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島根県 出雲市

平成19年度第4回定例会(第2号12月 3日)




平成19年度第4回定例会(第2号12月 3日)





 
     平成19年度(2007)第4回出雲市議会(定例会)会議録





    開 会 平成19年(2007)11月29日午前10時00分


    閉 会 平成19年(2007)12月17日午後 2時00分





〇議事日程第2号


        平成19年(2007)12月3日 午前10時00分開議


第1.市政一般に関する質問





会議に付した事件


第1.市政一般に関する質問





                 出 席 議 員


              1番 大 国 陽 介 君


              2番 松 村 豪 人 君


              3番 遠 藤 力 一 君


              4番 山 根 貞 守 君


              5番 萬 代 輝 正 君


              6番 板 倉 一 郎 君


              7番 多々納 剛 人 君


              8番 川 上 幸 博 君


              9番 石 川 寿 樹 君


             10番 曽 田 盛 雄 君


             11番 福 代 秀 洋 君


             12番 高 野 成 俊 君


             13番 広 戸 恭 一 君


             15番 直 良 昌 幸 君


             16番 西 尾   敬 君


             18番 坂 根   守 君


             19番 板 倉 明 弘 君


             20番 萬 代 弘 美 君


             21番 勝 部 順 子 君


             22番 米 山 広 志 君


             23番 牛 尾 尚 義 君


             24番 山 代 裕 始 君


             25番 宮 本   享 君


             26番 原   隆 利 君


             27番 今 岡 一 朗 君


             28番 多久和 康 司 君


             29番 荒 木   孝 君


             30番 長 廻 利 行 君


             31番 古 福 康 雅 君


             32番 珍 部 全 吾 君





                 欠 席 議 員


             14番 小 汀 英 久 君


             17番 長 岡 幸 江 君


             33番 杉 谷 寿 之 君


             34番 寺 田 昌 弘 君





               説明のために出席した者


          市   長        西 尾 理 弘 君


          副 市 長        長 岡 秀 人 君


          副 市 長        野 津 邦 男 君


          収 入 役        田 中 雄 治 君


          教育委員長        嘉 儀 裕 行 君


          教育長          黒 目 俊 策 君


          政策企画部長       荒 木   隆 君


          総務部長         児 玉 進 一 君


          財政部長         伊 藤   功 君


          地域振興部長       大 田   茂 君


          文化観光部長       板 倉   優 君


          健康福祉部長       吉 田 純 二 君


          環境事業部長       野 津 建 一 君


          産業振興部長       中 尾 一 彦 君


          建設事業部長       吉 井 貴 史 君


          都市整備部長       岸   和 之 君


          教育次長         山 本 文 夫 君


          教育次長         杵 築   伸 君


          上下水道局長       原 田 恭 平 君


          消防長          永 岡 博 之 君


          総合医療センター事務局長 林   誠 治 君


          政策課長         井 上 明 夫 君


          秘書課長         鐘 築 健 治 君


          財政課長         板 倉 勝 巳 君





                議会事務局出席者


          局   長        青 木   博


          次   長        高 橋 直 樹


          次長補佐         佐 藤 恵 子


          係   長        村 尾 幸 紀


          書   記        小 村 和 恵





               午前10時00分 開会


○議 長(今岡一朗君) おはようございます。


 これより、本日の会議を開きます。


 ただいまの出席議員は30名であります。


 なお、あらかじめ欠席または遅刻する旨の届け出のあった議員は4名であります。


 本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程のとおりであります。


 日程第1、市政一般に関する質問を行います。


 質問は、申し合わせの順序により、順次これを許可いたします。


 なお、質問は要旨を簡明に、答弁は簡潔にお願いいたします。


 まず初めに、9番、石川寿樹議員。


○9 番(石川寿樹君) 登壇 議席番号9番の石川でございます。今回、くじ運がよくて1番くじを引きまして、トップバッターを仰せつかりました。恐らく初めてで最後ではないかと思っておりますが、答弁の方、よろしくお願いをしたいと思います。


 事前通告に従いまして、今回大きく2項目について、質問をさせていただきます。


 最初は、実質公債費比率についてであります。


 最近、新聞などマスコミでこの言葉をよく目にするようになりました。一例として、9月の25日付山陰中央新報の論説でもこの問題を取りあげております。こうした背景には、島根県内の各市町村の借金体質が全国でも最も悪化していると。具体的には市町村が起債を発行する場合、県知事の許可が必要であると。そういった厳しい財政状況にあることが背景にあるわけでございます。もちろん本市も例外ではございませんで、平成18年度(2006)の市債残高は1,300億円、市民1人当たりの借金が88万6,000円ということで、残念ながら年々増加傾向にあるわけでございます。


 先般の市政フォーラムでもある市民の方から、出雲市は新庁舎なり、あるいは阿國座を中心とした大社門前町など、いろんな大型プロジェクトがあるんだけれども、果たして将来の出雲市の財政は大丈夫ですかと、こういう質問があったわけでございます。多くの皆さん方が恐らく同様な不安といいますか、心配をなさっているんじゃないかと。この問題、過去にも何人もの議員が取りあげた問題でございますが、あえて再度この問題を取りあげることにしたわけでございます。


 そこで、お尋ねしたいのは、この実質公債費比率、非常に取っつきにくい言葉、行政の専門用語でございますが、これはどのような内容か。どのようなことを果たして意味するものなのか、ひとつわかりやすい説明をお願いしたいと思います。


 次に、本市において、この実質公債費比率がどのような水準、数字になっているのか、お尋ねします。


 先般の市政フォーラムの際に配られた資料によりますと、平成17年度(2005)が18.2%、18年度(2006)が21.1%、本年度、19年度(2007)以降は23%で推移をする見込みだということが明記されております。そこで、お尋ねしたいのは、本年度、19年度(2007)以降、この資料によりますと23%台で推移する見込みとなっておりますが、向こう10年間、どういう数字で推移をするのか、お尋ねをしたいと思います。


 あわせまして、平成24年度(2012)がピークになると、こういう記載もあるわけでございますが、なぜ24年度(2012)がピークになるのか、その理由もあわせてお聞かせをいただきたいと思います。


 次に、先ほどの山陰中央新報の論説によりますと、島根県内の市町村が身の丈以上の借金をこれまでやってきたんだと。過大に借金に依存した体質が、負担が今、重くのしかかっていると、こういう厳しい指摘もなされておるわけでございます。


 一方、自治体の財政破綻を防ぐために、早期是正措置を含めました自治体財政健全化法がいよいよ2008年度決算から適用されることになっております。この法律のねらいは、ご案内のように北海道の夕張市、いわゆる財政破綻に陥ったわけでございますが、そういったことにならないように手前で防止をしようと。そのために一定の基準を設けまして、それを超えた自治体は早期健全化団体に指定される、こういう法律のねらい、仕組みでございます。


 そこでお尋ねしたいのは、この早期健全化の指標となる実質公債費比率はどのような基準が設定されようとしているのか。また、仮にこの指定を受けた場合に、自治体の財政運用の自由度が奪われるようでございますが、どのような制約が課されるのか、お尋ねをしたいと思います。


 私は、本市におきましても、今のような実質公債費比率が推移するならば、この指定団体に指定されるおそれがないとも言えないという危惧の念を持っておるわけでございます。したがって、そうした不測の事態に陥らないためにも、この実質公債費比率を少しでも下げておく努力、必要があるのではないかと思っております。


 例えば、新規の借金を抑制したり、あるいはこれまでの借金、かなり高率の利率がついているわけでございますが、そういったものを早目に返しておく、あるいは今期の議会でも上程をされますけれども、給与の抑制でございますとか、あるいは人員の削減、そういった人件費の圧縮など、いろんな手だてがあろうかというふうに思っております。


 特に、本市におきましても、先ほど来、触れましたように、新庁舎の建設、約90億をはじめ出雲阿國座を中心とした門前町の整備、100億ぐらいかかるんじゃないかとも言われております。総合医療センターの整備が45億、弥生の森が13億、そしてビジネスパーク40億台といったように、さまざまな大型公共事業プロジェクトが計画されておるわけでございます。もちろんこうした施設だけにとどまりませんで、当然のことながら小・中学校の整備も必要でございましょうし、下水道、道路・河川の整備、さらには医療費あるいは福祉関係の費用も年々膨らんでまいっております。


 私は、市長がおっしゃる、とにかく合併後5年が勝負なんだと。この中でとにかく活性化対策をどんどんやっていくんだという市長のお考えも理解できますし、また、市長の積極性、やる気、これも高く評価をしておるわけでございますけれども、しかしながら、先ほど申しあげましたような早期健全化団体に指定されますと、いろんな手かせ、足かせが加えられまして、いわゆる自治体の自由な判断がならなくなると、そういうおそれがあるわけでございます。


 そこで、市長にご提案でございますが、今後予定されている大型プロジェクトあるいは公共事業の時期を調整する、若干時期をずらすとか、あるいは思い切って事業を見直すとか、そういった市長にお考えがあるのかどうか、お尋ねをしまして、最初の質問を終わりたいと思います。ご答弁をよろしくお願いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 おはようございます。石川議員のご質問に対する答弁に先立って、昨日の出雲最大の道路行事、バイパス開通で昨日の夕方から朝までの状況を見たところ、最初の日でございましたから、大混乱、大渋滞をあのバイパスで引き起こしておりました。私もずっと踏査しましたけど、それだけに道路を待ち焦がれている人が多かったなあということでございます。しかし、今朝見ますと、市長室の上から9号線を見ますと、スムーズな運行で、すいすいと流れている。バイパスも通りましたが、それほどでもないという中で本当にご同慶の至りでございました。まことに長い間ありがとうございました。


 さて、石川議員のご質問、この公債費比率の問題について、お答えします。


 従来、この公債費比率、いわゆるこの比率については、一般会計を中心として通常的な借金、学校建設、道路や川の整備、公園整備等々これらの借金をしたものの返済額がこの予算全体の中で占めるウエート、大きさ、これをはかるものとしてあったわけでございます。このような尺度でいいますと、この新出雲市でもこれまでのトレンドだと、例えば本年度だと、これが16.7%ぐらいになるわけでございます。ところが、このたび新しく実質公債費比率、要するに市全体の予算の中で一般会計、特別会計、企業会計を問わずどれだけの借金のウエートがあるのか、全体として実質幾らぐらいだという形で見直してほしいということになったわけでございます。そのような中で、18年度(2006)からこの制度が導入されまして、市の、あるいは自治体の債務の全体像が明らかになるという仕組みのものでございます。


 このような中で、出雲市におけるデータもこれまで起債制限比率、いわゆる公債費比率に反映されていなかったものとして下水道事業があるわけでございます。これが一番大きなもので、これが公営企業債という形で別扱いになっておりましたけど、これも含めた形での借金の重さということをはかってほしいということになったわけでございます。


 そういう意味で、また、この実質的な公債費比率も自治体の税収に占める地方交付税等を加えた標準財政規模の中での割合を過去3年間の平均を出せということにもなっております。そのような精算のやり直しの結果、本市における平成19年度(2007)の実質公債費比率は21.1%となっております。仮に、この公営企業等に係るものを除く形になりますと、これより4.4%低くなるわけでございます。だから、従来の起債制限比率でやると16.7%、それが4.4%下水道等、水道等を含めて4.4%の借金ウエートが計算上、数値上、加わるということで21.1となっているわけでございます。そういう性格のものでございます。


 そして、この出雲市の実質公債費比率は今後どのように推移していくかというご質問でございます。この議会中に、平成20年度(2008)から22年度(2010)までの中期財政計画をお示ししたいと。最終日までにはそういうふうにしたいと今、最終的な準備をしておるところでございます。この計画内容に基づく今後の推計でございますけれど、実は合併前の旧2市4町時代の積極的な投資が各市町で行われておりまして、年間約200億円以上の普通建設事業費が投入されておったわけでございます。この中には義務教育関係のものも含みますし、またいろいろ過疎債等の活用もありますけれど、いずれにいたしましても相当のウエートのある借金、これを新市に全部持ち込んでおるわけでございます。そのような中でこの起債制限比率あるいは実質公債費比率のウエートが高くなっているということでございます。


 このような中で、今後における財源として起債、借金をするにおいても特別の国の配慮がなされます合併特例債を十分活用して新出雲市としての基盤整備を積極的に取り組んでいくというのが現在の状況でございます。


 そのような中で、公債費の元金償還金は今までも大変高いものでございましたけど、このような合併特例債を使いながらぎりぎりに抑えていくという中で、今後この20年度(2008)から22年度(2010)にかけましても、この数年は実質公債費比率が23%台で推移するということとしておるところでございます。


 そのような中で、平成21、22年度になりますと、ご指摘のようなプロジェクトも終わりますし、通常的な学校建設あるいはコミュニティセンター建設等に収れんさせていくということでございます。そういう意味では、この平成24年度(2012)ぐらいをピークに、その後こういう23%前後で推移させながら、さらに漸減させていくということで計画しているところでございます。そういう見込みでもあるわけでございます。


 さて、このたび国から早期健全化団体の判断基準と基準を超えた場合の制限についてということがまた問題となっているところでございます。本年6月に国から示されました自治体財政健全化法における実質公債比率とか、実質赤字比率あるいは連結実質赤字比率、将来負担比率の4つの指標の議会等への公表は、平成19年度(2007)からの決算でございます。財政破綻の判断基準に伴う財政健全化計画の策定の義務づけ等については、平成20年度(2008)決算から適用されます。現在総務省において判断基準を検討しておりますが、年内には正式に示される予定でございます。


 判断の指標となる数字のうち、ご質問のこの実質公債費比率については、総務省の管理下にある「財政再生団体」ということになります。いわゆる赤字転落破綻団体ということについては、これが35%以上になる市、町が対象になると。もちろん県もそうでございますが、35%。そのような中で、さらにその前段として、財政が悪化する傾向にあると。健全化を促さないかんなあと国が認めるところの段階が早期健全化団体とされているものでございます。この場合の実質公債費比率は25%以上という見込みでございます。仮にこの早期健全化団体に指定されますと、まず健全財政化計画を議会の議決を経て策定いたしまして、速やかにこれを公表すると。国・県への報告と毎年度その実施状況の公表が求められます。2つ目といたしましては、財政健全化計画の実施内容を踏まえ、国または県は必要な勧告が可能になるということ。3つ目といたしまして、個別外部監査契約に基づく監査の義務化などにより、自主・自立的な行財政運営に影響が出てくるというようなことがあるわけでございます。


 そのようなことも当然避けるべきでございますが、このような早期健全化団体に指定されないための対策、ましてや赤字破産団体にならないための対策、これは4つの法によって定めます指標を早期に健全化する基準を正式に決定されたのを受けまして、仮にその4つの指標を示されるわけですが、その1つの指標である実質公債費比率の基準が25%に設定された場合には、先ほど申しあげましたように、対応しなきゃいけない健全化団体でございますが、現段階においては、この実質公債費比率において、こうした団体になるということは該当しないと言えるわけでございます。我々はその考え方で頑張っていくということでございます。


 最近話題となっております夕張市の平成18年度(2006)決算の実質公債費比率は38.1%でございまして、破産団体としての35%を超えておるという事例でございます。


 本市においても、今後、公債費負担が財政の硬直化ということにならないようにするためにも、下水道事業を含めた特別会計についても事業費の見直し、年度間調整を行って、公債費の抑制に努めていくということは当然のことでございます。また、これまで以上に総人件費の抑制や補助金、負担金の見直しなど、行財政改革への取り組みを強化して、歳出抑制を図った上で、将来負担を軽減し、安定的な財政運営を維持していくということが我々の責任だと思っております。どういう状態になっても出雲市の安定的なものは将来とも担保されていると。その中で元気のよいまちづくり、遅疑逡巡のない積極的なまちづくり、勢いの中に夢と希望を抱けるまちづくりということが、また我々の責務ではなかろうかと思っているところでございます。


 このような中で、やはり私が考えまするに、財政の中身、全体の運営、各部局の担当の皆さん方、各議員の皆様方、市民の皆様方、全体の姿がわからないんですよ。これが島根県政も誤ったんですね。中央司令塔がしっかりしないと、どんどんどんどん議員さんとか、各部とか、各市町村が食いちぎるわけです。これをやってくれ、これをやってくれと、さあさあさあと言っておると、全体がしっかりしないと、あけてみた途端に破産だと、こういうことはいけません。絶えず全体を見ながら、中央司令塔がしっかり定めて、なお元気いっぱいというところで私も長年会計課長とやって闘ってきた男でございますので、市民の皆様にこのことはお約束申しあげます。絶対に崩れない体制、しかし、元気いっぱい前進する仕組み、これでございます。よろしくお願いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 石川議員。


○9 番(石川寿樹君) 市長、大体質問したことについては答えていただいておりますので、ご心配ないように。


 それで、先ほどの一番最後のところで、中央司令塔がしっかりしてなければいけないんだというのはわかりますが、議員が食いちぎるんだなんていう言葉はね、いやいやいやいやこれは適切な言葉ではない。我々もそういうことがないようにこういう質問をしているわけでございますから、当然、議会議員はチェック機能がありますから、いろいろやっていかなければなりませんので、要は、市長の積極性、元気なまちづくりということはわかりますけれども、今おっしゃったように片一方で健全な財政を横にらみしながら、執行部もやっていかなければなりませんし、我々議会としてもやっぱりそういうきちっとしたチェック機能を働かしていかなければならないと。そういう思いで今回質問をしたわけでございまして、これについては一応先ほどの答弁で理解をしましたので、終わらせていただきまして、次の質問に移りたいと思います。


 質問の2項目目は、市が所有する施設の文化面の活用についてであります。


 ご案内のように市庁舎の建設工事の入札も終わりまして、今議会の初日には、新庁舎の工事請負契約の締結についての4案も可決されたところでございます。いよいよ平成20年(2008)12月の完成を目指して新庁舎の建設がいよいよ本格化してまいります。先ほど取りあげました実質公債費比率などの問題もありますけれども、合併後、市の主要施設が分散をして、市民の皆さん方に大変な迷惑をかけておったと、こういうことも鑑みますと、やはりこの新庁舎は必要な施設ではないかなというふうに私は思っているところでございます。


 さて、施設本体、ハード面につきましては、先般入札も終わりまして、地元の業者の皆さん方にやっていただくという方向が決定したわけでございまして、立派な総力を結集してもらって、立派な施設ができると思いますが、問題は私は中身ではないかなと思います。市民の皆さんが新しい庁舎に何度でも足を運んでいただけるような、そういう新庁舎でなければ90億もの巨額の投資をする意味がないだろうというふうに思っております。


 そこで、私なりのささやかな提案でございますが、このたび建設される新市庁舎には、多目的ホールとかギャラリーなどがいろいろ設置されるわけでございますが、こうした施設の一角を活用いたしまして、市民の皆さん方の文化作品を展示、発表する場を設けてはいかがでございましょうか。と申しますのも、本市では毎年、先般も行われておりますが、市民参加の総合芸術文化祭が開催されておりまして、市民からいろんな作品の募集が行われております。日本画、洋画、書道、写真、短歌、俳句、川柳、漢詩、パッチワーク、9部門の応募が行われておるわけでございますが、この部門ごとの優秀作品というのは、市民会館とか、文化会館とかなどで発表の場を持たれているわけでございますけれども、その展示期間がお聞きしますと、1日から3日ぐらい、非常に短いようでございます。しかも来館される方がほとんど作品を出された方が主だということでございまして、せっかくそうした優秀な各部門の作品をやっぱり年間通じて鑑賞ができたり、あるいはそういう機会、場があれば、これからの市民の皆さん方の文化活動の励みになるんじゃないかなというふうに思っております。ぜひとも新庁舎内にそうしたコーナーを設けて、部門ごとに順次展示公開をされるような場を新庁舎内に設けられてはいかがでしょうか。提案の1点目でございます。


 あわせまして、これらのコーナーの各運用でございますけれども、市民の皆さん方から広くボランティアあるいはサポートメンバーを募られまして、市民の手に運用をゆだねられたらどうかなというふうに思っております。そういうことによって、市民が文化に親しみ、関心を高める機会になればいかがかと思っております。市長のお考えをお尋ねしたいと思います。


 それから、もう1点、市が所有する施設の文化的活用の観点から提案申しあげたいことは、旧宍道邸の活用についてであります。このことにつきましては、本年3月の定例議会におきまして、旧宍道邸の土地・建物を青少年活動の拠点施設として、市の土地開発公社が先行取得するという案が上程されまして、何人かの議員が取りあげたわけでございますが、承認をされました。私、正直思いまして、こういう財政が厳しい折に、はっきりとした目的とかビジョンがないままに、こうした施設を先行取得することについて、やや疑問を持った1人でございますけれども、それはともかくとしまして、その際、市長の一般質問に対する答弁として、市の具体的な青少年活動拠点構想が確定した段階で公社から買い取るんだということ。それから、青少年の文化にかかわる修養あるいは研修の場として、将棋とか、囲碁とか、茶道、華道、書道、そういう研鑚の場にしていくんだと、そういう場として活用していきたいんだということ。それから、19年度(2007)中は、本年度中は関係者の皆さん方に集まっていただき構想の具体化に入ると、こういった答弁が当時あっております。


 そこで、お尋ねしたいのは、その後、この旧宍道邸の活用につきまして、検討委員会も設置され、先般11月26日には市長に対して答申書が出されたようでございますが、どのような活用方策が提案されているのか、お尋ねをしたいと思います。


 この旧宍道邸の活用について、以下、私なりに若干提案をしたいと思いますけれども、ご承知のように旧宍道邸のある塩冶地区は、大正期を代表する全国的にも有名な俳人でございます原 石鼎の誕生の地でございます。作家の小島信夫氏は、この原 石鼎を題材に「二百二十年目の風雅」という小説を書いております。その中で、この石鼎こそ、俳句の元祖と言われる芭蕉以来の風雅の真髄を極めた大変立派な俳人であると、こういうふうに高く讃えておるわけでございます。


 話は若干横道にそれますが、実は私、先般、環境経済常任委員会で松山市を視察をいたしました。その際、視察の合間を縫いまして、近代俳句の創始者である正岡子規、これの記念館に行ってまいりました。で、この記念館は松山市が運営している記念館でございまして、年間約10万人の俳句の愛好者が訪れるそうでございます。ちなみに、全国の俳句の愛好者というのは500万人いるそうでございます。大変な愛好者の人数でございます。この建物でございますけれども、昭和56年(1981)に建設されました4階建ての建物でございまして、本当にそんな、非常に清楚な感じのすばらしい建物でございました。松山市では、実は俳句甲子園、市長、お聞きになったこともあろうと思いますけれども、毎年全国の俳句を愛する高校生が一堂に集まりまして、野球の甲子園ならぬ俳句の甲子園が開催をされておるわけでございます。


 そういったことも含めまして、私は、観光産業の振興、それから、せっかくの文化資源があるわけでございますので、そういった意味からも、観点からも、ぜひこの旧宍道邸を全部とは言いませんけれども、原 石鼎の記念館として活用されてはいかがなということを提案したいと思います。


 ちなみに、さっきの検討委員会の答申書を拝読させていただいたわけでございますが、旧宍道邸を和文化の継承、普及、啓発の場として、これから活用していくんだということが明記されているわけでございますが、残念ながら短歌とか、俳句とか、川柳とか、ほとんどそういうことは見当たりませんでした。


 それから、もう1つ、残念に思いましたのは、母屋、老朽化の激しい母屋あるいは蔵を壊して駐車場にするといったような案が示されているわけでございますが、この家屋もどうも明治14年(1881)ですか、建てられた大変伝統のある建物のようでございまして、私はこうした建物を活用して、先ほど提案したような記念館を設けられてはどうかなと、こういうことを提案をいたしまして、2つ目の質問を終わらせいただきます。よろしくお願いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 続いての石川議員のご質問でございますが、その前に先ほど申しあげた各部、各議会、各地域団体、それぞれが全体の予算をご存じないと。それをやはり中央司令塔でよくお守りして安定的な運営をしなきゃならないという言葉を俗な表現で言って申しわけございません。あれは訂正しておきます。済みません。


 さて、そのような中で、この市の新しい庁舎の活用の問題、ご質問いただいたわけでございます。この新庁舎、もちろん多目的ホールやギャラリーなどを設置する予定であります。こうした場所に総合芸術文化祭などで選ばれた市民の優秀作品を年間を通じて展示、鑑賞できるコーナーというのはまことに結構なご提案で、我々もこういうことの活用策を考えなきゃならないと思っています。また、これらのコーナーの企画、運用については、市民からサポートメンバーを募り、市民参加による運営方法を検討してはどうかということでございます。我々としても、そういうことでやってみたいということを考えつつございます。


 また、議員からご提案になった新庁舎に総合芸術文化祭の各分野で選ばれた優秀作品展示、その他、市はたくさんのコレクションを持っています。郷土作家のもの、全国的に有名な方々、これらが政策的に体系的にまだ十分生かされてない、また、今まではそれを展示するスペースというのも十分確保されていなかったわけでございますが、これからそういうこの過去に蓄積され、今後増えていくであろうこういう文化財的な芸術文化の作品群、これらについても適宜交代、あるいは展示変更しながらというようなことは、展開を考えなきゃいけないと思っています。


 また、新庁舎のギャラリーや待合スペース等、オープンスペースを活用して展示を行っていくと。このほか、議員のお話にはございませんでしたけれど、例えば、これは私のまだ感想の域でございますけれど、金曜コンサート、金曜日あるいは週末、適当な時間帯に毎日コンサートが開かれる、ピアノもあれば吹奏楽もある、そのときは30分単位ぐらいで市民の皆様、職員も仕事が終わっておればいいんですけれど、鑑賞してもらうというような、この時間帯も市役所金曜コンサートというのは全国にもあまりございませんでしょうから、そういうようなこともというような思いでいるところでございます。今後とも市民の皆様のお考えを大事にしながら、この新庁舎の開かれた運営について努力していきたいと、こういうことでございます。


