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島根県 出雲市

平成20年度第1回定例会(第2号 6月12日)




平成20年度第1回定例会(第2号 6月12日)





 
     平成20年度(2008)第1回出雲市議会(定例会)会議録





     開 会 平成20年(2008)6月10日午前10時00分


     閉 会 平成20年(2008)6月26日午前11時20分





〇議事日程第2号


      平成20年(2008)6月12日 午前 9時30分開議


第1.市政一般に関する質問





会議に付した事件


第1.市政一般に関する質問





                 出 席 議 員


              1番 大 国 陽 介 君


              2番 松 村 豪 人 君


              3番 遠 藤 力 一 君


              4番 山 根 貞 守 君


              5番 萬 代 輝 正 君


              6番 板 倉 一 郎 君


              7番 多々納 剛 人 君


              8番 川 上 幸 博 君


              9番 石 川 寿 樹 君


             10番 曽 田 盛 雄 君


             11番 福 代 秀 洋 君


             12番 高 野 成 俊 君


             13番 広 戸 恭 一 君


             15番 直 良 昌 幸 君


             16番 西 尾   敬 君


             17番 長 岡 幸 江 君


             18番 坂 根   守 君


             19番 板 倉 明 弘 君


             20番 萬 代 弘 美 君


             21番 勝 部 順 子 君


             22番 米 山 広 志 君


             23番 牛 尾 尚 義 君


             24番 山 代 裕 始 君


             25番 宮 本   享 君


             26番 原   隆 利 君


             27番 今 岡 一 朗 君


             28番 多久和 康 司 君


             29番 荒 木   孝 君


             30番 長 廻 利 行 君


             31番 古 福 康 雅 君


             32番 珍 部 全 吾 君


             33番 杉 谷 寿 之 君


             34番 寺 田 昌 弘 君





                 欠 席 議 員


             14番 小 汀 英 久 君





               説明のために出席した者


          市   長        西 尾 理 弘 君


          副 市 長        長 岡 秀 人 君


          副 市 長        野 津 邦 男 君


          収 入 役        田 中 雄 治 君


          教育委員長        大 谷 香代子 君


          教 育 長        黒 目 俊 策 君


          観光政策推進本部次長   大 田   茂 君


          政策総務部長       児 玉 進 一 君


          財政部長         伊 藤   功 君


          地域振興部長       荒 木   隆 君


          文化企画部長       板 倉   優 君


          健康福祉部長       井 上 明 夫 君


          環境政策部長       児 玉 俊 雄 君


          産業観光部長       中 尾 一 彦 君


          建設事業部長       吉 井 貴 史 君


          都市整備部長       岸   和 之 君


          教育次長         山 本 文 夫 君


          教育次長         杵 築   伸 君


          消防長          永 岡 博 之 君


          総合医療センター事務局長 林   誠 治 君


          監査委員事務局長     吉 田 純 二 君


          上下水道局次長      山 崎   純 君


          政策課長         長 見 康 弘 君


          秘書課長         鐘 築 健 治 君


          財政課長         板 倉 勝 巳 君





                議会事務局出席者


          局   長        青 木   博


          次   長        高 橋 直 樹


          次長補佐         佐 藤 恵 子


          係   長        村 尾 幸 紀


          書   記        小 村 和 恵





               午前9時30分 開会


○議 長(今岡一朗君) おはようございます。


 これより、本日の会議を開きます。


 ただいまの出席議員は31名であります。


 あらかじめ欠席及び遅刻する旨の届け出のあった議員は3名であります。


 本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程のとおりであります。


 日程第1、市政一般に関する質問を行います。


 質問は、申し合わせの順序により、順次これを許可いたします。


 なお、質問は要旨を簡明に、答弁は簡潔にお願いいたします。


 まず初めに、12番、高野成俊議員。


○12番(高野成俊君) 登壇 おはようございます。12番、市民・新生クラブの高野でございます。このたび、6月定例会の一般質問は、4項目について質問させてもらいます。


 まず最初は、5月26日に松くい虫防除のための薬剤空中散布が実施されまして、そしてその散布後、市内の小・中学校、高等学校からの報告によりまして、児童生徒、当日約473名の子どもたちが目のかゆみから吐き気をもよおすなどの事件について、伺っていきます。


 その後、今日まで何らかの症状を訴える方が1,000人を超えるほどの人数に達しているところであります。市の方は、当日の各学校からのこのような情報を得て、早急に対策委員会を招集され、現状報告や今後の対応を協議されたことについては、危機管理の面から評価をしております。


 私も当日、朝から昨年と同様に、薬剤空中散布の状況を確認するために、県立浜山公園付近に出かけまして、散布の状況を見守っておりました。当日の天候は晴天でありまして、徐々に日差しが強くなり、そよ風程度の状況でありましたが、風も吹いておりました。浜山の空中散布終了後は、10時ごろでありますけども、日御碕の駐車場で休憩をしていたわけでありますけども、日御碕の駐車場では、私もポケットから手を出したときにレシートが落ちたわけですけども、風によってふらふらっと舞った記憶を覚えております。これは、浜風のせいもあったかもしれませんが、そういった状況でありました。その後、日御碕から宇龍、平田へとマツ枯れの状況などを調査しながら、ちょうど河下港に着いたときに、実は平田の方から、今回の空散によって、子どもたちに被害が出ているという状況を4時前にお話を伺ったところであります。


 それから急遽、市の方に電話をいたしまして、5時半からでしたか、松くい虫対策被害対策連絡会が開かれるということで、私も傍聴をさせていただきました。そこで、今回のそれまでの経過やら状況などについて、報告があったわけであります。その後、対策連絡会以降、市の方からは26日以降の児童生徒の健康状況はじめ、2回目の対策委員会の状況などを市議会全員協議会でも、多方面にわたって、いろいろ報告を受けているところでございます。


 改めてこの本会議の場で、今から申しあげますことについて、五つ質問をさせていただきまして、松くい虫防除のための空中散布と人の健康、そして、森を守ることについての議論をしたいと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。


 一つ目は、このたびの松くい虫防除の空中散布と健康被害の因果関係について伺いたいと思います。


 二つ目は、私は、今までの状況や調査の報告から、空中散布が少なからず影響があるのは否めないと思っております。合併してからの議会でも3回にわたり、空中散布による健康被害の影響はあるよと言ってきたわけでありますが、今回の事件が発生いたしまして、それに対する市長の所感をお聞かせください。


 三つ目は、健康被害を訴えておられる今日までの皆様方の対応と今後の対応について伺います。


 四つ目は、このたびの薬剤空中散布のやり方に、方法に不備はなかったのか伺います。


 五つ目は、今後、来年度でありますが、新聞報道でもコメントされておりますけども、松くい虫対策事業の考え方、現時点での考え方について、伺っておきたいと思います。


 以上、よろしくお願いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまの高野議員の松くい虫空中散布の問題についてのご質問にお答えいたします。


 まず、空中散布と健康被害の因果関係、このことについては、まず、事実の発端から読みますと、5月26日の早朝、この松くい虫防除薬剤空中散布を予定していた計画どおり実施したと。これは、出雲市の松くい虫被害対策協議会の決定に基づいて行われたものでございます。当日は、天気は晴天、風も穏やか、無風に近い状態であったと、最初これは5時台の話でございますけど、朝、午前5時台の話でございます。この段階で、実施することについての判断は、問題はなかったと考えられております。そして、この因果関係ですが、このことは、行政の方で情報は収集努力いたしましたけれど、その情報をどう解釈するか、それについて、どういう決定を導き出すかということについては、やはり行政のベースよりも科学的に、客観的に確定していかなきゃいけないということで、早速この健康被害のいわば事故調査委員会、健康被害調査委員会、これを立ち上げてやろうということになりまして、実は、昨日6月11日午後7時から、大学の先生方、あるいは医師会の代表の方、あるいは気象観測、農業技術、保健所等の代表の方、11名のメンバーによって、第1回の調査会が持たれたところでございます。島根大学副学長、山本先生を委員長とするところのこの11名の方々が、できればこの夏休みの前半、7月末を一応の目途として、この検討結果を取りまとめて、私の方にご提案いただきたいと、ご提出いただきたいということをご依頼申しあげたところでございます。


 そういうような中で、この健康被害に遭われた方々につきまして、やはりこれだけの多くの方々が症状を訴えられたということにつきまして、心からお見舞いを申しあげる次第でございます。学校あるいは関係者から状況をその都度把握し、あるいは聞いて対処してきたところでございます。この空中散布は昭和57年度(1982)からやっておりますけれど、これだけの多くの方々が、特にまた、空散区域から遠く離れた地域の方々を含めて、1,000人に上る、特に児童生徒の皆さんを中心に体調不良を訴えられたということは、長年の、すなわち昭和57年度(1982)からの空中散布の事業の歴史の中でも初めてのことでございまして、大変大きなショックを受けたところでございます。


 そういうことで、出雲市のこの松くい虫被害対策連絡協議会も至急お集まりいただきまして、2回にわたる論議の中でこういう事態についての原因がはっきりしていない段階では、5月27日以降4回、4日間にわたって計画しておりました空中散布、これは中止すると。すなわち今年度は中止するという決定をしたところでございます。


 次に、被害者の皆さんに対する対応、今後の問題でございますけれど、症状を訴えられた方々の対応といたしましては、5月26日午前9時ごろ、学校から症状を訴える第一報が入った直後から、当該の学校に出向きまして、状況を確認するとともに市内幼・小・中・高等学校及び保育所に対しまして、被害状況を照会したところでございます。各学校では、養護教諭を中心に児童生徒の症状を見て洗顔などの処置をとらせるとともに、受診が必要と思われる児童生徒の皆さんには、保護者へ連絡するなどして、病院への受診をお願いしたところでございます。翌5月27日には、被害報告のあった学校の保護者に対しまして、空中散布の実施状況と今年度の空中散布の中止などをお知らせしたところでございます。28日と29日にも新規に被害報告のあった学校の保護者に、空中散布の状況、被害の状況、市の対応等を記した文書を配布したところでございます。30日には、空中散布が原因と思われて受診された方の医療費については、市が全額負担することを決定し、医療機関をはじめ学校を通じて保護者へ通知するとともに、ケーブルテレビ、出雲市ホームページなどで一般に広く周知したところでございます。電話で連絡、問い合わせのあった一般の方につきましては、後日保健師も協力して、電話で症状をお聞きするとともに、健康相談窓口を開設するなどをして対応をしたところでございます。


 この空中散布について、その手法に不備はなかったかという次のご質問があったわけでございます。今回実施した空中散布の手法については、例年どおりでございまして、特に変更した点はございません。薬剤の希釈、薄めるということですね。積み込みは、島根県森林組合連合会に委託しておりまして、現場ヘリポートには、市役所職員を配置し、ヘリポート責任者としてその作業を監督、検査していたところでございます。ヘリポートでは、風の状況を確認するため、1時間ごとに風向・風速を測定するとともに、煙出し、煙を上げてみて、上空の気流の状況をパイロットが分かるようにしたところでございます。すーっと、垂直に立ち上がっておる状況があったようでございます。


 また、地元立会人や附帯作業を行う出雲地区森林組合の職員も配置し、通行規制等により散布区域への進入を制限しておりまして、その作業に問題はなかったと考えているところでございます。


 薬剤の区域外飛散、区域外に飛び散ることの有無、それがあったかなかったかということを確認するために配置いたしました飛散確認紙にも農薬の反応はなく、飛散はなかったものと考えております。


 空散後に検査した大気中の飲料水の中、農作物の中、着衣・血液中の農薬は、いずれも定量下限値未満の数値となっておりまして、飛散等を裏づけるものはなかったというふうに聞いておるところでございます。


 さて、肝要なのは、今後の対策でございます。来年度以降のこの松くい虫対策事業をどう考えるかということでございます。来年度以降の松くい虫被害対策につきましては、守るべき松林は当然守らなければならないわけでございますが、そのような中で健康被害の原因調査委員会とは別に、この調査委員会の結論を受けたのに引き続き、来年度の対策を検討するための協議会あるいは審議会なるものを立ち上げたいと考えております。


 そこでは、空中散布の是非を含め、あらゆる手段や方法を検討し、平野部における保安林への対応、山間地における広域機能を有する松林への対応方法など、地域の実情に合った方針について、多角的、総合的にご検討いただきまして、来年度予算ということもございますので、一応年内を目途にご報告いただこうというように考えているところでございます。


 なお、今後のこの協議会を立ち上げた後の協議会における検討、あるいは調査活動等、いろいろ動きもあろうかと思いますけど、またその段階で大きな節目があれば、その都度、議会の皆様、市民の皆様に報告してまいりたいと考えているところでございます。


 以上、答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 高野成俊議員。


○12番(高野成俊君) 再質問をさせていただきます。


 議員の皆様におかれましては、先ほど市長が述べられた、答弁いただいたことについては、お聞きになっていらっしゃいますので、市民の方は、これで先ほど市長から説明をいただいて、大体の様子など分かられたと思います。


 そこで、先ほど五つのことに答弁をいただいて、総称して再質問をさせていただきたいと思っているわけでありますが、実は、先ほど市長さんが言われました、調査委員会、昨日私も7時からロイヤルホテルの方で傍聴をさせていただきました。やはり改めて言うまでもありませんが、私自身としては、昨日の先生方の議論の中でも、やはりこの空中散布が影響しているというふうに感じ得ました。私は、平成18年(2006)の質問の際にも言いましたが、実は、散布地域にお住まいの方が、空散時期にめまいや吐き気を生じているということで、市外へ退避されているというふうなお話をさせていただきました。そのときには、原因がなかなか究明できないから、病院でも行ってくださいといったような話もいただきましたが、昨日の教授の皆様方からお話があった中では、なかなか病院へ行って血中の検査をしても、いわゆる農薬、スクリーニング検査というんですか、されてもそれは見つからないというようなことをおっしゃっておられました。そうしますと、今までそういった被害に遭われた方たちも、判明できないから、どうしても空散による影響ではないというふうに思われてずっと来られてきたわけであります。半ば、ずばり言えば、あなた何を言ってるのと言われるような対応の仕方であったと言われても仕方がないと思っております。


 そういう人の立場、そしてその人たちは、これまで病院についても、医療費は自分で払ってこられましたし、退避しておられるそういった費用についても、皆さん、自身の皆さんが支払っておられたわけでありますが、その辺の対応について、考え方について、ちょっと一つずつ伺わせていただきたいので、どうお考えなのかお聞かせください。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) これまでもこのアレルギー体質の方、あるいは化学物質過敏症の方で、今、議員がご指摘なさったような方もいらっしゃったということは聞いております。それで、おっしゃるように病院へ行っても因果関係ははっきりしないというような、困ったということも聞いております。こういう中で今回のような、明らかに大量の、1,000人も超す方が出てきたということをどう見るかと、このことについて、我々が今ここで言うよりも、まず原因調査、そのことの結果を受けて今後に対する対応を考えて、今、過去のことについて、私がこれからどうするかということではなくて、これからのことについてどうするかということで冷静に今この委員会の皆さんの報告を待っているところということでございます。


○議 長(今岡一朗君) 高野成俊議員。


○12番(高野成俊君) ぜひ、徹底調査をお願いをしたいと思います。


 それと、先ほど申しあげた方たち、また今回、健康に異常を見られた方、そういった方も昨日の調査委員会の方で、実際どういった症状なのかということも、やはり健康被害を訴えられた方の事情を聞いてみるのも、昨日の先生方の話は出ませんでしたけども、そういったこともやっぱりやっていく必要があるんじゃないかと思います。いわゆるこれまでも言ってきましたが、化学物質の過敏症の人だとか、アレルギー体質の人というのは本当に敏感なところで症状が出るということも昨日の先生方の方からも、それに関係したお話をされておりましたので、それをまずお願いをしたいと思います。


 それから、この危害に遭われた方たちの対応については、そのようにお願いをしたいと思いますが、次は、先ほどお話、松の森林の政策についての市長の答弁をいただきましたが、私の前回の質問でもちょっと申しあげたんですが、旧2市4町時代から、この松枯れの被害対策に要している費用は、旧市町のデータが消えているということもありましたが、20億以上も費用がかかっているという答弁をいただいております。私は、推察すると30億近く、または以上のものがかかっているんじゃないかと、データがないのではっきりは申しませんけども、そういった中で、松を守る地域と、地域といいますか、被害、がけ崩れやそういったところへ必ず何か処置をしなければいけないという地域と、森林を資産として守る地域、これのすみ分けをきっちりつけた中での森林政策をやらないといけないと思っております。


 今後、毎年毎年空中散布、これは是非はいろいろあるにして、議論は今後されたにしても、これを毎回毎回やっていくことによって、10年、20年、30年と市の持ち出しで7,000万、8,000万というふうな話があったときに、10年後、20年後、30年後には、10億、20億、30億といったような費用がどんどん、どんどん積み重なってくるわけであります。


 そういった状況から費用対効果の面で市長さんはどういうふうにお考えなのか、もう一度ちょっと聞かせてください。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 高野議員が費用がかかるからいけないとおっしゃっておるのか、それもやむを得ないという立場から聞いておるのかちょっと分かりませんけど、客観的に言いますと、やはりこの森林の松林の重要性、防災の問題、CO2対策の問題、いろいろあるわけでございます。でも、健康にはかえられない。健康被害というものは最大限に配慮しておかなきゃならない、防止しなければならない。その中でこの松をどうやって守っていくかということで、その辺のところをよくよく事故調査の委員会、そしてまた、今後の対策協議会の協議結果、そういうものを待って考えるべきことであります。


 予算がたくさんかかるからこれはいけないとか、そういう話の次元では今ないんじゃないかと思います。


○議 長(今岡一朗君) 高野議員。


○12番(高野成俊君) そうしますと、かかる費用と、それと健康被害の面から、その両方から考えていかなくちゃいけないというのは、最初に答弁いただいたので私も認識をしております。


 それで、例えば、松というのは、私は個人資産もあると思うんですよね。防災上守るという側面である一方、個人資産を守っているわけであるじゃないですか。北山全体が公有林であればいいんですけど、そこに周辺の地域においては、個人の山もあるように伺っております。先般の質問では2百数十人のあの方の所有地があるということになりますと、私はやっぱり大なり小なり、これは受益者負担というのがかかってくるのではないかというふうに思っております。被害で守るところはやらなくてはいけませんが、そういったとこに影響のないような地域においては、それは何事においても受益者負担というのがありますので、それはやはりやっていく、かけていくといいますか、それなりに相当に皆さん方に負担をしてもらうということもあるんではないかと思います。本当にそういうことがないから、まいてもらえれば、普通の人間でしたら、やってもらえるんであれば、山に入らんでも管理ができるので、それは散布してもらって少しでも松くい被害を抑えられたらという考え方になられかねない部分もあると思うんです。ちょっと所有者の人からは案外私は嫌われるかも分かりませんけども、そういったことの制度といいますか、考え方も必要じゃないかと思っているんですが、そのことについてと、あと今後の森の姿について、やっぱり持ち主の方と1回協議をされて、横浜国立大学の名誉教授の宮脇昭先生もおっしゃっておりますが、以前に比べると250倍に松はふえていると言われております。そういった状況から、やはり広葉樹、椎の木やタブノキ、それを植えていかなければいけないんじゃないかというコメントも出されておりますし、森を守るためにはですね。やはりそういうことを考えますと、先ほど言いました、所有者の皆さんたちと話し合ってこの森をどうしていくのかということを今一度考えていただきたいと思っているんですが、市長、どうですか、その辺のお考えについてお聞かせください。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 受益者負担というのは、空中散布、松枯れ病対策の事業の中で全く今まで考えていなかった要素ですね。全体をカバーして、全体を守るという思想で来ておりますが、受益者であろうが、公有林であろうが、とにかく防災の面から、CO2対策から、あるいは景観の問題から、そして、経済振興ということで総合的な重要性に鑑みて、一括この公費でやってきた。今の議員のお話は初めての提案でございます。今後、対策協議会の中で、こういうことがどういうふうに論議されるか、このことも含めて見守っていきたいと思います。


 もう一つは、山の姿を考えるということが重要でございます。やはり今もふもとから200メートルぐらいまでは、最終的には全部広葉樹林帯になった方がいいぐらいに思いますけれど、そこは持ち主の考え方もあるでしょう。しかしながら、だんだん、だんだん、広葉樹林帯に換えていくと。そして、松も抵抗性の松というか、この松くいに対する抵抗性の高い松に切りかえてというような努力、その他いろんな方法がございますので、今後、山の管理の問題として、ご提案いただいたことも念頭に置いておかなきゃいけない問題だと思っているところでございます。


○議 長(今岡一朗君) 高野議員。


○12番(高野成俊君) ありがとうございました。これ、最後に、今後この松くい虫の問題は、調査委員会のことも踏まえて、また、委員会等でも議論をさせていただくようになると思いますが、最後に一つだけ、これを皆さん方にも紹介したいと思いますので、お聞きをいただきたいと思います。


 これは、平田市立図書館でありました、「立ち枯れる山」と、宮下正次先生が書かれた本でありますが、「データがネツ造された「松くい虫法案」、1977年に成立した「松くい虫防除特別措置法」(以下松くい虫法)の国会審議に出された参考資料にネツ造データがあることが、1977年9月12日の国会の農林水産委員会の中で明らかにされた。農林大臣はこれを認めて、林野庁の関係者が処分されるという事件がおきている。処分は見えないところで行なわれ、法律は歩きだしてしまった。この「松くい虫法」は時限立法だが、この法律の期限が切れる20年目の節目となる97年、入澤林野庁長官は、新年のあいさつで、「松くい虫法」をぬりかえるためには、相当知恵をしぼらないといけないだろうと異例のあいさつ」をしておられます。松くい虫法案は、それで廃止にされました。しかし、「廃案にされて喜んではいられなくて、松枯れを「森林病害虫等防除法」の中に組み入れて、特別防除はなくなったが、農薬散布は続けられた」という松くい虫対策が恒久化されたというふうなお話もありまして、この松くい虫事業の空中散布等にかかわる出来事は、これは、出雲市立、平田にある図書館にあった本であります。子どもたちも読んでいますし、一般の方も読んでいます。こういったところの本でもこのように書かれている実態もありまして、本当に松と松くい虫の防除、そういった因果関係、本当に効果があるのかという実態も、今、明らかにされてないといいますか、外の県では、石川県以外やめているということでありますし、県が直接実施しているものは、そういうふうに伺っておりますし、だから、いろんなことを鑑みて、健康状態もそうですけども、松を守ることと、こういった過去のいろいろな怪しい事業を精査していただいて、来年度に反映をさせていただきたいと思います。


 以上でこの質問についての質問を終わります。


 あと、それぞれ10分ずつしかないので早足で進めさせていただきます。


 次に、風力発電所の送電線埋設工事について、伺います。


 新出雲市風力発電事業は、株式会社新出雲ウィンドファームが、北浜地区、西田地区、久多美地区、佐香地区で大型風車26基により発電を行う事業であります。年間の発電電力量は、1億4,000キロワットで、一般家庭の4,000世帯分に相当するほどの電力でありまして、年間に8,500トンの炭素量を削減し、地球環境に優しい発電施設と期待されるものであります。来年の8月が完成予定と言われておりますが、事故なく予定どおり竣工されることを願っている1人でもあります。


 本日このたびの質問で伺いたいのは、風力発電以降の川跡変電所までの送電線の地中埋設工事について、埋設予定地周辺の一部の住民から電磁波の問題であるとか、地震、災害時の安全性や埋設されたことによる地価の下落などについて、心配がされております。私も出雲市美談町の方、3名より不安の声をといいますか、相談を受けまして、市の方へ説明会の必要性を話した翌日に美談の町内の方より説明会などを求める申出書が提出をされたと、5月22日の山陰中央新報の報道で分かりました。


 そこで伺いますが、一つは、美談町をはじめ埋設地周辺の住民に対してどのように説明をしてこられたのか、また、住民からの申し出以降どのように対応されたのか、伺いたいと思います。


 二つ目は、現時点での埋設工事への理解が得られているのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 中尾産業観光部長。


○産業観光部長(中尾一彦君) 登壇 ただいま、風力発電事業に係る送電線埋設工事に関するお尋ねをいただきました。


 まず、この風力発電事業についてでございますが、事業全般に関しては、地域住民及び地域団体等に対して、事業者であります、株式会社新出雲ウィンドファームが、これまで100回以上の説明会を開催をしています。市も必要に応じて同席をしておりまして、二酸化炭素の排出抑制、すなわち温暖化防止をはじめとする地球環境保全への貢献、あるいは、地域経済振興等への寄与など、本事業の公益性などについて説明をし、理解を得てきたところでございます。


 さて、お尋ねの送電線の地下埋設工事に関しては、事業者は、関係地域住民に対して30数回の説明会を開催をしております。地元のご理解を得た上で工事を進めてきておりまして、特に安全性についてのご懸念に対しましては、より丁寧に説明し、また、話し合いも数次にわたり、また、長時間にわたるものもございましたが、大方のご理解、ご了解をいただいたものと考えておるところでございます。現段階この送電線の埋設工事に関して、大きな問題となっていることはないというふうに理解をしております。


 なお、送電線の磁界による健康への影響についてということでございますが、本事業で予定しております、地下埋設の電線ケーブルによる磁界、これは、平均して0.5マイクロテスラというふうに考えております。これは、世界保健機関及び国際非電離放射線防護委員会の規制値でございます、83ないし500マイクロテスラを大幅に下回っておるものでございまして、例えば、一般家庭でもこの磁界というものは、電気製品からたくさん出ておるわけでございまして、具体的には、例えば、ヘアドライヤーを使いますと、2ないし53マイクロテスラ、掃除機を使うと2ないし20マイクロテスラ、洗濯機を使うと、これはやや少ないですが、0.2ないし3マイクロテスラ、テレビを見ておりますと、0.1ないし2マイクロテスラというふうな、いわゆる我々の生活環境の中で日常的に発生をしておるものでございます。


 そうしたものと比較して、今回の埋設されるものは、地下埋設でございますが、0.5マイクロテスラといわれておりまして、しかも地中に埋めるわけでございますから、その上に土が盛られていきます。そして、人間の生活圏との距離も生じてまいりますので、実際の道路上と申しましょうか、そうしたところでの磁界の数値はさらに小さくなるのではないかというふうなことでございまして、市としても今回の新出雲ウィンドファームが行っております送電線の地下埋設工事による磁界の影響については、安全性に問題はないというふうに理解をしておるところでございます。


 以上でございます。


○議 長(今岡一朗君) 高野議員。


○12番(高野成俊君) 中尾部長から説明いただきまして、安全上は問題ないということでございました。この本会議の場でそういうふうに言っていただきましたので、また完成後には、通電された際には、そういったこともお調べになると思いますので、その辺はしっかりしておいていただきたいことと、やはり住民の皆さんが不安があったというのは、30数回説明をされたわけなんですが、行かれなかったとか、聞かれなかったということもあるかも分かりませんけども、十分な体制ができなかったということも一つにあるのではないかというふうに思っておりますし、やはり中には、テレビとか、掃除機とか、電話等は、日々使っておって、あまり暮らしに利便性を感じてて、特にそういった数値だったとしても、これは自分の許容範囲であるというふうに納得するわけですが、送電線というのは、一部の地区に埋設されるわけでありますので、出雲市民全員がそういう境遇でないわけであります。その美談の皆さんたちがそういうことによって懸念されたり、地震等で、その辺は後で答弁いただきたいんですが、地震等で例えば四川の大地震もありましたが、ガンと地割れでもあって、あまり驚かすと市民の皆様あれになるといけませんけれども、地割れ等があった、そういった災害等にも強く対応できることになっているのかということは、これは最後答弁をいただきたいということと、ちょっと話が端折れましたけれども、そういった一部の地区の皆さんたちがそういった懸念を受けたり、公共の道路を占有されますので、そこを日々通行される地域住民の方や、また、通学路として歩く皆さんたちというのは、やはりあまり気持ちのいいものではなかったり、そういう不安もあることは否めないと思います。


 やはりそういったところには、これまで市の方からもいろんな対策といいますか、支援事業といいますか、通学路になっているところには通学路を変更させるような道をつくったりだとか、いろんなそういったことへの事業の取り組みなどをされておりましたが、このたびのケースでは、そういったことはなされないのかどうか、その二つをちょっとお聞かせください。


○議 長(今岡一朗君) 中尾産業観光部長。


○産業観光部長(中尾一彦君) まず、最初にお答えをしておきたいのは、こうして市としても安全性に問題はないと考えております。しかし、まだ送電を開始したわけではございませんので、送電を開始した段階で改めて埋設区域すべての測定を事業者の方にさせて、仮に問題が生じるような磁界が発生をしておるようであれば、直ちに改善改良を指導してまいりたいと考えております。


 それから、地震等ということになりますと、送電線に限らずいろいろなライフラインの問題も含めて出てくる問題でございますが、現在、埋設というふうな形で工事をやっておりますが、この工法は比較的そうした地震にも強いとは聞いております。ただ、地震も程度問題でございまして、当然問題が発生するようであれば、速やかな対処、復旧等を講ずるということになろうかと思っております。


 それから、安全性には問題ないということを再三申しあげておりまして、通学路あるいは生活道としての利活用については、従来どおりで皆さん方にはご理解をいただき、使用等をしていただきたいというふうに考えております。


 以上です。


○議 長(今岡一朗君) 高野議員。


○12番(高野成俊君) 先ほど磁界については、テレビや掃除機は2.0から2.2とか3というふうなお話をされておりまして、さっきおっしゃったのは、埋められてからもう一度検査をしてということで、だめだったら、また、その改善を促すということでありますけども、住民の皆さんたちは、先ほど言われた0.5以下であるということを信じて、先般の説明会でも許可をしておられますので、その辺は行政の方もしっかりと今後対応をしていただきたいと思います。


 以上でこの質問を終わります。


 3項目目の質問は、出雲市の進学・就学支援と奨学金、育英会制度について伺います。


 今さら申しあげることもありませんが、奨学金制度とは、家庭事情や経済的理由によりまして、進学や就学に支障を来すことなく自らの能力や適正にあった進路を自由に選択し、意欲的に学業に専念できるよう経済的、精神的に支援していく制度であります。奨学金を給付あるいは貸与している学資の負担を軽減して、勉学に専念できるよう援助することを目的としています。全国の自治体や財団、企業、学校などが事業を展開されているわけであります。出雲市も奨学事業として一般会計から1,416万を当初予算で計上されていますし、また、特別会計の中では、稗原町出身の高野令一氏の寄附によって創設された、高野令一育英奨学金が360万円で当初予算で計上されております。


