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島根県 出雲市

平成19年度第5回定例会(第2号 2月22日)




平成19年度第5回定例会(第2号 2月22日)





 
     平成19年度(2007)第5回出雲市議会(定例会)会議録





     開 会 平成20年(2008)2月20日午前10時00分


     閉 会 平成20年(2008)3月17日午後 2時55分





〇議事日程第2号


         平成20年(2008)2月22日 午前10時開議


第1.施政方針に対する会派代表質問





会議に付した事件


第1.施政方針に対する会派代表質問





                 出 席 議 員


              1番 大 国 陽 介 君


              2番 松 村 豪 人 君


              3番 遠 藤 力 一 君


              4番 山 根 貞 守 君


              5番 萬 代 輝 正 君


              6番 板 倉 一 郎 君


              7番 多々納 剛 人 君


              8番 川 上 幸 博 君


              9番 石 川 寿 樹 君


             10番 曽 田 盛 雄 君


             11番 福 代 秀 洋 君


             12番 高 野 成 俊 君


             13番 広 戸 恭 一 君


             14番 小 汀 英 久 君


             15番 直 良 昌 幸 君


             16番 西 尾   敬 君


             17番 長 岡 幸 江 君


             18番 坂 根   守 君


             19番 板 倉 明 弘 君


             20番 萬 代 弘 美 君


             21番 勝 部 順 子 君


             22番 米 山 広 志 君


             23番 牛 尾 尚 義 君


             24番 山 代 裕 始 君


             25番 宮 本   享 君


             26番 原   隆 利 君


             27番 今 岡 一 朗 君


             28番 多久和 康 司 君


             29番 荒 木   孝 君


             30番 長 廻 利 行 君


             31番 古 福 康 雅 君


             32番 珍 部 全 吾 君


             33番 杉 谷 寿 之 君


             34番 寺 田 昌 弘 君





                 欠 席 議 員


                  な   し





               説明のために出席した者


          市   長        西 尾 理 弘 君


          副 市 長        長 岡 秀 人 君


          副 市 長        野 津 邦 男 君


          収 入 役        田 中 雄 治 君


          教育委員長        嘉 儀 裕 行 君


          教育長          黒 目 俊 策 君


          政策企画部長       荒 木   隆 君


          総務部長         児 玉 進 一 君


          財政部長         伊 藤   功 君


          地域振興部長       大 田   茂 君


          文化観光部長       板 倉   優 君


          健康福祉部長       吉 田 純 二 君


          環境事業部長       野 津 建 一 君


          産業振興部長       中 尾 一 彦 君


          建設事業部長       吉 井 貴 史 君


          都市整備部長       岸   和 之 君


          教育次長         山 本 文 夫 君


          教育次長         杵 築   伸 君


          上下水道局長       原 田 恭 平 君


          消防長          永 岡 博 之 君


          総合医療センター事務局長 林   誠 治 君


          政策課長         井 上 明 夫 君


          秘書課長         鐘 築 健 治 君


          財政課長         板 倉 勝 巳 君





                議会事務局出席者


          局   長        青 木   博


          次   長        高 橋 直 樹


          次長補佐         佐 藤 恵 子


          係   長        村 尾 幸 紀


          書   記        小 村 和 恵





               午前10時00分 開会


○議 長(今岡一朗君) おはようございます。


 これより、本日の会議を開きます。


 ただいまの出席議員は33名であります。


 なお、あらかじめ遅刻する旨の届け出のあった議員は1名であります。


 本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程のとおりであります。


 日程第1、施政方針に対する会派代表質問を行います。


 質問は申し合わせの順序により、順次これを許可いたします。


 なお、質問は要旨を簡明に、答弁は簡潔にお願いいたします。


 また、本定例会より、一般質問及び会派代表質問における質問回数の制限を撤廃することになりましたが、再質問及び答弁については、節度を持って行うようお願いいたします。


 はじめに、13番、広戸恭一議員。


○13番(広戸恭一君) 登壇 13番、広戸恭一でございます。平成20年度(2008)の西尾市長の施政方針表明につきまして、平成クラブを代表して質問を行います。


 一昨日、20日の出雲市議会初日におきまして、平成20年度(2008)の出雲市政の基本方針について、西尾市長の考えるところ、また、決意を述べられましたが、これらについて順次質問を行います。


 まず最初に、平成20年度(2008)予算案の特徴と編成方針及びその取り組みについてであります。4項目を質問しますが、第一番目は、20年度(2008)予算案の特徴は、一言で表現するとどうなるか、簡潔にお答えを願いたいと思います。


 例えば、島根県の場合、溝口知事は、「県財政の健全化と活力ある島根に向け、メリハリをつけた、また、具体的には歳入の制約があり、十分ではないが安全・安心な県づくりに向けた基盤整備、産業振興などの重点施策に手厚く配分した」とのコメントであります。市長のこれに関しましてのコメントを求めるところであります。


 2番目としまして、執行者たる市長をトップとして、予算編成が行われますが、予算編成のシステムは、ボトムアップ、すなわち担当課、担当部局長が精査したものを財政部、副市長で検討し、最後は市長の判断と決断で決定をされるのか、また、トップダウン方式で、市長が、今年度は公約もあるのでこれこれは必ず盛り込みなさいと細かく指示をされるのか伺ってみたいと思います。それぞれ一長一短あるかと考えますが、どうでしょうか。


 3番目は、今回は新たな重点施策としまして、出雲市の永続的な中長期的に安定した財政運営の確立を目指し、21世紀市政の経営改革という表現を盛り込まれましたが、出雲市財政に関する見通しについての危惧と申しましょうか、危機感の認識がどの程度おありか、また、市政の経営改革とは、いかなることの内容か、この2つの点について見解を伺います。


 また、産業政策において、観光戦略を出雲市の経済産業発展の新たな重点施策に据えたいとありますが、経済産業とはいかなるものか伺ってみたいと思います。


 これは、市長がつくられた造語なのか、あるいは、きちっとした単語でしょうか。いわゆる国に経済産業省がございますが、ここから来たものかなと考えますと、では、一次産業を中心に行政を行う農林水産省があります。そうすると、農業・林業・水産業は、外れるのかなとも、一瞬脳裏をかすめたものであります。


 次に、地域協議会、コミセンへの財源措置及び財源の一括交付を打ち出されましたが、どのような、現場の実態と現状からこれに着目をされたのか、また、その改善の眼目について考えを伺うものであります。


 4番目に、「西部日本海域の中心都市出雲」の実現とは、現出雲市でないのは明らかであります。出雲とは、どこのエリアか参考までに見解を伺います。


 また、現出雲市のまちづくりとの関連も併せてお答えをいただきたいと思います。


 さて、現下、多くの出雲市民の皆さんが、関心と言いますより懸念、心配を通り越して、批判やら反対運動まで発展しつつあります出雲阿國座など21世紀出雲のグランドデザイン基本方策と重点施策について3項目、順次伺います。


 まず、第1項目としまして、産業都市の創造から伺いますが、地場産業の振興は出雲市の経済発展には不可欠、かつ非常に重要な部分であると、私は、認識をしております。


 しかるに、西尾市長は施政方針の中で、農業だけがクローズアップされておりますが、他にないのか、見解を問うてみたいと思います。


 そこで、地場産業の定義とは、地域産業とは何かでありますが、フリー百科事典では、地場産業とは、一定の範囲の地域において、ある特定の業種の地元資本の中小企業群が集中的に立地している産業のことである。地域産業と言われることもある。この場合、当該地域に存在するという意味しかなく、対象とする範囲が地場産業よりやや広くなる、そのように記述してあります。


 そのような視点から考えますと、鋳物・銑鉄の関係で、平成19年(2007)でございますが、銑鉄・鋳物、都道府県別生産量が愛知県、栃木県、福島県に続きまして島根県が全国4位となっております。この主たる事業所は、出雲市内に立地をしております。すなわち、主なところでは、渡部製鋼所さん、ヒラタ工業さん、前川鋳工造機さん、ダイハツメタルさん、NTN鋳造さんなどであります。


 また、それと関連する協力会社であります。すなわち各社で全国の都道府県4位ということは、全国783の市がございますが、この783の市の中ではトップだということになります。これは優秀な地場産業だと、企業努力に対し敬意を表し、高く評価したいと存じます。


 それはそれとしまして、私は、農林水産業や観光産業も立派な地場産業と考えますが、西尾市長の見解を伺ってみたいと思います。


 また、非常に残念ながらではございますが、巷では出雲市役所は最大の総合地場産業とやゆされておりますが、なぜでしょうか。少し例を挙げてみたいと思います。


 JAいずもの19年(2007)12月末の数字から、農産・畜産・特産物の取り扱い販売実績では、70億7,700万円と報告されております。


 また、島根県から公表されております立派な地場産業で、出雲市のまちづくりに貢献いただいております土木建設業の売上高は、19年度(2007)9月締めで、出雲県土事務所管内で、中筋組さんの76億7,000万円を筆頭に、上位14社で346億3,000万円であります。


 また、来場者100万を超えると言われます大社のワイナリーさんで16億円の売り上げであります。このような出雲市の実態経済から、出雲市が最大の地場産業と言われるゆえんであります。


 すなわち、20年度(2008)一般会計と特別会計の総額は、ご承知のように1,086億444万円ですが、そのうち人件費は、特別職を除いた対象人員1,275人で102億800万円の人件費であります。これは、一人平均に換算いたしますと、約年収800万円と、こういうことになります。


 また、違った視点から見てまいりますと、総予算を民間の売上高とみなして、先ほどの1,275人で割りますと、一人当たりのみなし売り上げが約8,500万に相当するものでございます。職員さん一人が8,500万の平均予算をもっておると、こういうことに相なろうかと思います。


 なお、水道局で売上、約25億円予定をしておられますが、これを関係職員30人で割りますと、一人当たり約8,300万円の売上と、こういうことで非常に優秀であります。


 また、出雲市病院会計を同じような計算でいきますと、病院会計では一人頭1,234万円の売上と、こういうことに相なるわけでございます。


 ちなみに、日本の大企業を調べますと、トヨタ自動車の売上は、約24兆円と言われております。連結従業員数は約30万人で、一人当たりの売上高は8,000万円。このような数字になるわけでございます。同じような計算で調べてみますと、ソニーでございますね。ソニーは5,100万円、新日本製鉄8,300万円、三越デパート1億1,100万円、NTTドコモ8,050万円、旅行代理店のJTBが5,100万円などとなります。


 このように、市職員の一人当たりのみなし売上高は、大手企業と遜色ありません。それはそれといたしまして、いかに優良な企業を育て、あるいは誘致し、若者が誇りを持って喜んで努めたい企業があることが、出雲市発展の道と思いますが、市長の所感を伺います。


 さて、2項目に入ります。出雲神話観光大国から舞台芸術の拠点と表現されております出雲阿國座について伺います。


 まず、この出雲阿國座の管理運営費が、昨年新聞で赤字と突如報道されましたが、その後、市長をはじめ執行部、担当者からの具体的な説明もなく、多くの市民の皆様から、建設反対の声が多く寄せられております。当初、参考までにと提出された資料、すなわち管理運営費が赤字で推移するという計画では、出雲市議会自民協議会を構成をいたします平成クラブ8名の総意といたしまして、建設反対と言わざるを得ません。


 出雲市民会館や出雲ドームとは、全く違った性質と内容の阿國座であります。すなわち、市民会館やドームは、あまねく全市民を対象として、老若男女、善男善女や各種団体が使用料も安く、手軽に利用できる施設であります。しかるに、この阿國座の施設は、一種の事業会館であります。市として収益事業を目的とし、市外、県外の観光客をターゲットに企画されたものと説明を受けております。


 だによりまして、現計画で市税を投入し続ける建設計画に重ねて反対するものであります。


 ただ、12月議会で寺田昌弘議員から条件つきで賛成討論がありましたが、内容は、赤字経営はいけませんよと、そして、オープン、すなわちこけら落としは、市長が当初に設定し説明があった22年春5月の大祭礼でもいけませんよと、これを23年春の大祭礼とし、延ばした1年で、正確で精密で信用ある調査を行うことなどの前提条件を付しての賛成討論であったと思います。


 この前提条件をもとに、自民協議会の議員は、阿國座の必要性を理解しつつありましたが、その後、市長より、何の説明もなく、平成クラブの中堅議員であります福代議員を中心に、新進気鋭の議員より、このままでは市民の皆様に説明と理解を得られないと、こういうことで寺田会長を中心に平成クラブは数度の意見交換会を重ね、かつ明けて新年1月5日、大社町で開催されました出雲市の新年賀会の会場別室におきまして、自民協議会の議員全員によります意見交換をし、また、後日、自民協議会の役員会も開いていただき、そして去る1月28日、西尾市長に対し、出雲市議会自民協議会会長寺田議員をはじめ、役員によりまして、出雲阿國座建設に関する申し入れがありました。その原文を今から読みあげます。


                         平成20年(2008)1月28日


 出雲市長 西尾理弘様


                      出雲市議会自民協議会会長 寺田昌弘


             出雲阿國座建設に関する申入書


 先般12月議会において、阿國座建設に関する補正予算が可決されました。しかし、やっと示された収支試算ながら、十分な検討がなされないまま、この計画が進められていることが露呈をし、不安感と不信感を増大させることになりました。


 また、見直しをされた中期財政計画では、肥大化した起債残高を減少させ、公債費を抑えるため、普通建設事業費の大幅な削減や負担金・補助金の見直しなど、徹底した行財政改革を行う方針が示されました。


 このような状況の中、進められている阿國座建設については、建設の意義や、その経済効果、収支について、さらに検討を重ねるとともに、その内容を広く公表し、市民の積極的な合意を得られることが必要です。今後、なし崩しに事業が進められることなく、慎重に対応していくべきです。


 以上のような理由から、以下3項目について、実効があがる必要な措置を早急にとられますよう申し入れいたします。


 一、観光戦略を具体的に策定し、阿國座の位置付け、果たす役割を明示していただきたい。


 二、阿國座の運用計画を明示し、それに基づく現実的な収支試算を示すこと。


 三、阿國座建設で出雲市が受ける経済効果を示すこと。


 以上のとおりでありますが、この回答を求めるところであります。


 なお、私見を申し述べたいと存じます。今の出雲市の活力は、国、県による投資、すなわち大型・中型の公共事業の積極な展開があったこそなればと考えておるところであります。


 すなわち、9号バイパス建設事業、斐伊川神戸川治水事業、山陰自動車道の建設、各種の県河川、県道の整備などであります。しかし、ご承知のように9号バイパスは開通し、また、出雲市関連の斐伊川神戸川治水事業は、20年代中ごろには終了し、山陰自動車道は22年(2010)に供用開始と言われております。


 すなわち、公共事業が少なくなってまいります。こうなりますと、今後の出雲市は、これらの基盤を活用して出雲市の産業を発展させなければなりません。このことを考えますと何があるでしょうか。企業誘致と言いましても、なかなか厳しいものがあると思います。また、時間もかかるものと思います。


 そこで、これから出雲市にある全国に通用する出雲大社、日御碕を中心とした歴史・文化資源を生かした観光産業の確立が急務と思われます。これに関連をいたしますが、溝口知事は、国土交通省松江事務所を事務局とする「島根広域観光における基盤整備のあり方検討委員会」を立ち上げ、出雲大社や世界遺産の石見銀山遺跡など、観光資源を有効活用できるよう、道路整備や駐車場整備など議論し、本年5月を目途に整備方針を策定するとのことであります。このことについて、大いに期待をするものであります。


 そのような視点から、大社門前町の整備計画などにつきまして、次の質問の中で構想を伺ってみたく存じます。


 すなわち、国立公園日御碕の眺欄荘跡地に集客の核をつくるべき整備計画の策定に取り組みたいとありますが、具体的にはどのような構想か伺ってみたいと思います。


 また、出雲大社や日御碕を包括した観光開発のポイント、大社門前町の基盤整備には、どれぐらいの歳月を必要とするか、所感と申しましょうかお考えを聞きたいと存じます。


 次の質問に入ります。ではございますが、予定しました出雲ゆうプラザの件は、大変申し訳ありませんが、パスをさせていただきたいと思います。申し訳ありません。


 最後の質問に移ります。出雲市長は、基本方針及び重点施策の実現は、計画的な財政運営が求められると述べられました。当然のことであります。そこで中長期の出雲市の財政展望を中期財政計画と長期財政計画について問うものであります。責任のある答弁を求めたいと思います。


 以上で質問は終わります。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまの広戸議員のご質問にお答えいたします。


 まず、平成20年度(2008)予算案の特徴は何かということでございます。ご承知のとおり、昨年12月に中期財政計画を定め、お示ししているところでございます。その中では、人件費の適正、抑制、あるいは行財政改革に努めると、限られた財源を最大限に活用する、創意工夫をするということを訴えておるところでございます。


 このたびの予算は、いわば縮志向ではなくて、元気の出る闘いをやるんだ、でも、節減は節減で財源をつくりだす。財源をつくり出しながら投資もする。カット、カット、カットというようなやり方ではまずいということでございます。で、財源はどこから生まれるのか、もちろん節減もございますけれど、産業の振興、所得を上げなきゃいけません。福祉、医療費にお金をくださいと言っても、所得が上がらない形ではいけないというようなことも考えながら、所得の上がる産業を育て、効果の上がる産業政策をやりながら、節減は節減、しかし、メリハリのきいた本当に明日に夢と希望に輝く大出雲市を建設せんとすると、こういう観点から、いわば前進型の予算だということでございます。


 その中で、この予算編成は、ボトムアップかトップダウンか、何事にも大体のところ真ん中どころ真実があります。各部課長さんのところで積み上げたもの、要望をいただいたものをよくお聞きして、そして全体の枠に入るか入らないか、それは両副市長、財政担当部課と私しか分かりません。各部課は、それぞれの自分の立場から見ての要望、全体を調整する責任は、すなわち私にあるということでございます。でございまして、集めてきたボトムアップの要望を私の方で副市長、財政部課の皆さん方と相談しながら調整して、なお、政策的に味をつけ政策として夢と希望に輝く、この明日に発展する、前進するための予算、即効性のあるもの、あるいは種金として必要なもの、いろいろちりばめながら予算編成すると、ボトムとトップの中間どころで編成しているというのが、我が市の予算編成の過程でございます。


 この絡みで、県の予算のことについてのご報告もいただきましたけれども、私は、重点的にやったとおっしゃるけれど、まことに県の予算単位化するならば、単位が違うんじゃないか、全く評価しません。それぞれにメリハリをきかせてない、福祉のところは評価すべきところがあります。また、苦しい財源の中でよくやっておられます。カット、カット。しかしながら、本当にインパクトがあるかどうか、出雲市の私の立場でこの予算を見るときに、市の発展策においては、インパクトはあまりございません。


 先ほどの観光労働の問題、これについても、果たして大社の日御碕のトンネル一つすら見通しが立っていません。計画づくりはだれでもできますよ。実際にそれをやるかどうか、日御碕の第一トンネルを、じゃ、阿國座が建つまでに、これはまだ決まっていませんけれど、要するに、開けるかどうか、あるいは勢溜から今の駐車場に行かれるまでの道路、狭くてくたくたくたくた、整備していただく、その予算はいつ出てくるのかと、神門通りの算定はいつ出ますかと、一番重要なのは合併における最大のテーマでございました道路、大社立久恵線、出雲平田線、旧市・旧町間を結ぶ幹線道路、いつじゃ、大社立久恵線のトンネルへの爆破工事が始まるのか、全くの予想は立たない。平田出雲線については、現在、市の立場で、県や国に要望しています。上下分離できないかと、堤防の上も使わせていただけないかと、大分話はしておりますけれど、なお、調整が必要でございます。工事はできないこと分かって、私も苦肉の策で、乙立立久恵方式、上の堤防を使って下の今の現道を使って、上下分離するというようなこともしなきゃならんぐらいに追い込まれている。431号国富境の歩道の整備はいつできるのかと、これは最重点だと言ってやまない。まことにもって前進型になっていない。これが来年になったら急に変わるかと言えば、なかなかそうはいかんだろうというような見通しが暗い中で、私がこう言えば、県は、「それじゃやりましょう」というようなことを期待しながら、少し刺激的な発言をしているわけでございます。いずれにいたしましても、そのような思いで県、市の予算の展望を語ったわけでございます。


 さて、経営改革、これは行財政改革ということはよく言われますけれど、それはあくまでも、予算とか組織の数とか、人数とか、そういうことだけをとかく意識したものでございまして、そうした数量的なものに加えて、心の改革、経営マインドを持つということ。自分が置かれている立場として、市民の皆様の負託に応えて、公務サービスを行う。


