議事ロックス -地方議会議事録検索-


鳥取県 鳥取県

平成20年5月定例会(第9号) 本文




2008年06月16日:平成20年5月定例会(第9号) 本文

       午前10時00分開議
◯議長(鉄永幸紀君)ただいまの出席議員数は、定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 この際、御報告を申し上げます。
 本議会に提案されております議案第8号「職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正について」に対し、地方公務員法第5条第2項の規定により、人事委員会の意見を求めておきましたところ、同委員会から、お手元に配付している写しのとおり回答がありました。
 本日の議事日程は、県政に対する一般質問、次いで議案第1号から第20号までに対する質疑であります。
 なお、質疑終結の後、議案並びに請願、陳情を委員会に付託いたしたいと思います。
 これより、一般質問を行っていただきます。
 13番安田優子議員


◯13番(安田優子君)(登壇、拍手)皆さん、おはようございます。
 先日は、東北地方で震度6強、マグニチュードは7.2という大変大きな地震が発生いたしました。不幸にしてお亡くなりになった方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、今なお発見されていない方々が一刻も早く救出されますよう、そしてまた、おけがをされた方々、被害に遭われた皆様に心からのお見舞いを申し上げたいと思います。
 本県からも早速に5名の職員が現地に派遣されたということでありますが、西部地震の経験やノウハウが少しでも被災地の皆様のお役に立てますよう願っております。
 きょうは、私は、弓浜半島美保湾海岸線の整備について、平井知事に質問をいたします。
 弓浜半島は、本県の西の端に位置する幅3キロメートル、長さ20キロメートルの細長い半島であります。地図の上から見れば、本県にとってはまるで豚のしっぽのような存在にすぎませんが、米子空港、境港湾、境漁港を有し、本県経済の要衝であると言っても過言ではありません。
 また、天橋立と並び、我が国を代表する一大砂州としても名が高く、大山山ろくから美保湾に向かって弓状に続く白砂青松の海岸線の美しさは郷土の誇りでもあります。
 この弓浜半島は、日野川からの流砂が風と潮の力によって運ばれ形成されたものですが、ほぼ現在の姿となるまでには気の遠くなるほどの長い年月がありました。半島の先端部が、夜見島と呼ばれる島から陸続きの半島になったのはごく最近のことで、平安時代に入ってからのことであると言われております。奈良時代初めに編さんされた「出雲国風土記」は、やがて陸続きになっていく往時の姿を細長い国引きの綱に例え、大山をくいにして高志の国から島根半島を引いてきたと表現しております。
 日野川の流砂が形づくったこの不毛の地にも人が住み、土地を耕し、業を興し、やがてはこの美保湾海岸線にも人の力が及ぶようになりました。
 島根半島を背にして天然の良港とうたわれた境の港が北前船の寄港地として急速に発展したのは江戸時代末期のことでした。明治に入って港はさらに伸展し、40年には全国12港の重要港湾に指定されるのでありますが、日野川からの流砂が港の入り口に沈積し、大型船の入港を妨げることが最大の難点でありました。
 大正8年、1,300名の町民参加により境港湾修築期成会を組織、熱烈なる運動によって昭和5年に完成したのが延長2,918メートルの防波堤でありました。
 さらに近年、昭和町、竹内団地が造成されるとともに、沖合に全長3,730メートルの防波堤が築かれ、2つの造成地を荒波から防いでおります。
 一方で、日野川は、上流域で行われていた鉄穴流しによるたたら製鉄が大正時代から衰退、終えんするとともに土砂の流出が減少し、河口部の皆生海岸の侵食が始まるようになりました。最大で300メートルも侵食し、温泉旅館や源泉などが数回にわたり海中に沈むという大きな被害が生じました。
 昭和31年、津波、高潮、波浪その他、海水または地盤の変動による被害から海岸を防護するとともに、海岸環境の整備と保全及び公衆の海岸の適正な利用を図り、もって国土の保全に資することを目的とする海岸法が制定され、堤防、突堤、護岸堤、砂浜等の施設の新設、改良または災害復旧に関する工事について、規模が著しく大である、高度の技術を必要とする、高度の機械力を使用する等のときは、海岸管理者にかわって国が直轄で工事を施行することができるとしました。
 この法律を適用し、皆生海岸は昭和35年4月、全国初の直轄海岸工事区域の指定を受けて、離岸堤を初めとする侵食対策工事が進められております。
 しかしながら、侵食箇所は徐々に境港側に移り、現在は夜見・富益工区において離岸堤が築造中です。
 また、波によって削られた砂は境港側の海岸に堆積するため、侵食対策と同時にもとの場所に砂を返すサンドリサイクル事業も必要で、弓浜半島の海岸は、港湾区域を除く全域が直轄事業の対象となり得る海岸保全区域指定を受けており、その管理者は鳥取県知事であります。
 昭和35年以来の弓浜半島における海岸保全事業は、平成19年度末で実に228億8,000万円にも上るということでありますが、今後とも景観や漁業振興の側面を加味した侵食対策やサンドリサイクルによる海浜の保全に期待するものであります。
 弓浜半島美保湾海岸線には、こうした直轄事業のほかに県が独自に施行した突堤や護岸もあります。県や米子市、境港市が管理する河川は、それぞれの管理者がそれぞれに個別の対応をとっております。
 米子市が管理する皆生漁港は、この冬、港の中に大量の砂がたまり船も通れない状態で、その対応が先般大きな話題を呼んだところでもあります。境港管理組合が管理する公共マリーナも毎年1,000万円をかけて砂を撤去しておりますが、ことしの堆積は異常に多く、その対応に苦慮しております。
 こうした状況に各管理者が個別に対応し、構築物の設置に至れば、それは即、別の箇所に連動し、新たな被害が生じるという、まさにイタチごっこでありますし、現にこうしてつくられた過去の施設が海岸の景観を大きく損なっているのであります。
 大自然のすさまじい威力と無秩序なこれまでの対応の結果、見るも無残な姿と化した弓ケ浜の現状を深く憂うるものであります。
 弓浜半島の長い苦闘の歴史を顧みて、今我々がなすべきことは何なのか、海岸管理者として県がなすべき役割はどこにあるのか、知事のお考えを伺い、壇上からの質問といたします。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)安田議員の御質問にお答えを申し上げます。
 まず冒頭、岩手・宮城内陸地震についてお話がございまして、鳥取県としても震災の経験県としてそれを生かして支援を行うべきではないかという御指摘がございました。
 突如、この週末、岩手、宮城、そして秋田も含みました県境の地域でマグニチュード7.2の地震が発生いたしました。これは内陸型でありますけれども、特徴的なのは山地が大幅に崩落をして、私どもも思い出すのですが、平成12年10月6日、鳥取県西部地震のときもがけ崩れが随所で発生をしました。しかし、あの地域は火山灰が非常に多い地層だったようでございまして、私どもですと、ちょうどばらばらと石が落ちてきたりしまして、まるで置き石のようなすさまじい景観が見えましたけれども、ああいうことではなくて、山ごと崩落をするというのが今回被害を大きくしている原因だというように伝えられているところであります。
 現在、亡くなられた方が9名おられ、行方不明の方も13名おられます。負傷された方は200名を超えるというふうに言われております。現在もまだ、命を救うべく必死の努力が続けられているところでありまして、私どもとしてもでき得る限りの協力をしたいと思いますし、そしてまた、亡くなられた方の御冥福を慎んでお祈りを申し上げたいと思います。
 地震が発生しました土曜日の12時ごろ、私は宮城の村井知事にまず電話をいたしました。それで、先方から12時20分ごろですか、携帯電話でお互いに交換しているのですが、なぜか携帯電話が通じまして、向こうからコールバックがありました。そのときに、私ども鳥取県として震災の経験もあるので、宮城ももちろん御経験はあるでしょうが、山地型の災害を経験しておりますと。ですから、何でもお助けできることがあるかもしれない。例えば家屋の危険度判定だとか、あるいはボランティアの災害応援隊なんかも組織しておりますというお話を申し上げました。
 ただ、かなり遠隔でございますので、ヘリコプターで直ちに部隊を派遣するとか、それはちょっと事実上無理な状況もございまして、初動よりもその後の復旧のほうなどで我々、援助できることがあるのではないかということを申し上げました。
 宮城の村井知事からは、大変ありがたい申し出だったというお話でありまして、ただ、現状において、山の中の公共施設、公共土木災害のようなイメージを彼はおっしゃいましたが、山の中で特に大きな災害があって、人家のほうの被害は限定的ではないかと見ていると。ですから、また必要があれば私どものほうに連絡をしたいので、そのときはよろしくお願いしたいというお話でございました。
 さらに、岩手県のほうの災害対策本部にも連絡をとりまして、12時半ごろ、岩手の副知事とお話をさせていただきました。
 先方からは、今、自衛隊などに応援に来てもらっていて、それは初動で非常に助かっているという話がありました。そして、我々のほうから申し出た支援につきましては、現在、被害の状況がよくわからないと、被害の状況を把握しながら必要に応じてお願いをしたいと、こういうことでございました。
 私どもの防災部局のほうから、そういうような状況でございますので、とりあえず現地のほうに出向かせていただいて、話をお聞かせいただいたり状況を把握して、我々で応援できることを考えてみようと、こういうことにいたしまして、昨日、まずは岩手県のほうに派遣をいたしております。夕べのうちに宮城に入りまして、きょうは宮城の災害対策本部のほうにお伺いをすることにいたしております。
 それで、今状況を把握しようとしておりますが、例えば全壊の家屋が現在のところ2棟というふうに言われていまして、鳥取県西部地震のときとは大分様相が違うようです。鳥取県西部地震のときは、確かに中山間地中心の災害でありまして、断層が下で走り、被害が発生をいたしましたが、今回は人家から離れたところが中心となっています。ですから、温泉とか非常に厳しい被害の状況が伝えられていますけれども、ただ、その戸数は限定的なようでございまして、現地のスタッフでかなり対応できる状況のようだというのは、岩手を歩かせていただいた感触でございます。きょう、宮城からも詳しい話を聞かせていただいて、今後の対応について話し合いたいと思っております。
 ただ、いずれにいたしましても、私どものほうで、お見舞いも西部地震のときにいただきましたので、私どものルールもありますので、宮城県と岩手県にそれぞれに30万円ずつ見舞金を送らせていただくことといたしまして、きょう、宮城県の災害対策本部を訪れますので、そちらのほうにお渡しをいたしたいと考えております。
 こういうような状況でございますが、一刻も早く行方不明の方が無事発見されることをお祈りを申し上げたいと思いますし、震災を受けた県としての経験をこういう機会に発揮をさせていただきまして、当時も私どもお見舞いをいただいたり、いろいろと御支援をいただきましたことの感謝の気持ちを表させていただきたいと思っております。
 2点目として、弓浜半島についてのお話がございました。
 白砂青松の松原である弓ケ浜が凄惨な状況に置かれている。その弓ケ浜をこれからどういうように我々は考えていったらいいのだろうか、海岸管理者としてなすべき役割、これからはどういうふうにあるべきなのかという御指摘がございました。
 議員のほうから豚のしっぽのようなお話がございましたけれども、私は、やはり何といっても思い出すのは神話の世界で、あれが綱として使われて、そして大陸から国引きの綱、結びつけて、結わえつけて引っ張ってきた綱だと言われていました。
 これに例えられるように、ちょうど日本列島から大陸に向けてぐっと一本の道が延びるような、そういうものであろうかと思います。細長い砂州でありまして、16キロに及ぶ、また東西4キロに及ぶ砂州でございますが、全国的にもまれに見る大規模な砂州でございまして、そこに白砂青松の松原が、特に外浜のほうで広がっているわけでございます。この景観を維持をしていくこと、また海岸の侵食も激しいわけでありますし、その片方で堆砂が見られるわけでございまして、こういうものを解消していく、復旧をしていくこと、これも同時に求められる努力であろうかと思います。
 今、いろいろな取り組みがなされております。議員のほうから御指摘がございましたが、かつては海岸に対する侵食が激しくなってきまして、皆生温泉のすぐ目の前まで迫ってくる、そういう事態も発生をしました。ですから、国のほうの直轄事業の適用が受けられるようにその後なりまして、国の直轄事業に基づいて皆生の海岸のところをずっと整備をしてきた。そういう意味で、トンボロの特徴ある砂浜が広がるようになってきたわけでございます。
 一応、皆生温泉のところの侵食、宿に迫るぐらいの侵食は終息を見せておりますけれども、ただ景観的にこのままでいいのだろうかという声が上がっておりまして、国のほうでいろいろと研究をされて、単純なああいうむき出しの堤防ではなくて潜堤のような形で、さらに景観に配慮した海岸事業に転換していくべきではないか、そういう検討作業を行って、実行に移されてきているところであります。
 その片方で、そうした対象外のところが今度は堆砂が見られるわけでございまして、それは皆生の漁港が深刻でありますし、御指摘いただきました私どもの境港の管理組合のほうで管理をしているそのちょうど外のところでございますが、マリーナの外側のところの堆砂が非常に激しいわけであります。
 現在はサンドリサイクルとしてそれを持って行って活用してもらうという、そういうやり方で国の協力を得ながらやっております。皆生の漁港のほうもことし話し合いがつきまして、漁港の砂を国のほうの直轄で取りまして、それをサンドリサイクルで使う、そういう事業になったわけでございます。
 ただ、確かに議員がおっしゃるように、海岸としての一体性が果たして保たれるような形で構想が練られているか、司令塔がうまくいっているかということだろうと思いますが、それは私どもも考えなければならない点があろうかと思います。
 実は今、鳥取砂丘など東部のほうでは私どもの鳥取県、それから国ですとか、あるいは市とか、鳥取大学とか、いろいろ入りまして、この海岸線のあり方を考える検討の委員会が立ち上がってきております。ただ、皆生海岸からさらに境港にかけたこの弓ケ浜の白砂青松の松原のあたりにつきましては、そうした体制ができ上がっているわけではありません。現在、国の直轄事業が動いているものですから、国土交通省のほうで、鳥取環境大学の野田先生をトップにしまして研究委員会がつくられています。これに私ども県のスタッフも入っております。ただ、市の顔が見えているかどうかとか、まだまだ不十分な点もあろうかと思います。
 ですから、国交省の委員会の皆さんとも話をさせていただき、海岸管理者としての県の役割もありますので、県が主導権を握った検討委員会にして、さらに衣がえをして立ち上げるがいいか、あるいは国交省のやっているものを、それをさらに協働化するような形で、国と県が協働のような形で国交省の直轄に入っていない部分も含めた海岸管理に市も入っていただきやるような、そういう枠組みをつくるがいいか、考えてみたいと思います。
 いずれにせよ、この白砂青松の松原は貴重な財産でありますし、後世に残していかなければならないと思います。しかも片方で堆砂が急激に起こるという現象もありまして、鉄穴流しの昔から比べると流砂が減っているわけでございまして、弊害もあらわれているわけでありますので、いろいろな考慮要素が必要なのではないかと思います。
 基本的には、鳥取県は、先般私どもの考え方をまとめていまして、自然の力でできる限り海岸を保全されていくのがいいだろうと思っております。ただ、それでどうしてもできないところは、やはり何らかの人工の手を加えるという考え方で向かってはどうだろうか。
 例えば先般、気高のほうで浜村海岸に、これは波浪災害でございますが、随分ラーメン屋さんの下のところまで侵食の手が延びるようなことになりました。ですから、こういうことに対しては、そのままの浜村海岸の自然を残すのはもちろんベストなのでしょうけれども、それだけでは耐えられない。ですから、人工の手も加えて災害復旧といいますか災害関連のような形で事業を施す必要があるのではないかと考え、今、それを国と協議し、始めようとしているところでありますが、そうしたような形でできるだけ自然の力を生かしながら、足らざるところを人工の手で補う形でやっていきたいと思います。
 あわせて、皆生の弓ケ浜の海岸を、富益などを守ろうという動きが住民の手で始まっております。「弓ケ浜のマツ守り隊」という組織を結成しまして、NPO、地元の住民の皆さん、そうした民力の形で松を守ろうという運動も始まりました。
 こういう動きとも連動しながら私ども、やっていきたいと考えております。


