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広島県 尾道市

平成18年第2回 6月定例会 06月21日−03号




平成18年第2回 6月定例会 − 06月21日−03号







平成18年第2回 6月定例会



              平成18年6月21日(水曜日)

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                 議事日程第8号

           (平成18年6月21日 午前10時開議)

第1 一般質問

                                    以 上

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本日の会議に付した事件

日程第1 一般質問

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出席議員(44名)

    1番 山 根 信 行             2番 三 浦 幸 広

    3番 高 本 訓 司             4番 脇 本 初 雄

    5番 飯 田 照 男             6番 楠 見 公 史

    7番 村 上 弘 二             8番 村 上 泰 通

    9番 村 上 俊 昭            10番 岡 野 長 寿

   11番 山 戸 重 治            12番 荒 川 京 子

   13番 清 川 隆 信            14番 新 田 隆 雄

   15番 奥 田 徳 康            16番 吉 和   宏

   17番 金 山 吉 隆            18番 吉 田 尚 徳

   19番 田 頭 弘 美            20番 金 口   巖

   21番 越 智 征 士            22番 住 田 哲 博

   23番 植 田   稔            24番 平 田 久 司

   25番 杉 原 孝一郎            26番 高 橋 紀 昭

   27番 杉 原 璋 憲            28番 半 田 安 正

   29番 新 田 賢 慈            31番 高 垣   等

   32番 助 永 一 男            33番 山 中 善 和

   34番 魚 谷   悟            35番 檀 上 正 光

   36番 東 山 松 一            37番 井 上 文 伸

   38番 藤 本 友 行            39番 神 田 誠 規

   40番 松 谷 成 人            41番 木 曽   勇

   42番 佐 藤 志 行            43番 永 田 明 光

   44番 宇円田 良 孝            45番 寺 本 真 一

欠席議員(1名)

   30番 巻 幡 伸 一

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説明のため出席した者

   市長      亀 田 良 一     助役      若 住 久 吾

   収入役     村 上 康 則     教育長     平 谷 祐 宏

   公立みつぎ総合病院事業管理者      参事(尾道大学担当)

           山 口   昇             阪 井 正 道

   企画部長    柚 木 延 敏     財務部長    藤 井 正 喜

   総務部長    杉ノ原 憲 之     市民生活部長  細 谷 正 男

   福祉保健部長  小 林   積     産業部長    花 本 健 治

   建設部長    小田原 輝 志     都市部長    宇 根 敬 治

   因島総合支所長 木 村 修 一     御調支所長   田 頭 敬 康

   向島支所長   林 原   純     瀬戸田支所長  村 上 年 久

   教育次長    笠 井 博 志     水道局長    本 山 勝 美

   交通局長    吉 本 宗 雄     市民病院事務部長加 納   彰

   消防局長    森 上 孝 司     財務課長    岩 井   誠

   総務課長    松 山   譲

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事務局出席者

   事務局長    門 田 昭一郎     事務局次長   山 本 英 明

   議事調査係長  西 原 利 昭     議事調査係専門員小 林 巨 樹

   議事調査係主事 森 本 祐 二







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                午前10時0分 開議



○議長(佐藤志行) 皆さんおはようございます。

 ただいま出席議員44名であります。

 定足数に達しておりますから、これより本日の会議を開きます。

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△諸般の報告



○議長(佐藤志行) この際、諸般の報告をいたします。

 欠席議員中、30番巻幡議員よりは差し支え不参の旨、届け出がありました。

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△議事日程



○議長(佐藤志行) 本日の議事日程は、お手元に印刷、配付のとおりであります。

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△会議録署名議員の指名



○議長(佐藤志行) 本日の会議録署名議員は、会議規則第79条の規定により、議長において14番新田隆雄議員及び15番奥田議員を指名いたします。

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△日程第1 一般質問



○議長(佐藤志行) これより日程に入ります。

 日程第1、これより昨日に引き続き一般質問を行います。

 順次、通告者の発言を許可いたします。

 21番、越智議員。



◆21番(越智征士) (登壇)皆さんおはようございます。政経クラブの越智でございます。

 せっかくの機会です。質問を始める前に、若干私の思いを披瀝させていただきます。

 まず、我が日本の経済動向について、隣国・中国の目覚しい経済発展とその需要に支えられ、長かったデフレ不況を脱却し、企業の収益もかなり改善されておるようです。喜ばしいことだと思っております。

 当地方においても基幹の造船業及びその関連業界、そしてお隣の福山の鉄鋼業もフル稼働のようでうれしい限りです。雇用情勢も不況前までのレベルにまで回復してまいりました。他方、原油価格の高騰及び好況下での株価乱高下と、不安要素もあります。

 社会面においては、姉歯元建築士の安全無視の粉飾設計あるいはホリエモン、次は村上ファンドと金もうけ至上主義、すなわち金もうけのためにはあえて法まで犯すという拝金主義、自己中心的で他者を顧みない風潮あるいは乳幼児の虐待、加えて棄老、すなわち養育してくださった両親を見放し、自分だけの生活を第一にする自己中心主義の風潮、また自殺者が年間3万人以上にも及ぶ生活者の不安等々見逃してはならない対策を急がれる政治課題も山積しております。

 もとより、資源が乏しく山林の多い我が国としては、他国と協調し、技術立国として有能な科学者、技術者を育てることと人を慈しみ、相助け合うという思いやりのある人材を育てること、すなわち教育の充実が一層図らなければなりません。10年以上も続く出生率の低下、団塊世代が高齢者の仲間入りをするという少子・高齢化もますます加速度的に進んでおります。その対策も急がれます。また、総額700兆円以上にも及ぶ累積赤字も少しずつでも解消されなければなりません。平和で豊かな自然に恵まれた祖国日本の風土、また合併で市域が広がった郷土尾道の文化・伝統等を子々孫々に継承し、譲り渡していくには今生きている現役の我々の年代の責任も一層重たいものがあります。

 さて、我が尾道では、市長のトップセールス「陰陽東西高速道の結節点」という地の利もあり、北部流通工業団地の売れ行きが好調なことです。本当にうれしいことだと思います。尾道松江線も国の新直轄方式ということで完成の見通しも立ち、工事も順調に進んでおります。向島島民悲願である尾道大橋の無料化も7年後、すなわち平成25年にはなるということです。これもうれしい限りです。尾道今治ルートも全線開通します。ETCの利用も好調なようです。これをてこにして、一層の料金の引き下げと観光開発をお隣の今治市と連携して、粘り強くやっていかなければなりません。旧日立造船西工場の跡地もライトアップや大和効果で一時期地域経済に潤いをもたらしました。その跡地利用も一応めどがついたと仄聞しております。工場誘致条例等を活用して、民間工場として稼動してくれれば雇用の創出にもつながり、地元経済にとってもうれしいことですといった私の思いですが、もし市長の御見解を賜れば幸せです。

 前置きが長くなりました。それでは、若干私の提言を加えつつ、質問に入らせていただきます。

 1つは、三位一体改革と地方分権についてです。

 民でできることは民で、地方のことは地方で、そして行財政改革を行い、小さい政府を目指すという小泉内閣の三位一体計画についてです。これに基づいて今般の合併劇がございました。

 政府は、国家公務員の5%削減、地方公務員の削減と給与の引き下げ、補助金、地方交付税の削減を発表しました。合併に伴い、当尾道は経常収支比率も悪化してきております。近く発表される尾道総合基本計画にこれらの問題解決の基本方針が示されると思います。期待しております。

 そこで、当尾道でも市職員の給与の引き下げが今年度より始まっております。

 お尋ねしたいことは、国からの補助金、地方交付税の削減額は前年度と比較して幾らでしょうか、国からの財源移譲はどのぐらいありましたか。

 次に、懸念されることは、向こう5年間、旧因島、瀬戸田を合わせて、いわゆる団塊世代の退職者はおおよそ何名くらいになりますか、そしてその退職金はおおよそ幾らになりますか。前回の議会でも他会派の方が御質問されております。改めてお尋ねします。

 長きにわたって地域発展に尽力された方々への退職金です。その準備、用意、すなわち退職金引当金のようなものは幾らありますか。

 いま一つお尋ねします。

 財政逼迫の折、市所有の遊休資産はおよそ幾らありますか、またその処分についていかなる取り組みをなさるのか、市長の決意について表明してください。

 2つ目です。地域・市民活動の助成、協働についてであります。

 地方分権に伴い、地方の都市間競争は一層激しくなってまいります。郷土愛に燃え、日夜地域の福祉増進、犯罪防止、子育て支援、学童保育あるいは文化活動、献身的に活動されている町内会、市民団体、自治会あるいはNPO法人などと行政は協働してまちづくりを進めていかなければなりません。

 私ども政経クラブは、市民活動推進事業について、先ほど宮崎市を視察してまいりました。

 その骨子は、市民の公共的な、あるいは文化的な活動について市民と行政が協働して行う、その費用については一定の限度額がありますけれど、3分の1は地域市民が、残り3分の2を行政が負担する。

 2つ目は、市民活動団体の財政支援のための基金を設け、寄附金をマッチングギフト方式により積み立てる。尾道で言えば、「さくら基金」がこれに相当するかと私は思います。市民が安心してボランティア活動に参加できるようにするため、不測の事態に備えて市が保険料を負担する。中心市街地にあるNPO法人のオフィスに対して家賃の補助をする。市街地におけるコミュニティービジネスを醸成するため、団塊世代などを対象とした養成講座を実施する。行政と市民のパイプ役となり、円滑な行政執行を図る行政連絡員の費用弁償。宮崎市では、今回合併しております旧3町に208人おられるそうであります。住民自治の集会所あるいは公民館等、新たに用地を取得する際の補助や新築、増築、修繕する際の補助等であります。

 これはやる気のある市民の自治活動を積極的に支援する制度で、アメリカ・バージニアビーチ市の制度を導入したものです。宮崎市は、この市と連携し、市職員、市民活動家、事業者を同市に派遣して研修する等、交流を深めております。こういった制度を我が尾道市も導入したらいかがかと思いますが、市長の御見解をお示しください。

 3つ目は、景観条例と中心市街地の活性化の問題であります。

 本年9月議会に上程が予想されている景観条例ですが、去る6月7日、担当部課長より概要、基本方針、素案を聞かせていただきました。地方では画期的なもので、ぜひ制度化すべきだと私は思っております。

 私は、基本的にこの素案に賛成しますが、きのうの説明会では、なお皆様方、市民の意見を取り入れて、なお変えていくというお話でございました。地域内全員の人々がそれぞれの立場で意匠、デザイン、外壁等共同歩調をとり、制約を一緒に受けて、もって地域内の景観をより良好なものに構築していくことは、これからのまちづくりにはぜひとも必要なことだと思います。

 きのうは、ちなみに参加者、栗原の方でしたから20名ほどでございました。いま一つ関心が薄いようで懸念しております。

 市民、地域住民の理解を深めるためには十分説明することが肝要です。公聴会4回では少ないと思いますので、この件について専用の相談窓口の設置を要望しておきます。

 公聴会のような場所では、実際に制限を受ける方々の本音が聞きづらいと思います。言いにくいと思います。真の住民理解を得るためにも、ぜひとも必要なことだと思います。

 これに関して、いま一つ、若干私の再開発元権利者としての経験から提言させていただきます。

 高さの制限については、地域内で今後ホテル、マンション、病院等をつくろうと計画している事業者に対して制限するのではなく、何メートルまでの高さならいいですからぜひ建ててください、政策的に誘導すべきだと私は思います。