 私も国家公務員としての経験はございますけれど、国の公務員の寂しさというのは、直接国民からありがとうございます。また、しっかりしなさいという激励、罵声が飛ばない、国家公務員、国会という壁において守られておるでしょうし、議員さん方はわあわあ騒がれる。国会の下で働いておる国家公務員、寂しいところはございます。でも、市政という立場になりますと、市民の皆様方の怒りの声、喜びの声、直接いただける。それを励みとし、それを糧として頑張ると、経営に努力すると、この心の問題を含めて考えまするならば、単なる行財政改革では意図が伝わらない。やはりこれからは、経営ということを考えて、経営マインドを持ってやっていくということが必要だという意味での経営改革でございます。組織を単にいじるだけではなくて、限られた人員が、それぞれが手分けして一騎当千、心を厳しく戒めて、また、勉強もしながら生涯学習、絶えず情報を入手し、勉強しながら前進するということを促していき、そして職員の皆様方、誠に申し訳ございません。今、残業も原則行わないようにという中で、限られた時間で頑張っていただいておりますし、職員の数も減る。しかし、その中でもやろうと思えばできると、仕事を精選すると、経営上必要なものと必要でないものを分けて、経営上エッセンスとして必要なものを集中的にやると、この努力、これがまた経営改革の中に求められているマインド、心じゃなかろうかと思うわけでございます。物理的な意味の改革と心の啓発と、総合的に言って経営改革ということを訴えているところでございます。


 さて、次に産業経済という関係で、経済産業というのは何も、私は自ら考えて自ら行動するわけで、経済産業省は全く関係ございません。いわゆる産業というときには、ものづくり、農・工・商、最近はあまり区分けはしませんけれど、そういう生産現場における産業、サービス業も含めてでございますけれど。でも、国民の皆さんの所得、消費、全体を含めて経済なんです。だからひっくるめていうと、生産から消費にわたるところが、経済であり企業マインド、企業を中心に考えるときには産業と、こういうことでございまして、両方言っておかないけないという意味で、経済産業と言っておるわけでございます。


 それから、このたびの地域における主体的な財源の配分、運用、これを促す新しい仕組み、考え方の導入の問題がございます。地域協議会、コミュニティセンター、あるいは祭り等のイベントの財源の配分、執行の問題でございます。基本はやはり合併協議の中で明らかにいたしました、住民が主役のまちづくり、これを実現するためには、やはり、地域において、せっかく地域協議会、地域のことは地域で、まず協議しましょうということで合併協議の中で発足させました地域協議会の皆さんのお声、考え方、これを大事にしなきゃいけないと、協議会が空洞化しているというような批判もあったわけでございます。


 やはり、そのためには、協議会は実質的に何か調整、あるいはアクションの仕事をやっていただくということが重要ではないかと思いまして、例えば、旧2市4町地区それぞれの協議会に70万か80万程度の財源をこのたび措置いたしまして、それを活用されて各協議会で勉強される、あるいは、会議の運営ももっと頻繁に行われるとか、更に、住民の皆様への啓発活動等、特別な特色ある活動もされるという財源として、自主的にこれを管理し、運用していただくということを期待するものでございます。


 もう一つは、地域協議会の役割としては、やはり地域内における諸行事、お祭り等が中心でございますけれど、今までは小さなお祭り、市が助成するものすべて、申請を受けて市の方で査定して、そして、このお祭りはこの範囲内ですよということで、ときには使い方までアドバイスをしながらやっておったということでございますけれど、しかし、当該地域で、例えば、5つのお祭りがあると、それを一つ一つ市が査定するんじゃなくて、包括的に一定額をお渡しして、その中で5つのお祭りの予算配分を自主的に決めて執行していただくと、やりくりが自由になりますんで、その地域の中のお祭りの実態を一番よく知っておられるのは地域の方々でございますんで、そういう意味で、地域協議会の皆さんの中で協議をしていただいて、各イベント等への配分の自主性を発揮していただくということを期待するものでございます。


 以上、2つの事柄についての事務局機能が必要でございまして、それはもう、当然、地域協議会が発足のときから明言しておりますように、支所が事務局の役割を果たす、支所長が事務局長さんとして、それぞれの部課を統率しながら地域協議会における以上のような新しい役割の運営について、適切なるおぜん立て、準備等お世話していただくということになろうかと思います。


 更に、もう一つの改革として、コミュニティセンターへの事業予算の配賦の問題がございます。これまで、これは自主企画事業といたしまして、センターの皆さん方から、これこれこれの3つの自主的な企画、事業を行いたいと、ついてはこれだけの予算をいただきたいという申請をいただいたわけでございます。それのトータルを市の担当課で集めまして、全額として幾ら、そしてそれぞれの地域において、それぞれのまた、イベントごとに、自主企画事業ごとに査定をして、お祭り、講習会、シンポジウム、それぞれこれぐらいの予算ですよと、そしてこれはちょっと過分だから今回は査定はできませんと、ご遠慮いただくというふうなことも調整して、そしてお渡しして、お渡しするときも、かつては、食費はこういうことがあるから、食費には使わないようにとか、いろんな制約もかけまして執行をゆだねたと。コミュニティセンター方は、センターの立場では、これは大変窮屈だしやりにくいし、実情に合わないこともある、機械的になり過ぎると、そして思ったところへ思った予算がつかなくて、これは二次的だと思うようなところにも予算がついたというようなことがあるとすれば、やはりこれは、地域のことは地域のコミュニティセンターが一番よく御存じだということで、これも自主企画事業として、個々に申請を受けるんじゃなくて、コミュニティセンター単位に特定の一定額、これまでの実績、人口比、人口比だけじゃないですよ。今回の場合は、それぞれのこれまでのセンターのご実績、ニーズ、要望の実績等を鑑みて、我々の方で査定させていただきましたけれど、それを配分して、それぞれのセンターで自主的にそれを自主企画事業に、それぞれのいろんな自主企画事業に当てて頑張っていただくという仕掛けにしたところでございます。


 以上、コミュニティが自主的に運営していただく、そしてコミュニティが自治活動を一層強化していただくための新たな予算の仕組みとして、3つの改革案を打ち出したところでございます。


 次に、西部日本海域の中心都市出雲のことについて、ご質問いただきましたけれど、ちょっとご説明を申しあげたいのは、まず、この地域は、よく山陰地方、山陰地方における拠点都市とか、山陰という名前をもって一くくり、山の陰、これは立派な名前だと、陰の方が陽よりいいんだというふうなご説もございますけれど、一般的に都会地の方々の印象をいろいろ聞いておると、はっきりしないと、山陰、裏方だと、裏日本だと、表、裏とまだ言う人がいますんで、その都度私は、「いや、裏と言わない、今日本海側と瀬戸内側、太平洋側というんだ」ということで修正して回っておりますけど、なかなか明治以来長らくしみついた語感、裏日本、ペリー提督が来るまでは、こちらが表日本でした。日本海側しかもう航路はない、太平洋側へ出たら危なくてしようがない。紀伊国屋文左衛門なんかひっくり返ったということで、やはり、裏日本ということに明治維新以降やったもんですから、向こうは表なら、こっちは逆なんです。いよいよ日本海の中国貿易の方がアメリカ貿易より多くなりますよ。間違いないです、これは。世界最大の貿易国家、最大のGNP国家になります。量は中国、質は日本ということでの日本海交流の時代ということは、山陰という名前はやめましょうと、暗いイメージ、裏日本と言われたイメージと結びついておると、やはり日本海という、でも西部の日本海だと。西部日本海をどこをいうかと、私が見まするところ、兵庫、鳥取、島根、山口。福岡は玄界灘ということで、ちょっと違う位置付けにしておりまして、この4県ですよ。山口。島根、鳥取、兵庫。兵庫県というのは恐ろしいですよ。南北格差、神戸の姫路のあの華々しい発展地域と、日本海側とは大変なギャップはございます。その中で、やはり、この4県の真ん中ぐらいの地理的位置にあるのが出雲市なんです。新出雲市。これやっぱり、西部日本海域の拠点として、中心として発展すべきだと。必ず、この平野部の中でのビジネスの集積、住宅の発展等からしても、偉大なる拠点都市が誕生するという思いで、それに向かって前進しましょうというかけ声が西部日本海域の中心都市出雲市にかけられると。現出雲市のことですよ、中心都市出雲というのは、決して他じゃないんですよ。ということで、私は訴えているところでございます。


 次に地場産業の問題、農業だけではないということでございます。当然でございます。今、農・工・商・林業・漁業という縦割りの行政感覚でやるときではなくて、相互に乗り入れて、生産から流通、加工、販売にわたってやるべきときだということで、農業の問題だけではなくて、やはり加工品、食品産業、あるいはご指摘のとおり、鋳物・製造業、これは全国でまれに見る集積がこの出雲市でなされておるところでございます。そういうようなところで、ダイハツメタル等への支援も強化し、いろいろお世話もさせていただいておりますけれども、他方、地元産品を生産、加工、流通促進ということでの地場産業の新しいとらえ方で頑張っていくということでございます。そういう意味で、我が市では、農林部隊と商工部隊は分けないで、産業部隊として一本化してやってきているということがありまして、そういう面からもこの地場産業振興に取り組んでいきたいということでございます。


 市役所の最大産業等のこともございますけれど、やはり市役所に人が集まるだけじゃなくて、市民の皆様方の活動の母体だということで、それぞれの市の職員も謙虚にかつ力強く皆さんのお役に立つんだという思いで、それが自己実現、それが人生の幸せであるという思いで頑張っていただくと、そのことが、必ず市役所の位置付けについてもご理解いただく道じゃなかろうかと思っているところでございます。


 若者の集積の問題、先端産業ということでございますけれども、何と言っても、愛知、東海圏を中心とする全国のものづくり産業の活況の中で、技術のある優秀な方はどんどん県外に採用され、流出している。この事態をどう見るかと、地場の産業、出雲市とのかかわりは直接ございませんけれど、例えば、かわら産業、まさに雇用が崩壊している、中央が崩壊しておる、これを助けなきゃいけない。県の予算は300万と言いましたんで、とんでもないと、私は怒ったんですわ、担当部長。3億とけたが違うんじゃないかと。300万円でかわら産業はあり得るかと。というような怒りの声をもって私は、県の予算の対応を見ておるところでございますが、これは一つの例でございます。


 以上、これ以上は言及しません。よろしくお願いします。


 さて、阿國座の問題、これについて、先ほど議員からいろいろご指摘いただきました。今日まであまり発表もないということは、逆に言えば、それだけ、この次発表するときはしっかり準備をしてやらなきゃいけないと、いいかげんな形ではいけないと。昨年の11月のときは議会の勉強会という意味で、中間的な試案という意味で、勉強の資料として出したものが、いつの間にかメディアに報じられることになったところでございまして、私が、正式に発表したものでも何でもない形でございましたけれど、今回、こうやって時間をとらせていただく中で、我々も勉強させていただいて、頑張っているさなかでございます。


 それで、現段階における我々の考え方を申しあげます。まず、なぜ観光産業、なぜ阿國座かと。ご承知のとおり、産業構造からみても第一次、第二次、第三次における我が市の観光をはじめとするサービス、第三次産業の姿でございますけれど、全国の平均、あるいは松江市に比べてシェアが低いということがあるわけでございます。そのような中で、観光がもたらす経済効果、これは市内の農業、食品加工、製造業と連携した食材の生産加工、流通から運輸サービス業に至る、あるいはホテル・宿泊業に至る大変大きな関連産業と結びつきの強い産業セクターである。この第三次産業を強化する、すなわち相対的に人口比で見ても就業者が低い、少ない観光産業を支えることが、即効性のある我が市における所得増出産業の発展、担税力の強化、これによるところの医療・福祉・サービス財源の確保ということになるわけでございます。そういう意味で、観光産業を、少なくとも当面は松江市並みの水準に上げていかなきゃならないという思いで、まさにそのための工夫をいましているところでございます。


 観光産業の経済効果でございますけれども、直接的な生産誘発に加えまして、その原材料の整備等の間接的な効果、あるいは、雇用が増えるという第三次、第二次の間接的な効果等を含めますと、それもまた、現在の750万人の観光人口体制を1,000万人にするという前提の中で見ますると、例えば、平成17年度(2005)のこの状況に比べまして、約1.49倍、現在550億のものが822億という水準まで上がってくるということでございます。


 このような観光産業の姿は、現段階における見積もりでございますけれど、それぞれの入込客がもたらす現在の出雲市内での消費額、これをもっと上げるならば、これ以上の効果も出てくるということもあるわけでございますが、いずれにいたしましても、出雲市における産業発展の当面、即効性のある施策としての観光戦略の重要性は高まっているところでございます。


 阿國座のもたらす経済効果、これはまた、直接的に分析しましたので、後ほどご説明申しあげます。


 以上のような中で、ご指摘のように国の三大プロジェクトと言われます高速道路、バイパス、斐伊川神戸川治水事業等のプロジェクトも峠を越しました。このような中で、公共事業の国、県からの発注等も大変厳しいものが見通せる中で、新たな産業セクターとしての観光産業を中心とするサービス産業の強化ということが、この面からも求められるわけでございます。


 そのような中で、観光と言っても、やはりその活力を生み出す拠点がなければならない。何もないところでお客さんは来ない。何もないところでお客さんは泊らない、滞在しない。消費をしない。素通りのお客さんになるということでございます。


 そういう意味で、出雲の観光を考えたときに、2つの要素があろうかと思います。歴史・文化資源、神社・仏閣等のこういう、あるいは遺跡等の、こういう資源を活用する観光。他方、芸術・文化・スポーツ等の大型のイベント、これを集積して、市内外、全国からお客様を集積するという観光戦略、この2つの切り口があるわけでございます。


 前者につきましては、おかげさまで県のご支援もございまして、歴博が大社にオープンし、歴博効果と言われるものもありますが、銀山も昨年は、やはり観光というのは即効力があるというのは、あれでございますね、世界遺産指定だけでも、あれだけのお客さんが入って来られました。こんなことで、もう一つの核、歴博が静の交流拠点とするならば、阿國座は動の交流拠点として、やはり片肺飛行じゃなくて両方にエンジンを持った観光産業の創出力、これを門前町に期待することによって、平田から多伎、佐田に至るまで、やはり全県域にわたる観光のお客さんの流れを強化する、それが出雲における経済発展へのつなぎとなるという思いでございます。


 もう一つは、芸術・文化・スポーツでは、何と言ってもドームと出雲市民会館、圧倒的にドームの稼働率は上がっております。いわゆる芝生を張ったことによって文化ホールとしての役割も果たしておりまして、稼働率は8割も9割にもなっているというような状況の中で、市民会館も新装オープン、大変稼働率は良くなっております。そういう中で、やはり阿國座というものが象徴するところの伝統文化の振興、神楽から太鼓から、あるいは民謡から踊りから、あるいは地歌舞伎等、そうしたものを市民の皆様は直接参加し、実践し、ひのき舞台に立っていただいて、いわゆる市民会館うらら館もありますけれど、そういうところから、更に抜きん出て、精鋭部隊がひのき舞台、阿國座に向かって頑張ろうという意欲を持って、その芸術の技を磨いていただく、全国最強の芸術文化の都づくり、これをやらんとするところでの阿國座の役割ということでございます。2つの面からの阿國座の重要性について、ここに言及するものでございます。


 そして、阿國座の公演活動の内容、収支計画、経済波及効果について答弁いたします。現在までの段階で取りまとめました我々の考え方でございます。


 阿國座の活動といたしましては、収益事業としての公演活動と、市民の皆さんがご参加いただく非収益事業としての公演活動という2つのジャンルがあるわけでございます。一つの収益事業といたしましては、松竹歌舞伎やあるいは能・狂言・文楽等がございますが、この中で松竹大歌舞伎につきましては、松竹の当局の皆さんとの話し合いの中で、現段階で算定しておりますのは、春3日程度、秋10日程度、13日の本公演、もうこれは、人間国宝クラスの方にご出演いただくわけでございますけれども、年間13日割り当てると、あと、能・狂言・文楽等を5日ほど考えていますけれど、これはまだ大目になってくると思いますけれども、現段階では、これぐらいに抑えておると、それからスーパー神楽と称するショーとしてのスーパー神楽として2日程度充てておくと、そして、新劇等含めた大衆演劇の場として40日、1日2回公演、40日を割り当てると、そして芝居小屋体験ツアー、本公演がないときに芝居小屋全体を見てもらって、幕の内弁当をお食べいただいて、地元の皆さんの舞台も見ていただくというような形での芝居小屋ツアー、これを40日。そして施設の見学、低料金で施設全体を随時いつでもぜひ見てもらうということで150日ぐらいの日程、約250日を収益事業、そして非収益事業としては、むらくも座と称する地歌舞伎の皆さん方の公演、これを4日程度、夜神楽公演6日、子どもさん方の伝統文化の成果を挙げた発表の場として30日、あるいは、本物の舞台芸術の体験学習10日、その他、貸館事業といたしまして、随時ホールを使って特別のショーを行いたいという方へのレンタル、貸館事業60日程度、計110日、これは非収益事業のシェア。そして収益事業250日に当たるところの収支計画でございますけれど、収入としては、入場料等、これがありまして3億円ちょっと、それから施設見学料1,000万円、一般収益1,200万円程度、そして支出でございますけれど、運営の人件費、これをボランティアの皆さん方のご協力を得ながら、1,400万円ぐらいに抑えた形でやると。あと、光熱水料等の維持管理費3,990万円、公演活動等の事業費、これが松竹とプロの皆さん方に提供するファンドでございますが、2億5,560万円、トータル3億950万円、収益事業の収支差1,590万円の収益となるという算定でございます。


 他方、市民の参加型の公演活動、非収益事業の収支でございますけれども、これは阿國座の人件費600万円。要するに、そういう日と言えども、人が、職員が張りついてお世話するということで600万円、光熱水料等も1,700万円、公演活動等の事業費は900万円、3,210万、そして入場料等で、あまりたくさんいただけないと思いますが、むらくも座等は、入場料をとられると思います。660万円。施設の使用料1,200万、収入トータル1,860万円を算定しておりまして、この非収益事業の収支差額1,350万円、支出が3,200万円、収入が1,850万円、1,860万円の差、1,350万円は財源措置をしていくという形で、現段階我々の算定で詰めましたところ、約200万円という収益をもってやっていくと。しかし、収益を上げることは目的ではないわけでございまして、それだけに徹するというわけにもいきません。市民の皆さん方、本当に喜んで使ってもらうというところも考えないといけないと、せっかくできたけれど、なかなか料金も高くてというようなことでございますと、困ります。でございまして、市民にもオープンで多目的な、そういう伝統文化についての多目的な交流センターという形の活用を期待するものでございます。


 収益の事業の物販のことをちょっと言い忘れましたけれど、阿国弁当やお酒を出したり、出雲そば、ぜんざい、スナック等の軽食サービス、オリジナルグッズ、阿國座を顕彰するところのいろいろなグッズが開発され、それを販売する事業等も予定しているところでございます。補足しておきます。


 そして、この阿國座のもたらす直接的な経済波及効果、阿國座があることによっての経済波及効果についても算定したところでございます。これは、阿國座が稼働することによって、出演料を出したり、あるいは制作費を発注したり、広告宣伝を発注すると、直接的なものとしての効果、これが1億1,500万円、あと、清掃管理、クリーニング会社等に提供するファンド6,000万円、そして観客の消費される飲食、買い物、交通費、宿泊費等、これが8億1,600万円、9億9,100万円、これぐらいのものを直接的な観光産業の効果として期待しております。


 また、一次効果と一次間接効果、第一次の間接的な効果といたしまして、やはり原材料が発注される、そして原材料を供給するための生産を行われるというような、産業面からの間接的な第一次の効果、これをトータルいたしますと2億7,700万円程度を算定しております。そして、これらの活動に続いて雇用が生まれると、雇用の所得が増えるということで、これを第二次間接効果と言っておりますけれど、これが2億8,800万円程度、締めて経済波及効果、阿國座のもたらす経済波及効果として、現段階の試算で15億5,600万円を算定したところでございます。


 他方、阿國座については、副次的な間接的な効果も予測、期待されるところでございます。新しい旅行商品の開発販売、あるいは地産地消の食の開発の提供とか、古民家や民宿の経営とか、その他市内全域にわたっての間接的な効果ということがございまして、この部分については、現在、更に研究調査を進めているところでございますので、明らかになり次第、また情報提供したいと思うところでございます。