◯議長(鉄永幸紀君)13番安田議員


◯13番(安田優子君)私、弓浜半島のお話をしようと思っていましたら、たまたま東北のほうで大きな地震が発生しました。
 最近とみに、地球的規模といいますか、世界的規模で、自然の大きな変動期に入ったのではなかろうかと思われるようないろいろな災害が起こっておりまして、ずっと弓浜半島の歴史を顧みますと万年の単位で事が起こっている、そういう自然の力というものを軽々しく考えると本当にとんでもないことになるなということを改めて痛感いたしますとともに、この間、私たちは人間の力で、その自然に対してさまざまな形で力を加えてきた、そのことと今、自然の力と、人間の力と、どのように整合させていくのか。かつての白い砂浜を単に取り戻す、そういうことではなくて、新たなる景観というものをこれから目指していかなくてはいけないのではないかなというふうにも思ったりしております。
 大きく言いますと、今、知事にも御答弁いただきましたが、県のほうは全国で初の立派な海岸管理のガイドラインというものを平成17年におつくりになっているということを、このたび初めて私も知りました。それも国交省の日野川河川事務所に参りまして、向こうから御指摘をいただきまして、県はつくっておられるのですよというふうに言われまして、びっくりしたような次第でございます。
 それで、私も読んでみましたが、確かに17年につくられたこのガイドラインというのは、今、知事がおっしゃったとおりでございまして、自然の力でまずは何とか整合させていくのだと。足らざるところを施設整備とか人力、そういうもので整えていこうではないかという、大変立派な計画でございます。
 ただ、これに対して関係者の間で、やはり今の皆生漁港も米子市は1,400万ですか、年間使って砂の撤去をやっている。それが余りの異常さに対応できないで困っているところに国交省が乗り出してくれて、自分たちの足らない砂として使ってくれた。そういうことの調整機能が本当に海岸管理者である県が前に見えないのです。そこのところを私はちょっとこの問題に関して指摘をしておかなければいけないのではないかと思います。
 先般、5月の末でしたか、地方分権の改革推進委員会が第1次勧告を出されました。一級河川につきましては、これから県のほうで受け持つようにということでありました。鳥取県の日野川もその対象に入るようであります。国交省の日野川河川事務所が今大変大きな力になってくれております、知事も言われたとおりであります。ところが、この日野川河川事務所は、直轄工事が終わるとそれはもう鳥取県にお返しするのですよと、工事の終わった箇所については鳥取県が管理されるものなのですよと。現に日吉津の海岸線は、もう工事が終わったので鳥取県に管理していただくべくお返しをいたしましたと。富益については今5基の離岸堤が築造中でありますが、あと2基を残すだけになっております。それが終われば大体全部終わりますと、こういうふうに言っておりました。
 私は、これからの方向性を見据えたとき、やはり管理者として県がもう一歩前に出て、それぞれの海岸に関係する米子市、境港市、そして管理組合、それに国交省さんにも当然加わっていただきまして、有識者の皆さんにも当然御協力をいただきながら、一緒になってこの海岸線を管理していく。みんなで情報を共有し、どうしたらいいだろうか、あるいは美保湾はどういう流れになっているのか、どういう現状なのか、そこのところを研究する。そういう体制を県がもう一歩前に出ていただくべきではなかろうかなというふうに考えるのですが、そこのところ、平井知事のお考えを伺わせていただきたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、現在のいろいろな地震被害を見るにつけ、自然の問題、あるいは今回の岩手・宮城内陸地震でございますが、確かに今、変動期といいますか、地震の多発期に入り始めているのではないかというように考えます。阪神・淡路大震災以来、特に西日本のところは活性期に入ったのではないかというように学者の皆さんもおっしゃっていますし、最近は大阪市の市街地の下を断層が走っている、そういう指摘もなされているわけでございまして、警戒すべき時期に来ていることは間違いないと思います。
 そういう意味で、国際的にも連帯しながらこうした自然災害への対処のノウハウ、あるいはいざというときの人的な支援体制、こういうものを構築していくべきだろうと思います。
 私ども鳥取県は震災を経験した県として、そのパイオニアとして果たすべき役割があると思いますので、今後とも努めてまいりたいと思います。
 そして、その自然の力と関連をさせて弓ケ浜のお話がございました。
 これは、長い年月をかけて営々として延びてきたものでございます。もともと特に内浜の方面が発達をしながら延びていたのに、それに鉄穴流しと言われる鉱山の営みの結果として砂鉄の砂が流れてくる。それがさらに助長したものですから、外浜のほうが発達をしてきたのではないかというふうに言われています。いろいろと地質的な分析はあろうかと思いますが、少なくとも古代にはこんなに延びていなかった、広がっていなかったところが徐々に上流から流されてきたこの砂によって砂州が形成されてきたわけであります。
 ですから、その存在自体が非常にデリケートな存在なのだろうというように推察をされるわけでございます。
 今も皆生のあたりをとめようということで、そこに堤防をつくりました。そうしますと、今度は遠く離れた境港のマリーナの近くのほうに砂が堆積をしてくる。こういうことは、私どもは東部でも経験をしました。千代川の河口がつけかわったという人力が加わったことが鳥取砂丘のあたりの砂の成長を妨げているのではないかとか、いろいろと影響が指摘をされているわけであります。
 正確なメカニズムは解明し切るのは難しいとは思いますが、ただ定説的に我々が経験してまいりましたのは、人工的なものをつくるということは、同時に自然の力で別のところに作用を発生させる、そういう面があるのではないかということでございまして、これは私たちが理想とする白砂青松の松原がそのまま持続可能で、そのままの形で維持されることの難しさをも同時に語りかけるものであります。
 ですから、海岸線は長いわけでありますが、そこの管理者がいろいろ区々に分かれている。国が事実上直轄をしてくださっているところもありますし、市が持っているところもあり、我々県がやっているところもあり、境港の管理組合がやっているところもあります。こういうところの関係者が共同して、集まって全体のメカニズムをトータルで考える、そういう頭脳に当たることができ切れていないのではないかという御指摘だろうと思いますが、それはおっしゃるとおりのことはあるかなと思います。ですから、関係者でまず集まらせていただきまして、私ども県が一義的には管理を行うべきことが国のほうの法律で定められておりますから、ですから私どものほうでイニシアチブを発揮させていただいてメカニズムの解明や、それからコーディネートしながらのお互いの事業進捗を図りたいと思います。
 ただ、一つ、残念ながら申し上げなければならないかなと思いますのは、確かに今、国と地方の関係の見直しということが言われていますが、海岸については確かに原則県が管理するということになっていますけれども、やはり長い海岸線、鳥取県東西100キロ以上のものがございます。こういうものをすべて地方の力だけで管理できるかどうか、私はちょっと自信がない分野でございます。
 例えば弓ケ浜の白砂青松の松原も、かつて昭和52年に拉致の事件が発生したのではないかと疑われています。このたび北朝鮮と政府との間の交渉も、一定程度の前進ということかもしれませんが、再調査を行うということが表明をされ、そして拉致事件は解決されたとは言わないという北朝鮮の態度が明らかになったわけであります。私としてはぜひ期待を寄せたいと思いますし、もしお帰りになるということであれば晴れやかな気持ちで、安らかに故郷の土を踏めるように、地元としての体制も整えるべきだと考えておりますが、ただそういうように海岸の管理というのは、やはり地方自治体の手だけではなくてコーストガードに当たる海上保安庁とか、あるいは大きな海岸線で、とてもではないけれども地方の技術、あるいは力、財力だけではできないところについて国の一定の関与もあっていいのではないかと思っております。
 ですから、県管理なので全部県で主導してできるかというと、どうもそこには限界があると思いますので、それについては話し合いの場をセットして、どういうふうに役割分担をやっていくか、我々としても申しわけないがこれは国にお願いしたいということを明確に申し上げながら進めていく手法をとってまいりたいと考えております。


◯議長(鉄永幸紀君)13番安田議員


◯13番(安田優子君)今、知事の御答弁とおり、私も県の力でとてもこれだけの大事業がこれからもやれるとは思っておりません。ただ、例えば今管理組合が港湾計画で夢みなとタワーの東側に東に向かって300メートル堤防を計画しておりますし、南に向かってまた120メーターほど延長しようとする、そういう工事をやっております。このことがほかの日野川河川なり、米子市、境港市、そういうところにきちんと伝わっているのだろうかなということもまた一方で考えるわけでございます。
 やはり一つの築造物ができると、波の力、自然の力というのは微妙に変わっていくように思えてなりません。事実そうではなかったかと思うのです。その辺の潮の流れというものがどういうふうに影響して、それぞれの管理者が有している河川なり港なりにどういう形ではね返ってくるのだろうかというようなことを、やはりどこかの席で情報共有、研究の共有、科学的な解明というものが絶対必要ではなかろうかと思うのです。
 一方で、私ども弓浜半島は東に美保湾を持っており、西に中海を持っております。中海については、幸か不幸か、淡水化であるとか、干拓であるとか、あるいは大橋川の拡幅であるとか、もろもろの大きな案件がありまして、島根大学とかいろいろな研究者の皆さんも御熱心にいろいろなことを研究されているわけです。それに比べて美保湾のほうはどうかなということをこの間改めて思いました。
 私は、実は県のセーリング連盟の会長をしております。松田一三議員は外洋ヨット協会の会長をしておられるのでありますが、私はヨットはとても操縦できない、名ばかりの会長でございますが、ヨットをやっておられる方々のお話というのはよく伺うのです。
 去年だったでしょうか、実は外の公共マリーナは大変高度な技術を要するもので、ジュニアヨットスクールというのを中海で毎年夏休みに開催をいたしております。そのときに中にちょっと変わった子がおりまして、聞いてみましたら東京のブリティッシュスクールの子供でございまして、お父さんは英国人でした。そのお父さんがおっしゃるには、ジェントルマンに育てるために子供にヨットを習わせたいのだと。インターネットで調べてみたけれども、どこにも子供に教えてくれるところはなくて、唯一ここだけが子供に教えてくれるスクールがあったので、お母さんも交えて家族3人で米子のホテルに泊まって、子供さんは中海でスクールに入り、そしてお父さんは公共マリーナでヨットをやったと。その間、観光旅行も全部山陰はやりましたというお話を聞きました。そのお父さんがおっしゃるには、この美保湾というのはヨットをやる上ですばらしい環境であるということをおっしゃいました。景観はもちろんなのですが、海面が非常に穏やかでも水面下は物すごい勢いがあるのだそうです、強い潮の力があるのだそうです。それが、やはり公共マリーナの利点ではなかろうかと、すぐれた点ではなかろうかと思っておりますが、それのマイナス面がこの侵食という形につながってくるのかなと。
 そういうもろもろの、私は素人の話なのですが、そういうことを加味して、やはり美保湾の研究というものもぜひ手がけていただきたいなということを申し上げたいと思います。そういう点を知事にもう一度お願いをして。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)議員が御指摘のように、自然の力は大変大きなものがあります。
 美保湾というのは、恐らく全国でも有数の風光明媚であって、しかも漁場としてもすばらしいものがあって、海流の作用ですとか、それから日野川からもたらされる大量の水や砂、また大山という後背地にある大きな山を抱えた、そういう自然的な条件、幾つも重なり合って美保湾の一つの自然環境ができ上がっているのではないかと思います。
 これについて、従来余り解明が進んでいなかったり整合性がとれない取り組みがあったのではないかというのは、確かに御指摘の点があるかもしれません。パッチワークのように、こちらをたたけばこちらが今度壊れてくる、そういうものを継ぎはぎしながら少しずつ条件整備を図っていったというのが現在なのかもしれません。
 今、境港の管理組合でも、おっしゃるように航路を確保しようということで、沖合の堤防の工事やしゅんせつなどを行っておりますし、それから夢みなとタワーのところも波が竹内団地のほうに入ってこないように、そこをふさぐための堤防を今直轄でやろうということになっておりますが、これも当然海流に影響する部分があろうかと思います。
 そうした情報が国交省の日野川の河川工事事務所で共有されていない、あるいはまして米子市の皆生の漁港の人たちは知らない、そういうことは当然あると思いますので、東部で今やっているような、そうした海岸についての協議会を設ける必要があると思います。
 確かに今国交省がやっているところがありまして、それとの整合性を図るという意味はあろうかと思いますが、国交省は皆生の海岸のところのあの一帯の工事の進め方についての技術的な研究であります。これもそうそうたるメンバーでありまして、国のほうの技術研究機関でありますとか、それから野田先生とか、また国交省はもちろん私どもも入ったりしてやっている問題、これはこれでそれなりの組織だと思いますが、ただ統一的に海岸全体をとらえた物の見方をする組織をこしらえる必要があるというのは、おっしゃるとおりだと思います。ぜひ関係者と早急に話し合いまして、立ち上げていきたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)13番安田議員


