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広島県 尾道市

平成17年第3回 6月定例会 06月21日−02号




平成17年第3回 6月定例会 − 06月21日−02号







平成17年第3回 6月定例会



              平成17年6月21日(火曜日)

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                 議事日程第8号

           (平成17年6月21日 午前10時開議)

第1 一般質問

                                    以 上

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本日の会議に付した事件

日程第1 一般質問

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出席議員(34名)

    1番 清 川 隆 信             2番 三 浦 幸 広

    3番 奥 田 徳 康             4番 新 田 隆 雄

    5番 吉 和   宏             6番 山 根 信 行

    7番 山 戸 重 治             8番 植 田   稔

    9番 檀 上 正 光            10番 荒 川 京 子

   11番 平 田 久 司            12番 東 山 松 一

   13番 杉 原 孝一郎            14番 高 橋 紀 昭

   15番 杉 原 璋 憲            16番 半 田 安 正

   17番 井 上 文 伸            18番 新 田 賢 慈

   19番 越 智 征 士            20番 山 中 善 和

   21番 村 上 俊 昭            22番 宇円田 良 孝

   23番 金 口   巖            24番 永 田 明 光

   25番 佐 藤 志 行            26番 藤 本 友 行

   27番 神 田 誠 規            28番 松 谷 成 人

   29番 木 曽   勇            30番 助 永 一 男

   31番 高 垣   等            32番 住 田 哲 博

   33番 魚 谷   悟            34番 寺 本 真 一

欠席議員(なし)

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説明のため出席した者

   市長      亀 田 良 一     助役      若 住 久 吾

   収入役     村 上 康 則     教育長     平 谷 祐 宏

   公立みつぎ総合病院事業管理者      参事(都市観光担当)

           山 口   昇             柚 木 延 敏

   企画部長    村 上 年 久     財務部長    藤 井 正 喜

   総務部長    西 岡 伸 夫     市民生活部長  杉ノ原 憲 之

   福祉保健部長  小 林   積     産業部長    中 司 孝 秀

   建設部長    小田原 輝 志     都市部長    宇 根 敬 治

   御調支所長   田 頭 敬 康     向島支所長   林 原   純

   教育次長    瓜 生 八百実     水道局長    本 山 勝 美

   交通局長    吉 本 宗 雄     市民病院事務部長加 納   彰

   消防組合消防長 森 上 孝 司     財務課長    岩 井   誠

   総務課長    松 山   譲

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事務局出席者

   事務局長    門 田 昭一郎     事務局次長   吉 原 敏 夫

   議事調査係長  村 上 慶 弘     議事調査係主任 坂 本 節 子

   議事調査係主事 森 本 祐 二







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                午前10時0分 開議



○議長(佐藤志行) ただいま出席議員34名であります。

 定足数に達しておりますから、これより本日の会議を開きます。

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△議事日程



○議長(佐藤志行) 本日の議事日程は、お手元に印刷、配付のとおりであります。

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△会議録署名議員の指名



○議長(佐藤志行) 本日の会議録署名議員は、会議規則第79条の規定により、議長において3番奥田議員及び4番新田議員を指名いたします。

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△日程第1 一般質問



○議長(佐藤志行) これより日程に入ります。

 日程第1、これより一般質問を行います。

 順次、通告者の発言を許可します。

 4番、新田議員。



◆4番(新田隆雄) (登壇)それでは、一般質問を始めたいと思います。

 誠友会を代表いたしまして一般質問を行います。しばらくの間、御清聴賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 先般、向島町、御調町は、合併に伴う分区選挙を行い、8名の方が当選し、尾道市会議員になりました。先輩諸氏には温かく迎えていただき、まことにうれしく思っております。

 初会合の折、亀田市長は、「尾道市会議員になれ」とあいさつされました。それにこたえて、私は、「6年間の小学校を卒業し、中学校に進学できましたのでよろしくお願いします」とあいさつをしましたが、町会議員ではありませんよと言外ににおわせたつもりであります。わかっていただけたと思います。本当は中学校進学ではなし、高校への進学というところを控え目にちょっと表現したわけであります。

 さて、通告書に従い、順次質問させていただきます。

 3月28日に、向島町、尾道市、御調町の合併が施行されました。広島県の自治体地図もさま変わりをいたしました。平成14年4月には、13市67町6村の86の市町村がありましたが、平成17年4月には、15市13町の28市町となります。また、全国的には3,218の市町村が2,395となり、平成18年4月には1,822の市町村となる予定であります。

 平成の大合併が求められた背景を振り返ってみますと、1、行政上つくられた行政圏域と実際の生活圏とが大きなずれが生じていた。2、国、地方ともに深刻な財政危機にあり、効率的な財政運営への変革が求められていた。3、中央集権から地方分権へのシステム転換が行われ、自治体の政策能力、経営能力の向上を図るためにスケールメリットを生む必要があった。4、三位一体改革に伴う地方交付税、補助金を削減し、地方への税源移譲が進んでもメリットがないため、将来への不安があった。大まかには、以上4項目が考えられます。

 我々も合併してよかったと言えるような取り組みが必要であり、初心に戻って地方自治法をひもといてみますと、地方自治法第2条第14項には、「地方公共団体は、その事務を処理するに当たっては、住民福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を上げるようにしなければならない」とあります。また、第2条第15項には、「常にその組織及び運営の合理化に努めるとともに、他の地方公共団体に協力を求めて、その規模の適正化を図らなければならない」とあります。

 このように、地方公共団体においては、常にコスト意識を持ってさまざまな行政事務に取り組んでいかなければなりません。新尾道市も、合理的な運営ができる規模となりました。そのため、抜本的な行財政改革を断行していただき、そのために30%以上の効率化を目指した行財政改革大綱を早急に策定する必要があると考えますが、いつまでに策定するのかを含めてお考えをお聞かせください。

 次に、新市建設計画は、10年間の財政推計に基づいて作成されたものと聞き及んでおります。(仮称)尾道市民センターむかいしまの建設事業は、今年度に自動車学校跡地の取得及び詳細設計に入ると聞き及んでおります。本事業は、合併の目玉であり、向島町民が長年待ち望んでいた事業でありますので、早期着工をお願いします。また、概略の工程をお聞かせください。

 次に、1市2町の枠を超えた交流も必要と考えております。尾道ケーブルテレビの画像による発信は、住民意識の一体感を醸成しますので、必要不可欠と考えております。向島町、御調町への尾道ケーブルテレビの放送開始時期はいつごろになるのか、お尋ねいたします。

 次に、平成18年1月、因島市、瀬戸田町と合併すると、人口15万5,000人、面積284.8平方キロメートルとなり、大きな都市となります。旧向島町の行政区は、面積18平方キロメートルで、広島県下でも5番に入る人口密度で、役場から車で10分足らずで、どこへでも行ける小さなまちであります。行政は住民が見え、住民は行政が見える一体感のあるまちであります。民主主義を醸成するには、理想的な大きさのまちであると考えております。

 しかし、まちが大きくなると、住民と行政は乖離してきます。旧向島町の場合、町民1,000人に対し1人の議員数でありました。新尾道市では3,400人に1人、また因島市、瀬戸田町と合併した後には15万5,000人のまちとなり、平成19年の選挙においては、市民4,500人に1人の割合と議員がなります。言いかえるならば、向島町にありました直接民主主義に近い行政規模から間接民主主義の社会への大転換が到来します。その先には、三原市と合併し30万都市、その次には福山市と合併して100万の政令指定都市にしたらと言われる方もおられます。地方分権改革が目指す分権型社会では、地域において自己決定と自己責任を実現するために、団体自治ばかりでなく、住民自治が重視されなければなりません。基礎的自治体は、その自主性を高めるため、規模が大きくなるために地域における住民サービスを担うのは、行政のみでなく、地域住民や重要なパートナーとしてのコミュニティー組織、NPO等とも協働し、相互に連携していける地域自治組織を中学校単位に設置すべきと考えております。つまり、その機能は、住民に身近なところで住民に身近な基礎的自治体の事務を処理する機能、住民の意向を反映させる機能、さらに行政と住民や地域の諸団体が協働して担う地域づくりの場としての機能を有し、自治体の一部として事務を分掌するような地域自治組織を置くべきであると考えております。この地域自治組織がしっかりと根を張れば、基礎的自治体が巨大になっても、直接民主主義に近いコミュニティーが維持できます。今後、このような政策に取り組む必要があると考えますが、いかがお考えか、御所見をお伺いいたします。

 次に、視聴覚障害者の方々の選挙権についてお尋ねします。

 市民一人一人には、市民としての権利を果たさなければならない義務があります。権利としては、市の公有財産を使用し、公共サービスを受ける権利、行政に参画する権利、つまり参政権があります。一方においては、市の条例の遵守や市税を納める義務もあります。参政権には、選挙に参加する権利や条例の制定などの直接請求権、市の仕事の監査を請求する権利などがあります。さらに、市長、議員のリコールや市議会の解散を求めることもできます。

 このたびの選挙において、視聴覚に障害をお持ちの方々はだれを選べばよいのか、判断する情報が乏しいため、公平な判断ができないと言われます。我々議員は、一票の重さは身にしみてわかっておりますが、身体障害者あるいは視聴覚障害者の方々すべての人が公平な判断ができる資料を提供すべきであると考えますが、いかがお考えか、御所見をお尋ねします。

 次に、JR尾道駅東側に計画されているマンション建設についてお尋ねします。

 本年4月19日、現地にマンション建設予定地との看板が設置されてからマンション計画が明らかになり、それに伴う行政及び住民の対応は早かったことは、皆さんも記憶に新しいところだと思います。

 地域住民のマンション建設反対の要望書には、2万人を超える方の署名が集まっており、住民の景観への思い入れの強さを感じずにはいられません。聞くところによれば、JR西日本が以前からこの土地を売却予定地として検討しており、最終的には広島市の不動産業者に売却したということのようです。JR尾道駅から西については、市街地再開発事業にて施行された再開発ビルがありますが、駅から東側については、尾道三山を代表する千光寺の稜線や斜面市街地を望めることができることから、高層マンションが建つことは、尾道らしい景観を台なしにすることとなり、到底承服できるものではありません。

 また、市街地再開発事業完了後、新たな眺望地点となった駅前港湾緑地は、多くの方の憩いの場であり、多くの地域イベントにも利用され、にぎわいを見せているところです。ここから眺める千光寺山の稜線や斜面市街地の新しい眺望景観は、ぜひとも後世に残すべき財産であると考えられます。既に尾道市においては、事の重大さから、不動産業者に対しマンション建設予定地の買い取り申し出をされていると聞いております。また、世界遺産登録を目指すまちづくりを進めている本市におきましては、ゆゆしき問題と認識しております。

 そこで、市長にお尋ねします。

 先方の不動産業者への買い取り申し出に対する今後の見通しと市が取得した場合の土地の活用方法についてどのように考えておられるのか、お答えください。

 また、今後このような尾道らしい景観をどのようにして守られるのか。時あたかも景観法が施行され、関係規定におきましても、景観を保全するために必要な高さ規制等が実施できる景観地区の規定のみを残すに至っていると聞いております。こういったことが二度と起こらないように、世界遺産登録を目指すまちづくりの観点からも、どのような方策をお考えか、市長の御所見をお伺いします。

 次に、教育問題についてお尋ねします。

 教育委員会では、今年度から新しい教育計画である「尾道教育さくらプラン」を展開されております。桜の5枚の花弁を旧尾道市、御調町、向島町、そして因島市と瀬戸田町になぞらえ、2市3町の新しいエリアでの新しい教育を創造し、全国に発信しようとする熱き思いが込められたプランであるとお聞きしております。なかなか明るい兆しの見えない経済状況、少子・高齢化の進行、他者を顧みない自己中心的な考え方の蔓延、携帯電話に象徴される情報機器への個人への浸透など、これまで我が国が経験したことのない時代を迎えております。そのような中での教育は、本当に困難な取り組みであると思いますが、このたびの「尾道教育さくらプラン」による教育が着実に展開できることを期待しております。

 そこで、この「尾道教育さくらプラン」にかかわって幾つかお尋ねしますので、教育長の明快な答弁を求めるものであります。

 まず、先月実施された中学生スポーツフェスティバルについてお聞きします。

 このフェスティバルは、「さくらプラン」の先陣を切って開催されました。当日はあいにくの雨でしたが、御調・向島町を含めてすべての中学生がびんご運動公園に集結し、スポーツを通じた交流が行われました。市レベルでは、現中学生を一堂に集めるこのような企画は聞いたことがありません。当日の中身はもちろんですが、新学期から始まってわずか1カ月余りで実施にこぎつけた関係者の努力は、大変なものがあったと思います。また、3,000人を超える生徒を集合させる交通手段を確保する苦労も大きかったのではないでしょうか。

 このように困難な状況の中で実施された中学生スポーツフェスティバルは、所期の目的が達成されたのでしょうか。開催要項によりますと、郷土に対する愛着や郷土意識をはぐくむ、中学生としての連帯感を高めるとうたっております。初めての試みであることを承知でお伺いしますが、この中学生スポーツフェスティバルの成果と課題をお聞かせください。

 また、年度初めに実施されたこの企画は、これからの1年間での取り組みの上でどのように位置づけられているのか、来年度以降の方針とあわせてお尋ねいたします。

 次に、体力の状況についてお尋ねします。

 先ほどの中学生スポーツフェスティバルもそうですが、5月はほとんどの小学校が運動会を開催するなど、春の日差しが強まる中で、子どもたちのはつらつとした姿に多く出会うことができました。

 さて、「尾道教育さくらプラン」の資料編によりますと、平成15年度の尾道市の小学校5年生の総合的な体力は上昇傾向にあり、広島県の平均よりも高くなっております。ただし、本県の平均は、全国の平均よりも低く、しかも全国平均は下降傾向にあります。このように、決して安心できない現状の中で、「さくらプラン」では、体力テストの実施や体力向上パイロット校の指定などの取り組みを進めるとされています。このうち体力テストは、現在各学校で実施中と聞いております。

 そこで、昨年度の状況、またできれば本年度の様子を含めて、子どもたちの体力の実情をお聞かせください。尾道の子どもたちの体力はどんな点がすぐれ、どんな力が弱いのか、そしてその弱点がどのような方法で改善していこうとしているのか、お尋ねします。

 なお、有効な具体策はもちろん重要ですが、私は、子どもの体力アップを図るためには、競い合いや切磋琢磨などの観点を持つことが極めて大切であると考えております。これまでの学校は、あしき平等主義に支配され、子どもたちの可能性を十分伸ばすことができなかったのではないでしょうか。頑張ることを素直に認め、励ますことで、子どもたちは自分の可能性に気づき、苦しくても一層努力する、チャレンジすることを覚えるのだと思います。それぞれが力を出し切ることで、本当の意味で互いを認め合うことができるのではないでしょうか。具体策を実施する上での観点について、教育長の見解をあわせてお伺いします。