 中心市街地の活性化とは、ひっきょう地域内居住人口の増大を図るものだと私は思います。1階が店舗、2階は事務所、3階以上はマンションといった建物を土地所有者が何人か共同して建てる。すなわち、組合施行による高さ制限つき再開発です。

 皆様御存じのように、この中心市街地、高齢化も進んでおります。若者がこの町中に戻ってきてほしい、それは一般的に過疎と言われる地域も一緒です。これからのまちづくりには若い人たちのパワー、それもやる気のある人たち、地域のために尽くそうという人たち、一緒にやっていかにゃいかん。その人たちがおると、それが生き生きと輝くまちづくりの原点だと私は思います。尾道の世界遺産を目指すという目標の中に、旧市内には神社仏閣が多数あります。これを後世にまたぞうきんがけで譲り渡そうとするには、若い人たちの力がぜひとも必要です。今の中心市街地では、若者は余り住みたがりません。政策的にぜひ誘導すべきだと思うゆえんでございます。

 平野部の土地が狭い、我が尾道の旧市街地では、木造家屋をある程度集約化し、高層化し、もって快適な住居空間とゆったりとした敷地に駐車場や緑を植えることは、都市の再生事業として避けて通れない問題です。都市は生き物です。民間で再生していこうという計画については、高さの制限を設けるかわりに積極的に支援していこうという姿勢がぜひとも必要だと思います。工場誘致条例のように、マンション等高さ制限を受ける事業者に対して誘致条例を検討されてはいかがでしょうか、市長の御意見を賜りたいと思います。

 最後は、教育問題です。小・中学校の統廃合と就学児童増加地域の処方について。

 昨日は、因南中学についてたくさん質問がございましたので重複を避けますが、まず因南学園の見通しです。

 内容について私は見させていただきました。非常に画期的なもので、私は高く評価しております。それだけに、逆に摩擦と言おうか、抵抗と言おうか、地元の方々への説明が大変だったろうと思います。そして、その説明会を頻繁に行ってる御様子、御苦労さまだと思います。

 そこで、お尋ねします。

 地元の方々の反応はいかがでしたでしょうか、次はスクールバスの用意などはちゃんとできますか、そして最後は、計画どおりに完成できそうですか、その見通しをお答えください。

 次は、尾道北部地区の小学校の統合問題でございます。

 さきの議会でこれにも取り組む旨の答弁がございました。多忙な中、こちらも大変だと思います。

 そこで、提言させていただきます。

 因南学園あるいは向島三幸小学校の例を参考にして、既存の一つの学校に統合するのではなく、新しく内容の充実したものを適地に建築するのがよいと思います。財政的な面もありますが、いかがでしょうか。

 3番目、終わりですが、高須小学校区と日比崎小学校区は就学児童の増加が続くと思われます。その処方について、できれば具体的にこのように措置するよ、このようにするつもりだで結構でございます。具体的にお示しください。

 ここ数年、文部科学省、県教育委員会指導よろしきを得、加えて現場の教職員の御努力により、児童のあいさつも元気で明るく、また礼儀正しくなったように私は思います。教育は、国の基です。関係者の一層の御奮闘を期待しております。

 この原稿の構想をまとめていた折、震度4の地震がありました。また、異常気象による長雨や高潮も懸念されます。「地にいて乱を忘れず」と言います。市職員の皆さん、市民の安心・安全のため危機管理をよろしくお願いいたします。

 議員の任期は残り1年となりました。残余の期間、公僕として、また市民の代弁者あるいは行政のチェックと、その責任の重さを胸に職務に邁進することをお誓いして、私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(佐藤志行) 理事者より答弁を求めます。

 亀田市長。



◎市長(亀田良一) (登壇)皆さんおはようございます。

 政経クラブ議員団を代表されました越智議員からの御質問に順次お答え申し上げます。

 まず最初に、向こう5年間の退職者数及び退職手当についてでございますが、2006年度から2010年度までの定年退職者は、尾道市全体で313名となり、その退職手当は約83億円になるものと見込まれます。

 また、職員退職手当基金は、2006年5月末現在で6億7,038万3,000円となっております。

 次に、遊休資産についてでございますが、普通財産としての土地は約180ヘクタールでございます。これら財産管理につきましては、貸し付け等有効活用に努めているところでございます。このうち売却可能な遊休地は約1.5ヘクタールであり、今年度も不動産売払収入として一定額を予算計上させていただいております。

 次に、地域・市民活動の助成、協働についてでございますが、今後の行政運営においては、市民との協働によるまちづくりの視点は非常に重要であると認識をしております。現在、策定中の次期総合計画においても市民との協働を重視し、策定方針の一つに市民と行政との役割分担によるまちづくりを目指す計画としております。

 具体の取り組みにつきましては、他市の事例等参考にしながら検討してまいりたいと考えております。

 次に、景観条例にかかわって、高さ制限つきマンション等誘致条例についての御質問でございますが、中心市街地に活力を取り戻すためには、御所論の土地の集約化と建物の共有化、それによるオープンスペースの確保が有効な手段であることは私もよく承知をしております。

 しかし、そのためには地権者の方々の意識や意欲、そして主体性が必要であります。そのような意欲をお持ちの方には大変有利な「優良建築物等整備事業」という国の補助制度がありますので、御相談をいただきたいと思います。

 したがいまして、市独自のマンション等誘致条例を検討する考えはございません。

 以上で市長答弁といたします。



○議長(佐藤志行) 平谷教育長。



◎教育長(平谷祐宏) (登壇)教育委員会にかかわる御質問には、私からお答えさせていただきます。

 小・中学校の統廃合と就学児童増加地域の処方についての御質問のうち、まず(仮称)因南学園の見通しでございます。

 地元の方の反応につきましては、これまで保護者や地元の皆様に対して繰り返し説明を行うことにより、大方の御理解を得られたと判断しております。

 統合後の通学緩和策につきましては、今後保護者の皆様等の御意見を十分に聞きながら、スクールバスの運行または通学にかかわる費用に対する補助を行うなど、万全な対応をしてまいりたいと考えております。

 完成につきましては、予定どおり開校できるものと考えております。

 次に、旧尾道市北部地区の小学校の統合にかかわる校舎建設についてでございますが、今後地域の皆様の御意見を十分に聞きながら検討を進めていくべき段階に来ていると考えております。

 次に、高須小学校区及び日比崎小学校区における就学児童の増加対策についてでございますが、現状における通学区域を維持しながら、それぞれの学校施設の実情を踏まえつつ、各教室の利用目的の変換や施設改造等、創意工夫を行うことによって対応してまいりたいと考えております。

 以上、答弁とさせていただきます。

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○議長(佐藤志行) 11番、山戸議員。



◆11番(山戸重治) (登壇)皆さんおはようございます。市民連合会派の山戸重治でございます。会派を代表いたしまして、一般質問を行います。

 さきの2月定例議会の総体説明におきまして、亀田市長は「昨年の御調町・向島町との合併に続き、1月10日には因島市・瀬戸田町との合併が成就し、15万人都市となった。この上は一日も早い一体感を醸成することが肝要である」と述べています。

 御調町や向島町、因島市、そして尾道市は、それぞれに町や市としての歴史や文化があり、行政の仕組みも制度も違う自治体として長年発展してきました。今回の合併で新しい尾道市としてスタートすることになったわけであります。市民の皆さんに一体感を持っていただくことは重要と考えます。この間の合併に向けた協議やその後のさまざまな施策を通して、既に尾道市としての一体感はかなり進んでいると受けとめています。

 去る6月7日、8日に尾道市で開催された第61期本因坊戦は、尾道市・瀬戸田町・因島市合併記念事業として、尾道市として誘致をしたイベントであるとのことでした。

 対局の前日である6月6日に開催をされた前夜祭には、私も同僚議員の皆さんとともに参加をさせていただきました。当日は、市内外から100名を超える出席者があり、盛況であったと思います。

 本因坊戦の対局の模様は、NHKのテレビ放送を通して全国に放映され、合併により因島市の市技であった「囲碁」を承継して市技とした尾道市を全国に広くPRしたという対外的な効果があったことは言うまでもありません。また、当日あいさつをされた多くの方から、江戸時代末期に活躍をし、「碁聖」と仰がれた本因坊秀策の誕生の地が因島であり、その幼いころの秀策の秀でた才能を見抜き、後々まで支援したのが尾道の豪商であったという尾道市と因島市の歴史の交わりを聞かせていただきました。さらに、今回の対局について挑戦者の山田九段が日本棋院関西総本部所属であることから、44年ぶりの東西対決として注目を集めているとのことでした。しかも、44年前の本因坊戦が東西対決で行われたときの関西代表が向島町出身の半田道玄九段であったことも参加者には親近感を持たせたことと思います。

 今回の第61期本因坊戦の尾道市での開催は、合併後の一体感の醸成をより定着させる上で意義のある企画であったと思います。

 そこで、同様に尾道市と御調町の共通の歴史をひもとき、後世に伝える活動が一体感の醸成の一助になればとの立場で一つの提言をさせていただきます。

 今から約80年前から50年前になりますが、尾道市と御調町を尾道鉄道が走っていたことは多くの皆さんが御承知のことと思います。私も小学校に入学する前に祖父に連れられて尾道鉄道の電車に乗った記憶が残っています。

 尾道鉄道の前身である尾道軽便鉄道株式会社設立の計画は、1912年(明治45年ころ)に尾道の豪商たちを中心に通過町村の人々も参加して進められ、1918年(大正7年)に会社設立に至っています。

 当時の設立趣意書によれば、まずは備後地方の北部の開発を目的として尾道と上下町の間を結び、第2期で庄原や東城にまで伸ばし、やがては山陰地方にまでつなげようという壮大なものでありました。その後、尾道鉄道株式会社と社名を変更し、1925年(大正14年)11月に現在のJR尾道駅から200メートルほど西にあった西尾道を起点とし、木ノ庄町石畦までの8.7キロメートルが開通いたしました。以降、路線の延長が図られ、1933年(昭和8年)3月には山陽本線尾道駅に接続し、現在のJR尾道駅北口あたりから国道184号に沿って御調町市の中国バス営業所までの17.1キロメートルを1時間弱で運行したとのことであります。

 開業当時は、不況の中にあって輸送も低迷していましたが、その後乗客は増加し、第二次大戦直後の1946年(昭和21年)には、全区間の年間の平均乗車効率は199%に達したとの記録もあるようです。やがて自動車輸送の波が押し寄せ、1964年(昭和39年)7月に鉄道路線は全面廃止となり、中国バスに引き継がれました。尾道鉄道は、官庁や会社、学校などに多くの乗客を運ぶとともに、海水浴などの行楽客も利用して市民に親しまれ、線路廃止までの39年間に4,215万人を運んだと言われています。

 尾道鉄道が廃止となって40年以上が経過し、線路や駅のあった場所が住宅地や道路になり、当時の面影がほとんどなくなってきました。さらに、当時を知る人の高齢化が進み、尾道鉄道の歴史が埋もれてしまうことを心配をされた尾道鉄道の元職員であった市内在住の方が、昨年8月に「尾道鉄道の軌跡」という絵巻を自費で出版されました。

