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島根県 出雲市

平成19年度第2回定例会(第3号 6月14日)




平成19年度第2回定例会(第3号 6月14日)





 
     平成19年度(2007)第2回出雲市議会(定例会)会議録





    開 会 平成19年(2007)6月11日午前10時00分


    閉 会 平成19年(2007)6月28日午前11時45分





〇議事日程第3号


      平成19年(2007)6月14日 午前10時開議


第1.市政一般に関する質問





会議に付した事件


第1.市政一般に関する質問





                 出 席 議 員


              1番 大 国 陽 介 君


              2番 松 村 豪 人 君


              3番 遠 藤 力 一 君


              4番 山 根 貞 守 君


              5番 萬 代 輝 正 君


              6番 板 倉 一 郎 君


              7番 多々納 剛 人 君


              8番 川 上 幸 博 君


              9番 石 川 寿 樹 君


             10番 曽 田 盛 雄 君


             11番 福 代 秀 洋 君


             12番 高 野 成 俊 君


             13番 広 戸 恭 一 君


             14番 小 汀 英 久 君


             15番 直 良 昌 幸 君


             16番 西 尾   敬 君


             17番 長 岡 幸 江 君


             18番 坂 根   守 君


             19番 板 倉 明 弘 君


             20番 萬 代 弘 美 君


             21番 勝 部 順 子 君


             22番 米 山 広 志 君


             23番 牛 尾 尚 義 君


             24番 山 代 裕 始 君


             25番 宮 本   享 君


             26番 原   隆 利 君


             27番 今 岡 一 朗 君


             28番 多久和 康 司 君


             29番 荒 木   孝 君


             30番 長 廻 利 行 君


             31番 古 福 康 雅 君


             32番 珍 部 全 吾 君


             33番 杉 谷 寿 之 君


             34番 寺 田 昌 弘 君





                 欠 席 議 員


                  な   し





               説明のために出席した者


          市   長        西 尾 理 弘 君


          副 市 長        長 岡 秀 人 君


          副 市 長        野 津 邦 男 君


          収 入 役        田 中 雄 治 君


          教育委員長        嘉 儀 裕 行 君


          教 育 長        黒 目 俊 策 君


          政策企画部長       荒 木   隆 君


          総務部長         児 玉 進 一 君


          財政部長         伊 藤   功 君


          地域振興部長       大 田   茂 君


          文化観光部長       板 倉   優 君


          健康福祉部長       吉 田 純 二 君


          環境事業部長       野 津 建 一 君


          産業振興部長       中 尾 一 彦 君


          建設事業部長       吉 井 貴 史 君


          都市整備部長       岸   和 之 君


          教育次長         山 本 文 夫 君


          教育次長         杵 築   伸 君


          上下水道局長       原 田 恭 平 君


          消 防 長        永 岡 博 之 君


          総合医療センター事務局長 林   誠 治 君


          政策課長         井 上 明 夫 君


          秘書課長         鐘 築 健 治 君


          財政課長         板 倉 勝 巳 君





                議会事務局出席者


          局   長        青 木   博


          次   長        高 橋 直 樹


          次長補佐         佐 藤 恵 子


          係   長        村 尾 幸 紀


          係   長        木 村   亨


          書   記        小 村 和 恵





               午前10時00分 開会


○議 長(今岡一朗君) おはようございます。


 これより、本日の会議を開きます。


 ただいまの出席議員は32名であります。


 なお、あらかじめ欠席及び遅刻する旨の届出のあった議員は2名であります。


 本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程のとおりであります。


 日程第1、市政一般に関する質問を行います。


 質問は昨日に引き続き、順次これを許可いたします。


 なお、質問は要旨を簡明に、答弁は簡潔にお願いいたします。


 まず初めに、3番、遠藤力一議員。


○3 番(遠藤力一君) 登壇 おはようございます。3番、公明党、遠藤力一でございます。今日は、3点の質問をさせていただきます。


 初めに、出雲市の財政は大丈夫か。


 夕張市の財政破綻がクローズアップされ、「出雲市は大丈夫なのか」という声が市民から多数寄せられています。新庁舎、出雲阿國座、弥生の森博物館などの施設建設が本格化する今、改めて出雲市の財政状況を議会、職員に、そして何より市民の方に分かりやすく伝え、理解を得る必要があります。そこで、夕張市の破綻の原因となりました一時借入金について当市にはあるのか、ないのか。


 また、夕張市が行ってきたような粉飾行為を見破るために、一般会計だけでなく公営企業会計や第3セクター、公社にまで目配りした4つの財政指標である単年度の一般会計の収支比率を示す「実質収支比率」、国民健康保険や介護保険、公営企業も含めた「連結実質収支比率」、一般会計が負担すべき公債の返済額の3年間の平均である「実質公債費比率」。この「実質公債費比率」につきましては、昨日の新聞記事に浜田市の17億円、繰り上げ償還を計画したという記事が出ておりました。浜田市の場合は、この「実質公債費比率」が18年度(2006)決算見込みで22.8%、手を打たなければ早期健全化計画に入る可能性が高いということで、17億円の繰り上げ償還の計画をいたしました。この「実質公債費比率」、退職金、土地開発公社や第3セクターなど自治体が出資している法人の負債のうち、自治体が負担すべき額の合計「将来負担率」の4つの指標に基づいて、改めて出雲市の財政の実態をお伺いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまの出雲市の財政問題についての遠藤議員のご質問にお答えいたします。


 まず、一時借入金の有無と財政4指標に基づく出雲市の財政状況の実態についてお聞きいただいたわけでございます。


 本年度は、ご承知のとおり新庁舎を建てるんだという決定の中で、あと阿國座、あるいは出雲弥生の森がございますけれど、とかくこういうものはですね、何か特別な箱物という意識があって話が出ますけど、学校建設の話はほとんど出ないんですよね。学校給食センターとか。これ、どんどんたまっていますよ。でも、ご承知のとおり平成17(2005)、18(2006)、思い切ってやったでしょう、教育関係。このことを考えて、先を考えて、あのときに旧出雲市を中心に前からたまっていたのをだぁっとやって、今大きな残っているものとしては旭丘中学校、それから須佐中学校、あるいは三中の整備、佐田中学校ですね、済みません、佐田中学校。あとは各学校におけるプール、コミュニティセンター、国富をはじめ相当まだあるんです。それらのことをのみ込んだ上に、なお市庁舎をやれということ、やるということを決断したわけでございます。阿國座も出雲弥生の森もぎりぎりやっていくという中で、他方、人件費等について節減を図りながら、経常経費も抑えながら頑張っていくという前提の中でご指摘がございましたので、データを調べてみる。調べるというか、そのことをいつも意識しながらやっておる結果を今ご報告申し上げます。


 今年度は、この一時借入金でございますが、会計年度において一時的に現金が不足した場合、その不足を補うため借り入れる資金、これを一時借入金と言っています。予算においてその上限を定め、その年の出納閉鎖日までに償還しなければならない。


 出雲市では、資金不足の解消は、平成17年度(2005)一般会計では、各種基金、他会計現金の運用で対応したため、一時借入金の実績はありません。平成18年度(2006)一般会計は、各種基金、他会計現金の運用に併せ、10月に4,200万円余り、2月に10億7,000万円余りの一時借り入れを実施し、いずれも当月内に償還しており、年度を越えた赤字補てん的な一時借入金は一切ありません。


 次に、財政4指標についてでございます。


 地方公共団体の財政の健全化に関する法律案が今国会に上程され、現在、参議院で審議中であります。当該法案に盛り込まれた財政の4つの指標に基づき財政状況についてお答えします。


 まず、「実質赤字比率」というのがございます。これは一般会計等を対象とした赤字額を、税収や普通交付税というような主な一般財源の総額である標準財政規模で除した指標であり、「連結実質赤字比率」は、同様に全会計を対象とした赤字額を標準財政規模で除した指標であります。


 出雲市の平成17年度(2005)決算で試算した場合、「実質赤字比率」は、一般会計等に実質赤字がないため0であると。そして「連結実質赤字比率」は、老人保健医療事業特別会計で1億9,800万円余りの繰上充用金が生じたものの、この実質赤字より他会計の実質黒字が多額であったため黒字となり、いずれの指標も問題はない状況です。平成18年度(2006)以降も、歳入歳出予算の執行に万全を期して、赤字を生じないよう財政運営を行っていく考えでございます。


 次に、「実質公債費比率」という指標がございます。これは平成17年度(2005)決算から新たに設けられた指標でございまして、この比率が25%を超えると、一部の起債発行が制限されるというものでございます。


 一般会計等が負担する元利償還金に特別会計、公営企業の公債費への一般会計繰出金、債務負担行為に基づく支出のうち公債費に準ずるものなどを加算した額を標準財政規模で除して算出する比率でございます。


 この比率が、平成17年度(2005)決算では18.2%、この場合、島根県市町村の平均は20.8%になっております。出雲市は18.2%。18年度(2006)見込みでは19.7、19年度(2007)見込みで20.5と、当面上昇傾向があります。25%まであるじゃないかというようなことじゃなくて、25%なんかになるようなことをしちゃいけませんので、我々はこれから平成23年(2011)頃にピークを迎える算出になっております。いろんなものがここに入ってきております。その段階で22、23%ぐらいでもう抑えて、あとカーブさせると、大きな項目もなくなってくるというような状況と、そしてそのような状況になるための政策的な予算の切り詰め、もちろん経常的な経費は切り詰めるのが当然でございますが、そういうことも平成20年度(2008)からやっていこうと思っています。


 必ずそういう状態においてピークを迎えても大丈夫な状態において、ぐうっとこの21世紀都市の基盤たるものの装置が大分でき上がりますので、その中で所得の上がる経済発展の可能性の見えるまちづくりをやってしまおうと、それが合併後5年が重要だと言っているところでございまして、それ以後はその基盤によってがあっと、いわゆる所得の上がるまちづくり、担税力の上がるまちづくりということも考え、財政的にも基準をつけてやっていくということでございまして、この「実質公債費比率」20%前半のところで抑えながら頑張る、格段の努力をしていくという考えでございます。


 次に、「将来負担比率」という比率も出されておりまして、これは一般会計等が将来負担すべき地方債現在高に、退職手当支給予定額や設立した法人の有する債務のうち、一般会計の負担見込みなどを加味した実質的な負債を標準財政規模で除した指標でございまして、現段階では算出方法の詳細が示されていない試算でございますが、この詳細が分かり次第、試算して公表したいと、こういうことでございます。これはこのたびの法律が通って、その後、秋口にもいろいろまた具体の算出の仕方が示されておりますので、それによって対応していこうと考えておるものでございます。


 今後、公債費負担が高止まりし、当面は厳しい財政状況が続くと考えており、公債費負担適正化計画、中期財政計画等に基づき、起債発行額の抑制による公債費負担の軽減を行い、安定的な財政運営を図っていくということも考えております。


 現行の中期財政計画も20年度(2008)までですけれど、やはり我々はこの段階でもう一度見直して、新しい中期財政計画についても試算して、また公表し、ご理解いただくよう今後努力していきたいというようなことも考えておるところでございます。


 いずれにいたしましても、我が市だけの問題ではなくて、全国2,000に上る市町村、あるいは47都道府県共通の大きな課題でございますが、出雲市は島根県の中ではまだ何とかというような状態でございますけれど、出雲市がもうだめになるときは島根県全体の崩壊ということになりますので、それはもう絶対に先頭を切って頑張っている我が市としてはやっちゃいけないし、必ずや元気の出るまちづくりの中でこの財政問題もクリアしていかなきゃならない。この、いわば両立できるような戦い、これからしっかりやっていかなきゃならないと思っているところでございます。


 いずれにいたしましても、今後我々といたしましては、20年度(2008)以降、政策的な経費、経常的な経費についても見直しながら、必ずこの大きな波を乗り越えていく決意で臨まんとしているところでございます。


 以上、この問題についての遠藤議員のご質問にお答えいたしました。


○議 長(今岡一朗君) 遠藤議員。


○3 番(遠藤力一君) 「実質公債費比率」についてですけれども、25%という指標は、従来この指標ということですよね。今回新しく総務省が導入しようとしている、その「実質公債費比率」についての、まあ例えば浜田市の例を挙げれば、22%を超えたら財政健全化計画に入らなきゃいけない。要するに、この4つのうちの1つでもこの指標から超えれば財政健全化計画、そして再生計画に進んでいくというのが今の総務省の考え方なんですけれども、25%というのは以前の考え方だと思っております。そして今、18年度(2006)は19.7%、その後20.5%というような形になっていきますけれども、23年(2011)がピークということでした。ピークということは、これは大体何%ぐらいになっておるんでしょうか。


 それからあと、そのパーセントでいいますとちょっと分かりにくいところがありますので、現在、その公債費比率が19.7%だったら、あと幾ら、これ、公債費というのが増えれば実際にその数字、22%ならあと幾らこの公債費が増えたならばそこに達するのか、金額でお答えをいただきたいと思います。


 これらの財務指標に関しましては、理解可能性の原則というのがありまして、先ほどの市長が非常に細かくかみ砕いて、市民の方に分かりやすく説明をしていただいたと思います。ただ、現状このままいけば、なかなか出雲も大変な状況であるということが先ほどの話の中で見えてきたと思います。


 いろいろと行財政改革ということで努力をしていらっしゃいますけれども、やはり市民の方に常に出雲市はこういう状況であり、このような形で進んでいくから大丈夫なんだということを、常にメッセージを出していく必要があると思っております。先ほどの点について再度お答えをよろしくお願いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) まず、後で財政部長が補足いたしますけれど、出雲市の今の予算編成、あるいは財政運営の仕方というのは、基盤をしっかり整えていくと、その上に経済も文化も活性化させるということで、何か前のたまったものやなんか、それに追いかけられているというよりも、前向きの投資でこういう形に政策的にやっておるところがございまして、その点はちょっと他の自治体と違うところがあると。150億、普通建設事業費も100億以上超えられる内容をやっておるところはないわけでございまして、この財政規模、この人口規模で。そういうことは当然ご理解いただいていると思います。これは難しいなと、一時期止めればいいわけで、でもそんなことはしないと。必ずきちっとぎりぎりやって、燃え上がるような市をつくるんだということでございますので、その点よく、我々の考えているところでございます。


 あと今のデータのこと、財政部長が答えます。


○議 長(今岡一朗君) 伊藤財政部長。


○財政部長(伊藤 功君) 先ほど遠藤議員さんからご質問のありました件でございますが、地方公共団体の財政の健全化に関する法律、これが今、今国会で審議をされているところでございまして、その中でいわゆる早期健全化基準となるものが導入されるということでございます。


 この基準について、昨日の浜田市の繰り上げ償還の例によって22%というものが示されておりますが、具体に今22%というのが決まったわけではございませんで、18年度(2006)の全国の決算が出た段階で、この秋にその基準を定めるということになっております。18%が今、許可と無許可になるかどうかの基準、それから25%が起債発行を制限される基準でございますので、この中間の数値、18から25の中間の数値ということで、22ないしは23ぐらいのところが早期健全化基準の数値になるのではないかなということで、今考えておるところでございます。


 先ほど市長が、23年(2011)頃がピークということで、そのときにどの程度の数字になるかというお話でございますが、現段階の試算ではピークになっても22%には到達しないであろうという考えでおります。


 もう一つ、幾ら金額が増えたら22%を超えるのかというお話がございました。これにつきましては、当然分母でございます税収とか地方交付税の行方が分からないとですね、具体の数字はなかなか申し上げられないと思いますが、例えば100億円、今の起債残高が仮に100億円増えたとしても、その数字を超えることはないのかなというふうに考えております。


 ですが今後、地方財政制度、この秋から始まる税制の抜本改革等いろいろ地方財政を取り巻く状況が変化が予測されております。そういう中でございますので、それらの状況を注視しながら、できるだけ市民の皆様方に財政状況を公表してご理解いただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 遠藤議員。


○3 番(遠藤力一君) それでは次の質問に入らせていただきます。


 次は、多重債務者相談への対応を急げ。


 多重債務により悩み苦しむ方が全国で230万人以上、出雲市においても多く見られるようです。返済のための借り入れを繰り返し、深みにはまり、ついにはヤミ金融にまで手を出し、とことん追い詰められる人が増えております。相談する人が身近にいない、処理方法が分からないからであります。


 債務整理の手法は自己破産だけでなく、特定調停や民事再生など債務者その人に応じて選択できます。多重債務からは逃れることができ、生活は再建できるということをもっと周知すべきだと思っております。そもそも29.2%もの高い金利の借り入れ返済など、どだい無理な話であります。まじめに返そうとするから、なお深みにはまっていく。私も相談を受け、何人かの方の解決に向けてお手伝いをさせていただきましたが、何年も何十年も取引を続け、負債を増やし続け、心を痛めて暮らす方々が大勢いらっしゃいます。


 2009年末にいわゆるグレーゾーン金利が廃止され、総量規制、借り手の年収の3分の1を超える融資を禁止と与信管理の厳格化が進むと、ヤミ金融に走るケースが増加することが想定されています。ヤミ金融に手を出しますと、なかなか厄介であります。そうならないためにも、すぐに手を打っていかなければなりません。


 最近、またこのような違法な090金融、これは全く許認可番号も何も書いていないような看板なんですけれども、これらが市中にまた張り出されるようになりました。一時こういうのが、チラシにしても広告にしても減っておったんですけども、またこういうのが増えてまいりました。次第に与信管理が厳しくなって行くところがなくなった、その人たちをカモにするような、こういう悪質な手法がまた増えてきておるわけであります。


 改正貸金業法の完全施行までの3年間に、集中的に多重債務問題を改善するプログラムが実施されようとしていますが、出雲市において多重債務者対策としての相談体制をいつまでにどのように整えるのか、お伺いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 荒木政策企画部長。


○政策企画部長(荒木 隆君) 登壇 それでは、多重債務者相談への対応につきましてご答弁を申し上げます。


 全国的に多重債務者が増加をしております傾向の中で、国におきましては、この問題解決の重要性から、貸金業の規制等に関する法律、いわゆる改正貸金業法などの法整備による新たな多重債務者の発生の抑制を図るとともに、内閣に多重債務者対策本部を昨年の12月に設置をしたところでございます。


 また、本年の4月には、多重債務問題改善プログラムを決定をしたところでもございます。このプログラムにおきまして、住民から最も身近で接触機会の多い市町村は、特に多重債務者から相談があった場合、丁寧な事情聴取に努めるとともに、必要に応じて弁護士、司法書士等の専門機関に紹介・誘導するなど、相談体制、相談内容の充実が要請をされているところでございます。


 本市におきましては、要請されておりますような対応は以前からとっておるところでございまして、消費者苦情相談員によります消費生活に関する相談や多重債務、振り込め詐欺などに係る相談を毎週水曜日に実施をいたしておりますとともに、電話での問い合わせにも、これは毎日応じているところでございまして、その内容を吟味をいたしまして、必要に応じて司法書士、弁護士による無料相談、あるいは県の消費者センター等を紹介し、問題の解決を促しているところでございます。


 多重債務に陥らないための債務整理の手法、あるいは多重債務に陥った場合の相談窓口の周知を、これまで以上に広報紙、あるいはホームページ等で充実を図るとともに、消費生活相談員等の資質の向上、あるいは県、弁護士会、司法書士会など関係機関との連携強化による対応の充実に努める考えでございます。


 以上、答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 遠藤議員。


○3 番(遠藤力一君) 既にそういう業務をいろいろな形でやっていらっしゃるということは、広報等を見れば一目瞭然であります。ただ、今回そのようなプログラムが策定されまして、先ほどの部長の答弁ですと、従来どおりの体制で、内容的に濃くしていくというふうな形だったというふうに受けとめましたけれども、例えば日数を増やすとか、人員を増やすとか、分かりやすい窓口を設けるとか、そういう具体的なことは今計画をされていないのでしょうか。それが1つですね。