 そこで伺いますが、昨今の景気経済状況はご存じのように、サブ・プライムローンの問題以降、急速な原油価格の高騰、それにまつわる石油関連商品の高騰、また、穀物やそのほか関連商品の高騰などから国民、市民の生活は厳しくなっている状況であるということはご存じのことと思います。そのような状況から、本年度の奨学金の希望者も大変多くなっていると推測するわけでありますが、現在の奨学金の申請状況と昨年度の実績、執行状況、そして、就学援助制度についても伺わせていただきたいと思っておりまして、この就学援助制度は、学校教育法の第25条及び第40条に基づき、学用品や給食費などを援助する制度でありますが、出雲市の就学援助事業は、当初予算で5,200万円という状況の中で、今年度の申請状況等を伺わせてください。よろしくお願いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 黒目教育長。


○教育長(黒目俊策君) 登壇 ただいまの高野議員の奨学事業、そして就学援助事業のご質問に対してお答えをさせていただきます。


 本市では経済的な問題等で進学をされる学生、生徒に対して、二つの奨学事業を持っておりまして、それぞれ基金を設けて運用しております。


 一つは、出雲市奨学事業でございます。本年度、20年度の申請状況は、大学生が10人の募集に対して、14名の応募がございました。高校生は、10人の募集に対して4名の応募がございました。それぞれの奨学金の貸与額は、大学生が月額4万円、高校生が月額1万5,000円でございます。


 もう一つの奨学事業は、高野令一育英奨学事業でございます。これは、1名の募集に対しまして、1名の申請がございました。奨学金の貸与額は月額6万円でございます。


 昨年度の実績でございますが、応募状況といいますか、実績は、出雲市の奨学事業の方は、それぞれ10名、高校生10名、大学生10名に対して、大学生が10名、そして高校生4名ということでございました。


 高野令一育英奨学事業の方は1名の枠に対して1名の応募があったということでございます。


 予算的な執行状況でございますが、昨年は、出雲市の奨学事業の貸付金が1,332万円、これは継続して貸与しているもの、あるいは新規に発生したもの、あわせまして、大学生が25人、高校生が8名、合計33名に対する貸与額でございます。これに対しまして貸付金が返された、いわゆる貸付金元金収入が1,184万7,000円、さらに基金からの取り崩し130万円あまりを繰り入れております。さらに基金を毎年計画的に増収をしておりまして、これも600万円、予算の積み立てを行っております。


 一方の高野令一育英奨学事業は、これまでのトータルの奨学生、現在4名に対しまして、貸付金288万円を実施しておりまして、繰上償還があった関係で330万円あまりを基金に積み立てたところでございます。


 奨学事業というのは、基金を設けて長期的に運用しておる状況がございます。単に単年度の貸し付け、借り入れではなくて、例えば、大学生でありますと、4年間で192万円を貸与します。そして、償還は1年の据え置き期間をおいて、就学年数の3倍、つまり12年、猶予期間を入れますと13年で返されるということがございますので、長期的な展望に立っての貸し付け人数の決定ということがございます。こうした状況で進めております。


 それから、もう一つのお尋ねの就学援助事業でございますが、市では就学援助事業として、経済的な理由により小・中学校への就学が困難なご家庭に対しまして、学用品や給食費、あるいは修学旅行、医療費などを補助をしております。就学援助費の認定者数は、ここ近年少しずつ増加傾向にあります。平成18年(2006)が1,171人、平成19年(2007)が1,225人、これは決算ベースの人員です。今年は、1,240人という現在の申請状況ですが、年度中途にさらに追加申請がある場合がございます。


 そして、19年度(2007)の援助額は、小学校で5,002万3,000円、中学校で4,253万3,000円、あわせますと9,255万6,000円ということで伸びておりますが、これは、予算で打ち切るということではなくて、きちっと不足するものは補正予算で対応した中で、この就学援助事業として対応させていただいております。今年度につきましても同様な考え方で、仮に年度中途による申請が増加すれば、そういう形で対応させていただきたいと考えております。


 以上、お答えをさせていただきます。


○議 長(今岡一朗君) 高野議員。


○12番(高野成俊君) それぞれ質問させていただいた内容について答弁をいただきました。出雲市は他の自治体と比べまして、私もいろんな自治体を調べてみましたが、就学支援等、また、進学の今の奨学金制度、松江市なんかよりも相当充実しているという実態がございました。ですが、先ほど就学援助については、打ち切りではなくて状況に応じて給付をしていらっしゃるということでありましたが、奨学金については、先ほど答弁をいただいたお話からは、申請された方に対して、大学生の場合10人のところで14名の方がいらっしゃったということでありましたけども、私が聞いているところはですね、定員が10名でありまして、償還金で運用をされておりますので、どうしても枠があると。枠の中でその何人、2万4,000円、そういうものを振り分けて奨学金として皆さん方にお渡しをしているということでありますので、当然、先に来られた方、困窮度といいますか、逼迫している状況の皆さんを優先に、やっておられて、応募、申請があった人たちも、窓口段階で、ちょっとあなたの所得はということで言われたりというケースを聞いております。所得は幾らであっても、家庭内の状況においては、大変厳しい生活環境の中の方もいらっしゃるわけでありまして、私は、そういった奨学金を求めておられる方に対しては、いろんな角度からやはり実態を分析といいますか、調査という言い方はおかしいですけども、状況を確認していただきまして、そして、給付をもしそういう必要性があるならばぜひ給付をしていただくことを望みたいと思っておりますし、そこで提案なんですが、5月から好きな自治体を選んで納税できるふるさと納税制度がスタートしたわけでありますが、私はこれを活用して、子どもたちの就学を支援するために、この活用メニューの中に奨学金の充実のための基金への繰り入れや、給付といった制度もつくられたらいいのではないかと思っております。


 といいますのも、将来、市内の、国全体が人口が減ってくる中で、島根県は2050年には40万人前後になるというようなデータも先般の新聞でいわれておりましたが、当然、出雲市も人口がこれからどんどんふえてくるという状況ではありませんので、子どもさんたちも大学を出て、若い人たちが戻ってくるような環境をつくらなくてはならないと思っております。


 そういったことを考えますと、奨学金を出した後で、給付された後で大学に行かれて、勉学が終わって就職される際に、例えば、島根県に戻ってきたら、奨学金の半分を減免するとか、そういった制度をつくって、若い人たちにどんどん帰ってきてもらうようなことも一つの手段になるのではないかというふうに思っておりますので、今後検討課題に入れておいていただきたいと思います。


 そういった考えをご説明して、何か答弁があればいただきたいと思っておりますが、市として、先ほど私が申しあげたことに対して、ご意見があればいただきたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 黒目教育長。


○教育長(黒目俊策君) 今の高野議員からの、地元へ就職等された場合の考え方ですが、現在の出雲市の奨学事業は、合併協議の中でもいろいろ協議されましたが、6団体のうち1市2町が実施、1市2町に制度がなかったという状況の中で、非常に原資になる基金が不足しておると。その中で枠をどれだけとるかということで、毎年600万ずつずっと積み立てをしながら、基金を増資しながら、高校生10名、大学生10名という形で進めておりますので、これを免除するという一つの定住対策等の考え方というのは今議員からお話がありましたように、一つの検討課題ということで、今後全般的なことでの課題として受けとめさせていただきたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 高野議員。


○12番(高野成俊君) ぜひ検討課題の中に入れていただきたいと思います。


 それで、大変申し訳ないんですが、私は質問を4項目挙げておりましたが、あとの事前に通告しておりました事業仕分けについては、ちょっと6分30数秒では議論しにくいところがございまして、担当課には大変申し訳ございませんでしたが、次回に、大体定例45分しかないもんですから、ちょっと私の時間配分がおかしくて、調整できなくて時間がなかったことから次の議会に回させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。


 以上で、私の質問を終わります。


○議 長(今岡一朗君) 以上で、12番、高野成俊議員の質問は終了いたしました。


 次に、6番、板倉一郎議員。


○6 番(板倉一郎君) 登壇 6番、市民新風会、板倉一郎でございます。


 事前通告に従いまして、2点について質問をしますので、よろしくお願いいたします。


 質問の1点目は、出雲市の読書教育について伺います。


 本を読むことは、考える力を身につけ、豊かな感性や創造性を身につけるために重要であります。最近、若い人による凶悪な事件が多発しています。8日、日曜日にも東京の秋葉原で通り魔による7人が死亡、10人が負傷するという痛ましい事件が発生しました。このような事件を考えるとき、小さいときからの心の教育が重要であり、私は心の教育のため、ますます子どもの読書教育が重要になっていると思います。


 平成13年(2001)12月、国において、子どもの読書活動の推進に関する法律が施行されました。その法律には、基本理念として子どもの読書活動は、子どもが学び、感性を磨き、表現力を高め、想像力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身につける上で欠くことができないものであることに鑑み、すべての子どもがあらゆる機会とあらゆる場所において、自主的に読書活動を行うことができるように、積極的にそのための環境整備が推進されなければならないと定め、国の責務として基本理念にのっとり、子どもの読書活動の推進に関する施策を総合的に策定し実施すること、地方公共団体は、基本理念にのっとり、国との連携を図りつつ、その地域の実情に踏まえ、子どもの読書教育に関する施策を策定し実施する責務を有するとあります。


 この法律に基づき、国、都道府県、市町村において、子どもの読書活動の推進が取り組まれているわけですが、しかし、そうした中で5月に入り、残念なことに学校図書館を充実させるため、2007年度に国が全国の市町村などに交付税として財政措置した図書購入費約200億円のうち、実際に自治体が本の購入に予算化したのは、78%にとどまり、20%超に当たる約44億円がほかの目的に使われていることが報道機関により明らかになりました。


 文部科学省の調査結果によると、島根県は、47.4%と、青森県の38.4%、北海道の43.4%に続く予算化率全国ワースト3位となっています。ちなみに予算化率の全国1位は山梨県で、139%と国の財政措置を上回る予算を計上しています。その資料によると、出雲市は、予算化率48.8%と県とほぼ同じ低い値となっています。また、同じく文部科学省の平成19年度(2007)学校図書館の現状に関する調査によると、公立学校の図書館が保有すべき本の冊数を定めた学校図書館図書標準の達成状況は、出雲市では小学校において達成が2校、75から100%未満が13校、50から75%未満が19校、25から50%未満が2校、中学校が達成が4校、75から100%未満が3校、50から75%未満が6校となっています。このような結果から、出雲市では、学校図書館図書標準が未達成である学校が多くあるのに、図書購入費が目的外に使用されている実態があります。


 出雲市においては、平成19年(2007)11月に出雲市子ども読書推進計画を定め、着実に実施されていることと思いますが、出雲市の読書教育がどうなっているのか、次の点について伺います。


 1点目、学校での読書教育において、子どもの読書習慣の確立と読書指導、また、学校図書館の活用はどのようになっているのか。あわせて幼稚園、保育園での読書活動についても伺います。


 2点目、読書教育において、図書館はどのような役割を果たしているのか。図書館での活動内容、学校との連携について伺います。


 3点目、出雲市の図書費は、年間どのくらいか伺います。


 次に、司書について伺います。


 今年2月に中央教育審議会が出した、新しい時代を切り拓く生涯学習の振興方策についての答申の中で、司書などのあり方について、図書館に置かれる専門的職員である司書及び司書補には、図書館などの資料の選択、収集、提供、住民の資料の利用に関する相談への対応など従来からの業務とともに、地域が抱える課題の解決や行政支援、学校教育支援、ビジネス支援、子どもの学校教育外の自主的な学習支援などのニーズに対応し、地域住民が図書館の地域の知的資源として活用し、様々な学習活動を行っていくことを支援していくことが求められているとあります。


 また、今年3月に閣議決定された子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画(第二次)においても、公立図書館の司書の養成と適切な配置の項目で、司書は児童図書をはじめとする図書館資料の選択、収集、提供、利用者に対する読書相談、子どもの読書活動に対する指導、ボランティアなどの連携・促進など、子どもの読書活動を推進する上で、極めて重要な役割を担っているとあります。公立図書館の職員の配置については、地方交付税により措置されており、各地方公共団体は、司書の重要性について認識を深め、適切な養成や配置に努めるとあり、司書の役割はますます重要視されています。


 そのような状況を踏まえ、次の点について伺います。


 1点目、司書とは、図書館法で規定された専門的職位でありますが、その役割を出雲市はどのように考えているのか伺います。


 2点目、児童サービスを担当する司書職員の配置が不可欠と考えますが、司書の現在の配置状況について伺います。


○議 長(今岡一朗君) 黒目教育長。


○教育長(黒目俊策君) 登壇 ただいまの板倉議員の出雲市の読書教育についてというご質問にお答えします。


 最初に、学校での読書教育、子どもの読書習慣の確立と読書指導についてでございますが、よい本との出会いというものは、子どもにとって一生の財産でございます。読書は、言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、そして想像力を豊かにするなど、人生をより深く生きる力を身につけていく上で欠くことのできないものと認識しております。


 市としては、子どもたちの読書習慣を身につけてほしいという願いも込めながら、心の愛読書事業というものを旧出雲市の時代から実施しておりまして、合併後も市内のすべての幼稚園、小・中学校の各学級ごとにすべて古今東西の名作、あるいは伝記などの図書を、1人1冊行き渡るように配備をしてきたところでございます。


 そして、各小・中学校では、朝読書の時間をきちんと確保するとともに、地域の皆さん、読書ボランティアの皆さんのご支援、ご協力の中で、本の読み聞かせ、あるいは児童生徒が本に親しむようにという活動を強めているところでございます。


 さらに昨年度から図書政策課の中に子ども読書推進係3名の司書職員を配置して、各学校ごとの読書ボランティアを連携を図りながら小中学校に派遣をさせていただいて、児童生徒に対して本を紹介するブックトーク、あるいはいろんな話を語って聞かせるストーリーテリングを実施するなど、学校における読書活動推進の支援を行ってきているところでございます。


 次に、学校図書館の活用についてのご質問がございました。学校図書館は、読書に親しめる読書センターとしての役割、あるいは主体的な学習活動に取り組める学校の学習の情報センターとして重要な役割を持っておりまして、子どもたちの読書活動を推進する上で重要な場でございます。


 そこで、学校図書館の利用促進を図るため、子どもたちが本を進んで借りに行きたくなる、あるいは子どもたちの心の糧となる読書の習慣化を図るために、本年4月から読書ヘルパーをすべての小中学校に配置をしたところでございます。


 加えて、学校における読書活動を推進し、学校図書館の効果的な活用や運営を図るための拠点として、学校図書館支援センターを出雲中央図書館内に設置して、学校図書館の活性化に努めております。この4月から配置した読書ヘルパーは非常に学校現場から喜ばれておりまして、子どもたちがたくさん本を借りに来てくれているという状況も伺っているところでございます。


 そして、幼稚園、保育園での読書活動についてもお尋ねがございましたが、幼稚園、保育所では、ほぼ毎日、ときには保護者や地域のボランティアの協力をいただきながら、絵本などの読み聞かせを行っております。さらに、子どもに家庭で絵本を読み聞かせる、親子読書を勧める観点から、園での絵本の貸し出しも行っております。幼児期には、絵本や物語などに親しみ、聞く力、想像力を育むことが重要でございます。市では、こころの愛読書として絵本を購入し、引き続きこのような読書活動が積極的に行われるよう支援をしていく考えでございます。


 また、図書館についての役割のお尋ねでございますが、図書館の活動内容としまして、読書教育における図書館は、市民の読書環境の整備と読書活動の支援の拠点となるところでございます。


 この出雲市内に六つの公共図書館がございまして、連携して図書サービスを行っております。昨年度は、電算の統合や湖陵図書館の整備なども行いまして、6館合計で対前年比約20%を超えまして、100万冊を超えて103万冊の貸出となったところでございます。前年が84万冊程度が103万冊まで増えました。


 また、各図書館では、講演会や文化講座の開催、読み聞かせや本の展示など、読書活動全般に関するサービスの提供も行っているところでございます。また、本年度は、11月1日に「しまね子ども読書フェスティバル」を開催して、子ども読書の一層の推進を図っていく考え方でございます。


 この公共図書館と学校との連携でございますが、昨年度、19年度に策定をしました、出雲市子ども読書活動推進計画に基づいて、一層の学校と公共図書館との連携を図ることにしております。先ほども申しあげましたが、本年度は、出雲中央図書館内に学校図書館支援センターも設置しましたし、司書資格を持つ子ども読書係も設置したところでございます。


 また、学校教育では、今日、児童生徒の主体的な活動である調べ学習が非常に重要となってきておりまして、学校のニーズに応えるべく、図書や資料の団体貸出も行っております。そして、本年度からは、出雲中央図書館内にこうした団体貸出用の一層の利用促進を図るために、専用のコーナーも設置したところでございます。


 出雲市の図書費は年間どれぐらいかという、板倉議員からのご質問がございましたが、本年度の学校図書館の図書購入予算額は、小学校で1,125万円、中学校で923万円、合計で2,048万円でございます。前年度に対して54%、約700万円の増額となっております。


 一方、昨年2月の出雲市子ども読書推進計画検討委員会の答申を受けて策定した実施計画におきましては、小中学校の蔵書数につきましては、各学校ごとに図書を除籍したり、廃棄もしますが、そういうことを進めながら、平成19年度(2007)からの5カ年間で、学校図書館図書標準の80%を達成しようという目標を立てて進めてきたところでございます。当時、小学校が69%、中学校が75%程度でございましたけど、これを5年間で80%に達成しようと、できるだけ早期という目標を立てたところでございますが、こういう中で平成19年(2007)3月末現在の図書標準としての整備率が、小学校は77%に上がりました。中学校が87.1、あわせますと、小中あわせて80.5%という状況でございます。


 議員からお話がございましたように、各小・中学校49校の中では、若干整備率が学校ごとに高い低いという課題も承知しておりますので、今後ともこの図書標準のさらなる上昇を目指してまいりたいと考えます。


 それから、この図書費の問題、交付税との関係のお話もございましたが、本来この地方交付税というものは、地方自治体の主体性によって運用されるべきものと考えておりまして、いわば使途を特定されない一般財源ということでございます。


 こうした地方分権の考え方の中で、図書費というものを増額していくことは、充実を図ることは当然ですが、加えまして、例えば、先ほど申しあげました名作読書プログラム事業、あるいは心の愛読書事業、さらには読書ヘルパー、これも今年度4月から導入しましたが、約700万円の市費を導入いたしておる状況もございます。


 こうした状況の中でいろいろな角度から、学校図書館、本の充実だけではなくて、これを子どもたち自体がどんどん読んでくれるような形で進めていくという考え方を進めておりまして、今後とも学校図書の購入費の充実はもとより、読書ヘルパーあるいはスクールヘルパーを配置するなど、市単独での教育予算を確保し、さらなる学校教育の充実に努めてまいる考え方でございます。


 次に、司書についてのお尋ねがございました。議員からもいろいろお話がございましたが、司書につきましては、図書に関する知識はもとより、市民の皆さんからも様々なご依頼、調査研究、こういったことを支援するためのレファレンス業務、さらに高度化してまいりましたサービスへの対応など、幅広い知識と経験が求められている状況でございます。


 本市では、図書館を円滑に運営し、司書としての専門性を生かし、よりよい市民サービスを行うために、司書の有資格者をこれまで計画的に採用してきたところでございます。


 次に、児童サービスを担当する司書職員の配置が大切であるということから、司書の現在の配置状況についてのお尋ねがございました。先ほど申しあげました、子ども読書推進計画を実践するべく、昨年4月から子ども読書推進係を図書政策課内に専門職を配置して、児童サービスの充実を図ってきたところでございます。


 現在の司書の配置状況は、図書政策課の中に5名の司書を配置しております。そして、六つの公立公共図書館に合計で25名の司書、これは嘱託司書でございますが、これを配置しております。今後とも司書職員の研修をさらに強化し、六つの図書館と学校図書館の連携が円滑にできるようにレベルアップを図りながら、子ども読書活動のさらなる前進を図ってまいりたいと思います。


 以上、お答えとさせていただきます。


○議 長(今岡一朗君) 板倉一郎議員。


○6 番(板倉一郎君) ソフト事業については、心の愛読書事業や朝読書の時間を設けるなど、いろいろな施策をされているということは十分理解をしております。ただ、やはり先ほども述べましたように、国においても予算的にも十分配分はするということで、例えば、平成14年度(2002)から18年度(2006)は、単年度130億円、5年間で650億円であったものを、平成19年度(2007)から23年度(2011)は、単年度200億円、総額1,000億円をこの学校図書館の図書の充実に充てるということでやっております。やはりソフト面も重要ではありますが、子どもが読みたい本、また、読む方が望ましい本、いろいろなものがあると思います。そういったことでは、地方交付税の使い道は、地方自治体の独自性に任せるということは理解はできますが、私としては、そうはいっても子どもの教育にかかわることは、国の今の法律や施策にのっとったことを考えれば、もっと充実させていってもいいのではないかと思っております。


 私の手持ちの資料によりますと、おおよそ2,730万円が基準財政需要額ということで出雲市に平成19年度(2007)で配分されるように考えられた金額でございますが、先ほど前年度対比で700万円の増加で2,048万円というお話がありましたが、それをとってしても、まだ実際予算化率の状況でいえば100%に満たない、そういった中で先ほどは図書標準を80%目標にするということでありましたが、私はぜひこの教育、こういったことについては、100%に近づけるように年次的に計画をしていただきたいと思っておりますが、この学校図書館の整備の予算をふやす考えがあるのかということで、これは市長の施政における特徴は、文化と教育であると私は思っております。出雲市が特に光っているのは教育。ですから、他の地域から出雲市に定住してみようとか、いろいろ思っておられる方もおられます。そういった面では、今の予算について、市長の方からも何かコメントがあればお願いしたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) ご質問ありがとうございます。実はこの問題は、昨日、文部省と、幹部とやりましたけれど、いわゆるこの図書の財源として出されます流れが、一般の地方交付税の中で算定しておるものでございまして、地方交付税は、それぞれの市の固有の一般財源、基本的な条件をつけるものではない、補助金ではないということがありまして、文部省もその点はよく知っております。


 そういう意味で我々は、市の現在の児童生徒の教育上、必要な図書政策ということでこの問題、あるいは、読書ヘルパーさんの配置とか、図書館の整備とか、いろんなところを考えながらやっております。17、18と合併新市の先駆けにおいては、100%以上、交付税の枠以上の、算定枠以上の財源を投入しております。でも、交付税でこれだけの枠があるから、この枠だけに使いましょうという、補助金という考え方ではなくて、必要なものは必要だということでやっておるわけなんです。結果において、100%以上歳出するときもあるし、人件費、特に読書ヘルパーさんなんかを動員して、心の愛読書事業を強化しようというときに、若干結果において文科省が言っているデータより下がることもあると。でも、また来年は上がるかも分からない。それぐらいに自主的に、主体的に考える財源、絶対に文科省の基準以上に超えていこうという決意のもとにやっておりますので、ご安心ください。


○議 長(今岡一朗君) 板倉一郎議員。


○6 番(板倉一郎君) ぜひその意気込みで図書の充実にあたっていただきたいと思います。


 次に、司書のことについて確認をしたいと思いますが、出雲市の職員の中で司書資格を持っている人数は何人なのか、先ほど図書政策課に5名を配置しているということでありましたが、市全体で何名なのかも教えていただきたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 黒目教育長。


○教育長(黒目俊策君) 先ほどお答えしました、図書政策課に配置した司書が5名、図書館司書で採用されて、現在市長部局で勤務しておられる司書経験者が4名、そのほか、市職員として、一般行政職として採用されたけれども司書の資格も持っておられるという方が10名おられます。あわせますと、19名の司書の資格を持った職員がおるという状況でございます。


○議 長(今岡一朗君) 板倉一郎議員。


○6 番(板倉一郎君) 今回この読書の関係について質問をするきっかけといいますが、ある市民の方から、出雲市職員の中にも司書資格を持っている方がたくさんおられるのに、有効に活用されてないんじゃないかと。もっと司書資格を持っている方をどんどんこの子どもの読書教育に充実させていってはどうかというお話がありまして、それをきっかけにいろいろなことを調べて今回の質問をしたわけでございますが、今後、19名の司書資格を持つ職員さんがおられるということでございますが、一般行政事務ということで採用されたということは十分分かるんですが、先ほども申しましたように、昨今本当にいろいろな凶悪事件が発生をして、特に子どものころからの教育が大きな問題になっているのではないかということも叫ばれております。そうした中でこの心の教育における読書活動、これをもっと充実させていかなければなりませんが、司書の必要数といいますか、これは現状の計画でいいのか、それともぜひともそういった資格を持っている人たちの協力を得ながら、もっと充実させていく考えがあるのか、そこのところの考えを教えていただきたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 黒目教育長。


○教育長(黒目俊策君) 今ご提案がありました、現在の司書の職員が19名おる中で5名が配置されていると。そして、先ほどの登壇した答弁の中で、嘱託司書数も申しあげましたが、余っているということではございませんで、やはり子どもたちの読書活動を推進する上で、現在市長部局の方で他の業務についている職員もおります。多様な経験を積んでいただく中で、またいずれのときにか、図書館業務等で活躍していただきたいと思うところですが、さらなる子どもたちの読書活動推進のために、今3人の司書職員を配置して、49の本校と26の園をカバーしておりますので、この辺も見極めながら、司書の有効活用といいますか、この力を生かすという観点で今後の検討課題として進めてまいりたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 板倉一郎議員。


○6 番(板倉一郎君) ありがとうございました。ぜひ司書についてもどういうやり方がいいのか、検討をしていただきたいと思います。


 それでは、次の質問に移ります。


 質問の2項目目は、神戸堰管理橋完成に伴う通勤、通学の安全対策についてです。


 斐伊川放水路事業は、着々と実施されており、そのうち神戸川JR山陰本線神戸川橋りょうの下流に位置する神戸堰の改築も順調に進んでいます。神戸堰の管理橋は、市道神門293号線として新設される予定であり、一般の方も通行可能と聞いております。この管理橋が完成をすると、左岸側のちょうど目の前が株式会社JMS出雲工場ですが、例えば、そこを基点として市民会館前交差点までのルートを考えますと、現在の古志橋を通って、医大通りを通っていくルートですと、七つの押しボタンを含めた信号機を通過しなければなりませんが、管理橋を利用して、右岸の市道を利用すると、市民会館前交差点まで信号機がなく、また、距離も短くなるため、現在の古志橋を通っていくルートと比較すると、かなりの時間短縮になると考えられます。そのため、周辺の住民の皆様から、通学する生徒さんにとっては非常に喜ばしいことであるが、右岸側の市道は歩道がない狭い道路であり、車の交通量増加による事故などを非常に心配されております。


 そこで、次の3点について伺います。


 1点目、神戸堰管理橋の道路形態及び完成時期について伺います。


 2点目、管理橋を利用する株式会社JMS出雲工場への通勤者の増加が考えられます。今後の周辺道路の整備について伺います。


 3点目、市道白枝高西線は、管理橋へのアクセス道路であります。現状でもこの市道は、白枝町の9号線から医大通りまでの抜け道として交通量が多い道路ですが、この道路はJRの踏み切りが対面通行できない、また、歩道がないなどの問題があります。また、医大通りと並行して走る塩冶62号線との交差点では、交通事故がよく起こる交差点であり、地元では問題となっています。以上の点を踏まえ、神戸堰管理橋の完成に合わせ、市道白枝高西線の道路改良及び塩冶62号線との交差点改良の考えはないか伺います。


○議 長(今岡一朗君) 吉井建設事業部長。


○建設事業部長(吉井貴史君) 登壇 神戸堰管理橋完成に伴う通勤、通学の安全対策という点のお尋ねがございました。


 まず、神戸堰管理橋の道路形態及び完成時期についてでございます。神戸堰管理橋は、市道橋として供用できるよう、市から国へ施行を委託し、現在工事中でございます。この市道橋で神戸川を南北に連絡する市道神門293号線は、左岸側のJMS正門前を起点とし、神戸川を渡り、右岸側、市道古志5号線へ接続する道路でございます。道路形態は、2車線片側歩道で、幅員は9.75メートル、延長は815メートルで、このうち橋りょう区間は293メートルでございます。この道路は、平成21年(2009)3月、本年度末でございますが、これの完成を予定しているところでございます。


 なお、完成後は、この路線が通学路として利用されることから、橋りょう区間の歩道部高欄に防風パネルや歩道用照明を整備し、取付道路にも照明灯を設置するなど、安全対策にも配慮をしております。


 次に、この管理橋ができますと、非常に通勤者等も増えると、今後の周辺道路整備についてでございます。左岸側では、JMS北側の市道古志神門線を2車線片側歩道に拡幅改良を行っておりますが、JR橋のかけかえ工事の関連もございまして、この完成は、平成21年度(2009)に整備を完了する予定となっております。


 一方、右岸側では、管理橋へ連絡する市道高松天神線について、JR山陰本線と立体交差する区間を、車道5メートル、歩道2メートルに拡幅改良中でございまして、本年度完成の予定となっております。


 また、管理橋から北へ向かう市道高松8号線につきましては、国道9号と国道184号、医大通りでございますが、これを東西に結ぶ市道白枝高西線までの470メートル区間を第1次幹線市道整備10カ年計画により整備を予定しております。


 次に、市道白枝高西線についてでございますが、途中、横断するJR天神踏み切りが幅員5メートルの車のすれ違いには十分な幅ではありませんが、その他の区間は概ね幅員5.5メートル確保されておりまして、車の通行に大きな支障を来していないというふうに考えております。


 また、歩行者も少ない状況であり、現段階、本路線の改良計画はございませんが、この路線の改良につきましては、今後の交通量の推移等を見ながら検討していく課題であると考えております。


 また、国道184号西側にございます市道塩冶62号線との交差点につきましては、本年5月に一時停止などの路面標示を引き直し、注意喚起をしたところでございます。現在この交差点の改良計画はございませんが、出雲警察署とも協議し、この交差点におけるさらなる安全対策について、検討していきたいと考えております。


 以上、答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 板倉一郎議員。


○6 番(板倉一郎君) 神戸堰の管理橋については、通学生への安全対策も十分やられるということで、非常に利用しやすい管理橋であるということで喜んでおります。


 ただ、左岸側については、整備をすると。それから、右岸側については、市道高松8号線、ちょうど先ほど私が問題としました、市道白枝高西線へ行くところまでは整備をするということですが、結局そこから市道白枝高西線を通って車はあらゆるところへ行きますので、そこで整備がストップ、今のところはそこで改良計画が終わるというのはちょっと私としては問題があるのではないかと思っております。