 そして、尾道市の歴史の一つとして後世に語り継いでいただきたいと尾道鉄道沿線の小学校や中学校、さらに図書館などに寄贈されました。それをきっかけに幾つかの学校では、尾道鉄道の歴史を学ぶ学習も開催されたと聞いています。

 亀田市長のところにも訪問され、公共施設へも寄贈されました。そのときに尾道鉄道の沿線に現在も辛うじて一、二カ所は電車が走っていたころの面影や遺構が残っているという話がありました。私もその場に同席をさせていただいておりましたので、今回の提言をさせていただくこととなりました。

 現在、尾道鉄道の面影といいますか、遺構として残っているのは東則末町の当時の宮ノ前駅の付近の川にかかっていた鉄橋の橋げたを支えていたコンクリートの基礎や木ノ庄バイパス石畦付近の痛ましい転覆事故の慰霊碑、畑の坂の途中にあるトンネルなどと聞いています。しかし、それらも年々風化しているようであります。

 尾道市と御調町の合併を機に、また現在残っている遺構の風化が進まないうちに、当時を知る人の証言や写真などを収集し、尾道市としての検証や資料の保存が必要ではないかと思います。そして、一定の資料が集まり、整理ができたら、そのことを広く市民の皆さんに知っていただき、後世に伝えることも必要と考えます。例えば所有者の了解が必要となりますが、JR尾道駅北口の尾道鉄道の始発駅の跡や尾道鉄道本社と最初の起点である西尾道駅の跡、則末町の鉄橋の遺構、発電所や車庫のあった三成駅の跡、畑の坂の途中にあるトンネル、坂を越えてスイッチバックして反対方向に進んだ諸原駅の跡、そして終点の市駅跡など、尾道鉄道の沿線跡の何カ所かに説明板などを設置をし、遺構の残っているところはその保存を図り、遺跡めぐりの散策や歴史学習として活用できるようにしてはいかがでしょうか。

 市長は、常々「文化や景観は現代への過去からのかけがえのない贈り物であり、人類の宝として未来へ継承していかなければならない」と述べられています。私もその考えには同感であります。

 当時の写真を記録されている市民の方々、尾道市や御調町の方々など多くの皆さんの協力がいただけるものと思います。すべて行政が行うのではなく、市民参加による市民の皆さんと行政の協働で事業を進めることができればすばらしいものになると信じています。市長のお考えをお聞かせください。

 次に、地方分権の推進と事務・権限の移譲についてお伺いいたします。

 ことし4月から広島県と尾道市は広島県分権改革推進計画に基づく事務や権限の移譲を進めています。地方分権、つまり真の地方自治を確立することは地方の活力を生み、自立を高め、独自性を発揮する上でも大変重要なことであります。

 現在行われている分権改革の理念は、「行政を推進する上で国や地方公共団体が分担すべき役割を明確にし、かつ国の地方自治体への関与を少なくすること」であります。

 昨年12月に我が会派の植田議員が権限移譲に関する質問を行いました。

 市長は、「県から尾道市への移譲項目は、県の分権改革推進プログラムに基づく189項目のうち、移譲済みや対象項目のないものを除く171項目。移譲の期間は、2006年からおおむね3カ年。年次別では、2006年度が26項目、2007年度に53項目、2008年度に45項目で、残る47項目は国や県の制度改正後に移譲される」と答弁されました。また、移譲により仕事量がふえ、当然のこととして職員も必要となることから、その人員について質問したところ、「171項目全体で13人から14人が必要となるが、合併による職員の増加要因もあり、現有職員で対応可能と考えている」とのことでした。そして、「住民の身近な行政を総合的に行い、自己完結型の自立性の高い基礎自治体となっていけるよう積極的な移譲を受けていくという基本姿勢で、合併によるスケールメリットを生かしながら、受ける側の体制づくりなど総合的に判断し、具体的な計画を決定した」という発言もありました。

 そこで、お尋ねいたします。

 2006年度もスタートして2カ月が経過いたしました。計画では、今年度は4月以降に24項目、10月以降に2項目、合わせて26項目の事務や権限が移譲されることとなっています。以前示された資料では、26項目のうち権限移譲は少なく、単に事務の取り扱いのみの移譲が多く見受けられますが、実際はどのような状況になっていますか、幾つかの具体的な項目でお聞かせください。

 続いて、今回の県からの事務や権限の移譲にかかわっては、県がこれまで事務処理に要した人件費をもとにして交付される移譲事務交付金と公共事業に必要な経費として交付される公共事業移譲交付金とが交付されることとなっています。このうち、移譲事務交付金は171項目全体で約1億2,000万円程度とのことですが、今年度の事務と権限の移譲にかかわる交付額は幾らでしょうか。さらに、移譲事務交付金については、移譲期間の3年間、あるいは制度改正を伴うものの移譲が終了した以降も県にかわって事務をするわけでありますから、毎年交付されることと思いますが、そのような理解でよろしいでしょうか、お聞かせください。

 次に、事務や権限の移譲に伴う業務量を人員で計算すると、171項目全体で13人から14人とのことでしたが、26項目が移譲となる今年度はどのように考えておられるでしょうか。私の持っている資料では、受ける側の検討委員会の専門班の出した必要人員と県の算出した人員には項目によって大きな差異の生じているものがあると見受けられます。

 また、ことし4月からパスポートの発行を市でできるように先行して移譲を受けた三次市では、その前年度に数カ月にわたり職員を県に派遣してパスポート発行業務に携わらせ、一定期間の経験をさせた上で三次市に戻してその業務をさせるということをしているようです。したがって、移譲を受ける年からではなく、その前年から人員の配置は必要となる場合があるということです。県に半年でも数カ月でも派遣されるということになれば、その間は市役所の仕事はできないわけでありますから、そのかわりの人員が必要となります。このことを踏まえた人員体制を考えることが重要と思います。

 これからは自治体職場だけではなく、我が国の多くの事業所で職員の定員管理や採用計画が重要となってまいります。来年度以降は、団塊の世代が退職を迎える時代となるからであります。中でも多くの従業員のいる事業所は、人事や業務の遂行において大変な状況になると心配されています。長年の経験や積み重ねた熟練の技術が必要な製造業などの分野では、一朝一夕に後継者ができるものではなく、業務の継続が心配されています。

 尾道市も2市3町の合併やそれに伴う消防組合など広域組合の解散と市への統合で、尾道市全体では2,000名を超える職員数となりました。

 4月時点での尾道市の職員の年齢構成を見ますと、55歳以上の職員が全体の15%で310人となっています。50歳以上では650人で32%以上となります。市職員の場合は60歳定年制で、全員が60歳になると退職をしなければならないわけでありますから、毎年定年を迎える方が退職をし、今後5年の間には何もしなくても15%の300人以上の職員は削減となるのであります。これは集中改革プランなどで国が示した今後5年間に職員を削減する最大目標5%の3倍に当たる数値であります。何もしなくても国の示した削減計画の3倍もの人員が削減されるのであります。

 さらに、尾道市ではさまざまな理由で定年前に退職をされる早期退職職員もあります。ことし3月末の例で見ますと、定年退職者は26人でありました。それに加えて定年前の早期退職者は53人という状況でした。何と定年退職者の2倍の人数であります。

 先ほど述べました今後5年間の定年退職予定者数に加えて、これまでの実績から想定される早期退職予定者を含めるとかなりの数の職員が退職することが予想されます。

 市役所の仕事についてもさまざまな分野があり、長年の経験と知識は重要であります。特に今日のように大きく時代が動き、多くの法律や制度が変更されるときには、今までの制度との違いや法律改正の変遷などが重要な場面もあります。そのような経験と知識を有するベテランの職員が一度に退職し、行政の遂行に支障が起きたりしてはならないのであります。

 そこで、大切なことはベテランから中堅に、そして若手にという知識や業務の継承であります。したがいまして、これからの尾道市で大切なことは、職員の削減計画ではなく、綿密な職員の採用計画をつくることであります。しかも、どのような専門知識を持った職員を採用するかという職種の検討も重要となります。

 我が会派の檀上議員が2月定例議会の総体質問で、農業振興策の基本となる「尾道市農業振興整備計画」の見直しや「食料・農業・農村ビジョン」の策定を提言し、市長からは前向きな答弁がありました。大いに期待をしているところです。

 しかし、そのことを実現するに当たりましても、ベテランの農業の専門家であった所管の部長も3月で退職をされ、農業専門の技師は少ないと聞いております。因島市や瀬戸田町との合併で尾道市の農業政策もこれまで以上に重要となってまいります。したがいまして、農業専門知識のある職員の採用も必要と思います。

 そのようにさまざまな専門分野の技師はもちろんのこと、保健師や幼稚園教諭や保育士、さらには看護師など、職種ごとの年齢構成についても分析を行い、世代間のバランスを考え、これからの尾道市を担う職員の採用計画を立てることが重要であると考えますが、市長のお考えをお聞かせください。

 この項目における最後の質問となります。

 事務や権限の移譲における市民の皆さんへの広報活動はどのようにされているでしょうか。5月号の「広報おのみち」には、28ページに「これまで県で行っていた次の事務を4月1日からは市で行うこととなりました。詳しくはお問い合わせください」とあり、商工関連の大規模小売店舗立地法を初め4件について掲載され、問い合わせ先としては商工課の電話番号が載っていました。

 今年度は26項目の移譲となりますが、残りの移譲項目は広報が必要のない内容なのでしょうか、今後の対応についてお聞かせください。

 地方分権の確立を目指した事務や権限の移譲が国や県の財政負担のツケを地方自治体に転嫁することとなったり、仕事の押しつけや業務量の増大だけに終わってはならないと思います。必要な財源を伴った事務や権限の移譲となるよう求めて、この項の質問を終わります。

 続いて、公共施設への指定管理者制度の導入について質問をいたします。

 地方自治法の改正により、公の施設の管理運営について民間事業者やNPOなど幅広い団体にゆだねることを可能とした指定管理者制度が導入されることになりました。これにより、これまで管理委託をしていた公の施設は、ことし9月までに指定管理者制度への切りかえを行うか直営で行うかを選択しなければならないこととなり、この間の尾道市議会でも多くの施設を指定管理者制度による管理運営とする条例が提案され、審議の上、可決されました。

 前回の2月定例議会では58施設、昨年の12月議会では16施設、それまでの議会では14施設で合わせると88施設となります。ことし5月までの切りかえということではありますが、年度中途での管理運営などの変更は予算を伴うことでもあり、多くの場合に新年度ということでこの4月から始まっていると認識をしています。

 指定管理者制度に切りかえられた公共施設のうち、地域の集会所などはこれまでと同様の地元地域の町内会や区長会、社会福祉協議会などが指定され、管理運営されることとなりました。また、広く市民の皆さんが利用する施設についても、そのほとんどは今まで管理運営が任されていた観光協会やシルバー人材センター、自治振興事業団などの市役所と関連の深い、いわゆる外郭団体などが指定をされています。

 しかし、幾つかの施設については民間事業者を含めた一般公募により選考が行われ、新しく民間事業者やNPO法人などが指定をされています。これらの一般公募により、新しく指定管理者が指定された公共施設は、大きく2つに分けることができると思います。