 次に、キャリア教育についてお尋ねします。

 「さくらプラン」によりますと、キャリア教育は、キャリア教育パイロット校と職場体験、立志式が主な授業になっています。この中で、職場体験を中心にお尋ねします。

 職場体験については、さきの議会においても、各会派からその充実を求められております。私も、「さくらプラン」の目標である夢と志を抱く子どもの育成を目指すためには、子どもたちに職場体験をさせることが重要なキーポイントになるととらえております。子は親の背中を見て育つと言われますが、今日の子どもたちは、親の働く姿を見ることは余りありません。働く意味や意義を理解するためにも、職場体験を周到に準備することが求められている時代なのです。

 そこで、今年度の職場体験の実施状況あるいは計画をお伺いします。特に合併により対象となる中学2年生の数がふえております。キャリア教育パイロット校の生徒は、これまでの2日から5日以上体験するとのことですが、受け入れ側の態勢は整っているのでしょうか。昨年度までは私企業が中心となって受け入れていたと聞きますが、職場体験を拡充するためにも、公共部門での受け入れを積極的に進める必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 また、子どもたちに適切な職業観、勤労観を身につけさせるためには、中学2年生での職場体験だけでは不足で、発達段階に応じた的確な指導や経験を積ませることも必要であると考えますが、学校教育全体でのキャリア教育の取り組みについてお尋ねいたします。

 教育問題の最後の質問は、中学校教育についてお尋ねします。

 この問題につきましては、2月市議会において、我が会派の神田議員が取り上げております。すなわち、尾道市の児童の約1割が中学受験で市外に流出していること、市内の中学から市内の高校への進学状況は下降傾向にあり、5割を切っている高校もあることなどから、その背景に保護者の中学校不信があることを指摘し、対応を求めたものでありました。

 これに対して教育長は、保護者の期待にこたえる中学校教育の充実が急務であるとの認識を示されました。しかし、最近の情報では、来年度から市内に中高一貫の私立高校が開校しますし、公立高校は学区を全廃し、県内のどこからでも受験が可能となるとのことです。まさに公立中学校は瀬戸際に立たされているのであります。保護者のニーズに的確にこたえる中学校教育を提供することに真剣に取り組まなくては、公立中学校は沈没してしまいます。原則無償である公立学校離れがこのまま進むと、国民共通の教養の基礎となる義務教育が崩壊するという危機感を持つことが大切であります。

 そこでまず、今春の状況を伺います。小学校から市外中学校への流出状況並びに市内高校への進学状況、できれば近隣の県立高校の状況を含めてお聞きします。加えて、その現状に対する教育長の認識をお聞かせください。

 次に、保護者のニーズに的確にこたえる中学校教育を提供するために、どのような観点で、どのような目標を立てて取り組んでいかれるのか、具体策をお伺いします。

 「さくらプラン」の資料編には、小学校校長会と中学校校長会の連名で、「教育への信頼回復を目指して」と題した決意表明が載っております。この決意表明は、職員の不祥事を受けてのものですが、保護者への信頼回復は、最終的には子どもの教育に対する信頼でこたえる必要があります。現場を預かる校長先生の決意どおり、公立学校教育が一層充実することを切に期待して、教育問題についての質問を終わります。

 次に、池田山工業団地の整備についてお尋ねします。

 開発面積27.5ヘクタールで、平成元年に着工し、平成4年に分譲面積20.1ヘクタールで完成した同団地は、日東電工を中心とした工業生産団地で、既に全企業が稼働しております。特に日東電工は、近年の通信革命により、液晶機器の生産では日本でも最優秀企業であります。昨年は、法人市民税の増額を初め、水道企業にも恩恵をもたらせております。同社は、今後、尾道事業所を中心とした設備投資を行うと先般報道されております。労働技術者の後継者育成を図るという観点から、外国人中心から日本人の若手採用を推進していく方向と聞いており、雇用の拡大につながっていきます。今回、第5次増設計画が発表されましたが、現有敷地内での整備であり、工場の拡張は困難な状況となりつつあります。

 そこで、この池田山団地周辺の市有地の活用を図っていくことが喫緊の課題と考えますが、いかがお考えか、お示しください。

 現在市が所有する周辺の土地は、山林及び保安林の面積と筆数を御教示ください。

 また、市道美ノ郷公園線の整備に伴い、余剰地や民有地を含めた土地の活用を図っていく手法を講じるときですが、いかがお考えか、お尋ねいたします。

 この中で、工業団地に隣接する美ノ郷町池田山は、保安林となっています。保安林の解除については幾多の問題がありますが、開発公社より尾道市が取得した長者原2工区の山林は傾斜部分が多く、三十数年間事業化のめどがなく、今日になっております。この山林を池田山保安林との所管がえにより、池田山工業団地を開発可能地区に変更していくことが重要であります。この土地を駐車場用地として利用してはどうか。

 法人市民税の納付割合は従業員数で変わるので、日本人労働者の受け入れが可能となる施策を講じるお考えがあるのか、お尋ねします。

 次に、温室効果ガスの削減を義務づけた京都議定書に基づいた尾道市の取り組みについてお尋ねします。

 大気中には二酸化炭素、メタンガスなどの温室効果により、地球は、人間や動植物にとって住みやすい大気温度が保たれてきました。しかし、産業革命以降、人間活動の拡大に伴い、温室効果ガスが大量に大気中に排出され、温室効果が高まって、地球の温暖化が急速に進行しました。地球全体の平均気温は、1861年から140年間に0.6度C上昇し、海面水位は20センチ上昇したと言われております。今後2100年までに平均気温は1.4度から5.8度C上昇し、海面水位も高めで88センチ上昇すると予測されております。その結果、干ばつ、食糧生産への影響、洪水、高潮の頻発、熱帯病の増加など、人間生活の広範な分野で大きな影響を及ぼすと予測されております。

 このような状況下、1997年、京都で開催された国際会議において、先進国の温暖効果ガス排出量に法的拘束力のある数値目標を各国ごとに設定することになりました。1990年を基準に、2008年から2012年までの間に、日本はマイナス6%、アメリカはマイナス7%、EU全体でマイナス8%削減する目標が設定されました。いわゆる温室効果ガスの削減を義務づけた京都議定書であります。しかし、残念でありますが、アメリカは京都議定書を批准しておりません。

 我が国の取り組みは、1990年に温暖化防止のための対策を計画的に推進するために、地球温暖化防止行動計画を策定し、1998年10月に地球温暖化対策の推進に関する法律が公布されました。これは地球温暖化防止を目的とした初めての法制度であり、国、地方公共団体に対し、みずからの事務事業に関する排出抑制のための実行計画を策定することを義務づけたり、国民に対する啓発活動を推進するために、国と都道府県が地球温暖化防止活動推進センターの設置が定められました。広島県においても、広島県地球温暖化対策実行計画に基づいて実行計画マニュアル策定していますが、その効果は公表までには至っていないようであります。

 1998年には省エネルギー法が改定され、自動車、家電製品に対する省エネ基準が改定されました。また、2001年には自動車のグリーン化が実施されました。

 しかし、このような取り組みにもかかわらず、十分な成果が上がっておりません。二酸化炭素の排出量を1990年と2002年で比較してみますと、産業界では、4億7,600万トンから4億6,800万トン、率では1.7%の減、一方家庭では、1億2,900万トンから1億6,600万トン、その比率は28.8%増加しております。

 そのため、政府は、日々のちょっとした気遣いの積み重ねをすれば、二酸化炭素の大幅な削減ができるのではとお考えになり、「みんなでとめよう温暖化」のスローガンを掲げて、チームマイナス6%の具体的なアクションを提案しております。1、「温度調整で減らそう」として、冷房は28度Cに設定しよう。2、「水道の使い方で減らそう」と題し、蛇口は小まめに締めよう。3、「自動車の使い方で減らそう」と題し、アイドリングをなくそう。4、「商品を選んで買おう」と題し、エコ製品を選んで買おう。5、「買い物とごみで減らそう」と題し、過剰包装を断ろう。6、「電気の使い方で減らそう」と題して、コンセントを小まめに抜こう。この運動に多くの方々が賛同すれば、全国的な温暖化防止への取り組みが可能となります。

 さて、尾道市においての具体的な数値目標を掲げた地球温暖化防止対策は実行されていると考えておりますが、その諸策及びこれまでの成果を御教示ください。

 また、地球温暖化防止に対する将来構想をお聞かせください。

 次に、高潮等の災害対策についてお尋ねします。

 昨年、日本に上陸した台風は7つとなり、気象観測史上最多となりました。気象庁によりますと、台風が発生するフィリピン東方沖などの西太平洋熱帯地域の海水温に例年より高い傾向が見られたことが台風多発の主な原因と考えられると説明しております。また、日本近海でも海水温が28度C以上あり、台風が衰えることなく日本を直撃いたしました。地球温暖化と直接的な因果関係は十分に解明されておりませんが、潮位の上昇、海水温の上昇等を見れば、地球温暖化の影響であると考える方が理にかなっていると思います。

 本市では、尾道水道に面した沿岸部に多大な影響を及ぼしました。幸いなことに、人命を奪われることはありませんでしたが、沿岸部の高潮対策は十分にする必要があります。向島の入川沿いには、潮位によってはゼロメートル以下の住宅地もありますので、既存のポンプ場にポンプを増設する、あるいはポンプ場のみを新設するとかの小手先の対策ではなく、海岸線で遮断して湧水池からポンプで排出するような抜本的な対策が必要であると考えますが、いかがお考えか、御所見をお伺いいたします。

 次に、スポーツ施設等の有効活用についてお尋ねします。

 本論に入る前に、広大なびんご運動公園の担当者には、早朝より清掃業務に携わり、また日常業務に多大な努力をされている光景をお見受けし、一言お礼申し上げます。

 さて、平成12年、厚生労働省は、21世紀の国民の健康への道しるべとなる21世紀における国民の健康づくり運動「健康日本21」が提唱されましたが、近年のスポーツ活動と健康維持は単にスポーツが好き、嫌いでは済まされない大切な要素が含まれております。毎日の生活に一定のスポーツ運動を積極的に取り入れることは、単に健康の維持のみではなく、複雑化した社会環境から起こるストレスの解消にもつながります。市民一人一人が健康で健やかな家庭生活を送る上でも大変重要なことであります。また、企業においても、社員の健康管理上、大変な重要なことであります。

 広島県では、平成元年に策定した広島県スポーツ施設整備計画に基づいて、県内を3地域に区分し、それぞれの地域で中核となる3施設、総合グラウンド、三次備北公園、びんご運動公園を拠点施設として位置づけ、各地域の広範な要望にこたえているところでありますが、尾道市においては、これらの施設を学生や社会人を中心に、専門競技種目やサークル活動を通して、多くの市民がそれぞれのレベルに合わせた健康づくりに利用されていることは、皆さん承知のところです。市民のスポーツに対するニーズも多様化しており、市民が必要に応じて気楽に自己に適した手段でスポーツをエンジョイできることが大切であります。本市のスポーツ、健康づくりの拠点となる長者原スポーツセンター、びんご運動公園、御調のグランドゴルフ場、ソフトボール球場、向島の運動公園と、及びその他多くの施設があります。合併により、これら多くの施設を11万7,000人の市民が有効に活用し、市民の健康増進及び子どもたちの健全育成に寄与するものと考えております。

 また、特に高齢者の方々にいつまでも自立した生活を営んでいただくためにも、運動を通して健康を増進することが必要であります。そのために、教育委員会と福祉部門は一致協力して取り組む責務があります。新尾道市の市民の健康推進及び青少年の健全育成を図るために、これらの施設の有効活用をどのようにお考えか、将来構想を踏まえてお聞かせください。

 以上の項目に対し、明快な御答弁をお願いして、誠友会を代表しての一般質問を終わります。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)



○議長(佐藤志行) 理事者より答弁を求めます。

 亀田市長。



◎市長(亀田良一) (登壇)おはようございます。

 誠友会議員団を代表されました新田隆雄議員からの御質問に順次お答え申し上げます。

 まず最初に、新たな行財政改革大綱の策定時期についてでございますが、当初、今年度において策定することといたしておりましたが、現時点でより精度の高いものとするためには、因島市、瀬戸田町との合併後の策定が望ましいとの判断から、2006年度に作成してまいりたいと考えております。

 策定に当たりましては、国において、地方公共団体における行財政改革の推進のための新たな指針が示されておりますので、この指針に準じまして策定をしてまいりたいと考えております。

 次に、(仮称)市民センターむかいしまの建設についてでございますが、合併前後から向島町民より、賛成、反対、縮小など多くの意見が私に言われておりますので、施設建築物等につきましては、今なお精査していきたいと考えております。

 今年度は、用地取得めどについては準備を整えております。この事業は、向島地域のまちづくりの拠点として、住民の皆様の強い願望がございますので、進めてまいりたいと思っております。

 次に、尾道ケーブルテレビの整備、拡張についてでございますが、株式会社尾道ケーブルテレビでは、既に市場調査を済ませておられ、向島の一部地域については、採算性が確保できるものと判断をしておられます。こうしたことから、早い時期に独自で整備できるよう検討をしておられます。

 なお、御調地域については、採算面から、独自での整備は難しい状況であると聞いております。

 次に、地域自治組織についてのお尋ねでございますが、自治体規模の拡大によりまして、ややもすると住民と行政の乖離が懸念されるところでございますが、日ごろから住民の顔が見える自治体の人口規模は、15万人前後までが適正な規模であろうと考えております。したがいまして、新尾道市におきましても、前述の適正規模が維持されているものと認識をしております。

 また、住民が地域での活動のよりどころとしている既存の自治組織、地域諸団体においては、環境防災健康づくりと、従来から行政と協働して安全、安心で快適なまちづくりに取り組んでいただいている経過がございます。これらの自治組織、地域諸団体は、地域の実情や日常の活動の中で形成されてきた歴史があります。新たな地域自治組織の形成については、慎重に見きわめていきたいと考えております。

 次に、視聴覚障害者等に対する選挙情報の提供についてでございますが、公職選挙法により、国、県知事の選挙では、選挙公報、政見放送、経歴放送により選挙情報が得られる状況にあります。市議、市長選挙におきましては、政見放送、経歴放送は実施できませんが、選挙公報は任意で発行することができるようになっております。しかしながら、市議、市長選挙においては、告示日から投票日までの期間が短いため、選挙公報を作成し、選挙期日の2日前までに各世帯に配付することは物理的に難しいと考えております。

 次に、JR尾道駅東側に計画されておりますマンション建設についての御質問でございますが、まず1点目の先方の不動産業者への買収申し出に対する今後の見通しについては、今月17日の夕方に合意に達することができました。今議会へ土地買収のための債務負担行為補正予算を追加上程させていただく予定としておりますので、議員各位の格段の御理解を賜りたいと思います。

 2点目の買い取った土地の利用方法につきましては、市民や観光客が憩い、交流ができる施設などを整備したいと考えております。

 3点目の今後の景観保全に向けた施策でございますが、景観条例の制定が必要と考えております。その前提となる景観行政団体の同意を得るため、県知事へ手続をしたところでございます。