◯13番(安田優子君)やっと知事と同じところに立てたかなと喜んでおります。
 今の弓浜半島と並ぶもう一つの砂州として名高い天橋立は、世界遺産登録を目指しているというふうに伺いました。鳥取県の東の端の浦富海岸もまた、ジオパークの指定を目指して頑張っておるところでございますが、弓浜半島はこういう状態で、世界遺産登録ということには到底ならないわけでありますが、そういう人の力と自然の力をどううまく整合させた、新たなる現代版の弓ケ浜として整備していくのか、住民の皆さんの関心というものも大変高いということがこの間の新聞の記事などを見ましてわかりました。
 ぜひ県民の力、地域の住民の皆様の力、考えなどもお聞きしながら、そして国のこれまでの大きなお力添えに感謝をし、今後ともまた力添えをいただくようにお願いをしながら、県として、管理者としてもう一歩前に出た、そういう対応をお願いをしたいというふうに改めて思っております。これで質問を終わります。


◯議長(鉄永幸紀君)引き続いて一般質問を行っていただきます。
 33番野田修議員


◯33番(野田修君)(登壇、拍手)本議会のしんがりを務めます、自由民主党クラブの野田でございます。
 質問の冒頭に当たり、14日朝発生した岩手・宮城内陸地震の被災地の皆様、そして被害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げます。また、これらの対応に対し、素早く対処された法橋防災監を初めとする県職員の実践的行動を高く評価するものであります。
 さらに、4年間途絶えていた北朝鮮との拉致問題でありますが、事務段階とはいえ交渉が再開となりましたことは、松本京子さんを初めとする県内関係者にとっても、少しではありますが明かりが見えてきたような気がいたします。
 そして、北京五輪出場といううれしいニュースもありました。早速バレーボールチームのエースアタッカーとして出場する山本隆弘選手に、亡き恩師、塚田先生の思いを込めた激励のメールを打ちましたが、自転車競技の和田見里美選手とともに鳥取県人の活躍を期待するものであります。
 それでは、通告しております2点について、知事並びに教育長に順次質問をいたします。
 まず、第1点目の、学習指導要領の移行措置を踏まえてでありますが、文部科学省は、新学習指導要領の改訂に伴う移行措置を発表するとともに、小学校は平成23年度から、中学校は24年度から全面実施との決定通達を出しました。このスケジュールに従い、5月24日までパブリックコメントが行われてまいりました。鳥取県における移行措置は、どのような準備と計画のもと実施年度を迎えようとしておられるのでありましょうか。関係者や県民への報告も含め、現状報告をしていただければと思います。
 この新学習指導要領ですが、移行措置として小学校では算数、理科について内容の一部を前倒しで実施。音楽においては共通歌唱教材としての曲数の充実、体育では低学年における授業時数の増加、外国語活動では各学校の裁量で5・6年の授業時数を定めることができるなど、可能なものは先行的に実施できることとなっています。
 また、現行の20年度から全面実施となる23年度の時数を比べてみますと、1年生から6年生までの総合的な学習の時数は430から280と150時数減ってはいるものの、国語は84、社会20、算数142、理科55、体育57、さらに外国語活動の70時数もふやすこととなっています。
 教科によってはふえない教科もあるわけですが、6年間におけるすべての教科時数は5,367から5,645となり、ふえた278の時数やこま数を、どのような形で教員を確保し、時数を賄っていくのか、大きな問題であります。
 中学校の場合も保健体育の武道が男女とも必修となることから、指導者の確保と養成、さらに武道場の建設、関係備品の整備も急がねばなりません。また、授業時数も実施年度の24年には国語が350から385、社会295から350、数学315から385、理科290から385、保健体育270から315、外国語315から420など、減らされる教科もあわせ考えると、現行から総計105時数がふえることになっています。
 教育現場で混乱を起こすことなく実施年度を順調に迎えるためにも、移行措置期間で十分なる準備を進めておかねばなりません。それには将来ビジョンに沿った教育委員会の明確なる指導方針が必要だと思います。
 教育長は、私どもの質問に、生きる力をはぐくむでありますとか、他人を思いやる心、感動する心、豊かな人間性を養うなど、指導要領の文言を引用しながら答弁をいただいているわけでありますが、新指導要領実施に向け、具体的な教育内容や時間数、教員の確保、さらに年間を通じての対策、施設整備など目に見える形で進めていかねばなりません。
 そこで、小学校、中学校における時数の確保をどのように図っていかれるのか。また、理数系の授業時数の増加、武道の必修化などに伴う教員の確保や指導力の向上対策はどのようになされるのか。実効性ある具体的な考え方をお尋ねするものであります。
 このたびの指導要領改訂は、2006年、OECD加盟国が共同で開発した15歳児を対象とする読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーという主要3分野の学習到達度調査結果において、我が国は31カ国中15位、10位、5位であったことから、中教審など専門的審議会の中で検討が加えられ、新指導要領作成につながっていったと伺っております。
 中でも、読解力の設問に対し無解答がOECD平均の倍以上であったことから、教材を吟味し評価する力の必要性がうたわれておりますし、数学、科学においても同様の視点から思考力、判断力、表現力の育成に取り組むとされております。
 これらの結果を先取りし、少人数指導の導入と人材育成に先行投資をしてきた秋田県が19年度全国学力・学習状況調査において好成績をおさめました。敏感な都心の大手進学塾は、「日本のフィンランド・秋田に学べ」という募集広告を電車内に張り出しており、皆さんもごらんになられた方がいらっしゃると思います。
 その手法でありますが、秋田わか杉国体の強化策として、少子化時代であるがゆえにオール秋田で切磋琢磨したこと、県外・海外遠征を積極的に行うとともに外部からの優秀なコーチを招き、チームや個人の問題点を洗い出し、その対策を講じることによって選手強化が図れたという実績に学んだと記者の質問に答えておられます。
 学力も同様、悉皆調査結果から課題のある学校や個々の状況が把握できることにより、その処方せんが施せたこと、そして教育立県を目指す中で単に進学率の数字を上げるだけでなく、習熟度の高い生徒に対し他県との交流を行ったこと、予備校の講師を外部講師として招聘し、全体の底上げを図ってきたこと。
 そして今、最も力を入れて取り組んでいることは、どういう人材が秋田に必要なのかというテーマを掲げ、10年後、地域に残ってくれる人材の育成として、企業の開発部門に携わるような創造性ある若者を育てること、県内で働く医師の確保も重要な課題であり、国体強化策に学び、秋田県の新戦略に組み入れているとコメントをしておられます。
 鳥取県においても、鳥大との連携、実を上げるための少人数学級など、課題解決のため取り組んでいただいているわけですが、10年後の地域を支える若者の育成策とか、中永教育長が示す教育育成プランというものが見えてまいりません。地域を支える若者の育成は必須と考えますが、10年後を見据えての取り組みについて、考え方をお聞かせいただきたいと思いますし、小・中・高の習熟度を高め、生徒みずからが授業に興味を持ち、積極的に参加するための導入として、分野ごとの超スペシャリストを教室に招き、教育現場に知的刺激を与えてはと考えますが、教育長のお考えをお尋ねするものであります。
 続いて2点目でありますが、幼稚園、保育園の園庭の芝生化についてお尋ねいたします。
 来月には地球温暖化策、食料問題、経済問題などをテーマとする洞爺湖サミットが北海道で開催されます。国内でもヒートアイランド対策であるとかアイドリングストップ、エコ運動など、地域や個人ではそれなりに取り組んではいるものの、なかなかその実が上がっていないのが現状ではないでしょうか。
 そこで、目に見えた形で環境問題に大きく貢献できる幼稚園並びに保育園の全面芝生化を提案するものであります。
 この芝生化については、平成13年6月の代表質問で、小・中・高等学校のグラウンド芝生化は芝生産県である我が県にとって分権時代を先取りできる事業との思いで質問をし、布勢第2グラウンドの芝生改良、専門官の採用、民間のグリーンスポーツ団体へ湖山池横県有地の貸し出し、特別支援学校では10校中5校が整備されるなど、かなり前進した部分もあります。しかし、事学校のグラウンドとなると、20年6月現在の数値ですが、小学校が164校中4校の2.4%、中学校が64校中2校の3.1%、県が直接担当となる高等学校でも31校中6校の19.3%の整備率なのであります。
 横山議員も15年の6月議会で質問されております。その後の整備はまさに遅々たるもので、16年に799戸あった芝生産農家も18年には694戸と105戸も減少。また、セダム生産で日本一を誇る我が県でありながら、県産品の需要拡大を訴えている割には県内での需要は伸びておらず、かけ声倒れの感が否めないのであります。
 東京都は1,000平方メートル以上の屋上緑化を条例で定める一方、ヒートアイランド対策や砂ぼこりの軽減、子供の運動意欲増加をねらって、昨年度の数字でありますが、高校は環境改善事業で都立高校5校、小・中学校には市区町村への補助金交付という形で25校の芝生化を実現。さらに2008年度は10年後の長期構想として1,000ヘクタールの緑創出という数値目標を掲げ、幼稚園、認可保育園へも対象を拡大。私立4園分、公立1園分の予算を計上し、温暖化防止に向け意欲的に取り組んでおられます。
 鳥取県と東京都では財政的に及ぶものではありませんが、694戸あった芝生産をしている鳥取県の強みというものもあります。ヒートアイランド対策への思い、PTAや地域住民の子育てに対する思いはどこの県にも負けるものではありません。
 そこで、野球やソフトなどダイヤモンドの中は困難という以前の答弁を読み返しながら、幼稚園40園中8園、保育園193園中27園という実施を踏まえながら、それではダイヤモンドを必要としないこのあたりからまず全面的整備を図ってはいかがかと思うのであります。
 芝生化は、子供たちにとって安全で思う存分遊ぶことのできる施設整備である上、体力が養え、地球温暖化や緑化にも貢献、さらに芝生産の大幅アップにより雇用も図れ、県内産業に活気を取り戻す起爆剤ともなり得るものであり、幼稚園、保育園の園庭は全面芝生化を図るべきと考えます。
 知事は、鳥取県におけるヒートアイランド対策、並びに大いに遊び、学ぶことのできる幼稚園や保育園の園庭芝生化推進についてどのようなお考えをお持ちなのかお尋ねするものであります。また、県民への啓蒙として緑創出の数値目標を掲げるとともに、交付金制度を設けるなど、緑化推進を図るべきと考えますが、知事の所見をお伺いいたします。
 そして、私どもには遅々としてしか成果が見えない小・中学校のグラウンド芝生化でありますが、教育長は芝生化による温暖化防止策についてどのようにとらえておられるのか、学校教育、特に先生方への啓蒙や指導はどのようになさっておられるのでありましょうか。小・中学校の所管は市町村とはいえ、なぜ遅々としたものになっているのか、あわせて所見をお伺いします。
 今回、取り上げました芝生化でありますが、実施している自治体の報告書を拝見しますと、子供たちにとって精神面でのプラス効果が大きい、自然環境の中での学習の場、作業を通じ働くことの大切さ、PTA、地域住民との協働によりコミュニケーションの形成促進が図れる等々、さまざまな効果が記されています。
 もちろん予算も伴うものでありますし、小・中・高における校庭の形状やクラブ活動の利用状況、さらにはさまざまな差異が考えられますが、幼稚園、保育園の芝生化は早急に取り組むべきと考えます。
 知事並びに教育長の見解をお尋ねし、壇上からの質問を終わります。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)野田議員の一般質問にお答えを申し上げます。
 まず冒頭、岩手・宮城内陸地震についてお話がございました。
 先ほども御答弁申し上げましたとおり、これについて私ども、震災経験県としての努力をしていきたいと思いますし、それぞれにまたお見舞金を送るなど動きを始めたところでございます。
 この週末も防災局の職員が出勤をいたしまして、いろいろと対応を練りますとともに、現場のほうにも防災関係の職員、それから運転士でございますが、一緒に同行させていただきまして、向こうでの救援活動といいますか情報収集活動にも当たらせていただいているところでございます。
 また、拉致被害者の事件につきましての言及もございました。
 これは、金曜日に政府のほうで会見がありまして、町村官房長官が現状の交渉状況のお話をされました。その中で、北朝鮮と我が国との事務折衝の中で、この拉致問題は解決したとは言わないということ、それから再調査を行うということを表明したということであります。
 町村官房長官の御説明の中では、この記者会見の中でおっしゃったことでございますが、今回のこの再調査というのは生存した方がおられるかどうか、おられればそれをぜひ帰すのだと、そのための調査であるというように注釈をつけておられまして、この点に私どもとしては一定の期待を寄せたいと思っております。
 ただ、これまで余りにも時間がかかり過ぎていることに対しまして政府に対する不信感もございますし、ぜひ早急に全力を挙げて拉致問題の全面解決に取り組んでいただきたいと思います。これは、機会を見て、政府側に改めて鳥取県としても要望する必要があるだろうと思っております。
 さらに北京オリンピックでございますが、山本隆弘選手、和田見里美選手の御活躍、この議場でも表明させていただきましたが、改めてお祈りを申し上げたいと思います。
 さて、御質問の本文のところでございますが、東京都でヒートアイランド対策などを進めていて校庭の芝生化に取り組んでいる。鳥取県でのヒートアイランド対策についてどんな考えを持っているかという御指摘がございました。それとあわせて幼稚園、保育所などの園庭の全面芝生化に取り組むべきではないかという点がございました。
 このヒートアイランド現象でございますが、東京都は確かに深刻だと思います。東京とか愛知県とか、そういうところは年間平均でいうと3度ぐらいの上昇につながっておりまして、スコールのような雨も降るようになってきました。それは、原因としては、さまざまな熱の排出があるということです。それは空調とか、あるいは自動車、あるいは産業施設、こうしたところでの熱の排出があって、これが集中的に都市で起こっている。しかも大都市の場合ですと緑が少ないわけでございまして、その緑地率が非常に乏しいことから、見おろせば屋根と、あるいはコンクリート、アスファルトで舗装された道路や、あるいは表面しかない。こういうことがヒートアイランド現象を生んでいるわけでございます。
 幸いにして、鳥取県ではヒートアイランド現象が観測されるほどにはなっておりません。一定程度の熱源からの排出はございますけれども緑地率が非常に高いわけでありますし、都市とは随分様相を異にしております。ですから、私は大都市型と鳥取県のようなところとでは別のアプローチが環境対策には必要なのではないかと思います。それとの関係で芝生化の効用についても考えるべきではないかと思います。
 もちろん、一つには地産地消ということもありますから、芝生を活用できるところでは全国の模範となるような活用を図ろうではないかということは大変にうなずけることでありますし、ぜひそうすべきであると考えますが、ただ都市部ほどに、とにかく今、緑地がないものですから芝生を植えることが緑地化を進めることの代名詞のように考えるところまでは必要ないのかなと思います。
 ですから、片方で、現在間伐が進んでいない山林の間伐を推進するなどの取り組みを行うこと。こういうことが一つの緑地対策といいますか、今おっしゃるような地球温暖化対策の一つのかぎを握ると思いますし、それとあわせて補完的な意味で芝生の効用を活用するのではないかと思います。
 確かに県内でも今屋上緑化を進めたりしてきておりまして、県立の学校でも鳥取養護とか、鳥取中央育英とか、そうしたところで芝生といいますか屋上緑化を取り入れました。実際に測定してみますと、緑化をした下の部屋と外では、夏は大体1度ぐらいの差があるようです。それから、逆に冬では屋上緑化をしたところのほうが1度ぐらいかえって高くなるということがありまして、そういう意味で一定の効果はあるのではないかと思います。
 あと、私どもの県で率先して今やっておりますのは、八頭の総合事務所だとか中部や西部などでゴーヤを植えまして、これをひさしのようにして、そうして軒下の緑化を進めるということをやりまして、特に夏期でデータによっては4度ぐらい違いがあるというようなデータもあったものですから、そういうことにも取り組ませていただいたりしております。
 芝生化も順次今進めているところでございますが、その中で御指摘がありましたのは幼稚園、保育所の芝生化でございます。これについては現在まだ一部の導入にとどまっているわけでありますが、これについては実際に現場のほうとの話し合いをしながらやっていくべきだと思います。特に幼稚園だとか保育所だとか、さまざまな考え方がございまして、芝生化がいいというところもあれば、芝生化には問題点を感じるというところもあります。ですから、それは選択をしていただいてということではないかと思っております。
 そういう意味で、詳細については福祉保健部長からお答えを申し上げたいと思いますが、現実に、私どもの鳥取県の体育協会がこの芝生化の取り組みをなさる幼稚園、保育所、あるいは小学校も含めて今助成を始めました。この4月から助成制度をつくりまして、5月には7団体8施設で採択になっております。保育所でも例えばあすなろさんとか、幾つか保育所でも採択になっているところがございまして、先導的に取り組みたいというところは、率先的にこうした仕組みで応援をさせていただきたいと考えております。
 3点目といたしまして、緑の創出について交付金制度を設けるなど緑化推進を図るべきではないか、数値目標などをつくるべきではないかということでございます。
 先ほど申しましたように、東京都とはその切迫度においては若干違いはあろうかと思います。東京都はやはり財力もありますし、全部芝生化しようということであろうかと思いますが、現場にもいろいろな考えがありますので、それと調整を図って進めていくべきだと考えております。
 ただ、緑と花のまちづくりのような形で都市のアメニティーを考える。それから、観光地としての魅力、デスティネーションとしての魅力を高めるために緑と花のまちづくりを行う。地域のコミュニティー活動を活性化するためにそうしたことを活用するということは大切なことだと思っておりまして、鳥取県でもことし新規の事業として、この議場でも議論ございましたけれども、モデル事業を始めさせていただこうと思っております。
 現在、その市町村といいますか地域の募集をしているところでございます。今年度8カ所ぐらいモデル地区の選定をしようと考えておりますし、緑化事業にも取り組もうと考えております。この点につきまして、詳細は生活環境部長からお答えを申し上げたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)補足説明を求めます。
 磯田福祉保健部長


