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島根県 出雲市

平成17年度第7回定例会(第4号 3月 6日)




平成17年度第7回定例会(第4号 3月 6日)





 
     平成17年度(2005)第7回出雲市議会(定例会)会議録





     開 会 平成18年(2006)2月22日午前10時01分


     閉 会 平成18年(2006)3月17日午後 2時40分





〇議事日程第4号


       平成18年(2006)3月6日 午前10時開議


第1.市政一般に関する質問





会議に付した事件


第1.市政一般に関する質問





                 出 席 議 員


              1番  大 国 陽 介 君


              2番  松 村 豪 人 君


              3番  遠 藤 力 一 君


              4番  山 根 貞 守 君


              5番  萬 代 輝 正 君


              6番  板 倉 一 郎 君


              7番  多々納 剛 人 君


              8番  川 上 幸 博 君


              9番  石 川 寿 樹 君


             10番  曽 田 盛 雄 君


             11番  福 代 秀 洋 君


             12番  高 野 成 俊 君


             13番  広 戸 恭 一 君


             14番  小 汀 英 久 君


             15番  直 良 昌 幸 君


             16番  西 尾   敬 君


             17番  長 岡 幸 江 君


             18番  坂 根   守 君


             19番  板 倉 明 弘 君


             20番  萬 代 弘 美 君


             21番  勝 部 順 子 君


             22番  米 山 広 志 君


             23番  牛 尾 尚 義 君


             24番  山 代 裕 始 君


             25番  宮 本   享 君


             26番  原   隆 利 君


             27番  今 岡 一 朗 君


             28番  多久和 康 司 君


             29番  荒 木   孝 君


             30番  長 廻 利 行 君


             32番  珍 部 全 吾 君


             33番  杉 谷 寿 之 君


             34番  寺 田 昌 弘 君





                 欠 席 議 員


             31番  古 福 康 雅 君





               説明のために出席した者


          市   長        西 尾 理 弘 君


          助   役        長 岡 秀 人 君


          助   役        野 津 邦 男 君


          収 入 役        田 中 雄 治 君


          教育委員長        打 田 義 富 君


          教 育 長        黒 目 俊 策 君


          政策企画部長       渡 部 英 二 君


          総務部長         荒 木   隆 君


          財政部長         原 田 恭 平 君


          文化観光部長       米 田 拓 朗 君


          市民福祉部長       児 玉 進 一 君


          環境事業部長       永 岡 博 之 君


          産業振興部長       中 尾 一 彦 君


          建設事業部長       吉 井 貴 史 君


          都市整備部長       布 野 勝 己 君


          下水道部長        田 中 敬 耕 君


          教育次長         岸   和 之 君


          教育次長         杵 築   伸 君


          水道局長         青 木   博 君


          消 防 長        大 田   茂 君


          総合医療センター事務局長 荒 木 光 延 君


          政策課長         槇 野 信 幸 君


          秘書課長         福 間   浩 君


          財政課長         伊 藤   功 君





                議会事務局出席者


          局   長        栗 原 俊 雄


          次   長        杉 谷   茂


          次   長        吉 田 美智子


          係   長        北 村 高 明


          書   記        曽 田 浩 司





               午前10時00分 開会


○議 長(寺田昌弘君) おはようございます。


 これより、本日の会議を開きます。


 ただいまの出席議員は33名であります。


 あらかじめ欠席する旨の届け出のあった議員は1名であります。


 本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程のとおりであります。


 日程第1、市政一般に関する質問を行います。


 出雲市議会におきましては、急速に進展する地方分権社会にふさわしい地方議会として、議論の活性化を図るため、今定例会から新たに議員の発言席を設置し、一般質問のあり方を従来の一括質問、一括答弁方式から、一問一答の対面方式に変更することといたしました。これにより、議会傍聴者、ケーブルテレビ視聴者の皆さんにも質問と答弁の内容がよりわかりやすくなったと感じていただけるよう、質問者、答弁者ともに一問一答方式の趣旨をご理解いただき、質問の持ち時間にも十分配慮して発言を願いたいと思います。


 質問、答弁は、通告書の1つの大項目ごとに区切って順次行います。質問者は、すべての項目に対する質問と答弁が終了するまでの間は発言席において発言願います。答弁者は、それぞれの大項目の質問に対する最初の答弁は議長席前の従来からの発言席で 答弁を行い、再質問、再々質問については自席で答弁願います。


 それでは、質問に入ります。


 質問は、申し合わせの順序により順次これを許可いたします。


 まず初めに、9番、石川寿樹議員。


○9番(石川寿樹君) 議席番号9番、新生出雲の石川寿樹でございます。


 今議会より一問一答方式が導入されまして、しかも私、最初の質問者ということで大変なプレッシャーを今感じておるところでございます。不馴れでございますので、市長、答弁の方でカバーをよろしくお願いをいたします。


 さて、今回事前通告に従いまして大きく3点について質問をいたします。


 第1点目は、大社門前町の再生整備と出雲阿國座の創設についてであります。


 さて、県外に出てみますと、島根から来ましたよと言ってもなかなかぴんときません。出雲大社の近くから来ましたと言いますと、ほとんどの方が理解をしてくださいます。それだけ出雲大社は全国ブランド、全国に名が通っておるわけでございます。


 そうした意味で昨年の3月、新出雲が誕生しまして、メインテーマといたしまして「21世紀出雲観光大国の創造」、「交流人口1,000万人」が取り上げられましたことは極めて時宜を得たといいますか、タイムリーなことではなかったかと評価をしておるところでございます。


 こうしたことを受けまして昨年9月でございますが、21世紀出雲神話観光大国の建設促進条例が制定をされましたし、また、相前後いたしまして昨年8月でございますが、21世紀大社門前町の開発調査検討会議が設置をされまして、これまで小川峰夫座長のもとで熱心な討議が重ねられまして、今年の2月でございましたが報告書が提出をされたところでございます。


 以下、この報告書に基づきまして何点か質問をさせていただきます。


 第1点目は、門前町の往時の賑わいを取り戻すため、どのようなコンセプトといいますか、考え方に基づいてこれからのまちづくりを進めるお考えなのか、この点についてお尋ねします。


 例えば、出雲大社に代表されますような古代とか神話を生かしたまちづくりを進めていくのか、あるいは阿國座に代表される明治中期のイメージをしたまちづくり、さらには神門通りの大正時代の風情を生かしたまちづくり、いろんな考え、手法があろうかと思っておりますが、いかがでございましょうか。


 実は昨年の10月でございましたけれども、私ども観光産業振興特別委員会、長廻議員が委員長でございますが、お伊勢さんで有名な三重県の伊勢市を視察する機会を得たわけでございます。こちらもご多分に漏れず昭和50年代、モータリゼーションの発達によりまして日本一滞在時間の短い観光地とやゆされるほどに衰退したそうでございます。


 そうした中、あそこに株式会社赤福という、あのお餅で有名な会社があるんでございますけれども、ここの経営者が私財をなげうって総事業費140億円を投じまして江戸末期から明治初期の風情をテーマに伊勢路の建物を集積をしまして、「おかげ横丁」という門前町を整備したわけでございます。昭和60年代、年間20万人の観光客に減ったようでございますが、現在では、実に年間320万人を超える全国からの来訪者があるそうでございます。


 こうした例もございますので、ぜひ参考にしていただいてですね、どういうコンセプトでやっていくのか、その辺をしっかりと整理をしていただきたいなと思っておるところでございます。


 2点目でございますが、今回、神門通りの再生をするに当たり、早く効果を発揮させるために3つのゾーンに分けまして段階的に整備を進めていくんだと、こういう提案がなされております。考え方はよくわかるわけでございますが、少なくとも歩道の整備とか、あるいは街並みの修景については、一体的に整備を進めた方がより効果的ではないかなと思うわけでございますが、いかがお考えでございましょうか。


 それから、3点目でございますが、まちづくりを進めるに当たっては、言うまでもなく、そこに住む住民の方が主役でございます。門前通りに住まいされる方がこういうまちをつくっていきたいんだ、あるいはこういうまちを子供たちや孫たちに残していきたいんだ、そういう思いといいますか、熱意がなければ、なかなか全国から訪れるようなまちづくりはなし得ないことだろうというふうに考えております。


 出雲市の中心市街地、中町の例を引き合いに出して大変申しわけございませんが、何億もかけましてああしてアーケード街が修復されたわけでございますが、残念ながらなかなか今効果が出ていないのが現状でございます。要はそこに住む住民の皆さんが主役となって、主体となって今後どのような形でまちづくりを進めていくのか、この点についてお尋ねをします。


 4点目でございますが、神門通り西側付近に新たに駐車場を整備をするということが提案されております。この新たな駐車場をつくる必要性、場所の選定理由、あるいは面積や駐車台数など規模についてお尋ねをします。


 また、現在、出雲大社の外苑とご縁広場に大規模な駐車場があるわけでございますが、これらとの関連はどうなるのか。特に外苑駐車場への乗り入れ、これについて何らかの規制をかけていく考え方があるのかどうか、この点についてお尋ねをします。


 5点目でございますが、ご縁広場から現在豊富な温泉資源が出てまいっております。これの今後の活用をどうされるのか。また、ご縁広場は吉兆館一帯を温泉・物産・道の駅が一体となった新たな交流拠点として開発、整備をするということがうたわれておるわけでございますが、集客施設が分散することによって逆に神門通りの活性化を阻害するおそれがないか、この点についてもお尋ねをします。


 加えて、この一帯を広域集客型の拠点として民間経営による宿泊施設を誘致をするんだというような提案もなされておるわけでございますが、既存の旅館街もあるわけでございまして、こういった既存の旅館街の経営をそのことによって圧迫することにつながりはしないか、この点についてもお尋ねをしたいと思います。


 次に、出雲阿國座の創設についてであります。


 報告書によりますと、「歌舞伎を中心に据えた全国に発信できる唯一の劇場」とか、「海外からの誘客を想定して世界に1つしかない全く新しい劇場空間」、こういった大変な提案がなされているわけでございますが、具体的にどのような施設をお考えでしょうか。


 また、建設地につきましては、出雲大社球場とご縁広場周辺の2カ所が候補地にあがりまして最終的には出雲大社球場に絞られたようでございますが、その選定理由をお尋ねします。


 なお、建設時期につきましては、出雲阿國歌舞伎公演が20周年の節目を迎える平成20年の完成が提案されておりますが、一方でこれから新庁舎の建設など大きなプロジェクトがたくさんあるわけでございまして、果たして財源の確保が大丈夫かなという思いがしておるわけでございますが、そういった点も含めていつごろの完成をお考えでしょうか。


 以上で第1問目の質問を終わります。よろしくお願いいたします。


○議 長(寺田昌弘君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまの石川議員のご質問にお答えいたします。


 まず、大社門前町再生整備のコンセプトでございます。


 まちづくりの基本的なコンセプトは、歴史と文化を生かしたまちづくり、特に古代出雲文化の象徴たる出雲の大社もございますので、そうした資源をフルに活用して、それにふさわしいまちづくりに向かっていくんだという基本的な考え方でございます。例えば、出雲大社周辺においては、社家の街並みとして神迎えの道、御宮通りについては、旧参拝道としての街並みとして、そして神門通りについては、大正時代から昭和初期の門前町として賑わいのあったころをイメージしての街並み整備と、それぞれに歴史的時代背景に沿った街並み修景を想定しておりまして、これにより門前町の歴史街道づくりを目指すものであります。


 また、歩道整備、街並み修景などの整備の考え方でございます。


 基本的には、国のまちづくりの交付金、国土交通省からいただくわけでございますが、この交付金を十分活用して、当面、18年度(2006)から5年計画、これを立てながら、重点整備地区を設定して、それぞれの事業について事業効果が上がるように、ご指摘のとおり、歩道の問題、街並み修景の問題もセットにしながら門前町再生事業に取り組んでいきたいと、こういう考え方でございます。


 もとより、この5年間に全部完成するということは難しい面もあろうかと思いますが、その場合は、さらに継続的な事業展開も考えられます。しかし、前半5年集中的にやっていくと、違いのわかる門前町再生と、がらっと変わってきたというインパクトを与えたいと思っております。


 私も議員ご指摘のとおり、伊勢神宮には何度もお参りしておるわけでございますが、あの「おかげ横丁」の活力、これはかつ目すべきものがあります。やはり民におけるイニシアチブと公の立場からの支援、これが重要だと思っております。大社地域におかれましても、民の立ち上がりが今まさに燃え上がらんとしているところでございます。必ずや200万大社参拝客、往年の500万台に持っていくんだというような思いで頑張っていかなきゃならないと思っているところでございます。


 また、まちづくりの主役、このことについてもご指摘いただいたわけでございます。


 この大社地域におかれては、近々第2回目になりますけれど、大社門前町再生の総決起集会が予定されると聞いておるところでございます。大社地区の住民の皆さま方のこの門前町の再生整備に寄せる関心や意識が非常に高くなっておりまして、商工会の青年部、大社青年会議所の共同による住民の意識啓発を図るタウン情報誌の発行も予定されております。


 また、個々の住民からいろんな提言やご意見をいただいておるところでございますが、これからもどんどんお寄せいただきまして、そういうものを吸収しながら一層具体性のある計画づくりというものを住民本位のまちづくりという新市の基本的な指針のもとに進めていきたい、こういうことでございます。


 それから、大社門前町の再生整備と出雲阿國座の問題では、駐車場の問題が次に大きな問題として出ているところでございます。


 駐車場につきましては、神門通りが交通の要衝としてさまざまな道筋へ影響を持つ門前町の中心軸であると、個々に人が集って人が歩くという往時の活気を取り戻すにはどうしたらいいかということでの駐車場の整備があるわけでございます。


 まず、我々といたしましては、阿國座に至るこの神門通り、これの賑わいを確保し、利便性を高めるために神門通りの西側といいますか、一畑電鉄神門駅ですか、この反対側、あの周辺に駐車場を確保したいと。電車を降りられたお客さんのことを思って今も見ていますけど、あそこからだったら表参道を通っての参拝なり、ぐるっと回って今予定しております阿國座の建設予定候補地に対するアクセスもそう難しくはないということで、この神門通りの中部にあります西側のスペースを駐車場として新たに確保するということでございます。これができれば現在の上の方にあがって用意されております外苑駐車場の利便性にとってかわることができるというような思いでございまして、こちらにまず大きな駐車場を確保したいということがあるわけでございます。


 また、今、ご縁広場というのがございますが、ここの駐車場、これも道路ネットワーク完成の上は、また神門通りの整備が完了するのにあわせて展望いたしますと、どうしてもこの神門通りが交通混雑になる、渋滞するというような事態も考えられますので、それを緩和する機能としてご縁広場の駐車場をさらに強化していきたい。