 その1つは、新幹線新尾道駅南駐車場のように一定の営業収益があり、その何割かを尾道市へ納入するとの計画で指定を受けた場合です。

 もう一つは、尾道市マリン・ユース・センターやみつぎグリーンランド、また向島町立花自然活用村のように、利用料などある程度の収入を得ながらも、それ以上の管理運営費が必要であり、それを行政が負担してきた施設で、今回の指定管理者制度により、民間事業者の営業努力で、今まで行政が負担してきた管理運営費を幾らかでも削減するとの計画で指定を受けた場合です。

 さきに述べた新幹線新尾道駅南駐車場など、市営駐車場4カ所の指定を受けた民間事業者の計画書では、従業員については尾道のハローワークやシルバー人材センターと連携をするとのことで地元採用の方向が示され、さきの議会において同僚議員からこのことの質疑もあったところです。

 また、安全で快適に駐車場が利用できるようにすることやアンケートなどで利用者の意見や要望を聞くとの方針も出されていました。

 そこで、これらのことについては、計画どおりの取り組みがされているのかどうかお尋ねいたします。

 さらに、尾道市マリン・ユース・センターやみつぎグリーンランド、向島町立花自然活用村などのように、かなりの管理運営費を行政が負担してきた施設では、それぞれの施設の目的を達成することと同時に、利用者をふやすことが最大の課題です。例えば尾道市マリン・ユース・センターの場合は、利用増加の具体的な方針として、パンフレットの配布や学校や子ども会への働きかけにより、初年度から利用者10%増を目指すとの計画が示されています。既に6月も下旬でありますから、学校や子ども会などは年間の活動計画は立てていると思います。計画された取り組みはできているのかどうなのか、全体的な状況でも結構ですし、一つの施設の例でも結構ですからお示しいただきたいと思います。

 いずれにいたしましても、4月から多くの公共施設で指定管理者制度による管理運営が始まりました。そして、幾つかの施設では、今までと全く違う民間事業者による管理運営がされているのであります。民間事業者に管理運営を任せても、あくまでも公共の公の施設であります。最終的な責任は行政にありますし、サービスの公平性や普遍性を確保する責任もあります。

 一般公募などで指定を受けた民間事業者からは、5年間の事業計画や収支計画が示されています。年度ごとに事業内容や収支状況の報告も義務づけられています。しかし、それで任せ切りということではなく、節々で計画書に基づく運営管理がされているかどうかの点検や情報の公開も必要があると考えます。特に最初が肝心ということもあります。全体的に4月からの切りかえ時や直後の状況で問題点や苦情などはなかったのかどうかお聞かせください。

 また、初めての制度である指定管理者制度の導入に当たり、全国的にはさまざまな問題が起きています。県内のある市では、飲食施設を伴う公共施設の管理運営を受けた民間事業者が、スタッフがそろわないという理由で、一定の期間その施設を閉鎖するという事態も起きています。

 国の法改正で、今まで管理委託をしていた公共施設について、半ば強制的に指定管理者制度への切りかえが行われてきました。地方分権推進法で地方自治体の自主性や独立性が求められているときに好ましいことではないと考えます。

 第三セクター、公益法人、独立行政法人、PFI、指定管理者制度など、公共サービスの担い手の多様化が進み、公共サービス部門の規制改革も急激に進んでいますが、一方では市民に保障されるべき公共サービスのあり方や公共サービスが社会的セーフティーネットとしての役割を果たせるよう質と水準を確保することも求められています。

 公共施設への指定管理者制度の新たな導入は、ことしの4月1日より導入した幾つかの施設の今後の経過を十分に見きわめて慎重に対応することが望ましいと考えます。市長のお考えをお聞かせください。

 次に、子どもたちの教育にかかわる問題で幾つかお伺いいたします。

 近年、子どもの安全を守る問題や少子化、子育ての問題が大きく取り上げられています。そのような中で、文部科学省は2004年度から3カ年計画で学校の校庭や教室などに安全・安心な活動拠点を確保する「子どもの居場所づくり地域子ども教室推進事業」を始めました。

 尾道市においては、初年度には三成小学校と長江小学校で、2年目には向東小学校、浦崎小学校と順次拡大されてきました。

 三成小学校で行われている地域子ども教室は、地域や保護者の皆さんが願っていた学童保育の開設場所が確保されないことから実施されず、それにかわる事業としてスタートいたしました。三成子ども教室では、児童数の約半数が教室登録をし、教室への参加者も多いときには70名を超える日もあります。指導員の方々も地元の子どもたちを安全に健やかに育てたいとの思いから熱心にかかわってこられました。年度を重ねるごとに子ども教室も定着してきましたが、一方保護者負担が増額し、指導者の謝金の減額もあると聞いています。

 今年度は、文部科学省の委託事業として最終年度を迎えることとなりますが、子どもたちの状況や保護者の期待などを考えると今後も充実の方向が望ましいと考えます。それぞれの地域や子どもたちの状況は一律ではありません。地域の実情に応じた今後の対応が必要と考えます。委託事業が終了した後はどのようになるのでしょうか、お伺いいたします。

 次に、(仮称)因南学園の設置についてお伺いいたします。

 去る5月29日の尾道市教育委員会において因島南部の土生中学校、三庄中学校、田熊中学校など3つの中学校と同じく3つの小学校、さらには土生幼稚園を統合して一つの幼稚園、小学校、中学校の一貫教育校を創設するとの方針が出されています。3つの中学校を一つに統合し、さらに3つの小学校も統合し、幼稚園まで一緒にあわせるという今までにない計画となっています。

 この間の議会でも質疑が行われ、教育長は「パイオニア的な施設とし、全国に発信したい」と答弁されています。そして、地元や関係者の理解を得た上で進めるとのことでした。

 したがいまして、今回の方針決定は、当然地元説明なども開催され、関係者や保護者の皆さんの一定の理解が得られてのことと思いますが、まずこの点についてお聞かせください。

 次に、今回の3つの小学校と3つの中学校の統合の背景には、因島地域を大きく因南地域と因北地域に分けて施策を進めていく構想があってのことと聞いています。

 尾道市には、瀬戸田地域、向島地域、御調地域とあり、御調や向島地域では一定の学校統合も先行して行われていると思います。旧尾道市では、そのような全体的なビジョンがなく、児童数の少なくなった学校を近くの学校に統合するという単発的な方法がとられています。筒湯小学校や戸崎小学校、本年度予定している久山田小学校などの例を見ればわかるとおりです。これまでは地域的なこともあり、大きい学校に小さい学校を統合することで何とか対応できたかもわかりませんが、いつまでもこのままでは済まないと考えます。

 因島地域と同様に、旧尾道地域も一定のエリアを検討し、初めに統合ありきではなく、将来的に中学校や小学校はどこにどのような配置が望ましいのか、児童数の推計や地域的なことを盛り込んだ将来設計を描くべきと考えますが、いかがでしょうか。

 先日、私は民生委員会の視察で大分市を訪問いたしました。直接は民生委員会の所管事項である清掃行政にかかわる清掃工場の視察でしたが、その途中で大分市議会の配慮で大分市が建設した最新の小学校をバスの中からではありますが、見学をさせていただきました。

 大在西小学校というところでありまして、環境に配慮し、校舎の屋根には太陽光発電設備を設置、グラウンドの端には小川や池などの自然の生態系の場を再現したビオトープを設置していました。後日、詳しい資料を送っていただきました。それによりますと、雨水利用システムとして、雨水を集めて植栽の散水やビオトープに活用したり、屋上の緑化をしたり、木材を使用した温かみのあるエコスクールを目指して建設をしたとのことでありました。また、ドライシステムの給食調理棟やランチルームもあり、食教育にも力が注がれているようでありました。

 今回、建設が予定されている(仮称)因南学園では、合わせて7つの学校や幼稚園を一カ所にまとめて共用で使用する施設などもあり、また管理費、人件費など将来の維持費を考えれば大変大きな経費節減が想定されます。その何分の一かでも初期投資として特色のある施設、将来を展望して斬新なアイデアや因島地域の特性を取り入れた施設を検討していただきたいと思います。

 次に、(仮称)因南学園における給食はどのような対応になるのでしょうか。できるだけ地場産品の使用を図り、ランチルームなどを整備をし、異年齢の子どもたちの交流や食教育の実践を図るという考えはいかがでしょうか、お聞かせください。

 最後に、幼稚園と保育所の一元化の問題と浦崎保育所建てかえについて質問をいたします。

 ことし3月末で戸崎小学校が閉校となり、浦崎小学校に統合となりました。同時に、戸崎幼稚園も閉園となりました。

 浦崎地区には幼稚園がなく、保育所しかないことから、幼稚園の子どもは浦崎保育所に入園することとなりました。施設的には保育所ですが、保育や教育の内容面では、既に幼稚園と保育所の一元化が実践されているように見受けられます。実情はどのようになっていますか、お聞かせください。

 また、浦崎保育所は施設の老朽化が激しく、早急な建てかえ工事が必要であるとのことから、この間、行政内部でも検討がされてきましたが、いまだに実現されていません。

 国は、「就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律案」の中で、「認定こども園」という施設で子育ての支援を図ろうと考えているとのことであります。「認定こども園」は、保育所と幼稚園と子育て支援センターの役割を持った施設のことでありますが、先ほど述べました浦崎保育所については、実態として保育所と幼稚園の機能をあわせ持つ施設となっているのではないかと考えます。

 既に法律は、さきの国会で制定をされ、10月から施行の予定と聞いています。このような制度を活用しながら、一日も早い建てかえをすべきと考えます。お考えをお聞かせください。

 以上で市民連合会派を代表しての一般質問を終わります。御清聴どうもありがとうございました。(拍手)



○議長(佐藤志行) 理事者より答弁を求めます。

 亀田市長。



◎市長(亀田良一) (登壇)市民連合議員団を代表されました山戸議員からの御質問に順次お答え申し上げます。

 まず、市民と行政の協働による「尾道鉄道」の遺構保存についてでございますが、本市は戦災に遭わなかったため、昔の貴重な建物、文化遺産、産業遺構が多く残っており、これらを生かしながら他市にない魅力あるまちづくりに努めているところでございます。

 尾道鉄道は、1925年から1964年まで市民の貴重な交通手段として活躍した時代の風物詩ではありますが、遺構は市内広範囲に点在し、当時の面影を失ったものも多くありますので、まず調査から始めてみたいと思っております。

 次に、今年度の移譲項目のうち権限移譲と事務移譲の状況についてでございますが、26項目のうち事務移譲が14項目、権限移譲が12項目となっております。

 具体的な例では、事務移譲のうち13項目は医師や看護師など医療従事者免許申請の受け付け業務であります。

 また、権限移譲では、大規模小売店舗立地法等の4項目や10月から移譲される産業廃棄物に関する事務、浄化槽に関する事務などがあります。

 次に、今年度の移譲事務交付金についてでございますが、県から示された試算値に基づきまして920万円程度を見込んでおります。

 また、この交付金は県の事務を移譲により行っている間は当然のこととして、毎年交付されるものと理解をしております。

 次に、事務や権限の移譲に伴う業務量と必要人員についてでございますが、171項目全体での13人から14人という人員は、あくまでも県において、現在これらの事務を行っている人員を単純に案分により計算したものであります。

 実際の人員配置につきましては、移譲による事務量の増加分や合併による業務量の変化、派遣研修の必要性などを総合的に考慮して行うべきであると考えており、今年度につきましては、この考え方に基づきまして職員を配置したところでございます。