◯福祉保健部長(磯田教子君)幼稚園、保育所の園庭の芝生化の補足答弁を申し上げます。
 先ほど知事も御答弁いたしましたが、保育所とか幼稚園の芝生化につきましては、それぞれの園のほうでいろいろなお考えをお持ちのようでございます。現在、233の幼稚園、保育所の中で35園が一部とか全面の芝生化をしておりますし、ことし体育協会のほうの補助金を使いまして5つの保育所が芝生化を実施予定となっております。
 その中の意見で、園庭の芝生化につきましては、利点といたしましては、議員おっしゃるように、寝転がったりとか、座ったりとか、はだしで遊ぶなど外遊びが充実するとか、転んでも痛くないとか、夏期の気温上昇が緩和されるとか、心がいやされる等の利点もありますし、また一方、こういうふうに言われております。土の感触や土を使った遊びの機会を大切にしたいと、それと芝刈り作業や水やりなどの維持管理上の負担があるとか、あと一部のお子さんにつきましてはアレルギーのある子供さんがある場合の対応等が心配であるとか、また保護者の送迎時や参観時等の駐車場が確保できなくて、御近所からそういう苦情が来るとかという心配の声も一部聞いております。
 いずれにつきましても、よい点も悪い点もありますので、それぞれの園のほうで御判断いただき、進められたらどうかと思っております。


◯議長(鉄永幸紀君)石田生活環境部長


◯生活環境部長(石田耕太郎君)花と緑のまちづくりについて補足をさせていただきます。
 知事が申し上げましたように、ことしは8地区を予定をしております。これは、具体的な対象としては、例えば公共空間、道路でありますとか、河川でありますとか、公園でありますとか、そういったような空間の緑化、あるいは公共建築物の周辺の緑化、先ほども出ていました軒先とか、壁面緑化とか、屋上緑化も含めて考えておりますけれども、そういったような周辺の緑化、それから民有地の敷地等の緑化、いろいろなメニューがあろうかと思っております。
 地域の住民の皆さんが推進員というリーダーを置いて、その推進員さんを中心に地域活動として緑化に取り組んでいただこう。それに対して県としても、市町村と一緒になってという形で考えておりますけれども、花の苗を提供したりとか、あるいは推進員さんの講習会を開催したり、そういったような指導をしながら、地域としてそれぞれの地域に合った緑化活動をしていただこうというふうに考えているものでございます。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 中永教育長