 また、このご縁広場につきましては、道の駅の機能と言っていますけど、まだその駅の機能を果たしておりません。でございまして、あそこに観光情報の発信はもとより、マーケットの再生整備とか、あるいは今まさにこの議会でもお話をしておりますけど、出雲文化観光学院という、いわゆる学びの場の整備とか、いろいろご縁広場のスペース、あの空間、これをもう少し拡張してしっかりとした駐車機能を持った交流の場にしていきたいと、こういうことでございます。このような形の中で道路のネットワークをそれに合わせてやっていくという思いでいるところでございます。


 次に、温泉の泉源があるわけでございますが、すなわち吉兆館周辺にこれが確保されているところでございますが、これの活用の問題があるわけでございます。


 温泉は大社地区の賑わいの中心となる神門通りの活性化資源として十分これを活用しなきゃいけないと。また、まちを歩いて楽しむ、その疲れをいやす場所としての必要性もあるということでございます。具体的には、ご縁広場、神門通りには足湯、足を湯につかっていやすようなスペースとか、あるいは場合によっては旅館への配湯の内湯として活用いただくこともございますし、また民間事業者等による温泉外湯、そういうものの整備も検討していかなきゃならないと思っているところでございます。


 いずれにいたしましても、こういう事業の意欲については、旅館組合から配湯による内湯、共同による外湯の整備について検討してみていただく必要がありますし、大社商工会の若手を中心として観光関係事業の企業に意欲のある方々が大分出ておりますので、そういう方々への期待というものが大きいわけでございます。よろしくご理解いただきたいと思います。


 次に、施設が分散することによって神門通りの活性化が阻害されるのではなかろうかというご指摘をいただいたわけでございます。施設の分散、すなわち阿國座がずっと上の方にあって、真ん中にこういうふうに駐車機能、そして吉兆館周辺がまたずっと旧大社駅の方向に向かって大鳥居のまた向こうにあるというような分散化、この点はどうかというご指摘でございます。


 我々といたしましては、この神門通りの入り口にあたるご縁広場、吉兆館周辺を充実強化し、その機能性を高めるわけでございますが、神門通りの歩行線、お客さん方が歩いていただく動線の強化、特に中間段階、今の一畑電鉄神門駅の対面にあたるところでの駐車場の整備と連動させて、それぞれ役割を考えていくという中で、一体的な交通の確保、観光客の動線の確保ということをやることによって、予定されています阿國座、この地域に向かってのアクセスも一体的に確保するという思いでいるところでございます。ばらばらに分散させるというような考え方で取り組むものではございません。


 また、集客拠点としての宿泊施設等が民業圧迫になるのじゃなかろうかということでございますが、既存旅館とは競合しない形での、いわばシティホテル風の旅館、ホテルというものを構想しておりまして、和風旅館を志向されます既存の旅館店との役割分担も念頭に置きながら、ともどもに繁栄できる道を必ず見出さなきゃならない、そういうことで取り組んでいきたいと、こういうふうに期待して、また決意しているものでございます。


 次に、阿國座の創設の問題で阿國座自体についてのご質問をいただいたわけでございます。


 芝居小屋は歌舞伎の発展とともに江戸時代初期から後期に至るまでさまざまな変遷を経てきたということはご存じのとおりでございます。この往時における江戸歌舞伎、あるいは京阪神における上方歌舞伎の状態を見ますと、当時の芝居小屋は演者、要するに役者と観客が一体となるような演劇空間、劇場空間というものを持っておりまして、その躍動感みなぎるところで観客も役者になりきるぐらいの勢いで一体感で盛り上がって、浮世のことも忘れる陶然とした世界に入っていくというような思いで盛り上がったものと言われておるところでございます。


 現在、最古と言われています芝居小屋として江戸後期の金丸座、これが琴平町、香川県でございますけど、こっちにありますけど、実際にそこへ行ってみますと、やはり役者さんとの距離が非常に近くて、特に目の動き、あるいは呼吸まで聞こえるという中で、つい役者さんに直接声をかけてみたくなるというぐらいな躍動感があるわけでございます。そういうものをこの阿國座で実践していくということは当然だという思いで、茫洋とした広々としたところじゃなくて密着した劇場空間を考えているものでございます。


 また、阿國座の建設地についてでございますが、先般、小川座長を通じましてこの門前町の再生の調査検討会議からご報告をいただきました。このご報告を受けて市として最終決定するものでございますが、やはり我々としてはこのご報告の方向を尊重していきたいという気持ちで今いるところでございます。


 なぜここがいいかということ、すなわちこの報告書によれば、旧大社球場、出雲大社の球場として利用されたあのスペース、少し小高いとこにございまして、この景観、この弥山の真っ正面に据えられたような場所でございますし、大社のいわゆる出雲の神域というものの趣、あるいは感慨に十分に浸ることができるまたとない場所じゃなかろうかということでございまして、このような場所は、また出雲阿國の墓と言われます出雲阿國ゆかりの史跡等が所在する阿國の道につながる場所にあるということ、また出雲大社、そしてまた近々オープンいたします古代出雲歴史博物館などとの回遊ルートも考えられるということでいろいろな面から見てこの報告書のご提言の場所がベストであるという思いでいるところでございます。


 財政問題についてもご質問いただいたわけでございますが、平成18年度(2006)、この新年度から国のまちづくり交付金の供与、交付の道を、私も東京、大阪、関係の当局に出かけて確認してきているところでございまして、このまちづくり交付金を導入しながら、市の財源、特に合併特例債も生かしながら頑張っていくということで、今のスケジュールで言いますと、19年度(2007)本格工事ということで、19年度(2007)中にオープンということになればベストでございますけれど、私は遅れて20年度(2008)ということにもなろうかと思って頑張ってまいりたいと、こういう状況でございます。


 以上、石川議員に対する答弁とさせていただきます。


○議 長(寺田昌弘君) 石川議員。


○9番(石川寿樹君) ありがとうございました。


 ちょっと初めてで時間配分がわかりませんので再質問はいたしません。あと3人の議員がこの問題で質問されますので、以上で終わりたいと思います。


 続いての質問は、農業振興施策についてであります。


 実は合併初年度は、どちらかと言いますと従来の2市4町の施策を踏襲したような内容ではなかったかと思っております。そうした意味で平成18年度(2006)ですね、どんな新規施策が出てくるのか期待しておったところでございますが、市長お好みの横文字の事業、21世紀出雲農業フロンティア・ファイティング・ファンド、通称FFF事業ですか、これとアグリビジネススクール事業という横文字の2つの事業が出てまいったわけでございますが、この2つの事業の目的、あるいは事業の概況についてご説明をいただきたいと思います。


 それともう1点ですね、施政方針の中で、先ほど申しあげましたFFF事業をスタートさせるとともに、県の「たち上がる産地育成事業」も活用していくんだと、こういう記述があるわけでございますが、この県の事業と市の事業との関連、例えば2つの事業を組み合わせて活用するようなことができるのかどうか、この点についてお尋ねをします。


○議 長(寺田昌弘君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 石川議員のご質問、出雲農業でこれから市が提案しておりますフロンティア・ファイティング・ファンド(FFF事業)、フロンティアというのは前線、一番最先端のところ、ファイティングはご存じですね、戦っていくと、そして、それを資金で応援していくと、そういう意味のFFFでございます。したがって、このFFF事業は、出雲農業においてこれから特に力を入れていかなきゃならない特産品の振興と新たな産目の製造・販売というようなことをねらいとしておりまして、事業費の規模は1億3,000万円程度で、財源は市とJA出雲が折半するという考え方でございます。


 補助の内容は、農産・特産・畜産の各分野にわたるわけでございます。そういう意味で集落営農組織化、法人化の支援とか、売れる米づくりの機械の購入助成など、あるいは特産振興では、果樹・野菜・花卉などの施設整備や、販売促進活動の助成、農地の取得、借り入れ支援など、そしてブランド化、良質化を図る。畜産振興では、繁殖牛、肥育牛の地域内一貫生産体制の整備とか、受精卵移殖、鶏卵販売促進、設備等への助成などを考えております。


 このFFF事業と島根県のたち上がる産地育成支援事業の関係でございますが、この島根県の事業は、農産物の生産から加工、流通、販売までの一体的な取り組みを行う産地に対し、必要な販売促進活動や、施設、機械設備等の支援を行う事業でございまして、いわばこのFFF事業の積極的な導入によってこの島根県のたち上がる支援事業も生きてくるということでございまして、事業内容によりますけれど、お互いに相乗効果を発揮できるよう併給、両方とも差し上げるということができる形にしていこうと思っているところでございます。


 以上、答弁とさせていただきます。


○議 長(寺田昌弘君) 再質問ですか。石川議員。


○9番(石川寿樹君) アグリビジネス事業についてもお尋ねをしたんでありますが、お答えがございませんでした。お願いしたいと思いますが、アグリビジネス事業についても、これからの農業、若い意欲のある皆さん方を育てていくんだということで非常に人材育成の観点から私は意義のある事業だと思っております。


 ただ、しかしながら、ただいま現在、例えばニートとか、フリーター、あるいは団塊の世代が大量に退職してくるわけでございますが、これらの受け皿としてもっと有効な手だてはないのかなということを常々考えておるところでございます。


 といいますのも、私自身ああして農業法人を今やっておりますけれども、若者がどんどん来るわけでございます。農業をやりたいとか、農業を職業としたいとかということでですね。ところが残念ながら我が方はまだそれらを受け入れる能力が十分ございませんで、泣く泣く断っておるような現況でございます。


 申しあげたいことは、フロンティア・ファイティング・ファンド、こうした事業なり基金をもう少しうまく使って、あるいはJAと一体となってそういう意欲ある若者たちを受け入れるような仕組みづくり、そういった施策をもっと考えていただけないかなと思うわけでございますが、こういった点についてひとつ市長の考えをお尋ねします。


 以上でございます。


○議 長(寺田昌弘君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) この人材の確保で、特に若いこれからの企業マインドの豊かな人材の皆さんの農業分野の進出といいますか、参入というのは非常に重要なことでございます。このFFFの事業採択についても、そういう方々が手がけられるというような案件については重点的に配慮していきたいと思っているところでございますし、また、この農業というのは、ご存じのとおり、もうかるビジネスだというように思ってもらうことが一番重要なことだと思います。そうすると若い方もおのずとたくさん入っていただけるということになりまして、そういう意味では、我々といたしましては助成金を出すだけじゃなくて、やはり魅力的なビジネスが見込めるときには政策的に誘導していくということも考えたいと思いますし、また、そのための人材づくり、経営力、経営感覚豊かな人材、若い方が中心になられると思います。若いと言っても、今では70、60でも若いと言えますし、80代でやっと何とかゆっくりしていただくような時代でございますので、中高年というのはそのぐらいに広がっておるわけでございますので、そういう意味では、これから農業をやっていこうという方々への研修事業の強化ということも念頭に置きながら、このアグリビジネス・スクールを開設したいと思っているところでございます。


 ちなみに、この学校は、定員20名の就農チャレンジ、新しくチャレンジしたいという方、定員40名のアグリビジネス科、経営力を強化するというコース、2つを考えておりまして、開設場所は、島根県の出雲合同庁舎内と、また佐田地域における農業演習場の確保というようなことでやっていきたいと、こういうことでございます。


 以上。


○議 長(寺田昌弘君) 再質問はよろしゅうございますか。


 次、新しい質問、よろしくお願いします。


 石川議員。


○9番(石川寿樹君) はい、ありがとうございます。


 最後の質問、食育のまちづくりについてお尋ねをしたいと思います。


 昨年の12月、全国2例目となる「出雲市食育のまちづくり条例」が制定をされたところでございます。大変先駆的な取り組みであるということで私も大変高く評価をしておるところでございますが、まずこの条例の目的、概要について簡単にご説明をいただきたいと思います。


 2点目でございますが、この条例に基づきまして、18年度(2006)、具体的にどのような事業に取り組まれるお考えか、お尋ねをしたいと思います。


 それから、3点目でございますが、国においてもこの食育法を国民運動として広めていこうということで、小泉首相を会長とする食育推進会議が設置をされまして、具体的な方向を示す食育推進基本計画案、こういったものが先ごろまとめられたことが報じられております。今後相当な予算化も検討されておるようでございますが、こうした国の計画案を取り入れまして本市においても事業に取り組まれる考えがあるのかないのか、お尋ねをしたいと思います。


 4点目でございますが、同計画案の中で、学校給食での地場産の利用について問題提起がされておりまして、2004年度、全国では21%の地場産の利用率のようでございますが、これを2010年度までに30%まで引き上げていこうと、こういう案が示されておるところでございます。


 学校給食での地産地消は食育基本法に明確に位置づけられておりまして、自治体にとりましてもその推進は当然やらなければならないことだと考えておりますが、本市ではどのような取り組みをお考えでございましょうか。


 また、同計画案の中で、学校での食育指導、これについては栄養教諭を中心とした地域との連携や、栄養教諭の積極的な配置を推進していく案が示されておるわけでございます。そこで、本市における現況の栄養教諭の人数や配置状況並びに栄養教諭の増員を含めた今後の食育指導のあり方についてお尋ねをして質問を終わります。ご答弁、よろしくお願いいたします。


○議 長(寺田昌弘君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまの石川議員のまず食育のまちづくり条例の問題について答弁させていただきます。


 食に関する問題が指摘される中で、ご承知のとおり、昨年6月に国において食育基本法が制定されました。知事はいち早くこの法律を受けて条例制定ということになったわけでございます。


 この条例は、食育を主眼とした総合的なまちづくりの推進に関する市の基本方針、市、市民、事業者の役割、市の施策の基本的事項を定めたものでございまして、大人から子供さんまですべての市民が健康で活力ある人生を送るための知識を学び、実践し、健康で文化的な市民生活と明るく活力のある地域社会の実現ということが基本でございます。


 このような基本を受けまして、18年度(2006)では、まず先般、3月1日に出雲市食育のまちづくり推進会議を設置いたしまして、現在、推進計画の策定を進めているところでございます。


 この計画では、市民や事業者が食育のまちづくりに取り組む指針や考え方等を示すとともに、各分野における目標を設定するなど、総合的、計画的な施策の推進を図るものでございます。施策の柱としては、健康の増進、環境の保全、産業・観光の振興、食の教育学習体験、食生活の安全・安心の五つの分野を掲げております。


 食育に関する事業は、従前から取り組んでいるものでございますが、そういう意味で18年度(2006)は特に食育に関する啓発に取り組むとともに、生活習慣病予防や栄養指導の健康増進の分野、環境保全や地産地消の分野、学校給食、学校での食育、生涯学習などが主な分野として取り組むべきものと考えております。