 次に、事務や権限の移譲にかかわる市民への広報活動についてでございますが、今年度から移譲される項目のうち、医療従事者免許申請の受け付け業務や低体重児の届け出受け付け等については、既に3月号の広報紙でお知らせをしたところでございます。

 今後につきましては、「広報おのみち」やホームページ等を活用し、市民への啓発や周知を図りたいと考えております。

 次に、職員の採用計画についてでございますが、御所論のように団塊の世代の退職により、行政サービスの低下を招いてはならないことから、職員の年齢構成や今後の事務、権限の移譲による業務量等も踏まえた計画的な職員採用は必要なものと考えております。今年度策定する集中改革プランの中で、職員数の削減を目指した適正化計画を策定することとしておりますが、こうした点も十分配慮した計画にしていきたいと考えております。

 次に、指定管理者制度導入後の状況についてお尋ねでございますが、指定管理者への切りかえ時において、利用者への周知不足等から多少の苦情をいただくこともございましたが、施設の運営にかかわるような問題もなく、順調なスタートを切ったと考えております。

 指定管理者による管理運営計画の実施状況につきましては、市営駐車場の例で御説明申し上げますと、現地での作業に従事するため、尾道市在住の職員計4名が新たに採用されており、業務の一部を市内業者へ委託するなどの配慮もなされています。

 また、管理面では、植栽の伐採による死角部分の解消、精算機への安全錠の新設などの施策が順次進められております。

 アンケート調査については、近々実施する予定でございます。

 その他施設においても、応募した際に提案された内容について順次実行に移されており、今までにない新しいイベントを加えたり、利用者のサービスメニューをふやすなど、住民サービスのさらなる向上を目指し、施設運営に取り組んでおります。

 今後の指定管理者制度の導入につきましては、制度導入によるメリット、デメリットを十分見きわめた上、より効果的な施設運営ができるよう、その施設の状況に応じた対応をしてまいります。

 次に、幼稚園と保育所の一元化と「認定こども園」の取り組みについてでございますが、本年4月に戸崎幼稚園の廃園に伴い、園児8名は浦崎保育所に入園をいたしました。浦崎保育所として引き継ぎましたが、できるだけ早期に幼稚園機能と保育所機能の両方を兼ね備えた「認定こども園」としていくことを目標に置き、そのための準備を行ってまいりました。

 具体的には、昨年度教育委員会の幼児教育指導主事を中心に、浦崎保育所独自の指導計画を策定し、幼稚園教育要領と保育所保育指針の両方の保育内容を兼ね備えた日常保育を実施しております。

 次に、園舎の建設については、「認定こども園」として県から認定を受けるため、法の基本方向に沿った特別保育の実施計画、施設整備計画、さらには地域の子育て支援施設の設置計画などを策定いたします。この計画の中で具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。

 以上で市長答弁といたします。



○議長(佐藤志行) 平谷教育長。



◎教育長(平谷祐宏) (登壇)教育委員会にかかわる御質問には、私からお答えさせていただきます。

 まず最初に、地域子ども教室の展望についてでございます。

 平成16年度より文部科学省の委託事業による地域子ども教室推進事業に取り組んでまいりました。学校において、放課後や長期休業日等に子どもたちが安全・安心に過ごせる場所を確保し、地域の方々の協力を得て活動内容等も充実し、地域子ども教室もようやく定着してきたところであります。

 なお、平成19年度からは、尾道市教育委員会が実施している地域子ども教室推進事業と尾道市が実施している放課後児童健全育成事業を国において一本化することで合意し、(仮称)「放課後子どもプラン」を実施する予定であると伺っております。

 平成19年度から、教育委員会としましては、子どもたちが安全に放課後を過ごすための居場所として、学校において(仮称)「放課後子どもプラン」を国の動向を踏まえ、尾道市と検討していきたいと考えております。

 保護者負担等の問題につきましても、(仮称)「放課後子どもプラン」の内容を検討して設定してまいりたいと考えております。

 次に、(仮称)因南学園の設置と学校統合についてでございます。

 まず、地元や保護者への説明と反応についてでございますが、教育委員会の構想について保護者や住民の皆様に繰り返して説明を行い、一定の理解が得られたものと判断し、教育委員会としての方針を決定したものでございます。

 次に、旧尾道地域における学校配置の将来設計についてでございます。

 学校の小規模化が急激に進む中で、教育委員会ではよりよい教育条件、環境を子どもたちに提供するため、小・中学校の適正配置に取り組んでおります。

 今後も地域の実態や児童・生徒数の推移を見きわめながら、全市的な視点で適正配置の見直しを行い、計画的に取り組む必要があると認識しております。

 次に、斬新なアイデアや因島地域の特性を取り入れた学校建設についてでございますが、(仮称)因南学園構想につきましては、幼小中一貫教育をより効果的に推進していくため、同じ敷地内に幼稚園、小学校、中学校を新設し、幼稚園における就学前教育も含めた義務教育全体を充実させる新しいシステムとして「おのみちモデル」を構築していきたいと考えております。

 具体的には、(仮称)因南学園設置概要を検討する中で、基本方針として「交流」「環境」「安全」「地域」をキーワードとした施設内容を追求していきたいと考えております。

 特に、幼小中一貫教育のメリットを最大限に生かすため、校舎の配置や異年齢の交流を促進していくための施設、またランチルームや地域交流スペースの設置等、あわせて環境面や安全対策面に配慮した施設計画を検討していきたいと考えております。

 次に、因南学園における給食についてでございますが、幼稚園児、小学校児童を対象として因島学校給食共同調理場による給食を実施することとしております。

 また、因南学園にはランチルームの機能を持った施設整備も予定をしており、安全で安心な給食を提供することにしております。

 なお、学校給食では地産地消に努めておりますが、今後とも野菜を中心にできる限り地場産品を使用する献立の充実を図ってまいります。

 以上、答弁とさせていただきます。



○議長(佐藤志行) 午前の会議はこの程度にとどめ、暫時休憩といたします。

                午前11時15分 休憩

  ────────────────── * ──────────────────

                午後1時0分 再開



○議長(佐藤志行) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問を続行いたします。

 36番、東山議員。



◆36番(東山松一) (登壇)公明党議員団を代表いたしまして、一般質問を行います。

 小泉政権発足以来、5カ年が経過した今日、小泉改革の功罪としての光と影が大きく問われております。

 規制緩和・経済改革の旗手であり、社会の勝ち組を代表する時代の寵児と言われてメディアがさんざん持ち上げて、そして突き落としたあのホリエモンとライブドアや村上ファンドの事件は、まさに現在の日本を象徴する出来事でありました。ITブームとはいえ、付加価値を創造しない資本金数百万円の企業価値が、わずか10年ほどで約20万倍の8,200億円になるという、まさに常識では考えられないバブル現象に証券会社や投資家、そして金融機関に加えて政治まで踊らされているのをヒルズ族のヒーローとしてマスコミが特大に扱ってきた結果、小泉改革の光の一端も落日して消え去ろうとしております。また、証券会社の誤発注によって、わずか数分間で二十数億円の投資収益を懐にした青年など、こつこつと汗して働く方々から見れば、改革の光の一部とはいえ、社会秩序やモラルの欠如がひときわ目につくところでありましょう。

 一方、改革の影の部分としては、多くのメディアによる世論調査では、国民の暮らしの中で問題として感じていることは、“多くの方々が『格差社会』を指摘した”と取り上げております。

 戦後、我が国は格差の少ない社会、そして努力すれば報われて、皆が中流になれる社会を目指し、長年にわたって国民の努力のもとでそれを実現してまいりました。また、政治や行政もそれに連動して生活保護や医療、年金などのセーフティーネットを整備してきましたが、数年前までの長引く不況と少子・高齢社会の到来、さらには将来の人口減少問題も懸念される中で、社会保障制度の疲労、崩壊が問われております。

 今日では、年収200万円以下の低所得層が20%を超えており、規制改革で非正規社員がこの10年間で650万人も増加しており、生活保護世帯は100万世帯を上回り、さらには貯蓄ゼロ世帯も増加傾向にあり、世界経済開発機構の先進国の中でも日本の貧困率は5番目に高いとされております。

 これらのデータからすれば、『一億総中流社会』と言われて、格差についての認識が希薄な国民性であっても格差拡大が生じていると思わざるを得ませんが、しかし世界で最も格差が大きい国は南アフリカで富裕層上位20%の総所得は、貧困層下位20%の総所得の35倍もあり、次いで南米のコロンビアやブラジルが20倍を超えており、都市と農村の格差が近年問題視されている中国が約11倍で、アメリカは約8倍とされ、日本は約5倍前後となっておりますが、このことから見れば、この程度の格差は経済競争主義を貫く我が国にあって、是とすべき数字でありましょうか。

 国会で、小泉首相は格差社会についての質疑で、「悪いことではない」と答弁されて、我が国の格差拡大を是認されておられますが、しかし国も地方も格差の少ない社会を再び目指すのか、あるいは自己責任の競争型社会により、格差が拡大することによって勝ち組、負け組をつくる社会を推進するのか、政治に投げかけられた大きな課題でありますが、亀田市長はどのようなお考えを持っておられますか、御所見をお伺いいたします。

 次に、最後のセーフティーネットと言われる生活保護にかかわってお尋ねいたします。

 厚生労働省の発表では、2004年度における全国の生活保護受給者数は約142万3,000人で、受給世帯数は約99万6,000世帯、生活保護費総額は約2兆5,090億円となっております。これは10年前の1995年度受給者数の1.7倍にも増加しており、増加の主たる要因としては、高齢化や独居化が特徴として挙げられております。

 また、2004年度までの10年間で、都道府県・政令市の中で受給者の増加の伸びが大きいのは、千葉市2.58倍、広島市2.27倍、千葉県2.21倍、大阪市2.21倍の順となっており、さらに1,000人当たりの受給者数を示した都道府県別の生活保護率の上位は、大阪府23.2人、北海道22.9人、高知県19.9人、京都府18.3人の順になっておりますが、本市の今年度における生活保護受給者数及び受給世帯数と生活保護率、さらには旧2市3町の前10年間における増加伸び率、また今後における推移動向数値の見込みについてお尋ねいたします。

 また、国の負担の軽減策として、70歳以上に一律支給されていた老齢加算が2004年度から段階的に減額されて今年度で廃止されました。さらに、18歳以下の子どもがいるひとり親世帯の母子加算も2005年度から16歳以上は段階的に減額し、廃止されますが、この負担軽減策の影響を受ける受給者数及び世帯数と、この減額に伴って生活が逼迫し、生計が成り立たない家庭が本市において生じているのかどうか、御見解を承りたいと思います。

 また、厚生労働省は、本年4月から住宅扶助制度の改善策として代理納付制度を創設いたしましたが、本市受給世帯の中でこの制度に移行した世帯の有無についてお聞かせいただきたいと思います。

 次に、職員給与にかかわってお尋ねいたします。

 北海道では、財政再建団体への転落の危機感から、今年度から2カ年間の限定措置として、道の全職員約8万人の給与本給を一律10%削減いたしました。都道府県の中では、全職員を対象として二けたの給与削減に踏み込んだのは初めてのことであり、来年度、2007年度の道の財源不足は財政再建団体の転落ラインである赤字不足額の約600億円を大幅に上回る約1,800億円の財源不足額に達するとの見通しで、今回の荒療治に踏み切ったと言われております。