 それから、これもちょっと許可を得て出させていただきますけれども、これは東京の弁護士が山陰中央新報にチラシを折り込んでおりました。「一人で悩まないで!無料法律相談、サラ金、クレジット等の支払にお困りの方、月々の返済を減らしたい方」、こういうチラシが入っております。私もこれを調べてみましたら、正当な弁護士だったんです。そういうことに一生懸命取りかかっていらっしゃるような弁護士だったんです。けれども、わざわざ東京の方が島根県出雲市の新聞広告にチラシを出してくるって、これは一体どういうことかなと。地元の弁護士さんとか司法書士さんとかたくさんいらっしゃいます。また、この相談体制もたくさんありますけれども、この方がこういうことを出している。ということは、潜在的に、もうわらをもつかむ、どうしたらいいんだろうと苦悩していらっしゃる方がたくさんいて、そこにぽんとこのようなものを投げかけているという状況だと思います。


 たくさん相談体制をとっていらっしゃいますけれども、広報、それからホームページですかね、今それらを通知しているのは。しかし、この広報にいたしましてもですね、ちらっと書いてあるぐらいで、なかなか訴えかけるものが少ないんじゃないかなと思っております。


 例えば、ある新聞社は5万世帯に新聞が入りますけれども、出雲市、大体5万世帯ぐらいありますので、そこに1回こういう具体的なものを折り込みでもしたらですね、月20万です。年間240万。そのくらいの予算を使ってでも、もっともっと行政、このような相談窓口を設けて、いつでも来てくださいと、必ず解決に向けて道を開いてあげますよ、ということをアピールしてもいいんじゃないかと思っています。


 それからもう一つは、先ほどこういう違法の看板をお見せいたしましたけれども、こういうところに現在相談をされている方が直接電話をしたりとか、それからこういうのがあるよという形で撤去をされたような例があるんでしょうかね。そこまで具体的に踏み込んで、これらを撲滅していくんだというような形の取り組みがあるのかどうなのか。


 以上、3点についてお願いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 荒木政策部長。


○政策企画部長(荒木 隆君) 再質問にお答えをしてまいります。


 相談体制の具体の対応は何か、もっと増やす考えはないかというようなことでございますが、現在、先ほどご説明を申し上げました毎週水曜日の消費者苦情相談に加えまして、県では消費者センターで毎日相談を受け付けておりますし、また司法書士リーガルエイドしまね、あるいは出雲法律相談センター、これはパラオの4階で毎週火曜日の16時から19時、これは予約制でございますけれども、そうした相談、あるいは社会福祉協議会が各社協の支所ごとに概ね毎月1回、予約制によります無料の法律相談等を実施しておるところでございまして、相談の機会はかなりたくさん現在あるのではないかというふうに考えております。ただ、それをどういうふうにお知らせをするかということでございまして、「広報いずも」に関しましても、非常に目立たないという今ご指摘もちょうだいしましたので、できるだけ大きな字で分かりやすく、紙面をうまく活用する方法も考えてまいりたいと思っております。


 また、県の消費者センターでは、こうした「暮らしの窓」というものも発行しておいでになりまして、その中にはこの4ページ物の1ページを使ってですね、多重債務に係るこういった相談をやっておりますよと、こうこうこういうふうに解決をしてまいりましょうというようなこともお知らせをしておるところでございまして、そうした各団体、各機関が連携をとって、より一層そうしたものの周知に努めてまいりたいというふうに考えております。


 それから、先ほどご指摘のありました、そうした無許可のですね、そうした張り紙を撤去するというような事例は、市では行ったことはございません。


 以上でございます。


○議 長(今岡一朗君) 遠藤議員。


○3 番(遠藤力一君) 自治会の加入率というのをご存じだと思います。塩冶とか四絡なんか非常に低いですよね。50%とか40%台ということで、この広報等が行き渡らない世帯もたくさんあります。また、先ほどの県の方で出しているものも行き渡らない世帯がたくさんありますので、このお知らせをする手段というものをもう少し考えなければならないというふうに思っております。


 あと従来どおりの相談体制、確かにこれはたくさんやっていらっしゃいますけれども、私が言いたかったのは、2009年、あと3年で法律が執行されて、従来どおりの、例えばああいうクレジット会社が今までどおりに貸さないという事態が起こってくるわけです。そうすると、これはもうそうなる前に多分じわじわとそういうのがなってくると思います。現在、多重債務になっていらっしゃる方が、もう行き先がなくなって、相談に来ていただければいいですけれども、相談に来れなくてヤミ金とかですね、そういうところへ流れていく可能性があるわけです。そこに行きますとなかなか、例えば特定調停とか民事再生とかそういうことを法律的にやっても聞く相手ではありませんので、もう救う手が非常に少なくなってくる、追い込んでしまうというところがありますので、そこへ行くまで、この3年間というところをもっと今までの体制以上のものを組んでいただきたいという思いで質問をさせていただきました。


 では、次の質問に入らせていただきます。


 最後の質問は、児童虐待の取り組みはという形で行わさせていただきます。


 児童虐待により尊い命が失われるなどの深刻な事件が後を絶ちません。児童虐待防止ネットワークが平成17年(2005)に組織化され、本庁と支所に児童相談窓口を設けるとともに、出雲市児童虐待防止ネットワーク会議が設置され、虐待防止と早期発見、早期対応に取り組んでこられたと思います。相談件数の推移、実際に通告があった場合の流れや虐待防止のために具体的にどのようなことを実施されてきたのか、初めにお伺いいたします。


 次に、児童対策地域協議会の設立時期と、これから出雲市が積極的に取り組むべきことは何か。公明党は、育児不安の解消、児童虐待の未然防止へ育児支援家庭訪問事業などの体制強化を主張し、これを受け「こんにちは赤ちゃん事業」、これは生後4カ月までの全家庭を訪問するという事業ですけれども、をスタートしていますけれども、取り組み等について具体的に説明をお願いいたします。


 最後に、約1カ月前に熊本で設置されましたが、赤ちゃんポストについての所感をお伺いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 大田地域振興部長。


○地域振興部長(大田 茂君) 登壇 ただいまの児童虐待への取り組みということについてお答えをいたします。


 まず、児童虐待に関する相談件数の推移と取り組みについてでございます。


 平成17年(2005)4月に児童相談窓口を設置いたしまして、虐待防止と早期発見、早期対策に取り組んできました。平成17年度(2005)の要保護児童の相談のうち、虐待に関するものは21人でありました。平成18年度(2006)には42人と増加しています。19年度(2007)の5月末の相談件数は10人となっておりまして、昨年同期と比べますと2倍という数字になっており、年々増加の一途をたどっているという状況でございます。


 虐待の通告があった場合の対応ということでございますが、出雲市児童虐待防止ネットワーク会議で対応いたしまして、具体的には要保護児童対応フローチャートというものに基づいて行っておるところでございます。これは相談を受理いたしますと、関係機関連携のもとに個別に支援会議を開催いたしまして、支援方法や各機関の役割を決定して対応していくということでございます。


 また、虐待の防止につきましては、養育力が不足している家庭や育児不安を抱える母親への支援などが、その発生を防ぐ大きな役割を果たすものと考えております。このため子育て支援センターや保育所での相談業務、ファミリーサポートセンター事業など子育て支援事業の充実や、新生児・乳幼児の家庭訪問、健診時の相談機能の強化、また思春期保健の充実などきめ細やかな母子保健事業の展開などに力を入れてまいりたいと考えておるところでございます。


 次に、要保護児童対策地域協議会の設立時期、また市が積極的に取り組むべきこと、児童支援家庭訪問事業などの具体的な状況ということでございますが、まず要保護児童対策地域協議会でございます。現在、児童虐待につきましては、児童虐待防止ネットワーク会議で対応しておるところでございまして、これに子ども支援センターと連携をいたしまして、今年度中に要保護児童対策地域協議会に移行したいというふうに考えておるところでございます。


 市として積極的に取り組んでいる事業といたしまして、育児支援家庭訪問事業がございます。これによりまして、養育支援が必要な家庭への育児指導や相談には保健師や助産師を派遣し、育児家事援助にはヘルパーを派遣しております。平成18年度(2006)には、11人に対して84回の家庭訪問を実施してまいりました。


 また、これまでに生後4カ月までの乳児の全戸訪問ということで、保健師や助産師が行ってきておりますが、平成18年度(2006)では第1子につきましては、ほぼ100%の訪問を達成しておるところでございます。19年度(2007)からは国で、先ほど述べられました「こんにちは赤ちゃん事業」、生後4カ月までの全戸訪問が創設されたわけでございまして、これは先ほど100%と言いましたのは第1子でございますので、第2子以降も含めたものということになるわけでございます。市としましては、この第2子以降も含めました出生児全員の訪問の実施に向けまして、民生児童委員、主任児童委員、子育てサポーターと連携いたしまして、その方策を検討しているところでございます。


 最後に、赤ちゃんポストについての所感ということでございますが、赤ちゃんポストにつきましては賛否両論あるところでございますが、行政として取り組むべきものではないというふうにとらえておるところでございます。


 市といたしましては、赤ちゃんポストの必要性が議論されることのないよう、子どもが安心して生活できるための手だてや、発生予防の相談が必要と考えておるところでございまして、利用できる制度等の周知を図っていく考えでございます。


 以上、答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 遠藤議員。


○3 番(遠藤力一君) 訪問事業などをしっかりと取り組んでいただいておりまして、感心をいたしました。更に、4カ月までの赤ちゃんに対してもしっかりとした取り組みをお願いしたいと思います。


 赤ちゃんポストについても、確かに行政がやるものではないと私も思っております。いつでも相談に来れば、あなた達をサポートするよというようなメッセージを出し続けておけば、母子ともに、また父子ともに安心した生活を送れるのではないかと思っております。


 いずれにしても、子どもを100%安心して産み育てられる環境を、この出雲市でつくっていただきたいと思っております。


 では、以上で私の質問を終わります。


○議 長(今岡一朗君) 以上で、3番、遠藤力一議員の質問は終了いたしました。


 次に、17番、長岡幸江議員。


○17番(長岡幸江君) 登壇 17番、長岡でございます。通告に従い質問をさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。


 今回のこの質問に際しましては、前回3月の議会で質問をいたしておりますが、その後、今回の質問に臨む前に、地域のあるいろいろな関係団体の皆様方と要望、そして意見等を踏まえた上で質問に立っておりますので、ついこの間でございましたが、その皆様方から前回の質問の答弁からではコミセンのあり方、そういったものを理解することはできない、納得いかないという声が市民側の方からですけど、厳しい批判を受けましたので、あえてもう一度同じことを再度質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。


 前回に当たりましては、地域の活動拠点に視点を置いて、そこで働く職員の体制、それから拠点のあり方、またそして自治協会・コミセンの役割分担、位置付け、そういったものを中心に質問をさせていただきましたが、今回は広範な範囲に視点を置きまして、「新しい公共」としての地域交流活動拠点のあり方について質問をさせていただきます。いずれにしましても、目的は1つ、内容は重複する部分がほとんどだとは思いますが、そこの辺は取捨選択なさいましてお答えいただきたいと存じます。それでは質問に入らせていただきます。


 本年4月に策定された出雲中央教育審議会の答申、21世紀出雲の地域交流活動拠点のあり方を踏まえ、「新しい公共」としての取り組みを念頭に置いての取り組みを伺ってまいりたいと存じます。


 今後、地域活動の役割は重要なものとなり、地域住民・団体自身が地域をマネジメントする心構えが必要であり、そのためには地域全体を見極め行動すること、行政・企業等との連携が不可欠と考えます。“むすんでひらく”悠久のロマンと夢育む日本のふるさと出雲の國づくりの基本は、地域づくり、人づくりからと考えます。市民の皆様にご理解いただける明快な答弁をお願いします。


 それでは、21世紀出雲の地域交流活動拠点のあり方についての答申の概要について、また財団法人あしたの日本を創る協会で21世紀地域活動ビジョンが昨年12月策定されています。その報告書のポイントを重ねながら伺ってまいりたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。


 当市の21世紀出雲の地域交流活動拠点のあり方についての答申では、地域交流拠点の役割は生涯学習を展開する場であるとともに、地域住民の自主性と責任において地域の人づくり、まちづくりを進める総合的な拠点であり、住民が主役となり地域課題の解決や、住み良いまちづくりに取り組むための地域と行政の結節点であり、地域内外の情報や行政情報などを的確に提供する連絡調整窓口である。また、諸団体との連携・協働を図るとなっています。


 次に、地域交流活動拠点の組織運営体制については、地域特性を考慮した新しい組織体制、新コミュニティセンターとして利用者の利便性を考慮した地域の自主性や、地域コミュニティの活性化が図られるような施設長、職員の人材確保、また運営体制については地域の自主性を最大限尊重するとともに、住民や諸団体の声が反映される体制、休日開館など利用しやすい施設運営と事業遂行のための予算措置、また施設整備等が挙げられています。


 他に留意点として、地域交流活動拠点の一元化等配慮するとなっています。


 以上申し上げました答申に基づき、出雲市のコミュニティセンターの活動が推進・展開されているようですが、地域住民の不満と懸念の声が多分に聞こえてまいります。現実を見聞したとき、コミュニティセンターの職員はもとより、地域住民がセンターの役割、運営体制についての相互理解ができていないのではと受けとめざるを得ません。地域住民の不安を解消し、円滑に活動が展開できるように願い、再度この質問を取り上げましたこと、ご理解いただきたいと存じます。


 今、全国の状況を見るとき、家庭や地域社会の弱体化が問題とされる一方、自分たちでできることは自分たちでするという新しい考え方が広がりつつあります。地域社会における人々のニーズが多様化し増大する中、「小さな政府」化により従来の公共サービスでカバーし切れない部分を、地域の住民たちが担っていく、これが「新しい公共」と言われますが、21世紀の地域活動の目指すべき姿は、一人一人の思いをつないで地域社会を変えるということだと言われます。そこから「新しい公共」を担い、地域をマネジメントするという視点に立って地域活動が展開されていくことが期待されています。


 21世紀初頭の現在、私たちはグローバル化・高度情報化社会、生活の個別化、家族のきずなの崩壊、モラルの低下、少子化、高齢化、格差社会、持続可能な地球環境などのキーワードであらわされるような大きな社会変動の中にあり、地球社会を生きる人づくりが求められています。つまり、自然との共生との原点に立って物理的に事態を見極め、活動を推進・展開しなければならない現状にあると考えます。


 ここで「あしたの日本を創る協会」では、グローバル化や多様化、更に地方制度の大改革が進められるなど大きく変化する今後の社会で、ますます重要性を増してくる地域活動活性化策のビジョンとして、地域活動に携わっておられるお方、社会学、経済学、地方自治等の専門家、マスコミ関係の方々など広範な分野の方々、30代前半から80代の幅広い皆様方の構成により検討・議論を重ね、ビジョンが策定されました。このビジョンのポイントだけ紹介させていただきます。


 まず初めに、私たちが生きている社会の動向を分析して、地域活動の活性化が必要とされる理由を考えることから始める。社会の動向として第一に挙げなければならないのは、グローバル化である。人、金、物、情報が極めて早く、かつ大量に地球上を移動する現象、グローバル化はこれまで国際化と言われてきた現象とは異なって、国というものの位置付けや意味合いを総体的に低く作用する現象であり、金融市場での取引、インターネットの世界がそうであるように、グローバル化が進めば進むほど国の存在を意識しなくなっていく。厳しさを増す内外の情勢の中で、増大する行政需要などに対応していくために、「小さな政府」が常に試行していかざるを得ない状況は、今後も強まっていくと思います。このような背景から登場しているのが地方分権。これまで国が果たしてきた役割の一部にせよ、だれかが担っていかなければならない。


 さてもう一つ、現代社会の動向として、多種多様な情報が即時に大量、無差別、かつ容易に流通する高度情報化社会になったことも一因となって、生活の個別化が進み、家族を初めとする近隣関係や新集団が弱体してくると、これまでの集団によって担われてきた役割をだれがかわっていくかという問題が生じてきます。国の受け皿となる地方自治体は、財政的困難もあって、一層公共サービスを充実させることは不可能な状況にあると言えます。更に現代社会の状況は複雑で、日本の少子高齢化は世界最高の水準まで達しようとしており、人口減少社会が現実となっている。IT革命が著しく進み、私たちがこれまでなれ親しんできたコミュニケーションの仕方も大きく変わろうとしています。環境問題への感心の高まりは、私たちに持続可能な社会をつくることを求めています。このような時代背景を見極め、将来展望を推測し、策定されている日創協の地域活動活性化策のビジョンを申し上げ、当市の取り組みの参考とさせていただきたく存じます。


 私の見てきた当市の現状、地域住民の不満・懸念の声を総括すると、それはまず基本となる地域交流拠点としての役割、住民自身による地域活動の目的が双方ともに理解されないままで事業展開がされている結果、事業・活動はイベントか特定の趣味・クラブとなり、固定化し、進展も期待できないのが現状ではないかと存じます。「新しい公共」という視点から地域交流活動を期待するには、複雑な現代社会では多くの問題が続出しているにもかかわらず、問題の解決に取り組むはずの地域集団も行政集団も思うように機能しなくなって、地域社会を取り巻く状況把握が必要不可欠と存じます。また、公共を考え直してみる。更に行政、企業とのパートナーシップを組むためには、地域活動団体の知識、情報力、能力の向上が求められます。


 以上、当市の答申を踏まえ、日創協のビジョンの概要を申し上げ、「新しい公共」としての地域交流活動拠点のあり方について、広い視点からいろいろ申し上げましたが、地域づくりは人づくり、人は社会の資源とも言われます。神話大国・出雲の国づくりを柱に様々な事業が計画されていますが、これらの事業の成果は地域活動の活性化にあると存じます。


 最後に私の視点から、生き生きとした地域社会を実現する力となるのが地域マネジメントであり、課題に応じて人、組織、団体をうまくコーディネートして活動を育て、地域のニーズに応えていく力、つまり自分たちの地域のことは自分たちで考えて行動することであり、そこで大切なのはリーダーの存在であり、リーダーに求められるのは、人、組織、団体の課題に応じコーディネートする能力と、これらを結びつけるために工夫を凝らす力量がある人材確保・育成が重要課題と考えます。いま一度社会教育、生涯教育、家庭教育の基本理念を認識し、出雲中央審議会の答申を踏まえ、地域活動の現状と時代背景をどう見極め、「新しい公共」としての地域交流活動の活性化を目指し、地域活動をどう育み、地域の一体感をどう醸成し、地域住民の自主性と責任においての人づくり、地域づくり活動を推進展開していくお考えか、市長さんのご見解をお伺いします。


 以上。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 若干時間をいただいて答弁させていただきます。


 ただいまの長岡議員のご質問は、いろいろ国内外にわたる新しい動向の中で、特に日本国において国民と政府、あるいは住民と地方政府の関係で、明治、あるいは律令国家以来の感覚を大転換を図らなきゃならないという基本的な問題提起をされております。ただ、議員の立場では、地域の問題から出発されるというか、地域でいろいろ、まだコミュニティセンター、自治協会等の役割分担がはっきりしない、リーダーがどこに所在するのか、リーダーシップはどうあるべきかということがよく分からない。そのことについての悩みがあってのご質問というような面もあろうかと思います。