 それから、次に、阿國座のこれからの開館の計画でございますけれど、今、広戸議員がおっしゃいましたように、市民の皆様方に疑問視されたり、反対されたり、よく分からないという声もあると、やはりもう少し丁寧に分かりやすくこのような資料をもって説明して理解を求める努力に要する期間も必要だと、そしてまた、実施設計の会社において、実施設計を本年夏の終わりごろまでに完成するのはなかなか難しいと、もう少し慎重を期して立派なものをつくりたいという意欲が示されてきております。そういうようなこと、あるいは我々のこれからの管理運営体制の仕組み、あるいは、その経営改革における考え方、特に松竹との取扱い、これを詰めていかなきゃいけません。そういうふうなことをいろいろ考えて、この秋口に実施設計を終えて、建設工事の予算案を議会にお諮りするという予定でございましたが、我々の決断といたしまして、これを来年の春に延ばすと。ただ、秋口以降は、その準備として、用地の整備等を行うということの予算は出させていただいて、建設工事については、来年の春以降の予算案提案という形で、そうすれば、来年の秋口以降、秋の前か後か、そのぐらいのところで発注工事が始まると。それで1年以上かけまして22年(2010)の暮れか23年(2011)の春にはこれを完成させると。でございまして、阿國座のオープンは22年(2010)の春を目指しておりましたけれど、23年(2011)の春、1年延伸して市民の皆様方との説明、あるいは周知徹底の努力、この中で広くご理解いただくよう、最善の努力をしていく覚悟でございます。


 日御碕の問題についても、ご理解いただいたところでございますが、今、眺欄荘の開発についても全国的なプロポーザルの提案を待っているところでございます。何とか県においても、トンネル一つぐらいの予算は、頑張っていただきたいと思うところでございます。


 以上、中期財政計画、長期財政計画、これは展望できる範囲で考えると、やはり中期財政、3年先、10年先は、なかなか予測しがたい。今言ってもなかなか無責任なことになりますけれど、でも10年先のことを考えながら、絶えず平成7年(1995)からそうでございますけれど、中期展望の中で考えてきておるのです。決して突然崩壊するとか、そういうことのない形でやっておりまして、そういう意味では、突然、突然というようなことはないように、ちゃんとこのたびのいろんな指数が上がるのも、大体平成23年(2011)までという形で、こうやっておるわけでございまして、安定的な経営に対する我々の責任というのを全うすべく、我々として考えた上での行動でございます。ご理解いただきたいと思います。どうも失礼します。ありがとうございました。


○議 長(今岡一朗君) 13番、広戸恭一議員。


○13番(広戸恭一君) 市長さんの方から政治評論家のようなお話も伺ったところでございますが、先ほどの阿國座の関係ですね、いろいろ経済効果なり、運用計画、観光戦略のお話がございました。やはり、これは市の皆さんがおつくりになったわけで、我々といたしましては、やはり外部委託をしていただいて、第三者がきっちりとした資料に基づいて検討したい。みんなそう思っているわけなんです。そういった計画はございませんでしょうか。それだけ。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 現段階でそういう計画は持っておりません。外部の方が責任ある形で徹底してこれができるかどうか、外部の方の意見を聞きながら検証することはやります、これは。でも。全部投げ出して、私は知りません、やってくださいというわけにはいかないんです。私らの責任において外部の方と協議しながらやります。そういうことでございます。


○議 長(今岡一朗君) 以上で、13番、広戸恭一議員の質問は終了いたしました。


 ここで市長に申しあげます。時間の制約がございますので、答弁はできるだけ簡潔にお願いをいたします。


 次に、14番、小汀英久議員。


○14番(小汀英久君) 登壇 議席番号14番、平成クラブの小汀英久でございます。


 市長の施政方針に対しまして、会派を代表しご質問をいたします。よろしくご答弁のほどをお願いいたします。大項目で7点について質問をいたします。


 先ほど、議長さんからも要請がありましたが、要点のみを簡潔にご答弁お願いいたします。


 まず第1点目でございますが、「21世紀産業都市の創造」の中で産業基盤の整備についてであります。平成20年(2008)代前半に山陰自動車道出雲インターチェンジが開通する見通しとなっております。その周辺に新ビジネスパーク構想が計画されて、確か、もう3年から4年たったと思いますけれども、その具体化の見通しはいかがですか。企業の数とか、立地面積等、今までに分かっていることがあればお知らせください。


 次に、中心市街地活性化基本計画で、策定されるまちづくりの将来像とはいかなるものか、具体なことを明示していただきたいと思います。また、産業創出及び地場産業の振興についてであります。多伎いちじくの全国ブランドを確立し、いちじく館を整備するとありますが、いちじく館の内容とか規模とかを市民に明示していただきたいと思います。


 第2点目、「21世紀出雲神話観光大国の創造」についてであります。歴史・文化のシンボルの空間整備の中で、出雲阿國座の必要性を否定するものではありませんが、規模が当初の30億円がいつの間にか12億円増えまして、総額42億円になり、市民の間では疑念が生じております。いま少し15万市民の声を聞き、規模の縮小、開館の時期を延長するお考えはありませんか。先の答弁で、開館は1年先にするということでございますけれども、規模についても、もう少し検討をされてはいかがでしょうか。


 次に、歴史・文化資源と豊かな自然資源の活用について、出雲弥生の森博物館は、平成22年(2010)春のオープンを目指すとありますが、出雲科学館のような学習の場にも利用されるのか、現場の先生方の話を聞きますと、日程が大変だと、科学館にも行かないけない、そして弥生の森にも行かないけないということで、教育自体が大変なことになるのではないかというふうに、そのような声を聞いております。市長のもう一度のご見解をお願いいたします。


 第3点目、「21世紀都市交流拠点の創造」についてであります。公共交通ネットワークの構築で、特に一畑電車の必要性は出雲市には重要であります。電車利用を促進するために、新たなプロジェクトはどのようなことをお考えになっておるのか、市役所の職員さんで、毎日電車を通勤に使われてる方は少ないとは思いますけれども、それも含めて月に1回か2回ぐらいは、ノーマイカーデーぐらいを、確か以前はあったと思いますけれど、今はどうなっているか分かりませんが、そういうことも視野に入れた検討、そして電車利用の促進のプロジェクトは一体どういうことをお考えになっておるのか、お聞きしたいと思います。


 第4点目、「21世紀環境先進都市の創造」についてであります。循環型社会の構築で全市的に3R、いわゆる発生抑制、再利用、再生利用を更に促進するために、エコサポーター等の制度を設けてはいかがかを伺います。


 次に、野生生物との共生で、弥山山地での人とシカの共生を目指し、共生の森づくりが計画されていますが、既に県が実施しているシカ専用地域や人との共生を図る共生の森との整合性はいかがでしょうか。県が実施している共生の森は、現実には効果が上がるどころか、市民のシカ被害は毎年増加しております。地元住民の切実な声を聞き、実施していただきたいと思います。本当にシカと人が共生できるのか、そして被害は年々、先ほども申しましたが、上がるばかりです。そして、南山にはイノシシが出ております。そしてまだ、新たな鳥獣の被害も出ております。これらの抜本的な解決をお願いしたいと思います。


 次に、快適な住居空間の整備で、「出雲市景観計画」に基づく計画によると屋外広告物規制を設けられております。具体にはどのようなことをなさるのか、お願いいたします。


 5点目、「21世紀人材育成都市の創造」についてであります。少子化対策、子育て支援で父子手当についてです。今まで実施されていませんでしたが、本年から実施するとのことで当該者の方には喜んでおられることだと思います。手当の額は、母子手当と同額と考えていいのでしょうか。


 次は、協議会についてですけど、これは先ほど広戸議員の質問で答えてもらいましたので、これはパスします。


 第6点目、「21世紀健康文化都市の創造」についてであります。生涯にわたる健康づくりで、出雲ゆうプラザについてであります。NPO法人から、今年度から市直営になった経緯は何か、死亡事故がありましたので、そういう関係とは思いますけれども、市民の健康を維持するために有効な施設とは思いますが、費用対効果はいかがでしょうか。年間維持費は幾らアップするのでしょうか。財源は一般会計から拠出されますか。その辺のところをお示しください。


 次に、医療体制・保険制度の充実で、旧平田市にありました市民病院を改築される総合医療センターについてであります。出雲市には島根大学医学部附属病院、県立中央病院の総合病院があります。他にも総合病院がもう一つありますけれども、今年度改築される総合医療センターの役割は一体何なのか。旧平田市の皆様に親しまれた病院ですので、なくてはならないとは思いますが、今度改築される総合医療センターの本来の役割は何を目指しておられるのか、その辺のところをもう一度お聞かせください。


 最後に、「日本の心のふるさと出雲」応援寄附条例についてであります。特に出雲市出身の方々で全国の心ある方々から、志をいただくとありますが、その使用目的、そして目標額をお知らせください。


 以上で、私の質問は終わります。よろしくお願いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまの小汀議員のご質問にお答えいたします。


 この出雲インターチェンジ、仮称ですけれど、この周辺に予定します新ビジネスパークの構想の具体化ですが、このたびのパークは、あらかじめ整地して工場団地をつくってビジネス団地をつくって、それを切り割していくという考え方ではなくて、大体進出企業等の見通しを立てながらそれらの要望も頭に入れながら整備していくという考え方でございます。財産として退蔵していくだけではいけませんので、やはりそれが売却されるということを念頭に置きながらということで、まずもって、具体のハードの事業に入る前に、現在は手分けをして、私自身も出かけておりますけれども、関係の企業等の感触を打診し、PRし、誘致に努力しているところでございます。


 先の県の担当課も入れた検討会では、県もご理解をいただいているようでございますが、なかなか県もこのビジネスパークについて一緒にやるという体制になりませんと言っていたやさきに、新年度からの方針で市のこういうものも含めて一緒にやりますというような趣の発言もございました。しかし、どこまでやっていただけるか、私は、この場を通じて県も一緒になって出雲における新しいビジネスパークづくりについてのご協力を明確にお願いしておきます。


 そのようなことで、我々も、めどを立てながら整備していくということでございまして、20年度(2008)にはハードの事業にすぐ着手するという段階ではございません。現段階で率直に申しあげますと、うちの企業、私の企業が行きますと明確に言っていただいている企業はございません。いろいろ前向きな話は幾つかありますけれど、しかし、じゃ、いつからどういう形でとなりますと、まだ、なかなかこの企業が来ますということを言える段階でございません。ご理解ください。そういうことを考えながら慎重にやっていかなきゃいけない課題だと思っているところでございます。努力しているさなかでございます。


 次に、中心市街地のまちづくりの将来像、これは御存じのとおり出雲市は、全国にまれに見る形で、旧出雲の中核都市拠点地区と平田地域を中心とする東部都市拠点地区の2つの計画策定を行って、両方について国の認定を受けるという努力を重ねているところでございます。


 この中心部の中核拠点地区につきましては、中世の市場町として栄えたということ、出雲の歴史ロマンと暮らしに潤いを与える芸術文化を生かした地域資源を生かした形のまちづくりというふうなことをアピールしながら、芸術文化、そして歴史を織りなす21世紀の新たなコンパクトシティ出雲の実現ということで訴えているところでございます。


 このたびの中心市街地は、ビジネスだけじゃなくて医療・福祉とか、マンション・ホテル等の住居環境等が総合的に備わって、そして便利なコンパクトシティということを構想していかなきゃなりませんし、民の力で、民間の方で新たな拠点づくりということも期待されておるというところに問題があるわけでございます。このことは、東部都市拠点地区、平田地区についても同じことが言えるわけでございますが、平田につきましては、江戸時代からの松平藩出雲の国の商都として栄えた歴史を生かしながら、潤いと安らぎのある居住空間をつくっていくということでアピールして、今努力しているところでございます。利便性、安全性のことはもとよりでございますけれど、伝統的な食文化、醸造文化、これを生かした潤いのある商業空間、歴史的な資源、一式飾り等を生かした観光拠点づくり等を推進するということで訴えているところでございます。


 次に、多伎いちじく館の問題についてもご質問をいただいたわけでございます。この多伎においては、いちじくが島根のブランドとして、全国のブランドとして、まさに確立されようとしているところでございます。平成18年度(2006)には、出荷額が1億円を突破したところでございまして、今や出雲市の代表的な特産品の一つとなっております。引き続き栽培面積の拡大、販路の拡大に向けた取り組みを行うわけでございますが、これらのものを、更に一層推進する拠点としての「いちじく館」の構想があるわけでございます。いちじく館を整備する考え方といたしましては、まず、多伎の地域の皆様方に主体的にこの館の運営、あるいは事業拡大に取り組んでいただく、品質向上への技術開発に取り組んでいただくという意味で、いちじく館につきましては、実証の圃場も整備するということでございますし、もとより生産・開発・販売ということでございますんで、商品を並べての販売コーナーということも当然あるわけでございます。


 館の規模でございますけれど、具体的には、約470平方メートルのいちじく館におきまして、いちじくのPRコーナー、いちじくを素材とするお菓子、総菜を提供するコーナー、加工体験コーナー、地場産の農林水産物の直売コーナーなどを設け、観光交流も進めてまいります。


 また、1,100平方メートルのハウスと375平方メートルの露地栽培における実証圃場も用意していこうとしております。この圃場には、コンテナ溶液栽培という新しい技術を導入いたしまして、その技術を習得することで生産量と生産意欲の増大を図るとともに、アグリビジネススクールのいちじくチャレンジ講座の実習施設としても活用し、新規のいちじく農業への就農者の拡大、後継者の育成にも力を入れていこうとしております。そのようなことで、産地の拡大にも貢献するところを期しているわけでございます。


 地元におかれましても、いちじく館の経営につきましては、それぞれの有志の皆様方が一致団結、それぞれ意欲を燃やして計画を着々と進めておられるところでございます。敬意を表しながら我々も応援していく考えでございます。


 次に、阿國座の問題についての規模、開館の時期の再考はないかということでございますが、開館の時期につきましては、先ほど言いましたように1年程度延伸してこれを頑張るということでございますが、規模につきましては、現在、延べ床面積が約4,600平米ということで、客席数は800席ということを予定しておるところでございます。この規模につきましては、検討委員会でも練り上げていただいたところでございますし、また、全国の立場から国立劇場、松竹等の感覚からしても、つくるなら一流のものを、国宝級の方がここで公演、舞台を踏んだ時に、その感興、感興というのは興味が盛り上がる、そしてまた観客と役者さんの一体感というようなことで、国立劇場並みの千数百席以上のものではなくて、この程度は限界ということ、採算制からしても300、200,500というのは、なかなか難しかろうということでございます。つくるからには、やはり本当にもう、歌舞伎を演ずる、能を演ずる、狂言をやる、阿國座に限るというぐらいなものにならないといかんと思います。中途半端な形のものでどうだと言われるようなことではいけません。という意味で、規模については、これでいかせていただきたいという考え方でございます。


 次に、弥生の森の博物館についての学校教育での利活用、御存じのとおり60年ぶりに改正されました教育基本法の目標の中で、国の伝統文化とか、地域の文化、尊重の心を培うという基本方針が示されたところでございます。方針は示されても、国会等の論議を見てもその後のフォローアップは全然なされていません。問題はやはり、法律でも条例でも、絶えず粘り強くしつこく、しつこいぐらいにフォローアップすると、全国に向かって発信すると、このたびのカリキュラム、学習指導要領の改正でその点は力を入れておりますけれど、やはり実践の舞台で我々頑張らなきゃいけないということでございます。


 私どもの体験からしても、やはり教室の中で学んだ弥生古代出雲文化の歴史の姿、でも、大念寺の方へ連れて行って、いろいろ解説していただいたことは、明確に覚えておるんですね。本で読んだことは、私は覚えてますけれど、大分、半分ぐらいは忘れています。でございまして、やはり物に当たる、本当にリアルな感覚で学んでいただく、この場はぜひ必要だと、教育長はじめ、担当部局では、学校の先生方も特に日本史を担当される先生方、教室の中でリーダーシップをとっていただく先生方のご理解をいただいておるということでございまして、いろんな個人的な立場でのご感想はあろうかと思いますけれど、教育行政の全体の姿としては、これを科学館並に活用していくと、ただ、歴史の学習の中で、科学館のようにずっと年間を通じて学ぶところではございません。ご指摘のとおり、特定の時限に限ったものでございます。そういう意味で頑張っていこうということでございます。


 次に、公共交通ネットワークの問題でございます。いわゆる環境に優しい交通体系ということで、市役所から3キロ以内の方は、自転車でということもアピールしておりまして、私も最初、自転車に乗ってきましたけれど、夜の会合があったりしまして、自転車を持って帰れないというような悩みがございまして、そういう意味で、時々使わせていただかざるを得ないと、なかなか最近は、いろいろな残業、残業で、その後の会合があったり、そしてまた帰って残業というようなことで、自転車と言えどもお酒が入ったらいけませんからね、このことはアピールしておきますけれども、いずれにいたしましても、私の場合は別といたしましても、市役所の方々、3キロ以内、自転車通勤の励行ということで頑張っていただいております。このことを市民の皆様に広くアピールしていかなきゃならないと思うところでございます。


 一畑電車の問題については、対策協議会でいろいろ提言もし、具体的な改革策を迫っているところでございます。何と言っても、電車の乗り心地、快適性と迅速性、なかなか資本力はないと、レールをかえるわけにいかない、車両をかえるわけにはいかないというようなこともあるようでございます。


 しかしながら、これからの高齢化社会と、そしてまた地球に優しい交通体系ということになりますと、電車の需要というものは必ずまた、見直されると、また、そういう方向に持って行かなきゃいけないということでございます。そのために、更に沿線対策協議会、そして松江市とともに頑張っていきたいと、また、電車を運営される会社の幹部の皆様方に引き続きアピールしていきたいと思っているところでございます。


 それから3Rの問題、すなわち、ごみを出さない、発生抑制、そして再度利用すると、あるいはごみを形を変えて再利用すると、この3つのRでございます。その3Rの徹底のために、このたびも市民の皆様方に申し訳ないことでございましたけれど、ごみの増加が引き続き認められますし、また、ごみを処理するコスト、経費がかさんでおります。ごみ袋についての料金も、その処理費を賄うどころか、処理費の中で占める皆さん方の財政的なご支援も、今議会の調整では、若干上積みさせていただくことができて喜んでいます。そして、このことをもって、やはりこれからごみの対策のための経費として、こういうものを充てていくということで、皆さん方のご協力に応えていきたいと思っているところでございます。


 また、ごみの減量化につきましては、やはり引き続き各ご家庭でのご工夫、ご協力をお願いしなきゃならない状況でございます。


 なお、ごみ減量化アドバイザーというものを設けていこうとしておるところでございますが、実際にごみの減量化やリサイクルの推進に取り組んでおられます市民の方や、生ごみ処理容器の適正な使用に精通している方々にご依頼申しあげて、何とか近隣の皆さんへのアドバイザーとしてのご活躍を期待するところでございます。


 それから、野生生物との共生、これは重要なテーマでございます。弥山山地につきましては、県当局によりまして昭和47年(1972)「オスジカ捕獲禁止区域」に設定されまして、特定鳥獣保護管理計画で生息の森約30キロ平米と共存の森約40キロ平米に区分し、保護目標頭数を全域で180頭とされております。昨年は480頭の捕獲を行ったところでございますが、そして昨年11月に行われました生息頭数の調査では、生息の森で1平方キロメートル当たり7.3頭、共存の森で7.8頭が生息しておりまして、全域で467頭プラスマイナス90頭程度との生息が見込まれております。依然として保護目標頭数には達しておりません。そのための管理が必要だという考え方でございます。


 こういう状況を踏まえまして、抜本的な対策を講ずべく、昨年12月、出雲市において「弥山山地人とシカの共生の森づくり審議会」を立ち上げまして、シカの保護、被害防止対策、資源としての利活用、この3つの要素が同時になり立つような方策を今検討いただいているところでございます。これまで3回の会合が重ねられたところでございまして、その中でも保護エリアの見直し、北山山系でのシカ生息区域を弥山山地の生息の森に限定し、併せて生息に必要な環境の整備をすることが審議されているところでございます。いわば生息の森の中で、やはり、シカに安んじて暮らしていただく、えさ場もつくる、その中で出たくないというようなゾーニングをやっていくということ。人とシカの共生はそこでございまして、幼稚園のお子さん、保育園のお子さんから、高齢者の皆さんはなかなかあがることは大変でございましょうけれど、そういう方でもシカに触れていただく場もつくったらどうかというような思いも込めているところでございます。


 そういうような中で、昨年の国会におきまして、本年2月に施行されました法律がございます。「鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律」、これによりまして、市町村が、これから主体的に鳥獣被害防止に取り組めるようになりました。県ではなくて市町村が中心にやれということになりました。今後ともこの法の精神を生かしながら頑張っていきたいと思っているところでございます。


 次に、屋外広告物規制の具体化でございます。このたび策定いたしました「出雲市景観計画」において屋外広告物に関しまして、屋外広告物の表示等に関する事項を定めておりまして、その具体的な規制内容は、景観計画は計画として、それとは別に今後詳細に定めていくということにしております。屋外広告物は、賑わいや活気を与える要素でありますが、他方、無秩序に掲出されますと、景観の問題でマイナスの要素も出てきておるということでございます。そのために、条例による規制が必要だと、規制のやり方、考え方、これを十分検討しなきゃならないところでございます。広告物の位置や高さ、色彩、大きさについても制限する、あるいは勧告するということが考えられるわけでございます。そういうことで、新年度においては、まず、本市内部での検討を更に実態に即して行いながら、その中で出てきた課題を抽出いたしまして、他の自治体の事例も参考にしながら、具体的なガイドライン、規制の仕方ということを、打ち出していくべく努力したいと思っているところでございます。


