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平成20年9月定例会(第3号) 本文




2008年09月25日:平成20年9月定例会(第3号) 本文

       午前10時00分開議
◯議長(鉄永幸紀君)ただいまの出席議員数は、定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程は、県政に対する代表質問であります。
 これより、代表質問を行っていただきます。
 36番稲田寿久議員


◯36番(稲田寿久君)(登壇、拍手)おはようございます。
 代表質問に先立ちまして、一言申し上げます。
 全国の党員、党友、そして国会議員の期待を担って、昨日、我が自由民主党の麻生太郎衆議院議員が国会において第92代の内閣総理大臣に指名されました。直ちに閣僚の任命を行い、新しく麻生内閣が誕生したことにつき、心から喜ばしく思います。
 所信表明演説は29日の予定、詳細はその内容を聞いてみなければわかりませんが、自由民主党の総裁選挙に際して麻生総理が訴え続けてこられた基本政策がその骨格になることは確かでありましょう。中でも景気回復のための対策が大眼目になると推察しますが、昨今の低迷する国内経済情勢をぜひとも打開していただき、持続的で安定した経済成長となるよう、強い指導力を発揮してほしいと念願をいたします。
 経済への不安、暮らしへの不安、そしてこれらの有効な手を打とうとしない政治への不満を解消して、安心して生活できる未来を取り戻すべく、まずは近いうちに想定される総選挙に打ち勝ち、広範な国民範囲の支持を得て、政治に責任と実行力を回復してほしいと強く願うものであります。
 麻生総理が「日本の底力」と題して政治改革につき提唱しておられます地方分権改革、すなわち地方自治体がみずから地域経営ができるよう権限と財源を渡しますとの言葉を信じ、平井知事にはぜひとも麻生内閣と緊密な連携をとりつつ、鳥取県のさらなる発展のため努力されんことを心から要望をいたします。
 加えて、本県選出、石破茂議員が農林水産大臣に就任されました。多くのトラブルを抱える農水省に、石破大臣の持ち味の明晰な論理で大なたを振るっていただき、私たちの台所に直結する農林水産業の光明が見えるものとしてもらいたいと心から期待を寄せるものであります。
 続きまして、鳥取県議会から一人の論客が姿を消しました。同僚議員の湯原俊二君であります。私とは党派も異なり、政治信条も違いますし、米子選挙区においてはお互いにしのぎを削って選挙を戦った、いわば政治上の敵でありましたが、私生活ではともに肝胆相照らす仲でありました。彼の議場における論議はまさに県政の万般にわたり、正確な論旨に基づいた本質論であったと記憶します。表層をとらえて、いいだ、悪いだの薄っぺらい議論ではなく、真相を的確に把握した含蓄のある理論家であり、県議会の逸材であったと思います。敵ながらあっぱれとの言葉がそのまま当てはまる議員でありました。今後は、大望を抱いて国政レベルの夢を果たすべく本格的な活動を開始されるようでありますが、その持てる力を存分に発揮して天下、国家のため、そして鳥取県発展のため活躍されんことを切に願うものであります。
 それでは、会派「自由民主」を代表いたしまして、知事、教育委員長、教育長、警察本部長に質問をいたします。
 知事が昨年の4月就任になってから、早いもので1年半がたちました。我が国を取り巻く状況、我が県を取り巻く社会経済情勢には予断を許さない重要な課題が山積する中、日夜懸命になって政務に取り組んでこられました。この1年半を振り返って、さまざまな思いが去来すると思いますが、まずは知事の所感をお聞かせください。
 知事は、就任当初の定例議会で、「県政の運営のスタイルは対話路線」を強調され、庁内的には、トップダウン方式だった片山前知事と違い、みずからボトムアップ手法を重視するコーディネーターと称されました。前知事とは芸風が異なる点を訴えられ、選挙戦のときからかなり詳細なマニフェストも準備され、それが当選後の平井県政の大きな指針となりました。
 一般的に言って、地方政治におけるローカル・マニフェストは、知事と議会は住民の選挙でそれぞれ選出される二元代表制になっているため、その実効性に隘路がある場合があると言われております。知事の掲げる政策と、議会の多数勢力の掲げる政策が相反する場合がそれであります。もっとも議会の議員の場合、それほど詳細なマニフェストをつくる場合はまれで、せいぜい後援会のしおりに選挙公約のようなものを記載する程度でありますが、それでも一応住民との約束といった色合いはあると思います。会派が提示する政策提言、会派要望などにおいて対立が先鋭化した場合、知事としてはどのように調整されるつもりなのか、その方策を伺います。
 また、就任早々の定例記者会見においても、マニフェストの実効性の検証は必要で、自分の政治スタンスを含めてやっていく、平常時は庁内の内部管理で点検し、任期の折り返し時はアンケートや有識者の意見を求める外部評価を考えたいと述べておられ、要するに2年後、すなわちあと半年後には見直し、点検されることであります。マニフェストは任期4年間生き続ける住民と交わした約束であります。それを2年間で点検するとはどういう意味でしょうか。2年間でできたこと、できなかったこと、できる可能性のあること、不可能なこと、いろいろな事情の変化によりその成果はさまざまでしょうが、どのような方策でどのように点検されるのでしょうか、伺います。
 次に、平成19年から策定に向けて知恵を絞ってこられた将来ビジョン骨子案は、いよいよ本年の秋から冬にかけて成案を得るべく最終的な検討に入っておられるようであります。
 宮城県を初めとする他の県には散見されますが、我が鳥取県ではかつての総合計画が財政の硬直化を招くとの理由から、第7次の総合計画以降策定されていないのが現状であります。これでは県の将来に夢が持てないとか、県や県民がどのような方向を目指したらいいのか羅針盤を失ったような状況にあることから、このマニフェストは、中長期的な県の課題や目指すべき姿の共通認識をつくり上げて今後の県政運営の基本とするとの考えから誕生したと承知しております。いずれにしても平井県政の今後おおむね10年間に取り組むべき課題や目指すべき姿や取り組み方針がかなり詳細に記載されております。
 以下3点について知事に尋ねます。
 1点目、多分その整合性については考慮して作成されたとは思いますが、選挙公約であるマニフェストとの関係はどうなっているのでありましょうか。
 2点目、策定趣旨、性格等は理解できるものの、パブリックコメントやタウンミーティングを経て作成された最近版は、項目ごとにその内容を詳細に検討してみると、何かしら次第に総合計画に近づいていっているように思えるのですが、気のせいでしょうか。
 3点目、県政運営の基本とすると明示されている以上、今後の県政上の具体策はすべてこの将来ビジョンとの統一性を問われることになりはすまいか、さらに拘束されることになるのではないかと考えるのであります。拘束されることになれば、それはすなわち総合計画と同じ力を持ち、結果的に県政の硬直化を招きかねないことになります。もちろん名前のとおり将来ビジョンでありますから、理念、理想をうたってあるとは思いますが、具体策との関係をどのようにお考えになるのでしょうか、伺います。
 官の無謬性については、今日いろいろな角度から盛んな議論が展開されていることは周知の事実であります。今、代表質問としてなぜ私が改めてこの議論をするかというと、最近のナショナルミニマム、シビルミニマムの概念の相克に見受けられるとおり、市民社会、地域社会の内容が大きく変貌してきているにもかかわらず、依然として国や地方自治体の行政部を構成するシステムや公務員の意識がその変化に対応し切れていないのではないかと疑問に思うからであります。
 例えば遠くは諫早湾干拓事業の行政訴訟事件、直近では社会保険庁年金記録漏れ問題、また警察、検察によるさまざまな冤罪事件、身近には住民の申し入れや異議申し立てに対する行政窓口の対応のまずさ等々、枚挙にいとまがないのであります。
 確かに大局的政策についての正誤の判断には難しい点がありますが、行政行為の歴史的適正性は後世の人が決定するとも言われております。行政学上では、行政行為に瑕疵がある場合、その瑕疵が明白かつ重大な場合を除いて行政行為の適法性の判断をまずその行政庁に認め、行政行為の違法である疑いがあっても権限ある機関によって取り消されるまではその行為を一応適法であると推定し、相手や第三者がその効力を否定できないことにされております。また、一般的に、行政行為にこのような力が認められるのは、何人も自己の判断に基づいて行政行為を違法と判断したり否定したりすると社会共同生活が崩壊する可能性があり、行政法関係の法的安定性、公益目的の達成、また公共の福祉の実現といった政策的理由から必要であるとの説明がなされております。加えて、国家賠償法では、公務員個人に自信を持って職務に当たらせる趣旨から個人に責任なしとの法理を貫いております。
 このように、明治以来日本の政治機構、あるいは国法秩序の体系からも官の無謬性、無答責の論理を盾に市民からの異議申し立てや行政行為の矛盾に門戸を閉ざし、みずからの正当性を確保してきた経緯があります。
 さて、地方自治体の職員はといえば、間違いなく制度的にこの官僚機構の末端組織に組み込まれ、公務員聖域論と公務員組織聖域論のこの2つの論の背後からの支えを得て、公権力は正しく、その行使は公務員にしかできないという幻想を抱いて今日に至っていると考えられております。しかし、近年の市民社会、地域社会の基礎的構造の変化は、もはや社会を管理、統治する主体は必ずしも行政でなくてはならないという定理すら揺るがしている状況であります。すなわち国に依拠する地方自治体から市民に依拠する地方自治体へと姿を変える中で、官の無謬性という命題も改めてその意義を問い直されなければならないと思います。知事の所見を求めます。
 世に先進的であると言われる我が鳥取県は、官の誤謬をただす手段として行政監察監や行財政改革局の組織、監査委員制度などがあるわけですが、公務員一人一人も県民の公僕として、決まり切った行政法令の解釈、行政慣例などにとらわれることなく、住民の立場と視点に立ち、的確な県民コンセンサスに耳を傾けて行政行為を執行し、住民の異論や指摘には柔軟に対応できる組織づくり、環境づくり、自治体づくりが肝要であると確信するものであります。官を特別視する論理や制度は既に過去の遺物であると思いますが、知事の所見を伺います。
 近現代の条例を含めた広義の法のあり方は、人間の行動を強く規制する抑止的な法から人間関係の相互調整を図る復元的な法の定立へと内容的にその姿を変え、さらには法の淵源たる道徳、倫理、習慣などの要素を回帰的に取り込んでいく姿勢すら見せております。
 一方、行政活動の面からは、19世紀、20世紀的な個人の自由、民主主義を高らかにうたい上げる消極的行政国家論が定着すると、アノミー現象とエゴによる人間格差、新市場主義経済の行き過ぎによる生活格差、加えて、昨今の少子高齢化社会の現出により、より手厚い福祉政策を求めて積極的行政国家論が台頭し、立法作用もそれに対応して精緻となってきております。
 とはいえ、やはり法は法として規範性を具有する限り行為規範、裁判規範の二面性を持ち、行政組織はもちろん、住民や社会に対して濃淡を問わず規制的に作用することは当然のことであります。その結果として、法はその属性として萎縮の効果を内在させ、行政組織や住民や社会に対してさまざまに制肘を加えることになります。したがって、本来自由であるべき個人生活、社会生活に影響を与える法は、それが規制的内容を含むものであれ、宣言的内容であれ、執行部発議であれ、議員発議であれ、その定立に当たっては、その執行に対してもより慎重な取り扱いが必要であります。ここに、法はあくまでも控え目でなくてはならないという、まさに法の謙抑性の問題が登場してくるのであります。
 刑法の謙抑性はつとに有名でありますが、人権関係、医療行為、広告物と営業の関係、サイバー犯罪対策なども規制目的、規制手段、保護法益などに関連して違憲性との絡みや法律の範囲内とは何かというような困難な判断を迫られます。生々流転してやまない社会事象に適正に対応するために、法の謙抑性を深く考慮することは必要不可欠であります。
 これらにつき、まず総論的に知事の所見を伺います。
 現在、我が鳥取県には、法令に根拠を置くもの、置かないものを含めて301本の条例が制定されております。大半が規制的内容の条例でありますが、宣言的内容、あるいはプログラム的な条例が8本あります。また、地方自治法を初めとする国家の組織法に根拠を置くもの、あるいは国としての行政執行の基本法に根拠を置くものが多くの割合を占め、これらはいずれも県行政組織の構成にはなくてはならない条例であり、公権力自制型の条例であります。それに比して、住民の基本的人権にかかわる社会生活規制型の条例は数本散見されるのでありますが、これらの条例についてこそ法の謙抑性の法理念は強く作用すると思われます。
 現在制定中の条例についても、将来制定を目指している条例についても、ただ単なる雰囲気や他の自治体がつくっているという理由だけでなく、情緒論に流されることなく、真に必要で不可欠なものなのか、その実情と実態調査とそれに関与する人の真摯な議論を踏まえつつ取り組まなければならないと思いますが、知事の条例づくりの心構えに関する認識を聞きたいと思います。
 現在、知事部局、教育委員会、警察本部に設置されている審議会、協議会等は、平成18年度の実績で258、所属する委員数は2,919人、報酬手当等の総額は3,440万円余、旅費支給総額930万円余となっております。
 そもそもこの各種審議会は、知事を初めとする所管部局、教育委員会、警察本部が住民の民意に耳を傾け、専門知識を導入して所管業務を的確に執行するために法令、条例、要綱などによって設置する合議制の諮問機関であります。知事など所属部局の長の諮問に応じて調査、審議し、その結果を報告、意見の形で答申するわけですが、その内容には法的拘束力や実質的な行政権限は持っておりません。
 一方、国にも同様の審議会、審査会、協議会、調査会などが法律、政令によって設置されており、大臣などの諮問に対して答申する仕組みになっております。最近では、行政改革会議や地方分権推進委員会のように政府が各界の知識、経験を生かしつつ、府省横断的な改革課題に関して新たな方向や具体策を決定していくための方式として重要な役割を果たしてきました。しかし、各府省に置かれている審議会などは、行政の隠れみのとの批判もあり、政府は府省再編に伴いその運営と透明化を図るため、設置、組織、運営につき指針を作成して整理合理化を行ったことは私たちの知るところであります。
 そこで、知事に伺います。
 現在設置されている審議会をどのように評価されているのでしょうか。また、どのように活用して政策に反映しているのか、例を挙げて説明ください。
 県財政の厳しい折柄、各種審議会にかかる費用をどのように判断されるのでしょうか。私が取り寄せた一覧表を読んでみても、余り役に立っていないのではないかと思われる審議会も見受けられますが、今こそ一度この各種審議会を洗い直して評価検証して、無駄を省くべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 県政に民意をくみ上げる作用としては県議会が厳然として存在しております。しかも住民から選挙で選出された議員の集合体であります。この権能、権限を付与され民主化された議会と、法令、条例に基づくとはいえ、いわゆる非民主的である審議会との関係を知事はどのように考慮、取り扱われるのか、所見を伺います。
 平成18年9月定例会の折、代表質問として、今回と同じように知事会の動向につき、当時の片山前知事に質問をいたしました。改めて平井知事に全国知事会の最近の動向に関する所見を伺うものであります。
 全国の地方自治の円滑な運営と進展を図る目的で設置された全国知事会は、当初は夫人同伴の会議まであった穏やかな親睦団体であったと仄聞しておりますが、その後、地方自治法の改正を受けて、全国都道府県議長会、全国市長会などの、いわゆる地方六団体の一つとして国に対する意見具申権が与えられ、平成15年に就任した梶原前知事会長は、単なる陳情にとどまらず国に意見する、闘う知事会として独自の改革案を策定し、これらを国に認めさせるなど、改革の火の手を上げました。国民は拍手喝采し、国に言うことを聞かせ得る力強い団体として頼り、期待をしておりました。
 その後、改革派と称される知事、すなわち三重県の北川氏、宮城県の浅野氏、そして梶原前岐阜県知事の裏金事件、加えて鳥取県前知事片山氏などの辞任が相次ぎ、次第にこの知事会自体に勢いがなくなってきつつあるように我々の目には映るのであります。
 最近では、去る7月17、18日の横浜市での知事会を評して、寺田秋田県知事は、もはや闘う知事会ではなくなったと記者会見で痛烈に言い放ったと聞き及んでおります。
 これに対し、麻生知事会会長を初めとする何人かの知事からは、闘う内容が変わった、評論家のようなことを言ってはいけない、御自身が闘いたいならもっと先頭に立てばいいとか、いろいろな批判の言葉があったようであります。
 一方、我が平井知事はといえば、向こう見ずな国との闘いやスローガンだけではいけない、実質を引き出すことが大切だ、実をとれとの発言をしておられます。なるほど全国知事会の中川事務総長の言葉にもあるとおり、目的と主張が遠いと議論は過激になり、以前は100点を目指す意見が出ればそれだけだったが、今はまず40点、60点をとり、上積みをしようとさまざまな意見が出るようになったとの言葉は、成果をかち取る知事会を標榜する一部の人たちに対しては含蓄のある言葉かもしれませんが、果たしてそうでありましょうか。
 第一次分権改革が終わり、第二次分権改革に移行し、年内に予定されている第二次勧告を控えて、妙に物わかりのよい知事会でいいのでしょうか。都道府県を地方政府と称し、分権改革を唱える者にとって地方分権は闘いであります。かりそめにも国から押しつけられた地方分権を受け入れるのではなく、地方から声を上げて獲得する地方分権を主張するならば、それは闘う知事会をおいてほかにはないと確信しております。地方分権とはひっきょう権限の移譲ではなく奪取であると思います。それぐらいの覚悟を持って取り組むべき筋合いのものであって、手を緩めれば国主導の、官僚の激しい抵抗の中での有名無実の地方分権改革になる危険性は大であります。知事の所見を伺います。
 都道府県や各市町村の財政を適正に運営執行することを立法目的として、地方公共団体の財政の健全化に関する法律、いわゆる財政健全化法が去年の6月に公布され、財政判断指標の公表は平成19年度決算から、財政健全化計画の策定の義務づけ等は平成20年度決算から適用となります。この法律は、これまでの地方財政再建促進特別措置法にかわり財政再建団体制度の50年ぶりの見直しであり、旧法が夕張市財政破綻で的確に対応できなかったことの反省に立ち、その問題点を改善した制度であるとされております。すなわち従来の制度では、地方公共団体の普通会計において赤字額が標準財政規模の5%を超えると直ちに赤信号が出て財政再建団体になったのに比較して、財政健全化法では黄色信号を点灯させ注意喚起を促し、財政状況をより明らかにしようとする再建の仕組みに大きな特徴があります。その他財政の悪化をはかる対象、財政の悪化をはかる方法、公営企業の経営などにつき旧法とは異なる視座から財政の健全度を判断しようとするものであると言われております。
 そこでまず、この財政健全化法を鳥取県に適用するに当たり、知事の心構えと所見を伺います。
 私は、県監査委員の一人として、その職務上大いに関係のある財政健全化法をつぶさに読んでいくと、読んでいくうちにある種の名状しがたいいらいら感を覚えてきたのであります。
 その理由として、1点目に、この法律に規定されている財政判断指標の意味内容と地方公会計制度が十分に整備、定着していない今日であるにもかかわらず、それとの関係における財政判断指標の意味内容も明確性や確実性に欠け、誤解すら生じかねないおそれがあると思います。加えて、財政判断指標について、昨年の平成19年度決算から監査委員の審査の公表が義務づけられるなど、地方公共団体は早急な対応が迫られております。つらつら思うに、最近の国の施策は、その決定に当たり指定管理者制度、障害者自立支援法、後期高齢者医療制度など、拙速に過ぎる感を強くするのであります。
 2点目として、平成元年のふるさと創生事業に端を発した地域総合整備事業は、借金プラス交付税のばらまきにより、いわゆる箱物建設の使いやすさで地方公共団体を幻惑、今日の地方財政危機の主要な原因の一つとなっております。時代や時の政府の要請ではあれ、やはり言ってみれば将来を見通せなかった近視眼的な国の政策の勘定書き、請求書を地方自治体に送付され、あたかも地方自治体は財政健全化法という名の付馬をつけられた客の役割を演じているようにしか思えないのであります。このような形で国の管理、監督の権限が地方自治体に及んでいくことが果たして真の地方分権改革と言えるのか、納得ができないのであります。
 3点目として、最後まで突き詰めた議論をしないで中途半端に終わってしまった感のある破綻法制の恨みを残しつつ、次の段階に進んでしまった財政健全化法の施行は、あいまいなものとの批判を否定できないと思います。すなわち、世間の議論の混乱を招いている総務省見解である自治体に債務不履行はないとの論点についても十分な議論がなされないまま、また政府は自治体の債務について関与するか保証するかは明確でないにもかかわらず、政府の保証があるとの間違った思い込み、加えて金融機関も一般企業向け融資の厳格な査定とは異なり、自治体は破綻しないとの定説に基づく放漫な融資等々、多角的な議論が尽くされなかったことであります。これら基本的な論点がしっかり検討されなかったために、この財政健全化法には破綻に瀕した自治体をどのように再建するのか、債務はどうするのか、金融機関による政策の市場審査はどうするのかなど、具体策が明示されていないのであります。アメリカ連邦破産法とまでは及ばないにしても、もっと確実性の高い法制度であってほしいと望みます。
 以上、3点につき知事の所見を伺います。
 東アジアは新しい国土像実現のための戦略目標であり、国土形成計画にも重点項目の中の一つに掲げられております。近年の経済のグローバル化の進展と東アジア各地域の急速な経済成長、産業構造の高度化は目をみはるものがあり、今後の生産ネットワークの構築や経済連携は東アジアを中心にその関係を深め、市場経済圏をも視野に入れた経済連携協定の締結推進に積極的に取り組んでいかなければならないと思います。
 我が鳥取県は、中国、韓国、北朝鮮、ロシアといった日本海対岸諸国に非常に近いという特性を持ち、境港という外国貿易、重要港湾の指定、あるいは境港FAZ計画の承認をかつて受けていた港を持っているなどの優位性と利点を存分に生かし、東アジア、わけて北東アジアの国々との経済的かけ橋となるべく、その地位の確立と強化を求められていると確信します。
 我が鳥取県にとっても、昨年のアジア・ゲートウェイ戦略会議の資料にもあるとおり、この構想が戦略である限りスピードを意識し、タイミングを失しないこと。過去のやり方にとらわれず、大局な視点を持つこと。大きな効果が得られそうな分野、あるいは変化の障害となっているボトルネックを探し、それらの分野に集中的に取り組むこと。鳥取県だけでなく日本国として、また東アジア全体としての理解と協力を得ながら取り組むなど、グローバルでエネルギッシュな戦略の展開が今後必要であろうと思われます。境港が持つ陸海空、3つの充実したアクセス網を存分に活用した北東アジア・ゲートウェイ構想がなるかならぬかが、将来の鳥取県の経済発展の死命を制すると言っても過言ではないと思います。基本的取り組み姿勢につき、知事の所見を尋ねたいと思います。
 次に、日・韓・露定期貨客船航路開設に向けた就航計画について伺います。
 8月下旬ごろの状況では、境港、東海、ウラジオストクを結ぶ定期貨客船の就航に向け、県、境港管理組合、境港市が、境港使用料免除、昭和北岸壁に仮設する貨客ターミナルの使用料の減免などの形で支援に乗り出すことになっております。去る6月にはフェリー運航会社であるDBSクルーズ社の朴副社長や東海市の咸副市長が来日された折には、県などに運航に向けた支援を要請され、関係機関は具体的な協議に入っているとのことであります。
 しかしながら、昨今の燃油高騰のあおりを受けて資機材を初めとする運航経費がかさみ、採算面でのハードルが高くなり、一部には実現を危ぶむ声も出始めておりましたが、9月2日、会派の政調政審の折、環日本海定期貨客船航路の就航計画の現状につき近い将来に光明が見えてくる報告がありました。すなわちDBS社の準備状況として会社資本金50億ウォン全額の確保にめどが立った、船舶の確保についても契約金支払い済み、本年12月上旬には引き渡し予定、免許日から1年以内には必ず就航するという強い意志があるなどの情報を手にしたということであります。ロシアについても、ウラジオストク商業岸壁確保、DBS社の現地取り扱い代理店は決定済み、当該航路に必要な手続はモスクワ連邦政府と交渉中などといった内容であります。
 そこで、2点、知事に伺います。
 国際的にも国内的にも契約を初めとする申し合わせ、協定、協約などには私的自治と信義誠実の原則、信頼の原則などが存在し、韓国、ロシア等の相手国の言葉は信用していかなければなりませんが、商慣習の違い、国法体系の違いに加えて、昨今の世界的景気低迷も相まって一脈の不安がないものではありません。今後、状況の把握と将来の細かな対応策を取り決めるに当たり、客観的な確認や検証をどのような方法で得られようとするつもりなのか伺います。
 就航計画については、現在、商工労働部経済・雇用政策総室が直接の所管のようでありますが、今後、県の取り組み次第ではさまざまな要素が入り込んでくるように思われる今般の企画は一体どこの課が主管課となるのか、あるいはプロジェクトチーム編成となるのか、所見を伺います。
 山陰海岸の世界ジオパーク構想についての質問は、以前に我が会派の横山議員を含め何人かの議員が質問を行ったところであります。今回、改めて代表質問項目に取り上げましたのは、去る7月17日、我が鳥取県、兵庫県、京都府を初め38団体から成る山陰ジオパーク推進協議会が正式に国内第1号加盟に向けて候補地として登録の申請をしたことにつき、今日までの経緯と将来に向けた展望をお聞かせいただきたいと思うからであります。
 説明するまでもなく、ジオパークは、世界的に重要な地質や地形遺産のあるところを世界ジオパークネットワークが加盟認定するものであり、ただ単なる保存だけでなく、観光や学習の活用を求められるものであり、既に国内では北海道の有珠山、昭和新山、あるいは新潟糸魚川フォッサマグナなど、有力候補として5カ所は手を挙げているようであります。知事は、6月議会において、有力候補の中にあって3地域に選ばれるためには山陰海岸はボーダーライン上にあり、今後とも認定要件を満たすため精力的な活動が必要である旨、語っておられます。
 要するにジオパークとは、地質的、地形的、文化的に意義ある箇所を含めた一定地域を集めて、その地域の売りが何かを宣伝し、人々を集めてまちおこしをするものだと言って過言ではないと思います。すなわちジオパークの基準の第一に上げられることは、主に観光事業によって地域の経済や文化的発展にいかに役立つかという点であります。
 山陰海岸は、東は京都の網野海岸から西は鳥取砂丘までの75キロの海岸ですが、その中で何といいましても浦富海岸、鳥取砂丘が飛び抜けた名勝地であることは万人の認めるところであります。それだけにジオパークとして認定されることは世界的に鳥取県のイメージアップにもつながります。加盟、認定のため、もっと努力をされることはもちろんでありますが、現状と見通しをお話しいただきたいと思います。
 壇上での1回目の質問を終わります。