 交通量につきましては、実際この管理橋が完成してから、本当にどの程度車が通るのかということもはっきりしませんので、それはきちっと調査をしていただきたいということを思いますし、その調査をきちっとする考えがないのかということをお伺いしたいと思いますし、もう一つ、市道白枝高西線でつけ加えますならば、歩行者の通りが少ないということでございますが、この間も市の方に言って改修していただきましたが、自転車特に高校生等が通学するにも自転車で通っているんですが、歩道がないので車をよけながら進んでいると。それから、街路灯もないので溝に落ちられたりとか、そういうヒヤリハット的な事故も多発している道路でございます。ぜひ実態を調べて、交通量を調査して、必要があれば第1次計画以降の計画に盛り込んでいただければと思っております。


 何か調査する考えがないのかと、それから、今後の計画に盛り込む考えはないのか、そこのところ、答弁をよろしくお願いします。


○議 長(今岡一朗君) 吉井建設事業部長。


○建設事業部長(吉井貴史君) 今年度末には、神戸堰管理橋もできるわけでございまして、その後どういったことの交通状況になるかということは、十分調査をしまして、現在、第1次の幹線市道整備計画に上げてはおりませんけれども、そういった状況を見ながら次の計画にも検討していきたいというふうに考えております。


 以上でございます。


○議 長(今岡一朗君) 板倉一郎議員。


○6 番(板倉一郎君) ありがとうございました。ぜひ調査をされまして、必要な計画を上げていただきたいと思います。


 以上で私の質問を終わります。


○議 長(今岡一朗君) 以上で、6番、板倉一郎議員の質問は終了いたしました。


 続いて、26番、原 隆利議員。


○26番(原 隆利君) 登壇 26番、原 隆利でございます。


 冒頭に、四川大地震から昨日で1カ月が過ぎまして、この地震では隣り合った当市の友好姉妹都市であります、漢中市が大変な被害を受けられまして、47名に及ぶ死亡、そしてまた、最近の情報では、余震がまだ続いているために、漢中市内でも外で寝起きしていると。家の中には入れない状況だといった情報が入ってきております。出雲市の方でも募金活動等も積極的に行われておりまして、議会といたしましてもこの復興を心から願っているわけでございますし、また、私も日中友好議員の1人といたしまして、できるだけ早い時期の市民の皆様方の元気なお姿を拝見したいなあというふうに思っているところでございます。心からいち早い、できるだけ早い復興をお祈り申しあげておきたいと思います。


 そして、もう一つ、本日から大谷教育委員長さんにご就任をいただき、御席においでいただいております。お待ち申しあげておりました。広い見識でぜひ出雲市の教育行政にますますご活躍いただきますことを心からお願いをしておきます。


 そしてまた、あわせて今日、質問の項目に挙げております、阿國座はもとより出雲市の文化行政の根幹にかかわる部分でございます。出雲市は、あくまでも補助執行をさせているという状況でございますが、本来は、教育委員会が携わる業務でございますので、大谷教育委員長さんにもぜひとも広い見識のもとにこの問題について、積極的にご発言を賜ったらというふうに考えておりますので、よろしくお願い申しあげます。


 それでは、本題に入りたいと思います。私は事前通告をいたしましたのは7項目でございます。


 一つ目は、市内12カ所で開催されました、阿國座説明会の評価と感想を市長に伺います。市民の声をどのように市長はお受け取りになられたのか、また、その説明会をもとにした今後の対策と取り組み方をお願いをいたします。


 二つ目に、この説明会でも市長発言はすべて事実と受けとめてよろしいのでしょうか。市民を代表いたしまして改めてお伺いしておきたいと思います。


 三つ目に、阿國座建設を産業振興策の切り札として取り組むと説明をされましたが、本来の行政の目的と異なるというふうに私は思いますが、見解を率直にお伺いをしておきます。


 四つ目に、出雲市財政の健全性を実質公債費比率並びに経常収支比率、地方債現在高比率、そして、積立金現在高比率の各数値を挙げてお示しをいただきたいと思います。


 五つ目に、道路特定財源が多くを占めます、まちづくり交付金が、なぜ阿國座建設に使えるのか、この辺を分かりやすくご説明をいただきたいと思います。国民感情としていろんな意味での反対の意見もございますのでお伺いをしておきます。


 六つ目に、阿國座建設の最大の理由として、オンリーワンの舞台が必要と説明をされました。うらら館、市民会館がありますけれども、オンリーワンの舞台なんだということが今回の阿國座建設の最大の理由とされました。それでは、一般に巡回公演で一流役者は来ないというふうにもおっしゃいましたが、それでは人間国宝クラスの演者によるオリジナルの演目を、この阿國座で上演するに必要な1日当たりの上演経費はどの程度になると予測されているのでしょうか。また、本年11月19日に予定されております市民会館での松竹大歌舞伎のいわゆる巡回公演の上演経費は幾らでしょうか。具体的に数値を挙げてお答えをいただきたいと思います。


 最後に7番目に、この問題を決着させる上において、市民からは、各会場で住民投票をといった声がたくさん上がりましたけれども、市長は、代議制のルールである以上、議会の意見を聞いた上で決めると、市民に直接この問題を問うつもりはないとおっしゃっておりましたが、来年の4月が改めて市長改選の選挙の行われる年でございますが、この選挙でこの問題の是非を問う考えはないのか、以上7点について、お伺いをいたします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 この阿國座の問題についてご質問いただきありがとうございます。7点ということでございますが、まず、このたび行いました、市内12カ所での説明会、これについての私の評価なり感想はいかがかということから始めたいと思います。


 市内12会場で開催しましたが、延べ人員で約1,500名の参加者になっております。ただ、各会場、同じ方もいらっしゃった会場もございますので、実人員は分かりませんけれど、そういう中でこの阿國座の問題の関連で一番痛切に言っておられたのがやはり財源問題。30億から42億になったと、あるいは、最初は2,500万赤字と言ったけど、今回はとんとんの黒字というようなことになったと、経費運営費ですね、こういうことは信用できないというようなご意見、このことから発するご意見が大勢を占めていたのではなかろうかと思います。


 それと、もう一つは、先ほどもおっしゃいましたけれど、どういうことをやるんだと、阿國座でというようなご質問。また、経営はどうなるかという経営体ですね。更に最後におっしゃいましたように、この問題で住民投票とか、市長選挙の上で決すべきではないかというようなご指摘等々ございました。


 私はこのたびの説明会を通じて一番感じましたのは、市民の皆さんがいかに福祉とか、医療とか、教育とか、そういうものの充実を求めながらの財源を心配するというお声になっているのではなかろうかと感じたところでございます。そういう中でご承知と思いますけれど、今、地方分権の業務がかまびすしい中で、地方交付税、これをずっと国からの補てん金、補てん金じゃないですね、地方の自主的な財源ですけど、この枠が抑えられておると。自主的に使える財源の枠が少なくなってきているということ、他方、出雲における産業構造の大転換とまではいいませんけれど、やはり従来たくさんの納税をいただきました建設産業等からの貢献度は少なくなってきていると。これはご承知のとおり、国、県を通じての発注額の縮小、圧縮ということが影響していると思いますけれど、いずれにいたしましても、自らの財源は自ら頑張れと、自らの事業は自ら考えなさいと、地方の特殊なニーズは自分で考えなさいというような全国的なこの要請の中で、我々は自主的に考えていかなきゃいけないなあと思ったところでございます。


 もう一つは、やはり財源の問題で、30億から42億、これがまだまだ市民、たくさんいらっしゃいまして、これが一般の財源、市のいわゆる自己財源からこれを出すと。皆さん方の納めていただく税金から直接的にこれを出していくというふうにお考えになっている方も含めて、なかなか細かくこの財源の仕組み、この事業の主旨、ていねいに説明するというのは大変なことだと。でも、私は一生懸命やりました、12会場で。ある会場は3時間ぐらいになりましたし、幾ら時間がかかってもいいですということでやりました。誠心誠意、一生懸命説明したところでございます。やはり、14万市民にこのことを説明するというのはなかなか大変なことでございまして、私の考え方では、やはりこういう議会の場を通じて、あるいはメディア、出雲の広報もあまりお読みにならない方も多いというような話も聞きますけれど、やはりそういうところ、ケーブルビジョン等々、そしてまた、このたびの12会場に限らず、今後いろんな求めに応じて説明に出かけるという努力を積み重ねていかなきゃいけないなと思ったところでございます。


 従いまして、一つの設問で住民投票をやるというのはなかなかなじまないテーマであると。また、市長選挙のように、合併問題から道路、あるいは河川、教育問題、福祉問題、更に防衛警察問題に加えて、この芸術文化戦略、観光産業の問題、総合的に争点を述べて、新市の方向づけをどなたに託したらいいかというような場面において、一定のテーマでやるということにもなじまないところもあると。


 もう一つは、先ほど言いましたように、後ほど質問の中でも出ると思いますけれど、やはりこの段階で立ち上げておかないと、観光経済の面から市の財源、市の活力を盛り上げるというタイミングを失すると、できるだけ早い方がいいというような思いがかねてからございまして、このことについては、平成17年度(2005)以来、本議場を通じて、施政方針演説、あるいは、その中での質問、そして、新市10年発展計画、グランドデザイン、これを定めたところによって、重点施策の中に明確に阿國座創設を平成17年度(2005)からずっと訴え続けている中での、この議会でのご論議、あるいはご理解、こういう中で市民の皆様方の理解を更に徹底していくという努力が今求められておるということを感じたところでございます。


 私が説明会で発言したことについては、誠心誠意全部答えたという、あるいは説明したという思いがございますが、ただ一つ、高松の会場でご指摘なさった点がありまして、それは、大社地区等で、たしか大社と湖陵地区でしたかね、この阿國座についての切符の販売、これは松竹は、約束はしてないけれど、松竹の方でやりますとか、あるいは7割、8割は売れますというような表現のところで、十分説明していなかった、説明不足のところがあったということで、本当の真意が伝わらなかったこと、ここに深くおわびを申しあげます。遺憾に存じます。私は、やはりこの思いは松竹も理解してくれておりまして、そういう松竹としてのエージェント、今まで培ったルートがありまして、そういうところの紹介を含めて、この市長さん、出雲市の熱意は受けとめて協力しますという姿勢には変わりはなく、今回の私の発言についても、それは、市長さんの意欲ということで受けとめておきますと、こういう松竹側の反応でございます。このことを含めて、私は誠心誠意説明してきたということでございます。


 さて、次の問題で阿國座の建設、あるいはこの事業は、果たして行政の目的そのものなのか。産業振興策の切り札として取り組むという説明について、いささか疑問に思うというような原議員の立場が、あるいは見解があろうかと思います。私は行政の目的はもとより、国、県、市と段階を通じてそれぞれの役割分担の違いはございますけれど、市の行政もやはり経済、産業の振興、所得の増出、これは住民の皆さんの行政をお手伝いするにおける基本的な目標だと思っております。このことがあって初めて福祉の増進もあれば、教育の充実、道路や河川の改修、まちづくりの事業、そしてまた、消防体制の強化等々につながるわけでございまして、産業政策を意識しない市の行政はないわけでございます。その中で私は、先ほども申しあげましたように、出雲市の産業政策も、やはりこれまでのそれぞれ2市4町の小さな行政区域で、単位でできなかった、大出雲市となったから初めてできる産業経済政策として、観光経済政策があると、こういうふうに見ているわけでございます。旧出雲市ではなかなかこれだけの舞台がなくて、全国における観光経済発展のための全国のお客さんを誘引する力をもってやるような観光政策を打てなかったということでございます。


 そういう意味で私は、この新出雲、14万8,000、市における新たな、前の行政体でできなかった新たな課題として、この産業経済の柱としての観光経済政策、これを十分意識して、これを推進すべきだという考え方でございます。


 次に、4番目の問題として、市の財政の健全性ということで、いろいろな指標についてご紹介申しあげます。平成18年度(2006)決算における実質公債費比率、これは、財政規模における公債費の返済に充てるべき財源がどれぐらい必要なのかという比率でございますが、これが21.1%、そして、経常収支比率、いわゆる道路事業費等を除いた経常的に支出する財源の中で、事務的経費とされます、人件費とか、社会扶助費とか、そういったものの比率がどれぐらいのウエートを占めるかということでございますが、これが94.2%。そして、地方債現在高比率、これは財政規模に対して現在の地方債の残高、どれぐらいの比率になっておるかということを示す比率でございますけれど、これが363.3%、積立金現在高比率、これは29.4%ということでございます。いずれも平成17年度(2005)決算より高くなっております。積立金現在高比率の方は若干低くなっているということでございます。


 これを考えますときに、やはり合併前の旧2市4町時に積極的にそれぞれ実施してこられました社会資本整備や、それぞれの町におけるプロジェクト、ここで投資されたり、投入された事業費の負債残高、これが新市にも持ち込まれていると。そして、合併後における義務教育施設の整備、全市的にバランスのとれた教育施設の水準の充実と向上ということで、積極的に平成17年度(2005)から努力させていただいたということ、そういうようなことの結果からこういうデータが出ております。また、今後とも今の経済情勢、景気の状況等をご覧いただきますように、なかなか自主財源の伸びといいましても、新しい産業骨子による積極的な所得増加ということは、増加策ということが期待できない状況では、一層財政状況も厳しいものがあります。


 しかしながら、昨年12月に策定いたしました中期財政計画、3年ごとにこれをローリングしていくわけでございますけれど、この中期財政計画において、実質公債費比率の抑制、あるいは、起債発行額の抑制による起債残高の縮減、そして、財政調整基金及び減債基金という、いわゆる基金残高、この残高の確保・堅持、この3点を計画方針の基本に掲げまして、将来にわたって持続可能な安定的な財政構造を見据えた計画を策定し、これを今実施しているところでございます。


 そういう中で、このたびの国が示しております、早期健全化基準比率というのがございまして、これは、先ほど申しあげました比率のうちの一つでございます、実質公債比率、この比率が25%以上になると指導が入ってくると。35%以上になりますと、赤字再建団体として実質的な財政運営ができなくなるということでございますが、今日、今ご提案しつつございます、阿國座あるいは弥生の森の博物館、あるいは市庁舎、これを入れたもので計算いたしましても、これが23%台でおさまるような計画をしておりまして、まさに合併10年のこの基盤整備の事業のこれが最後の山でございます。これ以後は経常的な投資に入りますので、そういうようなこの集中投資期間を完了したならば、今申しあげました指数も漸減していく、低くなっていくという方向で計画して、まさにこれを実践せんとしているところでございます。


 今後は、今努力しつつございます、行財政改革の一環としての総人件費の抑制をはじめ、その節減効果も出てまいりますし、更にできるだけ早く景気がよくなる、出雲市における経済環境も、外から、全国からお客さんにたくさん来ていただけると、単に市内の者が動くだけではないというような観光経済都市にふさわしい活力が出てくる、あるいは、これからのことでございますけど、やはり我々としては、この長浜における神戸天然物化学株式会社のような勢いのいい会社が全部、最後に残った土地を買っていただいたというようなことにあるごとく、やはり、ものづくり産業の活性化、ヒラタ精機もそうでございますね。ほかにたくさんの企業が集積しております。それぞれ今頑張っておられます。そうしたものに対する期待等々を考えたときに、もう一つは、やはり駅前の、特に出雲市駅周辺の高架下、区画整理、道路改修等から生み出された、ビジネスディストリクト、ビジネス集積地としての活性化、所得の増出、こういうことも期待できるということでございます。


 そういう意味で今後における安定的財政運用は、この平成20年度(2008)をピークにして、今後、効果的にそういうものを期待しながら頑張れる体制ができているということでございます。起債発行額、借金の発行額も平成20年度(2008)この市庁舎を抱えているこれが一番大きな年でございます。あとは漸減していくという構造になっておりますので、ご理解いただきたいと思います。


 ここのところでもう一つ申しあげますならば、間もなくこの議会にご提案申しあげたいと思いますけど、弥生の森博物館、これも議会のご要請も受けまして、総額10億円以内でおさめるというところで、今、発注の準備をしておるところでございます。


 そして、新ビジネスパーク、これも40億も30億も一般財源を使ってこれをやるというようなトーンで聞こえるようなアピールもございますけど、そういうことではございません。これは、特定の企業がここを買いたいと言われるときに、借金をするというか、市中銀行から借りて、これを整備して、それを売り渡すという事業でございます。でも、この2〜3年これをアピールしてまいりましたけど、国内全般にわたる景況の問題、あるいは場所が明確じゃないと、もう少し、というようなこともあるでしょう。やはり出雲の高速道路のインターチェンジができた以降、将来の問題として、これは慎重に考えなきゃいけないと思っております。今すぐこれをやるというようなことでは難しいと。そして、一般財源を投入する考えはないということでございまして、この辺のところもやはり私は、むしろ長浜工業団地が100%完売というところがございますので、また、地元からの拡張要請もございますので、こちらの方に力を入れて当面やった方がいいじゃないかというような思いでございます。その点よろしくまたご理解いただきまして、財政の安定的な発展ということも考えながらやっていこうということでございます。あわせてご報告しておきたいと思います。


 さて、次に道路特定財源のまちづくり交付金がなぜ阿國座建設に使えるのかという問題、指摘がございました。国土交通省が所管いたしますこのまちづくり交付金事業は、地域の歴史・文化、自然環境などの特性を生かした、個性あふれるまちづくりを実施し、地域住民の生活の質の向上と地域経済社会の活性化を図ることを目的とした制度でございます。この制度については、都市の再生を推進するため、総合的なまちづくりとして、道路の整備はもとより、公園の整備、街なみ環境整備、地域交流センターなどの拠点施設の整備といった多彩なメニューを総合的にパッケージとして推進せんとするものでございます。


 その中で、この大社地区について、まちづくり事業が導入されまして、ここにおける交付金事業は、道路の整備、今度やります駐車場の整備だけではなくて、この中で一体的に整備されるべき活力源としての地域交流センター、ここでいえばこの阿國座、こういうものをパッケージとして運営、支援せんとするものでございます。


 また、まちづくり交付金事業の財源といたしましては、多くは一般財源が充てられておりまして、一部、揮発油税等財源が充てられているところでございます。


 平成19年度(2007)においては、揮発油税等の財源が13.6%を占めておりますが、今後この財源の配分については、我々との間の調整の問題になっております。議員はこのまちづくり交付金事業が揮発油税等のいわゆる特定財源が中心だというようなこともおっしゃいましたけど、そうではございません。そういうことについてもご理解をいただきたいと思います。


 さて、次の問題として、この歌舞伎公演における経費の積算、このことについて、具体的なご質問をいただきました。すなわち、人間国宝クラスの演者による、オリジナルの演目を上演するに必要な1日当たりの上演経費、また、11月19日に予定されている市民会館での松竹歌舞伎の上演経費、それぞれ具体的にどういうことになるかというご質問でございます。


 上演経費については、具体的な役者、演目、出演する人数等が決まらないと実際の積算はできませんが、今回の試算では、こんぴら歌舞伎の実績を参考にしております。今回の試算といいますのは、阿國座における試算でございます。これで1日2回の公演で、公演料、旅費等を含んで1日平均1,400万円相当と算定しておりまして、10日間公演でその他の経費を含めて、支出を1億4,200万円と見込んでおります。対して、収入といたしましては、チケット代を平均約1万1,000円として計算しておりまして、1回平均700人で算定いたしますと、入場料収入が1億5,400万円となりまして、差し引き1,200万円の収益を見込んでおるところでございます。


 他方、本年11月の出雲における歌舞伎公演のような巡回公演につきましては、1日2回公演で旅費なども含んだ公演費が約900万円、その他経費を含めますと、事業費が約1,100万円程度となります。そういうことでございますが、他方、この市民会館、うらら館等での歌舞伎公演は、市民の皆様が気軽に観劇してもらえるよう、チケットは6,000円前後に抑えております。すなわち全国からお客さんを集めた、いわゆる本格的な歌舞伎、観光交流事業という位置付けではなくて、市民観賞型のものとして、この程度の予算で組ませていただいておるということでございます。


 そういう意味で、最後にこの問題の決着を住民投票とか、来年4月の選挙で問う考えはないかというようなこともおっしゃっておりました。冒頭、申しあげましたような私の考え方で、そういうところで、あるいはそういうところまで待って改めてこの選択云々というものではなくて、現在の景況、ますます悪くなっております。やはり1日も早く元気の出る町、全国からお客さんが集まってきていただけるような町、これを目指して、市民の本当のしあわせを願って本当に頑張っていかなきゃならないときだと思っているところでございます。


 以上、答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 原 隆利議員。


○26番(原 隆利君) 時計を見ながらどきどきしておりましたが、30分残していただきましたので、早速、私の再質問に入りますが、一番やっぱり関心が高かったというのが、財源の心配であったというふうに市長さんもお認めになっておりますので、まずそれじゃ、財源の問題から取り上げていきたいというふうに思います。


 私も非常にこの問題に関心を持ちまして、5カ所の会場を見て回りました。その会場で多くの方、私の感じでは9割以上の方が反対の意見を述べられておりました。このことについては、全く市長は触れられませんでしたが、そういった雰囲気の中で市長は、市財政について全く問題はないと、このことを5カ所全部で私は聞きました。そして今日、私が市長さんに事前通告した質問内容は、出雲市財政の健全性をそれぞれの数値で示せと、こう言ったわけです。今、市長さんがお答えになったのは、実質公債費比率が21.1%で、25%の危険ラインを達してないから大丈夫だと、こう言って、おっしゃいましたが、そして、そのほかの四つの指標も全部言われました。確かに私がつくったものと合致しておりますし、島根県が発表しました18年度(2006)の各地方自治体の財政状況をあらわす数値表と全く一緒です。島根県は、まずこの実質公債費比率は18%ラインを危険ラインとして表示しています。それが出雲市は21.1%。それから、経常収支比率、これについては、90%以上を県は危険ラインとしています。それで94.2%です、出雲市は。地方債残高比率、これも県は300%を基準としておりますが、363.3%、これもオーバーしています。そして、積立金現在高比率、これは30%未満を危険ラインとしておりますが、29.4%、これも未満になっています。つまり、四つの数値が全部、県の示す基準をオーバーしている。つまり、島根県は、出雲市の財政状況に対しては非常に心配な状況に至っているというふうに言っています。


 そして、もう一つ申しあげます。昨年の9月議会に提出されました、監査委員さんの意見があります。財政状況の部分を朗読します。


 次に、財政状況を示す数値を見ると、財政基盤の強さを過去3カ年の平均値で示す財政力指数は0.480、財政構造の弾力性を示す経常収支比率は94.2%、公債費の財政負担状況等を示す過去3カ年の平均値で示す起債制限比率は14.8%、さらに実質的な借金返済負担度を過去3年の平均値で示す「実質公債費比率」は21.0%となっている。これらを前年度と比べると、財政力指数こそ若干の改善となっているが、その他の指数はいずれも悪化しており、経常収支比率は対前年度比3.6ポイント増、財政構造の硬直化が顕著になるとともに起債制限比率は、対前年度比1.2ポイント増、実質公債費比率は対前年度比2.8ポイント増で危険ラインとされる18%を大きく超える結果となったと。


 監査委員さんも18%と数字をちゃんとここに挙げられておるんです。監査委員さんの意見ですよ、18年度決算の。私が言ってるんじゃないんです。県が言ってるわけでもない。監査委員さんがおっしゃっている。そして、今後しばらくの間は、悪化傾向が続く見込みであり、出雲市の行く末を危惧するところであると。こう監査委員さんははっきりうたわれておる。まさに危機感をあらわにした表現で警告を発しております。この警告を無視されるわけでございますか。


 そして、阿國座が他の事業を犠牲にすることなどは全くないと、浜山中学校で断言されました。このグラフを見ていただきたいと思います。これはテレビは映りませんでしょうかね。


 これは、起債高を過去5年間と今後5年間を示したものです。これは、道路と街路、そして公共下水道を取り上げたものです。ご覧のように、今まで約80億円の起債になっていますが、これが3分の1程度になっている。こういう状況でもって、果たして他の事業に影響を与えないと言えるんでしょうか。またゆっくりご覧いただきたいと思いますけれども、そういった状況が生まれているわけです。


 また、行政改革に名を借りた補助金の削減は、コミュニティセンターの運営費のカットから、母子会活動費の補助のカットに至るまで及んでおります。阿國座建設で必要になる毎年6,000万円の返済は一般財源からの支出でありますし、市民生活に影響を及ばさないはずがないではありませんか。説明会でのあなたの発言は、欺瞞に満ちたものだと言わざるを得ません。


 そしてまた、湖陵町での説明会の中で、実は賛成意見がお一人ありました。湖陵町の商工会の会長さんのようですけども、杉原さんとおっしゃっていた。この方は、「出雲市の財政は全く大丈夫だと、市長がそう言ってるではないですか」と。「ですから、阿國座建設についてもぜひ進めていただきたい。」と、こういうふうに発言されたんですね。市長もご存じだと思います。


 というふうに、市のいわゆる商工の関係の重要なポストにおつきの方からでさえ、市長の説明を誤解されているんですよ、明らかに。出雲市の財政はこれだけ緊急度の高いものになっているということをご存じないわけですよ。こういったことが説明会によって公然と市民に発表されておる事実、これを私は今回の一般質問で追求せざるを得ないわけです。


 そして、もう一つ挙げておきましょう。いい例を言われましたので私もその例を引き継いで質問させていただきますが、阿國座の大歌舞伎の計画の13日間の公演費のギャラを全部トータルいたしますと、今、市長さんがおっしゃったように1日1,400万です。これを13日間かけますと、1億8,200万円になります。これで入場料収入の試算によりますと、2億680万円の収入が上がると、こうなっています。これは、入場料が占める収益率は114%、つまり出演料の1.14倍もうかると、入場料で、という試算になっています。


 ところが、これは6月9日に行われた、出雲総合芸術文化祭の実行委員会の報告書です。これもいただきました。昨年度の歌舞伎の実績を見ますと、公演費が、つまりギャラが1,059万円かかっています。それで入場料収入が613万3,000円。ということは、入場料に占める収益率は58%です。阿國座計画のちょうど半分です。


 本年度の計画案、この11月19日に行われる計画案もここに示されておりますが、計画案でさえ、ギャラが1,100万円、入場料収入の予定が700万円、つまり、事業量収入の収益率は64%に見込んである、今年の公演でですよ。


 こういう状況の中で、現実が、果たして阿國座の収益率が114%なんていう数字が、だれがこれを信じるんですか。これは、市が出された計画書にはっきりこのことは、数値はうたわれていますね。私、ここに持ってますから。あえて見せませんけども、はっきりうたわれています。


 このように、今、取り上げた数字を見ただけでも、市長の今回の阿國座の計画というものは、非常に収入についてもあやふやな、いいかげんな数字の羅列になっている。そしてまた、現在の財政の認識も非常に問題がある、こういったことをご指摘しておきたいというふうに思います。


 ポイントは申しあげました。改めて、最初の12カ所で説明された説明会の感想等について、私の意見を少し述べさせていただきます。5カ所で私は会場で拝聴をいたしました。いずれの会場でも圧倒的多数が反対意見でございました。


 しかし、もう一つ事例を挙げておきます。5月19日に武志山荘で行われました、出雲市の中町商工会の総会の場、市長さん、ご記憶がございますね。この場に少しいっぱい入っておいでになったというふうに見ておった市民の方がおっしゃっておりますが、「説明会場は、動員された建設反対派の方々の発言がほとんどで、市民の声を正直に反映されたものではなかった」と、このように述べられたと聞きました。本当に市長はその程度の認識なのでございましょうか。すべての会場に出席し、だれが発言したかをはっきり認識されていたのは市長さん、あなた自身ではないでしょうか。動員された一部の者がその会場を牛耳って発言したといった事実が本当にあったのでしょうか。全会場をお回りになった市長さん、あなたが一番そのことはよくご存じではないでしょうか。各会場それぞれ地元の方の発言で、その多くが建設に反対する意見であったならば、これはその地区の民意として素直に受けとめるべきではないでしょうか。


 そして、武中さんとの松竹との協力関係についても、一部訂正の発言をされましたが、私はそのほかの事実をもって少しご意見を申しあげたい。


 松竹の武中取締役が、出雲阿國座建設基本計画設計策定委員会のアドバイザーに着任されたのは、平成18年(2006)の8月21日の会の発足と同時でありました。その後延べ20回にわたり部会を含め開催されていますが、武中氏は、最終の平成19年(2007)12月10日までの間、一度も出席されておりません。これは、議事録をとって私は調べました。ところが、全員協議会の場で、米山議員が武中氏の出席回数をただしたところ、板倉部長さん、ここにおいでになりますが、「10数回おいでいただきアドバイスを受けました。」と回答されました。後日私は電話で板倉部長に確認しましたところ、虚偽の発言をしたとお認めになりました。


 また、昨年11月22日の観光・産業振興特別委員会の議事録も見て、広戸議員の「松竹の熱意が感じられない」といった質問に対して、「武中本部長は、毎月のように検討会議の中に加わってもらって、施設の整備から運営方についても入ってもらっています。」と答弁し、いかにも松竹側も熱心に応援しているかのように取り繕っております。観光・産業振興特別委員会の委員をはじめ、私たち議員は、歌舞伎興行については全くの素人であり、歌舞伎の唯一の興行権をもって、110余年もの長い歴史ある松竹の全面的な応援をいわば担保にこの計画を信じてきました。まさか執行部がこのような虚偽の発言をもって松竹との特別な関係を偽装し、計画を進めようとしていることなど想定外でございました。


 もっとも数回にわたり東京、岡山、大阪などで武中氏ご本人に面談し、審議経過を説明されていたと書いてございます。しかし、直接出席してその場の雰囲気を自らがくみ取ることと、後日担当者から個別に説明を受けるのでは、全く意味合いが異なるのではないでしょうか。したがって、広戸議員の松竹の熱意云々の発言になったのも、私には当然のことと感じられるわけでございます。


 そして、もう一つ、佐田地区の説明会会場でも、地元との取引と感じられる発言がありました。「佐田中学校や防災無線設備の老朽化といった緊急かつ重要な問題を優先すべきだ」といった質問に対し、「佐田中学校の改築は現在進めている平田の旭丘中学校の次にやります。防災無線はすぐにやります。壊れているならすぐにやります。」こう市長は答弁されました。


 今回の四川大地震の教訓から、文科省は学校の耐震工事を急ぐ通達を出しています。昨日の新聞にも載っておりました。昨日、議会の冒頭にあったように、出雲市は耐震強度の診断を今年度から始めるとの表明がございました。既に平田小学校は地盤沈下から大きなひび割れが発生していることは、恐らく地元の大谷委員長さんはご存じだと思いますが、このような学校の耐震工事などをまずやらなければならない仕事ではないでしょうか。問題は山積しています。場当たり的に安易に取引に応じるような態度は、議会制民主主義に反する行為です。


