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平成20年9月定例会(第7号) 本文




2008年10月03日:平成20年9月定例会(第7号) 本文

       午前10時00分開議
◯議長(鉄永幸紀君)ただいまの出席議員数は、定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程は、県政に対する一般質問並びに議案第1号から第47号までに対する質疑であります。
 それでは、議案第1号「平成20年度鳥取県一般会計補正予算」から第47号「専決処分の承認について」までを一括して議題といたします。
 これより、一般質問並びに質疑を行っていただきます。
 4番尾崎薫議員


◯4番(尾崎薫君)(登壇、拍手)皆さん、おはようございます。えがりての尾崎薫でございます。
 早速質問に移らせていただきます。きょうは公安委員長にお越しいただいて、ありがとうございます。
 まず第1点、外国語による自動車運転免許取得試験の早期実施を公安委員長にお聞きいたします。
 現在、鳥取県には、4,800人ほどの在住外国人がおられます。国際化の時代と言われて久しいですが、在住外国人は留学生、その家族など、そしてまたさまざまな専門職、研修生、そして今後は看護師などで仕事をされるなど、全国的にますますふえる傾向にあります。私たちが海外に滞在する場合でも、また逆の場合でも、外国人がその国に安心して滞在できるかどうかは、その国の成熟度、文化の高さのバロメーターだと言えます。
 在住外国人の対応に関しては特に言語が問題です。DVも含め警察のかかわるさまざまな相談、防犯等の情報提供、事故や事件の事情聴取、裁判など多くの場面で外国語での対応が必要な場合がありますが、どのような基本姿勢をお持ちか公安委員長にお聞きいたします。
 次に、一昨年9月議会で、海外帰国生徒、外国籍生徒の高校受験に対して、学力検査と選抜における配慮が必要と質問いたしました。幾ら知能が高く意欲があっても日本語での受験というハードルが高過ぎ、あきらめざるを得ない子供がいるのです。帰国来日3年以内の生徒に対しては、学力検査において入試科目減や時間延長等、また選抜においても、本人の意欲、関心も考慮するなどの配慮がなされることになりました。学校教育の面での評価すべき前進です。
 一方、日常生活においてはどうでしょうか。例えば、自動車運転免許試験でも同様のことがあり得ます。外国から日本に来た方でなくとも、鳥取県で暮らすには特に家庭を持ちながら小さな子供を産み育てようと思うと、自動車運転免許は必需品であると言えます。特に、公共交通機関の便がほとんどない郡部で暮らす場合、働いたり、子供を保育所に迎えに行ったり、検診や医者に連れていったり、買い物に行ったりといった日常生活は、車なしではほとんど無理です。しかし、運転免許の取得には、外国から日本に来て日が浅い人にとっては、実地試験には受かっても、日本語での学科試験がハードルになってしまう場合が多いのです。
 県外では英語で試験を受けられるところもあります。鳥取県として、国際時代に対応し多様な受験生に配慮している教育委員会の方針について、公安委員長はどのように考えていらっしゃるでしょうか。また鳥取県においても、早期に外国語の筆記試験を導入することについての所見もあわせてお伺いいたします。
 2番目に知事にお伺いいたします。うつ病と自殺予防及び自死遺族の支援についてです。
 この9月10日は世界自殺予防デーでした。鳥取県でもとりぎん文化会館で6日にシンポジウムが開かれ、会場内、会場外のテレビ視聴もあわせ、約230名の参加があったそうです。自殺に関して、私は06年の6月に取り上げましたし、また昨年11月議会では澤議員も取り上げられました。しかし、自殺には社会の問題が深く絡み合っており、予防に即効果があるわけでもありません。一向に減らない自殺者数を前に、全国の遺族やNGOからの熱心な訴えがあり、ようやく2年前の06年に自殺対策基本法ができました。
 昨年、全国で3万3,093人の自殺者がありました。10年連続で3万人を超えています。県内では191名の自殺者があり、2日に1人亡くなっていることになります。この10年間では全国で30万人以上が亡くなっており、これは鳥取県の人口の半分以上です。また自殺未遂はその10倍あると言われ、その家族を含めると何と1,000万人以上の方が自殺に関して苦しんでいることになります。
 自殺の直前はうつなどの心の病だったかもしれませんが、多重債務、いじめ、長時間労働など社会的要因がうつ病を引き起こし、心理的に追い込まれた末の死であることが多いのです。その背景に何があるかを知ることなしに対策は立てられません。
 内閣府が昨年初めてつくった自殺対策白書では、自殺を単に個人の問題ととらえていた、遺族の支援策がなかったと、今までの政策を率直に反省しています。この白書を知事はどうとらえておられるでしょうか。
 また、企業の労働者のメンタルヘルスの実態調査、うつ病に関する理解と早期発見、早期治療のための対策、遺族への支援などやるべきことは多々ありますが、鳥取県では今後どのような対策を講じる必要があると考えておられますか。知事にお伺いいたします。
 3点目、保険医療制度の公正で透明な運用について知事にお伺いいたします。
 昨年、医療法人大淀会に対し鳥取県では、1989年以来19年ぶりに保険医療機関指定と医師4名の保険医登録取り消しがなされ、大淀会は廃業し、入院患者の皆さんの転院など大きな社会問題となったことは記憶に新しいところです。それ以来、この1年数カ月の間に県内で診療報酬の不正請求等で保険医療機関指定及び保険医登録の取り消しが3件ありました。これは社会保険事務局がその役割を果たそうとされているからだと思いますし、不正請求は許されるべきではなく、厳正に調査や指導をし、公正に対処していただきたいと思っています。
 さて一方で、保険医登録取り消しに関連した医師の自殺が県外で起こっていることは大変に残念で悲しい思いがいたします。1993年に富山県の内科医が37才の若さで自殺いたしました。指導医療官の威圧的な指導を苦にしたものと言われています。その後、厚生労働省は指導、監査のあり方の見直しを始めました。しかしながら、見直し後も改善が不十分であったのか、昨年、東京で個別指導を受けていた歯科医がまた自殺されました。保険事務局は個別の件については話せないとしていますが、その歯科医は、歯科医師協会に対して保険事務局の指導が大変に威圧的、恫喝的なものだったと伝えており、歯科医師会会長はその医師は指導で精神的に非常に追い込まれており、翌年、監査の呼び出しを受けたときは危ないなと感じたと述べておられます。富山の事件が生かされていなかったのでしょうか。
 この10月から社会保険庁は解体され、仕組みは多少変わります。しかし、実際に県も指導、監査には3名ほどの職員がかかわりを持ってきました。先ほどの例は県外のことですが、知事はこのような痛ましい事例についてどのような所見をお持ちか伺います。
 これで第1回目の質問を終わります。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)尾崎議員の一般質問にお答えを申し上げます。
 まず、うつ病と自殺予防につきまして御指摘がございました。内閣府が昨年初めて自殺対策白書をつくった、この白書についての考えとか、また鳥取県で今後どのような対策を講じる必要があるのだろうかと、こういうお尋ねでございます。
 自殺対策については基本法が平成18年にようやく国のほうでできまして、自殺に対する社会全体での取り組みが必要だという認識が国全体で深まっていると思います。それぞれの地域でも地域独自の取り組みが進められつつあるような現状の中で、今、議員が御指摘になりましたが、内閣全体で政府全体で自殺対策に取り組もうと自殺対策白書が取りまとめられたところでございます。
 目指すところは生きるということ、生きやすい社会を目指さなければならない。そして、みずからの問題について率直に語ることができる、周りの人が気づくことができる、そういう社会をつくらなければならない。
 また、いろいろなネットワークを張ることで相談先ができたり、それから精神科医などのそうしたネットワーク的なトータルでの支援、そういうものも充実していく必要があるだろうと、いろいろな方向性が白書の中で示されてきていると思います。今、ようやく平成18年に始まった自殺対策基本法の取り組みの端緒でございますので、これから地域としても本腰を入れて取り組まなければならない、そういう状況だろうと思います。
 鳥取県のこれからの対策の方向性はいかがかというお話でございますが、鳥取県もやはり自殺者がふえる傾向にあります。これは傾向ということでありますけれども、例えば昨年でいえば、191人の方が自殺によって命を落とされています。これは過去3番目の高さでございます。過去最高は193名というデータもございます。昔は、不慮の死と言えば交通事故などがすぐ頭に思い浮かんだものでありますが、その昨年の状況で言えば交通事故の5.6倍が自殺で亡くなられた方々だと。これに対する社会的なアプローチを整えていかないと安全、安心して生きていける、本当にぬくもりのある地域社会ということにはならないのではないかと思います。
 参考になるだろうと思われる他県の例も出てきております。例えば、かつて自殺の率が一番高いと言われたのが秋田県でありました。その秋田県ではそうした汚名を返上しなければならないと考えて、モデル的な市町村の取り組みを後押しをすることをやってきたわけです。例えば地域における心の健康診断でありますとか、巡回相談でありますとか、そういうさまざまなアプローチをしたわけでありまして、当県としても学ぶべきものは多いのではないかと思っております。
 県内でも幾つか取り組みを始めていまして、最近ではいわばゲートキーパーが大事だと。すなわち最初に相談に行く先とか、それから最初のプライマリーなケアを行うそういう体制が大切ではないかということです。
 現状を申し上げれば、全国的な趨勢として残念ながら自殺をなさる方のうちの4分の3の方は心の病があると言われております。そういうデータであります。さらに、その約半分がうつ病というように診断をされている、これが現実のデータであります。ですから、かかりつけ医の間でふだん行くようなお医者さんで、なかなか精神科医に行くというのはまだ敷居が高いという感じもありまして、精神科医のお医者さんもおられるのでちょっと恐縮ですけれども、そういう社会的な状況もあるわけでありまして、まずかかりつけ医、内科医とかいろいろなお医者さんがございます。まず体調に出てくるものですから、体調が悪いなといったときにそうしたネットワークの中に紹介してのせていくとか、かかりつけ医の認識を高めていただくことがまず一つであろうかと思います。また、精神科のお医者さん方のネットワークづくりとか、もう一つ大切なのは実際に自殺者がふえてきている中で、残された家族に対するケアの問題も出てきていると考えております。
 鳥取県では少しずつ、少しずつこうした取り組みを始めてきて、今ようやく精神保健センターのお医者さんが中心となりまして、自死遺族の皆さんが定期的な集まりを持つようになってきております。ことしに入りましてそういうようなことも生まれてきました。今後はこういう取り組みを民間ベースが中心になるかもしれません。それをだんだんと活発といいますか、セーフティーネットとしてふさわしい体制に整えていって、万が一のときに支え合うことができる状況を地域の中でもつくっていかなければならないと考えております。
 次に、保険医療制度の関係で保険医の登録取り消し、個別指導に関連して自殺者が出ている、社会保険事務局による恫喝的、威圧的な指導があったと言われているが、こういう事例についてどういうふうに考えるかということであります。
 結論的に、率直に申し上げればこうした自殺にまで追い込まれるようなそういう取り調べといいますか、監査というものは避けられるべきであると思います。よくいいますのは、罪を憎んで人を憎まずという言葉もあります。やったことが悪いこと、それ自体はそうであって、その罪は徹底してなくしていかなければならない社会的な害悪であると。しかし、人間に最終的には基本的な個人の尊厳もあるのも片方で事実である、その人の暮らしや命までとってしまうことが果たして必要かどうかというのは、常に考えなければならないことだろうと思います。保険医療制度の適正を保たなければならない意味で、通常の保健指導やあるいは監査、これも十分やっていかなければならないのも事実です。議員のほうから御指摘がございましたが、社会保険庁が解体をされることになっています。その第一番目として、これまでの政管健保、政府管掌の健康保険から、協会けんぽに移行するのが始まりました。社会保険庁の仕事の一部が協会のほうへと移ったわけであります。
 それで、各県で医療費の保険料の違いが出てくる仕組みになっています。鳥取県は全国的に見てやや高目、極端に高目ではないですが、やや高目の県というように試算が今出ているようであります。
 こういうように考えますと、無駄な医療の支出というものを不適正なものは抑えていかなければならないというのも事実でありまして、そういう意味で保険医の指導や監査というものの重要性というのが損なわれてもならないわけであります。この辺が難しいところでありまして、平成5年の富山県の事例なんかもありまして、最近ではそうした監査に行くようなときには地元の医師会の方々が立ち会うのが通例というか、取り決めのようになっておりまして、当県でもそういうように行われてきております。そうしたさまざまな行き過ぎにならないような防止措置、一定の措置はとりながらも監査や指導というものも的確にやる必要があるだろうと考えています。中心は、社会保険事務所という仕組みは今後も変わりません。しかし、県も国民健康保険、それから後期高齢者医療制度、それに関する保険医の指導という我々の業務もございまして、一緒に随伴して出かけさせていただくと、主体的には社会保険庁のほうでありますけれども、そういう仕組みになっておりますので、私たちもそうした中で適正な指導や監査に当たるようにやってまいりたいと思っております。


◯議長(鉄永幸紀君)井出添公安委員会委員長


◯公安委員会委員長(井出添正君)尾崎議員質問の、県内にお住まいの外国人の方々への警察の基本姿勢についての御質問にお答えいたします。
 県警察の任務は、安全で安心できる鳥取県の実現を目指して県内の治安を守ることであります。県警察では、このような観点から住民の皆様から寄せられる相談や事件、事故等の届け出に対応したり、住民の皆様に対する情報提供を行ったりしていますが、その際、国籍にかかわらず必要な住民サービスを受けていただけるようにすることが重要であると考えております。
 県内にお住まいの外国人の方々は、議員御指摘のとおり言葉の問題や生活習慣の違いといった事由により、犯罪や事故などに巻き込まれる危険も少なくないと考えております。県警察では外国人の方が事件、事故に遭遇する事態を未然に防止するために防犯講習会を開催するなど、外国人の方の立場に立った対策を展開しているところであります。公安委員会といたしましても、外国人の方々がより安心して生活していただけるように引き続き県警察を指導してまいりたいと思います。
 次に、外国語の筆記試験の早期導入についての御質問にお答えいたします。
 国際化の時代に対応した教育委員会の取り組みについては、大変興味深く拝聴いたしました。運転免許試験制度は、道路における危険を防止し交通の安全と円滑を図るために道路交通法に定められているところにより実施されているものと承知しています。自動車の運転免許は内容や水準に差異はございますが、多くの国に共通する制度であります。
 このため、一般的に入国される外国の方で我が国が加盟する道路交通に関する国際条約の加盟国の国際運転免許証を所持されている場合、発給された日から1年間は当該国際運転免許で運転が可能となる制度が設けられてあります。
 外国の方が新規に運転免許を取得される場合ですが、学科試験をいかなる言語で行うかについては、法に具体的な規定は設けられておりません。ただし、運転に必要な知識と技能、適正を備えていれば免許を与えても差し支えないと考えられることから、現在、全国28の都道府県において外国語による筆記試験を実施していると聞いております。
 本県におきましては、従来日本語のみで学科試験を実施してきており、日本語、特に漢字の読みに支障がある受験者に対するサービスといたしましては、すべての漢字に振り仮名を付した試験問題を作成し、これにより受験いただいているところであります。
 今般、県内に在住する外国の方が英語による筆記試験の実施を希望しておられることは承知しております。議員御指摘のとおり、国際化が進んでいる現状を踏まえ、住民サービスの向上を図る観点から、可能な限り外国語による筆記試験も行うことが望ましいと考えております。これを踏まえ、県警察では既に外国語による試験を実施している他の都道府県の例を参考といたしまして、現在英語による筆記試験の実施を目標として鋭意準備を進めているところであると報告を受けております。
 公安委員会といたしましても、住民の皆様が交通ルールを守って安全に道路を通行することができるよう、運転免許行政を含む交通安全対策の推進について、引き続き県警察を指導してまいる所存であります。


◯議長(鉄永幸紀君)4番尾崎議員


◯4番(尾崎薫君)御答弁いただきました。まず公安委員長に再度お聞きいたしますが、前向きに検討していただいている、準備していただいているということで非常にうれしく思いますが、現に本当に困っていらっしゃる県民が目の前におられます。海外から結婚で鳥取の田舎にやってきて子供が2人いると。それで由良まで行かなくてはいけないと。今度湯梨浜になりましたけれども、非常に大変なことです。2度挑戦したがだめだったと。さらに日本語の読み書きも数カ月では無理だし、精神的にも非常にせっぱ詰まってきているというような状況を聞いております。ぜひ早期に、本当は湯梨浜に変わった時点でしていただきたかったなと思うのですけれども、そのあたりもう一度、いつごろになるかということをお聞かせください。
 うつ病と自殺予防に対してですけれども、ここに企業の実態調査をした自治体があります。これは西多摩地区の取り組みなんですけれども、大企業にも健康管理の聞き取りをされましたが、小規模事業所にもアンケート調査をされております。
 93社配付して58社回答、それから従業員にも1,624名配付して918名の回答が得られたということでしたけれども、この中でも58社の中には従業員にうつ病や自殺者のいる事業者が6社あったということです。そして、アンケートに答えられた労働者の方々は40才未満の若い方々が多かったということなのですが、自分は大丈夫と答えた方はたった10%、軽度のうつかなと思われた方が39%、それからうつ病予備軍だなと御自身で思われた方が49%もあったというような結果が出ております。ぜひ、鳥取県でもこういった調査というものを取り組んでみられてはどうかなというふうに思いますが、この点、知事にお伺いいたします。
 先ほど、かかりつけ医等で精神科医への受診の敷居が低くなるように努めたいとおっしゃっておりますけれども、かかりつけ医といっても本当にたくさんたくさんのお医者さんがあります。小児科もあります、産婦人科もあります、内科医もあります、それから耳鼻科、眼科なんかでも、特に更年期の女性というのはいろいろなところに症状が出ますので、ありとあらゆる先生にいろいろな配慮を願いたいなというふうに思っております。この点についてもお願いしたいと思います。
 次に、自死遺族の支援なのですけれども、ある自死遺族を支援していらっしゃるグループがおっしゃっておりました。自死遺族イコール心のケアだというふうに皆さん考えがちなのでありますが、そうではないのだということなのですね。もちろんそれは必要なことなのですけれども、一義的には、毎日毎日続いている生活をどうするかということが必要であって、まずは心理的なカウンセラーというよりは、むしろ生活を支援してくださるコーディネーターの役、いろいろな実務の専門家につなげていただくコーディネート役が必要ではないかというふうにおっしゃっておられます。これは自死遺族の家族の方からの声です。
 自死で家族を失った直後というのは、心ばかりでなく生活も大混乱の状態です。心のケアの前に毎日の生活をまず守らなくてはいけない。一家の経済の柱を亡くした場合、当面の生活費が必要だ。それから職探し、そして子供を預けて働くのであれば保育所探し、おじいちゃん、おばあちゃんがおられるのであれば、介護施設を探すこと。そしてまた多重債務に関する自殺であれば、そちらの方面の対応も要る。労災申請が必要であればその法的な勉強も要ると、本当に多種多様な支援が必要となってきます。
 そうなると、こういったさまざまな問題を一度に相談できる一時的な対応の窓口が要るのではないかなと思いますが、このあたりについて知事の御所見をお聞きしたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、東京の西多摩地区での企業の調査があったと、その状況を御説明いただきまして、それでそうした調査事業を鳥取県のほうでもやる必要があるのではないかということでございます。
 これは、検討させていただきたいと思います。それは県が直接やるか、あるいは団体だとかあるいは市町村のモデル事業的な、秋田がやったようなそういう取り組みがあるでしょうし、いずれにせよ実態を見ながらそれに対する処方せんを社会全体で書いていく、そういうことが必要ではないかと思います。
 今、議員のほうでもるるお話がございましたけれども、うつ病というのは本当にいろいろと症状があるものでございますけれども、例えば眠れないというのはよく聞く話でありますが、体調がちょっと崩れているのではないか、どうも思わしくないとか、考えること考えることどうも悪いほうに考えてしまうと。自分はそういう性格なのかなと思っているのですけれども、実は気質の問題、うつの問題もあるかもしれない。そういうさまざまなあらわれ方があるものであります。
 ですから、そうしたことを考えれば最初に第一次的に行くかかりつけ医といっても、どこのお医者さんに行くかわからないのではないか。我々として今かかりつけ医の皆さんにそうしたうつの診断についての認識を高めていただこう、さらには自殺へつながることもあるという啓発活動をこれから強化したいと思っていますが、今、議員のほうから御指摘ございましたように、さまざまな診療科目を含めてやっていく、そういう方向性でいきたいと思います。
 いろいろと我々もPR活動を始めてきておりまして、8月の30日にはいのちの電話のネットワークのほうで小川宏さんを呼んですばらしいお話をいただいたと伺っております。また9月に入りまして、6日には自殺予防のシンポジウムを私どもの県のほうでもさせていただいたところでございます。このように、いろいろと啓発をしたりその意識を社会的に高めて、いろいろな方に参画していただいてセーフティーネットを張る、これが大切ではないかと思っています。
 第2点目といたしまして、自死遺族については家族を失った直後さまざまな問題が発生をすると。確かに心のケアが大切であるけれども、それ以外にも問題が出てくるわけであると。そういう意味でいろいろな難しい法的な関係の整理とか、そういうことがすべてできるような一時的な相談窓口をつくるべきではないかということでありますが、この点は私は理想としてはそうだと思うのですけれども、現実問題かなり専門的な領域のことを幾つも幾つもお世話しなければならないというお話と今聞こえました。
 メンタルケアの問題、あるいは家族がいなくなりますと相続関係とかそういうことが発生する。いろいろな儀式もあるわけでありまして、お葬式から何から。それから親戚とのおつき合いの仕方がそういうことをきっかけとして変わることも多いわけでありますし、そういうさまざまなことを何から何まで一つの行政の窓口で相談を受けるというのは、私ちょっと難しいなと思って今お伺いをしました。
 ですから、どこに来るかわからない、例えば心のケアの問題で来られる、あるいは我々のほうでやっている法律相談なんかも含めた県民室のような相談機能、そういうところが専門の方々とネットワークを張ることで対処をしていくというのが本来かなと思います。
 これについて、現状など福祉保健部長から御報告申し上げたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)補足説明を求めます。
 磯田福祉保健部長