◯教育長(中永廣樹君)野田議員から、学習指導要領の改訂、あるいは学校等の芝生化について5点御質問がございましたのでお答えを申し上げます。
 まず、第1点目です。新しい学習指導要領の改訂に伴って、移行措置はどのように計画的に対応していくのか。それから小・中学校の授業時数の確保はどうするのか、さらに教員の確保や指導力をどうするのかというお尋ねでございます。
 新しい学習指導要領ですけれども、この3月に幼稚園の教育要領と、それからお話があっていますように小学校、中学校の学習指導要領が改訂されまして、先週の末ですけれども、移行措置が正式に告示をされたというところでございます。移行措置の正式な告示ですけれども、それまでの案と大きな変更はございません。なお、高等学校の学習指導要領等の改訂は、近いうちになされるというふうに聞いているところでございます。
 改訂に伴う国のほうのスケジュールに合わせての我々の今の予定ですけれども、20年度中、今年度中に周知徹底を図りたいと思います。それから、21年から移行措置期間のほうに移っていきたいと思っておりまして、さらにお話のありましたように小学校では平成23年度、中学校では平成24年度から完全実施というふうな方向でいきたいと思っています。
 新しい教育内容ですとか、それから移行期における準備の必要がありますので、本年度から小・中の全教員を対象にして説明会、研修会、これを行います。それから、全教員に配付するための移行の手引もつくっていきたいと思っております。
 また、移行期間を待たないで既に準備を開始しているものとしては、小学校の外国語活動等があります。これについては、全市町村に拠点校を置いて準備をしているところであります。
 授業時間数の確保というふうなことですけれども、これは移行措置の期間におきます、小学校では各学年とも週当たり1時間増加をします。中学校では現行の選択教科等の時間数を減らしてそれを充てますので、総授業数の変更はございません。それが移行期間であります。
 今度、完全実施になりますと、小学校の低学年では週当たり2時間ぐらい、小学校の中・高学年及び中学校では週1時間くらいが増加するというふうに見込んでおります。これらの授業時間をどうするのかということですけれども、これは、今、5時間の授業の日というのがあります。以前より前に今の現行のものが減っている日もありますので、そういうふうなものを6時間にするというふうなことで対応できるものというふうに考えているところであります。
 教員の確保や指導力の向上ということですけれども、これについては国の動向を見ながらこれから対応していくことになりますけれども、仮に、国のほうも定数の問題がありますので、定数改善措置がなかなかうまくいかないというふうなときも、既に配置をしています加配教員等を活用するなどして実施のほうにこぎつけることができるのではないかなと思っております。ただ、今後もしそれが十分でないというふうなことがあれば、検討する必要があるかなというふうにも考えているところであります。
 教員の指導力の向上ですけれども、これはもうまさに研修によります。教育センター等で研修の充実を図っていきたいと思います。それから、学校の中でもしっかり研修をしていただきたいというふうに考えております。
 武道の必修化のお話がありましたけれども、これは、外部講師も考えられますけれども、基本的にはやっぱり教員のほうがしっかり指導力をつけて指導すべきものというふうに考えておりますので、体育の実技講習等の内容を充実させたいというふうに考えています。
 小学校、中学校の施設、設備等については、設置者である市町村が判断されることであります。しかしながら、スムーズな移行のほうに向けて取り組みができるように、市町村教育委員会のほうに、県の教育委員会としてはしっかり情報提供などをしていきたいと思っております。
 2点目であります。10年後の地域を支える若者の育成策とか、教育長の示す教育プランが見えないと。10年後を見据えた取り組みについてどう考えているのかというお尋ねでございます。
 私も鳥取県が未来に向かって成長するとか、活力をずっと維持していくというふうなことのためには地域の人材育成が極めて大事だという認識は持っております。
 その後どうするのか、先を見てどうするのかということですけれども、私は、教育は2つの部分があるのかなというふうに考えています。
 1つは、いわゆる不易の部分です。どんな時代にあっても、この間も申しましたけれども、知・徳・体のバランスをちゃんと持たせながらしっかりした人間形成をさせていくというふうな教育、これは今、特に力を入れてやっていますし、これから10年後、あるいはもっと20年、30年後も必要なもので、変わらないものというふうに思っています。
 ただ、一方、不易、流行の流行に当たるものとしましては、やはり時代の変化、社会のニーズというのがもちろんございますので、これに対応できるように学校教育等をしっかりやっていくということは大事だということで、例えば高等学校の学校の再編ですとか、学科の再編成ですとか、こういうようなことを行いました。今日的な必要のあるカリキュラムの見直し等もやってきたところであります。
 そういう意味で、そういうふうなこともやりますけれども、地域を支える人づくりということで、高等学校においては物づくりの授業を高等学校のほうで進めていこうというふうなことをやっています。それから、社会の方の力を学校のカリキュラム等も含めておかりして、学校の中に新しい、本当に地域の人材をつくるための、そういうふうな教育を進めていこうというふうなことで今取り組んでいるところでございます。
 県の教育委員会ですけれども、今後、鳥取県の教育振興基本計画を策定をしようとして今取りかかったところでございます。10年間を見通して、5年間で取り組むべき教育施策の基本的な方向を県民の皆さん方に示そうと考えております。お話もありましたように、いろいろな社会の変化もありますので、活力のある学校とか、社会の中で子供たちが自立して豊かな人間性を身につけていくというようなことを目指して、鳥取県の将来を担ってくれるような、そういう人材育成に努力していきたいというふうに考えております。
 3点目です。学校で子供たちが授業に興味を持って積極的に授業を受けるようにするために、分野ごとの超スペシャリストを招いて教育現場に刺激を与える必要があると考えるけれどもどうかというお尋ねでございます。
 おっしゃるとおりで、私もそれには賛成でございます。その道のスペシャリストを招いてやっていくというのは、子供たち自身もやはり非常にすぐれた授業を見ますと興味、関心が非常に高まります。それから、教員のほうもそれを見て自分の力のほうにそれを組み入れていくことができるという点において、私は非常に大事だと思っています。今、学校は以前に比べて外部の方を学校のほうにお招きしていろいろなことを学んでいくというのが非常にふえてきているのは間違いありません。
 お話のスペシャリストの話ですけれども、少し調べてみましたけれども、国の事業の中にその道の達人というのがあります。あるいは鳥取大学のいろいろな事業もあります。それから、県のほうでは学校裁量予算も今つくってこれを動かしていますけれども、こういうふうなことを使って、例えば八郷小学校ですけれども、前橋工科大学の清水教授を招いてロボットについて勉強したというのがあります。それから、青谷中学校は鳥取大学の森川准教授をお招きして、理科の化学の実験をかなり深くやったということも聞いています。それから、鳥取西高ですけれども、これは脳科学者で最近テレビによく出ていらっしゃいますけれども、茂木健一郎さんを昨年度お招きした。平成15年度は猪瀬直樹さんもお招きしたというふうなことであります。講演をしていただいて、生徒とのディスカッションもやっています。超一流の方をかなりお招きしているということがあります。
 県の教育委員会ですけれども、平成16年度にノーベル物理学賞を受けられました小柴先生ですね、東大の名誉教授をお招きして、高校生向けの講演会等を行いました。非常に生徒たちもそこからたくさんのことを学んだと私も思っています。私も聞かせてもらいました。昨年ですけれども、今、京都大学で、再生医学のほうで山中教授が有名でいらっしゃいますけれども、そこに近い瀬原淳子先生をお招きして、再生医学について高校生にいろいろ勉強をさせたというふうなこともあります。こういうふうなことで取り組んでおります。
 超スペシャリストだけではありませんで、さっき言いましたように地域の専門的な方をお呼びしていろいろなことを学校で学んでいくというようなことも今進めておりますので、今後とも市町村の教育委員会と一緒になって進めていきたいというふうに思っております。
 4点目であります。芝生の関係でございます。小・中学校における芝生化による温暖化防止策についてどういうようにとらえているのか、教員への指導はどうしているのか、また小・中学校の芝生化が遅々として進まないのはなぜかというお尋ねでございます。
 野田議員お話の温暖化防止という言葉の示す範囲が、ちょっと私にはきちっとわかっていないのですけれども、地球温暖化防止というふうにとらえさせていただいたときには、先ほど知事の御答弁にもありましたけれども、東京などのヒートアイランド現象等に比べて鳥取県はそれほどではないかなと思っています。温暖化防止策としての芝生の効果というのは、相対的にはまだ薄いのかなと思っています。したがって、そういうふうな特化をした教員の啓発等はまだ行っておりません。むしろ芝生を通して環境教育について学ぶ、そういうふうな中で、環境教育について学ぶ中で温暖化防止について考えていくことに意味があるというふうに考えております。
 米子白鳳高校ですけれども、今年度、保護者とか生徒とか地域の方などと一緒になって、共同で芝の植えつけをしてみようというふうなこと、それを受けて説明会とか講演会をしてみようというふうなことも取り組んでいるところであります。
 先ほどからお話があっていますように校庭、あるいは園庭の芝生化は、子供たちがけがを気にしないで思い切って遊べる、仲間づくりができるとか、体力をつけるとかというので、非常に意味がありますけれども、なかなか進まない理由というのもあります。それはそれぞれの学校とか園とかそれぞれの理由があるでしょうけれども、例えば一般的に言うと、学校では維持管理が大変かなというふうな意識もあります。費用もかかるかなというふうな意識もあります。これは、必ずしもそうでもない部分がありますので、この辺は話をしているところであります。
 教育活動によって全面芝生化が適さないといったときもあります。先ほどお話がありましたけれども、例えば野球のダイヤモンドのところに全部芝を張ってしまいますと、練習するとき、あるいは試合に向けて調整しているときにうまくいきません。それから、トラックがありますね。トラックは陸上競技なんかをやりますけれども、ここに全部芝を張ってしまって、それでできるのかどうかというふうなことがありますので、これは学校等の考え方もしっかり踏まえながら、本当に子供たちが芝生のいい効果を得られるような、そんなことを考えていかなければいけないのかなと思っているところであります。
 最後です。少し長くなりましたが最後でございます。小・中・高においては、校庭の形状とかクラブ活動などの利用状況、考え方にも違いはあるだろうが、幼稚園、保育園の芝生化は早急に取り組むべきと考えるけれどもどうかというお尋ねでございます。
 私も議員のお話のとおり効果はあるというふうに考えております。転んでもけががなくて、安心して自由に遊べる。特に、最近子供たちが戸外での外遊びといいますか、そういうことが少なくなっていますので、それはとってもいいなと思っています。それから、風の強い日でも砂ぼこり等を抑えることができて、周辺の方に御迷惑をおかけするのが減るというふうなことだとか、それから、この間、私、白兎養護学校に行きましたけれども、きれいな芝生化になっていましたけれども、見ただけで本当に心がいやされるといいますか、気持ちが非常にゆったりしてくるような、そういう精神的な面の効果もあるというふうに思っています。
 そういうような効果がありますけれども、幼稚園とか保育所、あるいは小・中・高ですけれども、子供たちの発達段階が違います。さっき言いましたように、いろいろな状況も違いますので、これをよく考えながら対応していくのが必要かなと思っています。
 公立の小・中学校ですとか幼稚園、保育所等の芝生化については、これは設置者である市町村の判断になりますので、県の教育委員会としては機会をとらえて整備された事例ですとか、あるいは国庫補助制度などがありますので、こういうふうな情報提供を行っていきたいというふうに思っているところであります。


◯議長(鉄永幸紀君)33番野田議員


◯33番(野田修君)御答弁、ありがとうございました。
 まず、幼稚園、保育園の園庭の芝生化でございますが、このことについて知事のほうから、都会とさらに鳥取の場合、緑の多い環境という部分で、ヒートアイランドという部分では大きな差異があるのではなかろうかと、私もそれはそのように思います。しかしながら、地球全体で温暖化防止をやろうというときに鳥取県はこういうことをしているのだよと、これは目に見えてくるものが必要ではなかろうかと思います。
 例えば2080年には海面が40センチ上昇するのだと、日本列島全県下が何かに取り組まないといけないのではなかろうか。そんな中で、沖縄では、先ほども知事からもありました、ゴーヤなんかを植えて緑のカーテンをつくって、そして温暖化に全体が協力していく。そういったことがブナ林の減少や、さらには南方で生息する昆虫が北に移動したり、サケの漁場がずんずんずんずん北上したり、干拓地の施設が、工業地帯が沈下していくようなことが防げるのではなかろうか、そのように思うから質問をしたわけであります。
 その効果としても、民間でありますけれども、屋上にサツマイモの緑化で頑張ったところなんかは、屋上が55度あった温度がサツマイモを植えることによって28度という温度になって、そして全体では27度に下がっているわけです。こんなに温度差がある、効果があるのだということが実験でわかっております。鳥取県の場合は、冬場では1度上がり、さらには夏場では1度下がるというような程度でございますけれども、きちんとしたものをやれば全体の中で貢献ができるのではなかろうか、そのように思います。
 知事は、温暖化に取り組むということは財政的には大変だと思いますけれども、しかし、地球規模から考えるというと重要な課題だと思います。鳥取県が取り組むべき緑化について、改めてその決意がお聞きしたいな、そのように思います。
 教育長にもるる御答弁をいただきました。私も大体同じような考えを持っておりますので、よく理解はできます。しかしながら、やはり子供たちが安全で安心して、そして作業もすることによって働く喜びを味わったり、汗をかいて、その中で地域とのコミュニケーションが図れる、こういった大きな大きな利点もあることをぜひとも考慮していただきたい。そんな中で再度、学校や保育園の緑化について教育長の答弁をいただければと思います。
 学習指導要領のほうでございますけれども、私、最近「世界一受けたい授業」という番組をテレビで拝見します。そこには、秋山仁先生の脳がじんじん熱くなる算数とか、ブラックでんじろう先生の音でろうそくの火を消すとか、松原聰先生の雷のエネルギーでできた雷管石、池上先生のてんぷらそばの自給率、本当におもしろいおもしろい、目からうろこのような授業なのです。当時、私がそういうものを小学校、中学校で受けていたら、恐らくもうちょっと立派な人間になったのではないかな、そのように思うくらい今テレビの中で、私はいいことだな、こういうことはぜひとも教室の中でやっていただきたい。何でそれを訴えるかというと、教室の中で超スペシャリストが授業をすることによって、子供たちは目を輝かしてそれを見ているのです、興味を持つのです。それ以上に先生方が、指導者が、ああこんなことか、そうか。自分の勉強にもなり、また指導をするときの大きな大きな財産になって、子供たちにそれが返っていく。大切なことであろうと思うのであります。
 教育長、再度、出前授業について、鳥取県が行っておられる部分もわかりますけれども、もっともっと楽にいろいろな学校が取り組めるように、支援体制を教育委員会がしていただきたい。そのことについてお尋ねをいたします。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、地球環境の問題についてお尋ねがございました。
 私も野田議員のおっしゃるように、同じような危惧を持つものでありまして、これからどんどんと加速度的に地球環境の悪化が進むのではないか。特にCO2の排出が災いしてこの地球上の温暖化が進み、それが海面の上昇ですとか、今おっしゃいましたけれども白神山地もいずれブナ林がなくなるのではないかと言われていますが、さらに大山など当県でもそうした植生はあるわけでありまして、いろいろな心配をするわけでございます。
 こういうようなことから、国際的に理解の輪を広げて共同で取り組まなければならない、そういう時代に入ってきたと思います。私自身も6月6日に、これは経済界だとか、あるいは地方自治体だとか加わってやっております「せんたく」というものがございまして、「せんたく」の地球環境会議の委員をさせていただいております。6月6日にその答申といいますか、緊急アピールを出させていただきました。洞爺湖サミットが開かれるわけでありますが、それに向けてぜひ国際的な理解を得て、共同での取り組みをすべきだということです。これは中国だとかインドだとか、そうした発展が進んできた国がありますけれども、そうしたところが今ではもう中国がアメリカを抜くCO2の排出国になろうという勢いになっておりまして、こういうことからして国際的な協調の輪を広げなければいけないだろうと。それから、身近なことから私たちはやるべきではないかと言いました。これは特に私が地方自治体の立場でありましたので強く訴えさせていただいたのですが、カーボンオフセットと呼ばれます、CO2を緑の中に固定をしていく、これが重要な役割をこれから果たすのではないか、このことも強く訴えましたし、さらに自然エネルギーを活用するということ、太陽光発電だとか、あるいは風力発電だとか、また小水力発電とか、そうした自然エネルギーの活用がもっと図られていいのではないか、これがCO2の排出量を減らす大きな要素になってくるのではないか。ただ、残念ながらこのようなことはわかっているのだけれども政府がきちんと取り組める状況になっていない、環境省があり経済産業省があり、あるいは農水省があり、それぞれが群雄割拠状態でありまして、国として一体として地球環境問題を取り上げる、そういうリーダーシップを発揮できるような体制にすべきではないか、こんなことも含めて「せんたく」の地球環境会議から緊急アピールとして出させていただきました。
 6月9日だったと思いますが、福田総理が低炭素社会日本の実現に向けたアピールをビジョンとして出されました。これによれば2050年までに60%から80%のCO2の削減を目標にしようではないか、そのための排出権の取引などの検討を本格化すべきではないか、こういうことが打ち出されました。この中で自然エネルギーの活用なんかも出されたわけでありますが、私は政府もそうした方向にかじをもっと明確に切るべきだと思いますし、先進国のみならず、G8のみならず他の国にも輪を広げて動きを強めるべきだと思います。そういう中で私どもは緑の豊かな鳥取県でありますが、なお一層CO2、二酸化炭素を固定できるようなことに取り組むべきだろうと思います。この意味で環境先進県に向けた次世代プログラムもこのたび出させていただきました。間伐の推進だとか、あるいは地域における緑化の推進も取り組まさせていただきたい重点項目といたしました。
 野田議員がおっしゃるように、わかりやすいことから始めることは大切なことだと思います。特に子供のときに芝生化が進んだという思い出を子供たちが持つことは大切なことだと思います。幸いにして今、体育協会がコラボレーションでこの問題に取り組もうということになってきて、募集をしてみたら結構な応募がありました。それだけ関心が高いのだと思います。お金をかけなくても芝生化できる手法を民間のNPOでも開発をされているところでありまして、これは鳥取県からの運動でございますから、そうした運動とも連携しながらやっていけば、私は鳥取県らしい子供たちの教育環境が整う素地はあるだろうと思っておりますので、ぜひバックアップをして推進をしてまいりたいと考えております。