 私自身、いろいろ小さいときから歴史をひもとくことは熱心にやっていた一人でございますけど、何といっても今日までの国民国家、どうしても権威ある者が中心になる、財産ある者が中心となる、名声ある者が中心となる、親方さんが中心となる、このような中で公共も仕組まれて、それに住民がついてきたという長い長い伝統がございます。今の地方分権とか、あるいは道州制と言っていますけど、基本的にはやはり中央集権、それでおんぶにだっこでやった方が楽であると、国がどうされるか決めて、それに従っていた方が楽であると。国の動向を見、国会議員さんの発言を見て、それに従った方が楽であるというところの長い長い慣行がずうっと尾を引いてきておるんです。


 でも、元社会主義国であったところはちょっと別といたしまして、G7でも西欧民主主義列国の感覚からすると、これはちょっと異質なものになっております。ただ1つ、いわゆる人民革命を行わなかった、いわゆる王政をそのまま残しているイギリスだけはちょっと別ですね。フランス、イタリー、ドイツ、すべて共和国、革命、戦争によって共和国に移った。そこではかなり階級意識とかですね、そういうものが移されてきて、ただ財産による生涯の成功、不成功の格差によって決まってくるところはありますけれど、でもその点は克服されておる。イギリスも階級社会、これもやはり地域における、いわば公共奉仕、この間も確認しましたけど、自ら進んで社会に参加する、地域づくりに参加する、何ら求めるところはないと、手当をもらうわけじゃないと。ただ、自分の思い、情熱赴くところにお世話するという体制に変わりつつあるというところで、大分変化したなと思って帰ったところでございますけど。


 日本でも激震ですよ。相当変わりました。それは有名な福沢諭吉さんの精神によって階級社会、士農工商社会を乗り越えた。しかし、残滓はまだあるという人もいるし、いわば人権同和の問題も含めてですね、まだもう少し啓発されなきゃならない、まだまだ啓発されなきゃならないところがあるということも感じながら、コミュニティをだれが運営していくか。役所がやってくれるわね。市役所がやってくれるわね。市が動かなきゃついていけないわね。市が動いてくれ、市役所、市役所という感覚がまだ残っているやなところもございます。やはり本当の戦いはきついんですよ。はっきり言って、私は非常にきついと思います。まだまだこれは充分、いわゆる民主体制、住民の自治というところまで行き切ってないところがありますから、この際、新出雲市21世紀を迎えた中で、こうやって自治協会という組織に加えて、コミュニティセンターという組織を発足されて、何とか住民主体のまちづくりというものを実現せんと。


 考え方はそういうことで踏み込んだけど、実践の場になるとなかなか戸惑いもある。何か市長さんが明確な方針を示してもらわないと分からんと、市役所が何かやってもらわないと分からんと、市長に整理してもらわんと分からんと、自治協会長さんと公民館長さん、コミュニティセンター長さんの役割はどうあっていいか、市長が整理せえと、こういうようなことになるわけなんです。でも、それは私が言うことではなくて、自分らで整理してもいいんですよ。これはこうだ、これはこうだ、ぱっぱっぱっと議論するというところがないんですね。言いたいことも黙って、その場を終わって、後で言っておられる面もありまして、それがいけないんです。


 私は、だから身をもって、すべてをなげうっとるんです。ストレート・フォワード、率直にずばりと言って、時々誤解というよりも、誤解というよりもそのまま言っていますから誤解じゃないですわね。それでちょっと批判もあるということは分かっています。あえてだれかが言わなきゃいかんから、私が言っておるんです。身を挺して、我が身はどうなってもいいと思っていますので、私としてはやはり言うべきことは言っておかなきゃいかんという思いで、いろんな情報発信をさせていただいています。でも、行動がすべてなんですね。とかく行政、新しい体制になるとスローガンを掲げます。あれもやり、これもやりたい。でも、3年、4年、5年、結果がすべてなんですよ。結果のすべてにおいて、私が耐えられておるかどうか分かりませんけれど、何とか結果を出したいということで行動行動、また行動というところでございます。


 このたびの長岡議員のこの問題提起も、広く言って全国の動きを紹介していただきながら、本当の悩みは旧平田時代、公民館はうまくいっておったと。新出雲市になって、何かコミュニティセンターになって、コミュニティセンターでは館長さんが常勤で、手当もしっかり出ると。そして、自治協会というのは、もうボランティアで存在するだけで、本当は自治協会が上じゃないかと。問題意識があるとすれば、そのセンター長との関係はどうなるかとか、あるいは自治協会とコミュニティセンターの活動のイニシアチブというか、どちらが主導権をとるべきかとか、いろいろ悩みがあるんです、これは。でも、私は生涯学習だけに専念していた公民館、これを越えていって、地域のいろんな活動の拠点としてのコミュニティセンター、こういう活動体がなければいけないということで旧出雲市でご理解を得て提言をし、定着しつつある中で、新しい仲間となりました平田地域でもこの制度を導入したときの戸惑いがあるんです。


 この際、もう少し申し上げます。「新しい公共」という言葉を言われたんですけど、ちょっとこれ、聞きなれない方もいらっしゃいますので簡単に解説いたしますと、この考え方は1990年代中期頃から提唱されてきたものでございまして、従来は公私二元の公、私、この二元で地域や国の構成を考えておったけど、今は政府は公としてあるけれど、その中で民の方も公共の部分があるじゃないかと。ボランティア活動なんかその1つの走りでございますし、NPOもそうでございますけれど、いわゆる私という中に公の私立があると、純粋に私立としての活動、企業活動、営利活動はそうですね。ところがそうじゃなくて、やはりNPOを含めて公共的に奉仕しようという私の活動体があると。要するに、ボランティア活動なんかはその具体のあらわれでございますけど、そういう第3極、いわば公と民との間の第3極の新しい動きがあると、こういう新しい民の活動体、これをもって「新しい公共」の考え方というように受けとめておるところでございます。


 それで、この「新しい公共」については、今までは役所に頼るだけであったけど、役所に頼らなくてもいいと。自分らで整理して、自分らで活動方針を決めて、自分らで行動するんだと。財源は自分らで本当は調達すべきだけど、本当に基本的に足らないところを補ってもらうという考え方なんですね。


 それを今の具体のケースに当てはめてみますと、やはりこの地域における自治協会、これも私立、自ら自主的な活動の典型だと思いますけど、この自治協会における地域全体の相談事の中で、具体の活動を組織的にやるときはコミュニティセンターを使ってやるんだと。そして、そこの事業・活動については、センター長はじめ職員の方、マネジャーさんたちがいらっしゃいますが、それらの方の提案とか情報をもとに運営委員会でお決めになる。運営委員会でお決めになる、了承されると、それを我々が評価して、物によっては特別企画事業、自主企画事業等で助成申し上げますし、もちろん光熱水費等一般的な運営経費はみんな年度当初から差し上げるという形でやってきているわけなんです。


 はっきりこの際、やはりコミュニティセンター長は事業団体の職員の代表だというように、しっかり切り替える必要がある。公民館長のように名誉職として存在しておるのではないということ、事業団体の中心だと、事務局長さんだと、その思いを徹していただくと。そして、その事務局長たるコミュニティセンター長の統括のもとに、事業の活動を実施の面でやっていただく。ただ、企画のときは、やはり一応コミュニティ全体の了承を得ておる必要がございますので、自治協会長さんたちが参画をされるところの運営委員会、そこの了承を得ておくと。しかし、活動の中心はコミュニティセンターにあると。常勤職のセンター長のもとに、それがしっかり根づいていくべきだし、実施についてそのセンター長さんたちが責任を持ってやるべきだと。企画の全体の構想は運営委員会の了解をとっておくと。こういう役割分担があるんだというように割り切っていただく必要があるんじゃないかと思っているところでございます。


 このような中で必ずや私は、この自らが考え、自ら行動するコミュニティセンターになっていくと、コミュニティセンターの立場を尊重してもらうと、地域においてもですね。そして、コミュニティセンターの活動だけでなくて、地域全体のその他の問題もございますので、防災を含めてですね。だから、それはそれでまた基本的なところをお考えおきいただいて、このアドバイス役、あるいは場合によっては監視役ですね。時々コミュニティセンターも、センターの目的外に走られることもあるとすれば、そういうことはよく見ていていただく。それは運営委員会の立場で見ていただくというような関係のもとにですね、2つの大きな組織が、1つは政策的に見守る、あるいはオーソライズする、権威づけるための自治協会活動、そしてまちづくりの日々の業務をこなす、ごみの問題等をこなす、町内会活動をまとめるという意味での自治協会活動。コミュニティセンターは、いわば住民の皆さんの行事とか事業とか、具体の活動の実戦部隊というところで終始してもらうという役割分担。このことを念頭に置かれまして、それから出てくるところの処遇の問題、人の人数の問題等々いろいろお困りのことは我々も応援しなきゃいけないというふうな関係にあるというふうに思っているところでございます。


 いずれにいたしましても、これから更にコミュニティはどうあるべきか、役所はどうあるべきか、いろんな議論がこれから出てきます。本当に日本全体が大きな曲がり角へ立ったところでございまして、権威に服することなく、住民自治のいわゆる新しいコミュニティをつくっていく非常に大きな曲がり角にあるという思いでございます。長年言われていますけど、その思いがまさに今こそ問われておる時はないと思っておりまして、大きな曲がり角の中での我々の責任は重いという気持ちで私も頑張っていきたいと、こういうことでございますのでご理解いただきたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 長岡議員。


○17番(長岡幸江君) 市長さん、ご答弁ありがとうございました。


 私の意図するところはお酌み取りいただいたように存じておりますが、今、日本社会のことを申し上げましたのは、今、時を読んで、将来展望のもとにいろいろな計画・活動が進められなければならないのが基本だと思います。その点を踏まえまして、今の日本の状況、社会の状況を申し上げたんですけれど、要はご指摘のように地域の拠点のあり方にスポットを置いておりますが、その地域のあり方・拠点についてのもっと具体、もう一歩踏み込んだ、どうしたらこの解決ができるか、そういった点、少しコメントをいただきたいと思います。


 併せて今の当市の現状、時代背景、出雲市の視点からどういう見極めをしていらっしゃるかということ、そして地域活動をどうはぐくんでいくお考えか、それから地域の一番、本当に団体・組織が弱体化しておりまして、この出雲市の周辺を見ましても本当にボランティアとしての団体が少ない、周辺から見たら1つの団体、特に女性の場合1つ見ましても、男性の場合は自治会というくくりの中である程度まとまりがありますが、女性の場合は辛うじて従来からの婦人会が点々とつないでいるのが現状、本当に消費者問題、環境問題、子育て、いろんな分野において女性が力を出さなければいけない、ボランティアをしない、課題がたくさんありますが、まずその母体すら本当に見え隠れしているような現状でございます。そういった基本は、地域の一体感の醸成にあると考えております。それと同時に、真に自立、自主性、そういったものを行政依存ではなく、育てていく、はぐくんでいく、そのポイントをどこに置いて育成していかれるか。簡潔でよろしゅうございます。お願いします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) あらゆる問題に対して私も対応しなきゃいけませんので、あえて申し上げますけれど、1つこの、ちょっと長岡議員さんがおっしゃったことで、男性は自治会、自治体とか、女性はこうだと、ちょっとその辺の問題提起、説明の仕方でちょっと気になるところがございますが、要するに私の考え方、哲学というのは、全体の哲学は、しかしその哲学だけに追われちゃいけないと。まず目先の、足元の第一歩からやっていくと。そして、やり出したら絶対止めないと、ずうっと行くと。英語でも1つ見たら、3万5,000語突破すると。この精神ですよ。これをやっていくかどうかです。


 例えば大きなことを言うよりも、今度は市政フォーラムで見ておりますけど、フォーラムの開催、7時開催、6時35分、女性の方がいらっしゃる。でも、入り口の所にとまられる。その辺にたまられる。サンタクララはそうじゃないですよ。早く来た者順から前へ座りますよ。まず、それができるかどうかですよ。これ、第一歩、一番小さい、身近なことですよ。来られた順番に前からお詰めいただく。絶対に前列から並ぶと。私なんかは小さいときから一番前列に並ぶことにしていますけれども。いつも一番いい席に座りますわね、それは。でも、「西尾、おまえ背が高いから後ろへ行け」と言われましてね、後ろへ行って、それでだんだんめがねをかけたらちょっと前へ出ていいと言われましたけど、そういうことで絶えず、私は小さいときから一番前へ行くんです。空いておれば、そこへ行くんですよ。まずそれをやっていただきたいと、女性の方。高齢者、男性の方がいつも前に座られることはない。来られた方から順番に座る。それで何かありませんかって言ったら、すぐもう女性が手を挙げる。サンタクララでも、今度行ったイギリスの理事会でも大体半分半分、女性の方が多いぐらいですよ。すぐ手を挙げます、女性は。男性は静かに見詰めるというようなことが、まず実現するかどうか。これが実現したら、もうあとは簡単ですよ。基本のところが定まってくれば。だから、大げさに何か理論はこうだとか、いや、役割はこうだとか論議するより、まず実践だと思うんです。


 もちろん理論的な展開というものも持っていなきゃいけません。歴史的にはどういう状況になっているかということも必要だと思いますけれど、そういうところも男性の皆さんもおおらかに見詰めて、女性が何だということでなくて、いいじゃないかと、やらせてみると、こういう気持ちを持っていただくという、この出会いの中でおのずと私は男女共同参画の問題とか、今おっしゃったようなボランティア活動の盛り上げというのも出てくると思います。


 他方向のボランティアのところはですね、旧出雲市では108団体ぐらい集まっていただいてですね、ボランティア決起集会をやったんです、まず看護短大の講堂で。それから、ボランティア宣言都市、市役所の前に立っていますね。あの標柱、あれを立てたんです。そして、それを受けて総合ボランティアセンターをつくったんです。もうそのとき私は振り込む前から考えておりまして、さてと思って、教育委員会をあんな体育館の屋根裏部屋へだれが追い込んだと思って、こっちへ帰ってもらったんです。当時は体育館の中にあったんですよ、教育委員会。私はびっくりしましたよ、出雲市に帰ってきて。何で体育館のその横にあるんだと。市長の横にいなきゃいかんじゃないかと、教育委員会は。しかし、皆さんが「まあまあ、そこまでは行かなくても。」と言って、少なくともということでこの別館の方に教育委員会に来ていただいたんです。その後は、ボランティアセンターをつくるんだという考え方でやっておったんです。今、総合ボランティアセンター、川本さんを中心にあれだけ立派に活動されて、全国に表彰物ですよ、これは。災害のときにも、あれだけ整然と全国のボランティアを受け入れて、役割分担を決めて、市内のボランティアの皆様をきちっと割り当ててやられた、この実績。ボランティア活動は盛り上がっていますよ、出雲市は。


 その先行的に頑張っていただいたのが、歴代のロータリークラブ、ライオンズクラブ、この皆さん方、本当に今、4つ、6つ、7つとどんどんできてきていますけれど、ものすごい実績をつくってこられて、それがボランティアというのは当たり前だという時代になってきた。ただ、これも経済が成熟いたしましてね、多少その時間と会費ぐらい出せるようになったという、今度余裕が出てきたということもあるか分かりませんけれど、しかし俄然違ってきていますよ、今。少なくとも私が旧出雲市でのあれが長かったから、出雲市全域をまだ見ていないかも分かりませんけれど、そういう盛り上がりにはなってきていますので、この盛り上がりをぐっと押していくと。そして、今のような心がけを積み上げていけば、必ずご心配になるような問題点は解明していくという思いで今、長岡議員さんの最後のお言葉を聞いておったんです。よろしくお願いします。


○議 長(今岡一朗君) 長岡議員。


○17番(長岡幸江君) 市長さんの心構えのほどはよく理解できましたし、ボランティア活動につきましては、災害支援とかそういった面では高く評価もし、敬意を表しておりますが、そのボランティア団体をもって地域づくり、そういった横の連携につないでいくときには、なかなか一歩前進とはいかない。なかなか消極的な面がありまして、そのことはこの地域活動の母体になるような気がいたしましたので少し申し上げましたけれど、これは市民、私たちの努力も大きくウエートがかかっていると、それは常々考えております。


 以上、いろいろ申し上げましたけれど、日頃、市長さん本当にパワー全開で市政運営に携わっていらっしゃいますが、どうかこの地域づくり、人の思いをつなぐ地域づくりの拠点が、すべての事業・活動の基本になると思いますので、また更に尽力を尽くしていただき、すばらしい地域社会が一日も早く構築できますことを切に念願申し上げ、私の質問を終わります。ありがとうございました。


○議 長(今岡一朗君) 以上で、17番、長岡幸江議員の質問は終了いたしました。


 次に、14番、小汀英久議員。


○14番(小汀英久君) 登壇 14番、政雲クラブの小汀英久です。事前通告に従い質問をいたします。


 去る4月17日に長崎市長選挙中に元暴力団員による射殺事件は、記憶に新しいところです。行政に対する不当な要求に対して、行政側の対応は万全なのか。松江市では、今月7日に行政対象暴力対策会議を立ち上げ、職員に対して対応を徹底することを申し合わせました。行政に対する不当な要求、例えば図書購入、許可・認可に関すること、言葉の暴力、長時間の業務妨害などがありますが、当市ではいかがですか。


 そこで、次の2点について伺います。


 まず、第1点目は、過去10年間においてこういう事例はあったのか、なかったのか。


 2点目、職員への対応マニュアルは完備されているのかどうなのか。もしこういう事例がありますと、そこに居合わせた市民は非常に不安を感じることと思います。市民の安心・安全を守るためにも、こういうマニュアル対策は必要ではないでしょうか。その辺のところについてお伺いしたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまの小汀議員のご質問にお答えいたします。


 まことに衝撃的なニュースが去る4月17日、テレビ、女房がびっくりして連絡してぱっと見たら、私がともどもに頑張ろうとしていた伊藤一長さん、最後、3月14日頃でしたか、レターをいただいて、レターの中では「市長の教育改革とか市政のあり方がよく分かった。頑張ってください」というメッセージをいただいて、ともどもに励まし合った、あの伊藤一長さんが、まさしくそこに倒れているというのは、もう本当かいなと思った。まさしくそのドラマ、驚くべき言語道断な暴力のための民主主義を破壊する行為、まことに心からの衝撃を受け、深くお悔やみ申し上げ、私自身も長崎市民葬に出かけたところでございます。


 伊藤市長のこの大事件がどういうところから出てきたかというところについて、その後、長崎市の助役、副市長さん方の反応とかをいろいろ伝え聞いておるわけですが、それが本当かどうか分かりませんけれど、この事件に至るまでに50数回も、この相手の、いわゆる凶暴な行為に出られた人物から威嚇を受け、抗議を受け、何度も催促を受け取ったというような事例について、市長は知らなかったということを言っておるんですよね。副市長、助役のところまででとめておったのかと。およそ出雲市ではありません。出雲市においては、1つそういうことがあると、すぐ私の方に連絡が入ります。本を買ってくれといったやつも私の方へ連絡が入る。こんなことはとても考えられません。


 要するに、庁内の情報連絡、あるいは行動の仕組みにおいて、その全庁にわたって神経細胞がしっかり構築されて、ぱぱっと伝わって、問題事案があったらすぐ市長までとりあえず報告ということを求めておりますし、職員の皆様、励行していただいています。ただ、時たま小さなやつでですね、後追いになることもございまして、市民からの電子メールが入ってきますので、私のところに。それによって、「こういうことがあるじゃないか」と、「それはあれでございました」というのもたまにはありますけど、大体においてフォローさせていただいております。でございまして、我々といたしましては、絶えず市長と係員末端までが一致団結、こういう事態に対して毅然として臨もうという、この姿勢とこの仕組み、これを私は堅持して頑張っていかなきゃならないということを改めて痛感している昨今でございます。