 次に、尾道工業団地周辺に市が所有しております土地の活用にかかわってでございますが、保有地は、市道美ノ郷公園線道路用地、西側には雑種地4筆3,516平方メートル、保安林1筆5,749平方メートルがあり、その他周辺には、工業団地完成時に県より尾道市が移管を受けた法面などの土地もございます。

 次に、周辺の利活用についてや、そのことに関連しての日本人労働者受け入れ施策についてでございますが、いろいろなケースが想定されますので、必要即応で検討してまいります。

 次に、地球温暖化防止対策についてでございますが、本市では、京都議定書の発効に先駆け、2003年3月に地球温暖化対策実行計画を策定いたしております。この策定計画では、市の業務を通じまして、2001年度を基準といたしまして、温室効果ガス5%の削減を目標に掲げ、2003年度から2007年度までの5カ年計画で実施をするものでございます。この実施状況については、計画初年度において、既に計画を大幅に上回る実績となっております。今後とも引き続きまして、温室効果ガスの削減に努めてまいります。

 また、地球温暖化防止に対する将来構想につきましては、2005年4月1日に施行されました尾道市環境基本条例を受け、今後環境審議会の意見を聞き、策定する予定の環境基本計画の中に盛り込みたいと考えております。

 次に、向島町の入川沿いの高潮対策についてでございますが、お尋ねの各地区は、浸水被害の発生が予想されますので、今年度から調査を行い、それぞれの地区に最も適切な排水対策を考えております。

 以上で市長答弁といたします。



○議長(佐藤志行) 平谷教育長。



◎教育長(平谷祐宏) (登壇)教育委員会にかかわる御質問には、私からお答えさせていただきます。

 最初に、中学生スポーツフェスタについてでございます。

 このフェスティバルは、次代を担う中学生に郷土尾道への愛着と連帯感を高めることをねらいとして、御調、向島の両町が仲間入りした機会をとらえて開催いたしました。

 当日は、早朝からの雨でしたが、生徒の熱意が伝わり、内容を一部短縮して、無事終了することができました。生徒たちは、「ええじゃんSANSA・がり」と組み体操を他校の仲間や市議会議長、市長を初め多くの方々の前で披露しましたが、緊張と喜びを感じた大変貴重な体験であったと思います。

 次年度は、因島市、瀬戸田町の合併により、中学生の数も増加します。交通手段、時期、時間、内容とも再検討する必要がありますが、関係者が「次も集まるのだ」という共通意識のもと、これらの課題を克服して、次年度以降もより充実したものを市民の皆様に披露できると確信しております。

 教育委員会といたしましても、夢と志を抱く子どもの育成を目標とした「さくらプラン」の幕開けを飾るにふさわしい事業であったととらえております。

 また、このフェスティバルで生徒たちが示した集団の美と規律、そして感謝の心は、これからの中学校教育が前進する上で重要な要素であると考えております。困難な状況もありましたが、関係者の努力により実現にこぎつけた取り組みから得た教訓を、今後の学校教育の充実に生かしてまいる所存です。

 次に、体力の状況についてでございます。

 市内の学校では、今年度も体力の実態を把握するために体力テストを実施しているところです。これまでの体力テストの結果では、本市の子どもたちは、体力全般については、引き続き改善傾向を示しております。その中でも、特に全身の筋肉をバランスよく使うことを必要とする跳躍や遠投などの種目や敏捷性にはすぐれております。しかし、筋肉自体の力を必要とする背筋や握力、また体のやわらかさを示す柔軟性に課題があります。

 このため、「さくらプラン」では、各校の体力向上の取り組みの模範となる体力向上パイロット校の指定や各校独自の体力向上プランの作成など、具体的な改善目標を定めて、取り組みを進めてまいります。

 また、御所論のとおり、子どもたちが目標をより高く持ち、その目標に向かってみずからを鍛え、競い合い、互いに切磋琢磨することは大変大切であり、このことは体力の面だけでなく、教育活動すべてにおいて重要な観点であります。したがって、今後もそうした観点を持ち、子どもたち一人一人の可能性を最大限に伸ばしていきたいと考えております。

 次に、キャリア教育についてでございます。

 子どもたちに適切な職業観、勤労観をはぐくむ上で大きな効果をもたらす職場体験は、その充実を一層図ることとしております。このため、本年度から、学校関係者、企業代表者、行政から成る職場体験協議会を新たに設置し、職場体験を統括するとともに、事後評価等も行うことにしております。この協議会のリードのもと、合併によりふえた対象者数や体験期間の延長などの新たな要因にも対応しているところです。

 また、市民生活の安全と向上のための公的サービスの仕事を若い世代に体験させることは、未来の市民を育てる上でも意義があります。このような観点からも、これまでの私企業だけでなく、市役所などの行政機関においても実施の場を拡大していく予定です。

 なお、キャリア教育は、職場体験ではなく、子どもたちの発達段階に応じて適切に行うことが重要です。このため、発達段階に応じた能力、態度を育成するプログラムを策定してまいりますが、キャリア教育を充実させるためには、中学校が率先して取り組むことが重要であると考えております。今後とも学校と社会の連携を重視したキャリア教育を中学校中心に進め、夢と志を抱く子どもの育成の実現を目指してまいります。

 次に、中学校教育についてでございます。

 まず、今春の進学状況ですが、小学校から中学校への進学は、昨春と同様、約1割の小学校卒業者が市外へ進学しております。また、市内の全日制公立高校に市内の中学校卒業者が占める割合は、合併前の中学校11校全体では、昨年より4.2ポイントアップし56.4%となっており、各中学校の取り組みの結果、一定の成果があらわれてきたと考えております。

 なお、近隣の県立高校については、地元中学校卒業者の占める割合が90%を超える学校もあれば、本市をわずかに上回るなど、さまざまでございます。

 来年度、本市には、私立中学校の開校が予定されておりますが、公立中学校こそが市民に選ばれる学校でなくてはならないと認識しております。各中学校は、危機感を持って、生徒に夢と志を抱いて進路を選択できる学力をつけるために具体的目標を設定し、それに向かって全校挙げて取り組む体制を確立することが急務であると考えております。

 次に、スポーツ施設等の有効活用についてでございますが、近年、健康志向の高まりや余暇時間の増加などに伴い、生涯にわたるスポーツ、レクリエーションへの関心が高まっております。

 このような状況の中、教育委員会では、びんご運動公園のプールを利用した水中健康体操やマリン・ユース・センターのマリンスポーツ体験の開催、体育指導員による地域におけるスポーツの普及活動などの事業を積極的に実施しているところでございます。

 御指摘のとおり、合併により、市民の数やスポーツ施設等もふえております。このため、各施設の特色を生かした有効活用を図り、新尾道市にふさわしいスポーツ環境を構築するため、体育協会、体育指導委員及び関係機関などと連携を図り、鋭意検討をしてまいりたいと考えております。

 以上、答弁とさせていただきます。

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○議長(佐藤志行) 24番、永田議員。



◆24番(永田明光) (登壇)おはようございます。

 おのみちクラブ議員団の永田明光でございます。

 尾道市議会も今議会から夏場議会の軽装が解禁になりましたので、上着をとらせていただきまして、おのみちクラブ議員団を代表いたしまして一般質問を行いたいと思います。

 21世紀を迎えまして、政治、行政、経済、社会の全般にわたりまして大きく変貌を来してきております。少子・高齢化の急速な進展に象徴されますように、国の推計では、10年後には65歳以上の人口が3,000万人以上に達し、3人に1人の高齢社会になるなど、これからどんなことになってくるのか、想像さえできない難しい時代になろうといたしております。

 こうした状況の中で、これからの住民生活をいかに構築をし、改善をしていくべきか、自治体の大きな役割が問われ、みずからの意識改革が問われてきていると思います。

 こうした認識の上で、御調・向島両町との合併後初めての定例議会でもございますので、分権型社会の構築と合併後の新尾道市のまちづくりを視点に、順次提言なり、質問をさせていただきたいと思っております。新尾道市の首長といたしましての決意をお示しいただければと思っております。

 まず、最初の質問といたしまして、御調・向島両町との合併と因島・瀬戸田町との合併を視野に入れましての新尾道市の一体的発展を求めました今後の分権型行政推進に当たりましての市長の行政決意をお伺いをいたしたいと思います。

 地方分権の目的は、基本的には地域に関する行政は、基礎自治体であります末端組織の市町村が主体となって担い、地域の実情に応じた公共事務事業を積極的に展開をするとともに、企画、立案、調整、実施等を一貫をして行うことを義務づけております。特に平成12年4月の地方分権一括法の施行に伴いまして、これまで地方行政に介入し、牛耳ってきました国の基幹委任事務制度を廃止をされまして、地方公共団体の事務が自治事務と法定受託事務に区分をされまして、国や県が行う行政事務の範囲や市町村への関与が限定をされ、許認可権などが国から県、さらに市町村へと移譲され、地方団体が柔軟に対応できるようになりました。これまでのような国、県の指導によります基礎自治体であります市町村行政を横並びといたしました均一、同質の施策から脱皮をして、知恵を出し合って選択と創造の政策をいかに発揮していくことができるか、その戦略が問われてきているのではなかろうかと思っております。

 一方、そのための地方分権の重要な柱とされております税財源の再配分や補助金制度の改革によります地方団体の自主財源の強化策は、今年度も事実上先送りをされておりまして、真の地方分権時代までにはまだまだほど遠いということも現実の姿であろうかと思います。

 したがいまして、国に対しまして、地方6団体が一体となりまして、引き続き真の地方分権確立に向けた税財源の移譲を求めていくと同時に、好むと好まざるとにかかわりませず、当面は補助金依存を続けていかなくてはなりません。

 しかし、今後は国、県の守備範囲とされております農地、福祉、教育を初め、地域の実情に沿ったまちづくりを自主、独自に行う都市計画事業関係の権限移譲も予測をされておりまして、何事につけて国や県にお伺いを立てていくというようなこれまでのような甘えは許されず、各市町村が積極的に受け入れ、創意工夫を凝らした独自の政策立案能力と立法能力が従前とは比較にならないほど強く要求をされ、人材によりますマンパワーの活力とすべての職員、議員が行政全般にわたってこれらに対応する自覚と体制を整え、基礎自治体の役割であります住民福祉の向上への取り組みが求められてくることも間違いないと思っております。

 そこでまず、総論といたしまして、御調・向島両町との合併に続きまして、平成18年1月10日の因島・瀬戸田との新たな合併を視野に入れまして、新尾道市の一体的発展を求めました今後の分権型行政推進に当たりましての市長の行政決意をお伺いをいたしておきたいと思います。

 次に、基礎自治体への事務事業権限の移譲に伴います本市の対応につきましてお尋ねをいたしたいと思います。

 広島県は、地方分権や市町村合併が進展をいたしております現実を踏まえまして、住民に身近な基礎自治体が地域の実情や住民ニーズに沿った行政を自主的、総合的に実施をすることによって、個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現を目指しました。平成16年11月に、広島県分権改革推進計画を策定をいたしております。この計画に基づきまして、平成17年度から平成21年までの5年間を計画期間といたしました。基礎自治体への大幅な事務権限の移譲が実施をされてきているところであります。

 移譲されます事務事業は、地域の福祉サービスに関する事務、地域の保健サービスに関する事務、事業活動の規制に関する事務、環境の保全に関する事務、都市の整備に関する事務、地域の土地利用に関する事務、農林水産の振興、農産漁村の地域活性化や生活環境整備等に関する事務、地域の生活基盤に関する事務等に区分をされまして、大別をいたしまして81項目、189事務にも及んでいるわけであります。

 既に市町村合併が行われまして、新市としてスタートいたしております三次市には38事務、安芸高田市、江田島市には2事務の広島県の事務権限の一部が平成17年4月1日から移譲されまして、それぞれの市の窓口で事務事業が現在行われているところでもあります。

 本市におきましても、広島県の事務を市町村が処理をする特例を定める条例及び広島県教育委員会の事務を市町村が処理をする特例を定める条例によりまして、既に移譲をされている事務事業もあろうかと思っております。

 そこで、お尋ねをいたしますけれども、現在既に広島県から移譲をされております各部局、各委員会別の事務事業はどのようになっているのでありましょうか。

 そして、平成17年度を初年度といたしました分権改革推進計画に基づきまして、広島県が今後移譲を計画をいたしております事務事業のうち、各部局別にどの程度の事務がいつから移譲されることになりますか、お伺いをいたしておきたいと思います。

 また、広島県からの事務事業権限の移譲に伴いまして、職員をふやすという甘えは到底許されませんので、現在の事務事業の行政効果を踏まえまして、廃止または縮小、行政の守備範囲や組織の見直しを含めました行政改革は必要不可欠で、事務や権限の移譲に伴いまして、国や県の関与を縮小し、二重、三重の行政を排除をしていく中で、トータルとしてスケールメリットの生かせるスリムな行政の構築を求め続けていく必要があろうかと思っております。そのためには、指定管理者制度に見られますように、民間にできるものは民間にゆだねていくという民間開放の視点も必要であろうかと思っております。

 事務事業や権限の移譲に伴いまして、事務事業の廃止または縮小、民間への開放あるいは行政の守備範囲や組織の見直し等を含めました改革につきまして、いかがお考えでありましょうか。合併後の分権時代に対応できますスリムな行政の構築に向けました市長の行財政改革決意をお聞かせをいただきたいと思います。

 次に、分権型行政と自治体合併に関連をいたしまして、職員の意識改革、人材育成、人事管理のあり方につきましてお尋ねをいたしたいと思います。

 すべての職員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、職務の遂行に当たっては、全力を挙げて専念をしなければならない。これは地方公務員法に定められました職員の服務の基本姿勢であります。今日、社会情勢が著しく変動し、これからの職員像は政策マンとして自覚と実力を備えた新しい自治体プロとして、実務能力、研究能力、そして批判力も兼ね備えた人材が要求されてくるんではなかろうかと思っております。特に今日進められております地方分権化では、みんなが問題意識を持ち、何を選択してこれらを政策化をしていくか、すべての職員が住民のために役立つプロ意識を持って創造する時代に直面しているのではないかと思っております。

 本市におけます人材育成のためのこれまでの職員研修も、本市職員研修体系に基づきまして、基本研修、特別研修、職場研修、派遣研修を中心に、主として、事務、財務、組織、人事管理を初め、国の施策を請け負う事務事業体として、職員の能力開発を図り、公務能力の向上を目的といたしました知識付与型の管理研修が中心になってきていたのではなかろうかと思っております。しかし、これからの職員研修は、国の下請負事業体から一歩脱出をして、地方分権、都市間競争に生き残れる、政策立案能力を高める人材の育成に向けて、投資とその取り組みが必要不可欠になってくるんではなかろうかと思います。残念ながら、本市には、その体制がまだ確立をされていないように思っております。