◯議長(鉄永幸紀君)36番稲田寿久議員が行いました代表質問に対する答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)皆様、おはようございます。
 稲田議員の代表質問にお答えを申し上げたいと存じます。
 まず冒頭、昨日発足しました麻生新内閣についてのコメントがございました。麻生内閣と緊密な連携をとってほしいなどのお話がございました。
 私自身、麻生新総理には総務大臣のときにお仕えをさせていただいております。私は当時、政党助成金の仕事や、あるいは政治資金の仕事をしておりまして、時折大臣のほうに御説明を申し上げましたり大臣のお話を伺う機会がございました。非常にざっくばらんな方で、私ども部下としてはお仕えしやすいといいますか、話が持っていきやすい、議論がしやすい。特に感じましたのは、地方に対する御理解が非常に深い方だなという思いがいたしました。そのときは総務大臣だったのですが、昨日から総理大臣と一文字変わりまして、大分立場が変わったわけでありますけれども、ただ、その骨の髄のところに地方に対する思いというものは持っておられると私は思っております。今後とも緊密な連携をとって、ぜひとも地域に活力をもたらすような、元気な明るい地域にしていただきたいと。総理自身も、元気で明るい日本国を目指すのだと力強く宣言をされておりましたが、その言葉どおりのことをぜひに実行していただきたいと思う次第であります。
 また、石破農林水産大臣も誕生されました。地に足のついた地域、鳥取県のような、農業について、中山間地だとか、あるいはナシの産業も徐々に衰退ぎみで遊休農地が広がっているという、こういう現状を踏まえて御活躍いただきたいと思います。
 日本海にも面しており、水産業、沿岸漁業の厳しさも御承知のことだと思いますし、林業も今確かに空気が変わりつつありますけれども、まだまだ勤務条件が厳しい中で働かなければならない、そんな産業でございまして、そのこともよく地元鳥取県で御承知おきいただいていると思います。
 あわせて、現在の事故米問題、これは国民の最大の関心事と言って過言ではございませんし、健康被害の報告はありませんが、鳥取県内にも一部流通をしていたという調査も出てきております。決して他人事ではありません。これは、官僚の中の緩みから生じているものだと思います。
 かつて防衛大臣のときに振るっていただいたような大なたを農林省でも振るっていただきたい、そのようにお願いを申し上げたいと思います。
 あと、湯原前県議のお話もございまして、これについては、私は湯原さん、全く同世代でして、そういう意味でこちらに赴任をしたときから友達づき合いをしていただきました。そういう意味ではまことに親しくさせていただいたと思います。印象に残っておりますのは、常々湯原前議員が緑肥のようにありたいということをおっしゃっていました。私は、そういうものだと思うのです。私自身もひょっとすると捨て石のような存在だろうと常々思っております。これからの鳥取県と県民のために役に立つようなことが、自分がこの任期にある間にいかにできるだろうか、そこでなし遂げたことを、将来の人たちがあれは緑肥であったと思っていただければありがたいというように思います。そんな、議員の残されているお言葉も胸にしっかりと刻み込んで、自分自身も頑張っていきたいと思いますし、湯原議員にも正々堂々と戦うなりしていただいて、これからの地域社会に、国のために挑戦をしていただければいいと思います。
 次に、マニフェストについてお話がございました中で、1年半を振り返ってさまざまな思いが去来すると思うけれども、まずその所感を聞かせてほしいということでございました。
 想定外のこともいろいろございました。ソウル~米子便の運休問題でありますとか、ハローワークが突如閉鎖されるとか、それから、これも全く想定外でありましたが総理大臣が3人目になるとか、そういういろいろな想定外のことが起こりまして、正直、かじ取りの難しい時期、1年半だったというふうに思います。ただ、自分自身が何とかやってこられたのも県民の皆様、あるいは議員の皆様からいろいろな御提案をいただいたり、ピンチに立ったときにサポートをいただいたことだと思っております。それに甘えることなく、これからも、自分としては積極的に挑戦をしていく必要があるというように今日思っております。
 この間、マニフェストに書いたことも幾つか実現をしてきたこともございました。子育て応援パスポートもその一つでありますが、最初にこれを申し上げたとき、県庁の中でも随分抵抗があったものであります。しかし、やり始めてみますと、県庁の職員の皆さんも非常におもしろがっていただきまして、住民の方はもちろん満足いただけていると思いますし、また隣の島根県とブリッジを築くのにいいきっかけになったと思っております。
 将来的な展望をする上で幾つか大切だなとかねて思っていたこと、私なりにささやかな挑戦を始めております。それは、環日本海時代を見据えた挑戦であり、また近畿との隣接性とか、それから島根県や岡山県、あるいは広島といった地域との協力関係、さらには、先般は福岡のほうに物産展がございまして行ってまいりました。そちらのほうでも県人会の皆様に温かく迎えていただいたり、企業誘致で関係が深くなりました企業さんに非常に応援していただきまして、向こうの企業誌内で、鳥取県の物産展にその飲料水会社が協力している様子が出ていました。このように、少しずつ展開が図られつつあるかなという手ごたえも感じてきたところであります。
 そういう意味で、これからも困難は多いと思います。例えば環日本海時代の挑戦というのはまだまだ荒波が多うございまして、そう簡単ではない。先ほども御指摘ありましたが、景気の動向なんかもございます。ただ、今やらなければ鳥取県は沈み込むばかりではないかと、その際に、こういうテーマは必要なのだよというのは、失敗してもいいから、私は明確にメッセージとして出していく必要があるだろうと思っています。
 次に御指摘いただきましたのは、マニフェストを準備して、いろいろと私のほうでも政策を出しているけれども、会派のほうで提示される政策提言とか会派要望、対立が先鋭化するような場合もあるだろうと。その場合には、どのように調整するつもりなのかということでございます。
 私は、基本的な視点は県民の皆さんの目線ということだと思います。県民の皆さんの目線に返ってお互いに考えていけば、私は解決策はそれなりに見つかってくるはずのものだと思います。もちろんその中で重点を置くべきことということへの観念は違うかもしれません。ですから、ぶつかり合うことは幾らもあるかもしれません。しかし、実際に、では一人一人の国民生活の豊かさとか、あるいは企業、生産活動の活力とか、あるいは農林水産業の活力とか文化・芸術の発展とか、目指している方向性は、今将来ビジョンを取りまとめていますが、そう大きく変わるものではないなと。県民の中に一定のコンセンサスのようなものはもともと存在するのだという確信に近いものを持っています。ですから、そうした視座の上に調整をしていくということは、私はこの立場にある以上、精力的にやっていきたいと思います。
 ただ、どうしても対立することがあるのではないかというのが御指摘なのだろうと思いますが、私は、例えば昨年、2月議会を前にして予算編成活動、最初の当初予算に向かいました。そのときに各会派の皆様からたくさんの要望をいただきました。実に400ぐらいあったのです。そのうちの、正直見解が違うし、これは何もしようがないなというのは約1割でした。残りの9割は、もちろん将来的な課題として検討していきましょうということも含めてということではございますが、そういう整理はできるものだというふうに思っております。実際に予算に直結したものも半分ぐらいございました。それが現実なのだと思うのです。
 ですから、いろいろとこれからも、時に緊張感を持って対立をすることがあったり、あるいは私の提案を修正されたり否決されたりということもありましょうけれども、私としては県民の目線や県として必要なことだということは私自身は正々堂々と主張させていただき、御判断を仰ぎたいと思います。どうしても折り合わないときで、これは必要だというときは、地方自治法上は拒否権というのも私には与えられておりますので、そういうものも最終的にはあるわけでありますけれども、その前の段階で、いたずらな対立をつくるよりもきちんとした答えをお互いに協力して出していく姿勢のほうが重視されるべきではないかと思います。
 現在の国政で、与党と野党の対立が先鋭化をして衆議院と参議院との間で協議がまとまらない。総理の指名については、両院協議会をやっても衆議院が優先すると決まっていますので即座に決まりますけれども、それ以外のものはそういうふうにいかないということで、国政が停滞をしている。これは、国民にとって私は不幸なことだろうと思います。
 ですから、それは皆さんにもその責任の一端を担っていただくわけでありますので、お互いに話し合って、解決できることは導いていくという姿勢でまいりたいと思います。
 次に、マニフェストに関連をして、2年間で点検するというのはどういう意味かというお話がございました。できたこと、できなかったこと、不可能なこと、事情の変化、いろいろとある中でどういうふうに点検をしていくのかということであります。
 マニフェストは、県民との約束として選挙の前に私自身訴えました。これは自分の個人的なものではなくて、自分が鳥取県で見聞きしていたこと、そこで教わったこと、いろいろなお話、自分自身が実感していたこと、こういうものをもとにして、鳥取県に必要な政策をパッケージとしてつくった次第であります。ですから、その中には自分も自信を持っていますし、ぜひ実現しなければならないと思いましたので、早速就任直後に次世代改革の推進本部を設置しました。これは部局横断のプロジェクトとして展開をいたしております。ここで、マニフェストに書かれていることはもとよりといたしまして、県庁として当面する課題を積極的にやっていこう、県民とのパートナーシップのもとにやっていこう、こういうスタンスで進めているところであります。これがいよいよ2年間たつわけでありますが、中には実行できたこともありますし、例えば雇用について有効求人倍率1を目指したいと申して頑張っておりますけれども、なかなかそこまで届かないという悲哀も感じております。これはまだまだ施策が必要だということですから、ベンチマークとして率直に見なければならないと思います。
 こうしたことについては、戦略を練り直さなければならない部分が多分にあると思うのです。2年間たって、できたことはできたこととして整理をして、次の目標を設定するなら設定する。あるいは大体これができたので、では次の別の施策を今度は展開しようではないかということはあるかもしれません。それから、できていないことについてその原因を検証して、県民の皆様のお知恵もいただいて、これはどうやったら実現できるかどうか、戦略を練り直して、ビジョンを練り直してやっていくことも必要だろうと思います。
 4年間の任期は与えられていますが、2年ぐらいたって折り返しのところで一定の見直しをする必要もあるのかなと、自分自身も評価にさらす必要があるのかなと思っております。そういう意味で、2年たったら一定の評価をさせていただきたいと申し上げているわけです。
 現在やっております次世代改革推進本部の中で、県民アンケートというのは通常からやっておりますし、有識者の意見をお伺いする機会もございますので、そういうところで自己反省をしたり評点をいただいたりして、それも公表させていただいて、まだまだのところは自分の身にむち打って頑張っていくと、こういうことでございます。
 次に、将来ビジョンと選挙公約であるマニフェストとの関係はどのようなものかということでございます。
 先ほど申しましたように、自分自身マニフェストをつくるときに県政の現状にかんがみて率直に書かさせていただきました。今、将来ビジョンをつくろうと思いまして、県議会の皆様はもとよりとして県民の皆様、広く御意見をいただいて集約をしつつありますけれども、その中に書かれていることはほぼ溶け込んでいるというように思っております。ですから、余りそこの不整合を感じてはおりません。
 例えばマニフェストで打ち出したのは「食のみやこ鳥取県」という言葉でした。これは今、随分と県内でも多くの方に使っていただき、恥ずかしながらのぼりまでできているということでありまして、自分も驚いているのですけれども、こういうようなことで、これは当然ながら将来ビジョンの中にも継承されて埋め込まれていきます。あるいは「ようこそ ようこそ鳥取県」、観光振興をやろうではないか、海外からもお客さんに来てもらおうではないかというマニフェストをつくりまして、これも将来ビジョンの中でそれを具体化させていくような方向性が出てきているわけでありまして、これも溶け込んでいると思います。あるいは医療・福祉人材を積極的につくっていかなければならない、これもマニフェストの中に書いてありますが、将来ビジョンの中にも同様なことが書かれている。
 事ほどさようでございまして、私は全く別物をこしらえているような感じになっていないと思っていますから、不整合ということにはならず、むしろ溶け込んでいくものだというふうに理解をいたしております。
 次に、将来ビジョンの策定趣旨、性格等に関連をして、何かしら総合計画に近づいているのではないかという御指摘でございます。
 私は、将来ビジョンと総合計画とは峻別をして作成をしているつもりです。ですから、従来つくっていた5カ年計画などでは、例えば何々事業について何キロメートルこれを実施しますと、それの年次割りはこうですよとか、あるいはカニ博物館を何年までにつくりますとか、こういうことが書いてあったわけであります。何だったら事業費まで予測して書いてある、これが従来の総合計画であります。こういうものは、議員が御指摘になるように硬直性につながるものだと思います。ですから、そうではなくて方向性を書こうというのがイメージでございます。何のためにつくるかといえば、県民の皆様、市町村だとか企業、NPO、そうした各種団体、地域づくりに協力しようという人、何だったら外の、県外の方々も含めて、鳥取県はこういう将来に向かって一生懸命みんなで汗かいてやっているのだなというのを共有をしておく必要があるだろうと。それを胸の中に入れながら、それぞれの立場で御活躍いただく、発展していただく、それがおのずから鳥取県の成長へとつながっていく、これが将来ビジョンというものだろうと思っています。そこに事細かな事業項目を書こうという気はございません。ですから、そういう意味で総合計画に近づいているというわけではないだろうと思います。
 総合計画のまずかったことは、道筋を1本しか示さなかったことだと思うのです。北へ向かって歩きなさいということで、その中でいろいろな経路が本当はあり得るわけです。そのときに、例えばあちらに寄って、こちらに寄って、あるいはこういうことをやって、途中でこういうことをやってという道筋はいろいろ書き得るわけでありますけれども、そこにこうした事業をやることで自分たちは5年間を過ごすのだという一本道しか示さなかった。これが結局硬直性につながる危険があるだろうと思っております。
 他県も今同じような状況になってきまして、総合計画的なものではなくて、私たちが目指している将来ビジョン的なものをつくっている県もふえつつあると思っています。ですから、私はそういう意味で総合計画ではないビジョンの作成を目指したいと思っております。
 次に、将来ビジョンに拘束されるのではないか、総合計画と同じ力を持って、結果的に財政の硬直化を招くのではないかというお話でございまして、今るる申し上げたこととほぼ重なることだと思います。
 例えて言えば、一つのキャンバスがあったとして、そのキャンバスに向かってまずデッサンをしてみる。将来、自分たちはこういうふうになろうというデッサンをかくのが将来ビジョンだろうと思います。そこに具体的に絵筆を入れていく。これはこういうビビッドな赤でないといけない、この青は空の青でなければいけない、こっちの青は海の青でなければならない、ここに雲をかこうと思ったけれども、ここに雲をかくとバランスが悪い。では、こっちに雲をかくことにしよう。こういうように絵筆を一つ一つ入れながらやっていくのが年々の事業であり、予算編成ではないかと思っております。そういう意味で、キャンバスにデッサンをかく程度のものが今やる作業でありますので、これが将来の絵の完成形を決めてしまうわけではないというように考えております。
 次に、官の無謬性という、非常に難しい議論が展開をされたわけでございますが、私は、まず結論から申しますと、今稲田議員がおっしゃったこととほぼ思いは共有していると思いながら伺っていました。
 稲田議員のほうからおっしゃいましたのは、国に依拠する地方自治体から市民に依拠する地方自治体へと姿を変える中で、官の無謬性という命題も改めてその存在意義を問い直さなければならないのではないかということであります。今まで、伝統的には公権力は正しい、その行使は公務員だという意識というか、そういう観念で制度ができ上がっているのではないか。これに対して修正を加えなければならないのではないかという御主張だと思います。私はそのとおりだと思います。
 今までの官の無謬性のような議論は、私はある意味誤解の連鎖でつくり上げてきた一種の観念ではないかと思います。もともとは、先ほど恐らく田中二郎先生の行政法のようなお話だと思いますが、行政行為というのは、これは公定力があるものだと、公定性があると。この公定力というのは、何か不服申し立てでひっくり返される、裁判でひっくり返される、そういうことがない限りは、これは常に妥当する、そういう公に正しいという力を与えられるものだというように言われるわけであります。これは、その背景として、行政というのは法律に基づいて行うものだという前提があるわけです。憲法から個別の法に行って、組織法に基づいて我々は組織され、さらにその行為内容といいますか行政の行う内容というものは法律に決められていて、そのとおりにあとは当てはめによって仕事をしている。ですから、私たちの仕事というのは法律に基づくものなので、出てきた結果は法律に基づく結果、すなわち国会で決まったこと、あるいは我々でいったら条例で決まったことに基づく結果なので、これは民意を反映したもの、何でそれに従わないのだと、こういうことがその背景にあって、行政行為というのは基本的には正しいという推定を与えられるという話であります。ただ、推定でありますので、裁判でひっくり返される存在であるというのが伝統的な行政法の理論ではないかと思います。
 ただ、これについてはいろいろな見方ができると思うのですね。なぜひっくり返らないかというと、ひっくり返るまではそのままやるというふうに決めてあるからだと。いわばそういうルールが行政事件訴訟法などの間でなされているわけでありますから、その反射的なものとして、単に正しいということで取り扱いましょうというだけではないかと、こういう見方も逆にできるわけであります。
 最近のいろいろな、特に国の官僚機構の話を見ていると嘆かわしく感じることも多いわけです。今の事故米問題もそうであります。確かに彼らがやっていたことは、ミニマムアクセスというものが決められているわけでありますから、そのミニマムアクセス米を買わなければならない。事故米があったときに事故米を処分したり、あるいは返してもいいはずでありますけれども、それにはコストがかかると。コストがかかるのだからしようがない、国内で売ってしまえということで始まったのが今回の仕儀だと思うのです。それは一見正しいことであり、恐らく財政法だとかいろいろな観点からして正しいことかもしれません。しかし、それが結果として国民の大切な口の中に入ってしまう。それが健康被害に結びつく可能性を持つことであること。これに対する思いがその法律の連鎖の中から出てこなかったというのは問題だと思うのです。常識的に判断をして、国民の目線でひっくり返していく、その力を本来は行政機関のほうが持たなければならないわけでありますが、どうもそこのところが十分でないのが今の仕組みではないかと思います。
 ですから、議員がおっしゃったように、今のようなやり方を地方から変えていくことは必要だと思います。鳥取県はそのリーダーとなり得る部分があると思います。と申しますのも、たかだか3,000人の執行部の世帯であり、公務員の数はそんなものであります。ですから、我々のほうで新しい文化をつくって、間違っていると思えば立ちどまって考えようということをやればいいわけであります。
 正直申し上げて、片山県政に入ってからの8年間、大分そこのところの空気が変わってきただろうと思っています。単に権威主義的に行政が決めたことだからといって押し通す姿勢は薄れてきていると思います。私は、試行錯誤が当然ながら必要なことであって、それができなければ小回りのきく鳥取県を生かして成長を遂げることはできないと思います。
 人数が少ないものですから、知恵が回らないことはどうしてもあると思います。あるいは小さいからうまくいかないこともあるかもしれません。そのときにまたくいっと方向性を変えて、ではこっちへ行ってみようと、こういうことができなければならない。ただ、残念ながら、住民の皆様に必ずしも行政の方向転換とか過ちを歓迎するムードは余りないわけでありますので、私としては、地域としても行政のほうで一生懸命やって、時には過つこともある。それについては、挑戦のとうとさのほうも称賛をしていただけるだけの度量もいただければ、本当はありがたいというように思っております。
 いずれにせよ広く県民の意見を聞いて、県民と鳥取県の発展に忠実に私たちはありたいと思います。そのためには行政行為論にとらわれることなくやっていきたいと思います。
 次に、住民の異論や指摘には柔軟に対応できる組織づくり、環境づくり、自治体づくりが肝要であると、官を特別視する論理や制度は、既に過去の遺物ではないかということでございます。
 これは、今申し上げたことのとおりでございます。ですから、我々のほうでも内在するシステムをこれまでもつくってまいりました。自己反省するための組織として行政監察の仕組みを鳥取県は他県と違ってビルトインしております。それから、稲田議員にも汗をかいていただいていますが、監査委員のお仕事も活発にやっていただく、そういうような面もございますし、議会でも歓迎をしているわけです。我々はそういう行政スタイルに変えてきておりますから、一応そういう方向性には向かいつつあると思います。これをぜひ純化していって謙虚な行政のスタイル、クリーンで、そして県民サポートをできるような県政にしていきたいと思います。
 次に、法の謙抑性について、これも法律的な非常に高尚な御議論をいただきました。
 法の謙抑性は、確かにある意味妥当します。ただ、一般的な理解として言えば、法が謙抑でなければならないというのは、国民の権利を制限したり自由を奪う、そういう法規範については謙抑でなければならないというのが中心的な課題として考えられています。ですから、法律をつくること自体にちゅうちょすべきであると、それを思いとどまるべきであるという一般論まで言っているわけでは私はないと思っています。
 これは、国家観も変わってきたわけです。かつては夜警国家と言われた国家観でありました。ですから、政府といえば人民の権利を剥奪をする、そういう存在でありました。暴力装置もついている、ですからそこについては謙抑でなければならない、できるだけ小さな政府が目指されるべきだという時代でありました。それが大きく現在では変わっていて、それが社会のひずみを生み出すものですから、単なる自由主義的なものでなくて、社会民主主義的な手法というのが至るところに入ってきているわけです。その中には、社会サービスを提供するための法制度というのも必要になってきますし、また社会、国民の生活を守るために必要やむを得ない、そういう規制も新たに生まれてきたり、だんだんと物事が展開してきております。
 あわせて、国と地方という関係からいえば、国が法律をつくるけれども細部は地方の自主性でつくってもらったらいい、こういう委任立法をするケースもございまして、鳥取県のほうでそれに基づく条例をつくったりしてきております。
 あわせて、これは行政のほうの内部規制というお話をいただきましたけれども、組織法と言われるような分野、私たちの行政組織をどういうふうにするか、あるいは財務だとか仕事のやり方をどうするか、これを条例の中で議会との協議の上に条例として決めてルールを定める、これも一つのカテゴリーになっております。ですから、いろいろなカテゴリーがありまして、単純に法の謙抑性が妥当する領域ばかりではむしろなくなってきているのではないかと思います。
 そういう意味で、私は、御主張もよくわかりますから、そういう、特に規制的なものについての謙抑性ということは注意しなければならないという、そういう命題を自分でも理解し、それを忠実に守っていきたいと思いますけれども、ただ、県民の皆様が望んでおられること、地域として必要なルールを定めることはある程度認められていいのではないかというのが私の基本的なスタンスであります。
 アメリカなんかでは、よく議員の皆様のことをローメーカーという言い方をします。これは非常にポジティブな言い方です。法律をつくることが議員さんの仕事であると、だからステータスが高い、こういうイメージで語られるわけであります。ですから、私たちは必要なルールは社会のニーズに応じて適切に組んでいく必要があるのではないかと思っておりまして、そういう理解をいたしております。
 次に、条例制定について真に必要不可欠なのか、実情・実態調査、人々の真剣な議論を踏まえてやらなければならないと思うけれどもどうかと。
 これは全くおっしゃるとおりであります。そのようにパブリックコメントとか、それから関係者がおられるのであれば関係者にお示しをしておりますし、今、立案の段階で、常任委員会など随分早い段階で議会のほうにも御説明するように私は徹底をいたしてきております。ですから、そういう意味で、衆知を結集して大切なルール、しかも守られなければならないルールでありますので、慎重に、その文言も含めて検討していくという姿勢で今後もありたいと思います。
 先ほどのお話の中で、どうもそれについてたくさんでき過ぎているのではないかというお話もございますけれども、確かに今、県内の条例を数えてみますと300ほど条例がございますけれども、大ざっぱに言ってそのうちの100は委任立法の部分です。それから、60~70はそれぞれ県庁組織にかかわるものとか、あるいは県庁の仕事のやり方にかかわるものであります。規制的な立法については30弱、26かそこらだったと思いますが、そういうぐあいでございまして、余り規制的なところに喜んでやっているわけではないと思います。
 中には、これからの基本的な指針を示すような、そういう立法もあってもいいと思っていまして、今回、中山間地域の条例も用意をさせていただいておりますけれども、これもそういう気持ちでやっておりますし、議会との対話の中で生んできたつもりでございますし、市町村とも随分話し合いを重ねてやってきているつもりであります。ただ、いずれにせよ慎重に、条例については、これは神聖なものでありますので、手続もしっかりやって、制定に向けて私たちは立案作業を行っていきたいと考えております。
 次に、国の審議会を例にとって、行政の隠れみのという批判もあると、現在、県に設置されている審議会をどういうように評価しているのかという御質問でございます。
 審議会は、私のイメージとして、もちろん諮問機関とかそういう法的な位置づけはありますけれども、こうした審議会のような場所というのは幾つかのミッションを与えられている存在だろうと思います。一つは、私たちのこの行政組織というのはオール公務員という特殊な世界であります。ですから、このオール公務員の世界でいろいろな生活やなりわいについてルールをつくったり、あるいは予算をつくるために補助金なりなんなりの体系をつくったり、これをオール公務員でやるという特殊性があることを自覚しなければならないと思っています。ですから、民間の皆様の専門的な知恵でありますとか、そういうものを入れていかなければならない、我々がすべて専門家ではありません。例えば建築の基準について1から10まで全部知っているわけではない、そういう人材が民間におられるのでしたら、民間の方にアドバイスをいただかなければならない。一つには、こういう専門的な知見を求める場という観点があろうかと思います。
 例えば漁業関係とか、意見を調整しなければならないという場面もあり得るわけです。そういう利害関係者が対立するような場合に意見を調整する場合に、それを何も意見も聞かずに私たちのほうでこうだからと言って決めてしまうというのは、これは乱暴に過ぎるのだろうと思います。ですから、そうした民間の中の意見調整を行うような存在として、そういうミッションも与えられるものがあるだろうと思います。
 あと、3番目に、これは大切な視点だと思うのですけれども、開かれた県政にしなければならないと思っています。私たちの中だけで、行政の中だけで決めてしまうということではなくて、きちんと外の人にも意思決定過程に参画をしていただいて、それを見ていただくという機会が必要ではないか、そういう意味での審議会の役割も一定程度与えられなければならないだろうと思います。
 もちろん何から何まで全部審議会がつくって、全部やってということは、それはコストパフォーマンスの面もあって問題も多いかと思います。ですから、必要な領域についてこうした審議会というものを活用していくことは、私は現在の民主主義の地方自治の中で大切な視点だと思っております。
 次に、議員のごらんになったところで余り役に立たないのではないかと思われるような審議会もあったと、今こそ評価、検認して無駄を省くべきではないかということでございます。
 これは、結論から言えば点検してみたいと思います。今まで条例に基づくものとか点検をしてきた経緯はございますけれども、規則だとか要綱に基づく審議会が4分の3ぐらいございまして、こちらのほうの点検は必要だろうと思います。ただ、むやみになくせばいいというものでもないと私は思っています。ですから、その必要性を十分考えたり、組織の構成で、こういうことでいいのか、余りにも大きくなっていて無駄に大きくなっているような面がないかとか、そうした観点でのものが必要だろうと思います。
 先ほど議員から数字をいただいて驚きましたが、3,300万も年間かかっているという、改めて知りました。それほどお金がかかるということも、やはり県民の皆様にとってはコストがかかっているわけでありますから、そうした視点でも一定の見直しは必要だろうと考えております。
 その際には、設置の必要性、是非をまず考えることが大切だと思いますし、委員の構成について吟味をする必要があるだろうと考えております。場合によっては、幾つかの審議会として個々に分かれているものを統合をして、同じメンバーで幾つかの議題をやってもらうような形で効率化を図るということもあり得るではないかと思っております。いずれにせよ、点検はさせていただきたいと思います。
 次に、民意をくみ上げる存在として県議会の存在があると。この機能、権限を付与された民主化された議会と、非民主的である審議会との関係をどう考えるかという御指摘でございます。
 私は、いささか抵抗がありますのは、審議会が非民主的であると。それは、見方によってはそういう言い方もできるかもしれませんが、私はそういうことでもなかろうと思っています。先ほど申しましたように、専門的な知見を求めるために入れなければいけない、あるいは利害調整のために意見をそれぞれの立場の方々から出していただいたり、また県民に開かれた県政ということで参画をしていただくという意味での存在として一定の意義はあるだろうと思っています。もちろんその運営について、非民主的なものであってはならないと思いますし、その選任が何か特定の偏りがあるとか、そういうことは我々として戒めなければならないと思いますが、社会の一断面を適正にとらえるような審議会構成をしていくことで、そこはクリアできるのではないかと思っております。
 ただ、最終的な決定が審議会であるかというと、私はそうではないと思っています。ですから、そういう意味で、最終的な決定権は議会にあると。例えば条例だとか、あるいは予算案だとか、最終的に決めていただく場は議会であると。これが民主制の最大の担保であると思っていますので、おのずから整合性は図られると考えております。
 次に、闘う知事会というお話がございました。秋田の知事が、闘う知事会ではなくなったとおっしゃったわけでありますが、これについてどうか、むしろ闘う知事会で地方分権を奪取する必要があるのではないかという御指摘でございます。
 これはやや言葉がひとり歩きした感がありまして、秋田の知事は闘う知事会でないとおっしゃった割に、あの晩はほとんど全く発言されていなかったわけでありまして、そういう意味では、ちょっと趣旨、本人に聞いてみなければいけないところもあるのですけれども、三位一体改革の時分の梶原知事の動きを非常に称賛されましたけれども、私は一長一短あったと思っています。確かに岐阜のときの知事会、ここに闘う知事会というのぼりを立てて物々しい雰囲気でやったり、それから国に対して地方分権を言うのだといって補助金カットの一覧表をつくったりしました。ただ、これは完全に逆手にとられてしまったわけです、結果論から申し上げれば。結局、補助金のカットのところだけつまみ食いをされて、優先順位をつけて知事会が出したのですけれども、その優先順位とは全く違った順番づけで額だけがとられてしまった。あろうことか肝心の交付税が切られてしまって、鳥取県なんかは大きく割を食ってしまった、これが現実だったのです。
 私は、地方分権という議論には両面性あると思っています。我々が望んでいる地方分権は、この議場にやはり地域に密着した権限が適正に与えられなければならない、それが住民の幸せにもつながるのだと直観をしていますし、信じています。しかし、国の財政当局などは、地方分権ということで地方のほうに無駄な経費をみんな追い出してしまう、あるいは地方に出すお金を、あなたたち自主的にやってくださいと、だからこの分はこうやって削るので、その中で考えてくださいと。これを言うための道具に使われている面も否定できないと思うのです。ですから、非常に注意をしなければならないと思います。
 ですから、そういう意味で、これからの分権の議論については是々非々のことは多分にあると思うのです。地方の出先機関の移譲もそうです。単に受ければいいというものではないと思います。それについての費用の問題だとか、あるいは不必要な人材まで持ってこられたらかなわない。この辺のことがありますので、単純に、では全部いいですよということにならないのです。こういう意味で、だんだんと、地方六団体全部そうでありますが、分権について一様ではなくなりつつあるのが現状だと思います。ですから、闘う知事会という姿が見えづらくなっているという面があるのかなと思います。私はやや功利主義的に考えるべきだと思います。ちゃんと地方にとって得になるというようなものを効率的に取り出していく必要があると思っています。
 これからの政治は激動期に向かうだろうと思います。与党が勝っても野党が勝っても、政策は大きく展開することは間違いないという感じを我々は持っています。その中で地方分権というものの大義をビルトインさせていかなければならない。その意味では、我々は闘う知事会的に出っ張っていかなければならないというのは事実だと思いますので、それは今後の知事会の運営に私どもも物を申していきたいと考えております。
 次に、財政健全化法についてのお尋ねがございました。財政健全化法について、旧法とは違った視座から財政の健全度を判断しようとしている、心構えと所見を問うということでございます。
 今度の財政健全化法の最大の特徴は、いきなり実質赤字の比率が5%になったから再建ということではなくて3.5%のところで注意なので、自分で計画をつくって自主再建に向かいなさいという点であります。ですから、予告をするということを、例えば高速道路を走っていて速度の取り締まり計があると。その前に、この路線には自動取り締まり装置がついていますよと予告をしてある、あれと同じようなことでありまして、そういう予告をしようというのが今回の話ではないかなと思います。その意味では、私は一定の法的な必要性はあると思いますし、地方としてそんなに警戒する必要はないのではないかと思っているのですけれども、現状を申し上げますと、鳥取県の場合は実質公債比率が12.0%でございまして、これは今回の健全化の比率である25%を大きく下回っていますし、それから将来的な負担比率も150%でございまして、これも400%の国の示している健全化比率も下回っていますから、随分我々は健全な部類にはいると思います。
 ただ、心構えということでおっしゃいましたが、私は鳥取県は特殊性が一つあると思っています。それは自主財源が乏しいことです。ですから、国の制度改正なりなんなり、あるいは大きな事業があったときにたちまち破綻に瀕したり経営がおかしくなる、そういう特性を私たちの団体は持っている。ですから、数値以上に実勢は厳しいものがあると、前広に考えなければならないという心構えでいきたいと思います。
 次に、健全化法に示されている判断指標の内容は、いろいろ書いてあるわけですけれども、明確性や確実性に欠けて、誤解すら生じるのではないかと、最近の制度改正は拙速に過ぎるのではないかと、この件もそうではないかというお話でございます。
 最近の国の施策決定は拙速過ぎるのではないかというのは、私も同感の面があります。例えば後期高齢者医療制度も、あれもいきなり導入をされたというのを国民が受けとめました。それから、障害者自立支援制度などもそうでありますし、そうした意味で、十分な議論がなされたり地域で妥当するかどうかなどの検証がなされないままに導入されている事業もあるのではないかと思いますので、心配な面があります、それは同感です。
 今回の財政健全化法でありますけれども、これについては、見方はいろいろあるかとは思いますが、そういう意味で基本のところが予告するという制度でありますので、実害を地方がこうむるかどうかというのは、余りないのではないかという感触を持っています。これはちょっといろいろとらえ方があって、多分そういうお話だったのだろうと思います。
 次に、地方財政健全化法に関連して、国の管理監督の権限が地方自治体に及んでいくことが果たして地方分権改革と言えるのか、納得できないという点でございます。
 最終的には、再建団体になってしまえば国の干渉が強度に及びます。ですから、はしの上げおろしも全部聞いてやらなければならない、こういうことになってしまいますので、その関与は非常に強烈なものだと思います。その是非については、考え得る部分はあろうかと思います。ただ、その前段階で健全化計画をつくるということ自体は自主的なものでありますし、議会と首長との対話で市町村や県がやっていくべきものでありましょうから、これは地方自治の本旨にもかなう面があるのではないかと私は考えております。
 最近で言えば、問題なのは、財務省が、この夏ぐらいから借金を国からしているのだから、地方公共団体の財政運営を指導するのだと、そのための指標を示すのだと、自分たちはそういう仕事をするのだということを急に言い始めているのです。私は直接それを聞いていないのですが、新聞報道でそういうことが言われています。それ自体が大変に問題だと私は思うのです。借金をさせてあげているのだから、金を貸してやっているのだから、あなたのところの財政運営に口を出すのだということであれば、山陰合銀も鳥取銀行も口を出すということになるわけでございまして、何かちょっと国のほうが思い上がっているのではないかと思います。こういうのこそ断罪されるべきものではないかと思っています。
 次に、自治体に債務不履行はないと総務省が言い切っていることで、アメリカ連邦破産法のような手続ができていない、これは不十分ではないかという御指摘であります。
 私もそうだと思います。最後の債務をどうするか、本当に残ってしまって、国が債権管理までやって入ってくることまでは決まっているのですが、本当に破綻してしまって、その後どうやっていくのかというところまでは詳細に書き切れていない。特に債務調整というところは書き切れていないというのは議論が残っていると思います。この点については、国のほうでこんな検討もしたということもあるようですので、総務部長から御報告を申し上げたいと思います。
 次に、北東アジア・ゲートウェイ構想についてお尋ねがございました。境港が持つ陸海空、3つの充実したアクセス網が十分に活用できなければいけない、これは鳥取県の死命を制するのではないかと、基本的な取り組み姿勢について問うということでございます。
 これは、再三私も議場で申し上げていることでありますが、鳥取県が日本海のビーチに面していること、これが生かされなければならない。特に山陰地方は朝鮮半島に向けて手のひらを向けているところであります。あちらとの交流が私たちの未来とイコールであると言っても過言ではないと思います。現に現在の経済成長率なんかを見てみますと、2006年で韓国は5%、中国は11%、それからロシアも国全体では6.7%なのですが、極東地域に限って言えば8.2%の経済成長をしている。こういうように対岸のところは日本以上に今目まぐるしい成長を遂げていることは事実であります。ようやっと東アジアに顔を向けていることでメリットが出る時代がやってきた。これが生かせるかどうかを我々は試されているのではないかと思っています。それが、このたびいろいろとロシアに行ったりしたことでも、私も確認をいたしましたけれども、大分向こうも空気が変わってきていますし、うちのほうの経済界も含めて盛り上がってきているわけでありまして、この機をとらえて、私は、非常に難しい挑戦ではありますが、果断に挑戦をしていきたいと思います。いわば今銀山や金山の鉱脈に近づいているところかなと思います。非常なエネルギーがかかるわけでありまして、ただその鉱脈を掘り当てられるかどうかというのは、まだまだ我々の努力も必要だろうと思います。一たん扉が開かれて、しっかりとした環日本海へのゲートウエーとしての機能ができれば、それはおのずからその後の経済だとか文化だとか、いろいろなものがついてくるのではないか。それが弥生の遺跡が語っているものではないかと考えております。
 次に、北東アジア・ゲートウェイ構想に関連をして、DBSクルーズフェリーの話を含めておっしゃったわけでありますけれども、韓国とかロシアとか、国情が違うので、現況を掌握したり将来の細かな対応策を取り決めるに当たって、客観的な確認、検証をどうふうにやっていくかということであります。
 先般、職員のほうに命じまして、これは韓国から書面で払い込みだとか、あるいは預金通帳などの確認をさせていただいております。詳細は商工労働部長からお話を申し上げたいと思います。
 今後とも、私どももそういう客観的な確認をしながら、片方で果断な挑戦をしていくべきだというマインドは強く持った上で、そうした冷静な対応もしていきたいと思っています。
 次に、就航計画について、一体どこの課が主管課となるのか、あるいはプロジェクト編成になるのかということであります。
 現在、組織上から申し上げれば、私自身をトップにした環日本海航路の対策本部というのをつくっていまして、例えば観光の面がありますので観光関係は文化観光局、それから商工労働関係、貿易だとか、それから企業振興関係など、こうしたところは商工労働部が中心となってチームを組んで、全体として全庁的にやっております。ただ、私自身、四六時中目が届かないものですから、かつて境港の管理組合だとか商工労働部の経験もあるもので青木出納長だとか、あるいはその上の副知事なんかにも命じまして、日ごろの管理もしていただいているところです。随時そうしたことで動きがあったりしますと報告が来たり相談している仕組みになっております。
 最後に、山陰海岸ジオパークについてお話がございました。7月17日に加盟申請を行ったと、今後の見通しや現状認識を問うというお話でございます。
 これは、稲田議員からもお話がございましたが、鳥取県内、浦富海岸ですとか鳥取砂丘ですとか、そうしたジオパークにふさわしい資源があります。今までこれは海だということだけで片づけられてきましたけれども、学術的にもおもしろい、知的興味にも直結をする、いろいろな成り立ちを考えてみると、私たちの心がくすぐられるような、知性がくすぐられるような、そういう存在であって、付加価値がつくのがジオパークではないかと思います。さらに世界に認められるという部分がありますので、世界じゅうの人にもその名を知ってもらうチャンスにもなってくる。こういう意味で、観光だとか、あるいは子供たちの成長にもいい影響を与え得る事業ではないかと思っていまして、ぜひ指定を目指したいと思っています。
 御指摘のように、7月に登録申請を行いました。私自身も京都の山田府知事、それから兵庫の齋藤副知事と一緒に京都大学の尾池総長を訪ねました。尾池総長はこの検討委員会の委員長をされておられる方でございまして、率直な意見交換をさせていただきました。経緯としては、今そうしたことをやって、いろいろな登録に向けた要請活動をしています、これは市町村もやっています。さらに10月に入りますと、現地調査も来ると伺っております。いよいよそうして結論が近づいてくる状況であろうかと思っています。
 見通しから申しますと、正直言って厳しいと言わざるを得ない部分も当然あるだろうと思っています。と申しますのも、これは地質学的な問題でありますので、先ほど有力だということでお名前を上げられましたけれども、例えば有珠山とか、それからまたフォッサマグナと、子供たちでも習っているような地形上の、地学で習うようなところ。雲仙普賢岳も最近噴火をして火砕流が起きたこと、これも記憶に新しいわけであります。ですから、その中でことしは3つを選んで登録申請を国としてやるのだという方向でございますが、非常にハードルとしては高い、ボーダーラインに今あるという状況だろうと思います。
 ただ、我々のほうで大切なのは、地質の問題でありますので地元でこうしてジオパークに対する意識を盛り上げて、そして研究活動もやっていかなければなりません。また、それにかかわる普及啓発活動、いろいろなグッズをつくったり、あるいは遊覧船でも今御案内をいただいておりますけれども、そうした取り組みをいろいろな形でつなげていかなければならない。何せ京都、兵庫まで広がっているものですから、エリアが広い分だけ説明が非常に地質学的に全部統一的にすぱっとできない難しさもあります。そういうところにどういう工夫をしていくか。こうした整理を今この申請で働きかけている時期でありますが、ぜひやっていかなければならないと思います。
 万が一、ことし通らなかったとして、またこれは来年のチャンスもめぐってくるわけでありますから、今全力で申請に向けて、登録に向けて走っていくこと、これは大きな意味があると考えております。
 私のほうからは以上です。