 さて、この問題指摘の中で多少解説いたしますと、こうした行政に対する暴力行為、この形態といたしましては、1つには権限行使要求型というのがあります。行政機関の持つ指導監督権限などの発動を促す形で、例えば土木建築担当部門に対し「下請参入」などを要求する行為、もう一つは金品要求型というのがございまして、機関紙の購読要求など行政機関またはその職員に金品の提供を要求する行為があります。


 本市においては、過去10年間におけるこのような行政対象暴力について、事件化された事案はないという状況にあります。


 そして次の問題として、職員の対応のマニュアルはどうなっておるかということでございます。


 旧出雲市においては、この行政対象暴力等に対しまして、組織的に取り組むため、平成16年(2004)10月に「出雲市不当要求行為等防止対策要綱」を制定するとともに、「不当要求行為等対応マニュアル」を策定しました。そして合併と同時に、この要綱及びマニュアルを新市全域に即時施行したところであります。


 また、今回の長崎市長が銃撃され死亡したことを受けまして、改めて各所属長に対し、職員に対する適切な指導監督を促すとともに、再度全職員に不当要求行為等に対する周知及び意識の高揚を図ったところです。


 この「不当要求行為等対応マニュアル」は、平素からの心構えや具体的な対応要領の外、対応責任者の指定、通報手順等の体制づくり、関係機関等との連携等について定めたものであります。


 本市においては、このマニュアルに沿って毅然とした態度・意識を保持しながら、警察等の関係当局と連携の上組織的に対応することで、行政対象暴力に迅速かつ適切に対処することとしているところでございます。根本的には、こういう暴力行為がない世の中をつくっていくということが一番重要なことでございまして、その根本のところは国を挙げての大きな課題として、我々も更に働きかけていかなきゃならないと、こういうふうに思っているところでございます。


 以上、小汀議員のこの問題に対する私の答弁とさせていただきます。


○議 長(今岡一朗君) 小汀議員。


○14番(小汀英久君) ありがとうございました。


 先ほど警察との連携もとられるということでございましたので、これを少し聞こうかと思っておりましたけども、これは省かせていただきます。


 また、行政暴力の違法性を客観的に判断する第三者機関の設置を検討されている県とか市とかあるようですけども、そういうお考えはございませんか。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 現在、こういう形でマニュアルのもとに我々の中での組織、伝達の仕組み、情報伝達の仕組み等の強化も更に確認したところでございますし、警察当局等についても連携をとっておりまして、あの事件後も島根県警警備課長が私の身辺を守るというようなことも一時あったようでございますけれど、そういう中での協力でいけると思っていますので、第三者機関で新たにこういうものをつくってやるという状況には現在ないというふうに思っているところでございます。


○議 長(今岡一朗君) 小汀議員。


○14番(小汀英久君) では、私の質問は以上で終わりたいと思います。


 これからも頑張っていただきたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 以上で、14番、小汀英久議員の質問は終了いたしました。


 次に、26番、原隆利議員。


○26番(原 隆利君) 登壇 26番、原でございます。私の質問、午前中の最後になろうかと思いますが、よろしくお願いをいたします。


 まず初めに、増加する自殺につきましてご質問をいたします。


 現職大臣の自殺というショッキングな事件が起きました。この出雲市とも深いかかわりのある大臣だっただけに、大きな衝撃を受けました。死をもって償うほどの覚悟であれば、政治と金の問題に糸口ほどでもつけていただけたらと残念でなりません。


 その直後、また大きな事件がありました。現職婦人警官の自殺であります。それもけん銃による出雲署内での自殺という特異なものでありました。出雲署では昨年に続く現職警官のけん銃自殺であり、原因の究明と早急な対策が求められていると言えましょう。


 さて、この問題は、昨年の6月議会でも遠藤議員が取り上げていらっしゃいますが、近年の自殺者の増加は異常とも言える状態にあります。1998年から急速に増えまして3万人の大台に乗り、一向に減る兆しが見えません。この数は交通事故死亡者の5倍近い数字であり、10万人当たりの自殺者数ではロシア、ハンガリーに次いで世界第3位の数字であります。この数値にさすがに政府も重い腰を上げて、6月8日の閣議で2016年までに自殺死亡者を20%以上減少させるとの数値目標を盛り込んだ、自殺総合対策大綱を閣議決定いたしました。この目標は、実現すれば年間自殺死亡者が2万5,000人前後になる計算であります。この外、大綱では、失業、長時間労働など社会的要因と心の健康との問題について総合的に取り組む、労働者が相談しやすい環境整備など職場のメンタルヘルス対策の推進、インターネット上の自殺予告への適切対応、更には遺族や自殺未遂者の支援などを上げております。


 さて問題は、自殺の原因であります。警察庁が自殺の概要を発表するようになった1978年以降の動機別自殺者数の推移を見ますと、急激に増えた98年以降、特異な現象が見られます。経済・生活問題を原因とする自殺者が、前年を70.4%も上回るほどに急速に増加していることでございます。バブル景気に沸き立った時期には、生活苦を原因とする自殺者数が1,000人台であったのが、98年以降、6,000〜8,000人台にまで増加している現象は、不況にかかわる様々な現象が自殺に結びついている相関関係を否定できないと思います。


 その1つに多重債務者の問題があります。先ほど遠藤議員の質問にも、この問題が取り上げられました。現在、消費者金融の利用者は約140万人、多重債務者は230万人以上と言われております。昨年12月、出資法の上限金利を引き下げる改正貸金業法が成立し、貸し手側の対策として一定の歯止めを設けたところであります。


 一方、いわゆるグレーゾーンと言われた貸し手側のうまみの部分が規制されることによって、貸金業者が窓口を狭める結果、生活困窮者は高金利のヤミ金に走ることになるのでございます。このことは、先ほどの遠藤議員も質問の中で取り上げていらっしゃいました。そして、ヤミ金に走ることによって、最後は生命保険の保険金で清算しようと自殺へと向かう最悪のパターンが、経済苦による8,000人の自殺者の多くを占めていると言われております。


 このような不幸な結末を防ぐ手だては、1にも2にも行政の役割であります。出雲市の現状認識と現在のかかわり方につきまして、先ほど総務部長さんからの答弁もありましたけれども、特にどの程度の相談件数があるのか、その辺を重点にご回答をお願いしたいと、このように思います。


○議 長(今岡一朗君) 吉田健康福祉部長。


○健康福祉部長(吉田純二君) 登壇 原議員の増加する自殺についてお答えをいたします。


 出雲市の自殺者の現状でございますが、平成16年(2004)の島根県における自殺の死亡率は、対10万人比でございますが、全国第5位でございました。平成17年(2005)におきましては、全国平均24.2、島根県は27.8でございます。この結果、島根県は全国で11位となっているところでございます。


 本市の平成17年(2005)の自殺者数は36名、死亡率では24.2と全国平均と同様の数値でございます。これは県平均を下回っております。年齢階層別に見ますと、男性50歳代に最も多く、これは国、あるいは県と同様の傾向を示しているものでございます。


 また生活苦、あるいは市の相談窓口ということでのご質問でございますが、相談窓口といたしまして出雲市の消費者苦情相談を受けました。これは平成18年度(2006)でございますが、受付件数33件、うち多重債務等に関する相談は5件ございました。また島根県消費者センター、これは県内の相談でございますけれども8,520件、うち出雲市分は1,287件で15.1%を占めています。その外、司法書士リーガルエイドしまね、これは司法書士や弁護士が電話や面接によって無料の相談を行うものでございます。これも18年度(2006)で見ますと、受付件数が1,696件、うち多重債務等、ヤミ金等が1,300件、割合としては77%ということになっております。また出雲法律相談センター、これは島根県弁護士会による有料相談でございますが、これにつきましても平成18年度(2006)では209件、うち消費者金融関係が63件というような形になっております。


 先ほど遠藤議員にお答えをいたしましたが、市といたしましては相談窓口を設けまして、様々な形で対応しているというふうに今考えております。


 以上、答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 原議員。


○26番(原 隆利君) ありがとうございました。


 今、実は朝日新聞の新聞紙上でですね、この「暮らしとマネー」というところで多重債務の自殺というのを特集記事を載せております。そこの中に、実は滋賀県の野洲市というところの取り組みが取り上げてありまして、ここは大変な成果を上げているんですね。年間に大体1,000件近い相談があって、これを1人の相談員、生水さんという写真入りで紹介されておるんですけども、こういう方が対応されておられてですね、年間1,000件近い相談を1人でこなしていらっしゃると。この中で多重債務者の相談が、この野洲市ですね、ここで年間100人以上が訪れるというんですね。この野洲市というのは、調べてみましたら人口が5万人にすぎない市なんです。わずか人口5万人の市で、100人以上もの多重債務の方が市のこの生水さんという方のところに相談に訪れる、こういう結果が新聞に報道されておりました。


 今、出雲市の件でお聞きしましたら、平成18年度(2006)が33件の相談があって、うち多重債務が5件だという実情ですね。これはあまりにも少ないような気がするんですね。外が割と多く数が、県の方は8,520件あって、1,287件とか、司法関係が1,300件なんていう大変多くの数が上げられておるわけですけども、ですから市に相談、せっかくの市がいたって相談件数が少ない。これはやはり何かこの取り組みにもう一つ工夫が必要じゃないかなということを、私はやはり明らかに物語っているんじゃないかというふうに思います。


 先ほど荒木部長さんの方からも答弁がありましたが、遠藤議員の分に対してですね、かなり一生懸命やっているという答弁はありましたけど、まだまだ工夫の余地があるんじゃないかなということを強く感じました。


 特に、この野洲市での取り組みの中で一番大切なこと、ここのところはやっぱり参考になると思うんですけれども、心がけていることは対応のスピードだということですね。とにかく即断・即決、その場で直ちに、例えば行政書士とか弁護士さんを紹介していく、こういう取り組みをやっておられるそうです。


 また、すぐこれは貸金業のところへ文句を言いに行きなさいといった場合もですね、この生水さんという人が直接貸金業者になりきってですね、「何を言っているか」ってなことで、実際にモデルケースで応対のマニュアルみたいなことをやってですね、強く返金を求めるというふうなことを実際に練習してから、そこへ行かせるというふうなことまでやっていらっしゃるというふうに新聞には報道されております。


 そしてまた、こうおっしゃっているんですね。市役所が、多重債務の相談の充実には予算がかかることが、自治体が二の足を踏む理由の一つだというふうに上げていらっしゃいます。しかし、「後ろ向きに考えないで、相談によって債務問題が解決すれば税の滞納者が納税者に変わる」と、この生水さんはおっしゃっております。相談員を1人置いたとしても、その人件費以上に税収は増えるかもしれないと。また、自治体の相談をきっかけに自殺を思いとどまる人もいるだろうと。救われる人が増えれば、市民との信頼関係は深まっていくというメリットの方もたくさんあると。


 こういうことでございますから、ぜひともですね、先ほども申し上げましたけれども、もう一工夫も二工夫もあるんじゃないかということを申し上げまして、この質問については終わらせていただきます。


 次に、湖陵病院のことにつきまして取り上げたいと思います。


 この問題も同僚議員であります米山議員の方が取り上げましたので、私はこの自殺にかかわる人がですね、ほとんどの方がうつ病状態ではないかと、精神病を病んでいるんじゃないかと、こういった視点からこの湖陵病院の問題について、ちょっと取り上げてみたいと思います。


 WHO世界保健機関が実施しました大規模な調査、これ、1万5,000人以上を対象にしたものとのことでございますが、によりますとですね、自殺者の9割以上は、最後の行動に及ぶ前に何らかの心の病にかかっていたとしております。ところが、適切な精神科治療を受けていた人となると2割程度にすぎない。従って、多くの心の病の中で、うつ病、アルコール依存症、統合失調症だけでも早期に発見して、適切な治療を実施できれば最低3割は自殺率を下げられると、WHOはたびたび主張しております。


 国レベルで自殺予防対策を実施して成功した例としまして、実はフィンランドが有名であります。ここはカラヨキ市と姉妹提携を結んでございますので、ぜひともここも参考にしていただきたいと思いますが。かつてフィンランドの自殺率は、現在我が国の自殺率よりも高かったのですが、総合的な自殺予防対策を実施したことによって、自殺率を3割低下させることに成功しました。自殺につながりかねないハイリスクな人を早期に発見して、適切な治療に結びつけること、そして健康な一般住民には心の病について正しい知識を普及して、問題を抱えたときには助けを求めることは決して恥ずかしいことではなく、どこに助けを求めればよいかを教育していく。このような、自殺予防にはこの2つのことが必要であることをフィンランドは語っております。そして、この取り組みは最低でも10年単位の長期的な取り組みが必要であることを、フィンランドの専門家は語っておられるわけであります。


 そこで、私たちが住むこの出雲市におきましても、精神障害者に対する偏見は根強いものがあると思います。自殺の原因の大半がうつ病などの精神障害にあることは分かっていましても、その取り組みは遅々として進んでいないと言ってよいのではないでしょうか。


 精神科の単科病院であります県立湖陵病院が改築されることになりまして、現在、下古志町に建設中でございます。新しい湖陵病院は、名称が「島根県立こころの医療センター」に変更されることになっております。まさに先ほど申し上げましたように、多くの心の病に苦しむ方々のよりどころとなることが期待されているわけであります。


 昨日、米山議員の質問の中で、今後のスケジュールなどハード面での計画は明るみになっておりますけれども、期待する役割の中でのソフト面での新しい取り組み等をお聞かせ願えますでしょうか。


 また、心の病を抱える児童・生徒が通学しております若松学園が、現在湖陵病院に併設されておるわけでございますが、この病院が新しい病院移築でどうなるのか、どこへ行くのか、この辺につきましても周辺住民であります出雲市民にとっては特に感心の高いところでございますので、お聞かせ願えればと思います。


 以上、湖陵病院のことにつきましてご回答をお願いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 吉田健康福祉部長。


○健康福祉部長(吉田純二君) 登壇 今後の湖陵病院というご質問にお答えをいたします。


 まず期待される役割といたしまして、このたび湖陵病院を移転し新築する、仮称でございますが「島根県立こころの医療センター」の役割といたしましては、全県下の精神医療センターとしての役割はもとより、精神科医療の新たな需要に対応するため、複雑な社会環境に起因するうつ病や自殺等の増加に対応するための専門外来の充実を図ると聞いております。


 また、病院名を親しみやすい「こころの医療センター」と名づけて、精神科受診に対する心理的抵抗を弱め、受診を容易にする取り組みにより、精神疾患を抱える患者が地域で暮らしやすくなることにもつながると、市としては期待しているところでございます。


 また、今後のスケジュール、あるいは若松学園の今後ということでございますが、県に確認いたしましたところ、8月末には建物整備を終えまして、10月から来年の1月にかけまして開院準備を行い、2月から新体制での受診を開始すると承知しております。


 また、開院に合わせまして、若松分校もそちらの方に移転するというふうに承知をしております。


 以上、答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 原議員。


○26番(原 隆利君) 外来の充実を上げていらっしゃるということでございますので、多分今後は通院しやすい病院になるのではないかと。また、PFI方式での建設が進められておりますので、これは主に管理部門のようでございますけれども、そういった病院のイメージを一新してですね、明るくて、そして気軽に相談ができる病院になってほしいということを切望しておりますので、ぜひとも出雲市の方からも、そのように県の方にお伝え願えたらというふうに思います。


 それから、いま一つお聞きしておきたいのはですね、実はそうして新しい病院に移転いたしますと、問題は交通機関ですね。あそこは、ああしてバスが通っておることは存じ上げておりますが、やはりこういった精神障害の方々というのは、できるだけ近くに公的な停留所があってですね、そこから簡単に病院の方に行けるという状況にないと、なかなか歩いて10分、15分ということになるとですね、途中でいなくなるというふうなこともあるようでございます。現在、最寄りの交通バス機関がどういうふうになっているか。また今後ですね、その整備に向けて市として協力できる部分がありはしないかと思うんですけども、この辺のことにつきまして一言ご回答いただければというふうに思います。


○議 長(今岡一朗君) 児玉総務部長。


○総務部長(児玉進一君) 「県立こころの医療センター」にかかわる公共交通機関ということでございますが、現在、平成温泉の方のバスで、公共交通機関のバスとして運行しているところでございます。特段今までの状況におきまして、「こころの医療センター」側からの通院のための交通手段の確保等につきましてのご要請もないところもありましてですね、それ以上検討は行っていないというのが現状でございます。


 以上、お答えとします。


○議 長(今岡一朗君) 原議員。


○26番(原 隆利君) それでは相談もないということでございますが、多分私が申し上げたように、できるだけ最寄りのバス停をということはおっしゃるであろうと思いますので、ぜひともそういうことも真摯にご相談に乗ってあげられて、対応できるところはできるように、来年の2月でございますから早くいたしませんと、これもまた国土交通省の認可等の問題もあろうかと思いますので、ぜひとも対策を講じていただきたいということを要望しておきまして、この問題はこれで終わります。


 次に、宙に浮いた年金問題について取り上げたいと思います。今、連日新聞紙面のトップニュースになっております年金問題についてお尋ねをいたします。


 当初5,000万件と言われておりました年金記録不備問題が、新たに1,430万件追加されまして、自分の年金記録に不安を持つ方々で社会保険事務所は問い合わせが殺到する事態になっておると。電話もなかなか通じないという事態になっておるようでございます。該当件数の数から単純計算しまして、国民の半分、子どもを差し引きますと7割にも達する人が、この宙に浮いた年金記録に該当するのではないかというふうに感じるわけでございます。


 そこで、この問題をおさらいする意味におきまして、また該当する可能性の高い方に正確な情報を提供する意味でお答え願いたいと思いますが、まずこの事態の発生理由についてであります。なぜこのような問題が発生したのか、その原因を明らかにしていただきたいと思います。


 また、どのような方が該当する可能性が高いのか、この辺についてもアドバイスいただければ、その原因から推測される該当する市民の方もですね、直ちに相談に伺わないかんなというふうに感じられるのか、あるいはこれだったら私は該当しないなというふうに感じる市民もいらっしゃると思いますので、どういった方が該当する可能性が高いかというふうなことも、ぜひお聞かせ願いたいと思います。


 また、その原因から推測してですね、該当する出雲市民がどのぐらいいるのか。これはなかなか雲をつかむような話だと思いますけれども、分かります範囲内でお答え願いたいと思います。


 そしてまた、該当するかもしれない方が、まずどういう対策をとらなければならないのか。現在、もう年金を支給されている方、あるいはもうあの世へ旅立とうとしていらっしゃる方も中にはいらっしゃる。これ、一刻を争うような事態ではないかと思うわけでございますので、ぜひともこういった情報をご提供いただけたらというふうに思うわけであります。


 そしてまた、2004年3月までは国民年金保険料の徴収義務が出雲市にありました。その後、厚生年金を管理していた社会保険事務所に一元されたときに問題が発生したように伺っておりますが、出雲市が管理していた原簿が現在どうなっているか。これ、どうも今朝の新聞では、旧出雲市分はどうも廃棄したというふうなことが新聞に載っておりましたけれども、この原簿が存在すれば照合も比較的たやすかったんではないかなというのがあって、残念でならないわけですけども、その辺の事実関係もお答え願えればと思います。


 以上、よろしくお願いします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまの原議員の年金記録の問題についての質問にお答えいたします。


 この事態の発生の理由、まずお尋ねでございます。


 島根社会保険事務局によりますれば、平成9年(1997)の基礎年金番号への統一前の年金番号の取り扱いが主な原因でございまして、1人の方に複数の年金番号があるという事態で、基礎年金番号制に移ったわけですね。一本に統合できなかった、なかなかその手続きが進まなかったということであったようです。