 国の動き、食育推進会議が設置され、3月末には食育推進基本計画が策定され、相当な予算化も検討されております。出雲市も国の動きにキャッチアップし、これに対応できるということで積極的にこの新しい国の事業予算等を活用していきたい、こういうふうに考えておるものでございます。


 学校給食における地場産品の利用でございます。


 本市の独自の調査では、平成16年度(2004)の6つの市内の学校給食センターの地元産食材の使用割合は、野菜類全体で約28%、ネギは60%、キュウリ53%、お米については100%出雲産コシヒカリを使用しております。ただ、私がここで申しあげたいのは、やはり国でも野菜類については地産地消ということもあって30%以上というように掲げておりまして、28%、これを上げなきゃいけないと。30と言わず半分ぐらいは出雲産の野菜、そのための野菜増産作戦、FFFも先ほどご質問いただきましたけど、野菜農家の育成強化、高知県に負けないということで頑張らなきゃならないと思っているところでございます。


 栄養指導の先生のことについてもご指摘いただいたわけでございます。


 栄養の先生方は、栄養教諭の資格を取得する要件として3年の在職経験と県教育委員会が実施する講習会等において所定の単位を取得することによって栄養教諭免許状が取得できるということでございます。


 本市においては、学校栄養士に対して栄養教諭資格取得について指導しておりまして、9名の学校栄養士のうち2名が既に学校栄養教諭の資格を取得しておりまして、その他の栄養士についても、新年度中の資格取得に向けて講習会等を通じ積極的に支援をしていきたいと、こういうふうに考えておるところでございます。


 給食センターにおける栄養士の食育指導の状況、これはあくまでもバランスのよい食事はどういうものかということを知ることや食事の計画を立てる等学習指導を実施しておりまして、中学校では、技術家庭科学習において栄養素の働きやコンビニエンスストアの望ましい使い方等の学習指導も計画的に行っておるところでございます。


 また、給食の時間における正しいはしの持ち方の指導や出雲の食材等の説明、あるいはアレルギーに関する調査等の個別指導、さらには保護者や市民を対象とした試食会や料理講習会等も行っているところでございます。


 また、先生の配置について県にも働きかけを強化していきたいと。18年(2006)春の島根県市長会要望においてもこの点を強く明確に訴えていきたいと、こういうことでございます。


 以上、答弁とさせていただきます。


○議 長(寺田昌弘君) 再質問ですか。


 石川議員。


○9番(石川寿樹君) 市長、ありがとうございました。


 食の乱れが子供たちのいろんな問題を引き起こしておると言われているわけでございますが、例えばしっかり朝御飯を食べると、そういう生活習慣、あるいは学校給食でも新鮮で安全な地場の食物、野菜だけではございません、すべての食物に言えることだろうと思いますが、そういう安全なものを食べさせて元気のいい子供たちを育てるんだと、そういう気構えでこの食育の問題にさらに取り組んでいただきますようにお願いをいたしましてすべての質問を終わります。ありがとうございました。


○議 長(寺田昌弘君) 以上で9番、石川寿樹議員の質問は終了いたしました。


 次に、30番、長廻利行議員。


○30番(長廻利行君) 30番、長廻利行でございます。私は、本定例議会に3点の質問を通告しておりますので、よろしく答弁のほどお願いをいたします。


 さて、昨年3月22日、念願の2市4町の合併が成就し、県内で2番目の大きな市となり、もう少しで1年目の春を迎えようといたしております。この1年全く新たな体制ということで行政も議会も戸惑うことが多々あったとは思いますが、西尾市長におかれましては、常に前進、前進で、何事にも前向きに取り組んでこられたことに対しまして心からまずもって敬意を表したいと思います。


 特に、新市長就任当初から観光振興こそが我が産業経済の発展、市民の活力増進、国内外にわたる相互理解の推進にとって極めて重要な政策と位置づけられ、合併するや否や「神話の夢舞台出雲」を標榜され、21世紀出雲神話観光大国の創造に向けて精力的に行動され、市役所内部ではいち早く文化観光部を設置され、また、神話観光大国建設の目標を掲げた条例を制定するなど、着々と体制を整えてこられました。


 さらには、観光の中心となる大社門前町の活性化を目指す歴史文化のシンボル空間整備につきましては、21世紀大社門前町開発調査検討会議を立ち上げられ、門前町再生整備と出雲阿國座の創設について鋭意調査、検討がなされ、先般その最終報告書が提出されたところであります。


 この報告を受けられた市長は、「この方向でやっていく。点ではなく、面として門前町が発展するよう努力する。文化のもたらす経済効果ははかり知れない。市も全力で取り組みたい。新たな歴史の門出、全国に輝く拠点を喜び、今後の前進をかたく誓いたい」と力強く述べられ、門前町に住む我々としましては、まことに大きな期待を寄せるものであります。こうした市長の前向きな姿勢に議員の1人といたしまして大いに共感するものであります。その姿勢を踏まえ、私見も含めて幾つか質問をさせていただきたいと思います。


 まず初めに、大社門前町活性化の起爆剤として大いに期待される出雲阿國座についてであります。


 この出雲阿國座につきましては、合併直後の施政方針において、西尾市長、あなたはその創設を高々と表明されました。その後、その実現に向け、先ほども申しましたが、21世紀大社門前町開発調査検討会議を発足され、その検討組織である出雲阿國座創設検討部会において鋭意検討が進められ、去る2月6日にはその最終報告がなされたところであります。


 その報告によりますと、この出雲の地において全国に情報発信できる伝統文化の殿堂である出雲阿國座を創設し、歌舞伎を中心とした能楽・文楽や神楽等伝統文化を伝承・発展していくことは、我が国固有の文化創造にとって大きな意義を持つものであり、また、出雲大社周辺の観光振興、産業振興に大いに寄与するものである。また、出雲阿國座は、歌舞伎はもとより、能・文楽・神楽・和太鼓・日本舞踊など本物志向と住民参加による古典文化の総合的な情報発信の舞台として、さらには門前町活性化の拠点としても大いに期待されており、門前町再生の中核施設として位置づける必要がある。


 さらには、歌舞伎の始祖、出雲阿國生誕の地にふさわしい風格のある劇場で、多目的ホールではなく、歌舞伎を中心に据えた全国に発信できる唯一の劇場とし、演ずる者と観客が一体となった舞台が求められ、日本古来の芝居小屋が持つ機能を再現し、できるだけ多くの歌舞伎の演目が上演でき、大歌舞伎の役者や全国の芸能団体が進んで舞台を踏みたくなるような機能と環境を備えた魅力ある設備にし、海外からの誘客を想定して世界に1つしかない全く新しい劇場空間を創出すべきであると報告されています。


 このように、これまで全国どこにも現存しない新たな劇場を創設するということは、現在生きているだれも経験したことのない建物を構築するわけですから、建設に当たっては設計段階からの議論が非常に重要になり、特に平成20年(2008)を目途に建設を進めるとなると、期間的にも非常に短いということもあり、それゆえに劇場に関する豊富な知識と経験が必要となると考えております。こうした意味においても、設計者の選定は重要ポイントであります。早速来年度は基本設計及び実施設計の予算も計上されており、早急に設計者を選定し、業務を進めていかなければならないと考えておりますが、設計者を選定する方法は競争入札、コンペ方式、プロポーザル方式など幾つかあろうかと思います。


 今回、私が提案いたしますプロポーザル方式とは、建築設計を委託する上で最も適した人、設計者、建築設計を選ぶ方法でございます。すなわち、技術力や経験、プロジェクトに臨む体制などを含めた提案書を提出してもらい、公正に評価して設計者を選ぶ方式であり、デザインを重視し、設計案で選ぶコンペ方式、設計協議とは根本的に違います。今回創設する出雲阿國座は、江戸時代にあった芝居小屋を再現するものであり、当時の資料をもとに、本来、芝居小屋が持っていた機能を現代工法によりできるだけ近い形に再現するものであります。全く新たな建物を一から設計するものではないと思われます。そうであるならば、デザインを重視する設計案で選ぶのではなく、芝居小屋に関する知識や劇場建築の技術力、経験などを重視すべきであると思います。それにふさわしい人、設計者を選ぶべきであると考えております。そして、プロポーザル方式では、設計者を選定し、それから具体的に設計を発注者との共同作業で進めることができます。今回、このように時間のない中での設計作業は、まさに設計者との共同作業で進めるべきであると私は考えております。


 また、1年で基本設計、実施設計まで行うには、速やかに設計者を選定し進めていかなければならないと思いますが、こうしたことからもコンペ方式では設計案を作成するまでに時間と労力がかかるため適切ではないと私は考えております。


 さらには、プロポーザル方式では客観的な評価基準をもとに公正な審査が行われ、選定プロセスも透明性を確保することができ、現在この方式は全国でも多数採用されております。


 一方、阿國座は全国に発信できる唯一の劇場であり、海外からの誘客を想定して世界に1つしかない劇場空間にするということでありますので、そうなると特に建物の質の高さが求められるため、設計料の高だけでなく、選定する競争入札方式も適切でないと考えております。この点につきまして西尾市長さんのお考えをお聞かせいただきたいと思います。


○議 長(寺田昌弘君) 西尾市長


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまの長廻議員のご質問にお答えいたします。


 議員のかねてからの阿國座問題、あるいは門前町再興にかけるご情熱と関心の高さ、ご協力、ご理解の行き届いた姿、高く評価し、深く敬意を表するものでございます。


 新出雲市がそれぞれの小さな町であった時代との違い、これは明確でございます。冒頭申しあげたとおりでございまして、観光大国日本という、ビジットジャパンという今の政府の構想、やはり地域で承って、それを地域として主体的に盛り上げていくのはこの観光大国をつくるということではなかろうかと思います。その大国をつくるためのキーポイント、キーファクターが今おっしゃった阿國座の創設ではなかろうかと思っております。


 ご指摘の点、よく勉強されておりまして、私も今聞きながらまた新たな感じも得たわけでございます。


 設計業者の選定方法についてでございますが、ご指摘のとおり、これにはコンペ、設計協議の方式、競争入札の方式、そしてプロポーザル方式がございます。ご説明いただきましたプロポーザル方式は、設計者の創造力、技術力、経験など総合的に適正に審査し、その業務に最も適した設計者をまず選ぶ方式でございます。


 阿國座、仮称でございますけど、これの設計については、観客の目、観客の視点、演者、役者さんの目、役者さんから見た視点、そして観光の視点ということで総合的な観点から検討すべきことは当然でございまして、この設計に当たる方が決まれば、この方はこの阿國座をめぐる地域の関係者、有識者の中にお招きいたしまして、おっしゃるように共同作業で取り組むべきことだと思っております。


 そういう意味でやはり私はご指摘のとおり、プロポーザル方式、これがこのようなプロジェクトに望ましいのではなかろうかと思っているところでございます。ただ、今後、最終的には、選定方式については各地の事例も十分調査しながら対応してまいりたいと、こういうことでございます。


 議員盛んに世界に1つと、オンリーワンということを強調されております。私も短い視察、あるいは情報収集でございますけど、例えばシェークスピア劇場、英国のストラトフォード・オン・エーボンというとこにありますけれど、世界のシェークスピア劇はここにきまり、この劇場が中心だという劇場でございます。そういうものができるかどうか。意欲は満々、実践はかたし、でも意欲を持って実践に向かっていきたいということでございますので、今後とものご協力をよろしくお願い申しあげて、この問題についての私の答弁とさせていただきます。


○議 長(寺田昌弘君) 再質問ありますか。


 再質問、長廻議員。


○30番(長廻利行君) 先ほど今、私の提案に対しまして大変心強い答弁いただきました。まさに私は、今回創設する出雲阿國座は、出雲阿國の時代に合ったより近い劇場の構造と、そして、それを再現することが一番ふさわしいというふうに思っておりますので、また、屋内劇場として形式が整い始めた江戸中期の、いわゆる国指定の重要文化財の4カ所を含めまして全国に芝居小屋というのは17カ所あるわけなんですよね。その中でもとりわけこの国指定の重要文化財の4カ所の場合は、まさに指定になるほどのすばらしいものなんです。だからそのようなものをやはり今後つくるということでないとですね、せっかくこのたゆまな税金を使って建てるわけですから、先ほど市長さんのお話のようにやはり世界に1つしかないものをつくらなければならないという認識で取り組んでいただきたいというふうに思います。


 まずそれで私は1問目は終わりたいと思います。


○議 長(寺田昌弘君) 1番目の再質問は終了です。


 次の質問に入ります。


○30番(長廻利行君) 次に、日御碕中山地区の水道未普及の改修についてであります。


 日御碕中山地区は、県道大社日御碕線の笹子隧道から黒田峠までの5キロの間に山側、海側に43戸が点在している地域であります。この地域は古来より山と海に恵まれ自然環境が非常によいところであり、大山隠岐国立公園にも指定されております。ここは古来より山の水を飲料とし生活をしてきましたが、近年は山の整備をする者も少なくなり、さらに十数年ほど前から海岸沿いに多く見られたクロマツも松くい虫の被害によりほとんど枯れてしまいました。山はここ10年でみるみる荒廃し、そのために雨が降ると濁り水となり到底飲料水として飲める水ではありません。また、夏には干ばつが続くとすぐに水がなくなり水の確保が大変難しい状況にあります。


 そうした中、平成9年(1997)に旧大社町で水源調査を実施され、各戸でボーリング等により水の確保を行ってきました。さらに平成16年(2004)、17年(2005)に県と町の助成制度を利用して水の確保に努められましたが、掘りあてることができなかった家もあり、決して全戸が解消されたわけではなく、いまだに不安を抱えている家も何戸かあります。また、一度ボーリングが実施され水が確保された家が最近になって急に出なくなった家もあり、再度ボーリングをされた例もございます。このことは中山地区にとって生活環境の保全、若者の定住対策といった観点からも重要課題であると認識をいたしております。こうした現状を憂慮し、昨年の8月30日、中山地区から水道設備の早期整備についての請願書が提出されたところであります。


 こうしたことを踏まえ、昨年12月、中山地区では17名により水道設備検討委員会が立ち上げられました。その委員会の中では幾つかの水道設置方法案が検討されています。その検討の一つとして、中山地区には斐川一畑大社線の県道が30年余りかけて建設中でありますが、中山から鵜鷺にかけて建設された際に、昭和58年(1983)と平成2年(1990)に2カ所ほど県が水道設備を建設されております。これは現在20戸が利用されています。この施設は簡易水道として十分に活用できる施設であり、この設備を中山地区全戸に有効活用することができないかという案が示されていることを聞き及んでおります。