 市長は、常々、市役所行政は最大のサービス産業であると言及をされておられます。そのサービス産業は、人でもつ産業でありますし、行政サービスも人でもつ形態であろうかと思っております。どんなサービスを売るかでなく、どうすれば買ってもらえるのか、ユーザーであります住民の選択権に合致をした対応をどう計画をしていくか、その商品開発的創造が必要になってきているんではなかろうかと思っております。そのための人材が生かされるような環境、人材を磨き、大きく伸ばす仕組みができているのかどうなのか、そのことがこれからの本市におけます地方分権行政が成功していくか、失敗をするか、首長であります市長のリーダーシップが問われてくることになるのではなかろうかと思っております。

 合併等を含め行政環境が著しく変化をし、これらに対応するための効率的な組織体制づくり、職員の活力をいかに活性化をしていくか。また、個々の職員の持ちます能力、適性、個性を組織体の中でどう活用していくのか。職員を適材適所に配置をして能力開発を進め、やる気のある職員が意欲を失わないような士気を高める人事管理が最も必要な課題と今後なってくるのではなかろうかと思っております。職員の意識改革、人材育成と人事管理のあり方につきまして、市長の行政決意をお伺いをいたしたいと思います。

 次に、新尾道市といたしましての住民自治組織の確立と行政の果たす役割につきましてお尋ねをいたしたいと思います。

 自治体合併や地方分権時代を迎えまして、行政組織の見直しや人事管理等の自治体内の分権化に対応できます体制の確立に加えまして、コミュニティーづくりの再編とシステム化等の住民自治の推進が求められてきていると思います。自治体合併先進地の首長も、合併後のコミュニティーの組織づくりと一体化施策は、一朝一夕に対応することのできない難しい課題の一つということで指摘もなされているところであります。

 尾道市におきましても、その代表的住民自治組織といたしまして、旧尾道市、御調・向島両町それぞれ組織形態や運営は異なりますけども、町内会、区制度がありまして、行政も便利な組織体、協力機関として利用をしてこられているところであります。

 その自治組織に対しまして、行政が組織の育成や自立性を高めていく上でどれだけの努力がされてきたかということを考えてみますと、疑問が残るところでもあろうかと思います。

 一例でありますけれども、昨年の日本列島は、台風と豪雨の当たり年でありました。本年も梅雨時期、台風時期を迎えまして、先日NHKの番組で、昨年の台風と豪雨で人的にも物的にも大きな被災を受けました豊岡市の実態を振り返りながら、住民自治組織の確立やコミュニティーづくりの重要性を一つの大きな課題として挙げられておられました。

 尾道市も、昨年は過去にない台風と豪雨の直撃を受けまして、その都度町内会長や区長に電話で情報発信をされたようでありますけれども、各自治組織がどのような機能を果たしたのでありましょうか。当然コミュニティーの組織づくりは、住民が主体となって、住民自身がみずから創造するものでなくてはならないもので、行政が介入して強制することは厳に慎むべきものだと私も認識はいたしております。しかし、自治体合併や地方分権時代を迎えました今、行政がコミュニティーの組織づくりや見直し等を強調をされております背景には、行政の組織機能に限界がありまして、住民にできることは住民の手でやってもらう、そのことで地域の連帯、協調、協働、郷土愛、地域の発展等を育てていく、このことから社会協働の意識、助け合いを図り、住民自治意識を育成をしていく。そして、住民参加の機会を拡大をし、相互扶助の地域づくりを育てていくことが指摘をできるのではなかろうかと思っております。

 そして、今、地方分権時代を迎えまして、行政サービスもハードの面からソフトの面へと転換を余儀なくされております。それだけに、尾道市におきましても、因島市、瀬戸田町との合併も視野に入れまして、御調・向島両町との自治体合併を機に、口だけの住民参加論でなく、恒久的な新尾道市の地方自治の基盤を築き上げるために、視点を少し変えまして、社会教育の一場面として、行政と住民のかかわり合いとコミュニティーづくりとしての住民自治組織を根本から見直し、具体的な戦略と体系を理論づけ、着実に実践をする方策を確立をし、新尾道市としての一体化と協力体制が図れる自主的組織を目指し、指導、育成をすべきと考えますが、市長の行政決断をお伺いをいたしておきたいと思います。

 次に、新尾道市のまちづくりの視点から、新尾道市といたしましての農業振興の基本姿勢につきましてお尋ねをいたしたいと思います。

 農業経営の基盤とも言えます農地は、中山間地のみならず平たん地にも及んで、遊休、耕作放棄が目立ってきております。その背景要因といたしましては、国際化、高齢化、構造調整の大きな潮流の中にありまして、農業の担い手不足、兼業農家の増加、加えて海外からの農産物の流入増加によります生産地の空洞化等々、農業を取り巻く環境は年ごとに厳しさを増し、農村、農業の本来あるべき機能と姿が消えまして、崩壊へと結びついていくのではないかと不安と危惧を抱かずにはいられません。

 平成16年の農業白書で、農業労働力の動向を見てみますと、総農家戸数は、高齢化や離農等の進行に伴いまして、長期的な減少傾向に歯どめがかからず、平成16年に300万戸を割り込みまして293万戸となりまして、このうち主業農家は平成11年から16年の間に55万戸から43万戸へと2割減少をいたしております。農家人口も940万人で、昨年度に比べまして24万7,000人減少、このうちふだんの主な仕事が農業であります基幹的農業従事者の総数は、平成12年から16年の5年間に240万人から220万人へと8.5%減少する一方で、65歳以上の者の占めます割合は、51.2%から54.3%へと上昇をいたしているわけであります。

 また、平成15年の新規農業者数は、平成12年と比べまして4%増の8万人にとどまり、その大半は40歳以上の離職就農者で、新規就農成年のうち新規学卒者は2,200人、39歳以下の離職就農者は9,700人の合計1万7,000人にとどまっているわけであります。

 平成13年3月に農林水産省が策定をいたしました農業構造の展望によりますと、平成27年におきます基幹的農業従事者はさらに減少し150万人程度となり、このうち65歳以上の者が約6割を占めると見込まれているところであります。

 この実態は、農業労働力の脆弱化の進行が懸念をされますし、今後、食糧自給率の向上の具体的施策として期待をされております規模拡大の農業経営体をえがくにいたしましても、その先行きは暗く、このままでは農業の衰退は現実のものとなってしまいます。

 そこでまず、総論といたしまして、市長は、こうした日本農業をどのように受けとめられておられますか。

 また、今後の農業改革に対します市長の御所見をお伺いをいたしておきたいと思います。

 今、世界的に食糧不足が伝えられ、この中で日本の食糧自給率は、先進国の中で最低とも言われておりまして、食糧の安全保障面からも、その意識改革が問われてきているのではなかろうかと思っております。そして、多くの市民、国民は、安全な地場国内農産物による食糧消費を期待をいたしております。

 また、農業は、農産物を生産するだけでなく、国土、地理環境の保全、水源涵養、景観形成等々、多面的で重要な機能を持っておりまして、農家一人一人の力だけではどうにもならない、国、自治体、農協、農家が一体となって取り組むべき国家プロジェクトでもあろうかと思っております。そして、その一翼を担うのが基礎自治体であろうかと思います。市長は、新尾道市といたしましての農業振興の基本姿勢をどのようにお考えでありましょうか、市長の行政決意をお伺いをいたしたいと思います。

 こうした日本農業の実態を認識をしつつ、広島県経済統計資料の中から5年ごとに調査をされております農林業センサス結果によりまして、尾道市の農業現況を見てみますと、世帯数に占めます農家総数は、合併前の尾道市で、平成2年、3,173戸9.8%、平成12年、2,491戸7.3%と、この10年間で682戸21.5%の減、御調町は、平成2年、1,366戸58.7%、平成12年、1,091戸44.9%で、275戸20.1%の減、向島町は、平成2年、1,015戸17.3%、平成12年、747戸12.5%で、268戸26.4%の減少となっているわけであります。

 人口に対します農家人口で見てみますと、尾道市が、平成2年、1万3,232人13.7%、平成12年、1万1,074人10.6%で、この10年間で3,493人26.3%の減、御調町は、平成2年、5,359人63.8%、平成12年、4,131人50.9%で、1,228人23%の減、向島町は、平成2年3,947人21.7%、平成12年、2,760人で16.5%、1,187人30.1%の減となりました。

 農家人口に占めます65歳以上の比率も年ごとに増加をいたしまして、平成12年の結果では、尾道市、御調町が同率の34%、向島町が34.9%となっているわけであります。

 経営耕地総面積で見てみますと、尾道市が平成2年の1,017ヘクタールから平成12年は728ヘクタールと、289ヘクタール28.4%の減、御調町が664ヘクタールから494ヘクタールの170ヘクタール25.6%の減、向島町が337ヘクタールから221ヘクタール、116ヘクタール34.4%の減少となっているわけであります。

 このように、センサス結果によります農家総数、農家人口、経営耕地総面積は、年ごとに大幅に減少し、高齢者の割合はふえ続けているという結果が出ております。

 しかし、こうした潮流の中にありまして、去る3月28日に新たに尾道市に編入合併をいたしました御調町、向島町におきます農家総数、農家人口、経営耕地総面積は、先ほどセンサス結果といたしまして紹介いたしましたように、高い割合で推移をし、農業、農村社会の基盤を支え、新尾道市全体といたしましての農業と産業構造も大きく変化を来してきているわけであります。

 そして、その延長線上で見てみますと、一例ではありますけれども、近年、道の駅や直売所等がふえてきております。その背景には、中間経費の削減、スピードアップとコストダウンをねらった産業といたしまして、近年では自治体も積極的に乗り出しまして、共同で米、野菜、果物等のほか、季節の食べ物や休憩所を設けまして、人気を呼んでいるところであります。厳しい競争時代の中で、相互扶助、共生をもとに生産者が流通に進出することは、一種の産業改革でありまして、評価もできるのではないかと思っております。こうした小さな動きを大切に、消費と生産が直結をし、その輪を拡大するようお互いに知恵を出し合うことが今求められてきているのではないかと思うわけであります。

 地方分権時代、自由競争時代を迎えまして、今後の本市の農業の活性化の基盤をいかに確立をしていくか。その対策のためには、因島市、瀬戸田町の合併を視野に入れました、地域、地域の特質性と特色を持ったきめ細かな合併後の新尾道市独自の農業政策を策定をし、それを土台といたしまして、戦略のための農業振興計画、実施年次計画を策定をし、実行に移すべきであろうかと思います。市長の行政決意をお伺いをいたしておきたいと思います。

 次に、私の最後の質問となりますが、世界遺産と景観形成につきましてお尋ねをいたしたいと思います。

 私は、以前、世界遺産登録に向けて事業展開をされております和歌山県新宮市と岩手県平泉町への視察の機会を得ることができました。その後、三重県、奈良県、和歌山県が世界遺産登録推進三県協議会を設置をし、事業推進をされてまいられました紀伊山地の霊場と参詣道は、昨年7月に世界遺産登録を実現をされたところであります。残念ながら、私には、現在世界遺産につきまして論じられるだけの知識や見識を持ち合わせておりませんけれども、この視察を通し御教示いただいたこと、感じた範囲内で論じさせていただくとすれば、世界遺産は、その市や県あるいは日本から見てのものでなく、世界全体から見て、世界にとって大事な遺産、人類にとって大事な遺産、そういった遺産をどのように残し、活用するかといった視点で遺産を見るのが世界遺産だということでございました。その遺産は、人の手でつくられたものなのか、自然がつくり上げたものなのか。とにもかくにもそのすばらしい遺産を後世に残し、公開活用しようということであろうかと思っております。

 世界遺産登録には登録基準が定められておりまして、最小限その1項目以上を満たせばよいとされておりますけれども、既に登録をされております国内の世界遺産と同種のものは困難で、そのハードルは非常に高いともお聞きをいたしました。世界全体から見て、世界にとって、人類にとって大事な遺産ということを考えてみますときに、その取り組みといたしまして、尾道市にとりまして、世界遺産登録は非常にハードルの高い事業であると私は個人的には認識をいたしております。また、視察を通し、世界遺産登録には、いろんな面でお金のかかる事業だともお聞きをいたしました。それだけに、新尾道市のまちづくりを前提とし、その延長線上で、そのための条件整備に何が必要かということを考えての取り組みが必要になってくるんだろうというふうに思います。当然、本市もそうした基本理念のもとで、各部局がこれまで守り続けてきました文化遺産や景観を受け継ぎ、自然豊かなまちづくり事業を推進をされてきていると認識をいたしておりますが、取り組まれてきております一つ一つの事業が世界遺産登録に向けましてどう結びついてきているのか、結びつけていくことができるのか、要は世界遺産登録とするその範囲をどれだけにするのか、本市がどうしても最初に決めなければならない問題であり、課題であろうかと思っております。

 本市といたしまして、世界遺産の中心となりますコアゾーンと言われます核心地域、コアの周囲の環境を保存をしていくためのバッファーゾーンと呼ばれます緩衝地帯の範囲を示すと同時に、今なぜ尾道のその地域が世界遺産なのかということを全市民、全地域住民にわかりやすく説明をする時期に差しかかってきているのではないかと思っております。コアゾーン、バッファーゾーンの範囲設定と全市民、全地域住民への説明について、どのようにお考えでありましょうか。

 そして、コアゾーンとそのコアの環境を全市を挙げて守っていくためには、バッファーゾーンの範囲設定について、地域住民はもとより、全市民の合意とその線引きの中に法的規制のかかる範囲があるのか、ないのか。さらには、我が国の都市、農産漁村等における良好な景観の形成を促進をするために、景観計画を策定、その他施策を総合的に講ずることによりまして、美しく風格ある国土の形成、潤いのある豊かな生活環境を創造及び個性的で活力ある地域社会の実現を図り、国民生活の向上並びに国民経済、地域社会の健全な発展に寄与することを目的といたしまして、平成16年度6月に制定をされ、平成17年4月1日より施行された景観法や、この法に基づきます景観行政団体の認可、景観計画等含めた景観形成のための検討が必要になってきているのでなかろうかと思っております。コアゾーン、バッファーゾーンの設定とあわせまして、これらの景観形成を促進するための手法をどのようにお考えでありましょうか。また、これら景観形成の促進に向けまして、具体的に事務事業に着手されているものがあれば、お示しをいただきたいと思います。

 本市は、平成15年度、世界遺産登録に向けまして、委託料を予算計上をされました。歴史と景観を生かしたまちづくりに関する基礎調査を実施をされておられます。その調査結果を踏まえましたそれぞれの方向性をお示しをいただきたいと思います。

 また、今後の取り組みに当たりまして、一つの大きな関門として、文化庁がそのことをどう評価をしてくれるかということがあろうかと思います。平成15年度に実施をされました歴史と景観を生かしたまちづくりに関する基礎調査結果を踏まえました方向性をもとに、文化庁に打診をされてみる必要があるのではなかろうかと思っております。文化庁への打診に対します市長の御所見をお伺いをいたしたいと思います。