 次に、旧宍道邸の有効活用の検討状況についてもご質問いただいたわけでございます。これについては、先般来、この市内の青少年団体の代表の方、教育学校関係者、和文化関係の代表の方々、議会の代表の方、地元関係者等、29名からなる検討委員会を設置し、延べ8回にわたる熱心なご討議をいただき、去る11月26日に答申をいただいたところでございます。この答申では、茶室が庭園と露地、腰掛待合など専門的な造りをなしていることなどから、和の文化の施設としての再生を期すべきだということでございます。具体的には、1つ、青少年がお花、お茶、囲碁、将棋、かるた、あるいは書道などの和文化に触れ、しつけや作法などを修養する場として整備する。2つ目といたしまして、和文化を継承・普及・啓発し、身近に日本の心を知ることができる、あるいは日本の心を学ぶことができる場として整備する。この2つ目ですよね、詩歌管弦の道の俳句、そして連歌、最近は連歌はあまりやりませんが、川柳、俳句、短歌等のこの発表、創造の場としてもこれを活用するということも、この中に含まれております。3つ目といたしましては、郷土史を学習する場として整備するということでございます。この郷土史の中に室町幕府体制下における塩冶判官の歴史、これを誇りを持って学ぶ、改めて顕彰する。なかなか今、松平、松江城400年祭と言っていますけど、塩冶判官の方が先行しておりましてね、この室町時代の圏域全体の統治機構、これをもう少し学習しなきゃいけないのではなかろうかと。出雲圏域は松江圏域の松平に比べて、さらにその先行するところの塩冶判官の室町幕府政権下の華やかな政権の地であったということについても、誇りと自信を持って学習するということも必要ではないかと思っているところでございます。


 さて、2つ目のこの宍道邸の利用として、原 石鼎の記念館としての整備はいかがかというご質問でございます。この宍道邸は、出雲の産業発展に貢献された故宍道政一郎さんの邸宅であり、また、若槻礼次郎元総理も訪問等があったようでございます。さらには、今に受け継がれる和文化の華が咲き開いた室町時代、塩冶地区は先ほど言いましたように塩冶判官の歴史とロマンの華やかかりしころの文化発展の地であったということ。郷土史学習的施設機能も有するようにこれを整備すべしという答申を尊重したいと思っています。


 このような中で、ご提案いただいた原 石鼎の関係につきましては、地域が生んだ偉大なる俳人として、和文化の学習、郷土史的学習の視点から、この事業展開を図る中で十分考えていきたいと、こういうふうに思っているところでございます。


 俳句文化の高まり、最近は詩吟ですよね、あるいは漢詩とか、こういうことの重要性も指摘されておりまして、漢文の重要性も指摘されております。いろいろ今後考えていかなきゃならない課題ではなかろうかと思っております。


 以上、石川議員の質問に対する答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 石川議員。


○9 番(石川寿樹君) 途中で市長の声がかすれまして、かぜなどひいておられるんじゃないかと心配しておったわけでございます。どうもそういうことではないようでございまして、大体、私が提案したことについては検討するというお答えだったようでございますので、一応これで終わりたいと思いますが、寒さに向かいますので、お互い気をつけて頑張りたいと思います。


 以上でございます。


○議 長(今岡一朗君) 以上で9番、石川寿樹議員の質問は終了いたしました。


 次に、12番、高野成俊議員。


○12番(高野成俊君) 登壇 12番、高野成俊でございます。通告順に4項目について伺いたいと思います。


 まず最初の質問は、3月議会と6月議会におきまして、松枯れ予防対策としての空中散布の事業について伺い、空散事業が自然環境や人の健康の面に与える影響について質問をさせていただきました。そのときの市からのいただいた答弁では、松くい虫防除の空中散布は自然環境の面や人的影響にも配慮しながら、松くい虫の防除の空中散布は続けていくとの考えを伺ったこととあわせて、完成が間近い抵抗性松に将来は転換をしていくという旨の回答をいただきました。


 私、空散事業すべてを否定するつもりはございませんけども、過去10数年、合併前の各自治体で行ってきた事業の効果が本当に出雲の山林にとって有効であったのかということに少し疑問を持っているわけでございます。多額の費用をかけたほどの効果、いま一度その事業費の効果、また適正の面から3点、今から申しあげますので、回答の方をよろしくお願いをいたします。


 1点目は、合併前の各自治体における松枯れ予防対策事業のうち、薬剤空中散布の総事業費が事業開始以来、合算して2市4町、これが幾らになるのか、お伺いをいたします。


 2点目は、新出雲市において、現在、農薬を空中散布している面積のうち、公有林と私有林、これは私有林というのは個人資産のものでありますけども、これの面積比を示していただきたいと思います。


 3点目は、空中散布の地域の受益者、山林の所有者ということでありますけども、何名ぐらいになるのか。そして、法人、組合など団体が所有していることがあるのであれば、その対象面積は幾らであるのか、お伺いをしたいと思います。よろしくお願いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 中尾産業振興部長。


○産業振興部長(中尾一彦君) 登壇 ただいま高野議員から松枯れ対策のうちの空中散布の件について、ご質問いただきました。


 まず1つ目、薬剤空中散布の総事業費について、お尋ねをいただきました。本市での松くい虫防除薬剤空中散布事業、これは旧出雲市では昭和51年(1976)から始めております。現在で32年間となります。旧大社町では、翌52年(1977)から始めておりますので、これまで31年間ということになります。旧平田市は昭和57年(1982)から現在で26年間、旧多伎、旧湖陵町につきましては昭和59年(1984)からでございますので24年間行っております。また、佐田町では昭和61年(1986)から平成15年(2003)まで行われておりまして、現在は行っておりません。18年間実施をしてきたところでございます。


 さて、事業費についてお尋ねいただいたわけでございますが、当初からのこの事業費については、資料等が保存年限も経過をしておるということで、すべてのものを明らかにするということはできないわけでございます。調査いたしまして、平成13年度(2001)以降のものについて、調査ができたところでございます。その結果についてご回答申しあげます。


 まず、平成13年度(2001)が事業費が1億608万円、14年度(2002)が9,798万円、15年度(2003)が9,628万円、16年度(2004)が8,411万円、17年度(2005)が8,164万円、18年度(2006)が7,612万円、19年度(2007)が、本年度でございますが6,951万円となっております。


 平成13年度(2001)以降19年度(2007)までの7年間のトータルが6億1,000万円余りでございますので、平均いたしますと、年約8,700万円程度というふうな形になります。また、合併後の17年(2005)、18年(2006)、19年(2007)の3カ年の合計でいきますと、2億2,700万円余りとなりますので、平均して7,600万円程度というふうなことになります。したがって、過去散布面積あるいは事業単価等も大きく異なっている状況の中で、大体つかみでどのくらいかというふうなことになろうかと思いますが、20億までのところではないかなというふうに試算をしておるところでございます。ただ、これはあくまで推計というふうなことと理解をしていただければと思っております。


 続きまして、2つ目、3つ目のお尋ねでございますが、空中散布を実施している面積のうち、公有林と私有林の面積比、あるいは私有林の場合、何名の方が対象となっているか等についてのお尋ねでございます。


 平成19年度(2007)1,754ヘクタールで松くい虫の防除薬剤空中散布を行いました。そのうち公有林の面積は32%、面積にいたしますと563ヘクタールでございます。また、個人で所有をなさっていらっしゃいます面積は643ヘクタール、割合でいたしますと37%程度となります。そして、その個人の人数でございますが、718人となっております。それから、団体等が所有なさっていらっしゃるものがございまして、これは面積が548ヘクタール、割合でいきますと31%程度、団体数は55団体という状況となっております。


 以上でございます。


○議 長(今岡一朗君) 高野議員。


○12番(高野成俊君) ありがとうございました。平成13年度(2001)までの資料は保存年限等の関係で詳細の金額はわからないということでありましたが、推計をいたしまして約20億だというふうなお話でございました。私も先ほど答弁をいただきまして、旧出雲に対しては51年(1976)から32年間やっているという中で、それぞれの合併前の自治体が30年から24、25年というふうなところでやってまいりますと、大体20億から30億までの間かなというふうに思っておりました。この20億、30億が私が申しあげたいのは、いまだ松枯れが進行しております。ただ、空中散布をしなければもっと広がるというのは、これは他の地域から見ても、これは実証されている事実ではないかと思うわけであるんですが、ただ、かけた経費、この20億ないし30億が本当に出雲の森林にとってよかったのかというふうに思いますと、私は当時は必要だったということの事業で進めてきたと思うんですが、今、この間群馬県の例も示させていただきましたけども、やめている自治体もあります。そして、市長の方からは3月議会、6月議会と新しい抵抗松への転換も図っていくというふうな答弁の中から、来年度、今、来年度予算をこれからいろいろ検討されていくわけであると思うんですが、今、北山の方の、また平田地区の山を見させていただいておりましても、いまだ少しずつ、そんなに一気にというわけではありませんが、これも若干の空散の効果もあると思うんですけども、少しずつやっぱり進んできている現状にあります。なら、このまま空散をしていって最終的に松がどうなるのか、森林がどうなるのかということを考えますと、私はむしろ今後、新しい抵抗性松に転換されるということも含めて、今、松枯れによって倒れている木を早期に持ち出す事業の方に力を入れるでありますとか、また、先ほどお話をいただきました53団体、また718人の個人の所有者の方がおられます。だから団体と合わせると、これは68%になるわけであります。こういった団体や個人の皆さん方とも協議をした中で、このまま松を残すのかどうか。または、例えば先般、私、議会の経済常任委員会で四国の方へ行きましたけども、あそこはヒノキ、杉といったような植種で第三セクターの会社でありましたけども、この5割間伐をしたりしながら、地域の方たちにその地域面積当たり幾らといったようなお金も渡してあげられるような、そういった事業体もあるわけでございます。これは当然、今の間伐の国の補助金なども得ながらの話ではありますけども、そういったいろいろ各自治体で取り組みがされている状況もありますので、この松くい虫の空中散布について、必要なところは一過性でこうやっていく必要もあるかもわかりませんが、今後、これに向かっての、先ほど私、お話をさせていただきましたが、そういったことも含めてちょっと市長さんの方の考え方を伺わせていただきたいなと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) この空中散布の闘いは本当に残念な思いでございますが、やっていかなきゃならない、避けられない事業だと思います。これを失って、なお全山枯れ松、枯れ山になったときのコストは物すごいことでございます。CO2対策のこともありますけれど、山の風情、防災の問題、景観の問題、物すごい財産を失うわけです。だから、私は出雲の北山とか、浜山公園とか、また新市になりまして全体の松、これを守っていかなきゃいけないと。現段階ではこれはベストな方法だと。多少の健康被害は訴えられる、多少と言ったら失礼でございますけど、そういう方も皮膚がやっぱり荒れるという方もいらっしゃったり、いろいろ症状悪いという方もいらっしゃるもんですから、それは気をつけて、そういうことで、ふもとから、民間から200メートル以内はやらないようにというような規制をかけながら、そして事前に十分通知、警告申しあげながら、何とかやっていかなければいけない、我々の現在における森との闘いの中の宿命的な今状況でございます。


 私も、先般も農林水産技術会議、農林省の皆さんにも言いましたし、文部省の研究準用もよく考えてもらわなきゃいけないということで、かねて言っております。島根県でも随分研究されまして、最近、ご承知と思いますけど、耐性松、こういうものが実験やったら、こういう苗は大丈夫だというやつをどんどん育てていこうということで、耐性松がどんどんこれから生産されると、それも活用していかなきゃならないと。そして、広葉樹林帯、昨日も限界の集落の特別番組をやっておりました。やはり我々が先手を打ったとおりでございます。広葉樹林帯をつくる、これが将来における新しい財産にもなると。また、集落の維持の基本でございます。キノコの生産を含めて広葉樹林帯、これを確保すると。確保したところが頑張っておるというふうな報道がなされたところでございます。


 そういうことをやりながら、なお、この予算のデータ、実はこのデータの中には伐倒駆除等の経費が入っていません。だから、これよりもっと多いわけなんです、実際には。この松くい虫対策費というのは。でも、これは避けて通れない、頑張っていかなきゃならない。早期にやはりこの景観に一番ふさわしい高い山、あるいは浜山公園などのところでは松が不可欠、そうした松林で覆い尽くせるような新しい松の開発、植栽、これに努力をしていかなければなりませんので、県当局、国当局にも引き続き強く働きかけてまいりたいと、こういう立場でございます。ご理解ください。


○議 長(今岡一朗君) 高野議員。


○12番(高野成俊君) まだ続けていかれる、働きかけていくということでのお話でありましたが、その辺はちょっと再質問のときにも申しましたけども、地域の皆さん、受益者の皆さん、またその団体の皆さんにそういった樹種の転換を図りながら、森の再生をする手段もあるということはやっぱりぜひお知らせいただきながら、そういったその事業に転換していく必要性も私はあると思っておりますので、それは多分市長さん、否定はなさらないと思いますけども、松だけが出雲の今の北山を守るとか、そういうものでもないと思います。今、シカの被害もありますけども、広葉樹林ということになりますと、今、下の方にシカが出てきて困っておられるという皆さんもおられますけども、そういった面から二重の効果も地区でかためることによって効果も得られるわけでありますので、その辺は松、松ということで、ただ前進されるのではなくて、いろんな手段を考えながら適正にこの山を守っていくということをぜひ考えていただきたいと思います。答弁があればいただきたいと思います。よろしくお願いします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 先ほどもちょっと申しあげたと思いますけど、やはりこのふもとの方から、あるいは広葉樹林帯をつくるにふさわしい場所はそういう樹種転換を行いますけど、北山の高いところとか、浜山のあの大松林、先人が何度も何度も試行錯誤されて、井上恵助さんという固有の名詞が残っていますけど、その周辺、その前後には多くの方が悪戦苦闘して、松のあの大林をつくったと。その肥やしの仕方、あるいは下の養生の仕方、大変な試行錯誤の結果、あの浜山を守るには松が一番いいという決断をなさって、今日に至ってしっかり植えて今日に至ったところもございます。全部がだめになっているわけではございませんので、やはり私は松を守らなければいけない、全部樹種転換であれを変える考えはございません、これは。松は新出雲市の象徴、黒松をまた我々のシンボルにしたところでございますし、これをますます私は強化していかなければならない。ただ、耐性的に頑張れる松をどんどん育養して、植栽していくと、こういう方向で明確にして、これだけは前進していかなければならないと思っております。松へのこだわりは消してはいけない。ただ、耐性松で強化していかなければいけない。そして、広葉樹林帯をつくってしかるべきところはそういうものをつくっていくということで、先般も湖陵の山の方に出かけましたし、あるいは北山の方では、高浜の方でも、あの1回植えただけではなくて、毎年養生されておるんです、ボランティアで。このことについては深く敬意を表しながら応援していきたいと思っているところでございますので、ご理解ください。よろしくお願いします。


○議 長(今岡一朗君) 高野議員。


○12番(高野成俊君) 質問回数が終わりましたので、以上でこの質問については終わらせていただきます。また、次の機会にさせていただければと思います。


 続きまして、2項目は、これも森林の保全の面からでありますけども、竹林の管理と活用について伺いたいと思います。


 林野庁の森林資源調査によりますと、我が国の竹林面積は15万6,000ヘクタールあるそうでございます。全林野の0.6%を占めておりまして、また島根県では全林野の2%が約1万ヘクタールを占めているそうであります。これらの数値は純竹林の面積ということでございまして、実際には今の人工林や耕作放棄地などによりまして、竹が侵植し、竹林化が進んでいるとも言われているところでございます。このまま竹林の拡大、荒廃を放置しておけば森林の保全や景観、また林地の生産性からも阻害になるということで、島根県の方も竹林荒廃防止と、竹の有効利用が図られようとされております。市として、この竹林の拡大、荒廃の影響などをどのように受けとめられておられるのか、まずお伺いをしたいと思います。


 続きまして、2点目は竹林の拡大、荒廃対策として、竹の資源化が有効であると言われております。特に農業分野での竹資源の活用や有効な資源化が先進地域で取り組みがされておりまして、皆さん方、ご存じの竹炭、バイオマス、また将来へのエタノール燃料でありますとか、また、幾つかちょっとご紹介をさせていただきますと、1つは竹を粉砕して、その後粉末処理をして酵素を配合して家畜の配合飼料として利用をされていたり、竹フェルト腐食剤として農業用のマルチとして利用されたり、竹を発酵処理して堆肥化や畜産の敷きわらに使用するなど、いろんな代替活用がされているところであります。また、竹独特の効果もあるように伺っておりまして、それらの活用法が本当に注目されているという状況であります。昨今の輸入の畜産飼料の価格の高騰や、また原油も上がってきております。畜産農家や園芸農家の方は大変厳しい経営状況を強いられているわけでありますけども、この竹林、林野の保全にもつながる竹の有効利用、また家畜農家や園芸農家とタイアップをして、市内のこの利用を図ることによって、内需拡大にもつながることから、竹山林の保全、環境事業として出雲市も取り組んではどうかというふうに提案をしたいと思いますが、市長の所感をお伺いをしたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 中尾産業振興部長。


○産業振興部長(中尾一彦君) 登壇 竹林の拡大、荒廃対策とその活用についてお尋ねをいただきました。


 竹というものは、古くから日本人の生活、産業、芸術など、幅広い分野に深くかかわってまいっております。日本文化を象徴する1つのものではないかというふうに考えております。例えば、竹製品の工芸品、すばらしいものがございます。現在も生活の中で活用されておるものもございます。また、竹の子というものがございますが、これは食材として広く親しまれてきておりました。しかし、近年は中国産などに押されて、出荷量もやや減少しているというふうに言われております。さらに、竹は建築材や、あるいは農業では稲はでなどに使用されるなど、平野部から農村部にかけての広い範囲で重宝され、産業資材としても大きな役割を果たしてきたところでございます。


 しかし、経済の高度化に伴う生活文化の変化に伴いまして、例えば稲作も乾燥調整機械に変わりまして、稲はでを作らなくなってまいりました。こうしたことから竹の活用は減退をしてきておるところでございます。こうした状況ではありますが、森林保全の観点からも竹林の拡大対策、あるいは竹の有効利用、これらは積極的に検討すべき課題であると考えております。


 そして、竹の資源化について、幾つかの事例についてご紹介がございました。竹を資源として活用する試みが全国でもさまざま取り組まれております。島根県でも中山間地域研究センターを中心に研究が始められておるところでございます。しかし、残念ながら現段階では有効な事例として実証をされたものはほとんどございませんで、今後の研究課題となっているところでございます。市といたしましても情報収集に努め、効果のあるものについては検討してみたいと考えております。


 また、竹林の拡大防止についてでございますが、基本的には竹林については小まめに伐採等を行っていく、あるいは農薬等を適宜適切に使って駆除していく、こういったことが基本的な拡大防止策になるわけでございますが、補助メニューもございまして、例えば県の水と緑の森づくり事業、造林補助事業、こうしたメニューもございますので、これらを有効に活用して、また対策もしてまいりたいと考えております。


 以上、答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 高野議員。


○12番(高野成俊君) 質問の趣旨をご理解いただきまして、今、中山間地域研究センターの方でも研究されていることを踏まえていただきながら、何か有効利用できるものに対しては研究をされていくといったようなご答弁をいただいたと思います。


 先ほど松のことでも言いましたけども、この竹林も先ほど部長さんの方が事細かく過去の竹を利用されてるそのケースなどもご紹介いただいたわけなんですけども、この竹も資源となり得るものでありますし、管理もしていかなければならないものでございます。今、中山間地域、先般の10月18日研究センターの方でこの竹の有効利用の勉強会がございまして、私どもも参加をさせていただきました。市の職員さんも1人参加をしていただきまして、一緒に行ったようなわけでございますが、先ほど部長さんの方からも答弁いただきましたように、全国でも取り組みがなされておりまして、もう実証されていることもあって、商品化されてたりするケースもございます。いろいろこれから調査もしていただきながら、研究センターとも連携をとっていただきながら、竹の問題について、またいろいろご指導なり、また事業として取り入れていただけるものがあれば、ぜひやっていただきたいなというふうに考えておりますので、よろしくお願いをいたしまして、この質問を終わります。


 続きまして、3項目目の質問に入らせていただきます。3つ目の質問は、自治会の加入率の向上と各地区の活性化の取り組みとして幾つか、ご質問申しあげたいと思います。


 今日現在、出雲市民14万8,519名いらっしゃいます。面積は543.44平方キロメートルということで、その543.44平方キロメートルの中には、海岸地域また山間地域、平野地、そして中心市街地と生活されておられる地域はさまざまであります。また、ライフスタイルもその地域の職業でありますとか、家族構成などによりまして本当に市民の生活様式はさまざまであると思っております。そういったさまざまな、多様な市民のニーズにこたえるべく市長さんは住民との直接対話をする機会として、市政フォーラムを毎年行っておられます。本当に執行部の皆さんも連日にわたりまして、ご苦労さまと申しあげたいと思います。


 そういったフォーラムをやっていらっしゃいまして、先月11月24日をもって地域活性化フォーラムも乙立を最後に終わられたということでございました。各地区のフォーラムの中では、市長に対しまして、さまざまな要望や質問がなされたのではないかというふうに思っております。また、その質問、要望の中には地区ならではの課題でありますとか、問題なんかも多数あったんでなろうかと思っております。


 私も3地区のフォーラムに出かけましたが、その際、出された要望に即対応していくことも可能な部分もあって答弁をされたことも承知しておりますし、また緊急性や費用対効果の面から困難なものがあるといったような答弁もございました。


 このように地域によっては地域独特の施策、事業が望まれていることを実感をさせていただいたわけであります。また、そこには地域であるから有効な事業、ほかのその地域では特に必要性はないけれども、ある地域によっては1つの事業が有効な効果を発揮するといったようなものがあると思います。例えば、これは私が挙げたただの例ではありますけども、地区によっては子どもや高齢者の安全確保のために信号機の設置が求められているという地域があるとします。でも、これは他の地域におきましても同様な要望などが多数あるため、費用対効果の面から優先しての設置はその地域では難しいであるとか、また、各地域によりましては、地域文化を育てていく上に、地域の図書館を設立したいんだというふうな要望があったといたします。また、そこにある地域図書館、現在もあるそうでありますけれども、増書したいけれども、他の地区にはないから個別にこの予算はつけられないであるとか、また、地域少子高齢化の対策のために幼稚園や学童クラブに運営費の助成などもしていきたい。でも自治協会でしか取り組めないといったようなことがいろいろあると思っております。そして、そういった少子化のための児童クラブにおいては、なかなか制度がなかったり、また要件を下回っているということなどで、なかなかでき得ないといったようなことも聞いております。


 そういった地域のニーズに対応すべく、またその地域の最重要課題、事案を解決していくその方策として、私、今回ちょっと提案させていただきたいのは、地区活性化補助金なる自治協会の加入世帯割でありますとか、また、地域の面積割などを算定の基準にした交付金なる制度があってもいいんじゃないかというふうに思っているところでございます。また、その事業効果として挙げられますのは、地域に特化した問題を地域により解決することができることや、住民の自治意識が高まりまして、自治協会の加入世帯を増やすなどの取り組みを地域が担っていく体制に変わるのではないかというふうに思っております。先ほどご説明しました趣旨でちょっとご提案を申しあげるわけでありますが、そのことへの市長の所感、お考えを伺いたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまの高野議員のご質問にお答えします。


 まず、地域の活性化の流れの中で、各自治協会単位あるいは地元への配慮として、自由に活動余地をあげながら、なお全体としての財源の強化について、いろんな例を引き合いに出しながらご質問いただいたわけでございます。およそ物事は、やはりバランスが大切だと思っていまして、要するに全体としての地域のこの活力を上げていく、総合的な政策と各地域それぞれの自主的、主体的な活動を盛りあげていくという両にらみでやっていかなければならないと思っているところでございます。


 ご承知のとおり、新市における大きな柱の1つとして、「住民が主役のまちづくり」ということでございます。それぞれが役割分担を持って責任と協働の中でまちづくりを進めていくということでございます。この15万弱の大きなまちになりますと、地域の課題は多様でございます。それらの解決にはまずもってそれぞれの地域の住民の皆様方の自主的な取り組みは不可欠でございまして、行政はそれを支援するということで頑張らなきゃならないことと、行政が先頭に立ってやらなきゃならない全市的な課題と2つあるわけでございます。


 そのようなことを念頭に置きながら、議員のいろんなご提案にこたえるためにも、これまでは合併前の幾つかの自治体が町内会や自治会、または自治協会に対して何にでも自由に使える財源として交付していた支援金や助成金があったわけでございます。しかしながら、合併協議の中で新市全体におけるバランス、統一性を確保するために、このような従来からの運営補助的な、運営助成的な制度は一たん新市に引き継いだ上で住民の自主的な事業活動等への助成制度を強化し、かわりにこれまでの各市町単位で出されていた運営助成、支援金や助成金は廃止していこうということになったわけでございます。


 これによりまして、新市においては、集会所建設補助やふるさと広場設置事業補助、市民活動支援事業補助など、一部自治体にあった補助制度を充実、拡充するとともに、町内会加入促進補助、女性団体活動支援事業補助や道路・河川ふれあい愛護活動助成補助などを新設したところでございます。また、平成18年度(2006)からはコミュニティセンター制度を全市的に導入いたしまして、地域住民の皆様の自主性と責任においてまちづくりを行う、総合的な拠点として、職員体制の充実とともに活動事業費を含む各種の財政支援を各コミュニティセンターに対して大幅に拡充、充実してきたところでございます。


 これによりまして、現在、各地区においては、コミュニティセンターを拠点として、自主企画事業など地区の独自性を活かした各種の住民活動が活発に展開されるようになってきました。昨年度の豪雨災害を契機に、これまで自主防災組織の組織率が50%であったのが、1年もたたないで100%になったということでございます。これはコミュニティセンターを核とした住民の皆様の主体的な活動の成果だと思っているところでございます。


 また、町内会加入促進についても幾つかの地区において、自治協会とコミュニティセンターが連携して取り組んでいただいておりまして、私自身も関係団体の皆様に直接アピールする形で町内会参加のメリット、その役割、意義についてアピールしているところでございます。


 なお、公民館の運営費を地元で負担していました地域においては、コミュニティセンターの運営費を市が全額負担することによって、地元負担が大きく軽減化されていることもつけ加えておきたいと思います。


 さらに、コミュニティセンターの自主企画事業、これを各地区からの推薦をとって、そして、それを査定すると、そこに条件をつけると、非常に使い勝手の悪い予算だというような評価もいただいたところでございます。各地区回ってそういうご指摘もいただいております。そういう意味で、まだ来年度に向かっての方針を明らかにする段階ではございませんけれど、現段階における我々の考え方といたしましては、来年度からは各地区に、それこそ人口数等に応じた枠配分を行いまして、いただいた財源を自由に使っていただこうと、こういうようなことも考えているところでございますので、高野議員の質問に対する答えとして、ここに明らかにしておきたいと思う次第でございます。どうかよろしくお願いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 高野議員。