 北海道の全職員を対象とした大幅な職員給与の減額措置は、財政難に悩む全国の自治体から注目が集まっているとのマスコミ報道がなされておりました。

 また、昨年末には、財政難に悩む広島市が職員手当や助成金を見直し、廃止することを公表いたしておりますが、見直し、廃止される手当や年末年始の特殊勤務手当が2006年度に半額に減額して2007年度には廃止され、さらに病院や保育所と水道局の一部業務などの日曜出勤や早朝勤務に支給されていた不規則勤務手当は本年度に廃止されました。加えて、職員互助会関係へ支給されていた助成金も一部においては減額、廃止の措置がなされ、これらの対応で削減された総額は約2億3,500万円に上ると見込まれております。

 地方自治体の厳しい財政窮乏を反映して、職員給与や手当の減額、見直しや廃止に踏み込む自治体は後を絶たずに今後も増加傾向にあるようですが、ところでこのような財政難から自主的に人件費を削減する自治体とは別に、本年5月17日には、自民党の歳出改革プロジェクトチームは、公務員の給与水準を抑制するため、給与決定の基礎となる民間給与実態調査の対象企業を現在の従業員100人以上から従業員50人以上に拡大し、さらに地方公務員に対しては互助会への補助金の廃止に加えて、特殊勤務手当等の廃止で地方公務員の人件費を5カ年間で2兆円以上削減することを提案しております。

 政府においても、今後の社会保障費の抑制や消費税率の引き上げ等の痛みの伴う施策に対して、国民の理解を得るためにも公務員人件費の大幅削減が必要と判断し、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006」に国と地方をあわせた公務員人件費を約2兆5,000億円規模で削減することが盛り込まれました。

 また、このような動向に先行して、総務省の「地方公務員の給与のあり方に関する研究会」は、地方公務員の給与について国家公務員に対する人事院勧告に準じて定める「国家公務員準拠」の考え方を見直して、地域の民間企業の給与実態に合わせるよう総務省に提案いたしましたが、これは経済界や民間団体、企業などから地方公務員給与は「割高である」とか、あるいは「地域事情が反映されていない」などの批判にこたえたもので、提案の中で比較対象する民間企業もこれまでの従業員100人以上から拡大して従業員100人未満も加えるものとしております。

 提案を受けた総務省は、本年3月27日付で全国自治体に対して同報告書を送付し、2006年度から取り組むことを促した通達を出しておりますが、これに対して本市の対応、取り組み及び手当や、あるいは助成金の見直しなどの営みがあればあわせて承りたいと思います。

 わずか十数年前までは、中小零細企業の多い地域にあっては地方公務員給与が地域労働者の低賃金のかさ上げに重要な先導的役割を担ってきたことも事実であります。このことからすれば、今日の動向は、まさに隔世の感を抱くところでもあります。公務員給与が地域の中小企業と同程度になれば、規律規範の厳しい公務員の魅力も希薄となり、優秀な人材確保は困難になるとの懸念が生ずるところでもあります。そのためにも現行の年功序列、同期横並びの給与体系を改めて、今後は自治体独自の能力給制度等の導入も必要かと思われますが、この点についての御所見もお伺いいたします。

 次に、住民基本台帳法及び公職選挙法の改正にかかわってお尋ねいたします。

 1951年の住民登録法の制定時から、住民の居住関係について公証する唯一の公簿として「何人でも閲覧できる」と定められており、公開することが住民の利便の増進に役立つものであること等の理由から原則公開とされており、これが1967年に住民基本台帳法に移行、制定しても、この趣旨はそのまま引き継がれてきましたが、その後、原則公開等に異論が噴出して、1985年の法律第76号の改正では、台帳の一部の写しの記載事項は政令において氏名、住所、生年月日、男女の別の4事項のみとされ、さらに1999年の改正においても個人情報保護の必要性が叫ばれる中で、問題視されながらも閲覧の対象を4事項に限るとしただけで、そのまま放置されてきたという経過があります。

 総務省は、昨年5月1日に全国約2,400市区町村を対象として、2004年度における住民基本台帳の閲覧実態を調査し、その結果を公表いたしております。

 調査結果によりますと、全国約2,400市区町村における台帳の閲覧請求は約150万件ほどあり、請求者別の内訳としては、本人、家族や公務員、公的機関などが私的に、あるいは職務上で閲覧する場合を除いて、ダイレクトメール業者等が約6割を超えていることが判明し、また請求理由別では、本来の住所の公証とは全く関係のないダイレクトメールなどの営業活動が69.9%もあり、次いで世論調査が8.1%、そして学術調査が0.7%となっております。

 個人情報保護に配慮して、台帳閲覧の独自条例を制定している自治体は55カ所で、規則や要綱を定めている自治体数は約800カ所、また閲覧の事前申請を求め、審査している自治体数は約1,400カ所にも上り、請求者の身分証提示を求めている自治体数は1,959カ所となっております。

 自治体の中においては、閲覧手数料を高額に設定して制限する自治体や閲覧1回の手数料制度としている団体は全体の中で約7%程度あり、さらには手数料は200円程度としながらも、世帯や人数単位を限定している自治体は約1,750カ所もあることが調査結果で明らかとなっております。

 千葉県浦安市では、国に先駆けて昨年7月1日に「住民基本台帳の一部の写しの閲覧等に係る個人情報の保護に関する条例」を制定しており、この条例のポイントとしては、1、住所、氏名を特定しない閲覧は、原則拒否できる。2、閲覧写しの交付とも本人確認の規定を明文化。3、ストーカー行為や配偶者による暴力の被害者には、閲覧や写しの交付の拒否を求めることができるとされており、これらの条項によって閲覧は厳しく規制されており、ダイレクトメールなどの営業目的の閲覧は実質できなくしております。

 また、審査を経て閲覧は認められても、台帳の内容は世帯別、住所別から五十音順の氏名別に改められており、さらには閲覧手数料徴収も閲覧簿1枚単位から閲覧1名単位に変更して、実質的に値上げとなる工夫も施されております。

 住民基本台帳法の改正背景については、個人情報保護の必要性が国民全体の中で高まってきたことを受けて、2004年7月に全国市長会は地方自治体の要請を受けて、国に対して抜本的な改正を要望しており、加えて現行の閲覧制度が個人情報の提供のみにとどまらず、名古屋市で起きた不幸な事件のように、閲覧によって母子家庭を探し出して強制わいせつを起こす犯罪が生じたことによって、国民の不満の声が大きくなったことも挙げられております。

 今月6月9日に国会で成立した住民基本台帳法改正では、現行の原則公開の根拠である第11条の「何人でも閲覧請求できる」という文言から、「申し出があり、相当と認めるときは閲覧させることができる」として原則非公開へと転換しており、閲覧できる要件としては、1、国、地方自治体の事務に必要な場合、2、公益性が高い統計・世論調査、学術調査などで必要な場合、3、社会福祉協議会などの公共・公益的団体による住民福祉のための活動に要する場合等と限られております。

 しかも、閲覧情報の目的外利用や第三者への情報提供の禁止が明確化され、不正な利用に対しては報告を求めて、その是正のための勧告、命令を行うことも可能とされており、それでも従わない場合には、過料の引き上げと6カ月以下の懲役刑も新設され、さらに市区町村に対しては、毎年少なくとも1回は閲覧者やその利用目的について公表することも義務づけられております。

 また、住民基本台帳法改正に関連して公職選挙法の改正も同時に行われ、選挙人名簿の住民基本台帳と同様に閲覧できる場合が限定され、調査研究についての閲覧は、政治・選挙に関するものに限られており、しかも申請手続の整備及び不正利用への制裁措置も強化されて、地方自治体に対しては基本台帳と同様に、閲覧者やその利用目的について年1回以上の公表を義務づけております。

 そこで、お尋ねいたしますが、1、改正住民基本台帳法及び改正公職選挙法の施行は、成立後6カ月以内とされて、年内にも施行される見込みでありますが、本市の関係例規の改正時期はいつごろなされますか。

 2、地方自治体の事務に要する場合、閲覧した庁内及び庁外公的機関等の職員の守秘義務の履行の把握方法はいかがされますか。

 3、公共・公益的団体に対する漏洩防止のための指導の徹底方法についてお聞かせください。

 4、どのような調査研究が公益性が高いと判断されるのか、今後に総務省が提示する判断基準となる取り組み事例とこの基準に相違する事例の場合の対応措置はいかがなされるのか。

 5、閲覧手数料の改定及び住民基本台帳の閲覧リストの記載方法の転換は考えておられますか。

 6、選挙人名簿の閲覧において、政治・選挙に関するものに限られましたが、しかしその範囲は無限と思われますが、基準、線引きは何をもってなされるのか。

 以上の点について御所見を承りたいと思います。

 次に、幼・保一元化「認定こども園」についてお尋ねいたします。

 共働き世帯の増加で、保育所への入所待ち待機児童は全国で約2万3,000人にも上り、一方で幼稚園は少子化の影響による定員割れで閉鎖する園が相次ぐ状況をかんがみ、今日の教育・保育の多様なニーズにこたえるとともに、既存の幼稚園の活用により、保育所待機児童の解消をも目的として、「就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律案」が本年3月7日に閣議決定され、この総合施設を「認定こども園」と名称されました。

 そして、6月9日には、国会で法律が成立しており、国の管轄は文部科学省と厚生労働省の共管として、2省庁が策定した指針をもとに、都道府県が定めた条例の認定基準に適合した施設を「認定こども園」として知事が認定することになりますが、その際に地方によるある程度のばらつきは認められる柔軟な対応がなされるようであります。

 認定条件としては、地域における子育て支援の相談や親子の集いの場の提供施設であること、子どもの受託は親の就労の有無に関係なく受け入れ、ゼロ歳児から就学前のすべての児童を対象としており、幼児教育と保育を一体的かつ一貫して提供するもので、3歳児から就学前の児童の預かり時間は4時間から8時間に拡大すると、このようになっております。

 なお、財政上の特例措置では、預託児の合計定員が60人に達する場合には、保育所の定員が10人でも保育所と認めて助成対象が拡大されますし、学校法人のみに適用されていた助成制度が福祉法人にも適用されることになります。

 ところで、この幼・保一元化の総合施設にかかわって、昨年6月議会の一般質問でただしました。市長は、「子育てしやすい環境づくりの一環として、また就学前教育の充実と行政経費の効率化という観点から、総合施設については高い関心を持っております。本市での導入についても可能性を求めて、国、県とも協議を進めてまいりたいと考えております」と、このような御答弁をなされております。

 そこで、お尋ねいたしますが、「就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供に関する法律」の施行により、「認定こども園」の事業実施は、本年10月1日から認められますが、この事業にかかわって、今日までの営みと本市での「認定こども園」の設置動向及び今後の行政対応と取り組みについてお聞かせいただきたいと思います。

 最後に、特別支援教育についてお伺いいたします。

 昨年12月に中央教育審議会は、現行の分離教育から一歩踏み込んで、「特別支援教育は従来の特殊教育を継承、発展させていこうとするもの」との意見を盛り込んだ「特別支援教育を推進するための制度の在り方」を文部科学大臣へ答申し、これを受けて文部科学省は、2007年4月より特別支援教育の実施を決定し、従来の特殊学級は特別支援学級として今後も存続の方向を示しております。