◯福祉保健部長(磯田教子君)一時的な相談窓口についてでございますが、今知事が申し上げましたが、行政としてはトータルに1カ所で取り扱うというのはとても大変なことなのですけれども、それでもできる限りどこかの窓口にたどり着いていただきますと、そこから次の展開が広がっていくようにいろいろなチャンネルを用意しております。まず、民間サイドでいのちの電話もございますし、県では精神保健福祉センター、各福祉保健局でありますとか、また市町村のほうにおかれましてはそういう福祉保健関係の窓口でありますとか、消費生活のトラブルでしたらまた消費生活センターでありますとか、いろいろなチャンネル、また第一次的には警察署とかいろいろなところの窓口でお聞きはするようにしていますけれども、全部はとにかくできませんというのが現状でございます。できるだけ皆さんが関係機関につなげるようにはしているのですけれども、難しいというのが現状でありますけれども、その中でも今精神福祉センターが始めております自死遺族の会等が発展されて民間的な立場ができるとまた次の展開になるのかもわかりません。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 井出添公安委員会委員長


◯公安委員会委員長(井出添正君)県警察では、現在外国語による筆記試験制度を導入する他の都道府県の例を参考にして、鋭意検討を行っているところであると聞いております。いずれにせよ、英語による筆記試験を年内のなるべく早い時期に実施するよう県警察を指導してまいりたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)4番尾崎議員


◯4番(尾崎薫君)それぞれ答弁いただきました。公安委員長様、ぜひ早目に、年内の早目にお願いしたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
 自死遺族の支援のほうですが、一時的な相談を持っていって、そこで全部解決しなさいというのではなくて、この問題であれば、例えば労災であればこの弁護士さんにつなぐとか、多重債務であればこちらというふうに振り分けるところが要るということが一つなのです。もちろん1つで全部できるのは本当にそういうのはありません。ですから振り分けるところが必要ということが一つと、そして、例えば自死遺族が福祉保健局にかけようかなと多分思われないと思います。ですから、この周知を例えば自死遺族でこんなふうに困られた場合はとりあえずここにしてくださいというような、そんな周知の仕方をお願いしたいなというふうに思っています。
 そして、次ですけれども、県が実施している自死遺族の集いから恐らく自助グループが生まれてくる可能性もあるのではないかと思いますので、この人がいますよということはなかなかできないと思いますから、相互でなるべく情報提供ができるようなことをできないかなというふうに思っていますけれども、その情報提供が難しいところなのですけれども、何とかできないかなというふうに思っています。このあたりどうでしょうか。
 自助グループがもしできた場合、継続的な活動をされるようになれば、ファシリテーターですとか、それから養成、研修なども考えていただきたいなというふうに思います。いずれ自死遺族支援のガイドラインづくりということも発展的にはできるのではないかなというふうに思います。この点知事にお伺いしたいと思います。
 次ですが、保険医療制度の公正で透明な運用の件ですが、知事がおっしゃったとおりです。保険医である限りはルールをきちんと守って、そして不正はなしにできるということが一番の基本中の基本だと思います。指導、監査の目的というのは、やはり保険診療が適切に行われるようにするということであり、そうであるからこそ威圧的な指導とか強権的な言動は全く必要ないというふうに私は思います。
 さきに歯科医の紹介をいたしましたが、この方が言われたことは、おまえはすべてを失うぞ、今からおまえの診療所に行ってもいいんだぞ、受付助手から直接聞いてやってもいいのだぞと、初回の指導はまさに恫喝で終始しましたというふうに、亡くなられる前に言っておられたそうです。なぜあそこまで人権を無視したことを言われなくてはいけないのかと、涙ながらに話していたというふうに聞きます。
 指導の結果、不正請求が疑われれば監査が行われて、悪質と判断されるともちろん登録の取り消しや医療機関の取り消しが処分としては行われます。医師が悪質であれば、当然制裁は受けなくてはならないわけです。悪質と判断されれば、医師は5年間の再登録はできないので、実質上は廃業ということになるわけです。名前の公表もされますので、社会的な制裁も受けます。ところがその監査や処分が公正で正当性があったかどうかということが疑問視されるケースも出てきています。例えば神戸では取り消しをされた医師が処分が過酷過ぎるという裁判を起こしました。神戸地裁は不正請求の悪質性はさほど高くない上に、医業廃業という重大な不利益を受けた。さらに5年間も勤務医としての道も閉ざす保険医登録取り消しは余りにも酷として、兵庫県社会保険事務局の処分を違法としたというふうなことがありました。指導、監査、保険医取り消しなどの処分を行う権限を持つ社会保険事務局というのは、いわば医師の生殺与奪を握っていると言えると思います。その権限を背景に強権的な指導が行われてはいないか、以前からその密室性が疑問視されていたということも指摘されています。
 鳥取県ではそういうことはないと思いますが、他県のような例があってはならないというふうに思います。他県の事件から学び取る必要があり、密室性が高いとか恫喝や強権的な言動によって自殺が起こったということを未然に防ぐためにも、透明性を高める必要があると私は思います。警察も取り調べ中の透明性の確保に動き出している時代です。ぜひ今後は透明性をきちんと確保できるような方向で国に要望、働きかけをしてはどうかと思います。
 例えば、医師会以外の役員でも第三者の立ち会いを可能にする、それから弁護士の帯同を認めることを事前に周知する。それから録音、録画の許可の事前周知というようなことが考えられるのではないかなというふうに思います。そして、現在、大学では正式に保険診療について学ぶ機会が余りないというふうに聞いております。9割以上が保険診療にかかわる医師になると思いますので、きちんと学ぶ機会をつくっていってはどうかなというふうに私は思っているところです。
 これらのことを指導、監査の取り扱いがどこであれ、監督官庁である厚生労働省に対して、これまで他県に起こったような事例を踏まえて、以上のことを提言してはいかがと思いますが、知事の所見を伺います。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)自死遺族の関係につきまして、2点お尋ねをいただきました。まず自死遺族の集いを精神保健センターなどでいわば主催をしましてやっているけれども、ここから自助グループができる可能性が大きいのではないか、相互の情報提供をお互いにやれるような仕組みはできないだろうかということでございます。
 先ほど、自死遺族の方々が抱える悩みというのは多岐にわたっているというお話を申し上げました。議員もそういう御認識なのだと思います。ですから、いずれそうした方々に対して有効にアドバイスができるとしたら、ピアカウンセリングみたいなものかなと直観的には思えるところです。ですから、そういう意味で自死遺族の方がお互いに情報提供といいますか、悩み事に相談に当たったり、一緒になって問題を解決するとか、そういうことができるようになれば大変に助かる状況になるだろうと推察されますので、議員がおっしゃる方向は正しいといいますか必要なことだと思います。これは非常に微妙な問題でありまして、大体お察しいただけると思いますが、自死遺族の皆さんは深い悩みを抱えて、だからこそそうした集いに定期的に集まるようになり始めたというところでございます。そこが一つの組織としてできてきて、例えば犯罪被害者支援のネットワークだとか、あるいはDV関係のサポートをするそうしたNPOだとか、そういうふうにだんだん発達をしてくれば、そうした動きがやりやすくなるかもしれませんけれども、現状は今集まってお互いに悩みを分かち合っている、そういう状況だろうと伺っております。
 ですから、これからおいおいそのグループがどういうふうに成長というか、発展をしていくか、これを私どもも見守らせていただきたいと思いますし、できればお互いに支え合えるようなそういう組織になっていければなという期待を込めて、今後関係者での話を聞きながら必要な支援をしてまいりたいと思っています。
 例えば、そのために集まりたいとか、こういうようなことが自分たちの力でできないだろうかというような話があれば、私どもも耳を傾けさせていただき、一緒になってできることはやっていきたいと思います。
 次に、これはその後の話だと思いますが、自助グループがそうした組織的な活動ができるようになったときに、ファシリテーターの養成研修などをやってはどうかということのお尋ねがございました。
 現在、自殺についての対策の基本法ができて、それから大分国全体の取り組みも変わってきまして、今議員がおっしゃるような自死遺族の方々の組織化を、リーダーをつくるとか、その運営の役に立つようなそういう研修を全国各地でやるようになってきております。ですから、もし必要な状況になればこういうところを推薦させていただいたり、そこに派遣するそのお手伝いもさせていただければなというように思います。さらに、いろいろなガイドラインといいますか、いろいろとお手伝いをする際の我々のほうの、一つのネットワークがきちんとできれば我々のほうも対処がしやすくなりますので、協調してパートナーシップでやっていけるような我々の体制づくりもできようかと思います。
 次に、保険医療機関の指導、監査について、重ねてのお尋ねがございました。この点につきましては福祉保健部長からお答えを申し上げたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)補足説明を求めます。
 磯田福祉保健部長


◯福祉保健部長(磯田教子君)保険医療機関等の指導、監査の透明性についてでございます。
 公正で透明な指導、監査の実施に努めることは大切でございますし、特にその指導、監査時には常に公正な立場の医師会等の役員による立ち会いを実施しております。特に弁護士の帯同でありますとか録音は規制されておらず、医師会も立ち会っておられるところでございます。
 また保険診療の研修についての御提言があったのですけれども、これにつきましては大学在学中には習っていないようですけれども、初期臨床研修の場で実施されております。そこのところがまだ足りないというのであれば、学ぶ機会のあり方についてはさらに関係者の意見を聞いてまいりたいと思っております。新規指定の保険医療機関等に対しましては、社会保険事務局及び県は診療報酬の請求事務を開始の後、早期に集団指導及び新規個別指導を実施しているところでございます。


◯議長(鉄永幸紀君)4番尾崎議員


◯4番(尾崎薫君)それぞれ答弁いただきました。
 自死遺族に関しては、私鳥取県の市町村は自死遺族の支援に関して非常に姿勢がやわらかくていいなというふうに思うことが最近あるのです。といいますのが、自死遺族の方々からすれば国が急に自死遺族の支援だ支援だと言い出したものですから、どんなことで困っていますか、ちょっとお話聞かせてくださいというのはいいのですけれども、どうも使われている気がするというようなことが言われております。ですので本当に静かに見守りつつ、何ができるかということを探っていっていただいているということは大変いいことだなというふうに思っております。これは1点申し上げておきたいと思います。
 保険医療の件ですけれども、最近なぜこんなに大きくなったかということを読みますと、やはり医療費をきちんと下げたいという思いもある、本当に無駄なものは使ってはいけないという、そういう姿勢は非常にきちんとあるのだろうと思います。そしてそれも本当に正しいことだと思います。
 一方で、やはりむちゃくちゃにするというのではなく、透明性をきちんと確保した上でするというほうが、公正公平で双方にとって納得いくのではないかと思っています。領収書発行などで患者に情報公開がされるようになりましたので、単純ミスや誤解、故意を問わずに、患者が領収書に関して疑問を持ち通報する例がこれからもふえると思われます。だからこそ、透明性のある公正な指導、監査、処分が求められているんだと思いますので、引き続き注視しながら国のほうに提言をしていっていただきたいと、これは切に思いますのでよろしくお願いいたします。
 自死遺族ですが、最後にちょっとこんなことを御紹介いたしたいと思います。実は全国で自死遺族のグループの連絡会というのがあります。この方々が9月9日の世界自殺予防デーにこんな提言、それから要請をされております。幾つかあるのですが、その中で非常に気になることを御紹介しておきたいと思います。
 真実を知るため、正当な認定を得るための支援の仕組みが欲しい。いじめが原因の自死を調査する第三者機関の設置をしてほしい。学校でのいじめが理由の自死の場合、学校側からきちんとした説明が得られないことがあります。遺族が真実を知るためには学校やいじめに関与した可能性のある人などを相手取った民事裁判を起こすしかありません。費用もかかり時間もかかります。裁判を引き受けてくれる弁護士が見つからないといった現実もあります。医療事故の調査のように学校でのいじめが原因と疑われる自死について第三者機関が調査する仕組みがあれば、遺族だけでなく学校現場の負担も減らすことができるのではないでしょうか。さらに調査を積み重ね結果を分析することがいじめ自殺をなくすことにもつながると思います。過労自殺の労災認定の場合は、労働基準監督署ですんなりと労災認定されることはまれで、その多くは勤務先の責任を追及する裁判を余儀なくされています。その精神的不安と金銭的負担を少しでも軽減すべく制度や基準を再考していただけないでしょうか。
 こういった非常に苦しいなというふうに思いながら御紹介するのですけれども、傷つけておいてからケアするのではなく、初めから傷つけない仕組みをつくってください。駆けつけた父親の目の前に最初に入ったのは、ブルーシートに包まれて警察の倉庫の床に置かれた娘の遺体でした。また、自宅での検視が終わって警察が引き揚げた後、娘に残されたのは服を脱がされて裸のまま放置された父親の遺体でした。遺体を目の前にしたまま進められる事情聴取や、葬儀の最中に呼び出されて何度も行われる事情聴取、警察の仕事は犯罪性のある死かどうかということを明らかにすることだということはわかっています。そのために事情聴取が必要なことも重々理解しております。でも、ほんの少しだけ、大切な人を突然失った上に、別れのための時間が十分に欲しいなと思うのです。古いものでも構わないから毛布一枚掛けてくださいという願いは無謀なものでしょうかというような、こういった声があるということを御紹介して質問を終わりたいと思いますが、知事、このような御意見に対して御所見があればお願いいたします。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず保険医療制度についての監査、指導につきまして、透明性が必要であること、またその監査の実施に当たりましては適切に行われるべきことは論をまたないわけでありまして、私どもも社会保険事務局と一緒に監査に行く立場ではありますが、心がけてまいりたいと思いますし、国のほうにもそうしたことをきょうの議論を申し伝えてまいりたいと思います。
 あわせて今、命をみずから絶った方々がおられる、それについて実際に寄せられた手記の御紹介がありました。
 自殺対策は今始まったばかりなのだろうと思うのです。この国もようやくそれに乗り出したということだろうと思います。現状を申し上げれば、G8諸国の中でロシアに次いで自殺の率が高い、かなり際立って高いのが日本の現状であります。なぜこうなってしまうのか、その根本のところは社会全般に広がっている病理なのだろうと思うのです。ストレスを過度に求める、これはいろいろな年齢層について言えることです。お年寄りの自殺が実は多い、そういう現実がある。また子供たちがちょっとしたきっかけで思い悩んで、そして死を選んでしまうという残念なこともあるわけであります。私は解決できない悩みは本当はないのだろうと思うのです。ですから生徒の皆さんも、もしぶち当たることがあったらば、周りの人たち、家族やあるいは先生方や、何だったら精神的なカウンセラーもいるわけです。それは学校にもスクールカウンセラーのような形で配置をされていたり、教育センターとかもありますから駆け込んでいただきたいと思うのです。しかし、そこがなかなか今できていないから、結局孤立化してしまい死を選んでしまうということではないかと思います。
 そういう意味で、先ほども申しましたが、ある意味ゲートキーパーの役割を果たす人、これを重視しなければならないのではないかと思っています。それは介護支援員とか、またお医者さんとか、それから学校の教職員の皆さんとか、いろいろな方々がおられると思います。そういうところで自殺ということが選ばれてしまう現実をどうやって防いだらいいか、解決できない悩みはないのだというその当たり前のことをどうやって本人が納得をして回避をすることができるか。あわせて心の病が多いという現実からその心の病を治していく、その道筋に乗せていく、まずはかかりつけ医から精神科医へというそういうケアの道筋に乗せていく、そういうことをきちんとやらなければならないだろうと思うのです。この当たり前のことをもう一度この国でやらなければならないだろうと思います。
 そしてあわせて、今おっしゃった中にこの遺族の心情の問題、悩みもつづられておりました。警察のほうから、一定の事情聴取を受けなければならないのは、これは法治国家としてやむを得ないことだろうと思います。ただその中に、ちょっとした言葉遣いだとかあるいは段取りをするに当たりまして配慮すべきことが実はあるのだろうと思うのです。ただ、余りにも一つの事件を処理するという形で淡々と進んでしまう、それがかえって苦痛になるということは容易に想像ができます。これは警察の問題だけではないのだろうと思うのです。非常に厄介な状況に置かれている方々にどうやってアプローチをしていくのか難しいです。例えば自殺した家族の方にこれを読んでもらいたいという情報があったとします。それの渡しようがないのですね。自殺者というのは大抵はこもるものでありまして、警察は取り調べといいますか、調査をして自殺であると最終的にはわかるわけでありますが、市役所に自殺者だということで届け出があるわけではありませんし、県の福祉保健局でそれを把握しているわけでもありませんし、ですから御本人たちからアプローチをしてもらわなければならないわけです。そういう意味で、先ほど申し上げた自死遺族の方々がお互いにソフトな形でネットワークを組んでいく、それを応援していくというのは有効な手段なのかなと思っております。
 いずれにせよ、鳥取県が生と死という問題にもきちんと直面することができて、悩みを打ち明けることができて、心のゆとりをかち取ることができる、そんな地域社会になるように私たち県庁としてもできることから始めていきたいと思っております。


◯議長(鉄永幸紀君)4番尾崎議員


◯4番(尾崎薫君)御答弁いただきました。私は常任委員会が総務警察ですので、ここで警察本部長にお聞きしたいところなのですけれども、またきょうは答弁指定もしておりません。鳥取県の警察はそのようなことはないであろうと私は本当に思っておりますし、また他県の例として気をつけていただけたらなということでの思いで御紹介いたしました。そして知事が本当にいいことをおっしゃってくださいました。情報を渡す手段がないということは本当に事実です。ですのでこういった自助グループができましたとか、こんな連絡会をしていますよというようなことを、遺族を孤立させないためにも市町村の埋葬届のところですとか、死亡届の窓口にパンフレットを置くですとか、警察の方が時期を見て渡していただけるような、そんな配慮が今後あればいいかなというふうにお願いしておきまして、質問を終わりたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)15番澤紀男議員