◯議長(鉄永幸紀君)補足説明を求めます。
 最初に、柴田総務部長


◯総務部長(柴田正顕君)地方財政健全化法に関連いたしまして、補足して答弁をさせていただきます。
 改正に当たりまして、債務調整を行うことを制度化する場合の課題等につきまして、総務省の内部に新しい地方財政再生制度研究会というものが設けられまして、国においていろいろと議論がなされてきております。債務調整を行う際に課題となる項目、その中で議論されていることを幾つか御紹介申し上げますと、例えば債務調整を行います際に合理的な基準設定が必要となりますけれども、どの債務に対していかなる場合に債務調整を行い、あるいはどの程度債務調整を行うべきかといった点。それから、歳入の確保ですとか、歳出削減に係る計画に関しまして債務調整を行います際に、裁判所がどういう関与の仕方をしていくのかといった点。あるいは再生団体も住民サービスを継続していく必要がございますけれども、財政力が弱い地方公共団体、再生団体になった場合に資金調達の保証をどうしていくのか、資金調達が困難になる可能性があります、そういった点。そのほかにも議論がなされておりますが、そういった点について今国の研究会で議論がなされております。今後とも適切な制度となるよう注視をしていきたいというふうに考えております。


◯議長(鉄永幸紀君)門前商工労働部長


◯商工労働部長(門前浩司君)DBS社の航路開設に向けた現況の確認や検証方法につきまして補足の答弁をさせていただきます。
 まず、就航に当たりまして、その準備の状況の確認でございますけれども、DBS社からの情報収集に加えまして、私ども県の職員が現地に足を運ぶなどして事実の確認を行わさせていただいております。例えばロシアでの準備状況でございますけれども、私が経済団と一緒にロシアを訪問させていただいたときなど、DBS社のロシア現地代理店を訪問させていただいて、その責任者と面会をし、岸壁の確保の状況でありますとか、また定期航路の免許の申請状況、こういったことなどを確認をさせていただいております。また、この免許の権限でありますとか岸壁の管理の権限は、沿海地方政府ではなくてロシアの連邦政府にあるわけでございますけれども、そのロシア連邦政府の出先機関も訪問させていただいて、手続の状況でありますとか、そういったことを確認をさせていただいたところでございます。
 次に、出資金の確保の状況ということで、50億ウォンが免許の条件になっているわけですけれども、これにつきましても先般、書面で確認をさせていただいております。具体的に申し上げますと、既に22億ウォンはDBS社の口座に入金があっているわけでございますけれども、これは預金通帳でありますとか預金取引内訳照会書、日本でいうと残高証明書のようなものと伺っておりますが、こういったものによりまして出資の22億ウォンについては確認をさせていただいております。追加出資見込みの30億ウォンにつきましては、出資予定者からの出資確認書をいただいておりまして、出資が約束されていることを確認をさせていただいているところでございます。
 今後、30億ウォンの追加出資につきましては、9月末が振り込み期限というように聞いておりますし、さらに10月初旬には新会社設立の株主総会、またそういったことを踏まえて新会社の登記が完了するというように伺っておりまして、今後も登記簿謄本を取り寄せるなど、より確実な方法によりまして確認を行ってまいりたいというように考えているところでございます。


◯議長(鉄永幸紀君)36番稲田議員


◯36番(稲田寿久君)一応の答弁をいただきました。
 何点か追及の質問をさせていただきますが、知事、将来ビジョンなのですけれども、さっきいい表現をされたのですが、デッサンだというお話だったのですね。私も同じことは思っていました。むしろ私は、総合計画は製図ですよ、あれは。そして、まさに将来ビジョンは本来からいえばデッサンでなければならない。ところが、だんだんだんだん、一番最初、去年でしたか、骨子案という、骨子にもまだなっていなかったと思うのですけれども、そういう資料を見せていただいたときには、この程度のことでぼんやりビジョンという言葉に沿うた形のものができ上がっておるのかな、それでも何点か問題があったのです。そのときに、たしか全協か何かで私と石村議員とがそのような質問をしたと思うのです。それで、その後、これについて、非常に執行部の方々が熱意を入れられて、どんどんどんどんそれにさまざまな要素が加わってきて、ビジョンだったものを通り越して、今や私は何か製図の一歩手前ぐらいまで行っているような感じを認識として持つのです。
 もともとビジョンというのは単県でやっておられる県というのは、そう数多くないのです。むしろ県を横断をする、あるいは県内の一部分をとって、例えば関東であるとか、北海道は大きいですから道も兼ねているわけですけれども、北海道とか、あるいは但馬とかという、そういうところを一つとらえてそれを何とかしようということでビジョン、そういう性格なものは現実にあります、調べてみると。それからもう一つ、2段構造になっていまして、ビジョンというのは総合計画を生み出す以前に、いわゆる総合計画の上位にあるような形でビジョンというのがあって、そのビジョンを受けて総合計画をつくっておられる自治体もあるわけですよ。ですから、単独に鳥取県という単県で、しかもビジョンの下に総合計画もつくられない、ただ単なるビジョンだけが存在をしておるというのが、鳥取県は言ってみれば珍しいケースだろうと私は思っております、私が調べた範囲では。
 となると、それに加えて今のだんだんだんだん、企画部の熱意は大変買うのですけれども、製図のようになってきているのですよ。それで、そのことがやはり個々の政策をこれから打ち出していかれる上で、ではそれはどんなビジョンの中にあったのかということで、それとの整合性とか統一性とかというのを図っていかれると、一つのそれがただ単なるビジョンで終わらなくて、総合計画だとは私も申し上げません。実態が総合計画のようなものになっていくのではないかということを危惧するわけです。その点、知事、1点お伺いをいたしたいと思います。
 法の謙抑性ですよね。さっき知事がもうそのことをおっしゃいましたから、あえて申し上げますと、いわゆる中山間地域の振興条例です、はっきり申し上げて。確かに今、何点か、私も総務警察の常任委員会におるわけですが、条例ばやりかなと思われるような、走りのような感を持ちます。いろいろな条例の提案があります。それから、それをつくっておるよという話もあります。その中で、提案をされた「鳥取県みんなで取り組む中山間地域振興条例」というものです。本当にこれ、必要不可欠なものなのかということなのです。確かに中山間地が大変困っておられる、このことはよくわかるわけです。それは個々的な政策でもって今までどおり一生懸命対応してあげていかれればいいということなのです。
 なぜ私が必要不可欠なのかと言うと、もしこの条例をつくると、知事、今度は都市部の条例、農村部の条例、海岸部の条例というような、中山間地だけではない、それ以外に困っておられるところはたくさんあるわけですから、そこにも対応した振興条例というものをつくっていかなければならない。そうすると、がばっとそれをひっくるめて鳥取県振興条例なる名前のものが出てくるようになってくるわけです。私はくれぐれも中山間地の人を切り捨てなさいということを言っているわけではないです。ただ、そういう条例ではなくて、個々的に本当に中山間地の人がどういうところで困っておられるのかということをつぶさに研究をして、調査をして、そしてそれに対する個々の政策で十分足りるのではないか、条例までつくる必要があるのかというように問うておるわけであります。それも一つ答弁をいただきたいと思います。
 審議会と議会との関係ですね、知事のそのお話はよくわかりました。審議会にも開かれた県政というそういうものを入れ込みたいというお気持ち、そして審議会が持つ専門性、知識性というものを十分に活用したいという、そういうお気持ちは十分に伝わってまいりました。しかし、やっぱり議会が中心なのです。殊さら私がここで今声を大にして皆さんに言うまでもなく、議会が中心であると。これは、きょう傍聴にも来ておられるのですけれども、有権者の方々の負託を受けて私たち出ているわけですから、まず一番民主的に構成をされておる、そして一番直接的に民意を反映しておる、そういう議会のやっぱり意見というものをもう少し取り入れていっていただきたいというように思っております。
 具体的に何がということは、きょうはそのことは、時間が余りありませんので、次に十分にやりたいものがあるものですから言いませんが、後でまた聞きに来てください。そういうケースが昨今ありましたので、ぜひ議会の意向というのを大切にしていっていただきたいなというように思います。
 そして、もっと全協なんかも、自由に対話できる場面があるわけですから、全協も活用していただきたい。政調政審も知事も実際に出てきて説明をしていただきたい。それから、常任委員会については、過去にも何人かの知事が出席をしておられるようですから、常任委員会にも直接知事が出てきて、非常に重要な案件については、これは自分が説明するのだということで出てきていただきたい。そういう形でもっともっと議会との対話を、こういう本会議というところの形式張ったものでない場所もあるわけですから、そういうところでも知事とぜひとも議論をしていきたいというように思っております。
 もちろん審議会も大事、協議会も大事、その人たちの意見も大事なのです。彼らは専門性もある、知識性もある、だから我々の知らないことも教えてもらえるわけですから。それはそれ、それはあくまでも知事の頭の中に入れておいていただくことであって、最終的な意思決定ということになると、我々議員との議論の中でどう決めるかということが一番重要だろうと思っております。タウンミーティングも大事、それからパブリックコメントも大事です。ですけれども、それはやはり参考でしかないのですよ。二元代表制なのですから、議会の意見、意思というものをもう少し耳を傾けて尊重していただきたいというように思っております。それについてのコメントをいただきたいと思います。
 財政健全化法は、部長、債務調整のそんな中途半端な、いいかげんな説明は、そんなことは私十分に知っていますよ。もっと勉強しないとだめですよ、はっきり言って。(「そうだ」と呼ぶ者あり)そんな答弁ではだめ。それは、執行部として地方財政健全化法という法律が現実に執行になって、市町村も一生懸命頑張って、私はできるのかな、本当に書面が上がってくるのかなと思っておったら、2~3日前に上がってきた。大変な努力を市町村はされたと思いますよ。県は少し早目にできて、我々も監査委員の一人としてその書面は見せていただいたわけですけれども、だから私はこの題名に「どう読むか」と、そういう題名をつけているわけでして、そんなありきたりなことなんてだれでも知っていますよ。そんな説明をこの議場で聞こうなんて思っていない。もう一回、これは書面ででも上げてもらいたいと思いますよ。どういうぐあいにやっぱり県が債務調整にかかわる問題にどう取り組もうとしておられるのかという問題について話をもう一回。この議場では結構ですから、書面でこうこうこうなのだということを知事、やってくださいよ。
 あと、申し上げたいことは、その中に、債務調整の中に起債の制限の問題なんかももっと議論を本当はしたかった、ここで。ですけれども、それは書面で出ますからやめます。時間が、問題の多いところがありますので。
 次に、北東アジア・ゲートウェイ構想についてお伺いをいたします。
 さっき知事並びに商工労働部長から話を聞きました。一番ここで問題になるのは、本当にこれが、このDBSクルーズ社が資本金が集まらなくて、今のこういった大変な経済状態ですよ、ですから本当に集まらないかもしれないのです。残高証明で調べられた、登記謄本で調べられた、残高証明が一番証拠能力としては高いのです。だから、多分その22億ウォンについては間違いないでしょう。あとの30億ウォンですよね、これが本当に入ってくるのか。そんな未収金の出資確認書なんていうのは、それは会社側が書くのですから、こんなものは証拠能力として当てになりませんよ。残高証明をとらないとだめですよ。それも後でもう少しやりますけれども、事ほどさようにもう少し確認をとってきちんと確証をとらないと、本当に県はどんどんどんどん進んでいく中で、一方ではDBSクルーズ社がやっぱりだめだったということになったら、鳥取県のこけんにもかかわる、鳥取県の名折れですよ、これは。だから、慎重の上にも慎重を期して、そこのところ、相手のDBS韓国との確実な証拠を取り入れながらこの事業をじっくりじっくり進めないと、前につんのめってしまうようなことになったらとんでもないことになりますから、その辺のもう少し慎重な検証と点検が必要だろうと思いますが、いかがでしょうか。
 この北東アジア・ゲートウェイ構想というのは、これは知事、本当に県民挙げての一大事業ですよ。もちろん境港が中心になります。境港が中心になって、そして本当にこれがいい形になれば、私も、本質問で申し上げましたように、本当に鳥取県の経済の死命を制するぐらいの、それぐらいいいものだと私は思っております。ですが、これは多大な県費をつぎ込んでこの事業をやっておるわけですから、ゆめゆめ一部の業者、一部の団体にその利権が行くようなことになってはならないはずなのです。その利益はひとしく県民が享受をすると、こういう姿勢を最後まで知事初め執行部のこれにかかわる企画、商工労働、行く行くは県土整備もかかわってくるかもわかりませんが、そのことを心してやっていただきたいというように思います。そして、情報はすべからくやっぱり県議会にはオープンにする、このことですよ。そして、議会と執行部とで議論をして、困ったことは問うてくれたらいいですよ。我々も知恵を絞りますよ。鳥取県の発展のこと、境港を中心とする西部圏域の発展のことなのですから。だから、情報を抱え込んだようなことをしないでどんどん相談をしてもらいたい。そういうことが漏れ聞こえてくるのですよ。ですから、ここで今、私は申し上げたということであります。
 窓口について、私はそこまで、どんな窓口なのかと思いました。今まで、前にも何か森岡議員が質問されたときに、商工労働部長が答弁するのかなと思いましたら、出納長が答弁された。どういうことかなと私も実は思っていたのです。だから、以前から思っていたことであるがというぐあいに追及質問の項目に上げたのですけれども、出納長の職務を調べてみました。自治法上大変たくさんありますよ、出納長は。ですが、地方自治法がこのたび改正になりまして、会計管理者という名前に変わるのですね。ですから今清算的に出納長がずっと引き続いて任務をとっておられる。暇なのだろうか、これだけたくさん仕事があるのに、職務が。暇なのかどうかわかりませんが、出納長がこの北東アジア・ゲートウェイ構想の窓口になっておる。知事から委任があれば、知事の職務を、委任があれば、出納長ほか執行部の皆さんに委任することができるというのも自治法か規則の中にありますから、その行政行為は間違ってはおりません。ですが、知事、ここでちょっと質問を外れるかもしれないけれども、出納長の役というのは、そんなほかの副業ができるほど暇な仕事なのでしょうか、これをまず伺いたい。
 そこまでをちょっと聞きましょうかね。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、将来ビジョンについてお尋ねがございました。製図の一歩手前まで行ってるのではないかというお話がありましたし、それから北海道、関東、但馬などの例を引いて、余り鳥取県のような例はないのではないかということでありますし、そういう意味で将来ビジョンというものが結局総合計画のようになってきているのではないかと、こういう御趣旨だったと思います。
 私が先ほど申し上げましたとおりのことでありまして、これはそこまで細かい一つ一つの事業を書くようにはいたしていないつもりであります。現在作業中のことで何かそういう動きがあるとかいうことかもしれませんが、企画部長から実際に今、将来ビジョンで目指している、例えば具体的な項目例みたいなことを示させていただければと思いますけれども、基本的にはさっき申し上げましたデッサンというか、あるいは製図を、ちょうど図面を引き始めた、こういう感じのイメージで私は相変わらずおります。ただ、中には表現上こう書かないとどうしようもないというのもあります。例えば山陰自動車道、向こう10年までを見通したような話であれば、山陰自動車道をつくりますと、そういうふうに書かざるを得ない。ですから、ある程度具体性を持って書くような項目も中には出てくるだろうとは思います。しかし、それは年次的な決定をして示そうということではなくて、財源の状況だとか、あるいは代替案がひょっとしたら出てくるかもしれないとか、そういうこともありますので、これはビジョンとして将来的な構想を共有するものですというスタンスでおりたいと思っています。
 また、地域構想の上位概念としてあるのではないかと。おっしゃるような県は、例えば栃木だとか、埼玉だとか、関東のほうに多く見られます。関東型のやり方でして、まず将来ビジョンみたいなことがあって、そこで概括的に書いておいて、具体的なものを総合計画で書くと、そういう県も確かに見られます。ただ、我々のようにあえて総合計画という具体的に書き込んだものではなくて、将来ビジョンで県民との共有を目指すという県もございます。例えば新潟とか、あるいは千葉とか、愛知だとか、徳島とか、鹿児島とか、少数派ではありますけれども、そういう県も従来とは違ってふえつつあると思います。これは多分同じ悩みを持って、県民とある程度のことを共有しなければいけないというのは行政の使命として持ちながらも、ただ財政の硬直性に結びつくようなことだとか、あるいは今は財源が不透明でありますので、こうした現状に即した対応をしようとして、悩みながらそういう選択をしているところもふえてきているという現状ではないかと思います。私は、結果的には後者のほうの営みに近いものを目指しています。
 次に、条例ばかりふえてきているのではないかというお話があって、そして鳥取県みんなで取り組む中山間地域振興条例が本当に必要不可欠な条例なのかということでございます。
 条例がふえているかどうかちょっと、数の上ではそうでもないと思うのですけれども、数えてみなければいけません。ただ、思い当たりますのは、私も昨年4月に知事に就任させていただいて以来、皆さんといろいろな意見交換をこの場でもさせていただきました。例えば観光の基本条例が必要ではないかとか、そういう御提案もあったり、あるいは犯罪被害者のための条例をつくろうではないかとか、そういうのに私ども誠実に対応してきているわけでありまして、どうしてもパブリックコメントだとか、県議会の皆さんに事前に常任委員会等で説明するとか、いろいろな手続を経て精緻なものをつくろうとすれば時間がかかるものですから、ちょうど今ごろ出てくる条例が出てきているというのが現実かなという気がいたします。
 中山間地域振興条例も、これはこの議場が発端でした。たしか去年の6月の伊藤美都夫議員の代表質問のときだったと思います。それで、御提案があって、さらにそうした議論も深まってまいりましたし、浜崎議員がことしの5月でしたか、そういう条例についてのお話もあったと思いますし、あるいは中山間地域の振興について条例の可能性も視野に入れたお話が随分出ていました。私どもも別に隠していたわけではなくて、つくりますよと宣言をして、以来やっておりますし、それから市町村とも過疎地域の問題とあわせて意見交換をさせていただいております。
 何よりなぜこの条例が必要というふうな思いに至ったか、この議場の議論がそうなったかと申し上げれば、中山間地域の現状は厳しいところに追い込まれつつあると、議員の皆様も現場でごらんになったからだと思いますし、私も選挙戦のときに各地を回りまして、本当に雪の重みで倒れかかった家とか拝見させていただいて、これは容易な状況ではないなと思いました。ですから、条例化を目指そうではないかと踏み切ってきたわけです。このままほうっておくと、どんどん集落がなくなってしまう、10年前と今とでは格段に状況が変わってきている、これは皆さんも肌で感じておられると思いますので、そういう意味で中山間地の問題を市町村、あるいは住民の皆さん、さまざまなサポート、例えば中山間の見守り活動をされるような企業さんたちと共有をして、条例として共通のものを、理解をつくっておこうではないかと。これは一種の基本条例だと思います。この理念だとか、それに基づく推進手順だとか、市町村やあるいは住民の皆さんの役割分担だとか、そういうものを念頭に置いてやっていこうではないか。これが政策テーマとして鳥取県が取り組むべきだと考えるので、条例を制定しようというものであります。私は、だからそういう意味で、中山間地の条例について、必要性は高いと思っています。
 確かに中心市街地の問題、あるいは漁村の問題、これも必要でありますから、そういう皆さんのほうとの御議論の中で新しい条例をつくろうではないかと言えば、それを検討することはやぶさかでありませんし、それが我々の使命だろうと思います。
 ただ、現実問題として中山間地の問題がかなり大きな問題として目の前に立ちはだかったからこそ、鳥取県議会も中山間地に限って特別委員会を置いたのだと思うのです。その特別委員会でも御議論をされて、先般も申し入れをいただきましたが、条例の制定とその後に向けての御意見を委員会からいただいております。昨年の2月議会でも、報告の中で条例化の可能性をこの議場でも十分にされていたと思います。ですから、そういう意味で中山間地の条例は、私は、今ぜひこの場で御審議いただいて、お認めいただきたいと思っております。
 次に、債務調整について、さっき総務部長が申し上げたのは、国のほうの検討を踏んだ話だったと思います。国のほうでこういう検討がなされ、そこでとまってしまっているのは私は問題だと思っていまして、それを促進していく必要があるだろうと思っています。これ自体、鳥取県で債務調整を独自にやるというものは無理でありますので、国に対して働きかけをやっていきたいと思います。
 DBSクルーズフェリー社について、非常に議員の痛切な御心配、わかります。私どももそういう思いを共有しているものですから、片方で出資金の状況はどうなのだということを、ずっと時期を置かずに何度も何度も確認をさせていただいております。それがようやっとこの9月に来て書面が出るようになってきたというのが現状でございまして、そういう意味で大分空気が変わってきたかなと思っています。
 また、ロシアで金振先先江原道知事と面談をさせていただきました。金振先先知事は、立ち話的に私とそれまでも話をする機会のときには、DBSクルーズフェリーは本当に就航できるのかなという不安をおっしゃっていました。私もそういう不安もないわけではありませんから、それは今企業のほうでやっているでしょうと。それが実現するのであれば、この航路の計画はすばらしいものだから応援していこうではありませんかという話をお互いにしていたのです。今回も参りましたときに、ロシアで金振先先知事とお会いしたときに、金振先先知事のほうから切り出されまして、けさDBSクルーズフェリーの会社の人たちと会って話をしたと。この計画は順調に進んでいるというふうに私は聞いたと。そういうことであれば、これを支援していかなければならないでしょうと、向こうから切り出してこられました。金振先先知事とどういう話をされたのかわかりませんが、金知事もこれまで何か不安に思っていたもののつかえがとれたのかなというような感触を持ちました。
 ただ、いずれにしましても、これからいろいろと関係地域で話し合いながら支援のあり方を相談したり、それからおっしゃるように、これができることとできないことでは随分違いがありますから、そのことで実現に向けたいろいろな取り組みをしていかなければなりませんので、それは当然県もかかわることになってくると思いますので、そういう意味では慎重に、出資の状況を今後、例えば会社の出資が取りまとめられてくる、そのときの確認だとか、折に触れて慎重に冷静な客観的証拠をいただきながら進めていく、そういう姿勢でまいりたいと思います。
 次に、北東アジア・ゲートウェイ構想について情報をオープンにしなければならない、それから一部の事業者とか団体に利益が移っていく、利権が集中するようなことにならないようにする必要があるとおっしゃったわけでありますが、全くそのとおりだと思います。何の異存もございませんし、今、そういう意味で経済界のほうは、たった一人でやるということではなくて、経済界として手を挙げていただいて、みんなで150団体以上だったと思いますけれども、北東アジア地域との経済取引を振興していこうという協議会をつくられて勉強されたり、その代表者が出かけていっていろいろと向こうと折衝事に当たられたりという状況になってきていると思います。
 我々もこの組織には加わっておりますし、それから事務局をやっておりますのが境港の貿易振興会でありますから、それにも我々は理事として入っておるわけでありますので、オープンに情報が共有をされて、だれでも等しくこのビジネスに参画していくチャンスが与えられるように、それは注意をしてまいりたいと思います。関係者にもその旨、徹底をさせていただきたいと思います。
 ただ、ちょっとややこしいのは、やっぱり航路を順調にしていくためにはそれぞれの事業者が貿易を通じて利益を上げていかなければなりません。その利益が、それぞれの事業者が公平に、それぞれのチャンスで参画をしていって上げていけるということでありますので、それ自体は否定はできないと思うのです。ただ、そのチャンスが与えられるための情報とか、あるいはそれについての折衝のあり方とか、オープンにして公平性をきちんととってやっていくことは、これは論をまたないわけでありまして、その点、よくよく注意をしてまいりたいと思います。
 次に、北東アジア・ゲートウェイ構想について出納長にお願いをしていること、この趣旨のお尋ねがございました。
 これは、私のほうで職務命令として、行政組織の中にある出納長にその取りまとめをお願いをしているということであります。最終的なトップは私でありますけれども、実際進行管理をするときに私一人ではとても手が回らないところがありますのでお願いをしていると。お願いをした理由というのは、かつて境港の管理組合にいたり、商工労働部にいたりしたものですから、いろいろな港湾関係者とか、あるいは経済界の方々とか、つまり荷を使ってくれる人たち、こういう方々との親交もありますし、さらに西部の総合事務所長をしていましたので、西部一円のいろいろと要路にある方々の顔もよくわかる存在でいらっしゃいますので、そういう意味で私としてはお願いをしたいと。もちろん副知事もサポートをしていただきたいということで、全庁的な取り組みでやっていこうということであります。
 私は、出納長という職が暇だと言っているわけではなくて、確かにいろいろと仕事はある中ではありましょうけれども、その中で、これは時間を割いてでもやっていただく値打ちのある事業だと思っています。
 ややこしいのは、商工労働部だけでさばけない、文化観光局だけでさばけない、ですからそこで単なる横の関係だけで調整しようと思うと時間がかかりますので、縦の関係をある程度絡めたいと思いまして、あえてそういう選択をさせていただいているわけであります。
 次に、議会の関係。
 今、御指摘いただきましたように、議会というのは代表者でございます。それぞれの選挙区から選ばれて、選挙を通して民意の担い手としてこの議場にやってきておられるわけであります。私自身もそうであります。そういう二元代表制のもとでありますので、議会の皆様に最終的な決定権、条例にしろ何にしろあるというように考えております。ですから、審議会との間では、審議会は我々のほうで意見を求めるという客体でありまして、その域を制度上越えることはありません。最終的には議会に決定権があるということ、これを十分尊重して県政運営に当たってまいりたいと考えております。
 あと、全員協議会だとか、そういう機会を活用してということでありまして、これはもちろんさせていただきたいと思いますし、皆さんのほうからも御提案があれば言っていただければ全協を開いたりすることをいといません。常任委員会は、今まで余り出席はしていないと思います。ただ、日ごろいろいろな審議をする中で、これだけはどうしても知事の直接の話を聞いたほうがいいのではないかということがあれば、これは制度として議長を通じてお求めいただければ私のほうは出向く仕掛けになっているはずです。会議規則がそうなっていたと思います。ですから、そういう仕組みもありますので、その中でさせていただきたいと思います。
 政調政審は、これは非公式な政策の御説明の場でありまして、政調政審の後、また必要があれば知事部局と改めて協議をするというのがこの議場の慣例になっています。その再協議といいますか、協議の場へ必ず私は入るようにいたしておりますので、その意味で、もしもう一回話が聞きたいということであれば、そのようにしていただければ結構かと存じます。
 ただ、いずれにせよ、審議会のこと、タウンミーティングのこと、あるいは県民の声、広く広角レンズで御意見をいただいて、公務員がオンリーであるこの県庁のゆがみを是正することは私は必要だと思っていますけれども、それ以上に県民の皆様のいろいろな御意見をいただきながら、非公式にもお話をいただくことを尊重してまいりたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)補足説明を求めます。
 青木企画部長