 そしてもう一つ、3月10日に小さな記事ですが、山陰中央新報にこのような公告、公に告げるという公告です。これはコピーですが、公告が載っておりました。これは、3月20日に出雲阿國座整備事業についての説明会を出雲大社うらら館において開催するといった公告です。出雲市公告です。出されました。皆さんご存じのように、3月20日は、大社町において第1回の市民説明会が開催された日であります。ご丁寧に公告まで出してやるのかと思いました、私は。


 ところが、3月14日に、この次のもう一つ公告が載っています。開催日時を3月24日に変更し、開催場所も地域交流センターに変更するとの、また同じ公告が出ました。二度出たんです、公告がこうして。これがその拡大のコピーです。これを見た市民の方から、3月20日の説明会は日程が変更になりましたねといった問い合わせが私のところに参りました。いや、そんなはずはないがと。


 この公告にあります大社門前町整備課に問い合わせましたところ、日程は変更になりましたとの答えです。芸術文化振興課に問い合わせると、3月20日に間違いなく開催しますとの答えでありました。どうなっているのかと、再度、大社門前町整備課に問い合わせて、初めて事の真相が分かりました。地権者を含めた関係者への事業説明会を3月の20日に開催する予定だったのですが、同じうらら館で同じ時間に市民説明会が開催されることが急遽決定されたために、これではまずいと3月24日に変更したとのことでした。


 この事件には、問題点が三つあります。一つは、法に基づく事業説明会を優先させず、なぜこのように簡単に変更したのか。公告の重要性が全く理解されていないんです。この変更公告により新聞への掲載料は約10万円だということが明らかになっています。無駄な支出です。1円たりとも公費を無駄にしないということは、市長が毎年施政方針の中で述べられることですが、10数万円、全くこの公告のために無駄になってしまった。これも監査の請求になるんではないかと思います。


 次に三つ目、これは、市役所の横の連絡が全くとれていない。市民に誤解を与え、結果的に多くの市民に迷惑をかけた。組織の緊張感の欠如と場当たり的な対応と言わざるを得ません。


 そして、山口県の国民文化祭が一昨年開催されました。この文化祭に佐田のむらくも座が出演することになったことから、私も写真記録の立場で同行させていただきました。会場は平成12年(2000)に竣工オープンしたルネッサながとでした。客席数は812席、体育館を併設していますが、備品を除く総工事費が73億円もかかった豪華な施設でございます。県が3分の2、市が3分の1を負担した建物でございます。県と市の共同作業で完成した施設でございます。阿國座と同じように伝統芸能を上演することを手段にした建物で、その内容の充実した舞台構造に大変驚きました。私も舞台関係の仕事に8年間従事し、国立劇場をはじめとして、多くの舞台を見てきましたが、この舞台は本物だと感じました。


 一つの例をとりますと、歌舞伎舞台の面積は、客席から見える部分の3倍の面積が必要だと言われています。これは、素早く舞台転換に必要な大道具等の収容のためにです。この基準にもしっかり合致したものでございました。阿國座の面積は、左右に分割されて約2倍の面積です。これでは舞台幅のある大道具は解体しなければ転換ができないことになります。これで果たしてオンリーワンの舞台が可能でしょうか。


 運営状況を見ますと、アリーナ部分を含めて昨年度の決算では、指定管理料が1億5,950万円が計上されています。人件費は5,076万円となっています。舞台のつくりは、先ほども言いましたように、歌舞伎公演を主体とした伝統芸能上演目的に建設されていますが、収入を上げるには、そんなことは言っておれません。最近の公演を見ますと、美川憲一ショーとか、映画会、あるいはオーケストラまで何でもありのホールとして使われております。


 いかんせん812の客席数では、チケットが割高になって、興行的にはなり立たないとの声を現場の声としてお聞きいたしました。地声が届く理想は800席だとは確かに言えますが、興行的になり立つには、やはり最低1,200席は必要だと一般に言われています。阿國座は現在840席で実施設計に移っております。840席中PRされております升席は187席、1階の中央通路部分の前だけです。升席は。


 近隣にあるこれらの施設の現状は、市長の口からは一度も聞いたことはございません。やはりこのようなことも事実としてちゃんと伝えて、長門です。山陰地方のこういったホールもあるんです。


 次に、そもそも行政の目的は何か。地方自治法の目的には、住民福祉の増進を図るとうたわれています。ここがそもそも市長と見解を異にするところですが、自治体自らが産業振興に積極的に取り組むことは危険過ぎます。行政はきっかけづくりはできても、その原動力となるべきではないと思います。財政再建団体となって全国の注目を浴びた北海道夕張市は、炭鉱閉山の衰退から行政主導の観光産業に転換し、過大な投資と見通しの甘さから結果悲惨な末路を見るに至りました。


 平成合併のモデルケースといわれた兵庫県篠山市は、合併特例債の積極的な活用による過大な都市基盤整備を行ったことによって、財政状態が急速に悪化しました。新しく就任された酒井市長は、平成19年度(2007)を再生元年と位置付けて、篠山再生計画を策定して、本年度から改革を断行されています。


 これらの自治体に共通している点は、いずれも過大投資と財政収支見通しの甘さが指摘されております。また、行政主導で行われた産業振興策で失敗した例は、全国に枚挙にいとまがありません。ましてやかつてのリゾート法による観光産業に依存した巨大投資はことごとく失敗したではありませんか。民間投資の刺激策としての行政プランなら容認できますが、直接手を下す今回の積極投資に、市民の民意はノーを突きつけています。


 また、道路特定財源、これについても、今、揮発油税は16%と言われましたけれども、実際は揮発油税、重油税、道路特定財源にはいろんな税金が入っています。そのために、これは年度によって違いますが、私の調査では4割から7割が道路特定財源に使われています、まちづくり交付金は。決して100%ではいいませんけれども、そのような市長の認識とは事実は違います。


 改めてオンリーワンの舞台のことを申しあげておきます。国立劇場では、通常毎月25日に打ち上げ、つまり公演の終わりを迎えまして、翌月3日から5日に次の月例公演が幕明けをいたします。つまりこの7日から10日間ぐらいが新しい演目の台本読みから立ちげいこ、そして舞台での本げいこが行われます。初日を迎えるんです。


 オリジナルの演目を上演するには、それなりの準備期間が必要です。特にその劇場の特徴ある施設、花道のスッポンやせり等を効果的に演目の中で活用をするには、タイミングやきっかけや、そしてまた間のとり方を入念に確認することが必要です。特に、暗転の中でせり上がりは大変効果的な演出ではありますが、非常に危険が伴います。暗い中にすっぽりと舞台に穴があくわけですから、ご存じのように車いすでの国会議員として活躍された八代英太氏は、このせりからの転落事故で脊椎を損傷されました。


 熟練した舞台技術者と演者のあうんの呼吸がダイナミックな演出となって観客を酔わせるのです。人間国宝クラスの役者によるオンリーワンの舞台が阿國座で春のわずか3日間の上演のために限られた予算で可能でしょうか。歌舞伎上演の唯一の興行権を持つ松竹との関係については、あしたの珍部議員の質問に譲りますが、6〜7割のチケットは松竹が責任をもって都市部で売ってくれるという約束があったからやに我々議員も聞かされていました。これもどうも事実ではなかったらしいとなりますと、13日間の1万8,800枚のチケットのうち、約6割強と見て、1万2,000枚1億3,200万円が、いわば松竹に担保された収入だと見ていた根底が崩れたわけです。これでは収支計画を見直す必要があります。確実にチケットが売れるとする旅行代理店との言質があれば別ですが、こういうものがございますか。毎年何千万円単位のチケットの売れ残りを抱えて、地元大社町を中心とする住民に半ば強制的に買わされるような事態は何としても避けなければなりません。


 最後に、私が傍聴したすべての会場で市長は、自分の説明が十分に理解されていない。時間をかけ、丁寧な説明をすればきっと阿國座建設の理念が理解していただけると信じているとおっしゃっていましたが、今もその考えに変わりはないのでしょうか。


 多選首長が極めて感染しやすい病に、賢者のおごり病という病があります。この病は権限というウイルスによって感染し、初めは目や耳にその初期症状があらわれます。民衆の声がだんだん聞こえにくくなり、現実が直視できなくなってきたら、病はかなり進行しています。当初は、はて老化現象かと思ってみたりするのですが、やがて脳に転移して、他者の無知無理解をやたらに批判して、血圧が非常に上がります。この禁断症状を静めるには、周りのイエスマンたちに八つ当たりするしかないわけでございます。幸いにこの賢者のおごり病という病は、落選という抗生物質が絶妙な効き目を持っておると言われております。もちろん、再発の可能性は全くないのがこの病の特徴でございます。


 阿國座建設に疑問を投げかけた市民運動が発足するや、新聞、広報誌、ケーブルテレビを利用して、徹底的な広報に努められ、その上に市内12カ所での市長説明会まで開催されました。その物量と経費はささやかな市民団体の活動と比べるすべもありません。にもかかわらず、各説明会場は圧倒的に反対の声が多く聞かれた現実は、市長の言う、説明不足ではまさに説明がつかないものです。市民が肌で感じている箱物建設への危機感にほかならないと思われました。


 説明会において、市民から住民投票の実施をといった意見や、来年4月に予定される市長、議会の同時選挙まで凍結し、民意を図るべきだという意見も寄せられましたが、市長はかたくなに代議制である以上、議会の意見に従う、年内に早期工事着工の方針を変えないとのことを表明されました。不特定多数の住民に対する骨の折れる説明責任をはかることよりも、簡便な議会対応で乗り切ろうとする意思のあらわれであったように感じられました。いよいよ議会の良識が問われることになりました。


 ここで民意と行政の乖離を考えてみたいと思います。市長は、あれだけ説明して理解してもらえないと嘆かれますが、これだけ説明してだめなら、民意は反対だと結論付けるのが真理ではないでしょうか。西尾市長、あなたが選ばれたのも、市民があなたのすべてを知らないがために当選できたと言えないでしょうか。


 阿國座の将来のすべてを知ることなど到底不可能です。ましてこれから建設しようとする建物について、市長の側の説明も市民の側の反対理由もすべては予測の域を出ないものです。したがって、多くの市民が肌で感じ取った危機感は、案外当たっていると思えるのです。1人1票の民主主義では、民意とはそんなものではないでしょうか。


 最後に改めて申しあげます。前進、前進、また借金はもう結構です。


 以上で私の質問を終わります。


○議 長(今岡一朗君) 以上で、26番、原 隆利議員の質問は終了いたしました。


 ここでしばらく休憩いたします。再開は、午後1時といたします。


               午後 0時04分 休憩


               午後 1時00分 再開


○副議長(宮本 享君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。


 一般質問を続けます。


 21番、勝部順子議員。


○21番(勝部順子君) 登壇 21番、勝部順子でございます。


 初めの質問、市民の安心安全を守るためについてから、2点質問いたします。


 他人との共用を禁じた採血用穿刺器具を使い回していた問題が連日報じられ、不安が広がっています。島根県は、緊急調査の結果を5月31日に公表し、対象者が1,350人になると発表しました。また、使い回しを確認した56の医療機関も公表され、出雲市内でも地域医療の中核を担ってきた県立病院をはじめ、多くの市民が通院をされている病院、診療所など、10の医療施設などで使い回しをしている実態が明らかになりました。公表された医療機関が責任を持って対象者への迅速丁寧な対応と不安解消に取り組まれることを強く求めるものです。


 その後、厚生労働省の調査で全国での使い回しがされていたことが分かってきています。厚生労働省が全国調査に乗り出すきっかけになった、益田市の診療所で問題になった器具は、一つの本体に針が6本セットされ、使うたびに手動で新しい針に切り替える構造ですが、同診療所では、自動的に切り替わると思ったとして、針の交換をしていなかったことが判明しています。針の使い回しは肝炎など感染症のリスクがあることは、医学の常識です。厚生労働省は採血用穿刺器具、ディスポーザブルタイプでないものの取り扱いについては、平成18年(2006)3月3日付の通達で他の人とは共用しないことなどと記載し、注意喚起を図っています。


 報道によりますと、医療ジャーナリストの方は、説明書を読むのは常識で、それを見落としたとしたら言語道断、職業的な慣れから来たのか論理性が疑われると指摘されています。


 また、6月8日付の新聞報道によりますと、安来市立病院では、7日、使い回しが禁じられた器具を入院患者14人に複数使用したことを発表しました。そのうちの1人がB型肝炎ウイルスの保有者で、同病院では、全員の血液検査を行うことをしています。県の調査では、支障なしと回答しており、報道で初めて使用器具が対象だと気づいたとしています。院長はこのような事態になったのは、職員の認識不足が要因と釈明をされています。住民の命を預かる、また、守る医療施設で行われてきた一連の事態に、地域医療全体に対する不信感につながるのではないかと懸念をされます。


 6月10日、議会開会日の全員協議会で、出雲市立医療センターと市立診療所6施設では、採血用穿刺器具の不適切な使用はなかったと報告があり、安心いたしました。しかし、出雲市内の病院などでの使い回しで150人あまりの市民の方が対象になっておられるわけですから、市としても多くの市民の不安解消に向けた対応や、広報による周知などに取り組まれることが必要と考えます。


 この問題についての市長の所見を伺います。


 2点目の質問、緊急通報システムの拡充について考えを伺います。病弱な高齢者のひとり暮らしや、高齢者だけの世帯での緊急通報システムの設置状況は、合併後どの程度進んでいるでしょうか。平成18年(2006)決算では、新規設置が0、再設置6台、撤去87台、累計設置台数が676台と報告されています。大変に少ないと驚いていますが、現状を伺います。


 ますます高齢社会を迎える中、高齢者の方々に安心して暮らしていただくために十分な設置を望むものです。今後の取り組みについて伺います。


○副議長(宮本 享君) 井上健康福祉部長。


○健康福祉部長(井上明夫君) 登壇 勝部議員の市民の安心安全を守るためにという質問に答えさせていただきます。


 まず、採血器具の使い回しの問題についてでございます。島根県の調査によりますと、県内56の医療機関で国の通知に反しまして複数の患者に、個人用の採血用穿刺器具を使用したことが判明しております。市内では、先ほど指摘もございましたけども、10の医療機関で採血用穿刺器具が使い回しをされておりましたけども、市立の総合医療センター、また、市立の各診療所においては、不適切な使用実態はなかったところでございます。


 この採血用の穿刺器具は、複数の患者に使用するということを禁止されておりますけれども、益田市の事例を除けば、いずれの医療機関でも針が複数の患者に使用されたということではなくて、周辺のキャップと呼ばれる部分が使い回されたということでございます。そういった、複数の患者への皮膚の接触したことによる感染症の発生事例は、現在のところ国内では報告をされていないという状況でございます。


 しかしながら、ご指摘いただきましたように、市民の方々に不安を与える結果になったということについては、大変残念なことでございます。不適切な事例がありました医療機関では、それぞれ鋭意、個別に患者さんに対して対応がなされているところではあると思いますが、本市としても県や保健所と相談しながら、市民の不安の解消に向けて、必要な情報提供に協力してまいりたいというふうに考えております。


 次に、緊急通報システムの拡充の関係の質問にお答えを申しあげます。


 緊急通報装置は、いざというときに緊急ボタンを押すと、消防署や近くにお住まいの協力員に直接つながるシステムでございまして、独居高齢者などの皆様がそれぞれの地域で、いつまでも安心して暮らせるようにするための本市の高齢者施策の一つでございます。


 この事業につきましては、合併前は各市町でいろいろなシステムとか、設置の要件がございましたので、それを合併後統一を図ってきたところでございます。現在新規設置をする場合の要件は、緊急時の連絡手段の確保が非常に困難な在宅の生活者であって、なおかつ慢性疾患を有するなど、日常生活を営む上で常時注意が必要な人などとしているところでございます。


 平成19年度(2007)末現在の設置台数は、608台という状況でございまして、通報により緊急のペンダントを押して通報して救急搬送をされたという件数は、平成17年度(2005)48件、平成18年度(2006)33件、平成19年度(2007)25件という状況でございます。今後につきましても、引き続き対象者の方には、確実に設置ができますように、事業の周知徹底を図ってまいりたいというふうに思っております。


 また、本年度は、平田地域においては、協力員方式をとっておりましたけれども、消防署へ直接通じますシステムに改善をして、迅速適切な対応が図れるようにしたいというふうに考えております。


 また、一方で市内でも民間のシステムを活用した緊急通報装置が普及しつつあるようでございます。そういったことから、今後については、緊急システムを活用される市民の方々への支援方策、また、その緊急システムと民間のシステムとの連携について、検討してまいりたいというふうに考えております。


 以上、答弁とさせていただきます。


○副議長(宮本 享君) 勝部順子議員。


○21番(勝部順子君) この採血用の穿刺器具は、このたびの事例は医療機関における使用事例なんですけども、この医療機器は個人での購入、使用ができるものでありますから、県は広く県民にも注意喚起を図るようにということで報道発表をされています。市民の皆さんの中には、マスコミが非常にこういった情報を流しましたので非常に心配されている方で、自分が通院されている病院の窓口で、私が今、注射をしてもらった分は大丈夫かとか、そうした非常に医療の現場にいらっしゃる方はそんなことをというふうに思われるかもしれませんけれど、本当に信頼をして通っている病院ということは非常に大きな信頼につながっているものですから、自分の命を本当に預けているような思いでいますので、そういったところで今の部長の答弁でもありましたけれども、実際にこの器具での今まで事例は出てはおりませんけれども、ただ、外国で、イギリスでの介護施設におけるB型肝炎患者の発生との関係が疑われるという、そのときには2名亡くなっていらっしゃいますけれども、そうしたこととか出ておりまして、全く皆無だと、キャップのとこだけは大丈夫だよということではありませんので、こういった注意喚起は図る必要があると思います。


 それで、先日の市立総合医療センターと、それから橋波診療所と塩津診療所については、やっぱり今回の対象になった器具を使って診療がされておりましたけれども、本当に適切な対応をされているということを聞いております。


 ただ、こういったときですので、今使っているものをディスボーザブルタイプに切り替えるべきではないかなと思います。こうすることが市民の皆さん、ひいてはそこの病院を利用される方へ、本当に安心安全を提供することにつながるのではないかと思っております。


 確かにディスポーザブルタイプのものは割高にはなると思いますけれども、そうしたことを市立の医療センターであれば、そういったことに取り組むべきではないかと思っておりますので、このことについてのコメントをお願いしたいと思います。


 それと、緊急通報システムは、今伺いましたら、平成19年度(2007)は608台ということで、平成18年(2006)よりもまた減っている状況があるということは、希望されていても設置をしていただけなかったのか、それとも、先ほどおっしゃったように民間のものが非常に皆さんが使われているといった実態があるということもお聞きしておりますので、だけれども、やっぱり市でやっている緊急通報システムも、皆さんが相談があれば応じていただいて、これから設置をしていくお考えはあるのかどうなのか、その辺について、もう一度お願いします。


○副議長(宮本 享君) 井上健康福祉部長。


○健康福祉部長(井上明夫君) まず最初の採血用穿刺器具の今後の購入の関係でございますけども、聞きますとメーカーにおいてもやはりディスポーザブルタイプの方が安全性に問題がないということで、今後の製造に当たっては恐らくディスポーザブルタイプのものしか製造しないのではないかと思われますが、いずれにしても市立総合医療センターをはじめ、各診療所で今後購入するものにつきましては、ディスポーザブルタイプを採用したいというふうに考えておりますので、ご安心をいただきたいというふうに思います。


 それから、緊急通報装置の関係でございますけれども、今、一定の要件、つけるための要件はやや厳しめの要件というふうに見えるかとも思いますけど、希望されればどなたにでもおつけできるということではありませんので、体に重度の疾患等、障害等があって、なかなか本当に緊急のときに通報ができなければ命の問題が発生するというような方を最優先につけているものでございますので、そうでない方のご要望については、民間のシステム等もございますということで相談には丁寧に応じて、できるだけそういった要望に応えるようなことにしていきたいと思いますし、先ほども答弁で申しましたように、民間システムへの支援とか、連携ということで、要望に応えてまいりたいというふうに考えております。


○副議長(宮本 享君) 勝部順子議員。


○21番(勝部順子君) これから、ディスポーザブルタイプに順次これから購入するものはということですけれども、ぜひともそれは進めていただきたいと思います。


 医療の現場で血液ということは非常に敏感に対応しなければならないことですし、私も周りにそういった現場に勤務している者がおりますので、このニュースが出たときに、何でという、非常に残念だという思いを持った者がたくさんいらっしゃいましたので、こうした本当に医療の現場は大変だろうと思いますけれども、市民に安心安全を与える施設であっていただきたいということを強く要望してこの質問は終わります。次の質問に入ります。


 次の質問、学校施設の耐震化の問題について、質問いたします。


 中国四川省大地震では、学校施設に甚大な倒壊被害が出ました。多くの児童生徒の皆さんが生き埋めになり、多くの方がお亡くなりになりました。改めて学校耐震化の必要性がクローズアップされています。学校施設については、1981年の建築基準法の改正で、震度6強の地震に耐えるよう義務付けられています。このため、同年以前に建設された施設は、耐震診断を実施し、改正法の耐震基準を下回る場合は、改修を求められています。報道によりますと、県内の公立小中高施設のうち、1981年以前に建設された687棟、一部で詳しい2次診断を実施した結果、全施設の3%に当たる39棟が大規模地震で倒壊の危険が高いことが報じられました。このうち小中学校22棟の危険性が高いと報じています。出雲市の小中学校は、この22棟の中に含まれていないか心配です。市内小中学校の中で1981年以前に建てられた施設が26校あります。平成17年(2005)から18年(2006)にかけて、耐震化優先度調査を実施されることになっていましたが、その結果を伺います。


 報道によりますと、県内の86施設が2次診断の前段となる簡易診断すら実施しておらず、震度6強以上の地震で倒壊する危険性が高い施設は、さらに多いと推察されるとしています。国において公立の小中学校の耐震化を大きく推進するための地震防災対策特別措置法改正案を議員立法で委員長提案により6月6日衆議院本会議で可決され、昨日参議院で可決されました。地震補強事業の補助率を現行の2分の1から3分の2に拡充されます。これまで学校耐震化推進の大きな障害になっていた地方財政負担が軽減されることで、学校の推進がこれまで以上に大きく進むと期待されています。災害時、地域の防災拠点としての大切な役割も担う学校施設の耐震化は、待ったなしの重要な状況です。


 耐震化についての市の考えを伺います。


○副議長(宮本 享君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 学校施設の耐震化に向かっての取り組みについての勝部議員のご質問にお答えいたします。


 現在、皆さん方のご関心は、先に報道されました県内39、このうち公立小中学校22、あと17は高校でございますけれども、そのようなデータと出雲市の学校施設の関係はどうなのかと、まずそのことをお気になさっていると思います。私もこのニュースは重大な関心を持ってフォローさせていただきました。このデータでは、現時点で出雲市内の小中学校の分は入っておりません。


 市における危険性の高い学校施設、これについては、現在、把握しつつございますし、更に調査が必要だということでございます。この耐震診断の調査対象について、市内小中学校の非木造、木造でない校舎、屋体が186棟ございます。このうち1981年、昭和56年の新耐震基準改正以前に建築された施設は、77棟、校舎が57、屋体が20、77棟であります。耐震診断の対象となる施設は、この77棟のうち、既に耐震診断を実施し、強度が確認されたものや改築等により、耐震改修済みの21棟を除く51棟、すなわち校舎37、屋体19、これでございます。市では、この56棟につきまして、施設整備計画策定に合わせまして、耐震診断や耐力度調査をどの施設から行うのか、その優先度を検討することを目的とした耐震化優先度調査を実施いたしました。


 この耐震化優先度調査の内容は、平成17年度(2005)と平成18年度(2006)の2カ年で、コンクリートの強度、老朽度、耐震壁の配置等を調査して、施設ごとの耐震化工事の優先度を5段階にランク分けするものでございます。市ではこの調査結果や施設の老朽度などを勘案して、年次計画により施設整備を検討してきたところであります。


 その結果、優先度ランクの1と2という、このランクの高いもの25棟が我々の方では耐震に向かっての耐震補強の準備をするかどうかということになるわけでございます。この25のランク1及びランク2と判定された棟のうち、近く改築工事等が計画されている、旭丘中学校とか、佐田中学校とか、そういうものを除く21棟につきまして、今年度の補正予算も含めまして、速やかに耐震診断を実施する考えです。


 診断の結果、耐震補強が必要とされた施設につきましては、耐震補強に向けた方針を策定した上で、倒壊の危険度の高い施設から順次耐震補強設計、さらに耐震補強工事を実施する考えでございます。


 また、残る5ランクのうち、3、4、5の三つのランクにつきましても、引き続き耐震診断を実施する考えでございます。


 国の耐震化の方針でございますが、先ほど議員がおっしゃいましたように、このたび法律もできました。公立小学校の耐震化事業を促進するために、地震防災対策特別措置法も改正し、筋交いの増設などの補強工事の補助率を2分の1から3分の2に引き上げ、改築工事の補助率を3分の1から2分の1に引き上げたところです。


 さらに、起債にかかる地方交付税の配分を拡充することにより、市町村の実質的な負担割合を補強工事では13%、改築工事では20%に軽減する方針を打ち出したところでございます。


 このような中で、私どもが今、さらに昨日も文科省文教施設部長といろいろ協議しましたのは、耐震調査、この調査費についても満額、できれば満額、国が措置すべきではないかと、全部国の予算で調査をして、その上で工事が必要なものは市町村の負担も入れてやるというのが筋ではないかと、こういうことで今、迫っておるところでございます。


 国の考え方は、調査はまず市の予算でやりなさいと。そして、耐震工事に入ったときに、その工事費に当該建物の調査費を上積みして予算措置しますと、こういうことですから、調査したけど工事しないものは調査費は丸々地方の負担として残ってしまうと、これはおかしいじゃないかと。全部調査費ぐらいは文科省が出しなさいと、こういうことを今交渉しております。そのような結果、間もなく文教施設企画部長が職員を派遣して、それじゃ出雲市の建物を見させてほしいと、こんなことを今言ってきましたので、まずそれを受け入れて、我々が問題としております、この21棟の現場に案内して見てもらおうというようなことも考えておるところでございます。


 いずれにいたしましても、この21棟の調査、これの結果、耐震補強工事の必要なものは、当然速やかにやっていかなきゃいけないと、こういう考え方でございます。


 以上でございます。


○副議長(宮本 享君) 勝部順子議員。


○21番(勝部順子君) このことについては、議会冒頭でも市長がおっしゃっておりましたけれども、私も旧出雲市のときにも平成14年(2002)、また、17年(2005)と耐震化のことについては訴えておりました。やっぱりなかなかその当時から比べましても、耐震化調査はなかなか進んでいないなということがよく分かっております。


 昨日の山陰中央新報も、皆さんもご覧になったと思いますけれども、各議会で今回はやっぱりこの四川省の大地震を受けて、学校の被害が結構多くて、そこで子どもたちが、たくさんの児童生徒が亡くなったということを教訓にということで、どこの議会も取り上げたと思うんですけど、特に益田市は、今年度までに耐震化の調査は終わったというふうに出ておりまして、これは私は詳細に益田市に聞いたわけではありませんので、また、詳細に調べてみたいとは思いますけれども、耐震調査をしてですね。ですから、これで出た結果で学校のこれから補強工事とか、そういったものの計画もどうも議会の答弁で述べられたようでして、益田市にしましても、これまた浜田とか、大田にしましても、そういった前向きな、非常に前向きな答弁が出たようです。それぐらいに今、皆さんが本当に大きな地震は必ずしも中国の建設、学校の建て方とか、そういったものと、こちらの日本の国内での建設とは、また若干違うかもしれませんけれども、でも何にしましてもやっぱり児童生徒が1日じゅういる、そういったところをやっぱり早くに耐震化を進めていくということは必要ですし、国が耐震化については、そうやって先ほど市長もおっしゃいましたように、今度から非常に負担が少ないようにというふうなことをこれからやるんですけれども、今おっしゃった最初の前段の診断、そのことに随分かかるということは聞いておりますが、その辺ではやっぱり全部一遍にはできないにしても、年次的に計画を立ててやっていかれないといけないのではないかと思います。


 もう一声という言い方は変ですけど、市長の前向きの答弁をお願いしたいと思います。


○副議長(宮本 享君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 昨日もそのことを指示しておりまして、早急に工事をやるんだと。その前提の調査も早急にやると。文科省とのやりとりは、そのことを文科省は全面的に応援したいから、文教施設ではそういうような指示をしておるわけでございます。


 我々としても、耐震調査の結果を踏まえて、即時どんどんやっていくと、計画的に。決して、益田、浜田等に負けない形でやっていきますのでご安心ください。


○副議長(宮本 享君) 勝部順子議員。


○21番(勝部順子君) 前向きの答弁をいただきましたので、次に行きたいと思います。


 最後の質問、住宅政策について伺います。


 長年建て替えが待たれていました、市営有原住宅がこの秋の完成を目指して工事が順調に進められています。しかし、最近になって2期工事が延期されるとの説明会が小山住宅、有原住宅で行われました。対象の皆様からどのような声が聞かれたでしょうか。なぜ延期なのか、どれぐらい延びるのでしょうか。既に入居希望調査も行われていると聞いています。なぜ今延期なのか、詳細について伺います。


 次に、市営住宅の使用料、家賃の滞納はないのか伺います。また、その徴収と対応はどのようにされているのか、現状を伺います。


 最後に、低家賃で入居できる公営住宅の必要性について、お考えを伺います。市営住宅の建て替えにあわせて、家賃は年次的に上昇していきます。新しい住宅への入居は喜ばしいことでありますが、一方では家賃上昇が家計を圧迫します。新しく建て直されても止むを得ず他の市営住宅を選ばざるを得ない方などいらっしゃるのではないかと思います。


 今すぐに建て替えなどを予定されない市営住宅については、改修して低廉な家賃で入居できる住宅を提供することはできないのか、市の考えを伺います。


○副議長(宮本 享君) 岸都市整備部長。


○都市整備部長(岸 和之君) 登壇 ただいまの勝部議員の住宅政策についての質問にお答えをいたします。


 1点目に市営有原住宅2期工事が延期になる理由についてでございますが、市営小山住宅及び有原住宅におきましては、先日、建替説明会をそれぞれ行いまして、その中で第2期工事の完成時期が2年延期になる旨につきましても説明させていただいたところでございます。


