について、道路横断中の歩行者、自転車が被害に遭った人身事故を導入前の五年間で調査したところ、一年平均で三・四件の発生であったのに対し、導入後一年間では一件の発生にとどまっており、一定の効果が認められたものと考えています。

 その一方で、歩車分離式信号機は、車両の信号待ち時間が長くなり、新たな渋滞が発生するなどの影響も考慮する必要があります。

 今後の整備計画につきましては、警察庁が示した平成二十六年度末までの整備目標率三%に基づき、三カ年計画で整備を推進しており、今年度中にこの目標を達成する見込みとなっていますが、具体的な導入に当たっては、横断歩行者や車両の交通状況、通学路などの付近の環境、地域住民の意見等を踏まえながら検討してまいります。



○副議長(畑原基成君) 本日の一般質問及び提出議案に対する質疑は、これをもって終了いたします。

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○副議長(畑原基成君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 本日は、これをもって散会いたします。

    午後三時一分散会

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     地方自治法第百二十三条第二項の規定によりここに署名する。


             山口県議会 議     長   柳   居   俊   学

                   副  議  長   畑   原   基   成

                   会議録署名議員   平   岡       望

                   会議録署名議員   小   泉   利   治