◯議長(鉄永幸紀君)中永教育長


◯教育長(中永廣樹君)野田議員から重ねて2点御質問をいただきました。
 まず1点目ですけれども、緑化についてということでございます。こういうふうにいろいろなことがありますけれども、緑化についての中の一つ、グラウンドについてですけれども、これは先ほど申し上げましたとおり、学校のいろいろな状況等もございますけれども、すばらしい面もありますのでいろいろな場面で紹介をしていくというふうなことで取り組んでいるところであります。ただ、先ほど言いましたように、学校とか、あるいは市町村や、何といいますか、いろいろな状況がありますので、こちらから押さえつけるように全部こういうふうにしなさいというような形はどうかというふうに思っています。
 もう一つ、緑化のほうで屋上の問題があります。屋上のほうも、先ほど知事の答弁にもありました。今、屋上緑化のほうでは鳥取中央育英高校と鳥取養護学校と米子西高とで行っています。米子西高のほうも、先ほどの答弁にもありましたように、セダムを植えて屋上緑化していますけれど、全部ではありません。ある部分ですけれども、この屋上緑化をしている教室と、そうでない教室は1度違うというふうなことでありました。冬は逆に1度は高い、暖かいというようなこともあるというふうなこともありました。そういう意味ですので、できるだけこういうことを、財政的な問題もありますけれども進めていけたらなというふうに思っております。
 もう一つ、環境教育ということで鳥取県版の環境管理システムのTEASのIIとかTEASのIIIというふうなことで、県の教育委員会は市町村の教育委員会と一緒になって取り組んでおります。小学校では17校、中学校では8校、県立高校では11校、特別支援学校では3校、これがTEASのIIとかIIIとか、高等学校は大体TEASのIIです。ほかはTEASのIIIですけれども、こういうふうなことをしております。学校のほうにもっと取り組むようにさらに働きかけていきたいと思っています。
 もう1点です。すぐれた授業になるように、出前授業みたいなものに対してもっと支援をしてはどうかというお尋ねでございました。すぐれた授業ということで超一流の方等も含めてたくさんの方に来ていただいて、授業のほうですばらしい授業をしていただくというのはさっき申し上げたとおりですので、それも進めていきたいと思っています。
 そのほかに、国の事業でその道の達人派遣事業というのがございます。これは各界で活躍されている著名人を登録させていただいて、小・中・高とか特別支援学校に派遣して授業ですとか講演会をされるということであります。19年度はたしか75名の方が登録されているというふうに聞いています。全国から応募があって、なかなか思いどおりになりませんけれども、鳥取県は割と高い率で来ていただいているかなと思っています。平成15年度から始まった事業ですけれども、県内では16校が申請して9校に達人が派遣されたというふうなことがあります。ほかの県よりもかなり高い数字であります。こういうふうなすぐれた出前授業等も含めたいい授業、こういうふうなことを今後も進めていきたいというふうに思っています。


◯議長(鉄永幸紀君)33番野田議員


◯33番(野田修君)教育長、学習指導要領の移行措置について、また実施される年度について十分な配慮をなさるということであります。それには週1時間ないしは2時間ふえるような授業もあるのだけれども、それらに対しては先生方の配置、それからほかの部分の時間の上手な利用方法によって賄っていかれるということでありますが、なかなか先生方の指導を簡単にすぐできるものではありません。例えば、理科の授業が嫌いだという先生がいらっしゃるのです。びっくりしました。そんな先生が子供たちに授業を教えようと思っても、子供たちの身につくものではないと思うのです。このあたりのところが私自身もう少しその指導方法というものをしっかりやっていただきたい。体育の場合も武道が必修になるわけですけれども、それらはちゃんと先生方の指導で賄っていくということです。さらには非常勤で賄うということですけれども、このあたりしっかりとした考え方を持ってやっていただかないと、数値もきちっとここに私調べたものがありますけれども、先生方は何で理科が嫌いなのかというと、実験をしてみるというと、その成果が上がらないとか片づけがどうも暇がかかるとか、こんな回答が来ているのです。そこら辺のところをあわせて再度授業時数の確保と先生方の指導についてお尋ねして質問を終わります。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 中永教育長


◯教育長(中永廣樹君)授業時数の確保というのは、さっき申し上げましたようにいろいろな工夫をしながらやっていくべきものだと思っています。去年、学力向上の委員会を立ち上げましたけれども、その中で二極化の問題等が出ていました。私は授業時間はある程度きちんと確保して、必要なものはそこでやるべきだというふうな考え方を持っていますので、そういうことも含めて対応していきたいと思っています。
 指導力の話が出ました。さっきのお話は小学校でしょうか。小学校の先生で理科が嫌いだというふうにおっしゃったのですけれども、嫌いだというのか苦手だというのか、その辺のこともあると思いますけれども、小学校の先生方、どっちかというとやっぱり文系のほうの先生方が多いというふうなこともあって、以前からやっぱり理系のほうは少し苦手だというのはあっていると私は思っています。しかし、そういってほうっておいては絶対いけませんので、これについてはさっきから言いましたように研修をしていく、それからすぐれた方の授業をたくさん見させてもらって、いい力をそこでつけていくというようなことしかないと私は思っていますので、今、教育センターでたくさんの講座を持っていますので、ぜひ理科の先生方のそういうふうな役に立つ講座も中に入れておりますけれども、それを続けていきたいというふうに思っているところであります。
 国の事業でいろいろな事業がありますので、国の事業も使って理科の授業等が充実するように努力をしていきたいと思っています。


◯議長(鉄永幸紀君)これをもって県政に対する一般質問を終了いたします。
 暫時休憩いたします。
 午後の本会議は1時より再開いたします。
       午前11時49分休憩
   ────────────────
       午後1時00分再開


◯議長(鉄永幸紀君)再開いたします。
 議案第1号「平成20年度鳥取県一般会計補正予算」から第20号「専決処分の承認について」までを一括して議題といたします。
 これより、議案に対する質疑を行っていただきます。
 8番錦織陽子議員


◯8番(錦織陽子君)質疑に入る前に、今回の岩手・宮城内陸地震で被災された方々に心からお見舞いを申し上げるとともに、日本共産党は政府と関係自治体とともに被災者の支援と救済に全力で当たっていきたいと思います。
 それでは質疑に移ります。
 議案第1号、平成20年度鳥取県一般会計補正予算、歳入歳出予算補正2款総務費2項企画費1目企画総務費、男女共同参画センター費309万7,000円の減額補正についてお尋ねします。
 これは鳥取県男女共同参画推進条例に基づいて設置している男女共同参画推進員の報酬について、現行の月額12万2,000円の月額制から、日額2万円の日額制にと変更するための減額補正であります。推進委員の職務は県の男女共同参画推進政策等に対する県民や事業者からの苦情、不服の申し出を迅速に審査し、知事やその他の県の機関に対して勧告または意見を公表するための附属機関で、こういう機関があるということは条例や計画を実効あるものにする上でも大変重要であると思います。全国的にはまだ13道府県、10政令指定都市ということですから、鳥取県の取り組みは先進的だと言えます。しかし、申し立て件数は平成13年度にスタートいたしまして平成19年度までの7年間に16件ということでした。報酬を見直すということについては道理があると思いますが、今回報酬の見直しを検討されるに当たってはどのような点が検討されたのかお尋ねします。
 次に、議案第11号、鳥取県男女共同参画推進条例の一部改正についてです。今回の改正は男女共同参画推進員への苦情等の申し出を匿名でも受け付けることができるようにするための措置です。一部改正によって申し立ての機会がふえるのは歓迎します。しかし私たちも匿名でいろいろと行政や民間にかかわる内部告発や苦情を受けることがございますが、事実確認においてそれが大きな壁となるということがしばしばございます。恐らくこういったことでこれまで匿名を受け付けなかったというふうに思いますが、この点はどう判断されたのでしょうか。
 次に、議案第7号、鳥取県犯罪のないまちづくり推進条例の設定について伺います。
 これは県民が安心して暮らすことのできる地域社会を実現するために、県、市町村、県民と防犯団体及び事業者の責務を明確にし、連携して総合的に取り組むための条例です。他県の条例とも比較してみました。例えば京都府の条例では、まず行政施策とともに地域住民の安全確保に向けた警察活動の強化を求めて、府民も一体となって取り組むこととしていますが、この鳥取県の条例案からは防犯の一義的義務がどこにあるか明確ではありません。どこに置いているのでしょうか。そして本来防犯は行政や警察がするものと思いますが、第3条の基本理念でも第6条の県民の責務でも、全体を通して県民の役割が非常に大きいように思います。県民に責任転嫁するおそれがないのかという点についてお尋ねします。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 青木企画部長


◯企画部長(青木由行君)錦織議員の御質問にお答えいたします。
 まず1点目でございます。男女共同参画推進員の報酬の見直しの検討の内容についての御質問でございました。
 今回の報酬改正につきましては、県議会の決算審査特別委員会の指摘に基づきまして、現行の推進員の職務の実態に見合った報酬にするため、これは日額制にすることが適当というふうな検討をいたしたものでございます。
 次に、推進条例の一部改正に伴いまして、申し出のやり方につきまして今回一部改正をしたわけでございますけれども、名前、住所などを明らかにしないで申し出をした場合に、その内容について事実確認などについて問題が生じるのではないか、こういう御質問についてであります。
 この件につきましては、この推進員のほうから勧告が出ます前に私ども県の執行部のほうにもヒアリングの機会がございまして、我々も少しそういう懸念、事実確認とかができないのではないかというような議論も少しさせていただいたところでございます。これにつきましては、その議論の中で仮に住所、氏名が明らかでない場合においても、実は今もヒアリングなどを経ずに、そのまま調査が終わるというケースも多々あるわけでございまして、特に内容確認などを繰り返ししなくても、推進員のほうで審査ができると判断した申し出について審査対象として取り上げることとしたいというようなやりとりがございまして、その旨この勧告の中でも出てきたところでありますので、私どもといたしましてはそういった対応を、今度推進員のほうが審査するに当たりましてはそういった運用をされるものというふうに理解をしているところでございます。


◯議長(鉄永幸紀君)石田生活環境部長


◯生活環境部長(石田耕太郎君)犯罪のないまちづくり推進条例についてお答えさせていただきます。御質問の趣旨は、警察が本来行うべきものだけれども、県民のほうに責任転嫁にならないかという御質問でございます。
 この防犯について警察がそういう一義的な責務を持っておられるというのは、これは警察法からいっても当然の前提だというふうに思っています。ただ、逆に言うと警察だけで犯罪の防止ができるかというと、そうはいかないわけでございます。具体的に例えば申し上げれば、空き巣に入られないように家にかぎをかける、あるいは車上ねらいに遭わないように車にきちっとかぎをかける、これはやっぱり県民一人一人が取り組まなければいけない課題だと思いますし、それから夜回りにしても火災予防という視点もありますけれども、犯罪の予防にも有効なという、こういう地域全体として防犯に取り組むということが必要だろうというふうに思っています。そういう視点からこの条例はつくっております。行政、それから県民、防犯団体、あるいは事業者等がそれぞれの役割を果たしながら、より安全で住みやすい地域づくりとしての犯罪のないまちづくりを推進しようと、これが条例の趣旨でございます。当然、警察の役割は大きいわけでございますので、警察としっかり連携を図っていくというのは当然の作業だというふうに思いますし、もう一つ念のために申し上げておきますと、県という組織の中には当然警察も入っておりますので、その点は御了解いただきたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)8番錦織議員


◯8番(錦織陽子君)それでは、2回目の質疑に移らせていただきます。
 男女共同参画の推進条例なのですけれども、審査対象は推進員が判断するということでしたが、例えばDV事象で申し出をした人が本人であるか本人でないかということは特に問わないということになると思うのですけれども、どうでしょうか。
 それから匿名の申し出者に対する審査結果の方法はインターネット、その他の方法でとございますが、これはどんな手段を考えているのかという、この2点についてお答えください。
 犯罪のないまちづくり条例では3点お尋ねしたいと思います。
 防犯の一義的責務というのは警察に一番にはあるのだと。当然、県の中に警察も含まれているということでしたけれども、そこら辺をもう少し明確にされることが必要かなというふうにもちょっと思いました。それと県民の規範意識とはどんなものを指すのでしょうか。
 第2章の自主防犯活動等の通報等。第11条では人の生命、身体、財産等に危害を加え、またそのおそれがある者を発見した者は警察その他の関係機関に通報するよう努めるものとするとあります。この場合のおそれがある者とはどういう状態にある者かということをお聞きします。
 第4章ですが、優良防犯施設の認定です。これは知事は規則で定めるところにより防犯のための措置が講じられていると認める施設を優良防犯施設として認定することができるとしています。ここで言う優良防犯施設というのはどういう施設を想定しておられるのかという点についてお尋ねします。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 青木企画部長