◯15番(澤紀男君)(登壇、拍手)皆さん、おはようございます。公明党の澤紀男でございます。通告に従いまして質問をさせていただきたいと思います。
 まず初めに、地域力連携拠点事業の利活用について質問をいたします。
 中国製冷凍ギョーザ毒物混入事件、そして原油高騰による各種生活必需品のたび重なる値上げ等、国民全体を揺るがすことが矢継ぎ早に起こり、このたびは事故米問題、メラミン混入問題等これでもかというほどいろいろなことが続いております。県民の方の声を聞いてみますと、人口減や何年も続く経済活動の停滞で生活が大変、あす自分の仕事がどうなるかわからないという不安の声が本当に多く寄せられます。県内の経済の活性化は急務の課題だと思います。
 ことしの5月30日より地域力連携拠点事業がスタートいたしました。平成20年度地域力連携拠点事業は中小企業の強みを生かすため、中小企業診断士、税理士など経営の専門家をコーディネーターとして配置する中小企業支援機関等、地域力連携拠点として全国316カ所を選定し、地域に存在する農商工間の経営の創出を目指すことになりました。
 この地域力連携拠点事業のポイントとしては、地域活性化のために地域に存在する経営資源を徹底的につなぎ合わせて、これまでにない取り組みを数多く創出し、地域のやる気のある企業経営者に対して国、自治体の行政資源を総動員して応援する仕掛けをつくることです。支援組織として、金融機関や大学、公設試験研究機関、農協、漁協、職業訓練校、建設業協会等全国で2,000以上の機関が参画し、ワンストップでサポートする体制を整備しています。
 あわせて、支援の中で新しい流れの取り組みとなる農商工の連携をより加速する農商工連携促進法がことし5月16日に成立し、7月の21日に施行をされました。この法律により、地域を支える中小企業と農林水産業が連携した企業に対して税制面等で支援をされます。地域を支える中小企業者と農林漁業者が連携して新たな事業を起こす場合、事業計画が認定されれば設備投資や生産、販売、需要拡大など一連の事業展開にわたって減税や低利融資、債務保証などきめ細やかな支援措置を受けることが可能になりました。
 県の補正予算でも25億円の予算が計上をされております。これは農商工連携のためにファンドを積み立て予算計上をしているようですが、このファンドは中国5県の中でも鳥取県がいち早く取り組んでいると聞いております。また、鳥取県では連携拠点事業と類似するとっとり企業支援ネットワークという県独自の体制がことし4月よりスタートしております。国の事業より先んじて実施しているということは、すごいなと思います。国の連携拠点事業についての認識と県のとっとり企業支援ネットワークとの兼ね合いについて、知事に所見をお伺いをいたします。
 次に、地域交通の課題について質問をいたします。県内の市街地でも循環バス、中山間地域でのバスと県内の各市町村のバス路線はいずれも赤字を抱えながら運行をしております。経済優先であれば廃止にならざるを得ない路線ばかりですが、通勤、通学、高齢者の足となっていることは事実です。これからさらなる高齢化社会に向かい、運転免許の自主返納等を促すにも、病院通いや生活のためには移動手段としての公共交通は必要不可欠です。
 現在、各種補助金等を手当てして、国、県、各市町村が運行を維持しています。伯耆町でのデマンドバスの取り組みを紹介いたします。
 一般住民だけでなくスクールバスを兼ねて運行していまして、一般住民の事前予約制や子供たちを送った後で目的地のバス停に寄ってくれる一部デマンド運行システムなど住民の利用ニーズにきめ細かく対応をしています。
 住民の方に聞きますと、目的地までは家族の通勤に便乗したり、近所の方の乗り合いで何とか行けるが、帰りが困るとの声を受けてのシステムだそうであります。県は生活バス路線の維持に要する現行補助制度が平成20年9月運行をもって終了するため、継続して、平成20年10月より平成21年9月までの期間の補助制度が設けられました。
 県は平成21年10月以降の国庫補助路線も含めた生活交通体系全体のさらなる見直しを検討することになっていますが、見直しの方向性をお伺いいたします。
 路線バスの総走行キロ数を平成18年と平成19年で比べますと、市町村営が約36万4,208キロ増加し、乗り合いバス事業者が95万7,330キロ減少しております。これからさらに加速をするかもしれません。デマンドバスやデマンド乗り合いタクシーなど市町村も知恵を絞って対応しており、各市町村の過疎地域と言われる山間地の住民サービス確保に、いかに苦慮しているかがわかります。平成19年度で見ると、広域補助の幹線で約85%と単独市町村の枝支線で15%となっているようですが、枝支線への比重をふやすようこの県からの支援バランスの再考も必要だと思いますが、今後の対応をお聞かせ願いたいと思います。
 次に、観光振興についてお尋ねをいたします。
 昨年の6月に閣議決定された観光立国推進基本計画には2010年度までに、日本人1人当たりの国内観光旅行の宿泊数を年間4泊にするなどの目標が掲げられています。現在、鳥取、島根の県境をまたいだ中海・宍道湖・大山観光圏域整備計画の取り組みが進められております。国の観光圏指定により観光圏イベント・商品開発、宿泊魅力の向上、圏域内の二次交通の整備など取り組むべき課題は多くあります。その中でこれからの時代を担う若い世代からの提言として、鳥取・島根両県の若手職員によるセミナーが開かれ、山陰の魅力をいかにアピールするかをテーマに活発な討議が行われました。その中で、健康的で自然環境に配慮したライフスタイルをあらわすロハスをキーワードに山陰をアピールするなどの案が出されたようですが、知事の所見をお伺いしたいと思います。また、鳥取・島根の懇談会や中海市長会シンポジウムで両県の観光分野の連携について意見交換をされておりますが、この観光圏域の発展のためのキーワードとして何を掲げられ取り組もうとしているのか、知事の所見を伺いまして壇上からの質問を終わります。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、地域力連携拠点につきまして、澤議員のほうからお尋ねをいただきました。この新しい事業は国のほうの事業でございまして、具体的にはコーディネーターを国費で配置をするというものであります。これにつきまして、県のとっとり企業支援ネットワークとの兼ね合い、あるいは国の連携拠点事業についての認識について問うという御指摘でございます。
 この地域連携拠点事業をスタートいたしまして、県内でも各地で手が挙がりました。結局、今のところ鳥取商工会議所、倉吉商工会議所、米子商工会議所、また鳥取県全体の商工会連合会、これがこの地域連携拠点事業を活用してコーディネーターを配置するようになりました。これは先ほど申しましたように人を配置するという事業でございまして、この人がいろいろと、さまざま社会的なセクター、例えば大学もありましょうし、金融機関もありましょうし、いろいろなところをつないでいく、もちろん、相談窓口としてお話を承る、こういう制度設計でできているものであります。
 あと、私どものほうで商工関係者と話し合って立ち上げましたのが、中小企業によります支援ネットワークを張ろうということでございまして、とっとり企業支援ネットワークという組織でございます。これは商工会議所だとか商工会だとか、それぞれ領域がございまして、みずからの領域の中でしかこれまで活動できなかった。さらには、中央会のように組合組織といいますか、業界を縦割りにしてその振興を図っていく組織があったり、産業振興機構という経営革新なんかのお手伝いをさせていただくとか、商談会をセットしたりするところがあったり、このような県関係の組織もあるわけでございます。これらがそれぞれいろいろな人材がいるのですけれども、お互いに協力してやっていくという体制になっていません。ですから、せっかく我々のほうでサポート体制はあるのだけれども、これが十分活用できていないかもしれない。ですから、一緒になりましてプラットホーム、一緒の組織をつくりまして、共同で経営診断を行ったり、経営サポートを行っていく、そういうように変えていきましょうというのが、このたびの企業支援ネットワークであります。ですから、こちらのほうはコーディネーターを配置するとかということではないわけであります。
 この2つはよく似ているといいますか、基本的な思想が一緒なのは、今まで地域の中にさまざまなサポートできるべき機関があったりしましたけれども、これをつないでいくものがなかったものですから、その意味では共通するものがあります。私は、この地域拠点連携事業と、それからとっとり企業支援ネットワーク、こういうものがオーバーラップしながら力を発揮することも可能だと思います。いずれにせよ、中小企業の皆様が事業をこれからさらに伸ばしていこう、あるいは新しいビジネスにチャレンジしよう、こういう後押しを地域全体でやっていく仕組みとして、この2つのツールを活用していけばよろしいのではないかと考えております。
 次に、地域交通につきましてお尋ねがございました。生活交通体系全体の見直しをさらに検討することになっていますけれども、生活バス路線の維持の見直しの方向性を聞かれまして、あわせて広域幹線で85%、単独市町村の枝支線で15%、こういう情勢になっていますが、この比重バランスを変えることも必要ではないかと、こういうお尋ねでございます。
 今、財政状況は市町村も県も確かに逼迫をしてきております。それから、残念ながら少子高齢化が進んでいますし、中山間地において限界集落も深刻化しているわけです。ですから、ビジネスとしてバス路線を経営として維持していくのは難しい状況になってきておりまして、県境をまたいだ但馬のほうでバス路線の廃止が問題になるとか、現実のものになってきております。ですから、少なくなってくる人口というようなこともありますけれども、片方でお年寄りの方が病院に行く、買い物に行く、また学生、生徒が学校へ通う、そういう生活の足の必要性がなくなるかというと、そういうわけではありません。ですから、私たちはこの相矛盾する命題を解かなければならないわけです。大切なことは、限られた財政資源ではありますけれども、これを有効に活用しながら持続可能な、しかも利便性の高い生活バス路線のネットワークを維持し、発展させていくことであります。このために私たちは今生活バス路線の補助金の体系をいじる必要があるのではないかと、ここ数年取り組んできたところです。前は空気を乗せてバスを走らせるのかと、そんな議論もやりましたけれども、今私たちが目指しておりますのは市町村にも実際汗をかいていただき、いろいろな計画を出していただき、そしてそのアイデアに対して私たち支援するようなバス補助体系をつくっていきたいと思っていまして、今順次お話を聞いたり、話し合いをさせていただいています。
 実は、この新しい体系を秋からスタートさせたかったのですが、十分煮詰まっていなかったものですから継続させる意味で、従来の補助体系を延長しているというのが現状であります。
 この際に、幾つか問題点が構造的にあると思っています。それは、議員が御指摘のような国庫補助が入るような幹線がございますけれども、これは長大路線です。長い長い路線であります。それには補助金も随分入るわけでありますが、これには極端に国の補助も入れば県の補助も入る、市町村ももちろん入るというような体系になっていまして、ここはお金がかかる路線になっています。ですから、そういうものを実際にその路線のあり方を見直して、もっと小さなロットの小さな車を走らせるとか、あるいはNPOによる有償輸送とか、そうした手段と組み合わせることで効率的なバスの体系をつくることができないだろうかという発想がありまして、これで市町村も実際にいろいろと例をつくり始めているところであります。
 議員が御指摘になりました市町村の中の枝支線が15%しか補助がない、むしろ、こういうところを充実をさせて枝支線をつくりながら幹線も一部温存させていく。それで、トータルでやっていけば国庫補助金が減るということになるかもしれませんけれども、県と市町村の持ち出しのお金もそれなりのレベルで抑えながら持続可能な生活バス路線のネットワークを築くことができるのではないかと私も思います。ですから、議員が御指摘になったような視点も十分頭に入れて市町村と折衝させていただいて、新しい補助体系をこれから構築していきたいと思っております。
 次に、島根・鳥取両県の若手職員でのセミナーが開かれて、ロハスをキーワードにした山陰のアピールなどを話し合ったけれども、その所見を問うということであります。
 これは、8月7日に実際に開催をいたしました。島根県、鳥取県と県境をまたいでおりますけれども、同じ山陰でありますし、大体地形も似ていて中山間地の状況だとか、いろいろな課題も共通するものがあります。ですから、むしろ両県またがって解決するべきことはいろいろあるのではないかと、その意味で県庁の若手職員同士で交流し合う、そういう両県の新しい関係を目指そうというセミナーを開いたわけであります。テーマとしては山陰両県を情報発信していこうということで、若手のほうからお話がありまして溝口知事とともに議論をさせていただきましたロハスをキーワードにした行き方であります。ロハスというのは、Lifestyles Of Health And Sustainabilityということでございまして、健康と、それから持続可能性といいますか、要は環境問題ですね。環境とか、そういうものを大切にした新しいライフスタイルを目指そうということです。アメリカのボールダーとかがいわば発祥の地というふうに言われていますけれども、自然と親しみながら暮らしていこう、人間らしい暮らしをしていこうという、これは世界的な価値観に今なりつつあります。山陰は、その意味では最先端を切れるところになるチャンスがあると我々は話し合いをいたしました。ですから、両県で共通の、例えばホームページみたいなものを立ち上げて山陰ロハス、こんなライフスタイルがありますよ、遊びに来ませんか、暮らしてみませんかという問いかけをしてみてはどうだろうかとか、さまざまなアイデアが今出てきておりまして、せっかくの若手の意見でありますから、両県のそれぞれの担当部局でそのシーズを育てていこうと今しているところであります。
 なかなかユニークな話も若手らしく生まれるわけでありまして、島根県の職員の方々はその日は制服でやってきました。その制服はTシャツでありまして、県庁で売っているTシャツだそうです。「島根は鳥取の左です!」と書いてありまして、これには「鷹の爪」というアニメーションがモチーフでかかれているわけです。せっかく島根がそれをやるのだったら、鳥取は島根の右側だとこういうことで、ゲゲゲの鬼太郎か目玉おやじでもつけて我々も一緒に宣伝したら、山陰両県で相乗効果でメディアでも取り上げてもらえるかもしれないと、こんな話もいたしたりしました。これからもそうした若手の御意見なんかもしっかりと掘り起こして、両県が共同していける地域振興を目指していきたいと思います。
 次に、鳥取・島根両県をまたいだ中海・宍道湖・大山観光圏域整備計画の取り組みが進められていると。この圏域について何を掲げ、取り組もうとしているのかというお尋ねがございました。詳細は文化観光局長から御答弁申し上げたいと思います。
 10月1日に国のほうで観光庁ができ上がりまして、私たちはイの一番に広域観光圏を指定してもらいたいという取り組みをしてきております。言い出した方々は民間の皆さんでありまして、両県の経済同友会が中心にお話をされ、私たちもそれにかかわる形で進めております。現在の圏域としては西は石見銀山のほうから東は鳥取県の中部まで全部含めた形になってきております。この中にはいろいろな観光資源があります。例えば、自然とかいうことを考えてみようといったときに湖がありますけれども、宍道湖、中海はもちろんとして東郷池もあるわけであります。山といえば大山もありますけれども、向こうは三瓶山があって、こっちは三徳山があります。あるいは宗教だとか、いろいろな神様だとか信仰だとか、そういうことでもそれぞれの聖地があるわけであります。いろいろなテーマの旅をこれから両県が一緒になることで創造できるのではないか、それで滞在日数をふやすことで地元の観光産業の振興につなげられないか、これが基本的なコンセプトであります。
 今週から「だんだん」というテレビドラマが始まりました。これは島根県の松江が中心で今描かれていまして、けさあたりはやっと主人公2人が出会ったところでございました。そこで終わったのですが、それを見て出てきたということで申しわけないのですけれども、そのようにストーリーがだんだん展開していきます。宍道湖だとか出雲大社とか、今出てきています。しかし、冷静に考えていただきたいのですけれども、遠くから旅をされる方というのは一点だけを目指して来ません。せっかく行くのであれば、泊まるのであれば、この辺も一緒に見てみようということになります。境港の鬼太郎ロードに行ってみようとか、あるいは皆生温泉に泊まってみようとか、大山を訪ねてみようとか、そうした広がりのある圏域で初めてリピーターができたり、また長い滞在ができるわけでありまして、せっかくこうしてメディアのほうでもこの山陰の地域を扱うようになってきていますので、私たちも便乗させていただければと思います。
 映画のほうは今度アニメでゲゲゲの鬼太郎をやると、12月から封切られるというようなことになっていまして、私たちはそれに便乗させてもらおうと思っているのですけれども、そういう取り組みを両県またがる形でできないだろうかというのが今回の考え方であります。


◯議長(鉄永幸紀君)補足説明を求めます。
 衣笠文化観光局長


◯文化観光局長(衣笠克則君)鳥取・島根両県の観光圏の整備につきまして補足をさせていただきます。
 8月27日に中海・宍道湖・大山観光圏協議会が設立いたしまして、その設立にあわせまして102団体で協議をいたしまして整備計画を国へ提出しているところであります。その整備計画の中で自然、神秘性・環境、歴史・文化、いやし・スポーツ、あるいは食、こういった多様な地域資源が存在しているということに着目いたしまして、今回のコンセプトといたしまして「ご縁で結ばれる、感動の旅-訪れてよし、住んでよしの地域創造-」、こういったコンセプトを設定して事業を進めることにしたところでございます。今後、この圏域の多様な地域資源を複合的に組み合わせる、先ほど申し上げましたようにいろいろな歴史・文化でありますとか、スポーツですとか、そういったものを組み合わせまして、さまざまな旅の楽しみ方をメニュー化させていただいて、そういったものをホームページでありますとか、周遊マップなどに活用して国内外にアピールしていきたいというふうに考えておるところであります。


◯議長(鉄永幸紀君)15番澤議員


◯15番(澤紀男君)知事にはいろいろと例を出していただき、わかりやすく、ありがとうございました。
 それで、質問をさせていただきますけれども、初めに連携拠点について、知事は昨年の答弁の中で、県とか、中央会とか、産業振興機構とか、そうした関連の団体も含め、商工会や商工会議所のいろいろな人材や中央会の経営診断士の活用がうまくいっていないのではないか、連携して本当の意味での個々の企業へのバックアップ体制を構築する必要があるのではないか、連携を図るべきではないか、こういうような発言があったと思いますが、まさにこの地域力連携拠点事業は知事の後を国が追っかけているような政策ではないかと思いました。
 鳥取県内では、先ほども知事もおっしゃいましたように4カ所が地域力連携拠点になっております。隣の島根県は、ラジオ等で告知をしておりまして、ワンストップで困っている中小企業・小規模企業を支援しますのでぜひ相談してくださいと連携拠点の方が呼びかけておりました。私の周りにも、この不況に耐え切れなくなり、裸一貫から起こした商売を畳まざるを得なくなったり、親から受け継いだ家業を廃業せざるを得ない方々の話を耳にすることがあります。そういう意味で地域力、各連携拠点、そして支援企業、そして行政が、それぞれがこの事業を緊急に必要とされている方々がいらっしゃるのだということを肝に銘じていただきたいと、こういうふうに思います。ネーミングも、もう少しわかりやすいものに変えていただいてもいいのかなと、私個人的に思っています。連携拠点事業及びとっとり企業支援ネットワークの周知PRの徹底をすべきだと私は思うのですけれども、知事の所見をお伺いできたらと、このように思います。
 それともう1つ、交通についてですけれども、地域交通におけるNPO法人による過疎地有償運送について伺いたいと思います。過疎地の新たな交通手段として過疎地有償運送事業によるボランティアバスの試験運行が鳥取市で行われて、21年の1月からの本格運行を目指しております。これからの過疎地の地域交通を考えますと、NPO法人による過疎地有償運送の役割はますます高くなってくると思います。しかし反面、運行面や車両・設備整備費のほか、地域ニーズなどの不安な面も多くて、志があっても踏み出すにはハードルが高いと思われます。先日の市町村の意見交換の席では、過疎地有償運送導入の試験運行費の助成の必要の声もあったようですけれども、これからの中山間地の過疎地・高齢化を考えるとNPO法人の活動に期待しなければならないことは目に見えていると思います。そういう志のある方々にまず、導入時の試験運行への補助金、そして継続的・安定的な運行への支援などが必要不可欠だと思いますけれども、知事の御所見をお伺いしたいと思います。
 次に、観光についてですが、今、人気の宮崎県庁のホームページを見てみますと、観光情報の欄に「車椅子で行ける観光地紹介」という項目がありました。クリックすると観光地の地図や写真はもちろん、通路の写真や車いすで行った場合の注意事項ですね、勾配があるので介助者が要るとか、少し通路が狭くなっているとか、車いす用のトイレの位置や写真、そして車いすを押しながら旅行をしたい人にとって詳細に説明されていまして、さすがだなと、こういうふうに思いました。鳥取県もこういう告知がぜひとも必要だと私自身思いました。また、高知に行ったときなのですけれども、桂浜を訪れたときですけれども小高い山から砂丘まで車いす通路が設けてあって、散歩できるようになっていたのにはびっくりいたしました。高齢者を車いすに乗せて、赤ちゃんを乳母車に乗せて観光客らしき大家族が歩いている姿にほほ笑ましく思ったものです。鳥取県もこれから観光客を誘致するに当たって、高齢者や障害者、子供連れの親子3世代に配慮した観光地の整備や観光情報を考慮していくべきだと思いますが、知事に御所見を伺いたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、地域力連携事業につきましての周知・PR、ぜひやっていきたいと思います。できるだけ多くの方に活用していただきまして、先ほど澤議員のほうからお話がございましたが、やむにやまれず事業を畳むとか、そういう残念なことになる前にチャレンジをして次のステップへという道を開いていただけるように応援していきたいと思います。詳細は商工労働部長からお答えを申し上げます。
 次に、NPO法人による過疎地有償運送につきましてお尋ねがございました。
 議員のほうで御指摘がありましたとおり、これから持続可能な、ずっとやっていけることができる交通体系をつくろうと思いますと、今までのようなバス会社が大きなバスを仕立ててということだけではできなくなってくる、そういう時代になると思われます。現にバス会社の採算が合わなくなってきておりまして、補助金なくして路線運営ができないというようになりつつあります。ですから、地元の皆様がNPOの過疎地の有償運送だとか、そうしたさまざまな自家用車による輸送などのツール、今道路運送法の中でも認められるようになっておりますから、そういうものを活用して別の交通手段を提供していくことが大切でありまして、地域でもそれを応援しなければならない部分が確かにあると思います。
 今、私どもの補助金の体系の中で生活バス路線そのものに対する補助はありますけれども、では、そのための実験事業をどうしようかとか、また初期的な費用についてどうだろかとか。市町村がそれを支援をしたりというようなこともございますけれども、まだうまく体系立って支援ができていない面があると思います。今回、6月の補正のときに入れさせていただきました中でマーケティング調査とか、有識者を派遣して計画をつくるとか、そういうプランニングなどの助成の経費は入っておりますけれども、しかし、いざ立ち上げるときのいろいろな悩みに対応できるかというと、まだそこはないと確かに思います。ですから、当初予算くらいに向けてだと思いますが、今、この生活バス路線の補助金を練り直す中で今おっしゃるような過疎地有償運送などの取り組みを一定程度支援していって、皆さんに元気を出していただいて、地域と共同してパートナーシップで交通を守っていく、育てていく、それの取り組みを盛り込んでいけるようにしたいと思います。検討させていただきたいと思います。
 次に、これからの観光客誘致に当たりまして高齢者、それから障害者、子供連れの親子3世代に配慮した観光地の整備、観光情報の設定や提供が必要ではないかと、こういう御指摘であります。
 宮崎の例なんかを御紹介いただきましたけれども、まさにそうだと思います。例えば、岐阜の高山なんかも観光客としてターゲットを高齢者に当ててバリアフリーの観光地づくりを積極的に進めるとか、そういう取り組みもなされてきております。今、私どもで折しも観光の基本条例をつくってはどうかという議場での御提案もございまして、今その作業中でありますが、そういう中でも今澤議員の御指摘のようなターゲットごとの観光客誘客のあり方、そういうことも考えていきたいと思っております。
 今の高齢者のお話だとかに加えまして、これからは外国人、高齢者もだんだんふえてきますので、高齢者向けの観光が大きな領域を占めてくると思いますけれども、それとあわせて外国からのお客さん、これの獲得に成功している観光地が今成功していると思います。あるいは近年ですと、ペット連れ観光なんかもだんだんふえてきていると思います。ですから、そうした旅のいろいろな形に対応して我が地域ならこんなことを目指していこうではないか、それを観光条例の中で考えたり、また具体の施策の中でもやっていきたいと思っております。現在も、例えばNPOの皆さんが障害者の方の観光の御案内をさせていただく、そういう取り組みも始まっております。そうした状況につきまして、文化観光局長から御報告を申し上げたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)門前商工労働部長