 次に、尾道市が非常に高いハードルであります世界遺産登録を目指していくとすれば、この尾道の地から常に新鮮な遺産対象物や文物、景観等の器となります全体情報を、日本のみならず世界に向けて発信をし続け、また情報を受信し、世界の多くの人々がこの尾道に来たいと思わせる体制と戦略がなければ、その前進はあり得ないと私は思っております。現在の尾道市のホームページやインターネット上では、その対応はできていないように思います。こうした情報発信を含め、今後の世界遺産登録を目指しての戦略と可能性につきまして、市長の決意と見解をお伺いいたしまして、おのみちクラブ議員団代表といたしましての一般質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございます。(拍手)



○議長(佐藤志行) 理事者より答弁を求めます。

 亀田市長。



◎市長(亀田良一) (登壇)おのみちクラブ議員団を代表されました永田議員からの御質問に順次お答え申し上げます。

 まず最初に、地方分権化における私の行政運営に対する決意を求められましたが、私は、これまでも創意工夫と特色あるまちづくりを展開しており、一定の評価をいただいているものと自負をいたしております。

 地方分権の推進は、これまで以上に地域の実情に即した特色ある行政施策を展開することができるチャンスであると前向きにとらえております。そのためには、職員一人一人の政策立案能力と実行力の向上を図ることが必要でございます。

 したがいまして、職員の一層の資質の向上に努めることはもちろんのこと、今まで以上にリーダーの果たす役割が大きくなってきておりますので、気を緩めることなく、私自身の資質を磨き、引き続きまして全力で行政運営に努めてまいる所存でございます。

 次に、広島県から現時点で移譲されております事務でございますが、部局別に申し上げますと、企画部4件、市民生活部3件、福祉保健部7件、産業部12件、建設部11件、都市部23件、教育委員会1件、消防組合4件の計65件となっております。

 次に、今後の移譲が予定されております事務件数でございますが、189件のうち既に移譲されている事務8件、制度改正後移譲される事務42件、尾道市対象外事務7件を除く132件が当面の移譲対象と考えております。

 その内訳でございますが、企画部が1件、市民生活部21件、福祉保健部31件、産業部29件、建設部28件、都市部14件、農業委員会5件、教育委員会1件、消防組合2件になろうかと考えております。

 次に、移譲の時期についてでございますが、今後、尾三地域事務所と本市で構成する事務移譲具体化協議会の各専門班で協議を行い、今年度中に結論を出していく予定となっております。

 今後の行財政改革の決意でございますが、私は、市長就任以来、一貫して公的部門にも企業経営的な感覚を導入し、より一層の効率化やサービスの質的向上を図るよう指示をしてまいりました。その結果、職員数を例にとってみますと、私が市長就任以来10年間で尾道大学の改革、市民病院の充実に伴う職員数の増加要因があった中で、約140人の職員削減を行うなど、かなりの成果を上げることができたと思っております。いずれ具体的には行財政改革大綱を定めまして、計画的に進捗させます。

 次に、人材育成についてでございますが、御所論のとおり、分権社会型の担い手にふさわしい人材育成が重要な課題であると認識をしております。1998年3月に策定をいたしました職員研修の基本方針に基づきまして、各種研修を実施してまいりました。いずれにいたしましても、分権型社会の進展に対応できる人材の育成に努めてまいりたいと考えております。

 次に、人事管理のあり方についてでございますが、御所論のように、適材適所の人事配置と適正な人事管理は、職員の士気を高める上からも重要であり、今後はより一層能力、実績を重視した人事評価システムの導入が欠かせないものであると認識をしております。

 国においても、能力、実績主義による人事評価制度を試験的に導入されている状況であり、国の今後の動向をも注視してまいりたいと考えております。

 次に、住民自治組織についてのお尋ねでございますが、本市における住民自治組織は、長年の歴史の中で培われ、各地域の特性、主体性を有しております。この特性、主体性を尊重しつつ、一方で新尾道市としての一体性が図られることが大切であると認識をしております。

 まちづくりを担える人材の育成などを含めまして、住民主体のまちづくり活動を積極的に支援し、この活動を通しまして、世代間、地域、社会間の交流が深まり、ひいては新たな地域コミュニティーの形成が醸成されることを期待をしております。

 新尾道市としての住民自治組織の確立につきましては、地域住民、既存自治組織等の意向を踏まえながら、今後検討してまいりたいと考えております。

 次に、現在の日本農業と今後の農政改革でございますが、今日農業を取り巻く情勢は、御指摘のとおり、大変厳しさを増してきております。こうした中、国においては、2005年3月に、21世紀新農政の青写真となる新たな食料・農業・農村基本計画が示されたところであります。今後、この基本計画のもとで、食糧自給率の向上、農業経営者の自立、そして生産体制の確立が図られることにより、攻めの農政へ展開し、農業の構造革新が進められることに期待を寄せるものでございます。

 次に、新尾道市としての農業振興の基本姿勢についてでございますが、農業は、食糧の安定供給やその生産活動を通じまして発揮される国土の保全、水源の涵養、文化の伝承など、多面的な機能を有しております。このため、まず農業生産法人化の推進や認定農業者等の育成とともに、遊休農地の活用に取り組み、地域農業の持続的な展開に努めてまいります。

 次に、新尾道市独自の農業政策と農業振興計画についてでございますが、御承知のとおり、尾道市の農業は、北部地帯、南部地帯、そして沿岸、島嶼部地帯に大別をされ、地形、気候条件等異なった生産環境にあります。このような条件下において、農業センサスの結果は、御指摘のとおり、大変厳しい趨勢値となっております。

 しかし、市域の均衡ある発展のため、各地帯の特色ある農業、農村振興を行政の重要施策として取り組んでまいりたいと考えております。このため、既に尾道市農業振興地域整備計画の見直しに着手をしております。さらに、広域合併を機に、新尾道市農業振興ビジョンの策定に向けて検討をしてまいります。

 次に、世界遺産と景観形成についてのお尋ねでございますが、私は、世界遺産登録に向けたまちづくりを行いたいと考えまして、レベルの高いまちづくりを目標に施策を展開し、少しずつではありますが、着実に進めることができているものと思っております。

 御承知のとおり、文化の薫り高い尾道三山には神社仏閣が数多く建立されており、そのふもとに市街地が広がっております。そして、フェリーの行き通う、風情のある尾道水道の対岸には、向島を初め瀬戸内海の多島美を誇るしまなみ海道が連なっております。こうした自然がつくり出した景観の上を人々の営みによって新たに加えられた文化的な景観を有する尾道は、本当にプロポーションのよいまちでございます。

 私は、まちづくりの柱に技術、文化を置いており、さすが尾道とだれもが心から思う夢のあるまちづくりを着実に進めてまいりまして、引き続き行ってまいりたいと考えております。ユネスコの関係委員や大学教授もたびたび調査に来尾され、セミナーも行われており、一定の評価もいただいております。この高い理想のもとに進めたまちづくりの結果が世界遺産登録につながるものと信じております。瀬戸内海国立公園として多島美を誇るしまなみ海道、周辺地域にも世界に誇ることのできる架橋建築などのすばらしい文化資源がございます。長い道のりではございますが、地域資源の精査を行いつつ、まずは尾道らしい景観形成に向け、条例制定に全力で取り組んでまいりたいと思っております。

 以上で市長答弁といたします。ちょっと声がかれまして、失礼いたしました。



○議長(佐藤志行) 24番、永田議員。



◆24番(永田明光) それぞれ御答弁をいただきました。

 最後の世界遺産と景観形成に向けましての関係で再質問させていただきたいと思っております。

 質問の中には、平成17年4月1日に施行されました景観法、これに基づきます景観団体の認可、景観計画等を含めまして、現在取り組んでいる事務事業があるのかというようなお尋ねをしたつもりであります。景観条例制定に努力をするという答弁は市長の方からただいまあったわけでございますが、先ほどの新田議員さんの質問の中で、景観行政団体について、現在県の方に手続中だという答弁があったと思います。そのことが答弁なんだろうというふうに思ってるんですが、この景観行政団体、現在手続をされているということでありますが、これは認可はいつごろになる予定なのか、その辺がわかれば、現在の事務事業を進めておられる範疇内でお答えができれば、お答えをいただきたいと思います。



○議長(佐藤志行) 宇根都市部長。



◎都市部長(宇根敬治) 永田議員の景観行政団体についての御質問にお答えします。

 6月9日に実は景観団体同意を求める県知事への書類を提出いたしました。今月中に同意が得られると思っておりますが、それから1カ月告示期間が必要ということで、実際の景観団体として尾道市がその資格を得るのは8月というふうに今考えております。

 もう少し具体的な話をさせていただきますと、実は6月1日に景観法が細部も含めて全面施行ということになりました。県の方で、今月29日に、この全面施行された景観法に基づく各市町村の景観行政施策推進について説明会があるというふうに案内が来ておりますので、担当者を参加させて、そこで詳しく説明を聞いた上で、今後の尾道市としての取り組みを検討してまいりたいというふうに考えてます。

 以上です。



○議長(佐藤志行) 24番、永田議員。



◆24番(永田明光) ありがとうございました。

 今の取り組まれている状況は理解をいたします。

 もう一つ、世界遺産登録に向けての取り組みでありますけれども、市長の世界遺産登録を目指したまちづくりに対する思いというのは伝わってきたと思っております。であるからこそ、私が個別に質問をさせていただきましたような問題をまちづくりとあわせて並行的にそういうアクションを起こしていくことも大切ではないかなあというふうに考えて質問をさせていただくわけでありますけども、その辺はどのようにお考えでありましょうか。



○議長(佐藤志行) 柚木担当参事。



◎参事[都市観光担当](柚木延敏) まちづくりと市民との関係の御質問でございますけども、尾道市は、非常に特徴ある、世界に誇れる街並みであるというふうに考えております。したがいまして、これをまちづくりに生かすためには、ぜひとも市民の御理解が必要であると思っておりまして、今後は一歩一歩ではございますけれども、シンポジウムを初めとした市民の協力を醸成しながら、一歩ずつまちづくりに努めてまいりたいというふうに思っております。



○議長(佐藤志行) 午前の会議はこの程度にとどめ、暫時休憩といたします。

                午前11時43分 休憩

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                午後1時0分 再開



○議長(佐藤志行) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 一般質問を続行いたします。

 19番、越智議員。



◆19番(越智征士) (登壇)政経クラブの越智でございます。会派を代表して一般質問を行います。

 御調町、向島町から新しく8人の議員をお迎えして記念すべき本会議に登壇させていただいたこと光栄に思っております。

 まず先頃のJR西日本福知山線の大事故に遭遇された方々に対して心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。

 この事故は、経済優先、スピード優先、効率優先に走り過ぎている昨今の日本の風潮に神仏が警告を発せられたものだと私は思っております。もっとゆっくり、もっとやわらかに、もっと静かに、もっと心豊かな社会をこれからは目指すべきだと思っています。

 我が日本は、来年平成18年、西暦2006年を境に、人口増から人口減へと転じていきます。高度成長期のやり方、政策は変換されねばなりません。量から質への転換、物から心への転換です。地方の一都市である我が尾道では、もう既に10年前からこの傾向は進んでいたのではないかと私は感じております。逆に、小都市であるから、政策転換も大都市よりスムーズにいくのではないかとも思っております。

 亀田市長は、小さくともきらりと光るまちづくり、先人が残してくれたすぐれた遺産をぞうきんがけして、その輝きを再生するということを市政の方針として、この14年間市政を運営されました。私どもは、この方針を強く支持するものであります。

 具体的には、新たな箱物はつくらない、市職員の新規採用は必要最小限にとどめる、25年来の懸案であった駅前再開発の完成、これは後ほど述べる駅東のマンション問題と関連がありますので、いま少し詳しく説明させていただきます。

 この再開発は、容積率600%の高度土地利用地区に何と202%の容積率で再開発したものです。評価は人さまざまですが、この再開発は、高度成長期、大きいことはよいことだという時期の再開発を量から質へ転換した、全国でも屈指の斬新なものでした。私ごとで恐縮ですが、土地所有者の一人である私としては、6階建てのビルを建てることができるのに、何で2階建てのビルをつくるのかと、当時の私は少々疑問視もし、また不満でもありました。しかし、現在の私は、あれでよかった、否、あれでなかったら再開発はできなかったのではと反省しております。三原、広島、福山の例と比較すれば、よくわかるかと思います。

 さらに、短大を4年制に昇格させました。少子化の時代、全国でどんどん短大がなくなっている現在、4年制に移行させることでのみ短大を残していけるのだとの市長の英断、炯眼、加えて芸術科の新設、尾道にふさわしい大学だと思います。

 東京事務所の開設も大ヒットでした。

 そして、地方分権と行財政の改革、すなわち平成の市町村合併についても、御調・向島両町の方々の御理解と御協力で、大きな混乱もなくなし遂げられました。これらに関与された方々がこの議場にも数名いらっしゃいます。改めてその御労苦に心より敬意を表します。

 亀田市長の2年前の無投票、三選という事実は、世界遺産登録という壮大な目標を掲げ、市政を運営してこられた市長の政治姿勢、諸政策を市民が高く評価したものだと思います。亀田市長におかれましては、今後ともさきに述べた政治姿勢を堅持して、力強く市政のかじ取りをお願いします。

 それでは、6月13日提出した通告書に従って、私の意見を交えながら質問を行います。

 3つあります。1つ目は、JR尾道駅東のマンション問題であります。署名運動の評価とまちづくりガイドプランの作成についてであります。2つ目は、今年度全通が予定されているしまなみ海道沿線のまちづくり、とりわけ来年1月10日に予定されている因島市、瀬戸田町との合併に向けての諸準備の進捗状況並びに支援体制。3つ目は、教育問題です。地方分権に伴う人事権の移譲、少子化に伴う小学校の併合、教育現場の充実、以上であります。

 まず、JR尾道駅東のマンション問題であります。

 現在、新聞等で情報を得るほか、具体的な文書、資料、すなわち確実な情報を持たない私としては、質問することにいささかちゅうちょを覚えます。しかし、市民一番の関心事であり、かつまた今後のまちづくりの重要な指針になると思いますので、これを取り上げます。

 市長、あの土地を買い取るおつもりですかとお尋ねしたいのはやまやまですが、相手業者または土地の売り手であるJR西日本とのどのようなやりとりが行われているか皆目わからない状況で、このような質問は市長の行動に著しい制約を課すことになり、ひいては業者を利することになり、結果的に尾道市に損害を与えるおそれを感じます。それで、次のようにお尋ねいたします。

 世界遺産登録という遠大な理想を掲げてまちづくりに励んでおられる亀田市長の政治姿勢は、この問題解決に当たってもいささかも変わりないですかとお尋ねいたします。

 業者、JR西日本、尾道市とのやりとりの後、どのような条件が提示されるのか、予想は困難です。買うか、買わぬかは相手方の交渉、条件次第です。私ども議会は、予算案を提出されれば、それを承認するか、否決するかのどちらかであります。本日現在、市長の御決断の結果、内容が明示されていない状況では、このようにお尋ねするよりほかございません。

 先般、私ども政経クラブは、尾道市と同様、マンション問題を抱えている神奈川県真鶴町と京都市、とりわけ東山地区を見聞し、行政と面談し、その経過や取り組みを視察してまいりました。詳しい報告は省きますが、1,200年の歴史を誇る古都京都でも、高層建築物やマンションは陸続と建設されております。都市は生きています。ただ、色調等は、周囲と調和を図っているように思えました。東山地区では、マンションも建っていますが、周囲と違和感を感じるようなマンションはありませんでした。