 この理由につきましては、定期的な財政計画の見直しに伴いまして、継続事業を含めまして、本市全体の事業につきまして、年度間の再調整を行ったことによるものでございますが、建設時期の見直し後の第2期工事につきましては、着実に取り組んでいく予定でございます。


 また、対象の入居者の皆さんからは、早期の建設を要望する声が上がる一方で、家賃をはじめその他公共料金などの負担が増えることへの不安や、共益費、新しい設備のお尋ねなど、様々なお尋ねがございました。


 また、説明会の中で入居者の皆さんには、このたび改めて入居希望アンケートをお願いしたところでございますが、第2期分の入居予定者は、現住宅に住む期間が少し長くなるため、十分な維持管理を行いまして、入居者の皆さんに不都合が生じないよう努めてまいりたいと考えております。


 2点目に、市営住宅の使用料の滞納についてでございますが、平成19年度(2007)決算で住宅使用料の滞納額は、過年分をあわせまして、現年分と過年分で調定額約3億2,800万円のうち約3,600万円で、昨年度決算額とほぼ同額でございました。


 この滞納整理につきましては、まず重点的に初期滞納者対策に取り組んでおりまして、督促状送付の上、訪問や電話での納付指導を速やかに行いまして、長期滞納の防止に努めているところでございます。


 3点目に、低家賃で入居できる公営住宅の必要性についてでございますが、現在市営住宅の建設は、老朽化いたしました住宅の建替を基本として実施しております。建替いたしました住宅は、間取り、部屋の広さなど、設備機器など従前と比べて快適な住環境となるため、家賃は上昇いたしますが、激変緩和措置を設けまして、急激に家賃が上がらないように配慮をしていく考えでございます。


 入居者の皆さんには、想定家賃の推移を先般の説明会でもお示ししながら説明し、理解を得たところでございます。


 一方、改修する場合、既存の住宅の間取り、居室の広さ、設備機器やバリアフリー化など、入居者のニーズや基準に合わせねばならず、建て替えと建設費において、大きな差異が生じないという実態でございます。


 また、家賃負担が増えることに不安を持っておられる入居者につきましては、ほかの市営住宅の方へ優先的に住み替えができるように、あわせて説明をさせていただいているところでございます。


 なお、今後老朽化いたしました住宅の建替事業を進めていく一方で、低家賃の既存住宅についても修繕等をしながら、住みよい住環境の維持に努めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。


 以上、答弁とさせていただきます。


○副議長(宮本 享君) 勝部順子議員。


○21番(勝部順子君) 先日行われたこの説明会での私も少しお話を聞かせていただいた方があったんですけれども、非常にやっぱりずれるということに対して不安をお持ちの方もいらっしゃったようですし、今いらっしゃる方の中で私が1期、私が2期工事というふうな感じの争いとまではいかないですけど、そういったことにならないかなという私は非常に心配をしております。


 皆さんも大変に、2期工事といってもすぐ続いて行われるというふうに、初めは話を聞いていらっしゃったと思うので、少しここの今いる住宅に残っても、また間もなく入れるというふうなことがありましたので、着々と皆さんは転居の準備もされておりまして、中にはもうこれは要らないからといって、しょっちゅうこういろいろなものを処分をしたりということをしていらっしゃいましたので、今回この有原住宅の入居者ばかりではなくて、小山の住宅の方もですから、今回この1期工事と2期工事、どっちに入居希望、今からとられると思うんですけれども、人数があふれるのではないかというふうに大変心配をしておりますけど、その辺のことはきちっと本当に丁寧に説明をしていただきたいということを強く思っております。


 それから、本当にこの2年で絶対に間違いはないという保障はなかなか、これから財政が厳しいというお話を午前中もたくさん聞いておりましたけれども、そうなりますと本当に2期工事着手になるまで、本当に心配で分からないといった住民の皆さんの声も、私はそれを絶対大丈夫だよということがまだなかなか言えないというところに非常に心配をしておりますけれども、その辺の丁寧な皆さんへの説明、そういったことをきちっとやっていただきたいということがすごくありますが、先日の状況をもうちょっと詳しくお話を聞かせていただきたいと思います。


○副議長(宮本 享君) 岸都市整備部長。


○都市整備部長(岸 和之君) 先日の説明会につきまして、新しい住宅への転居を希望される方につきましては、再度アンケートをとらせていただきまして、入居者を確認をすることとしております。


 なお、今回の説明会の中で明らかになりましたのは、新たな住宅に入られる方について、入居者の家賃が当然上がってまいりますので、それの激変緩和措置があるかとか、それから、入居希望者が多数だった場合に、最初に申し込んだ方が優先になるのかと、第1期工事の前に申し込んだ方が先になるのかというようなご不安を持たれる方もございましたが、これは、すべての方を対象にして、平等に抽せんを行いたいというふうに考えているところでございます。


 それから、先ほども申しあげましたところでございますが、必ずしも新しい住宅に入りたいという希望の方ばかりではございませんでして、低家賃のところがいいとおっしゃる方については、そういった住宅を優先的に紹介をさせていただきたいというふうに考えております。


○副議長(宮本 享君) 勝部順子議員。


○21番(勝部順子君) 新しいところに入れない事情もあったりして、希望されない方もいらっしゃると思いますが、それからまた、もし2期工事までは待ちますよという方も中にはいらっしゃると思います。そうした方には、例えば、私も近くに有原住宅がありますのでよく分かりますけれども、出ていかれるときに本当にきちっとした直しをされて出たところで、十分にまだ2年や3年は住めるというふうな住宅もあるようですので、そうしたところにそういった方を、今いるお部屋はちょっと傾いているけれども、そこだったら大丈夫だよというふうなところをご紹介をしながら、そういったことは配慮をしながら今回のこの2年遅れるということは、財政問題が出てくると、でも、本当は財政をみんなみた上で、この市営住宅が延びるというのは非常に私としては、大変残念な思いがします。まだほかに無駄はないのか、そういったことをきちっとみていただきながら、このことには手をつけていただきたかったということを強く意見を言わせていただいて終わります。


○副議長(宮本 享君) 以上で、21番、勝部順子議員の質問は終了いたしました。


 次に、19番、板倉明弘議員。


○19番(板倉明弘君) 登壇 19番、政雲クラブの板倉明弘でございます。


 今議会の質問は、市民の健康を守る政策についてと、教育問題の2点について質問を行います。


 まず、特定健診、特定保健指導、通称メタボ健診と言われておりますが、この実施対策について伺います。


 4月から始まったこのメタボ健診は、市町村など医療保険者が40歳から74歳の国民を対象に、腹囲が男性で85センチ以上、女性で90センチ以上、また、血圧、血糖、脂質などの健診を行い、異常があった場合には、生活習慣の改善を促す保健指導を行う制度であります。国が定めた実施率に達しない市町村には、今国会で大変大きな問題となっている後期高齢者医療制度への負担金が最大10%増えるペナルティーが課せられる制度となっています。この制度は、医療費が増える75歳以上の後期高齢者になる前に病気を予防し、医療費を削減するのが最大のねらいだと言われています。


 5月12日付に掲載されました、読売新聞社のメタボ健診に関する全国調査によりますと、1,483自治体からの回答を分析した結果、健診を無料にしたのは26%の384市町村、また、1人当たり1万数千円から2万円程度かかると言われる保健指導費用を無料としたのは、85%の1,255市町村に上ることが調査の結果から明らかになったとのことです。


 無料化は、健診実施率などが低い市町村にペナルティーを課せられる後期高齢者医療制度への負担増を回避するねらいがあり、一方で健診、保健指導にかかる費用に対する国の補助は、全体の23%しかなく、9割の市町村が国に財政支援を求めており、財政難と新制度との板挟みに戸惑う市町村の実態が浮き彫りになったとの報道でした。


 今回の調査結果について、有識者からは、メタボ健診を丸投げされた市町村の困惑ぶりが分かる。財源は国費で負担して全国一律で実施すべきだ。また、やせていても高血圧や高血糖になる危険が高い人が該当者から外れる。また、男性の腹囲85センチという基準がおかしい、として改善を求める声、基準の妥当性や医療費削減の効果が証明されていない見切り発車した国の責任は大きい、と批判する声もある制度であります。


 そこで、市民の健康を守るという責任を負う行政として、どのような取り組みを行うのか、4点について伺います。


 1点目は、メタボ健診の実施内容と、その年間スケジュール、周知方法について伺います。


 2点目は、達成すべき目標値、国は平成24年度(2012)に健診受診率65%、保健指導実施率45%、メタボ減少率10%を掲げています。この目標値達成への具体的な対策を伺います。


 3点目は、40歳から74歳までの国民健康保険被保険者の該当者以外の市民への対象者へは、どのような対応をされるのか伺います。


 4点目に、制度の中に該当者が前向きに生活改善に取り組む仕掛けが必要ではないかと考えます。保健指導計画を立てていただいても、長続きせず失敗や挫折を繰り返す人が予想されます。取り組もうとする動機付けとなる方策が必要ではないでしょうか。


 以上です。


○副議長(宮本 享君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまの板倉明弘議員のご質問にお答えいたします。


 この特定健診、特定保健指導、いわゆるメタボ健診の実施対策でございますが、まず、メタボ健診の実施内容と年間スケジュール、及びその周知方法はということでございます。


 特定健康診査とは、平成19年度(2007)までの基本健康診査にかわって本年度から新たに実施する健康診査でございます。特定健康診査には、メタボリックシンドロームの考え方が取り入れられておりまして、健康診査から保健指導までの流れを大切にしている点が大きな特徴でございます。従来の基本健康診査は、各自治体が実施していましたのに対しまして、特定健診は、各医療保険の保険者が実施することになったところでございます。市は、出雲市国民健康保険の保険者として、国民健康保険加入者のうち40歳から74歳を対象に実施するものでございます。


 特定健診の項目は、身長、体重、BMI、腹囲、血圧、尿糖・尿蛋白、中性脂肪、コレステロール等の血液検査がございます。このほか、高血圧、糖尿病、高脂血症の既往歴や、服薬状況、喫煙状況を伺うことになっております。また、医師の判断などによりまして、貧血検査、心電図検査、眼底検査を実施します。


 年間スケジュールについては、受診券を6月に送付いたしまして、医療機関で7月から9月にかけまして、順次健診を実施するとともに、集団検診を6月から12月に実施することとしております。


 周知の方法については、受診券の個別送付のほか、出雲市ホームページや広報いずも、ポスターなどを用いて周知する考えでございます。


 次に、達成すべき目標値への具体的対策はということでございます。


 市は、「出雲市国民健康保険特定健康診査等実施計画」の中で、平成24年度(2012)においては、特定健康診査受診率を65%、特定保健指導実施率を45%、メタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減少率10%の目標値を定めております。


 平成19年度(2007)までの市の基本健診において、既に50%を超える受診率を達成しているところでありますが、この基盤に加えまして、対象者全員への個別受診案内、自己負担金の無料化、未受診者への受診勧奨などにより、受診率の向上を図ります。


 特に特定保健指導実施率については、保健指導自己負担金の無料化、土日祝日・夜間や利用しやすい場所での指導など、利用者の利便性に配慮した環境づくりにより目標達成を目指します。


 次に、国保該当者以外の対象者への対応はどうするかというご指摘でございます。出雲市国民健康保険加入者以外の方については、各医療保険者の責任で、特定健診、保健指導を行うことになっておりますが、市では、特定健診全般についてその周知を図るとともに、保健指導に関しては、各医療保険者による特定保健指導に加え、全市民を対象とした健康相談や健康教育を従来どおり実施していく考えでございます。


 次に、制度の中に該当者が前向きに生活改善に取り組む仕掛けが必要ではないか、取り組もうとする動機付けとなる方法はというご質問でございます。特定保健指導は、健診結果から生活習慣病のリスクに応じて階層化を行い、情報提供、動機づけ支援、積極的な支援の三つの取り組みがあります。


 情報提供は、受診者全員に対して健診結果通知と同時に、健診結果の見方や個人の生活習慣と、その改善に関する基本的な情報を提供します。動機づけ支援、積極的支援は、対象者が自らの生活習慣を振り返り、行動目標を設定し、目標達成に向けた実践に取り組みながら、修了時には、その生活が継続できることを目指しております。


 プログラムの実践に当たっては、医師、栄養士、運動指導士、保健師等の専門職種が、継続的できめ細やかな支援を行うこととされております。


 市といたしましては、個別支援、グループ支援、電話や手紙による励ましなどを行い、利用者の精神的サポートも図ります。また、参加者同士が交流できるプログラムも取り入れ、仲間づくりも進めようとしておるところでございます。プログラムの修了後においても、出雲ゆうプラザの1カ月無料パスポートなどの提供により、継続的な運動の奨励を図るとともに、引き続き保健師の訪問や声がけにより、良好な生活習慣が継続されるよう努めてまいります。


 以上、答弁といたします。


○副議長(宮本 享君) 板倉明弘議員。


○19番(板倉明弘君) それぞれ4点について答弁をいただきました。


 もちろん自分の健康というのは自らが健康増進にいそしんでいかなければならないということが基本でございますが、市長さんもよくバイパスを朝ジョギングされておる姿を見ております。私もよくクアハウスに行きまして、水泳とか、また、サウナ等で汗を流しながら、いろんな仲間と歓談をしながら、また、ストレス解消にもなり、そういう健康維持を続けているところでございます。


 それで、こういうメタボ健診というのが新しい制度で始まったわけでございまして、今までそういうふうな健康維持をというふうな、行政としてのいろいろな取り組みもあったところでございますけれども、ひとつこういう国が挙げてメタボ健診で国民の健康維持、そういう後期高齢者での医療費を増やさないためにも今の予防という観点からこういうふうな制度が発足になったと思います。これを機会にこの制度を活用して、自ら健康維持をつくっていただくために、健診等を活用して、また、そういう保健指導を受けなければならないような状況の方には、早く改善をしていただきたいという思いで今回の質問を取り上げたわけでございます。


 しかし、2点目で言いました、国のこの達成すべき目標値というものですね、健診受診率が65、保健指導実施率が45というのは、私は非常にハードルが高いなと思っております。市長の先ほどの答弁の中でも、従来の基本健康診査、この受診率が50%をちょっと超えているということでございますけれども、更にこの対策として、健診料、また、保健指導も無料化にするという方針でございます。まことに結構なことだと思っております。そういう点でもっとこういうことを周知して、目標達成に努めていかなければならないと思いますので、先ほどこの周知については、広報とか、ホームページとかで知らせたり、いろんな介護等でもやっていくんだとおっしゃっております。


 まだまだ私もホームページでチェックをしていますと、まだこういうふうな通知が出ておりませんので、4月から始まっている状況、また、市としても担当課でいろいろ具体化されていることと思います。早くそういう点での周知をお願いしたいと思います。


 その辺、いつからやっていくんだということをちょっともう一度答弁をお願いしたいと思います。


 それから、保健指導ですね、計画を立てて分かっていてもなかなかそれが継続できない、三日坊主に終わってしまうということは、それぞれあると思います。そういうことがないようにずっとこの改革プランを続けて、メタボにならない、そういう仕掛けというのが必要だと。先ほど市長さんは具体的に、達成された人には、ゆうプラザの1カ月の優待券を出すということ、また結構なことだと思います。市の施設、外にもクアハウス湖陵とか、マリンタラソとか、それからまた市営の温泉施設、市内にもたくさんあります。そういうとこへも、ただ運動するんじゃないけども、そういうとこへ行ってゆったりとできるという点でも私は達成された方へのご褒美というか、そういう点でも有効ではないかなと思っておりますので、ゆうプラザに限らずもっと広い範囲でお願いしたいということ、それについての答弁をお願いしたいと思います。


 そして、このグループとか、仲間づくりの中でこれをずっと継続していこうという、これは非常にいいことだと思います。大津のコミュニティセンターでも健康づくり教室を自主的に組織をされまして、週1〜2回だったか、そういう健康教室を継続していらっしゃいます。それがやっぱり仲間の中でいろんな話をしながら、その成果を確認しながら継続しておられる。そういうグループはほかにもたくさんあると思います。そういう団体へのサポート、これも必要ではないかなと思います。


 それから、継続するという中で、この間、読売新聞に掲載されておりました、6月6日付ですけども、「“脱メタボ”もっと楽に」というような記事でございました。この中で生活習慣病認知行動療法研究会という会の紹介がございまして、私も早速ホームページ等で見させていただきました。


 この認知行動療法というのは、自分での思い込みなんかで、例えば、酒やたばこは絶対やめられないというふうなこととか、自分は水を飲んでも太ってしまうんだ、そういう体質なんだと、そういう思い込みがある方が多いと。そういうことをなくすために、思い込みカードを自分でつけてみると。実際に飲まない日だって、風邪を引いたときなんかは飲まない、たばこも吸わないということがある。だから、そういう自分の思い込みでもうだめなんだということをなくす、そういうふうな思い込みカードを自分でつけたり、自分の行動パターン、食事なんかの内容をきちっと記録をしたり、また、簡単にデジカメとか、携帯のカメラで毎日の食事を撮っておくと、こんなに食べてるんだというふうな確認にもなるし、また、こういう保健健康指導はもっと楽しく自らやろうと。これは、先ほど言われました、仲間と一緒にやるとこれも継続するとか。それと、小さな効果についても自分で確認をして、これだけ腹囲が1センチでも少なくなった、体重がこれだけ標準に近づいたんだというふうなことを記録しながら自分でも確認すると。そういうことが非常に有効だということがこの認知症行動療法で指摘されております。


 また、ホームページを見ますと、いろんなところへ講演にも出かける、講演の申し込み等も受け付けているようなホームページでございましたので、ぜひまた、こういうふうなことを活用してでもこのメタボ健診の目標値を達成して、健康な市民づくりにも行政として取り組んでいただきたいと思います。


 先ほど言いました2点について答弁をお願いいたします。


○副議長(宮本 享君) 井上健康福祉部長。


○健康福祉部長(井上明夫君) まず、広報の関係でございますけども、本日付けの広報いずも、この中に2ページ目、3ページ目を割きまして、特定健診、特定保健指導の紹介、受診勧奨をしているところでございます。さらに個別に市民の方々にご案内をする発送準備をしておりますので、間もなく今月中には各家庭にこの特定健診のご案内が届くというふうに思っております。その受診券を持って医療機関に行っていただくなり、集団健診を受けていただくということになろうかと思います。ホームページにも載せております。


 そういった中で種々ご指摘をいただいておりまして、この健康づくりというのは、健診とか、保健指導というのは、あくまでも手段でございます。それぞれの市民が自らの自覚を持って、健康づくりを継続していくということが何よりも大事だというふうに私どもは考えておりますので、そのためにあらゆる手段、機会をつくっていかなければいけないと思っておりますので、いろいろ先ほどからご紹介をいただきました事柄を参考にしつつ、我々も市民の健康づくりが継続的に進められるように努力していきたいというふうに考えております。


○副議長(宮本 享君) 板倉明弘議員。


○19番(板倉明弘君) 先ほどもちょっとお尋ねしましたが、取り組みでの継続していったり、達成した方への褒美といいますか、ゆうプラザ1カ月の無料券をもっと拡大したらというふうな提案をしましたが、その点についてはいかがでしょう。市長、もっとクアハウスとか、マリンタラソの活用にもなりますし、ああいうところは、例えば、50人でも100人でもあまり経費は変わらないと思うんですよね。活用をして、こういう達成した方には、そこでまた入っていただいて、また利用率につながる時期に、また利用料にもつながる時期もなると思うんですけども、いかがでしょうか。


○副議長(宮本 享君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 基本的に私は自覚の問題だと思って、自分で楽しいという感覚でやっていまして、今日もまた雪が降ってる、大雨だ、やめようと思ってはいけません。雪が降って大雨のときこそパッと楽しく出かける。これがコツでございまして、やっぱり自分の喜びになっていかなきゃいけない。だから、最初パスポートで1カ月行かせてもらうと。あとまたくださいじゃなくて、もう1カ月間だけれどもあとは自動的に行きたくなると。自分の努力で自分の金でも行きたいと、そういうようになっていくということが私は望ましいのではないかと。私もそういう意味ではずっとスポーツクラブに入っていましたし、あとは自分で自己発展的にやっている姿でございます。何とかこの健康増進ということだけは、人はだれも言いません、本当に。市長さん、ものすごい元気、お酒飲んでくださいと、これだけですから。この辺でお酒をいただくというところをまた考えなきゃいかんと。自ら考えることができないと。自助的な努力を促すための最初のきっかけとして、そういういろんなメニューを提供して喜んでもらう。これはいいものだと思って、さらに自分で努力していただくという形になっていくのが一番いいかなと。そういう意味できっかけづくりをやっていかなきゃいかんと思いますので、そういう方向で努力させていただきます。


 拡大ですか。それは物によって、やっぱり1カ月だけじゃなくて3カ月ぐらいまでは。施設の、既存の施設の使い方ですね、これは。それこそ全国観光型ではないですからね、市民活用型の施設はたくさんありますので、それを自ら使われるときに、この施設についての使い方、それから利用時間等をもっとオープンにする。利用しやすいようにしてあげるという努力をしていかなきゃいかんと思います。特定、具体の施設について、こういうような形に拡充しますということは、今ちょっと回答を持ち合わせておりません。


○副議長(宮本 享君) 板倉明弘議員。


○19番(板倉明弘君) 私の意見と市長との見解が食い違ったところがあったと思うんですけども、ゆうプラザに1カ月の利用券を出す、それを長くじゃなくて、そういう意味じゃなくて、クアハウス湖陵とか、マリンタラソとか、そういうところも活用できるように、そういう配慮も必要じゃないかと。また、温泉施設もいいんではないかというふうな提案でございまして、1カ月を3カ月や半年にすることを言っているわけじゃございませんので、何とか検討を。


○副議長(宮本 享君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 取り違えていました。今は、ゆうプラザだけだと。そうではなくて、施設は北部北山健康温泉だとか、たくさんあるわけですから、そういうところをもっとオープンに使ってもらうというふうなきっかけを提供するためにも考えてみたいと思います。ありがとうございました。


○副議長(宮本 享君) 板倉明弘議員。


○19番(板倉明弘君) 続きまして、教育問題について質問を行います。


 今年2月、文部科学省は小・中学校の学習指導要領改定案を公表いたしました。今後の市の教育方針について、3点、教育長にお尋ねいたします。


 ほぼ10年置きに改定される学習指導要領、平成10年(1998)11月に現行の学習指導要領改定案が示されました。知識の量ではなく、自ら考える力を重視するとして、総合的な学習の時間を取り入れ、ゆとり教育として学習内容の3割を削減した改定案に対し、当時、学力低下を招くのではないかと懸念する質問を本会議で戦わせたのがついこの間のことのようです。


 合併以前より、西尾市長の卓越した指導力により、生涯学習部門、文化スポーツ部門を市長部局に移し、教育委員会を学校教育に特化する教育制度の改革、科学館を活用した理科学習やスーパーイングリッシュ授業、スクールヘルパー制度、合併後も地域学校運営理事会制度を導入し、市内49校のすべてに設置されたり、出雲式小中一貫教育の取り組みや、市職員をスクールマネジャーとして学校へ派遣するなど、適切な改革を迅速に行われました。私は先駆的な出雲市の教育行政を高く評価するものであります。その成果は、全国学力調査の結果にもあらわれていると考えます。


 教育は、古代から現代、未来にわたって国を支える重要な柱であります。そこで、教育基本法の改正後初めての改定となる指導要領では、現行のゆとり教育で学力が低下したとの批判に応えるため、授業時間が約1割増加されています。今回の改定案に対する教育長の所見、また、私は市の教育基本計画には、学力などの目標を数値で示すべきだと考えます。今後の市の教育方針をお尋ねします。


 次に、教育基本法の改正で、新たに教育の理念となった伝統・文化の尊重、公共の精神を各教科、科目にどのように反映するのか伺います。


 3点目に、4月22日、今年も全国学力学習状況調査が行われました。この全国学力テストは、各地域における児童生徒の学力学習状況を把握、分析することにより、自らの教育及び教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図る目的で、昨年より実施されています。


 しかし、昨年4月に実施された全国学力テストの結果がまとまったのは、10月の末でした。学校現場からは、もっと早く成果をまとめ、今後の取り組みに生かしたいとの声が上がっています。この4月に実施された全国学力調査結果のまとめを1学期中に出し、できるだけ早く結果を反映すべきと思いますが、いかがでしょうか。


 以上です。


○副議長(宮本 享君) 黒目教育長。


○教育長(黒目俊策君) 登壇 板倉明弘議員の教育関係のご質問にお答えしたいと思います。


 最初に、新たな学習指導要領案が示されたということですが、平成17年(2005)の2月に文科省の方で指導要領の見直しに着手されました。これの原因となったものは、きっかけといいますか、2000年、2003年に国際的な学力調査、PISAと言われる調査の結果、日本の教育の新たな課題が見出されたとよく言われますが、知識、機能、技能は一定の成果が見られたが、思考力、読解力、判断力、これを生かす、活用する力が課題が残ったということがあります。


 そういう中で、60年ぶりに教育の基本法が改正をされ、先ほどの国際調査などを踏まえて、今回3月28日に文部科学省の告示として発表されたところでございます。


 この改定、指導要領の内容は、確かな学力、豊かな心、健やかな体、これを育むために四つのポイントで重点目標に掲げております。


 一つは、基礎基本的な知識、技能を習得すること。二つ目は、思考力、判断力、表現力等を育成すること。3点目は、学習意欲の向上、あるいは学習習慣の確立を目指すこと。4点目が豊かな心、健やかな体の育成のための指導を充実すること、という目標を掲げております。


 これを具体的に実践するために、それぞれ小学校、中学校で現行の教育課程の時数よりも大幅に変更があっております。すなわち、小学校1年生では、年間現在よりも68時間増えます。2年生が70時間。小学校の3年生から中学校の3年生までは、年間35時間、時数が増加します。


 そして、その中身ですが、増えた時数は、その前にもう一つ申しあげておかなければなりませんが、総合的な学習時間というものが、年間、学年によって違いますが105時間から110時間、小学校でありましたけれども、これを大体35ないし40時間減らしますので、年間70時間程度に抑えると。先ほどの増加時間と合わせたものを、国語、社会、算数・数学、これはあれなんですが、それと理科、中学校では英語、そして共通して体育、いわゆる5教科と体育、これらに小学校で350時間、中学校では400時間を増加するという内容となっております。


 これだけの時数が増加をしますと、現在の小学校、中学校の教育課程の実践にあたって、なかなか時間確保が厳しいという課題がございます。出雲市の教育委員会としましては、このことがきっかけではないんですが、平成18年度(2006)の高校における一部の教科の未履修をきっかけとして、小学校、中学校のそれぞれの教育課程の実践状況というのを、現場の教員の皆さんとつぶさに話を聞かせてもらうと、実践は完全に達成されておるけれども、かなり厳しい、運用の幅が小さい。これではいろんな臨時休校とか、いろんなイベントとか、いろんなことに対応できないのではないかということから、昨年の4月から教育委員会規則の改正を行って、長期休業、夏休み、あるいは冬休みの弾力的な運用をできる道を開いたところでございます。


 昨年度のところで、長期休業としてこの制度を採用されたところが、小学校が10校、中学校が6校で計16校がこの制度を活用しておられます。本年度20年度(2008)は、小学校が14校、中学校が9校で合計23校という形で、こういった制度も生かしながら授業日数の確保に現場の方では努めていただいておると。こういう制度を活用しながら、さらに工夫をしてこの時数確保、教育課程の実践に努めてまいりたいと考えております。


 また、新学習指導要領では、幼稚園、小学校、中学校、こうしたところのきちんとした円滑な接続についても明記がされております。出雲市においては、いち早く小中学校間の段差の解消に向けて、平成18年度(2006)から小中一貫教育を段階的に実施・研究しておりまして、18年(2006)が3中学校区、19年(2007)が7中学校区、今年の4月からは全13中学校区において、この実践に入っております。


 またあわせまして、現在、保育所、幼稚園、小学校との一貫教育につきましても、保育所の方にも加わっていただいて、鋭意研究・調査を進めておりますので、これについても早期の実践に努めてまいりたいと思っております。


 さらに、確かな学力の定着や向上に欠かすことのできないのは、家庭における学習、あるいは基本的な生活習慣、こういうことが学力との関連がはっきりしておりますので、引き続きそれぞれのご家庭、あるいは地域ごとに、地域学校運営理事会の取り組み、あるいは中学校区におけるブロック協議会の取り組みなどを中心に、それぞれの地域、ご家庭、学校が一体となった取り組みを推進していく考え方でございます。


 2つ目のご質問にございました、今回の教育基本法の改正で、新たな教育の理念として加わっております「伝統・文化の尊重」、「公共の精神を養う」、これらが各教科・科目にどのように反映されているのかとのお尋ねでございますが、新教育基本法では、こういった「伝統・文化の尊重」、「公共の精神」、あるいは「生命や自然の尊重」を今後の教育において重視すべき理念として定めております。


 これを受けて指導要領でも、そういったことを実践するべく掲げてございますが、具体的には、国語科では小学校の低・中学年から古典の暗唱を取り入れるなど古典の重視、あるいは社会科での歴史学習の充実、このほか音楽でも唱歌、あるいは和楽器、そして美術でも我が国の美術についての学習などを重視しております。また、中学校の保健体育では、柔道、剣道、相撲のいずれかを必ず学習することになったところでございます。


 そうした中で、佐田地区にございます窪田小学校では、本年度と来年度の2カ年、国の委託事業でございます「伝統文化を尊重する教育実践事業」のモデル校に県内で唯一指定をされまして、地域に残る和太鼓や日本舞踊などの伝統芸能、あるいはしめ縄や門松づくりを学習活動に位置付け、地域の皆様のご支援のもと、これを推進していく考えでございます。今議会に補正予算も計上させていただいたところでございます。


 また、そのほかの小学校におきましても、地域の神楽、あるいは伝統芸能、伝統文化を体験学習の中で学習をしております。また、すべての13中学校区におきまして、音楽の時間の中で琴や尺八、あるいは和太鼓などの和楽器を使用した学習も実践をいたしております。


 次に、公共の精神でございますが、教育基本法の中で「公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと」と明記されておりますが、小・中学校、それぞれどの教科ということではなくて、それぞれのご家庭、地域の連携・協力、そういう中で道徳の時間はもとより、特別活動や、あるいは各教科を通じて、この公共の精神というものを涵養してまいりたいと、そういうふうに考えております。