◯商工労働部長(門前浩司君)地域力連携拠点等の周知・PRにつきまして、補足の答弁をさせていただきます。
 現在、これらの事業につきましては、関係する機関におきましてPRをさせていただいているところでございます。具体的に申し上げますと、例えば商工会や商工会議所の機関紙がございますけれども、こういった中での掲載、また企業訪問する際の案内チラシを配布をさせていただくでありますとか、さらには地元新聞への広告掲載をさせていただくなど、PRには努めてきているところでございますけれども、両事業とも支援案件はまだまだ少のうございまして、周知が行き届いていないというのも事実だろうというように認識をいたしております。引き続き関係機関におきましても周知・PRを積極的にしていただきますとともに、私ども県といたしましても例えばホームページに紹介をするなどPRの強化に努めてまいりたいというように考えております。
 また、支援実績を上げることによって認知度を高めるということも同時に必要だというように認識をいたしております。少ないながらも幾つか支援を開始をさせていただいているところでございまして、こういった中で実績を上げることで認知度、存在感を高めるように努めてまいりたいというように考えております。
 また、ネーミングの件もお話ございましたけれども、地域力連携拠点事業につきましては県内で中小企業支援センターという形でネーミングをつけさせていただいております。そういった工夫もさせていただいているところでございますが、今後より一層積極的にPRに努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。


◯議長(鉄永幸紀君)次に、衣笠文化観光局長


◯文化観光局長(衣笠克則君)高齢者に配慮いたしました観光客誘致につきまして、補足をさせていただきます。
 先ほど知事も申し上げましたが、これも本年の5月にNPO法人とっとり・トラベルボランティア・ネットワークというのが設立をされております。現在、県内で約50名の方がボランティア登録をされておられまして、主な取り組みといたしましては、車いすであるとか白つえであるとか盲導犬連れの旅行者の皆さんに対して有償で旅先での介助を行う、あるいは県内の公共機関、宿泊施設、観光施設等の車いす・トイレの設置状況を調査されまして、ホームベージ上で情報提供をなさっている、こういった活動を開始されております。5月には三徳山の投入堂で高齢者の投入堂参拝を実際にサポートされたり、9月には鳥取砂丘、あるいはとっとり花回廊等で東京からの盲導犬連れの視覚障害者に同行されたり、そういった活動をなさっておられます。県といたしましても、今後こういったNPO法人等の積極的な取り組みに対して支援をしてまいりたい、期待をしてまいりたいと思いますし、そういった情報を観光ホームベージ等でも発信をさせていただきたいというふうに思っております。


◯議長(鉄永幸紀君)15番澤議員


◯15番(澤紀男君)御答弁いただきまして、ありがとうございました。
 再度、地域力連携拠点事業についてお伺いをいたしたいと思います。
 私は、この連携拠点事業の支援の流れという国でつくられた図を見るとよくできているな、こういうふうに思いますが、先ほども知事言われました、特にコーディネーターが外部人材と内部人材がいて、悩んでいる中小企業がワンストップでたらい回しにされることなく相談できる、また、可能性のある企業を発掘することも重要な使命の一つとなるという点です。今までは申請主義といいますか、いろいろな部署でお役所仕事とか批判されていますが、言ってこなければ相手にしないではなくて、民間のフットワークのよさと自分からターゲットとなる企業を発掘してくる理論が組み込まれているなというふうに思います。
 事業がスタートいたしまして数カ月がたちました。県内のコーディネーターは外部、私ちょっと把握した分では7名、そして内部の方5名の体制で約2万8,000の事業所を対象としてやっていらっしゃるということです。内容は先ほどから申していますように、ワンストップで相談に乗りますので一度というわけにはいきません。何度も相談を重ねていくことになりますので、体力的にも精神的にも根気の要ることは想像ができます。幾ら机の上で制度をつくってみても運用するのは人間ですから、この厳しい時代に行政も県内の中小企業を活性化させて県民に希望を与え、元気にするぞという意思の統一、気概が大事ではないかと思います。現状では1人が一月に10件から20件の相談に乗るのが精いっぱいのようです。このコーディネーターの人数では足りないのではないかと私は思いますけれども、どうでしょうか。連携拠点が円滑に最大限の効果があらわれるように県としても何らかの支援、全体の把握に努めるべきだと思いますけれども、知事にお伺いをいたしたいと思います。
 もう1つ観光についてですが、観光ボランティアガイドについて伺いたいと思います。
 観光振興の柱としまして、滞在型の観光客誘致を進めるのに必要なものの一つとして観光ボランティアの存在が重要だと思います。観光ボランティアガイドは全県的に必要とされていますが、登録数は少ない現状のようです。観光ボランティアガイドを育成する必要があると思いますけれども、知事のお考えをお伺いしたいと思います。
 鳥取は、ようこそ、ようこそのもてなしの心を持っている、知事はいつもおっしゃいます。それで、我がふるさとのことを意外と知っているようで知らない面もあるのではないかなと。西部と東部では100キロ離れておりまして、仕事等で訪問する機会がなければ多くて年に数回ほどしか訪問しないというような話も聞きます。数年前ですけれども、大山にドライブに行った折に鳥取から来た50代と20代の母と娘さんの会話ですけれども、生まれも育ちも鳥取県東部で初めて大山へドライブに来たということで、山っていいものだねと感激をしていらっしゃいました。鳥取県の西部の方の中には、鳥取砂丘の先の浦富海岸には行ったことがないという年配の方も結構おられます。鳥取の雨滝や中部の三徳山、西部の大山など、訪問する機会のなかった県民は意外にいるのではないでしょうか。これから観光圏を整備し、全国から、関西から、韓国・中国・ロシアからの観光客を迎えるに当たって、引っ込み思案な県民にもてなしの心を持って観光客に当たってもらうためにも鳥取県をよく知ってもらうことが必要ではないでしょうか。例えば京都では、京都検定や地元境港では妖怪検定等がありますが、鳥取検定を企画してはと思いますが、知事にお伺いをしたいと思います。
 これから先、検定を受けて鳥取に興味を持った県民が立派な観光大使になってくれると期待できると思います。ボランティアガイドに発展することも考えられます。また、子供たちや若者や大人の間で鳥取のいろいろなことが話題になれば我がふるさと鳥取を大いに自信を持って語れるのではないでしょうか。この夏に行われました夏休み高校生議会でも話題に出ましたが、鳥取のことを知らなくて生まれ育った、鳥取に自信を持てないなど、特に若者が多いではないかという意見でした。その意味からも鳥取検定のような取り組みについて知事の所見をお伺いしたいと思います。
 最後ですけれども、最近、鳥取と米子を往復する車の中で「陽は、また昇る」と、こういう歌が流れております。歌詞は、頑張れ日本、頑張れ日本と連呼しまして、インスタントラーメンも缶コーヒーもカラオケもシャープペンシルも新幹線、胃カメラ、青色ダイオード、亀の子タワシも考えた国だから自信を持って立ち上がれという内容の歌なのですけれども、これを頑張れ鳥取と置きかえて、本当に二十世紀ナシも氷温技術も砂漠緑化もとうふちくわもと、こういうふうに歌をかえて、元気な鳥取キャンペーンとか大好き鳥取キャンペーンと銘打って展開しては、こういうふうに思ったりもしますけれども、知事の感想がありましたらお聞かせ願います。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、地域力連携拠点事業について県内のコーディネーターが外部7人、内部5人の体制では足りないのではないか、さらに全体の支援などが必要ではないかということでございます。
 現在のこの地域連携拠点事業でありますが、先ほど申したようにコーディネーターの配置を国が出すという事業でございます。ただ本質的には人の配置の事業になっていまして、商工会議所とか商工会連合会が相談員をふやす、しかもフットワークがよく、民間の経験を生かした相談員、それをつくるという、そういうイメージの事業になっております。ですから、これがどれほど活用されるかということでございますが、現状から申し上げると今そんなにお客さんが繁盛しているわけではないものですから、PRをしようという先ほどのお話がございました。ですから、PRをして活用して、だんだんこういうものが活用が伸びてくれば、さらに応援をしていくということだろうと思います。
 実は商工労働行政、結構、国と地方とその境目がよくわからないところがありまして、この地域連携拠点事業もその一つなのですが、最近は補助金などで県を経由しますと、そうすると県のコントロールが働く、要は地方分権だと言って財源を持っていかれると、こういうことがありまして、最近この手の直接補助する制度がふえてきております。知事会でこれを空飛ぶ補助金と言うのですけれども、県を素通りしてこういう補助金が直接JAとかいろいろな団体に行くのが最近顕著にふえているのです。多分、これは中央省庁のほうがそういうマインドがあって、地方分権に対する警戒心があるのではないかと思うのですけれども、本当はこうした地域連携拠点事業だとか、あるいはジョブ・カードだとか、そういうのも皆そうでありますが、国と地方とで一体化してやったほうが効率的なことが多いのだと思うのです。
 私は、その地域連携拠点事業みたいなことで、これが実際に活用されて飛び回ってコーディネーターが忙しくなる、私どもの企業支援ネットワークを組みましたので、お互いの商工会同士でも横でつながり合う、こうやって支え合いながらやっていく仕組みができてきて、とても回らなくなれば県が、これは国の事業がどうあれ支援をしていくのが本来だろうと思うのです。ですから、本当は国と地方との境目を余りはっきりするのではなくて、地方のほうに包括的に商工労働行政、これだけお金をあげますよという仕組みにして運営していくというのが本来ではないかと思います。ただいずれにせよ、足りなくなればそれは実際現場の話を聞いて応援をしていきたいと思います。
 次に、観光ボランティアガイドについてのお話がございました。
 やはり観光地に行って見て回るときに地元の地域の人がガイドをしてくれる、しかも温かく出迎えてもらえる、自分が驚くような知恵を披露してもらって、それで見ますと景色がまた美しく見えたり、またお寺やなんかの意味がわかってきたり、ああ、なるほど、これが鳥取県というところかというのが見えてくる、それが観光ボランティアガイドだと思います。
 現在、県内でも実に21団体が発足をしております。例えば米子でしたら、下町観光ボランティアガイドとか、倉吉でも白壁土蔵群のところをボランティアの皆さんがガイドをしてくださったり、あるいは琴浦のほうで観光ガイドを立ち上げて旧家とか町並みを紹介したり、こういう運動がいろいろと始まってきております。このたび、今月にも境港で観光ボランティアガイドを立ち上げるという情報がございまして、そうした観光ボランティアガイドを各地で育成していく必要があるだろうと思っています。
 私どものほうでも県の支援事業で、「ようこそ ようこそ鳥取県」を推奨していこうと、ホスピタリティーの一環で市町村に対して支援をことしやっていますけれども、これでも随分観光ボランティアガイドの養成に活用していただいております。ぜひ観光ボランティアガイドを全県的なもてなし醸成につながるように広げていきたいと思います。
 次に、鳥取検定についてのお話がございました。京都では京都・観光文化検定がございます。鳥取県内でも今いろいろと検定が行われるようになっていまして、例えば妖怪の検定とか、それからナシの検定とか、あるいは日野川だとか大山だとか、ああした地域の米子を中心とした検定とか、そうした検定が今あちこちでなされるようになってきています。商工会議所だとかいろいろなところが主催をしてやっております。京都検定がうまくいったのは、やはり自分の知識を試してみたい、挑戦欲のある人が全国に結構おられることでありますし、その検定を受検することで観光地をまた自分自身も楽しめますし、リピーターがふえてくる要因にもなるだろうということです。
 ですから、砂丘検定をやるとかいう構想もかつてこの議場でございましたけれども、そういうのはぜひ必要だと思います。私は、個別個別の地域のテーマに即して検定をやるべきではないかと思います。鳥取県全体の検定というのも一つのアイデアだと思いますけれども、どちらかというと砂丘検定を新しく始めるとか、そうした地域的な取り組みを応援していって、地域に対する関心を全国からも深めていただいたり、県内でも案内をしてさしあげる、そういう力が育つようにしむけていってはどうかと考えております。
 最後に、頑張れ日本という最近はやりの歌で澤議員の愛唱歌のようでございますけれども、それを活用して地域の元気を盛り上げるのに使ったらどうかと、傾聴に値するお話だと思います。私もこういう質問が出たので、慌ててゆうべ聞かせていただきましたけれども、聞いておりましたらだんだん元気が出てまいりました。何か島田紳助が作詞されたのですか、余り詳しいことは存じ上げないのですけれども、非常に歌詞もウイットに富んでいておもしろいですし、鳥取で替え歌はできようかと思いますが、多分著作権の問題とかもございますので、いろいろと厄介なこともあるかもしれません。いきなり、これで頑張れ鳥取キャンペーンというところまでいかないかもしれませんけれども、例えばイベントなんかで出演者の方がそういう遊び心でされたりとか、活用はいろいろとできるのではないかと思います。ちょっと私、これ以上のアイデアがありませんので、文化観光局長から補足して答弁をさせていただきたいと思います。(笑声)


◯議長(鉄永幸紀君)補足説明を求めます。
 衣笠文化観光局長


◯文化観光局長(衣笠克則君)私も知事と同じぐらいでそんなにはないのですが、うちの文化観光局の若手の職員の中でもいろいろ議論をいたしまして、どういった場面で使えるかなというのも実は昨日も話し合ったところです。今、知事が申し上げましたようにイベントで使う、あるいは観光連盟等ともちょっと意見交換をして、何らかの格好で県全体を盛り上げる、観光の部分での盛り上げの一翼には使えるのではないかなというような話もしておりますので、観光連盟を初めとして関係者とちょっと話もしてみたいというふうに思います。


◯議長(鉄永幸紀君)暫時休憩いたします。
 午後の本会議は午後1時再開予定といたします。
       午前11時48分休憩
   ────────────────
       午後1時00分再開


◯副議長(上村忠史君)再開いたします。
 引き続き、一般質問並びに質疑を行っていただきます。
 7番市谷知子議員


◯7番(市谷知子君)(登壇、拍手)日本共産党の市谷知子です。
 まず、汚染米問題について質問します。三笠フーズなど業者による汚染米の不正転売、鳥取県内の業者や学校給食にも入っていたことが明らかになりました。私の子供もその学校給食を食べた一人です。食べてしまってからでは遅い、私は親として本当に強い憤りを感じています。不正転売した企業の責任はもちろんのこと、汚染米と知りながら流通を許可してきた農水省の責任は重大です。農水省として全容解明と汚染米は絶対に流通させないこと、汚染米と知らずに買わされた業者は被害者です、被害補償をすること、以上を石破農水大臣に求めていただきたいと思いますが、改めて知事の所見を求めます。
 さらに私は、この汚染米問題の根本には、自民党農政そのものに二重の重大な責任があることを指摘したいと思います。
 1つは、汚染米の8割がミニマムアクセス米、輸入米だったということです。歴代政府は、国内では減反を押しつけ米をつくらせないようにしておきながら、わざわざ外国から毎年77万トンものミニマムアクセス米を輸入してきました。輸入を始めた95年以来、毎年検疫で汚染米が見つかっています。さらに輸入米は余って150万トンも在庫となり、長期保管でカビが生え、その保管には毎年150億円、累積で2,600億円もの税金が投入されてきました。税金を使って必要のない米を輸入し国内に汚染米をふやしてきたわけです。
 第2に、政府は米輸入自由化をした95年から食管法を廃止して事実上米の管理責任を放棄し、2004年の小泉内閣の米改革で、米の販売業者を許認可制から届け出制にし、届け出さえすればだれでも米の販売ができるように規制緩和してきました。
 今回の汚染米の広がりは、自然現象ではありません。輸入先にありきで必要のない米を輸入し、その米を売りさばくために規制緩和したこれまでの自民党農政に最大の責任があります。
 そして、なぜここまでして日本は必要のない米を輸入し続けてきたのでしょうか。それは、日本政府が、農産物の大輪出国であるアメリカや貿易でもうけたい大企業にとって都合のいい貿易自由化のルール、ガット・ウルグアイ・ラウンドやWTO農業協定を受け入れたことが原因です。この協定は93年、非自民の細川政権が認め、国会承認を求めたのは95年の自民・社会・さきがけの村山連立政権であり、反対した政党は日本共産党だけでした。今、アメリカや大企業のもうけ優先で米輸入自由化を許した各党の態度も問われています。
 そして、WTO農業協定以降、日本の農業はどうなったでしょうか。92年には46%あった食料自給率が今では40%まで落ち込み、議長の許可を得て持ってまいりましたグラフを見てください。穀物自給率は、人口1億人以上の国の中で何と日本は最低の27%です。安い輸入米が日本の価格を引き下げ、米価は、輸入自由化の年1俵2万円だったものが、昨年は全国平均で1万4,000円余り、鳥取は1万3,766円といずれも約3割も下落。そして、さらに1俵当たりの生産コストは、全国平均1万6,824円に比べ中山間地の多い鳥取県は1万9,167円とコスト高で、鳥取県産米は全国に比べても大赤字です。先祖からの田を荒らすまいと中山間地で赤字の中、苦労して行われている鳥取の米づくり、ここに最近の燃油や肥料代の値上がりが襲いかかり、もう農業は続けられないという声が出ています。世界的にも食料難が叫ばれている今、アメリカや大企業のもうけのために国民の胃袋を外国に依存し、日本の農業の崩壊と食の不安を広げてきた自民党農政から、食料自給率向上を中心にすえた農政への転換が必要です。そのためにも私は次のことを提案します。
 汚染米と日本農業荒廃を招いたミニマムアクセス米の輸入の中止、あわせて生産費が賄えるだけの米価の価格補てんと農業に対する燃油代・肥料代の直接補てんを国に求めること、また県としても農業の燃油代・肥料代、また漁業への燃油代直接補助を行うべきと考えますが、知事の所見を求めます。
 次に、全国一斉学力テストについてです。テスト結果を公表する、しないで予算に差はつけないと明確に言っていただきたい。知事、どうでしょうか。また、県教委がまとめた鳥取県学力向上対策。この中で子供たちの学ぶ意欲が低下しているとし、学力向上対策の一つとして学ぶ意欲の向上を図ることが掲げられています。学力向上には学ぶ意欲が大切であるということについての知事の所感を求めます。
 次に、学童保育についてです。昼間家に大人がいない家庭の小学生が通う学童保育は、働きながら子育てをしている保護者、とりわけ一人で仕事も子育てもしている一人親家庭にとってはよりどころです。ところが保育料の支払いが苦しくて、母子家庭の子供が学童保育をやめてしまったという事例も出ています。県として母子家庭や兄弟での同時入級の場合の保育料の減免制度をつくってほしいと思います。常任委員会で福祉保健部長の予算があればという答弁でしたので、知事の見解をさらに求めたいと思います。