 この未給水地域の解消問題につきましては、昨年の9月議会の一般質問において多久和議員が質問されましたが、それに対し西尾市長、あなたは、「未普及地区の実態は十分に把握されており、その解消のためには、国庫補助金等を十分に活用しながら、市の財源も生かし、自らの計画で進めていき、地元負担の軽減に努める」という大変心強い答弁をいただいております。この件につきまして、平成17年(2005)から平成21年(2009)の5カ年間の日御碕辺地計画の中に上げられており、他地域との生活利便格差を是正する上でも早期の改善が求められるところであります。その具体的な計画についてお伺いをいたします。


○議 長(寺田昌弘君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまの長廻議員のご質問にお答えいたします。


 ご指摘の中山地区の水道未普及地域、地元から請願をされまして地元でも積極的に検討されております。実は私も全体的な状況を見ておりましたけど、先日もまたご案内いただきましてこの地域に入ったわけでございます。山の中、大変な坂道、細い道、なかなか軽自動車、あるいはバイクも上がりにくい。あのような状況の中で営々としてあの山が昔は豊かな油をとる木、油木とか、要するにあの山だけで生計ができるぐらい豊かな山、今は荒廃している。これを何とか救出しなきゃならないということをつぶさに、ふうふうは言いませんけど、いつも朝走っていますからこつこつと上がっていったんですけれど、いずれにいたしましてもその地域における道路の問題と水道の問題、これをやらなきゃいけないということをさらに実感したところでございます。


 また、県におかれまして簡易水道の供給ということで施設を2カ所設けておられまして、それも見てきたところでございます。あれを活用して地域全体、どうやって未普及地域を解消するか、各地域広くわたっておりまして、それぞれの地区ごとに手法を具体に検討しております。全体同じ手法じゃなくて、水道管を上げるところ、あるいはもう一度地下の簡易水道で水を確保すべきところ、あるいは地下でやれるところ、いろいろ今具体の計画を定めているところでございまして、早急にこの計画を定め、18年度(2006)から事業着手に向かっていきたい、こういうことでございますのでご理解いただきたいと思います。


○議 長(寺田昌弘君) 再質問。


○30番(長廻利行君) 先ほどは市長さんには大変心強い答弁をいただきまして、私も公共サービスの観点からもできるだけ市民の皆さんが等しくこの環境の同じ立場で生活をしていくのが一番ベストじゃないかというふうに思っておりますし、そして、何よりも今、島根県の平均の水道の設備状況を見ましても、この大社地区が一番悪いわけなんですよね。ですから大体旧出雲市の場合ですと99.3%、そして平田市の場合、99.1%、旧佐田町の場合は94.8%、多伎町の場合は98.2%、湖陵町の場合が95.0%、大社は85.7%という、これが平成15年度(2003)の県の統計によりますと、これだけ非常に悪い中でとりわけ今の中山地区は大変に困窮しておられると。今までは各戸1軒当たり200万くらい自分の金を出してボーリングをしても水が出てこないんだと。場合によっては最高五、六百万円も個人的に負担をして水の確保に努められておるというような現実があるということを皆さんもよく知っていただいて、できるだけ先ほど市長さんの18年度(2006)で対応するということをいただきましたので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。


 以上です。


○議 長(寺田昌弘君) 以上で再質問を終わります。


 次の質問に入ります。3番目の質問、よろしく。


○30番(長廻利行君) 最後の質問になりますが、児童クラブの時間延長についてであります。


 児童クラブとは一般的に学童保育と呼ばれるもので、小学校に就学しているおおむね10歳未満、小学校3年生までの児童で、その保護者が労働等により昼間家庭にいない者に対し、授業の終了後に適切な遊び及び生活の場を与えて児童の健全な育成を図るものであります。一方、学童保育に子供たちが入所して安心して生活を送ることができることによって親も仕事を続けることができます。つまり学童保育には親の働く権利と家族の生活を守るという役割もございます。


 現在、福祉法などの諸法規を見ますと、その精神として国や自治体の学童保育への責任は明確であり、このことは実施主体がたとえ民間であっても変わりはございません。この精神に基づき、出雲市では児童クラブ事業ということで学童保育に取り組まれ、現在、出雲市一円で28クラブが開設されております。


 実施主体につきましては、合併前の旧市町の流れもあり直営方式と委託方式、委託も社会福祉協議会への委託、その他の社会福祉法人への委託など地域によってさまざまであります。


 また、入会状況につきましては、本年1月現在で567名もの多くの児童が利用している現状でございます。


 今回質問する保育時間につきましては、通常は授業時間終了後の放課後の時間が対象となりますが、私は今回、春休み、夏休み、冬休みの学校休業期間及び土曜日は1日保育となり、現況では朝8時30分から夕方6時までとなっております。


 本来、共働き家庭や母子・父子家庭の小学生の子供たちの毎日の生活を守ることが目的の制度でありますので大半の親が働いている家庭でございます。


 一方、保護者の勤務時間につきましては、朝8時半から就業開始の勤務先が多いのが現状であるため、8時半に子供を預けて勤務地に向かうということが難しい状況にあるという声を聞いております。特に民間企業は景気の低迷等により時間休を取ることも非常に難しい状況にありますので、親の働く権利も保障するという面から考えると、保育の開始時間を30分でも早めに延長されれば安心して働くことができると思われます。この時間延長については、既に内部で検討されていると側聞をいたしておりますが、早期の実施ができないか伺うものであります。この点について検討状況も含めご意見をお聞かせいただきたいと思います。


○議 長(寺田昌弘君) 児玉市民福祉部長。


○市民福祉部長(児玉進一君) ただいまのご質問にお答えします。


 児童クラブにつきましては、議員さんご説明のとおりでございますが、主に各小学校区ごとに地域で組織されました運営委員会に委託して事業を実施しているところでございます。


 開設時間につきましては、市におきまして平日は学校の放課後から午後6時まで、学校休業日は午前8時から午後6時までと規定しております。地域の実情に応じまして運営委員会等の意見を聞いて開設時間を変更しているところもあるようでございます。クラブによりましては、保護者会や運営委員会の意向によりまして開設時間を午前8時30分としているところもあるやに聞いております。しかし、利用者のご意向も踏まえまして開設時間を午前8時で統一するように今後努めてまいりたいと思っておりますので、よろしくご理解いただきたいと思います。


 以上、答弁といたします。


○議 長(寺田昌弘君) 長廻議員。


○30番(長廻利行君) 今、先ほど大変前向きな答弁をしていただきましてありがとうございました。先ほど申しあげますように、共働きの家庭は、特に皆さん方もご承知のように、今、1年生から3年生までの子供さんを抱えているご家庭は、仮におじいさん、おばあさんがおられてもまだ現役の方がいらっしゃるわけでなんです、場合によっては。だからそういうことも含めてやはりそういう協力体制をしていただければ皆さんも喜ばれると思いますので、ひとつよろしくお願いいたします。


 以上で終わります。


○議 長(寺田昌弘君) 以上で30番、長廻利行議員の質問は終了いたしました。


 次に、7番、多々納剛人議員。


○7番(多々納剛人君) 7番、平成クラブの多々納剛人でございます。今回から一問一答方式ということでございまして、私が3番目ということでございます。お話を聞いておりますと、事ほどさように大変時間配分の厳しいといいますか、難しい方式だなというふうに感じた次第であります。その点、私は大きく分けて1問の質問でございますので、まさしくこれが一問一答ではないかと、このように考えております。


 事前通告に従いまして、大きく1点質問させていただきます。


 先ほど石川議員さん、あるいは長廻議員さんからも質問がございましたが、私も21世紀神話観光大国の創造についての質問をさせていただきます。


 特に大社門前町の整備については、石川議員さん、長廻議員さんからもご質問がありました。なるほど事ほどさように一番今関心の高い問題ではなかろうかなというふうに感じておりますので、私もその点を中心に質問させていただきたいと、このように思う次第であります。


 出雲大社周辺と言いますのは、先ほどもお話があっておりますように、観光資源の評価では、これは日本交通公社の調べですが、いわゆるSAだそうです。これは世界レベルの誘客力に位置づけられておるようでございます。しかし、残念ながらといいますか、観光資源としてのいわゆる持てるポテンシャルを十分に生かしきれてないというのが現況であろうというふうに思っております。


 21世紀のグランドデザインでも、戦略プロジェクトとして観光資源を生かした観光の拠点づくりを進められようとしておるわけでございます。特に大社門前町の重点的な整備を図り、拠点にしていくということは、観光客の集客を図る意味で極めて重要な要素だと理解をしております。しかし、どのような整備をしていくかの入り口を間違えますと大変な方向に向かってしまうこともあり、殊さらこの整備計画は重要であると感じております。そのためには、観光客のニーズ、動向は整備計画の基本要素として大きな意味を持っているということは言うまでもありません。それでは果たして現在どのようなニーズや動向実態があるんでしょうか。私も私なりに少し調べてみました。


 島根県が取りまとめた観光調査に基づきまして申しあげますと、まず近年の観光動向の著しい傾向として、団体から小グループや個人へ、また見るだけの観光から体験、参加をする観光、またマイカーを使った移動、それから国内旅行と海外旅行の同一化などがあるとされています。また、近年のほかの動向として、旅行回数で大体年2回から3回、1回の旅行で1泊から2日が主流になっているようです。


 また、目的では、志向や好みで目的がはっきりしている。その土地の歴史、文化生活等その土地らしさに触れる。温泉でくつろぐ。宿泊施設では保養所や公共施設の利用が増加しているようです。またオートキャンプ場などが人気などが挙げられています。


 今後の動向予想でも、1回当たりの宿泊数の増加は望めるものの横ばい、旅行目的で温泉に根強い人気、また旅行先での行動でも温泉浴志向が高い、旅行形態ではやはり家族、友人、知人などの小グループ旅行が増加傾向にあるとされています。


 また、宿泊では、ホテルやコテージが増加傾向にあるとされております。また、利用交通機関では、マイカーが増大、また飛行機も着実に増加するであろうと予想されております。


 それから、最近の観光客を指すキーワードに1つに欲張りというのが挙げられるようです。とにかく一度に複数の欲求を満足させたり、テーマに関連するものを複数見て歩きたいという欲求や、自分が納得のいく内容を持つと思われるものに対して投資するというようになってきている傾向があると言われています。よい意味で個人がわがままになりまして自己主張が強くなったため、サービスの多様化、選択肢の拡大などの要求が観光地に対して向けられているとも言われています。しかし、島根県は特に連携が弱く、日帰り客が主流を占めているようでございます。しかしながら、その中でも松江から大社は比較的周遊性が高いと言われておりますが、これも交通網の整備が急がれると示されております。


 観光拠点整備には、以上のようなニーズを踏まえて、効率性であるとか、観光消費予想を十分検討され、投資効果を生み出せるような計画でなければならないと考えまして、以下の質問をさせていただきたいと思います。


 まず1番目に、観光客にとっての最大のホスピタリティーというのは、来訪者のニーズをどのように取り入れていくかということが極めて重要であるというふうに思っております。検討会議の答申などを踏まえられて、総論としてまず所感をお伺いいたします。


 2点目、現在、出雲大社参拝の観光客の滞留時間は1時間から2時間程度と言われておるわけでございます。島根県内の観光エリアは大きく6つに分けますと、松江エリア、出雲エリア、浜田エリア、大田エリア、益田エリア、隠岐エリアと6つのエリアに大まかに区分されるわけでございますけれども、これが観光のルート化、あるいはコース化、または目的化という形でなされまして、いわば観光地を面としてとらえる傾向にあると考えられます。事実、面的な回遊性を促すために県内の観光ルート化、あるいは市内観光ルートの開発が進められようとしております。門前町の整備は、いわばそのエリア内の拠点としての滞留性を向上させる目的での整備であろうというふうに認識しております。


 21世紀の大社門前町開発調査検討委員会の報告書を拝見いたしましたが、再生に向けた立派な検討がなされたと敬意を表する次第でございますが、このことで確かに全体的なボトムアップは必要と考えますけれども、しかし、私なりに問題提起をさせていただくならば、門前町の再生計画は、出雲大社を中心に歴博など県施設を含めると施設が広域に点在することとなります。このことは先ほど石川議員さんからもご指摘があったわけでございますが、おのずと回遊するためには多くの時間を必要といたします。この上、そこから市内のあらゆる観光資源へとつなぐ観光ルートを開発ということで2015グランドデザインでは示されていますが、じゃあどれだけの時間が必要となるんでしょうか。滞留時間というのは観光客自身が決めるものです。確かにすべての観光資源を満喫することは事実上不可能だとは思いますけれども、しかし、特に大社門前町の整備に最初から受け入れる側がこのように広範囲に観光客を回遊させる設定をしたのでは、観光客はごちそうを目の前にして手をつけず帰路につくか、あるいは次の目的地に向かわなくてはならず、結局通過点にしかならない、そんなおそれがあるのではないでしょうか。果たして、先ほど示した観光客動向からすれば、日帰りや1泊2日の滞在時間では、いわば面と点の滞留時間に矛盾が生じるんではないかなと私は感じております。


 先ほども申しあげましたけども、観光客のニーズは欲張りであります。しょせんすべてを見ることはできなくても少しでもかじって帰りたいと考えるのが心理ではないでしょうか。歴史的建造物などは確かに場所を移動することは難しいことだと思いますが、これから整備をされようとする門前町の整備の阿國座、温泉施設などの位置はできるだけ効率よく連携がとれるようなニーズに沿った整備計画でなければ回遊性や滞留性は向上しにくいのではないかと考えております。


 また、市内観光ルートへの波及効果への考え方の整理と合わせて所感をお伺いいたします。


 3点目、大社門前町の再生を考えたときに、先ほどもお話がございましたが、中央商店街などの再生を含めた市街地活性化がたとえられます。大社門前町整備には同じく大きな投資が必要とされていますが、観光を産業ととらえたとき、その費用対効果は重要であります。先ほども申しあげましたが、ニーズの対応による効率化など、この整備計画によって最大限効率よく効果を生み出していくための戦略をどのように考えておられるのか、お伺いをいたします。


 そして4点目、門前町の再生に向けては、やはり旅館の再生など宿泊施設の整備が特に急がれる課題だと私は考えております。現在通過点と言われるゆえんは、出雲大社参拝と宿泊地が分離をしているところにあると言われています。依然として温泉浴に対するニーズや、食に対するこだわりなどは強いにもかかわらず、残念ながら県が示す宿泊施設の現状からは、山陰三大温泉の1つに数えられる玉造温泉は近年整備が進んできたが、その他の地域は質的にはそれほど高くないと、このように結果が出ております。そういう結果からすれば、大社での宿泊にあまりつながっていないと考えられます。仮に先ほど問題提起しました大社周辺の拠点整備が広範囲の回遊時間の設定であったとしても、宿泊施設の充実によっておのずと滞留時間は延びるものと考えますが、市長の所感をお伺いいたします。