 それから、少子対策、子育て支援のところで父子手当でございます。お父さんとお子さんだけのご家庭につきまして、新年度から手当の財源を講じてご支援申しあげるということにしたところでございます。このようなご家庭の実態把握も大変でございますけれども、申請を待ってやるというようなこともございます。いずれにいたしましても、この父子手当の支給対象者は、18歳までのお子さんを養育されているお父さんだけのご家庭、支給要件としては、児童扶養手当と同様の所得制限を設けまして、該当する場合に、お子さんが一人当たり月額5,000円ということにしております。お子さんが18歳に到達する年まで、年度末まで支給するということでございます。


 母子家庭の皆さんとの差はあるわけでございますが、やはり、お父さんということでございまして、まず、激励という意味で、この制度を発足させていただきまして、推移をみたいと考えているところでございます。


 それから次に、ゆうプラザの問題をご質問いただきました。このゆうプラザが、新年度から出雲市の直営とした理由等についてのご指摘でございます。出雲ゆうプラザにおける、昨年8月の痛ましい事故を受けまして、安全・安心をモットーとするということで、市職員も2人派遣をいたしまして、現在、安全管理に徹した運営を昨年10月から行っているところでございます。おかげさまでけが等の事故もなく、安全・安心をモットーとする施設の運営の目標が達成されつつございます。現在、2月中は、毎年でございますけれども、補修を要するところの補修、あるいは清掃管理等に徹して、3月1日からの再オープンを目指しておるところでございます。


 問題となりましたロデオマウンテンも3月1日からオープンでございます。これが、お子さん方が、また、たくさんいらっしゃることになろうかと思いますけれど、事故のないように細心の注意を払いながら、安全管理に徹していくということで、また、経営の状態も利用者の減もございましたので、それらの財政の状況を見ながら、NPO法人の皆様も、やはり市の方で安全・安心で財政的にも安定した形でやっていただきたいというような思いもございまして、我々の方としても財政の問題を中心に考えながら、なお安全を期するということで、このたび市の直営ということで4月からやらせていただくということになったところでございます。


 以上、ご理解いただきたいと思います。


 それから、ゆうプラザの維持管理費の総額でございますが、平成20年度(2008)は、約1億3,900万円を予定しておりまして、その中で、使用料等の収入が約6,200万円等がございまして、約7,000万円強の財源手当てが必要だということでございます。


 なお、平成19年度(2007)の当初予算では、一般財源約5,000万円を計上していましたので、これと比較いたしますと、2,500万円の増加となるわけでございます。ご理解いただきたいと思います。


 次に、出雲市立の総合医療センターの問題についてお答えいたします。ご承知のとおり出雲圏域、特に出雲市内には、中央病院という拠点大病院と、学術研究機関を兼ねた島根大学附属病院という大病院がございまして、この両病院は、基本的にはプライマリー、一時的な手当てよりも二次、三次の医療のセンターとしての役割が大きいわけでございます。それをカバーするために全市民的に、まず、健康の安全管理、診断のサービスの提供のセンター、そして一時的に駆け込まれる医療、治療を受けられる、皆さん方へのサービス、そして病気が治られてからのリハビリテーション、回復期のお世話、この3つを基本として市民サービスの拠点病院として出雲市立総合医療センターが必要であるということでございます。


 そういう意味で、経営についてもやはり、自主的に院長さんはじめ、ドクター、職員の方々、もちろん看護師の方々がやりがいのある、主体的にやれるということで、責任感を持ってやっていただく、その方が私どもは元気が出ますという、そういうような職員の皆さんの声も聞きながら、経営を独立行政法人という形で、頑張りますけれど、しかし、最終的な経営の責任は出雲市が担保するわけでございまして、いざとなれば、そういうこともございますけれど、そういうことにならんように一生懸命やっていただくという、経営の仕掛けに転じていきたいということでございます。ご理解いただきたいと思います。


 最後に、「日本のふるさと出雲」応援寄附条例についてのご質問をいただいたところでございます。ご承知のとおり、現在、税制改革の中で、ふるさと納税の制度が導入されようとしております。


 この制度は、今までの寄附金の考え方と違いまして、例えば、10万円住民税がある方が、その1割1万円につきまして、1万円以内でふるさとの市に、あるいは村に寄附できると、そしてその1万円分は、税額から直接控除されるということで、10万円の方は、最寄りの大都市の町には9万円を納めて、残り1万円をふるさとに充てるということでございます。今までですと、1万円分の寄附は、所得額から1万円引いて、その引かれた所得額に対して税金がかかるということで、直接的なインパクトは少なかったわけでございますけれど、今回は、実額控除ということになりました。そして、1万円寄附されたときに5,000円分は、手数料等ということでしょうか、さっ引かれると、5,000円が当該寄附対象のまちに入るということでございます。出雲市でもたくさんの方がOBとして、あるいは、ふるさと出身の皆さんとして頑張っておられる、この方々はもちろんでございますが、日本のふるさとということで、出雲市の発展に心を寄せていただく全国の、特に市外の方が多いと思いますけれど、そういう方々を対象にアピールして適切な形でのご供金をお願いできないかということでございます。


 目標といたしましては、出雲市における歴史、これを全国に発信すると、当該地域で見ておられても、出雲市の情報が出てくると、出雲市の存在感が高まると、寄附したかいがあったなというような思いを持ってもらうようなことが、あるいはふるさとに残された高齢のおじいさん、おばあさん、お父さん、お母さんの面倒を見てもらう財源の一助として出すのはいいじゃないかということで、そういう目的でご供金をいただく方、その他、出雲の産業、教育、環境などの充実発展にご貢献いただくというような思いの方等を対象として、そういうこともまた目的にして、この寄附条例を定め、これから活用せんとするものでございます。よろしくご審議いただきたいと思います。


 以上、答弁とさせていただきます。


○議 長(今岡一朗君) 14番、小汀議員。


○14番(小汀英久君) 2、3再質問させていただきます。3Rのところなんですけれども、再生利用ということで、出雲市さんも封筒は古紙100%再利用というふうに書いてありますけれども、近ごろ大手製紙メーカーの偽造というか、本当は3割でなければいけないところを1割5分とか、10%とか、そういうことが大手製紙会社で発生しておりますが、出雲市さんでつくられている100%再生紙というのは、本当でしょうか。


 それと、屋外広告塔のイズミの件ですけれど、今年の夏にはオープンということなんですけれども、このイズミも広告物規制には対応されますかどうか。


 それともう1点、一番最後ですけれども、日本のふるさと出雲、これの使用目的は分かりましたけれども、一応、目標額をきいておりますけれども、目標額に対するお答えはなかったと思いますけれども、その辺も一つよろしくお願いします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 古紙の問題は、後ほど担当部長から答弁させますが、イズミと言えどもどこであろうと、やはり一旦ガイドラインが決まればすべてそれを適応するということでございます。ご理解ください。


 それから、目標額、これはなかなかあらかじめこういう目標に向かってよろしくお願いしますというような性格のものじゃございません。本当に心寄せていただく方々、ご理解いただく方々にアピールしていく、この努力に尽きるわけでございます。そういう意味で目標額については控えさせていただきます。


○議 長(今岡一朗君) 伊藤財政部長。


○財政部長(伊藤 功君) 先ほど議員の方からご質問のございました出雲市が作成している封筒につきましてでございますが、これについては100%ではないという調査結果が出ております。


○議 長(今岡一朗君) 小汀英久議員。


○14番(小汀英久君) 先ほどの伊藤部長の答弁ですけれども、ないということですけども、今後の対応はどうされますか。


○議 長(今岡一朗君) 伊藤財政部長。


○財政部長(伊藤 功君) この件につきましては、コピー用紙、それから封筒、これらについてもいろいろ調査をしておりますが、現在、供給できる製紙会社なりメーカーからの話ですと、なかなかそういう100%に近いようなものが製品の品質を維持するためにも難しいというような話でございまして、一番高いようなものを使っていかざるを得ないのではないかなと考えております。


○議 長(今岡一朗君) 以上で、14番、小汀英久議員の質問は終了いたしました。


 ここでしばらく休憩いたします。


 再開は午後1時からといたします。


               午前11時46分 休憩


               午後 1時00分 再開


○議 長(今岡一朗君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。


 施政方針に対する会派代表質問を続けます。


 2番、松村豪人議員。


○2 番(松村豪人君) 登壇 議席番号2番、松村豪人でございます。平田の明政クラブを代表いたしまして、市長の施政方針に対する質問を行います。


 市長が施政方針において述べられた合併4年目は、新市発展の成否を決する重要な節目であると、このことは全く同感でございまして、平田地域に至っては合併したからこそなし得た新しい中学校、コミュニティセンターの建設の進展、そして新しい出雲市の地域医療の拠点としての総合医療センターの整備、周辺地域に目を転じれば、漁業集落排水などの下水道整備、防波堤改良及び生活関連道路の整備の促進、携帯電話不感地域の解消が進むなど、現在までの政策への評価をいたしております。


 また、市内共通する課題である少子化対策、子育て支援について、昨年創設された第3子以降保育料の完全無料化を継続して実施することと、3歳未満の乳幼児についての乳幼児医療費助成制度の拡充の医療費無料化等々、施策の実施については高く評価をいたしております。


 しかし、積み残された課題はまだございます。ございますが、平成20年度(2008)においてもこれらを解決すべく、引き続き本市のさらなる均衡発展を推進していく立場で、新年度の重点施策について順次質問を行うものであります。


 第1点目、「21世紀産業都市の創造」について、一つ目は、中心市街地活性化についてであります。中心市街地は、少子高齢化と団塊世代の大量退職という新しい時代に対応して、それからもちろん商業の活性化を目指して、今後中心市街地の活性化に取り組んでいく必要がございます。


 出雲市には、中心市街地の活性化に関する法律で定義される中心市街地が2つの地区あります。一つは、旧出雲市の中心市街地である中核都市拠点地区、それから、旧平田市の中心市街地たる東部都市拠点地区、これらの2つの地区は、約15キロほど離れているものの、合併前の旧出雲市と旧平田市の中心市街地としてその成り立ち、歴史・文化、産業、人的交流など、それぞれ別々の特徴を持って発展してきたところでありまして、いずれの中心市街地も郊外の大型店に顧客を奪われている状況は共通し、今後は地元に密着した商店街としての役割強化への期待が大きくなってくるものと思われます。


 以上、述べてきたような出雲地域の中核都市拠点地区及び平田地域の東部都市拠点地区の2地区で国の認定を受けるべく、中心市街地活性化基本計画策定の協議を重ねていると承知しておりますが、現在の状況と国の認定の見込みを問うものであります。


 2つ目は、農業振興についてであります。本市の基幹産業の一つ、第一次産業たる農業、それから農村を引き続き支えていかなければなりません。水田経営所得安定対策、品目横断的経営安定対策と呼んでいた政策でございますが、これについては、国の制度の見直しがあったところでありますが、これを踏まえ本市では何がどう変わるのか伺うものであります。


 3つ目は、シカ被害対策についてであります。施政方針にある弥山山地、人とシカの共生の森づくり基本方針について、島根県中山間地域研究センターによる平成19年度(2007)ニホンジカ生息数調査(区画法)の結果では、弥山山地にシカがどれぐらい住んでいるのかを推定するものでありますが、その生息密度は、生息の森が1キロ平方メートル当たり7.3頭、共存の森が1キロ平方メートル当たり7.8頭でありました。基準はそれぞれ生息の森が1頭。共存の森が5頭程度であります。


 弥山山地のシカ被害対策については、島根県関係地区の協力を得ながら現在まで取り組みを行ってきたところであります。しかし、残念ながらシカが減った、シカによる被害が減ったという実感もない中で、地域の人は、もうシカの顔も見るのも嫌だと、こんな状況の中で果たして共生が可能なのかどうか、また、シカの保護や資源としての利活用を含めた総合的な対策とは、具体的に何か伺うものであります。


 次に、湖北山系のシカ被害対策について伺います。昨今、弥山山系のみならず、十六島山地、つまり湖北山地のシカ被害についても看過できない状況にあります。関係地区の住民からは一刻も早く駆除をという要望がある中、昨年12月、この湖北山地のシカ生息調査を初めて行いました。生息調査の箇所は、今回は平田のみですが、平田の野石谷町、久多見町、小津町、塩津町周辺でありました。この調査結果を踏まえて、今後どのような方針で対策をとっていくのか伺います。


 4点目は、水産交流プラザについてであります。大社漁港に整備する産地市場である水産交流プラザについて、昨年度の施政方針では、基礎調査等、諸準備を進めるとありました。その後の進展、今後の見通しはどうなのか。


 5点目は、一次産業における人材育成、確保についてであります。就業者の高齢化と人手不足については農林水産業、すなわち一次産業に共通する課題でありますが、しかし、食の安全・安心志向の高まりを受け、食材については地元で供給する、そしてそれを支えていく人材の育成、確保が肝要であります。特に漁業に至っては、海面漁業就業者の高齢化が進行しているところでありまして、就業者全体4,247人のうち43%が65歳以上の高齢者という結果でございます。


 そこで、一次産業、とりわけ水産業における後継者確保が急務でありますが、本市の現在までの取り組みの成果を伺うものであります。


 第2点目、「21世紀出雲神話観光大国の創造」から出雲阿國座について伺います。


 施政方針には、歴史文化のシンボル空間整備の一環として大社門前町整備の中核拠点である出雲阿國座について整備を促進すると掲げられております。


 本日、市長から建設時期を再考すると表明がされたところであります。


 先日、市から発表された本市の観光客入込者数、出雲大社などに訪れた人は850万人であり、前年と比べ91万人増えております。本市地域経済の発展のため、観光産業の重要性については十分認識しております。出雲阿國座が大社門前町における中核拠点として、観光客による新たな消費により、出雲の観光振興や地域経済の発展に寄与するという側面を持つのであろうということは、一定の理解をいたしております。しかしながら、反対運動もおこる中で、市民の理解を得るための取り組みがなされてきたと言えるのかどうか、本市の観光戦略における阿國座の位置付け、果たす役割を広く市民に公開し、説明を行っていくことが必要であると認識しております。今後、市としてどのような取り組みを行っていくのか伺うものであります。


 次に、河下港の利用促進についてであります。河下港は、重要港湾境港、それと浜田港のほぼ中央に位置する島根県東部の物流拠点港であります。平成12年(2000)には、特定地域振興重要港湾に選定されております。


 また、昨年は5,000トン岸壁が完成いたしました。今後は、まさに出雲圏域の海の玄関口として、また、全国に14ある特定地域振興重要港湾の一つとして、その名のとおり地域振興と活性化に寄与することが期待されております。この港の利用の見通しはどうなっているのか、利用促進に関し現状を伺うとともに、また、施政方針にある官民一体となった新たな利用振興組織とはいかなるものなのか伺います。


 次に、河下港は、背後に多くの観光名所を有し、観光交流拠点として立地条件に恵まれた港湾でもあります。河下港の対岸には隠岐諸島がありますが、自然観光資源、歴史的観光資源と河下港周辺地域の観光資源を連携することにより、新たな観光ルートを形成することも可能ではないかと思うわけであります。平成14年(2002)3月に国土交通省中国地方整備局、島根県、そして日本港湾協会が策定した河下港港湾振興ビジョンの中にも海路による隠岐の島との観光交流を図るため、定期旅客船の周航を目指すと明記されております。西部日本海域の中心都市を目指すのであれば、そして観光振興を標榜する出雲市として、定期旅客船航路の開設など、出雲はもとより、隠岐の観光と一体となった取り組みが必要と考えるが、どうでしょうか。伺うものであります。


 3番目は、観光政策推進本部とのかかわりについてであります。特定地域振興重要港湾である河下港は、産業振興分野の機能強化を図る、そして、周辺地域の活性化を目指す港でありますが、それにもかかわらず、この港がある鰐淵地区は非常に高齢化率の高い限界集落、準限界集落でありまして、集落の維持すら困難な状況でございます。河下港の利用促進はもとより、観光産業をはじめとする地域産業の振興もこの港の担うべき役割の一つであります。


 そこで、このたびの組織改革の中で新たに発足する観光政策推進本部とのかかわりはいかようなものになるのか伺います。


 第3点目、「21世紀都市交流拠点の創造」から、広域交流都市にふさわしい都市空間の形成を目指すための幹線道路ネットワークの形成についてであります。平田地域内における幹線道路ネットワークの形成に向けての現在までの取り組みと今後の見通しを伺います。


 第4点目、「21世紀環境先進都市の創造」から、安全で安心なまちづくりのための河川改修について伺います。湯谷川、平田船川、雲州平田船川の改修等の現況及び今後の見通しについて伺います。


 第5点目、「21世紀人材育成都市の創造」から、学校施設の整備について、平田地域の校舎、園舎の改修は進んでいるのか、陳情や要望等のあったものについてその後の取り扱いはどうなっているのか、見込みはどうなのか伺うものであります。


 第6点目、「21世紀健康文化都市の創造」であります。一つ目、通告いたしておりますゆうプラザについて、ゆうプラザを市の直営とした理由は何かについて、これについては、小汀議員に答弁をいただいたので、結構でございます。


 2番目の地域密着型サービスなどの福祉基盤の整備についてであります。要介護認定者、認知症高齢者の増加に伴い、今後、介護給付費についても増えることが見込まれます。一方で、国の療養病床廃止・削減に伴い地域での受け皿の整備も急務であります。このような状況の中、新年度に策定される第3期介護保険事業計画の中で、受け皿としての地域密着型サービスなど、福祉基盤整備はどのような考え方に基づくものとなるのか、伺うものであります。


 以上で質問を終わります。答弁よろしくお願いいたします。


 大変失礼いたしました。3番目、重要な質問が抜けておりました。


 市立総合医療センターについてであります。総合医療センターについては、現在、老朽病棟の改築整備のため、基本設計に着手しているところであり、平成20年度(2008)中の着工を目指すとされております。これは建物の話でございまして、運営に至っては、安定な病院事業を継続し、市民に対し医療サービスを提供することが必要であることは論をまたないのですが、現在、運営方法として検討が進められている地方独立行政法人となった場合、それが可能なのか、改めて明らかにしていただきたいと存じます。また、メリット、デメリットはどのようなものになるのか伺います。


 以上で質問を終わります。答弁よろしくお願いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまの松村議員のご質問にお答えいたします。


 まず、中心市街地活性化基本計画、国との協議の現状、見込み等についての質問でございます。この中心市街地を何とか便利にして、賑わいのある拠点の地区として全国的にこれを指定して応援しようという国の政策は進んでおります。内閣府を窓口にして、これを調整しているわけでございますが、本市においては、ご指摘のとおり、旧出雲市の中核拠点地区と旧平田市の東部都市拠点地区の2つの地区の指定を目指して協議を重ねております。いずれにいたしましても、現在までの協議のところで申しあげますと、やはり役所、行政体が動く、お世話するというだけではなくて、民の力で、民間の皆様の商業集積とか、あるいは新しい賑わいの場の構築とか、そういう要素を明確にもう少し打ち出してほしいということは、両地区共通に言われているところでございます。


 また、中核都市拠点につきましては、イズミの問題について訴訟もあるというようなことで、そういう状態をよく見ながら認定の作業に入るというようなことも言っております。いずれにいたしましても、中心拠点地区における市と関係の皆様の協議会は、順調に進めなければなりませんし、今、行いつつございます。本年度中にまたそういう会合をもちまして、更に民間の活力、意欲によって、何が新しい要素として入れられるか、具体的なものを模索し、定めていくという努力が、これから必要になろうかと思っているところでございます。


 平田地区についても同じことでございまして、年度内にはまた、皆様方とよくお諮りをして、平田地区における民の立場からの活性化に向かっての拠点づくり、我々の道路等でのお世話とあわせまして、内閣府における指定に向かって更に努力するということになろうと思っているところでございます。


 それから、農業の振興の問題につきまして、19年度(2007)からご承知のとおり、品目横断的経営安定対策というものがスタートしたわけでございます。要件の問題等で全国的に、特に農業地が限られた西日本各地から19年度(2007)の構想のままでは困りますということで、我々も含めて要件の緩和等について運動を起こしてきたところでございます。そこで、新しく方向づけをされました20年度(2008)からの様相についてお答えいたします。


 平成20年度(2008)からは、市町村による特認制度が設けられたところでございます。この特認制度というのは、その対象者が地域水田農業ビジョンの担い手リストに位置付けられた認定農業者、または、集落営農組織であり、かつ市長が新しい「水田経営所得安定対策」品目横断対策への加入がふさわしいと認めた担い手で、事実上面積要件を撤廃するものだということでございます。