 すなわち平成9年(1997)の基礎年金統合前に厚生年金と国民年金で、それぞれ独立に年金番号がつけられておりまして、ある方が会社勤めから自営業に替わられたときに、厚生年金の番号はそのままで、新たに国民年金番号が付与され、その方について2種類の記録と番号が併存することとなったと。また、厚生年金の中でも、会社を替わられた場合に、前の会社での厚生年金手帳を新しい会社に提出していただければ記録はつながりますが、新しい会社に前の会社の手帳を提出されないと、新たに年金番号が追加される仕組みとなっていたということ。更に、国民年金についても、転居した場合に、前の市町村での手帳を転入後の市町村に提出しないと、新たに年金番号が追加される仕組みになっていたことなどから、1人の方に複数の年金番号が存在するということとなり、平成9年(1997)の時点で納付記録などのデータの総数は、日本の総人口の3倍に近い約3億件に達していたと、もう驚くべき処理のまずさでございます。私はそう思います。こういうことを込めて、更に答弁を続けます。


 平成9年(1997)に基礎年金番号が導入されまして、同年の1月の段階で加入されている年金に基礎番号をつけたということで、その方が以前その他の年金に加入していれば、それは別の番号で保存されている状態となったと。これを統合するために、加入者の方には基礎年金番号の通知にあわせて、現在加入しておられる年金制度以外に公的年金に加入したことがあるかどうか、すなわち複数の年金番号を持っておられるかどうかを回答いただくはがきが送られているということでございます。社会保険庁では、加入したことがあると申し出があった方、そういうはがきで回答があった方について調査を行い、18年度(2006)末までに927万人の方の番号が統一されているということでありますが、なお5,000万件が残っている状態だというのが今回の発端でございます。


 このような番号制の統合が進まない原因は、社会保険庁によればご本人からの確認がいただけないことがあげられるが、それだけではなく、社会保険庁が手書きの記録を順次コンピューターに入力する際の誤入力なども指摘されており、またコンピューターに未入力の厚生年金の記録が1,430万件見つかるなど、今後更に検証作業が進められる中で具体的に明らかになるものと考えております。


 次に、出雲市民の該当者数のお尋ねでありますが、厚生年金の被保険者の記録には、平成9年(1997)以前の住所データが含まれていないこと、また国民年金の被保険者記録に住所データがあるものの、社会保険庁のシステムが、市町村別に集計するシステムとなっていないなどの理由で把握できないとのことであります。また、どういった方が該当するのか、どういった方は間違いがないかというお尋ねがありました。5月22日の閣議後の柳沢大臣の記者会見で述べているとおり、同姓同名とか生年月日とかが一致している方も多い中で、間違いを防ぐ意味から今後の確認の方法として、社会保険庁が持っている情報を開示しての確認ではなく、あくまでも本人自らの問い合わせを基本として、本人からの情報で社会保険庁の記録を確認するということであり、内容の把握もできないため、現在お答えができない状況に我々もあるということです。まことに残念でございます。


 さて次に、出雲市民の該当者数についてでございます。


 今回の5,000万件の問題については、基本的にやはり社会保険庁における年金番号の統合に対する取り組みに主な原因があったということであります。


 また、パソコンの入力の問題についても、社会保険庁におけるオンラインシステム導入の際に、紙台帳情報を入力したときの誤りがサンプル調査で明らかとなっていることであり、社会保険庁内部の問題が大きいと認識しております。平成14年(2002)4月には、保険料徴収は市町村で行っていたことから、その納付記録のパソコン入力の正確性についてのご指摘もいただいたところでありますが、当初は紙ベースで紙で社会保険事務所に報告しておりまして、昭和59年度(1984)の電算化以降、納付書をOCR、電算機で読み取って、それをそのまま磁気テープで報告しておりまして、それぞれ正確に処理されていたものと考えております。


 次に、手書き記録の保管状況についてのお尋ねでありますが、合併前の各市町で導入時期に差はありますけれど、基本的に電算システムが導入されて以降は、紙ベースでの記録保存は行っていません。また、システム導入前の紙ベースの台帳の保存状態についてでありますが、旧出雲市ではこうした文書は5年間経過したときに廃棄するという通例の規則の中で、支所にも確認したところ、いや、もうそれは保存の必要はありませんという連絡もございまして、破棄しているということでございます。他の旧市町については、現在調査中の部分もありまして確定ではございませんけれど、平田、佐田、湖陵、大社の各支所において一部が保管されているという報告があっており、多伎支所については引き続き調査が行われております。今後、保管記録の内容や範囲について更に調査を行いたいと考えております。


 このような事態の中で、不安に思われる方のとるべき対策についてでございます。


 不安に思われる方にとっていただく対策については、社会保険庁では年金記録に係るフリーダイヤルによる電話相談を24時間、土・日も行っている外、6月、7月はすべての社会保険事務所において、平日は午後7時まで窓口相談を延長して対応しております。また、既に実施されたところでありますが、6月9日、10日に休日における相談を実施した外、7月14日土曜日にも相談窓口が設けられる予定であります。不安に思われる方は、こうした相談窓口をご活用いただきたいと考えております。


 また、身近な相談窓口として、本庁、支所でのご相談も可能な限り対応したいと考えております。なお、市には年金の加入記録や納付記録等の情報がない状態であり、社会保険事務所に電話で確認しながら相談を行っており、また統合については、最終的には社会保険事務所に行っていただかないと対応できない場合が多くあることもあり、できるだけ速やかに手続きを進めていただけるようご案内したいと、こういうふうに考えております。


 しかしながら、今回の事態、全く我々にとっては寝耳に水といいますか、言語道断というか、まことに申しわけない事態となったところでございますが、このようなことになりましたのも、やはり私が考えますに、社会保険庁、厚生労働行政の中で制度を切り替えたときは一斉にその1年間で、今1年間でやるって言っているでしょう、当時、平成9年度(1997)なんかで1年間でやるというぐらいな切り替えをきちんとやると。出てきた、申請があったのを受け付けてやるんじゃなくて、全部こちらから出かけて把握して、ばっと切り替えるという努力をしなかったところに、私は根本的な問題があると思っています。


 以上、答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 原議員。


○26番(原 隆利君) 丁寧なご答弁で、多分テレビをご覧の市民の皆様方にも分かりやすかったんじゃないかなと思います。


 複数の、結局年金番号を統一したときに、漏れが出た、誤差が出たというふうなことですね。ということになりますと、複数のナンバーを持ってなかった人、つまり仕事をずうっと一貫して1つの仕事を続けているというふうな方は、比較的これに該当しないということですよね。ですから、頻繁に転勤したとか、あるいは結婚して住居が移ったときに年金番号をうまくあれしなかったとかいうふうな、それからまた国民年金から厚生年金に替わったというふうな方が、比較的該当する率が高いということが言えると思いますので、こういった方はですね、それでまた先ほど答弁にあった、本人が確認しないとどうしようもないということのようでございますから、これは社保の方に、結局電話なり直接面談に行ったりして確認するしか方法がないと、こういうことだと思いますね。そうなると、ますます窓口での混乱が予想されるという事態になろうかと思いますが、ぜひとも窓口の方では、また市の方でもこういったことに相談に応じられることになっていますよね。ぜひ市の方にも不安の方はお出かけいただいて、ご確認をいただくということが必要かなということを確認させていただきます。


 そして、実は今日のこれ、新聞にこういうことが書いてありました。柳沢厚生労働大臣は、年金時効特例法、つまり5年間を延ばすという、5年過ぎておっても納付すると、こういうふうに言われて、この特例法が適用されるのは、年金を受け始めた後に受給漏れが判明し、年金記録が訂正された人に限られて、年金を受ける権利があるのに、受給申請しなかった人は含まれないと、こう言って国会で答弁されたようですね。そういう新聞があるわけで。


 ということになりますと、これはもう本人の注意義務ではなくて、受給申請しなかった、つまり今のところまだ必要ないわい、もらわんでもまだいいわと、元気だからといったような人はですね、この5年の時効が適用されないといった、これは大変不合理なことじゃないかなと思います。99年度から03年度まで約7万人こういう人があってですね、時効で受け取られなかった年金の総額は1,155億円に上ると、こういった新聞報道もあるようでございます。従って、年金につきましてはですね、不安な方はとにかく一日も早く確認をしておく必要があるということが、だんだん判明したのではないかなというふうに思います。


 以上で私の質問についてはすべて終わりますが、別にこれについて外に市の方からはございませんですね、答弁は。


 大体思うところは一緒のようでございますので、以上で私の質問は終わらせていただきます。どうもありがとうございました。


○議 長(今岡一朗君) 以上で、26番、原隆利議員の質問は終了いたしました。


 ここで、しばらく休憩いたします。


 再開は1時15分からといたします。


             午後12時10分 休憩


             午後 1時15分 再開


○議 長(今岡一朗君) 休憩前に引き続き会議を開きます。


 一般質問を続けます。


 20番、萬代弘美議員。


○20番(萬代弘美君) 登壇 20番、日本共産党の萬代弘美です。通告に従いまして3点について質問をいたします。


 まず第1に、心身に障害のある子どもたちに充実した放課後を保障することについて伺います。


 学齢期の障害児の発達や成長を保障するためにも、父母たちが安心して働く上でも、障害児が豊かに放課後や休日、長期休暇を過ごす居場所が今必要です。しかし実際は、2004年の障害児の放課後白書でも8割以上の障害児が、放課後も休日も長期休暇も母親と過ごし、テレビを見て過ごす子どもは7割に上っています。子どもや父母の願う友達と一緒はわずかです。


 先般私のところへも、障害のある子どもを抱えたお母さんから大変切実な声が寄せられました。現在小学4年生の子どもさんが比較的重い障害があり、地域の特別支援学級に在籍し、放課後は障害児デイサービスや日中一時支援事業などをつなぎ、綱渡りのようである。もうすぐ夏休みが来るけど、朝から夕方まで見てもらえるところがない。どこか1カ所で放課後も長期休みも安心して見てもらえるような居場所が欲しい。こういったせっぱ詰まった状況を訴えておられます。


 私はこの相談を受けてから、市内の受け皿となっているところを回り、実情をお聞きいたしました。昨年10月に本格実施をされた障害者自立支援法により、児童デイサービスが就学前の子どもを対象にしたものへと変更になり、学齢期の子どもの利用が1日5〜6人までに制限をされ、これまで利用してきた子どもたちが利用できなくなっています。新たに日中一時支援事業として設けられたスクラム教室も、希望がいっぱいあり、仕方なく週3日とか4日に利用を制限しているということです。施設もサン・アビリティーズいずもの空きスペースを利用されていますが、時には日替わり、時間帯によって部屋の移動をしなければならず、子どもたちが落ちついて安心して過ごせる場所とは言えない状況があります。


 その外、地域にある一般の放課後児童クラブには、15名の障害のある子どもたちが通っています。しかし、親が働いていないと利用できないという入所条件や、対象年齢が概ね小学校3年生までとなっていること、施設や指導員の体制が充分でないところも多数あり、希望すればだれでも利用できるという状況にはなっていません。


 そこで第1点、一般放課後児童クラブへの参加を積極的に保障する条件整備などを充実させると同時に、地域の中に障害児だけの放課後児童クラブを設置し、障害のある子どもたちにとって安心・安全に過ごす、生活と遊びを保障する居場所の充実がどうしても必要です。切実な親、子どもたちの願いにどう応えていかれるのか、お考えを伺います。


 第2点、県立出雲養護学校のハッピーアフタースクール事業の今後の体制と、更に充実を図ることについて伺います。


 県立出雲養護学校に通学している子どもたちの放課後対策、ハッピーアフタースクール事業、ほかほかクラブは子どもや親にとってなくてはならない場所となっています。この事業は長年の親の願いが実り、平成13年(2001)に島根県の単独事業としてスタートをし、出雲市も毎年、利用している子どもの人数によって約400万円余りの助成を行っています。県は今年初め、運営委託をしている保護者会の連絡会において、平成20年(2008)以降は市町村事業に移行する方向で検討を進めているとの説明がなされ、保護者の間で不安が広がっています。県立出雲養護学校は、周辺の市町村をまたいで利用されています。県の責任で継続をさせ、関係市町村との連携で、充分とは言えない施設や指導員の体制など更に充実を図るべきだと考えますが、今後の対応について伺います。


○議 長(今岡一朗君) 吉田健康福祉部長。


○健康福祉部長(吉田純二君) 登壇 ただいまご質問いただきました障害児の放課後支援の充実についてのご質問にお答えいたします。


 まず、障害を持った子どもの一般放課後児童クラブへの参加を積極的に保障することと同時に、地域の中に障害児だけの放課後児童クラブを設置をとのことにつきましては、障害を持つ子どもの日中の支援対策といたしまして、放課後児童クラブでの受け入れや、また障害者自立支援法に基づき、昨年10月から児童デイサービス、日中一時支援事業を実施しております。


 放課後児童クラブにおきましては、11カ所で15名の障害児を受け入れております。入会希望者に対しましては、児童クラブ各運営委員会におきまして、児童の診断書等により状況を把握し、受け入れ体制を整えるよう努力しており、本市としても指導員の加配を行い対応しているところでございます。また、運営委員会で判断が困難なケースにつきましては、本市と運営委員会でケース検討会を開催しまして、安心・安全な受け入れ体制の確保に努めることといたしております。


 障害者福祉サービスでは、市内の児童デイサービスは1事業所、日中一時支援事業は8事業所において対応しておりますが、本市といたしましては、夏休み等の長期休業中においても1人でも多くの受け入れができますよう、事業所に受け入れ体制の強化・充実を働きかけてまいります。


 次に、県立出雲養護学校のハッピーアフタースクールを県の責任で継続させ、充実を図ることについてでございますが、現在、県が出雲養護学校の保護者会に補助しておりますハッピーアフタースクール事業につきましては、市内で23人の利用があり、市は県補助金の2分の1を負担しておるところでございます。この事業につきましては、今後とも県の責任において引き続き事業を存続し、実施するよう要望してまいる考えでございます。


 以上、答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 萬代弘美議員。


○20番(萬代弘美君) 今ご答弁がありましたけれども、現状の中で引き続き障害児の放課後を保障していくというお話でした。しかし、先ほど私にご相談のあった例もお話ししましたけれども、そしてその後、事業所等も見て歩いた報告は先ほどのとおりなんですけども、実際にもう受け入れることができないという、さっき言ったようなことで、週2日、3日とかいろいろ制限がある中で、もう本当に私、この相談を受けたケースだけじゃなくてですね、去年にも同じような相談を受けまして、そのときには地域の学童保育の中で受け入れてもらって事なきを得たというようなことでしたのですけども、私は改めておばあさんとかお母さんがですね、子どもを連れて、毎日、今日はさざなみ学園の日中一時支援に行く、今日はあそこのサン・アビリティーズに行くとかですね、あちこちを日替わりで連れて歩かなければいけないという、その状況をお聞きしたときですね、これはいっときもほうっておけないというのが実態ではないかというふうに思いました。


 そして、今後拡充していくということですけども、今やられている夏休み等の対応は、ほとんどのところが午後からの対応とかですね、毎日受け入れるといったようなことにはなっておりません。そうしますと、働いているお母さんは、当然障害児を抱えて働くということは不可能ですし、それから障害を持つ子の放課後を保障するということは、特別な意味が私はあると思うんです。健常児であれば、小学校3年生ぐらいになれば家で1人で留守番ができるとか、そういったようなことになるんですけれども、障害を持っている子どもたちは、先般ご相談を受けたお子さんも小学校4年生ですけれども、発達年齢は3歳ぐらいといったようなことで、言語もなくて、「あー」とか「うー」とか言いながらコミュニケーションをとっているという状況なんですね。


 そういった子どもさんを、やっぱり私は本当に、一般の児童クラブもまだまだ国の体制も不充分ですし、中で市としては頑張っておりますけれども、そういった状況にあるわけですけれども、この障害児保育、これも国の体制が不充分ということがあると思うんですけども、ハッピーアフタースクールのようにですね、これは県が単独でやったものでして、非常に私は評価できると思うんですけども、そういったようなものがこの市内の中に、特に特別支援教育の対象になっている子どもさん、180名余りいらっしゃいますけども、こういった子どもさんたちが利用できる場所として、どうしても私は整備が早急に必要だと思いますし、それから先ほどご相談の例は、特にこの夏休みどうするのかというせっぱ詰まった相談ですので、これにどう対応するのか、もう一度ご答弁いただきたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 吉田健康福祉部長。


○健康福祉部長(吉田純二君) ただいまご質問いただきました。実態を更に検証いたしまして、検討してまいりたいというふうに考えております。


○議 長(今岡一朗君) 萬代弘美議員。


○20番(萬代弘美君) 私は、ぜひ実態をまず把握していただきまして、そして日中一時支援事業は、地域活動支援事業ということで出雲市の事業でありますので、ぜひともこれを拡充する形で、当面こういった子どもさんたちが路頭に迷うことのない、お母さんたちが安心して働いたり、また子育てができる環境ということで早急に対応していただきたいと思います。


 それでは、次の質問に入りたいと思います。次に、住民税など相次ぐ負担増の中で、高齢者の負担軽減策の実施について伺います。


 昨年6月、住民税の大増税が襲いかかりました。お年寄りの世帯で住民税が数倍から10倍になってしまったと、あちこちで驚きと怒りの声が上がりました。定率減税を半分にし、お年寄りへの課税を強めた結果です。ところが今年6月、もう一度増税の波が襲おうとしています。出雲市では今日、個別の通知が送られましたが、今度は定率減税の全廃で全国で1兆7,000億円、出雲市民への影響額は11億円を超える増税が、住民税増税という形で一気に表面化をいたします。サラリーマンは住民税が約2倍になり、お年寄りの場合は、昨年あれだけ上がったのに、更に2倍から4倍になると言われています。国保料や介護保険料への連動で、増税の影響は更に多くのお年寄りを直撃します。増税と保険料の負担増だけで1カ月分を超える年金が吹き飛ぶような世帯まで生まれ、お年寄りの負担は限度を超えています。お年寄りの負担軽減のために行政として可能なことを、きちんと今実行することが大事な時ではないかと思います。


 そこで第1点、介護保険料、利用料を支払い能力に応じたものに改め、減免制度を充実することについて伺います。介護保険料は、合併後2年続けて見直しが図られ、最も低かった旧平田市が57%の値上げに、高かった旧出雲市などでも34%の値上げとなるなど大幅な値上げが行われてまいりました。更に増税の影響で、収入は変わらないのに課税対象者に変わることによって、高齢者の5人に1人の割合で、出雲市では7,114人もの保険料段階が上昇する深刻な事態が生まれるなど、介護保険料に係る負担増は5億8,000万円にもなりました。


 一方で2005年、介護保険の見直しが行われ、ますます必要な介護が受けられない事態が進行しています。介護施設の利用料に居住費、食費の自己負担が導入され、短期間に8人ものお年寄りが経済的理由で施設を出ていかれる事態が生まれました。また、福祉用具の利用が制限をされ、介護ベッドが371人から取り上げられました。福祉のさたも金次第という社会への道であり、許されません。介護を必要とする人たちが、費用負担の心配なく安心して介護が受けられるよう公的な介護制度を充実させることこそ、今求められています。


 この問題の解決に何よりも必要なのは、繰り返し我が党が指摘をしてきたように、介護保険発足時に給付費の25%と低く抑えられた国庫負担割合を当面5%引き上げ、保険料を抑制することを国の責任で実施させるように求めるべきです。同時に、国の悪政から市民の暮らし、福祉を守るこの立場で、保険料の独自減免や一般財源の介護保険特別会計への繰り入れなど、必要な措置を講じられるよう重ねて強く求め、お考えを伺います。