○12番(高野成俊君) ありがとうございました。質問させていただいた趣旨でまたご検討いただけるということで、いろいろ地域に合ったいろんな施策をまた市の方からもご提案してくださったり、また財源の方からもご支援いただいたりしながら、いろんな地域のまちづくりにまた努力していただければと思っておりますので、よろしくお願いを申しあげます。


 最後の質問に入らせていただきます。教育施設の環境と安全管理について、お伺いをいたします。


 これについては3点、お伺いをしたいと思います。


 出雲市の市立小・中学校施設、幼稚園施設の数は、中学校が14校、小学校が38校、幼稚園が26校と施設の数は合計78施設になります。その中には1,000名近い大規模小学校から10人に満たない小規模校までがございます。また、地域環境も山間部であったり、海岸部であったり、それぞれ特色のある環境で市内の子どもたちは学んでいるわけでございます。私は、それぞれの学校の子どもたちがこの規模や地域の環境を生かして独自な教育を行っておられる先生方や、また教育委員会の指導、そして学校施設と連携しているPTAや地域の皆さん、それぞれに敬意を表するところでございますが、私がいま1つ教育の環境の公平性という意味において、疑問を持っていることがございます。それは例えば昭和40年代に建設をされて、改修などをしながら今日まできている学校の園舎、校舎、また最近新築された園舎、校舎などがあるわけでありますが、私はこの施設の新しい、古いでこの教育の公平性が保たれていないということを申しあげたいのではございません。例えば老朽化が著しく安全の面や衛生的な面において、この支障がある施設、これについてはこの公平性の面からどうであるのかということを申しあげたいわけでございます。現在、市内の老朽化が著しくて、学校や幼稚園から教育委員会の方へ校舎、園舎の改修の要望がなされていると聞いておりますが、なかなかこの改修が進んでいないといいましょうか、こたえていただけてないというような現状も伺っているわけでございます。


 そこで、お伺いをしたいと思いますが、学校施設の次年度以降の改築、また改修、新築計画についてお伺いをしたいと思います。


 2点目は、将来の校舎、園舎の建て替えや改修事業の年次的な経費の計画について、お伺いをしたいと思います。


 3点目は、学校、幼稚園施設におきまして、危険個所や不衛生な問題が指摘、要望などされた際に、教育委員会の対応と現在の市立学校、幼稚園が本当にこういった面において、公正、公平な教育環境の場になっているのか、このことについてお伺いをいたします。よろしくお願いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 黒目教育長。


○教育長(黒目俊策君) 登壇 高野議員からご質問がございました教育施設の環境と安全管理についてのお尋ねにお答えしたいと思います。


 議員からもお話ございましたように合併して出雲市内の小学校、中学校、幼稚園、78の施設を擁する大規模な状況になっております。こうした園あるいは校舎の建て替えには一定の大きなビジョンの中で進めていく必要があるわけでございまして、学校、幼稚園の建て替え、改修に当たりましては、国が定めております「安全・安心な学校づくりの交付金」いわゆる補助金、交付金のたぐいですね、この基準に基づく耐力度調査、あるいは耐震診断、そうしたものを行うとともに、建築後の経過の年数、あるいは建物の老朽度など、そういったものを総合的にすべて勘案をしながら、その必要性について優先順位をつけてまいります。そして、市の財政計画との整合性を図りながら、改築あるいは増築、さらには大規模改修、こうしたものの年次計画を作成して順次実施をしているところでございまして、今後もこうした方針で進めていく考え方でございます。


 それから、議員からは特に衛生面でのご指摘もありましたけども、学校の、あるいは幼稚園の建物を改築あるいは大規模改修することとはほかに、毎年度の老朽度、緊急度に応じてメンテナンスというものが当然必要になってまいります。そういうことから教育委員会の方針では市内のすべての幼・小・中、これらを毎年度修繕箇所を提出してもらっております。すべての箇所を全部点検をして現地調査を行った上で、それぞれ優先順位を定めながら、この調査の結果に基づいて、緊急性が高いと判断された箇所からリフレッシュ事業ということで順次修繕を進めているところでございます。そして、年度中途であっても危険が生じたとか、あるいはそういう衛生面で十分でないというご指摘があれば即座にこのリフレッシュ事業で対応もさせてもらっておりますし、今後もこうした考え方で進めてまいりたいと思います。


 議員からは施設に対する公平性に対するご懸念もありました。確かに合併をして78の校舎と園を見ますと、全く同じ整備基準でもないというのもご指摘のとおりだと思います。しかしながら、特に衛生面等につきましては、やはりいろんな健康面等の懸念もありますので、当然優先順位の高い項目であることには変わりはございません。また、メンテナンスにつきましても、さらに十分現場を調査した上で、適切にタイムリーに対処してまいりたいと考えております。


 以上、お答えとさせていただきます。


○議 長(今岡一朗君) 高野議員。


○12番(高野成俊君) 教育長さんの方からはいろいろ調査をしながら、またそれぞれ対応していただくと。全体を通してそういったような回答でございました。ぜひそういうふうな形で取り組んでいただきたいと思います。


 ただ、1つ、ご紹介しておきたい例として、先ほど私申しあげましたように、施設が古い、新しいとかという問題ではなくて、また古いところには古いまたよさといいますか、子どもたちにとって古さを大事にしていくというような、そういったことを教育上育てていくということでいい部分もあると思います。


 松村議員いらっしゃいますけど、私、実は今年の夏、稗原地区の子どもたちと松村議員がいらっしゃる塩津の子どもたちと交流事業を図らせていただきました。大変その節はお世話になりました。そのときに、塩津の小学校に伺わせていただきました。これ古い木造の校舎でありますけれど、行かれた方はご存じと思いますけど、すごいロケーションなんですね、あの海をながめたときの。建物は古いけども、すごいいい環境にあると。また、そういった古いとか新しいとかという問題を私は今言っているんじゃなくて、安全性という面におきまして、また、衛生的、不衛生であってはいけない。そういった問題を早く解決をしていただきたいということで申しあげたわけであります。


 1つ、この例を申しあげますと、先般、9月議会の前だったんですが、平田の幼稚園に園児を通わしておられる方からちょっと話をいただいて、話の内容は出雲阿國座の件でありまして、阿國座は本当に建設をされるんですかと言われましてね、いや、今いろいろ地域の皆さんと協議され、議会でも協議をしておりますというふうな話をさせていただきました。ああ、そうですか、その方は、いや、実はうちの幼稚園が大変老朽化もしていること、それもさることながら、安全面や衛生的な面においてちょっと問題があるんじゃないかと。阿國座もいいでしょうけども、そういった子どもたちの環境、前平田市で生まれた子どもたちが幼稚園には必ず、保育園にも行かれますけども、小学校に行ったり、中学校に行ったり、必ず利用される施設、こういった施設を早く、それこそ公平性な環境でありますとか、安全衛生的な面で解消していただきたいということがありまして、ちょっと見に行かせていただきましたら、最初外観を見ますと、そんなに傾いているというようなことはない幼稚園でございました。ですけども、入った瞬間に入り口のフロアに亀裂が入っているんです。土間といいますか。えっ、とまず思いました。それでも入ってみますと、今度はそこから上がった床の上、ここが斜めにこうなっているんです。床がこう斜めになっている。ここにはまたテープが張ってあります。青いテープだったと思いますけども、ずっとテープが張ってある。それにこうやって立ちますと、園舎が斜めに見えるんですね。それも驚いたんですけども、それからパッと上見たら空調の管がずっと通っていまして、この空調の管は古ければそういった状況があり得ますけども、まあそれはいいですわ。それからまた歩いて、今度は園児がおります教室に入ったわけです。教室に入ったらいきなりこうなるんですね。いわゆる廊下からフロアが段がついているんです。段がついてる。子どもの足ってそう長くはないんですけど、短いですよね。それがこれぐらいの段がついている。えっと思いました。また、今度は床を見ました。床見たら、今度は床じゃないんですよ。コンクリートなんですよね。コンクリートに色がついたカラーコンクリートと言うんですかね、それが敷き詰めてある。私はこれ見たときに、ちょっとこれは、教育長、それこそ公平性という面から子どもたちが、ましてや中学生ぐらいならまだ対応できると思うのですが、幼稚園児がこのような施設で過ごしているというのは、ちょっといかがなものかなというふうな感じを覚えまして、今日こういった質問をさせていただいたわけでありますが、そこの地区からも要望はされているようでありますけども、冒頭申しました阿國座は別といたしまして、いろいろその事業がありますけども、本当に市長さん、子どもたちがそういった環境にいるということだけをぜひわかっていただきまして、ぜひともそういった施設のリフレッシュ事業とかに幾らか予算はついてますけども、校舎・園舎リフレッシュ事業に予算はついていますけども、なかなかそれ自体だけではできないという状況がありますので、その辺お酌み取りをいただきまして、来年度の予算編成なり、また事業の方を進めていただければと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。何かご答弁があればうれしく思いますが、よろしくお願いいたします。教育長さんでも。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 私も平田幼稚園、小学校をつぶさに見させていただきまして、びっくりしたんですわ。平成17年度(2005)当初に行きまして。これはどうなっておるんだと。びっくりするような水回りとか、傾斜のところとか、これはほんと大変だと思いました。でございまして、今日もこうやって明確にご質問いただきましたので、早期に何とかならんのかということを検討させていただきます。検討結果は明確に言えません。たくさんまだ古い幼稚園も並んでいましてね、そういうことを考えながらやっていかなきゃいかん課題でございますけれど、私自身これは深刻に受けとめておりますので、答弁させていただきます。


○議 長(今岡一朗君) 高野議員。


○12番(高野成俊君) また1つ思い出しまして、便所に行きましたら、芳香剤ががっと並んでいるんですね。6つぐらい、6つ、8つ。何でかなあと思いましたら、浄化槽の関係だったと思いますけど、すごい異臭がするということでございました。くさい環境の中で子どもたちをおらせるんじゃなくて、やっぱりそういった面にも十分配慮いただいて、ぜひ先ほども申しあげましたが、全市の小学校の点検、中学校、幼稚園の点検をしていただきますことをお願い申しあげまして、私のすべての質問を終わらせていただきます。


○議 長(今岡一朗君) 以上で12番、高野成俊議員の質問は終了いたしました。


 申し合わせによります11時30分が経過をいたしましたので、ここでしばらく休憩いたします。


 再開は午後0時45分といたします。


               午前11時35分 休憩


               午後 0時45分 再開


○議 長(今岡一朗君) 休憩前に引き続き会議を開きます。


 一般質問を続けます。


 22番、米山広志議員。


○22番(米山広志君) 登壇 それでは、今回は4点について質問をいたします。


 まず、1点目、稼働停止施設について、伺います。


 稼働停止施設は、出雲市内に神西清掃工場、東神西町、平田環境衛生センター、西郷町、佐田清掃センターの3カ所のごみ焼却施設、そして出雲衛生処理場、西園町のし尿処理施設の4施設がそれぞれ役目を終えまして、3年から5年になります。しかし、いまだに施設が解体されずそのままになっております。


 質問の1点目、4施設の建物解体の予定。


 そして、質問の2点目、解体にかかる費用について伺います。


○議 長(今岡一朗君) 野津環境事業部長。


○環境事業部長(野津建一君) 登壇 米山議員の稼働停止施設に係る質問についてお答えをしたいと思います。


 まず初めに、建物の解体の予定でございますけれども、議員さんご指摘のように、現在稼働を停止しているごみ処理施設が神西清掃工場、それから平田の環境衛生センター、佐田清掃センターの3施設、それからし尿処理施設の出雲衛生処理場があります。この4施設につきましては、稼働停止後、既に3年ないし5年を経過しておりまして、いずれの施設におきましても国からの財産処分の承認を得たところでございます。


 ごみ焼却施設の解体につきましては、ダイオキシン類の飛散防止など周辺環境に配慮した工法が必要で、一般的な建物の解体と異なり、多額の費用を要するところでございます。このために年次的に施設解体を行っていく計画でありまして、平田環境衛生センターを平成20年(2008)、すなわち来年から3年間の工期で解体をする予定でありまして、その後、他の施設についても逐次解体を実施したいと考えているところでございます。


 それから、質問の第2点目で、費用についてでございますけれども、焼却施設の調査、解体にかかる費用につきましては、プラント等のダイオキシン類の濃度、これによって費用は若干増減するということはございます。4施設合わせましておおよそ解体費用は7億円程度と見込んでおりまして、国の交付金などを有効に活用しながら、実施していきたいと考えております。


 また、施設を解体する際の地元要望につきましては、実施する段階で地元の皆様と改めて協議をさせていただいてもらいたいというぐあいに考えております。


 以上、お答えとします。


○議 長(今岡一朗君) 米山議員。


○22番(米山広志君) 4施設で約7億円ということでございます。7億円という巨額でございまして、巨費が必要でございますね。交付金ということを言われたわけでございますけど、国からの補助金はあるのかないのか。


 そして、地元との協議でございます。それぞれの地区と覚書なり、あるいは協定が結ばれていると思いますけど、そこあたり解体については事前に地元との協議を十分にしていただきたい、このように思っているわけでございます。


 私、ちなみに東神西の地元におる関係で、平成13年(2001)9月に旧と言うか、出雲市外6市町広域事務組合の理事会代表理事、現出雲市長と地元の対策協議会の会長と覚書がかわされているわけでございます。その中で、1つと言うか、残っている大きな問題といたしまして、神西城址、城跡でございますけど、あそこへの車道の設置をということでございます。これについては解体時に地元と十分に協議をしながら、この車道については神西城址について協議をしていくということでございます。


 先ほどの答弁では、平成20年(2008)、来年度から平田ということでございましたけど、1つ、私、心配しているのは、神西の清掃工場、林道岩坪線に隣接をしているわけでございます。今、稼働している最中から煙突が倒れたらいけないということで、バンドがやってあるわけですね、煙突に。かなりバンドが使われておりまして、倒れる心配があるということで、そういった応急処置をされているわけでございます。地震とか、そして強風によって隣接をします林道岩坪線にそういった煙突、ダイオキシンを含んでいる煙突が倒伏してもいけませんし、また、周辺部には民地もあるわけでございます。そういったことで、先ほどの答弁では、平田からということでございますけど、私、要望としては、ぜひ神西からやっていただきたい、このように思っているわけでございます。今、まだ大社立久恵線が整備、改修のめども立っていないわけでございまして、乙立、佐田方面から神西、湖陵方面へ向けての林道岩坪線を利用される方が非常に多いということでございますので、そういった意味からも含めまして、早急にこの神西清掃工場についても解体のことを考えていただきたい、このように思っているわけです。


 以上、2点について。


○議 長(今岡一朗君) 野津環境事業部長。


○環境事業部長(野津建一君) まず、施設の管理につきましては、当然議員さんご指摘のとおり、きちんとしたこと、安全管理については万全を期す必要がありますので、その点については我々も十分留意をしていきたいと思っております。


 なお、神西の方から先にということでございますけれども、とりあえず我々現在市の段階では、平田の方が平成16年(2004)に財産処分の承認を得たということもございまして、一応平田の方から逐次やっていきたいと考えております。


 なお、ごみ処理施設等につきましては、循環型社会形成推進交付金というようなものがございます。これは補助対象は事前調査費、それから解体費、それからストックヤードと新たな循環型社会を形成するような施設については3分の1の交付金がございます。したがって、この制度を利用していきたいと思います。なお、残念ながら、し尿処理施設につきましてはこういった制度がございません。もちろん我々も逐次国の制度等は検討はしてまいりたいと思いますけど、現在のところではそういった交付金制度はないということだけを答弁させていただきます。


○議 長(今岡一朗君) 米山議員。


○22番(米山広志君) とかく新しい施設については、いろいろと積極的というか、あれされるわけですけど、仕事を終えた施設についてはどっちかといいますと、後追い的なことになりがちでございます。先ほど部長答弁でもありましたけど、財産処分の承認が平田については平成16年(2004)、今から3年前ですね、5月でございます。そして、出雲、そのほかの3施設については今年の9月、あるいは3月に承認の通知が来ているわけでございます。こういった施設については、通知が来たならば、やっぱり速やかにこういった施設については地元といろんな協議もされているわけです。また、迷惑施設ということでそれぞれの施設に何十年にわたって貢献というか、地元としてもしておられるわけでございますので、そういった意味も含めて早急にやっていただきたいと。


 なぜこういった質問をするかと言いますと、たまたま神西の市政フォーラムの中で、この地元の対策委員の会長から稼働停止になってもうかなり年数がたっているのに、いまだ具体的なことが、解体のめどが立っていないが、いかがなものかという質問も出たわけでございます。その場で明確というか、答弁もなかったわけでございますので、この機会に質問をしたところでございます。そういった意味も含めて神西、いろいろと迷惑施設がほかにもあるわけでございますので、そういった意味も含めて早急にこの実施を、解体のことをやっていただきたいということで、市長の思いをちょっと答弁をお願いしたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) この問題は、米山議員と同じ思いでして、こういう環境浄化の施設を建設するときは助成は出す、終わったときは助成はないということはおかしいということで、私、何度も全国市長会の要望の先頭を切ってやっておりまして、またもう一回注意喚起をしなければならないと思って、今度は直接担当省の局長と談判しなきゃいかんと思っています。


 要するに、この循環型社会をつくると言っても、残った施設がまた循環を阻害するようなことではいけませんし、またし尿処理の問題も環境の浄化の一体としてやはり最終責任を持たなきゃいけないと。で、逆に地方分権だから、ごみやし尿は市町村の行政事務ということになれば、それを実施するにふさわしい全額予算を出せということです。よく交付税算定してありますと言いますけど、どこに算定してあるかわからない形になっていましてね、明確にこれはこれで神西処理費はこれだと、解体費はこれですという形で基準財政需要額に別書きにしてこれをやると。全部任せるという形にむしろシフトしていただいたらいいです。何か今のように交付金はこれありますか、ありませんか、そんなことを言っている時代じゃないかと。補助金と言わなかったらまだいいんですけどね、補助金の時代ではないですけれど。いずれにしても、我々が考えるものについて、それを執行できる基準財政需要額に見合う額というものが必要でございます。やると言っても、文化とか芸術とか、科学とか、そういうものは市町村の裁量的な判断のもとでございますけど、生活の基本にかかわるし尿とか、ごみの処理、消防の問題、こういう経費は、財源はしっかり出すという形にシフトしなきゃいけません。みんな消防庁からも補助金が来るのを待つとか、あるいは環境省からの助成金を待つだけでは、なかなか思うとおりに皆さん方のご期待に沿って市政運営、住民の生活を大事にする行政はできませんので、このことは明確にまた頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。


○議 長(今岡一朗君) 米山議員。


○22番(米山広志君) 2点目、質問をいたします。


 県立出雲農林高等学校高松農場跡地について、伺います。


 県立出雲農林高等学校高松農場跡地でありますけど、約2万3,000平米あるわけでございます。このことにつきましては、旧出雲市時代の平成14年(2002)9月に地元の高松自治協会、そのほか2団体から当時の西尾出雲市長、また旧出雲市議会に陳情書が提出をされております。農場跡地の活用として多目的運動広場としての整備、そして住宅団地造成をするということの陳情を旧出雲市議会は採択をしているところでございます。


 今年の7月9日には、出雲市重点施策について、要望書が島根県に提出をされております。重点施策の中に高松農場跡地について、有効活用の一日も早く実現がされるよう県に強く要望されているところでございます。


 質問の1点目、高松農場は何年度から使用されなくなったのか。


 質問の2点目、要望書提出後の県の動きについて、質問の3点目、県が方向性を明確化できない理由について、伺います。


 以上でございます。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 この県立出雲農林高校高松農場跡地についての米山議員の質問についてお答えしたいと思います。


 この農場用地は、高松地区の浜町にございまして、約2万3,000平方メートルの農場跡地でございます。昭和38年(1963)に整備されまして、ぶどうやお茶などの栽培の実習場として利用されてきました。しかしながら、平成7年度(1995)からは学校近隣で別途用地が確保され、徐々に実習場の移転を行っておりまして、平成13年度(2001)以降は全く使用されていない状況が続いております。本市では、旧出雲市時代の平成10年度(1998)からこの土地の有効活用について、県知事要望を繰り返しておりまして、今年度も改めてまた要望を行ったところでございます。また、地元も平成14年度(2002)に多目的運動広場や住宅団地造成の実現について、市と議会にも陳情を出されておりまして、私も本当に情けなく思って頑張らなきゃならないという心をさらに強くしているところでございます。


 この要望書を県当局に提出して以来の県の動きでございますけれど、この土地の有効活用については検討しておると。今回も市からの知事要望を踏まえ、財産処分の方向で教育財産から普通財産への移管について協議を行っていると伺っております。なぜ県がこの方向性を示さないのか。農地としての転換は難しいとか、いろんなことを言っていますけど、これはもう決断次第でございます。知事の決断、1分間でできる話でございまして、特に財政難の県におかれまして、この用地を早く分譲して、そしてまた地域における新たな人口創出、新たな生活空間の拡充に向かって応援するという県政が何よりも求められているところでございます。本当に不可解な怠慢行政だと思っております。そういう意味で教育財産を預かる教育委員会から普通財産を預かる総務部長へ、総務部長に対してもガンガン言っておりますが、もう本当に今月中にも決定してほしいということで、今日のご質問を受けましたんで、この後若干3時以降の休みの時間に強くまた県に忠告いたしたいと思うところでございます。


 特に、この土地の周辺では、以前から市道松寄下浜線の拡幅を進めておりまして、また近々大型ショッピングセンターのオープンなど、交通緩和、そして住宅地としての造成、何としても多くの消費者が集まらなきゃいけません。そのための住宅政策は必要でございます。県の方向づけが出雲市の中心街から郊外に至っての出雲の発展を大変大きく左右するものでございます。


 ちなみに、関連して蛇足というか、思いの一端を述べさせていただきますと、何とかこの島根県の出雲合同庁舎も早く出雲市に機能を分散いたしまして、あの立派な建物を民間に貸し付けていただくということで、県財政のさらなる発展を願ってやまないところでございます。


 以上、答弁とさせていただきます。


○議 長(今岡一朗君) 米山議員。


○22番(米山広志君) 実は私、農林高校の卒業生でございまして、昭和38年(1963)からあそこが整備されて農場として使っていたわけです。私も夏休みを中心として、汗をかきながらあそこで牧草とか何かの、肥料蒔きやなんか、牧草を育てるためにし尿処理の肥えくみやなんかもやっていたわけでございます。そういったことで何十年ぶりかに現地を見まして非常に驚いたわけです。今、平成7年(1995)から逐次農場を移転されて、13年度(2001)から完全になくなって、撤退されたということでございまして、セイタカアワダチソウが群生しているわけです。それで、今、耕作放棄地が全国的に問題になっているわけですね。本来ならば、県が指導されないけん、民間の人に耕作放棄地をどうするか。県自ら放棄地にして、行政財産ですけど、目的のあるかないかわかりませんけど、ただいま現在行政財産ですね。それを本来指導されなければならない県がまさしく放棄地にして、セイタカアワダチソウが群生をしているわけです。非常に地元の方は迷惑をこうむっておられます。1年に1回ぐらいしか草刈りもされないということでございまして、今まで何十年間もあそこで農場として機能していた跡地が、先ほどのし尿処理とか、それから清掃工場ではありませんけど、やはり跡をどうするかというのが極めて重要だというふうに思っているわけでございます。そういった意味で早急に行政財産から普通財産に移行、これはもう県の内部のことですから、先ほど市長が言われたように手続上はそんなに問題はないと思います。そういったことで早急にやっていただきたいと、このように思っているわけです。


 たまたま今年度になりまして、民地との境界、県がされたそうです。それで、県と民地との境、大きな杭も打ってありまして、境界がはっきりしたそうでございます。それでもう1点、その非常に何十年間にわたって地元としても協力していたということとあわせて、たまたまその農場の中に民有地もありまして、今、県と所有者と協議もしておられるようでございますので、そういった意味におきましても、早急にこの解決をしていただきたい、このように思っているわけでございます。


 以上、この問題については質問を終わらせていただきます。


 次に、3点目であります。下水道の事業計画について、伺います。


 公共下水道の今後の建設費予算が阿國座や出雲弥生の森博物館などの建設の影響で計画が大きく遅れると心配の声を聞いております。質問の1点目、今後の建設事業費の見込みについて、伺います。


 質問の2点目、都市計画用途地域内の事業完了の見込みについて。


 質問の3点目、神西湖の水質浄化について、下水道の普及は欠かせないものであります。神西沖処分区では、工事がほぼ完了いたしましたが、大島処理分区、さらには流域でも特に生活系負荷が多い神門処理分区の計画について、伺います。


○議 長(今岡一朗君) 原田上下水道局長。


○上下水道局長(原田恭平君) 登壇 下水道の利用計画についてのご質問にお答えをいたします。


 まず、第1点目、今後の建設事業費の見込みについてのお尋ねでございます。


 合併後の出雲市公共下水道事業は、平成17年度(2005)から「汚水処理整備交付金」制度を活用し、積極的に事業を推進し、また昨年12月に新計画、「出雲市汚水処理整備計画」を策定し、「集合処理区域」の根幹事業として整備を進めておるところでございます。


 石川議員さんにお答えしたわけでございますけども、建設事業につきましては、阿國座あるいは弥生の森博物館建設の影響というよりも、むしろ合併前の2市4町時代から引き続き合併後においても、本市の発展基盤となる社会資本整備を積極的に行ってきたところでございます。しかしながら、下水道事業などの公債費を含む財政指標として新たに実質公債費比率という指標が導入されたところでございます。この指標の今後の推移を見通しながら、下水道事業を含む建設事業を計画的に実施していく必要があると考えております。


 下水道事業は、市民生活に密着した事業であり、その重要性に鑑み順次着実に整備していく考えでございます。今後の建設事業費につきましては、予算編成の中で十分検討してまいりたいというふうに考えております。


 次、第2点目、都市計画用途地域内の事業完了の見込みについてのお尋ねでございます。


 現在、用途地域の下水道整備は、塩冶、四絡、大津など中心市街地で実施をしておるところでございます。今後の整備方針として、さきに申しあげました実質公債費比率を念頭に置きながら、早期完成を目指す努力をしてまいりたいというふうに考えております。