 そして5点目、最初に申しあげましたように観光客のニーズは多様化をしているわけでございます。そのニーズに対応するためには、これからソフトメニューの開発なども急がれることだと私は考えております。これまで見るという視点から観光資源が活用されてまいりましたが、観光客の目的は、つくる、学ぶ、交流するなどの体験志向型へと変化し、これからも増加傾向にあると示されております。


 ハード面の整備も重要と感じますが、ソフト面の充実も図っていかなければならないと感じております。例えば、現在よく言われていますが、グリーンツーリズムなどの活用、大社地域で言えば、農業、例えばぶどう狩りであるとか、そば打ち体験でありますね、また漁業、地引網体験であるとか、そういう関連ある体験観光を進めることなど地域を活性化させるソフトの蓄積は極めて重要だと考えております。


 また、以前ですね、これは地区の活性化フォーラムで住民の方からの意見の中に、出雲の大学駅伝の開催を休日前の土曜日などに開催してはどうかという意見がありました。これは駅伝を目的に出雲に集まる選手、関係者などの方から、観光資源を目の前にして大会終了とともに帰るのは非常に忍びないと、できれば観光資源を目の前にして出雲大社ぐらいは参拝して帰りたいなと、そういう素朴な関係者からの疑問をもとに質問された方がいらっしゃいました。しかし、この点についてはさまざまな問題から土曜開催に限定することは難しいとの回答がございました。私は、大学駅伝は難しくても、これから先、出雲市で開催されるスポーツイベントなどを体験観光型のスポーツイベントにして、1日は体験観光にということでセットにしていくことなどは大事なことであるし、またできることじゃないかなというふうに思っております。


 それから、出雲大社周辺地域の持つ最大のテーマはやっぱり縁結びであります。縁を結ぶということをやはり観光メニューとしてとらえるということは大事なことだというふうに思っております。例えば「縁結びイコール恋」ということを仮にテーマに取り組んだ体験メニューをつくっていくことなどというのはできることではないかなというふうに思っております。


 私、最近よく言うんですけども、ある外国の普通のスーパーで日曜日になりますと大変な賑わいをみせるスーパーがあるそうです。なぜそこに買い物客が集中するのかと言いますと、実はそのスーパーでは独身男性と独身女性が持つことができる青いかご、男性、赤いかご、女性の買い物かごを用意されていまして店内で話をしてもいいと、こういう設定になっておるわけであります。そのことで男女の縁を結ぶという一定の効果とともに、店の売り上げ向上にも効果があったと、このように聞いております。私は、大社門前町の整備にもこのようなテーマを持ってソフトメニューを開発していくということは大事じゃないかなというふうに感じております。


 少々冗談めいた話でありますが、例えば観光客に数百円の出会いの鈴を購入してもらいまして、そですり合うも多生の縁ということでお互い声をかけ合っていただく、そのことで出会いの場を提供することができるならば、観光客同士の交流にもつながるんじゃないかな、こう考えます。そして門前町の活性化にもつながる。仮に男女の縁で結婚の運びとなりましたら、結婚式は出雲大社でと、こういうことにもつながっていくかなというふうに感じておるところであります。


 無論このアイデアを取り入れていただきたいと言ってるのではございませんが、このように大社地域ならではの特徴あるソフトメニューなどの開発を同時に進めるべきと考えております。しかし、これは行政だけの責任ではなく、当然地域住民の皆さんの熱意がなくてはまたできることではないと感じていることも事実ですが、行政としてのお考えをお伺いいたします。


 そして、最後に6点目、大社地域の観光エリアとして門前町と並んで整備が急がれる日御碕周辺の整備についてお伺いいたします。


 現在、出雲市保有の国民宿舎「眺瀾荘」、それから旧シーサイド日御碕跡地並びに民間所有の「かもめ荘」などは、今や廃墟と化して、現在のままでは訪れる観光客に不快感を与えるのみならず、観光活力を低下させ、観光地としてのイメージを著しくダウンさせているのではないかとの懸念がございました。そういう中、今年度、解体費などの予算計上がなされているようでございますが、今後残された民間所有の「かもめ荘」の解体へ向けた所有者への働きかけや、「眺瀾荘」、旧シーサイド日御碕跡地利用などについての考えをお伺いをいたしたいと思います。


 以上、観光創造大国に向けて6点質問したわけでございますが、答弁の方よろしくお願い申しあげます。


○議 長(寺田昌弘君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 登壇 ただいまの多々納議員のご質問にお答えいたします。


 神話観光大国の創造の問題でいろいろ勉強された成果を踏まえて多岐にわたってご質問いただきましてありがとうございます。


 まず、ニーズに沿った来訪者、観光客のニーズ、要請・要望に沿った整備計画の必要性、これはもう観光行政の基本でございます。ご指摘のとおり、来訪者のニーズというのは大体いろいろ言われている中で議員が指摘されたようなキーポイントが中心になっております。私もこの問題については関心があっていろんなところで聞いてきていますが、私の聞いたところによると、まず観光にはグルメ、食が必要だと、そして温泉、これがキーファクター、そして交通のアクセス、最近はコストを言っていますわ、東京の方では。要するに単に魅力があるだけではなくて、リーズナブルな適正な値段、いろいろ選択もあろうと思いますけど、やはりコストというのが大衆の観光誘導の基本だということでございます。


 このような中でやはりこの新市における観光戦略、食のことについてももう少し勉強しなきゃいけないとこがあります。おソバとか、お茶とか、特産はございますが、お勧めメニューはございますけれど、やはりそれに加えて新鮮なお野菜、新鮮な魚、これらを活用したアピール、お肉がありますね、出雲和牛、JAでもやっておられますけど、こういうものをもっと明確にしていくという努力、そして温泉でございます。この温泉は、大社の新しい泉源の活用ということは先ほど答弁いたしましたけれど、これに限らず、やはり私は大社立久恵線、この整備をやはりやってですね、立久恵峡から佐田に至る温泉郷というものをもう一度見直しして発展させないけないと。そのためにはアクセスの重要性ということが言えるのではなかろうかと思っております。


 いずれにしても、こういった先ほど申しあげましたニーズに沿った観光振興、あるいは門前町の整備計画の推進ということになろうかと思っています。こういう思いでこの問題について答弁し、対応していきたいと思っているところでございます。


 また、大社地域での滞留性、要するに長い時間泊まっていただきたい、あるいは市内を全域を含めてルート的に回っていくという観光の重要性ということはもうご指摘のとおりでございます。この出雲地域全般については、現在、中海宍道湖流域との交流、回遊ということで協議会を設け、縁結び観光協会という場を通じて共同行動を起こしているところでございます。


 ただ、連携をしながらも自らも強化しなきゃならないということでございます。この地域ではやはり大社門前町が1つの大きな拠点となって市内全域にわたってこの観光の流れをつくっていくということが必要でなかろうかと思っております。


 そのためにも、この大社門前町の振興とともに、阿國座、温泉の強化に合わせて島根県立歴博の活用、そして出雲中央部における大津地区の西谷における新しい弥生文化の遺跡観光、あるいは学習の拠点づくり、これを立ち上げて、これを加茂、荒神谷に結びつけていくというルート性、大体今言いましたように、まず空港から降りて、あるいは山陰自動車道から来て、加茂、岩倉、荒神谷を通って出雲の弥生文化博物館で学習すると、神話を含めてですよ。大体のことはわかったというところで歴博に行かれて、それで午後は阿國座を見学されますと大体夜暗くなるんです。どうしても泊まらなきゃいけなくなるというようなことで、じゃあ泊まりはどこにするか、大社のそこに温泉宿があるとか、大社立久恵線で30分でもうすばらしい山陰の桂林だと、山峡と言ってもよくわかりませんで、中国の桂林だと言ったらいいんですけれど、こういうところで浸っていただいて、また須佐神社のある佐田にも温泉があるというような流れでおけば、1泊2日は可能じゃないかと。またそれぐらいゆっくりしなきゃやっていけんというような観光戦略ということが必要じゃなかろうかと思っているところでございまして、大社のこの観光ルートの開発は道路の整備とともに各地域連動していかなきゃいけない。単発じゃいけません、大社だけでは。やはり平田について言えば、温泉もあれば鰐淵寺もあるし、一畑薬師もあると、そして松江を回れば2泊3日ぐらい必要じゃないかということになっていかなきゃならないわけでございまして、必ずやこの出雲神話大国がですね、あれ観光大国と言っていますけど、神話の夢舞台ということも言っておりまして、私といたしましては、ローマ神話、ギリシャ神話、出雲日本神話と世界の三大神話のふるさとということで、ここを見ずして日本文化は理解できないという形にまで昇華していかなきゃならないと思っているところでございます。


 費用対効果のことについてもお聞きいただいたわけでございます。


 費用の面は当然重大でございます。民間の皆さんのご活躍いただく面でのコストもございますけど、行政としても、この際、ビジットジャパン、日本の観光大国推進ということで国を挙げてご支援いただく中で、国土交通省等の財源を十分活用しながら効果の上がる整備事業ということで取り組んでまいりたいと思っているところでございます。


 そして、宿泊の問題、先ほど言いましたけど、さらに申しあげますならば、やはりイベントと合わせて考える必要もあると。そこに博物館や劇場があるというだけじゃなくて、そのときにイベントに参加すると、あるいはイベントを見学に来るというお客さん、あるいは選手の皆さん方、これを連動させていかなきゃならないということではなかろうかと思っているところでございます。


 そのような観点から申しあげますと、やはりイベントを土曜開催というのが全部できるとは限りませんけど、できるだけそういうような翌日は休みだというような時間帯でセットしていただくことは今後とも誘導していかなきゃならないことでございます。


 また、新年度から出雲の産業文化支援センターにおいてイベント誘致等にたけた人を1人ご参加いただくことにしておりまして、情報にまず早くキャッチし、行動できる人、全国、国内外、特に国内におけるいろんなイベント、全国規模のもの、中国地区のもの、島根県のものたくさんございます。それをいち早くキャッチして出雲の誘致について心がけると、これが観光行政としての我々の仕事の大きな一環じゃなかろうかと思っておりますので、そのことも今後努力していくべき方向だと思っているところでございます。


 さらに、ソフトの面で観光のソフトの充実を図るというところで縁結びというキーワードについてもお触れいただいたわけでございます。


 ソフトと言えば、やはりおっしゃるように体験実習型、行動型の観光が多くなります。もちろん神社仏閣で心をもってお参りするとか、そういう観光もありますけれど、それだけじゃなくて自ら行動する。例えば焼き物をやるとか、あるいは生産現場でもちつき、そば打ち、いろんな体験をするというようなこと等体験実践型の交流の中でグリーンツーリズムということもおっしゃいました。やはりこれは農業振興という面からも非常に重要なことでございまして、本市としてもこの点については、この18年度(2006)からさらに心機一転グリーンツーリズムを取り上げるということを念頭に置きながら農業振興にも取り組んでいきたいと思っているところでございます。


 また、男女の出会いの場のこともおっしゃいました。現在、JAでは、このような場のセットについてご努力いただいています。市としても助成をしながらやっておりますが、この出会いの場のセッティングについては、大社門前町というこれを立ち上げる中で、こちらの中でも今後、企画を充実していきたいと思っているところでございます。今はラピタ会場を中心にやっていますけれど、これを広げていくということでさらに努力していきたいと思っているところでございます。


 最後に、日御碕周辺地域の再生整備についてご質問いただいたわけでございます。


 日御碕地区につきましては、市が所有しております老朽施設となっておりますところの旧国民宿舎「眺瀾荘」と旧シーサイド日御碕について、国立公園内であるということもございますので、自然景観を生かしていくということもございまして、新年度においてはこれを撤去しまして、あときれいな公園風の庭園にして今後の活用について民間の皆さんのご努力も促しながら検討していくということにしたいと思っております。


 民有施設でございます「かもめ荘」については、所有者にまた働きかけていろいろ検討を煩わしていきたいと、こういうふうに思っているところでございます。


 いずれにいたしましても、この大社門前町の再生整備の検討調査の作業は、大社地域全体、日御碕も入れた全域でのセッティングを考えた戦略でございますので、そういう方向づけについて報告の中身を拳拳服膺して頑張っていくということでございますので、ご理解いただきたいと思います。


 以上、答弁とさせていただきます。


○議 長(寺田昌弘君) 多々納議員。


○7番(多々納剛人君) ご答弁ありがとうございました。


 今回の質問は、特にニーズに沿ったということでニーズをもとに質問させていただいたわけですが、最初にニーズをもとにということで何か資料がないかなと調べましたら、なかなか出てまいりませんで、実態が。私は、これからはいわゆる今回は島根県の観光調査をもとに質問させていただいたわけですが、独自でこれから自治体でもそういうニーズ調査みたいなものもやられる必要があるんじゃないかなというふうに思いました。支所に若干聞いてもなかなか具体的な資料も出てこない、観光協会に聞いてもなかなか具体的な資料がないというのが実態のようでしたので、私は独自でこれからこういう実態調査も進められるべきじゃないかなというふうに感じたところでありました。


 それと実際私も勢溜を中心にして歩いてみたんですが、かなりいわゆる出雲大社参拝500メートル、ゴルフで言えば、ロングコースを歩いてですね、また歴博を見、また予定地である阿國座、そして門前町の散策をしながら道の駅方面ということで歩いてみますと、多分半日以上かかるんじゃないかということが予想されるわけですね。当然すべて満喫して帰るということは不可能だと思うんですが、先ほども申しあげましたが、そういうニーズがあるとするならば、できるだけ効率よく見て歩いて帰っていただく、そして経済的にも5時間で1,000円落としていただけるもんだったら、1時間で2,000円、3,000円落としていただけるようなそういう連係のとれるまちづくりというものも大事じゃないかなというふうに感じた次第であります。


 それから、これは若干ちょっとどうかなとは思ったんですが、ニーズという視点から言えば、依然要望として観光客の皆さんから出雲文化伝承館の月曜日の開館の要望がありました。要望の成果があったかどうか私もわかりませんが、現在は休日が重なった場合のみ月曜日が開館になっております。その場合は火曜日が休日となっているようです。その方はなぜ月曜開館を希望されたかと申しますと、当然ハッピーマンデーなどの月曜日が休日になるということで連休が増えたということもありますが、たしか出雲大社の例祭か何かに訪れられまして、たまたまそれが月曜日と重なったわけであります。最近はハッピーマンデーの利用だけじゃなく、土・日を絡めて月曜日を使ってお越しになる方もいらっしゃるし、それからまたそういうことで大祭を目的に来られてたまたまその日が休館日だったということで大変残念に思われたそうです。