 人口1万人を切る真鶴町は、地形的には尾道とよく似ています。海岸と山が近く、平地は少ないです。東京に近く、リゾートマンションの好適地であり、この部分は尾道と違います。小林和作画伯と親交のあった中川一政画伯のアトリエもありました。記念美術館がかなりのお客様を集めております。火山の溶岩流で形成された土質で、地下水も少なく、自前の水資源を持たないので、隣の湯河原から水の供給を受けております。それで、10年ほど前より、多量な水を必要とするホテルや一定規模の集合住宅を建設するには、町の同意を得るという条例を制定しておりました。6年前、ホテル建設を断念した同じ業者が、今般、町の同意を得ず、建物の建築確認を県に申請し、内容が合法、適法であったので、県は受理しました。一方、町は、条例を盾に水の供給拒否を業者に通告し、その結果、業者は建築をためらっており、認可した県はその成り行きに困惑しているという状況です。景観を保持し、マンション反対という地元の有志の方々と懇談の後、お隣の小田原市でも同様にマンション問題で市長が苦慮されている旨教示されました。

 京都へ向かう途中、小田原のホームからお城を遠望しました。この視察で思わぬ収穫がありました。小田原市は、人口約20万です。お城は、皆さんも御高承のとおり、戦国大名北条早雲の居住で、以後3代にわたり戦国時代の中期、関東一の名城でした。後北条氏は、このお城を拠点に関東一円を支配しておりました。越後の名将上杉兼信の侵攻を二度、三度はねのけました。この由緒あるお城の近くに天守閣を見おろす高層マンションを建てるという業者と小田原市長との交渉の結果、ほぼ市長の言い値に近い額で土地を買い取ったという朝日新聞湘南版を、真鶴の景観を守る会の有志の方が私ども政経クラブ村上会長あてに激励の意味と手紙とともに送ってくれました。

 そこで、仮にもし尾道駅東の土地を亀田市長が買い取るほかなしと御判断の折、尾道市民の有志の方々が行ったマンション反対の署名活動は市長の大きな支えになったと思いますが、市長はどのように評価なされますか、市長のお考えをお示しください。

 次に、海岸に沿って山が近くに迫り、平地の少ない当尾道市の地勢条件では、このような問題が二度、三度起こるおそれがあります。景観を守ろうという市民意識が高まっている現在、早急にまちづくりのガイドライン作成が急がれます。ピンチはチャンスです。まちづくりは、市民の理解、協力がなければできません。ましてや、痛みを伴う条例制定には、市民の理解と土地所有者──これも市民の方々ですが、その合意がぜひとも必要です。このことは、平成15年2月に議会において、誠友会の藤本議員が既に指摘しておられます。

 当尾道では、20年近く前、浄土寺下のマンション建設反対運動があり、景観を守ろうと募金を伴った市民に支えられた一人の篤志家が、その土地を買収することで騒ぎは一応おさまったという歴史的経過があります。その後、駅西の新浜地区、天満地区にも陸続とマンションは建設されました。5年前、尾道駅西にマンションを伴う再開発ビルが建設され、昨年には西御所地区にも2棟建設されました。この間、目立った反対運動は起きませんでした。

 当尾道は、海岸線に沿って細長く、平地の狭い地勢です。とりわけ尾道三山の南正面にある風致地区の寺めぐりコースを歩いた観光客は、尾道の景観を褒めたたえてくれます。それは地域住民の誇りでもあります。風致地区の保全はもとより、線路南側の建築物の態様、外観、色調、高さも景観づくりに大いに関与します。

 20年前のこの事件を契機に、1992年3月、当時の博田前市長の時代、尾道景観基本計画なるものが市議会議員5名を含む32名の学識経験者の御努力で策定されております。加えて、昨年12月、景観法なるものが国法で制定され、この6月から施行されております。計画や法律があるので、条例づくりは簡単なようですが、行政指導だけならともかく、個人所有の建物や土地に一定の制限を設けることは、非常に困難が伴うと予想されます。このたびのマンション問題で見られた、市民の景観を守るべきだという熱意が生かされて、それがそのまま駅東三山地域の人々にとってよいことである。多少の痛みを伴っても、その痛みを分かち合って景観を守るということがとりもなおさず尾道の値打ちを上げることになり、結果、自分の所有する土地や建物の値打ちが上がるという共通認識の醸成につながると思います。

 そこで、お尋ねします。

 15年前策定された尾道市景観基本計画と、国法であるこのたび制定された景観法の2つを生かして、市民の合意づくりを進めるべきだと思いますが、市長の御所見をお示しください。

 ともあれ、駅東のマンション問題は、世界遺産登録を標榜する亀田市長におかれましては、重要な政治決断が求められます。財政逼迫の折、費用対効果の問題もあり、市長の苦渋のほどを思いはかるとともに、きらりと光るまちづくりの推進に向けて、勇気をもって事に臨んでいただくようお願いして、この問題に関する質問を終わります。

 2つ目の質問に移らせていただきます。しまなみ海道全通と因島市、瀬戸田町との合併についてであります。

 今年度末には、未開通部分であった生口島と大島での道路工事も終わり、しまなみ海道は全通します。

 そこで、第1の質問は、全線開通の折には種々のイベントが準備されていると思いますが、その取り組みについてお尋ねします。

 隣になる今治市には、大三島上浦町に道の駅もあり、会場の面ではうまくいくと思われます。多々羅大橋の広島県側、すなわち瀬戸田町での準備について、協定は結んでいますが、合併していない今は、現在いささか答えにくいとは存じますが、その準備で人的、物的支援体制及びその進捗状況を許せる範囲でお答えください。

 次に、これに関連して、これは私ども政経クラブの山中議員が、昨年9月、提議されたことの後追いになりますが、橋の通行料金の一層の値下げの件であります。

 既に関係者の御努力でかなり値下げになったようですが、合併後も一体感醸成のため、その状況を具体的にお示しください。

 技術革新とかカード時代のこの時期、本四公団の省力化に協力することによって、なお一層の値下げが可能かと思います。具体的には、福山ナンバーの車であることと運転者の免許証──これには住所も表示されております──及び地元の金融機関の協力を仰ぎ、預金カードに代金決済機能を加えて、前2つの情報を一つに合わせたカードを作成すれば、公団の省力化と利便性に供することができるかと思いますが、今後のお取り組みをお示しください。

 いま一つは、職員削減による住民サービス低下を防ぐため、住民登録やデータのIT化の一層の促進であります。

 因島市、瀬戸田町とは、来年1月10日を期して合併する旨、協定調印しました。合併前の今日、お答えにくいかもしれませんが、尾道の準備状況及び求められればのこととして、IT化促進のため、尾道市はどのような協力、支援体制であるのか、物的、人的な面からお示しください。

 新尾道一体化促進のため、編入される因島市民、瀬戸田町民の不安解消と新たに加わった尾道市民への情報開示を図るため、御返答をお願いいたします。御調・向島との合併が大きな教訓になると思います。

 最後は、教育の問題です。

 三位一体改革に基づく地方分権を図るため、文部科学省では、教職員の人事権を段階的に地方に移譲していく旨、先日発表がありました。現場重視の視点からも、これは喜ばしいことだと私は思っております。

 当尾道では、教育改革第2弾として「さくらプラン21」が策定され、過日、発表されました。2年前の悲しい事件を胸に、現場の教職員、市教育委員会、県教育委員会等の御努力のたまものでしょう。昨今の教育現場は、数年前と比較すると、随分と風通しもよくなったように思います。公開授業の実施や生徒のあいさつの声の大きさ、あるいは運動会での行進、学校、PTA、地域の方々の連携、協力も、以前と比べ一層進んでいるように思われます。改めて教育関係者の御努力に敬意を表します。

 先般実施されました退職をされた校長先生を学校現場にお迎えして、その豊富な経験と知識を活用することはすばらしいことだと評価します。教育現場の一層の充実を図るため、お尋ねします。

 まず、人事権が市教育委員会にゆだねられるのは、いつごろなのでしょうか。

 その際、国全体、県全体との関連、調和はいかに図られるのでしょうか。

 2つ目は、いささか表現がきついかもしれませんが、不適格教職員の再教育はいかに行われているのでしょうか。

 3つ目は、人事権がいまだない市教育委員会にお尋ねするのは時期尚早かもしれませんが、新規採用者の教育と適性の見きわめの観点から、教職員の試用期間──試すの期間ですが──いわゆる医師のインターン制度のようなものが導入される見込みはあるのでしょうか。

 4つ目は、まことに素朴な質問ですが、小学校における教員の男女の比率です。

 核家族化が進み、父親が外で働いている家庭が多くなっている現況の中で、子どもが父親に接する時間は、母親と比較すれば随分少なくなっていると思われます。また、小学校の現場では、女性教師の比率が高いように思われます。

 お尋ねします。その比率はどのようになってますか。

 世の中、男女の比率はほぼ1対1なのに、どうして小学校の現場は女性の教員が多いのでしょうか。誤解を招いてはいけないので、少し詳しくお話しします。

 女性の教員がいけないと言っているのではありません。むしろ優しさ、きめ細やかさ、きちょうめんさ等、女性の特質を理解しております。低学年の教育では、女性の方が向いているかもしれません。また、男女雇用均等法、男女共同参画社会の実現といった目標もよく承知してでの質問です。家庭でも、学校でも、児童・生徒が父性──父性です、母性に対する父性です。父性に接する機会が少ないことは、生徒にとっても不幸なことではないかと危惧するものであります。小学校の教育現場の実情について、採用権のない市教育委員会にお尋ねするのは筋違いかとも思いますが、教育長の御見解をお尋ねする次第です。

 次に、さきの2月議会で、尾道市北部地区の小学校の統合について、近い将来そのような時期を迎えると答弁がありました。ただ統合するだけではいけません。教育現場の充実の観点から、また当該地区の保護者の不安を解消するためにも、また地域の若者定住を図るためにも、ぜひとも立派な拠点核をつくらなければなりません。国の支援もあったでしょう。関係者の御努力もあったでしょう。尾道市南部、土堂小学校の輝きは、周辺の小学校にもよい影響を与えていると思われます。土堂小学校でできたことを尾道市北部の拠点校でも実践することが必要だと思います。教育長のお考えをお示しください。

 次に、少子化、核家族化がますます進んでいる現況下、子育て支援の面からも、家庭内教育の不足を補うためにも、地域子ども教室の充実が急がれます。その現況と展望をお示しください。

 一組の夫婦が安心して3人の子どもを育てることができる環境を整えることこそが、今政治に求められております。子どもは国の宝、地域の宝、家庭の宝です。高齢者にとって、元気な孫の声を聞くこと、孫の成長を見届けること、これに関与できることこそ幸せだと思います。真の福祉は、孫の声、孫の成長を見届け、子どもの子育てに協力できることだと思います。一組の夫婦が3人の子どもを安心して育てることは、地域、年配者の協力がぜひとも必要だと思います。教育は学校現場ではありませんが、教育現場の充実をお願いして、教育での質問を終わらせていただきます。

 終わりに当たって、御調・向島との合併はなったと言っても、一体化に向けて種々の難問が現出してくるものと思います。時間と労力と熱意が求められます。理事者、市職員の方々の一層の奮励を期待しております。これは住民代表の我々議会にも求められております。市民、住民の御意見、御要望を行政に反映させることが我々議員の務めであります。新しく尾道市議の一員になられた議員の皆様、ともに相携えて新尾道市建設に邁進しましょう。編入合併された住民の意見をしっかり把握し、御教示ください。それが次に合併する因島、瀬戸田町の住民との一体化にぜひとも必要です。新尾道市に輝きを与える合併になるよう、みずからの職責を自覚し、みずからを戒め、質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(佐藤志行) 理事者より答弁を求めます。

 亀田市長。



◎市長(亀田良一) (登壇)政経クラブ議員団を代表されました越智議員からの御質問に順次お答え申し上げます。

 マンション問題について、世界遺産登録への挑戦と今回の問題解決についての私の政治姿勢でございますが、これは世界遺産登録を目指すまちづくりの上で重大な障害になりますので、どうしても解決しなければならない課題であると思っております。幸い、今月17日、先方と合意に達したところでございます。

 2点目の市民の署名についての評価でございますが、これまでに2万3,000人を超える方が尾道三山に抱かれた市街地の景観をどうしても守りたいという思いを込めて署名されたことに敬意を表しますとともに、そのお気持ちを重く受けとめております。

 3点目の尾道市景観形成基本計画と景観法を生かした市民の合意形成を進めるべきであるという御所論につきましては、景観条例制定後の市民の意見を聞き、合意形成を図った上で景観計画を定めてまいりたいと考えております。

 次に、生口島道路、大島道路の完成に伴うイベントについてでございますが、皆さん既に御承知のとおり、生口島道路、大島道路の整備が本年度内に完了し、尾道から今治までが一つの道路で結ばれることとなりました。この道路の完成を記念いたしまして、広島、愛媛両県などの御協力のもと、しまなみ海道周辺の3市2町で構成する瀬戸内しまなみ海道周辺地域振興協議会が実施主体となり、完成記念事業を実施することにしております。記念フォーラムを初め、今回完成いたします道路を利用してのウオーキング大会やサイクリング大会、音楽祭等を開催することで、しまなみ海道沿線地域の魅力を全国に発信するとともに、圏域全体の活性化を図ってまいりたいと考えております。

 次に、しまなみ海道の通行料金の値下げについてでございますが、これまでも再三料金値下げの要望活動を行ってきたところでございます。通行料金につきましては、国の道路特定財源での債務処理や県の出資期間のさらなる延長など、関係機関の努力により、現在最大で42%の割引を受けることができるまでになっております。このことは、これまでの要望活動も一因であると考えております。

 しかしながら、生活道路であるという住民の思いからすれば、なお割高感があることから、先般、関係機関に対しましてさらなる料金の引き下げ、居住市域内を移動する場合の利用料金の弾力的な運用やETC割引サービス制度の充実について、議会や経済界とともに要望したところでございます。

 今後も引き続き要望活動を行うとともに、他市の事例を参考にしながら、住民負担の軽減に取り組んでまいりたいと思っております。

 次に、合併に向けての準備状況等についてでございますが、既に5月の臨時会で電算システムの統合に係る補正予算の御承認をいただき、鋭意準備を進めているところでございます。現在、ネットワークの整備を進めており、11月の初旬には2市1町の住民基本台帳などの住民情報について、仮の統合を行う予定としております。

 また、因島市、瀬戸田町への対応でございますが、この3月の合併経験を踏まえて、電算システムの統合など、すべて遺漏のないように入念な準備を進めているところでございます。