 次に、3番目、大島処理分区、神門処理分区の計画についてのお尋ねにお答えをいたします。


 出雲地域の公共下水道事業は、先ほどの用途地域内の整備促進に鋭意取り組んでおりまして、大島処理分区あるいは神門処理分区、これにつきましては、用途地域外ということでございます。したがいまして、用途地域内の整備がほぼ完了してから事業着手を予定をしておるというところでございます。こうした状況の中で、両処理分区におきまして、家屋の新築あるいは改築等を計画される方には、事業認可区域となるまでの間は、補助金が出る個人設置浄化槽で対応していただきたいというふうに考えております。


 なお、神西湖の水質浄化におきましては、先ほどご質問の中にもありましたが、神西沖処理分区のほか神西地区、神門地区では、これまで農業集落排水整備事業で東神西、神西湖東、保知石地区で整備を行ってきたところでございますので、ご理解いただきますようよろしくお願いを申しあげます。


○議 長(今岡一朗君) 米山議員。


○22番(米山広志君) 具体的な数字は全く出なかったわけですね。今後の建設事業費の見込み、そして事業完了の用途地域内のですね。多くの、多くというか、特に関係する皆さん、住民の皆さん、市民の皆さんは税金を納めておられるわけです。特に都市計画税も払っておられる方が首を長くして待っておられますし、また、私の記憶が間違っていたら申しわけないですけど、旧出雲市時代には平成27年度(2015)ぐらいには、ほぼ用途地域内の事業が完了するというようなことを聞いた覚えがあるわけでございます。それからしますと、具体的な年度なり、事業費が全然私の質問として答弁されなかったわけです。これは、中期財政計画がこれから出されるということもあるかもしれませんけど、やはり具体的にそういった数字というか、私としては市民を代表して質問をしているわけでございます。納税者たる市民が主役でございます。そういった意味におきまして、もう少し誠意のある答弁をしていただきたい、このように思っているわけでございます。上下水道局長が難しいということになりますと、市長の方から具体的なことを答弁としてお願いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 先ほどのと言いますか、今日、冒頭の石川議員との問答の中で、下水道事業を入れたら4.4%ぐらい実質公債費比率の率が上がると。これはもう島根県内で最大の投資を下水道についてやっているからなんです。松江なんかも大分我々より先行してずっと前から整備されてまして、8割、9割、だから下水道事業分が加わっても起債制限比率あるいは実質公債費比率はあまりあがらないんです。出雲の場合は都市計画税を導入して以来、毎年40億投入していかなきゃいけない。もう歴代の政権は全然やっていません。それぐらいの規模は。40億というのは、大変な額ですよ、毎年、はっきり申しあげて。だから、それぐらいやってきて、財政の動向を見ながら、そのままいけるかという思いがございましたけど、旧出雲についてはそのこともございまして、農業集落排水事業はすべて完了しておるわけです。あとは集合処理は漁集ですね、漁業集落排水整備、これをやっていかなきゃいけない。そして、あとは公共下水道、残るは合併浄化槽、ということでございます。


 我々の見通しとして申しあげるならば、現在の構造改革予算、毎年3割もカットしてくる。この予算の圧縮の中で、これに対応していくためには相当やっぱり抑えた形で当分はやっていかなきゃいけないということがあるわけでございます。農業集落も終わったから、来年度以降、あるいは21年度(2009)以降の下水道整備事業は40億というわけにはいかないんです。ここはちょっと国の財政支援の状況を見ながらでございますけど、20億台、30億台に下げていかないとやっていけません。これとて島根県内では最大の下水道事業費の投入でございます。都市計画税のおかげでこうやって前進させていただいておりますので、ご理解いただきたいと思います。


 そして、その先、この両3年、22年(2010)、23年(2011)、それ以後のことについてはまた新たな展開も考えられます。当面そういう形にしておいて、長期安定財政を目指すということでございます。ご理解いただきたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 米山議員。


○22番(米山広志君) ということは、先ほど来質問をしておりますけど、事業費の関係で年間約40億、下水道、これは公共下水道をはじめとして農業集落排水、そして合併浄化槽もでありますけど、巨額なお金が投資、事業費として使われているわけです。それで文化的な生活もしておりますし、また水質浄化にも貢献しているわけでございます。先ほどの市長の答弁では、これから実質公債比率の関係もあって、なかなか今までどおりの投資ができないということでございます。そうしますと、私が先ほどの質問で言いましたけど、用途地域内での平成27年(2015)の完了見込みは数字的には非常に難しいということになるわけでございますね。そして、これも神門の市政フォーラムで出たわけでございますけど、いつ神門地区で事業着手をしていただけるかという意見も出たようでございます。やはり地元へはいろんな説明がその節々でされているわけでございまして、それに対して住民の皆さんは期待をしておられるわけでございます。そういった意味を含めて、なかなか先ほどの市長の答弁では財政的にも非常に厳しいということでございます。そうするならば、住民の皆さんにはそういったこれからもう少しは我慢をしていただかなければいけない期間が長くなりますよぐらいなことは、やはり市政フォーラム等を含めて説明をしていただきたい、このように思っているわけでございます。なかなか具体的な年度、数字が出てこないわけでございまして、また中期財政計画が出た時点でこの問題については、また質問をさせていただきたい、このように思っているわけでございます。


 それでは、最後の質問でございます。出雲市新庁舎建設について、伺います。


 11月15日、16日の両日に新庁舎の関連する建設工事の入札が行われ、その結果が出ました。いよいよ平成20年(2008)12月末竣工に向けて前進をしたところでございます。


 しかし、全国的に鋼材不足、そして、今年6月に行われました建築基準法の改正などにより、今マスコミ等で工期の遅れが報道をされているところでございます。


 質問の1点目、今後の新庁舎完成までの具体的なスケジュール。


 質問の2点目、鋼材不足、建築基準法、これは構造計算適合性判断でありますけど、その改正の出雲市新庁舎に対する影響がどのようにあるのか、ないのか伺います。


○議 長(今岡一朗君) 伊藤財政部長。


○財政部長(伊藤 功君) 登壇 ただいま米山議員からご質問いただきました新庁舎の建設についてお答えいたします。


 まず、第1点目、完成までの具体的なスケジュールについてでございますが、先ほど議員さんの方からお話がありましたように新庁舎建設工事に関しましては、造成、杭の撤去工事も順調に完了いたしまして、本体工事について、去る11月15日、16日に入札を行い、施工業者が決定しました。その後、本議会の初日におきまして、工事契約の議決をいただき着手したところでございます。


 今後、地元への工程説明会を経て具体の工事に入ることとしております。予定といたしましては、年度内に地盤改良並びに杭打ち、地下躯体工事を行い、来年春には鉄骨躯体の立ち上げ、及び外装工事に着手し、夏頃には内装工事に入る予定でございます。


 新庁舎の本体機能に影響のない一部外構工事を除きまして、平成20年(2008)12月末を完了に引き渡しを受ける予定としております。


 次に、鋼材不足、建築基準法の改正についての庁舎への影響についてでございますが、建築基準法の改正は耐震偽装事件の再発防止、建物の安全性に対する国民の信頼回復を目的に、平成19年(2007)6月20日に施行されたところでございます。


 新制度では、申請図書の審査が厳格となり、一定規模以上の建物について、都道府県が指定する第3者機関による構造審査が義務づけられ、また、建築確認の法定審査日数も延長されたところでございます。


 新庁舎におきましては、こういう状況を踏まえまして、十分な余裕を持って建築確認申請を行い、構造計算の適合性判定は去る11月22日に終了いたしました。それと、11月26日には建築確認済証の交付も受け、予定どおり工事に着手できたところでございます。


 また、鉄骨・鋼材の納期につきましては、議員ご指摘のように造船、産業機械などの他部門の需要が増大し、また全国的に大規模な建設工事が予定されていることから、需要が逼迫し、納期が延びる傾向にあると伺っております。


 しかしながら、新庁舎建築工事におきましては、本体の工期13カ月を条件を付して入札したところでございまして、工事業者の皆様も鉄骨・鋼材の調達に関する現状を理解された上で入札に参加され、また落札されたものと判断しているところでございます。そのような状況でございますので、現時点ではこの計画でいきたと思っております。


 以上、答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 米山議員。


○22番(米山広志君) なぜ私がこのような質問をしたかと言いますと、先ほど言いますように、全国的な鋼材不足ということでございます。先般もある民放のテレビで放送しておりましたけど、鋼材不足等々で、あとまた建築基準法の改正などいろいろと複合的な関係によって、大手ゼネコンで手抜き工事というようなこともあったわけでございます。私も直接かかわっておりませんから、それが直接の原因かどうかわかりませんけど、全国的なそういった影響があるということが、全国放送でもテレビ等、あるいはほかのマスコミ等でも指摘はされたわけでございまして、先ほど部長の答弁でもありましたけど、工期は13カ月、それによって工事をされる請負の方は入札をされたということでございます。やはり、大事な建物でございます。そういったことで工期は13カ月でございますけど、やはりあんまり焦って、そういったことはないと思いますけど、やはり完全なものを、完了が12月末でございます。先ほどの部長答弁では12月末引き渡しということを答弁の中で言われたわけでございますけど、再確認でございますけど、引き渡しが12月末なのか、工期完了が12月末なのか、工期完了と引き渡しは同じときになるのか、ならないのか。再質問、1点お願いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 伊藤財政部長。


○財政部長(伊藤 功君) 今回の新庁舎の建設工事につきましては、全体の工期を21年(2009)の4月いっぱいまでとしております。その中で先ほど申しあげましたように、本体機能については20年(2008)の12月末までに引き渡しを受けるという形で特記仕様をしておりまして、そういう意味で申しあげたところでございます。


○議 長(今岡一朗君) 以上で22番、米山広志議員の質問は終了いたしました。


 次に、28番、多久和康司議員。


○28番(多久和康司君) 登壇 28番、市民新風会、多久和康司でございます。今回は、斐川町との合併と消防受委託について、1点に絞ってお尋ねをしたいと思います。


 実は、11月の6日付の島根日日新聞で、出雲市議会の研究会の方向にあわせて出雲市長の考え方が報じられました。西尾市長は、消防問題は合併問題を抜きには考えられない、セットで考えなければ決着しないとの考えが示されたということでございます。


 私は、出雲市と斐川町、この出雲地域は地理的にも歴史的にも経済、文化、生活面でも強い結びつきがあり、通勤、通学あるいは買い物などの生活圏は市、町の行政区域を越えて広がり、既に出雲圏域全体が一体的な活動圏域となっています。11月2日、昨日でございますけれども、国道9号出雲バイパスの開通式があり盛大に行われました。これが開通することによって出雲圏域の一体化が図られ、経済、文化、歴史等の交流がより進むものと期待している1人でございます。斐川町との協力なり、こうしたこと、受委託等は協力によって今後もしていく、そして、こういう文化、歴史、こうしたことの斐川町との協力によって、より進められるものと思っております。今は、消防受委託によって斐川町の住民の皆さんも安心、安全のためにしておられるわけでございまして、こうしたことを行うのを私は強く望んでおりますし、小さな消防署を一気に充実した消防署にしていくにはすぐには難しいではないかなと思っておりますし、出雲市との協力体制を続ける中で、やっていくべきであるというふうに思っております。


 合併も徐々に成熟させていく必要があると思いますが、市長の斐川町との合併と消防受委託について、1つ目は基本的な考え方について、2つ目は斐川町との協議の経過と今後について、お尋ねしたいと思います。よろしくお願いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまの多久和議員のご質問、斐川町との合併と消防受委託問題、大変重要な質問をいただいたわけでございます。


 基本的な考え方として、この消防問題が起こったのは、何と言っても合併協議のときに、消防問題だけじゃなかったわけでございますが、保育料の問題とか、農業の問題とか、いろんな思いを持って、このたびはもう少し時間的余裕を与えていただきたいと、合併は今回は選択は難しいという住民の判断が示されたというのが3年前の今時でございました。


 そのような経緯からして、消防の問題は住民の皆様の生命、財産の保護という基本的に重要な地方行政の責務でございますので、これはやはりお互いに相手の幸せ、住民の皆様の幸せを考えながら解決しなきゃならないわけでございますが、これと合併問題は別ですよという立場ではとれないということでございます。発端がそういうことでございましたので、私どもはやはりこの問題だけではなくて、学校教育の問題、高等学校は全部出雲地区に来ていると。あるいは小・中学校においても、理科の教育も出雲科学館で勉強したいなあ、あるいはしてもらいたいなという思いとか、あるいは福祉の連携、文化の連携、観光の連携、経済の発展、いろんな意味で統合体として進まなきゃならないということがある中で、消防問題だけで、じゃあ、あとはもうこれで終わりでございますという形にはならないと私は思っております。


 で、ございまして、このたび斐川町からのご提案についても、消防問題の3年間延長という提案とともに研究会を立ちあげて、いろんな意味で勉強はやっていきましょうという提案もいただいておるわけでございます。この両方の道、両方の判断について適切なご判断を本議会でもお願いしたいと、こういうことでございます。このような中で、議員からは、これまでの協議の経過についてもご質問いただいたわけでございます。


 この消防問題だけについて言いますと、斐川町では平成17年(2005)の消防受委託の運用開始後、斐川インターチェンジ供用開始に伴う出雲消防署斐川出張所の改築、高規格救急自動車の購入配備など体制整備を進めてきておりますとともに、単独での運営についても検討されましたが、町の厳しい財政状況等からは困難であるという判断が示されたところでございます。


 この判断をもとに、平成19年(2007)から受委託の継続の申し入れが開始されまして、先般、9月28日、町長及び町の議会議長から文書をもって、「消防受委託事務の継続」の依頼と「出雲の國広域連携推進研究会の発足」などの提案があったところです。今後、消防事務の受委託を継続する方向で早期に両市町間で意思決定が図られるよう協議を進めるとともに、この両市町間で合併を即前提とすることではなくて、広域連携推進の研究会の立ちあげ、そして、この研究会が発足した上は、お互いに率直にいろんなことを課題を出しながら勉強し、さらにその中で両市町統合に向かっての道筋を見つけ出していきたいと、こういうことでございます。このような立場で今後とも誠実に対応していきたいというのが私の考え方でございます。よろしくお願いします。


○議 長(今岡一朗君) 多久和議員。


○28番(多久和康司君) ありがとうございました。新聞報道だけではちょっとわからないということで、この問題お尋ねしたわけでございまして、私も市長がおっしゃるように、消防問題だけでなくして、いろんな教育問題、あるいは経済、あるいは産業、文化、それから福祉、これから少子高齢化の中で、やはりいろんな、お互いに協力し合いながらやっていかなければならないだろうというふうに思っています。今も現に福祉なり、あるいはいろんな問題については協力しながらやっておられるというふうに思ってますし、出雲から斐川へお勤めの皆さんもいらっしゃいますし、当然出雲と将来的に合併するということで斐川へ住んでいらっしゃる方の意見も私は聞いております。そうした中で、今、市長さんの方からいろんな問題を、研究会を立ちあげたらどうかというふうな申し出があったということを聞きました。これについて、私はその問題については、やっぱり粛々とそういう問題をお互いに協議しながら、やっていく。従来、簸川郡として2市5町、こういうところは連携を保ちながらいろいろ合併するまでやってきた、こういう経緯もありますし、お互いにこの出雲地域は連携しながらこれからもやっていく、そういう住民の皆さん方の期待が非常に多うございます。こういうのをやはり、そういうふうな問題を話し合うという提案があれば、私はそれに沿ってやっていかなければならないなというふうに思っております。ぜひ、そういう形で進めていただくようにお願いしたいということ1点だけお願いしたい。


 非常に皆さん方は心配しておられます。受委託問題、これも早目に結論を出さなければいけないなというふうに私どもも思っておりますし、市長さんは、私はできたらいろいろ議会と話し合って12月には結論を出して、きちっとやっぱり私は続けてやっていくという形、消防の受委託についてはですね、いうふうな形がいいではないかなと思っておりまして、この点について、市長さんのそういうふうな、いつごろまでにという考えがあれば、お聞かせいただきたいなと思っております。よろしくお願いします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) この受委託の問題は3年間延長したと。3年間受委託をやってきたと。さらに今後どこまで延長するかという問題と、この受委託の業務提供に当たっての考え方、業務を受ける立場の斐川町としての考え方の問題を整理しなければならないと思います。やはり基本的には広域消防であれ、単独消防であれ、その当該行政の責任として、これはきちっとやるべき問題。全国的には今までの経緯があって受委託もございますけど、これだけ一緒になって事務組合で当事者として一緒になってやったものを分けるときに、それじゃあもう受委託、私らの住民の生命、財産にかかわる消防業務だけは我々はやりませんと、出雲市さんやってくださいという形はないだろうと。やはりこれは異常な事態であると。今まで主体性を持ってやってきた事務組合、これはもう相違ないわけでございますので、じゃあもう行政を統合して当事者の責任と能力においてきちっと引き続きやるという形にするのが斐川町行政の中での斐川町住民の皆様への奉仕の道じゃないかと、こういうことでございます。


 で、ございますが、もう少し時間を欲しいということでございますので、今回は、今まで3年、あと1年か2年とか区切るということでも、どうして1年か2年かという議論も出ますので、やはり3年なら3年という区切りで、これをやはりセットにしたいと。セットにしたいということは、これ以上無制限に受委託関係が続きますよという考えは決してございません。何かまた要請すればまた延びるかのごとき印象をお持ちであれば、そういうことではないじゃないかと。もう今回の合併後3年たって、さらにその先の3年ということになってきますと、そこでお互いに考え方を整理すべきだと思っておりまして、この機会に明確に申しあげますけど、消防の受委託関係は、仮に本議会でもご同意いただけますならば、来年3月から向こう3年間というところで終わりだというふうに考えていきたいと思いますし、議会の皆様方もそういう方向でご了承いただきたいと願うものでございます。


 その上は、合併統合体としてやるのか、あるいはそれぞれの立場で独自に頑張っていくのか、その辺のところが住民の皆さんの決するところではなかろうかと思っております。皆さん方の、特に斐川町の皆様方の生活の安全、安定、それをともどもに、一緒になって頑張りたいという切なる願い、真摯な思いだけでございますので、ご理解いただきたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 多久和議員。


○28番(多久和康司君) 大変どうもありがとうございました。私も市長の言われるような形で進んでいただけたらなというふうな気がしております。私どもも本当に心配しておりまして、次また3年やって、また次やるというようなことではなくして、やはりこの問題をどう解決していくかというふうな形で糸口を見つけた上で、きちっと3年なら3年できちっとやっていくと。そのためにはそうした協議、研究会を立ちあげて、いろんな問題点を話し合っていただきたいなと思っておりますので、よろしくお願い申しあげて、私の質問を終わります。ありがとうございました。


○議 長(今岡一朗君) 以上で28番、多久和康司議員の質問は終了いたしました。


 次に、6番、板倉一郎議員。


○6 番(板倉一郎君) 登壇 6番、市民新風会、板倉一郎でございます。事前通告に従いまして、3点について質問をいたしますので、よろしくお願いいたします。


 質問の1点目は出雲市の産業について、伺います。


 ご存じのとおり、島根県及び出雲圏域は公共事業などの公的依存度が高い地域であります。私も数値的なデータがないかということでいろいろ調べたのですが、その中で11月30日に内閣府が発表した「地域の経済2007の報告書」におきましても、政府消費と公的投資の県民総支出の割合が約4割近く、高知県、沖縄県に次ぎ島根県が第3位に位置しております。また、島根県が3月に発表した「出雲圏域の地域経済構造分析」においても圏域内市場産業の生産額6,415億円に対し、公的支出が2,094億円であり、約3割を占めています。また、住民所得においても、住民所得3,897億円のうち公的部門から生じる雇用所得と年金所得が所得全体の約4割を占めています。


 以上のようなデータから見ましても、全国では2002年以降、景気回復を続けていますが、公的依存度の高い出雲市の景気については、国や地方の財政健全化の取り組みの中で公共事業の縮減により厳しい状況であることを示しています。


 そこで、1点目、出雲市の現状を確認するため、出雲市内における公共事業の見通しについて、次の点を伺います。


 国及び県の財政健全化計画により、出雲地域の公共事業は減少していますが、その状況について、ピーク時及び現在また将来の見通しを伺います。


 また、同様に出雲市の公共事業費の見通しについて、伺います。


 次に、2点目、こうした状況の中で地域経済を持続的に発展させるためには、出雲市の産業を公共事業依存型から民需主導型へ転換していく必要がありますが、市長はどのように考えておられるのか、伺います。


 3点目は、新ビジネスパークについて伺います。


 平成19年度(2007)施政方針において、外部からの誘致や市内企業の集積を進めるべく新ビジネスパークの基盤整備に逐次具体的に着手すると述べられましたが、その現状について伺います。


 また、整備の方法については、無駄な公共投資を防ぐ観点から、誘致企業が決まってから企業のニーズに応じて整備するオーダーメイド方式による整備と理解していますが、その整備方法に変更がないか、伺います。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまの板倉一郎議員のご質問にお答えいたします。


 まず、産業政策の中で、本市において主要な部門を示します公共事業の見通しについてご質問いただいたわけでございます。この出雲市と斐川町を対象とする出雲地区ということになった場合のデータをちょっとご紹介いたします。この両地区における国、公団、事業団、地方公共団体、これは県も市も含みます。その他公共団体の発注する土木建築工事、測量の請負額を過去10年間にわたって見たところでございます。データは西日本建設業保証株式会社による公共工事動向調査による分析結果でございます。過去10年間においては、出雲市も松江市、その他のまちもそうでございますが、平成10年度(1998)がピークとなっております。このピーク時で見ますと、出雲地区が762億、松江地区1,111億、石見地区、これが大きいですね、1,400億、そういうようなことになっております。平成10年度(1998)、この当時は、景気振興というものがありまして、補助金より借金してどんどん事業をやってほしいと。借金の返済は国が責任を持ちますということで、国の政治も行政もそういう方向で激励、奨励しておったんですね。島根県も、出雲市も、松江市も、ほかの石見地区もそういうようなことで平成10年度(1998)をピークに相当借金をしながらも公共事業発注を重ねた結果、この年は全県内で4,105億を引き起こしております。それが平成18年度(2006)どうなったかと言いますと、出雲市の762億が457億、松江市の1,111億が、これは出雲市より低くなりまして416億、石見の1,400億は532億、全県にわたって4,105億であったのが1,823億と、半分以下に激減しております。


 このような状況を受けて、現在の出雲市の今の分を件数で見ますと、だんだんだんだん前年に比べても減ってきて、現在の水準になってきていると。457億、762億ピークが457億、でもまだ出雲市はいいんですよね。6割ぐらいです。6割強、7割近い。松江はもう半分以下になって1,100億台が400億、石見に至っては1,400億が532億というようなことでございます。改めて申しあげておきます。


 そのような状況の中で、松江財務事務所が発表した本年11月の県内経済情勢報告においても、全体としては持ち直しに向けた動きが続いているものの、公共事業は県や市町村で前年度をさらに下回っているほか、国や独立行政法人等では大幅に下回っていることから、全体では前年度に対するマイナス幅が拡大しているという報告がございます。国、地方を通じたこうした厳しい財政状況を反映いたしまして、こうした公共事業の厳しい状況は当分続くと考えられるわけでございます。


 出雲市における公共事業費も合併前の旧2市4町時代における社会資本整備や新出雲市の基盤整備等により市債の残高は増加傾向にございますが、この公債発行の状況、今後の見通し、これは先ほどの答弁でも申しあげたとおりでございます。決して阿國座あるいは博物館があるから財政が急におかしくなるというようなことではなくて、大変な重荷を今背負ってずっときているわけでございます。しかし、ここでちょっとセーブすれば、先は明るい安定したものに持っていきたいと、こういうことでございます。下水道事業もでございますので、今のような状況の中で3分の1程度まで下がっているところもございますし、石見の方ではほとんど下水道事業という工事は本格的に立ちあがっていないということでございます。出雲はまさに燃え盛っている火のごとく下水道事業をガンガンガンとやってきて、ちょっと休んでまたさっといくというような状況でございますので、またご理解いただきたいと思うところでございます。


 そして、産業構造の問題もここで意識しなきゃならないわけでございます。平成18年度(2006)の「事業所・企業統計調査」によれば、島根県の全産業における建設業事業所の構成比は12.7%と全国の9.3%を大きく上回っております。建設業事務所においては、本市においても同様でございまして、平成16年(2004)6月1日現在で事業所数としては卸小売業、サービス業に次いで3番目に多く、市内の全事業所に占める割合は約14%となっております。民間建設事業があまり多くない出雲市では、建設業事業者にとっては公共事業に依存する割合が高いという状態でございます。しかしながら、近年、極めて深刻な財政状況の中で、国、県ともに公共事業について、事業費の削減や重点化、効率化が図られているところでありまして、建設業を取り巻く環境は非常に厳しいものがあります。


 このような状況の中で、本市では、公共事業を従来どおり重視しながらも、21世紀産業都市の創造という重点施策を掲げまして、産業基盤の整備としての企業誘致、既存企業の投資拡大の促進、さらには商業流通の活性化、農林漁業振興のための諸施策、指定管理者制度の導入など、民間活力の推進、民間における雇用の増加に力を入れていくというところでございます。


 また、新産業の創出や地場産業振興という観点から、NPO法人21世紀出雲産業支援センターにおいて、産官学連携のコーディネート事業や研究開発事例発表会の開催などの企業間の交流事業、新技術や新製品の開発・販路拡大への支援事業などにより、産業の一層の振興を図り、また「21世紀出雲産業見本市」を開催し、最新の技術・製品の紹介や商談会などビジネスチャンスの場の拡大を図っているところであります。


 さらには、21世紀出雲農業フロンティア・ファイティング・ファンド、いわゆる3F助成事業の充実による農業の振興、ぶどう・いちじくなどの全国ブランドの確立、継続発展やビジネス化にも取り組むとともに、一般企業に農業参入の道を開き、その支援措置を講ずるなど、建設業を含めた企業の新分野の進出促進策もとっているところでございます。


 また、これらの産業振興とともに、今、最も重要と考えておりますのが、21世紀出雲神話観光大国の創造という重点施策でございます。これによるところの観光振興、特に、秋には「21世紀出雲『神在月』文化振興条例」も制定されまして、「神話の夢舞台出雲」の創造ということを合言葉に、交流人口1,000万人を目指しているところでございます。


 また、昨今、大きな賑わいの場となりました県立古代歴史博物館、石見銀山の世界遺産登録、そしてまた出雲大社における遷宮間近に控えた心のふるさと出雲にひとたびお立ち寄りくださいということ、「一生に一度は出雲へ」というようなキャンペーンの中で、急速にこの出雲大社界隈でのお客さんの数も増えていると。先般の献穀祭の賑わいは、まさに想像を絶するものがあったわけでございます。