◯副議長(上村忠史君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、食の安全についての御質問をいただきました。これについては、たび重ねてこの議場でも議論をさせていただいたところであります。市谷議員のお子様も給食を食べられたということで本当に御心配かと思います。今回、このようにかなり広がりのある汚染米問題になっておりまして、二度と同じようなことが起こらないように国においては、きのうも小谷議員のお話もございました、水際で食いとめる、あるいは既にあるものは始末をする、廃棄をする、これは早急にやっていただきたいと思う次第でございます。全容解明はもちろんでありますが、いまだ島田化学工業とかルートがよく判明し切れていないものもございまして、まだまだ時間はかかるかもしれませんけれども、できるだけ早く国において解明を求めたいと思いますし、あわせて善意の被害者の方に対する、被害企業に対する支援措置についても充実をお願いしたいと、この辺はたび重ねてこの議場でも申し上げました。今後とも求めていきたいと思います。
 次に、ミニマムアクセス米についてのお話がございました。ガット・ウルグアイ・ラウンドというのは、大企業の金もうけのためにやっているという御指摘でありまして、ミニマムアクセス米を輸入中止すべきだという議論なのですが、私はその経緯からすると少々違うのではないかと、恐らく市谷議員とは理解を異にしていると思います。
 実は、国境があるのですけれども、農業については国境を越えて農産物が行き来をしてしまうということでございます。ですから、細川連立内閣の時代だとか、その後の自社さ政権の時代というお話もございましたけれども、恐らくどの政権にあっても農業について国境を越えて入ってくる農産物の問題、これをコントロールすることというのは重大な関心事であって、その中で世界的にはガット・ウルグアイ・ラウンドというのが結ばれたわけであります。この国際交渉の過程において日本は米に関して関税化しないという特例措置を得たわけでありますが、その代償としてそういう特例措置を設けるのであれば、最低限の米の購入のアクセス、ミニマムアクセスを認めなさい、ではそれは私たちは容認しましょうというのが当時の政権の考え方であったと思います。ある意味、やむを得ない部分もあっただろうと思います。そういうふうに国際的な取り決めをした以上は、ミニマムアクセス米の輸入を中止するということは、私は国際的な信義に反するものであって、できないのではないかというように考えております。
 次に、御提案の中で米価について価格補てんをすべきではないか、それから国に対して燃油代・肥料代の直接補てんを求めるべきではないかということであります。これについては詳細、農林水産部長から申し上げたいと思います。
 その中で、私どもとしては確かに生産費が、コストがかかるという、その現場の実情に合わせた農業対策を望みたいという気持ちもありますし、燃油代・肥料代についての手当ても国に対して求めてきたところでありますが、このたびの補正予算の中にその関係のものが入っております。皆で努力をして肥料代がかからないようにするような場合に、価格の上昇分を補てんをしていくという措置が組み込まれています。詳細な情報はまだすべて入手できておりませんけれども、それも含めて農林水産部長からお答えを申し上げたいと思います。
 それから、県に対しても燃油代・肥料代の補てんを行うべきではないかということでありますが、県としてはプロジェクトチームをやったり、そして新しい国の措置なんかも活用させていただきながら取り組んでいきたいと思いますが、農林水産部長からお答えを申し上げたいと思います。
 次に、全国一斉学力テストについて、開示・非開示で予算に差をつけると言っていることについてのお尋ねがございましたが、これは繰り返してこの議場でも申し上げているところでありますので、そこに譲りたいと思いますけれども、私が申し上げているのはモデル的な事業として地域、あるいは家庭が一緒になりまして学校の教育力を上げるためにやるような事業、その中で学校の情報を共有するというモデル的なものについては助成が考えられてもいいのではないか。ただ、これは教育委員会の権限の中でございますので、議論を始めていきたいと、こういうように申し上げているところであります。
 次に、学力テストと関連をして学力向上には学ぶ意欲が大切であるということについての所感を求めるということでございますが、これはもちろん、まず学ぶ意欲といいますか、学習意欲、これを高めることが出発点だと思います。ただ、市谷議員も私と同じように子供を持つ身でございますので、おわかりいただけようかと思うのですが、子供たちというのはそもそも伸びようとする本能を持っていると私は思うのです。もちろん非常に勉強熱心な子もいれば、そうではなくて勉強には余り興味がないと、ただ絵をかくことに興味があるとか、あるいは、今最近でいえば漫画とかアニメとかにはまり込んでいくと、その面ではすばらしい知識を得ているのですけれども、果たして社会に出て役に立つのかなと思ったり、そんなことは幾らもあるわけでありますが、子供はそれぞれの力で伸びるものだと思います。自分自身の設計図を持って成長をする。これはドロシー・ロー・ノルトの言葉でありますが、そういうように言われているわけであります。ただ、この内在的なこうした成長要求、本能的なものについてすべて捨象して学ぶ意欲を学校で教えなければならないとか、そういうのは若干ナンセンスな気もするわけであります。
 そういう自発的な学習意欲を高める一番有効な手だてというのは、学習内容を理解させる、してもらう、そういう教育を学校現場で行うことだというように考えられます。私は、陰山英男さんの本で読んだことがあるのですけれども、やはりどこかで、落ちこぼれという言葉がいいかどうかあれですが、ここのところがわからないというつまずきを発生をする、それがやはり学校のカリキュラムの中ではいろいろとパターンがあるということです。掛け算とか割り算とか、そういうものがあったり、漢字でいったら大体何文字ぐらいから先のところでもう難しくなってくるとか、そこのところで一たんつまずいてしまうと、小学校でわからなかったことが中学校でもわからない、高校でもわからない、こういうようになってくる。
 確かに学習意欲についてのアンケートをとりますと、小学校・中学校・高校と行くほどにだんだんと意欲が落ちてくるようなデータがえてして見られるわけであります。私は、そういう意味できちんとフォローアップをして、その学習をそれぞれの現場で向上していくことが大切だと思うのです。そういう意味で家庭教育だとか、あるいは地域の教育と結びついていかなければならないと思います。ですから、そういう意味で私は最前よりそうした議論をいたしているところであります。ですから、学力向上について学校の現場のほうを活性化して、学習を地域も一緒になって支えていくことが恐らく一番いい処方せんの一つではないかと思うわけであります。
 最後に、学童保育の保育料についてのお尋ねがございました。同時入級の場合の学童保育の保育料の減免制度をつくるべきだというふうにおっしゃるわけでありますが、鳥取県の場合、他県と比較してもこの学童保育のところは、順次年を追って割と手厚い措置をしてきております。そもそも子供の児童福祉の分野とか、こういうところは市町村が基本的な責任を持ってやるところでありますが、私どもの場合は国庫補助以外のところも県と市町村と半々ぐらいで補助金を用意させていただいたり、国庫補助金に足りない、満たないような事業であっても対象にいたしているところでございまして、そういう意味で一定の事業はやっているというふうに考えています。いずれにせよ、これから「とっとり子ども未来プラン」をつくり直す過程などで、いろいろな児童福祉、あるいは子育て支援については議論してまいりたいと考えております。


◯副議長(上村忠史君)河原農林水産部長


◯農林水産部長(河原正彦君)農業、漁業、何点か補足答弁をさせていただきます。
 まず、燃油代・肥料代の補てんを国に求めていくべきではないか、さらに県としても補てん措置を行うべきではないかというお話でございます。
 まず、基本的な考え方を述べさせていただきたいと思いますけれども、こういう問題に対してはやはり燃油の高騰というのが今後も多少の上下があるかと思いますけれども、やっぱり高い傾向がこれからも続いていくのだろうというふうに思っておりまして、やはりこの種の課題に対しては国の責任で基本的にはやっていただくべきものだというふうに考えております。
 もう1点としては、やはり将来までこういう状況が続くとなれば、将来につながる省エネですとか、施肥を削減した農業、こんな取り組みをしていくことが必要というふうに基本的には思っている次第でございます。
 次に、米の価格下落の対策でございますけれども、実は米につきましては、今の制度といたしましては二通りあります。担い手を対象とする水田経営所得安定対策、それから担い手以外を対象といたします稲作構造改革促進交付金制度というものがあります。ただ、その補てんの仕組みは私どもも十分ではないというふうに思っております。この2つの対策の補てんの算定方式ですけれども、やはり市場価格に連動する仕組みでありまして、生産費の動向というのは余りというか、全く加味していないものでございます。このため、市場価格がずっと下がり続ければやはり生産費を賄えないという状況も出てくるのだろうというふうに思っております。加えまして担い手以外の交付金でありますけれども、国の交付額が基本的に不足しておりまして、算定どおりの額が全く来ないという状況がございます。したがいまして、そういった案件につきまして私どもは国のほうに安心して生産、再生産ができるようなセーフティーネットを張ってほしいという要望をこれまでもしてきているところであります。
 2つ目は、肥料が非常にこの夏以降高騰してございます。この肥料の対策、県といたしましてもこれは長期的に考えなければいけない課題ということで、この夏場に肥料代高騰緊急プロジェクトというのを立ち上げました。簡単に申し上げますと、施肥基準を従来とは少し考え方を変えて、安価な施肥設計に変えていこうと、できれば20年産から適用していただこうということで、今回それを実現するために、土壌分析機というものが必要なものですから、農協への配置等の予算を今お願いしてございます。あわせて、農家の方は施肥を変えるということになると非常に心配が多いものですから、実証展示圃、これもあわせてやるように今予算でお願いをしているところでございます。
 県もこういう取り組みを夏場から始めたのですが、先ほど知事からお話がありましたけれども、今回、国のほうで補正予算を上程されておりますけれども、この中に肥料代、燃料の農業対策として500億円が盛り込まれておるようであります。詳細についてはまだわからないのですが、漁業に対する燃油高騰対策とほとんど同じ枠組みのようであります。ただ、補てんが増加額の7割、それから、その省エネ努力が2割というようなことで、若干厳しい要件にはなっているようではありますけれども、こういった予算が上げられております。これの推移もこれから見きわめていって、県の行っているプロジェクト、この成果とあわせて、もし成立をしたら極力多くの予算を県に持ち込みたい、そんなふうに考えているところでございます。
 次に、漁業関係でございます。漁業への燃料代補助を行うべきだということでございます。これも、農業と同じでございまして、まずはやはり漁業の産業構造を省エネから変えていくことが必要だろうというふうに思っております。ただ、漁業につきましては、経費に占める燃料の割合が高く、やはりカンフル剤のような抜本的な対策の必要があるというふうに思っておりまして、これまでも国に言い続けてまいったわけでございます。
 7月28日に示された国の新たな緊急支援策が、省燃油を実現する農業者グループに対して燃油代支出を助成するものであり、県としても国の支援策の漁業者の導入を促進するために、上乗せ支援を今議会に提案をさせていただいておるところでございます。
 国の省燃油実証事業は平成19年の燃油使用料に対して1割削減を要件としておりますけれども、20年度に入って船底の汚れを落とすような塗料の使用促進ですとか、それから漁場情報の提供等の支援策を進めておりますし、燃油、省燃油操業の拡大によりまして、さらなる燃油の節減が期待されているところであります。
 現在、国の支援策に対しまして、既に20グループ435隻の漁業者が申請を終えられております。これらの漁船の燃油使用料は、今後申請予定のまき網漁船を除く県内全漁船の大多数、約9割を占めておりますことから、燃油使用料の多い漁船のほとんどが参加をされているというふうに思っておるところでございます。


◯副議長(上村忠史君)7番市谷議員


◯7番(市谷知子君)ミニマムアクセス米の問題なのですけれども、そんな企業のもうけのためにこのミニマムアクセス米を輸入しているわけではないというふうに言われましたけれども、工業製品の引きかえに農産物を引き渡したということを本当に農家の皆さんよく知っておられて、どこに行ってもこの話は出るわけです。実際に、財界の代表の皆さんがおられる政府の財政諮問会議、御存じだと思いますけれども、その中で2007年5月の会議で、これからさらに農産物の関税の撤廃、削減をしたらどうか、家族経営を中心とする農地制度の解体を求めるというような報告書が財政諮問会議から出されています。これを受けまして農水省は、関税を完全に撤廃してしまったら、これから先、農業生産は3兆6,000億円減少するし、米の生産額では90%減る、約375万人の雇用が失われる、食料自給率は40%からさらに下がって12%も低下するだろう、こういうことをこの財政諮問会議の報告を受けまして公表しています。
 ところが、さらに、財政諮問会議の農業作業部会の座長が言っているのですけれども、これだけ食料自給率が下がるということを農水省が言っているのに、結構残るではないか、いい線ではないか、こういうふうに財界の代表の方が言っておられるわけです。もうこれは工業製品を輸出するために、日本の農産物についてはどうぞ御自由に入れてくださいというような流れであるということはもう明らかなことなわけです。
 このミニマムアクセス米は、貿易上のルールで義務だからというようなことを知事おっしゃられましたけれども、このミニマムアクセス米はあくまで輸入機会の提供であって、これは義務ではありません。
 1999年11月10日、衆議院農林水産委員会で日本共産党の中林よし子元衆議院議員が、政府は100%輸入は義務だと言ってきたが、WTO協定のどこに書かれているのかと質問いたしました。これに対して、当時の食糧庁長官は、WTO協定上の根拠ではなく、政府の統一見解によるもの、こういう答弁をしています。つまり、このミニマムアクセス米が義務だというのはWTO協定の規定ではなくて、政府の勝手な解釈だったということが既に国会で明らかになっているわけです。政府は統一見解として言い続けていますけれども、このやりとりからいけば、政府の勝手な解釈だったということははっきりしておるわけですから、義務だから絶対にしなければいけないということはないと、ここははっきりさせておく必要があると私は思います。
 実際に、日本に物すごく輸入を迫っていますアメリカ、ミニマムアクセス米の半分はアメリカからの米ですけれども、このアメリカは鶏肉もチーズもミニマムアクセスの量には達していません。輸入ゼロのものも少なくありません。
 これは私はずるいということではなくて、自分の国の食料は自国で生産をするということを最優先にすると、そのために必要な輸入規制はきちんとする。今回でもそうですけれども、汚染米は要りませんと、きちんと自分の国の食料を守るのだということ、食料主権を主張するということは、これは私当たり前のことだというふうに思うのです。
 先ほど言いましたけれども、本当にお米の価格も下がって生産費が賄えないような状況に鳥取県のお米もなっているわけですから、それから世界的に見ても、今食料不足です。それなのに、つくれるのにわざわざ減反して、米を輸入して、こうやってやることというのは、私は飢餓を全世界に広げているようなものだと思います。ですから、本当に鳥取の農業にも影響を与えていますから、義務のないミニマムアクセス米は輸入してほしくないと、貿易のルールがおかしいというのであれば、食料主権をきちんと主張して、そういう主張できるようなルールにしてほしいということを、私は農業県の鳥取県の知事としてきちんと国に言っていただきたいというふうに思います。
 あと、学力テストについてですけれども、いろいろ子供たちのためにモデル的な事業をするということについては、それはいろいろあるかもしれませんけれども、その前提条件として、情報提供する、情報を開示するかどうか、公開するかどうかを、そのことによって予算に差をつけてはいけないということを言っているわけです。知事はそのことについて、この間から答えられないわけです。そうではないというのならば、予算に差をつけないということをきちんとこの議場で私は答えていただきたいというふうに思います。
 学力向上に学ぶ意欲が大切ということは、それは本当に私、お話を伺いまして、共有できたなというふうに思います。
 それで、今、知事は、この学力テストの結果の公表に先ほどから言っておられますけれども、非常にこだわっておられます。公表することによって本当に子供の学ぶ意欲を高めることにつながるのかということだというふうに私は思います。この公表される情報というのは、御存じのとおり市町村別、学校別の平均点が並べられていますから、見ようと思えば学校別、市町村別の順位、ランクづけがはっきりとわかるような情報になっているわけです。
 この順位がつけられたことによって何が起きているかということを紹介したいと思います。これはある本に出ていましたけれども、兵庫県でテストが平均点以下だった中学3年生が、学校の先生に送ったメールです。「何か皆様に申しわけございませんって感じ、おまえが足を引っ張ってるんだ、だから、授業時間も延ばすよ、できそこないって言われてる感じ。平均点より上の子はセーフって感じだろうけど、下の子はうちらのせいでいろいろみんなに迷惑かけちゃってみたいな。うちらのせいで先生とかみんな、考えさせられるのかなって。お願いですからほっといてください。うちらがあほなんは、学校のせいじゃないし、親のせいでもないし、自分が頑張らへんせいなんやから、お願いだから周りを責めないでって感じかな。ま、それほどまじに受けとめてるわけでもないけど。どうって言われると、一応ごめんねしか言える立場じゃないっていうか」テスト結果が公表されたことによって子供がこういうことを言っています。
 県教組が集めた教育現場の声ですけれども、県の学力テストの公表で勉強が苦手な子供に対してほかの保護者から、学級の平均点を下げている、勉強の邪魔をしているなど批判の声がふだんから聞こえるようになった。これは県がやってきた基礎学力調査の公表によって出てきた声ということです。
 知事は学力向上のためには子供の意欲が大切ということをおっしゃられているわけですけれども、私、こういう状況で本当に子供の意欲が出ているか、出るだろうかということをもう一度知事に問いたいと思います。
 知事は情報提供で、地域や保護者が協力してと言われますけれども、このように犯人捜しのようになっていく、地域や保護者がばらばらにされてきていると思いますけれども、このことについて、知事どう思われるでしょうか。


◯副議長(上村忠史君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、ガット・ウルグアイ・ラウンドのミニマムアクセス米について、経済財政諮問会議のことだと思いますが、そこでの議論を引かれて、農業が工業の犠牲になっているのではないかという御指摘でありますが、それは、今、いろいろと国際的なラウンドやったわけですね。去年もドーハラウンドの問題がありまして、結局はつぶれたわけであります。あのときも我が国は非常に難しい立場で、産業振興とかを考えれば、工業面での輸出入、そういう貿易のことも考えなければならないし、もう片方で農業も守らなければならない、難しい交渉をやったのですが、結局インド、中国などの議論でラウンド自体がつぶれてしまったということであります。
 これはこういうようなことでありまして、そこは、一つの対価関係に全部があるわけではないのだと思うのです。政府としてのパッケージでどういうような貿易の姿を日本国として打ち出していくのか、それを外国に対して農業でも我々は守り、工業関係を考えても輸出入を促進できるような、そういう仕組みを求めて交渉するのが外交というものだと思います。ですから、議員のように工業対農業のような一義的な対立ですべてを理解できるものではないと私は思います。そこで、外国交渉をしっかりとやっていただきたいと思います。これは非常に我が国の農業にも与える影響が大きいものですから、この議場でも議論はたびたびありますが、農業の基本を守るため、生産の現場を守るための交渉というのは私たちは重視してほしいと常に訴えているところです。
 あと、ミニマムアクセス米は輸入しなくてもいいのだという御議論があるということですが、それは政府の統一見解だとおっしゃいました。政府の統一見解が出てくるその根拠が多分あるのだと思うのですね。統一見解の前にいろいろと国際的な取り決めもあって、こういうことはしなければならないから政府の統一見解をわざわざつくって、国会で答弁なさったのではないでしょうか。ですから、それが全く実効性がないものだという議論は私はよく理解できないところがあります。この点などを農林水産部長のほうから補足をしていただきたいと思います。
 全国一斉学力テストについてでありますけれども、まず、予算は差をつけないというお話でございますが、これはもう繰り返しになりますので、私はモデル的な事業を導入してはどうかということのみを言っているだけであります。ですから、何かない物ねだりみたいなちょっと質問かなという気もします。
 次は、公表がいろいろな弊害をもたらすのではないか、それが、いじめとか犯人捜しになるのではないかという議論なのですけれども、あと、それが学ぶ意欲に影響するのではないかということでありますが、私はちょっと余りにも単純に議論されるものですからどうも理解が進まないところもあるのですけれども、公表をするとか、情報を共有するということを申し上げています。それは何のために申し上げているかというと、一体私たちの学校では、クラスでは、あるいは個別の子供を抱えている親として、何をなすべきかを見ようと思えば、客観的なデータがないといけないと思うのですね。それを私たちは一つのモデル的なやり方ができないだろうか、それを議論しているということなのです。ですから、これはむしろ子供たちのためにサポートをする材料として、せっかくのテストの結果なので使ったらどうですかというように申し上げているわけであります。
 先ほどのように、犯人捜しになるとか、いじめだとかいうことを常におっしゃるわけでありますけれども、同じようなこと、例えば運動会をやります。運動会で綱引きをやったと、綱引きをやって負けました。負けましたら、これはだれだれちゃんが力が弱いからだといって犯人捜しをしたり、その子がいじめられるというものなのかということだと思うのです。
 私は、子供たちの社会というのは、そんなに陰湿なものではないと思います。例えば運動会に行ってよく見られる光景でありますが、駆けっこをします。そのチームで、みんなでチームでやっているわけです。赤組対白組でやっていて、白組が随分後ろのほうにおくれてきた、だけど、最後のラストランナーが一生懸命、確かにその子は見るからに遅いのだけれど頑張って走っている。これに対して、多分見ている聴衆の親御さんたちと子供たちは盛大な喝采を送るのではないでしょうか。それが子供たちの社会であり、学校として求めているものなのだろう思うのです。単に点数がついてどうのこうのということだけで、いじめだ、犯人捜しだというような短絡的な議論ばっかりやっていては、私は学力向上だとか、本当の意味の学ぶ意欲の開発に役立たないのではないかと思います。
 私は、先ほど申しましたように、学習内容を理解することこそ学ぶ意欲が担保される最大の源泉ではないかと思います。ですから、そういう意味で活用すべきものは活用してはいかがかということを申し上げているわけであります。


◯副議長(上村忠史君)河原農林水産部長


◯農林水産部長(河原正彦君)MA米の輸入義務について、知事の見解以上の補足答弁はできないかもしれませんが、少しお話ししてみたいと思いますが、私も交渉の会場にいたわけではないので、本当のことはよくわからないというのが実態でありますけれども、やはり具体的に合意書のどこに書いてあるのだとか、附属書のどこに書いてあるのか、いろいろ私どもも探ってみますけれども、正直なところわかりません。ただ、間違いなく平成5年だったでしょうか、そのときの交渉の現場では、一定量のミニマムアクセスをする、そのかわり関税化の特例措置を受けるのだということは決まったというのは間違いないと思います。日本政府としては、やはり外交関係ですとか、国際関係、経済関係全般のことを考えて、一応合意したことは誠実にやっぱり最大限守ろうという姿勢で今取り組んでおられるのだろうというふうに思っております。これは国によって外交上どういうやり方をするかというのはいろいろあるのだろうと思いますが、日本はやはり誠実に取り組もうとしてやっておられるのだろうというふうに推察をしているところでございます。