 第2点、要介護認定者の障害者控除制度の内容の周知徹底を図ることについて伺います。


 増税で保険料が値上げになる人の対策として、65歳以上の要介護認定者は、障害者手帳がなくても一定の基準に該当し、身体障害または知的障害者に準ずると認められたときは、市長の認定によって所得税、住民税の障害者控除、特別障害者控除が適用され、減税となります。これまでこの問題で出雲民主商工会などから繰り返し要望がなされ、出雲市では今年2月に広報や市のインターネットなどで知らせるとともに、申請があれば一定の基準に沿って障害者控除認定書が発行がされております。その結果、平成17年度(2005)40件、18年度(2006)60件と増えていますが、更に制度の周知を図り、積極的な活用を図るべきです。具体的には他の自治体でもやられているように、要介護認定を受けていて、新たに住民税課税となった高齢者に対して、障害者控除の認定を受けられる可能性があるというお知らせに申請書を添えて送付することや、介護認定結果の個別通知の際に申請書、説明書を同時に渡すなど、制度の周知とともに確実に申請できるように援助することを提案をし、今後の対応について伺います。


 以上です。


○議 長(今岡一朗君) 吉田健康福祉部長。


○健康福祉部長(吉田純二君) 登壇 ただいまご質問いただきました、住民税などの相次ぐ負担増の中で、高齢者への負担軽減策とのご質問にお答えをいたします。


 介護保険料、利用料を支払い能力に応じたものに改め、低所得者対策を拡充することにつきましては、低所得者に対する支援といたしまして、本市では保険料について次の2点の独自の負担軽減策をとっているところでございます。


 まず第1点目としましては、低所得者階層に対する保険料率の引き下げでございます。市民税非課税世帯の対象者には、介護保険料基準月額に対する標準科料を0.05%軽減し、1〜2段階では50%を45%に、第3段階では75%を70%に引き下げ、負担の軽減を図っているところでございます。


 2点目といたしましては、生活困窮者に対する保険料の減免でございます。災害や急激な所得減少などにより、保険料を納付することにより生計維持が困難となる方につきましては、条例に基づき一定の基準により減免を行っているところでございます。利用料につきましては、社会福祉法人が行います介護サービス、これは特別養護老人ホーム、訪問介護、通所介護、短期入所生活介護の利用者負担軽減事業を行っているところでございます。


 以上、負担能力に応じた対策を既に講じているところではございますが、この拡充につきましては、介護保険事業計画第4期計画の中で必要があれば検討してまいりたいというふうに考えております。


 次に、要介護認定者の障害者控除制度の内容の周知徹底を求めるとのことでありますが、昭和45年(1970)の所得税法及び所得税法施行令の一部改正により、障害者控除の対象となる者の範囲が拡大され、65歳以上の高齢者で、その障害の程度が精神障害者等または身体障害者に準ずるものとして、市町村長または福祉事務所長の認定を受けている者が加えられたところでございます。


 本市におきましても、申請に基づき心身状況を確認した上で、該当者には認定書を交付しているところでございます。


 平成18年度(2006)確定申告につきましては、広報、ホームページ及び医師会だよりなどにより周知を図ったところでございます。ご質問の要介護認定に併せた個別周知につきましては、要介護認定の有無に関係なく、障害者控除独自の基準で認定しておりますこと、また要介護認定期間が半年から2年とまちまちであり、要介護認定時期と申告時期のずれ、扶養の状況、あるいは課税の状況等の理由から逆に混乱を招くおそれがあり、現状では個別周知は行わないという考えでおります。


 しかしながら、今後の周知方法につきましては、更に検討してまいりたいというふうに考えております。


 以上、答弁といたします。


○議 長(今岡一朗君) 萬代弘美議員。


○20番(萬代弘美君) 介護保険、今、本当に高齢者にとって切実な問題が、先ほど来言っておりますように、介護保険なんですよね。本当に保険料が上がったということやらサービスが利用できないということで、本当に介護の社会化と言われた、本当に皆さんが期待をした介護保険が、残念ながら高齢者の不安になっているという状況が生まれています。


 そうした中で今、保険料の引き下げ、また利用料の引き下げ等を私は具体的に実施をすべきではないかということを提案いたしましたけども、今の答弁ではですね、保険料率について低所得者に配慮した保険料率が設定してあること等を述べて、一応やられているといったようなご答弁であったわけですけども、これは全国の市長会の方でも昨年ですか、国の方に意見を述べておられる中に、私、手元にありますけれども、低所得者対策というのは、国が実施している低所得者対策ですよね。そういったような保険料を下げたりとかそういうふうなことだけでは、軽減策は充分でないということを述べておられます。やっぱりもう少しきちんとした低所得者対策を行うべきだということを、国の方にも要望を述べておられますけれども、先ほど言われたような対応では、全国市長会でも、私はこれは同じような意味を持っているんではないかというふうに思うんですけれども、不充分だということだと思います。


 それで、減免制度があるということで、私はこれを更に拡大、拡充できないのかということでお尋ねしたいと思うんですけれども、この減免制度が出雲市では設けられておりまして、去年の水害の際には適用されたということを伺っております。それで、そういったことが一般的に、特別な事情があった場合に限定して適用されるといったような内容に、条例を見てみますとなっております。それで、そうではなくて、他市等では、高齢であることやら低所得であるということを理由にして減免を行っているところもあります。事実そういったような、本当に高齢者の皆さんが利用・活用できる、こういった制度に私は広げる必要があるのではないかと。それは条例の中で市長の認めるものというところがありまして、これを更にこういったことで具体化をすれば可能ではないかというふうに思うんですけれども、その点についてご答弁をひとつお願いしたいと思います。


 それから、障害者控除制度を高齢者の方に個別に通知を行って、積極的に活用を行い、税負担の軽減を図るようにということですけれども、これについては個別通知を行わないと、今後検討するといったようなことで含みも残されたわけですけれども、なぜできないのかというところでいろいろ理由を述べられましたけども、私も今、全国のいろんなところを見てみますと、実際にやられているわけですよね。そして、私が一番あれだと思ったのはですね、今、出雲市で60件なりやられた中を見てみますと、大体申請をされれば認定に入りますよと担当の方でおっしゃっております。ということは、皆さんがこの制度をしっかりと周知をして、知って、申請を行えばほとんどの方が、要介護認定を受けている方であれば、特別障害なのか障害者控除なのかどちらかに当てはまるという実態だと思うんですよね。そういったことからすれば、私はそんなに混乱が生じるとか何とかじゃなくて、一応できれば要介護認定を受けていらっしゃる方皆さんに、こういった制度があるんだということをまず周知をして、申請書も入れて、だけども当てはまらないこともあるんですよといったようなことで説明を加えて送っていただくことが、今何よりも必要ではないかなというふうに思うんですけども、再度ご答弁をお願いします。


○議 長(今岡一朗君) 吉田健康福祉部長。


○健康福祉部長(吉田純二君) ただいまご質問いただきました、対象者全員への周知と通知ということでございますが、先ほどおっしゃいましたように、該当しない場合ということが間々起こり得るということがございます。例えば要介護認定で2の方が対象になって、4の方が対象にならないというような場合も、これは起き得ることがございます。そうしたことから、なかなか全対象者には送るのは難しいという部分がございます。その外の理由は先ほど申し上げたとおりでございます。


 また、減免につきましては、昨年度におきまして18件の申請をいただきまして、18件全部を承認いたしております。ですので、先ほどおっしゃいます市長の認めるものというとらえ方がございますので、申請をしていただきまして、その結果を見てもらうということも1つかと思います。


 以上でございます。


○議 長(今岡一朗君) 萬代弘美議員。


○20番(萬代弘美君) 保険料の減免についてですね、市長の認めるところで少し検討されるといったような方向かなというふうに伺ったんですけども、違いますか。


 普通徴収の中にですね、わずかの高齢者の、高齢者のうちの25%ぐらいだと言われております普通徴収の中に484人もの滞納が生まれているんです。こういった方はどういった方かといいますと、あれですけれども、1万5,000円以下の年金の方や所得の低い人たちがたくさん含まれているのではないかと思うんですけども、こういった方の中に484人も滞納が生まれていると。私はこういった人たちにですね、やっぱりこういった制度がきちっと周知をされて、当てはまると、活用されるということが必要ではないかというふうに思います。ぜひそういった実態に合ったような形で、市長の裁量でできるところをぜひとも広げて救っていただきたいというふうに思います。


 それから、障害者控除の問題ですけれども、先ほど来言っておりますように、出雲市で受け付けられた60件は、申請をされたらみんな認定を受けられたということなんですよ。それで他市の例なんかを見ましても、六千何百人の方に通知を差し上げて要介護認定を受けておられる、その中で4,000近い方がこの対象になったというような事例も聞いております。ぜひとも私はですね、今こういったときだからこそ、せっかくある制度を充分に活用して、高齢者の皆さんに税の軽減なり負担の軽減を図る、こういった努力が市の方でやられるべきではないかというふうに思いますけど、再度ご答弁をお願いします。


○議 長(今岡一朗君) 吉田健康福祉部長。


○健康福祉部長(吉田純二君) これにつきましても実態、先ほど申し上げますとおりでございまして、全戸への配布につきまして、これにつきましても更に検討をさせていただきたいというふうに考えます。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 実は私も心を痛めているところでございまして、介護保険の外に国民年金保険の問題がありまして、今、その保険料率の改定を調整中でございますけど、これもじわっと上がってくるんですよね。高齢者、65歳以上の方が増えてくる。病院へ行かれる方も増える。所得にも限界があると。しかしながら、負担は負担としていただくというようなことで、資産割、所得割、資産割はなじまないかな、所得割でいくかなというようなことを考えながら、むしろ国民保険の方も間もなくまた提示しなきゃいけませんけれど、そういうふうなこと等ございまして、特に新市として新しくお迎えした町の方々、平田を含めて今回相当上がりましたけど、更にじわっと行かなきゃいけない、どこまで行くんだと。これは国の政策、どういうようにしていくんだというところを待たなきゃいけませんけどね、国の保険制度の、国の役割ですね、それをしっかりやっていただかなきゃいけないと。もう国と市ですよ、県じゃないですよ、もう。県は情報提供・周知機関、国と市において、後期高齢者というんですか、75歳以上の方は別途、市の連合体を組んでやることになりましてね、そちらの方が若干全体の保険料率は緩和することになるのかなという効果があるかなと思っていますけど、はっきり分かりません。


 いずれにいたしましても、この医療保険と介護保険、非常にこれから国の政策と市の政策、全国市長会も、私はだからこれを頑張らないかんと言っておるんですわ。まだ田舎の方の市長さん方、悠長に構えている方がいらっしゃるようですが、そういう場合じゃないと私は言っておるんです。


 この今後における国の場での抜本的な改革、交付税の問題もございますけど、こういう医療保険、介護保険、年金問題、いろいろ大きな、今までを全部見直してきちっとやっていかなきゃいかん時が来ておりますので、覚悟をまた改めて私も頑張っていきたいと思います。また、市内のことは市内でですね、全国の動きを見ながら努力していきたいと思っております。


 答弁とさせていただきます。


○議 長(今岡一朗君) 萬代弘美議員。


○20番(萬代弘美君) それでは3番目の質問です。今大変な問題となっている「消えた年金問題」などに対し、特別な体制をとって年金受給権を保障することについて伺いたいと思います。


 午前中、年金問題について原議員からも同様の質問があり、その答弁の中で私の質問に対する答弁も一部一緒にされたように思いました。今後、整理してご答弁をいただきたいというふうに思いますけれども、こういったことで既に答弁があったものもありますが、用意していた質問を述べさせていただきたいと思います。


 5,000万件、またそれ以上とも言われる年金記録が宙に浮き、受給権削減や年金減額の原因となっている「消えた年金問題」は、年金の受給権、公的年金に対する国民の信頼を揺るがす、かつてない重大な問題です。今回の問題は、保険料を納めてきた国民には非がなく、ひとえに国の責任だと思います。問題の所在を知る立場にいながら、抜本対策をとらなかった歴代の厚生労働大臣と政府にあります。政府は今、5,000万件の年金記録については、今後1年間で被保険者の記録との突き合わせを行うと明言いたしました。しかし、安倍内閣が1年でやるとしている対策の中身は、1年でできることしかやらないという程度の内容にすぎないことが浮き彫りになっています。何より社会保険庁の解体、民営化を強行することは、国の責任まで消してしまう最悪の責任逃れに外なりません。


 日本共産党国会議員団は、「消えた年金問題」の解決のために緊急要求を発表いたしました。日本共産党の緊急要求は、年齢を問わず、すべての加入者について調査を行うこと、宙に浮いた年金記録の情報をきちんと該当者に示して、本人による確認を手助けするなど国が責任を持って解決に当たること、国が責任を持って調査を行い、物証がなくても会社の同僚の証言など情況証拠に基づいて解決を行うこと、更に国の責任で直ちに身近な相談窓口をつくることを求めております。


 そこで伺います。第1点、旧市町の当時の担当者の協力も得て、年金記録やマイクロフィルムなどのデータの所在の調査を行い、宙に浮いている年金記録の情報を該当者に届けることなど、社会保険事務所と連携して問題の解決に取り組むことを求めるものです。また地域によって、特に高齢者にとっては、社会保険事務所まで相談に出かけることは困難です。市民の身近な保険年金課をはじめ、各支所に「年金何でも相談窓口」の設置を行って、市民の不安にこたえる親切な相談体制を充実されることが急がれます。今後の対応について伺います。


 東京の狛江市などでは、今回の問題の起きるより以前から、日常的に「年金何でも相談窓口」を設置して、社会保険労務士などの専門家なども入れて、相談活動に取り組まれていると聞いております。


 2点目、国民年金の保険料減免制度などを周知することについて伺います。「消えた年金問題」をめぐって、国民の深い怒りの根っこに、年金制度そのものを大改悪したことへの怒りがあります。「100年安心」と言って負担は毎年上げる、給付は下げるというひどい仕組みを3年前に与党は強行いたしました。更にその際、年金財源のためと言って定率減税を廃止し、庶民大増税を決め、既に国民から2兆8,000億円の増税がされましたが、基礎年金に回ったのは5,100億円にすぎません。更に、この6月から住民税大増税という形で庶民の家計を襲おうとしています。この体系の中でごくわずかな改善があり、その一つに06年から国民年金保険料の減額制度に4分の3減額と4分の1減額を新設したことです。既に実施をされている免除と2分の1減額を合わせて4段階の減免制度となります。また05年から、失業中などの30歳未満の若年者に対する納付猶予制度ができました。貧困と格差が広がるもとで、こうした保険料免除制度を積極的に周知を行い、将来の年金受給権を保障すべきです。そのお考えがあるのか伺います。


 以上です。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまの萬代弘美議員の「消えた年金問題」についての質問にお答えいたします。


 まず、この市民に身近な窓口といったら市役所だと、支所だと。国や県はそういう対象にならんと。国や県の仕事よりもまず市役所、市長が責任を持たなきゃいけない。となれば、全部市長に任せると私は言っておるんですよ。あらゆること、このことも含めて、教育のことも含めて。市長にやらせない、実際には市長がやらなきゃいけない。であるならば、市長に全部やらせると。市長に当事者能力を持たせ、情報も集め、市長が管理するようにしてほしいと、こういうことが基本的な私の提言としてあるんです。権限はない、情報もない、財源はない。でも、市民の皆さんの感覚からすれば国のこと、県のこと、全部それは市長だわねと、こうなるわけです。もう少しすっきりした方がいいと思います。これはG7、先進ヨーロッパ諸国に比べると日本の立ち遅れ。明確にした方がいいです、役所の役割分担。というような思いを沸々と持ちながらお答えしたいと思います。


 このたびの事態についての相談窓口の設置でございますけれど、原議員にもお答えしたわけですが、市には加入記録や納付記録等の情報がないということ。そして、紙でとっていたもので、「廃棄してもいいですよ」というふうなことを言って廃棄してしまったというような状況の中で、社会保険事務所という国の窓口に頼らざるを得ないということでございます。


 それで、我々も社会保険事務所に電話で確認しながら、個々のケースごとに必要書類等を見定め確認しながら相談を受け付けている状況です。最終的には社会保険事務所に出かけていただかないと解決できないと。そして、社会保険事務所でも相談体制の強化を行っておりますが、急なことでございますのでまだまだ充分ではございません。事務所での相談件数も増加しているため、市からの問い合わせの電話もつながりにくいと。市からもつながらない。一般の市民の方はもとより大変じゃないかと思いますよ、今。本当にちょっと自分で思いがある方はですね。


 こうした状況から、ご提案の相談窓口を市に現在設けても、当事者能力がない形でかえって無責任なことになるという状況でございまして、私どもといたしましては現在、社会保険事務所との連携を一層密にして、市民の皆様の身近な相談窓口としての機能をともどもに一緒になって果たしていかないといけないと。どこかで一本窓口、ここで全部というわけにいかない。市にも来ていただき、我々も社会保険事務所と情報交換しながら、できるだけのお答えはしていくと。足らざるところは社会保険事務所に、当該の市民の皆さんと一緒になって情報確認に努力させていただくというやり方しか、今のところないということでございます。


 次に、国民年金の保険料減免制度などを周知することについてというご質問でございますね。国民年金の免除や猶予制度、学生納付特例については、これまでも広報紙やねんきんしまねの情報紙、また社会保険庁のホームページなどでもお知らせに努めているところでございますが、窓口においても説明させていただいているところでございます。今後、この説明が不充分だと、知らなかったというようなことがないよう職員の皆様の研修も強化し、情報提供に努めていかなければいけないと。良心を持って誠実にやっていくと。そして、恩典があれば恩典を受けていただくように最大限努力したいと思っております。


 本日、6月14日付の広報いずもでも、このことについての周知を図ることとしているところでございます。


 国民年金の問題、先ほども申し上げましたけど、これから超高齢社会になって、だんだん財源的にも大変でございます。そのことも含めて、一層この制度の重要性を念頭に置いて頑張っていきたいという思いでいっぱいでございます。


 以上、答弁とさせていただきます。


○議 長(今岡一朗君) 萬代弘美議員。


○20番(萬代弘美君) この年金問題、本当にさっき、午前中の原議員のあれにもありましたけれども、大変本当に市民の多くの皆さんが不安に思っていると思います。私自身も年金手帳を2つ持っておりまして、この間ちょっと、この議会が終わったら1回事務所へ行ってみなきゃいけないなという思いでおりますけれども、年金番号の違う手帳が2つあります。


 近所の方もですね、80数歳になられる方ですけれども、名前がスミヨさんというお名前なんですけれども、事務所へ行って調べたら、年金のどうも記録が落ちているようですけれども、家に30数年前の領収書をみんなとっておられて、その領収書を見ましたところ、スミコさんという名前で領収書が切ってある分があるというようなことで、そういったことが原因なのかはっきり分かりませんけれども、いろんなずさんな年金の処理がされていたのかなというふうなことも伺えるような事例があって、今、その方もちょっと調査をかけておられるところですけども。そういったようなことで、本当に身近なところでこの問題は多くの方が被害を受けているという状況があると思うんです。


 それで社会保険事務所が、基本的に社会保険庁が、問題の解決には社会保険庁しかないんですけれども、ただ社会保険事務所は本当に今大変な混雑状況ということも聞いております。そして先ほど言ったように、佐田町の方が出雲の社会保険事務所まで来るとか、平田の方もいらっしゃるとか、中心部の者でもなかなかあの混雑した社会保険事務所というのは行きづらいんですけども、そういった状況の中で簡単に社会保険事務所へ行ってできるという状況にはありませんし、それと行ってもきちんとした、何を持っていかなきゃいけないのかといったようなアドバイスですね。やっぱり準備をして、いろんなものを行かないと、行っていろんなことを言っとって、また何回も足を運ぶといったようなことでは、解決がますます遅くなるわけですので、私はこの際、社会保険事務所と一緒にやっぱり市も全面的に協力体制をとって、この問題に当たるということが今、非常に重要だというふうに思います。それでぜひ支所及び年金課の方に相談窓口を設けていただきまして、相談を受けた後、問題の整理をしながらですね、こういったものを持って社会保険事務所に行きなさいとか、いろんなことをアドバイスやら問題の整理を行っていただく、そういった相談窓口が必要ではないかというふうに思います。