 加えて、学校教育法の一部改正法の施行で、現行の盲・聾・養護学校を一本化して特別支援学校を設置し、在籍児童などの教育を行うほかに、小・中学校などに在籍する障害のある児童・生徒の教育について助言、指導、援助を行う機能を有することも規定されるようであります。

 特別支援教育の特徴は、学習障害や注意欠陥・多動性障害、それに知的障害のない高機能自閉症やアスペルガー症候群等の軽度発達障害を特殊教育の対象として加えたもので、文部科学省の調査によりますと、全国の小・中学校で対象者数は約68万人と推計して、全児童・生徒の6.8%に当たるものとされておりますが、この数値は通常の学級の中で発達障害児が二、三人程度在籍しているということになりますが、このため中教審の答申では、特別支援教育のための地域の小・中学校内の体制の整備も提言されており、この提言で求められているのは、1、軽度発達障害の対象者を判断するための校内委員会の設置。2、保護者や特別支援学校、医療機関などとの連絡調整を担わせるために、各学校にコーディネーターを1人置くこと。3、一人一人の自閉症児の個別の教育支援計画や個別の指導計画を具体的に策定すること等と、以上のことが示されております。

 そこで、お尋ねいたしますが、本市の小・中学校の在校児童・生徒の中で、対象者はどの程度おるものと見込んでおられるのか、また中教審の学校内の体制の整備について、今後どのような取り組みがなされるのでありますか、この点を承りたいと思います。

 さらには、支援対象となった子どもは保護者の同意があって、初めて具体的な支援教育がなされるわけですが、しかしこれまで通常の学級で一緒に勉強してきた同級生と離れることによって、その子どもの精神面の問題と、またそのことが不登校の要因になることも懸念されますし、加えて今後は通級による指導を受ける児童・生徒は増加するものと思われるところでありますが、これらの問題をも含めてどのような対応措置をされようとしておられるのか、あわせてお伺いいたします。

 以上で一般質問を終わります。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)



○議長(佐藤志行) 理事者より答弁を求めます。

 亀田市長。



◎市長(亀田良一) (登壇)公明党議員団を代表されました東山議員からの御質問に順次お答え申し上げます。

 まず最初に、国民生活における格差についての私の所見をお尋ねでございますが、所得格差は景気の低迷や雇用形態の変化による低所得世帯の増加や高齢者世帯や単身世帯の増加など、さまざまな要因が言われております。

 戦後の高度経済成長期においては、多くの国民は年々所得も増加をいたしまして、「一億総中流社会」と豊かさを実感し、格差に対する意識もそれほど高くはなかったのではないかと思います。市場経済において、機会の平等を確保し、自由度を増すことによって活性化する側面もあり、ある程度の格差が存在することはやむを得ない現象と思っております。しかしながら、市政をあずかる者といたしましては、努力した者が報われる社会であると同時に、社会的弱者が安心して暮らせるような社会をつくるよう施策を進めていくことが肝要であると思います。

 次に、本市における生活保護世帯数及び受給者数と保護率につきましては、2006年3月末で973世帯、1,358人、保護率は8.94パーミルであります。保護世帯数は1995年度に比べ、33.6%増加をしております。

 また、今後における推移につきましては、経済状態は若干好転に向かいつつありますが、高齢者世帯やひとり親世帯の増加、核家族化などにより、横ばいないしは微増程度と予測しております。

 次に、老齢加算、母子加算についてでございますが、2005年度で廃止されました老齢加算対象者は334人、今年度の母子加算の減額対象者は18人であります。このようなことにより、生活が逼迫し、生計が成り立たなくなった者がいるのかとの質問でございますが、減額に伴い、これまでと比べ支給額が減ることとなりますが、いわゆる生活費はそれぞれの世帯によって異なるものであり、一概に生活が逼迫しているとは考えておりません。

 次に、代理納付制度についてでございますが、市営住宅使用料などの代理納付を実施しておりますが、民間住宅につきましては、現在のところございません。

 次に、「地方公務員の給与のあり方に関する研究会」の報告書に対する本市の対応についてでございますが、この報告書の中には給料表の年功重視から職務重視への転換等も既に本市も対応しているものもありますし、しかしながら現行の給与制度そのものの変革を求める内容が含まれており、今後国及び県の制度改正等の動向を見ながら、適切に対応したいと考えております。

 また、手当等につきましては、昨年度から今年度にかけ一部廃止を含めた特殊勤務手当の見直しや国と同様の退職金制度の見直し及び職員互助会への市支出金の減額等を行っております。

 次に、勤務成績や職責が反映される給与制度の導入につきましては、本年4月から職務重視の給料表を導入するとともに、勤務成績を昇給に反映させる人事評価制度の導入を検討しております。こうした制度に変革することが職員の職務に対する意欲の向上や人材確保の有効な手段の一つになるものと考えております。

 次に、住民基本台帳法と公職選挙法の改正に伴う本市の関係例規の改正時期についてでございますが、この改正法の施行は公布後6カ月以内ということもあり、今後省令等の改正も予想されますので、今後の動向を注視しながら、適切に対処してまいりたいと考えております。

 次に、住民基本台帳を閲覧した職員の守秘義務履行の把握についてでございますが、このことにつきましては、自治体職員には地方公務員法等による守秘義務が課せられていることから、特段の調査はいたしておりません。

 次に、公共団体に対する閲覧内容の漏洩防止措置についてでございますが、当該公共的団体とかかわりの深い本市、関係部署を通じまして、閲覧内容の適切な取り扱いについて指導を行っているところでございます。

 次に、住民基本台帳の閲覧の許可要件の一つであります公益性が高い調査研究の判断基準についてでございますが、現在本市では調査結果が広く公表され、その成果が社会に還元されているかを判断基準としております。

 なお、この判断基準が今後総務省から示される基準と相違している場合には、適切に対処してまいりたいと考えております。

 次に、住民基本台帳の閲覧手数料の改定についてでございますが、本市におきましては閲覧手数料を合併協議の中で、2005年3月28日より1名につき300円から200円に改めた経緯もあり、このことから当面改定する予定はございません。

 また、住民基本台帳閲覧用リストの記載方法の改正についてでございますが、本市では住民基本台帳は、本来居住関係を公証するものであるとの観点から、町、大字等の地区ごとに住所順で作成をしております。このことから、住民基本台帳閲覧用リストにつきましても改正は考えておりません。

 次に、選挙人名簿を閲覧できる者の範囲についてでございますが、1として、特定の者が選挙人名簿に登録された者かどうかの確認をすること、2といたしまして、本市にかかわる各種選挙の候補者等及び政党や政治団体が政治活動や選挙運動に活用するため、3、報道関係、学術機関等が政治や選挙に関する公益性の高い世論調査や学術研究などに用いること、以上の3通りに限定をすると考えております。

 次に、「認定こども園」についてでございますが、今国会において審議されております「就学前の子どもに関する保育及び子育て支援の総合的な提供推進に関する法律案」につきましては、6月9日の参議院本会議において可決成立をいたしました。

 本市におけるこの「認定こども園」に関する取り組みは、浦崎保育所を対象として検討を進めております。法の成立に伴いまして、今後広島県において「認定こども園」に関する認定基準が示されることとなっております。

 既に本市において、は法案に示されていた基本方向をもとに、条件整備に向けて取り組んでまいりました。引き続きまして、各種特別保育事業の実施計画と施設整備計画を策定し、「認定こども園」として認可を受けるべく、関係機関と協議を進めてまいりたいと考えております。

 以上で市長答弁といたします。



○議長(佐藤志行) 平谷教育長。



◎教育長(平谷祐宏) (登壇)教育委員会にかかわる御質問には、私からお答えさせていただきます。

 まず最初に、特別支援教育についてでございます。

 特別支援教育は、本市においても喫緊の課題であると認識し、その充実に向けた取り組みを進めているところでございます。

 現在、本市の特別支援教育の対象となる児童・生徒の割合につきましては、本年4月に行いました「LD等の児童・生徒の在籍状況に関する調査」において、学校が特別な教育的支援が必要であると認識している児童・生徒の割合は、小学校では2.4%、中学校において1.4%でございます。

 次に、本市の支援体制の整備状況でございます。

 校内体制につきましては、すべての小学校、中学校において組織的な推進体制のかなめとなる特別支援教育コーディネーターを中心とした校内委員会を設置し、具体的な支援策の検討を進めております。

 また、本市独自の取り組みとして、学校、保護者を支援するため、医療、福祉、心理、療育等の専門家から成る尾道市特別支援教育推進委員会を設置しております。

 なお、対象児童・生徒が無気力や不登校に陥ることなく、自己肯定感を高められるようにするための対応措置につきましては、教職員間の情報交換を密にし、児童・生徒の様子や変化について把握に努めるとともに、障害の状態等について正しい理解と認識を持ち、適切な指導や支援ができるよう研修を進めているところでございます。

 今後とも保護者や関係機関との連携、研修の充実等、所要の取り組みを進めて特別支援教育の充実に取り組んでまいります。

 以上、答弁とさせていただきます。

                〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



○議長(佐藤志行) 4番、脇本議員。



◆4番(脇本初雄) (登壇)誠友会の脇本です。会派を代表して質問をいたします。しばらくの間、御清聴いただきますようによろしくお願いいたします。

 質問は、5点に絞ってさせていただきます。

 まず1つは、県立瀬戸田病院の存続問題についてであります。

 県立瀬戸田病院は、50年以上にわたって瀬戸田町の医療の核として貢献していますが、近年赤字経営となり、民間移管が浮上しています。平成14年度決算では1億9,907万7,000円の赤字、平成15年度決算では1億9,079万円の赤字、平成16年度決算では2億4,150万9,000円の赤字となっています。旧瀬戸田町においても広島県病院事業局との協議で地元移管の問題が話し合われてきたところでございます。

 平成17年3月に広島県病院事業経営計画が策定されました。これは平成17年度から平成21年度までの5カ年計画の病院事業経営計画書でございます。内容としては、平成18年度以降、地元自治体、医師会などと協議を進め、地元移管が前提となっています。広島県は、遅くとも平成19年度末には県立瀬戸田病院の地元移管の方針で動いています。平成17年4月以降、一歩踏み込んで地元瀬戸田町と協議を進めていると聞いています。

 今後、尾道への移管に当たって、公設民営、公設直営、完全民営化等の案が考えられますが、いずれの結果を選択するにせよ、瀬戸田町民の最大関心事は県立瀬戸田病院の絶対的な存続でございます。できるならば、私は尾道市民病院瀬戸田分院という形態で、ぜひとも残していただきたいと願うものでございます。市長のお考えをお聞かせください。

 次に、質問の2つ目は、有用微生物による水質浄化活動と実験地区の拡大についてお尋ねします。

 昨年12月議会において、我が誠友会同僚の杉原孝一郎議員が本件について質問されております。市長の御答弁は、「全国的には賛否両論があり、広島県は実験の結果から推進しないとの結論を出しました。本市は、生活排水モデル事業の一環として地区を定め、公衆衛生推進協議会を通して有効性を見きわめながら取り組む」との答弁でありました。

 本件につきましては、私が瀬戸田町在職中に琉球大学農学部の比嘉照夫先生と数回にわたり面談、協議しながら瀬戸田町に導入したものでございます。EM活性液の投入を重ね、水質浄化に多くの成果を得てまいりました。