 今までは、面積要件では、認定農業者は2.6ヘクタール以上の農業地、あるいは、集落営農組織では、平たん部では12.8、中山間地では10ヘクタール以上の面積要件がありましたけれど、この要件を撤廃するということでございます。


 また、法人化にかかる指導につきましても従来の5年以内の法人化実現が要件でありましたが、更に5年を超えない範囲、最長10年以内で延長することはできるということになったわけでございます。仮に計画どおり法人化ができなかった場合でも、そのことのみをもってこれまでに受け取った交付金の返還を直ちに求めないという弾力化の措置も講じられたわけでございます。市といたしましては、新たな対策への加入申請が始まる本年4月1日に向けまして制度の周知、加入相談などを進めるとともに、JA、水田農業推進協議会、農業担い手育成総合支援協議会などと連携して、積極的にこの制度の活用を促していく考えでございます。


 次に、シカ被害対策の問題についてご指摘いただきました。私も、議員と同じ思いで、この平田地区における北山山系、湖北山系におけるシカの出没、農作物被害、家庭内での安眠妨害等の被害も、切々と承ってきたわけでございます。


 まず、弥山山地のシカの生息状況については、先ほど小汀議員に答弁したとおりでございますが、他方、湖北山地につきましては、約75平方キロのうち特に生息密度が高いと思われる2カ所、高野寺周辺と相代周辺、2か所を選定し、1.4平方キロメートルの調査を行ったところでございます。全面積に対するサンプル数量が少ないわけでございますが、この調査箇所での生息密度は1平方キロメートル当たり約5頭でございまして、弥山山地の生息頭数に近い結果となったと。最初は弥山山地だけだと思ったけれど、ずっと東へ移動しておりまして、同じような密度になってきておるという問題がございます。


 そういうことで、今後における本市としての対策は、まずもって、保護地区でございます弥山山地、ここに生息の森と共存の森のエリアを見直すということ、そして北山山系でのシカの生息区域を弥山山地の一部に限定いたしまして、併せて生息に必要な環境の整備をし、生息頭数の管理をしていくと。そして湖北山地については、保護区域外でありますので、全頭捕獲、または弥山山地の一部に限定した生息域に移動させまして、湖北山系ではシカが里に出ないような配慮をしていくという努力でございます。また、頭数管理のため、捕獲したシカの資源の活用ということについても試みていただいているところでございます。


 このため、基本的な新しい方策をつくるため、平成19年(2007)昨年、12月26日に、「弥山山地人とシカ共生の森づくり審議会」を立ち上げまして、現在、基本的な方向づけについて、鋭意協議を重ねていただいておりまして、本年6月ごろには、答申をいただく予定でございます。これを受けて出雲市としてのシカ対策の基本方針を策定いたしまして、具体的な施策を展開していきたいということでございます。


 特に、弥山山地における人とシカの共生の森づくり、これの成否が非常に重要でございます。本格的に努力すべきときにきております。


 次に、水産交流プラザについてご質問をいただいたところでございます。魚の産地市場は、県営大社漁港内で整備いたしまして、交流施設、産直消費者市場、あるいは、レストラン等は、隣接地で整備するということを再検討することになったわけでございます。再検討と言いますのは、そういう方向で検討するということになったわけでございます。現在、JFしまね、島根の漁業協同組合、全県一本化されておりますが、こちらと協議する中で、産地市場の構造、規模、集出荷の一元化や運営方法、それに要する経費等の基本のことについて大体話をまとめたところでございまして、今後、用地の基礎調査等、測量も含めて行いまして、新しい大社から多伎にわたる、新しい魚場、魚の生産市場の整備に向かって努力するということになったわけでございます。


 今後の方向としては、新年度中に実施設計・建築工事等を行い、平成22年度(2010)中に供用開始を目指すものでございます。


 それから、次に、一次産業における人材育成、確保についてでございますが、今の建築工事等は、新年度以降に行うということでございます。22年度(2010)中の供用開始と。


 次に、一次産業における人材育成、確保の問題でございます。本市における水産業を振興し、漁業所得の向上、安定化並びに漁村地域の活性化、地産地消を推進することを目的に、JFしまねと協調して平成18年度(2006)から水産業におけるフロンティア・ファイティング・ファンド、3F事業を実施しておりますが、その中で認定農業者の漁業版、いわゆる認定漁業者制度を創設いたしまして、人材育成及び人材確保に努めております。


 現在、認定漁業者として、自営漁業者28名、企業経営体10社を認定しまして、補助対象事業については、平成18年度(2006)に9件、932万8,000円を、本年度には15件、1,157万4,000円を補助金として交付し、出漁日数の拡大や漁獲量の増大を促し、漁業者の就業意欲向上につなげていくという努力でございます。


 このような中で、新しく漁業につきたいという方の意欲を喚起すると、そして東京湾等でも実施されているようでございますけれど、新しい試みとしては、場合によっては、全国公募をすると、漁業をやる人はいませんかと、日本海の雄大な眺めを見て、壮快に人生を過ごして元気いっぱい前進する人はいませんかというアピールもする必要があろうかと思っているところでございますが、まだ、今、これは私だけの構想でございまして、これからの課題だと思っています。


 次に、出雲阿國座のことについてもご質問いただいたところでございます。市民の皆様方の理解を得るための取り組みといたしまして、やはり、本議会でも、先に午前中も答弁申しあげましたけれど、しかし、その答弁の中身につきまして、昨年12月の基本計画の策定を受けて、そして我々の実施計画の策定を、当面の作業を終わった段階で、これから地域の協議会、自治協会の皆さん方、コミュニティセンターの皆さん方、経済関係諸団体の皆さん方、そしてまた地区に出かけての説明等々に努力を要すると思って、この夏場までに、誠心誠意努力していく考えでございます。現在も既に行っておりますけれど、更に努力を重ねていくということでございます。


 今後、そういう意味で全市的には、3月17日に出雲ケーブルテレビを通じてのアピールも行いますけれど、3月20日には、大社うらら館におきまして、阿國座問題の市民大討論会、説明会も計画しております。多くの市民の皆様のご参加をいただきまして、いろんなご質問、ご疑念等をいただくことを願っているところでございます。また、いろんな会合に出向いての説明はもとよりでございますけれど、5月にはメディアと共催の本格的なシンポジウムを予定しておりますし、また、各地区に出かけての説明会も協議会単位で行い、7月からの市政フォーラムを37地区で、このことを重ねて行うことはもとより当然でございます。このような中で、大方の市民の皆様方の分かりやすい形での説明の中でのご理解をいただきながら、我々として夢のあるこの大きなプロジェクトの推進に努力していきたいと、こういうことでございます。


 次に、河下港の利用促進の問題についてご指摘いただいたところでございます。河下港の利用状況は、平成14年(2002)の年間取扱量が24万トンをボトムにして近年増加傾向にございまして、平成18年度(2006)では約39万トンとなっております。その取扱い内容は、石材などの移出、金属くずや鉄鋼、LPガス、石炭灰などの移入、受け入れ等でございます。


 一方、昨年完成いたしました5,000トンバースは、現時点では、新出雲風力発電事業で利用が予定されているところでございます。今後、その利用促進に向かって新年度においては、既存の「河下港利用振興協議会」や「河下港湾利用者の会」などの団体を発展的にこれを統合しまして、市と県の関係部署も参画して、官と民が一体となった新たな利用促進組織の立ち上げを目指す考えでございます。


 こうした中、河下港を利用した隠岐の国との広域観光、これは出雲の国の所管でございます。出雲市というよりも国、県、特に県の主体的なご努力の中で、一緒になって取り組んでいきたいと考えているところでございます。


 また、この4月から発足予定の観光政策推進本部、これは先ほど来答弁しておりますように、観光はいろんな業界、いろんなサービス部門にリンクしていきます。産業各分野、あるいは文化関係、福祉関係、場合によっては教育活動、そうした中で、やはり総合的にこの問題について目を向けて、観光客の動態の調査とか、あるいは情報発信の努力とか、全体に漏れなくやるための役割が、この推進本部に期待されているわけでございます。河下港の利用問題についても広域的な観点から、やはり方向づけをしていくリーダーシップもこの推進本部においてなされなきゃならないと考えているところでございます。


 次に、出雲地域内幹線道路等の整備についてでございます。特に平田地域内の国道431号、一般県道出雲平田線、主要地方道斐川一畑大社線、河下港へのアクセス道路、境港出雲道路の5路線について、いずれの路線も市内外を結ぶ重要な幹線道路でございます。


 また、生活道路としても重要な路線でございます。本市といたしましては、市の社会経済基盤を強化し、住民の皆様が安全・安心に暮らせるようにするための基盤として、これらの路線の早期整備は極めて重要という思いで、何度も県の方に強く働きかけて声をからして頑張っているわけでございます。いかんともしがたいところは、財源がありませんという暗い見通しの中で、しかしながら、少なくとも431号線、要望の強いこの道路について、旧出雲、旧平田市境での歩道の拡幅整備、安心・安全の通学・通勤路線の確保、このようなことは当然、やってもらわなきゃいけません。そしてまた、県道の十六島直江停車場線交差点までの東林木バイパスからの早期整備着手、このことについても県と調整を進めているところでございます。


 そして、一般県道出雲平田線につきましては、斐伊川の堤防の上を利用し、そして下の現在使われている路線と両方使う、両面通行といたしまして、朝夕の交通ラッシュの渋滞等を解消していく、スムーズな交通、車の流れを確保するということで、国、県当局と現在、私も率先して、提言しながら新しいアイデアを示しながら交渉に臨んでいるところでございます。


 次に、主要地方道斐川一畑大社線、これは本当に、私も、平田の地域のフォーラムに行くたびにいろいろ難しい局面、道路のないところまで放置されている、道なき道も主要地方道というのかと、怒り心頭でございますが、何としてもこの路線、全体一体としての開通、スムーズな車の流れを確保すべく、努力しなきゃならないと思って頑張ろうとしているところでございます。河下港へのアクセス道路についても、港の利用促進ということで重要な課題でございます。これらの幹線市道の整備については、新市建設計画との整合性もございますけれど、新たに第一次幹線市道整備10カ年計画を策定したところでございます。


 平田地域は、12路線の整備を計画しておりまして、うち5路線が、新規路線であります。その他、国、県事業と関連いたしまして、平田船川湯谷川関連事業の市道整備を計画したところでございます。


 次に、河川改修の促進ということで、湯谷川につきましては、現在、湯谷川水門から栄橋までの暫定改修工事を完了したところでございます。今後、栄橋から上流の南橋付近までの間について、平成20年度(2008)から用地買収に着手し、平成24年度(2012)ごろまでに栄橋の架け替え、河道の掘削や築堤等が行われる予定です。その後、引き続き更に上流部の改修を予定しております。


 平田船川は、現在湯谷川合流点から新なめら橋下流まで暫定改修工事が進捗しておりまして、平成20年度(2008)に新なめら橋上流から県道鰐淵寺線と接する山付け部までの区間の整備を行いまして、事業完了予定であります。これにより、上流部の浸水被害が大きく軽減されるものと期待しております。


 雲州平田船川は、河川沿いに幼稚園や小学校、木綿街道があり、水質悪化対策や、自然とふれあえる水辺空間及び歴史的都市景観の創出を行う必要があります。そのため、河川環境整備事業により、平田小学校前から長通川合流点までの区間について、平成20年度(2008)から平成22年度(2010)にかけまして、維持流量及び流速確保のための小断面化、親水護岸、散策路、スロープ等の整備が行われる予定であります。


 その後、財政事情等を勘案しながら、更に下流部の整備を図りたいと考えているところでございます。引き続き早期の河川改修と河川環境整備を県にも強く要望してまいります。


 次に、学校施設の整備についてお答えいたします。現在の平田地区の教育施設の改築整備につきましては、建物の老朽化などを総合的に勘案いたしまして、その必要性に優先順位をつけまして、市の財政計画との整合性を図りながら、市全体の施設整備計画の中で、年次的に整備を行ってまいっております。学校施設の修繕については、市内すべての小・中学校、幼稚園から、毎年度修繕要望箇所を提出していただきまして、現地調査を行い、緊急性の高い箇所から校舎リフレッシュ事業で対応しております。この中で、特に、平田地域の小・中学校、幼稚園は、全体的に老朽化や地盤沈下が進んでいる施設が多く見受けられます。そのため、合併後、平成17年度(2005)から19年度(2007)の3年間において、平田地域の小・中学校と幼稚園のリフレッシュ事業費につきましては、市全体の修繕リフレッシュ事業費予算の43%を充てて対応してきているところでございます。議員ご指摘の建築後41年が経過した平田小学校は、屋内運動場の天井修繕、校舎西側の外壁塗装、校舎と屋内運動場の出入口改修、南校舎北面の修繕工事など、約1,400万円を投じて応急修繕対応をも含めて行ってきたところでございます。


 また、建築後37年の平田幼稚園につきましては、地盤沈下のため保育室や遊戯室などの床に傾斜が生じているため、外部と内部の建具取替、テラス床のひび割れ修繕、床の傾斜や段差の解消などの改修工事、修繕工事を約1,100万円を投じて行ってまいりました。今後とも、緊急に整備が必要な箇所については引き続きリフレッシュ事業で対応してまいります。


 また、基本的には、校舎の建替、改築という計画はございます。市全体の学校施設整備計画の中で、取り組むべき課題はございますが、当面、大きなプロジェクトといたしまして、旭丘中学校の移転改築、これは全力を挙げてやらなきゃいけません。平成20年度(2008)に都市計画法に基づく開発行為の許可を受けて用地取得を行い、早期に開校を目指して整備を進めているところであります。


 ご指摘の校舎、園舎について、今後更に学校施設の整備計画に絶えず目を通しながら、頑張っていきたいと思っているところでございます。


 次に、地域密着型のサービスなどの面での福祉基盤の整備についてでございます。要介護認定、あるいは認知症高齢者の増加に伴いまして、今後、介護給付費についても増えることが見込まれます。


 そのような中で、いよいよ平成21年度(2009)から第4期です。第4期の介護保険事業計画がスタートいたします。21年度(2009)を初年度とする平成23年度(2011)を目標とする3年間の計画策定ということになるわけでございます。


 計画の内容は、介護保険事業にかかる保険給付の円滑な実施について、定めることになっております。ただ、4期計画につきましては、23年度(2011)末で介護保険適用の療養病床が廃止されるなど、療養病床の再編に対応したものとなる必要がありまして、県が定める島根県地域ケア体制整備構想、平成20年(2008)1月に策定したものですけれど、この構想の出雲圏域、出雲市及び斐川町の療養病床の転換計画に基づくことになります出雲圏域の療養病床の転換計画の内容は、総療養病床数505床、これは平成19年(2007)9月時点につきまして、行き場のない高齢者を出さないため、現行の医療介護の療養病床の総病床数を医療養護病床数と介護保険施設とで確保するといたしまして、医療療養病床数317床と介護保険施設等188床に転換することとしております。従って、介護保険事業計画で定める受け皿の整備としては、介護保険施設等188床について定めていくことになります。併せて高齢者数も毎年増加する様相でございますので、増える介護サービスの需要に見合った供給計画も盛り込むことになります。整備する介護サービスの種類については、在宅サービスのさらなる充実・整備と、これを基本にしながら、介護保険施設等188床を含めた受け皿の整備について、施設・居住系のサービスとして、介護老人保健施設(老健)や介護老人福祉施設(特養)、そして、3期計画で整備を進めている地域密着型のサービスである認知症グループホームや小規模多機能施設などを引き続き整備していくことが考えられます。


 いずれにいたしましても、新年度において、市民や学識経験者、介護事業者等の皆様を委員とする協議会におきまして、今後の人口構造や世帯構造の変化、社会資源の状況を見極めながら、1年間かけてしっかり審議していただき、計画を策定する。向こう3年間の計画を策定するということになります。


 最後に、市立総合医療センターの問題についてご質問のただいたわけでございます。このことの重要性は、私ども当然、認識しておりまして、総合医療センターが担うべき役割として、一次、二次の救急医療や、高齢者に対する急性期の医療、そして一般の市民の皆様も駆け込んで診断を受けられるという機能、更に市立の直営の地域診療所への支援など、5つの役割があるわけでございますけれど、地域医療の中核医療機関として頑張っていただきたいということでございます。


 そして、病院の経営体といたしまして、地方の独立行政法人の問題がございますが、この新しい組織の中には、住民参加型の広聴会的な機能を担う「総合医療センター支援会議(仮称)」を設置いたしまして、地域住民や地元医師会の皆様にご参画いただき、地域医療を実践していくために必要なご意見を拝聴し、病院運営に反映させてもらいたいと考えております。


 この法人化に伴う長所でございますけれど、行政上の事前関与・統制を抑えまして、病院の関係者自らが主体的に運営できることで、自主性を発揮され、やりがいのある病院経営、やりがいのあるサービス提供ということで、病院機能の向上を大いに期待するものでございます。


 代表的な事例を幾つか具体的にお答えするということもございますけれども、いずれにいたしましても、人事面における制度改正によって、医療職の採用を随時行えるようなことになるなどが、その面でございます。


 また、財務会計面でも法令の制約は緩和されまして、医療機器の購入など、弾力的・効率的な運用が可能になります。事務の簡素化、迅速化も図られまして、結果として民間並みのコスト削減も期待できるということでございます。


 更に給与面では独自の給与制度により業績に応じた能力評価が可能となりまして、職員の意欲向上にもつながると考えております。


 いずれにいたしましても、この法人への移行スケジュールについては、2年程度の準備期間を考慮しまして、平成22年(2010)4月の新病院の発足とともにこういう体制で進めていくということになります。


 いずれにしても、総合医療センターの運営については、市が病院の設立団体でございまして、将来にわたって、その最終的な責任を負っていくという形でございますので、ご安心くださいませ。


 以上、議員のご質問に対する答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 2番、松村議員。


○2 番(松村豪人君) 答弁をいただきました。幾つか再質問をいたします。


 中心市街地でございますが、2地区での認定の見込みについて率直に言って感触はどうなのでしょうか。


 それと、農業振興についてでございます。新しい制度への変更について農業者への説明の中で、混乱と言ったものはないのかどうか。


 それから、シカ対策でございます。これにつきましては、弥山山地に住んでおられる方は、等しく市民税を払っているにもかかわらず、なにゆえ自分たちがこんな苦労をしないといけないのかということを言っておられるわけでありまして、湖北山系のシカ調査についても弥山と同じ状況であるということを先ほど答弁の中で伺ったわけでありまして、湖北山系についても早急に全頭とるということでお願いしたいと思いますが、再度その辺のところをお願いいたします。


 それから、河下港でございます。利用促進についての官民一体となった新たな利用振興組織、この官民という、官というのはきっと国と県と市なのでしょうけれども、その中でどこが一体主体なのかということをお尋ねしたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) まず、中心市街地の認定の見通しですけれど、まずもって、中核拠点地区については、やはり今問題になっておる訴訟、ご心配になっておるこのことについて、どう評価するかということでございます。これは、まあ、そういう思いとして頑張っておられるから、この問題が決着するまで様子を見ましょうというような立場が一方でございますけれど、我々としては、粛々と今の計画、認定について作業を進め、魅力的な提案を示して、これはこれとして認定いただくという努力を続けていきたいと。


 後、東部の拠点地区、これは並行してなお、積極的に進めてくださいということでございますので、私の感触では、やはり木綿街道をいま一つどういう仕掛けでこれを賑わいの場にしていくか、民の力をどういう形でこれにかませていくか、あるいは一式飾りやお酒の文化等をどういうふうにこれを利用していくかというところを、もう少し分かりやすく具体に提示していくという作業が残っておりますので、そういう方向で詰めて、更に内閣府に春から、この3月以降、私も出かけまして、協議をやってまいりたいと、こういうことでございます。


 それから、農業者への新しい制度、ぐるぐるかわりまして、選挙前と選挙後、また変わってきたと、いろいろありまして。そういうようなことは、本当の姿は何が望ましいかということが絶えず問題視しなければいけませんよ。当面の事策ではなくて、一体どういう方向で日本の農業を持って行こうとしておるのか、農水省もくるくる変わることなく、安心・安定の長期戦略を明確に示して、いただくことが必要でございますし、私どもも財源があれば自分でもやりますけれど、なかなか市の財源だけではいかない。でも、補助金に頼る時代でございません。交付制度でございますので、そういう意味で私どもは、しっかり地元の対応を見極めながら農水省、県当局とも協議しながら、安心・安全の農業体制だということで、懇切に説明していけば、改善されてきたなというようなご理解をいただきたいと思いますけれど、これで長期的に間違いがないかと言われると、そういうわけにもいかないところが残っておりますので、そこを明確にしていくことが次の政治の課題だと思っているところでございます。