◯企画部長(青木由行君)将来ビジョンにつきまして、補足の答弁をさせていただきます。
 本県の将来ビジョンの策定作業を進めるに当たりましては、実はこの作業開始前より、総合計画の策定というのを一たんやめた鳥取県が取り組むということでもありますので、総合計画のいわば短所として指摘されておりました財政の硬直性、こういったものをもたらさないようにということで、その作業に当たってはいろいろな場面で注意をして進めてきたつもりではございます。それで、骨子のあたりから比べると、今、作業を進めているわけでございますけれども、実は作業の議論の中でももう少し各論的に細かい記述を加えてはどうかという議論も中でしたのでありますけれども、やはり今、骨子としてお示ししているもののイメージから、例えばさらに各論のような章を起こして一つ一つの県庁の各課に対応するようなものをつくるということになると、どうしても事業計画のようなものが出てくるであろうということで、それは今のところはやめようということで作業を進めているところであります。
 それで、先般、内田議員の御質問にお答えする中で少し御報告を申し上げましたけれども、幾つかの肉づけの作業とか追加の作業をいたしております。それで、これも御答弁申し上げたわけでありますけれども、県民の方と共有できるような何らかの指標のようなもの、こういったものは盛り込むことを考えているところでありますけれども、記述自体には例えば、ある方向性を記述してそれを実現する手段の例示のようなものとして少し具体的なことを書く場面はあろうかとは思いますけれども、余り例えばこう決め打ちをする。先ほど知事が一本の道という表現をされましたけれども、一本の道に決めつけるようなことは避けたい、こういうふうな方針で今作業を進めているところであります。
 例えば、今議論が議場でございました北東アジア・ゲートウェイ構想を例にとりますと、取り組みの方向性のところでは北東アジア諸国との距離感など地理的優位性を背景に米子空港の2,500メートル化、定期航路の拡充等により国際経済交流を促進する。それから、境港の機能整備を進め、環日本海諸国との貿易物流の西日本における拠点、ゲートウエーとし、新たな産業の立地を促進する。また、物流の効率化により県内産業の競争力を強化し、貿易量を増大させ、北東アジア・ゲートウェイ構想を実現する。さらに世界各地を結ぶ新規航路の開設についても取り組みを進めるというような、大きな目標のようなことを書くということを基本姿勢として作業を進めているところでございます。
 ただ、いずれにしましても本日の議論の内容も踏まえさせていただいて、さらに作業を進めたいというふうに思っております。近く作業の結果といたしまして、もとになる素案のようなものを出させていただきますので、ぜひごらんいただきまして改めて御意見をいただければというふうに思うところであります。


◯議長(鉄永幸紀君)36番稲田議員


◯36番(稲田寿久君)時間も迫ってまいりましたので、もう2点追及をいたします。
 さっき中山間地の話が出ましたが、中山間地の特別委員会から回ってきた話というのは、知事、あれは我々もよく知っているのですが、言ってみると非公式な話ですよ。もともと中山間地からどんな話が行ったかわからない、私もざっとした話だけは聞いておるのですけれども、それは違う、それをここの公の席で言うべき話ではないというふうに思っております。副委員長から回ってきた話だろうと思うのですけれども。それはちょっと意味が違いますから、注意をしておきたいと思います。
 知事、概略わかりましたが、そのゲートウェイ構想ですね。私はこの事業に水を差すつもりなんかさらさらなくて、ぜひこれは推進をしていかなければならない。それについてはやっぱり出納長の名前が出過ぎているのですよ、はっきり言うと。出納長の仕事はたくさんあるのですよ。地方自治法から見たら、物すごくある。その仕事を押してまでやる必要はないですよ。そのために副知事がいらっしゃるのでしょう、商工労働部長がおられるでしょう。副知事なんかもっと活用したらいいのですよ。(笑声)決して暇だとは言わないけれど、優秀だから言っておるのですよ。だから、なぜよくないかというと、出納長という役はもともとなぜ置かれたかという話をすると長くなるからやめますが、これはやっぱり県の出納機関の内部的なチェックが少しかかっているのですね。出納長の役目を読んでみると、少しかかっております。だから、出納長というのはこっちに座らないであそこに座っているわけですから。なぜ、あそこに座っているかということは、知事部局とは一味違う意味があるから座っておられるわけです。でも、知事の委任を受ける対象には、知事部局と同様に出納長という名前も条文上載っております。だから、そのことについてはいささかどうだということは言ってはおらないですよ。ですけれども、実態論として副知事がおられるわけですから副知事を窓口とかトップにする、商工労働部長をトップにするいうことで、出納長というのは今回のこの事業には似つかわしくない職務に知事が任命しておられるというところに問題があるのです。森岡議員の質問のときに出納長が立ったのを私ここから見ておって、何で出納長が立つのだろうと思ったのです。だから、調べてみたのです。それは法的には間違ってはいませんから。ですけれども、それは出納長という職務上この仕事の窓口になったり、今後本部長になったりというのは似つかわしくないと思います。再答弁を願います。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)中山間地の特別委員会の次第は、私も承知しません。ですから、もし必要があれば後で話し合っていただくなり議事録から削除してもらうなり、それは結構です。
 出納長についての重ねてのお尋ねがありました。
 考え方は、私が先ほど申し上げたような考え方で自治法に基づいた職務命令であったと思っていますので、それは差し支えないと自分では思っているのですけれども、いろいろと皆様の御議論もあるようでありましたら、組織の有効で効率的で実効力のあるプロジェクトチームの体制については今後も検討してまいりたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)暫時休憩いたします。
 午後の本会議は、午後1時15分再開予定といたします。
       午後0時16分休憩
   ────────────────
       午後1時14分再開


◯副議長(上村忠史君)再開いたします。
 引き続き、代表質問を行っていただきます。
 36番稲田議員


◯36番(稲田寿久君)冒頭に申し上げておきますが、午前中の答弁の中で知事の質問に対して総務部長に振られたわけですけれども、総務部長の答弁では承知ができかねますので、書類でその返答をいただきたいということを重ねて申し上げておきたいと思います。
 (登壇)引き続き壇上から質問をいたします。
 現代の教師像について情報を得ようとしましたが、満足のいくものは希有でありました。どれもこれも、教師が子供を教育することがいかに困難であるかという苦悩をベースにした教育界という狭い空間における自分という目線の反射作用として教師像を描いたものはやたらに目につきますが、人間社会を構成する一員としての教師個人が、一個人としてみずからを客観的に内省した結果にじみ出てくるものを正面からとらえた、いわゆる社会性の中の教師像なるものは、断片的な文章しか見当たりませんでした。
 教師像は、子供という他者とのかかわりにおいて経験的にその姿を描くのではなく、真に求められる教師の姿の確立を先験的、理念的に思索し、描き、実践することが必要ではないかと思うのであります。
 子供のころに自分がいいなと思った先生がいましたかと問われて思い描く教師像、小説やドラマに登場する教師像、さらには旧制高等学校の名物教師像など、そこに登場する一群の教師像は一種の理念型として、教師の能力というよりはむしろ人間の魅力が一個人として備っているからにほかならないのであります。世間では全体的な印象として、教師の質が落ちたとか、教師の指導力が落ちたと言われますが、どちらかといえば、精神力と個の確立が落ちたと思うのであります。
 昨今の高度化した文明、社会構造の変化、人間社会の多様性、精緻な理論などに対応するために、能力万能主義が打ち出され、人として本源的に要求される強さ、したたかさ、たくましさといった精神力が影を潜め、協働主義、団体主義から導き出される寄りそう、きめ細かな対応などの概念に対するあまえの構造が蔓延し、個の確立ができない自己喪失の風潮となっております。教師像もまさにその例外ではありません。
 将来を託すべき子供たちのためにも、そのような脆弱な教師をつくってはならないということを声を大にして言いたいのであります。
 しかるに、本年3月教育委員会事務局福利室の所管で発刊された「心身ともに元気あふれる教職員であるために」と題された小冊子を一読して驚きました。追及質問でこれについては詳しく尋ねたいと思いますが、まずは、教育委員長に今日の鳥取県における教師像につき所見を伺い、次いで、福利室の小冊子につき、作成の経緯、内容の是非、その効果などの所見を伺います。
 全国学力・学習状況調査につき、県教育委員会は山田委員長案を多数決で採択し、非開示と決定したことにつき、さまざまな議論がわき起こっておることは周知のとおりであります。
 まず冒頭に申し上げなければならぬことは、今般の開示請求につき、私は、非常に不快感を禁じ得ないということであります。なぜかと申しますと、憲法21条の表現の自由のコロラリーとして、情報に対する受け手の側の知る権利にはその権利自体から生ずる内在的限界と外在的限界が存在します。外在的限界については説明を省略しますが、内在的限界とは、国民主権の理念に立って国民の政治参加を具体的に確保し、市民としての人格発展を内容とする個人権的な機能を営むものとして構成されている以上、それと無関係な、ただ単に興味本位に情報を求めたり、単なる話題づくりのためだけの自由を含むものでないことは言うまでもありません。しかるに、今般の開示請求には、正しい情報開示請求の意図が感じられないのであります。開示がどうしても必要であるならば、非開示の決定を県教委が下した直後、直ちに行政不服審査法の手続にのっとり、司法救済を求めるのが本筋であります。今日までそれがないのは、ただ単に興味本位に議会の議論をわかせてみようとか、新聞、テレビの記事ネタづくりにしか思えないからであります。本当のことを言えば、代表質問の項目に取り上げてわざわざ議論することもないのであります。しかし、一応県教委の非開示という結論が出たのでありますから議論をすることにいたします。
 開示、非開示はそれぞれの見識でありますので尊重しなければなりませんが、私は終始一貫、行政が保持する情報は原則開示しなければならないという立場であります。
 全国学力・学習状況調査の情報開示、非開示については、昨年9月定例議会において藤縄議員と私の議論で尽きているのでありますが、あのときは県民室と教育委員会とで結論の異なるねじれ現象を起こしていましたので、知事と教育長にお尋ねをしたわけでありますが、今般はいわゆる有権的解釈のできる実施機関内、すなわち教育委員長と教育長でその結論が異なるという珍現象を起こしているのであります。しかも、教育長については昨年の9月議会の論旨、結論と今般のそれは真反対となっており、どういう思考の変化なのか、首をかしげたくなるありさまであります。その変節の理由をまずは教育長に伺っておきたいと思います。
 さて、ここからが本論でありますが、昨年の9月議会で知事にお尋ねしたと同様な論点につき5点、教育委員長に伺います。
 全国学力・学習状況調査の情報につき非開示と結論づけられた8月11日の臨時教育委員会の議事録を詳細に読んでいくと、まず第1点目に気がつくことは、鳥取県情報公開条例につき有権解釈のできる唯一の実施機関である教育委員会であるにもかかわらず、何ら適用条文につき解釈がなされていないどころか、見当違いの解説にとどまっています。レイマン・コントロールに基づくとはいえ、教育委員は県行政の一翼を担う職務を帯びておるわけでありますし、開示、非開示の判断は帰するところ逐条の解釈をしなければ導き出されないものであります。法令遵守の観念欠如と言われても仕方がないと思うのであります。なぜ条文解釈がなされなかったのか伺います。
 2点目として、行政機関の保有する情報に関して知る権利の外在的限界についてであります。知る権利と他の権利との法益の衡量、特に個人情報の管理すなわちプライバシー権との関係については微妙で困難な問題に突き当たります。2つの重要な権利がいわゆる善と善との衝突であるだけに、これらを基本的には等価値のものとして取り扱わねばならず、結局、具体的な場面場面で憲法の価値体系と附属法令の理念と趣旨を念頭に置き、事業に含まれる諸要素を総合的に判断して結論を導き出すことになると思います。開示によって得られる教育上のメリット、非開示によって守られる教育的配慮とを慎重に利益衡量する必要があると思いますが、所見を伺います。
 3点目として、今般の全国学力調査に関して発令されている文部科学事務次官及び初等中等局長通知の拘束力とあわせて、行政機関の保有する情報公開に関する法律と鳥取県情報公開条例との関係についてであります。憲法94条の解釈からすると、条例の制定は法律の範囲内で認められるものである、すなわち法律と条例が抵触する場合には条例の制定は許されないとするのが通説判例であります。しかし、分権型社会の構築が声高に叫ばれる時代、地方自治体の自立、自主の精神からすると、条例の制定権は自治体の固有の権利として、法令と同位もしくは優位すら認められなければならない時代潮流が目前に迫っていると思います。国法秩序の維持、統一性の確保の見地からすると違憲ともとれるこの考え方も、地方自治の本旨、条文の解釈に工夫を凝らすことにより、あくまでも法令の合憲性を維持しつつ、条例に強い効力を認めようとすることに大きな意義が存在すると思います。とかく形骸化がうわさされる県教委の自律性、独立性あふれる答弁を求めます。
 4点目として、不断に生起する行政課題につき住民に自由な討論を保障する目的で、表現の自由なかんずく知る権利は、他の基本的人権体系の中で特に優越的地位を与えられております。したがって、それに対して制限を加える場合には、より厳格な基準による審査が要請されることになります。
 1つとして、明白かつ現在の危険のテスト、これによると、知る権利の制限が許されるのは、情報が開示された場合に害悪の生じる明らかな差し迫った危険が存在する場合にだけ限定されるものであります。
 明確性の原則、知る権利の制限は、規制の範囲や対象が不明確な場合には、どこまで開示、非開示、何を開示、非開示するかがあいまいとなり、理解を困難にし、権利の行使に萎縮的効果を生むので、明確性を欠く制限は禁止されます。
 LRAのテスト、権利の制限については、その目的を達成するのに必要最小限度の手段をとるべきであり、他にかわり得る手段があり、それによれば制限がより少なくて済む場合、必要最小限度を超える制限を課してはならないとするものであります。
 その他にも比較衡量論、事前抑制禁止の法理など、審査基準として掲げられますが、今般の事例に適合する3つの基準を説明をいたしました。今般の非開示とされた理由づけを以上述べた3つの法理に当てはめつつ、教育委員長の所見を伺います。
 5点目、今般の事例に関係する条文は、9条2項の1、9条2項の2、9条2項の6、そして9条2項の7であろうと思われます。これら相互の関係と説明は追及質問に譲るとして、直接適用条文は9条2項の6であります。条文文言中「事務事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれ」この文言こそが開示、非開示を決定する文言であり、この文言を解釈することにより適正な結論が生まれてくるのであります。「おそれ」という文言は幅広い無限定な言葉でありますのでこれは限定的に解釈をしなければなりませんし、事務事業の適正な遂行に支障を及ぼす内容は、非開示の理由と相当因果関係のあるものに限定しなければならないことも確かであります。しかるに、委員長は臨時教育委員会で非開示の理由として、学校や児童生徒の序列化、教師批判、市町村学校別の子供の特定化につながる、2教科のテスト結果のひとり歩きなどを上げておられますが、これらは事務事業の適正な遂行の支障とは相当因果関係に立つものではありませんし、どちらかといえば、開示することによって生じる副次的な産物であり、それも果たしてそうなるか因果関係が明確ではありません。辛うじてそうかなと思わせる理由としては、市町村教育委員会または学校は非開示を前提とした調査として受けとめており、今ここで開示とすれば信頼関係を損ない、今後の調査に支障が出るとする点は首肯できなくはないと思います。委員長の所見を伺います。
 教育公務員特例法では、公立学校の教員の採用や昇任については選考によるものとし、その選考は、校長及び教員の任命権者である教育委員会の教育長が行うと規定し、地方公務員法では職員の任用方法につき、受験成績、勤務成績、その他の能力の実証に基づいて行わなければならないと定めております。そして、これらの法律に基づいて、各都道府県や政令指定都市の教育委員会が筆記試験、模擬授業、実技、面接などの具体的な選考方法や判定基準を定めております。文部科学省は、透明性や信頼性を高めるために、各教育委員会に対し、選考基準や内容を公表するように求めています。
 しかしながら、各教育委員会の現状はというと、47都道府県と17政令指定都市の中で、約半数しか選考基準を公表していないというありさまであります。
 大分県教育委員会の汚職、腐敗の問題は、ひっきょう、教職員と関係者のモラルと法令遵守の精神の欠如から来るものであり、選考基準の公表、非公表に原因するものではないのだと思いますが、遠い原因になっていることも否めない事実であります。国も文部科学省初等中等教育局教職員課長の名前で、「教員採用の在り方に関する点検状況のとりまとめ」と題して、教員の採用等における不正な行為を防止するため、金銭の授受などの不正行為が行われないように、教員の採用選考につき、さらなる改善検討を進めるよう通達を出しました。この事件を契機として、選考透明化に向けた公表の流れが加速したことは確かであります。
 鳥取県も今までは非公表でありますが、公表に向けて検討に入りました。それはそれとして大変結構なことでありますが、とはいえ、なかなか厄介な問題も潜んでいるようにも思います。形式的な基準については、全部公表か一部公表、選考前公表か選考後公表、募集要項やホームページで公表か一般閲覧か情報公開請求かなど、さまざまな公表方法がある一方、実質的な基準については、個別面接審査の判定などは一体どのような点まで公表するのか難しい問題があるようであります。
 県教委事務局から、教員採用のあり方に関する点検結果と、北海道、福島、岐阜、高知の各県の判定基準を読んでみて、以上の思いを新たにしたところであります。
 そこで、教育長に、今後検討を進める中で、どのような内容の判定基準をつくり上げようとされるのか、所見を伺います。
 平成8年に制定された鳥取県人権尊重社会づくり条例に基づいて、我が県としては、差別、偏見のない社会づくりを目指してさまざまな取り組みをしてきたところであります。しかし、依然として差別と偏見による人権侵害の事実は後を絶たず、その具体的救済のために、簡易で迅速な処理解決をする目的で、平成17年10月に「人権侵害救済推進及び手続きに関する条例」を成立させました。
 条例定立に至らんとする理念は理念として、しかしながら、条例成立の前後から、県内外を通じて賛否両論、多数の意見が寄せられました。わけて県弁護士会からの法的側面について、理念達成の方法論、憲法上の問題、人権侵害の定義、人権侵害の事実確認、条例の構成面などの不備、欠陥、稚拙な部分に関して指摘、批判が相次ぎ、改めてこれらの検討を行って条例を見直す必要があると判断し、平成18年2月定例県議会において、条例の施行停止と見直し事業を行うことになりました。そして、見直し検討委員会の設置から1年半、平成19年11月、委員会は議論を経てまとめられた意見書を平井知事に提出されたのでありました。県では、この意見を受け条例を凍結し、庁内関係課による、見直しに関する検討会議を設けて、引き続き慎重に検討を行っているところであります。
 そこで知事に伺います。聞くところによると、庁内検討会議においては既に子供のための人権救済条例とか差別行為に限定した差別禁止条例、公務員による人権侵害に限定した人権救済条例などにつき検討を始められているとのことであります。それならばなおのこと、一日も早く現在凍結している条例を廃止して、新しい出発をすべきではないかとは思いますが、所見を求めます。
 平成16年度からの新しい医師確保研修制度の開始に伴って、インターン制や医局が事実上崩壊し、医師が自由に研修先を選ぶことができるようになりました。そのために、魅力ある都市部の病院へと医師が集中し、地方にある病院の勤務医が不足してきたところであります。
 加えて、近年の医療技術の高度化は、チーム医療という人手のかかる医療体制を生み出し、また、激務となった労働環境に耐え切れない医師が次々と職場を離れるといった現象が起こっております。
 時代をさかのぼってみると、昭和50年前後に各県一医大構想及び私立大学の新設医学部の急増による医師過剰が危倶されたため、昭和59年以降は全国の医学部の定員を制限したりしたことも今日の医師不足の原因となっているようであります。
 一般的に言って、医師不足は、医師の絶対数の不足、病院での必要医師数の不足、地域偏在による不足、診療科に属する医師の需要供給のアンバランスによる不足の4点に構成されていると言われております。
 この4点、医師不足の要因を申し上げましたが、これらの現状をどう認識しておられるのか知事の所見を求めます。
 次に、県では研修医確保、医師確保について、奨学金制度の創設、鳥大の地域枠づくり、ドクターバンクの制度、さらには平成21年度からの医学部定員増などさまざまな施策を打ち出しておりますし、我が自由民主党鳥取県支部連合会政務調査会も、医師養成のあり方の抜本的見直し、新医師臨床研修制度の抜本的見直し、産科、小児科の診療報酬の引き上げ、さらには臨床研修後の一定期間内医師不足地域における勤務の義務化など、国に対する重点要望事項として申し入れを行っているところであります。しかし、いずれの方策も、いま一つ有効性の薄いもののように思えてなりません。国の医学部定員増も効果があらわれるのはおよそ10年後であります。
 長期的展望に立って、一つ一つ地道な施策を積み上げるほかはないと思いますが、他の府県に比較して我が鳥取県はまだ状態のいいほうだとは思いますが、決して安閑としておれるはずはありません。そこで、1つ、知事に提案があります。執行部内に医師局なるものを設置し、医師を県職員として採用するのはいかがでしょうか。医局のような任務を持ち、県内に適正に医師を配置しようとするものであります。これは決してとっぴな思いつきではなく、先般私が西部医師会の医師2~3人と医師不足について額を寄せ合った折、1人の医師の発案によるものでありました。昨年の春に実施された西部医師会勤務医部会のアンケート調査結果について、勤務負担増加と処遇不満が勤務医の疲弊と医師不足につながるとの分析結果に基づいてのことであるというものであります。
 お医者さんが県職員にという私に対し、その医師は平然と望むところ、身分、手当、勤務体制、教養研修など検討に値すると。知事、一度、真剣に検討してみる必要があると思いますが所見を伺います。
 毒性の強い高病原性鳥インフルエンザの流行がアジアで拡大の勢いを増してきていると聞きます。インドネシアでは人への感染による死者が100人を超え、2005年から昨年まで連続2けたの感染者、死者を記録し、インドやバングラデシュでは大量の鶏を屠殺処分しましたが、それでも鳥インフルエンザの流行に歯どめがかかる形跡はありません。また、中国では死亡した男性と父親の間で家庭内での密接な接触による人から人への感染も報告され、いつ起きるか時間の問題とされる鳥インフルエンザの大流行に向けて、世界じゅうで危機感が高まっております。人間はだれ一人として新型インフルエンザに対する免疫力がありませんから、新型の感染力は強く、一たび感染すると命の危険にさらされることになります。専門家によると、そもそもインフルエンザウイルスは極めて変異しやすい性質を持ち、偶発的に人に感染する機会がふえればふえるほど、容易に人から人に感染する変異が起きる危険性は増大すると言われております。
 政府はいち早く2005年には流行に備えた行動計画を策定、昨年には厚労省が対策指針をまとめております。プレパンデミックワクチンにしても本格ワクチンにしても、その量産体制を築き上げることが対策の重要眼目でありますし、それを投与される人の優先順位の具体策や備蓄量の整備を一刻も早く策定してもらいたいと願うばかりであります。あわせて、これまでに定めた行動計画を再度点検し、国と自治体、病院と医師の確保対策、大規模になったときの自衛隊の出動態勢などの連係と強化にも十分な配慮を要望するものであります。
 さて、我が鳥取県も本年2月、新型インフルエンザ発生に対する警戒が高まる中、初の対策会議が開かれ、ウイルスへの対応や関係部署の連携などを協議されました。そこでは、新型インフルエンザは同時多発的に発生することが予想されるため、国の支援に期待はできないこと、最悪のシナリオでは大パニックのために原油や食料などが入ってこなくなること、タミフルは臨床での有効性は十分に証明できないこと、プレパンデミックワクチンを全県民分整備するよう国に働きかけること、さらには県内市町村にも自主、自立で対応する能力を持つべきことなどが話し合われました。いずれも重要なポイントであり、行政機関はもとより、県民、住民の方々にも周知してもらう必要がある事項であります。
 本年3月には、14章から成る「鳥取県新型インフルエンザ対応マニュアル」ができ上がり、私も一読させてもらいました。この対応マニュアルにつき、気のついた点を取り上げ、知事への質問といたします。
 1点目、このマニュアルの直接の主管が福祉保健部となっておりますが、アメリカではテロや大災害と並ぶ脅威として国の安全保障レベルで取り組んでおります。国も県も市町村も防災の観点から対応すべきであると思います。直接主管を防災局にするべきであると考えますがどうでしょうか。
 2点目、初期の段階において、これ以上の感染拡大を防止する目的で、非常事態宣言による私権の行使の制限を考慮に入れる必要があります。それへの対応策は万全でしょうか。
 3点目、感染者受け入れ機関として、感染症指定医療機関が3カ所、すなわち県立中央病院、県立厚生病院、済生会境港総合病院でありますが、これだけで足りるのでしょうか。また、担当職員、担当医師の使命感と倫理観は大丈夫でしょうか。
 4点目、初期以前、あるいは初期の段階における風評によるパニック現象に対する対応策はどうなっているのでありましょうか。
 願わくは、以前のSARSやO-157のように、何事もなく、このマニュアルを使うこともなく、無事に安全安心にこの問題が過ぎ去ることを念じつつ、知事に所見を伺います。
 原油高の影響をもろに受けて、今や農林水産業を初め、中小商工業の方々から何とかしろの声が日々私の事務所にまで舞い込んでまいります。また、一般市民の皆様からは、直接の燃油高のみならず、食料品を初めとする消費生活全般にわたっての物価高が原油価格高騰の影響によるものとして、対応策や解決策を求める声が相次いでいます。かつての第1次、第2次オイルショックのような世間騒然、パニックの様相は見受けられませんが、じわじわ私たちの生活を圧迫していることは否定できません。
 そもそも今度の世界的な原油の高騰原因は、代替エネルギー政策による原油産出国の増産に対する消極性、エネルギー消費大国の中国やインドの発言力の拡大、原油エネルギー資源を国家戦略とするロシア、その他もろもろの原油に絡む各国の思惑が交錯するといったことであるとされております。しかし、やはり最大の原因は、ニューヨークとロンドンにある先物市場すなわち原油取引市場に投機資金が流入し、買いが殺到していることであります。一部の投資家による投機マネーゲームが原因となって、世界各国、日本、そして鳥取県の経済生活に苦しみを及ぼすことは許されないことであります。
 とはいえ、石油がすべての産業の基幹エネルギーとなっている昨今、この問題は一刻もゆるがせにできない重大な問題であります。国としても、県としても、緊急な課題として具体的な方策を示し、同時に、この貴重な教訓を生かすために、今後のエネルギー政策を根本から立て直す必要に迫られていると思いますが、まずは知事の所見を伺います。
 政府も、特に深刻な影響を受けている漁業者や運輸業者などを対象として、漁業者に対しては省エネに向けた取り組みを前提条件にした燃油費増加分の9割補てんの対策を打ち出したほか、運輸業者には燃油高騰分を運賃に上乗せする燃料付加運賃の導入促進に向け、個別荷主に対して働きかけを強化することを決めました。また、中小企業の資金繰りを支援するためのセーフティーネット保証の対象業種拡大についても去る7月から開始しております。
 国の施策に対応して、県でも燃油価格高騰対策事業として、水産業燃抽高騰対策緊急支援事業、肥料価格高騰緊急プロジェクト推進事業、企業自立サポート事業を初めとする合計9事業、うち単県6事業、支援総額1億3,000万円余の補正予算額を提示するなど対策に力を注いでおります。特に、農業、漁業などの一次産業については、私たちの食料自給と密接につながっており、住民の台所を直撃する重大かつ焦眉の対策であります。
 そこで知事にお尋ねをいたします。去る5月補正から9月補正に至る原油価格高騰対策に関し、一部には国の施策の単なる下請や細目を定めただけとの批判がある中、本当に現場の漁業者、農業者、商工業者などからどのような声を聞かれたのか、またどのような経緯で補正額を定められたのか、問題解決に向けての具体的な方策をつぶさに研究されたのか、概括的に所見を求めます。
 ゲリラ豪雨とは絶妙な命名であると同時に、住民を塗炭の苦しみに陥れる憎っくきやつとの印象であります。テロ豪雨とも呼ぶ人もあるようですが、それはさておき、各地で多発するゲリラ豪雨を調べてみますと、この言葉が公に使用されたのは昭和28年8月14日から15日にかけて、京都木津川上流域で発生した雷雨性の大雨に対する当日の朝日新聞の夕刊の報道記事であるとされているそうでありますから、もう半世紀以上も昔のことであり、その時代から、いやもっと前からゲリラ豪雨は降っていたのであり、きのうきょうに始まったことではないらしいのであります。ただ最近では、まるで熱帯地方のように、降雨の範囲が大変に局所的であり、降雨時間も短く、単位時間当たりの降雨量が非常に多いといった特徴を持ったゲリラ豪雨が、頻繁に降っているのであります。
 気象学的には、ゲリラのように突如大粒の雨を集中的に降らせる積乱雲の成生原因は科学的に証明されているようでありますし、梅雨から夏、初秋にかけて多発、冬場には少ないことも解明されておりますが、一体どこに発生するかが予測不可能と言われております。
 ことしの夏だけでも、北陸や近畿地方の広い範囲で短時間に記録的な激しい雨が降り、神戸の都賀川では死亡事故が発生しておりますし、鳥取市や岩美町では1時間の雨量が45ミリを超える猛烈な雷雨となり、床下浸水、土砂崩れ、道路の冠水、JRのダイヤの乱れや航空便のおくれ、停電などの被害が相次ぎました。また、東京都豊島区では、いきなりの豪雨と予想を超えた増水に巻き込まれ、下水道工事をしていた作業員が死亡する事故や、幸いにも事なきを得た豪雨など県内でも十指に余ると思われます。
 これらの悲惨な前例を教訓としつつ、改めて、県は被害の減少や救助の迅速化を図るため、水害からの避難、防護、救助についての防災担当部署の強化、天候の急激な変化に対する観測体制と住民に対する広報体制の強化などとあわせて、危険のない親水公園のあり方に対する具体的な方策、急峻かつ地層が弱く土砂災害の危険のある箇所の点検、低湿地対策、そして、何よりもこのゲリラ豪雨に対する認識と啓発のためのPRが必要と考えますが、知事の所見を伺います。
 私が子供のころ、「ザ・ガードマン」というテレビドラマが大流行し、登場するガードマンたちは警察官が顔負けするぐらいの大活躍をして事件を解決する筋立てでありました。警備業という業種が誕生して間がなく、その仕事の珍しさも手伝って、紹介、宣伝などの意図があったかもしれません。
 その影響があってか知らず、乱立し始めていたこの業種に対する国の管理、監督の必要性から、昭和47年には警備業法が制定されました。警備業者や警備員は、この法律によって特別な権限を与えられているというものではなく、あくまでも警備業という民間の企業であり、警備業務の執行に当たっても、他人の権利や自由を侵害したり、個人や団体の正当な活動に干渉してはならない旨、基本原則として定められております。したがって、警察官が警察法によって警察権という公権力を付与されているのに対し、警備業法は、警備業者と警備員の業務執行の規制方式を定めているにほかならないことは自明のことであります。
 しかるに昨今の住民生活の複雑化、多角化、高度化により、例えば祭礼、花火大会、スポーツ競技、歌謡ショー、または特定の人の身辺警護など、基本的には主催者や依頼者による自主警備を原則としておりますが、時と場合によっては、警察も積極的に指導、助言し、交通規制や交通事故または犯罪の予防・検挙する上で必要な措置を講じなければならなくなっております。すなわち、警察と警備業の連携がそれであります。例えば、雑踏警備の実施に当たっては、警察と警備業があらかじめ連絡会議を開くなどして事故防止や安全確保に万全を期するよう警備の配置、人員対策など検討の上、緊密な連絡をとって円滑な雑踏警備ができるような体制づくりを心がけておられると仄聞しております。
 そこで警察本部長に伺います。
 犯罪と事故防止のために活動するという点に限って言うと、警察官も警備員も同じ使命を持っていると言っていいと思います。現実問題として、警察官の数はそれほど増加していませんが、警備員の数は最近目立って増加しております。刑事事件など必ず警察でなければ取り扱えないものはともかくとして、雑踏警備などは警備員の手を借りたい気持ちはよく理解できるのですが、どうも最近の傾向として、自主警備という名目で、頻繁に民間の警備業に委託し、警備業任せという風潮が見られるようであります。また、特に人の往来の多い場所は主として警察、その他の場所は警備業ということでありますが、まだまだ公道上における警備員の人や車の誘導には稚拙、いいかげんな点があり、危うく事故になりかけたとの話を聞くことしきりであります。警備業者を再教育されるか、現場の状況から臨機応変に警察官自身が対処されるかする必要があります。
 また、特定の人の身辺警護につきましても、身の危険を感じた人が、なかなか警察に相談しにくい、受け合ってもらえないし、さりとて警備員ではお金がかかるしといった悩みを抱える人が多いことも事実であります。警備業任せにしないで、依頼があれば、まず一度は警察官が顔を出す、急迫の危険がなければ警備業と相談をするといった体制をぜひつくってほしいと願います。安心・安全なまちづくりの観点からも、県警本部長の心温まる答弁を求めます。
 以上をもって、壇上からの2回目の質問を終わります。