 さらに、「出雲ぜんざい」などの新しい出雲ブランドの全国発信、順調に出雲のブランド商品としてのぜんざいの第1号店も発足しているところでございます。この上に博物館とのダブルヘッダーとしての先頭を切ってもらいたくて、出雲阿國座というものの構想を進めているところでございます。門前町の賑わい、まさに今をおいてその再考を図るときはないという思いで、「神話の国出雲」を全国発信していきたいという決意でございます。これによって、商売の発展、賑わい、そして住宅の集積、交流人口の増加、これが出雲の産業経済発展の新たなキーファクト、新たな要素になろうかと考えているところでございます。


 次に、新ビジネスパークについてもご質問いただいたところでございます。


 この構想については、平成10年(1998)、旧出雲市のグランドデザインにおきまして、産業基盤の強化と雇用拡大、さらには定住促進を目指して新たな工業団地を整備しようという構想のもとに取りかかり、また具体化に向かって努力しているところでございます。


 この背景には、出雲における長浜中核工業団地が県内工業団地あまたある中で最もいい成績をおさめ立派に成熟していると。大体あの用地が埋め尽くされてきておると。さらなる発展を目指すには、やはり新しいコンセプトのもとでビジネスの集積する用地を確保しなきゃならないというところが構想の発端であったわけでございます。この新ビジネスパークの構想は、合併後の新出雲市においても継続していただいておりまして、市内外のトップ企業の皆様方、あるいは大学等の研究者の皆様方にお集まりいただきまして、出雲ビジネス誘致・集積推進懇話会という場で協議を重ねたところでございます。その懇話会の提言を受けまして、現在、場所など整備内容のより具体的な基本事項の方向性を検討し、その具体化に向かって現在努力しているところでございます。


 このような中で、やはり場所について、具体的に示しながら、やはり相手の理解も求めなきゃならないということで、従来から候補地として掲げております知井宮、神西両地域にかかる平成スポーツ公園北側の丘陵地、これが山陰自動車道の出雲インターチャンジ予定地に近いということで、これを第1の候補として、本年度基本計画を策定しているところでございます。


 そのため、まずこの7月から9月にかけまして、予定地の地権者及び神門、神西両地区の土木委員の皆様、自治委員などの関係者を対象に説明会を開催し、事業の概要について説明するとともに、調査のための立ち入り同意を要請したところであります。現在、同意を得たところから用地の調査等を実施しているところでございますが、これによって道路沿線あるいは道路予定用地を含めて全地権者からはまだ同意を得るに至っておりません。今後ともこの事業の趣旨、よくよく理解していただきまして、早急にこの基本的な条件を整えておかなければならないと思っております。また、造成計画の具体化、用水道、電気、通信施設等の基本的インフラの計画並びに交通の計画等についても具体化させていく必要があります。


 そういう状況で、やはり無駄な投資とならないよう、これをやっていかなければいけないということがあります。この新ビジネスパークにおいては、用地の所有権等移転や規制解除など可能な限り更地化を進めるとともに、あらかじめ水道・電気などの供給施設やアクセス道路などの基本的なインフラといった相手の立場に立って最低限必要だと思われる条件を事前に整えて、進出企業の要望を打診し、具体的な感触、進出の意向を確認していきたいと、こういうことでございます。


 そういう意味で、全部が長浜工業団地のように最初から全部用地として整備して完成させておいて、それを切り割りして、そして部分的に売っていくという方式ではなくて、いわばハーフメイド、半分ぐらいつくっておいて、イメージ的にわかっていただきながら、相手企業の用途あるいは要望に応じてこの用地を整備して売り渡すというような方向で今考えておるところでございます。


 しかしながら、現在、企業の皆さん方の反応は、このような島根県、出雲市の状況、高速道路がまだたどりついていないという状況、あるいはその他のインフラ整備においてもこれからという、この県内全体の状況を見ながら、慎重に考えたいと。あるいは今後の検討課題として受けとめさせていただきますという反応でございます。具体的に私はもう進出しますという明確な回答を得ておらないところでございますが、これからさらに焦点を絞って具体の協議を進めていきたいと、こういうふうに思っているところでございます。


 以上、答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 板倉一郎議員。


○6 番(板倉一郎君) ありがとうございました。いわゆる出雲圏域における大規模な公共事業も昨日国道9号線バイパスの工事の完成や山陰自動車道の斐川インターチェンジから出雲インターチェンジ間も平成20年代の前半には完成目標として今工事をしておられる。また、斐伊川・神戸川の放水路事業なども完成に近づいており、要は大きな公共事業がだんだん終わりに近づいてきていると。そういった中でも、現実には建設業というのが今も出雲市の主要な産業であるということが事実であります。そういった中では、行政は財政改革のために財布のひもを閉めるというのは、これは大切なことではありますが、その財布のひもを閉め過ぎていることによって、逆に地域が疲弊して、またそれが税収にはね返ってくるということがないように、そこのところは難しいところではあると思いますが、考えてやっていただかなければいけない点ではないかと思っております。限られた予算の中では、先ほど市長がおっしゃられましたように、私も次の質問にもかかわってくるんですが、観光振興というのが重要な出雲市の産業だと思っておりますので、そういったところには積極的に投資していくべきじゃないかと思っております。


 新ビジネスパークについては、先ほど全体の状況を見ながら、また進出する企業の動向を踏まえながら、慎重にやっていきたいというふうにおっしゃられまして安心したんですが、1つは、先ほどの多久和議員の質問の中で斐川町との連携を考えたときに、斐川町にも実際には斐川のインターチェンジ付近に工業団地がありまして、私も昨日ホームページで確認したんですが、斐川の工業団地、総面積33.7ヘクタールのうち分譲可能面積が22.4ヘクタールということで、まだ6割ありますよということはホームページ上でもありました。これもインターチェンジ付近ということで立地条件としては新ビジネスパークと同じような状況にあります。そういった中で、斐川町との出雲圏域としての連携を考えるときには、このビジネスパークについてはそういったところも踏まえて判断をしていただければと思います。


 以上でこの質問を終わりまして、次の質問に移りたいと思います。


 2点目は、出雲市の観光振興についてでございます。


 出雲市の重要な産業が観光産業であることはだれもが考えるところであります。しかしながら、歴史的、文化的な遺産や豊かな自然に恵まれ、他市もうらやむほどの資源がありながら、生かし切れてない現実もあるのではないかと考えています。


 そこで、観光振興を考える上で特に重要である次の点を伺います。


 1点目、出雲市が交流人口1,000万人を目指す中で、大社門前町の再生が重要であります。その門前町の再生について、どのように考えているのか、また現在の進捗状況について、伺います。


 次に、2点目、出雲阿國座について伺います。大社門前町再生の柱である出雲阿國座については、新聞報道などにより建物の完成予想図が発表されて以降、その事業費の大きさや完成後の事業がよくわからないことから、市民の皆さんから私もいろいろな場面で質問されることが多々あり、そして、その中で賛成、反対の意見を伺います。


 そこで、まず市長の出雲阿國座に対する思い、またそれがなぜ門前町再生の柱になるのか、伺います。


 次に、阿國座で年間を通してどのような催し物を考えているのか。また、期待できる経済効果をどのように考えているのか、伺います。


 また、この計画を進めていく上で市民の皆様の理解をどのように求めていくのか、伺います。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 板倉議員のこの質問について、私の思いもお聞きしたいということでございますから、部長答弁ということではなくて、私の方から答弁させていただきます。


 この大社門前町の再生の問題は、再生と言われるからには、昔賑わいの場があったということなんですよね。確かにそういう時代はあったということ、歌舞伎座もはやっていたということ。そのような中で、出雲阿國座について、この再生の柱になるのかどうかというようなこともございまして、思いを述べさせていただきたいと思います。


 この交流人口1,000万人を目指す21世紀出雲神話観光大国の実現と言いますけど、口ではだれでもこういう大げさなことは言えますけれど、実際にこれをやらなきゃいけないのが我々の仕事でございます。そのやるための核になるのが博物館もございますけど、やはりあれ一本では難しいと思います。この阿國座が加わって、この2本の柱を中心に、いろんなお店の展開、あるいはいろんな催し物、行事の集積、街路の整備、お土産物店、温泉つきのホテル・旅館の整備等々、総合的にやはりこれ頑張っていかなきゃならない課題だと思っております。


 そういう観点で申しますと、現在、この阿國座については、とかく歌舞伎だというように思われている方がいらっしゃるようで、これは正しいということとともに、全部は言っておられないということでございます。確かに歌舞伎は世界に誇る無形文化財、世界の無形文化遺産として登録されて、世界にオンリーワンの舞台芸術と、それとともに能も文楽も特に世界遺産として認められておると。文楽の方が先行しておりましたけれど、いうことで石見銀山だけではなくて、これだけの大きな文化遺産、これを出雲を中心に展開できないかという思いはあるわけでございます。それとともに出雲こそ伝統社会の中で古代文化遺産の集積する場所、ここにおいてこそ和の精神、互譲の精神、相手に哀れみを持って接する、和やかにして、なおかつ共同の思いを持ってお互いに助け合うという、この精神、このことは古代出雲の神話の中にあらわされておりますし、こういう考え方は勝ち負けを競うようなローマ、ギリシャ神話にない新しい文化の発信として重要なロマンが秘められておると思っているところでございます。こういうような地であるからこそ、やはり歌舞伎はもとよりでございますけど、能や狂言、文楽、そしてまた和太鼓や神楽、そして日本舞踊等々日本の古典的な、伝統的な舞台芸術の総合的な発信の拠点にするんだということでございます。そして、ご参加いただく方ももとより本物志向の住民参加、日本を代表する世界に冠たる役者さん方の出演もご期待申しあげたいとともに、住民の皆様でなおかつこういった諸芸に秀でた方々、歌舞伎もあれば、この地では踊りもあり、和太鼓もあり、神楽もあり、民謡もあります。そういう方々で、なお全国への発信としても十分耐え得る立派な業績をおさめられている方、そして小・中学生、高校生、場合によっては幼稚園のお子さんでもそういった切磋琢磨の日常の練習、錬磨の中で立派に公演活動ができる方々は、このひのき舞台という思いを持って、この阿國座で情報発信、あるいはその芸の極みを皆さんにお示しいただきたいという願い、これによって年間を通じた和文化の総合的な芸術舞台の発信基地としての全国に輝ける出雲の阿國座、出雲の文化伝承の極みここにありというものをもって、全住民の皆様のご期待にこたえたいということでございます。ただ単に歌舞伎をやる、松竹が来るげな、今までのとおりだと。年に1日か2日で終わるげな、せいぜい10日だというような話じゃなくて、これがやはり全住民に対する日本全国民に対する出雲からの情報発信だと。そして出雲の市民も誇りを持ち、勇気を持って頑張ろうという、また気合いが盛りあがってくるというような施設にしたいと、こういうことでございます。


 このような思いで、今この阿國座の整備、この議会にも実施設計の予算をお願いしているところでございますが、もっとずらせばいいじゃないかというご議論、これはそういう議論もあるかもわかりませんけど、我々としてはやはり準備が整い次第、これをやっていくべきだと。これこそ早く経済効果をあげて、新市のそれこそはっきり申しあげますならば、財政も豊かになるということもございます。やはりこの情報発信の大事業、これが整い次第、むしろ博物館に遅れることだんだんだんだん日にちがたっておりますので、私は同時発信ぐらいなことを思って真摯に臨んだわけでございますけれど、だんだん日がこれだけ遅くなっています。早くキャッチアップしなきゃならないという思いで一日千秋の思いでこの事業に取り組まんとしているところでございます。


 そういうことで、これから出雲市民も15万人いらっしゃいます。いろんな立場のご意見、あるいはこういう情報について十分接する機会のないまま今日突然聞かれたという方もいらっしゃるかと思います。そういう意味では今後、本議会は一番重要な情報発信の場でございますけれど、さらにそれぞれの地区、いろんな機会に私も出かけますが、今後ともこの問題については丁寧に説明しながら、市民の皆様方のご理解、ご賛同を得たいということでございます。何とか皆さん方のご賛同をもって、皆さん方が主役、住民、市民の皆さん方が中心になって運営し、中心になってここで情報発信し、芸を磨いていただくとともに、本物の皆様にも来ていただいて、それに触発されまして、さらなる発展を願ってやまないところでございます。これがこの阿國座問題についての私の現段階での思いでございます。


 また、出雲市の観光振興の問題でございますが、いわゆる1,000万人を目標とするということは、言うのは簡単でございますが、実際にこれを立ちあげていかなきゃならないと、あるいは実現しなければならないということでは、先ほどの阿國座の問題もございますし、また、博物館の一層の発展を地元としても支援するという問題もございます。何といたしましても、このような目標に向かっての現在の準備の状況、阿國座自体の箱物としての整備は実施設計ということでございますけれど、そのほか新たに活用が実現しつつございます泉源、温泉の泉源ですね。この活用、これをどうするかという問題もあります。本議会でもご承認いただきまして、本年度、設計に取り組んでいるのが、いわゆる温泉スタンドでございます。このご縁広場内に温泉スタンドの施設を間もなく整備に向かいまして、旅館等の宿泊施設への配湯、お湯をお配りして、そこで観光地にふさわしい温泉のお風呂を経営していただきたいということでございます。


 また、この観光客の皆さんがお通りになる神門通り、これがやはり往時の賑わいの通りにしていかなきゃならないわけでございます。ぜんざいのお店、おそばの店が1つ、2つ、3つ出るだけでも大分人通りが多くなってまいりました。この神門通りをさらに一層賑やかにしていくための道具立てといたしましては、何と言っても駐車場帯を確保しなければならないところでございます。この神門通りの中心部に間もなく実施設計、用地確保等のめどをつけまして、平成21年(2009)4月にはあの通りに面したところで大きな駐車場を開設したいということでございます。


 さらに、この面的整備の一環として、幹線道路となる北荒木赤塚線、これが第1工区が来年春には開通の予定でございます。2工区についても実施設計を終え、今後、用地及び物件調査に入る予定でございます。この北荒木赤塚線と一言に言っても、お茶の間でテレビを見ておられる市民の皆さんはわからないと思いますけれど、吉兆館というのはご存じでございましょう。この吉兆館のところを貫通して大社の浜遊に至る新しい交流の道、あるいは観光の新しい道だというふうにお考えいただきたいと思いますが、このような道が整えば、その先には海岸の公園の中に食の文化にふさわしい大社のおいしいお魚をその新鮮なままご提供申しあげるようなレストランも考えたらどうかと。これについてはまたいろいろご議論はあろうかと思いますけど、そこまで踏み込んだらどうかという思いを抱きながら、この道に寄せる夢が広がるわけでございます。


 また、シンボル空間とされますこの門前町の中心部における電線類の地下埋設、そしてまた本年度から鷺浦宮内線の管路工事、下水道の工事に着手し、山手線につきましては、本年度実施設計を終えまして、逐次整備をする予定でございます。


 また、散策ルートの形成、あるいは建設に向けまして、神迎えの道や阿國の道の美装化、景観を特によくするために事業に取り組まんとしておりますし、本年度はその設計を終える予定にしております。


 これらの本市の取り組みにあわせまして、国道431号の歩道、神門通りの整備、特に県にお願いしておりますのは、勢溜の広場から阿國座予定地に向かっての国道431号の歩道の整備、神門通りの改修拡幅は先だとしても、これだけはすぐやってもらいたいということで、強力にお願いしなきゃならないと、この12月議会明けとともに、さらに県当局に私も要望に出かけます。これをやらなきゃいけないということでございます。


 そして、大社門前町の再生とともに私が願っておるのは、須佐神社を含めての大出雲圏の交流ルートの確立でございます。大社立久恵線、何物にも増して最重点の施策として道路をやってくださいということを強く強くお願い申しあげんとしているところでございます。最後にこのことをアピールさせていただきまして、今後とものご支援よろしくお願いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 板倉一郎議員。


○6 番(板倉一郎君) 市長の強い、熱い思いを聞くことができたわけでございますが、ちょっと2、3点、再質問させていただきたいと思います。


 出雲阿國座で年間を通しての催し物という中で、市長も先ほどおっしゃられましたように、皆さんは本当にただ歌舞伎を10日間やって、それでどうなのかとか、そういった意見をたくさん伺いまして、そういった中で具体的に年間の稼働率として、どの程度いろいろな催し物、先ほど言われましたように、別に歌舞伎だけじゃなくて、日本が誇る和文化というものはたくさんございますし、先ほど言われたとおりでございますので、年間どの程度の催し物を具体的に今の時点では検討しておられるのかということと、あと、文化を経済ではかるのはいかがなものかという面は私も思うのですが、そうはいってもやっぱり市民の皆さんから理解をしていただくには、その期待できる経済効果という点も具体的にわかるところがあれば、そこを教えていただきたいと思います。


 それから、今の市民への理解ということで、説明を十分に努力していくというお話があったわけでございますが、具体的には市民への理解の方法として各地区へ出向いていって、この文化・観光産業、出雲市が重点的にやろうとしていることについて、きちっとそういう市政フォーラムとか、そういったところを通じたりして、地区の説明をきちっとやられていくのか、または、「情報いずも」等の広報誌によって、きちっと説明をしていかれるのか、そこをお伺いしたいことと、あと、門前町整備事業の中でいろいろ言われる中で、やっぱり宿泊施設が今の規模では石見銀山を見られるお客様から大社へ来られるお客様のことを考えても、ちょっと不足しているのではないかという声も多々聞くことがあります。そういった中で、ホテル白鳥の誘致等のことも言っておられたわけでございますが、そういったホテル白鳥を含めて新しいホテルの誘致については、現状どうなっているのか。


 以上、3点について、再質問いたします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) まず、稼働状態はどうなるか。私が大体試算しておりますが、小・中学生の優秀な方々はやってもらいますのでね、だから高校生までを含めての一般の方、高齢者の方々、そういうような住民参加の中で、本物志向ということを見ますと、大体多くて、休む期間も与えて修繕チェックも必要でございますので、300日ぐらいやらないかんと思います。最低でも250日、300日稼働ぐらいでいかないかんと思ってまして、そのぐらいやれば相当に、どうせ公演に先立っての準備がありますからね、そういうのは引いていきますからね、300でいけば相当いい稼働率だと思います。出雲ドームも8割、9割ということでございますのでね、いろいろ皆さん方が今、歌舞伎で10日間というようなもの、そんな想像じゃあ困りますよ。もっともっと活用していくんです。だから、最低でも200日から250日、あの辺でぽかっと聞いている人いますけれど、今のような準備をさらに稼働させなきゃいかんと思っておりますので、そういうことを内々今、やっておる作業でございますのでね、要するにこれも挑戦でございます。挑戦ですよ。何か初めから意気消沈するようなことではいけませんのでね、必ずそういう方向で元気よく私の方から発信させていただいて、担当の皆さんも頑張っていただこうというようなことでございます。


 宿泊については、ホテルは現在民間でも計画されておりましてね、それで一般の旅館においてもお風呂場とか、店先とかをきれいにしていただいて、お湯も入れていただくというようなことで、民間とセットで何も市が誘致するとかということではなくて、市場の原理の中で、おのずとホテル、旅館が賑わいの場となるよう、集積もされることを願ってやまないところでございます。


 経済効果、これも試算でございますけどね、これが阿國座の経済効果、これ単体で言うのもおかしくて、これを単に切符が売れた、経済効果、そうじゃなくて、来られたお客さんが前後お買い物としてお土産を買って帰られるとか、そこへ向かってタクシーで乗りつけられるとか、広告宣伝のための印刷屋さんが潤うとか、いろんな効果があるわけでございますが、そういうことも念頭に置きながら、現在、来場者、例えば観光消費額で言いますと、これで約14億前後の効果、毎年度ですけどね。5年以降はもう少し下がる形で今かたく予測してますけど、そういうような10億以上のものを考えるということでございます。


 これをもってすべてではなくて、関連の間接的な影響がございましてね、それはレストランが潤うとか、出雲の中心部とか平田に至るまでお客さんの流れがどうなって、どれだけ効果があがるか、そういうところは全部予測はしておりません。で、この大社圏域内だけでのこういう考え方もしておりまして、全部トータルした正確なものははっきりできませんけど、今のところで予測すべきものとしては、そういうようなことを考えて予測しているということでございます。


 以上、答弁とさせていただきます。


○議 長(今岡一朗君) 板倉一郎議員。


○6 番(板倉一郎君) ありがとうございました。私たち会派でこの質問を行うに当たり、長浜市を先進地視察を行いまして、ここは市長さんもご存じだと思うんですけど、黒壁の古い建物の保存・活用を目的に、第三セクターの会社を立ち上げ、そこでガラスの文化の事業化に成功し、その会社が核となって、地域の商店街が活性化して、年間200万人もの人が訪れるようになって、市街地活性化成功のモデルとして全国の注目を集めているところであります。


 そこで、この第三セクターの前社長の笹原さんという方、この方、政府の「観光カリスマ百選」の第1号に認定された方なんですが、この方のお話を聞きました。その中で参考になったことは、まず最初に、この黒壁でガラスの文化をやること自体については、本当に周囲の方からは長浜市と言えばちりめんだと、ちりめんの博物館ならわかるけど、なぜガラスの文化なのかということで、非常な反対を受けながらも頑張ってきたと。で、現在はこれだけ成功して、今は周囲の皆さんも非常に協力的にやってくださっているというお話でした。そういった中で、やはりガラスという全く縁もゆかりも長浜市にはなかったものをなぜそこに取り入れたかと言うと、ガラス文化というのには歴史があり、文化があり、国際性があり、それから他には真似ができないであろうと、そういったことでこのガラスの事業を思いついたと。


 それから、事業を進めるに当たっては、本物志向であったと。その単なる売り物を売るんではなくて、文化を発信をするという、こういった観点で努力することによって、常に情報発信を心がけているということでして、リピート率がこの間聞いたときには40%、40%の人が何回も何回も訪れて来ていただいていると、そういったことでした。これは、阿國座の活用についても同様のことが言えるのではないかと思っております。


 先ほど市長の方からは力強く年間稼働率を300日目標で頑張れと。そういった中で経済効果も年間14億円を試算をしているということでございました。市民の皆さんからは、なぜこの投資が出雲市に必要なのかというところがわからないという声が多かったので、先ほどの市長の稼働率、また効果等を聞けば、また皆さんの理解も進んでいくのではないかと思っております。


 そういったことで、ぜひ阿國座を含め門前町の再生については、長浜市の場合は、この黒壁のものをつくってから20年かかって今の賑わいを取り戻したそうですが、ぜひ大社の門前町においては20年と言わず、先ほどの前段の質問でもありましたが、公共事業が本当になくなって、建設業が仕事がないということで困ることがないうちに、早くそういったことで観光が新しい出雲の主要産業として立ちあがるようにお願いをしたいと思います。


 それでは、次の質問に移ります。


 3点目は、出雲市の農業振興についてでございます。私自身があまり正直言いまして、農業に造詣が深いということはございませんで、これはいろんな議員さんもご存じのとおりなんですが、私の同じ部屋にいる議員さんが非常に詳しいものでして、そういった方からいろいろなことを教えてもらいながら、私なりに農業振興について、質問をしていきたいと思います。


 私は、出雲市の農業が盛んになるためには、当たり前のことなんですが、利益が出て、経営が成り立つと、魅力的な農業経営が広がって、若い人も農業を目指すことができるビジネスモデルが重要であると考えております。


 農林水産省の知的財産戦略本部は農林水産物、地域の食品の特徴が生産者が小規模であり、生産量の飛躍的拡大が困難であることや、作物やその品質が自然条件、地域性に左右されることから、付加価値をつけ、収益の向上を図るため、地域ブランドを構築して販売することが有効と考え、今年の11月21日に食と農林水産業の地域ブランド協議会を立ち上げるとともに、平成20年度の農林水産省の予算要求として農林水産物食品地域ブランド化支援事業を計画しています。


 昨年9月議会でも、私、地域団体商標制度を活用した出雲の特産品ブランド化への取り組みについて質問していますが、今回、国においても本格的な取り組みがなされる中で、出雲市の農業の現状について、次の点を伺います。


 まず、出雲市の特産振興の状況について、またブランド化への取り組み状況について伺います。


 次に、いろいろな方にお話を伺ったところ、出雲市においても個人や団体の生産者の中でも米ぬかを使った堆肥による米づくりや木酢液を籾殻からつくり、農薬として使い、野菜づくりをするなど、生産においての工夫や、より高く作物を販売するために生産から加工を一貫して取り組み、また独自に販売ルートを確立するなど、さまざまな努力がなされていることを伺いました。


 その中で、やる気を持って儲かる農業を目指す者に、特に生産を拡大するときの支援や、また販路を拡大するための支援がもうちょっとあればいいなという要望を伺いました。そこで、儲かる農業を目指している人に対する支援をどのように考えているのか、また、今後拡充していく考えはないか、伺います。


○議 長(今岡一朗君) 中尾産業振興部長。


○産業振興部長(中尾一彦君) 登壇 ただいま出雲市の農業振興、とりわけ儲かる農業等についてお尋ねをいただきました。


 まず、1点目のお尋ねでございますが、出雲市の特産品振興の状況についてお答えを申しあげます。


 本市の主な特産農畜産物には、果樹としてはぶどう、柿、いちじく、野菜としてはブロッコリー、青ネギ、アスパラガス、かんしょ、畜産としては和牛、こうしたものがございます。いずれも県の農業・農村活性化プランに振興品目として位置づけておりまして、安定的な産地形成を図ってきたところでございます。いちじくにつきましては、平成18年産で生果、いわゆる生食用でございますが、生果の販売額が1億円を超えまして、生産者、栽培面積も増加をしております。アスパラガスについても同様でございまして、販売額、生産者数、それから栽培面積など、年々増加しております。畜産の和牛でございますが、今年10月11日から米子市で全国和牛能力共進会が開催されました。この中で出雲市出品牛が優等賞3席のほか、入賞をいたしております。これは本市の生産者の技術の高さが評価されたものであるということで、大変喜んでおるところでございますし、また販売額も年々増加をしておるところでございます。


 一方、県内随一の産地でありますぶどうに関してでございますが、本年産の単価が昨年の単価を上回ったことから、全体の販売高は上昇したものの、生産者数あるいは販売面積の減少傾向が引き続き続いておるという状況でございます。