 そして、国の方においても身近なところの相談窓口、共産党が提案をしておりましたけれども、この間のいろんな論戦の中で設置をするというふうなことも言っておられますので、ぜひとも社会保険事務所から支所なり本庁なりへ出向いていただいて相談を受ける、また問題の解決に当たるといったような要請もされるべきではないかなというふうに思ったところです。ぜひその点の再度ご検討をお願いしたいと思います。


 そして、2つ目の減免制度の周知ですけれども、なかなかこういった制度が広報等で、担当課の方は一生懸命やっていただくんですけれども、届きにくいということがございます。引き続きですね、先般私の知っている方も、失業して若い方が窓口へ行ったんだけれども、1万4,000幾らの国民年金保険料を払ってもらいますという指導を受けて帰った後に、家族の方が、心臓病の病気を持っておられるという、障害者手帳を持っておられるという方だったんですけども、こういった状況でとてもその年金を払えないということで、再度役所の方と交渉というんですか、いろいろ訴えたところ、「いや、実はこういう減免制度がありました」というようなことが分かったというようなことでして、先ほど市長がおっしゃったようにですね、ぜひこうして年金制度も次々変わっていっておりますので、担当課の方でやっぱりしっかり研修も積んでいただきまして、こういった漏れがないように対応をお願いしたいと思います。


 最初の点について再度ご答弁をお願いします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 確かに駆け込むところは市役所が一番いいですわね。総務省が、全国の総務省の窓口でどういうような仕組みにされるか分かりませんけれど、なかなか全国隅々まで、住民レベルで見たときに市役所へ駆け込むというのが1つのあり方じゃないかと思います。そういう意味で、要するに信頼感ですよね。どこそこへ行けば情報を得られて、これはしっかり守れるんだという安心感がないといかんと。


 今、政府でいろいろ答弁していますけど、1年間でやるって本当にできなかったらどうするんだと。できなかったら申しわけありませんというようなことだったら、あまり言わん方がいいと思うんですよ、これは。難しいと思うんです、これ。これだけの混乱したやつは。


 そして、ちょっと社会保険事務所から人を派遣してと言われても、人数がいないんです、そんなに。にわか仕立てではだめですよ。職員もベテランになってこないと分からないんですよ、これ。処理が非常に手間取って、かえっていらいらして、信頼感をますます失するわけです。いつまでに出すというよりも、信頼関係の構築、こういうやり方で今回大丈夫だと、社会保険庁を挙げて謝罪するというわけでは、幾ら謝罪したってもう今の事態になってしようがないですけど、やっぱりそういう信頼関係を構築する中で我々が安心のとりでとして機能できるようにしていかなきゃいけないと。数年かかると思います、私は。そのときに市役所が窓口になって、きちっとやれる体制をとっていくということについて、社会保険の関係省庁、厚生労働省も行きますけど、きちっと構築していくと、そのことが重要だと思っていまして、このことに限らず、これから本当にいろいろ社会保険行政は大変でございますので、信頼感の持てる行政の仕組みを構築する、そのために頑張っていきたいと、こういうことを思ったところでございます。


 当面すぐここの窓口で、ここへ駆け込めば大丈夫という形になりません。人材も情報もない中での戦いでございますが、でも交通整理、あるいは何らかの情報提供ができるという体制はとっていきたいと思います、市役所において。駆け込んでいただいても大丈夫、温かく迎えるという体制をつくるべく努力いたします。


 以上です。


○議 長(今岡一朗君) 萬代弘美議員。


○20番(萬代弘美君) 前向きな対応をなさるということで、大変安心いたしたところですけれども、ひとえにこれ、やっぱり国に責任がありますので、ぜひとも国の方に、特別なそういった職員さんというふうなことになれば、国の方に予算を要求するとかですね、そういったことも今後考えていただきたいなというふうに思います。


 それと、いろんなことが事態が進んでくる中で、一括特例納付ということの中で、記録が落ちたといったようなことが最近になって言われておりますけれども、そして昨日の新聞でしたか、これが市町村窓口でやられた事例もあるというようなことで、ちょっとそこら辺が混乱しているようですけれども、この点について出雲市ではそういったようなことがどうだったのかということ、ご答弁があればお願いしておきたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 吉田健康福祉部長。


○健康福祉部長(吉田純二君) ただいまご質問いただきました一括特例納付、これは本市におきましても行われた、受けたということはございます。ただ、その記録が既にございませんものでして、現段階でちょっとお答えできかねる状況でございます。


○議 長(今岡一朗君) 以上で、20番、萬代弘美議員の質問は終了いたしました。


 次に、8番、川上幸博議員。


○8 番(川上幸博君) 登壇 議席番号8番、平成クラブの川上幸博でございます。事前通告により質問をさせていただきます。


 一般質問も2日目となり、また今日最後となりましたので、皆さんも大変お疲れのことと思いますが、どうぞよろしくお願いします。


 財政の健全化は保たれているのかということで、1点目の質問をさせていただきます。


 昨年、北海道夕張市の財政破綻を機に、財政についてはいろいろな方より「出雲市は大丈夫か」という質問を受ける機会が増えてまいりました。今までの議会におきましても、各議員より多くの質問がありました。また、多くの市民の方は、新聞の政治・経済・財政欄に毎朝のごとくいち早く目を通され、勉強不足の私よりも財政通の方が多く、返答にしどろもどろしているところでございます。


 現在、国の借金、すなわち債務残高は総額で約1,073兆4,431億円あります。国民1人当たりで見ますと、約840万円です。今朝生まれたての子どもから、ベッド上で苦しんでいるような人たちも含まれているのはご存じのとおりでございます。出雲市におかれては、保育料の3人目無料化策などの子育て支援、市設置型浄化槽の整備や個人設置型の合併浄化槽維持管理費補助金を全市に拡大、小・中学校の改築、またコミュニティセンターの改築など、教育施設設備の整備など一生懸命積極的に取り組んでいらっしゃるところではございますけど、市民の間では「本当にありがたい施策だ」という話は聞きますけど、「財政は本当に大丈夫」という心配をいただいております。このような声を払拭するためにも、市長さんが常日頃より言っておられます「先は明るい。見通しは明るい」という根拠を示していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。


 また、合併特例債などの低利の起債を活用され努力はされていますが、5年後、10年後の財政状況予想も立てていらっしゃることと思いますので、市民の皆様にも分かりやすい言葉で答弁をよろしくお願いいたします。


 2番目の質問ですが、仮称出雲阿國座や出雲弥生の森博物館などの通称箱物と言われる建設が今後に予定されています。生活基盤における排水路や生活道路の整備、産業基盤における就業先確保、また農業基盤においては30年以上経過した用水路整備、トラクター、コンバインなどの大型農機で田んぼより上がろうとしたら、反対側の田んぼに突っ込むような狭い農道、これらの整備が私は優先するように思います。生活に密着した身近な整備が整い、生活に余裕が出てくるようになれば、歴史・文化・芸能・音楽・芸術にも目を向けていくものと思います。反対ではありませんが、いま一度考えられてもよろしいのではないかと思います。


 日銀松江支店の山陰の経済動向では、緩やかな回復の兆しであるとありますが、企業の倒産やリストラが出雲市内でもある中におきまして、まだまだその土壌は熟成し切れていないと思います。景気回復感の実感のない今の段階におきましては、建設は早急ではないでしょうかという声も多くの方々から伺います。両施設が建設された場合の年間の維持費や利用料金など検討されていると思いますが、分かれば示していただきたいと思います。お願いいたします。


 夕張市においては、市長及び執行部、市議会に対し「責任をとれ」という声もあるようです。出雲市においても、後世に責任を問われない市政を進めていかなければいけないと思います。


 以上で財政についての質問を終わりますが、多くの市民の方が見ていらっしゃると思いますので、分かりやすく答弁をお願いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 引き続いて財政問題について川上議員からご質問いただきました。


 朝でもう答弁しているところでございますが、まず「先が明るい」という私の今までの物の言い方、厳しくなりますよと、数年後、今日も22年(2010)前後ということは、最も厳しい指標が出るよと言っていますけど、そういう段階を経て新しく経済の発展する、物が集まる、人が集まる、生産が上がる、所得が上がる、そういう市にしていく装置を今つくりつつあるんだと。このことで、これを越えれば明るくなるんだということを言っているんです。単純に財政は明るいというようなことは言っていません。我々の子どもたちや市民の皆さんの夢や希望が、もっと満たされるようになると。出雲にいても、東京や大阪に行かなくても相当の文化の恩恵も受けられると、ここにいても楽しいという町にしていかなきゃいけないわけです。その意味で明るくなると言って頑張っているさなかでございます。


 さて、この財政投資の中でいろんなことをやっていかなきゃいけませんけれど、今回の阿國座とか出雲弥生の森博物館とかトピック的には出るわけでございます。現在、出雲市において、特に旧市の段階はそうでございましたけれど、やはり駅の周辺を含めて、何度も言いますけど、800億円の公共事業投資を先行させたんです、道路から区画整理から下水道から。このために駅周辺を中心に相当税金が上がってきたんです。マンション、ホテル、あるいはレストラン、更にはスナックも含めて、そういうような中で経済を考えとかなきゃいけないと。


 例えば出雲ドーム、当時批判がございましたね、いろいろ。でも、前市長は決断したと。あの借金はもちろん全部返しておりますけれど、この出雲ドームがあるためにどれだけ経済の活力が、この市の北部を中心に結集して、タクシーも弁当屋さんも宣伝広告の看板屋さんも、あるいは旅館、ホテルはもとより毎年毎年の経済効果が出ておるんです。そのことを私は阿國座に期待するんです。こんぴら歌舞伎の琴平町、これは歌舞伎座・金丸座、4月の2〜3週間、あとは休んでいますけど、文化財・金丸座のためにだあっとお客さんが集まる。そして一度見に行きたい。金比羅さんにお参りよりも、金丸座を拝みに行くというのが多いんですよ。それで、あそこにだあっと、あれだけ小さい町だけど財源が集まると、お土産屋さんもはやると、これなんです。このインパクトというものを考えておかなきゃいけないと。そのための装置だと、これは。でも、もちろん心の文化、いやしの文化を発展させるということが、他方の大きな目的でございますけど、経済的にはそういう効果がある。


 歴博、出雲大社にできておるわけでございますが、これだけでは不足だと。私は荒神谷との連携がうまくいっていないのが残念でございますけど、今回の弥生の森博物館は必ず歴博とのリンケージを考えなければいけないと。これは経済効果もあるけれども、やっぱり人材養成でしょうね。日本の歴史を知らないお子さんがあまりにも多く誕生しつつあると。日本史は高校になっても義務じゃないですからね、選択。大体選択教科というのは、みんな力を入れないんですよね。だから、どこだったかな、高校で私、市内の高校を全部毎年歩かせていただいていますけれど、日米戦争、日本がアメリカ合衆国と戦争をしたことすら知らない高校生がいましたからね。日本史を学んでいない。中学校のときにやったといっても、まだまだ問題意識が薄い段階でございまして、高校生でそれぐらいやらなきゃいけない。今回の弥生の森博物館、日本の歴史をひもとくに当たって、出雲の古代出雲の歴史をひもとく。歴博と一緒なって、こういう場を提供する。それは人材の養成の活力ということと、観光の効果も少しは期待したいと思いますが。


 いずれにいたしましても、そういうふうなことを考えるに当たって、先立つものは財政だということでございます。財政の見通し、指標等については既にお答えしておりますので、ここで重複は避けますけれど、この数年、特に平成22年(2010)前後にかけて財政は厳しい局面はあります。でも、我々の方では、この厳しい局面を乗り越えられるような改革努力、節減努力、そういうものをやりながら、これを乗り越えていく計算を今しているところでございます。市庁舎も、これだけの合併新市で、これだけスピーディーに市庁舎を建てるところはないわけでございます。これをやはりこなすという前提の中で、頑張っていこうとしているところでございます。日夜そのような計算を、財政部局と私もよく打ち合わせながら、時々質問をしながらやっておるところでございます。


 そして、この起債残高、年々増加しているわけでございますけれど、これももう少しいたしますと、起債残高と簡単に言いますと借金の多さ、残っている借金総額、これが膨らんでいかないようにするにはどうしたらいいかといいますと、毎年毎年、今100億だったかな、返すわけですね。昔借りたものとプラス利子を入れて。新規に発行するこの債権、これを100億以上に出さない、むしろ減にすると、100億以内にすると。そうすると、例えば新規発行分は90億、借金返し100億という形にすると、借金の残高は減っていきますよね。10億、5億でも減っていく。こういう形に持っていかなきゃいけないと思っております。


 このような形をプライマリーバランスをとるかどうかと国では言っていますけど、我々の方もそういう時に入ってきています。今は学校や川や道路やもろもろの投資を進めておりましたので、借金で例えば100億返すと、新規に発行する借金が110億だと、10億ずつ増えているという状態があるわけですね、例えば。でも、こういう状態はいつまでも続いちゃいかんわけで、これをずうっとやったのが国の財政なんです。福田内閣のときに福祉元年、あれによって厚生省は当時4兆円、文部省も4兆円でございました。同じ額。今、厚生労働省は約20兆円ぐらいですか、文部科学省は5兆円ぐらい。4分の1ぐらいに文部省は小さくなって、若干寂しい気はしたんですけど、しかし国民の求めるところ、やはり福祉国家ということで、もう国の財政、一般歳出という政策経費の中心が厚生労働省になっていますね。そういうような形の中で、どうしても国として経済がパイが大きくならなかったから、借金をしながらやっていかなきゃいけなかったと。基盤整備もやらなきゃいけませんでしたからね。その結果、現在まだ膨らみつつありますね、国の借金総額は。もう出雲においては、そろそろ膨らみつつある状態を終えなきゃいけない。だから、ある程度新規発行債権額を抑えて、借金返済額を少し上げるという形でいかざるを得ない。


 そういうことを計画しながら臨まんとしているところでございまして、この段階を過ぎれば必ず、私は安定的な軌道に入って、なお税源の上がる地域、商売や工業や農業生産を含めて生産の上がる、あるいは流通の取扱高が上がっていく町にしていくということではないかと思います。そういう方向で頑張っていかなきゃいけないと思っているところでございまして、今まさに改革をしながら前進する入り口に差しかかったと。最初の合併2〜3年は改革をしながら前進する、そしてこれからは改革をしながら調整もやっていくという時に入ってきたと。前進しながら調整していくと、やるものはやっていくと、でも調整もしていくという段階に入ってきつつあるという考え方で臨まんとしているところでございます。


 この際、ちょっとデータ的なことも、せっかくのご質問ですから追加で答弁させていただきます。


 市の借金である起債の借金残高は、平成17年度(2005)末の普通会計総計で1,274億5,400万円で、市民1人当たりに換算いたしますと86万9,000円となります。県の平均は、県民1人当たり94万6,000円でございまして、これを下回っておりますけれど、全国の平均と比較しますと少し高くなっております。


 5年後、10年後の起債の残高については、今後の起債の発行額、借金の額ですね、に左右されるものであり、現時点で具体的な額は明確にお示しできませんが、今申しましたように、これからは毎年の新しい追加借金よりも返済額ができるだけ多くなるようにするという努力の中で、安定軌道に持っていかなきゃいけない。これだけ基盤整備も頑張ってきた出雲市でございますので、必ずやその効果の上に担税力といいますか、税源の力が上がっていくと、それとともにもう一つは、歳入構造を今あまり予測できないから、現状より若干厳しくなるという見方でやっておるんです、今の試算は。


 でも、これからどうでしょう。地方分権改革推進委員会、いろいろ提言なさっています。地方政府をつくるんだと、国の財源を地方にと、このことが本当に実現するということになるならば、我々の歳入ベース、交付税、交付金、あるいは最近では補助金にかえて交付金と言っていますかね、交付税や交付金の考え方、税源の移譲の問題、消費税の分配の問題、いろいろありまして、歳入構造が転換して、悪い方じゃなくて、市にとってはいい方に転換するという方向へ絶対頑張っていくと。そのためにも、単独市だけじゃなくて全国の市が団結しなきゃいけないし、都道府県知事会、知事の皆さんも頑張っていただくと、国の国政の立場でも応援していただくということが重要なテーマでございます。とにかく歳入をもっと豊かにするための改革も同時に進める中で頑張っていくということも、念頭に置いたところでございます。


 しかし、歳入財源を当てにするというような言い方ではなくて、やはり歳入が厳しいという中でも頑張るというぐらいにしておいた方がいいということで、絶えず財政部長等にも指示しているところでございます。


 以上のような答弁をもって川上議員のご質問にお答えいたしますけど、更にご質問いただけるならばうれしく存じます。よろしくお願いします。


 済みませんでした、ご質問いただいていましたね。これはですね、まずもって阿國座と弥生の森のことについてのご質問でございますが、阿國座の管理運営費、これは今基本設計をやっているさなかでございまして、この全体の実施設計した箱物全体の姿が分からないと、どれだけ光熱水料等の経費がかさむのか分かりませんけれど、これからのところが、どういう団体がどういう形で運営するか、どういう事業をどういう年間のサイクルでやって、どれだけ興行収入、入場料が入るのかというような試算をしなきゃいけません。まず、それを精密にできる段階ではございません。私としては、阿國歌舞伎とかいうのが先行しておりますから、出雲阿國座は歌舞伎座というふうに誤解されておる人がいるようですが、そうじゃないんですよね。もちろん歌舞伎という日本の中世の芸術文化の一番大きな公演事業はあるわけでございますけれど、でもやはり古典的な、伝統的な出雲での市民の皆様方が関心の高い活動については、質のいいものの公演を提供して、そこでの収益活動も考えなきゃいけません。


 すなわち私自身の感想で言えば、歌舞伎以上に迫力のある人形浄瑠璃とか、あるいは能とか狂言とか、あるいは日本舞踊とか、あるいは神楽や太鼓とか、およそ民謡も含めてでございますけれど、いわゆる伝統的な日本文化の舞台芸術の殿堂としてこれを活用せんとするものでございます。そのような中で、現代の舞台芸術というものも可能なものは入ってくる場合もあるでしょう。そういうふうな形での収益の増収も考えながら、市民の皆様、全国民の皆様の本当に心の交流の場としてこれが光り輝いてくるように運営しなきゃならないと。そういう中で試算していくべき維持管理費の問題ではないかと思っております。


 出雲弥生の森博物館の維持管理は、科学館的な学習センター的な機能もございますので、我々の方で今試算したところもございますが、年間3,500万円程度の経費も見込んでいます。現在、取り組んでおる実施計画において将来の維持管理費ができるだけ軽減されるよう、更に工夫・改善していきたいと、こういう状況でございます。


 以上です。


○議 長(今岡一朗君) 川上議員。


○8 番(川上幸博君) 答弁ありがとうございました。


 先ほど維持管理ということで、阿國座につきましてまだ試算ができてない。それはまだ設計ができてないから当然のことだと思いますけど、先ほど言われました歌舞伎だけじゃないよと、日本の伝統芸能、いろんな芸能がありますけど、そういうものもやっていくんだという気持ちは分かりました。それだったらですね、これは私の思いですけど、現在大社町に大社の支所の裏側にうらら館というのがございます。うらら館を例えば改修されるとかですね、そういう手もあったのじゃないかなと、そういう気持ちも一面にはちょっとあります。