◯副議長(上村忠史君)7番市谷議員


◯7番(市谷知子君)そのミニマムアクセス米の問題なのですけれども、確かに農業、農産物と工業製品を一律に包括的にとらえるということは私もおかしいと思うわけです。引きかえにして食料を引き渡してしまう、胃袋を引き渡すようなことはおかしいわけで、私もやっぱり国民が生きていくためには、食料を自給できるようにするということは非常に大切ですので、私はそういう工業製品と一律に扱うのではなくて、きちんと自給できるような体制をつくる。それを貿易のルールとしてきちんと認めさせるということがやはり大事だと思います。
 それで、若林元農水大臣なのですけれども、国全体の貿易利益のために農業政策では譲歩せざるを得なかったというふうに、やっぱりこういうふうに今までの農政のあり方が、そういう全体の中で農業をとらえて、結局国民の胃袋を手渡してしまって食料自給率が低下した原因を招いたということを国会で元大臣も答弁しているわけですから、この答弁にふさわしい貿易のあり方というのをきちんと求めるべきだと思いますし、先ほど県のほうからもその点については求めるというような答弁でしたので、引き続きその点はお願いしたいと思います。
 米の価格の補てんについてですけれども、御答弁いただきましたように、今、非常に生産費が賄えないような制度になっているというふうに思います。実は、アメリカのほうでは米1俵価格が大体4,000円で非常に安いわけですけれども、これは政府のほうでいろいろ補てんしまして1万8,000円、生産費が賄えるところまで補償しているということです。ですから、そうやって自国の農業のためにお金をかけるということは、非常に当たり前というのが他国の状況ではないかというふうに思いますので、日本でもやるべきだというふうに思いますし、引き続き求めていただきたいというふうに思います。
 燃油代、肥料代の問題なのですけれども、先ほど農業のほうの施策を聞きまして、省エネがさらに2割ということで、もう既にみんな省エネしてきているわけなのです。その上にさらに省エネというのが、これ以上どうすればいいのだということで、政府のほうが対策を出してきても、なかなか乗れないというところが恐らく出てくるのではないかなというふうに思います。やっぱり省エネしなさい、しなさいと、結局農業にしても自分で何とかしてその上でですよという話では、とっても農家の皆さん救われません。
 私思うのですけれども、きょうは財源のことをおっしゃられませんでしたけれども、これは日本の農業予算ですけれども、今2兆円ですが、さっき輸入自由化の話をしましたけれども、それ以降1兆円以上も減らされて、国の予算の中でもこの農業予算の占める割合が8%から4%ということで、非常に下げられてきているわけです。しかも、農業予算のうちの3分1は土木費、そのうちの3分の1は大きなダム建設ということになってます。
 最初にも言いましたけれども、余った輸入米を保管するのに毎年150億円も費やしているということですから、私は国に言われる場合に、こういう無駄遣いだとか、財源のあり方も含めて、ぜひ農業にお金をかけてほしいということを言っていただきたいというふうに思います。
 県の対策なのですけれども、農業について、必要な肥料を減らすということについては、私も必要だと思いますけれども、これはまだ試験的なものですから、次に肥料を買うときに少しで済んで、安くて済むというわけではないわけです。今、本当に来年の作付に回す資金が苦しいわけですから、漁業では補てんするわけですから、私は農業についても県が補てんしていただきたいと思いますけれども、知事どうでしょうか。
 漁業の燃油補てんについてですけれども、本当にこの制度ができたということは、漁民の声でかち取った大切な成果だというふうに思います。県でも9割の方が乗れるのではないかという話でしたけれども、ただ、聞いていきますと、非常に使いにくさがありまして、先ほども話がありましたけれども、もう油を使う量を減らしているのに、さらに1割減らしなさいと。もうこれ以上減らせないから、漁に出るなということではないかという声が上がっています。
 売り上げが、燃油の値上がり分以上にことし売り上げがあったら制度の対象から外れるということで、年末に精算をしてみたら対象から外れるかもしれないということが起こり得るということで、何ぼ手続しても最終的には油代が本当に出るかどうかわからないから、もう面倒だからいいという声も私聞いているのです。赤碕のほうではもうあきらめて、漁師の方が鉄くず拾いだとかナシの選果場のアルバイトに出ているという方もいらっしゃるということを聞きました。
 今、県がやるのは、この国の制度に上乗せをするわけですから、国の制度に乗れない方は必然的に県の燃油補てんから外れるわけです。ですから、私はすべての人たちにこの県の燃油補てんが行くように、直接県が燃油補てんをするということに踏み出していただきたいと思います。
 あと、農業の担い手をふやす必要があるということで、県は新規就農者に対して農業研修をした際の費用、平成14年までは10年間就農すれば全額免除にしていましたけれども、今半額免除になって、利用も平成14年の25人から、昨年は3人ということで、非常に激減しているわけです。もとの全額減免に戻していただきたいと。担い手をふやさないといけませんから、使いやすい制度にしていただきたいというふうに思います。
 あと、学力テストについてなのですけれども、私は先ほどの子供の声を知事にきちんと受けとめていただきたいというふうに思うのです。子供がそういう序列化されているということで、非常に傷ついて、なかなか意欲が出てこない、もういいやというふうに思うほど、子供にとっては比較される、序列化されるということが、しかも、テストの結果で比較されていくということがどれだけ傷つくことかということを、私はきちんと受けとめていただきたいというふうに思うわけです。こういうふうに子供さんが思うということを、知事は決していいとは思わないというふうに思います。いろいろな対策をしたらと思われると思いますけれども、子供にとってこのデータが出ることがどういうことなのかということの受けとめがなければ、私は話は先には進まないというふうに思います。こういうふうに子供たちを比較をして、競争させて、なら頑張りなさいという、こういう競争教育というやり方は、私はもう既に破綻しているというふうに思います。
 日本は国連の子どもの権利委員会から勧告を受けています。こういう内容です。高度に競争的な競争教育によるストレスにさらされ、子供の発達にゆがみを来している。競争教育で子供の発達がゆがめられていますと、今でも日本の教育は競争主義で子供たちが発達にゆがみを来してるという勧告が国連からされているわけです。既に、イギリスのウェールズ地方というところでは、全国学力テストを2001年に中止しました。
 県教委が出しています、学力テストの結果の分析がありますけれども、全国の平均点、鳥取の平均点比較して、プラス・マイナス何ポイントというので、ずっと全部のデータを並べてあるわけですけれども、結局、平均点、全国と比べてどうか、よその学校と比べてどうか、ここのクラスと比べてどうかというこういう話がどうしても中心になっていくのです。これを上げるためにどうするかという勉強に、子供も先生もどうしてもやらざるを得ない状況に追い込んでいくのが、私はこの今回のデータの開示、公表だというふうに思います。
 今、鳥取県は病気で休んでいる先生がいっぱいいらっしゃいまして、平成11年16人でしたけれども、今37人ということで2倍に、病気で休んでおられる先生もおられます。私も、子供たちや、それから先生たちがテストの点を上げるということに追いまくられていくという状況を、これだけ先生たちも痛んでいる中で、追い詰めていくというのは本当によくないというふうに思います。この全国学力テスト、年間60億もかかるそうですけれども、私はこのお金があれば、先生をふやすということにもっともっと回すべきだというふうに思います。
 このテストを推進してきまして、このたび辞任した中山前国交大臣、日教組が強い県は学力が低い、このテストをしたのはそのことを確かめるためで、もうそれは確認されたから学力テストは役目が終わった、こういうふうにこの学力テストを言い出した方が言っているわけです。私、本当にひどいなというふうに思います。この学力テストはやっぱり中止をして、もし傾向を調べるだけというのでしたら、今までだって抽出でやっていたわけですから、抽出調査に切りかえるべきだと思いますけれども、知事どうでしょうか。
 市町村の今後のテストの参加についてなのですけれども、これまで教育委員会も、県もですけれども、市町村で参加、不参加は判断すると説明してこられました。今後も参加は市町村の判断ということでよろしいでしょうか。知事に確認をしたいと思います。
 鳥取県情報公開条例についてですけれども、私は、こういう子供たちを傷つけていく、序列化されたデータを外に出すべきではないというふうに思います。今、開示したデータの使い方に制限をつけたらどうかということも話として出ていますけれども、私は一度出たものを制限するというのは、情報公開条例の精神に反すると思いますし、市民の表現の自由を制限する危険性があるというふうに思います。私は、変えるのであれば、条例の第9条第2項第7号、ここは11人以上のクラスはテスト結果を開示しなければならなくなりますから、私はここを改正して、テスト結果は開示しない、序列化に結びつくようなテスト結果は開示しないというものに改正すべきだというふうに思いますけれども、知事どうでしょうか。


◯副議長(上村忠史君)答弁求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)幾つも質問がありまして、どこからどこまでが質問かよくわからないところもありますが、あれば後からまた聞いていただければと思います。
 まず、農業関係で生産費に対して支援をきちんとしなければならないのではないかと。私どもは、先ほども申し上げましたように、国のほうにも要望の中でも申し上げていますが、中山間地域の多い実情とか、大規模な農家が少ない実情なんかを踏まえた対策を求めているところであります。そして、グラフを示されて農業の対策費の総額をふやすように要求をしろということでありますが、こういうことこそ、だから財源論とやはりセットだろうと思うのです。確かに何兆円もかけて、ヨーロッパ型の補助金を配るというのも私は一つの見識だと思っております。それから、アメリカもいろいろと言われますけれども、結構農業関係の補助金も多い国に数えられています。ですから、そういうことで農業を守っていくというスタイルはあり得るわけでありますが、片方でではそのための財源をどうするかということも議論しながら進めていくのが政治のあり方ではないかと思います。ですから、それこそこのたび目の前に迫ってくる総選挙などでも、そうした議論をしっかりとやっていただき、政治的に結論を国民みんなで出していくというのが筋合いではないかと思います。
 次に、中山間地の農業、中山間地の多い鳥取県はコスト高であると。燃油代とか肥料代への補てんも直接行うべきではないかということでありますが、これは農林水産部長からお答えを申し上げたいと思います。
 漁業に対することで、いろいろと細かい制度のお話もございました。年度末になったら対象から外れるのではないかとか、いろいろ心配があるというお話もございましたが、この辺水産振興局長からお答えを申し上げたいと思います。
 いずれにせよ、現場の意見を聞きながら私ども一連の対策をつくってきておりますし、このたびも他県にはない補正を組んでおります。その辺もよく御認識をいただければと思います。
 次に、就農支援資金償還免除事業につきましてでありますが、これの考え方、食費などを支給対象から減らすことで適正化を図ってきたのがこれまでの流れでありますが、農林水産部長からお答えを申し上げたいと思います。
 次に、全国一斉学力テストについてお尋ねがございました。1つは抽出調査に切りかえろという御趣旨でございますが、先般、たしか議場でも山田委員長か教育長の御答弁を聞いておりましたけれども、やはり個々の子供たちの成績といいますか、状況が全国の全体がわかる中で把握できることも必要なのだろうと思うのです。ですから、悉皆調査にはそれ相当の意味は私はあると思います。ですから、教育委員会のそういうような御答弁もありましたが、私はそういう考え方でいいのではないかと思います。それにあわせて、抽出調査などでそのほかの科目の状況だとか、あるいは子供たちの生活習慣だとか、補足的に調べることもまた可能であるかもしれません。ただ、悉皆調査を全部廃止すればいいというものではないと思いますし、中山大臣がどういう経緯で言ったかどうかとか、そういうことで抽出調査か悉皆調査かという判断でもないと思います。むしろ子供たちの成長のためにはどういうデータが必要かという観点で考えるべきだと思います。
 全国一斉学力調査への参加が市町村の選択によるということでいいのかと。これは国の制度でありますので、国の要領どおりということだと思います。
 最後に、序列化に結びつくテスト結果は開示しないというように情報公開条例9条2項7号の規定を変えたらどうかということでございますが、ここのところは前もこの議場で大分議論しまして、県全体での学力調査のときにつくった規定のところでございますが、そのとき、執行部側のほうからは、クラス別のところの開示はしないといったときに、議会のほうで、いや、このぐらいはというような結果になったのがあれであります。あのときも大分議論したのですが、やはり情報公開請求でありますので、その納税者の方の請求に従ってどこまで情報を、教育行政サービスがこういう状況ですよといってお示しをするかという観点でございますので、それについては、できる限り幅広く認めるべきではないかというのが当時の議論だったと思います。ですから、それをすべてクラス別だとか市町村別だとかも開示するなと、こういうふうに書きかえろということは、今までの議会で情報公開を進めてきた流れに反するのではないかと私は思います。
 ただ、片方で子供たちに悪い影響を過度に及ぼすようなことがないかどうかの配慮が必要であれば、その旨の改正はあってもいいのではないかと考えております。


◯副議長(上村忠史君)補足答弁。
 河原農林水産部長


◯農林水産部長(河原正彦君)2点について補足答弁をさせていただきます。
 まず、今回、国の補正予算に上がっています農業関係の燃油、それから肥料高騰対策について、2割削減というのはとてもできないのではないかというお話だったと思います。
 これは先ほど答弁でも少し申し上げましたけれども、県のほうで肥料高騰緊急プロジェクトというのを立ち上げています。この中で、現在の肥料の配合をこういうふうに変えていって削減しようという、主要作物ごとにお示ししようと思っているわけです。
 例えば、稲作で申し上げますと、現在1反当たりが1万円程度肥料がかかっておりました、7月以前ですけれども。それが7月以降には1万4,500円余になるということで、約44%アップしているわけでございます。今、プロジェクトのほうで一応目標にしていますのは、稲の場合は反当で5,000円か7,000円ぐらいに削減できるような施肥設計をお示ししたいなということで取り組んでおりまして、そうすれば、この成果を使えば、これから国の制度ができたときに、比較的計画もつくりやすい。19年度と20年度の比較になりますので、20年からやれば比較的に乗りやすいのではないかなということでございます。
 ちょうどタイミングよく、県が取り組んでいて国が補正で今手を打たれようとしている、そんな状況かなというふうに思って、ぜひともこれにかなりの部分が乗るように努力をしたいと思っています。
 2点目でございます。就農支援資金の免除事業でございます。これを、以前は全額免除だったのが、今一部免除になっている、もとに戻すべきではないかというお話だったと思います。
 この事業は、資金自体は平成7年度に国と県の原資をもとに制度をつくっております。翌年度、平成8年度に全額免除、一定期間就農していただければ全額免除というシステムに変えて、就農者の負担軽減と、それから立ち上がりの早期経営安定と、これを図ってきたところでございます。ただ、15年度から一部減免に変えております。これはどの事業もそうですけれども、事業を事務事業の見直しということで、効率性とか効果とか、毎年点検をしております。その中で、先ほど知事もちょっと申し上げましたけれども、支援対象から研修中の食事等の間接経費、これは省いてもいいのではないかということで、研修に係る直接的な経費を対象にしていくべきだ、そういう考えで段階的に下げて、現在は5割の減免率ということでやっているわけであります。
 制度を変えた後の影響でございますけれども、借り受けた人の就農定着率、農業定着率は下がっておりません、むしろ、ちょっと上がった傾向が出てきております。それから、全体としての新規就農者の数というのは落ちてきていないということがありまして、現在この点での悪影響は見られていないというふうに思っておりますし、他県にお聞きしますと、この種の事業、うちの県は遜色ないだけの支援をしているのかなというふうに思っておりまして、現時点でもとに戻すというようなことは考えていないわけでございます。ただ、新規就農者が毎年40人程度ということで、決して多くないという認識を持っております。ですから、新規就農の支援制度全般についてこれからも不断に点検、見直しはやっていきたいというふうに思っている次第でございます。


◯副議長(上村忠史君)安住水産振興局長


◯水産振興局長(安住正治君)漁業者への燃料代の補助につきまして、補足答弁をいたします。
 国の支援策は、既に省エネをしている上にさらに燃油消費量の1割の削減が要件になっておるということのお尋ねだったと思います。
 これにつきましては、先ほど部長のほうからも答弁いたしましたが、20年度に県のほうは船底の防汚塗料の使用の促進、これを支援することにしております。漁業情報の提供というようなこともさせていただいておりまして、無駄なときに出漁しないというような流れの中で、今後の漁業として省エネ型の漁業を進めていく必要があるということをやっておりますので、この1割の削減というものは何とかできるのではないかなというぐあいに思っています。
 次に、制度が面倒で参加がしにくいというようなお話もありました。赤碕の例もおっしゃいましたけれども、今、既に20グループがこの事業に乗っておりまして、17グループは既に国の認証をいただいております。御紹介のありました赤碕につきましても、その後に34隻この制度で申請されました。そういうことで、申請待ちをしておられるという状況でございます。
 県の支援ということでございます。この制度に対応しまして、県のほうもあわせて支援をするというようなことをやっております。まだ出てきていないところにつきましては、今後も制度の周知、あるいは指導をさせていただいて、多くが出てくるような対応をしてまいりたいと思ってます。


◯副議長(上村忠史君)7番市谷議員


◯7番(市谷知子君)農業への助成ですけれども、作物ごとにいろいろどれぐらい経費が削減できるかということで計算して当てはめていかれるということで、それはそれでそうだと思いますけれども、なかなかテスト的にやっていくということで、今、本当にお金どうしようかと思っておられる農家の皆さんに、それですぐにこたえられるのかと、こたえてもらえるのだろうかと非常に農家の皆さんは不安に思っておられるわけです。ですから、なかなかその辺は私は実態と本当に合うのかなという疑問を持っています。
 漁業についても、もし最終的に乗れなかった場合、県が補てんしていただけるのでしょうか。貨客船にはかなりお金かけるのですけれども、支援する船が違うというふうに思うのです。こちらにもし乗れない漁師がいたら補てんしていただけるのかどうか、そのことを伺いたいと思います。
 学力テストについてですけれども、4月にやって9月に結果が出るのです。本当に子供たちに生かせるのか。6年生はもう間もなく卒業するということで、なかなか合わないと思いますけれども、その辺どうでしょうか。


◯副議長(上村忠史君)答弁求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず農業関係につきましては、いろいろと今プロジェクトをつくって可及的速やかにできる限りの対策を県独自でもやっていこうと。その片方で国のほうに要望してます。例えば燃油関係だとか飼料高騰などは正直一県の手に余るものですから、それも国のほうでしっかりやってくれと、それで、国のほうから今1つ案が出てきているというような状況だと思います。ですから、今後もそういう意味で機動的にやっていきたいと思います。
 水産関係の助成につきましては、これについてはまた水産振興局長のほうから御答弁を申し上げたいと思います。
 最後はちょっと聞き取りにくかったのですが、4月に結果が出て、9月に指導にいくという……(発言する者あり)それは具体的な子供たちは卒業してしまうかもしれませんけれども、ただ、それぞれの子供はまた中学生に行くわけでありますし、ここでどういうことにつまずいていたかというデータは残るだろうと思いますし、本人も理解ができるだろうと思います。ですから、どこの学年が適切かということは、それはテストの設計上あるかもしれません。現に、鳥取県が学力調査をやっていたときは、もう一つ下の学年でやっていた時期もあります。いずれにせよ、その客観的なデータがあれば、それは使い道もあるのだと私は思います。


◯副議長(上村忠史君)安住水産振興局長


◯水産振興局長(安住正治君)このたびの国の制度に乗れなかった人のことはどうなのかというお尋ねだったと思います。
 このたびの燃油助成は、国の制度と連動して県のほうも支援をするというものをベースにしております。このたびの補正、あるいは5月の補正でお願いしましたけれども、そのほかにも、輪番制の休漁活動の支援事業とか、漁場の調査とか、あとは、イカにつきましては、今後はLEDの集魚灯の実験をやってみるとか、いろいろな取り組みをやっておりますので、そういう中で省エネ漁業を進めるという形のものを今後も推進していきたいなというぐあいに思ってます。


◯副議長(上村忠史君)7番市谷議員


◯7番(市谷知子君)前から言ってますけれども、漁民の方にとって燃油助成をしてほしいというのが一番の願いですし、私はせめてこの制度から外れた方については、県での補てんというのを考えていただきたいです。
 学力テストについては、情報をどう使うかということもありますけれども、本当に子供たちにとって競争させられるということが、いかに傷つくことなのかということをこのテストを運用するに当たっては本当に考えていただきたいし、子供のことを一番に考えていただきたいと思います。