 最近は伝承館も当然無料拝観ということになって観光客も増えておるというふうに聞いております。そういう意味でできれば出雲大社に年間行事を目的に参拝される方が多くおられるわけですから、せっかく多く来られる方がまた伝承館を見ずに帰るということではなく、あるいは出雲大社の大きな行事を含めた大社地域の例えばイベントに合わせてあるいは休館日を決めていくとか、事前に調整をしていくとかいうことは大事な要素ではないかなと、こんなように感じた次第であります。何か所感がありましたら、これもお伺いしたいと思います。


 それと旅館の再生並びに宿泊施設の整備についてでありますが、確かにこれは当事者責任から言えば、業界は個人事業者の努力が前提条件になるというふうに思います。しかし、最近は閉鎖旅館をもう一度蘇らせるというような再生旅館が増えてきているようです。再生旅館を見ますと、やっぱり時代に合った経営形態に変化をしておりますし、泊まりと食が分離しておったり、あるいは有名レストランとの提携があったりということでいろんな意味で努力をしておられ再生が図られてきているようであります。


 そうはいうものの、何といっても資金需要への対応などが一番難しいわけでございます。行政としても適切なアドバイスなり、また経営者研修の場などの提供を進めることがあれば、大事なことではないかなと思っておりますので、そこの辺、もしお考えがありましたらお聞かせいただきたいと思います。


 それから、日御碕周辺の整備についてでありますが、解体後の利活用は、当然周辺の活性化にとって喫緊の課題であると思っておりますが、これが行政が施設を整備するにはまた莫大な投資が必要となります。できるだけ今後この跡地についての利活用についても民間資本の力を導入していくように要望いたしたいと思います。


 また、民間所有の「かもめ荘」については、所有者の方とお話する機会がありました。おっしゃるには、国立公園内ということもあって開発するにも自然環境保護の規制があると、どうにもならないということでございましたが、これにもやっぱり多分規制区分にもいろいろあるんじゃないかなと私は思うんですが、今日お答えいただかなければ後でも結構でございますが、この場所の規制区分は一体どういうふうになっているんでしょうか。


 また、区分によってはある程度の開発は可能なのか、また、こういう民間事業者が開発を希望するとき区分の変更などは可能なのか、そういうことも含めてもし今日お答えいただければそれで結構ですが、できなければ後ほどで結構でございますのでお答えをお願い申しあげまして、再質問とさせていただきます。よろしくお願いいたします。


○議 長(寺田昌弘君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 3点ご指摘いただいたわけでございます。


 まず月曜開館、これは要するに国や全国の状況があれば、それに合わせているという全く機械的な対応だったと思うんです。東京都内、大都市圏を中心に、私も文化庁のとき総務課でやっていましたけど、大体大都市に来る観光客は土曜・日曜、あるいは普通の日、念頭に行きますけど、土曜日・日曜日に博物館へ行く、月曜日休む、それはええわねということでございまして、それを地方における観光、全国からいらっしゃる、ついでに貴重な時間、わざわざ来たからちょっと1日月曜日休んでという方に、全国並みに月曜日はお休みでございますというのは、全く機械的な本当に地域ニーズ、観光ニーズに合っていない考え方だと思って私もびっくりしているところでございます。これは出雲においては月曜日はできるだけ全部オープンだと、もし休館をとりたければやはり火曜とか水曜とか、この地域に合った、またいらっしゃる方のニーズに合った営業政策ということが重要ではないかと思っているところでございます。その点指摘させていただきます。


 旅館のことで再生旅館と言えば、私は一番本当は期待しているのは、立久恵峡、三合閣、あれだけの絶景の中で対岸にたたずむまさしく千尋の屋敷、もう超然たるものです。夢の御殿ですよ。あれはまず大社立久恵線ができたら、温泉をやってあそこをやらないかんと思います。全国最強の旅館のお宿じゃないかと。それを筆頭に幾らかありますよ、目星をつけております、再生旅館として発展していただいたらいいのが。そういうことでメスを入れてこれをやっていかないけないと、国・県挙げてご支援いただかないけないというような思いでいるところでございます。


 「かもめ荘」のこと、何か国の規制があると全部カチカチになるというのが今までのやり方、これはよくないですね。国の規制、国の法律、いろいろ解釈、運用で弾力的にできるんですよ。地域において主張すべきことは主張して適切に現実に合った形でやっていくと。いろんなことで私も改革の路線をとっていますけど、やはり主体性が問われておりますので、この問題についてもできるだけ活用できる方向を模索しながら頑張っていきたいと思います。また「かもめ荘」関係者ともよく協議していきたいと思います。


 以上、答弁とさせていただきます。


○議 長(寺田昌弘君) 以上で7番、多々納剛人議員の質問は終了いたしました。


 ここでしばらく休憩いたします。


 再開は午後1時といたします。


               午前11時52分 休憩


               午後12時59分 再開


○議 長(寺田昌弘君) 休憩前に引き続き会議を開きます。


 一般質問を続けます。


 8番、川上幸博議員。


○8番(川上幸博君) 8番、平成クラブの川上幸博です。事前通告に従いまして質問をさせていただきます。


 今議会より採用されました一問一答方式となり整理しきれてない部分もあると思いますが、それぞれの答弁をよろしくお願いします。


 まず初めに、出雲弥生博物館(仮称)整備について伺います。


 この施設は、全国最大規模の四隅突出型墳丘墓が集中する弥生遺跡として平成12年(2000)に国史跡に指定されました大津町の西谷墳墓群史跡公園出雲弥生の森の隣接地を建設候補地として予定されています。平成15年(2003)には古代出雲王墓館(仮称)ということで基本計画の策定が行われ、16年(2004)4月に出雲弥生の森がオープンしました。斐川町では、昨年10月に荒神谷博物館が同様な施設としてオープンしています。また、県立の古代歴史博物館が来年3月に大社地区に開館予定となっています。面積的な規模の違いはありますが、両施設とも展示エリア、収蔵保管、調査研究、体験施設を持ち、基本的には3つの施設は同じような性格ではないかと考えられますが、差異、違いですね、を交えながら以下の6点について答弁をよろしくお願いいたします。


 1点目として、建物の建設予定と開館時期はいつごろになるのか伺います。


 2点目として、基本設計時の延べ床面積と何階建てになるか伺います。


 3点目として、基本設計時の諸室の利用エリアはどのようになっていますか。


 4点目として、利用方法は出雲科学館のように小中学生全員を対象とした授業方式なのか、一般の人を対象とした公開講座方式に利用されるのか、どのように利活用されるのか伺います。


 5点目として、設計業者の選定はどのようにされたのか伺います。


 6点目として、開館後にどのような効果を求められているのか伺います。


 以上で出雲弥生博物館(仮称)整備についての質問を終わります。


○議 長(寺田昌弘君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) ただいまの川上議員のご質問にお答えいたします。


 まず、弥生博物館の整備の考え方でございますが、これはまず特に出雲地域における弥生後期の遺跡を中心とした博物館、それを大念寺とか、築山とか、あるいは青木遺跡とか周辺から発掘調査された成果も合わせて展示するということ、そしてこれを市民の皆さま方だけではなくて、よく国内外の広告も含めた観光客に積極的に公開・展示していくということをねらっているものでございます。


 出雲の新しい県立歴博は、弥生後期ということじゃなくて、弥生時代から中世・近世の初めまでのいわゆる古代出雲文化の流れをくんだ総合的な博物館ということでございまして、そういう意味ではより広い総合的な古代出雲の文化、展示博物館という意味合いのものではなかろうかと思います。他方、荒神谷は青銅器を中心とする遺跡発掘の成果を展示・公開するものと。加茂岩倉は銅鐸を中心とした青銅器文化と。他方、この出雲弥生博物館、依然として仮称でございますけど、これはやはり四隅突出型の全国的にも第1級の考古資料という評価のもとに、平成12年(2000)3月、文部大臣指定によるところの史跡になったものでございます。


 その第1級性というのは、やはり四隅突出型という日本でも特色あるお墓が30前後あるということと、その中に埋蔵されていた副葬品等がまたこれ1級の価値があるものがたくさんあるということ等々から国でも強く関心を寄せ、また、この遺跡の発掘調査の成果を受けた公開、利用について大きな期待も寄せていただいているということでございます。


 この出雲弥生博物館が整うことによって弥生後期の状態から荒神谷につながる道、そして広く言えば、大社の歴博につながる過程の全貌が明らかになってきて、それぞれ特色ある役割を果たしていかなきゃならないということじゃなかろうかと思っています。


 そういう前提のもとでこの博物館の整備でございますが、今の準備状況から言いますと、平成20年度(2008)中の開館には間に合うんじゃなかろうかと。19年度(2007)が本格的な建設のときを迎えるわけでございますので、そういうような目途を持って整備を進めたいと思っています。


 面積でございますけど、延べ床面積が、現在、基本調査、設計の段階でございましていろいろ検討していただいていますけど、3,500から4,000平米以内のもので2階建ての建物を構想、計画しているということでございます。


 この建物については、これからその中身、機能等について具体的に検討するわけでございますが、何と言いましても維持管理費を抑制しながら、使い勝手のいい毎日毎日見学者や学習者で賑わうという場にしなきゃならないという思いでございます。そういう意味では、やはり市内の小中学校の児童・生徒の皆さま方が社会科の勉強のとき、あるいは総合学習の場でここに集団で訪れて日常的に学習教室として利用していただくという方向をとりたいと思っています。そういう意味では、基本的には科学館での利用の形態と同じでございます。そして、場合によっては高等学校の皆さん方は特に古代史の勉強において重要でございますので、カリキュラムを調整しながら高校生の皆さま方にも公開していきたいというようなことも念頭に置いておるものでございます。


 それから、この周辺の環境整備の問題として街灯とか安全管理の問題がございます。このことも防犯灯の設置も含めて考えていかなきゃならないことじゃないかと思います。あの周辺は特に暗くなるとこもございますので、後ほどの質問にも関連してくると思いますけれど、このことも頭に入れていかなきゃならないと思っています。


 先ほどもちょっと触れましたけど、維持管理費の問題が当然出てくるわけでございます。このことについても現在詰めの作業をやっておりますけれど、電気の使用料の抑制とか、効果的な照明の問題とか、あるいは人員配置の問題等について工夫を凝らしていきたいと、こういうふうに考えているものでございます。


 以上、この問題についての答弁とさせていただきたいと思います。


○議 長(寺田昌弘君) 川上議員。


○8番(川上幸博君) 5点目の設計業者の選定はどのようにされたのか伺っておりますが、いかがなものでしょうか。


○議 長(寺田昌弘君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) この設計業者につきましては、先般、実は指名プロポーザル方式という方法で幾つかの実績のある企業の皆さんにお集まりいただきまして審査に付したわけでございます。この審査会の結果、特定の企業、業者にお願いすることになったところでございまして、有限会社ナックさんにお願いするということになったところでございます。


○議 長(寺田昌弘君) 川上議員。


○8番(川上幸博君) 次に、児童・生徒の安全・安心について市長に伺います。


 施政方針の中に「出雲市子ども支援センターに併設された出雲市子ども安全センターと警察の少年サポートセンターが連携協力し、子供たちの安全対策を総合的に推進する。また、通学路の安全確保を重視するとともに、防犯灯整備を推進する防犯ボランティア等市民の主体的な取り組みに対し支援していく」と述べられました。出雲市子ども支援センターは、出雲市と警察が協力して設置されている機関であり、子ども安全センターは教育委員会と警察が協力して設置された機関であると認識しています。


 また、業務内容は、支援センターは学校はもとより広く青少年の自立支援を行うところであり、安全センターは学校の登下校の安全対策や防犯指導を主として行うセンター、サポートセンターは青少年に限らず地域全般的な防犯対策や支援を行うセンターとして設置されたものと認識しています。この3つのセンターが相互に連携を深め、児童・生徒の安全・安心を見守っていただきたいと考えます。


 平成17年(2005)に児童・生徒を対象にした犯罪で通報のあった件数が、声がけは40件余り、わいせつ行為50件余り、つきまとい5件、このほかに盗撮も発生しています。しかし、声がけの中には地域住民の方もいらっしゃいます。地域の世代間におけるコミュニケーションの不足もあると思いますが、このように笑うに笑えないことも事実にあります。ここで地域の見守りボランティアについて質問させていただきます。


 特に新興住宅地などでは自治会への加入率の低下が見られるようになりました。このことにより地域住民のコミュニケーションが減ることになり、見守りの衰退につながっているのではないかと考えます。したがって、コミュニケーションのあるまちづくりを行うことが見守りの向上にもつながり、地域づくりや町おこしにもつながるものと思いますが、市長の考えを伺います。


 あわせて各地域での防犯意識が高まり青パトロール隊が相次いで発足されています。このようなボランティアに対してなにがしかの支援が行われてもよいと考えます。いかがでしょうか。


 また、防犯灯の設置につきまして、従来、町内設置の形で行われていました。平成16年度(2004)より旧出雲市では通学路における防犯灯の市設置が行われたと記憶しております。間違いでしたらまた訂正をお願いします。板倉一郎議員が先日の代表質問の中で防犯灯設置の充実についての質問がありましたが、私も重ねての質問でございます。


 出雲市が広くなり設置要望件数も多くなり財政状態も厳しいとは思いますが、設置基準をいま一度見直される考えはないでしょうか。といいますのは、周辺部では家が近くにあっても木戸道が長く明かりがないに等しいところがあります。また、民家のないところでは100メートル以上離れるともう真っ暗でございます。このような現状が多いと思っております。


 以上でこのことにつきまして見直しが必要と思いますので検討をよろしくお願いいたします。


 最後の質問ですが、加害者を出さないため、また被害者をつくらないために心の教育が必要であり、小さいときからの道徳教育が必要と考えますが、市長の考えを伺います。


 最後に、安全・安心なまちづくりこそが市民の心の安らぎや暮らしやすさにつながってくると考えます。


 以上でこの質問を終わります。


○議 長(寺田昌弘君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) ただいまの川上議員の質問に引き続きお答えいたします。


 まず、安全・安心の要としての防犯の問題がございます。それも特に防犯灯の設置の問題をご指摘いただきました。


 本市では、小中学校の通学路及び住民の生活道路において、夜間の安全確保を図り、犯罪被害を未然に防止するため防犯灯の設置を進めておりまして、特に通学路の安全確保ということを念頭に置き、本年度、平成17年度(2005)は市全体で270の安全防犯灯を設置したところでございます。


 防犯灯の設置基準では、おおむね100メートル以内に街路灯、家及び公衆電話等の照明設備がなく、防犯上必要な場所に置くとしておりますが、要望のあった箇所につきましては、これ以外でも現地調査を行いまして必要と判断したら、基準にかかわらず対応しているということでございます。そういう意味で今後とも基準を絶えずチェックしながら実態に応じて弾力的に対応していきたいという考え方でいるところでございます。