 それと弥生の森ですけど、年間3,500万程度と言われますが、これが毎年毎年重なっていくと大変なものになっていくのかなという思いがしました。


 観光産業だけじゃなくて、いろいろな経済的なものといいますか、経済を活性化するためにいろいろな、出雲市駅前の周辺開発とかいろいろとやられたということですけど、先日も布団の製造業者の方が倒産されまして、従業員の方、またその家族の方は大変困っていらっしゃると思います。といいますのは、この出雲市内に就業する場所が非常に少ないと、市長さんご存じのとおりでございます。さっきから答弁されていますように、観光産業の振興を図るということは、必要じゃないとは言いません、絶対必要だと思います。しかし、やっぱり一般の企業の誘致の方が私は先行するのじゃないかと思います。まして企業倒産になり、そういう方々の就業あっせんもしやすくなりますし、また高校生、また優秀な大学生がこちらへ、地元での就職も可能になると思います。ですから、そういうところの企業誘致、また今現在長浜工業団地も少しあいております。また平田の東部工業団地、そして今度ビジネスパークという工業団地をつくるということになっておりますが、そういうところにどんどんやっぱり企業誘致を推進していただいてですね、先ほど言われましたように、税収の上がる市になっていかなければいけないんじゃないかなと思います。


 ですから、いろんなことを言っておりますけど、必要ないものはまず後にしてでもですね、今言いましたような企業誘致の方にもっともっと力を入れていただきたいと思いますが、市長さん、いかがでしょうか。


○議 長(今岡一朗君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) このことは補足して答弁すべきだったと思います。


 おっしゃるとおり企業誘致は最大のテーマということで、私は大変だ、大変だという、テーマだ、テーマだというより実践しなきゃいかんということで、ずうっと実践に努めてきております。我々も働きかけて、りそな情報センターも来てくれたし、あそこへまたソフトの企業も入りますし、また医薬品の方も、私が就任してからも大塚製薬といろいろな動きがございます。集約しております。間もなくビジネスパークのことも、私自身がずうっと回って、また目星をつけたところの誘致活動に入ります。もちろん平田の工業団地についても、誘致を着々と進めているところでございますが、いずれにいたしましても、そういうことは当然のことだから、ちょっとあえて言わなかったということで申しわけないですが、現在更に新しい動きとしてはダイハツメタルを中心とする部品産業、これが活気を呈しつつございます。平田においても、そういう状況もございます。これを基盤にして、更にこういうものづくり産業というものについての努力は、もう当然重ねていかなきゃいけません。


 ただ、誘致とか、あるいは新しい企業興しとかいうときに、また企業とか雇用とかいうと、そういうものづくり産業だけということにこだわることなく、この観光産業も雇用産業でございます。もし、この琴平町における金丸座のごとき威力というか、インパクトを阿國座が発揮するならば、大社の門前町周辺での商店を含めての雇用増は物すごいものが出てきます。


 それから、いろいろ議論を重ねて申しわけないし、中心商店街の皆様にご心配いただいていますけど、このイズミの文化交流及び商業センター、これが現在1,200人ぐらいの雇用を考えているらしいですけど、高学歴の文化系の方々200人ぐらいの採用も言っていますけれど、こういう雇用集団、これは物すごい雇用産業なんです。だから、物づくりの工業プラスこういう流通・観光産業の雇用のインパクト、あるいはその力、こういうものを期待しながら頑張っていかなきゃいけないと。そして、1つ弾みが出れば、出雲はいいとこだでとなれば、ざあっと集める磁石のような力になってくるということも、また期待しているところでございまして、いろんなことを念頭に置きながら、この新しい局面に向かって前進したいと、こういうことでございます。これが大きな歴史の流れじゃないかと思っておりますので、ご理解いただきたいと思います。


○議 長(今岡一朗君) 川上議員。


○8 番(川上幸博君) ありがとうございます。確かに大きな流れの中で、このところで一生懸命頑張っていただかないと、企業誘致、観光振興もなかなかやっていけないと思います。


 もう一つ、できれば食ということもですね、観光にはつきものでございます。やっぱり食があって初めて観光というのが成り立ってくると思います。そういうところも配慮していただきながら、今後の財政運営をしていただきたいと思います。


 では続きまして、2点目の出雲市における農業施策について伺わせていただきます。この質問につきまして、昨日、米山議員さんが耕作放棄地についての質問がありましたので、質問内容が重なりましたので答弁を省いていただいても結構でございます。


 昨年の12月議会におきましても、農業問題を取り上げさせていただきました。ぶどう農家のことでございます。今年、また春、ぶどう農家にお邪魔したときに、昨年ああいう質問をしたけどということで話をしました。あのときよりも、また灯油価格は値上がりました。また、生産量は概ね良いできだというふうに聞いています。しかしながら、ぶどう2キロ当たりの価格が2,000円前後になり、非常に苦しいという、そのように話を聞いております。


 最近、また話は変わりますが、オレンジジュースやマヨネーズが値上げされたという話もあります。これは化石燃料にかわり、バイオ燃料の実用化が各国で推進された結果だと思います。アメリカではオレンジの木を引っこ抜いて、トウモロコシへの作物転換が図られています。先日の新聞紙上にも、生産穀物の30%がバイオ燃料に移行していくとありました。また、豆腐の原料である大豆も、アメリカ同様に中国におきましてもトウモロコシへの転換が図られているようです。トウモロコシや小麦の価格が世界的に上昇していけば、おのずと食料価格にも影響が出てくると思います。このような穀物のバイオ燃料への移行や価格の上昇により、国外への食料依存度が高い、大体日本の食料自給率は40%前後でございますので、食の安全・安心が図られるでしょうか。食料は、人間の生命維持に欠くことのできないものであるだけでなく、健康生活を営む上で重要なものだと思います。食料の安定供給を確保することは、消費者が求める安全・安心の実現にぜひとも必要だと思います。


 このような情勢の中で、出雲市として農林業に対しいろいろな施策を行われていますが、21世紀出雲のグランドデザインに基づいて、農林関係予算体系をいま一度施策体系と内容を整理して、答弁をお願いいたします。


 続きまして、荒廃地対策について伺います。


 12月議会のときは、荒廃地の調査の途中でしたので、3月末までには荒廃地の実態結果を把握されたと思います。実質の面積と、今後どのように荒廃地削減に取り組まれるのか伺います。そのときの答弁におきましては、必要な対策を検討すると言われておりましたが、その検討結果が出ていれば併せてお願いいたします。


 次に、農林振興計画が策定されているのか伺います。


 3月に千葉県の市原市に、農林業振興ということで視察勉強に行かせていただきました。千葉県ですので、近郊農業という利点を生かして積極的に取り組まれておりました。しかし、農業従事者の高齢化と後継者不足、収益の少なさ、都市化により開発工為が行われ、面積の減少などにより生産基盤の弱体化や森林資源の多目的機能の低下などを心配されていました。市原市では課題を3つ整理し、3つの振興策と7つの基本施策、24の細施策が立てられ、毎年各施策に対し評価をしておられました。計画の見直しは、10年ごとに行われていました。


 出雲市におきましても、後継者不足や荒廃農地の増加など多様な問題があります。このような現状や課題に対し、主な柱として消費者の視点、すなわち消費者ニーズを反映した農業生産、この中には出雲市において条例化してあります食育の推進や食の安全・安心も含まれると思います。生産者の視点として、基盤整備や担い手育成、そして地域的視点として農山村の持つ環境保全など多目的な機能活用の3つのシステムづくりとともに、施策を体系別に分類をされ、システムごとに目標設定をされてはと考えます。このような体系が確立してあれば、だれにでも理解がしやすくなると考えます。現在の施策だけでは、どれだけ推進されたのか分かりません。数値も入れられて毎年評価されれば、出雲市の農林業の活性化につながってくるものと考えます。また、それにつれて5年とか10年ごとに計画の見直しを行っていけば、事業分析や事業効果に対しての評価も可能になってくると思います。また、これらのことも含めて考えますと、数値目標を入れた振興計画があれば、事業効果の分析を行いやすくなり、効果も上げやすくなります。このような観点から、数値目標を入れた農林業振興計画を策定される考えがあるのかどうなのか伺います。


 最後の質問ではありますが、合併前から旧佐田町地内におきまして、農村公園が整備されるというふうに聞いております。1カ所目は志津見ダムのすぐ直下にあります上橋波地内と、その下流の一窪田地内の2カ所に整備されるというふうに聞いておりますが、現在の状況と今後どのようにされるのかについて伺います。


 以上で質問を終わります。


○議 長(今岡一朗君) 中尾産業振興部長。


○産業振興部長(中尾一彦君) 登壇 ただいまのご質問にお答えを申し上げます。


 まず1つ目、農林業施策体系とその内容についてのお尋ねについてお答え申し上げます。


 農林業のうち、まず農業施策についてでございますが、5つの柱を設けて取り組んでおります。すなわち農業経営対策、2つ目、農業生産振興対策、3つ目、消費交流対策、4つ目、施設管理、5つ目、農村整備という5本の柱でございます。


 まず農業経営対策では、人材育成、担い手育成、新規就農者・後継者の育成という観点から、法人化の促進、集落営農の推進、認定農業者の育成、農地集積、アグリビジネススクール事業などに取り組んでおります。


 2つ目の農業生産振興対策では、米の生産調整や転作作物の推進といった水田農業の振興や、特産振興、畜産振興といった分野において3F事業の外、国、県の補助事業等を活用しながら取り組んでおります。


 3つ目の消費交流対策では、地産地消の推進、食の安全安心、都市と農村の交流を目的に産直・トレーサビリティ等に取り組むまめだがネットへの支援、市民農園の提供、佐田農村公園整備構想等について取り組んでおります。


 4つ目の施設管理についてでございますが、これは市が所有をしております農林業施設の維持管理を行っております。


 続いて5つ目、最後5つ目の農村整備でございますが、中山間地域での農地の維持活動を支援いたします「中山間地域等直接支払事業」、農家と住民が共同して取り組む新しい事業であります「農地・水・環境保全向上対策」、更には土地改良事業、揚排水機場やダム、用排水路等の農業用施設の建設・管理、農道整備等を行っておるところでございます。


 次に、林業では2つの柱を設けております。


 まず1つ目が、森林整備対策でございまして、造林事業、森林病害虫対策としての松くい虫防除事業、イノシシ、シカ等の有害鳥獣対策、更にはトキの受け入れ準備等も行っておるところでございます。


 林業の2つ目でございます。林業振興対策。ここでは緑化推進、林業後継者対策の外、今年度創設いたします「林業3F事業」、これによる森林整備、あるいは市内産木材利用の推進などに取り組んでおる外、林業生産基盤整備としての林道の改良補修・開設等に取り組んでおります。


 以上、農業5つ、林業2つの柱、合わせて7つの柱の中に全体として66の事業を設けて、現在、農林業の振興に努めておるところでございます。


 続いて、2点目のお尋ねでございます。荒廃地対策についてでございますが、これは面積等につきましては、昨日の米山議員のご質問にお答えしたとおりでございます。現在、市では、この荒廃地の縮減に向けて取り組んでおるところでございますが、近々遊休農地解消計画、これを策定するということにしておりまして、これによりまして有効な対策を講じてまいる考えでございます。


 3点目のお尋ねでございます。振興策に数値目標を設定すべきではないか、あるいは農林業振興計画、これは策定されているかどうかということについてでございます。


 本市では、21世紀出雲のグランドデザイン及びその附属図書という位置づけになりますが、前期基本計画を持っておるところでございます。これをもって、いわば農林業振興計画と位置付けておりまして、基本計画の中で主要な課題について目標値を掲げております。目標値の考え方は、平成16年度(2004)を基準年といたしまして、目標年度を21年度(2009)とするというものでございます。


 幾つかご紹介申し上げますと、一等米比率、これが16年度(2004)が17%でございましたので、これを21年度(2009)には70%に持っていこうというふうなもの、同じようなことでございますが、麦の栽培面積155を220ヘクタールに、認定農業者325人を335人に、農業法人18組織を35組織に、集落営農52組織を90組織に、ぶどうの生産量を2,370トンを2,492トンに、いちじくの販売額8,550万円を1億4,200万円に高める、こういった指標を現在この基本計画の中で掲げておるところでございます。


 こうした目標を達成するために、3F事業、それから立ち上がる産地育成支援事業、強い農業づくり交付金などなどの事業を展開し、取り組んでおるところでございます。


 なお、この農林業振興につきまして、先ほどからご紹介しております、この基本計画の中で具体的な施策、あるいは数値目標を設定しているところでございますが、できれば今年度中にですね、この計画を更にローリングをいたしまして、補強・強化してまいりたいというふうに考えておるところでございます。


 4点目の佐田地区で行われます農業公園の構想についてお尋ねがございました。これについてお答えを申し上げます。


 志津見ダム建設の掘削土の処理場跡地利用として計画しております、飯の原地区、長川原地区の農村公園を具体化する基本構想の策定を、今年度スタートさせておるところでございます。


 まず、飯の原地区の農村公園構想は、旧佐田町において計画されていたものでございまして、才谷トンネル及び志津見ダムの残土処理用地となったため、計画を延期してきたものでございます。また、長川原地区の構想は、ダム直下における残土処理場の有効活用策として、地元で検討がされてきたものでございます。この基本構想策定のため、先般、2つの地区から検討会議の委員を選出していただいたところでありまして、今月中に第1回の検討委員会を合同で開催する予定でございます。


 検討委員会では、これまで地元で描かれてきました構想について、更に具体的かつ投資効果なども踏まえた施設整備計画、施設の維持管理組織などの内容を検討していただきたいと考えております。必要に応じまして視察等も含め、月1〜2回の頻度で開催を予定をしておるところでございます。年内には意見を集約し、年度内には計画という形にまとめ上げたいと考えております。


 当然のことでございますが、その利活用方法についても施設内容、管理組織の構成、案ができた段階でどのような形態で管理運営していくのか、これらについても併せて計画の中に取りまとめてまいりたいと考えております。


 以上、お答えといたします。


○議 長(今岡一朗君) 川上議員。


○8 番(川上幸博君) ありがとうございました。


 ちょっと再質問をさせていただきます。先ほどの振興計画といいますか、中尾産業振興部長のところでは基本計画と言われましたけど、この中で1つ、この基本計画の策定される検討会議のメンバーの中に、消費者がいらっしゃるかどうかという点を1つ聞かせていただきたいと思います。例えば消費者の方がいらっしゃればですね、農林業に対して理解を深めていただきやすいという点が1点、それとそういうふうな農林業に対して理解を深めていただくことによりまして、食の大切さにもつながっていくと思います。そして、もう一つ言えば、我々生産者がですね、消費者の皆さんがどういうふうな野菜をつくっていただいてほしいか、そういう新鮮な野菜が、今の時期はこういうものが欲しいんだよという、そういうリサーチもできるんじゃないかなと、そういうふうに思いますので、もしその検討委員会、今立ち上げていらっしゃる、また今後立ち上げようとされるならばですね、消費者の方も入れていただきたいと思います。


 続きまして、佐田の農村公園につきましてですけど、私、立久恵峡ウオッチングの実行委員会のメンバーでもありますので、その中で乙立地区の自治協会の皆さんとか観光協会の皆さんとも、ちょっと3月に実行委員会が開催された中で、議題の2番目としてですね、立久恵峡の整備ということで話がございました。その中で地元の乙立地区の皆さんがですね、グリーン・ツーリズムの話題になりましてですね、そこでは産直市場やら自然体験ゾーンやら農業体験とか炭焼体験とか、そういうふうな学習ゾーンとかですね、キャンプ場とか、そういうふうなゾーンをつくってほしいなということを話をしておられました。昨日は板倉部長が答弁の中で話もしておられましたけど、今後、地元の人たちと観光政策課と話し合っていかれると思うんですけど、今、例えば乙立地区と佐田地区に同じような施設ですよ、似通ったような施設ですので、この同じような施設が近くで構想が重なっていますので、どのような配慮をされるのかという点について1つ伺わせてください。


 それと最後ですが、いろいろと最初の財政問題の中でもお話ししましたけど、30年代の用水路やですね、2メートル余りの幅しかない農道など、まだ基本整備がされてないという地域が出雲市内に多くあると思います。ですから、今、条例の中で分担金条例とかいう条例がございますよね。区画整理を行ったときなんかに分担金とか、用水を整備したときに分担金を地元の住民が払わなければいけないと。その分でですね、やっぱり基盤整備を今後とも強力に進めていただきましてね、今、国、県も財政状態が厳しいということですけど、とにかく農業が今こういうふうな補助金がなくなった場合ですね、本当、荒廃地がどんどん増加していくように思います。この3分の1地元負担ですか、3分の2の国、県、市の補助金を今後ともぜひとも続けていただくことによって、農業の育成や活性化につながると思いますので、よろしくお願いしたいと思いますので、これにつきましても答弁をよろしくお願いいたします。


○議 長(今岡一朗君) 中尾産業振興部長。


○産業振興部長(中尾一彦君) 3点について再質問いただきました。


 まず1点目につきまして、私の答弁がちょっと不充分だったこともあったかもしれません。実は、このいわゆる目標値というものにつきましては、現在グランドデザインの前期基本計画という図書の中で既に掲げられております。その数値は、ご説明しましたように、16年度(2004)を基準年として、21年度(2009)の目標値というふうなことになっております。日進月歩の世界でございますので、これもできるだけ最新のデータに置きかえていかなければならないだろうということで、今年度中にこの計画をですね、見直すといいましょうか、ローリングという言い方をいたしますが、年度をずらしながら変更をかけていこうということでございまして、そのために検討委員会等の設置は考えておりません。


 ただ、これらの数値を新たにつくるためには、生産組織、生産者団体、そうした方々と充分に話し合いをし、情報も収集をしていかなければなりませんので、そうした点において、またご指摘のように消費者の立場の方のご意見も参考にさせていただきながら、このローリングの作業に入らせていただきたいということでございます。


 それから2点目でございますが、農村公園の整備に当たりまして、全国的にもこうした公園は多分たくさんあろうかと思っております。やはり今日的な公園整備ということになりますと、特徴のある公園づくり、魅力のある公園づくりということが求められております。また具体に、これから検討に入っていくわけでございますから、どうこうということは今段階申し上げられませんが、ご指摘のようなどこにでもある、あるいはすぐそばに同じようなものがあると、そういったことにならないように充分に検討をしてまいりたいと考えております。


 それから3点目、この基盤整備につきましてですが、これについては出雲市も、かねてから農林基盤の整備については積極的に取り組んできておるところでございます。国、あるいは県の財政事情が厳しい中、その分をカバーするぐらいの気持ちで市も取り組んでまいる気持ちはございますけど、なかなか国・県事業との合わせ技というものが、この農林基盤の1つの手法でございますので、県の方にも更に強く働きかけながらですね、市としても精いっぱい努力をしてまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。


 以上です。


○議 長(今岡一朗君) 川上議員。


○8 番(川上幸博君) ありがとうございました。


 いろいろと申しましたけど、できる範囲内で一生懸命やっていただきたいと思いますし、最後の農林事業といいますか、区画整理事業につきましては、ぜひとも地元負担3分の1以内ということでよろしくお願いさせていただいて、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。


○議 長(今岡一朗君) 以上で、8番、川上幸博議員の質問は終了いたしました。


 お諮りします。


 本日の会議はここまでとし、延会といたしたいと思います。これにご異議はありませんか。


            (「異議なし」と言う者あり)


○議 長(今岡一朗君) ご異議なしと認めます。


 本日はこれにて延会といたします。


 お疲れさまでした。


             午後 2時57分 延会








 地方自治法第123条の規定により、ここに署名する。








            出雲市議会議長    今 岡 一 朗





            出雲市議会議員    西 尾   敬





            出雲市議会議員    板 倉 明 弘