 次に、ブランド化に向けた取り組みの状況についてお伺いがございました。農産物の産地間競争が厳しさを増す中、他産地との違いを明確にしてブランド化を目指す必要がございます。こうしたことから現在、市、県、JAいずもとともに、出雲のネームバリューを最大限に活かした出雲ブランドによる販売戦略確立の検討に入っておるところでございます。ご案内のとおり既に多伎いちじくについては、県のブランド化重点品目にも選定をされておりまして、東京関東圏をターゲットにした販路拡大に取り組んでおります。また、ぶどうにつきまして、本年度から化学肥料の施用を低減して栽培したものを「いずもぶどう」という名称で販売を始めたところ、大変好評を得ているところでございます。こうした単品の取り組みをベースにいたしまして、今後市内産の農産物全体の販売戦略を組み立てていく方針でございます。


 なお、地域団体商標登録制度については、現在、出雲市では多伎いちじく、出雲和牛の2点について申請をいたしましたところ、いずれもまだまだ広域的な認知度が低いということで登録には至っておりませんが、今後とも登録に向けてさらに努力をしてまいりたいというふうに考えております。


 そして、3点目でございますが、やる気を持って儲かる農業を目指す方に対する支援策の充実等についてでございます。


 農業の担い手不足が深刻化する中、本市農業を担う農業者等が作る農業から儲かる農業への意識改革と経営感覚に優れた足腰の強い農業者の育成を目的にアグリビジネススクールを昨年度開校いたしました。今年度2年目を迎えますが、新たに「アグリビジネス実践研究科」を創設いたしました。まさしく自らが考えた「アグリビジネスプラン」を実践しようと5組の受講生が校長や専門講師の指導を受けながら最終仕上げに入っておりまして、農業関係者から大いに期待が寄せられておるところでございます。


 本市の農業支援策は、非常に特徴がございまして、その中でも特に農業3F事業、これはやる気のある農業者への支援、さらには新たな販路開拓や販売促進の取り組みへの助成メニューなど、幅広く備えておるところでございます。これは県内的に見ても最も先駆的であり、最も助成メニューも多種多様となっておる事業でございまして、いろいろな農業者への支援をこうした形で積極的に行っておるところでございます。


 財政事情も厳しさを増しておりますが、何とか現行制度を後退させることなく、特色ある出雲農業を推進していくために、常に何が必要か、そういったことを考えながら積極的に取り組んでまいりたいと思いますし、また、やる気のある農業者の皆様に対しては、とりわけ支援をしてまいりたいと考えております。


 以上、答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 板倉一郎議員。


○6 番(板倉一郎君) ありがとうございました。1つ、提案と言いますか、先ほど出雲ブランドをどんどん今後積極的に活用していきたいということでしたが、日経リサーチの地域の特徴をブランド価値にかえるというレポートがございまして、そういった中で地域名をほかの地域とは違う独自性を感じるかとか、愛着を感じるか、また地域の商品やサービスを購入、利用したいかとか、行ってみたいかとか、住みたいと思うかとか、そういう分を数値化してデータとしてとられた分がありまして、そういった中で、特に特徴的なのが都道府県名よりも旧国名が、そういうもののポイントが高いという知名が三重県で三重県と伊勢、島根県で島根県と出雲、石川県と加賀、香川県と讃岐が挙げられておりました。島根県というのが全国47都道府県中で46位、47位が栃木県だったんですが、そういった点で非常に島根という名前が誇りは持つべきでございますが、商売を考えたときには非常にポイントの低い値でございます。逆に出雲というのは、本当に出雲の國ということで有名で非常にポイントの高い名前でございます。そういった出雲というブランドをもっと積極的に活かしていただきたいということと、あと、農作物で上位にあるのが夕張メロン、山形のサクランボ、愛媛のミカン、鳥取県の二十世紀梨、これは上位5位のうち4つが果物が占めております。出雲市にも先ほど部長がおっしゃられましたようにいちじく、ぶどう、柿、果物でも本当にいいものがございますので、ぜひこのブランドの名前とあわせて積極的な取り組みをしていただきたいということと、先ほど部長がおっしゃられましたように、やる気のある人に対する支援は、この人たちが出雲市に対し外貨を獲得していただく本当に貴重な人たちでございますので、ぜひ手厚い支援をよろしくお願いいたしまして、私のすべての質問を終わります。


 ありがとうございました。


○議 長(今岡一朗君) 以上で6番、板倉一郎議員の質問は終了いたしました。ここでしばらく休憩いたします。再開は午後3時といたします。


               午後 2時43分 休憩


               午後 3時00分 再開


○議 長(今岡一朗君) 休憩前に引き続き会議を開きます。


 一般質問を続けます。


 21番、勝部順子議員。


○21番(勝部順子君) 登壇 21番、公明党の勝部順子です。通告に従い、3点の質問をいたします。


 初めに、市長の市政運営に対する考え方についてお尋ねいたします。


 1点目、市民が今求めている市政運営に対する期待と市長の考えとの違いについて、伺います。


 17年(2005)の合併から3年目に入り、本格的な市政運営が行われています。旧自治体ごとの課題や急がれる学校建設など順次進められようとしています。合併に対する希望を持たれている住民の皆様方の声に少しでもこたらえるよう望むものです。しかしながら、最近、市民の方からは、市長はこのごろ建物をたくさん建てられるね、また財政は大丈夫ですかなど、市長の市政運営に対する不満の声を聞くことが多くなりました。中でも一番多いのは、出雲阿國座は要らない、何のためにつくるんだとか、弥生の森博物館建設に対する反対の声です。多くの市民の方は建設に対し大変否定的な意見をお持ちです。先日、広報紙に阿國座の完成予想図が載ってからは特に要らないコールが聞かれます。こうした声は市長の耳には届いていませんでしょうか。こうした声があるならば、少しとどまり、皆さん方の声に耳を傾けることが大事ではないかと思います。


 私は、いま少し建設費や建設規模の縮小、建設時期の見直しなどに時間を割くべきだと考えております。この質問を提出した後、新聞に出雲阿國座総事業費が予定していた30億円から42億円に増える見通しであること、9月に基本設計の概要公表後、詳しく積算した結果、見込みを大幅に上回ったことなどが掲載され、大変驚いています。事業費は一体幾らかかるのか。幾らでも増えていくように思えてなりませんが、お聞きいたします。


 後世に悔いを残してはなりません。そのためにも広く市民の声、各年代の方々の意見を十分に聞かれることを要望します。一部の人たちだけが喜ぶ建物建設であっては決してならないと思います。せっかく建てる建物ですから、市民の多くの方から認めてもらうべきです。市長は市長就任以来、15万市民の皆様方との対話と交流による市政を眼目として、絶えず各地域のニーズ、状況を把握し、適時的確な市政の推進に努力すると言われてきました。今こそその姿勢で少し考え直すことが必要ではと考えます。


 2点目、市民の多くの方が求めているバス交通の充実について、伺います。


 10月1日から石見交通のバス便が廃止になりました。廃止による影響と対応について伺います。私は、これまでにも市民の交通手段の確保については、何度も議会で取りあげてきました。ますます高齢化が加速する中で、最重要の課題であり、市政運営の中でも重要な問題であると考えます。


 特に、湖陵町では石見交通の廃止により、これまでの生活スタイルを変える必要が出ています。例えば市中心部の病院の診察に行くのに、バス便がなくなった方はタクシーでの往復になり大変困っておられます。また、通勤のためにバスを利用していた人は勤務時間の短縮をされました。石見交通のバス便廃止による影響と、これに代わる対応策はあるのか。また、市は何か対応策をとられたのか、伺います。


 2点目に、福祉バスの現状と柔軟な対応について、伺います。


 旧自治体ごとに走っています福祉バスの実態は、どのようになっているのか、伺います。


 旧自治体ごとに走っているバスを隣の町にも走らせるなど、柔軟な対応ができないのでしょうか。せっかく出雲市は一本になったわけですから、例えば多伎町を走っている福祉バスが少し湖陵町の中に入ってきてもいいのではないかとも思いますし、その辺の対応ができないのか、これは要望として伺います。


 3点目、平成18年度(2006)決算に対する監査委員の忠告を20年度(2008)の予算にどのように反映されるお考えか、伺います。


 監査委員からは、財政状況について、数値を挙げながら、今後もしばらく悪化傾向が続く見込みであり、出雲市の行く末を危惧しているとの発言がありました。地方債残高は一般会計と特別会計を合わせた18年度(2006)末が1,927億5,000万円であり、前年度より39億円、率にして約2%増加しています。合併特例債など財政上有利な起債も含まれますが、借金に違いはなく、今後は箱物など多額の起債借り入れを伴うものについては、極力事業費を縮小するとともに、場合によっては後年度へ先送りするなど、地方債残高削減に向けた不断の努力を望むとの発言でした。また、行政コストの削減はもとより、負担金、補助金の見直しなど、行政改革を早期に断行し、財政破綻が現実な問題とならないよう気を引き締めて財政運営に当たられるよう望まれています。


 収納対策にも触れられ、一般会計における不納欠損額が約7,100万円、収納未済額が約9億円、特別会計国民健康保険事業における不納欠損額が約4,900万円、収入未済額が約6億6,000万円など由々しき事態であり、公正負担の観点から、また懸命に支払っていただいている多くの市民の方々に報いるためにも収納対策のさらなる強化を図るよう指摘されています。こうした厳しい指摘を20年度(2008)予算にどのように反映されるお考えか、伺います。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまの勝部議員の質問にお答えいたします。


 私、市長就任以来、勝部さんとこれぐらい意見が対立したことは初めてでございます。驚くべき事態でございます。全く見解は異にするところでございまして、合併した大出雲は何がどう違うかと。教育や文化や科学や力入れていきます。一番大きな違いは観光戦略ですよ。ばらばらのときは何ができたかと。出雲市は長い間、商工観光課、するがごとくしないがごとく何もしないでやってきたと言っても、ひどい表現でございますけれど、私自身は非常に不満に思ってました。出雲市というこの16地区の中での観光戦略には限界があったと。大出雲市、平田から大社、佐田、多伎、湖陵が入った。これこそ観光、新しい産業をおこす最大のチャンスがやってきたと。合併前との違いの一番大きなところはこれだと思います。あとは教育、文化、福祉、それはもう合併しようがしまいが堂々といつもいつもやっていかなきゃいかん課題でございます。違いはここに、この1点に絞られると。観光戦略こそが大出雲市合併の一番大きな行政の効果、違いがここに出てくる。観光と言っても非常に広いわけでございまして、農業観光から産業観光まで含むわけでございますが、いずれにいたしましても、象徴的にはこの出雲のこの全国に名だたる大きな大きな財産をいかに生かしていくか。これによっていかにお客さんが来、住民の皆様が心豊かになっていくか。そこに雇用の機会が増えて所得が上がるまちをつくっていくか、新しいキーファクターとして、これぐらい大きな要素はないと思っているところでございます。


 そういう意味で、私もこの3回目、3巡いたしました。38会場、今年37会場、ずっと市政フォーラムでこのことを訴えてきておるんです。やはり観光の文化の違い、お求めに応じて、質問に応じてこの問題についてもお答え申しあげております。このたびもこの議会、平成7年(1995)の立ちあがりから出雲神話観光大国の建設というのを市政の大きな眼目にして訴えてきたわけでございます。その中の柱として具体の事業は何かと言われれば、博物館と阿國座、この2本柱で全国の衆目をここに集めるんだと。そして、この地において所得の上がる、経済の発展するまちをつくるんだと。もうここに尽きるわけなんです。あとは、もとより今までの出雲の加工品産業から、食品産業から、福祉にわたる産業、このようなものを基本にしながら、新しい平田におけるエネルギー産業のようなものも含めて、やはり経済の発展を図る。これはもう合併する、しないにかかわらず、それぞれの今の持ち味を生かして、お互いにずっと押していく。でも、一緒になったから初めてできることになったのがこの観光戦略なんです。それぐらいに思いは尽きないわけでございますし、また、阿國座の構想というのは、実はもう昭和60年代からございまして、千家管長さんが代表となられまして、阿國歌舞伎の振興財団、これの目標はやはり、昔、大社の町にあったあの劇場をもう一度再興して、賑わいを取り戻そうということが基本的な目標でございまして、それの達成のためにどうしても民の力だけでは難しいと言って当時の大社町にお求めになって、しかし、大社町の行政としてうらら館が先行してしまったと。なかなかこれの実現は難しいと。合併新市の方での課題として、これをお願いいたしますという切々なる要望が繰り返されて今日に至っているわけなんです。


 それとともに我々も全国いろんなところを渡りますけど、先ほどの話のごとく出雲というブランドは全国で名だたるものがあります。これはどこへ行ってもまだ出雲の大社さん、出雲大社のあるところですねということが、東京都の運転手さん、いろんな方に聞きますけど、大体あのあたりの北海道や東北出身の方が多い、その関東の運転手さんの方々でも出雲大社のことはご存じなんです。島根県はどこにあるかと言っても、さて、一番ひどい例は岐阜の方でしたかなとか、四国の方ですかと、日本海ということを知らんで、四国の方だというようなことも言いましたが、そういう方もあります。出雲の大社は、あっ、日本海のあの辺ですねという言い方をしてくれる。そのぐらい伝統的な日本の社会において、まだ光り輝きは失われていないと。この機においてきちっとこれをもう一度全国民的に確認していただいて、出雲の大社にお参りしながら、博物館を見たり、歌舞伎を見て、日本人の心を取り戻す、そして我々出雲市民もそれを糧に誇りと自信を持って前進するという証にしたい、その拠点にしたいという思いがこの阿國座という1点でございますけど、それには込められているものでございます。単に箱物ではなくて、我々の精神的な支柱として、これを新たに再興したいという願いを込めているものでございます。


 私も科学館の構想のときにいろいろご議論もいただきました。あの使い方、当時から私はそういうことを申しあげておりましたけど、これからの子どもさんの養育は、芸術とか、文化とか、科学が重要だと、これこそ21世紀、日本が生き延びていく、発展していく、一番大きな力になるということで科学館もつくらせていただきまして、毎日のごとく全出雲市民のお子さん方が今通って、元気に科学館に行って楽しいと言っておるわけでございます。事ほどさように、あっ、阿國座ができて励みになった、切磋琢磨、何とか阿國座で上演したいと、そのために神楽も苦しいけど勉強したい、私もやりたいと言って子どもさん方も頑張っていただく、このような道を開くということが我々の大きな望みでございます。もちろん歌舞伎という伝統芸能に親しんでいただく、佐田のむらくも座をはじめ皆さん方のご努力で、そういうことをやるグループ、団体も育成されることも願ってやまないところでございます。


 そういう意味で、現段階、ご指摘のような予算でございますけれど、やはり私はこれを遅らせる、あるいは縮小することによってのインパクト、あるいは価値の低減ということが、かえって経済的効果も縮減されるということもございまして、やはりこの際はやるからには、いいものをきちっと残すということの中で経済効果も生み出していくということは重要ではないかと思っているところでございます。


 この際、申しあげますけれど、やはり一般財源を極力節減する形において、これが今できるという状況もあるわけでございます。一般財源、当初予算、約1億8,000万円投入して、この阿國歌舞伎をつくるわけでございますが、阿國歌舞伎ではいけませんね、阿國座をつくるわけでございますが、いずれにいたしましても、このような予算の仕掛けの中で、合併ならでは、このチャンスならでは、こういう仕掛けは期待できないわけでございます。この特例債が使えるこの時期に、やはり我々といたしましては、この事業は前進させていただきたいと、これが福祉や教育や文化の財源を新たに生み出していくということも含めて、やはりお願いしていかなきゃならない課題だと思っているところでございます。いろいろまだ申しあげたいことはございますけど、また再質問でもあれば、さらに具体の話もさせていただきたいと思います。


 また、出雲の弥生の森博物館も実はもう勝部議員も旧出雲市議会の議員でございましたからご存じと思いますけど、平成8年(1996)6月にこの出雲における歴史文化、民俗資料等の活用がなされていないと、眠ったまま死んでおるという思いから、それを活用するための検討委員会を池田満男委員長のもとで開催させていただいたわけでございます。それのご提言も受けまして、平成12年(2000)3月には西谷墳墓群を文化財審議会、文化庁で国の文化財に指定してもらったわけでございます。そして、指定されたら、それに対する財政援助もあるということを念頭に、この西谷墳墓群から発掘調査されました数々の貴重な文化財、そして史跡の状況、島根大学の渡邊考古学教室の教授からのご助言もございまして、何とかそういうものを建てて、そこに今まで島大調査団がまとめた資料、あるいは数々の古代の出雲文化の輝ける珠玉の名品、これを展示して皆さん方の学習に供したいというような思いが寄せられまして、それで平成16年(2004)2月には古代出雲王墓館というものを建てるべきだという答申もいただいたわけでございます。これは合併に先立つ1年半も前のことでございますが、1年前でございますね、平成16年(2004)2月。そのような提言を受けて、新出雲市においてこれを実現するというようなタイムスケジュールになっているものでございますけれど、これは本当に旧出雲市時代からの大きな課題でございまして、個々において、荒神谷や加茂岩倉の遺跡等の連携の中で古代、特に弥生後期から古墳時代における出雲文化の全体の姿が学習、研究できる場が整うという意味で画期的な施設ではなかろうかと思います。これも科学館同様、古代の出雲文化、あるいは日本の古代歴史を学ぶときに小・中学生、場合によっては高校生の皆様方もスクールバス等でここに参集いただきまして、学習の場を提供したいと、実物をもって教える、これぐらい明確に意識の中、記憶の中に残ることはございません。本の学習だけではなかなか定着しません。その場限り、受験対策だけで終わる。しかし、本当の感動を持って、きちっとこの古代出雲文化、古代日本史の世界を学ぶには、この場に優るものはないというものを構築したいという思いでございますので、これも子ども様方、あるいは市民の皆様方、あるいは全国の考古学者の皆様方の研究・学習の殿堂としてご承認いただきたいと思うわけでございます。


 規模も議会の皆さん方のご意向に沿って、圧縮しながらもぎりぎりセーフという形で、それなりに価値のあるものができるという見通しが立っているわけでございます。このことについても、またお願い申しあげる次第でございます。


 以上、この問題についての私の勝部議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。


 次に、バス交通の問題でございます。石見交通のバスの便の廃止の影響と対応についてという問題でございます。


 大田市と出雲市をまたがるこの大田今市線は、昭和28年(1953)から石見交通が自主運行路線として運行してまいったものでございます。平成12年(2000)に石見交通が撤退した以降も旧大田市、旧出雲市、旧多伎町、旧湖陵町の廃止路線代替バスとして、国道9号経由と県道多伎江南出雲線経由の2系統で引き続き石見交通に運行を委託し、一日2往復の生活交通路線として維持してまいりました。しかしながら、共同運行していた大田市から平成19年(2007)4月に廃止を前提とした協議の申し入れがございました。双方に協議いたしました結果、大田市と出雲市間をバスで移動する者はほとんどいないと。要望はあれども、実際には少ないということ。そしてまた国道9号経由は一畑バス田儀線や多伎循環バスで代替が可能であるということ。そしてまた、県道多伎江南出雲線経由はJRの鉄道の方がバスよりも料金が安く、所要時間も短いため、利用者は少なく、今後も利用者の増加は期待できないということ。4つ目に、仮に大田市が路線を廃止し、本市がそのまま運行を継続した場合、県生活バス交付金対象路線から外れまして1,400万円程度の運行費が全額本市の負担となるということでございます。これらのことから、平成19年(2007)9月30日をもって路線を廃止した次第でございます。


 今回、路線を廃止するに当たっては、沿線住民に対する説明会等も開催いたしました。その中で、路線の存続に関する要望等はほとんどなかったということ、また、廃止後約2カ月が経過した現在も実際の要望等は寄せられていないという状況がございます。


 また、路線の廃止により、国道9号経由は、多伎地域から出雲市駅へ運行する8時台の便と出雲市駅から多伎地域へ運行する17時台の便がなくなったため、現在、一畑バスの協力を得て、田儀線の人員調査を実施し、田儀線のダイヤの検証を行っているところでございます。田儀線のダイヤ改正は最終的には一畑バスが判断することでございますが、利便性の高いダイヤを目指し、この人員調査の結果や利用者の意見、また一畑バスの車両の確保や運転手の問題等を総合的に勘案し、検討してまいりたいと思っているところでございます。


 バスのことについては、次に、湖陵福祉バスの現状と柔軟な対応についての問題がございます。湖陵地域の福祉バス運行事業は、高齢者や障害者の通院や買い物等への移動手段を確保し、住みなれた地域での生活を支援するため、9人乗りの車両により2路線運行しております。今年度における利用者数は3,737人でありまして、1便当たりの利用者数は7.8人であります。また、同地域の高齢者や障害者が地域外への通院や買い物を行う場合は、JRについては江南駅で乗り継ぎ、バスについてはラピタ湖陵店等で乗り継いで利用していただいております。この利用に際しての課題といたしましては、バスについては10月以降、出雲市廃止路線代替バスの大田今市線の廃止に伴い減便したこと、また、JR、路線バスともに接続時間が十分に利便性を確保していると言いがたいことなどが挙げられております。


 これらの課題の改善については、JRバスとJR及び路線バスとの接続時間の調整や乗降可能な箇所の追加など、利便性の向上について検討していきたいと思います。


 また、長年の課題でございましたJR江南駅の改修についても申しあげます。プラットホームの改修、90年近くたった古いものでございましたけれど、JRとの合意によりまして、出雲市の負担において、これを改修するということにしておりますので、ご理解いただきたいと思います。


 次に、決算の問題、市予算の決算については、監査委員からのご意見、十分承知しております。これの平成20年度(2008)予算編成への反映の問題、ご指摘いただいたわけでございます。平成18年度(2006)の監査委員の決算審査意見書においては、多額の起債借り入れを伴う事業の実施にあたっては、事業費の圧縮、先送りによる地方債残高を削減する努力をすることや、行財政改革の断行による安定的な財政運営などについて求められたところでございます。


 本市では、平成20年度(2008)予算編成に先立って、そのガイドラインとなる平成22年度(2010)までの中期財政計画を策定中でありますが、平成22年度(2010)以降を見通しながら、持続可能な安定的な財政運営を行うため、具体的な3つの目標を設定することとしております。


 1つは、安定的な財政運営を行うため、今後の実質公債費比率を国等の指導を受けなくて済むように24%以下、23%台とするということ。次に、合併特例債等を活用しながらも、可能な限り新たな起債発行を抑制し、市債残高を平成22年度(2010)には直近の決算である平成18年度(2006)の残高以下に縮減していく方向で努力すること。3点目といたしましては、徹底した収支改善を図り、財政調整基金と減債基金を合わせた基金残高を安定的な財政運営ができる水準で堅持すること。


 以上、この3つの方針をベースに、平成20年度(2008)予算編成を行うこととしておりまして、厳しい財政状況が続きますけれど、市民の皆様方に不安感のない形で安定的な、長期的に安定が見通せる計画的な財政運営に努めてまいりたいと、こういうことでございます。


 また、収納対策強化に対する取り組みの問題がございます。平成19年度(2007)からの税源移譲により、住民税負担が倍増する中、収入低下が一層危惧されておりまして、誠実に納税等にご協力いただいております市民の皆様の立場に立っても、払えるのに払わない滞納者との折衝強化や滞納処分のさらなる強化を図る必要があると考えているところでございます。誠実に払っている方、他方、払えるのに払わないというような状況が続いている方との均衡を考えなきゃいけないということではなかろうかと思います。そのため全庁的応援徴収をはじめ夜間、休日開庁の増加や口座振替の推進策をはじめとする納付環境の改善、島根県との連携強化による滞納者との交渉強化や差押等の滞納処分をより強力に推進するなど、効率的な滞納処理へ向かっての行政を行っていくところでございます。


 なお、生活等困窮されておりまして、大変厳しい状況の方については、よくよくご相談に応じて、そのような状況をよくよく見取って適切に対応していくべきだということを指示しているところでございますので、これもまたご理解いただきたいと思います。


 以上、勝部議員のご質問に対する答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 勝部順子議員。


○21番(勝部順子君) 答弁をいただきまして、市長からそういった答弁をいただけると思っておりました。私がこれを今、阿國座のことについて、私は全く反対だという意味ではなくて、この9月議会が終わりましてから、集中的に市内を歩かせていただいたときに寄せていただいた声が大変に多かったものですから、これは大変なことだと。私たちは議会できちっといろんな推移を見ながら対応しておりますけれども、市民の皆さんはその辺がわかっていらっしゃらない方がたくさんいらっしゃるのではないかということを大変危惧しております。ああして今回の、私も新聞紙上でこういうふうなのが出ておりました。先ほど、市長が板倉一郎議員の質問に対して、市は開館後の実質的な稼働日数を300日と算するというふうにおっしゃっておりましたけど、この新聞には年間180日程度として10万人の来場者を想定というふうに市は言っているというふうに出ておりましたが、この新聞が違っているんでしょうかね。


 そういうこともありまして、だから、この阿國座がなぜ、今、私の答弁におっしゃってくださって観光事業がこの合併に対して一番大きなできることなんだというふうな市長の説明でした。それもわかります。確かに私たち、視察に行きましても、島根県と言ってもなかなかわからなくて、出雲と言えば出雲大社、今回一緒になりました、めでたく出雲大社のあるところが出雲市になりましたというふうに話ができるようになりましたけど、それぐらい出雲の名前は出ていることはよくよく承知しておりますけれども、ただ、この合併をしたことで、住民の皆さんはこの自分たちが求めている、いろいろなまだまだほかにあること、今日なぜこの市長の市政運営に対する考え方についての中に、このバスの問題を入れたかと言いますと、住民の皆さんから大変多いのが、このバス便の充実のことでございます。市内の循環バスもありますけれども、充実している地域はすごく充実しておりますが、特に9号線より南部、南の山の方に向かっては本当に少ないのが現実でございまして、そうした声にこたえていただいた上で、阿國座という話になれば皆さんもよくわかってくださると私は思います。やっぱり自分たちの生活が、望んでいることが全く見向きもしていただけないような状態の中で、この阿國座とか何か一部の人しかわからないようなものが建設されるということだけが、今、皆さんの頭の中には入っておりますので、その説明もなかなか私なんかも下手ですので、今回この質問を取りあげることで、市長が先ほど非常に今日もこの質問をされた方もいらっしゃいましたので、かなり市民の皆様、あっ、そういうことをするんだとわかってくださったかどうかは別としましても、大体の中身はわかったのではないかなというふうに思って、この質問は取りあげさせていただきました。