 以上で市長答弁といたします。



○議長(佐藤志行) 平谷教育長。



◎教育長(平谷祐宏) (登壇)教育委員会にかかわる御質問には、私からお答えさせていただきます。

 最初に、人事権の市教育委員会への移譲についてでございます。

 現在の小・中学校教職員の人事異動は、市教育委員会の内申をもって県教育委員会がその責任において行っております。

 なお、地方分権の流れの中で、人事権も市へとの方向性は示されておりますが、具体的な内容は明らかにされておりません。

 次に、指導力不足等教員の再教育についてでございます。

 児童・生徒との適切な関係を築くことができないなどの指導力が不足している教員は、教壇から一たん離して再教育をする必要があります。このため、本市では、指導力不足等教員研修の制度を活用し、本年度は小・中各1名の2名が指導力不足等教員と認定され、研修を受けております。今後とも一人一人の教職員の能力、意欲、実績等を的確に把握するとともに、教職員の資質及び指導力の向上を図り、児童・生徒や保護者、地域から信頼される学校づくりを積極的に進めてまいります。

 次に、新任教員の試用期間についてでございますが、教員の場合、他の公務員よりも条件つき採用期間は長く、1年となっております。この間、県や市教育委員会による研修や校内での授業研修等を受け、教員としての適性が認められれば、次年度から正式採用となります。

 なお、本市では、初任期3年間を教師としての基盤をつくる養成期間ととらえております。1年目の初任者研修を受け、2年目では、授業力の確立、3年目では、グループ研究などにより自己研さんを重点的に積ませ、教師としての夢と志を持って、子どもたちの前に立つ教師づくりを進めているところです。

 次に、昨年度末における尾道市立小学校における教員の男女比率は、管理職を除きますと、3対7でございます。これは他市町村の小学校でも同様の傾向ではないかと推察しております。子どもたちの健やかな発達のためにも、家庭、学校における父性のかかわり方を工夫していくことが大切であると考えております。

 次に、小学校の統合についてでございますが、当面、複式学級の解消に取り組むこととして、隣接校との統合を検討するとした基本方針を決定しております。

 御質問のあった木頃小学校、木ノ庄西小学校、木ノ庄東小学校、原田小学校の北部4小学校については、平成19年度以降に1校に統合する方針で検討を進めていることとしております。

 学校における教育効果を上げるためには、学級及び学校は、一定の規模が確保され、集団による教育が適切に実施できることが望ましいとの認識に基づき、子どもたちにとってよりよい教育条件、環境の実現を目指すものでございます。

 統合に当たりましては、通学方法の緩和策や跡地利用等について検討を進めてまいりたいと考えております。

 なお、教育内容については、土堂小学校を初め市内の各学校が取り組んでいる教育活動の成果を参考にして、より適切なものを工夫していくことが必要であると考えております。

 次に、地域子ども教室の現状と展望についてでございますが、昨年度より文部科学省の委託による地域子ども教室推進事業に取り組んでおります。この事業は、実施小学校の全児童を対象にした異学年間の交流と地域の教育力の向上を目指しております。昨年度は、長江小学校、三成小学校で実施し、たくさんの児童の皆さんに参加していただきました。本年度は、新たに浦崎小学校、向東小学校で開設するための準備を進めております。

 地域子ども教室の実施に当たりましては、家庭、地域、学校の理解と協力が不可欠でございます。地域の実情に応じて、放課後や長期休業日等に子どもたちが安心・安全に過ごせる場所を確保し、地域の方々の協力を得て、活動内容を充実してまいりたいと考えております。

 以上、答弁とさせていただきます。

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○議長(佐藤志行) 12番、東山議員。



◆12番(東山松一) (登壇)皆さん大変お疲れのことと思いますが、本日最後の質問者になりましたので、いましばらくの間、御清聴のほどよろしくお願いを申し上げます。

 なお、質問の一部に重複したところもあろうかと思いますが、この点御容赦をいただきまして、通告書どおり順次質問をさせていただきたいと思います。

 それでは、公明党議員団を代表して一般質問を行います。

 まず最初に、新尾道市のまちづくりについて、亀田市長の理念、御所見を承りたいと思います。

 平成11年4月1日の兵庫県篠山市の合併を第1号とする平成の大合併は、スタート時の3,232市町村が本年3月末では1,822市町村になり、そして特例法期限である平成18年3月末までには、約40%に当たる1,410の市町村が消滅し、最終的には全国1,822市町村にまで集約されると言われております。

 本市も、来年1月には因島市、瀬戸田町を編入して、人口は約15万5,000人余り、市域面積は284.84キロ平方メートルの土地規模となりますが、しかし合併による人口規模の増大や面積の拡大が都市再生や都市将来に希望をもたらすことにならないことは申すまでもありません。

 合併はしておりませんが、比較的都市規模が類似する北の観光地の雄都である北海道の小樽市では、観光入り込み客数が平成11年の約973万人をピークにして、平成16年には22.5%減の落ち込みの約754万人となり、観光客数の減少化傾向が続いております。また、これと比例するように、小樽市財政も平成13年度から収支不均衡に転じ、そのため平成13年度から平成17年度までの5カ年計画の財政健全化計画を策定し、人件費の抑制や事務事業の見直しなどに取り組まれましたが、しかし予測に反してかってない厳しい財政状況に追い込まれて、計画の最終年度も待たずに見直しに迫られ、急遽平成17年度から平成21年度までの5カ年計画である財政再建プランを策定されておりますが、実質単年度収支は平成14年度から赤字で、平成16年度は、職員給与を3%削減しても約19億円の実質的な赤字となり、空財源を計上しての予算が組まれ、本年度においても、さらなる事務事業の見直しや再度の給与を5%削減しながらも、なお4億円の実質赤字計上の予算となっております。今年度末には、財政調整基金、減債基金ともに残高はゼロになるとの見通しで、財政再建団体への転落に直面しているとも言われておりますが、基幹産業の乏しい観光都市の都市経営の難しさを如実にあらわしている一例と思うところであります。

 また、合併先行自治体の中でも、当初のもくろみとは逆に、行政の非効率化や財政の不均衡が生じて行財政改革が後戻りしたり、都市活力が停滞するなどの一時的な弊害が生じておるところも少なからず見受けられるのが現状であります。

 合併は、ゴールではなく、置かれた自治の力、地域の総合力が試されるスタートになったと行政、議会、住民は厳しく認識しなければならないと言われておりますが、今後の新尾道市行政の質をどう高めるか、市民とともに血の通った自治の仕組みがどのように構築されるのか、新たにして大きな課題が前途に横たわっております。

 亀田市長は、常々、都市規模は顔が見える程度の15万人前後が理想と言われておりますし、また平成17年度総体説明でも、皆が合併してよかったと思ってもらえるような自己完結型の自治体づくりを目指していくとの決意を述べておられますが、2市3町の新市建設計画を踏まえた上で、改めて新尾道市のまちづくりのあり方とそのリーダーシップをとられる市長の理念、御所見をお聞かせいただきたいと思います。

 次に、景観法に基づく景観行政団体認定への対応についてお尋ねいたします。

 昨年の9月議会一般質問でも、景観法施行の対応について質問をいたしておりますが、そのときの質問趣旨は、世界遺産登録を目標とする尾道市にとっては、まさに鬼に金棒のような法律であり、景観行政団体への移行対応について、その取り組みをどうなされるのかとただしましたが、市長は、本市の景観形成指導要綱に基づいて景観の保全と創造に取り組んでおり、一定の成果があった。景観の保全は、地域住民、事業者の協力が不可欠であることから、当面現行の要綱等の一層の周知、啓発を図るとともに、景観行政団体への移行も視野に入れた諸準備を行ってまいりたいと、このように御答弁をなされております。

 しかし、残念ながら今回のマンション建設問題で明らかなように、営利を追求する市外業者には法的拘束性のない条例や要綱では、業者の協力姿勢がない限り無意味なものと思わざるを得ません。国土交通省の発表によりますと、景観法の一部先行施行された昨年12月17日には、法定団体を除いて栃木県日光市や千葉県市川市、そして神奈川県真鶴町などの5市町が認定されるという行政対応の迅速性を誇示しております。今年4月1日現在では、30市町が既に認定されており、これに法定団体を加えると126団体と報告されておりますが、今月からの景観法全面施行を受けて、景観行政団体の認定意欲を持っておる市町は373団体とも言われ、今後法定団体を含めて500団体に達すると見込まれておるようであります。

 そこで、お尋ねいたしますが、御答弁では、景観行政団体への移行も視野に入れた諸準備を行ってまいりたいと述べられましたが、今日までにどのような準備がなされたのでありますか。

 また、景観行政団体認定申請時期はいつごろを目途とされておられるのか、あわせてお聞かせいただきたいと思います。

 続いて、構造改革特別区域の認定への対応についてお伺いいたします。

 この件につきましても、一昨年の12月議会で質問いたしておりますが、そのときの御答弁では、私自身、地域経済の活性化にとって、構造改革特別区域認定の必要性は認識しておりますが、今後も引き続き地域課題の分析や全国の事例を研究するなど、特区認定申請に向けて検討してまいりたいと考えておりますと、このように市長は述べておられます。

 そこでまず、お尋ねいたしますが、質問から1年6カ月有余が経過いたしましたが、特区認定申請へ向けてどのような分析、研究、検討が今日までになされたのでありましょうか。この点、承りたいと思います。

 第1次の特区認定は、平成15年4月21日の57地域から始まり、現在の第6次までの認定件数は475件に上り、実施した指定改革が特区の特例措置で188件、全国展開で285件の計473件、また地域再生計画では認定件数250件が数えられ、今月1日より第7次の申請受け付けが行われており、10月には第7次認定がなされると発表されております。

 また、認定された特区分野では、教育関係が最も多く、次いで農林水産、幼・保一元化、観光、医療・福祉、産業振興の順となっておりますが、中でも特色があるのは、岐阜県、奈良県、茨城県、秋田県及び奈良市、倉敷市などの4県2市の景観特区で、景観保全のために屋外広告物の要件に該当しない張り紙や張り札、のぼり旗などの違反広告物の除却でありますが、景観法では違法広告物の規定はできても、一方的な行政執行による撤去処分はできませんが、しかし認定されることによって、県知事所管から市単独処理が可能となります。この際、景観保全のためにも、屋外広告景観維持特区の認定申請をなされるお考えはありませんか。

 構造改革特別区域の来年度の第10次認定申請が期限となっておりますが、今後の対応はいかがなされるのか、承りたいと思います。

 次に、地方行革推進の新指針で示された「集中改革プラン」への対応についてお尋ねいたします。

 総務省は、今年3月29日に、地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針を策定し、全国地方公共団体に通知いたしております。この指針の中では、平成17年度を起点として、21年度までの5カ年間における具体的取り組みとしての「集中改革プラン」の作成が指示されております。

 そこで、お伺いいたしますが、このプランの目標数値化と新尾道市行財政改革との整合性及びプランの作成、公表時期などの見通しについて承りたいと思います。

 また、プランでは、職員手当の総点検や給与の適正化なども項目として挙げられておりますが、内閣府が昨年11月に民間と比べて地方公務員の給与水準は高いとする報告をまとめております。一方、人事院の本年8月に行われる勧告では、国家公務員の給与構造の見直しが盛り込まれ、民間給与との差を縮小するために、30歳代後半以上の職員で最大7%程度、20歳代で5%未満の給与引き下げの方針を打ち出しておりますが、しかし人事院が比較しているのは、従業員100人以上の企業であり、本市のように、福山、三原に比べて大企業の少ない地域では、給与格差もより大きいものがあると思われますが、本市における民間給与との格差をどの程度と見ておられるのか。

 さらに、今後国に準じての職員給与の引き下げになろうかと思いますが、本市における策減額の見込みはどの程度となるのか、この点もあわせてお伺いいたします。

 また、新指針では、すべての公共施設の管理のあり方について検証するよう求めており、各施設の管理運営については、来年9月までに指定管理者制度に移行するか、あるいは自治体の直営にするかを決定しなければならないとされておりますが、検証や指定管理者の選択などに加えて条例の改正も必要であり、そのために相当な時間も要するものと思われますが、今後の取り組み、対応についてお聞かせいただきたいと思います。

 次に、新たな交付税算定方法による交付額への影響についてお尋ねいたします。

 交付税制度については、地方財政の安定に役立ち、地方自治体にとっては必要不可欠な制度であると言われておりますが、一方では自治体独自の行財政改革の軽重にかかわらず交付されることにより、行革が阻害されるという指摘もなされており、特に財務省や経済界からは、投資的経費の過大盛り込みがあるとか、あるいは自治体の自立を損なう制度であるなどの批判もなされております。

 総務省は、これらの指摘や批判を受けて、今年度より交付税の算定方法を変更し、行革や歳入増に努力している自治体へは、従来よりも増額交付をすることによって、自治体の経営努力を一層促すことを目的として、該当自治体の人件費や物件費、維持補修費などの削減率が全国平均に比較して上回る場合は需要額を上乗せし、下回る場合は減額とする。また、徴税率及びその改善度合いにおいても、全国平均と比較して需要額の増減を行うなどの仕組みを導入したと聞き及ぶところであります。前回の留保財源率の引き上げによる基準財政収入額の見直しに続き、今回の基準財政需要額の見直しに踏み込んだと言われておりますが、来月の7月末には普通交付税の配分額決定がなされるものと思います。

 そこで、お尋ねいたしますが、新たな交付税の算定方法の導入によって、本市の当初予算へ計上されている交付税の見込み額に増減変化は生ずるのか、またその額についておおむねどの程度となるのか、承りたいと思います。

 続いて、廃棄物処理法に基づく基本方針の改定についてお伺いいたします。

 本年2月の中央環境審議会の意見具申を受けて、環境省は、5月26日に廃棄物処理法の基本方針を改定し、同日付の官報に告示いたしましたが、改定内容によりますと、従来から自治体での取り扱いが分かれていた家庭ごみの収集処理については、一般廃棄物の排出抑制、再利用などを進めるため、廃棄物処理の有料化の推進を図るべきとして、国においては、そのためのコスト分析方法や有料化の進め方などを示して、地方自治体の支援に努めると明記されております。

 また、廃棄物の処理体制の確保としては、リサイクルされない廃プラスチックは可燃ごみとして扱い、焼却処分することを求められておりますが、今回の基本方針の改定を受けて、本市の今後の対応はどのようになされるのか、この点お聞かせいただきたいと思います。