◯副議長(上村忠史君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)人権救済条例についてのお尋ねがございました。これにつきましては、平成18年の2月にその条例の効力を停止する条例が成立をして、自来検討委員会で検討してきた。議員のほうから今御指摘がございましたのは、一日も早く現在凍結している条例を廃止して、新出発をなすべきではないかという点でございます。
 これにつきましては、何度かこの議場でも議論がございました。停止条例が平成18年2月に成立をしましたけれども、その停止条例の停止の目的が人権についての救済の検討を行うべきだと、それに基づく改正その他所要の措置を講ずるために停止するのだと、こういうように書いてあります。それから、その際の附帯決議においても検討をきちんと急いでやるべきだと、こういうことでありましたので、私どもとしては誠実に改正その他の所要の措置についての検討をした上で、もともとの人権救済条例を廃止をするという条例を提起するのが本来の筋道ではないかなと。これは当時の経緯がございますので、私どもではそういうふうに受けとめさせていただいて、今検討作業を別途やっているということです。その状況につきましては、人権局長から御答弁申し上げたいと思います。
 2点目として、医師についてのお尋ねがございました。医師不足については、医師の絶対数が不足していること、それから病院での必要医師数が不足している、地域偏在による不足がある、診療科に属する医師の需要供給のバランスの不足がある、この4点があるのではないかと。それについてどういうふうに認識をしているかというお尋ねでございました。
 今おっしゃった4点、いずれもふくそう的に重なり合って、私ども鳥取県では医師不足を来していると思います。一つ政策上の問題があるかなと思いますのは、厚生労働省や文科省のほうで医師の養成数を絞りにかかってきていたことです。これで全国的には医師数が絶対数が不足するという事態が来ています。OECDの加盟国なんかと比べても、日本の医師数は決して多くありません。むしろ、少ないぐらいです。この中でよくやっているなというようなのが実際の状況だと思います。ですから、高齢社会を迎えている現状において医師数をむしろふやしていくというのが政策のはずでありましたけれども、予算上の制約なのか、あるいはそのほかの事情なのかよくわかりません。恐らく医者の数がふえれば、医療費が上がって財政が苦しくなるという短絡的な考え方があったのかもしれません。ですから、そういう間違った考え方は是正すべきだろうと思います。この点については国のほうでこのたび医師数をふやしていく、大学のほうの定員もふやそうということになってきておりますし、我々も鳥取大学と連携をしまして鳥取県版の自治医大構想を考え、鳥大のほうで年間5人の特別枠をつくってもらおうといたしております。これは、ほぼ予算上もめどが立ちつつあるのではないかと思っています。こういうことで医師不足を解消していくわけでありますが、単なる数だけでいえば鳥取県、他県と比べて人口当たりの医師数が多いようにデータ上はなっています。
 しかし、病院での必要な医師数からいいますと、研修医がどんどん今外へ出ていってしまっている。ですから、病院での必要な医師数が充足されない。あと、医者が専門化してきておりますので、めったやたらとあちこちの診療科目ができるわけではありません。しかも、訴訟が起こってくるようになって、1人だけでなくて、例えば産科であれば2人必要であるとか、医療の提供の仕方が変わってきています。その関係で病院での医師数が不足するということになってきたりしております。そのほかにも地域の偏在性、東部、中部、西部では地域偏在があります。それから、診療科に属する医師の需給バランスという点でも、このたび鳥取市の病院で小児科医がいなくなってしまうということになりました。こういうことに象徴されますように診療科目ごとの質のアンバランスも生じているわけであります。ですから、こうした事態を私どもとしては深刻にとらえなければならないのではないか。確かに統計上、人口1人当たりの医師数は多いように見えますけれども、決してそれで安閑とした状況ではないというのが私の認識であります。
 次に、他の府県に比して鳥取県はまだ状態がいいとは思うけれども工夫が必要だと、医師を県職員として採用してみてはいかがかと。それを派遣して医者を回してはどうかという医師局構想をお述べになりました。私は傾聴に値すると思います。
 実は、今までも自治医大の学生さんは卒業すると県職員の身分を保有して我々の人事権で派遣をいたしておりました。また、新しく鳥大と一緒につくろうとしています特別枠のお医者の卵も私どものほうで県職員で扱って、これも回していこうということになります。ただ、大学の医局との関係がありますので、鳥大との協議は細部において必要だとは思います。
 それとあわせて、実は鳥取県でもドクターバンク制度というのを始めておりまして、平成19年度、20年度それぞれ1人ずつお医者さんを県職員として採用して派遣をするということをやっています。ただ、議員が御指摘になりたいのは、十分それが機能していないのではないかということだと思います。問題があれば、それは点検して、医師局という名前が打てるかどうかよくわかりませんが、そうしたドクターバンクをもっと拡充して、お医者さんもこれならやってみたいと、給料だけで言えば民間病院で働く、あるいは大都市で働くほうがいいのかもしれませんけれども、ふるさとで働いてみたいとか、鳥取県のために貢献してみたい、多少給料面でいろいろあるかもしれませんが、そういうふうな方々もおられるでしょうし、人生いろいろでございますので、そのお医者さんの選択肢をふやす意味でもドクターバンク制度の充実をかなめとして、今の御提案に対して検討してみたいと思います。
 次に新型インフルエンザ対策について、数点お尋ねをちょうだいをいたしました。
 この新型インフルエンザは必ず起こります。ただ、それがいつ起こるかわからないということです。ですから、私たちとしては備えをしなければなりません。インフルエンザはあっという間に感染をしますし、今回重要なのは致死率が高いと見込まれることです。鳥インフルエンザが変異をして人間から人間へとうつり始めたときに爆発的に広まるであろうと、パンデミックが予想されているわけでありまして、WHOも警告を発しています。
 過去、1918年にスペイン風邪が世界で大流行したときがありました。このスペイン風邪のときには、全世界で2,000万人から4,000万人の方が亡くなったというように言われています。このときは鳥取県でも3,000人亡くなった方がおられました。当時の状況は、伝えられているところではもちろん命を落とされる方もおられますし、大変な病気に苦しまれる方も当然あるわけでありますし、それから県庁も機能を停止しかけたというように言われています。企業においてもそうだと思います。こういうように甚大な影響が当時もありました。同じ轍は踏むまいというのが今我々がすべきことだろうと思います。
 ただ、ややこしいのは今この世に存在しないウイルスを相手にする闘いであるということです。ですから、まずは効果があると見込まれることを順次手を打っていくことが必要でありますし、それから医療資源は必ず限られます。お医者さんの数も限られますし、効き目のある薬が製造されるまでには日にちがかかります。半年とか1年とか、そういうことになってくるでしょう。ですから、対処の仕方が非常に難しいわけでありますが、私たちでよく認識しなければいけないのは、新型インフルエンザであってもインフルエンザの異種であるわけであります。毎年のように流行して私たちが経験しているあのインフルエンザと同じでありまして、手洗いやうがいを励行する、それからマスクをつけるというエチケットを行う。不用意に盛り場だとか人の多いところに行かない。学級閉鎖というのが行われますけれども、学校なんかが媒介をする場にもなりますので、学校のような場を閉鎖してその感染を抑えていくと、こういうことが同じように有効になります。ですから、予防の手段というのはわかっているわけでありまして、それをぜひやる必要がある、このことを住民の皆様に知っていただく必要がある。致死力が高いインフルエンザであるという理解なのだと思うのです。あとは当然ながら必要な医療資源を調えなければなりません。お医者さんの対処していただける病院をふやす、あるいはそのための装備、お医者さん自身がかからないようにする。お医者さんがインフルエンザの媒介になってはいけませんので、そういう問題とか、対処しなければならない課題はありますし、社会的な機能を一たんは停止させる、学校を閉鎖する、場合によっては企業を閉鎖するという場面もあるかもしれません。そういう社会的な活動に対する問題点も指摘をされているわけでありまして、このことを日ごろから準備をしたり、PRをしていく必要があるだろうと考えております。
 その意味で、直接主管は防災局にすべきではないかと議員はおっしゃいましたが、私、全く実は同じ議論をさせていただきまして、当初は福祉保健部がやっていた仕事だったのですけれども、現在、新型インフルエンザ対策は防災局がリーダーになりまして、対策本部は私がトップになりますけれども、その司令塔は防災局。そして医療関係だとか、そういうところを福祉保健部にお願いをして、それから生活対策いろいろございますので、教育委員会とか生活環境部、みんな入って災害対策本部のような組織にしようということにいたしました。これも既にマニュアルとして発行しておりまして、7月22日には図上訓練もさせていただきました。
 次に、非常事態宣言による私権の行使の制限なども考慮に入れる必要があるのではないか。これも私は必要なことだと思います。よく似た状況は、国民保護事態の状況ではないかと思います。これと同じように、例えば交通を一定程度制限するとか、あるいは学校だとか、そういうところに対して活動を自粛してもらうとかやめてもらう、強制力を持ってやめてもらう、お医者さんにも協力してもらう強制権を持つ。ただ、この場合には国民保護法でそれに対する補償なんかを国がやることになっているわけです。同じような仕組みが私は必要ではないかと思っております。ですから、社会文教委員会という知事会の中でも私そういう発言をさせていただきまして厚労省のほうに申し上げましたし、その後にも要望活動はしております。近々、若手の知事で話し合ってみようかという声も上がっていますので、改めてきょうの御議論も踏まえて話し合ってみて、そうした非常事態宣言のような知事なり県庁のほうに一定の権限を付与すること、これも提案をさらにしていきたいと思います。
 次に、感染者の受け入れ機関として現在の3病院で足りるだろうか、また担当職員、担当医師の使命感と倫理観は大丈夫であろうかということであります。
 率直に言って、3カ所で足りるはずはないと思います。まず、当座は結核関連の病床が鳥取医療センターにございますので、これを加えた病床をとりあえずは用意をさせていただいております。さらに今次の議会にも提案を申し上げておりますが、10カ所発熱外来をやっていただけるところを全県的に中核的なところから応じていただくように交渉していこうと思っていまして、その際には防御服などのグッズを用意をさせていただこうと、こういう取り組みをいたしております。さらにお医者さんにも理解を得て、いざというときの対処の仕方などについて研修を積んでいただくような機会なんかも必要だろうと思いますので、先般の図上訓練のときにも医師会に来ていただきましたけれども、医師会の皆さんとも緊密に連携をとってやっていきたいと考えております。
 担当職員、担当医師の使命感や倫理観については日ごろからそうした訓練をやってみたり、話し合いが必要だと思いますし、あとあわせて先ほど申しましたような、いざというときの補償も含めた強制的に出動してもらう権限を与えてもらうこと、これも国の制度改正としてやっていただくことが最大の道ではないかと思っております。
 次に、風評によるパニック現象に対する対応策についてお尋ねがございました。これは、先ほど御説明申し上げましたように新型インフルエンザといえども、普通のインフルエンザで致死度の高いものである。だから、予防の仕方は普通の風邪と同じような予防の仕方なのですよということをよくよくPRをさせていただく。また、発熱したときには相談窓口を開いていますので、そこに電話をしていただいて指示を仰いで発熱外来、指定された病院に行っていただく、こういうようなPRをしていくことが大切だと思います。さらに物資が限られていることで殺到するのではないかということもあります。ですから、私どもなりの備蓄をする必要があるだろうと思いますし、それから騒ぎになったときはこういうところでちゃんと確保しますから大丈夫ですよという安心情報を、報道機関の皆様にも御協力いただきながら流していくことが大切だろうと思っています。いろいろと不安があったときの相談窓口の整備も必要だと思いますので、東部、中部、西部それぞれで総合事務所を中心とした窓口体制をつくることにいたしておりますし、市町村にもその役割を担っていただくべく今マニュアルを市町村にお願いをしているところであります。
 次に、エネルギーについてのお尋ねがございました。原油価格高騰に対応するということで、県としても国としても今後のエネルギー政策を根本から立て直す必要があるのではないかという御指摘でございます。
 これも、これからの新しい時代に向かっていく最大の課題の一つだと思います。今、我々はもうよく認識をするに至りましたが、先進国と言われた国だけで地球は動いていない。それ以外の新興国と言われる国々も大変なエネルギーが必要となってきている。さらに途上国の皆さんもそれぞれに生活が豊かになってくれば、地球上の資源で足りるかどうかということになる。地球温暖化も進行してくれば、北極海の氷も解け始めた。このようにいろいろなところで問題が噴き出してきているのが現状であります。鳥取とか、これは日本だけで解決できない、世界を巻き込んだ営みにならなければならないわけでありますが、我々にできることは何かということを考えることも大切です。
 その意味で、国のほうでは平成19年の3月にエネルギーについての基本計画をつくりましたし、洞爺湖サミットが明けて後に閣議決定で化石燃料から脱却していくための計画をプロジェクトをつくって始められたところであります。1つの大きな目標というのは産業革命をもう一回起こすということだと思います。今までは化石燃料に頼った産業革命でありましたけれども、化石燃料ではない新しいエコ産業革命とでも言うべき産業革命を起こさなければならない。鳥取県は、その意味で今風力発電がふえてきておりますけれども、そうした資源がないわけではありません。いろいろな試みがあっていいと思いますし、エネルギーを消費しないための営みも私たちの身近な生活から可能であります。この辺は、私どものアクションプログラムを改定をしたところでありまして、それに基づいてやっていきたいと思っております。いずれにせよ、おっしゃったように抜本から立て直していくべき時代になったと認識をいたしております。
 次に、原油価格高騰対策事業として今次の補正予算9事業提案をさせていただいたわけでありますが、去る5月補正から9月補正に至るまで現場の声をどのように聞いたか、またどんな経緯で補正を決めてきたか、そういう状況についてのお尋ねがございました。
 どんどんと原油は年始以来上がっていますし、これはえらいことだと。正直、水産事業者だとか、あるいは農業者だとか、あるいは商工関係の方、運輸関係の方、いろいろなところで声が上がってきて、このままでは耐えられないと。これが緩やかなことであれば体力がもつかもしれませんけれども、急激に行ったものですから国民生活、県民生活も巻き込んで大変な騒動になってしまったわけです。厄介だったのは原油対策、原油価格でいえば、これはおっしゃったようにニューヨークとロンドンにある先物市場が悪さをしたとしか思えません。この分があるものですから、とても鳥取県一県では太刀打ちできない状況でありました。ただ、身近なところでできることはないか。それでイカ釣りのために漁場を調べに行くとか、そういう事業を展開していったわけであります。折に触れてといいますか、対策を取りまとめるたびに事業者の方の御意見をつぶさに伺っております。それで国でやるべきこと、県として国に対して乗っかってやっていくべきこと、国はやらないけれども県でとりあえずできるのではないかということ、そういうことを整理をいたしまして対策をつくってきたのが現状であります。詳細は部長のほうから御答弁申し上げたいと思います。
 次に、記録的集中豪雨、ゲリラ豪雨についてお話がありました。
 これについて議員のほうから昭和28年からそういう言葉があったのだと、私も学ばさせていただきました。確かに古くから夏の雨は馬の背を分けると言われるように集中豪雨のような夕立が多いわけでありまして、それは日本の風物詩だったかもしれません。しかし、今の日本におけるゲリラ豪雨というのは、単なる風物詩ということを超えていまして、どちらかというと亜熱帯性の雨ではないかと感じることが多くなってきました。地球温暖化の影響も言われるわけでありますけれども、雨の降り方が変わってきたことで私たちの災害の対処の仕方も変わらなければならないということが自明の理なのだと思います。そういう意味で防災担当部署の強化、あるいは広報体制の強化、ゲリラ豪雨のためのPR、親水公園、低湿地対策などおっしゃいました。親水公園なんかはいい例でありまして、このたび神戸の痛ましい災害がありましたけれども、あれは、これまで親水公園を進めてきたことに対する代償といえば余りにもむごい代償であったと思います。
 そういう意味で、県としてこのたび9月補正で1,000万ほど、その対策の予算を、調査をして24カ所ほどあるということで急遽計上させていただきました。防災対策のほうでも土砂災害警戒情報というのを気象庁と協力して出すようにいたしておりまして、これを市町村の担当者、末端まで伝わるようにさせていただいておるなど、随分と取り組みを変えてきております。
 このあたりのことにつきましては、防災監と県土整備部長のほうから御答弁申し上げたいと思います。


◯副議長(上村忠史君)補足答弁を求めます。
 門前商工労働部長


◯商工労働部長(門前浩司君)原油価格高騰対策の策定経緯につきまして、その詳細について御答弁をさせていただきます。
 まず、今回の支援対策の構築に当たりましては、現場の声ということを最も大切なものだと考えまして、さまざまな機会をとらえて御意見をちょうだいしたところでございます。例えば、私ども商工労働部の関係でいきますと、和紙でありますとか繊維、食料品など製造関係も幅広く御意見を聞かせていただいておりますし、また運輸業でありますとか卸売業、小売業など、幅広い御意見をちょうだいしております。また、農林水産業の関係でも農業者やJA、また森林組合などから状況を把握をし、意見を聴取させていただいたところでございます。
 現場からの声といたしましては、中長期的な原油価格の動向に耐え得るような構造転換の必要性は十分認識をしていながらも、やはり現在の厳しさ、窮状ということでございまして、例えば、燃油代補てんへの公的支援を求める声が大きかったのも事実でございますし、また特に小規模事業者からは、ここ数カ月で急速に資金繰りが悪化をしているというような現状もございまして、当座の資金繰り対策の充実を求める声も大きかったところが現実でございます。
 こういった業界また現場の声を踏まえまして、今回、支援対策というものを講じさせていただいておるところでございますけれども、いわゆるばらまき型の単純な燃油補てんといったことではなくて、今後の原油価格の動向にも耐え得るような産業構想への転換を意識した対策、また、それに加えた当面の資金繰り対策ということで今回原油価格高騰対策を提案をさせていただいているところでございます。また、その補正額の算定に際しましても、現場のニーズなどもお伺いさせていただきながら金額、件数などを精査をさせていただいたところでございます。
 今後とも、国の動きをよく見ながら現場の声というものをお聞きをし、県独自の政策についても、国とタイアップした形で行っていく必要があるというように認識をしているところでございます。