◯企画部長(青木由行君)御質問にお答えいたします。
 今回、氏名、住所を明らかにしないで申し出ることができるように一部したわけでありますけれども、その方がそういう事情を抱えておられる本人かどうかということを確認できるかという趣旨のお尋ねだったと思います。
 この点については、今回この条例を考えるに当たりまして種々議論をしたところでありますけれども、厳密に対面でいろいろ申し出を受ける場合には、恐らくそういったことは確認が可能というふうには考えておりますけれども、例えばメールなどで申し出を受けました場合には、なかなか確認しない場合も想定されようとは思っております。ただ、この推進員の制度と申しますのは個別の事案のトラブルの救済ということではございませんで、これは県の持っておりますいろいろな制度でありますとか、それからシステムについての不満、苦情というものを受けとめまして、そしてこれの改善につなげようという趣旨でございますので、そこはある程度制度としては割り切りができるのではないだろうか、こういうふうに考えております。
 また、もう一つ、今回制度を構築するに当たりまして意を用いました点は、住所、氏名を明らかにしない、そういった事情がおありになる方が、仮にではそうではない人が申し出たとして、それで例えば第三者の方の人権を損なうような、そういう副作用が生じるということもやはり懸念されたわけであります。この点につきましては、今回新しく19条の2ということで人権への配慮規定というものを置きまして、そういった弊害が起こらないようにということを万全を期させていただいたというようなことで制度設計をさせていただいたものであります。
 回答方法でございますけれども、インターネットその他ということでございますけれども、現在のところ想定しておりますのはホームページでその回答内容を掲載するということを検討をいたしているところでございます。


◯議長(鉄永幸紀君)石田生活環境部長


◯生活環境部長(石田耕太郎君)犯罪のないまちづくり推進条例についてお答えをさせていただきます。
 まず、警察の役割をもっと明確に規定すべきではないかということですけれども、これにつきましては、先ほど申し上げましたように警察法できちっと警察の役割というのは規定をされておりますので、この条例であえて規定する必要はないだろうというふうに思っております。
 次に、規範意識の規定があるけれども、どういうことかという御質問でございますけれども、犯罪というものそのものが社会規範に反する行為、それが犯罪だというふうに思います。そういう意味で、この規範意識というものを地域の中で共有するということがやはり大切な問題ではないかというふうに思っております。近年モラルの低下だとかコンプライアンスの欠如というのがよく指摘されるわけですので、そういうこともきちっと県民の中に共通の認識を持っていただく必要があるだろうというふうに思います。基本はやってはいけないことはやらない、守るべきことは守る、そういうことが基本になるだろうというふうに思います。そういうまちづくりを進める上で、そうした社会のルールをきちっと守るということが必要だろうというふうに思います。例えば子供がだれかをいじめていたりとか、あるいは何かを壊しているという者を見つけた場合には地域の人たちが自分の子供でなくてもきちっとしかるとか、あるいは最近教育委員会が取り組んでおられますマナーアップ運動、こういったものもその中に位置づけられるではないかというふうに思っておりますし、例えば薬物乱用防止の教育とか、あるいは青少年健全育成活動、こういったものもそういう規範意識の醸成ということに役立つというか、そういうものに位置づけできるのではないかというふうに思っております。
 次に、自主防犯活動として通報の対象として犯罪のおそれがある者という規定があるけれども、これはどういう内容かということでございますけれども、いわゆる不審者等というふうに書いておりますけれども、この不審者等の定義を、犯罪のおそれがある者という以上になかなか定義するのは難しいだろうなというふうに思っております。当然、人権侵害にならないように配慮しながらするということが大切だろうというふうに思いますけれども、行動、行為を全体としてとらえて、最終的には社会常識の中で判断していかざるを得ないというふうには思っています。ことしに入ってもたくさん声かけ事案なども発生しております。例えば男子児童が車に乗った男に車に乗らないかと誘われ、無視していたら車からおりてさらに誘ってきたと、こういうような事例があったり、あるいは男が子供の後ろをずっとついてきて離れない、防犯ブザーを鳴らしたら逃げたというような事例もありますし、見知らぬ男に跡をつけられたとか、あるいは体をさわられたとか、いろいろなそういう声かけ事案等も発生しておりますので、そういったものも一つの事例になるのではないかなというふうに。こういう事例をたくさん収集していけば、おのずと不審者の大体の範囲というのが出てくるのではないかというふうに思っております。
 次に、優良防犯施設というのはどういう施設を対象にするのかということですけれども、これは条例の中でも第3章に防犯環境整備ということで各条を設けていろいろな施設を規定をしております。例えば15条では防犯に配慮した住宅、16条では防犯に配慮した公園等とか、こういうふうに書いておりまして、それぞれ指針をつくってそういうものの具体的な姿を出していくというふうにしておりますけれども、こういった施設をこの優良防犯施設として認定していくということになるだろうというふうに思っています。


◯議長(鉄永幸紀君)8番錦織議員


◯8番(錦織陽子君)男女共同参画推進条例の一部改正ですが、今回の改正も含めて広く住民や女性にこのものの存在を広げていくということが大事だし、それから大いに活用されていくということが大事だと思うのですけれども、改正するに当たってどういうことで周知していこうというふうにお話しされているのか。
 この推進員制度をやっぱりより充実したものにということでこれは提出されているわけですが、苦情の申し出が若干ふえるのではと私もちょっと期待はしているところです、この制度の改正によって。男女共同参画推進員というこのネーミングから非常に苦情を言っていくところだということがわかりにくいと、苦情処理機関ということを認識しにくいという意見がなかったのでしょうかということと、それからこの件で言えば高知県では同じような機関を苦情調整委員として任務に当たっているわけですが、今回の条例改正の検討をされるときに、こういったことはお話が出なかったのかということをお尋ねしておきたいと思います。
 最後になりますが、犯罪のないまちづくりの件ですが、熱心に推進する余り、一方では監視社会づくりにならないかとか、人権侵害やプライバシーの侵害が起こることが心配されますが、そうならないためにこの条例の提案に当たってはどういった点に特に配慮されてこられたのかということをお聞きして質疑を終わりにしたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)青木企画部長


◯企画部長(青木由行君)まず推進員制度の周知についてのお尋ねがございました。
 従来からこの制度が広く県民の方に知っていただけるように、例えばいろいろなチラシでございますとかホームページに掲載いたしますとか、あるいはセミナーなどでこの推進員制度そのものをPRするというようなことにも取り組んできたところでございますけれども、いまだちょっと十分とは言えない状況というふうには認識してございます。今回、条例をもし御可決いただきまして、申し出の仕組みが一部変わるということになりましたら、これは周知をするいい機会というふうに考えておりますので、改めて制度の周知を図りたいというふうに思ってございます。その際、例えばDV相談窓口でございますとか労働相談窓口、それからよりん彩の相談室など、いわば問題を抱えていらっしゃる方が御相談に来られるような、こういったところにつきまして周知を少し強化することを考えたいというふうに思っております。
 推進員のネーミングについてのお尋ねがございました。
 この推進員という名称がいわば苦情処理機関として少しわかりにくいのではないかという指摘につきましては、これは実は従来からなかったわけではございません。今回は名称にまで検討は及んでおりませんけれども、先ほど高知の例を言われましたけれども、そういった条例上の名称、あるいは何か県民の方に親しみやすいような愛称のようなもの、こういったものも含めて検討してまいりたいというふうに思っております。しかしながら、実はネーミングの問題もさることながら、この条例上の仕組みというのは知事への申し出制度とあわせまして、全体が男女共同参画推進に関する苦情処理システムということになってございまして、この全体のシステム自体が余り周知されていないということについても問題意識を持ってございまして、今回の改正を一つのきっかけとして、先ほど申し上げたような周知の強化に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。


◯議長(鉄永幸紀君)石田生活環境部長


◯生活環境部長(石田耕太郎君)この犯罪のないまちづくり推進条例が監視社会に近づくとか、あるいは人権侵害やプライバシーの侵害にならないようにどういうふうな工夫をしたのかということですけれども、もともと、この条例は県民に対する権利制限をしようという条例ではございません。それぞれの責務をきちっと、役割を果たしていこうと。行政も県民も事業者も防犯団体等もそれぞれの責務をきちっと果たすことで犯罪のないまちづくりをしようと、そういう条例でございます。
 具体的な施策の推進については、これから推進計画をつくって、その中に具体的な施策を盛り込むことにしております。その計画づくりに当たっては、これも条例の中に規定をしておりますけれども、犯罪のないまちづくり協議会というものを附属機関としてつくって、その中で十分審議をしていただきながら進めていくということにしておりますし、それぞれの施策の具体的な実施についてもこういう協議会でもきちっと議論をしていただきながらやっていこうということにしております。基本はそれぞれが自主的にやる活動だということでございますので、先ほどありました不審者情報等については、やはりその辺の配慮は十分しながらやっていく必要があるだろうというふうに思っていますので、その辺は先ほど申し上げたような事例集をつくる等である程度枠組みがつくれるのではないかというふうに思っております。


◯議長(鉄永幸紀君)引き続いて質疑を行っていただきます。
 7番市谷知子議員


◯7番(市谷知子君)日本共産党の市谷知子です。まず、重ねてではありますけれども、岩手・宮城内陸地震でお亡くなりになられた方への御冥福と、被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げるとともに、日本共産党は皆さんとも力を合わせ、被災者への救済、また支援に全力を挙げてまいりたいと思います。
 それでは、日本共産党県議団を代表いたしまして、次の議案の質疑に入ります。
 まず、議案第5号と17号についてです。これらの議案は鳥取県営境港水産物地方卸売市場にある施設の利用許可、使用料の徴収、維持管理などを指定管理者に委託するという議案です。そもそも卸売市場法では卸売市場の整備と適正かつ健全な運用を確保することが定められ、この境港の水産市場は県が設置者ですから、県で条例を定め、県が責任を持って管理運営できるよう、市場施設の利用許可は知事の権限とし、さらに市場施設を勝手に模様がえをしたり、壊したり、衛生上有害な物質を搬入したり、市場の秩序を乱した場合は知事が退去命令を出すこととしてきました。今回は使用許可だけではなく、この退去命令も指定管理者に委託するとのことです。そこでお尋ねですけれども、県はこのたびなぜあえてこの責任ある管理権限を指定管理者に任せようとするのか、その理由を再度確認をさせていただきたいと思います。
 次に、議案第1号、補正予算の境港漁港管理委託費及び議案第18号についてです。これらの議案は境港漁港の管理の一部を指定管理者に委託するというものです。漁港漁場整備法では水産業の健全な発展及び水産物の供給の安定のため、漁港の維持管理を適切に行うことが定められ、その管理責任は基本的には地方自治体にあるとされています。とりわけ境港漁港の場合は特定第三種漁港といって農林水産大臣が特に水産振興上重要と定めている全国13港のうちの一つとなっており、境港市という一つの市に位置していますが、その管理の重要性から県が管理することとされています。このたび県は管理の一部を指定管理者に委託する理由として、近くにある水産物卸市場の管理を指定管理者に委託するので、従来、漁港と市場を水産事務所でセットで管理してきたことや、市場と漁港は関連が深いから、一体的に管理をしたほうが利用者も管理者も都合がよいし、効率化が図られ、経費の削減にもなるだろうという説明を聞きました。
 しかし、従来、知事にあった権限で、今度指定管理者に権限移譲をする内容を見たところ、一つは知事が停係泊禁止した区域への停係泊の許可、つまり知事が船をとめてはいけないと指定した場所に船をとめてもいいという許可や、危険物等を載せた船をとめる場所の許可や危険物の荷おろし、ここで言う危険物とは一般的に火薬、爆薬、毒薬、重油などのことを言うと伺いました。また、岸壁や荷揚げ場の使用許可権限も移譲するとのことです。現在、境港漁港では知事が船をとめるのを禁止している区域や危険物が入ってきていることはないとのことでしたが、今後、知事が停泊を禁止する区域ができたり、また万が一危険物が入ってきたり、流出したり、今回地震がありましたが災害などが起こるなど、危険なことが起きた場合にはどう対処するのか、そのことを検討したのかどうか、検討しているとすればどういった内容か、また検討していないとすれば今後検討するのかどうかをお尋ねをいたします。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 河原農林水産部長