 次に、幼・保一元化への対応についてお尋ねいたします。

 保護者の就業形態の多様化や待機児童の問題、さらには少子化対策の観点などから、従来より幼・保の一元化が求められておりましたが、国の構造改革、規制緩和の流れの中で、平成10年には幼稚園、保育所の施設共用開始指針が策定され、そして平成12年には保育所の設置主体制限が撤廃されて、株式会社や学校法人の設置が認められ、さらに平成13年には幼稚園教諭と保育士の資格が大学の課程で同時に取得できる制度が促進され、また構造改革特別区域への特例措置では、幼・保合同活動が容認されるなど、幼・保一元化へ向けての動きは加速されておりましたが、昨年3月には、指定改革民間開放推進3カ年計画で、近年の社会構造、就業構造の著しい変化などを踏まえて、児童の視点に立って、新しい児童育成のための体制を整備する観点から、就学前の教育、保育を一体としてとらえた一貫した総合施設を設置するとして、平成18年度から総合施設を本格実施する方針が打ち出され、これを受けて、文部科学省と厚生労働省においては、来年度の本格実施に先立って、本年度では、公私、地域バランスなどを考慮した全国で30カ所のモデル事業の実施に踏み切っており、この事業結果の報告を受けて全面実施に移行するとのことでありますが、このモデル事業の実施要綱では、実施形態は既存の幼稚園と保育所が連携して実施する幼・保連携型と、幼稚園が保育サービスも提供する幼稚園実施型、さらに保育所が教育サービスも提供する保育所実施型の3パターンを基本として実施されております。本年度じゅうには、これらの報告をもとに、教育内容や職員配置、施設整備などの課題を検証して、具体的な制度徹底が打ち出されて、来年度からの全面実施ということになりますが、本市の幼・保一元化への考え方と、あわせて総合施設の設置の見通しについてもお聞かせいただきたいと思います。

 次に、教育問題にかかわって3点お尋ねいたします。

 まず最初に、教育基本法の改正と愛国心教育についてお伺いいたします。

 本市教育委員会は、「尾道教育プラン21」に一定の成果をおさめられ、今年度からは3カ年計画である「尾道教育さくらプラン」の実施に踏み込まれておりますが、近年の尾道教育の先進的取り組み、教育の質の向上、さらに発展へ向けて教育長を初めとする職員の皆さん、また現場の校長を初めとする教職員の皆さんの多大な努力に対しましては、惜しみない評価をいたすところであります。

 ところで、昨年12月に公表された国際学力調査では、日本の児童・生徒の学力低下が数字にあらわれて、現代のゆとり教育の方針による総合学習の時間削減などの見直しが検討されており、教育現場はまさに朝令暮改で揺れておりますが、一方では本年1月27日に自民党が今国会での教育基本法の改正案の提出を見送りましたが、それから2カ月後の3月26日には、全日本教職員組合が東京において1万人の集会を開催して、教育基本法の改正については反対の立場を鮮明にしており、教育基本法の改正問題をめぐっての白熱した議論が展開されております。

 特に平成15年3月の中央教育審議会の最終答申や平成16年6月に発表された与党の教育基本法改正検討会の中間報告でも、改正案の教育の理念の中にいずれも盛り込まれているところの「国を愛する心」についての賛否意見については激しいものがあります。

 そこで、お尋ねいたしますが、教育基本法の改正の是非及び愛国心を教育基本法の理念に加えることの可否について、教育長の御所見を承りたいと思います。

 この基本法改正に先立って、既に学習指導要領には盛り込まれている愛国心でありますが、この愛国心教育をめぐる動きは拡大しており、新聞報道によりますと、小学校6年生の社会科で、国を愛する心情と日本人としての自覚を評価項目として取り上げ、3段階の評価結果を通知表に記載する、こういった評価を導入している公立小学校は全国で11府県の172校にも上り、現場の教職員からは、児童の心の内面まで評価できないとか、あるいは成績につなげて子どもの精神の自由を奪うことになるなどの批判も出ておるようですが、愛国心教育を評価項目とすることについての教育長の御見解を承りたいと思います。

 次に、家庭での児童虐待の実態把握とその防止対応策についてお尋ねいたします。

 平成12年11月20日に児童虐待防止法が施行されましたが、厚生労働省の調査によりますと、虐待法施行前の虐待件数は、平成11年に1万1,631件が平成15年には2万6,569件となっており、防止法が施行されてから逆に2.5倍に増加したとされております。

 あと、最近の新聞報道によりますと、平成16年度に県内の児童相談所に寄せられた虐待に関する相談は、過去最高の1,350件に達し、この10年間で28倍にふえており、被害は、小学生が485件、3歳から小学校入学前の児童が405件あったことが報じられておりますし、さらに全国連合小学校校長会が昨年全国468校を対象に行った実態調査でも、平成15年度において、疑わしい事例も含めて児童が虐待を受けている事実を把握した学校は、調査対象校の26%に当たる120校にも上り、虐待件数は182件を数えており、またその虐待事実の把握経路は、担任教師が気づいたケースが40%の70件あり、次いで近隣からの報告や児童民生委員からの報告の順で、児童本人からの報告は17件だったことが調査結果として公表されております。

 昨年10月の児童虐待防止法の改正により、同法第4条及び第5条では、早期発見及び児童の自立支援や防止のための児童、保護者の教育、啓発などの努力義務が教職員個人から関係機関として学校全体に課せられましたが、本市の公立学校現場における児童虐待の実態及び児童虐待の早期発見、事実把握の取り組み及び虐待防止への対応策について承りたいと思います。

 最後に、学校敷地内における教職員通勤車両の駐車についてお尋ねいたします。

 茨城県取手市では、平成16年4月から、学校敷地内に通勤車両を駐車していた教職員などに対して、行政財産の目的外使用に該当するとして使用料金の徴収を始め、教職員から徴収した駐車料金は学校図書の購入費に充てられておると報道されておりましたが、取手市議会でも駐車料金の徴収や児童・生徒の安全確保のために、学校敷地内の駐車禁止あるいは環境面の配慮から、学校外の駐車場の利用を指示する自治体もあるようでありますが、これらの行政措置に対して現場の教職員からは、単なる自家用通勤のための手段として解釈されているとか、部活動での移動や緊急時での必要性があるとか、あるいは効率よく教育活動を進めていくための用具であり、校外学習や教材などの調達で教師の自己負担による活用がなされているなどの反論がなされております。一方では、学校行事や地域活動などで保護者や関係者が学校敷地へ乗り入れ駐車することも当然のように見受けられるところでもありますが、教育長はどのような御理解をなされておられるのか、御見解を承りたいと思います。

 以上で公明党議員団を代表いたしましての一般質問を終わります。御清聴まことにありがとうございました。(拍手)



○議長(佐藤志行) 理事者より答弁を求めます。

 亀田市長。



◎市長(亀田良一) (登壇)公明党議員団を代表されました東山議員からの御質問に順次お答え申し上げます。

 まず最初に、2市3町合併後の新尾道市のまちづくりの理念についてでございますが、御所論のとおり、合併はそれ自体が目的ではないということは十分承知をしております。合併によるスケールメリットを生かした効率的な行財政運営を行うことにより、多様化する住民ニーズにできるだけこたえると同時に、新市建設計画に定められた事業を着実に実施することによりまして、市域の均衡ある発展の実現に全力で取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、景観法に基づく景観行政団体認定への対応についての御質問でございますが、今日までの準備と景観行政団体認定申請時期について、あわせてお答えいたします。

 この件につきましては、この6月9日に県知事の同意を得るための書類を提出いたしました。県の同意後、1カ月の公示期間を経て、8月には景観行政団体となる見通しでございます。

 次に、構造改革特区に関するお尋ねのうち、まず今日までの取り組みについてでございますが、特区とは、規制改革を行うことによって、民間活力を最大限活用いたしまして、経済の活性化を図ることを目的とするものでありまして、地方公共団体に限らず、だれでも直接規制改革の提案ができる制度でございます。

 本市においても、民間団体からの提案を受けまして、外国人研修生の受け入れ枠の拡大を図る特区について検討をいたしましたが、認定までには至っておりませんでした。

 今後も真に経済の活性化に資する特区を目指し、事業者の方々とともに取り組んでまいります。

 次に、屋外広告景観維持特区の認定申請についてでございますが、市が景観行政団体になれば、景観法に基づき、県と協議の上、独自の屋外広告物条例を定めることができますので、認定申請は考えておりません。

 なお、屋外広告物条例は、景観条例とセットで検討したいと考えております。

 次に、本市の新たな行財政改革大綱と集中改革プランに相当する実施計画は、国が示された地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針に準じ、その意を含めて定めていく考えでございます。内容につきましては、整合性のとれたものとなる予定であります。また、策定後は速やかに公表してまいりたいと考えております。

 次に、新行財政改革大綱と実施計画の策定時期についてでございますが、当初、今年度において策定することといたしておりましたが、現時点でより精度の高いものとするためには、因島市、瀬戸田町との合併後の策定が望ましいとの判断から、2006年度に策定をしてまいりたいと考えております。

 次に、職員給与と尾道市域内企業の従業員給与との比較でございますが、本市の職員給与は、国家公務員準拠ということでこの間を来ておりますから、市域内企業の従業員給与の実態は把握がなされておりません。したがいまして、比較できないのが現状でございます。

 次に、今後の国家公務員の給与体系の見直しに伴う本市職員の給与費の削減額についてでございますが、国においては、地域別の給与体系の導入と新たな給与体系を検討されているとの情報を得ておりますが、具体的な内容につきましては、8月の人事院勧告で示されることとなっておりますので、現時点で削減額を試算することは困難でございます。

 次に、公の施設の管理についてのお尋ねでございますが、来年度から指定管理者制度を本格導入する予定にしております。その前段として、現在すべての公の施設において、施設そのもののあり方、管理運営方針等について検証を行っている最中でございます。その検証結果を踏まえまして、時期を失しないよう、今後の方針を定めてまいります。

 次に、新たな交付税の算定方法による本市の交付税見込み額への影響についてのお尋ねでございますが、御指摘のとおり、普通交付税の算定につきましては、経営努力に対応して、徴収率や物件費等の経費の増減率による算定を行うものとされております。このことが本市の普通交付税にどのような結果となってあらわれるのか、非常に関心を持っているところでございます。

 しかしながら、現時点において、詳細な算式が示されておりません。したがいまして、見込み額と決定額はどの程度増減するかということにつきましては、現段階で申し上げることができませんが、新たな算定方法の意図するところは、地方の経営努力に対応したものにするということでございますので、今後はなお一層行財政の効率的運営が厳しく求められてくるものと思っております。

 次に、廃棄物処理法に基づく基本方針の改定についてでございますが、1点目にお尋ねの一般廃棄物の有料化による効果といたしまして、排出抑制や再生利用の推進につながるとともに、排出量に応じた負担の公平化及び住民の意識改革が進むことも挙げられております。

 本市におきましては、以上の3点のうち、負担の公平化につきましては、現在とりたてて問題が生じていない中で、残り2点も実現するために、有料化による方策ではなく、市民の皆様方の協力のもと、徹底した分別収集を実施することを選択をしております。その結果、粗大ごみを除きまして、可能な限り直接負担が生じないようにしてまいりました。しかしながら、今後この方式に限界が来るならば、有料化も併用することは視野に入れておきたいと思います。

 2点目にお尋ねのリサイクルされない廃プラスチックを可燃ごみとして焼却処分にすることへの移行の件でございますが、本市におきましては、該当ごみは焼却処分可能な数量であります。しかしながら、これまでの取り組みの経緯等を尊重して、従前の方法で処理してまいります。

 次に、幼・保一元化についてでございますが、御所論のように、本年はこの内容に大きな進展が見られ、幼・保一元化実現へ具体的な事例として、総合施設のモデル事業が全国で36カ所実施されております。国における補助事業といたしまして、来年度から本格実施と言われております総合施設につきましては、運営面についての事業を先行して開始し、施設の建設、改修などはおくれて実施するという計画であると認識をしております。しかし、運営方法や補助基準を初めとした具体的な姿については、現在なお明らかにされておりません。

 子育てしやすい環境づくりの一貫として、また就学前教育の充実と行政経費の効率化という観点から、総合施設には高い関心をもっております。本市での導入についても、可能性を求めて、国、県とも協議を進めてまいりたいと考えております。

 以上で市町答弁といたします。



○議長(佐藤志行) 平谷教育長。



◎教育長(平谷祐宏) (登壇)教育委員会にかかわる御質問には、私からお答えさせていただきます。

 初めに、教育基本法の改正と愛国心教育についてでございます。

 一昨年3月の中央教育審議会答申において、これからの教育の目標を達成するための教育基本法の改正の視点や方向が示されたところです。この中には、日本の伝統、文化の尊重、郷土や国を愛する心と国際社会の一員としての意識の涵養が示されていますが、この点は、「尾道教育さくらプラン」が目指す本市の教育の改革の方向に合致するものもあるととらえております。

 今後は、教育基本法改正の議論を通じて、今日的な教育課題を解決するための重要な理念や原則がより一層明確化され、広く市民の共通認識となるものと考えております。

 次に、愛国心についてでございます。

 国際化が進展する今日において、子どもたちが自国に対する誇りや愛着をしっかりと持つことは重要な内容であると考えております。

 現在、学習指導要領では、道徳の時間を通して、郷土や我が国の文化と伝統を大切にし、先人の努力を知り、郷土や国を愛する心を持つことが示されており、各学校におきましては、これにのっとり適切に指導していると把握しております。

 次に、評価についてですが、評価は、各教科等の主な目当てを達成するために、学習内容の習得状況を客観的に判断するために必要でございます。

 御指摘の小学校6年生の社会科におきましては、学習指導要領の目標に、我が国の歴史や伝統を大切にし、国を愛する心情を育てるようにするとあります。各学校におきましては、この目標に基づき、適切に評価されているととらえております。

 次に、小・中学校における児童虐待の実態把握と防止対応策についてでございますが、本市の児童虐待に関する相談件数は、昨年度、小学校のみで16件、本年度は、現時点で小学校の1件でございます。

 御指摘のとおり、児童虐待の防止等に関する法律が昨年10月に改正され、児童虐待への学校としての対応は緊急かつ徹底して取り組むべき課題となっております。この改正を受け、各学校にある現行の児童虐待についての対応マニュアルの見直しを進めているところです。

 今後も学校においては、日ごろから子どもの状況を把握するとともに、児童課、児童相談所等の関係機関との連携を密にして、児童虐待の早期発見と防止に努めてまいります。

 次に、学校敷地内の車両駐車についてですが、各学校では、多くの教職員が自動車、バイクを通勤や移動の手段として利用するとともに、自動車については、自家用車の公務使用としての緊急時等の対応にも供しているところです。

 このことから、行政財産の目的外使用として一律、機械的に整備することは不適当ではないかと考えています。したがいまして、現段階では、学校教育活動に支障のない範囲で、教職員や関係者の利便に供することが適当ではないかと考えております。

 以上、答弁とさせていただきます。



○議長(佐藤志行) 12番、東山議員。



◆12番(東山松一) タイミング的にちょっと早い質問が何点かあったわけで、御答弁の趣旨は了といたします。

 一応廃棄物処理法の基本方針の改定ですが、非常に住民サイドに立った優秀な御答弁をいただきまして、ぜひともそうあっていただきたいということをお願いいたしまして、終わります。



○議長(佐藤志行) お諮りいたします。

 本日の会議はこの程度にとどめ、残余の質問については明日午前10時開議してこれを行いたいと思います。これに御異議ございませんか。

                〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(佐藤志行) 御異議なしと認め、そのように取り計らいます。

 本日はこれをもって延会いたします。

                午後2時25分 延会

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   地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。



     尾 道 市 議 会 議 長







     尾 道 市 議 会 議 員







     尾 道 市 議 会 議 員