 で、私は、今、市長が20年度(2008)の予算に18年度(2006)決算に対する監査委員の忠告を聞いていくというふうな、3点についても言われましたけれども、このやっぱり事業についてのある程度の、今回、非常に9月に基本設計の概要を公表後、詳しく積算した結果、見込みを大幅に上回ったということですが、この特別委員会等にはこの話は出してあったと思うんですけれども、そのときにもうちょっと詳しく積算したものを出されればよかったんじゃないかなと。だから、何遍もこういうのが出てくるのかなと。予算が毎度毎度あがっていくのかなというふうに大変私はその点を心配をしていますので、この質問をあえて取りあげました。私は、この建物建設については、もう少し予算等を縮減をされれば大変いいことではないかなと思っております。ただ、あまりにも華美になり過ぎると、本当に市民の皆さんに喜んでもらえるものになるのかどうなのか。だから、本当は市長が今、対話と交流ということで、市民フォーラムを行っていただいておりますが、例えばこの阿國座建設についての1点に絞っての市民フォーラム等を開かれて、希望する方、皆さんに集まっていただいて意見交換というのをしていただくと大変に早くに皆さんに納得していただけるのではないかと思いますが、どうでしょうか。その1点についてお願いします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) まず稼働率のことですが、180というのは、かたく見てこういう形にしますということでございますけど、先ほど言いましたように、本当に喜んでいただく方は、さっき9号線から南、佐田の町の方は感動の渦になりますよ、阿國座ができますと。あそこは安来節は何十連もあるし、阿国歌舞伎に匹敵する地歌舞伎、むらくも座もあるし、神楽、太鼓と言ったら、雲霞のごとく物すごい集団です。この方々の毎日のごとき出演の場を与えて差しあげると。大変な盛りあがりでございますよ。佐田、南の佐田が一番感動されております。


 バスのことは、やっぱり我々いろいろ試みますけど、要するに要望どおりやって、その結果、やっぱりお集まりにならない。例えば南部だと、どのバス停をとってもですね、なかなかバス停まで行く距離がどうしても遠くなるんですよ。それだけ広いから、佐田地域。稗原も広いですよ。「サダ・ヒエバラ・アー・ビッゲスト・トゥー・エリア」、英語で言っちゃいかん。とにかく一番大きな地区です。だからどこへバス路線とっても、まずバス停を行くまでが大変、どこからも。でございまして、この間もああやってデマンドバスとかをやってみると、デマンドタクシー、なかなか実際には1人のような形になると。なかなか遠うございますというようなこと。で、あとはどうするかというと、早く道路をよくして、交通の便、林道の和久輪線なんか一生懸命やっておりますけど、通りをよくしてあげると。アクセスしやすくしてあげると。そのことを先行させなきゃいかんなと思っております。しかしながら、バスあるいはタクシーのことも、福祉バスの運用を含めて、今のご質問もございますので、さらに検討してみます。本当に一番需要が高くて、これをやれば喜んでいただけるものを考えなきゃいけないと思っていまして、決してこの予算を節減して阿國座ということは毛頭ございません。これはね、バス、タクシーの予算はそう大きなものではございませんので、実際に需要が見込める一番いい方法を考えるということでございまして、これかこれかじゃないんです。これもこれもなんです。これは両立てしなきゃいけないと思っていまして、普通の財政感覚じゃない感覚も私は持ちながら、あれやこれや絞って手厳しいことばっかり言っているようなことでは、市長は務まらないと思っていますので、明るく、さわやかだと、税収はできるんだという見通しのもとにやらせてもらうということではないかと思っているところでございます。


 また、次に、フォーラムの中で観光対策特別フォーラムという形で集中審議をやったんですよ、大社うらら館で。あのとき約500人ぐらい集まられたかな。そこでの話し合いもやりながら、建設促進会議もありましたけど、その後、観光だけに絞ったフォーラムもやっておりまして、この神話観光大国建設の中のメインテーマはこの阿國座とか、大社の門前町、全地域にわたっての観光戦略もございましたけど、それに対して阿國座だけはどうですかという形のものは、率直に言って、この大社町内でやっておられますよ。入江さんをはじめ町内会会長さん方の集まりの中で。でも、なかなか住民の方はいろんな立場の方がたくさんいらっしゃって、全員お集まりになるという場が得にくいと。確保しにくいという状況もございました。それで、まだ時間的余裕がありますので、そうは言っても今、この議会でもご審議をお願いしてますのでね、予算を。今日のこの議会での勝部議員さんとの討論は非常にいい情報発信の場になったと思いますので、また議員さんの方に、この構想を受けて、関係の皆様がどういうふうにおっしゃるか、また、私にもお知らせいただきたいと思います。さらに承っていきたいと思います。


 以上です。


○議 長(今岡一朗君) 勝部順子議員。


○21番(勝部順子君) 今、大社で行われた分というのは、やっぱりもう建ててほしいという人たち、頑張ってやろうという人たちがお集まりになったと思います。ですから、いろんな立場の方、例えば旧出雲市の会場でやられたときには、いろいろな立場の方が集まられて、できるんではないかなというふうに思っておりますので、また今後、この議会が終わってからでもいいですので、そういったこともぜひとも検討して、せっかくですから、市長の思いを直接伝える、どうしてもフォーラムの場というのは、あそこまで行かない人がたくさんいらっしゃいます。その他たくさんの住民の方がいらっしゃいますので、そういった企画をしていただくように要望して終わります。


 次の質問に行きます。


 次の質問、福祉サービスの現状と対応について、伺います。


 1点目、介護保険について、平成15年(2003)3月から介護サービスの向上のために、高齢者施設に介護相談員の派遣が始まっています。これまでに施設入所者からの苦情はどの程度あったのか、また、どんな苦情があったのでしょうか。そして、その対応はどのようにされているのか、現状を伺います。


 また、在宅でサービスを受けている方たちからの苦情などは寄せられていないのか、その対応はどうされているのか、あわせて伺います。


 また、介護相談員の現状と拡充についても伺います。現在の体制で十分でしょうか。今は施設入所者の方たちへの派遣が対象ですが、在宅でサービスを受けている方への支援も必要と考えますが、市はどのようにお考えでしょうか。


 次に、老老介護の現状と対策について、伺います。


 高齢者だけの世帯で、高齢の方が介護に取り組まれている事例は最近多くあるのではないでしょうか。市内の老老介護の実態について掌握されているのでしょうか。


 また、そうした問題で困られている方の相談窓口はあるのでしょうか。身内の問題をなかなか話せず、我慢に我慢を重ねて介護をしている方が倒れるケースもあると思います。相談しやすい窓口の設置が急がれます。


 また、在宅で介護をしていて介護できない状況、救急な状況が起きた場合の対応はどのようになっていますか、伺います。


 2点目の質問、少ない年金暮らしの方や生活保護受給者の高齢の方が入居できる老人ホームの現状について、伺います。いろいろな事情で住むところがなく、老人ホームの入所を希望される相談を受けるケースが増えてきました。自分のことは自分でできる高齢者の方が人生の最終章を安心して住んでいただける施設の整備は急がれる課題です。市内の状況と周辺地域の状況について、伺います。


 また、市民からのそうした要望に対して、市は現在どのように対応されているのか、お聞かせください。


 3点目の質問、民間福祉サービスに係るトラブル解決の対応策について、伺います。


 福祉サービスと一口に言っても高齢者向けの介護サービス、障害者福祉サービス、児童を対象にした保育サービスなど幅広く、近年そうした福祉サービスの提供者は行政だけに限らず、民間や地域団体などにも広がっています。それに伴い利用者と民間福祉サービス事業者などとの間で、全国ではトラブルも増えています。市内ではこうしたトラブルなどはないのか、現状をお聞かせください。


 東京中野区では、今年10月1日から民間福祉サービスに係る紛争を解決するため、客観的な第三者機関による迅速かつ適正な紛争調停制度をスタートされました。これは全国初の制度で、区民の権利及び利益の擁護と福祉サービスの質の向上を図ることを目的に設けられました。市でもこうした施策に取り組む考えはないのか、伺います。


○議 長(今岡一朗君) 吉田健康福祉部長。


○健康福祉部長(吉田純二君) 登壇 勝部議員ご質問の福祉サービスの現状と対応について、お答えをいたします。


 まず、介護保険についてでございます。


 入所者の苦情の状況と対応及び在宅サービスの苦情の状況と対応についてでございます。施設入所者及び在宅サービス利用者からの苦情は、ここ2、3年では、施設サービスでは年間2、3件、在宅サービスでは年間5、6件程度でございます。苦情の内容につきましては、サービスの質や従事者の態度に関すること、説明や情報不足に関することが市の方に寄せられているところでございます。市はこれらの苦情に対しまして、利用者の方から内容を聞かせていただきまして、サービス事業者と利用者の間に入りまして調整等を行うことで、現時点すべて解決に至っている状況でございます。


 次に、介護相談員の状況と拡充についてというご質問でございます。平成12年度(2000)の介護保険制度の導入によりまして、介護サービスの提供が行政の措置から利用者が権利としてサービスを選択する形になり、サービスの質に改めて目が向けられるようになってまいりました。市では、施設利用者からの日常的な不平不満、疑問を受け付け、問題の発見や提起、解決策の提案などを通じて苦情の発生を未然に防ぎ、改善の道を探ることを目指して、介護相談員派遣事業を実施しております。


 現在、15名を介護相談員として委嘱しておりまして、2人1組で市内20カ所の介護保険施設を月に1〜2回程度訪問していただいております。そこで、利用者の方の話をお聞きいただいて、相談に応じ、要望、疑問等、利用者と事業者の橋渡しをしているところでございます。


 施設利用者においては、「日頃お世話になっている施設に対して直接言い難い」という意識がございますので、この相談員活動を通じまして、問題の改善やサービスの質的向上など、さまざまな効果をあげているところでございます。人数、訪問回数等については、現状で適正というふうに考えているところでございます。


 一方、在宅サービス受給者につきましては、ケアマネジャー業務にサービス事業所との調整も含まれ、それらが十分に機能しているというふうに考えております。したがいまして、現段階での介護相談員の派遣は考えておりません。


 次に、老老介護の現状と対策についてでございます。出雲市での老老介護の状況は詳細には把握をしてないわけでございますが、市内での複数の高齢者がいらっしゃる世帯は約4,500世帯ございます。全国の高齢者世帯のうち、要介護者がいる世帯の割合は35.3%、これは国民生活基礎調査に基づくものでございますが、この数値から市内での老老介護世帯、これは独居を除いて高齢者のみの世帯でございます。その世帯に介護者がいる世帯は、約1,600世帯程度と想定しているところでございます。


 老老介護などに対する市の対策といたしましては、あんしん支援センターや在宅介護支援センターなど、相談窓口の設置、あるいは市内各地区での見守りネットワークの立ち上げ支援、さらに地域支援事業での家族介護支援、あるいは訪問介護夜間利用助成、その他随時宿泊が可能な地域密着型サービスの整備の促進、緊急な利用のための短期入所措置などを行っているところでございます。その他、市社会福祉協議会や地区社会福祉協議会なども相談や見守りなどで対応しているところでございます。


 また、少ない年金暮らしの方や生活保護者の高齢の方が入居できる老人ホームの現状ということでございますけれども、まず市内及び周辺の状況でございますが、現在、養護老人ホームは県内に23カ所ございます。定数は1,268名でございます。本市からは、このうち9施設に対しまして110人を入所措置いたしております。市内では「長浜和光園」、周辺地域では斐川町の「かんなび園」、大田市の「福寿園」、雲南市の「宇寿荘」などがございます。


 また、市民からの要望に、市はどのように対応しているのかということでございますが、養護老人ホームへの入所が必要と思われる市民に対しましては、ご本人の健康状況、あるいは精神・環境及び経済状況等を調査させていただきましたうえで、法的な第三者機関でございます入所判定委員会、この委員会の方に諮りまして、入所の適否や緊急度に応じた措置順位を決定いたしまして、施設への措置を行っているところでございます。


 養護老人ホームの過不足につきましては、11月末現在で7名の待機者がおいでになります。しかしながら、おおよそお申し込みいただいてから半年以内には大体入所していただけるということでございまして、それから判断いたしまして、現段階では増床の必要はないというふうに判断をしているところでございます。


 また、民間福祉サービスに係るトラブル解決の対応についてというご質問をいただきました。本市においては、民間福祉サービス事業者と利用者との間でのトラブルは高齢者関係で年数件、保育、障害者関係では苦情は寄せられておりません。これらのトラブルでございますが、高齢者関係でのトラブルは、説明不足による行き違いや職員の態度に起因するものが主でございまして、市や高齢者あんしん支援センターなどが事業者と利用者との間に入って調整を行っておりまして、すべて解決をいたしております。


 また、東京中野区での紛争調停制度ということで、本市でもこのような施策に取り組む考えはないのかというご質問でございます。高齢者サービスでのトラブルの相談窓口及び調整機関といたしましては、本庁あるいは支所、それと市内各地域に6カ所の高齢者あんしん支援センター及び5カ所の在宅介護支援センターがございます。また、さらに介護相談員あるいはケアマネジャーもそういう相談に応じております。さらに、国保連合会や公的な第三者機関でございます島根県介護保険審査会も設置されているところでございます。


 このように現段階では、市内で発生するトラブルにつきまして、十分に対応できていると考えておりまして、中野区のような調停制度をつくるということは現時点では考えていないというところでございます。


 以上、答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 勝部順子議員。


○21番(勝部順子君) ありがとうございました。この在宅サービスの苦情の状況と対応についてということで、今5、6件という部長答弁がございました。これを私取りあげましたのは、市民の方から、施設名はおっしゃいませんでしたので、私もあえてわかっておりますけれども、言いませんけれども、急遽サービスを打ち切られたとか、今月いっぱいであなたの家へのサービスは提供できませんとかというのが1、2例聞いたもんですから、こういったときにこの苦情を、例えばそこの施設のケアマネさんにお願いをしている場合は、この方に言ってもなかなか伝わりにくいのではないかと、私が思うことです。そう言えば、もしかしたらケアマネさんはきちっと対応してくださるかもしれませんけど、利用者としてはそういうことがなかなか言いにくかったということを後で聞いて、自分の力でまた新たなところと契約を結ばれましたので、何とか事なきを得たんですけれども、例えばそういったことがなかなか、先ほど部長もおっしゃいました。サービスを受けている側としてはなかなか言いにくい、そうしたときの相談の窓口がやっぱり市の、私は介護保険課の方に何でも持って行っておりまして、本当にすぐに的確な相談に乗っていただいておりまして大変喜んでおりますが、例えば市の窓口等へも来てもよいというふうに理解してよろしいでしょうか。


○議 長(今岡一朗君) 吉田健康福祉部長。


○健康福祉部長(吉田純二君) 結構でございます。どうぞお願いをいたします。


○議 長(今岡一朗君) 勝部順子議員。


○21番(勝部順子君) ありがとうございました。


 では、最後の質問に入ります。子どもの医療費の無料化について、伺います。


 子育て支援に対する関係者の声の一番強い声は、何と言っても医療費の無料化の年齢拡大を望むものです。全国の自治体では、中学卒業までの無料化に取り組む自治体も出てきております。


 文教厚生常任委員会では、11月、出生率が上がっています長野県下條村に視察に行ってまいりました。大変山の中にありまして、1日かけてやっと、ここ出雲空港を7時50分の飛行機に乗りまして夕方に着くという大変山の中にありましたけれども、そこでの出生率アップの秘訣を知りたいと、全国各地の自治体から続々と視察が相次いでいるとのことです。私たちも少子化対策の取り組みについて視察をしてきました。


 1つには、若者定住促進住宅の建設に取り組まれ、平成9年度(1997)から18年度(2006)までに10棟124戸の建設、全戸2LDKで、家賃は3万6,000円、またそのほかにも1戸建て住宅は54戸の建設もされています。特筆されるのは、入居条件を子どもがいること。また、これから結婚する若者に限定されていることです。2つに、平成16年度(2004)から、幼児から中学生までの医療費無料化の実施。3つ目に、平成19年度(2007)保育料一律10%の引きさげをされています。こうした対策をとるための財源は、徹底した村の財政の節約で捻出されています。説明していただいた総務課長は、行政全体の取り組みの中で、産みたくなる環境をつくり、結果として出生率があがってきたと言われました。


 市長は、合併後、初の施政方針で子どもを安心して産み、喜びを持って育てることができる地域づくりを目指すと述べられ、乳幼児医療にかかる負担軽減にも配慮していくことに触れられています。医療費の無料化は、県の支援も必要です。これまでも県の財政状況が厳しいなどの理由で乳幼児医療費の負担の見直しをしたときにも、市は現行の700円に据え置くなど、負担軽減に努めていただきました。医療費の無料化はこれから結婚し、子どもを産み育てていく世代にとっても、今、子育て中の人たちにとっても最大の支援になります。市長の強い働きかけで県へも働きかけていただき、少しでも早く実施されるよう要望いたします。


○議 長(今岡一朗君) 大田地域振興部長。


○地域振興部長(大田 茂君) 登壇 ただいまの子どもの医療費の無料化をというご質問にお答えいたします。


 医療費の無料化や保育料の軽減など、子育てにかかる保護者の経済的負担を支援することは、少子化対策としまして、子育て環境の充実を図る上で極めて重要な役割を果たしていると認識しております。


 そういう中で、今年度は、第3子以降の保育所・幼稚園の保育料無料化を図っております。今年度の保育所の保育料につきましては、国の基準に比較いたしまして37.7%の軽減をするという取り組みなどを行っておりまして、全国でも屈指の子育ての支援の取り組みを実施しておるところでございます。


 こうした中で、乳幼児医療費助成制度でございますが、先ほど議員さんもおっしゃいましたように、本市におきましても、県制度に上乗せをいたしまして、負担限度額を低く設定するとともに、所得制限も設けないということで、保護者の負担の軽減を図っているところでございます。


 これをさらに拡大して、中学校卒業まで医療費を無料化にするということにつきましては、多大な経費負担が伴うことでもございまして、医療費制度そのものの改革などが必要であると考えておるところでございます。今後、国・県に対しまして、制度の充実ということについて、働きかけてまいりたいと考えております。


 以上、答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 勝部順子議員。


○21番(勝部順子君) ありがとうございました。下條村では、いろいろな若者定住対策とか、いろいろとっていらっしゃる中でも、その総務課長さんがおっしゃいますのに、やっぱり中学卒業までの医療費の無料化が一番皆さんに安心を与えたというふうに、いろんな記事等にもそういうふうに出ておりました。それから、中学生になってからはそんなに病院にはかからないので、中学生まで無料化をしたとしても、そんなに予算は伴わないと。小学生全員、6年生までのところは結構出たり入ったりしますから、ありますけれども、でも中学生分についてはそんなに持ち出しはしていないというふうなお話でした。


 私は、今回の下條村、やっとの思いで行かせていただいたんですけれども、本当にあそこで学ぶべきことは大変たくさんあったというふうに思ってますし、また、ほかの質問のときに、ほかの視点からの、またそこで勉強させていただいたことを取りあげていきたいなと思うぐらいに、本当にいい取り組みをやっておりました。


 ですから、そのときにおっしゃったのは、やっぱり長野県が本当に、この子どもたちの医療費の問題については、大変にバックアップをしているのでできたことだというふうなのがありましたので、やっぱり県が非常に厳しい厳しいということで、この医療費を切ってきましたので、大変厳しい状態ですけれども、あきらめずに市長の本当に強いプッシュでそういうふうにやっていただきたいなと思います。よろしくお願いします。


 以上で終わります。


○議 長(今岡一朗君) 以上で、21番、勝部順子議員の質問は終了いたしました。


 次に、1番、大国陽介議員。


○1 番(大国陽介君) 登壇 1番、日本共産党の大国陽介でございます。


 最初の質問は、国民健康保険についてであります。


 今、国民健康保険制度は重大な危機に直面しています。保険料の滞納者は全国で480万世帯、事実上の保険証取りあげである資格書の交付が35万世帯にのぼり、出雲市では本年6月1日現在、国保加入世帯2万5,894世帯のうち、保険料を滞納している世帯が2,421世帯、資格書を交付されている世帯が437世帯という状況です。


 国民健康保険法は、国の責任で国民すべてに公的医療を保障する立場から、1958年に制定されました。国民健康保険法第1条、法の目的には、社会保障及び国民保健の向上に寄与することと定められております。憲法25条の理念を実現することを目的に掲げる唯一の医療保険制度であります。


 また、市町村国保の収入に占める国庫負担の割合はこの20年間で50%であったものが、35%へと大幅に減らされ、これが保険料の値上げの原因ともなっています。


 出雲市においても、1人当たりの年間保険料は、今年度7万2,000円であったものが、来年度は7万4,000円へと引き上げられることが既に国保運営協議会で報告されています。保険料引き上げの一方で、負担能力に応じて負担し合う相互扶助だから、あるいは苦労して保険料を納付されている善良な被保険者との公平性を確保するためなどと、高過ぎる保険料負担や資格書の発行を正当化されていますが、限界を超えた負担の強要は公平どころか、過酷の押しつけにほかなりません。雇用の破壊と格差拡大のもとで、一部の大企業がバブル並みの大儲けをあげる一方、市民生活に景気回復の兆しは全くなく、相次ぐ増税はもちろんのこと、物価の上昇などで毎日の暮らしは大変になるばかりです。今求められるのは、高過ぎる保険料の引き下げや一部負担金の減免など、市民の生活実態に即した国保となるよう、少しでも改善することであります。


 そこで、次の4点について、伺います。


 第1に、市民生活の実情を直視し、高過ぎる保険料は引き下げることを求めますが、いかがですか。


 第2に、事実上の保険証の取り上げである資格証明書の発行は直ちに中止すべきであると考えますが、いかがですか。


 第3に、窓口で支払う一部負担金を減免する要綱を設けるべきと考えますが、いかがですか。


 第4に、島根県健康福祉部健康推進課長より、本年7月3日付で各市町村の国民健康保険主管課長あてに「国民健康保険の一部負担金の減免等について」とした通知が出されています。一部負担金の減免要綱の策定、減免制度の周知、資格書の交付、関連部署との連携などについて改善を求めるものでありますが、出雲市としてどのような対応をなされたのか、伺います。


○議 長(今岡一朗君) 吉田健康福祉部長。


○健康福祉部長(吉田純二君) 登壇 大国議員ご質問の国民健康保険についてのご質問にお答えをいたします。


 まず、市民生活の実情を直視し、高過ぎる保険料の引き下げをとのことにつきましては、市では合併に伴い、保険料率を統一したことから、旧市町間の保険料のばらつきによる急激な負担の変動を緩和するために、平成17年度(2005)から基金を使って保険料の負担調整に努めてきたところでございます。


 今年度も保険料の負担調整のために、2億円の基金を使う予定であり、これまでの負担調整によって本市の基金の額は本来的に確保すべきとされる4億円となる見込みでございます。限られた基金であり、また新たに基金を造成することは困難であることから、今後につきましては国に対して保険料の負担が過大とならないような制度の改善を引き続き求めてまいりたいというふうに考えているところでございます。


 また、資格書の交付についてでございますが、本市では、国民健康保険法で交付が義務化されている1年以上の滞納者に対して資格証明書を一律に交付するのではなく、個別の面談により、世帯の状況に応じてきめ細やかに対応することとしており、納付相談に応じていただいた方には、事情をお聞かせいただいた上で、状況に応じて短期保険証を発行するなど、柔軟に対応しているところでございます。


 相互扶助、公平な負担を基本とする国民健康保険制度の趣旨や苦労して保険料を納付されているほとんどの被保険者との公平性を確保する上において、特段の理由もなく、面談にも応じていただけず、納付もいただけない方に対しての資格証明書の交付はやむを得ない措置と考えているところでございます。


 また、3点目の一部負担金の減免要綱を設けることについてでございますが、一部負担金、いわゆる医療費の個人負担分の減額または免除については、その財源は被保険者の負担となるものでございます。国の財政の補填がない中では、現時点の実施は困難であるというふうに考えているところでございます。今後、国に対しまして、国保の財政基盤を充実強化し、保険料の低減を図るために十分な財源措置を講じるよう要望してまいりたいというふうに考えているところでございます。


 最後に、本年7月3日付で島根県健康福祉部健康推進課長から出されました通知につきましては承知をしているところでございます。この通知は、市町村に対し、国保被保険者が生活が困難となった場合の支援として、医療費の個人負担分の減免制度について検討を求め、また滞納理由の把握に努め、状況に応じて生活保護担当課等の関連部署との連携を図りながら、資格証明書の適正な交付に努めることを求める内容となっております。


 医療費の個人負担分の減免につきましては、先ほどお答えしましたように、国に対しまして制度としての財源措置を要望しながら、さらに検討すべき課題と考えているところでございます。


 また、資格証明書の発行にあたっては、本市は、きめ細やかな対応で状況把握に努めており、必要と判断した場合には生活保護主管課に情報提供をする等、関連部署と連携しながら適正に実施をしているところでございます。


 今後におきましても、納付の相談に応じていただき、計画的な納付をしていただくことによって、資格証明書を短期保険証に切り替えるなど、履行状況に応じて適切に対応していく考えでありますので、ご理解をいただきたいと存じます。


 なお、本市では、減免制度について、国保だより、市のホームページなどで周知を図っているほか、納付相談で個別の実情をお聞かせいただき、災害、失業、疾病等が原因で一時的に保険料の納付が困難と確認した場合には、その状況に応じて減免を行っているところでございます。


 以上、答弁とさせていただきます。


○議 長(今岡一朗君) 大国陽介議員。


○1 番(大国陽介君) 何点か再質問を行いたいと思いますが、まず保険料について、先ほど減免制度のことを言われました。減免制度の実績を調べてみました。平成17年度(2005)は12件、平成18年度(2006)24件、平成19年度(2007)10月末現在で9件と。私、これ本当に少ない数字だと思います。平成18年度(2006)の24件というのは、恐らくこれ水害の影響で幾らか増えたんじゃないかなと思っておりますが、本当に窓口へ相談に来られた方に対して、この減免制度の周知が徹底されているのか、ここをもう一度確認していただきたいと思います。ホームページ等と言われましたが、ホームページを見られる環境にある人はなかなかいないと。みんながみんなそういう環境じゃないと思いますので、窓口での対応、あるいは「広報いずも」での減免制度の周知徹底を一層図っていただきたいと思います。