 シカの問題、しっかり承りました。湖北から弥山にかけて、安全・安心のすみ分け、できるかどうか、大変な戦いですよ。何十年とだれもやっていませんよ。本当のすみ分けが、シカ公園ができるのかどうか、これからの課題でございます。挑戦してまいります。


 河下港の場合は、松村議員のお感じでは、市や県、公の力がもっと中心になってやってほしいという思いがあるのではないかと思います。このことは、頭に銘記して更に商工会議所等の皆さんと協議してまいります。


 以上、答弁とさせていただきます。


○議 長(今岡一朗君) 松村議員。


○2 番(松村豪人君) ありがとうございました。


 河下港の利用促進についてでございますけれども、隠岐との観光連携の話を質問した際に、これは確か県が主体になるというようなご答弁だったと思いますけれども、市でせっかく観光政策推進本部ができるわけでありますから、市としても積極的に推進していただきたいと思っておりますが、その点いかがでしょうか。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) もちろん、観光戦略としての隠岐との交流は重要でございます。もう一つは、やはり、隠岐の側からの受付の立場、考え方というものがございまして、そこまで市が町長さんにああしなさい、こうしなさいとは言えないところがございますから、県の介在を得て、県が動いていただく、我々も一緒に動くということで、そして隠岐の島の、隠岐諸島の町の皆さん方の方も、立ち上がってもらいたいと。松江圏が中心であった隠岐の交流圏を出雲圏にも開くことがいいと、そういう方向でいきましょうという合意も、隠岐の中でやはり見ていかなきゃなりませんので、県のリーダーシップも期待しながら、我々も頑張りたいと、こういうことでございます。


○議 長(今岡一朗君) 以上で、2番、松村豪人議員の質問は終了いたしました。


 次に、26番、原隆利議員。


○26番(原 隆利君) 登壇 26番、原隆利でございます。


 私は、市民・新生クラブを代表いたしまして、施政方針に対する質問を行います。


 市政運営の根幹は言うまでもなく財政にあります。一般家庭においても生活設計は、言うまでもなく、まず、収入を確保することから始まります。そして、少し余裕があれば貯蓄に回すとか、長い目で見た生活設計を組み立てて長期のローンを組んでマイホームの建設を計画をいたします。


 そこで今回は、出雲市財政の問題点に絞って質問させていただきまして、改めて皆さんとともに市の懐ぐあいを検証し、今後の健全財政を考えてみたいと思います。


 昨年6月に、「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」が成立・公布されました。これは総務省が夕張市の財政破綻を好機として普通会計以外の他会計を包括し、フロー、ストックの両面からの財政健全化に乗り出した結果です。


 この法律は、一、自治体財政の健全に関する比率を公表する。二、当該比率に応じて自治体が財政の早期健全化計画を策定する。三、財政再生計画を策定する。四、公営企業の経営健全化計画を策定する。五、当該計画の実施の促進を図るため、行財政上の措置を講ずる。六、これらによる自治体の財政の健全化に資することなどを目的としております。


 この法律が、今までの地方財政再建促進特別措置法と異なるのは、旧法が財政再建団体に対する対策を中心にしていましたが、新法では、財政の早期健全化から財政再生までを対象としており、通常の自治体の財政運営にも多大な影響を及ぼすことになるという点であります。


 この結果、自治体では、毎年度ごとの財政運営において、財政健全化比率、財政再生比率を意識した財政運営を強いられることになりました。


 国は、地方分権を進めると言いながら、母屋でおかゆをすすっているのに、離れで懐がさびしいにもかかわらず、豪華なすき焼きを食べているのがよほど気に入らなかったと見えます。


 そして、いま一つの総務省は、昨年から地方自治体の財政状況を積極的に公開するようになりました。現在、総務省のホームページから平成13年度(2001)以降の5年分の決算カード、財政状況等の一覧表、また、市町村別財政比較分析表などが入手できます。一般に広く公開することによって、各自治体にガラス張りの財政運営を求めているといえましょう。


 このような自治体財政を取り巻く大きな情勢の変化から、私も、遅きに失した感はありますが、昨年秋から資料の収集を開始して、出雲市財政を分析してみることにいたしました。この間に、島根県地域振興部市町村課から市町村財政関係資料、ここにちょっと持って参りましたが、こういった分厚い資料でございます。という、県内市町村の財政状況が一目で分かる貴重な資料があることも分かり、早速手に入れてみました。


 私が、手に入れましたのは、過去20年間の出雲市の決算カード、このぐらいの量になります。それから、総務省のホームページから入手いたしました資料です。そして、県の先ほどお見せした財政関係資料でございます。


 財政資料は、そのほとんどが数字の羅列であり、理解しにくいものでしたが、一覧表にしてグラフ化することによって、だれにでも分かる資料に生まれ変わりました。この資料、私は持っておりますけれども、この資料を議場のすべての皆様に配付しようとしましたが、残念ながら議会運営委員会で定めた1週間前までに完成することができませんでした。公式に認められた配付資料とすることができませんでした。


 従って、お手元にない方もおいでになる前提で質問をさせていただきたいと思います。


 新しい財政健全化法では、4つの指標が定められています。一つは、実質赤字比率、2つ目が、連結実質赤字比率、3つ目が、実質公債費比率、4つ目が、将来負担比率、これらの指標のうち一つでも健全化基準以上になったときは、財政健全化計画を提出し、自主的な改善努力による財政健全化を目指さなければなりません。


 具体的には、次の3つの作業が科せられます。一つは、財政健全化計画の策定、これは議会の議決を要します。そして外部監査の要求が義務付けられます。2つ目が、実施状況を毎年度議会に報告し、公表しなければなりません。3つ目は、早期健全化が著しく困難と認められた場合は、総務大臣、または知事が必要な勧告を行うことになっております。


 このように、議会の役割が非常に重要になってきます。また、公表されることによって議会のチェック機能が白日のもとにされされ、いや応なく議会の財政分析能力は問われることになります。また、場合によっては外部監査を求められるわけですから、監査委員の職責は今までにも増して重要になってまいります。議員、監査委員のプライドをかけた議会活動が始まると言っても過言ではありません。


 議場においでになりませんが、現在、市には勝部監査委員がおいでになります。長い間銀行にお勤めになり、民間企業の経営状態など、つぶさにご覧になりまして多くの会社の経営改善もされたやに伺っております。その豊富な経験をもとに、過去においても積極的に意見を述べていただきましたが、今まで以上に厳格な監査と将来見通しを忌憚なく語っていただきますことを冒頭に要望しておきたいと思います。


 早速、出雲市財政の現状を見ていきたいと思います。私の資料をお持ちの方は、1ページをご覧いただきたいと思いますが、これは、先ほど申しあげました島根県が発行しております、市町村財政関係資料のコピーであります。


 まず、一人当たりの標準財政規模は島根県の場合29万8,000円でありまして、下位の方から申しますと埼玉県は17万円、千葉県は18万円、東京都は18万5,000円になっております。従って、埼玉県の約倍の標準財政規模が島根県にはあるということでございます。一人当たりの歳出総額は56万7,000円になっております。埼玉県は同じく27万2,000円でございますから、これも約倍額でございます。


 それから、一人当たりの地方交付税、これが島根県の場合19万3,000円でございまして、神奈川県は6,000円でございます。大変な差があるわけでございます。


 それから、一人当たりの地方債、これが島根県の場合は8万3,000円、ちなみに東京都は1万円、埼玉県は2万6,000円というふうな金額になっております。


 そして、下の方には、財政指数が載っておりまして、公債費負担比率が島根県は30.2%、ちなみに低い方から申しあげますと、愛知県は9.9%、東京都は10.2%になっております。


 次に、起債制限比率を見ますと島根県は15.7%、愛知県は7.1%、岐阜県は8.4%と言った低い数字になっております。そしてまた、実質公債費比率は島根県は20.8%、ちなみに東京都などは7.7%、埼玉県は12.5%といった低い比率になっております。


 そして地方債現在高比率を見ますと島根県は313.7%となっております。東京都は129.1%、埼玉県は156.3%といった数字になっております。


 そして一人当たりの財政投資額を見てみますと、島根県は50万円になっております。ちなみに低い方から申しあげますと埼玉県は12万3,000円、千葉県は12万8,000円といった数字になっております。


 この表をよく見てまいりますと、お隣鳥取県を探してみました。一人当たりの行政投資額の欄に、島根県に次いで2番目に40万円で登場するだけで、財政指数のワーストランキング5位以内には、一つの該当もございません。


 前片山知事のもとで、いかに各自治体が堅実な財政運営を行っていたかが理解できると思います。指導者の力量が問われているのです。


 次に、県内21市町村の中での、出雲市財政の位置付けを見てみましょう。これが2ページに掲載しております。これは18年度(2006)の決算ベースでの各指標の順位を載せたものでございますが、出雲市は、実質公債費比率が18位、18.2%になっています。経常収支比率は16位、90.5%でございます。これは、総務省が示す危険ライン90%を超えております。


 次に、起債制限比率は出雲市は18位、13.6%でございます。これは、総務省が定めた警戒ライン10%を超えております。


 地方債現在高比率、これは5位で363.5%、県が定めた危険ライン300%をオーバーしております。


 積立金現在高比率、これは県内9位、35.6%、警戒ラインの30%未満を超えております。


 これが、平成17年度(2005)決算に基づくものでございますが、先日、18年度(2006)のものが発表になりました。県のホームページで見ることができます。これを見てみますと、いずれの数値も悪化しておりまして、ワースト順位を上げております。公債費比率は18位から17位に、経常収支比率は16位から12位に、地方債現在高比率は5位から4位にそれぞれ上がっております。その結果、すべての数値が危険ラインを超えたことになります。出雲市の財政がいかにひどい状況にあるかはお分かりいただけたかと思います。


 次に、合併前からの財政状況を調べてみました。これは3ページに掲載しております。合併前の数字は、2市4町のデータをすべて足したものであります。次の4ページのグラフと併せてご覧いただくとよくお分かりになると思います。地方税額の推移を見ていただきたいと思います。合併前の平成9年度(1997)に162億円を計上したのを最高に、近年はほぼ150億円での推移をしております。平成18年度(2006)も152億円を計上しております。地方交付税額を見てみましょう。平成12年度(2000)の218億円をピークに下降し、合併後は200億円を超過しておりません。20年度(2008)予算では196億4,000万円が計上されておりますが、平成12年度(2000)のピーク時から22億円も減額されておるのが分かります。


 次に、地方債の発行額です。平成10年度(1998)の155億円を最高に、ここ近年は、例年100億円を超え、18年度(2006)は126億円でありました。地方債現在高は、一般会計分だけで1,300億円に達しております。特別会計分を含めれば1,927億円になります。


 次に、歳出を見てみましょう。人件費、公債費、普通建設事業費をグラフにしてみました。5ページをご覧ください。人件費はほぼ100億円で推移をしておりまして、合併直後は少し増えましたが、18年度(2006)は106億6,000万円と少し低下をいたしました。昨年末の大幅な人件費の見直し、給料表の見直しによりまして、次年度以降は低下傾向が続くものと思われます。


 次に、公債費を見てみます。地方債の元利償還金ですから当然増加傾向にあります。17年度(2005)により、また10億円アップして123億円に達しています。


 普通建設事業費を見てみましょう。合併前の平成10年度(1998)301億円もあった普通建設事業費も、18年度(2006)は180億円に減少いたしました。昨年末に提出されました中期財政計画では、20年度(2008)の161億円から残減し、24年度(2012)には75億円台にまで落ち込んで、以後、この水準で推移する計画となっております。


 厳しい財政事情を反映して止むを得ないこととはいえ、公共事業に下支えされた出雲市経済に与える影響はすこぶる大きいといえましょう。


 次に、積立金の推移でございます。これは財政調整基金並びに減債基金をプラスしたものでございます。6ページを見ていただきます。合併まで70億円前後で推移していましたが、合併後、急速に減らしているのが分かります。18年度(2006)末でわずか43億7,000万円になり、19年度(2007)末の見込は30億円にまで減少すると発表されております。これは、合併前の半分以下の水準であります。


 一方、地方債現在高の推移を見ていただきます。7ページでございます。お断りしておきますが、このグラフは、普通会計のみの推移でございます。毎年100億円超の地方債を発行した累積は、平成18年度(2006)で1,300億円に達しました。総務省のホームページで公開されている出雲市の財政状況一覧表を見ますと、平成17年度(2005)の公営事業会計の地方債残高は747億3,100万円となっておりますので、2,050億円は超えていることになります。新聞報道では、今年度末の市債残高は2,122億円になる見込みと報道されておりました。この額は、市民一人当たりに計算しますと約150万円に達します。4人家族で600万円という地方債を一家で抱えている計算になります。


 そこで、次の点について市長の答弁をお受けしたいと思います。いわゆる三位一体改革による出雲市への影響額は幾らでございましょうか。国レベルで申しあげれば、国庫補助負担金の廃止縮減で約4兆7,000億円の減額、地方への所得譲与税、税源移譲予定特例交付金が約3兆円、これだけで約1.7兆円の減額になっているにもかかわらず、更に地方交付税改革によって、約5.1兆円もの国による財源の吸い上げが行われております。トータルでは、地方財政は約6.8兆円もの目減りしたことになります。この影響は、地方の交付税に大きく影響したものと思われます。


 次に、平成18年度(2006)決算での財政健全化法に基づく4つの指標は幾らになるのでしょうか。試算してみていただきたいと思います。18年度(2006)決算で4つの指標に当てはまる早期健全化基準以上になったものはありますでしょうか。お答えいただきたいと思います。


 そしてまた、相当数値的には悪い結果になったと思いますが、その教訓は20年度(2008)予算編成に生かされているのでしょうか。20年度(2008)予算は大丈夫なのでしょうか。将来負担の軽減の意味で、予算にどのような配慮がなされたのでしょうか。


 次に、実質的将来財政負担額比率を平成17年度(2005)の資料から出してみました。数値は総務省のホームページから拾い上げました。普通会計の地方債が1,274億5,500万、公営事業会計分が747億3,100万、一部事務組合費負担分が765万円、これを足して分子にして標準財政規模351億1,400万円を分母として計算しました。何と575.8%という数字が出てまいりました。これは、正確ではございませんが、誤差は1割以内と見てよいと思っております。18年度(2006)、19年度(2007)は、この数字より、もっと悪くなっているはずであります。


 つまり、出雲市を運営するに必要な標準的な財政の5.75倍の債務があるということでございます。これは、一般には1倍程度が適当と総務省等の数値では示されております。この現状をどう認識されているかをお伺いをしたいと思います。


 次に、平成20年(2008)から22年(2010)までの中期財政計画をご覧いただきたいと思います。23年度(2011)以降の起債減額が、毎年60億円程度に設定されております。これは、出雲市の標準財政規模の17%に相当します。一般には10%程度が限度と言われておりますが、このような高額な返済が可能でしょうか。どこかにひずみが生ずるのではないかと懸念をしております。


 そして最後に、第三セクターの経営状態についても伺っておきたいと思います。お手持ちの資料の8ページに、第三セクターの概要を載せております。


 第三セクターの債務残高も、今度の財政健全化法ではチェックの対象となります。この表をご覧いただきますと、株式会社中ノ島ニューシティプラザ並びにひらたCATV株式会社の累積欠損金が非常に大きいのが気がかりです。私の資料での9ページをご覧いただくとよく分かります。これも県の資料の抜粋ですが、平成18年(2006)7月1日現在で、中ノ島ニューシティプラザの累積欠損金は約3億5,000万円、ひらたケーブルビジョンが1億6,000万円に上っております。これはそれぞれ資本金比率の3倍並びに1.6倍の累積赤字を計上していることになります。市の出資比率はわずかですが、債務保証がしてあれば大変です。経営の改善見通しはあるのかを伺っておきます。一般企業では、資本金と同額の赤字で危機的状況と言われておると思います。見解を伺っておきます。


 次に、西尾市政も12年目を迎えられようとしております。過去20年間の決算カードを入手して必要な数字を拾い上げて一覧表にしてみました。それは10ページに掲載しております。


 地方税収を摘出してグラフにしてみたのが11ページのグラフでございます。一番下に法人市民税、個人市民税の順ですが、ともに伸びておりません。まず、法人市民税は、12、3億円で横ばいです。特に平成11年(1999)から15年(2003)にかけては下降し、10億円を少し超えた程度です。合併後も大きな増収にはなっていません。この間に、ご承知のように長浜工業団地が完成し、平成15年(2003)には、ほぼ完売しております。それにもかかわらず、税収は全く増えておりません。これは何を物語っているのでしょうか。市内に点在していた会社が、長浜に引っ越しただけで、目立った新たな企業の進出はなかったことになります。


 次に、個人市民税の欄を見てください。平成4年(1992)から15年(2003)まで34〜5億円程度で、これもほとんど横ばい状態です。平成9年(1997)から6年間は、わずかながら減り続けています。この10年間で、人口は8万3,500人から8万7,000人と3,500人増えております。市民の懐は決して豊かにならなかったことを裏づけています。市町村税収を押し上げたのは、専ら固定資産税でした。真ん中のグラフでございます。評価替えと地目変更、物価上昇がこの結果をもたらしたものです。いけいけどんどんでやってきた西尾市政の11年間は、このグラフに成果は全くあらわれておりません。この先何年待てばよいのでしょうか。


 市長は、着任早々から積極的な投資は将来大きな資産となって返ってくるとおっしゃっていましたが、この結果をどう受けとめられておられますでしょうか。


 次に、経常一般財源等、経常経費充当一般財源等の経年変化を示すグラフをご覧いただきます。12ページです。2つのグラフの間の部分が、いわゆる普通建設事業費に充当できる金額を示しています。岩國市政から合併までの間は、ほぼ50億円から70億円ベースでの普通建設事業費に充当できる財源の余裕がありましたが、合併後はほとんどなくなっておるのが分かります。特に平成18年度(2006)の経常一般財源が361億円、経常経費充当一般財源が357億円と、その差はわずか4億円です。普通建設事業費に充てる余裕はほとんどない状況になっております。当然起債に頼らざるを得ないわけです。


 次に、性質別歳出の構成比の変化を見てみましょう。13ページに、そのパーセンテージの一覧表を載せております。これをグラフ化したのが14ページです。これをご覧いただきますと一目で公債費の支出比率が年を追って増大し、平成18年度(2006)には、歳出全体の31%にもなっていることが分かります。物件費の比率も平成2年(1990)〜3年(1991)ごろの倍になっています。それに比べて補助費の減少が目立っています。特に合併後の圧縮率は旧出雲市時代の半分以下となっていることが分かります。


 次に、将来の財政負担がどの程度になるのかを見てみました。16ページにそのグラフを載せております。ここに示したのは、普通会計のみのものです。積立金を差し引いた実質的将来財政負担額比率は18年度(2006)決算で350%になっています。下のグラフです。この数値の目安は、50から100%が望ましいとされております。平成元年(1989)の111.8%を最低に、ぐんぐん上がり続けて合併時点で頭打ちとなっていますが、標準財政規模の3.5倍の市債を抱えていることが分かります。


 さて、出雲市の下水道普及率が県内平均に至らないことは御存じでしょうか。17ページに県内公共施設の整備状況調査処理率表を掲載しています。これも島根県が公表している表です。中ほどの下水道普及率をご覧ください。人口比で県内平均が48.9%、一方、出雲市の普及率は47.8%です。出雲市の用途区域内は都市計画税が課税されていますが、近代的都市形成のために課税されているにもかかわらず、公共下水道の将来計画すら未定の区域が存在するのです。これは約束違反です。


 また、道路の改良率においても、上から2番目の数字でございますが、県内平均に至っていません。まず、このような社会基盤の整備を優先するべきだと思いますが、市長の見解を伺っておきます。


 島根県内21市町村は、軒並み全国最低水準の財政状況であることは冒頭に申しあげました。こんな中で、まだ県内では財政的には優等生だとする市長の発言は、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」と同様の危険な発想です。今度の財政健全化法によって、「財政なんてどうにもなるんですよ、やる気のある自治体には、どんどんお金は入ってくるようになっているんです」と言った西尾市長の論法は通用しなくなります。今は、大型投資を抑えて、財政の健全化にまず努力すべきだと思います。将来見通しを誤って、現在非常に苦しい財政運営を強いられている好例が、私たちの身近に存在いたします。島根県です。


 先日、県の加松正利総務部長から、厳しい島根県財政についてお話を伺う機会がありました。財政分析の中で、平成8年度(1996)以降、類似県が軒並み普通建設事業費を抑制する中で、島根県だけが突出して積極投資を行った結果、現在の財政危機を迎えたとの報告がございました。島根県の身近な例を教訓として、同じ轍を踏まない行動をとってほしいと思いますが、市長のお考えを伺っておきます。