◯副議長(上村忠史君)谷口県土整備部長


◯県土整備部長(谷口真澄君)親水公園のあり方等についての補足説明をさせていただきます。
 先ほど知事申しましたが、神戸の都賀川の水難事故以降、県内でも危険な箇所ということで24カ所親水公園があるということを点検で確認をしております。
 その安全対策といたしまして、まず注意看板を設置する。それから市町村の所有しております防災無線スピーカー、これを利用して危険情報を提供していこうと。さらに、短時間で水位上昇が著しい箇所、それから利用者の多い親水公園、ちなみに八頭町の私都川にある姫路公園等がこれに該当するものでございますが、こういうところにつきましてはサイレンとか回転灯による警報システムというものを設置したいなということで、それの設計費を補正で計上しているということでございます。
 次に、土砂災害の危険のある箇所の点検ということでございますが、これは平成15年ごろからずっと危険箇所を点検しておりまして、約6,200カ所ございます。これを随時土砂災害警戒区域ということで指定をしたいということで、現在までに5,300カ所を指定いたしました。21年度、来年には6,200カ所すべてを指定をして、この指定によって住民の方に危険箇所の周知を図りたい、さらに市町村にハザードマップを作成していただいて、それを各戸に配布していきたいと、それで警戒避難体制の整備を推進したいというふうに考えております。
 あと、日常的な点検といたしまして、6月に土砂災害防止月間というのがございまして、大体、平均的に50カ所程度で、これは県、市町村の職員、それから住民、それからボランティアの方皆さんで点検をしていただいているというものでございます。
 低湿地対策ということで、塩見川、由良川のように地盤が低く、慢性的に浸水被害に遭う箇所につきましては、これは従来から重点的に河川拡幅等の事業を行っております。これを促進していきたいというふうに考えます。また、やはり低い土地での内水を排除していくということでは、現在、国、県合わせて県内に11カ所の排水ポンプ場がございまして、排水ポンプ車も8台配備しております。こういうもので緊急的な対応を図っていきたいというように考えております。


◯副議長(上村忠史君)法橋防災監


◯防災監(法橋誠君)ゲリラ豪雨対策、防災体制の強化等についてのお尋ねで補足させていただきます。
 本県でも、昨年の8月の下旬から9月にかけて、こういった八頭町ですとか若桜町、それから琴浦町あるいは大山町といったところで、こういったゲリラ的と言われるような豪雨がございまして、被害が発生しておりますし、ことしになっても非常に6月ぐらいから相次いでこういった被害が発生しております。
 そういったことで、去年のそういった豪雨を受けましてケーススタディーをやりまして、どういった体制が必要なのかということを十分検討いたしました。その上で記録的短時間の大雨情報ですとか、それから土砂災害警戒情報、こういったものが発表された場合には、県の防災担当部局の職員はもとより当該市町村とか周辺の市町村、この職員にも電子メールでこういったことを警戒してくださいよということをいち早く通報するというような体制もとっておりますし、県の警戒本部もこれも自動設置するというような体制にしております。それから、やっぱり市町村の中で対策本部を通しまして非常に情報収集等が混乱するというような場面もありましたものですから、県のそういう情報収集要員を総合事務所から派遣するであるとか、あるいは必要な技術職員を派遣するとか、そういった体制もとっておるところでございます。
 基本的には、なかなか予測しにくい気象現象であることは確かですけれども、新しい気象情報というようなものもございます。例えば、レーダーとか雨量計だとかというようなものを組み合わせて解析雨量というようなものがあります。コンピューターで解析して、どの程度の雨が降るかということを6時間先ぐらいまで予測するような仕組みもありまして、こういったものとか、それから、それに基づく土砂災害警戒情報ですとか、あるいは先ほど言いましたような記録的短時間大雨情報というような、こういったいろいろな気象情報というものも予防的に活用いたしまして、先手、先手を打った対策をとっていくというようなことで考えております。それから、それの基盤になります雨量計ですとか水位計、こういったものの増設ということも行っているところでございます。
 どうしても市町村で住民の方に対していろいろ情報を出したり、あるいは避難勧告ですとか避難指示ということを出していただかなくてはいけないということがありますものですから、ことしの7月から9月にかけて移動防災局というような取り組みもやって、市町村長の皆さんに直接私のほうから避難判断の基準を具体的につくっていただいたり、あるいは避難勧告を果断にやっていただくというお願いもやっておるところでございまして、そういったことを含めて行政のほうの対策というのはとっているところでございます。
 ただ、住民の一人一人の方がやっぱりこのゲリラ的集中豪雨についての十分な知識を持つということも非常に大事なことでございますので、ハザードマップを市町村につくっていただいて、住民の方に配っていただいたりであるとか、あるいはホームページでいろいろな気象予報の知識ですとか、それから避難の判断基準の周知ですとか、そういったこともあわせて住民の方にPRしていきたいというふうに考えておる次第でございます。


◯副議長(上村忠史君)橋本人権局長


◯人権局長(橋本修君)人権救済制度の関係でございます。見直しの検討委員会の提言書を受けまして、3月から私どものほうで庁内の検討会議を開いて検討をいたしております。御質問にもありましたように、子供の部分、差別、公務員という3つのテーマでございます。見直し検討委員会の提言書はいろいろな検討事項をいろいろな角度で提言をいただいておりまして、その制度を設計するに当たって非常に難しい、いろいろな検討事項を我々に提示しておられます。
 現在は、私どもの庁内の検討会議では、既存の制度も役割分担をよく検討しなさいという提言もございましたので、既存の制度とか、それから他県の制度を分析しておるところでございます。
 3つのテーマといいますか、3つの分野を御提言いただいたわけですけれども、それに加えて相談機能ということも提言がございました。これは、当面すぐ、私どもも実施できるのではないかということで、本年度の当初、4月から県内3カ所に人権相談窓口を設けまして、相談員がいろいろな助言をしたり、それから専門機関を相談者の方に紹介したりというようなことをやっております。
 民間の動きですけれども、県の弁護士会が先月の29日に、子供の……(稲田寿久君「質問の趣旨が違う。議長、ちょっとストップして」と呼ぶ)


◯副議長(上村忠史君)36番稲田議員


◯36番(稲田寿久君)質問の趣旨が全然違う。それから、知事が人権局長にと答弁を譲ったその内容を聞いているのですか。全然違う、その趣旨が。
 後でいいですから、もう時間が押し迫っておりますので、その部分については書面で提出をしてください。


◯副議長(上村忠史君)次に、山田教育委員会委員長


◯教育委員会委員長(山田修平君)(登壇)ただいま稲田議員から大きく2つの分野、1つは教師像、それから1つは全国学力調査の取り扱いについての御質問をいただきました。
 まず、鳥取県の教師像をどう考えるかということですけれども、ちょっと私流の言葉でお話をさせていただきたいのですけれども、私は教員には5つのHが必要だと思っています。1つはヘッド、これは頭、専門的知識。それからハンド、専門的な技術、これは当然のことです。でも、それをやるには常に学んでいかないといけないだろうと、こう思っています。それから3つ目はハート、心、感性です。やっぱり、この感性をどう磨いていくかというのは非常に大きなポイントかなと思っております。それから4つ目はヘルス、これは心と体の健康という意味です。このハートとそれからヘルスというためには、もちろんさまざまな健康ということもありますけれども、今の言葉で言えば、私はワーク・ライフ・バランスのような、仕事はもちろん大切ですけれども他の世界というものを大切にして、その2つをしっかり押さえていく必要があるだろうと。もう1つ大切なことは夢とか希望、ホープだと思っています。やっぱり教師としての理念とか、あるいは自分の人生の夢とかというのはしっかり押さえていく必要があるだろうと。この5つのHをこんなふうに考えています。自分のホープ、夢とか希望を実現するためには、やっぱり専門的な知識や技術はしっかり要る。しかし、一方でハートとか感性にかかわりながら足元の実践のできるこういう教師像が必要だと思います。そして、子供たちにかかわって、子供たちの夢を、あるいはどう支援していくかという、こういうことを求めたいなと思っております。
 それにかかわって、福利室のそうしたパンフレットというお話がありましたけれども、この部分で言えば、どうもヘルスとかそういう部分にやっぱり大きな問題が出てきているのだろうなと思います。ただ6,000何百人いる教員の中で、例えば心の精神的疾患を持っているのはわずかです。わずかですけれども、ただ時系列的に見れば、やっぱりふえているのは事実です。
 そういうところで、こういうものに対してどう予防していくのか、あるいは起こってしまったことにどうケアするかということは、やっぱり労務管理という言葉がいいかわかりませんけれども、必要なことではないでしょうか。そういう意味で有意義なことだと思っております。
 全国学力調査の取り扱いについて5点御質問をいただきました。
 まず第1点目は、8月11日に条文解釈がなかったではないかという、こういう御質問だったと思いますけれども、条文を逐次こうした解釈をしたような進め方はしなかったかもしれませんけれども、条文をきちっと押さえて議論はしたつもりであります。これは前回、内田議員の御質問にも答えましたけれども、基本的には、この調査というのは市町村とか学校というのは非開示を前提に受けとめていた。そして、そうした部分を非開示にしたいという大きな意味合いのときに、やっぱり開示すれば学校の序列化、あるいは個人が特定されて傷がつけられるであろう、こういうことをおもんぱかって、そして非開示を前提というのがあったろうと思います。
 こういう中で、我々が開示すれば、市町村の教育委員会あるいは学校あるいは保護者との関係が信頼感が薄れる。そして来年度以降のこうした調査に不参加というところがふえてくる。これは、条例上で言えば、9条の2項の第6号の、そうした支障がある。こういうことを押さえて、こうした決定をしたつもりであります。
 2点目に関しまして、知る権利ということと、ほかのいろいろな権利、それとの比較バランスをどう考えるのだというお話であったかと思います。
 私は、知る権利というのは本当に大切だと思っています。本当にそのとおりです。ただ、知るということによってどうしても支障があるという場合には、どちらをどう考えるかという問題はやっぱり出てくるであろう。それの一番大きな問題として、やっぱりこうした情報を知ることと個人情報、プライバシーとの兼ね合いという問題が一番端的に出てくる問題だろうなと、こう思います。そのときに、比較バランスというときに、ちょっと比喩的で申しわけないのですけれども、例えば、知ることがプラス6であって、そして、それの支障がマイナス4であったときに、それは知らないといけないという、こういう場合も確かにあると思います。しかし、そうしたマイナス部分の深刻度合いの問題があると思います。そうしたときに、知ることが9であって、一見マイナスと思えることが1であっても、それは知るよりも、こちらの1を守らないといけないことがあるのではないか、このように判断をいたしております。
 3つ目のお話ですけれども、今回の国の通達と条例との兼ね合い、あるいは国の法律とこうした県の条例との兼ね合いをどう考えるのだという、こういうお話でした。
 私は、地方分権が進められている中で、確かにこれから条例というものを非常に重んじていくというのは、そのとおりだと思っています。ただ、今回の場合、国の統一テストというときに、例えば取扱要領、実施要領等を見ても、国一律のテストであるということや、あるいは国会において時の総理である安倍総理であるとか、あるいは小坂文部科学大臣とか、続いて伊吹文部科学大臣が実施要領と同じような趣旨のことを何度もお話しになっております。そういう中で、我々が国のそうしたものを自然に受けとめたというのは事実です。ただし、情報公開審議会の答申をいただいた後、この国の、条例上で言えば9条の第2項の第1号について、より添った判断はしていません。
 それで、基本的に我々が判断したというのは先ほど申し上げたように、市町村教育委員会の、あるいは学校の非開示というのを前提にしながらこうしたという部分、あるいはその向こうにある子供たちのことをきちっと押さえた上で判断をしたつもりです。そして、これから国と地方自治体の大きなキーワードは、知事もよくおっしゃる自立と連携だと思います。やっぱり国と地方自治体の連携は必要だと思います。でも、やっぱり自治体の自立もしっかり押さえていかないといけないと思っています。それと同時に、都道府県と市町村の関係も連携と自立だと思います。市町村の自立ということもきちっと押さえていかないといけない、このように思っております。
 4つ目に御質問があったのは、3つの法理、基準と今回の判断をどう考えるのだと、こういうような御質問だったと思います。
 繰り返しになりますけれども、我々はまず市町村や学校というのは非開示を前提にやっている、そして、その中で序列化であるとか、あるいは子供の特定とか、あるいは傷つけるということを中身にしながら、そこについてということを先ほど言いました。
 そういうことに関して申し上げると、まず、1番目におっしゃった開示することによる支障の深刻度というとらえ方だろうかなと思います。そのときに、例えば学校別にこれを開示した場合に明らかに学校序列が出てきます。そして、さらに言えば、こんな小さな学校がいっぱいあるところですから、個人が特定されます。個人が特定されて、そして、だれがどの成績というのも現場にいればすぐわかることです。そのときに、頑張ればできるという言い方もありますけれども、子供たちには学力一つとってみても物すごく幅があります。そのときに、例えば特別支援に近いような子供たちもたくさんいるのも事実です。ここにどう目配りをするのかということ。頑張れば、頑張ればと言うだけではいかない部分があるのだということ。それから、もう一つ言うならば、例えば経済的あるいは社会環境的にいろいろな意味で非常につらい部分というのはあるわけです。それが小さな単位であれば、いろいろなことを総合力で見ることができますけれども、県レベルでずらっと出たときに、なかなかそこの目配りができないのではないか。こういうようなことをおもんぱかっている。これは支障がかなり深刻だと思っています。2点目の制限の明確さ、あるいは3つ目のできるだけ制限を少なくするべき。これは重ねてお話をさせていただければ、例えば今言った個人という部分というお話をすれば、学校別というのはかなり可能性がある。
 そういう中で我々が考えたのは、少なくとも私の中でひそかに検討したのは、市町村別はどうなのだということも、表には出していませんが考えた時期があります。しかし、鳥取県の場合に、市はともかくとして町村というときに、1町村に1校というのはたくさんあります。それから10人以下という項があるのですけれども、10人以下に対する配慮ということで、あと2校、3校のときに、10人以下が片方であって、あとは10人以上ということであります。事実上、町村を見ても、結局これは1校と同じということになる。そういうことになると、学校ももちろん非開示だけれども市町村もできないのではないかと、こういうようなことで我々は今回に関しては学校別、市町村別は非開示にせざるを得ないと、こういう結論を出したわけであります。
 そして最後のところは、先ほどからお話をしているつもりですけれども、議員がおっしゃったように、確かに条例上9条2項の1号あるいは2号、6号というのが一つの検討材料だと思いました。ただ、先ほどもお話ししたように、途中から1号のことは授権が非常にあいまいだというので判断材料には入れておりません。最終判断のときには6号ということで、やっぱり支障があるであろうと。これは非開示を前提に各市町村、学校がやった。中身は先ほどから申し上げているとおりです。先ほど、議員のお話の中で副次的なことではないかとおっしゃったことは、私は、例えば序列化であるとか個人の特定化、傷つけるというのは副次ではなくして、むしろその非開示の大きな内容を込めているのだと、こういうように理解しています。こういう中で開示をすれば、やっぱり来年以降のことに関して大きな支障がある、あるいは信頼関係が薄れるということで、条例上で言えば9条の2項の第6号に基づいて非開示にしたと、こういうような解釈をいたしました。


◯副議長(上村忠史君)中永教育長


◯教育長(中永廣樹君)(登壇)稲田議員から2点御質問をいただきましたので、お答えを申し上げます。
 まず、1点目ですけれども、全国学力・学習状況調査の結果の取り扱いについての開示、非開示の問題について、私が昨年の9月の議会の答弁に言ったことと、今回の教育委員会での協議をする中での発言は真反対だと、変節ではないかと、どういうことかというお尋ねでございました。
 全国学力・学習状況調査の結果の取り扱いについて、昨年の9月の議会で私が答弁申し上げましたときには、これは県の教育委員会でもちろん協議をした結果でございまして、市町村ごと、それから学校ごとの調査結果を開示するときに、序列化とか過度な競争の生じるおそれがあるというふうなこと、それから今後市町村や学校が参加しなくなるおそれもあるというふうなこと、それから子供たちの心情に対して配慮が必要だというふうな、こういうような理由から、私は非開示のほうの考え方を申し上げたものであります。
 しかしながら、その後、不服申し立てがございました。この段階で私は第2ステージに上がってきているというふうに思っております。これは私だけではありませんで、県の教育委員会もそういうふうな認識でそのときはおりましたけれども、今回、県の情報公開条例というのは極めて高い理念を持ちながら定められておりまして、そこで位置づけられている審議会の答申というのは、この条例にもちゃんとうたってありますように、尊重して、その不服申し立ての対応を決定すべきというふうなことがありますので、それに基づいてやるというふうなこと。それから第三者機関で十分な審議をなされているというふうに一応考えております。そういうふうな意味で開示の方向性が大事だろうというふうな、そういう意味で教育委員会としても考えておりましたので、私もその考え方でやったところであります。なお、審議会の答申が出た場合は、開示もあり得るということは、これは去年の9月の定例議会でも私は申し上げております。それから、市町村の教育長さん方との会議の中でも尊重して対応することがあり得るということは申し上げているところでございます。
 そういうふうなことがありましたけれども、今回、先般、教育委員会として、この審議会の答申を受けてどうするのかという、最終的な協議がなされるということがありましたので、そのときに私は、私も教育委員ですので、教育委員の一人として私の考え方をきちんと申し上げなければいけないと、教育長として事務的なことを責任を持って扱っているつもりでありますので、そういう立場も含めてきちんと申し上げたつもりであります。さっき言いましたように、第三者機関である審議会の答申は尊重すべきというふうな考え方。それから、今日的な教育をめぐるいろいろな問題があります。それを解決するためには教育関係者だけで情報を持っていてもだめだと。これはできるだけ開示なり、あるいはもしかして必要な形であれば、公表のような形をして県民みんなで共有して、きちんとそれをフォローしていくといいますか、解決していくというふうなことをしなければいけないという、こういう私なりの考え方をもとにして主張してきたところでございます。
 その中で、最近私は開示と公表が何か全く同じのように言われていますけれども、ちょっと違うというふうなことも注意しなければいけないこと。それから、今回は県の持っている公の情報を、県の条例でもってどういうふうに扱うかというようなことであって、市町村のことは市町村の条例等できちんと考えて、また対応されるべきものというふうに、そういう仕分けはきちんと必要だというふうに考えておるところであります。
 そのようなことを含めて、私は学校の校長先生方とか、それから市町村の教育長さん方との意見交換会に出ました。そういうことを私は申しましたけれども、その中でちょっと気になるといいますか、私が教育的な考え方でちょっと気になるところがありましたので、ちょっと時間が長くなりますけれども、申し上げたいと思います。
 それは、これは公表ではないと思うのですけれども、開示すると子供が劣等感を持つというふうなことの発言がありました。それから、いじめに遭うというふうな発言もありました。私は、これが即劣等感を持つこととか、いじめにつながるというふうには必ずしも言えないのではないかなというふうに私は経験上思っておりました。ただ、教育ですので、子供の心はしっかり受けとめて、子供の変化にしっかり敏感になって対応するということは必要でありますけれども、議論するときに、初めからそのおそれだけを全部前面に出してやるというふうなことは、教育としてはちょっとどうかなというふうに思いました。やはりダイナミックに、きちんといろいろな状況を踏まえながら、本当に教育者として後ろ向きではなくて、ひもを持って前へ引っ張っていく。もし、そういうふうなことがあるとするならば、これは2教科でありますから、君は2教科だけれどもほかの面で頑張っているよと。本も読んでいるしボランティアなんかもやっているから、これだけで私はあなたを見ないし、あなたもそう思ってはだめだよというようなことはきちんと言うべきだというふうに、私は教育にある者は言っていかなければいけないのではないかと思いますが、そういう発言が余りなかったのが私は非常に残念なことであります。
 人間は2教科の学力だけで生きていけません。幅広いものを持って、社会の中に出ていって、それで生きていくのだというふうなことを学校がもっと言わなければいけないのではないかなというふうなことを私は思ったのであります。ちょっと長い話になりました。
 そういう意味で、私は、情報公開条例の理念とか教育のあり方とか、それから教育委員会できちんと意見交換をしたものを踏まえてきちんとしたものであります。その都度、筋を通して私なりに開示、非開示を言ったものでありますので、変節漢と言われることは、私としては極めて心外でございます。そういう意味でございます。(笑声)
 2点目でございます。大分の事件を踏まえて、教員採用試験の透明性とか信頼性を高めるために判定基準の公表が必要であると。これは、どの程度まで公表するのかという難しさはあるけれども、どうかというふうな御質問でございます。
 これにつきましては、受験者が教員としてふさわしい資質や能力をきちんと持っているかどうかということは、これはしっかり見きわめる必要がございます。これは選考試験でございます。得点の上位のほうから合否を決定する競争試験ではございません。そのために、県の教育委員会では教員の採用試験としては、もちろん筆記試験もございますし、それから実技試験もございますし、面接試験もございますし、模擬授業試験みたいなものもございます。いろいろなものをやっております。これを総合的に判定して、私は考えていくようにしているところであります。
 御指摘のように、この透明性とか公平性を一層高めるということは非常に重要なことでございますので、この選考基準、難しいのですけれども、可能な範囲で、どういうふうに公表していくかということを検討していく必要があると思って、今検討を始めたところでございます。
 これまでも筆記試験の問題については本県のほうでは公表しております。持ち帰りもできるようにしております。解答については一般閲覧も可能にしてきたところでありますけれども、大分県の事件がございましたので、筆記試験の配点も今回から公表することにしたところでございます。今後、全国の様子も参考にしながら、透明性とか公平性を高める視点から、例えば筆記試験と面接試験の、あるいは実技試験の配点ウエートみたいなものですとか、それから面接試験、実技試験、模擬授業等の判定基準など、こういうふうなものの公表のあり方をどうしたらいいか、よく検討していきたいと思っています。ただ、しかしながら、議員もちょっと触れられましたけれども、その判定基準をすべて細部にわたって全部出していくのがいいのか、やっぱり大事なところであるし、余り単一でもないので、いろいろなものが絡み合っていくので、そこまで出す必要があるのかどうかということはそれは考えていく必要があるというふうに思っているところであります。いずれにしても、総合的に判断をして教員採用に努めていきたいというふうに思っています。
 最後に、先ほどの最初の質問ですけれども、私は教育委員としての話をしました。ただ、ちょっと補足ですけれども、私は教育長でありますので、教育委員会で決められたことについては、これをもとにして自分の職務上必要なことについては、きちんとそれに当たっていくという考え方はあるというふうなことをちょっとつけ加えさせていただきたいと思います。


◯副議長(上村忠史君)田代警察本部長


◯警察本部長(田代裕昭君)(登壇)警察と警備業との関係や協力、連携のあり方についてのお尋ねをいただきました。
 警備業の業務は、施設警備、雑踏警備、交通誘導警備、現金輸送警備、ボディーガード等の幅広い分野に及び、住宅の機械警備も普及拡大しております。このように、警備業は民間防犯活動を支える生活安全産業として今日の社会において大変重要な機能を果たしておられます。そこで、警察では、警備業の社会的意義を高く認めつつ、警備業法を初めとする法令に基づき、警備業者に対する指導監督を行い、また、まれにですが不適正な業務を行う業者に対しては行政処分を行うことで警備業務の適正化を図っております。
 警備業者に係る教育の重要性についても御指摘いただきました。警備業者みずからの責務としても警備業者の能力の向上及び警備員に対する教育が行われているところでありますが、これらの教育は、公安委員会が実施する法定の講習を受け、資格を取得した警備員指導教育責任者が行うこととし、教育の一定の水準を担保しております。また、現に警備員指導教育責任者である者に対するブラッシュアップのための定期的な講習も実施しております。この点、平成17年に施行された改正警備業法におきましては、警備員の知識及び能力の向上に資するための講習や検定に関する制度が従来より相当整備されておりまして、私自身も平成16年、17年当時、警察庁生活安全局の犯罪抑止対策室長の任にあって、この法改正作業、そして改正法の施行準備、また業界との意見交換や先進的な研修施設の視察調査などに日夜携わりましたので、本日稲田議員からこの御質問をいただき、感慨深いものがございます。この鳥取県におきましても、警備業が安全安心を担う生活安全産業として一層社会に定着し、活躍していただけるよう、私としましても力を尽くしてまいりたいと考えております。
 その上で、特に議員から御指摘をいただいた祭礼等の各種イベントの際の警備につきましては、警察が、イベント等の計画段階から警備業者を含む主催者側の関係者を集め、会議を開催し、事故防止等の観点から必要な指導を行い、警察官の配置はもとより、必要に応じ警備員の増員措置等を申し入れるなどをしております。また、大規模な警備の現場においては、安全確保のため設置される対策本部に警察責任者はもとより、主催者、警備業者の責任者が詰めるなどして、刻々と変化する現場の状況に応じた臨機応変かつ円滑な警備の遂行に努めているところであります。
 このように、くれぐれも警備業任せとすることなく、警察が主体的に関与しながら警備計画を策定し、それぞれの現場ごとの警察官と警備員の任務や配置を検討し、相互に緊密な連携を図りながら警備を行うようにしているところでございまして、今後とも、この点につき遺漏のないように努めてまいりたいと存じます。
 次に、御質問の後段、特定の人の身辺警護につきましては、例えば典型的事例であるストーカー事案のような場合に、過去に他県では警察が相談を受理していたにもかかわらず、対応が行き届かず、被害者が殺害された事案もありました。その後は全国警察において、この種事案の絶無を期するため、警察が受理した相談について的確に組織的対応を行うよう徹底を図っております。具体的には、交番、駐在所、警察署において受理した相談につきまして、確実かつ迅速に警察署長まで報告を上げるシステムが構築されており、警察署長の責任ある指揮のもとに事案への対応がなされております。
 また、ストーカー事案等の特に注意を要するケースにつきましては、警察署から警察本部の主管課にも報告し、本部長、関係部長等とも対応を協議するほか、相談者に対し、パトロールの強化、防犯用具の提供など個別の事案に応じて警察がとり得る各種の措置を、相談者の意思をも尊重しつつ講ずるようにしております。仮に刑事事件としては立件が困難と認められる事案であっても、相談者に危害が及ぶおそれがある場合には、当該相談者の身辺の警備に当たるとともに、加害者的立場の関係者からの事情聴取、さらに必要に応じて指導、警告なども実施しているところであります。
 もとより民間の警備業の業務の中にもいわゆるボディーガードとしての仕事が含まれておりますが、私ども警察みずからの責務としまして、今後も県民が身の危険を感じるような事案に対し、その方の立場に立った相談受理に努めますとともに、迅速、的確な対応により、県民の皆様の生活の安全確保、そして犯罪のないまちづくりに向けて努力してまいる所存でございます。