 次に、児童・生徒の安全確保のための見守りボランティアの地域協力の問題でございます。


 新興住宅地等でこの問題が特に要望も多いし懸念もあるわけでございます。現在、各地区においてPTA、社会福祉協議会をはじめとする各種団体が連携して見守りネットワークがつくられ、子供さん方の登下校を中心とした安全・安心のための見守り活動が実施されております。最近では警察等の認定を受けた青色回転灯、いわゆる青パトという車が見守り活動に協力いただいておるわけでございます。まことにありがたいことでございます。


 こうした見守り活動を広げ、安心・安全の地域づくりを進めるためには、隣近所の顔がわかり、ふだんからのコミュニケーションが図られていることが何よりも重要でございます。そのような認識のもとに、市においては新年度から新たに地域振興部という専門の部を設けまして、地域のつながりの大切さを強く訴えながら、町内会の加入促進や、新しいアパート、マンションなどにおける町内会の結成など自治会活動の強化、充実に向けて積極的に取り組んでいく考えでございます。


 また、具体の予算要望等について、特に青パト隊についての財源の問題、油代のこともありますけど、それにかかわらず包括的にある程度財源の支援を考えていかなきゃいけないということでございます。警察当局ともよく相談して臨んでいきたいと思っているところでございます。


 次に、心の教育の必要性、これは不審者を出さないために極めて重要なお話じゃなかろうかと思っております。


 社会的弱者である子供や女性の皆さんの生活を脅かす不審者は、幼少期からの他者とのコミュニケーションの不足があると言われているところでございます。このような不審者を生み出さないためには、子供たちがお互いに認め合うよりよい人間関係の中で、他者への思いやりや自己をよりよく伸ばそうとする心情、社会のために貢献せんとする気持ちなどをはぐくむ心の教育の充実を図る必要があるということでございます。


 それと同時に、学校はもとより、地域や家庭でまずは大人が手本となり、お互いがいたわり合い、助け合う中で人とのつながりの大切さ、人間としてのあり方や子供たちに自らの背中を見て子供たちが育つという思いで対応していく必要があると、諭していく必要があるということでございます。要は関連的にいろんなことを言えるんですよ。こんなことを市長がぶつぶつ言っても問題解決にならんというおしかりがありまして、私はこれは一歩踏み込まなきゃいけないと思っています。


 要するに心の教育、心の教育と言いますけれど、実践型の心の教育、例えば愛読書、心の中にしみ込むいいお話、人を助けたお話、あるいは助けられたお話、世界の名書、日本の名書、涙をもって読んでいただく、こういうことが重要だと思っておりまして、心の愛読書を通じての道徳実践活動、これが私は重要だと思っています。理念ばっかり言っとっても現実には全く対応してきてないというのが実情でございますので、このことは文部科学省当局にも強く迫っているところでございますし、出雲市がお手本となってのヘルパーさんの問題とか、愛読書の活動の問題等々、これからさらに頑張っていかなきゃならない点がたくさんあるわけでございます。よろしくご理解いただき、またご協力のほどよろしくお願い申しあげまして、この問題についての私の川上議員に対する答弁とさせていただきます。


○議 長(寺田昌弘君) 川上議員。


○8番(川上幸博君) 続きまして、地域、学校における児童・生徒の安全・安心について、打田教育委員長さんに伺います。


 打田委員長さんは昨年9月に今岡 進教育委員長の急逝により残任期間を任され、旧出雲市から見れば二度目の委員長に就任されました。地域では自治協会長や浜山中学校の教育振興会長などさまざまな要職を歴任されていますので、地域と学校とのかかわりは特に深くよくご存じだと思いますので、地域から見た学校における生徒・児童の安全・安心の確保について所感を伺います。よろしくお願いします。


○議 長(寺田昌弘君) 内田教育委員長。


○教育委員長(打田義富君) 登壇 先ほどの川上議員の質問にお答えをいたしたいと思います。


 地域、学校における児童・生徒の安全・安心の確保について、私の所感をということでございますのでお答えをいたしたいと思います。


 本市における児童・生徒の不審者事案が発生しており、罪のない子供たちがこのような事件に巻き込まれることに憤りを覚えるとともに、将来性ある児童・生徒がこのような環境の中で育つことには大変危惧をいたしておるところであります。


 家族のため、社会のために努力する大人の後ろ姿を見ることにより、夢と希望を持ち、人に優しく、思いやりのある大人に成長してほしいと願っておるところであります。


 平素より各地域のボランティア事業所等の皆さんには、子供たちの安全の確保にご尽力をいただいておることに心から感謝を申しあげます。


 今後、私も引き続き市民の皆さんとともに地域の子供は地域で守り、育てるという高い意識のもとに、出雲市ならではの人と人とのつながりにより犯罪が起きない、また起こさせない安心で安全なまちづくりになお一層推進してまいりたいと思っておるところでございます。


 なお、ここで皆さんに一言お願いを申しあげたいと思いますのは、最近、全国でも大変痛ましい殺傷事件が発生をいたしておるところでございます。これらの事件の大半は、大人がやっておるわけでございます。本当に純粋な何もわからない子供をあのような無残な殺傷事件がなぜ起こるのかということでございます。これは大人がやっておることでございますから、大人自らが反省をし、そして、このような社会をだれがつくったんだということに責任を持つべきではないかなというような気持ちがいたしておるところでございます。


 私は、大人の世界にも、最近特に人を敬ういわゆる尊敬の心、もう1つは感謝の心、そして、反省の心を持った人が非常に少なくなってきたということでございます。先ほど市長さんもおっしゃいますように、地域の皆さんが本当に信頼し合って心の底から話し合えるようなコミュニケーションの場がないわけではございません。あってもそこまでお互いに話し合いができないという本当に寂しいような時代が来たなということで、本当に私も将来を心配いたしておるところでございます。地域の安全もやはり大人が責任を持って守ってやるべきが当たり前だと私は思っておるところでございます。


 私の所見の一端を述べて答弁とさせていただきます。ありがとうございました。


○議 長(寺田昌弘君) 川上議員。


○8番(川上幸博君) 続きまして、学校における児童・生徒の安全・安心の確保と不審者対策について伺います。


 2月6日に出雲商工会議所の主催で安全・安心について立正大学の小宮信夫助教授が講師として講演が開催されたのはご存じだと思います。私も参加したかったのですが所用ができて参加できませんでしたので執筆された本を買わせていただきました。その中に通学路の安全マップについて記述がありました。市長への質問の中でもありましたが、わいせつ事件やつきまとい事件がこの出雲市でも多発しています。全国的に見ても都会地でしか起こらなかったようなことが、昨年、広島県や栃木県でも発生しました。


 小宮助教授の本に、入りやすい場所、見えにくい場所での犯罪が起こりやすいとあります。このことは犯人がだれにも怪しまれず行動し、そして逃げやすい、またひそかに隠れることができ発見されにくい、ですからこのような場所を探してターゲットを絞り込んでいくとあります。


 このような事柄を頭に置かれまして各小学校においては通学路の安全マップづくりがされていることと思います。マップづくりは出雲市こども安全センターが教育委員会と連携して作成されていると伺っていますが、どのような方法で作成されたのか伺います。


 保護者が中心となれば親の目線でつくられ、子供たちが主体ならば子供の目線で作成されますので、草丈の高い草むらでも要注意地点となると思います。また地域の住民も一緒に作成されれば、より精度が高く、関心度も地域全体に広がってくると思います。その上子供を地域で守り、地域ではぐくむことにもつながってきます。マップづくりの中で教育委員会として1人で10分以上歩いて帰宅する生徒・児童の数を把握していますか。また、このことについてどのような対応が図られていますでしょうか伺います。


 先ほど地域との連携が必要だと言いましたが、教育委員会としてどのような地域連携が図られているのかもあわせて答弁をお願いします。


 中学生や高校生の部活動で遅くなった生徒の帰る時間は概ね7時以降だと思います。夏ならばまだ明るい時間ですが、冬ならばもう真っ暗です。防犯灯の設置促進はもちろんですが、このほかに対策はないものでしょうか。何かよい考えがあれば示してください。


 最後の質問になりますが、先ほど市長にもお尋ねしましたが、加害者を出さないために、また被害者をつくらないために心の教育が必要であり、小さいときからの道徳教育が必要と考えますが、教育長の所感を伺わせてください。お願いします。


○議 長(寺田昌弘君) 黒目教育長。


○教育長(黒目俊策君) 登壇 川上議員のご質問の学校における児童・生徒の安全・安心の確保としての不審者対策についてお答えしたいと思います。


 最初に、学校の安全マップのお尋ねがございましたが、地域の安全マップというのは、犯罪者に犯罪の機会を与えないことによって犯罪を未然に防止しようとする考え、犯罪機会論というのがございます。この犯罪機会論というものは、犯罪性が高いものでも犯罪機会がなければ実行し得ないという、機会がなければ犯罪なしと、こういうことを教育に応用したものでございます。


 安全マップは、市内小学校38校すべてで作成をされておりまして、中には危険な場所を子供自身が理解するように、地域、保護者、そして教員はもとよりですが、そうした協力を得ながら児童の視点に立った安全マップづくりを実施しているところでございます。


 議員からもお話がございましたように、2月の6日には出雲商工会議所主催で、この安全マップづくりの日本の第一人者でございますが、立正大学の助教授の小宮信夫先生の安全・安心のまちづくり講演会が開催をされました。各市内小中学校の教職員もこれに参加をして、その理論と手法を学んだところでございます。


 それから、議員からは安全の立場から1人で歩く時間が10分以上の子供が何人ぐらいいるのかということのお尋ねでございましたが、歩いて登下校する児童・生徒については、地域の実情によっていろいろ異なってまいります。中山間地域もあれば、また田間地もあるということですが、全くこの10分以上の子供さんがいないという学校もあれば、中山間地では学校の3分の1程度が10分以上というところもありまして、通学距離が小学校よりも大きくなる中学校の場合はさらに増加傾向もございます。


 そうした中で学校とPTA、あるいは自治協会、さらには見守りパトロール隊などの皆さんが連名で児童の安全確保の協力依頼の文書をその地域の全世帯に配布すると。大津地区などにもそういう例がございますが、そういった地域との連携強化が今進みつつある状況で感謝をしているところでございます。


 それから、2点目として、夕方7時以降の下校時の見守りが不十分ではないかというご指摘でございます。


 この下校時の見守り体制につきましても、各地域のお話に出ておりますようなボランティアの方々、あるいは事業所の皆さん、地域の子供は地域で守り、育てるという高い意識のもとで子供の安全の確保のためにご尽力をいただいているところでございます。


 また、そうした皆さん方のご努力もございますが、まずもって子供自身が被害に遭わないようにさまざまな体験も交えた、先ほど話が出ておりますような地域安全マップを自らつくっていくということ、あるいは防犯教室というようなことも各学校で警察から来ていただいていろいろと実践をしております。実際に何か不審者が出ますと、声も出ない、足も動かないということがあるようですから、そういったことを直接やっていく体験的なことも防犯教室として実施をしております。何よりも小中学生の発達段階に応じた防犯意識と危険の予測、回避する対応能力というものを身につけさせていくことが重要と考えておりますし、今後もそれについて努力をしてまいりたいと思います。


 それから、議員からは、市長、教育委員長にもお尋ねがございましたが、不審者を生み出さないための心の教育について、私の考えをということでございますが、一人一人の人権を尊重し、相手を思いやる心、さらには善悪を判断する力をはぐくむ心の教育が不審者を生み出さないためにも重要ではないかと考えております。


 各学校における道徳の時間、あるいは体験的学習、さらには学校行事などさまざまな活動場面で相手の立場に立って考える、さらには協力してやり遂げようなど、そうしたことを大切にして実感的に子供にこのことがわかっていただけるように指導しているところでございます。


 このような心や力というものは幼少期からの肌と肌の触れ合い、あるいは温かい人間関係、そういったものを構築していくこと、また、豊かなコミュニケーションが体験できる、こういった地域での活動を通じてこういったものがさらに醸成されるのではないかと考えております。


 これからの出雲の子どもたちは、心豊かな人間性を持つ、さらには健全に育つためには、再三、教育委員会でお話が出ております、やはり地域・学校・家庭、この三者が協働してこの考え方に沿って地域の子供は地域で育てていくことが何よりも大切だと考えております。今後ともそうした方向で努力をしてまいりたいと思います。


 以上、お答えさせていただきました。


○議 長(寺田昌弘君) 川上議員。


○8番(川上幸博君) 次は、確かな学力の向上について伺います。


 文部科学省の中央教育審議会の義務教育特別部会は、平成17年(2005)2月より会議が開催され、その中において子どもの現状、学力問題、教育内容など審議されていました。審議会が10月に終わり新たな答申が出されています。平成14年(2002)4月よりゆとり教育ということで学校完全週5日制がスタートしました。しかし、学力低下がここ近年叫ばれ、ゆとり教育への批判がされるようになりました。また、国際的な学力調査においても、成績中位層が減少し、低位層が増加していることも明らかになっています。


 このたびの答申の中では、生きる力と確かな学力についてこのように述べられています。「基礎的な知識、技能を徹底して身につけさせ、それを活用しながら自ら学び、自ら考える力などの確かな学力を育成し、生きる力をはぐくむことは今後も引き続き重要である」とあります。確かな学力は、義務教育の質の保証や向上させることが明確になっていると考えます。また、学力が児童・生徒に確実に身についているかどうかを保証する仕組みの整備が課題になっている。これはまさに出雲市で行われています学力調査を示しているのではないかと思います。


 さらに学習指導要領の見直しの中に、読み書き、計算などの基礎・基本を確実に定着させる必要から、国語、算数、数学の授業時間数の増加が図られるとあります。さきに申しましたが、学力調査が2年間出雲市において実施されていました。2月には今年度の調査も行われました。この調査を継続していくことが基礎学力の把握にもつながり、学力の向上にもつながってくると考えますが、来年度よりは市単独ではなく、島根県において行われると聞いていますが、調査学年等に違いがあるのかどうなのか伺います。


 2点目として、少人数ではあると思いますが、基礎学力不足の生徒がいると聞きます。教育委員会としてはどのように受けとめられているか伺います。


 3点目ですが、学力向上対策は各校によりそれぞれ違うと思いますが、学力不足の生徒・児童への指導はどのように行われていますか伺います。


 最後の質問ですが、スーパーイングリッシュ事業などいろいろと力を入れられていますが、漢字や九九の掛け算など基礎的な教育をもっと徹底すべきと考えますが、いかがでしょうか。


 子供たちが授業に対する意欲をどのように持たせるのか、また、子供たちが全身でぶつかり、体で会得しなければ学力の向上はないと思います。授業の前には先生も今まで以上に大変になり、事前準備が必要になってくると思います。また、学び方がわからない児童もいるのではないかと推察しますが、いかがでしょうか。子供と本当に向き合ってこそ確かな学力が育ち、生きる力をはぐくむものと思います。