 それから、4月に実施された全国学力調査のまとめの問題がございます。昨年は、43年ぶりに実施されましたけれども、発表が議員からもお話がございました10月の下旬ということでございまして、今年は1カ月程度早まるというようなことが言われておりますが、5月に実施した県の調査が7月中には公表されます。これは18年(2006)に県の調査を実施して、19年(2007)に国が入ったときに、ちょうど国で調査する教科を県の学力調査から外しております。足すとちょうど全部フルセットで分かるような仕組みになっておりまして、そういう面からも、それをそれぞれの子どもさんのどういう点を強化していくか、あるいは教員の指導ポイントはどこに置くかといったようなことを早く分かるためにも、できるだけ早い公表というものを望むところでございます。


 それから、板倉議員からは、こういう学力の問題、数値目標の設定についてということもございましたが、もう既にご案内のとおりでございますけども、昨年、一昨年の調査、国の方は昨年ですが、この結果を見ましても、市内の小学校3年生から中学校3年生まで、特に国の関係は小6、中3、すべて県の平均、あるいは国の平均を上回る成績で、出雲の子どもたちは頑張ってくれているところでございます。


 目標も大事でございますが、どう実践するかという中で、先ほど議員からお話がありましたような、子どもたちがつまずいたポイントをきちっとして指導していくパワーアップ事業、あるいはウイークエンドスクールの実践、さらにはスーパーイングリッシュ事業、また科学館での理科学習、こうしたことにさらに強化をしながら、また学校現場との連携の中で、一人一人が目標を持って主体的・意欲的に取り組めるような環境というものをつくっていきたいなというふうに思います。


 また、本年度の学習の結果発表がありましたら、それを生かして学力向上に努めたいと思います。


 以上、お答えとさせていただきます。


○副議長(宮本 享君) 板倉明弘議員。


○19番(板倉明弘君) それぞれ答弁いただきまして、私は出雲市の教育というのは、本当に全国的にも誇ることができる教育になっているなと思っているところでございます。


 私も、昨年の10月に出雲市との友好都市であるフィンランドのカラヨキ市に伺いました。その節、ヘルシンキで、このフィンランドの教育省の方で、いろいろ教育制度についてお話を聞くことができまして、非常にフィンランドという国は人口が500万人ぐらいで、非常にもう北極に近い、そういう中での資源が非常に少ない中で、やはり国の命運は人材育成だということで、国を挙げて子どもの教育に取り組んでいる姿が教育省の方でも理解できましたし、カラヨキ市の小学校、中学校、高校を訪問しても、それが本当に実践されているんだなということを体験することができました。


 その中で私が感じたのは、フィンランドというのは少人数でですね、全員の学力を向上していくんだと、そういう姿がもういろんなところで見ることができました。落ちこぼれがないように、先ほど言われました国際学習到達度テストというのは、フィンランドというのは世界でも1〜2位の水準なんですけども、その根幹はやはりそういう勉強があまりできない人に一生懸命に教えるシステムがある、そういう中で全体の学力を向上させていくんだと。ですから、さらに授業料はもちろん、給食費とかそういう交通費までみんな国で見ているというふうな点では、もう非常に驚かされたんですけども、それが出雲市では、また日本ではそういう、一気にそういう点ではいかないとは思うんですけども、特に落ちこぼれをなくすために、またその少人数での指導ですね、これに重点を置く、そういうこともどんどん市の教育の中でも取り入れていただきたいなと思っております。


 それから、具体的な目標数値であらわすという点でございますけれども、結果については先ほど教育長がおっしゃいましたように、出雲市の数値は非常にいい平均値が出ておりました。私はさらに、その目標値は高ければいいというわけじゃないと思うんですけども、全体がやっぱり上がるような、底上げできるようなのをやるためには、そういう目標値を設置して、それぞれ学校ごとの目標もあるだろうし、学年とかそういう到達度を求める数値も私は必要ではないかなと。その目標を達成するための努力や工夫がそこから生まれるのではないかなという思いを持っておりますので、その点、教育委員会の中でも、あまりやると、どういいますか、競争と評価という反面の悪い面も出てきますので、そうじゃなくて全体に学力を上げていくんだという姿勢、そして自ら学ぶ力を育む教育と、これは私は大事なことですので、こういう点を大きな重点課題として、教育委員会としても取り組んでいただきたいと思います。


 それから、この伝統・文化の尊重とかの新しい対策ですが、佐田の窪田小学校で今回、補正予算でも新規事業として取り上げておられますけども、先ほど教育長がいろいろほかの地域での取り組みも話を聞きました。もうぜひこれもですね、今、49校すべてに地域学校運営理事会がございますので、その中でももっとこういう課題があるんだよということで、その理事会での取り組みを促す、そういう指導も、指導というか、施策も打っていただきたいなと思います。


 先ほど申しあげたことについて、コメントがありましたら教育長から答弁をお願いします。


○副議長(宮本 享君) 黒目教育長。


○教育長(黒目俊策君) 板倉議員から数値目標の話が出ましたが、実は日本の教育の一番大きな課題というのは、フィンランドとの違いですけど、ちょっと言葉は適当かどうか分かりませんが、要するに基礎・基本の力、落ちこぼれというものの割合が、フィンランドは大体1〜2%、日本では7〜8%ということで、これはかなり先進国の中でも高いとされておりますので、目標を持つとすればですね、できるだけ基礎・基本を上げるために、そういった子どもたちに対しての基礎学力をつけていきたいなと思います。


 そして、やはり平均点の数字は頑張っていると申しあげましたが、やはり49校を見ますと、地区別の課題、あるいは学校別の課題、教科別の課題は持っておりまして、当然のことながらそれぞれの学校においては、それらの解消といいますか、克服に向けて努力をしているということは当然でございますので、我々も現場とともにまた頑張っていきたいなと思います。


 もう一つ、私はキャリア教育というのをフィンランドで感じた、ちょうど私もフィンランドのカラヨキに行かせてもらいましたけど、向こうは20人学級ということで、自然に日本でいうところの少人数学級編成になっている。日本は40人学級ですから。そういう中で、一人一人の子どもに合わせた教育ですけれど、一番感じたのはやはり小さい頃からのモチベーションといいますか、キャリア教育という部分に非常に力を注いでおられるなと。そういうことが、やはり大きくなって自分はどういうことで社会に貢献したいか、これがやはり大きな生きる力につながるものではないかと思いますので、このこともまた今後の出雲市の教育の中で研究を重ねながら取り組んでいける工夫をしていきたい。


 以上でございます。


○副議長(宮本 享君) 以上で、19番、板倉明弘議員の質問は終了いたしました。


 続いて、9番、石川寿樹議員。


○9 番(石川寿樹君) 登壇 先ほど板倉議員がメタボリックを取り上げられましたが、メタボリックの見本のような議員でございます。9番、石川でございます。今回は、事前通告に従いまして2項目についてお尋ねをします。


 最初の質問は、生活環境道路並びに下水路の改良事業についてであります。実は、合併後早いもんで3年が経過したわけでございますが、その間様々な事業で事業の平準化といいますか、統合等が図られてまいりました。しかしながら、今回取り上げますこの問題につきましては、合併協議会の確認事項の中で、新市になってですね、新市建設計画との整合性を図りながら、合併後3年目で新しい計画をつくるんだと、そういう取り交わしが行われまして、今年度初めて統一した3カ年計画が策定されたわけでございます。


 そこで1点目の質問でございますが、合併後、過去3年間でこの生活環境改良並びに下水路の改良事業に対しまして、どれだけの予算が投じられたのか、それぞれ2つの事業について年度別の件数及び事業費を伺いたいと思います。


 次に、このたび策定されました第1次生活環境道路改良及び下水路の改良事業についてでありますが、向こう3カ年間の件数及び事業費をお尋ねをします。


 3点目でございますが、今回の3カ年計画の策定にあたりましては、事前にそれぞれの地域で、土木委員会を中心に地域での要望の取りまとめが行われたわけでございます。たくさんの要望が出されておるわけでございますが、事業ごとの要望の件数と概算の事業費をお尋ねをしたいと思います。


 4点目でございますが、たくさん要望が出されたわけでございますけれども、これがA・B・Cの3段階の判定が行われまして、今回はA判定を中心に事業採択が行われたと聞いております。そこで事業ごとのですね、A・B・C判定の件数、概算事業費、それから要望件数、概算事業費のうちのどれだけの件数、事業費が採択されたのか、お尋ねをします。


 なお、3段階の判定にあたりましては、どのような基準に基づいて判定が行われたのか、この点についてもあわせてお尋ねをします。


 5点目でございますが、事業方針の中で、事業対象用地は寄附とし、物件補償は原則として行われないということが示されております。しかしながら、考えてみますと、いずれの事業も市民生活に密着した公共事業でございまして、用地を無償で賠償された人だけが恩恵を受けるということは、公平性の原則からしてどうかいなという思いがするわけでございます。この点につきましても、市長の所感をお尋ねします。


 なお、過去3カ年間の事業費と比較しますと、今回の3カ年計画、いずれも大変事業費が圧縮されておるわけでございます。具体的に申しあげますと、道路関係でございますが、過去3年間の事業実績が14億9,000余りでございます。これに対しまして、今回の3カ年計画では10億5,000万ということでございまして、約5億円の予算減ということになっております。下水路改良事業で申しあげますと、過去3年の実績が8億4,900万余り、これに対しまして今度の計画が4億5,000万ということでございますので、約4億円の減の計画でございます。


 それから、今回要望の取りまとめが行われまして、例えば道路の関係でいいますと、478件の要望に対しまして242件が採択されたにすぎない。約半分でございますね。というような数字を見ますときにですね、果たして市民の皆さん方のご要望に十分応えた3カ年計画であるかなと、そこらあたりに非常に私、今回疑問を持っておるわけでございます。ああしまして、現在、市庁舎の建設、それから今回大変話題になっております阿國座を中心とした大社門前町の整備事業、更には総合医療センター、それから弥生の森博物館等々、いろいろ大型プロジェクトがメジロ押しでございます。私は、実はこれらの事業については、基本的に反対をするものではございませんけれども、しかしながら昨年12月の予算編成の段階で、数名の議員と市長に申しあげたことは、これらの市民の生活に欠かせない事業をですね、これらをまず優先的におやりになって、その上で大型事業に向かわれるべきではないかと、こういう意見具申をしたわけでございますが、残念ながら先ほどの予算を見ますとですね、あまり聞いてもらえなかったのかなという気がしてならないわけでございます。


 そこで、再度ご提案申しあげますが、先ほど申しあげましたようなB・C判定ですね、いわゆる事業採択されなかった事業について、私はもう一度見直していただきまして、これらの事業について再度精査をして、前向きにやっていただくと。市長の前進前進の精神は、ここらあたりにぜひ生かしていただきたいと思うわけでございますが、ひとつよろしくお願いしたいと思います。


 最初の質問は以上でございます。


○副議長(宮本 享君) 吉井建設事業部長。


○建設事業部長(吉井貴史君) 登壇 ただいま石川議員の生活環境道路並びに下水路の改良事業についてのお尋ねにお答えをいたします。


 まず合併後、過去3カ年間でどれだけ事業をやってきたか、及び件数並びに事業費でございますけれども、平成17年度(2005)が、生活環境道路改良事業につきましては117件、事業費は5億7,200万、平成18年度(2006)が117件、4億7,000万、平成19年度(2007)、115件、4億5,100万となっております。生活環境下水路改良事業につきましては、平成17年度(2005)、73件、2億8,200万円、平成18年度(2006)、70件、3億2,100万円、平成19年度(2007)、74件、2億4,600万円となっております。


 今年度、新たに3カ年の改良整備計画を策定したが、向こう3カ年間の件数及び事業費はということでございます。生活環境道路改良事業につきましては、合計で申しあげますと全体で244件、事業費が10億5,000万でございます。生活環境下水路改良事業全体で申しあげますと161件、4億5,000万といたしております。


 整備計画の策定にあたり、事前にそれぞれの地域で要望の取りまとめが行われたが、各地域でどれだけの要望が出されたのか、その件数及び事業費についてのお尋ねでございます。これも全体でお答えをいたしますが、生活環境道路改良事業全体で478件の要望、概算事業費にいたしまして25億3,100万円、生活環境下水路改良事業全体で187件、概算要望事業費が5億2,200万となっております。


 これらの事業の採択にあたり、A・B・Cの3段階の判定をしたところでございますが、その内容についてでございます。今回の整備計画の策定につきましては、合併後初めての事業計画策定でございまして、統一した整備基準を設けて、全地域同一の判定基準により緊急性や必要性を考慮して、A・B・Cの判定を行ったところでございます。A判定は今後最優先で整備していく箇所、B・C判定は今後整備について検討していく箇所と考えております。


 A・B・C判定別の要望件数、また概算事業費につきましては、生活環境道路改良事業につきましては、A判定が189件要望件数がございました。概算事業費は9億3,100万円。B判定が161件、9億1,800万円、C判定が128件、6億8,100万円。合計でいいますと、先ほど言いましたように478件、25億3,000万の要望でございます。


 また、件数に対します採択率は、生活環境道路事業につきましては51%、事業費に対する採択率は36%となっております。


 次に、生活環境下水路改良事業でございますが、A判定が要望件数152件ございました。概算要望事業費が4億4,100万円。B判定が34件、7,300万円、C判定が1件、900万円。合計で187件、5億2,300万円の要望がございました。


 件数に対する採択率につきましては86%、事業費に対する採択率は79%となっております。


 また、採択箇所を判定する基準でございますが、生活環境道路改良事業では採択基準に合致しているか否か、事業の効果の大小、生活バス等路線指定の有無、要望箇所前後の接道状況、地元調整での同意の有無、事業の継続性、工事の難易度の7項目について判定を行ったところでございます。


 生活環境下水路事業での判定基準は、採択基準に合致しているかどうか、受益戸数、現況施設の老朽の度合い、他事業との関連の有無、事業の継続性、用地等地元調整での同意の有無、工事の難易度、事業の効果の大小の以上の8項目について判断を行ったところでございます。


 次に、用地の件でございます。用地と、それから用地を提供された方だけが恩恵を受けるのではないかというご質問でございました。今回、計画策定にあたり、統一した整備基準を設けて計画の策定作業を行ったところでございますが、道路拡幅部分の用地につきましては、従来、各地域でそれぞれ買収、それから寄附と違った取り扱いをしていたため、新しい計画におきましては、各地域土木委員会とも協議しながら、用地については寄附とすることに統一いたしたところでございます。この用地につきましては、地権者のご理解をいただき、無償で提供いただくことになりますけれども、このことによりまして多くの事業が実施できるというふうに考えているところでございます。


 また、公平性についてでございますが、生活道路及び生活下水路は近隣の皆様をはじめ、多くの皆様が恩恵を受けられるものでございまして、用地を提供された方だけが恩恵を受けるということではなく、公平性に反するというふうには考えていないところでございます。


 それから、過去3カ年の事業費と比較しますと、大幅に圧縮されている。今後、B・C判定された事業の見直しを行う考えはないかということでございました。この生活道路や下水路の改良事業は、市民生活に密着した身近な内容であることから、事業に対する要望や期待が高いことは十分認識しておりまして、現在策定している計画を今後着実に実施していくことが最も大事ではないかというふうに考えております。今後、採択箇所の執行状況に応じましては、採択できなかった箇所につきましても、地区内での緊急度や優先度などを検討しながら随時対応していくというふうな考えも持っているところでございます。


 旧出雲市では、道路改良や舗装につきまして昭和34年度(1959)に、下水路改良につきましては昭和48年度(1973)に整備計画を策定して以来、約半世紀にわたって生活基盤の整備を図ってきたところでございまして、このことにより生活に密着した道路や下水路の整備はかなり進んできたというふうに考えております。近隣の他市におきましては、本市のようなこういった計画を持った整備ということはなされておりませんけれども、本市におきましては今後も引き続きこの3カ年計画を策定しながら、着実な整備を進めていきたいというふうに考えておるところでございますので、よろしくお願いいたします。


 以上、答弁といたします。


○副議長(宮本 享君) 石川寿樹議員。


○9 番(石川寿樹君) ご答弁ありがとうございました。


 着実な実行をしていくんだということはもっともだと思いますけれども、問題はやっぱり政治というのは、いかにかゆいところへ手が届くような政治をやるかということが私は基本だろうと思っております。阿國座の話をしたって、なかなか分からんわけです。毎日使う道路のことを話せば、皆さん方は納得がいくということでございますので、ぜひ3カ年計画に盛り込まれた事業は着実に実行していただいて、もう前倒しするぐらいなかっこうでやってもらって、B、Cも取り上げていただくようなひとつ施策を要望いたしまして、この問題は終わりたいと思います。


 続いて2項目めでございますが、子どもの農山村交流、これは漁が抜けておりまして大変申し訳ございませんが、農山村漁村交流についてお尋ねをいたします。


 実は、全国の小学校2万3,000校が参加する「子ども農山漁村交流プロジェクト」、通称、ふるさと子ども夢学校と言われておりますが、この事業が今年度から始まったわけでございます。この事業は、5年後に全国1学年に相当する120万人の児童が、1週間ほど農山漁村に滞在をして、民泊とか農作業などを体験したり、学習したりすると、こういうプロジェクトでございます。この事業につきましては、文科省、農水省、総務省、3省の肝いりで行うという、かつてない規模の体験学習事業でございます。第1次産業の現場を知らない子どもたちが多くなっているこの時代にですね、食糧生産の現場、農山漁村の文化を肌で感じてもらうことは、非常に子どもの感性を磨く上で私は非常に大事なことではないかなと思っております。


 また、この事業は、まさに食の実地教育でございまして、ここへ来まして連日マスコミが取り上げております世界的な食糧危機の問題、こういったことも子どもに考えてもらういい機会ではないかなというふうに考えておるわけでございます。


 そういう中で、じゃあ出雲市のように自然に恵まれておって、農山村漁村が点在するような出雲市において、果たしてこういうプロジェクトといいますか、事業に取り組む必要があるんかいなということでございますけれども、私は以下の理由からですね、やっぱり取り組む価値のある事業ではないかなと思っております。


 といいますのも、本市においても、食糧の生産現場がどのようになっているか分からない子どもたちが、たくさん出てまいっております。しかも、例えば農家の子どもでさえも家業を手伝わないと、こういう風潮にあるわけでございます。そうした観点からしますと、本市においても私はこのプロジェクト事業については、ぜひ取り組むに値する事業ではないかと思うわけでございますが、お考えをお聞かせいただきたいと思いますし、あわせて現在本市でこの事業について、特に教育委員会としてどのような取り組みを検討なさっておるのか、お尋ねをしたいと思います。


 一方、このプロジェクトを進めるにあたりましては、これだけの人数を受け入れる体制をどうするのか、そういう大きな問題が横たわっておるわけでございます。農林水産省では、当面、全国40地域に1学年単位100人規模で受け入れ可能なモデル地域を設けまして、受け入れ計画の作成でございますとか、拠点施設の整備ですね、こういったことを進めるという方針を出しております。さらに、将来的には全国500カ所、そういった施設を整備していくんだと、こういう方針も打ち出しているところでございます。


 そこでお尋ねしたいのは、現在出雲市におきまして、このプロジェクト事業への農水省サイドからの、農林水産関係からの県と取り組みがどのようになされているのか、お尋ねをしたいと思います。実は、時あたかも、本市におきましては現在、都市と農村の交流や農業体験ができる「立久恵わかあゆの里」再生整備事業が進められておるわけでございます。私は、この際、こういうプロジェクト事業を活用して、都市の子どもたちが自然豊かな立久恵峡のもとで農業体験ができるような、そういう交流の場づくりをしてはいかがかなということでご提案をしたいと思います。


 実は、全国ではもう既に、このプロジェクト事業をどんどん進めているところがございまして、岩手県の遠野市、ここでは市を挙げて年間約4,000人ぐらいの子どもたちをもう既に受け入れております。我が出雲市においても、1,000万交流ということが声高に叫ばれておるわけでございますが、私はこういう子どものときから出雲ファンをつくっていくと。それがまた将来、この出雲へ観光に来てくれるんだと、そういうことのきっかけにもなるんじゃないかなと。そういう意味からも、取り組みに値する事業ではないかなと思っておりますが、お考えをお聞かせをいただきたいと思います。


 以上で2項目めを終わります。


○副議長(宮本 享君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 この子ども農山村交流事業についての石川議員のご質問にお答えいたします。


 私も、これは非常に重要な国家的な新しいプロジェクト、あるいは事業じゃないかと思って、あえて答弁に立ったわけでございます。この子どもの農山漁村交流プロジェクト、ご指摘のとおり農水省、総務省、文部科学省の連携による新しい国家的な企画でございます。小学校の段階から全国の、特に都市圏におけるお子さん方を対象に農山漁村での生活体験、教育学習体験を持つということが、その子らの人生における大きな財産になっていくと、あるいは全国民的な交流に向けての準備になるということ、あるいは農山漁村における生産活動への理解促進が、日本の生活文化の安定に資するところは大きいという思いでこれを見ているところでございます。このプロジェクトは、学校現場に任せることなく、市の基本的な事業の一つとして、やはりこれを推進していく、応援していく体制が必要でないかと思っているところでございます。


 そのような中で、ご指摘のわかあゆの里の事業もございますし、また平田・佐香地域における新しい施設の整備等幾つかの施設について、このようなプロジェクトに対応可能なものがあるわけでございます。100人規模といっても、皆さん方記憶がない方もいらっしゃるでございましょうけど、私も随分聞いておりましたけれど、平田のお寺で100人、大阪の子どもたちを預かったと。これは1週間や1カ月じゃないですよ。4カ月、5カ月お預かりして、今でもその交流は続いておるわけなんです。平田を理解する大阪の会社の社長さん方、たくさんいらっしゃるというようなことでございます。そういう意味でも、やはりこの際、出雲市の可能なところの施設の活用、利用ということを考えて、この農山漁村交流プロジェクトに参画すべきじゃないかというように思っているところでございます。


 これからの具体の実践につきましては、さらに学校当局、教育委員会の皆さんともよく協議しながら、実践の方向に向かって頑張っていきたいと、こういう決意でございます。ご理解くださいませ。


○副議長(宮本 享君) 石川寿樹議員。


○9 番(石川寿樹君) 大変前向きなご回答をいただきましたので、これ以上質問することはございません。ありがとうございました。


○副議長(宮本 享君) 以上で、9番、石川寿樹議員の質問は終了いたしました。


 ここでしばらく休憩いたします。


 再開は3時5分といたします。


               午後 2時50分 休憩


               午後 3時05分 再開


○議 長(今岡一朗君) 休憩前に引き続き会議を開きます。


 一般質問を続けます。


 18番、坂根 守議員。


○18番(坂根 守君) 登壇 議席番号18番、河南クラブの坂根 守でございます。通告に従いまして2件質問させていただきます。


 初めに、観光政策についてお伺いしたいと思います。


 「1千万人交流の出雲観光戦略」と題して、市内12会場で阿國座の創設をめぐる財政経済問題の説明会を開催されましたときに、市長が述べられましたように、出雲市では大型公共事業に大方のめどが立ち、当面、公共事業に頼る時代は終わり、商業、金融、サービス、観光産業などの第3次産業へ転換が必要であると私も考えているところでございます。特に観光産業が、地域経済発展に即効果があるとも思っております。また、出雲市は第1次産業、第2次産業の割合が全国値よりも高く、その第1次産業へは出雲市は出雲市独自の政策といたしまして、農業への3F事業、漁業への3F事業、林業への3F事業を設けて支援をしておるところでございますが、なかなか生産額が上昇しないのが現状であるのではないかと思っております。


 そこで、出雲市を取り巻く観光の最近の状況は、まさにチャンス到来ではないかと思っております。まず昨年3月には、大社地域に県立の古代歴史博物館がオープンいたしました。続いて7月には、隣の大田市の石見銀山が世界遺産に登録されました。今年に入りましてからは、出雲大社の60年に一度の平成の大遷宮が始まったところでございます。また9月からは、松江・出雲がロケ地となるNHK朝の連続ドラマ「だんだん」が放映の予定となっております。また、この秋から撮影が開始される映画「BATADEN」と、明るい話題ばかりだと思われます。既に石見銀山効果では、道の駅キララ多伎では平成19年度(2007)の売り上げが30%アップしております。市といたしまして、本年4月から観光政策推進本部を設けて積極的に取り組まれておることは、大変結構なことと受けとめております。そこで、次の5点についてお伺いしたいと思います。


 第1に、大社の温泉源の利用についてお伺いいたします。本年度5,500万円の予算で、温泉スタンドの計画が立てられました。私はそもそも温泉を掘るならば、活用計画をしっかりと立ててから掘るべきであり、計画もあやふやで、計画がしっかりしてなくて掘ることなどは、民間では考えられないことだと思っております。しかし今回、早く利用しなければいけないということもあり、とりあえず温泉スタンドではないかと思っております。今回のこの計画で観光客の増加に結びつくのかどうか、いささか疑問に思われます。


 私は、この温泉源を利用して、神門通りに例えば日本一長い足湯をつくり、温泉の湯煙が立ち上がる変身した町並みにするのも一つの案ではないかと思います。また、仮に阿國座が完成したならば、前の広場にも足湯をつくるなど、どこにもないような奇抜なアイデアが必要ではないかと考えております。


 宿泊者数が、松江市は190万人に対し、出雲市は46万人であり、市長はいつもこの点を改善する必要があると言われております。今回の温泉スタンドで宿泊数が増加すると考えられますか、お伺いしたいと思います。


 第2点目といたしまして、もてなしの心やボランティアガイドについてお伺いしたいと思います。現在、大社地区に何人のガイドが登録されているのか、また日頃どんな活動をしておられるのか、お伺いしたいと思います。日本一のガイドを養成し、リピーターを増やさなければならないと思われます。そして、旅館や土産物品店などが共通の出雲流のもてなしをして、ソフト面で感動を与えることも大切と考えられますが、何か対策をお考えでしょうか、お伺いいたします。


 第3点目に、神在月文化振興月間についてでございますが、全国唯一の「神在月」出雲を全国に発信し、交流人口拡大を目指すと施政方針で述べておられますが、全国そばまつりや大学駅伝「神伝」以外に何か新しい計画があるのか、お伺いしたいと思います。


 第4点目に、観光政策推進本部が4月に設けられまして、またつい先日は、この審議会のメンバー24名が発表になったところでございますが、この政策本部では具体的にいつまでにどのような計画提言をされる予定か、お伺いしたいと思います。


 また、この政策推進本部でございますが、3月までの部長さんが4月から次長さんという形でついておられますが、市民の方から「これはいかがなものか」という声がございます。実情を知る人は降格人事ではないと理解しておりますが、幾ら部長級といえども、市民には理解しにくいというふうに映っているようでございます。例えば市長さんが総本部長で、大田次長が本部長というのはいかがでしょうか。その点についてもお伺いしたいと思います。


 第5点目といたしまして、映画「BATADEN」への支援についてお伺いしたいと思います。私は映画が好きで、時々松江の映画館へ行って見ておりますが、錦織良成監督の「白い船」や「うん、何?」を見ていますと、本当にほのぼのとしたものを感じますし、またどことなく心の安らぎを覚えるような感じも受けております。また、錦織監督のトークショーを二度ほど聞く機会がございましたが、これも本当に飾らずに一生懸命皆さんに話をしておられるという、好感が持てたという記憶がございます。


 そこで、映画「BATADEN」でございますが、観光面でも出雲市のPRに大いに貢献してくれるものと期待しているところでございます。もちろん観光客の増加にもつながると思います。そこで、資金面で、また撮影協力ということで最大限の支援をすべきと考えますが、市長の考えをお伺いしたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 この観光政策についての坂根議員のご質問にお答えいたします。


 まず、大社の温泉利活用の問題でございます。この大社の温泉の泉源はご承知のとおり、平成17年(2005)1月に、合併直前に湧出したという大きな新しい財産でございます。これを活用するということでいろいろ検討を重ねてまいってきたところ、旅館街の有志の方々が早くこれを配当するようなもの、ポンプやタンクをつくってほしいと。それによって、旅館の中では受け入れのお湯のおふろの整備とか、玄関口の整備とかいろいろやって頑張りたいという声があがりまして、それを受けて本年度はポンプやタンクなどの設備や、旅館等の業務用と市民利用の2つの温泉スタンドの整備を予定しているところでございます。


 旅館は、現在5〜6軒の申し出がございますけれど、とにかくやってみると、温泉旅館の看板を掲げて頑張るという心意気に応えていきたいと、こういうことでございます。


 また、議員ご提案の足湯については、観光客利用、市民利用ということでオープンな形での利用がなるわけでございまして、これについても全国的に成功している例もございます。松江でもやっておられるわけでございます。新しい観光スポットの一つとして、観光客の滞留性を高めるためにも、まちの中に湯気が上がるという温泉情緒を醸し出すためにも、これは検討していく価値があると、こういうふうに考えておるところでございます。場所とか規模とか具体のことはこれからまた検討していきたいと、こういうことでございます。


 また、温泉に伴っては、旅館とかホテルがもっとなきゃいけないじゃなかろうかと。宿泊客のもたらす経済的な恩恵は大きいという課題がございます。実は、こういう観光戦略を打ち出す中で、ぼちぼち旅館、ホテル、特にホテルの増設の動きも内々出てきております。大社の中でも、また出雲市の駅の周辺の玄関口でも。でございまして、私どもはそういう芽が出たときに、間を置かずにJR等にも働きかける、あるいは関係の企業にも働きかけるということで、絶えず努力してまいりたいと思います。必ず道は開けてくるという思いで頑張っているさなかでございます。


 次に、もてなしの心とかボランティアのガイドとか、いわゆる観光というのはハードだけじゃなくて、むしろ人と人とのつながりを演出するガイドさん、あるいは市民の皆様の、子どもさんを含めての対応のあり方が問題でございます。このガイドさんの問題につきましては、この大社地区における観光ガイドの組織が、出雲大社観光ガイドの会というのがございます。現在の会員登録人数は15名でございまして、うち平成20年度(2008)の新規会員は5名でございます。この会は当初、たいしゃ観光ボランティアガイドの会として発足いたしまして、出雲大社周辺で主に個人観光客を対象に観光ガイドを行ってこられたわけでございます。しかしながら、近年、旅行エージェントなどから観光ガイドの依頼が増えてきておりまして、昨年度、平成19年度(2007)には料金体制なども整備して、有料の観光ガイドも行っているところでございます。19年度(2007)の活動実績は、ガイド回数132回、延べ1,199名の方に観光ガイドを行っております。この中には、JTBほか14社の観光ツアーも含まれており、好評を得ているところでございます。