◯副議長(上村忠史君)36番稲田議員


◯36番(稲田寿久君)ちょっと順序が逆になりますけれども、教育委員会をちょっと置いておいて、人権条例のほうからやりたいと思います。
 知事、今凍結状態になっておる条例ですね。庁内の検討会議という、何だかよくわけのわからないような会議があって、私も総務警察の常任委員で総務警察でよく安田課長とやり合うのですが、その趣旨が私よく理解ができないのです。ただ、流れとしては、少しずつ何か子供の人権だ、差別発言だという、そういうような、要するに弁護士を中心とする見直し検討委員会のいわゆる見直しの提言に基づいて、どうもそれに沿うた形で庁内の検討会をやっておられるようなのです。それはそれで結構なことなのですけれども、私は、そもそもの弁護士を中心として構成をされた見直し検討委員会は、今凍結になっておる条例が、果たして本当にそれでやれるのかどうかということの判断をゆだねたはずなのですよね。それに対する幾つかの理由づけがあった。そして、それからさらに一つの示唆として、3つの条例にされたらどうなのですかという提言になっておるのですよ、全体の流れが。見直し検討委員会の文章を読んでみますと。
 その3つの条例は、示唆的にいわゆる見直し検討委員会が提言をしたことであって、それが今本論になって、そこの部分を一生懸命今度は庁内の見直し検討会議というのがやっておるということが、どうも順序が逆のような気がするわけです。今、凍結をされておる条例をどうするのか。これを廃止条例を出して廃止をして、しかる後に改めて3つの単行法的な条例を制定するというのであれば筋立てがわかるのですが、凍結したまま、どうするのかもわからない状態で今日まで来ている。でも、一方、庁内のほうではもう具体的に、そういう3つの条例をつくるのだという話も進んでいるわけですね。
 1つ例を挙げると、子供の人権だって、大人の人権の定義が難しかったように、子供の人権の定義だって難しいのですよ。だから、そんなものを、またそんなところで議論するということ自体が私はおかしいような気がするわけです。
 ですから、ともかくも今ある条例をどうするのか。もうさんざんに私もこの議場で議論をしてきました。皆さんも議論があった。その中で、欠陥だらけの、言ってみればずたずたになった条例なわけですから、もうそんなものをたなざらしにしないで、武士の情けという言葉もあるわけですから、もし知事が、一応議会でそれを議決したのだから、議会の尊厳があるとか、あるいは何となく議員発議になっているのだから議員で廃止条例を出されたらどうですかという、そういう気遣いで、もし今のままの凍結の状態にしておられるのであれば、そういう気遣いはもう要らないと思いますよ。ですから、廃止条例を出されても構わないと思います。もし知事が廃止条例を出さないということであれば、私、議員の皆さん方を説得をして、廃止条例を議員発議で出しても構わないと思います。そこの返事が、聞かないとわかりませんから、その答弁をまず聞きたいというように思っております。
 それで、そこの部分を今、いわゆる人権局長には見直し検討委員会で何をやっているのだという話を聞いておったのですが、ちょっと論旨がずれていましたので、それはもう一回、書面で結構ですから出していただきたいと思います。それをまず1点、知事に聞きたいと思います。
 医師確保については、全く知事と同じ考えでしたから、私も安心をしました。ただ、医師局をつくるについて、ドクターバンクを敷衍したような形の医師局であれば、同じ結果だと思います。医師局というのは、やっぱり県の一つの大きな組織の中に組み込まれていくわけですから、医師局とドクターバンクは違うという認識のもとに検討をお願いしたいというように思っております。
 それと、もう1つは、勉強会で私は医療政策課ですか医務課ですか、執行部の方を呼んで聞いたのですけれども、県に本当にこの医師不足に対する深刻な思いがあるのかどうか、私は非常に疑問に思いました。それは、確かに他の都道府県に比べてみれば、全国から6位ぐらいですか、10万人当たりの医師の数が。ですから、まあまあいいかぐらいな感じでもし医療政策課がやっておられるとしたら、とんでもない間違いだと思いますよ。大口課長は新聞の討論会でいろいろな理想論をたくさん述べておられましたけれども、医療政策課はこの医師不足についての深刻さ、取り組む真摯な態度というのが見られない。それについて知事の所見を求めます。
 新型インフルエンザ。これは何点か指摘をいたしましたので、知事、その指摘は真摯にまた受けとめていただいて、それなりのものをつくっていただきたい。ですが、いわゆる新型インフルエンザマニュアルの作成者なのか主管課なのかがよくわからないのですが、福祉保健部になっているわけですよね。あの厚いやつです。全部読むと、あのマニュアル、これぐらいあるのです。あれは福祉保健部になっていますよ。さっきも言いましたように、アメリカは、やっぱりこの新型のインフルエンザについては防災的な取り扱いをしております。ですから、その部分、ぜひ訂正をお願いしたいなと思います。
 と同時に1点だけ、この新型インフルエンザ防御のこのマニュアルの中に保健所というのがあるのですよ。保健所の姿が見えないのですよ、今の県の組織からすると。それはどういうことかといいますと、要するに保健所というものが解体をされた、あれはたしか保健政策法か何かですよ、今は。昔は保健所法だったのですね。今は保健政策法か保健何とか法なのです。その法律に基づいて、結局保健所が有名無実のようになっている。中から仕事がどんどんどんどん抜かれて、一部は生活環境のほうに、一部は福祉保健のほうに。ですけれども、それぞれの部署に属しておるものが一緒になって観念的な保健所というものはあるのですよ。県からいただいたこの資料にもあります。18年4月に実施した生活環境局の状況ということで、こういう資料を県からいただいた。これに点線で囲ってあって、いわゆる保健所となっているわけです。観念的な保健所はあるのですよ。ですけれども実在としての保健所はない。その指摘をしたらば、いや、おかしくなった、体の調子が悪くなった人は総合事務所に来てください、総合事務所に行けば、それからどこかに持っていくということはやりますよという話だったのですよ。本当にインフルエンザになって体の調子が悪い人が総合事務所に行くという、一般市民の考え方に立って、そう思うでしょうか。保健所に行こうと思っても保健所がないのですよ、実態は。観念的にはありますよ。そういう実情があるのです。これは組織改編でこういうぐあいになりました。その点について、知事、どういうお考えを持っているのか所見を伺います。
 原油高騰、これは商工労働部長、いろいろ調べられたと言われますよ。ですけれども、新聞にはやっぱり使い勝手が悪いと言っているわけですよ。9月21日の日本海新聞ですよ。使えない。国を主に言っているわけです。国の政策に乗っかっているわけですから、県も。使い勝手が悪い。だから、私が本当に漁業者や農業者や商工業者に話を聞かれましたか、どこまで実情調査をされましたか、その上で国の原油高騰対策に対して県が乗っておるわけですから、その政策の一部を県の仕事としているわけですから、そういうぐあいにされましたかということを重ねて基本質問で聞いたのはそういうことなのですよ。実態の調査がなされていないのではないですか。使い勝手が悪いですよ。自己負担ということもあったりして、そのうっぷんもあるのだろうとは思うのですけれども、そういうことを私は現実に漁協から聞いております。ですから、そこの部分、もう一回、どういう姿勢で取り組みたいのかということを聞きたいと思います。
 もう1点は、やっぱり、さっき申し上げましたように、石油はあらゆる産業の基幹エネルギーですよ。このまま本当に長く長く原油の高騰が続けば、対症療法的なことではだめで、本当に原因療法、長期的な展望に立った施策というものを考えていかなければならないはずになってくると思うのです。今だったら一過性だと思って一過性の対応しか打っていないわけですから。だけれども長期的になったときにどうするのだということを一応やっぱり見通しを考えておく必要もありますが、どういうぐあいに知事思われるのでしょうか。
 もう1点。こういうことがありますと、私は困っておられる人についてはもう本当に精いっぱいの手を差し伸べなければならないという前提で申し上げておるのですが、中には便乗する人があるのですよ。風が吹けばおけ屋がもうかるという論理があるわけですが、こういうことが起こると、どんどんどんどん、その条件がずっと連鎖をしていって、風が吹いた、だから、この辺でおけ屋がもうかるという、こういう論理になるとよくないわけですよね。県費にも限りがある、県財政にも限りがある。だから、そこのところ、今回の原油の高騰に対して、どれだけの相関関係、因果関係があるのかということをもっと明確にきちんと判断をして、それから県の対策を打つべきだと思いますが、知事の所見を伺いたいと思います。
 突発ゲリラですが、これは、ぜひPRをお願いしますよ。私、ここに持ってきましたけれども、これはパソコンで手に入れました。防災システム研究所、防災アドバイザー山村武彦さんの対応マニュアルです。これパソコンで打ったら出てきますから、ぜひ見てください。これは大変わかりやすくてPRとしていいです。ですから、こういうものをやっぱり活用するということをぜひ考えてもらいたいというように思います。
 あわせて、県にいわゆる土木の防災ボランティアやあるいは農村災害復旧専門技術者、これは済んでからなのですよね、部長。済んでから対応する人なのですが、でも、やっぱりこういうボランティアの人たちがおられる、そしてノウハウを持っておられるとなれば、こういう人たちをやっぱり、特に農村の災害復旧の場合には災害が起こってしまってから来ていただくわけですけれども、そうではなくて、でも災害そのものについてのノウハウを持っておられるわけですから、事が起こる前にもこういう方々にもお願いを願って、一つ局地的な豪雨に対して手を打つ、予防をするという対策を講じる必要があると思いますが、所見を伺いたいと思います。
 親水公園については、私たちが子供のころは河川敷で遊んではならないと言われておったのですよ。ですけれども、いつとはなしに、水に親しむという大きな目的もあったりして河川敷で遊ぶようになった。で、こういうことが起こるわけですから、これはこれで大変厄介だと思います。私もどうしたら本当にいいのかなと思って、この原稿を書きながら悩んでみたのですけれども、やはり申し込みがあって、そこで野球でもする、サッカーでもするということになったときには、何か無線でも持っているような監視員でもちょっとボランティアで来てもらうとかなんとかして、どこか奥のほうで局地的な雨が降ったらすぐ河川敷から引き揚げましょうぐらいな連絡がとれるような体制をとってほしいと思うのですよ。ただ、大雨が降ったときには気をつけましょうぐらいの看板を立てているだけでは手ぬるいという気がいたしますが、どうでしょうか。
 以上の点について答弁をお願いいたします。


◯副議長(上村忠史君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、人権救済条例の見直しについての御質問をいただきました。現在凍結をしているわけだけれども、これを武士の情けということもあるし、廃止してはどうだろうかと、何だったら議会側で廃止の提案をするように考えると、こういう御指摘でございます。
 議員の御指摘の意味はよくわかります。それで、私どもの考えているのは、実は先ほど申し上げたとおりでありまして、やはり効力の停止をする条例が平成18年2月にできました。私はおりませんでしたけれども、そのときの実際の提案された提案理由とか、それから条文だとか、また、そのときの附帯決議も拝見をさせていただきました。条例自体にはこういうように書いてありまして、適切な人権救済の方法をまず検討しなさいと。その検討をして、改正その他の所要の措置を講じる必要があると、そのために一たん停止するという、そういう条例ですよといって、効力を停止する条例を当時の片山知事が出しているわけです。それにこたえるように、議会側では附帯決議がありまして、速やかにそうした適切な救済措置を検討しろと、こういうふうになっています。ですから、私どもとしては、そういうメッセージといいますか当時の取り決めもあるものですから、それについての答えを出さなければならないと誠実に考えているというのが正直なところです。
 検討委員会で確かに御意見が出されました。3本の条例をつくれと、こういう内容だと稲田議員のほうで解釈をされていましたけれども、あれは読めば読むほどすごく難しい報告になっていまして、私は、あれは条例をつくれとまで言っていないと見ています。むしろ条例をつくる必要があるかどうかについても、経費がかかるではないかとか、あるいは本当に具体的妥当な制度ができ上がるかどうか、また、私どもの既存の制度と比べてどうだろうか、他県と比べてどうだろうか、そういう検討をして、最終的には県の判断で結論を出すべきものだ。検討委員会ではとても結論を出しませんと、割り切って言えばそういうふうに書いてあるように読めます。ですから、私ども非常に難しい宿題を負ったような格好になっていまして、向こう側のメッセージ、検討委員会のメッセージに従って、我々としては人権救済の措置に関する検討をする必要があるだろうと思って現在やっているというのが実情であります。
 これが今もって廃止条例を提案していないという理由でありますけれども、議員がおっしゃいましたように、議会側で、この際、この点を整理しようというお考えがあるのであれば、それは議会の権能の問題だと私は理解をさせていただきたいと思います。
 次に、医師局についての重ねてのお尋ねがありました。若干イメージの違いがあるのかもしれません。私は、先ほどの御質問を伺っていて、お医者さんが一たん県の職員として身分を取得されて、それであちこちの病院へとそこから出かけていくと。医師不足解消のためですから県庁にいてもしようがないもので、出かけていって、どこかの病院、どこかの病院と、こういうように渡り歩くときに、我々がつなぎというか、あっせんをしたり、それから例えばせつな的にうちで抱えるような期間があるかもしれない。ただ、職業の自由がありますので、やめて、もっと給料のいい病院が見つかったので、ここでもう一生いるわということになるかもしれない。そういうものかなと思っていました。ですから、医師局という例えば部局をつくって、そこに定数を置いてやるというようなものよりは、一つの制度として、県の職員としての身分を活用しながら行ったり来たり、あっちに行って、こっちに行ってと、こういうようなイメージを持っているものですから、従来のドクターバンクというものを改組していくことでできるのではないかと思ったわけです。多分おっしゃっていることと同じようなことではないかと思うのですけれども、趣旨をよく、適切に理解させていただきまして、実情も伺って検討させていただきたいと思います。
 医師不足に対する切迫感がないという御指摘がありました。私の認識は先ほど申し上げたとおりでありまして、実数として全国6位という以上に、個々の病院にひずみが来ていると。これは鳥取県だけの問題ではないかもしれません。よその県はもっと深刻なのかもしれませんが、鳥取県の県民のことを考えれば解決すべき課題があると、私はこういうふうに理解をいたしております。県庁の中の認識もそういうことで、改めるといいますか、そういう認識で統一するといいますか、徹底をさせていただきたいと思います。
 次に、新型インフルエンザについての御指摘、るるいただいたこと、それはそのとおり受けとめさせていただいて検討をさせていただきたいと思いますが、あわせて保健所の問題が出ました。保健所は現在、地域保健法に基づいて設置をされているというような仕組みになっております。確かに以前とは違いまして、どちらかというと緩やかな制度に改まっているというふうに御理解をいただければいいと思います。
 保健所を、私どもとしては今回の新型インフルエンザ対策の中で重視をいたしておりますのは、そこにはお医者さんというそういう資格を持った人、また看護師の資格を持った保健師がおるわけでありまして、健康上の相談にたえ得る能力があると思います。ただ、想定しておりますのは、新型インフルエンザは大変に感染力が強いものですから、ここでつぶさに、例えば健康診査をやるとかそういう対処をするだけの能力はなかなか難しいと実は思っています。ですから、電話などで御相談をいただくことが基本になって、それで、あそこの病院に真っすぐ行ってくださいというように御紹介するのが一番患者御本人のためにも的確ではないかと思います、その後の治療のこともあるものですから。そういう意味で保健所の活用を考えているところであります。ただ、今おっしゃったように看板がかかっているものですから、保健所に真っすぐ行く人もおられるかもしれません。そうしたら、そのときは、では一時的にどういうような対処をするか。防護服の問題とか、あるいは収容スペースといいますか応接スペースの問題だとか出てくると思いますので、その辺もマニュアルを点検をさせていただきたいと思います。
 次に、原油高騰対策について水産業の皆さんにいまだ満足が行かない、不足があるというお話がございました。私どももそういう声を耳にいたしておりますし、若手の漁業者の方のお話も聞かさせていただきました。それで改めて、例えばインターネットなんかも使って販売対策をやりたいとか、そういういろいろな御意見がございました。今回の補正予算の中に、実はそういうのも入れさせていただいております。また、将来的な燃油対策なんかを考えれば、漁業構造を変えていかなければなりませんけれども、沿岸漁業のビジョンを別途常任委員会のほうで御説明させていただいたと思いますが、そういうこともさせていただいているところです。
 漁業者に対する意見の聴取など、実は頻繁にやって私ども政策のほうに結びつけたつもりではありますが、その状況を水産局長のほうからお話をさせていただきたいと思います。
 次に、今回の原油高騰対策は長期的なものであろうか、長期的なものであるとしたら、そういう取り組みをしなければならないのではないかという御指摘でございます。
 私は2つあると思います。1つは長期的なトレンドの話は当然あると思います。新興国における原油需要が高まっています。それから産油国側で思ったように増産ができない、そういう現状があります。こういうことから考えますと、長期的には需給は逼迫傾向が出てくるわけでありまして、いずれ化石燃料の値段は上がってくる可能性は高いというのはトレンドだと思います。
 今回いけないのは、ニューヨークその他で投機筋が走ったことでございまして、つい先般も1バレル90ドルまで下がったのが9月16日でありましたが、9月22日にはまた130ドルまで上がってしまう。現在100ドルから110ドルぐらいになってきておりますけれども、いまだ乱高下をしているわけでありまして、これは実需給以上に投機の問題があると見ざるを得ないと思います。
 そういう意味で、短期的には、その投機的な原油の動きがあったときに、それに耐えしのぐような例えば資金面でのバックアップとか、それから省エネのいろいろな動きをやることのバックアップとか、そういう短期的な対策は片方で必要だと思います。あともう1つは、長期的にエコ産業革命とでも言うべきものをこの日本から、鳥取県から起こして産業構造の足腰を強くすること、これが本当だろうと思います。
 その意味でプロジェクト的にやる必要があるお話もありまして、農林水産部でも今農林水産関係でそうしたプロジェクトを立ち上げておりますけれども、そのほかの分野でも、議員の御指摘を踏まえて長期的な燃料対策としての産業の足腰づくりを話し合っていきたいと思います。
 次に、原油高対策について、どういうような因果関係を見て、どこまでの支援をするというふうに考えるべきなのかということでございます。
 今回の施策づくりの詳細については商工労働部長のほうから申し上げたいと思いますが、1つには直接影響があったところ、原油高で大変なコスト高に見舞われるのは業種的にはあります。燃料コストの依存が大きいところ。それから、あと直接の燃料高ではないのですが、車に乗るのが嫌になったから観光客が減るとか、そうした意味で、またこれも看過できないものがあったりする。そういう中で、影響力が非常に高いものであって、国のやるべきもの以外のところを我々のほうで対策としてつくるという考え方でやってまいりました。
 次に、防災関係での御質問がございました。防災関係でPRが必要。山村武彦先生のゲリラ豪雨に対するホームページがあるのですが、これが非常に役に立つのではないか、こういうことをPRで生かすべきではないかという御指摘でございます。
 本年も例えば7月29日にも結構な雨が降りまして、岩美町の宇治では合計で118ミリ降ったとか、それから酒津のほうでは100ミリ時間雨量があったとか、そういう日がありました。このときは床下浸水もございましたし、それから網代から田後に向けての県道を閉鎖せざるを得ない災害も起きました。
 こういうように、鳥取県も毎年のようにこういうゲリラ豪雨に見舞われて災害が発生をいたしております。ですから、そのためのPRをやる必要があるということは御指摘のとおりでございまして、私も山村さんのホームページを見させていただきました、事前にいただいたものですから。非常におもしろいといいますか興味深い話がいろいろございました。例えば、上流からごみや葉っぱやらが流れてきたら上流で増水をしていると。そういうときは川から逃げなさいとか、こういう、よくわかりやすい、しかし目からうろこみたいな話が結構ございます。例えば、何十センチか増水してきたら扉はあかなくなるとか、その前に逃げなければいけないとか、そういうのがいろいろございまして参考になると思いますので、山村先生とも何だったら連絡をとらさせていただいて、そうした情報も県のPRの中で使わさせていただくようにいたしたいと思います。
 次に、土木防災ボランティアの活用でございますが、これは県職のOB114名おられまして、組織をいたしております。やっぱり同じように農業土木関係のボランティアがあったり、砂防関係のボランティアがあったりします。砂防関係も、これは県職員OBが中心ですが、鳥取県西部地震のときに手伝っていただいたことがあります。そういう経験もございますので、今のゲリラ豪雨の状況なんかもありますから、こうした人材も今御指摘のような災害にも対応していただけないだろうか、関係先と調整させていただきたいと思います。
 川で遊んではいけないと昔言われていたけれども、今は親水公園になった。看板だけでは足りないのではないかということでございます。看板だけで済まそうと思ってはおりません。詳細はまた県土整備部長からお答えを申し上げたいと思いますが、もともと監視モニターがあるようなところもございますし、既存のもの、あるいは市町村と一緒になってやっていくもの、そういうものを分類して今対策をつくったところでございまして、9月補正の中でじっくり審議をしていただければと思います。


◯副議長(上村忠史君)補足答弁。
 門前商工労働部長


◯商工労働部長(門前浩司君)今回の原油価格高騰対策に当たりまして、対象をどうとらえたかということに対しまして補足の答弁をさせていただきたいと思います。
 先ほど申し上げましたとおり、今回の原油価格高騰対策を講じさせていただくに当たりまして、現場の声や御意見というものを十分聞かさせていただきました。そうした中で、今回対象とさせていただきましたのは、先ほど知事からもございましたけれども、燃油高騰の直接的な影響の度合いが強く、緊急的な対応が必要と判断したものをまず対象とさせていただいたところでございますけれども、具体的には事業活動に占める燃料費のウエートが高いもの、また燃油費の価格転嫁が困難なものとして、今般、農業、漁業、林業などを新たに追加をして対策を講じさせていただいておりますし、5月補正では運輸業について対策を講じさせていただいているところでございます。
 ただ、他方、直接的な影響は大きくないというものの、そういった原油価格高騰に伴う原材料の高騰、また消費行動の抑制、こういったことで間接的な影響を受けている例えば小規模な商業者でありますとか、こういった方もいらっしゃるわけでございまして、こういった方を対象にした支援も今回加えさせていただいたところでございます。
 県の経済は、これまでも厳しい状態が続いておりますし、これに加えて今回の原油高騰ということで、大変な状況が出ているというように私どもも認識をしておりますので、できるだけ幅広に目配りをしながら、必要な対策については講じるという考え方のもと、今回提案をさせていただいた次第でございます。


◯副議長(上村忠史君)谷口県土整備部長


◯県土整備部長(谷口真澄君)親水公園の監視員等についての補足説明をさせていただきます。
 24カ所親水公園の危険箇所というのを先ほどお答えしたのですが、仮にその24カ所すべてに監視員を置くということになれば大変労力が要るのではないかということで、その中においても特に危険な箇所、こういうところには市町村ともよく連携をしまして降雨時のパトロールを強化する。それから連絡体制を整えていくということで、水難事故につながらないような体制をしっかりやっていきたい。なおかつ、大雨の洪水注意報それから警報等が発令時には、やはり直接現地に行って注意を促していきたいというようなことも考えています。先ほど議員がお話しになりましたように、ボランティアの活用ということも考えていきたいなというふうに思っています。
 最終的には、先ほどの9月補正の話でやっておりますときにしましたが、やはり上流側の雨量とか気象の情報が、これが連動して自動的に避難を促すような、そういうようなサイレンとか警報システム、こういうようなものをやはり考えて、即そういうものに対応できる、皆さんが逃げていただけるようなそういうもののシステムというものも考えてみたいところでございます。


◯副議長(上村忠史君)次に、安住水産振興局長


◯水産振興局長(安住正治君)水産業の燃油支援につきまして補足答弁をいたします。先ほど、この燃油実証事業等は使い勝手が悪いと、よく意見を聞いてつくったかというお尋ねだったと思います。
 私ども、昨年、19年度補正予算で国のほうが102億の基金事業をつくりまして、これも受けまして県は直ちに漁協さんと連携とりまして、この制度の説明会、あるいは漁協さん、漁業者、市町村の皆さんと意見交換をかなり回数、5回ぐらいしましたけれども、こういうことを行いまして、皆さんのいろいろな要望をお聞きしました。その中では、燃油の直接補助とか、おっしゃるように使い勝手が悪いとかいうような御意見もございました。さらにはイカの漁場探索をしてほしいとかというような声を聞きまして、県のほうも5月で補正をお願いしたところでございます。さらに、このたび7月28日に国の第2弾としての新たな燃油対策が出まして、これも出たら直ちに、周知を図るために制度の説明会を行いました。このたびは既に沿岸漁業の振興ビジョンの策定を考えておったものですから、いろいろな形で意見交換をしておったものですから、こういうような中身も踏まえて、このたびの補正予算としてお願いしておりました。それから、使いにくいということをお聞きしておったものですから、知事のほうから国のほうに弾力的な制度の運用を要望していただきました。その結果、5人以上でグループを組まなければいけないというような要件はございましたけれども、このたびのものは3人でも認めるというようなこともありまして、かなり弾力的な運用ができることになりました。このおかげで今現在、省燃油実証事業につきましては、既に17グループ300隻が申請を終えております。あと2グループ100隻ぐらいも今予定しておるところでございまして、残り2グループにつきましても今申請を検討中というぐあいに伺っております。
 今後も県といたしましても、この制度の周知、あるいは県の措置しました支援事業とあわせまして、さらに周知をしていって、事業の円滑な実施ができるよう、これからの支援をしてまいりたいと考えております。


◯副議長(上村忠史君)暫時休憩いたします。
 再開は10分後、3時35分としたいと思います。
       午後3時25分休憩
   ────────────────
       午後3時36分再開


◯議長(鉄永幸紀君)再開いたします。
 36番稲田議員


◯36番(稲田寿久君)そうすると1点だけ。知事、先ほどの人権条例の答弁ですが、いわゆる庁内の検討会議が子供の人権あるいは差別発言、公権力の人権侵害と3本いろいろ研究しておられるわけですが、それは、今伺った知事の答弁からすると、私もそのことについてはずっと常任委員会で余計なことではないかということを言ってきておったのですが、これは人権推進課が余計なことをやっているということなのでしょうか。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)検討委員会で幾つかの検討のテーマが示されたと私は理解しています。それが子供の人権の問題、それから諸種の人権の問題、公務員の人権の問題、あと相談のことなんかも触れているのですが、大きく言って3つのテーマを示されたと。条例化するについて、こういうことは検討対象ではないかということだったと思います。それについて、その条例を制定する要否も検討しなければいけませんし、では、つくるのだったらばどういう内容かということも検討しなければならない。その検討委員会のほうでは論点が示されただけでして、こういう検討の論点がありますねというのが正直なところだと思います。ですから、それを丹念に、さっきの説明ですと他県の状況だとかそういうのを勉強したり、本県における制度を押さえたり、そういう検討を今やっているということでありまして、その条例制定を目的としたというよりも、そういった意味での、雑駁な大きな意味での検討だと思います。それは検討委員会から与えられたボールに対する答えを県として出さなければいけないという使命感でやっているわけでありまして、それについて必要な検討ではないかと私は思います。


◯議長(鉄永幸紀君)36番稲田議員


◯36番(稲田寿久君)わかりました。私は、ですから示唆的にということを申し上げて、現実に見直し検討委員会も示唆的にというような、示唆をするというような、そういうニュアンスであれは書かれているのだろうなと思って、私も気になったものですから、知事が読まれた文章と同じ文章は読んでみました。どういうことなのかなということを。
 一応、そういうものをつくろうということではなくて、検討をしておるという認識でおきたいと思います。わかりました。
 それでは、教育委員長にこれから質問をいたしたいと思います。
 まず、脆弱な教師像に憂うということで基本質問をお渡しをしたわけであります。その中で、私がずっと基本質問の中で申し述べてきたわけでありますが、いささか語調のきつい部分もあるかもわかりません。ですが、余りにもこの福利室のこの文書ですよ、これですね。見られたと思いますが、私これを読ませていただいて、何ということなのだろうなという驚きが実はありました。そして、怒りすらも覚えたぐらいなのですね。
 それは、この中に出てくるのは対人関係であるとか業務関係だとか家庭関係だとか、家庭で夫婦げんかしたから、翌日は腹が痛いのか、風邪を引いたのか、頭が痛いのかわからないけれども休むというような事例があるわけですね、この中に載っているわけですよ。こういうようなことでは、我々人間社会は、教育界もひっくるめてストレスの連続ですよ。これは教育界に始まったことだけではないはずなのですね。そのストレスにどうやって我々は立ち向かっていき、そのストレスを克服していくのか。そういうものが一般の会社や一般の企業では、こんなものはありませんよ。学校の先生だから、子供の教育をするから、だからそういったケアをするのだということでこういうものが出ているのだろうなぐらいなことは私も理解ができるわけです。一般の企業であれば、こんなので風邪だ、腹痛だ、子供みたいな言いわけなのですね、これが。子供がよく腹が痛くて休みますよ。そういう先生は福利室に行かないでお医者さんに行ったほうがいいですよ。前の日に悪いものを食べたのか、二日酔いだったのか、それで頭が痛いのか、ちょっと遅くまでおったから翌日風邪ぎみで頭が痛いのか、そういうことがこの中からは出てきておるわけでして、子供のような、本当に子供が家庭で母親に甘えるような、そういうことまで教師にはケアをしなければならないのかな、そこまでの経費を使って、県費を使ってケアをしなければ、ちゃんとした教員が育っていかないのかなということを私は思うわけです。
 本当に何といいますか、ガラス細工のような先生ですよ。ちょっと何かあると、ごぞごぞと壊れてしまうような、そういう先生では、本当に我々、次の日本や鳥取県を担う子供の教育なんていうのを任せてはおけませんよ、はっきり言って。むしろ、そうではなくて、たくましく強靭な精神を持った教職員ぐらいな感じで、もっともっと教職に携わる人はストレスに強くならないとだめですよ、こんなことでは。そして、議員の皆さんも見られたらいいと思うのですよ。嘆かわしい部分があるのですよ。ですから、そういう部分でもっと、何というのか、親の愛情には悲哀と慈愛とあるわけですが、私がその愛について説く必要もないのですが、悲哀と慈愛があって、悲哀は母親の愛、慈愛は父親の愛、もっと慈愛を持った目で、いわゆる冊子をつくるならつくらないと、お母さんの愛ももちろん大事なのだけれども、ガラス細工のようになってしまうということを私は非常に憂えておる者の一人です。こういうか細い、か弱い精神よりも、もっと荒ぶる魂という言葉があるぐらいなのですね。荒ぶる魂ぐらいのものを持って教員が子供たちに対していく、それぐらいの心構えがないと、これからの教育は成り立っていかないように思いますが、教育委員長の重ねての所見を求めます。