◯副議長(上村忠史君)1番興治英夫議員


◯1番(興治英夫君)(登壇、拍手)全国学力・学習状況調査をめぐって質問をいたします。
 山田教育委員長におかれましては、連日御出席を賜っておりまして御苦労さまです。実は市谷議員が教育委員長を指定答弁者で指定してあったものですから、私この時間枠を選択したのですけれども、どうも指定答弁者が変わったようで、きのう、きょうと1人ずつの議員に答弁するために御出席いただいているということで、レイマンとして、非常勤の立場であるにもかかわらず、申しわけなく思っております。
 それでは第1に、開示請求の対応について伺います。
 全国学力・学習状況調査、全国学力テストをめぐっては、本定例会において代表質問を初めとして、幾人かの議員により議論がなされているところですが、私自身も思うところがあり、何点かにわたり知事、教育委員長、教育長にお尋ねしたいと思います。
 私は、鳥取県教育委員会が市町村ごと、学校ごとの平均正答率、平均点をみずから公表することは、教育関係者や住民、保護者による序列化と過度の競争という弊害を生みやすく、結果的に点数主義に陥り、全人格的な成長を促す教育の本来の姿をねじ曲げる危険性が高いと考えます。よって、県教委による平均点の公表の必要はないと考えております。
 次に、情報公開制度に基づき開示請求者に対して同様の平均点を開示することは、公表ではないものの、開示された情報の使い方によっては公表と同様の結果をもたらすおそれがあり、慎重にならざるを得ないというのはうなずける部分があります。しかし、開示するか否かは県民の知る権利を保障し、原則開示とされている県情報公開条例の厳格な法解釈に基づいて判断しなければならず、情報公開審議会の答申や県教育委員会の非開示決定理由、本議会での議論などを検討してみると、開示が相当であったのではないかという感触を持っております。行政が法の支配に基づいて行われている以上、教育論で非開示と決定したことは情報公開条例の厳密な法解釈、条文解釈から逸脱していると感じます。非開示決定の是非については、昨日、非開示決定の取り消しを求める訴訟が起こされましたので、裁判所の判断を待ちたいと思います。ただ、来年度の全国学力テストの準備が間もなく始まる時期でもありますので、非開示決定についての疑問点や今後の対処方針などについて、教育委員長の見解を伺います。
 まず、開示請求への対応について、鳥取県情報公開条例に基づく県民の知る権利の保障と教育的配慮との関係はどうあるべきかについてお尋ねします。
 今回の問題の1つは、全国学力テストに関して知る権利の保障と教育的配慮との関係を条例上どのように調整しておかねばならないのかという点にあるように思います。条例では、小・中学校の全県的な学力の実態を把握するため実施される試験については、知る権利と教育的配慮との関係を調整し、児童生徒数が10人以下の学級の集計結果は非開示という線を引いております。そのため、県の基礎学力調査については10人以下の学級を除き、学級単位の結果まで開示が可能となっております。県教育委員会は基礎学力調査においてはみずからその必要性があると判断し、市町村ごとの集計結果を公表しているにもかかわらず、今回の全国学力テストについては、学校ごとの集計結果はおろか市町村ごとの集計結果も非開示と決定しております。このことは、知る権利と教育的配慮との関係の調整において、県の基礎学力調査と全国学力テストとで明らかにダブルスタンダードとなっており、しかも、線の引き方の乖離が相当大きいと私は思います。この矛盾についてどのように説明責任を果たされるのか教育委員長にお伺いします。
 また、情報公開条例が現行のままであれば、今後も開示請求、非開示決定、不服申し立て、情報公開審議会による開示の答申、申し立てに係る非開示の決定という事務処理が繰り返されることになってしまいます。しかも、今申し上げたダブルスタンダードの問題も放置されたままであり、それを解消する必要性もあると思います。教育委員長は情報公開条例の改正に言及されておられますが、条例のどこをどのように改正すべきと考えておられるのかお尋ねします。
 本件に関して開示請求があった場合、その請求にこたえなければならないとの観点から、昨年はデータの受け取り拒否も検討されました。また、情報公開審議会で開示の答申が出る可能性が高いということも、その当時から十分検討されたのではないかと思います。そうであれば、その時点で条例の改正を検討、提案しておけば今回のような混乱は生じなかったと私は考えます。原則開示である情報公開制度についての認識の甘さ、また、条例改正についての怠慢があったのではないかと感じるのですが、教育長の認識はいかがでしょうか。
 第2に、県・市町村教育委員会や、学校における全国学力テスト結果の公表についてであります。
 平成18年6月の文部科学事務次官通知では、全国学力テストの結果公表について、市町村教育委員会がその市町村における公立学校全体の結果を公表すること。また、学校が自校の結果を公表することについては、それぞれの判断にゆだねております。市町村教委や学校は学力テストへの参加主体として、住民や保護者への説明責任が生じているとともに、住民や特に保護者には説明を受ける権利があります。しかも、住民や保護者の関心を喚起することにつながり、協力の得やすさなども考えれば、結果の公表による教育効果は高まると考えます。よって、これら説明責任と説明を受ける権利、教育効果の高まりなどの効果を考えると教育的配慮の必要性もありますが、市町村教委や学校は市町村全体、あるいは自校のテスト結果を公表し説明した方がよいと考えます。
 私は今も小学生と中学生の子供を育てている親ですが、その経験からいえば、学校が校長中心にして子供の教育や学校運営について明確な方針を持ち、それに基づいた実践が行われ、ふだんから保護者などにオープンに説明がなされ信頼関係が構築されていれば、平均点も含めてその学校の学力テストの結果を保護者に公開することを恐れる必要はないと考えます。むしろ、保護者としては事実としての平均点にあわせて結果の分析課題とその改善策などをしっかり説明してもらえれば学校に対する信頼感が高まります。そこで議論が起こればしっかりと学校の考え方と方針を説明すればいいことであり、議論はむしろ、保護者に学校を理解してもらういいチャンスであります。学校が子供の現状を的確に把握し明確な方針を持って自信を持って語ってもらえれば、保護者は安心し協力を惜しまなくなるものだと思います。逆に、明確な説明がない、何か隠しているような感じがするという思いを抱かざるを得ないとなると、学校に対する信頼が揺らいできます。もっと保護者を信頼してもらってもいいと思います。
 同様のことは教育委員会についても言えるのではないでしょうか。自分のところの平均点を公表するかどうかはそれぞれの地教委や学校の判断に任せればいいわけですが、決してそれを公表することを恐れないでいただきたいということを私は声を大にして言いたいと思います。
 そこで、この学力テスト結果の自発的な公表について県内の現状をお聞きしたいと思います。市町村教育委員会や学校で、市町村全体や自校の平均正答率を含むテストの結果の公表を行っているところは何カ所あり、それはどこかを、まず、この場で教育長に明らかにしていただきたいと思います。その上で、私は各市町村教育委員会や学校が平均正答率を含むテストの結果の公表を独自に行うことについて、県教育委員会はもっと積極的に奨励してはどうかと考えます。教育長は議場において、市町村、学校がそれぞれの立場で公表することは望ましいと答弁されておりますが、この際、テスト結果の公表を県教育委員会から働きかけてはどうかと思いますが、教育長の御所見を伺います。
 テスト結果の公表に関連して、9月9日の知事会見において、情報公開の度合いに応じた支援に知事は言及されておりますが、この支援の中に30人学級に係る予算配分が念頭にあるのかないのか、その点をいま一度知事に確認させていただきたいと思います。
 第3に、全国学力テスト結果の活用についてであります。
 全国学力テスト結果の公表以上に大切なのは、結果の分析と対策であります。2回のテスト結果から読み取れる本県小・中学校における教育の課題はおおよそどのようなことか。また、県教育委員会はそれをどう解決しようとするのか。また、課題解決に向け各学校で取り組みを進めていく上で、教育委員会としてどのようなアプローチ、働きかけを行うつもりか、教育長の見解を伺いたいと思います。
 第4に、全国学力テストのあり方及び市町村の参加、不参加についてであります。
 全国学力テストについてこれまでの2回の実施を振り返り、教育現場及び教育施策の改善に実質的な効果が発揮されたと感じておられるのか、教育委員長に所見を伺いたいと思います。
 また、効果との兼ね合いで全国学力テストの実施に要する費用、手間は適切なものであったのかどうか、悉皆調査という調査方法を改める必要はないのか、いつまで調査を続ける必要があるのかについても、教育委員長の所見を伺いたいと思います。
 先日の教育民生常任委員会において、来年度以降の全国学力テストへの不参加を検討している市町村があると教育委員長が報告されておりましたが、参加しない市町村が出ることについてどのようにお考えか、教育委員長にお尋ねして、壇上からの質問とさせていただきます。


◯副議長(上村忠史君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)興治議員の御質問にお答え申し上げます。
 全国学力・学習状況調査に係りまして、9月9日の会見の中で申し上げました趣旨についてのお尋ねでございます。
 私が申し上げましたこと、繰り返しにもなりますけれども、モデル的な事業としてそれぞれの学校現場で教師はもとより、家庭教育だとか地域だとか皆で一緒になって情報を共有して、このクラスの子供たちのためにこういうことをやっていこう、そのための対策を練って実行していく、こういうモデル的な取り組みに対して県も応分の支援をしてあげることがあってもいいのではないか、そういうことに学力テストをせっかくやったお金を活用する、あとで役立つようにするというアイデアもあるのではないでしょうか。これは教育委員会のほうの御判断のことなので、よく議論していただき、必要があれば私相談に乗りたいですと、こういうことを申し上げたということであります。
 その際に、今の御趣旨は、恐らく30人学級の費用を県が負担することについて、開示、非開示だけで全部一律にこうするのかということだろうと思いますが、そういう趣旨ではありません。ただ、場合によって政策のパッケージといいますか、地元でいろいろ話し合ってみたら学級編制のこともやっぱりメスを入れたい。市町村もこれだけ出して応援しようと思うのだけれども、県も応分の負担をお願いできないだろうかということはあるかもしれません。そういうのには、私はモデル的なケースとして支援する可能性もあっていいのではないかと思いますが、これも教育委員会のほうで、まず一義的には御議論いただきたいと考えております。


◯副議長(上村忠史君)山田教育委員会委員長


◯教育委員会委員長(山田修平君)興治議員から4点御質問がありました。
 第1点は、知る権利と教育的な配慮ということで、全国学力調査と県の行う基礎学力調査の違いがあるのかという、こういう御質問だったと思います。
 まず、全国の学力調査はやっぱり国の調査の基本の目的をきちっと持ち、統一基準で行い、全国全体を全部やるということでその影響度とか、あるいは関心度は全く違うと思います。もしそこに不適切なデータのそうした使い方があるならば、やっぱり非常に序列化とか、あるいは過度な競争が起こる。それと同時に、やっぱりこれは国が行う調査であり実施主体であり、そして実際に取り組んだのは市町村教育委員会である。その場合に市町村教育委員会は非開示を前提としてこの調査に取り組んでいる。もし一方的に、県が持っているデータをこうして開示するならば、市町村教育委員会や学校と我々との関係に支障が出てくる。そしてその結果、来年以降、市町村教育委員会がこの調査に参加しないというようなことが起こるとするならば、やっぱり支障が大きいだろうと。条例上で言えば、これは9条2項の第6号の支障に当たるのではないかとこういうふうに判断いたしております。
 そして一方で、基礎学力調査は先ほどもお話がありましたように、皆さんが非常に討論されて、そして、9条2項の第7号に適用するというようなことで、そして調査をされたというようなことで、我々としてはダブルスタンダードにはならないと、このように思っております。
 条例改正について、2点目のお話なのですけれども、現在我々は非開示、開示両面から検討しておりますけれども、でも、もし開示という方向にするならば、やっぱり条例についていろいろ検討せざるを得ない。そのときに我々が思ったのは、情報開示したときのその利用の仕方が適正であるかどうか、現在第4条で、具体的には適正利用という基本姿勢のようなことが書いてあるのですけれども、でもそれではちょっと、精神的にはそうなのですけれども、何かもうちょっとそこに制約条件のような形のものをつけられないか。それは、第4条がいいのか、ほかの箇所がいいのかというのは、まだよくわかりませんけれども、でも今言った精神としてはそうしたものをつけたほうがいいのではないかというようなことで、既に事務局に言い、そして、知事部局と御相談をしながら検討を始めているところであります。
 第3点の国の全国学力調査、この成果をどう考え、そして、今後どうあるべきなのだと、今後続けていくのかというようなこういう御質問だったかと思いますけれども、この全国学力調査の目的は、1つは国レベルで言えば義務教育の機会均等、そして義務教育の水準を維持し向上を図るために全国すべての地域のそうした学校を調査して、そして、現状を把握をして、分析をして課題を見つけて改善をする。一方、市町村側から言えば、あるいは各学校から言えば、全国、あるいは県の中で自分たちがみずから位置を確認して、そしてどういう現状にあり、どんな課題があるのか、そして、それには何をしたらいいかという、こういうふうな調査だと思います。何度も言いますけれども、国が実施主体ですから国、そして市町村は取り組み主体、では県はどういう立場にあるかというと、県はそうした国の調査に協力をし、市町村や学校に対しては協力支援をするという、こういう位置づけにあるのかなと思っています。その中で県としては何をやるのかということですけれども、現実に今まで取り組んできたことというのは、例えば鳥取県で言えば、東部、中部、西部、あるいは市部、郡部、あるいは比較的大きな学校の群、あるいは小規模な群というのを分類して、そしてデータを出してどういうところに特徴があるのか、何をしたらいいのかというようなことをまとめ、それを一つの冊子にして市町村教育委員会なり学校なりにお示ししてきたところであります。
 今後どうするのだろうということですけれども、基本的には国が実施主体ですから、国が今までのいわば投資効果というか、そうした投げ込んだお金と成果の検証をしつつお決めになるというのが基本の問題だろうと思いますけれども、でも基本的に、先ほどお話ししたように、現状を把握して、課題を見つけて、改善をするというのは、正直、1年、2年という話ではなかなか結果が見えてこないのではないか。それは市町村、学校の現場においても同じことで、学校が現状をしっかりと把握をして、そして課題を見つけ、改善するというのは、ある程度時間というのが要るのではないかと思っております。
 最後に、市町村教育委員会が参加ということですけれども、私としてはそうした調査の目的からいっても、すべての市町村教育委員会なり学校がやっぱり参加してほしいと思っています。仮にもし参加しなければ、例えば国全体のそうした義務教育の実情をしっかり把握するという調査目的の支障が出るだろうし、それから各市町村や学校がみずから改善するという、そういうチャンスが少なくなってしまうというようなことで、ぜひ参加してほしいと思っています。だからこそ、今いろいろな条件整備を考えていかないといけないと思います。けれども、基本的には学力調査に参加するかどうかは市町村教育委員会の判断にゆだねる性格のものだと、このようにも思っています。


◯副議長(上村忠史君)中永教育長


◯教育長(中永廣樹君)3点御質問がございましたので、お答え申し上げます。
 まず1点目ですけれども、情報公開条例の改正を早い段階で検討しておけばこのたびのような混乱はなかったはずではないか、情報公開条例の制度についての認識が甘かったのではないかと、あるいは条例改正についての怠慢があったのではないかという、そういうお尋ねでございます。
 私は、先ほどの山田委員長の答弁と重なるところもございます。教育長の立場でもって申し上げますけれども、平成19年の6月の時点では、この条例の関係から調査結果を非開示にするというのは難しいという、そういう判断をしておりました。これをもとにして文科省のほうと話をして、受け取らないといいますか、資料を持たないということも一つの方法かなというふうなことで考えたところもありました。しかし、その後いろいろ協議をしました。平成19年の9月の定例教育委員会においては、開示請求があっても非開示にするという方針を協議の上示したところであります。この時点では、国の調査は県の基礎学力調査と違って何か特性が、個々の特別な理由があるというふうなことを考えたからでございます。そういう意味で、第6号の事務事業を遂行していく上で支障があるというふうに考えて非開示は可能というふうに認識をしたところであります。
 その理由というのは、以前も申し上げていますけれども、例えば社会の注目度が大きくて過度な競争や序列化が生まれるおそれがあるということとか、実施主体が国であること、参加主体は市町村教育委員会であること、それから市町村教育委員会や学校は非開示を前提とした調査として受けとめているというふうなこと、こういうふうなことがあったということであります。したがって、県の教育委員会としては条例との整合性はとれるというふうに考えていたものでありまして、条例の改正が必要というところまでは考えていなかったというところであります。
 2点目でございます。市町村教育委員会や学校でみずからの学力調査結果を独自に公表しているのはどこかと、また県の教育委員会として公表するよう市町村教育委員会や学校に働きかけてはどうかという、そういうお尋ねでございます。
 県の教育委員会が現時点で把握している限りですけれども、自分のところの市町村全体の平均正答率を含んだ調査結果を公表しているのは三朝町、湯梨浜町、南部町のこの3町であります。なお、具体的な数値は公表していませんけれども、全国との比較あるいはその他のことを分析して、それを文章表記の形で公表しているという市町村教育委員会はほかにももちろんございます。具体的な数までは把握し切れておりません。また、個々の学校のみずからの公表の状況については、これもまだ具体的なところは全部把握し切れていませんけれども、市町村教育委員会からの話によると、みずからの学校の状況について公表している学校もあるというふうなことを聞いているところであります。
 各市町村教育委員会や学校が調査結果を自主的に公表して、地域や保護者と情報や課題を共有するというのは、これはよいことであるというふうな形はもちろん言えると思っていますので、そういう働きかけはしていきたいというふうに思っていますけれども、ただ、県の教育委員会が一方的に公表を迫るような強制的な働きかけをするというのは望ましくないのではないかなというふうに考えているところであります。
 最後に3点目です。2回の学力調査の結果から読み取ることのできる本県小学校、中学校の課題はおおよそ何かと、どういうことかと、また県の教育委員会はそれをどう解決しようとするのかと、また各学校での課題解決に県の教育委員会としてどんなアプローチ、働きかけを行うつもりかという、そういうお尋ねでございます。
 県の教育委員会として把握しているところでは、昨年とことしですけれども、2回の全国学力・学習状況調査の結果から読み取れる本県の課題としては、今まで本県でやっていました、4回やりました基礎学力調査とほぼ同じような傾向があるというふうにとらえています。具体的に言いますと、例えば基礎的な知識や技能を学んだものを、それを応用したり活用したりする力が弱いのではないかなということ、それから教科によってですけれども二極化の傾向が見られるということ、あるいは先ほどもありましたように、学ぶ意欲がちょっと弱いのではないかな、低いのではないかなということ、それから授業以外の家庭学習の時間が少ないのではないかなと、こういうふうなことが課題として出ているというふうに県の教育委員会としてはとらえています。
 そういう意味で、これを踏まえて昨年度から学力向上委員会を設置して、ここで具体的な方策を今検討しているところでありまして、具体的な提言を学校等に提供もしたりしているところであります。それから、この結果をまとめた学習指導の改善支援ハンドブックを作成しまして、これも小学校や中学校の先生方にお配りをしているところであります。それから、生活リズムをきちんとさせて学力を高めるという意味で心とからだいきいきキャンペーンですね、これはかなり浸透してきて効果が上がっていると思ってますけれども、そういうふうなことをしているのが県の取り組みであります。
 今後、県のほうではこういうふうな家庭学習が少ないとか学習意欲が低いというようなこともありますので、以前から言っています読書をしたり、それから外で元気に遊ぶということをもちろん大事にしながら、逆にビデオや携帯なんかのほうにあんまり時間をとられないようにして勉強はしっかりやりましょうと、宿題や予習はちゃんとしましょうという意味での勉強頑張ろうキャンペーンもやってみたらどうかなというふうなことで今考えているところでございます。学ぶことを大事にする、そういう雰囲気をしっかりつくっていきたいと思っております。それから、市町村教育委員会、学校でもこういうふうな情報を提供しましたり説明をしたりして、県全体として支援とか、それから環境づくりに取り組んでいきたいというふうに考えております。


◯副議長(上村忠史君)1番興治議員


◯1番(興治英夫君)ありがとうございました。
 まず、開示請求への対応についてでありますけれども、先ほど情報公開条例の9条2項6号、事業の支障というところでという御説明もあったのですけれども、情報公開条例第19条第2項では、情報公開審議会の答申があったときは、これを尊重して決定することが定められてあります。審議会の答申に拘束はされないものの、今回答申と異なった決定を行ったことに関して、特に今申した第9条第2項第6号、事業の支障の該当性に関して審議会が示した判断、情報公開審議会は該当しないという判断を示しているわけですけれども、それに対する反論、見解を不服申し立ての決定書の理由でもっと丁寧に説明すべきだったのではないのでしょうか、今のお話を伺うと。これで示されていないために、教育委員会が審議会が示した条例上の解釈を是認したのだというふうに私は感じたのですけれども、その点は教育長はどのように思われますでしょうか。
 この決定書を見ますと、いわゆる条文解釈というのはこれは何もなされていないわけですね。審議会判断は尊重すべきものであるけれども、教育的配慮が必要であるとか、過度な競争が生じるおそれを否定できないと、あとはさっきも言われていましたけれども、非公開を前提に実施されたのだということで非開示が適当と判断したということなのですけれども、ここには一つも条文解釈がないと。なぜ第2項6号に該当するのかという説明がないのですね。これでは私は要するに審議会の解釈を是認したものと、そういうふうに思うのですけれども、この点について教育長の見解を伺いたいと思います。
 それと、非開示決定の取り消しを求める訴訟がきのう提起されたようなのですけれども、これはペーパーでは書いていませんでしたけれども、きのうあったということですので、これについてどのように対応されるのか、もしくはその感想について、それからあと、南部町が町民からの開示請求を受けて学校ごとの平均点を開示したという報道がありましたけれども、このことについての感想を教育委員長並びに教育長のお二人からお伺いをしたいと思います。
 それと、先ほど教育委員長が御答弁されましたけれども、条例改正について、第4条ですね、これによって得た情報をこの条例の目的に則し適正に使用しなければならないというところでもう少し制約条件をつけられないかというお話で、知事部局とも検討しているということなのですけれども、もう少しどういった条件について御検討をされているのか、そのことについてお話を伺いたいと思います。
 それと、開示にはすべて開示と部分開示というものがあるのですけれども、今回求められていたのは市町村ごとの結果と、あと学校ごとの結果の開示を求められていたわけですけれども、学校ごとの結果の開示は控えるにしても、個人が特定される可能性はないので、点数を公表しないことを条件に市町村ごとの結果を部分開示するという方法もあったのではないかと思います。知事は何らかの条件をつけて開示することも条例改正に当たっての検討課題ではないかということを言われておられました。この点について、教育長はどのようにお考えかお伺いをしたいと思います。
 もう1点ですけれども、やや違った観点からなのですけれども、条例改正に係るテーマですけれども、県の条例では、本庁の機関が行った非開示処分に係る不服申し立てについて、処分を行った機関に対する異議申し立ての形態をとっております。不服申し立てに際しては、異議申し立ての場合でも、もとの処分が適正であったかどうかを十分精査し、結論を出すのが建前ではありますけれども、やはり処分を行った者と申し立てに対する決定者が、今の条例ではこうなっているのですけれども、同一機関で行われるとその決定の正当性に疑問の余地を残すことになるのではないでしょうか。なるべく客観性を持たせるために行政不服審査法では審査請求権優先の立場をとっていることを考えると、県条例も可能であれば、審査庁による審査請求の形態をとるのも一つの方法ではないかと思います。ただ、情報公開審議会は附属機関であり、執行機関ではないため、現在の条例のスタイルになったものと思います。だとするなら、せめて規定を改めて、情報公開審議会の答申を尊重して採決または決定を行うのではなく、情報公開審議会の答申に拘束されるような表現に改めることが今回の問題の一つの解決策ではなかろうかと思いますけれども、知事、教育委員長の所見をお伺いいたします。