 ここで、合併特例債について認識を一つにしておきたいと思います。


 合併特例債は、特定の事業の総事業費の95%の7割を、後ほど交付税で措置するというものであります。この交付税で措置するという言い方がくせ者なのでございます。


 交付税は、基準財政需要額から基準財政収入額を差し引いた額です。従って、当然、自主財源が増えれば減額されるものですから、従って財源の豊かな自治体は、交付税の不交付団体となるわけです。


 合併特例債は、住民が頑張るほど減らされていくもので、豊かさにはつながらないと認識しておくべきです。


 また、先ほどから明らかにしていますように、交付税総額は、確実に目減りしております。実質的に合併特例債の国負担分が目減りをしていると言ってよいと思います。


 資本主義社会は、基本的に格差社会をもたらすものだと思います。戦後の復興から日本は右肩上がりの急速な経済発展に支えられて、民族間の対立もなく、比較的富の分配が受け入れられ、格差の少ない社会を形成することができました。教育水準の均一化も大きかったと思います。経済の一定水準に達した今、安い労働力の発展途上国の台頭によって、産業の低迷期を迎えることになりました。国全体の財政力が弱まった現在、少子高齢化の急速な進行、生産人口の減少の著しい地方に、補てんする財源が限られてくるのは止むを得ないことであり、現実問題として受け入れざるを得ないことでしょう。日本社会は、かつて経験したことのない時代を迎えようとしています。むごい言い方ではありますが、合併特例債と言った副作用のあるカンフル剤を、一時的に注入することによって、元気を回復することよりも、現実をしっかり見極めて、体質改善を図り、自立で立つことを考えるべきではないでしょうか。それには当分、痛みもありましょう。ぜい肉をそぎ落とす努力も必要でしょう。しかし、これからの長い将来を考えたとき、これが最善の策ではないでしょうか。


 最後に、情報の公開について申しあげて終わりにいたします。


 島根県の発行する市町村財政関係資料によれば、平成17年度(2005)分の財務4表、貸借対照表、行政コスト計算書、資金収支計算書、並びに純資産変動計算書が未作成、未公表と掲載されております。中期財政計画の公表状況に至っても、県内21市町村のうち、出雲市が唯一公表しないとされています。このような姿勢は、財政健全化法の趣旨からも相入れないものです。一般に分かりにくいと言われている財政を透明化し、市民に分かりやすく、積極的に開示する姿勢を見せていただきたいことを強く要望いたしまして、私の質問のすべてを終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまの原議員のご質問にお答えいたします。


 まず、いろいろ勉強していただいたことに対しまして、深く敬意を表する次第でございます。


 さて、総括的に私が演説いたしますと1時間にもなりますので、簡潔に答弁させていただきます。


 まず、このような財政の問題が、国家的な問題としてクローズアップされる中で、三位一体改革と言われるものの出雲市への影響額でございます。


 この改革による平成16年度(2004)から18年度(2006)までの影響は、全体で、国庫補助負担金改革で約4.7兆円、税源移譲が約3兆円、そして臨時財政対策債を含めた地方交付税改革で5.1兆円減と発表されているわけでございます。このことを受けて、平成16年度(2004)における出雲市2市4町分でございます、出雲市における改革の影響額は税源移譲に結びつく国庫補助負担金改革においては、所得譲与税との見合いで概ね影響はなかったものの、交付税改革においては、約14億円程度の減という大きな影響を受けたところでありまして、以来、交付税は減少傾向を続けており、地方にとって非常に厳しい財政運営になっているということは事実でございます。


 さて、平成18年度(2006)決算について、財政健全化法で示された4つの指標についての状況はどうかというご質問でございます。出雲市の平成18年度(2006)決算で試算いたしました実質赤字比率は、一般会計等に実質赤字がないためゼロでございます。そして、連結実質赤字比率は、老人保健医療事業特別会計で2億2,600万円あまりの繰上充用額が生じたものの、この実質赤字より他会計の実質黒字が多額であったため、全体では黒字となっておりまして、いずれの指標も問題がない状況でございます。今後においても、歳入歳出予算の執行に万全を期し、赤字を生じないよう、財政運営を行っていくということは、もとより当然でございます。


 次に、実質公債比率でございますが、平成18年度(2006)決算では、21.1%となりまして、今後は、合併前後に実施してまいりました、あるいは合併前から各旧市町で行われておりました社会基盤整備、先ほどのように300億円ぐらいの規模の時代もございました。このような影響等により数年は23%台で推移いたしますが、このことは平成24年度(2012)にピークを迎え、更に漸減の方向にいくということは、政策的に明確にしておるところでございまして、かねてから私は申しあげておりますけれど、合併後5年間が勝負だと、5年間の前半が勝負ということで、後の漸減計画は、ずっとはじめから意図してやっているところでございまして、ある日突然がたんこということはないようにするという意味で政策的に頑張っているわけでございます


 さて、一方、将来負担比率についてもご質問いただいたわけでございますが、一般会計が将来負担すべき地方債現在高に、退職手当支給予定額や設立した法人の有する債務のうち、一般会計の負担見込額などを加味した実質的な負債を標準財政規模で割った指標でございます。これは、昨年末に示されました算出方法によって試算いたしますと、200%台となる見込みでございます。早期健全化の基準として示されたのは、350%以上になるとそういうことだということでございますが、現在のところ、これは出雲市では200%台となる見込みでございます。


 いずれの指標も、平成18年度(2006)決算で試算すると、財政健全化の指導を受ける基準を下回っている状況でありますが、引き続き行財政改革、経営改革によって節減の努力もしていくと、行政の能率を上げながら頑張っていくということではないかと考えております。


 さて、このような状況で、平成20年度(2008)予算編成に、このような状況が生かされているかというご質問でございます。昨年12月議会の中で公表いたしました平成20年度(2008)から平成22年度(2010)までの中期財政計画では、財政健全化法に基づく4つの指標を含めた今後の財政状況を見通し、1.実質公債比率の抑制、2.起債発行額の抑制による起債残高の縮減、3.財政調整基金及び減債基金残高確保の3点を計画の基本に据えまして、中期財政計画を策定したところでございまして、平成20年度(2008)の予算編成にあっては、この中期財政計画をガイドラインといたしまして、徹底した行財政改革を行うとともに、事務事業の見直しの徹底、合併直後の課題を処理する中で、新規の起債の発行も抑制する形となり、このたびの平成22〜3年の山を越えますと、将来にわたって持続可能な安定的な予算編成という形になる、あるいはそういうことにするという方向で予算編成をしたところでございます。


 次に、実質的な将来財政負担額比率が350%を超えている現状をどのように考えるかというご指摘でございます。実質的将来財政負担額比率というのは、地方債現在高や債務負担行為による翌年度以降支出予定額から積立金を控除した額が、標準財政規模に占める単純な割合のことでございます。平成18年度(2006)決算においては、これが350.44%になっているのはご指摘のとおりでございます。これは、起債の償還に対する交付税措置が加味されていない指標でございます。交付税による国の財政補てんが当然予定されておりまして、これを入れますと、実質的な公債費負担は更に圧縮されるということでございます。


 議員のご指摘の実質的将来財政負担額比率によって、起債の新規発行が制限されるようなことは、またございません。


 次に、平成23年度(2011)以降の起債の減額が、毎年度60億円程度に設定されているが、これは可能かということでございます。平成19年度(2007)に中期財政計画を策定いたしました際、併せて平成27年度(2015)までの10年間の歳入歳出規模、実質公債費比率、起債残高の参考値を先日お示ししたところでございます。起債残高を見ますと、この間、償還する元金が、毎年約120億円程度、一方、新たに発行する市債が、毎年60億円程度と推計していることから、年度末残高は、毎年60億円程度減少していくという推計をしております。合併直後の積み残された諸事業の実施が、一とおり完了いたしますこの平成22年(2010)、23年(2011)、この段階を過ぎますと通常予算規模という形で起債発行の抑制も可能ということになるわけでございます。


 それから次に、累積欠損金の大きい市の出資団体への経営改善の見通しはあるかということでございます。このような市の出資団体といたしましては、まず、中ノ島ニューシティプラザ株式会社がございますが、これは、市の出資比率が3%約240万円、3%の第三セクターであります。平成18年度(2006)末の累積赤字は、4億7,528万6,000円を計上しております。これは、平成15年(2003)の創業に当たり、温浴施設「ゆらり」や特産品販売施設「ぶらり」などの大型投資を行い、施設を整備したことに伴う減価償却費が原因でございます。


 今後は、安定的に推移しております入浴収入に加えまして、独自の企画立案による営業範囲の拡大・強化が図られると聞いておりまして、収益は改善し、累積赤字も解消されるものと考えております。


 また、次の会社、すなわちひらたCATV株式会社につきましては、平成18年度(2006)末で7,755万2,000円の累積赤字を計上しておりますが、平成18年度(2006)単年度決算では、8,101万5,000円の経常利益を計上しておりまして、平田エリアでのケーブルテレビ加入者が79.8%となっておりまして、初期投資が一段落した今後の見通しとして、堅調に黒字基調に推移していくものと考えているところでございます。


 次に、過去20年間、個人市民税、法人市民税とも伸びていない。固定資産税に支えられている、これはなぜかというご質問でございます。20年前にわたる昭和62年度(1987)の旧出雲市の個人市民税、法人市民税の決算額は、それぞれ24億7,800万円、9億2,300万円でございました。私が就任いたしました平成7年度(1995)の旧出雲市の個人市民税、法人市民税の平成7年度(1995)末の決算では、それぞれ32億4,300万円、あるいは法人市民税13億7,800万円となっております。合併前の平成15年度(2003)は、個人市民税が32億1,600万円、法人市民税が10億4,800万円となっております。マクロ経済分析をやってみる必要があります。この間、いわゆる全国挙げてのバブル崩壊、崩壊また崩壊、平成の大不況期、失われた10年と言われた時期でございます。また、国の経済対策の一環として、個人市民税については、定率減税が実施され、控除額の引上げなどの税制改正、法人市民税は課税計算の基礎となる法人税率が平成10年(1998)に37.5%から34.5%、平成11年(1999)に30%に引き下げられております。


 市長就任後の決算額は、確かに横ばいというご指摘がございますけれど、この全国的な景気の冷え込み、社会変動の中で減税が行われている中で、ご指摘の通りの推移がございますが、例えば、定率減税が導入される前の平成9年(1997)個人市民税が38億にまで上がってきております。そして10年以降、33億台の減税の段階に入っております。そしてこの間、人口で言いますと、私が就任しました平成7年(1995)が、旧出雲市8万4,854人。平成17年(2005)10年後、合併直前までの段階で、8万8,754人、4,000人の人口増加を抱えておるわけでございます。減税に次ぐ減税、大不況期の中で、よくぞ30億円台が確保できたと、お褒めいただきたいと思うわけでございます。この減税の政策の中でこれだけの予算を堅持できましたのも、先行投資、特に区画整理事業800億円も投じたわけでございますけれど、駅の南北から北部、国、県、市挙げての予算規模でございますけれども、その結果、マンションは建ち、ホテルが建ち、集合住宅が建ち、駅前の変わりようもご覧のとおりでございます。


 そうした中で、全市的に所得も減る、大変お困りの家庭も多い中で、何とか市財政について安定的な財源を確保されている。これは、我々の先行投資の成果以外の何ものでもないという、私は、自信を持っておるところでございます。


 以上のようなサーベイを一度ここで終えさせていただきまして、次の問題に移らせていただきたいと思います。


 固定資産税の問題でございます。ちょっと今も触れましたけれど、固定資産税は、平成7年度(1995)の決算額は、48億6,900万円、15年度(2003)は54億4,000万円、期間中、堅調な伸びとなっております。


 なぜ、こういうことになったかと、先ほどのような固定資産税が増えていく、基本的な状況がございます。すなわち、出雲市駅高架事業はじめとして、区画整理事業、街路事業などの基盤整備が順調に進んだ結果、それに伴い土地と家屋にかかる税額は増額したことによります。具体的には、土地については、農地から宅地に転用されたこともあり、家屋については、非木造家屋の建築が増加したこともあります。


 先ほど述べましたように、市民税は個人の所得や企業の業績によって得るために、地域経済や景気動向に左右される税目である。特に税制に左右されるということで、今回のような減税時代においての問題もあったわけでございますが、これに比べまして、固定資産税は比較的景気等に左右されにくい安定的な税目だということで、ご貢献いただいております市民の皆様方に深く敬意を表し、感謝する次第でございます。


 なお、議員から私の市政について11年目とか12年目とおっしゃっておりますけれど、14年目に入らんとしておりますので、訂正を申しあげておきます。


 さて、次に、用途地域内の整備の問題についてでございます。旧出雲市の用途地域においては、快適な住環境の整備のための街路、公園、下水道等の都市計画事業、並びに土地区画整理事業に要する経費に充てるため、平成8年度(1996)から都市計画税を導入させていただいたところでございます。当時、この壇上で、お亡くなりになりました福代 昭議員さんが、この税制は突然であったけれど、必然の税制だと、これだけ都市化が進み、下水道だけではないんですよ、街路の問題、あるいは公園の問題、都市公園の問題、特別に必要な都市計画事業は累積しておったんです。そして、この計画税のおかげで毎年2億円という財源をいただいたわけでございますが、これに応えるために平成8年度(1996)から俄然、下水道事業をはじめ基盤整備の事業に20億、40億と投下してきたわけでございます。本市のこのような公共事業政策、特に下水道事業については、私が就任いたしました平成7年度(1995)の段階で、市内の整備ですが、13.8%、14%にもなっていなかったという状況でございます。まさしく、そのような、あえて惨状と当時言っておったんですけれど、そのような中を、どうして100%の下水道の町にしていくか、急速な展開が必要だということで、下水道も公共から農業集落、あるいは合併浄化を併せて60%台まできたわけでございます。おかげで旧出雲市については、農業集落排水は全部完了したところでございます。


 公共下水道のことも昭和55年度(1980)以来、着手されておりますけれど、なかなかこれが平成6年度(1994)末までは、先ほど言いましたような数値、大幅に立ち遅れていた。補助金のものはやるけれど、補助金のないものはなかなか難しい状況が続いたわけですけれど、幹線の下水管から更に引き込む支線について、単独でやらなきゃいかん。これについてもだっと行けということで、私も努力させていただいたわけでございます。このような努力も含め、都市計画税の種金と当時言っておりましたけれど、新しい税導入とともに、それをきっかけとして、土地区画整理事業、鉄道高架に関連する街路事業、今も続いております。下水道事業等の土地計画事業の一層の整備促進、これを行うことで種金と称されます2億円程度の都市計画税の導入をきっかけに、積極的に事業展開を行いまして、大幅に事業費を増額に増額を重ねたところでございます。


 その結果、出雲地域の公共下水道建設費は、昭和60年度(1985)から平成7年度(1995)までの間、単年度平均11億6,000万円を都市計画税導入後の平成8年度(1996)から17年度(2005)までの間、単年度平均21億8,000万円、17年度(2005)末の普及率は、28.4%に大幅にひきあげたところでございます。


 他方、本市の下水道特別会計の平成20年度(2008)末起債残高は414億円で、平成20年度(2008)下水道特別会計予算額の5.4倍、これに対し一般会計の同年度末起債残高は1,346億円で2倍、この割合は、一般会計を大きくしのぎ、多額の起債残高となっている現状がございます。


 今後、地方公共団体の財政健全化法の成立によりまして、下水道事業などの公債費を含む財政指標として新たな実質公債比率という考え方が導入されたところでございます。この指標の推移を見ながら下水道事業も含む都市計画事業を計画的に実施していく必要があります。


 このようなことから、今後の整備方針として、実質公債比率、下水道投資のことも頭に入れながら、この下水道の整備については、早期完成を目指して引き続き努力していく必要があるということでございます。


 下水道の普及率については、公共下水道、農業集落、漁業集落事業、浄化槽等を含めた全体の汚水処理普及率について見ますると、県平均の63.9に対しまして本市がわずかながらこれを上回りまして、64.5%でございます。どこそことの平均というよりも、特に東部、松江圏は、かねてから昭和の年代の早い段階から営々として下水道を進めておられまして、間もなく100%という状況、これが大きく貢献しております。全県の平均値を引き上げております。


 その松江圏に向かって前進して近づくという努力を重ねておりまして、何とか早く70、80の大台をとねらっているところでございます。


 このような中で、これから我々は、下水道事業についても引き続き頑張るということにかわりないわけでございまして、先ほど言いましたように、先を見て、途端にがたんといかないように、今、抑えるときは抑えながらも、先は明るい展望で来すんだという思いで、ここは辛抱のしどころというところで制動をかけながら更に前進ということを固く決意しているところでございます。


 次に、大型投資を抑えて財政の健全化に努力すべきということでございます。交付税削減など地方自治体に厳しい財政状況が続きまして、自主財源に乏しい財政力の弱い自治体は、ますます疲弊しているということは、御存じのとおりでございます。平成20年度(2008)における地方再生対策費の創設など、地方格差是正に向けた動きもございますが、出雲市に割り当てられたものは、20年度(2008)のベースで言いますと、約5億円でございます。でも、この5億円も財政の全体の仕組みの中で考えますと、標準の基準財政需要額を抑えられておりまして、減額要素もございまして、5億丸々というわけにいかなくて、縮減される見通しもあるわけでございまして、なかなかちょっとした起債残高を守り、あるいは借金返しにちょっと充てればすぐなくなるというような財源でございます。このようなことでは、難しいと思っています。やはり制度を抜本的に見直す、東京都の知事とけんかしているような形で無理やりのこんなものを臨時に持ってくる形じゃだめです。やはり、根本的に考え直さないけない。このところにおいて、財政当局、あるいは国会議員さんの意識も変わっていただいて、地方の方にだっと金を回すんだと、地方分権を本当にやるんだという決意を示してほしいと、そのような決意と制度の大転換、大幅な地方への移譲、地方支部局、国の機関は整理統合、財源を浮かして文部省だけでとって見ても、私は数千億の余地があると思います、圧縮の。そういう努力をしてがっといかせるということがなければ、なかなか地方の自主的な主体的な事業展開によって豊かな全国津々浦々頑張る町になっていかないということでございます。道路の議論だけじゃないわけでございます。


 また、この中で、我々といたしましては、21世紀のグランドデザインに沿った社会資本整備を積極的に実施しつつ、いろいろ各地域で、まだまだたくさんの課題が残っております。そうした皆さん方の声を大事にしながら、公債費負担の増大も健全化法に定める財政指標の中で抑えるという中でも努力の余地がまだまだあります。そしてまた、我々の現在のピークに向かっての集中投資の期間、市役所の整備等が終わるならば、やはり標準順行速度で頑張っていけるという見通しの中で、平成23年度(2011)、24年度(2012)をピークに実質公債比率を好転させるという決意で今、臨んでいるところでございます。


 最後に、財政状況の公開についてご指摘いただきましたけれど、これは実際には公開しておるんです。出雲市においては、かねてから県に先駆けて中期財政計画を立てて、いつも公表していおりますけれど、県がまとめられる公表のデータの時期とは食い違いがありまして、市の方がそれと違うタイミングに発表しているということ。県がまとめられるときに併せてそれを提供するということについては、私の方の注意がなかったかと思いますけれども、このようなことは、全く公表しないなんていうことは全くございません。いつもオープン、いつも全部さらけ出して誠実に努力している私の姿勢でございますんで、今後とも公表の問題については、議員のご指摘に沿って頑張っていきたいと思うところでございます。


 以上で、原議員に対する答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 申し合わせの時間がまいりましたので、以上で、26番、原隆利議員の質問は終了いたしました。


 ここでしばらく休憩いたします。


 再開は3時5分からといたします。


               午後 2時52分 休憩


               午後 3時07分 再開


○議 長(今岡一朗君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。


 30番、長廻利行議員。


○30番(長廻利行君) 登壇 30番、長廻利行でございます。大社クラブを代表いたしまして、平成20年度(2008)西尾市長の施政方針に対する質問を行いたいと思います。


 まず最初に、「21世紀出雲神話観光大国の創造」についてお伺いをいたしたいと思います。歴史文化のシンボル空間について、平成の大合併から3年が経過をいたしました。これまでの3年間の市政を振り返りますと、4年目以降はいよいよその真価が問われることになります。新出雲市の3年間は、21世紀出雲神話観光大国の創造、交流人口一千万人を大きな目標に掲げ、その最重要プロジェクトとして大社門前町の再生整備が重点的に今日まで進められてきたところであります。合併直後には、門前町開発調査検討会議が立ち上げられ、門前町再生整備と出雲阿國座の創設について調査検討がなされ、その報告に基づき、この事業が動きだしたというように思っておるところでございます。


 特に、中核拠点となる出雲阿國座については、昨年より建設に向けて、基本計画設計の策定が進められ、昨年12月には、策定委員会により基本計画も報告され、いよいよ具体化に向けて大きな一歩を踏み出したところでございます。この阿國座につきましては、一部には市民の理解が得られてないとか、運営は大丈夫かなどと不安の声も聞きますが、世界に誇る出雲大社に隣接し、県立古代出雲歴史博物館とともに全国に情報発信し、出雲の経済発展に必ずや貢献していくものと確信をしております。