 それで、一部負担金の減免について、なかなか財政の支援がないからできないと。事情はわかるんですが、広島市の西区というところで、ここは国民健康保険法第44条に基づいて一部負担金の減免制度をつくって、実際にやっておられます。2000年が1,005件の実績、2004年は2,079件と非常に大きな数字があがっております。財政的にどうかということもあるかもわかりませんが、私、これはやる気の問題というのもあると思うんですよ。県の方が先ほど私言いましたが、7月3日付の通知ですか、これって市町村に対して金は出さんのに、こうやってやれやれという言い方は非常に私はおかしいと思います。で、出雲市が先頭に立って、島根県の全市町村と一緒になって、島根県に対して国保会計の財政支出をしてくれということを、私、これお願いすべきだと思いますし、出雲市としての一般財源からの繰り入れなど、私は独自の努力がもっともっと必要だと思います。


 資格証の交付についてですが、資格証の交付について、県の交付についての通知が「滞納となった理由をきちんと把握し、適正に交付するよう努めてください」ということが書いてあります。先ほどの答弁では、呼びかけにも応じていただけない場合は、やむを得ず交付すると。応じていただけないということと、滞納となった理由を把握するということは、これは別のことだと思います。しっかりとそこは滞納者の立場に立って、状況把握の上で措置していただきたいと思いますし、保険証の取り上げである資格証の発行というのは、これはやるべきではないということを申しあげたいと思いますが、いかがですか。


○議 長(今岡一朗君) 吉田健康福祉部長。


○健康福祉部長(吉田純二君) まず、減免制度の周知ということでございます。先ほどホームページ等も申しましたが、国保だより等にも載せております。また、週報等にも掲載をしているという部分もございます。ただ、なかなか周知されていないということがございますので、さらに徹底をしてまいりたいというふうに考えるところでございます。


 また、先ほど広島市の例をとらえてご質問いただきました。また、人口規模等も非常に多く、国保世帯も非常に多いという状況でございますが、ただ、その減免額が私の方もちょっと調べてみました。大体1億3,000万円程度、金額でですね、減免をしているということがございます。ただ、これを本市に当てはめた場合にどうなるのか。仮に多額のそういう減免をした場合、これが被保険者の方々にまたはね返ってくるという部分がございますので、広島というのは突出しておりまして、他市の例等もいろいろございます。そうした部分も調査、確認をいたしました上で、本市としてもこれは慎重に検討しなければならないというふうに考えているところでございます。


 それと、資格証ということでございます。この資格証につきまして、これは以前のやはり県からの通知ということがございますが、弁明書等を送付して、何ら返答がない、そういうものの提出もない、応じていただけない場合には資格証を出しなさいということも出ているわけでございまして、本市としてはそれに倣って行っているということでございますので、ご理解をいただきたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) ただいまの部長答弁は部長答弁として補足しますが、この県の市町村国保主管課長あての文書、この趣旨がよくわからんとこもございますけれど、県財政が破綻する中で、先ほどの勝部議員のご指摘、その胸に痛みを感じますけれど、お子さん方の医療費、他県においては随分充実しているところが大分たくさん出ているんですよ。


 それから、国民健康保険の運用にしても、財政難、財政難で、厚生労働省が言われたのをそのまま伝達して、無責任な形であなたのところは減免措置を講じなさいと。どこに財源があるんだと、県は出すのかと、そういうことも明らかにしながら、一方的な通知というようなことで、私もこの趣旨については、もう一度直接知事なり、担当部長から確認しなきゃいかんと思っています。その基本的な指針はどういうとこにあるんだと、これは。一方的にこういう形で厚生省、国から財源改革言われて直すだけでは、まさしく住民自治の基本をなしていないという思いがございます。このようなことについての国や県の考え方をもう少しただしながら、私どもでももっと理論武装しなければいけないと。


 そして、はっきり申しあげまして、やはり財源も大変だけれども、今回も幼稚園・保育園の3人目のお子さんの無料化に踏み切ったごとく、やはり市としての主体性の中で保健や福祉の問題をきちんとやっていかなきゃいけない。児童の問題もきちっとやるということを改めて私は決意をしているところでございます。


 ただ、先ほど来この財政問題で議論しておりますように、国全体の財政圧縮の中でできる範囲が非常に狭まったんです。一昨年ぐらいまではまだ余裕があると思っていたんですが、だんだん余裕がなくなってきていると。決して出雲市が無駄遣いしたわけではなくて、過去の本当に下水道から道路から、そして溝の小さな川の整備からいろいろ国や県の事業が動けば随分地元負担金も増えてきているわけなんです。そういう中での厳しい財政運営、しかし、やはり心の行政といいますか、こういう問題についてやはりもう少し真摯に、もう少しというか、きちんとした対応でやっていかなきゃいかんということを痛感しておりますので、ご理解ください。さらに勉強します。


○議 長(今岡一朗君) 大国陽介議員。


○1 番(大国陽介君) 県の財政的支援がないというのは、非常に私、怒りを持っております。市町村の国保状況、本当に大変ですが、口は出すが金は出さないという県の姿勢ですね、これは本当にけしからん。しかしながら、出雲市としてもうちょっと努力できることもあるんじゃないかと思いますので、しっかり検討していただきたいと思います。


 次の質問に移ります。2番目の質問は、住民税の減免制度の運用改善についてであります。


 住民税は、国から地方への税源移譲による影響はもとより、各種控除や定率減税の廃止などで大幅な増税が行われました。市民に負担増が押しつけられると同時に、滞納者に対する税金の取り立てが大変厳しいものになっています。税滞納者に対する不動産や銀行預金、給与などの差押は2005年度94件、2006年度61件、今年度はこれまでのところ85件が行われています。差押の前に送付される文書は、「不動産や預金など、あなたに連絡せずに差し押さえます」などと書かれた極めて冷酷なものであります。市民には連続して負担増が押しつけられ、その一方で出雲阿國座に象徴されるように住民合意のない大型公共事業が一方的に進められています。これでは行政の信頼は到底得られるはずがありません。市民の声に素直に耳を傾け、実態にあった必要な施策を講じるとともに、行政として少しでも市民の負担が軽くなるよう努力することが求められています。


 市民税の減免要綱では、所得減少の程度と前年の所得額に基づき減免の割合まで詳細に定められていますが、窓口に減免の相談に行かれた方は、「生活困窮が証明されないとだめ、雇用保険をもらっているので多分無理、どうしても申請するならプライベートな内容に踏み込む申請書の提出が必要」などと言われ、結局検討して電話するとの回答だったそうですが、連絡は来ず、このままだと滞納者扱いになるとの通知が届いたとのことです。減免制度の運用と市民への対応が極めて不十分であります。


 そこで伺います。第1に、本市では出雲市税条例に基づき市民税について減免要綱が定められています。住民税の減免制度の年度ごとの適用実績はそれぞれ幾らなのかお示しください。あわせて減免適用の事由を伺います。


 第2に、減免制度はほとんど活用されていないことが明らかになっています。制度の周知徹底とともに、納付が困難な方に対する窓口での対応改善を求めますが、いかがですか。


 第3に、各種税金等の滞納者に対して差し押さえが行われていますが、市民の暮らしを守るべき自治体としてやってはならないことであり、中止を求めます。


 また、差押の際、不動産のほか、銀行預金、請負代金、物品納入代金、給料、敷金、家賃、電話加入権、生命保険等は、あなたに連絡せずに差し押さえますなどとされていますが、滞納者の生活実態をつかんでのことですか、伺います。


○議 長(今岡一朗君) 伊藤財政部長。


○財政部長(伊藤 功君) 登壇 ただいま大国議員のご質問の住民税の減免制度の運用改善についてお答えをしたいと思います。


 まず、第1点目のご質問の減免制度のここ3カ年の適用実績なり、その理由についてお答えをしたいと思います。


 個人住民税の減免適用実績は、平成17年度(2005)が2名で減免額が2万6,100円、平成18年度(2006)が4名で減免額16万2,500円、平成19年度(2007)が現時点で1名で減免額が3万8,300円という実態でございます。


 これらの適用事由につきましては、生活保護の規定による保護を受ける者が4名、災害による者が3名で、特に災害による3名につきましては、平成18年(2006)7月の豪雨災害によるものでございます。


 次に、減免制度がほとんど活用されていない、非常に少ない。それについて減免制度の周知徹底、それから納付が困難な方に対する窓口の改善を求めるということでございました。


 本市におきます減免制度につきましては、出雲市税条例第33条及び出雲市税に関する減免要綱により適用しているところでございます。この減免制度につきましては、その年度において所得が皆無もしくは罹災により、「生活が著しく困難」となり、徴収猶予、納期限の延長などの措置を講じても到底納税が困難であるような担税力の非常に弱い方の救済策として考えているところでございます。


 窓口対応においては、所得申告の相談を行うことにより税額の減額となる場合もございますが、まずは個別の納税者の面談により収入状況及び生活実態等の調査や聞き取りを行う納付相談形式で対応しているところでございます。その上で客観的に継続的に担税力が薄弱であると認められる場合についてのみ減免申請の勧奨を行っております。


 今後もご相談においでいただける方につきましては、十分お話を伺った上で収納部門と連携をとりながら、納税者の立場に立った適宜適切な窓口対応を心がけてまいりたいと思っております。


 最後に、各種税金等の差押中止を求めると、それから、このことについて滞納者の生活実態をつかんでいるかというお問いがございました。


 この市税等の滞納者の対応として本市では、督促状によって納付いただけない場合でも、納付書のついた催促状を送付することで他の自治体以上に便宜を図っているところでございます。それでも納付がない場合には、文書催告、電話催告、訪問催告を行い納付勧奨しており、その間に納税者の方から納税の猶予や分納の申し出等があれば随時納付相談に応じておるところでございます。


 これらの催告や相談にも応じていただけない方や分納計画を守っていただけない方については、自主納付の意思がないものとして滞納処分を行わざるを得ないと判断をしております。


 地方税法第331条には、督促状を発して10日を経過した日までに納税されない場合は、滞納者の財産を差し押さえなければならないと規定されております。自主納付や納付約束が守られない方については、誠実に納付いただいている方々との立場からも、税負担の公平性の確保のために差押等は毅然とした態度で対応する必要があると考えております。


 ただ、差押すべきかどうかの判断基準につきましては、納付意思の有無や本人や家族の収入状況等を調査し、過去の納付実績や滞納額を考慮し、総合的な判断に基づいて真にやむを得ないと認められる者について限定的に執行しているところでございます。


 実際に差押を執行する場合におきましても、前もって財産調査予告や差押事前通知書を送ることで納付相談や自主納付の機会を提供しておるところでございます。さらに、差押後であっても納付誓約や納付が見込まれる場合にあっては、差押の解除を行うなど滞納者の生活実態や個々の事情に十分配慮しながら対応しているところでございますので、ご理解いただきたいと思います。


 以上、答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 大国陽介議員。


○1 番(大国陽介君) 私、たしか今年の夏に住民税が高過ぎて払えないという方と一緒に窓口に相談に行きました。私、インターネットで以前、減免要綱があるというのを見ていたので、減免要綱ありますでしょうと、相談に乗ってくださいと言ったら、「減免要綱はありません」と言われました。「いやいやそんなことないですよ」と、「もう一遍調べてみてください」とお願いしたら、しばらくして「ありました」ということでそれを見せていただきました。非常に細かくですね、例えば前年の所得が300万円以下の方で所得減少の程度が100分の70以上、100分の100未満とか、50以上70未満とかいろいろ細かく定められております。こういうせっかくいい減免要綱があるのに運用はほとんどされていないというのが私非常に不可解でなりません。


 こうやって減免要綱で制度ありますよ、ありますよと言っておきながら、いざ窓口に行ったら、いやいや払えるから無理だということで、結局あきらめを促されるという感じで窓口で門前払いされてしまうというのが実態です。こうやって減免制度があるということも知らない方が多いですし、あるにもかかわらずちゃんとした運用が図られていないというのは非常に問題だと思います。


 それともう1つ、いろいろ差押の前に通知を送るということを言われました。この通知ですね、私、工夫の余地があると思います。悪質な方はけしからんですが、例えば本当に生活に困っておられる方、こういう通知が届いたときに開けない人も多いんですが、開けたときに市役所からこんなありがたい手紙が来ている、相談に行こうと思うような手紙が私は必要だと思います。払ってないから払ってくれという通知ではこれは冷たいと思います。何かお困りのことはありませんか、どんなことでもお気軽にご相談くださいというぐらいの自治体として本当に福祉を守る、暮らしを守るという立場が、私は今、出雲市にはないと思います。これ工夫の余地があると思いますので検討していただけませんか、お答えください。


○議 長(今岡一朗君) 伊藤財政部長。


○財政部長(伊藤 功君) 最初のご質問で窓口の対応についてご質問ございました。


 確かにどうもお話を伺いますと、経験の浅い職員が対応に当たったようでございまして、その点は十分にこれから周知徹底を図ってまいりたいと思っております。


 ただ、この減免要綱につきましては、減免の適用を受けた場合のいわゆる減免の率等を詳細に定めておりますが、本来は税条例にございますそれぞれの規定に基づく納税が極めて困難だということの判断が先にございますので、その点をご承知おきいただきたいと思います。


 それと、もう1点の差押の通知の文書が冷たいというようなお話がございましたけれども、先ほど申しあげましたように、この差押の文書を出す以前にいろいろな納付相談の機会を持っております。文書催告はもとより、臨戸訪問もしながら、電話催告もしながら、いろんな形で私どもは接触をした上で最終の手段としてこういう形をしておりますので、その点についてはご理解いただきたいと思っています。


 以上でございます。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) この収納と滞納という問題、あるいは滞納と収納の問題がありまして、やはり租税、あるいはこういう負担金、誠実に市民生活を営むために、お互いに助け合いながら、国民が等しく能力、所得に応じて負担すべきだという考え方が基本にありまして、民主主義のルールの中で誠実に一生懸命それでこたえておられる方々と、余裕があっても考え方において納付できない。例えば学校給食、これはいろんな考え方が今多く出ておりましてびっくりするような考え方の持ち主がいらっしゃいます。義務教育無償、憲法上の原則をもとに給食費ですらこれは公共でやるべきだと。なかなかそうはいかないんじゃないか。学校教育費、現在は教科書代まで無償にしておりますが、給食費は負担願わなきゃいけない、あるいは保育料の問題、そして基本的な租税の問題。来年度を迎えまして収納対策の組織体制を強化いたしますが、今日の大国議員のいろんなご質問を聞くに及びましてやはり相談業務ですね、この処理体制を強化したいと思います。相談業務専門に全部受け付けると。適切によくお話を聞いて、本当にお困りの方は、それを確認して対応していくという方向でですね、収納対策を強化しながらも相談体制も温かく強化していきたい、こういうふうに感じたところでございますので、ご理解ください。


○議 長(今岡一朗君) 大国陽介議員。


○1 番(大国陽介君) 相談体制の強化ということで答弁がありました。私、本当に一番大事なことだと思いますので、市役所として全庁挙げて市民の生活相談に取り組むという姿勢を明確にして窓口をしっかり設けてやっていただきたいと思います。


 最後の質問に入ります。質問の3番目は、学校に競争と格差を持ち込む全国学力テストについてであります。


 文部科学省は、本年4月24日に全国一斉の学力テストを小学6年生と中学3年生の全員、240万人を対象に実施しました。このような全国学力テストは、かつて1961年から66年まで実施され、さまざまな弊害を生み、中止になったという経過があり、実に40年ぶりのことであります。単に学力の調査であれば、児童生徒の一部を対象にした抽出調査で十分に把握することができるはずであり、全員を対象に行う必要などどこにもありません。


 さらに、この調査結果がベネッセやNTTデータなどの民間会社の手に渡ることになり、情報管理の点からも問題が指摘されています。2004年に就任した中山成彬文部科学大臣は、競争によって学力向上を目指す方針を打ち出し、全国一斉の学力テストを実施することが決定されました。


 教育をめぐっては大きく2つの流れがあると思います。1つは、イギリスやアメリカ、ドイツなどが進める市場原理、競争原理を教育に持ち込むという新自由主義的な方法、もう1つの流れは、フィンランドのように競争と比較をやめ一人一人の子どもの発達を保障する流れであります。今、教育がこのどちらの流れに立つのかが問われています。


 愛知県の犬山市教育委員会は、競争と格差を持ち込む全国学力テストに参加しないと表明し、「学び合いの授業でこそ学力は育つ」との方針のもとに、少人数学級や副教本など独自の教育実践を進め多くの成果をあげています。


 犬山市教育委員で名古屋大学教授である中嶋哲彦氏は、全国学力テストについて、地方公共団体の皆さんにもいま一度ご再考願いたい。そして、次のような指摘を行っています。1つ、全国学力テストの目的、内容、方法は、合法的かつ適切か。2つ、全国学力テストは、児童生徒と公教育制度にとって有益か。3つ、全国学力テストにより児童生徒の基本的人権が侵害されることはないか。4つ、児童生徒に学びと育ちを保障する取り組みをいかにして発展させるか。この4つの視点から検討する必要があるとしています。


 さらに、教育の地方自治についてはこう述べています。「国の判断はいつも正しいとは限りません。国の考えが適切でないと判断したときは、正しいと確信する道を選択することこそ地域住民、特に児童生徒に対する責任を果たすことではないでしょうか。私たちが全国学力テストの不参加を決めたのは、少人数学級や共同学習と同様、それが児童生徒の最善の利益につながると判断したからです。これが教育の地方自治の実践です。」と述べています。


 そこで3点について伺います。


 第1に、本年4月に行われた全国学力テスト(全国学力・学習状況調査)によって新たに判明したことは何ですか。


 第2に、犬山市教育委員会の教訓にも学び、来年度以降の全国学力テストには参加されないことを求めますが、いかがですか、所見を伺います。


 第3に、愛知県犬山市教育委員会では、学校に競争と格差を持ち込ませないとして全国で唯一全国学力テストに参加しませんでした。犬山市教育委員会に学ぶべきところが多いと考えますが、教育長の所見を伺います。


○議 長(今岡一朗君) 黒目教育長。


○教育長(黒目俊策君) 登壇 ただいまの大国議員の全国学力テストに関するご質問にお答えをしたいと思います。


 まず最初に、本年4月24日に行われました43年ぶりの全国学力調査、新たにわかったことは何かということでございますが、この今回の学力調査は、小学校6年生の国語と算数、中学校3年の国語と数学ということで学年と教科が限定されております。それぞれ基礎基本と応用に分けて出題をされております。その結果として、出雲市の子どもたちの各教科の平均点がすべてにおいて全国、そして島根県の平均を上回ったということがまずございます。また、さきのフォーラムで各地区を回りますと、うちの学校は規模が小さいので成績が心配だというご懸念も承りましたけれども、出雲市の児童生徒一人一人の学力の定着状況とか、学校規模の大小にかかわらずそれぞれの場で努力をしている出雲の子どもたちの姿を確認することができました。


 また、課題についても客観的な把握ができております。これによって各学校におけるこれまでの学力向上のためのさまざま方策や教職員の指導のあり方についても再度検討し、改善をしていく機会となったところでございます。


 これにあわせまして実は生活アンケートの調査も行われております。その結果、今回の学力調査の結果と基本的生活習慣の相関クロス関係というのが今分析中でございますけども、一部わかったこととして、朝食の摂取や睡眠時間など、学力と基本的生活習慣との間には相当な関係があるということが明らかになっております。本市がこれまで提唱している地域・学校・家庭の三者が協働して子どもを育てる考え方を今後も推し進めていく必要があると確信をしたところでございます。


 2点目のご質問、来年度以降の全国学力テストには参加しないでもらいたいという、それに対する所見を求められましたが、先月、11月26日に県を通じて来年度、20年度(2008)の4月22日ということですが、学力調査を実施する旨の連絡が入っております。


 議員がご指摘のように、学力調査の結果公表につきましては、学校の序列化、過度な競争が生じないように十分配慮していく必要があることは当然のことでございます。学力調査の結果に一喜一憂することなく、児童生徒一人一人の学力、学習状況を把握・分析することによって、これまで以上のきめ細やかな指導を通し、すべての児童生徒が確かな学力を身につけ、意欲を持って学習に取り組めるようにすることが何よりも重要でございます。


 出雲市においては、このような考え方のもとに、これまでも合併後の平成17年度(2005)は、出雲市単独で学力調査を行ってまいりました。また、平成18年度(2006)には、島根県一斉の学力調査に参加をし、今年度も県の一斉調査と国の学力調査、両方に参加をしてきたところでございます。来年度もこのような考え方のもとで引き続き島根県と国の学力調査に参加する考え方でございます。


 3点目に、議員が視察をされました犬山市の教育委員会の状況のお話がございましたが、犬山市は、「犬山の子は犬山で育てる」との考え方のもとで、独自の学力向上対策として、市費負担による少人数学級、あるいはティームティーチングなどを導入しておられますし、独自の理科の副教材作成などの取り組みを行っておられます。いわば特色ある教育施策を展開されている自治体であると、そういう認識でございます。そうした中で、今回の学力調査は学校間の競争をあおるとの考え方から、全国の公立学校3万2,000ですね、唯一参加されなかったということはご案内のとおりでございます。


 本市におきましても、これまでも小中一貫教育の推進、学習力のパワーアップ、さらには科学館での理科学習、あるいはこころの愛読書、スーパーイングリッシュ、ウィークエンドスクールなど、出雲市独自の学力向上施策に全力を挙げて今取り組んでいるところでございます。これらの諸施策の成果と課題を学力調査結果をもとに検証しまして、改善に生かしていくことこそ大切であると考えております。


 また、先ほども申しあげましたけども、今回の調査結果から、学力と基本的生活習慣とは相関関係があると申しあげました。毎朝、朝食を食べることや、8時間程度の睡眠時間、家を出る1時間ほど前の起床、そしてテレビやビデオ、ゲーム、これらの時間が1日1時間程度、全然やらない子よりも1時間ぐらいやるのがいいと。これは自らの定めたルールを守る子どもであろうかなと思いますけど、そういう子どもたちが正答率が高いということもわかっております。


 そのほか今分析中でございますが、基本的生活習慣等と、あるいは学校における規範意識とかいろんなことが見えてまいりました。これらの調査結果をもとに、さらに現在進めております教育政策審議会の中での議論を深めたり、あるいは地域学校運営理事会を中心に、学校・家庭・地域が協働して、それぞれの立場で子どもたちの基本的生活習慣の確立など、さまざまな教育環境を整えていこうとする機会がより一層高まるように今後とも努めていく考えでございます。


 以上、お答えとさせていただきます。


○議 長(今岡一朗君) 大国陽介議員。


○1 番(大国陽介君) 先ほど言われたように、犬山市の教育委員会の視察に文教厚生委員会で出かけました。非常に私、感銘を受けまして、こんな教育委員会があるのかということで感動しました。ぜひ教育の地方自治という点で本当にすばらしい取り組みをやっておられます。もうその教育というものはどうあるべきかというところをしっかり議論して、考えて、現場も一体になってですね、教育委員会も一緒に進めておられますので、そういう姿勢は学ぶべきところが本当にたくさんありますので、ぜひ参考にしていただきたいと思います。


 学力テストによって先ほどいろいろ新たにわかったことがあるようなことを言われたんですが、結局わかったのは、私は、各学校ごとの順位、点数だと思います。その一人一人の子どもたちがどうかということは、私はこれは担任の先生なり、学校がよく知っておられることであると思います。朝ごはんを食べるからどうとか、寝るからどうとかということもですね、これは全数調査でやる必要は全くありません。抽出調査でこれは十分わかることだと思いますし、統計的にもそれは明らかにされているはずです。


 今度のこの文部科学省が行った全国学力テストというのは、やっぱり教育の中に市場原理を持ち込むということが、これはこれまでの国会等の動きを見てみると、これは明らかなことであって、犬山市教育委員会がこうやって参加しなかったという立場は非常に私は賢明なやり方ではないかなと思っております。


 1つ再質問を行いたいんですが、学力テストの結果の公表というのは、これは私、やってはならないし、特に慎重に行う必要があると思います。間違ってもですね、これは学校の判断でということで国も言っておりますので、教育委員会が各学校に対して公表するかどうかということについて指示することはできないと思いますが、どうも学校運営理事会で各学校の平均点が報告されたのか、されんのかわかりませんが、そういうことのようですが、それはどういう指示に基づいてやられているのか、そこを伺いたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 黒目教育長。


○教育長(黒目俊策君) 学力公表の結果については、先ほど申しあげましたように、いたずらに競争意識をあおらないというようなことはあろうと思いますけど、国の通知としては、各学校判断による自校の結果発表については、市町村の教育委員会の方針を出して指導してほしいということもあります。我々としては、やはり各地域に対して学校運営理事会も設置していただいている以上、今の学校の個々のポジションが全県の平均、あるいは全国の平均とどういうことになっておるのか、場合によってはどこに課題があるのかというようなことは当然話し合っていただくべきだと。もちろん学校運営理事会に対しては、理事の皆さん方には守秘義務というものもありますし、前向きにいろんな形で検討していただくことが必要だということでございまして、市の教育委員会としても校長会等を通じてさまざまなデータは出しておりますけれども、これはやっぱり開かれた学校、信頼される学校づくりをするためには、当然一定のルールの中で学校の方で公表するようにという指導ということではなくて、そういうことをお互いに確認し合ったという状況でございます。


○議 長(今岡一朗君) 大国陽介議員。


○1 番(大国陽介君) 文部科学省の通知ということですね、調査結果の取り扱いに関する配慮事項というところで、自校の結果を公表することについては、それぞれの判断にゆだねることということになっております。教育委員会が指示するようなことはこれはあってはならないことだと思いますので、学校に対しては、公表する、しないは学校の判断ですよということをしっかり伝えて、公表されないという選択肢もありますよということを明確に伝えていただきたいと思います。


 教育に競争と評価を持ち込む全国学力テストは、私は行うべきではないし、現場の手間も非常に多いので、来年からはぜひ参加されないことを求めて私の質問を終わりたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 以上で、1番、大国陽介議員の質問は終了いたしました。


 お諮りいたします。


 本日の会議はここまでとし、延会いたしたいと思います。これにご異議はありませんか。


           (「異議なし」と言う者あり)


○議 長(今岡一朗君) ご異議なしと認めます。


 よって、本日はこれにて延会といたします。


 お疲れさまでした。


               午後 4時46分 延会





 地方自治法第123条の規定により、ここに署名する。








              出雲市議会議長    今 岡 一 朗





              出雲市議会議員    大 国 陽 介





              出雲市議会議員    寺 田 昌 弘