 以上でこの質問を終わります。よろしくお願いします。


○議 長(寺田昌弘君) 黒目教育長。


○教育長(黒目俊策君) 登壇 川上議員からは学力の問題でご質問いただきました。


 まず、来年度の学力調査ですが、県で行われるということでございます。これまで旧出雲市で2回、旧平田市で1回、今年の1月13日に合併して初めて全市統一の学力調査を実施しました。


 来年度の考え方ですが、本県の小中、あるいは高校生の学力低下傾向の中で、平成18年度(2006)は全県一斉に小中学校の学力調査を実施することとなりました。これまで出雲市でも、あるいは旧平田市でも児童・生徒の基礎学力の総合的把握と学力向上に結びつけるという趣旨でやってまいりましたが、新年度から県下の一斉の学力調査に出雲市としても参画したいというふうに考えております。


 これの調査対象学年、あるいは教科でございますが、小学校3年生から中学校3年生まで、これは一緒でございます。そして旧出雲市、平田市と同様に生活アンケートも実施される予定でございます。


 出雲市と県の調査との違いですが、調査の実施時期が旧出雲市においては1月の調査、県下一斉の18年度(2006)は5月上旬の予定と伺っておりまして、この関係から中学校1年生の英語が行われないという状況が出てまいります。その他のことはすべて旧出雲市と全く一緒でございます。


 それから、この事業の事業主体は島根県でございまして、事業費の2分の1を県の方が参加負担として負担するという考え方でございます。


 それから、人数は少ないと思うが、基礎学力不足の生徒がいると聞くが、委員会としてどのように受けとめているかということですが、これまでの学力調査、また先般の1月13日に実施しました学力調査結果の速報からも基礎学力が不足している児童・生徒さんがおられます。これらの子供たちに対する特別な対応が必要だと認識しております。


 これまでは学力調査をした結果を細かく分析をしてそれぞれの子供さんに応じた特別な指導も行ってきておりますが、このほか週末、各中学校区、これは旧出雲市の場合ですが、各中学校区単位で行ってまいりましたウィークエンドスクール事業、これも新年度はエリアを拡大することも検討しながら進めてまいります。


 今後は、小中一貫教育の推進によるカリキュラムの抜本的な見直し、具体的には各教科の学習内容を精査することによって9年間の一貫した教育ということの視点から、補充的学習、あるいは発展的学習が随時実施できるように一貫した考え方で子供たちの学力の向上、定着を目指してまいりたいと考えております。


 それから、この学力向上対策、これは各学校ごとに対応が違うということは、当然その学力調査の結果、各先生が個々に指導した内容、子供さんの成績というのはすべて返ってまいりますので、それをどう活用するかというのが実はこの学力調査の実質的な意義でありますが、学力調査の結果については、教育研究所内に検討チームを編成しておりまして教科ごとにその詳細分析を行っております。そして、子供たち一人一人の学習課題を明確にして、その実態に即した学力向上対策を行っております。その具体の内容としましては、算数などの計算会、あるいは書き取り大会、また学習習慣の定着も進めております。こうした取り組みの中で放課後や長期休業などを利用して個別的な指導学習も行うことによりまして子供たちが自信を持って授業に臨むことができるよう指導を行っているところでございます。


 それから、スーパーイングリッシュなどにも力を入れておりますが、さらに議員からは漢字や九九など基礎的な教育を徹底すべきではないかというお話がございました。全く同感でございまして、スーパーイングリッシュも毎日毎日の30分ずつの語学の定着、繰り返しということをやっておりますが、各学校においても先ほど申しあげましたような個々の分析結果に基づいて、朝学習やら定期テスト、とにかく繰り返しトレーニングをするということによって基礎学力を身につけていただけるように努力も進めております。今後ともそうした方法で基礎学力の充実に努めてまいりたいと考えております。


 以上、お答えをさせていただきました。


○議 長(寺田昌弘君) 川上議員。


○8番(川上幸博君) 先ほど教育長さん言われましたが、本当笑うに笑えないような話もございまして、16歳過ぎますと、単車といいますか、原付の免許証を取りに行く子がおります。その子たちがたまたまテストを受けるとき漢字が読めないということで、そのテストには漢字で書いてあるテストと平仮名がふってあるテストがあるそうです。平仮名がふってあるテストにはほとんど在日といいますか、外国籍の方が受けられるそうです。それは皆さんの前で平仮名のテストありますけどどうですかと言われたときに手を挙げてもらうようになっているらしいです。それがたまたま中学校を卒業しているにもかかわらず、漢字が読めないがために、本人も恥ずかしいと思っているのだと思いますけど、漢字のテストで受けて何回もそれをやっているみたいですけど、3回、4回では合格できなくて、本当7回、8回、10回ぐらいまで受けている子もいるらしいです。ですから切実な子もいっぱいいると思うんです。


 小学校2年、3年のときの基礎が本当にできていないからこそ、そういう中学校を卒業してから特にそういうふうなことになると思います。自分の責任だと思いますけど、やっぱり学校の方できっちり基礎学力のことを学ばせたり、どのような勉強の仕方を教えるのかと、これが一番必要になってくるんじゃないかと思っておりますので、今後とも教育委員会、また市長部局の方からも学校の先生に対してまたそういうふうな指導とか、いろんな面で指導をやっていただきたいと思います。


 以上で質問を終わります。ありがとうございました。


○議 長(寺田昌弘君) 以上で8番、川上幸博議員の質問は終了いたしました。


 一般質問を続けます。


 20番、萬代弘美議員。


○20番(萬代弘美君) 20番、日本共産党の萬代弘美でございます。


 私の質問時間は12分しかございませんが、貴重な時間を使いまして私は小泉構造改革のもとで情け容赦ない弱者の切り捨て、また地方切り捨てが行われていることに対し、住民の最も身近な行政であります出雲市政が市民の暮らし、福祉を守る、その立場、防波堤となって積極的な対応、また施策に取り組まれよう求め、質問に入りたいと思います。


 最初に、介護保険についてです。


 1点目は、介護保険料の問題です。


 出雲市の保険料は4月から見直しにより現行3,986円から12.4%の値上げで4,480円になると一昨日の新聞報道がありました。出雲市では昨年3月に合併を機に18年度(2006)の保険料見直しを先取りをして旧市町で19%から40%もの大幅な値上げを行ったばかりです。さらに今回は4月から国の税制改正で高齢者の非課税優遇措置が廃止をされ課税対象が拡大されたことに伴いまして、出雲市でも65歳以上の19.8%、5人に1人、7,114人の方が介護保険料の値上げやサービス利用料の自己負担が上がるなどの影響を受けます。新たに課税対象になることで保険料が基準額の70%から125%へ1.8倍にはね上がるケースも生まれます。2年間は激変緩和措置がとられますが、大幅な負担増は避けられません。かつてないほどの保険料の値上げを西尾市長はどのように受け止め、国に対する働きかけをされたのか、国に負担を求めつつ、緊急避難的には市の一般財源からの繰り入れで保険料の値上げを抑え、低所得者対策に真剣に取り組むことを強く求め伺います。


 2点目に、利用料の問題です。


 10月からの介護保険施設の食費、居住費が全額自己負担になったことによる影響について、12月議会の答弁で「7施設の調査結果では2施設で4人の方々が利用日数を減らしていらっしゃいます」と既に深刻な問題が起きている実態を述べ、今後さらに利用者への調査を進めることを約束されました。


 その後、島根県の調査によりますと、県内では38人が経済的理由で施設を退所したことが今月2日に発表されております。全国の自治体では緊急に独自の利用料負担軽減策など実施をしています。長年地域社会を支え尽くしてこられたお年寄りが1人として路頭に迷うことのないように、その後の調査も踏まえ市長の責任において高齢者の尊厳を守る介護保障を強く求め伺います。


 以上で1番目の質問を終わります。


○議 長(寺田昌弘君) 西尾市長。


○市 長(西尾理弘君) 萬代弘美議員のご質問にお答えいたします。


 まず、介護保険料の問題でございます。


 このことは施政方針でも述べておるわけでございますが、介護保険の拠点施設の整備、サービスの水準を下げない、そして、社会全体としてお互いに支え合いながらこの制度を堅持するというような状況の中で、どうしてもこのたび介護保険料の増額負担についてご協力いただかなきゃいけない状況になっているという一般的なお話をいたしました。


 基本的な背景として、国に対しては、国、県の負担率を引き上げてくれということを市長会等を通じて強く働きかけ要望を続けております。実は介護保険の制度が発足するときから、全国市長会では、これは市がやることなのか、少なくとも地方自治体で県の仕事として受けとめるべきではないかということを声を大にしてお互いに議論しておったわけでございますが、最終的には市の行政でやってほしいということになりまして我々としてはその責任を痛感しているところでございます。


 ご承知のとおり、この介護保険の制度は、社会全体で支え合って家庭における介護負担の軽減を図ろうと。財源については、国、県、市も対応するけど、やはり基本的には受益者である被保険者の方にも拠出していただくということが基本とされているところでございます。


 そういうような中で、一般財源の投入で介護保険料を軽減するということについては、原則として現在この制度上なじまないという中で、保険料については半分を公費で負担して、そして、被保険者の方にも応分の協力をしていただくという中でやっておるわけでございまして、今回の保険料の改定に際しても本当に心苦しく思っているところでございます。ただ、新聞で報道されているのはちょっと意を尽くしておりませんので、あのコメントは全く私の意に反するところでございます。この制度を維持するために我々はやむを得ずご負担をお願いすると。


 出雲市の現在の状況で言いますと、施設介助の充実度合は他の市よりも進んでいると、充実していると、これはいろんなデータでお調べになっても結構でございますけれど、それらの施設についてさらに充実を図っていこうと、介護保険の施設介護を充実していくということの中で利用料も上がってくるということでございます。そして、この出雲市に提供している介護のサービスは低下させないと、現状を維持していくという前提を出すならば、このたびの改定は何とかお願いしなきゃいけないと。はっきり言いましてこの問題については市政フォーラム等でも意見は出ておるわけなんです。合併したからかえって高くなったという認識もあるやに思いますが、それはとんでもない違いでございまして、市単独、町単独でやっていったらもう本当に厳しいところは今の倍額になっても足らなくなっているわけでございます。


 旧出雲市、旧町の段階では、出雲と多伎と湖陵と佐田、4地域で先行してやったんです。これはもう介護保険のそれぞれの町単位で大変だと、一緒になってやろうということで合併に先立ってそれもやっておるわけでございます。合併したからこそ現在の水準におさまってきているということもまたご理解いただき、今回の改定が向こう3年間の水準になるわけでございますが、その先のことは国の介入、国の支援をもっと強化しなきゃならないということを主張するわけでございまして、今後ともその方向でこの介護保険制度を堅持していくという前提にしたいと思っています。


 そして、被保険者の皆様方の水準が本当に耐えられない、難しいという事例については、特別の我々の思いで言えば、18年度(2006)か19年度(2007)、この段階においての経過措置といたしまして保険料率の激変緩和措置も行っていこうとしているところでございます。もとより生活保護世帯等の皆さん方に対しては別途また考えていかなきゃならないということでございます。


 次に、高齢者の生活実態を無視した保険料、あるいは大幅な値上げを見直して負担軽減など安心して利用できる保険制度の確立に向かって、特に利用者の負担増によって経済的理由で施設を退去するというようなこと、あるいはサービスの利用理解などが行われているというような実態をどう見るかということでございます。


 昨年、平成17年(2005)10月から施設サービス利用者の居住費と食費が自己負担になったことについては、地域の広報や介護保険通信などを利用した周知や、施設入所者、家族、職員への説明、ケアマネジャーへの説明会などで制度の周知に努めてきたところでございます。


 市の実態調査では、老人保健施設や療養型医療施設の相談員を対象に利用者負担に関しての相談の有無などの調査を行ったところでございます。また、在宅のケアマネジャーには、居宅サービスの利用相談状況についても調査を行いました。その結果、老健や療養型では、居住費と食費の自己負担を理由に退所した事例は、平成17年(2005)10月から18年(2006)1月までの4カ月で8件ありました。退所に当たっては、施設の職員と在宅のケアマネジャーとが連携をとりながら、本人の状況、介護サービスの提供量等総合的なマネジメントを行いまして在宅復帰が可能と判断された事例も多かったということでございます。


 また調査では、短期入所生活介護、ショートステイの利用日数を減らしたいという相談が多かったということでございます。サービス利用の実績からは、介護保険施設については、利用人員、利用日数とも大きな変化はなく、実績面からは影響は伺えなかったと。しかし、ショートステイについては、利用人員、利用日数の多少の減少傾向が見られたと、経済的側面と同時にケアマネジメントの見直しの契機となった一面もあったと思われます。


 市としても今後、個別相談の一層の充実によってケース・バイ・ケースで対応していきたいと、こういうふうに考えているところでございます。


 以上、答弁とさせていただきます。


○議 長(寺田昌弘君) 萬代弘美議員。


○20番(萬代弘美君) 私は短い時間で質問しましたのでもっと短く答弁をいただきたかったんですけれども、今、答弁を聞いておりますと、これまで私、去年の値上げのときから毎議会この問題を、今回の値上げも予測しまして質問をしてきました。私はその間にやっぱり何らかの努力をしていただきたいというふうに思いましたけども、今、答弁を聞いておりますと、毎回同じような答弁をなさっております。国や県にも要望していくといったことについてつけ足し的な答弁があったわけですけれども、私はそれはやっぱり今この事態が高齢者の皆さんにどんなに大変な負担になるのかという認識がやっぱり市長さんには足りないんではないかというふうに思います。


 この5年間で介護保険が始まってから高齢者の皆さんには介護保険料として18億円余りの保険料がかかっております。今回12.4%に値上げがされますと2億540万の負担が新たにかかってくるわけですよね。やっぱりこれは私は老後の安心と言って制度を導入しておきながら、どんどん保険料は値上げをする。そして、施設に入りたくても入所できない、こういったことは私は高齢者の〇〇にも近いやり方だと思います。私は、ぜひこの実態を認識していただきまして、強く国や県に働きかけるとともに、独自の努力をお願いします。


○議 長(寺田昌弘君) 以上で20番、萬代弘美議員の質問を終わります。


 お諮りいたします。


 本日の会議はここまでとし、延会といたしたいと思います。これはご異議ございませんか。


 (「異議なし」と言う者あり)


○議 長(寺田昌弘君) 異議なしと認めます。


 本日はこれにて延会といたします。


 ありがとうございました。


 午後1時58分 延会





 地方自治法第123条の規定により、ここに署名する。








          出雲市議会議長    寺 田 昌 弘





          出雲市議会議員    石 川 寿 樹





          出雲市議会議員    原   隆 利