◯副議長(上村忠史君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)最後のところですね、県の情報公開条例の今の仕組みについて審査請求のような形でできないかということであります。
 議員も今御指摘になりましたように、情報公開審議会自体は、これは附属機関であります。我々の不服申し立ての仕組みというのは基本的には行政不服審査法の一連の手続の中でやっております。ですから、まずは行政庁と言われる意思決定をする行政機関があります。ここがする処分がございまして、この処分を取り消す、取り消さない、これを争うのが行政不服審査の仕組みでございます。今回は開示決定、非開示決定という決定を打ちました。これを取り消すかどうかということが争われるわけであります。この権限を持っているのが、今回ですと教育委員会ということになります。
 我々のほうは、例えば知事部局で、ではそれをひっくり返すような決定が打てるかといいますと、もうこれは地方自治法上、独立行政委員会ですから教育委員会が教育関係のトップになっています。反対に、我々のほうも知事部局のほうで知事として開示決定を打つ、非開示決定を打つ、これが最終的な判断ということでありまして、上級庁があれば審査請求というような手続は普通は考えられると思います。あるいは別途その審査請求にたえ得る特別の機関をつくればあり得なくはないと思います。すなわち職員が人事上の非違行為とかがございまして不利益処分を受けた。この不利益処分に対して不服があるときに、もちろん人事上の処分を行った知事とか教育委員長を相手取って不服申し立てという手はありますけれども、制度設計上わざと審査庁としての人事委員会をつくって、この独立行政委員会がそれをひっくり返す権限を持たせると、こういう法律構成はあり得なくはないです。ただ、今回の場合は、そのように情報公開審議会自体は単なる意見を求められる立場の審議会でございまして、ここが行政上の権限を持って自分で開示決定、非開示決定を受けるという、そういう仕組みにはちょっとなり得ないものですから、なかなか議員の言うような仕組みは難しいだろうと思います。
 今回情報公開条例をこうやってつくった時点で、単に不服申し立ての制度さえあればよかったのですが、あえて情報公開審議会の意見を聞かなければならない、それについて尊重しなければならないという一応の義務が課されているわけでありまして、本当は制度上はそうした審議会における客観的な判断というものを尊重して、それぞれの行政庁、すなわち開示決定、非開示決定を打った機関が尊重して判断するということで自然と整合的になることが予定されていたわけであります。今回イレギュラーなケースになっておりますので、そこがちょっと明確になっていない、つまりおかしいのではないかという気がするのですけれども、基本的にはまず行政行為を行う、開示決定を行う、非開示決定を行ったその処分庁自体が異議の申し立てを受ける。ただ、異議の申し立てを受けるときに必ず第三者の意見を聞かなければならないということで、できるだけ客観的な判断をする仕掛けをつくろうとしたのが今回のところでございます。恐らく立法論としてはこれが限界ではないかと思っております。


◯副議長(上村忠史君)山田教育委員会委員長


◯教育委員会委員長(山田修平君)まず第1点、きのうのオンブズマンの方からの提訴についての感想というふうなことだと思いますけれども、正直、淡々と受けとめてきちっと対応したいと思っていますし、それから感想というか、妙な表現をしますけれども、よかったと思っています。というのは、いろいろな条例解釈論で今非開示だ、開示だということになっているのですけれども、司法の場できちっとしていただいて、私としては正直、本来のセカンドステージで教育論をし、実際の教育をしていくということに取り組みたいというので、かえってよかったのかなという受けとめ方をいたしております。
 南部町の開示のお話ですけれども、従来から県教育委員会は市町村なり学校がみずから公表するということは、むしろ基本のスタンスとしては支援をしているというつもりです。開示、非開示はそれぞれの市町村の御判断ですし、むしろ市町村が一生懸命そういうことを前向きにされるというのは歓迎したいと思っています。ただ、何度も言いますけれども、今回の県の持っているデータの意味合いと各市町村なり学校が持っているデータの意味合いは違うのだと、だからこそ我々はちょっとこの決定にこだわっているということを御理解いただきたいと思っています。
 条例改正の云々ですけれども、正直なところ、先ほど申し上げたように適正利用に何らかの制約とか担保をつけたいという、そういうことぐらい、私の表現としてはできなくて、今はもうちょっと詰めのところはこれからさせていただくということになるのではないかと、このように思っております。
 この御質問は私にでしょうか、学校別はともかくとして、市町村別というのは考えたときは正直ありました。だけれども、これも前、御答弁をさせていただいたのですけれども、鳥取県の場合、小さな町村が非常に多いので、町村イコール1校というところが何校かあります。それから、10人以下というクラスが1校でずらっとあって、そしてあとプラス1校というところもあります。ということは、事実上10人以下を非開示にすると片一方だけのデータになってしまうというようなことがあったりして、それで基本的には学校別につながっていく要素がかなりあるだろうというようなことで、今回は学校別はもちろんですが、市町村というのも非開示にしたということが正直なところです。
 数字をやめてというような、そういうような御発言がありましたけれども、今の現在の条例で点数を載せないということはできないのではないかというふうに判断をして、学校、市町村は非開示という結論を持ってきました。
 情報公開審議会のことですけれども、正直私が言う立場ではないのでコメントはできないのですが、一般論ということでお許しいただければ、私もいろいろな審議会にかかわっておりますけれども、国あるいは県、市町村、いろいろな例があるような気がいたします。ただ、審議会の決定をもってすべてということはむしろ弾力的に非常に厳しいのかなという、審議会の方はこういう内容のときには。だから、私の感触としては今のような表現でいいのかなという気はいたしています。もしそれが尊重されないときは、先ほど言ったように次の司法の場という道もあるわけですから、とりあえずこうなのかなという、一般論で申しわけないのですけれども、そのように思っています。


◯副議長(上村忠史君)中永教育長


◯教育長(中永廣樹君)たくさん質問があったのですけれども、3点かなと思っていますので、もし足りませんでしたら後でまた御質問いただけたらと思います。申しわけありません。
 1つは、今の条例の9条2項の6号の条文解釈がきちんとなされていないのではないかということのお尋ねだったと思いますけれども、これにつきましては、先ほど申しましたけれども、今回は基礎学力調査と違いまして全国学力・学習状況調査ということで、非常に注目度が高いということが大きく違います。そういう意味で、ややもすると過度な競争とか序列化というふうなことが起こるのではないかなという、そういうおそれがあったというふうなことが事務の遂行をしていく上で支障になるのではないかというふうなことです。そのこともありますし、それから市町村教育委員会とか学校は非公表といいますか、それを前提としてやっているので、もしこれを行うと参加しない市町村が出てくるのではないかというふうなこともあって、それも事務の遂行に支障になるのではないかというふうなことを考えて、それが9条2項6号の解釈というふうな考え方で申し上げているところであります。
 2点目ですけれども、提訴についてどういうぐあいな感想を持つかということですけれども、これは先ほど委員長がおっしゃったことで、基本的には教育委員会ですので同じ考え方というふうなことでお考えをいただきたいと思っているところであります。司法の場でその辺はしっかり判断をしていただくというふうなことで、教育委員会としては粛々とそこに向かっていくことかなというふうに考えているところであります。
 3点目の南部町の開示についてはどう思うかということですけれども、これについても、これは御存じのように文科省のほうから出されている今の実施のためのいろいろな通知なんかを見ますけれども、最終的には公表するかどうかというふうなことについては、これはそれぞれ考えることではあるのですけれども、県のほうから一方的にもちろん公表するものではありません。開示については市町村の持っています情報公開条例、これに基づいて市町村のほうで開示、非開示を判断されるべきというふうなことになっていますし、我々もそう考えていますので、それに基づいて南部町のほうで今回判断をされたというふうなことだろうと思っております。


◯副議長(上村忠史君)1番興治議員


◯1番(興治英夫君)ちょっとくどいようですけれども、もう一度だけ聞かせてください。
 いわゆる異議申し立てを棄却した決定書についてなのですけれども、先ほど私がお伺いしたのは、審議会が示した条例上の解釈ですね、第9条2項1号あるいは6号に該当しないのだということが審議会の結論だったと思うのですけれども、それに対して、それを是認をしないのだということであれば、今、事務事業への支障ということを言われているのですけれども、そのことをきちっと条例に照らして、事務事業への支障がこのようにあるのだということを理由にして異議申し立てを棄却するということに本来ならなければならなかったのではないかなと思うのですよ。それがそうならずに教育的配慮からということになっているということは、審議会が示した条例上の解釈を教育委員会としては是認をしたのだということに私は感じるのですけれども、それはどうなのでしょうか、そこをもう一度。


◯副議長(上村忠史君)ただいまの質問はどなたにでしょうか。


◯1番(興治英夫君)教育長です。
 それと、平均正答率を含むテスト結果を公表するかどうか、あくまでも市町村や学校の判断だと思います。私は、先ほど教育長が強制的にそれを求めることはよろしくないという、そういう言い方だったですかね、強制的なやり方は好ましくないと。私もそう思います。県教委が強制できるものではないと思います。しかし、県教委で各市町村の公表ぐあいをホームページで公開をして、そこに住む住民あるいは保護者に判断材料を提供すると、我が町の教育委員会や学校の取り組みをそれによって知る機会を提供するということは、私はどこからも文句を言われる筋合いはないのではないかなと思うのですけれども、こういったことをやられたらどうか、住民が自発的に公開を求めるとか、あるいはそういった他の市町村教育委員会、学校の公開状況を見て、我が町あるいは我が校のありようを考えるということにもなると思うのですけれども、この点について教育長のお考えをお伺いしたいと思います。
 それと、知事のほうですけれども、私はやっぱり結果の公表は県が予算で誘導をするということもあり得ない話ではないとは思いますけれども、それよりもやっぱり公開による実際の効果がどのようにあったのかとか、あるいは今も言いましたけれども、そこの学校の保護者や住民の求めに応じて、本来はやっぱり公開されるべきものではないかなと思うのですけれども、この点について知事のお考えを伺いたいと思います。
 それと、先ほどの30人学級に係る予算配分の関係ですけれども、地元と話し合って学級編制とかも含めてモデル的なケースとして支援することがあってもいいのではないかというお話だったのですけれども、私はやっぱりやり方としては余り好ましくないのではないかなという気がするのですね。記者会見の答弁でも言われていましたけれども、テスト結果の公表、非公表をメルクマール、指標にして30人学級に関する支援のやり方を変えるとか、あるいは1人置いた先生に県がお金を幾ら出すかという、そういう支援のやり方を変えるという趣旨のことを言われたと思うのですけれども、これはやっぱりちょっと行き過ぎではないかなと。予算で誘導したり、あるいはペナルティーで誘導したりではなくて、やはり自主的に公開をする、自主的にそれをきちんと公開をして役立てていく、それを促すというやり方のほうが私は正しいのではないかなと思うのですけれども、もう一度知事の答弁を聞かせてください。


◯副議長(上村忠史君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)私は実は興治議員のおっしゃっていることと矛盾していないのです。要は30人学級なりなんなり、そういうことを材料にして公表を引き出すということを言っているわけではありません。そうではなくて、一つの教育の実践のモデルに対して支援をするということはあり得るのではないか。その中身は地域によって実情はいろいろあると思います。だから、先ほど例でおっしゃったものですから、30人学級をうちはやりたい、あるいは35人学級をこの学年でやりたい、そういうことでやればこうした問題が解決できる、例えば教え方がもう少しよくなって、特にうちの学級の場合は問題を抱えているようなこういうふうな状況もあるので、こういう観点で学級編制なんかもうちの学校はやりたいのだとかいうことがあった場合に、市町村のほうでそういうふうな提案があり、教育委員会がこういうのをモデルで支援しましょうということがあったら、私はそういうのは御支援申し上げることもあり得るのではないかと申し上げているのです。これは公表を引き出すためではありません。
 一つ整理しなければなりませんのは、公表というのは行政庁が自発的に持っている情報を選択をして出すことであります。開示というのは情報公開請求がありまして、それに対する答えとして納税者に持っている情報を教えろというものですから、それはお出ししましょうということであります。公表というのは万人に見えるようになりますから、いろいろな影響が大きくなることはあります。ですから、これについて市町村だとかあるいは学校が配慮をしながら公表をするというのは、それは当然にあると思います。学校の例えばいろいろな問題を引き起こすような状況がすべて明らかにならなければならないというのは、実際の学校運営上は無理だろうと思います。ただ、例えば、今興治議員もおっしゃったように、市町村が教育行政についての説明責任を果たすために市町村レベルの全体のものぐらいは公表してもいいのではないかというのは、私は一つの民主主義の議論として当然あり得ると思います。教育行政だから例外になるわけではなくて、私たちはあらゆるメルクマールを公表しておりますので、そのうちの一つのカテゴリーとしてそういうものがあってもいいというのは事実だろうと思います。
 私が先ほど申し上げましたのは、そうした公表をして発表をするというもの、あるいは情報公開請求に対して開示をするということではなくて、地域で一定の情報を分析して共有をして、それをもとに学力向上対策なり、学校の運営を円滑にするための施策を考えて、地域で応援しますというようなモデルをつくられて、それについて財政支援してくれないかということがあればトータルで財政支援するということはあるのではないかと申し上げているわけです。その中にひょっとすると30人学級みたいなものがパッケージの中に入っているかもしれないと、その可能性は否定するわけではありませんよというふうに申し上げているわけです。


◯副議長(上村忠史君)中永教育長


◯教育長(中永廣樹君)2点御質問をいただきました。
 まず1点目ですけれども、情報公開審議会が示した判断に対する反論を不服申し立ての決定書にもっと丁寧に書くべきではなかったのかと、それがなかったので教育委員会は審議会の解釈を是認したかのように感じられたがどうかというお尋ねだったと思います。
 この不服申し立てを棄却、要するに非開示ですけれども、そういうふうにした理由というのは、これまでも申し上げましたし、それからきょうも先ほど申し上げましたとおりでして、開示することで過度な競争とか序列化が起こるおそれがあるというふうなことだとか、それから市町村では、あるいは学校では非公開を前提として調査がなされたとか、さっき申し上げたとおりですけれども、そういうふうなことがあったということは間違いありません。ただ、決定書に記載する理由は、あくまで不服申し立てに対する決定の理由を書けばいいというふうなことで考えておりますので、答申の反論をすべて記載することが必要かどうかというふうなことは考えなくてもいいのではないかなというふうに考えているところであります。また、審議会が示した条例上の解釈を是認したものと感じられたというふうにありますけれども、要するに是認しなかったので、6号をもとにして、これに基づいて非開示というふうに決定したものであります。
 2点目ですけれども、各市町村でホームページ等で公開している状況について県の教育委員会のほうでホームページでこれを公開して、皆さんに知ってもらうようにしたらいいのではないかというお尋ねが2点目であったと思いますけれども、これについてさっきも申し上げましたけれども、結果を公表するかどうかというのは市町村の教育委員会とか、あるいは学校が主体的に判断されるものだというふうに思っております。繰り返しになりますけれども、各市町村の教育委員会とか学校が自主的に公表して地域や保護者の方と課題や情報、改善策等を考えていかれるというふうなことはとてもよいことだというふうにもちろん考えております。ただ、県の教育委員会がホームページなどで市町村の公表状態を一方的に公開するというのは、これは市町村に一方的に公表を迫るというふうなことにもなりかねませんので、余り望ましいことではないのかなというふうに考えているところであります。


◯副議長(上村忠史君)1番興治議員


◯1番(興治英夫君)知事の、要するに地域ぐるみの教育充実といいますか、そういった中身がこれから検討されると思いますので、その検討されたのを見てまた判断をさせていただきたいと思います。
 それと、学力テストの結果、平均正答率が低かった学校について、解決すべき課題を抱えているということがわかった場合、市町村と連携するなどして特別な教育的支援を行う必要があると考えているのですけれども、むしろ要するにテスト結果の有効活用という意味でそういった教育的支援が必要なのではないかなと思うのですが、知事及び教育長のお考えを伺いたいと思います。
 また、平均正答率が低かった学校について、その原因調査を行うのか否か、それから行うとしたらどのように行うのか、教育長に伺いたいと思います。
 あと、平均正答率が高かった学校について、学校がふだんから保護者などによく説明している学校だったというような話も聞いたことがあるのですけれども、これにかかわらず学力テストの結果の平均正答率が高かった学校、あるいは低かった学校の学校運営上の違い、特徴などの分析を行って、今後の教育改善に生かすということも必要ではないかなと思うのですけれども、そういう分析を行っているのか、あるいは行っていないのなら行ってはどうかと思いますけれども、教育長のお考えを伺いたいと思います。
 あと、こういったことを県で行うことが難しければ、市町村教育委員会が自主的に分析に取り組めるように県の教育委員会が支援、協力することは考えられないか、教育長に伺います。


◯副議長(上村忠史君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)平均正答率が低かった学校に対する支援ということは考えられないかということでございますが、先ほど来申し上げている、何かモデル的な取り組みのような形で支援していくことは可能ではないかと思いますし、私はそういうのを積極的に地域の発想で対策を生み出していただいて、それをまた県も応援していくという、そういうモデルをつくりたいという意識でございます。
 平均正答率が低ければ全部一律に、例えば学校の先生をふやすのだとか、そこまでいきなり踏み切るのもどうかと思いますが、まずはそれぞれの学校の熱意とか、実際にプロジェクトが行われる環境なんかが整うかどうか、その辺からまずは始めてみるのがいいのではないかと思っております。


◯副議長(上村忠史君)中永教育長


◯教育長(中永廣樹君)2点お尋ねがございました。平均正答率の低かった学校について、県の教育委員会として原因調査を行ったり特別的な支援を行う必要があると考えるがどうかということでございます。
 この調査結果から見えてくる課題というのは、平均正答率の高い低いにかかわらず、それぞれの学校にあるのだろうと思っています。そういう意味では、基本的には市町村とか学校のほうでそれぞれの課題を分析していただいて取り組んでいただきたいというふうに考えるところでございます。ただ、地域や家庭と一緒になって学校のほうや市町村の教育委員会で解決に取り組もうと、そういうふうになさることについては支援というのは大事だろうと思っています。例えば一つの形ですけれども、要請があったときに指導主事を学校のほうに派遣したりとか、放課後の子供たちで勉強したい子供たちに手を差し伸べるとか、そういう支援をすることを検討するというのは、私は一つは価値があるかなというふうに思っているところであります。
 2点目です。正答率の状況をもとに学校の運営、特徴などとの関連を分析しているのかと、県で行うことが難しいのであれば、市町村の教育委員会が自主的に取り組めるよう支援、協力することはどうかというふうなことのお尋ねだったと思いますけれども、先ほど申し上げましたとおりに、個々の結果の分析や課題についての具体的な取り組みは市町村のほうの教育委員会あるいは学校で考えていただくものというふうに考えています。
 県の教育委員会は昨年度から、県の教育委員会としてできることということで資料をつくりました。これはさっきもありましたけれども、東、中、西の3地区ごとの状況だとか、それから学校の規模別ですとか、それから郡部、市部の学校ごと、こういうふうなことで県全体についての資料をつくって学校にお渡ししていますので、それも一つの支援だろうというふうに思っています。繰り返しになりますけれども、先ほど申しましたように指導主事なんかも出かけていって支援するというのもまた一つのやり方かなというのは申し上げたいと思います。


◯副議長(上村忠史君)本日の議事日程はすべて終了いたしました。
 これをもって散会いたします。
       午後3時04分散会
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