◯農林水産部長(河原正彦君)県営境港水産物地方卸売市場について質疑をいただきました。その内容は、そもそも今回、市場をなぜ指定管理者制度に移行するのかということでございます。
 実は、今回、唐突に提案させていただいているわけではなくて、随分と以前から検討はさせていただいてきております。
 御案内のとおり、平成15年、地方自治法が改正になりました。県の施設につきましても、民間にゆだねても施設管理運営上支障がないと判断されるものについては指定管理者制度に移行させて、行政の効率化ですとかサービスの向上を図るということになりました。この基本方針、さらには全国の水産物関係の地方卸売市場の状況を見ますと684ばかりあるのですけれども、そのうち573、これは約83%に上りますけれども、これが民営で運営がなされているということもあります。したがいまして、移行しても支障はないだろうと。むしろ市場運営の円滑さ、それから効率さ、こういった面でメリットがあるのではないかと、こういった判断に立ちまして平成16年度から17年度にかけて導入を検討しております。
 しかしながら、当時は果たして円滑に管理運営できる事業者が存在するのかという、こういった問題点に突き当たりまして、その当時断念した経過がございます。具体的には、常識的には市場の機能ですとか運営状況を熟知した卸会社が事業者としてふさわしいわけでありますけれども、卸事業者さん3社が存在するということでありますれば、単独でもし受けられたという場合には設置者と利用者、利害関係でひょっとすると弊害が出るのかもしれないという心配。それから平成14年から17年度にかけましては市場の使用料、卸からいただいています使用料を減免をする、これはなぜかといいますと、幾分卸会社の経営状況が万全ではなかったと、そういった状況もありまして、その当時は断念をしていたわけでありますが、その後これらの課題をクリアすべく卸3社で管理運営業務を主体とする新会社の設立、この可能性について模索を続けてきたところであります。
 一方では、境港の地元の関係者の皆さんの間で、どうも指定管理者を検討されているけれども、県が市場から手を引くのではないかという御懸念の声も出てきたわけでございます。そうしたこともありまして昨年の8月に、関係者で構成されておりますけれども市場のあり方検討部会というのがございます。これはいろいろなことを検討しますけれども、その部会を通しまして繰り返しこの指定管理者制度についても意見交換あるいは意見調整を行ったところであります。11月に一定の結論を得ました。卸3社の間では新会社を設立して指定管理者を受ける用意があるという意思表明、それから検討部会のほうでもこれを支持するということで意見集約なさいました。こうしたことを受けまして、このたび21年度から指定管理者制度を導入するとして本会議に必要な議案を提出させていただいたところでございます。


◯議長(鉄永幸紀君)谷口県土整備部長


◯県土整備部長(谷口真澄君)境漁港の管理につきまして、特定第三種というような漁港で重要な漁港をなぜ民間のほうに委託するのかということと、それから危険物の取り扱い、それから停係泊の許可等を指定管理者にゆだねてよいのかという御質問についてお答えをしたいと思います。
 境漁港の管理につきましては、先ほど議員のほうもありました、その利用において関連性が強いということから、これまで卸売市場と一体的に境港水産事務所が管理してきたというものでございます。ただいま農林水産部長のほうから御説明があったとおりでございますが、漁港施設につきましても施設の利用実態をよく知っておられます卸売業者が管理運営をされることによって、岸壁の係船調整など漁業者にとって今まで以上に効率的な運営がなされるということを目標としまして管理委託を卸売業者のほうにしたいというものでございます。
 仮に不慮の事故等が発生した場合、両者がその対応に当たるということになりますが、責任分担という点につきましては、事案やその原因などによって判断するということになりますが、一般的には施設の設置上の瑕疵にかかわるものは県、それから施設の管理上の瑕疵にかかわるものは指定管理者の責任ということになると思います。そういうような責任分担というのは仕様書の中にちゃんと明記していきたいというふうに考えております。
 事故やトラブルが発生しないように指定管理者と十分に打ち合わせを行って、スムーズに管理を移行できるように現在進めております。移行した後も県としては月例報告とか現地調査、それから利用者などからの苦情、要望への対応などによりまして施設が適正に運営管理されているか確認をしていく予定としております。
 危険物の取り扱いということで、危険物を積載した船の停係泊場所の指示、荷役の許可というものを今回出すようにしております。こういうようなものをゆだねてよいのかということなのですが、現在の危険物の取り扱いについては境漁港では取り扱っていないというのが現状でございます。こういう指示や許可において過去に事例がなく判断に困るような事案が生じた場合というのは、やはり指定管理者が適正に判断していただくような、そういうシステムというものを今後つくっていかなければいけないのではないかというふうに考えます。同じく停係泊の許可についてもやはり同様に取り扱っていきたいというふうに思っております。いずれにしましても、こういうような指定管理者が日々適正に漁港を管理できるシステムをつくって仕様書に盛り込んでいけば問題はないというふうに考えております。


◯議長(鉄永幸紀君)7番市谷議員


◯7番(市谷知子君)境港水産市場についてなのですけれども、円滑に効率的に運用ができるようにということで話し合いも重ねてこられたということなのですけれども、円滑、効率的にということも大切なのですけれども、先ほど言いましたように市場法、法律では適正かつ健全な運営を確保することが何よりも求められているわけですから、それが担保できるかどうか、このことが一番の基準となって物事を考えていく必要があるのではないかと思いますが、そこでお尋ねなのですけれども、これから県が指定管理者として指名、指定しようとしている団体は、先ほどからもお話ありましたように、今現在市場施設を利用している卸売団体が新しくつくる団体です。つまり今回の議案が通れば、今後市場施設を利用している団体が自分に利用許可を出す、自分で自分に利用許可を出すということになります。そして、もし何かあった場合は自分で自分に対して出ていきなさいと退去命令を出すという関係になってくるわけです。これでは判断が甘くなる、とりわけ使い方が悪いということでの退去命令というのは自分に対しては非常に出しにくいというふうに思うわけです。このことはその団体がよいとか悪いとかの問題ではなくて、チェックが働かない仕組みにしてしまうということだと思いますけれども、このチェックが働かなくなるのではないかということについて検討されたのかどうかをお尋ねしたいというふうに思います。
 境港漁港についてなのですけれども、危険物の扱いだとか、ちょっと今、お話を聞いていまして、これからいろいろ管理できるシステムを考えたいということでしたけれども、本当に万が一のことを考えて県としては責任ある対応をしないといけないので、ちょっと今の話聞いて非常に不安になったというのが率直な感想です。
 最初にも言いましたけれども、境港の漁港というのは農林水産大臣からも特に水産振興上重要という指定も受けて、だからこそ境港市という一つの市にだけ位置している漁港ですけれども、あえて県の管理となっている漁港です。このような現在都道府県段階での管理が指定されている漁港で、今回鳥取県が計画しているような漁港本体の管理を指定管理者に委託している県がほかにあるのかないのかをお尋ねしたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 河原農林水産部長


◯農林水産部長(河原正彦君)自分で自分に利用許可を出せば、何か起きても甘い判断をすることになるではないかと、そういう場合はどうするのかというお尋ねでございます。
 お話にありましたように、今回、指定管理に移行するに当たっては3卸が新たに組織する指定管理者に対しまして施設の利用許可業務のほか、利用者に対する退去命令等の措置、利用許可の取り消し、こういった業務もあわせて委託をする予定でございます。したがいまして、御指摘にもあったように管理者と利用者が同一になっているという外形的な側面になるのは事実だというふうに思っております。
 そこで、お答えする前にまず現在の市場の状況をちょっと1つだけ御紹介させていただきますが、現在市場のほうは卸だけではなくて漁業者の皆さんや仲卸業者さん、それから加工業者さん、小売業者さんなどの多くの売買参加者が利用されておりまして、関係者の皆さんで場内利用協議会というのをおつくりになっておられます。これは市場の有効利用と衛生管理の徹底ということで、安全・安心な市場づくりというものを目指してそういった協議会をつくっておられまして、自主的に場内利用のルールを取り決めるなどして秩序ある適切な利用に努めておられるところでございます。
 お答えのほうでありますけれども、なかなか想定はしにくいのでありますけれども、仮に指定管理後施設を壊したり勝手な利用をするなど市場の秩序を乱すような行為があった場合、それを放置することは、たくさんの関係者が使っておられますので、こういった大勢の利用者自身の利用に支障を来すということになりますし、またその利用者から管理者に対して苦情、信用の失墜、利用者離れという形で3卸から成る管理者自身も困ることになるのではないかというふうに思っております。
 またその管理者の指定に当たりましては、審査要綱において平等な利用の確保を管理の基本方針として盛り込みますし、管理者と協定書を締結しますけれども、これにおきまして委託業務に怠慢が見られる場合などにおける指定の取り消しですとか原状回復義務、それから損害賠償などの規定をきっちりと盛り込む予定にしておるところであります。
 したがいまして、議員がおっしゃいますような何かが仮に起きても、指定管理者が管理責任を果たしてくれるというふうに考えておりまして、今のところ適切な市場管理に支障が出るような心配はしていないところであります。県といたしましても管理の状況を適宜チェックをいたしまして、開設者としての責務をきっちりと果たしていきたいというふうに思っております。


◯議長(鉄永幸紀君)谷口県土整備部長


◯県土整備部長(谷口真澄君)都道府県の管理漁港でこういう指定管理に出している例はあるかということでの問いに対してお答えします。
 現在の都道府県管理の漁港ではプレジャーボート用の施設など一部の漁港施設に指定管理者制度を導入しているという例はございますが、漁業用の岸壁などを指定管理者に委託しているというところはないようでございます。ただ、市町村で管理されております漁港につきましては、全国的にも23漁港を指定管理者に出されているという例はございます。


◯議長(鉄永幸紀君)7番市谷議員


◯7番(市谷知子君)境港の漁港について、一部指定管理にプレジャーボートの施設の管理などを出しているところがあるということでしたけれども、基本的には県管理では漁港本体の管理を指定管理者に出しているところはないということですし、とりわけ境港の漁港になりますと、先ほどから繰り返しになりますけれども非常に重要な漁港だということで県の管理になっているというわけですから、私はこの指定管理者に出す出さないの問題というのは、考え方というのは非常に県の責任が出るのではないかというふうに思って先ほどの御意見を聞かせていただきました。
 最後に、今回、指定管理者へ出してお金の動きなのですけれども、県が委託料を渡して委託料が残れば、その2分の1が指定管理者の手元に残るという仕組みになっています。つまりいかに経費を浮かせるかということを指定管理者は考えるようになると思います。現在は水産事務所に臨時職員の方が6名いらっしゃって漁港や市場の管理などをしていると聞きましたけれども、経費を削減するためにこういった管理だとか事務にかかわる人件費を指定管理者で指定された方が削減をしたりとか、管理に手をかけない、結局管理がずさんになってしまうということも考えられるのですけれども、そういったことについては御検討されたのかどうかをお尋ねしたいですし、もしそういう場合はどうするのかということをどう考えておられるのかをお尋ねしたいと思います。
 今、話しましたけれども、従来これらの管理に当たってこられた水産事務所の臨時職員の方の今後の雇用がどうなるのかということです。今後新しく指定管理を受けた団体に雇用されるのか、一体この臨時職員の方の雇用というのは今後どうなるのかをお尋ねしたいですし、それから水産事務所本体の体制が今後どうなるのかをお尋ねをいたしまして、私の質疑といたします。


◯議長(鉄永幸紀君)河原農林水産部長


◯農林水産部長(河原正彦君)3点あったのですが、1点目は管理費の節減についてということで、管理がおろそかになるのではないかということでございます。
 今回、これから指定管理者の債務負担もお願いしておりますけれども、そうばっさりと落としているというふうには考えておりません。実は管理費の節減で考えておりますのは、現在は例えばあそこで滅菌水などというものがあるわけですけれども、この使用なんかが使う側と管理する側が別ということで、常に蛇口があけっ放しだとか、そういったこともございます。それから発泡スチロールのごみなんかがたくさん出ているというようなことがありまして、管理委託になりますと、そこで節減が図られるということで管理者も努力をされます。その結果浮いたものについては2分の1はインセンティブで管理者に出ますし、県にも半分戻ってくる、こんな仕組みを今考えておるところであります。
 次の質問でございますけれども、監視員のお話がございました。これについても県といたしましては同じ人数分だけ積算をしておりまして、それについて随分と落ちて困られるということはないように思っております。
 その件について、指定管理者制度になった場合に監視員の身分はどうなるのだと、新しい会社に採用される見込みはあるのかということでございます。
 この管理者の募集につきましては、鳥取県境港水産物卸売市場施設指定管理者審査要綱というのをこれからつくります。この中で候補者はそれに基づいて事業計画書というのを出していただくことになります。現在、指定管理者制度全体の標準審査要綱というのが見直されつつあります。これは公募指定の場合に事業計画書にどんなことを書くのか。いわゆる記載項目として現在の施設事業者の継続雇用に関する方針、こういったことを書いていただくように追加をされる予定であります。我々としてもこういった方針に倣って指定指名候補者にも継続雇用についての考え方をきちっと書いていただくということにしたいというふうに考えております。現在、雇用しております非常勤さん6名でございますけれども、それぞれに経験、知識等監視業務のノウハウを蓄積されておられますので、市場や漁港の指定管理が適切に行われるよう指定管理者に対してできるだけ継続雇用を求めていきたいというふうに考えております。
 最後に、水産事務所がどうなるのかということでございますが、まだそれをどうするかということは具体的には考えておりません。


◯議長(鉄永幸紀君)これをもって議案に対する質疑を終結いたします。
 それでは、議案第1号から第20号までの諸議案は、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
 また、議長において受理いたしました請願、陳情は、既に配付している文書表のとおりであります。これもそれぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
 本日の議事日程はすべて終了いたしました。
 これをもって散会いたします。
       午後1時47分散会