 瀬戸田町は、水質浄化などの問題に対応できるよう平成14年度に尾道市内のメーカーからEM培養機を3台購入しています。これは町で1次培養を行い、町内各地(14区)において2次培養をしてきたところでございます。現在、町ぐるみで取り組んでいます。新市の一体感から見ても継続しなければなりません。

 平山郁夫美術館付近の河川は、夏になると悪臭が漂い、観光客に迷惑をかけていましたが、EM活性液、EMだんごの投入により、悪臭を除去してきました。また、水路などにヘドロが堆積しておりましたが、各家庭から流れるEM活性液によりヘドロが除去されつつあります。

 昨今、瀬戸内海の汚染問題がクローズアップされました。かっては豊産であったアサリ等魚介類が激減しています。有識者により、平成14年9月に「第1回瀬戸内海環境フォーラムinしまなみ」、「第2回瀬戸内海EMサミット」が愛媛県今治市上浦町において開催されてきました。これはEM(Effective Microorganisms)、有用微生物群の活用により、瀬戸内海をかっての豊穣な海に再生しようとする遠大な計画でございます。

 EMは、いわば世の中にある微生物群の中でも有用な微生物を集めたエキスで、さまざまな汚水をきれいにして腐敗菌を抑える働きを持っています。この働きを利用して、現在EMは農業や環境事業などさまざまな分野で広範囲に応用され、特に家庭から出される生ごみの処理には約100万世帯でこのEMが使用されていると言われています。

 ふえ続けるごみ、食糧絶対量の不足、環境の破壊等の問題に遭遇しています。EM菌はありとあらゆる分野に活用できます。

 市長答弁にありました「広島県が推進しないと結論を出した実験」とはどういうものであったか、市長は御存じでしょうか。広島県は、問題外の室内のフラスコ実験よりEM菌は効果が見られないと否定しています。尾道市としてもEM菌は、野外にあって光合成が行われるとより一層活性化されるものなのです。尾道市としても否定することなく、EM菌培養の原材料(EM1、EM2、EM3、糖蜜など)の購入の予算化に努めてもらいたいと思います。

 今やEM菌発見者の琉球大学農学部の比嘉照夫先生は、水質浄化の専門家としてロシア、中国、ブラジルなど世界各国において引っ張りだこでもございます。最近の今治城お堀の水質浄化にも応用され、国内各地において活用されています。

 水質浄化においても後追いでなく、先駆的に取り組まれてはいかがでしょうか。こうした施策に力を入れてこそ、市民の喝采を浴びると思いますが、いかがお考えかをお尋ねします。

 質問の3つ目は、生口島、高根島の小・中学校統合の問題でございます。

 合併後、小・中学校の統廃合の話が急速に堰を切ったように進んでいるようであります。地元では、早ければ平成20年4月に統合との話で持ち切りです。

 平成18年3月10日、生口島開発センターで南小学校、生口中学校の保護者対象に適正配置の研修会を実施したと聞いています。平成18年度中に決定できない場合、平成20年4月の統合は間に合いません。

 複式学級解消のうたい文句のもとに統合構想を打ち出しています。法律的には、2学年を合計して16人までだと複式学級、ただし新1年生と2年生の合計だと8人までが複式学級となります。南小学校も平成22年度から1クラスが複式学級になると見られます。市教育委員会は、基本方針として複式教育の解消を至上命令にしており、その基準に基づいて生口島、高根島の小・中学校一本化構想を打ち出しているようでございます。

 数字上の単一基準の適用は、保護者、住民の強い拒否反応が出てきます。南小学校、東生口小学校、生口中学校が統合され、瀬戸田小学校、瀬戸田中学校の1校になることは、島の半分から学校がなくなることになります。住民のよりどころにしていた学校がなくなることは、地域の文化、伝統そのものが継承できなくなるおそれがあります。今後は、統合が予想される小・中学校の保護者、住民ととことん話し合い、合意を得ながら統合構想を進めるべきでございます。トップダウン方式はあってはなりません。教育長に統合予定スケジュールの明確なる方針をお尋ねします。

 質問の4つ目は、西御所地区の県営上屋の利用転換についてでございます。

 尾道市の都市活力の源になってきた尾道港に新たなにぎわいと交流の場として、1988年に策定された「尾道糸崎ポートルネッサンス21」の計画に基づいて、尾道にふさわしい魅力のある港湾空間の整備、「人・物・情報の交流拠点」、「潤いと賑わいのあるウォーターフロントの創出」が方針に掲げられ、旅客ターミナルビルや駐車場、緑地及びシーサイドライン整備が実施されました。

 私もしまなみ海道が完成する前は、旅客船で尾道へ買い物に来ていましたが、その当時と比べ、駅前一帯を中心に変貌した姿は目を見張るものがございます。これも亀田市長が市民に「駅前と港湾を連動した夢のあるまちづくり」を公約され、その熱意が市民の皆さんに伝わり、今日があると考えられ、改めて敬意を表します。

 現在、国の方では、「住んでよし、訪れてよしの国づくり」として、観光立国を目指した取り組みが展開されています。その中に観光立国を実現するためには、日本が光を示すこと、すなわち国民自身が地域に誇りを持ち、楽しく暮らせる国にすることが必要でございます。このためには、日本が本来持つ魅力を維持向上するとともに、新たに創造することが必要であると言われています。亀田市長も、常々お話の中で、「古いものを大事にし、磨きをかけて古いよい町並みを後世に残していこう、また21世紀は観光の時代である」と言われています。まさに国の政策以前に取り組みをされた亀田市長に改めて敬意を表するものです。

 今回の「男たちの大和」のロケセットの公開、100万人以上の来場者、だれが予測できたでしょうか。尾道市における経済効果もはかり知れないものがあったことと思います。恐らく40億円以上の経済効果をもたらしたと思われます。

 そこで、お尋ねします。

 ポスト大和として、西御所地区の県営上屋倉庫を活用してはいかがでしょうか。市の総合計画でも西御所地区の港湾施設については、観光地尾道にふさわしいにぎわいと潤いのある港湾空間の形成を目指して、観光面からの利用転換を推進するなど、尾道駅前地区と連携した利用促進を図る必要があると示されています。

 現況では、倉庫の一部を利用して骨とう市やフリーマーケット、各種イベントなどが実施され、地域の人や観光客にも大変喜ばれていると聞き及んでいます。

 また、さきごろ倉庫の利用者が返還され、倉庫1棟があいていると聞きました。当局の御努力と倉庫利用者の御理解もあってのことと思われます。

 さきに述べましたように尾道駅前周辺は、見違えるように整備されました。新たに大型投資をして箱物をつくるのではなく、今あるものを活用して人・物・情報の交流拠点の場が必要だと思います。まさに県営上屋倉庫が適地ではないでしょうか。今後、倉庫の活用についてどのように取り組みをされるのか、市長のお考えをお伺いします。

 質問の5つ目は、臨港道路山波松永線の完成時期と経済効果についてでございます。

 重要港湾尾道糸崎港の港湾計画が発表されて二十余年、ようやく臨港道路山波松永線が着工されると聞き、大変喜んでおります。この道路は、尾道市の主要プロジェクトにも記載されておりますが、地域間の連携、交流が円滑化され、地域経済の活性化に大きな効果が期待される道路でございます。一日も早い供用開始を願うものでございます。

 そこで、お尋ねします。

 この臨港道路山波松永線の事業概要並びに完成年度と経済効果についてお伺いします。

 以上で一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(佐藤志行) 理事者より答弁を求めます。

 亀田市長。



◎市長(亀田良一) (登壇)誠友会議員団を代表されました脇本議員からの御質問に順次お答え申し上げます。

 まず最初に、県立瀬戸田病院についてでございますが、県は今後の病院運営のあり方について、地域医療振興協会に運営形態別のシミュレーションを委託されております。国の医療制度改革や病院の現状と問題点を踏まえた経営予想により、運営可能な選択肢について検討されているとお聞きをしております。

 なお、昨年11月に病院の機能維持を求めた瀬戸田町民の署名簿が提出されており、これらの住民要望を踏まえまして協議を進めてまいります。

 次に、有用微生物による水質浄化についてでございますが、昨年12月議会でも御答弁申し上げておりますように、効果につきましては御所論のようなケースも報告されておりますが、全国的には賛否両論があると聞いております。

 このことから、本市といたしましては有用微生物群による水質浄化の有効性を見きわめるため、生活排水モデル事業の一つに有用微生物群による水質浄化も取り入れ、公衆衛生推進協議会を通じまして取り組みをお願いしているところでございます。引き続き水質浄化に向けての啓発活動を進めるとともに、小型浄化槽設置整備補助事業、公共下水道事業等もあわせまして、水質浄化の取り組みをしてまいります。

 次に、西御所地区の県営上屋の利用展開についてでございますが、尾道糸崎港港湾計画におきまして、既にこの地区は人・物・情報等の交流拠点といたしまして、利用転換を図ることとしております。これまでの1号上屋につきましては、港湾ターミナルと駐車場施設の交通拠点施設として整備を進めました。御所論のように、2号上屋につきましては、暫定的には骨とう市や朝市などに活用してまいりました。

 このたび2号上屋があきましたので、全面的な利用転換を図るため、多目的でユニークな利活用につきまして、尾道商工会議所等地元関係者を含めまして研究してまいります。

 全国でも珍しい建築様式の上屋は、3号上屋も含めまして全国的に話題を提供し、尾道での大変なスポットになることでしょう。魅力ある施設となるよう取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、臨港道路山波松永線の完成時期と経済効果についてでございますが、この臨港道路は山波地区と機織地区を結ぶ重要な道路でございます。これが整備されますと、尾道糸崎港である機織地区の港湾機能の有効利用が図られると同時に、海陸貨物輸送の増加が考えられます。また、国道2号等の交通渋滞の緩和、移動時間の短縮とそれに伴う環境負荷の軽減が期待をされております。

 次に、臨港道路山波松永線の概要でございますが、橋長──橋の長さ389メートル、幅員は12メートルで、片道1車線の車道と幅3メートルの歩道が設けられ、海面からの高さは12メートルでございます。2008年度には完成予定と聞いております。

 以上で市長答弁といたします。



○議長(佐藤志行) 平谷教育長。



◎教育長(平谷祐宏) (登壇)教育委員会にかかわる御質問には、私からお答えさせていただきます。

 生口島の小・中学校の統合についてでございます。

 教育委員会におきましては、適正な規模が確保されたよりよい教育条件、環境を子どもたちに提供するため、当面複式学級の解消を基本方針として小・中学校の適正配置に取り組んでいるところでございます。

 生口島におきましては、東生口小学校で既に複式学級が生じております。他の小・中学校も小規模化が著しく進んでおり、南小学校では近い将来、複式学級が生じることが見込まれる状況にあります。

 議員御所論のとおり、地域の文化や伝統と学校のかかわりは非常に重要であると認識しております。そうした考えを基本にしながら、よりよい教育環境が早期に実現できるよう検討しております。

 具体的には、生口島、高根島を一つの教育ゾーンととらえ、小学校及び中学校それぞれ1校に統合する構想を現在保護者、住民の皆様に提案し、意見をいただいてるところでございます。

 以上、答弁とさせていただきます。



○議長(佐藤志行) これをもって一般質問を終わります。

 以上で本日の日程は全部終了いたしました。

 本日はこれをもって散会いたします。

                午後2時10分 散会



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   地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。



     尾 道 市 議 会 議 長







     尾 道 市 議 会 議 員







     尾 道 市 議 会 議 員