 他方、平成18年度(2006)に設立いたしました出雲文化観光学院では、全国に誇れる観光地としてホスピタリティを向上させると、もてなしの心を向上させるために、観光ガイドの養成と資質向上を目指した講座を開設しております。また、この講座のうち、接遇研修や歴史文化講座には市内の旅館やお土産品店などにも参加を呼びかけておりまして、観光事業者としてのおもてなしの心の醸成を図っているところでございます。また、この出雲文化観光学院では、本年度も専門の講師による接遇研修等充実した講座を計画しております。


 そして、これからのやはり観光の人材養成には、こうした全出雲圏にわたるガイドをしていただく方々の養成確保とともに、小中学校段階からやはり外のお客様に対して出雲の文化を語れる、出雲の文化、神話を誇りを持って語れる、そういうお子さん方の人材の養成ということも必要ではないかと思います。出雲の踊りも分かっている、神楽も分かる、太鼓も何かはできるというようなお子さん方、人材の養成、これが重要ではないかと思っております。


 間もなく事業が動き出します出雲の弥生の森博物館も、神話の話とか古代出雲の歴史の勉強の場、科学館と同様な活用の方式を導入せんとしているところでございます。観光客にもたくさんそこへ来ていただきますけれど、何よりも市民が等しくこの出雲の文化を誇りを持って語れると、あるいはもてなしの心を持つ、観光都市・出雲というところをもう少し明確に意識し合うということも重要ではないかと思います。


 このような中で、議員ご指摘のとおり、いよいよこの神在月文化振興月間ということで、この秋には全国唯一の「神在月」というものを全国に発信すべく、交流人口の拡大を目指しながら、この全国出雲そばまつり以外にも計画しているところはございます。


 そのような中で、この神在月文化振興月間で主な事業といたしましては、10月に東京で「神話の夢舞台 出雲展」、これを計画してみたいと今考えております。また、出雲総合芸術文化祭により培われた芸術文化の土壌をもとに実施する、市民総参加型の「出雲神在月 第1回市民芸術文化の祭典」というものを催してみたいと、こういうことも計画されております。具体的には、ロビーコンサートとか郷土出身声楽家によるガラコンサート、市民の作品展示や文化講演会がありますし、また、出雲の新しい広域圏として発足いたしました斐伊川サミット、すなわち出雲市、斐川町、雲南市、奥出雲町、飯南町と2市3町によるところの交流プロジェクトとして、この11月3日には「出雲の國伝統芸能交流大会」を計画しているところでございます。


 さらに、11月19日には、昼夜2回公演の出雲阿国歌舞伎、松竹大歌舞伎も計画されておりますし、さらに、11月7日、8日にかけまして、中国、四国、九州、沖縄各県から多くの関係者が勢ぞろいしての「全国男女共同参画宣言都市サミットinいずも」が、この出雲市で開催される予定でございます。これも一つ、神話のふるさと出雲の新しい活動の舞台としてアピールしていきたいと思っているところでございます。


 また、出雲ブランドでございます「神在月」出雲の情報発信につきましては、羽田空港に設置いたしました観光PR看板、電飾の看板をスタートにいたしまして、出雲の観光大使の皆様方に各方面でのPR活動等にご協力いただくと。もちろん全国大学駅伝も、この間に行われるわけでございます。


 そういうことで、この神在月文化振興月間を中心に、年間を通じたこの出雲からの情報発信というまたとないタイミング、流れを全国的に広げるべく、交流人口の拡大を図っていきたいと、こういうことでございます。


 また、議員からは、映画「BATADEN」の支援のことについてもご指摘をいただきました。これは錦織良成監督が、この出雲を題材とする第3作目ということでございます。この一畑電車の沿線の支援の対策協議会というものを我々はつくっておりまして、島根県、出雲市、松江市、三者が一緒になってこれを支援する中で、この「BATADEN」の振興・助成をどういう形でやっていったらいいか、これから具体に検討してまいりたいと考えておるところでございます。


 あと、観光政策推進本部のことについてもご指摘いただいたわけでございます。ご承知のとおり、この4月から市の組織体制を充実させまして、観光政策を明確に打ち出そうということで、産業振興部を産業観光部に改め、その中に観光交流の担当課、そして出雲のブランドの課を特に設けました。そして、全体の政策的な推進を行う本部として観光政策推進本部というのを立ち上げて、この本部が中心となりまして、この月末からいよいよ出雲市における観光戦略会議を立ち上げます。この戦略会議は、この市内外にわたる専門家、実務者の第一線で活躍される方々を中心とするメンバーで、約23人ぐらいになると思いますけど、その検討の場がいよいよ実現するわけでございます。サイン計画や2次交通の検討、具体的な観光商品の企画とか、出雲ブランドの活用等についても提言を受けます。


 そのような中で、この推進本部の位置付けがまず問題としてご指摘をいただいたところでございます。本部次長というのは偉いんです。部長と共に、文化庁長官、文化庁次長というのがいまして、これはナンバー2なんですよ。長官に次いでの次長、その下に部長がいるんですね。消防庁長官、次長、そういうような形なんですね。だから、もう慣れなんですね、これ。本部次長と言ってくださいよ。本部次長、本部次長ということで愛していただければ、担当者も大変喜ぶのではないかと思いますが。


 いずれにいたしましても、この本部次長のもとでいよいよこの審議会も立ち上げていただき、そして具体には、毎日毎日の活動としてはデータをとっていかないかんと思います。どうも今までですね、観光のデータ、入り込み客何人、宿泊客何人と、だれが調べたデータだと、いろんなルートから集めたものですけど、もう少しですね、我々は主体性を持ってきちっと情報を管理しなきゃいかんと思います。どれだけの人が入って来られて、どれだけの宿泊客で、その宿泊客の性別、大体男性、女性、何歳、年齢的には中高年の方か若い方か、それぐらいの把握をしておいたらいいと思うんですよね。あと経済効果、この阿國座の問題をいろいろご質問いただいていますけど、こうしたものがもたらす経済効果の分析や何かも、もう少し経済調査機能というのを強化していく必要があるんじゃないかと、そういうこともこれからこの本部の仕事になってくると思っているところでございます。


 いずれにいたしましても、このこのたびの戦略会議は、一応当面ですね、本年12月を目標に、来年度のこともございますので、方向付けをするための提案もいただきますけど、それによって終わることなく、さらに継続的にこのような組織は置いてですね、規模の大小はいろいろ考えますけど、我々の助言諮問機関、戦略を提示する場としてご活用いただきたいと、こういうふうに思っているところでございます。


 以上、坂根議員の質問に対する答弁といたします。ありがとうございました。


○議 長(今岡一朗君) 坂根議員。


○18番(坂根 守君) どうもありがとうございます。


 温泉スタンドはですね、地元の旅館の要望があって、今回これに取り組まれるということで私も聞いておりまして、大変結構だと思いますけど、一般の市民化からですとね、これだけで終わることなくですね、第2弾、第3弾と利用、湯の量も多いということを聞いていますので、利用、活用を増やしてもらいたいということが言われておりますので、私もこの1月だったと思いますけど、九州の九重町へ行きまして、日本一の大つり橋を見てきましたですけど、平成18年(2006)の10月にオープンして、年間30万人この橋を渡ればいいだろうということで、20億の巨費を投じてつくられたそうですけど、何と10カ月半で200万人の来場者があり、1年間で230万人と。2年目も好調というふうに聞いております。


 私、視察に行きましたので、帰りに議会事務局でちゃんと本も買って帰って読ませていただきましたけど、町でもなかなか反対者は多い中で20億の巨費を投じてやったけど、大成功したということは、やっぱり日本一の大つり橋ということで、長さ390メートル、高さが173メートルですか、というのをつくったということですので、市長さんも全国一とか日本一とかっていうことを時々使われますけど、ぜひ出雲もですね、この大社の温泉に限らず、観光客を誘致するのに日本一というようなものを、ソフトの面ではもてなしの心が日本一になるようにと、ハードの面でも、例えば足湯の長さが日本一だとか、露天ぶろをつくって日本一広いとかというようなね、そういうことをやらないと、なかなか観光客は増えないんじゃないかと思っておりますので、ぜひそういう取り組みをしていただきたいというのと。


 つい火曜日の新聞に、この前の伊勢の市長さんが来られたときのが中央新報に大きく載っておりまして、私も読ませていただきましたけど、やっぱりこの中で一番私が感じたのは、伊勢の市長さんがおっしゃっているように、住民の力といいますか、住民が観光政策といいますか、このままではいけないと立ち上がったところがスタートだというようなことをおっしゃっておりますけど、行政がやることは行政がやるんだけれど、このたびの大社の神門通りから、阿國座から観光政策はいまいち地元の盛り上がりが、我々大社地区以外には感じられないというような面がありましたですけど、この新聞を見ますと、新しく大社振興21ができたということで、大変歓迎すべきことだと私は思っておりますので、大いにここだけじゃなしに、木綿街道とかいろいろなところにですね、こういう地元の人の立ち上がりを行政が促すというか、お手伝いをするという形で観光政策を力を入れていってもらいたいと思います。


 それと、「BATADEN」ですけど、ぜひ大いに支援をしていただきたいと思いますけど、ここで1点だけ、雲南市は「うん、何?」という映画をつくるのに3,000万円ぐらい雲南市が助成したというふうに私は聞いておりますけど、この「BATADEN」が制作費は幾らかかるか私は分かりませんけど、出雲市としては制作費の何割とか、どれぐらいの金額とかというのを考えておられるのか、分かればこの点、1点だけお答え願いたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 錦織監督さんとの懇談の具体のデータ、どれくらいの金額をお願いしたいとか、どれだけの事業費で、何割ぐらいをというような話し合いはまだ伝え聞いておりません。いずれその話が出てくると思いますけど、現在もあいさつにきておられるということでございます。一畑電車のやるべき、果たすべき役割、行政が手助けすべき役割、いろいろあろうかと思います。これから島根県を中心に協議を具体に進めていきたい、こういう状況でございます。よろしくご理解ください。


○議 長(今岡一朗君) 坂根議員。


○18番(坂根 守君) どうもありがとうございます。しっかり支援のほどをよろしくお願いしたいと思います。


 続きまして、大きな項目の2点目に入りたいと思います。緊急情報伝達システムの整備についてということでお伺いしたいと思います。


 まず第1点目でございますが、全市統一の防災行政無線の整備についてお伺いいたします。


 災害時に避難勧告などの情報を住民に知らせる防災行政無線でございますが、現在、多伎、湖陵、佐田の3地区には整備されておりますが、それぞれ老朽化が進み、故障が相次いで発生している状態でございます。早急な更新が必要ともされております。また、旧出雲市では、JAいずもの有線の更新にあわせて、新しいシステムを構築しなければならないというふうに聞いております。全市統一の防災行政無線の整備を一刻も早くすべきと考えておりますが、いつごろになるのかお聞かせ願いたいと思います。


 第2点目といたしまして、地震速報などに使う全国瞬時警報システムの整備についてでございますが、昨年10月に一般への情報伝達が始まった気象庁の緊急地震速報、それと総務省が消防庁から送られる地震などの情報を、防災行政無線などで瞬時に住民に伝える手段として全国瞬時警報システムがありますが、今年4月より県内では2つの自治体が運用を始めたと聞いております。全国瞬時警報システムは、地震のおそれやテロ攻撃などの緊急事態の発生を把握すると、消防庁が人工衛星を使って緊急情報を自治体に送信し、防災行政無線が自動的に起動して、サイレンで住民に知らせることになっております。日本列島は、最近頻繁に地震が起きているというような状況でございますので、早急に整備が必要と考えますが、この計画があるのかどうか、またあるとすればいつごろ行われるのかお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。


○議 長(今岡一朗君) 児玉政策総務部長。


○政策総務部長(児玉進一君) 登壇 緊急情報伝達システムの整備につきまして、お答申しあげたいと思います。


 全市統一の防災行政無線の整備をというおたずねでございますが、議員さんご指摘のとおり、市の防災行政無線システムにつきましては、合併前の旧佐田町が昭和62年(1987)に、旧多伎町が平成2年(1990)に、旧湖陵町が平成4年(1992)に整備し、現在に至っておるところでございます。


 このシステムは、緊急時のサイレン吹鳴のほか、音声で詳細な情報を拠点配備のスピーカーをはじめ、各家庭に配備されました戸別受信機を通して伝達し、的確な避難誘導等に大きく貢献しているところでございます。


 しかしながら、現在稼働中の佐田、多伎、湖陵地域の防災行政無線につきましては、導入後16年から21年の年数が経過したことから、老朽化が進んでいるところでございます。


 将来にわたる安定的な稼働を図るためには、佐田、多伎、湖陵地域につきましては、新たなシステムを含めまして比較・検討する中で、地域特性などからも防災行政無線の更新が現実的であろうと考えているところでございます。また同様に、山間部の多い出雲地域の朝山、乙立、稗原、上津地区の新設を含め、具体的な年次計画の検討に入っていく考えでございます。


 また、出雲、平田、大社地域につきましては、出雲と平田のケーブルテレビ、情報いずもやご縁ネットの有線放送の活用に加えまして、FM放送の緊急告知ラジオ(戸別受信機)など、複数の伝達システムを視野に入れて検討を進めていきたいと考えておるところでございます。


 次に、地震速報などに使う全国瞬時警報システムの整備についてでございます。全国瞬時警報システムとよく言われておりますのはJ−ALERTと言われておりますが、全国瞬時警報システムにつきましては、弾道ミサイルの発射などの有事情報、津波情報、緊急地震速報などを、人工衛星を用いて情報を送信し、市町村の防災行政無線などを自動起動させ、瞬時に情報伝達させるシステムでございます。


 平成20年(2008)4月現在、全国では40都道府県、57市区町村が運用中であります。島根県内におきましては、島根県と吉賀町が全国瞬時警報システムの情報を受信してはおりますが、住民への伝達につきましては、システムを運用するに至っていない状況でございます。


 国の消防庁の主催いたします「瞬時情報伝達のあり方に関する検討会」におきまして、中継に時間がかかるなど克服すべき様々な課題も示されておるところでございますし、本市では多様な防災情報伝達システムを運用している現状から、J−ALERTを受信して、それを各伝達システムに再度発信するための本市独自の新たなシステム開発なども必要になるところでございまして、今のところ整備目標を立てている状況にはないというふうにお答えしておきたいと思います。


 以上、お答えといたします。


○議 長(今岡一朗君) 坂根議員。


○18番(坂根 守君) どうもありがとうございます。


 まず、行政防災無線でございますけど、多伎、湖陵、佐田の老朽化に対応すること、また出雲市の中山間地域に対応するということで、年次計画に入るということで、早急にお願いしたいということでございます。


 それと、出雲の市内、平田等ケーブルテレビ等でという話がございましたですけど、これは無線じゃないわけですよね。そうしますと、災害時に果たしてそれでいいのかというふうに感じるところでございます。古い話ですけど、昭和39年(1964)の大水害にですね、私、高校1年生でしたですけど、多伎地域でその年に初めて4月か5月に有線放送が完成しましてね。これが有線放送だと言って皆さん喜んで使っていましたら、7月の18、19日の昭和39年(1964)の大水害でずたずたに線が切れてしまいまして、一瞬にしてもう使えないということで、夏休みのアルバイトで有線放送のケーブル引きをしたという記憶がございましてね。やっぱり平田も大社も出雲もですね、無線は考えるべきだと思いますので、今ケーブルテレビとか有線放送という話をされましたですけど、これは全市でやっぱり統一してですね、無線を考えるべきだと思いますけど、その点どうでしょうか、1点お答えを願いたいというのと、全国瞬時警報システムは、今のところ計画がないというようなことで残念なことですけど、北朝鮮に近いということもありますので、これもどこかで計画に入れてもらいたいというお願いをしておきます。


 それとですね、行政防災無線もこの全国瞬時警報システムをですね、整備をするとすれば合併特例債が使えるかどうかということをお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。


○議 長(今岡一朗君) 児玉政策総務部長。


○政策総務部長(児玉進一君) ただいま出雲・平田・大社地域についてのご質問がございました。おっしゃるとおり防災情報・緊急情報の伝達には、有線系と無線系とが両方セットであるのが一番望ましいところでございます。今のところ、出雲・大社・平田地域につきましては、有線系の放送を最優先で今、エリアを広げようと努力しているところでございます。その間の対策といたしましては、かねて申しあげておりますように、サイレン、もしくは市の広報車、地域の情報伝達網を使って的確にやっていきたいと考えております。一方で、無線系につきましては、先ほどお答えしましたように、FM放送によります緊急告知放送も視野に入れて、議員さんご提案の防災行政無線の全市展開でいくのか、FM放送でいくのかということは、いましばらく具体的な検討をしていかなければならないものだと考えているところでございます。


 それからJ−ALERT、全国瞬時警報システムの展開につきましては、伝達システムの統合をしていかんと、瞬時に伝わらないという問題がいつまでもあるところでございます。そうしますと前提条件として、全市に防災行政無線を的確に展開して、人工衛星から受信したのを瞬時に変換してそこへ流していくとすれば、十数秒程度の時間で伝達ができるのではないかという理論的なものがあるところでございます。それが全体のシステムと先ほど申しあげました防災行政無線の展開とどう整合をとっていくかという問題もありまして、今ただちにこれで整備して事業費が幾らで、それに合併特例債が乗せられるかどうかということを、答えを持ち合わせていないという状況でございます。一つずつ問題を解決していきたいと思っておりますのでご理解をいただきたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 私も、大社から平田のこの海岸の方の地区ごとにずっと何回も出入りさせていただき、いろいろ訴えられるところがございますし、実感をもって感じますけど、私は、現段階ではテレビの告知放送、これはもうテレビをつけなくても音声だけどんどん出ますね、有線でございますけど、これで当面やりながらも、やはり平田、大社、海の防衛のためにも行政無線が必要だと思います。でございまして、今回のところは来年度から具体的に佐田から計画的にいくわけでございますけど、出雲の山間部、朝山、乙立、稗原、上津、その上には平田、大社、このエリアも防災無線の体制に入っていかないかんと思います。これが最終的に一番望ましい形でございますので、そういう方向は明確に示しておきます。


○議 長(今岡一朗君) 坂根議員。


○18番(坂根 守君) 市長さんの積極的な防災無線に対する考えを聞きまして、ぜひ進めていただきたいということと、最終的には全市統一となるようにお願いして、私の質問は終わりたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 以上で、18番、坂根 守議員の質問は終了いたしました。


 次に、15番、直良昌幸議員。


○15番(直良昌幸君) 登壇 15番、政雲クラブの直良昌幸でございます。事前通告に従いまして質問をさせていただきたいと思います。


 まず、この質問に入る前に、私もこの新聞の報道、これをちょっと紹介して質問に入ろうと思います。


 これは6月6日金曜日、山陰中央新報の20ページの読者の広場でございます。これの中に出雲市の大津町の高橋薫さんという60歳の方です。記事のタイトルは、「後悔ない街づくり進めて」というタイトルでございます。これをちょっと読みますと、誤用される感があると、いわゆる間違って用いられるとこの誤用です。「あとの祭り」の本来の意味は、その跡に立って思い起こせば、昔日の祭り(市)の人々のにぎわいがしのばれて、無念さと寂寥感が漂うことであろう。


 静かな環境が強く求められる県立中央病院の隣接住宅地に、大型複合商業施設が進出する。県も適法だから建設に同意したという。雇用の創出も図られ、生活の利便性も向上する。しかし、市内の既存の大型店やショッピングセンターや旧今市時代から続いてきた個人商店などが消えていく可能性は大きい。自由競争という名の資本投下に任せた街づくりで、出雲は住みたい豊かな市となるのか。かつて栄えた今市や中町、扇町のアーケード商店街など中心市街地の空洞化は必至である。これも時の流れだ、仕方がないと思ってしまえば、過去の蹉跌に何も学ばなかったことになる。


 市の玄関口とも言えるJR出雲市駅前周辺も、美観的には大きく整備は進んだ。しかし、何か活力が乏しい。車の流れはあるのに、人の動きはあまり感じられない。街づくりの視点に、“人が本当に生きて集う街”という概念が中心となっているのか。そうでない気がする。


 市長も、大方の反対をよそに箱物文化施設の建設に情熱を傾ける前に、生活したい、住みたい街づくりに力を発揮すべきであろう。ほとんど振り返って見る人のない駅前のパルビジョンの寂しげな画面。「新しい出雲の情報発信基地」の触れ込みも何かむなしく響く。


 こういう記事で投稿されております。これをスタートに次の質問に入りたいなと、このように思っております。


 まず1点目の質問は、かねて本議場においても、地域に大きな影響を与える問題として、私もたびたびこの議場で質問をしてきました。広島に本社を持つ株式会社イズミの運営による「ゆめタウン出雲」に関する質問であります。またかというふうにお思いかもしれません。


 既にご案内のように、山陰地方では最大の規模を持つ郊外型の大型規模小売店であります。既存するジャスコ渡橋店、ラピタの本店、ショッピングセンターパラオ、これらがすっぽり入る年商200億円の売り上げを目指す巨艦店であります。平成15年(2003)、イズミ進出計画が表面化し、国の定める改正都市計画法と改正中心市街地活性化法が平成18年度(2006)には成立が予測され、全国各地において大型店の郊外出店ができなくなることを見込んでの駆け込み出店として、既存の地域商業者をはじめ、立地予定地周辺の住民の方々より、それぞれの立場で大変心配され、多くの話題と問題を提起した出店であります。


 先月5月に島根県の大規模小売店立地審査会が、イズミ周辺の生活環境はそう大きな影響を与えることは少ないと判断・評価し、先月20日に県の土木整備事務所が工事の完了検査を実施し、今月3日付で完了を報告されました。


 一方、このたびの開発行為について、疑義あるとして、中公四国農政局に対し、市内の商業者と地区の住民の方が提訴され、目下係争中でもあります。様々な観点より安心・安全という言葉が使われる今日、そうしたまちづくりに対して各方面から話題を呼んだ「ゆめタウン出雲」が、いよいよ今月21日より開店すると報じられています。その日を間近に迎えるにあたり、今日までの経過から行政として「ゆめタウン出雲」の開店後のフォローアップ、すなわち対応策、いわゆる既存する出雲圏域のショッピングセンター、数々ございます、中心市街地の小売業者との共存共栄策について、2点目としてのそのサポート支援策について、3点目として「ゆめタウン出雲」周辺の環境変化の予測と対応について、市長の見解をお伺いいたします。ご答弁をよろしくお願いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまのこのイズミオープンに関連した、ショッピングセンター、中心市街地のあり方に関する直良議員の質問にお答えいたします。


 出雲市内の既存のショッピングセンターは、イズミ出店による影響を避けるため、イズミが出店を表明した平成16年(2004)7月以降、市内外から流入してくる購買者を取り込む工夫や地域により密着した、いわゆる足元商圏にシフトするということから、いろいろ対策が検討されてきたところでございます。私も既存商店街の皆様のご心配、私自身、肌身にしみて感じるところでございまして、これらの商店街およびパラオ等におかれては、かねてから地域密着型の事業形態、例えばお客さんが買物をされるとそれをお届けする。そういうのを一歩進めて、注文の段階から電話一本でお届けするというような地域密着型のショッピング、そして商品も日常の需要に応えられるような、本当に品ぞろえのある生活密着型の商品をそろえていくということを強化していくべきだと。他方、イズミにおける商業戦略は、ご承知と思いますけど、全国的な専門店群を中心とした広域型、松江圏のお客さんも考えた戦略だと社長は言っておられますけど、そういう形での発展を考えるということがまず基本的なあり方としてあるんじゃないかと思っております。


 このような中で、一畑バスについても駅から「ゆめタウン出雲」に入る、あるいはそこに立ち寄るにあたりまして、中心街にもタッチしながらこの広域圏から集まるお客さんも、いわゆる旧市街地にも誘引していくということについても、支援していかなきゃならないと思っているところでございます。


 特に食事とかですね、ディナー、ランチなどのいわゆるパーティーごととか、食を通じた楽しみ方というのは、イズミの中ではなかなかできないと。やはりその個店中でゆったりとお酒もいただきながらエンジョイしてもらうということが必要でないかと思いまして、そういう面での商業戦略も大いに考えていただく必要があると。出雲のそばの街、そば街道というのは今あるかないか、まだないですね、そば街道、そば街道の創生というものを考えていくとか。いろんなアイデアも出さなきゃいけませんけれど、そういう中で、このイズミの広域商業流通圏、映像センターもございますけど、ここが広域圏から若い方も含めてお客さんを集め、中心の商店街はそうした日常の買い物、高齢者も多い中で、必ずイズミの大型店まで毎日足を運ぶわけにいかない、中高年の方々を含めて、やはり密着型の商売。そして、観光客を含めて皆さん方の飲食を通じた交流の場、これを中心街で展開するというような役割分担の中での発展。それを交通体系、バス等の交通体系で結んでいくというような思いで支援していくべきじゃないかと思っております。


 また、具体的なサポート支援策について申しあげます。現在、パラオ等からも要請もいただいております。そういうことで、先般も理事長さんがいらっしゃったし、商工会議所の幹部の方も、おそろいで要請を受けておるところでございます。私らの市としても、行政の立場からも先手、先手ということで、そういうようなことを受けて、県の信用協会、県当局、商工中金、あるいはパラオの中核店舗となっております、ジャスコの社長さんはじめ幹部の皆さん方にいろいろ話しかけ、働きかけているさなかでございます。


 当面の問題として、やはり空き店舗解消のための補助のあり方、もう少しニーズに合った形、例えば一年間空き店舗、そういう条件じゃないと空き店舗対策の助成をしないんじゃなくて、3カ月目が空き店舗だったら、もう応援してもいいじゃないかというようなことを私も今言ってまして、具体的に今検討させておるところでございますし、また融資ですね、県の制度融資。これもつなぎ資金として重要な局面を迎えております。県当局にも、本当に一生懸命今働きかけているところでございまして、そういった道も開かれるように、また商工中金の融資についても、実現が、もっと明確に得られるように、努力していくべきじゃないかと思っているところでございます。


 また基本的には、核店舗してのジャスコさん、これはやはりどういう形であれ、やはりあのショッピングセンターパラオに、あれだけの主体性をもって入っていただいたわけでございますので頑張っていただかないといけないと。形はどう変わろうと、やはり永続的な発展の道をあそこで考えてもらうということを強く求めておるところでございます。


 次に、イズミの周辺の環境変化の予測と対応の問題についてお答えしたいと思います。


 イズミはご承知のとおり、「ゆめタウン出雲」の出店に関して、大規模小売店舗立地法に基づき新設の届出書を島根県に提出したと。この法律は、周辺住民の生活環境を保持することを目的に、施設の配置及び運営方法に関して、立地者に配慮を求めるものでございます。


 イズミは、この法律に基づき、駐車場の確保、誘導員の配置及び誘導看板の設置などによる交通対策、また緩衝緑地の設置や騒音対策にも配慮した計画を県に提出したところです。


 計画では、特に心配される交通量の増加について、イズミは日曜日など来店客の多い日の車両の数は1日ピークで9,656台程度予想していまして、ピーク1時間では1,390台の予測を立てております。これらの車に対する対策としては、市道の拡幅改良、交差点改良及び信号機の設置などを行うとし、さらに歩行者の安全対策として歩道の設置及び誘導員の配置等を行うこととしております。また、県立中央病院に向かう緊急車両に対しては、市道四絡6号線の一部拡幅及び国道9号出雲バイパス(側道)からの進入路の設置を行うこととしております。


 騒音に関しては、「ゆめタウン出雲」から出る騒音予測最大値は、現状騒音最大値と比較しても少ない予測となっております。しかしながら、隣接に住宅地域がありまして、騒音の対策として、なるべく店舗建物内の駐車場の利用を促していくこと、従業員の騒音防止意識を徹底させること、早朝・夜間の荷さばき作業の禁止及び屋外での宣伝活動は行わないなど、様々な対策を講じるとしております。


 イズミからの届出書を受理した島根県は、パブリックコメント、一般の方からのコメント・提言等や各方面からの意見を勘案して、県としての意見をイズミに示し、その意見に対するイズミの対応を審査した結果、さらなる措置を求めるということを要しないということを決定したようでございます。


 この結果、大規模小売店舗立地法の手続きは、平成20年(2008)6月17日に終了することが確定したところです。


 開店後も地域住民の生活環境の保持については、私自身、直接社長に引き続きチェックをして要すれば、更に改良工夫を措置してほしいと、そういう努力をしてほしいということを強く申し入れております。イズミは、地域住民、学校、県立中央病院など関係機関と協議会を結成して、必要な対策を講じることとしているところでございます。本市としても、この協議会に加わりまして、地域住民の生活保持のために指導を行っていく考えでございます。


 イズミが進出することに伴う地域における対策は、オープンのときに終わったわけじゃなくて、オープンのときからが勝負でございます。そういう考え方で、今後も臨んでいきたい、こういうことでございます。


 以上、答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 直良議員。


○15番(直良昌幸君) ありがとうございました。


 両立するということをですね、絶えず自信を持って市長今までおっしゃって、共存共栄は可能だというふうにおっしゃってきたわけですけれども、私は本当にそうなるかなと非常に心配をしている者の一人でございます。


 1999年、平成11年ですけれども、そのときの出雲市の商業統計調査ですと、売り場面積が13万ばかりあった。それが平成16年、2004年には14万7,000ばかりになってですね、坪数にして、約5,000〜5,000坪増えたんですね。


 一方ですね、販売額は989億円からマイナス8億円、落ちています。これはもう完全に飽和状態以上のものだというのが、この商圏の出雲圏域のいわゆる商いの売上高であるわけです。そこへですよ、年間200億売り上げしていこうという大手スーパーが、全国出店競争の中でここへ出てきたわけです。そのことはですね、共存共栄、ここへバスが来るとか、つないでいくとか、こういうことで生易しくそういうことになることはないと私は思います。でありますから、圏外の売り場面積の飽和状態の中でそういうものが、この出雲地域の消費者から金を吸い上げてですね、大半を広島の本社へ持って帰ると。それは一部、そこで1,200人の雇用があるとか、あるいは固定資産税が入ってくるとか、あるいは地代が入るとか、いろいろございますよ。ですけれども、先ほど申しあげましたように8億円も減ってきている。これは4年前のことです。今日、ガソリンが上がる。そして、また宅地の地価が下がる。そして、個人消費が伸び悩む。こういう消費の力の弱いときに大きな影響が私は出てくるということを、行政も覚悟しておいてもらわなきゃいけない。