 一方、門前町観光の起点となる神門通り交通広場の整備も現在進められていますが、門前町再生に向けては、総合的な戦略が求められています。古代出雲歴史博物館の開館、石見銀山の世界遺産登録などの効果もあり、神門通りを含めた大社門前町に現在、賑わいが戻りつつあります。また、神門通りには出雲ぜんざい1号店の開店、チャレンジショップのいづも屋、旧JA大社支店でのNPO法人による事業展開、更には地元飲食店の復活など、門前町の賑わい創出に向けた新たな風が吹き始めています。この機会を逃すことなく、門前町の再生整備は早期に着実に進めていくべきものと考えております。


 この新年度には、神門通り交通広場の整備や、大社ご縁広場に温泉スタンドを設け、観光旅館など宿泊施設や地域住民の温泉活用を促進すると明言されております。いま一度大社門前町整備全体の進捗状況と今後の見通しについてお伺いをいたしたいと思います。


 2点目は、歴史・文化資源と豊かな自然資源を活用した歴史回廊づくりについてであります。


 出雲大社に次ぐ観光地であります日御碕の振興策についてお伺いをいたします。


 日御碕は、日本海沿岸地域の独特の自然風土、歴史・文化を形成する地域として広く知られており、古来より神話の地として日御碕神社をはじめ、日本一の日御碕灯台などがあり、出雲大社に次ぐ観光地であり、国立公園にも指定されている風光明媚な地域であります。


 しかし、現実には、観光を取り巻く社会情勢は、大きな転換期を迎え、観光地日御碕も往時の賑わいからすると、衰退の傾向にあることは否めない状況にあります。


 こうした中、施設の老朽化と経営状況の悪化に伴い、町営であった国民宿舎眺欄荘は、平成16年(2004)1月末をもって閉鎖されました。また、周辺にはシーサイド日御碕、更には、民間施設であるかもめ荘が利活用されることなく廃墟化し、景観を売り物にしている日御碕にとってまことに憂慮すべき事態となっております。幸い、平成18年度(2006)には、これら公立の2施設については撤去され、日御碕海岸の美を取り戻すことができました。


 この眺欄荘跡地につきましては、施政方針の中でも雄大な景観を生かした新たな集客の核をつくるべく、修景や整備計画の策定に取り組んでいくと明言されております。この跡地につきましては、本年2月に日御碕地区住民より、西尾市長に提出されました日御碕地域の観光振興に関する要望書の中でも、その利活用計画の早急な樹立とその実施について要望がなされております。


 その中では、開発希望者からの公募型プロポーザル方式なども含め、利活用について検討されれば、地域住民もこぞって協力推進体制をとっていく考えであるとなされております。地域の協力体制は充分にあると認識しております。


 そこで、ある一定の条件を設定して、早い段階で公募をかけてみてはいかがかと考えておりますが、いかがでしょうか。


 一方、長年の懸案事項であります主要地方道大社日御碕線の道路の整備も観光道路として極めて重要であります。これら日御碕の抱える課題は出雲大社を含めた島根の顔として出雲神話観光大国実現のためにも、ぜひとも早期に解決すべき課題であると考えておりますので、眺欄荘跡地の整備も含めまして、日御碕地区の振興策についてのお考えをお聞かせをいただきたいと思います。


 最後に、観光諸施策の総合化についてお伺いをいたしたいと思います。新年度より観光諸施策の総合化と特段の充実強化を図るため、市長を本部長とする観光政策推進本部を置き、全庁挙げて観光戦略を横断的かつ総合的に推進する体制を構築されるということであります。


 西尾市長は、一貫して出雲市の経済発展の中心は観光振興であると、21世紀出雲の活力の源泉であると位置付け、精力的に観光振興に努めてこられました。


 今回の機構改革も、その一環であると大いに歓迎するものであります。


 一方、島根県においても、石見銀山の世界遺産、アクアスのシロイルカなど、島根県の観光資源が脚光を浴びる中、さらなる観光振興へ向け、県や県民の役割などを明記したしまね観光立県条例案を2月定例会に提出する方針が打ち出されました。


 出雲市はいち早く、21世紀出雲神話観光大国の建設促進条例もされており、いよいよ具体的な観光施策を強力に推し進めていく体制が整ったと言えます。


 こうして行政の体制は整ったところでありますが、観光産業は、民間活力がなければなり立たない産業であります。


 そこで、改めて官民協力、共同の軸となる出雲観光協会の一層の充実強化が求められてくると思います。このことについては、新観光協会発足後の平成17年(2005)の12月議会においても質問したところでありますが、改めてその体制強化の必要性、具体的には観光協会の法人化についてのお考えがないかお聞きをいたします。


 また、現在、観光協会の事務所は、ご縁広場吉兆館内にありますが、神門通りに出ることで複合的な活用もできるのではないかと考えております。


 一つ目の質問の中でも申しましたが、神門通りには、出雲ぜんざい1号店の開店、チャレンジショップのいづも屋、旧JA大社支店でのNPO法人による事業展開、更には地元飲食店の復活など、門前町の賑わい創出に向けた新たな風が吹き始めています。


 また、大社門前町、若いもん会や、NPO法人いずも・ひとネットなど、門前町を活動拠点とした新たな地域づくり団体も生まれております。観光協会が神門通りに出ることにより、これら活動の拠点づくりの一翼を担うことができるのではないかと考えております。民間を中心とした観光協会が、観光戦略の実戦部隊としての機能を充分に発揮されることを大いに期待しておりますので、観光協会の会長という立場にもある西尾市長に、今後の観光協会のあるべき姿についてお考えをお聞かせをいただきたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまの長廻議員のご質問にお答えいたします。


 まず、21世紀の神話観光大国をつくるんだという絡みの中で、歴史・文化のシンボル空間、これの問題についてご指摘いただいたところでございます。


 まず、シンボル空間の中でも、ただ単に一つの拠点、阿國座だけではなくて温泉のあるまちづくり、あるいは道路を整備した中での参道に至る街路の整備、あるいは景観の創造、電線の地下埋設とか、駐車場の確保とか、いろいろ多面的に面的な整備、いわゆる空間を整備することによってはじめてシンボル空間が実現するわけでございます。


 そういう意味で、まず、出雲阿國座の現在の整備状況、進捗状況について答弁いたします。


 現在、地元協議を重ねて実施設計に取り組んでおります。設計担当の企業、会社の方では、東京にも出かけて、国立劇場のOB等の皆さんとの協議、あるいはいろんな松竹等の皆さんのご意見を聴取しながら、設計に遺漏なきを期して頑張っておられます。つくったけれど魅力がないと言われたり、使い勝手が悪いと言われたり、まずもって、ここで舞台を演ずる方々のご納得も得なきゃいけない。観客の皆さんの快適性、温度の問題、騒音の問題等をクリアしていかなきゃいけない。なるほどこれは日本のシンボル空間、日本のシェークスピア劇場、これはここに極まれるというものになっていかなきゃならないというような思いで頑張っているところでございます。


 そして、かねてから大社の旅館街の皆様方は、やはり、観光には温泉、そして食文化がなくてはだめだと、お土産物もセットしなきゃならない。まずもって、その中でも温泉のある町、温泉のある旅館街にしなきゃならないということでございます。それで、現在、泉源が確保されました吉兆館広場の泉源の整備を行いまして、そこに温泉スタンドを建てまして、そして各宿泊旅館、あるいはホテル等への配湯を計画しておるわけでございます。現在は、鋭意設計を進め、新年度は、施設の整備に着工いたします。新年度内に宿泊施設や広く市民の皆様にご利用いただくという道を開きたいと、こういうことでございます。


 次に、観光客を誘導する起点となります幹線のポイントとなります神門通りの交通広場についてでございます。現在、藤原旅館さんがいらっしゃいますが、あそこの周辺、関係地権者の皆さんとの合意も成りまして契約も整いました。一畑電車の神門通り駅前の真向かいでございまして、そこに大型の観光バス等が離発着できる駐車場、そしてまた、交流広場、これをつくろうということでございます。実施設計、用地交渉等が順調に進んだ状況で、新年度中には工事を完成いたしまして、平成21年(2009)の春には、ここに新たな交通広場、駐車場を含む交通広場を完成させて、門前町の賑わいを一層加速させんとしているところでございます。


 また、中心部と海岸の方の交通のさらなる円滑化を期しまして、幹線街路なります北荒木赤塚線、これは吉兆館広場を貫通するものでございますけれど、1工区が新年度当初に開通予定でございまして、更に海岸の方に向かう2工区につきまして、本年度実施設計、用地測量、物件調査を行いまして、新年度から本格的な用地交渉等に着手する予定であります。


 街なみ環境整備等の取り組みについては、電線類の地下埋設、地中化が重要でございます。これを行うべく、今年度から鷺浦宮内線の管路工事に着手しておりまして、新年度内には工事を完了する予定であります。


 また、山手線については、今年度、実施設計に取り組んでおりまして、新年度から管路工事に着手する予定であります。この電線類の地中化を進める2路線については、今後、美装化も進め、シンボル空間にふさわしい街なみの形成を図る考えでございます。


 神迎えの道の美装化、神迎え道路の美装化につきましては、新年度工事に着手いたしまして、魅力ある散策ルートの建設整備に努めます。


 以上のように、大社門前町の再生に向けた観光拠点の整備、交通拠点の整備、街なみ散策ルートの整備等の取り組み、今まで話ばっかりだった、計画ばっかりだったのが具体に姿を見せる、具体にそこで工事が行われる、このことが重要だと思って、本当に、待ちに待ったときが来たという思いで、私も、この事業の進捗を確実にチェックして、確実に前進させたいと考えておるところでございます。


 新年度からいよいよ具体的な工事が始まります。シンボル空間の発展を祈って止まないところでございます。


 次に、日御碕観光ルートについてのご質問をいただいたわけでございます。ご承知のとおり、国立公園の日御碕、日本海側では、東尋坊とかいろいろ観光名所と言われているものがございます。天橋立もございます。しかしながら、行って見た人の感想、出雲の方ではないですよ。東京の方からいらっしゃった人の感想を聞きますと、雄大なる絶景、あのサンセット、日沈むがごとき大海原の中の壮大なる景観美、これにまさるものはないと、東洋一と言われます日御碕灯台を仰ぎながら、感動また感動だと。しかしながら、そこに至る道が険しいと、こういうご指摘でございます。


 この美しい海岸線や灯台などの極めて全国に異彩を放つ観光資源を活用する道は、ただ一つ、トンネルをまず貫通すること、このことを一つは、まずもってやってもらわなきゃならない。市道であれば突貫工事早くと言って、発注するつもりでございますけれど、県道だから市長さん、やってはいけないと言われておりまして、何とも情けないことでございますが、大社日御碕線のトンネル、2号トンネルは完成しているところでございますけれど、1号からつくるところ2号からつくりまして、山側に新たに中山の1号トンネル、仮称でございますけれど、これをやはりやらないと、道路アクセス、観光バス等のアクセス、安全で安心に交通することは困難だというようなことでございます。


 もう一つは、ご指摘いただきましたように眺欄荘の跡地、これは、18年度(2006)、19年度(2007)、きれいにしたところでございますけれど、これの活用、あれだけの景観美と壮大なる自然美の中で、やはり、眺欄荘の跡地をそのまま放置するということはもったいないということでございます。議員さん方から、あるいは地元の皆さん方から、累次、ご要望、ご提言をいただいております。このことを受けまして、間もなく早急に、この跡地を活用して、宿泊機能を兼ね備えた拠点的なものをつくる意思と行動ができる人はいませんかという、全国公募をやってみたいと思います。公募でございますので、プロポーザルをやってもらうわけでございますので、このことは本議会にも予算の要求をしているものではございません。民の活力でそういうことをやっていただくことが可能かどうか、まず具体的に模索をしなきゃならないということで、早速、早急に公募の手続きに入りたいと思っているところでございます。


 今後、この跡地の活用については、地元の皆様ともよく協議しながら、具体化に向かって更に努力していく考えでございます。


 また、水源対策、水の確保の問題につきましては、日御碕簡易水道については、現在、宇竜地区の漁業集落環境整備事業の中で、浄水場をはじめとした水道施設整備を行っているところでございます。日御碕における水の確保は当然、重要でございます。また、中山地区における水道の整備についても、粛々と進めているところでございます。


 次に、観光諸施策の総合化ということで、政策の問題、行政の体制の問題、事業の体制の問題についてもご質問いただいたわけでございます。ご指摘のとおり、行政の重要性に鑑みまして、この出雲市が来年度以降、新庁舎にその活動の舞台を移すということを前提に、1年前倒しで観光政策については特に組織体制を強化しようということで、20年度(2008)に向かって提案させていただいているところでございます。推進本部のもとでこのたび阿國座の問題もございますけれど、やはり観光動態、情報を把握しなきゃいけない。まず情報、分析評価、そして行動計画・アクション、そして評価・フィードバック、このための情報の統括センターとして、また各部課における努力でカバーできないところを推進本部が自ら事業をやるということでの本部でございます。これを発足させまして、観光関係部課の活力を一層増強していきたいと、こういうことでございます。


 また、官に対する民ということをよく言われますけれど、もう、今は、そういう意識もない形で、一緒に仕事をしている仲間でございますけれど、観光協会の企業や団体の皆様方、個人・有志の皆様方、この皆様方との協力が非常に重要になってきたわけでございます。この観光協会は、新市になりまして平成17年(2005)9月に、観光協会として改めて発足したところでございます。出雲市観光協会。ただ、ご指摘のとおり現在、これは任意団体でございます。その中で、平成18年度(2006)から組織的な観光誘致促進ということで、専門的な知識を有する職員を新たに雇用いたしまして、旅行関係、出版社等への情報提供や、旅行商品造成のための観光エージェントなどへの訪問を積極的に展開してまいっております。


 また、本年度は新たに機動力の強化を目的とした専門委員会をこの協会の中に立ち上げまして、戦略的な事業の展開、新規会員の獲得など、協会の機動的な活動の推進強化に努めております。


 このような協会の活動を市の行政と一体不可分のものとして、より一層協会活動の効果を上げていくためには、すなわち、協会と市が車の両輪のごとく各種の観光政策を一体的に推進していくことのためには、市の行政ということよりも、やはり、市の立場と相伴って前進していただく団体としての強化充実が必要だと思っています。ご指摘のとおり、やはり協会として外部に打っていくには法人化の必要性も出てきますし、そのような認識のもとに、今後、アドバイスもしていかなきゃいけませんし、また、会員の皆様のご努力をお願いする次第でございます。


 現在、合併当初ということもございまして、協会幹部の皆様方のご要請を受けまして、私が会長ということをやっておりますけれど、このままの体制ではなくて、やはり、観光協会の一層の自立性と発展、活力増進のためには、協会独自の組織を固めていかなければいけないということではなかろうかと思います。すぐというわけにもいかないかもしれませんけれど、ご指摘のような方針に沿って、関係者と協議も重ねていきたいと考えておるところでございます。


 以上のような答弁でございますけれど、観光政策の重要性をご指摘いただいたわけでございまして、このことをまた、我々の行政の推進力の糧として、更に頑張ってまいります。


 以上で、長廻議員に対する答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 30番、長廻議員。


○30番(長廻利行君) ありがとうございました。


 いわゆる、歴史・文化のシンボル空間の整備についてということで、21世紀出雲神話観光大国の創造の実現に向けての重点プロジェクトであります阿國座の建設につきましては、午前中も含めまして、3人の同僚議員の質問に対して、西尾市長さんは、建設工事は1年程度延期され、平成21年(2009)秋ごろから建設を進め、平成23年(2001)春のオープンのこけら落としに変更すると答弁が、先ほどなされたわけでございますが、私も、先般、策定されました中期財政計画が平成20年度(2008)から平成23年(2001)までが示されたことを踏まえ、財政状況とも勘案して、また、今回新たに観光産業振興特別委員会に示されました収支計画等々も考えましたところ、そしてまた、維持管理運営者の指定も含めて、重要な問題及び諸課題がたくさんある上から、検討する上からも、阿國座のオープンを当初計画から1年程度延期されたことは、まことに当を得たことであるというふうに思っております。


 そして、平成23年(2001)春オープンまでの期間に、市議会及び全市民の皆様方に深くご理解とご協力を得るように説明責任をしていただきまして、これを粛々と進めていただきたいというふうに思っておりますので、この点もひとつよろしくお願いしたいと思います。


 そしてまた、先ほど、進捗状況におきましての中で、温泉のある町、温泉のある旅館ということで、温泉スタンドを旅館組合等をはじめ、関係者の方々からの要望に対しましても、このような予算措置をしていただきまして、これを観光戦略に、ぜひとも生かすべく、これを行政と、そして先ほど申しあげましたように、旅館組合、観光協会も含めた連携をとって、いわゆる皆様方に、全国にPRしていくと、そして、この平成20年(2008)4月に、出雲大社の仮殿遷座祭がございますし、そして、平成25年(2013)の5月の小遷宮ということも、計画が予定されておるわけでございまして、それに向けての温泉のある町だということが、今後の観光戦略に大きく私は、寄与するというふうに思っておりますので、ぜひともこれの充実を図っていただきたいというふうに思っております。


 そして、2点目の、今の日御碕振興の問題につきましては、先般、2月5日付で、日御碕地域の観光振興についてということで、西尾市長さんをはじめ今岡議長さんに地元から熱烈な要望書が出されたわけでございます。そして、この日御碕の眺欄荘の廃止にともないますその後の観光客の衰退というのは、目を覆うばかりでございます。そうした中にあって、先ほどの市長さんの答弁によりますと、いわゆる公募型のそういうふうな民間の施設にいち早く情報発信をして、誘致を図るんだという力強い答弁をいただきましたので、これも、一日も早くしないと、もう恐らく致命的な、現在の日御碕の観光は受けております。


 そして、もう1点、重要なのは、先ほども答弁なされましたけれども、第1トンネルが現在は、開通いたしておりません。平成15年(2003)に開通いたしました赤石第2トンネルの方が、開通いたしましたことによりまして、大変便利にはなりましたけれども、現在の第1トンネルであります二またトンネルが、これは大変に大型バスに対しては、非常に困っておるというふうな状況でございますので、もちろん、もとより地元の生活道路としても重要な路線ではございますけれども、観光戦略の上からも、ぜひともこのトンネルの推進につきましては、県の方にも重点要望事項で今まで幾度となくご努力をなさっていただいておりますことに対しては、承知をいたしておりますが、重ねてこのトンネルの問題には全力投球で取り組んでいただきますよう、お願いをいたしたいと思います。


 そして、3点目の観光協会の問題につきましては、私も、たまたまこの意見が市長さん、今回は一致したと思いますのは、何分、市長さん、お忙しい身でございますので、私は、先ほどのお話のように合併当初のときと違いまして、このような大きな観光戦略でいく中にあって、いつまでもいたずらに兼務するのもいかがかと、私も思っておりますので、やはりいずれ、そのような時期が来れば、どなたかにかわっていただきまして、この観光関係は譲るという気構えでいただきたいと思いますし、また、民間の方々に、そういう観光戦略を認識してもらうということも大きな協力体制がいただけるのではないかというふうに思いますので、ぜひとも観光協会の、いわゆる会長はそのようにお含みをいただきまして、近いうちにできれば、また考えていただきたいと。


 そして観光協会の法人化は、私は、やはり一日も早くやるべきだと。なぜならば、やはり、観光協会は、法人化しないと旧大社町時代にも職員を派遣いたしておりましたけれども、これまた、なかなかいろいろと問題がありますものですから、法人化すれば、きちっとした対応ができるというメリットもございますので、私は、やはり現在の観光協会の職員の方をどうこういうわけじゃございませんけれども、顔が見えてこないんですよね。そういうことであっては、やはり私は、いかがなものかと、ひいて言えば責任者である会長の問題になってまいりますので、そういうことも含めて、お忙しい市長さんでございますから、この際は、ちょっとどなたかにポストをお譲りいただきまして、観光の充実を図っていただきますよう、要望いたしまして、私の質問といたします。終わります。


○議 長(今岡一朗君) 以上で、30番、長廻利行議員の質問は終了いたしました。


 お諮りいたします。


 本日の会議はこの程度にとどめ、これにて延会したいと思います。これにご異議はありませんか。


             (「異議なし」と言う者あり)


○議 長(今岡一朗君) ご異議なしと認めます。


 よって、本日はこれにて延会といたします。


 お疲れさまでございました。


 なお、施政方針に対する会派代表質問は、25日も引き続いて行います。


               午後 3時43分 延会








 地方自治法第123条の規定により、ここに署名する。








              出雲市議会議長    今 岡 一 朗





              出雲市議会議員    松 村 豪 人





              出雲市議会議員    杉 谷 寿 之