◯議長(鉄永幸紀君)山田教育委員会委員長


◯教育委員会委員長(山田修平君)先ほどもお話ししましたように、教員というのは物すごくたくさんいます。その中でやっぱり心に病があるとか、あるいは心が傷つくというのはやっぱりあるだろう。それは、どの世界でもたくさんあります。とりわけ、今学校という現場というのはいろいろな意味でストレスがたまるという、そういうところがたくさんある。そういうものに対して一生懸命ケアをするとか予防するということは、やっぱり大切なことではないでしょうか。それから、確かにたくましいというのは大切な価値観ですけれども、私は一方で繊細であるということも大切な価値観だし、しなやかであるということも大切。そういうさまざまな教員がいて初めて子供たちのいい教育ができると思っていますので、みんなが荒ぶる魂だけでは、なかなかいけないと、こう思っています。
 やっぱり多様な教員がいる、それをしっかり把握しながら、でも、ほとんどは、大多数は先ほど言っているように、みんな伸びやかにやっている。でも、病気のあるのも事実だと。そういう病気に対してきめ細かく対応するというのは、あるいは母の愛、場合によっては父の愛、両方とも必要ではないのでしょうか、そう思います。


◯議長(鉄永幸紀君)36番稲田議員


◯36番(稲田寿久君)委員長、私はそういう人たちをほうっておけと言っているわけではないのですよ。いますよ、一般の企業にも。そういう形で大変弱い精神を持った人もいるのですよ。しかし、一般の企業でこんなものをつくるのでしょうか。ここまでやるのでしょうか。それは教員という世界の甘えですよ。一般の企業の中では本当に血を流してみんな闘っているわけですよ。教員だけが特別に、こんな心身ともに元気あふるる云々というような、こういうものを持って企業が対応するのでしょうか。そこに教員としての厳しさがないから、そういう指導をする教育委員会の姿勢がないからこういう事態になるわけですよ。そこの反省をぜひ教育委員長としてお願いしたいと思います。どうでしょうか。


◯議長(鉄永幸紀君)山田教育委員会委員長


◯教育委員会委員長(山田修平君)一般の企業も幾らでもつくっているのではないでしょうか。当たり前のことだと思います。今、そういうものにどう対応するかというのは社会として今問われているのだと思います。教育委員会だけが特別だとは全然思っていません。必要なことだと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)36番稲田議員


◯36番(稲田寿久君)もうこれ以上やめますが、今、教育委員長が言っておられるのは、私、その資料を持っていますよ。それは、こういうものではないのですよ。これなのですよ、労働安全のこれなのですよ。これは、法律で義務づけられているからつくっているだけのことなのですよ。そんな実態を調査しない意見を言ってはだめです。本当に実態調査してみてくださいよ。ほかの企業が本当に、中小企業がそういうことをやっているかということですよ。調べてみてください。私調べたのですから。
 次に、学力調査と情報公開について聞きます。
 私は前回の議場で教育委員長にしっかりとエールを送ったつもりなのですよ。積極的な教育委員会にしましょうということでエールを送りました。そしてコンプライアンス、法令遵守ということについても、ぜひそういうものを取り入れてやってくださいということを申し上げたのですが、結果的に、この臨時教育委員会、それから、それ以前の保護者ですとか市の教育委員会の方々、校長先生、保護者、そういった方々との話の中で、ずっと議事録をつぶさに読んでみると、そういうものは1行も出てきませんよ。私は、この一番の根本にあるのはどういうことかというと、先ほどから話がちらちらと出ておるわけですが、公表、非公表、ここの部分と、開示、非開示、この大きな行政上の言葉でもありますし法律の用語でもあるのですが、この2つの概念が混同して使われている。混同してとらえられておるわけです。公表、非公表に対しては、教育的な配慮、もろもろの配慮をそこに入れて公表するかしないかということは教育委員会や文科省が判断をすることができるのでありましょう。ですけれども開示、非開示、不開示とも言うわけで、ここでは非開示と使っているわけですが、開示、非開示については、これは条例に従って条例を解釈をして、国では法律を解釈をして開示、非開示という結論が導き出されてくるわけです。そこのところを混同してずっと議論をしてこられるから、おかしな議論になってくるということなのですよ。公表するのか、これを公表しないのかという論であれば、序列化の問題ですとか、子供の特定化の問題ですとか、もろもろの議論というのはそこで大いになさったら結構です。教育上の配慮も大いになさったら結構です。ですけれども開示、非開示、するのか、しないのか、これは現実に請求が出ているわけですね。ですから、その部分で概念の取り違えがあるということを私は思っておるわけです。
 まず、これからの議論の冒頭に、そこの部分、どういうぐあいに教育委員長はお考えになるかお聞きします。


◯議長(鉄永幸紀君)山田教育委員会委員長


◯教育委員会委員長(山田修平君)きちっと整理をしているつもりです。それで、今度の9条2項のところを全部非開示にできる場合という条項が並んでいるという、その条例に従って我々は判断したと、このように思っています。
 公開と非開示は当然別々ですけれども、ここまで言う必要はないかもわかりませんけれども、今回の場合、開示というのが結果として公開と同じ効果になるということも当然予想はされる。ただ、そのことはちょっと置いておいて、9条の2項に従って判断をしたと、こう思っています。


◯議長(鉄永幸紀君)36番稲田議員


◯36番(稲田寿久君)そこで、議論をわかりやすくするために皆さんのお手元に、私ゆうべ実はつくったのですが、わかりやすく説明をしました。いささか失礼な言葉も書いておるかもわかりませんけれども、今回の議論で教育委員長、文科省、知事、開示請求者、情報公開審議会、この5つの当事者があるわけです。教育委員長、それで文科省は、この資料を読んでみますと、「学力・学習状況調査の実施について」というので文科省の317号、平成18年のこれですよ、これ。実に国はずるいのですよ、ずるい表現の仕方をしているわけですね。ですけれども、最後に書いてある部分については、それぞれ情報公開条例に基づく同様の規定を根拠として適切に対応する必要があると言っているわけです。その前段には不開示情報として取り扱うこととするというようなあいまいな解釈になっておる。これは授権が非常にあいまいなのですよ。ですから、文科省のこの通達は、それほどの意味を持たないと思っていいですよ、これは。いや、持たなくていいのですよ、授権があいまいなのですから。明らかに授権されておるのであれば意味を持つのですよ。ところが授権があいまいなのだから、これはそれほどの意味を持たないと私は思っています。そして、鳥取県がその情報を受け取ったわけですから、それは鳥取県の情報として鳥取県が持っておる情報公開条例に照らして、それを開示するのか非開示にするのかという判断を下していくということなのですよね。
 知事には後で話しますが、教育委員会の存廃論とか、それからいわゆる教育支援費の問題、これは知事、やっぱりちょっと勇み足なのです。だから、これにひっかけて言う必要はないことで、いずれも昔から問題があることで、今さらその教育委員会のいわゆる公選制などというナンセンスなことを言う人は多分一人もいないと思いますけれども、教育委員会をどうするのだ。もっと知的な、いわゆる専門的な諮問機関にするかとかもろもろの話があるわけですが、後でしますけれども、そういったことで本気でこれは論判をしなければならない問題であって、今、開示、非開示ということが大きな問題となっているときに、これにひっかけてその話をするというのは論点がぼけてきますし、そのことによって、ああ、開示しなければ教育支援費がもらえないのではないのかどうかというような、圧力だみたいなことが下から上がってくることは当然想定されることなのですから、だからそれは論を別にして別な時期に言うべきであった。それで勇み足というぐあいに書いたのですよ。
 開示請求者については、もう基本質問で言いました。私は、きょう、この席上で教育委員長に非開示の撤回をするのかしないのかということを最後の結論で問うつもりであります。ですけれども、議論の過程がありますけれども、その結論の出し方の方法としては2点あるわけでして、あくまでも撤回をしてもらえるのかという論、ここの論をしないと何のためにこの議場で論をしているかわからないのですよね。ですから撤回をするのですかということを後で聞きます。
 もう1つは、開示請求者については、やっぱりこれは法の手続にのっとって司法の場で結論を出すということまでやらないと、開示請求をせっかくされたわけだから、その一貫性がないように思っております。
 情報公開審議会も、ここも一つ、委員長、あなたの論を、それから教育委員会の論をあやふやにしている、惑わせている部分は蛇足がついておるのですよ、この文言を見ますと。条例に照らして、これは開示しなければならないのだという結論でありながら、その一番最後の段で9条の2の7号ですね、要するに鳥取県内の学テの問題を、これだと子供たちの特定化につながる、つながらないよということだ。これは情報公開審議会の余計なことなのですね、蛇足がついている。ここにも惑わされてはいけないということですよ。結論は、その情報公開審議会が、あの蛇足がついている上の部分だけが一つの意味を持つということなのです。それで、そういうもろもろのことに惑わされて議論をされておる風が今までの議事録の中から読み取れるのです。
 私がお話ししますのは、教育もやっぱり政治なのですよ。教育も政治であります。政治というのは科学ですよ、これは社会科学なのですよ。科学には自然科学と社会科学とあるわけですが、社会科学です。だから、科学とは何ぞやということになると、そこでは実証的で弁証法ですよ。まさに弁じ論じ合って証拠をはっきり出してやらないといけない弁証法であるにもかかわらず、教育委員会の臨時教育委員会や、そのほかいろいろ会合をなさっているところでは、情緒論に終始しているわけです。子供がかわいそうだとか、ああ子供がどうだとか、序列化がどうだとかというような話になっているわけですけれども、弁証法的にいくと、まさに序列化とか子供の特定化というのは副産物なのですね。そうではなくて、ここのところで出てくるように、いわゆる事務事業の支障ということが出てくるでしょう。さっき委員長もおっしゃいましたよね。事務事業の支障というのは現実にその調査が行われなくなるということですよ。ストライキが起こるとか、全員がもうその調査をボイコットする、そういうことが私がさっき言った3つのテストに当たるか、それが急迫不正の侵害になっておるのかと問うているわけです。急迫不正の侵害になっていないでしょう。みんな、らしいとか、ああ、そうだとか、ああ、こういうぐあいになるとかという推定、伝聞なのですよ。推定、伝聞、仮定の話に終始している。
 辛うじて前の新聞を見てみますと、その序列化につながったとか、英語の先生がどこか飛ばされたとか飛ばされないとかというような話も新聞の切り抜きで私は見ました。本当にそうであるのか、そして校長先生も序列化がつながっているということをおっしゃっておる。そうであるならば、どこの学校が、どこの地域がそういうぐあいになっているのかということを披瀝をしていただきたいと思うのです。どうでしょうか。


◯議長(鉄永幸紀君)山田教育委員会委員長


◯教育委員会委員長(山田修平君)繰り返しになって申しわけないのですけれども、何度も言いますように、今回の結論は、その2項の6号に基づいて行っていますと。それに当たっては、やっぱり市町村の教育委員会、学校というのが非開示を前提に行ったというふうに受けとめた調査であり、そして来年以降開示をするということになれば、不参加という可能性というのが幾つかの調査でもう出てきているという、そこに目をつけて結論を出しているということです。
 それで、今おっしゃった、例えば序列化、特定化というのは非常に情緒的でというお話ですけれども、いろいろな意見に関して言えば、例えば市町村、あるいは県民の方、非開示論であれ開示論であれ、いろいろな意見があって、非常に論理的なもの、実証的なもの、あるいはおっしゃるように感情的なもの、いろいろあると思います。それは、このことに関せずに、ほかの場合でもいろいろな場合には、それは当たり前にあることだと。ただ、そういう中で我々は調査をし、それから自分たちできちっとした目を持ちながら、これは開示をしたら事務に支障がある、その中身としてこういうようなことがあるというのをきちっと積み上げた結果としてこのような結論を出したと、こう思っています。


◯議長(鉄永幸紀君)36番稲田議員


◯36番(稲田寿久君)そこが教育委員長、仮定と伝聞と推定に成り立っている話なのですよ。不参加のおそれがある、おそれというのは先ほども申し上げましたように、3つのテストにかなって限定的に解釈をしなければならないのですよ。おそれというのは非常に漠然とした概念なのですね。そうすると、急迫不正の侵害や明確性や、そしてLRA、他にとる手段がなかったのかということです。そういうものが出てくるのであれば、LRAに照らしてみれば、そこを乗り越える、それを乗り越える、アウフヘーベンするということだってあるのでしょう。そういうことが教育委員の方々にそういう概念がないのですよ。ただ、出てくるおそれがある、どうもそうらしい、こうらしいという議論をずっとしてきておられるから、それは違うのではないのですか、弁証法的にその部分をちゃんと話ができておるのですかと。議事録を読んでみるとできていないのですよ、はっきり言って。そこの部分を教育委員長がやっぱり詰めていかないと、それが法令遵守、コンプライアンスということなのではないのでしょうか。


◯議長(鉄永幸紀君)山田教育委員会委員長


◯教育委員会委員長(山田修平君)繰り返しばかりになると思うのですけれども、やっぱり、そういう事実を積み上げて、先ほどから言っている結論を出していると私は思っていますということです。
 それで、おそれとか伝聞とかというようなお話が非常に多いのですけれども、例えば子供たちのことは起こってしまってからでは遅いのです。そこのことはしっかり押さえておかないといけないと思います。
 では、事実はあったのかないのかというお話ですけれども、基礎学力テストのときにないことを願っていたのですけれども、幾つか事例は報告はされています。それから、市町村教育委員会にアンケートをとったときに、もし開示になれば、この後、参加しないということを前提に検討するという答えは幾つか返ってきています。


◯議長(鉄永幸紀君)36番稲田議員


◯36番(稲田寿久君)だから、そういうおそれがあるのであれば、おそれというよりも、むしろそういう事実があるのなら、事実を提示をしてくださいよ、どういうところがそうなのか。そして、むしろそういうものが出てきたのであれば、教育委員長、教育委員会として出かけていって、さっきアウフヘーベンと言ったけれども、それを乗り越えるように、そこの部分を違うのだと、本当にこれは学力の調査をして事実を把握、確認をして、そして今後の教育に役立てるのだということを説得をするのが、そもそも教育委員会の務めではないのですか。そこを置いておいて、ただ単に、ああ、そういう事実があった、ある人がそう言った、こう言った、こう言った。その実際にあるところに私ども出かけていきますから、その学校や地域や市町村を私に教えてくださいよ。私、出かけていって幾らでもそこのところを、教育委員会に成りかわってとは言いませんが、私が出かけていって、なぜ今回この開示が必要なのか、そして序列化とか特定化とか、そういうものにつながらないのだということを説得をすることはできますよ、私。(発言する者あり)いやいや、傲慢な言い方でも何でもないですよ。そうなのですよ。そういうことだと思うのですよ。それぐらいの意気込みを持って、教育委員会が、そういう人の意見を聞くだけではなくて、積極的に働きかけなさい、そのことを私は前回のこの議場で教育委員長にエールを送ったはずなのですよ。どうですか。


◯議長(鉄永幸紀君)山田教育委員会委員長


◯教育委員会委員長(山田修平君)エールはしっかり受けとめております。何度も言うのですけれども、大前提は今回のこの開示、非開示は県のデータの話。県のデータが一律開示されたときのこうした問題点を我々は言っているわけです。県の立場として、各市町村や各学校が、このデータをきちっと使う。そして自分たちの自立性のもとに、それを保有し合って生かしていくということは大いに勧めたいし、支援したいと思っているわけです。そのことは一方で言いながら、現時点で県のデータを一括開示することに対しては今は否定的であると、こういうことです。


◯議長(鉄永幸紀君)36番稲田議員


◯36番(稲田寿久君)そのデータは、今回のこの全国の調査ではなくて、県内の学テ、この前いわゆる県で行われた学力試験について、そのデータはずっとコンピューターで調べていくと出てきますよ。これが依然として、このまま公表されたまま、ずっと出ているわけですよ。そして、これに基づいて、いわゆる左遷になっただとか、教師が批判されるとか、いろいろなことが相次いだというようなことが載っているわけですよ。そうしたら、出てきているこのデータですよね。以前コンピューターに載っているこのデータなのですが、このデータが公表されておって、そういう序列化につながった、あるいは子供の特定化につながった、そういうような事例があったでしょうか。現在まであったでしょうか。ないのでしょう。だれも何も言っていないのでしょう。どう思われますか。


◯議長(鉄永幸紀君)山田教育委員会委員長


◯教育委員会委員長(山田修平君)先ほど言いましたけれども、校長会の中で、そういう事例が幾つか示されたということです。必要であれば、また別なところでお話をさせていただきたいと思いますということです。


◯議長(鉄永幸紀君)36番稲田議員


◯36番(稲田寿久君)いや、それは今回出てきたのですよ。以前にそういうことがあったわけではないのですよ。あったのなら、急迫不正の侵害があるのだから、それは非開示でいいのですよということになるのですよね、論理的な帰結からいって。開示、非開示がいい悪い以前に、非開示になるかもしれない、現実にそういう事例があれば。ない前例があるのに、今回のこの調査において、いや序列化につながるのだ、特定化につながるのだという論をしておられるから、だから、それが仮定であり推定であり伝聞なのですよ。刑法のことを持ち出して恐縮だけれども、伝聞証拠の禁止というのがあるのですよ。人がああ言った、こう言ったということでない、現実の証左に基づいて、証拠に基づいて議論をしなければならないのがこの議場であって、そして教育委員会が行政施設の一つとして弁証法的にちゃんと論理をただしていかなければならないはずではないのでしょうか。


◯議長(鉄永幸紀君)山田教育委員会委員長


◯教育委員会委員長(山田修平君)基礎学力テストのことが今回の聞き取りの中で結果として出たと。全国の調査に関しては、これからのことですから当然何もないわけです。基礎学力テストの、そうした出たことを1つの材料にするというのは当然のことではないでしょうか。


◯議長(鉄永幸紀君)36番稲田議員


◯36番(稲田寿久君)よくわかっていないのだと思いますね。水かけ論のような形になりますので、ここらでやめますけれども、とにかく序列化だ、差別化だ、教師批判だというのはすべからく、これは伝聞、推定、仮定、そういうものに基づいておる論理の展開であるということです。委員長、もう一回議事録を精読をしてみていただきたいと思います。
 そして、基本論に戻るのですけれども、さっき私が基本の質問の中で、基本的人権というのは表現の自由、そこから出てくるそれのコロラリーとしての知る権利というのがなぜ大切なのかというと、憲法上書かれておるこの基本的人権、たくさんあるのですよね。その中で、表現の自由、内心の自由、その他もろもろは、特に一段高い人権なのですよね。ダブルスタンダードになっているわけですよ。教育を受ける権利というのには法律の留保がついているわけですね。ですから、知る権利というのは、これは個人がその物事を知って成長する上にも、政治的な論議をする上にも、絶対必要欠くべからざる住民が住民として生きる権利とでも評せるぐらいの高い基本的人権の一つがこの表現の自由。そして、それからにじみ出てくるところの知る権利、報道の自由なのですね。それがなかったら、我々一般市民は、現在ある県政のあり方、国政のあり方、市政のあり方に対して無知であるということになってしまうのですよ。だから、知る権利というのは最高に認められなければならないダブルスタンダードの上位にある基本的人権であるということをぜひ教育委員長に認識をしていただきたいというように思っております。
 そして、教育委員会もまたその例外ではないわけでして、教育界などという閉鎖的な社会で、子供のためだ、子供のためだ、子供が。教育というのはもともと親が行うものです。子供が行うものではないですよ。教育は親が行って、親が、こうしよう、ああしようということを、親ではない大人が決めていくのですよ。大人が決めていくのです。それだからこそ、教育に対しては大人としての重要な責務があるということなのですよね。子供が教育を決めるわけでは決してないのですよ。教育の本質というのは。そこのところをわきまえないで、いや子供がどうだ、子供がというような話になっておりますが、ここも論理的におかしい部分なのですね。
 私が一方的にしゃべってもいけませんので、あと申し上げたいことは幾つか追及でも出しておるわけですけれども、今度は教育上の配慮ということです。教育上の配慮、序列化、教師批判、子供の特定化というようなことが上げられているのですが、これは、先ほども申し上げましたように、決して、いわゆる非開示というものと相当因果関係に立つものではないのですよ。それはあくまでも副次的に、副産物として出てくる。そのことによって、そういうことも起こるかもしれない、起こらないかもしれないのですよね、かもしれないのですから。ですから、事務事業の支障ということも、もう一度、教育委員会に話を持って帰って、皆さんで議論をしていただきたいというように思うわけです。
 まだまだ議論したいことはたくさんありますが、時間も切迫をしてきましたので、またの機会に譲りたいとは思いますけれども、最後に、先ほど申し上げました、こういう議論をしてきたわけです。そして、多くの議員の方々が、やっぱりこれは非開示はおかしいのではないかということを思っておられる。だから今までずっとこれについては議論が続いてきたわけですよ。そこでもう一回、再検討するという意味で非開示を撤回する意志がないかどうか、教育委員長に尋ねます。


◯議長(鉄永幸紀君)山田教育委員会委員長


◯教育委員会委員長(山田修平君)8月21日に19年度、20年度に関しては非開示と決定しました。それはもう当然そのまま行きます。いろいろな事情が変わったらまた別な話ですけれども、今の段階では非開示です。


◯議長(鉄永幸紀君)36番稲田議員


◯36番(稲田寿久君)私は教育長に断りを言わなければならないと思うわけです。それは、今回、基本質問の中で変節漢、変節漢とは書いていないのですが、変節をされたということで教育長に申し上げたのですが、先ほど教育長の話を聞いておりまして、教育長に花丸を上げたいと思っております。見事な論理で、そのとおりだと私も非常に心から納得をいたしました。変節漢ではなくて変節をされたということに対して、その言葉を私も撤回をいたしたいと思っております。
 次に、知事にお伺いをいたしたいと思います。新聞で読んだり、知事の記者会見の内容を見ますと、全国学力調査結果の開示、非開示と教育予算の配分問題で、開示をするのであれば、少しはいわゆる教育予算を見てやってもいいよというような発言があったように思うのですね。
 もう1つは、教育委員会制度についても意味がないのではないかというお話もそこから出てきました。私は、これは論点が別だと言いましたが、きのう、おとといの代表質問を聞いておりますと、何となく知事の記者会見と、新聞がうそを書くのかなと思ったりもするのですが、そうではないでしょう。新聞の言っていることも正しいとするならば、22日、知事が話しされたことは、何となく教育委員長に寄り添っていくような発言のように私は受け取れたのですよ。開示、非開示という恋人をめぐる恋のさや当てをしておられるのではないかと思うような感じに私は受け取れたのですね。開示、非開示で、私は教育費の差をつけるのだというのであれば、それはそれで、間違ってはいるのだけれども、それは論理の一貫性があると思う。だけれども、そうではないような発言になってきて、あやふやな感じだというのを皆さん多かれ少なかれ持っておられると思いますよ。
 ですから、そこについてもう一回、その学力調査結果の開示、非開示と教育予算の配分問題について、もうニューディール政策が終わって教育費は底をついた、予算が底をついた、だからどうするのだ。もし、少人数学級をやめて人数をもとに戻すと教育費の予算もかかる、だからその予算をどこから持ってくるのだみたいな話もずっと出てくるのなら私は話はわかるのですよ。少人数学級だと、先生の数がたくさん要りますから当然金かかるのですから。だから、そういったことをちゃんと論理立てて言っておられるのかなと思いましたら、おとといの代表質問では、何かそうでもないような話に受け取れたのですから、はっきりもう一回、その真相をお聞かせいただきたいというように思います。
 あわせて教育委員会制度の存廃論についても、私には私なりの教育委員会どうすべきかという考えはあります。それと知事の考えとが沿うておれば、それはそれで大いに結構なことだと思いますが、真意を聞きたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)この点については、内田議員の代表質問で、いずれもお答えしたことで重複することになるとは思いますけれども、御質問でございますので、改めて申し上げたいと思います。
 まず、開示、非開示で差をつけるという議論がいろいろ出ているわけでありますけれども、教育委員会のこともそうでありますし、こちらもそうでありますが、いずれも記者会見で問われた質問に対して素直に答えているのです、どちらも。教育委員会の問題についてもそうですし、その前半のほうもそうなのです。
 それについて勇み足というふうに先ほどおっしゃいましたけれども、私は言論の自由があるので、議員がおっしゃるとおりの表現の自由、これは明確性だとか、あるいは急迫不正な侵害があるかどうか、その含み、ぜひ配慮していただきたいと思うのですが、私は県民の皆様から県政の負託をいただいたわけでありますから、自分として正しいことは申し上げたいと常々思っていまして、記者会見の場でも、問われたことに対して誠実にお答えをしているつもりです。
 前半のほうから申し上げますと、教育委員の皆さんが前日にお見えになったという話を申し上げたのです。そのときに、いろいろな話をいたしましたと。今、こういうことでいろいろな議論がございまして、ちょうちょうはっし、私はこの話も議論されたらいいと思いますし、大切な課題だと思うのです。こうやって教育論が物すごく今鳥取県の中で高まっている。しかも、この議論の後、鳥取県の教育はどう変わっていくかどうか、これを県民の皆さんも注目していると思いますし、全国の人が一つのテストケースとして私どもを見ているのではないかと思うのです。
 これだけ議論をしたわけですから、これを今後に生かしていくのが本当ではないか。学力テストの序列化云々ということ、開示、非開示ということは、私はある意味、薄っぺらい話だと言ったら失礼かもしれませんけれども、それは現象面の話だと思うのです。開示、非開示請求が出てきて、それに対して非開示決定を打った、これをどうするかということは、それは1つの現象面の話だと思うのです。ただ、本来大切なのは、学力テストは何のために行うか。これは子供たちの学力をすくすくと伸ばしてあげるように、地域で、あるいは教育関係者で、また家庭も協力してやっていくという、そういう筋書きを私たちは考えるべきではないか。そのための道具としてそのテストの結果というものを生かすべきではないかということを申し上げたのです。
 学力テストの非開示問題などで、どうしてもこういうような心配があって、どういう事例か私も伺っていませんけれども、こういう事例があって、確かに開示、非開示について問題があるというのであれば条例を改正するとか、そういう議論についても、私は教育委員会と話し合ってもいいと申し上げました。
 それとあわせて申し上げましたのは、これは一つの議論の流れとして申し上げたわけでありますけれども、いろいろなアイデアがそういう観点であっていいのではないかと、子供たちの学力を向上するために。その中で、例えば一つ、教育について、うちの学校はこんな状況ですよというのを情報を共有する。私はあえて共有するという言葉を繰り返して使っていまして、記者会見もじっくり読んでいただいたらおわかりいただけると思いますが、開示、非開示とか公開ということではなくて、保護者の皆さんだとか地域の皆さんと、今こういう現状にありますと。これに対して家庭学習で応援をしたい、地域としても、例えばボランティアで教えに行ってもいいとか、そういうモデル的な取り組みが出てくるのであれば、そういうものを応援していく手だてもあるのではないかと。ただ、これは教育委員会の権限の問題でありますから、教育委員会も考えていただきたいし、そういう御提案があれば私も真剣に相談に応じていきたいと、このようなやりとりをしたのですね。そのことを記者会見の場で問われたとおりにお答えをしているというのが一つです。
 これは、大阪の橋下知事がちょうどその話をしているときと時期的に重なっていたものですから、いろいろな報道のされ方をしている面があるのだろうと思うのですけれども、それは私の、例えば記者会見の内容も全部インターネット放送で録画して、いつでも流しておりますし、その記録も読んでいただければおわかりいただけると思うのですが、私、この辺は何もぶれずに言っております。
 それで、昨日も学力向上委員会で議論がなされた報道もありまして、家庭学習も一緒になってやっていこう、勉強頑張ろうキャンペーンをやろうではないかと、こういう話を私は、ぜひこの機会に、教育論の中から盛り上げていけばいいなというように思っております。
 あともう1つ、教育委員会についてでありますけれども、これもやおら聞かれて、教育委員会のあり方についてどう思うかと。それは、だから自分も分権論がございますので、教育委員会の成り立ちとしてはすごく今中途半端な状況になっていると。そもそもの生い立ちも公選制が入ったり消えたりということもありますし、政治的な中立を保つための委員会制度だというわけでありますけれども、そうであれば国のほうはどうなっているのかと思いますし、予算とか人事権においては、どうも県と市町村との間の関係もしっくり来ませんし、国も絡んできて、結局それぞれが責任を持って仕事ができる状況になっていないのではないかと思うのです。ですから、教育委員会のあり方については、その存在も含めて、もう一度検討してみる必要があるだろうと。これは地方制度調査会などでも、つとに指摘をされていることでありまして、私はそういう議論も今申し上げましたような、子供たちのために地域で学力向上なり体力向上なり徳育なりを育てる上で、それとあわせて、こうした組織論の話もしてもいいのではないかと思っている次第であります。


◯議長(鉄永幸紀君)36番稲田議員


◯36番(稲田寿久君)わかりました。3日ほど前の話と全く同じ話であります。そうなると、この新聞紙が少し過激に、その一部分を取り上げて書き立てたという認識でよろしいのでしょうか。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)私が言っていることについては言った当人ですので、そのとおり、額面どおり受け取っていただければいいと思います。記事についての評価は皆さんのお心のうちの問題だと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)36番稲田議員


◯36番(稲田寿久君)まだまだ言い足りないこともありますが、時間もそろそろ参ったようでありますので、これで代表質問を終わりたいと思います。御清聴ありがとうございました。(拍手)


◯議長(鉄永幸紀君)これをもって、県政に対する代表質問を終了いたします。
 本日の議事日程はすべて終了いたしました。
 これをもって散会いたします。
       午後4時26分散会
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