 そういう思いで、今回はサポート対策の支援を、向こう3カ年はこういう格好で我々職員が市民の安全・安心のために頑張るんだという窓口をですね、きちんと設けておいていただく。その資金は商工会議所です、その資金は県の資金です、つなぎですと、こうでは困ります。大手は、ここで負けても九州で勝てばいいわけです。株式上場してる会社はですね。この地域の出雲の小売店は後がないんですよ、後がない、商店街も。それから、多伎町や湖陵町やそれぞれJAさんが出されている、そういう小さなマーケット、それからそこの本店のラピタさん、パラオ、渡橋のジャスコ、そこにしてもですね、今までどうやらこうやら保ってきた。だけれども、ドームにおだができるとか、グッディができるとか、自助努力でなさるところはいいです。ですけれども、それができないところ、廃業か倒産か、夜逃げか自殺か、こういうようなことがもし起きたらですね、誘致企業ではないわけですから、今まで代々地域に貢献してきていただいた商店主が何としても頑張っていけるようなサポート支援をですね、ぜひ私はやるべきだと。それが産業観光部の仕事だと、このように思います。それがサポートの声であると思います。


 でありますから、先ほどどなたか議員さんおっしゃいましたが、石川議員さんでしたか、まず出向いていく、要望・陳情・要請があってから行くんではなくてですね、市民のために、市民の公僕ですから、「困っておいでになることはありませんか」、そういうことを商工会議所や商工会、あるいは協同組合に声をかけていただいて、「お手伝いすることはありませんか。どういうことでお困りですか。対応策はどうしましょうか」と、こういうようなことを私はやっていく。これが心のある市政運営だと、このように思います。


 それを逆の目でいきますと、ラピタさんにしてもですね、島根子育て応援団、スタンプカードで18年度(2006)、19年度(2007)は、各100冊ずつ図書を贈っておられます。また、浜山のラピタ店では、食の会館で料理教室をなさる。あるいは、市内の小・中・高校が行うインターンシップ、職場体験の場として積極的な受け入れを図っておられる。そのほかいろいろございましょう。


 また、パラオさんにおかれてはですね、60にわたる催事をやっておられます。ほとんど無料です。これは金儲けだからそうしておられるということも言えるかもしれませんが、出雲慶人会の会場の提供、まちづくりイベントの協力、法律相談センターの設置、これなんかすばらしいアイデアと思っております。それから、出雲市内の小学校に本を贈ろう、そういう企画。昨年度は、延べ12万3,055人のお客様の協力によって、出雲市へ24万7,000円の寄附をしておられます。そしてまた、献血やドナー登録もやっておられます。シルバー人材センターの皆さんの作品展、これを見ますと原隆利議員の写真展もやっておられます。出雲北陵高校の美術部の作品展等々で151回の催し物をなさっておられます。


 ちなみに、斐川町のイズミさんの周辺の町会議員さん、それから6人の買い物客の親戚の人、ヒアリングしました。イズミさんにおいてはそういうことはないと。例えば消防団が訓練するからホースを並べるけんちょっとやって、そういうことはお手伝いなさるそうです。ですが、こういう活動は全くないということを確認をさせていただきました。


 そのように社会貢献度のある企業とそうでないところと、きっちりと見極めて対応策を、心のこもった対応策をしていただかなきゃいけない。別に経済至上主義ではないというのが、この地域の顔ですので、その辺をひとつわきまえて、現場の声をヒアリングをしていただいて、スタッフが、職員の皆さんが回ってですね、公平な立場で、出雲市の発展、市民の安心・安全のためにご貢献いただいている一つ一つの店がつぶれないように、ぜひ頑張って応援をしていただきたいというふうに思います。


 テナントが96店舗だそうです。イズミのゆめタウン。県外から80社、地元から16店舗、約17%のものしか入らないということで、1,200名の雇用があるということですが、どういう格好になるのか。パートさんを安く使って、それでどうなっていくのか、先を注目したいなと、このように思っております。


 それから、交通渋滞の件について市長さんからご答弁がございました。これも大変だと思います。1秒1分を争う救急車の、この出入り、そこへ中央病院へ行くまでが大変なんです。恐らく大変なことが出てくると。このことによって、どなたが責任をとるのか、大変な問題が出てくるんじゃないかなということを今から危惧をしております。せっかく完成したバイパス、これが渋滞になっていく。そういうこともひとつ踏まえて、市の窓口相談、これも明確にしておいていただきたい。


 生活環境についても、先ほど市長がおっしゃいましたように映画館ができます。24時まで営業されるそうです。これから夏暑いときに、クーラーをかけっ放しで車をとめられるとか、それからこれから梅雨時期に入ります。時間雨量36〜37ミリ降りますと、今までは田と畑でしたけれども、全部舗装されて駐車場になります。一気に水が流れます。流れる水が、ドラム缶2万5,000本ぐらいはあると言われております。今、新内藤川が工事中です。これがいつまでできるのか心配を、地元はしておられます。


 先般の全協のときに、多々納議員さんから交通の問題、萬代弘美議員さんから地元の川の問題、こういうことについて地元説明がしてあるかという問いただしがありましたが、ぜひきめ細かくそういうことについて安心・安全の情報を提供しておいていただきたい、このように思います。


 地元にとっては台風のようなものです。ハリケーンのようなものですけれども、台風やハリケーンは2〜3日で過ぎていきますけれども、これからずっと台風やハリケーンが吹き荒れていくことに私はなるんじゃないかと、その点を心配しておりますのでよろしくお願いします。


 また、中心市街地活性化の問題で、平田と今市を中心とするものについての協議会を行っていただいております。先般第8回をやっていただきました。これもですね、なかなか話がまとまらない。地元もこれから今市の再生検討会議を立ち上げるということになりましたので、今後、職員の皆さんもお呼びしますので、ぜひ出かけていただいてお知恵をかしていただきたい。そして、応援をしていただきたい。そういう足元から着実にできることからやっていかないと、これは対応ができないと、このように思っております。どうかこの結果でですね、空き店舗が出るようなことにならないように、よろしく格段のご支援を賜わりますようにお願い申しあげます。


 以上でこの質問は終わりまして、次の質問に移ります。


 次は、今朝ほどから話題、それから3月議会でも大変な話題がありました。今日もTSKのテレビが入っておったようでございまして、これ、ああいうテレビ報道がぼんとおもしろく報道されますとですね、出雲市は有名になるんですけれども、私らにとってみると、あまりいい話題で有名になっていないので困るということがありますので、今日は先般の地元説明会でも、中学校校区で出かけましたが、議員は発言を控えるということを約束、議長からされておりまして、ただ聞いていたと。1,500人の皆さんがお集まりになって、14の会場でしたか、そこであってこれが終わったわけですけれども、そういうことを踏まえてですね、私ごときが失礼ですけれども、今までの議会がどう取り組んできたか、この観光問題について、そういうことも途中、申し述べながら質問をさせていただきたいなというふうに思います。


 これは、去る3月13日に「出雲市を愛する会」、市内在住の代表 岸 征男氏が2万5,000人の市民の署名を添えて、出雲市長並びに出雲市議会議長に対して、一つとして阿國座建設の凍結と再考、二つとして出雲新ビジネスパークの計画地の変更と、予定と予算の大幅縮小、三つとして弥生の森博物館の入札延期と建築内容の再検討を要望する意見書が出されました。この件に関しての質問をいたします。


 この第1点目はというところで伺いたいと思いますけれども、これはもう午前中の原 隆利議員が独壇場でずっとやられましたから、大体私も市長のご意向は分かったつもりです。ですが、このことは原議員のときに時間がなかったので、あと阿國座のことで、これだけは言っておきたいということがあればですね、お聞かせをいただきたいというふうに思います。


 それで今、冒頭お話をいたしましたように、我々議会がどうしてきたかということを、このケーブルテレビを通じてご覧になっている方もあると思いますので、間違っているところもあると思います。その際は、同僚の議員さん、先輩の議員さん、お許しいただきたいと思います。振り返ってみたいものです。


 早いもので新出雲市が誕生して4年目となります。来春は、市長並びに市議会も改選の年となります。さて平成17年(2005)、新しい出雲市が誕生し、私は新市の議員の一人として、まず何よりも2市4町が持つ各地区の歴史と伝統、産業と文化が共有できることを大変うれしく、誇りに思いました。新市発足当時の私の後援会だよりに、後援会の皆さんが旧平田市の地図の上に一式飾りと、鰐淵寺に一畑薬師、旧佐田町には山林と神楽と須佐神社、多伎、湖陵にはいちじくと風力発電と西浜いもと国引荘のイラスト、そしてまた大社町にはもちろん出雲大社、そして日御碕と、そういうイラストがかかれていました。そういうことを思い出しております。


 旧出雲市にはなかった質的にも量的にもすぐれた所産を共有することができることを、強く実感いたしました。今でもそういう思いは変わりません。新議会の前期では、私は総務常任委員会に所属し、牛尾委員長のもとで、新市発足直後の所管する新市発足のための膨大な議案の審査に取り組みながら、当時は総務部が所管する文化観光部の事業についても、旧市町から継続された事業、例えば多伎町の海洋療法センター・タラソ、旧出雲市の弥生の森公園と博物館整備事業、また合併直後に西尾新市長の施政方針で表明された、大社町の懸案であった門前町の神門通り、ご縁広場の整備事業と合併当初計画になかった出雲阿國座創設事業など、市長の「合併後の5年間が勝負です」この号令に、息つく暇もなく矢継ぎ早に特例債の有効活用を前面に打ち出して、事業展開を進める事態となりました。


 任期後半の昨年の19年度(2007)の議会構成では、文化観光部の所管が環境経済常任委員会へ移管され、市の環境問題及び産業経済関連の議案の審査を取り扱うことになり、今日まで残された任期中、坂根 守委員長のもとで所管する主要事業について精査を続けていくことになります。


 また、将来の出雲市の発展に大きく影響する、旧大社町時代より懸案とされてまいりました門前町の再生整備事業等も含め、新出雲市の観光産業振興対策を検討・協議する場として、議会においても概ね全会派を代表とするメンバーで構成する観光産業振興特別委員会が設置され、寺田委員長のもとで関連する事業に特化して、事業の検討と協議を続けているところであるわけです。


 この特別委員会設置の背景には、原則、低成長期を迎えた今日の我が国の経済情勢下の中、出雲市内の各産業の企業収益も大幅に下降し、個人消費も低調となり、税収の向上も見込めず、あわせて国、県主導の公共工事の事業量も大幅に減少していくことを勘案し、合併した自治体に向こう10カ年、国が認める有利な合併特例債を充当し、将来の新市の担税力を強化するために、即効性のある観光開発を集中的に推進すべきとの市長の強い思いの施政方針があったからであります。


 今日問題となっています阿國座建設事業につきましては、昨年12月に出雲阿國座建築基本計画設計策定委員会より、市に対して出雲阿國座基本計画書が提出されてより、平成19年(2007)2月の段階で工事費の概算は、概ね30億円と示されていた執行部案の事業費の概算が42億円、また毎年の管理運営費が赤字であること、来場者数も当初の予定で開館年とされていた平成22年度(2010)をピークに減少していくとする予測であることなどから、委員会をはじめ各議員より指摘を受けたため、執行部は日を置かず、これを再検討されて、増収・増加に数字を改め提出し、説明がなされました。公設民営とされる運営者の問題、松竹株式会社とのかかわり、最重要視されている歌舞伎そのものに対する観点、和文化ホールとしての機能併合と貸館事業の問題、市の単独事業として取り組む姿勢の問題など広く疑問視されることとなり、議会においても数回の協議会を重ねました。


 この間、私も所属させていただいている自民協議会においては、積み残した数々の問題点をさらに審議を続けるために、1月28日出雲市議会自民協議会、寺田昌弘会長名で、出雲市長に対して出雲阿國座建設に関する申入書を提出いたしました。この文面を改めて朗読したいと思います。


                          平成20年(2008)1月28日


 出雲市長 西尾理弘様


                       出雲市議会自民協議会会長 寺田昌弘


 出雲阿國座建設に関する申入書


 先般12月議会において、阿國座建設に関する補正予算が可決されました。しかし、やっと示された収支試算ながら、十分な検討がなされないまま、この計画が進められていることが露呈をし、不安感と不信感を増大させることになりました。


 また、見直しをされた中期財政計画では、肥大化した起債残高を減少させ、公債費を抑えるため、普通建設事業費の大幅な削減や負担金・補助金の見直しなど、徹底した行財政改革を行う方針が示されました。


 このような状況の中、進められている阿國座建設については、建設の意義や、その経済効果、収支について、さらに検討を重ねるとともに、その内容を広く公表し、市民の積極的な合意を得られることが必要です。今後、なし崩しに事業が進められることなく、慎重に対応していくべきです。


 以上の理由から、以下の3項目について、実効があがる必要な措置を早急にとられるよう申し出ます。


 一、観光戦略を具体的に策定し、阿國座の位置付け、果たす役割を明示していただきたい。


 二、阿國座の運用計画を明示し、それに基づく現実的な収支試算を示すこと。


 三、阿國座建設で出雲市が受ける経済効果を示すこと。


 という申し入れであります。このような申し入れをし、あわせ執行部に対し、市民の有権者の25%、11万7,000ばかりが有権者トータルでございます。それの2万5,000人プラスアルファで25%。すなわち平田の地域と佐田の地域の有権者の数に近い方が意見書提出に署名をされている実態を踏まえて、市民への説明をされるよう要望したところであります。執行部におかれましては、市長をはじめ関係職員が各地区の中学校区単位で順次説明会をされ、阿國座の建設について3月20日から5月13日まで、市内12会場で開催されたところであります。その中で、私も出雲一中の校区でしたので、出雲科学館の方で説明を聞かさせていただいたところであります。その際、市長のお考えもよく聞かせていただきました。本日のお答えにもあったとおりでございます。


 それで、今日のご答弁の中で、弥生の森、これも科学館と同じように使って、予算規模を10億円に絞ると、このようにおっしゃいました。それからビジネスパークは、新しい企業が見つかるということは大事なんだけれども、長浜工業団地が全部売れたから、次の場所として長浜団地の隣接地にもう少しポイントを置いて、これはしばらく待ちますよと、こういうご意見であったように伺いますが、それでよろしいかどうか確認をさせていただきたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまの新市における立ち上がりの事業としての阿國座の問題、あるいは弥生博物館、ビジネスパーク、要するにこれからどうするんだというところがポイントでなかったかと思います。その前に、直良議員さんのご指摘、ご心配、よく分かります。私も肌身に感じております。私自身、肉親もそういうことで苦労しておりますので、本当に大変でございます。そのことを頭に置いて頑張って、ただ、市政という公の立場では、14万市民の幸せの中でどうやってこれを生かすかという公的な立場というものがございまして、その中で商業者の役割、行政の役割、行政の役割として最大限努力するということじゃないかと思っているところでございます。


 さて、この阿國座についてはご指摘のとおり、直良議員さんはこの前の12会場での所感は今お聞きになっていませんけれども、私自身、厳しいご意見ばかりだったというように思います。もとよりあの時間帯で、夕方7時から9時、10時まで熱心に参加いただく皆さん方というのは、やはりこの問題について疑問があると、質問したいという方々が中心、多いということは当然でございます。私なりに、また担当部長、場合によっては副市長も立っていろいろ補足説明をしていただきました。我々としても誠実に、誠意を持って説明しているところでございます。いろいろなデータで行き違いはあったというようなご指摘もございましたけど、決して間違ったこと、インチキでやっているとか、そういうことではございません。誠実に取り組ませていただいて、声を枯らして私も頑張ったところでございます。


 何とか出雲市を良くしたい。ただ、これだけでございます、私には。本当に個人的な何らあれがなくて、全くこれだけ、誠実に何とか出雲を良くしたいと、このことでございます。そういうような中で、このたびのこの阿國座については、議会のご要請も十分頭に入れて、この観光経済の位置づけ、あるいは阿國座の運用をどういう形でやっていくかということは、なおこれからやらなきゃいけませんけれど、そこで展開すべき演目等の紹介、経済効果等々も説明しながらやってきておるわけでございます。


 その中で、この弥生の森の行く末は、既に議会からいろいろご要望をいただきまして、そのご要望の線に沿って、予算も圧縮した中で、いよいよこの本議会にもお諮りする段階になりました。工事契約についてのご承認を得るべく、間もなく提案させていただきます。そして、この使い道もやはりさっきも申しあげましたように、観光としていらっしゃる方には、歴博でない、出雲の古代古墳文化を集中的に紹介するものでございますので、あそこよりもっと精細な詳しいものを展示していこうと思っています。


 そして、児童生徒、高校生も含めて学びのセンターとして、ぜひとも活用していただき、市民の皆さんも広く学習をしていただきたいと、こういう念願でやっているところでございます。


 また、新ビジネスパークについては、先ほども申しあげましたように、やはりこれはお客さんがあって、整備したところを即転売するような形にならないと、高度経済成長期のようにだだっ広いところをつくっておいて、お客さんが来るまでずっと待っているというやり方は難しかろうと思っております。そういう意味で、しばらく様子を見る。中・長期の課題として、また中身についてもさらに検討していくことになろうかと思いますが、そういうことを考えながら、他方ですね、長浜地区はかねてから、あそこの団地の周辺をもう少し拡張してほしいという要望をいただいております。おかげさまで、ああいう形で神戸天然物化学株式会社という会社が、残区画、3区画すべて取得していただくというようなことになりまして、これも神戸さんとの長年の、長年といいますか、10年来のつき合いでございますけれど、その我々に対する信頼、そしてあの場所がいいとご評価いただいた賜物じゃないかと思っております。ついては、これから先、さらにあの周辺で企業進出がかなうならば、それも応援していくということではないかと思っているところでございます。


 いずれにいたしましても、この今後どうするんだという質問に対して、さらにお答えするならば、この新市の立ち上がりのこの時期でたまたま大遷宮もございますし、銀山のブームもありますし、歴博もオープンして間もない、そして「だんだん」の映画とか「BATADEN」の映画とか、「だんだん」はテレビでしたね。いずれにいたしましても、こういう上げ潮ムードのときに、このタイミングを逸しないで頑張っていくと。景気、経済、これはやはり直良議員がおっしゃるように、行政も自ら汗をかいて、市民の気がつかれない前にどんどん前に出てお世話すると。経済活動についても、行政のプロパーの仕事としてやっていくということは、まことに同感申しあげるところでございます。我々としても頑張っていきたいと、こういうことでございます。ご理解ください。


○議 長(今岡一朗君) 直良議員。


○15番(直良昌幸君) ありがとうございました。


 弥生の森博物館、これも私、大変悩ましい問題で、市長のこの熱意はですね、市長に出られる前から横穴古墳がございましたから、随分と熱意を持って調査をされておったことを覚えています。池田先生、そのほか協力なさったことを覚えていますが、そこで、私は基本的にあの場所をですね、大津の西谷の古墳、西谷の場所、いわゆる墓ですから、聖地です。聖地をですね、いわゆる余分な開発までしてやるべきでないとずっと思っております。


 それともう一つは、出雲市の金を余計出さないために、市費を極力抑える意味で、相乗効果を高める、その意味も含めて県が整備された出雲の歴史博物館に併合すべきだということ、そういうことを申しあげてきた覚えがございますし、そのことが政策力であるということも主張してきたと思っております。


 また、ビジネスパークは、懸案のいわゆる大社立久恵線、県道です。これを何とか早く整備しないといかんと、もう言ってずうっと合併したときから言って、まだそのことが全然見えてこない。これを心配するところです。早くそういった交通アクセスを、きちんと整備していただきたいなというふうに思います。


 そういうことで、トータル的にですね、私ども政雲クラブでいろいろとこの今回の2万5,000、あるいは会場で出雲一中の校区の科学館での会場でですね、「出雲を愛する会」の代表の岸さんが、もう3万5,000人署名が集まりましたということをおっしゃっていました。共産党の皆さんが、大体5,000人ぐらいの署名を集めておられると。すると、もう4万人ぐらい署名が集まると。これに対してですね、もう本当にどうしたものかということで、先般自民協議会の寺田会長にもご相談申しあげ、それから議長にもご相談申しあげ、私ども政雲クラブとしては、やはりそういう最終的には3万5,000人も上回る市民の皆さんが意見書に署名をなさるということを、やっぱり真摯に受けとめてですね、これからきちんと議会は議会でどうあるべきかということを、やっぱり検討していかなきゃいけないと、このように思います。でありますので、この署名を無視はできないということでおる考えでございます。


 また、このたびの環境経済常任委員会が付託することになると思いますが、やっぱり陳情が出されております。そういうことも踏まえてですね、そのことを会派を代表して私の口から申し述べておきたいというふうに思います。


 今後、合併特例債といえども、国税は市民一人一人の払う税金であるわけですから、市民の大多数の方々からご理解をいただけるよう、議会においても慎重審議をしていかなければならないというふうに思います。


 私が思いますのに、よく出雲の国造家の千家家、宮司さん、それから北島さん、そこの宮司さんがよく扁額、掛け軸をお書きになっています。「和」という字が多いですね。平和の和、いわゆる和やか、それから和譲、和を譲る、お互いに譲り合うという心、そういうことを揮毫なさっているのを見るにつけましてもですね、このたびの平成の合併を契機に、各地区の今までの合併する以前の歴史とまちの形成の過程をいま一度総点検をしていく。そうして、反省すべきは反省し、新しい、現在、この新市に生きている市民がですね、知恵を出し合って、未来に確信を持って引き継いでいくという方策を立てていかないといけない。そういう責任が行政にも議会にもあると、このように認識をしておるところでございます。


 長いこと話しましたが、この問題について私の私見なり、あるいは会派の方向付けなりをご披露申しあげて、この質問は終わりたいと思います。


 続きまして、次の出雲市観光戦略会議の設置並びに出雲市観光基本計画・仮称の策定について、これにつきましては、先ほど坂根議員さんからも質問があった内容でございますが、私はですね、市長さん、これが一番最初、平成17年(2005)の合併したときに出てこなきゃいけなかったと思っています。これが出てさえいれば、今の農山漁業センターの子どもさんを預かって、それは観光につながると石川議員さんはおっしゃいました。すべての食とか文化とか、こういう会が新市が立ち上がったときに、大社はみんなのものです。大社町の皆さんのものではないわけです。全国のたくさんの人のふるさとです。それらが共有できて、新しく2市4町で最初冒頭申しあげたイラストのようなものをみんなが共有できた時点で、市長が観光でいこうと、観光を何とか引き立てていこうというお考えであればですよ、まずこれが先ありきですよ。阿國座ありきではなくて、これだと思う。これがようやく出てきたということで、私も歯ぎしりをしているんです。


 これ、今回の910万円の予算措置をして、今度の議案に出しておられます。人選案も出しておられます。これには観光交流1,000万人の実践に向けた戦略体系図、全市及び各地域別、20年度(2008)以降、関係機関戦略の実地・戦術、出雲市観光基本計画、基本・具体的な戦略。その下に出雲市観光戦略会議があってですね、そこにスタッフが書いてあります。その横に先ほど坂根 守議員さんがおっしゃった市長を本部長とする関係部長、観光政策推進本部、その下にワーキンググループ、この間も市役所でやっておいでになります。こちらの右側にはですね、委託業者が出てきます。この委託業者に今度700万ばかり払うような予算案です。現状の分析、課題データの提案・分析、報告、計画、素案提供、これを委託業者にプロポーザルで出すと。その下に市民がおるんです、その下に市民が。この市民はどうなっているかというと、意見聴取、反映、パブリックコメント。


 一番下のこの表は、基礎となっています。ここに戦術、方針、基礎。基礎の一番最初は、住民が主役のまちづくりとなっています。こうであればですね、なぜ平成17年(2005)の新市2市4町が、それぞれの悩みや問題や、そして新しくつくっていこうという意気込みがきちんとできたときに、これが出なかったか。これが悔やまれてならないんです。これさえできて、みんなが時間をかけてきちんと戦略なり、お互いの知恵を出し合っておればですね、阿國座もこう問題にならなかったと思います。


 これは大きな会社、民間の会社がですね、この商品で社運をかけようと、従業員の皆さんついてきてくれと、これにかけて本社は生き残ろうと。そのときには命をかけた戦略会議で動くんです。あれもやる、これもやる。行政がやらなくてもいいことまでやっていく、もう総花的にやっていく。このぐらい無駄なことはない。集中特化して、少ない経費で大きい効果を上げていくということが、皆様方には求められているわけです。そのことをですね、これを見たときに私は情けなかったんです。これさえ出ておれば、最初にこれがきちんとたたかれておれば、もう今こんな騒ぎもありません。あんな市長対住民がけんか腰の地区説明会も要らない、私は思って情けなくなったところです。


 出雲大社のキーワードは、私は神話だと思っています。神話は出雲大社のキーワードです。ドジョウすくいの安来節会館へ長廻議員と、当時、観光の隊長でしたから、長廻議員さんと私で行きました。この間行きました。隣に足立美術館、世界一の日本の庭園、隣にはこの会館があります。人が入っていません。足立美術館とそこの隣には垣根があります。通れないんです。もうそのぐらい連携が悪いということで、隣のまちのいりすの丘、フォーゲルパーク、前例はたくさんあるわけでして、この会議をきちんとしていかなきゃいけないと私は思います。


 この会の中のメンバーを見ますと、名前は言いませんが、まず公認会計士さんもおられませんし、地域協議会の各地区の会長さんの名前もない。そしてまた、民俗学にたけた人、郷土史にたけた人、そういう知恵者の顔ぶれがない。この方々プラス何かがないとですね、出雲の大社の歴史には負けてしまいます。また、この中に、出雲大社の息子さんがおいでになりますが、この神社のご関係のある方はそっとしておいてあげた方が私はいいと思います。罰が当たるような気がします。民間の力でやっていくようにしていった方が、私はいいと思います。


 それともう一点、10月に私ら自民協で参議院会館へ勉強に行きました。観光庁ができることも聞いて帰りました。それらが立ち上がって、国が主導で全国の歴史にたけている地域を応援していこうということになっているわけでして、ここいらあたりの働きかけ、そしてまた県選出の代議士さん、いろいろお考えもあると思います。ですが、出雲のまちだったら応援しますよと言っていただけると思います。地元の県会議員さん、こういう方々にもですね、しっかりそれぞれの役目の方がご相談をしていただいて、いわゆるこの層を厚くしていく。出雲市単独でやるべきことか、島根県知事も一肌脱いでもらうとか。だってその方がいいんですもの。皆さんがたくさん来ていただく。足元の人が来ていただく。こういうことをですね、知恵を出していただくようにお願いをしたいというふうに思います。


 そういった点で市長のお考えをここでお聞かせいただきたいなと思います。よろしくお願いします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) まず戦略・戦術で、確かにこの個別・具体のところの位置付けと全体の出雲市の発展策の2つありまして、出雲はそれは特定の分野で集中じゃなくて、産業も農業も商業もビジネス、工業、そして教育も環境も福祉も防衛も警察も消防体制も、そして道路は国道、県道、市道、林道、農道、そして河川、あらゆる行政体を全部やらないけません。このところだけやればいいという形ではまちづくりはできません。全部をどう考えるかということを、まず出雲の総合開発審議会を立てたわけでございます。この新市発足にあたって、約30人のメンバー、それぞれのエリアから出られた代表の方々で、その中で出てきたアイデアとして6つの基本戦略を立てると。その一番眼目は産業基本政策だと、2番目に観光大国をつくるんだと、以下4つの柱の中で。


 そして、その観光戦略のところも随分掘り下げた議論をしていただいています。その結実した哲学とか方向付けは、出雲神話観光大国建設促進条例に結実、まずしております。それから神在月文化振興条例、哲学とか方向付けでいろいろやってきたわけでございます。


 個別・具体のところの数字、データのところで、これは多々納議員さんのご提案もございまして、我々もこれはやっておかないといけないという中から、今回の、これは戦略という大がかりなことより、もっと実務的なですね、内容的にはプラズマティック、実際的なものをもっと検討したものを出していただきたいという思いで、この審議会を立ち上げているところでございます。政治的な背景とかいろいろなことがあっても、とにかく今回は実務的・実義的な実際に役に立つような戦術書、そういったものをお願いするという立場で現在来ておるところでございまして、今後ともそういうことで我々も情報提供をして、しっかりいいものを出してもらいたいと。


 もとより国全体の政策の中で、国土交通省に観光庁ができるということは、もう数年前から聞いていて、去年から具体を聞いていまして、文部科学省からも担当部長は言っておりましたけれど、そういう状況を把握しながら、今日の観光戦略というものの重要性を肌身に感じておるわけでございます。国、県の連携の中で市がやっていくと、そして基礎的自治体としての市の主体性、これが今問われているところでございます。そういう中で、議会と私ども執行部とのタッグマッチで、いろいろこれから頑張っていかなきゃならないというような位置付けでないかと思っております。


 また、この機会に申しあげますけど、この阿國座のプロジェクトについて、新ビジネスパークと、それから弥生の森と3セットパッケージでいろいろご意見をいただいた署名もあったわけでございます。このことについては、先ほど来申しあげておりますように、この税金を100億ここに投ずるとかそういう構造ではなくて、やはりこれを抑えて、新ビジネスパークも借金をして、すぐ売るというような前提のもとにしばらく様子を見るという形で慎重に対応すると。弥生の方も、議会のご要望に沿ったラインに抑えて頑張っていくと。でも、これは歴博の、いわゆる歴博の中でございます四隅突出型の墳墓群の展示ホールよりはるかに充実したものを専門店、あちらはデパート、こちらは専門店という言い方を私はしておりますけれど、そういう役割分担のものでつくっていく。そして阿國座も、この市民の皆さん方、2万5,000とも3万5,000とも言われていますけど、そういう方々のご意見、懸念、疑問、抗議の声、これ、十分私は頭へ入れております。この皆さん方の思いを頭の中へ入れて、慎重に対応していきたいと思っておりますので、ご理解ください。よろしくお願いします。


○議 長(今岡一朗君) 以上で15番、直良昌幸議員の質問は終了いたしました。


 お諮りいたします。


 本日の会議はここまでとし、延会いたしたいと思います。これにご異議はありませんか。


             (「異議なし」と言う者あり)


○議 長(今岡一朗君) ご異議なしと認めます。


 本日は、これにて延会といたします。


 なお、この後、議会運営委員会が開催されますので、委員の皆さん方は委員会室にご参集ください。5時から開会したいと思いますので、よろしくお願いいたします。


               午後 4時47分 延会








 地方自治法第123条の規定により、ここに署名する。








              出雲市議会議長    今 岡 一 朗





              出雲市議会副議長   宮 本   享





              出雲市議会議員    遠 藤 力 一





              出雲市議会議員    珍 部 全 吾